説明

遊技場のメダル循環システム

【課題】異径メダルを使用する二種類の遊技機を一つの設置島に配置するに、設備が一つで済み設備コストも低廉になしえ、種類の異なる遊技機に取り替える場合もその設定が簡単に行なえる遊技場のメダル循環システムを提供する。
【解決手段】小・大径メダルM1,M2を遊技媒体とする二種類の遊技機S1,S2をそれぞれ一つの設置島Iに列設し、その下部にメダル回収搬送装置1、上部に異径のメダルを別個に搬送する一対の搬送ライン3a,3bを有し各遊技機にメダルを供給するメダル供給搬送装置2を配設し、設置島Iの端部に回収されたメダルを選別してメダル供給搬送装置2に供給する補給本体装置5を設け、各搬送ラインに各遊技機に必要な外径のメダルを供給する分岐ユニット101a,101bを設け、前記各分岐ユニットは各搬送ラインに着脱自在に取り付けられると共に一方の搬送ラインの分岐ユニットを他方の搬送ラインに付け替えることができるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外径の異なるメダル(コイン,円形チップと同じ)が遊技媒体として使用されるスロットマシン、コインゲーム機、パチンコ機等の遊技機が多数台設置された遊技場において、メダルを自動的に循環させる遊技場のメダル循環システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、遊技場に据置される設置島には、スロットマシン、コインゲーム機といったメダルが使用される遊技機を列設したものが有る。これら遊技機には多くのメダルが供給されかつ排出されることから、設置島に各遊技機へのメダルの供給や各遊技機からのメダルの回収を自動的に行なうような設備が機能的に関連付けられて組み込まれている。すなわち、設置島の下部にその長手方向に沿って各遊技機から排出されたメダルを回収するメダル回収搬送装置が配置され、前記設置島の上部にその長手方向に沿って各遊技機に供給するメダルを搬送するメダル供給搬送装置が配置され、設置島の長手方向の端部にはメダル回収搬送装置により回収されたメダルを揚送するメダル揚送リフトが配置されている。そして、該メダル揚送リフトにより揚送されるメダルを、再びメダル供給搬送装置に供給すると共に該メダル供給搬送装置により搬送して各遊技機に供給するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
前記各設置島にあっては、各遊技機にすべて同径の一種類のメダルが遊技媒体として使用されており、メダルを各遊技機に供給したりまた逆に回収する供給搬送・回収搬送といった設備もすべて同径のメダル用として製作されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−349009号公報(第4−9頁、図1、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、メダルには一般に直径25mmのものと直径30mmのものとがあり、遊技機の種類によってそれぞれ使用し得るメダルの外径が異なるというのが現況である。しかしながら、前記特許文献1に係る設置島の設備はすべて同径の一種類のメダルを遊技媒体とするものとして製作されているので、例えば一つの設置島に外径の異なるメダルを遊技媒体とする異なる種類の遊技機を配置させようとすると、それら外径の異なるメダル用の各種装置を備えた設備を一つの設置島にそれぞれ揃えなくてはならない。このため、その設備の製作や施工が大掛かりになるばかりか設備コストも高くなってしまうという致命的な課題が有る。
【0006】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、設置島に外径の異なるメダルを遊技媒体とする二種類の遊技機を混在させて配置しようとする場合でも、一つの設備でもって済み、該設備の製作や施工が大掛かりにならず、設備コストも低廉になし得ると共に種類の異なる遊技機に簡単に取り替えることができる遊技場のメダル循環システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため、本発明に係る遊技場のメダル循環システムは、小径メダルと大径メダルを遊技媒体とする二種類の遊技機をそれぞれ一つの設置島に列設してなり、前記設置島の下部にその長手方向に沿って前記各遊技機から排出され外径の異なるメダルを混在した状態で回収するメダル回収搬送装置を配設し、前記設置島の上部にその長手方向に沿って外径の異なるメダルをそれぞれ別個に搬送する一対の搬送ラインを有し前記各遊技機にメダルを供給するメダル供給搬送装置を配設し、前記設置島の長手方向の端部に前記メダル回収搬送装置により回収された外径の異なるメダルを小径メダルと大径メダルとに選別すると共にこれら小・大径メダルをそれぞれ前記メダル供給搬送装置の前記各搬送ラインに供給する補給本体装置を設けた遊技場のメダル循環システムであって、前記各搬送ラインに、前記二種類の各遊技機にそれぞれ対応位置させて該各遊技機にメダルを供給する分岐ユニットを設け、前記各分岐ユニットは、前記各搬送ラインに着脱自在に取り付けられると共に一方の搬送ラインの分岐ユニットを他方の搬送ラインに付け替えることができるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る遊技場のメダル循環システムは、小径メダルと大径メダルを遊技媒体とする二種類の遊技機をそれぞれ一つの設置島に列設し、該設置島の下部に各遊技機から排出され外径の異なるメダルを混在した状態で回収するメダル回収搬送装置を配設し、設置島の上部に外径の異なるメダルをそれぞれ別個に搬送する一対の搬送ラインを並設して有し各遊技機にメダルを供給するメダル供給搬送装置を配設し、設置島の長手方向の端部にメダル回収搬送装置により回収された外径の異なるメダルを小径メダルと大径メダルとに選別すると共にこれら小・大径メダルをそれぞれメダル供給搬送装置の各搬送ラインに供給する補給本体装置を設け、各搬送ラインに、二種類の各遊技機にそれぞれ対応位置させて該各遊技機にメダルを供給する分岐ユニットを設けてなる。このように、回収されたメダルを外径の同じもの同士に選別し、選別されたメダルを前記各搬送ライン上を搬送させ分岐ユニットを介して各遊技機に供給するようにしたので、一つの設置島に外径の異なるメダルを遊技媒体とする二種類の遊技機を混在させて配置するようなことがあっても、一つの設備で外径の異なるメダルを自動的に循環させることができ、該設備の製作や施工が容易であって、設備コストも低廉に成し得るという効果を奏する。
【0009】
しかも、前記各分岐ユニットは、各搬送ラインに着脱自在に取り付けられると共に一方の搬送ラインの分岐ユニットを他方の搬送ラインに付け替えることができるようにしているので、二種類の遊技機のうちの一方の遊技機を他方の遊技機に交換することが簡単にできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明が適用される遊技場における複数の設置島の平面図。
【図2】一つの設置島の側面図。
【図3】同設置島における搬送ラインと遊技機との関係を示す拡大平面図。
【図4】箱枠内部の補給本体装置を示す側面断面図。
【図5】同正面断面図。
【図6】補給本体装置におけるメダルの流れを示す簡略図。
【図7】メダル選別機の斜視図。
【図8】同一部を断面にして示す正面図。
【図9】同一部を断面にして示す側面図。
【図10】図8のW−W線拡大断面図。
