説明

遊技機

【課題】遊技用マイクロコンピュータの側面に識別情報が印字されている場合であっても、遊技用マイクロコンピュータの目視検査が行い易い制御装置を備えた遊技機を提供する。
【解決手段】電子部品111は、側面に識別情報が付された遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス)と、遊技用マイクロコンピュータが実装された領域の周辺領域に実装されたその他の電子部品111と、を含み、基板ボックス120のうち遊技制御基板110の表面110aを覆う上面部は、周辺領域を覆う周辺領域カバー部(上壁、囲繞カバー本体支持部)と、遊技用マイクロコンピュータを覆うデバイスカバー部(囲繞カバー本体部)と、を備え、デバイスカバー部は遊技用マイクロコンピュータを収納することが可能な凹室状の空間が内部に形成されてなり、周辺領域カバー部はデバイスカバー部の上部よりも遊技制御基板110寄りに配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に各種の電子部品が実装される制御基板と、当該制御基板を内部に収納するための透明樹脂製の基板ボックスと、を有する制御装置を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技機、例えばパチンコ遊技機やスロットマシンなどにおいては、CPU、ROM、RAM等を1チップ化したアミューズチップを内蔵する制御デバイス(遊技用マイクロコンピュータ)やその他の電子部品が実装された制御基板を、複数のケース部材からなる基板ボックスに収納することで制御装置を構成し、当該制御装置を遊技機の裏面側に取り付けて、当該制御装置により遊技の制御を行うようにしたものが一般的ある。
【0003】
このような遊技機では、近年、制御基板と遊技用マイクロコンピュータとの間の空間に不正な電子部品を追加する等の不正行為を回避するため、縦幅を増大させてスリム化したSZIP(Shrink Zigzag Inline Package)タイプの遊技用マイクロコンピュータを採用した遊技機が増えてきている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−153787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記した特許文献1記載の遊技機のようにSZIPタイプの遊技用マイクロコンピュータを採用した場合であっても、遊技用マイクロコンピュータ自体を不正な遊技プログラムを実行するものに交換するといった不正行為は回避できない。
【0006】
そのため、遊技用マイクロコンピュータに付された型番や製造番号などの識別情報を、基板ボックスの外部から目視により確認して、制御基板に実装されている遊技用マイクロコンピュータが正当なものであるか否かを検査するようなことが、遊技場の従業員によって行われている。
【0007】
しかしながら、SZIPタイプの遊技用マイクロコンピュータにおいて識別情報は、当該遊技用マイクロコンピュータの側面に印字されているので、従来の遊技用マイクロコンピュータのように上面に識別情報が印字されている場合と比較して、基板ボックスの上面からでは印字された識別情報が目視し難く、目視検査を行う際の効率が悪くなってしまうという問題がある。
【0008】
本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、遊技用マイクロコンピュータの側面に識別情報が付(印字、刻印等も含む)されている場合であっても、遊技用マイクロコンピュータの目視検査が行い易い制御装置を備えた遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
表面に各種の電子部品が実装される制御基板と、当該制御基板を内部に収納するための透明樹脂製の基板ボックスと、を有する制御装置を備えた遊技機において、
前記電子部品は、
側面に識別情報が付されているとともに、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行う遊技用マイクロコンピュータと、
前記遊技用マイクロコンピュータが実装された領域の周辺領域に実装され、実装時の高さが当該遊技用マイクロコンピュータよりも低いその他の電子部品と、を含み、
前記基板ボックスのうち前記制御基板の前記表面を覆う上面部は、
前記周辺領域を覆う周辺領域カバー部と、
前記遊技用マイクロコンピュータを覆うデバイスカバー部と、を備え、
前記デバイスカバー部は、下部に前記遊技用マイクロコンピュータを挿入可能なデバイス挿入口を有し、当該デバイス挿入口から挿入された前記遊技用マイクロコンピュータを収納することが可能な凹室状の空間が内部に形成されてなり、
前記周辺領域カバー部は、前記デバイスカバー部の上部よりも前記制御基板寄りに配置されていることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、周辺領域カバー部が、デバイスカバー部の上部よりも制御基板寄りに配置されているので、デバイスカバー部のうち遊技用マイクロコンピュータの側面に対向する部分(すなわち、デバイスカバー部の側壁部)は、周辺領域カバー部よりも上方に突出した状態となっている。
【0011】
そのため、デバイスカバー部の側壁部を介して、遊技用マイクロコンピュータの側面を視認することが可能となり、遊技用マイクロコンピュータの側面に識別情報が付(印字、刻印)されている場合であっても、遊技用マイクロコンピュータの目視検査が行い易くなる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記周辺領域は、
前記その他の電子部品が実装された実装領域と、
前記実装領域と前記遊技用マイクロコンピュータが実装された領域との間に設けられ、前記電子部品が実装されない非実装領域と、を含み、
前記周辺領域カバー部のうち前記非実装領域に対応する部分には、前記制御基板側に向けて窪ませた視認段部が設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、周辺領域カバー部のうち非実装領域に対応する部分には、視認段部が設けられているので、遊技用マイクロコンピュータの側面の下端部分まで視認することが可能となり、視認段部が設けられていない場合と比較して、遊技用マイクロコンピュータの目視検査が行い易くなる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、
前記周辺領域カバー部のうち、前記実装領域を覆う部分から前記視認段部に落ち込む角部には、面取り部が設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、周辺領域カバー部のうち視認段部に落ち込む角部には、面取り部が設けられているので、遊技用マイクロコンピュータの側面を視認する際の視野角が広がり、面取り部が設けられていない場合と比較して、遊技用マイクロコンピュータの目視検査が行い易くなる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、
前記遊技用マイクロコンピュータは、本体部と、当該本体部の下面から突設された端子部と、を備え、当該本体部が前記制御基板から離間した状態で当該端子部によって当該制御基板に実装されてなり、
前記基板ボックスの内面のうち前記視認段部の底面となる部分は、前記遊技用マイクロコンピュータの前記本体部の下面よりも前記制御基板に近接していることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、基板ボックスの内面のうち視認段部の底面となる部分は、遊技用マイクロコンピュータの本体部の下面よりも制御基板に近接しているので、遊技用マイクロコンピュータの側面の下端部分まで視認することが可能となり、制御基板に近接していない場合と比較して、遊技用マイクロコンピュータの目視検査が行い易くなる。
【0018】
また、基板ボックスの内面のうち視認段部の底面となる部分は、遊技用マイクロコンピュータの本体部の下面よりも制御基板に近接しており、遊技用マイクロコンピュータの端子部の近傍に余分なスペースがないので、不正な電子部品を追加する等の不正行為を抑制することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機において、
前記その他の電子部品は、上面に個体を識別するための識別子が付された面実装部品であることを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、その他の電子部品は面実装部品であるので、周辺領域カバー部のうち実装領域を覆う部分を制御基板に近づけることができる。
【0021】
そのため、基板ボックスのうち周辺領域に対応する部分の厚みを抑制することができるので、基板ボックスの薄型化が可能となる。また、上面の識別子が付されているので、その他の電子部品の目視確認が行い易い。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の遊技機において、
前記基板ボックスは、
一側部に挿入開口を有する凹室状の収納空間を画成する第1ケース部材と、
前記制御基板が取り付けられ、当該制御基板を前記収納空間内に配置した状態で前記第1ケース部材と合体することが可能であるとともに、当該合体した状態で前記挿入開口の縁部と接合して当該挿入開口を閉塞することが可能な第2ケース部材と、
前記第1ケース部材の前記挿入開口を前記第2ケース部材で閉塞して前記収納空間を閉止する閉止状態を保持したまま、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを離反不能に結合することが可能な封止手段と、を備え、
前記周辺領域カバー部は、少なくとも前記第1ケース部材に備えられているとともに、前記デバイスカバー部は、前記第2ケース部材に備えられており、
前記第1ケース部材と、前記第2ケース部材と、のうちの何れか一方には、前記収納空間の奥行き方向に沿って延設されたスライドガイド溝部が設けられているとともに、何れか他方には、前記収納空間の奥行き方向に沿って延設されて前記閉止状態への変換時に前記スライドガイド溝部にスライド可能に係合するスライド部が設けられていることを特徴とする。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、スライド部をスライドガイド溝部にスライド係合させて、第1ケース部材の収納空間の奥側方向へと第2ケース部材をスライドさせるだけで、挿入開口が第2ケース部材で塞がれて収納空間が閉止されるので、基板ボックスの組み付け作業を楽に行うことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、周辺領域カバー部が、デバイスカバー部の上部よりも制御基板寄りに配置されているので、デバイスカバー部のうち遊技用マイクロコンピュータの側面に対向する部分(すなわち、デバイスカバー部の側壁部)は、周辺領域カバー部よりも上方に突出した状態となっている。
【0025】
そのため、デバイスカバー部の側壁部を介して、遊技用マイクロコンピュータの側面を視認することが可能となり、遊技用マイクロコンピュータの側面に識別情報が印字(付)されている場合であっても、遊技用マイクロコンピュータの目視検査が行い易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る遊技機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の遊技機の背面図である。
【図3】遊技制御装置の上面側から見た斜視図である。
【図4】遊技制御装置の上面側から見た分解斜視図である。
【図5】(a)第1ケース部材を上面側から見た斜視図、(b)第1ケース部材を下面側から見た斜視図である。
【図6】(a)第1ケース部材を上面側から見た断面図であり、右第1固着部及び右側の第1溶着受部の近傍を拡大した図、(b)第1ケース部材を上面側から見た断面図であり、左第1固着部及び左側の第1溶着受部の近傍を拡大した図である。
【図7】(a)第1ケース部材を上面側から見た斜視図であり、露出用切欠部の近傍を拡大した図、(b)第1ケース部材を後側面側から見た断面図であり、露出用切欠部の近傍を拡大した図である。
【図8】(a)第2ケース部材を上面側から見た斜視図、(b)第2ケース部材を下面側から見た斜視図である。
【図9】(a)第2ケース部材を上面側から見た断面図であり、右第2固着部及び右側の第2溶着受部の近傍を拡大した図、(b)第2ケース部材を上面側から見た断面図であり、左第2固着部及び左側の第2溶着受部の近傍を拡大した図である。
【図10】(a)第2ケース部材を上面側から見た斜視図であり、囲繞カバー部の近傍を拡大した図(b)第2ケース部材を後側面側から見た断面図であり、囲繞カバー部の近傍を拡大した図、(c)第2ケース部材を右側面側から見た断面図である。
【図11】(a)第2ケース部材を下面側から見た斜視図であり、コネクタ用開口の近傍を拡大した図、(b)第2ケース部材を右側面側から見た断面図であり、コネクタ用開口の近傍を拡大した図、(c)第2ケース部材を前側面側から見た断面図であり、コネクタ用開口の近傍を拡大した図である。
【図12】(a)第2ケース部材を前面側から見た斜視図であり、第2溶着受部の近傍を拡大した図、(b)溶着部材を上面側から見た斜視図、(c)溶着部材を下面側から見た斜視図である。
【図13】(a)保護カバー部材を左側面側から見た斜視図、(b)保護カバー部材を左側面側から見た断面斜視図である。
【図14】(a)電子タグシールを表面側から見た図、(b)電子タグシールを裏面側から見た図、(c)電子タグシールの分解斜視図である。
【図15】遊技制御基板を上面側から見た斜視図である。
【図16】(a)遊技制御基板を上面側右方から見た斜視図であり、制御デバイスの近傍を拡大した図、(b)遊技制御基板を上面側左方から見た斜視図であり、制御デバイスの近傍を拡大した図である。
【図17】(a)端子カバー部材を上面側から見た斜視図、(b)端子カバー部材を下面側から見た斜視図である。
【図18】(a)コネクタに対する端子カバー部材の取り付けを説明するための図、(b)コネクタに端子カバー部材を取り付けた状態を示す図である。
【図19】(a)第2ケース部材に対する遊技制御基板の取り付けを説明するための図、(b)第2ケース部材に遊技制御基板を取り付けた状態を示す図である。
【図20】(a)第2ケース部材に遊技制御基板を取り付けた状態を後側面側から見た断面図であり、コネクタの近傍を拡大した図、(b)第2ケース部材に遊技制御基板を取り付けた状態を後側面側から見た断面図であり、制御デバイスの近傍を拡大した図である。
【図21】第1ケース部材に対する第2ケース部材のスライド挿入と、第1ケース部材と第2ケース部材との結合と、を説明するための図である。
【図22】(a)遊技制御装置を上面側から見た斜視図であり、左側端封止手段及び右側端封止手段の近傍を拡大した図、(b)遊技制御装置を下面側から見た斜視図であり、右側端封止手段の近傍を拡大した図である。
【図23】(a)貼着領域に対する電子タグシールの貼着と、右側端封止手段に対する保護カバー部材の取り付けと、を説明するための図、(b)右側端封止手段に保護カバー部材を取り付けた状態を示す図である。
【図24】(a)遊技制御装置を右側面側から見た断面図、(b)遊技制御装置を後側面側から見た断面図であり、制御デバイスの近傍を拡大した図である。
【図25】(a)遊技制御装置を右側面側から見た断面図であり、コネクタ用開口の近傍を拡大した図、(b)遊技制御装置を右側面側から見た断面図であり、コネクタ用開口の近傍をさらに拡大した図である。
【図26】遊技制御装置を上面側から見た断面図であり、左側端封止手段及び右側端封止手段の近傍を拡大した図である。
【図27】遊技制御装置を右側面側から見た断面図であり、溶着封止手段の近傍を拡大した図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
【0028】
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、当該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
【0029】
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
【0030】
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置54から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
【0031】
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置(図示省略)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
【0032】
図2には、遊技機10の裏面の構造が示されている。
前面枠12の裏面上部には、払出し前の遊技球を貯留する貯留タンク51と、外部への情報(例えば、図柄確定信号、大当り信号、確率変動信号、賞球信号、貸球信号等)を出力する外部情報端子板41と、が設けられている。また、貯留タンク51の底部には、緩やかな傾斜を有し遊技球を遊技機10の一側へ向けて誘導するシュート52が接続され、シュート52の終端には、遊技球の流下方向を水平方向から垂直方向へと変換する屈曲流路装置53が接続されている。そして、この屈曲流路装置53の下端に駆動源を有する球払出装置54が配設され、この球払出装置54によって所定数の遊技球を払出し可能に構成されている。
【0033】
さらに、前面枠12の裏面中央部には、表示装置(画像表示装置)における変動表示ゲームの演出の制御を行う演出制御装置80と、演出制御装置80等の各種装置を統括制御する遊技制御装置100と、等が配設されている。
また、前面枠12の裏面下部には、球払出装置54を制御する払出制御装置60と、遊技機10側とカードユニット側とで授受される信号を中継するカードユニット中継基板70と、遊技制御装置100等の各種制御装置に電源供給を行う電源装置90と、等が設けられている。
【0034】
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする遊技制御装置100(制御装置)について説明する。
遊技制御装置100は、例えば図3、図4に示すように、遊技機10の動作制御等を行うことで遊技の進行を統括的に制御する遊技制御基板110(制御基板)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を備えて構成される。
そして、遊技制御装置100においては、予め記憶された固有の識別情報を発信可能な電子タグ131を有する電子タグシール130や、当該遊技制御装置100の管理番号等が印字された管理番号シール140、当該遊技制御装置100を備える遊技機10の機種等が印字された機種シール150などが、基板ボックス120(具体的には、基板ボックス120が備える第1ケース部材200(後述)等)に貼着されている。
【0035】
遊技制御装置100は、遊技盤30の背面に取り付けられて当該遊技盤30が前面枠12に取り付けられることによって、例えば図2に示すように、遊技機10の背面側から視認可能に配されている。したがって、以下の説明では、遊技機10の背面側に配された遊技制御装置100を遊技機10の背面側から見た場合(図2参照)に、遊技機10の背面側から視認可能な側を上側、遊技盤30に取り付けられた側を下側とし、上になる側を後側、下になる側を前側とし、左になる側を左側、右になる側を右側とする。
【0036】
遊技制御基板110は、例えば図4、図15、図16(a),(b)に示すように、その外形が矩形状を呈してなる面実装タイプの基板である。すなわち、遊技制御基板110は、一方向(左右方向)に長尺な基板であり、当該遊技制御基板110の表面110aに、遊技制御用の電子部品111,111,…及びコネクタ(コネクタ端子)116,116,…が面実装されている。
なお、図面では、遊技機10の出荷前における遊技制御装置100の検査時に使用される検査用端子117がコネクタの一種として遊技制御基板110に実装されているが、当該検査用端子117は、遊技機10の出荷時には遊技制御基板110から取り外される。したがって、本実施形態において、コネクタ116は、検査用端子117以外のコネクタを指すものとする。
【0037】
遊技制御基板110においては、例えば図15に示すように、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部にコネクタ116が実装されており、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部以外の部分(前後方向中央部及び前部)に電子部品111が実装されている。
すなわち、遊技制御基板110は、当該遊技制御基板110の長手方向(左右方向)に沿った一方の端部(後端部)側に、他の装置と接続するためのコネクタ116が実装されている。
また、遊技制御基板110は、当該遊技制御基板110の長手方向に沿った他方の端部(前端部)側に、遊技機10の動作に関する電気的制御を実行するための電子部品111が実装されている。
【0038】
電子部品111には、例えば図15に示すように、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行う制御デバイス112(遊技用マイクロコンピュータ)と、実装時の高さが当該制御デバイス112よりも低いその他の電子部品111と、が含まれている。
制御デバイス112には、CPU、ROM、RAM等を1チップ化したアミューズチップが内蔵されており、側面に当該制御デバイス112を識別するための識別情報が付されたZIP(Zigzag Inline Package)タイプの電子部品である。そのため、制御デバイス112は、上面に個体を識別するための識別子が付された面実装部品であるその他の電子部品111とは異なり、遊技制御基板110に立設されている。したがって、遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112は、遊技制御基板110に実装されているその他の電子部品111よりも高さが高く、上方に突出している。
【0039】
また、制御デバイス112は、一方向に長尺な電子部品であり、遊技制御基板110の短手方向(すなわち、第1ケース部材200に対する第2ケース部材300のスライド方向(後述))に沿って、遊技制御基板110に実装されている。そして、制御デバイス112が遊技制御基板110に実装された状態において、当該制御デバイス112の印字面112a(すなわち、当該制御デバイス112を識別するための識別情報等が印字された面)は、遊技制御基板110の短手方向に沿った互いに対向する側方のうちの何れか一方(本実施形態では右側方)を向いている。
【0040】
ここで、本実施形態では、制御デバイス112の近傍に、その他の電子部品111を実装しないよう構成されている。
すなわち、遊技制御基板110の表面110aにおいては、制御デバイス112が実装された領域の周囲に、何れの電子部品111も実装されていない非実装領域が設けられている。
そして、例えば図15に示すように、非実装領域のうちの右側(すなわち、制御デバイス112の印字面112a側)の幅(左右方向の長さ)L12は、左側の幅L11よりも大きくなるよう設定されている。
【0041】
コネクタ116には、例えば図15に示すように、遊技者に付与する遊技価値に影響を及ぼす信号(具体的には、遊技の結果に関する信号等)を入出力する端子の他に、遊技制御装置100を電源装置90と接続するための電源用端子118や、遊技機10の出荷後における遊技制御装置100の検査時に使用される外部通信端子119が含まれている。
ここで、本実施形態では、複数のコネクタ116のうちの外部通信端子119が最も上方に突出するよう構成されている。
【0042】
また、本実施形態では、例えば図15に示すように、遊技制御基板110のうちの、最も左側に実装されたコネクタ116(本実施形態では外部通信端子119)よりも外側の位置と、最も右側に実装されたコネクタ116(本実施形態では電源用端子118)よりも外側の位置と、のそれぞれに、なべネジ170(図19(a)参照)の軸部が上下方向に挿通可能なネジ孔110bが設けられている。
【0043】
