説明

遊技機のハーネスクランプ構造

【課題】配線の通過方向に沿った移動を許容し、配線に対する不正行為の早期発見に寄与する。
【解決手段】この遊技機のハーネスクランプ構造は、配線の通過経路を規制するためのハーネスクランプを内部に有する遊技機であって、ハーネスクランプは、遊技機内のいずれかの位置に取り付けるための取付部と、配線を通過させる配線通過部と、を有し、配線通過部の、配線通過方向に直交する直交面内における断面積が、少なくとも配線通過方向に沿った配線の移動を許容する程度に、直交面内における配線の断面積よりも大きくされ、配線通過部の少なくとも一部が透光性を有して、配線通過部を通過する配線が配線通過部の外側から視認可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機のハーネスクランプ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技者に娯楽を提供する遊技機として、外周面に複数種類の図柄が記された複数の回転リールを備え、回転状態の回転リールを遊技者に停止させて図柄を揃えさせる遊技を行うスロットマシンが利用されている。このようなスロットマシンは、六面体の箱状に形成されるとともに、前面が開口された筐体と、この筐体の前面の開口を塞ぐ前扉とを備えたものとなっている。
【0003】
そして、スロットマシンの筐体の内部には、前述の回転リールを有するリールユニット、遊技用のメダルを遊技者に払い出すためのホッパーユニット、並びに、リールユニット及びホッパーユニット等の動作を制御するための制御装置等が収納されている。また、スロットマシンの前扉には、遊技媒体としてのメダルが投入される投入口、並びに、回転リールの回転を開始させるために操作されるスタートスイッチ、及び、回転リールの回転を停止させるために操作されるストップスイッチ等の操作用のスイッチが設けられている。
【0004】
ここで、スロットマシンの前扉としては、遊技場で古い機種から新しい機種への機種変更が、既存のスロットマシンの部品交換で行えるように、前扉を複数の部品に分割し、それらを個々に交換可能としたスロットマシンが知られている。すなわち、前扉は、上端からスタートスイッチ等が設けられた操作部までの部分を構成する上部マスクユニットと、この上部マスクユニットよりも下方の部分を構成する下部マスクユニットとの二つに分割されたものとなっている。これらの上部マスクユニット及び下部マスクユニットの両方の裏面には、長方形の枠状に形成されたベース枠体が接合されている。上部マスクユニット及び下部マスクユニットは、このベース枠体によって相互に連結されたものとなっている。
【0005】
そして、上部マスクユニットには、スタートスイッチやストップスイッチ等のスイッチが取り付けられている前述の操作部に加えて、内部の回転リールを外部に見せるためのリール窓が設けられるとともに、前扉の裏側に設置される液晶表示装置の画面を外部に見せるための画面表示窓が形成された化粧枠体が取り付けられるようになっている。
【0006】
下部マスクユニットには、スロットマシンの機種名入りのパネルが着脱可能に設けられているとともに、ホッパーユニットから払い出されるメダルを受ける受皿が形成されている。ベース枠体には、長方形状の両側に配置されているとともに上下方向に延びる一対の縦材の途中部分同士を連結する補強ステーが設けられている。
【0007】
補強ステーは、裏側に設置される液晶表示装置の重さでベース枠体が変形しないように、ベース枠体の補強を行うものとなっている。具体的には、ベース枠体の裏側に液晶表示装置を設置するにあたり、液晶表示装置をベース枠体の上辺となる横材と補強ステーとの両方に跨らせ、この状態で液晶表示装置がベース枠体に取り付けられるようになっている。これにより、液晶表示装置の重量が補強ステーにも分散され、液晶表示装置の重さでベース枠体が変形することが未然に防止されるようになっている。
【0008】
このようなスロットマシンおいては、機体内部に各種電気部品・各種電子回路基板を備えている。そして、それらが相互に配線(ハーネス)により接続されている。機体内部における配線を結束するものとして、ハーネスクランプが用いられることがある。例えば、特許文献1には、簡単な構造かつ軽量化を図ることができ、配線の損傷を防止し得るとされるハーネスクランプが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開平7−3695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
スロットマシン等の遊技機では、筐体に対し前扉が開閉するように構成されている。例えば、筐体側に配置された回路基板と前扉側に配置された電気部品とを接続する配線は、前扉の開閉時に一定量移動する必要がある。また、配線が接続された電気部品が取り付けられた内部構造品(ユニット)を取り外したり移動したりしてメンテナンスをする場合もあり、そのような場合にも、配線が移動可能である必要がある。
【0011】
しかしながら、ハーネスクランプが配線を結束するものであると、配線が移動できないか、移動量が限定的に制限され、無理に前扉を開閉したり内部構造品を取り外したりすると、配線の切断や部品の一部の破損を招いてしまうおそれがある。また、ハーネスクランプで配線を結束すると、その結束部分が外部から視認困難となってしまうので、その部分の配線に対する不正行為の早期発見が困難になるという問題もある。
【0012】
そこで、本願は、配線の通過経路を規制しつつ配線の通過方向に沿った移動を許容し、配線や部品の破損を防止し得ると共に、配線に対する不正行為の早期発見に寄与することのできる遊技機のハーネスクランプ構造を提供することを例示的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としての遊技機のハーネスクランプ構造は、配線の通過経路を規制するためのハーネスクランプを内部に有する遊技機であって、ハーネスクランプは、遊技機内のいずれかの位置に取り付けるための取付部と、配線を通過させる配線通過部と、を有し、配線通過部の、配線通過方向に直交する直交面内における断面積が、少なくとも配線通過方向に沿った配線の移動を許容する程度に、直交面内における配線の断面積よりも大きくされ、配線通過部の少なくとも一部が透光性を有して、配線通過部を通過する配線が配線通過部の外側から視認可能とされている。
【0014】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、配線の通過経路を規制しつつ配線の通過方向に沿った移動を許容し、配線や部品の破損を防止し得ると共に、配線に対する不正行為の早期発見に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】遊技機を右斜め上方から見た外観斜視図である。
【図2】遊技機を背面側から見た背面図である。
【図3】フロント枠をキャビネットに対して前方開放した状態を示す外観図である。
【図4】把手を説明するための説明図であって、(a)は遊技機の右側面図であり、(b)は、把手の変形例を示す断面図である。
【図5】遊技機の内部構造を示す斜視図である。
【図6】ハーネスクランプの拡大図である。
【図7】遊技機のドアセンサ近傍を示す外観図である。
【図8】遊技機のキャビネットとフロント枠とを閉鎖した状態を示すドアセンサ近傍の断面図である。
【図9】フロント枠を背面側の斜め上方から見た斜視図である。
【図10】遊技機のキャビネット内部に配置されるリール装置の分解斜視図である。
【図11】リールの分解斜視図であって、リール全体を右斜め上方から見た図である。
【図12】リールの分解斜視図であって、リールテープユニットを省略してリールを左斜め後方から見た図である。
【図13】遊技機の補助金庫近傍を拡大して示す部分拡大図である。
【図14】補助金庫を左斜め上方から見た斜視図である。
【図15】遊技機のメイン基板(主制御基板)近傍を拡大して示す部分拡大図である。
【図16】メイン基板ユニットの概略構成を示す分解斜視図である。
【図17】メイン基板ユニットの正面図である。
【図18】遊技機のホッパー近傍を拡大して示す部分拡大図である。
【図19】ホッパーを左後方斜め上から見た外観斜視図である。
【図20】ホッパーの払出部を右前方斜め上から見た外観斜視図であって、一部を分解して示した図である。
【図21】ホッパーの底面図である。
【図22】ホッパーにおける放出口近傍のメダル厚み方向における断面図である。
【図23】遊技機の電源ユニット近傍を拡大して示す部分拡大図である。
【図24】電源ユニットの外観斜視図である。
【図25】(a)は、電源ユニットを右側方から見た側面図であり、(b)は電源ユニットのB−B断面図であり、(c)は電源ユニットのC−C断面図である。
【図26】電源ユニットを上方から見た平面図である。
【図27】遊技機のフロント枠の分解斜視図である。
【図28】フレームを斜め前方から見た外観斜視図である。
【図29】右側のサイドレンズユニットを斜め後方から見た外観斜視図である。
【図30】操作パネルユニットを斜め後方から見た外観斜視図である。
【図31】受皿の一部(右側部分)を斜め後方から見た部分斜視図である。
【図32】上部レンズユニットを斜め後方から見た外観斜視図である。
【図33】フロント枠における操作パネルユニット近傍を分解して示す分解斜視図である。
【図34】フロント枠における受皿ベースプレート近傍を拡大して示す拡大斜視図である。
【図35】操作パネルユニットにおける下マスクユニット近傍の分解斜視図である。
【図36】フロント枠における下部スピーカユニット近傍を分解して示す分解斜視図である。
【図37】上部スピーカユニットを分解して示す分解斜視図である。
【図38】上部スピーカと後方カバーとの取付状態を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【図39】フロント枠における鍵穴近傍を斜視した拡大斜視図である。
【図40】錠前ユニットの概略構成を示す分解図である。
【図41】フレームの右上部近傍を右斜め後方から見た斜視図である。
【図42】シリンダユニットにおける断面図である。
【図43】操作パネルユニットの分解斜視図である。
【図44】ベットボタンユニットの拡大斜視図である。
【図45】ベットボタンユニットの膨出部への取付け状態を示す構造図である。
【図46】ベットボタンユニットを下面側から見た外観斜視図である。
【図47】ベットボタンユニットのユニット本体を省略して上方から見た斜視図である。
【図48】ストップボタンユニットを右斜め後方から見た外観斜視図である。
【図49】センサユニット部分を右斜め前方から見た斜視図である。
【図50】遊技機におけるセレクタユニット近傍の分解斜視図である。
【図51】セレクタユニット内部のメダル通路を示す内部構造図である。
【図52】セレクタユニット取付ブラケットを後方から見た後面図である。
【図53】中央表示基板近傍の分解斜視図である。
【図54】基板ケースの右後方を斜め下方から斜視した斜視図である。
【図55】遊技機の返却通路近傍の分解斜視図である。
【図56】通路部材の外観図である。
【図57】遊技機の操作パネルユニットのフレームへの取付構造を示す断面図である。
【図58】操作パネルユニットにおける膨出部(操作パネル部)近傍の部分斜視図である。
【図59】サイドレンズユニットの内部構造の概略を示す分解斜視図である。
【図60】上部照明ユニットにおけるLED基板、分光プレート、拡散部材の配置を示す配置図である。
【図61】遊技機における中央パネルユニットの分解図である。
【図62】遊技機におけるフレームを右斜め後方から見た斜視図である。
【図63】遊技機における上部レンズユニットの分解図であって、右斜め前方から矢視した図である。
【図64】遊技機における上部レンズユニットの分解図であって、右斜め後方から矢視した図である。
【図65】演出基板部を右斜め後方から見た斜視図である。
【図66】演出基板部の分解斜視図である。
【図67】この遊技機における各種基板及び電気装置の接続の様子を示すブロック構成図である。
【実施するための形態】
【0017】
<A.筐体の構造>
<A−0.全体の概略説明>
本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0018】
図1は、遊技機2を右斜め上方から見た外観斜視図である。遊技機2は、3つのリール11〜13の回転及び停止による遊技を実現する遊技機である。より具体的には、遊技者がメダル投入口4から遊技媒体としてのメダルを投入し、若しくはベットボタン5を押下すると、リール11〜13の回転開始準備完了状態となる。その後、遊技者がスタートレバー3を押下操作すると、リール11〜13が上下方向に回転を開始する。ベットボタン5には、1回の遊技で消費可能な最大枚数のメダルを一度にBETすることができるMAXベットボタン5aと、1枚ずつBETすることができる1枚ベットボタン5bとがあり、これらを総称してベットボタン5と呼ぶこととする。
【0019】
リール11〜13は、その周上に各々複数の装飾図柄が配列されており、遊技機2における左右方向(図1における左右方向)に沿って同軸線上に配置され、その左右方向に延びる回転軸周りに回転する。遊技者が各リール11〜13に対応するストップボタン21〜23を押下すると、所定の停止図柄でリール11〜13が停止する。その停止図柄の組合せによって当り/外れが決定され、当りの場合は、遊技者にとって利益の付与が行われる。利益の付与とは、例えば、ビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)と呼ばれる所定枚数のメダルの払出しやリプレイと呼ばれるメダル投入不要の再遊技等である。外れの場合は、遊技者への利益付与は行われない。
【0020】
実際には、スタートレバー3の押下を起因として、遊技機2内部で複数の役の抽選が行われ、当選態様が決定される。その当選態様に対応する停止図柄の組合せで、リール11〜13が停止する。なお、リール11〜13の上方には、画像や映像による演出を表示する液晶表示装置6も配置されている。
【0021】
遊技機2は、全体形状が略直方体形状を呈する箱状の装置である。具体的には、遊技機2の上下左右及び背面側を覆って前面側が開口するキャビネット7とその前面開口を塞ぐようにキャビネット7の前方に配置されるフロント枠8とで箱形状を形成している。キャビネット7は、木材で構成されて内部が中空とされ、その中空内部に遊技機2の主要構成物の多くを内包している。
【0022】
フロント枠8とキャビネット7とは、通常使用状態においては、錠前ユニットにより施錠され、閉鎖されている。フロント枠8は、キャビネット7に対して左側面7a側において回転可能に軸支されており、鍵穴10に鍵を差し込んで解錠すると、左側面7a側を中心に、前方に向けて開放可能となっている(図3参照)。フロント枠8を前方開放すると、キャビネット7の中空内部にアクセス可能となり、キャビネット7内部のメンテナンスが可能となっている。
【0023】
キャビネット7内部には、装飾図柄の回転/停止による遊技を実現するリール11〜13が配置されている。フロント枠8の正面(前面)側略中央には、透明板8aが配置され、その透明板8aを介してリール11〜13が臨み、停止図柄を遊技者に提示することができるようになっている。
【0024】
透明板8aの上方には、液晶表示装置6が配置されており、その液晶表示装置6の左右両側には上部スピーカが配置されている。透明板8aの下方には、前方に向けて膨出する膨出部8bが形成されており、膨出部8bには、ベットボタン(MAXベットボタン5a、最小ベットボタン5b)5、スタートレバー3、ストップボタン21〜23、メダル投入口4の他に、精算ボタン14、演出ボタンユニット14a、鍵穴10等が配置されている。
【0025】
膨出部8bの下方部分には、意匠等の装飾画像を表示する下パネル15が配置されており、更にその下方には、下部スピーカ88b,88b及び払出しメダルを受ける受皿17が配置されている。そして、それらを囲むように、サイドレンズユニット18、上部レンズユニット19が配置され、遊技機2の前面における電飾による演出を行っている。
【0026】
なお、遊技機2の内部には、多数の構成部品が配置され、また、フロント枠8にも上記に説明したもの以外に多数の構成部品が配置されているが、それらについては、以下各項目において詳細に説明する。
【0027】
<A−1.キャビネット>
図2は、この遊技機2を背面側から見た背面図である。キャビネット7の背面7bは、平板部材であって略長方形を呈している。背面7bには、キャビネット7内部の熱を放熱するために多数の孔が開口形成されている。また、遊技機2外部からの配線を遊技機2内部へと引き入れるための配線孔7eも開口形成されており、この配線孔7eも放熱機能を発揮する。
【0028】
例えば、遊技機2内部の外部集中端子基板と遊技機ホールに設置されたホールコンピュータとを接続する接続配線が、配線孔7eを貫通して配線される。これらの配線孔7eは、パチンコ球が通過できない程度のサイズに形成されている。配線孔7eが円形状である場合は、その直径は、例えばφ11mm未満とされる。配線孔7eが長穴形状である場合は、その対向する長辺と長辺との間隔は、例えば11mm未満とされる。同じ遊技機ホール内に遊技機2とパチンコ機とが設置されている場合であっても、遊技機ホール内で取り扱うパチンコ球が配線孔7eを通過することによる遊技機2内部への侵入を有効に防止することができる。
【0029】
背面7bには、遊技機ホールの島設備によって遊技機2内部のホッパーにメダルを補給するための補給孔7fも開口形成されている。島設備からの補給ホース(不図示)が補給孔7fを貫通して遊技機2内部のホッパー上部へと至るように配置される。島設備によってメダルを補給しない場合は、カバー部材7gが補給孔7fに蓋をするように取り付けられる。したがって、補給孔7fが閉鎖され、パチンコ球の補給孔7fからの遊技機2内部への侵入が防止されるようになっている。
【0030】
