説明

遊技機

【課題】透光性部材を台座に螺着するものでありながら、透光性部材の正面において、ボス部の形状が透けて見えたり、ボス部の影が映ることを抑制し、外装の美観を向上させる。
【解決手段】外装に取り付けられる所定の透光性部材23を備えるスロットマシン1であって、透光性部材23は、遊技者に面する部材正面233と、部材正面233からほぼ後方に向かって延出する部材側面234とを有し、部材側面234の内側には、当該透光性部材23を所定の台座22に螺着するためのネジ孔232を有するとともに、ほぼ後方に向かって延出するボス部231が形成され、ボス部231は、台座22側に面する裏面側端面231aと、部材正面233の裏面側に面する正面側端面231bとを有するとともに、正面側端面231bが部材正面233の裏面から離間して形成される構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外装に取り付けられる所定の透光性部材を備えるスロットマシン、パチンコ機などの遊技機に関し、特に、固定用のボス部が形成された透光性部材を備える遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場には、所定の操作により遊技を進行させるスロットマシン、パチンコ機などの遊技機が複数設置されている。
例えば、スロットマシンは、遊技者が遊技媒体となる遊技用のメダル(コイン)や遊技球(パチンコ球)を投入してスタートレバーを押下することにより、外周面に所定の絵柄や数字,文字等の図柄が表された複数のリール(通常3個のリール)が回転を開始し、定速回転後、任意のタイミングで停止ボタンが押されることでリールが停止し、停止表示されたリール上の図柄の組合せに応じて所定数の遊技媒体が払い出される遊技機である。
【0003】
一般に、この種の遊技機は、遊技の興趣を高めるために、外装に電飾部を備えている。電飾部は、LED等の光源が設けられる台座の前面側に、透光性部材を配置して構成されており、遊技の進行などに応じて光源を発光制御することにより、電飾による演出効果が得られるようになっている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0004】
透光性部材は、通常、射出成形された透光性の樹脂部材からなり、台座に対して固定されている。
例えば、特許文献1に示される透光性部材は、後端面にネジ孔が形成された複数のボス部を有し、これらのネジ孔に螺入される複数のネジを介して台座に固定されている。
また、特許文献2に示される透光性部材は、後方に延出する複数の係止片部を有し、これらの係止片部を台座側の係止部で係止することにより台座に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−247808号公報
【特許文献2】特開2008−237694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示される透光性部材においては、ネジ孔を形成するためのボス部が部材正面の裏面から後方に延出しているので、部材正面の表面側からボス部の形状が透けて見えてしまい、外観を低下させるという問題があった。特に、光源が発光している状態では、部材正面にボス部の影が映るので、ボス部の存在が明確になってしまう。
【0007】
一方、特許文献2に示される透光性部材においては、ボス部を形成する必要がないので、ボス部による外観の低下を回避することが可能であるものの、透光性部材に大きな外力を与えると、係止片部が変形又は破損して透光性部材が外れてしまうおそれがあるので、不正行為の対象となる可能性があった。
【0008】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、透光性部材を台座に螺着するものでありながら、透光性部材の正面において、ボス部の形状が透けて見えたり、ボス部の影が映ることを抑制し、外装の美観を向上させることができる遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため本発明の遊技機は、外装に取り付けられる所定の透光性部材を備える遊技機であって、前記透光性部材は、遊技者側にほぼ面する部材正面と、部材正面からほぼ後方に向かって延出する部材側面とを有し、前記部材側面の内側には、当該透光性部材を所定の台座に螺着するためのネジ孔を有するとともに、ほぼ後方に向かって延出するボス部が形成され、前記ボス部は、前記台座側に面する裏面側端面と、前記部材正面の裏面側に面する正面側端面とを有するとともに、前記正面側端面が前記部材正面の裏面から離間して形成される構成としてある。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、本発明によれば、透光性部材を台座に螺着する遊技機でありながら、透光性部材の正面において、ボス部の形状が透けて見えたり、ボス部の影が映ることを抑制し、外装の美観を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの電飾部を外した状態を示す概略分解斜視図である。
