説明

遊技場管理装置

【課題】撮像した遊技者の顔画像から遊技者の年齢を特定する場合の信頼性を高めることが可能な遊技場管理装置を提供する。
【解決手段】管理装置は、遊技の進行に応じて、使用遊技価値の大きさ及び付与遊技価値の大きさを特定し、顔認証用カメラで撮像した遊技者の撮像情報(顔画像)に基づいて遊技者の年齢を特定する。そして、例えば差玉が10000玉即ち遊技者が勝っている状態になると、顔画像M2に基づいて特定した年齢(40歳)を、予め設定されている年齢補正テーブルに基づいて35歳と補正することで、顔画像M1の遊技者と顔画像M2の遊技者とが同一人物であることを特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場を管理する遊技場管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場において、遊技機で遊技する遊技者を管理する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、遊技機毎に撮像手段としてのカメラを設け、そのカメラで撮像した顔画像から遊技者を識別することにより、遊技者を特定することが記載されている。さらに、特許文献1には、遊技者を特定した場合に、撮像した遊技者の顔から遊技者の年齢を特定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−305560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、遊技者の年齢を特定する場合、遊技者の表情によって特定結果が変化してしまうことが考えられる。例えば一の遊技者が、無表情の場合には年齢が20代として特定されるにも関わらず、落ち込んでいる状態では年齢が40代に特定されることがある。このため、同一人物であるにも関わらず別人と判定してしまうおそれがある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、撮像した遊技者の顔画像から遊技者の年齢を特定する場合の信頼性を高めることが可能な遊技場管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載した発明は、遊技者が遊技機にて遊技を行う上で使用した遊技価値である使用遊技価値の大きさを特定する使用遊技価値特定手段と、遊技が進行する上で遊技機が遊技者に付与した遊技価値である付与遊技価値の大きさを特定する付与遊技価値特定手段と、遊技機にて遊技を行っている遊技者を撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像した遊技者の撮像情報と、前記使用遊技価値及び前記付与遊技価値の大きさの差又は前記使用遊技価値に対する前記付与遊技価値の大きさの割合と、に基づいて遊技者の年齢の情報である年齢情報を特定する年齢情報特定手段と、前記年齢情報特定手段が特定した年齢情報を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載した発明は、前記年齢情報特定手段は、前記撮像情報に基づいて遊技者の年齢を特定する撮像年齢特定処理を実行した後に、その特定結果を前記使用遊技価値及び前記付与遊技価値の大きさの差又は前記使用遊技価値に対する前記付与遊技価値の大きさの割合に基づいて補正する年齢補正処理を実行することで前記年齢情報を特定することを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載した発明は、前記年齢情報特定手段は、前記撮像情報が同一であったとしても、前記使用遊技価値及び前記付与遊技価値の大きさの差が大きい場合、前記使用遊技価値及び前記付与遊技価値の大きさの差が小さい場合に比べ、前記撮像年齢特定処理にて特定した年齢を前記年齢補正処理にて補正する値を大きくする、又は、前記使用遊技価値に対する前記付与遊技価値の大きさの割合が大きい場合、前記使用遊技価値に対する前記付与遊技価値の大きさの割合が小さい場合に比べ、前記撮像年齢特定処理にて特定した年齢を前記年齢補正処理にて補正する値を大きくすることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載した発明は、遊技者が遊技機にて遊技を行う上で使用した遊技価値である使用遊技価値の大きさを特定する使用遊技価値特定手段と、遊技が進行する上で遊技機が遊技者に付与した遊技価値である付与遊技価値の大きさを特定する付与遊技価値特定手段と、遊技機にて遊技を行っている遊技者を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の撮像結果から抽出した情報であり且つ遊技者の年齢の情報である年齢情報を少なくとも含むことで遊技者を識別可能な情報である識別情報と、その遊技者が遊技を行った遊技機又は遊技機の種類を示す情報である遊技機情報とを対応付けた個人データを記憶する個人データ記憶手段と、前記撮像手段が遊技者を撮像した場合の前記識別情報が既に前記個人データ記憶手段に記憶されているか否かを当該個人データ記憶手段を検索した結果から判定することで、前記撮像手段で撮像した遊技者が、前記個人データが記憶済みである記憶済遊技者及び前記個人データが未記憶である未記憶遊技者のいずれの遊技者に対応しているかを特定する遊技者特定手段と、前記遊技者特定手段の特定結果が前記未記憶遊技者である場合、その未記憶遊技者に対応した個人データを新たに前記個人データ記憶手段に登録する個人データ新規登録手段と、前記遊技者特定手段の特定結果が前記記憶済遊技者である場合、その記憶済遊技者が今回遊技を行った遊技機の遊技機情