説明

遊技機

【課題】
遊技者の意図しない遊技媒体の貸し出しを無効とする。
【解決手段】
遊技者による貸し出し操作によって出力された貸し出し指令に基づき遊技媒体を貸し出しする遊技媒体貸出手段と、遊技媒体を貯留可能な受け皿部を備えた遊技機において、前記受け皿部に貯留された遊技媒体に接触するように前記受け皿部の一部に配設された第1の電極と、前記受け皿部に貯留された遊技媒体に接触するように前記第1の電極に対して遊技媒体の流れの方向の下流側の一定距離離れた位置に配設された第2の電極と、前記第1の電極と第2の電極の間に介在して連接した複数の遊技媒体によって前記第1の電極と第2の電極が接続された状態において、前記遊技媒体、第1の電極および第2の電極に微弱電流が流れることを可能にする通電手段と、前記微弱電流の有無を検出可能な電流検出手段と、前記電流検出手段によって前記微弱電流が検出されている間は、前記貸し出し指令を無効化する無効指令を出力する貸し出し指令無効手段を備えた遊技機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者による貸し出し操作によって出力された貸し出し指令に基づき遊技媒体を貸し出しする遊技媒体貸出手段と、遊技媒体を貯留可能な受け皿部を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の従来の遊技機は、図15に示されるようにパチンコ球Bを貯留可能な上皿のほぼ中央に位置する垂直壁部Wに、金属体であるパチンコ球Bが一定距離以内に入り込むと、高周波発振回路を構成する検出コイルのインピーダンスが変化して、パチンコ球Bを検出するフラット近接センサSを配設するとともに、前記フラット近接センサSによってパチンコ球Bが検出されている場合には、球貸しボタンの操作を無効とすることにより、遊技者が不用意に球貸しボタンに触れて、不測の不利益を被るのを未然に防止するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−11236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来の遊技機においては、上皿のほぼ中央位置に配設された前記フラット近接センサSの一定距離以内に位置するパチンコ球Bを検出することにより、間接的に一定量のパチンコ球B(前記上皿の全貯留量のほぼ半分)の存在を判断するものであるため、前記上皿表面に付着した汚れまたは異物およびパチンコ球B表面に付着した汚れまたは異物等を原因として、前記フラット近接センサSの一定距離以内においてパチンコ球Bが滞留してしまった場合においては、前記上皿に貯留されているパチンコ球Bが一定量以下であるにもかかわらず、球貸しボタンの操作が無効とされるため、貯留量の誤検知によって、遊技者の連続遊技を阻害してしまうとともに、遊技者が球貸しボタン操作に対して煩わしさを感じてしまうという問題があった。
【0005】
そこで本発明者らは、遊技者による貸し出し操作によって出力された貸し出し指令に基づき遊技媒体を貸し出しする遊技媒体貸出手段と、遊技媒体を貯留可能な受け皿部を備えた遊技機において、前記受け皿部に貯留された遊技媒体に接触するように前記受け皿部の一部に配設された第1の電極と、前記第1の電極に対して遊技媒体の流れの方向の下流側の一定距離離れた位置に配設された第2の電極との間に介在して連接した複数の遊技媒体によって前記第1の電極と第2の電極が接続された状態において、前記通電手段によって流される前記微弱電流が、前記遊技媒体、第1の電極および第2の電極に流れていることが前記電流検出手段によって検出されている間は、前記貸し出し指令無効手段が、前記貸し出し指令を無効化するという本発明の技術的思想に着眼して、さらに研究開発を重ねた結果、前記受け皿部に一定量以上の遊技媒体が貯留されているかどうかを確実に検出出来るとともに、前記受け皿部に一定量以上の遊技媒体が貯留されている場合において、遊技者の意図しない貸し出し操作に基づく余分な遊技媒体の貸し出しを無効とするという目的を達成する本発明に到達した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明(請求項1に記載の第1発明)の遊技機は、
遊技者による貸し出し操作によって出力された貸し出し指令に基づき遊技媒体を貸し出しする遊技媒体貸出手段と、
遊技媒体を貯留可能な受け皿部を備えた遊技機において、
前記受け皿部に貯留された遊技媒体に接触するように前記受け皿部の一部に配設された第1の電極と、
前記受け皿部に貯留された遊技媒体に接触するように前記第1の電極に対して遊技媒体の流れの方向の下流側の一定距離離れた位置に配設された第2の電極と、
前記第1の電極と第2の電極の間に介在して連接した複数の遊技媒体によって前記第1の電極と第2の電極が接続された状態において、前記遊技媒体、第1の電極および第2の電極に微弱電流が流れることを可能にする通電手段と、
前記微弱電流の有無を検出可能な電流検出手段と、
前記電流検出手段によって前記微弱電流が検出されている間は、前記貸し出し指令を無効化する無効指令を出力する貸し出し指令無効手段を備えた
ものである。
【0007】
本発明(請求項2に記載の第2発明)の遊技機は、
前記第1発明において、
前記第1の電極および第2の電極が、遊技媒体が貯留される前記受け皿部の貯留空間に対して略垂直上方に延在形成された垂直壁に配設されるとともに、
当該貯留空間が、当該貯留空間に貯留される遊技媒体が自重に基づいて前記垂直壁側に向かう移動を可能にするための傾斜面を備える
ものである。
【0008】
本発明(請求項3に記載の第3発明)の遊技機は、
前記第1発明または第2発明において、
前記受け皿部の貯留空間において、貯留される遊技媒体が前記第1の電極と接触する部位から前記第2の電極と接触する部位に近接する貯留空間が、その他の貯留空間に対して部分的に低く形成された凹部を備える
ものである。
【0009】
本発明(請求項4に記載の第4発明)の遊技機は、
前記第1発明ないし第3発明のいずれかにおいて、
前記受け皿部が遊技媒体を上下方向に少なくとも2段以上に重ねて貯留可能な貯留空間を備えるとともに、
前記第1の電極が、前記貯留空間に貯留された遊技媒体のうち少なくとも1段目以上に貯留される遊技媒体と接触する部位の前記受け皿部に配設される
ものである。
【0010】
本発明(請求項5に記載の第5発明)の遊技機は、
前記第1発明において、
前記第1の電極および第2の電極が、遊技媒体が貯留される前記受け皿部の底面において、他に比べて低い部位に配設される
ものである。
【0011】
本発明(請求項6に記載の第6発明)の遊技機は、
前記第1発明ないし第5発明のいずれかにおいて、
前記貸し出し指令無効手段によって無効指令が出力されている状態において、遊技者による無効解除操作に基づいて、当該無効指令を一時的に無効化することにより、前記貸し出し指令を一時的に有効化する解除指令を出力する貸し出し指令無効解除手段を備えた
ものである。
【0012】
本発明(請求項7に記載の第7発明)の遊技機は、
前記第6発明において、
前記貸し出し指令無効手段によって無効指令が出力されている場合には、
遊技者による前記貸し出し操作の操作時間を計時する操作時間計時タイマー手段と、
当該操作時間計時タイマー手段によって計時された前記貸し出し操作時間が、一定時間継続した場合において、遊技者による前記無効解除操作が行なわれたものと判定する操作時間判定手段を備えた
ものである。
【0013】
本発明(請求項8に記載の第8発明)の遊技機は、
前記第1発明ないし第7発明のいずれかにおいて、
前記貸し出し指令無効手段によって無効指令が出力されており、遊技球の貸し出し指令が無効とされていることを遊技者に報知するための報知手段を備えた
ものである。
【発明の効果】
【0014】
上記構成より成る本発明の遊技機は、遊技者による貸し出し操作によって出力された貸し出し指令に基づき遊技媒体を貸し出しする遊技媒体貸出手段と、遊技媒体を貯留可能な受け皿部を備えた遊技機において、前記受け皿部に貯留された遊技媒体に接触するように前記受け皿部の一部に配設された第1の電極と、前記第1の電極に対して遊技媒体の流れの方向の下流側の一定距離離れた位置に配設された第2の電極との間に介在して連接した複数の遊技媒体によって前記第1の電極と第2の電極が接続された状態において、前記通電手段によって流される前記微弱電流が、前記遊技媒体、第1の電極および第2の電極に流れていることが前記電流検出手段によって検出されている間は、前記貸し出し指令無効手段が、前記貸し出し指令を無効化する無効指令を出力するので、前記受け皿部に一定量以上の遊技媒体が貯留されているかどうかを確実に検出出来るとともに、前記受け皿部に一定量以上の遊技媒体が貯留されている場合において、遊技者の意図しない貸し出し操作に基づく余分な遊技媒体の貸し出しを無効とすることが出来るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施例ないし第4実施例のパチンコ遊技機の前面を示す正面図である。
【図2】本第1実施例のパチンコ遊技機における受け皿部、二つの電極、貯留スペースの構成を示す拡大平面図である。
【図3】本第1実施例のパチンコ遊技機の貯留スペースにおける遊技球と二つの電極との接触状態を示す、図2におけるA−A線およびB−B線を視点とする要部拡大断面図である。
【図4】本第1実施例ないし第4実施例のパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図5】本第1実施例のパチンコ遊技機において貯留スペースに貯留された遊技球が一定量未満の場合の一例における受け皿部、二つの電極、貯留スペースの構成を示す拡大平面図である。
【図6】本第1実施例のパチンコ遊技機において貯留スペースに貯留された遊技球が一定量以上の場合の一例における受け皿部、二つの電極、貯留スペースの構成を示す拡大平面図である。