【図3】電飾部の分解斜視図である。
【図4】透光性部材及び透光性覆材を下方から見た分解斜視図である。
【図5】(a)は、電飾部の正面図、(b)は、電飾部のA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る遊技機の一例としてスロットマシンの好ましい実施形態について、各図を参照して説明する。
【0013】
[スロットマシン本体]
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す概略斜視図である。
この図に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、複数のリール(図示せず)を回転させることによって遊技媒体であるメダルを獲得することができる回胴式遊技機を構成している。
【0014】
スロットマシン1は、内部がマイクロコンピュータ等で構成された制御部(図示せず)、制御部からの指令により、LED等の光源21やスピーカ3を制御する演出制御部(図示せず)、及び必要な機械、装置等を収納する正面側が開口した筐体1bと、筐体1bの正面側を開閉可能に覆う前扉1aとで構成されている。
【0015】
前扉1aは、スロットマシン1の筐体1bにヒンジ等を介して開閉可能に取り付けられる扉体で、この前扉1aに、各リールに表示された図柄を視認可能とする表示窓4と、遊技操作に係る複数の操作手段と、遊技に係る演出手段が設けられて、スロットマシン1の正面部を構成している。
【0016】
操作手段としては、メダルが投入されるメダル投入口5と、装置内部にクレジットとして貯留されたメダルをゲームに賭けるベットボタン6と、各リールの回転を始動させるスタートレバー7と、回転している各リールを停止させる3つの停止ボタン8a,8b,8cが設けられている。
また、演出手段としては、光源21の点灯制御により視覚的な演出を行う電飾部2と、効果音等の出力により聴覚的な演出を行うスピーカ3が設けられている。
【0017】
なお、図示は省略するが、筐体1bの中央には、リールと、各リールを回転させる図示しないモータ及び回転位置を検出するセンサ等を備えるドラムユニットが設けられる。
また、筐体1bの下部には、メダルの貯留・払出しを行うメダル払出装置が設けられる。メダル払出装置には、メダルを貯留するホッパーが設けられ、メダル投入口5より投入されたメダルは、メダルセレクタにより検出されるとともに、ホッパーに誘導されるようになっている。
【0018】
このように構成されたスロットマシン1では、上記の各操作手段からの信号やメダルセレクタからの信号に基づき、制御部が、ドラムユニット、メダル払出装置などの各装置を制御することで、以下のようなスロットマシン遊技が進行する。
【0019】
具体的には、遊技者によりメダル投入口5からメダルが投入されると、メダルがメダルセレクタにより検出され、検出信号が制御部に入力される。制御部は、この検出信号の入力数からゲーム可能なメダル数を監視するとともに、スタートレバー7の操作を監視する。
ゲーム可能なメダル数となったときに、スタートレバー7が操作されると、制御部は、ドラムユニットを駆動して、各リールを回転させる制御を行う。
【0020】
さらに、制御部は、スタートレバー7が操作されたときに、ボーナスや小役等を抽選する内部抽選を行い、各停止ボタン8a,8b,8cが押下操作されたタイミングに基づき、抽選結果に応じた図柄の組合せで停止するよう、回転している各リールの停止制御を行う。
【0021】
また、制御部は、各リールに停止表示される図柄の組合せを判定し、所定の図柄の組合せのときには、メダル払出装置に対して所定数のメダルを払い出す制御を行い、メダルをメダル払出口9から払い出す。
【0022】
また、スロットマシン1では、上述したようなスロットマシン遊技において、制御部が遊技状態に応じた所定の制御信号を演出制御部に出力することで、演出制御部が、この制御信号に従い、予め記憶した演出プログラムに基づき、光源21やスピーカ3を駆動して、所定の演出を行う。
【0023】
[電飾部]
次に、本実施形態の電飾部2について、各図を参照して詳述する。
図2は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの電飾部を外した状態を示す概略分解斜視図、図3は、電飾部の分解斜視図、図4は、透光性部材及び透光性覆材を下方から見た分解斜視図、図5の(a)は、電飾部の正面図、(b)は、電飾部のA−A断面図である。
