説明

遊技機釘角度測定ゲージ

【課題】従来のゲージでは構造的に不十分であったため、時間が掛かっていた遊技盤上の釘の角度の測定・調整の効率化を図る。
【解決手段】支持脚、分度盤、スライド体自体の改良、釘角度の精密測定のために支持脚、分度盤、スライド体間の連結・相互関連の見直し等の構造に種々の工夫を凝らすことやゲージの種類を増加させることにより遊技盤上でのゲージの対応範囲を拡大し、熟練を要することなく短時間で遊技盤上の釘の角度を測定し、角度の微調整を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機のような各種の遊技機の盤面上に打ち込まれた多数本の釘角度を測定し、盤面上の釘位置によって決められた角度に調整するための遊技機釘角度測定ゲージの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大衆の遊戯娯楽機としては種々のものが提供されているが、最も大衆に親しまれ、楽しまれている遊技機としてパチンコがあり、駅の周辺や商店街等の繁華街では多数のパチンコ店が営業している。
パチンコは、遊戯玉を打ち、入賞すると決められた遊戯玉が遊戯者(客)に還元され、遊戯玉の数によって商品が提供され、遊戯者に利益がもたらされるものである。
パチンコ機の盤面には多数本の釘が打ち込まれており、遊戯玉を一定の方向に案内をしたり、入賞口に遊戯玉を誘導するようになっている。通常、釘はパチンコ機メーカーで所定の位置に打たれた状態で出荷されるが、この時点では釘の向きは−定ではなくバラバラの状態である。
【0003】
このため、各パチンコ店ではパチンコ機の購入後に店の方針に基づいて全ての釘の角度調整を行っている。
更に、店の閉店後或いは開店前に必要な箇所の釘の角度調整を行い、特に、入賞口に面する釘や入賞口に案内する釘の角度を調整することで各パチンコ機のその日の出球率を制御し、店の利益および客の利益や娯楽性の向上を計っている。
パチンコ機盤面の釘の角度測定や調整は、非常に難しく熟練を要するために通常は釘師と呼ばれる専門家によってなされている。
しかし、近年、釘師の数が少なく、パチンコ店ではその確保に苦慮しているが、熟練を要することなく釘角度を測定し、調整するための角度測定具が提案されている。
例えば、本出願人の調査によれば、特許文献1「パチンコ台釘角度測定器」、特許文献2「パチンコ機の釘角度測定装置」および特許文献3「パチンコ機の釘角度測定冶具」等がある。
また、本出願人の出願に係る特許文献4、5には分度盤付きゲージや分度盤付きスライド体付きゲージが、また特許文献5、6には、角度測定冶具を着脱自在に又は一体に設けた馬蹄形又は樹木形ゲージが夫々知られているが、構造的に未だ不十分であって、使用面などで多くの不自由さが存在していた。
【0004】
【特許文献1】特開平10−300404号公報
【特許文献2】特開平09−182832号公報
【特許文献3】特開平09−094326号公報
【特許文献4】特開2001−269450号公報
【特許文献5】特開2001−64129号公報
【特許文献6】特開2001−121738号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の各公知技術は、1°を単位として釘の角度測定が可能であり、各釘は30°の範囲内で傾斜させることができる。しかし、限定された広さのパチンコ機盤面に多数の釘が打たれているので、釘の間隔は狭く、また、役物が配置してあり、前記した第1の公知技術における「直線辺4やこれと対抗する位置にある対偶辺6」の長さ間隔が大きく、測定すべき釘以外の釘や役物等が邪魔になって効率よく測定ができないものである。
同様にして第2の公知技術では「台座7」の巾間隔が大きいと共に長さが長く、第3の公知技術では「脚部6や当接面7」の巾間隔が大きいと共に長さが長く、特定の釘角度測定には不向きなものであり、所定の角度を確保できないものであった。しかも、総じて構造が複雑であり、限られた空間内での取り扱いが不便なものであった。
【0006】
本発明は、上記する従来の公知技術の問題点に鑑み、種々の工夫を凝らしたゲージを使用することにより、熟練を要することなく短時間で釘角度を測定し、角度の微調整を可能とした遊技機釘角度測定ゲージの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題について種々検討した結果、従来技術による分度盤付きゲージ、分度盤付きスライド体付きゲージが、また、支持脚の上方側面に角度測定冶具を着脱自在に又は一体に設けた馬蹄形又は樹木形ゲージが、その使用方法の面で不十分である点に鑑みて、構造上の観点から種々の工夫を凝らすことにより、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は;
(1)長方形の基板と、該基板の片側端部に該基板と同一平面上に連設した円周に沿って度数目盛を表示した半円状分度盤と、該分度盤の下部中心位置に設けた回動ピンを支点として指針アームと連設した回動自在な支持脚Aと、該分度盤と反対方向に該基板の他端部に直角に連設した支持脚Bと、両支持脚A、Bの上下側面及び/又は表裏面及び/又は支持脚先端に該支持脚と一体に及び/又は着脱自在に設けられた角度測定冶具とからなるゲージであって、
該指針アームの先端は分度盤の度数目盛を指す指針となり、しかも両支持脚A、Bとは基板とパチンコ盤面とが平行となるように互いに協同して水平を構成でき、両支持脚A、Bの長さがパチンコ盤面に植設されたパチンコ釘の高さより長いパチンコ釘角度測定ゲージである(図1参照)。
【0008】
(2)支持脚が、更に基板及び/又は支持脚の途中にも設けられる点にも特徴を有する。また(図14参照)、
(3)該角度測定冶具が(イ)楔型、3角柱型、5角柱型、6角柱型、8角柱型等の角柱型、(ロ)円錐型、逆円錐型、円筒型等の丸型、(ハ)へこみ付き4角柱型、へこみ付き6角柱型、へこみ付き8角柱型、へこみ付き10角柱型、へこみ付き12角柱型、へこみ付き14角柱型、へこみ付き16角柱型、井形状型、隅取り付き2枚組型等の変則角柱型、(ニ)突起型、ピン型、プレート型、嵌挿型、板型(矩形状を含む)、羽根板型、シーソー型、段差型、へこみ型等のその他の型のいずれかである点にも特徴を有する。また(図35〜41参照)、
(4)着脱自在な角度測定冶具が磁性ゴム等の磁性材料から構成され、ゲージが鉄材等の磁性材料を吸着可能な吸磁性材料から構成される点にも特徴を有する。また、
(5)支持脚の脚部自体が角度測定面を構成するように、矩形状に構成されて、その上下側面及び/又は表裏面で角度測定が可能となる点にも特徴を有する。また(図13参照)、
【0009】
(6)組立式スライド体を基板に嵌挿して設けた点にも特徴を有する。また(図3、4参照)、
(7)組立式スライド体に支持脚Bを一体に又は別体(図3〜5等参照)に取り付けた点にも特徴を有する。また、
(8)支持脚Bを別体に取り付けた組立式スライド体において、支持脚Bが上下にスライド可能に又は回動自在に構成される点にも特徴を有する(図16〜21参照)。また、
(9)分度盤が半円状、三角状(図42参照)、円状(図14、15参照)のいずれかである点にも特徴を有する。また、
(10)支持脚A,B間を一定長のロッドで連結して該支持脚A,Bの動きを連動させ
る点にも特徴を有する。また(図28参照)、
【0010】
(11)組立式スライド体なしに、支持脚B自体が基板内の直線状溝を介して上下にスライド可能と構成させる点にも特徴を有する。また(図22、23参照)、
(12)指針アームと連設する支持脚が該支持脚中のスリットを介して左右にスライドでき、且つ2つの組立式スライド体と組合わされた支持脚と前記支持脚とが協同してスライドすることにより、常に基板とパチンコ盤面との平行が保てるゲージである(図42参照)。
(13)分度盤と基板とが支点ピンによって回動するようにし、且つ分度盤とスライド体とを複数の結合した連結ロッドにより連結させ、且つ基板の他端の支持脚に補正目盛と補正値とが設けらた構成のゲージであって、
スライド体の上昇と連動した分度盤の左回りにより指針の誤差を分度盤の回動によって補正でき、基板とパチンコ盤面との平行が保てるゲージである(図43参照)。
