遊技機
【課題】ハンドルユニットを遊技機本体に容易に取り付け得る遊技機を提供する。
【解決手段】ハンドルユニット22は、本体部114の後部から後方へ突出するよう設けられた係合突出部128と、本体部114から引き出した電気部品Pの配線Xを係合突出部128に沿って後方へ案内保持する配線保持部130とを備える。係合突出部128は、前後方向に延在する板状部128aと、該板状部128aの上面に設けられた爪部128bとを備える。前枠18には、係合部58bを備えた揺動部材58が揺動自在に設けられ、係合突出部128を通孔部54に挿通させた際に、係合部58bが爪部128bに係脱自在に係合する。
【解決手段】ハンドルユニット22は、本体部114の後部から後方へ突出するよう設けられた係合突出部128と、本体部114から引き出した電気部品Pの配線Xを係合突出部128に沿って後方へ案内保持する配線保持部130とを備える。係合突出部128は、前後方向に延在する板状部128aと、該板状部128aの上面に設けられた爪部128bとを備える。前枠18には、係合部58bを備えた揺動部材58が揺動自在に設けられ、係合突出部128を通孔部54に挿通させた際に、係合部58bが爪部128bに係脱自在に係合する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ハンドルユニットを備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、遊技機の代表例の一つであるパチンコ機は、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の設置枠台に固定される固定枠としての外枠と、該外枠に対して開閉可能に支持されて遊技盤を着脱可能に保持する本体枠としての中枠と、該中枠の前側に開閉可能に支持されてパチンコ機前面を装飾すると共に遊技盤を透視保護するガラス板を備えた装飾枠としての前枠とを基本的に備えている。また、パチンコ機の正面には、遊技球を貯留する球皿が開閉自在に配設されると共に、該パチンコ機の正面右下部に、遊技者が操作可能なハンドルユニットが配設されている。
【0003】
このようなハンドルユニットを備えたパチンコ機では、遊技者が操作部を回動操作することで、前記中枠に設けられた打球発射装置が作動して、パチンコ球が遊技領域に打ち出されるよう構成されている。また、操作部の回動操作量に応じて、パチンコ球の発射速度が変化するようになっている。そして、パチンコ球が遊技領域に設けた所定の入賞口に入賞すると、遊技盤に設けられた図柄表示装置で図柄変動演出が実行されると共に、所定数の賞球が上球皿に払い出される。
【0004】
ここで、従来のハンドルユニットは、特許文献1に示すように、電気部品を内蔵した本体部と、該本体部に回動自在に設けた操作部とを基本構成として、本体部の後部から電気部品の配線を引き出すよう構成されたものが一般的である。そして、本体部から引き出した配線を中枠に設けた通孔部に前側から挿通させ、本体部を中枠に対しネジ止めすることで、ハンドルユニットが固定されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−328967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、従来のハンドルユニットでは、電気部品の配線は、本体部から引き出されたままの状態であるため、配線の取り扱いが煩雑となる難点があった。また、本体部は、配線を通孔部に挿通させた不安定な状態で本体部をネジ止めする必要があるため、ハンドルユニットの固定作業が非効率となり、作業者の負担が増大する問題があった。
【0007】
すなわち、本発明は、従来技術に係る遊技機に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、ハンドルユニットを簡単に固定し得るようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
内部に電気部品(P)を収容した本体部(114)および該本体部(114)に回動自在に設けられた操作部(32)を備えたハンドルユニット(22)を有し、前記本体部(114)の内部から引き出した電気部品(P)の配線(X)を遊技機本体(18)に設けた通孔部(54)に前側から挿通させた状態で該本体部(114)を遊技機本体(18)に固定した遊技機において、
前記ハンドルユニット(22)は、
前記本体部(114)の後部から後方へ突出するよう設けられ、前記通孔部(54)に挿通される係合突出部(128)と、
前記本体部(114)から引き出した前記電気部品(P)の配線(X)を前記係合突出部(128)に沿って後方へ案内保持する配線保持部(130)とを備え、
前記遊技機本体(18)に、前記通孔部(54)に挿通させた係合突出部(128)に係合する係合部(58b)を設けたことを要旨とする。
請求項1の発明によれば、配線保持部により配線を係合突出部に沿って後方へ案内保持し得るので、配線を通孔部に容易に挿通させることができ、本体部を遊技機本体に効率的に取り付けることができる。また、係合突出部が係合部に係合することで、本体部が遊技機本体に仮止めされるから、該本体部を遊技機本体に固定する作業を簡単に行い得る。しかも、係合突出部が係合部に係合することで、本体部と遊技機本体との固定箇所が多くなり、本体部に掛かる負荷を分散させることができる。
【0009】
請求項2に係る遊技機では、前記係合突出部(128)は、前後方向に延在する板状部(128a)と、該板状部(128a)の一方の面に設けられて前記係合部(58b)に係合する突部(128b)とを備え、前記配線保持部(130)は、前記板状部(128a)の他方の面側に設けられていることを要旨とする。
請求項2の発明では、板状部における突部とは反対側の面に配線保持部を設けたので、突部が係合部に係合する際に配線を噛み込むのを抑制し得る。
【0010】
請求項3に係る遊技機では、
前記突部(128b)は、板状部(128a)の上面に形成されると共に、後方から前方に向けて上方傾斜する案内面(128c)を備え、
前記係合部(58b)は、上下方向に移動自在に構成されて、前記係合突出部(128a)を通孔部(54)に挿入する際に、前記突部(128b)の案内面(128c)により係合部(58b)が押し上げられると共に、該案内面(128c)が係合部(58b)を通過した際に該係合部(58b)が自重で落下して突部(128b)に係合するよう構成したことを要旨とする。
請求項3の発明では、係合突出部を通孔部に挿入するだけで突部を係合部に係合させることができるから、本体部の取り付け作業を効率的に行い得る。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る遊技機によれば、ハンドルユニットを遊技機本体に簡単に固定し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】実施例に係るパチンコ機を、前枠を開放した状態で示す斜視図である。
【図3】前枠を後側から見た斜視図である。
【図4】前枠を球皿部材およびハンドルユニットを取り外した状態で示す斜視図である。
【図5】閉塞板、開閉蓋および前枠の一部を後側から見た斜視図である。
【図6】図1のA−A線断面図であって、ハンドルユニットを拡大して示す。
【図7】球皿部材における球皿本体、発光装置および透光カバーを示す分解斜視図である。
【図8】(a)は右側の発光装置の分解斜視図であり、(b)は発光部をベース体に取り付けた状態を拡大して示す斜視図である。
【図9】図1のB−B線断面図であって、右側の発光装置の反射レンズを拡大して示す。
【図10】メインLEDを発光した際に反射レンズを透過する光の反射作用を示す説明図である。
【図11】ハンドルユニットを後側から見た状態で示す斜視図である。
【図12】(a)はハンドルユニットの後壁部の背面図、(b)はハンドルユニットの後壁部を後側から見た斜視図である。
【図13】基板収容空間を開放した状態で示す前枠の背面図であって、(a)は揺動部材の係合部が上方に位置して爪部から離脱した状態を示し、(b)は揺動部材の係合部が爪部に係合した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ機10を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、図1に示すようにパチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
【実施例】
【0014】
〔パチンコ機10の概略構成について〕
実施例に係るパチンコ機10は、図1または図2に示すように、矩形枠状に形成されて外郭をなす固定枠としての外枠12と、該外枠12に対して着脱および開閉可能に枢支され、遊技領域14aが画成された遊技盤14を着脱自在に保持する本体枠としての中枠(遊技機本体)16と、該中枠16の前面側に着脱および開閉可能に枢支されると共に該遊技盤14を透視保護するガラス板38cを備えた装飾枠としての前枠(遊技機本体)18とを基本的に備えている。前記前枠18は、上方へ開口する球貯留部20aを備えた球皿部材20を備え、該球皿部材20の右側下部にハンドルユニット22が着脱自在に配設されている。
【0015】
〔遊技盤14について〕
図2に示すように、前記遊技盤14は、略円形状に湾曲する外レール24および内レール26が盤面(前面)に配設されて、該内外レール24,26の内側に画成される前記遊技領域14a内に、図柄表示装置や入賞装置等の遊技用部品(何れも図示せず)が配置されている。また、前記外レール24および内レール26は、パチンコ球が通過可能な距離だけ離間するよう構成されて、打球発射装置28(後述)から発射されたパチンコ球が通過する発射通路30を画成している。ここで、前記発射通路30は、遊技盤14の下端左寄り位置で下方に開口すると共に、遊技盤14の左上部位置で遊技領域14a内に開口しており、前記打球発射装置28から発射されて発射通路30を通過したパチンコ球が遊技領域14aの上部位置に打ち出されるようになっている。そして、前記遊技領域14aに打ち出されたパチンコ球が入賞装置に入賞することで、所定数の賞球が払い出されるようになっている。なお、以下の説明においては、前記発射通路30の下方開口を始端開口部30aと指称する。
【0016】
〔中枠16について〕
図2に示すように、前記中枠16は、上縁をなす上枠部材16aと、下縁をなし、スピーカ27や打球発射装置28等を設置する設置部として機能する下枠部材16bと、左側縁をなす左枠部材(図示せず)と、右側縁をなす右枠部材16cとから構成されて、これら上下左右の枠部材16a〜16cを組み付けた際に、全体が前記外枠12の開口領域に整合する大きさに形成されている。前記打球発射装置28は、パチンコ球を打ち出す打球杆28aと、右から左に向けて上方傾斜する発射レール28bとを備え、前記ハンドルユニット22の操作部32が回動操作されると、打球杆28aが作動して、パチンコ球を発射レール28bに沿って打ち出すよう構成される。また、下枠部材16bには、板状の傾斜案内部34が前記発射レール28bの延長線上に延在するよう配設されている。この傾斜案内部34の開放端は、前記遊技盤14の発射通路30の始端開口部30aを指向しており、打球発射装置28の打球杆28aにより打ち出されたパチンコ球が発射レール28bに案内されて発射通路30に飛翔するよう構成される。なお、前記中枠16(下枠部材16b)の後側には、前記ハンドルユニット22の操作に基づいて打球発射装置28を駆動制御する発射制御装置(図示せず)が配設されており、該発射制御装置から出力される制御信号に基づいて前記打球杆28aが作動制御される。
【0017】
〔前枠18について〕
図3,図4に示すように、前記前枠18は、前記中枠16の外郭形状に略合致する矩形板状に形成されると共に前後方向に開口する窓枠36が開設された前枠基体部38を基本構成とし、該前枠基体部38の前面に窓枠36の周囲を囲繞するよう各種の装飾部材38aが配設されて構成される。そして、中枠16の上下の左隅部に設けた第1ヒンジ部16e,16e(図2参照)に前枠基体部38の上下の左隅部に設けた第2ヒンジ部38b,38b(図3参照)を着脱および回動自在に軸支することで、前枠18が中枠16に対し回動自在に取り付けられる。なお、前枠基体部38は、アルミ等の剛性を有する金属部材で構成されている。前枠基体部38の窓枠36には、無色透明な前記ガラス板38c(図1参照)が設けられている。なお、図3では、ガラス板38cを図示省略してある。そして、前枠18を中枠16に対して閉成した状態で、中枠16の前側が前枠18によって覆われると共に、前記遊技盤14の前側がガラス板38cにより透視保護されて、該遊技盤14に形成された遊技領域14aが窓枠36を介して前方に露出するよう構成される。図4に示すように、前記前枠基体部38における窓枠36の下側前面には、前記球皿部材20が配設されている。図3に示すように、前枠基体部38の下部後面には、前枠18を中枠16に対し閉成した際に前記発射レール28bおよび傾斜案内部34の前側に対向して両部材28b,34から前方への球こぼしを防止する保護部材42が配設されている。