図3は、フロント枠8をキャビネット7に対して前方開放した状態を示す外観図であって、遊技機2内部の構成を示している。遊技機2内部には、3つのリール11〜13を有するリール装置(回胴装置)9、ホッパー20、電源ユニット24等が配置されている。キャビネット7の左側面7a及び右側面7cには、把手25が形成されている。把手25は、遊技機2を運搬する際に運搬者が把持するためのもので、親指を除く4本の指が入る程度の大きさに形成された凹部25aを有する。
【0031】
図4は、把手25を説明するための説明図であって、(a)は遊技機2の右側面図である。なお、把手25は、右側面7cと同様に左側面7bにも形成されており、その配置は左右対称である。ここでは、右側面7cにおける把手25のみを説明することとし、左側面7bにおける把手25の説明は省略する。
【0032】
図4(a)に示すように、把手25は、遊技機2の右側面7cにおける略中央やや下方位置に形成されている。把手25の上下方向位置は、運搬者が把手25を把持して遊技機2を持ち上げた際に、適度な高さに持ち上げることができるように設定されている。また、把手25の前後方向における中心軸P1は、右側面7cでの前後方向の中心軸P2(中心軸P2は上面7hにおける中心軸である)に対して、前方(すなわち、図4(a)における左方向)にシフトして形成されている。
【0033】
運搬者が遊技機2を運搬する際、その背面7b側に立ち、両手を把手25に挿入して持ち上げる。ここで、把手25が遊技機2の前方にシフトして配置されているので、遊技機2の上面7h側が運搬者側に傾くような重心パランスとなる。持ち上げたときに、運搬者にとって遊技機2が近づく方向に倒れこんでくるので、バランスが取りやすく、運搬作業が容易となる。
【0034】
把手25の凹部25aは、略直方体形状とされた中空室とされている。その中空の凹部25a内に運搬者が4本の指を掛けて遊技機2を持ち上げる。運搬者の4本の指は、凹部25aの上面25bに掛けられることとなる。したがって、凹部25aの上面25bが、手前側よりも奥側が上方に上がり傾斜する傾斜面とされていれば、持ち易さが一層向上する。
【0035】
このような把手25の変形例を図4(b)に示す。図4(b)は、把手25の変形例を示す断面図である。図4(b)は、遊技機2における前後方向を法線とする平面で切断している。この変形例においては、把手25における凹部25aの上面25bが手前側(すなわち、右側面7cに近い側)で下がり、奥側(すなわち、遊技機2の中心位置に近い側)で上がる傾斜面となっている。したがって、運搬者が指を掛けたとき、上面25bに指がしっかり掛かって持ち易くなり、運搬時の安全性が増す。
【0036】
<A−2.ハーネスクランプ>
図5は、この遊技機2の内部構造を示す斜視図である。図5においては、フロント枠8を省略している。キャビネット7の内面側には、ハーネスクランプ26が配置されている。ハーネスクランプ26は、配線27の通過位置を規制するためのものである。ハーネスクランプ26は、キャビネット7の内面において背面7bと左側面7aとが交差する位置の近傍に配置されており、背面7b及び左側面7aに上下2つのハーネスクランプ26が固定されている。ハーネスクランプ26は、キャビネット7の内面に、例えば、図5に示す取付穴(取付部)を利用してネジにより締結されてもよいし、取付面(取付部)に接着剤又は粘着テープを付して、その接着性又は粘着性により取り付けられてもよい。
【0037】
図6は、ハーネスクランプ26の拡大図である。ハーネスクランプ26は、例えば、アクリル、ポリカーボネート等の透光性を有する樹脂で形成されている。ハーネスクランプ26は、略直方体形状の外形を呈しており、その一部に大きく切り欠かれた切欠部(配線通過部)26aが形成されている。この切欠部26aに、リール装置9内に配置され、中継基板としての機能も有するリール制御基板と、電源ユニット24やホッパー20とを接続する配線27が通過するようになっている。
【0038】
配線27の通過方向に直交する直交面内において、通過する配線27の量(すなわち、その断面積)に比較して切欠部26aの断面積が大きく形成されているので、ハーネスクランプ26は配線27を締め付けずに切欠部26a内で緩く位置決めする。そして、切欠部26a内で、配線27はその配線方向(本実施形態においては、上下方向)に沿って移動することができる。なお、本実施形態においては、切欠部26aとキャビネット7の内面の一部とが協働して配線27を通過させる通過孔を形成しているが、もちろん、ハーネスクランプ26が、一部が切り欠かれた切欠部でなく周囲が閉じた配線通過孔(配線通過部)を有していてもよい。
【0039】
ホッパー20のメンテナンス時に、ホッパー20がパチスロ機2手前側に引き出され、ホッパー20に接続されている配線27が引っ張られることがある。配線27自体は、メンテナンスを考慮して余裕をもった長めの配線長としていても、ハーネスクランプ26が配線27を締め付けて固定していると、配線27が移動できず、ホッパー20が充分に引き出せないという状況になってしまう。
【0040】
このハーネスクランプ26は、配線27を締め付けず、配線の上下移動を許容するので、ホッパー20のメンテナンス性を向上させる。ホッパー20を手前に引き出す際に、配線27が移動できずにホッパー20が充分に引き出せない、という事態を回避することができる。
【0041】
ハーネスクランプ26は、透光性を有しており、望ましくは透明である。したがって、ハーネスクランプ26の切欠部26a内にある配線27を、ハーネスクランプ26を通して視認することができる。配線27に対して不正な改造等が行われても、早期に発見することができる。ひいては、配線に対する不正行為を予防することができる。
【0042】
また配線27にチューブカバーなどの保護手段を施すことで断線予防や配線27の移動をさらにスムーズにさせることも可能である。
【0043】
<A−3.ドアセンサの配線構造>
図7は、この遊技機2のドアセンサ28近傍を示す外観図である。図7においては、ドアセンサ28をキャビネット7から取り外した分解状態を示している。ドアセンサ28は、キャビネット7に対するフロント枠8の開閉状態を検出するためのセンサであって、遊技機2の右上方近傍に配置されている。より具体的には、キャビネット7の内面側における右側面7cと上面7hとが交差する位置の近傍に配置されている。
【0044】
キャビネット7内面側に取付ブラケット29が固定されている。取付ブラケット29は、キャビネット7の内周を補強するための補強フレーム30の一部であってもよく、例えば金属プレートにより構成されている。その取付ブラケット29に形成された取付孔29aに挿入され、図示しない係止フック等により係止されてドアセンサ28が取付ブラケット29に取り付けられている。
【0045】
ドアセンサ28は、例えば、検出片28aを有するスイッチである。その検出片28aは、遊技機2の前後方向に沿って進退する。検出片28aが進出した状態(前方に突出した状態)で、ドアセンサ28はフロント枠8の開放を検出し、退避した状態(後方に押し込まれた状態)で、ドアセンサ28はフロント枠8の閉鎖を検出する。
【0046】
ドアセンサ28とリール装置9内のリール制御基板とは、配線31により接続されている。キャビネット7の右側面7cの内面側には、遊技機外部のホールコンピュータ(不図示)からの配線を中継する外部集中端子基板36が配置されている。外部集中端子基板36は、樹脂製のベース部材37に取り付けられている。ベース部材37は透明又は半透明とされており、外部集中端子基板36の周囲を囲むように配置され、右側面7cの内面側に取り付けられている。
【0047】
ベース部材37の一側面には、配線31を挟持可能なベースリブ37aが突出配置されている。リール制御基板からの配線31は、このベースリブ37aを通過して挟持され、ドアセンサ28へと至っている。
【0048】
配線31の端部にはコネクタ32が取り付けられており、ドアセンサ28と配線31とはコネクタ接続される。このコネクタ32と配線31との接合部分は、透明または半透明な材料で構成された樹脂カバー33で周囲が覆われている。樹脂カバー33は、コネクタ32や配線31に極力密着してその内部への異物の侵入を防止すべく、可撓性を有するビニル素材が望ましい。それにより、コネクタ32、配線31又はその接合部に対する改造等の不正行為を防止することができる。
【0049】
樹脂カバー33は透明または半透明な材料で構成されているので、樹脂カバー33を通して内部のコネクタ32や配線31を容易に視認することができる。万一、樹脂カバー33内でコネクタ32、配線31又はその接合部に対して改造等が行われた場合でも、早期に発見することができる。ひいては、不正行為の予防に寄与する。
【0050】
<A−4.ドアセンサの検出構造>
図8は、この遊技機2のキャビネット7とフロント枠8とを閉鎖した状態を示すドアセンサ28近傍の断面図である。図8は、遊技機2における左右方向を法線とする断面で切断している。図9は、フロント枠8を背面側の斜め上方から見た斜視図である。図9では、遊技機2の右上方近傍を示している。
【0051】
フロント枠8の背面側における右上方近傍位置であって、ドアセンサ28に対応する位置には、受け面35aが形成されている。受け面35aは、フロント枠8の閉鎖状態において、スライド動作するドアセンサ28の検出片28aを受けて押し込むための面であって、フロント枠8側に配置されている。この遊技機2では、フロント枠8の周囲フレームを構成する金属製のフレーム部材35の一部が受け面35aとされている。フレーム部材35の一部が受け面35aとされているので、ドアセンサ28と受け面35aとの前後方向における相互の位置精度が向上している。フロント枠8の閉鎖状態におけるドアセンサ28の閉検出、開放状態におけるドアセンサ28の開検出を高い検出精度で実現することができる。
【0052】
フレーム部材35には、周壁部材34が取り付けられている。周壁部材34は、透光性を有する(望ましくは透明な)樹脂部材である。周壁部材34には、所定高さの周壁34bが立設形成されており、周壁34bが受け面35aの周囲を囲むように位置している。
【0053】
図8に示すように、キャビネット7に対してフロント枠8が閉鎖されると、ドアセンサ28の検出片28aが受け面34aに当接し、更に後方に押し込まれて退避状態となる。このとき、検出片28aの周囲は周壁34bで囲まれており、外部から検出片28aへのアクセスができないようになっている。例えば、キャビネット7とフロント枠8との隙間から不正工具を挿入し、検出片28aに不正アクセスして検出片28aが常に押し込まれている状態(すなわちフロント枠8を開いても遊技機2はフロント枠8が閉じていると認識している状態)にさせようとしても、周壁34bの存在により不正工具の検出片28aへの到達は非常に困難とされている。周壁34bは、受け面34aの全周を囲むように立設形成されることが望ましい。ただし、全周でなくても、キャビネット7とフロント枠8との隙間からの不正アクセスを防止すべく、遊技機2の右側面側から上面側にかけて立設されていれば、一定の不正防止効果を発揮することができる。
【0054】
<B−1.リール装置>
図10は、この遊技機2のキャビネット7内部に配置されるリール装置9の分解斜視図である。リール装置9は、リールユニットベース38、リール11〜13、リール制御基板39、リールランプ基板40を有して大略構成される。なお、図10においては、リール13、リール制御基板39、リールランプ基板40が分解表示されている。
【0055】
リールユニットベース38は、前面が開口された中空構造のユニットであって、樹脂材料で形成されている。その中空内部に3つのリール11〜13を保持しており、リール11〜13が、透明板8aを介して遊技機2の前方側から視認できるようになっている。
【0056】
リールユニットベース38は、キャビネット7内部に固定されたリールブラケット41(図5参照)に載置されて取り付けられている。リール装置9の後面側では、リールユニットベース38後面側下方に突出形成された突起部(不図示)が、リールブラケット41に開口形成された取付孔に挿入されることによって取り付けられている。リール装置9の前面側では、着脱可能な樹脂製のリベット42によって、リールユニットベース38の前面側下方がリールブラケット41に取り付けられている。なお、リベット42は、リールユニットベース38の前面側下方においてリール11〜13、リールユニットベース38、リールブラケット41を共締めしている。
【0057】
リールユニットベース38の上面38aには、リール制御基板39とリールランプ基板40とが取り付けられている。リール制御基板39、リールランプ基板40は、各々透明な基板ケース39a、40aに収納され保護されている。基板ケース39a,40aが透明であるので、基板ケース39a,40aを介して外部からリール制御基板39、リールランプ基板40を容易に視認することができる。したがって、これらの基板39,40に対して改造等の不正行為が行われた場合であっても、容易に早期発見をすることができる。
【0058】
基板ケース39a,40aは、各々2箇所で着脱可能な樹脂製のリベット43によって上面38aに取り付けられている。樹脂製のリベット43は、基板ケース39a,40aに形成された取付孔と上面38aに形成された取付孔とに挿入し、更に頂部43aを押し込むと底部43bが放射方向に拡張して抜けなくなって取付けが完了するようになっている。取付け状態において頂部43aを引き抜くと底部43bが収縮して取外しができるようになっている。
【0059】
リベット43によって、基板ケース39a,40aは上面38aに対して簡単に着脱可能な構造となっている。基板ケース39a、40aを簡単に取り外すことができるので、リール制御基板39やリールランプ基板40の裏面側(下面側)を確認する作業も容易となっている。基板39,40の裏面側に対し不正な改造等が行われた場合であっても、基板ケース39a,40aの取外しにより早期発見をすることができる。なお、リベット43の着脱構造は、リベット42や後述するリベット44においても共通である。
【0060】
リール制御基板39は、内部にリール11〜13を回転駆動する駆動モータのドライバ回路を有している。リール制御基板39は、遊技機2の全体動作を制御するメイン基板(主制御基板)45(図3参照)と接続されており、メイン基板45からの動作制御コマンドに基づいて、リール装置9の動作(駆動モータの回転動作)を制御する。
【0061】
リール制御基板39には、キャビネット7の下方に配置された電源ユニット24からの配線46aがコネクタ46bによって接続されている。また、電源ユニット24の近傍に位置するホッパー20からの配線47aがコネクタ47bによって接続されている。これにより、電源ユニット24からの電力が、リール制御基板39を介してホッパー20に供給されるようになっており、リール制御基板39は、電源供給における中継基板としての機能を発揮している。電源ユニット24からの電力は、リール制御基板39を介してメイン制御基板45へも供給されている。
【0062】
リールランプ基板40は、各リール11〜13内に配置されたバックランプ48の点灯及び消灯に用いるための中継基板である。リールランプ基板40は、各リール11〜13内のバックランプ48に接続され、かつ、遊技機2の各種演出制御を実行するサブ基板(演出制御基板)49(図3参照)にも接続されており、サブ基板49からの演出制御コマンドに基づくバックランプ48の点灯・消灯を実現する。
【0063】
リール11〜13は、遊技者に呈示する図柄を回転・停止させるためのものである。リール11〜13は、リールユニットベース38の中空内部に、リベット43,44によって着脱可能に取り付けられている。容易に脱着できるリベット43,44によってリール11〜13がリールユニットベース38に取り付けられているので、メンテナンス等の際の取外しが容易である。リール11〜13は、左右方向に並んで配列されている。左右方向に延びる回転軸Xを同軸として、3つのリール11〜13におけるリールテープユニット54が回転可能とされている。
【0064】
図10においては、リール11〜13のうち、リール13のみを前方に分解図示している。3つのリール11〜13は、略同様の構造を有しているので、以下、リール13についてのみ説明し、リール11,12についての説明を省略する。図11及び図12は、リール13の分解斜視図である。図10は、リール13全体を右斜め上方から見た図であり、図11は、リールテープユニット54を省略してリール13を左斜め後方(駆動モータ51側)から見た図である。
【0065】
リール13は、リールベース50、駆動モータ51、回転センサ52、バックランプユニット53、リールテープユニット54を有して大略構成されている。リールベース50は、リール13をリールユニットベース38に取り付けるためのベース部材であり、樹脂製の略平板状部材である。リールベース50の上下2箇所には取付孔50aが開口形成されており、この取付孔50aにリベット43,44を貫通させてリールベース50が前方からリールユニットベース38の中空内部に取り付けられる。
【0066】
リールベース50には、駆動モータ51、回転センサ52、バックランプユニット53が取り付けられている。駆動モータ51は、リールテープユニット54を回転駆動するためのモータである。
【0067】
この遊技機2においては駆動モータ51として、バイポーラ型のステッピングモータが用いられている。バイポーラ型のステッピングモータを用いることにより、高い駆動トルク、円滑な回転、高い停止位置精度、確実な停止保持等の機能を実現している。リールテープユニット54の停止時に発生する駆動モータ(バイポーラ型ステッピングモータ)51内のスイッチ切替動作に対して一旦励磁をかけることで貫通電流を防止している。それにより、スムーズなリール停止動作とモータ破損の防止とを実現している。
【0068】
駆動モータ51のモータ軸51aには、リールテープユニット54がキー及びキー溝を用いて固定取付けされており、リールテープユニット54は、モータ軸51aと同期回転するようになっている。リールテープユニット54は、取付けリング55、補助リング56、リールテープ57を有している。
【0069】
取付けリング55は、モータ軸51aに取り付けるためのリング部材であって、回転中心近傍に位置する取付部55aから放射状に延びる複数の支持部55bが、円環部55cを保持するように構成されている。取付部55aには、モータ軸51aを貫通させる貫通孔とモータ軸51a側のキーを挿入するためのキー溝55fとが形成されている。