基板ボックス120は、例えば図3、図4に示すように、遊技制御基板110を収納するための閉止空間Sを画成する第1ケース部材200及び第2ケース部材300と、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを合体させて閉止空間Sを画成する閉止状態を保持したまま、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な固着封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500)及び溶着封止手段600と、電子タグシール130を貼着するための貼着領域R(図23(a)において網掛けされた領域)と、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130を保護するための保護カバー部材700と、を備えて構成される。
【0044】
第1ケース部材200は、例えば図4、図21に示すように、一側部(後側部)に挿入開口200aを有する凹室状の収納空間Sを画成している。
第2ケース部材300は、例えば図4、図21に示すように、遊技制御基板110を収納空間S内に配置した状態で第1ケース部材200と合体することが可能であるとともに、当該合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能となるよう構成されている。具体的には、第2ケース部材300は、遊技制御基板110を取り付けることが可能となるよう構成されている。また、第2ケース部材300は、収納空間Sを閉止する閉止状態への変換時に挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入されて、閉止状態において挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することにより第1ケース部材200とともに閉止空間S(閉止された収納空間S)を画成することが可能となるよう構成されている。
【0045】
すなわち、例えば図21に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態で、第2ケース部材300を、挿入開口200aから第1ケース部材200の内部(収納空間S内)へと、第1ケース部材200の短手方向(前後方向)に沿って前向きにスライド挿入して、例えば図3に示すように、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを合体させると、第1ケース部材200の挿入開口200aが第2ケース部材300(具体的には、第2ケース部材300の開口閉塞部310(後述))で閉塞されて、収納空間Sが閉止された閉止状態(閉止空間Sが画成された状態)となる。
【0046】
遊技制御基板110は、閉止状態への変換時には、当該遊技制御基板110が取り付けられた第2ケース部材300とともに挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入され、閉止状態においては、閉止空間S(閉止された収納空間S)内に配置されることになる。閉止状態においては、遊技制御基板110が基板ボックス120に完全に内包された状態となるので、当該閉止状態を保持したまま、固着封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500)及び溶着封止手段600によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合すると、大当りの抽選や遊技の進行制御などの遊技に関する種々の処理を実行する遊技制御基板110に対する不正行為等を回避することが可能となる。
また、第1ケース部材200や第2ケース部材300は、例えば透光性の合成樹脂で形成されており、基板ボックス120に内包された遊技制御基板110を遊技制御装置100の外部から視認できるようになっている。
【0047】
まず、基板ボックス120が備える第1ケース部材200について説明する。
第1ケース部材200は、例えば図4、図5(a),(b)に示すように、その外形が遊技制御基板110の外形に対応する一方向(左右方向)に長尺な直方体形状を呈してなる部材であり、当該第1ケース部材200の長手方向(左右方向)に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方(後側部)に挿入開口200aが形成されている。
【0048】
具体的には、第1ケース部材200は、例えば図5(a),(b)に示すように、遊技制御装置100の下面をなす左右方向に長尺な矩形状の下壁210と、遊技制御装置100の上面の一部(前後方向中央部及び前部)をなす左右方向に長尺な矩形状の上壁220と、遊技制御装置100の左側面の一部(前後方向中央部及び前部)をなし、上壁220の左端部全域から下側に向けて突設されて上壁220の左端部と下壁210の左端部とを連結する左側壁230と、遊技制御装置100の右側面の一部(前後方向中央部及び前部)をなし、上壁220の右端部全域から下側に向けて突設されて上壁220の右端部と下壁210の右端部とを連結する右側壁240と、遊技制御装置100の前側面をなし、上壁220の前端部全域から下側に向けて突設されて上壁220の前端部と下壁210の前端部とを連結する前側壁250と、により構成されている。
【0049】
ここで、下壁210の短手方向(前後方向)の長さは、遊技制御基板110の短手方向の長さよりも若干長くなるよう設定されているとともに、下壁210の長手方向(左右方向)の長さは、遊技制御基板110の長手方向の長さよりも若干長くなるよう設定されている。
また、上壁220の長手方向(左右方向)の長さは、下壁210(具体的には、下壁210の前後方向中央部及び前部)の長手方向の長さと同一となるよう設定されており、上壁220の短手方向(前後方向)の長さは、下壁210の短手方向の長さよりも短くなるよう設定されている。
また、左側壁230及び右側壁240の前後方向の長さは、上壁220の短手方向の長さと同一となるよう設定されている。
すなわち、挿入開口200aは、第1ケース部材200の側部(具体的には、左側部の一部(後部)、後側部及び右側部の一部(後部))から第1ケース部材200の上部の一部(後部)にかけて開口している。
【0050】
また、上壁220の長手方向の長さは、下壁210(具体的には、下壁210の前後方向中央部及び前部)の長手方向の長さと同一であるとともに、上壁220の短手方向の長さは、下壁210の短手方向の長さよりも短いので、閉止空間Sに遊技制御基板110を収納した状態(収納空間S内に遊技制御基板110を配置した状態)において、下壁210は、当該遊技制御基板110の裏面(下面)全体を被覆可能であるのに対し、上壁220は、当該遊技制御基板110の表面110a(上面)のうちの前後方向中央部及び前部(すなわち、電子部品111,111,…が実装された部分)のみを被覆して、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部(すなわち、コネクタ116,116,…が実装された部分)は被覆しないよう構成されている。すなわち、閉止空間Sに遊技制御基板110を収納した状態において、当該遊技制御基板110の前後方向中央部及び前部は収納空間S内に配置され、当該遊技制御基板110の後部は収納空間S内に配置されないよう構成されている。
【0051】
また、下壁210は、例えば図5(a),(b)に示すように、当該下壁210の後部(すなわち、当該下壁210のうちの上壁220と対向しない部分)の長手方向の長さが、当該下壁210の後部以外の部分(すなわち、当該下壁210の前後方向中央部及び前部であり、当該下壁210のうちの上壁220と対向する部分)の長手方向の長さよりも短くなるよう形成されている。
【0052】
また、下壁210には、例えば図5(b)に示すように、第1ケース部材200(特に下壁210)を補強するための補強リブ211が設けられている。
なお、本実施形態では、補強リブ211を、下壁210の下面のうちの左端部分全域に設けられたリブと、下壁210の下面のうちの右端部分全域に設けられたリブと、下壁210の下面のうちの後端部分左側に設けられて左端部分全域のリブと連結するリブと、下壁210の下面のうちの後端部分右側に設けられて右端部分全域のリブと連結するリブと、下壁210の下面のうちの前端部分中央部に設けられたリブと、後端部分左側のリブと前端部分中央部のリブとを連結するリブと、後端部分右側のリブと前端部分中央部のリブとを連結するリブと、により構成したが、これに限ることはなく、補強リブ211によって第1ケース部材200(特に下壁210)を補強できるのであれば、補強リブ211の構成は任意である。
【0053】
上壁220は、例えば図5(a)、図7(a)に示すように、閉止状態において第2ケース部材300の囲繞カバー本体部331(後述)に対応する位置に、当該上壁220の挿入開口200a側の端部(後端部)から前端部までに亘って、収納空間Sの奥行き方向(前後方向)に沿って設けられた露出用切欠部221を有している。
また、上壁220は、例えば図5(a)、図7(a)に示すように、当該上壁220のうちの露出用切欠部221の左右の縁部に収納空間Sの奥行き方向(前後方向)に延設されたスライドガイド溝部222を有している。具体的には、スライドガイド溝部222は、上壁220のうちの露出用切欠部221を挟む左右両側の所定幅の領域それぞれが折曲されて、下方及び後方に開口するよう形成されており、閉止状態への変換時及び閉止状態時に第2ケース部材300のスライドガイド壁332a(後述)と係合可能となっている。そして、上壁220には、例えば図7(a),(b)に示すように、右側のスライドガイド溝部222の形成に伴って上壁220の外面(上面)に形成された左右の角部のうちの左側の角部が面取りされて面取り部222aが形成されている。
【0054】
また、上壁220には、例えば図5(a)、図7(a)に示すように、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の部分を閉塞する侵入防止壁223が設けられている。
また、右側壁240には、例えば図5(a)に示すように、当該右側壁240の上端部のうちの後端から前後方向中央よりも前側の所定位置までに亘って、右側端封止手段500に取り付けられた保護カバー部材700の位置ズレを規制するためのストッパー241が設けられている。
また、挿入開口200aに対向する前側壁250(奥側壁)は、例えば図6(a),(b)、図7(b)に示すように、左右方向中央と左右方向中央よりも左側の所定位置と右側の所定位置とのそれぞれに、第2溶着受部620(後述)を挿通可能な凸字形状の挿通口251を有している。
【0055】
次に、基板ボックス120が備える第2ケース部材300について説明する。
第2ケース部材300は、例えば図4、図8(a),(b)に示すように、遊技制御基板110を下方から取り付けることが可能であるとともに、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110の外周を囲繞することが可能な枠状を呈してなる部材であり、基板取付部を画成している。
【0056】
具体的には、第2ケース部材300は、第1ケース部材200と合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能な開口閉塞部310と、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持することが可能な基板支持部(挿入部)320と、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の周囲を囲繞することが可能な囲繞カバー部330と、を備えて構成される。
そして、第2ケース部材300においては、例えば図26に示すように、開口閉塞部310(具体的には、開口閉塞部310の側方閉塞部316(後述))と、基板支持部(挿入部)320と、によって当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110の外周を囲繞するよう構成されている。
【0057】
ここで、本実施形態において挿入開口200aの縁部とは、第1ケース部材200において、下壁210の後端部と、下壁210の左端部のうちの後部と、左側壁230の後端部と、上壁220の後端部と、右側壁240の後端部と、下壁210の右端部のうちの後部と、よりなる一続きの部分である。そして、閉止状態において、第1ケース部材200における当該一続きの部分と、第2ケース部材300と、の重合境界が、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分になる。
【0058】
第2ケース部材300の左右方向の長さは、収納空間Sの左右方向の長さと略同一となるよう設定されている。
また、第2ケース部材300の前後方向中央部及び前部をなす基板支持部(挿入部)320の前後方向の長さは、収納空間Sの前後方向の長さと略同一となるよう設定されているとともに、基板支持部(挿入部)320の上下方向の長さは、収納空間Sの上下方向の長さと略同一となるよう設定されている。すなわち、第2ケース部材300のうちの基板支持部(挿入部)320のみが、閉止状態において収納空間S内に配置されるよう構成されている。
また、第2ケース部材300の後部をなす開口閉塞部310の前後方向の長さは、下壁210の後部の前後方向の長さよりも若干長くなるよう設定されている。具体的には、閉止状態において、開口閉塞部310(具体的には、開口閉塞部310の当接部311a(後述))が、第1ケース部材200を構成する上壁220の後端部に対して後側から当接するとともに、開口閉塞部310(具体的には、開口閉塞部310の側方閉塞部316(後述)を構成する後側壁部)が、第1ケース部材200を構成する下壁210の後端部に対して後側から当接するよう構成されている。
【0059】
開口閉塞部310は、例えば図8(a),(b)に示すように、挿入開口200aを第1ケース部材200の上部の一部側(後部側)から閉塞することが可能な上方閉塞部311と、遊技制御装置100の左側面の一部(後部)と後面と右側面の一部(後部)とをなし、挿入開口200aを第1ケース部材200の側部側(具体的には、左側部の一部(後部)側、後側部側及び右側部の一部(後部)側)から閉塞することが可能な側方閉塞部316と、により構成されている。
ここで、遊技制御基板110は、例えば図4に示すように、当該遊技制御基板110に実装されているコネクタ116が開口閉塞部310側に位置し、かつ、当該遊技制御基板110の表面110aが当該開口閉塞部310(具体的には、当該開口閉塞部310の下面)に対向するよう第2ケース部材300に取り付けられる。すなわち、開口閉塞部310は、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該開口閉塞部310の下面が、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部に対向するよう構成されている。
【0060】
上方閉塞部311は、例えば図8(a),(b)に示すように、左右方向に長尺な矩形状を呈してなり、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されているコネクタ116,116,…に対応する位置に、閉止状態において当該コネクタ116,116,…(具体的には、当該コネクタ116,116,…の本体部(コネクタ116本体部))を基板ボックス120の外部に露出させるためのコネクタ用開口312,312,…を有している。
また、上方閉塞部311は、例えば図8(b)に示すように、当該上方閉塞部311の下面のうちのコネクタ用開口312の縁部の周囲に遊技制御基板110側(下側)に向けて突設されて、端子カバー部材160の端子カバー本体部161(後述)を囲繞するための端子カバー囲繞壁313を有している。
【0061】
ここで、本実施形態では、基板ボックス120は、例えば図18(a)に示すように、コネクタ116の脚部(コネクタ端子部)116a,116a,…を保護することが可能な端子カバー部材160を備えており、例えば図18(b)、図19(a),(b)に示すように、コネクタ116に端子カバー部材160を装着(嵌装)した状態で、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付けるよう構成されている。
これにより、脚部116aの破損や脚部116aへの不正アクセスなどを回避することが可能となる。すなわち、本実施形態では、コネクタ116,116,…が遊技制御基板110に面実装されているので、例えば図18(a)に示すように、コネクタ116の脚部116a,116a,…は、当該コネクタ116本体部の下端部から側方に突設されており、遊技制御基板110の表面110aから突出している。そのため、このままでは、脚部116aの破損や脚部116aへの不正アクセスなどの不都合が発生し易いが、本実施形態では、独立した各端子カバー部材160により脚部116a,116a,…を保護しているので、当該不都合を回避することができる。
【0062】
なお、本実施形態では、例えば図15、図19(a)に示すように、遊技者に付与する遊技価値に影響を及ぼす信号を入出力するコネクタ116(具体的には、電源用端子118や外部通信端子119以外のコネクタ116)の脚部116aのみが表面110aから突出しており、脚部116aが表面110aから突出しているコネクタ116に端子カバー部材160を装着するよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、脚部116aが表面110aから突出しているコネクタ116のうちの特定のコネクタ116のみに端子カバー部材160を装着するよう構成しても良いし、脚部116aが表面110aから突出しているか否かにかかわらず全てのコネクタ116に端子カバー部材160を装着するよう構成しても良い。
【0063】
端子カバー部材160は、例えば図17(a),(b)に示すように、第2ケース部材300の開口閉塞部310を構成する上方閉塞部311と遊技制御基板110との間に挟持されてコネクタ116の脚部116a,116a,…を保護するための端子カバー本体部161と、端子カバー本体部161の上面に立設された起立壁部162と、により構成されている。
【0064】
端子カバー本体部161は、その外形が直方体形状を呈してなり、その内部に下部に開口を有する凹室状の空間が形成されている。また、端子カバー本体部161は、当該端子カバー本体部161を構成する上壁部に、対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形と同一形状のコネクタ挿入口を有している。そして、端子カバー本体部161は、例えば図25(a),(b)に示すように、端子カバー部材160をコネクタ116に装着(嵌装)した状態(すなわち、端子カバー本体部161の下端部が遊技制御基板110の表面110aに接した状態)において、コネクタ116の脚部116aに接することなく、端子カバー本体部161の内部(凹室状の空間内)に、当該コネクタ116の脚部116a,116a,…を収納(収容)可能となるよう構成されている。
【0065】
すなわち、端子カバー本体部161は、当該端子カバー本体部161の内部にコネクタ116の脚部116aを収容するための空間が形成され、端子カバー部材160がコネクタ116に嵌装されると、当該端子カバー本体部161の内部に当該コネクタ116の脚部116aを収容した状態で当該脚部116aを上部から側部にかけて覆うよう構成されている。
また、端子カバー本体部161は、基板ボックス120の上方閉塞部311と遊技制御基板110との間に挟持された状態で、当該端子カバー本体部161の内面がコネクタ116の脚部116aに接しない高さに設定されている。
【0066】
起立壁部162は、端子カバー本体部161を構成する上壁部の上面のうちのコネクタ挿入口の縁部からコネクタ116本体部の側面に沿って上側に向けて突設されている。
ここで、本実施形態では、例えば図20(a)、図25(a),(b)に示すように、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等に対応できるよう、コネクタ用開口312のサイズが、対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形よりも大きく設定されており、コネクタ用開口312の端面と、コネクタ116本体部の外側面と、の間には隙間が生じている。また、端子カバー本体部161のコネクタ挿入口の形状は対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形と同一であり、起立壁部162は当該コネクタ挿入口の縁部から突設されているので、端子カバー部材160をコネクタ116に装着した状態において、起立壁部162は、コネクタ用開口312の端面と、当該コネクタ116本体部の外側面と、の間に生じている隙間に配置された状態で、当該起立壁部162の内面が当該コネクタ116本体部の外側面と当接している。
このように、起立壁部162を設けることにより、コネクタ116に端子カバー部材160を的確に取り付けることが可能となる。
また、端子カバー本体部161が有するコネクタ挿入口は、対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形と同一形状であり、端子カバー部材160をコネクタ116に装着した状態において、当該コネクタ挿入口の端面と、当該コネクタ116本体部の外側面と、は当接している。そのため、当該コネクタ挿入口から針金やピアノ線などを挿入することは困難であるが、さらに本実施形態では、起立壁部162を設けることによって、当該コネクタ挿入口からの針金やピアノ線などの挿入を一層困難にしているので、脚部116aへの不正アクセス等を十分に回避することが可能となる。
【0067】
また、起立壁部162には、例えば図17(a),(b)に示すように、当該起立壁部162の上端部のうちの外側の角部が面取りされてテーパ部162aが形成されている。
すなわち、起立壁部162の上端部には、外側に向けて下り傾斜するテーパ部162aが設けられているので、端子カバー部材160が装着されたコネクタ116を、コネクタ用開口312の下方から挿入し易くなり、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付ける際の作業性が向上する。
【0068】
端子カバー囲繞壁313は、例えば図20(a)、図25(a),(b)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該端子カバー囲繞壁313の先端部(下端部)が当該遊技制御基板110の表面110aと当接し、かつ、上方閉塞部311の下面(具体的には、上方閉塞部311の下面のうちのコネクタ用開口312の縁部)が端子カバー部材160の端子カバー本体部161の上面と当接するよう、上方閉塞部311の下面のうちのコネクタ用開口312の縁部の周囲から下側に向けて突設されている。
これにより、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。すなわち、本実施形態では、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等に対応できるよう、コネクタ用開口312のサイズが、対応するコネクタ116に装着される端子カバー部材160の起立壁部162の上面視外形よりも若干大きく設定されており、コネクタ用開口312の端面と、起立壁部162の外側面と、の間に隙間が生じているので、当該隙間から針金やピアノ線などが挿入される虞れがある。本実施形態では、上方閉塞部311の下面と端子カバー本体部161の上面とが当接しているので、当該隙間から挿入された針金やピアノ線などが基板ボックス120の内部(閉止空間S内)へと侵入することは困難であるが、さらに本実施形態では、先端部が遊技制御基板110の表面110aと当接する端子カバー囲繞壁313でコネクタ用開口312の周囲を囲むことによって、当該侵入を一層困難にしているので、遊技制御基板110への不正アクセス等を十分に回避することが可能となる。
【0069】
また、端子カバー囲繞壁313は、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該端子カバー囲繞壁313の内側面が、端子カバー部材160の端子カバー本体部161の外側面と当接しない位置に設けられている。
