遊技機
【課題】一枚のパネルであっても、複数の液晶画面が存在するように見せることができ、パネルの各透過領域毎に異なる演出を行うことができる遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技機1において、リールパネル133は、蛍光ランプ137a,137b,138a,138bが照射する光を透過しないように形成されたフレーム212によって、液晶パネル134を視認可能な複数の透過領域(上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253)に区分けされる。さらに、副制御回路72は、当該複数の透過領域にそれぞれ対応する複数の演出を制御する。
【解決手段】遊技機1において、リールパネル133は、蛍光ランプ137a,137b,138a,138bが照射する光を透過しないように形成されたフレーム212によって、液晶パネル134を視認可能な複数の透過領域(上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253)に区分けされる。さらに、副制御回路72は、当該複数の透過領域にそれぞれ対応する複数の演出を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、所謂パチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を表示する機械的回転リールを複数配列して構成した変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にコイン、メダルなどの遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与するものである。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のコインの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件のよい遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された成立ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、コイン、メダルなどが払出される入賞が成立するには、内部的な抽籤処理(以下「内部抽籤」という)により役に当籤(以下「内部当籤」という)し、かつその内部当籤した役(以下「内部当籤役」という)の入賞成立を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当籤したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
このような遊技機では、液晶表示装置に様々な演出画像を表示するものが知られている。(例えば、特許文献1参照)。このような遊技機によれば、透過性を有するパネルを介して液晶表示装置に表示される演出画像を見ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−15000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のような遊技機では、透過性を有するパネルを介して液晶表示装置に表示される演出画像を見るだけであるため、演出が単調になりがちであった。そこで、透過性を有するパネルと液晶表示装置との間に非透過性のフレームを設け、一枚のパネルであっても、複数の液晶画面が存在するように見せることができ、パネルの各透過領域毎に異なる演出を行うことができる遊技機を提供することが求められていた。
【0008】
本発明の目的は、一枚のパネルであっても、複数の液晶画面が存在するように見せることができ、パネルの各透過領域毎に異なる演出を行うことができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明では、以下のようなものを提供する。
複数種類の図柄が外周面に配置された複数のリールと、
前記複数のリールのそれぞれが回転及び停止することによって、前記複数種類の図柄を変動表示すること及び停止表示することが可能な複数の表示部を有する図柄表示手段と、
開始操作信号に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する開始指令手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、予め定めた複数の役から当籤役を決定する当籤役決定手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、
前記複数の表示部のそれぞれに対応して設けられ、停止操作信号に応じて、対応する表示部における図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する複数の停止指令手段と、
前記停止指令信号の出力に応じて、前記当籤役決定手段により決定された当籤役に基づいて、この停止指令信号に対応する表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役を報知する特定遊技状態を作動させる特定遊技状態作動手段と、
複数回の単位遊技に亘って前記特定遊技状態が継続した後、前記特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、を備えた遊技機において、
遊技に関する演出を制御する演出制御手段と、
前記複数のリールの前面に設けられ、前記演出制御手段の制御に基づく演出画像を表示する液晶表示部と、
前記液晶表示部の前面に設けられた透過性を有するパネル部と、
前記液晶表示部に対して光を照射する照明手段と、
前記パネル部の背面かつ前記液晶表示部の前面に設けられ、前記照明手段が照射する光を透過しないように形成されたフレーム部と、を備え、
前記パネル部は、前記フレーム部によって、前記液晶表示部を視認可能な複数の透過領域に区分けされ、
前記演出制御手段は、前記複数の透過領域にそれぞれ対応する複数の演出を制御し、
前記パネル部は、前記液晶表示部を視認可能な液晶表示領域と、前記液晶表示領域に隣接する第1非透過領域と、前記第1非透過領域と反対側において前記液晶表示領域に隣接する第2非透過領域という、3つの領域からなり、
前記第1非透過領域及び前記第2非透過領域の背面側には、前記液晶表示部を視認不能とする非透過性部材が配置されており、
前記フレーム部は、略矩形状の枠体であり、
前記液晶表示領域は、前記略矩形状の枠体を構成する4辺のうちの2辺によって、3つの領域に区分けされており、
前記3つの領域のうちの1つの領域は、前記複数のリールの外周面に配置された図柄を視認可能な領域であり、前記液晶表示部は、駆動不能状態であっても該図柄が視認可能となるように設定されており、
前記演出制御手段は、前記特定遊技状態において、前記当籤役決定手段により決定された当籤役が所定の役である場合、該役が決定されたことを報知するための演出画像を、前記3つの領域のうちの1つの領域から視認可能なように前記液晶表示部に表示し、前記特定遊技状態終了手段により前記特定遊技状態が終了するまでの残り単位遊技回数を示す画像を、前記3つの領域のうちの1つの領域から視認可能なように前記液晶表示部に表示する、ことを特徴とする遊技機。
【0010】
(1) 複数種類の図柄が外周面に配置された複数のリール(例えば、後述のリール3L,3C,3Rなど)と、前記複数のリールのそれぞれが回転及び停止することによって、前記複数種類の図柄を変動表示すること及び停止表示することが可能な複数の表示部(例えば、後述の図柄表示領域21L,21C,21Rなど)を有する図柄表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R、後述の図柄表示領域21L,21C,21Rなど)と、開始操作信号に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号(例えば、後述のゲームの開始を指令する信号など)を出力する開始指令手段と、前記遊技開始指令信号に応じて、予め定めた複数の役から当籤役(例えば、後述の内部当籤役、後述の持越役など)を決定する当籤役決定手段(例えば、後述の内部抽籤処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記遊技開始指令信号に応じて、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する開始制御手段(例えば、後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L,49C,49R、後述の主制御回路71など)と、前記複数の表示部のそれぞれに対応して設けられ、停止操作信号(例えば、後述の図柄の変動の停止を指令する信号など)に応じて、対応する表示部における図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する複数の停止指令手段(例えば、後述の停止スイッチ7LS,7CS,7RSなど)と、前記停止指令信号の出力に応じて、前記当籤役決定手段により決定された当籤役に基づいて、この停止指令信号に対応する表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、後述の図19のステップS16及びステップS17の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、を備えた遊技機において、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(例えば、後述の副制御回路72など)と、前記複数のリールの前面に設けられ、前記演出制御手段の制御に基づく演出画像を表示する液晶表示部(例えば、後述の液晶パネル134など)と、前記液晶表示部の前面に設けられた透過性を有するパネル部(例えば、後述のリールパネル133など)と、前記液晶表示部に対して光を照射する照明手段(例えば、後述の蛍光ランプ137a,137b,138a,138bなど)と、前記パネル部の背面かつ前記液晶表示部の前面に設けられ、前記照明手段が照射する光を透過しないように形成されたフレーム部(例えば、後述のフレーム212など)と、を備え、前記パネル部は、前記フレーム部によって、前記液晶表示部を視認可能な複数の透過領域(例えば、後述の上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253など)に区分けされ、前記演出制御手段は、前記複数の透過領域にそれぞれ対応する複数の演出を制御する、ことを特徴とする遊技機。
【0011】
(1)記載の遊技機によれば、パネル部は、照明手段が照射する光を透過しないように形成されたフレーム部によって、液晶表示部を視認可能な複数の透過領域に区分けされる。さらに、演出制御手段は、当該複数の透過領域にそれぞれ対応する複数の演出を制御し、液晶表示部は、当該制御に基づく演出画像を表示する。
【0012】
これにより、一枚のパネルであっても、複数の液晶画面が存在するように見せることができ、パネルの各透過領域毎に異なる演出を行うことができる遊技機を提供することができる。
【0013】
(2) 請求項1記載の遊技機において、前記パネル部の一部には、前記液晶表示部を視認不能な非透過領域(例えば、後述の固定表示領域2a,2cなど)が形成され、前記パネル部は、前記非透過領域及び前記フレーム部によって、前記液晶表示部を視認可能な複数の透過領域に区分けされていることを特徴とする遊技機。
【0014】
(2)記載の遊技機によれば、非透過領域及びフレーム部によって、液晶表示部を視認可能な複数の透過領域に区分けされるので、(1)記載の遊技機よりも、区分けの方法のバリエーションをさらに増やすことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、一枚のパネルであっても、複数の液晶画面が存在するように見せることができ、パネルの各透過領域毎に異なる演出を行うことができる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】遊技機の外観を示す斜視図。
【図2】液晶表示装置の固定表示領域及び液晶表示領域を示す図。
【図3】液晶表示装置の概略構成を示す斜視図。
【図4】液晶表示装置の一部の構成の展開図。
【図5】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図6】電気回路の構成を示すブロック図。
【図7】内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図。
【図8】内部抽籤テーブルを示す図。
【図9】内部当籤役決定テーブルを示す図。
【図10】図柄組合せテーブルを示す図。
【図11】ボーナス作動時テーブルを示す図。
【図12】各種格納領域を示す図。
【図13】副制御回路の構成を示す図。
【図14】ジャンプテーブルを示す図。
【図15】演出決定テーブルを示す図。
【図16】AT抽籤テーブルを示す図。
【図17】AT遊技回数抽籤テーブルを示す図。
【図18】主制御回路のメインフローチャート。
【図19】図18に続くフローチャート。
【図20】ボーナス作動監視処理を示すフローチャート。
【図21】内部抽籤処理を示すフローチャート。
【図22】ボーナス終了チェック処理を示すフローチャート。
【図23】ボーナス作動チェック処理を示すフローチャート。
【図24】主制御回路の割込処理を示すフローチャート。
【図25】サブ制御処理を示すフローチャート。
【図26】副制御回路のコマンド入力処理を示すフローチャート。
【図27】副制御回路のボーナス終了コマンド処理を示すフローチャート。
【図28】副制御回路の遊技開始コマンド処理を示すフローチャート。
【図29】副制御回路の画像描画処理を示すフローチャート。
【図30】液晶表示装置での表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の概観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0018】
遊技機1の正面には、液晶表示装置131が設けられている。また、液晶表示装置131の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが、回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rは、一定の速度で回転する(例えば、80回転/分)。
【0019】
液晶表示装置131の下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。投入されたメダルは、後述のメダルセンサ10Sによって検出され、クレジットされるか、ゲームに賭けられる。
【0020】
メダル投入口10の左側には、遊技に関する情報を表示する各種の表示部16,18,19が設けられている。各種の表示部16,18,19は、夫々7セグメントLEDにより構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、ボーナス(BB遊技状態やRB遊技状態)中の遊技情報を表示する。払出表示部18は、入賞が成立した際に、入賞役に対応するメダルの払出枚数を表示する。クレジット表示部19は、クレジットされたメダルの枚数を表示する。
【0021】
各種の表示部16,18,19の左側には、押下操作により、クレジットされたメダルを賭ける(BETする)ための1−BETスイッチ11及び最大BETスイッチ13が設けられている。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされたメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。
【0022】
遊技機1には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した際に、停止した図柄に基づいて、所定の役が成立したか否かを判定する基準となる表示ラインが設けられている。例えば、所定の役(例えば、後述のBB1)に対応する図柄組合せを構成する図柄(例えば、後述の“赤7(図柄191)”)がいずれかの表示ライン8a〜8eに対応する位置に沿って並んで停止表示されることにより、所定の役(例えば、後述のBB1)が成立することとなる。
【0023】
表示ラインとしては、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、並びに、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。前述のメダル投入口10にメダルを投入すること、又は、BETスイッチ11,13を押下操作することにより、これら5本の表示ラインの全てが有効化される(有効化された表示ラインを、以下「有効ライン」という)。表示ラインが有効化されたかは、後述の有効ライン表示領域27により表示される。有効ライン8a〜8eは、入賞の成否に関わる。ここで、BETスイッチ11,13の操作及びメダル投入口10にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。
【0024】
また、BETスイッチ11,13の上方には、操作部17が設けられている。操作部17は、液晶表示装置131の表示部2に遊技履歴などの情報を表示するために操作される。
【0025】
台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット(Credit)/払出し(Pay)を押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部5に溜められる。
【0026】
メダル受け部5の上方の左右には、遊技の演出に関する効果音などを出音するスピーカ9L,9Rが設けられている。
【0027】
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により3つのリール3L,3C,3Rを回転させ、リール3L,3C,3Rに外周面上に描かれた複数の図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0028】
台座部4の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、1回のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
【0029】
ここで、実施例では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
【0030】
次に、図2を参照して、液晶表示装置131の表示部2について説明する。
【0031】
表示部2は、固定表示領域2a、液晶表示領域2b、固定表示領域2cにより構成される。この表示部2は、例えば、20インチ程度の大きさで構成される。
【0032】
固定表示領域2aは、予め定めた図、絵などが描かれる領域であり、非透過性の領域である。実施例では、この固定表示領域2aには、キャラクタ261などの絵が描かれている。また、図示はしないが、この固定表示領域2aに例えば7セグメントLEDなどで構成される複数の表示部を設け、メダルの投入枚数の表示、メダルの払出枚数の表示、及びメダルの貯留枚数の表示を行うようにしてもよい。
【0033】
固定表示領域2cは、固定表示領域2aと同様に予め定めた図、絵などが描かれる領域であり、非透過性の領域である。実施例では、この固定表示領域2cには、キャラクタ262などの絵が描かれている。
【0034】
液晶表示領域2bは、図4で後述するフレーム212によって3つの領域に区分けされており、上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253により構成される。
【0035】
中段演出表示領域252は、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22Rを含んで構成される。
【0036】
これらの上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253の表示内容は、後述の副制御回路72により制御される液晶表示装置131の動作により変化するようになっている。例えば、リール3L,3C,3Rの回転又は停止、入賞の成否、遊技状態、前述の各種スイッチ(BETスイッチ、メダルセンサ、C/Pスイッチ、停止ボタン、スタートレバーなど)の検出などに基づいて、表示内容が変化するように制御が行われる。
【0037】
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、基本的に、リール3L,3C,3Rの外周面上に配置された図柄の一部を視認可能とさせるための表示窓としての機能を有する。また、領域内に表示された図柄上で種々の演出表示などを行う。図柄表示領域21L,21C,21Rは、少なくとも、対応するリール3L,3C,3Rが回転中のとき、及び、対応する停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作可能なとき、遊技者がリール3L,3C,3R上の図柄を視認できるように、透過状態となる。
【0038】
ここで、各図柄表示領域21L,21C,21Rには、夫々縦方向(垂直方向)に3箇所(上段、中段、下段)の図柄停止位置が設けられている。各図柄表示領域21L,21C,21Rにおける図柄の変動表示(移動表示)が停止した場合には、各図柄表示領域21L,21C,21Rに設けられた図柄停止位置の各々に図柄が停止表示される。各表示ラインは、各図柄表示領域21L,21C,21R内の図柄停止位置を結んでいる。
【0039】
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、基本的に、図柄を表示する表示窓の窓枠を表示する。
【0040】
上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253は、ゲームの興趣を増大するための種々の演出、遊技者がゲームを有利に進めるために必要な情報等の表示を行う。また、これらの演出や情報の表示は、上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253に限らず、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R、固定表示領域2a、2cを含めた表示部2の全体を使用して行われる場合がある。
【0041】
次に、図3及び図4を参照して、透過型の液晶表示装置131について説明する。図3は、液晶表示装置131の概略構成を示す斜視図である。図4は、液晶表示装置131の一部の構成の展開図である。
【0042】
液晶表示装置131は、保護ガラス132、リールパネル133、フレーム212、液晶パネル134、導光板135、反射フィルム136、白色光源(例えば全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ137a,137b,138a,138b、ランプホルダ139a〜139h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージからなり液晶パネル134の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。この液晶表示装置131は、リール3L,3C,3Rの表示領域より正面から見て手前側(即ち表示面よりも手前側)に設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置131とは、別体で(例えば所定の間隔をあけて)設けられている。
【0043】
