説明

遊技場装置及び遊技場システム

【課題】 RT(リプレイタイム)又は確率変動の一方又は双方同時に実行可能なスロットマシンが存在する場合に、通常遊技状態と特別遊技状態(RT(リプレイタイム)又は確変状態の一方又は双方同時発生状態)とを区別して遊技情報を集計する。
【解決手段】 遊技機10に投入された遊技媒体の数量を示す遊技媒体数信号を遊技機10から受信する通信手段31と、特別遊技状態と通常遊技状態における規定数の設定値を記憶する記憶手段32と、遊技媒体数信号と規定数とを用いて、遊技機10における遊技状態が特別遊技状態又は通常遊技状態のいずれであるかを判定する判定手段33と、この判定手段33で判定された遊技状態ごとに所定のデータを算出する演算手段34とを有した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場に設置される遊技場装置、及び、この遊技場装置を備えた遊技場システムに関し、特に、遊技機から出力される信号にもとづいて遊技情報を算出する際、遊技状態に応じて遊技媒体の掛け数が異なる遊技機についての遊技情報を正確に算出可能とする遊技場装置及び遊技場システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、遊技場に設置される遊技機としてスロットマシン(回胴式遊技機)が知られている。
スロットマシンは、遊技者が遊技媒体を投入してスタートレバーを操作することにより、所定の図柄を表示した複数(通常は3個)のリールが回転を開始し、各リールに対応した複数のストップボタンを任意のタイミングで押下することで回転停止装置が作動して回転するリールが停止し、停止したリールの図柄の配列に応じて所定数の遊技媒体が払い出されるという遊技機である。
【0003】
このスロットマシンにおいては、リール図柄が既定の配列になるなど所定の条件が成立することで、通常行われる遊技状態から、遊技者にとって有利な遊技状態に移行するようになっている。
この遊技者にとって有利な遊技状態には、特定遊技と、この特定遊技とは内容の異なる特別遊技がある。
【0004】
特定遊技とは、スロットマシンの内部で行われる抽せんの結果、所定の内容に当せんすると、そのゲーム又は次回以降のゲームで所定条件が成立することで特定遊技状態が開始し、通常遊技とは異なる制御で一回又は複数回のゲームが行われ、ある条件が成立することでその特定遊技状態が終了するというものである。
例えば、いわゆる「ボーナス遊技」と呼ばれる、遊技者に有利な特定遊技状態が知られている。このボーナス遊技には、例えば、ビッグボーナスゲーム(BB)などがある。
このBBに入賞すると、出玉の上限値で規定されたボーナス遊技の制御が行われ、例えば、数百枚の大量の遊技媒体が払い出されるようにゲームが制御される。また、BBの種類に応じて、払い出される遊技媒体の数量を変えるようにしてもよい。
【0005】
一方、特別遊技とは、特定遊技とは異なる内容で行われる、遊技者にとって有利な遊技状態であり、例えば、リプレイタイム(RT)や確率変動状態(確変状態)がある。
RT(リプレイタイム)とは、リプレイ(再遊技)の当せん確率を通常遊技状態におけるリプレイの当せん確率よりも高くして、リプレイに当せん及び入賞しやすくした状態をいう。なお、リプレイとは、所定の再遊技図柄が揃うことで、遊技媒体を投入することなく次回のゲームが行える遊技をいう。
また、確変状態とは、特定遊技の当せん確率が通常遊技状態における特定遊技の当せん確率よりも高い状態をいう。
なお、特別遊技には、RT(リプレイタイム)又は確変状態のどちらか一方のみが発生している状態と、RT(リプレイタイム)及び確変状態が同時に発生している状態が含まれる。
このように、スロットマシンにおいては、特定遊技状態だけでなく、特別遊技状態も実行可能にしてゲーム性を高めているものが多い。
【0006】
ところで、スロットマシンにおいて遊技が行なわれると、この遊技に関するデータが外部出力信号として出力される。
外部出力信号には、例えば、メダル投入信号、メダル払出信号、BB信号などがあり、これらは、ホールコンピュータと呼ばれる管理装置で入力され、遊技に関するデータの算出に用いられる。
また、RT(リプレイタイム)を実行可能なスロットマシンの中には、RT(リプレイタイム)信号を出力するものがある(例えば、特許文献1参照。)。このRT(リプレイタイム)信号を入力することにより、ホールコンピュータは、RT(リプレイタイム)突入率やRT(リプレイタイム)状態中のメダル払出数などを算出して、RT(リプレイタイム)状態をスロットマシンごとに把握することができる。
【0007】
さらに、従来のスロットマシンの中には、大当り等の当せん確率が変動すると確率変動信号を出力するものがある(例えば、特許文献2参照。)。この確率変動信号を入力することにより、ホールコンピュータは、その確率変動に関する遊技情報を算出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−172193号公報
【特許文献2】特開2008−161263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、スロットマシンの中には、RT(リプレイタイム)信号や確率変動信号を出力しないものがあった。そうすると、ホールコンピュータでは、通常遊技状態とRT(リプレイタイム)状態との区別や、通常遊技状態と確率変動状態との区別がつかず、それら各状態ごとに遊技情報を集計管理することができないという問題があった。
【0010】
また、現状のスロットマシンでは、大当りの当せん確率が6段階に設定されているが、例えば、大当りと通常遊技状態とではメダルの掛け枚数が異なること、そして、通常遊技状態中でも掛け枚数が異なると大当りの当せん確率が異なること(例えば、有効ラインの増減)などを考慮して、大当りの当せん確率を、6段階の設定以外の任意の確率に変動させるようなスロットマシンの登場も考えられる。
このような確率変動を実行可能なスロットマシンが存在する場合に、ホールコンピュータとしては、通常遊技状態と確率変動状態とを区別して、各状態ごとに遊技情報を集計できることが望ましい。
【0011】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、確率変動信号やRT(リプレイタイム)信号がスロットマシンから外部に出力されない場合でも、RT(リプレイタイム)状態や確率変動状態と通常遊技状態とを区別して、各状態ごとに遊技情報を算出可能とする遊技場装置及び遊技場システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的を達成するため、本発明の遊技場装置は、遊技者にとって有利なゲーム状態である特定遊技状態と、この特定遊技状態とは異なる内容で実行される、遊技者にとって有利なゲーム状態である特別遊技状態と、これら特定遊技状態及び特別遊技状態以外の遊技状態である通常遊技状態と、を実行し、少なくとも通常遊技状態と特別遊技状態とで遊技媒体の投入数が異なる遊技機から出力された遊技に関する信号を受信する遊技場装置であって、遊技機に投入された遊技媒体の数量を示す遊技媒体数信号を、遊技機から受信する通信手段と、特別遊技状態及び通常遊技状態における遊技媒体の掛け数を規定数として記憶する記憶手段と、遊技媒体数信号と規定数とを用いて、遊技機における遊技状態が特別遊技状態又は通常遊技状態のいずれであるかを判定する判定手段と、この判定手段で判定された遊技状態ごとに所定のデータを算出する演算手段とを有した構成としてある。
【0013】