報を対応付けて、その記憶済遊技者の個人データを更新する個人データ更新手段と、を備え、前記遊技者特定手段は、既に前記個人データ記憶手段に記憶されている前記識別情報として、前記個人データに記憶されている前記年齢情報を当該個人データにおける前記使用遊技価値及び前記付与遊技価値の大きさの差又は前記使用遊技価値に対する前記付与遊技価値の大きさの割合に基づいて補正したものを少なくとも参照することで、前記撮像手段で撮像した遊技者が前記記憶済遊技者及び前記未記憶遊技者のいずれの遊技者に対応しているかを特定する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載した発明によれば、撮像手段が撮像した遊技者の撮像情報と、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差又は使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合とに基づいて、遊技者の年齢の情報である年齢情報を特定する。遊技者の勝敗、すなわち、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差は、遊技者の表情に大きく影響を与えることが想定される。例えば遊技者が大きく勝っている場合(使用遊技価値よりも付与遊技価値のほうが大きく上回っている)には、遊技者が笑顔となり遊技者の顔に皺ができ、実際の年齢よりも高齢に見えることがある。逆に、例えば遊技者が負けている場合(使用遊技価値のほうが付与遊技価値よりも大きく下回っている)には、眉間に皺が寄ったりすることで、やはり実際の年齢よりも高齢に見えることがある。そこで、撮像情報と使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差又は使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合とに基づいて、つまり、遊技者の勝敗に基づいて年齢情報を特定することにより、遊技者の年齢をより正確に特定することができる。
【0010】
請求項2に記載した発明によれば、撮像年齢特定処理を実行して遊技者の年齢を特定した後に、年齢補正処理を実行することでその特定結果を使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差又は使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合に基づいて補正する。撮像年齢特定処理は、顔の皺等を特定する必要があり、複雑な処理になることが考えられる。仮に、勝敗に応じて実行する撮像年齢特定処理を異ならせると、撮像年齢特定処理を実行するためのプログラム容量が膨大なものとなるおそれがある。そこで、まず年齢を特定し、その後、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差又は使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合に基づいて年齢を補正することによって、勝敗に応じて撮像年齢特定処理を異ならせる必要が無くなる。
【0011】
請求項3に記載した発明によれば、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差又は使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合)が大きい場合、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差(又は、使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合)が小さい場合に比べて、年齢を補正する値を大きくする。使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差が大きい程、より厳密には、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差の絶対値が大きくなる程、遊技者の表情に与える影響が大きくなると考えられる。そこで、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差が大きい程、年齢を補正する値を大きくすることで、より遊技者の年齢を正確に特定することができる。
【0012】
請求項4に記載した発明によれば、個人データ記憶手段に記憶されている識別情報として、個人データに記憶されている年齢情報を当該個人データにおける使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差又は使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合に基づいて補正したものを少なくとも参照することで、撮像手段で撮像した遊技者が記憶済遊技者及び未記憶遊技者のいずれの遊技者に対応しているか、即ち、既に個人データが記憶されている遊技者と同一人物であるか否かを判定する。遊技者の勝敗は、上記したように遊技者の表情に大きく影響を与えることが想定される。例えば、遊技者が大きく負けている場合には、眉間に皺が寄り、実際の年齢よりも高齢に見えることがある。このため、遊技者の勝敗によって同一人物を別人として判定するおそれがある。そこで、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差又は、使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合に基づいて個人データに記憶している遊技者の年齢を補正した状態(即ち、同一人物として判定するための基準値を変更した状態)にて、記憶済遊技者及び未記憶遊技者のいずれの遊技者に対応しているかを特定することで、勝ち越した遊技者や負け越した遊技者が一旦遊技を終了した後、新たに遊技を開始したときに同一人物であるにも関わらず別人として判定されることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態の管理装置を含む遊技場用システムの全体を概略的に示す図