【0070】
円環部55cには、その外周面に沿ってリールテープ57が貼付される。リールテープ57は、展開すると縦長の長方形状を呈する透明又は半透明のフィルムであって、その周面57aには、複数の装飾図柄が配列されている。装飾図柄は、例えば、「7」や「チェリー」や「ベル」を示す図柄である。3つのリール11〜13が遊技者に向けて停止表示した装飾図柄の組合せによって、当たり/外れが決定されるようになっている。
【0071】
円環部55cの外周面に沿うように、リールテープ57が円環状に貼付される。リールテープ57の長辺の長さは、円環部55cの外周面の周長と略一致している。円環部55cは、リールテープ57の左側辺側に貼付される。円環部55cの外周面には、図11に部分拡大図を示すように、基準マーク55dが刻印されている。基準マーク55dは、例えば、左右方向に沿った3つの線で表現されたマークである。リールテープ57を貼付する際、その先端位置(後端位置も略同一である)を基準マーク55dの位置に合わせて貼付する。
【0072】
取付けリング55の支持部55bには、回転センサ52によって検出するための検出片55eが突出形成されている。検出片55eは、取付けリング55の1回転で回転センサ52により1回検出されるようになっている。検出片55eと基準マーク55dとの位置関係が予め分かっているので、駆動モータ51を回転駆動したときに、リールテープ57の先端位置がどこにあるかを把握することができる。したがって、検出片55e、基準マーク55dの位置に基づいて、正確に所望の装飾図柄を停止表示することができる。
【0073】
回転センサ52は、図12に示すように、リールベース50の左側面側に突出形成された膨出部50b上に取り付けられている。膨出部50bには複数の取付孔50cが形成され、回転センサ52には、その取付孔50cに対応する位置に複数の取付フック52aが形成されている。取付フック52aを取付孔50cに係止することにより、簡単に回転センサ52を膨出部50bにワンタッチで取り付けることができる。また、取付フック52aは、簡単に解除可能とされているので、メンテナンス時等においては、回転センサ52を膨出部50bからワンタッチで取り外すことができる。
【0074】
なお、基準マーク55dは、取付けリング55にのみ刻印されており、対面側の補助リング56には刻印されていない。検出片55eが形成された取付けリング55に基準マーク55dが一体的に刻印されているので、検出片55eと基準マーク55dとの高い位置精度、ひいては、検出片55eとリールテープ57先端との高い位置精度が実現され、装飾図柄の停止位置精度の向上に寄与している。
【0075】
リールテープ57の右側辺側には、補助リング56の円環部56aが貼付されている。補助リング56は、取付けリング55と共にリールテープ57を保持するための部材であるが、補助リング56には、取付部55aや支持部55bに相当する部分がなく、円環形状の円環部56aのみで構成されている。したがって、補助リング56は、貼付されたリールテープ57の回転によって連れ回りすることとなる。取付部55aや支持部55bに相当する部分がなく、簡易な構成とされているので、補助リング56を軽量かつ低コストに構成することができる。
【0076】
リールベース50の左側面には、バックランプユニット53が取り付けられている。バックランプユニット53は、リールテープ57の円環内部であって、遊技者に呈示する装飾図柄の後方に位置するように配置され、リールテープ57上の装飾図柄を後方から照明する。バックランプユニット53の前面側は、隔壁53aにより複数(例えば、6個)の隔室に分割され、各隔室内に各々バックランプ48が配置されている。バックランプ48は、例えばLEDである。各リール11〜13のバックランプ48は、配線によりリールランプ基板40に接続されている。
【0077】
図12に示すように、バックランプユニット53の右側部は、取付部53bとされ、その取付部53bに複数の取付孔53cが開口形成されている。リールベース50の左側面には、取付孔53cに対応する位置に取付フック50dが形成されている。この取付フック50dを取付孔53cに係止することにより、簡単にバックランプユニット53をリールベース50にワンタッチで取り付けることができる。このとき、リールベース50の左側面に突出形成された位置決めピン50eが取付部53bに開口形成された位置決め孔53dに挿入され、バックランプユニット53の位置精度向上が図られている。また、回転センサ52と同様に、取付フック50dは、簡単に解除可能とされているので、メンテナンス時等においては、バックランプユニット53をリールベース50からワンタッチで取り外すことができる。
【0078】
<C−1.補助金庫>
図13は、この遊技機2の補助金庫58近傍を拡大して示す部分拡大図である。補助金庫58は、ホッパー20から溢れたメダルを受け入れて貯留するための箱状部材である。補助金庫58は、キャビネット7内部の、遊技機2の右下方近傍であって、ホッパー20の右方に隣接して配置され、キャビネット7の底板7j上に載置されている。
【0079】
補助金庫58は、ホッパー20の漏出口20a(図5参照)から溢れたメダルを上面開口58aから箱部材58b内部に受け入れて貯留する。図14は、補助金庫58を左斜め上方から見た斜視図である。筐体58bは、略四角筒形状を呈する樹脂部材であって、周囲四方を囲むような形状とされている。上面開口58aと共に、底面側にも排出開口58cが大きく開口形成されている。
【0080】
排出開口58cは、遊技機ホールの島設備がメダルの自動回収システムを有する場合に使用するための開口である。島設備側のメダル回収経路に向けて、排出開口58cからメダルが落下するようになっている。その場合は、キャビネット7の底板7jにも、排出開口58cに対応する位置にメダル落下のための開口(不図示)が形成される。
【0081】
島設備がメダル自動回収システムを有さない場合は、排出開口58cが複数(この遊技機2においては、3枚)の底板58dによって閉鎖される。底板58dは、例えば、アルミ又はステンレス等の金属板である。3枚の底板58dによって排出開口58cを閉鎖するので、上面開口58aから受け入れたメダルは、下方に排出されず、補助金庫58内に貯留される。
【0082】
筐体58bの底面近傍には、各底板58dに対応してフック58eが形成され、底板58dを係止するようになっている。底板58dは、フック58eに係止されることにより、容易に筐体58bの底面から脱落しないようになっている。
【0083】
なお、排出開口58cを使用する場合は、フック58eを解除して底板58dを筐体58bの底面から取り外す。図14に示すように、筐体58bの、例えば左外側面58fに、取り外した3枚の底板58dを収納するための収納部58gが設けられていてもよい。3枚の底板58dを収納部58gに収納することができるので、底板58dの紛失防止に寄与する。
【0084】
<D−1.メイン基板>
図15は、この遊技機2のメイン基板(主制御基板)45近傍を拡大して示す部分拡大図である。メイン基板45は、この遊技機2の全体の動作を制御するための電子回路基板である。
【0085】
キャビネット7内部の上面7hに近い位置において、キャビネット7の背面7bにメイン基板ユニット59が取り付けられている。図16は、メイン基板ユニット59の概略構成を示す分解斜視図である。図17は、メイン基板ユニット59の正面図である。メイン基板ユニット59は、取付ベース60、基板ケース61、メイン基板45、スイッチボックス62を有して大略構成される。基板ケース61は、本体ケース61aと蓋ケース61bとを有して構成され、本体ケース61aと蓋ケース61bとにメイン基板45が収容されるようになっている。
【0086】
取付ベース60は、基板ケース61を背面7bに取り付けるための大略盤状とされた部材である。取付ベース60は、透明又は半透明の樹脂材料で形成され、基板ケース61を保持する保持面(基板ケース保持面)60a、スイッチボックス62を受け入れる保持面(スイッチボックス保持面)60bとを有している。
【0087】
保持面60aには、基板ケース61を保持した際に基板ケース61によって覆われる位置に、取付ベース60を背面7bにネジで取り付けるための取付孔60cが形成されている。保持面60aに保持した基板ケース61を係止する係止フック60dが保持面60a近傍に配置されている。保持面60bの近傍にも、保持面60bに保持したスイッチボックス62を係止する係止フック60gが配置されている。
【0088】
保持面60aには、本体カシメ部60eが2箇所配置されている。この本体カシメ部60eにカシメ部材60fが挿入されて、基板ケース61が保持面60aに保持されると、基板ケース61側の本体カシメ部と係合され、保持面60aからの基板ケース61の取外しが実質的に不可能とされる(又は、取り外した際に、一部が破壊されてその痕跡が残存する)。
【0089】
基板ケース61は、本体ケース61aと蓋ケース61bとが回転軸部61cを中心に回転することにより開閉可能に構成されている。本体ケース61a及び蓋ケース61bは、共に透明又は半透明の樹脂材料で形成されており、内部に収容するメイン基板45が基板ケース61外部から容易に視認可能となっている。したがって、メイン基板45への改造等の不正行為の早期発見に寄与している。
【0090】
本体ケース61aには、取付ベース60の本体カシメ部60eと係合される本体カシメ部61dが本体カシメ部60eに対応する位置に2箇所配置されている。その結果、基板ケース61と取付ベース60とを2回カシメることが可能となっている。その結果、1箇所の本体カシメ部(60e,61d)を破壊して基板ケース61を取付ベース60から1回取り外しても、もう1箇所の本体カシメ部(60e,61d)によって基板ケース61を取付ベース60にカシメることができる。
【0091】
本体ケース61aと蓋ケース61bとは、ケースカシメ部61fによって相互にカシメ係合されるようになっている。ケースカシメ部61fを破壊しないと本体ケース61aと蓋ケース61bとを開放することができないようになっているので、メイン基板45に不正アクセスした場合にその痕跡が確実に残存するようになっている。
【0092】
また、本体ケース61aと蓋ケース61bとには、シール貼付面61eが形成されている。本体ケース61a側のシール貼付面61eと蓋ケース61b側のシール貼付面61eとは、両ケース61a,61bが閉鎖した状態で面一となるように形成され、この閉鎖状態で両ケースのシール貼付面61eに跨るように封印シール(不図示)が貼付されるようになっている。
【0093】
更に、そのシール貼付面61eを覆うように、封印カバー61gが取り付けられるようになっている。封印カバー61gは、封印シールを保護するためのもので、不用意な封印シールの破損を防止する。封印カバー61gは透明又は半透明の樹脂材料で形成され、取付状態で、外部から封印シールの破損状態が視認可能となっている。
【0094】
本体ケース61aと蓋ケース61bとを解放する際には、封印カバー61gを取外し、封印シールを破損する必要がある。そのため、封印シールの破損状態を確認すれば、本体ケース61aと蓋ケース61bとが開放されたか否か、すなわち、メイン基板45への不正アクセスがあったか否かを容易に確認することができる。
【0095】
なお、封印シールは、所定の情報部を有することが望ましい。その情報部には、遊技機2やメイン基板45等の管理番号等の情報が含まれていてもよい。情報部は、例えば、封印シールに印刷されたバーコード等であってもよいが、RFID等のICを用いた情報記憶装置が封印シール内に埋めこまれていてもよい。
【0096】
メイン基板45は、この遊技機2の全体動作を制御するための電子回路基板であって、電源ユニット24、サブ制御基板49、リール制御基板39等と配線接続されている。メイン基板45の表面には、打止有無スイッチ45aや、遊技機2の遊技状態(例えば、パチスロ機における当選確率を設定する設定値)を設定するための設定値表示LED45b等が実装されている。打止有無スイッチ45aは、所定の契機に基づき打止を発生させるか否かを設定するためのスイッチである。設定値表示LED45bは、後述する設定値変更処理時に、遊技機2の設定値(例えば、“1”〜“6”)を表示するための表示器である。
【0097】
メイン基板45には、メイン基板45の型番等の文字情報45cが表示されている。この文字情報45cは、エッチング処理等によって作成されてもよいが、この遊技機2においては、文字情報45cはレーザーマーキングによって刻印されている。
【0098】
スイッチボックス62は、略直方体形状のスイッチユニットである。スイッチボックス62は、前面に開閉ドア62aを有しており、内部のスイッチ等が不用意に押されてしまうのを防止している。その開閉ドア62aの開閉状態は、開閉センサ62bによって検出されるようになっている。
【0099】
スイッチボックス62は、設定値変更キー62cとリセットスイッチ62dとを有している。遊技機2の設定値変更処理時に、設定値変更キー62cの鍵穴に変更用鍵を挿し込み回転させると、遊技機2は設定値変更処理モードとなる。この設定値変更処理モードにおいて、リセットスイッチ62dを押すごとに、設定値が変更できるようになっている。変更された設定値は、設定値表示LED45bにて表示される。
【0100】
リセットスイッチ62dは、遊技機2に何らかのエラーが発生した場合に、そのエラー状態を解除(通常状態への復帰)するためのエラー解除スイッチである。上述したように、リセットスイッチ62dは、設定値変更処理時においては、設定値変更スイッチとしても兼用される。スイッチボックス62の開閉センサ62b、設定値変更キー62c、リセットスイッチ62dは、ハーネス及びコネクタ(不図示)を介してメイン基板45へと接続されている。
【0101】
<E−1.ホッパー>
図18は、この遊技機2のホッパー20近傍を拡大して示す部分拡大図である。ホッパー20は、メダル投入口4から投入されたメダルを受け入れる機能、受け入れたメダルを貯留する機能、遊技状況に応じてメダルを計数しつつ払い出す機能を有している。ホッパー20は、キャビネット7内部におけるリール装置9の下方に位置し、底板7j上に載置されている。
【0102】
図19は、ホッパー20を左後方斜め上から見た外観斜視図である。ホッパー20は、貯留タンク20bと払出部20cとを有しており、払出部20cの上方に貯留タンク20bが取り付けられている。
【0103】
貯留タンク20bは、メダルを貯留する機能を発揮する。貯留タンク20bの中空内部には、遊技者が投入したメダルが貯留される。貯留タンク20bの周壁の一部には、メダル導入部20dが形成されている。メダル導入部20dは、メダル投入口4から投入されたメダルを受け入れる機能を発揮する部分であって、周囲の上縁よりも一段低く形成されている。メダル投入口4から遊技者によって投入されたメダルは、このメダル導入部20dを介して貯留タンク20b内に貯留される。
【0104】
貯留タンク20bの周壁の一部には、漏出口20aも開口形成されている。この漏出口20aは、貯留タンク20bから溢れたメダルを補助金庫58へと導くための開口である。貯留タンク20b内には、タンク内のメダルを漏出口20aへとスムーズに導くための漏出経路20fも配置されている。
【0105】
図20は、ホッパー20の払出部20cを右前方斜め上から見た外観斜視図であって、一部を分解して示した図である。払出部20cは、メダルを計数しつつ払い出す機能を発揮する。払出部20cは、払出しモータ72(図21参照)や計数センサ68等の機構部品を収容する収容体20hと払出しモータ72により回転駆動される回転板20jとを有している。
【0106】
収容体20hには、コネクタ63が配置されている(図19)。払出しモータ72や計数センサ68等の電気部品は、コネクタ63及び配線47aによってリール制御基板39のコネクタ47bを中継し、最終的にメイン基板45へと接続されている。配線47aは、コネクタ63によって着脱可能にホッパー20の収容体20hに接続される。したがって、ホッパー20のメンテナンス時等に、容易にホッパー20から配線47aを取り外すことができる。
【0107】
回転板20jは、収容体20hの傾斜上面20kに沿って配置され、貯留タンク20bの下方に位置している。回転板20jには、周上に複数の保持穴20mが形成されており、この保持穴20m内にメダルが1枚ずつ保持されるようになっている。
【0108】
所定の遊技状況に基づきメダルの払出しを行う場合には、払出しモータ72の駆動により回転板20jが回転する。そうすると貯留タンク20bに貯留されたメダルが、1枚ずつ保持穴20m内に保持される。保持穴20mに保持されたメダルは、放出口20nにおいて外側に押し出される。
【0109】
放出口20nには、メダルの厚み方向への不用意な移動を規制して、メダルを前方へと円滑に排出させるための押え板64と、放出口20nにおけるメダル受け面20rと押え板64とのメダル厚み方向における間隙を所定間隙に保持するためのスペーサ65とが配置されている。更に、放出口20nにおいては、固定片20pと移動片20qとがメダルの直径より狭い間隔で配置され、移動片20qが固定片20pとの間隔を広げる方向に移動可能とされている。放出口20nにおいて外側に押し出されたメダルは、固定片20pと移動片20qとの隙間に押し入り、固定片20pと移動片20qとの間隔を押し広げながら移動片20qを移動させる。
【0110】
移動片20qは、バネ等の付勢部材により固定片20pとの間隔を狭める方向に付勢されている。その付勢力によってメダルは放出口20nからホッパー20外部へと放出され、遊技機2の受皿17へと排出される。この移動片20qの移動動作が計数センサ68によって検出され、払出枚数が計数されるようになっている。
【0111】
図21は、ホッパー20の底面図である。収容体20hの底面側に、2つの計数センサ68(68a,68b)及び検出片67が配置されている。計数センサ68は、例えば遮光センサである。検出片67は、中心軸66を中心に揺動可能となっており、中心軸66からずれた位置69に移動片20qが取り付けられている。
【0112】
