説明

遊技機

【課題】遊技者に遊技を効率的に行わせることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】スロットマシン10に設けられたスタートレバー41が操作されると、内部で役の抽選が行われるとともに、表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能なリール32L,32M,32Rが回転を開始する。そして、ストップスイッチ42〜44が操作されると、各スイッチ42〜44に対応したリール32L,32M,32Rが停止する。表示制御装置は、第1〜第18BBのいずれかに当選した場合、当該BB当選ゲームにおいて当選示唆演出を開始させる。そして、その後のゲームにおいて1つのリールが停止し、非当選BB図柄が停止した場合には、今回のゲームにおいてBB入賞の成立する余地がないことを示す不正解報知演出を開始させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数のリールを回転させたあとに停止させる遊技機としては、例えばスロットマシンがある。スロットマシンでは、各リールの外周部に複数の図柄が付与されており、表示窓を通じて各リールに付与された図柄の一部が視認可能な構成となっている。そして、遊技者がメダルを投入することで有効ラインが設定され、その後、遊技者がスタートレバーを操作することでスロットマシンの内部にてビッグボーナス(以下、「BB」という)役や小役、再遊技といった役の抽選が行われるとともに各リールが回転を開始し、各リールが回転を開始した後にストップスイッチを操作することで各リールが順次停止して1回のゲームが終了する。そして、全てのリールが回転を停止した際に有効ライン上に当選した役と対応する図柄の組合せが停止すると入賞となり、メダルが払い出される特典や遊技状態が移行される特典等が遊技者に付与される。ここで、BB役に当選した場合には対応する入賞が成立するまでBB当選が有効とされる一方、小役や再遊技等は入賞成立の有無に関わらずゲームの終了後に当選役が無効とされることが一般的である。したがって、遊技者は、変動する図柄を見て、そして所定の図柄が有効ライン上に停止するようストップスイッチを操作することが一般的であり、換言すれば、遊技者が遊技に積極参加できることがスロットマシンの特徴であると言える。また近年では、複数のBB役を設定するとともに、BB役毎に異なる図柄の組合せを対応付けたスロットマシンが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−5381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、BB役毎に異なる図柄の組合せを対応付けた場合、遊技者はBB役のいずれかに当選していると察知した際に各リールの図柄を狙ってストップスイッチを操作する必要が生じる。これは、当選しているBBを把握できていない状況において、当選していない非当選BB図柄を狙ってストップスイッチを操作した場合に1ゲームあたりの効率が低下することとなる。かかる一方、BB役のいずれかに当選したゲームで対応する図柄の組合せを示唆する構成とした場合、BB役に当選していないゲームにおけるBB当選への期待感が損なわれてしまうという新たな問題が懸念される。
【0005】
なお、以上の問題は、上記例示したようなスロットマシンに限らず、対応する入賞が成立するまで当選が有効とされる特別役を複数備えるとともに特別役毎に異なる特別絵柄が対応付けられた遊技機や、複数種の絵柄を変動表示させ、その後に変動表示を終了させる他の遊技機にも該当する問題である。
【0006】
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技者に遊技を効率的に行わせることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明では、複数種の絵柄を循環表示させる複数の循環表示手段と、前記各循環表示手段に前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段と、前記開始操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段と、前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、前記開始操作手段の操作に基づいて前記絵柄の循環表示を開始させるとともに、前記停止操作手段の操作に基づいて対応する絵柄の循環表示を停止させるよう前記各循環表示手段を表示制御する表示制御手段と、前記役の抽選結果が特別役当選であって、前記各循環表示手段の特定絵柄が予め定めた有効位置に停止して特別絵柄を形成した場合、特別特典を付与する特典付与手段と、前記役の抽選結果が前記特別役当選である場合、前記特別絵柄を形成するまで前記特別役当選を留保記憶する留保手段とを備え、前記特別役を複数有するとともに特別役毎に異なる特別絵柄を対応付けた遊技機において、前記複数の特別役のいずれかに当選していることに基づいて、前記各循環表示手段のうち1つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄の形成される可能性がなく、当選していない非当選特別役と対応する非当選特別絵柄の形成される可能性がある、非特定停止結果であるか否かを判断する停止結果判断手段と、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合、前記絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させるよりも前に、前記当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆する示唆手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
遊技者に遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施の形態におけるスロットマシンの正面図。
【図2】前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図。
【図3】前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図。
【図4】前面扉の背面図。
【図5】筐体の正面図。
【図6】各リールの図柄配列を示す図。
【図7】表示窓から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図。
【図8】入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図。
【図9】スロットマシンのブロック図。
【図10】タイマ割込み処理を示すフローチャート。
【図11】通常処理を示すフローチャート。
【図12】抽選処理を示すフローチャート。
【図13】通常状態用抽選テーブルの一例を示す図。
【図14】スベリテーブルの一例を示す図。
【図15】リール制御処理を示すフローチャート。
【図16】停止前処理を示すフローチャート。
【図17】BB状態処理を示すフローチャート。
【図18】BB開始処理を示すフローチャート。
【図19】RB状態処理を示すフローチャート。
【図20】抽選結果コマンド処理を示すフローチャート。
【図21】停止図柄コマンド処理を示すフローチャート。
【図22】入賞コマンド処理を示すフローチャート。
【図23】報知判定第1処理を示すフローチャート。
【図24】報知判定第2処理を示すフローチャート。
【図25】補助表示部における補助演出を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
【0011】
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
【0012】
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
【0013】
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
【0014】
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
【0015】
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
【0016】
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
【0017】
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
【0018】
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
【0019】
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
【0020】
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「青7」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「青チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの13番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの12番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの7番目)、「赤チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの3番目)の9種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
【0021】
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
【0022】
本スロットマシン10では、これら9個の図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図7に示すように、横方向の組合せラインとして、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1と、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2と、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、が設定されている。また、斜め方向の組合せラインとして、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。また、前面扉12の背面側には、図4に示すように、補助演出部を構成する発光ユニット33が配設されている。
【0023】
図8には、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典とが示されている。
【0024】
メダル払出が行われる小役入賞としては、スイカ入賞と、ベル入賞と、第1及び第2チェリー入賞とがある。各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に並んで停止した場合、スイカ入賞として15枚のメダル払出が行われ、各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が有効ライン上に並んで停止した場合、ベル入賞として10枚のメダル払出が行われる。また、左リール32Lの「赤チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合、第1チェリー入賞として2枚のメダル払出が行われ、左リール32Lの「青チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合、第2チェリー入賞として2枚のメダル払出が行われる。すなわち、第1及び第2チェリー入賞の場合には、中リール32Mと右リール32Rについて、有効ライン上に停止する図柄がどのような図柄であっても良い。換言すれば、左リール32Lのいずれかの「チェリー」図柄と、中リール32M及び右リール32Rの任意の図柄との組合せが有効ライン上に停止した場合、対応するチェリー入賞が成立するともいえる。したがって、左リール32Lの複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段と下段)に「赤チェリー」図柄又は「青チェリー」図柄が停止した場合には、各有効ライン上にて対応するチェリー入賞が成立することとなり、結果として4(=2×2)枚のメダル払出が行われる。
【0025】
遊技状態の移行が行われる入賞としては、第1〜第18BB入賞の18種類のBB入賞がある。左リール32Lの「赤7」図柄又は「青7」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「青7」図柄,「白7」図柄のいずれかと、右リール32Rの「赤7」図柄,「青7」図柄,「白7」図柄のいずれかと、が有効ライン上に並んで停止した場合、BB入賞として遊技状態がビッグボーナス状態(以下、「BB状態」という。)に移行する。例えば、有効ライン上に左から「赤7」図柄,「赤7」図柄,「赤7」図柄と並んで停止した場合には、第1BB入賞成立となる。また、詳細は後述するが、本スロットマシン10では、第1〜第18BBのいずれの入賞が成立するかによってBB状態の終了条件が変化するようになっている。以下では、第1〜第3BB,第10〜第12BBを総称して「大BB」といい、第4〜第6BB,第13〜第15BBを総称して「中BB」といい、第7〜第9BB,第16〜第18BBを総称して「小BB」ともいう。
【0026】
メダル払出や遊技状態の移行以外の特典が付与される入賞としては、再遊技入賞がある。各リール42L,42M,42Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に並んで停止した場合、再遊技入賞として、メダル払出や遊技状態の移行は行われないものの、メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能となる。
【0027】
その他の入賞として、遊技状態がBB状態である場合に限って入賞となるRB入賞がある。BB状態下で有効ライン上に左から「リプレイ」図柄,「ベル」図柄,「リプレイ」図柄と並んで停止した場合、RB入賞として、メダル払出は行われないものの遊技状態がレギュラーボーナス状態(以下、「RB状態」という。)に移行する。
【0028】
なお以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。例えば、第6BB図柄の組合せとは、第6BB入賞となる図柄の組合せ、すなわち「赤7」図柄,「青7」図柄,「白7」図柄の組合せである。また、各入賞と対応する各リール32L,32M,32Rの図柄を入賞図柄ともいう。例えば、第6BB図柄とは、左リール32Lにおいては「赤7」図柄であり、中リール32Mにおいては「青7」図柄であり、右リール32Rにおいては「白7」図柄である。
【0029】
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
【0030】
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
【0031】
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
【0032】
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
【0033】
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
【0034】
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
【0035】
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
【0036】
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。
【0037】
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
【0038】
ここで、メダルのベット数と、有効化される組合せラインとの関係を、図7を用いて説明する。遊技の開始時にメダル投入口45からメダルが投入されるとベットとなる。
【0039】
1枚目のメダルがメダル投入口45に投入された場合、ベット数は1となり、中ラインL2が有効化される。2枚目のメダルがメダル投入口45に投入された場合、ベット数は2となり、中ラインL2に加えて上ラインL1と下ラインL3を含む合計3本の組合せラインが有効化される。3枚目のメダルがメダル投入口45に投入された場合、ベット数は3となり、組合せラインL1〜L5の全てが有効化される。
【0040】
なお、4枚以上のメダルがメダル投入口45に投入された場合、そのときに貯留記憶されている仮想メダルが50枚未満であれば、3枚を超える余剰メダルはスロットマシン10内部に貯留され、クレジット表示部60の仮想メダル数が加算表示される。一方、仮想メダル数が50枚のとき又は50枚に達したときには、セレクタ46により貯留用通路47から排出用通路48への切替がなされ、メダル排出口49からメダル受け皿50へと余剰メダルが返却される。
【0041】
また、仮想メダルが貯留記憶されており、遊技の開始時に第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58のいずれかが操作された場合にも、仮想メダルが投入されたこととなりベットとなる。なお、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58のいずれかが操作された場合については、投入された仮想メダルの枚数分だけクレジット表示部60に表示されている仮想メダル数が減算されることを除き、メダル投入口45からメダルを投入した場合と同じため、説明を省略する。
【0042】
ちなみに、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58のいずれかが操作された場合に投入されるべき仮想メダルが貯留記憶されていない場合、例えばクレジット表示部60の表示が2のときに第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合等には、クレジット表示部60の数値が全て減算されて0となり、投入可能な仮想メダル分だけベットされる。
【0043】
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、発光ユニット33や上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
【0044】
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
【0045】
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
【0046】
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
【0047】
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
【0048】
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a〜58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
【0049】
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
【0050】
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
【0051】
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
【0052】
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
【0053】
表示制御装置81は、発光ユニット33や上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に発光ユニット33、上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
【0054】
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図10以降のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
【0055】
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いるスベリテーブルを記憶するためのスベリテーブル格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
【0056】
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図10参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
【0057】
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
【0058】
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図10〜図19のフローチャートを参照しながら説明する。
【0059】
図10は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
【0060】
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
【0061】
ここで、停電処理について概略を説明する。
【0062】
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
【0063】
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
【0064】
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
【0065】
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図9参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
【0066】
ステップS110では、後述する開始コマンドや抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
【0067】
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図11のフローチャートに基づき説明する。
【0068】
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS212に示す遊技管理処理を行う。
【0069】
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
【0070】
開始待ち処理では、前回の遊技で再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行うとともに、投入完了コマンドをセットして開始待ち処理を終了する。ここで、投入完了コマンドとは、自動投入の完了を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技で再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。再遊技入賞が成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行うとともに精算コマンドをセットする。ここで、精算コマンドとは、クレジットされた仮想メダルの返却を行っていることを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、有効ラインの設定等を行うメダル投入処理を行うとともに、投入コマンドをセットして開始待ち処理を終了する。ここで、投入コマンドとは、メダルのベットがなされたことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
【0071】
ステップS205では、メダルのベット数が規定数(本実施の形態では3)に達しているか否かを判定し、ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206に進み、スタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
【0072】