【0018】
前記前枠基体部38の右下隅部に、前後方向に開口する設置開口部44が形成されている(図4,図5参照)。また、図5に示すように、前枠基体部38の後面には、前記設置開口部44の上縁部に近接して、左右方向に開放する係止孔46aを画成する係止体46が設けられている。前記前枠基体部38における設置開口部44に対応する部位には、設置開口部44の開口縁に沿って前方へ膨出する膨出収容部48が形成されている。図4に示すように、この膨出収容部48は、右方から左方に向けて前方への突出量が大きくなるよう構成され、膨出収容部48の内部に基板収容空間48aが画成されている。膨出収容部48の前側には、前側斜め右方に向けて矩形状に開口する斜状開口部48bが形成されており、該膨出収容部48の前側に着脱自在に配設される閉塞板50により該斜状開口部48bが閉成されるようになっている。図5に示すように、前記閉塞板50の後面には、複数のコネクタ受部52aを後方に臨ませた中継基板52が配設されており、閉塞板50を膨出収容部48に配設した状態で、中継基板52が前記基板収容空間48aに収容される。前記中継基板52は、図示しない配線を介して前記発射制御装置に電気的に接続されている。
【0019】
前記閉塞板50には、前後方向に開放する矩形状の通孔部54が形成されると共に、閉塞板50の後面に、後方に突出する突軸部56が形成されている。この突軸部56は、前記通孔部54の左上側(図5では右上側)に近接するよう位置しており、該突軸部56に、揺動部材58が揺動自在に軸支される。前記揺動部材58は、突軸部56の軸支部から通孔部54の開設方向へ向けて左右方向に延在する板状本体58aと、該板状本体58aの前縁部から下方に延出する係合部58bとから構成され、図5において板状本体58aの右端部に設けた軸孔58cに前記突軸部56が挿通されることで、揺動部材58が突軸部56に軸支されている。そして、揺動部材58が突軸部56を中心として揺動することで、係合部58bが上下方向に移動するよう構成される。また、閉塞板50の後面には、突軸部56の下方であって通孔部54の左縁部近傍に、後方に突出する規制片60が形成されており、揺動部材58の下面が規制片60に当接することで前記板状本体58aが略水平となる姿勢に保持されるようになっている(図13(b)参照)。揺動部材58が規制片60に当接した状態では、係合部58bが通孔部54の上縁部側に臨んで、後述する係合突出部128と係合するようになっている。
【0020】
図3に示すように、前記保護部材42は、前枠基体部38の後面における右端部から左端部近傍にかけて左右に延在するよう配設される。前記保護部材42は、左右方向に延在する本体板部42aと前枠18の右端部側(図3では左端部側)で上下方向に延在する鉛直部42bとから基本的に構成されている。なお、保護部材42の後側には、無色透明な合成樹脂で形成された弧状のシールド板62が配設され、前枠18を中枠16に対し閉成した際に、シールド板62が遊技盤14の発射通路30の下部側を前側から保護するようになっている。前記本体板部42aの後面は、前枠18を中枠16に対し閉成した状態で、発射レール28bおよび傾斜案内部34の前側に僅かに離間して対向するよう構成され、打球杆28aにより打ち出されたパチンコ球が両レール28b,34上から落下するのを規制している。図5に示すように、前記鉛直部42bは、前記設置開口部44の右側(図5では左側)を延在するよう構成される。鉛直部42bの下部には、図5における右側に突出する設置部64が形成されて、該設置部64の上下の面に枢支孔64a,64aが夫々形成されている(図5に上側の枢支孔64aのみを図示)。そして、この前枠18に設けられた設置部64に、前記設置開口部44の後方開口を開閉自在に閉成する開閉蓋66が回動自在に取り付けられる。
【0021】
図5において前記開閉蓋66の側縁部(図5では左側縁部)には、側方(左方)へ突出する一対の支持片66a,66aが上下に離間して形成されている。上下の支持片66a,66aの離間距離は、前記設置部64の上下寸法より僅かに大きく設定されている。各支持片66a,66aには、対向する支持片66a,66a側に突出する枢支突部66b,66bが形成されており(図5に下側の枢支突部66bのみ図示)、各枢支突部66bを対応する枢支孔64aに挿入することで、開閉蓋66が設置部64に回動自在に枢支される。開閉蓋66の上部には、前記支持片66a,66aと反対側の側部に左右方向に弾性変形可能に構成されて前記係止体46の係止孔46aに着脱自在に係止するツマミ部68が形成されている。このツマミ部68は、前記係止体46の係止孔46aに係止するようになっており、該ツマミ部68を係止体46から離間させる方向へ弾性変形させることで、ツマミ部68の係止孔46aに対する係止が解除されるよう構成される。そして、ツマミ部68を係止体46から解除した状態で、開閉扉66を前記枢支突部66b,66bを中心に回動させることで、設置開口部44を開放し得るようになっている。なお、開閉蓋66の前面側には、該前面の略全体を覆う金属製の不正防止板70が取り付けられている。この不正防止板70を設けることで、開閉蓋66側から針金等の不正器具が基板収容部内に挿入されるのを防止している。
【0022】
〔球皿部材20について〕
図7に示すように、前記球皿部材20は、前記前枠基体部38の下部前面に取り付けられる球皿本体72と、該球皿本体72に取り付けられる球貯留部20a(図4参照)と、該球皿本体72に設けられる左右一対の発光装置74,75と、該球皿本体72の前側に配設される透光カバー76とを基本的に備えている。前記球皿本体72は、前方へ円弧状に突出するよう形成されて、上方および後方に開放する設置空間72aが画成されている。図4に示すように、球皿本体72には、球貸し時に操作される球貸ボタン78aや遊技演出時に操作される操作ボタン78b等を備えた操作盤78が、球皿部材20の上部開口の縁部に整合するよう配設されている。前記球貯留部20aは、上方および後方に開口する皿状に形成され、前記球皿本体72の設置空間72aに収容された状態で取り付けられている。そして、球皿部材20を前枠基体部38に取り付けた状態で、球貯留部20aの後方開口が該前枠基体部38で閉塞されて、該球貯留部20aにパチンコ球が貯留可能とされる。前記球皿本体72の前部には、前後方向に開放する一対の前部開口72b,72bが球皿部材20の左右の中央部を挟んで左右対称の関係で形成されており、各前部開口72b,72bに前記発光装置74,75が設置されている。球皿本体72の右下部には、前記閉塞板50の通孔部54に対応する位置において前後方向に開放する設置窓72cが形成され、該設置窓72cに筒状体80が嵌合した状態で配設されている。この筒状体80は、前後方向に貫通する嵌合孔80aが形成された円筒状部材であって、該嵌合孔80aにハンドルユニット22の本体部114(後述)が嵌合した状態で取り付けられる。筒状体80の下部には、上下方向に開放して前記嵌合孔80aに連通するネジ孔80bが形成されている(図6参照)。前記筒状体80を設置窓72cに取り付けた状態では、前記嵌合孔80aが閉塞板50の通孔部54に前側から連通して、該嵌合孔80aおよび通孔部54を介してパチンコ機10の前側から基板収容空間48aにアクセスし得るようになっている。
【0023】
〔発光装置74,75について〕
前記発光装置74,75は、前方に光を照射して発光演出を行うよう構成される。なお、左右の発光装置74,75の各部材は、左右対称の関係で構成されており、以下では、右側の発光装置74について説明することとし、左側の発光装置75については、同じ符号を付して説明は省略する。図7に示すように、発光装置74は、ベース体82と、該ベース体82に設置される反射レンズ84〜86と、該ベース体82の後側に反射レンズ84〜86に対応して設置される発光部87〜89とを備えている。前記ベース体82は、前記球皿部材72の前部開口72bに整合する形状に形成されており、該ベース体82を球皿部材72に取り付けた際に前部開口72bがベース体82で閉塞されるようになっている。なお、実施例の発光装置74は、反射レンズ84〜86を複数(実施例では3つ)備えると共に、各反射レンズ84〜86に対応して発光部87〜89を複数(実施例では3つ)備えている。前記ベース体82には、前方に開口すると共に後方に突出した椀状設置部(設置部)90〜92が前記反射レンズ84〜86に対応して3つ形成されている。各椀状設置部90〜92の前方開口は、円形状をなしている。ここで、椀状設置部90〜92の前面(表面)には、光を反射する光反射部93が設けられている。実施例では、光反射部93は、前記ベース体82の前面全体をメッキ処理することで構成されており、該反射部93の前面に到来した光を前側へ反射し得るよう構成されている。
【0024】
3つの椀状設置部90〜92は、前記ベース体82において左下側から右上側に向けて斜状に並ぶように形成されており、椀状設置部90〜92のサイズは、左、中央、右の順で小さくなっている。また、椀状設置部90〜92の曲面形状は、対応する反射レンズ84〜86の外面形状に整合するよう設定されている。図8(a)に示すように、各椀状設置部90〜92の最深部には、前後方向に開放するメイン通孔94が形成されている。また、椀状設置部90〜92には、前後方向に開放する複数(左、中央の椀状設置部90には3つ、右の椀状設置部90には2つ)のサブ通孔96が、前記メイン通孔94を中心として周方向に等間隔で離間する位置に形成されている。図8(b),図10に示すように、前記椀状設置部90〜92におけるメイン通孔94の開口縁には、該椀状設置部90〜92の前面(光反射部93)から突出する環状突部97が設けられている。そして、前記反射レンズ84〜86を椀状設置部90〜92に設置した際に、前記環状突部97が反射レンズ84〜86の外面(後述する外側反射面104a)に当接し、椀状設置部90〜92の前面(光反射部93)と反射レンズ84〜86の外面との間に僅かな隙間S(図10参照)が形成されるようになっている。
【0025】
前記発光部87〜89は、円盤状の発光基板98と、該発光基板98の前面における中心に設けられたメインLED(発光体)100と、該メインLED100の周りに周方向へ等間隔に離間するよう設けた複数のサブLED(第2の発光体)102とから構成される。なお、発光基板98の直径は、対応する椀状設置部90〜92のサイズに合わせて、左、中央、右の発光基板98の順で小さくなっている。前記サブLED102は、左、中央の発光基板98,98に3つ、右の発光基板98に2つ設けられ、各サブLED102は、前記椀状設置部90〜92のサブ通孔96に対応している。そして、図8(b)に示すように、メインLED100をメイン通孔94に臨ませると共に、各サブLED102を対応するサブ通孔96に臨ませた状態で、発光基板98がベース体82の後側にネジ止めされている。図9に示すように、各発光基板98の後面には、コネクタ98aが設けられており、該コネクタ98aに接続した配線(図示せず)を介して発光基板98が前記図柄表示装置等を制御する演出制御用の制御手段(図示せず)に電気的に接続されている。そして、制御手段から出力される制御信号に基づいて、前記メインLED100およびサブLED102が発光して、前方に光を照射させるようになっている。メインLED100から照射された光は、前記メイン通孔94を通過すると共に、サブLED102から照射された光は、サブ通孔96を通過するようになっている。
【0026】
〔反射レンズ84〜86について〕
前記反射レンズ84〜86は、光透過性を有する合成樹脂から構成され、前記発光部87から照射された光を透過させると共に反射させて発光するものである。反射レンズ84〜86のサイズは、対応する椀状設置部90〜92に合わせて、左、中央、右の順で小さく設定されている。なお、各反射レンズ84〜86の基本的な構成は、同一であるので、以下の説明では、左側の反射レンズ84について説明を行い、中央、右側の反射レンズ85,86については、特に断りを入れた場合を除いて、同じ符号を付して説明を省略する。
【0027】