(14)角度測定を精密に行うために、支持脚の下方に釘傘を係止するフック(図8参照)、段差(図37(ハ)参照)、突起(図33(チ)参照)、へこみ(凹部)(図38(ニ)参照)、釘軸合線(図37(ロ)参照)、支持脚に丸み当接面(図38(ロ)参照)のいずれかを設ける点にも特徴を有する。また、
(15)指針アームが回動ピンを介してその回動が規制される点にも特徴を有する(図9参照)。
【発明の効果】
【0011】
(1)本発明のゲージによると、半円形状分度盤3と回動可能に軸支した指針アーム5と支持脚4とを基板2に軸支した馬蹄形ゲージに、その支持脚の両側面及び/又は上下面を釘角度測定面とするか或いは種々の形状の角度測定冶具を一体に又は着脱自在としたので、種々の釘角度に簡単に且つ冶具の取替えを最小限にでき、更に角度測定面の直線とパチンコ機盤面上の釘の直線方向を一致させるだけで傾斜角度の測定が可能となる。
(2)指針アーム5先端の指針7が回動して分度盤3の度数目盛8を指すので、パチンコ盤面に対する上下・左右いずれの方向の角度測定も可能であり、熟練を要することなく釘角度を調整し、入賞率や出球率を制御することができる。
(3)片方の支持脚4’は基板2に沿ってスライド可能であるので、両支持脚4、4’間の相対位置関係で支持脚をパチンコ盤面22にセットできない場合でも、支持脚を釘や役物から離れた位置で盤面にセットでき、そのために支持脚を任意の位置で盤面に押当てることができて釘の角度測定を能率よく行える。
【0012】
(4)基板2に対して支持脚4’が前後にスライド可能、嵌挿される組立式スライド体11に取り付けた支持脚4’を上下にスライド可能、又は回動自在な構造としたので、支持脚の長さを変えるか又は移動させることが容易に可能であり、指針アーム5を釘角度に沿って回動させた時、基板2を常にパチンコ盤面22に平行にでき、高い精度で釘角度の測定が可能となる。
(5)支持脚4、4’に釘軸合線26を表示したり、支持脚にプレート(;図37の(チ))やピン(図37の(ト))等を設けて釘の直線方向と支持脚の測定方向を簡単に一致させることができる。
(6)また、支持脚4、4’の中心に釘の嵌挿部39を形成した嵌挿型冶具(図37の(ヘ))としたり、支持脚4、4’に段差28(図37の(ハ)、(ニ))や突起(図36の(イ)、(ロ))を設けること等で、精度良く釘角度の測定や調整が可能となる。
(7)組立式スライド体11を増やしたり、組立式スライド体11と分度盤3との動きを連結ロッドにより同調させたりしたので、精度良く釘角度の測定や調整が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面に従って本発明を具体的に説明する。
なお、本発明で言う角度測定冶具とは、支持脚の上下側面及び/又は表裏面のいずれかに設けられて、パチンコ盤面22上に植設された釘の角度を測定、調整するための冶具を指し、支持脚自体の変形(例えば板状、矩形状)も含むが、釘軸合線、フック、支持脚端部の丸み等の冶具の補助仕組みは含まない。
【0014】
図1は、本発明の分度盤3付き支持脚4の上方側面に角度測定冶具6を設けたゲージの基本型を示す模式図である。
図2は、図1に示された分度盤3の拡大図を示す。
図1、2において、金属製或いはプラスチック製のゲージ1は、長形状の板体である基板2の端部片側に基板2に連設して半円状分度盤3を設ける共に、分度盤3の中心に回動ピン10を支点にして指針アーム5に連設した支持脚4が回動するように構成し、更に基板2の他端に基板に直角に支持脚4’を連設している。
図2に示すように、該分度盤3にはその円弧面に沿って傾斜度を表す度数目盛8が表示してあり、この分度盤8の盤面上の中心位置に設けた(固定用蝶ネジ10a付き;図22参照)回動ピン10を支点として指針アーム5が回動可能に取り付けてある。
指針アーム5は、該ピン10を中心にして一端側に度数目盛8に達する指針7を有し、他端側にパチンコ盤面22に当接可能な当接面9を有する支持脚4に連設している。
【0015】
図1では、該支持脚4、4’には、その長さ方向に沿った一側面に角度測定冶具6(図1では代表例として楔型が示されている)が一体に設けられているが、これは着脱自在に設けても良く、或いは支持脚4、4’の上下両面のいずれかに又は相方に設けても良い。
該支持脚4は、支持脚4’と平行にした時に略同じ突出長さを有し、分度盤3に表示した度数目盛8は、図1ではピン10からの水平中心位置が90°を示し、円弧面にそって両側に10ずつの目盛が表示してある。
なお、このような度数目盛8の目盛の仕方はあくまでも1例を示すものであって、この仕方に制限されるものでなく、例えば水平中心位置を0°として円弧面にそって両側に10ずつの目盛を表示しても良い。
従って、図1において指針アーム5が回動し、指針7の先端が円弧面の上方に沿って91°、92°と指す毎に釘の傾斜度が高く上向きになり、逆に、指針7の先端が円弧面の下方に沿って89°、88°を指す毎に釘の傾斜度が低く下向きになる。
なお、これは例示的なものであり、分度盤3の大きさによって上限や下限の角度範囲は選択自由である。
【0016】
図3、4は、分度盤付きゲージに役物23等の障害物を回避するための組立式スライド体11を基板2に嵌挿して設けた場合を示す模式図である。
図3は、分度盤付きゲージに役物等の障害物を回避するための組立式スライド体を基板に嵌挿して設けたゲージを示す模式図である。
即ち、図3は、組立式スライド体11を基板2に嵌挿して設け、支持脚4、4’自体を角度測定面として用いた場合を示す。
図4は、図3のゲージにおいて、支持脚4、4’の夫々上、下方側面に角度測定冶具を一体に設けたゲージを示す模式図である。勿論のこと、支持脚の上、下方側面のいずれに設けても良い。
なお、図3〜6は、組立式スライド体中央に滑り止め丸孔13を示す模式図である。
【0017】
次に、組立式スライド体11の構成について説明する。
組立式スライド体11は、図3、4及び後記図5の組立式スライド体11の分解図を見ても分かるように、支持脚4’を挟み込んだ組立式とすることが良いが、勿論、自社に係る特開平2001−269450号公報、特開平2002−224320号公報に示されるように、支持脚とスライド体とが一体型でも構わない。
【0018】
図5は、図3、4の分度盤付き組立式スライド体付きゲージの分解図を説明する模式図である。
その(イ)、(ハ)図は図3のゲージのスライド体の分解図で、(ロ)、(ニ)は図4のゲージのスライド体の分解図である。
図5に示すように、本発明の組立式スライド体11は、上下2つの挟持板14、14’と基板2を両脇から挟む2枚の連結部15、15’から構成され、しかも一方の連結部15’は支持脚4’と連設され、スライド体11を組立てて後に挟持板の4隅をネジ12により仮止めし、更に止めネジ16を挟持板に組み込み、完成したスライド体11を基板2に嵌挿し、自由に上下にスライドする程度にネジ12で止める。
また、ネジ12は片側4個づつだと安定するが、幾つでも良く、また通しネジとして挟持板等を貫通させても良い。
以下のスライド体についても全て同様である。
【0019】
このゲージの使用に際し、このゲージを用いて所定の位置にスライドしたら、止めネジ16で固定する。
なお、図5の(ニ)図に示されるように、基板2を挟む連結部15、15’は、基板2を全面で挟むのでなく一部分で挟むのが抵抗が少なくスムーズにスライドするので良く、そのために連結部15、15’と基板2との間に隙間を設けグリスやオイル等を入れるグリス入れ17を設けるのが好ましい。
なお、止めネジ16の作用は、所定の位置にスライド体11を止めたら、止めネジ16を締めて固定するものである。
【0020】
図6は、スライド体に設置して所定の位置で固定する止めネジの設置可能位置を説明する模式図である。
即ち、止めネジ16の位置は、スライド体11の下方に(図4、5)限定されず、図6に示されるように、スライド体11の固定に便利な任意の位置(A〜D、裏側にも)を採用できる(図例は一例であって、これに限定されるものではない。)。
図7は、滑り止め孔として、スライド体の両側部に半円状孔を示す模式図である。
即ち、組立式スライド体11のスライドをスムースに行うために、該スライド体11を自由に把持できるように滑り止め孔13を任意の位置に、例えば図3、4ではスライド体11の中央に円状に、図7では両側に半円状に設けている。
【0021】