【図7】本第1実施例のパチンコ遊技機において貯留スペースに貯留された遊技球が通常とは異なる状態で貯留された場合の一例における受け皿部、二つの電極、貯留スペースの構成を示す拡大平面図である。
【図8】本発明の第2実施例のパチンコ遊技機における受け皿部、二つの電極、貯留スペースの構成を示す拡大平面図である。
【図9】本第2実施例のパチンコ遊技機の貯留スペースにおける遊技球と二つの電極との接触状態を示す、図8におけるC−C線およびD−D線を視点とする要部拡大断面図である。
【図10】本発明の第3実施例のパチンコ遊技機における受け皿部、二つの電極、貯留スペースの構成を示す拡大平面図である。
【図11】本第3実施例のパチンコ遊技機の貯留スペースにおける遊技球と二つの電極との接触状態を示す、図10におけるE−E線およびF−F線を視点とする要部拡大断面図である。
【図12】本発明の第4実施例のパチンコ遊技機における無効指令および解除指令を制御するための制御装置の概略を示すブロック図である。
【図13】本発明の変形例のパチンコ遊技機の貯留スペースにおける遊技球と二つの電極との接触状態を示す要部拡大断面図である。
【図14】本発明の変形例のパチンコ遊技機における受け皿部、二つの電極、連接する遊技球の状態を示す拡大平面図である。
【図15】従来の遊技機における上皿、フラット近接センサS、パチンコ球Bの位置関係と構成を示す拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の最良の実施形態について、実施例に基づき図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0017】
本第1実施例のパチンコ遊技機は、図1ないし図7に示されるように遊技者が遊技を行うに際して遊技球を必要とした時に、パチンコ遊技機の前面に形成される受け皿部18に配設された球貸しボタン27を遊技者が操作することにより、遊技球の貸し出し指令が出力されて、当該貸し出し指令に基づき遊技球貸出手段50によって一定量の遊技球(例えば125球)が前記受け皿部18の遊技球受入口180から払い出されるように構成されるパチンコ遊技機において、前記受け皿部18の貯留スペース181において一定距離離して(例えば、遊技球の直径の5倍の距離)配設されたふたつの電極183および184の夫々が、当該貯留スペース181に貯留されて連接した複数の遊技球のうちいずれか一つと接する(すなわち前記貯留スペース181において一定量以上の遊技球が貯留される)ことにより、前記連接した複数の遊技球を介して電気的に導通したふたつの電極183および184を繋ぐ配線に通電手段185によって微弱電流が流れている導通状態であることを電流検出手段186が検知すると、貸し出し指令無効手段187から出力される無効指令に基づいて、前記貸し出し指令を無効化するものである。
【0018】
そこでまず本第1実施例のパチンコ遊技機の全体構成について、図1に示される正面図を用いて具体的に説明する。
本第1実施例のパチンコ遊技機は、遊技機本体1が外郭となる矩形形状の外枠2を有し、当該外枠2内に納められる図示しない内枠に対して遊技盤3が着脱可能に取り付けられている。
【0019】
前面枠16は、例えば前面主要部を構成する透明なガラス窓17、下端中央の突出部に形成された受け皿部18、右端略中央部に形成された鍵穴19、上部左右および前記図示しない内枠に対して固定されたスピーカ24および前記鍵穴19下方に配設された発射ハンドル25等を備え、前記遊技盤3の前面側に前記外枠2に対して揺動開閉可能に取り付けられている。
【0020】
前記鍵穴19は、前記前面枠16の右端略中央部に配設され、当該鍵穴19に鍵を挿入して左に回すと、前記外枠2に対して前記前面枠16のみが開放され、逆に鍵を右に回すと、前記外枠2に対して前記前面枠16および前記遊技盤3が固定された前記内枠とが一体的に開放されるように構成されている。
【0021】
前記受け皿部18は、図2に示されるように前記前面枠16の下部に配設され、前記発射ハンドル25を操作することにより発射される遊技球が貯留空間としての貯留スペース181に貯留されるように構成されている。また、当該受け皿部18は、その上部に、貯留された遊技球の玉抜きを行うための玉抜きレバー26aや、演出やその他の所定の用途に使用される演出ボタン21等を備えた後述する操作部を備える。さらに、前記受け皿部18は、その前面略中央部に、遊技媒体貸出操作部としての遊技球の球貸しボタン27、球貸し状態表示部27L、ICカード等の返却ボタン28および残高表示部29などが配設され、その下部に、玉抜きボタン26bが配設されている。
【0022】
球貸し状態表示部27Lは、一例として透光性を有するクリアプレートと、当該クリアプレートの内部に配設された発光手段としてのLED等によって構成され、電流検出手段186によって微弱電流が検出されていない時の前記球貸し指令が有効となる状態においては、当該LEDが緑色に発光するとともに、電流検出手段186によって微弱電流が検出されている時の前記球貸し指令が無効となる状態においては、当該LEDが赤色に発光することにより、前記球貸し指令が有効であるか無効であるか、すなわち現在前記球貸しボタン27を遊技者が球貸し操作することにより遊技球の貸し出しが可能であるか不可能であるかを遊技者に報知するものである。
【0023】
前記貯留スペース181に貯留される遊技球は、いずれかの入賞口への遊技球の入賞または前記球貸しボタン27への遊技者の球貸し操作に基づき、遊技球受入口180から前記貯留スペース181へと払い出されるとともに、遊技者による前記発射ハンドル25の打ち出し操作に基づく遊技球の遊技領域3aへの打ち出しに応じて遊技球供給口182から発射装置へと順次搬送される。
【0024】
前記貯留スペース181は、下面181Bが図3(a)に示されるように前記遊技球受入口180から前記遊技球供給口182に向かって緩やかに下り傾斜して形成されるとともに、図3(b)に示されるように前記貯留スペース181の前方から後方に向かって緩やかに下り傾斜して形成されるものであり、これにより前記貯留スペース181に貯留される遊技球が、自重に基づき前記貯留スペース181において滞る事無く前記遊技球供給口182へと整列して貯留されるものである。また貯留スペース181は、前後方向の幅が3段階に狭まるように形成されている。
【0025】
また前記貯留スペース181内の遊技者から遠い後方部の垂直壁面181Wの略中央部には第1の電極183が配設されるとともに、前記垂直壁面181Wの前記遊技球供給口182付近には第2の電極184が配設され、当該第1の電極183および第2の電極は184は、前記遊技盤3の裏面に配設された通電手段185および電流検出手段186を介した配線によって電気的に接続される。
【0026】
本第1実施例における前記第1の電極183および第2の電極184は、前記垂直壁面181Wにおいて、縦方向(図3(a)中y軸方向)の長さが遊技球の直径の1.0倍であり、横方向(図3(a)中x軸方向)の長さが1.5倍の面積を占有しており、前記貯留スペース181に充分な遊技球が整列して貯留されている状態において少なくとも1つの遊技球と接触するように構成される。
【0027】
なお本発明におけるふたつの電極は、幅方向においては少なくとも遊技球の直径の1.0倍を超える長さを有するとともに、縦方向においては当該ふたつの電極が配設される壁面の前方の貯留スペースの底面から遊技球の半径分上方に位置する遊技球が接触する部位の壁面をカバーするだけの一定の長さを有するものであれば良く、上記したものに限定されない。
【0028】
前記発射ハンドル25は、当該発射ハンドル25の軸部に対して相対回転可能に配設され、前記受け皿部18に貯留された遊技球を打ち出すために遊技者が回転操作する発射レバー25aと、当該ハンドル操作を行っている状態で遊技球の発射を一時的に停止させるためのウェイトボタン25bと、前記発射ハンドル25の外周部に施された導電性メッキ部を用いて、当該導電性メッキ部に接している物体の静電気容量の変化を検出することによりハンドル操作が遊技者の手によるものであるか否かを判断するタッチセンサ25cとを備える。
【0029】
前記スピーカ24は、前記前面枠16の上部左右に配設された上スピーカ24aと、図示しない前記内枠に対して配設された下スピーカ24bとを備え、各種の演出音または報知音等を出力する。
【0030】
枠ランプ76は、前記前面枠16の所定の位置に配設され、演出等と連動して点灯・点滅などの態様により各種の発光手段として機能する。
【0031】
次に本第1実施例の遊技盤の具体的構成について説明する。
前記遊技盤3は、図1に示されるように、後述するレールによって囲まれる略円形状の遊技領域3aと、当該遊技領域3aの略中央部に配設されたセンター役物4、当該センター役物4後方に配設された図柄変動装置5と、当該センター役物4下方に配設された上始動入賞口7と、当該上始動入賞口7下方に配設された可変入賞装置6と、当該可変入賞装置6下方に配設された大入賞口10と、前記センター役物左方に配設されたゲート11と、前記遊技領域3aの所定の複数箇所に配設された普通入賞口12と、遊技球を前記遊技領域3aから排出するためのアウト口13等を備える。
【0032】
外レールR1及び内レールR2は、前記遊技盤3の遊技領域3aの周囲に配設され、前記発射ハンドル25の発射レバー25aを操作することにより発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域3aの上部に案内する。
【0033】
前記遊技領域3aは、その前面に風車37や図示しない多数の遊技釘が突設され、ここに前記発射ハンドル25を操作することにより前記発射装置によって遊技球が打ち出される。当該遊技領域3aを落下する遊技球は、前記遊技釘によりその落下方向に変化を与えられ、また、前記風車37に絡んだ遊技球は、当該風車37の回転によりその落下の勢いをほとんど妨げられずに随時左右に振り分けられる。これにより、前記遊技領域3aに打ち出された遊技球の落下態様を複雑に変化させて遊技進行上の興趣を高めている。