【図11】(イ)は第一・二搬送ライン排出樋の側面断面図、(ロ)は同平面図。
【図12】第一・二メダル貯留タンクの正面図。
【図13】(イ)は同平面断面図、(ロ)は同側面断面図。
【図14】(イ)はメダル洗浄装置を外した箱枠下部の正面断面図、(ロ)は同側面断面図。
【図15】箱枠におけるメダル洗浄装置部位の斜視図。
【図16】同正面図。
【図17】メダル洗浄装置部位の拡大正面断面図。
【図18】メダル洗浄装置の一部の拡大正面断面図。
【図19】図18のX−X線断面図。
【図20】メダル洗浄装置における第一洗浄部の搬送ベルトの斜視図。
【図21】搬送ラインにおける分岐ユニット部位の斜視図。
【図22】同側面断面図。
【図23】(イ)は図21のY−Y線拡大断面図、(ロ)は同Z―Z線拡大断面図。
【図24】(イ)は回動部材の動作を示す側面図、(ロ)は同平面図。
【図25】搬送ラインにおける分岐ユニット部位の平面図。
【図26】分岐ユニットを付け替えた状態を示す平面図。
【図27】箱車の側面断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る遊技場のメダル循環システムを実施するための最良の形態について詳しく説明する。図1は本発明が適用される遊技場における複数の設置島の平面図、図2は一つの設置島の側面図、図3は同設置島における搬送ラインと遊技機との関係を示す拡大平面図である。各設置島I(I1〜I3)はいずれも同じ構造からなるので、便宜上設置島I1について説明する。設置島I1の長手方向に沿った両側面に、スロットマシン等の遊技機Sが多数台列設されている。そのうち、一側に列設される遊技機S1は、外径が25mmのメダルM1を遊技媒体とするものであり、他側に列設される遊技機S2は、外径が30mmのメダルM2を遊技媒体とするものである。また、二種類の各遊技機S1,S2の一側には、一般に台間機と称されるメダル貸出ユニットD1,D2がそれぞれ配置されている。そして、遊技者が該メダル貸出ユニットD1,D2に現金を投入または磁気カードからなるプリペイドカードを挿入することにより、所定枚数のメダルが貸し出される。
【0012】
設置島I1の下部に、その長手方向に沿って各遊技機S1,S2から排出され外径の異なるメダルM1,M2を混在した状態で回収するメダル回収搬送装置1が配設される。また、設置島I1の上部には、その長手方向に沿って外径の異なるメダルM1,M2をそれぞれ別々に搬送する一対の搬送ライン3a,3bを並設して有したメダル供給搬送装置2が配設される。設置島I1の長手方向の一端部に、獲得したメダルを店側に返却すると共にそのメダルを計数するためのメダル計数機4が設けられる。該メダル計数機4には外径の異なるメダルM1,M2が共に投入されるので、外径の異なるメダルM1,M2が混在する。また、これらメダルM1,M2もメダル回収搬送装置1により回収されることになる。これに対し、各設置島I1の長手方向の他端部に、前記メダル回収搬送装置1により回収された外径の異なるメダルM1,M2を小径メダルM1と大径メダルM2とに選別して前記メダル供給搬送装置2に供給する補給本体装置5が設けられる。
【0013】
まず、図4乃至5に基づき前記補給本体装置5について説明する。該補給本体装置5は、設置島I1の他端部に配置した箱枠B内に収納されている。そして、上から下へメダル選別機6、小・大径メダルM1,M2をそれぞれ別々に貯留する一対の第一・二メダル貯留タンク7a,7b、水平に配置されると共に第一・二メダル貯留タンク7a,7bから排出される小・大径メダルM1,M2を乗架していずれか一端側へ搬送する可逆回転コンベヤ8、メダル洗浄装置9の順で配設される。また、箱枠B内の一側に、メダル揚送リフト10が鉛直に立設される。11a,11bは、メダルM1,M2を外部に持ち出し可能なるように箱枠B内の両側に備えられたメダル収納ジョッキである。これらメダル収納ジョッキ11a,11bは、開閉扉60aにより開閉される収納室60に収納される。更に、第一・二メダル貯留タンク7a,7bの上方であってメダル選別機6の一側に、これら装置を電気的に制御する制御装置Eが配置されている。
【0014】
図6は補給本体装置におけるメダルの流れを示す簡略図である。メダルの流れを簡単に説明すると、二種類の各遊技機S1,S2及びメダル計数機4から排出された外径の異なるメダルM1,M2は、混在したままメダル回収搬送装置1により搬送され、メダル洗浄装置9に供給されて洗浄される。洗浄されたメダルM1,M2は、メダル揚送リフト10により揚送されメダル選別機6に供給される。該メダル選別機6では、外径の小さい小径メダルM1と大きい大径メダルM2とに選別されると共に、これら選別されたメダルM1,M2はそれぞれ後記する経路切替手段によって経路を切り替えることにより前記第一・二メダル貯留タンク7a,7b、各搬送ライン3a,3bまたはメダル収納ジョッキ11a,11bに供給されることになる。各第一・二メダル貯留タンク7a,7bから排出され可逆回転コンベヤ8上面に乗架したメダルM1,M2は該可逆回転コンベヤ8の正・逆回動方向に従い、前記メダル洗浄装置9に供給されるか、メダル揚送リフト10により揚送され前記メダル選別機6に供給されるようになっている。
【0015】
補給本体装置5を更に詳しく説明する。メダル選別機6は、図7乃至9に示すように箱枠B内に設けられた水平な基板12の上面に固定され、径の異なるメダルM1,M2が混在している状態でこれらメダルM1,M2を整列させ一個ずつ送出するメダル送出部13と、該メダル送出部13に接続されるメダル排出通路部14と、を備えている。メダル送出部13内には円形室15が形成され、該円形室15の一側に該円形室15と連通する投入樋16が設けられると共に、他側に駆動モータ17が配設されている。円形室15内に水平面に対して約60度の角度に傾斜した状態で支持されると共に、前記駆動モータ17のモータ軸(図示せず。)に接続される送出円盤18が配置される。該送出円盤18の表面には、大径メダルM2の直径よりも若干広い間隔で円周方向に沿って等間隔に配置された複数の突起19,19,…が、該送出円盤18の外周縁より若干内方に位置して設けられる。各メダルM1,M2は、一側面を前記送出円盤18の表面に当接した状態で、かつ、突起19,19,…の間に一個ずつ配置される。そして、前記駆動モータ17が駆動することにより送出円盤18が一定の速度で回転し、各突起19,19間に配置された各メダルM1,M2をメダル排出通路部14へ導く。
【0016】
メダル排出通路部14は、メダル送出部13から受け入れたメダルM1,M2を略起立状態にて保持しつつ、該メダルM1,M2を小径メダルM1と大径メダルM2とに選別すると共に、それぞれ第一・二メダル貯留タンク7a,7b、搬送ライン3a,3b、メダル収納ジョッキ11a,11bのいずれかへ送り込むためのものである。そして、その断面は、図10に示すように厚さがメダルM1,M2よりも若干厚く、且つ、幅が大径メダルM2の直径よりも若干広幅に形成される。すなわち、メダルM1,M2の厚さよりも若干厚く形成された一対の間隔保持部材20,20を大径メダルM2の直径より若干広幅の間隔を設けて平行に配置し、この間隔保持部材20,20間の空間を塞ぐようにしてその両側面に板状の側壁板21a,21bを固着して形成される。メダル排出通路部14内のメダルM1,M2は、両側面が側壁板21a,21bに挟まれた状態で該メダル排出通路部14内を流下することになる。なお、表側の側壁板21bは、透光性の合成樹脂材料で形成されている。
