説明

遊技機

【課題】異常が発生していないデバイスに制御信号を確実に送信する。
【解決手段】演出制御装置300及び演出用デバイス制御装置400は、遊技制御装置100が実行する遊技処理に応じて点灯制御コマンドを電飾デバイス70に送信する。演出用デバイス制御装置400は、何れの電飾デバイス70から先に制御信号を送信するかを規定する送信順序テーブルを記憶する順序情報記憶手段420と、送信順序テーブルに従って点灯制御コマンドを送信する点灯制御コマンド送信処理を、所定の出力周期で繰り返して実行するランプ点灯制御手段460とを備える。ランプ点灯制御手段460は、電飾デバイス70の異常を検知し、異常を検知した電飾デバイス70に対して点灯制御コマンドを送信する順番が、異常を検知しなかった電飾デバイス70に対して点灯制御コマンドを送信する順番よりも後になるように、順序情報記憶手段の送信順序テーブルを更新して記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)や回胴式遊技機(スロットマシン)等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、主制御基板と、演出制御基板と、電飾表示部と、を備える回胴式遊技機が記載されている。電飾表示部は、トップLED中央基板を含む複数のLED基板を備える。トップLED中央基板は、異なるアドレスが設定されている二つのシリアル−パラレル変換回路と、表示灯駆動回路と、複数のLEDユニットと、を備える。演出制御基板と、二つのシリアル−パラレル変換回路とは、共通のクロック線とデータ線によって接続されている。演出制御基板は、主制御基板から演出コマンドを受けたとき、その演出コマンドに基づいて、遊技の演出の内容を決定する。また、演出制御基板は、決定した内容に対応する電飾演出用パターンデータに基づいて、所定の点灯信号を生成する。演出制御基板とトップLED中央基板との間は、ICシリアル通信方式により、点灯指令信号が転送される。すなわち、演出制御基板は、トップLED中央基板に、まず、どちらのシリアル−パラレル変換回路に信号を送るのかを示すアドレス信号を送り、次に転送するシリアル信号(点灯指令信号)を送る。受信する側のシリアル−パラレル変換回路は、始めのアドレス信号が自己のものであるときにのみ、次に送られてくるシリアル信号を取得する。アドレス信号が自己のものでないときには、続いて送られてくるシリアル信号は取得しない。シリアル−パラレル変換回路は受信したシリアル信号をパラレル信号に変換して表示駆動回路に転送し、表示駆動回路は、転送された信号に基づいてLEDユニットを点灯する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−212271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の遊技機のような遊技機には、演出制御基板(副制御部)が、接続されている複数のデバイスに所定の順序で制御信号を送信する送信処理を所定の周期で繰り返すものがある。また、このような遊技機には、送信処理中に送信先のデバイスに制御信号を正常に受信できない異常が発生した場合、次順のデバイスに制御信号を送信する前に、異常が発生したデバイスに対して異常を解消するためのエラー復帰処理を実行するものがある。
【0005】
しかし、特許文献1の遊技機において、上記のように二つのシリアル−パラレル変換回路に対して所定の順序で点灯指令信号を送信する送信処理及びエラー復帰処理を行う場合、先頭のシリアル−パラレル変換回路に異常が発生したときは、エラー復帰処理の実行によって、次順のシリアル−パラレル変換回路に点灯指令信号を送信するタイミングが遅れる可能性がある。このため、送信処理を所定の周期で繰り返すと、毎回の送信処理において、次順のシリアル−パラレル変換回路に点灯指令信号を送信するタイミングが遅れるという問題が生じ、例えば、次順のシリアル−パラレル変換回路から転送された点灯制御信号によって点灯するLEDユニットを定期的に点灯させることができない可能性がある。すなわち、所定の順序における次順のデバイスに異常が発生しておらず、点灯指令信号を正常に受信できる場合であっても、演出制御部は、次順のシリアル−パラレル変換回路へ正常に点灯指令信号を送信することができず、LEDユニットの点灯を正常に制御できないという問題が生じる可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、異常が発生していないデバイスに制御信号を確実に送信することが可能な遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の遊技機は、主制御部と、副制御部と、複数のデバイスと、を備える。
【0008】
主制御部は、電子的な内部抽選の当否判定の結果に応じた遊技処理を実行する。副制御部は、主制御部が実行する遊技処理に応じて制御信号を送信する。複数のデバイスは、副制御部に双方向通信可能に接続され、副制御部からの制御信号の受信に応じて応答するとともに、受信した制御信号に基づいて動作する。