保護ガラス132及びリールパネル133は、透光性(透過性)部材で構成されている。保護ガラス132は、液晶パネル134を保護すること等を目的として設けられている。リールパネル133において、前述の固定表示領域2a及び固定表示領域2c(図2参照)に対応する領域には、図、絵などが描かれる。ここで、固定表示領域2a及び固定表示領域2cに対応するリールパネル133の領域の裏側には、非透過性フィルム211a及び非透過性フィルム211bが配置されている。
【0044】
フレーム212は、略矩形上の枠体であり、非透過性部材で構成されている。このフレーム212は、リールパネル133と液晶パネル134との間に配置されており、正面側から見た際に、リールパネル133の裏側に配置された非透過性フィルム211a、211bと組み合わせて、液晶表示領域2b(図2参照)を3つの領域に区分けするように配置されている。
【0045】
液晶パネル134は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板などの透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル134の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態(即ち液晶パネル134に電圧を印加していない状態)で白表示となる構成である。即ち、表示面側に光が行く、よって透過した光が外部から視認されることとなる。よって、ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル134を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを透してリール3L,3C,3R上に配列された図柄を視認することができ、ゲームを継続することができる。つまり、液晶を駆動できない事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止を中心としたゲームを行うことができる。
【0046】
導光板135は、蛍光ランプ137a,137bからの光を液晶パネル134へ導入する(液晶パネル134を照明する)ために液晶パネル134の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂などの透光性(透過性)部材(即ち導光機能を有する部材)で構成されている。
【0047】
反射フィルム136は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。これにより液晶パネル134を照明する。この反射フィルム136は、反射領域136A及び非反射領域(即ち透過領域)136BL,136BC,136BRにより構成されている。非反射領域136BL,136BC,136BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成されている。
【0048】
また、非反射領域136BL,136BC,136BRは、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示させる図柄の各々の前方の位置に設けられている。尚、非反射領域136BL,136BC,136BRの大きさ及び位置は、前述の図柄表示領域21L,21C,21R(図2参照)と一致するように形成されている。また、反射フィルム136では、非反射領域136BL,136BC,136BR以外の領域を反射領域136Aとし、反射領域136Aにより導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。
【0049】
蛍光ランプ137a,137bは、導光板135の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ139a,139b,139c,139dにより支持されている。この蛍光ランプ137a,137bは、導光板135に導入する光を発生する。
【0050】
蛍光ランプ138a,138bは、反射フィルム136の裏側の上方位置及び下方位置に配置されている。この蛍光ランプ138a,138bから発せられた光は、リール3L,3C,3Rの表面で反射され、非反射領域136BL,136BC,136BRへ入射する。そして、入射した光は、非反射領域136BL,136BC,136BRを通過して液晶パネル134を照明する。
【0051】
図5は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後に説明するメインROM32(図6)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄191)”、“青7(図柄192)”、“チェリー(図柄193)”、“ベル(図柄194)”、“スイカ(図柄195)”、“リプレイ(図柄196)”、及び“ブランク(図柄197)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図5の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0052】
ここで、実施例の役には、BB1(ビッグボーナス1)、BB2(ビッグボーナス2)、チェリー、ベル、スイカ、及びリプレイが設けられている。BB1、BB2は第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。
【0053】
「第1種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、予め定められた場合に作動し12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。
【0054】
「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第1種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄の組合せが表示された場合に作動し予め定められた場合に作動を終了するものをいう。
【0055】
なお、以下では、BB1、BB2を総称して「BB」といい、チェリー、ベル、スイカを総称して「小役」という。
【0056】
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる。
【0057】
また、実施例の遊技状態には、一般遊技状態とRB遊技状態とがある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる内部抽籤テーブルの種類により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、内部当籤する確率などにより区別できる。
【0058】
一般遊技状態は、所謂「出玉率」(遊技を行うために投入されたメダルの枚数に対して遊技者に払出されるメダルの枚数)の期待値が1よりも小さい遊技状態である。この一般遊技状態は、BBを持越役とするフラグ間と、持越役としない非フラグ間とで構成される。「持越役」とは、対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容される役をいい、フラグ間では、BBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容される。また、フラグ間では、BBに内部当籤することがなく、非フラグ間では、BBに内部当籤することがあるため、同じ一般遊技状態であっても、フラグ間と非フラグ間とはそれぞれ異なる遊技状態である。
【0059】
RB遊技状態は、第1種特別役物が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
【0060】
RB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報である。RB作動中フラグがオンに更新される条件は、後述のBB1作動中フラグ、BB2作動中フラグのいずれかがオンであることである。
【0061】
また、RB作動中フラグがオフに更新される条件は、遊技可能回数が0となること、入賞可能回数が0となること、又はBB1作動中フラグ、BB2作動中フラグのいずれかがオフに更新されることである。「遊技可能回数」とは、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数をいい、実施例では12回と規定されている。「入賞可能回数」とは、RB遊技状態において入賞可能な回数をいい、実施例では8回と規定されている。
【0062】
BB1作動中フラグは、BB1の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報であり、BB2作動中フラグについても同様である。これらBB1作動中フラグ、BB2作動中フラグを総称して、以下「BB作動中フラグ」という。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BBが成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えることである。「払出可能枚数」とは、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数をいい、実施例では350枚である。
【0063】
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。BBが成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数又は入賞可能回数のいずれかが0になると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
【0064】
BB作動中フラグがオフに更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。すなわち、BB成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまでRB遊技状態となる。
【0065】
図6は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。なお、液晶表示装置131、LED類101及びランプ類102の状態は、操作部17の操作で調整でき、スピーカ9L,9Rの音量も、操作部17の操作で調整できる。
【0066】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図18〜図24)にしたがって制御動作を行うメインCPU31と、記憶手段であるメインROM32及びメインRAM33を含む。
【0067】
メインCPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちメインCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0068】
マイクロコンピュータ30のメインROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)するごとに行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図8)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群などが格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。メインRAM33には、種々の情報が格納され、後述の図12などに示す格納領域が設けられている。メインRAM33には、例えば、内部当籤役、持越役などの情報などが格納される。
【0069】
図6の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9a,9b,9cと、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0070】
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、及びBETランプ9a,9b,9cを駆動制御するランプ駆動回路45がメインCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれメインCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0071】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ10S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
【0072】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ10Sは、メダル投入口10に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をメインCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0073】
図6の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲(乱数範囲)に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばメインROM32内に格納されている内部抽籤テーブルなどに基づいて内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
【0074】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はメインRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してメインCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、メインRAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、メインRAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0075】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、メインROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0076】
さらに、メインROM32内には、図柄組合せテーブル(図10)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役の成立(入賞など)となる図柄組合せと、この図柄組合せに入賞したときのメダルの払出枚数とが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)を行う場合に参照される。表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
【0077】
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)により内部当籤役や停止用当籤役を決定した場合には、メインCPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる停止指令信号、及び決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0078】
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、メインCPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定枚数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号をメインCPU31に入力する。これにより、メインCPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
【0079】
図7を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブルの種別の情報及び抽籤回数の情報を備えている。
【0080】
ここで、遊技状態が一般遊技状態である場合には、一般遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図8の(1))が選択され、抽籤回数として6が決定される(後述の図21のステップS41)。抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数である。ただし、遊技状態が一般遊技状態であっても、フラグ間である場合には、6と決定された抽籤回数が4に更新される(後述の図21のステップS43)。また、遊技状態がRB遊技状態である場合には、RB遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図8の(2))が選択され、抽籤回数として3が決定される(後述の図21のステップS41)。
【0081】
図8の(1)、(2)を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
【0082】
内部抽籤テーブルは、基本的に遊技状態ごとに設けられ、当籤番号に対応する数値範囲の下限値及び上限値の情報を備えている。後に図9を参照して説明するように、この当籤番号は役に対応しているので、内部抽籤テーブルは、予め定められた複数の役のそれぞれに対応する数値範囲の上限値及び下限値の情報を有する。
【0083】
図8の(1)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、一般遊技状態である場合に参照される。図8の(2)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照する場合に比べ、小役を当籤役として決定する確率が高いRB遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、RB遊技状態である場合に参照される。
【0084】
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態ごとに定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する。乱数値が下限値及び上限値により示される範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤となる。また、当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する回数は、図7の内部抽籤テーブル決定テーブルで定められた抽籤回数と同じである。
【0085】
なお、当籤番号が0になるまで乱数値が一度も下限値及び上限値により示される範囲内になかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
【0086】
内部当籤役は、当籤した当籤番号、遊技状態、投入枚数、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図9)に基づいて決定される。
【0087】
例えば、図8の(1)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照する場合であって、投入枚数が3である場合について説明する。0〜65535の範囲から抽出した乱数値Rが12000である場合、当籤番号6に対応する数値範囲の情報は、下限値Lが“17080”で上限値Uが“17179”であるという数値範囲の情報なので、初めに、当籤番号6について乱数値R(12000)−下限値L(17080)を計算する。この計算結果は負である。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にないので、一般遊技状態で抽出した乱数値が12000である場合、当籤番号6に不当籤となる。
【0088】
このように、乱数値R(12000)−下限値Lの計算及び乱数値R(12000)−上限値Uの計算を、当籤番号が0となるまで繰り返すと、当籤番号4では当籤となり、他の当籤番号では不当籤となる。したがって、一般遊技状態で抽出した乱数値が12000である場合は、当籤番号4で当籤し、後述の内部当籤役決定テーブル(図9)を参照すると、リプレイが内部当籤役となる。
【0089】
なお、フラグ間の場合には、抽籤回数が4に変更される。これにより、フラグ間では、当籤番号5、6に当籤する場合がない。したがって、後述の内部当籤役決定テーブル(図9)によれば、フラグ間では、BB1、BB2が内部当籤役として決定される場合はない。
【0090】
また、図8の(2)に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、このテーブルは、他の内部抽籤テーブルに比べ、当籤番号1〜3に対応する数値範囲が広くなるように構成されている。言い換えると、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、他の内部抽籤テーブルに比べ、チェリー、ベル、スイカが高い確率で当籤役として決定されるように構成されている。また、RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルでの当籤番号4〜6に対応する当籤番号が設けられていない。そのため、RB遊技状態では、リプレイ、BB1、BB2が当籤役として決定されることがない。
【0091】
図9を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
【0092】
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役の情報(データ)を備えている。内部当籤役のデータは2進数で表されている。当籤番号に対応して示されている内部当籤役のデータは、それぞれ内部当籤役を識別するための情報であり、各々1バイトのデータである。
【0093】
例えば、当籤番号が「0」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ハズレである。当籤番号が「1」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000001」が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、チェリーである。当籤番号が「2」〜「6」についても同様に、当籤番号に対応するデータが決定され、内部当籤役が決定される。
【0094】
図10を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
【0095】
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置のそれぞれに停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する投入枚数ごとの払出枚数の情報とを備えている。この図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて払出枚数を決定する場合に参照される。
【0096】
前述の当籤番号が1(チェリー)の場合、表示役がチェリーとなる場合がある。表示役がチェリーとなる場合には、5本の有効ラインのうち、センターライン8cに沿って“チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶ中チェリーと、センターラインを除く有効ラインに沿って“チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶ角チェリーとがある。“チェリー(中)”は、左の表示窓4Lの中段に停止表示された“チェリー”を示し、“チェリー(角)”は、左の表示窓4Lの上段又は下段に停止表示された“チェリー”を示す。“ANY”は、任意の図柄を示す。表示役が中チェリーである場合には、図柄組合せテーブルにしたがい、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出され、投入枚数が3の場合には、4枚のメダルが払出される。他方、表示役が角チェリーで、投入枚数が1又は2の場合には、図柄組合せテーブルにしたがい、15枚のメダルが払出されることになるが、角チェリーで投入枚数が3枚の場合には、2本の有効ライン(トップライン8bとクロスダウンライン8e、又はボトムライン8dとクロスアップライン8a)で“チェリー(角)−ANY−ANY”の図柄組合せが成立しているので、8枚のメダルが払出される。
