説明

遊技機

【課題】所謂吊り球ゴトを行い難くすることができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機1は、遊技盤5に遊技領域73が設けられ、遊技領域73へ向けて遊技球を発射する発射装置60と、発射装置60に供給される遊技球を貯溜する上皿40(皿部)と、上皿40から発射装置60に遊技球を1球ずつ供給する第二球送りカセット120(遊技球供給装置)と、第二球送りカセット120により供給されて発射装置60によって発射された遊技球を遊技領域73へ向けて誘導する発射レール70と、が設けられ、第二球送りカセット120に釣り糸Y(糸状部材)が内挿された場合に、内挿された状態の釣り糸Yが動くことを規制する規制部材が設けられるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ機等に代表される遊技機において、遊技盤には遊技球が転動する領域である遊技領域が設けられる。遊技領域には、入賞口や始動入賞口や大入賞口等が設けられる。入賞口や始動入賞口に遊技球が入賞すると、所定数の賞球が払い出される。また、前記始動入賞口に遊技球が入賞すると、抽選装置によって大当たり抽選が開始される。さらに、大当たり状態が選択されると大入賞口が解放され、当該大入賞口に遊技球が入賞すると大量の賞球が払い出される。つまり、前記遊技機の遊技において、遊技者は、遊技領域を転動する遊技球を所望する各入賞口に入賞させて賞球の獲得を図るものである。
【0003】
そして、近年では、前記各入賞口に不正に遊技球を入賞させて賞球の獲得を図る不正行為(ゴト行為)が行われている。かかる不正行為として、例えば所謂吊り球ゴトが知られている。吊り球ゴトは、糸状部材の一端側を遊技球に連結し、当該遊技球を遊技領域に転動させ、前記糸状部材の他端側を遊技機の外から操作することにより行われる。つまり、吊り球ゴトによれば、前記遊技球は、糸状部材を操作することにより任意方向に移動させることが可能となるので、不正行為者は、所望する各入賞口に不正に当該遊技球を入賞させて賞球の獲得を図ることができる。
【0004】
そこで、例えば特許文献1に記載において、遊技球の発射経路に複数の球検出センサを配設する技術が公知となっている。前記複数の球検出センサは、遊技球の発射経路において、遊技球の通過方向に対して上流側と下流側とに所定間隔をあけて配置される。そして、各球検出センサを通過する遊技球の挙動や通過速度等を検出することにより、各球検出センサを遊技球が正常に通過したか否かを確認することができる。
この技術によれば、吊り球ゴトが行われることにより糸状部材に連結された遊技球が各球検出センサを通過したこと、つまり遊技球が正常に各球検出センサを通過していないことを検出することができるので、吊り球ゴトが行われることの防止を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−272925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、吊り球ゴトが行われている可能性があることを検出することができるものの、吊り球ゴトが行われることを困難とするための技術ではなかった。つまり、吊り球ゴトが行われている可能性があることを検出したとしても、吊り球ゴト自体は自由に行われるという問題があった。
【0007】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、所謂吊り球ゴトを行い難くすることができる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
即ち、請求項1においては、遊技盤に遊技領域が設けられ、前記遊技領域へ向けて遊技球を発射する発射装置と、前記発射装置に供給される遊技球を貯溜する皿部と、前記皿部から前記発射装置に遊技球を1球ずつ供給する遊技球供給装置と、前記遊技球供給装置により供給されて前記発射装置によって発射された遊技球を前記遊技領域へ向けて誘導する発射レールと、を有する発射経路が設けられ、前記遊技球供給装置は、略箱状に形成された筐体により形成され、前記筐体には、前記皿部から供給された遊技球を前記筐体の内部に受け入れるために開口された第一開口部と、前記第一開口部から前記筐体の内部に受け入れた遊技球を1球ずつ前記発射装置側へ送り出す球送り部材と、前記球送り部材から送り出された遊技球を前記筐体の外部の前記発射装置へ誘導するために開口された第二開口部と、前記発射経路に糸状部材が内挿された場合に、当該内挿された状態の糸状部材が動くことを規制する規制部材と、が設けられ、前記第二開口部は、四方を縁部で囲まれて形成され、且つ前記発射経路に糸状部材が内挿された場合に、前記発射装置により遊技球が発射される方向側の縁部を基点として当該糸状部材を折り返して当該糸状部材の延出方向を変更させる位置に配置され、前記遊技球が発射される方向側の縁部において、隣接する縁部との境界には、前記遊技球が発射される方向側の縁部を切り欠いた口が設けられ、糸状部材が連結された遊技球が発射された場合に、当該連結された糸状部材が当該第二開口部内で四方の縁部により前記口へと誘導され、当該口により前記規制部材へと誘導されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0011】
請求項1においては、本発明に係る遊技機は、所謂吊り球ゴトを行い難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係る遊技機の全体的な構成を示す正面図。
【図2】同じく、窓枠を開放された状態の構成を示す斜視図。
【図3】同じく、遊技盤を示す正面図。
【図4】(a)同じく、上皿を示す平面図。(b)同じく、上皿を示す正面図。
【図5】同じく、窓枠に取り付けられた状態の球送りカセットを示す背面図。
【図6】同じく、球送りカセットおよび発射装置を示す斜視図。
【図7】同じく、球送りカセットにおける遊技球の送り出しを示す背面図。
【図8】同じく、発射装置を示す斜視図。
【図9】(a)同じく、球戻り防止部材を示す側面図。(b)同じく、球戻り防止部材を示す正面図。(c)同じく、球戻り防止部材を示す平面図。
【図10】同じく、規制部材を示す斜視図。
【図11】(a)同じく、規制部材および糸状部材を示す斜視図。(b)同じく、図11(a)におけるA−A線矢視断面図。
【図12】(a)同じく、規制部材の変形前を示す正面図。(b)同じく、規制部材の変形中を示す正面図。
【図13】(a)同じく、別実施形態に係る規制部材と糸状部材を示す斜視図。(b)同じく、図13(a)におけるB−B線矢視断面図。
【図14】同じく、別実施形態に係る規制部材を示す平面断面図。
【図15】(a)同じく、規制部材とした内レールを示す斜視図。(b)同じく、規制部材とした内レールを示す斜視図。
【図16】(a)同じく、第二球戻り防止部材を示す平面図。(b)同じく、第二球戻り防止部材を示す側面図。
【図17】(a)同じく、別実施形態に係る第二球戻り防止部材を示す平面図。(b)同じく、別実施形態に係る第二球戻り防止部材を示す側面図。
【図18】(a)同じく、別実施形態に係る第二球戻り防止部材を示す平面図。(b)同じく、別実施形態に係る第二球戻り防止部材を示す側面図。
【図19】同じく、第二球送りカセットを示す背面図。
【図20】同じく、別実施形態に係る第二球送りカセットを示す背面図。
【図21】(a)同じく、ヒレ状部材を示す正面図。(b)同じく、ヒレ状部材と第二球送りカセットを示す背面図。
【図22】不正行為の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