【0034】
前記センター役物4は、前記遊技盤3の略中央部に前方に開口して配設され、ステージ15、図示しない可動役物、可動役物142および図柄変動装置5等を備える。前記ステージ15は、前記センター役物4の下部に左右方向および前後方向に延在して配設され、当該ステージ15上に導かれた遊技球を転動させるための転動面等を備える。
【0035】
前記可動役物は、前記センター役物4の周囲(例えば上方、下方、左方または右方)に可動自在に配設され、各種の演出に対応して、独立してまたは映像や音声と連動して作動するとともに、遊技者の視界の可視容易な位置に可動役物142が移動またはおよび動作を行う形態や、遊技者の視界の可視困難な位置である前記センター役物4の後方に配設された図示しない可動役物が移動またはおよび動作することにより遊技者の視界の可視容易な位置である前記図柄変動装置5の前方に出現する形態などの様々な態様で可動することにより出没して演出を盛り上げる。
【0036】
また前記可動役物は、作動時などにおいて一例として白、青、黄、緑、赤または虹色などに発光して、効果的な光飾演出を実現するために、一例としてLED、ランプその他によって構成される発光手段を備える。
【0037】
さらに前記図柄変動装置5は、前記遊技盤3の略中央部に位置する開口部に対して後方から配設され、装飾図柄等の各種の図柄を変動表示および停止表示、停止図柄予告の表示、ステップアップ予告の切り換え表示といったそれぞれの演出や遊技状態に応じた演出画像等を表示する液晶画面90をその前面に備える。
【0038】
ここで前記図柄変動装置5に変動表示される装飾図柄は、上始動入賞口7又は下始動入賞口8への遊技球の入賞を契機として、例えば液晶画面の上方から下方に流れるように変動するなどして、停止図柄が予め定められた図柄の組合せ、例えば「7・7・7」のように同一図柄の組合せや所定の停止図柄態様となった場合等に大当り状態となるように構成されている。
【0039】
なお識別情報としての装飾図柄は、数字図柄、アルファベット図柄、記号図柄等に、装飾用のデザインなどを組み合わせたもの、さらにキャラクターを象った図柄や実写図柄、ムービー演出等の機能を併せ持つ図柄等その他の態様の図柄が適宜使用可能であるとともに、当該装飾図柄を何種類備えた構成とするかは適宜設定可能である。
【0040】
また前記可変入賞装置6は、前記センター役物4の下方であって、前記上始動入賞口7の下方に配設され、前記下始動入賞口8、電動チューリップ9とから構成される。前記上始動入賞口7および下始動入賞口8は、これらに遊技球が入賞すると大当り抽選を行うとともに前記図柄変動装置5の装飾図柄を変動表示させる契機となる。また、前記電動チューリップ9は、前記下始動入賞口8の左右に対向配設され、揺動支持端を支点として揺動自在に開閉動する左右一対の可動片を備え、普通図柄の抽選結果に応じて当該可動片を開閉動させる。
【0041】
さらに前記大入賞口10は、前記可変入賞装置6の下方に配設され、大当り抽選に当選して大当り遊技状態となった場合に複数回開閉動して、前記遊技領域3aを流下する遊技球を入賞させ得るよう構成されている。
【0042】
また前記ゲート11は、前記センター役物4の左側に配設され、遊技球の通過を契機として普通図柄の抽選を行い、その抽選に当選した場合に前記電動チューリップ9の開放を行う。
さらに、前記普通入賞口12は、前記遊技領域3aの所定の複数箇所に配設され、何ら抽選と関係なく、そこに入賞することによって規定個数の遊技球が賞球されるよう構成されている。
【0043】
さらに前記遊技盤3は、図1において拡大して示すように、その右下部に、第1特別図柄表示器32a、第2特別図柄表示器32b、第1特別図柄保留ランプ30a、第2特別図柄保留ランプ30b、普通図柄表示器33、普通図柄保留ランプ31を備え、その他にも右打ち指示部や遊技状態表示部などの各種の表示部を備える。
【0044】
前記第1特別図柄表示器32aは、前記上始動入賞口7への遊技球の入賞を契機として特別図柄の変動表示を行うものであり、9個の表示窓に所定の態様で点灯表示することにより大当りの抽選結果を表示するものである。大当りに当選した場合には、例えば図中左から2番目の表示窓および図中左から5番目の表示窓にランプを点灯表示する等、複数種類の予め定められた所定の大当り表示態様でそれに対応する大当り種別を報知し、一方小当りやハズレであった場合には、前記大当り表示態様とは異なる態様で点灯表示を行うものである。
【0045】
同様に前記第2特別図柄表示器32bは、前記下始動入賞口8への遊技球の入賞を契機として特別図柄の変動表示を行うものであり、9個の表示窓に所定の態様で点灯表示することにより大当りの抽選結果を表示するものである。当該第2特別図柄表示器32bの大当り表示態様は、前記第1特別図柄表示器32aの大当り表示態様と同一態様であっても異なる態様であっても適宜設定することができる。
【0046】
なお装飾図柄は、これらの特別図柄の変動表示に伴い前記図柄変動装置5において変動表示され、特別図柄の抽選を視覚的に演出するために用いられる。また装飾図柄の最終停止図柄態様は、特別図柄の抽選結果に基づき装飾図柄乱数等を参酌して決定される。
【0047】
前記第1特別図柄保留ランプ30aは、前記上始動入賞口7への入賞を契機とした第1特別図柄の大当り抽選権利の保留数(第1保留数)を点灯表示するものであり、同様に前記第2特別図柄保留ランプ30bは、前記下始動入賞口8への入賞を契機とした大当り抽選権利の保留数(第2保留数)を点灯表示するものである。
【0048】
第1保留数および第2保留数は、それぞれ上限保留数が4個に設定されており、例えば第1保留数が1個の場合には、前記第1特別図柄保留ランプ30aの左側の表示窓にランプが点灯し、第1保留数が2個の場合には、前記第1特別図柄保留ランプ30aの右側の表示窓にランプが点灯する。さらに第1保留数が3個の場合には、前記第1特別図柄保留ランプ30aの左側の表示窓にランプが点滅表示され、第1保留数が4個の場合には、前記第1特別図柄保留ランプ30aの右側の表示窓にランプが点滅表示される。なお、前記第2特別図柄保留ランプ30bによる第2保留数の表示態様もこれと同様である。
【0049】
前記普通図柄表示器33は、前記遊技領域3aを流下する遊技球が前記ゲート11を通過することを契機として普通図柄の変動表示を行うとともに、普通図柄の抽選結果を報知するものである。例えば当たりに当選した場合には、前記普通図柄表示器33の左側の表示窓にランプが点灯し、一方ハズレであった場合には、右側の表示窓にランプが点灯する。
【0050】
前記普通図柄保留ランプ31は、普通図柄の抽選権利の保留数を点灯表示するものであり、その上限保留数および表示態様は、前記第1特別図柄保留ランプ30aおよび前記第2特別図柄保留ランプ30bと同様である。
【0051】
次に本第1実施例のパチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成について、図4に示されるブロック図を用いて説明する。
当該遊技制御装置は、パチンコ遊技機全体の主たる制御を行う主制御基板40を備えるとともに、副制御基板として、遊技の演出全体を制御する演出制御基板50、画像や音声を制御する画像・音声制御基板60、各種の発光手段および可動役物を制御するランプ制御基板70および賞球を制御する払出制御基板80等を備える。
【0052】
以下主制御基板40、演出制御基板50、画像・音声制御基板60、ランプ制御基板70および払出制御基板80のそれぞれの具体的構成について説明する。
【0053】
まず初めに主制御基板について説明する。
前記主制御基板40は、CPU41、ROM42、RAM43および入出力インターフェースI/O(以下、I/Oという)44、45を有し、前記パチンコ遊技機全体の主たる基本的な制御を行う。
前記CPU41は、各種の乱数値を所定の周期ごとに更新処理等している。また、前記ROM42は、前記パチンコ遊技機全体を制御するための主制御プログラムや演出のベースとなる複数種類の変動パターン等を記憶保持している。さらに、前記RAM43は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される乱数値などが所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
また前記I/O44は、前記可変入賞装置6の前記上始動入賞口7に設けられた上始動入賞口SW7aや前記下始動入賞口8に設けられた下始動入賞口SW8a、前記ゲート11に設けられたゲートSW11aとが接続される。さらに、当該I/O44は、その他にも前記遊技盤3の前記普通入賞口12に設けられた普通入賞口SW12a、前記大入賞口10に設けられた大入賞口SW10a、前記大入賞口10の開閉扉を開閉動作させるための大入賞口ソレノイド10s、前記可変入賞装置6に備えられた前記電動チューリップ9を開閉動作させるための電チューソレノイド9sなどが接続されている。
一方前記I/O45は、前記演出制御基板50に設けられているI/O55および前記払出制御基板80に設けられているI/O84とが接続され、前記主制御基板40の前記CPU41は、前記演出制御基板50に対して演出制御信号を出力するとともに、前記払出制御基板80との間では互いに各種の制御信号のやりとりをして双方向通信を行う。
【0054】
前記主制御基板40の前記CPU41は、前記ROM42に格納された主制御プログラムに基づいて、メイン処理およびタイマ割込処理を実行する。
【0055】
前記演出制御基板50は、CPU51、ROM52、RAM53およびI/O55、56、57を有し、前記主制御基板40からの制御信号に基づき、前記画像・音声制御基板60および前記ランプ制御基板70を統括的に制御し、演出全体の制御を行う。