一方、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作された場合(ステップS205,ステップS206が共にYESの場合)には、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合にはステップS207に進み、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止し、続くステップS208にて開始コマンドをセットする。ここで、開始コマンドとは、開始指令が発生したことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。その後、ステップS209の抽選処理、ステップS210のリール制御処理、ステップS211のメダル払出処理、ステップS212のBB状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
【0073】
なお、通常処理では、投入コマンドや開始コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであり、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理S110にて行われる。
【0074】
次に、ステップS209の抽選処理について、図12のフローチャートに基づき説明する。
【0075】
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
【0076】
乱数を取得した後、ステップS302〜S306では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。具体的には、先ずステップS302において、現在の遊技状態がRB状態か否かを判定する。RB状態でない場合には、さらにステップS303にて現在の遊技状態がBB状態か否かを判定する。そして、現在の遊技状態がBB状態とRB状態のいずれでもない場合には、ステップS304にて通常状態用抽選テーブルを選択する。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、ステップS305にてBB状態用抽選テーブルを選択し、現在の遊技状態がRB状態である場合には、ステップS306にてRB状態用抽選テーブルを選択する。ここで、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、電源投入時に設定キー挿入孔73に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS304〜S306では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
【0077】
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図13は、「設定3」の通常状態で選択される通常状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、判定すべき役の数と同数のインデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともに、ポイント値PVが設定されている。すなわち、本スロットマシン10における通常状態では、再遊技、スイカ、ベル、第1及び第2チェリー、第1〜第18BBの23種類の役について判定が行われる。
【0078】
抽選テーブルを選択した後、ステップS307ではインデックス値IVを1とし、続くステップS308では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
【0079】
その後、ステップS309ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS310に進み、そのときのインデックス値IVと対応する役の当選フラグを、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=3のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS310ではベル当選フラグをセットする。
【0080】
ちなみに、セットされた当選フラグが再遊技当選フラグ,スイカ当選フラグ,ベル当選フラグ,第1チェリー当選フラグ,第2チェリー当選フラグのいずれかである場合、この当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1〜第18BB当選フラグのいずれかである場合、これらBB当選フラグは対応するBB入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1〜第18BB当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、いずれかのBB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS310では、現在のインデックス値IVが1〜5であればインデックス値IVと対応する当選フラグをセットし、現在のインデックス値IVが6〜23であれば対応するBB当選フラグをセットしない。つまり、いずれかのBB当選フラグが持ち越されているゲームでは、再遊技やベル,スイカ,第1又は第2チェリーに当選した場合には対応する当選フラグをセットする一方、いずれのBBに当選した場合であっても新たにBB当選フラグをセットしない。
【0081】
ステップS309にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS311にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS312ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS308に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS308では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS309では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図13に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、各BBの当選確率はそれぞれ約3640分の1、スイカの当選確率は256分の1、ベルの当選確率は約7.0分の1、各チェリーの当選確率はそれぞれ512分の1、再遊技の当選確率は約7.3分の1である。すなわち、いずれかのチェリーに当選する確率は256分の1であり、いずれかのBBに当選する確率は約202分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.4分の1である。
【0082】
ステップS310にて当選フラグをセットした後、又はステップS312にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS313にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。
【0083】
その後、ステップS314にてリール停止制御用のスベリテーブル(停止テーブル)を設定するスベリテーブル設定処理を行い、本処理を終了する。ここで、スベリテーブルとは、ストップスイッチ42〜44が操作されたタイミングからリール32L,32M,32Rをどれだけ滑らせた(回転させた)上で停止させるかが定められたテーブルである。すなわち、スベリテーブルとは、ストップスイッチ42〜44が押された際に基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄(到達図柄番号)と、前記基点位置に実際に停止させる停止図柄(停止図柄番号)との関係を導出することが可能な停止データ群である。
【0084】
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そして、各リール32L,32M,32Rの図柄番号毎に前記5パターンの停止態様のいずれかを設定されたスベリテーブルが、各役について複数用意されている。
【0085】
このように、ストップスイッチ42〜44が操作されたタイミングから規定時間(190msec)が経過するまでの間に各リール32L,32M,32Rが停止するようスベリテーブルを設定することにより、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な範囲に停止する図柄配列(以下、停止出目という。)があたかも遊技者の操作によって決定されたかのような印象を遊技者に抱かせることが可能となる。また、4図柄分までは滑らせることが可能な構成とすることにより、かかる規定時間内で可能な限り抽選に当選した役と対応する図柄の組合せを有効ライン上に停止させることが可能となる。
【0086】
図14は、「赤7」図柄を有効ライン上に停止させる場合にセットされるスベリテーブルの一例である。滑り数が0である番号の図柄は、下段に実際に停止する図柄である。例えば、左リール32Lの7番の「赤7」図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ42を操作された場合、左リール32Lは滑ることなくそのまま停止し、「赤7」図柄が下段に停止する。また、滑り数が0でない番号の図柄は、記載された図柄数分だけリールが滑ることを意味する。例えば、左リール32Lの1番の「リプレイ」図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ42を操作された場合、左リール32Lは4図柄分だけ滑り、5番の「リプレイ」図柄が下段に停止するとともに7番の「赤7」図柄が上段に停止する。このように、スベリテーブルでは、各リール32L,32M,32Rに付された図柄が下段に到達したタイミングでストップスイッチ42〜44を操作された場合の滑り数が図柄番号毎に設定されている。
【0087】
さて、スベリテーブル設定処理では、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグを確認し、セットされている当選フラグと一義的に対応するスベリテーブルを、RAM106のスベリテーブル格納エリア106bにセットする。このとき、本スロットマシン10では、左リール32Lの当選役と対応する図柄(以下、「当選図柄」という。)が上段又は下段に停止するように、中リール32Mの当選図柄が上段,中段,下段のいずれかに停止するように、右リール32Rの当選図柄が上段又は下段に停止するように設定されたスベリテーブルをセットする。
【0088】
図14に示すスベリテーブルは、第1BBにのみ当選している場合に最初にセットされるスベリテーブルである。但し、かかるスベリテーブルが最初にセットされた場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングによっては「赤7」図柄が上述した位置に停止せず、所謂取りこぼしが発生することもある。これは、滑らせることのできる範囲をストップスイッチの押されたタイミングから190msec以内(最大4図柄分)と予め決めており、各リール32L,32M,32Rには「赤7」図柄をそれぞれ1つずつしか配置していないためである。
【0089】
ここで、各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。
【0090】
「リプレイ」図柄は、下段に先に到達する図柄と次に到達する図柄との間隔が4図柄以下となるように、各リール32L,32M,32Rに配置されている。例えば、中リール32Mの11番の「リプレイ」図柄と14番の「リプレイ」図柄はその間隔が2図柄となるようにして配置されており、左リール32Lの9番の「リプレイ」図柄と14番の「リプレイ」図柄はその間隔が4図柄となるようにして配置されている。このように、「リプレイ」図柄は、同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして各リール32L,32M,32Rに配置されている。上述した通り、リール32L,32M,32Rはストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができる。したがって、かかる図柄配列とすることにより、ストップスイッチ42〜44が如何なるタイミングで操作された場合であっても、再遊技入賞を成立させる際に「リプレイ」図柄を任意の位置に停止させることができる。例えば左リール32Lの9番の「リプレイ」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lをそのまま停止させればこの「リプレイ」図柄を下段に停止させることができ、左リール32Lを2図柄分滑らせた後に停止させれば14番の「リプレイ」図柄を上段に停止させることができ、左リール32Lを3図柄分滑らせた後に停止させれば14番の「リプレイ」図柄を中段に停止させることができる。
【0091】
一方、「赤7」図柄は、左リール32Lにおいては7番、中リール32Mにおいては12番、右リール32Rにおいては2番の位置に1つずつ配置されているのみであり、同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして各リール32L,32M,32Rに配置されていない。このため、例えば左リール32Lの11番の「青年」図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ42が操作された場合、仮に左リール32Lを4図柄分滑らせても「赤7」図柄を有効ライン上に停止させることはできない。したがって、第1BBに当選し、「赤7」図柄が有効ライン上に停止するように設定されたスベリテーブルがセットされた場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングによっては「赤7」図柄が有効ライン上に停止せず、第1BB入賞が成立しない場合がある。本スロットマシン10では、かかる「赤7」図柄の他、「青7」図柄、「白7」図柄、「スイカ」図柄についても5図柄以上離れた区間が形成されるようにして各リール32L,32M,32Rに配置されている。また、左リール32Lにおいては、「赤チェリー」図柄、「青チェリー」図柄、「ベル」図柄も5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている。このため、各BB、各チェリー、スイカ、ベルのいずれかに当選した場合には、当選図柄が有効ライン上に停止するよう狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
【0092】
スベリテーブル設定処理の説明に戻り、BB当選フラグと他の当選フラグがセットされている場合には、以下に示すスベリテーブルをセットする。
【0093】
BB当選フラグと再遊技当選フラグがセットされている場合、再遊技入賞を優先して成立させるための再遊技入賞用スベリテーブルをセットする。
【0094】
BB当選フラグとベル当選フラグ、スイカ当選フラグ、第1〜第2チェリー当選フラグのいずれかがセットされている場合、すなわちBB当選フラグと小役当選フラグとがセットされている場合、当選フラグと対応する小役入賞を優先して成立させるための小役優先入賞用スベリテーブルをセットする。但し、上述したとおり、各チェリー図柄、スイカ図柄、ベル図柄は5図柄以上離れた区間が形成されるようにして各リール32L,32M,32Rに配置されているため、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては当選小役図柄を有効ライン上に停止させることができない場合がある。そこで、小役優先入賞用スベリテーブルでは、当選小役図柄を有効ライン上に停止させることが可能であれば優先して停止させるように、当選小役図柄を有効ライン上に停止させることが不可能であって当選BB図柄を有効ライン上に停止させることが可能であれば当該当選BB図柄を有効ライン上に停止させるように設定されている。
【0095】
次に、ステップS210のリール制御処理について、図15のフローチャートに基づき説明する。
【0096】
リール制御処理では、先ずステップS401において各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
【0097】
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S106にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、各リール32L,32M,32Rが定速回転となった場合には、定速回転コマンドをセットして本処理を終了する。ここで、定速回転コマンドとは、各リール32L,32M,32Rの回転速度が一定となったことを表示制御装置81に把握させるべく送信されるコマンドである。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
【0098】
回転開始処理に続き、ステップS402では停止前処理を行う。
【0099】
停止前処理では、図16のフローチャートに示すように、先ずステップS501にてストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS502に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS501に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS503に進み、今回の停止指令が第3停止指令か否か、すなわち1つのリールのみが回転しているときにストップスイッチが操作されたか否かを判定する。今回の停止指令が第3停止指令の場合には、ステップS503にて肯定判定を行い、そのまま停止前処理を終了する。一方、全リール32L,32M,32Rが回転しているときに発生する第1停止指令、又は2つのリールが回転しているときに発生する第2停止指令の場合には、ステップS503にて否定判定を行うとともにステップS504にてスベリテーブル第1変更処理を行い、停止前処理を終了する。
【0100】
ここで、スベリテーブル第1変更処理とは、RAM106のスベリテーブル格納エリア106bに格納されたスベリテーブルを、停止指令と対応するリールを停止させる前に変更する処理である。スベリテーブル第1変更処理では、例えば左ストップスイッチ42以外のストップスイッチ43,44が操作されて第1停止指令が発生した場合等に、スベリテーブルを変更する。かかる処理を行うことにより、停止出目の多様化を図ったり、セットされた当選フラグと対応する入賞が成立しない所謂取りこぼしの発生頻度を低減させたりすることができる。
【0101】
リール制御処理の説明に戻り、ステップS402にて停止前処理が終了した場合、遊技を進行させるべく回転中のリールと対応するストップスイッチが操作され、停止指令が発生したことを意味する。かかる場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS403〜ステップS411に示す停止制御処理を行う。
【0102】
すなわち、ステップS403では、ストップスイッチの操作されたタイミングで下段に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、下段に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS404では、スベリテーブル格納エリア106bにセットされたスベリテーブルのうち到達図柄と対応する図柄番号のデータから今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。ステップS405では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、下段に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS406では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS407にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS408では、現在の各リール32L,32M,32Rの回転状況を表示制御装置81に把握させるべく回転情報コマンドをセットし、ステップS409では、停止図柄コマンドをセットする。ここで、回転情報コマンドとは、各リール32L,32M,32Rの回転状況を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、停止図柄コマンドとは、表示窓から視認可能な範囲(上段、中段、下段)に停止した図柄を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。そして、ステップS410では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS411にてスベリテーブル第2変更処理を行い、ステップS402の停止前処理に戻る。
【0103】
ここで、スベリテーブル第2変更処理とは、RAM106のスベリテーブル格納エリア106bに格納されたスベリテーブルを、リールの停止後に変更する処理である。スベリテーブル第2変更処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいてスベリテーブルを変更する。例えば、第1BB当選フラグのみがセットされ、左リール32Lの「赤7」図柄が下段に停止した場合、中リール32Mの第1BB図柄たる「赤7」図柄が中段又は下段に停止するように設定されたスベリテーブルに変更する。また例えば、第1BB当選フラグとスイカ当選フラグがセットされ、中リール32Mの「赤7」図柄が中段に停止した場合には、スイカ入賞の成立する余地がなくなるため、「スイカ」図柄ではなく「赤7」図柄が上段又は下段に停止するよう左リール32L及び右リール32Rについて設定されたスベリテーブルに変更する。かかる処理を行うことにより、リールの停止結果に応じてその後に停止させるリールの停止出目の多様化を図ることができるとともに、取りこぼしの発生頻度を低減させることができる。
【0104】
一方、ステップS410にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS412にて払出判定処理を行い、本処理を終了する。払出判定処理とは、入賞図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。
【0105】
払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から各有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと一致しているか否かを判定する。入賞成立役と当選フラグが一致している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役と当選フラグが一致していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。全ての有効ラインについて払出判定が終了した場合には、入賞コマンドと入賞ラインコマンドをセットし、払出判定処理を終了する。ここで、入賞コマンドとは、いずれの入賞が成立したかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、入賞ラインコマンドとは、入賞がいずれの有効ラインで成立したかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。
【0106】
次に、ステップS211のメダル払出処理について、概略を説明する。
【0107】
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にてメダルの払い出される入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、再遊技入賞が成立したか否かを判定する。再遊技入賞が成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行うとともに、再遊技コマンドをセットし、メダル払出処理を終了する。ここで、再遊技コマンドとは、次回のゲームが再遊技であることを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。なお、先に説明した開始待ち処理S204では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
【0108】
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
【0109】
次に、ステップS212のBB状態処理を、図17のフローチャートに基づいて説明する。
【0110】