図9,図10に示すように、前記反射レンズ84は、椀状に形成されたレンズ本体104と、該レンズ本体104の外面(後述する外側反射面104a)における頂部に形成された集光部106と、該レンズ本体104の内面(後述する内側反射面104b)における集光部106に対応する位置(すなわち、最深部)に凹設された反射部108とを基本的に備えている。前記レンズ本体104は、前方(発光体の照射方向前方)へ向けて円形に開口すると共に後側に凸の椀状に形成され、レンズ本体104の曲面形状は、椀状設置部90の曲面形状と略一致している。そして、図9に示すように、レンズ本体104は、前記椀状設置部90に嵌合した状態で取り付けられている。椀状設置部90に取り付けられた状態では、レンズ本体104の頂部側(すなわち、集光部106)が前記メイン通孔94に嵌って前記メインLED100に対向すると共に、前記環状突部97がレンズ本体104に当接するよう構成される。レンズ本体104は、発光部87に近接する側の外面である外側反射面104aと、発光部87に離間する側の内面である内側反射面104bとがレンズ本体104の頂部を除いて略一定の距離で離間することで、所要の肉厚を有している。以下の説明では、レンズ本体104を構成する壁部を光透過壁104cと指称する。図10に示すように、レンズ本体104の開口縁部104dは、多数の突部を形成することで光拡散処理が施されており、後述するように光透過壁104c内を透過して開口縁部104dに到来した光が、該開口縁部104dで拡散されて明輝するようになっている。
【0028】
図8(a)に示すように、レンズ本体104には、前記内側反射面104bから前方へ突出するよう形成された拡散突部112が3つ(右側の反射レンズ86については2つ)形成されている。この拡散突部112は、レンズ本体104を椀状設置部90に設置した状態で、サブ通孔96に臨むサブLED102の前方に位置するよう構成されている。そして、図9に示すように、サブ通孔96を通過したサブLED102の光がレンズ本体104の光透過壁104cを通過して、拡散突部112に到来するようになっている。拡散突部112は、レンズ本体104の径方向に所定長さで延在するよう形成される。また、拡散突部112の前端面は、レンズ本体104の径方向外側に向かうにつれて前方へ傾斜するよう形成されている。すなわち、拡散突部112は、反射レンズ84の中心から放射状に延在する突片形状に形成されている。また、拡散突部112の前端面には、光拡散部112aが形成されており、拡散突部112を透過した光により光拡散部112aの全体が発光するようになっている。具体的には、図10に示すように、光拡散部112aは、レンズ本体104の径方向へ離間する方向に並ぶよう形成した複数の溝部112bで構成されており、複数の溝部112bにより光拡散部112aに到来した光をレンズ本体104の径方向へ拡散させるようになっている。
【0029】
図10に示すように、前記集光部106は、前記レンズ本体104の外側反射面104aの頂部から後方へ半球状(断面円弧状)に膨出して、前記メインLED100から照射された光を集光する集光レンズとして機能するものである。この集光部106は、前記椀状設置部90に反射レンズ84を設置した状態で、前記メイン通孔94に臨んで、前記メインLED100の前側に対向するようになっている。前記集光部106は、前記メインLED100の光の照射範囲をカバーし得るサイズに形成されて、該メインLED100から照射された光は、集光部106(または拡散凹部110)に到来するようになっている。そして、集光部106は、メインLED100から照射された光を前方へ集光することで、該集光部106の前側(すなわち、反射レンズ84の中心側)が強く明輝するようになる(図10の光線L1参照)。なお、光線L1〜L4は、メインLED100から照射された光の透過および反射の態様を概念的に示したものである。
【0030】
前記反射レンズ84は、前記集光部106に凹設した拡散凹部110を備えている。この拡散凹部110は、集光部106におけるメインLED100に最も近接する頂部に凹設されている。この拡散凹部110は、後方に開放する半球状(断面円弧状)に形成されており、前記メインLED100から照射された光の一部を拡散する拡散レンズとして機能する。すなわち、メインLED100から照射された光を全て集光部106で集光するのでなく、その一部を拡散凹部110で拡散することで、反射レンズ84の中心側が極端に強く明輝するのを防止している(図10の光線L2参照)。
【0031】
前記反射部108は、前記内側反射部108の最深部を前記拡散凹部110に向けて穿設することで形成される。この反射部108は、前側から後側に向かうにつれて先細るよう形成されており、該反射部108の断面形状は、斜め前方に凸の2つの円弧形状が対称の関係で並んだ形状とされる。そして、反射部108は、前記集光部106で集光されたメインLED100の光の一部を外側反射面104a側(すなわち、斜め後方)に反射させるようになっている。すなわち、反射部108で光を外側反射面104aに向けて反射させることで、該外側反射面104aに到来した光の一部が更に内側反射面104bに向けて反射される。そして、内側反射面104bに到来した光の一部が該内側反射面104bを透過してレンズ本体104の前側へ照射される(図10の光線L3参照)。また、内側反射面104bに到来した光の一部は、内側反射面104bで再び反射されて、外側反射面104aに向けて照射されるようになる(図10の光線L4参照)。すなわち、反射部108で反射された光は、外側反射面104aおよび内側反射面104bで反射されながら光透過壁104c内を反射部108側からレンズ本体104の開口縁部104d側に向けて進行すると共に、内側反射面104bに光が到来する毎に、光の一部が該内側反射面104bを光が透過することになる。その結果、レンズ本体104が全体的に発光するようになっている。また、光透過壁104c内を進行してレンズ本体104の開口縁部104dに到来した光は、該開口縁部104dで拡散されて開口縁部104dが明輝するよう構成される。一方、外側反射面104aに到来して該外側反射面104aを透過した光は、図10に拡大して示すように、前記外側反射面104aおよび椀状設置部90の光反射部93の間の隙間Sを進行して、該反射部93でレンズ本体104側に反射されるよう構成される(光線L5参照)。
【0032】
〔ハンドルユニット22について〕
図11に示すように、前記ハンドルユニット22は、前記筒状体80に着脱自在に取り付けられる本体部114に、操作部32が回動自在に配設されて構成されている。前記本体部114は、図6に示すように、後方に開放する筒状に形成された円筒体116と、パチンコ機10の前側に臨んで遊技者が把持する把持部115と、該円筒体116の後方開口を閉塞する後壁部(後部)120とから基本的に構成され、本体部114の内部に収納部114aが画成されている。この収納部114aには、前記操作部32の回動量(すなわち、パチンコ球の発射強度)に応じた電気信号を出力する可変抵抗器等の電気部品Pが収納されている。この電気部品Pから複数の配線Xが導出しており、該複数の配線Xの端部は、コネクタ部124で連結されている。図6に示すように、前記円筒体116は、前記筒状体80の嵌合孔80aに嵌合するよう内挿可能な形状およびサイズに形成される。円筒体116の下部には、前記筒状体80のネジ孔80bに整合する固定孔116aが形成され、ネジ孔80bおよび固定孔116aにネジ126を螺挿することで、円筒体116が筒状体80にネジ止めされる。なお、円筒体116の内部には、該円筒体116の前側から後方に延出する固定ボス116bが複数(実施例では3つで、図6に1つのみ図示)形成されている。前記把持部115は、前記円筒体116の前側から前方および径方向に拡がるように一体形成された拡開部118と、拡開部118の前側に配設された装飾体122とから基本的に構成されている。前記装飾体122は、前面に所要の装飾が施されてハンドルユニット22の意匠面を構成するものであって、該装飾体122および拡開部118の間に前記操作部32が配設されている。
【0033】
図12(a),(b)に示すように、前記後壁部120は、前記円筒体116の後方開口に略整合する略円盤状の部材であって、後壁部120の周縁部には、前後方向に開放するネジ孔120aが円筒体116の固定ボス116bに対応して複数(実施例では3つ)形成されている。そして、後壁部120のネジ孔120aを介して固定ボス116bにネジ(図示せず)を螺挿することで、後壁部120が円筒体116にネジ止めされる。前記後壁部120には、後方に突出する係合突出部128が形成されている。この係合突出部128は、前後方向に延在する板状部128aと、該板状部128aの上面(一方の面)に設けられた爪部(突部)128bとから構成されている。図6に示すように、この係合突出部128は、前記円筒体116を筒状体80の嵌合孔80aに嵌合した状態で、前記閉塞板50の通孔部54に前側から挿入されて、前記基板収容空間48aに突出するようになっている。前記爪部128bには、後方から前方に向けて上方傾斜する案内面128cが形成されている。この案内面128cは、係合突出部128を通孔部54に挿入する際に、通孔部54に臨む前記揺動部材58の係合部58bに当接して、該係合部58bを押し上げるよう構成される(図6の2点鎖線参照)。そして、爪部128bの案内面128cが係合部58bより後方に位置した際(係合部58bを通過した際)に、自重により揺動部材58が揺動して係合部58bが下降し、爪部128bに係合するようになっている。
【0034】
図12(a)に示すように、前記後壁部120には、前記係合突出部128の下方(爪部128bの形成側とは反対側)に配線通孔120bが前後方向に開口するよう形成されている。また、後壁部120には、配線通孔120bの左縁部(図12(a)では右縁部)から該後壁部120の周縁部までを左右方向に切り欠いた横連通孔120cが形成されている。更に、後壁部120の前面(収納部114aの内側)に、前記配線通孔120bの右側に位置するよう配線フック120dが設けられている(図12(b)参照)。そして、前記電気部品Pの配線Xは、配線フック120dで保持された状態で前記配線通孔120bを介して前記収納部114aから引き出されるようになっている。
【0035】
前記後壁部120には、前記配線通孔120bから後方に延出する配線保持部130が、前記係合突出部128の下側(板状部128aの他方の面側)に一体的に形成されている。この配線保持部130は、図12(a)において前記配線通孔120bの左縁部から後方に延出する縦壁部130aと、該配線通孔120bの下縁部から後方に延出する横壁部130bとから構成され、後方および左方(図12(a),(b)では右方)に向けて開放する保持空間130cが画成されている。そして、配線保持部130は、前記配線通孔120bから引き出した電気部品Pの配線Xを保持空間130c内に保持すると共に、該配線Xを係合突出部128に沿って後方へ案内するよう構成される。すなわち、電気部品Pの配線Xは、配線保持部130で保持された状態で前記通孔部54を挿通されて、基板収容空間48a内に引き回されるようになっている。電気部品Pの配線Xのコネクタ部124は、前記中継基板52のコネクタ受部52aに接続される(図6参照)。すなわち、ハンドルユニット22は、中継基板52を介して前記主制御装置に電気的に接続され、前記電気部品Pから出力された電気信号が主制御装置に入力されるよう構成される。
【0036】
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用について説明を行う。
【0037】
〔ハンドルユニット22を組み付ける場合について〕
ハンドルユニット22を球皿部材20に組み付ける場合には、先ず始めに、図2に示す如く、前枠18を中枠16に対し開放させる。そして、前記開閉蓋66のツマミ部68を弾性変形させて、該ツマミ部68を係止孔46aから離脱させ、開閉蓋66を回動させる。これにより、設置開口部44が開放して、基板収容空間48aが前枠18の後方に臨む(図13(a)参照)。ハンドルユニット22については、後壁部120を筒状体80から取り外した状態において、前記収納部114aから引き出した電気部品Pの配線Xを配線フック120dに係止させる。次に、配線フック120dに係止した配線Xを横連通孔120cを介して配線通孔120bおよび配線保持部130の保持空間130cに臨ませる。このように、電気部品Pの配線Xを横連通孔120cを介して配線通孔120bに挿通させ得るから、配線Xを配線通孔120bに容易に挿通した状態で配線保持部130に保持させることができる。そして、後壁部120を筒状体80にネジ止めすることで、電気部品Pの配線Xが係合突出部128の下側で配線保持部130に保持されて、保持空間130cを後方へ案内される(図6参照)。
【0038】
次に、ハンドルユニット22の本体部114を前記筒状体80の嵌合孔80aに前側から臨ませたもとで、前記配線Xのコネクタ部124を閉塞板50の通孔部54に挿通させる。このとき、電気部品Pの配線Xは、配線保持部130により後方へ案内保持されているから、配線Xが本体部114の後部から下側に垂れた状態になり難くなっている。そのため、ハンドルユニット22の本体部114を嵌合孔80aに挿入する際に、配線Xを本体部114および嵌合孔80aの間で噛み込んでしまうのを抑制し得る。また、配線保持部130により配線Xが保持されることで、該配線Xの取り扱いが容易となるから、配線Xのコネクタ部124を通孔部54に簡単に挿入させることできる。
【0039】