【0097】
有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶと表示役がベルになり、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出され、投入枚数が3の場合には、10枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“スイカ−スイカ−スイカ”が並ぶと表示役がスイカになり、投入枚数に関わらず8枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイになり、メダルが自動投入される。
【0098】
有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”が並ぶと表示役がBB1になり、BB1作動中フラグがオンになることによりビッグボーナスが作動する。このとき、遊技状態が一般遊技状態からRB遊技状態に移行する。有効ラインに沿って“青7−青7−青7”が並ぶと表示役がBB2になり、BB2作動中フラグがオンになることによりビッグボーナスが作動する。このとき、遊技状態がRB遊技状態に移行する。
【0099】
図11を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
【0100】
ボーナス作動時テーブルは、表示役ごとに、後述の作動中フラグ、後述のボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数、及び入賞可能回数の情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述の図20のステップS33の処理、及び後述の図23のステップS82の処理において参照される。
【0101】
「作動中フラグ」とは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報をいう。実施例の作動中フラグには、BB(役物連続作動装置)が作動しているか否かを識別するためのBB作動中フラグと、RB遊技状態が作動しているか否かを識別するためのRB作動中フラグとを含む複数の作動中フラグがある。なお、BB作動中フラグは、BB1が表示役として成立することによりBBが作動したことを識別するためのBB1作動中フラグと、BB2が表示役として成立することによりBBが作動したことを識別するためのBB2作動中フラグとの総称である。
【0102】
「ボーナス終了枚数カウンタ」は、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技において払出されたメダルの枚数を計数するために設けられ、メインRAM33の所定の領域に設けられている。実施例では、BB作動中フラグがオンに更新されたことを条件にカウンタが「350」にセットされ、BBの作動中に払出されたメダルの枚数に応じて減算される。そして、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」以下になると、BB作動中フラグがオフに更新される。このように、実施例では、メダルの払い出し枚数を初期値から減算するカウントダウンの方式で計数しているが、0から積算するカウントアップの方式で計数する場合と実質的に変わりはない。
【0103】
図12の(1)〜(4)を参照して、内部当籤役、持越役、遊技状態及び作動中フラグの格納領域(記憶領域)について説明する。これらの格納領域は、主制御回路71と副制御回路72との両方に設けられている。
【0104】
図12の(1)は、内部当籤役格納領域を示す。ビット0は、チェリーに対応する格納領域である。ビット1は、ベルに対応する格納領域である。ビット2は、スイカに対応する格納領域である。ビット3は、リプレイに対応する格納領域である。ビット4は、BB1に対応する格納領域である。ビット5は、BB2に対応する格納領域である。ビット6、ビット7は、未使用の格納領域である。
【0105】
なお、表示役のデータが格納される表示役格納領域についての図示は省略するが、内部当籤役格納領域(内部当籤役1格納領域、内部当籤役2格納領域)と同様のデータ構造を有している。
【0106】
図12の(2)は、持越役格納領域を示す。ビット4は、BB1に対応する格納領域である。ビット5は、BB2に対応する格納領域である。ビット0〜ビット3、ビット6、ビット7は、未使用の格納領域である。実施例では、持越役がある場合(フラグ間である場合)には、その持越役に対応する格納領域に「1」が格納される。例えば、持越役がBB1である場合、持越役格納領域のビット4に「1」が格納される。
【0107】
図12の(3)は、遊技状態格納領域を示す。ビット0は、一般遊技状態に対応する格納領域である。ビット1は、RB遊技状態に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。
【0108】
図12の(4)は、作動中フラグ格納領域を示す。ビット0は、BB1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、BB2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、RB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3は、AT作動中フラグに対応する格納領域である。ビット4〜ビット7は、未使用の格納領域である。
【0109】
図13に示す副制御回路72のブロック図を参照して、副制御回路72の構成について説明する。
【0110】
図13は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、映像、音、光、或いはこれらを組合せた遊技に関する演出の制御を行うものであり、内部当籤役の決定やリールの制御など一連の遊技の進行を制御する主制御回路71とは各々別の回路基板上に構成されている。
【0111】
主制御回路71と副制御回路72とは、ハーネスなどにより電気的に接続されており、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述のスタートコマンドなど)に基づいて、演出内容の決定や実行などの各種処理を行う。このように、主制御回路71と副制御回路72との間の通信は、主制御回路71から副制御回路72への一方向で行われ、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはない。
【0112】
副制御回路72は、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)、ドライバ87、DSP88、オーディオRAM89、D/A変換器90、及びアンプ91を含んで構成される。
【0113】
サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに基づいて、サブROM82内に記憶された制御用プログラムなどにしたがい、映像、音、光の出力を制御する。なお、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU81の制御用プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0114】
サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
【0115】
プログラム記憶領域には、後述の図25〜図29に示すサブCPU制御プログラムが記憶される。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク、LED類101やランプ類102による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御するためのサウンド制御タスク、液晶表示装置131での映像の表示を制御するための描画タスクなどが含まれている。
【0116】
データ記憶領域には、演出決定テーブルなどの各種テーブル(後述の図14〜図17)が記憶されるテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータなどが記憶される描画制御データ記憶領域、アニメーションデータに基づく映像サウンドやスタートレバー6などの操作音といった音データなどが記憶される音声制御データ記憶領域、光の点灯パターンなどが記憶されるLED・ランプ制御データ記憶領域などによって構成される。
【0117】
また、サブRAM83は、サブCPU81が制御用プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。サブRAM83には、後述の演出状態移行番号や演出番号などの各種情報が記憶される。また、前述の図12と同様の格納領域も設けられている。そのため、副制御回路72でも内部当籤役、表示役、持越役、作動中フラグ、設定値を判別できる。
【0118】
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づき、サブCPU81によって決定された演出内容に応じた映像を生成する。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは起動時に描画用RAM85に展開される。生成された映像は、ドライバ87を介して液晶表示装置131によって表示される。
【0119】
DSP88は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づいて、スピーカ9L,9Rから音を出力するためのサウンドデータを決定する。ここで決定したサウンドデータは、オーディオRAM89に設けられたサウンド格納領域に格納される。
【0120】
D/A変換器90は、DSP88と接続されており、デジタルデータとしてサウンド格納領域に格納されているサウンドデータをアナログとしての音声に変換する。アンプ91は増幅器であり、D/A変換器90によってアナログに変換された音声を増幅し、増幅した音声をスピーカ9L,9Rなどから出力させる。
【0121】
また、サブCPU81には、LED類101及びランプ類102が接続されており、サブCPU81により送信される出力信号に基づいて光が出力される。
【0122】
また、サブCPU81には、操作部17が接続されている。実施例では、操作部17が操作されることに応じて、液晶表示装置131に遊技履歴などの情報が表示されるようになっている。
【0123】
図14を参照して、副制御回路72のジャンプテーブルについて説明する。
【0124】
ジャンプテーブルは、主制御回路71により送信されたコマンド(情報或いは指令)を受信した場合に、受信したコマンドの種類に応じて行う処理の情報を備えている。具体的には、主制御回路71により送信されるコマンドの「識別子」に対応して実行する複数種類の処理の情報が格納されている。主制御回路71は、“4バイト”〜“8バイト”で構成されるデータ(情報)を一のコマンドとして副制御回路72へ送信するが、「先頭データ」は、その“1バイト目”のデータを示す。
【0125】
例えば、メダル投入コマンドを受信した場合、サブCPU81は、メダル投入コマンド処理を行う。メダル投入コマンド処理は、メダル投入口10にメダルが投入されることを契機として行われる処理である。遊技開始コマンドを受信した場合、サブCPU81は、遊技開始コマンド処理を行う。遊技開始コマンド処理は、スタートレバー6の操作に応じて、内部抽籤処理などが行われることを契機として行われる処理である。リール停止コマンドを受信した場合、サブCPU81は、リール停止コマンド処理を行う。リール停止コマンド処理は、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたことを契機として行われる処理である。
【0126】
全リール停止コマンドを受信した場合、サブCPU81は、全リール停止コマンド処理を行う。全リール停止コマンド処理は、第3停止操作が行われることを契機として行われる処理である。表示役成立コマンドを受信した場合、サブCPU81は、表示役成立コマンド処理を行う。表示役成立コマンド処理は、表示役の成否などに基づいて行われる処理である。
【0127】
ボーナス開始コマンドを受信した場合、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド処理を行う。ボーナス開始コマンド処理は、BBが作動するタイミングの報知を実行するための処理である。ボーナス終了コマンドを受信した場合、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド処理を行う。ボーナス終了コマンド処理は、BBが終了するタイミングの報知を実行するための処理である。
【0128】
図15を参照して、演出決定テーブルについて説明する。
【0129】
このテーブルは、AT作動中フラグがオンのときにチェリー又はスイカが内部当籤役として決定された場合に参照される。
【0130】
内部当籤役がチェリーである場合には、チェリーが内部当籤役であることを報知するためのデータが選択される。この場合、液晶表示装置131の上段演出表示領域251において赤色の流れ星が表示される演出が行われる(後述する図30参照)。よって、遊技者は、“チェリー”が有効ライン上に停止表示するように左の停止ボタン7Lを停止操作できる。
【0131】
前述の図7を参照すると、チェリーに対応する図柄組合せは、“チェリー−ANY−ANY”である。ここで、実施例では、停止ボタン7L,7C,7Rが操作されてから、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に表示窓4L,4C,4R内を移動することが可能な図柄の数(最大滑り駒数)が「4」と規定されている。前述の図5をみると、左リール3Lにおいて、チェリーに対応する図柄組合せを構成する図柄である“チェリー”は、最大滑り駒数を超える間隔で配置されている。そのため、チェリーを表示役として成立させるためには、左の停止ボタン7Lにおいて、適切なタイミングで操作することが求められる。一方、ANYはどのような図柄でもよいため、中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rでは適切なタイミングで操作することが求められない。したがって、液晶表示装置131の上段演出表示領域251において赤色の流れ星が表示される演出が行われたら、適切なタイミングで左の停止ボタン7Lを操作すれば、中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rを操作するタイミングに関らずチェリーを表示役として成立させることができる。
【0132】
さらに、内部当籤役がスイカである場合には、スイカが内部当籤役であることを報知するためのデータが選択され、液晶表示装置131の上段演出表示領域251において緑色の流れ星が表示される演出が行われる(図示せず)。
【0133】
前述の図7を参照すると、スイカに対応する図柄組合せは、“スイカ−スイカ−スイカ”である。ここで、実施例では、上述したように最大滑り駒数が「4」と規定されている。前述の図5をみると、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにおいて、スイカに対応する図柄組合せを構成する図柄である“スイカ”は、最大滑り駒数を超える間隔で配置されている。そのため、スイカを表示役として成立させるためには、左の停止ボタン7L、中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rにおいて、適切なタイミングで操作することが求められる。したがって、液晶表示装置131の上段演出表示領域251において緑色の流れ星が表示される演出が行われたら、“スイカ”が有効ライン上に停止表示するように左の停止ボタン7L、中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rを適切なタイミングで操作することで、スイカを表示役として成立させることができる。
【0134】
図16を参照して、AT抽籤テーブルについて説明する。
【0135】
AT抽籤テーブルは、ATを「作動させる」又は、ATを「作動させない」にそれぞれ対応する抽籤値の情報を備えている。このAT抽籤テーブルは、後述する図27においてATを発生させるか否かを決定する際に参照される。
【0136】
ここで、抽籤値は、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽籤値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽籤値に対応する情報が選択される。例えば、抽出した乱数値が“18800”である場合、初めに、この“18800”から「作動させる」に対応する抽籤値“800”を減算する。減算した値は、“18000”である(正の値である)。次に、この“18000”から「作動させない」に対応する抽籤値“31968”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、ATを「作動させない」と決定される。
【0137】
図17を参照して、AT遊技回数抽籤テーブルについて説明する。
【0138】
AT遊技回数抽籤テーブルは、サブ設定値に対応する抽籤値と報知回数との情報を備えており、後述の図27において、AT遊技回数を決定する際に参照される。AT遊技回数は、チェリー又はスイカが内部当籤役として成立していることを報知することのできる回数である。
【0139】
図18及び図19に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
【0140】
初めに、メインCPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。このステップS1では、メインRAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などが行われる。続いてゲーム終了時のメインRAM33の所定の記憶内容を消去し(ステップS2)、ステップS3に移る。このステップS2では、前回のゲームに使用されたメインRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、メインRAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などが行われる。
【0141】
ステップS3では、後述の図20を参照して説明するボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるようにRB作動中フラグをオンに更新する処理が行われる。ステップS4では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS5に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ10S、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理が行われ、また、併せてメダル投入コマンドを副制御回路72に送信する。
【0142】
ステップS5では、抽籤用の乱数を抽出し、ステップS6に移る。この処理で抽出した乱数は、後に説明する内部抽籤処理において使用される。ステップS6では、遊技状態監視処理を行い、ステップS7に移る。この処理では、遊技状態移行条件が満たされているか否かを判別し、遊技状態移行条件が満たされていると判別される場合には遊技状態を移行し、遊技状態移行条件が満たされていると判別されない場合には現在の遊技状態を維持する処理が行われる。
【0143】
ステップS7では、後に図21を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS8に移る。ステップS8では、遊技開始コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS9に移る。この遊技開始コマンドには、遊技状態、内部当籤役、クレジット数などの情報が含まれる。
【0144】
ステップS9では、前回のゲームが開始してから4.1秒経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS11に移り、NOのときは、ステップS10に移る。ステップS10では、ゲーム開始待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行い、ステップS11に移る。この処理では、前回のゲームが開始してから4.1秒が経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理が行われる。
【0145】
ステップS11では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS12に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS12では、全リールの回転開始を要求し、図19のステップS13に移る。
【0146】
図19のステップS13では、ストップスイッチ(停止スイッチ)が“オン”か否か、すなわちいずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたかどうかを判別する。この判別がYESのときは、ステップS15に移り、NOのときは、ステップS14に移る。ステップS14では、自動停止タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS15に移り、NOのときは、ステップS13に移る。
【0147】
ステップS15では、滑り駒数決定処理を行い、ステップS16に移る。この処理では、内部当籤役に対応する停止テーブル(図示せず)を参照して、停止開始位置に対応する停止制御位置から滑り駒数を決定し、セットする。ステップS16では、ステップS15で決定された滑り駒数分、停止操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転するのを待ち、ステップS17に移る。
【0148】
ステップS17では、リールの回転停止を要求し、ステップS18に移る。ステップS18では、リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS19に移る。リール停止コマンドには、停止したリール3L,3C,3Rの停止開始位置の情報と、この停止開始位置に対応する停止制御位置の情報とが含まれる。ステップS19では、全てのリールが停止したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS20に移り、NOのときは、ステップS13に移る。
【0149】
ステップS20では、全リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS21に移る。ステップS21では、表示役検索処理を行い、ステップS22に移る。表示役検索処理では、表示窓4L,4C,4Rでの図柄の停止態様に基づいて表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットする処理が行われる。
【0150】