【0017】
また、前記メダル排出通路部14は、上流側から側壁板21a,21bが水平面に対して約60度の角度に傾斜すると共に該傾斜面内で更に水平面に対して約30度の角度に傾斜する増速域22aと、該増速域22aと連なり鉛直面内で側壁板21a,21bが上側へ湾曲すると共にその下部が水平面に対して約30の角度に傾斜する選別域22bと、該選別域22bと連なり大径メダルM2のみ流下させる大径メダル流下域22cと、に分けられる。選別域22bには、その下側(メダルの一側面が摺接する側)に位置する側壁板21aに、その長手方向に沿って長孔状の落下口23が開設されている。この落下口23の長手方向に対して直交する方向での開口幅は、小径メダルM1の直径よりも広く、かつ、大径メダルM2の直径よりも狭く形成されている。メダル排出通路部14の通路幅は大径メダルM2の直径より若干広幅に設定されていることから、図10に示すように前記落下口23の幅方向の両外側に側壁板21aの一部が細幅部24,24として残されている。
【0018】
前記メダル排出通路部14における大径メダル流下域22cの下端には、図9に示すように経路としての大径メダル排出樋25が設けられる。また、メダル排出通路部14における選別域22bの下方に、図9に示すように落下口23と連通する経路としての小径メダル排出樋26が設けられる。これにより、落下口23から落下した小径メダルM1は、小径メダル排出樋26に入り流下することになる。ただ、該小径メダル排出樋26の底部に、第一分岐口27が開設される。該第一分岐口27は、小径メダルM1を搬送する搬送ライン3aに繋がる経路としての第一搬送ライン排出樋28と連通している。また、該第一分岐口27には、経路切替手段としての開閉部材29が設けられる。該開閉部材29は、上端で支軸29aにより軸着され、鉛直面内で回動するようになっている。また、該開閉部材29の一側にプランジャ30aが上側を向く第一ソレノイド30が配置される。プランジャ30aの先端部に一側を支軸31により軸着し鉛直面内で回動する支持部材61が枢着され、更に、該支持部材61の先端に前記開閉部材29の裏面であって屈曲部より上側に常に接する転子61aが取着されている。そこで、第一ソレノイド30が励磁しているときは、図9実線に示すようにプランジャ30aが内装される圧縮スプリング(図示せず。)の付勢に抗して収縮し、支持部材61を回動させると共にその転子61aで開閉部材29を押して第一分岐口27を閉塞している。一方、第一ソレノイド30が消磁すると、図9鎖線に示すようにプランジャ30aが圧縮スプリングの付勢により伸び、支持部材61が元の位置に戻ると共に開閉部材29も自重で回動して第一分岐口27を開放させる。
【0019】
一方、前記メダル排出通路部14における大径メダル流下域22cには、図8、図9に示すようにその一側に一方の間隔保持部材20を切り欠いて第二分岐口33が開設される。該第二分岐口33は、大径メダルM2を搬送する搬送ライン2bに繋がる経路としての第二搬送ライン排出樋34と連通している。また、他方の間隔保持部材20には、第二分岐口33と対向位置して経路切替手段としての誘導部材35が配置される。該誘導部材35は支軸36により一端部で軸着されると共に図8実線・鎖線に示すように第二ソレノイド37の励・消磁により側壁板21a,21bの内面に沿って回動し、メダル排出通路部14内に出没する。また、該誘導部材35は、メダル排出通路部14内に突入したとき、大径メダルM2の流下方向に対向する誘導面35aが、該大径メダルM2の流下方向に進むに従い漸次第二分岐口33との距離が短くなるように傾斜している。そこで、上流側の選別域22bにより選別された大径メダルM2は、誘導部材35がメダル排出通路部14から退いているとき、そのまま流下して大径メダル排出樋25の下端部に達し、誘導部材35がメダル排出通路部14内に突入するとその誘導面35aに当接して進路が曲げられ、第二分岐口33を介して第二搬送ライン排出樋34に流入するようになっている。
【0020】
前記メダル排出通路部14における増速域22aに、該増速域22aを通過する小・大径メダルM1,M2を検出する第一検知センサ49が配置固定される。また、同じくメダル排出通路部14の大径メダル流下域22cに、該大径メダル流下域22cを通過する大径メダルM2を検出する第二検知センサ50が配置固定される。例えば遊技機S1,S2において、メダルM1,M2の枚数が減少して小径メダルM1または大径メダルM2の補給を必要とした場合、搬送ライン3a,3bに通ずる第一分岐口27または第二分岐口33を開放して所要量のメダルM1,M2を第一・第二搬送ライン排出樋28,34を介し搬送ライン3a,3bに乗架して所定の遊技機S1,S2に供給する。このとき、第一検知センサ49と第二検知センサ50によってそれぞれ通過したメダルの枚数を検出することにより、小径メダルM1または大径メダルM2がメダルを要求している遊技機S1,S2に何枚補給されたかを把握でき都合がよく、管理もし易い。前記小径メダルM1の枚数は、第一検知センサ49によるカウント数から第二検知センサ50によるカウント数を引くことにより算出される。このようにして、遊技機S1,S2には常に必要量のメダルM1,M2を補給することができる。
【0021】
前記小・大径メダル排出樋26,25の流下端には、図11(イ)(ロ)に示すようにこれらとそれぞれ連通する二条の第一・二振分樋38,39が並設して配設され、各流下端はそれぞれ第一メダル貯留タンク7a、第二メダル貯留タンク7bに接続されている。第一・二振分樋38,39の底面に、その流下方向に沿って左側ジョッキ排出樋40に連通する上流開口42と右側ジョッキ排出樋41に連通する下流開口43とが開設される。これら上・下流開口42,43には、支軸44により下流側で軸着されると共に第三・四ソレノイド45,46により上流側をその底面に直交する面内で回動させて上・下流開口42,43を開閉する切替部材47,48がそれぞれ配置される。図11(イ)鎖線に示すように第三ソレノイド45または第四ソレノイド46が励磁して切替部材47または切替部材48が回動し上流開口42または下流開口43を開口したとき、同時にこれら切替部材47が第一振分樋38または第二振分樋39を塞ぐことになり、該第一振分樋38または第二振分樋39を流下する小・大径メダルM1,M2をそれぞれ左側ジョッキ排出樋40または右側ジョッキ排出樋41に導く。
【0022】
左側ジョッキ排出樋40は図13(ロ)に示すように左側の第一メダル貯留タンク7aを上下に串通し、その流下端が該第一メダル貯留タンク7aの下方に配置される左側のメダル収納ジョッキ11aに連通している。また、右側ジョッキ排出樋41は右側の第二メダル貯留タンク7bを上下に串通し、その流下端が該第二メダル貯留タンク7bの下方に配置される右側のメダル収納ジョッキ11bに連通している。そこで、例えば、第一振分樋38の第三ソレノイド45を励磁させて切替部材47を上方へ回動させ上流開口42を開放し、第二振分樋39の第四ソレノイド46を励磁させて切替部材48を上方へ回動させ下流開口43を開放すると、左側のメダル収納ジョッキ11aに左側ジョッキ排出樋40を介して小径メダルM1が貯留される。また、右側のメダル収納ジョッキ11bに、右側ジョッキ排出樋41を介して大径メダルM2が貯留される。逆に、第一振分樋38の第四ソレノイド46を励磁させて切替部材48を上方へ回動させ下流開口43を開放し、第二振分樋39の第三ソレノイド45を励磁させて切替部材47を上方へ回動させ上流開口42を開放すると、左側のメダル収納ジョッキ11aに左側ジョッキ排出樋40を介して大径メダルM2が貯留される。また、右側のメダル収納ジョッキ11bに、右側ジョッキ排出樋41を介して小径メダルM1が貯留されることになる。