まず、本発明の第一実施形態に係る遊技機1の全体構成について、図1から図3を用いて説明する。
なお、以下の説明において、特に説明が無い限り、遊技機1を遊技者から見て、手前側を遊技機1の前側とし、奥側を遊技機1の後側として、遊技機1の前後方向を規定する。また、遊技機1を遊技者から見て、左手側を遊技機1の左側とし、右手側を遊技機1の右側として、遊技機1の左右方向を規定する。
【0014】
遊技機1は、図1および図2が示すように、外枠2と、中枠3と、窓枠4と、により構成される枠体に、各種の遊技部品が取り付けられて形成される。
【0015】
外枠2は、前後面が開口される略四角筒状の枠体である。外枠2は、機体の外郭を成している。外枠2は、パチンコホール等の遊技場に設けられた台島に設置される。
【0016】
中枠3は、前後面が開口される略四角筒状の枠体である。中枠3は、外枠2の前側の開口部に、ヒンジ等の軸支部材を介して回動可能に支持される。
中枠3には、遊技盤5と、下皿ユニット6と、が設けられる。
【0017】
遊技盤5は、図3に示すように、略平板状の部材である。遊技盤5は、中枠3の下側を除く略全面に渡って配置され、当該中枠3に着脱自在に取り付けられる。遊技盤5の前側面には、遊技球が転動する領域である遊技領域73が設けられる。遊技領域73は、遊技盤5の前側面において、ガイドレール75により区画形成される領域である。
【0018】
ガイドレール75は、正面視で略円弧状に形成される金属製の帯状の部材である。ガイドレール75は、遊技盤5に正面視で略円状を形成するように配置され、遊技領域73の外縁となる。ガイドレール75は、遊技盤5の前側面に支持され、短手方向を前後方向として当該遊技盤5から前方へ向けて突出している。また、ガイドレール75は、発射装置60により発射された遊技球が通過する領域である誘導路74を区画形成するものである。ガイドレール75のうちの誘導路74を区画形成する部分が、後述する発射レール70の一部を構成することとなる。なお、発射レール70とは、発射装置60によって発射された遊技球を遊技領域73へ向けて誘導するものである。
なお、発射レール70の構成についての詳細な説明は後述する。
【0019】
遊技領域73には、図3に示すように、図柄表示手段10と、一般入賞口11と、大入賞装置12と、可変入賞装置13と、アウト口14と、が設けられる。
【0020】
図柄表示手段10は、図柄や数字を変動表示する液晶画面15を備える装置である。図柄表示手段10は、液晶画面15を前方へ向けた状態で、遊技盤5の後面側に取り付けられる。液晶画面15は、遊技領域73の略中央に前後方向に貫通して開口された図柄表示開口部16から前方を臨むように配置され、遊技領域73の前方から視認可能に構成される。
【0021】
一般入賞口11は、上面が開口するポケット状に形成され、遊技球を入賞可能とする部材である。一般入賞口11に遊技球が入賞すると、図示せぬ賞球払出装置によって所定数の賞球(遊技球)が払い出される。一般入賞口11は、遊技領域73の下部に複数個が配設される。
【0022】
可変入賞装置13は、所定の作動条件を満たすと、左右一対の可動片の動作に応じて、遊技球が始動入賞口19に入賞可能な開放状態または入賞不能な閉鎖状態に切り替える装置である。始動入賞口19に遊技球が入賞すると、前記賞球払出装置によって所定数の賞球(遊技球)が払い出されると共に、図示せぬ抽選装置によって大当たり抽選が開始される。可変入賞装置13は、遊技領域73の図柄表示手段10の下方に配置される。
【0023】
大入賞装置12は、前記抽選装置による大当たり抽選により大当たり状態が選択されると、大入賞口17を開放して遊技球を入賞可能とする装置である。大入賞口17に遊技球が入賞すると、前記賞球払出装置によって所定数の賞球(遊技球)が払い出される。大入賞装置12は、遊技領域73の可変入賞装置13の下方に配置される。
【0024】
アウト口14は、遊技領域73へ投入された遊技球が、一般入賞口11や大入賞口17や始動入賞口19等の各種の口に入賞しなかった場合に、最終的に流入する開口部である。アウト口14に流入した遊技球は、パチンコホール等の遊技場側に回収される。アウト口14は、大入賞装置12の下方、つまり遊技領域73の最下部に配置される。
【0025】
下皿ユニット6は、図1および図2に示すように、遊技盤5の下方に配置され、中枠3に固定される。下皿ユニット6の前側略中央には、遊技球が貯溜される下皿21が配設される。また、下皿21の右方には、発射ハンドル22が配設される。発射ハンドル22は取付方向回りに回動操作可能に支持される。また、発射ハンドル22の後方(下皿ユニット6の後面側)には、遊技領域73へ向けて遊技球を発射する装置である発射装置60が配設される。
【0026】
窓枠4は、略平板状の枠体である。窓枠4は、中枠3の前側の開口部に、ヒンジ等の軸支部材を介して回動可能に支持される。
窓枠4の略中央には、窓枠開口部7が配設される。窓枠開口部7は、正面視で略円形状であって、前後方向に貫通して開口される。窓枠開口部7には、透明な板状部材である透明板18が被覆される。窓枠開口部7は、遊技盤5の遊技領域73の前方に配置され、当該窓枠開口部7を通して当該遊技領域73を視認可能に構成される。窓枠開口部7の下方であって、窓枠4の前側面には、上皿40が配設される。上皿40には、発射装置60に供給される遊技球が貯溜される。窓枠開口部7の右下方であって、窓枠4の後側面には、球送りカセット50が配設される。球送りカセット50は、上皿40から発射装置60に遊技球を1球ずつ供給するように構成される。
【0027】
以上のような構成により、遊技機1は、中枠3の下皿ユニット6に設けられた発射ハンドル22が回動操作されると、同じく中枠3の下皿ユニット6に設けられた発射装置60へと供給されていた遊技球が、当該発射装置60により発射され、発射レール70によって誘導され、当該遊技盤5に設けられた遊技領域73へと投入される。また、発射装置60により遊技球が発射されると、窓枠4に設けられた上皿40に貯溜された遊技球が、球送りカセット50によって発射装置60へと供給される。
このように、上皿40に貯溜された遊技球は、球送りカセット50、発射装置60、発射レール70の順番に供給されて遊技領域73へと投入される。以下の説明では、これらの、上皿40と、球送りカセット50と、発射装置60と、発射レール70とを、遊技球の発射経路と称する。
【0028】
次に、発射経路の構成について、さらに詳細に説明する。
【0029】
先ず、上皿40の構成について、図4を用いてさらに詳細に説明する。
【0030】
上皿40は、前述したように、発射装置60により発射される遊技球が貯溜されるものである。上皿40には、遊技領域73に配設された一般入賞口11や始動入賞口19や大入賞口17等の各入賞口に遊技球が入賞した場合に前記賞球払出装置によって払い出される遊技球が流入する。上皿40は、上面が開口された略皿状に形成され、窓枠4から前方へ向けて突出している。上皿40の底板41の上面側は、右方へ行くに従い緩やかに傾斜して、貯溜された遊技球が右方へ案内される。上皿40の右部には、案内通路42が配設される。案内通路42は、遊技球が整列されて1列に並び、下流側へ案内されるように構成される。案内通路42の一端側(下流側)は、図6に示すように、後述する球送りカセット50と連結され、上皿40と球送りカセット50とが遊技球が通過可能に連通される。 なお、上皿40は、本発明に係る「皿部」の一実施形態である。
【0031】
次に、球送りカセット50の構成について、図5から図7を用いてさらに詳細に説明する。
【0032】
