説明

遊技情報管理装置

【課題】遊技者が遊技中に行う所謂止め打ちを考慮した上で、遊技機の発射装置の動作異常を適切に検出し得る遊技情報管理装置を提供する。
【解決手段】管理装置3は、遊技機1の玉の発射不良を特定するため稼動中の発射玉数である判定アウトが判定期間中に設定判定アウトに達しているかを判定する場合に、遊技機1における保留数を管理し、保留3以上である期間を止め打ちが行われる可能性が高いとして判定期間から必ず除外する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機への打込玉数に基づいて発射装置の異常を検出する遊技情報管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機(以下、遊技機)は、電動ハンドルを操作することで遊技盤面へと玉を打ち込み遊技する。そして、その打込速度は1分間に大凡100発程度であるが、このような電動ハンドルも故障することが当然あり、例えば特許文献1では、電動ハンドルの操作期間中の打込玉数を管理し、その打込玉数がしきい値未満である場合に異常検出することを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−351160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、実際の遊技機からは電動ハンドルの操作期間を特定出来るような状態信号は出力されないので、特許文献1の発明を実施する場合、現実的には打込玉を検出した際に出力される所謂アウト信号の入力毎に所謂稼動タイマを作動させ、その稼動タイマの作動中を稼動状態であると特定し、その稼動状態中の打込玉数を管理することで上述した異常検出が可能となる。
【0005】
さて、大当たりを発生させるための図柄変動(以下、単位遊技)を行う遊技機は、その単位遊技を一般的には予め設定される保留上限値まで保留可能であることから、遊技者の中にはその保留数が一定値以上となった場合に玉の打ち込みを停止する所謂止め打ちを実行する遊技者がいる。
しかしながら、止め打ちが実行された場合であっても上述した稼動タイマの作動状態は変わらないので、止め打ち期間が稼動タイマよりも短ければその止め打ち期間も稼動状態と判定する場合がある。勿論、止め打ちタイミングよりも稼動タイマの終了タイミングの方が遅ければ、その遅い分だけ必要以上に稼動状態であると特定しまう虞があり、特許文献1の発明を実施しようとすると、実際には止め打ちが行われているだけで電動ハンドル自体には異常が生じていない場合であっても、打込玉数がしきい値未満となり異常検出してしまう虞があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技者が遊技中に行う所謂止め打ちを考慮した上で、遊技機の発射装置の動作異常を適切に検出し得る遊技情報管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、遊技媒体を遊技盤面へと発射する発射装置を備え、当該発射装置により発射された遊技媒体が始動入賞することを条件として大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、その始動入賞に対応する前記単位遊技を予め設定された保留上限値まで保留可能とし、当該実行中の単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行する一方、前記単位遊技の保留数を特定可能な保留数信号を出力可能である遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置であって、
遊技機側から出力される遊技信号であり、前記発射装置により所定数の遊技媒体が発射された場合に出力されるアウト信号、及び前記保留数信号を入力する入力手段と、前記入力手段による前記アウト信号の入力により、前記発射装置により発射された遊技媒体数を示すアウトを特定する遊技情報特定手段と、前記入力手段による前記アウト信号の入力に応じて所定期間作動する稼動タイマを作動させ、その稼動タイマの作動期間を遊技機が稼動状態であると特定する稼動状態特定手段と、前記稼動状態特定手段により稼動状態である旨が特定された期間であり、前記発射装置の異常判定を行うための期間である判定期間を特定する期間特定手段と、前記入力手段による前記保留数信号の入力により特定される前記保留数である管理保留数を管理する保留数管理手段と、前記遊技情報特定手段により前記判定期間に特定されたアウトである判定アウトの許容範囲と、前記保留数が上限に達することを見込んで遊技者が遊技媒体の発射を停止することを想定した前記管理保留数である特定保留数とを特定可能な設定情報を設定する設定手段と、前記判定アウトが前記設定情報により特定される許容範囲内にあるかを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を出力する出力手段と、前記管理保留数が前記特定保留数である期間を前記判定期間から除外する除外手段と、を備えたものである(請求項1)。
【0008】
請求項1記載の遊技情報管理装置において、
