遊技機および遊技システム
【課題】ゲームの進行状態の告知に多様性を持たせて遊技の面白みを増すことが可能となる遊技機および遊技システムを提供することを目的とする。
【解決手段】画像遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機1Aであって、識別情報が記憶された遊技用物品50から識別情報の読取りが行えたときに、画像遊技の進行状態に応じて遊技用物品50を保持する発光保持手段11の発光制御を行う発光制御手段を備えたことを特徴とする。
【解決手段】画像遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機1Aであって、識別情報が記憶された遊技用物品50から識別情報の読取りが行えたときに、画像遊技の進行状態に応じて遊技用物品50を保持する発光保持手段11の発光制御を行う発光制御手段を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技に用いられる遊技画像を表示する画像表示手段または複数の図柄の可変表示を行う可変表示手段を備え、遊技画像や可変表示される図柄を用いた遊技を行える遊技機および遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の図柄を複数列で可変表示したり、複数の図柄の可変表示画像を複数列で表示して、可変表示が停止したときの各列における図柄の組み合せで遊技における入賞可否および入賞した場合の態様(入賞態様)が確定し、入賞態様に応じてメダルや硬貨等の遊技で使用する遊技媒体(以下「コイン」という)の払い出しを行う遊技機があった。この種の遊技機には、通常の払い出しが行われる通常ゲームのほかに、特定の図柄が停止表示されることを条件にボーナスゲームが開始されるものがあり、更にボーナスゲームへの移行を期待する遊技者のために、特定の図柄の停止表示に加えて各種方法でボーナスゲームへの移行を告知するものがあった。
【0003】
例えば、特許文献1には、通常ゲームからボーナスゲームへの移行を遊技者に知らしめる演出画像を表示して遊技者にボーナスゲームへの移行を告知する遊技機が開示されている。
また、特許文献2には、ボーナスゲームへの移行前にキャラクタ画像の表示や音、遊技機の筐体の振動によってボーナスゲームへの移行を予告する遊技機が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−49408号公報
【特許文献2】特開2003−24510号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記遊技機は可変表示される図柄や図柄の可変表示画像等の遊技に用いられる遊技画像を用いて画像遊技の進行を制御するため、遊技者が遊技の進行状態を把握するには、図柄あるいは演出画像やキャラクタ画像といった遊技画像に注目するしかなか った。また、特許文献2に開示されている遊技機は、画像表示以外の手段によってボーナスゲームへの移行予告が行われるものの、その移行予告は遊技機に備え付けられている筐体などの構成要素によって行われる。そのため、上記各遊技機では、進行状態の告知に遊技機に備え付けられている構成要素だけが関与しており、変化に乏しく限定的なものとなっていた。
【0006】
そこで本発明は、進行状況の告知に多様性を持たせて遊技の面白みを増すことが可能となる遊技機および遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、遊技に用いられる遊技画像を用いた画像遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機であって、自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から識別情報を読み取る読取手段と、その読取手段によって識別情報の読取りが行われるように遊技用物品を保持するとともに、保持された遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、画像遊技の進行状態に応じて発光保持手段の発光制御を行う発光制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
この遊技機では、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、画像遊技の進行状態に応じて発光保持手段の発光制御が行われて、遊技用物品への光の照射が制御される。
【0009】
また、本発明は可変表示される複数の図柄を用いた可変表示遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機であって、自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から識別情報を読み取る読取手段と、その読取手段によって識別情報の読取りが行われるように遊技用物品を保持するとともに、保持された遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、画像遊技の進行状態に応じて発光保持手段の発光制御を行う発光制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
この遊技機では、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、可変表示遊技の進行状態に応じて発光保持手段の発光制御が行われて遊技用物品への光の照射が制御される。
【0011】
また上記の各遊技機における発光保持手段は、光を発する光源と、遊技用物品を保持する保持穴が形成され、保持穴の周壁面と光源との間に光透過領域が形成されたホルダー部とを有し、上記発光制御手段は、光源の発光制御によって発光保持手段の発光制御を行うようにしてもよい。
【0012】
このような遊技機では、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、画像遊技の進行状態または可変表示遊技の進行状態に応じて光源の発光制御が行われ、遊技用物品に向けた光の照射が制御される。
【0013】
また、上記遊技機の発光制御手段は、読取手段による識別情報の読取りが行われた識別情報に対応する遊技用物品の使用履歴を示す使用履歴情報に基づき、発光保持手段の発光を制御するようにすることもできる。
【0014】
このような遊技機では、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、識別情報に対応する使用履歴情報を用いて発光保持手段の発光制御が行われ、遊技用物品への光の照射が制御される。
【0015】
更に、本発明は、遊技に用いられる遊技画像を用いた画像遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機と、その遊技機に接続される遊技サーバとを有する遊技システムであって、遊技機は、自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から識別情報を読み取る読取手段と、その読取手段によって読み取られた識別情報を遊技サーバに送信する通信処理手段と、読取手段によって識別情報の読取りが行われるように遊技用物品を保持するとともに、保持された前記遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、画像遊技の進行状態に応じて発光保持手段による光の照射を制御する発光制御手段とを備え、遊技サーバは、遊技機から送信される識別情報に対応する遊技用物品の使用履歴を示す使用履歴情報を遊技機に送信する通信処理手段とを備え、遊技機の発光制御手段が、遊技サーバから送信される使用履歴情報に基づいて発光保持手段の発光制御を行うことを特徴とする。
【0016】
この遊技システムでは、遊技機の読取手段によって読み取られた識別情報が遊技サーバに送信され、その識別情報に対応する使用履歴情報が遊技サーバによって遊技機に送信され、その使用履歴情報に基づいて発光保持手段の発光制御が行われ、画像遊技の進行状態に応じて遊技用物品への光の照射が制御される。
【0017】
また、上記遊技システムの遊技サーバは、遊技機から送信される識別情報に基づいて、使用履歴情報を更新する更新手段を更に備え、遊技サーバの通信処理手段が、遊技機から送信される識別情報に対応する使用履歴情報として更新手段により更新された後の使用履歴情報を遊技機に送信するようにしてもよい。
【0018】
この遊技システムでは、遊技機の読取手段によって読み取られた識別情報が遊技サーバに送信され、その識別情報に基づいて、識別情報に対応する使用履歴情報が更新され、更新後の使用履歴情報が遊技サーバによって遊技機に送信され、その使用履歴情報に基づいて発光保持手段の発光制御が行われ、画像遊技の進行状態に応じて遊技用物品への光の照射が制御される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、遊技の進行状態の告知に多様性を持たせて遊技の面白みを増すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0021】
(スロットマシンの全体構成)
図1は、スロットマシンの全体構成を示す斜視図である。スロットマシン1Aは本発明の第1の実施の形態に係る遊技機であって、複数の図柄の可変表示画像を表示する可変表示部を複数有し、各可変表示部に表示される可変表示画像(遊技画像)を用いた可変表示遊技(スロットゲームともいう)を行えるように構成されている。スロットマシン1Aは、可変表示遊技のうち、ゲーム開始から無条件で開始される通常ゲームを行える通常遊技態様のほかに、通常ゲームに続いて一定条件下で開始されるボーナスゲームを行える特別遊技態様を有し、その特別遊技態様でも、可変表示遊技を行えるようになっている。
【0022】
また、スロットマシン1Aは、後述するフィギア50をセット可能なフィギア設置ユニット11を備え、遊技の進行状態(通常ゲーム中やボーナスゲームの実行前等)に応じてフィギア設置ユニット11にセットされたフィギア50を照らし、フィギア50が発光しているような光の演出によって遊技の進行状態を遊技者に告知するようになっている。以下、スロットマシン1Aの構成について詳述する。
【0023】
スロットマシン1Aは、筐体2Aの正面に、液晶表示装置を備えたメインディスプレイ3を有している。また、メインディスプレイ3の上側部分に同じく液晶表示装置を備えたサブディスプレイ4を有し、その左右両側に遊技の演出に用いられる音声を出力するスピーカ8L,8Rが配置されている。
【0024】
メインディスプレイ3は、画像表示手段であって、縦横3列ずつに配置された合計9つの可変表示部3A,3B,3C,3D,3E,3F,3G,3H,3Iを有している。このメインディスプレイ3には、通常遊技態様および特別遊技態様のいずれにおいても、各可変表示部3A〜3Iに、複数の図柄が上から下に向かって移動するかのようなスクロール表示画像(機械式のリールがあたかも回転するように表示されるリール画像)が表示されるようになっている。なお、図15に示すように、スロットマシン1Aは9つの可変表示部3A〜3Iを有するので、各可変表示部3A〜3Iの縦横3列ずつと、対角線上の配列をみる合計8本の有効ライン(L1〜L8)が設定されるようになっている。
サブディスプレイ4は、ゲームに直接的には関与しないような画像(例えば、ゲーム内容の説明など)が表示される。
【0025】
また、スロットマシン1Aは、メインディスプレイ3の下側に、フィギア50をセットするフィギア設置ユニット11と、コントロールパネル5と、ゲームに賭けるためのコインを投入するコイン投入口6とを有し、筐体2Aの内部にはフィギア設置ユニット11の可動台座15aを動かす駆動装置60、筐体2Aの下部には、払出されたコインを収めるコイン受け部7が設けられている。
【0026】
まずフィギア設置ユニット11について図2を参照して説明する。図2は、フィギア設置ユニット11の分解斜視図である。フィギア設置ユニット11は、ICチップリーダライタ15によって後述するフィギアIDの読取りが行われるようにフィギア50を保持するとともに、保持されたフィギア50に光が照射されるように発光する構成とすべく、光を発するフルカラーLED16と、フィギア50を保持する保持孔17が形成され、保持穴17の周壁面13a(図2参照)とLED16との間に光透過領域が形成されたホルダー部12とを有し、ホルダー部12にICチップリーダライタ15が組み込まれている。フィギア設置ユニット11が本発明における発光保持手段に相当し、ICチップリーダライタ15が本発明における読取手段に相当する。また、フルカラーLED16が本発明における光源に相当する。
【0027】
詳しくは、図2に示すように、ホルダー部12は、内側に保持穴17を有し、透明ウレタン等の無色透明な光透過性部材からなる保持部材13と、保持部材13を周囲および下方から保持する保持フレーム14と、保持フレーム14を保持部材13とともに筐体2Aに固定する基台18とを有する。
【0028】
保持部材13は、保持穴17を内側に有する概ね円環状に形成されており、手前側(遊技者側)に設けられた突出部13bと、背面側に幅が広くなるように設けられた幅広部13c,13cと、上部表面(保持孔17が形成された周壁面13aを除く)に貼着された遮光シール13fを有する。保持部材13は突出部13bの下面が保持フレーム14に組み付けられ、かつ、幅広部13c,13cが保持フレーム14に挟まれて保持されている。
【0029】
また、保持部材13は、保持穴17に臨む基台18側(保持フレーム14の装着部14aによって閉塞される側)の円形の開口部13dと開放されている側の円形の開放端部13eとを備え、開放端部13eの直径が開口部13dの直径よりも大きく、開放端部13eと開口部13dとの間の周壁面13aが、開放端部13eから開口部13dに向かって漸次縮径しながらつながるすり鉢状の傾斜面となっている。開口部13dの形状が、後述するフィギア50の着座部51の形状に対応しており、着座部51が挿通可能になっている。
【0030】
保持フレーム14は、保持部材13を囲む環状の枠体14bと、この枠体14bの内側で窪み、保持部材13を保持する保持受け部14cと、保持受け部14cの背面に形成された光透過窓14dと、保持受け部14cの内側略中央にて段差をもって円柱状に窪んだ装着部14aとを備える。装着部14aの開口が、保持部材13の開口部13dの形状に対応して同心で同一直径の円形になっている。
【0031】
ICチップリーダライタ15は、本発明における読取手段であって、凸状基板にアンテナや無線回路等を備えて構成されており、アンテナ(図示せず)が装着部14aの底の中心付近に位置するように基台18に固定されている。ICチップリーダライタ15は、このアンテナによってフィギア50に内蔵される後述のICチップ53からフィギアIDを読み取るようになっている。なお、フィギア50がフィギア設置ユニット11にセットされた時に、ICチップリーダライタ15は、メインCPU32からの指示に従って所定の情報をフィギア50のICチップ53に書き込むことも可能となっている。
【0032】
一方、フルカラーLED16は、赤色発光素子、青色発光素子、緑色発光素子を備えており、各発光素子の発光制御が行われて様々な色の光を発する。フルカラーLED16は、保持部材13の背面側後方に、隙間部材16aを介して一定の隙間(5mm程度)を空けて配設され、後述するLED発光制御回路73によって各発光素子の発光が行われる。
【0033】
以上の如く、保持部材13は光透過性部材からなり、保持部材13とフルカラーLED16との間には、光透過窓14dが形成されているため、フルカラーLED16と保持部材13の周壁面13aとの間には光透過領域が形成された構成となっている。また、保持部材13の上部表面には遮光シール13fが貼着されている。そのため、フルカラーLED16で発せられた光が光透過窓14dを通って保持部材13に到達し、更に、光透過性部材からなる保持部材13内を通って保持孔17の周側面13aから主に放出され、フィギア50を照射するようになっている。なお、保持部材13の内部総てを光透過性部材とする必要はなく、例えば、保持部材13の周壁面13aとフルカラーLED16とが直状に結ばれる領域を光透過性部材とする態様でもよい。
【0034】