図8は、支持脚の下方に釘を引掛けるためのフック20を設けたゲージを示す模式図である。
即ち、図8は、支持脚4の下方にフック20を設け、釘18をフック20に引掛けることによりゲージ1の押上げで容易に片手で釘18の計測が可能となる。
このフック20によるゲージ1の押上げ作用は、組立式スライド体にも適用できる。また、フック20は1つだけでなく、指針方向に沿って二つ、三つ等でも良い。また、反対の左側に設けても良い。
図9〜12は、図8の分度盤付きゲージに角度規制スプリング21を用いて角度の規制を行う使用例を説明する模式図である。
【0022】
図9は、図8のフックを用い、且つ分度盤5の回動を規制する角度規制スプリング21を設けたゲージを示す模式図であり、釘18をフック20に引掛けて釘角度測定を行う状態を示す模式図である。
即ち、図9は、回動ピン10に角度規制スプリング(簡単にゴム等でも良い)21を設けることにより、図10に示すように、基板2を持ち上げ、指針7の示す度数が釘18の持つ角度となるから、この角度規制スプリング21で固定して釘調整を行う。
また、別に指針7を例えば10°の目盛に合わせて、角度規制スプリング21の代わりに回動ピン10に付いている蝶ネジ10a(図22参照)で固定して支持脚4に釘18を
合わせることでも良い。
【0023】
図10は、図9のゲージにおいて、釘18をフック20に引掛けて支持脚4に沿わせた状態を示す模式図である。
即ち、図10は、基板2を持ち上げて釘18をフック20に引掛けて支持脚4に沿わせた後、角度規制スプリング21の作用により固定させ、基板2とパチンコ盤面22とが平行を維持できることを示す。
この場合、支持脚4に釘18がフック20で押上られて釘18は支持脚4に沿うようになり、指針7の指す目盛が釘18の角度となる。
【0024】
図11は、支持脚4に角度測定冶具6を一体に設けたゲージを用いて釘角度測定を行う状態を示す模式図である。
図12は、支持脚4に角度測定冶具6を一体に設けたゲージを用いて釘18を支持脚4に沿わせた状態を示す模式図である。
即ち、図11、12は、図9、10のゲージに対して支持脚4の上方に角度測定冶具6を一体に設けた場合の使用状態を示すものであり、これは図9、10の角度規制スプリング21付きゲージを用いて釘調整を行なえることを示す。
【0025】
図13は、図3の組立式スライド体付きゲージにおいて、支持脚4の脚部自体が角度測定面19、19’を構成するように、矩形状に構成された状態を示す模式図である。
図14は、基板の途中に更に支持脚4aを設けた円形状分度盤付きゲージを示す模式図である。
図15は、図14のゲージの使用例を示す模式図であり、役物等の障害物を回避するのに便利である。
即ち、図13は、支持脚4、4’自体が矩形状に構成されて、その上下面が角度測定面19となり、左右面が角度測定面19’となる場合であって、更に、基板2に嵌挿して組立式スライド体11を設けたゲージを示す。
この場合に、該スライド体11の構成及びその変形は、図3〜7の場合と同じである。
【0026】
図14は、基板2の一端に設けた分度盤3を円形体状3’とし、基板2の他端には片側へ直角状に支持脚4’を連設するとともに、基板2の長さ方向途中に、支持脚4’と反対側に支持脚4aを直角状に連設する。
円形分度盤3’の中心垂直線から左右対称位置に、水平中央を90°とした度数目盛8を表示し、該分度盤3’の両面には回動ピン10に軸支した一対の指針アーム5、5’を対称に回動可能に取り付けている。
このような構成としたことにより、基板2を中心として両側で釘角度の測定を行うことができる。
【0027】
図15は、図14のゲージの使用例を示しており、支持脚4と支持脚4’とで釘角度を測定する場合に、支持脚の設置位置に釘の集合体や役物23があるためにパチンコ盤面22上にゲージを置くことができない時の対応を示す模式図である。
即ち、支持脚A、C’間での釘角度の計測は、支持脚4とは高さ位置が異なる反対側の支持脚B(4a(短長))と支持脚Cとの間を使用することで役物等を回避できて測定が可能となる(指針アーム5を180°回転させる)。
従って、支持脚4と支持脚4’との相対する位置関係を変える必要がなくなる利点がある。
【0028】
図16は、図3の組立式スライド体付き分度盤ゲージにおいて、該スライド体11に嵌着される支持脚4’が前後にスライドでき、支持脚長を容易に調整できる。
図27に示すように、支持脚4がパチンコ盤面22との直角から外れた度数を求めた時
、スライド体11の移動により、イ、ロに示す度数に誤差が生まれる。これを補正するために、脚部31を左に寄せて基板2とパチンコ盤面22とを平行にし、誤差を回避するためのものである。
図17は、図16において、支持脚長を容易に調整できる他の例を示す模式図である。
図18は、図3の組立式スライド体付き分度盤ゲージにおいて、該スライド体11に嵌着される支持脚4’が回動自在に構成されたゲージを示す模式図である。
図19は、図3の組立式スライド体付き分度盤ゲージにおいて、該スライド体11に嵌着される支持脚4’が回動自在に構成された他の例のゲージを示す模式図である。
図21は、図16〜19のゲージにおいて、構成されるスライド体の分解図を示す。
【0029】
即ち、図16では、図3の組立式スライド体付き分度盤ゲージにおいて、該スライド体11に嵌着される支持脚4’が、支持脚4’が矩形板30と脚部31とに分割され、脚部31に設けた短スリット29a内に蝶ネジ24aで止められた支持脚4’の脚部31を前後にスライドさせて、支持脚4’の長さを調整して図27から発生する誤差を回避できることを示す。
図17は、図16において、支持脚4’自体を組立式スライド体11に並列させ、支持脚4’内に設けた長スリット29bに蝶ネジ24aで止められた支持脚4’を前後にスライドさせて、支持脚4’の長さを調整して同じく図27から発生する誤差を容易に回避できることを示す。
なお、図16、17のゲージにおいて、その支持脚4’の長さ調整のために、支持脚4’のスリット29a、29bに沿って図44のゲージの支持脚Bに付した補正目盛52、補正値53を便宜のために設けても良い。
【0030】
図18は、図16のゲージにおいて、支持脚4’の基部に、回転させる支点ピン25と仮固定させる蝶ネジ24aとを設け、支持脚4’を矩形板30’に回転可能に取付けて、図27から発生する誤差を回避し、また、役物等から回避できる構成のゲージを示す。
図19は、図18のゲージと同じく、支持脚4’の基部に、回転させる支点ピン25と仮固定させる蝶ネジ24aとを設けて、支持脚4’を組立式スライド体11に直接に回転可能に取付け、ゲージの支持脚4’を役物等から回避できる構成のゲージを示す。
【0031】
図20は、図18、19のゲージの使用例を説明する模式図である。
(イ)図は、支持脚4が回動した時に、90°では問題は起きないが、それ以外ではA<Bとなることを示す。
(ロ)図は、支持脚4を上方に上げることによって、A’=B’が保たれ、安定した角度測定が可能となることを示す。
即ち、図20−(イ)図は、支持脚4が回動した時に、例えば90°(この度数でなくても良い)では問題は起きないが、それ以外の(0°又は180°の方向)ではA<Bとなる。
図20−(ロ)図は、支持脚4’を上方に上げる(下げても良い)ことによって、A’=B’が保たれ、安定した角度測定が可能となる。
(ハ)また、多少の役物23がパチンコ盤面22に存在しても、回避が可能であり、影響を与えない程度に角度測定が可能となる。
(ニ)特徴
(a)パチンコ盤面22と基板2との平行が保てる。
(b)釘角度測定時に、多少の役物23があっても支持脚の回避が可能である。
【0032】
図21は、夫々図16〜19の組立式スライド体11の分解図を示すものであり、その構成は、図5の場合と同じである。
その(イ)図は図18のゲージの組立式スライド体の分解図、(ロ)図は図19のゲージの組立式スライド体の分解図、(ハ)図は図16のゲージの組立式スライド体の分解図
、(ニ)図17のゲージの組立式スライド体の分解図である。
即ち、(イ)図では、本発明の組立式スライド体11は、上下2つの挟持板14、14’と基板2を両脇から挟む2枚の連結部15、15’から構成され、しかも支持脚4’は、一方の挟持板14の右下隅に連設される矩形板30’に支点ピン25を中心にして回動するものであり、組立式スライド体11に組立てて後に挟持板の4隅をネジ12により仮止めし、更に止めネジ16を挟持板に組み込み、完成したスライド体11を基板2に嵌挿し、自由に上下にスライドする程度にネジ12で止める。