球送りカセット50は、前述したように、上皿40から発射装置60に遊技球を1球ずつ供給する装置である。球送りカセット50は、発射経路において上皿40の下流側に配置される。球送りカセット50は、略箱状に形成される筐体51に、入球部52と、球送りソレノイド53(球送り部材)と、出球部54と、が設けられる。
【0033】
入球部52は、上皿40から供給された遊技球を筐体51内部に受け入れるための開口部である。入球部52は、筐体51の窓枠4側となる前側面が、正面視で略矩形状であって、前後方向に貫通して形成される。入球部52は、遊技球が1球ずつ通過な程度の内径にて形成される。入球部52は、図6に示すように、上皿40の案内通路42の一端側(下流側)に連結されて、上皿40と筐体51(球送りカセット50)とが遊技球が通過可能に連通される。
【0034】
球送りソレノイド53は、入球部52から筐体51内部に受け入れた遊技球を発射装置60側へ送り出すものである。球送りソレノイド53は、筐体51内部であって、発射経路において入球部52の下流側に配置される。球送りソレノイド53の近傍には、遊技球を発射装置60側へ送り出す送り出し機構55が配設される。送り出し機構55は、クランク56等により構成される。クランク56は、球送りソレノイド53の駆動に応じて可動して、遊技球を1球ずつ発射装置60側へ送り出すことができる。なお、球送りソレノイド53は、図示せぬ制御手段に電気的に接続され、当該制御手段により駆動が制御される。より詳細には、発射装置60の発射杵65の動作(遊技球の発射)に応じて駆動が制御される。
【0035】
出球部54は、球送りソレノイド53により送り出された遊技球を筐体51内部から外部、つまり発射装置60へ向けて誘導する開口部である。出球部54は、発射経路において球送りソレノイド53の下流側に配置される。出球部54は、筐体51の発射装置60側となる後側面が、正面視で略矩形状であって、前後方向に貫通して形成される。出球部54は、遊技球が1球ずつ通過可能な程度の内径にて形成される。
【0036】
このような構成により、球送りカセット50は、上皿40から供給された遊技球が、入球部52を介して筐体51内部に受け入れられ、球送りソレノイド53の駆動に応じて送り出し機構55のクランク56により1球ずつ送り出され、出球部54を介して発射装置60へと誘導(供給)される。
なお、球送りカセット50は、本発明に係る「遊技球供給装置」の一実施形態である。
【0037】
次に、発射装置60の構成について、図8を用いてさらに詳細に説明する。
【0038】
発射装置60は、前述したように、遊技領域73へ向けて遊技球を発射する装置である。より詳細には、球送りカセット50から1球ずつ供給された遊技球を、発射レール70(誘導路74)側へ向けて発射して遊技領域73に投入する装置である。発射装置60は、遊技経路において球送りカセット50の下流側に配置される。発射装置60は、当該発射装置60の主たる構造体となる基台61に、補助レール62と、発射機構63と、発射ソレノイド64と、が設けられる。
【0039】
補助レール62は、後述する発射レール70の一部を構成するものである。補助レール62は、球送りカセット50から供給された遊技球、より詳細には出球部54から誘導された遊技球を受け入れると共に、発射装置60により発射された遊技球を誘導路74側へ向けて誘導するものである。補助レール62は、発射経路において球送りカセット50の出球部54の下流側に配置される。補助レール62は、金属製の帯状の部材により形成される。補助レール62は、左部を上方とし、右部を下方として基台61に支持され、短手方向を前後方向として基台61から前方へ向けて突出している。補助レール62は、当該補助レール62の上面側に沿って遊技球が移動可能に構成される。なお、球送りカセット50の出球部54から受け入れた遊技球は、補助レール62に右端部に配置される。
【0040】
発射機構63は、補助レール62に受け入れられた遊技球を、誘導路74側(遊技領域73)へ向けて打ち出すものである。発射機構63は、正面視で補助レール62の概ね右下方に配置される。発射機構63は、発射杵65等により構成される。発射杵65は、基台61に対して左右方向へ回動可能に支持される。発射杵65は、発射ソレノイド64の駆動に応じて左右方向へ回動し、補助レール62の右端部に配置された遊技球を打ち出し可能に構成される。
【0041】
発射ソレノイド64は、当該発射ソレノイド64の駆動に応じて、発射機構63の発射杵65を左右方向へ回動させるものである。発射ソレノイド64は、発射機構63の概ね前方に配置される。発射ソレノイド64は、前記制御手段に電気的に接続され、前記発射ハンドル22の回動操作に応じて当該制御手段により駆動が制御される。
【0042】
このような構成により、発射装置60は、球送りカセット50から供給された遊技球が、補助レール62に受け入れられ、当該補助レール62の右端部に配置される。そして、発射ハンドル22の回動操作による発射ソレノイド64の駆動に応じて、発射機構63の発射杵65が左右方向に回動し、前記補助レール62の右端部に配置された遊技球を打ち出す(発射する)ことができる。そして、打ち出された遊技球は、補助レール62に沿って移動して、誘導路74側へ向けて誘導される。
なお、発射装置60は、本発明に係る「発射装置」の一実施形態である。
【0043】
次に、発射レール70の構成について、さらに詳細に説明する。
【0044】
発射レール70は、球送りカセット50により供給されて発射装置60によって発射された遊技球を、遊技領域73へ向けて誘導するものである。発射レール70は、発射経路において発射装置60の下流側に配置される。
発射レール70は、主として、前記発射装置60の補助レール62と、ガイドレール75のうちの誘導路74を区画形成する部分と、により構成される。
【0045】
ガイドレール75は、図3に示すように、主として、外レール71と、内レール72と、により構成される。
外レール71は、遊技盤5の左側および上側の外周を周回するように配置される。外レール71は、発射装置60により発射された遊技球が、当該外レール71における遊技領域73側の面に沿って移動する。つまり、外レール71は、発射レール70において遊技球を遊技領域73へ向けて誘導するレールとなる。内レール72は、外レール71よりも遊技盤5の内側であって、当該遊技盤5の左側および下側の外周を周回するように配置される。
【0046】
そして、遊技盤5の略中央の外レール71と内レール72とにより略円形状に区画形成された領域が、前記遊技領域73とされる。また、遊技盤5の左側部には、外レール71と内レール72とが対向して配置されて、これらの間に略円弧形状の領域が区画形成される。そして、この領域が、発射装置60により発射された遊技球が通過する領域である誘導路74とされる。そして、ガイドレール75のうちの前記誘導路74を区画形成する部分、つまり外レール71と内レール72とが対向して配置されている部分(内レール72においては、誘導路74と遊技領域73とを区画する部分)が、発射レール70の一部として構成される。
【0047】
発射レール70の出口には、図2に示すように、遊技領域73へ投入された遊技球が誘導路74(発射レール70)へ逆戻りしないための球戻り防止部材80が配設される。
発射レール70の球戻り防止部材80は、図3および図9に示すように、主として、ベロ状部材81と、固定部材82と、により構成される。
【0048】
ベロ状部材81は、誘導路74(発射レール70)の遊技領域73側の出口から遊技領域73へと遊技球を通過させる一方、当該遊技領域73から当該誘導路74(当該発射レール70)への遊技球の通過を阻止するものである。ベロ状部材81は、弾性を有した金属製の帯状部材であって、長手方向に円弧状に形成される。