これにより、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等に十分に対応することが可能となる。すなわち、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、端子カバー囲繞壁313の内側面と、端子カバー本体部161の外側面と、が当接するように端子カバー囲繞壁313が設けられている場合、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付ける際に、取り付けガタ等の影響で、端子カバー部材160が装着されたコネクタ116をコネクタ用開口312に的確に挿入できない等の虞れがある。これに対し、本実施形態では、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、端子カバー囲繞壁313の内側面と、端子カバー本体部161の外側面と、が当接しないように端子カバー囲繞壁313を設けているので、取り付けガタ等が生じていても、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付ける際に、端子カバー部材160が装着されたコネクタ116をコネクタ用開口312に的確に挿入することができることとなって、当該取り付けガタ等に十分に対応することが可能となる。
【0070】
ここで、遊技制御基板110は、例えば図8(b)、図11(a),(b),(c)、図20(a)に示すように、同一の幅を有するコネクタ116(本実施形態ではコネクタ116本体部の前後方向の長さが同一のコネクタ116)が隣り合って実装される隣装領域と、同一の幅を有するコネクタ116が隣り合って実装されていない非隣装領域と、を有し、端子カバー囲繞壁313は、隣装領域の複数のコネクタ116それぞれに嵌装される端子カバー部材160の端子カバー本体部161を一連に囲繞する一連端子カバー囲繞壁313aと、非隣装領域のコネクタ116に嵌装される端子カバー部材160の端子カバー本体部161を単体で囲繞する単体端子カバー囲繞壁313bと、を備えている。
【0071】
なお、本実施形態では、隣接するコネクタ用開口312同士の間隔が所定の閾値以下であり、かつ、当該コネクタ用開口312同士の前後方向の長さが略同一であれば、端子カバー囲繞壁313(一連端子カバー囲繞壁313a)で当該コネクタ用開口312同士を一緒に囲むことによって端子カバー囲繞壁313がシンプルなものとなるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、各コネクタ用開口312を端子カバー囲繞壁313で一つずつ囲むよう構成しても良いし、コネクタ用開口312同士の間隔やコネクタ用開口312の幅(すなわち、対応するコネクタ116の幅)にかかわらず複数のコネクタ用開口312を端子カバー囲繞壁313で一緒に囲むことによって端子カバー囲繞壁313が一層シンプルなものとなるよう構成しても良い。
【0072】
また、本実施形態では、端子カバー部材160が装着されるコネクタ116(図4参照)に対応するコネクタ用開口312の周囲のみに端子カバー囲繞壁313を設けるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、端子カバー部材160が装着されるコネクタ116に対応するコネクタ用開口312のうちの特定のコネクタ用開口312の周囲のみに端子カバー囲繞壁313を設けるよう構成しても良いし、端子カバー部材160が装着されるコネクタ116に対応するか否かにかかわらず全てのコネクタ用開口312の周囲に端子カバー囲繞壁313を設けるよう構成しても良い。
【0073】
また、上方閉塞部311は、例えば図8(a),(b)、図19(a),(b)に示すように、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220のうちの挿入開口200a側の端部(すなわち、上壁220の後端部)と当接する当接部311aを有している。
当接部311aは、閉止状態において、当該当接部311aの上端部が第1ケース部材200の上壁220の外面(上面)よりも上方に突出するよう、上方閉塞部311の前端部から上側に向けて突設されている。すなわち、第2ケース部材300は、当接部311aによって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、上壁220の後端部)と接合するよう構成されている。
そして、例えば図8(a),(b)、図19(a),(b)に示すように、当接部311aの前面には、閉止状態において、第1ケース部材200の上壁220を下方から支持する下方支持部311bと、上壁220を上方から支持する上方支持部311cと、が設けられている。
【0074】
なお、本実施形態では、下方支持部311b及び上方支持部311cを、互いに対向しない位置に設けるよう構成したが、これに限ることはなく、下方支持部311bによって上壁220の下方への変形を抑制できるとともに、上方支持部311cによって上壁220の上方への変形を抑制でき、かつ、下方支持部311b及び上方支持部311cによって第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分(具体的には、上壁220と当接部311aとの接合部分)に生じる隙間を閉塞できるのであれば、下方支持部311b及び上方支持部311cを設ける位置は任意であり、例えば、下方支持部311bを、当接部311aの前面のうちの下端部分全域に亘って設けるとともに、上方支持部311cを、当接部311aの前面のうちの上端部分全域に亘って設けるよう構成しても良い。
【0075】
また、例えば図8(a),(b)、図19(a)に示すように、上方閉塞部311のうちの、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において当該遊技制御基板110に設けられた左右のネジ孔110bのそれぞれに対応する位置には、なべネジ170(図19(a)参照)用のネジ受部として、上方閉塞部311に開口を有するネジ受部311dが設けられている。
【0076】
側方閉塞部316は、例えば図8(a),(b)に示すように、上面視略コ字形状を呈してなり、上方閉塞部311が有する当接部311aとともに、上方閉塞部311を取り囲んでいる。
また、側方閉塞部316は、例えば図8(b)に示すように、上方閉塞部311の下面よりも下方に突出しており、閉止状態において当該側方閉塞部316の下端部が第1ケース部材200の補強リブ211の下端部と略面一となるよう設定されている。すなわち、第2ケース部材300は、側方閉塞部316によって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、下壁210の後端部、下壁210の左端部のうちの後部及び下壁210の右端部のうちの後部)と接合するよう構成されている。
【0077】
さらに、開口閉塞部310には、例えば図8(a),(b)、図19(a),(b)に示すように、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されているコネクタ116の破損を防止することが可能なコネクタ破損防止壁310a,310aが設けられている。
【0078】
なお、本実施形態では、コネクタ破損防止壁310aを、上方閉塞部311が有する当接部311aの上端部のうちの左側部分と、側方閉塞部316を構成する左側壁部の上端部と、側方閉塞部316を構成する後側壁部の上端部のうちの左側部分と、よりなる上面視コ字形状の部分から上側に向けて突設するとともに、上方閉塞部311が有する当接部311aの上端部のうちの右側部分と、側方閉塞部316を構成する右側壁部の上端部と、側方閉塞部316を構成する後側壁部の上端部のうちの右側部分と、よりなる上面視コ字形状の部分から上側に向けて突設するよう構成したが、これに限ることはなく、コネクタ破損防止壁310aを設ける位置は任意である。
また、本実施形態では、コネクタ破損防止壁310aを、外側に向かうにつれて徐々に上方に突出するよう構成するとともに、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該コネクタ破損防止壁310aのうちの最も上方に突出した部分(すなわち、当該コネクタ破損防止壁310aのうちの側方閉塞部316を構成する左側壁部や右側壁部から突出している部分)の高さが、当該遊技制御基板110に実装されているコネクタ116のうちの最も上方に突出しているコネクタ116(本実施形態では外部通信端子119)の高さと同等になるよう構成したが、これに限ることはなく、コネクタ破損防止壁310aの構成は任意である。
すなわち、遊技制御装置100を床に落としたり、遊技制御装置100に物がぶつかったりしても、コネクタ破損防止壁310aによって、コネクタ116と床や物との直接衝突を回避できるのであれば、コネクタ破損防止壁310aを設ける位置やコネクタ破損防止壁310aの構成は任意である。
【0079】
基板支持部(挿入部)320は、例えば図8(a),(b)、図19(a),(b)に示すように、上面視略コ字形状を呈してなり、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、開口閉塞部310を構成する側方閉塞部316のうちの下方に突出した部分(具体的には、側方閉塞部316のうちの上方閉塞部311の下面よりも下方に突出した部分)とともに、当該遊技制御基板110の外周を囲繞するよう構成されている。
【0080】
そして、基板支持部(挿入部)320の内面には、例えば図8(a),(b)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110を下方から支持する基板下方支持部320aと、当該遊技制御基板110を上方から支持する基板上方支持部320bと、が設けられている。
これにより、基板支持部(挿入部)320は、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持可能となっている。
【0081】
なお、本実施形態では、基板下方支持部320a及び基板上方支持部320bを、互いに対向しない位置に設けるよう構成したが、これに限ることはなく、基板下方支持部320a及び基板上方支持部320bによって第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持できるのであれば、基板下方支持部320a及び基板上方支持部320bを設ける位置は任意であり、例えば、基板下方支持部320aを、本実施形態のように基板支持部(挿入部)320の内面(具体的には、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323の内面(後面))のうちの下端部分左側の所定位置と下端部分右側の所定位置とのそれぞれに設けるとともに、基板上方支持部320bを、基板支持部(挿入部)320の内面(具体的には、基板支持部(挿入部)320を構成する左側部321の内面(右面)、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323の内面(後面)及び基板支持部(挿入部)320を構成する右側部322の内面(左面))のうちの上端部分全域に亘って設けるよう構成しても良い。
【0082】
囲繞カバー部330は、例えば図8(a),(b)、図10(a),(b),(c)、図24(a),(b)に示すように、開口閉塞部310と、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323と、の間に懸架されており、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112を囲繞するための囲繞カバー本体部331と、囲繞カバー本体部331を支持するための囲繞カバー本体支持部332と、により構成されている。
【0083】
囲繞カバー部330は、閉止状態において、囲繞カバー本体部331が収納空間Sの内部から露出用切欠部221を介して収納空間Sの外部に突出した状態で、囲繞カバー本体支持部332が露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。すなわち、第1ケース部材200の上壁220は、囲繞カバー部330の上部よりも遊技制御基板110寄りに配置されているので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、囲繞カバー部330は、開口閉塞部310と、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323と、の間に懸架されているので、囲繞カバー部330によって、フレーム状の第2ケース部材300(特に基板支持部(挿入部)320)を補強することが可能となる。
【0084】
また、制御デバイス112は、例えば図24(a),(b)に示すように、ZIPタイプのデバイスであり、制御デバイス112の脚部(端子部)112aが制御デバイス112(制御デバイス112本体部)の下面から突出している。したがって、制御デバイス112は、制御デバイス112本体部が遊技制御基板110の表面110aから離間した状態で、遊技制御基板110に実装されている。そして、囲繞カバー部330は、例えば図24(b)に示すように、当該囲繞カバー部330の下面(具体的には、囲繞カバー本体部331の下面及び囲繞カバー本体支持部332の下面)が、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接するよう形成されている。
【0085】
囲繞カバー本体部331は、その外形が略直方体形状を呈してなるとともに、その下部に制御デバイス112を挿入可能なデバイス挿入口331aを有する凹室状の空間が内部に形成されており、当該凹室状の空間内に制御デバイス112を収納することが可能となるよう構成されている。すなわち、囲繞カバー本体部331は、制御デバイス112を下方から挿入することが可能となるよう構成されている。
なお、囲繞カバー本体部331には、当該囲繞カバー本体部331の内部の熱を外部に放出するための放熱フィン(例えば、金属片等)が、例えば当該囲繞カバー本体部331の内面から外面に亘って設けられていても良い。この場合には、制御デバイス112の識別情報等が印字された面と対向する囲繞カバー本体部331の側壁以外の側壁に設けられていることが望ましく、このようにすることで制御デバイス112の識別情報の視認性を確保できる。
【0086】
囲繞カバー本体支持部332は、囲繞カバー本体部331の外面のうちの下端部分から外側に向けて突設されており、例えば図10(a)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの、制御デバイス112が実装されている領域の周囲に設けられた非実装領域に対応する位置に、開口閉塞部310の当接部311aから基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323までに亘って形成されている。そして、囲繞カバー本体支持部332は、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。
【0087】
ここで、前述したように、非実装領域のうちの、制御デバイス112の印字面112a側(本実施形態では右側)の幅L12は、制御デバイス112の印字面112a側とは反対側(本実施形態では左側)の幅L11よりも大きくなるよう設定されている。そして、それに対応して、本実施形態では、例えば図10(b)、図24(b)に示すように、囲繞カバー本体支持部332の右部(具体的には、囲繞カバー本体支持部332のうちの囲繞カバー本体部331よりも右側の部分)の幅L22は、囲繞カバー本体支持部332の左部(具体的には、囲繞カバー本体支持部332のうちの囲繞カバー本体部331よりも左側の部分)の幅L21よりも大きくなるよう設定されている。すなわち、デバイス挿入口331aは、囲繞カバー本体支持部332のうちの左右方向中央よりも左側の位置に配置されている。
【0088】
なお、本実施形態では、例えば図8(b)に示すように、デバイス挿入口331aの後端が囲繞カバー本体支持部332の後端と略一致するとともに、デバイス挿入口331aの前端が囲繞カバー本体支持部332の前端よりも後側に位置するよう構成し、かつ、例えば図8(a)に示すように、囲繞カバー本体部331を構成する後側壁部の外面(後面)と開口閉塞部310の当接部311aの後面とが略面一となるとともに、囲繞カバー本体部331を構成する前側壁部の外面(前面)が基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323よりも後側に位置するよう構成したが、これに限ることはなく、囲繞カバー本体部331によって制御デバイス112を囲繞することができるのであれば、囲繞カバー本体支持部332に対する囲繞カバー本体部331の前後方向の位置は任意である。
【0089】
ここで、本実施形態では、囲繞カバー本体部331を構成する後側壁部の外面(後面)と開口閉塞部310の当接部311aの後面とが略面一であるのに対し、囲繞カバー本体部331を構成する前側壁部の外面(前面)が基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323よりも後側に位置している。したがって、閉止状態において、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側の端部は、囲繞カバー本体部331や当接部311aで閉塞されるが、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の端部は、閉塞されない。そのため、このままでは、遊技制御基板110への不正アクセス等のために、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の端部から針金やピアノ線などが挿入されるといった不都合が発生し易いが、本実施形態では、前述したように、侵入防止壁223を設けて露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の端部を含む部分を閉塞しているので、当該不都合を回避することができる。
【0090】
また、囲繞カバー本体支持部332は、例えば図8(a)、図21に示すように、閉止状態への変換時に第1ケース部材200のスライドガイド溝部222に沿って移動可能に係合(スライド係合)することが可能なスライドガイド壁332aを有している。
具体的には、スライドガイド壁332aは、囲繞カバー本体支持部332の上面のうちの左端部分全域及び右端部分全域のそれぞれから上側に向けて突設されている。すなわち、スライドガイド壁332aは、収納空間Sの奥行き方向(前後方向)に延設されている。
これにより、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。すなわち、露出用切欠部221の左側の縁部や右側の縁部から針金やピアノ線などが挿入されても、スライドガイド壁332aが、当該縁部から挿入された針金やピアノ線などの基板ボックス120の内部(閉止空間S内)への侵入を防止する返し構造になっているので、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。
【0091】
なお、本実施形態では、スライドガイド壁332aを、囲繞カバー本体支持部332の上面のうちの左端部分全域及び右端部分全域のそれぞれから上側に向けて突設するよう構成したが、これに限ることはなく、スライドガイド壁332aがスライドガイド溝部222にスライド可能に係合することによって、第1ケース部材200に対する第2ケース部材300のスライド挿入を的確に行うことができるのであれば、スライドガイド壁332aを設ける位置やスライドガイド壁332aの構成は任意である。
【0092】
ここで、第2ケース部材300は、例えば図20(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110との間に第1の間隙G11,G12を有した状態で当該遊技制御基板110の外周を囲繞している。
【0093】
具体的には、例えば図8(b)に示すように、開口閉塞部310の側方閉塞部316を構成する左側壁部の内面(右面)と、基板支持部(挿入部)320を構成する左側部321の内面(右面)と、は略面一となっており、第2ケース部材300は、例えば図20(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、これら内面と、当該遊技制御基板110の左端部と、の間に第1の間隙G11(左側用)が形成されるよう構成されている。
また、例えば図8(b)に示すように、開口閉塞部310の側方閉塞部316を構成する右側壁部の内面(左面)と、基板支持部(挿入部)320を構成する右側部322の内面(左面)と、は略面一となっており、第2ケース部材300は、例えば図20(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、これら内面と、当該遊技制御基板110の右端部と、の間に第1の間隙G12(右側用)が形成されるよう構成されている。
【0094】
一方、第2ケース部材300の囲繞カバー部330は、例えば図20(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112との間に第1の間隙G11,G12よりも大きな第2の間隙G21,G22を有した状態で当該制御デバイス112の周囲を囲繞している。
【0095】
具体的には、第2ケース部材300の囲繞カバー部330は、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部の内面(右面)と、当該遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の左面と、の間に左側用の第1の間隙G11よりも大きな第2の間隙G21(左側用)が形成されるよう構成されている。
また、第2ケース部材300の囲繞カバー部330は、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部の内面(左面)と、当該遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の右面(本実施形態では印字面112a)と、の間に右側用の第1の間隙G12よりも大きな第2の間隙G22(右側用)が形成されるよう構成されている。
【0096】
このように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、第1の間隙G11,G12や第2の間隙G21,G22が形成されるので、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付ける際の作業性が向上する。
また、第1の間隙G11,G12よりも第2の間隙G21,G22の方が大きいので、第2ケース部材300に対する遊技制御基板110の取り付け時や取り付け後には、制御デバイス112が囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331に衝接する前に、遊技制御基板110の端部が基板支持部(挿入部)320に衝接することとなる。すなわち、第2ケース部材300に対する遊技制御基板110の取り付け時や取り付け後における制御デバイス112の囲繞カバー本体部331への衝接を防止できるため、制御デバイス112の破損や故障などの不都合を回避することが可能となる。
【0097】
なお、左側用の第2の間隙G21が左側用の第1の間隙G11よりも大きく、右側用の第2の間隙G22が右側用の第1の間隙G12よりも大きいのであれば、第1の間隙G11,G12や第2の間隙G21,G22の大きさは任意であり、左側用の第1の間隙G11と右側用の第1の間隙G12とは同一であっても異なっていても良いし、左側用の第2の間隙G21と右側用の第2の間隙G22とは同一であっても異なっていても良い。
【0098】
また、前述したように、囲繞カバー部330の囲繞カバー本体支持部332のうちの右部の幅L22は、左部の幅L21よりも大きくなるよう設定されている。そのため、囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331は、例えば図24(b)に示すように、当該囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が、当該囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部よりも第1ケース部材200から離間しており、第1ケース部材200の上壁220と、当該囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部と、の間には遊技制御装置100側に向けて窪んだ視認段部Dが形成されている。これにより、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