このゲージの使用に際し、このゲージを用いて所定の位置にスライドしたら、止めネジ16で固定する。
【0033】
(ロ)図では、上下2つの挟持板14、14’と基板2を両脇から挟む2枚の連結部15、15’から構成され、しかも支持脚4’は、一方の挟持板14’の下中央に支点ピン25を中心にして回動するものであり、組立式スライド体11に組立てて後に挟持板の4隅をネジ12により仮止めし、更に止めネジ16を挟持板に組み込み、完成したスライド体11を基板2に嵌挿し、自由に上下にスライドする程度にネジ12で止める。
【0034】
(ハ)図では、上下2つの挟持板14、14’と基板2を両脇から挟む2枚の連結部15、15’から構成され、しかも支持脚4’が矩形板30と脚部31とに分割され、脚部31に設けた蝶ネジ24aで止められた脚部31を短スリット23a内に前後にスライドさせるように組立式スライド体11に組立てて後に挟持板の4隅をネジ12により仮止めし、更に止めネジ16を挟持板に組み込み、完成したスライド体11を基板2に嵌挿すると、支持脚4’が前後にスライドできる程度にネジ12で止める。
【0035】
(ニ)図では、上下2つの挟持板14、14’と基板2を両脇から挟む2枚の連結部15、15’から構成され、しかも長スリット23bからなる支持脚4’が蝶ネジ24aにより2か所で挟持板14’に止められて前後にスライドさせるように構成した組立式スライド体11に組立てて後に、挟持板の4隅をネジ12により仮止めし、更に止めネジ16で挟持板に仮止め、完成したスライド体11を基板2に嵌挿すると、支持脚4’が前後にスライドできる程度にネジ12で止める。
【0036】
結局、(ニ)図では、図17に示すように、支持脚4’自体を組立式スライド体11に並列させ、支持脚4’内に設けた長スリット29bに蝶ネジ24aで止められた支持脚4’を前後にスライドさせて、支持脚4’の長さを調整するものである。
図21全体に示されるように、基板2を挟む連結部15、15’は、基板2を全面で挟むのでなく一部分で挟むので抵抗が少なくスムーズにスライドするので良く、そのために連結部15、15’と基板2との間に隙間を設けグリスやオイル等を入れるグリス入れ17を設けるのが好ましい。
なお、止めネジ16の作用は、所定の位置にスライド体11を止めたら、止めネジ16を締めて固定するものである。
【0037】
図22は、図4の組立式スライド体付きの支持脚に角度測定冶具一体型分度盤ゲージにおいて、該スライド体11を廃する代わりに、支持脚4’自体を基板2の上下にスライド自在としたゲージを説明する模式図である。
即ち、図22は、支持脚4’に長スリット23bを設け、このスリット内に蝶ネジ24aとナット24bとで支持脚4’を基板2の上下にスライド可能とする。
図23は、図22のゲージの使用例を示す模式図である。
即ち、図23に示されるように、(イ)支持脚4’がパチンコ盤面22より傾斜することにより、A間隔は小さくなりA=Bとはならず、基板2とパチンコ盤面22とは平行を保てない。
(ロ)もし支持脚4’が伸縮しなければ、基板2とパチンコ盤面22とは平行を保てな
く、指針7の示す度数は不安定となる。
(ハ)この場合、支持脚4’がスライドすることにより、A=Bとなり、安定した角度測定が可能となる。なお、基板、支持脚とスリットは2本等で行う。
【0038】
図24〜26は、組立式スライド体付き分度盤ゲージの使用例を説明する模式図である。
即ち、図24は、図3の組立式スライド体付き分度盤ゲージの使用例を説明する模式図である。
図24では、支持脚4’又は組立式スライド体11の移動によりA<BではA、B間の平行が保たれないことを図示している。
図25は、役物23等の回避のために組立式スライド体11を移動させると、支持脚4’の突出長が変更してA=Bになるため基板2とパチンコ盤面22とが平行となることを示す模式図である。
なお、A=Bでないといけないかは図27を参照する。
【0039】
図26は、組立式スライド体11の移動によりA<Bとなると、基板2とパチンコ盤面22の平行が保たれないことを図示している。
図27は、組立式スライド体11の移動により(イ)、(ロ)に示す度数目盛8に変化が生じるので、A<Bとなって基板2とパチンコ盤面22の平行が保たれないことを図示している。
【0040】
図28では、(イ)は、図1の分度盤付きゲージにおいて、支持脚4、4’間を一定長のロッド33で連結した構造のゲージを示す模式図である。
これによって、支持脚4を動かしてもロッド33によって連結された他の支持脚4’も同様に動くので、常にA=Bが保たれる。
図(ロ)は、(イ)に示されたゲージの使用例を示す模式図である。
【0041】
即ち、図28の(イ)は、図1の分度盤付きゲージにおいて、支持脚4、4’の基部に夫々蝶ネジ24a、蝶ネジ24bと支点ピン25a、25bとを設けると、支点ピン25a、25bを支点にして上下に移動する。
更に、支持脚4、4’にピン32、32’を設け、支持脚4、4’間を一定長のロッド33で連結すると、支持脚4を動かしてもロッド33によって連結された支持脚4’も同様に動くので、常にA=Bが保たれて安定した釘角度計測が可能となる。
図28の(ロ)は、(イ)に示されたゲージの使用例を示す模式図である。
なお、図28において、基板側、或いは支持脚側にネジが切ってあるが、基板2側に蝶ネジ24aにより上下に移動させても構わない。
また、ロッドの位置は支持脚4’をパチンコ盤面22から離れた方向、つまり、基板側に突き出して延長した所と指針7とに連続しても同じ結果が得られる(つまり、図面に示した支点ピン25aの左側)。
【0042】
図29は、図1のゲージの角度測定冶具6として八角型測定冶具6aを取り付けた例を示す模式図である。
図30は、図29の八角型測定冶具6aの使用例を説明する模式図である。
(イ)この八角型測定冶具6aの特徴の1は、パチンコ盤面22に対する釘18の360度方向の調整が一回で可能なことである。
従来のゲージでは、釘角度の調整は、先ず上下角を調整した後に左右角を調整しており(勿論、どちらが先でも構わない)、最低でも2回の調整が必要であった。
(ロ)特徴その2は、八角型測定冶具6aには、各A〜H(図31の(ハ)参照)のように沢山の角度測定面を有することにより、夫々任意の角度が選択でき、多様な釘調整が可能となる。
【0043】
(ハ) 特徴その3は、一度作製した角度測定冶具を更に回動ピン10によって支持脚の角度が変えられるため、図31(ハ)に示すように、A方向、E方向等と基板2に沿って回動可能なためにより、多くの釘角度の多様性が可能となる。
(ニ)特徴その4は、八角型測定冶具6aの段差26により釘の釘傘を回避し、スムーズな計測を行うことが可能である。
(ホ)特徴その5は、八角型測定冶具6aは図面では支持脚4と着脱自在に取付けられているが、支持脚4と一体に形成しても良く、着脱自在の場合に誘磁体である支持脚4に固着できるように磁性体として構成し、または支持脚4にネジ込みとしても良い。
角度測定冶具は磁性体とする外に、差し込みとして両面テープで固定するか又は接着剤等で固定しても良い。
【0044】
(A)図31は、パチンコ盤面22上に植設された釘角度を調整するための、図29の八角型測定冶具6aの使用例を説明する模式図である。
即ち、図31(イ)は垂直面での八角型角度測定冶具の横視図であり、後記(ハ)のA面にて釘18の上下角の調整が可能であり、またE面にても可能であり、(ロ)、(ニ)図は水平面での冶具の見下し図であって、後記(ハ)のB、D,F,H面により釘の360度方向の調整が可能となり、特に(ニ)はB面にて釘角360度方向の調整が1回で可能となり、(ハ)図は、冶具の正面図であって、各八角面に夫々便宜上A〜Hの符号が付けられている。
(B)図(ホ)、(ヘ)、(ト)は、盤面に植設された釘の状態図を示す。 即ち、パチンコ盤面22に植設された釘18の状態によって、八角型測定冶具6aを用いると、(ホ)図によると上記(イ)の作業にて行った上向きの釘の上下角の調整が可能となることを示し、(ヘ)図によると(ロ)の作業にて行った右向きの釘の左右角の調整が可能となることを示し、(ト)図によると(ニ)の作業にて行った右斜上の釘の360度方向の調整が可能となることを示している。