メダルの払出しが無い場合(すなわち、初期状態)、検出片67は、2つの計数センサ68のうち一方(例えば、計数センサ68a)のみを遮光し、他方(例えば、計数センサ68b)は透光状態となる。メダルの払出しに伴い移動片20qが移動すると、検出片67が2つの計数センサ68のうち他方(例えば、計数センサ68b)のみを遮光し、一方(例えば、計数センサ68a)は透光状態となる。
【0113】
初期状態において、2つの計数センサ68a,68bのうち一方が遮光状態で、他方が透光状態となる。また、払出しに際して移動片20qが移動した状態においても、2つの計数センサ68a,68bのうち他方のみが遮光状態で、一方が透光状態となる。いずれの場合においても、2つの計数センサ68a,68bの出力信号は、一方(又は他方)がLowとなり、他方(又は一方)がHighとなる。
【0114】
例えば、不正な電波を用いてセンサの誤検出を誘発する不正行為が行われると、1つの計数センサ68a,68bの出力信号は、両者ともHigh(又は両者ともLow)となる。したがって、このホッパー20では、電波による不正行為を迅速かつ確実に検知することができる。
【0115】
図22は、このホッパー20における放出口20n近傍のメダル厚み方向における断面図である。回転板20j側から送り出されたメダルMは、固定片20p及び移動片20qによって弾き出されて受皿17側へと払い出される。
【0116】
放出口20nにおけるメダル受け面20rは、支持面70と傾斜面71とを有して構成されている。傾斜面71は、金属等の導電性材料で構成されて接地されており、メダルMが接触することによりメダルMの帯電除去が可能となっている。傾斜面71は、根元部71aで支持面70よりも低くなり、先端部71bが根元部71aよりも高くなるように傾斜している。
【0117】
押え板64は少なくともメダル厚み以上の間隙をあけてメダル受け面20rの上方に配置されており、その間隙にメダルMの通過を許容している。押え板64も金属等の導電性材料で構成されて接地されており、メダルMの接触によりメダルMの帯電除去が可能となっている。
【0118】
固定片20p及び移動片20qによって弾き出されたメダルMは、支持面70から傾斜面71へと送り出される。このとき、根元部71aが支持面70よりも低くなっているので、メダルMは、引っかかることなく傾斜面71へと移動する。傾斜面71は、根元部71aから先端部71bに向けて上がり方向に傾斜しているので、傾斜面71へと至ったメダルMは、傾斜面71から押え板64方向への外力を受ける。その結果、メダルMは、その排出速度によっては押え板64に接触する。
【0119】
メダルMの払出しの際、メダルMは少なくとも傾斜面71に接触することによって帯電除去される。そして、傾斜面71から受ける外力によって、更に押え板64にも接触して帯電除去されることがある。また、メダルMは、押え板64のみに接触して帯電除去されることもある。放出口20nに傾斜面71を配置することにより、スムーズな払出しと確実な帯電除去を実現することができる。
【0120】
<F−1.電源ユニット>
図23は、この遊技機2の電源ユニット24近傍を拡大して示す部分拡大図である。電源ユニット24は、この遊技機2の各部に直流電源を供給するためのユニットである、電源ユニット24は、遊技機2のキャビネット7内部における左下方近傍であって、ホッパー20の左方側に配置され、キャビネット7の底板7j上に載置されている。
【0121】
この電源ユニット24の前面には、開閉可能な前面扉24aが設けられ、その扉内にオンオフスイッチ(不図示)が配置されている。電源ユニット24は、電源のオンオフ機能を有しているが、リセットスイッチ、打止め有無スイッチ、設定値変更キー等の調整機能を有していない。したがって、この電源ユニット24は汎用性が高く、他の様々な機種にも共通使用することができる。
【0122】
電源ユニット24の前面には、入力エラー表示LED73a、24V表示LED73b、12V表示LED73c、12V−S表示LED73dが配置されている。これらの表示LED73a〜73dは、遊技機2の各部への正常な電源供給の有無を表示するLEDである。正常に電源供給されている場合には、入力エラー表示LED73aのみが消灯し、その他のLED73b〜73dは点灯する。
【0123】
入力エラー表示LED73aは、電源ユニット24に、適切な電源が供給されている場合に消灯し、電源供給に異常がある場合に点灯する。24V表示LED73bは、電源ユニット24で24Vの直流電源が正常に生成されている場合に点灯し、異常がある場合に消灯する。12V表示LED73cは、メイン基板45に12Vの直流電源が正常に供給されている場合に点灯し、異常がある場合に消灯する。12V−S表示LED73dは、サブ基板49に12Vの直流電源が正常に供給されている場合に点灯し、異常がある場合に消灯する。
【0124】
電源ユニット24は、底面を除く全体が樹脂の電源ケース74で覆われており、その内部の電源基板76や各種電子部品が保護されている。電源ケース74は透明又は半透明とされており、電源ユニット24に対して改造等の不正行為が行われた場合の早期発見に寄与している。
【0125】
図24は、電源ユニット24の外観斜視図である。図24においては、電源ユニット24を左前方斜め下から見ている。電源ユニット24の底板24cは、金属板で構成されており、この底板24cが電源ユニット24内部の電源基板76のアースに接続されている。底板24cは、電源ケース74よりも前方に突出しており、その突出部分に取付孔24dが形成されている。取付孔24dは、電源ユニット24をキャビネット7の金属フレームにネジ止めするためのネジ孔である。
【0126】
取付孔24dが、電源ケース74の外部に露出するように配置されているので、キャビネット7の金属フレームとのアース接続を容易に着脱することができ、メンテナンス性が向上している。また、電源基板76のアースは、比較的大面積の底板24cを介してキャビネット7の金属フレームに接地される。接地の安定性が高く、ノイズ低減に寄与している。
【0127】
底板24cには、部分的に切り起こされたフィン24eが多数形成されている。このフィン24eにより、電源ケース74内部と外部との空気の流通が可能となり、放熱が容易となる。また、電源ケース74の背面側にも多数の空気孔(不図示)が開口形成されており、電源ケース74内の冷却に寄与している。
【0128】
図25(a)は、電源ユニット24を右側方から見た側面図であり、(b)はB−B断面図であり、(c)はC−C断面図である。図26は、電源ユニット24を上方から見た平面図である。電源ユニット24は、電源ケース74内部に電源基板76を有しており、電源基板76上に大型コネクタ24bが実装配置されている。この大型コネクタ24bには配線46aが接続され、リール制御基板のコネクタ46bを介してメイン基板45やサブ基板49に電力が供給されている。
【0129】
大型コネクタ24bは、平面視略長方形状を呈しており、電源ケース74の上面74aから露出している。電源ケース74は、2つのケース(74L,74R)が電源基板76を内部に収容し、左右から合わさるように締結されて構成されている。電源ケース74の上面74aには、大型コネクタ24bの長方形外周形状に沿うように略長方形状のコネクタ孔74bが開口形成されている。コネクタ孔74bの開口形状と大型コネクタ24bの平面視形状とが略同形状とされており、大型コネクタ24bとコネクタ孔74bとの隙間が非常に狭くなるように構成されている。したがって、この隙間から電源ケース74内への不正アクセスが有効に防止されている。
【0130】
また、コネクタ孔74bの右側における電源ケース74には、凹部74cが形成されている。この凹部74cは、大型コネクタ24bの側面に沿うように配置されており、大型コネクタ24bの右方向への移動を規制しつつ補強している。大型コネクタ24bへ配線46aをコネクタ接続する際に大きな外力が加わっても、大型コネクタ24bの右方向への不用意な移動は殆どない。大型コネクタ24bが右方向から凹部74cによって支持されているので、右方向への不用意な移動に起因する大型コネクタ24b又はその周囲の破損が有効に予防されている。
【0131】
電源ケース74を構成する2つのケース(74L,74R)は、複数箇所(この遊技機2では4箇所)のネジ75で相互に締結されている。そのネジ75は、電源ユニット24の左側から右方向へと両ケース(74L,74R)を締結しており、ネジ頭がケース74L側、すなわち、左側面74d側に位置している。電源ユニット24は、電源ケース74の左側面74dがキャビネット7の左側面7kと近接して配置された状態で、遊技機2内部に取り付けられる。したがって、遊技機2に電源ユニット24を取り付けた状態で、ネジ75のネジ頭にドライバの先端を差し込むことができず、この状態でネジ75の取外しは殆ど不可能とされている。
【0132】
ケース74Lには、ネジ75に対応する位置にそれぞれザグリ部77Lが凹状形成されており、ネジ頭がそのザグリ部77L内に陥入するようになっている。したがって、左側面74dからネジ頭が出っ張ってしまうことのないように構成されている。また、ネジ75に各々対応する位置には、ケース74R側にもザグリ部77Rが凹状形成されている。したがって、ネジ75の先端部が電源ケース74の右側面74eから突出してしまうことのないように構成されている。なお、ケース74Rが樹脂ケースであるので、締結強度確保のためにネジ75とケース74Rとの螺合長はケースが金属の場合に比較して長く(例えば、1cm以上)確保されている。
【0133】
<G−1.フロント枠全体構造>
図27は、この遊技機2のフロント枠8の分解斜視図である。フロント枠8は、フレーム80に対して透明板8a、左右のサイドレンズユニット18、上部レンズユニット19、操作パネルユニット83、中央パネルユニット84、受皿17が前方から取り付けられて大略構成されている。図27では、中央パネルユニット84以外をフレーム80に対して分解して示している。
【0134】
図28は、フレーム80を斜め前方から見た外観斜視図である。フレーム80は、外形が正面視略長方形状を呈しており、後方側に配置された金属製のフレーム部材(金属フレーム)35とその前方に配置された樹脂製の樹脂フレーム35bとを有している。フレーム80は、最上方に位置する上部レンズユニット取付部80a、その下方に位置する中央パネル取付部80b、その下方に位置する操作パネル取付部80c、最下方に位置する受皿取付部80dを有している。フレーム80における中央パネル取付部80bの上下には、左右に延びてフレーム80を補強する補強梁部81、82が各々配置されている。
【0135】
透明板8aは、アクリル、ポリカーボネート等の透明樹脂で形成された正面視略長方形状の平板部材であって、リール11〜13を遊技機2外部から視認可能としつつ、遊技機2内部へのアクセスを防止する機能を有する。透明板8aは、中央パネルユニット84の左右両側に2箇所ずつ、合計4箇所に形成された取付フック84aに係止されて取り付けられるようになっている。
【0136】
フレーム80に対する各ユニットの取付手順は、まずフレーム80の中央パネル取付部80bに対し中央パネルユニット84を後方からネジで締結し、その中央パネルユニット84の取付フック84aに透明板8aを前方から係止する。その後、左右のサイドレンズユニット18をフレーム80に対して前方から取り付け、操作パネルユニット83を操作パネル取付部80cに前方から取り付ける。そして、受皿17を受皿取付部80dに前方から取り付け、上部レンズユニット19を上部レンズユニット取付部80aに前方から取り付ける。
【0137】
フレーム80の前面側を、透明板8a、上部レンズユニット19、サイドレンズユニット18、操作パネルユニット83、受皿17が覆うように取り付けられており、各部の隙間が狭くなるように構成されている。したがって、遊技者側(前面側)から遊技機2内部へのアクセスは困難とされている。
【0138】
図29は、右側のサイドレンズユニット18を斜め後方から見た外観斜視図である。左側のサイドレンズユニット18については、右側のものと左右対称の構造をしており、取付方法も略同様であるので、説明を省略する。
【0139】
サイドレンズユニット18の側面18a,18bは、後方に向けて延長されており、その結果サイドレンズユニット18の後面側の水平断面は、大略コ字状となっている。サイドレンズユニット18の側面18a,18b及び後面で囲まれたコ字状部分を内面と称することとする。
【0140】
サイドレンズユニット18の内面における上部近傍には、上面18c側と側面18a側とに各々フック18dが形成されている。そして、サイドレンズユニット18の底面18eには、下方に突出する係止片18fが形成されている。更に、サイドレンズユニット18の後面には、後方に向けて突出する複数のボス18gが配置されている。
【0141】
係止片18fをフレーム80における係止孔80eに上方から挿入し、フック18dをフレーム80の上側頂部近傍に配置された2箇所のフック80fに前方から係合させることで、サイドレンズユニット18をフレーム80に対し仮固定することができる。その後、フレーム80の後方から、複数のボス18gに形成されたネジ穴に、フレーム80を介してネジを螺合することにより、フレーム80に対するサイドレンズユニット18の取付けが完了する。
【0142】
図30は、操作パネルユニット83を斜め後方から見た外観斜視図である。操作パネルユニット83の左右側面83aには、後方に向けて突出するフック83bが形成されている。また、操作パネルユニット83の後面側には、後方に向けて突出する複数のボス83cが配置されている。
【0143】
フレーム80の操作パネル取付部80cには、左右2箇所に係合孔80gが形成されている。左右2箇所の係合孔80gに対し、左右2箇所のフック83bを前方から係合させることにより、操作パネルユニット83をフレーム80に対し仮固定することができる。その後、フレーム80の後方から、複数のボス83cに形成されたネジ穴に、フレーム80を介してネジを螺合することにより、フレーム80に対する操作パネルユニット83の取付けが完了する。
【0144】
フレーム80の操作パネル取付部80cにおいては、樹脂フレーム35bが、操作パネルユニット83の側面83aとサイドレンズユニット18の側面18bとの隙間部分を遮蔽するように配置されている。したがって、操作パネルユニット83とサイドレンズユニット18との隙間部分から遊技機2内部に異物を挿入しようとしても樹脂フレーム35bによってその異物の挿入が防止されている。
【0145】
図31は、受皿17の一部(右側部分)を斜め後方から見た部分斜視図である。受皿17の後面側には側面近傍位置にフック17aが形成されている。図31には一方のフック17aのみが示されているが、左右両側に2箇所のフック17aが後方に突出形成されている。また、受皿17の後面側には、複数のネジ穴17bが形成されている。
【0146】
フレーム80の受皿取付部80dには、左右2箇所にフック80h(図28において、左側のフック80hは図示省略)が形成されている。左右2箇所のフック17aをフック80hに前方から係合することにより、受皿17をフレーム80に対し仮固定することができる。その後、フレーム80の後方から、複数のネジ穴17bに、フレーム80を介してネジを螺合することにより、フレーム80に対する受皿17の取付けが完了する。
【0147】
図32は、上部レンズユニット19を斜め後方から見た外観斜視図である。上部レンズユニット19の左右側面19aには、後方に向けて突出するフック19bが形成されている。また、上部レンズユニット19の後面側には、後方に向けて突出する複数のボス19cが配置されている。
【0148】
左右のサイドレンズユニット18には、フレーム80に取り付けた際に中央寄りとなる側面18bにおける上部近傍位置に、各々取付ガイド18hが形成されている。取付ガイド18hは、上下に規制壁18jを有しており、その間隔がフック19bの上下幅寸法よりも若干大きく形成されている。この取付ガイド18hは、サイドレンズユニット18をフレーム80に取り付けた際に、上部レンズユニット取付部80aの近傍に位置し、左右のフック19bに対応する位置に配置されている。
【0149】
サイドレンズユニット18をフレーム80に取り付けた状態で、上部レンズユニット19を前方から上部レンズユニット取付部80aに取り付けると、左右2箇所のフック19bが左右2箇所の取付ガイド18hによって上下位置を規制された状態で係止される。左右2箇所の取付ガイド18hに対し、左右2箇所のフック19bを前方から係止させることにより、上部レンズユニット19をフレーム80に対し仮固定することができる。その後、フレーム80の後方から、複数のボス19cに形成されたネジ穴に、フレーム80を介してネジを螺合することにより、フレーム80に対する上部レンズユニット19の取付けが完了する。
【0150】
なお、この遊技機2は、フレーム80に対して中央パネルユニット84、透明板8a、サイドレンズユニット18、操作パネルユニット83、受皿17、上部レンズユニット19の順で取り付けることにより組み立てられる。特に、先に透明板8aを取り付けてからサイドレンズユニット18を取り付けること、先にサイドレンズユニット18を取り付けてから上部レンズユニット19を取り付けること、が必要であり、この手順に従い組み立てないと遊技機2が完成しない。逆に、取外しの際は、フレーム80から上部レンズユニット19、受皿17、操作パネルユニット83、サイドレンズユニット18、透明板8a、中央パネルユニット84の順で取り外す必要がある。特に、上部レンズユニット19を取り外した後にサイドレンズユニット18を取り外すこと、サイドレンズユニット18を取り外した後に透明板8aを取り外すこと、が必要であり、この手順に従い取外しを行わないと遊技機2を分解することができない。
【0151】
<G−2.操作パネルユニット取付構造>
図33は、フロント枠8における操作パネルユニット83近傍を分解して示す分解斜視図である。図33においては、一部の構成部品を省略している。操作パネルユニット83は、操作パネル本体83dに対し、前方から下マスクユニット85が取り付けられて構成されている。フレーム80の受皿取付部80d近傍には、前方から受皿ベースプレート86が取り付けられている。その受皿ベースプレート86のさらに前方に、操作パネルユニット83とその下方に位置する受皿17とが取り付けられている。