【0009】
また、副制御部は、順序情報記憶手段と、制御信号送信手段と、異常検知手段と、順序情報変更手段と、を備える。
【0010】
順序情報記憶手段は、複数のデバイスのうち何れのデバイスから先に制御信号を送信するかを規定するデバイス順序情報を記憶する。制御信号送信手段は、デバイス順序情報に従って複数のデバイスの中から送信先のデバイスを特定し、特定した送信先のデバイスに対して制御信号を送信する制御信号送信処理を、所定の出力周期で繰り返して実行する。異常検知手段は、制御信号送信手段が送信先のデバイスに対して制御信号を送信したとき、送信先のデバイスの応答に基づいて、デバイスの異常を検知する。順序情報変更手段は、異常検知手段が異常を検知したデバイスに対して制御信号を送信する順番が、異常検知手段が異常を検知しなかったデバイスに対して制御信号を送信する順番よりも後になるように、順序情報記憶手段に記憶されたデバイス順序情報を変更する。
【0011】
上記構成では、異常検知手段が、送信先のデバイスの応答に基づいて、デバイスの異常を検知したとき、順序情報変更手段は、異常検知手段が異常を検知したデバイスに対して制御信号を送信する順番が、異常検知手段が異常を検知しなかったデバイスに対して制御信号を送信する順番よりも後になるように、順序情報記憶手段に記憶されたデバイス順序情報を変更する。
【0012】
このため、デバイス順序情報は、異常が検知されたデバイスよりも異常が検知されなかったデバイスに優先的に制御信号が送信されるように変更される。したがって、制御信号送信手段が実行する次の制御信号送信処理において、制御信号送信手段は、上記のように変更されたデバイス順序情報に従って異常が検知されなかったデバイスに優先的に制御信号を送信する。したがって、異常が発生していないデバイスに制御信号を確実に送信することができる。
【0013】
また、制御信号送信手段は、実行中の制御信号送信処理が出力周期を超過する場合、実行中の制御信号送信処理を途中で終了して次の制御信号送信処理を開始してもよい。
【0014】
上記構成では、制御信号を送信したデバイスに異常が発生していることが原因で、実行中の制御信号送信処理を、所定の出力周期内で終了することができなかった場合、制御信号が送信されないデバイスがあっても、実行中の制御信号送信処理を途中で終了して次の制御信号送信処理を開始するので、次の制御信号送信処理の開始が遅延することを防止し、次の制御信号処理を確実に実行することができる。また、以前に異常が検知されたデバイスに対して制御信号を送信する順番が、順序情報変更手段によって、異常検知手段が異常を検知しなかったデバイスに対して制御信号を送信する順番よりも後に変更されていた場合、実行中の制御信号送信処理を途中で終了することによって制御信号が送信されないデバイスは、この異常が検知されたデバイスである可能性が高いので、実行中の制御信号送信処理を途中で終了することによる不都合は生じ難い。
【0015】
また、副制御部は、異常検知手段がデバイスの異常を検知したとき、デバイスを正常状態に復帰させるための復帰処理を実行する復帰実行手段と、を備えてもよい。また、制御信号送信手段は、異常検知手段がデバイスの異常を検知したとき、復帰実行手段が復帰処理を実行した後に、デバイス順序情報が規定する次のデバイスに対して制御信号を送信してもよい。
【0016】
上記構成では、制御信号送信処理中に、復帰実行手段の復帰処理によって、デバイスを正常状態に復帰させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、異常が発生していないデバイスに制御信号を確実に送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観斜視図である。
【図2】図1のスロットマシンの前扉を取り外した状態の斜視図である。
【図3】図1のスロットマシンの図柄表示窓及び有効ラインを示す正面図である。
【図4】図1のスロットマシンの各回転リールのリールテープの部分展開図である。
【図5】図1のスロットマシンの制御装置の概要を示すブロック図である。
【図6】当選役と当選役の図柄の組み合わせとを示す図である。
【図7】送信順序テーブルの一例を示す図であり、(a)はデフォルト状態における送信順序テーブルを、(b),(c)は更新記憶したときの送信順序テーブルを示す。
【図8】図1のスロットマシンが実行する遊技の制御の概要を示すフローチャートである。
【図9】演出制御装置及び演出用デバイス制御装置が実行する電飾演出処理を示すフローチャートである。
【図10】電飾デバイスに点灯制御コマンドを送信する際のランプ点灯制御手段の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態に係るスロットマシンSを図面を参照して説明する。
【0020】
<スロットマシンSの概略構成>