コントロールパネル5は、図3に示すように、コインの払出を指示するペイアウトボタン5aと、ゲームで獲得したコインを確定するコレクトボタン(COLLECT)5bと、最大枚数のコインをかける設定を行う最大BET(MAXBET)ボタン5cと、コインを1枚かける設定を行う1BETボタン5dと、直前に行われたゲームと同じ枚数のB
ETを行い、ゲーム開始の指示を行うリピートBET(REPEATBET)ボタン5eと、ゲーム開始の指示を入力するスタート(START)ボタン5fとを有している。
【0035】
図4は、内部の構成を中心に示すスロットマシン1Aのブロック図である。スロットマシン1Aは、マイクロコンピュータ31を中心に複数の構成要素を有している。
マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(Read Only Memory)34とを有している。メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムにしたがって作動し、I/Oポート39を介して、コントロールパネル5の各部から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力を行い、スロットマシン1A全体の動作制御を行う。RAM33はメインCPU32が作動する際に用いるデータやプログラムが記憶され、例えば、後述するサンプリング回路36によりサンプリングされる乱数値がゲーム開始後、一時的に保持されている。ROM34には、メインCPU32が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶されており、例えば、後述する告知パターンテーブル81(図14参照)が記憶されている。
【0036】
また、スロットマシン1Aは、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38と、データ記憶部41とを有している。乱数発生器35は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路36は、メインCPU32の指示にしたがい、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。データ記憶部41は、フィギア50のフィギアIDに対応させて後述の使用履歴管理ファイル80を記憶し、本発明における記憶手段に相当する。使用履歴管理ファイル80は、図13に示すようにフィギアIDフィールド80a、フィギア種別フィールド80b、使用回数フィールド80cからなるレコードを有し、フィギア種別と使用回数が、フィギアIDに関連付けられている。フィギア種別は、フィギアIDの英数字に対応して類型化した種類、例えば“魔法使い”や“戦士”等である。また、使用回数は、フィギア50をフィギア設置ユニット11にセットしてスロットゲームを行った回数に対応し、後述するフィギア情報読取処理でフィギアIDが読み取られた回数をカウントして記憶されている。
本実施の形態では、使用履歴管理ファイル80のレコードに記録されるデータが、使用履歴情報に相当し、レコードの生成や更新は、メインCPU32によってなされる。
【0037】
さらに、スロットマシン1Aは、タッチパネル3aと、ランプ駆動回路59、ランプ60と、LED駆動回路61、LED62と、ホッパー駆動回路63、ホッパー64と、払出完了信号回路65、コイン検出部66とを有している。また、スロットマシン1Aは、画像制御回路71、音制御回路72、LED発光制御回路73、ICチップリーダライタ15とを有している。
【0038】
タッチパネル3aは、メインディスプレイ3の表示画面を覆うように設けられていて、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU32に入力する。ランプ駆動回路59はランプ60を点灯させるための信号をランプ60に出力し、ランプ60をゲーム実行中に点滅させる。この点滅によって、ゲームの演出が行われる。LED駆動回路61は、LED62の点滅表示を制御する。LED62はクレジット枚数表示や獲得枚数表示等を行う。ホッパー駆動回路63はメインCPU32の制御にしたがってホッパー64を駆動させ、ホッパー64は入賞コインの払い出しを行うための動作を行い、払出口からコイン受け部7へコインを払い出させる。コイン検出部66は、ホッパー64により払い出されたコインの枚数を計測し、その計測した枚数値のデータを払出完了信号回路65に通知する。払出完了信号回路65は、コイン検出部66からコインの枚数値のデータを入力し、その枚数値が、設定された枚数のデータに達したときにコインの払出完了を通知する信号をメインCPU32に入力する。
【0039】
画像制御回路71は、メインディスプレイ3、サブディスプレイ4のそれぞれにおける画像表示を制御して、複数の図柄の可変表示画像等の各種の画像をメインディスプレイ3、サブディスプレイ4に表示させる。
この画像制御回路71は、図5に示すように、画像制御CPU71a、ワークRAM71b、プログラムROM71c、画像ROM71d、ビデオRAM71eおよびVDP(Video Display Processor)71fを有している。画像制御CPU71aは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM71cに予め記憶されている(メインディスプレイ3、サブディスプレイ4での表示に関する)画像制御プログラムに従い、メインディスプレイ3、サブディスプレイ4に表示される画像(リール画像、スクロール表示が停止したときに表示される停止図柄の画像など)を決定する。ワークRAM71bは、画像制御CPU71aが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0040】
プログラムROM71cは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROM71dは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。このドットデータには、本実施の形態では、通常ゲームおよびボーナスゲームで使用される各図柄を示す図柄画像データが含まれている。ビデオRAM71eは、VDP71fにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDP71fは制御RAM71gを有し、画像制御CPU71aで決定されたメインディスプレイ3、サブディスプレイ4の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像をメインディスプレイ3、サブディスプレイ4に出力する。
【0041】
音制御回路72はスピーカ8L、8Rから音声を出力するための音声信号をスピーカ8L、8Rに入力する。スピーカ8L、8Rからは、例えば、ゲーム開始前やゲーム中の適当な時期にゲームを盛り上げるための音声が出力される。
【0042】
LED発光制御回路73はメインCPU32からの指示に従い、フルカラーLED14の各発光素子(赤色発光素子、青色発光素子、緑色発光素子)に発光信号を出力する。フルカラーLED14は、LED発光制御回路73から出力される発光信号により各発光素子が発光して様々な色の光を発するとともに、点滅や色の変化等をする。このような様々な色の発光や点滅、光の色の変化等の制御(発光制御)により、フィギア設置ユニット11にセットされたフィギア50を様々な光で照らし出す光の演出が行われる。
【0043】
ICチップリーダライタ15は、フィギア設置ユニット11の保持孔13a内にフィギア50が装着(セット)されると後述するフィギアIDを読み取ってメインCPU32に入力する。
【0044】
(フィギアの構成)
図6に示すようにフィギア50は着座部51とフィギア本体部52とを有し、更に、フィギアIDを記憶するICチップ53とを有している。
着座部51はフィギア設置ユニット15の装着部14aに対応した大きさを有し、天頂部51aを有する有底円筒状に形成され、開放端部にICチップ53が嵌め込み固定された構成を有している。
フィギア本体部52は、着座部51の天頂部51aに固定された脚部52aと、脚部52aから直立するように形成され、魔法使いや戦士等のキャラクタをかたどった人形部52bとを有して構成されている。
ICチップ53は、フィギア50ごとに固有のフィギアIDを記憶している。フィギアIDは英字と4桁の数字からなり、英字はフィギア本体部52の形状に対応したフィギアの種別(例えば、“A”は魔法使い、“B”は戦士、“C”は村人等)を表し、4桁の数字は各フィギアを区別(自他を識別)する固有の識別番号を表す。フィギア50は本体部52の形状によってキャラクタの種別を遊技者が区別可能であり、フィギアIDによってスロットマシン1Aが、個々のフィギアを、また、各フィギアが類別されるフィギアの種別を区別可能になっている。本実施の形態に係るフィギア50は、「戦士」であり、フィギアIDは“A1001”(図13参照)である。フィギア50が本発明における遊技用物品に相当し、フィギアIDが本発明における識別情報に相当する。
【0045】
(スロットマシンの動作内容)
次に、以上の構成を有するスロットマシン1Aの動作内容について、図8〜図12に示すフローチャートを参照して説明する。スロットマシン1Aでは、図8に示すように、まず、通常ゲームが実行され、続いて一定条件下でボーナスゲームが実行される。ボーナスゲームの実行前には、ボーナスゲームへの移行がフィギア50を様々な光で照らし出すことによって告知される。
【0046】
図8はスロットマシン1Aにおけるゲームの開始から終了までのメイン処理の動作手順を示すフローチャート、図9はフィギア情報読取処理の動作手順を示すフローチャート、図10は抽選処理の動作手順を示すフローチャート、図11は通常ゲーム処理の動作手順を示すフローチャート、図12はボーナスゲーム告知処理の動作手順を示すフローチャートである。なお、図8〜図12ではステップをSと略記している。
【0047】
スロットマシン1Aでは、メインCPU32が本発明における遊技進行制御手段として作動して、遊技の進行を制御している。このとき、スロットマシン1Aは、図8に示すようにメイン処理を開始すると、ゲーム開始にあたって、ステップ1でスタート受付処理を行い、続くステップ2でフィギア情報読取処理を行い、続くステップ3で抽選処理を行う。続くステップ4で遊技態様が通常遊技態様のまま通常ゲーム処理が行われてステップ5に進み、ステップ5では、ステップ3における抽選処理の結果を受けて、メインCPU32がボーナスゲームに移行させるための条件(移行条件)成否を判定する。ここで、移行条件が成立していなければメイン処理が終了し、成立していればメインCPU32が遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様に移行させ、ステップ6に進んでボーナスゲーム告知処理を行った後、ボーナスゲーム処理(ステップ7)を行ってメイン処理が終了する。以下、各ブロックの詳細について説明する。
【0048】
まず、ステップ1のスタート受付処理に進むと、スロットマシン1AはメインCPU32の制御にしたがい、遊技者からゲームを開始させるための動作を受け付ける。スロットマシン1Aはコイン投入型の遊技機であるから、遊技者がゲームを開始するためには、まず、1ゲームに賭ける枚数のコインをコイン投入口6から投入し、クレジットが残っているときは最大BETボタン5c,1BETボタン5d,リピートBETボタン5eのいずれかを操作する。続いて、スタートボタン5fかリピートBETボタン5eの操作(以下これらの操作を「開始操作」という)を行う。この開始操作により、スタート信号がスタートボタン5fからメインCPU32に入力される。
【0049】
次に、ステップ2に進み、フィギア情報読取処理が行われる。フィギア情報読取処理が開始すると、図9に示すステップ21に進み、メインCPU32が画像制御回路71に指示してメインディスプレイ3上にフィギアセットを要求する一方、フィギアを保有していない遊技者に対しては「フィギア無し」の選択を要求する画像(以下「要求画像」という)を表示させる。この「要求画像」に従い、フィギア50を保有している遊技者はフィギア設置ユニット11にフィギア50をセットし、保有していない遊技者はタッチパネル3aにタッチして「フィギア無し」を選択することができる。そしてフィギア50がフィギア設置ユニット11にセットされるとICチップリーダライタ15がフィギアIDを読み取り、ICチップリーダライタ15からメインCPU32に読み取られたフィギアIDが入力される。一方、「フィギア無し」が選択されると、その選択に伴う位置信号が、タッチパネル3aからメインCPU32に入力される。
【0050】
後続のステップ22に進むとメインCPU32がフィギアIDの読取りがあったか、またはフィギア無しの選択がされたかを判断し、ICチップリーダライタ15からフィギアIDの入力があった場合にはフィギアIDの読取り有りとしてステップ23に進み、タッチパネル3aから「フィギア無し」の選択に伴う位置信号が入力された場合にはフィギア無しが選択されたとしてフィギア情報読取処理を終了する。
【0051】
ステップ23に進むと、メインCPU32が更新手段として作動し、使用履歴生成更新処理を行う。使用履歴生成更新処理では、メインCPU32が、入力されたフィギアIDをサーチキーに設定して使用履歴管理ファイル80(図13参照)を参照し、該当するレコードの検索を行い、該当するレコードがあれば、そのレコードの使用回数フィールド80cの数値に“1”を加算する使用回数の更新処理を行う。本実施の形態では、フィギア設置ユニット11にセットされたフィギア50(図7参照)のフィギアIDは“A1001”であり、使用回数フィールド80cの数値は“20”である。そのため、そのため、メインCPU32は、フィギアID“A1001”に対応するレコードを対象に使用回数の更新処理を行い、使用回数フィールド80cの数値を “21”(※参照)とする。なお、メインCPU32に入力されたフィギアIDに対応するレコードが無い場合には、そのフィギアが初めて使用されたものとしてメインCPU32が使用回数フィールド80cの数値を“1”とする新たなレコードを生成する。
後続のステップ24に進むと、読取りフラグにメインCPU32が所定の情報(例えば“9”)をセットしてフィギア情報処理が終了する。この読取りフラグは、フィギアIDの読取りが行えたか否かを示すもので、“9”がセットされることによって読取りが行えたことを示している。
【0052】
次に、図8に示すステップ3に進み、抽選処理が行われる。抽選処理が開始すると、図10に示すステップ31に進み、メインCPU32により、図柄決定処理が行われる。この図柄決定処理では、メインCPU32が図柄決定手段として作動し、各可変表示部3A〜3Iにおいて、可変表示を停止して固定表示させる図柄(以下この図柄を「停止図柄」という)を決定する。なお、スロットマシン1Aでは、この抽選処理中に、メインCPU32が画像制御回路71に指示して、ゲームを演出するための画像をサブディスプレイ4に表示させている。
【0053】
この抽選処理では、メインCPU32がスタートボタン5fからのスタート信号により、遊技者の開始操作を検出すると、その検出を受けて(すなわち、ゲーム開始を契機として)乱数発生器35に指示して一定範囲の乱数を発生させる。また、メインCPU32はサンプリング回路36に指示して、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出する。メインCPU32は乱数が抽出されると、その乱数をサーチキーに設定してROM34に記憶されている図示しない図柄決定テーブル(図柄のコードNoと、乱数とを関連付けて記憶したテーブル)を参照し、該当する図柄のコードNoを取得する。
【0054】
次に、取得したコードNoをサーチキーに設定してROM34に記憶されている図示しない停止テーブル(図柄のコードNoと、停止図柄とを関連付けて記憶したテーブル)を参照し、各可変表示部3A〜3Iについて、停止表示させる停止図柄を検索する。
【0055】
そして、スロットマシン1Aでは、このような乱数の抽出、図柄決定テーブル及び停止テーブルのサーチを各可変表示部3A〜3Iについて合計9回行う。つまり、テーブルサーチを可変表示部の個数に対応する回数だけ行い、各可変表示部3A〜3Iにおける停止図柄を決める。
【0056】
