説明

遊技機

【課題】遊技者参加型の遊技において、実行される演出回数に基づいて、所定の特典を付与することで、遊技者が不信感を抱かないようにすることを目的とする。
【解決手段】フリーズ状態を、実行するフリーズ制御手段(200)と、スイッチの操作をうながす報知手段(66)と、フリーズ時間中に回転リール(40)の回転を用いて行う回胴演出を実行する回胴演出実行手段(250)と、実行される回胴演出の回数を記憶する回数記憶手段(260)と、回数記憶手段(260)が記憶している回胴演出の回数に基づいて、遊技者に所定の特典を付与可能な特典付与手段(270)とを備え、特典付与手段(270)は、回数記憶手段(260)が記憶している回胴演出の回数に基づいて、遊技者に特典を付与可能に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フリーズ中の演出回数により特典を付与可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機としては、複数の回転リールを回転させた後、ストップスイッチにより停止させる遊技を行う、例えば、スロットマシンが一般に知られている。そして、そのような遊技機では、遊技の興趣を高めるべく、液晶表示装置や、多数のランプや、スピーカ等の報知手段を介して、抽選の結果に対応して、また、当選図柄が停止表示した場合等に、画像や音や光等による種々の演出が行われている。また、遊技者に報知する手段として、遊技を進行させることができないフリーズ状態を発生させるものがある。具体的には、例えば、スタートスイッチを操作しても回転リールの回転を開始させず、その間、液晶表示装置等に所定の演出等を表示させるようなものである。そして、そのフリーズ状態の間、遊技者はなにもせずに待つだけで面白みに欠けるため、近年、遊技進行に関係ない操作スイッチを連打させて、その連打回数により、報知態様や遊技状態等を変化させ、或いは所定の特典を付与する等の遊技者参加型のフリーズ演出を取り入れるものがある(例えば、特許文献1。)。
【0003】
また、そのような遊技者参加型のスイッチ操作を行わせるものにおいて、遊技者の操作回数やタイミングによって、人形やキャラクターの全部又は一部を可動させるものがある(例えば、特許文献2。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−285173号公報
【特許文献2】特開2009−77893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記した従来の所定の操作スイッチを連打させる等の遊技者参加型の遊技を有するもので、操作スイッチの操作回数と、その操作回数によって変化する報知態様や、遊技状態や、所定の特典との間にズレが発生して、遊技者に不信感を与える場合がある。具体的には、例えば、遊技者の連打タイミングに、その連打の検知機構が追いつかずに、検知できないような場合には、連打回数と、その結果に基づく特典内容等にズレが発生し、遊技者に、不信感を与えるものである。
そこで、本発明は、遊技者参加型の遊技において、実際に実行される演出回数に基づいて、所定の特典を付与することで、遊技者が不信感を抱かないようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(請求項1)
請求項1記載の発明に係る遊技機(10)は、周囲に複数の図柄(61)が付された回転リール(40)と、回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転リール(40)の回転を停止させるためのストップスイッチ(50)と、予め貯留した遊技媒体の内部投入が可能なベットスイッチ(16)と、遊技を制御する制御装置(20)とを備えている。
そして、遊技媒体の直接投入又は内部投入により遊技の開始を可能とし、スタートスイッチ(30)の操作を条件として回転リール(40)の回転を開始させ、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行い、その抽選の結果及びストップスイッチ(50)の操作に基づいて回転リール(40)の回転を停止させ、当選した役に係る図柄(61)の組み合わせが揃ったか否かの判定を行い、その判定の結果に応じて所定の利益を遊技者に付与する又は付与しないことで1回の遊技が終了するようにした遊技機(10)である。
【0007】
そして、制御装置(20)は、遊技を進行させることができないフリーズ状態を、所定時間(以下、「フリーズ時間」とする)、実行するフリーズ制御手段(200)と、フリーズ時間中に回転リール(40)の動作を用いて行う回胴演出を実行可能な回胴演出実行手段(250)と、回胴演出実行手段(250)により実行される回胴演出の回数を記憶する回数記憶手段(260)と、回数記憶手段(260)が記憶している回胴演出の回数に基づいて、遊技者に所定の特典を付与可能な特典付与手段(270)とを備えている。
そして、特典付与手段(270)は、フリーズ時間終了時に回数記憶手段(260)が記憶している回胴演出の回数に基づいて、遊技者に特典を付与可能に形成されていることを特徴とする。
【0008】
(請求項2)
請求項2記載の発明は、次の点を特徴とする。すなわち、本発明に係る遊技機(10)は、周囲に複数の図柄(61)が付された回転リール(40)と、回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転リール(40)の回転を停止させるためのストップスイッチ(50)と、予め貯留した遊技媒体の内部投入が可能なベットスイッチ(16)と、遊技を制御する制御装置(20)とを備えている。
【0009】
そして、遊技媒体の直接投入又は内部投入により遊技の開始を可能とし、スタートスイッチ(30)の操作を条件として回転リール(40)の回転を開始させ、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行い、その抽選の結果及びストップスイッチ(50)の操作に基づいて回転リール(40)の回転を停止させ、当選した役に係る図柄(61)の組み合わせが揃ったか否かの判定を行い、その判定の結果に応じて所定の利益を遊技者に付与する又は付与しないことで1回の遊技が終了するようにした遊技機(10)である。
そして、制御装置(20)は、遊技を進行させることができないフリーズ状態を、所定時間(以下、「フリーズ時間」とする)、実行するフリーズ制御手段(200)と、フリーズ時間中に演出を実行可能な演出実行手段と、演出実行手段により実行される演出の回数を記憶する回数記憶手段(260)と、回数記憶手段(260)が記憶している演出の回数に基づいて、遊技者に所定の特典を付与する特典付与手段(270)とを備えている。
【0010】
そして、特典付与手段(270)は、フリーズ時間終了時に回数記憶手段(260)が記憶している演出の回数に基づいて、遊技者に特典を付与可能に形成されていることを特徴とする。
なお、ここで、演出実行手段は、回胴演出実行手段(250)や、可動役物により演出を実行する可動役物演出実行手段を含むものであって、演出を実行するものが回胴(回転リール(40))や、人形等の可動役物等に限定されないものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1)
請求項1記載の発明によれば、回胴演出実行手段が、フリーズ時間中に回転リールの回転を用いて行う回胴演出を実行する。そして、回数記憶手段が、その実行される回胴演出の回数を記憶する。そして、特典付与手段が、回数記憶手段に記憶されている回数に基づいて、遊技者に特典を付与することができる。これにより、遊技者に付与される特典が、実際に実行される回胴演出の回数に基づいたものにすることができる。したがって、遊技者は、回胴演出の回数を、実際に自分の目で見て、確認することができ、付与される特典に納得し、不信感を抱くことがなく、安心して信頼感のある遊技を進行させることができる。
【0012】
(請求項2)
請求項2記載の発明によれば、演出実行手段が、フリーズ時間中に演出を実行する。そして、回数記憶手段が、その実行される演出の回数を記憶する。そして、特典付与手段が、回数記憶手段に記憶されている回数に基づいて、遊技者に特典を付与することができる。これにより、遊技者に付与される特典が、実際に実行される演出の回数に基づいたものにすることができる。したがって、遊技者は、演出の回数を、実際に自分の目で見て、確認することができ、付与される特典に納得し、不信感を抱くことがなく、安心して信頼感のある遊技を進行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施の形態であって、遊技機を示す外観正面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態であって、リールユニットの一部を示す外観斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態であって、リールユニットの一部を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態であって、遊技機の入力、制御及び出力を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態であって、回転リールのリールテープの図柄の一部を示す概略図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態であって、役の内容を示す概略図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態であって、有効ラインを示す外観正面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態であって、有効ラインを示す外観正面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態であって、遊技のフローである。
【図10】本発明の第1の実施の形態であって、フリーズ演出処理のフローである。
【図11】本発明の第1の実施の形態であって、演出制御装置による特典付与処理のフローである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1の実施の形態)
(遊技機10の概要)
本明細書において、「前面」は、遊技機において遊技を行う際に遊技者が向き合う面をいい、「背面」は、かかる遊技者から見た場合の「前面」の反対側の面であり、また、「左」や「右」等の左右方向も、かかる遊技機の前面の方を向いて位置している者から見た場合の左側や、右側を意味する。
図1は、本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンであって、正面に向かって開口する正面開口部を有する四角箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口部を開閉自在に塞ぐ前扉14とを有する。前記前扉14は、正面開口部の上部を開閉自在に塞ぐ上扉3と、正面開口部の下部を開閉自在に塞ぐ下扉4とを備えている。