前記除外手段は、前記管理保留数が前記特定保留数となってから、前記特定保留数未満となり、更に稼動状態特定手段により稼動状態である旨が特定されるまでの期間を前記判定期間から除外するようにしても良い(請求項2)。
請求項1または2記載の遊技情報管理装置において、
前記設定情報は、前記稼動タイマの作動期間を特定可能である一方、非稼動状態が特定された場合に前記稼動タイマ内における除外対象となる除外期間を特定可能であり、前記除外手段は、前記稼動状態特定手段により前記アウト信号の入力が無いまま稼動タイマの作動期間が経過し、非稼動状態が特定された場合に、当該稼動期間の内、前記除外期間を前記判定期間から除外するようにしても良い(請求項3)。
【0009】
請求項1ないし3の何れかに記載の遊技情報管理装において、
除外判定手段を備え、前記設定情報は、前記管理保留数により前記単位遊技が実行されていることが特定出来る状態で、前記稼動状態特定手段により非稼動状態が特定された場合、或いは当該非稼動状態の特定後、再び稼動状態が特定された場合に作動する補正タイマの作動期間と、当該補正タイマの作動期間における前記アウトである補正アウトに対して遊技終了に対応した範囲である終了範囲とを特定可能であり、前記除外判定手段は、前記補正タイマの作動期間中に前記補正アウトが前記終了範囲を逸脱したか否かを判定する終了判定処理を行い、前記除外手段は、前記管理保留数により前記単位遊技が実行されていることが特定出来る状態での前記稼動状態特定手段による非稼動状態の特定後、再び稼動状態が特定されてから前記終了判定処理結果を得るまでの期間を前記判定期間から除外するか否かを、前記終了判定処理の判定結果に応じて特定するようにしても良い(請求項4)。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、管理保留数が特定保留数である期間、即ち遊技者が止め打ちを行う可能性が高い期間を除外して発射装置の異常状態を判定する判定期間を特定するため、従来以上に精度の高い異常判定を実行可能となる。
請求項2の発明によれば、管理保留数が特定保留数となった場合に開始される判定期間から除外する期間の終了を、管理保留数が特定保留数未満となり、更に稼動状態になることとしたので、保留数が特定保留数になることで遊技者が止め打ちを開始し、保留数が特定保留数未満となって暫くしてから遊技媒体の発射を再開するような場合であっても、適切に判定期間を特定し得る。
【0011】
請求項3の発明によれば、発射装置が遊技媒体を発射している状態、即ち稼動状態は、稼動状態期間を直接的に特定出来る稼動信号を出力する遊技機が少ない、或いは無いため、通常はアウト信号に応じて稼動タイマを作動させ、その作動期間を稼動状態として特定する。この場合、遊技終了等に応じた最後のアウト信号の入力後、稼動タイマの作動期間のほとんどは実際には稼動状態でないことが想定されるが、除外期間を除外することにより実際には稼動状態でない期間を稼動状態から除外可能となり、より適切に判定期間を特定可能となる。
【0012】
請求項4の発明によれば、管理保留数により単位遊技の実行が特定出来る状態で遊技者が止め打ちを行うのは以下の2つの場合がある。1つ目は単位遊技によりリーチが発生し、そのリーチを見守る場合であり、2つ目は遊技終了前に手持ちの遊技媒体が少なくなり、実行中の単位遊技にて大当たりが発生した場合に発射するための遊技媒体を残して単位遊技の動向を見守る場合の2つである。この場合、前者はリーチとなった単位遊技が終了すれば遊技媒体の安定した発射が見込まれる一方、後者は単位遊技が終了しても再度始動入賞して単位遊技が実行されれば止め打ちを行うという動作を繰り返すので、遊技媒体の発射が安定しない。即ち、前者は発射再開後を判定期間に含めるべきであるが、後者は判定期間に含めるべきでない。この状況を終了判定結果に応じて区分けし得るようになり、より正確に精度の高い異常判定を実行可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態における遊技場用システムの全体構成を示す概略図
【図2】保留情報設定を示す図
【図3】記憶領域を示す図
【図4】遊技中の判定状況を概略的に示すタイムチャート
【図5】アウト信号入力処理を示すフローチャート
【図6】保留数判定用信号入力処理を示すフローチャート
【図7】信号入力待機中処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場には遊技機1に対応して貸出機2が設置され、管理室には管理装置3(遊技機管理装置に相当)が設置されている。中継装置4は、2台の遊技機1、2台の貸出機2及び管理装置3とLAN5を介して接続されている。管理装置3は、遊技機側(遊技機1、貸出機2等)から送信される遊技信号を中継装置4を介して受信することにより遊技機1の遊技データを管理すると共に、ディスプレイ3aに各種データを表示可能となっている。尚、図1では省略したが、実際には数百台の遊技機1が管理装置3の管理対象となる。
【0015】