また、本発明の遊技場システムは、遊技に関する信号を外部出力信号として出力する遊技機と、外部出力信号を受信する遊技場装置と、遊技に関するデータを算出する管理装置とを備えた遊技場システムであって、遊技機は、遊技者にとって有利なゲーム状態である特定遊技状態と、この特定遊技状態とは異なる内容で実行される、遊技者にとって有利なゲーム状態である特別遊技状態と、これら特定遊技状態及び特別遊技状態以外の遊技状態である通常遊技状態と、を実行し、通常遊技状態と特別遊技状態は、少なくとも遊技媒体の掛け数が異なっており、管理装置は、特別遊技状態と通常遊技状態における遊技媒体の掛け数を規定数として設定するとともに、この設定した規定数を遊技場装置へ送信し、遊技場装置は、特許請求の範囲に記載の遊技場装置からなる構成としてある。
【発明の効果】
【0014】
本発明の遊技場装置及び遊技場システムによれば、通常状態の規定枚数と特別遊技状態(再遊技高確率状態又は確変状態の一方又は双方同時発生状態)の規定枚数を予め設定しておき、スロットマシンにおける遊技状態がボーナス状態であるか否かについては、特定遊技状態中であることを示す信号にもとづいて判定し、スロットマシンにおける遊技状態が通常遊技状態又は特別遊技状態のいずれであるかについては、投入されたメダルの掛け枚数と予め設定された規定枚数とを比較して判定することができる。これにより、特別遊技状態の実行区間を特定でき、この特別遊技状態における遊技情報を、通常遊技状態の遊技情報とは別に算出して集計管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第一及び第二実施形態における遊技場システムの構成を示すブロック図である。
【図2】スロットマシンで実行される遊技状態の種類及び移行を示すブロック図である。
【図3】遊技機、呼出しランプ、台コンピュータ、島コンピュータ、ホールコンピュータの各間の信号の流れを示すブロック図である。
【図4】(a)は、メダル投入信号、スタート信号、状態信号の出力例を示す波形図、(b)は、メダル投入信号、スタート信号、状態信号、ボーナス信号の出力例を示す波形図、(c)は、メダル投入信号、スタート信号、状態信号、ボーナス信号の他の出力例を示す波形図である。
【図5】台コンピュータの構成を示すブロック図である。
【図6】遊技状態管理データベースの構成を示す図表である。
【図7】ホールコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図8】遊技情報データベースの構成を示す図表である。
【図9】通常遊技状態、特別遊技状態、ボーナスゲームのそれぞれにおけるメダルの規定枚数を設定する画面の構成を示す正面図である。
【図10】通常遊技状態、特別遊技状態、ボーナスゲームのそれぞれにおけるメダルの規定枚数の組合せパターンを示す図表である。
【図11】遊技情報算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】状態判定処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】ボーナス確率算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】状態信号の組合せパターンを示す図表である。
【図15】第二実施形態におけるスロットマシンで実行される遊技状態の種類及び移行を示すブロック図である。
【図16】第二実施形態における外部出力信号の構成を示すブロック図である。
【図17】第二実施形態における遊技情報データベースの構成を示す図表である。
【図18】第二実施形態におけるボーナス状態判定処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】(a)は、第二実施形態におけるメダル投入信号、スタート信号、状態信号、ボーナス信号の出力例を示す波形図、(b)は、第二実施形態におけるメダル投入信号、スタート信号、状態信号、ボーナス信号の他の出力例を示す波形図である。
【図20】メダル投入信号、スタート信号、状態信号、ボーナス信号のさらに他の出力例を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る遊技場装置及び遊技場システムの好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
[第一実施形態]
(I)遊技場装置及び遊技場システム
まず、本発明の遊技場装置及び遊技場システムの第一実施形態について、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態の遊技場システムの構成を示す概略図である。
同図に示すように、遊技場システム1は、複数のスロットマシン10と、これらスロットマシン10毎に設けられた呼出しランプ20と、この呼出しランプ20に接続された複数の台コンピュータ30と、スロットマシン10の島単位に設けられた複数の島コンピュータ40と、これら島コンピュータ40に接続されたホールコンピュータ50とを備えている。
【0018】
ここで、スロットマシン10は、パチスロ機とも呼ばれる遊技機であり、遊技場に複数設置されている。具体的には、スロットマシン10は、図1に示すように、複数のスロットマシン10が所定数単位でまとめられた、いわゆる「島」単位で設置されており、遊技場内に複数の遊技機島が並列されるようになっている。
【0019】
また、スロットマシン10は、図2に示すように、ビッグボーナスゲームが実行されている状態である第一の特定遊技状態(BB1)と、ビッグボーナスゲームが実行されている状態である第二の特定遊技状態(BB2)と、RT(リプレイタイム)又は確変状態の一方又は両方が発生している状態である特別遊技状態と、これらBB1、BB2、及び、特別遊技状態以外の遊技状態である通常遊技状態が実行可能となっている。そして、所定の特定図柄の入賞や遊技状態の終了などの所定の契機により、現在の遊技状態から他の遊技状態へ移行するようになっている。
【0020】
なお、BB1とBB2は、いずれも出玉の上限値(図2においては、200枚)が規定されたボーナス遊技を実行する点で共通しているが、BB1は、ボーナス遊技終了後に特別遊技状態に移行するのに対し、BB2は、ボーナス遊技終了後に通常遊技状態に移行する点で相違する。
例えば、通常遊技状態でBB1に入賞するとボーナス遊技に移行し、ボーナス遊技が終了すると特別遊技状態に移行する。特別遊技状態に移行しBB1に入賞するとボーナス遊技終了後に再度特別遊技状態になるが、BB2に入賞してしまうとボーナス遊技終了後に通常遊技状態に移行する。通常遊技状態でBB2に入賞するとボーナス遊技に移行し、ボーナス遊技が終了すると通常遊技状態に移行する。
また、これら特定遊技状態、特別遊技状態、通常遊技状態については、既に詳述しているので、ここでの説明は、省略する。
【0021】
さらに、各遊技状態に対しては、メダルの掛け枚数(規定枚数)が設定されている。例えば、図2に示すように、BB1とBB2の規定枚数はそれぞれ2枚、特別遊技状態は2枚、通常遊技状態は3枚とすることができる。
なお、規定枚数は、ホールコンピュータ50で設定されて、台コンピュータ30へ送信される。このホールコンピュータ50における規定枚数の設定については、後記のホールコンピュータ50を説明する箇所にて詳述する。
【0022】
また、同図に示すように、通常遊技状態におけるBB1とBB2の当せん確率は、それぞれ1/300であるのに対し、特別遊技状態におけるBB1とBB2の当せん確率は、それぞれ1/30となっている。つまり、この場合の特別遊技状態は、確変状態であってかつ再遊技高確率状態である。
なお、本実施形態において、特別遊技状態は、再遊技高確率状態と確変状態が同時に発生した状態とするが、これに限るものではなく、再遊技高確率状態又は確変状態のどちらか一方のみが発生した状態とすることもできる。
【0023】
そして、スロットマシン10は、図3に示すように、外部出力信号(シリアル信号)を生成する信号生成部11と、それら外部出力信号を呼出しランプ20へ送信する通信部12とを備えている。