【図2】管理装置の機能ブロック図
【図3】管理装置が記憶する年齢補正テーブルを示す図
【図4】遊技者の顔画像と、当該顔画像の補正の態様を示す図
【図5】本発明の第2実施形態の管理装置が管理する個人データを示す図その1
【図6】管理装置が管理する個人データを示す図その2
【図7】管理装置が管理する個人データを示す図その3
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の複数の実施形態による遊技場管理装置について図面を参照しながら説明する。尚、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による遊技場管理装置について、図1から図4を参照しながら説明する。
【0015】
図1は、遊技場管理装置を採用した遊技場用システム1の全体構成を概略的に示している。遊技場内には、複数台の遊技機2が設置されており、各遊技機2に対応して貸出装置3が設置されている。本実施形態では遊技機2として所謂パチンコ遊技機を想定しており、遊技媒体として玉(所謂パチンコ玉)を想定している。これら遊技機2及び貸出装置3は、2台ずつ中継装置4に接続している。遊技機2や貸出装置3等から出力される後述する遊技信号は、中継装置4を介して管理装置5(遊技場管理装置に相当する)に送信される。
【0016】
管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、LAN6を介して各中継装置4に接続しているとともに、出力手段としてのモニタ7や図示しないプリンタ等に接続している。尚、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機2が管理装置5の管理対象となっている。また、遊技場用システム1は、遊技場内に設けられている図示しないスロットマシンや計数装置或いはPOS端末等も備えている。
【0017】
遊技機2は、パチンコ遊技機として周知の構成であり、玉(遊技価値に相当する)を盤面に発射するためのハンドル2a、玉を入賞させるための普図入賞口2b及び始動口2c、玉の入賞に応じて表示図柄(役物)が変動する表示部2d、大当たり時に開放する大入賞口2e、受皿2f、保留数表示部2g、受皿2fから溢れた玉を一時的に貯留する下玉受皿2h、下玉受皿2hからの玉を受ける可動玉受皿2i、及び案内腕2j等を備えている。遊技機2は、始動口2cへの玉の入賞(始動入賞)に応じて予め設定されている当選確率(大当たり確率)で大当たり抽選を行い、その抽選結果に基づき所謂特別図柄(特図)による図柄変動(単位遊技)を表示部2dにて実行する。そして、表示部2dに停止表示された図柄が大当たり図柄の場合に大当たり状態を発生させる。尚、始動口2cは、普図入賞口2bへの入賞に伴って行われる普図抽選の抽選結果により入賞率が変動する所謂電チュータイプの入賞口である。
【0018】
また、遊技機2は、図柄変動中に発生した始動入賞に対応する図柄変動を、予め設定された上限値(例えば4個)まで保留可能に構成されている。保留された図柄変動は、その保留数が保留数表示部2gに表示されるとともに、実行中の図柄変動の終了後に順次実行される。遊技機2は、大当たり当選となり大当たり状態が発生すると、対応するラウンド数に応じた回数分だけ大入賞口2eを開放する。この場合、大当たり状態の終了後に所謂確率変動状態や時短状態になる構成であってもよい。大当たり時に払い出された玉は、受皿2fから溢れると下玉受皿2hに一旦貯留される。そして、遊技者の操作により可動玉受皿2iに導かれる。可動玉受皿2iに導かれた玉は、案内腕2jを経由して貸出装置3に送られる。尚、案内腕2jは、旋回可能に設けられている。
【0019】
貸出装置3は、遊技情報等を表示する液晶表示部3a、遊技機2に玉を払い出す玉払出口3b、貨幣投入口3c、顔認証用カメラ3d、カード挿入口3e、計数部3f、発行釦3g及び再遊技釦3h等を備えている。液晶表示部3aには、遊技者の操作を入力するための操作手段としてのタッチパネルが設けられている。貸出装置3は、遊技者の遊技の進行に伴って、図柄変動回数(スタート回数)や大当たり確率等の周知の遊技情報を液晶表示部3aに表示する。また、貸出装置3は、遊技者が貨幣投入口3cに貨幣(対価)を投入すると、投入した貨幣に応じた数の玉を玉払出口3bから遊技機2の受皿2fに払い出す。
【0020】
このような構成の遊技機2及びその周辺機器(以下、遊技機2側の機器と称する)は、遊技者による玉の打ち込みや始動入賞の発生等の遊技の進行に伴って、例えば、遊技者が遊技に使用した玉数(使用遊技価値の大きさに相当する)を特定可能なアウト信号、入賞や所謂大当たり等に伴って遊技機2から遊技者に付与された玉数(付与遊技価値の大きさに相当する)を特定可能なセーフ信号、始動口2cへの入賞(始動入賞)を特定可能な始動入賞信号、遊技者に貸し出した玉数を特定可能な売上信号等の各種の遊技信号を出力する。尚、アウト信号やセーフ信号は、遊技機2の稼動状態を特定する稼動信号としても参照される。
【0021】