【0049】
固定部材82は、ベロ状部材81を発射レール70、より詳細には内レール72に固定するものである。固定部材82は、薄い略直方体状であって、正面視で上側が開放された略「つ」の字状のスリット部83が前後方向に渡って貫通し、所謂クリップ形状に形成される。固定部材82は、内レール72の上端部の遊技領域73側の面に固定される。
【0050】
ベロ状部材81は、長手方向の一端側(下端側)が、固定部材82のスリット部83に嵌挿される。これによって、ベロ状部材81が、固定部材82に固定される。そして、固定部材82が内レール72に固定されることによって、ベロ状部材81が内レール72に固定されることとなる。なお、ベロ状部材81は内レール72に固定された状態で、長手方向の他端側(上端側)に行くに従い緩やかに外レール71側へ向けて湾曲する。ベロ状部材81の上端側は、外レール71に略当接する程度に近接されており、誘導路74の遊技領域73側(出口側)端部を閉じている。
【0051】
このような構成により、球戻り防止部材80は、誘導路74(発射レール70)の遊技領域73側の出口から遊技領域73へと移動する遊技球により、ベロ状部材81が遊技球の通過方向へ向けて押しのけられて弾性変形し、誘導路74が開くことにより遊技球が通過可能とする。他方、球戻り防止部材80は、当該遊技領域73から当該誘導路74(当該発射レール70)へと移動する遊技球に対しては、ベロ状部材81がその上端側で外レール71と当接して誘導路74を閉じることになり、つまりベロ状部材81が遊技領域73と反対側へ押しのけられることが規制され、当該ベロ状部材81により遊技球の通過を阻止する。
【0052】
このような構成により、発射レール70は、発射装置60の補助レール62を上流側とし、ガイドレール75のうちの前記誘導路74を区画形成する部分を下流側として配置される。そして、発射装置60によって発射された遊技球が、発射装置60の補助レール62により誘導路74へ誘導され、当該誘導路74を区画形成している外レール71と内レール72とにより遊技領域73へ向けて誘導されて(誘導路74を通過して)、球戻り防止部材80を介して遊技領域73へ投入される(誘導される)。なお、遊技領域73へ投入された遊技球は、球戻り防止部材80により誘導路74へ逆戻りすることが防止され、当該遊技領域73を転動することとなる。
【0053】
以上のような構成により、発射経路において、上皿40に貯溜された遊技球は、球送りカセット50、発射装置60、発射レール70の順番に供給されて遊技領域73へと投入される。
なお、発射経路には、当該発射経路に糸状部材が内挿された場合に、当該内挿された状態の糸状部材が動くことを規制する規制部材100が配設される(図3参照)。
【0054】
次に、発射経路に糸状部材が内挿された場合となる不正行為の一例として、図22を用いて、所謂吊り球ゴトについて説明する。
なお、以下では、本発明の第一実施形態に係る遊技機1に吊り球ゴトが行われた場合を例に挙げて説明する。
【0055】
吊り球ゴトとは、一般入賞口11や始動入賞口19や大入賞口17に不正に遊技球を入賞させて賞球の獲得を図る不正行為である。具体的には、糸状部材として、釣り糸やピアノ線等の視認し難く、且つ適度な強度を有する可撓性部材が想定され得る。そして、図22に示すように、(糸状部材として)例えば釣り糸Yの一端側を遊技球に連結する(以下の説明では、釣り糸Yに連結された遊技球を「遊技球P」と称する。)。そして、釣り糸Yの他端側を遊技機1の外で保持したまま、遊技球Pを上皿40に供給する。そして、発射ハンドル22を回動操作することにより、遊技球Pは、上皿40から、球送りカセット50、発射装置60、発射レール70の順番に供給されて、つまり発射経路を移動して遊技領域73へと投入される。なお、かかる際に、釣り糸Yの他端側は、遊技機1の外で保持されたままである。したがって、釣り糸Yは、その一端側が遊技球Pに連結されたまま遊技領域73へと投入される一方、他端側は遊技機1の外に保持されている。つまり、釣り糸Yは、上皿40と、球送りカセット50と、発射装置60と、発射レール70との順番に内挿された状態、つまり発射経路に内挿された状態となる。
このような状態において、釣り糸Yの他端側を遊技機1の外から操作すると、遊技領域73に投入された遊技球Pを任意方向に移動させることが可能となる。つまり、不正行為者は、所望する各入賞口11・17・19に不正に遊技球Pを入賞させて賞球の獲得を図ることができるのである。
【0056】
次に、発射経路に配設される規制部材100の構成について、図10から図12を用いてさらに詳細に説明する。
なお、以下の説明では、図10における紙面の上側を規制部材100の上側、紙面の下側を規制部材100の下側として説明する。
なお、規制部材100は、本発明に係る「規制部材」の第一実施形態である。
【0057】
規制部材100は、前述したように、発射経路に糸状部材(以下では、一例として「釣り糸Y」を挙げて説明する。)が内挿された場合に、当該内挿された状態の釣り糸Yが動くことを規制する部材である。より詳細には、規制部材100は、発射経路に内挿された釣り糸Yが当該規制部材100に接触すると、当該釣り糸Yが他方(釣り糸Yの内挿方向と略直交する方向)へ動くことを困難として、不正行為者による釣り糸Yの操作をし難くする部材である。
【0058】
規制部材100は、発射経路において、発射レール70に配置される。より詳細には、図3に示すように、規制部材100は、発射レール70のうち、内レール72の外レール71と対向する側の面、つまり誘導路74側の面に配置される。
規制部材100は、主として、規制板101により構成される。規制板101は、弾性を有した金属製の帯状部材が長手方向略中央にて折曲され(以下の説明では、折曲された部分を「折曲部102」と称する。)、正面視で略「く」の字状に形成される。規制板101は、内レール72の誘導路74側の面に折曲部102を当該誘導路74側へ突出させた状態で取り付けられる。折曲部102には、切欠部103が設けられる。切欠部103は、図11(b)に示すように、折曲部102を底面視で内レール72側へ向けて略V字状に切り欠いて形成される。切欠部103は、折曲部102の略中央に配置される。なお、切欠部103においては、その頂点(以下の説明では、「頂点107」と称する。)を挟んだ両側部の相互の角度が出来るだけ鋭角であることが望ましい。
なお、規制板101の折曲部102から外レール71までの幅は、遊技球の外径よりも長くなるように形成される。これにより、外レール71における誘導路74側(遊技領域73側)の面に沿って移動する遊技球が、規制部材100と衝突することの防止を図ることができる。
【0059】
ここで、発射レール70および遊技領域73に内挿された状態の釣り糸Yは、図22に示すように、内レール72の上端面を頂点として当該内レール72を跨いだ状態で、両端部を下方へ向けて折り返されている。内レール72の誘導路74側の面は、当該内レール72の上端面よりも左方へ湾曲している。また、発射経路における発射レール70の上流側となる発射装置60は、当該発射レール70(誘導路74)よりも概ね右下方に配置される。したがって、発射レール70に内挿された釣り糸Yには、右方(内レール72側)へ向けての張力が作用し、誘導路74を挟んで左右に配置された外レール71と内レール72とのうち、内レール72の誘導路74側の面に接触することとなる。つまり、発射レール70に内挿された釣り糸Yは、内レール72の誘導路74側の面に取り付けられた規制部材100、より詳細には規制板101に接触することとなる。
【0060】