信号生成部11は、スロットマシン10の遊技媒体となるメダルの投入数を示すメダル投入信号と、入賞メダルの払出数を示すメダル払出信号と、現在の遊技状態がBB1であることを示すBB1信号と、現在の遊技状態がBB2であることを示すBB2信号の四つの状態信号を生成する。
【0024】
通信部12は、外部出力端子13を有しており、信号線14を介して呼出しランプ20に接続されている。外部出力信号は、信号生成部11で生成されると、外部出力端子13から信号線14及び呼出しランプ20を介して台コンピュータ30へ送信される。
ここで、メダル投入信号は、図4(a)〜図4(c)に示すように、メダルの投入数と同数のパルス信号として生成され出力される。例えば、メダルの投入数が3枚の場合、メダル投入信号は、3本のパルス信号として出力される(図4(a))。また、メダルの投入数が2枚の場合、メダル投入信号は、2本のパルス信号として出力される(図4(b)、図4(c))。
【0025】
なお、メダル投入信号は、スロットマシン10に投入されたメダル(遊技媒体)の数量を示す信号であることから、「遊技媒体数信号」に相当する。
また、メダル投入信号は、通常、スタートレバーが操作されたときにスロットマシン10から出力されるものであるが、本実施形態においては、そのメダル投入信号の出力時のゲームにおける掛け枚数を把握し、かつ、その掛け枚数を用いて当該ゲームの遊技状態を判定するものであるため、メダル投入信号は、そのゲーム中に出力されればよく、そのゲーム中の出力タイミングや出力形態を問わない。具体的には、メダル投入信号の出力タイミングは、スタートレバーの操作毎に限らず、例えば、メダル投入毎、あるいは、スタートレバー操作時から次回のゲームが開始されるまでの任意のタイミングなどであってもよい。
さらに、BB1信号とBB2信号は、スロットマシン10が特定遊技状態であることを示す信号であることから、「特定遊技信号」に相当する。
また、本実施形態のスロットマシン10は、図3に示す四つの信号を外部出力信号として出力するものであり、RT(リプレイタイム)信号や確変信号は、出力しない。
【0026】
また、スロットマシン10は、前述した構成以外の構成については、通常のスロットマシンと同様の構成、機能を備えており、遊技媒体となるメダルを使用した遊技の内容や方法も既存のスロットマシン遊技機と同様のものとなっている。
【0027】
呼出しランプ20は、スロットマシン10の上方あるいは側方に設けられており、電球やLEDなどを点灯又は点滅させることで、大当りの入賞などを遊技者に告知する発光装飾器具である。
また、呼出しランプ20は、例えば、大当り回数、ゲーム回数などの遊技に関するデータを液晶表示部(図示せず)に表示する機能を備えている。さらに、呼出しランプ20は、スロットマシン10から出力された外部出力信号を受信して、台コンピュータ30へ送信する機能も有している。
【0028】
台コンピュータ30は、一又は二以上のスロットマシン10に対して設けられた信号中継装置であって、図5に示すように、通信部(通信手段)31と、記憶部(記憶手段)32と、判定部(判定手段)33と、演算部(演算手段)34と、制御部35とを有している。
通信部31は、呼出しランプ20や島コンピュータ40に接続されており、これら呼出しランプ20や島コンピュータ40との間で所定の信号(データ)を送受信する。例えば、通信部31は、スロットマシン10から出力された外部出力信号を受信する。また、通信部31は、ホールコンピュータ50から送信されてきたBB中、特別遊技状態中、通常遊技状態中等の規定枚数を受信する。さらに、通信部31は、図4(a)〜図4(c)に示すように、スタート信号、状態信号A、B、ボーナス信号などを出力する。これらスタート信号、状態信号A、B、ボーナス信号については、後記の「(II−4)状態信号出力処理」にて詳述する。
なお、通信部31は、スロットマシン10から出力された外部出力信号を、呼出しランプ20を介さず、スロットマシン10から直接受信することもできる。
【0029】
記憶部32は、台コンピュータ30の有する各種機能を実行するためのプログラムやデータなどを記憶する。この記憶部32が記憶するデータには、例えば、BB中、特別遊技状態中、通常遊技状態中等の規定枚数、通信部31で受信された外部出力信号の示す遊技情報、その外部出力信号にもとづき算出された遊技情報などがある。
【0030】
また、記憶部32は、遊技状態管理データベースを記憶する。
遊技状態管理データベースは、図6に示すように、「番号」と、「投入枚数」と、「ボーナス信号」とを項目として構成することができる。
ここで、「番号」は、ゲームごとに付されたシリアル番号である。
「投入枚数」は、メダル投入信号にもとづいて算出されたメダルの掛け枚数である。
「ボーナス信号」は、通信部31におけるBB1信号又はBB2信号の受信の有無を示している。例えば、「ボーナス信号」が「ON」の場合は、通信部31にてBB1信号又はBB2信号のいずれかが「ON」の状態で受信されていることを示す。一方、「ボーナス信号」が空欄の場合(又は、「OFF」の場合)は、通信部31にてBB1信号とBB2信号の両方とも受信していない(BB1信号とBB2信号が両方とも「OFF」である)ことを示す。
この遊技状態管理データベースの作成は、演算部34が行う。
【0031】
判定部33は、スロットマシン10における遊技状態がBB中、特別遊技状態中、通常遊技状態中のいずれであるかを判定する。この判定部33が実行する処理の内容については、後記の「(II)遊技情報算出方法」で詳述する。
演算部34は、外部出力信号にもとづいて遊技に関する情報(遊技情報)を算出する。また、演算部34は、ゲームごとや遊技状態ごとに遊技情報を算出する。さらに、演算部34は、遊技状態管理データベースを作成して記憶部32に記憶させる。
【0032】
制御部35は、例えば、CPUにより構成することができ、記憶部32に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、台コンピュータ30の構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、台コンピュータ30の有する各種機能を実行・制御する。
また、制御部35は、図4(a)〜(c)に示すスタート信号、状態信号A、B、ボーナス信号を生成し、通信部31を介してホールコンピュータ50へ送信する。これらスタート信号、状態信号A、B、ボーナス信号については、後記の「(II−4)状態信号出力処理」にて詳述する。
【0033】
島コンピュータ40は、スロットマシン10の島ごとに設けられており、台コンピュータ30から送られてきた信号を受信し、この信号に対して所定の処理を行い、ホールコンピュータ50の要求に応じて、その処理後の信号をホールコンピュータ50に送信する。
また、島コンピュータ40は、ホールコンピュータ50から送られてきたデータを台コンピュータ30へ送ることができる。
【0034】
ホールコンピュータ(管理装置)50は、台コンピュータ30から送信されてきた所定の信号を用いて所定の遊技情報を算出し、集計を行うデータ集計用のコンピュータであり、通常、遊技場管理者が操作可能な場所、例えば、カウンタ奥の管理室等に設置されている。
このホールコンピュータ50は、図7に示すように、通信部51と、記憶部52と、入力操作部53と、出力表示部54と、制御部55とを有している。
【0035】
通信部51は、島コンピュータ40に接続されており、台コンピュータ30から送信されてきた所定の信号を受信する。また、通信部51は、BB中、特別遊技状態中、通常遊技状態中等の規定枚数を、島コンピュータ40を介して台コンピュータ30へ送信する。
記憶部52は、例えば、ROM、RAM、HDDなどで構成することができ、ホールコンピュータ50の有する各種機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する。この記憶部52が記憶するデータとしては、例えば、BB中、特別遊技状態中、通常遊技状態中等の規定枚数などがある。
【0036】