すなわち、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が、当該囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部と同程度に第1ケース部材200と近接している場合には、上壁220が邪魔になって、制御デバイス112の印字面112a全体(特に印字面112aの下部)が視認し難い。これに対し、本実施形態では、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が、当該囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部よりも第1ケース部材200から離間しており、視認段部Dが形成されているので、上壁220が邪魔になることなく、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
【0099】
また、本実施形態では、前述したように、第1ケース部材200の上壁220のうちの、制御デバイス112の印字面112aに対向する部分(すなわち、印字面112aに対向する視認段部Dに落ち込む角部)に、面取り部222aが形成されている。これにより、制御デバイス112の印字面112a全体が視認し易くなっている。
すなわち、上壁220のうちの、制御デバイス112の印字面112aに対向する部分に、面取り部222aが形成されていない場合には、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が第1ケース部材200から離間して視認段部Dが形成されていても、上壁220のうちの視認段部Dに落ち込む角部が邪魔になって、制御デバイス112の印字面112a全体(特に印字面112aの下部)が視認し難い。これに対し、本実施形態では、上壁220のうちの制御デバイス112の印字面112aに対向する部分に面取り部222aが形成されているので、視認段部Dに落ち込む角部が邪魔になることなく、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
【0100】
さらに、本実施形態では、前述したように、囲繞カバー部330の下面(具体的には、囲繞カバー本体部331の下面及び囲繞カバー本体支持部332の下面)が、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接している。これにより、制御デバイス112の印字面112a全体が視認し易くなるとともに、制御デバイス112の脚部112b近傍に不正な部品等が取り付け難くなっている。
すなわち、囲繞カバー部330の下面が制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接していない場合には、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が第1ケース部材200から離間して視認段部Dが形成されていても、囲繞カバー本体支持部332が邪魔になって、制御デバイス112の印字面112a全体(特に印字面112aの下部)が視認し難い。これに対し、本実施形態では、囲繞カバー部330の下面が制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接しているので、囲繞カバー本体支持部332が邪魔になることなく、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
【0101】
次に、基板ボックス120が備える固着封止手段について説明する。
遊技制御装置100は、例えば図3、図4に示すように、固着封止手段として、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の左側端に設けられた左側端封止手段400と、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の右側端に設けられた右側端封止手段500と、を備えている。
【0102】
固着封止手段のうちの左側端封止手段400は、例えば図4に示すように、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の左側方に位置する左第1固着部410と、左第1固着部410に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の左側方に位置する左第2固着部420と、左第1固着部410と左第2固着部420とに挿通されて、当該左第1固着部410と当該左第2固着部420とを固着するための左固着部材430,430と、を備えて構成される。
ここで、左固着部材430は、一方向(螺合方向)にしか廻せないワンウェイねじであり、一旦螺合すると取り外すことができないよう構成されている。すなわち、左固着部材430は、左第1固着部410と左第2固着部420とをかしめるよう構成されている。
【0103】
左第1固着部410は、例えば図5(a),(b)、図6(b)、図7(a)に示すように、第1ケース部材200の左側壁230の外面(左面)から外側(左側)に向けて突設されている。
具体的には、左第1固着部410は、第1ケース部材200に直接設けられた左第1内側固着部411と、左第1内側固着部411に設けられて、当該左第1内側固着部411よりも外側(左側)に位置する左第1外側固着部412と、左第1内側固着部411と左第1外側固着部412とを分離可能に連結する左第1脆弱部413と、を備えている。すなわち、左第1内側固着部411及び左第1外側固着部412は、左第1脆弱部413を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
【0104】
左第2固着部420は、例えば図8(a),(b)、図9(b)に示すように、閉止状態において左第1固着部410と重合するよう、第2ケース部材300の側方閉塞部316を構成する左側壁部の外面(左面)から外側(左側)に向けて突設されている。
具体的には、左第2固着部420は、第2ケース部材300に直接設けられた左第2内側固着部421と、左第2内側固着部421に設けられて、当該左第2内側固着部421よりも外側(左側)に位置する左第2外側固着部422と、左第2内側固着部421と左第2外側固着部422とを分離可能に連結する左第2脆弱部423と、を備えている。すなわち、左第2内側固着部421及び左第2外側固着部422は、左第2脆弱部423を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
【0105】
本実施形態では、左第2固着部420の前後方向の長さは、第2ケース部材300の開口閉塞部310の前後方向の長さの約半分となるよう設定されている。また、左第1固着部410の前後方向の長さは、左第2固着部420の前後方向の長さと略同一となるよう設定されている。
そして、例えば図5(a)に示すように、左第1固着部410の後端部(後端面)は、第1ケース部材200の左側壁230の後端部と面一となるよう設定されている。また、例えば図8(b)に示すように、左第2固着部420の前端部(前端面)は、第2ケース部材300の当接部311aの前面と面一となるよう設定されている。すなわち、閉止状態において、左第1固着部410の後端面と、左第2固着部420の前端面と、は当接(重合)するよう構成されている。
【0106】
また、本実施形態では、例えば図22(a)に示すように、左第1固着部410の外面及び左第2固着部420の外面は、閉止状態において互いに面一となるよう設定されている。
したがって、前述したように、第2ケース部材300の左右方向の長さは収納空間Sの左右方向の長さと略同一となるよう設定されているので、第2ケース部材300の左右方向の長さは第1ケース部材200(具体的には、第1ケース部材200の前後方向中央部及び前部)の左右方向の長さよりも短いが、その分だけ、左第2固着部420の左右方向の長さが、左第1固着部410の左右方向の長さよりも長くなっている。すなわち、第2ケース部材300は、当該第2ケース部材300に設けられた左第2固着部420によって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、第1ケース部材200の左側壁230の後端部)と接合するよう構成されている。
【0107】
左第1内側固着部411には、例えば図6(b)に示すように、左固着部材430を螺合するねじ止め部(固着受部)が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第1内側固着部411は、開放端部が第1ケース部材200に接続された略コ字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(左第2内側固着部421)と重合する側)は閉口している。すなわち、左第1内側固着部411は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、左第1内側固着部411の内部には、当該左第1内側固着部411の後端部に左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能な開口を有する左固着部材430用のねじ止め部(固着受部)が形成されている。
左第2内側固着部421には、例えば図9(b)に示すように、左固着部材430を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第2内側固着部421は、開放端部が第2ケース部材300に接続された略コ字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(左第1内側固着部411)と重合する側)は閉口している。すなわち、左第2内側固着部421は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、左第2内側固着部421の内部には、左第2内側固着部421の内面と第2ケース部材300の外面とによって左固着部材430が挿通可能な空間が形成されており、左第2内側固着部421の前端部には、左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能なねじ孔(孔部)が形成されている。
【0108】
左第1外側固着部412には、例えば図6(b)に示すように、左固着部材430を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第1外側固着部412は、平面部が左第1内側固着部411に対向する略D字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(左第2外側固着部422)と重合する側)は閉口している。すなわち、左第1外側固着部412は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、左第1外側固着部412の内部には、左固着部材430が挿通可能な空間が形成されており、左第1外側固着部412の後端部には、左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能なねじ孔(孔部)が形成されている。
左第2外側固着部422には、例えば図9(b)に示すように、左固着部材430を螺合するねじ止め部(固着受部)が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第2外側固着部422は、平面部が左第2内側固着部421に対向する略D字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(左第1外側固着部412)と重合する側)は閉口している。すなわち、左第2外側固着部422は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、左第2外側固着部422の内部には、当該左第2外側固着部422の前端部に左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能な開口を有する左固着部材430用のねじ止め部(固着受部)が形成されている。
【0109】
そして、例えば図26に示すように、閉止状態において、左第1外側固着部412と左第2外側固着部422とは、当該左第1外側固着部412が有するねじ孔(孔部)と、当該左第2外側固着部422が有するねじ止め部(固着受部)の開口と、が対向する状態で重合し、左第1外側固着部412の開口した前端部から当該左第1外側固着部412の内部(貫通孔)に挿通した左固着部材430の先端部分を、左第2外側固着部422が有するねじ止め部(固着受部)に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
【0110】
また、閉止状態において、左第1内側固着部411と左第2内側固着部421とは、当該左第1内側固着部411が有するねじ止め部(固着受部)の開口と、当該左第2内側固着部421が有するねじ孔(孔部)と、が対向する状態で重合し、左第2内側固着部421の開口した後端部から当該左第2内側固着部421の内部(貫通孔)に挿通した左固着部材430の先端部分を、左第1内側固着部411が有するねじ止め部(固着受部)に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
ここで、本実施形態において、左第1内側固着部411及び左第2内側固着部421は、副固着部(後述)であるので、例えば図26に示すように、主固着部(後述)である左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とが結合されている際は、左第2内側固着部421の内部(貫通孔)を挿通した左固着部材430の先端部分は、左第1内側固着部411が有するねじ止め部(固着受部)には螺合(本締め)されず、当該ねじ止め部(固着受部)の開口や左第2内側固着部421が有するねじ孔(孔部)などに仮締めされた状態となっている。
【0111】
すなわち、左第1固着部410及び左第2固着部420は、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(前後方向)に重合するよう構成されている。
そして、左固着部材430は、左第1固着部410と左第2固着部420との重合方向、すなわち左第1固着部410と左第2固着部420との重合面に直交する方向(前後方向)に沿って挿通されて、当該左第1固着部410と当該左第2固着部420とを重合した状態で固着するよう構成されている。
【0112】
固着封止手段のうちの右側端封止手段500は、例えば図4に示すように、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の右側方に位置する右第1固着部510と、右第1固着部510に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の右側方に位置する右第2固着部520と、右第1固着部510と右第2固着部520とに挿通されて、当該右第1固着部510と当該右第2固着部520とを固着するための右固着部材530,530と、を備えて構成される。
ここで、右固着部材530は、左固着部材430と同様、一方向(螺合方向)にしか廻せないワンウェイねじであり、一旦螺合すると取り外すことができないよう構成されている。すなわち、右固着部材530は、右第1固着部510と右第2固着部520とをかしめるよう構成されている。
【0113】
右第1固着部510は、例えば図5(a),(b)、図6(a)に示すように、第1ケース部材200の右側壁240の外面(右面)から外側(右側)に向けて突設されている。
具体的には、右第1固着部510は、第1ケース部材200に直接設けられた右第1内側固着部511と、右第1内側固着部511に設けられて、当該右第1内側固着部511よりも外側(右側)に位置する右第1外側固着部512と、右第1内側固着部511と右第1外側固着部512とを分離可能に連結する右第1脆弱部513と、を備えている。すなわち、右第1内側固着部511及び右第1外側固着部512は、右第1脆弱部513を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
【0114】
右第2固着部520は、例えば図8(a),(b)、図9(a)に示すように、閉止状態において右第1固着部510と重合するよう、第2ケース部材300の側方閉塞部316を構成する右側壁部の外面(右面)から外側(右側)に向けて突設されている。
具体的には、右第2固着部520は、第2ケース部材300に直接設けられた右第2内側固着部521と、右第2内側固着部521に設けられて、当該右第2内側固着部521よりも外側(右側)に位置する右第2外側固着部522と、右第2内側固着部521と右第2外側固着部522とを分離可能に連結する右第2脆弱部523と、を備えている。すなわち、右第2内側固着部521及び右第2外側固着部522は、右第2脆弱部523を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
【0115】
本実施形態では、右側端封止手段500の前後方向の長さは、当該右側端封止手段500の外面に電子タグシール130を貼着できるよう、左側端封止手段400の前後方向の長さよりも長くなるよう設定されている。
具体的には、右第2内側固着部521の前後方向の長さは、第2ケース部材300の開口閉塞部310の前後方向の長さの約半分となるよう設定されており、右第2外側固着部522は、当該右第2外側固着部522の前後方向の長さが、右第2内側固着部521の前後方向の長さよりも長くなるよう設定されているとともに、当該右第2外側固着部522のうちの後端部分が右第2脆弱部523を介して右第2内側固着部521に連結されている。また、右第1内側固着部511の前後方向の長さは、右第2外側固着部522の前後方向の長さと同一となるよう設定されており、右第1外側固着部512は、当該右第1外側固着部512の前後方向の長さが、右第2内側固着部521の前後方向の長さと同一となるよう設定されているとともに、右第1脆弱部513を介して右第1内側固着部511のうちの前端部分に連結されている。
そして、例えば図5(a)に示すように、右第1内側固着部511の後端部(後端面)は、第1ケース部材200の右側壁240の後端部と面一となるよう設定されている。また、例えば図8(a)に示すように、右第2内側固着部521の前端部(前端面)は、第2ケース部材300の当接部311aの前面と面一となるよう設定されている。
【0116】
ここで、閉止状態において、右第1固着部510の後端面と、右第2固着部520の前端面と、は当接(重合)するよう構成されているが、外側固着部の重合境界(具体的には、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522との重合境界)の前後方向の位置と、内側固着部の重合境界(具体的には、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521との重合境界)の前後方向の位置と、が一致しない状態で、右第1固着部510の後端面と、右第2固着部520の前端面と、は当接(重合)している。
【0117】
すなわち、例えば図22(a)、図26に示すように、左側端封止手段400においては、主側重合境界、すなわち外側固着部の重合境界(具体的には、左第1外側固着部412と左第2外側固着部422との重合境界)の位置と、副側重合境界、すなわち内側固着部の重合境界(具体的には、左第1内側固着部411と左第2内側固着部421との重合境界)の位置と、は一直線上に並ぶよう重合方向(前後方向)に一致している。それに対し、右側端封止手段500においては、主側重合境界、すなわち外側固着部の重合境界(具体的には、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522との重合境界)の位置と、副側重合境界、すなわち内側固着部の重合境界(具体的には、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521との重合境界)の位置と、は一直線上に並ばないよう重合方向(前後方向)にずらされており、外側固着部の重合境界は、内側固着部の重合境界よりも前側に位置している。
【0118】
これにより、第1ケース部材200と第2ケース部材300との結合を解除(すなわち、基板ボックス120を開封)するために第1固着部(右第1外側固着部512、右第1内側固着部511)と第2固着部(右第2外側固着部522、右第2内側固着部521)との重合を解除すると、当該重合境界で電子タグシール130が破断することになるが、主側重合境界と副側重合境界とが一直線上に並ばないよう重合方向にずらされているので、電子タグシール130の破断面が汚くなる。そのため、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0119】
また、レーザ等を用いて重合境界に沿って電子タグシール130を破断した後に、第1固着部と第2固着部との重合を解除すれば、電子タグシール130の破断面が汚くなることなく、当該重合を解除できる。しかしながら、本実施形態では、例えば図23(a)に示すように、副側重合境界が貼着領域Rからはみ出しているので、それを手掛かりとして、レーザ等を用いて電子タグシール130を破断しても、主側重合境界と副側重合境界とが一直線上に並ばないよう重合方向にずらされているので、電子タグシール130の破断面が汚くなる。すなわち、レーザ等を用いて副側重合境界上及びその延長線上に沿って電子タグシール130を破断しても、主側重合境界上に沿って電子タグシール130は破断されないので、第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、やはり電子タグシール130の破断面が汚くなってしまう。そのため、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0120】
また、本実施形態では、例えば図22(a),(b)に示すように、右第1固着部510の外面及び右第2固着部520の外面は、閉止状態において互いに面一となるよう設定されている。
したがって、前述したように、第2ケース部材300の左右方向の長さは収納空間Sの左右方向の長さと略同一となるよう設定されているので、第2ケース部材300の左右方向の長さは第1ケース部材200(具体的には、第1ケース部材200の前後方向中央部及び前部)の左右方向の長さよりも短いが、その分だけ、右第2固着部520の左右方向の長さが、右第1固着部510の左右方向の長さよりも長くなっている。すなわち、第2ケース部材300は、当該第2ケース部材300に設けられた右第2固着部520によって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、第1ケース部材200の右側壁240の後端部)と接合するよう構成されている。
【0121】
右第1内側固着部511には、例えば図6(a)に示すように、右固着部材530を螺合するねじ止め部(固着受部)が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第1内側固着部511は、開放端部が第1ケース部材200に接続された略コ字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(右第2内側固着部521)と重合する側)は閉口している。すなわち、右第1内側固着部511は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、右第1内側固着部511の内部には、当該右第1内側固着部511の後端部に右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能な開口を有する右固着部材530用のねじ止め部(固着受部)が形成されている。