BB状態処理の説明に先立ち、BB状態について説明する。BB状態は、RB移行待ち状態とRB状態とより構成されている。RB移行待ち状態とは、スイカ入賞、ベル入賞、第1〜第2チェリー入賞に加えて、RB入賞を成立させることが可能な遊技状態である。そして、RB移行待ち状態で有効ライン上に左から「リプレイ」図柄、「ベル」図柄、「リプレイ」図柄と並んで停止した場合、RB入賞成立として、メダル払出は行われないものの遊技状態がRB移行待ち状態からRB状態に移行する。RB状態は、12回のJACゲームで構成されている。JACゲームとは、メダル払出の特典が付与される入賞の成立する確率が通常状態と比して非常に高いゲームである。そして、JACゲーム中に入賞が8回成立すると、JACゲームが12回行われる前であってもRB状態が終了し、RB移行待ち状態に復帰する。つまり、BB状態では、RB移行待ち状態とRB状態との間で遊技状態が繰り返し移行される。そして、BB状態は、メダル払出数が所定数に達したことを以って終了する。また、RB状態の途中でメダル払出数が所定数に達した場合には、BB状態のみならずRB状態も終了する。これは、BB状態中のメダル払出数に上限をもたせることにより遊技者の射幸心を抑え、遊技の健全性を担保するための工夫である。
【0111】
さて、BB状態処理では、先ずステップS601にて現在の遊技状態がBB状態か否かを判定する。BB状態でない場合には、ステップS602〜ステップS604に示すBB判定処理を行う。
【0112】
BB判定処理では、ステップS602にて第1〜第18BB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。第1〜第18BB当選フラグのいずれかがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて対応するBB入賞が成立したか否かを判定する。そして、BB入賞が成立した場合には、ステップS604にて遊技状態をBB状態に移行させるべくBB開始処理を実行する。
【0113】
BB開始処理では、図18のフローチャートに示すように、ステップS651にてセットされているBB当選フラグをクリアする。続くステップS652では、BB設定フラグをRAM106の状態情報格納エリア106cにセットし、遊技状態をBB状態とする。ステップS653では、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、大BB入賞が成立したか否か、すなわち第1〜第3BB入賞,第10〜第12BB入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。大BB入賞が成立した場合には、ステップS654に進み、前記状態情報格納エリア106cに設けられるとともにBB状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに400をセットし、本処理を終了する。ステップS653にて大BB入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS655に進み、中BB入賞が成立したか否か、すなわち第4〜第6BB入賞,第13〜第15BB入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。中BB入賞が成立した場合には、ステップS656に進み、上記残払出数カウンタに200をセットし、本処理を終了する。また、ステップS655にて中BB入賞が成立していないと判定した場合には、今回成立した入賞が小BB入賞であること、すなわち第7〜第9BB入賞,第16〜第18BB入賞のいずれかが成立したことを意味するため、ステップS657に進み、上記残払出数カウンタに100をセットし、本処理を終了する。
【0114】
BB判定処理が終了すると、ステップS605にて状態コマンドをセットし、本処理を終了する。ここで、状態コマンドとは、現在の遊技状態を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。ステップS605では、第1〜第18BB当選フラグのいずれもセットされていないと判定した場合(ステップS602がNOの場合)、通常状態であることを意味する状態コマンドをセットする。また、第1〜第18BB当選フラグのいずれかがセットされているもののBB入賞が成立していないと判定した場合(ステップS603がNOの場合)には、BB持ち越し状態であることを意味する状態コマンドをセットする。さらに、ステップS604にてBB開始処理を行った場合には、BB状態であることを意味する状態コマンドをセットする。
【0115】
ステップS601にて現在の遊技状態がBB状態であると判定した場合には、さらにステップS606にてRB状態か否かを判定する。RB状態でないと判定した場合には、RB移行待ち状態であることを意味するため、ステップS607〜ステップS610に示すRB移行待ち状態処理を行う。
【0116】
RB移行待ち状態処理では、ステップS607において、RB入賞が成立したか否かを先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて判定する。そして、RB入賞が成立した場合には、ステップS608にて遊技状態をRB状態に移行させるべくRB開始処理を実行する。具体的には、RB設定フラグをRAM106の状態情報格納エリア106cにセットし、遊技状態をRB状態とする。ちなみに、先のステップS606におけるRB状態か否かの判定は、RB設定フラグの有無により判定している。また、RB状態下で成立した入賞回数をカウントするための残払出入賞カウンタに8をセットするとともに、JACゲームの残りゲーム数をカウントするための残JACゲームカウンタに12をセットする。なお、残払出入賞カウンタと残JAC入賞カウンタは、状態情報格納エリア106cに設けられている。RB開始処理を行った後、ステップS605ではRB状態であることを意味する状態コマンドをセットし、本処理を終了する。
【0117】
ステップS607にてRB入賞が成立していないと判定した場合には、RB移行待ち状態下でRB入賞以外の入賞が成立した、又はいずれの入賞も成立しなかったことを意味する。そこで、ステップS609では、残払出数カウンタの値が0か否かを判定する。0でない場合には、BB状態中に払い出されたメダル数が所定数に達しておらず、BB状態の終了条件が成立していないことを意味するため、ステップS605にてRB移行待ち状態であることを意味する状態コマンドをセットし、本処理を終了する。一方、残払出数カウンタの値が0である場合には、BB状態の終了条件が成立したことを意味する。かかる場合には、BB終了処理として、ステップS610にてBB設定フラグをクリアする。その後、ステップS605にて通常状態であることを意味する状態コマンドをセットし、本処理を終了する。
【0118】
ステップS606にて現在の遊技状態がRB状態であると判定した場合には、ステップS611にてRB状態処理を行う。ここで、RB状態処理について、図19のフローチャートを用いて説明する。
【0119】
先ずステップS701では、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、入賞が成立したか否かを判定する。入賞が成立した場合には、ステップS702にて残払出入賞カウンタの値を1減算する。その後、或いはステップS701にて入賞が成立していないと判定した場合には、JACゲームを1ゲーム消化したことになるため、ステップS703にて残JACゲームカウンタの値を1減算する。
【0120】
ステップS704では、残払出入賞カウンタ又は残JACゲームカウンタのいずれかが0になったか否かを判定する。いずれかが0になっていた場合、すなわち入賞が8回成立したかJACゲームが12回消化された場合には、RB状態の終了条件が成立したことを意味するため、ステップS705にてRB状態を終了させるべくRB終了処理を実行する。具体的には、RB設定フラグをクリアするとともに、残払出入賞カウンタ及び残JACゲームカウンタの値をリセットする。RB終了処理を行った後、又はステップS704にてRB状態の終了条件が成立していないと判定した場合には、ステップS706に進み、残払出数カウンタの値が0か否かを判定する。残払出数カウンタの値が0でない場合には、BB状態の終了条件が成立していないことを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、残払出数カウンタの値が0である場合には、BB状態の終了条件が成立したことを意味するため、ステップS707にて上述したRB終了処理を行うとともに、ステップS708にてBB設定フラグをクリアし、本処理を終了する。
【0121】
図17のフローチャートに戻り、ステップS611にてRB状態処理を行った場合には、ステップS605にて状態コマンドをセットした後に本処理を終了する。RB状態処理後のステップS605では、BB設定フラグの有無とRB設定フラグの有無を確認する。BB設定フラグとRB設定フラグが共にセットされている場合には、RB状態であることを意味する状態コマンドをセットし、BB設定フラグのみがセットされている場合には、RB移行待ち状態であることを意味する状態コマンドをセットし、いずれの設定フラグもセットされていない場合には、通常状態であることを意味する状態コマンドをセットする。
【0122】
以上のとおり、本スロットマシン10では、第1〜第18BB入賞のいずれかが成立した場合、いずれの入賞が成立した場合であっても遊技状態がBB状態に移行するものの、大BB入賞,中BB入賞,小BB入賞のいずれが成立したかによってBB状態下で払い出されるメダル数が変化する。換言すれば、本スロットマシン10では、遊技価値の異なる3つの特別遊技状態を備えている、といえる。
【0123】
本スロットマシン10では、上記第1〜第18BBのいずれかに当選し、対応するBB入賞が成立するまでに行われるBB補助演出に特徴を有している。そこで以下では、表示制御装置81により実行される各制御処理のうち、上記BB補助演出に関わる処理について説明する。
【0124】
先ず、抽選結果コマンド処理を、図20のフローチャートに基づいて説明する。
【0125】
ステップS801では、抽選結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。抽選結果コマンドを受信した場合にはステップS802に進み、抽選結果コマンドの示す情報、すなわち主制御装置101にて行われた役の抽選結果を、表示制御装置81のRAMに格納する。その後、ステップS803では、第1〜第18BBのいずれかに当選しているか否かを判定する。いずれのBBにも当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、いずれかのBBに当選している場合には、ステップS804〜ステップS814に示す演出設定処理を行った後、本処理を終了する。
【0126】
演出設定処理では、ステップS804にて表示制御装置81のRAMに報知済フラグがセットされていないか否かを判定する。詳細は後述するが、本スロットマシン10では、第1〜第18BBのいずれかに当選した場合、当該BB当選ゲームにおいて当選BB図柄の組合せを報知せず、その後の所定条件が成立したゲームにおいて当選BB図柄の組合せを報知するようになっている。報知済フラグとは、当選BB図柄の組合せを報知したことを示すフラグである。報知済フラグがセットされている場合には、当選BB図柄の組合せを報知したことを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、報知済フラグがセットされていない場合には、ステップS805に進み、表示制御装置81のRAMにBB補助演出を開始したことを意味する開始済フラグがセットされていないか否かを判定する。開始済フラグがセットされていない場合には、ステップS806にて表示制御装置81のRAMに第1〜第18判定フラグをセットするとともに、ステップS807にて開始済フラグをセットする。開始済フラグをセットした後、又はステップS805にて開始済フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS808に進み、第1〜第18BBのいずれかに当選したことを示す当選示唆演出を実行すべく、補助演出部65等の制御を開始する。続くステップS809では、表示制御装置81のRAMに設けられた報知カウンタの値が0であるか否かを判定する。報知カウンタの値が0である場合には、ステップS810〜ステップS814に示す報知タイミング設定処理を行った後に本処理を終了し、報知カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了する。
【0127】
報知タイミング設定処理では、ステップS810において今回当選したBBが大BBであるか否かを判定する。大BBである場合には、ステップS811にて報知カウンタに16をセットし、本処理を終了する。大BBでない場合には、ステップS812に進み、今回当選したBBが中BBであるか否かを判定する。中BBである場合には、ステップS813にて報知カウンタに13をセットし、本処理を終了する。中BBでない場合には、今回当選したBBが小BBであることを意味するため、ステップS814にて報知カウンタに10をセットし、本処理を終了する。
【0128】
次に、停止図柄コマンド処理を、図21のフローチャートに基づいて説明する。
【0129】
ステップS901では、停止図柄コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。停止図柄コマンドを受信した場合にはステップS902に進み、停止図柄コマンドの示す情報、すなわち今回停止したリールの停止出目を表示制御装置81のRAMに格納する。その後、ステップS903では、報知済フラグがセットされていないか否かを判定する。報知済フラグがセットされている場合には、当選BB図柄の組合せを報知したことを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、報知済フラグがセットされていない場合には、ステップS904に進み、開始済フラグがセットされているか否かを判定する。開始済フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了し、開始済フラグがセットされている場合には、ステップS905〜ステップS908に示す演出内容変更処理を行った後に本処理を終了する。
【0130】
演出内容変更処理では、ステップS905において、停止しているリールの数が2であるか否かを判定する。具体的には、開始コマンドを受信した後に停止図柄コマンドを受信した回数が2となったか否かを判定する。停止リール数が2でなく1又は3である場合には、そのまま本処理を終了し、停止リール数が2である場合には、ステップS906に進み、非当選BB図柄がテンパイしたか否かを判定する。具体的には、表示制御装置81のRAMに格納された2つの停止リールの停止出目を確認し、当選BB図柄の組合せと異なるBB図柄の組合せが有効ライン上に停止しているか否かを判定する。非当選BB図柄がテンパイしていない場合には、そのまま本処理を終了し、非当選BB図柄がテンパイしている場合には、ステップS907に進み、有効ライン上に停止しているBB図柄の組合せと対応する判定フラグをクリアする。上述したとおり、抽選結果コマンド処理では、報知済フラグ及び開始済フラグがセットされていない場合、すなわちBB当選ゲームにおいて、第1〜第18判定フラグをセットする。第1〜第18判定フラグは第1〜第18BB図柄の組合せとそれぞれ対応しており、ステップS907では、ステップS906にて有効ライン上に停止していると判定したBB図柄の組合せと対応する判定フラグをクリアする。例えば左リール32L及び中リール32Mの「青7」図柄が上ラインL1に停止している場合には、第10判定フラグ,第11判定フラグ及び第12判定フラグをクリアする。続くステップS908では、今回のゲームにおいてBB入賞の成立する余地がないことを示す不正解報知演出を実行すべく、補助演出部65等の制御を開始する。その後、本処理を終了する。
【0131】
次に、入賞コマンド処理を、図22のフローチャートに基づいて説明する。
【0132】
ステップS1001では、入賞コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。入賞コマンドを受信した場合には、ステップS1002にてBB入賞が成立していないか否かを判定する。BB入賞が成立していない場合には、ステップS1003に進み、第1〜第18BBのいずれかに当選しているか否かを判定する。そして、いずれのBBにも当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。第1〜第18BBのいずれかに当選している場合には、ステップS1004に進み、報知済フラグがセットされていないか否かを判定する。報知済フラグがセットされている場合には、当選BB図柄の組合せを報知したことを意味するため、そのまま本処理を終了する。一方、報知済フラグがセットされていない場合には、ステップS1005にて報知判定第1処理を行うとともに、ステップS1006にて報知判定第2処理を行い、本処理を終了する。
【0133】
報知判定第1処理では、図23のフローチャートに示すように、ステップS1101にて大BB終了フラグがセットされていないか否かを判定する。大BB終了フラグがセットされていない場合には、ステップS1102に進み、大判定フラグが全てクリアされているか否か、すなわち第1〜第3,第10〜第12判定フラグの全てがセットされていないか否かを判定する。大判定フラグが全てクリアされている場合には、ステップS1103にて表示制御装置81のRAMに大BB終了フラグをセットし、ステップS1104に進む。また、大BB終了フラグが既にセットされている場合と、第1〜第3,第10〜第12判定フラグの少なくとも1つがセットされたままである場合と、には、上記ステップS1102及びステップS1103の処理を行うことなくステップS1104に進む。
【0134】
ステップS1104では、中BB終了フラグがセットされていないか否かを判定する。中BB終了フラグがセットされていない場合には、ステップS1105に進み、中判定フラグが全てクリアされているか否か、すなわち第4〜第6,第13〜第15判定フラグの全てがセットされていないか否かを判定する。中判定フラグが全てクリアされている場合には、ステップS1106にて表示制御装置81のRAMに中BB終了フラグをセットし、ステップS1107に進む。また、中BB終了フラグが既にセットされている場合と、第4〜第6,第13〜第15判定フラグの少なくとも1つがセットされたままである場合と、には、上記ステップS1105及びステップS1106の処理を行うことなくステップS1107に進む。
【0135】
ステップS1107では、小BB終了フラグがセットされていないか否かを判定する。小BB終了フラグがセットされていない場合には、ステップS1108に進み、小判定フラグが全てクリアされているか否か、すなわち第7〜第9,第16〜第18判定フラグの全てがセットされていないか否かを判定する。小判定フラグが全てクリアされている場合には、ステップS1109にて表示制御装置81のRAMに小BB終了フラグをセットし、ステップS1110に進む。また、小BB終了フラグが既にセットされている場合と、第7〜第9,第16〜第18判定フラグの少なくとも1つがセットされたままである場合と、には、上記ステップS1108及びステップS1109の処理を行うことなくステップS1110に進む。
【0136】
ステップS1110では、大終了フラグ,中終了フラグ,小終了フラグのうち2つがセットされているか否かを判定する。セットされている終了フラグの数が2でない場合には、そのまま本処理を終了し、セットされている終了フラグの数が2である場合には、ステップS1111に進み、当選BB図柄の組合せを報知する当選BB報知演出を実行すべく、補助演出部65等の制御を開始する。その後、ステップS1112にて表示制御装置81のRAMに報知済フラグをセットし、本処理を終了する。
【0137】
次に、報知判定第2処理を、図24のフローチャートに基づいて説明する。
【0138】
ステップS1201では、報知済フラグがセットされていないか否かを判定し、報知済フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了する。報知済フラグがセットされていない場合には、ステップS1202に進み、今回のゲームにおいて小役(すなわちスイカ,ベル,第1チェリー及び第2チェリー)に非当選であったか否かを判定する。小役に当選していた場合には、そのまま本処理を終了し、小役に非当選であった場合には、ステップS1203にて再遊技に非当選であったか否かを判定する。再遊技に当選していた場合には、そのまま本処理を終了する。小役及び再遊技に非当選であった場合、すなわち今回のゲームにおける当選役が第1〜第18BBのいずれかのみである場合には、ステップS1204にて報知カウンタの値から1を減算するとともに、ステップS1205にて報知カウンタの値が0となったか否かを判定する。報知カウンタの値が0となっていない場合には、そのまま本処理を終了し、報知カウンタの値が0となった場合には、ステップS1206に進み、当選BB図柄の組合せを報知する当選BB報知演出を実行すべく、補助演出部65等の制御を開始する。その後、ステップS1207にて表示制御装置81のRAMに報知済フラグをセットし、本処理を終了する。
【0139】
ここで、第1〜第18BBのいずれかに当選してから対応するBB入賞が成立するまでのゲームを、第1BBに当選した場合を例として説明する。第1BB図柄の組合せとは、「赤7」図柄,「赤7」図柄,「赤7」図柄の組合せであり、第1BB図柄とは、各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄である。
【0140】
先ず、主制御装置101が行う処理、より具体的にはスベリテーブル設定処理,スベリテーブル第1変更処理及びスベリテーブル第2変更処理を説明する。
【0141】
第1BBに当選したゲーム(すなわち第1BBのみに当選しているゲーム)では、スベリテーブル設定処理において、図14に示すスベリテーブルをセットする。かかるスベリテーブルでは、左リール32L及び右リール32Rに関し、第1BB図柄たる「赤7」図柄を上段又は下段に停止させることが可能であれば当該上段又は下段に「赤7」図柄が停止するようにスベリ数が設定されており、中リール32Mに関し、第1BB図柄たる「赤7」図柄を上段,中段,下段のいずれかに停止させることが可能であれば上記いずれかの位置に「赤7」図柄が停止するようにスベリ数が設定されている。また、「赤7」図柄を上記各位置に停止させることが不可能な図柄番号に関しては、非当選BB図柄を上段,中段,下段のいずれかに停止させることが可能であれば上記いずれかの位置に非当選BB図柄が停止するようにスベリ数が設定されている。例えば、左リール32Lの15番にはスベリ数として「4」が設定されている。このため、左リール32Lの15番が下段に到達している際に左ストップスイッチ42が操作された場合には、左リール32Lが4図柄分滑った後に停止し、非当選BB図柄たる「青7」図柄が下段に停止する。
【0142】
このように、スベリテーブル設定処理では、第1BB〜第18BBのいずれかに当選した場合、当選BB図柄を有効ライン上に停止させることが可能であれば当該当選BB図柄が有効ライン上に停止するように、当選BB図柄を有効ライン上に停止させることが不可能であって非当選BB図柄を有効ライン上に停止させることが可能であれば当該非当選BB図柄が有効ライン上に停止するように、スベリテーブルをセットする。
【0143】
スベリテーブル第2変更処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいてスベリテーブルを変更する。第1BBに当選したゲーム(すなわち第1BBのみに当選しているゲーム)では、停止リールが1つであって第1BB図柄又は非当選BB図柄が有効ライン上に停止している場合、第1BB図柄の組合せ又は非当選BB図柄の組合せが有効ライン上に停止するように、すなわち第1BB図柄又は非当選BB図柄がテンパイするように、スベリテーブルを変更する。また、停止リールが2つである場合には、第1BB図柄がテンパイしている場合、第1BB入賞が成立するようにスベリテーブルを変更し、非当選BB図柄がテンパイしている場合、非当選BB入賞が成立しないようにスベリテーブルを変更する。
【0144】
以上のとおり、主制御装置101は、第1〜第18BBのいずれかのみに当選している場合、2つ目のリールが停止するまで当選BB図柄又は非当選BB図柄をテンパイさせることが可能な停止制御を行う。なお、BB当選フラグが持ち越されている状況で小役又は再遊技に当選となったゲームでは、仮にいずれかの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44が操作されたとしても、小役入賞又は再遊技入賞を優先して成立させるための制御を行う。
【0145】
さて、第1BBに当選したゲームでは、表示制御装置81が第1〜第18判定フラグ及び開始済フラグをセットするとともに当選示唆演出を開始させる。これにより、補助表示部65には、図25(a)に示すように、青年キャラクタが表示されるとともに「BB入賞を成立させろ!」という文字が表示され、第1〜第18BBのいずれかに当選したことが示唆される。このとき、当選BBが第1BBであることは報知されないため、遊技者は、当選BBがいずれであるかを推測した上で各リール32L,32M,32Rのいずれかの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
【0146】