つまり、(イ)と(ロ)の2回の作業を、(ニ)で1回の作業で済むことである。
(C)図(チ)は八角型測定冶具6aの拡大斜視図を示し、(リ)は釘軸と釘軸合線26とを合わせて釘18を角度測定面に沿わせた場合を示す。
(D)例えば図(ハ)において、パチンコ盤面に対しての角度をA−1°、B−1.2°、C−1.4°、D−1.6°、E−1.8°、F−2°、G−2.2°、H−2.4°等とすることも可能である。
【0045】
(1) 図32の(イ)は、八角型測定治具6aの全体拡大図を示し、(ロ)は治具の正面拡大図を示し、(ハ)、(リ)は垂直面に於ける横視図、(ニ)、(ヌ)は(ハ)、(リ)を左右反転したと仮定した同横視図、(ヘ)、(ヲ)は水平面に於ける見下し図、(ホ)、(ル)は(ヘ)、(ヲ)を上下反転したと仮定した、下から上への見上げ図。
(2) (ト)、(チ)、(カ)、(ワ)は盤面に植設された釘の状態図であるが、各治具(ハ)(二)、(ホ)、(ヘ)、(リ)、(ヌ)、(ル)、(ヲ)に於ける釘当接面で、下記各使用例(仮定)に基づいた角度によって行った、釘調整後の状態図である。
【0046】
次に、八角型測定治具6aの使用例を図32により更に説明する(角度については図34の角度呼称例を参考とされたい)。
使用例1
(仮定)
分度盤3の指針7を0°(90°)とする(図29)。
・A面と遊技機盤面22との角度を0°とする(ハ)、(二)(上下角)
・E面と遊技機盤面22との角度を−1°とする(ハ)、(二)(上下角)
・C面と遊技機盤面22との角度を0°とする(ホ)、(ヘ)(左右角)
・G面と遊戯機盤面22との角度を2°とする(ホ)、(ヘ)(左右角)
(釘調整)
1 B面で釘を調整すると(図32−(ト))。
上下方向0°(ハ)、(二)(A面により)
左右方向0°(ホ)、(ヘ)(C面により)
(結果)
(ト)図のように上下、左右共に直角の釘角となる。
2.F面で釘を調整すると(図32−(チ) )。
上下方向、下へ−1°(ハ)、(二)(E面により)
左右方向、左へ2°(ホ)、(ヘ)(G面により)
(結果)
(チ)のように左斜め下の釘角となる。
【0047】
使用例2
(仮定)
分度盤3の指針(図29)を2°(92°)とする。(上記と同一の治具を使用するが、下記のように遊技機盤面と釘当接面27の角度は変ってくる図32−(リ)、(ヌ))。・A面と遊技機盤面22との角度が0°から2°となる(リ)、(ヌ)(上下角)
・E面と遊技機盤面22との角度が−1°から1°となる(リ)、(ヌ)(上下角)
・C面と遊戯機盤面22との角度が0°で変らず(ル)、(ヲ)(左右角)
・G面と遊技機盤面22との角度が2°で変らず(ル)、(ヲ)(左右角)
(釘調整)
1 B面で釘を調整すると(図32−(ワ))。
上下方向、上へ2°(リ)、(ヌ)(A面により)
左右方向、0°(ル)、(ヲ)(C面により)
(結果)
(ワ)図のように直上の釘角となる。
2.F面で釘を調整すると(図32−(カ) )。
上下方向、上へ1°(リ)、(ヌ)(E面により)
左右方向、左へ2°(ル)、(ヲ)(G面により)
(結果)
(カ)図のように左斜め上の釘角となる。
【0048】
図33は、八角型測定冶具付きゲージの使用例を説明する模式図である。
(イ)はゲージを水平にセットした場合で、釘18をA面での測定を示し、
(ロ)は冶具の見下し図で、釘18をB面、D面での測定を示し、(ハ)は冶具の横視図で、釘18をF面、H面での測定を示し、(ニ)は冶具の正面図である。
図34は、角度の呼称例を示し、(イ)は釘18をパチンコ盤面22に垂直方向に、(ロ)は釘18を水平方向にセットした場合を示す。
【0049】
なお、図35〜41に示した角度測定冶具の種類には、角度測定冶具と共に、角度測定のために必要な補助仕組み(例えば、種類3の(ロ)釘軸合線、(ハ)段差、種類4の(ニ)へこみ)も含む。
図35は、角度測定冶具の種類1の(形状)と(使用例)を示し、(イ)は角度測定面付き先端丸型冶具、(ロ)は上向一体型の楔形冶具、(ハ)は上向着脱型の楔形冶具、(ニ)は下向一体型の楔形冶具、(ホ)は下向着脱型の楔形冶具、(ヘ)は両側一体型楔形冶具、(ト)は両側着脱型楔形冶具、(チ)は突起冶具一体型、(リ)は上向突起冶具着脱型、(ヌ)は突起冶具一体型、(ル)は下向突起冶具着脱型を示す。
【0050】
図36は、角度測定冶具の種類2の(形状)と(使用例)を示し、(イ)は両側突起一体型冶具、(ロ)は両側突起着脱型冶具又は突起は4角形に限らず、また冶具の両左右に
設けても良い。また、1つ、3つ等幾つでも良い。(ハ)はピン冶具型、また、丸形に限らず、左右に設けても良い。また、3つ、4つ等幾つでも良い。(ニ)は右付けプレート型冶具、(ホ)は左付けプレート型冶具、(ヘ)は両側付けプレート型冶具、(ト)は4角型冶具又は四面体型でも先広形でも良い。(チ)は上(下)面付けプレート型冶具、(リ)は上(下)面付け先細プレート型冶具、(ヌ)は上(下)面付け先薄プレート型冶具又は先広形でも良い。
【0051】
図37は、角度測定冶具の種類3の(形状)と(使用例)を示し、(イ)は支持脚自体を角度測定面としての利用、(ロ)は支持脚の中心に釘軸合線26付きまたは左側に設けても良いし、(ハ)は(イ)の矩形状冶具の途中の一側面に段差28を設けて釘傘の回避、(ニ)は(イ)の矩形状冶具の途中の両側面に段差28、28’を設けて釘傘の回避、(ホ)は(イ)の矩形状冶具の当接面を丸み29とし、冶具6の角度変化の時に、パチンコ盤面22とスムーズに接触可能であり、図37に記載の冶具全てに応用可能であり、(ヘ)は嵌挿型冶具30であって、aとb、cとdで平行に合わせる、(ト)は矩形状冶具の側面に互いに離れたピン26を設けピン26と釘軸とを合わせるか、また、丸形に限らず、左に、左右に設けても良く、また、3つ、4つ等設けても良く、(チ)は矩形状冶具にプレート27を設け、また、左側に、または左右に設けても良い。
【0052】
図38は、度測定冶具の種類4の(形状)と(使用例)を示し、(イ)上下矩形型(着脱自在式又は一体式も可能)では上下2面で計測が可能であり、また冶具を水平にしての使用も可能である。(ロ)板状型で当接面が丸み40を有すると当接面が直線(ロ’)の場合のように支持脚がパチンコ盤面22から浮くことがなく、盤面上に冶具が安定して接地できる。
(ハ)羽根板型、(ニ)へこみ41付き、(ホ)段差28付きでは、冶具は一体型、着脱型に適用可能であり、また、先端が丸めてあって、この技術は本発明の全ての冶具に応用可能であり、(ヘ)両側段差28、28’付き、
(ト)、(チ)低壁部着脱シーソー型、(リ)高壁部着脱シーソー型では、低壁部42、高壁部42’の数は、ベース板43上に2個に限らず幾つでも可能であり、また、このシーソー型は(a)壁部の高さによって、上下に角度変化が可能であり、(b)支持脚とベース板43との位置によって左右に角度変化が可能であり、(c)釘角度360°計測が可能である。
【0053】
図39は、度測定冶具の種類5の(形状)と(使用例)を示し、(イ)低壁部一体(着脱式)シーソー型での使用例は(イ’)横視図であり、(ロ)高壁部一体シーソー型では、(ロ’)の見下し図の使用例で分かるように左右の角度変化が可能である。
(ハ)〜(ホ)は丸形であり、(ハ)円錐型では、丸形なので釘角度360°の計測可能であり、円錐面に釘軸合線26を入れるとそれに合わせて計測を行い得て使い易く、(ハ’)の横視図による使用例で分かるように、大きく、小さく、楕円状にしたりして、多様なパターンが可能であり、(ニ)逆円錐型、(ホ)円筒型である。また、丸形の他に楕円等でも良い。
(ヘ)〜(ト)は三角柱型、三面体型でも良く、断面が三角形でも希望角度で形状変化し、(ヘ)逆先細型の斜面44を利用して釘角度360°の計測可能であり、また斜面44に釘軸合線26を入れるとそれに合わせて計測を行い得て使い易く、(ト)三角柱型である。
【0054】
図40は、角度測定冶具の種類6の(形状)と(使用例)を示し、(イ)〜(ハ)は5角柱型又は5面体型であり、釘角度360°の方向で計測可能であり、(イ)先細型であって、5面での計測可能であり、5つのパターンの釘角度が可能であり、(ロ)逆先細型、(ハ)5角柱型;
(ニ)〜(ヘ)は6角柱型または6面体型であり、(ニ)先細型であって6面にて計測