ステップS22では、表示役成立コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS23に移る。表示役成立コマンドには、成立した表示役の情報が含まれる。ステップS23では、メダル払出処理を行い、ステップS24に移る。この処理では、表示役検索処理でセットされたフラグに基づき、図柄組合せテーブル(図10)を参照して、対応する払出枚数のメダルの貯留(クレジット)又は払出しを行う。
【0151】
ステップS24では、払出枚数に基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS25に移る。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上である場合には、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する処理を行う。
【0152】
ステップS25では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS26に移り、NOのときは、ステップS27に移る。ステップS26では、後に図22を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS27に移る。ステップS27では、後に図23を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、図18のステップS2に移る。
【0153】
図20を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
【0154】
初めに、メインCPU31は、BB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS31)。この判別がYESのときは、ステップS32に移り、NOのときは、図18のステップS4に移る。ステップS32では、RB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、図18のステップS4に移り、NOのときは、ステップS33に移る。
【0155】
ステップS33では、ボーナス作動時テーブル(図11)に基づいてRB作動時処理を行い、図18のステップS4に移る。この処理では、RB作動中フラグをオンに更新する処理が行われる。そして、遊技可能回数を12にセットし、入賞可能回数を8にセットする処理が行われる。
【0156】
これらステップS31〜ステップS33の処理を行うことにより、RB作動中フラグをオフに更新する条件が満たされRB作動中フラグがオフに更新された場合であっても、BB作動中フラグがオンである場合には、RB作動中フラグを再びオンに更新し、RB遊技状態を連続して作動させることができる。
【0157】
図21を参照して、内部抽籤処理について説明する。
【0158】
初めに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図7)を参照し、遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図8)の種別及び抽籤回数を決定し(ステップS41)、ステップS42に移る。ステップS42では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が0であるか否か(持越役の有無)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS44に移り、NOのときは、ステップS43に移る。
【0159】
ステップS43では、抽籤回数を4に変更(更新)し、ステップS44に移る。ステップS44では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS45に移る。これにより、一般遊技状態(非フラグ間)では“6”、一般遊技状態(フラグ間)では“4”、RB遊技状態では“3”が当籤番号としてセットされる。
【0160】
ステップS45では、ステップS41で決定された内部抽籤テーブルを参照し、格納されている乱数値と当籤番号及び格納されている設定に応じた下限値(L)及び上限値(U)とを比較し、ステップS46に移る。ステップS46では、格納されている乱数値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS47に移り、NOのときは、ステップS49に移る。
【0161】
ステップS47では、内部当籤役決定テーブル(図9)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役及び格納領域種別を決定し、ステップS48に移る。ステップS48では、格納領域種別に基づいて内部当籤役格納領域のアドレスをセットし、このセットしたアドレスをメインRAM33の所定領域に格納し、ステップS49に移る。
【0162】
ステップS49では、抽籤回数を1減算し、ステップS50に移る。ステップS50では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS44に移る。
【0163】
ステップS51では、内部当籤役格納領域と持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS52に移る。この処理により、持越役を持越役格納領域に格納することができる。ステップS52では、内部当籤役格納領域と持越役格納領域との論理和を内部当籤役格納領域に格納し、図18のステップS8に移る。
【0164】
図22を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
【0165】
初めに、メインCPU31は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS61)。この判別がYESのときは、ステップS62に移り、NOのときは、ステップS69に移る。ステップS62では、BB作動中フラグがオンか否かを判別する。具体的には、作動中フラグ格納領域(図12の(4))のビット0又はビット1のデータが「1」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS63に移り、NOのときは、ステップS67に移る。
【0166】
ステップS63では、ボーナス終了枚数カウンタが「0」以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS64に移り、NOのときは、ステップS67に移る。
【0167】
ステップS64では、RB終了時処理を行い、ステップS65に移る。このRB終了時処理では、RB作動中フラグをオフに更新し、入賞可能回数及び遊技可能回数を「0」に更新する処理などを行う。ステップS65では、BB終了時処理を行い、ステップS66に移る。このBB終了時処理では、BB作動中フラグ(BB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグ)をオフに更新し、ボーナス終了枚数カウンタを「0」に更新する処理などを行う。ステップS66では、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に送信し、図19のステップS27に移る。
【0168】
ステップS67では、入賞可能回数を「1」減算し、ステップS68に移る。ステップS68では、入賞可能回数が「0」か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS71に移り、NOのときは、ステップS69に移る。ステップS69では、遊技可能回数を「1」減算し、ステップS70に移る。ステップS70では、遊技可能回数が「0」か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS71に移り、NOのときは、図19のステップS27に移る。ステップS71では、RB終了時処理を行い、図19のステップS27に移る。
【0169】
図23を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
【0170】
初めに、メインCPU31は、表示役がBB1又はBB2であるか否かを判別する(ステップS81)。この判別がYESのときは、ステップS82に移り、NOのときは、ステップS85に移る。ステップS82では、ボーナス作動時テーブル(図11)に基づいてボーナス作動時処理を行い、ステップS83に移る。このボーナス作動時処理では、BB作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタを「350」にセットする処理を行う。
【0171】
ステップS83では、持越役格納領域をクリアする処理、すなわち、持越役格納領域に格納されているデータを「00000000」に更新する処理を行い、ステップS84に移る。ステップS84では、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に送信し、図18のステップS2に移る。
【0172】
ステップS85では、表示役がリプレイであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS86に移り、NOのときは、図18のステップS2に移る。ステップS86では、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写する処理、すなわち、今回のゲームのために投入された投入枚数と同じ数値を自動投入カウンタにセットする処理を行い、図18のステップS2に移る。
【0173】
図24を参照して、メインCPU31の制御による割込処理について説明する。この割込処理は、1.1173msごとに行われる。
【0174】
初めに、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行い(ステップS91)、ステップS92に移る。この処理では、スタートレバー6の操作によるスタートスイッチ6Sからの入力などの有無を確認する。ステップS92では、通信データ送信処理を行い、ステップS93に移る。
【0175】
ステップS93では、リール制御処理を行い、ステップS94に移る。この処理では、制御対象のリールを示す情報をリール識別子として設定し、このリールの駆動を制御する処理を行う。ステップS94では、7SEG駆動処理を行い、ステップS95に移る。ステップS95では、ランプ駆動処理を行い、ステップS96に移る。ステップS96では、タイマ管理処理を行い、割込処理を終了する。
【0176】
図25〜図29に示すフローチャートを参照して、副制御回路72の制御動作について説明する。
【0177】
図25を参照して、サブ制御処理について説明する。
【0178】
電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されると、サブCPU81は、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、サブROM82に記憶されたサブ制御処理を順次行うように構成されている。
【0179】
初めに、サブCPU81は、入力監視処理を行い(ステップS101)、ステップS102に移る。この処理では、コマンドバッファ(主制御回路71から送信されたコマンドを格納する記憶領域)にデータがあるか否かを判別することにより、コマンドを受信したか否かを判別する処理を行う。ステップS102では、後に図26を参照して説明するコマンド入力処理を行い、ステップS103に移る。
【0180】
ステップS103では、レンダリングプロセッサ84、DSP111へコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行い、ステップS104に移る。ステップS104では、後に図29を参照して説明する画像描画処理を行い、ステップS105に移る。ステップS105では、VDPカウンタが2以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS106に移り、NOのときは、ステップS101に移る。
【0181】
ステップS106では、VDPカウンタに0をセットし、ステップS107に移る。ステップS107では、レンダリングプロセッサ84にバンク切替コマンドを送信し、このレンダリングプロセッサ84に対して画像データ領域の入替えを行わせ、ステップS101に移る。
【0182】
図26を参照して、コマンド入力処理について説明する。
【0183】
初めに、サブCPU81は、コマンドバッファにデータがあるか否か、すなわちコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS111)。この判別がYESのときは、ステップS112に移り、NOのときは、図25のステップS103に移る。
【0184】
ステップS112では、受信したコマンドがボーナス終了コマンドであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS113に移り、NOのときは、ステップS114に移る。ステップS113では、後に図27を参照して説明するボーナス終了コマンド処理を行い、ステップS117に移る。
【0185】
ステップS114では、受信したコマンドが遊技開始コマンドであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS115に移り、NOのときは、ステップS116に移る。ステップS115では、後に図28を参照して説明する遊技開始コマンド処理を行い、ステップS117に移る。
【0186】
ステップS116では、受信したコマンドに応じた処理を行い、ステップS117に移る。ステップS117では、コマンドバッファに格納されているデータを消去し、図25のステップS103に移る。
【0187】
図27を参照して、ボーナス終了コマンド処理について説明する。
【0188】
初めに、サブCPU81は、AT抽籤テーブル(図14)を参照して、乱数値に基づいてATを作動させるか否かを決定し(ステップS121)、ステップS122に移る。
【0189】
ステップS122では、ATを作動させると決定されたか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS123に移り、NOのときは、図26のステップS117に移る。
【0190】
ステップS123では、AT遊技回数抽籤テーブル(図15)を参照して、乱数値に基づいてAT遊技回数を決定し、ステップS124に移る。ステップS124では、AT作動中フラグをオンに更新し、図26のステップS117に移る。具体的には、上述した図9(4)の作動中フラグ格納領域のビット3の値に「1」をセットする。
【0191】
なお、ステップS123で決定したAT遊技回数の値は、サブRAM83の所定の領域に格納されたAT遊技回数カウンタにセットされる。
【0192】
図28を参照して、遊技開始コマンド処理について説明する。
【0193】
初めに、サブCPU81は、内部当籤役はチェリー又はスイカであるか否かを判別するし(ステップS131)。この判別がYESのときは、ステップS132に移り、NOのときは、図26のステップS117に移る。具体的には、上述した図12(1)の内部当籤役格納領域のビット0又はビット2の値が「1」であるか否かを判別する。
【0194】
ステップS132では、AT作動中フラグはオンか否かを判別する。具体的には、上述した図12(4)の作動中フラグ格納領域のビット3の値が「1」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS133に移り、NOのときは、図26のステップS117に移る。
【0195】
ステップS133では、演出決定テーブル(図15)を参照し、内部当籤役に基づいて演出データを決定し、決定した演出データをセットし、ステップS134に移る。ステップS134では、AT遊技回数カウンタの値を1減算し、ステップS135に移る。
【0196】
ステップS135では、AT遊技回数カウンタの値が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS136に移り、NOのときは、図26のステップS117に移る。ステップS136では、AT作動中フラグをオフに更新し、図26のステップS117に移る。具体的には、上述した図12(4)の作動中フラグ格納領域のビット3の値に「0」をセットする。
【0197】
図29を参照して、画像描画処理について説明する。
【0198】
初めに、サブCPU81は、上述のコマンドに応じて決定された各種演出データを取得し(ステップS141)、ステップS142に移る。ステップS142では、取得した各種演出データをVDPに送信し、液晶表示装置131に遊技演出画面を表示し、図25のステップS105に移る。
【0199】
図30を参照して、AT作動中にチェリーに内部当籤したときの液晶表示装置131での表示例について説明する。
【0200】
この表示例では、全てのリール3L,3C,3Rの回転中に、液晶表示装置131の上段演出表示領域251において赤色の流れ星が表示される演出が行われる。遊技者はこの演出を見ることで、チェリーが内部当籤したことを知ることができる。
【0201】
さらに、下段演出表示領域253には、「AT残り5回!」の文字が表示され、遊技者はAT遊技回数の残り回数を知ることができる。
【0202】
よって、遊技者は、非透過領域である固定表示領域2a、2c、及びフレーム212によって区分けされた複数の演出表示領域毎に異なるように制御される演出を見ながら遊技を行うことができる。
【0203】
さらに、一枚のリールパネル133であっても複数の液晶画面(上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253)が存在していると、遊技者に認識させることができる。
【0204】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0205】
実施例では、固定表示領域2a、2cとフレーム212とを組み合わせて、リールパネル133を区分けしているが、これに限られず、表示部2に固定表示領域2a、2cを設けず、フレーム212のみを用いてリールパネル133を区分けするようにしてもよい。
【0206】
また、実施例では、AT作動中の報知について説明したが、これに限られるものではない。例えば、BB作動中の演出画像を上段演出表示領域251に表示し、BB作動中の獲得メダル数を下段演出表示領域253に表示するようにしてもよい。
【0207】
また、実施例では、AT作動中に報知する内部当籤役をチェリー及びスイカにしているが、これに限られず、ベル、BB1など他の内部当籤役を報知するようにしてもよい。
【0208】
また、実施例では、役に対応する数値範囲を連続した値とする内部抽籤テーブルを設けているが、これに限られるものではない。例えば、役に対応する数値範囲を連続しない複数の値を含むものとする内部抽籤テーブルを設けるようにしてもよい。
【0209】
また、実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(RB)及びこの第1種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置が設定されるとしたが、第2種特別役物及びこの第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置を備えることもできる。「第2種特別役物」とは、内部抽籤の結果に関わらず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、予め定められた場合に作動し、1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものをいう。この第2種特別役物には、所謂チャレンジゲーム(CG)及び/又はシングルチャレンジゲーム(SCG)を挙げることができる。また、第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置には、所謂チャレンジボーナス(CB)を挙げることができる。
【0210】
また、本実施例のような遊技機1の他、パチロットなどの他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、前述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用や携帯端末用(携帯電話機用、携帯型ゲーム機用など)として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【符号の説明】
【0211】
1 遊技機
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
71 主制御回路
72 副制御回路
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、所謂パチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を表示する機械的回転リールを複数配列して構成した変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にコイン、メダルなどの遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与するものである。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のコインの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件のよい遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された成立ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、コイン、メダルなどが払出される入賞が成立するには、内部的な抽籤処理(以下「内部抽籤」という)により役に当籤(以下「内部当籤」という)し、かつその内部当籤した役(以下「内部当籤役」という)の入賞成立を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当籤したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
このような遊技機では、液晶表示装置に様々な演出画像を表示するものが知られている。(例えば、特許文献1参照)。このような遊技機によれば、透過性を有するパネルを介して液晶表示装置に表示される演出画像を見ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−15000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のような遊技機では、透過性を有するパネルを介して液晶表示装置に表示される演出画像を見るだけであるため、演出が単調になりがちであった。そこで、透過性を有するパネルと液晶表示装置との間に非透過性のフレームを設け、一枚のパネルであっても、複数の液晶画面が存在するように見せることができ、パネルの各透過領域毎に異なる演出を行うことができる遊技機を提供することが求められていた。
【0008】
本発明の目的は、一枚のパネルであっても、複数の液晶画面が存在するように見せることができ、パネルの各透過領域毎に異なる演出を行うことができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明では、以下のようなものを提供する。
複数種類の図柄が外周面に配置された複数のリールと、
前記複数のリールのそれぞれが回転及び停止することによって、前記複数種類の図柄を変動表示すること及び停止表示することが可能な複数の表示部を有する図柄表示手段と、