当選示唆演出が開始されたことに基づいて遊技者が例えば当選BBが第16BBであると推測し、第16BB図柄たる「青7」図柄を狙って左ストップスイッチ42を操作した場合には、当該左リール32Lの「青7」図柄が有効ライン上に停止する。左リール32Lの第1BB図柄は「赤7」図柄であるため、左リール32Lが停止した時点で当該ゲームにおいて第1BB入賞の成立する余地はなくなる。しかしながら、補助表示部65の表示は図25(a)に示す表示のままである。その後、遊技者が第16BB図柄たる「白7」図柄を狙って中ストップスイッチ43を操作した場合には、当該中リール32Mの「白7」図柄が左リール32Lの「青7」図柄の停止している有効ライン上に停止し、非当選BB図柄がテンパイする。左リール32Lの「青7」図柄,中リール32Mの「白7」図柄の組合せは、第16BB図柄の組合せのみならず第17BB及び第18BB図柄の組合せでもあるため、表示制御装置81は、かかる場合、第16判定フラグ,第17判定フラグ及び第18判定フラグをクリアするとともに、不正解報知演出を開始させる。これにより、補助表示部65には、図25(b)に示すように、がっかりした青年キャラクタが表示されるとともに「不正解!」という文字が表示され、当選BBが第16BB〜第18BBでないことが報知される。したがって、遊技者は、第16BB図柄たる「赤7」図柄等を狙うことなく右ストップスイッチ44を操作することができる。
【0147】
このように、遊技者が各リール32L,32M,32Rのいずれかの「7」図柄を狙って2つのストップスイッチを操作した場合には、非当選BB図柄がテンパイした段階で不正解報知演出が行われる。このため遊技者は、3つ目のストップスイッチを操作する際に「7」図柄を狙う必要がなく、効率的に1回のゲームを行うことができる。
【0148】
なお、遊技者が例えば当選BBが第4BBであると推測し、第4BB図柄たる左リール32L及び右リール32Rの「赤7」図柄を狙って対応するストップスイッチ42,44を操作した場合には、遊技者の推測は間違っているものの、左リール32L及び右リール32Rの「赤7」図柄は第1BB図柄でもあるため、当選BB図柄のテンパイとなる。かかる場合には、不正解報知演出が行われないため、遊技者は第4BB図柄たる中リール32Mの「青7」図柄を狙って中ストップスイッチ43を操作する必要が生じる。そして遊技者は、当該ゲームの終了時において、第4BB入賞が成立しなかったものの2つのリールが停止した時点で不正解報知演出が行われなかったことを通じて、当選BBが第1BB又は第7BBであることを把握することができる。
【0149】
第1BB当選ゲームにおいて第1BB入賞が成立しなかった場合、表示制御装置81は、次ゲームにおいて当選示唆演出を再度行わせる。遊技者は、第1BB当選ゲームにおいて第16BB〜第18BBに当選していないことを把握できているため、当選BBが第1BB〜第15BBのいずれであるかを推測した上で各リール32L,32M,32Rのいずれかの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作することとなる。そして、非当選BB図柄が再度テンパイした場合には、表示制御装置81が対応する判定フラグをクリアするとともに、不正解報知演出を開始させる。
【0150】
表示制御装置81は、報知判定第1処理において、大判定フラグの全てがクリアされている場合、大BB終了フラグをセットし、中判定フラグの全てがクリアされている場合、中BB終了フラグをセットし、小判定フラグの全てがクリアされている場合、小BB終了フラグをセットする。そして、大BB終了フラグ,中BB終了フラグ,小BB終了フラグのうち2つがセットされている場合には、当選BB図柄の組合せを報知する当選BB報知演出を開始させる。これにより、第1BBに当選している状況で中BB終了フラグ及び小BB終了フラグがセットされた場合、補助表示部65には、図25(c)に示すように、青年キャラクタが表示されるとともに第1BB図柄の組合せが表示され、当選BBが第1BBであることが報知される。したがって、遊技者は、次ゲーム以降に第1BB図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作することで第1BB入賞を成立させることができる。
【0151】
ちなみに、本スロットマシン10では、遊技者が各リール32L,32M,32Rのいずれかの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作した場合、小役及び再遊技に当選せず、且つ当選BB図柄がテンパイしなければ以下のタイミングで当選BB報知演出が行われる。
【0152】
遊技者が左ストップスイッチ42と中ストップスイッチ43を操作して第1停止指令及び第2停止指令を発生させた場合には、BB当選ゲームの3ゲーム後又は4ゲーム後のゲームが終了した時点(すなわち全リール32L,32M,32Rが停止した時点)で当選BB報知演出が行われる。
【0153】
第1BB当選時を例として説明すると、遊技者が遊技価値の低いBBから順に狙ってストップスイッチ42,43を操作した場合には、第1BB当選ゲームの3ゲーム後に当選BB報知演出が行われる。例えば、第1BB当選ゲームにおいて小BBの1種である第7BB図柄の組合せを狙ってストップスイッチ42,43を操作した場合、第7判定フラグ,第8判定フラグ及び第9判定フラグがクリアされる。第1BB当選ゲームの次ゲームにおいて小BBの1種である第16BB図柄の組合せを狙ってストップスイッチ42,43を操作した場合、第16判定フラグ,第17判定フラグ及び第18判定フラグがクリアされる。これにより、小BB終了フラグがセットされる。第1BB当選ゲームの2ゲーム後において中BBの1種である第4BB図柄の組合せを狙ってストップスイッチ42,43を操作した場合、第4判定フラグ,第5判定フラグ及び第6判定フラグがクリアされる。第1BB当選ゲームの3ゲーム後において中BBの1種である第13BB図柄の組合せを狙ってストップスイッチ42,43を操作した場合、第13判定フラグ,第14判定フラグ及び第15判定フラグがクリアされる。これにより、中BB終了フラグがセットされる。この結果、第1BB当選ゲームの3ゲーム後に中BB終了フラグ及び小BB終了フラグがセットされることとなり、第1BB当選ゲームの3ゲーム後に当選BB報知演出が行われる。
【0154】
また、遊技者が左リール32LのBB図柄が「赤7」図柄と「青7」図柄の2種類であることに着目し、一方の「7」図柄を含むBB図柄の組合せから順番に狙っていった場合には、第1BB当選ゲームの4ゲーム後に当選BB報知演出が行われる。例えば、第1BB当選ゲームにおいて左リール32Lの「青7」図柄を含む第16BB図柄の組合せを狙ってストップスイッチ42,43を操作した場合、第16判定フラグ,第17判定フラグ及び第18判定フラグがクリアされる。第1BB当選ゲームの次ゲームにおいて左リール32Lの「青7」図柄を含む第13BB図柄の組合せを狙ってストップスイッチ42,43を操作した場合、第13判定フラグ,第14判定フラグ及び第15判定フラグがクリアされる。第1BB当選ゲームの2ゲーム後において左リール32Lの「青7」図柄を含む第10BB図柄の組合せを狙ってストップスイッチ42,43を操作した場合、第10判定フラグ,第11判定フラグ及び第12判定フラグがクリアされる。第1BB当選ゲームの3ゲーム後において左リール32Lの「赤7」図柄を含む第7BB図柄の組合せを狙ってストップスイッチ42,43を操作した場合、第7判定フラグ,第8判定フラグ及び第9判定フラグがクリアされる。また、当該ゲームにおいて、小BB終了フラグがセットされる。第1BB当選ゲームの4ゲーム後において左リール32Lの「赤7」図柄を含む第4BB図柄の組合せを狙ってストップスイッチ42,43を操作した場合、第4判定フラグ,第5判定フラグ及び第6判定フラグがクリアされる。また、当該ゲームにおいて、中BB終了フラグがセットされる。この結果、第1BB当選ゲームの4ゲーム後に中BB終了フラグ及び小BB終了フラグがセットされることとなり、第1BB当選ゲームの4ゲーム後に当選BB報知演出が行われる。
【0155】
同様にして、遊技者が左ストップスイッチ42と右ストップスイッチ44を操作して第1停止指令及び第2停止指令を発生させた場合には、BB当選ゲームの5ゲーム後に不正解報知演出が行われなくなり、BB当選ゲームの6ゲーム後に大BB終了フラグ,中BB終了フラグ,小BB終了フラグのうち2つがセットされることとなる。この結果、第1BB当選ゲームの6ゲーム後に当選BB報知演出が行われる。
【0156】
遊技者が中ストップスイッチ43と右ストップスイッチ44を操作して第1停止指令及び第2停止指令を発生させた場合には、大BB又は中BBに当選した場合と、小BBに当選した場合と、で当選BB報知演出の行われるタイミングが変化する。小BBに当選した場合には、小BB当選ゲームの5ゲーム後に大BB終了フラグ及び中BB終了フラグがセットされることとなり、小BB当選ゲームの5ゲーム後に当選BB報知演出が行われる。大BB又は中BBに当選した場合には、BB当選ゲームの8ゲーム後に大BB終了フラグ,中BB終了フラグ,小BB終了フラグのうち2つがセットされることとなり、BB当選ゲームの8ゲーム後に当選BB報知演出が行われる。
【0157】
以上のとおり、各リール32L,32M,32Rのいずれかの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する場合、遊技者は、左ストップスイッチ42及び中ストップスイッチ43を操作して第1停止指令及び第2停止指令を発生させることにより、当選BB報知演出の行われるタイミングを早くすることができる。
【0158】
かかる一方、当選示唆演出が行われているにも関わらず、各リール32L,32M,32Rの「7」図柄を狙うことなくストップスイッチ42〜44を操作する遊技者もいるものと想定される。そこで、本スロットマシン10では、報知判定第2処理を行うことにより、非当選BB図柄がテンパイしない場合であっても当選BB報知演出を実行可能な構成となっている。具体的に説明すると、表示制御装置81は、大BBに当選した場合、報知カウンタに16をセットし、中BBに当選した場合、報知カウンタに13をセットし、小BBに当選した場合、報知カウンタに10をセットする(抽選結果コマンド処理、図20参照)。そして、報知判定第2処理では、小役及び再遊技に非当選であった場合、報知カウンタの値を1減算し、報知カウンタの値が0となった場合に当選BB報知演出を開始させる。
【0159】
つまり、本スロットマシン10では、遊技者が各リール32L,32M,32Rのいずれかの「7」図柄を狙うことなくストップスイッチ42〜44を操作した場合であっても、小役及び再遊技に当選しなければ、大BB当選ゲームの14ゲーム後に当選BB報知演出が行われ、中BB当選ゲームの11ゲーム後に当選BB報知演出が行われ、小BB当選ゲームの8ゲーム後に当選BB報知演出が行われる。
【0160】
上述したとおり、遊技者が各リール32L,32M,32Rのいずれかの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作した場合には、小役及び再遊技に当選せず、且つ当選BB図柄がテンパイしなければ、BB当選ゲームの3〜8ゲーム後に当選BB報知演出が行われる。つまり、遊技者が各リール32L,32M,32Rのいずれかの「7」図柄を狙うことなくストップスイッチ42〜44を操作した場合には、当選BB報知演出は行われるものの、その開始タイミングが図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作した場合と比して遅くなる。
【0161】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0162】
第1〜第18BBのいずれかに当選しているゲームにおいて非当選BB図柄がテンパイした場合には、不正解報知演出を行う構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者は、3つ目のストップスイッチを操作する際に「7」図柄を狙う必要がなく、効率的に1回のゲームを行うことができる。また、かかる構成とすることにより、遊技者が煩わしいと感じることを好適に緩和することが可能となる。すなわち、非当選BB図柄がテンパイした場合には、遊技者が停止リールの「7」図柄を狙ってストップスイッチを操作した可能性が高く、このように「7」図柄を狙ってストップスイッチを操作する遊技者は、全リール32L,32M,32Rの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作したにも関わらずBB入賞が成立しなかった場合、煩わしいと感じる可能性が高い。そこで、非当選BB図柄がテンパイした場合には、かかる段階で不正解報知演出を行うことにより、3つ目のストップスイッチを操作する際にもう「7」図柄を狙う必要がないという安堵感を抱かせることで煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0163】
確かに、1つのリールが停止した際に非当選BB図柄が有効ライン上に停止した場合、不正解報知演出を行う構成とすることも可能である。かかる構成とした場合には、残り2つのストップスイッチを操作する際に「7」図柄を狙う必要がなく、より効率的に1回のゲームを行うことができる。しかしながら、かかる構成とした場合には、3つのストップスイッチのうち1つを操作した段階で当該ゲームにおけるBB入賞成立への期待感が消失してしまうこととなり、効率は高くなるものの遊技が単調化してしまう可能性が考えられる。一方、2つのリールを停止させ、非当選BB図柄がテンパイした場合に不正解報知演出を行う構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
【0164】
大BB終了フラグ,中BB終了フラグ,小BB終了フラグのうち2つがセットされた場合、すなわち当選BBの遊技価値が確定した場合には、当選BB報知演出を行う構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者の行ったストップスイッチ42〜44の操作結果と、当選BB報知演出の開始タイミングと、を密接に関連付けることが可能となる。この結果、遊技者に当選BBがいずれであるかを推測した上でストップスイッチ42〜44を操作するよう促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。また、仮に非当選BB図柄がテンパイして不正解報知演出が行われた場合であっても、当該結果が当選BB報知演出の開始に繋がるため、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。これに加えて、大BB,中BB,小BBのいずれから狙っていくか等の当選BBを絞り込む楽しみを提供することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0165】
非当選BB図柄がテンパイせず、当選BBの遊技価値が確定しない場合であっても、BB当選ゲームから所定回数のゲームを行えば当選BB報知演出が行われる構成とした。かかる構成とすることにより、例えば「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する技量の劣った遊技者であっても繰り返しゲームを行えば当選BB図柄の組合せを把握することができ、遊技者の技量を問わず遊技を楽しむことが可能となる。
【0166】
小役及び再遊技に当選しなかった場合には、大BB当選ゲームの14ゲーム後に当選BB報知演出が行われ、中BB当選ゲームの11ゲーム後に当選BB報知演出が行われ、小BB当選ゲームの8ゲーム後に当選BB報知演出が行われる構成とした。かかる構成とすることにより、いずれのBBに当選しているのかを推測した上で各リール32L,32M,32Rの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作するのか、各リール32L,32M,32Rの「7」図柄を狙うことなくストップスイッチ42〜44を操作して当選BB報知演出を待つのか、を遊技者に選択させることが可能となる。また、BBに当選してからBB入賞が成立するまでに要する時間は、図柄を狙ってストップスイッチを操作する遊技者の技量によって変化するものと想定される。より具体的には、図柄を狙ってストップスイッチを操作する技量の劣る遊技者の場合、当選BBの遊技価値が確定するまで各リール32L,32M,32Rの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作するよりも、各リール32L,32M,32Rの「7」図柄を狙うことなくストップスイッチ42〜44を操作した方が、BB入賞成立までに要するゲーム数は長くなるものの時間は短くなる可能性が想定される。そこで、ゲーム数に基づいて当選BB報知演出を行う構成とすることにより、図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する遊技者の技量に関わらず、BBに当選してからBB入賞が成立するまでの遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【0167】
加えて、ゲーム数に基づく当選BB報知演出の開始タイミングを当選BBの遊技価値と対応付けることにより、そのときの状況に応じて種々の期待や選択を遊技者に行わせることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。例えばBB当選ゲームから8ゲーム目までの期間において、当該8ゲーム目に当選BB報知演出が行われないことを期待させながら各リール32L,32M,32Rの「7」図柄を狙うことなくストップスイッチ42〜44を操作させることが可能となる。また、前記期間に各リール32L,32M,32Rの小BB図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作し、各小BB図柄の非テンパイから小BB非当選が確定したことを遊技者自身が把握した上で8ゲーム目を迎え、8ゲーム目に当選BB報知演出が行われなかった(小BB当選でなかった)ことを周囲にアピールして悦に浸ることも可能である。加えて、9ゲーム目以降の期間では、小BB非当選は確定しているため、そのまま悦に浸りながら当選BB報知演出を待つのか、中BB図柄又は大BB図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作するのか、を遊技者に選択させることが可能となる。
【0168】
ゲーム数に基づく当選BB報知演出では、小BB→中BB→大BBの順に開始タイミングが遅くなる構成とした。このように、遊技価値の低いBBほど当選BB報知演出の開始タイミングが早くなる構成とすることにより、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。例えば、大BB→中BB→小BBの順に開始タイミングが遅くなる構成とした場合、大BB当選時における開始タイミングで当選BB報知演出が行われなかった場合、BBに当選したにも関わらず遊技者ががっかりし、その後の遊技意欲を減退させてしまう可能性が考えられるからである。
【0169】
報知カウンタの値は、小役及び再遊技に非当選であった場合に1減算される構成とした。かかる構成とすることにより、ゲーム数に基づく当選BB報知演出の開始タイミングを、小役又は再遊技に当選する毎に1ゲーム遅くすることができる。この結果、当選BB図柄の組合せを早く知りたい、又はBB入賞を早く成立させたい遊技者に、いずれのBBに当選しているのかを推測した上で各リール32L,32M,32Rの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0170】
遊技者が各リール32L,32M,32Rのいずれかの「7」図柄を狙うことなくストップスイッチ42〜44を操作した場合には、当選BB報知演出は行われるものの、その開始タイミングが図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作した場合と比して遅くなる構成とした。かかる構成とすることにより、当選BB報知演出を早く行わせるためにも、いずれのBBに当選しているのかを推測した上で各リール32L,32M,32Rの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0171】
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0172】
(1)上記実施の形態では、第1〜第18BBの18種類のBB役を設定する構成としたが、18種類に限定されるものではなく、複数のBB役を設定する構成であればその数は任意である。
【0173】
(2)上記実施の形態では、BB状態下での払出枚数が異なる3種類のBB状態を備える構成としたが、1種類のBB状態を備える構成としてもよいし、4種類以上のBB状態を備える構成としてもよい。また、上記実施の形態のようにBB状態下でRB状態に移行するのではなく、通常状態からRB状態に移行する構成としてもよい。すなわち、通常状態下で状態移行の特典が付与される役として、BBとRBとを備える構成としてもよい。
【0174】
(3)上記実施の形態では、大BB,中BB,小BBのそれぞれに6種類の役及び図柄の組合せを設けたが、それぞれに対応付ける役及び図柄の組合せ数は任意である。例えば、大BBに4種類の役及び図柄の組合せを設け、中BBに6種類の役及び図柄の組合せを設け、小BBに8種類の役及び図柄の組合せを設ける構成としてもよい。また、大BB,中BB,小BBのうち少なくとも1つに1種類の役及び図柄の組合せのみを設ける構成としてもよい。
【0175】
(4)上記実施の形態では、2つのリールが停止した段階で非当選BB図柄がテンパイしたか否かを判断する構成としたが、例えば4つのリールを備えた構成においては、2つのリールが停止した段階で非当選BB図柄がテンパイしたか否かを判断する構成としてもよいし、3つのリールが停止した段階で非当選BB図柄がテンパイしたか否かを判断する構成としてもよい。すなわち、1つ以上のリールが回転中であって、複数のリールが停止した段階で非当選BB図柄がテンパイしたか否かを判断する構成とすれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
【0176】
(5)上記実施の形態では、BB当選ゲームにおいて当選示唆演出を開始する構成としたが、BB当選を報知しない構成としてもよい。但し、かかる構成とする場合には、BB当選ゲーム又はその後のゲームにおいて、BB当選が示唆される可能性のある演出を行い、遊技者がBB当選を期待しながら各リール32L,32M,32Rの「7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する状況を作ることが望ましい。
【0177】
(6)上記実施の形態では、大BB終了フラグ,中BB終了フラグ,小BB終了フラグのうち2つがセットされた場合、すなわち当選BBの遊技価値が確定した場合に当選BB報知演出を行う構成としたが、非当選BB図柄がテンパイしたことに基づいて当選BB報知演出を行う構成とすれば、仮に遊技者の推測したBBに当選しておらず非当選BB図柄のテンパイとなった場合であっても、当選BB報知演出が行われることを遊技者に期待させることが可能となり、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0178】
具体的な構成としては、例えば、大BB終了フラグ,中BB終了フラグ,小BB終了フラグのうち1つがセットされた場合、すなわち1の遊技価値と対応するBBの非当選が確定した場合に当選BB報知演出を行う構成とする。
【0179】
例えば、第1〜第18判定フラグのうち、小BB当選時には6つの判定フラグがクリアされた場合に当選BB報知演出を行い、中BB当選時には9つの判定フラグがクリアされた場合に当選BB報知演出を行い、大BB当選時には12つの判定フラグがクリアされた場合に当選BB報知演出を行う構成とする。
【0180】
例えば、上記実施の形態のように第1〜第18判定フラグをセット及びクリアするのではなく、非当選BB図柄のテンパイ回数をカウントする構成とする。そして、カウント数が所定数に達した場合に当選BB報知演出を行う構成とする。このとき、非当選BB図柄の種別を問わずテンパイ回数のみをカウントする構成とした場合には、所定の「7」図柄を狙うことができる一方で他の「7」図柄を狙うことができない遊技者が、同一の非当選BB図柄を所定回数テンパイさせることで当選BB報知演出を行わせることが可能となる。この結果、図柄を狙ってストップスイッチを操作する技量に関わらず、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。またこのとき、遊技価値の低いBBに当選した場合ほど当選BB報知演出が開始されることとなるテンパイ回数が少なくする構成としてもよい。かかる構成とすることにより、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0181】