このような構成により、規制部材100に釣り糸Yが接触した場合、当該釣り糸Yには右方へ向けての張力が作用しているため、当該釣り糸Yは、図11(a)に示すように、規制板101に形成された切欠部103の頂点107側へ向けて案内される。そして、切欠部103の頂点107に案内された釣り糸Yは、図11(b)に示すように、当該切欠部103の頂点107を挟んだ両側部により挟持されることとなる。したがって、かかる状態の釣り糸Yが動かされると、当該釣り糸Yは前記両側部に対して摺動することとなり、他方(釣り糸Yの内挿方向と略直交する方向)へ動くことが困難となる。つまり、規制部材100は、発射レール70(発射経路)に釣り糸Yが内挿された場合に、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をし難くすることができる。
【0061】
また、規制部材100は、変形可能な構成とすることができる。つまり、誘導路74を移動する遊技球が規制部材100に衝突した場合であっても、規制部材100が変形することにより、遊技球の規制部材100との衝突の影響(例えば、遊技球の移動が規制されたり、遊技球に傷が付いたりすること)を極力防止するものである。
具体的には、弾性を有した金属製の帯状部材からなる規制板101は、その上端側が内レール72に固定され、下端側が支持部104により内レール72の延出方向に沿って摺動自在な状態で支持される構成とする。
【0062】
このような構成により、図12(a)に示すように、何らかの理由(例えば、発射装置60による発射力が弱くて遊技領域73にまで到達しなかった遊技球が落下する場合等)により誘導路74を移動する遊技球が外レール71から離間して移動し、規制部材100に上方から衝突した際には、遊技球が当該規制部材100の規制板101を、内レール72側へ向けて押圧する。そして、規制板101は、その下端側が内レール72の延出方向に沿って下方へ向けて摺動させる。つまり、規制板101は、図12(b)に示すように、上端側を固定したまま下端側が下方へ向けて摺動され、正面視で折曲部102の折り曲げ角度を広げながら、当該折曲部102を内レール72側へ向けて移動させる。
したがって、規制部材100は、誘導路74を移動する遊技球が当該規制部材100に衝突した場合であっても、当該規制部材100(規制板101)が変形することにより、当該遊技球の規制部材100との衝突の影響(例えば、遊技球の移動が規制されたり、遊技球に傷が付いたりすること)を極力防止することができる。
なお、固定する側と摺動可能な側とが逆の構成、つまり規制板101の上端側が内レール72の延出方向に沿って摺動可能な状態で支持され、下端側が内レール72に固定される構成であってもよい。
【0063】
なお、規制部材100は、前述したように、本発明に係る「規制部材」の第一実施形態であり、この構成に限定するものでない。つまり、規制部材100は、発射経路に糸状部材が内挿された場合に、当該内挿された状態の糸状部材が動くことを規制することができる構成であればよい。
以下では、規制部材100の別実施形態の構成について説明する。
【0064】
規制部材100には、図13(a)に示すように、糸状部材を切断可能な刃部105が設けられる構成とすることができる。刃部105は、切欠部103の頂点107に、切断する側を当該切欠部103の内側へ向けて配置される。したがって、前述したように、切欠部103の頂点107に案内された釣り糸Yは、図13(b)に示すように、右方へ向けての張力の作用や当該釣り糸Yの操作(動き)により刃部105に押し付けられて切断されることとなる。
【0065】
このような構成により、釣り糸Yが切断されると、遊技領域73に吊り下げられた遊技球は、当該釣り糸Yから開放されるので、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をできなくすることができる。また、刃部105は、切欠部103の頂点107、つまり切欠部103の内側に配置されるので、遊技球が規制部材100に衝突した場合であっても、当該遊技球は刃部105と当接することはない。つまり、遊技球には、刃部105による傷が付くことがない。
【0066】
また、規制部材100には、前述したような規制板101でなく、図14に示すように、凸凹部材106が設けられる構成とすることができる。凸凹部材106には、内レール72から誘導路74側へ向けて突出する複数の突出部108が設けられる。すなわち、複数の突出部108を設けることで、隣り合う突出部108の間の隙間により、釣り糸Yが絡み易くするものである。例えば、突出部108は、細長い針状の部材により形成される。突出部108(針状の部材)は、先端側を誘導路74側の様々の方向へ延出させ、釣り糸Yがより絡み易く形成される。
【0067】
このような構成により、規制部材100の突出部108に釣り糸Yが絡むこととなるので、当該釣り糸Yは他方へ動くことが困難となる。つまり、規制部材100は、発射レール70(発射経路)に釣り糸Yが内挿された場合に、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をし難くすることができる。
【0068】
また、規制部材として、内レール72の誘導路74側の面に、図15(a)に示すように、遊技領域73側に頂点107を有する略V字状の切欠部103を当該内レール72の延出方向に沿って形成したり、図15(b)に示すように、内レール72自体を遊技領域73側が頂点となるような略「く」の字状に折曲して形成したりする構成とすることができる。
【0069】
このような構成により、釣り糸Yは、切欠部103の頂点107や内レール72の略「く」の字状の頂点を挟んだ両側部により挟持されることとなる。したがって、かかる状態の釣り糸Yが動かされると、当該釣り糸Yは前記両側部に対して摺動することとなり、他方へ動くことが困難となる。つまり、かかる構成により、発射レール70(発射経路)に釣り糸Yが内挿された場合に、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をし難くすることができる。
なお、前述したような規制部材100の構成と同様に、切欠部103の頂点107や内レール72の略「く」の字状の頂点に、糸状部材を切断可能な刃部が設けられる構成とすることもできる。
【0070】
次に、本発明に係る「規制部材」の第二実施形態である第二規制部材の構成について説明する。
【0071】
第二規制部材は、発射経路において、発射レール70に設けられた球戻り防止部材80の別実施形態である第二球戻り防止部材109により構成される。第二球戻り防止部材109は、(球戻り防止部材80の)ベロ状部材81の別実施形態である第二ベロ状部材110を備える。
以下に、第二ベロ状部材110の構成について、図16を用いて説明する。
【0072】
第二ベロ状部材110には、図16(a)および(b)に示すように、切欠部111が設けられる。切欠部111は、弾性を有した金属製の帯状部材である第二ベロ状部材110の上端部を側面視で略V字状に切り欠いて形成される。切欠部111は、第二ベロ状部材110の上端部を左右方向に貫通して形成される。切欠部111は、第二ベロ状部材110の上端部の前後方向略中央に配置される。なお、切欠部111においては、その頂点(以下の説明では、「頂点112」と称する。)を挟んだ両側部の相互の角度は出来るだけ鋭角であることが望ましい。
【0073】
ここで、発射レール70および遊技領域73に内挿された状態の釣り糸Yは、図22に示すように、内レール72の上端面、より詳細には第二ベロ状部材110を頂点として当該第二ベロ状部材110を跨いだ状態で、両端部を下方へ向けて折り返されている(吊られている)。
【0074】