【0015】
また、前扉14の上部には、上パネル12aを備え、前扉14の下部には、下パネル12bを備え、前扉14の前面における、上パネル12aと下パネル12bとの間には、前方へ向けて突出する操作部12cを備えている。
前記上扉3には、遊技者側に向かって臨む略四角窓状の上パネル12aが形成されている。そして、この上パネル12aの略中央には、三個の回転リール40の円周に貼付したリールテープ42上の図柄61、いわゆる停止図柄61を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。この図柄表示窓13は、3個全ての回転リール40の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄を遊技者に見せるように形成されている。
【0016】
前記図柄表示窓13の奥には、3個の駆動モータによって図柄表示手段としての回転リール40を回転させるためのリールユニット60が配置されてある。前記回転リール40は、左端側に位置する左リール43と、右端側に位置する右リール45と、この左リール43及び右リール45の間に位置する中リール44とからなる。
そして、遊技機10の前面側には、横方向や、斜め方向等に3個の回転リール40の各3個の所定図柄の停止位置を結んだ所定本数のラインが形成されている。本実施の形態では、ラインとして、上段の3個の図柄を通る上段ラインL1と、中段の3個の図柄を通る中段ラインL2と、下段の3個の図柄を通る下段ラインL3と、左下、中央、右上の3個の図柄を通る右上りラインL4と、左上、中央、右下の3個の図柄を通る右下りラインL5とが設けられている。
【0017】
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等を音や光や映像で報知させる報知手段66が形成されてあり、この報知手段66は、上下左右のスピーカー67と、上パネル12aの上部中央に配置された液晶表示装置68と、上パネル12aの周囲縁に配置された報知ランプ69とを備えている。
前記下扉4には、操作部12cの右側に位置してメダルを投入するためのメダル投入口18と、操作部12cの左側に位置して貯留メダル数を減じてメダル投入に代えるベットスイッチ16と、このベットスイッチ16の左側に位置してクレジットしたメダルを払い出すための精算スイッチ17と、操作部12cの左側に位置してメダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に回転リール40の回転を開始させるための変動表示開始手段31としてのスタートスイッチ30と、操作部12cの略中央に位置して操作により対応する回転リール40の回転を停止させるための変動表示停止手段51としてのストップスイッチ50とを備えている。
【0018】
なお、左リール43に対応するためのストップスイッチ50が左ストップスイッチ50aであり、中リール44に対応するためのストップスイッチ50が中ストップスイッチ50bであり、右リール45に対応するためのストップスイッチ50が右ストップスイッチ50cである。
なお、本遊技機10は、メダル投入口18からメダルを投入すると、最大で50枚のメダルを遊技機10内部に貯留する(クレジットする)ことが可能に形成されている。そして、この貯留(クレジット)したメダルを、ベットスイッチ16の押下操作によって、遊技開始の条件としてのメダル投入に代えることができる。
前記下扉4の奥には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払い出し手段65と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ6を有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置5とが配置されている。
【0019】
そして、下扉4の下部には、所定の役の図柄が有効ライン上に表示された場合に、貯留払い出し手段65からメダルが払い出される払い出し口32が形成され、この払い出し口32の下方には、払い出し口32から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状の払い出し皿33が形成されている。
本実施の形態に係る遊技機10は、原則として、ベットスイッチ16操作又はメダル投入後のスタートスイッチ30の押下により、回転リール40の回転を開始すると共に、役抽選を行い、各回転リール40のストップスイッチ50の押下タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール40の回転を役抽選の結果に適合するように停止させ、停止時の図柄の組み合わせによって、当選した役の所定図柄が有効ライン上に停止表示された場合に、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の特典(利益)を遊技者に付与するスロットマシンである。
【0020】
なお、この遊技機10は、ベットスイッチ16の操作又はメダル投入等による遊技媒体のベットにより、遊技を開始することが可能な状態、いわゆる遊技開始準備状態となる。そして、その遊技開始準備状態中のスタートスイッチ30の押下により、遊技が開始されると共に回転リール40の回転が開始される。そして、その後の回転リール40の停止表示後のメダル払い出し等の処理が終了することで、1回の遊技が終了するように形成されている。なお、この遊技が終了してから、次の遊技に関する遊技媒体のベットまでの間は、いわゆる遊技間(ゲーム間)の状態である。
(リールユニット60)
前記リールユニット60は、図2及び図3に示すように、横並びに設けた3個の回転リール40と、各回転リール40を回転させるためのものであって各回転リール40にそれぞれ対応している駆動モーターとしてのステッピングモータ64と、遊技制御装置21からのパルス信号が入力されることでステッピングモータ64を回転駆動させるためのモータードライバ62と、回転リール40の回転位置を検知するための回転位置検知装置46と、これらを支持する支持部材49とを備えている。
【0021】
回転リール40は、21個の図柄を周囲に均等に配列した筒状のものである。そして、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるとともに、複数個(21個)の図柄61が表示されているテープ状のリールテープ42とを備えている。
前記回転位置検知装置46は、回転リール40の回転ドラムから横方向に突出している突出片状のインデックス47と、回転リール40の周囲の支持部材49から突出するとともにインデックス47の通過を光センサーの遮断によって検知するためのインデックスセンサ48とを備えている。
【0022】
そして、駆動モーターによる回転を開始した後、前記インデックス47をインデックスセンサ48により検知してからの回転角度を認識することで、後述する回転位置判断手段161により現在位置を特定し、その後、所定角度で停止させることが可能となる。このインデックスセンサ48は、内部に光センサーを有するとともに、全体形状が、略コ字状であって、一端に発光素子(LED)が配置され、他端に受光素子(フォトトランジスタ)が配置され、そのコ字状の内部を、突出片状のインデックス47が移動することにより、発光素子からの光が遮断され、インデックス47が通過したタイミングを検知可能なものである。
前記モータードライバ62には、遊技制御装置21からの信号としてのパルス信号が入力されることにより、ステッピングモータ64を回転駆動させるように形成されている。
【0023】
更に、具体的には、このステッピングモータ64は、504個のステップで、360度、すなわち1周するように設定されている。そして、モータドライバ62に1パルスの信号が入力されることにより、ステッピングモータ64が1ステップ角(具体的には、360/504度)だけ、回転するように設定されている。すなわち、504パルスの信号がモータドライバ62に入力されることにより、ステッピングモータ64は、360度、すなわち1回転するものである。回転リール40の周囲には、21個の図柄が配置されているため、24パルスの信号がモータドライバ62に入力されると、ステッピングモータ64は24ステップ移動し、1図柄分だけ回転移動するように設定されている。
【0024】
(制御装置20)
図4に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置20が形成されている。前記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAMを備えている。そして、ROMに記憶されたデータやプログラムを、RAMが読み込むことで、動作可能に形成されている。
前記制御装置20の入力段には、上述したベットスイッチ16、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50及び精算スイッチ17が接続され、出力段には、上述した貯留払い出し手段65、リールユニット60及び報知手段66が接続されている。
【0025】
前記制御装置20は、遊技を進行させて遊技状態を制御する遊技制御装置21(主基板23)と、この遊技制御装置21からの信号を受けて、遊技の演出を行うために演出状態を制御する演出制御装置22(サブ基板24)とを備えている。ここで、遊技制御装置21と演出制御装置22との間における信号の送受信は、遊技制御装置21における役抽選に関するデータ等の内部データの信頼性を担保すべく、一方通行となるように形成されている。すなわち、遊技制御装置21から演出制御装置22に向かってのみ信号が出力され、演出制御装置22から遊技制御装置21に向かっていかなる信号も出力されないように形成されている。
(遊技制御装置21)
前記遊技制御装置21は、スタートスイッチ30の遊技者による操作により、乱数抽選を行い、ストップスイッチ50の操作により、その抽選の結果を反映させた回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。
【0026】
前記遊技制御装置21は、遊技制御手段27と、役抽選手段110と、回転制御手段280と、ウェイト制御手段190と、停止制御手段130と、停止図柄判定手段140と、計時手段150と、回転位置判断手段161と、フリーズ制御手段200と、回胴演出実行手段250とを備えている。