前記演出制御基板50の前記CPU51は、各種の乱数値を所定周期毎に更新処理等する。また、前記ROM52は、前記画像・音声制御基板60および前記ランプ制御基板70を統括的に制御するための演出制御プログラム等が記憶されている。さらに、前記RAM53は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される乱数値などが所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
【0056】
また前記I/O55は、前記主制御基板40の前記I/O45と前記操作部とが接続され、前記主制御基板40の前記CPU41からの制御信号が入力されるとともに、前記操作部の例えば前記演出ボタン21等が操作されたことを示す検出信号などが入力される。
さらに前記I/O56は、前記画像・音声制御基板60のI/O64が接続され、前記演出制御基板50の前記CPU51は、前記主制御基板40からの制御信号に基づき、前記画像・音声制御基板60に対して画像制御信号および音声制御信号を出力する。
また前記I/O57は、前記ランプ制御基板70のI/O74が接続され、前記演出制御基板50の前記CPU51は、前記主制御基板40からの制御信号に基づき、前記ランプ制御基板70に対してランプ制御信号を出力する。
【0057】
前記演出制御基板50の前記CPU51は、前記RAM53に格納された演出制御プログラムに基づいて、メイン処理およびタイマ割込処理を実行する。
【0058】
次に画像・音声制御基板について説明する。
前記画像・音声制御基板60は、CPU61、ROM62、RAM63およびI/O64,65を有し、前記主制御基板40および前記演出制御基板50からの制御信号に基づき、画像及び音声の制御を行う。
前記ROM62は、前記図柄変動装置5の表示内容を制御するための表示制御プログラムや前記スピーカ24を制御するための音声制御プログラムが記憶されているとともに、各種の画像データや音声データが記憶されている。また、前記RAM63は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される各種の情報が所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
さらに、前記I/O65は、前記図柄変動装置5および前記スピーカ24等が接続され、前記画像・音声制御基板60の前記CPU61は、前記主制御基板40および前記演出制御基板50からの制御信号に基づき、前記図柄変動装置5の表示内容や前記スピーカ24の出力態様を制御する。
【0059】
次にランプ制御基板について説明する。
前記ランプ制御基板70は、CPU71、ROM72、RAM73およびI/O74、75を有し、各種のランプ制御を行う。
前記ROM72は、各種の発光手段の発光態様を制御するためのランプ制御プログラムなどが記憶されている。また前記RAM73は、前記パチンコ遊技機の制御中に随時書き換え等される各種の情報が所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。
さらに前記I/O75は、各種の発光手段、例えば枠ランプ76、盤ランプ77、発光手段141Lおよび142L、前記演出ボタン21内に配設されたボタンLED79等が接続され、前記ランプ制御基板70の前記CPU71は、前記主制御基板40および前記演出制御基板50からの制御信号に基づき、これらの発光手段の発光態様を制御するとともに、前記可動役物142等の駆動機構を制御するための制御信号を出力するものである。
【0060】
次に払出制御基板について説明する。
前記払出制御基板80は、CPU81、ROM82、RAM83、I/O84、85を有し、前記払出制御基板80の前記CPU81は、前記主制御基板40からの払出制御信号に基づいて、前記I/O85に接続されている払出駆動モータ86の駆動制御を行う。また、当該I/O85は、その他にも定位置検出SW87aや、払出球検出SW87b、玉有り検出SW87c、満タン検出SW87d等が接続され、これらのスイッチの検出信号などが随時入力される。
【0061】
本第1実施例における遊技媒体貸出手段は、一例として前記球貸しボタン27が遊技者によって操作されたことを検知して前記主制御基板40へ検知信号を出力する遊技球貸出スイッチと、当該遊技球貸出スイッチの検知信号を受信して、前記払出制御基板80へ払出制御信号を出力する前記主制御基板40における制御プログラムと、前記払出制御信号を受信して前記払出駆動モータ86へ一定量の遊技球(例えば125球)の払出しを指令する前記払出制御基板80の制御プログラムおよび前記払出駆動モータ86の機能によって実現されるように構成されているものである。
【0062】
次に本第1実施例のパチンコ遊技機における、前記受け皿部18の貯留スペース181に貯留された遊技球の量が異なる3つの状態における、前記球貸しボタン27への遊技者の操作に基づく貸し出し指令が実行されるか否か、すなわち当該貸し出し指令が無効化されるか否かについて、図5ないし図7を用いて具体的に説明する。なお一例として前記受け皿部18の貯留スペース181には遊技球が最大250球貯留可能であり、当該貯留スペース181に遊技球が125球貯留されている時に、前記遊技球供給口182側に偏って連接した遊技球の一つが前記第1の電極183と接触するものとする。
【0063】
前記受け皿部18の貯留領域としての貯留スペース181に貯留される遊技球が一定量以下(例えば50球)である場合には、図5に示されるように連接して貯留される遊技球が前記第1の電極183と接触していないため、前記第1の電極183と第2の電極184とは電気的に非通電状態であり、前記第1の電極183と第2の電極184を繋ぐ導線においては微弱電流が流れないので、遊技者の前記球貸しボタン27への球貸し操作に基づいて出力される前記遊技球貸出手段50への貸し出し指令は有効となる。また前記球貸し状態表示部27Lが、内部に備えたLEDが緑色に発光することにより、現在遊技者が前記球貸しボタン27を操作することにより遊技球の貸し出しが可能である状態であることが報知される。
【0064】
ここで前記球貸しボタン27が遊技者によって操作されると、125球の遊技球が前記遊技球受入口180から前記貯留スペース181へと払い出されるため、図6に示されるように連接して貯留される遊技球が前記第1の電極183および第2の電極184と接触するため、前記第1の電極183と第2の電極184とは電気的に通電状態となり、前記第1の電極183と第2の電極184を繋ぐ導線においては微弱電流が流れるとともに、当該微弱電流が前記電流検出手段186によって検知されるので、前記貸し出し指令無効手段187の無効指令基づいて、遊技者の前記球貸しボタン27への球貸し操作に基づいて出力される前記遊技球貸出手段50への貸し出し指令は無効となる。また前記球貸し状態表示部27Lが、内部に備えたLEDが赤色に発光することにより、現在遊技者が前記球貸しボタン27を操作することにより遊技球の貸し出しが不可能である状態であることが報知される。
【0065】
また前記受け皿部18の貯留スペース181の底面に汚れまたは異物が付着した場合などにおいて、図7に示されるように前記貯留スペース181に貯留される遊技球が前記遊技球供給口182に偏って連接して貯留されていない状態においては、前記貯留スペース181に貯留される遊技球が前記第1の電極183および第2の電極184と接触するものであるが、前記第1の電極183および第2の電極184と接触する夫々の遊技球は連接していないため、前記第1の電極183と第2の電極184とは電気的に非通電状態であり、前記第1の電極183と第2の電極184を繋ぐ導線においては微弱電流が流れないので、遊技者の前記球貸しボタン27への球貸し操作に基づいて出力される前記遊技球貸出手段50への貸し出し指令は有効となる。また前記球貸し状態表示部27Lが、内部に備えたLEDが緑色に発光することにより、現在遊技者が前記球貸しボタン27を操作することにより遊技球の貸し出しが可能である状態であることが報知される。
【0066】
一方上記した従来の遊技機において上皿表面に汚れまたは異物が付着した場合においては、上皿における前記フラット近接センサSが配設される一箇所において遊技球の貯留の有無を検出するものであるため、図7に示されるような当該フラット近接センサS付近において少量の遊技球が滞留している状態においては、上皿における遊技球の貯留量が少ない状態において遊技者が球貸しを必要であるにも関わらず、遊技球貯留量の誤検知に基づいて遊技球が貯留されていると判断されるため遊技球の貸し出しを無効として、遊技者の連続的な遊技の進行を妨げるばかりでなく、遊技者に不快感を与えてしまうという問題があるものであり、本第1実施例の遊技機は上記従来の遊技機における問題を解決して、前記受け皿部18に貯留される遊技球の貯留量を正確に検知して、遊技球貯留量に基づき、必要に応じて遊技球の貸し出し指令を無効化することにより、遊技者に不快感に与えることなく連続的でスムーズな遊技の進行を提供出来るものである。
【0067】
すなわち本第1実施例のパチンコ遊技機は、前記受け皿部18の貯留スペース181において遊技球が十分に貯留されていることを、前記受け皿部18の垂直壁面181Wに一定距離離して配設された二つの電極としての前記第1の電極183と第2の電極184の間を連接した一定量の遊技球(少なくとも5球)が存在するか否かによって検知するとともに、前記貯留スペース181において遊技球が十分に貯留されていると検知された場合において、前記貸し出し指令無効手段187によって前記遊技球貸出手段50への貸し出し指令を無効化するものであるため、上述したような前記貯留スペース181の底面や遊技球自体に汚れまたは異物が付着することにより、前記貯留スペース181において遊技球が特異な貯留状態となった場合においても、前記受け皿部18の貯留スペース181において十分な量の遊技球が貯留されているかどうかを正確に検知出来るものである。