可能で6つのパターンが取れ、この応用として何面体も可能であり、(ホ)逆先細型、(ヘ)6角柱型;
これらの冶具を活用することにより360°の計測が可能である。
(ト)〜(リ)は変則角型であり、(ト)2面へこみ2面計測型であって、2つのパターンが取れ、(チ)3面へこみ3面計測型であって、3つのパターンが取れ、(リ)4面へこみ4面計測型であって、4つのパターンが取れる。
これらの冶具を活用することにより360°の計測が可能である。
【0055】
図41は、角度測定冶具の種類7の(形状)と(使用例)を示し、(イ)〜(チ)は全て釘角度360°方向の計測可能であり、(イ)4面へこみ4面計測型であって、4つのパターンが取れ、(ロ)5面へこみ5面計測型であって、5つのパターンが取れ、(ハ)6面へこみ6面計測型であって、6つのパターンが取れ、(ニ)7面へこみ7面計測型であって、7つのパターンが取れ、(ホ)8面へこみ8面計測型であって、8つのパターンが取れ、(ヘ)4隅角取り2枚組型であって、4面計測可能で4つのパターンが取れ、(ト)4隅角取り4面計測型であって、4つのパターンが取れ、(チ)井形状8面計測型であって、8つのパターンが取れる。
【0056】
図42のゲージは、図27のゲージの問題点の対応技術であり、扇子型分度盤付き組立式スライド体付きゲージ(扇子型に限定されない)において、分度盤3に取り付けた指針アーム5と連設する支持脚Aがスリット46と支点ピン25によって左右に移動でき、且つ2つのスライド体と3つの支持脚を設けることによって、常に基板2とパチンコ盤面22とを平行にできるゲージを示す模式図である。
【0057】
本発明による図42のゲージでは、分度盤付きスライド体付きゲージにおいて、2つのスライド体(スライド体A、スライド体B)と3つの支持脚(支持脚A、支持脚B、支持脚C)を有していて、分度盤3に取り付けた指針アーム5と連設する支持脚Aがスリット46と支点ピン25(蝶ネジ24、24’付き)によって左右に移動できる構成となっている。
本例は、組立式スライド体の移動による指針7の角度変化の問題点(図27参照)の対応技術の1つである。図27によると、スライド体11の移動によって指針7がイ、ロのように誤差が生じていた。
【0058】
図42−(A)のゲージによると、(イ)2つのスライド体(スライド体A、スライド体B)を設けることによって、常に基板2とパチンコ盤面22とを平行にできる。
(ロ)3つの支持脚(支持脚A、支持脚B、支持脚C)が常に、3点でパチンコ盤面と接触して計測するため、指針7の角度を変化させた時に、支持脚Aがパチンコ盤面22から浮いてしまう。
(ハ)そこで、本発明の図42のゲージによると、分度盤3に取り付けた指針アーム5と連設する支持脚Aがスリット46内の支点ピン25(蝶ネジ24、24’付き)が左右に移動することにより、常に、パチンコ盤面22と支持脚Aが接触可能となる。
図42−(B)のゲージによると、指針7の角度が変化しても、支持脚Aが内蔵のコイルスプリング48によって、常に支持脚Aがパチンコ盤面に接触するようになる。
【0059】
図42のゲージに共通して;
(イ)電池49内蔵による角度デジタル表示50を設けても良く、これによって指針7の角度変化を容易にデジタル表示できる。
(ロ)支点ピン25には角度規制スプリング21を取り付け、指針7の度数目盛8が決まったらその角度に半固定できて角度調整が容易になる。
(ハ)ラッチAのジグザグ(凹凸)によって指針7を半固定できる。
(ニ)ラッチBのジグザグ(凹凸)によってスライド体A、スライド体Bを半固定でき
る。
(ホ)図示していないが、図22のように基板2にスリットを設け、そこに支持脚を2本設け、上記スリット内を摺動させても良い(コストが安価にできる)。
【0060】
図43のゲージは、図27のゲージの指針回動時のパチンコ盤面と基板との平行ができなくなる問題点に対応する複合技術である。
図43のゲージは、分度盤付きスライド体付きゲージにおいて、分度盤3と基板2とは一体でなくて支点ピン25によって回動し、更に分度盤3とスライド体11とを複数の連結ロッド(連結ロッド1〜5等)により連結させ、且つ支持脚Bが左右にスライド可能とされ、支持脚Bに補正目盛52と補正値51が設けられた構成とされている。
【0061】
(A)図27の対応
(イ)まず、スライド体11が上方にスライドすることによって図示される通り、各連結ロッドが夫々の方向に作動する。
(ロ)従って、スライド体11の上昇から始まり、分度盤3を左回りさせることにより、図27における指針イ、ロの誤差を分度盤3の回動によって補正する。
(ハ)この指針イ、ロの行程値は、機構的にスライド体11の行程値と連動させることになる。
【0062】
(B)指針7の回動時のパチンコ盤面22と基板2との平行を保つための対応技術
特に、図44のゲージの支持脚Bの拡大図により下記の内容の理解が容易となる。
(イ)指針7が0°を中心として、A=Bとなる(支持脚Aの支点ピン25〜パチンコ盤面22までの距離が最大)。
(ロ)指針7が90°又は−30°の方向に向かうにつれて、A<Bとなる。
(ハ)つまり、B−A=Xとなるので、このX値を補正する必要がある。
(ニ)従って、指針7の回動によって生じたB−A=XのこのX値を補正目盛52で補正する。
(ホ)X値の分だけ、支持脚Bを左へ移動することにより、補正可能となる。
(ヘ)指示印51と補正値53とで合わせて補正を行うが、指針7が分度盤3の0°から外れる行程値(90°又は−30°方向のどちらでも良い)は、補正目盛52の補正値53と連動する。
【0063】
特に、本発明のゲージは、下記の点にも特徴を有する。
(1)支持脚の数は基本的には2又は3個であるが、角度測定の多様性に鑑みて、更に基板及び/又は支持脚の途中にも支持脚を各種の方向に設けることができる。
(2)分度盤の形状は、通常には半円状が180°あれば種々のケースに十分に対応できるが、三角状(扇子状)でも構わないし、円状にし且つ指針アーム2個の端部を連設して使用すると釘角度を上下いずれの方向でも測定できて良い。
(3)指針アームが回動ピンを介してその回動が規制できるように、例えば角度規制スプリング21や簡単にはゴム輪を利用すると、指針7の停止した位置で容易に仮固定できて良い。
(4)スライド体11に代えて、基板2にスリットを設け(図22のように)支持脚Bをスライドさせても良い。
(5)図43に示す各連結ロッドの長さ、形状、位置等は支障のない限り使い勝手良くすることが可能である。
(6)図43の対応として、各連結ロッドに代えて下記の部品の使用しても良い(図示していない)。
(イ)ギヤーの使用、
(ロ)ワイヤ又は紐と滑車の使用、
(ハ)ラックとピニオンの使用、
(ニ)スクリューの使用
(7)支点ピンと及び/又は蝶ネジによると使い勝手が良い。
(8)図42のように、基板2又は分度盤3にラッチを設けると使い勝手が良い。
【0064】
各ゲージに共通して、
(イ)ゲージ、支持脚、冶具、分度盤等で、そのパチンコ盤面22に対する角度表示として、1°、0.5°等刻みで表示も可能であり、その範囲は、0°〜180°又は0°〜360°等としても良い。
また、施工法としては、印刷、刻印、シール、レーザー、薬品等による加工等も可能である。
(ロ)図面中で、分度盤3は詳細に表示していないが、1例として図2を代表例とする。
(ハ)図示された分度盤付きゲージにおいて、その度数表示は図42に示すように、デジタル表示とすることも可能である。
(ニ)各冶具を図35〜41に示したが、これは1例であって、冶具の角度を変えることによって、自ずと形状も変わる。
(ホ)左利きの人用にゲージの裏側(反対側)に分度盤、目盛、連結ロッド、指針アーム、支持脚等を設けても良い。
(ヘ)基板2と支持脚4’は必ずしも直角でなくても良い。
(ト)分度盤の形状は、単に度数が正確に表示できれば良いので、例えば4角形、楕円等のような形でも良い。
(チ)図35〜41に例示した各種冶具は、本発明に係る全ての支持脚に取付け可能であり、釘角度測定、調整の便に利する。
(リ)着脱自在の冶具の材料は、磁石、金属、アクリル樹脂、プラスチックのような石油製品等で良く、ゲージも同様の素材も使用可能であるから、磁気による吸着、接着剤、両面テープによる接着、或いは嵌め込み、ネジ込み等が可能である。
(ヌ)図面や説明に用いたパチンコ盤面の用語は、遊戯機盤面を含むものを指す。