なお、本スロットマシンにより行う遊技は、一般的(通常)に行われる通常遊技と、ボーナス遊技と呼ばれて同一の遊技回数を基準として遊技期間で比較した場合に、この通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与可能な特別遊技とを備えている。この特別遊技は、通常遊技中に予め定めた所定の役の図柄を有効ライン上に表示させたことにより移行すると共に通常遊技よりも単位時間あたりの獲得可能なメダル数が多くなることが可能に形成されている。この特別遊技は、具体的には、所定枚数までのメダルの獲得が可能なBB遊技(ビッグボーナス遊技)やRB遊技(レギュラーボーナス遊技)を備えている。
【0027】
ここで、「役」とは、原則として図柄の組み合わせにより構成されるもので、予め定めた図柄の組み合わせを意味するものであって、例えば、左、中、右の回転リール40の停止図柄が、それぞれ7、7、7のように、通常、回転リールに表示される図柄を、3つ揃えた形が基本形となる。但し、チェリーのように、3つ揃わなくとも、例えば、左リール43のように特定の回転リールにチェリー図柄が停止して、残りの2つの回転リール40にはいずれの図柄でもよい役もある。なお、役の構成は、遊技機10の前面側(図示せず)に表示されている。
そして、前記通常遊技制御手段70は、通常遊技を行わせるために通常遊技に関する制御を行うものであり、前記特別遊技制御手段80は、特別遊技を行わせるために特別遊技に関する制御を行う。
【0028】
(演出制御装置22)
演出制御装置22は、主として、当該遊技機10の演出全般を制御するものであって、有利遊技制御手段220と、演出データ記憶手段230と、演出制御手段240と、回数記憶手段260と、特典付与手段270とを備えている。
(通常遊技制御手段70)
通常遊技制御手段70は、通常遊技を制御するものである。
以下、遊技機10における通常遊技について説明する。1回の遊技につき、遊技媒体としてのメダルを3枚ベットすることが可能である。3枚のメダルをベットすると、5本全てのラインが有効になる。なお、3枚投入だけしか有効にならない3枚専用機とすることもできる。そして、有効になったラインを、以下、「有効ライン」と称する。また、メダルのベットには、メダル投入口18からメダルを投入することによるベットと、ベットスイッチ16を操作することによるクレジットされているメダルのベットとがある。また、再遊技のときには、前回の遊技でベットした枚数と同数のメダルが自動的にベットされる。また、3枚のメダルのベットを条件に、遊技を開始することが可能となり、スタートスイッチ30を操作すると、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が行われるとともに、3個すべての回転リール40の回転が開始する。その後、3個すべての回転リール40の回転が所定の定常回転速度になって定常回転するようになると、3個すべてのストップスイッチ50が有効になり、ストップスイッチ50の操作が有効になる。そして、3個のストップスイッチ50のうちの1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール40の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール40の回転が停止する。このとき、いずれかの有効ライン上に、役抽選で当選した役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた枚数のメダルを獲得できる。また、獲得したメダルは、クレジットされ、クレジット数が上限値に達したときには、貯留払い出し手段65が駆動して、上限値を超えた分が払い出し口32から払い出される。また、メダルの獲得に代えて、あるいはメダルの獲得とともに、遊技者に対して所定の利益が付与されることもある。
【0029】
ここで、役には、有効ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルが払い出される小役と、有効ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルの払い出しはないがメダルを新たに投入することなく前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができるリプレイ役と、有効ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルの払い出しはないが特別遊技へ移行するボーナス役とがある。
具体的には、図6に示すように、小役には、プラム役と、ベル役と、チェリー役と、有利遊技移行役と、いわゆる3択役(3択青7役、3択役白7役、3択役赤7役)とがある。例えば、プラム役、ベル役、及びチェリー役のうちプラム役は、「プラム」「プラム」「プラム」の図柄の組み合わせにより構成され、また、例えば、チェリー役は、「チェリー」「ANY」「ANY」(「ANY」は、いずれの図柄であってもよいことを意味する。)の図柄の組み合わせにより構成される。そして、役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示されることにより、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出される。例えば、「ベル」「ベル」「ベル」の図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示されることにより、ベル役に応じた所定枚数(例えば5枚)のメダルが払い出される。
【0030】
また、有利遊技移行役は、後述する役抽選手段110による役抽選により当該役に当選することで、後述する有利遊技へ移行することが決定されるとともに、有効ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルが払い出されるものである。有利遊技移行役は、図6に示すように、「7」「リプレイ」「リプレイ」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、役抽選手段110による役抽選により当該役に当選することで、有利遊技へ移行することが決定されるとともに、有効ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、所定枚数(例えば9枚)のメダルが払い出される。この有利遊技移行役は、後述するビッグボーナスゲーム中においてのみ抽選される役である。もちろん、他の遊技(RB遊技、通常遊技等)中において抽選するようにしてもよい。
【0031】
また、再遊技役は、図6に示すように、「リプレイ」「リプレイ」「リプレイ」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、いずれかの有効ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルを新たに投入することなく前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる。
また、図6に示すように、ボーナス役には、BB役と、RB役とがある。BB役は、「赤7」「赤7」「赤7」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、有効ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、後述するビッグボーナスゲームへ移行する。また、RB役は、「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、有効ライン上にこの図柄の組み合わせが停止表示されることにより、後述するレギュラーボーナスゲームへ移行する。
【0032】
なお、本実施の形態では、ボーナス役は、メダルの払い出しを行うことなく、特別遊技へ移行するようになっているが、所定枚数(例えば15枚)のメダルを払い出した後に、特別遊技へ移行するように設定してもよい。
(特別遊技制御手段80)
特別遊技とは、遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技をいい、特別遊技制御手段80は、特別遊技を制御するものである。
特別遊技としては、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)と、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)とがある。BBゲームとは、所定の役の当選確率が通常遊技よりも高い遊技を複数回実行可能な遊技であって、所定枚数(例えば369枚)のメダルの払い出しにより終了する遊技である。また、RBゲームとは、BBゲームと同じく、所定の役の当選確率が通常遊技よりも高い遊技を複数回実行可能な遊技であって、BBゲームよりも少ない所定枚数(例えば99枚)のメダルの払い出しにより終了する遊技である。
【0033】
また、本実施の形態では、特別遊技制御手段80は、特別遊技(BBゲーム及びRBゲーム)中のメダルの払い出し枚数をカウントする払出枚数カウンタを有している。
具体的には、通常遊技において、役抽選によりBB役に当選すると、いずれかの有効ライン上に、BB役に対応する「赤7」「赤7」「赤7」の図柄の組み合わせが当選した役に応じて揃い得るようになり、「赤7」「赤7」「赤7」の図柄の組み合わせが揃い、停止表示されると、BBゲームへ移行する。
BBゲームへ移行すると、役抽選で所定の役に当選する確率が通常遊技中よりも高くなるとともに、2枚のメダルのベットにより遊技が開始可能となり、図8に示すように、有効ラインが中段ラインのみとなる。そして、有効ライン上に、当選した役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出されるとともに、払出枚数カウンタにより払い出されたメダルの枚数がカウントされる。
【0034】
そして、BBゲーム中のメダルの累計払い出し枚数が所定枚数(例えば369枚)に達すると、BBゲームは終了して、通常遊技または後述する有利遊技へ移行する。
また、通常遊技において、役抽選によりRB役に当選すると、いずれかの有効ライン上に、RB役に対応する「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせが揃い得るようになり、「BAR」「BAR」「BAR」の図柄の組み合わせが揃い、停止表示されると、RBゲームへ移行する。
RBゲームへ移行すると、BBゲームと同様の遊技が行われる。そして、有効ライン上に、当選した役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出されるとともに、払出枚数カウンタにより払い出されたメダルの枚数がカウントされる。
【0035】
そして、RBゲーム中のメダルの累計払い出し枚数が所定枚数(例えば99枚)に達すると、RBゲームは終了して、通常遊技へ移行する。
なお、本実施の形態では、特別遊技(BBゲーム及びRBゲーム)は、所定枚数のメダルの払い出しにより終了するものであるが、特別遊技の終了条件としては他の条件(例えば遊技回数)を設定することもできる。