遊技機1は、遊技者による電動ハンドル6(発射装置に相当)に対する操作により遊技盤面7に発射された玉(遊技媒体に相当)が第1始動口8または第2始動口9へ入賞するのに応じて大当たり抽選を行い、抽選結果に基づき所謂特別図柄(特図)による図柄変動(単位遊技に相当)を液晶表示部(役物)10にて実行し、その結果に応じて大当たりを発生させる。この場合、図柄変動中には大当たりか否かを演出する演出状態であるリーチになる場合があり、大当たりとなる場合には、そのリーチを経て大当たり図柄が表示される。尚、所謂保留玉の上限(保留上限値)は計4個で、図柄変動中に始動入賞した場合は、始動入賞した始動口がいずれであるかによらず上限まで保留し、図柄変動終了後に順次保留した図柄変動を実行する。第1始動口8は入賞率が変動しない所謂ヘソタイプの始動口である一方、第2始動口9は普図抽選によって入賞率が変動する所謂電チュータイプの始動口である。
【0016】
大当たり抽選の当選確率(大当たり確率)は1/300で、大当たりの内、大当たり後に確変状態(確変)となる大当たりの割合は66.6%(2/3)であり、大当たりが発生すると対応するラウンド数(R)に応じた分だけ大入賞口11を開放する。尚、1Rの上限入賞数(上限数)は8個で、上限開放時間は30秒であり、上限数または上限開放時間の何れかが満たされた場合(終了条件が満たされた場合)に1Rを終了する。
【0017】
大当たりに対応するRは5Rと16Rとがあり、その振分割合は5Rが25%で16Rが75%である。
確変中は大当たり確率が1/30に向上すると共に、第2始動口9への入賞率が向上する時短状態(時短)になる。尚、確変は次回大当たりまで継続するため、大当たり後に通常状態(通常)となる大当たり(通常大当たり)が発生するまで継続し、通常大当たりが発生した場合は通常状態へと戻る。
【0018】
遊技機1からは次の各遊技信号が出力される。
・アウト信号=使用玉を回収するアウトBOXから出力される使用媒体数(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。回収(使用、打込)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定。尚、遊技機1から出力される信号でも良い。
・セーフ信号=遊技機1から出力される払出媒体数(セーフ)を特定可能な信号。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
・始動入賞信号(保留数信号に相当)=遊技機1から出力される始動口8,9への入賞(始動入賞)を特定可能な信号。始動口8または始動口9への入賞1回につき1パルスが出力されるので、信号入力に応じて始動入賞を特定する。
・図柄変動信号(保留数信号に相当)=始動入賞により変動(作動)する液晶表示部10における図柄変動(役物作動、単位遊技)を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので、信号入力に応じて図柄変動を特定する(単位遊技信号)。
・大当たり信号=遊技機1から出力される大当たり期間を特定可能な信号。大当たり中にレベル出力される状態信号なので大当たり信号受信中を大当たり中として特定する。
・特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号。第2始動口9の入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号受信中を特別状態中として特定する。尚、大当たり確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であっても良い。また、大当たり信号と特別状態信号のいずれも受信していない期間を通常状態として特定する。
【0019】
貸出機2は、貨幣投入口12に対価となる貨幣(硬貨)が投入され、特定された対価に基づき貸玉を払出口13から遊技機1の受皿14に払い出し、その払い出しに伴って売上信号を中継装置4に送信する。貸出機2のタッチパネル式の情報表示部15では貸出情報や対応する遊技機1に関する各種の遊技情報等も表示可能である。
【0020】
管理装置3は、CPU(遊技情報特定手段、稼動状態特定手段、期間特定手段、保留数管理手段、設定手段、判定手段、出力手段、除外手段、除外判定手段に相当)、ROM、RAM、HDD、入出力部(入力手段に相当)を備えて構成されており、遊技機1を機種別にグループ分けする周知の機種設定を行うと共に機種別に保留情報設定を特定可能に設定している。
【0021】
図2は保留情報設定を示しており、次の各項目が設定されている。
・上限値(保留上限値に相当)=保留数の上限値。
・稼動タイマ設定期間=後述する周知の稼動タイマの作動期間(稼動設定期間)。
・設定判定期間=稼動中に作動する判定タイマの作動期間。この判定タイマのタイムアップに応じて判定処理を実行する。
・設定判定アウト=判定処理時に判定アウトと照合する設定値。判定アウトがこの設定値未満(許容範囲に相当)の場合に発射装置の異常を特定する。
・特定保留数=判定タイマの作動を停止させる保留数。保留数がこの設定値以上の場合には判定タイマの作動と判定アウトの更新を停止する。尚、特定保留数として特定保留数の下限値のみを設定したが、全ての特定保留数(例えば3と4)を設定しても良い。