貸出装置3の顔認証用カメラ3d(遊技者特定手段に相当する)は、例えば周知のCMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子を有しており、遊技者を撮像する。つまり、顔認証用カメラ3dは、貸出装置3が設けられている遊技機2を遊技している遊技者を撮像し、当該遊技者の顔画像を取得する。顔認証用カメラ3dで撮像された遊技者の顔画像は、管理装置5に送信される。尚、顔認証用カメラ3dは、遊技者の存在・不在に関わらず、概ね数秒毎に撮像を繰り返している。
カード挿入口3eは、その内部に図示しない読出装置が設けられており、会員カード8が挿入されると、会員カード8に記録されている会員情報等の情報を取得する。そのため、貸出装置3は、会員カード8が挿入されると、その会員カード8を所有する遊技者毎に集計された遊技情報の表示や他の遊技機2の遊技情報の表示等が可能になる。尚、会員カード8が挿入されない場合であって、一部の操作や表示が可能な構成としてもよい。
【0022】
計数部3fは、貸出装置3の下部に設けられており、案内腕2jを経由して貸出装置3に導かれた玉を計数する。貸出装置3は、遊技者により発行釦3gが操作されると、玉数が記録されたカード等の記録媒体或いは玉数が印字されたレシート等を発行する一方、遊技者による再遊技釦3hの操作に応じて、計数部3fで計数した球数の範囲内で玉払出口3bから遊技機2の受皿2fに玉を払い出す。このとき、払い出された玉数は、計数された球数から減算される。
中継装置4は、遊技機2側の機器から出力された上記した遊技信号を管理装置5に送信するとともに、管理装置5から出力された遊技情報等を遊技機2側の機器に送信する。つまり、中継装置4は、遊技機2側の機器と管理装置5との間で情報を中継する。
【0023】
管理装置5(遊技場管理装置に相当する)は、図2に示すように、CPU5a、ROM5bやRAM5c、各種の情報の送受信を行う入出力手段としての入出力部5d等を備えたコンピュータにより構成されている。管理装置5は、例えばROM5b等に記憶されているコンピュータプログラムに従って作動し、入出力部5dに入力される遊技機2側の機器からの遊技信号に基づいて、遊技機2の稼動状態の特定、遊技機2毎及び遊技機2の機種(遊技機の種類に相当する)毎にデータを算出及び集計し、遊技情報として管理する。例えば、管理装置5は、遊技情報として、アウト、セーフ、差玉、スタート回数、特賞回数(大当たり回数)、出玉率或いは売上等の遊技情報を遊技機2毎に算出及び集計して管理する。尚、管理装置5が管理する遊技情報は上記にて例示したものに限定されない。
【0024】
また、管理装置5は、記憶部5e(個人データ記憶手段に相当する)、使用遊技価値特定部5f(使用遊技価値特定手段に相当する)、付与遊技価値特定部5g(付与遊技価値特定手段に相当する)、年齢情報特定部5h(年齢情報特定手段に相当する)、遊技者特定部5i(遊技者特定手段に相当する)、個人データ新規登録部5j(個人データ新規登録手段に相当する)、個人データ更新部5k(個人データ更新手段に相当する)を備えている。このうち、使用遊技価値特定部5f、付与遊技価値特定部5g、年齢情報特定部5h、遊技者特定部5i、個人データ新規登録部5j及び個人データ更新部5kは、本実施形態ではCPU5aにより実行されるコンピュータプログラムによってソフトウェア的に実現されている。
【0025】
記憶部5eは、管理装置5を制御するためのコンピュータプログラム、顔認証用カメラ3dで撮像した遊技者の顔画像、顔認証用カメラ3dで撮像した撮像結果から抽出した情報であり且つ遊技者の年齢の情報である年齢情報を少なくとも含むことで遊技者を識別可能な情報である識別情報と、遊技者が遊技を行った遊技機2又は遊技機2の種類を示す情報である遊技機情報(例えば、機種名、台番、差玉や遊技時刻等の遊技データ等)とを対応付けた個人データ等を記憶する。
使用遊技価値特定部5fは、上記したアウト信号に基づいて、遊技者が遊技を行う上で使用した遊技価値である使用遊技価値の大きさを特定する。付与遊技価値特定部5gは、上記したセーフ信号に基づいて、遊技が進行する上で遊技機2が遊技者に付与した遊技価値である付与遊技価値の大きさを特定する。
【0026】
年齢情報特定部5hは、顔認証用カメラ3dで撮像した遊技者の撮像情報(顔画像)と、使用遊技価値特定部5fで特定した使用遊技価値及び付与遊技価値特定部5gで特定した付与遊技価値の大きさの差とに基づいて、遊技者の年齢の情報である年齢情報を特定する。より具体的には、年齢情報特定部5hは、撮像情報に基づいて遊技者の年齢を特定する撮像年齢特定処理を実行した後に、その特定結果を使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差に基づいて補正する年齢補正処理を実行することで、年齢情報を特定する。尚、顔画像から年齢を特定(或いは推定)する手法は公知のものを採用すればよいので詳細な説明は省略するが、例えば、顔画像から各パーツ(目、鼻、口、顔の輪郭等)の情報を抽出し、各パーツの形状等を数値化し、予め記憶されている年齢毎及び性別毎の顔データベースと照合することで、抽出したデータに対する年齢及び性別を特定する手法等が考えられる。
【0027】
遊技者特定部5iは、撮像した顔画像と年齢情報特定部5hで特定した年齢とに基づいて、同一人物であるか否かを判定する。本実施形態では、遊技者特定部5iは、所謂顔認証による特定と年齢情報特定部5hで特定した年齢とが2歳差までの範囲であれば、同一人物として判定する。つまり、遊技者特定部5iは、予め特定されている年齢と、後述するように補正後の年齢とが±2歳である場合に、同一人物であると判定する。