【0068】
また十分な量の遊技球が貯留されているかどうかを正確に検知することによって、前記貯留スペース181において十分な量の遊技球が貯留されている場合においては、前記貸し出し指令無効手段187の無効指令に基づいて前記遊技球貸出手段50への貸し出し指令を無効化することにより、遊技者の意図しない前記球貸しボタン27への誤操作が行われた場合においても、当該球貸しボタン27への誤操作に基づく遊技者の意図しない遊技球の貸し出しをキャンセルすることが出来るとともに、前記貯留スペース181において貯留されている遊技球の量が不十分である場合においては、前記貯留スペース181における遊技球の貯留状態に干渉される事なく、遊技者の前記球貸しボタン27への操作に基づいて出力される貸し出し指令に基づいて、前記遊技球貸出手段50によって遊技球の貸し出しを実行することが出来るものである。
【0069】
上記構成より成る本第1実施例のパチンコ遊技機は、図3(a)に示されるように遊技球の発射により、前記検知空間としての貯留スペース181の前記第1の電極183廻りの遊技球の最後端の状態が、横線ハッチングで示された遊技球の状態になるとそれぞれの二つの電極の導通状態が遮断されるため、前記検知空間の貯留スペース181の遊技球が一定量以下になったことが検知される。
【0070】
以下上記構成より成る本第1実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。
【0071】
本第1実施例のパチンコ遊技機は、前記受け皿部18の貯留スペース181に貯留された遊技球に接触するように前記受け皿部18の垂直壁面181Wの一部に配設された第1の電極183と、前記第1の電極183に対して遊技球の移動する方向の下流側の一定距離離れた位置に配設された第2の電極184との間に介在して連接した複数の遊技球によって前記第1の電極183と第2の電極184が接続された状態において、前記通電手段185によって流される前記微弱電流が、前記遊技球を介して第1の電極および第2の電極を繋ぐ前記配線に流れていることが前記電流検出手段186によって検出されている間は、前記貸し出し指令無効手段187が、前記貸し出し指令を無効化する無効指令を出力するので、前記受け皿部18に一定量以上の遊技球が貯留されているかどうかを確実に検出出来るとともに、前記受け皿部18に一定量以上の遊技球が貯留されている場合において、遊技者の意図しない前記球貸しボタン27への貸し出し操作があっても、貸し出し操作に基づく貸し出し指令を無効化することにより、余分な遊技球の貸し出しをキャンセルすることが出来るという効果を奏する。
【0072】
本第1実施例のパチンコ遊技機は、前記貯留スペース181の下面181Bが、前記遊技球受入口180から遊技球供給口182に向かって下り傾斜して形成されるとともに、前記貯留スペース181の前方から後方に向かって下り傾斜して形成されるため、当該貯留スペース181に貯留される遊技球が自重に基づいて、前記受け皿部18の貯留スペース181に対して略垂直上方に延在形成され、前記第1の電極183および第2の電極184が配設された垂直壁181W側に向かって移動するので、前記第1の電極183および第2の電極184の間の遊技球の前記垂直壁181Wに沿う整列状態を実現して前記第1の電極183および第2の電極184との接触を確実なものとして、前記受け皿部18に一定量以上(125球以上)の遊技球が貯留されているかどうかを確実に検出出来るようにするとともに、誤検知を防止するという効果を奏する。
【0073】
本第1実施例のパチンコ遊技機は、報知手段としての前記球貸し状態表示部27Lが、前記受け皿部18の貯留スペース181に一定量以上の遊技球が貯留されている状態においては、前記貸し出し指令無効手段187によって無効指令が出力されており、前記球貸しボタン27への貸し出し操作に基づく遊技球の貸し出し指令が無効とされることを遊技者に報知するので、遊技者が、前記受け皿部18の貯留スペース181に一定量以上の遊技球が貯留されていることを知ることが出来るとともに、遊技者の無駄なもしくは誤った前記球貸しボタン27への貸し出し操作を抑制することが出来るという効果を奏する。
【0074】
本第1実施例のパチンコ遊技機は、前記貸し出し指令無効手段187によって無効指令が出力されるための、前記受け皿部18の貯留スペース181における必要貯留量が125球となるように、前記第1の電極183および第2の電極184が、前記受け皿部18の垂直壁面181Wに配設されるため、遊技球の発射を継続するために行う次の前記球貸しボタン27への貸し出し操作までの猶予時間(遊技球1球の発射に要する時間×125)を充分に確保して、遊技者が継続した遊技を余裕を持って行うことが出来るという効果を奏する。
【0075】
本第1実施例のパチンコ遊技機は、前記垂直壁面181Wに配設された前記第1の電極183および第2の電極184の遊技球と接触する表面部が、縦方向の長さが遊技球の直径の1.0倍であるとともに、横方向の長さが遊技球の直径の1.5倍を有するものであり、前記積層貯留空間181Sに充分な遊技球が貯留される状態において整列状態の遊技球が自重に基づいて接触状態を保ったまま移動する時には、少なくとも一つの遊技球が前記第1の電極183および第2の電極184と接触することが可能であるため、二つの電極と遊技球との接触を確実に検知するとともに、電極サイズを必要最小限に近いものとしたため電極にかかるコストを低減することが出来るという効果を奏する。
【実施例2】
【0076】
本第2実施例のパチンコ遊技機は、図8および図9に示されるように遊技球を貯留可能な受け皿部218の貯留スペース281において、遊技球供給口282付近から貯留される遊技球が第1の電極283と接触する部位の若干(一例として遊技球の直径の3倍の距離)上流部位に亘って形成される部分的に低位に形成された凹部としての直線状の溝部281Gを備えるとともに、前記第1の電極283および第2の電極284が当該溝部281Gの底面部281GBに配設される点などが、上述の第1実施例との相違点であり、以下相違点を中心に説明して、同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0077】
前記貯留スペース281は、図9(a)に示されるように下面281Bが上述の第1実施例と同様に遊技球受入口280から前記遊技球供給口282に向かって緩やかに下り傾斜して形成されるとともに、図9(b)に示されるように前記貯留スペース281の前方から後方に向かって緩やかに下り傾斜して形成されるものであり、これにより前記貯留スペース281に貯留される遊技球が、自重に基づき前記貯留スペース281において滞る事無く前記遊技球供給口282へと整列して貯留されるものである。また貯留スペース281は、前後方向の幅が3段階に狭まるように形成されている。
【0078】
また図9(a)および(b)に示されるように前記貯留スペース281の前記下面281Bの遊技者から遠い後方部には、垂直壁面に沿って前記遊技球供給口282の開口部付近から前記第1の電極283が配設される位置を基準として遊技球の直径の3倍の長さ上流に位置する部位に亘って、前記貯留スペース281に貯留される遊技球が自重に基づいて優先的に進入して整列状態を実現するとともに、維持するために前記貯留スペース281において下面の高さが周辺部分に対して部分的に低い遊技球が一列に並ぶ直線状の前記溝部281Gが形成される。
【0079】
また図8および図9(a)に示されるように前記溝部281Gの上流側の一端から遊技球の直径の3倍の距離遊技球の移動方向における下流に位置する部位の底面部281GBには前記第1の電極283が配設されるとともに、前記第1の電極283から遊技球の直系の7倍の距離下流に位置する部位の底面部281GBには第2の電極284が配設され、当該第1の電極283および第2の電極は284は、前記遊技盤3の裏面に配設された通電手段185および電流検出手段186を介した配線によって電気的に接続される。
【0080】
上記構成より成る本第2実施例のパチンコ遊技機は、図9(a)に示されるように遊技球の発射により、前記検知空間としての貯留スペース281の前記第1の電極283廻りの遊技球の最後端の状態が、横線ハッチングで示された遊技球の状態になるとそれぞれの二つの電極の導通状態が遮断されるため、前記検知空間の貯留スペース281の遊技球が一定量以下になったことが検知される。
【0081】
以下上記構成より成る本第2実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。
【0082】
本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記受け皿部218の貯留スペース281に貯留された遊技球に接触するように前記受け皿部218の前記溝部281Gの前記底面部281GBの一部に配設された第1の電極283と、前記第1の電極283に対して遊技球の移動する方向の下流側の一定距離離れた位置の前記底面部281GBに配設された第2の電極284との間に介在して一列に連接した複数の遊技球によって前記第1の電極283と第2の電極284が接続された状態において、前記通電手段185によって流される前記微弱電流が、前記遊技球を介して第1の電極および第2の電極を繋ぐ前記配線に流れていることが前記電流検出手段186によって検出されている間は、前記貸し出し指令無効手段187が、前記貸し出し指令を無効化する無効指令を出力するので、前記受け皿部218に一定量以上の遊技球が貯留されているかどうかを確実に検出出来るとともに、前記受け皿部218に一定量以上の遊技球が貯留されている場合において、遊技者の意図しない前記球貸しボタン27への貸し出し操作に基づく貸し出し指令を無効化することにより、余分な遊技球の貸し出しをキャンセルすることが出来るという効果を奏する。