また、払出枚数カウンタによるカウントは、カウントアップによる方法でもカウントダウンによる方法でもよい。
(役抽選手段110)
役抽選手段110は、スタートスイッチ30の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行うものである。役抽選手段110は、乱数発生手段と、乱数抽出手段と、役抽選テーブルと、判定手段とを備えている。
【0036】
乱数発生手段は、役抽選用の乱数を、所定の範囲内(例えば、10進数で0〜65535)で発生させるものである。また、乱数抽出手段は、乱数発生手段が発生させた乱数を、所定の契機(例えば、スタートスイッチ30の操作)で抽出するものである。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は、厳密には乱数ではない。ただ、スタートスイッチ30が操作されるタイミングは、ランダムであると考えられるため、乱数抽出手段が抽出する数値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。
また、役抽選テーブルは、乱数発生手段が発生させる範囲内の各乱数について、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかをあらかじめ定めたものである。本実施の形態では、役抽選テーブルには、通常遊技および後述する有利遊技において用いられる一般役抽選テーブルと、BBゲームおよびRBゲームにおいて用いられる特別役抽選テーブルとがある。それらの抽選テーブルには、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。なお、当選の領域としては、1つの役にのみ当選する単独当選領域の他に、複数の役に同時に当選する重複当選領域を設定することもできる。(なお、かかる重複当選領域を設定するような場合には、役抽選手段110による役抽選で、複数の役に重複当選すると、当選した複数の役それぞれに対応する当選フラグが成立する。そして、このフラグの成立中に、いずれかの有効ライン上に、役抽選で当選した役に対応する図柄の組み合わせが停止表示されると、遊技者に対して、メダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与される。)
また、判定手段は、乱数抽出手段が抽出した乱数と、役抽選テーブルとを照合して、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの判定を行うものである。具体的には、判定手段は、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの判定を行う際に、その時点における遊技状態に対応する役抽選テーブルを適宜用いて、当該判定を行うものとなっている。
【0037】
そして、役抽選手段110による役抽選で、いずれかの役に当選すると、当選した役に対応する当選フラグが成立する。
ここで、当選フラグには、役抽選手段110による抽選の結果が、小役の当選である場合に成立する小役当選フラグ(プラム当選フラグ、ベル当選フラグ、チェリー当選フラグ、有利遊技移行当選フラグ、3択役青7当選フラグ、3択役白7当選フラグ及び3択役赤7当選フラグ)と、役抽選手段110による抽選の結果が、再遊技役の当選である場合に成立する再遊技当選フラグと、役抽選手段110による抽選の結果が、ボーナス役の当選である場合に成立するボーナス当選フラグ(BB当選フラグ及びRB当選フラグ)とがある。
【0038】
そして、小役当選フラグ、及び再遊技当選フラグは、成立した遊技においてのみ有効となるものの、ボーナス当選フラグは、次の遊技へ持ち越すことができるものとなっており、当選したボーナス役に対応する図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示されることにより消去されるものとなっている。
(回転制御手段280)
回転制御手段280は、スタートスイッチ30の操作を契機に、3個すべての回転リール40の回転を開始させるとともに、3個すべての回転リール40の回転駆動を制御するものである。具体的には、回転制御手段280は、スタートスイッチ30の操作を契機に、3個すべての回転リール40の回転を開始させて、その回転速度が所定の定常回転速度に達するまで加速処理を行う。そして、回転制御手段280は、回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度に達したときには、回転リール40を所定の定常回転速度で定速回転させる定速処理を行う。
【0039】
また、本実施の形態では、回転制御手段280は、後述するフリーズ制御手段200から遊技の進行の遅延を開始する旨の信号である遅延開始信号が入力された場合には、回転リール40の回転の開始処理及びその回転速度を加速させる加速処理の開始を一旦保留する。そして、回転制御手段280は、フリーズ制御手段200から遊技の進行の遅延を終了する旨の信号である遅延終了信号が入力されたことを契機に、加速処理を開始する。
具体的には、回転制御手段280は、加速処理を開始する際に、回転を停止している回転リール40に対しては、回転を開始させて加速処理を行い、その後、所定の定常回転速度に維持する定速処理を行う。なお、定常回転速度が、それ以前の回転速度よりも低いような設定になっているような場合には、その回転速度が所定の定常回転速度に達するまでの速度減少処理を行うことになる。
【0040】
また、本実施の形態では、回転リール40を所定の定常回転速度で回転させるための移行処理、いわゆる定常回転処理(速度調整処理)が終了してから、ストップスイッチ50の操作が有効となるように形成されている。
(ウェイト制御手段190)
ウェイト制御手段190は、1回の遊技における遊技時間が、予め定められた所定時間(以下、「ウェイト時間」と称す。)以下とならないように制御するものである。本実施の形態では、ウェイト時間は、4.1秒に設定されている。また、本実施の形態では、ウェイト制御手段190は、計時手段150によりウェイト時間を計時している。具体的には、ウェイト制御手段190は、一の遊技において、回転制御手段280により回転リール40の回転が開始されたことを契機に、計時手段150に計時を開始させる。そして、次の遊技において、回転制御手段280により回転リール40の回転が開始されたことを契機に、計時手段150による計時をリセットして再度計時を開始させる。そして、それ以降の遊技においても同様に、毎遊技、回転制御手段280により回転リール40の回転が開始されたことを契機に、計時手段150による計時をリセットして再度計時を開始させる。
【0041】
そして、ウェイト制御手段190は、遊技の開始に係るスタートスイッチ30が操作された際における、計時手段150により計時される計時時間が4.1秒以下であった場合には、回転制御手段280による、3個すべての回転リール40の回転を開始させる処理の開始を一旦保留し、計時時間が4.1秒経過した後に、保留した回転制御手段280による当該処理を開始させる。
(停止制御手段130)
停止制御手段130は、役抽選手段110の抽選の結果と、各ストップスイッチ50が操作された際における対応する回転リール40の回転位置とに基づいて、各回転リール40の回転を停止させるものである。
【0042】
具体的には、停止制御手段130は、各ストップスイッチ50が操作された際における対応する回転リール40の回転位置を、対応するインデックスが検知されてから対応するストップスイッチ50が操作されるまでの間における対応するステッピングモータ64のステップ数で特定しつつ、ストップスイッチ50が操作された時点で、有効ライン上に直ちに停止できる図柄(すなわち、回転リール40の回転位置)を基準として、この図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)移動した図柄までの範囲内で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。
そして、停止制御手段130は、役抽選手段110の抽選の結果がいずれかの役に当選の場合には、各回転リール40の回転を停止させるに際し、当選した役に対応する図柄の組み合わせが、いずれかの有効ライン上に極力揃うように、かつ、当選した役以外の役に対応する図柄の組み合わせについては、いずれの有効ライン上にも揃わないように、引き込み制御及び蹴飛ばし制御を行い、一方、役抽選手段110の抽選の結果がハズレの場合には、各回転リール40の回転を停止させるに際し、いずれの有効ライン上にも、いずれの役に対応する図柄の組み合わせも揃わないように、蹴飛ばし制御を行う。
【0043】
また、本実施の形態では、原則として、単独の当選フラグが別個独立に成立するものであるが、複数の当選フラグを同時に成立(重複当選)させるようにしてもよい。このような場合に、停止制御手段130は、引き込み制御において、当選した複数の役のうちいずれの役を優先して引き込むかを予め設定している。具体的には、停止制御手段130は、引き込み優先順位を、「再遊技役」>「ボーナス役」>「小役」の順に設定している。なお、その引き込み優先順位を、「再遊技役」>「小役」>「ボーナス役」の順に設定してもよい。
また、本実施の形態では、停止制御手段130は、図柄の停止位置を予め定めた停止テーブルを備え、上記した引き込み制御及び蹴飛ばし制御を、この停止テーブルを用いて行う。
【0044】
具体的には、停止制御手段130は、1つのフラグ状態ごとに1つの停止テーブルを備えている。ここで、フラグ状態とは、例えばプラム当選フラグが成立している状態や、ベル当選フラグが成立している状態などである。
そして、例えば、プラム当選フラグが成立している状態において用いられる停止テーブルである「プラム当選テーブル」には、プラム役に対応する図柄の組み合わせが、有効ライン上に優先して揃い得るように、かつ、プラム役以外の役に対応する図柄の組み合わせについては、有効ライン上に揃わないように設定されている。
なお、停止制御手段130は、1つのフラグ状態および遊技状態ごとに、1つの停止テーブルを備えるようにしてもよい。なお、ここで、遊技状態とは、通常遊技であって、ボーナス当選フラグが成立している状態(内部当選状態)や、通常遊技であって、ボーナス当選フラグが成立していない状態(内部非当選状態)や、RBゲームなどである。
【0045】
また、停止制御手段130は、引き込み制御及び蹴飛ばし制御を、所定の図柄を停止させるか否かを判断しながら制御を行うプログラム制御により行うようにしてもよい。
(停止図柄判定手段140)
停止図柄判定手段140は、すべての回転リール40の回転が停止した際に、いずれかの役に対応する図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示されているか否かを判定し、この判定結果に基づいた制御を行うものである。すなわち、所定の役を構成する図柄の組み合わせが停止表示された場合に、この停止表示された役に応じた信号を出力するように形成されている。