次に、係合突出部128を通孔部54を介して基板収容空間48aに挿入させる。ここで、前記揺動部材58は、板状本体58aの下面が規制片60に当接し、係合部58bが通孔部54の上縁部に臨んだ状態にある(図6参照)。従って、係合突出部128を通孔部54に挿入する際に、前記爪部128bが揺動部材58の係合部58bに当接し、爪部128bの案内面128cで係合部58bを押し上げる。すなわち、係合突出部128を挿入するだけで、係合部58bが上方に移動するから、作業者は、係合部58bを上方に持ち上げた状態で係合突出部128を挿入させる必要がなく、作業が容易となる。そして、案内面128cが係合部58bより後方に位置すると、揺動部材58が自重で揺動して係合部58bが爪部128bに係合する(図13(b)参照)。このように、係合部58bは、自重により爪部128bに自動的に係合するから、作業者の負担を軽減することが可能となる。しかも、配線保持部130は、係合突出部128の爪部128bとは反対側(下側)で電気部品Pの配線Xを保持するので、配線Xが係合部58bに干渉し難くなり、配線Xが係合部58bに引っ掛かったり、爪部128bと係合部58bとの間に配線Xが噛み込んでしまうのを防止することができる。
【0040】
爪部128bに係合部58bが係合することで、ハンドルユニット22の本体部114が中枠16(閉塞板50)に対し仮止めされた状態となる。この状態で、筒状体80に設けたネジ孔80bおよび本体部114の固定孔116aにネジ126を螺挿して、ハンドルユニット22が球皿部材20に取り付けられる。このように、ハンドルユニット22の本体部114が仮止めされた状態でネジ止め作業を行うことができるので、本体部114と筒状体80との相対的な位置関係がズレ難くなり、効率的にネジ止め作業を行い得る。そして、基板収容空間48aに臨ませた配線Xのコネクタ部124を中継基板52のコネクタ受部52aに接続した後、前記開閉蓋66を回動させて設置開口部44を閉成する。このように、開閉蓋66により設置開口部44が閉塞されるから、設置開口部44を介して基板収容空間48aに不正器具を挿入する行為を防止することができる。しかも、図5に示す如く、開閉蓋66の前面側には、金属製の不正防止板70が配設されているから、仮に、開閉蓋66が破壊されたり開閉蓋66に孔が形成されたとしても、不正器具を基板収容空間48aに挿入させるのは困難となる。
【0041】
〔ハンドルユニット22を組み外す場合について〕
ハンドルユニット22を球皿部材20から組み外す場合は、先ず始めに、前枠18を中枠16に対し開放させる。ここで、前枠18を開放させる際に、作業者がハンドルユニット22を手前に引っ張って、前枠18を回動させることがある。このとき、前枠18を開放させる際の負荷は、ハンドルユニット22の固定部(すなわち、ネジ126の締結部)に作用することになる。しかるに、実施例では、ハンドルユニット22の係合突出部128が係合部58bに係合するから、前枠18を開放する際の負荷は、ハンドルユニット22の固定部にのみに集中するのは防止される。すなわち、前枠18を開放する際の負荷は、ハンドルユニット22の固定部および係合突出部128と係合部58bとの係合箇所に分散して作用するから、ハンドルユニット22の固定孔116aや筒状体80のネジ孔80bが破損するのを防止することができる。
【0042】
次いで、前記ネジ126を外して、ハンドルユニット22と筒状体80との締結を解除すると共に、前記開閉蓋66を回動させて、前記設置開口部44を開放させる。また、配線Xのコネクタ部124を中継基板52のコネクタ受部52aから外す。そして、図13(a)に示すように、揺動部材58を回動させて係合部58bを上方に持ち上げ、該係合部58bおよび爪部128bの係合を解除したもとで、ハンドルユニット22を嵌合孔80aから引き抜く。このとき、電気部品Pの配線Xは、係合突出部128に保持されているから、該配線Xを通孔部54や嵌合孔80aから引き出し易くなり作業効率を向上し得る。また、係合部58bを持ち上げるだけで、係合部58bおよび爪部128bの係合を容易に解除し得るから、ハンドルユニット22を球皿部材20から簡単に取り外すことができる。またこのように係合部58bを持ち上げて係合部58bと爪部128bとの係合状態が解除されるよう構成したことで、前記ハンドルユニット22を球皿部材20に取り外す際に、当該爪部128bを強制的に撓ませる必要がないから、爪部128bの破損防止に繋がる。
【0043】
〔発光演出について〕
次に、発光装置74,75による発光演出について説明する。パチンコ機10が所定の遊技条件となると、前記制御手段は、発光装置74に制御信号を出力し、各発光部87〜89のメインLED100およびサブLED102を点灯させる。図10に示すように、メインLED100が点灯すると、光を前方へ照射して、前記集光部106および拡散凹部110に到来する。すなわち、メインLED100から照射された光は、全て集光部106または拡散凹部110に到来する。集光部106に到来した光は、図10の光線L1に示すように、該集光部106によりレンズ本体104の前側に向けて集光される。これにより、反射レンズ84は、正面視で中心側が強く明輝して、インパクトのある発光演出を行うことができる。一方、拡散凹部110に到来したメインLED100の光は、図10の光線L2に示すように、該拡散凹部110によりレンズ本体104の前側に向けて拡散される。このように、メインLED100から照射された光を全て集光部106で集光するのでなく、その一部を拡散凹部110で拡散することで、反射レンズ84の中心側が極端に強く明輝するのを防止している。これにより、遊技者が反射レンズ84の光を眩しく感じるのを防止して、遊技に集中することができる。
【0044】
更に、前記集光部106で集光された光の一部は、該集光部106(拡散凹部110)の前方に位置する反射部108に到来し、該反射部108により外側反射面104aに向けて反射される。そして、外側反射面104aに到来した光が、該外側反射面104aで再び反射して、内側反射面104bに向けて進行する。そして、図10の光線L3に示すように、内側反射面104bに到来した光の一部は、該内側反射面104bを透過してレンズ本体104の前側へ照射される。一方、内側反射面104bに到来した光の一部は、内側反射面104bで再び反射されて、外側反射面104aに向けて進行する。すなわち、図10の光線L4に示すように、反射部108で反射された光は、外側反射面104aおよび内側反射面104bで反射されながら光透過壁104c内を反射部108側からレンズ本体104の開口縁部104d側に向けて進行する。そして、光透過壁104cを進行する光が、内側反射面104bに到来する毎に該内側反射面104bを透過することで、レンズ本体104が全体的に発光することになる。すなわち、反射レンズ84は、集光部106により正面視で中心側が明るく明輝すると共に、レンズ本体104の略全体が淡く発光するから、演出効果の高い発光演出を行い得る。
【0045】
また、光透過壁104c内を進行した光がレンズ本体104の開口縁部104dに到来すると、該開口縁部104dで光が拡散される。これにより、レンズ本体104の開口縁部104dが明輝して、反射レンズ84が正面視で円形状に発光するから、発光演出による演出効果を更に高めることができる。更に、図10の光線L5に示すように、外側反射面104aに到来して該外側反射面104aを透過した光は、椀状設置部90の光反射部93でレンズ本体104側に反射される。すなわち、椀状設置部90側に漏れた光は、該椀状設置部90の光反射部93で前方に反射されるから、反射レンズ84の明るさを確保することができる。ここで、図10に示すように、レンズ本体104は、椀状設置部90に対し僅かに離間して、外側反射面104aと光反射部93との間に隙間Sが画成されている。このため、光透過壁104cの内部において外側反射面104aで反射された光(光線L4参照)と、椀状設置部90の光反射部93で反射された後に光透過壁104c内に戻った光とがズレて進行することになる。この結果、外側反射面104aで反射された光と光透過壁104c内に戻った光とが内側反射面104bの異なる位置を透過してレンズ本体104の前方に照射されるから、反射レンズ84を全体的にムラなく発光させることが可能となる。
【0046】
一方、図9に示すように、サブLED102から照射された光は、前記サブ通孔96を通過し、レンズ本体104の光透過壁104cを透過する。更に、サブLED102の光は、拡散突部112の内部を進行して光拡散部112aに到来し、該光拡散部112aで光が拡散される。これにより、反射レンズ84は、レンズ本体104の内側で複数の拡散突部112が明輝して、演出効果をより高められる。しかも、光拡散部112aに到来した光は、複数の溝部112bによりレンズ本体104の径方向に拡散されるから、光の拡散効果が向上して、該光拡散部112aを鮮やかに発光させることができる。
【0047】
なお、前述した実施例は、以下の技術的思想が含まれる。
前記遊技機本体(18)は、遊技盤(14)を保持する中枠(16)と、該中枠(16)に開閉自在に配設された前枠(18)とを備え、前記本体部(114)は、前記前枠(18)に固定されている請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
付記に係る発明では、作業者がハンドルユニットを手前に引っ張って前枠を開放させたとしても、ハンドルユニットに掛かる負荷が、突部および係合部の係合箇所に分散されるので、ハンドルユニットの本体部等が破損したり前枠から抜けたりするのを抑制し得る。
【0048】
〔変更例〕
なお、前述した実施例は、以下に示す通り、種々の変更が可能である。
(1)実施例では、ハンドルユニットを前枠(球皿部材)に固定する構成としたが、ハンドルユニットを固定する遊技機本体としては、前枠に限定されず、例えば、ハンドルユニットを中枠に固定してもよい。また、実施例では、球皿部材を1つ有する所謂一枚皿としたが、上下に球皿を有する所謂2枚皿タイプの遊技機としてもよい。そして、2枚皿タイプとした場合に、ハンドルユニットを下側の球皿に固定することもできる。
(2)実施例では、通孔部および係合部を前枠(閉塞板)に設けたが、これらの部材を中枠に設けて、ハンドルユニットが中枠に仮止め(係合)される構成としてもよい。
(3)係合部および係合突出部の構成は、両部材が係合する構成であれば、他の係合構造を採用することができる。また、実施例では、揺動部材が揺動することで、係合部が上下移動する構成としたが、例えば、係合部を上下にスライド自在に構成し、係合突出部が通孔部に挿入した際に係合部が係合突出部(突部)に係合するようにしてもよい。
(4)実施例では、係合突出部の上面側に突部を形成し、該係合突出部の下面側に配線保持部を形成したが、突部および配線保持部を上下反対に設けてもよい。
(5)実施例では、反射レンズに拡散凹部を形成したが、反射レンズの中心側の光が眩しく感じない場合には、必ずしも拡散凹部を設けなくてもよい。
(6)実施例では、椀状設置部の前面にメッキ処理を施すことで光反射部を構成したが、例えば、椀状設置部の前面に光拡散性を有するシート状の光反射部を貼着してもよい。
(7)実施例では、発光装置を球皿部材に設けた場合を示したが、発光装置を設置する箇所は球皿部材に限定されず、前枠や中枠、遊技盤等に設置することができる。また、発光装置は、反射レンズを複数有していたが、反射レンズを1つ有する構成としてもよい。
(8)実施例では、上下左右の枠部材を組み付けて中枠を構成したが、中枠を一体物で構成してもよい。
【符号の説明】
【0049】
18 前枠(本体部)
22 ハンドルユニット
32 操作部
54 通孔部
58b 係合部
114 本体部
128 係合突出部
128a 板状部
128b 爪部(突部)
128c 案内面
130 配線保持部
P 電気部品
X 配線
【技術分野】
【0001】
この発明は、ハンドルユニットを備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、遊技機の代表例の一つであるパチンコ機は、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の設置枠台に固定される固定枠としての外枠と、該外枠に対して開閉可能に支持されて遊技盤を着脱可能に保持する本体枠としての中枠と、該中枠の前側に開閉可能に支持されてパチンコ機前面を装飾すると共に遊技盤を透視保護するガラス板を備えた装飾枠としての前枠とを基本的に備えている。また、パチンコ機の正面には、遊技球を貯留する球皿が開閉自在に配設されると共に、該パチンコ機の正面右下部に、遊技者が操作可能なハンドルユニットが配設されている。
【0003】
このようなハンドルユニットを備えたパチンコ機では、遊技者が操作部を回動操作することで、前記中枠に設けられた打球発射装置が作動して、パチンコ球が遊技領域に打ち出されるよう構成されている。また、操作部の回動操作量に応じて、パチンコ球の発射速度が変化するようになっている。そして、パチンコ球が遊技領域に設けた所定の入賞口に入賞すると、遊技盤に設けられた図柄表示装置で図柄変動演出が実行されると共に、所定数の賞球が上球皿に払い出される。