開始操作信号に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する開始指令手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、予め定めた複数の役から当籤役を決定する当籤役決定手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、
前記複数の表示部のそれぞれに対応して設けられ、停止操作信号に応じて、対応する表示部における図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する複数の停止指令手段と、
前記停止指令信号の出力に応じて、前記当籤役決定手段により決定された当籤役に基づいて、この停止指令信号に対応する表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役を報知する特定遊技状態を作動させる特定遊技状態作動手段と、
複数回の単位遊技に亘って前記特定遊技状態が継続した後、前記特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、を備えた遊技機において、
遊技に関する演出を制御する演出制御手段と、
前記複数のリールの前面に設けられ、前記演出制御手段の制御に基づく演出画像を表示する液晶表示部と、
前記液晶表示部の前面に設けられた透過性を有するパネル部と、
前記液晶表示部に対して光を照射する照明手段と、
前記パネル部の背面かつ前記液晶表示部の前面に設けられ、前記照明手段が照射する光を透過しないように形成されたフレーム部と、を備え、
前記パネル部は、前記フレーム部によって、前記液晶表示部を視認可能な複数の透過領域に区分けされ、
前記演出制御手段は、前記複数の透過領域にそれぞれ対応する複数の演出を制御し、
前記パネル部は、前記液晶表示部を視認可能な液晶表示領域と、前記液晶表示領域に隣接する第1非透過領域と、前記第1非透過領域と反対側において前記液晶表示領域に隣接する第2非透過領域という、3つの領域からなり、
前記第1非透過領域及び前記第2非透過領域の背面側には、前記液晶表示部を視認不能とする非透過性部材が配置されており、
前記フレーム部は、略矩形状の枠体であり、
前記液晶表示領域は、前記略矩形状の枠体を構成する4辺のうちの2辺によって、3つの領域に区分けされており、
前記3つの領域のうちの1つの領域は、前記複数のリールの外周面に配置された図柄を視認可能な領域であり、前記液晶表示部は、駆動不能状態であっても該図柄が視認可能となるように設定されており、
前記演出制御手段は、前記特定遊技状態において、前記当籤役決定手段により決定された当籤役が所定の役である場合、該役が決定されたことを報知するための演出画像を、前記3つの領域のうちの1つの領域から視認可能なように前記液晶表示部に表示し、前記特定遊技状態終了手段により前記特定遊技状態が終了するまでの残り単位遊技回数を示す画像を、前記3つの領域のうちの1つの領域から視認可能なように前記液晶表示部に表示する、ことを特徴とする遊技機。
【0010】
(1) 複数種類の図柄が外周面に配置された複数のリール(例えば、後述のリール3L,3C,3Rなど)と、前記複数のリールのそれぞれが回転及び停止することによって、前記複数種類の図柄を変動表示すること及び停止表示することが可能な複数の表示部(例えば、後述の図柄表示領域21L,21C,21Rなど)を有する図柄表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R、後述の図柄表示領域21L,21C,21Rなど)と、開始操作信号に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号(例えば、後述のゲームの開始を指令する信号など)を出力する開始指令手段と、前記遊技開始指令信号に応じて、予め定めた複数の役から当籤役(例えば、後述の内部当籤役、後述の持越役など)を決定する当籤役決定手段(例えば、後述の内部抽籤処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記遊技開始指令信号に応じて、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する開始制御手段(例えば、後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L,49C,49R、後述の主制御回路71など)と、前記複数の表示部のそれぞれに対応して設けられ、停止操作信号(例えば、後述の図柄の変動の停止を指令する信号など)に応じて、対応する表示部における図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する複数の停止指令手段(例えば、後述の停止スイッチ7LS,7CS,7RSなど)と、前記停止指令信号の出力に応じて、前記当籤役決定手段により決定された当籤役に基づいて、この停止指令信号に対応する表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段(例えば、後述の図19のステップS16及びステップS17の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、を備えた遊技機において、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(例えば、後述の副制御回路72など)と、前記複数のリールの前面に設けられ、前記演出制御手段の制御に基づく演出画像を表示する液晶表示部(例えば、後述の液晶パネル134など)と、前記液晶表示部の前面に設けられた透過性を有するパネル部(例えば、後述のリールパネル133など)と、前記液晶表示部に対して光を照射する照明手段(例えば、後述の蛍光ランプ137a,137b,138a,138bなど)と、前記パネル部の背面かつ前記液晶表示部の前面に設けられ、前記照明手段が照射する光を透過しないように形成されたフレーム部(例えば、後述のフレーム212など)と、を備え、前記パネル部は、前記フレーム部によって、前記液晶表示部を視認可能な複数の透過領域(例えば、後述の上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253など)に区分けされ、前記演出制御手段は、前記複数の透過領域にそれぞれ対応する複数の演出を制御する、ことを特徴とする遊技機。
【0011】
(1)記載の遊技機によれば、パネル部は、照明手段が照射する光を透過しないように形成されたフレーム部によって、液晶表示部を視認可能な複数の透過領域に区分けされる。さらに、演出制御手段は、当該複数の透過領域にそれぞれ対応する複数の演出を制御し、液晶表示部は、当該制御に基づく演出画像を表示する。
【0012】
これにより、一枚のパネルであっても、複数の液晶画面が存在するように見せることができ、パネルの各透過領域毎に異なる演出を行うことができる遊技機を提供することができる。
【0013】
(2) 請求項1記載の遊技機において、前記パネル部の一部には、前記液晶表示部を視認不能な非透過領域(例えば、後述の固定表示領域2a,2cなど)が形成され、前記パネル部は、前記非透過領域及び前記フレーム部によって、前記液晶表示部を視認可能な複数の透過領域に区分けされていることを特徴とする遊技機。
【0014】
(2)記載の遊技機によれば、非透過領域及びフレーム部によって、液晶表示部を視認可能な複数の透過領域に区分けされるので、(1)記載の遊技機よりも、区分けの方法のバリエーションをさらに増やすことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、一枚のパネルであっても、複数の液晶画面が存在するように見せることができ、パネルの各透過領域毎に異なる演出を行うことができる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】遊技機の外観を示す斜視図。
【図2】液晶表示装置の固定表示領域及び液晶表示領域を示す図。
【図3】液晶表示装置の概略構成を示す斜視図。
【図4】液晶表示装置の一部の構成の展開図。
【図5】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図6】電気回路の構成を示すブロック図。
【図7】内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図。
【図8】内部抽籤テーブルを示す図。
【図9】内部当籤役決定テーブルを示す図。
【図10】図柄組合せテーブルを示す図。
【図11】ボーナス作動時テーブルを示す図。
【図12】各種格納領域を示す図。
【図13】副制御回路の構成を示す図。
【図14】ジャンプテーブルを示す図。
【図15】演出決定テーブルを示す図。
【図16】AT抽籤テーブルを示す図。
【図17】AT遊技回数抽籤テーブルを示す図。
【図18】主制御回路のメインフローチャート。
【図19】図18に続くフローチャート。
【図20】ボーナス作動監視処理を示すフローチャート。
【図21】内部抽籤処理を示すフローチャート。
【図22】ボーナス終了チェック処理を示すフローチャート。
【図23】ボーナス作動チェック処理を示すフローチャート。
【図24】主制御回路の割込処理を示すフローチャート。
【図25】サブ制御処理を示すフローチャート。
【図26】副制御回路のコマンド入力処理を示すフローチャート。
【図27】副制御回路のボーナス終了コマンド処理を示すフローチャート。
【図28】副制御回路の遊技開始コマンド処理を示すフローチャート。
【図29】副制御回路の画像描画処理を示すフローチャート。
【図30】液晶表示装置での表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の概観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0018】
遊技機1の正面には、液晶表示装置131が設けられている。また、液晶表示装置131の背後には、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリール3L,3C,3Rが、回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rは、一定の速度で回転する(例えば、80回転/分)。
【0019】
液晶表示装置131の下方には略水平面の台座部4が形成されている。台座部4の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。投入されたメダルは、後述のメダルセンサ10Sによって検出され、クレジットされるか、ゲームに賭けられる。
【0020】
メダル投入口10の左側には、遊技に関する情報を表示する各種の表示部16,18,19が設けられている。各種の表示部16,18,19は、夫々7セグメントLEDにより構成される。ボーナス遊技情報表示部16は、ボーナス(BB遊技状態やRB遊技状態)中の遊技情報を表示する。払出表示部18は、入賞が成立した際に、入賞役に対応するメダルの払出枚数を表示する。クレジット表示部19は、クレジットされたメダルの枚数を表示する。
【0021】
各種の表示部16,18,19の左側には、押下操作により、クレジットされたメダルを賭ける(BETする)ための1−BETスイッチ11及び最大BETスイッチ13が設けられている。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされたメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。
【0022】
遊技機1には、リール3L,3C,3Rの回転が停止した際に、停止した図柄に基づいて、所定の役が成立したか否かを判定する基準となる表示ラインが設けられている。例えば、所定の役(例えば、後述のBB1)に対応する図柄組合せを構成する図柄(例えば、後述の“赤7(図柄191)”)がいずれかの表示ライン8a〜8eに対応する位置に沿って並んで停止表示されることにより、所定の役(例えば、後述のBB1)が成立することとなる。
【0023】
表示ラインとしては、水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、並びに、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。前述のメダル投入口10にメダルを投入すること、又は、BETスイッチ11,13を押下操作することにより、これら5本の表示ラインの全てが有効化される(有効化された表示ラインを、以下「有効ライン」という)。表示ラインが有効化されたかは、後述の有効ライン表示領域27により表示される。有効ライン8a〜8eは、入賞の成否に関わる。ここで、BETスイッチ11,13の操作及びメダル投入口10にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。
【0024】
また、BETスイッチ11,13の上方には、操作部17が設けられている。操作部17は、液晶表示装置131の表示部2に遊技履歴などの情報を表示するために操作される。
【0025】
台座部4の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット(Credit)/払出し(Pay)を押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部5に溜められる。
【0026】
メダル受け部5の上方の左右には、遊技の演出に関する効果音などを出音するスピーカ9L,9Rが設けられている。
【0027】
C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により3つのリール3L,3C,3Rを回転させ、リール3L,3C,3Rに外周面上に描かれた複数の図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0028】
台座部4の前面部中央で、スタートレバー6の右側には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、実施例では、1回のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
【0029】
ここで、実施例では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
【0030】
次に、図2を参照して、液晶表示装置131の表示部2について説明する。
【0031】
表示部2は、固定表示領域2a、液晶表示領域2b、固定表示領域2cにより構成される。この表示部2は、例えば、20インチ程度の大きさで構成される。
【0032】
固定表示領域2aは、予め定めた図、絵などが描かれる領域であり、非透過性の領域である。実施例では、この固定表示領域2aには、キャラクタ261などの絵が描かれている。また、図示はしないが、この固定表示領域2aに例えば7セグメントLEDなどで構成される複数の表示部を設け、メダルの投入枚数の表示、メダルの払出枚数の表示、及びメダルの貯留枚数の表示を行うようにしてもよい。
【0033】
固定表示領域2cは、固定表示領域2aと同様に予め定めた図、絵などが描かれる領域であり、非透過性の領域である。実施例では、この固定表示領域2cには、キャラクタ262などの絵が描かれている。
【0034】
液晶表示領域2bは、図4で後述するフレーム212によって3つの領域に区分けされており、上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253により構成される。
【0035】
中段演出表示領域252は、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22Rを含んで構成される。
【0036】
これらの上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253の表示内容は、後述の副制御回路72により制御される液晶表示装置131の動作により変化するようになっている。例えば、リール3L,3C,3Rの回転又は停止、入賞の成否、遊技状態、前述の各種スイッチ(BETスイッチ、メダルセンサ、C/Pスイッチ、停止ボタン、スタートレバーなど)の検出などに基づいて、表示内容が変化するように制御が行われる。
【0037】
図柄表示領域21L,21C,21Rは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、基本的に、リール3L,3C,3Rの外周面上に配置された図柄の一部を視認可能とさせるための表示窓としての機能を有する。また、領域内に表示された図柄上で種々の演出表示などを行う。図柄表示領域21L,21C,21Rは、少なくとも、対応するリール3L,3C,3Rが回転中のとき、及び、対応する停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作可能なとき、遊技者がリール3L,3C,3R上の図柄を視認できるように、透過状態となる。
【0038】
ここで、各図柄表示領域21L,21C,21Rには、夫々縦方向(垂直方向)に3箇所(上段、中段、下段)の図柄停止位置が設けられている。各図柄表示領域21L,21C,21Rにおける図柄の変動表示(移動表示)が停止した場合には、各図柄表示領域21L,21C,21Rに設けられた図柄停止位置の各々に図柄が停止表示される。各表示ラインは、各図柄表示領域21L,21C,21R内の図柄停止位置を結んでいる。
【0039】
窓枠表示領域22L,22C,22Rは、各図柄表示領域21L,21C,21Rを囲むように設けられ、基本的に、図柄を表示する表示窓の窓枠を表示する。
【0040】
上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253は、ゲームの興趣を増大するための種々の演出、遊技者がゲームを有利に進めるために必要な情報等の表示を行う。また、これらの演出や情報の表示は、上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253に限らず、図柄表示領域21L,21C,21R、窓枠表示領域22L,22C,22R、固定表示領域2a、2cを含めた表示部2の全体を使用して行われる場合がある。
【0041】
次に、図3及び図4を参照して、透過型の液晶表示装置131について説明する。図3は、液晶表示装置131の概略構成を示す斜視図である。図4は、液晶表示装置131の一部の構成の展開図である。
【0042】
液晶表示装置131は、保護ガラス132、リールパネル133、フレーム212、液晶パネル134、導光板135、反射フィルム136、白色光源(例えば全ての波長の光を人の目に特定の色彩が目立たない割合で含む)である蛍光ランプ137a,137b,138a,138b、ランプホルダ139a〜139h、液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージからなり液晶パネル134の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。この液晶表示装置131は、リール3L,3C,3Rの表示領域より正面から見て手前側(即ち表示面よりも手前側)に設けられている。また、このリール3L,3C,3Rと液晶表示装置131とは、別体で(例えば所定の間隔をあけて)設けられている。
【0043】
保護ガラス132及びリールパネル133は、透光性(透過性)部材で構成されている。保護ガラス132は、液晶パネル134を保護すること等を目的として設けられている。リールパネル133において、前述の固定表示領域2a及び固定表示領域2c(図2参照)に対応する領域には、図、絵などが描かれる。ここで、固定表示領域2a及び固定表示領域2cに対応するリールパネル133の領域の裏側には、非透過性フィルム211a及び非透過性フィルム211bが配置されている。
【0044】
フレーム212は、略矩形上の枠体であり、非透過性部材で構成されている。このフレーム212は、リールパネル133と液晶パネル134との間に配置されており、正面側から見た際に、リールパネル133の裏側に配置された非透過性フィルム211a、211bと組み合わせて、液晶表示領域2b(図2参照)を3つの領域に区分けするように配置されている。
【0045】
液晶パネル134は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板などの透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この液晶パネル134の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態(即ち液晶パネル134に電圧を印加していない状態)で白表示となる構成である。即ち、表示面側に光が行く、よって透過した光が外部から視認されることとなる。よって、ノーマリーホワイトに構成された液晶パネル134を採用することにより、液晶を駆動できない事態が生じた場合であっても、図柄表示領域21L,21C,21Rを透してリール3L,3C,3R上に配列された図柄を視認することができ、ゲームを継続することができる。つまり、液晶を駆動できない事態が発生した場合にも、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止を中心としたゲームを行うことができる。
【0046】
導光板135は、蛍光ランプ137a,137bからの光を液晶パネル134へ導入する(液晶パネル134を照明する)ために液晶パネル134の裏側に設けられ、例えば2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂などの透光性(透過性)部材(即ち導光機能を有する部材)で構成されている。
【0047】
反射フィルム136は、例えば白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。これにより液晶パネル134を照明する。この反射フィルム136は、反射領域136A及び非反射領域(即ち透過領域)136BL,136BC,136BRにより構成されている。非反射領域136BL,136BC,136BRは、透明な材料で形成され入射した光を反射することなく透過させる光透過部として形成されている。
【0048】
また、非反射領域136BL,136BC,136BRは、リール3L,3C,3Rの回転が停止した場合に表示させる図柄の各々の前方の位置に設けられている。尚、非反射領域136BL,136BC,136BRの大きさ及び位置は、前述の図柄表示領域21L,21C,21R(図2参照)と一致するように形成されている。また、反射フィルム136では、非反射領域136BL,136BC,136BR以外の領域を反射領域136Aとし、反射領域136Aにより導光板135に導入された光を正面側に向けて反射させる。
【0049】
蛍光ランプ137a,137bは、導光板135の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ139a,139b,139c,139dにより支持されている。この蛍光ランプ137a,137bは、導光板135に導入する光を発生する。
【0050】
蛍光ランプ138a,138bは、反射フィルム136の裏側の上方位置及び下方位置に配置されている。この蛍光ランプ138a,138bから発せられた光は、リール3L,3C,3Rの表面で反射され、非反射領域136BL,136BC,136BRへ入射する。そして、入射した光は、非反射領域136BL,136BC,136BRを通過して液晶パネル134を照明する。
【0051】
図5は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後に説明するメインROM32(図6)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄191)”、“青7(図柄192)”、“チェリー(図柄193)”、“ベル(図柄194)”、“スイカ(図柄195)”、“リプレイ(図柄196)”、及び“ブランク(図柄197)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図5の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0052】