【0083】
本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記貯留スペース281の下面281Bが、前記遊技球受入口280から遊技球供給口282に向かって下り傾斜して形成されるとともに、前記貯留スペース281の前方から後方に向かって下り傾斜して形成されるため、当該貯留スペース281に貯留される遊技球が自重に基づいて、前記第1の電極283および第2の電極284が配設され、前記貯留スペース281の下面281Bより低位に形成された前記溝部281Gに向かって移動するので、前記第1の電極283および第2の電極284の間の遊技球の前記溝部281Gに沿う一列の整列状態を実現して前記底面部281GBに配設された前記第1の電極283および第2の電極284との接触を確実なものとして、前記受け皿部218に一定量以上の遊技球が貯留されているかどうかを確実に検出出来るようにするとともに、誤検知を防止するという効果を奏する。
【0084】
本第2実施例のパチンコ遊技機は、前記貯留スペース281を自重に基づいて移動する遊技球が、少なくとも前記第1の電極283と接触する部位から前記第2の電極284と接触する部位を少なくとも包含するように形成され、前記底面部281GB以外の貯留スペースに対して部分的に低く形成された溝状の前記溝部281Gに優先的に移動するので、前記第1の電極283および第2の電極284と検知エリアとしての前記溝部281G内の遊技球との接触を確実なものとして、前記受け皿部218に一定量以上の遊技球が貯留されているかどうかを確実に検出出来るようにするとともに、誤検知を防止するという効果を奏する。
【0085】
本第2実施例のパチンコ遊技機は、遊技球が前記受け皿部218の下面218Bにおいて、他に比べて低い部位である前記溝部281Gに優先的に移動するとともに、当該他に比べて低い溝部281Gの底面部281GBに配設された前記第1の電極283および第2の電極284によって、移動して安定した遊技球がその自重によって接触したことを検出するものであるので、前記第1の電極283および第2の電極284と遊技球との接触をさらに確実なものとして、前記受け皿部218に一定量以上の遊技球が貯留されているかどうかを確実に検出出来るとともに、誤検知を防止するという効果を奏する。
【実施例3】
【0086】
本第3実施例のパチンコ遊技機は、図10および図11に示されるように受け皿部318の検知空間としての貯留スペース381が、一列の遊技球を上下方向に4段に重ねて貯留可能であるとともに、第1の電極383が、当該貯留スペース381において充分な量の遊技球が貯留された場合に、下から3段目に貯留される遊技球と接触する高さの垂直壁面381Wに配設されるとともに、第2の電極384が最も下段に貯留される遊技球と接触する高さの垂直壁面381Wの下流側に配設される点などが、上述の第1実施例および第2実施例との相違点であり、以下相違点を中心に説明して、同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0087】
また図11(a)および(b)に示されるように前記貯留スペース381の前記下面381Bの遊技者から遠い後方部には、垂直壁面381Wに沿って前記遊技球供給口382の開口部付近から前記遊技球受入口381付近に亘って、前記貯留スペース381の広幅の傾斜面より成る底面381Bより遊技球の直径より若干大きい幅で直径の3倍の深さで凹んで形成されることにより、遊技球が前記貯留スペース381において優先的に貯留されるとともに、遊技球が3段の層を成して貯留される前記検知空間としての積層貯留空間381Sが形成される。
【0088】
また図11(a)および(b)に示されるように前記積層貯留空間381Sに充分な遊技球が貯留された際に下面から3段目に貯留される遊技球のうち上流側から3つ目の遊技球(図中縦線ハッチングで示す)の外周面が前記垂直壁面381Wと接触する部位が中心となる前記積層貯留空間381Sには前記第1の電極383が配設されるとともに、前記積層貯留空間381Sに充分な遊技球が貯留された際に下面から2段目の下流側に貯留される遊技球(図中縦線ハッチングで示す)の外周面が前記垂直壁面381Wと接触する部位が略中心となる前記積層貯留空間381Sには第2の電極384が配設され、当該第1の電極383および第2の電極は384は、前記遊技盤3の裏面に配設された通電手段185および電流検出手段186を介した配線によって電気的に接続される。
【0089】
本第3実施例における前記第1の電極383および第2の電極384は、前記垂直壁面381Wにおいて、縦方向(図11(a)中y軸方向)の長さが遊技球の直径の2.1倍であり、横方向(図11(a)中x軸方向)の長さが2.1倍の面積を占有しており、前記積層貯留空間381S内おいて充分な遊技球が整列して貯留されている状態において、少なくとも1つの遊技球と接触するように構成されるとともに、最大9個の遊技球と接触することが可能となる。
【0090】
ここで電極と同時に接触する遊技球が多いほど誤検知が発生する可能性を減少させることが出来るものである。すなわち一つの電極と接触する遊技球が1つであった場合に、当該1つの遊技球に異物や汚れが付着していた状態において、当該1つの遊技球が一つの電極と接触しているにもかかわらず微弱電流の流れが前記異物や汚れによって妨げられて二つの電極が導通状態とならない誤検知が起こり得るものであるが、一つの電極と接触する遊技球が9つであった場合には、当該9つの遊技球のうち少なくとも1つの遊技球が微弱電流を通電させることが出来れば二つの電極の導通状態を実現出来るものである。
【0091】
上記構成より成る本第3実施例のパチンコ遊技機は、図11(a)に示されるように遊技球の発射により、前記検知空間としての貯留スペース381の前記第1の電極383廻りの複数の遊技球の最後端の状態が、横線ハッチングで示された遊技球の状態になるとそれぞれの二つの電極の導通状態が遮断されるため、前記検知空間の貯留スペース381の遊技球が一定量以下になったことが検知される。
【0092】
以下上記構成より成る本第3実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。
【0093】
本第3実施例のパチンコ遊技機は、前記受け皿部318の貯留スペース381に貯留された遊技球に接触するように前記受け皿部318の検知空間としての前記積層貯留空間381Sの後方に延在する前記垂直壁面381Wの一部に配設された第1の電極383と、前記第1の電極383が配設された前記垂直壁面381Wの位置に対して高さが低い位置であるとともに、遊技球の移動する方向の下流側の一定距離離れた位置の前記垂直壁面381Wに配設された第2の電極384との間に介在して連接した複数の遊技球によって前記第1の電極383と第2の電極384が接続された状態において、前記通電手段185によって流される前記微弱電流が、前記遊技球を介して第1の電極および第2の電極を繋ぐ前記配線に流れていることが前記電流検出手段186によって検出されている間は、前記貸し出し指令無効手段187が、前記貸し出し指令を無効化する無効指令を出力するので、前記受け皿部318に一定量以上の遊技球が貯留されているかどうかを確実に検出出来るとともに、前記受け皿部318に一定量以上の遊技球が貯留されている場合において、遊技者の意図しない前記球貸しボタン27への貸し出し操作があっても、貸し出し操作に基づく貸し出し指令を無効化することにより、余分な遊技球の貸し出しをキャンセルすることが出来るという効果を奏する。
【0094】
本第3実施例のパチンコ遊技機は、前記貯留スペース381の下面381Bおよび検知空間としての前記積層貯留空間381Sの底面が、前記遊技球受入口380から遊技球供給口382に向かって下り傾斜して形成されるとともに、前記貯留スペース381の前方から後方に向かって下り傾斜して形成されるため、当該貯留スペース381に貯留される遊技球が自重に基づいて、前記第1の電極383および第2の電極384が配設され、前記貯留スペース381の下面381Bより低位に形成された前記積層貯留空間381Sに向かって移動するので、前記第1の電極383および第2の電極384の間の遊技球の前記積層貯留空間381S内における進行方向および上下方向の整列状態を実現して前記第1の電極383および第2の電極384との接触を確実なものとして、前記受け皿部318に一定量以上の遊技球が貯留されているかどうかを確実に検出出来るようにするとともに、誤検知を防止するという効果を奏する。
【0095】
本第3実施例のパチンコ遊技機は、前記貯留スペース381を自重に基づいて移動する遊技球が、少なくとも前記第1の電極383と接触する部位から前記第2の電極384と接触する部位を少なくとも包含するように形成され、前記積層貯留空間381S以外の貯留スペースに対して部分的に低く形成された凹状収容部としての前記積層貯留空間381Sに優先的に移動するので、前記第1の電極383および第2の電極384と検知エリアとしての前記積層貯留空間381S内の遊技球との接触を確実なものとして、前記受け皿部318に一定量以上の遊技球が貯留されているかどうかを確実に検出出来るようにするとともに、誤検知を防止するという効果を奏する。
【0096】
本第3実施例のパチンコ遊技機は、遊技球を上下方向に少なくとも4段以上に重ねて貯留可能である前記受け皿部318の貯留スペース381に貯留された遊技球のうち、前記積層貯留空間381S内の下から3段目に貯留される遊技球と接触する部位の垂直壁面381Wに配設された前記第1の電極383によって、積層して貯留された遊技球の重量により前記第1の電極383と遊技球との確実な接触状態が実現され、その接触状態が検知されるので、前記第1の電極383の配設位置に応じた余裕を確保した一定量以上の遊技球が貯留されているかどうかを検出出来るとともに、誤検知を防止するという効果を奏する。