【0004】
ここで、従来のハンドルユニットは、特許文献1に示すように、電気部品を内蔵した本体部と、該本体部に回動自在に設けた操作部とを基本構成として、本体部の後部から電気部品の配線を引き出すよう構成されたものが一般的である。そして、本体部から引き出した配線を中枠に設けた通孔部に前側から挿通させ、本体部を中枠に対しネジ止めすることで、ハンドルユニットが固定されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−328967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、従来のハンドルユニットでは、電気部品の配線は、本体部から引き出されたままの状態であるため、配線の取り扱いが煩雑となる難点があった。また、本体部は、配線を通孔部に挿通させた不安定な状態で本体部をネジ止めする必要があるため、ハンドルユニットの固定作業が非効率となり、作業者の負担が増大する問題があった。
【0007】
すなわち、本発明は、従来技術に係る遊技機に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、ハンドルユニットを簡単に固定し得るようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
内部に電気部品(P)を収容した本体部(114)および該本体部(114)に回動自在に設けられた操作部(32)を備えたハンドルユニット(22)を有し、前記本体部(114)の内部から引き出した電気部品(P)の配線(X)を遊技機本体(18)に設けた通孔部(54)に前側から挿通させた状態で該本体部(114)を遊技機本体(18)に固定した遊技機において、
前記ハンドルユニット(22)は、
前記本体部(114)の後部から後方へ突出するよう設けられ、前記通孔部(54)に挿通される係合突出部(128)と、
前記本体部(114)から引き出した前記電気部品(P)の配線(X)を前記係合突出部(128)に沿って後方へ案内保持する配線保持部(130)とを備え、
前記遊技機本体(18)に、前記通孔部(54)に挿通させた係合突出部(128)に係合する係合部(58b)を設けたことを要旨とする。
請求項1の発明によれば、配線保持部により配線を係合突出部に沿って後方へ案内保持し得るので、配線を通孔部に容易に挿通させることができ、本体部を遊技機本体に効率的に取り付けることができる。また、係合突出部が係合部に係合することで、本体部が遊技機本体に仮止めされるから、該本体部を遊技機本体に固定する作業を簡単に行い得る。しかも、係合突出部が係合部に係合することで、本体部と遊技機本体との固定箇所が多くなり、本体部に掛かる負荷を分散させることができる。
【0009】
請求項2に係る遊技機では、前記係合突出部(128)は、前後方向に延在する板状部(128a)と、該板状部(128a)の一方の面に設けられて前記係合部(58b)に係合する突部(128b)とを備え、前記配線保持部(130)は、前記板状部(128a)の他方の面側に設けられていることを要旨とする。
請求項2の発明では、板状部における突部とは反対側の面に配線保持部を設けたので、突部が係合部に係合する際に配線を噛み込むのを抑制し得る。
【0010】
請求項3に係る遊技機では、
前記突部(128b)は、板状部(128a)の上面に形成されると共に、後方から前方に向けて上方傾斜する案内面(128c)を備え、
前記係合部(58b)は、上下方向に移動自在に構成されて、前記係合突出部(128a)を通孔部(54)に挿入する際に、前記突部(128b)の案内面(128c)により係合部(58b)が押し上げられると共に、該案内面(128c)が係合部(58b)を通過した際に該係合部(58b)が自重で落下して突部(128b)に係合するよう構成したことを要旨とする。
請求項3の発明では、係合突出部を通孔部に挿入するだけで突部を係合部に係合させることができるから、本体部の取り付け作業を効率的に行い得る。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る遊技機によれば、ハンドルユニットを遊技機本体に簡単に固定し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】実施例に係るパチンコ機を、前枠を開放した状態で示す斜視図である。
【図3】前枠を後側から見た斜視図である。
【図4】前枠を球皿部材およびハンドルユニットを取り外した状態で示す斜視図である。
【図5】閉塞板、開閉蓋および前枠の一部を後側から見た斜視図である。
【図6】図1のA−A線断面図であって、ハンドルユニットを拡大して示す。
【図7】球皿部材における球皿本体、発光装置および透光カバーを示す分解斜視図である。
【図8】(a)は右側の発光装置の分解斜視図であり、(b)は発光部をベース体に取り付けた状態を拡大して示す斜視図である。
【図9】図1のB−B線断面図であって、右側の発光装置の反射レンズを拡大して示す。
【図10】メインLEDを発光した際に反射レンズを透過する光の反射作用を示す説明図である。
【図11】ハンドルユニットを後側から見た状態で示す斜視図である。
【図12】(a)はハンドルユニットの後壁部の背面図、(b)はハンドルユニットの後壁部を後側から見た斜視図である。
【図13】基板収容空間を開放した状態で示す前枠の背面図であって、(a)は揺動部材の係合部が上方に位置して爪部から離脱した状態を示し、(b)は揺動部材の係合部が爪部に係合した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ機10を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、図1に示すようにパチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
【実施例】
【0014】
〔パチンコ機10の概略構成について〕
実施例に係るパチンコ機10は、図1または図2に示すように、矩形枠状に形成されて外郭をなす固定枠としての外枠12と、該外枠12に対して着脱および開閉可能に枢支され、遊技領域14aが画成された遊技盤14を着脱自在に保持する本体枠としての中枠(遊技機本体)16と、該中枠16の前面側に着脱および開閉可能に枢支されると共に該遊技盤14を透視保護するガラス板38cを備えた装飾枠としての前枠(遊技機本体)18とを基本的に備えている。前記前枠18は、上方へ開口する球貯留部20aを備えた球皿部材20を備え、該球皿部材20の右側下部にハンドルユニット22が着脱自在に配設されている。
【0015】
〔遊技盤14について〕
図2に示すように、前記遊技盤14は、略円形状に湾曲する外レール24および内レール26が盤面(前面)に配設されて、該内外レール24,26の内側に画成される前記遊技領域14a内に、図柄表示装置や入賞装置等の遊技用部品(何れも図示せず)が配置されている。また、前記外レール24および内レール26は、パチンコ球が通過可能な距離だけ離間するよう構成されて、打球発射装置28(後述)から発射されたパチンコ球が通過する発射通路30を画成している。ここで、前記発射通路30は、遊技盤14の下端左寄り位置で下方に開口すると共に、遊技盤14の左上部位置で遊技領域14a内に開口しており、前記打球発射装置28から発射されて発射通路30を通過したパチンコ球が遊技領域14aの上部位置に打ち出されるようになっている。そして、前記遊技領域14aに打ち出されたパチンコ球が入賞装置に入賞することで、所定数の賞球が払い出されるようになっている。なお、以下の説明においては、前記発射通路30の下方開口を始端開口部30aと指称する。
【0016】
〔中枠16について〕
図2に示すように、前記中枠16は、上縁をなす上枠部材16aと、下縁をなし、スピーカ27や打球発射装置28等を設置する設置部として機能する下枠部材16bと、左側縁をなす左枠部材(図示せず)と、右側縁をなす右枠部材16cとから構成されて、これら上下左右の枠部材16a〜16cを組み付けた際に、全体が前記外枠12の開口領域に整合する大きさに形成されている。前記打球発射装置28は、パチンコ球を打ち出す打球杆28aと、右から左に向けて上方傾斜する発射レール28bとを備え、前記ハンドルユニット22の操作部32が回動操作されると、打球杆28aが作動して、パチンコ球を発射レール28bに沿って打ち出すよう構成される。また、下枠部材16bには、板状の傾斜案内部34が前記発射レール28bの延長線上に延在するよう配設されている。この傾斜案内部34の開放端は、前記遊技盤14の発射通路30の始端開口部30aを指向しており、打球発射装置28の打球杆28aにより打ち出されたパチンコ球が発射レール28bに案内されて発射通路30に飛翔するよう構成される。なお、前記中枠16(下枠部材16b)の後側には、前記ハンドルユニット22の操作に基づいて打球発射装置28を駆動制御する発射制御装置(図示せず)が配設されており、該発射制御装置から出力される制御信号に基づいて前記打球杆28aが作動制御される。
【0017】
〔前枠18について〕
図3,図4に示すように、前記前枠18は、前記中枠16の外郭形状に略合致する矩形板状に形成されると共に前後方向に開口する窓枠36が開設された前枠基体部38を基本構成とし、該前枠基体部38の前面に窓枠36の周囲を囲繞するよう各種の装飾部材38aが配設されて構成される。そして、中枠16の上下の左隅部に設けた第1ヒンジ部16e,16e(図2参照)に前枠基体部38の上下の左隅部に設けた第2ヒンジ部38b,38b(図3参照)を着脱および回動自在に軸支することで、前枠18が中枠16に対し回動自在に取り付けられる。なお、前枠基体部38は、アルミ等の剛性を有する金属部材で構成されている。前枠基体部38の窓枠36には、無色透明な前記ガラス板38c(図1参照)が設けられている。なお、図3では、ガラス板38cを図示省略してある。そして、前枠18を中枠16に対して閉成した状態で、中枠16の前側が前枠18によって覆われると共に、前記遊技盤14の前側がガラス板38cにより透視保護されて、該遊技盤14に形成された遊技領域14aが窓枠36を介して前方に露出するよう構成される。図4に示すように、前記前枠基体部38における窓枠36の下側前面には、前記球皿部材20が配設されている。図3に示すように、前枠基体部38の下部後面には、前枠18を中枠16に対し閉成した際に前記発射レール28bおよび傾斜案内部34の前側に対向して両部材28b,34から前方への球こぼしを防止する保護部材42が配設されている。
【0018】
前記前枠基体部38の右下隅部に、前後方向に開口する設置開口部44が形成されている(図4,図5参照)。また、図5に示すように、前枠基体部38の後面には、前記設置開口部44の上縁部に近接して、左右方向に開放する係止孔46aを画成する係止体46が設けられている。前記前枠基体部38における設置開口部44に対応する部位には、設置開口部44の開口縁に沿って前方へ膨出する膨出収容部48が形成されている。図4に示すように、この膨出収容部48は、右方から左方に向けて前方への突出量が大きくなるよう構成され、膨出収容部48の内部に基板収容空間48aが画成されている。膨出収容部48の前側には、前側斜め右方に向けて矩形状に開口する斜状開口部48bが形成されており、該膨出収容部48の前側に着脱自在に配設される閉塞板50により該斜状開口部48bが閉成されるようになっている。図5に示すように、前記閉塞板50の後面には、複数のコネクタ受部52aを後方に臨ませた中継基板52が配設されており、閉塞板50を膨出収容部48に配設した状態で、中継基板52が前記基板収容空間48aに収容される。前記中継基板52は、図示しない配線を介して前記発射制御装置に電気的に接続されている。
【0019】
前記閉塞板50には、前後方向に開放する矩形状の通孔部54が形成されると共に、閉塞板50の後面に、後方に突出する突軸部56が形成されている。この突軸部56は、前記通孔部54の左上側(図5では右上側)に近接するよう位置しており、該突軸部56に、揺動部材58が揺動自在に軸支される。前記揺動部材58は、突軸部56の軸支部から通孔部54の開設方向へ向けて左右方向に延在する板状本体58aと、該板状本体58aの前縁部から下方に延出する係合部58bとから構成され、図5において板状本体58aの右端部に設けた軸孔58cに前記突軸部56が挿通されることで、揺動部材58が突軸部56に軸支されている。そして、揺動部材58が突軸部56を中心として揺動することで、係合部58bが上下方向に移動するよう構成される。また、閉塞板50の後面には、突軸部56の下方であって通孔部54の左縁部近傍に、後方に突出する規制片60が形成されており、揺動部材58の下面が規制片60に当接することで前記板状本体58aが略水平となる姿勢に保持されるようになっている(図13(b)参照)。揺動部材58が規制片60に当接した状態では、係合部58bが通孔部54の上縁部側に臨んで、後述する係合突出部128と係合するようになっている。