このような構成により、内レール72の上端面に接触している釣り糸Yには下方へ向けての張力が作用し、当該釣り糸Yが(内レール72の上端面よりも下方に配置される)切欠部111の頂点112に案内される。そして、切欠部111の頂点112に案内された釣り糸Yは、第二ベロ状部材110において当該切欠部111の頂点112を挟んだ両側部により挟持されることとなる。したがって、かかる状態の釣り糸Yが動かされると、当該釣り糸Yは前記両側部に対して摺動することとなり、他方へ動くことが困難となる。つまり、第二球戻り防止部材109は、発射レール70(発射経路)に釣り糸Yが内挿された場合に、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をし難くすることができる。
【0075】
また、第二球戻り防止部材109は、第二ベロ状部材110と共に、(球戻り防止部材80の)固定部材82の別実施形態である第二固定部材114を備える構成とすることができる。
以下に、第二固定部材114の構成について、図17を用いて説明する。
【0076】
第二固定部材114には、図17に示すように、切欠部115が設けられる。切欠部115は、第二固定部材114の上端部を側面視で略V字状に切り欠いて形成される。切欠部115は、第二固定部材114の上端部を左右方向に貫通して形成される。なお、切欠部115が形成される場所は、第二固定部材114の上端部において特に限定するものでないが、当該第二固定部材114の上端部から上方へ向けて延出されている第二ベロ状部材110の前側に隣接して形成することが望ましい。また、切欠部115は、第二ベロ状部材110の後側に隣接して形成することも可能である。なお、切欠部115においては、その頂点(以下の説明では、「頂点116」と称する。)を挟んだ両側部の相互の角度は出来るだけ鋭角であることが望ましい。
【0077】
このような構成により、釣り糸Yが第二ベロ状部材110の上端面から落下した場合であっても、(当該第二ベロ状部材110の上端面よりも下方に配置される)第二固定部材114の上端面にて当該釣り糸Yを受け取り、さらに当該釣り糸Yが(第二固定部材114の上端面よりも下方に配置される)切欠部115の頂点116に案内される。そして、切欠部115の頂点116に案内された釣り糸Yは、当該切欠部115の頂点116を挟んだ両側部により挟持されることとなる。したがって、かかる状態の釣り糸Yが動かされると、当該釣り糸Yは前記両側部に対して摺動することとなり、他方へ動くことが困難となる。つまり、第二球戻り防止部材109、発射レール70(発射経路)に釣り糸Yが内挿された場合に、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をし難くすることができる。
【0078】
また、本実施形態では、第二固定部材114において、略V字状に切り欠けられた切欠部115の頂点116を挟んだ両側部が、第二ベロ状部材110と第二固定部材114とで形成されることとなる。すなわち、切欠部115の頂点116に案内された釣り糸Yは、当該切欠部115の頂点116を挟んだ第二ベロ状部材110と第二固定部材114とにより挟持されることとなる。したがって、かかる状態の釣り糸Yが動かされると、当該釣り糸Yは第二ベロ状部材110と第二固定部材114とに対して摺動することとなり、他方へ動くことが困難となる。また、第二ベロ状部材110は、前述したように、金属製の部材であるので、釣り糸Yが摺動することにより当該釣り糸Yを切断することもできる。つまり、第二球戻り防止部材109は、発射レール70(発射経路)に釣り糸Yが内挿された場合に、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をし難くすることができる。
なお、前述したような規制部材100の構成と同様に、切欠部115の頂点116に、糸状部材を切断可能な刃部が設けられる構成とすることもできる。
【0079】
また、第二固定部材114には、図18に示すように、緩衝材118が設けられる構成とすることができる。緩衝材118は、第二固定部材114と、当該第二固定部材114の前方に配置された透明板18と、の隙間を埋めるための部材である。緩衝材118は、細長い側面視で略矩形状であって、透明性、且つ弾性を有する部材により形成される。緩衝材118は、その一側が第二固定部材114の前側に固定され、他側が前方(透明板18側)へ向けて延出されて透明板18と略当接される。なお、緩衝材118の上端面は、第二固定部材114の上端面よりも上方、または同一の高さに形成される。
【0080】
このような構成により、第二ベロ状部材110の上端面から落下した釣り糸Yは、緩衝材118により第二固定部材114と透明板18との間の隙間が埋められているので、第二固定部材114の上端面よりも下方へ落下することがない。つまり、第二ベロ状部材110の上端面から落下した釣り糸Yは、緩衝材118を介して第二固定部材114の切欠部115へと案内されることとなる。
【0081】
次に、本発明に係る「規制部材」の第三実施形態である第三規制部材の構成について説明する。
【0082】
図19に示すように、第三規制部材は、発射経路において、球送りカセット50の別実施形態である第二球送りカセット120により構成される。第二球送りカセット120は、(球送りカセット50の)出球部54の別実施形態である第二出球部121を備える。 以下に、第二出球部121の構成について説明する。
【0083】
まず、第二球送りカセット120に内挿された釣り糸Yの状態について説明する。
第二球送りカセット120に内挿された釣り糸Yは、入球部52から筐体51に内挿され、第二出球部121から当該筐体51の外へと延出される。なお、筐体51、つまり第二球送りカセット120から外へ延出された釣り糸Yは、発射装置60の補助レール62の延出方向に沿って、つまり遊技球の移動(誘導)方向に沿って延出される。
なお、第二球送りカセット120の第二出球部121は前後方向に貫通されている。つまり、第二出球部121から筐体51の外へ延出される釣り糸Yは、当該第二出球部121から後方へ向けて延出される。他方、発射装置60の補助レール62は、延出方向を左斜め上方へ向けて配置される。つまり、発射装置60に内挿された釣り糸Yは、補助レール62に沿って左斜め上方へ向けて延出される。したがって、第二球送りカセット120の第二出球部121から筐体51の外へ延出される釣り糸Yは、その延出方向を、当該第二出球部121の左側縁部を折り返し部として後方向から左斜め上方へと折り返す(変更する)こととなる。
【0084】
第二出球部121には、図19に示すように、切欠部122が設けられる。切欠部122は、第二出球部121の左側縁部にて、背面視で略V字状に切り欠いて形成される。切欠部122は、第二出球部121の左側縁部を前後方向に貫通して形成される。なお、切欠部122の配置は、前述したように、釣り糸Yが後方から左斜め上方へと向けて延出方向を変更するので、当該第二出球部121の左側縁部の上部に形成されることが望ましい。また、第二出球部121の左側縁部は、当該左側縁部にて折り返された釣り糸Yを、上部に配置された切欠部122へ向けて案内し易いように、当該左側縁部の下側から上側に行くに従い緩やかに左斜め方向へ傾斜していることが望ましい。なお、切欠部122においては、その頂点(以下の説明では、「頂点123」と称する。)を挟んだ両側部の相互の角度は出来るだけ鋭角であることが望ましい。
【0085】