【0152】
フレーム80の受皿取付部80d近傍には、下部スピーカユニット88用の開口87が2箇所開口形成されており、その2箇所の開口87に各々対応して、後方から下部スピーカユニット88が取り付けられている。下部スピーカユニット88は、網板88a、下部スピーカ88b、後方カバー88cを有しているが、詳細は後述する。
【0153】
図34は、フロント枠8における受皿ベースプレート86近傍を拡大して示す拡大斜視図である。図34においては、下マスクユニット85及び受皿17を省略している。受皿ベースプレート86は、金属で形成された平板状のプレート部材であって、受皿取付部80dにおいてフレーム80の前面側に取り付けられている。
【0154】
受皿ベースプレート86には、2箇所の下部スピーカ88bの放音部(コーン紙部分)に対応するように、放音孔86aが多数開口形成されている。放音孔86aは、放音効果を高めつつ、前方からの異物の挿入等の不正アクセスを防止すべく、多数の小径孔の集合体として構成されており、全体として下部スピーカ88bの放音部形状と同様に円形とされている。
【0155】
操作パネル本体83dの底面83eの一部には、放音孔86aに対応して曲面状の凹部83fが形成されている。凹部83fは、図に示すように、放音孔86aの一部を囲むように位置している。底面83eに凹部83fを形成することにより、下部スピーカ88bを大口径のものとしても放音孔86aの一部が塞がれてしまわずに済み、音質向上を図ることができる。しかも、大口径の下部スピーカ88bを採用しつつも操作パネル本体83dの高さ寸法を大きくとることができる。その結果、下マスクユニット85を大面積とすることができ、この部分に表示される意匠デザインや文字等の情報を目立たせることができる。
【0156】
図35は、操作パネルユニット83における下マスクユニット85近傍の分解斜視図である。下マスクユニット85は、内側マスク85a、意匠プレート85b、外側マスク85cを有している。内側マスク85a及び外側マスク85cは、透明又は半透明の樹脂で形成されており、これらによって意匠プレート85bを挟み込んで保持するようになっている。
【0157】
意匠プレート85bは、キャラクタ等の意匠デザインや文字等の情報が記載された表示用部材であって、例えば、透明フィルム上に印刷が施されて構成される。2つのマスク85a,85cによって意匠プレート85bを挟持する構成となっているので、意匠プレート85bの交換を容易に行うことができる。内側マスク85aと外側マスク85cとは、曲面形状を呈するように構成されており、その曲面部分に意匠プレート85bを挟持するようになっている。外側マスク85cに形成された凹部85dに内側マスク85aに形成された凸部85eが嵌入することにより両マスクが係合されて一体化する。内側マスク85aに後方突出するように形成された係合フック85fが、操作パネル本体83dに形成された係合凹部(不図示)に係合されることにより、下マスクユニット85が操作パネル本体83dへと取り付けられる。
【0158】
操作パネル本体83dには、凹室89が形成されている。凹室89内には、前方に向けて照明光を発光するLED基板90が2つ配置されている。凹室89の前方に下マスクユニット85が取り付けられるようになっており、このLED基板90からの照明光によって下マスクユニット85の意匠プレート85bが後方から照明される。
【0159】
LED基板90は、着脱容易な方法で凹室89内に取り付けられている。すなわち、LED基板90には、その左端近傍に位置決めのための位置決め孔90aが開口形成されている。凹室89内には、LED基板90の右端部を保持する側方保持片89a、LED基板90の中央近傍を保持する中央保持片89b、LED基板90の位置決め孔90aに挿入される位置決め突部89cが形成されている。
【0160】
LED基板90の右端部を側方保持片89a部分に挿入し、LED基板90の中央近傍を中央保持片89bに保持させ、位置決め突部89cをLED基板90の位置決め孔90aに挿入することにより、凹室89内へLED基板90が取り付けられる。
【0161】
更に、LED基板90の位置決め孔90a近傍位置において、押さえ部材91によってLED基板90を保持するようになっている。押さえ部材91は、縦長の樹脂部材であって、上下に2つの係止フック91aを有している。凹室89内の対応位置に形成された2つの係止孔89dに係止フック91aを係止することにより、LED基板90が前方に落下することなく保持されるようになっている。
【0162】
<G−3.スピーカ構造>
図36は、フロント枠8aにおける下部スピーカユニット88近傍を分解して示す分解斜視図である。図36においては、フロント枠8aを右斜め後方から矢視している。下部スピーカユニット88は、遊技機2における種々の演出音声、通知音声を遊技者に向けて報知するためのものである。
【0163】
下部スピーカユニット88は、受皿取付部80dの近傍であって、受皿ベースプレート86の裏側に、フレーム80の後方から左右2箇所に取り付けられている。樹脂フレーム35bの後面側にはスピーカ取付枠35cが形成されており、そのスピーカ取付枠35cの内部が前後方向に貫通開口している。その貫通開口部分に受皿ベースプレート86の放音孔86aが位置するように配置されている。
【0164】
下部スピーカユニット88は、網板88a、下部スピーカ88b、後方カバー88cを有して大略構成され、後方カバー88cと下部スピーカ88bとが、スピーカ取付枠35cにネジで共締めされている。
【0165】
網板88aは、例えば細い金属線をシート状に網目形成した多孔の金属シートである。前方への音声伝達を実現しつつ、前方(遊技者側)からの下部スピーカ88bへの不正アクセスを防止している。網板88aは、スピーカ取付枠35cの貫通開口部分にセットされ、放音孔86aの後方に配置される。そして、網板88aの後方に下部スピーカ88bのコーン紙(不図示)が位置するようになっている。
【0166】
下部スピーカ88bは、遊技機2の演出音声、通知音声を報知するための発音素子である。公知のスピーカと同様に、永久磁石、コイル、コーン紙等を有して形成されている。
【0167】
後方カバー88cは、下部スピーカ88bの後方を覆うための樹脂カバーである。後方カバー88cは、この遊技機2で用いられる遊技媒体(メダル等)が下部スピーカ88bの主要部に接触してしまうことにより、ショートやコーン紙損傷等の不具合が発生するのを防止するためのものである。また、下部スピーカ88bに対する外部からの不正アクセスも防止している。後方カバー88cは、透明又は半透明の樹脂で形成され、内部の下部スピーカ88bを外部から視認可能としている。そのため、下部スピーカ88bに対して万一不正行為が行われた場合でも、早期発見を容易としている。
【0168】
後方カバー88cは、その後面側の中央部分に開口部88dを有している。この開口部88dから下部スピーカ88bの後面88eが突出している。開口部88dと後面88eとの間には遊技媒体が通過できない程度の隙間が形成されている。この隙間は、下部スピーカ88bからの音声を効率的に遊技者に伝達するための空気通路として機能している。遊技媒体は隙間を通過できないので、隙間を介して遊技媒体が後方カバー88c内部へ侵入することは防止されている。
【0169】
図37は、上部スピーカユニット93を分解して示す分解斜視図である。図37においては、上部レンズユニット19における透明板92a近傍のみを右斜め後方から矢視して図示し、その他の構成部品の図示を省略している。上部レンズユニット19の後方には、上部スピーカユニット93が左右2箇所に取り付けられている。この上部スピーカユニット93も、下部スピーカユニット88と同様に、遊技機2における種々の演出音声、通知音声を遊技者に向けて報知するためのものである。
【0170】
上部スピーカユニット93は、上部レンズユニット19の後面側の左右2箇所に配置された取付台座19dにネジ止めされている。上部スピーカユニット93は、網板93a、上部スピーカ93b、後方カバー93cを有して大略構成される。後方カバー93cと上部スピーカ93bとが取付台座19dにネジで共締めされている。
【0171】
網板93aは、形状は異なるが、その構成及び機能は網板88aと略同様である。網板93aは取付台座19dで囲まれた開口部分にセットされる。網板93aの前方には、放音孔(不図示)が配置されており、遊技者へ向けての効率的な放音と上部スピーカ93bへの不正アクセス防止を実現している。網板93aの後方に上部スピーカ93bのコーン紙93dが位置するようになっている。
【0172】
上部スピーカ93bは、遊技機2の演出音声、通知音声を発音するための発音装置であって、形状は異なるが、下部スピーカ88bと略同様の構成である。
【0173】
後方カバー93cは、上部スピーカ93bの後方を覆うための樹脂カバーである。図38は、上部スピーカ93bと後方カバー93cとの取付状態を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【0174】
後方カバー93cは、この遊技機2で用いられる遊技媒体(メダル等)が上部スピーカ93bの主要部に接触してしまうことにより、ショートやコーン紙93d損傷等の不具合が発生するのを防止するためのものである。また、上部スピーカ93bへの外部からの不正アクセスも防止している。後方カバー93cは、透明又は半透明の樹脂で形成され、内部の上部スピーカ93bを外部から視認可能としている。そのため、上部スピーカ93bに対して万一不正行為が行われた場合でも、早期発見を容易としている。
【0175】
後方カバー93cは、その後面側の中央部分に開口部93eを有している。この開口部93eと上部スピーカ93bの後面93fとの間には、遊技媒体が通過できない程度の隙間94aが形成されている。この隙間94aは、上部スピーカ93bからの音声を効率的に遊技者に伝達するための空気通路として機能している。遊技媒体は隙間94aを通過できないので、隙間94aを介して遊技媒体が後方カバー93cの内部93hへ侵入することは防止されている。
【0176】
上部スピーカ93bの前面部分における取付板93gと後方カバー93cにおける前面開口との間にも、隙間94bが形成されている。この隙間94b近傍においては、取付台座19dも一段低く形成されており、後方カバー93c内部93hから隙間94bを介して上部スピーカユニット93外部へと空気経路が形成されている。この隙間94bを介した空気経路によっても、上部スピーカ93bからの音声が効率よく遊技者に伝達できるようになっている。もちろん、この隙間94bを介して遊技媒体が後方カバー93c内部へ侵入することは防止されている。
【0177】
<G−4.錠前ユニット>
図39は、フロント枠8aにおける鍵穴10近傍を斜視した拡大斜視図である。鍵穴10は、操作パネルユニット83の前面右側で、メダル投入口4の下方位置に配置されている。鍵穴10に枠開閉用の鍵を差し込み、回転させるとキャビネット7とフロント枠8aとの施錠状態が解除され、フロント枠8aが前方開閉可能となる。鍵穴10は、後述するキーシリンダ98aの前面に形成されている。鍵穴10の後方側には、錠前ユニット96が配置されている(図40も参照)。
【0178】
図40は、錠前ユニット96の概略構成を示す分解図である。図40においては、フロント枠8aにおけるフレーム80部分を左斜め後方から矢視している。錠前ユニット96は、リンクユニット97、シリンダユニット98、後方カバー99を有して大略構成されている。
【0179】
リンクユニット97は、内部に各種リンク機構、ステー部材等を有しており、その一部がシリンダユニット98の回転カム98cと係合している。鍵の回転によって回転カム98cが回転することにより、リンクユニット97内のステー部材が上下移動し、キャビネット7とフロント枠8aとの施錠状態・解錠状態を実現している。リンクユニット97は、ユニット本体97aに対してキーシリンダ保持ステー97bが略直交方向に取り付けられて構成されている。キーシリンダ保持ステー97bには、挿入孔97cが開口形成されており、挿入孔97cにキーシリンダ98aが挿入されるようになっている。
【0180】
シリンダユニット98は、キーシリンダ98a、取付板98b、回転カム98cを有して大略構成される。キーシリンダ98aは、前面に鍵穴10が形成され、内部に錠前機構(整合する鍵が挿入された場合に回転を許容し、整合しない鍵が挿入された場合に回転を許容しない機構)を有する円柱状機構部品である。
【0181】
キーシリンダ98aの後方には、取付板98bが配置されている。取付板98bは、キーシリンダ98aを前後に延長する方向で保持し、シリンダユニット98をキーシリンダ保持ステー97bに取り付けるためのものである。
【0182】
取付板98bの更に後方には、回転カム98cが配置されている。回転カム98cは、キーシリンダ98aの内部機構と連動しており、キーシリンダ98aに整合する鍵が挿入された場合に鍵によって回転する。その回転動作がリンクユニット97に伝達され、施錠・解錠動作が可能となっている。取付板98bがキーシリンダ保持ステー97bに取り付けられると、キーシリンダ98aは、挿入孔97cを貫通して、樹脂フレーム35bに形成された円筒カバー35d内に挿入されるようになっている。
【0183】
シリンダユニット98の後方には、後方カバー99が取り付けられる。この後方カバー99は、樹脂で形成されており、上下に2箇所の取付孔(不図示)が形成されている。この取付孔及び取付板98bの取付孔98dを介してキーシリンダ保持ステー97bのネジ穴97dにネジが取り付けられ、後方カバー99と取付板98bは、キーシリンダ保持ステー97bに共締めされている。
【0184】
後方カバー99がシリンダユニット98の後方を覆うようにネジで取り付けられているので、不正行為等によってキーシリンダ98aごと交換しようとしても、交換作業を容易に行うことができない。そのため、キーシリンダ98aの交換による不正行為を後方カバー99が有効に防止している。一方、後方カバー99は、ドライバによって簡単に取り外すことができるので、メンテンナンス等においてキーシリンダ98aの交換作業を行う際には、さほど作業が煩雑となることはない。
【0185】
キーシリンダ98aの後面側には、鍵変更レバー98eが配置されている。後方カバー99には、鍵変更レバー98eに対応する部分に、比較的小サイズの窓部99aが開口形成されている。この窓部99aが小サイズとされているので、キーシリンダ98aの不正交換を防止しつつも外部からの鍵変更レバー98eの操作を可能としている。
【0186】
図41は、フレーム80の右上部近傍を右斜め後方から見た斜視図である。図41においては、フレーム部材35のうちトップフレーム35eを後方に分解して示している。
【0187】
トップフレーム35eは、フレーム80の上部近傍において左右方向に延設され、フレーム80を補強する金属製のアングル部材である。トップフレーム35eの右端部35fは、部分的に切り欠かれた切欠き部とされており、この切欠き部がリンクユニット97のユニット本体97aにおける上端部97eを避ける形状とされている。そのため、この遊技機2においては、錠前ユニット96を取り付けた後にトップフレーム35eの取付け・取外しが可能となっており、メンテナンス性が向上している。
【0188】
図42は、シリンダユニット98における断面図である。キーシリンダ98aは、円筒カバー35d内に挿入されているが、円筒カバー35dの内径とキーシリンダ98aの外径とが、近い直径値とされており、両者の隙間100が狭くなっている。そのため、この隙間100を通ってピアノ線等の不正具が遊技者側(前方側)からフレーム裏面側(後方側)へと侵入することは、困難とされている。キーシリンダ98a近傍における不正行為が有効に防止されている。
【0189】
<G−5.ベットボタンユニット>
図43は、操作パネルユニット83の分解斜視図である。操作パネルユニット83の膨出部8bの上面には、化粧プレート101を介してベットボタンユニット102が取り付けられている。
【0190】
図44は、ベットボタンユニット102の拡大斜視図である。ベットボタンユニット102は、遊技者が、遊技に際して操作するための各種ボタンが配置されたボタンユニットであって、MAXベットボタン5a、最小ベットボタン5b、精算ボタン14を有している。MAXベットボタン5aは、1回の遊技(リールの回転停止遊技)において、最大枚数のメダル(例えば、3枚のメダル)を賭ける場合に遊技者が押すためのボタンである。最小ベットボタン5bは、1回の遊技において、最小枚数のメダル(例えば、1枚のメダル)を賭ける場合に遊技者が押すためのボタンである。精算ボタン14は、遊技の終了時等に遊技者が押すためのボタンであって、この精算ボタン14を押すことにより、遊技機2内にクレジット(保留)されていたクレジット枚数のメダルが受皿17に払い出される。
【0191】
ベットボタンユニット102においては、MAXベットボタン5aのボタン面高さが最も高くされており、最小ベットボタン5bや精算ボタン14のボタン面高さは、MAXベットボタン5aよりも低くされている。したがって、MAXベットボタン5aを押そうとした遊技者が、間違って最小ベットボタン5bや精算ボタン14を押してしまうような操作ミスが防止される。
【0192】
図45は、ベットボタンユニット102の膨出部8bへの取付け状態を示す構造図である。図45においては、操作パネルユニット83を裏面側より前方に、下から覗き込むように矢視している。図46は、ベットボタンユニット102を下面側から見た外観斜視図である。ベットボタンユニット102は、ユニット本体102aの下面側に、押さえ部材102b、スイッチユニット102c、爪部材102dが取り付けられている。図47は、ベットボタンユニット102のユニット本体102aを省略して上方から見た斜視図である。爪部材102dの上面側にはセンサ本体102eがネジで固定されている。
【0193】
ユニット本体102aは、このベットボタンユニット102の上面及び外郭を構成する樹脂部材である。ユニット本体102aには、MAXベットボタン5a、最小ベットボタン5b、精算ボタン14が押下可能に取り付けられている。MAXベットボタン5aの下方位置には、センサ本体102eを収納する筒状部102fが形成されている。
【0194】