【0020】
図3に示すように、前記保護部材42は、前枠基体部38の後面における右端部から左端部近傍にかけて左右に延在するよう配設される。前記保護部材42は、左右方向に延在する本体板部42aと前枠18の右端部側(図3では左端部側)で上下方向に延在する鉛直部42bとから基本的に構成されている。なお、保護部材42の後側には、無色透明な合成樹脂で形成された弧状のシールド板62が配設され、前枠18を中枠16に対し閉成した際に、シールド板62が遊技盤14の発射通路30の下部側を前側から保護するようになっている。前記本体板部42aの後面は、前枠18を中枠16に対し閉成した状態で、発射レール28bおよび傾斜案内部34の前側に僅かに離間して対向するよう構成され、打球杆28aにより打ち出されたパチンコ球が両レール28b,34上から落下するのを規制している。図5に示すように、前記鉛直部42bは、前記設置開口部44の右側(図5では左側)を延在するよう構成される。鉛直部42bの下部には、図5における右側に突出する設置部64が形成されて、該設置部64の上下の面に枢支孔64a,64aが夫々形成されている(図5に上側の枢支孔64aのみを図示)。そして、この前枠18に設けられた設置部64に、前記設置開口部44の後方開口を開閉自在に閉成する開閉蓋66が回動自在に取り付けられる。
【0021】
図5において前記開閉蓋66の側縁部(図5では左側縁部)には、側方(左方)へ突出する一対の支持片66a,66aが上下に離間して形成されている。上下の支持片66a,66aの離間距離は、前記設置部64の上下寸法より僅かに大きく設定されている。各支持片66a,66aには、対向する支持片66a,66a側に突出する枢支突部66b,66bが形成されており(図5に下側の枢支突部66bのみ図示)、各枢支突部66bを対応する枢支孔64aに挿入することで、開閉蓋66が設置部64に回動自在に枢支される。開閉蓋66の上部には、前記支持片66a,66aと反対側の側部に左右方向に弾性変形可能に構成されて前記係止体46の係止孔46aに着脱自在に係止するツマミ部68が形成されている。このツマミ部68は、前記係止体46の係止孔46aに係止するようになっており、該ツマミ部68を係止体46から離間させる方向へ弾性変形させることで、ツマミ部68の係止孔46aに対する係止が解除されるよう構成される。そして、ツマミ部68を係止体46から解除した状態で、開閉扉66を前記枢支突部66b,66bを中心に回動させることで、設置開口部44を開放し得るようになっている。なお、開閉蓋66の前面側には、該前面の略全体を覆う金属製の不正防止板70が取り付けられている。この不正防止板70を設けることで、開閉蓋66側から針金等の不正器具が基板収容部内に挿入されるのを防止している。
【0022】
〔球皿部材20について〕
図7に示すように、前記球皿部材20は、前記前枠基体部38の下部前面に取り付けられる球皿本体72と、該球皿本体72に取り付けられる球貯留部20a(図4参照)と、該球皿本体72に設けられる左右一対の発光装置74,75と、該球皿本体72の前側に配設される透光カバー76とを基本的に備えている。前記球皿本体72は、前方へ円弧状に突出するよう形成されて、上方および後方に開放する設置空間72aが画成されている。図4に示すように、球皿本体72には、球貸し時に操作される球貸ボタン78aや遊技演出時に操作される操作ボタン78b等を備えた操作盤78が、球皿部材20の上部開口の縁部に整合するよう配設されている。前記球貯留部20aは、上方および後方に開口する皿状に形成され、前記球皿本体72の設置空間72aに収容された状態で取り付けられている。そして、球皿部材20を前枠基体部38に取り付けた状態で、球貯留部20aの後方開口が該前枠基体部38で閉塞されて、該球貯留部20aにパチンコ球が貯留可能とされる。前記球皿本体72の前部には、前後方向に開放する一対の前部開口72b,72bが球皿部材20の左右の中央部を挟んで左右対称の関係で形成されており、各前部開口72b,72bに前記発光装置74,75が設置されている。球皿本体72の右下部には、前記閉塞板50の通孔部54に対応する位置において前後方向に開放する設置窓72cが形成され、該設置窓72cに筒状体80が嵌合した状態で配設されている。この筒状体80は、前後方向に貫通する嵌合孔80aが形成された円筒状部材であって、該嵌合孔80aにハンドルユニット22の本体部114(後述)が嵌合した状態で取り付けられる。筒状体80の下部には、上下方向に開放して前記嵌合孔80aに連通するネジ孔80bが形成されている(図6参照)。前記筒状体80を設置窓72cに取り付けた状態では、前記嵌合孔80aが閉塞板50の通孔部54に前側から連通して、該嵌合孔80aおよび通孔部54を介してパチンコ機10の前側から基板収容空間48aにアクセスし得るようになっている。
【0023】
〔発光装置74,75について〕
前記発光装置74,75は、前方に光を照射して発光演出を行うよう構成される。なお、左右の発光装置74,75の各部材は、左右対称の関係で構成されており、以下では、右側の発光装置74について説明することとし、左側の発光装置75については、同じ符号を付して説明は省略する。図7に示すように、発光装置74は、ベース体82と、該ベース体82に設置される反射レンズ84〜86と、該ベース体82の後側に反射レンズ84〜86に対応して設置される発光部87〜89とを備えている。前記ベース体82は、前記球皿部材72の前部開口72bに整合する形状に形成されており、該ベース体82を球皿部材72に取り付けた際に前部開口72bがベース体82で閉塞されるようになっている。なお、実施例の発光装置74は、反射レンズ84〜86を複数(実施例では3つ)備えると共に、各反射レンズ84〜86に対応して発光部87〜89を複数(実施例では3つ)備えている。前記ベース体82には、前方に開口すると共に後方に突出した椀状設置部(設置部)90〜92が前記反射レンズ84〜86に対応して3つ形成されている。各椀状設置部90〜92の前方開口は、円形状をなしている。ここで、椀状設置部90〜92の前面(表面)には、光を反射する光反射部93が設けられている。実施例では、光反射部93は、前記ベース体82の前面全体をメッキ処理することで構成されており、該反射部93の前面に到来した光を前側へ反射し得るよう構成されている。
【0024】
3つの椀状設置部90〜92は、前記ベース体82において左下側から右上側に向けて斜状に並ぶように形成されており、椀状設置部90〜92のサイズは、左、中央、右の順で小さくなっている。また、椀状設置部90〜92の曲面形状は、対応する反射レンズ84〜86の外面形状に整合するよう設定されている。図8(a)に示すように、各椀状設置部90〜92の最深部には、前後方向に開放するメイン通孔94が形成されている。また、椀状設置部90〜92には、前後方向に開放する複数(左、中央の椀状設置部90には3つ、右の椀状設置部90には2つ)のサブ通孔96が、前記メイン通孔94を中心として周方向に等間隔で離間する位置に形成されている。図8(b),図10に示すように、前記椀状設置部90〜92におけるメイン通孔94の開口縁には、該椀状設置部90〜92の前面(光反射部93)から突出する環状突部97が設けられている。そして、前記反射レンズ84〜86を椀状設置部90〜92に設置した際に、前記環状突部97が反射レンズ84〜86の外面(後述する外側反射面104a)に当接し、椀状設置部90〜92の前面(光反射部93)と反射レンズ84〜86の外面との間に僅かな隙間S(図10参照)が形成されるようになっている。
【0025】
前記発光部87〜89は、円盤状の発光基板98と、該発光基板98の前面における中心に設けられたメインLED(発光体)100と、該メインLED100の周りに周方向へ等間隔に離間するよう設けた複数のサブLED(第2の発光体)102とから構成される。なお、発光基板98の直径は、対応する椀状設置部90〜92のサイズに合わせて、左、中央、右の発光基板98の順で小さくなっている。前記サブLED102は、左、中央の発光基板98,98に3つ、右の発光基板98に2つ設けられ、各サブLED102は、前記椀状設置部90〜92のサブ通孔96に対応している。そして、図8(b)に示すように、メインLED100をメイン通孔94に臨ませると共に、各サブLED102を対応するサブ通孔96に臨ませた状態で、発光基板98がベース体82の後側にネジ止めされている。図9に示すように、各発光基板98の後面には、コネクタ98aが設けられており、該コネクタ98aに接続した配線(図示せず)を介して発光基板98が前記図柄表示装置等を制御する演出制御用の制御手段(図示せず)に電気的に接続されている。そして、制御手段から出力される制御信号に基づいて、前記メインLED100およびサブLED102が発光して、前方に光を照射させるようになっている。メインLED100から照射された光は、前記メイン通孔94を通過すると共に、サブLED102から照射された光は、サブ通孔96を通過するようになっている。
【0026】
〔反射レンズ84〜86について〕
前記反射レンズ84〜86は、光透過性を有する合成樹脂から構成され、前記発光部87から照射された光を透過させると共に反射させて発光するものである。反射レンズ84〜86のサイズは、対応する椀状設置部90〜92に合わせて、左、中央、右の順で小さく設定されている。なお、各反射レンズ84〜86の基本的な構成は、同一であるので、以下の説明では、左側の反射レンズ84について説明を行い、中央、右側の反射レンズ85,86については、特に断りを入れた場合を除いて、同じ符号を付して説明を省略する。
【0027】
図9,図10に示すように、前記反射レンズ84は、椀状に形成されたレンズ本体104と、該レンズ本体104の外面(後述する外側反射面104a)における頂部に形成された集光部106と、該レンズ本体104の内面(後述する内側反射面104b)における集光部106に対応する位置(すなわち、最深部)に凹設された反射部108とを基本的に備えている。前記レンズ本体104は、前方(発光体の照射方向前方)へ向けて円形に開口すると共に後側に凸の椀状に形成され、レンズ本体104の曲面形状は、椀状設置部90の曲面形状と略一致している。そして、図9に示すように、レンズ本体104は、前記椀状設置部90に嵌合した状態で取り付けられている。椀状設置部90に取り付けられた状態では、レンズ本体104の頂部側(すなわち、集光部106)が前記メイン通孔94に嵌って前記メインLED100に対向すると共に、前記環状突部97がレンズ本体104に当接するよう構成される。レンズ本体104は、発光部87に近接する側の外面である外側反射面104aと、発光部87に離間する側の内面である内側反射面104bとがレンズ本体104の頂部を除いて略一定の距離で離間することで、所要の肉厚を有している。以下の説明では、レンズ本体104を構成する壁部を光透過壁104cと指称する。図10に示すように、レンズ本体104の開口縁部104dは、多数の突部を形成することで光拡散処理が施されており、後述するように光透過壁104c内を透過して開口縁部104dに到来した光が、該開口縁部104dで拡散されて明輝するようになっている。
【0028】
図8(a)に示すように、レンズ本体104には、前記内側反射面104bから前方へ突出するよう形成された拡散突部112が3つ(右側の反射レンズ86については2つ)形成されている。この拡散突部112は、レンズ本体104を椀状設置部90に設置した状態で、サブ通孔96に臨むサブLED102の前方に位置するよう構成されている。そして、図9に示すように、サブ通孔96を通過したサブLED102の光がレンズ本体104の光透過壁104cを通過して、拡散突部112に到来するようになっている。拡散突部112は、レンズ本体104の径方向に所定長さで延在するよう形成される。また、拡散突部112の前端面は、レンズ本体104の径方向外側に向かうにつれて前方へ傾斜するよう形成されている。すなわち、拡散突部112は、反射レンズ84の中心から放射状に延在する突片形状に形成されている。また、拡散突部112の前端面には、光拡散部112aが形成されており、拡散突部112を透過した光により光拡散部112aの全体が発光するようになっている。具体的には、図10に示すように、光拡散部112aは、レンズ本体104の径方向へ離間する方向に並ぶよう形成した複数の溝部112bで構成されており、複数の溝部112bにより光拡散部112aに到来した光をレンズ本体104の径方向へ拡散させるようになっている。
【0029】