これらの図に示すように、電飾部2は、光源21、台座22、透光性部材23、及び透光性覆材24を備えて構成され、前扉1aの正面上部に取り付けられる。
【0024】
図3に示すように、光源21は、前面に複数のLED211が実装されたLED基板212からなり、台座22の裏面側に取り付けられる。LED211には、形態による種別(チップ型LED、砲弾型LED)や、発光色による種別(単色発光LED、フルカラーLED)があり、電飾部2の演出内容に応じて種別が選択される。例えば、本実施形態では、LED基板212上に、複数のチップ型単色発光LED211からなる単色発光LED群G1と、複数のチップ型フルカラーLED211からなるフルカラーLED群G2を構成し、各LED群G1、G2単位で発光制御を行う。
なお、本発明の遊技機に用いる光源は、LEDに限らず、白熱灯、蛍光灯などであってもよい。
【0025】
台座22は、射出成形される非透光性の樹脂部材からなり、光源21を取り付けるための光源取り付け部221を有する。光源取り付け部221は、スロットマシン1の正面とほぼ平行な壁面であり、その裏面側に沿って光源21であるLED211が実装されたLED基板212が取り付けられる(図5(b)参照)。光源取り付け部221には、LED基板212におけるLED211の実装位置に対応する複数のLED孔222が形成されている。LED孔222は、LED211を透光性部材23の裏面側に向けて露出させる光源孔として機能し、これらのLED孔222を介して、LED211の発光が光源取り付け部221の前方に照射される。
【0026】
光源取り付け部221の前面側には、複数の遮光壁223が前方に向けて延出されている。これらの遮光壁223は、光源取り付け部221の前方空間(透光性部材23及び透光性覆材24の内側空間)を複数の導光空間Kに仕切り、かつ、各導光空間Kに入射されたLED211の光を遮光する。これにより、各LED群G1、G2の光を、互いに干渉させることなく、透光性部材23及び透光性覆材24の内面部に導くことができる。
【0027】
光源取り付け部221の上部には、複数のボス部嵌合凹部224が形成されている。ボス部嵌合凹部224は、前後方向に沿い、上方及び前方が開口したU字状の溝であり、透光性部材23のボス部231が嵌合されることにより、透光性部材23の位置決めを行う。また、ボス部嵌合凹部224の後端面部には、ネジ挿通孔225が形成されており、このネジ挿通孔225に後方から挿通したネジ26をボス部231のネジ孔232に螺入することにより、透光性部材23が台座22に螺着される。また、ネジ挿通孔225は、LED孔222よりも後方に配置されている。
【0028】
透光性部材23は、射出成形される透光性(無色又は有色透明)の樹脂部材からなり、台座22の前面側に取り付けられ、光源21の前方を覆う。本実施形態の透光性部材23は、点発光するLED211を光源として面発光されるので、可及的に均一に面発光するために、光拡散機能を備えることが好ましい。例えば、樹脂材料に所定の拡散材を配合する方法、透光性部材23の内面部に光を拡散させるレンズ面を成形する方法、光を拡散させる光拡散シートを透光性部材23の内面部に重ねる方法などを用いて透光性部材23に光拡散機能を付与する。
【0029】
透光性部材23は、遊技中にある遊技者にほぼ面する部材正面233と、部材正面233からほぼ後方に向かって延出する部材側面234とを有する。本実施形態の部材側面234は、部材正面233の上端から後方に向かって延出する部材上面として形成されている。部材側面234の内側には、後方に向かって延出する複数のボス部231が形成される。前述したように、これらのボス部231を台座22のボス部嵌合凹部224に嵌合させ、該ボス部嵌合凹部224のネジ挿通孔225に後方から挿通したネジ26をボス部231のネジ孔232に螺入することにより、透光性部材23が台座22に螺着される。
【0030】
ボス部231は、図4に示すように、台座22側に面する裏面側端面231aと、部材正面233の裏面側に面する正面側端面231bとを有するとともに、正面側端面231bが部材正面233の裏面から離間して形成される。
このようにすると、透光性部材23は台座22にボス部231を介して取り外し不能に固定されているものの、部材正面233の表面側からボス部231の形状が透けて見えることがなくなり、ボス部231としての固定機能を損なうことなく、外装の美観を向上させることができる。
【0031】
また、本実施形態では、透光性部材23の内側であってボス部231の近傍に光源21を備えるにあたり、図5の(b)に示すように、光源21となるLED211を、ボス部231の正面側端面231bより前方に配置している。
このようにすると、ボス部231の影が部材正面233に映ることを確実に回避することができる。