【0023】
図12、図13(イ)(ロ)に示すように前記第一・二メダル貯留タンク7a,7bは、正面から見て左側の第一メダル貯留タンク7aが前記第一振分樋38と連通しており、小径メダルM1が貯留される。また、正面から見て右側の第二メダル貯留タンク7bが前記第二振分樋39と連通しており、大径メダルM2が貯留される。各第一・二メダル貯留タンク7a,7bは略直方体形状に形成され周囲が密閉されており、底面が下方に向かって漏斗状に窄まると共にその下端にメダルM1,M2を排出するための排出口51が開設されている。これと対応して、天板52aに駆動モータ53が取着される。該駆動モータ53の駆動軸53aは第一・二メダル貯留タンク7a,7b内に介入しており、その中心軸線と前記排出口51の中心とが同一鉛直線上で一致している。そして、該駆動軸53aに螺旋状の攪拌コイル54が取着され、該攪拌コイル54の下端が排出口51に上方から臨んでいる。これにより、駆動モータ53が停止しているときは、攪拌コイル54の下端が排出口51を塞ぐ形となって、小径メダルM1または大径メダルM2が排出口51から零れ落ちるようなことがない。これに対し、駆動モータ53が駆動すると攪拌コイル54が中心軸線を中心として回転し、内部の小径メダルM1または大径メダルM2を攪拌して崩し、これらを排出口51から排出させる。各第一・二メダル貯留タンク7a,7bの一部を塞ぐ前面板52bは透明な素材により成形されており、該前面板52bを介して内部が視認できるようになっている。
【0024】
前記可逆回転コンベヤ8は、図14(イ)(ロ)に示すように第一・二メダル貯留タンク7a,7bの排出口51,51の下方に配置され、いずれの排出口51,51から排出されたメダルM1,M2も乗架されるようにその長さが設定されている。そして、一端に可逆回転モータ55が取着された駆動ローラ56が配置されると共に他端に従動ローラ57が配置され、駆動ローラ56、従動ローラ57間に無端ベルト58が巻回されている。従動ローラ57側に、下端がメダル洗浄装置9の後記するメダル集合箱62に臨む洗浄装置排出樋59が配設される。一方、駆動ローラ56側には、メダル揚送リフト10の後記する各バケット90に臨む第一投入シュート63が配設される。そこで、可逆回転モータ55が正回転しているときに、左右の第一・二メダル貯留タンク7a,7bのいずれかから排出されたメダルM1,M2は、洗浄装置排出樋59側へ搬送され、該洗浄装置搬送樋59に落下してメダル洗浄装置9のメダル集合箱62内に溜まり順に洗浄されることになる。これに対し、可逆回転モータ55が逆回転しているときに、左右の第一・二メダル貯留タンク7a,7bのいずれかから排出されたメダルM1,M2は、メダル揚送リフト10側へ搬送され、その終端で第一投入シュート63に排出される。
【0025】
メダル洗浄装置9は、図15乃至19に示すように、第一洗浄部W1と第二洗浄部W2とからなり、メダル集合箱62に収容された小径メダルM1、大径メダルM2が該第一洗浄部W1と該第二洗浄部W2を通過することによって、該メダルM1,M2は片面ずつ順に洗浄される。第一洗浄部W1および第二洗浄部W2は、鉛直に支持された組付板64の前面に形成される。65aは第一洗浄部W1のコンベヤ、65bは第2洗浄部W2のコンベヤを示す。メダル集合箱62は上面が開放されると共に底面62aが傾斜面に形成され、その傾斜下方側面に第一洗浄部W1のコンベヤ65aの下端部が臨んでいる。
【0026】
コンベヤ65aの無端状の搬送ベルト66aは定幅帯状のゴム布ベルトからなり、図20に示すように高さが小径メダルM1、大径メダルM2の厚さよりも少し低く(高さ1.4mm)、直径が3mm程の多数の係合部67が、ベルト表面の幅方向にはメダルM1,M2の直径よりも狭い22mmの間隔にて横並びに形成され、ベルト表面の長手方向にはメダルM1,M2の直径よりも広い35mmの間隔にて連続して形成されたものである。68a,69aは、該搬送ベルト66aを巻回している該コンベヤ65aの駆動ローラと従動ローラである。該コンベヤ65aは、該搬送ベルト66aの搬送面がメダル集合箱62から斜め上向きに起立(起立角度:約70度)姿勢となるように支持され、該搬送ベルト66aを図18矢印で示した方向に駆動することにより、該メダル集合箱62中のメダルM1,M2を隣り合う一対の係合部67,67の間に填ったような状態で係合させて斜め上向きに搬出させる。
【0027】
また、70aは洗浄液が含浸された無端帯状のウエット拭布71aを前記搬送ベルト66aの搬送面に対して適宜間隔を離して平行に張設すると共に、該ウエット拭布71aを定方向に走行させることにより該ウエット拭布71aによってメダルM1,M2の表面が拭われるようにする拭布支持機構である。該拭布支持機構70aでは、ガイドローラ72aとガイドローラ73aおよび駆動ゴムローラ74aに該ウエット拭布71aを巻回すると共に、テンションローラ75aを該ウエット拭布71aに圧接することにより、該ウエット拭布71aは前記搬送ベルト66aの搬送面に対し平行に張設され、駆動ゴムローラ74aが回転動することで該ウエット拭布71aを図18矢印で示した方向に走行させる。なお、ウエット拭布71aの走行速度は、搬送ベルト66aの走行速度よりも低速(約1/10の速度)となるように設定される。このようにウエット拭布71aをメダル搬送方向と同方向であって搬送ベルト66aよりも低速にて走行させることにより、該ウエット拭布71aが摩擦によって搬送中のメダルに過剰な負荷を掛け、メダルが搬送ベルト66aの両脇に飛び出してしまうことのないようにしている。
【0028】
前記ガイドローラ72aは図示しない洗浄液タンクとチューブおよび電磁弁を介して繋がれており、タイマーの作動により例えば5分おきに該電磁弁が開かれ該洗浄液タンクから洗浄液が上記ガイドローラ72aに2〜3ccずつ補給されるようにすることで、ウエット拭布71aが常に適度な湿潤状態に維持されるようにしている。なお、ウエット拭布71aの湿潤状態を検出する湿潤センサーを設け、その検出によって洗浄液タンクから洗浄液が自動的に補給され、該ウエット拭布71aが適度な湿潤状態に保たれるようにしても良い。
【0029】
図18、図19に示すように、76aは、搬送ベルト66aによって搬送されるメダルM1,M2の表面にウエット拭布71aを弾性的に押圧するために設けられる拭布押圧機構である。該拭布押圧機構76aは、表面に適宜間隔で複数条の縦溝77aが形成された合成樹脂製の押圧板78aをカバー板79aの内側に配置し、該押圧板78aの背面に固植された支持軸80aをカバー板79aに貫挿すると共に、該押圧板78aとカバー板79aとの間にコイルバネ等の弾性体81aを圧縮状態にて介在させ、該カバー板79aをコンベヤ65aのフレームに複数の摘子ネジ82aにより着脱自在に組み付けるようにしている。そして、該弾性体81aの弾性により、該押圧板78aがウエット拭布71aを背面から押圧し得るように構成している。なお、摘子ネジ82aを緩めることによりカバー板79a、押圧板78aがコンベヤフレームから着脱され、ウエット拭布71aを必要に応じて交換できるようにしている。
【0030】