右第2内側固着部521には、例えば図9(a)に示すように、右固着部材530を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第2内側固着部521は、開放端部が第2ケース部材300に接続された略コ字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(右第1内側固着部511)と重合する側)は閉口している。すなわち、右第2内側固着部521は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、右第2内側固着部521の内部には、右第2内側固着部521の内面と第2ケース部材300の外面とによって右固着部材530が挿通可能な空間が形成されており、右第2内側固着部521の前端部には、右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能なねじ孔(孔部)が形成されている。
【0122】
右第1外側固着部512には、例えば図6(a)に示すように、右固着部材530を螺合するねじ止め部(固着受部)が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第1外側固着部512は、平面部が右第1内側固着部511に対向する略D字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(右第2外側固着部522)と重合する側)は閉口している。すなわち、右第1外側固着部512は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、右第1外側固着部512の内部には、当該右第1外側固着部512の後端部に右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能な開口を有する右固着部材530用のねじ止め部(固着受部)が形成されている。
右第2外側固着部522には、例えば図9(a)に示すように、右固着部材530を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第2外側固着部522は、平面部が右第2内側固着部521に対向する略D字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(右第1外側固着部512)と重合する側)は閉口している。すなわち、右第2外側固着部522は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状を呈してなる。そして、右第2外側固着部522の内部には、右固着部材530が挿通可能な空間が形成されており、右第2外側固着部522の前端部には、右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能なねじ孔(孔部)が形成されている。
【0123】
すなわち、左側端封止手段400の外側固着部においては、第1固着部側(すなわち、左第1外側固着部412)に固着部材を挿通可能な貫通孔が形成されて、第2固着部側(すなわち、左第2外側固着部422)に当該固着部材を螺合するねじ止め部(固着受部)が形成されているのに対し、右側端封止手段500の外側固着部においては、第2固着部側(すなわち、右第2外側固着部522)に固着部材を挿通可能な貫通孔が形成されて、第1固着部側(すなわち、右第1外側固着部512)に当該固着部材を螺合するねじ止め部(固着受部)が形成されている。
このように、左側端封止手段400と右側端封止手段500とで固着部材(ワンウェイねじ)の挿通の向きを異ならせることによって、固着部材の取り外しが一層困難になるので、基板ボックス120の不正開封等を十分に回避することが可能となる。
【0124】
そして、例えば図26に示すように、閉止状態において、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522とは、当該右第1外側固着部512が有するねじ止め部(固着受部)の開口と、当該右第2外側固着部522が有するねじ孔(孔部)と、が対向する状態で重合し、右第2外側固着部522の開口した後端部から当該右第2外側固着部522の内部(貫通孔)に挿通した右固着部材530の先端部分を、右第1外側固着部512が有するねじ止め部(固着受部)に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
【0125】
また、閉止状態において、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521とは、当該右第1内側固着部511が有するねじ止め部(固着受部)の開口と、当該右第2内側固着部521が有するねじ孔(孔部)と、が対向する状態で重合し、右第2内側固着部521の開口した後端部から当該右第2内側固着部521の内部(貫通孔)に挿通した右固着部材530の先端部分を、右第1内側固着部511が有するねじ止め部(固着受部)に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
ここで、本実施形態において、右第1内側固着部511及び右第2内側固着部521は、副固着部(後述)であるので、例えば図26に示すように、主固着部(後述)である右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とが結合されている際は、右第2内側固着部521の内部(貫通孔)を挿通した右固着部材530の先端部分は、右第1内側固着部511が有するねじ止め部(固着受部)には螺合(本締め)されず、当該ねじ止め部(固着受部)の開口や右第2内側固着部521が有するねじ孔(孔部)などに仮締めされた状態となっている。
【0126】
すなわち、右第1固着部510及び右第2固着部520は、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(前後方向)に重合するよう構成されている。
そして、右固着部材530は、右第1固着部510と右第2固着部520との重合方向、すなわち右第1固着部510と右第2固着部520との重合面に直交する方向(前後方向)に沿って挿通されて、当該右第1固着部510と当該右第2固着部520とを重合した状態で固着するよう構成されている。
【0127】
ここで、本実施形態では、外側固着部(左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422、右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)が、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部となっており、内側固着部(左第1内側固着部411及び左第2内側固着部421、右第1内側固着部511及び右第2内側固着部521)が、主固着部による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着部となっている。
すなわち、本実施形態では、まず、外側固着部(主固着部)によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合する。
そして、当該結合を解除する場合は、内側固着部(副固着部)から外側固着部(主固着部)を切り離すように脆弱部(左第1脆弱部413及び左第2脆弱部423、右第1脆弱部513及び右第2脆弱部523)を切断する。すなわち、固着部材(ワンウェイねじ)によって一度固着された第1固着部(左第1外側固着部412、右第1外側固着部512)と第2固着部(左第2外側固着部422、右第2外側固着部522)との固着は容易に解除できないため、外側固着部(主固着部)による結合を解除して基板ボックス120を開封するためには、外側固着部(主固着部)を内側固着部(副固着部)から切り離し、左側端封止手段400や右側端封止手段500を不可逆的に破壊する必要がある。これにより、基板ボックス120の開封を困難にすることができるとともに、基板ボックス120が開封されても当該開封の履歴が残るので、基板ボックス120の不正開封等を十分に回避することが可能となる。
さらに、外側固着部(主固着部)による結合の解除後に再び第1ケース部材200と第2ケース部材300とを結合する場合は、内側固着部(副固着部)によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合する。
【0128】
なお、本実施形態では、左第1脆弱部413を、左第1内側固着部411の上下方向中央よりも上側の所定位置と左第1外側固着部412のうちの当該上側の所定位置に対向する位置とを連結する前後方向に長尺な連結板と、左第1内側固着部411の上下方向中央よりも下側の所定位置と左第1外側固着部412のうちの当該下側の所定位置に対向する位置とを連結する前後方向に長尺な連結板と、によって構成したが、これに限ることはなく、左第1脆弱部413の位置で分離可能となるよう左第1内側固着部411と左第1外側固着部412とを連結できるのであれば、左第1脆弱部413の構成は任意である。
その他の脆弱部(すなわち、左第2脆弱部423、右第1脆弱部513及び右第2脆弱部523)についても同様に、その構成は任意である。
【0129】
次に、基板ボックス120が備える溶着封止手段600について説明する。
溶着封止手段600は、例えば図3、図4に示すように、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の前側端の左右方向中央と左右二箇所との合計三箇所に設けられており、それぞれ、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の前側方に位置する第1溶着受部610と、第1溶着受部610に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の前側方に位置する第2溶着受部620と、第1溶着受部610と第2溶着受部620とに溶着されて、当該第1溶着受部610と当該第2溶着受部620とを連結するための溶着部材630と、を備えて構成される。
【0130】
第2溶着受部620は、例えば図8(a),(b)、図9(a),(b)に示すように、閉止状態において挿通口251を介して閉止空間Sの外部に突出して第1溶着受部610と隣接するよう、第2ケース部材300の基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323(所定部位)の外面(前面)から外側(前側)に向けて突設されている。
前述したように、基板支持部(挿入部)320の前後方向の長さは、収納空間Sの前後方向の長さと略同一となるよう設定されているので、第2ケース部材300は、閉止状態への変換時に挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入されて、閉止状態において前側部323(挿入先端部)が第1ケース部材200を構成する前側壁250(奥側壁)と隣接するようになっている。第2溶着受部620は、当該前側部323の外面のうちの、第1ケース部材200が有する挿通口251に対応する位置に突設されており、閉止状態において挿通口251から収納空間Sの外部に突出するよう構成されている。
【0131】
具体的には、第2溶着受部620は、例えば図12(a)、図27に示すように、挿通口251と同一形状で同一サイズの凸字形状に突出しており、閉止状態において挿通口251内に配置される基部621と、閉止状態において閉止空間Sの外部に配置される突出部622と、を備えている。
【0132】
第2溶着受部620の後部をなす基部621の前後方向の長さは、挿通口251の前後方向の長さと略同一となるよう設定されている。また、第2溶着受部620は、挿通口251と同一形状で同一サイズの凸字形状に突出しているので、基部621は、閉止状態において挿通口251を閉塞可能となっている。そのため、例えば、閉止状態において第2溶着受部620(具体的には、突出部622)が切断されたとしても、挿通口251は基部621によって閉塞されており、当該挿通口251から針金やピアノ線などを挿入することができないので、挿通口251を介した遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。
【0133】
第2溶着受部620の前後方向中央部及び前部をなす突出部622は、当該突出部622のうち前後方向略中央よりも後側の部分(すなわち、第2溶着受部620の前後方向中央部である基部621寄りの部分)に、凸部を除去することにより形成された係合受部622aを有している。したがって、第2溶着受部620の前面視外形は、挿通口251と同一形状で同一サイズの凸字形状を呈しているが、当該第2溶着受部620の左面視(或いは右面視)外形は凹字形状を呈している。
【0134】
第1溶着受部610は、例えば図5(a),(b)、図6(a),(b)に示すように、第1ケース部材200を構成する前側壁250(所定の壁部)の外面(前面)のうち挿通口251に対応する位置から外側(前側)に向けて突設されている。
具体的には、第1溶着受部610は、例えば図6(a),(b)、図7(b)に示すように、開放端部が第1ケース部材200に接続された上面視略コ字形状を呈してなり、上端部は開口しているが、下端部は閉口している。すなわち、第1溶着受部610は、その内部に、上部に開口を有する凹室状の空間が形成されている。
【0135】
第1溶着受部610の内部(凹室状の空間)の左右方向の長さは、例えば図7(b)に示すように、挿通口251(具体的には、挿通口251のうちの下側部分)の左右方向の長さと同一となるよう設定されている。
また、第1溶着受部610の内部(凹室状の空間)の上下方向の長さは、例えば図7(b)に示すように、挿通口251(具体的には、挿通口251の左右方向中央部)の上下方向の長さよりも長くなるよう設定されている。さらに、第1溶着受部610の内部の上下方向の長さは、例えば図27に示すように、第2溶着受部620の突出部622と溶着部材630とが係合(後述)した状態の上下方向の長さよりも若干長くなるよう設定されている。
すなわち、第1溶着受部610の内部は、溶着部材630と、閉止状態において当該挿通口251から突出した第2溶着受部620の突出部622と、を収容可能となるよう形成されている。
【0136】
ここで、第2溶着受部620の突出部622は、当該第2溶着受部620の突出方向(前後方向)に沿って挿通口251を介して第1溶着受部610の内部に侵入して、当該第1溶着受部610に収容されるよう構成されている。
また、溶着部材630は、第2溶着受部620の突出方向に直交する方向(本実施形態では上下方向)に沿って第1溶着受部610の開口した端部(上端部)を介して第1溶着受部610の内部に侵入(進入)して、当該第1溶着受部610に収容されるよう構成されている。
【0137】
溶着部材630は、例えば図27に示すように、閉止空間Sの外部で隣接した第1溶着受部610と第2溶着受部620とに溶着されて、当該第1溶着受部610と当該第2溶着受部620とを隣接した状態で連結するための部材である。
具体的には、溶着部材630は、例えば図12(b),(c)に示すように、直方体形状呈してなり、当該溶着部材630のうち上下方向中央よりも下側の部分に前後方向に沿って第2溶着受部620の凸部が嵌まる凹部を有するとともに、当該溶着部材630のうち前後方向略中央よりも後側の部分に、当該凹部を埋めることにより形成された係合部630aを有している。したがって、溶着部材630の前面は凹字形状を呈しているが、当該溶着部材630の後面は矩形状を呈している。そして、溶着部材630は、第1溶着受部610の内部(凹室状の空間)及び第2溶着受部620の突出部622に溶着されるよう構成されている。
【0138】
溶着部材630が有する係合部630aの前後方向の長さは、第2溶着受部620の突出部622が有する係合受部622aの前後方向の長さと同一となるよう設定されている。
すなわち、溶着部材630は、当該溶着部材630が有する係合部630aが、第2溶着受部620の突出部622が有する係合受部622aに係合することによって、突出部622に係合可能となっている。
【0139】
また、溶着部材630の前後方向の長さ及び左右方向の長さはそれぞれ、第1溶着受部610の内部(凹室状の空間)の前後方向の長さ及び左右方向の長さと同一となるよう設定されているとともに、溶着部材630の上下方向の長さは、当該溶着部材630と第2溶着受部620の突出部622とが係合した状態の上下方向の長さが、第1溶着受部610の内部の上下方向の長さよりも若干短くなるよう設定されている。
すなわち、溶着部材630は、第1溶着受部610の内部に嵌入可能な大きさに形成され、当該溶着部材630が第1溶着受部610の内部に嵌入すると、当該第1溶着受部610の内部に収容された第2溶着受部620の突出部622を被覆するよう構成されている。
【0140】
ここで、溶着部材630は、当該溶着部材を第1溶着受部610の内部に収容すると、当該第1溶着受部610の内部に収容されている第2溶着受部620の突出部622に係合するよう構成されている。また、溶着部材630は、例えば図27に示すように、当該溶着部材630が閉止状態において第2溶着受部620の突出部622に係合すると、当該溶着部材630の後面が、第1ケース部材200を構成する前側壁250の外面のうち挿通口251の縁部(具体的には、挿通口251の縁部のうち上側部分)に当接するとともに、当該溶着部材630が有する係合部630aの前面が、第2溶着受部620の突出部622が有する凸部の後面に当接するよう構成されている。そのため、溶着部材630は、当該溶着部材630が閉止状態において第2溶着受部620の突出部622に係合すると、第2溶着受部620の移動(すなわち、第2ケース部材300の移動)を規制して、閉止状態を維持できるようになっている。
【0141】
次に、基板ボックス120が備える貼着領域Rと、当該貼着領域Rに貼着される電子タグシール130と、について説明する。
【0142】
貼着領域Rは、例えば図23(a)に示すように、右側端封止手段500の第1固着部(右第1固着部510)と第2固着部(右第2固着部520)とに跨って形成されている。
具体的には、前述したように、右第1固着部510の外面及び右第2固着部520の外面は、閉止状態において互いに面一となるよう設定されており、貼着領域Rは、当該右第1固着部510の外面(具体的には、右第1内側固着部511の外面及び右第1外側固着部512の外面)と、当該右第2固着部520の外面(具体的には、右第2内側固着部521の外面及び右第2外側固着部522の外面)と、に跨って形成されている。すなわち、貼着領域Rは、右側端封止手段500において、主固着部(右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)と、副固着部(右第1内側固着部511及び右第2内側固着部521)と、に跨って形成されている。
したがって、右第1固着部510と右第2固着部520との重合境界と、脆弱部(右第1脆弱部513及び右第2脆弱部523)と、の双方が貼着領域Rを横断している。
【0143】
電子タグシール130は、遊技機10が設置された遊技場の店員等が、所定の読取装置を用いて当該電子タグシール130が有する電子タグ131から当該電子タグシール130が貼着された遊技制御装置100を識別するための識別情報を読み取って、遊技制御装置100の不正交換等を確認するためのものである。
具体的には、電子タグシール130は、例えば図14(a),(b),(c)に示すように、長尺状に形成されたRFICタグ等の電子タグ131と、矩形状に形成されたベースシール132と、により構成されている。
【0144】
ベースシール132は、一方の面が粘着面になっており、他方の面に「開封禁止」の文字等が印字されている。
【0145】
電子タグ131は、ベースシール132の粘着面のうちの一方の対角線上に貼り付けられており、遊技制御装置100固有の識別情報を記憶するチップ部131aと、当該チップ部131aが記憶する識別情報を発信可能なアンテナ部131b,131bと、当該チップ部131aと当該アンテナ部131b,131bとを支持するタグシート131cと、を有している。
タグシート131cは、例えば図14(b)に示すように、長尺状に形成されており、当該タグシート131cの中央部にチップ部131aが配設されているとともに、チップ部131aの両端から突出した線状のアンテナ部131b,131bが当該タグシート131cの長手方向に沿って配設されている。
【0146】
ここで、電子タグ131がベースシール132の対角線上に貼り付けられているので、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130においては、第1固着部と第2固着部との重合境界(具体的には、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521との重合境界、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522との重合境界)と、電子タグ131と、が交差している。これにより、基板ボックス120を開封するために第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、当該重合部分(重合境界)で電子タグ131が破損することになるので、基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、電子タグ131がベースシール132の対角線上に貼り付けられているので、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130においては、脆弱部(具体的には、右第1脆弱部513、右第2脆弱部523)と、電子タグ131と、が交差している。これにより、基板ボックス120を開封するために脆弱部を破壊して外側固着部を内側固着部から切り離すと、当該脆弱部で電子タグ131が破損することになるので、基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
なお、電子タグ131には、第1固着部と第2固着部との重合解除や、脆弱部の破壊などに伴って破損し易くなるよう、脆弱部(例えば、切れ込み部)が設けられていても良い。
【0147】
次に、基板ボックス120が備える保護カバー部材700について説明する。
保護カバー部材700は、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130を保護するとともに、右側端封止手段500を保護するための部材であり、右側端封止手段500(右第1固着部510と右第2固着部520)に取り付けられて、保護カバー部材700の内部に右側端封止手段500を収納した状態で電子タグシール130を被覆するよう構成されている。
【0148】
具体的には、保護カバー部材700は、例えば図13(a),(b)に示すように、その前面視(或いは後面視)外形が略D字形状を呈してなり、一側部(平面部(左側部))に開口を有する凹室状の空間が当該保護カバー部材700の内部に形成されている。
そして、保護カバー部材700は、例えば透光性の合成樹脂で形成されており、当該保護カバー部材700の内部に収納された右側端封止手段500や当該保護カバー部材700で被覆された電子タグシール130を遊技制御装置100の外部から視認できるようになっているとともに、電子タグシール130からの電波(具体的には、電子タグ131から発信された識別情報)を通すことができるようになっている。
【0149】
保護カバー部材700は、当該保護カバー部材700の内部(凹室状の空間)の前後方向の長さが、右側端封止手段500の前後方向の長さと略同一又はそれよりも若干長くなるよう設定されているとともに、当該保護カバー部材700の内部(凹室状の空間)の左右方向の長さが、右側端封止手段500の左右方向の長さと略同一又はそれよりも若干長くなるよう設定されている。
具体的には、保護カバー部材700は、例えば図23(b)に示すように、閉止状態において、当該保護カバー部材700の左端部略全域が、第1ケース部材200(具体的には、補強リブ211のうちの右端部分全域のリブの右面、右側壁240の外面(右面)、ストッパー241の右面等)及び第2ケース部材300(具体的には、側方閉塞部316を構成する右側壁部の外面(右面)等)に当接し、かつ、当該保護カバー部材700の内面に設けられた突起部701a,702a(後述)が、第1ケース部材200に設けられた右第1外側固着部512の開口した前端部や第2ケース部材300に設けられた右第2外側固着部522の開口した後端部に嵌まるよう形成されている。
【0150】