メインCPU32は各可変表示部3A〜3Iにおける停止図柄が決まるとステップ32に進み、ROM34に記憶されている入賞判定テーブルを参照し、入賞可否を判定する。入賞判定テーブルは各コードNoの組み合わせ(以下「コードNoパターン」という)に関連付けて、入賞する図柄パターンと入賞しない(否入賞)図柄パターンのいずれかが区別可能に登録されている。ステップ31において、停止図柄に対応したコードNoパターンが決まるので、メインCPU32が役判定手段として作動して、停止図柄に対応したコードNoパターンをサーチキーに設定して入賞判定テーブルを参照し、参照結果から、可変表示遊技の入賞可否を判定する。
【0057】
続いて、メインCPU32が態様テーブルを参照し、入賞態様を判定する入賞態様判定処理を行う(「入賞態様」は「役」ともいう)。態様テーブルは入賞中の態様(入賞態様)を決めるためのもので、各入賞態様に応じた配当が登録されている。
【0058】
また、ステップ32に続いてステップ33に進み、フリーゲーム抽選処理を行う。このフリーゲーム抽選処理では、可変表示部3E(図15参照)の停止図柄がWildジョーカ92になったときに、後述するステップ5でボーナスゲームの移行条件成立と判断され、遊技態様が特別遊技態様に移行されるので、特別遊技態様に移行した後のフリーゲームの内容を決める抽選を行っている。具体的には、メインCPU32が所定のテーブルサーチを行い、特別遊技態様に移行した後に行われるフリーゲームの実行回数を決定する。更に、前述の停止テーブルを参照して各フリーゲームにおける停止図柄を決定し、入賞判定テーブルを参照して各フリーゲームにおける入賞可否を判定し、態様テーブルを参照して各フリーゲームにおける入賞態様を判定して抽選処理が終了する。
なお、Wildジョーカ92は、他の図柄よりも有益であることを遊技者に示す意味を有し、図15に示すように、人形の顔を示す画像と、「WILD」の文字列とを組み合わせて構成されている。
【0059】
抽選処理終了後、図8に示すステップ4に進み、通常ゲーム処理が行われる。通常ゲーム処理が開始すると図11に示すステップ41に進み、スクロール処理を行い、メインディスプレイ3に図15に示すような画像が表示される。ここで、メインディスプレイ3には、上述の3A〜3Iの9つの可変表示部が表示される。また、可変表示部3A〜3Iの上側に、「BONUS SPIN」との文字列と、ゲーム説明を含むタイトル表示部83が表示され、下側にBET数表示部84a,PAID数表示部84b,コイン挿入払い出し表示部84cおよびCREDIT数表示部84dを有するメータ表示部84が表示される。なお、可変表示部3A〜3Iの周囲を包囲するように、各ペイラインにおけるBET数を表示するBET数表示部82aが8つ配置されている。
【0060】
そして、ゲーム開始後は、メインCPU32の指示にしたがい、メインディスプレイ3の各可変表示部3A〜3Iにおいて、図柄を可変表示させるスクロール処理が行われる。
続くステップ42では、メインCPU32が本発明の発光制御手段として作動し、LED発光制御処理を行う。LED発光制御処理では、メインCPU32がフィギアIDの読取りが行えたか否かの判定を行い、読取りフラグに“9”がセットされていれば読取りが行えたとしてLED発光制御回路73に指示してフルカラーLED16を発光させ、例えば紫色の光を放出させる。すると、図7の矢印で示すように、保持孔17を形成する保持部材13の周壁面13aから紫色の光が放出され、フィギア50が照らし出され、フィギア50が光に反射して発光しているような光の演出が行われる。本実施の形態におけるフィギア50は、フィギア設置ユニット15にセットされるようになっているが、スロットマシン1Aに備えられている構成要素ではない。すなわち、スロットマシン1Aは、自機以外の構成を用いて通常ゲーム状態の告知を行えるようになっている。また、フィギア50が立体的であるため、平面的な画像表示と異なって遊技者の視覚に訴え易く、しかもフィギア50を照らし出す演出によるため、遊技者には斬新なものに見え、光の色や点滅などの発光パターンに変化を持たせることが可能であり、告知に多様性を備えたものとなっている。
一方、読取りフラグに“9”がセットされていなければ読取りが行えなかったと判定し、フルカラーLED16を発光させることなくステップ43に進む。
【0061】
ステップ43に進むと停止制御処理が行われて、スクロールする速度を徐々に低下させながらステップ2における抽選処理の結果に対応する停止図柄を各可変表示部3A〜3Iに表示させる。
続くステップ44では、メインCPU32が本発明の発光制御手段として作動し、LED消灯制御処理を行う。LED消灯制御処理では、メインCPU32が読取りフラグに“9”がセットされているか否かを判定し、セットされていればフルカラーLED16を消灯させ、読取フラグをクリアしてステップ45に進む。
一方、読取りフラグに“9”がセットされていなければフルカラーLED16は消灯状態にあるため、そのままステップ45にすすむ。
次のステップ45では、入賞しているときに入賞態様に応じたコインの払出しを行って通常ゲーム処理が終了する。
このように通常ゲーム処理では、通常遊技態様における通常ゲームの進行状態に応じたフルカラーLED16の発光制御(所定色の光を放出させる点灯と消灯)を、読取りフラグに“9”がセットされているか否か、つまりフィギアIDの読取りが行えたときに行われる。
【0062】
通常ゲーム処理が終了すると、図8に示すようにステップ5に進み、ステップ3における図柄決定処理の結果から、メインCPU32が遊技態様を特別遊技態様に移行させるための移行条件成立の有無を判定する。そして、移行条件が成立している場合、すなわち、「可変表示部3Eの停止図柄がWildジョーカ92になっているとき」は、メインCPU32が移行手段として作動して、遊技態様を特別遊技態様に移行させてステップ6に進み、ボーナスゲーム処理(ステップ7)の前にボーナスゲーム告知処理を行う。
【0063】
ボーナスゲーム告知処理では、図12のステップ61に進み、再度ICチップリーダライタ15がフィギアIDを読み取り、読み取られたフィギアIDがメインCPU32に入力されてステップ62に進む。
続くステップ62ではメインCPU32が、フィギアIDの読取りが行えたか否かを判断し、フィギアIDの入力があれば読取りが行えたとしてステップ63に進み、入力が無ければ読取りが行えなかったとしてボーナスゲーム告知処理が終了する。このように再度フィギアIDの読取りを行うことで、フィギア50がセットされていない状態でのフルカラーLED16の発光を防止できる。
【0064】
ステップ63に進むと告知パターン特定処理が行われる。告知パターン特定処理では、メインCPU32がデータ記憶部41の使用履歴管理ファイル80(図13参照)を参照し、入力があったフィギアIDをサーチキーに設定し、該当するフィギア50の使用回数を取得する。ここで取得された使用回数は、前述のステップ23でメインCPU32が更新手段として作動し、更新処理が行われた後の使用回数である。そしてメインCPU32が、取得した使用回数をサーチキーに設定して、ROM34に記憶されている告知パターンテーブル81(図14参照)を参照し、遊技の進行状態(本実施の形態ではボーナスゲームの実行前)に応じた告知パターンを決定する。告知パターンテーブル81は、遊技の進行状態に応じてフィギアの種別(「魔法使い」や「戦士」等)ごとに設けられており、図14に示すように使用回数範囲フィールド81aと、使用回数範囲フィールド81aで区別される使用回数範囲に関連付けて、告知パターン(フルカラーLED16の発光パターン)を記憶する告知パターンフィールド81bとを有する。
【0065】
使用回数範囲フィールド81aには、使用回数が一定の範囲(使用回数範囲)ごとに区別されて登録され、告知パターンフィールド81bには、使用回数範囲に関連付けられた5種類(01,02,03,04,05)の異なる告知パターンが登録されている。各告知パターンは、例えば、フルカラーLED16から発する光の色相、彩度、明度が異なる(色や明るさ等が異なる)ものとしたり、光の強弱(光度)が異なるものとしたり、フルカラーLED16の発光時間が異なるものとしたり、点滅や複数色の光の交互点灯といった発光態様が異なるものとすることができる。特に、告知パターン“01”から“05”まで段階的に光の強度が強くなるようにしたり、発光時間が長くなるようにしたり、発光態様が複雑(例えば、“01”では単一色の発光、“02”では点滅、“03”では2色の光の交互点灯等)になるようにすると、フィギア50の使用回数の増加に伴ってフルカラーLED16による光の演出効果が高まり、遊技者に対して同一フィギアを何度も使用させるような働きかけが可能となる。それにより、フィギアに対する遊技者の愛着を高め、フィギアの収集意欲を増加させる動機付けが可能となり、好適である。
このように使用回数に基づいて告知パターンを変化させることで、ボーナスゲームを告知するための演出が適宜変化し、ゲームの面白みを増加させることができる。
【0066】
後続のステップ64に進むとメインCPU32が発光制御手段として作動し、ボーナスゲーム告知発光制御処理を行ってボーナスゲーム告知処理が終了する。ボーナスゲーム告知発光制御処理では、ステップ63で決定された告知パターンに基づいてメインCPU32がLED発光制御回路73に指示してフルカラーLED16を所定の色の発光や点滅、さらには複数色の光を順次変化させる発光制御を行ってフィギア50を照らし出し、ボーナスゲームへの移行をフィギア50のライトアップによって告知する。
【0067】
このようにボーナスゲーム告知発光制御処理では、ステップ63で決定された告知パターンに基づいてメインCPU32がフルカラーLED16の発光制御を行ってフィギア50をライトアップし、それによってボーナスゲームへの移行を告知する。すなわち、スロットマシン1Aは、自機以外の構成を用いてボーナスゲームの実行前というゲームの進行状態の告知を行えるようになっている。また、前述の通常ゲームにおけるゲームの進行状態の告知と同様、フィギア50が立体的であるために、遊技者の視覚に訴え易く、また、フィギア50のライトアップによって告知するため、遊技者には斬新なものに見える。更に、フィギア50に対するライトアップのパターンに変化を持たせることが可能であるため、告知に多様性を備えたものとなっている。
【0068】
ボーナスゲーム告知処理が終了すると図8に示すステップ7に進んでボーナスゲーム処理が行われる。ボーナスゲーム処理では、メインCPU32が遊技の開始および停止に遊技者の操作を要しないフリースピンの可変表示遊技がステップ33(図10参照)のフリーゲーム抽選の結果にしたがって行われてゲームを終了する。
このように本実施の形態では、ボーナスゲームの実行前というスロットゲームの進行状態(ボーナスゲームの実行前)に応じたフルカラーLED16の発光制御が、フィギアIDに対応する使用回数に基づいて行われる。
【0069】
以上の如く本実施の形態に係るスロットマシン1Aでは、自機以外の構成要素であるフィギア50をライトアップする光の演出により、ゲームの進行状態(通常ゲームにおける図柄のスクロール処理中やボーナスゲームの実行前)を告知しており、光の色や光の点滅といった発光パターンに変化を持たせることで容易に告知演出を多様化できる。また、フィギアIDに対応する使用回数に基づいて発光パターンを変化させており、遊技者が告知演出に飽き難くなる。そして使用回数の増加に応じて発光パターンを複雑化するようにすれば、遊技者が同じフィギアを使用し続けることで複雑な発光パターンを楽しめるようになるという異なった演出が可能となる。それにより、遊技者に同一フィギアを何度も使用させる働きかけが可能となり、フィギアに対する愛着を生じさせ、フィギアの収集意欲を喚起するという効果も奏する。
【0070】
続いて図16を参照して第2の実施の形態に係るスロットマシン1Bについて説明する。図16は本実施の形態に係るスロットマシン1Bの全体構成を示す斜視図である。スロットマシン1Bは、複数の図柄を可変表示する可変表示手段を有し、その可変表示手段により、複数の図柄の可変表示を用いた可変表示遊技(スロットゲーム)を行えるように構成されている。スロットマシン1Bも、スロットマシン1Aと同様に通常ゲームを行える通常遊技態様のほかに、通常ゲームに続いて一定条件下で開始されるボーナスゲームを行える特別遊技態様を有し、その特別遊技態様でも、可変表示遊技を行えるようになっている。そして、遊技の進行状態に応じた後述するフィギア設置ユニット19(フルカラーLED)の発光制御を、フィギアIDの読取りが行えたときに、フィギアIDに対応する使用履歴情報(使用回数)に基づいて行い、通常ゲーム中やボーナスゲームの実行前といった遊技の進行状態を遊技者に告知する。以下、スロットマシン1Bの構成について詳述する。
【0071】
スロットマシン1Bは、筐体2Bの正面側に上側から順に画像表示部81と、図柄表示部82を有している。図柄表示部82は、筐体2Cの上下ほぼ中央に配置され、図柄表示部82に形成された3つの表示窓部82L,82C,82Rに対応するようにして、筐体2Bの内部に3つの機械式のリール83L,83C,83Rが回転自在に横一列で配置されている。
【0072】
各リール83L,83C,83Rは表示窓部82L,82C,82Rを通して外部から視認することができるようになっている。そして各リール83L,83C,83Rの外周面にそれぞれ複数種類の図柄を有する図柄列が描かれ(図示せず)、各図柄が可変表示されるように回転自在の可変表示手段を構成し、それぞれが定速(例えば80回転/分)で回転する。
各リール83L,83C,83Rに対応して、表示窓部82L,82C,82Rには、図16に示すように、水平に延びる1本の入賞ラインL10が設けられている。
【0073】
図柄表示部82の下側に、ほぼ水平の操作台部84が設けられている。操作台部84には、フィギア設置ユニット19と、コイン投入口85と、紙幣挿入口86と、スピンスイッチ87aと、1BETスイッチ87bと、最大BETスイッチ87cが設けられている。
フィギア設置ユニット19は本発明における発光保持手段に相当し、ホルダー部19a、フルカラーLED(図示せず)等を有し、また、フィギア設置ユニット19内部にICチップリーダライタが組み込まれている。そしてスロットマシン1Aのフィギア設置ユニット11と同様、ICチップリーダライタによってフィギアIDの読取りが行われるようにフィギア50を保持するとともに、保持されたフィギア50に向けて発光する。
【0074】
コイン投入口85や紙幣挿入口86は、遊技者がゲームに賭けるためのコインや紙幣を投入するために設けられており、スピンスイッチ87aは、表示窓部82L,82C,82R内において、各リール83L,83C,83Rの回転による図柄の可変表示を開始するために設けられている。1BETスイッチ87bは1回の操作により、コインを1枚賭ける設定を行うために設けられている。最大BETスイッチ87cは1回の操作により、1ゲームに賭けることが可能な最大枚数のコインを賭ける設定を行うために設けられている。また、筐体2Cの底部に、コインの払出口88が設けられ、払出口88を挟んで左側、右側に、それぞれスピーカ89L,89Rが設けられている。
【0075】
また、スロットマシン1Bもスロットマシン1Aと同様に、スロットマシン1B全体の動作制御を行うメインCPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータ、使用履歴管理ファイルを記憶するデータ記憶部、フィギア設置ユニット19にセットされたフィギア50からフィギアIDを読み取るICチップリーダライタ、フルカラーLEDを発光させる発光制御回路等を備える。そして、メインCPUが本発明における可変表示遊技の進行を制御する遊技進行制御手段、フルカラーLEDの発光制御を行う発光制御手段として作動する。また、メインCPUが使用履歴管理ファイルの生成と更新を行う更新手段として作動する。
【0076】
本実施の形態に係るスロットマシン1Bも、前述のスロットマシン1Aと同様の作用を奏し、容易に告知演出を多様化できる。
【0077】
続いて本発明の遊技システムに係る実施の形態について説明する。図17は本実施の形態に係る遊技システムの概略構成を示すブロック図である。遊技システム100は、遊技店舗に設置された店舗サーバ20と、店舗サーバ20と通信可能に接続された複数(本実施の形態では4台)のスロットマシン1Cとを有し、遊技店舗内では、店舗サーバ20と各スロットマシン1Cとが専用回線により接続されて店舗内LANを形成する。
【0078】