第2洗浄部W2は、第1洗浄部W1における上下を倒置した関係にてコンベヤ65bと拭布支持機構70bが配置され、該コンベヤ65bの搬送ベルト66bと拭布支持機構70bのウエット拭布71bによって形成される搬送面が斜め下向き(下傾角度:約30度)姿勢となるようにしている。83は、第1洗浄部W1のコンベヤ65aの上端部から排出されたメダルM1,M2を受けて該メダルM1,M2を自重で第2洗浄部W2の搬送ベルト66bとウエット拭布71bとの間隔に導くために傾斜状に設けられた渡し板である。このため、第1洗浄部W1のコンベヤ65aと第2洗浄部W2のコンベヤ65bとは、組付板64の前面に渡し板83を介して正面「ヘ」字形に連なるように配置される。なお、コンベヤ65bは上記コンベヤ65aと同様に定幅帯状のゴムベルトからなる搬送ベルト66bを駆動ローラ68bと従動ローラ69bに巻掛してなるものであるが、該搬送ベルト66bは表面に搬送ベルト66aのような係合部は形成されず、表面に細かな凹凸が形成されたものを用いることで、メダル表面に対し高い摩擦性が得られるようにしている。このため、渡し板83から滑落したメダルM1,M2は、搬送ベルト66bが図17矢印で示した方向に駆動されることによりウエット拭布71bとの間を斜め下向きに搬送される。このように搬送ベルト66bには搬送ベルト66aのような係合部が形成されていないので、第2洗浄部W2においてメダルM1,M2が係合部上に乗り上げてしまうおそれがなく、第1洗浄部W1から送られてきたメダルM1,M2が滞留するようなトラブルの発生も無く、常にスムーズに搬送することができる。
【0031】
また、拭布支持機構70bは前記拭布支持機構70aと同様にウエット拭布71bがガイドローラ72bとガイドローラ73bおよび駆動ゴムローラ74bに巻回され、駆動ゴムローラ74bにより図17矢印で示した方向に走行される。該搬送ベルト66bの走行速度は、搬送ベルト66aの走行速度よりも少し高速に設定される。これは、搬送ベルト66aによって搬送されたメダルが渡し板83上に溜まらないようにするためである。また、拭布支持機構70bは前記拭布支持機構70aと同様にウエット拭布71bがガイドローラ72bとガイドローラ73bおよび駆動ゴムローラ74bに巻回され、駆動ゴムローラ74aにより図17矢印で示した方向に搬送ベルト66bの走行速度よりも低速(約1/10の速度)で走行される。
【0032】
なお、上記駆動ローラ68a,68b、駆動ゴムローラ74a,74b等は、組付板64の裏側に設けられたギヤボックス(図示せず。)のスプロケット、チエーン、ギヤ、等の伝動機構に連繋され、モータ(図示せず。)を駆動源とすることにより上記所定の速度で回転駆動される。また、ガイドローラ72bには上記ガイドローラ72aと同様に洗浄液タンクから洗浄液が補給され、ウエット拭布71bを常に適度な湿潤状態に維持している。更に、拭布押圧機構76bは前記拭布押圧機構76aと同様に構成され、押圧板78bがウエット拭布71bを押圧し、搬送ベルト66bによって下向きに搬送されているメダルM1,M2の表面(下面)にウエット拭布71bを弾性的に押圧する。
【0033】
このメダル洗浄装置9では、搬送ベルト66aの係合部67に係合させることにより小径メダルM1と大径メダルM2という直径の異なるメダルを搬送できると共に、該メダルM1,M2の表面にウエット拭布71aが押圧板78aによって適宜押圧力により圧着することにより、該メダルM1,M2の汚れを確実に拭き取ることができる。また、第1洗浄部W1を通過した後に該メダルM1,M2は第2洗浄部W2に至りて搬送ベルト66bとの摩擦により斜め下向きに搬送され、該メダルM1,M2の下面にウエット拭布71bを圧着させることにより、該メダルM1,M2を片面ずつ綺麗に洗浄することができる。このため、このメダル洗浄装置9によれば小径メダルM1と大径メダルM2を連続的に綺麗に洗浄でき、従来のようにメダルの大きさ毎に2台の洗浄装置を設ける必要がなく、箱枠Bの大きさも小型化が可能となる。こうしてメダル洗浄装置9によって洗浄されたメダルM1,M2は第二投入シュート86に排出され、メダル揚送リフト10に搬入される。
【0034】
なお、搬送ベルト66aの係合部67は、背の低い円柱形突起であるが、本発明では係合部67はこの形状に限られることなく、小径メダルM1、大径メダルM2を搬送ベルト66aの表面に係止可能であれば、例えばコ字枠状の係合部を形成するなど、その他の形態に形成してあっても良い。また、搬送ベルト66bは、上記実施形態にて図示した細かな凹凸(凹状部もしくは凸状部)を縞模様のように形成したが、小径メダルM1、大径メダルM2との摩擦係数を高められるようにその他の形態に形成しても良い。
【0035】
前記メダル揚送リフト10は、図4、図5に示すように角筒状のケーシング87内の上下部に設けられた駆動スプロケット88aと従動スプロケット88bとの間に無端チエーン89が巻回され、該無端チエーン89にメダルM1,M2を掬って乗せる複数のバケット90が等間隔に取着されている。ケーシング87の一側面であって下部寄りに、前記可逆回転コンベヤ8の一端が臨む第一投入シュート63が設けられ、下端部に前記メダル洗浄装置9における第二洗浄部W2側のコンベヤ65bの一端が臨む第二投入シュート86が設けられている。一方、ケーシング87の上端出口部に、前記メダル選別機6におけるメダル送出部13に連なる導出樋91が接続されている。92は、ケーシング87の上部の一側に配置され前記駆動スプロケット88aを駆動させる駆動モータである。そこで、駆動モータ92により両スプロケット88a,88bを回転させ各バケット90を上動させると、第一投入シュート63または第二投入シュート86内にあるメダルM1,M2がバケット90により掬われて揚送され、上端部の導出樋91からメダル選別機6のメダル送出部13に供給される。
【0036】
前記メダル回収搬送装置1は、図2に示すように設置島I1における長手方向の両端部に配置された駆動ローラ93a、従動ローラ93bに無端状の回収ベルト94が巻回されて構成され、該回収ベルト94における従動ローラ93b側の一端は、箱枠Bの側壁に開設された通口B1介して箱枠B内に入っている。そして、駆動モータ93cにより駆動ローラ93aを回動させ、各遊技機S1,S2から排出される小径メダルM1、大径メダルM2を混在した状態で回収ベルト94の上面に乗架して、箱枠B側へ搬送する。箱枠B内には、図4、図14に示すように回収ベルト94により搬送されたメダルM1,M2を受け入れる集積ボックス95が配置される。該集積ボックス95は、底壁がほぼ中央に向かって下傾すると共にその一側に回収リフト96が配置される。該回収リフト96は箱枠Bの底面に斜めに立設され、前記集積ボックス95の底壁の下端開口部95aが回収リフト96の上面に臨んでいる。また、回収リフト96の上端部の下方に該回収リフト96の上端部から排出されるメダルM1,M2を受け入れ、前記メダル洗浄装置9のメダル集合箱62に落下させる連絡樋97が配置されている。これにより、前記回収ベルト94により回収された外径の異なるメダルM1,M2は、集積ボックス95に受け入れられると共に回収リフト96により揚送され、その上端部から連絡樋97に落下してメダル洗浄装置9におけるメダル集合箱62に注がれる。
【0037】