また、記憶部52は、遊技情報データベースを記憶する。
遊技情報データベースは、図8に示すように、「番号」と、「ボーナス間ゲーム数」と、「ボーナス中差枚数」と、「通常ボーナス間確率」と、「RTボーナス間確率」と、「種別」と、「通常ボーナス確率平均」と、「RTボーナス確率平均」と、「掛け枚数」と、「通常・RT合成ボーナス確率平均」とを項目として構成することができる。
ここで、「番号」は、通常遊技状態中に入賞したBB1、通常遊技状態中に入賞したBB2、特別遊技状態中に入賞したBB1、特別遊技状態中に入賞したBB2のそれぞれに付されたシリアル番号である。なお、通常遊技状態中に入賞したBB1と通常遊技状態中に入賞したBB2とを併せて「通常遊技状態からのBB」というものとする。また、特別遊技状態中に入賞したBB1と特別遊技状態中に入賞したBB2とを併せて「特別遊技状態からのBB」というものとする。
【0037】
「ボーナス間ゲーム数」は、前回のBBの終了後から今回のBBの開始前までの間におけるゲーム数を示す。
「ボーナス中差枚数」は、BBごとに算出された差枚数(投入枚数と払出枚数との差)を示す。
「通常ボーナス間確率」は、通常遊技状態からのBBの入賞確率を示す。具体的には、「ボーナス間ゲーム数」を分母とし、「1」を分子とする分数で表すことができる。
「RTボーナス間確率」は、特別遊技状態からのBBの入賞確率を示す。具体的には、「ボーナス間ゲーム数」を分母とし、「1」を分子とする分数で表すことができる。
「種別」は、通常遊技状態からのBBと特別遊技状態からのBBとの区別を示す。同図においては、通常遊技状態からのBBを「○」、特別遊技状態からのBBを「★」で表している。
【0038】
「通常ボーナス確率平均」は、例えば、過去所定期間内(例えば、営業開始から現在まで)に発生した通常遊技状態からのBBの入賞確率の平均値を示す。
「RTボーナス確率平均」は、例えば、過去所定期間内に発生した特別遊技状態からのBBの入賞確率の平均値を示す。
「掛け枚数」は、BBに移行する前の遊技状態におけるメダルの投入枚数を示す。
「通常・RT合成ボーナス確率平均」は、例えば、過去所定期間内に発生した通常遊技状態からのBB及び特別遊技状態からのBBのそれぞれの入賞確率の平均値を示す。
【0039】
入力操作部53は、例えば、キーボードやマウスなどで構成されており、遊技場の従業員等が操作することにより、所定のデータや指示、命令などを選択・入力できるようになっている。この入力操作部53を操作して入力されるデータには、BB中、特別遊技状態中、通常遊技状態中等の規定枚数などが含まれる。
【0040】
出力表示部54は、例えば、液晶ディスプレイなどで構成することができ、遊技場の従業員等による入力操作部53での操作の内容にもとづいて、所定のデータを表示する。
この出力表示部54は、例えば、規定枚数設定画面を表示することができる。
規定枚数設定画面は、通常遊技状態、特別遊技状態、BB状態のそれぞれにおける規定枚数を設定するための画面である。
具体的には、規定枚数設定画面は、図9に示すように、通常遊技状態における規定枚数を入力する通常状態規定枚数入力部542と、特別遊技状態における規定枚数を入力する特別遊技状態規定枚数入力部543と、BB状態における規定枚数を入力するBB状態規定枚数入力部544と、各入力部542〜544に入力された数値をそれぞれ規定枚数として決定(設定)するための決定ボタン545と、一度決定(設定)された規定枚数をキャンセルするためのキャンセルボタン546とを有している。
【0041】
この規定枚数設定画面541を用いた規定枚数の設定は、次のように行うことができる。
遊技場の管理者は、入力操作部53を操作して、出力表示部54に規定枚数設定画面541を表示させると、通常状態規定枚数入力部542のテキストボックス(ウィジェット)に通常遊技状態の規定枚数を入力し、特別遊技状態規定枚数入力部543のテキストボックスに特別遊技状態の規定枚数を入力し、BB状態規定枚数入力部544のテキストボックスにBB状態の規定枚数を入力する。そして、決定ボタン545を押すことで、入力した各数値を、それぞれ通常遊技状態の規定枚数、特別遊技状態の規定枚数、BB状態の規定枚数として決定(設定)することができる。
【0042】
なお、図9においては、一つの画面上に、通常状態規定枚数入力部542と特別遊技状態規定枚数入力部543とBB状態規定枚数入力部544をすべて表示する構成としてあるが、これに限るものではなく、それら各入力部542〜544を別の画面に表示させることもできる。
また、規定枚数は、図9に示す規定枚数に限るものではなく、図10(a)〜(f)に示すように、任意の枚数を設定することができる。例えば、通常遊技状態の規定枚数を1枚、特別遊技状態を2枚、BB1とBB2をそれぞれ任意の枚数(1枚、2枚、3枚のうちのいずれか一つ)とすることができる(同図(b))。ただし、後述する「(II)遊技情報算出方法」を実行可能とするため、通常遊技状態の規定枚数と特別遊技状態の規定枚数は、異なる枚数とするのが望ましい。
【0043】
制御部55は、例えば、CPUにより構成することができ、記憶部52に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、ホールコンピュータ50の構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、ホールコンピュータ50の有する各種機能を実行・制御する。
また、制御部55は、台コンピュータ30から送られてきた所定の信号にもとづいて遊技に関する情報を算出し集計管理する。
【0044】
なお、遊技場システム1が導入された遊技場には、図1に示す各装置の他、例えば、遊技媒体を遊技者に貸出す遊技媒体の貸出機、遊技媒体の数量を計数する遊技媒体計数機、景品交換に関するデータを集計管理するPOS端末、遊技機や会員に関する情報を閲覧可能に表示する遊技データ表示装置など、遊技に関する各種装置を設置することができる。
【0045】
また、遊技場によっては、スロットマシン10以外の遊技機として、例えば、パチンコ機等が設置されることもあり、そのような遊技場においても、図1に示したような本実施形態の遊技場システムを適用することができる。
さらに、本実施形態においては、呼出しランプ20、台コンピュータ30、島コンピュータ40、ホールコンピュータ50、その他遊技場システム1に接続可能な装置や機器を、「遊技場装置」というものとする。
【0046】
(II)遊技情報算出方法
次に、本実施形態の遊技場システムが実行する遊技情報算出方法について、図面を参照して説明する。
なお、ここでは、遊技情報算出方法を、次の四つの項目に分けて説明する。
(II−1)遊技情報算出処理
(II−2)状態判定処理
(II−3)ボーナス確率算出処理
(II−4)状態信号出力処理
【0047】
(II−1)遊技情報算出処理
遊技情報算出処理は、遊技情報の算出の手順を大枠で示したものである。
この遊技情報算出処理について、図11を参照して説明する。
同図は、遊技情報算出処理の手順を示すフローチャートである。
【0048】
スロットマシン10においてゲームが進行すると、これにともなって、外部出力端子13から外部出力信号が出力される。
台コンピュータ30の通信部31にて外部出力信号が受信されると、判定部33にて、現在のゲームの遊技状態が判定される(S10)。
次いで、演算部34にて、その外部出力信号にもとづいて、ゲームごとに所定の遊技情報が算出される(S11)。
スロットマシン10での遊技状態が他の遊技状態に移行したものと、台コンピュータ30の判定部33で判定されると、演算部34は、移行前の遊技状態に関する遊技情報を、ゲームごとに算出した遊技情報を用いて算出する(遊技状態ごとに遊技情報を算出、S12)。
さらに、移行後の遊技状態がBBであるときは、このBBの入賞確率や、過去所定期間内に実行されたBBの入賞確率の平均値を算出する(S13)。