また、遊技者特定部5iは、詳細は第2実施形態において説明するが、顔認証用カメラ3dが遊技者を撮像した場合の識別情報が既に個人データ記憶手段に記憶されているか否かを、当該個人データ記憶手段を検索した結果から判定する。そして、顔認証用カメラ3dで撮像した遊技者が、個人データが記憶済みである記憶済遊技者及び個人データが未記憶である未記憶遊技者のいずれの遊技者に対応しているかを特定する。
【0028】
個人データ新規登録部5jは、詳細は第2実施形態において説明するが、遊技者特定部5iの特定結果が未記憶遊技者である場合、その未記憶遊技者に対応した個人データを新たに記憶部5eに登録する。個人データ更新部5kは、詳細は第2実施形態において説明するが、遊技者特定部5iの特定結果が記憶済遊技者である場合、その記憶済遊技者が今回遊技を行った遊技機2の遊技機情報を対応付けて、その記憶済遊技者の個人データを更新する。
【0029】
このような構成の管理装置5は、本実施形態に関連して、図3に示す年齢補正テーブルを記憶部5eに記憶している。年齢補正テーブルには、以下の項目が設定されている。
・差玉:セーフ−アウトで算出される遊技者が獲得した玉数で、「使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差」に相当する。尚、この差玉は、遊技者による遊技の開始を特定してから、当該遊技者の客交代(遊技の終了)を特定するまでの期間の累計値である。この場合、管理装置5は、非稼動状態であると判定している遊技機2から上記した例えばアウト信号の入力が開始された時点を遊技の開始と特定し(稼動状態になったと判定し)、稼動状態にある遊技機2からのアウト信号の入力が中断されてから作動を開始する稼動タイマがタイムアップした時点を客交代として特定する。この稼動タイマは、遊技者がトイレ等で短時間の離席を誤って客交代と判定しないために、例えば5分に設定されている。
・補正年齢:遊技者の年齢を特定する際、該当する差玉の範囲において年齢を補正するための値であり、「年齢補正処理にて補正する値」に相当する。補正年齢の値は、差玉が小さい程、より厳密には、年齢補正テーブルにおいて差玉の絶対値が相対的に小さい程表情の変化が少ないと想定されることから、相対的に小さく設定されている。一方、差玉が大きい程、より厳密には、この年齢補正テーブルにおいて差玉の絶対値が相対的に大きい程笑顔になって皺ができること、或いは、悔しくて表情が歪むことが想定されることから、補正年齢の値を相対的に大きく設定している。
【0030】
次に、上記した構成の管理装置5の作用について説明する。
管理装置5は、上記したように、遊技の進行に応じて、使用遊技価値特定部5fにおいて使用遊技価値の大きさを特定し、付与遊技価値特定部5gにおいて付与遊技価値の大きさを特定している。また、管理装置5は、年齢情報特定部5hにおいて、上記した撮像年齢特定処理を実行することにより、顔認証用カメラ3dで撮像した遊技者の撮像情報(顔画像)に基づいて遊技者の年齢を特定するとともに、当該年齢の情報である年齢情報を特定している。具体的には、例えば顔認証用カメラ3dにおいて図4(a)に示す顔画像M1が撮像された場合、管理装置5は、撮像された顔画像M1に基づいて遊技者が35歳の男性であることを特定する。ここで、顔画像M1は、遊技者が無表情(通常の表情)であるときを模式的に示している。尚、本実施形態では、管理装置5は、客交代を特定したときに撮像年齢特定処理を実行している。
【0031】
さて、例えば差玉が10000玉(つまり、遊技者が勝っている状態)になると、遊技者は、上機嫌になり、笑顔になることが考えられる。図4(b)の顔画像M2は、顔画像M1と同一の遊技者が笑顔になった状態を模式的に示している。しかし、このように遊技者が笑顔になると、例えば顔に皺ができることによって、35歳の標準的な顔画像データベースから外れるおそれがある。その場合、年齢情報特定部5hは、顔画像M2だけに基づいて年齢を特定すると、実際の年齢(35歳)よりも高い例えば40歳と誤って特定することになる。このような状態では、顔画像M1の遊技者と顔画像M2の遊技者との年齢が異なっている、即ち、顔画像M1の遊技者と顔画像M2の遊技者とは別人であると判定されるおそれがある。
【0032】
そこで、管理装置5は、40歳の男性と特定した顔画像M2と差玉の大きさとに基づいて、年齢補正テーブルを参照して当該遊技者の年齢を補正する。この場合、図3に示すように、差玉が10000玉であるので、年齢補正の値は−5となる。したがって、年齢情報特定部5hでは、遊技者の年齢を、補正前の40歳から5歳引いた35歳と特定する。このとき、遊技者特定部5iは、顔画像M1の遊技者と顔画像M2の遊技者の年齢の差が2歳であるので、両者を同一人物と判定する。尚、同一人物であるか否かの判定は、顔画像から抽出した顔の各パーツの一致割合等に基づく所謂顔認証の認証結果も参照して行われており、年齢だけに基づいて行われているわけではない。
【0033】
また、図4(c)に示すように、差玉が−20000玉(つまり、遊技者が負けている状態)になると、遊技者は、不機嫌になることが考えられる。図4(c)の顔画像M3は、顔画像M1と同一の遊技者が不機嫌になった状態を模式的に示している。このように遊技者が不機嫌になると、顔がうつむいて陰影が大きくなったり、眉間に皺が寄ったりすることによって、35歳の標準的な顔画像データベースから外れるおそれがある。その場合、年齢情報特定部5hは、顔画像M3だけに基づいて年齢を特定すると、実際の年齢よりも高い例えば45歳と誤って特定することになる。この場合にも、顔画像M1の遊技者と顔画像M3の遊技者との年齢が異なっている、即ち、顔画像M1の遊技者と顔画像M3の遊技者とは別人であると判定されるおそれがある。
【0034】