・設定基準アウト=設定判定期間中に正常に玉の打込が行われた場合の目安となる打込玉数(アウト)。
・除外期間=稼動タイマのタイムアップ時に判定タイマから差引く減算値。稼動中の最後に玉が打ち込まれてから稼動タイマがタイムアップするまでの期間であり、実際に稼動状態でないことが見込まれる期間を想定して設定する。尚、アウト10玉につき1パルスのアウト信号が出力されることから稼動タイマ設定期間と異なる期間としたが、稼動タイマ設定期間を除外期間としても良い。
・終了肯定期間、補正タイマ、終了否定アウト=「終了肯定期間」は、後述する終了タイマの作動期間で、この終了タイマの作動期間中にアウトが発生しなければ遊技終了と判定し、アウトがあればその時点から補正タイマが作動する。補正タイマの作動期間が「補正タイマ」で、その補正タイマ作動中のアウトである補正アウトによる判定処理を行う際に照合対象となるのが「終了否定アウト」(終了範囲に相当)である。
【0022】
管理装置3は記憶領域を遊技機1毎に設けている。
図3は記憶領域を示しており、次の各項目が設定されている。
・保留数=無変動状態を−1とし、図柄変動状態での始動入賞により加算され、図柄変動により減算される想定上の図柄変動の保留数(管理保留数に相当)。尚、保留上限値にて始動入賞しても加算されない。
・稼動タイマ=稼動状態を特定するための周知のタイマで、アウト信号入力毎に初期化され図2の稼動タイマ設定期間分だけ作動する。この稼動タイマの作動中を稼動中として特定し、タイムアップにより非作動となっている期間を非稼動中として特定する。
・設定値=図2の「設定判定期間」、「設定判定アウト」の設定値。
・判定データ=「判定期間」は稼動中に作動する判定タイマの計時期間(秒)を示し、この判定期間が設定判定期間になることで判定時期になったことを特定する。尚、保留数が図2の特定保留数未満である場合等、後述する判定制限フラグが0である場合にのみ作動する。
【0023】
「判定アウト」は判定タイマ作動中のアウトを示し、判定時期における判定アウトと設定判定アウトとを比較して異常判定を行う。尚、その判定後には判定期間と共に初期化される。
「打出率」は、判定アウトの特定時点における打出可能な玉数(=基準となるアウト)に対する判定アウトの比率で、設定判定期間に占める判定期間の割合を設定基準アウトに乗じた基準アウトに対する判定アウトの割合を示すもので、判定アウト÷(設定基準アウト×判定期間÷設定判定期間)により求める。尚、判定処理前の打出し状況の目安を特定するために管理するが、この打出率に対して許容範囲を定め、異常判定を行っても良い。
尚、大当たり、甘中には保留数の管理のみを行い、判定対象期間は通常状態とすることが望ましい。また、判定結果は図示しないが異常特定時に出力したり、判定履歴(例えば図3を異常判定毎の履歴出力とする等)を出力したりすれば良い。また、図2,3を含む各設定、或いは帳票の出力としては表示、印字すれば良い。
【0024】
次に上記構成の作用について説明する。
管理装置3は、各遊技機1の遊技情報を管理する通常の管理処理を実行するメイン処理に加えて、本発明に関連してアウト信号入力処理、保留数判定用信号入力処理、信号入力待機中処理を実行している。
管理装置3は、アウト信号入力処理を示す図5において、アウト信号が入力したかを判定しており(A1)、遊技者による遊技開始に伴ってアウト信号を入力した場合は(A1:YES)、稼動フラグが0かを判定する(A2)。この場合、稼動フラグが0であることから(A2:YES)、稼動フラグを1としてから(A3)、稼動タイマ(60秒)を初期化し作動開始する(A4)。このように稼動フラグが1となった状態でアウト信号が入力した場合は(A2:NO)、ステップA4へ移行する。これにより、遊技者による遊技開始に伴って遊技機側からアウト信号が連続して出力される状態では、稼動フラグが1である状態が継続すると共に稼動タイマの作動状態が継続する。
【0025】
次に、判定制限フラグが1かを判定する(A5)。この判定制限フラグは、判定期間と判定アウトとの更新を制限するフラグで、稼動中に保留数が特定保留数未満である場合に0となり、特定保留数以上の場合や、非稼動時に1となるフラグである。尚、判定制限フラグが1の場合に更新を制限し、0の場合には更新を許容する。遊技開始時の判定制限フラグは1であることから(A5:YES)、終了タイマが作動していないことを確認すると共に(A6:NO)、保留数が特定保留数未満であることを確認してから(A18:YES)、判定制限フラグを0とし(A19)、判定タイマの作動を開始し(A20)、判定アウトを加算すると共に打出率を特定する(A21)。これにより、稼動中における判定アウトに基づいて打出率を特定することができる。
【0026】
一方、管理装置3は、信号入力待機中処理を示す図7において、判定制限フラグが0か(C1)、稼動フラグが1か(C7)、終了タイマまたは補正タイマがタイムアップしたか(C17)を判定している。この場合、判定制限フラグは0であることから(C1:YES)、判定タイマ(600秒)がタイムアップしたかも判定するようになる(C2)。遊技者による遊技時間が600秒となり判定タイマがタイムアップしたときは(C2:YES)、判定アウトが設定判定アウト(900玉)未満かを判定する(C3)。判定アウトが設定判定アウト以上の場合は(C3:NO)、正常であるとして判定タイマを初期化し作動を開始してから(C5)、判定アウトを初期化する(C6)。これに対して判定アウトが設定判定アウト未満の場合は(C3:YES)、異常であるとして発射不良を検出してから(C4)、ステップC5に移行する。