【0046】
具体的には、停止図柄判定手段140は、各制御手段に信号を出力する。そして、例えば、小役に係る信号が入力された遊技制御手段27は、貯留払い出し手段65を作動させて所定枚数のメダルを払い出すように制御する。また、例えば、再遊技役に係る信号が入力された遊技制御手段27は、再度の遊技の制御を行う。また、例えば、ボーナス役に係る信号が入力された特別遊技制御手段80は、特別遊技を開始する。より具体的には、例えば、BB役に係る信号が入力された特別遊技制御手段80は、BBゲームを開始する。
(計時手段150)
計時手段150は、所定時間を計時するためのものであって、本実施の形態を実施するにあたって、種々の時間を時間するものであり、複数のタイマー機構を備えているものである。例えば、1回の遊技制限時間である4.1秒の計時も行うとともに、フリーズ制御手段200によるフリーズ演出を実施する時間等の計時も行うものである。また、その他の種々の時間を、計時或いはカウントするためのものである。その方法は、所定時間までのカウントアップによるものであるが、これに限定されず所定時間からのカウントダウンによるものでもよい。
【0047】
(回転位置判断手段161(回転位置検出手段160))
回転位置判断手段161は、回転位置検知装置46からのインデックス47がインデックスセンサ48を通過したタイミングと、その時点からのステッピングモータ64へのパルス信号の入力数とに基づいて、各回転リール40の現在の回転位置を把握するためのものである。この回転位置判断手段161と回転位置検知装置46(インデックス47及びインデックスセンサ48)とにより、回転リール40の回転位置を検出する回転位置検出手段160を構成している。これにより、予め定めた基準の位置、例えば、図柄表示窓13の中段位置を中心として、その上下の上段及び下段に現在、通過している図柄を回転中であってもリアルタイムで認識することが可能となるものである。そして、そのデータは、インデックス47がインデックスセンサ48を通過するごとに最新の正確なデータに更新されるように形成されている。そして、この回転位置判断手段161により検出された3つの回転リール40の回転中の回転位置データは、更新される毎に、回胴演出中、回転位置判断手段161へ送出されるように形成されている。なお、ここで、データの更新とは、インデックスセンサ48をインデックス47が通過するごとに、回転位置判断手段161におけるパルス信号の入力数に基づくステップ数のカウントが0にリセットされ、それに基づく基準位置等の種々のデータが適正なものになることを意味する。
【0048】
(フリーズ制御手段200)
フリーズ制御手段200は、遊技を進行させることができないフリーズ状態を、所定時間(フリーズ時間)、実行するものである。
具体的には、フリーズ制御手段200は、フリーズ演出を実行することが決定されたことに基づいて、遊技の進行を遅延させるものである。
ここで、「遊技の進行の遅延」とは、スタートスイッチ30が操作されてから全ての回転リール40が所定の定常回転速度に達して定速回転するまでの時間や、全ての回転リール40が所定の定常回転速度に達してからストップスイッチ50が有効となるまでの時間や、ストップスイッチ50の操作から当該操作が有効となるまでの所定時間や、メダルを払い出す場合に、停止図柄判定手段140による判定が行われてからメダルの払い出しを開始するまでの時間や、当該遊技が終了してから次回の遊技の開始の受け付けまでの時間を、通常の遊技の進行よりも遅らせる等するものである。そして、このときの「遊技の進行の遅延」は、一般に「フリーズ演出」などと称されるものである。
【0049】
本実施の形態では、有利遊技移行役は、BBゲーム中にのみ抽選を行うように形成されており、フリーズ制御手段200は、その有利遊技移行役に当選した場合に、フリーズ演出を発生させるように形成されている。もちろん、これに限定されるものではなく、有利遊技移行役を通常遊技等の他の遊技中に抽選してもよいものであり、また、フリーズ演出の発生の契機も、有利遊技移行役に当選した場合だけでなく、他の役に当選した場合や、所定役の図柄を有効ラインに揃えたときや、その他の所定の契機に設定してもよい。
本実施の形態では、フリーズ制御手段200は、スタートスイッチ30が操作されてから全ての回転リール40が所定の定常回転速度に達して正方向(通常の回転方向)に定速回転するまでの時間を、通常の遊技の進行よりも遅らせることにより、遊技の進行を遅延させるものである。
【0050】
具体的には、フリーズ制御手段200は、原則として、フリーズ演出を実行することが決定されたことを契機に、遊技の進行の遅延を開始する旨の信号である遅延開始信号を回転制御手段280に出力する。これにより、回転制御手段280による通常の回転処理は行われず、フリーズ制御手段200によるフリーズ演出が開始される。
そして、フリーズ制御手段200は、計時手段150により計時される計時時間が取得した遅延時間に達し、フリーズ演出が終了したことを契機に、遊技の進行の遅延を終了する旨の信号である遅延終了信号を回転制御手段280に出力する。
そして、上述の如く、遅延開始信号が入力されると、回転制御手段280は、加速処理の開始を一旦保留し、その後、遅延終了信号が入力されると、加速処理を開始する。これにより、スタートスイッチ30が操作されてから全ての回転リール40が所定の定常回転速度に達して正方向に定速回転するまでの時間が、回胴演出の実施により、通常の遊技の進行よりも遅れることとなり、遊技の進行が遅延することとなる。
【0051】
また、フリーズ制御手段200は、フリーズ演出を実行することが決定されたとき、演出制御手段240に信号を出力し、この演出制御手段240により、報知手段66の表示装置68に、フリーズ時間中におけるベットスイッチ16の操作をうながす報知を行わせる。
なお、本実施の形態では、かかるフリーズ時間中におけるベットスイッチ16の操作をうながす報知を報知手段66により実行するが、必ずしも報知することに限定されるものではなく、報知手段66による報知を行わないようにしてもよい。例えば、遊技ホールに置いた当該遊技機10の遊技内容の情報を記載した冊子等や、遊技業界の一般雑誌等にその旨を記載することで、遊技者に知らしめるようにしてもよい。また、そのような全く情報を報知することなく、遊技者がフリーズ時間中にベットスイッチ16を押下すると、回胴演出が行われることを遊技経験により知らしめるようにしてもよい。
【0052】
(回胴演出実行手段250)
本実施の形態に係る回胴演出実行手段250は、フリーズ時間中に回転リール40の回転を用いて行う回胴演出を実行する。
具体的には、回胴演出実行手段250は、フリーズ時間中に、遊技者がベットスイッチ16を1回、押下操作すると、回転リール40を1図柄分(24ステップ)だけ正方向(通常の回転方向)に回転して、その後、直ぐに1図柄分(24ステップ)だけ逆転(通常の回転方向と逆方向の回転)して元の位置に戻る回胴演出を1回だけ行わせるものである。
回胴演出実行手段250は、フリーズ時間中にベットスイッチ16が操作されたことを検出した場合、当該操作が回胴演出の非実行中になされたときは、当該操作を有効として、当該操作に基づく回胴演出を実行する。ここで、回胴演出の非実行中というのは、回転リール40が、フリーズ時間中のベットスイッチ16の押下操作に基づく1図柄分の正転若しくは逆転の回胴演出を行っていない状態で、停止している状態をいう。
【0053】
一方、回胴演出実行手段250は、フリーズ時間中にベットスイッチ16が操作されたことを検出した場合、当該操作が回胴演出の実行中になされたときは、当該操作を無効として、当該操作に基づく回胴演出を実行しないように形成されている。ここで、回胴演出の実行中というのは、フリーズ時間中のベットスイッチ16の押下操作に基づく1図柄分の正転若しくは逆転の回胴演出を行っている状態をいう。
具体的には、回胴演出実行手段250は、フリーズ時間中のベットスイッチ16の操作に基づく回転リール40の回胴演出を行っているときに、再度、ベットスイッチ16の押下操作信号を入力しても、その押下操作信号を受信せず、その押下操作信号に基づく回胴演出は実行しない。
【0054】
そして、回胴演出実行手段250は、フリーズ時間中のベットスイッチ16の操作に基づく回転リール40の回胴演出を行っていないときに、ベットスイッチ16の押下操作信号を入力したときだけ、その押下操作信号を受信し、当該押下操作信号に基づく1回の回胴演出を実行するものである。
そして、回胴演出実行手段250は、フリーズ演出期間中に、1回のベットスイッチ16の押下操作に基づく、1回を単位回数とする回胴演出を実行する場合には、1回の回胴演出実行情報を、演出制御装置22へ送信する。
ここで、この回胴演出の契機となる操作スイッチは、ベットスイッチ16に設定しているが、特にこれに限定されることなく、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50、精算スイッチ17等の他の操作スイッチに設定してもよく、また、専用の操作スイッチを別途形成してもよいものである。
【0055】
また、回胴演出は、上述した移動距離(1図柄)や、移動方向(正転から逆転)や、移動回数(1回)に限定されるものではなく、他の移動距離、移動方向、移動回数に設定してもよいものである。例えば、0.5図柄の移動距離で、逆転から正転するような移動方向で、1回のベットスイッチ16の押下操作で3回の移動回数を行わせるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、回胴演出実行手段250は、回転リール40の正転及び反転に伴う回胴演出を実行しているが、フリーズ時間中の所定のスイッチ操作に基づくものであれば、回胴演出に限定されるものではない。上述した回胴演出の代わりに、遊技機10の前面に配置してモータやソレノイド等で可動する箇所を有するキャラクター人形による可動演出や、その他の機械構造を有する機構等により可動するように形成し、回胴演出実行手段250に代わって、これらの演出を実行する演出実行手段により行うようにしてもよい。これらの場合、回胴演出実行手段250の代わりに、演出制御装置22に演出実行手段としての可動役物演出実行手段を設け、この可動役物演出実行手段にキャラクター人形等の顔や手足等が可動可能な可動役物による可動演出を実行させるようにしてもよい。すなわち、フリーズ時間中の遊技者のスイッチ操作に基づく回胴演出の代わりに、フリーズ時間中の遊技者のスイッチ操作に基づいて可動役物の可動部分(顔や手足や体全体等)がソレノイドやモータ等を介して可動する演出が実行可能なものである。そして、遊技者のスイッチ操作の回数ではなく、かかるキャラクター人形等の顔や手足等の可動部分が可動した回数に基づいて所定の特典を付与可能なものである。なお、可動部分が可動している最中は、遊技者のスイッチ操作を実行しても、かかるスイッチ操作を無効とするように形成しているものである。
【0056】