(7)上記実施の形態では、第1〜第18BBのいずれかに当選した場合、第1〜第18判定フラグをセットし、非当選BB図柄がテンパイした場合に対応する判定フラグをクリアする構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、非当選BB図柄がテンパイしたことを複数のゲームにわたって記憶可能な構成であれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。例えば、第1〜第18BBのいずれかに当選した場合、第1〜第18判定フラグをセットせず、非当選BB図柄がテンパイした場合に対応する判定フラグをセットする構成としてもよい。
【0182】
(8)上記実施の形態では、ゲーム数に基づく当選BB報知演出において、遊技者が各リール32L,32M,32Rのいずれかの「7」図柄を狙うことなくストップスイッチ42〜44を操作し、小役及び再遊技に当選しなかった場合、大BB当選ゲームの14ゲーム後に当選BB報知演出が行われ、中BB当選ゲームの11ゲーム後に当選BB報知演出が行われ、小BB当選ゲームの8ゲーム後に当選BB報知演出が行われる構成としたが、報知タイミングは上記ゲーム数に限定されるものではなく任意である。また、中BB当選ゲームの11ゲーム後に当選BB報知演出が行うとともに、小BB当選ゲームの8ゲーム後に当選BB報知演出を行う構成とした場合には、大BB当選時においてBB当選ゲームの11ゲーム後に当選BB報知演出が行われなかったことによって大BB当選であることが確定する。そこで、BB当選ゲームの12ゲーム後に当選BB報知演出を行う構成としてもよい。
【0183】
(9)上記実施の形態では、ゲーム数に基づく当選BB報知演出において、小BB→中BB→大BBの順に開始タイミングが遅くなる構成としたが、遊技価値と開始タイミングが対応している構成であればよい。但し、大BB→中BB→小BBの順に開始タイミングが遅くなる構成とした場合には、上述したとおり、大BB当選時における開始タイミングで当選BB報知演出が行われなかった場合、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性が考えられる。
【0184】
(10)上記実施の形態では、報知カウンタの値は、小役又は再遊技に当選した場合に1減算されない構成としたが、小役入賞又は再遊技入賞が成立した場合に1減算されない構成としてもよい。
【0185】
(11)上記実施の形態では、報知カウンタの値は、小役又は再遊技に当選した場合に1減算されない構成としたが、1減算される構成としてもよい。
【0186】
(12)上記実施の形態では、BB当選ゲームにおいて報知カウンタに当選BBの遊技価値と対応する値をセットし、報知カウンタの値が0となった場合に当選BB報知演出を行う構成としたが、かかる構成を変更する。
【0187】
BB当選ゲームでは、報知カウンタの値を0とするとともに、報知カウンタと別に用意された所定値記憶エリアに当選BBの遊技価値と対応する値をセットする。そして、報知判定第2処理では、小役及び再遊技に非当選であった場合、報知カウンタの値に1を加算し、報知カウンタの値が所定値記憶エリアの値と一致するか否かを判定する。一致した場合には、当選BB報知演出を行い、一致しなかった場合には、当選BB報知演出を行わない構成とする。かかる構成とした場合であっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
【0188】
(13)上記実施の形態では、非当選BB図柄がテンパイした場合に不正解報知演出を行う構成としたが、1つのリールが停止した時点で非当選BB図柄が停止した場合、不正解報知演出を行う構成としてもよい。かかる構成とした場合には、その後の2つのリールを停止させる際に「7」図柄を狙ってストップスイッチを操作する必要がないため、効率的に1回のゲームを行わせることができる。
【0189】
具体的な構成を説明すると、停止図柄コマンド処理におけるステップS905〜ステップS908の処理を変更する。
【0190】
ステップS905では、停止しているリールの数が1であるか否かを判定する。具体的には、開始コマンドを受信した後に停止図柄コマンドを受信した回数が1となったか否かを判定する。停止リール数が1でなく2又は3である場合には、そのまま本処理を終了し、停止リール数が1である場合には、ステップS906に進み、非当選BB図柄が有効ライン上に停止したか否かを判定する。具体的には、表示制御装置81のRAMに格納された1つの停止リールの停止出目を確認し、当選BB図柄と異なるBB図柄が有効ライン上に停止しているか否かを判定する。非当選BB図柄が有効ライン上に停止していない場合には、そのまま本処理を終了し、非当選BB図柄が有効ライン上に停止している場合には、ステップS907に進み、有効ライン上に停止しているBB図柄と対応する判定フラグをクリアする。その後、ステップS908では、今回のゲームにおいてBB入賞の成立する余地がないことを示す不正解報知演出を実行すべく、補助演出部65等の制御を開始する。
【0191】
(14)上記実施の形態では、メダルが3枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後や2枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことは言うまでもない。但し、かかる構成の場合には、ベット状況に応じた抽選テーブルを予め記憶させておく必要がある。
【0192】
(15)上記実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
【0193】
(16)上記実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして5ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを7ライン有するスロットマシンであってもよい。
【0194】
(17)上記実施の形態では、いわゆるAタイプのスロットマシンについて説明したが、Bタイプ、Cタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはCTゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよく、何れの場合であっても上述した実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。なお、これらの各タイプにおけるボーナス当選としては、BB当選、RB当選、SB当選、CT当選などが挙げられる。
【0195】
(18)上記実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。
【0196】
以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0197】
遊技機1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記各循環表示手段に前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
前記開始操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記開始操作手段の操作に基づいて前記絵柄の循環表示を開始させるとともに、前記停止操作手段の操作に基づいて対応する絵柄の循環表示を停止させるよう前記各循環表示手段を表示制御する表示制御手段(主制御装置101のスベリテーブル設定処理機能及びリール制御処理機能)と、
前記役の抽選結果が特別役(第1BB〜第18BB)当選であって、前記各循環表示手段の特定絵柄(左リール32Lの「赤7」図柄及び「青7」図柄、中リール32M及び右リール32Rの「赤7」図柄,「青7」図柄及び「白7」図柄)が予め定めた有効位置(有効ライン)に停止して特別絵柄(第1BB〜第18BB図柄の組合せ)を形成した場合、特別特典(BB状態への移行)を付与する特典付与手段(主制御装置101のBB開始処理機能S604)と、
前記役の抽選結果が前記特別役当選である場合、前記特別絵柄を形成するまで前記特別役当選を留保記憶する留保手段(主制御装置101のRAM106)と
を備え、
前記特別役を複数有するとともに特別役毎に異なる特別絵柄を対応付けた遊技機において、
前記複数の特別役のいずれかに当選していることに基づいて、前記各循環表示手段のうち少なくとも1つの循環表示手段を除く複数(2つ)の循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄の形成される可能性がなく、当選していない非当選特別役と対応する非当選特別絵柄の形成される可能性がある、非特定停止結果(非当選BB図柄のテンパイ)であるか否かを判断する停止結果判断手段(表示制御装置81の停止図柄判断機能S906)と、
前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合、前記絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させるよりも前に、前記当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆する示唆手段(補助表示部65の不正解報知演出実行機能)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
【0198】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選していることに基づいて、各循環表示手段のうち少なくとも1つの循環表示手段を除く複数の循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄の形成される可能性がなく、当選していない非当選特別役と対応する非当選特別絵柄の形成される可能性がある、非特定停止結果であるか否かを判断する。そして、非特定停止結果であると判断した場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に、当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者は、当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆された場合、少なくとも1つの循環表示手段について特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作することができる。この結果、遊技者に1回の遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【0199】
また、かかる構成とすることにより、遊技者が煩わしいと感じることを好適に緩和することが可能となる。すなわち、各循環表示手段のうち少なくとも1つの循環表示手段を除く複数の循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際の停止結果が非特定停止結果である場合には、遊技者がこれら停止した循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した可能性が高く、このように特定絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者は、全ての循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作したにも関わらず特別絵柄が形成されなかった場合、煩わしいと感じる可能性が高い。そこで、非特定停止結果となった場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することにより、絵柄を循環表示させている循環表示手段の特定絵柄をもう狙う必要がないという安堵感を抱かせることで煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0200】
遊技機2.上記遊技機1において、前記停止結果判断手段は、前記各循環表示手段のうち1つの循環表示手段を除く他の全ての循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が前記非特定停止結果であるか否かを判断することを特徴とする遊技機。
【0201】
本遊技機によれば、各循環表示手段のうち1つの循環表示手段を除く他の全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が非特定停止結果であるか否かを判断する。各循環表示手段のうち1つの循環表示手段を除く他の全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際の停止結果が非特定停止結果である場合には、遊技者がこれら停止した循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した可能性が高く、このように特定絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者は、全ての循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作したにも関わらず特別絵柄が形成されなかった場合、煩わしいと感じる可能性が高い。そこで、非特定停止結果となった場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することにより、絵柄を循環表示させている循環表示手段の特定絵柄をもう狙う必要がないという安堵感を抱かせることで煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0202】
遊技機3.上記遊技機1において、前記停止結果判断手段は、前記各循環表示手段のうち半数を超える循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が前記非特定停止結果であるか否かを判断することを特徴とする遊技機。
【0203】
本遊技機によれば、各循環表示手段のうち半数を超える循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が非特定停止結果であるか否かを判断する。各循環表示手段のうち半数を超える循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際の停止結果が非特定停止結果である場合には、遊技者がこれら停止した循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した可能性が高く、このように特定絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者は、全ての循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作したにも関わらず特別絵柄が形成されなかった場合、煩わしいと感じる可能性が高い。そこで、非特定停止結果となった場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することにより、絵柄を循環表示させている循環表示手段の特定絵柄をもう狙う必要がないという安堵感を抱かせることで煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0204】
遊技機4.上記遊技機1乃至遊技機3のいずれかにおいて、前記各循環表示手段には、前記循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させる毎に、形成される可能性が残る特別絵柄の数が減少するよう、前記特定絵柄を配置したことを特徴とする遊技機。
【0205】
本遊技機によれば、各循環表示手段には、循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させる毎に、形成される可能性が残る特別絵柄の数が減少するよう、特定絵柄が配置されている。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別役がいずれであるかを推測させ、推測した特別役と対応する特別絵柄が形成される期待感を循環表示手段が停止する毎に高めつつ、非特定停止結果となった段階で当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することが可能となる。この結果、1遊技回における遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
【0206】
遊技機5.上記遊技機1乃至遊技機4のいずれかにおいて、前記複数の特別役のいずれかに当選している場合、前記停止結果判断手段の判断結果に基づいて前記当選特別絵柄を示唆する当選特別絵柄示唆手段(補助表示部65の報知判定第1処理に基づく当選BB図柄報知演出実行機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
【0207】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選している場合、停止結果判断手段の判断結果に基づいて当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、仮に遊技者の推測した特別役に当選しておらず非特定停止結果となった場合であっても、当選特別絵柄が示唆されることを遊技者に期待させることが可能となる。この結果、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0208】
遊技機6.上記遊技機5において、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合、当該判断結果を複数の遊技回にわたって記憶可能な判断結果記憶手段(表示制御装置81のRAM)を備え、前記当選特別絵柄示唆手段は、前記判断結果記憶手段の記憶結果が特定記憶結果(大BB終了フラグ,中BB終了フラグ,小BB終了フラグのうち2つがセットされた結果)となった場合、前記当選特別絵柄を示唆することを特徴とする遊技機。
【0209】
本遊技機によれば、停止結果判断手段が非特定停止結果であると判断した場合、当該判断結果を複数の遊技回にわたって判断結果記憶手段に記憶する。そして、判断結果記憶手段の記憶結果が特定記憶結果となった場合には、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、繰り返し非特定停止結果となった場合に当選特別絵柄が示唆されることを遊技者に期待させることが可能となり、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0210】
遊技機7.上記遊技機6において、前記判断結果記憶手段を、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した回数を記憶する構成とし、前記当選特別絵柄示唆手段を、前記判断結果記憶手段の記憶結果が予め定めた所定回数となった場合、前記当選特別絵柄を示唆する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0211】
本遊技機によれば、非特定停止結果となった回数が予め定めた所定回数となった場合、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別絵柄がいずれであるかを推測した上で各停止操作手段を操作するよう促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0212】
遊技機8.上記遊技機7において、前記特別特典の遊技価値(BB状態における払出数)が異なる複数の特別役と、前記特別役のいずれかに当選となった場合に前記所定回数を設定する所定回数設定手段と、を備え、前記所定回数設定手段は、前記所定回数として、前記遊技価値と対応する回数を設定するとともに、前記遊技価値が低いほど少ない回数を設定することを特徴とする遊技機。
【0213】
本遊技機によれば、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役に当選した場合と比して少ない回数が所定回数として設定される。かかる構成とすることにより、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合に当選特別絵柄の示唆タイミングを早くすることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0214】
遊技機9.上記遊技機6において、前記判断結果記憶手段を、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合に当該非特定停止結果と対応する非当選特別役に関わる非特定情報(第1判定フラグ〜第18判定フラグの非セット)を記憶する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0215】
本遊技機によれば、判断結果記憶手段には、停止結果判断手段が非特定停止結果であると判断した場合に当該非特定停止結果と対応する非当選特別役に関わる非特定情報が記憶される。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別絵柄がいずれであるかを推測した上で各停止操作手段を操作するよう促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0216】
遊技機10.上記遊技機9において、前記当選特別絵柄示唆手段を、異なる非当選特別役に関わる非特定情報の数が所定数となった場合、前記当選特別絵柄を示唆する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0217】
本遊技機によれば、異なる非当選特別役に関わる非特定情報の数が所定数となった場合、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別絵柄がいずれであるかを所定回推測させ、いずれも異なっていた場合に当選特別絵柄を示唆することが可能となる。このように、当選特別絵柄の示唆タイミングと、循環表示手段の停止結果と、を関連付けることにより、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0218】
遊技機11.上記遊技機9において、前記特別特典の遊技価値(BB状態における払出数)が異なる複数の特別役を備え、前記当選特別絵柄示唆手段を、前記当選特別役と同一の遊技価値の特別特典が付与される非当選特別役以外の非当選特別役に関わる非特定情報が全て前記判断結果記憶手段に記憶された場合、前記当選特別絵柄を示唆する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0219】
本遊技機によれば、当選特別役と同一の遊技価値の特別特典が付与される非当選特別役以外の非当選特別役に関わる非特定情報が全て判断結果記憶手段に記憶された場合、当選特別絵柄を示唆する。このように、特別役のいずれかに当選した場合には付与される特別特典の種別が確定した場合に当選特別絵柄を示唆する構成とすることにより、当選特別絵柄を推測する際に当選特別絵柄を絞り込む楽しみを提供することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0220】
遊技機12.上記遊技機11において、前記特別特典のそれぞれに複数の特別役を対応付けたことを特徴とする遊技機。
【0221】
本遊技機によれば、特別特典のそれぞれに複数の特別役が対応付けられているため、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役と対応する特別絵柄から順番に狙うか、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役と対応する特別絵柄から順番に狙うか、等を遊技者に比較的自由に選択させることが可能となる。
【0222】
遊技機13.上記遊技機1乃至遊技機12のいずれかにおいて、前記特別特典の遊技価値(BB状態における払出数)が異なる複数の特別役と、前記複数の特別役のいずれかに当選してからの遊技回数に関わる回数情報を記憶する回数情報記憶手段(報知カウンタ)と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新する更新手段(表示制御装置81の報知カウンタ更新機能S1204)と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報(0)となった場合、前記当選特別絵柄を示唆する絵柄示唆手段(補助表示部65の報知判定第2処理に基づく当選BB図柄報知演出実行機能)と、を備え、前記遊技価値と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が前記特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値と、を対応付けたことを特徴とする遊技機。