以上のようにして稼動時のアウト玉数に基づいて電動ハンドル6の発射不良を検出することができる。
【0027】
ところで、遊技者が遊技中に止め打ちした場合は、稼動が停止することから、非稼動期間を判定期間から除外することで発射不良を検出することができる。
しかしながら、稼動タイマはアウト信号の入力毎に作動させるものであり、止め打ちが実行された場合であっても稼動タイマの作動状態は変わらないので、止め打ち期間が稼動タイマよりも短ければその止め打ち期間も稼動状態と判定したり、止め打ちタイミングよりも稼動タイマの終了タイミングの方が遅ければ、その遅い分だけ必要以上に稼動状態であると判定したりする虞がある。
【0028】
そこで、本実施形態では、上述した稼動タイマによる影響を考慮して止め打ち期間を特定して判定期間から除外するようにした。
図4は止め打ち期間を特定するため遊技中の判定状況を概略的に示したタイムチャートである。遊技者が遊技を開始すると玉を打ち込むので、図中の(1)のタイミングにて稼動状態となる。そして始動入賞を重ね(2)のタイミングのように保留数が特定保留数である保留3になると、遊技者は、保留数がオーバーフローとなることを回避するために止め打ちを行う。このように止め打ちを行った場合には非稼動状態となり、その後、次の図柄変動が開始して保留数が特定保留数未満である保留2となると、(3)のタイミングのように遊技者は程なくして玉の打ち込みを再開する。
【0029】
一方、保留3であるか否かに関わらず図柄変動がリーチになると、そのリーチを見守るために、(4)のタイミングのように止め打ちした場合は非稼動状態となり、更に(5)のタイミングのようにその図柄変動が終了すると玉の打込を再開して稼動状態となる。
また、遊技者が遊技を終了する場合は、最後となり得る図柄変動にて大当たりとなった場合に大入賞口11へと入賞させることを考慮して、(7)のタイミングのようにその分の玉を少し残して(約10〜30玉程度)止め打ちを行い、最後の図柄変動の行方を見守る。そして、最後の図柄変動にて大当たりが発生しないと判断した場合には、その残した玉を(8)にて全て打ち込み遊技を終了する。
即ち、遊技者が止め打ちを行い得る(2)〜(3)のX期間、(4)〜(6)のY期間、及び(7)〜(9)のZ期間を特定し、判定期間から少なくとも一の期間を除外することで、遊技者が止め打ちを行う状況を考慮して電動ハンドル6の発射状況の不具合を適切に検出することができる。
【0030】
次に上記各期間を除外する方法について説明する。
(X期間を除外する場合)
X期間は保留数と稼動状況により特定して稼動期間から除外する。即ち、管理装置3は、保留数判定用信号入力処理を示す図6において、始動入賞信号が入力したか(B1)、図柄変動信号を入力したか(B8)を判定しており、始動入賞信号が入力した場合は(B1:YES)、保留数が上限値かを判定する(B2)。上限値でない場合は(B2:NO)、保留数を加算してから(B3)、判定制限フラグが0かを判定する(B4)。判定制限フラグが0(B4:YES)、つまり判定状態では、保留数が特定保留数である保留3かを判定し(B5)、保留3となったときは(B5:YES)、判定制限フラグを1に設定すると共に(B6)、判定タイマの作動を停止する(B7)。この場合、図4に示すように止め打ちが行われることにより稼動タイマが停止したタイミングで判定タイマの作動を停止しないのは、稼動タイマの終了タイミングと遊技者が止め打ちする際のタイミングとが一致せず、更に実際に止め打ちする際のタイミングを特定出来ないため、止め打ちする状況、即ち保留3となったタイミングで判定タイマの作動を停止すれば、実際に保留3となった後に止め打ちが行われても発射状況の不具合の判定に影響を及ぼさないようになるからである。
尚、保留数が保留3となった場合は、判定制限フラグが1の状態でアウト信号が入力するにしても(A5:YES)、ステップA18において「NO」と判定されることから、判定制限フラグが0となることはない。
【0031】
一方、図柄変動が行われることに伴って図柄変動信号が入力したときは(B8:YES)、保留数を減算し(B9)、判定制限フラグが1となったかを判定する(B10)。保留3となった状態では判定制限フラグは1であることから(B10:YES)、保留数が特定保留数である保留3未満となったかを判定する(B11)。保留3となることにより止め打ちが行われた状態で図柄変動が行われた場合は、保留2となることから(B11:YES)、稼動フラグが1かを判定し(B12)、遊技者が未だ止め打ちを行っており、稼動フラグが0であればリターンする。尚、この場合、遊技者が打ち込みを再開し、アウト信号を入力すると(A1:YES)、保留数が特定保留数未満であることから(A18:YES)、判定制限フラグを0とし(A19)、判定タイマの作動を開始する(A20)。