また、更に、演出実行手段は、上述したような回胴演出やキャラクター人形による機械構造を有する機構と同様の移動速度やタイミングで動作を実行する動画像を所定のプログラムにより液晶表示装置である表示装置68に表示させるようにしてもよい。このときは、演出制御装置22に、回胴演出やキャラクター人形による機械構造を有する可動部分の機構と同様の移動速度やタイミングで動きを表示するような遅延動作を液晶表示装置に動画像として表示可能なプログラム演出実行手段を設け、このプログラム演出実行手段により、かかる遅延動作を液晶表示装置からなる表示装置68に表示させるように形成してもよい。そして、かかる遅延動作が実行されている最中は、遊技者のスイッチ操作を実行しても、そのスイッチ操作を無効とするように形成しているものである。このようにしても、本実施の形態と同様の作用及び効果を有する。
【0057】
(有利遊技制御手段220)
有利遊技制御手段220は、有利遊技を制御するものである。本実施の形態に係る有利遊技制御手段220は、有利遊技として、表示装置68に、役抽選手段110の抽選の結果を示唆する情報を表示させることにより、当選した小役を遊技者に対して告知する、という態様の遊技を行う。このような態様の有利遊技は、アシストタイム(AT)などと呼ばれるものである。この有利遊技は、有利遊技移行役を有効ラインに停止表示させることにより、所定遊技回数だけ実施可能となるように形成されている。遊技者は、表示装置68に表示された情報を見て、当選した小役に対応する図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止するようタイミングを図ってストップスイッチ50を操作することにより、告知がない場合と比較してより多くの小役に対応する図柄の組み合わせを有効ライン上に停止表示させることができ、ひいてはより多くの枚数のメダルを獲得することができる。これにより、有利遊技としてのアシストタイム(AT)は、遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技となっている。
【0058】
具体的には、図6に示すように、小役としての3択役青7(青7、プラム、プラム)、3択役白7(白7、プラム、プラム)、3択役赤7(赤7、プラム、プラム)がある。図5に示すように、左リール43において、図柄「青7」と、図柄「白7」と、図柄「赤7」とは、例えば、表示窓13に停止又は引き込み可能な最大引き込み可能範囲が7コマの範囲である場合には、1個しか存在していない。このため、小役としての3択役青7、3択役白7、3択役赤7のうち、いずれかの役が当選している場合には、目押しの技量に優れたものであっても、いずれの役が当選しているか報知されない場合には、その引き込み確率は3分の1となる。それに対して、AT中では、かかる小役としての3択役青7、3択役白7、3択役赤7のうち、いずれの役が当選しているかを特定して遊技者に報知する。これにより、当選した図柄を有効ライン上に停止させることができる可能性が飛躍的に増加して、獲得できるメダル枚数を増加させることができるものである。
【0059】
また、本実施の形態では、有利遊技制御手段220は、有利遊技として、当選した小役を遊技者に対して50回の遊技にわたって告知するノーマルアシストタイム(ノーマルAT)と、成立した小役を遊技者に対して100回の遊技にわたって告知するスーパーアシストタイム(スーパーAT)とを実行することが可能に形成されている。このように、当選した小役を遊技者に対して告知する遊技の回数を異ならせることにより、有利さの度合いが異なる複数態様の有利遊技を実行可能とされている。
(演出データ記憶手段230)
演出データ記憶手段230は、実行する演出の演出データと、演出を実行する確率である実行確率を予め定めた実行確率データとを記憶するものである。演出の実行内容は、表示装置68の表示、演出用の報知ランプ69の点灯・点滅、スピーカからの発音などにより構成されている。
【0060】
(演出制御手段240)
演出制御手段240は、演出を実行するものである。本実施の形態では、演出制御手段240は、役抽選手段110による役抽選の結果に基づいて、演出データ記憶手段230からの演出データに基づいて、対応する演出を、演出抽選の結果により、実行可能とするように形成されている。
(回数記憶手段260)
回数記憶手段260は、回胴演出実行手段250により実行された演出の回数を記憶するものである。本実施の形態に係る回数記憶手段260は、回胴演出実行手段250により実行された回胴演出の回数を記憶するように形成されている。
【0061】
具体的には、回数記憶手段260は、回胴演出実行手段250からの回胴演出実行情報を受信するごとに、回胴演出の回数をカウントアップするものである。なお、1回の遊技が開始されるごとに、回胴演出は、初期値0回からカウントするように、遊技終了後、0回にクリアされるように設定されている。
(特典付与手段270)
特典付与手段270は、回数記憶手段260が記憶した演出の回数に基づいて、遊技者に所定の特典を付与するものである。本実施の形態に係る特典付与手段270は、回数記憶手段260が記憶した回胴演出の回数に基づいて、遊技者に所定の特典を付与するように形成されている。
【0062】
特典付与手段270は、特典内容判定テーブル記憶手段271と、特典内容設定手段272と、特典内容報知設定手段273とを備えている。
(特典内容判定テーブル記憶手段271)
特典内容判定テーブル記憶手段271は、回数記憶手段260が記憶した回胴演出の回数に基づいて、特典を付与するために、予め、回胴演出の回数と、特典内容との対応テーブルを記憶しているものである。この特典内容判定テーブルには、回数記憶手段260に記憶される回胴演出の回数と、有利遊技の遊技回数とのデータが記憶されているものである。
具体的には、特典内容判定テーブル記憶手段271は、回数記憶手段260に記憶された回胴演出の回数が1回から5回までの場合、有利遊技制御手段220により有利遊技に移行したときの有利遊技の回数が50回に設定されている。なお、回胴演出の回数が0回の場合は、有利遊技無しに設定しているが、行っていない場合にも有利遊技を付与するように設定してもよい。
【0063】
特典内容判定テーブル記憶手段271は、回数記憶手段260に記憶した回胴演出の回数が6回以上の場合、有利遊技制御手段220により有利遊技に移行したときの有利遊技の回数が100回に設定されている。
もちろん、上述した数値に限定されるものではなく、もっと細かに回胴演出の回数と、有利遊技の回数とを設定してもよく、更に、遊技者に付与される特典として、有利遊技の回数の増加だけではなく、n回(ここで、nは1以上の整数)を1セットとしたATのセット数を追加して増加させるものや、ATの報知確率の増加や、ATの追加抽選の抽選確率の増加等、種々のものに設定することができる。
【0064】
(特典内容設定手段272)
特典内容設定手段272は、特典内容判定テーブル記憶手段271に記憶した特典内容判定テーブルに基づいて、回数記憶手段260から採取した回胴演出の回数データが、いずれの区分に属するかを判断して、特典内容を決定するものである。
(特典内容報知設定手段273)
特典内容報知設定手段273は、特典内容設定手段272により判断された特典内容を、遊技者に報知するため、演出データ記憶手段230からの演出データにより、所定データを採取して、演出制御手段240を介して、報知手段66に報知演出させるためのものである。
【0065】
(遊技機10の動作)
以下、図9〜図11に示すフローチャートに基づいて、本実施の形態に係る遊技機10の動作の概略を説明する。
まず、遊技機10の遊技制御装置21における処理であるメイン制御処理についてBBゲーム中の遊技のフローを説明する。
図9に示すステップ110において、前回遊技において、再遊技役の図柄が有効ライン上に停止表示されたか否かが判定される。そして、再遊技役の図柄が停止表示されたと判定された場合、ステップ111に進み、停止表示されないと判定された場合、ステップ112に進む。
【0066】
ステップ112において、所定枚数のメダルがベットされたか否かが判定される。そして、ベットされたと判定された場合、ステップ113に進み、ベット処理が行われ、ベットされていないと判定された場合、ステップ112の前に戻る。
ステップ111において、再遊技のベット処理が行われる。具体的には、遊技機10の内部の制御によりクレジット数を減らすことなく、遊技開始の条件としてのメダルが、遊技者が投入することなく、自動的に内部投入されるものである。そして、ステップ114に進む。
ステップ114において、スタートスイッチ30の操作が行われたか否かの判定が行われ、操作が行われたと判定された場合、次のステップ115に進み、操作が行われないと判定された場合、ステップ114の前に戻る。
【0067】
ステップ115において、役抽選手段110により役抽選処理が行われる。そして、次のステップ116に進む。
ステップ116において、フリーズ演出決定処理が行われる。具体的には、有利遊技移行役が当選したらフリーズ演出を実行する旨が決定され、当選していない場合にはフリーズ演出を実行しない旨が決定される。そして、フリーズ制御手段200により、フリーズ演出無し又は演出有りのいずれかを演出制御装置22(サブ基板24)に送信する。そして、次のステップ117に進む。
ステップ117において、ウェイト制御手段190により、ウェイト時間を計時する計時手段150により計時される計時時間が4.1秒以下であるか否かが判断される。ここで、4.1秒以下であると判断されると、ステップ118に進む。一方、4.1秒以下でない、すなわち4.1秒を超えていると判断されると、ステップ119に進む。
【0068】
ステップ118において、ウェイト制御手段190によりウェイト処理が行われる。そして、次のステップ119に進む。
ステップ119において、フリーズ制御手段200によりフリーズ演出を行うか否かが判定される。そして、フリーズ演出を行うと判定された場合、次のステップ120に進み、フリーズ演出を行わないと判定された場合、ステップ121に進む。
ステップ120において、フリーズ演出処理が実施される。そして、次のステップ121に進む。
なお、ここで、通常、回転リール40による回胴演出を行わないような場合には、回転リール40は、回転停止状態から回転を開始して、回転速度を増加させ、その後、所定時間を経過して、回転速度が一定の安定したもの、いわゆる「定常回転速度」となる。
【0069】
ステップ121において、フリーズ制御手段200により、フリーズ演出終了情報が演出制御装置22に送信される。全回転リール40の回転速度が、定常回転速度へ移行し、その後、ストップスイッチ50の停止操作の有効化、すなわち、停止操作が可能な状態となる。そして、次のステップ122に進む。
ステップ122において、ストップスイッチ50が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ50が操作されたと判定された場合、次のステップ123に進み、操作されていないと判定された場合、ステップ122の前に戻る。