【0032】
透光性部材23のボス部231を部材正面233の裏面から離間して形成する方法としては、射出成形に用いる金型を一方向(ボス延出方向)のスライド型とし、部材正面233の裏面から後方に延出する長いボス部231を成形した後、部材正面233の裏面とボス部231の正面側端面231bとの間を所定の後加工により切除する方法や、射出成形に用いる金型を二方向(ボス延出方向+ボス交差方向(図4の紙面上、又は透光性部材23の両端部へ向かう方向))のスライド型とし、部材正面233の裏面とボス部231の正面側端面231bとの間に、ボス交差方向にスライド可能な金型を配置した状態で射出成形を行う方法があるが、前者の方法では、後加工が必要になり、後者の方法では、二方向にスライド可能な複雑な金型を必要とするので、製造コストの上昇が懸念される。
【0033】
そこで、本実施形態では、透光性部材23の部材正面233及び部材側面234に、ボス部231の正面側端面231bに対向する部分が開口された開口部235を形成することにより、一方向のスライド型で成形可能にするとともに、この開口部235を別部材である透光性覆材24で覆うようにしてある。
このようにすると、後加工を行ったり、二方向にスライド可能な複雑な金型を用いることなく、本発明に係る透光性部材23を安価に製造することが可能になる。また、透光性部材23と透光性覆材24を別部材とすることで、各々別の色に着色することができる。
【0034】
透光性覆材24は、透光性部材23と同様に、射出成形される透光性(無色又は有色透明)の樹脂部材からなり、開口部235を覆うことができる形状を有する。例えば、本実施形態の開口部235は、透光性部材23の部材正面233と部材側面234に跨って形成されているので、これを覆う本実施形態の透光性覆材24は、遊技者に面する正面部241と、正面部241からほぼ後方に向かって延出する側面部242(本実施形態では上面部)とからなる逆L字状の側断面形状を有する。
【0035】
また、本実施形態の透光性覆材24は、部材正面233や部材側面234の裏面側から開口部235に嵌入され(図4の一点鎖線参照)、当該開口部235を覆うようになっている。ここで、透光性覆材24の外縁には、開口部235の周縁に裏側から当接するフランジ部243が形成され、この当接によって透光性覆材24が透光性部材23の表側に抜け落ちてしまうことを規制している。
【0036】
さらに、フランジ部243は、透光性部材23の台座22への螺着により開口部235の周縁と台座22とに挟持される。
このようにすると、ネジなどの固定部材を用いることなく、透光性覆材24を脱落不能に固定することができる。
【0037】
また、フランジ部243を、透光性覆材24の左右外縁に、正面部241と側面部242に跨るように形成することで、遮光壁223の前端面223a及び上端面223bをフランジ部243の裏面側に当接させている。
このようにすると、遮光壁223との当接によって透光性覆材24の前後及び上下方向の移動が規制されるので、透光性覆材24の脱落をより確実に防止することができる。
【0038】
さらに、本実施形態では、台座22に形成される遮光壁223を利用し、当該遮光壁223と開口部235の周縁との間でフランジ部243を挟持している。
このようにすると、遮光壁223が透光性覆材24の固定部に兼用されるので、固定部を別途形成する場合に比べて台座22の形状を簡略化することができる。つまり、遮光壁223は、透光性部材23及び透光性覆材24の内側空間を複数の導光空間Kに仕切ることで、各導光空間Kに設けられるLED211からの光を遮光しながら、開口部235の周縁との間で透光性覆材24を挟持する固定部としても機能するようになっている。
【0039】
透光性部材23と透光性覆材24は、意匠性を高めるために、異なる色に着色することができる。このとき、透光性部材23は、透光性覆材24より透過率の低い色に着色されることが好ましい。例えば、透光性部材23の色を赤、透光性覆材24の色を乳白色とする。
このようにすると、透光性部材23と透光性覆材24が表裏に重なり合う部分(開口部235の周縁とフランジ部243)において、透光性覆材24の色が透光性部材23の表面側に透けて見えることを抑制し、外装の美観を向上させることができる。
なお、透過率の高低を比較するための基準となる光は、自然光、LED221の光のどちらでもよい。
【0040】
以上のように構成された本実施形態によれば、ボス部231の正面側端面231bが部材正面233の裏面から離間して形成されるので、部材正面233の表面側からボス部231の形状が透けて見えてしまうことがなく、外装の美観を向上させることができる。また、透光性部材23は台座22にボス部231を介して固定されているので、取り外されることもない。