以上の動作により図4のX期間にわたって判定制限フラグは1となるので、稼動タイマの影響を受けることなくX期間を判定期間から除外することができる。
尚、図柄変動により保留3から保留2となったところで判定制限フラグを0とせずアウト信号の入力タイミングで判定制限フラグを0としているのは、図柄変動したタイミングで止め打ちを終了していない可能性があるからである。
【0032】
一方、遊技者が保留3となっても止め打ちすることなく打ち続けた場合や、図柄変動の確定前に打ち込みを再開した場合は、保留3から保留2となったタイミングでは判定制限フラグが1であるものの(B10:YES)、稼動フラグが1であることから(B12:YES)、そのタイミングで判定制限フラグが0とすると共に(B13)、判定タイマの作動を開始する(B14)。これにより、遊技者が保留3となった場合に止め打ちすることなく遊技を継続した場合等であっても、保留3の期間だけ判定期間から除外することができる。本実施形態では、稼動の有無を判定し、それに応じて判定期間から除外する期間を特定するようにしたが、保留数が図柄変動状態を示している期間を稼動中と見做し、稼動を判定することなく保留3の期間だけ判定期間から除外するように構成しても良い。このような構成によれば、止め打ちされる可能性の高いX期間を、稼動を判定することなく除外することができることから、簡単な処理で判定精度を高めることができる。
【0033】
(Y期間またはZ期間を除外する場合)
Y期間及びZ期間の開始は、保留数が図柄変動状態を示し(0以上)、更に非稼動状態になったことにより特定することができるが、このような条件は、図柄変動後に遊技を再開する場合にも、遊技を終了する場合にも成立することから、それらを特定するために、まず保留がある状態で非稼動となったことを判定する。即ち、稼動フラグが1の場合に(C7:YES)、稼動タイマがタイムアップしたときは(C8:YES)、稼動が終了したとして稼動フラグを0としてから(C9)、補正タイマが作動中かを判定する(C10)。この場合、補正タイマは作動中でないことから(C10:NO)、判定タイマから除外期間(50秒)を減算する(C11)。これにより、稼動タイマの終了タイミングが実際の止め打ちの終了タイミングよりも遅れてしまうことによる判定期間への影響を防止することができる。
【0034】
次に、判定タイマを作動停止し(C12)、判定制限フラグを1としてから(C13)、保留数が−1を上回っているか(C14)、つまり、図柄変動状態であるかを判定する。図柄変動状態である場合は(C14:YES)、終了タイマ(240秒)を初期化し作動を開始してから(C15)、補正アウトを初期化する(C16)。この終了タイマは、保留数が図柄変動状態を示している状態(0以上)で、非稼動となった場合に作動し、後述する通りアウトの発生に応じて補正タイマを作動させるためのタイマであり、補正タイマは補正アウトが終了アウトになるまで作動するタイマである。そして、両者のタイマは上記した条件が成立しない場合、即ち、図柄変動後に打ち込みすることなく遊技終了した場合にも、タイムアップ(C17:YES)に応じて作動を停止する(C18)。
【0035】
一方、終了タイマの作動中にアウトが発生すればY期間またはZ期間であることから、何れの期間であるかを特定する。即ち、判定制限フラグが1の状態でアウト信号の入力したときに(A5:YES)、終了タイマが作動中であったときは(A6:YES)、アウトを補正アウトに加算する(A7)。このように終了タイマの作動中にアウトが発生するのは止め打ち後の最初のアウトのみである。次に、補正タイマが作動中かを判定し(A8)、作動中でないことから(A8:NO)、止め打ち後の最初のアウトであるとして終了タイマの作動を停止し(A16)、補正タイマを初期化し作動開始する(A17)(図4の(5)、(8)タイミング)。この補正タイマは、終了タイマの作動期間における最初のアウトの特定時からの経過期間を示し、補正アウトによる判定結果がリーチによるものであれば判定期間に加算され、遊技終了によるものであれば判定期間に加算されない期間を特定するためのタイマである。そして、補正タイマの作動中は(A6:YES)、アウトを補正アウトに加算することを継続する(A7)。従って、補正アウトは補正タイマの作動期間におけるアウトとなる。
【0036】
次に、補正タイマが作動中かを判定し(A8)、作動中であることから(A8:YES)、補正アウトが終了否定アウト(50玉)に達したかを判定(終了判定処理に相当)する(A9)。終了推定アウトに達した場合には(A9:YES)、リーチによる止め打ちであるとしてY期間であると特定し、補正タイマの作動を停止してから(A10)、補正タイマの作動期間を判定対象に含めるべく補正アウトを判定アウトに加算すると共に(A11)、補正タイマの作動期間を判定期間に加算し(A12)、判定制限フラグを0とし(A13)、判定タイマの作動を開始し(A14)、打出率を特定する(A15)。
【0037】