そして、台コンピュータ30は、通信部31からホールコンピュータ50へ、所定の情報を送信し、ホールコンピュータ50は、それら所定の情報を受信すると、所定の遊技情報を算出し、この算出した遊技情報を遊技情報データベースに履歴として登録する(履歴作成、S14)。
【0049】
この遊技情報算出処理を実行することで、遊技情報を、ゲームごと又は遊技状態ごとに算出することができる。
この遊技情報算出処理のうち、S10とS13の各処理が本発明の特徴となる処理である。これらのうち、S10の処理については、次の(II−2)において、また、S13の処理については、後記の(II−3)において、さらに説明する。
【0050】
(II−2)状態判定処理
状態判定処理は、図11のS10において実行される処理であり、ゲームごとに遊技状態を判定する処理である。
この状態判定処理について、図12を参照して説明する。
同図は、台コンピュータ30で実行される状態判定処理の手順を示すフローチャートである。
【0051】
台コンピュータ30の記憶部32には、予め規定枚数パターンが記憶されている。なお、ここでは、図10(a)に示す規定枚数パターンが記憶部32に記憶されているものとする。また、ボーナスゲームの規定枚数は、2枚であるものとする。
通信部31がメダル投入信号を受信すると、判定部34は、そのメダル投入信号の示す掛け枚数が3枚であるか否かを判断する(S20)。
判断の結果、メダル投入信号の示す掛け枚数が3枚であるときは、規定枚数パターンを参照して、スロットマシン10における遊技状態が通常遊技状態であると判定する(S21)。
【0052】
一方、メダル投入信号の示す掛け枚数が3枚でないときは、次いで、判定部33は、その掛け枚数が2枚であるか否かを判断する(S22)。
判断の結果、その掛け枚数が2枚でないときは、S20以降の処理を実行する。
一方、その掛け枚数が2枚であるときは、続いて、判定部33は、通信部31にてBB1信号又はBB2信号が受信されているか否かを判断する(S23)。
判断の結果、通信部31にてBB1信号又はBB2信号が受信されているときは、スロットマシン10における遊技状態がボーナス中であるものと判定する(S24)。
一方、通信部31にてBB1信号及びBB2信号が受信されていないときは、スロットマシン10における遊技状態が特別遊技状態であると判定する(S25)。
【0053】
この状態判定処理を実行することにより、通常遊技状態や特別遊技状態の規定枚数と、メダル投入信号の示す掛け枚数と、BB信号とを用いて、スロットマシンにおける遊技状態が通常遊技状態、特別遊技状態、特定遊技状態のいずれであるかを判定できる。
そして、通常遊技状態であると判定されたゲームが実行されている間を通常遊技状態の実行区間とし、特別遊技状態であると判定されたゲームが実行されている間を特別遊技状態の実行区間とし、BB信号が受信されている間をボーナスゲームの実行区間としてそれぞれ特定し、図11のS12において、各遊技状態ごとの遊技情報を算出することができる。
【0054】
なお、ここでは、図10(a)に示す規定枚数パターンを用いて、図12に示す処理を実行することとしたが、規定枚数パターンは、図10(a)に限るものではなく、同図(b)〜(f)のうちのいずれか一つの規定枚数パターンを用いることができる。ここで、例えば、同図(b)を用いた場合は、S20においては、メダル投入信号の示す掛け枚数が1枚であるか否かを判断し、S22においては、メダル投入信号の示す掛け枚数が2枚であるか否かを判断する。同図(c)〜(f)についても同様である。
【0055】
また、台コンピュータ30の通信部31で受信されたメダル投入信号とBB1信号又はBB2信号が、図6に示す遊技状態管理データベースの「投入枚数」と「ボーナス信号」にそれぞれ表わされた数値又は状態である場合において、図12に示す状態判定処理を実行すると、次のようになる。例えば、図6に示す遊技状態管理データベースの番号1〜10では、メダルの投入枚数が3枚であり、ボーナス信号が出力されていないので、図12に示す状態判定処理を実行した結果、通常遊技状態であると判定される。また、番号101〜110では、メダルの投入枚数が2枚であり、ボーナス信号が出力されているので、ボーナス中であると判定される。さらに、番号121〜130では、メダルの投入枚数が2枚であり、ボーナス信号が出力されていないので、特別遊技状態中であると判定される。
【0056】
さらに、図12に示す処理は、図10(a)に示す規定枚数パターン(ただし、ボーナスゲームの規定枚数は2枚)を用いたときの処理であるが、この場合は、特別遊技状態の規定枚数とボーナスゲームの規定枚数が同じであることから、規定枚数ではなくBB信号の受信の有無を確認することにより、それら特別遊技状態とボーナスゲームとを区別するものである。ただし、通常遊技状態と特別遊技状態とボーナスゲームのそれぞれの規定枚数がいずれも異なる場合には、BB信号を用いず、規定枚数だけで、スロットマシン10の遊技状態を判定することができる。例えば、通常遊技状態の規定枚数が3枚、特別遊技状態が2枚、ボーナスゲームが1枚とした場合、メダル投入信号にもとづく掛け枚数が3枚のときはスロットマシン10の遊技状態は通常遊技状態であると判定し、掛け枚数が2枚のときは特別遊技状態であると判定し、掛け枚数が1枚のときはボーナス中であると判定することができる。
【0057】
(II−3)ボーナス確率算出処理
ボーナス確率算出処理は、図11のS13において実行される処理であり、スロットマシンで実行されたBBが、通常遊技状態からのBBか、あるいは、特別遊技状態からのBBかを判定し、それぞれの入賞確率を算出する処理である。
このボーナス確率算出処理について、図13を参照して説明する。
同図は、台コンピュータ30において実行されるボーナス確率算出処理の手順を示すフローチャートである。
なお、このボーナス確率算出処理は、BBに対する判定処理であるため、通信部31でBB1信号又はBB2信号が受信されると、処理を開始する。
【0058】
台コンピュータ30の判定部33は、通信部31におけるBB1信号又はBB2信号の受信が終了したか否かを判断する(S30)。
判断の結果、BB1信号又はBB2信号の受信が終了していないときは、それらBB1信号又はBB2信号の受信が終了するまで待機する。
一方、BB1信号又はBB2信号の受信が終了したときは、次いで、判定部33は、それらBB1信号又はBB2信号の示すBBが、通常遊技状態から移行したものか否かを判断する(S31)。
【0059】
判断の結果、それらBB1信号等の示すBBが通常遊技状態から移行したものであるときは、そのBBは、通常遊技状態からのBBであるものと判断し、前回のBBの終了後(過去所定期間内に前回のBBがないときは、営業開始後)から今回のBBの終了までのゲーム数から今回のBBのゲーム数を減算し(S32)、減算後のゲーム数を分母とし、1を分子とする分数で表された数値を今回のBBの入賞確率として算出する(S33)。
【0060】
一方、それらBB1信号等の示すBBが通常遊技状態から移行したものでないときは、そのBBは、特別遊技状態からのBBであるものと判断し、前回のBBの終了後から今回のBBの終了までのゲーム数から今回のBBのゲーム数を減算し(S34)、減算後のゲーム数を分母とし、1を分子とする分数で表された数値を今回のBBの入賞確率として算出する(S35)。
【0061】
このボーナス確率算出処理を実行することにより、BBが、通常遊技状態からのBBであるか、あるいは、特別遊技状態からのBBであるかを判定することができる。そして、通常遊技状態からのBBの入賞確率と、特別遊技状態からのBBの入賞確率を、それぞれ算出することができる。
【0062】
このように、(II−2)状態判定処理と(II−3)ボーナス確率算出処理とを実行することにより、通常遊技状態からのBBと特別遊技状態からのBBがそれぞれ判定されて、各遊技状態ごとの遊技情報を算出することができる。