店舗サーバ20が本発明における遊技サーバに相当し、スロットマシン1Cが遊技機に相当する。スロットマシン1Cは、前述の第1の実施の形態に係るスロットマシン1Aの如く複数の図柄の可変表示画像を表示する可変表示部を複数有し、各可変表示部に表示される可変表示画像を用いた可変表示遊技(スロットゲームともいう)を行えるように構成されている。
なお、スロットマシン1Cは、前述の第2の実施の形態に係るスロットマシン1Bの如く、複数の図柄を可変表示する可変表示手段を有し、その可変表示手段により、複数の図柄の可変表示を用いた可変表示遊技を行えるように構成されていてもよい。この場合、遊技機は、遊技サーバとの間でデータの送受信を行う通信処理手段を備え、メインCPUが、可変表示される複数の図柄を用いた可変表示遊技の進行を制御する遊技進行制御手段として作動する。
【0079】
店舗サーバ20は、CPU201、ROM202、RAM203、通信処理部204、通信制御部205および使用履歴管理ファイルを記憶しているデータ記憶部206を有している。CPU201が本発明における更新手段、通信処理部204および通信制御部205が本発明における遊技サーバの通信処理手段に相当する。
CPU201はROM202に記憶されているプログラムにしたがいRAM203にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部205がCPU201の指示にしたがい通信処理部204を作動させ、スロットマシン1Cとの間でデータの送受信を行う。更に、CPU201は、各スロットマシン1Cから送信されたフィギアIDに基づく使用履歴管理ファイルのレコードの生成と更新を行う。使用履歴管理ファイルは、前述のスロットマシン1Aで説明したものと同一であり、フィギアIDフィールド、フィギア種別フィールド、使用回数フィールドからなるレコードを有する。このレコードに記録されるデータが本発明における使用履歴情報に相当する。
【0080】
スロットマシン1Cは、通信処理部75、通信制御部76を有する一方、データ記憶部を有しない点で前述のスロットマシン1Aと異なる。通信処理部75と通信制御部76とは、I/Oポート39を介してメインCPU32に接続され、通信制御部76がCPU201の指示にしたがい通信処理部76を作動させて店舗サーバ20と間でのデータの送受信を行う。また、スロットマシン1Cも前述のスロットマシン1Aと同様にフィギア設置ユニットやICチップリーダライタ15等を備える。各通信処理部75と通信制御部76が本発明における遊技機の通信処理手段に相当し、メインCPU32が遊技進行制御手段、発光制御手段として作動する。また、図示しないフィギア設置ユニットが発光保持手段に相当し、ICチップリーダライタ15が読取手段に相当する。なお、スロットマシン1Cのその他の構成は、前述のスロットマシン1Aと共通な構成で足りるため、同一要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0081】
以上の構成を有する遊技システム100の動作内容について、図18に示すフローチャートを参照してスロットマシン1Cの動作を中心に説明する。なお、図18はゲームの開始から終了までのメイン処理におけるスロットマシン1Cの動作手順を示すフローチャートであり、遊技店舗に複数台在るスロットマシン1Cのうち、1台を例に説明する。また、以下の説明において、前述のスロットマシン1Aで説明した各処理と同一の動作内容となる場合には、同一の処理名を用いて詳細説明を省略する。更に、図18ではステップをSと略記している。
【0082】
遊技システム100では、スロットマシン1CのメインCPU32が本発明における遊技進行制御手段として作動して、遊技の進行を制御している。そして図18に示すようにメイン処理を開始すると、ゲーム開始にあたって、ステップ81でスタート受付処理を行う。後続のステップ82ではフィギアID読取処理を行い、続くステップ83に進む。フィギアID読取処理では、フィギア設置ユニット11にセットされたフィギア50のフィギアIDをICチップリーダライタ15が読取り、読取られたフィギアIDがICチップリーダライタ15によってメインCPU32に入力される。
【0083】
続くステップ83では、メインCPU32が、通信制御部75に指示し、入力されたフィギアIDを通信処理部76から遊技サーバ20に送信させる。遊技サーバ20では、フィギアIDを受信すると、CPU201が本発明の更新手段として作動し、データ記憶部206に記憶する使用履歴管理ファイルのレコードの生成または更新を行う使用履歴生成更新処理を行う。使用履歴生成更新処理では、CPU201が、送信されたフィギアIDをサーチキーに設定して使用履歴管理ファイルを参照し、該当するレコードの検索を行い、該当するレコードがあれば、そのレコードの使用回数フィールドの数値に“1”を加算する使用回数の更新処理を行う。該当するレコードが無ければ、そのフィギアが初めて使用されたものとしてCPU201が使用回数フィールドの数値を“1”とする新たなレコードを生成する。
【0084】
続くステップ84に進むとスロットマシン1Cで抽選処理が行われ、後続のステップ85に進むと通常ゲーム処理が行われてステップ86に進む。
ステップ86に進むとボーナスゲームの移行条件の成否を判定し、成立していればステップ87に進み、成立していなければメイン処理が終了する。
ステップ87に進むとスロットマシン1DのICチップリーダライタ15が、再度フィギアIDの読取りを行い、読み取られたフィギアIDがメインCPU32に入力され、フィギアIDの入力が有れば、フィギアIDの読取りが行えたとしてステップ88に進む。
【0085】
ステップ88に進むとフィギアID送信処理が行われ、メインCPU32が通信制御部75に指令し、通信処理部76からフィギアIDを遊技サーバ20に送信させる。フィギアIDを受信した遊技サーバ2は、このフィギアIDを検索キーに設定し、データ記憶部206に記憶する使用履歴管理ファイルを参照して該当するレコードを検索し、該当するレコードを検索して使用回数を取得する。この使用回数は、CPU201が前述の更新手段として作動して更新処理した後の回数である。そしてCPU201が、通信制御部205に指示し、取得した使用回数を使用履歴情報として通信処理部204からスロットマシン1Cに送信させる。
【0086】
スロットマシン1Cでは、ステップ89において使用回数を示すデータ(回数データ)を受信するまで待機し、その回数データを受信すると、その回数データを通信処理部75 からメインCPU32に入力して後続のステップ90に進み、告知パターン特定処理が行われる。告知パターン特定処理では、メインCPU32が回数データに基づく使用回数をサーチキーに設定し、ROM34に記憶する告知パターンテーブルを参照して該当する告知パターンを取得する。
後続のステップ91に進むと、ボーナスゲーム告知発光制御処理が行われ、メインCPU32が発光制御手段として作動し、取得した告知パターンに対応するフルカラーLED16の発光制御を行い、後続のボーナスゲーム処理(ステップ91)の後に、メイン処理が終了する。
【0087】
本実施の形態に係る遊技システムによれば、スロットマシン1C以外の構成要素であるフィギア50をライトアップする光の演出により、ゲームの進行状態(通常ゲームにおける図柄のスクロール処理中やボーナスゲームの実行前)を告知しており、光の色や光の点滅といった発光パターンに変化を持たせることで容易に告知演出を多様化できる。
【0088】
以上、各実施の形態に基づき、本発明の遊技機および遊技システムについて説明した。しかし、本発明は以上の実施の形態に限定されない。例えば、上記の実施の形態では、可変表示遊技(スロットゲーム)に係る遊技の進行制御によって行われる遊技を例に説明したが、トランプ画像を表示するカードゲームや麻雀牌画像を表示する麻雀ゲーム等の画像遊技や遊技者の操作に応じてキャラクタ画像が移動する画像遊技等であってもよい。
また、本発明の光源は、フルカラーLED16に限定されず、単色のLEDやハロゲンランプ等であってもよい。
【0089】
また、フィギアIDに基づいて類別されるフィギアの種別(「魔法使い」や「戦士」)に基づいて画像遊技や可変表示遊技の進行状態に応じたフルカラーLED16の発光制御、例えば、フィギア種別が“戦士”であれば、赤色の光を発し、“魔法使い”であれば青色の光を発する等を行うようにしてもよい。
更に、使用履歴情報は使用回数のみに限定されず、例えば、ゲームのメイン処理の開始時と終了時にフィギアIDの読取りを行うとともに、読取りを行った時刻を取得して1回のゲームにおけるフィギアの使用時間を演算し、さらに複数回のゲームでフィギアが使用された時間を累積して使用累積時間として使用履歴管理ファイルに記憶し、使用累積時間に基づいて画像遊技や可変表示遊技の進行状態に応じたフルカラーLED16の発光制御を行うようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技機や遊技サーバにおいて使用履歴情報の管理や更新処理を行っていたが、フィギア50のICチップ53に使用履歴情報を記憶しておき、ICチップリーダライタ15によって適宜に使用履歴情報を書き換えて更新する処理を行うようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、ボーナスゲームへの移行告知のために所定の告知パターンでフルカラーLED16の発光制御を行ったが、ボーナスゲームへ移行しない場合に前述の告知パターンとは異なる告知パターンで発光制御を行う偽告知を行い、遊技者の期待を意図的に裏切ってゲームに対する面白みを増すような演出を行うことも可能である。
また、識別情報や使用履歴情報が遊技用物品に記憶される態様は、非接触型にてデータの読取りが可能なICチップに限定されず、接触型のデータ記憶手段であってもよい。また、メモリ等のデータ記憶手段を設けず、バーコードや2次元コードを印刷したシールを貼付したり、また、遊技用物品に直接に印字したり、刻印するなどして情報記憶機能を有する情報表示部を設けて遊技用物品が識別情報や使用履歴情報を記憶していてもよい。なお、2次元コードは2次元バーコードともいい、例えばQRコード(株式会社デンソーウェーブの登録商標)がある。この2次元コードにはバーコードの数十倍から数百倍のデータをコード化した多量の情報が含まれている。このように情報表示部を設ける場合には、読取手段として前述のICチップリーダライタに代えてバーコードリーダ等を設ける。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明に係る遊技機の第1の実施の形態であるスロットマシンの全体構成を示す斜視図である。
【図2】フィギア設置ユニットの分解斜視図である。
【図3】コントロールパネルの外観構成を示す平面図である
【図4】内部の構成を中心に示すスロットマシンのブロック図である。
【図5】画像制御回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図6】フィギアの一部破断正面図である。
【図7】フィギアをフィギア設置ユニットにセットした状態を示す概略斜視図である。
【図8】スロットゲーム開始から終了までの動作手順を示すフローチャートである。
【図9】フィギア情報読取処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】抽選処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図11】通常ゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図12】ボーナスゲーム告知処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図13】使用履歴管理ファイルの一例を示す図である。
【図14】告知パターンテーブルの一例を示す図である。
【図15】メインディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図16】本発明に係る遊技機の第2の実施の形態であるスロットマシンの全体構成を示す斜視図である。
【図17】本発明の実施の形態に係る遊技システムの概略構成を示すブロック図である。
【図18】遊技システムにおけるスロットゲーム開始から終了までの動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0091】
1A,1B1C・・・スロットマシン、11,19・・・フィギア設置ユニット
12・・・ホルダー部、15・・・ICチップリーダライタ、16・・・フルカラーLED
32・・・メインCPU、50・・・フィギア、53・・・ICチップ
80・・・使用履歴管理ファイル、100・・・遊技システム
20・・・店舗サーバ、201・・・CPU
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技に用いられる遊技画像を表示する画像表示手段または複数の図柄の可変表示を行う可変表示手段を備え、遊技画像や可変表示される図柄を用いた遊技を行える遊技機および遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の図柄を複数列で可変表示したり、複数の図柄の可変表示画像を複数列で表示して、可変表示が停止したときの各列における図柄の組み合せで遊技における入賞可否および入賞した場合の態様(入賞態様)が確定し、入賞態様に応じてメダルや硬貨等の遊技で使用する遊技媒体(以下「コイン」という)の払い出しを行う遊技機があった。この種の遊技機には、通常の払い出しが行われる通常ゲームのほかに、特定の図柄が停止表示されることを条件にボーナスゲームが開始されるものがあり、更にボーナスゲームへの移行を期待する遊技者のために、特定の図柄の停止表示に加えて各種方法でボーナスゲームへの移行を告知するものがあった。
【0003】
例えば、特許文献1には、通常ゲームからボーナスゲームへの移行を遊技者に知らしめる演出画像を表示して遊技者にボーナスゲームへの移行を告知する遊技機が開示されている。
また、特許文献2には、ボーナスゲームへの移行前にキャラクタ画像の表示や音、遊技機の筐体の振動によってボーナスゲームへの移行を予告する遊技機が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−49408号公報
【特許文献2】特開2003−24510号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記遊技機は可変表示される図柄や図柄の可変表示画像等の遊技に用いられる遊技画像を用いて画像遊技の進行を制御するため、遊技者が遊技の進行状態を把握するには、図柄あるいは演出画像やキャラクタ画像といった遊技画像に注目するしかなか った。また、特許文献2に開示されている遊技機は、画像表示以外の手段によってボーナスゲームへの移行予告が行われるものの、その移行予告は遊技機に備え付けられている筐体などの構成要素によって行われる。そのため、上記各遊技機では、進行状態の告知に遊技機に備え付けられている構成要素だけが関与しており、変化に乏しく限定的なものとなっていた。
【0006】
そこで本発明は、進行状況の告知に多様性を持たせて遊技の面白みを増すことが可能となる遊技機および遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、遊技に用いられる遊技画像を用いた画像遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機であって、自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から識別情報を読み取る読取手段と、その読取手段によって識別情報の読取りが行われるように遊技用物品を保持するとともに、保持された遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、画像遊技の進行状態に応じて発光保持手段の発光制御を行う発光制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
この遊技機では、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、画像遊技の進行状態に応じて発光保持手段の発光制御が行われて、遊技用物品への光の照射が制御される。
【0009】