【0223】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選してからの遊技回数に関わる回数情報を回数情報記憶手段に記憶し、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となった場合、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作するのか、各循環表示手段の特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作して当選特別絵柄が示唆されるまで遊技するのか、を遊技者に選択させることが可能となる。また、特別役に当選してから特別絵柄が実際に形成されるまでに要する時間は、絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者の技量によって変化するものと想定される。そこで、回数情報に基づいて当選特別絵柄を示唆する構成とすることにより、絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者の技量に関わらず、特別役に当選してから特別絵柄が実際に形成されるまでの遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【0224】
加えて、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値を、その後に付与される特別特典の遊技価値と対応付けることにより、そのときの状況に応じて種々の期待や選択を遊技者に行わせることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。例えば遊技価値の最も低い特別特典と対応する特別役の示唆タイミングで当選特別絵柄が示唆されないことを期待させながら前記示唆タイミングと対応する遊技回数まで遊技を行わせたり、例えば遊技価値の最も低い特別特典と対応する特別役の示唆タイミングを過ぎた場合に、当選特別絵柄が示唆されるのを待つのではなく遊技価値の最も高い特別特典と対応する特別絵柄から順番に狙って停止操作手段を操作してみようか等の選択を行わせたりすることが可能となるからである。
【0225】
遊技機14.上記遊技機13において、前記遊技価値が低いほど前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が前記特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値が少なくなる構成としたことを特徴とする遊技機。
【0226】
本遊技機によれば、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役に当選した場合と比して、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値が少なくなる。かかる構成とすることにより、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合に当選特別絵柄の示唆タイミングを早くすることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0227】
遊技機15.上記遊技機13又は遊技機14において、前記役の抽選結果が所定役(小役、再遊技)当選であって、所定絵柄(小役入賞成立となる図柄の組合せ、再遊技入賞成立となる図柄の組合せ)が前記有効位置に停止した場合、所定特典(メダル払出、再遊技)を付与する所定特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理機能S211、開始待ち処理S203における自動投入処理機能)を備え、前記表示制御手段を、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が前記所定役当選となった場合、前記所定絵柄を前記有効位置に停止させることが可能であれば前記当選特別絵柄より優先して前記所定絵柄が前記有効位置に停止するよう、前記各循環表示手段を表示制御する構成とし、前記更新手段は、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が前記所定役当選となった場合、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新しないことを特徴とする遊技機。
【0228】
本遊技機によれば、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選となった場合、回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新しない。つまり、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選となった場合には、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選とならなかった場合と比して、当選特別絵柄の示唆タイミングが遅くなる。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0229】
遊技機16.上記遊技機13乃至遊技機15のいずれかにおいて、前記更新手段は、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が非当選となった場合、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新することを特徴とする遊技機。
【0230】
本遊技機によれば、更新手段は、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が非当選となった場合、すなわち特別役にのみ当選している場合に回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新する。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0231】
なお、上記遊技機13乃至遊技機16のいずれかの構成を上記遊技機9乃至遊技機12のいずれかの構成に適用する場合には、前記特別役に当選してからの各遊技回において前記特定絵柄を前記有効位置に停止させることが可能なタイミングで前記各停止操作手段が操作された場合、前記当選特別絵柄示唆手段は、前記絵柄示唆手段が前記当選特別絵柄を示唆する遊技回よりも前の遊技回に前記当選特別絵柄を示唆する構成とするとよい。
【0232】
かかる構成とした場合には、遊技者がいずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した場合、遊技者が各循環表示手段の特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作して当選特別絵柄が示唆されるまで遊技した場合よりも早いタイミングで当選特別絵柄が示唆されることとなる。この結果、当選特別絵柄が早く示唆されるためにも、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0233】
遊技機17.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記各循環表示手段に前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
前記開始操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記開始操作手段の操作に基づいて前記絵柄の循環表示を開始させるとともに、前記停止操作手段の操作に基づいて対応する絵柄の循環表示を停止させるよう前記各循環表示手段を表示制御する表示制御手段(主制御装置101のスベリテーブル設定処理機能及びリール制御処理機能)と、
前記役の抽選結果が特別役(第1BB〜第18BB)当選であって、前記各循環表示手段の特定絵柄(左リール32Lの「赤7」図柄及び「青7」図柄、中リール32M及び右リール32Rの「赤7」図柄,「青7」図柄及び「白7」図柄)が予め定めた有効位置(有効ライン)に停止して特別絵柄(第1BB〜第18BB図柄の組合せ)を形成した場合、特別特典(BB状態への移行)を付与する特典付与手段(主制御装置101のBB開始処理機能S604)と、
前記役の抽選結果が前記特別役当選である場合、前記特別絵柄を形成するまで前記特別役当選を留保記憶する留保手段(主制御装置101のRAM106)と
を備え、
前記特別役を複数有するとともに特別役毎に異なる特別絵柄を対応付けた遊技機において、
前記特別特典の遊技価値(BB状態における払出数)が異なる複数の特別役と、
前記複数の特別役のいずれかに当選してからの遊技回数に関わる回数情報を記憶する回数情報記憶手段(報知カウンタ)と、
前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新する更新手段(表示制御装置81の報知カウンタ更新機能S1204)と、
前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報(0)となった場合、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄を示唆する絵柄示唆手段(補助表示部65の報知判定第2処理に基づく当選BB図柄報知演出実行機能)と
を備え、
前記遊技価値と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が前記特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値と、を対応付けたことを特徴とする遊技機。
【0234】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選してからの遊技回数に関わる回数情報を回数情報記憶手段に記憶し、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となった場合、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作するのか、各循環表示手段の特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作して当選特別絵柄が示唆されるまで遊技するのか、を遊技者に選択させることが可能となる。また、特別役に当選してから特別絵柄が実際に形成されるまでに要する時間は、絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者の技量によって変化するものと想定される。そこで、回数情報に基づいて当選特別絵柄を示唆する構成とすることにより、絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者の技量に関わらず、特別役に当選してから特別絵柄が実際に形成されるまでの遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【0235】
加えて、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値を、その後に付与される特別特典の遊技価値と対応付けることにより、そのときの状況に応じて種々の期待や選択を遊技者に行わせることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。例えば遊技価値の最も低い特別特典と対応する特別役の示唆タイミングで当選特別絵柄が示唆されないことを期待させながら前記示唆タイミングと対応する遊技回数まで遊技を行わせたり、例えば遊技価値の最も低い特別特典と対応する特別役の示唆タイミングを過ぎた場合に、当選特別絵柄が示唆されるのを待つのではなく遊技価値の最も高い特別特典と対応する特別絵柄から順番に狙って停止操作手段を操作してみようか等の選択を行わせたりすることが可能となるからである。
【0236】
遊技機18.上記遊技機17において、前記遊技価値が低いほど前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が前記特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値が少なくなる構成としたことを特徴とする遊技機。
【0237】
本遊技機によれば、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役に当選した場合と比して、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値が少なくなる。かかる構成とすることにより、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合に当選特別絵柄の示唆タイミングを早くすることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0238】
遊技機19.上記遊技機17又は遊技機18において、前記役の抽選結果が所定役(小役、再遊技)当選であって、所定絵柄(小役入賞成立となる図柄の組合せ、再遊技入賞成立となる図柄の組合せ)が前記有効位置に停止した場合、所定特典(メダル払出、再遊技)を付与する所定特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理機能S211、開始待ち処理S203における自動投入処理機能)を備え、前記表示制御手段を、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が前記所定役当選となった場合、前記所定絵柄を前記有効位置に停止させることが可能であれば前記当選特別絵柄より優先して前記所定絵柄が前記有効位置に停止するよう、前記各循環表示手段を表示制御する構成とし、前記更新手段は、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が前記所定役当選となった場合、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新しないことを特徴とする遊技機。
【0239】
本遊技機によれば、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選となった場合、回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新しない。つまり、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選となった場合には、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選とならなかった場合と比して、当選特別絵柄の示唆タイミングが遅くなる。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0240】
遊技機20.上記遊技機17乃至遊技機19のいずれかにおいて、前記更新手段は、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が非当選となった場合、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新することを特徴とする遊技機。
【0241】
本遊技機によれば、更新手段は、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が非当選となった場合、すなわち特別役にのみ当選している場合に回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新する。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0242】
遊技機21.上記遊技機17乃至遊技機20のいずれかにおいて、前記複数の特別役のいずれかに当選していることに基づいて、前記各循環表示手段のうち少なくとも1つの循環表示手段を除く複数(2つ)の循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄の形成される可能性がなく、当選していない非当選特別役と対応する非当選特別絵柄の形成される可能性がある、非特定停止結果(非当選BB図柄のテンパイ)であるか否かを判断する停止結果判断手段(表示制御装置81の停止図柄判断機能S906)と、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合、前記絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させるよりも前に、前記当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆する示唆手段(補助表示部65の不正解報知演出実行機能)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【0243】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選していることに基づいて、各循環表示手段のうち少なくとも1つの循環表示手段を除く複数の循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄の形成される可能性がなく、当選していない非当選特別役と対応する非当選特別絵柄の形成される可能性がある、非特定停止結果であるか否かを判断する。そして、非特定停止結果であると判断した場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に、当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者は、当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆された場合、少なくとも1つの循環表示手段について特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作することができる。この結果、遊技者に1回の遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【0244】
また、かかる構成とすることにより、遊技者が煩わしいと感じることを好適に緩和することが可能となる。すなわち、各循環表示手段のうち少なくとも1つの循環表示手段を除く複数の循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際の停止結果が非特定停止結果である場合には、遊技者がこれら停止した循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した可能性が高く、このように特定絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者は、全ての循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作したにも関わらず特別絵柄が形成されなかった場合、煩わしいと感じる可能性が高い。そこで、非特定停止結果となった場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することにより、絵柄を循環表示させている循環表示手段の特定絵柄をもう狙う必要がないという安堵感を抱かせることで煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0245】
遊技機22.上記遊技機21において、前記停止結果判断手段は、前記各循環表示手段のうち1つの循環表示手段を除く他の全ての循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が前記非特定停止結果であるか否かを判断することを特徴とする遊技機。
【0246】
本遊技機によれば、各循環表示手段のうち1つの循環表示手段を除く他の全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が非特定停止結果であるか否かを判断する。各循環表示手段のうち1つの循環表示手段を除く他の全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際の停止結果が非特定停止結果である場合には、遊技者がこれら停止した循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した可能性が高く、このように特定絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者は、全ての循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作したにも関わらず特別絵柄が形成されなかった場合、煩わしいと感じる可能性が高い。そこで、非特定停止結果となった場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することにより、絵柄を循環表示させている循環表示手段の特定絵柄をもう狙う必要がないという安堵感を抱かせることで煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0247】
遊技機23.上記遊技機21において、前記停止結果判断手段は、前記各循環表示手段のうち半数を超える循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が前記非特定停止結果であるか否かを判断することを特徴とする遊技機。
【0248】
本遊技機によれば、各循環表示手段のうち半数を超える循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が非特定停止結果であるか否かを判断する。各循環表示手段のうち半数を超える循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際の停止結果が非特定停止結果である場合には、遊技者がこれら停止した循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した可能性が高く、このように特定絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者は、全ての循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作したにも関わらず特別絵柄が形成されなかった場合、煩わしいと感じる可能性が高い。そこで、非特定停止結果となった場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することにより、絵柄を循環表示させている循環表示手段の特定絵柄をもう狙う必要がないという安堵感を抱かせることで煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0249】
遊技機24.上記遊技機21乃至遊技機23のいずれかにおいて、前記各循環表示手段には、前記循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させる毎に、形成される可能性が残る特別絵柄の数が減少するよう、前記特定絵柄を配置したことを特徴とする遊技機。
【0250】
本遊技機によれば、各循環表示手段には、循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させる毎に、形成される可能性が残る特別絵柄の数が減少するよう、特定絵柄が配置されている。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別役がいずれであるかを推測させ、推測した特別役と対応する特別絵柄が形成される期待感を循環表示手段が停止する毎に高めつつ、非特定停止結果となった段階で当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することが可能となる。この結果、1遊技回における遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
【0251】
遊技機25.上記遊技機21乃至遊技機24のいずれかにおいて、前記複数の特別役のいずれかに当選している場合、前記停止結果判断手段の判断結果に基づいて前記当選特別絵柄を示唆する当選特別絵柄示唆手段(補助表示部65の報知判定第1処理に基づく当選BB図柄報知演出実行機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
【0252】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選している場合、停止結果判断手段の判断結果に基づいて当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、仮に遊技者の推測した特別役に当選しておらず非特定停止結果となった場合であっても、当選特別絵柄が示唆されることを遊技者に期待させることが可能となる。この結果、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0253】
遊技機26.上記遊技機25において、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合、当該判断結果を複数の遊技回にわたって記憶可能な判断結果記憶手段(表示制御装置81のRAM)を備え、前記当選特別絵柄示唆手段は、前記判断結果記憶手段の記憶結果が特定記憶結果(大BB終了フラグ,中BB終了フラグ,小BB終了フラグのうち2つがセットされた結果)となった場合、前記当選特別絵柄を示唆することを特徴とする遊技機。