具体的には、例えば、図8の遊技情報データベースに示すように、通常遊技状態中に入賞したBB1について、「番号」が「1」の欄に、「種別」を「○」として各遊技情報を登録し、特別遊技状態中に入賞したBB1について、「番号」が「2」の欄に、「種別」を「★」として各遊技情報を登録することができる。また、通常遊技状態からのBBや特別遊技状態からのBBのそれぞれについて、入賞確率を算出し、さらに、通常遊技状態からのBBが複数回実行されたとき、又は、特別遊技状態からのBBが複数回実行されたときは、それぞれの入賞確率の平均値を算出することができる。
【0063】
(II−4)状態信号出力処理
状態信号出力処理は、スロットマシンにおけるメダルの掛け枚数やBBを示す信号を、台コンピュータからホールコンピュータへ送信する処理である。
この状態信号出力処理について、図4(a)〜図4(c)、図14を参照して説明する。
図14は、状態信号の組合せパターンを示す図表である。
【0064】
ホールコンピュータ50は、受信した信号にもとづいて所定の遊技情報を算出し、履歴として記憶管理している。
ここで、ホールコンピュータ50は、スロットマシン10が出力した外部出力信号をそのまま受信して、遊技情報の算出に用いることも考えられる。
しかしながら、ホールコンピュータ50に搭載された信号解析用プロトコルによっては、複数のパルス信号を断続送信するメダル投入信号を解析できないものがあった。
そこで、メダルの投入枚数を、二つのパラレル信号の組合せとして、台コンピュータ30からホールコンピュータ50へ送信するものである。
【0065】
台コンピュータ30の通信部31からホールコンピュータ50へ送信される信号には、図4(a)〜図4(c)に示すように、スタート信号と、状態信号Aと、状態信号Bと、ボーナス信号がある。
スタート信号は、スロットマシン10にてゲームが開始されたことを示す信号である。このスタート信号は、通信部31にてメダル投入信号が受信されてから所定時間(図4(a)〜図4(c)の「t」)が経過した後に生成されて出力される。
【0066】
状態信号Aと状態信号Bは、これらの組合せによりメダルの投入枚数を示す信号である。例えば、図14に示すように、状態信号Aを「ON」、状態信号Bを「ON」として出力したときは、3枚掛けであることを示す(図4(a))。また、状態信号Aを「ON」、状態信号Bを「OFF」として出力したときは、2枚掛けであることを示す(図4(b)、図4(c))。さらに、状態信号Aを「OFF」、状態信号Bを「ON」として出力したときは、1枚掛けであることを示す。
このように、状態信号Aと状態信号Bは、それぞれの「ON」と「OFF」との組み合わせによって、メダルの投入枚数を表すことができる。そして、ホールコンピュータ50は、その組合せにもとづいて、メダルの投入枚数を判定することができる。
なお、状態信号A、Bの「ON」と「OFF」の組合せは、本実施形態においては図16に示す組合せとするが、これに限るものではなく、メダルの投入枚数が3枚、2枚、1枚のいずれであるかが判別できるような組合せであればどのように組み合わせてもよい。
【0067】
ボーナス信号は、スロットマシン10における現在の遊技状態がBBであるか否かを示す信号である。
例えば、このボーナス信号が「ON」であるときは、スロットマシン10における現在の遊技状態がBBであることを示す(図4(b))。一方、ボーナス信号が「OFF」であるときは、スロットマシン10における現在の遊技状態がBBでないことを示す(図4(c))。
ホールコンピュータ50は、これらスタート信号、状態信号A、B、ボーナス信号を受信することで、台コンピュータ30と同様に、スロットマシン10における遊技状態を判定でき、ゲームごと又は遊技状態ごとに所定の遊技情報を算出することができる。
【0068】
以上説明したように、本実施形態の遊技場装置及び遊技場システムによれば、設定された規定枚数とメダル投入信号の示す掛け枚数とBB1信号及びBB2信号とを用いて、スロットマシン10における遊技状態が、通常遊技状態、特定遊技状態、特別遊技状態(RT(リプレイタイム)又は確変状態の一方又は双方同時発生状態)のいずれであるかを判定することができる。
これにより、特別遊技状態を実行可能であって、RT(リプレイタイム)信号や確率変動信号を外部に出力しないスロットマシンが存在する場合でも、通常遊技状態と特定遊技状態と特別遊技状態とを区別して、各状態ごとに遊技情報を算出することができる。
【0069】
[第二実施形態]
次に、本発明の遊技場装置及び遊技場システムの第二の実施形態について、図15〜図19を参照して説明する。
図15は、本実施形態の遊技場システムに備えられたスロットマシンにおける遊技状態の遷移を示すブロック図、図16は、第二実施形態における外部出力信号の構成を示すブロック図である。図17は、第二実施形態における遊技情報データベースの構成を示す図表である。図18は、第二実施形態におけるボーナス状態判定処理の手順を示すフローチャートである。図19(a)は、第二実施形態におけるメダル投入信号、スタート信号、状態信号、ボーナス信号の出力例を示す波形図である。図19(b)は、第二実施形態におけるメダル投入信号、スタート信号、状態信号、ボーナス信号の他の出力例を示す波形図である。
【0070】
本実施形態は、第一実施形態と比較して、スロットマシンがBB1、BB2の他に、BB3を実行可能な点で相違する。また、遊技場装置やホールコンピュータが、BB3に対応した構成となっている点で相違する。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、図15〜図19において、図1等と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0071】
(I)遊技場装置及び遊技場システム
図15に示すように、本実施形態のスロットマシン10は、BB1、BB2、BB3、特別遊技状態、通常遊技状態の各遊技状態を実行可能となっている。
ここで、BB3は、BB1やBB2とは異なる内容で実行される特定遊技状態の一形態であり、例えば、突然確変の特定遊技状態とすることができる。突然確変とは、出玉がほとんど得られない大当りを経由して高確率状態に突入するものであり、ボーナスの当せん確率が低確率状態からいきなり高確率状態に突入するように見せかける演出が特徴となっている。この場合、BB3は、ボーナスゲーム(役物遊技)が2ゲーム以上行われるが、ゲーム回数は、BB1又はBB2よりも少ない遊技状態とすることができる。このBB3は、通常遊技状態又は特別遊技状態中に特定図柄が揃いボーナス遊技に移行しボーナス遊技が終了すると特別遊技状態に移行する。また、BB3の払出枚数がBB1又はBB2よりも少ない遊技状態としてもよい。
【0072】
また、スロットマシン10の通信部12は、図16に示すように、メダル投入信号と、メダル払出信号と、BB1,BB3混合信号と、BB2信号の四つの信号を外部出力信号として、外部出力端子13から出力する。
これらのうち、BB1,BB3混合信号は、スロットマシン10がBB1又はBB3のいずれかの遊技状態であるときに、「ON」の状態で出力される信号である。
なお、スロットマシン10における遊技状態がBB1又はBB3のいずれであるかを判定する方法については、後記の「(II−1)ボーナス状態判定処理」にて詳述する。
また、BB1,BB3混合信号は、スロットマシン10が特定遊技状態であることを示す信号であることから、「特定遊技信号」に相当する。
【0073】
ホールコンピュータ50の記憶部52は、遊技情報データベースを記憶する。
遊技情報データベースは、図17に示すように、「番号」と、「ボーナス間ゲーム数」と、「ボーナス中差枚数」と、「通常ボーナス間確率」と、「RTボーナス間確率」と、「種別」と、「通常ボーナス確率平均」と、「RTボーナス確率平均」と、「掛け枚数」と、「TY差枚数」と、「通常・RT合成ボーナス確率平均」とを項目として構成することができる。