図3に示すように前記メダル供給搬送装置2における二本の搬送ライン3a,3bのうち、一方の搬送ライン3aは外径が25mmの小径メダルM1を搬送するもので、小径メダルM1を遊技媒体とする複数の遊技機S1が小径メダルM1を搬送する搬送ライン3a側に配置される。他方の搬送ライン3bは外径が30mmの大径メダルM2を搬送するもので、大径メダルM2を遊技媒体とする複数の遊技機S2が大径メダルM2を搬送する搬送ライン3b側に配置される。各搬送ライン3a,3bは、長溝状に形成されると共に図2に示すようにその長手方向に沿った両端部であってメダル計数機4側に駆動プーリ98aが配置され、箱枠B側に従動プーリ98bが配置される。そして、駆動プーリ98aと従動プーリ98b間に、無端状の搬送ベルト99が巻回される。図21、図22に示すように各搬送ライン3a,3bの底面には底板100aが張設され、前記搬送ベルト99はその底板100a上面を摺接して移動することになる。従動プーリ98bは箱枠B内に位置し、搬送ライン3aに対応して前記メダル選別機6における第一搬送ライン排出樋28の流下端がその上方に臨み、搬送ライン3bの上方に第二搬送ライン排出樋34の流下端が臨んでいる。搬送ライン3a,3bには、それぞれの遊技機S1,S2に対して一対の分岐ユニット101a,101bが設けられる。一対の分岐ユニット101a,101bは、搬送ライン3a,3bに沿って並設される。
【0038】
各搬送ライン3a,3bは、幅方向の互いに遠い位置にある側壁がその長手方向に沿って一定の等しい長さに分断され、図22に示すようにその所定長さ(搬送ライン3a,3bに沿った後記する支持枠103の長さと同じ)の側板100bをそれぞれ螺子102,102で搬送ライン3a,3bに螺締し連接して形成され、螺子102,102を外すことにより各側板100bが自在に取り外しできるようになっている。前記一対の分岐ユニット101a,101bについて更に詳しく説明するが、小径メダルM1用の搬送ライン3aの分岐ユニット101a,101bと大径メダルM2用の搬送ライン3bの分岐ユニット101a,101bとは同じ構成からなるので、便宜上、小径メダルM1用の搬送ライン3aの分岐ユニット101a,101bについて説明する。これらのうち、搬送される小径メダルM1が先に到達する分岐ユニット101aは、該分岐ユニット101aに対応する遊技機S1内に小径メダルM1を供給するためのものであり、他の分岐ユニット101bは該遊技機S1に付設されるメダル貸出ユニットD1にメダルM1を供給するためのものである。一対の分岐ユニット101a,101bは、いずれも同じ構造からなるので、先の分岐ユニット101aについて説明し、後の分岐ユニット101bについては説明を省略する。
【0039】
前記先の分岐ユニット101aは次の構成からなる。すなわち、該分岐ユニット101aは、図21、図22に示すように搬送ライン3aの上方を跨ぐようにして取り付けられる支持枠103と、該支持枠103に取着される回動部材104と、該回動部材104により導かれた小径メダルM1を受け入れる分岐シュート105と、から概ね構成される。支持枠103は、搬送ライン3aに沿った長さが側板100bと同じ長さを有しかつ該側板100bよりも高さの高い平行な一対の支持板103a,103bを有する。この一対の支持板103a,103bであって隣接する搬送ライン3bとは反対側の支持板103bに、その中央に位置して開口部106が開設される。また、該支持板103bの両側に図23(イ)に示すように螺子挿通孔107,107が設けられ、これら螺子挿通孔107,107と対応して搬送ライン3aの側面に設けられた螺子孔108,108に螺子102、102を螺締することにより、支持枠103が取着される。よって、該各螺子102を外すことにより、反対側の搬送ライン3bにも簡単に取り付けることができる。
【0040】
図24(イ)(ロ)に示すように前記支持枠103における一対の支持板103a,103b間に支軸109が直角に横架されると共に該支軸109に回動部材104の一端が軸着され、その他端が該搬送方向と平行な面内で上下に回動し得るようになっている。また、該回動部材104の下部に、下方へ回動したとき搬送ライン3aの底面に対し直交しかつ平断面がV字状(約90度の開き角度)をなし、該搬送ライン3aを横切るようにして堰き止める分岐板104aが設けられている。しかも、該分岐板104aの頂部は開口部106と対向位置している。これにより、分岐板104aの両側面104b,104bのうち、搬送ライン3aの搬送方向に対し対向する面104bは必ずその搬送方向へ進むに従い開口部106との間隔が漸次狭くなるように傾斜している。前記回動部材104の上方であって両支持板103a,103b間にプランジャー110aが搬送ライン3aに沿って設けられるソレノイド110が配置され、該ソレノイド110のプランジャー110aの先端がリンク111を介して回動部材104の先端側の上面に取着されている。前記リンク111は、両支持板103a,103b間に直角に横架した支軸112に軸着される側面ヘの字状の第一リンク111aと該第一リンク111aの先端に軸着される第二リンク111bとからなり、第一リンク111aの基端にソレノイド110のプランジャー110aの先端が軸着され、第二リンク111bの先端が回動部材104に軸着されている。
【0041】
前記外側に位置する、すなわち他の搬送ライン3bとは反対側に位置する、支持板103bの外側面に開口部106と連通するようにして分岐シュート105が配置される。該分岐シュート105はその内底面が漏斗状に窄まり、その流下端に遊技機S1に連なるフレキシブルな補給管114が連接される。分岐シュート105は、図23(ロ)に示すように外側の支持板103bの外面であって開口部106の両側から突出した一対の保持片115,115間に配置される。これら保持片115,115と分岐シュート105の側壁105aには連通する螺子挿通孔116,116が開設され、両螺子挿通孔116,116に螺子117aを挿通すると共に該螺子117aにナット117bを螺締することにより、分岐シュート105が取着される。
【0042】
ソレノイド110が消磁しているときは、図24(イ)実線に示すように内装される圧縮スプリングの付勢によりプランジャー110aが進出し、回動部材104の他端を引き上げた状態で保持する。この状態では、分岐板104aの下端縁が搬送ベルト99の搬送面より少なくともメダルM1,M2の厚みの2〜3倍程度の距離を離して回動部材104が停止している。よって、搬送ベルト99の上面を搬送される小径メダルM1は、分岐板104aに支えることなく滞りなく流れる。一方、ソレノイド110が励磁すると内装される圧縮スプリングの付勢に抗してプランジャー110aが後退し、図24(イ)鎖線に示すように回動部材104の他端を引き下げた状態を保持する。この状態では、分岐板104aの下端縁が搬送ベルト99の搬送面にほぼ接するような位置で回動部材104が停止し、搬送ベルト99上面を搬送される小径メダルM1を分岐板104aの一方の側面104bで受け止めて開口部106へ導く。開口部106へ導かれた小径メダルM1は該開口部106を介して分岐シュート105内に落下し、更に、補給管114を介して遊技機S1に補給される。メダル貸出ユニットD1にも、前記分岐ユニット101bから同様にして小径メダルM1が補給されることになる。
【0043】
各分岐ユニット101a,101bには、それぞれメダル補給制御装置118が取着されている。該メダル補給制御装置118は、該分岐ユニット101a,101bに対応する遊技機S1またはメダル貸出ユニットD1内の小径メダルM1の枚数が所定枚数よりも少なくなったとき、それを検出したセンサ(図示せず。)からの信号を受けて該遊技機S1またはメダル貸出ユニットD1に小径メダルM1を補給するように前記箱枠B内に配置される制御装置Eに信号を出力するためのものである。