ステップ123において、停止制御手段130により、操作されたストップスイッチ50に対応する回転リール40の停止制御が行われる。そして、次のステップ124に進む。
【0070】
ステップ124において、遊技制御手段27により、全ての回転リール40の回転が停止したか否かが判断される。ここで、全ての回転リール40の回転が停止したと判断されると、ステップ125に進む。一方、全ての回転リール40の回転が停止していないと判断されると、ステップ122に戻る。
ステップ125において、停止図柄判定手段140により、いずれかの役に対応する図柄の組み合わせが、いずれかの有効ライン上に停止表示されたか否かが判断される。ここで、停止表示されたと判断されると、ステップ126に進む。一方、停止表示されていないと判断されると、当該処理が終了する。
【0071】
ステップ126において、遊技制御手段27により、停止表示された図柄の組み合わせに対応する役に応じた処理が行われる。例えば、いずれかの小役に対応する図柄の組み合わせが停止表示された場合には、当該役に応じた枚数のメダルの払い出しが行われる。そして、当該処理が終了する。
次に上述したフリーズ演出処理のフローについて説明する。
図10に示すステップ211において、フリーズ演出が開始される。そして、次のステップ212に進む。
ステップ212において、フリーズ制御手段200により、演出制御装置22を介して、表示装置68にベットスイッチ16の押下操作の連打を促す、遊技者への報知が行われる。そして、次のステップ213に進む。
【0072】
ステップ213において、回胴演出が実行中か否かが判定される。そして、かかる回胴演出が実行中でないと判定された場合、次のステップ214に進む。一方、かかる回胴演出が実行中であると判定された場合、ステップ217に進む。
ステップ214において、遊技者によるベットスイッチ16の押下操作が行われたか否かが判定される。そして、フリーズ時間中のベットスイッチ16の操作が行われたと判定された場合、次のステップ215に進む。一方、フリーズ時間中のベットスイッチ16の操作が、行われていないと判定された場合、ステップ217に進む。
ステップ215において、フリーズ時間中のベットスイッチ16の押下操作に基づく1図柄分の正転及び反転による回胴演出が実行される。なお、この回胴演出は、3個の回転リール40の全部が同時に同じ動作をする。そして、次のステップ216に進む。
【0073】
ステップ216において、回胴演出実行手段250により、回胴演出実行情報が演出制御装置22に送信される。そして、次のステップ217に進む。
ステップ217において、フリーズ演出が終了したか否かが判定される。そして、フリーズ演出が終了したと判定された場合には、次のステップ218に進む。一方、フリーズ演出が終了していないと判定された場合には、ステップ213の前に戻る。
なお、本実施の形態では、フリーズ時間中は、回胴演出のためのベットスイッチ16の操作を受け付けているが、必ずしもこれに限定されるものではない。具体的には、例えば、予めフリーズ時間を固定時間で決定しておき、このフリーズ時間の終了から所定時間前になると、遊技者による回胴演出のためのベットスイッチ16等の操作を受け付けないように形成することができる。遊技者のベットスイッチ16の操作を最後まで受け付けるとき、この受け付けによって発生する回転リール40による回胴演出が実行されている間に、フリーズ時間が終了してしまう可能性がある。すなわち、回胴演出中にフリーズ時間が終了すると、結果的に回胴演出を実行している時間分だけフリーズ時間が実質的に延びてしまうようなことが発生し得る。具体的には、フリーズ時間が終了しても、回胴演出が実行されていることにより、回転リール40を所定の定常回転速度で回転させるための移行処理、いわゆる定常回転処理(速度調整処理)の開始が遅れる。そして、その定常回転処理が終了した後のストップスイッチ50の有効化も遅れることになり、結果として、フリーズ時間が実質的に延びてしまう。かかる事態の発生を回避するため、フリーズ時間の終了から所定時間前になると、遊技者によるフリーズ時間中の回胴演出のためのベットスイッチ16の操作を受け付けないように形成してもよい。
【0074】
図11のフローにより、演出制御装置22(サブ基板24)により行われる特典付与処理について説明する。
先ず、ステップ311において、フリーズ制御手段200からのフリーズ演出情報(フリーズ演出の演出有り又は演出無しのいずれかの情報)を、遊技制御装置21から受信したか否かが判定される。かかる情報を受信していると判定された場合、次のステップ312に進む。一方、かかる情報を受信していないと判定された場合、ステップ311の前に戻る。
ステップ312において、フリーズ演出無しか否かが判定される。フリーズ演出無しではない、すなわちフリーズ演出が実行されると判定された場合、次のステップ313に進む。一方、フリーズ演出無しであると判定された場合、当該処理は終了する。
【0075】
ステップ313において、回胴演出実行手段250からの回胴演出実行情報を受信したか否かが判定される。そして、回胴演出実行情報を受信していると判定された場合、次のステップ314に進む。一方、回胴演出実行情報を受信したいないと判定された場合、ステップ315に進む。
ステップ314において、回数記憶手段260の回胴演出の回数をカウントアップする。そして、次のステップ315に進む。
ステップ315において、フリーズ演出終了情報を受信したか否かが判定される。そして、フリーズ演出終了情報を受信していると判定された場合、次のステップ316に進む。一方、受信していないと判定された場合、ステップ313の前に戻る。
【0076】
ステップ316において、特典内容設定手段272により、特典内容判定テーブル記憶手段271の特典内容判定テーブルに基づいて、特典内容の判定処理が行われる。そして、次のステップ317に進む。
ステップ317において、特典付与設定処理が行われる。そして、次のステップ318に進む。
ステップ318において、特典付与手段270により演出制御手段240を介した報知手段66により特典内容が遊技者に報知される。そして、当該処理が終了する。
(作用・効果)
本実施の形態によれば、回胴演出実行手段250が、フリーズ時間中の遊技者のベットスイッチ16の1回の押下操作に基づいて、回転リール40の1図柄分の正転及び逆転による1回の回胴演出を実行する。そして、回数記憶手段260が、その実行された回胴演出の回数を記憶する。そして、特典付与手段270が、回数記憶手段260に記憶された回胴演出の回数に基づいて、遊技者に特典を付与することができる。これにより、遊技者に付与される特典が、フリーズ時間中に遊技者がベットスイッチ16を押下操作した回数ではなく、実際に実行された回胴演出の回数に基づいたものにすることができる。したがって、遊技者は、回胴演出の回数を、実際に自分の目で見て、確認することができ、付与される特典に納得し、不信感を抱くことがなく、安心して信頼感のある遊技を進行させることができる。
【0077】
具体的には、フリーズ時間中の遊技者のベットスイッチ16の操作に基づく回胴の動作回数(回胴演出回数)が0回のときは、有利遊技(AT)が付与されない(発生無し)。そして、かかる動作回数が1〜5回のときは、有利遊技(AT)の発生回数、すなわち、ATの遊技回数が50回のものが付与される。そして、かかる動作回数が6回以上のときは、有利遊技(AT)の発生回数、すなわち、ATの遊技回数が100回となるものが付与される。このように、回胴の動作回数(回胴演出回数)に基づいて、有利遊技が付与されない、或いは所定の発生回数(遊技回数)の有利遊技が付与される。
なお、遊技者が回胴演出中に、フリーズ時間中のベットスイッチ16の操作に参加しなった場合には、0回としてカウントしている。
【0078】
(他の実施の形態)
また、上述した実施の形態では、有利遊技として、当選した小役を遊技者に対して告知するアシストタイム(AT)を実行するとしたが、ATに限られるものではなく、例えば、(a)BBやRB等のボーナス遊技の当選、(b)その当選役が有効ラインに停止表示、(c)ボーナス遊技の終了、(d)通常遊技中に所定図柄が有効ラインに停止表示、(e)上記c又はdのいずれかの契機から所定回数の遊技の終了、
上記(a)〜(e)のいずれかの契機で、再遊技の当選確率を変動させるとともに遊技開始又は終了契機となるように設定したリプレイタイム(RT)を実行するようにしてもよい。
【0079】
また、RT中においてATを同時に実行可能なアシストリプレイタイム(ART)の遊技を行うようにしてもよい。また、例えば、いずれかの回転リール40のスベリコマ数を0コマ又は1コマにすることにより、いわゆる目押しを可能としたチャレンジタイム(CT)を実行するようにしてもよい。また、付与される特典もこれらの有利遊技の回数や、追加回数等に設定してもよい。
更に、有利遊技として、上述したATやRTやARTやCT等だけでなく、BBゲームやRBゲームを含めて、それらの遊技中の遊技回数や、最大獲得可能なメダル数や、抽選確率、報知確率等の種々のものを、付与される特典の対象とすることもできる。
【0080】
また、上述した実施の形態では、アシストタイム(AT)は、当選した小役を遊技者に対して告知する遊技であるとしたが、これに限られるものではない。アシストタイム(AT)としては、例えば、当選した小役の図柄が有効ラインに停止表示可能となるストップスイッチ50の操作順序(いわゆる「押し順」)を報知するタイプのものでもよい。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形および改良なども含むものである。また、本発明は、上述した実施の形態を適宜組み合わせる、または組み替えることもできる。
本実施の形態では、有利遊技移行役は、ビッグボーナスゲーム中においてのみ抽選される役であるが、有利遊技としてのアシストタイムゲーム(ATゲーム)へ移行するプロセスは、これに限定されるものではない。具体的には、例えば、BBゲーム等に限定されずに、有利遊技移行役はいつでも抽選を行い当選することができ、当選すると、フリーズが発生し、回胴演出が可能となるように形成してもよい。そして、その回胴演出中の遊技者の所定のスイッチ操作に基づく回胴演出の回数によって特典としての種々の有利遊技(AT)が付与される(移行する)ことができるように形成してもよい。
【0081】
また、フリーズ時間中のベットスイッチ16の操作に参加した場合には、1回の遊技の回胴の動作回数(回胴演出回数)で決定せずに複数回の遊技にわたる回胴動作回数(回胴演出回数)の平均値により、特典を付与してもよい。
また、フリーズ時間中のスイッチ操作に参加しなかった場合には、回胴動作を0回とカウントし、有利遊技の発生無しとなり、スイッチ操作に参加した場合には、その回胴動作回数(回胴演出回数)に関わらず所定の発生回数(遊技回数)の有利遊技を付与するようにしてもよい。