押さえ部材102bは、最小ベットボタン5b及び精算ボタン14を付勢するバネを保持するための部材である。その押さえ部材102bの下方には、スイッチユニット102cが配置されている。スイッチユニット102cは、最小ベット用スイッチ102g、精算用スイッチ102hを有しており、各々が最小ベットボタン5bから下方に延設された操作片(不図示)及び精算ボタン14から下方に延設された操作片(不図示)によって押下可能となっている。最小ベットボタン5bが押下されると、最小ベット用スイッチ102gが操作片によって押下され、ボタン押下が検出されるようになっている。また、精算ボタン14が押下されると精算用スイッチ102hが操作片によって押下され、ボタン押下が検出されるようになっている。
【0195】
センサ本体102eは、MAXベットボタン5aの押下を検出するためのセンサ102jとLED102kとを有している。センサ102jは投受光センサとされており、MAXベットボタン5aから下方に延設された検出片(不図示)が凹部102mを進退することにより、ボタン押下が検出できるように構成されている。
【0196】
LED102kは、MAXベットボタン5aを下から照明するための照明光源である。MAXベットボタン5aは、全部又は一部が透明又は半透明とされて、例えば、意匠や文字等が印刷されている。LED102kにより下方から遊技者に向けてMAXベットボタン5aを照明すると、その表面に施された意匠や文字等が浮かび上がるように演出照明される。
【0197】
センサ本体102eにおいては、センサ102jとLED102kとが、樹脂でモールドされ一体化されている。また、その後面側にコネクタ102nも一体的に樹脂モールドされており、センサ本体102eは、全体として電子基板を有さない基板レス構造とされている。
【0198】
爪部材102dは、ベットボタンユニット102全体を膨出部8b上面に係合するための部材であって、膨出部8bに係合する爪部102pを有している。一端部近傍において係止孔102qを有してユニット本体102aのフック102rに係止され、他端部近傍において取付孔102sを有してユニット本体102aにネジ止めされるようになっている。つまり、係止孔102qによる係止と、取付孔102sによるネジ止めという、2箇所で2種類の取付態様でユニット本体102aに取り付けられている。
【0199】
ベットボタンユニット102は、爪部102pによって膨出部8bに係合した上で、2箇所のネジ103a,103bで膨出部8bの裏面側に取り付けられている。ネジ103aは、ユニット本体102aの取付孔102tを膨出部8bに取り付ける。ネジ103bは、爪部材102dの取付孔102uを膨出部8bに取り付ける。
【0200】
2箇所のネジ103a,103bによって、ユニット本体102aと爪部材102dという2種類の部材をネジ止めすることにより、ベットボタンユニット102全体を膨出部8bに固定している。ベットボタンユニット102の膨出部8bからの取外しを複雑化することにより、不正行為(ベットボタンユニット102の不正な取外し行為)を行い難くしている。
【0201】
<G−6.ストップボタンユニット>
図43に示すように、膨出部8bの前面側には、ストップボタンユニット104が前方から取り付けられている。ストップボタンユニット104は、前面パネル105上に3つのストップボタン21〜23が配置されている。各ストップボタン21〜23は、スタートレバー3の操作によって回転を開始した各リール11〜13の回転を停止させるためのボタンである。
【0202】
図48は、ストップボタンユニット104を右斜め後方から見た外観斜視図である。ストップボタンユニット104は、前面パネル105の後方にセンサユニット106がネジ107により固定されている。すなわち、ネジ107を取り外すことにより、ストップボタン21〜23が配された前面パネル105の部分とセンサユニット106の部分とに分離することができる。
【0203】
膨出部8bの前面側に取り付けられるストップボタン21〜23が配された前面パネル105部分がセンサユニット106部分から簡単に分離可能とされているので、遊技者に視認される部分の意匠デザイン等が容易に変更可能となっている。
【0204】
図49は、センサユニット106部分を右斜め前方から見た斜視図である。図49においては、ストップボタンユニット104における前面パネル105及びストップボタン21〜23を省略している。
【0205】
センサユニット106の前面には、ストップボタン21〜23に各々対応する位置に凹室106a〜106cが形成され、その凹室106a〜106c内にそれぞれセンサ本体108が配置されている。このセンサ本体108は、センサ本体102eと略同様の構成とされている。すなわち、センサ(不図示)とLED109とが樹脂でモールドされて一体化され、基板レス構造とされている。センサは例えば投受光センサであり、後述する支持部材111の後方に延設された検出片(不図示)が検出領域を進退することにより、ストップボタン21〜23の押下を検出するようになっている。
【0206】
凹室106a〜106c内には、バネ110により前方に向けて付勢された支持部材111が前後移動可能に収納されている。この支持部材111がストップボタン21〜23の後方を前方に付勢しつつ支持し、押下されたストップボタン21〜23の復帰を実現している。そして、ストップボタン21〜23の前後移動と支持部材111の前後移動とが同期している。バネ110や支持部材111等の機構部品もセンサユニット106側に配置されているので、ストップボタンユニット104の意匠変更の際には、最小限の部品(前面パネル105及びストップボタン21〜23)を変更すれば足りる。
【0207】
図45にストップボタンユニット104が膨出部8bに取り付けられた状態が示されている。図45では、膨出部8bを後方から見ている。ストップボタンユニット104の後面には、センサ本体108に樹脂モールドされたコネクタ112が配置されている。ストップボタンユニット104は、膨出部8bの前方から取り付けられ、後方から左右2箇所のネジで膨出部8bに固定される。
【0208】
図45においては、ストップボタンユニット104を固定する左側のネジ113が示されている。右側のネジは示されていないが、右側のネジを挿入するために膨出部8b後方に突出形成された中空ボス114が示されている。この中空ボス114の後方側には、メダル投入口4から投入されたメダルを受け入れるセレクタユニット(図45においては図示省略)が取り付けられている。したがって、セレクタユニットの取付状態においては、中空ボス114内のネジにアクセスできないようになっている。キャビネット7に対してフロント枠8を開放しただけでは、ストップボタンユニット104の取外しができず、ストップボタンユニット104の取外しによる不正行為が簡単には行えないようになっている。
【0209】
<G−7.セレクタユニット>
図50は、この遊技機2におけるセレクタユニット115近傍の分解斜視図である。図50においては、フレーム80の右側近傍を左斜め後方から矢視している。セレクタユニット115は、膨出部8bの裏面側付近に取り付けられており、メダル投入口4の下方に位置している。
【0210】
メダル投入口4が開口形成された投入口ユニット4pの下方であって、樹脂フレーム35bの裏面側には、セレクタユニット取付ブラケット116が取り付けられている。セレクタユニット取付ブラケット116は、例えば板金で構成されたブラケット部材であって、大略形状が後方に開口するコ字状とされている。
【0211】
セレクタユニット取付ブラケット116の上部には、2箇所の取付孔116aと位置決め孔116bとが形成されている。投入口ユニット4pの位置決め凸部4bが位置決め孔116bに挿入され、投入口ユニット4pのネジ穴4aに取付孔116aを介してネジが取り付けられることによって投入口ユニット4pがセレクタユニット取付ブラケット116にネジ止めされている。位置決め凸部4b及び位置決め孔116bを用いて取り付けられるので、セレクタユニット取付ブラケット116に対して位置精度よく投入口ユニット4pを取り付けることができる。
【0212】
セレクタユニット115は、メダル投入口4から投入されたメダルを受け入れて各種処理を行うユニットである。図51はセレクタユニット115内部のメダル通路115bを示す内部構造図である。図51においては、本体部115fと蓋部115gとを開放した状態を示しているが、通常使用状態においては、両者が閉鎖されることにより、後述する導入口115a、メダル通路115b、導出口115c、排出口115dが構成される。
【0213】
適正なメダルが導入口115aから導入されると、メダルはメダル通路115bを通って導出口115cからホッパー20へと至るようになっている。また、不正なメダル(例えば、直径の異なるメダル)が導入口115aから導入されると、メダル通路115bの途中で流路が切り替えられて、排出口115dから排出されて受皿17へと至るようになっている。
【0214】
その他、セレクタユニット115は、複数のメダル通過センサからの出力信号に基づいて、メダルの通過方向を特定する処理も行う。これらの処理を実行するために、セレクタユニット115は、駆動源(ソレノイド等)、センサ、各種可動片等を有している。
【0215】
セレクタユニット115は、左右側面に各々2個ずつの位置決め突起115eを有している。セレクタユニット取付ブラケット116には、位置決め突起115eに対応する位置に、位置決め突起115eが挿入されるセレクタ位置決め孔(不図示)が形成されている。位置決め突起115eをセレクタ位置決め孔に挿入することで、セレクタユニット取付ブラケット116に対してセレクタユニット115を位置精度よく取り付けることができるようになっている。その結果、セレクタユニット取付ブラケット116を介して、投入口ユニット4pとセレクタユニット115との相対位置関係が高精度となる。
【0216】
なお、セレクタユニット取付ブラケット116に対してセレクタユニット115を取り付ける際は、セレクタユニット取付ブラケット116のコ字状開口部分に、後方からセレクタユニット115を挿入するだけで取り付けが完了するようになっている。その際、セレクタユニット取付ブラケット116の左側面に固定された樹脂製の取付ガイド116cが、その弾性に基づいて開口幅を広げるように撓み、セレクタユニット115の受け入れを容易にしている。
【0217】
図52は、セレクタユニット取付ブラケット116を後方から見た後面図である。図52は、セレクタユニット115を取り外した状態であり、その図示を省略している。セレクタユニット取付ブラケット116の支持面116dには、略長方形状の開口部116eが開口形成されている。開口部116eは、ストップボタンユニット104の中空ボス114の後方正面に位置している。
【0218】
セレクタユニット115を取り外さないと、中空ボス114内のネジ114aにアクセスできないが、セレクタユニット取付ブラケット116を取り外さなくても開口部116eを介してネジ114aをドライバで取り外すことができるようになっている。セレクタユニット取付ブラケット116を樹脂フレーム35bに装着したままでストップボタンユニット104を操作パネルユニット83の前方から取り外すことができるので、メンテナンス性の向上に寄与している。
【0219】
<G−8.中央表示基板>
図53は、中央表示基板117近傍の分解斜視図である。中央表示基板117は、フレーム80の上下方向における中央やや下方の左側面近傍に位置し、膨出部8bの裏面側に配置されている。中央表示基板117は、複数のコネクタを有してスタートレバー3、ベットボタンユニット102、ストップボタンユニット104等と接続された中継基板であって、メイン基板45へと配線接続されている。中央表示基板117は、後述するようにセレクタユニット115にも接続されている。
【0220】
中央表示基板117は、基板ケース118で覆われている。基板ケース118は、ベースカバー118a、蓋カバー118b、開閉カバー118c、レバー後部カバー118dを有して構成されている。ベースカバー118aと蓋カバー118bとが、中央表示基板117の前後を覆うように構成されている。図53においては、基板ケース118の一部を分解して示している。
【0221】
図54は、基板ケース118の右後方を斜め下方から斜視した斜視図である。基板ケース118は、透明又は半透明の樹脂で形成されている。したがって、基板ケース118の外部から中央表示基板117が視認可能となっている。したがって、中央表示基板117に対し、改造等の不正行為が行われた場合でも迅速な発見が可能となっている。ベースカバー118aは、中央表示基板117の主として前方を覆うカバーであって、樹脂フレーム35bにネジ止めされている。そして、ベースカバー118aに対して中央表示基板117がネジ止めされて固定されている。
【0222】
蓋カバー118bは、中央表示基板117の主として後方を覆うカバーであって、ベースカバー118aに対してネジ止め固定されるようになっている。ベースカバー118aの上面には、左右2箇所の係止突起119が突出形成されており、蓋カバー118bの上面には、係止突起119に対応する位置に係止孔120が開口形成されている。蓋カバー118bの取付け前に、両者の上面において係止突起119に係止孔120を係止させることにより、ベースカバー118aに対し蓋カバー118bの仮止めが可能となっている。ベースカバー118aの上に蓋カバー118bを置くだけで係止突起119が係止孔120に係止されて蓋カバー118bが落下しない。したがって、蓋カバー118bの取付け工程が簡便となる。
【0223】
ベースカバー118aに対し、蓋カバー118bをネジ止めした後に、そのネジ止め部分に封止部材126が取り付けられるようになっている。封止部材126は、表面に半透明の薄膜フィルムが形成された部材であって、蓋カバー118bのネジ止め部分に取外し困難に取り付けられる。蓋カバー118bを取り外そうとすると、薄膜フィルムを突き破ってドライバーでネジを外す必要があり、その取外し行為の痕跡が残存するようになっている。したがって、蓋カバー118bの不正な取外し、すなわち中央表示基板117への不正アクセスを有効に防止している。
【0224】
蓋カバー118bの上面には、大開口121と小開口122も形成されている。ベットボタンユニット102、ストップボタンユニット104、演出ボタンユニット14a等からのハーネスは、大開口121を通って中央表示基板117上の各種コネクタに接続されている。スタートレバー3からのハーネスは、レバー後部カバー118dによって覆われて小開口122を通って中央表示基板117上のコネクタに接続されている。レバー後部カバー118dは、スタートレバー3の後部から小開口122までを覆って小開口122内に侵入している。スタートレバー3からのハーネスは、外部からのアクセスが一段と困難とされている。
【0225】
セレクタユニット115は、中央表示基板117の右方に配置されており、セレクタユニット115からのハーネスは中央表示基板117のコネクタ123に接続されている。コネクタ123は、開閉カバー118cの前方に位置し、開閉カバー118cを開放することにより、外部に露出し、コネクタ123の挿脱が容易となっている。
【0226】
開閉カバー118cは、ベースカバー118aに対し、上下に回動可能とされたカバーであり、上方回動状態でコネクタ123を閉鎖し、下方回動状態でコネクタ123を開放する。開閉カバー118cは、通常使用状態においては蓋カバー118bに後方突出形成された係止フック124に係止されて閉鎖状態を実現し、セレクタユニット115からのハーネスやコネクタ123への不正アクセスを防止している。
【0227】
一方、セレクタユニット115の清掃時等のメンテナンスにおいては、コネクタ123を取り外す必要がある。係止フック124を解除して開閉カバー118cを開放状態とすると、外部から容易にコネクタ123へとアクセスができ、コネクタ123の挿脱が容易となる。したがって、開閉カバー118cは、通常時の不正防止とメンテナンス時のコネクタ挿脱容易とを両立させている。
【0228】
なお、セレクタユニット115からのハーネスは、開閉カバー118cの根元部近傍に形成された切欠部125を通って基板ケース118内部へと至るようになっている。この切欠部125は、開閉カバー118cの開放時には、後方が開口した切欠であるが、開閉カバー118cの閉鎖時には、開閉カバー118cの一部によってその後方開口が閉鎖されて周囲が閉じた孔形状となる。
【0229】
<G−9.返却通路>
図55は、この遊技機2の返却通路近傍の分解斜視図である。図55においては、フレーム80の受皿取付部80dの後面側を右斜め後方から矢視している。返却通路127は、通路部材128が樹脂フレーム35bの裏面側に取り付けられることにより構成される。図56は、通路部材128の外観図である。図56においては、通路部材128を前方、すなわち返却通路127の一部を構成する側から矢視している。
【0230】
通路部材128は、透明又は半透明の樹脂で形成された部材であって、メダル投入口4から投入され、排出口115dから排出されたメダルMを受皿17へと案内するためのものである。樹脂フレーム35bには、セレクタユニット115の下端近傍の左右位置に係止フック129が形成されている。通路部材128の上端近傍には、導入口128aが開口形成されており、その左右位置に係止突起128bが突出形成されている。係止フック129に係止突起128bを係止させ、ネジ130によって通路部材128の取付孔128cを樹脂フレーム35bのネジ穴131にネジ止めすることにより、樹脂フレーム35bへの通路部材128の取付けが簡単に完了するようになっている。
【0231】
通路部材128を樹脂フレーム35bに取り付けると、通路部材128の前面と樹脂フレーム35bの裏面とで中空の返却通路127が構成されるようになっている。導入口128aは、セレクタユニット115の排出口115dの直下に位置するようになっている。直径サイズが規定のものと異なる等、不適合なメダルが投入された場合には、そのメダルは排出口115dから排出される。そして、導入口128aから返却通路127へと案内され、最終的に返却口134から受皿17へと返却されるようになっている。
【0232】