このような構成により、第二出球部121に左側縁部で折り返されている釣り糸Yは、左斜め上方へ向けての張力の作用や当該釣り糸Yの操作(動き)によって、第二出球部121の切欠部122の頂点123へ向けて案内される。そして、切欠部122の頂点123に案内された釣り糸Yは、第二出球部121の左側縁部において、当該切欠部122の頂点123を挟んだ両側部により挟持されることとなる。したがって、かかる状態の釣り糸Yが動かされると、当該釣り糸Yは前記両側部に対して摺動することとなり、他方へ動くことが困難となる。つまり、第二球送りカセット120は、当該第二球送りカセット120(発射経路)に釣り糸Yが内挿された場合に、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をし難くすることができる。
また、発射装置60によって遊技球Pが発射されて、発射経路における第二球送りカセット120よりも下流側を当該遊技球Pが移動する際に、遊技球Pの移動とともに当該遊技球Pに取り付けられた釣り糸Yが、切欠部122の頂点123を挟んだ両側部と摺動することとなる。したがって、釣り糸Yが引っかかることとなるため、釣り糸Yが取り付けられた遊技球Pを遊技領域73まで到達し難くすることが可能となる。つまり、釣り糸Yが取り付けられた遊技球Pを発射させ難くすることができる。
なお、前述したような規制部材100の構成と同様に、切欠部122の頂点123に、糸状部材を切断可能な刃部が設けられる構成とすることもできる。
【0086】
なお、第三規制部材の別実施形態の構成について説明する。
【0087】
第二出球部121には、図20に示すように、前述したような切欠部122でなく、鋸刃部124が設けられる。鋸刃部124は、第二出球部121の左側縁部にて、背面視で所謂鋸刃状(ジクザグ状)に形成される。換言すれば、第二出球部121の左側縁部に略V字状に切り欠いて形成されるV字部125が上下方向に複数並べて配置される。なお、各V字部125においては、その頂点(以下の説明では、「頂点126」と称する。)を挟んだ両側部の相互の角度は出来るだけ鋭角であることが望ましい。
【0088】
このような構成により、第二出球部121に左側縁部で折り返されている釣り糸Yは、当該左側縁部の上下方向のどの位置で折り返されたとしても、複数配置されたV字部125のうちのいずれかのV字部125の頂点126に案内されることとなる。そして、V字部125の頂点126に案内された釣り糸Yは、第二出球部121の左側縁部において、当該V字部125の頂点126を挟んだ両側部により挟持されることとなる。したがって、かかる状態の釣り糸Yが動かされると、当該釣り糸Yは前記両側部に対して摺動することとなり、他方へ動くことが困難となる。つまり、第二球送りカセット120は、当該第二球送りカセット120(発射経路)に釣り糸Yが内挿された場合に、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をし難くすることができる。
また、発射装置60によって遊技球Pが発射されて、発射経路における第二球送りカセット120よりも下流側を当該遊技球Pが移動する際に、遊技球Pの移動とともに当該遊技球Pに取り付けられた釣り糸Yが、V字部125の頂点126を挟んだ両側部と摺動することとなる。したがって、釣り糸Yが引っかかることとなるため、釣り糸Yが取り付けられた遊技球Pを遊技領域73まで到達し難くすることが可能となる。つまり、釣り糸Yが取り付けられた遊技球Pを発射させ難くすることができる。
なお、前述したような規制部材100の構成と同様に、V字部125の頂点126に、糸状部材を切断可能な刃部が設けられる構成とすることもできる。
【0089】
また、第二出球部121に、ヒレ状部材130を設ける構成とすることができる。
以下に、ヒレ状部材130の構成について、図21を用いて説明する。
【0090】
ヒレ状部材130は、主として、枠部131と、ヒレ部132と、により構成される。
枠部131は、中央が開口された略矩形に形成された枠体である。枠部131の中央の開口部は、第二出球部121の開口部と、その形状および大きさが略同一に形成される。枠部131は、第二出球部121の周縁部に、当該枠部131の開口部と第二出球部121の開口部との位置を合わせて脱着可能に構成される。
ヒレ部132は、複数のヒレ133により構成される。ヒレ133は、薄い平板状のゴム片であって、正面視で略三角形に形成される。ヒレ133は、その外周の一辺を枠部131に固定し、頂点の一つが枠部131の中央を向くように配置される。ヒレ133は、枠部131の内側の周縁部に略隙間無く並べて配置される。
【0091】
このような構成により、ヒレ状部材130は、第二出球部121の周縁部に取り付けられる。なお、ヒレ状部材130は、第二出球部121を通過する遊技球に対して、その通過を規制するものでない。つまり、第二出球部121を通過する遊技球が、ヒレ状部材130を通過する際にヒレ133に衝突した場合であっても、当該ヒレ133は薄い平板状のゴム片であるので、遊技球の通過方向へ向けて弾性変形し、遊技球の通過は規制されない。なお、遊技球の通過方向へ向けて弾性変形したヒレ133は、当該遊技球が通過した後に当初の形状に復元する。
【0092】
一方、ヒレ状部材130に釣り糸Yが内挿された場合、つまり第二出球部121(第二球送りカセット120)に釣り糸Yが内挿された場合には、当該釣り糸Yは第二出球部121の左側縁部と共に、ヒレ状部材130の左側縁部にて折り返される。したがって、釣り糸Yは、ヒレ部132において隣り合うヒレ133とヒレ133との間の隙間に入り込む(案内される)こととなる。ヒレ133とヒレ133との間の隙間に入り込んだ釣り糸Yは、ヒレ133とヒレ133とにより挟持されることとなる。したがって、かかる状態の釣り糸Yが動かされると、当該釣り糸Yはヒレ133とヒレ133とに対して摺動することとなり、他方へ動くことが困難となる。つまり、ヒレ状部材130は、当該ヒレ状部材130に釣り糸Yが内挿された場合に、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をし難くすることができる。
【0093】
なお、ヒレ状部材130のヒレ133は、前述したような、薄い平板状のゴム片に限定するものでない。すなわち、弾性変形可能な部材であって、釣り糸Yが絡み易い部材であればよい。
また、本実施形態において、ヒレ状部材130は、発射経路において、第二球送りカセット120の第二出球部121に配置される構成としているが、これに限定するものでない。すなわち、発射経路において、ヒレ状部材130を配置(取り付け)可能な場所であれば、特に限定するものでない。また、ヒレ状部材130は、その配置(取り付け)場所に応じて枠部131およびヒレ部132の形状を変更することが可能である。
【0094】
なお、ヒレ状部材130は、単独の部材として形成される。したがって、遊技機1や当該遊技機1を設置したパチンコホール等の事情に応じて、ヒレ状部材130を当該遊技機1に取り付けることができる。例えば、当初組み立てられた遊技機1には、ヒレ状部材130を設けずに生産コストを安価なものとして、必要に応じて当該ヒレ状部材130を後から取り付けること等の柔軟な対応が可能となる。また、ヒレ状部材130は、単独の部材として形成されるので、メンテナンスや破損した際の取替え作業が容易である。
【0095】
また、第三規制部材は、第二球送りカセット120に第二出球部121を備える構成に限定するものでない。すなわち、第二球送りカセット120は、(球送りカセット50の)入球部52の別実施形態である図示せぬ第二入球部を備える構成とすることができる。そして、前記第二入球部には、前述したような、第二出球部121と同様の構成を施すことにより、第二球送りカセット120(発射経路)に釣り糸Yが内挿された場合に、不正行為者による当該釣り糸Yの操作をし難くすることができる。