【0044】
ここで、例えば、小径メダルM1を遊技媒体とする遊技機S1と、大径メダルM2を遊技媒体とする遊技機S2とを交換する場合は、図25(イ)に示すようにそれまで小径メダル用の搬送ライン3aに取着されていた分岐ユニット101aを図26に示すように反対側の大径メダル用の搬送ライン3bに付け替えることになる。この場合は、支持板103b両側の螺子102,102を外して該分岐ユニット101aを取り外す。また、反対側の大径メダル用の搬送ライン3bにおける所定位置の側板100bも螺子102を外すことにより取り外し、これと同じ位置に前記分岐ユニット101aを配置すると共に螺子102,102を搬送ライン3bに螺締することにより取り付ける。この際、搬送ライン3bの搬送方向に沿ったソレノイド110の向きが逆になるが、分岐板104aが平断面V字形をしており、メダルM1,M2は該分岐板104aのどちらの側面104b,104bに衝突しても開口部106へ導かれることになるので、搬送ライン3bを搬送される大径メダルM2も分岐板104aにより分岐シュート105へ導くことができる。メダル貸出ユニットD2に接続する分岐ユニット101bも、同様にして取り替えられる。各分岐ユニット101a,101bにおける補給管114,114は新しく付け替えられる遊技機S2、メダル貸出ユニットD2に接続しておく。このように、一つの設置島I1において遊技機S1,S2間での交換が生じた場合も、分岐ユニット101a,101bが着脱自在に取り付けられることから、これらを付け替えるのみで済み、対応がし易い。
【0045】
設置島I1の長手方向に沿った一端外側にメダル計数機4が配置されるが、該メダル計数機4は、図27に示すように閉塞される箱車120の上面に設置される。該箱車120の天板120aに、メダル計数機4の下面に対向するようにして所定大の開口121が開設される。箱車120内には、メダル回収搬送装置1側へ傾斜した排出リフト122が設置される。該排出リフト122の上端に、メダル回収搬送装置1の回収ベルト94の上面に下端開口が位置する回収シュート123が接続される。これにより、前記メダル計数機4に投入され計数された外径の異なる小径メダルM1や大径メダルM2は、それぞれ箱車120内に落下し、排出リフト122により揚送されると共に回収シュート123によりメダル回収搬送装置1の回収ベルト94の上面に乗架して設置島I1の他端の箱枠B側へ搬送される。なお、箱車120下面の四隅部にキャスター119が取着され、該箱車120を自在に移動できるようにしている。
【0046】
また、各設置島I1〜I3には、箱枠Bに近接させた位置に他の設置島Iへ小・大径メダルM1,M2を分配するための分配タワー124a〜124cが立設される。該各分配タワー124a〜124cは上下に長い角筒柱状に形成されると共に、図示は省略するがその内部に揚送リフトが立設される。これら揚送リフトは前記搬送ライン3a,bから小・大径メダルM1,M2を供給される。また、各設置島I1〜I3における各分配タワー124a〜124c間には、各分配タワー124a〜124c間で小・大径メダルM1,M2の受け渡しを行なうための分配コンベヤ125a,125bが橋架される。これら分配コンベヤ125a,125bから排出される小・大径メダルM1,M2は搬送ライン3a,3bに供給され、それら設置島I1〜I3に補給される。これにより、各設置島I1〜I3における各遊技機S1,S2への小・大径メダルM1,M2の補給・分配に止まらず、各設置島I1〜I3への小・大径メダルの補給・分配を行なうことができ、ホール全体における遊技機S1,S2への小・大径メダルM1,M2の補給管理が可能となる。なお、これら補給管理にあっては、前記制御装置Eやホール全体を掌るホールコンピュータ(図示せず。)によって制御される。
【0047】
本発明に係る遊技場のメダル循環システムは上記構成からなり、次にその作用を説明する。設置島I1〜I3の稼動中に各遊技機S1,S2から排出され外径の異なるメダルM1,M2は、メダル回収搬送装置1の回収ベルト94の上面に落下し、該回収ベルト94により箱枠B内に搬送される。そして、回収ベルト94により搬送されるメダルM1,M2は、集積ボックス95内に集められる。
【0048】
そこで、例えば小・大径メダルM1,M2を洗浄する場合は、回収リフト96を初めメダル洗浄装置9、メダル揚送リフト10、メダル選別機6、第一・二メダル貯留タンク7a,7b、可逆回転コンベヤ8を作動させる。前記集積ボックス95内の小・大径メダルM1,M2は順次回収リフト96により揚送され、その上端から下方へ落下すると共に連絡樋97を介してメダル洗浄装置9側のメダル集合箱62に集められる。このようにしてメダル集合箱62に集められたメダルM1,M2は、メダル洗浄装置9における第一洗浄部W1、第二洗浄部W2を経てその両面がしっかりと磨かれる。第二洗浄部W2から排出されたメダルM1,M2は、第二投入シュート86に集められると共に順次バケット90に掬われて揚送される。無端チエーン89の上端に達したメダルM1,M2は、導出樋91を介してメダル選別機6のメダル送出部13に供給される。そして、これらメダルM1,M2は、メダル選別機6により小径メダルM1と大径メダルM2とに選別される。メダル選別機6により選別された小径メダルM1と大径メダルM2は、第一・二振分樋38,39を介して第一・二メダル貯留タンク7a,7bに貯留される。また、貯留されるメダルM1,M2は、それぞれ第一・二メダル貯留タンク7a,7bから正回転する可逆回転コンベヤ8に排出され、その一端部から落下してメダル集合箱62に集められ、メダル洗浄装置9により洗浄されると共にメダル揚送リフト10により揚送されて再びメダル選別機6により選別される。このようにしてメダルM1,M2が自動的に循環し洗浄される。
【0049】
また、メダル収納ジョッキ11a,11bに小・大径メダルM1,M2を貯留する場合は、第一・二振分樋38,39における切替部材47,48を作動させ上・下部開口42,43を開口することにより、前記メダル選別機6により選別された小・大径メダルM1,M2を両側のメダル収納ジョッキ11a,11bに貯留する。例えば、一方すなわち図6の左側に位置するメダル収納ジョッキ11aに小径メダルM1を収納し、他方すなわち図6の右側に位置するメダル収納ジョッキ11bに大径メダルM2を収納しておく。また、逆に、一方のメダル収納ジョッキ11aに大径メダルM2を収納し、他方のメダル収納ジョッキ11bに小径メダルM1を収納しても良く、更には、両メダル収納ジョッキ11a,11bに共に小径メダルM1または大径メダルM2を収納することもできる。
【0050】
設置島I1〜I3の稼働中に、或る遊技機S1で小径メダルM1が不足してきたとの信号がこれと対応するメダル補給制御装置118から制御装置Eに出力された場合は、メダル選別機6における第一ソレノイド30を消磁して開閉部材29を回動させ、第一分岐口27を開口させる。これにより、選別された小径メダルM1が第一搬送ライン排出樋28を介して小径メダルM1用の搬送ライン3aに供給される。小径メダル用の搬送ライン3aに排出された小径メダルM1は、該搬送ライン3aにより小径メダルM1の補給を必要とされる遊技機S1に向かって搬送される。一方、補給を必要とする遊技機S1に対応する分岐ユニット101aでは、ソレノイド110が励磁して回動部材104が下降し分岐板104aが搬送ベルト99の上面にまで達し、搬送される小径メダルM1を開口部106を介して分岐シュート105内に導く。分岐シュート105に導かれた小径メダルM1は、補給管114を介して所定の遊技機S1に補給される。先の分岐ユニット101aにおける小径メダルM1の補給が終了した後に必要であれば、後の分岐ユニット101bにおけるソレノイド110を励磁させ、同様にして小径メダルM1をメダル貸出ユニットD1に補給する。