また、本発明は可変表示される複数の図柄を用いた可変表示遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機であって、自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から識別情報を読み取る読取手段と、その読取手段によって識別情報の読取りが行われるように遊技用物品を保持するとともに、保持された遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、画像遊技の進行状態に応じて発光保持手段の発光制御を行う発光制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
この遊技機では、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、可変表示遊技の進行状態に応じて発光保持手段の発光制御が行われて遊技用物品への光の照射が制御される。
【0011】
また上記の各遊技機における発光保持手段は、光を発する光源と、遊技用物品を保持する保持穴が形成され、保持穴の周壁面と光源との間に光透過領域が形成されたホルダー部とを有し、上記発光制御手段は、光源の発光制御によって発光保持手段の発光制御を行うようにしてもよい。
【0012】
このような遊技機では、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、画像遊技の進行状態または可変表示遊技の進行状態に応じて光源の発光制御が行われ、遊技用物品に向けた光の照射が制御される。
【0013】
また、上記遊技機の発光制御手段は、読取手段による識別情報の読取りが行われた識別情報に対応する遊技用物品の使用履歴を示す使用履歴情報に基づき、発光保持手段の発光を制御するようにすることもできる。
【0014】
このような遊技機では、読取手段による識別情報の読取りが行えたときに、識別情報に対応する使用履歴情報を用いて発光保持手段の発光制御が行われ、遊技用物品への光の照射が制御される。
【0015】
更に、本発明は、遊技に用いられる遊技画像を用いた画像遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機と、その遊技機に接続される遊技サーバとを有する遊技システムであって、遊技機は、自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から識別情報を読み取る読取手段と、その読取手段によって読み取られた識別情報を遊技サーバに送信する通信処理手段と、読取手段によって識別情報の読取りが行われるように遊技用物品を保持するとともに、保持された前記遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、画像遊技の進行状態に応じて発光保持手段による光の照射を制御する発光制御手段とを備え、遊技サーバは、遊技機から送信される識別情報に対応する遊技用物品の使用履歴を示す使用履歴情報を遊技機に送信する通信処理手段とを備え、遊技機の発光制御手段が、遊技サーバから送信される使用履歴情報に基づいて発光保持手段の発光制御を行うことを特徴とする。
【0016】
この遊技システムでは、遊技機の読取手段によって読み取られた識別情報が遊技サーバに送信され、その識別情報に対応する使用履歴情報が遊技サーバによって遊技機に送信され、その使用履歴情報に基づいて発光保持手段の発光制御が行われ、画像遊技の進行状態に応じて遊技用物品への光の照射が制御される。
【0017】
また、上記遊技システムの遊技サーバは、遊技機から送信される識別情報に基づいて、使用履歴情報を更新する更新手段を更に備え、遊技サーバの通信処理手段が、遊技機から送信される識別情報に対応する使用履歴情報として更新手段により更新された後の使用履歴情報を遊技機に送信するようにしてもよい。
【0018】
この遊技システムでは、遊技機の読取手段によって読み取られた識別情報が遊技サーバに送信され、その識別情報に基づいて、識別情報に対応する使用履歴情報が更新され、更新後の使用履歴情報が遊技サーバによって遊技機に送信され、その使用履歴情報に基づいて発光保持手段の発光制御が行われ、画像遊技の進行状態に応じて遊技用物品への光の照射が制御される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、遊技の進行状態の告知に多様性を持たせて遊技の面白みを増すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0021】
(スロットマシンの全体構成)
図1は、スロットマシンの全体構成を示す斜視図である。スロットマシン1Aは本発明の第1の実施の形態に係る遊技機であって、複数の図柄の可変表示画像を表示する可変表示部を複数有し、各可変表示部に表示される可変表示画像(遊技画像)を用いた可変表示遊技(スロットゲームともいう)を行えるように構成されている。スロットマシン1Aは、可変表示遊技のうち、ゲーム開始から無条件で開始される通常ゲームを行える通常遊技態様のほかに、通常ゲームに続いて一定条件下で開始されるボーナスゲームを行える特別遊技態様を有し、その特別遊技態様でも、可変表示遊技を行えるようになっている。
【0022】
また、スロットマシン1Aは、後述するフィギア50をセット可能なフィギア設置ユニット11を備え、遊技の進行状態(通常ゲーム中やボーナスゲームの実行前等)に応じてフィギア設置ユニット11にセットされたフィギア50を照らし、フィギア50が発光しているような光の演出によって遊技の進行状態を遊技者に告知するようになっている。以下、スロットマシン1Aの構成について詳述する。
【0023】
スロットマシン1Aは、筐体2Aの正面に、液晶表示装置を備えたメインディスプレイ3を有している。また、メインディスプレイ3の上側部分に同じく液晶表示装置を備えたサブディスプレイ4を有し、その左右両側に遊技の演出に用いられる音声を出力するスピーカ8L,8Rが配置されている。
【0024】
メインディスプレイ3は、画像表示手段であって、縦横3列ずつに配置された合計9つの可変表示部3A,3B,3C,3D,3E,3F,3G,3H,3Iを有している。このメインディスプレイ3には、通常遊技態様および特別遊技態様のいずれにおいても、各可変表示部3A〜3Iに、複数の図柄が上から下に向かって移動するかのようなスクロール表示画像(機械式のリールがあたかも回転するように表示されるリール画像)が表示されるようになっている。なお、図15に示すように、スロットマシン1Aは9つの可変表示部3A〜3Iを有するので、各可変表示部3A〜3Iの縦横3列ずつと、対角線上の配列をみる合計8本の有効ライン(L1〜L8)が設定されるようになっている。
サブディスプレイ4は、ゲームに直接的には関与しないような画像(例えば、ゲーム内容の説明など)が表示される。
【0025】
また、スロットマシン1Aは、メインディスプレイ3の下側に、フィギア50をセットするフィギア設置ユニット11と、コントロールパネル5と、ゲームに賭けるためのコインを投入するコイン投入口6とを有し、筐体2Aの内部にはフィギア設置ユニット11の可動台座15aを動かす駆動装置60、筐体2Aの下部には、払出されたコインを収めるコイン受け部7が設けられている。
【0026】
まずフィギア設置ユニット11について図2を参照して説明する。図2は、フィギア設置ユニット11の分解斜視図である。フィギア設置ユニット11は、ICチップリーダライタ15によって後述するフィギアIDの読取りが行われるようにフィギア50を保持するとともに、保持されたフィギア50に光が照射されるように発光する構成とすべく、光を発するフルカラーLED16と、フィギア50を保持する保持孔17が形成され、保持穴17の周壁面13a(図2参照)とLED16との間に光透過領域が形成されたホルダー部12とを有し、ホルダー部12にICチップリーダライタ15が組み込まれている。フィギア設置ユニット11が本発明における発光保持手段に相当し、ICチップリーダライタ15が本発明における読取手段に相当する。また、フルカラーLED16が本発明における光源に相当する。
【0027】
詳しくは、図2に示すように、ホルダー部12は、内側に保持穴17を有し、透明ウレタン等の無色透明な光透過性部材からなる保持部材13と、保持部材13を周囲および下方から保持する保持フレーム14と、保持フレーム14を保持部材13とともに筐体2Aに固定する基台18とを有する。
【0028】
保持部材13は、保持穴17を内側に有する概ね円環状に形成されており、手前側(遊技者側)に設けられた突出部13bと、背面側に幅が広くなるように設けられた幅広部13c,13cと、上部表面(保持孔17が形成された周壁面13aを除く)に貼着された遮光シール13fを有する。保持部材13は突出部13bの下面が保持フレーム14に組み付けられ、かつ、幅広部13c,13cが保持フレーム14に挟まれて保持されている。
【0029】
また、保持部材13は、保持穴17に臨む基台18側(保持フレーム14の装着部14aによって閉塞される側)の円形の開口部13dと開放されている側の円形の開放端部13eとを備え、開放端部13eの直径が開口部13dの直径よりも大きく、開放端部13eと開口部13dとの間の周壁面13aが、開放端部13eから開口部13dに向かって漸次縮径しながらつながるすり鉢状の傾斜面となっている。開口部13dの形状が、後述するフィギア50の着座部51の形状に対応しており、着座部51が挿通可能になっている。
【0030】
保持フレーム14は、保持部材13を囲む環状の枠体14bと、この枠体14bの内側で窪み、保持部材13を保持する保持受け部14cと、保持受け部14cの背面に形成された光透過窓14dと、保持受け部14cの内側略中央にて段差をもって円柱状に窪んだ装着部14aとを備える。装着部14aの開口が、保持部材13の開口部13dの形状に対応して同心で同一直径の円形になっている。
【0031】
ICチップリーダライタ15は、本発明における読取手段であって、凸状基板にアンテナや無線回路等を備えて構成されており、アンテナ(図示せず)が装着部14aの底の中心付近に位置するように基台18に固定されている。ICチップリーダライタ15は、このアンテナによってフィギア50に内蔵される後述のICチップ53からフィギアIDを読み取るようになっている。なお、フィギア50がフィギア設置ユニット11にセットされた時に、ICチップリーダライタ15は、メインCPU32からの指示に従って所定の情報をフィギア50のICチップ53に書き込むことも可能となっている。
【0032】
一方、フルカラーLED16は、赤色発光素子、青色発光素子、緑色発光素子を備えており、各発光素子の発光制御が行われて様々な色の光を発する。フルカラーLED16は、保持部材13の背面側後方に、隙間部材16aを介して一定の隙間(5mm程度)を空けて配設され、後述するLED発光制御回路73によって各発光素子の発光が行われる。
【0033】
以上の如く、保持部材13は光透過性部材からなり、保持部材13とフルカラーLED16との間には、光透過窓14dが形成されているため、フルカラーLED16と保持部材13の周壁面13aとの間には光透過領域が形成された構成となっている。また、保持部材13の上部表面には遮光シール13fが貼着されている。そのため、フルカラーLED16で発せられた光が光透過窓14dを通って保持部材13に到達し、更に、光透過性部材からなる保持部材13内を通って保持孔17の周側面13aから主に放出され、フィギア50を照射するようになっている。なお、保持部材13の内部総てを光透過性部材とする必要はなく、例えば、保持部材13の周壁面13aとフルカラーLED16とが直状に結ばれる領域を光透過性部材とする態様でもよい。
【0034】
コントロールパネル5は、図3に示すように、コインの払出を指示するペイアウトボタン5aと、ゲームで獲得したコインを確定するコレクトボタン(COLLECT)5bと、最大枚数のコインをかける設定を行う最大BET(MAXBET)ボタン5cと、コインを1枚かける設定を行う1BETボタン5dと、直前に行われたゲームと同じ枚数のB
ETを行い、ゲーム開始の指示を行うリピートBET(REPEATBET)ボタン5eと、ゲーム開始の指示を入力するスタート(START)ボタン5fとを有している。
【0035】
図4は、内部の構成を中心に示すスロットマシン1Aのブロック図である。スロットマシン1Aは、マイクロコンピュータ31を中心に複数の構成要素を有している。
マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(Read Only Memory)34とを有している。メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムにしたがって作動し、I/Oポート39を介して、コントロールパネル5の各部から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力を行い、スロットマシン1A全体の動作制御を行う。RAM33はメインCPU32が作動する際に用いるデータやプログラムが記憶され、例えば、後述するサンプリング回路36によりサンプリングされる乱数値がゲーム開始後、一時的に保持されている。ROM34には、メインCPU32が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶されており、例えば、後述する告知パターンテーブル81(図14参照)が記憶されている。
【0036】
また、スロットマシン1Aは、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38と、データ記憶部41とを有している。乱数発生器35は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路36は、メインCPU32の指示にしたがい、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。データ記憶部41は、フィギア50のフィギアIDに対応させて後述の使用履歴管理ファイル80を記憶し、本発明における記憶手段に相当する。使用履歴管理ファイル80は、図13に示すようにフィギアIDフィールド80a、フィギア種別フィールド80b、使用回数フィールド80cからなるレコードを有し、フィギア種別と使用回数が、フィギアIDに関連付けられている。フィギア種別は、フィギアIDの英数字に対応して類型化した種類、例えば“魔法使い”や“戦士”等である。また、使用回数は、フィギア50をフィギア設置ユニット11にセットしてスロットゲームを行った回数に対応し、後述するフィギア情報読取処理でフィギアIDが読み取られた回数をカウントして記憶されている。
本実施の形態では、使用履歴管理ファイル80のレコードに記録されるデータが、使用履歴情報に相当し、レコードの生成や更新は、メインCPU32によってなされる。
【0037】
さらに、スロットマシン1Aは、タッチパネル3aと、ランプ駆動回路59、ランプ60と、LED駆動回路61、LED62と、ホッパー駆動回路63、ホッパー64と、払出完了信号回路65、コイン検出部66とを有している。また、スロットマシン1Aは、画像制御回路71、音制御回路72、LED発光制御回路73、ICチップリーダライタ15とを有している。
【0038】
タッチパネル3aは、メインディスプレイ3の表示画面を覆うように設けられていて、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU32に入力する。ランプ駆動回路59はランプ60を点灯させるための信号をランプ60に出力し、ランプ60をゲーム実行中に点滅させる。この点滅によって、ゲームの演出が行われる。LED駆動回路61は、LED62の点滅表示を制御する。LED62はクレジット枚数表示や獲得枚数表示等を行う。ホッパー駆動回路63はメインCPU32の制御にしたがってホッパー64を駆動させ、ホッパー64は入賞コインの払い出しを行うための動作を行い、払出口からコイン受け部7へコインを払い出させる。コイン検出部66は、ホッパー64により払い出されたコインの枚数を計測し、その計測した枚数値のデータを払出完了信号回路65に通知する。払出完了信号回路65は、コイン検出部66からコインの枚数値のデータを入力し、その枚数値が、設定された枚数のデータに達したときにコインの払出完了を通知する信号をメインCPU32に入力する。
【0039】