図10に示すように、前記集光部106は、前記レンズ本体104の外側反射面104aの頂部から後方へ半球状(断面円弧状)に膨出して、前記メインLED100から照射された光を集光する集光レンズとして機能するものである。この集光部106は、前記椀状設置部90に反射レンズ84を設置した状態で、前記メイン通孔94に臨んで、前記メインLED100の前側に対向するようになっている。前記集光部106は、前記メインLED100の光の照射範囲をカバーし得るサイズに形成されて、該メインLED100から照射された光は、集光部106(または拡散凹部110)に到来するようになっている。そして、集光部106は、メインLED100から照射された光を前方へ集光することで、該集光部106の前側(すなわち、反射レンズ84の中心側)が強く明輝するようになる(図10の光線L1参照)。なお、光線L1〜L4は、メインLED100から照射された光の透過および反射の態様を概念的に示したものである。
【0030】
前記反射レンズ84は、前記集光部106に凹設した拡散凹部110を備えている。この拡散凹部110は、集光部106におけるメインLED100に最も近接する頂部に凹設されている。この拡散凹部110は、後方に開放する半球状(断面円弧状)に形成されており、前記メインLED100から照射された光の一部を拡散する拡散レンズとして機能する。すなわち、メインLED100から照射された光を全て集光部106で集光するのでなく、その一部を拡散凹部110で拡散することで、反射レンズ84の中心側が極端に強く明輝するのを防止している(図10の光線L2参照)。
【0031】
前記反射部108は、前記内側反射部108の最深部を前記拡散凹部110に向けて穿設することで形成される。この反射部108は、前側から後側に向かうにつれて先細るよう形成されており、該反射部108の断面形状は、斜め前方に凸の2つの円弧形状が対称の関係で並んだ形状とされる。そして、反射部108は、前記集光部106で集光されたメインLED100の光の一部を外側反射面104a側(すなわち、斜め後方)に反射させるようになっている。すなわち、反射部108で光を外側反射面104aに向けて反射させることで、該外側反射面104aに到来した光の一部が更に内側反射面104bに向けて反射される。そして、内側反射面104bに到来した光の一部が該内側反射面104bを透過してレンズ本体104の前側へ照射される(図10の光線L3参照)。また、内側反射面104bに到来した光の一部は、内側反射面104bで再び反射されて、外側反射面104aに向けて照射されるようになる(図10の光線L4参照)。すなわち、反射部108で反射された光は、外側反射面104aおよび内側反射面104bで反射されながら光透過壁104c内を反射部108側からレンズ本体104の開口縁部104d側に向けて進行すると共に、内側反射面104bに光が到来する毎に、光の一部が該内側反射面104bを光が透過することになる。その結果、レンズ本体104が全体的に発光するようになっている。また、光透過壁104c内を進行してレンズ本体104の開口縁部104dに到来した光は、該開口縁部104dで拡散されて開口縁部104dが明輝するよう構成される。一方、外側反射面104aに到来して該外側反射面104aを透過した光は、図10に拡大して示すように、前記外側反射面104aおよび椀状設置部90の光反射部93の間の隙間Sを進行して、該反射部93でレンズ本体104側に反射されるよう構成される(光線L5参照)。
【0032】
〔ハンドルユニット22について〕
図11に示すように、前記ハンドルユニット22は、前記筒状体80に着脱自在に取り付けられる本体部114に、操作部32が回動自在に配設されて構成されている。前記本体部114は、図6に示すように、後方に開放する筒状に形成された円筒体116と、パチンコ機10の前側に臨んで遊技者が把持する把持部115と、該円筒体116の後方開口を閉塞する後壁部(後部)120とから基本的に構成され、本体部114の内部に収納部114aが画成されている。この収納部114aには、前記操作部32の回動量(すなわち、パチンコ球の発射強度)に応じた電気信号を出力する可変抵抗器等の電気部品Pが収納されている。この電気部品Pから複数の配線Xが導出しており、該複数の配線Xの端部は、コネクタ部124で連結されている。図6に示すように、前記円筒体116は、前記筒状体80の嵌合孔80aに嵌合するよう内挿可能な形状およびサイズに形成される。円筒体116の下部には、前記筒状体80のネジ孔80bに整合する固定孔116aが形成され、ネジ孔80bおよび固定孔116aにネジ126を螺挿することで、円筒体116が筒状体80にネジ止めされる。なお、円筒体116の内部には、該円筒体116の前側から後方に延出する固定ボス116bが複数(実施例では3つで、図6に1つのみ図示)形成されている。前記把持部115は、前記円筒体116の前側から前方および径方向に拡がるように一体形成された拡開部118と、拡開部118の前側に配設された装飾体122とから基本的に構成されている。前記装飾体122は、前面に所要の装飾が施されてハンドルユニット22の意匠面を構成するものであって、該装飾体122および拡開部118の間に前記操作部32が配設されている。
【0033】
図12(a),(b)に示すように、前記後壁部120は、前記円筒体116の後方開口に略整合する略円盤状の部材であって、後壁部120の周縁部には、前後方向に開放するネジ孔120aが円筒体116の固定ボス116bに対応して複数(実施例では3つ)形成されている。そして、後壁部120のネジ孔120aを介して固定ボス116bにネジ(図示せず)を螺挿することで、後壁部120が円筒体116にネジ止めされる。前記後壁部120には、後方に突出する係合突出部128が形成されている。この係合突出部128は、前後方向に延在する板状部128aと、該板状部128aの上面(一方の面)に設けられた爪部(突部)128bとから構成されている。図6に示すように、この係合突出部128は、前記円筒体116を筒状体80の嵌合孔80aに嵌合した状態で、前記閉塞板50の通孔部54に前側から挿入されて、前記基板収容空間48aに突出するようになっている。前記爪部128bには、後方から前方に向けて上方傾斜する案内面128cが形成されている。この案内面128cは、係合突出部128を通孔部54に挿入する際に、通孔部54に臨む前記揺動部材58の係合部58bに当接して、該係合部58bを押し上げるよう構成される(図6の2点鎖線参照)。そして、爪部128bの案内面128cが係合部58bより後方に位置した際(係合部58bを通過した際)に、自重により揺動部材58が揺動して係合部58bが下降し、爪部128bに係合するようになっている。
【0034】
図12(a)に示すように、前記後壁部120には、前記係合突出部128の下方(爪部128bの形成側とは反対側)に配線通孔120bが前後方向に開口するよう形成されている。また、後壁部120には、配線通孔120bの左縁部(図12(a)では右縁部)から該後壁部120の周縁部までを左右方向に切り欠いた横連通孔120cが形成されている。更に、後壁部120の前面(収納部114aの内側)に、前記配線通孔120bの右側に位置するよう配線フック120dが設けられている(図12(b)参照)。そして、前記電気部品Pの配線Xは、配線フック120dで保持された状態で前記配線通孔120bを介して前記収納部114aから引き出されるようになっている。
【0035】
前記後壁部120には、前記配線通孔120bから後方に延出する配線保持部130が、前記係合突出部128の下側(板状部128aの他方の面側)に一体的に形成されている。この配線保持部130は、図12(a)において前記配線通孔120bの左縁部から後方に延出する縦壁部130aと、該配線通孔120bの下縁部から後方に延出する横壁部130bとから構成され、後方および左方(図12(a),(b)では右方)に向けて開放する保持空間130cが画成されている。そして、配線保持部130は、前記配線通孔120bから引き出した電気部品Pの配線Xを保持空間130c内に保持すると共に、該配線Xを係合突出部128に沿って後方へ案内するよう構成される。すなわち、電気部品Pの配線Xは、配線保持部130で保持された状態で前記通孔部54を挿通されて、基板収容空間48a内に引き回されるようになっている。電気部品Pの配線Xのコネクタ部124は、前記中継基板52のコネクタ受部52aに接続される(図6参照)。すなわち、ハンドルユニット22は、中継基板52を介して前記主制御装置に電気的に接続され、前記電気部品Pから出力された電気信号が主制御装置に入力されるよう構成される。
【0036】
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用について説明を行う。
【0037】
〔ハンドルユニット22を組み付ける場合について〕
ハンドルユニット22を球皿部材20に組み付ける場合には、先ず始めに、図2に示す如く、前枠18を中枠16に対し開放させる。そして、前記開閉蓋66のツマミ部68を弾性変形させて、該ツマミ部68を係止孔46aから離脱させ、開閉蓋66を回動させる。これにより、設置開口部44が開放して、基板収容空間48aが前枠18の後方に臨む(図13(a)参照)。ハンドルユニット22については、後壁部120を筒状体80から取り外した状態において、前記収納部114aから引き出した電気部品Pの配線Xを配線フック120dに係止させる。次に、配線フック120dに係止した配線Xを横連通孔120cを介して配線通孔120bおよび配線保持部130の保持空間130cに臨ませる。このように、電気部品Pの配線Xを横連通孔120cを介して配線通孔120bに挿通させ得るから、配線Xを配線通孔120bに容易に挿通した状態で配線保持部130に保持させることができる。そして、後壁部120を筒状体80にネジ止めすることで、電気部品Pの配線Xが係合突出部128の下側で配線保持部130に保持されて、保持空間130cを後方へ案内される(図6参照)。
【0038】
次に、ハンドルユニット22の本体部114を前記筒状体80の嵌合孔80aに前側から臨ませたもとで、前記配線Xのコネクタ部124を閉塞板50の通孔部54に挿通させる。このとき、電気部品Pの配線Xは、配線保持部130により後方へ案内保持されているから、配線Xが本体部114の後部から下側に垂れた状態になり難くなっている。そのため、ハンドルユニット22の本体部114を嵌合孔80aに挿入する際に、配線Xを本体部114および嵌合孔80aの間で噛み込んでしまうのを抑制し得る。また、配線保持部130により配線Xが保持されることで、該配線Xの取り扱いが容易となるから、配線Xのコネクタ部124を通孔部54に簡単に挿入させることできる。
【0039】
次に、係合突出部128を通孔部54を介して基板収容空間48aに挿入させる。ここで、前記揺動部材58は、板状本体58aの下面が規制片60に当接し、係合部58bが通孔部54の上縁部に臨んだ状態にある(図6参照)。従って、係合突出部128を通孔部54に挿入する際に、前記爪部128bが揺動部材58の係合部58bに当接し、爪部128bの案内面128cで係合部58bを押し上げる。すなわち、係合突出部128を挿入するだけで、係合部58bが上方に移動するから、作業者は、係合部58bを上方に持ち上げた状態で係合突出部128を挿入させる必要がなく、作業が容易となる。そして、案内面128cが係合部58bより後方に位置すると、揺動部材58が自重で揺動して係合部58bが爪部128bに係合する(図13(b)参照)。このように、係合部58bは、自重により爪部128bに自動的に係合するから、作業者の負担を軽減することが可能となる。しかも、配線保持部130は、係合突出部128の爪部128bとは反対側(下側)で電気部品Pの配線Xを保持するので、配線Xが係合部58bに干渉し難くなり、配線Xが係合部58bに引っ掛かったり、爪部128bと係合部58bとの間に配線Xが噛み込んでしまうのを防止することができる。
【0040】
爪部128bに係合部58bが係合することで、ハンドルユニット22の本体部114が中枠16(閉塞板50)に対し仮止めされた状態となる。この状態で、筒状体80に設けたネジ孔80bおよび本体部114の固定孔116aにネジ126を螺挿して、ハンドルユニット22が球皿部材20に取り付けられる。このように、ハンドルユニット22の本体部114が仮止めされた状態でネジ止め作業を行うことができるので、本体部114と筒状体80との相対的な位置関係がズレ難くなり、効率的にネジ止め作業を行い得る。そして、基板収容空間48aに臨ませた配線Xのコネクタ部124を中継基板52のコネクタ受部52aに接続した後、前記開閉蓋66を回動させて設置開口部44を閉成する。このように、開閉蓋66により設置開口部44が閉塞されるから、設置開口部44を介して基板収容空間48aに不正器具を挿入する行為を防止することができる。しかも、図5に示す如く、開閉蓋66の前面側には、金属製の不正防止板70が配設されているから、仮に、開閉蓋66が破壊されたり開閉蓋66に孔が形成されたとしても、不正器具を基板収容空間48aに挿入させるのは困難となる。
【0041】
〔ハンドルユニット22を組み外す場合について〕