ここで、実施例の役には、BB1(ビッグボーナス1)、BB2(ビッグボーナス2)、チェリー、ベル、スイカ、及びリプレイが設けられている。BB1、BB2は第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。
【0053】
「第1種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、予め定められた場合に作動し12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。
【0054】
「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第1種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄の組合せが表示された場合に作動し予め定められた場合に作動を終了するものをいう。
【0055】
なお、以下では、BB1、BB2を総称して「BB」といい、チェリー、ベル、スイカを総称して「小役」という。
【0056】
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる。
【0057】
また、実施例の遊技状態には、一般遊技状態とRB遊技状態とがある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる内部抽籤テーブルの種類により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、内部当籤する確率などにより区別できる。
【0058】
一般遊技状態は、所謂「出玉率」(遊技を行うために投入されたメダルの枚数に対して遊技者に払出されるメダルの枚数)の期待値が1よりも小さい遊技状態である。この一般遊技状態は、BBを持越役とするフラグ間と、持越役としない非フラグ間とで構成される。「持越役」とは、対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容される役をいい、フラグ間では、BBに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶことが一又は複数のゲームにわたり許容される。また、フラグ間では、BBに内部当籤することがなく、非フラグ間では、BBに内部当籤することがあるため、同じ一般遊技状態であっても、フラグ間と非フラグ間とはそれぞれ異なる遊技状態である。
【0059】
RB遊技状態は、第1種特別役物が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
【0060】
RB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報である。RB作動中フラグがオンに更新される条件は、後述のBB1作動中フラグ、BB2作動中フラグのいずれかがオンであることである。
【0061】
また、RB作動中フラグがオフに更新される条件は、遊技可能回数が0となること、入賞可能回数が0となること、又はBB1作動中フラグ、BB2作動中フラグのいずれかがオフに更新されることである。「遊技可能回数」とは、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数をいい、実施例では12回と規定されている。「入賞可能回数」とは、RB遊技状態において入賞可能な回数をいい、実施例では8回と規定されている。
【0062】
BB1作動中フラグは、BB1の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報であり、BB2作動中フラグについても同様である。これらBB1作動中フラグ、BB2作動中フラグを総称して、以下「BB作動中フラグ」という。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、BBが成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えることである。「払出可能枚数」とは、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数をいい、実施例では350枚である。
【0063】
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。BBが成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数又は入賞可能回数のいずれかが0になると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
【0064】
BB作動中フラグがオフに更新される条件を充足した場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機にRB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。すなわち、BB成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまでRB遊技状態となる。
【0065】
図6は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。なお、液晶表示装置131、LED類101及びランプ類102の状態は、操作部17の操作で調整でき、スピーカ9L,9Rの音量も、操作部17の操作で調整できる。
【0066】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図18〜図24)にしたがって制御動作を行うメインCPU31と、記憶手段であるメインROM32及びメインRAM33を含む。
【0067】
メインCPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちメインCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0068】
マイクロコンピュータ30のメインROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)するごとに行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図8)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群などが格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。メインRAM33には、種々の情報が格納され、後述の図12などに示す格納領域が設けられている。メインRAM33には、例えば、内部当籤役、持越役などの情報などが格納される。
【0069】
図6の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9a,9b,9cと、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0070】
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、及びBETランプ9a,9b,9cを駆動制御するランプ駆動回路45がメインCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれメインCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0071】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ10S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
【0072】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ10Sは、メダル投入口10に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をメインCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0073】
図6の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲(乱数範囲)に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数を使用することにより、例えばメインROM32内に格納されている内部抽籤テーブルなどに基づいて内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)は、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
【0074】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はメインRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してメインCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、メインRAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、メインRAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0075】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、メインROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0076】
さらに、メインROM32内には、図柄組合せテーブル(図10)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役の成立(入賞など)となる図柄組合せと、この図柄組合せに入賞したときのメダルの払出枚数とが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認(表示役の確認)を行う場合に参照される。表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
【0077】
上記乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)により内部当籤役や停止用当籤役を決定した場合には、メインCPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる停止指令信号、及び決定された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0078】
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、メインCPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定枚数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号をメインCPU31に入力する。これにより、メインCPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
【0079】
図7を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブルの種別の情報及び抽籤回数の情報を備えている。
【0080】
ここで、遊技状態が一般遊技状態である場合には、一般遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図8の(1))が選択され、抽籤回数として6が決定される(後述の図21のステップS41)。抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数である。ただし、遊技状態が一般遊技状態であっても、フラグ間である場合には、6と決定された抽籤回数が4に更新される(後述の図21のステップS43)。また、遊技状態がRB遊技状態である場合には、RB遊技状態用の内部抽籤テーブル(後述の図8の(2))が選択され、抽籤回数として3が決定される(後述の図21のステップS41)。
【0081】
図8の(1)、(2)を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
【0082】
内部抽籤テーブルは、基本的に遊技状態ごとに設けられ、当籤番号に対応する数値範囲の下限値及び上限値の情報を備えている。後に図9を参照して説明するように、この当籤番号は役に対応しているので、内部抽籤テーブルは、予め定められた複数の役のそれぞれに対応する数値範囲の上限値及び下限値の情報を有する。
【0083】
図8の(1)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、一般遊技状態である場合に参照される。図8の(2)は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照する場合に比べ、小役を当籤役として決定する確率が高いRB遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、RB遊技状態である場合に参照される。
【0084】
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態ごとに定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する。乱数値が下限値及び上限値により示される範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤となる。また、当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する回数は、図7の内部抽籤テーブル決定テーブルで定められた抽籤回数と同じである。
【0085】
なお、当籤番号が0になるまで乱数値が一度も下限値及び上限値により示される範囲内になかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
【0086】
内部当籤役は、当籤した当籤番号、遊技状態、投入枚数、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図9)に基づいて決定される。
【0087】
例えば、図8の(1)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照する場合であって、投入枚数が3である場合について説明する。0〜65535の範囲から抽出した乱数値Rが12000である場合、当籤番号6に対応する数値範囲の情報は、下限値Lが“17080”で上限値Uが“17179”であるという数値範囲の情報なので、初めに、当籤番号6について乱数値R(12000)−下限値L(17080)を計算する。この計算結果は負である。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にないので、一般遊技状態で抽出した乱数値が12000である場合、当籤番号6に不当籤となる。
【0088】
このように、乱数値R(12000)−下限値Lの計算及び乱数値R(12000)−上限値Uの計算を、当籤番号が0となるまで繰り返すと、当籤番号4では当籤となり、他の当籤番号では不当籤となる。したがって、一般遊技状態で抽出した乱数値が12000である場合は、当籤番号4で当籤し、後述の内部当籤役決定テーブル(図9)を参照すると、リプレイが内部当籤役となる。
【0089】
なお、フラグ間の場合には、抽籤回数が4に変更される。これにより、フラグ間では、当籤番号5、6に当籤する場合がない。したがって、後述の内部当籤役決定テーブル(図9)によれば、フラグ間では、BB1、BB2が内部当籤役として決定される場合はない。
【0090】
また、図8の(2)に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、このテーブルは、他の内部抽籤テーブルに比べ、当籤番号1〜3に対応する数値範囲が広くなるように構成されている。言い換えると、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、他の内部抽籤テーブルに比べ、チェリー、ベル、スイカが高い確率で当籤役として決定されるように構成されている。また、RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルでの当籤番号4〜6に対応する当籤番号が設けられていない。そのため、RB遊技状態では、リプレイ、BB1、BB2が当籤役として決定されることがない。
【0091】
図9を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
【0092】
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役の情報(データ)を備えている。内部当籤役のデータは2進数で表されている。当籤番号に対応して示されている内部当籤役のデータは、それぞれ内部当籤役を識別するための情報であり、各々1バイトのデータである。
【0093】
例えば、当籤番号が「0」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ハズレである。当籤番号が「1」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000001」が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、チェリーである。当籤番号が「2」〜「6」についても同様に、当籤番号に対応するデータが決定され、内部当籤役が決定される。
【0094】
図10を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
【0095】
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置のそれぞれに停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する投入枚数ごとの払出枚数の情報とを備えている。この図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて払出枚数を決定する場合に参照される。
【0096】
前述の当籤番号が1(チェリー)の場合、表示役がチェリーとなる場合がある。表示役がチェリーとなる場合には、5本の有効ラインのうち、センターライン8cに沿って“チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶ中チェリーと、センターラインを除く有効ラインに沿って“チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶ角チェリーとがある。“チェリー(中)”は、左の表示窓4Lの中段に停止表示された“チェリー”を示し、“チェリー(角)”は、左の表示窓4Lの上段又は下段に停止表示された“チェリー”を示す。“ANY”は、任意の図柄を示す。表示役が中チェリーである場合には、図柄組合せテーブルにしたがい、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出され、投入枚数が3の場合には、4枚のメダルが払出される。他方、表示役が角チェリーで、投入枚数が1又は2の場合には、図柄組合せテーブルにしたがい、15枚のメダルが払出されることになるが、角チェリーで投入枚数が3枚の場合には、2本の有効ライン(トップライン8bとクロスダウンライン8e、又はボトムライン8dとクロスアップライン8a)で“チェリー(角)−ANY−ANY”の図柄組合せが成立しているので、8枚のメダルが払出される。
【0097】
有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶと表示役がベルになり、投入枚数が1又は2の場合には、15枚のメダルが払出され、投入枚数が3の場合には、10枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“スイカ−スイカ−スイカ”が並ぶと表示役がスイカになり、投入枚数に関わらず8枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶと表示役がリプレイになり、メダルが自動投入される。
【0098】
有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”が並ぶと表示役がBB1になり、BB1作動中フラグがオンになることによりビッグボーナスが作動する。このとき、遊技状態が一般遊技状態からRB遊技状態に移行する。有効ラインに沿って“青7−青7−青7”が並ぶと表示役がBB2になり、BB2作動中フラグがオンになることによりビッグボーナスが作動する。このとき、遊技状態がRB遊技状態に移行する。
【0099】
図11を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
【0100】
ボーナス作動時テーブルは、表示役ごとに、後述の作動中フラグ、後述のボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数、及び入賞可能回数の情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述の図20のステップS33の処理、及び後述の図23のステップS82の処理において参照される。
【0101】
「作動中フラグ」とは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報をいう。実施例の作動中フラグには、BB(役物連続作動装置)が作動しているか否かを識別するためのBB作動中フラグと、RB遊技状態が作動しているか否かを識別するためのRB作動中フラグとを含む複数の作動中フラグがある。なお、BB作動中フラグは、BB1が表示役として成立することによりBBが作動したことを識別するためのBB1作動中フラグと、BB2が表示役として成立することによりBBが作動したことを識別するためのBB2作動中フラグとの総称である。
【0102】
「ボーナス終了枚数カウンタ」は、BB作動中フラグがオンに更新されてからBB作動中フラグがオフに更新されるまでの遊技において払出されたメダルの枚数を計数するために設けられ、メインRAM33の所定の領域に設けられている。実施例では、BB作動中フラグがオンに更新されたことを条件にカウンタが「350」にセットされ、BBの作動中に払出されたメダルの枚数に応じて減算される。そして、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」以下になると、BB作動中フラグがオフに更新される。このように、実施例では、メダルの払い出し枚数を初期値から減算するカウントダウンの方式で計数しているが、0から積算するカウントアップの方式で計数する場合と実質的に変わりはない。
【0103】
図12の(1)〜(4)を参照して、内部当籤役、持越役、遊技状態及び作動中フラグの格納領域(記憶領域)について説明する。これらの格納領域は、主制御回路71と副制御回路72との両方に設けられている。
【0104】