画像制御回路71は、メインディスプレイ3、サブディスプレイ4のそれぞれにおける画像表示を制御して、複数の図柄の可変表示画像等の各種の画像をメインディスプレイ3、サブディスプレイ4に表示させる。
この画像制御回路71は、図5に示すように、画像制御CPU71a、ワークRAM71b、プログラムROM71c、画像ROM71d、ビデオRAM71eおよびVDP(Video Display Processor)71fを有している。画像制御CPU71aは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM71cに予め記憶されている(メインディスプレイ3、サブディスプレイ4での表示に関する)画像制御プログラムに従い、メインディスプレイ3、サブディスプレイ4に表示される画像(リール画像、スクロール表示が停止したときに表示される停止図柄の画像など)を決定する。ワークRAM71bは、画像制御CPU71aが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0040】
プログラムROM71cは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROM71dは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。このドットデータには、本実施の形態では、通常ゲームおよびボーナスゲームで使用される各図柄を示す図柄画像データが含まれている。ビデオRAM71eは、VDP71fにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDP71fは制御RAM71gを有し、画像制御CPU71aで決定されたメインディスプレイ3、サブディスプレイ4の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像をメインディスプレイ3、サブディスプレイ4に出力する。
【0041】
音制御回路72はスピーカ8L、8Rから音声を出力するための音声信号をスピーカ8L、8Rに入力する。スピーカ8L、8Rからは、例えば、ゲーム開始前やゲーム中の適当な時期にゲームを盛り上げるための音声が出力される。
【0042】
LED発光制御回路73はメインCPU32からの指示に従い、フルカラーLED14の各発光素子(赤色発光素子、青色発光素子、緑色発光素子)に発光信号を出力する。フルカラーLED14は、LED発光制御回路73から出力される発光信号により各発光素子が発光して様々な色の光を発するとともに、点滅や色の変化等をする。このような様々な色の発光や点滅、光の色の変化等の制御(発光制御)により、フィギア設置ユニット11にセットされたフィギア50を様々な光で照らし出す光の演出が行われる。
【0043】
ICチップリーダライタ15は、フィギア設置ユニット11の保持孔13a内にフィギア50が装着(セット)されると後述するフィギアIDを読み取ってメインCPU32に入力する。
【0044】
(フィギアの構成)
図6に示すようにフィギア50は着座部51とフィギア本体部52とを有し、更に、フィギアIDを記憶するICチップ53とを有している。
着座部51はフィギア設置ユニット15の装着部14aに対応した大きさを有し、天頂部51aを有する有底円筒状に形成され、開放端部にICチップ53が嵌め込み固定された構成を有している。
フィギア本体部52は、着座部51の天頂部51aに固定された脚部52aと、脚部52aから直立するように形成され、魔法使いや戦士等のキャラクタをかたどった人形部52bとを有して構成されている。
ICチップ53は、フィギア50ごとに固有のフィギアIDを記憶している。フィギアIDは英字と4桁の数字からなり、英字はフィギア本体部52の形状に対応したフィギアの種別(例えば、“A”は魔法使い、“B”は戦士、“C”は村人等)を表し、4桁の数字は各フィギアを区別(自他を識別)する固有の識別番号を表す。フィギア50は本体部52の形状によってキャラクタの種別を遊技者が区別可能であり、フィギアIDによってスロットマシン1Aが、個々のフィギアを、また、各フィギアが類別されるフィギアの種別を区別可能になっている。本実施の形態に係るフィギア50は、「戦士」であり、フィギアIDは“A1001”(図13参照)である。フィギア50が本発明における遊技用物品に相当し、フィギアIDが本発明における識別情報に相当する。
【0045】
(スロットマシンの動作内容)
次に、以上の構成を有するスロットマシン1Aの動作内容について、図8〜図12に示すフローチャートを参照して説明する。スロットマシン1Aでは、図8に示すように、まず、通常ゲームが実行され、続いて一定条件下でボーナスゲームが実行される。ボーナスゲームの実行前には、ボーナスゲームへの移行がフィギア50を様々な光で照らし出すことによって告知される。
【0046】
図8はスロットマシン1Aにおけるゲームの開始から終了までのメイン処理の動作手順を示すフローチャート、図9はフィギア情報読取処理の動作手順を示すフローチャート、図10は抽選処理の動作手順を示すフローチャート、図11は通常ゲーム処理の動作手順を示すフローチャート、図12はボーナスゲーム告知処理の動作手順を示すフローチャートである。なお、図8〜図12ではステップをSと略記している。
【0047】
スロットマシン1Aでは、メインCPU32が本発明における遊技進行制御手段として作動して、遊技の進行を制御している。このとき、スロットマシン1Aは、図8に示すようにメイン処理を開始すると、ゲーム開始にあたって、ステップ1でスタート受付処理を行い、続くステップ2でフィギア情報読取処理を行い、続くステップ3で抽選処理を行う。続くステップ4で遊技態様が通常遊技態様のまま通常ゲーム処理が行われてステップ5に進み、ステップ5では、ステップ3における抽選処理の結果を受けて、メインCPU32がボーナスゲームに移行させるための条件(移行条件)成否を判定する。ここで、移行条件が成立していなければメイン処理が終了し、成立していればメインCPU32が遊技態様を通常遊技態様から特別遊技態様に移行させ、ステップ6に進んでボーナスゲーム告知処理を行った後、ボーナスゲーム処理(ステップ7)を行ってメイン処理が終了する。以下、各ブロックの詳細について説明する。
【0048】
まず、ステップ1のスタート受付処理に進むと、スロットマシン1AはメインCPU32の制御にしたがい、遊技者からゲームを開始させるための動作を受け付ける。スロットマシン1Aはコイン投入型の遊技機であるから、遊技者がゲームを開始するためには、まず、1ゲームに賭ける枚数のコインをコイン投入口6から投入し、クレジットが残っているときは最大BETボタン5c,1BETボタン5d,リピートBETボタン5eのいずれかを操作する。続いて、スタートボタン5fかリピートBETボタン5eの操作(以下これらの操作を「開始操作」という)を行う。この開始操作により、スタート信号がスタートボタン5fからメインCPU32に入力される。
【0049】
次に、ステップ2に進み、フィギア情報読取処理が行われる。フィギア情報読取処理が開始すると、図9に示すステップ21に進み、メインCPU32が画像制御回路71に指示してメインディスプレイ3上にフィギアセットを要求する一方、フィギアを保有していない遊技者に対しては「フィギア無し」の選択を要求する画像(以下「要求画像」という)を表示させる。この「要求画像」に従い、フィギア50を保有している遊技者はフィギア設置ユニット11にフィギア50をセットし、保有していない遊技者はタッチパネル3aにタッチして「フィギア無し」を選択することができる。そしてフィギア50がフィギア設置ユニット11にセットされるとICチップリーダライタ15がフィギアIDを読み取り、ICチップリーダライタ15からメインCPU32に読み取られたフィギアIDが入力される。一方、「フィギア無し」が選択されると、その選択に伴う位置信号が、タッチパネル3aからメインCPU32に入力される。
【0050】
後続のステップ22に進むとメインCPU32がフィギアIDの読取りがあったか、またはフィギア無しの選択がされたかを判断し、ICチップリーダライタ15からフィギアIDの入力があった場合にはフィギアIDの読取り有りとしてステップ23に進み、タッチパネル3aから「フィギア無し」の選択に伴う位置信号が入力された場合にはフィギア無しが選択されたとしてフィギア情報読取処理を終了する。
【0051】
ステップ23に進むと、メインCPU32が更新手段として作動し、使用履歴生成更新処理を行う。使用履歴生成更新処理では、メインCPU32が、入力されたフィギアIDをサーチキーに設定して使用履歴管理ファイル80(図13参照)を参照し、該当するレコードの検索を行い、該当するレコードがあれば、そのレコードの使用回数フィールド80cの数値に“1”を加算する使用回数の更新処理を行う。本実施の形態では、フィギア設置ユニット11にセットされたフィギア50(図7参照)のフィギアIDは“A1001”であり、使用回数フィールド80cの数値は“20”である。そのため、そのため、メインCPU32は、フィギアID“A1001”に対応するレコードを対象に使用回数の更新処理を行い、使用回数フィールド80cの数値を “21”(※参照)とする。なお、メインCPU32に入力されたフィギアIDに対応するレコードが無い場合には、そのフィギアが初めて使用されたものとしてメインCPU32が使用回数フィールド80cの数値を“1”とする新たなレコードを生成する。
後続のステップ24に進むと、読取りフラグにメインCPU32が所定の情報(例えば“9”)をセットしてフィギア情報処理が終了する。この読取りフラグは、フィギアIDの読取りが行えたか否かを示すもので、“9”がセットされることによって読取りが行えたことを示している。
【0052】
次に、図8に示すステップ3に進み、抽選処理が行われる。抽選処理が開始すると、図10に示すステップ31に進み、メインCPU32により、図柄決定処理が行われる。この図柄決定処理では、メインCPU32が図柄決定手段として作動し、各可変表示部3A〜3Iにおいて、可変表示を停止して固定表示させる図柄(以下この図柄を「停止図柄」という)を決定する。なお、スロットマシン1Aでは、この抽選処理中に、メインCPU32が画像制御回路71に指示して、ゲームを演出するための画像をサブディスプレイ4に表示させている。
【0053】
この抽選処理では、メインCPU32がスタートボタン5fからのスタート信号により、遊技者の開始操作を検出すると、その検出を受けて(すなわち、ゲーム開始を契機として)乱数発生器35に指示して一定範囲の乱数を発生させる。また、メインCPU32はサンプリング回路36に指示して、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出する。メインCPU32は乱数が抽出されると、その乱数をサーチキーに設定してROM34に記憶されている図示しない図柄決定テーブル(図柄のコードNoと、乱数とを関連付けて記憶したテーブル)を参照し、該当する図柄のコードNoを取得する。
【0054】
次に、取得したコードNoをサーチキーに設定してROM34に記憶されている図示しない停止テーブル(図柄のコードNoと、停止図柄とを関連付けて記憶したテーブル)を参照し、各可変表示部3A〜3Iについて、停止表示させる停止図柄を検索する。
【0055】
そして、スロットマシン1Aでは、このような乱数の抽出、図柄決定テーブル及び停止テーブルのサーチを各可変表示部3A〜3Iについて合計9回行う。つまり、テーブルサーチを可変表示部の個数に対応する回数だけ行い、各可変表示部3A〜3Iにおける停止図柄を決める。
【0056】
メインCPU32は各可変表示部3A〜3Iにおける停止図柄が決まるとステップ32に進み、ROM34に記憶されている入賞判定テーブルを参照し、入賞可否を判定する。入賞判定テーブルは各コードNoの組み合わせ(以下「コードNoパターン」という)に関連付けて、入賞する図柄パターンと入賞しない(否入賞)図柄パターンのいずれかが区別可能に登録されている。ステップ31において、停止図柄に対応したコードNoパターンが決まるので、メインCPU32が役判定手段として作動して、停止図柄に対応したコードNoパターンをサーチキーに設定して入賞判定テーブルを参照し、参照結果から、可変表示遊技の入賞可否を判定する。
【0057】
続いて、メインCPU32が態様テーブルを参照し、入賞態様を判定する入賞態様判定処理を行う(「入賞態様」は「役」ともいう)。態様テーブルは入賞中の態様(入賞態様)を決めるためのもので、各入賞態様に応じた配当が登録されている。
【0058】
また、ステップ32に続いてステップ33に進み、フリーゲーム抽選処理を行う。このフリーゲーム抽選処理では、可変表示部3E(図15参照)の停止図柄がWildジョーカ92になったときに、後述するステップ5でボーナスゲームの移行条件成立と判断され、遊技態様が特別遊技態様に移行されるので、特別遊技態様に移行した後のフリーゲームの内容を決める抽選を行っている。具体的には、メインCPU32が所定のテーブルサーチを行い、特別遊技態様に移行した後に行われるフリーゲームの実行回数を決定する。更に、前述の停止テーブルを参照して各フリーゲームにおける停止図柄を決定し、入賞判定テーブルを参照して各フリーゲームにおける入賞可否を判定し、態様テーブルを参照して各フリーゲームにおける入賞態様を判定して抽選処理が終了する。
なお、Wildジョーカ92は、他の図柄よりも有益であることを遊技者に示す意味を有し、図15に示すように、人形の顔を示す画像と、「WILD」の文字列とを組み合わせて構成されている。
【0059】
抽選処理終了後、図8に示すステップ4に進み、通常ゲーム処理が行われる。通常ゲーム処理が開始すると図11に示すステップ41に進み、スクロール処理を行い、メインディスプレイ3に図15に示すような画像が表示される。ここで、メインディスプレイ3には、上述の3A〜3Iの9つの可変表示部が表示される。また、可変表示部3A〜3Iの上側に、「BONUS SPIN」との文字列と、ゲーム説明を含むタイトル表示部83が表示され、下側にBET数表示部84a,PAID数表示部84b,コイン挿入払い出し表示部84cおよびCREDIT数表示部84dを有するメータ表示部84が表示される。なお、可変表示部3A〜3Iの周囲を包囲するように、各ペイラインにおけるBET数を表示するBET数表示部82aが8つ配置されている。
【0060】
そして、ゲーム開始後は、メインCPU32の指示にしたがい、メインディスプレイ3の各可変表示部3A〜3Iにおいて、図柄を可変表示させるスクロール処理が行われる。
続くステップ42では、メインCPU32が本発明の発光制御手段として作動し、LED発光制御処理を行う。LED発光制御処理では、メインCPU32がフィギアIDの読取りが行えたか否かの判定を行い、読取りフラグに“9”がセットされていれば読取りが行えたとしてLED発光制御回路73に指示してフルカラーLED16を発光させ、例えば紫色の光を放出させる。すると、図7の矢印で示すように、保持孔17を形成する保持部材13の周壁面13aから紫色の光が放出され、フィギア50が照らし出され、フィギア50が光に反射して発光しているような光の演出が行われる。本実施の形態におけるフィギア50は、フィギア設置ユニット15にセットされるようになっているが、スロットマシン1Aに備えられている構成要素ではない。すなわち、スロットマシン1Aは、自機以外の構成を用いて通常ゲーム状態の告知を行えるようになっている。また、フィギア50が立体的であるため、平面的な画像表示と異なって遊技者の視覚に訴え易く、しかもフィギア50を照らし出す演出によるため、遊技者には斬新なものに見え、光の色や点滅などの発光パターンに変化を持たせることが可能であり、告知に多様性を備えたものとなっている。
一方、読取りフラグに“9”がセットされていなければ読取りが行えなかったと判定し、フルカラーLED16を発光させることなくステップ43に進む。
【0061】
ステップ43に進むと停止制御処理が行われて、スクロールする速度を徐々に低下させながらステップ2における抽選処理の結果に対応する停止図柄を各可変表示部3A〜3Iに表示させる。
続くステップ44では、メインCPU32が本発明の発光制御手段として作動し、LED消灯制御処理を行う。LED消灯制御処理では、メインCPU32が読取りフラグに“9”がセットされているか否かを判定し、セットされていればフルカラーLED16を消灯させ、読取フラグをクリアしてステップ45に進む。