なお、かかる場合には、上皿40の案内通路42から第二球送りカセット120に内挿(延出)された釣り糸Yは、第二球送りカセット120の前記第二入球部で、その延出方向を変更し、当該前記第二入球部の一側縁部が、当該釣り糸Yの折り返し部となっている必要がある。前記第二入球部の一側縁部が、釣り糸Yの折り返し部となることで、当該一側縁部に設けられる(図示せぬ)切欠部等に、当該釣り糸Yを案内することができるからである。
さらに、第三規制部材は、第二球送りカセット120の筐体51内部から外部へ遊技球を誘導する開口部(第二出球部121)や筐体51内部へ遊技球を誘導する開口部(前記第二入球部)に備える構成だけでなく、例えば筐体51内部や第二球送りカセット120に入球部52を介して遊技球を供給する上皿40の案内経路42の出口(入球部52と対向する部分)に備える構成とすることができる。
【0096】
以上のように、遊技機1は、
遊技盤5に遊技領域73が設けられ、
前記遊技領域73へ向けて遊技球を発射する発射装置60と、
前記発射装置60に供給される遊技球を貯溜する上皿40(皿部)と、
前記上皿40(皿部)から前記発射装置60に遊技球を1球ずつ供給する球送りカセット50(遊技球供給装置)と、
前記球送りカセット50(遊技球供給装置)により供給されて前記発射装置60によって発射された遊技球を前記遊技領域73へ向けて誘導する発射レール70と、
を有する発射経路が設けられ、
前記発射経路には、当該発射経路に釣り糸Y(糸状部材)が内挿された場合に、当該内挿された状態の釣り糸Y(糸状部材)が動くことを規制する規制部材が設けられるものである。
【0097】
さらに、遊技機1は、
遊技盤5に遊技領域73が設けられ、
前記遊技領域73へ向けて遊技球を発射する発射装置60と、
前記発射装置60によって発射された遊技球を前記遊技領域73へ向けて誘導する発射レール70と、
が設けられ、
前記発射レール70は、
前記発射された遊技球を前記遊技領域73側の面に沿わせて移動させることにより前記遊技領域73へ向けて誘導する外レール71と、
前記外レール71よりも前記遊技領域73側に配置され、当該外レール71と共に前記発射された遊技球を通過させる誘導路74を区画形成し、且つ当該誘導路74と当該遊技領域73とを区画する内レール72と、
を有するガイドレール75を含んで構成されて、
前記ガイドレール75における前記内レール72の前記外レール71との対向する面には、前記誘導路74に釣り糸Y(糸状部材)が内挿された場合に、当該内挿された状態の釣り糸Y(糸状部材)が動くことを規制する規制部材が設けられるものである。
【0098】
さらに、遊技機1は、
遊技盤5に遊技領域73が設けられ、
前記遊技領域73へ向けて遊技球を発射する発射装置60と、
前記発射装置60によって発射された遊技球を前記遊技領域73へ向けて誘導する発射レール70と、
が設けられ、
前記発射レール70には、当該発射レール70の前記遊技領域73側の出口に、前記遊技領域73に誘導された遊技球が当該発射レール70に逆戻りしないための第二球戻り防止部材109が設けられ、
前記第二球戻り防止部材109には、
前記発射レール70の前記遊技領域73側の出口から前記遊技領域73へと遊技球を通過させる一方、当該遊技領域73から当該発射レール70への遊技球の通過を阻止する第二ベロ状部材110と、
前記第二ベロ状部材110を前記発射レール70に固定する固定部材82と、
が設けられ、
前記第二ベロ状部材110には、前記発射レール70に釣り糸Y(糸状部材)が内挿された場合に、当該内挿された状態の釣り糸Y(糸状部材)が動くことを規制する規制部材が設けられものである。
【0099】
さらに、遊技機1は、
遊技盤5に遊技領域73が設けられ、
発射杵65を有して当該発射杵65の動作により前記遊技領域73へ向けて遊技球を発射する発射装置60と、
前記発射装置60に供給される遊技球を貯溜する上皿40(皿部)と、
前記発射杵65の動きに応じて前記上皿40(皿部)から前記発射装置60に遊技球を1球ずつ供給する第二球送りカセット120(遊技球供給装置)と、
前記第二球送りカセット120(遊技球供給装置)により供給されて前記発射装置60によって発射された遊技球を前記遊技領域73へ向けて誘導する発射レール70と、
が設けられ、
前記第二球送りカセット120(遊技球供給装置)には、
前記上皿40(皿部)から供給された遊技球を受け入れる入球部52と、
前記入球部52にて受け入れた遊技球を前記発射杵65の動作に応じて1球ずつ前記発射装置60側へ送り出す球送りソレノイド53(球送り部材)と、
前記球送りソレノイド53(球送り部材)から送り出された遊技球を前記発射装置60へと誘導する第二出球部121と、
が設けられ、
前記第二球送りカセット120(遊技球供給装置)に釣り糸Y(糸状部材)が内挿された場合に、前記第二出球部121における遊技球を発射する時の前記発射杵65が動く方向側の縁部に、当該内挿された状態の釣り糸Y(糸状部材)が動くことを規制する規制部材が設けられるものである。
【0100】
以上のような構成により、遊技機1は、所謂吊り球ゴトを行い難くすることができる。
【符号の説明】
【0101】
1:遊技機,5:遊技盤,40:上皿,50:球送りカセット,60:発射装置,70
;発射レール,73:遊技領域,100:規制部材,Y:釣り糸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤に遊技領域が設けられ、
前記遊技領域へ向けて遊技球を発射する発射装置と、
前記発射装置に供給される遊技球を貯溜する皿部と、
前記皿部から前記発射装置に遊技球を1球ずつ供給する遊技球供給装置と、
前記遊技球供給装置により供給されて前記発射装置によって発射された遊技球を前記遊技領域へ向けて誘導する発射レールと、
を有する発射経路が設けられ、
前記遊技球供給装置は、
略箱状に形成された筐体により形成され、
前記筐体には、
前記皿部から供給された遊技球を前記筐体の内部に受け入れるために開口された第一開口部と、
前記第一開口部から前記筐体の内部に受け入れた遊技球を1球ずつ前記発射装置側へ送り出す球送り部材と、
前記球送り部材から送り出された遊技球を前記筐体の外部の前記発射装置へ誘導するために開口された第二開口部と、
前記発射経路に糸状部材が内挿された場合に、当該内挿された状態の糸状部材が動くことを規制する規制部材と、
が設けられ、
前記第二開口部は、四方を縁部で囲まれて形成され、且つ前記発射経路に糸状部材が内挿された場合に、前記発射装置により遊技球が発射される方向側の縁部を基点として当該糸状部材を折り返して当該糸状部材の延出方向を変更させる位置に配置され、
前記遊技球が発射される方向側の縁部において、隣接する縁部との境界には、前記遊技球が発射される方向側の縁部を切り欠いた口が設けられ、
糸状部材が連結された遊技球が発射された場合に、当該連結された糸状部材が当該第二開口部内で四方の縁部により前記口へと誘導され、当該口により前記規制部材へと誘導される、
ことを特徴とする遊技機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2012−232212(P2012−232212A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−196700(P2012−196700)
【出願日】平成24年9月7日(2012.9.7)
【分割の表示】特願2010−234991(P2010−234991)の分割
【原出願日】平成22年10月19日(2010.10.19)
【出願人】(000121693)奥村遊機株式会社 (978)
【Fターム(参考)】