通路部材128の周壁128eは、外部から返却通路127内への不正アクセス防止や返却通路127内のメダルの外部への逸脱防止の観点から、樹脂フレーム35bの裏面に高い緊密性で倣うようになっている。したがって、樹脂フレーム35bの裏面が平面でない場合、すなわち曲面形状である場合や、屈曲面形状である場合であっても、それらの面形状に倣うように周壁128eが形成されている。また、通路部材128の上端部近傍が、係止突起128bと係止フック129とで係止されているので、通路部材128を取り付けた際に樹脂フレーム35bから浮き上がらないようになっている。
【0233】
通路部材128の上面及び下面の一部には、切り返し状のステップが形成された侵入防止部127aが形成され、通路部材128の側面の一部には、多数の凹室が碁盤目状に配列された侵入防止部127bが形成されている。また、樹脂フレーム35bの裏面の一部であって、返却通路127を構成する部分にも、複数の蛇腹状の段付きが形成された侵入防止部132が形成されている。これら侵入防止部127a,127b,132は、受皿17からセレクタユニット115への不正アクセスを防止するためのものである。
【0234】
受皿17側から返却口134を介してピアノ線等の不正工具が挿入された場合であっても、侵入防止部127a,127b,132の切り返し、凹室、蛇腹状の段付きのいずれかに不正工具の先端が突き当たってしまい、それ以上の挿入ができなくなるように構成されている。このように、受皿17側からセレクタユニット115への不正工具の到達が防止されている。
【0235】
なお、返却通路127の下端部近傍における返却口134の後方には、金属プレート133が配置されている。返却通路127を通って返却されるメダルが、金属プレート133に接触することにより、除電されるようになっている。
【0236】
<G−10.操作パネルユニット>
図57は、この遊技機2の操作パネルユニット83のフレーム80への取付構造を示す断面図である。図57においては、操作パネルユニット83の右側部分におけるフック83b部分の水平断面図を示している。
【0237】
この遊技機2においては、フレーム80に対して中央パネルユニット84、透明板8a、サイドレンズユニット18、操作パネルユニット83、受皿17、上部レンズユニット19の順で取り付けられて組み立てられる。操作パネルユニット83のフック83bを樹脂フレーム35bの係合孔80gに係合し、その後に樹脂フレーム35bの後方から操作パネルユニット83のボス83cをネジ止めすることにより、操作パネルユニット83の取付けが完了する。
【0238】
操作パネルユニット83の側面83gにおける端部83hは、樹脂フレーム35bに当接するように配置されている。また、サイドレンズユニット18の側面18bにおける端部18kも同様に樹脂フレーム35bに当接するように配置される。樹脂フレーム35bへの取付状態において、操作パネルユニット83の側面83gとサイドレンズユニット18の側面18bとは、隙間が殆ど無い状態で近接配置されている。
【0239】
このように、両側面83g,18bが隙間が殆ど無い状態で近接配置され、かつ端部83h,18kが共に樹脂フレーム35bに当接するように配置されることにより、この近傍位置において不正工具を挿入して遊技機2内部へアクセスすることが極めて困難とされている。すなわち、樹脂フレーム35bと操作パネルユニット83やサイドレンズユニット18との隙間、操作パネルユニット83とサイドレンズユニット18との隙間等からの不正アクセスが有効に防止されている。
【0240】
図58は、操作パネルユニット83における膨出部(操作パネル部)8b近傍の部分斜視図である。膨出部8bの上面側には、化粧プレート101が取り付けられ、その上にベットボタンユニット102、演出ボタンユニット14a、投入口ユニット4pが配列されている(ただし、図58においては、化粧プレート101を上方に分解図示している。)。また、膨出部8bの前面側には、スタートレバー3、ストップボタンユニット104、メダル返却用の返却ボタン136が配列されている。
【0241】
ベットボタンユニット102の左側方に、メダル枚数表示ユニット137が配置されている。メダル枚数表示ユニット137は、膨出部8bの中空内部に取り付けられ、その表示面が膨出部8b上面に形成された表示用開口83jから視認可能とされている。メダル枚数表示ユニット137は、投入され内部保留(クレジット)されたメダル枚数、遊技によって獲得したメダル枚数、ベット枚数の他、リプレイの有無、遊技スタート等を表示するためのもので、表示面に表示素子としてのLEDや7セグメントLEDによる情報表示が行われる。
【0242】
化粧プレート101において表示面に対応する位置には、LED等の光を透過させて遊技者に視認可能とするために透明又は半透明とされた透光部101aが形成され、遊技者の視認性確保と膨出部8b内部へのアクセス防止を実現している。この遊技機2においては、メダル枚数表示ユニット137が操作パネルユニット83における膨出部8b内部に配置され、その表示面が膨出部8bの上面を介して視認可能とされている。膨出部8b上面は、水平面に対し遊技者に向けて若干傾斜した傾斜面とされており、遊技者から自然に視認可能な面となっている。したがって、メダル枚数表示ユニット137の表示面は、遊技者にとって視認しやすいものとなっている。
【0243】
<G−11.サイドレンズユニット>
図59は、サイドレンズユニット18の内部構造の概略を示す分解斜視図である。図59においては、遊技機2の正面視右側におけるサイドレンズユニット18の上部近傍部分を示している。左側におけるサイドレンズユニットも、左右対称の同様構造を有している。また、サイドレンズユニット18は、上部照明ユニット138aと下部照明ユニット138bとの2つの照明ユニットを有しており、上部近傍から下部近傍に至るまで照明による多彩な演出を可能としているが、上部照明ユニット138aと下部照明ユニット138bとは、その構造が略同様であるので、ここでは上部照明ユニット138aの構造のみ説明する。
【0244】
上部照明ユニット138aは、LED基板139、保持部材140、2枚の分光プレート141、2つの拡散部材142,143、カバー部材144を有して大略構成されている。これらが組み合わされて上部照明ユニット138aを構成し、サイドレンズユニット18の外郭を構成する外郭部18mの正面側に形成された凹部18n内に挿入される。凹部18n内に上部照明ユニット138aを挿入した後に、その上部に飾り部材145を嵌め込み、飾り部材145によって上部照明ユニット138aが押さえ込まれるようになっている。
【0245】
LED基板139は、その前方表面に左右2列、上下4列の合計8個のLED素子139aを実装し、前方に向けて照明光を発光する。このLED素子139aからの照明光が、分光プレート141によって7方向に分光されるようになっている。図60は、上部照明ユニット138aにおけるLED基板139、分光プレート141、拡散部材142,143の配置を示す配置図である。図60においては、保持部材140、カバー部材144は図示を省略している。LED基板139の前方には、分光プレート141を保持するための保持部材140が配置される。その保持部材140にはLED素子139aの位置に対応するように開口孔が形成され、その開口孔を介してLED素子139aの正面に分光プレート141の入射面141aが位置するようになっている。
【0246】
分光プレート141は、透明又は半透明の樹脂製の導光部材である。入射面141aから分光プレート141内に入射した照明光は、分光プレート141内部を通り、分光プレート141の形状に基づいて上下2方向に分光され、各々分光プレート141の出射面141bから出射するようになっている。具体的には、1つの出射面141bから、それより上側に位置するLED素子139aの下方分光と下側に位置するLED素子139aの上方分光との2つの分光が出射されるようになっている。
【0247】
このように、LED素子139aからの照明光が複数に分光された結果、上下4列のLED素子139aからの照明光が7方向に分光されて分光プレート141の出射面141bから出射するようになっている。この上部照明ユニット138aにおいては、左右に2列のLED素子139aを有しているので、2×7=14方向への分光が可能となっている。上下方向におけるLED素子139aの数を少なくしても、上下に多数の分光を発生させることができるので、上下に長く均一な照明光を形成することができる。
【0248】
なお、下部照明ユニット138bにおいては、LED基板に左右2列、上下5列の合計10個のLED素子が実装され、上下5列の照明光が、分光プレートによって上下方向に9方向に分光されるように構成されている。
【0249】
分光プレート141によって分光された照明光は、出射面141bから出射し、その前方に配置される拡散部材142,143の入射面142a,143aから拡散部材142,143内に入射する。
【0250】
拡散部材142は、透明又は半透明の樹脂製の光拡散部材である。拡散部材142は、右側の上部照明ユニット138aにおける右側配置の拡散部材であり、拡散部材143は左側配置の拡散部材である。すなわち、拡散部材142は、遊技機2に対して外側に配置される拡散部材であり、拡散部材143は内側に配置される拡散部材である。
【0251】
拡散部材142,143の前面側には、上下に延びる多数の凹凸溝が形成された拡散面142b,143bが各々形成されている。拡散部材142と拡散部材143とが合わさって、拡散面142bと拡散面143bとによって断面円弧状の拡散面146が形成される。上下に分光されたLED素子139aからの照明光が拡散面146から出射することにより、左右方向にも拡散されるようになっている。
【0252】
拡散部材142,143が合わさることにより、両者によって囲まれる中空内部が形成される。その中空内部には、外側の拡散部材142から延びる拡散面142cが延設されている。拡散面142cにも上下に延びる多数の凹凸溝が形成されており、照明光の一層の左右方向への拡散に寄与している。
【0253】
内側の拡散部材143の側面143cには、シボ加工が施されている。このシボ加工により、内側の拡散部材143内部に入射した照明光は、側面143cから遊技機2における内側へも拡散されるようになっている。側面143cで照明光が拡散されるので、側面143c全体が均一に照明される。側面143cは、遊技者から視認し易い位置に配置されるので、遊技者に側面143cからの拡散光による照明演出を提供することができる。
【0254】
カバー部材144は、透明又は半透明の樹脂製の保護部材である。分光プレート141、拡散部材142,143をその中空内部に保護して外側を覆う機能と、拡散部材142,143から拡散される照明光を透過して遊技者に提供する機能とを有している。
【0255】
<G−12.中央パネルユニット>
図61は、遊技機2における中央パネルユニット84の分解図である。図62は、遊技機2におけるフレーム80を右斜め後方から見た斜視図である。図62においては、中央パネルユニット84近傍を示し、中央パネルユニット84を一部分解して示している。なお、図62,図61においては、透明板8aの図示を省略している。
【0256】
中央パネルユニット84は、遊技機2の中央近傍位置、すなわち遊技者から視認し易い位置において、種々の演出照明を実現するためのユニットである。中央パネルユニット84は、その中央部分に開口84bが形成され、その開口84bからリール11〜13が臨むようになっており、リール11〜13の周囲を演出的に照明する。例えば、各リール11〜13のリールテープ57に配列された複数の装飾図柄が、3×3列等の複数図柄で遊技者に呈示されるようになっている場合において、そのうちのいずれの列が「当たり」列であるかを照明演出により示唆するようになっている。
【0257】
中央パネルユニット84は、パネル本体147、拡散板148、複数のLED基板149を有している。パネル本体147は、例えば樹脂成形により形成され、光の反射率を高めるために表面が白色とされている。パネル本体147は、中央に開口84bが形成されており、その開口84bからリール11〜13が臨むようにフレーム80に取り付けられる。
【0258】
開口84bの左右及び下方を囲むように、複数の隔室147bが形成されている。隔室147bは、前方が開口され、側方が隔壁147cによって囲まれて、後方に比較的小さい小孔147dが開口された小室である。小孔147dの後方には、LED基板149表面に実装されたLED149aが臨むようになっており、LED149aからの照明光が、隔壁147cによって反射されつつ隔室147bから前方、すなわち遊技者に向けて照射されるようになっている。
【0259】
左右の隔室147bにおいては、1つの隔室147bに対し1つの小孔147dが形成され、1つのLED149aが臨むようになっている。下方の隔室147bにおいては、1つの隔室147bに対し2つの小孔147dが形成され、各々1つのLED149aが臨むようになっている。
【0260】
隔壁147cは、LED149aからの照明光を効率よく前方へと導くように、各隔室147bごとに前方に向けて拡張するように傾斜している。LED149a1つごとに、又は2つごとに1つの隔室147bに対応配置されているので、隣接する隔室147bに対応するLED149aからの照明光同士が混ざり合わないようになっている。したがって、隣接する隔室147bごとに異なる色彩の照明演出を実現したり、1つの隔室147bに対応する特定部分のみを照明して他の部分を非照明(暗くする)とする等の照明演出を実現することができる。
【0261】
なお、開口84bの上方にも隔壁で区切られた隔室が形成され、各隔室ごとに複数(例えば、1〜3個)のLED149aが対応配置されるようになっているが、詳細な説明を省略する。
【0262】
開口84bの上辺近傍、すなわち開口84bと上方の隔室との境界部分には、拡散板148が取り付けられる。拡散板148は、乳白色の樹脂部材であって、下方に傾斜する傾斜面148aを有している。この傾斜面148aが、上方の隔室内に配置されるLED149aからの照明光を効率よく前方に導く機能と、リール11〜13におけるバックランプユニット53からの照明光が上方のLED149aからの照明光と混ざり合ってしまうのを防止する機能とを発揮している。
【0263】
パネル本体147に対し、前方から拡散板148を取り付ける。拡散板148は、固定されるのでなく、パネル本体147の係止孔(不図示)に突起部148bが挿入されて取り付けられる。その後、パネル本体147前方から取付フック84aにより透明板8aを取り付ける。
【0264】
パネル本体147に対し、後方からLED基板149をネジ止めする。LED基板149は、パネル本体147後方に配置されたフックにより係止された上でネジにより固定される。そして、フレーム80に対し後方から中央パネルユニット84を取り付ける。この際、パネル本体147の取付孔147eを利用して金属製のフレーム部材35にパネル本体147がネジ止めされて取り付けられる。以上のようにして、中央パネルユニット84のフレーム80に対する取り付けが完了する。
【0265】
<G−13.上部レンズユニット>
図63及び図64は、遊技機2における上部レンズユニット19の分解図である。図63においては、上部レンズユニット19を右斜め前方から矢視しており、図64においては、上部レンズユニット19を右斜め後方から矢視している。
【0266】
上部レンズユニット19は、レンズ部150、LED基板151、演出表示部152を有して大略構成される。レンズ部150は、主として上部レンズユニット19の前面側に配置され、意匠デザインが施された多数の樹脂部材を有して構成されている。レンズ部150は、中央カバー150a、側面カバー150bを有している。これらのカバー150a,150bは、上部レンズユニット19の上面中央及び側面を覆う透明又は半透明の樹脂部材である。LED151aからの照明光を透過させて遊技機2の前方へと導き、上部レンズユニット19内部構造を保護する機能を有している。なお、中央カバー150aは、部分的にシボ加工又は多数の凹凸加工が処理された光拡散部を有しており、照明光を効率的に拡散するように構成されている。
【0267】
側面カバー150bの後方には、側面レンズ150cが配置されている。この側面レンズ150cは、LED151aからの照明光を集光又は拡散するためのもので、少なくとも部分的に透明又は半透明とされた樹脂部材である。
【0268】
レンズ部150は、更に複数の光反射部材150dも有している。これらの光反射部材150dは、例えば表面が金属メッキ処理されて銀色光沢を有する樹脂部材である。LED151aからの照明光がこれらの光反射部材150dによって反射され、又は散乱することにより、照明による演出効果が一層向上している。
【0269】
なお、レンズ部150は、中央カバー150a及び側面カバー150bに囲まれるように、透明板150eを有している。透明板150eは、後述する演出表示部152の前方に配置され、演出表示部152を保護すると共に、その表示部に表示される映像演出を前方から視認可能としている。
【0270】
レンズ部150の後方には、LED基板151が配置されている。LED基板151は、前面側表面に多数のLED151aを実装し、前方に向けて照明光を発光するように構成されている。中央に配置されたLED基板151のLED151aからの照明光は、中央カバー150aの光拡散部によって拡散され、左右側方に配置されたLED基板151のLED151aからの照明光は、側面レンズ150cを通って側面カバー150bから前方に照射されるようになっている。
【0271】
演出表示部152は、画像又は映像による演出表示を行うためのものであり、映像表示部と演出基板部16とを有して大略構成される。映像表示部153は、例えば液晶表示面を有する液晶表示装置6により構成される。演出基板部16は、種々の基板が基板ケースに収納されて構成されたもので、液晶表示装置6の後方にネジ止めされるが、詳細は後述する。
【0272】
この液晶表示装置6の後方に演出基板部16が取り付けられて一体となった演出表示部152には、その前面側左右側方位置に突起部152aが突出形成されている。そして、レンズ部150の後面側であって、透明板150eの上部左右側方近傍位置には、この突起部152aに対応するように受け面部150fが後方に突出形成されている。