一方、読取りフラグに“9”がセットされていなければフルカラーLED16は消灯状態にあるため、そのままステップ45にすすむ。
次のステップ45では、入賞しているときに入賞態様に応じたコインの払出しを行って通常ゲーム処理が終了する。
このように通常ゲーム処理では、通常遊技態様における通常ゲームの進行状態に応じたフルカラーLED16の発光制御(所定色の光を放出させる点灯と消灯)を、読取りフラグに“9”がセットされているか否か、つまりフィギアIDの読取りが行えたときに行われる。
【0062】
通常ゲーム処理が終了すると、図8に示すようにステップ5に進み、ステップ3における図柄決定処理の結果から、メインCPU32が遊技態様を特別遊技態様に移行させるための移行条件成立の有無を判定する。そして、移行条件が成立している場合、すなわち、「可変表示部3Eの停止図柄がWildジョーカ92になっているとき」は、メインCPU32が移行手段として作動して、遊技態様を特別遊技態様に移行させてステップ6に進み、ボーナスゲーム処理(ステップ7)の前にボーナスゲーム告知処理を行う。
【0063】
ボーナスゲーム告知処理では、図12のステップ61に進み、再度ICチップリーダライタ15がフィギアIDを読み取り、読み取られたフィギアIDがメインCPU32に入力されてステップ62に進む。
続くステップ62ではメインCPU32が、フィギアIDの読取りが行えたか否かを判断し、フィギアIDの入力があれば読取りが行えたとしてステップ63に進み、入力が無ければ読取りが行えなかったとしてボーナスゲーム告知処理が終了する。このように再度フィギアIDの読取りを行うことで、フィギア50がセットされていない状態でのフルカラーLED16の発光を防止できる。
【0064】
ステップ63に進むと告知パターン特定処理が行われる。告知パターン特定処理では、メインCPU32がデータ記憶部41の使用履歴管理ファイル80(図13参照)を参照し、入力があったフィギアIDをサーチキーに設定し、該当するフィギア50の使用回数を取得する。ここで取得された使用回数は、前述のステップ23でメインCPU32が更新手段として作動し、更新処理が行われた後の使用回数である。そしてメインCPU32が、取得した使用回数をサーチキーに設定して、ROM34に記憶されている告知パターンテーブル81(図14参照)を参照し、遊技の進行状態(本実施の形態ではボーナスゲームの実行前)に応じた告知パターンを決定する。告知パターンテーブル81は、遊技の進行状態に応じてフィギアの種別(「魔法使い」や「戦士」等)ごとに設けられており、図14に示すように使用回数範囲フィールド81aと、使用回数範囲フィールド81aで区別される使用回数範囲に関連付けて、告知パターン(フルカラーLED16の発光パターン)を記憶する告知パターンフィールド81bとを有する。
【0065】
使用回数範囲フィールド81aには、使用回数が一定の範囲(使用回数範囲)ごとに区別されて登録され、告知パターンフィールド81bには、使用回数範囲に関連付けられた5種類(01,02,03,04,05)の異なる告知パターンが登録されている。各告知パターンは、例えば、フルカラーLED16から発する光の色相、彩度、明度が異なる(色や明るさ等が異なる)ものとしたり、光の強弱(光度)が異なるものとしたり、フルカラーLED16の発光時間が異なるものとしたり、点滅や複数色の光の交互点灯といった発光態様が異なるものとすることができる。特に、告知パターン“01”から“05”まで段階的に光の強度が強くなるようにしたり、発光時間が長くなるようにしたり、発光態様が複雑(例えば、“01”では単一色の発光、“02”では点滅、“03”では2色の光の交互点灯等)になるようにすると、フィギア50の使用回数の増加に伴ってフルカラーLED16による光の演出効果が高まり、遊技者に対して同一フィギアを何度も使用させるような働きかけが可能となる。それにより、フィギアに対する遊技者の愛着を高め、フィギアの収集意欲を増加させる動機付けが可能となり、好適である。
このように使用回数に基づいて告知パターンを変化させることで、ボーナスゲームを告知するための演出が適宜変化し、ゲームの面白みを増加させることができる。
【0066】
後続のステップ64に進むとメインCPU32が発光制御手段として作動し、ボーナスゲーム告知発光制御処理を行ってボーナスゲーム告知処理が終了する。ボーナスゲーム告知発光制御処理では、ステップ63で決定された告知パターンに基づいてメインCPU32がLED発光制御回路73に指示してフルカラーLED16を所定の色の発光や点滅、さらには複数色の光を順次変化させる発光制御を行ってフィギア50を照らし出し、ボーナスゲームへの移行をフィギア50のライトアップによって告知する。
【0067】
このようにボーナスゲーム告知発光制御処理では、ステップ63で決定された告知パターンに基づいてメインCPU32がフルカラーLED16の発光制御を行ってフィギア50をライトアップし、それによってボーナスゲームへの移行を告知する。すなわち、スロットマシン1Aは、自機以外の構成を用いてボーナスゲームの実行前というゲームの進行状態の告知を行えるようになっている。また、前述の通常ゲームにおけるゲームの進行状態の告知と同様、フィギア50が立体的であるために、遊技者の視覚に訴え易く、また、フィギア50のライトアップによって告知するため、遊技者には斬新なものに見える。更に、フィギア50に対するライトアップのパターンに変化を持たせることが可能であるため、告知に多様性を備えたものとなっている。
【0068】
ボーナスゲーム告知処理が終了すると図8に示すステップ7に進んでボーナスゲーム処理が行われる。ボーナスゲーム処理では、メインCPU32が遊技の開始および停止に遊技者の操作を要しないフリースピンの可変表示遊技がステップ33(図10参照)のフリーゲーム抽選の結果にしたがって行われてゲームを終了する。
このように本実施の形態では、ボーナスゲームの実行前というスロットゲームの進行状態(ボーナスゲームの実行前)に応じたフルカラーLED16の発光制御が、フィギアIDに対応する使用回数に基づいて行われる。
【0069】
以上の如く本実施の形態に係るスロットマシン1Aでは、自機以外の構成要素であるフィギア50をライトアップする光の演出により、ゲームの進行状態(通常ゲームにおける図柄のスクロール処理中やボーナスゲームの実行前)を告知しており、光の色や光の点滅といった発光パターンに変化を持たせることで容易に告知演出を多様化できる。また、フィギアIDに対応する使用回数に基づいて発光パターンを変化させており、遊技者が告知演出に飽き難くなる。そして使用回数の増加に応じて発光パターンを複雑化するようにすれば、遊技者が同じフィギアを使用し続けることで複雑な発光パターンを楽しめるようになるという異なった演出が可能となる。それにより、遊技者に同一フィギアを何度も使用させる働きかけが可能となり、フィギアに対する愛着を生じさせ、フィギアの収集意欲を喚起するという効果も奏する。
【0070】
続いて図16を参照して第2の実施の形態に係るスロットマシン1Bについて説明する。図16は本実施の形態に係るスロットマシン1Bの全体構成を示す斜視図である。スロットマシン1Bは、複数の図柄を可変表示する可変表示手段を有し、その可変表示手段により、複数の図柄の可変表示を用いた可変表示遊技(スロットゲーム)を行えるように構成されている。スロットマシン1Bも、スロットマシン1Aと同様に通常ゲームを行える通常遊技態様のほかに、通常ゲームに続いて一定条件下で開始されるボーナスゲームを行える特別遊技態様を有し、その特別遊技態様でも、可変表示遊技を行えるようになっている。そして、遊技の進行状態に応じた後述するフィギア設置ユニット19(フルカラーLED)の発光制御を、フィギアIDの読取りが行えたときに、フィギアIDに対応する使用履歴情報(使用回数)に基づいて行い、通常ゲーム中やボーナスゲームの実行前といった遊技の進行状態を遊技者に告知する。以下、スロットマシン1Bの構成について詳述する。
【0071】
スロットマシン1Bは、筐体2Bの正面側に上側から順に画像表示部81と、図柄表示部82を有している。図柄表示部82は、筐体2Cの上下ほぼ中央に配置され、図柄表示部82に形成された3つの表示窓部82L,82C,82Rに対応するようにして、筐体2Bの内部に3つの機械式のリール83L,83C,83Rが回転自在に横一列で配置されている。
【0072】
各リール83L,83C,83Rは表示窓部82L,82C,82Rを通して外部から視認することができるようになっている。そして各リール83L,83C,83Rの外周面にそれぞれ複数種類の図柄を有する図柄列が描かれ(図示せず)、各図柄が可変表示されるように回転自在の可変表示手段を構成し、それぞれが定速(例えば80回転/分)で回転する。
各リール83L,83C,83Rに対応して、表示窓部82L,82C,82Rには、図16に示すように、水平に延びる1本の入賞ラインL10が設けられている。
【0073】
図柄表示部82の下側に、ほぼ水平の操作台部84が設けられている。操作台部84には、フィギア設置ユニット19と、コイン投入口85と、紙幣挿入口86と、スピンスイッチ87aと、1BETスイッチ87bと、最大BETスイッチ87cが設けられている。
フィギア設置ユニット19は本発明における発光保持手段に相当し、ホルダー部19a、フルカラーLED(図示せず)等を有し、また、フィギア設置ユニット19内部にICチップリーダライタが組み込まれている。そしてスロットマシン1Aのフィギア設置ユニット11と同様、ICチップリーダライタによってフィギアIDの読取りが行われるようにフィギア50を保持するとともに、保持されたフィギア50に向けて発光する。
【0074】
コイン投入口85や紙幣挿入口86は、遊技者がゲームに賭けるためのコインや紙幣を投入するために設けられており、スピンスイッチ87aは、表示窓部82L,82C,82R内において、各リール83L,83C,83Rの回転による図柄の可変表示を開始するために設けられている。1BETスイッチ87bは1回の操作により、コインを1枚賭ける設定を行うために設けられている。最大BETスイッチ87cは1回の操作により、1ゲームに賭けることが可能な最大枚数のコインを賭ける設定を行うために設けられている。また、筐体2Cの底部に、コインの払出口88が設けられ、払出口88を挟んで左側、右側に、それぞれスピーカ89L,89Rが設けられている。
【0075】
また、スロットマシン1Bもスロットマシン1Aと同様に、スロットマシン1B全体の動作制御を行うメインCPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータ、使用履歴管理ファイルを記憶するデータ記憶部、フィギア設置ユニット19にセットされたフィギア50からフィギアIDを読み取るICチップリーダライタ、フルカラーLEDを発光させる発光制御回路等を備える。そして、メインCPUが本発明における可変表示遊技の進行を制御する遊技進行制御手段、フルカラーLEDの発光制御を行う発光制御手段として作動する。また、メインCPUが使用履歴管理ファイルの生成と更新を行う更新手段として作動する。
【0076】
本実施の形態に係るスロットマシン1Bも、前述のスロットマシン1Aと同様の作用を奏し、容易に告知演出を多様化できる。
【0077】
続いて本発明の遊技システムに係る実施の形態について説明する。図17は本実施の形態に係る遊技システムの概略構成を示すブロック図である。遊技システム100は、遊技店舗に設置された店舗サーバ20と、店舗サーバ20と通信可能に接続された複数(本実施の形態では4台)のスロットマシン1Cとを有し、遊技店舗内では、店舗サーバ20と各スロットマシン1Cとが専用回線により接続されて店舗内LANを形成する。
【0078】
店舗サーバ20が本発明における遊技サーバに相当し、スロットマシン1Cが遊技機に相当する。スロットマシン1Cは、前述の第1の実施の形態に係るスロットマシン1Aの如く複数の図柄の可変表示画像を表示する可変表示部を複数有し、各可変表示部に表示される可変表示画像を用いた可変表示遊技(スロットゲームともいう)を行えるように構成されている。
なお、スロットマシン1Cは、前述の第2の実施の形態に係るスロットマシン1Bの如く、複数の図柄を可変表示する可変表示手段を有し、その可変表示手段により、複数の図柄の可変表示を用いた可変表示遊技を行えるように構成されていてもよい。この場合、遊技機は、遊技サーバとの間でデータの送受信を行う通信処理手段を備え、メインCPUが、可変表示される複数の図柄を用いた可変表示遊技の進行を制御する遊技進行制御手段として作動する。
【0079】
店舗サーバ20は、CPU201、ROM202、RAM203、通信処理部204、通信制御部205および使用履歴管理ファイルを記憶しているデータ記憶部206を有している。CPU201が本発明における更新手段、通信処理部204および通信制御部205が本発明における遊技サーバの通信処理手段に相当する。
CPU201はROM202に記憶されているプログラムにしたがいRAM203にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部205がCPU201の指示にしたがい通信処理部204を作動させ、スロットマシン1Cとの間でデータの送受信を行う。更に、CPU201は、各スロットマシン1Cから送信されたフィギアIDに基づく使用履歴管理ファイルのレコードの生成と更新を行う。使用履歴管理ファイルは、前述のスロットマシン1Aで説明したものと同一であり、フィギアIDフィールド、フィギア種別フィールド、使用回数フィールドからなるレコードを有する。このレコードに記録されるデータが本発明における使用履歴情報に相当する。
【0080】
スロットマシン1Cは、通信処理部75、通信制御部76を有する一方、データ記憶部を有しない点で前述のスロットマシン1Aと異なる。通信処理部75と通信制御部76とは、I/Oポート39を介してメインCPU32に接続され、通信制御部76がCPU201の指示にしたがい通信処理部76を作動させて店舗サーバ20と間でのデータの送受信を行う。また、スロットマシン1Cも前述のスロットマシン1Aと同様にフィギア設置ユニットやICチップリーダライタ15等を備える。各通信処理部75と通信制御部76が本発明における遊技機の通信処理手段に相当し、メインCPU32が遊技進行制御手段、発光制御手段として作動する。また、図示しないフィギア設置ユニットが発光保持手段に相当し、ICチップリーダライタ15が読取手段に相当する。なお、スロットマシン1Cのその他の構成は、前述のスロットマシン1Aと共通な構成で足りるため、同一要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0081】
以上の構成を有する遊技システム100の動作内容について、図18に示すフローチャートを参照してスロットマシン1Cの動作を中心に説明する。なお、図18はゲームの開始から終了までのメイン処理におけるスロットマシン1Cの動作手順を示すフローチャートであり、遊技店舗に複数台在るスロットマシン1Cのうち、1台を例に説明する。また、以下の説明において、前述のスロットマシン1Aで説明した各処理と同一の動作内容となる場合には、同一の処理名を用いて詳細説明を省略する。更に、図18ではステップをSと略記している。
【0082】
遊技システム100では、スロットマシン1CのメインCPU32が本発明における遊技進行制御手段として作動して、遊技の進行を制御している。そして図18に示すようにメイン処理を開始すると、ゲーム開始にあたって、ステップ81でスタート受付処理を行う。後続のステップ82ではフィギアID読取処理を行い、続くステップ83に進む。フィギアID読取処理では、フィギア設置ユニット11にセットされたフィギア50のフィギアIDをICチップリーダライタ15が読取り、読取られたフィギアIDがICチップリーダライタ15によってメインCPU32に入力される。
【0083】
続くステップ83では、メインCPU32が、通信制御部75に指示し、入力されたフィギアIDを通信処理部76から遊技サーバ20に送信させる。遊技サーバ20では、フィギアIDを受信すると、CPU201が本発明の更新手段として作動し、データ記憶部206に記憶する使用履歴管理ファイルのレコードの生成または更新を行う使用履歴生成更新処理を行う。使用履歴生成更新処理では、CPU201が、送信されたフィギアIDをサーチキーに設定して使用履歴管理ファイルを参照し、該当するレコードの検索を行い、該当するレコードがあれば、そのレコードの使用回数フィールドの数値に“1”を加算する使用回数の更新処理を行う。該当するレコードが無ければ、そのフィギアが初めて使用されたものとしてCPU201が使用回数フィールドの数値を“1”とする新たなレコードを生成する。