また、光源21が発光している状態で、部材正面233にボス部231の影が映ることをなくすことができる。
【0041】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施形態では、成形を容易にするために、透光性部材に開口部を形成し、当該開口部を透光性覆材で覆っているが、開口部が形成されない透光性部材でも本発明を実施することができる。すなわち、射出成形に用いる金型を二方向(ボス延出方向+ボス交差方向(図4中紙面上、又は両端方向))のスライド型とし、部材正面233の裏面とボス部231の正面側端面231bとの間に、ボス交差方向にスライド可能な金型を配置した状態で射出成形を行うことで、開口部を設けることなく、ボス部231の正面側端面231bを部材正面233の裏面から離間させることができる。
また、前記実施形態では、遊技機の電飾部に適用した例を示したが、外装に透光性部材を備えていれば、電飾部以外の部位にも適用できることはいうまでもない。
また、部材正面は遊技者側にほぼ面する遊技者が遊技中に見える面である。部材側面は部材正面からほぼ後方に向かって延出する面であり、本実施形態の上面に限らず、底面、側面(遊技機外に面する外向き面のみならずこれに対向する内向き面も含む)となる面をいう。
また、本実施形態の透光性部材23は、部材正面233が遊技者側に膨出する円弧形状に形成したが、例えば、形状はこれに限定されず、例えば、直線形状とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、外装に取り付けられる所定の透光性部材を備えるスロットマシン、パチンコ機などの遊技機に好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 スロットマシン
2 電飾部
21 光源
22 台座
23 透光性部材
24 透光性覆材
26 ネジ
221 LED
223 遮光壁
231 ボス部
231a 裏面側端面
231b 正面側端面
233 部材正面
234 部材側面
235 開口部
243 フランジ部
K 導光空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装に取り付けられる所定の透光性部材を備える遊技機であって、
前記透光性部材は、遊技者側にほぼ面する部材正面と、部材正面からほぼ後方に向かって延出する部材側面とを有し、
前記部材側面の内側には、当該透光性部材を所定の台座に螺着するためのネジ孔を有するとともに、ほぼ後方に向かって延出するボス部が形成され、
前記ボス部は、
前記台座側に面する裏面側端面と、前記部材正面の裏面側に面する正面側端面とを有するとともに、前記正面側端面が前記部材正面の裏面から離間して形成されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記透光性部材の内側に所定の光源を備え、
前記光源を、前記ボス部の正面側端面より前方に配置したことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記光源が実装された基板は前記台座の裏面側から取り付けられ、
前記台座には、前記光源を前記部材正面の裏面側に向けて露出させる光源孔が形成され、
前記光源孔は、前記ボス部の正面側端面より前方に形成されたことを特徴とする請求項2記載の遊技機。
【請求項4】
前記部材正面には、前記ボス部の正面側端面に対向する部分を開口した開口部が形成され、
前記部材正面の裏面から前記開口部に嵌入され、当該開口部を覆う透光性覆材を備え、
前記透光性覆材の外縁には、前記開口部周縁に当接するフランジ部が形成され、
前記フランジ部は、前記透光性部材の台座への螺着により前記開口部周縁と前記台座とに挟持されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記台座は、前記透光性部材及び前記透光性覆材の内側空間を複数の導光空間に仕切り、かつ、各導光空間に設けられる光源からの光を遮光する遮光壁を有し、該遮光壁と前記開口部周縁との間で前記フランジ部が挟持されることを特徴とする請求項4記載の遊技機。
【請求項6】
前記透光性部材は、前記透光性覆材より透過率の低い色に着色されたことを特徴とする請求項4又は5記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−85734(P2012−85734A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233599(P2010−233599)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(591142507)株式会社北電子 (348)
【Fターム(参考)】