本実施形態に係るスロットマシンSは、遊技媒体としてメダルを用いて遊技が行われる。ここで、「正面」とは、スロットマシンSにおける、遊技者が遊技を行う際に向き合う面をいう。また、「右側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て右側を意味し、「左側」とは、スロットマシンSの正面に向き合う遊技者から見て左側を意味する。
【0021】
スロットマシンSは、図1及び図2に示すように、正面側に開口する正面開口部11を有する箱形の筐体1を備えている。筐体1の内部には、高さ方向略中央で水平となるように中板12が設けられている。また、筐体1の正面には、筐体1の正面開口部11を開閉可能に閉塞する前扉3が設けられている。前扉3は、正面開口部11の上部を開閉可能に閉塞する上扉30と、正面開口部11の下部を開閉可能に閉塞する下扉40とを備えている。
【0022】
筐体1の底板には、各部品に電力を供給するための電源装置を内蔵した電源ユニット4と、メダルを貯留するとともに、その貯留したメダルを受け皿43へ払い出すためのホッパー5とが設置されている。ホッパー5は、特に図示しないが、複数のメダルを貯留することが可能なメダルタンクと、メダルタンクに貯留されているメダルを1枚ずつ排出するための払出装置6(図5参照)と、払出装置6により排出されたメダルを検出するための払出センサー7(図5参照)とを備えている。また、払出装置6により排出されたメダルは、メダル排出部44を通って受け皿43に払い出される。
【0023】
筐体1の内部には、3個の回転リール23を有するリールユニット22、スロットマシンSの遊技を制御するための遊技制御装置100が設けられている。
【0024】
リールユニット22は、3個の回転リール23(図3に示すように、左側に位置する「左回転リール23L」、中央に位置する「中央回転リール23M」、右側に位置する「右回転リール23R」)と、それぞれの駆動軸に固定された回転リール23を回転駆動するための3個のステッピングモータ26(図5参照)と、を備えている。また、各回転リール23は、合成樹脂からなる回転ドラムと、回転ドラムの外周面に貼付されるテープ状のリールテープ28(図4参照)とを備えている。このリールテープ28の表面には、「7(赤色)」、「7(白色)」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、及び「REP」の図柄が配置されている。また、各回転リール23の回転ドラムには、突起状のインデックスが設けられるとともに、リールユニット22の所定位置には、インデックスを検出するためのインデックスセンサー27(図5参照)が設けられている。
【0025】
上扉30の前面は、透光性を有する部材、例えば、ガラスやアクリル樹脂によって形成され、上扉30の前面の略中央部には、図1に示すように、各回転リール23の図柄を正面側から視認可能にするための図柄表示窓31が設けられている。また、図3に示すように、図柄表示窓31には、水平に伸びる中段の有効ライン60(第一有効ライン60A)、水平に伸びる上段の有効ライン60(第二有効ライン60B)、水平に伸びる下段の有効ライン60(第三有効ライン60C)、図柄表示窓31の対角線に伸びる右下がりの有効ライン60(第四有効ライン60D)、図柄表示窓31の対角線に伸びる右上がりの有効ライン60(第五有効ライン60E)の5本が形成されている。ここで、各有効ライン60に図柄を適正に表示する時の回転リール23の停止位置を、「停止基準位置」という。各回転リール23には、図柄が21個ずつ付されていることから、停止基準位置も21ずつ存在する。
【0026】
また、図柄表示窓31の上方には、図1に示すように、画像表示装置33(例えば、液晶ディスプレイやCRT等)が設けられている。また、上扉30における画像表示装置33の上方には、略中央部に設けられた中央トップランプ(デバイス)35と、中央トップランプ35を挟んで左右に設けられた左トップランプ(デバイス)36及び右トップランプ(デバイス)37と、が設けられている。中央トップランプ35は、中央トップLED(Light Emitting Diode)基板(図示省略)と中央トップLED基板を前方から覆う中央トップランプカバー35aを有する。左トップランプ36は、左トップLED基板(図示省略)と左トップLED基板を前方から覆う左トップランプカバー36aを有する。また、右トップランプ37は、右トップLED基板(図示省略)と右トップLED基板を前方から覆う右トップランプカバー37aを有する。各トップランプカバー35a,36a,37aは、透光性を有する部材、例えば、ガラスやアクリル樹脂によって形成され、後述する各LED基板のLEDが発する光を透過する。各LED基板は、図示しないシリアル信号をパラレル信号に変換するシリアル−パラレル変換回路(ICI/0エクスパンダ)と、LEDを点灯するための点灯駆動信号を生成するLED駆動回路と、複数のLEDとを有する。シリアル−パラレル変換回路は、後述する演出デバイス制御装置400と、ICバス方式で信号の送受信を行えるものであり、7ビットからなる固有のアドレスが設定されている。なお、10ビットからなる固有のアドレスを設定してもよい。