図12の(1)は、内部当籤役格納領域を示す。ビット0は、チェリーに対応する格納領域である。ビット1は、ベルに対応する格納領域である。ビット2は、スイカに対応する格納領域である。ビット3は、リプレイに対応する格納領域である。ビット4は、BB1に対応する格納領域である。ビット5は、BB2に対応する格納領域である。ビット6、ビット7は、未使用の格納領域である。
【0105】
なお、表示役のデータが格納される表示役格納領域についての図示は省略するが、内部当籤役格納領域(内部当籤役1格納領域、内部当籤役2格納領域)と同様のデータ構造を有している。
【0106】
図12の(2)は、持越役格納領域を示す。ビット4は、BB1に対応する格納領域である。ビット5は、BB2に対応する格納領域である。ビット0〜ビット3、ビット6、ビット7は、未使用の格納領域である。実施例では、持越役がある場合(フラグ間である場合)には、その持越役に対応する格納領域に「1」が格納される。例えば、持越役がBB1である場合、持越役格納領域のビット4に「1」が格納される。
【0107】
図12の(3)は、遊技状態格納領域を示す。ビット0は、一般遊技状態に対応する格納領域である。ビット1は、RB遊技状態に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。
【0108】
図12の(4)は、作動中フラグ格納領域を示す。ビット0は、BB1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、BB2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、RB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3は、AT作動中フラグに対応する格納領域である。ビット4〜ビット7は、未使用の格納領域である。
【0109】
図13に示す副制御回路72のブロック図を参照して、副制御回路72の構成について説明する。
【0110】
図13は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、映像、音、光、或いはこれらを組合せた遊技に関する演出の制御を行うものであり、内部当籤役の決定やリールの制御など一連の遊技の進行を制御する主制御回路71とは各々別の回路基板上に構成されている。
【0111】
主制御回路71と副制御回路72とは、ハーネスなどにより電気的に接続されており、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述のスタートコマンドなど)に基づいて、演出内容の決定や実行などの各種処理を行う。このように、主制御回路71と副制御回路72との間の通信は、主制御回路71から副制御回路72への一方向で行われ、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはない。
【0112】
副制御回路72は、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)、ドライバ87、DSP88、オーディオRAM89、D/A変換器90、及びアンプ91を含んで構成される。
【0113】
サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに基づいて、サブROM82内に記憶された制御用プログラムなどにしたがい、映像、音、光の出力を制御する。なお、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU81の制御用プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0114】
サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
【0115】
プログラム記憶領域には、後述の図25〜図29に示すサブCPU制御プログラムが記憶される。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク、LED類101やランプ類102による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御するためのサウンド制御タスク、液晶表示装置131での映像の表示を制御するための描画タスクなどが含まれている。
【0116】
データ記憶領域には、演出決定テーブルなどの各種テーブル(後述の図14〜図17)が記憶されるテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータなどが記憶される描画制御データ記憶領域、アニメーションデータに基づく映像サウンドやスタートレバー6などの操作音といった音データなどが記憶される音声制御データ記憶領域、光の点灯パターンなどが記憶されるLED・ランプ制御データ記憶領域などによって構成される。
【0117】
また、サブRAM83は、サブCPU81が制御用プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。サブRAM83には、後述の演出状態移行番号や演出番号などの各種情報が記憶される。また、前述の図12と同様の格納領域も設けられている。そのため、副制御回路72でも内部当籤役、表示役、持越役、作動中フラグ、設定値を判別できる。
【0118】
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づき、サブCPU81によって決定された演出内容に応じた映像を生成する。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは起動時に描画用RAM85に展開される。生成された映像は、ドライバ87を介して液晶表示装置131によって表示される。
【0119】
DSP88は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づいて、スピーカ9L,9Rから音を出力するためのサウンドデータを決定する。ここで決定したサウンドデータは、オーディオRAM89に設けられたサウンド格納領域に格納される。
【0120】
D/A変換器90は、DSP88と接続されており、デジタルデータとしてサウンド格納領域に格納されているサウンドデータをアナログとしての音声に変換する。アンプ91は増幅器であり、D/A変換器90によってアナログに変換された音声を増幅し、増幅した音声をスピーカ9L,9Rなどから出力させる。
【0121】
また、サブCPU81には、LED類101及びランプ類102が接続されており、サブCPU81により送信される出力信号に基づいて光が出力される。
【0122】
また、サブCPU81には、操作部17が接続されている。実施例では、操作部17が操作されることに応じて、液晶表示装置131に遊技履歴などの情報が表示されるようになっている。
【0123】
図14を参照して、副制御回路72のジャンプテーブルについて説明する。
【0124】
ジャンプテーブルは、主制御回路71により送信されたコマンド(情報或いは指令)を受信した場合に、受信したコマンドの種類に応じて行う処理の情報を備えている。具体的には、主制御回路71により送信されるコマンドの「識別子」に対応して実行する複数種類の処理の情報が格納されている。主制御回路71は、“4バイト”〜“8バイト”で構成されるデータ(情報)を一のコマンドとして副制御回路72へ送信するが、「先頭データ」は、その“1バイト目”のデータを示す。
【0125】
例えば、メダル投入コマンドを受信した場合、サブCPU81は、メダル投入コマンド処理を行う。メダル投入コマンド処理は、メダル投入口10にメダルが投入されることを契機として行われる処理である。遊技開始コマンドを受信した場合、サブCPU81は、遊技開始コマンド処理を行う。遊技開始コマンド処理は、スタートレバー6の操作に応じて、内部抽籤処理などが行われることを契機として行われる処理である。リール停止コマンドを受信した場合、サブCPU81は、リール停止コマンド処理を行う。リール停止コマンド処理は、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたことを契機として行われる処理である。
【0126】
全リール停止コマンドを受信した場合、サブCPU81は、全リール停止コマンド処理を行う。全リール停止コマンド処理は、第3停止操作が行われることを契機として行われる処理である。表示役成立コマンドを受信した場合、サブCPU81は、表示役成立コマンド処理を行う。表示役成立コマンド処理は、表示役の成否などに基づいて行われる処理である。
【0127】
ボーナス開始コマンドを受信した場合、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド処理を行う。ボーナス開始コマンド処理は、BBが作動するタイミングの報知を実行するための処理である。ボーナス終了コマンドを受信した場合、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド処理を行う。ボーナス終了コマンド処理は、BBが終了するタイミングの報知を実行するための処理である。
【0128】
図15を参照して、演出決定テーブルについて説明する。
【0129】
このテーブルは、AT作動中フラグがオンのときにチェリー又はスイカが内部当籤役として決定された場合に参照される。
【0130】
内部当籤役がチェリーである場合には、チェリーが内部当籤役であることを報知するためのデータが選択される。この場合、液晶表示装置131の上段演出表示領域251において赤色の流れ星が表示される演出が行われる(後述する図30参照)。よって、遊技者は、“チェリー”が有効ライン上に停止表示するように左の停止ボタン7Lを停止操作できる。
【0131】
前述の図7を参照すると、チェリーに対応する図柄組合せは、“チェリー−ANY−ANY”である。ここで、実施例では、停止ボタン7L,7C,7Rが操作されてから、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に表示窓4L,4C,4R内を移動することが可能な図柄の数(最大滑り駒数)が「4」と規定されている。前述の図5をみると、左リール3Lにおいて、チェリーに対応する図柄組合せを構成する図柄である“チェリー”は、最大滑り駒数を超える間隔で配置されている。そのため、チェリーを表示役として成立させるためには、左の停止ボタン7Lにおいて、適切なタイミングで操作することが求められる。一方、ANYはどのような図柄でもよいため、中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rでは適切なタイミングで操作することが求められない。したがって、液晶表示装置131の上段演出表示領域251において赤色の流れ星が表示される演出が行われたら、適切なタイミングで左の停止ボタン7Lを操作すれば、中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rを操作するタイミングに関らずチェリーを表示役として成立させることができる。
【0132】
さらに、内部当籤役がスイカである場合には、スイカが内部当籤役であることを報知するためのデータが選択され、液晶表示装置131の上段演出表示領域251において緑色の流れ星が表示される演出が行われる(図示せず)。
【0133】
前述の図7を参照すると、スイカに対応する図柄組合せは、“スイカ−スイカ−スイカ”である。ここで、実施例では、上述したように最大滑り駒数が「4」と規定されている。前述の図5をみると、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにおいて、スイカに対応する図柄組合せを構成する図柄である“スイカ”は、最大滑り駒数を超える間隔で配置されている。そのため、スイカを表示役として成立させるためには、左の停止ボタン7L、中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rにおいて、適切なタイミングで操作することが求められる。したがって、液晶表示装置131の上段演出表示領域251において緑色の流れ星が表示される演出が行われたら、“スイカ”が有効ライン上に停止表示するように左の停止ボタン7L、中央の停止ボタン7C及び右の停止ボタン7Rを適切なタイミングで操作することで、スイカを表示役として成立させることができる。
【0134】
図16を参照して、AT抽籤テーブルについて説明する。
【0135】
AT抽籤テーブルは、ATを「作動させる」又は、ATを「作動させない」にそれぞれ対応する抽籤値の情報を備えている。このAT抽籤テーブルは、後述する図27においてATを発生させるか否かを決定する際に参照される。
【0136】
ここで、抽籤値は、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽籤値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽籤値に対応する情報が選択される。例えば、抽出した乱数値が“18800”である場合、初めに、この“18800”から「作動させる」に対応する抽籤値“800”を減算する。減算した値は、“18000”である(正の値である)。次に、この“18000”から「作動させない」に対応する抽籤値“31968”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、ATを「作動させない」と決定される。
【0137】
図17を参照して、AT遊技回数抽籤テーブルについて説明する。
【0138】
AT遊技回数抽籤テーブルは、サブ設定値に対応する抽籤値と報知回数との情報を備えており、後述の図27において、AT遊技回数を決定する際に参照される。AT遊技回数は、チェリー又はスイカが内部当籤役として成立していることを報知することのできる回数である。
【0139】
図18及び図19に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
【0140】
初めに、メインCPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。このステップS1では、メインRAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などが行われる。続いてゲーム終了時のメインRAM33の所定の記憶内容を消去し(ステップS2)、ステップS3に移る。このステップS2では、前回のゲームに使用されたメインRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、メインRAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などが行われる。
【0141】
ステップS3では、後述の図20を参照して説明するボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるようにRB作動中フラグをオンに更新する処理が行われる。ステップS4では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS5に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ10S、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理が行われ、また、併せてメダル投入コマンドを副制御回路72に送信する。
【0142】
ステップS5では、抽籤用の乱数を抽出し、ステップS6に移る。この処理で抽出した乱数は、後に説明する内部抽籤処理において使用される。ステップS6では、遊技状態監視処理を行い、ステップS7に移る。この処理では、遊技状態移行条件が満たされているか否かを判別し、遊技状態移行条件が満たされていると判別される場合には遊技状態を移行し、遊技状態移行条件が満たされていると判別されない場合には現在の遊技状態を維持する処理が行われる。
【0143】
ステップS7では、後に図21を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS8に移る。ステップS8では、遊技開始コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS9に移る。この遊技開始コマンドには、遊技状態、内部当籤役、クレジット数などの情報が含まれる。
【0144】
ステップS9では、前回のゲームが開始してから4.1秒経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS11に移り、NOのときは、ステップS10に移る。ステップS10では、ゲーム開始待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行い、ステップS11に移る。この処理では、前回のゲームが開始してから4.1秒が経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理が行われる。
【0145】
ステップS11では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS12に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS12では、全リールの回転開始を要求し、図19のステップS13に移る。
【0146】
図19のステップS13では、ストップスイッチ(停止スイッチ)が“オン”か否か、すなわちいずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたかどうかを判別する。この判別がYESのときは、ステップS15に移り、NOのときは、ステップS14に移る。ステップS14では、自動停止タイマの値が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS15に移り、NOのときは、ステップS13に移る。
【0147】
ステップS15では、滑り駒数決定処理を行い、ステップS16に移る。この処理では、内部当籤役に対応する停止テーブル(図示せず)を参照して、停止開始位置に対応する停止制御位置から滑り駒数を決定し、セットする。ステップS16では、ステップS15で決定された滑り駒数分、停止操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転するのを待ち、ステップS17に移る。
【0148】
ステップS17では、リールの回転停止を要求し、ステップS18に移る。ステップS18では、リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS19に移る。リール停止コマンドには、停止したリール3L,3C,3Rの停止開始位置の情報と、この停止開始位置に対応する停止制御位置の情報とが含まれる。ステップS19では、全てのリールが停止したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS20に移り、NOのときは、ステップS13に移る。
【0149】
ステップS20では、全リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS21に移る。ステップS21では、表示役検索処理を行い、ステップS22に移る。表示役検索処理では、表示窓4L,4C,4Rでの図柄の停止態様に基づいて表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットする処理が行われる。
【0150】
ステップS22では、表示役成立コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS23に移る。表示役成立コマンドには、成立した表示役の情報が含まれる。ステップS23では、メダル払出処理を行い、ステップS24に移る。この処理では、表示役検索処理でセットされたフラグに基づき、図柄組合せテーブル(図10)を参照して、対応する払出枚数のメダルの貯留(クレジット)又は払出しを行う。
【0151】
ステップS24では、払出枚数に基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS25に移る。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上である場合には、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する処理を行う。
【0152】
ステップS25では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS26に移り、NOのときは、ステップS27に移る。ステップS26では、後に図22を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS27に移る。ステップS27では、後に図23を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、図18のステップS2に移る。
【0153】
図20を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
【0154】
初めに、メインCPU31は、BB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS31)。この判別がYESのときは、ステップS32に移り、NOのときは、図18のステップS4に移る。ステップS32では、RB作動中フラグがオンか否かを判別する。この判別がYESのときは、図18のステップS4に移り、NOのときは、ステップS33に移る。
【0155】
ステップS33では、ボーナス作動時テーブル(図11)に基づいてRB作動時処理を行い、図18のステップS4に移る。この処理では、RB作動中フラグをオンに更新する処理が行われる。そして、遊技可能回数を12にセットし、入賞可能回数を8にセットする処理が行われる。
【0156】
これらステップS31〜ステップS33の処理を行うことにより、RB作動中フラグをオフに更新する条件が満たされRB作動中フラグがオフに更新された場合であっても、BB作動中フラグがオンである場合には、RB作動中フラグを再びオンに更新し、RB遊技状態を連続して作動させることができる。
【0157】
図21を参照して、内部抽籤処理について説明する。
【0158】
初めに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図7)を参照し、遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図8)の種別及び抽籤回数を決定し(ステップS41)、ステップS42に移る。ステップS42では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が0であるか否か(持越役の有無)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS44に移り、NOのときは、ステップS43に移る。
【0159】
ステップS43では、抽籤回数を4に変更(更新)し、ステップS44に移る。ステップS44では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS45に移る。これにより、一般遊技状態(非フラグ間)では“6”、一般遊技状態(フラグ間)では“4”、RB遊技状態では“3”が当籤番号としてセットされる。
【0160】
ステップS45では、ステップS41で決定された内部抽籤テーブルを参照し、格納されている乱数値と当籤番号及び格納されている設定に応じた下限値(L)及び上限値(U)とを比較し、ステップS46に移る。ステップS46では、格納されている乱数値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS47に移り、NOのときは、ステップS49に移る。
【0161】