【0097】
本第3実施例のパチンコ遊技機は、前記垂直壁面381Wに配設された前記第1の電極383および第2の電極384の遊技球と接触する表面部が、縦方向および横方向の長さともに遊技球の直径の2.1倍を有するものであり、前記積層貯留空間381Sに充分な遊技球が貯留される状態においてより多くの遊技球と接触することが可能であるため、遊技球またはおよび電極に偶発的に付着する異物や汚れの影響を低減して、誤検知を防止するという効果を奏する。
【0098】
本第3実施例のパチンコ遊技機は、2つの電極が配設される前記貯留スペース381を上下方向に遊技球が4段分貯量される空間を確保して、前記貸し出し指令が無効から有効となる境界の貯流量(2つの電極が通電状態から非通電状態となる遊技球の貯流量)を少なくとも前記第1の電極383から前記第2の電極384まで連接した3段分の遊技球という十分な貯流量としたため、前記貸し出し指令が有効となった後に遊技球の発射によって貯留される遊技球が無くなるまでに十分な時間を確保することにより、遊技者が遊技球の貸し出しを必要とした時に、余裕を持って遊技球の貸し出し操作を行なうことが出来るとともに、連続的かつスムーズな遊技を提供することが出来るという効果を奏する。
【実施例4】
【0099】
本第4実施例のパチンコ遊技機は、上述した第1実施例において説明したパチンコ遊技機の基本構成に加えて、前記貸し出し指令無効手段187によって貸し出し指令が無効化された状態において、遊技者が遊技球の貸し出しを望んだ時に球貸しボタン427を3秒間以上押し続ける(所謂長押し操作)ことにより、無効指令によって無効化された当該貸し出し指令を一時的に有効化する解除指令を出力する貸し出し指令無効解除手段488と、遊技者による前記球貸しボタン427への操作時間を計時するための操作時間計時タイマー手段489とを備えた点などが、上述の第1実施例ないし第3実施例との相違点であり、以下相違点を中心に説明して、同一部分については同一符号を付して説明を省略する。なお本第4実施例のパチンコ遊技機においては、一回の貸し出し指令に基づいて実行される遊技球の貸し出しの払出し数は200球であるものとする。また第1の電極483および第2の電極484は、前記受け皿部418の貯留スペース481において50球の遊技球が貯留された場合において、連接した遊技球を介して通電状態となるように垂直壁面481Wに配設されるものとする。
【0100】
本第4実施例のパチンコ遊技機は、前記受け皿部418の貯留スペース481において遊技球が一定量(50球)以上貯留されることにより、前記第1の電極483および第2の電極484が貯留された遊技球を介して通電状態となると、前記貸し出し指令無効手段187が出力する無効指令によって前記球貸しボタン427への通常の(操作時間が3秒未満の)遊技者の貸し出し操作に基づく貸し出し指令が無効化される。
【0101】
ここで遊技球の貸し出しを受けるための記憶媒体(会員カードなどの磁気カード)の貸出可能残額の端数の処理のため、遊技場において行われる遊技球と引き換えに提供されるドリンクサービス・その他サービスの利用のため、前記受け皿部418に貯留された多くの遊技球によってより長時間の連続遊技を行うため等の目的により、一定量の遊技球が前記貯留スペース481に貯留されて、前記球貸しボタン427への通常の(操作時間が3秒未満の)遊技者の貸し出し操作に基づく貸し出し指令が無効化されている場合においても、遊技者が、さらに遊技球の貸し出しを望む状況が考えられる。
【0102】
前記球貸しボタン427に対する通常の遊技者の貸し出し操作に基づく貸し出し指令が無効化される状態において、遊技者が前記球貸しボタン427を操作すると、本第4実施例のパチンコ遊技機においては前記操作時間計時タイマー手段489が、当該球貸しボタン427への操作開始から計時を開始して操作継続時間を測定する。
【0103】
次に操作時間判定手段490が、前記操作時間計時タイマー手段489によって計時された遊技者による前記球貸しボタン427への操作が3秒以上継続したものと判定すると、前記貸し出し指令無効解除手段488による解除指令に基づき、無効化されていた前記貸し出し指令を一時的に有効化して、前記受け皿部418の貯留スペース481へと遊技球が払い出される。
【0104】
無効化されていた前記貸し出し指令を、前記貸し出し指令無効解除手段488による解除指令に基づき一時的に有効化して遊技球が払い出されると、当該解除指令は失効して、前記貸し出し指令無効手段187の無効指令に基づいて、前記貸し出し指令は再び無効化される。
【0105】
本第4実施例のパチンコ遊技機における遊技球の球貸しに関する入力機能、制御機能および実行機能の概略は図12のように表される。
【0106】
前記受け皿部418に50球の遊技球が貯留されていないことにより、前記第1の電極483および第2の電極484が非通電状態である場合においては、前記貸し出し指令無効手段187の出力する無効指令は出力されていないので、遊技者の前記球貸しボタン427への貸し出し操作に基づき出力された貸し出し指令は、当該貸し出し操作の操作時間に拘らず有効であり、当該貸し出し指令に基づき前記払出制御モータ86の駆動力によって前記遊技球受入口480から前記貯留スペース481へと200球の遊技球が払い出される。
【0107】
前記受け皿部418に50球以上の遊技球が貯留されており、前記第1の電極483および第2の電極484が遊技球を介して通電状態である場合においては、前記貸し出し指令無効手段187が無効指令を出力するので、遊技者の前記球貸しボタン427への貸し出し操作に基づき出力された貸し出し指令は、当該貸し出し操作の操作時間が3秒未満であった場合には無効となるとともに、当該貸し出し操作が3秒以上継続された場合には有効となる。これにより遊技者自身の要望に基づいた3秒以上継続される貸し出し操作によって一時的に有効化された貸し出し指令に基づき前記払出制御モータ86の駆動力によって前記遊技球受入口480から前記貯留スペース481へと200球の遊技球の払い出しが可能となる。
【0108】
以下上記構成より成る本第4実施例のパチンコ遊技機の作用および効果について説明する。
【0109】
本第4実施例のパチンコ遊技機は、前記受け皿部418の貯留スペース481に貯留された遊技球に接触するように前記受け皿部418の垂直壁面481Wの一部に配設された第1の電極483と、前記第1の電極483に対して遊技球の移動する方向の下流側の一定距離離れた位置に配設された第2の電極484との間に介在して連接した複数の遊技球によって前記第1の電極483と第2の電極484が接続された状態において、前記通電手段185によって流される前記微弱電流が、前記遊技球を介して第1の電極および第2の電極を繋ぐ前記配線に流れていることが前記電流検出手段186によって検出されている間は、前記貸し出し指令無効手段187が、前記貸し出し指令を無効化する無効指令を出力するので、前記受け皿部418に一定量以上の遊技球が貯留されているかどうかを確実に検出出来るとともに、前記受け皿部418に一定量以上の遊技球が貯留されている場合において、遊技者の意図しない前記球貸しボタン427への貸し出し操作があっても、貸し出し操作に基づく貸し出し指令を無効化することにより、余分な遊技球の貸し出しをキャンセルすることが出来るという効果を奏する。
【0110】
本第4実施例のパチンコ遊技機は、前記貸し出し指令無効手段187によって無効指令が出力されている状態において、遊技者が無効解除操作としての前記球貸しボタン427への長押し操作を行うことにより、前記貸し出し指令無効解除手段488が、当該無効指令を一時的に無効化することにより、前記貸し出し指令を一時的に有効化する解除指令を出力するので、前記受け皿部418に一定量(すなわち50球)以上の遊技球が貯留されている場合であっても、遊技者が必要に応じて前記球貸しボタン427への長押し操作を行った時には、遊技球の貸し出しを望む遊技者への遊技球の貸し出しを可能とすることが出来るという効果を奏する。
【0111】
本第4実施例のパチンコ遊技機は、前記貸し出し指令無効手段187によって無効指令が出力されている場合には、前記操作時間計時タイマー手段489によって計時された遊技者による前記球貸しボタン427への操作時間が、3秒間継続した場合において、前記操作時間判定手段490が遊技者による無効解除操作が行なわれたものと判定して、前記貸し出し指令が一時的に有効化されるので、前記受け皿部418に一定量以上の遊技球が貯留されている場合において、遊技者の必要としない貸し出し操作の誤操作に基づく余分な遊技球の貸し出しを無効とすることが出来るとともに、前記球貸しボタン427への簡単な長押し操作を行うことにより、前記貯留スペース481に充分な遊技球が貯留されている状態においても遊技球の貸し出しを望む遊技者への遊技球の貸し出しを可能とすることが出来るという効果を奏する。
【0112】
上述の実施例は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0113】
上述の第2実施例においては、前記溝部281Gが前記貯留スペース281の後方に設けられる形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図13に示されるように受け皿部518の貯留スペースが前後方向の中央部に向かって下り傾斜して形成され、当該中央部に遊技球が優先的に移動するように最も低く形成されるとともに、当該受け皿部518の貯留スペース581における中央部の底面にふたつの電極583および584を配設する形態を採用することが出来るものである。
【0114】