【0027】
また、図柄表示窓31の下方には、クレジットされたメダルの枚数や遊技の設定値を表示するための数値表示部32(例えば、7セグメント表示器等)が設けられている。ここで、クレジットとは、メダル投入口42から投入され、メダルセレクター46(図2参照)により正規なメダルとしてホッパー5(図2参照)へ移送されるメダル、または所定の入賞により払い出されるメダルを、スロットマシンS内部に電子的に貯留することである。
【0028】
また、上扉30の裏面には、図2に示すように、スロットマシンSの演出を制御する演出制御コマンドを生成して送信する演出制御装置300と、演出制御コマンドを受信して演出実行装置500を制御する演出用デバイス制御装置400と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ34とが設けられている。また、図柄表示窓31を挟んで左右に左パネルLEDユニット(デバイス)38と右パネルLEDユニット(デバイス)39が設けられている。左パネルLEDユニット38は左パネルLED基板38aを有し、右パネルLEDユニット39は、右パネルLED基板39aを有している。各LED基板38a,39aは、図示しないシリアル信号をパラレル信号に変換するシリアル−パラレル変換回路と、LEDを点灯するための点灯駆動信号を生成するLED駆動回路と、複数のLEDとを有する。シリアル−パラレル変換回路は、ICバス方式で信号の送受信を行えるものであり、7ビットからなる固有のアドレスが設定されている。なお、10ビットからなる固有のアドレスを設定してもよい。
【0029】
下扉40の上部には、図1に示すように、スロットマシンSを操作するための操作部50が設けられている。操作部50には、クレジットされたメダルを減じてメダルの投入に代えるためのベットスイッチ51、クレジットされたメダルを払い出すための精算スイッチ52、ゲームを開始させるためのスタートスイッチ53、回転リール23の回転を停止させるための3個のストップスイッチ54(左回転リール23Lに対応する「左ストップスイッチ54L」、中央回転リール23Mに対応する「中央ストップスイッチ54M」、右回転リール23Rに対応する「右ストップスイッチ54R」)が設けられている。
【0030】
また、下扉40には、メダルを1枚ずつ投入するためのメダル投入口42と、スロットマシンS内部よりメダルを排出するためのメダル払い出し口41と、メダル払い出し口41から排出されたメダルを溜めておくための受け皿43とが設けられている。
【0031】
また、下扉40の裏面には、図2に示すように、メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながら真贋で選別するためのメダルセレクター46と、メダルセレクター46の下方に開口し、メダル払い出し口41に連通するメダル排出部44と、種々のサウンドを出力するためのスピーカ45とが設けられている。メダルセレクター46は、メダル投入口42から投入されたメダルをホッパー5へ誘導するためのメダル通路と、メダル通路の下流まで流下したメダルを検出するための投入センサー47と、メダル通路を流下するメダルを投入センサー47に検出される前にメダル排出部44へ排除するためのブロッカー装置48(図5参照)とを備えている。ブロッカー装置48は、1ゲームが進行している最中や、クレジットされているメダルが上限の50枚に達しているときに、メダル通路を流下するメダルをメダル排出部44へ排除する。
【0032】
図1及び図2に示す画像表示装置33、スピーカ34,45、中央トップランプ35、左トップランプ36、右トップランプ37、左パネルLEDユニット38及び右パネルLEDユニット39(以下、これらを総称する場合、電飾デバイス70と称する)は、画像表示装置33に所定の画像を表示させたり、スピーカ34,45から所定の音声を出力させたり、電飾デバイス70を所定の点灯パターンで点灯させたり等することによって、遊技を演出する演出実行装置500(図5参照)として機能する。
【0033】
次に、本実施形態のスロットマシンSの電気的構成について図5を参照して詳細に説明する。
【0034】
<制御装置10>
制御装置10は、スロットマシンSを制御するためのものである。本実施形態の制御装置10は、主にスロットマシンSの遊技を制御する遊技制御装置100と、遊技制御装置(主制御部)100から受信したメイン制御コマンドに応じて演出制御コマンドを生成して送信する演出制御装置(副制御部)300と、演出制御装置300から受信した演出制御コマンドに応じて演出実行装置500を制御する演出用デバイス制御装置(副制御部)400とを備えている。遊技制御装置100は、所定の契機により電子的な抽選を実行し、所定の当選役に当選したか否かの当選判定を抽選の結果に基づいて実行するとともに、メイン制御コマンドを抽選の結果に基づいて生成して送信する。遊技制御装置100、演出制御装置300及び演出用デバイス制御装置400は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。また、遊技制御装置100及び演出制御装置300は、乱数を発生させるための乱数発生手段(図示省略)を備え、演出用デバイス制御装置400は、不揮発性のRAM(例えば、NVRAM)を備えている。