ここで、「TY差枚数」は、通常遊技状態からのBB及び特別遊技状態からのBBごとに(BBが連チャンしたときは、これらを一連のBBとしてまとめて)算出された差枚数(投入枚数と払出枚数との差)を示す。
【0074】
(II)遊技情報算出方法
次に、本実施形態の遊技場システムが実行する遊技情報算出方法について、図面を参照して説明する。
なお、ここでは、遊技情報算出方法を、次の二つの項目について説明する。
(II−1)ボーナス状態判定処理
(II−2)状態信号出力処理
【0075】
(II−1)ボーナス状態判定処理
ボーナス状態判定処理は、台コンピュータ30の通信部31にてBB1,BB3混合信号が受信されたときに、スロットマシン10における遊技状態がBB1又はBB3のいずれであるかを判定する処理である。このボーナス状態判定処理について、図18を参照して説明する。
同図は、台コンピュータ30にてボーナス状態判定処理を実行する手順を示すフローチャートである。
なお、このボーナス状態判定処理は、BB1とBB3とを区別するための処理であるため、通信部31でBB1,BB3混合信号が受信されると、処理を開始する。
【0076】
台コンピュータ30の判定部33は、通信部31におけるBB1,BB3混合信号の受信が終了したか否かを判断する(S40)。
判断の結果、BB1,BB3混合信号の受信が終了していないときは、それらBB1,BB3混合信号の受信が終了するまで待機する。
一方、BB1,BB3混合信号の受信が終了したときは、次いで、判定部33は、そのBB1,BB3混合信号が受信されていた間に実行されたゲームの回数が2回以上であってBB1又はBB2のゲーム回数以下であるか否かを判断する(S41)。
【0077】
判断の結果、ゲーム回数が2回以上であってBB1又はBB2のゲーム回数以下であるときは、BB1,BB3混合信号が受信されていた間は、BB3であるものと判定する(S42)。
一方、ゲーム回数が2回以上であってBB1又はBB2のゲーム回数以下でないときは、BB1,BB3混合信号が受信されていた間は、BB1であるものと判断する(S43)。
【0078】
このボーナス状態判定処理を実行することにより、BB1,BB3混合信号が受信されていた間におけるスロットマシンの遊技状態がBB1又はBB3のいずれであるかを判定することができる。そして、BB1、BB2、BB3のそれぞれについて遊技情報を正確に算出することができる。
なお、図18のS41においては、BB1,BB3混合信号の受信中のゲーム回数を用いてBB1又はBB3の判定を行っているが、これに限るものではなく、例えば、BB1,BB3混合信号の受信中の払出枚数を用いてBB1又はBB3の判定を行うこともできる。すなわち、BB1,BB3混合信号の受信中の払出枚数が所定枚数以下であるときは、BB3であると判定し、一方、BB1,BB3混合信号の受信中の払出枚数が所定枚数以上であるときは、BB1であると判定する。
【0079】
また、図18に示すボーナス状態判定処理の実行により判定されたBB1及びBB3は、図13に示すボーナス確率算出処理を実行することにより、通常遊技状態からのBB1又はBB3であるか、あるいは、特別遊技状態からのBB1又はBB3であるかを判定できる。そして、通常遊技状態からのBB1,BB2,BB3と、特別遊技状態からのBB1,BB2,BB3のそれぞれについて、入賞確率を算出し、また、通常遊技状態からのBBが複数回実行されたとき、及び、特別遊技状態からのBBが複数回実行されたときは、それぞれの入賞確率の平均値を算出することができる。
【0080】
さらに、これらBB1、BB2、BB3のそれぞれについて算出された遊技情報は、図17の遊技情報データベースのように集計管理することができる。
具体的には、例えば、同図に示すように、通常遊技状態中に入賞したBB2について、「番号」が「1」の欄に、「種別」を「◎」として各遊技情報を登録し、通常遊技状態中に入賞したBB3について、「番号」が「2」の欄に、「種別」を「□」として各遊技情報を登録し、BB3後の特別遊技状態中に入賞したBB1について、「番号」が「3」の欄に、「種別」を「★」として各遊技情報を登録し、特別遊技状態中に入賞したBB2について、「番号」が「4」の欄に、「種別」を「▲」として各遊技情報を登録し、通常遊技状態中に入賞したBB1について、「番号」が「5」の欄に、「種別」を「○」として各遊技情報を登録し、特別遊技状態中に入賞したBB1について、「番号」が「6」の欄に、「種別」を「△」として各遊技情報を登録し、特別遊技状態中に入賞したBB2について、「番号」が「7」の欄に、「種別」を「▲」として各遊技情報を登録することができる。
【0081】
なお、BB1,BB3混合信号は、複数種類の特定遊技状態のいずれかが実行されるとスロットマシン10から出力される信号であることから、「複数特定遊技信号」に相当する。
【0082】
(II−2)状態信号出力処理
状態信号出力処理について、図19(a)、(b)を参照して説明する。
台コンピュータ30の通信部31からホールコンピュータ50へ送信される信号には、図19(a)、(b)に示すように、スタート信号と、状態信号Aと、状態信号Bと、ボーナス信号がある。これらのうち、BB1とBB3とを区別しているのは、ボーナス信号である。
【0083】
例えば、BB1の場合、ボーナス信号は、複数回のゲームにわたって出力される。これに対し、BB3の場合、ボーナス信号は、BB1に比べて少ないゲーム数(図19(b)においては、2ゲーム)にわたって出力される。
このように、ボーナス信号が出力されている間のゲーム数によって、BB1とBB3とを区別することができる。
しかも、ボーナス信号は、一つの信号によってBB1とBB3を判別可能に示している。このことから、現状の信号線14の本数を増やすことなく、4本のままで、3種類のボーナスを判別することができる。この場合、BB2と、BB1及びBB3との判別は、ゲーム数や払出枚数などを用いて行うことができる。
なお、状態信号Aは「ON」、状態信号Bは「OFF」を示しており、この組合せによりメダルの投入枚数が2枚掛けであることを示している。
【0084】
以上説明したように、本実施形態の遊技場装置及び遊技場システムによれば、通常遊技状態と特別遊技状態と特定遊技状態の規定枚数をホールコンピュータで入力設定して台コンピュータに記憶し、それら通常遊技状態と特別遊技状態と特定遊技状態の規定枚数と投入枚数の示す掛け枚数とBB信号とを用いて、スロットマシンにおける遊技状態が通常遊技状態と特別遊技状態とBB状態とのいずれであるかを判定し、これら各遊技状態ごとに遊技情報を算出することができる。
これにより、スロットマシンに確変機能が搭載された場合や、RT(リプレイタイム)信号及び確変信号がスロットマシンから出力されない場合でも、特別遊技状態(RT(リプレイタイム)又は確変の一方又は双方同時発生状態)に関する遊技情報を的確に集計管理することができる。
【0085】
また、台コンピュータで収集した遊技情報をホールコンピュータへ送信することで、ホールコンピュータは、遊技状態毎の遊技情報、例えば、通常遊技状態中のボーナス確率と特別遊技状態中のボーナス確率などを算出し、これを履歴として記憶管理したり、画面に表示したりすることができる。
【0086】
以上、本発明の遊技場装置及び遊技場システムの好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技場装置及び遊技場システムは上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態においては、ホールコンピュータを一台のみ設けた構成としているが、一台に限るものではなく、複数台設けることができる。
【0087】
また、上述した実施形態においては、遊技情報算出処理、状態判定処理、ボーナス確率算出処理、ボーナス状態判定処理を台コンピュータで実行することとしているが、台コンピュータに限るものではなく、例えば、ホールコンピュータや島コンピュータ、呼出しランプなど、台コンピュータ以外の遊技場装置に実行させることもできる。