例えば図13(a),(b)に示すように、保護カバー部材700を構成する前側壁部701及び後側壁部702において、当該前側壁部701のうちの左側部分及び当該後側壁部702のうちの左側部分は、保護カバー部材700を構成する湾曲壁部703に連結されているのに対し、当該前側壁部701のうちの右側部分及び当該後側壁部702のうちの右側部分は、湾曲壁部703に連結されていない。そのため、前側壁部701のうちの右側部分及び後側壁部702のうちの右側部分は、左側部分を支点として、前後方向に弾性変形可能となっている。
【0151】
前側壁部701は、当該前側壁部701の内面(後面)のうちの右側部分に、保護カバー部材700を右側端封止手段500に取り付けた状態において、当該右側端封止手段500を構成する右第1固着部510の外側固着部(すなわち、右第1外側固着部512)の開口した前端部に嵌合可能な突起部701aを有している。
また、同様に、後側壁部702は、当該後側壁部702の内面(前面)のうちの右側部分に、保護カバー部材700を右側端封止手段500に取り付けた状態において、当該右側端封止手段500を構成する右第2固着部520の外側固着部(すなわち、右第2外側固着部522)の開口した後端部に嵌合可能な突起部702aを有している。
すなわち、保護カバー部材700は、突起部701aが右第1外側固着部512の開口した前端部に嵌まることによって、及び/又は、突起部702aが右第2外側固着部522の開口した後端部に嵌まることによって、右側端封止手段500に固定されるよう構成されている。
【0152】
突起部701a,702aのうちの右側部分は、その端部が、前側壁部701や後側壁部702の内面に対して垂直に起立しているのに対し、突起部701a,702aのうちの左側部分は、内側(左側)に向かうにつれて徐々に突出度合いが小さくなる傾斜面となっている。
このように、保護カバー部材700は、右側端封止手段500に容易に取り付けることができるよう構成されているとともに、一旦右側端封止手段500に取り付けられると、当該右側端封止手段500から容易に取り外すことができないよう構成されている。
【0153】
具体的には、保護カバー部材700を右側端封止手段500に取り付ける際には、前側壁部701のうちの右側部分や後側壁部702のうちの右側部分を外側(具体的には、前側壁部701の場合は前側、後側壁部702の場合は後側)に向けて変形させるよう、右側端封止手段500が、突起部701a,702aの傾斜面に沿って、前側壁部701のうちの右側部分と後側壁部702のうちの右側部分との間隔を押し広げていく。そのため、突起部701a,702aが邪魔になることがなく、保護カバー部材700を右側端封止手段500に容易に取り付けることが可能となる。
そして、保護カバー部材700が右側端封止手段500に取り付けられると、前側壁部701のうちの右側部分及び後側壁部702のうちの右側部分が元の状態に復帰して、当該前側壁部701が有する突起部701aが、当該右側端封止手段500を構成する右第1外側固着部512の開口した前端部に嵌まるとともに、当該後側壁部702が有する突起部702aが、当該右側端封止手段500を構成する右第2外側固着部522の開口した後端部に嵌まる。これにより、保護カバー部材700を右側端封止手段500に固定することが可能となる。
一方、保護カバー部材700を右側端封止手段500から取り外す際には、突起部701a,702aのうちの右側部分の端部(すなわち、前側壁部701や後側壁部702の内面に対して垂直に起立している部分)が、右第1外側固着部512や右第2外側固着部522の内面に引っかかる。そのため、突起部701a,702aが邪魔になって、保護カバー部材700を右側端封止手段500から取り外すことが困難となる。
【0154】
すなわち、固着部材(右固着部材530)を第1固着部(右第1外側固着部512)と第2固着部(右第2外側固着部522)とに挿通する際に当該固着部材が通る貫通孔(右第2外側固着部522の内部)によって係合受部が構成されているとともに、保護カバー部材700の内面に形成されて、貫通孔(右第2外側固着部522の内部)に嵌まる突起部702aによって係合部が構成されている。そして、保護カバー部材700は、係合部が係合受部に係合することで第1固着部(右第1外側固着部512)及び第2固着部(右第2外側固着部522)に取り付けられるよう構成されている。
【0155】
また、突起部701a,702aは、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部、すなわち副固着部よりも先に破壊される主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)のみに係合するので、主固着部が破壊されると、保護カバー部材700を取り付けることができなくなる。そのため、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除(すなわち、主固着部の破壊)による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除(すなわち、主固着部の破壊)による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0156】
次に、遊技制御装置100の組み立て方の一例について説明する。
まず、例えば図19(a)に示すように、遊技制御基板110に実装されている複数のコネクタ116のうちの該当するコネクタ116に端子カバー部材160を装着する。
次いで、例えば図19(b)に示すように、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付けて、なべネジ170で固定する。
次いで、例えば図21に示すように、第2ケース部材300を挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入して、当該収納空間Sを閉止する。具体的には、第2ケース部材300のスライドガイド壁332a,332aの挿入先端側の端部(前端部)を、第1ケース部材200のスライドガイド溝部222,222の挿入開口200a側の端部(後端部)に挿入し、その状態のまま、第2ケース部材300を第1ケース部材200に対して前方向へと移動させて、挿入開口200aを当該第2ケース部材300で閉塞する。
【0157】
次いで、例えば図21に示すように、溶着部材630を第1溶着受部610の内部に収容して、当該第1溶着受部610の内部に収容されている第2溶着受部620の突出部622に係合させる。
次いで、例えば図26に示すように、左側端封止手段400の外側固着部(左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422)を左固着部材430で固着(本締め)するとともに、右側端封止手段500の外側固着部(右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)を右固着部材530で固着(本締め)する。そして、左第1外側固着部412の開口した前端部から封印キャップCを挿入し、超音波溶着や熱溶着などの公知の溶着法によって当該封印キャップCを左第1外側固着部412の内面に溶着するとともに、右第2外側固着部522の開口した後端部から封印キャップCを挿入し、超音波溶着や熱溶着などの公知の溶着法によって当該封印キャップCを右第2外側固着部522の内面に溶着する。
また、例えば図26に示すように、左側端封止手段400の内側固着部(左第2内側固着部421)に左固着部材430を挿入して仮締めするとともに、右側端封止手段500の内側固着部(右第2内側固着部521)に右固着部材530を挿入して仮締めする。
このように、封印キャップCによって本締めされた固着部材を封印しているので、本締めされた固着部材が直接いじられることを回避することができる。
次いで、超音波溶着や熱溶着などの公知の溶着法によって、第1溶着受部610の内部に収容されて第2溶着受部620の突出部622に係合している溶着部材630を、第1溶着受部610の内部及び第2溶着受部620の突出部622に溶着する。
【0158】
次いで、例えば図23(a)に示すように、右側端封止手段500の貼着領域Rに電子タグシール130を貼着する。
最後に、例えば図23(b)に示すように、右側端封止手段500に保護カバー部材700を取り付けることによって、遊技制御装置100を組み立てることができる。
そして、組み立てられた遊技制御装置100を遊技機10に搭載する際には、例えば、基板ボックス120の側面に設けられた取付部(図示省略)が有するネジ孔になべネジ(図示省略)を挿通して、当該なべネジによって遊技盤30の背面に設けられる取付ベース等に固定する。
【0159】
以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス112)が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための透明樹脂製の基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、基板ボックス120は、一側部に挿入開口200aを有する凹室状の収納空間Sを画成する第1ケース部材200と、遊技制御基板110が取り付けられ、当該遊技制御基板110を収納空間S内に配置した状態で第1ケース部材200と合体することが可能であるとともに、当該合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能な第2ケース部材300と、第1ケース部材200の挿入開口200aを第2ケース部材300で閉塞して収納空間Sを閉止する閉止状態を保持したまま、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500、溶着封止手段600)と、を備え、第1ケース部材200は、遊技制御基板110の表面と対向する上壁220に、挿入開口200a側の端部から収納空間Sの奥行き方向に沿って設けられた露出用切欠部221を有し、第2ケース部材300は、制御デバイス112の周囲を囲繞して保護するための囲繞カバー部330を備え、囲繞カバー部330は、閉止状態において収納空間Sの外部に臨んだ状態で露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。
【0160】
したがって、制御デバイス112の周囲を囲繞して保護するための囲繞カバー部330を備えているので、遊技制御基板110に実装された制御デバイス112に対するセキュリティを担保することができる。
また、基板ボックス120を構成するケース部材として第1ケース部材200と第2ケース部材300とを備えており、囲繞カバー部330は当該第2ケース部材300に備えられているので、囲繞カバー部を備えるケース部材をさらに備えている場合と比較して、基板ボックス120の薄型化が可能となる。さらに、第1ケース部材200の一側部に設けられた挿入開口200aから当該第1ケース部材200により画成される収納空間S内へと第2ケース部材300をスライド挿入することによって、挿入開口200aが第2ケース部材300で塞がれて収納空間Sが閉止される。そのため、基板ボックスが上方に開口する下蓋と下方に開口する上蓋とからなる場合と比較して、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、囲繞カバー部330は、閉止状態において収納空間Sの外部に臨んでいる。すなわち、制御デバイス112は、囲繞カバー部330のみに覆われているので、制御デバイスが二重に覆われている場合と比較して、制御デバイス112の目視検査が行い易くなる。
【0161】
また、本実施形態の遊技機10によれば、囲繞カバー部330は、下部に制御デバイス112を挿入可能なデバイス挿入口331aを有し、当該デバイス挿入口331aから挿入された制御デバイス112を収納することが可能な凹室状の空間が内部に形成された囲繞カバー本体部331と、囲繞カバー本体部331から外側に向けて突設される囲繞カバー本体支持部332と、を備え、囲繞カバー本体部331は、閉止状態において露出用切欠部221を介して収納空間Sの外部に臨み、囲繞カバー本体支持部332は、閉止状態において露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。
【0162】
したがって、露出用切欠部221は、閉止状態において囲繞カバー本体支持部332によって塞がれており、針金やピアノ線などの不正部材を挿入し難くなっているので、遊技制御基板110への不正アクセス等を抑制することが可能となり、遊技制御基板110に対するセキュリティが高まる。
【0163】
また、本実施形態の遊技機10によれば、囲繞カバー本体支持部332は、囲繞カバー本体部331の下端部から外側に向けて突設されてなり、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。
【0164】
したがって、囲繞カバー本体支持部332は、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞いでいるので、露出用切欠部221から針金やピアノ線などの不正部材が挿入されたとしても、当該挿入された不正部材が制御デバイス112に向けて侵入し難い。
すなわち、囲繞カバー本体支持部が第1ケース部材200の上壁220に上方から重合して露出用切欠部221を塞いでいる場合には、露出用切欠部221から不正部材を挿入する際、当該不正部材を囲繞カバー本体支持部の下方内側に向けて挿入することになるので、当該挿入された不正部材が制御デバイス112に向けて侵入し易くなる。これに対し、囲繞カバー本体支持部332が第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞いでいる場合には、露出用切欠部221から不正部材を挿入する際、当該不正部材を囲繞カバー本体支持部332の下方よりも外側に向けて挿入することになるので、当該挿入された不正部材が制御デバイス112に向けて侵入し難くなる。そのため、制御デバイス112への不正アクセス等を抑制することが可能となり、制御デバイス112に対するセキュリティが高まる。
【0165】
また、本実施形態の遊技機10によれば、遊技制御基板110には、実装時の高さが制御デバイス112よりも低いその他の電子部品111が面実装されているとともに、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの制御デバイス112が実装された領域の周囲には、その他の電子部品111が実装されない非実装領域が設けられており、囲繞カバー本体支持部332は、閉止状態において非実装領域に近接している。
【0166】
すなわち、遊技制御基板110の表面110aのうちの制御デバイス112が実装された領域の周囲には、制御デバイス112もその他の電子部品111も実装されていない非実装領域が設けられているので、囲繞カバー本体支持部332を非実装領域に近接乃至当接させることができる。これにより、囲繞カバー本体支持部332と非実装領域(遊技制御基板110の表面110a)との間の隙間から針金やピアノ線などの不正部材が挿入し難くなるので、制御デバイス112への不正アクセス等を抑制することが可能となり、制御デバイス112に対するセキュリティが高まる。
また、その他の電子部品111が上面に個体を識別するための識別子が付された面実装部品であるので、その他の電子部品111がディップ部品である場合と比較して、第1ケース部材200の厚みを抑制することができ、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
【0167】
なお、本実施形態では、囲繞カバー本体支持部332を、閉止状態において非実装領域に近接するよう構成したが、これに限ることはなく、非実装領域に当接するよう構成しても良い。
【0168】
また、本実施形態の遊技機10によれば、第1ケース部材200の上壁220のうちの露出用切欠部221の縁部と、囲繞カバー本体支持部332のうちの閉止状態において露出用切欠部221の縁部と対向する位置と、のうちの何れか一方には、収納空間Sの奥行き方向に沿って延設されたスライドガイド溝部222が設けられているとともに、何れか他方には、収納空間Sの奥行き方向に沿って延設されて閉止状態への変換時にスライドガイド溝部222にスライド可能に係合するスライド部(スライドガイド壁332a)が設けられている。
【0169】
したがって、スライド部(スライドガイド壁332a)をスライドガイド溝部222にスライド係合させて、第1ケース部材200の収納空間Sの奥側方向へと第2ケース部材300をスライドさせるだけで、挿入開口200aが第2ケース部材300で塞がれて収納空間Sが閉止されるので、基板ボックス120の組み付け作業を楽に行うことができる。
また、スライドガイド壁332aがスライドガイド溝部222にスライド係合するので、露出用切欠部221から針金やピアノ線などの不正部材が挿入されたとしても、当該係合構造によって、不正部材が基板ボックス120の内部へ侵入してしまうことを防止することができる。そのため、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となり、遊技制御基板110に対するセキュリティが高まる。
【0170】
また、本実施形態の遊技機10によれば、第2ケース部材300は、遊技制御基板110を表面を上に向けた状態で下方から取り付けることが可能であり、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持することが可能であるとともに、閉止状態において遊技制御基板110とともに収納空間S内に配置される基板支持部(挿入部)320と、閉止状態において挿入開口200aを閉塞することが可能な開口閉塞部310と、を備え、基板支持部(挿入部)320は、少なくとも開口閉塞部310を一辺部として第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110の外周を囲繞するとともに、その他の電子部品111を上方に露出させることが可能な枠状に形成され、囲繞カバー部330は、開口閉塞部310と、基板支持部(挿入部)320のうちの開口閉塞部310と対向する辺部(前側部323)と、の間に懸架されている。
【0171】
したがって、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110は、当該第2ケース部材300が備える基板支持部(挿入部)320によって支持されているので、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を収納空間S内へとスライド挿入する際の作業性が向上し、基板ボックス120の組み付け作業を楽に行うことができる。
また、基板支持部(挿入部)320は、遊技制御基板110の外周を囲繞するとともに、その他の電子部品111を上方に露出させる枠状に形成されている。すなわち、閉止状態において遊技制御基板110の表面110aのうち少なくとも一部は、第1ケース部材200のみに覆われているので、遊技制御基板110の目視検査が行い易くなる。
また、囲繞カバー部330は、開口閉塞部310と、基板支持部(挿入部)320のうちの開口閉塞部310と対向する辺部(前側部323)と、の間に懸架されているので、囲繞カバー部330によって枠状の基板支持部(挿入部)320を補強することができる。
【0172】
また、本実施形態の遊技機10によれば、挿入開口200aは、第1ケース部材200の一の側部を少なくとも含む側部から上部の一部にかけて開口し、遊技制御基板110は、一の端部側に複数のコネクタ116が実装されているとともに、当該コネクタ116が開口閉塞部310側に配置された状態で第2ケース部材300に取り付けられ、開口閉塞部310は、遊技制御基板110の表面と対向するとともにコネクタ116を基板ボックス120の外部に露出させるためのコネクタ用開口312を有し、挿入開口200aを上方から閉塞することが可能な上方閉塞部311と、挿入開口200aを側方から閉塞することが可能な側方閉塞部316と、を備えている。
【0173】
したがって、コネクタ116は、閉止状態において、開口閉塞部310側に位置し、当該開口閉塞部310が有するコネクタ用開口312から外部に露出されており、第1ケース部材200が画成する収納空間S内に配置されない。そのため、コネクタ116が収納空間S内に配置される場合と比較して、第1ケース部材200の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
【0174】
また、本実施形態の遊技機10によれば、上方閉塞部311は、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220のうちの挿入開口200a側の端部と当接する当接部311aを有し、当接部311aには、第1ケース部材200の上壁220を下方から支持する下方支持部311bが設けられている。
【0175】
したがって、第1ケース部材200の上壁220を下方から支持する下方支持部311bが設けられており、第1ケース部材200の上壁220が下方へと変形してしまうことを抑制することができるので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との間に隙間が生じてしまうことを抑制することができる。
【0176】
また、本実施形態の遊技機10によれば、当接部311aには、第1ケース部材200の上壁220を上方から支持する上方支持部311cが設けられている。
【0177】
したがって、第1ケース部材200の上壁220を上方から支持する上方支持部311cが設けられており、第1ケース部材200の上壁220が上方へと変形してしまうことを抑制することができるので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との間に隙間が生じてしまうことを抑制することができる。
【0178】
また、本実施形態の遊技機10によれば、封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500)は、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S内に配置された遊技制御基板110の側方に位置する第1固着部(左第1固着部410、右第1固着部510)と、第1固着部に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S内に配置された遊技制御基板110の側方に位置する第2固着部(左第2固着部420、右第2固着部520)と、第1固着部と第2固着部とに挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを固着するための固着部材(左固着部材430、右固着部材530)と、を備え、第1固着部及び第2固着部は、収納空間S内に配置された遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に重合し、固着部材は、第1固着部と第2固着部との重合方向に沿って挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを重合した状態で固着するよう構成されている。
【0179】
したがって、第1固着部及び第2固着部は、閉止空間Sに収納された(収納空間S内に配置された)遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に重合しているので、第1固着部及び第2固着部が閉止空間に収納された(収納空間S内に配置)制御基板の厚み方向に重合している場合と比較して、封止手段が基板ボックス120の厚み方向に分厚くならない。そのため、基板ボックス120の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、第1固着部及び第2固着部は、閉止空間に収納された(収納空間S内に配置)遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に重合しているので、第1固着部及び第2固着部が閉止空間に収納された制御基板の厚み方向に重合している場合と比較して、封止手段の破壊(すなわち、第1固着部と第2固着部とのうちの少なくとも何れか一方の破壊)に伴い基板ボックス120の平面視外形が大きく変化する。そのため、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0180】