ハンドルユニット22を球皿部材20から組み外す場合は、先ず始めに、前枠18を中枠16に対し開放させる。ここで、前枠18を開放させる際に、作業者がハンドルユニット22を手前に引っ張って、前枠18を回動させることがある。このとき、前枠18を開放させる際の負荷は、ハンドルユニット22の固定部(すなわち、ネジ126の締結部)に作用することになる。しかるに、実施例では、ハンドルユニット22の係合突出部128が係合部58bに係合するから、前枠18を開放する際の負荷は、ハンドルユニット22の固定部にのみに集中するのは防止される。すなわち、前枠18を開放する際の負荷は、ハンドルユニット22の固定部および係合突出部128と係合部58bとの係合箇所に分散して作用するから、ハンドルユニット22の固定孔116aや筒状体80のネジ孔80bが破損するのを防止することができる。
【0042】
次いで、前記ネジ126を外して、ハンドルユニット22と筒状体80との締結を解除すると共に、前記開閉蓋66を回動させて、前記設置開口部44を開放させる。また、配線Xのコネクタ部124を中継基板52のコネクタ受部52aから外す。そして、図13(a)に示すように、揺動部材58を回動させて係合部58bを上方に持ち上げ、該係合部58bおよび爪部128bの係合を解除したもとで、ハンドルユニット22を嵌合孔80aから引き抜く。このとき、電気部品Pの配線Xは、係合突出部128に保持されているから、該配線Xを通孔部54や嵌合孔80aから引き出し易くなり作業効率を向上し得る。また、係合部58bを持ち上げるだけで、係合部58bおよび爪部128bの係合を容易に解除し得るから、ハンドルユニット22を球皿部材20から簡単に取り外すことができる。またこのように係合部58bを持ち上げて係合部58bと爪部128bとの係合状態が解除されるよう構成したことで、前記ハンドルユニット22を球皿部材20に取り外す際に、当該爪部128bを強制的に撓ませる必要がないから、爪部128bの破損防止に繋がる。
【0043】
〔発光演出について〕
次に、発光装置74,75による発光演出について説明する。パチンコ機10が所定の遊技条件となると、前記制御手段は、発光装置74に制御信号を出力し、各発光部87〜89のメインLED100およびサブLED102を点灯させる。図10に示すように、メインLED100が点灯すると、光を前方へ照射して、前記集光部106および拡散凹部110に到来する。すなわち、メインLED100から照射された光は、全て集光部106または拡散凹部110に到来する。集光部106に到来した光は、図10の光線L1に示すように、該集光部106によりレンズ本体104の前側に向けて集光される。これにより、反射レンズ84は、正面視で中心側が強く明輝して、インパクトのある発光演出を行うことができる。一方、拡散凹部110に到来したメインLED100の光は、図10の光線L2に示すように、該拡散凹部110によりレンズ本体104の前側に向けて拡散される。このように、メインLED100から照射された光を全て集光部106で集光するのでなく、その一部を拡散凹部110で拡散することで、反射レンズ84の中心側が極端に強く明輝するのを防止している。これにより、遊技者が反射レンズ84の光を眩しく感じるのを防止して、遊技に集中することができる。
【0044】
更に、前記集光部106で集光された光の一部は、該集光部106(拡散凹部110)の前方に位置する反射部108に到来し、該反射部108により外側反射面104aに向けて反射される。そして、外側反射面104aに到来した光が、該外側反射面104aで再び反射して、内側反射面104bに向けて進行する。そして、図10の光線L3に示すように、内側反射面104bに到来した光の一部は、該内側反射面104bを透過してレンズ本体104の前側へ照射される。一方、内側反射面104bに到来した光の一部は、内側反射面104bで再び反射されて、外側反射面104aに向けて進行する。すなわち、図10の光線L4に示すように、反射部108で反射された光は、外側反射面104aおよび内側反射面104bで反射されながら光透過壁104c内を反射部108側からレンズ本体104の開口縁部104d側に向けて進行する。そして、光透過壁104cを進行する光が、内側反射面104bに到来する毎に該内側反射面104bを透過することで、レンズ本体104が全体的に発光することになる。すなわち、反射レンズ84は、集光部106により正面視で中心側が明るく明輝すると共に、レンズ本体104の略全体が淡く発光するから、演出効果の高い発光演出を行い得る。
【0045】
また、光透過壁104c内を進行した光がレンズ本体104の開口縁部104dに到来すると、該開口縁部104dで光が拡散される。これにより、レンズ本体104の開口縁部104dが明輝して、反射レンズ84が正面視で円形状に発光するから、発光演出による演出効果を更に高めることができる。更に、図10の光線L5に示すように、外側反射面104aに到来して該外側反射面104aを透過した光は、椀状設置部90の光反射部93でレンズ本体104側に反射される。すなわち、椀状設置部90側に漏れた光は、該椀状設置部90の光反射部93で前方に反射されるから、反射レンズ84の明るさを確保することができる。ここで、図10に示すように、レンズ本体104は、椀状設置部90に対し僅かに離間して、外側反射面104aと光反射部93との間に隙間Sが画成されている。このため、光透過壁104cの内部において外側反射面104aで反射された光(光線L4参照)と、椀状設置部90の光反射部93で反射された後に光透過壁104c内に戻った光とがズレて進行することになる。この結果、外側反射面104aで反射された光と光透過壁104c内に戻った光とが内側反射面104bの異なる位置を透過してレンズ本体104の前方に照射されるから、反射レンズ84を全体的にムラなく発光させることが可能となる。
【0046】
一方、図9に示すように、サブLED102から照射された光は、前記サブ通孔96を通過し、レンズ本体104の光透過壁104cを透過する。更に、サブLED102の光は、拡散突部112の内部を進行して光拡散部112aに到来し、該光拡散部112aで光が拡散される。これにより、反射レンズ84は、レンズ本体104の内側で複数の拡散突部112が明輝して、演出効果をより高められる。しかも、光拡散部112aに到来した光は、複数の溝部112bによりレンズ本体104の径方向に拡散されるから、光の拡散効果が向上して、該光拡散部112aを鮮やかに発光させることができる。
【0047】
なお、前述した実施例は、以下の技術的思想が含まれる。
前記遊技機本体(18)は、遊技盤(14)を保持する中枠(16)と、該中枠(16)に開閉自在に配設された前枠(18)とを備え、前記本体部(114)は、前記前枠(18)に固定されている請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
付記に係る発明では、作業者がハンドルユニットを手前に引っ張って前枠を開放させたとしても、ハンドルユニットに掛かる負荷が、突部および係合部の係合箇所に分散されるので、ハンドルユニットの本体部等が破損したり前枠から抜けたりするのを抑制し得る。
【0048】
〔変更例〕
なお、前述した実施例は、以下に示す通り、種々の変更が可能である。
(1)実施例では、ハンドルユニットを前枠(球皿部材)に固定する構成としたが、ハンドルユニットを固定する遊技機本体としては、前枠に限定されず、例えば、ハンドルユニットを中枠に固定してもよい。また、実施例では、球皿部材を1つ有する所謂一枚皿としたが、上下に球皿を有する所謂2枚皿タイプの遊技機としてもよい。そして、2枚皿タイプとした場合に、ハンドルユニットを下側の球皿に固定することもできる。
(2)実施例では、通孔部および係合部を前枠(閉塞板)に設けたが、これらの部材を中枠に設けて、ハンドルユニットが中枠に仮止め(係合)される構成としてもよい。
(3)係合部および係合突出部の構成は、両部材が係合する構成であれば、他の係合構造を採用することができる。また、実施例では、揺動部材が揺動することで、係合部が上下移動する構成としたが、例えば、係合部を上下にスライド自在に構成し、係合突出部が通孔部に挿入した際に係合部が係合突出部(突部)に係合するようにしてもよい。
(4)実施例では、係合突出部の上面側に突部を形成し、該係合突出部の下面側に配線保持部を形成したが、突部および配線保持部を上下反対に設けてもよい。
(5)実施例では、反射レンズに拡散凹部を形成したが、反射レンズの中心側の光が眩しく感じない場合には、必ずしも拡散凹部を設けなくてもよい。
(6)実施例では、椀状設置部の前面にメッキ処理を施すことで光反射部を構成したが、例えば、椀状設置部の前面に光拡散性を有するシート状の光反射部を貼着してもよい。
(7)実施例では、発光装置を球皿部材に設けた場合を示したが、発光装置を設置する箇所は球皿部材に限定されず、前枠や中枠、遊技盤等に設置することができる。また、発光装置は、反射レンズを複数有していたが、反射レンズを1つ有する構成としてもよい。
(8)実施例では、上下左右の枠部材を組み付けて中枠を構成したが、中枠を一体物で構成してもよい。
【符号の説明】
【0049】
18 前枠(本体部)
22 ハンドルユニット
32 操作部
54 通孔部
58b 係合部
114 本体部
128 係合突出部
128a 板状部
128b 爪部(突部)
128c 案内面
130 配線保持部
P 電気部品
X 配線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に電気部品を収容した本体部および該本体部に回動自在に設けられた操作部を備えたハンドルユニットを有し、前記本体部の内部から引き出した電気部品の配線を遊技機本体に設けた通孔部に前側から挿通させた状態で該本体部を遊技機本体に固定した遊技機において、
前記ハンドルユニットは、
前記本体部の後部から後方へ突出するよう設けられ、前記通孔部に挿通される係合突出部と、
前記本体部から引き出した前記電気部品の配線を前記係合突出部に沿って後方へ案内保持する配線保持部とを備え、
前記遊技機本体に、前記通孔部に挿通させた係合突出部に係合する係合部を設けた
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記係合突出部は、前後方向に延在する板状部と、該板状部の一方の面に設けられて前記係合部に係合する突部とを備え、前記配線保持部は、前記板状部の他方の面側に設けられている請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記突部は、板状部の上面に形成されると共に、後方から前方に向けて上方傾斜する案内面を備え、
前記係合部は、上下方向に移動自在に構成されて、前記係合突出部を通孔部に挿入する際に、前記突部の案内面により係合部が押し上げられると共に、該案内面が係合部を通過した際に該係合部が自重で落下して突部に係合するよう構成した請求項2記載の遊技機。
【請求項1】
内部に電気部品を収容した本体部および該本体部に回動自在に設けられた操作部を備えたハンドルユニットを有し、前記本体部の内部から引き出した電気部品の配線を遊技機本体に設けた通孔部に前側から挿通させた状態で該本体部を遊技機本体に固定した遊技機において、
前記ハンドルユニットは、
前記本体部の後部から後方へ突出するよう設けられ、前記通孔部に挿通される係合突出部と、
前記本体部から引き出した前記電気部品の配線を前記係合突出部に沿って後方へ案内保持する配線保持部とを備え、
前記遊技機本体に、前記通孔部に挿通させた係合突出部に係合する係合部を設けた
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記係合突出部は、前後方向に延在する板状部と、該板状部の一方の面に設けられて前記係合部に係合する突部とを備え、前記配線保持部は、前記板状部の他方の面側に設けられている請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記突部は、板状部の上面に形成されると共に、後方から前方に向けて上方傾斜する案内面を備え、
前記係合部は、上下方向に移動自在に構成されて、前記係合突出部を通孔部に挿入する際に、前記突部の案内面により係合部が押し上げられると共に、該案内面が係合部を通過した際に該係合部が自重で落下して突部に係合するよう構成した請求項2記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−106665(P2013−106665A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252095(P2011−252095)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000135210)株式会社ニューギン (1,935)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000135210)株式会社ニューギン (1,935)
【Fターム(参考)】
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