そこで、管理装置5は、差玉がマイナスの場合にも、例えば45歳の男性と特定した顔画像M3と差玉の大きさとに基づいて、年齢補正テーブルを参照して当該遊技者の年齢を補正する。この場合、差玉が−20000玉であるので、年齢補正の値は−12となる。したがって、年齢情報特定部5hでは、遊技者の年齢を、補正前の45歳から12歳引いた33歳と特定する。このとき、遊技者特定部5iは、顔画像M1の遊技者と顔画像M2の遊技者の年齢の差が2歳であるので、両者を同一人物として判定することができる。
尚、本実施形態では、年齢の補正の下限値を18歳としている。そのため、顔画像に基づいて特定した年齢が例えば25歳であり、差玉が例えば+16000玉(補正年齢が−8歳)であったとしても、年齢情報特定部5hは、25−8=17歳と補正するのではなく、補正後の年齢を18歳とする。
【0035】
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果を奏する。
遊技者の勝敗、すなわち、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差(差玉)は、遊技者の表情に大きく影響を与えることが想定されることから、顔認証用カメラ3dが撮像した遊技者の撮像情報と差玉とに基づいて、遊技者の年齢の情報である年齢情報を特定する。これにより、例えば遊技者が大きく勝っている場合に笑顔となって顔に皺ができ、実際の年齢よりも高齢に見えることがあったとしても、遊技者の年齢を正確に特定することができる。逆に、例えば遊技者が負けている場合に眉間に皺が寄ったりすることで実際の年齢よりも高齢に見えたとしても、遊技者の年齢を正確に特定することができる。
【0036】
また、撮像年齢特定処理を実行して遊技者の年齢を特定した後に、年齢補正処理を実行することでその特定結果を差玉に基づいて補正するので、勝敗に応じて異なる撮像年齢特定処理を実行する必要が無くなる。したがって、管理装置5の負荷を低減することができる。
差玉の絶対値が大きくなる程、遊技者の表情に与える影響が大きくなると考えられることから、年齢を補正する場合には、差玉の絶対値が大きくなる程、年齢を補正する値を大きくする。これにより、遊技者の年齢をより正確に特定することができる。
【0037】
遊技者が負けている場合には、不機嫌になることから、勝っている場合よりも表情の変化が大きくなることが想定される。そのため、差玉の絶対値が同一範囲であっても、差玉がプラス(遊技者が勝っている)の場合の補正年齢を、差玉がマイナス(遊技者が負けている場合)の補正年齢よりも小さくしている。これにより、より適切に年齢を補正することができる。
このように遊技者の年齢を適切に特定できることから、同一人物であるか否かの判定を適切に行うことができるようになる。
【0038】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態による遊技場管理装置について、図5から図6を参照しながら説明する。第2実施形態では、同一人物と判定する年齢の基準値を差玉に応じて変化させる点において第1実施形態と異なっている。尚、遊技場管理装置の構成は第1実施形態と共通するので、詳細な説明は省略する。
管理装置5は、図5に示すように、例えば遊技場の会員である遊技者の個人データを記憶部5eに記憶している。この個人データには、遊技者の識別情報である遊技者ID(図5の場合、ID777)の遊技者の顔画像M1と、遊技者の年齢情報等の遊技者情報D1、及び、当該遊技者が遊技した遊技機2の遊技機種、台番、遊技した時刻及び差玉等の遊技機情報D2とが対応付けられて記憶されている。この顔画像M1は、例えば遊技場への会員登録のとき等に撮像された、ID777の遊技者の通常の(無表情の)顔画像である。
【0039】
この個人データは、遊技者特定部5iの特定結果が未記憶遊技者(個人データが記憶されていない遊技者)である場合には、個人データ新規登録部5jによって、その未記憶遊技者に対応した個人データが新たに記憶部5eに登録される。また、個人データは、遊技者特定部5iの特定結果が記憶済遊技者(既に個人データが記憶されている遊技者)である場合には、その記憶済遊技者による遊技の実行に伴って、個人データ更新部5kによって、遊技を行った遊技機2の遊技機情報D2を対応付けて更新される。
【0040】
さて、記憶済遊技者であるか未記憶遊技者であるかは遊技者特定部5iによって特定されるものの、上記したように、遊技者の勝敗は遊技者の表情に大きく影響を与えることが想定される。例えば、遊技者が勝っている場合或いは負けている場合には、第1実施形態のように、実際よりも年齢が高くなることが考えられる。その一方、遊技者が大きく勝っている場合には、遊技者の顔が活き活きとしており、実際の年齢よりも若く見えることがある。このように、遊技者の勝敗によっては、例えばID777の同一人物が別人として判定されるおそれがある。
そこで、以下に説明するように、差玉に基づいて個人データに記憶している遊技者の年齢を補正した状態にて、記憶済遊技者及び未記憶遊技者のいずれの遊技者に対応しているかを特定する。より具体的には、図5に示す「同一人物として判定する補正年齢」を、差玉に応じて変更する。
【0041】
管理装置5は、図5に示すように、ID777の遊技者が10:00にパチンコ機Aの遊技を開始したことを特定する。図5の場合、遊技を開始した直後であるので、「同一人物として判定する補正年齢」は空白(未設定ではなく、遊技者情報にて示される「男性 30歳」が設定されている状態)になっている。この場合、管理装置5は、予め記憶されている遊技者情報である「男性 30歳」に基づいて、記憶済遊技者であるか未記憶遊技者であるか、即ち、同一人物であるか否かを特定する。尚、同一人物であるか否かを判定する年齢の範囲は、第1実施形態と同様に±2歳である。