【0273】
演出基板部16を液晶表示装置6の後方にネジ止めする際に、まず突起部152aを受け面部150fに引っ掛けるようにして演出基板部16を吊下する。そうすると、ネジ止め前であっても、演出基板部16と液晶表示装置6との位置決めを容易に行うことができ、ネジ止め作業が簡単となる。突起部152aと受け面部150fの存在が、上部レンズユニット19の組立て効率の向上に寄与している。
【0274】
<G−14.演出基板部>
図65は、演出基板部16を右斜め後方から見た斜視図である。図65においては、演出基板部16の基板カバー155を後方に分解して示している。図66は、演出基板部16の分解斜視図である。
【0275】
演出基板部16は、液晶表示装置6の後方に取り付けられており、基板カバー154,155の内部に、サブ基板49とVDT基板(画像表示基板)156とを収容して構成されている。サブ基板49は、メイン基板45と接続されており、メイン基板45からの制御コマンドに基づいて、演出コマンドをスピーカ、各種演出照明装置(ランプやLED等)等に向けて送出する。サブ基板49は、VDT基板156を介して液晶表示装置6にも演出コマンドを送出する。
【0276】
VDT基板156は、サブ基板49及び液晶表示装置6と接続されており、サブ基板49からの演出コマンドに基づいて液晶表示装置6を駆動する。VDT基板156からの駆動信号によって液晶表示装置6に種々の演出映像が表示される。サブ基板49のVDT基板156側には、コネクタ157aが実装されており、VDT基板156のサブ基板49側にはコネクタ157bが実装されている。これらコネクタ157a,157b同士が直接接続(いわゆるボード・トゥ・ボード接続)されることによりサブ基板49とVDT基板156とが接続される。コネクタ同士がボード・トゥ・ボード接続されることにより、ハーネス接続を廃することができる。ハーネスへの不正行為を防止し、ノイズによる悪影響を低減することができる。
【0277】
なお、VDT基板156上には、小基板158,159が配置されている。VDT基板156と小基板158,159との接続においても、コネクタ160aとコネクタ160bとの接続やコネクタ161aとコネクタ161bとの接続によりボード・トゥ・ボード接続が行われている。VDT基板156と小基板158,159との間にはスペーサ162,163が設置されて、そのスペーサ162,163が小基板158,159を各々保持しており、2階建て様(積層様)の基板配置となっている。このように基板を配置することで、基板配置のスペースを小さくすることができる。
【0278】
メイン基板45からの配線は、サブ基板49上のコネクタ群49aに接続されている。このコネクタ群49aは周囲を基板カバー154,155により囲まれており、左方向を向くコネクタ挿入口近傍のみが開口している。特に、コネクタ群49aの後方は、基板カバー155の庇部155aによって覆われている。このように、挿入口以外をカバーで覆うことで、コネクタ群49aに対する不正行為を防止している。
【0279】
基板カバー155には、複数の凹部155bが形成されている。凹部155bは、基板カバー155の後面155cから部分的に前方に向けて凹んだ部分である。サブ基板49又はVDT基板156の表面であって、凹部155bに対応する位置には、CPU等の集積回路素子(不図示)が実装されている。集積回路素子と基板カバー155との隙間が凹部155bによって狭められているので、集積回路素子への不正行為が効果的に防止されている。
【0280】
なお、サブ基板49とVDT基板156とを収容して、基板カバー154と基板カバー155とはネジ止めされ、そのネジの上方から封止部材126が取り付けられている。封止部材126は、中央表示基板117において用いられたものと同様のものである。基板カバー154,155が開放された痕跡が封止部材126に残存するようになっているので、基板カバー154,155の不正開放を迅速に発見でき、ひいては不正行為の予防に寄与している。
【0281】
基板カバー154,155は透明又は半透明の樹脂で形成されている。したがって、内部に収容するサブ基板49やVDT基板156に対して不正改造等が行われた場合は、基板カバー154,155外部から容易に視認可能とされており、不正の早期発見に寄与している。
【0282】
また、基板カバー155の右側方には、ヒンジ164を中心として開閉可能な開閉カバー165が配置されており、この開閉カバー165内に液晶表示装置6からVDT基板156に接続されるハーネス及びコネクタ166が配置されている。通常使用時には、開閉カバー165が閉鎖されているので、液晶表示装置6とVDT基板156とを接続するハーネス及びコネクタ166が開閉カバー165内に収容され、これらに対する不正行為が防止されている。開閉カバー165は透明又は半透明の樹脂で形成され、閉鎖状態でもハーネスやコネクタ166に対する不正行為が早期発見可能である。開閉カバー165を開放するとコネクタ166が露出するようになっている。したがって、コネクタ166の取外しが容易であり、メンテナンス性が向上している。
【0283】
<G−15.ブロック構成>
図45−1は、この遊技機2における各種基板及び電気装置の接続の様子を示すブロック構成図である。電源基板76からの電力が、サブ基板49、リール制御基板39に供給されるようになっている。電源基板76とメイン基板45とは直接接続されておらず、電源基板76からリール制御基板39を介してメイン基板45へと電力供給が行われるようになっている。また、電源ユニット24の設定値変更キー62c、リセットスイッチ62d、開閉センサ62bからの出力は、メイン基板45に入力されるようになっている。
【0284】
メイン基板45は、この遊技機2全体の動作制御を行うための基板であり、サブ基板49、リール制御基板39、中央表示基板117と接続されている。
【0285】
サブ基板49は、照明演出、画像演出、音声演出等の各種演出を実行するための基板であり、上部スピーカ93b、下部スピーカ88b、液晶表示装置6、ランプ基板、LED基板等を含む各種照明基板200に接続されている。照明基板200は、導光板照明基板、回胴照明基板、回胴ランプ基板、サイドLED基板、下パネル照明基板等を含み、これらのランプ基板、LED基板は、遊技機2において遊技者に対し様々な照明演出を実現する。サブ基板49は、リールランプ基板40とも接続され、バックランプ48によるリール装飾図柄の演出照明を実現している。
【0286】
リール制御基板39は、リール11〜13の動作制御を実行するための基板であり、リール装置9内の駆動モータ51、回転センサ52等に接続されている。また、フロント枠8の開閉を検出するドアセンサ28にも接続されている。リール制御基板39は、中継基板としての機能も有しているので、この遊技機2では、ホッパー20内の払出しモータ72、計数センサ68が、電源基板76に接続されずに、このリール制御基板39を介してメイン基板45と接続されている。また、外部集中端子基板36もリール制御基板39を介してメイン基板45に接続されている。
【0287】
中央表示基板117は、メイン基板45とセレクタユニット115、ベットボタンユニット102、ストップボタンユニット104、スタートレバー3、メダル枚数表示ユニット137とを中継する基板である。
【0288】
中央表示基板117には、セレクタユニット115内のセンサやベットボタンユニット102のMAXベットボタン5a用のセンサ本体102e、最小ベットボタン5b用の最小ベット用スイッチ102g、精算ボタン14用の精算用スイッチ102hが接続されている。更に、ストップボタンユニット104のセンサ本体108、スタートレバー3用のセンサ、メダル枚数表示ユニット137等が接続されている。これらの、スイッチ及びセンサからの出力が中央表示基板117を介してメイン基板45に向けて送信され、メイン基板45からの制御コマンドに基づいてLED表示やランプ照明が行われるようになっている。
【符号の説明】
【0289】
断面:A 断面:B
断面:C メダル:M
中心軸:P1 中心軸:P2
回転軸:X パチスロ機(遊技機):2
スタートレバー:3 メダル投入口:4
ネジ穴:4a 位置決め凸部:4b
投入口ユニット:4p ベットボタン:5
MAXベットボタン:5a 最小ベットボタン:5b
液晶表示装置:6 キャビネット:7
左側面:7a 背面:7b
右側面:7c 放熱孔:7d
配線孔:7e 補給孔:7f
カバー部材:7g 上面:7h
底板:7j 左側面:7k
フロント枠:8 透明板:8a
膨出部:8b リール装置(回胴装置):9
鍵穴:10 リール:11〜13
精算ボタン:14 演出ボタンユニット:14a
下パネル:15 演出基板部:16
受皿:17 フック:17a
ネジ穴:17b サイドレンズユニット:18
側面:18a,18b 上面:18c
フック:18d 底面:18e
係止片:18f ボス:18g
取付けガイド:18h 規制壁:18j
端部:18k 外郭部:18m
凹部:18n 上部レンズユニット:19
側面:19a フック:19b
ボス:19c 取付台座:19d
ホッパー:20 漏出口:20a
貯留タンク:20b 払出部:20c
メダル導入部:20d 漏出経路:20f
収容体:20h 回転板:20j
傾斜上面:20k 保持穴:20m
放出口:20n 固定片:20p
移動片:20q メダル受け面:20r
ストップボタン:21〜23 電源ユニット:24
前面扉:24a 大型コネクタ:24b
底板:24c 取付孔:24d
フィン:24e 把手:25
凹部:25a 上面:25b
ハーネスクランプ:26 切欠部(配線通過部):26a
配線:27 ドアセンサ:28
検出片:28a 取付ブラケット:29
取付孔:29a 補強フレーム:30
配線:31 コネクタ:32
樹脂カバー:33 周壁部材:34
周壁:34b フレーム部材:35
受け面:35a 樹脂フレーム:35b
スピーカ取付枠:35c 円筒カバー:35d
トップフレーム:35e 右端部:35f
外部集中端子基板:36 ベース部材:37
ベースリブ:37a リールユニットベース:38
上面:38a リール制御基板:39
基板ケース:39a リールランプ基板:40
基板ケース:40a リールブラケット:41
リベット:42 リベット:43
頂部:43a 底部:43b
リベット:44 メイン基板(主制御基板):45
打止有無スイッチ:45a 設定値表示LED:45b
文字情報:45c 配線:46a
コネクタ:46b 配線:47a
コネクタ:47b バックランプ:48
サブ基板(演出制御基板):49 コネクタ群:49a
リールベース:50 取付孔:50a
膨出部:50b 取付孔:50c
取付フック:50d 位置決めピン:50e
駆動モータ:51 モータ軸:51a
回転センサ:52 取付フック:52a
バックランプユニット:53 隔壁:53a
取付部:53b 取付孔:53c
位置決め孔:53d リールテープユニット:54
取付けリング:55 取付部:55a
支持部:55b 円環部:55c
基準マーク:55d 検出片:55e
キー溝:55f 補助リング:56
円環部:56a リールテープ:57
周面:57a 補助金庫:58
上面開口:58a 箱部材:58b
排出開口:58c 底板:58d
フック:58e 左外側面:58f
収納部:58g メイン基板ユニット:59
取付ベース:60 保持面(基板ケース保持面):60a
保持面(スイッチボックス保持面):60b 取付孔:60c
係止フック:60d 本体カシメ部:60e
カシメ部材:60f 係止フック:60g
基板ケース:61 本体ケース:61a
蓋ケース:61b 回転軸部:61c
本体カシメ部:61d シール貼付面:61e
ケースカシメ部:61f 封印カバー:61g
スイッチボックス:62 開閉ドア:62a
開閉センサ:62b 設定値変更キー:62c
リセットスイッチ:62d コネクタ:63
押え板:64 スペーサ:65
中心軸:66 検出片:67
計数センサ:68(68a,68b) 位置:69
支持面:70 傾斜面:71
根元部:71a 先端部:71b
払出しモータ:72 入力エラー表示LED:73a
24V表示LED:73b 12V表示LED:73c
12V−S表示LED:73d 電源ケース:74
上面:74a コネクタ孔:74b
凹部:74c 左側面:74d
右側面:74e ケース:74L,74R
ネジ:75 電源基板:76
ザグリ部:77L,77R フレーム:80
上部レンズユニット取付部:80a 中央パネル取付部:80b
操作パネル取付部:80c 受皿取付部:80d
係止孔:80e フック:80f
係合孔:80g フック:80h
補強梁部:81、82 操作パネルユニット:83
側面:83a フック:83b
ボス:83c 操作パネル本体:83d
底面:83e 凹部:83f
側面:83g 端部:83h
表示用開口:83j 中央パネルユニット:84
取付フック:84a 開口:84b
下マスクユニット:85 内側マスク:85a
意匠プレート:85b 外側マスク:85c
凹部:85d 凸部:85e
係合フック:85f 受皿ベースプレート:86
放音孔:86a 開口:87
下部スピーカユニット:88 網板:88a
下部スピーカ:88b 後方カバー:88c
開口部:88d 後面:88e
凹室:89 側方保持片:89a
中央保持片:89b 位置決め突部:89c
係止孔:89d LED基板:90
位置決め孔:90a 押さえ部材:91
係止フック:91a 透明板:92a
上部スピーカユニット:93 網板:93a
上部スピーカ:93b 後方カバー:93c
コーン紙:93d 開口部:93e
後面:93f 取付板:93g
内部:93h 隙間:94a,94b
錠前ユニット:96 リンクユニット:97
ユニット本体:97a キーシリンダ保持ステー:97b
挿入孔:97c ネジ穴:97d
上端部:97e シリンダユニット:98
キーシリンダ:98a 取付板:98b
回転カム:98c 取付孔:98d
後方カバー:99 窓部:99a
隙間:100 化粧プレート:101
透光部:101a ベットボタンユニット:102
ユニット本体:102a 押さえ部材:102b
スイッチユニット:102c 爪部材:102d
センサ本体:102e 筒状部:102f
最小ベット用スイッチ:102g 精算用スイッチ:102h
センサ:102j LED:102k
凹部:102m コネクタ:102n
爪部:102p 係止孔:102q
フック:102r 取付孔:102s,102t,102u
ネジ穴:103a,103b ストップボタンユニット:104
前面パネル:105 センサユニット:106
凹室:106a〜106c ネジ:107
センサ本体:108 LED:109
バネ:110 支持部材:111
コネクタ:112 ネジ:113
中空ボス:114 ネジ:114a
セレクタユニット:115 導入口:115a
メダル通路:115b 導出口:115c
排出口:115d 位置決め突起:115e
本体部:115f 蓋部:115g
セレクタユニット取付ブラケット:116 取付孔:116a
位置決め孔:116b 取付ガイド:116c
支持面:116d 開口部:116e
中央表示基板:117 基板ケース:118
ベースカバー:118a 蓋カバー:118b
開閉カバー:118c レバー後部カバー:118d
係止突起:119 係止孔:120
大開口:121 小開口:122
コネクタ:123 係止フック:124
切欠部:125 封止部材:126
返却通路:127 侵入防止部:127a,127b
通路部材:128 導入口:128a
係止突起:128b 取付孔:128c
周壁:128e 係止フック:129
ネジ:130 ネジ穴:131
侵入防止部:132 金属プレート:133
返却口:134 返却ボタン:136
メダル枚数表示ユニット:137 上部照明ユニット:138a
下部照明ユニット:138b LED基板:139
LED素子:139a 保持部材:140
分光プレート:141 入射面:141a,142a,143a
出射面:141b 外側の拡散部材:142
拡散面:142b,143b,142c 内側の拡散部材:143
側面:143c カバー部材:144
飾り部材:145 拡散面:146
パネル本体:147 隔室:147b
隔壁:147c 小孔:147d
取付孔:147e 拡散板:148
傾斜面:148a 突起部:148b
LED基板:149 LED:149a
レンズ部:150 中央カバー:150a
側面カバー:150b 側面レンズ:150c
光反射部材:150d 透明板:150e
受け面部:150f LED基板:151
LED:151a 演出表示部:152
突起部:152a 基板カバー:154,155
庇部:155a 凹部:155b
後面:155c VDT基板(画像表示基板):156
コネクタ:157a,157b 小基板:158,159
コネクタ:160a,160b コネクタ:161a,161b
スペーサ:162,163 ヒンジ:164
開閉カバー:165 コネクタ:166
照明基板:200

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線の通過経路を規制するためのハーネスクランプを内部に有する遊技機のハーネスクランプ構造であって、
前記ハーネスクランプは、
前記遊技機内のいずれかの位置に取り付けるための取付部と、
前記配線を通過させる配線通過部と、を有し、
前記配線通過部の、配線通過方向に直交する直交面内における断面積が、少なくとも配線通過方向に沿った前記配線の移動を許容する程度に、前記直交面内における前記配線の断面積よりも大きくされ、
前記配線通過部の少なくとも一部が透光性を有して、該配線通過部を通過する配線が該配線通過部の外側から視認可能とされている、遊技機のハーネスクランプ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【公開番号】特開2013−94557(P2013−94557A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242491(P2011−242491)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】