一方、補正アウトが終了否定アウトに未達の場合には(A9:NO)、終了否定アウトに到達(A9:YES)、或いはタイムアップ(C17:YES)するまで補正タイマの作動と共に判定制限フラグの1の状態を継続し、タイムアップ(C17:YES)すれば、遊技終了による止め打ちであるとしてZ期間であると特定する。これにより、遊技終了時の止め打ちが頻発しているとしてアウトが不安定となるZ期間を判定期間から除外することができる。
以上の動作により、図4に示すX,Y,Z期間の内、Y期間における(5)〜(6)の期間以外を判定期間から除外することができるので、実際の稼動期間における判定アウトに基づいて電動ハンドル6の不良を正しく判定することができる。
【0038】
このような実施形態によれば、管理装置3は、次の効果を奏することができる。
遊技機1の玉の発射不良を特定するため稼動中の発射玉数である判定アウトが判定期間中に設定判定アウトに達しているかを判定する場合に、遊技機1における保留数を管理し、保留3である期間を止め打ちが行われる可能性が高いとして判定期間から除外するようにしたので、従来以上に精度の高い異常判定を実行可能となる。
しかも、本実施形態では、保留3となってから保留2となった場合であっても、更に稼動状態となるまでの期間を判定期間から除外するようにしたので、保留3になることで遊技者が止め打ちを開始し、保留2となって暫くしてから玉の発射を再開するような場合であっても、適切に判定期間を特定し得る。
【0039】
稼動タイマのタイムアップによる非稼動特定時に所定の除外期間を判定期間から除外するようにしたので、実際には稼動状態でない期間を稼動状態から除外可能となり、より適切に判定期間を特定可能となる。
終了アウトの判定結果に応じて補正タイマの作動期間を判定期間に加えるか否かを特定するようにしたので、図柄変動によりリーチが発生し、そのリーチを見守る場合と、遊技終了前に手持ちの遊技媒体が少なくなり、実行中の図柄変動にて大当たりが発生した場合に発射するための遊技媒体を残して図柄変動を見守る場合の2つの状況を終了判定結果に応じて区分けし得るようになり、より正確に精度の高い異常判定を実行可能となる。
【0040】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
上記実施形態では、X,Y,Z期間の全てを判定対象から除外したが、少なくとも1つの期間を除外するだけでも効果は見込める。
発射不良として判定アウトが許容範囲にあるかを判定するのであれば、許容範囲に下限だけでなく、上限を設定し、その上限を超えるかを判定しても良いし、上限のみの判定としても勿論良い。
【0041】
最後のアウト信号受信時に遡ることで正確に稼動期間を特定すべく非稼動特定時に除外期間を除外したが、誤差の範囲として除外しなくとも良い。
実施形態上、図柄変動確定時に出力される図柄変動信号により図柄変動を特定したが、図柄変動開始時に出力される図柄変動信号により図柄変動を特定しても良い。この場合、無変動状態から図柄変動信号を受信した場合には保留数を減算せず、保留数0の状態で図柄変動信号を受信してから図柄変動時間に対応したタイマを作動させ、そのタイムアップに応じて図柄変動が終了したとして無変動状態を特定すれば良い。
【0042】
補正タイマを非稼動となってから作動させても良い。この場合、別途稼動特定後に判定タイマへと加算する期間を特定するタイマを作動させる必要がある。即ち、補正アウトは非稼動となってから或いは非稼動後の稼動からの設定期間におけるアウトのいずれでも良い。
補正タイマの作動期間を判定期間から予め除外し、終了アウトの判定結果に応じて補正タイマの作動期間を判定期間に加えるようにしたが、補正タイマの作動期間を判定期間に予め加えておき、終了アウトの判定結果に応じて補正タイマの作動期間を除外するようにしても良い。
除外期間を予め設定しておき、稼動タイマのタイムアップ時に除外期間を除外する構成としたが、アウト信号により第1稼動タイマ(60秒)と第2稼動タイマ(60秒より短い10秒)とを作動させ、第2稼動タイマのタイムアップ時に判定期間を特定しておき、第1稼動タイマがタイムアップした場合に第2稼動タイマのタイプアップ時に遡って判定期間を特定するようにしても良い。
【0043】
始動口8,9の入賞に区別することなく保留数の上限値を定めて保留数を管理する遊技機を管理対象としたが、区別して保留数の上限を各々定めて管理する遊技機を管理対象としても良い。この場合、始動入賞信号が始動口8,9で区別して出力されれば、その入賞順と図柄変動信号によりいずれの図柄変動が行われているのかが特開2010−29445号公報の発明のようにして特定出来るので特定し、図3を始動口8,9とで各々設けて更新すれば実施形態同様の処理が可能となる。
単位遊技として図柄変動を例示したが例えば役物の開放動作等も大当たりを発生されるために作動すれば単位遊技となる。また、例えば所謂封入式のパチンコ遊技機等、これら以外のパチンコ遊技機を管理対象としても良い。
【0044】
図2では機種別に区分けしているが、遊技機に対する設定情報を特定出来れば、遊技機別に設定しても良いし、詳細に設定する必要が無ければ全ての遊技機に共通した設定としても良い。また、機種に限らず、例えば設置される遊技島単位で設定する等、グループ単位で設定しても良い。この場合、機種設定のようにグループを特定可能な設定を行う必要が勿論ある。