(ル)分度盤に設ける指針アームは度数を表示する役割であるので、必ずしも分度盤の下部中心位置に限ったものではない。
(ヲ)支持脚、基板等は釘角度計測等に於いて、釘、役物等よりも低くなることもある。
(ワ)図43による分度盤の補正はロッド等の構成によって必ずしも左回りに限ったものではない。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明によれば、熟練を要することなくパチンコ機に打ち込んだ釘の上下および左右の角度測定および調整が可能であり、パチンコ業界において店の収益向上とともに客の満足感を共に達成することができ、パチンコの遊戯性を高め、パチンコ業界の発展に寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の分度盤付き支持脚に角度測定冶具を設けたゲージの基本型(参考)を示す模式図である。
【図2】図1に示された分度盤3の拡大図を示す。
【図3】分度盤付きゲージに役物等の障害物を回避するための組立式スライド体を基板に嵌挿して設けたゲージを示す模式図である。図3〜6では、滑り止め孔として、スライド体中央に丸孔を示す模式図である。
【図4】図3のゲージにおいて、支持脚の上・下方側面に角度測定冶具を一体に設けたゲージを示す模式図である。
【図5】図3、4の分度盤付き組立式スライド体付きゲージの分解図を説明する模式図である。その(イ)、(ハ)図は図3のゲージのスライド体の分解図で、(ロ)、(ニ)は図4のゲージのスライド体の分解図である。
【図6】組立式スライド体に設置して所定の位置で仮止めする止めネジの設置可能位置を説明する模式図である。
【図7】滑り止め孔として、組立式スライド体の両側部に半円状孔を示す模式図である。
【図8】支持脚の下方に釘を引掛けるためのフックを設けたゲージを示す模式図である。
【図9】図8のフックを用い、且つ分度盤の回動を規制する角度規制スプリングを設けたゲージを示す模式図であり、釘をフックに引掛けて釘角度測定を行う状態を示す模式図である。
【図10】図9のゲージにおいて、釘をフックに引掛けて支持脚に沿わせた状態を示す模式図である。
【図11】図9のフックなしのゲージにおいて、支持脚に角度測定冶具を一体に設けたゲージを用いて釘角度測定を行う状態を示す模式図である。
【図12】図9のフックなしのゲージにおいて、支持脚に角度測定冶具を一体に設けたゲージを用いて釘を支持脚に沿わせた状態を示す模式図である。
【図13】図3の組立式スライド体付きゲージにおいて、支持脚の脚部自体が角度測定面を構成するように、矩形状に構成された状態を示す模式図である。
【図14】基板の途中に更に支持脚を設けた円形状分度盤付きゲージを示す模式図である。
【図15】図14のゲージの使用例を示す模式図であり、役物等の障害物を回避するのに便利である。
【図16】図3の組立式スライド体付き分度盤ゲージにおいて、スライド体に嵌着される支持脚が前後にスライドでき、支持脚長を容易に調整でき役物から回避できることを示す。
【図17】図16において、支持脚長を容易に調整できる他の例を示す模式図である。
【図18】図3の組立式スライド体付き分度盤ゲージにおいて、スライド体に嵌着される支持脚が回動自在に構成されたゲージを示す模式図である。
【図19】図3の組立式スライド体付き分度盤ゲージにおいて、スライド体に嵌着される支持脚が回動自在に構成された他の例のゲージを示す模式図である。
【図20】図18、19のゲージの使用例を説明する模式図である。(イ)図は、支持脚が回動した時に、90°では問題は起きないが、それ以外ではA<Bとなることを示す。(ロ)図は、支持脚を上方に上げることによって、A’=B’が保たれ、安定した角度測定が可能となることを示す。
【図21】図16〜19のゲージにおいて、構成されるスライド体の分解図を示す。
【図22】図4の組立式スライド体付きの支持脚に角度測定冶具一体型分度盤ゲージにおいて、支持脚自体を基板の上下にスライド自在としたゲージを説明する模式図である。
【図23】図22のゲージの使用例を示す模式図である。
【図24】図3の組立式スライド体付き分度盤ゲージの使用例を説明する模式図である。即ち、図示のように、支持脚又はスライド体の移動によりA<BではA、B間の平行が保たれない。
【図25】図23のゲージは、役物等の回避のためスライド体を移動させると、支持脚の突出長が変更してA=Bなるため基板とパチンコ盤とが平行となる。
【図26】スライド体の移動によりA<Bとなると、基板とパチンコ盤の平行が保たれないことを図示している。
【図27】スライド体の移動により(イ)、(ロ)に示す指針度数目盛に変化が生じるので、A<Bとなって基板とパチンコ盤の平行が保たれないことを図示している。
【図28】図(イ)は、図1の分度盤付きゲージにおいて、支持脚4、4’間を一定長のロッド33で連結した構造のゲージを示す模式図である。図(ロ)は、(イ)に示されたゲージの使用例を示す模式図である。
【図29】角度測定冶具として八角型角度測定冶具の例を示す模式図である。
【図30】八角型角度測定冶具の使用例を説明する模式図である。
【図31】パチンコ盤面22上に植設された釘角度を調整するための、図29の八角型測定冶具6aの使用例を説明する模式図である。(イ)図は、垂直面での八角型角度測定冶具の横視図、(ロ)、(ニ)図は水平面での冶具の見下し図、(ハ)図は冶具の正面図であり、(ホ)、(ヘ)、(ト)図は、盤面に植設された釘の状態図を示す。(チ)は八角型測定冶具の拡大斜視図、(リ)は釘軸と釘軸合線とを合わせて釘を角度測定面に沿わせた場合を示す。
【図32】(A);(イ)は八角型測定冶具の全体図を示し、(ロ)は冶具正面図、(ハ)、(リ)は垂直面における横視図、(ニ)又は(ハ)、(リ)の左右反転、横視図を示す。(B);(ヘ)、(ヲ)は見下し図、(ホ)、(ル)は(ヘ)、(ヲ)の上下反転見上げ図を示す。(ト)、(チ)、(ワ)、(カ)はパチンコ盤面に植設された釘の状態図である。
【図33】八角型測定冶具付きゲージの使用例を説明する模式図である。(イ)はゲージを水平にセットした場合で、釘をA面での測定を示し、(ロ)は冶具の見下し図で、釘をB面、D面での測定を示し、(ハ)は冶具の横視図で、釘をF面、H面での測定を示し、(ニ)は冶具の正面図である。
【図34】角度の呼称例を示し、(イ)は釘をパチンコ盤面に垂直方向に、(ロ)は釘を水平方向にセットした場合を示す。
【図35】角度測定冶具の種類1の(形状)と(使用例)を示し、(イ)〜(ト)は楔型冶具であり、(イ)角度測定矩形面付き先端丸型、(ロ)上側一体型、(ハ)上側着脱型、(ニ)下側一体型、(ホ)下側着脱型、(ヘ)両側一体型、(ト)両側着脱型、(チ)上側突起一体型、(リ)上側突起着脱型、(ヌ)下側突起一体型、(ル)下側突起脱型を示す。
【図36】角度測定冶具の種類2の(形状)と(使用例)を示し、(イ)両側突起一体型、(ロ)両側突起着脱型、(ハ)ピン型、(ニ)右付プレート型、(ホ)左付プレート型、(ヘ)両側付けプレート型、(ト)4角型、(チ)は上(下)面付先細プレート型、(リ)上(下)面付逆先細プレート型、(ヌ)上(下)面付先薄プレート型である。
【図37】角度測定冶具の種類3の(形状)と(使用例)を示し、(イ)板状型、(ロ)釘軸合線付き、(ハ)片側段差付き、(ニ)両側段差付き、(ホ)当接面に丸み付け、(ヘ)は嵌挿型、(ト)ピン型、(チ)右付けプレート型である。
【図38】角度測定冶具の種類4の(形状)と(使用例)を示し、(イ)上下面矩形型(着脱自在式、一体式も)、(ロ)板状型(先端丸み型)、(ハ)羽根板型、(ニ)片側へこみ付き(ホ)片側段差付き、(ヘ)両側段差付き、(ト)低壁部着脱式シーソー型、(チ)低壁部着式脱シーソー型、(リ)高壁部着脱式シーソー型である。
【図39】角度測定冶具の種類5の(形状)と(使用例)を示し、(イ)低壁部一体式シーソー型、(ロ)高壁部一体式シーソー型、(ハ)円錐型、(ニ)逆円錐型、(ホ)円筒型、(ヘ)逆先細三角柱型、(ト)正三角柱型である。
【図40】角度測定冶具の種類6の(形状)と(使用例)を示し、(イ)〜(ハ)は5角柱型であり、(イ)先細型、(ロ)逆先細型、(ハ)正5角柱型;(ニ)〜(ヘ)は6角柱型であり、(ニ)先細型、(ホ)逆先細型、(ヘ)正6角柱型;(ト)〜(リ)は変則角型であり、(ト)2面へこみ2面計測型、(チ)3面へこみ3面計測型、(リ)4面へこみ4面計測型である。