【0254】
本遊技機によれば、停止結果判断手段が非特定停止結果であると判断した場合、当該判断結果を複数の遊技回にわたって判断結果記憶手段に記憶する。そして、判断結果記憶手段の記憶結果が特定記憶結果となった場合には、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、繰り返し非特定停止結果となった場合に当選特別絵柄が示唆されることを遊技者に期待させることが可能となり、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0255】
遊技機27.上記遊技機26において、前記判断結果記憶手段を、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した回数を記憶する構成とし、前記当選特別絵柄示唆手段を、前記判断結果記憶手段の記憶結果が予め定めた所定回数となった場合、前記当選特別絵柄を示唆する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0256】
本遊技機によれば、非特定停止結果となった回数が予め定めた所定回数となった場合、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別絵柄がいずれであるかを推測した上で各停止操作手段を操作するよう促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0257】
遊技機28.上記遊技機27において、前記特別役のいずれかに当選となった場合に前記所定回数を設定する所定回数設定手段を備え、前記所定回数設定手段は、前記所定回数として、前記遊技価値と対応する回数を設定するとともに、前記遊技価値が低いほど少ない回数を設定することを特徴とする遊技機。
【0258】
本遊技機によれば、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役に当選した場合と比して少ない回数が所定回数として設定される。かかる構成とすることにより、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合に当選特別絵柄の示唆タイミングを早くすることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0259】
遊技機29.上記遊技機26において、前記判断結果記憶手段を、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合に当該非特定停止結果と対応する非当選特別役に関わる非特定情報(第1判定フラグ〜第18判定フラグの非セット)を記憶する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0260】
本遊技機によれば、判断結果記憶手段には、停止結果判断手段が非特定停止結果であると判断した場合に当該非特定停止結果と対応する非当選特別役に関わる非特定情報が記憶される。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別絵柄がいずれであるかを推測した上で各停止操作手段を操作するよう促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0261】
遊技機30.上記遊技機29において、前記当選特別絵柄示唆手段を、異なる非当選特別役に関わる非特定情報の数が所定数となった場合、前記当選特別絵柄を示唆する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0262】
本遊技機によれば、異なる非当選特別役に関わる非特定情報の数が所定数となった場合、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別絵柄がいずれであるかを所定回推測させ、いずれも異なっていた場合に当選特別絵柄を示唆することが可能となる。このように、当選特別絵柄の示唆タイミングと、循環表示手段の停止結果と、を関連付けることにより、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0263】
遊技機31.上記遊技機29において、前記当選特別絵柄示唆手段を、前記当選特別役と同一の遊技価値の特別特典が付与される非当選特別役以外の非当選特別役に関わる非特定情報が全て前記判断結果記憶手段に記憶された場合、前記当選特別絵柄を示唆する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0264】
本遊技機によれば、当選特別役と同一の遊技価値の特別特典が付与される非当選特別役以外の非当選特別役に関わる非特定情報が全て判断結果記憶手段に記憶された場合、当選特別絵柄を示唆する。このように、特別役のいずれかに当選した場合には付与される特別特典の種別が確定した場合に当選特別絵柄を示唆する構成とすることにより、当選特別絵柄を推測する際に当選特別絵柄を絞り込む楽しみを提供することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0265】
遊技機32.上記遊技機31において、前記特別特典のそれぞれに複数の特別役を対応付けたことを特徴とする遊技機。
【0266】
本遊技機によれば、特別特典のそれぞれに複数の特別役が対応付けられているため、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役と対応する特別絵柄から順番に狙うか、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役と対応する特別絵柄から順番に狙うか、等を遊技者に比較的自由に選択させることが可能となる。
【0267】
遊技機33.上記遊技機25乃至遊技機32のいずれかにおいて、前記特別役に当選してからの各遊技回において前記特定絵柄を前記有効位置に停止させることが可能なタイミングで前記各停止操作手段が操作された場合、前記当選特別絵柄示唆手段は、前記絵柄示唆手段が前記当選特別絵柄を示唆する遊技回よりも前の遊技回に前記当選特別絵柄を示唆することを特徴とする遊技機。
【0268】
本遊技機によれば、特別役に当選してからの各遊技回において特定絵柄を有効位置に停止させることが可能なタイミングで各停止操作手段が操作された場合、当選特別絵柄示唆手段は、絵柄示唆手段が当選特別絵柄を示唆する遊技回よりも前の遊技回に当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者がいずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した場合には、遊技者が各循環表示手段の特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作して当選特別絵柄が示唆されるまで遊技した場合よりも早いタイミングで当選特別絵柄が示唆されることとなる。この結果、当選特別絵柄が早く示唆されるためにも、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0269】
遊技機34.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記各循環表示手段に前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
前記開始操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記開始操作手段の操作に基づいて前記絵柄の循環表示を開始させるとともに、前記停止操作手段の操作に基づいて対応する絵柄の循環表示を停止させるよう前記各循環表示手段を表示制御する表示制御手段(主制御装置101のスベリテーブル設定処理機能及びリール制御処理機能)と、
前記役の抽選結果が特別役(第1BB〜第18BB)当選であって、前記各循環表示手段の特定絵柄(左リール32Lの「赤7」図柄及び「青7」図柄、中リール32M及び右リール32Rの「赤7」図柄,「青7」図柄及び「白7」図柄)が予め定めた有効位置(有効ライン)に停止して特別絵柄(第1BB〜第18BB図柄の組合せ)を形成した場合、特別特典(BB状態への移行)を付与する特典付与手段(主制御装置101のBB開始処理機能S604)と、
前記役の抽選結果が前記特別役当選である場合、前記特別絵柄を形成するまで前記特別役当選を留保記憶する留保手段(主制御装置101のRAM106)と
を備え、
前記特別役を複数有するとともに特別役毎に異なる特別絵柄を対応付けた遊技機において、
前記特別特典の遊技価値(BB状態における払出数)が異なる複数の特別役と、
前記複数の特別役のいずれかに当選していることに基づいて、前記各循環表示手段のうち少なくとも1つの循環表示手段を除く複数(2つ)の循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄の形成される可能性がなく、当選していない非当選特別役と対応する非当選特別絵柄の形成される可能性がある、非特定停止結果(非当選BB図柄のテンパイ)であるか否かを判断する停止結果判断手段(表示制御装置81の停止図柄判断機能S906)と、
前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断したことに基づく情報を複数の遊技回にわたって記憶可能な判断結果記憶手段(表示制御装置81のRAM)と、
前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合、当該非特定停止結果と対応する非当選特別役に関わる非特定情報(第1判定フラグ〜第18判定フラグの非セット)を前記判断結果記憶手段に記憶させる非特定情報設定手段と、
前記当選特別役と同一の遊技価値の特別特典が付与される非当選特別役以外の非当選特別役に関わる非特定情報が全て前記判断結果記憶手段に記憶された場合、前記当選特別絵柄を示唆する当選特別絵柄示唆手段(補助表示部65の報知判定第1処理に基づく当選BB図柄報知演出実行機能)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
【0270】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選していることに基づいて、各循環表示手段のうち少なくとも1つの循環表示手段を除く複数の循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄の形成される可能性がなく、当選していない非当選特別役と対応する非当選特別絵柄の形成される可能性がある、非特定停止結果であるか否かを判断する。非特定停止結果であると判断した場合には、当該非特定停止結果と対応する非当選特別役に関わる非特定情報を複数の遊技回にわたって記憶する。そして、当選特別役と同一の遊技価値の特別特典が付与される非当選特別役以外の非当選特別役に関わる非特定情報を全て記憶した場合には、当選特別絵柄を示唆する。非特定停止結果となったことに基づいて当選特別役を示唆する構成とすることにより、遊技者に当選特別絵柄がいずれであるかを推測した上で各停止操作手段を操作するよう促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。また、特別役のいずれかに当選した場合には付与される特別特典の種別が確定した場合に当選特別絵柄を示唆する構成とすることにより、当選特別絵柄を推測する際に当選特別絵柄を絞り込む楽しみを提供しつつ、特別特典の種別が確定した後の遊技回において速やかに特別絵柄を形成させることが可能となる。
【0271】
以上の結果、遊技興趣の向上を図りつつ、特別特典の種別が確定した後の遊技回において遊技者に遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【0272】
遊技機35.上記遊技機34において、前記特別特典のそれぞれに複数の特別役を対応付けたことを特徴とする遊技機。
【0273】
本遊技機によれば、特別特典のそれぞれに複数の特別役が対応付けられているため、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役と対応する特別絵柄から順番に狙うか、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役と対応する特別絵柄から順番に狙うか、等を遊技者に比較的自由に選択させることが可能となる。また、特別特典の種別が確定した後の遊技回においては、示唆された特別絵柄を狙って停止操作手段を操作することで速やかに特別絵柄を形成させることが可能となる。
【0274】
遊技機36.上記遊技機34又は遊技機35において、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合、前記絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させるよりも前に、前記当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆する示唆手段(補助表示部65の不正解報知演出実行機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
【0275】
本遊技機によれば、非特定停止結果であると判断した場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に、当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者は、当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆された場合、少なくとも1つの循環表示手段について特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作することができる。この結果、遊技者に1回の遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【0276】
また、かかる構成とすることにより、遊技者が煩わしいと感じることを好適に緩和することが可能となる。すなわち、各循環表示手段のうち少なくとも1つの循環表示手段を除く複数の循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際の停止結果が非特定停止結果である場合には、遊技者がこれら停止した循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した可能性が高く、このように特定絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者は、全ての循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作したにも関わらず特別絵柄が形成されなかった場合、煩わしいと感じる可能性が高い。そこで、非特定停止結果となった場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することにより、絵柄を循環表示させている循環表示手段の特定絵柄をもう狙う必要がないという安堵感を抱かせることで煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0277】
遊技機37.上記遊技機36において、前記停止結果判断手段は、前記各循環表示手段のうち1つの循環表示手段を除く他の全ての循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が前記非特定停止結果であるか否かを判断することを特徴とする遊技機。
【0278】
本遊技機によれば、各循環表示手段のうち1つの循環表示手段を除く他の全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が非特定停止結果であるか否かを判断する。各循環表示手段のうち1つの循環表示手段を除く他の全ての循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際の停止結果が非特定停止結果である場合には、遊技者がこれら停止した循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した可能性が高く、このように特定絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者は、全ての循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作したにも関わらず特別絵柄が形成されなかった場合、煩わしいと感じる可能性が高い。そこで、非特定停止結果となった場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することにより、絵柄を循環表示させている循環表示手段の特定絵柄をもう狙う必要がないという安堵感を抱かせることで煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0279】
遊技機38.上記遊技機36において、前記停止結果判断手段は、前記各循環表示手段のうち半数を超える循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が前記非特定停止結果であるか否かを判断することを特徴とする遊技機。
【0280】
本遊技機によれば、各循環表示手段のうち半数を超える循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が非特定停止結果であるか否かを判断する。各循環表示手段のうち半数を超える循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた際の停止結果が非特定停止結果である場合には、遊技者がこれら停止した循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した可能性が高く、このように特定絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者は、全ての循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作したにも関わらず特別絵柄が形成されなかった場合、煩わしいと感じる可能性が高い。そこで、非特定停止結果となった場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することにより、絵柄を循環表示させている循環表示手段の特定絵柄をもう狙う必要がないという安堵感を抱かせることで煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0281】
遊技機39.上記遊技機36乃至遊技機38のいずれかにおいて、前記各循環表示手段には、前記循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させる毎に、形成される可能性が残る特別絵柄の数が減少するよう、前記特定絵柄を配置したことを特徴とする遊技機。
【0282】
本遊技機によれば、各循環表示手段には、循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させる毎に、形成される可能性が残る特別絵柄の数が減少するよう、特定絵柄が配置されている。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別役がいずれであるかを推測させ、推測した特別役と対応する特別絵柄が形成される期待感を循環表示手段が停止する毎に高めつつ、非特定停止結果となった段階で当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆することが可能となる。この結果、1遊技回における遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
【0283】
遊技機40.上記遊技機34乃至遊技機39のいずれかにおいて、前記特別特典の遊技価値(BB状態における払出数)が異なる複数の特別役と、前記複数の特別役のいずれかに当選してからの遊技回数に関わる回数情報を記憶する回数情報記憶手段(報知カウンタ)と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新する更新手段(表示制御装置81の報知カウンタ更新機能S1204)と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報(0)となった場合、前記当選特別絵柄を示唆する絵柄示唆手段(補助表示部65の報知判定第2処理に基づく当選BB図柄報知演出実行機能)と、を備え、前記遊技価値と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が前記特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値と、を対応付けたことを特徴とする遊技機。
【0284】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選してからの遊技回数に関わる回数情報を回数情報記憶手段に記憶し、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となった場合、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作するのか、各循環表示手段の特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作して当選特別絵柄が示唆されるまで遊技するのか、を遊技者に選択させることが可能となる。また、特別役に当選してから特別絵柄が実際に形成されるまでに要する時間は、絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者の技量によって変化するものと想定される。そこで、回数情報に基づいて当選特別絵柄を示唆する構成とすることにより、絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者の技量に関わらず、特別役に当選してから特別絵柄が実際に形成されるまでの遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【0285】
加えて、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値を、その後に付与される特別特典の遊技価値と対応付けることにより、そのときの状況に応じて種々の期待や選択を遊技者に行わせることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。例えば遊技価値の最も低い特別特典と対応する特別役の示唆タイミングで当選特別絵柄が示唆されないことを期待させながら前記示唆タイミングと対応する遊技回数まで遊技を行わせたり、例えば遊技価値の最も低い特別特典と対応する特別役の示唆タイミングを過ぎた場合に、当選特別絵柄が示唆されるのを待つのではなく遊技価値の最も高い特別特典と対応する特別絵柄から順番に狙って停止操作手段を操作してみようか等の選択を行わせたりすることが可能となるからである。
【0286】
遊技機41.上記遊技機40において、前記遊技価値が低いほど前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が前記特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値が少なくなる構成としたことを特徴とする遊技機。
【0287】
本遊技機によれば、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役に当選した場合と比して、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値が少なくなる。かかる構成とすることにより、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合に当選特別絵柄の示唆タイミングを早くすることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0288】
遊技機42.上記遊技機40又は遊技機41において、前記役の抽選結果が所定役(小役、再遊技)当選であって、所定絵柄(小役入賞成立となる図柄の組合せ、再遊技入賞成立となる図柄の組合せ)が前記有効位置に停止した場合、所定特典(メダル払出、再遊技)を付与する所定特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理機能S211、開始待ち処理S203における自動投入処理機能)を備え、前記表示制御手段を、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が前記所定役当選となった場合、前記所定絵柄を前記有効位置に停止させることが可能であれば前記当選特別絵柄より優先して前記所定絵柄が前記有効位置に停止するよう、前記各循環表示手段を表示制御する構成とし、前記更新手段は、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が前記所定役当選となった場合、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新しないことを特徴とする遊技機。