例示した全ての遊技情報について遊技信号から直接的、或いは間接的に特定する等どのように特定しても良い。また、実施形態上の数値や項目等は全て例示であり、どのような数値や項目等を採用しても良い。この場合、保留数信号として始動入賞信号と図柄変動信号とを例示したが、例えば保留数自体を示す信号や変動状態を示す変動状態信号の入力により特定しても勿論良い。また、管理装置3が行う情報処理の一部を中継装置等にて行う構成としても良い。
【符号の説明】
【0045】
図面中、1は遊技機、2は貸出機、3は管理装置(遊技機管理装置、遊技情報特定手段、稼動状態特定手段、期間特定手段、保留数管理手段、設定手段、判定手段、出力手段、除外手段、除外判定手段、入力手段)、6は電動ハンドル(発射装置)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体を遊技盤面へと発射する発射装置を備え、当該発射装置により発射された遊技媒体が始動入賞することを条件として大当たりを発生させるための単位遊技を実行し、その単位遊技の実行中に始動入賞した場合には、その始動入賞に対応する前記単位遊技を予め設定された保留上限値まで保留可能とし、当該実行中の単位遊技の終了に応じて保留している前記単位遊技を順次実行する一方、前記単位遊技の保留数を特定可能な保留数信号を出力可能である遊技機の遊技情報を管理対象とした遊技情報管理装置であって、
遊技機側から出力される遊技信号であり、前記発射装置により所定数の遊技媒体が発射された場合に出力されるアウト信号、及び前記保留数信号を入力する入力手段と、
前記入力手段による前記アウト信号の入力により、前記発射装置により発射された遊技媒体数を示すアウトを特定する遊技情報特定手段と、
前記入力手段による前記アウト信号の入力に応じて所定期間作動する稼動タイマを作動させ、その稼動タイマの作動期間を遊技機が稼動状態であると特定する稼動状態特定手段と、
前記稼動状態特定手段により稼動状態である旨が特定された期間であり、前記発射装置の異常判定を行うための期間である判定期間を特定する期間特定手段と、
前記入力手段による前記保留数信号の入力により特定される前記保留数である管理保留数を管理する保留数管理手段と、
前記遊技情報特定手段により前記判定期間に特定されたアウトである判定アウトの許容範囲と、前記保留数が上限に達することを見込んで遊技者が遊技媒体の発射を停止することを想定した前記管理保留数である特定保留数とを特定可能な設定情報を設定する設定手段と、
前記判定アウトが前記設定情報により特定される許容範囲内にあるかを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果を出力する出力手段と、
前記管理保留数が前記特定保留数である期間を前記判定期間から除外する除外手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報管理装置。
【請求項2】
前記除外手段は、前記管理保留数が前記特定保留数となってから、前記特定保留数未満となり、更に稼動状態特定手段により稼動状態である旨が特定されるまでの期間を前記判定期間から除外することを特徴とする請求項1記載の遊技情報管理装置。
【請求項3】
前記設定情報は、前記稼動タイマの作動期間を特定可能である一方、非稼動状態が特定された場合に前記稼動タイマ内における除外対象となる除外期間を特定可能であり、
前記除外手段は、前記稼動状態特定手段により前記アウト信号の入力が無いまま稼動タイマの作動期間が経過し、非稼動状態が特定された場合に、当該稼動期間の内、前記除外期間を前記判定期間から除外することを特徴とする請求項1または2記載の遊技情報管理装置。
【請求項4】
除外判定手段を備え、
前記設定情報は、前記管理保留数により前記単位遊技が実行されていることが特定出来る状態で、前記稼動状態特定手段により非稼動状態が特定された場合、或いは当該非稼動状態の特定後、再び稼動状態が特定された場合に作動する補正タイマの作動期間と、当該補正タイマの作動期間における前記アウトである補正アウトに対して遊技終了に対応した範囲である終了範囲とを特定可能であり、
前記除外判定手段は、前記補正タイマの作動期間中に前記補正アウトが前記終了範囲を逸脱したか否かを判定する終了判定処理を行い、
前記除外手段は、前記管理保留数により前記単位遊技が実行されていることが特定出来る状態での前記稼動状態特定手段による非稼動状態の特定後、再び稼動状態が特定されてから前記終了判定処理結果を得るまでの期間を前記判定期間から除外するか否かを、前記終了判定処理の判定結果に応じて特定することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の遊技情報管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−187297(P2012−187297A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54167(P2011−54167)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】