【0035】
遊技制御装置100の入力段には、ベットスイッチ51、精算スイッチ52、スタートスイッチ53、ストップスイッチ54、インデックスセンサー27、払出センサー7、及び投入センサー47などのパーツが接続され、遊技制御装置100の出力段には、ステッピングモータ26、払出装置6、ブロッカー装置48、及び数値表示部32などのパーツが接続されている。
【0036】
また、遊技制御装置100のCPUは、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより、通常遊技制御手段110、特別遊技制御手段120、当選抽選手段130、回転制御手段140、回転位置判断手段150、停止制御手段160、入賞判定手段170、ベット数記憶手段180、支払制御手段190、ゲーム更新手段200、メイン制御コマンド送信手段210などとして機能する。
【0037】
演出制御装置300と演出用デバイス制御装置400とは、双方向通信可能に接続され、演出用デバイス制御装置400の出力段には、電飾デバイス70、画像表示装置33、及びスピーカ34,45などのパーツが接続されている。演出用デバイス制御装置400と、電飾デバイス70とは、ICバス方式で双方向通信可能な態様で接続されている。具体的には、演出用デバイス制御装置400と、各電飾デバイス70のLED基板のシリアル−パラレル変換回路とは、共通のクロック線SCLと共通のデータ線SDAを介して接続されている。本ICバス方式では、クロック線SCLからクロック信号を送り、クロック線SCLで送るクロック信号に合わせてデータ線SDAからシリアル信号を送信する。
【0038】
演出制御装置300のCPUは、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより、演出態様決定手段310、演出制御コマンド送信手段330などとして機能し、RAMは、送信前コマンド記憶手段320として機能する。
【0039】
演出用デバイス制御装置400のCPUは、ROMに記憶されたプログラムを実行することにより、画像表示制御手段440、音声出力制御手段450、ランプ点灯制御手段(制御信号送信手段、異常検知手段、順序情報変更手段、復帰実行手段)460、計時手段470、などとして機能し、ROMは、演出データ記憶手段410として機能する。また、不揮発性のRAMは、順序情報記憶手段420として機能し、RAMは、周期コマンド記憶手段430として機能する。
【0040】
<遊技制御装置100>
遊技制御装置100は、主にスロットマシンS遊技を制御するためのものであり、遊技制御装置100が備える各手段について説明する。なお、遊技制御装置100は、下記以外の手段を有していても構わない。
【0041】
<ベット数記憶手段180>
ベット数記憶手段180は、ベットされたメダルの枚数(以下「ベット数」という)を記憶するためのものである。具体的には、ベット数記憶手段180は、メダル投入口42からメダルが投入されて、投入センサー47がメダルを検出すると、ベット数に「1」を加算する更新を行う。また、ベット数記憶手段180のベット数には、上限が設定されている。本実施形態では、ベット数記憶手段180のベット数の上限は「3」に設定されている。ベット数記憶手段180のベット数が「3」まで加算されると、すべての有効ライン60が有効化される。
【0042】
<通常遊技制御手段110>
通常遊技制御手段110は、通常遊技を行わせるためのものであり、本実施形態における通常遊技について説明する。
【0043】
ベット数記憶手段180の記憶するベット数が「3」である場合に、スタートスイッチ53が操作されると、リールユニット22の各ステッピングモータ26の駆動により各回転リール23が回転を開始する。
【0044】
その後、ストップスイッチ54が操作されると、対応する回転リール23が何れかの停止基準位置に停止する。そして、すべての回転リール23が停止基準位置に停止したときに、当選役の図柄の組み合わせが有効ライン60に揃うと、当該当選役の入賞となって遊技者に所定の利益が付与される。
【0045】
当選役、及び当選役の図柄の組み合わせを、図6を参照しつつ説明する。本実施形態の当選役には、入賞により特別遊技(ビッグボーナス)に移行する「赤セブン当選役」と、入賞により特別遊技(レギュラーボーナス)に移行する「白セブン当選役」と、入賞によりメダルを新たにベットすることなく再度1ゲームを行うことが可能な再遊技となる「リプレイ当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル10枚が支払われる「ベル当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル10枚が支払われる「スイカ当選役」と、入賞により有効ライン1本につきメダル2枚が支払われる「チェリー当選役」と、がある。