さらに、上述した実施形態においては、特定遊技状態、特別遊技状態、通常遊技状態における規定枚数をホールコンピュータにて入力・設定することとしたが、入力・設定する装置は、ホールコンピュータに限るものではなく、他の遊技場装置にて入力することができる。ただし、呼出しランプや台コンピュータ、島コンピュータについては、キーボード等の入力操作部が存在しないことから、例えば、新たにリモコンを設け、このリモコンの入力部で規定枚数を入力し、呼出しランプ等の本体に無線送信するように構成することができる。
【0088】
加えて、遊技場装置から出力される状態信号は、図4(a)等においては、波形幅の短いパルス状としているが、これに限るものではなく、例えば、図20に示すように、次のメダル投入信号が受信されるまでON状態を維持するようにすることもできる(同図u)。これにより、ホールコンピュータにて、その状態信号を確実に検出することができる。
また、図8や図17に示す遊技情報データベースは、上述した実施形態においては、ホールコンピュータで管理することとしているが、ホールコンピュータに限るものではなく、台コンピュータや島コンピュータなど、他の遊技場装置が管理することもできる。
【0089】
さらに、上述した実施形態においては、再遊技高確率状態又は確変状態の一方又は両方が発生している状態を特別遊技状態としたが、これに限るものではなく、例えば、所定の入賞役(例えば、小役)に入賞するようにストップボタンの押し順の報知や目押しの指標となる図柄の報知のあるAT(アシスト遊技状態)を、特別遊技状態に含めることができる。この場合、再遊技高確率状態、確変状態、ATのうちの一又は二以上が発生している状態を特別遊技状態とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、遊技情報の算出に関する発明であるため、遊技情報の算出を行う装置や機器に利用可能である。
【符号の説明】
【0091】
1 遊技場システム
10 遊技機
20 呼出しランプ
30 台コンピュータ
31 通信部(通信手段)
32 記憶部(記憶手段)
33 判定部(判定手段)
34 演算部(演算手段)
40 島コンピュータ
50 ホールコンピュータ(管理装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者にとって有利なゲーム状態である特定遊技状態と、この特定遊技状態とは異なる内容で実行される、遊技者にとって有利なゲーム状態である特別遊技状態と、これら特定遊技状態及び特別遊技状態以外の遊技状態である通常遊技状態と、を実行し、少なくとも前記通常遊技状態と前記特別遊技状態とで遊技媒体の投入数が異なる遊技機から出力された遊技に関する信号を受信する遊技場装置であって、
前記遊技機に投入された遊技媒体の数量を示す遊技媒体数信号を、前記遊技機から受信する通信手段と、
前記特別遊技状態及び前記通常遊技状態における遊技媒体の掛け数を規定数として記憶する記憶手段と、
前記遊技媒体数信号と前記規定数とを用いて、前記遊技機における遊技状態が前記特別遊技状態又は前記通常遊技状態のいずれであるかを判定する判定手段と、
この判定手段で判定された遊技状態ごとに所定のデータを算出する演算手段とを有した
ことを特徴とする遊技場装置。
【請求項2】
前記通信手段は、前記遊技機が前記特定遊技状態であることを示す特定遊技信号を受信し、
前記判定手段は、
前記通信手段で前記特定遊技信号が受信されているときの前記遊技機の遊技状態を前記特定遊技状態であると判定し、前記通信手段で前記特定遊技信号が受信されていないときの前記遊技機の遊技状態については、前記遊技媒体数信号と前記規定数とを用いて、前記特別遊技状態又は前記通常遊技状態のいずれであるかを判定する
ことを特徴とする請求項1記載の遊技場装置。
【請求項3】
前記判定手段は、
前記遊技媒体数信号と前記規定数とを用いて、前記遊技機の遊技状態が前記特別遊技状態又は前記通常遊技状態のいずれであるかを判定する場合に、前記遊技媒体数信号の示す遊技媒体の投入数と前記通常遊技状態の規定数が一致するときの前記遊技機の遊技状態を前記通常遊技状態であると判定し、前記遊技媒体数信号の示す遊技媒体の投入数と前記特別遊技状態の規定数が一致するときの前記遊技機の遊技状態を前記特別遊技状態であると判定する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技場装置。
【請求項4】
前記判定手段は、
前記通信手段で受信された前記特定遊技信号の示す特定遊技状態が、前記通常遊技状態から移行した特定遊技状態であると判断したときは、該特定遊技状態を、前記通常遊技状態中に入賞した特定遊技状態であると判定し、
前記通信信号で受信された前記特定遊技信号の示す特定遊技状態が、前記特別遊技状態から移行した特定遊技状態であると判断したときは、該特定遊技状態を、前記特別遊技状態中に入賞した特定遊技状態であると判定する
ことを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の遊技場装置。
【請求項5】
前記遊技機における遊技状態が前記特定遊技状態であると前記判定手段で判定されると、前記演算手段は、前回の特定遊技状態の終了後から今回の特定遊技状態の終了までの間のゲーム数から今回の特定遊技状態中のゲーム数を減算し、この減算により得られた差を用いて、当該特定遊技状態の入賞確率を算出する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の遊技場装置。
【請求項6】
前記通信手段は、複数種類の特定遊技状態のいずれかが実行されると出力される複数特定遊技信号を、前記遊技機から受信し、
前記判定手段は、前記複数特定遊技信号が受信されていた間に実行されたゲーム回数にもとづいて、前記実行された特定遊技状態の種類を判定する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遊技場装置。
【請求項7】
前記通信手段は、前記遊技媒体の投入数を示す信号として、二つの状態信号を出力し、
前記二つの状態信号は、該二つの状態信号のON、OFFの組合せによって、前記遊技媒体の投入数を示す
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の遊技場装置。
【請求項8】
遊技に関する信号を外部出力信号として出力する遊技機と、前記外部出力信号を受信する遊技場装置と、遊技に関するデータを算出する管理装置とを備えた遊技場システムであって、
前記遊技機は、遊技者にとって有利なゲーム状態である特定遊技状態と、この特定遊技状態とは異なる内容で実行される、前記遊技者にとって有利なゲーム状態である特別遊技状態と、これら特定遊技状態及び特別遊技状態以外の遊技状態である通常遊技状態と、を実行し、
前記通常遊技状態と前記特別遊技状態は、少なくとも遊技媒体の掛け数が異なっており、
前記管理装置は、前記特別遊技状態と前記通常遊技状態における遊技媒体の掛け数を規定数として設定するとともに、この設定した規定数を前記遊技場装置へ送信し、
前記遊技場装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の遊技場装置からなる
ことを特徴とする遊技場システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−45026(P2012−45026A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186960(P2010−186960)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【出願人】(591142507)株式会社北電子 (348)
【Fターム(参考)】