また、本実施形態の遊技機10によれば、表面110aに各種の電子部品111が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための透明樹脂製の基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、電子部品111は、側面に識別情報が付されているとともに、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行う遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス112)と、制御デバイス112が実装された領域の周辺領域に実装され、実装時の高さが当該制御デバイス112よりも低いその他の電子部品111と、を含み、基板ボックス120のうち遊技制御基板110の表面110aを覆う上面部は、周辺領域を覆う周辺領域カバー部(第1ケース部材200を構成する上壁220と、囲繞カバー部330を構成する囲繞カバー本体支持部332)と、制御デバイス112を覆うデバイスカバー部(囲繞カバー部330を構成する囲繞カバー本体部331)と、を備え、デバイスカバー部は、下部に制御デバイス112を挿入可能なデバイス挿入口331aを有し、当該デバイス挿入口331aから挿入された制御デバイス112を収納することが可能な凹室状の空間が内部に形成されてなり、周辺領域カバー部は、デバイスカバー部の上部よりも遊技制御基板110寄りに配置されている。
【0181】
したがって、周辺領域カバー部が、デバイスカバー部の上部よりも遊技制御基板110寄りに配置されているので、デバイスカバー部のうち制御デバイス112の側面(印字面112a)に対向する部分(すなわち、囲繞カバー本体部331の側壁部)は、周辺領域カバー部よりも上方に突出した状態となっている。そのため、当該側壁部を介して、制御デバイス112の印字面112aを視認することが可能となり、制御デバイス112の側面に識別情報が印字されている場合であっても、制御デバイス112の目視検査が行い易くなる。
【0182】
また、本実施形態の遊技機10によれば、周辺領域は、その他の電子部品111が実装された実装領域と、実装領域と制御デバイス112が実装された領域との間に設けられ、電子部品111が実装されない非実装領域と、を含み、周辺領域カバー部のうち非実装領域に対応する部分には、遊技制御基板110側に向けて窪ませた視認段部Dが設けられている。
【0183】
したがって、周辺領域カバー部のうち非実装領域に対応する部分には、視認段部Dが設けられているので、制御デバイス112の印字面112aの下端部分まで視認することが可能となり、視認段部Dが設けられていない場合と比較して、制御デバイス112の目視検査が行い易くなる。
【0184】
また、本実施形態の遊技機10によれば、周辺領域カバー部のうち、実装領域を覆う部分から視認段部Dに落ち込む角部には、面取り部222aが設けられている。
したがって、周辺領域カバー部のうち視認段部Dに落ち込む角部には、面取り部222aが設けられているので、制御デバイス112の印字面112aを視認する際の視野角が広がり、面取り部222aが設けられていない場合と比較して、制御デバイス112の目視検査が行い易くなる。
【0185】
また、本実施形態の遊技機10によれば、制御デバイス112は、本体部(制御デバイス112本体部)と、当該制御デバイス112本体部の下面から突設された端子部(制御デバイス112の脚部112b)と、を備え、当該制御デバイス112本体部が遊技制御基板110から離間した状態で当該制御デバイス112の脚部112bによって当該遊技制御基板110に実装されてなり、基板ボックス120の内面のうち視認段部Dの底面となる部分は、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接している。
【0186】
したがって、基板ボックス120の内面のうち視認段部Dの底面となる部分は、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接しているので、制御デバイス112の印字面112aの下端部分まで視認することが可能となり、遊技制御基板110に近接していない場合と比較して、制御デバイス112の目視検査が行い易くなる。
また、基板ボックス120の内面のうち視認段部Dの底面となる部分は、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接しており、制御デバイス112の脚部112bの近傍に余分なスペースがないので、不正な電子部品を追加する等の不正行為を抑制することができる。
【0187】
また、本実施形態の遊技機10によれば、その他の電子部品111は、上面に個体を識別するための識別子が付された面実装部品である。
したがって、その他の電子部品111は上面に個体を識別するための識別子が付された面実装部品であるので、周辺領域カバー部のうち実装領域を覆う部分を遊技制御基板110に近づけることができる。
そのため、基板ボックス120のうち周辺領域に対応する部分(すなわち、基板ボックス120のうち制御デバイス112を覆う部分以外の部分)の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。また、上面の識別子が付されているので、その他の電子部品の目視確認が行い易い。
【0188】
また、本実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技制御用の電子部品111が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、基板ボックス120は、遊技制御基板110を収納するための閉止空間Sを画成する第1ケース部材200及び第2ケース部材300と、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分に設けられ、当該第1ケース部材200と当該第2ケース部材300とを合体させて閉止空間Sを画成する閉止状態を保持したまま、当該第1ケース部材200と当該第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な封止手段(本実施形態では右側端封止手段500)と、を備え、封止手段は、第1ケース部材200から外側に向けて突設される第1固着部(右第1固着部510)と、閉止状態において第1固着部と重合するよう第2ケース部材300から外側に向けて突設される第2固着部(右第2固着部520)と、第1固着部と第2固着部とに挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを重合した状態で固着するための固着部材(右固着部材530)と、を備え、第1固着部及び第2固着部は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状の主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)をそれぞれ備え、第1固着部の主固着部(右第1外側固着部512)は、当該主固着部の底部に、固着部材の頭部は通過不能で軸部は通過可能な孔部(ねじ孔)を有し、第2固着部の主固着部(右第2外側固着部522)は、当該主固着部の内部に主孔部(ねじ孔)を挿通された固着部材の軸部が係合する固着受部(ねじ止め部)を有し、固着部材は、第1固着部の主固着部と第2固着部の主固着部とを固着する際、第1固着部の主固着部のうち開口した側から第1固着部と第2固着部との重合方向に沿って挿通され、第1固着部の主固着部の重合方向の長さは、第2固着部の主固着部の重合方向の長さよりも長くなるよう設定されている。
【0189】
したがって、固着部材は、第1固着部の主固着部のうち開口した側から挿通されるので、第1固着部の主固着部と第2固着部の主固着部とを固着した固着状態において、固着部材の頭部は、第1固着部の主固着部の内部に収納される。そして、固着状態の固着部材の頭部が収納される第1固着部の主固着部の重合方向の長さは、第2固着部の主固着部の重合方向の長さよりも長いので、第1固着部の主固着部のうち開口した側の端部から固着状態の固着部材の頭部までの距離が長くなり、固着状態の固着部材の頭部を削る等の細工が施し難くなる。したがって、固着状態の固着部材に細工を加えて封止手段に破壊痕跡を残すことなく基板ボックス120を開封するといった不正行為を抑制することが可能となる。
【0190】
また、本実施形態の遊技機10によれば、第1固着部(右第1固着部510)及び前記第2固着部(右第2固着部520)は、他方と重合する側に底部を有するとともに当該他方と重合する側とは反対側が開口した有底筒状の副固着部(右第1内側固着部511、右第2内側固着部521)をそれぞれ備え、主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)は、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するためのものであるとともに、副固着部は、主固着部による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するためのものであり、第1固着部の副固着部(右第1内側固着部511)は、当該副固着部の底部に、固着部材(右固着部材530)の頭部は通過不能で軸部は通過可能な副孔部(ねじ孔)を有し、第2固着部の副固着部(右第2内側固着部521)は、当該副固着部の内部に副孔部(ねじ孔)を挿通された固着部材の軸部が係合する固着受部(ねじ止め部)を有し、固着部材は、第1固着部の副固着部と第2固着部の副固着部とを固着する際、第1固着部の副固着部のうち開口した側から第1固着部と第2固着部との重合方向(第1固着部と第2固着部との重合面に直交する方向)に沿って挿通され、第1固着部の副固着部の重合方向の長さは、第2固着部の副固着部の重合方向の長さよりも短くなるよう設定されている。
【0191】
したがって、固着部材は、第1固着部の副固着部のうち開口した側から挿入されるので、第1固着部の副固着部と第2固着部の副固着部とを固着した固着状態において、固着部材の頭部は、第1固着部の副固着部の内部に収納される。通常では開封検査として主固着部を破壊して制御基板に問題がなければ新たな制御装置に交換されるまでの仮運用として副固着部を固着して制御装置が再利用されることになっているが、固着状態の固着部材の頭部が収納される第1固着部の副固着部の重合方向の長さは、第2固着部の副固着部の重合方向の長さよりも短いので、第1固着部の副固着部のうち開口した側の端部から固着状態の固着部材の頭部までの距離が短くなり、制御装置の再利用時に副固着部に対して固着部材を固着状態にする際の作業を楽に行うことができる。
【0192】
また、本実施形態の遊技機10によれば、予め記憶された固有の識別情報を発信可能な電子タグ131を有する電子タグシール130を備え、基板ボックス120は、電子タグシール130を貼着するための貼着領域Rを備え、第1固着部(右第1固着部510)の外面と第2固着部(右第2固着部520)の外面とは、閉止状態において重合方向に面一となるよう設定され、貼着領域Rは、第1固着部の外面と第2固着部の外面とに跨って形成されている。
【0193】
したがって、貼着領域Rが第1固着部の外面と第2固着部の外面とに跨って形成されており、貼着領域Rを専用に確保する必要がないので、効率よく基板ボックス120に電子タグシール130を貼着することができる。
また、第1固着部の外面と第2固着部の外面とは重合方向に面一となるよう設定されており、貼着領域Rは第1固着部の外面と第2固着部の外面とに跨って形成されているので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との結合を解除(すなわち、基板ボックス120を開封)するために第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、当該重合境界で電子タグシール130が破損することになる。そのため、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0194】
また、本実施形態の遊技機10によれば、主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)及び副固着部(右第1内側固着部511、右第2内側固着部521)は、当該主固着部が当該副固着部よりも外側に位置するよう、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に並んで配設されており、貼着領域Rは、主固着部と副固着部とに跨って形成されており、閉止状態において第1固着部の主固着部と第2固着部の主固着部との間に形成される主側重合境界と、閉止状態において第1固着部の副固着部と第2固着部の副固着部との間に形成される副側重合境界と、は一直線上に並ばないよう重合方向にずらされている。
【0195】
したがって、貼着領域Rが主固着部と副固着部とに跨って形成されているので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合を解除するために主固着部を破壊すると、電子タグシール130も破損することになる。そのため、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、貼着領域Rが主固着部と副固着部とに跨って形成されているとともに、主側重合境界と副側重合境界とが一直線上に並ばないよう重合方向にずらされているので、基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。すなわち、第1ケース部材200と第2ケース部材300との結合を解除(すなわち、基板ボックス120を開封)するために第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、当該重合境界で電子タグシール130が破断することになるが、主側重合境界と副側重合境界とが一直線上に並ばないよう重合方向にずらされているので、電子タグシール130の破断面が汚くなる。そのため、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0196】
また、本実施形態の遊技機10によれば、電子タグ131は、識別情報を記憶するチップ部131aと、当該チップ部131aが記憶する識別情報を発信可能なアンテナ部131bと、を有し、電子タグシール130は、主側重合境界と電子タグ131とが交差する状態で貼着領域Rに貼着されている。
【0197】
したがって、電子タグ131が主側重合境界と交差しているので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合を解除するために第1固着部の主固着部(右第1外側固着部512)と第2固着部の主固着部(右第2外側固着部522)との重合を解除すると、当該主側重合境界で電子タグ131が破損することになる。電子タグ131が破損すると、通信状態が悪くなり、識別情報が発信され難くなったり発信されなくなったりするため、所定の読取装置を電子タグシール130にかざすだけで、電子タグ131が破損しているか否か(すなわち、基板ボックス120が不正開封されたか否か)を検査することができる。そのため、第1固着部の主固着部と第2固着部の主固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部の主固着部と第2固着部の主固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0198】
また、本実施形態の遊技機10によれば、第1固着部(右第1固着部510)及び第2固着部(右第2固着部520)は、主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)と副固着部(右第1内側固着部511、右第2内側固着部521)とを分離可能に連結する脆弱部(右第1脆弱部513、右第2脆弱部523)をそれぞれ備え、電子タグシール130は、脆弱部と電子タグ131とが交差する状態で貼着領域Rに貼着されている。
【0199】
したがって、電子タグ131が脆弱部と交差しているので、脆弱部を破壊して主固着部を副固着部から切り離すと、当該脆弱部で電子タグ131が破損することになる。電子タグ131が破損すると、通信状態が悪くなり、識別情報が発信され難くなったり発信されなくなったりするため、所定の読取装置を電子タグシール130にかざすだけで、電子タグ131が破損しているか否か(すなわち、基板ボックス120が不正開封されたか否か)を検査することができる。そのため、脆弱部の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、脆弱部の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0200】
また、本実施形態の遊技機10によれば、基板ボックス120は、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130を保護するための透明な保護カバー部材700を備え、保護カバー部材700は、その内部に一側部に開口を有する凹室状の内部空間が形成されてなり、当該内部空間に封止手段(右側端封止手段500)を収納した状態で電子タグシール130を被覆するよう構成されている。
【0201】
したがって、電子タグシール130を保護するための透明な保護カバー部材700を備えているので、電子タグシール130の不意の破損を防止することができる。
また、封止手段は、保護カバー部材700の内部空間に収納されているため、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できる。
【0202】
また、本実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技制御用の電子部品111が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、基板ボックス120は、遊技制御基板110を収納するための閉止空間Sを画成する第1ケース部材200及び第2ケース部材300と、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを合体させて閉止空間Sを画成する閉止状態を保持したまま、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な溶着封止手段600と、を備え、第1ケース部材200は、当該第1ケース部材200を構成する壁部のうち、閉止状態において第2ケース部材300の所定部位(本実施形態では前側部323)と対向する所定の壁部(本実施形態では前側壁250)に挿通口251を有し、溶着封止手段600は、第1ケース部材200の前側壁250の外面のうち挿通口251に対応する位置に設けられた第1溶着受部610と、第2ケース部材300に設けられ、閉止状態において挿通口251を介して閉止空間Sの外部に突出して第1溶着受部610と隣接する第2溶着受部620と、閉止空間Sの外部で隣接した第1溶着受部610と第2溶着受部620とに溶着されて、当該第1溶着受部610と当該第2溶着受部620とを隣接した状態で連結するための溶着部材630と、を備えるよう構成されている。
【0203】
したがって、溶着によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを結合しているので、基板ボックス120の不正開封に対するセキュリティを高めることができる。
また、第1溶着受部610と第2溶着受部620とは、閉止空間Sの外部に突出、すなわち基板ボックス120から突出しているので、基板ボックス120の開封痕跡(具体的には、第1溶着受部610及び第2溶着受部620が切断された痕跡等)を見た目で把握することが可能となり、封止手段の破壊が発見し易くなる。
さらに、第1溶着受部610と第2溶着受部620とは、基板ボックス120から突出した状態で溶着部材630によって連結されており、第1溶着受部610及び第2溶着受部620を切断するだけで溶着封止手段600を破壊することができるので、基板ボックス120を検査開封する際の作業性が向上する。
【0204】
また、本実施形態の遊技機10によれば、第2溶着受部620は、閉止状態において挿通口251内に配置される基部621と、閉止状態において閉止空間Sの外部に配置される突出部622と、を備え、溶着部材630は、第2溶着受部620の突出部622に係合可能であり、当該溶着部材630が閉止状態において突出部622に係合すると、第1ケース部材200の前側壁250の外面のうち挿通口251の縁部に当接して第2溶着受部620の移動を規制するよう構成されている。
【0205】
したがって、溶着部材630は、閉止状態において第2溶着受部620の突出部622に係合すると、第1ケース部材200の挿通口251の縁部に当接して第2溶着受部620の移動(すなわち、第2ケース部材300の移動)を規制することができる。つまり、溶着部材630を、溶着しなくても、第2溶着受部620の突出部622に係合させるだけで、閉止状態の維持が可能となる。したがって、溶着部材630の溶着前において閉止状態を維持しておくことができるので、溶着部材630の溶着が行い易くなる。
【0206】
また、本実施形態の遊技機10によれば、第1溶着受部610は、当該第1溶着受部610の内部に、溶着部材630と第2溶着受部620の突出部622とを収容可能な収容空間が形成されてなり、突出部622は、第2溶着受部620の突出方向に沿って第1溶着受部610の内部に進入して収容空間に収容され、溶着部材630は、第2溶着受部620の突出方向に直交する方向に沿って第1溶着受部610の内部に進入して収容空間に収容され、当該溶着部材630を収容空間に収容すると、当該収容空間に収容されている突出部622に係合するよう構成されている。
【0207】
したがって、第2溶着受部620の突出部622を第1溶着受部610の内部に形成される収容空間に収容した後に、溶着部材630を収容空間に収容させるという簡単な操作だけで、溶着部材630が突出部622に係合し、第2溶着受部620の移動を規制することができる。したがって、当該簡単な操作だけで、溶着部材630の溶着前において閉止状態を維持しておくことができるので、溶着部材630の溶着が行い易くなる。
【0208】
また、本実施形態の遊技機10によれば、溶着部材630は、第1溶着受部610の収容空間及び第2溶着受部620の突出部622に溶着されるよう構成されているとともに、収容空間に嵌入可能な大きさに形成され、当該溶着部材630が収容空間に嵌入すると、当該収容空間に収容されている突出部622を被覆するよう構成されている。
【0209】
したがって、溶着部材630は、第1溶着受部610に形成される収容空間に嵌入可能な大きさに形成されているので、溶着部材630の溶着前において当該溶着部材630が第1溶着受部610の収容空間から外れてしまうことを抑制できるとともに、当該溶着部材630を適切な位置に溶着することが可能となる。
また、溶着部材630は、第1溶着受部610の収容空間に嵌入すると、当該収容空間に収容されている第2溶着受部620の突出部622を被覆するので、当該突出部622のみを破壊(切断)して基板ボックス120を開封することができなくなる。したがって、基板ボックス120を開封するためには、第1溶着受部610と第2溶着受部620との両方を破壊(切断)する必要があるので、基板ボックス120の開封痕跡(具体的には、第1溶着受部610及び第2溶着受部620が切断された痕跡等)を見た目で把握することが可能となり、封止手段の破壊が発見し易くなる。
【0210】
また、本実施形態の遊技機10によれば、基板ボックス120は、溶着封止手段600による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着封止手段(副固着部)を、当該溶着封止手段600とは別個に備え、副固着封止手段は、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分に設けられており、第1ケース部材200に設けられた第1固着部(左第1内側固着部411、右第1内側固着部511)と、閉止状態において第1固着部と重合するよう第2ケース部材300に設けられた第2固着部(左第2内側固着部421、右第2内側固着部521)と、第1固着部と第2固着部とに挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを重合した状態で固着するための固着部材(左固着部材430、右固着部材530)と、を備え、第2溶着受部620の基部621は、挿通口251を閉塞可能な大きさに形成されている。
【0211】
したがって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着封止手段を備えているので、基板ボックス120の検査開封の後も継続して遊技制御装置100を使用することが可能となる。