【0046】
<特別遊技制御手段120>
特別遊技制御手段120は、当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行わせるためのものである。本実施形態では、特別遊技として、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)とを実行可能である。
【0047】
具体的には、通常遊技において「7(赤色)」の図柄が有効ライン60に3個揃うと、BBに移行する。そして、BB中に320枚を超えるメダルの支払いが行われると、BBを終了して通常遊技に移行する。
【0048】
また、通常遊技において「7(白色)」の図柄が有効ライン60に3個揃うと、RBに移行する。そして、RB中に当選役に8回入賞する、またはRB中に12ゲーム行うと、RBを終了して通常遊技に移行する。
【0049】
特別遊技中に当選し得る当選役は、「ベル当選役」、「スイカ当選役」及び「チェリー当選役」であり、特別遊技中は、これらの当選役に当選する確率が通常遊技中よりも高くなるように設定されている。
【0050】
<当選抽選手段130>
当選抽選手段130は、複数の当選役の何れに当選かまたはハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。
【0051】
本実施形態では、役抽選の結果として、「赤セブン当選役」の当選となる「赤セブン当選」と、「白セブン当選役」の当選となる「白セブン当選」と、「リプレイ当選役」の当選となる「リプレイ当選」と、「ベル当選役」の当選となる「ベル当選」と、「スイカ当選役」の当選となる「スイカ当選」と、「チェリー当選役」の当選となる「チェリー当選」と、何れの当選役にも入賞不可能となる「ハズレ」とが設定されている。
また、役抽選の結果は、互いに異なる複数の当選役に重複した当選(重複当選)を含む。具体的には、「赤セブン当選役」及び「スイカ当選役」の重複当選となる「赤7・スイカ重複当選」が含まれている。
【0052】
また、遊技制御装置100のROMには、乱数発生手段が発生する各乱数について、何れの当選役に当選かまたはハズレかを割り振ったテーブルが格納されている。本実施形態では、通常遊技用の当選判定テーブル、ボーナス当選フラグ保有時の通常遊技用の当選判定テーブル、BB用の当選判定テーブル、RB用の当選判定テーブル等がROMに格納されている。これらの当選判定テーブルには、上述した抽選結果の何れかに対応する領域が割り振られている。
【0053】
当選抽選手段130は、スタートスイッチ53の操作を契機に、乱数発生手段が発生する乱数から1つの数値を抽出し、抽出乱数データとする。そして、抽出した抽出乱数データを、遊技状態などに応じて選択した当選判定テーブルにおける当選役の当選領域と対比して、抽出乱数データが何れかの当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、当該抽出乱数データが何れの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をする。
【0054】
この役抽選で当選すると、当選抽選手段130は、当該当選に対応した当選フラグを遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定する。「当選フラグ」は、当選した当選役に関連づけされた変数であり、制御装置10に当選抽選手段130の役抽選の結果を記憶させるためのものである。本実施形態には、上述した各当選役に対応する当選フラグ(例えば、「赤セブン当選役」に対応する「赤セブン当選フラグ」など)がある。また、これらの当選フラグは、「小役当選フラグ」と「ボーナス当選フラグ」とに分類される。
【0055】
「ボーナス当選フラグ」は、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定された場合に、当該当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが有効ライン60に表示されないときに、消去されずに次のゲームに持ち越される当選フラグを意味する。本実施形態では、「赤セブン当選役」に対応した「赤セブン当選フラグ」、及び「白セブン当選役」に対応した「白セブン当選フラグ」が、ボーナス当選フラグである。
【0056】
「小役当選フラグ」は、遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定された場合に、当該当選フラグに係る当選役の図柄の組み合わせが有効ライン60に表示されないときに、次のゲームが開始される前に消去される当選フラグを意味する。本実施形態では、「赤セブン当選フラグ」及び「白セブン当選フラグ」を除いた他の当選フラグが、小役当選フラグである。
【0057】