ステップS47では、内部当籤役決定テーブル(図9)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役及び格納領域種別を決定し、ステップS48に移る。ステップS48では、格納領域種別に基づいて内部当籤役格納領域のアドレスをセットし、このセットしたアドレスをメインRAM33の所定領域に格納し、ステップS49に移る。
【0162】
ステップS49では、抽籤回数を1減算し、ステップS50に移る。ステップS50では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS44に移る。
【0163】
ステップS51では、内部当籤役格納領域と持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS52に移る。この処理により、持越役を持越役格納領域に格納することができる。ステップS52では、内部当籤役格納領域と持越役格納領域との論理和を内部当籤役格納領域に格納し、図18のステップS8に移る。
【0164】
図22を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
【0165】
初めに、メインCPU31は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS61)。この判別がYESのときは、ステップS62に移り、NOのときは、ステップS69に移る。ステップS62では、BB作動中フラグがオンか否かを判別する。具体的には、作動中フラグ格納領域(図12の(4))のビット0又はビット1のデータが「1」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS63に移り、NOのときは、ステップS67に移る。
【0166】
ステップS63では、ボーナス終了枚数カウンタが「0」以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS64に移り、NOのときは、ステップS67に移る。
【0167】
ステップS64では、RB終了時処理を行い、ステップS65に移る。このRB終了時処理では、RB作動中フラグをオフに更新し、入賞可能回数及び遊技可能回数を「0」に更新する処理などを行う。ステップS65では、BB終了時処理を行い、ステップS66に移る。このBB終了時処理では、BB作動中フラグ(BB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグ)をオフに更新し、ボーナス終了枚数カウンタを「0」に更新する処理などを行う。ステップS66では、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に送信し、図19のステップS27に移る。
【0168】
ステップS67では、入賞可能回数を「1」減算し、ステップS68に移る。ステップS68では、入賞可能回数が「0」か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS71に移り、NOのときは、ステップS69に移る。ステップS69では、遊技可能回数を「1」減算し、ステップS70に移る。ステップS70では、遊技可能回数が「0」か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS71に移り、NOのときは、図19のステップS27に移る。ステップS71では、RB終了時処理を行い、図19のステップS27に移る。
【0169】
図23を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
【0170】
初めに、メインCPU31は、表示役がBB1又はBB2であるか否かを判別する(ステップS81)。この判別がYESのときは、ステップS82に移り、NOのときは、ステップS85に移る。ステップS82では、ボーナス作動時テーブル(図11)に基づいてボーナス作動時処理を行い、ステップS83に移る。このボーナス作動時処理では、BB作動中フラグをオンに更新し、ボーナス終了枚数カウンタを「350」にセットする処理を行う。
【0171】
ステップS83では、持越役格納領域をクリアする処理、すなわち、持越役格納領域に格納されているデータを「00000000」に更新する処理を行い、ステップS84に移る。ステップS84では、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に送信し、図18のステップS2に移る。
【0172】
ステップS85では、表示役がリプレイであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS86に移り、NOのときは、図18のステップS2に移る。ステップS86では、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写する処理、すなわち、今回のゲームのために投入された投入枚数と同じ数値を自動投入カウンタにセットする処理を行い、図18のステップS2に移る。
【0173】
図24を参照して、メインCPU31の制御による割込処理について説明する。この割込処理は、1.1173msごとに行われる。
【0174】
初めに、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行い(ステップS91)、ステップS92に移る。この処理では、スタートレバー6の操作によるスタートスイッチ6Sからの入力などの有無を確認する。ステップS92では、通信データ送信処理を行い、ステップS93に移る。
【0175】
ステップS93では、リール制御処理を行い、ステップS94に移る。この処理では、制御対象のリールを示す情報をリール識別子として設定し、このリールの駆動を制御する処理を行う。ステップS94では、7SEG駆動処理を行い、ステップS95に移る。ステップS95では、ランプ駆動処理を行い、ステップS96に移る。ステップS96では、タイマ管理処理を行い、割込処理を終了する。
【0176】
図25〜図29に示すフローチャートを参照して、副制御回路72の制御動作について説明する。
【0177】
図25を参照して、サブ制御処理について説明する。
【0178】
電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されると、サブCPU81は、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、サブROM82に記憶されたサブ制御処理を順次行うように構成されている。
【0179】
初めに、サブCPU81は、入力監視処理を行い(ステップS101)、ステップS102に移る。この処理では、コマンドバッファ(主制御回路71から送信されたコマンドを格納する記憶領域)にデータがあるか否かを判別することにより、コマンドを受信したか否かを判別する処理を行う。ステップS102では、後に図26を参照して説明するコマンド入力処理を行い、ステップS103に移る。
【0180】
ステップS103では、レンダリングプロセッサ84、DSP111へコマンドを出力するためのコマンド出力処理を行い、ステップS104に移る。ステップS104では、後に図29を参照して説明する画像描画処理を行い、ステップS105に移る。ステップS105では、VDPカウンタが2以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS106に移り、NOのときは、ステップS101に移る。
【0181】
ステップS106では、VDPカウンタに0をセットし、ステップS107に移る。ステップS107では、レンダリングプロセッサ84にバンク切替コマンドを送信し、このレンダリングプロセッサ84に対して画像データ領域の入替えを行わせ、ステップS101に移る。
【0182】
図26を参照して、コマンド入力処理について説明する。
【0183】
初めに、サブCPU81は、コマンドバッファにデータがあるか否か、すなわちコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS111)。この判別がYESのときは、ステップS112に移り、NOのときは、図25のステップS103に移る。
【0184】
ステップS112では、受信したコマンドがボーナス終了コマンドであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS113に移り、NOのときは、ステップS114に移る。ステップS113では、後に図27を参照して説明するボーナス終了コマンド処理を行い、ステップS117に移る。
【0185】
ステップS114では、受信したコマンドが遊技開始コマンドであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS115に移り、NOのときは、ステップS116に移る。ステップS115では、後に図28を参照して説明する遊技開始コマンド処理を行い、ステップS117に移る。
【0186】
ステップS116では、受信したコマンドに応じた処理を行い、ステップS117に移る。ステップS117では、コマンドバッファに格納されているデータを消去し、図25のステップS103に移る。
【0187】
図27を参照して、ボーナス終了コマンド処理について説明する。
【0188】
初めに、サブCPU81は、AT抽籤テーブル(図14)を参照して、乱数値に基づいてATを作動させるか否かを決定し(ステップS121)、ステップS122に移る。
【0189】
ステップS122では、ATを作動させると決定されたか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS123に移り、NOのときは、図26のステップS117に移る。
【0190】
ステップS123では、AT遊技回数抽籤テーブル(図15)を参照して、乱数値に基づいてAT遊技回数を決定し、ステップS124に移る。ステップS124では、AT作動中フラグをオンに更新し、図26のステップS117に移る。具体的には、上述した図9(4)の作動中フラグ格納領域のビット3の値に「1」をセットする。
【0191】
なお、ステップS123で決定したAT遊技回数の値は、サブRAM83の所定の領域に格納されたAT遊技回数カウンタにセットされる。
【0192】
図28を参照して、遊技開始コマンド処理について説明する。
【0193】
初めに、サブCPU81は、内部当籤役はチェリー又はスイカであるか否かを判別するし(ステップS131)。この判別がYESのときは、ステップS132に移り、NOのときは、図26のステップS117に移る。具体的には、上述した図12(1)の内部当籤役格納領域のビット0又はビット2の値が「1」であるか否かを判別する。
【0194】
ステップS132では、AT作動中フラグはオンか否かを判別する。具体的には、上述した図12(4)の作動中フラグ格納領域のビット3の値が「1」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS133に移り、NOのときは、図26のステップS117に移る。
【0195】
ステップS133では、演出決定テーブル(図15)を参照し、内部当籤役に基づいて演出データを決定し、決定した演出データをセットし、ステップS134に移る。ステップS134では、AT遊技回数カウンタの値を1減算し、ステップS135に移る。
【0196】
ステップS135では、AT遊技回数カウンタの値が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS136に移り、NOのときは、図26のステップS117に移る。ステップS136では、AT作動中フラグをオフに更新し、図26のステップS117に移る。具体的には、上述した図12(4)の作動中フラグ格納領域のビット3の値に「0」をセットする。
【0197】
図29を参照して、画像描画処理について説明する。
【0198】
初めに、サブCPU81は、上述のコマンドに応じて決定された各種演出データを取得し(ステップS141)、ステップS142に移る。ステップS142では、取得した各種演出データをVDPに送信し、液晶表示装置131に遊技演出画面を表示し、図25のステップS105に移る。
【0199】
図30を参照して、AT作動中にチェリーに内部当籤したときの液晶表示装置131での表示例について説明する。
【0200】
この表示例では、全てのリール3L,3C,3Rの回転中に、液晶表示装置131の上段演出表示領域251において赤色の流れ星が表示される演出が行われる。遊技者はこの演出を見ることで、チェリーが内部当籤したことを知ることができる。
【0201】
さらに、下段演出表示領域253には、「AT残り5回!」の文字が表示され、遊技者はAT遊技回数の残り回数を知ることができる。
【0202】
よって、遊技者は、非透過領域である固定表示領域2a、2c、及びフレーム212によって区分けされた複数の演出表示領域毎に異なるように制御される演出を見ながら遊技を行うことができる。
【0203】
さらに、一枚のリールパネル133であっても複数の液晶画面(上段演出表示領域251、中段演出表示領域252、及び下段演出表示領域253)が存在していると、遊技者に認識させることができる。
【0204】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0205】
実施例では、固定表示領域2a、2cとフレーム212とを組み合わせて、リールパネル133を区分けしているが、これに限られず、表示部2に固定表示領域2a、2cを設けず、フレーム212のみを用いてリールパネル133を区分けするようにしてもよい。
【0206】
また、実施例では、AT作動中の報知について説明したが、これに限られるものではない。例えば、BB作動中の演出画像を上段演出表示領域251に表示し、BB作動中の獲得メダル数を下段演出表示領域253に表示するようにしてもよい。
【0207】
また、実施例では、AT作動中に報知する内部当籤役をチェリー及びスイカにしているが、これに限られず、ベル、BB1など他の内部当籤役を報知するようにしてもよい。
【0208】
また、実施例では、役に対応する数値範囲を連続した値とする内部抽籤テーブルを設けているが、これに限られるものではない。例えば、役に対応する数値範囲を連続しない複数の値を含むものとする内部抽籤テーブルを設けるようにしてもよい。
【0209】
また、実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(RB)及びこの第1種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置が設定されるとしたが、第2種特別役物及びこの第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置を備えることもできる。「第2種特別役物」とは、内部抽籤の結果に関わらず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、予め定められた場合に作動し、1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものをいう。この第2種特別役物には、所謂チャレンジゲーム(CG)及び/又はシングルチャレンジゲーム(SCG)を挙げることができる。また、第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置には、所謂チャレンジボーナス(CB)を挙げることができる。
【0210】
また、本実施例のような遊技機1の他、パチロットなどの他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、前述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用や携帯端末用(携帯電話機用、携帯型ゲーム機用など)として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【符号の説明】
【0211】
1 遊技機
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
71 主制御回路
72 副制御回路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の図柄が外周面に配置された複数のリールと、
前記複数のリールのそれぞれが回転及び停止することによって、前記複数種類の図柄を変動表示すること及び停止表示することが可能な複数の表示部を有する図柄表示手段と、
開始操作信号に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する開始指令手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、予め定めた複数の役から当籤役を決定する当籤役決定手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、
前記複数の表示部のそれぞれに対応して設けられ、停止操作信号に応じて、対応する表示部における図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する複数の停止指令手段と、
前記停止指令信号の出力に応じて、前記当籤役決定手段により決定された当籤役に基づいて、この停止指令信号に対応する表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役を報知する特定遊技状態を作動させる特定遊技状態作動手段と、
複数回の単位遊技に亘って前記特定遊技状態が継続した後、前記特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、を備えた遊技機において、
遊技に関する演出を制御する演出制御手段と、
前記複数のリールの前面に設けられ、前記演出制御手段の制御に基づく演出画像を表示する液晶表示部と、
前記液晶表示部の前面に設けられた透過性を有するパネル部と、
前記液晶表示部に対して光を照射する照明手段と、
前記パネル部の背面かつ前記液晶表示部の前面に設けられ、前記照明手段が照射する光を透過しないように形成されたフレーム部と、を備え、
前記パネル部は、前記フレーム部によって、前記液晶表示部を視認可能な複数の透過領域に区分けされ、
前記演出制御手段は、前記複数の透過領域にそれぞれ対応する複数の演出を制御し、
前記パネル部は、前記液晶表示部を視認可能な液晶表示領域と、前記液晶表示領域に隣接する第1非透過領域と、前記第1非透過領域と反対側において前記液晶表示領域に隣接する第2非透過領域という、3つの領域からなり、
前記第1非透過領域及び前記第2非透過領域の背面側には、前記液晶表示部を視認不能とする非透過性部材が配置されており、
前記フレーム部は、略矩形状の枠体であり、
前記液晶表示領域は、前記略矩形状の枠体を構成する4辺のうちの2辺によって、3つの領域に区分けされており、
前記3つの領域のうちの1つの領域は、前記複数のリールの外周面に配置された図柄を視認可能な領域であり、前記液晶表示部は、駆動不能状態であっても該図柄が視認可能となるように設定されており、
前記演出制御手段は、前記特定遊技状態において、前記当籤役決定手段により決定された当籤役が所定の役である場合、該役が決定されたことを報知するための演出画像を、前記3つの領域のうちの1つの領域から視認可能なように前記液晶表示部に表示し、前記特定遊技状態終了手段により前記特定遊技状態が終了するまでの残り単位遊技回数を示す画像を、前記3つの領域のうちの1つの領域から視認可能なように前記液晶表示部に表示する、ことを特徴とする遊技機。
【請求項1】
複数種類の図柄が外周面に配置された複数のリールと、
前記複数のリールのそれぞれが回転及び停止することによって、前記複数種類の図柄を変動表示すること及び停止表示することが可能な複数の表示部を有する図柄表示手段と、
開始操作信号に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する開始指令手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、予め定めた複数の役から当籤役を決定する当籤役決定手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、
前記複数の表示部のそれぞれに対応して設けられ、停止操作信号に応じて、対応する表示部における図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する複数の停止指令手段と、
前記停止指令信号の出力に応じて、前記当籤役決定手段により決定された当籤役に基づいて、この停止指令信号に対応する表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、
前記当籤役決定手段により決定された当籤役を報知する特定遊技状態を作動させる特定遊技状態作動手段と、
複数回の単位遊技に亘って前記特定遊技状態が継続した後、前記特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段と、を備えた遊技機において、
遊技に関する演出を制御する演出制御手段と、
前記複数のリールの前面に設けられ、前記演出制御手段の制御に基づく演出画像を表示する液晶表示部と、
前記液晶表示部の前面に設けられた透過性を有するパネル部と、
前記液晶表示部に対して光を照射する照明手段と、
前記パネル部の背面かつ前記液晶表示部の前面に設けられ、前記照明手段が照射する光を透過しないように形成されたフレーム部と、を備え、
前記パネル部は、前記フレーム部によって、前記液晶表示部を視認可能な複数の透過領域に区分けされ、
前記演出制御手段は、前記複数の透過領域にそれぞれ対応する複数の演出を制御し、
前記パネル部は、前記液晶表示部を視認可能な液晶表示領域と、前記液晶表示領域に隣接する第1非透過領域と、前記第1非透過領域と反対側において前記液晶表示領域に隣接する第2非透過領域という、3つの領域からなり、
前記第1非透過領域及び前記第2非透過領域の背面側には、前記液晶表示部を視認不能とする非透過性部材が配置されており、
前記フレーム部は、略矩形状の枠体であり、
前記液晶表示領域は、前記略矩形状の枠体を構成する4辺のうちの2辺によって、3つの領域に区分けされており、
前記3つの領域のうちの1つの領域は、前記複数のリールの外周面に配置された図柄を視認可能な領域であり、前記液晶表示部は、駆動不能状態であっても該図柄が視認可能となるように設定されており、
前記演出制御手段は、前記特定遊技状態において、前記当籤役決定手段により決定された当籤役が所定の役である場合、該役が決定されたことを報知するための演出画像を、前記3つの領域のうちの1つの領域から視認可能なように前記液晶表示部に表示し、前記特定遊技状態終了手段により前記特定遊技状態が終了するまでの残り単位遊技回数を示す画像を、前記3つの領域のうちの1つの領域から視認可能なように前記液晶表示部に表示する、ことを特徴とする遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2012−205947(P2012−205947A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−169941(P2012−169941)
【出願日】平成24年7月31日(2012.7.31)
【分割の表示】特願2007−306125(P2007−306125)の分割
【原出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年7月31日(2012.7.31)
【分割の表示】特願2007−306125(P2007−306125)の分割
【原出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【Fターム(参考)】
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