【0042】
さて、ID777の遊技者が遊技を開始し、個人データ更新部5kによって個人データが更新され、図6に示すように一時間遊技した後の差玉が−3000玉になったとする。この場合、管理装置5は、遊技者が負けていることから、表情の変化が大きくなるとして、図3に示す年齢補正テーブルを参照して、「同一人物として判定する補正年齢」を「男性 34歳」と設定する。つまり、年齢補正テーブルでは差玉が−3000玉の場合の補正年齢が−4歳であるので、顔認証用カメラ3dで撮像した年齢が34歳のときに差玉に基づく補正後の年齢が30歳となるように、「男性 34歳」と設定する。
これにより、同一人物であるか否かを判定するための年齢の基準値が34歳となり、例えば顔認証用カメラ3dで撮像した顔画像に基づいて特定された年齢が34歳±2歳であったとしても、その遊技者はID777の遊技者と同一人物であること、即ち、記憶済遊技者であることが特定可能になる。尚、同一人物であるか否かの特定を年齢だけでなく顔認証の認証結果も参照して行っているのは第1実施形態と同様である。
【0043】
また、ID777の遊技者がさらに遊技を継続し、例えば図7に示すように、パチンコ機A、パチンコ機B、パチンコ機Cを台移動し、その累計の差玉が−11000玉になったとする。この場合、管理装置5は、同様に図3に示す年齢補正テーブルを参照して、「同一人物として判定する補正年齢」を「男性 38歳」と設定する。これにより、顔認証用カメラ3dで撮像した顔画像に基づいて特定された年齢が38歳±2歳の遊技者は、ID777の遊技者と同一人物であることが特定可能になる。
このように、管理装置5は、記憶部5eに記憶されている識別情報として個人データに記憶されている年齢情報を当該個人データにおける差玉に基づいて補正したものを少なくとも参照し、撮像手段で撮像した遊技者が記憶済遊技者及び未記憶遊技者のいずれの遊技者に対応しているか、即ち、既に個人データが記憶されている遊技者と同一人物であるか否かを特定している。
【0044】
尚、図5はID777の遊技者が会員登録した時の個人データとしたが、未記憶遊技者であることが特定された遊技者に付いても図5と同様の個人データが個人データ新規登録部5jによって新たに登録される(記憶部5eに記憶される)。その場合、新たに登録される個人データには、未記憶遊技者であることを特定した時点における顔画像及び年齢・性別、新規に割り振られた遊技者ID等の遊技者情報D1と、差玉等の遊技機情報D2とが対応付けられて記憶される。
【0045】
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果を奏する。
差玉に基づいて個人データに記憶している遊技者の年齢を補正した状態(即ち、同一人物として判定するための基準値を変更した状態)にて、記憶済遊技者及び未記憶遊技者のいずれの遊技者に対応しているかを特定することで、勝ち越した遊技者や負け越した遊技者が一旦遊技を終了した後、新たに遊技を開始したときに同一人物であるにも関わらず別人として判定されることを抑制することができる。
【0046】
(その他の実施形態)
本発明は、上記した各実施形態にて例示したものに限定されることなく、次のように変形又は拡張することができる。
年齢補正テーブルの差玉の範囲及び補正年齢の値は、図3に示すものに限定されず、適宜変更することができる。例えば、遊技機2の仕様(大当たり確率や大当たり時の予想出玉数)や、遊技場の営業形態(貸出単価)等に応じて、変更することが考えられる。また、補正年齢を1歳刻みとしたが、2歳刻み或いは便宜上小数点を含む値等に設定してもよい。さらには、各実施形態では差玉がプラスの場合とマイナスの場合とで共に補正年齢をマイナス値としたが、上記した遊技機2の仕様や遊技場の営業形態等に応じて、一方の補正年齢をプラス値にしたり、双方の補正年齢をプラス値にすること等も考えられる。
【0047】
各実施形態では、差玉の大きさによらず撮像年齢特定処理にて同一の処理を実行する構成としたが、差玉の大きさに応じて異なる処理を実行するようにしてもよい。例えば、差玉が予め設定されている所定値を超えた場合に異なる処理を実行したり、差玉がプラスの場合とマイナスの場合とで異なる処理を実行すること等が考えられる。
各実施形態では顔認証用カメラ3dを貸出装置3に設けた構成を例示したが、例えば中継装置4に設ける等、他の場所に設けてもよい。即ち、顔認証用カメラ3dは、遊技者の顔画像を撮像でき、その遊技者が遊技している遊技機2を特定できる位置であれば、どのような位置に設けてもよい。
【0048】
各実施形態では使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差に基づいて年齢補正処理にて補正する値を変更したが、使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合に基づいて年齢補正処理にて補正する値を変更してもよい。具体的には、使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合を付与遊技価値÷使用遊技価値として算出し、その算出結果に基づいて補正する値を変更することが考えられる。このように使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合(即ち、遊技者にとっての利益率)を考慮し、例えば割合が大きくなる程年齢を補正する値を大きくすることによって、遊技者の年齢をより正確に特定することができる。