【図41】角度測定冶具の種類7の(形状)と(使用例)を示し、(イ)4面へこみ4面計測型、(ロ)5面へこみ5面計測型、(ハ)6面へこみ6面計測型、(ニ)7面へこみ7面計測型、(ホ)8面へこみ8面計測型、(ヘ)4隅角取り2枚組型、(ト)4隅角取り4面計測型、(チ)井形状8面計測型である。
【図42】図27のゲージの問題点の対応技術であり、分度盤付きスライド体付きゲージにおいて、分度盤に取り付けた指針アームと連設する支持脚Aがスリットと支点ピンによって左右に移動でき、且つ2つのスライド体と3つの支持脚を設けることによって、常に基板2とパチンコ盤面22とを平行にできるゲージを示す模式図である。
【図43】図27のゲージの指針回動時のパチンコ盤面と基板との平行ができなくなる問題点の対応する複合技術であり、分度盤付きスライド体付きゲージにおいて、分度盤と基板とは一体でなくて支点ピンによって回動し、更に分度盤とスライド体とを複数の連結ロッド(連結ロッド1〜5)により連結させ、且つ支持脚Bが前後にスライド可能され、支持脚Bに補正目盛と補正値が設けられた構成とされている。
【図44】図43のゲージの支持脚Bの拡大図である。
【符号の説明】
【0067】
1 ゲージ本体
2 基板
3 (半円形)分度盤
3’ (円形分度盤
4、4’、4a 支持脚
5、5’ 指針アーム
6、6’ 角度測定冶具
6a 八角型角度測定冶具
7 指針
8 度数目盛
9 当接面
10 回動ピン(蝶ネジとピンからの構成)
11 スライド体
12 ネジ
13 円状滑り止め孔
13’半円状 滑り止め孔
14、14’ 挟持板
15、15’ 連結部
16 止めネジ
17 グリス入れ
18 釘
19、19’角度測定面
20 フック
21 角度規制スプリング
22 パチンコ盤面
23、23’ 役物
24、24a 蝶ネジ
24b ナット(孔にネジ切りでも)
25、25a 支点ピン
26 釘軸合線
27 釘当接面
28 段差
29 スリット
29a 短スリット
29b 長スリット
30、30’ 矩形板
31 脚部
32、32’ ピン
33 ロッド
34 溝
35、35’ 突起
36 ピン
37、37’ プレート
38 先細プレート
38’ 逆細プレート
38” 先薄プレート
39 嵌挿部
40 丸み
41 へこみ
42 低壁部
42’高壁部
43 ベース板
44 斜面
45 角取り
46 スリット
48 コイルスプリング
49 電池
50 角度デジタル表示
51 指示印
52 補正目盛
53 補正値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長方形の基板と、該基板の片側端部に該基板と同一平面上に連設した円周に沿って度数目盛を表示した半円状分度盤と、該分度盤の下部中心位置に設けた回動ピンを支点として指針アームと連設した回動自在な支持脚Aと、該分度盤と反対方向に該基板の他端部に直角に連設した支持脚Bと、両支持脚A、Bの上下側面及び/又は表裏面及び/又は支持脚先端に該支持脚と一体に及び/又は着脱自在に設けられた角度測定冶具とからなるゲージであって、
該指針アームの先端は分度盤の度数目盛を指す指針となり、しかも両支持脚A、Bとは基板とパチンコ盤面とが平行となるように互いに協同して水平を構成でき、両支持脚A、Bの長さがパチンコ盤面に植設されたパチンコ釘の高さより長いことを特徴とするパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項2】
支持脚が、更に基板及び/又は支持脚の途中にも設けられることを特徴とする請求項1記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項3】
該角度測定冶具が(イ)楔型、3角柱型、5角柱型、6角柱型、8角柱型等の角柱型、(ロ)円錐型、逆円錐型、円筒型等の丸型、(ハ)へこみ付き4角柱型、へこみ付き6角柱型、へこみ付き8角柱型、へこみ付き10角柱型、へこみ付き12角柱型、へこみ付き14角柱型、へこみ付き16角柱型、井形状型、隅取り付き2枚組型等の変則角柱型、(ニ)突起型、ピン型、プレート型、嵌挿型、板型(矩形状を含む)、羽根板型、シーソー型、段差型、へこみ型等のその他の型のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項4】
着脱自在な角度測定冶具が磁性ゴム等の磁性材料から構成され、ゲージが鉄材等の磁性材料を吸着可能な吸磁性材料から構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項5】
支持脚の脚部自体が角度測定面を構成するように、矩形状に構成されて、その上下側面及び/又は表裏面で角度測定が可能となることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項6】
組立式スライド体を基板に嵌挿して設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項7】
組立式スライド体に支持脚Bを一体に又は別体に取り付けたことを特徴とする請求項6記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項8】
支持脚Bを別体に取り付けた組立式スライド体において、支持脚Bが上下にスライド可能に又は回動自在に構成されることを特徴とする請求項7記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項9】
分度盤が半円状、三角状、円状のいずれかであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項10】
支持脚A,B間を一定長のロッドで連結して該支持脚A,Bの動きを連動させることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項11】
組立式スライド体なしに、支持脚B自体が基板内の直線状溝を介して上下にスライド可能と構成させることを特徴とする請求項1〜5、9のいずれかに記載のパチンコ釘角度測
定ゲージ。
【請求項12】
指針アームと連設する支持脚が該支持脚中のスリットを介して左右にスライドでき、且つ2つの組立式スライド体と組合わされた支持脚と前記支持脚とが協同してスライドすることにより、常に基板とパチンコ盤面との平行が保てることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項13】
分度盤と基板とが支点ピンによって回動するようにし、且つ分度盤とスライド体とを複数の結合した連結ロッドにより連結させ、且つ基板の他端の支持脚に補正目盛と補正値とが設けらた構成のゲージであって、
スライド体の上昇と連動した分度盤の左回りにより指針の誤差を分度盤の回動によって補正でき、基板とパチンコ盤面との平行が保てることを特徴とする請求項1〜3、5〜12のいずれかに記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項14】
角度測定を精密に行うために、支持脚の下方に釘傘を係止するフック、段差、突起、へこみ(凹部)、釘軸合線、支持脚に丸み当接面のいずれかを設けることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。
【請求項15】
指針アームが回動ピンを介してその回動が規制されることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のパチンコ釘角度測定ゲージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公開番号】特開2007−143581(P2007−143581A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−338201(P2005−338201)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(597072062)
【出願人】(500199310)
【出願人】(501217525)光千産業有限会社 (2)
【Fターム(参考)】