上述の実施例においては、貯留スペースの備える傾斜した底面の低位部分または溝部に連接して一列に並んだ遊技球が通電状態を実現することにより、ふたつの電極が通電状態を実現する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図14(a)に示されるように貯留スペースの底面または垂直壁面などに汚れや異物が付着すること、または図14(b)に示されるように異なる列に貯留される遊技球がふたつの遊技球の間に進入することなどにより、貯留スペースに貯留された遊技球が一列に並ばない場合においても、遊技球B1が隙間を開けて貯留されるふたつの遊技球B2およびB3の両者と接している時には、ふたつの遊技球B2およびB3の通電状態を実現して、ふたつの電極の通電状態を実現出来るものである。
【0115】
上述の実施例においては、受け皿部に配設される2個の電極は、当該受け皿部の貯留スペースのうち遊技者から視認容易であるとともに、直接触れることも出来る位置に配設する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図2の破線表示によって示されるように受け皿部におけるさらに遊技球供給口に近い貯留スペースにおいて、当該受け皿部を構成する部材によって遊技者からは視認不能またはおよび直接触れることが困難である位置に2個の電極のうちの片方または両方を配設する形態を採用することが出来るものである。
【0116】
上述の実施例において説明した、受け皿部、貯留スペースの形状および当該貯留スペースにおける遊技球の最大貯留数などは一例として示したものであり、本発明はこれに限定されるものではなく、受け皿部の前方(すなわち遊技者側)に向かって傾斜した形状の受け皿部や、遊技球の最大貯留数を500球とするように充分な貯留空間を確保した受け皿部などを採用することも出来る。
【0117】
本発明において、第1の電極と第2の電極が貯留スペースに貯留されて連接した複数の遊技球によって電気的に接続されることにより、遊技者の球貸しボタンへの操作に基づく貸し出し指令を無効とされる遊技球の貯留スペースにおける貯留数(本段落においては無効貯留数(受け皿部の構造および第1の電極の配設位置に依存する)と称する)については、上述の実施例において一例として125球または50球の場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1の電極をさらに下流側に配設することにより無効貯留数を25球とする形態、受け皿部の最大貯留数を増やすとともに第1の電極をさらに上流側に配設することにより無効貯留数を300球とする形態などを採用出来るものであり、受け皿部の構造、第1の電極の配設位置、第2の電極の配設位置、無効貯留数等については、本発明の効果を奏する範囲内において必要に応じて任意の設定が出来るものである。
【0118】
上述の第4実施例においては、前記受け皿部418の貯留スペース481に充分な遊技球が貯留されて、前記貸し出し指令無効手段187が、前記球貸しボタン427を遊技球が操作することに基づいて出力される貸し出し指令を無効とする無効指令を出力する状態において、前記球貸しボタン427を3秒間以上の長押し操作することにより当該無効指令を一時的に解除することにより遊技球の貸し出しを行う形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記球貸しボタン427を連続して2回もしくは複数回操作(所謂ダブルクリック操作)することにより当該無効指令を一時的に解除する形態を採用することが出来るとともに、当該無効指令を一時的に解除するための解除ボタンを新たなに備え、当該解除ボタンを操作することより無効指令を一時的に解除する形態を採用することが出来るものであり、無効指令の解除方法としては本発明の効果を奏する範囲内において適宜採用することが出来るものである。
【0119】
また本発明は、明細書に記載された全ての特徴事項について、一つの項目内において複数の特徴事項が組み合わされて記載されている場合であっても、常にその全ての特徴事項を一緒に採用しなければならないものではなく、その一部の特徴事項のみを取り出して採用したり、項目の枠組みを越えて各特徴事項を適宜組み合わせて採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0120】
遊技者による貸し出し操作によって出力された貸し出し指令に基づき遊技媒体を貸し出しする遊技媒体貸出手段と、遊技媒体を貯留可能な受け皿部を備えた遊技機において、前記受け皿部に貯留された遊技媒体に接触するように前記受け皿部の一部に配設された第1の電極と、前記第1の電極に対して遊技媒体の流れの方向の下流側の一定距離離れた位置に配設された第2の電極との間に介在して連接した複数の遊技媒体によって前記第1の電極と第2の電極が接続された状態において、前記通電手段によって流される前記微弱電流が、前記遊技媒体、第1の電極および第2の電極に流れていることが前記電流検出手段によって検出されている間は、前記貸し出し指令無効手段が、前記貸し出し指令を無効化する無効指令を出力するので、前記受け皿部に一定量以上の遊技媒体が貯留されているかどうかを確実に検出出来るとともに、前記受け皿部に一定量以上の遊技媒体が貯留されている場合において、遊技者の意図しない貸し出し操作に基づく余分な遊技媒体の貸し出しを無効とするという用途に適用できる。
【符号の説明】
【0121】
1 遊技機本体
2 外枠
3 遊技盤
5 図柄変動装置
27、427 球貸しボタン
40 主制御基板
50 演出制御基板
51 CPU
60 画像・音声制御基板
70 ランプ制御基板
80 払出制御基板
181、281、381、481 貯留スペース
183、283、383、483 第1の電極
184、284、384、484 第2の電極
185 通電手段
186 電流検出手段
187 貸し出し指令無効手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者による貸し出し操作によって出力された貸し出し指令に基づき遊技媒体を貸し出しする遊技媒体貸出手段と、
遊技媒体を貯留可能な受け皿部を備えた遊技機において、
前記受け皿部に貯留された遊技媒体に接触するように前記受け皿部の一部に配設された第1の電極と、
前記受け皿部に貯留された遊技媒体に接触するように前記第1の電極に対して遊技媒体の流れの方向の下流側の一定距離離れた位置に配設された第2の電極と、
前記第1の電極と第2の電極の間に介在して連接した複数の遊技媒体によって前記第1の電極と第2の電極が接続された状態において、前記遊技媒体、第1の電極および第2の電極に微弱電流が流れることを可能にする通電手段と、
前記微弱電流の有無を検出可能な電流検出手段と、
前記電流検出手段によって前記微弱電流が検出されている間は、前記貸し出し指令を無効化する無効指令を出力する貸し出し指令無効手段を備えた
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1の電極および第2の電極が、遊技媒体が貯留される前記受け皿部の貯留空間に対して略垂直上方に延在形成された垂直壁に配設されるとともに、
当該貯留空間が、当該貯留空間に貯留される遊技媒体が自重に基づいて前記垂直壁側に向かう移動を可能にするための傾斜面を備える
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記受け皿部の貯留空間において、貯留される遊技媒体が前記第1の電極と接触する部位から前記第2の電極と接触する部位に近接する貯留空間が、その他の貯留空間に対して部分的に低く形成された凹部を備える
ことを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、
前記受け皿部が遊技媒体を上下方向に少なくとも2段以上に重ねて貯留可能な貯留空間を備えるとともに、
前記第1の電極が、前記貯留空間に貯留された遊技媒体のうち少なくとも1段目以上に貯留される遊技媒体と接触する部位の前記受け皿部に配設される
ことを特徴とする遊技機。
【請求項5】
請求項1において、
前記第1の電極および第2の電極が、遊技媒体が貯留される前記受け皿部の底面において、他に比べて低い部位に配設される
ことを特徴とする遊技機。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかにおいて、
前記貸し出し指令無効手段によって無効指令が出力されている状態において、遊技者による無効解除操作に基づいて、当該無効指令を一時的に無効化することにより、前記貸し出し指令を一時的に有効化する解除指令を出力する貸し出し指令無効解除手段を備えた
ことを特徴とする遊技機。
【請求項7】
請求項6において、
前記貸し出し指令無効手段によって無効指令が出力されている場合には、
遊技者による前記貸し出し操作の操作時間を計時する操作時間計時タイマー手段と、
当該操作時間計時タイマー手段によって計時された前記貸し出し操作時間が、一定時間継続した場合において、遊技者による前記無効解除操作が行なわれたものと判定する操作時間判定手段を備えた
ことを特徴とする遊技機。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかにおいて、
前記貸し出し指令無効手段によって無効指令が出力されており、遊技球の貸し出し指令が無効とされていることを遊技者に報知するための報知手段を備えた
ことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−234891(P2011−234891A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−108811(P2010−108811)
【出願日】平成22年5月10日(2010.5.10)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】