【0084】
続くステップ84に進むとスロットマシン1Cで抽選処理が行われ、後続のステップ85に進むと通常ゲーム処理が行われてステップ86に進む。
ステップ86に進むとボーナスゲームの移行条件の成否を判定し、成立していればステップ87に進み、成立していなければメイン処理が終了する。
ステップ87に進むとスロットマシン1DのICチップリーダライタ15が、再度フィギアIDの読取りを行い、読み取られたフィギアIDがメインCPU32に入力され、フィギアIDの入力が有れば、フィギアIDの読取りが行えたとしてステップ88に進む。
【0085】
ステップ88に進むとフィギアID送信処理が行われ、メインCPU32が通信制御部75に指令し、通信処理部76からフィギアIDを遊技サーバ20に送信させる。フィギアIDを受信した遊技サーバ2は、このフィギアIDを検索キーに設定し、データ記憶部206に記憶する使用履歴管理ファイルを参照して該当するレコードを検索し、該当するレコードを検索して使用回数を取得する。この使用回数は、CPU201が前述の更新手段として作動して更新処理した後の回数である。そしてCPU201が、通信制御部205に指示し、取得した使用回数を使用履歴情報として通信処理部204からスロットマシン1Cに送信させる。
【0086】
スロットマシン1Cでは、ステップ89において使用回数を示すデータ(回数データ)を受信するまで待機し、その回数データを受信すると、その回数データを通信処理部75 からメインCPU32に入力して後続のステップ90に進み、告知パターン特定処理が行われる。告知パターン特定処理では、メインCPU32が回数データに基づく使用回数をサーチキーに設定し、ROM34に記憶する告知パターンテーブルを参照して該当する告知パターンを取得する。
後続のステップ91に進むと、ボーナスゲーム告知発光制御処理が行われ、メインCPU32が発光制御手段として作動し、取得した告知パターンに対応するフルカラーLED16の発光制御を行い、後続のボーナスゲーム処理(ステップ91)の後に、メイン処理が終了する。
【0087】
本実施の形態に係る遊技システムによれば、スロットマシン1C以外の構成要素であるフィギア50をライトアップする光の演出により、ゲームの進行状態(通常ゲームにおける図柄のスクロール処理中やボーナスゲームの実行前)を告知しており、光の色や光の点滅といった発光パターンに変化を持たせることで容易に告知演出を多様化できる。
【0088】
以上、各実施の形態に基づき、本発明の遊技機および遊技システムについて説明した。しかし、本発明は以上の実施の形態に限定されない。例えば、上記の実施の形態では、可変表示遊技(スロットゲーム)に係る遊技の進行制御によって行われる遊技を例に説明したが、トランプ画像を表示するカードゲームや麻雀牌画像を表示する麻雀ゲーム等の画像遊技や遊技者の操作に応じてキャラクタ画像が移動する画像遊技等であってもよい。
また、本発明の光源は、フルカラーLED16に限定されず、単色のLEDやハロゲンランプ等であってもよい。
【0089】
また、フィギアIDに基づいて類別されるフィギアの種別(「魔法使い」や「戦士」)に基づいて画像遊技や可変表示遊技の進行状態に応じたフルカラーLED16の発光制御、例えば、フィギア種別が“戦士”であれば、赤色の光を発し、“魔法使い”であれば青色の光を発する等を行うようにしてもよい。
更に、使用履歴情報は使用回数のみに限定されず、例えば、ゲームのメイン処理の開始時と終了時にフィギアIDの読取りを行うとともに、読取りを行った時刻を取得して1回のゲームにおけるフィギアの使用時間を演算し、さらに複数回のゲームでフィギアが使用された時間を累積して使用累積時間として使用履歴管理ファイルに記憶し、使用累積時間に基づいて画像遊技や可変表示遊技の進行状態に応じたフルカラーLED16の発光制御を行うようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技機や遊技サーバにおいて使用履歴情報の管理や更新処理を行っていたが、フィギア50のICチップ53に使用履歴情報を記憶しておき、ICチップリーダライタ15によって適宜に使用履歴情報を書き換えて更新する処理を行うようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、ボーナスゲームへの移行告知のために所定の告知パターンでフルカラーLED16の発光制御を行ったが、ボーナスゲームへ移行しない場合に前述の告知パターンとは異なる告知パターンで発光制御を行う偽告知を行い、遊技者の期待を意図的に裏切ってゲームに対する面白みを増すような演出を行うことも可能である。
また、識別情報や使用履歴情報が遊技用物品に記憶される態様は、非接触型にてデータの読取りが可能なICチップに限定されず、接触型のデータ記憶手段であってもよい。また、メモリ等のデータ記憶手段を設けず、バーコードや2次元コードを印刷したシールを貼付したり、また、遊技用物品に直接に印字したり、刻印するなどして情報記憶機能を有する情報表示部を設けて遊技用物品が識別情報や使用履歴情報を記憶していてもよい。なお、2次元コードは2次元バーコードともいい、例えばQRコード(株式会社デンソーウェーブの登録商標)がある。この2次元コードにはバーコードの数十倍から数百倍のデータをコード化した多量の情報が含まれている。このように情報表示部を設ける場合には、読取手段として前述のICチップリーダライタに代えてバーコードリーダ等を設ける。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明に係る遊技機の第1の実施の形態であるスロットマシンの全体構成を示す斜視図である。
【図2】フィギア設置ユニットの分解斜視図である。
【図3】コントロールパネルの外観構成を示す平面図である
【図4】内部の構成を中心に示すスロットマシンのブロック図である。
【図5】画像制御回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図6】フィギアの一部破断正面図である。
【図7】フィギアをフィギア設置ユニットにセットした状態を示す概略斜視図である。
【図8】スロットゲーム開始から終了までの動作手順を示すフローチャートである。
【図9】フィギア情報読取処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】抽選処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図11】通常ゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図12】ボーナスゲーム告知処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図13】使用履歴管理ファイルの一例を示す図である。
【図14】告知パターンテーブルの一例を示す図である。
【図15】メインディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図16】本発明に係る遊技機の第2の実施の形態であるスロットマシンの全体構成を示す斜視図である。
【図17】本発明の実施の形態に係る遊技システムの概略構成を示すブロック図である。
【図18】遊技システムにおけるスロットゲーム開始から終了までの動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0091】
1A,1B1C・・・スロットマシン、11,19・・・フィギア設置ユニット
12・・・ホルダー部、15・・・ICチップリーダライタ、16・・・フルカラーLED
32・・・メインCPU、50・・・フィギア、53・・・ICチップ
80・・・使用履歴管理ファイル、100・・・遊技システム
20・・・店舗サーバ、201・・・CPU
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技に用いられる遊技画像を用いた画像遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機であって、
自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から前記識別情報を読み取る読取手段と、
該読取手段によって前記識別情報の読取りが行われるように前記遊技用物品を保持するとともに、保持された前記遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、
前記読取手段による前記識別情報の読取りが行えたときに、前記画像遊技の進行状態に応じて前記発光保持手段の発光制御を行う発光制御手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
可変表示される複数の図柄を用いた可変表示遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機であって、
自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から前記識別情報を読み取る読取手段と、
該読取手段によって前記識別情報の読取りが行われるように前記遊技用物品を保持するとともに、保持された前記遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、
前記読取手段による前記識別情報の読取りが行えたときに、前記可変表示遊技の進行状態に応じて前記発光保持手段の発光制御を行う発光制御手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記発光保持手段は、光を発する光源と、前記遊技用物品を保持する保持穴が形成され、前記保持穴の周壁面と前記光源との間に光透過領域が形成されたホルダー部とを有し、
前記発光制御手段は、前記光源の発光制御によって前記発光保持手段の発光制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
【請求項4】
前記発光制御手段は、前記読取手段による読取りが行われた前記識別情報に対応する前記遊技用物品の使用履歴を示す使用履歴情報に基づき、前記発光保持手段の発光制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の遊技機。
【請求項5】
遊技に用いられる遊技画像を用いた画像遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機と、該遊技機に接続される遊技サーバとを有する遊技システムであって、
前記遊技機は、自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から前記識別情報を読み取る読取手段と、該読取手段によって読み取られた識別情報を前記遊技サーバに送信する通信処理手段と、前記読取手段によって前記識別情報の読取りが行われるように前記遊技用物品を保持するとともに、保持された前記遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、前記画像遊技の進行状態に応じて前記発光保持手段の発光制御を行う発光制御手段とを備え、
前記遊技サーバは、前記遊技機から送信される識別情報に対応する前記遊技用物品の使用履歴を示す使用履歴情報を前記遊技機に送信する通信処理手段を備え、
前記遊技機の発光制御手段が、前記遊技サーバから送信される前記使用履歴情報に基づいて前記発光保持手段の発光制御を行うことを特徴とする遊技システム。
【請求項6】
前記遊技サーバは、前記遊技機から送信される識別情報に基づいて、前記使用履歴情報を更新する更新手段を更に備え、
前記遊技サーバの通信処理手段が、前記遊技機から送信される識別情報に対応する前記使用履歴情報として前記更新手段により更新された後の使用履歴情報を前記遊技機に送信することを特徴とする請求項5記載の遊技システム。
【請求項1】
遊技に用いられる遊技画像を用いた画像遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機であって、
自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から前記識別情報を読み取る読取手段と、
該読取手段によって前記識別情報の読取りが行われるように前記遊技用物品を保持するとともに、保持された前記遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、
前記読取手段による前記識別情報の読取りが行えたときに、前記画像遊技の進行状態に応じて前記発光保持手段の発光制御を行う発光制御手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
可変表示される複数の図柄を用いた可変表示遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機であって、
自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から前記識別情報を読み取る読取手段と、
該読取手段によって前記識別情報の読取りが行われるように前記遊技用物品を保持するとともに、保持された前記遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、
前記読取手段による前記識別情報の読取りが行えたときに、前記可変表示遊技の進行状態に応じて前記発光保持手段の発光制御を行う発光制御手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記発光保持手段は、光を発する光源と、前記遊技用物品を保持する保持穴が形成され、前記保持穴の周壁面と前記光源との間に光透過領域が形成されたホルダー部とを有し、
前記発光制御手段は、前記光源の発光制御によって前記発光保持手段の発光制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
【請求項4】
前記発光制御手段は、前記読取手段による読取りが行われた前記識別情報に対応する前記遊技用物品の使用履歴を示す使用履歴情報に基づき、前記発光保持手段の発光制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の遊技機。
【請求項5】
遊技に用いられる遊技画像を用いた画像遊技の進行を制御する遊技進行制御手段を有する遊技機と、該遊技機に接続される遊技サーバとを有する遊技システムであって、
前記遊技機は、自他識別のための識別情報が記憶された遊技用物品から前記識別情報を読み取る読取手段と、該読取手段によって読み取られた識別情報を前記遊技サーバに送信する通信処理手段と、前記読取手段によって前記識別情報の読取りが行われるように前記遊技用物品を保持するとともに、保持された前記遊技用物品に光が照射されるように発光する発光保持手段と、前記画像遊技の進行状態に応じて前記発光保持手段の発光制御を行う発光制御手段とを備え、
前記遊技サーバは、前記遊技機から送信される識別情報に対応する前記遊技用物品の使用履歴を示す使用履歴情報を前記遊技機に送信する通信処理手段を備え、
前記遊技機の発光制御手段が、前記遊技サーバから送信される前記使用履歴情報に基づいて前記発光保持手段の発光制御を行うことを特徴とする遊技システム。
【請求項6】
前記遊技サーバは、前記遊技機から送信される識別情報に基づいて、前記使用履歴情報を更新する更新手段を更に備え、
前記遊技サーバの通信処理手段が、前記遊技機から送信される識別情報に対応する前記使用履歴情報として前記更新手段により更新された後の使用履歴情報を前記遊技機に送信することを特徴とする請求項5記載の遊技システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2006−158886(P2006−158886A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−358890(P2004−358890)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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