【0289】
本遊技機によれば、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選となった場合、回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新しない。つまり、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選となった場合には、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選とならなかった場合と比して、当選特別絵柄の示唆タイミングが遅くなる。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0290】
遊技機43.上記遊技機40乃至遊技機42のいずれかにおいて、前記更新手段は、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が非当選となった場合、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新することを特徴とする遊技機。
【0291】
本遊技機によれば、更新手段は、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が非当選となった場合、すなわち特別役にのみ当選している場合に回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新する。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0292】
遊技機44.上記遊技機40乃至遊技機43のいずれかにおいて、前記特別役に当選してからの各遊技回において前記特定絵柄を前記有効位置に停止させることが可能なタイミングで前記各停止操作手段が操作された場合、前記当選特別絵柄示唆手段は、前記絵柄示唆手段が前記当選特別絵柄を示唆する遊技回よりも前の遊技回に前記当選特別絵柄を示唆することを特徴とする遊技機。
【0293】
本遊技機によれば、特別役に当選してからの各遊技回において特定絵柄を有効位置に停止させることが可能なタイミングで各停止操作手段が操作された場合、当選特別絵柄示唆手段は、絵柄示唆手段が当選特別絵柄を示唆する遊技回よりも前の遊技回に当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者がいずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した場合には、遊技者が各循環表示手段の特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作して当選特別絵柄が示唆されるまで遊技した場合よりも早いタイミングで当選特別絵柄が示唆されることとなる。この結果、当選特別絵柄が早く示唆されるためにも、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0294】
遊技機45.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記各循環表示手段に前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
前記開始操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記開始操作手段の操作に基づいて前記絵柄の循環表示を開始させるとともに、前記停止操作手段の操作に基づいて対応する絵柄の循環表示を停止させるよう前記各循環表示手段を表示制御する表示制御手段(主制御装置101のスベリテーブル設定処理機能及びリール制御処理機能)と、
前記役の抽選結果が特別役(第1BB〜第18BB)当選であって、前記各循環表示手段の特定絵柄(左リール32Lの「赤7」図柄及び「青7」図柄、中リール32M及び右リール32Rの「赤7」図柄,「青7」図柄及び「白7」図柄)が予め定めた有効位置(有効ライン)に停止して特別絵柄(第1BB〜第18BB図柄の組合せ)を形成した場合、特別特典(BB状態への移行)を付与する特典付与手段(主制御装置101のBB開始処理機能S604)と、
前記役の抽選結果が前記特別役当選である場合、前記特別絵柄を形成するまで前記特別役当選を留保記憶する留保手段(主制御装置101のRAM106)と
を備え、
前記特別役を複数有するとともに特別役毎に異なる特別絵柄を対応付けた遊技機において、
前記複数の特別役のいずれかに当選していることに基づいて、前記各循環表示手段のうち1つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄の形成される可能性がなく、当選していない非当選特別役と対応する非当選特別絵柄の形成される可能性がある、非特定停止結果(非当選BB図柄の停止)であるか否かを判断する停止結果判断手段(表示制御装置81の停止図柄判断機能S906)と、
前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合、前記絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させるよりも前に、前記当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆する示唆手段(補助表示部65の不正解報知演出実行機能)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
【0295】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選していることに基づいて、各循環表示手段のうち1つの循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄の形成される可能性がなく、当選していない非当選特別役と対応する非当選特別絵柄の形成される可能性がある、非特定停止結果であるか否かを判断する。そして、非特定停止結果であると判断した場合には、絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が絵柄の循環表示を停止させるよりも前に、当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者は、当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆された場合、少なくとも1つの循環表示手段について特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作することができる。この結果、遊技者に1回の遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【0296】
遊技機46.上記遊技機45において、前記複数の特別役のいずれかに当選している場合、前記停止結果判断手段の判断結果に基づいて前記当選特別絵柄を示唆する当選特別絵柄示唆手段(補助表示部65の報知判定第1処理に基づく当選BB図柄報知演出実行機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
【0297】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選している場合、停止結果判断手段の判断結果に基づいて当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、仮に遊技者の推測した特別役に当選しておらず非特定停止結果となった場合であっても、当選特別絵柄が示唆されることを遊技者に期待させることが可能となる。この結果、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0298】
遊技機47.上記遊技機46において、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合、当該判断結果を複数の遊技回にわたって記憶可能な判断結果記憶手段(表示制御装置81のRAM)を備え、前記当選特別絵柄示唆手段は、前記判断結果記憶手段の記憶結果が特定記憶結果(大BB終了フラグ,中BB終了フラグ,小BB終了フラグのうち2つがセットされた結果)となった場合、前記当選特別絵柄を示唆することを特徴とする遊技機。
【0299】
本遊技機によれば、停止結果判断手段が非特定停止結果であると判断した場合、当該判断結果を複数の遊技回にわたって判断結果記憶手段に記憶する。そして、判断結果記憶手段の記憶結果が特定記憶結果となった場合には、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、繰り返し非特定停止結果となった場合に当選特別絵柄が示唆されることを遊技者に期待させることが可能となり、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0300】
遊技機48.上記遊技機47において、前記判断結果記憶手段を、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した回数を記憶する構成とし、前記当選特別絵柄示唆手段を、前記判断結果記憶手段の記憶結果が予め定めた所定回数となった場合、前記当選特別絵柄を示唆する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0301】
本遊技機によれば、非特定停止結果となった回数が予め定めた所定回数となった場合、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別絵柄がいずれであるかを推測した上で各停止操作手段を操作するよう促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0302】
遊技機49.上記遊技機48において、前記特別特典の遊技価値(BB状態における払出数)が異なる複数の特別役と、前記特別役のいずれかに当選となった場合に前記所定回数を設定する所定回数設定手段と、を備え、前記所定回数設定手段は、前記所定回数として、前記遊技価値と対応する回数を設定するとともに、前記遊技価値が低いほど少ない回数を設定することを特徴とする遊技機。
【0303】
本遊技機によれば、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役に当選した場合と比して少ない回数が所定回数として設定される。かかる構成とすることにより、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合に当選特別絵柄の示唆タイミングを早くすることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0304】
遊技機50.上記遊技機47において、前記判断結果記憶手段を、前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合に当該非特定停止結果と対応する非当選特別役に関わる非特定情報(第1判定フラグ〜第18判定フラグの非セット)を記憶する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0305】
本遊技機によれば、判断結果記憶手段には、停止結果判断手段が非特定停止結果であると判断した場合に当該非特定停止結果と対応する非当選特別役に関わる非特定情報が記憶される。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別絵柄がいずれであるかを推測した上で各停止操作手段を操作するよう促すことが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0306】
遊技機51.上記遊技機50において、前記当選特別絵柄示唆手段を、異なる非当選特別役に関わる非特定情報の数が所定数となった場合、前記当選特別絵柄を示唆する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0307】
本遊技機によれば、異なる非当選特別役に関わる非特定情報の数が所定数となった場合、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、遊技者に当選特別絵柄がいずれであるかを所定回推測させ、いずれも異なっていた場合に当選特別絵柄を示唆することが可能となる。このように、当選特別絵柄の示唆タイミングと、循環表示手段の停止結果と、を関連付けることにより、遊技者が煩わしいと感じることを緩和することが可能となる。
【0308】
遊技機52.上記遊技機50において、前記特別特典の遊技価値(BB状態における払出数)が異なる複数の特別役を備え、前記当選特別絵柄示唆手段を、前記当選特別役と同一の遊技価値の特別特典が付与される非当選特別役以外の非当選特別役に関わる非特定情報が全て前記判断結果記憶手段に記憶された場合、前記当選特別絵柄を示唆する構成としたことを特徴とする遊技機。
【0309】
本遊技機によれば、当選特別役と同一の遊技価値の特別特典が付与される非当選特別役以外の非当選特別役に関わる非特定情報が全て判断結果記憶手段に記憶された場合、当選特別絵柄を示唆する。このように、特別役のいずれかに当選した場合には付与される特別特典の種別が確定した場合に当選特別絵柄を示唆する構成とすることにより、当選特別絵柄を推測する際に当選特別絵柄を絞り込む楽しみを提供することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
【0310】
遊技機53.上記遊技機52において、前記特別特典のそれぞれに複数の特別役を対応付けたことを特徴とする遊技機。
【0311】
本遊技機によれば、特別特典のそれぞれに複数の特別役が対応付けられているため、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役と対応する特別絵柄から順番に狙うか、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役と対応する特別絵柄から順番に狙うか、等を遊技者に比較的自由に選択させることが可能となる。
【0312】
遊技機54.上記遊技機45乃至遊技機53のいずれかにおいて、前記特別特典の遊技価値(BB状態における払出数)が異なる複数の特別役と、前記複数の特別役のいずれかに当選してからの遊技回数に関わる回数情報を記憶する回数情報記憶手段(報知カウンタ)と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新する更新手段(表示制御装置81の報知カウンタ更新機能S1204)と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報(0)となった場合、前記当選特別絵柄を示唆する絵柄示唆手段(補助表示部65の報知判定第2処理に基づく当選BB図柄報知演出実行機能)と、を備え、前記遊技価値と、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が前記特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値と、を対応付けたことを特徴とする遊技機。
【0313】
本遊技機によれば、複数の特別役のいずれかに当選してからの遊技回数に関わる回数情報を回数情報記憶手段に記憶し、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となった場合、当選特別絵柄を示唆する。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作するのか、各循環表示手段の特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作して当選特別絵柄が示唆されるまで遊技するのか、を遊技者に選択させることが可能となる。また、特別役に当選してから特別絵柄が実際に形成されるまでに要する時間は、絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者の技量によって変化するものと想定される。そこで、回数情報に基づいて当選特別絵柄を示唆する構成とすることにより、絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者の技量に関わらず、特別役に当選してから特別絵柄が実際に形成されるまでの遊技を効率的に行わせることが可能となる。
【0314】
加えて、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値を、その後に付与される特別特典の遊技価値と対応付けることにより、そのときの状況に応じて種々の期待や選択を遊技者に行わせることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。例えば遊技価値の最も低い特別特典と対応する特別役の示唆タイミングで当選特別絵柄が示唆されないことを期待させながら前記示唆タイミングと対応する遊技回数まで遊技を行わせたり、例えば遊技価値の最も低い特別特典と対応する特別役の示唆タイミングを過ぎた場合に、当選特別絵柄が示唆されるのを待つのではなく遊技価値の最も高い特別特典と対応する特別絵柄から順番に狙って停止操作手段を操作してみようか等の選択を行わせたりすることが可能となるからである。
【0315】
遊技機55.上記遊技機54において、前記遊技価値が低いほど前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報が前記特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値が少なくなる構成としたことを特徴とする遊技機。
【0316】
本遊技機によれば、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合、遊技価値の高い特別特典の付与される特別役に当選した場合と比して、回数情報記憶手段に記憶された回数情報が特定回数情報となるまでに要する遊技回数の期待値が少なくなる。かかる構成とすることにより、遊技価値の低い特別特典の付与される特別役に当選した場合に当選特別絵柄の示唆タイミングを早くすることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。
【0317】
遊技機56.上記遊技機54又は遊技機55において、前記役の抽選結果が所定役(小役、再遊技)当選であって、所定絵柄(小役入賞成立となる図柄の組合せ、再遊技入賞成立となる図柄の組合せ)が前記有効位置に停止した場合、所定特典(メダル払出、再遊技)を付与する所定特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理機能S211、開始待ち処理S203における自動投入処理機能)を備え、前記表示制御手段を、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が前記所定役当選となった場合、前記所定絵柄を前記有効位置に停止させることが可能であれば前記当選特別絵柄より優先して前記所定絵柄が前記有効位置に停止するよう、前記各循環表示手段を表示制御する構成とし、前記更新手段は、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が前記所定役当選となった場合、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新しないことを特徴とする遊技機。
【0318】
本遊技機によれば、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選となった場合、回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新しない。つまり、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選となった場合には、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が所定役当選とならなかった場合と比して、当選特別絵柄の示唆タイミングが遅くなる。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0319】
遊技機57.上記遊技機54乃至遊技機56のいずれかにおいて、前記更新手段は、前記留保手段が前記特別役当選を留保記憶している状況で前記役の抽選結果が非当選となった場合、前記回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新することを特徴とする遊技機。
【0320】
本遊技機によれば、更新手段は、留保手段が特別役当選を留保記憶している状況で役の抽選結果が非当選となった場合、すなわち特別役にのみ当選している場合に回数情報記憶手段に記憶された回数情報を更新する。かかる構成とすることにより、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【0321】
なお、上記遊技機54乃至遊技機57のいずれかの構成を上記遊技機50乃至遊技機53のいずれかの構成に適用する場合には、前記特別役に当選してからの各遊技回において前記特定絵柄を前記有効位置に停止させることが可能なタイミングで前記各停止操作手段が操作された場合、前記当選特別絵柄示唆手段は、前記絵柄示唆手段が前記当選特別絵柄を示唆する遊技回よりも前の遊技回に前記当選特別絵柄を示唆する構成とするとよい。
【0322】
かかる構成とした場合には、遊技者がいずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作した場合、遊技者が各循環表示手段の特定絵柄を狙うことなく停止操作手段を操作して当選特別絵柄が示唆されるまで遊技した場合よりも早いタイミングで当選特別絵柄が示唆されることとなる。この結果、当選特別絵柄が早く示唆されるためにも、いずれの特別役に当選しているのかを推測した上で各循環表示手段の特定絵柄を狙って停止操作手段を操作しようという意欲を湧かせることが可能となり、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
【符号の説明】
【0323】
10…スロットマシン、32…リール、41…スタートレバー、42〜44…ストップスイッチ、56…第1クレジット投入スイッチ、57…第2クレジット投入スイッチ、58…第3クレジット投入スイッチ、63…上部ランプ、64…スピーカ、65…補助表示部、81…表示制御装置、101…主制御装置、102…CPU。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種の絵柄を循環表示させる複数の循環表示手段と、
前記各循環表示手段に前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段と、
前記開始操作手段の操作に基づいて役の抽選を行う抽選手段と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、
前記開始操作手段の操作に基づいて前記絵柄の循環表示を開始させるとともに、前記停止操作手段の操作に基づいて対応する絵柄の循環表示を停止させるよう前記各循環表示手段を表示制御する表示制御手段と、
前記役の抽選結果が特別役当選であって、前記各循環表示手段の特定絵柄が予め定めた有効位置に停止して特別絵柄を形成した場合、特別特典を付与する特典付与手段と、
前記役の抽選結果が前記特別役当選である場合、前記特別絵柄を形成するまで前記特別役当選を留保記憶する留保手段と
を備え、
前記特別役を複数有するとともに特別役毎に異なる特別絵柄を対応付けた遊技機において、
前記複数の特別役のいずれかに当選していることに基づいて、前記各循環表示手段のうち1つの循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、そのときの停止結果が、当選している当選特別役と対応する当選特別絵柄の形成される可能性がなく、当選していない非当選特別役と対応する非当選特別絵柄の形成される可能性がある、非特定停止結果であるか否かを判断する停止結果判断手段と、
前記停止結果判断手段が前記非特定停止結果であると判断した場合、前記絵柄の循環表示を停止させていない循環表示手段が前記絵柄の循環表示を停止させるよりも前に、前記当選特別絵柄の形成される可能性がないことを示唆する示唆手段と
を備えたことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2013−106682(P2013−106682A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252334(P2011−252334)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】