なお、本実施の形態は、回胴動作回数(回胴演出回数)の結果に応じて、ATが付与されない、或いは所定の種類のATが付与されるものであるが、有利遊技移行役が当選すると、ATへの移行が確定し、遊技者の操作に基づく回胴演出の結果に基づいて、ATの種類が選択されるように形成してもよい。
【0082】
また、本実施の形態に係る回胴演出は、3個の回転リール40が同時に同一の動作をするように形成されているが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、フリーズ時間中に遊技者が操作可能なスイッチをベットスイッチ16ではなく、ストップスイッチ50に設定して、3個のストップスイッチ50のいずれか1つのストップスイッチ50を操作すると、そのストップスイッチ50に対応する回転リール40だけが、所定の回胴演出の動作をするように形成してもよい。
また、本実施の形態では、特典付与手段270は、回数記憶手段260が記憶した演出の回数に基づいて、遊技者に所定の特典を付与している。その際、フリーズ時間中の遊技者による所定のスイッチ操作が無ければ、スイッチ操作を多くしたものと比較して利益が小さくなり得るように形成されているが、これに限定されるものではない。フリーズ時間中のスイッチ操作が無くて回胴演出が選択されずに回胴演出が行われない場合、特典付与手段270は、スイッチ操作があったときに付与される複数の特典における遊技者への利益から算出される平均の利益を付与するように形成してもよい。具体的には、有利遊技制御手段220は、有利遊技として、当選した小役を遊技者に対して50回の遊技にわたって告知するノーマルアシストタイム(ノーマルAT)と、成立した小役を遊技者に対して100回の遊技にわたって告知するスーパーアシストタイム(スーパーAT)と、成立した小役を遊技者に対して75回の遊技にわたって告知する平均アシストタイム(平均AT)とを実行することが可能に形成されている。この平均ATは、ノーマルATと、スーパーATとの告知回数の平均値となっており、遊技者に付与される利益が、ノーマルATとスーパーATとの遊技者への利益の平均の利益を付与するように設定されている。そして、特典内容判定テーブル記憶手段271は、回数記憶手段260に記憶された回胴演出の回数が1回から5回までの場合、有利遊技制御手段220により有利遊技に移行したときの有利遊技の回数が50回に設定されている。特典内容判定テーブル記憶手段271は、回数記憶手段260に記憶した回胴演出の回数が6回以上の場合、有利遊技制御手段220により有利遊技に移行したときの有利遊技の回数が100回に設定されている。そして、遊技者がフリーズ時間中のスイッチ操作をせずに回胴演出の回数が0回の場合、有利遊技の回数を上述した2つの数値の平均である75回に設定するものである。これにより、フリーズ時間中に、ベットスイッチ16の操作をしなくても、ベットスイッチ16の操作をした場合に付与される特典から算出される平均の利益を得ることができる。回胴演出の回数が1〜5回の場合に付与される特典である有利遊技回数の50回と、回胴演出の回数が6回以上の場合の100回とから算出される平均の利益である有利遊技回数の75回の特典を遊技者は利益として得ることができる。これにより、フリーズ時間中のベットスイッチ16の押下操作を実施した場合と、実施しなかった場合とで、遊技者が獲得できる利益としてのメダル獲得枚数の期待値を同じにすることができる。結果として、かかるベットスイッチ16の操作をしなくても、操作した場合とメダル獲得の期待値が同じになるように補填を行うことができるものである。したがって、スイッチ操作に参加したくない遊技者に対しても、特別に不利益となることがなく、かかる操作の有無に拘わらず遊技者間の公平を図ることができる。
【0083】
本実施の形態では、フリーズ演出に当選し、フリーズ時間中に同様にベットスイッチ16を連打すれば、特典としての同一の発生回数(遊技回数)の有利遊技(AT)を獲得することができる。変化を好む遊技者にとっては、そのような画一的な遊技性を嫌うものがいる。このため、そのような遊技者のために、以下の(A)〜(D)に示すように形成してもよいものである。
(A)フリーズ時間を抽選により、毎回、可変させるようにする。これにより、フリーズ時間が毎回の遊技において抽選で決定され、フリーズ時間中に遊技者が操作するベットスイッチ16の操作可能な時間が変化し、それに伴って、かかる操作に基づいて発生する回胴動作(回胴演出)が可能な時間も変化することになる。これにより、フリーズ時間が思いもよらず短時間で終了することもあり得るため、フリーズ時間に突入すると、遊技者は特典を確保するために一生懸命、連打することになり、遊技が単調となることを防止することができる。
【0084】
(B)上記説明では、所定のフリーズ時間中の遊技者によるベットスイッチ16の操作により必ず回胴動作(回胴演出)が発生していたが、それを、遊技者のベットスイッチ16の操作ごとに、回胴動作(回胴演出)を実行するか否かを抽選で決定する。すなわち、遊技者は、フリーズ時間中にベットスイッチ16を叩いても必ず回胴動作(回胴演出)が発生するのではなく、発生しない場合もある。結果として、遊技者は、一生懸命、フリーズ時間中、特典を得るためにベットスイッチ16を叩くことになり、遊技の単調性を排除することができる。
(C)フリーズ時間中の遊技者によるベットスイッチ16の複数回の操作のうち、何回目かの特定の回数の操作があったときに、回胴動作(回胴演出)を発生させるように形成する。なお、複数の操作回数のうちの、かかる特定の回数は、予め定めた回数でもよいし(例えば、3回目、5回目、9回目等の特定の回数)、或いは、その特定の回数を抽選で決定するようにしてもよい。これにより、遊技者が、特定の操作回数に到達すべく、フリーズ時間中は、一生懸命、ベットスイッチ16を叩くことになり、単調性を排除することができる。
【0085】
(D)フリーズ時間中に遊技者が回胴動作(回胴演出)のために操作するスイッチを、ベットスイッチ16ではなく、ストップスイッチ50に設定し、3個のストップスイッチ50のうちのいずれか1個のストップスイッチ50を操作することで、回胴動作(回胴演出)が発生するように形成する。そして、そのストップスイッチ50を操作して回胴動作(回胴演出)を発生させるごとに、次に回胴動作(回胴演出)が発生するストップスイッチ50を、3個のうちのストップスイッチ50から抽選或いは予め定めた順番や液晶演出のシナリオに連動するような順番で決定する。そして、その抽選等によって決定されたストップスイッチ50を遊技者がフリーズ時間中の回胴動作(回胴演出)のために操作した場合には、回胴動作(回胴演出)が発生可能となるように形成するものである。これにより、回胴動作(回胴演出)が発生するストップスイッチ50を遊技者に探させるという新たな遊技性を発生させることができ、変化のある遊技にすることができる。
【符号の説明】
【0086】
10 遊技機 16 ベットスイッチ
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 110 役抽選手段
200 フリーズ制御手段
240 演出制御手段 250 回胴演出実行手段
260 回数記憶手段 270 特典付与手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲に複数の図柄が付された回転リールと、
回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
予め貯留した遊技媒体の内部投入が可能なベットスイッチと、
遊技を制御する制御装置とを備え、
遊技媒体の直接投入又は内部投入により遊技の開始を可能とし、スタートスイッチの操作を条件として回転リールの回転を開始させ、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行い、その抽選の結果及びストップスイッチの操作に基づいて回転リールの回転を停止させ、当選した役に係る図柄の組み合わせが揃ったか否かの判定を行い、その判定の結果に応じて所定の利益を遊技者に付与する又は付与しないことで1回の遊技が終了するようにした遊技機であって、
制御装置は、
遊技を進行させることができないフリーズ状態を、所定時間(以下、「フリーズ時間」とする)、実行するフリーズ制御手段と、
フリーズ時間中に回転リールの動作を用いて行う回胴演出を実行可能な回胴演出実行手段と、
回胴演出実行手段により実行される回胴演出の回数を記憶する回数記憶手段と、
回数記憶手段が記憶している回胴演出の回数に基づいて、遊技者に所定の特典を付与可能な特典付与手段とを備え、
特典付与手段は、フリーズ時間終了時に回数記憶手段が記憶している回胴演出の回数に基づいて、遊技者に特典を付与可能に形成されていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
周囲に複数の図柄が付された回転リールと、
回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
予め貯留した遊技媒体の内部投入が可能なベットスイッチと、
遊技を制御する制御装置とを備え、
遊技媒体の直接投入又は内部投入により遊技の開始を可能とし、スタートスイッチの操作を条件として回転リールの回転を開始させ、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行い、その抽選の結果及びストップスイッチの操作に基づいて回転リールの回転を停止させ、当選した役に係る図柄の組み合わせが揃ったか否かの判定を行い、その判定の結果に応じて所定の利益を遊技者に付与する又は付与しないことで1回の遊技が終了するようにした遊技機であって、
制御装置は、
遊技を進行させることができないフリーズ状態を、所定時間(以下、「フリーズ時間」とする)、実行するフリーズ制御手段と、
フリーズ時間中に演出を実行可能な演出実行手段と、
演出実行手段により実行される演出の回数を記憶する回数記憶手段と、
回数記憶手段が記憶している演出の回数に基づいて、遊技者に所定の特典を付与する特典付与手段とを備え、
特典付与手段は、フリーズ時間終了時に回数記憶手段が記憶している演出の回数に基づいて、遊技者に特典を付与可能に形成されていることを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−205914(P2012−205914A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−145073(P2012−145073)
【出願日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【分割の表示】特願2010−248579(P2010−248579)の分割
【原出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(390031772)株式会社オリンピア (2,719)
【Fターム(参考)】