また、閉止状態において挿通口251内に配置される第2溶着受部620の基部621は、当該挿通口251を閉塞可能な大きさに形成されているので、溶着封止手段600を破壊するために第1溶着受部610及び第2溶着受部620が切断されたとしても、当該基部621により挿通口251が閉塞され、当該挿通口251から針金やピアノ線などの不正部材を挿入することができない。また、これにより、基板ボックス120の検査開封の後も遊技制御基板110に対するセキュリティを担保しつつ、継続して遊技制御装置100を使用することが可能となる。
【0212】
また、本実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技制御用の各種電子部品111及びコネクタ116が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための閉止空間Sを画成する基板ボックス120と、を有する制御装置(遊技制御装置100)を備えた遊技機10において、コネクタ116は、コネクタ116本体部と、当該コネクタ116本体部の下端部から側方に突設されたコネクタ端子部(コネクタ116の脚部116a)と、を備え、当該コネクタ116の脚部116aによって遊技制御基板110に面実装される面実装部品であり、基板ボックス120は、当該基板ボックス120のうち遊技制御基板110の表面110aを覆う上面部(本実施形態では開口閉塞部310の上方閉塞部311)に、当該遊技制御基板110に実装されているコネクタ116のコネクタ116本体部を、当該基板ボックス120の外部に露出させるためのコネクタ用開口312を有し、遊技制御装置100は、コネクタ116に嵌装された状態でコネクタ116の脚部116aを保護するための端子カバー部材160を、基板ボックス120とは別個の部材として備え、端子カバー部材160は、コネクタ116本体部を挿入するためのコネクタ挿入口が形成され、基板ボックス120の上方閉塞部311と遊技制御基板110との間に挟持される端子カバー本体部161と、端子カバー本体部161のうちコネクタ挿入口の縁部からコネクタ116本体部の側面に沿って上方に立設された起立壁部162と、を備え、端子カバー本体部161は、当該端子カバー本体部161の内部にコネクタ116の脚部116aを収容するための収容空間が形成され、端子カバー部材160がコネクタ116に嵌装されると、当該収容空間にコネクタ116の脚部116aを収容した状態で当該脚部116aを上部から側部にかけて覆うよう構成されている。
【0213】
したがって、端子カバー本体部161は、当該端子カバー本体部161の内部にコネクタ116の脚部116aを収容するための収容空間が形成され、端子カバー部材160がコネクタ116に嵌装されると、当該収容空間にコネクタ116の脚部116aを収容した状態で当該脚部116aを上部から側部にかけて覆うので、面実装部品からなるコネクタ116の脚部116aに対する不正アクセスやコネクタ116の脚部116aの破損を防止することが可能となる。
すなわち、端子カバー本体部161は、コネクタ116の脚部116aを上部から側部にかけて覆っているので、基板ボックス120のうち端子カバー部材160が取り付けられた箇所に押圧力が加わっても、コネクタ116の脚部116aが折れてしまう等の不都合が生じることがない。また、端子カバー本体部161は、基板ボックス120の上方閉塞部311と遊技制御基板110との間に挟持されているとともに、起立壁部162は、コネクタ挿入口の縁部からコネクタ116本体部の側面に沿って上方に立設されており、端子カバー本体部161と上方閉塞部311や遊技制御基板110との間や、起立壁部162とコネクタ116本体部との間に隙間が生じることがないので、これらの隙間から針金やピアノ線などが挿入されて、コネクタ116の脚部116aへの不正アクセスが行われてしまう等の不都合が生じることもない。
【0214】
また、本実施形態の遊技機10によれば、遊技制御基板110には、複数のコネクタ116が実装されてなり、端子カバー部材160は、複数のコネクタ116それぞれに対応して複数備えられている。
【0215】
したがって、端子カバー部材160は、複数のコネクタ116それぞれに対応して複数備えられているので、各コネクタ116に端子カバー部材160を的確に嵌装することができる。
すなわち、端子カバー部材に、コネクタ群の各コネクタ116の形状に対応した複数の穴が設けられており、一の端子カバー部材で、複数のコネクタ116の周囲を一緒に覆うような構成の場合、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等の影響でコネクタ116が曲がって実装されていると、コネクタ116に端子カバー部材を的確に嵌装することができない場合がある。これに対し、本実施形態のように、端子カバー部材160が、コネクタ群の各コネクタ116それぞれに対応して複数備えられており、一の端子カバー部材160で、一のコネクタ116の周囲を覆うような構成の場合、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等の影響でコネクタ116が曲がって実装されていても、コネクタ116に端子カバー部材160を的確に嵌装することができる。
【0216】
また、本実施形態の遊技機10によれば、端子カバー本体部161の収容空間は、下部に開口を有する凹室状に形成されているとともに、上部がコネクタ挿入口と連通し、端子カバー本体部161は、基板ボックス120の上方閉塞部311と遊技制御基板110との間に挟持された状態で、前記収容空間の上下方向の高さがコネクタ116の脚部116aに接しない高さに設定されている。
【0217】
したがって、端子カバー本体部161の収容空間の上下方向の高さがコネクタ116の脚部116aに接しない高さに設定されているので、コネクタ116の脚部116aの破損を効果的に防止することが可能となる。
【0218】
また、本実施形態の遊技機10によれば、コネクタ用開口312のサイズは、コネクタ116本体部よりも大きく設定され、起立壁部162は、少なくともコネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間に配置される高さを有するとともに、当該起立壁部162の上端部に外側に向けて下り傾斜するテーパ部162aが形成されている。
【0219】
したがって、起立壁部162は、少なくともコネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間に配置される高さを有しているので、起立壁部162によって、コネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間が狭くなる。そのため、コネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間から針金やピアノ線などの不正部材が挿入し難くなるので、遊技制御基板110への不正アクセス等を抑制することが可能となり、遊技制御基板110に対するセキュリティが高まる。
また、起立壁部162は、当該起立壁部162の上端部に外側に向けて下り傾斜するテーパ部162aを有しているので、コネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間から針金やピアノ線などの不正部材を挿入しようとしても、テーパ部162aによって当該不正部材が外側に向けて誘導される。そのため、コネクタ116本体部とコネクタ用開口312との間に形成される隙間から針金やピアノ線などの不正部材が挿入し難くなるので、遊技制御基板110への不正アクセス等を抑制することが可能となり、遊技制御基板110に対するセキュリティが高まる。
【0220】
また、本実施形態の遊技機10によれば、基板ボックス120は、上方閉塞部311に、遊技制御基板110側に向けて突設されて端子カバー本体部161の周囲を囲繞する端子カバー囲繞壁313を有し、端子カバー囲繞壁313は、当該端子カバー囲繞壁313の先端部が、遊技制御基板110に当接するよう構成されている。
【0221】
したがって、基板ボックス120は、遊技制御基板110側に向けて突設されて端子カバー本体部161の周囲を囲繞する端子カバー囲繞壁313を有し、当該端子カバー囲繞壁313の先端部は、遊技制御基板110に当接しているので、コネクタ用開口312から針金やピアノ線などの不正部材が挿入されたとしても、当該挿入された不正部材は基板ボックス120の内部に侵入できない。そのため、遊技制御基板110への不正アクセス等を抑制することが可能となり、遊技制御基板110に対するセキュリティが高まる。
【0222】
また、本実施形態の遊技機10によれば、端子カバー囲繞壁313の内面と、端子カバー本体部161の側面と、の間には、所定の間隙が形成されている。
【0223】
したがって、端子カバー囲繞壁313の内面と、端子カバー本体部161の側面と、の間には所定の間隙が形成されているので、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等の影響で、コネクタ116に嵌装された端子カバー部材160が適正位置からずれていたとしても、当該端子カバー部材160の端子カバー本体部161の周囲を端子カバー囲繞壁313によって確実に囲繞することが可能となる。
また、端子カバー囲繞壁313の内面と、端子カバー本体部161の側面と、の間に所定の間隙が形成されているので、端子カバー部材160が嵌装されたコネクタ116をコネクタ用開口312に挿入する際の作業性が向上する。
【0224】
また、本実施形態の遊技機10によれば、遊技制御基板110は、同一の幅を有するコネクタ116が隣り合って実装される隣装領域と、同一の幅を有するコネクタ116が隣り合って実装されていない非隣装領域と、を有し、端子カバー囲繞壁313は、隣装領域の複数のコネクタ116それぞれに嵌装される端子カバー部材160の端子カバー本体部161を一連に囲繞する一連端子カバー囲繞壁313aと、非隣装領域のコネクタ116に嵌装される端子カバー部材160の端子カバー本体部161を単体で囲繞する単体端子カバー囲繞壁313bと、を備えている。
【0225】
したがって、端子カバー囲繞壁313は、一連端子カバー囲繞壁313aを備えているので、端子カバー囲繞壁313をシンプルなものとすることが可能となる。
【0226】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0227】
例えば、遊技制御基板110の形状を矩形状としたが、これに限ることはなく、遊技制御基板110の形状は略四角形状等の所定の形状であれば任意であり、例えば、正方形であっても良い。
【0228】
また、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けるよう構成したが、これに限ることはなく、収納空間Sを画成する第1ケース部材200に遊技制御基板110を取り付けるよう構成しても良い。
【0229】
また、挿入開口200aを第1ケース部材200の長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に設けて、第1ケース部材200に対して第2ケース部材300を着脱する際、第1ケース部材200の短手方向に沿って第2ケース部材300をスライドさせるよう構成したが、これに限ることはなく、挿入開口200aを第1ケース部材200の短手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に設けて、第1ケース部材200に対して第2ケース部材300を着脱する際、第1ケース部材200の長手方向に沿って第2ケース部材300をスライドさせるよう構成しても良い。この場合、挿入開口200aを第1ケース部材200の長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に設ける場合と比較して、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分が少なくなるので、遊技制御装置100への不正行為を一層回避することができる。
【0230】
また、第1ケース部材200にスライドガイド溝部222を備え、第2ケース部材300にスライド部(スライドガイド壁332a)を備えるよう構成したが、これに限ることはなく、第2ケース部材300にスライドガイド溝部を備え、第1ケース部材200に当該スライドガイド溝部に沿って移動可能なスライド部(スライドガイド壁)を備えるよう構成しても良い。
【0231】
また、囲繞カバー本体支持部332を、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞ぐよう構成したが、これに限ることはなく、囲繞カバー本体支持部332を、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に上方から重合して露出用切欠部221を塞ぐよう構成しても良い。
【0232】
また、挿入開口200aを第1ケース部材200の側部(具体的には、左側部の一部(後部)、後側部及び右側部の一部(後部))から第1ケース部材200の上部の一部(後部)にかけて開口するよう構成したが、これに限ることはなく、挿入開口200aは、第1ケース部材200に対する第2ケース部材300のスライド挿入が可能となるよう、第1ケース部材200の少なくとも一側部に形成されていれば良く、例えば、第1ケース部材200の後側部(第1ケース部材200の一の側部)から第1ケース部材200の上部の一部にかけて開口するものであっても(すなわち、左側壁230及び右側壁240の前後方向の長さが下壁210の前後方向の長さと略同一となるよう構成しても)良いし、第1ケース部材200の後側部のみに開口するものであっても(すなわち、上壁220、左側壁230及び右側壁240の前後方向の長さが下壁210の前後方向の長さと略同一となるよう構成しても)良い。
【0233】
また、係合受部を貫通孔(右第2外側固着部522の内部)によって構成するとともに、係合部を保護カバー部材700の内面に形成されて当該貫通孔に嵌まる突起部(突起部702a)によって構成するようにしたが、これに限ることはなく、保護カバー部材700と、第1固着部及び第2固着部と、のうちの何れか一方に、係合部が形成されているとともに、何れか他方に、当該係合部が係合する係合受部が形成されており、係合部が係合受部に係合することで保護カバー部材700を当該第1固着部及び当該第2固着部に取り付けることができるのであれば、例えば、係合受部を保護カバー部材700側に形成するとともに、係合部を第1固着部及び/又は第2固着部側に形成するよう構成しても良い。
【0234】
また、右側端封止手段500に貼着領域Rを形成するとともに、右側端封止手段500に保護カバー部材700を取り付けるよう構成したが、これに限ることはなく、左側端封止手段400を右側端封止手段500のように長尺状に形成して、左側端封止手段400に貼着領域Rを形成するとともに、左側端封止手段400に保護カバー部材700を取り付けるよう構成しても良い。この場合、右側端封止手段500は長尺状に形成しなくても良い。
【0235】
また、左固着部材430、右固着部材530を螺合するねじ止め部(固着受部)が内部に形成されたねじ受部(具体的には、左第1内側固着部411、左第2外側固着部422、右第1内側固着部511、右第1外側固着部512)に、ナットとなるインサートパイプを内蔵させるよう構成しても良い。この場合、左固着部材430、右固着部材530による固着を一層強固なものとすることが可能となる。
また、左固着部材430、右固着部材530をワンウェイねじではなく、リベットのようなピン状の締結部材により構成しても良い。
【0236】
また、複数個(上記実施形態では3個)の溶着封止手段600の全てを、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部としたが、これに限ることはなく、複数個の溶着封止手段600のうちの一部を主固着部とし、残りを当該主固着部による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着部としても良い。
すなわち、複数個の溶着封止手段600の全てにおいて、溶着部材630を第1溶着受部610と第2溶着受部620とに溶着した状態で遊技機10を出荷するよう構成したが、これに限ることはなく、複数個の溶着封止手段600のうちの一部の溶着封止手段600において、溶着部材630を第1溶着受部610と第2溶着受部620とに溶着するとともに、残りの溶着封止手段600において、溶着部材630を第1溶着受部610に収容して嵌入させて第2溶着受部620の突出部622と係合させた状態で、遊技機10を出荷するよう構成しても良い。
【0237】
また、基板ボックス120を構成するケース部材として、第1ケース部材200と、当該第1ケース部材200にスライド挿入可能な第2ケース部材300と、を採用したが、これに限ることはなく、封止手段の構成が上記した構成の何れかであれば、ケース部材の構成は任意であり、例えば、基板ボックス120を構成するケース部材として、上方に開口する下蓋と、下方に開口する上蓋と、を採用しても良い。
【0238】
また、第2ケース部材300の所定部位を前側部323とし、第1ケース部材200のうち当該所定部位と対向する所定の壁部を前側壁250としたが、これに限ることはなく、第2ケース部材300の所定部位は、第2ケース部材300を構成する何れかの部位であれば良く、また、第1ケース部材200の所定の壁部は、第1ケース部材200を構成する何れかの壁部のうち当該所定部位と対向する壁部であれば良い。
【0239】
また、本発明の遊技機は、上記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限定されるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技機を使用する全ての遊技機に適用可能である。
【符号の説明】
【0240】
10 遊技機
100 遊技制御装置(制御装置)
110 遊技制御基板(制御基板)
110a 表面
111 電子部品
112 制御デバイス(遊技用マイクロコンピュータ)
112a 印字面(側面)
112a 脚部(端子部)
116 コネクタ
116a 脚部(コネクタ端子部)
120 基板ボックス
130 電子タグシール
131 電子タグ
131a チップ部
131b アンテナ部
160 端子カバー部材
161 端子カバー本体部
162 起立壁部
162a テーパ部
200 第1ケース部材
200a 挿入開口
220 上壁(上面部、周辺領域カバー部)
221 露出用切欠部
222 スライドガイド溝部
222a 面取り部
250 前側壁(所定の壁部)
251 挿通口
300 第2ケース部材
310 開口閉塞部
311 上方閉塞部(上面部)
311a 当接部
311b 下方支持部
311c 上方支持部
312 コネクタ用開口
313 端子カバー囲繞壁
313a 一連端子カバー囲繞壁
313b 単体端子カバー囲繞壁
316 側方閉塞部
320 基板支持部(挿入部)
323 前側部(辺部、所定部位)
330 囲繞カバー部
331 囲繞カバー本体部(上面部、デバイスカバー部)
331a デバイス挿入口
332 囲繞カバー本体支持部(上面部、周辺領域カバー部)
332a スライドガイド壁(スライド部)
400 左側端封止手段(封止手段)
411 左第1内側固着部(副固着封止手段、第1固着部)
421 左第2内側固着部(副固着封止手段、第2固着部)
430 左固着部材(固着部材)
500 右側端封止手段(封止手段)
510 右第1固着部(第1固着部)
511 右第1内側固着部(副固着部、副固着封止手段、第1固着部)
512 右第1外側固着部(主固着部)
513 右第1脆弱部(脆弱部)
520 右第2固着部(第2固着部)
521 右第2内側固着部(副固着部、副固着封止手段、第2固着部)
522 右第2外側固着部(主固着部)
523 右第2脆弱部(脆弱部)
530 右固着部材(固着部材)
600 溶着封止手段(封止手段)
610 第1溶着受部
620 第2溶着受部
621 基部
622 突出部
630 溶着部材
700 保護カバー部材
D 視認段部
R 貼着領域
収納空間
S 閉止空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に各種の電子部品が実装される制御基板と、当該制御基板を内部に収納するための透明樹脂製の基板ボックスと、を有する制御装置を備えた遊技機において、
前記電子部品は、
側面に識別情報が付されているとともに、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行う遊技用マイクロコンピュータと、
前記遊技用マイクロコンピュータが実装された領域の周辺領域に実装され、実装時の高さが当該遊技用マイクロコンピュータよりも低いその他の電子部品と、を含み、
前記基板ボックスのうち前記制御基板の前記表面を覆う上面部は、
前記周辺領域を覆う周辺領域カバー部と、
前記遊技用マイクロコンピュータを覆うデバイスカバー部と、を備え、
前記デバイスカバー部は、下部に前記遊技用マイクロコンピュータを挿入可能なデバイス挿入口を有し、当該デバイス挿入口から挿入された前記遊技用マイクロコンピュータを収納することが可能な凹室状の空間が内部に形成されてなり、
前記周辺領域カバー部は、前記デバイスカバー部の上部よりも前記制御基板寄りに配置されていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記周辺領域は、
前記その他の電子部品が実装された実装領域と、
前記実装領域と前記遊技用マイクロコンピュータが実装された領域との間に設けられ、前記電子部品が実装されない非実装領域と、を含み、
前記周辺領域カバー部のうち前記非実装領域に対応する部分には、前記制御基板側に向けて窪ませた視認段部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記周辺領域カバー部のうち、前記実装領域を覆う部分から前記視認段部に落ち込む角部には、面取り部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記遊技用マイクロコンピュータは、本体部と、当該本体部の下面から突設された端子部と、を備え、当該本体部が前記制御基板から離間した状態で当該端子部によって当該制御基板に実装されてなり、
前記基板ボックスの内面のうち前記視認段部の底面となる部分は、前記遊技用マイクロコンピュータの前記本体部の下面よりも前記制御基板に近接していることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
前記その他の電子部品は、上面に個体を識別するための識別子が付された面実装部品であることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
【請求項6】
前記基板ボックスは、
一側部に挿入開口を有する凹室状の収納空間を画成する第1ケース部材と、
前記制御基板が取り付けられ、当該制御基板を前記収納空間内に配置した状態で前記第1ケース部材と合体することが可能であるとともに、当該合体した状態で前記挿入開口の縁部と接合して当該挿入開口を閉塞することが可能な第2ケース部材と、
前記第1ケース部材の前記挿入開口を前記第2ケース部材で閉塞して前記収納空間を閉止する閉止状態を保持したまま、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを離反不能に結合することが可能な封止手段と、を備え、
前記周辺領域カバー部は、少なくとも前記第1ケース部材に備えられているとともに、前記デバイスカバー部は、前記第2ケース部材に備えられており、
前記第1ケース部材と、前記第2ケース部材と、のうちの何れか一方には、前記収納空間の奥行き方向に沿って延設されたスライドガイド溝部が設けられているとともに、何れか他方には、前記収納空間の奥行き方向に沿って延設されて前記閉止状態への変換時に前記スライドガイド溝部にスライド可能に係合するスライド部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2012−80931(P2012−80931A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227185(P2010−227185)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】