【0051】
急ぎメダルの補給を必要とする場合、例えば小径メダルM1を急ぎ補給するときは、前記第一メダル貯留タンク7aを作動させたまま、第二メダル貯留タンク7bを停止させて大径メダルM2の排出を止める。また、可逆回転コンベヤ8を逆転させる。これにより、第一メダル貯留タンク7aから排出された小径メダルM1は、可逆回転コンベヤ8の他端部から第一投入シュート63に落下する。第一投入シュート63に落下した小径メダルM1はメダル揚送リフト10のバケット90で揚送され、その上端部から導出樋91を介してメダル選別機6のメダル送出部13に供給される。この際、メダル洗浄装置9は停止させ、該メダル洗浄装置9からメダル揚送リフト10へのメダルの供給を止めておく。よって、メダル揚送リフト10を揚送されるメダルはほとんど小径メダルM1ばかりとなり小径メダルM1の比率が高められ、必然的にメダル選別機6から排出される小径メダルM1の比率も高くなる。そして、これら小径メダルM1は第一搬送ライン排出樋28を介して前記小径メダルM1用の搬送ライン3aに供給される。このようにして、迅速なメダル補給の要求に十分応えられるようにしている。大径メダルM2を遊技媒体とする遊技機S2で大径メダルM2が不足した場合も、同様にして迅速な補給が行なわれる。
【0052】
また、稀であるがメダルM1,M2の補給を緊急的に必要とする場合は、ホールの係員が箱枠B内の収納室60に収納され小径メダルM1または大径メダルM2が充填されたメダル収納ジョッキ11a,11bを手で持って運び、所定の遊技機S1または遊技機S2に該メダルM1,M2を供給することもできる。
【0053】
設置島I1〜I3間における小・大径メダルM1,M2の増減については、どの設置島I1〜I3に小・大径メダルM1,M2の多い・少ないの偏りが有るかを判断し、必要な分配タワー124a〜124c、分配コンベヤ125a,125bを作動させてその均等な補給・分配を図る。
【0054】
このように、本発明に係る遊技場のメダル循環システムは、小径メダルM1と大径メダルM2を遊技媒体とする二種類の遊技機S1,S2をそれぞれ一つの設置島Iに列設し、該設置島Iの下部に各遊技機S1,S2から排出され外径の異なるメダルM1,M2を混在した状態で回収するメダル回収搬送装置1を配設し、設置島Iの上部に外径の異なるメダルM1,M2をそれぞれ別個に搬送する一対の搬送ライン3a,3bを有し各遊技機S1,S2にメダルM1,M2を供給するメダル供給搬送装置2を配設し、設置島Iの長手方向の端部にメダル回収搬送装置1により回収された外径の異なるメダルM1,M2を小径メダルM1と大径メダルM2とに選別すると共にこれら小・大径メダルM1,M2をそれぞれメダル供給搬送装置2の各搬送ライン3a,3bに供給する補給本体装置5を設けるようにした。そして、回収されたメダルM1,M2を外径の同じもの同士に選別し、選別されたメダルM1,M2を各搬送ライン3a,3b上を搬送させて各遊技機S1,S2に供給するようにしたので、一つの設置島Iに外径の異なるメダルM1,M2を遊技媒体とする二種類の遊技機S1,S2を混在させて配置するようなことがあっても、一つの設備で外径の異なるメダルを自動的に循環させることができ、該設備の製作や施工が容易であって、設備コストも低廉に成し得る。
【0055】
前記補給本体装置5は、メダル回収搬送装置1により回収されたメダルM1,M2を揚送するメダル揚送リフト10と、該メダル揚送リフト10から排出されるメダルM1,M2を小径メダルM1と大径メダルM2とに選別するメダル選別機6と、小・大径メダルM1,M2をそれぞれ別個に貯留する第一・二メダル貯留タンク7a,7bと、を備え、メダル選別機6により選別された小径メダルM1及び大径メダルM2をそれぞれ経路切替手段によって経路を切り替えることにより第一・二メダル貯留タンク7a,7bまたは各搬送ライン3a,3bに供給するようにしている。これにより、例えば或る遊技機S1,S2に小径メダルM1または大径メダルM2の補給要求があったとき、そのメダルM1,M2に対応するメダル貯留タンク7a,7bから集中的にメダルM1,M2を排出し、対応する搬送ライン3a,3bを介して前記遊技機S1,S2にメダルM1,M2を供給することができ、メダルM1,M2を補給すべき緊急時であっても十分に対応できる。
【0056】
しかも、前記各分岐ユニット101a,101bは、各搬送ライン3a,3bに着脱自在に取り付けられると共に一方の搬送ライン3aの分岐ユニット101aを他方の搬送ライン3bに付け替えることができるようにしているので、二種類の遊技機S1,S2のうちの一方を他方に交換することが簡単にできる。
【0057】
また、前記補給本体装置5に、前記第一・二メダル貯留タンク7a,7bから排出される小・大径メダルM1,M2をそれぞれ洗浄するメダル洗浄装置9を配置するようにすれば、外径の異なるメダルも同時に綺麗に洗浄でき、好適である。本発明にあっては、メダル計数機6を設置島Iの箱枠Bとは反対側の端部に配置したが、箱枠Bに隣接するようにして配置しても良い。この場合は、計数された小・大径メダルM1,M2はメダル洗浄装置9に供給される。
【符号の説明】
【0058】
1 メダル回収搬送装置
2 メダル供給搬送装置
3a 搬送ライン
3b 搬送ライン
5 補給本体装置
101a 分岐ユニット
101b 分岐ユニット
I(I1〜I3) 設置島
M1 小径メダル
M2 大径メダル
S1 遊技機
S2 遊技機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小径メダルと大径メダルを遊技媒体とする二種類の遊技機をそれぞれ一つの設置島に列設してなり、
前記設置島の下部にその長手方向に沿って前記各遊技機から排出され外径の異なるメダルを混在した状態で回収するメダル回収搬送装置を配設し、
前記設置島の上部にその長手方向に沿って外径の異なるメダルをそれぞれ別個に搬送する一対の搬送ラインを有し前記各遊技機にメダルを供給するメダル供給搬送装置を配設し、
前記設置島の長手方向の端部に前記メダル回収搬送装置により回収された外径の異なるメダルを小径メダルと大径メダルとに選別すると共にこれら小・大径メダルをそれぞれ前記メダル供給搬送装置の前記各搬送ラインに供給する補給本体装置を設けた遊技場のメダル循環システムであって、
前記各搬送ラインに、前記二種類の各遊技機にそれぞれ対応位置させて該各遊技機にメダルを供給する分岐ユニットを設け、
前記各分岐ユニットは、前記各搬送ラインに着脱自在に取り付けられると共に一方の搬送ラインの分岐ユニットを他方の搬送ラインに付け替えることができるようにしたことを特徴とする遊技場のメダル循環システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2010−284322(P2010−284322A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−140127(P2009−140127)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】