この場合、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差と使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合との双方を採用しても勿論良い。即ち、使用遊技価値及び付与遊技価値の大きさの差又は使用遊技価値に対する付与遊技価値の大きさの割合のうち少なくとも一方に基づいて年齢補正処理にて補正する値を変更すれば良い。
【0049】
各実施形態では遊技機2としてパチンコ遊技機を想定したが、スロットマシンであってもよい。また、例えば得点やクレジットを使用することで遊技が進行する所謂封入式のパチンコ遊技機にも適用することができる。尚、封入式のパチンコ遊技機の場合、得点やクレジット等の遊技価値を使用することで、玉を打ち出し遊技が進行するものが含まれる。
【符号の説明】
【0050】
図面中、2は遊技機、3dは顔認証用カメラ(撮像手段)、5は管理装置(遊技場管理装置)、5eは記憶部(個人データ記憶手段)、5fは使用遊技価値特定部(使用遊技価値特定手段)、5gは付与遊技価値特定部(付与遊技価値特定手段)、5hは年齢情報特定部(年齢情報特定手段)、5iは遊技者特定部(遊技者特定手段)、5jは個人データ新規登録部(個人データ新規登録手段)、5kは個人データ更新部(個人データ更新手段)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が遊技機にて遊技を行う上で使用した遊技価値である使用遊技価値の大きさを特定する使用遊技価値特定手段と、
遊技が進行する上で遊技機が遊技者に付与した遊技価値である付与遊技価値の大きさを特定する付与遊技価値特定手段と、
遊技機にて遊技を行っている遊技者を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した遊技者の撮像情報と、前記使用遊技価値及び前記付与遊技価値の大きさの差又は前記使用遊技価値に対する前記付与遊技価値の大きさの割合と、に基づいて遊技者の年齢の情報である年齢情報を特定する年齢情報特定手段と、
前記年齢情報特定手段が特定した年齢情報を出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする遊技場管理装置。
【請求項2】
前記年齢情報特定手段は、前記撮像情報に基づいて遊技者の年齢を特定する撮像年齢特定処理を実行した後に、その特定結果を前記使用遊技価値及び前記付与遊技価値の大きさの差又は前記使用遊技価値に対する前記付与遊技価値の大きさの割合に基づいて補正する年齢補正処理を実行することで前記年齢情報を特定することを特徴とする請求項1に記載の遊技場管理装置。
【請求項3】
前記年齢情報特定手段は、前記撮像情報が同一であったとしても、前記使用遊技価値及び前記付与遊技価値の大きさの差が大きい場合、前記使用遊技価値及び前記付与遊技価値の大きさの差が小さい場合に比べ、前記撮像年齢特定処理にて特定した年齢を前記年齢補正処理にて補正する値を大きくする、又は、前記使用遊技価値に対する前記付与遊技価値の大きさの割合が大きい場合、前記使用遊技価値に対する前記付与遊技価値の大きさの割合が小さい場合に比べ、前記撮像年齢特定処理にて特定した年齢を前記年齢補正処理にて補正する値を大きくすることを特徴とする請求項2に記載の遊技場管理装置。
【請求項4】
遊技者が遊技機にて遊技を行う上で使用した遊技価値である使用遊技価値の大きさを特定する使用遊技価値特定手段と、
遊技が進行する上で遊技機が遊技者に付与した遊技価値である付与遊技価値の大きさを特定する付与遊技価値特定手段と、
遊技機にて遊技を行っている遊技者を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像結果から抽出した情報であり且つ遊技者の年齢の情報である年齢情報を少なくとも含むことで遊技者を識別可能な情報である識別情報と、その遊技者が遊技を行った遊技機又は遊技機の種類を示す情報である遊技機情報とを対応付けた個人データを記憶する個人データ記憶手段と、
前記撮像手段が遊技者を撮像した場合の前記識別情報が既に前記個人データ記憶手段に記憶されているか否かを当該個人データ記憶手段を検索した結果から判定することで、前記撮像手段で撮像した遊技者が、前記個人データが記憶済みである記憶済遊技者及び前記個人データが未記憶である未記憶遊技者のいずれの遊技者に対応しているかを特定する遊技者特定手段と、
前記遊技者特定手段の特定結果が前記未記憶遊技者である場合、その未記憶遊技者に対応した個人データを新たに前記個人データ記憶手段に登録する個人データ新規登録手段と、
前記遊技者特定手段の特定結果が前記記憶済遊技者である場合、その記憶済遊技者が今回遊技を行った遊技機の遊技機情報を対応付けて、その記憶済遊技者の個人データを更新する個人データ更新手段と、を備え、
前記遊技者特定手段は、既に前記個人データ記憶手段に記憶されている前記識別情報として、前記個人データに記憶されている前記年齢情報を当該個人データにおける前記使用遊技価値及び前記付与遊技価値の大きさの差又は前記使用遊技価値に対する前記付与遊技価値の大きさの割合に基づいて補正したものを少なくとも参照することで、前記撮像手段で撮像した遊技者が前記記憶済遊技者及び前記未記憶遊技者のいずれの遊技者に対応しているかを特定することを特徴とする遊技場管理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−111171(P2013−111171A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258889(P2011−258889)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】