そして、役抽選で当選すると、当該当選に対応した当選フラグが遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定される。例えば、「赤セブン当選」となった場合には、RAMの所定領域に「赤セブン当選フラグ」が設定され、「スイカ当選」となった場合には、RAMの所定領域に「スイカ当選フラグ」が設定される。また、例えば、「赤7・スイカ重複当選」となった場合には、RAMの所定領域に「赤セブン当選フラグ」及び「スイカ当選フラグ」が設定される。
【0058】
当選抽選手段130による抽選結果が当選の場合、その当選役に対応する図柄を示す「当選図柄信号(図柄データ)」が、後述するメイン制御コマンドとして遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。例えば当選役に対応する図柄が「チェリー」の場合、「チェリー」を特定する「当選図柄信号」が送信される。
【0059】
<回転制御手段140>
回転制御手段140は、スタートスイッチ53の操作を契機に各回転リール23の回転を開始させるとともに、各回転リール23を一定の回転速度で回転させるためのものである。
【0060】
具体的には、回転制御手段140は、ベット数記憶手段180の記憶するベット数が「3」である場合において、スタートスイッチ53の操作を契機に、各ステッピングモータ26の回転駆動を開始させて、各回転リール23の回転を開始させる。また、各回転リール23の回転が一定の回転速度に達するまで加速するように、各ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。そして、各回転リール23の回転が一定の回転速度まで加速すると、各回転リール23が一定の回転速度を保って定常回転するように、各ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。
【0061】
なお、各回転リール23の回転を開始する際に、各回転リール23の回転の開始を示す「回転開始信号」が遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。
【0062】
<回転位置判断手段150>
回転位置判断手段150は、各回転リール23の回転位置を特定するためのものである。
【0063】
具体的には、各回転リール23が一定の回転速度まで回転を加速して定常回転になったことを契機に、各インデックスセンサー27によるインデックスの検出を開始する。そして、インデックスセンサー27がインデックスを検出したことを契機に、ステッピングモータ26のパルス数をカウントするとともに、このパルス数に基づいて対応する回転リール23の回転位置を特定する。なお、カウントしたパルス数は、インデックスを検出する度にリセットされ、あらたにパルス数がカウントされる。
【0064】
また、各回転リール23に21個ずつ付された図柄には、インデックスセンサー27がインデックスを検出した時の回転位置を基準にした図柄番号が割り振られている。具体的には、インデックスセンサー27がインデックスを検出したときに第一有効ライン60A上にある図柄から、順次「00」〜「20」の図柄番号が割り振られている。また、それぞれの図柄番号に対応する図柄の種類を各回転リール23毎に記憶している。そして、回転リール23の回転位置、すなわちパルス数に基づいて、第一有効ライン60A上にある図柄の図柄番号を特定し、この図柄番号に基づいて図柄の種類を特定する。
【0065】
<停止制御手段160>
停止制御手段160は、ストップスイッチ54の操作を契機に、対応する回転リール23の回転位置及び当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、当該回転リール23の回転を停止する停止制御処理を行うためのものである。
【0066】
ここで、ストップスイッチ54が操作されてから、対応する回転リール23が何れかの停止基準位置に停止するまでの間に、図柄表示窓31を通過する停止基準位置の数を「滑りコマ数」という。例えば、滑りコマ数「0」は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23を、当該操作から1番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止させることを意味する。また、滑りコマ数「1」は、操作されたストップスイッチ54に対応する回転リール23を、当該操作から1番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置を通過させて、2番目に図柄表示窓31に表示される停止基準位置に停止させることを意味する。本実施形態では、停止制御手段160は、当選抽選手段130の抽選結果に基づいて、滑りコマ数「0」ないし「4」の範囲で回転リール23を停止基準位置に停止させるようになっている。
【0067】
具体的には、遊技制御装置100のROMには、ストップスイッチ54の操作時における回転リール23の回転位置に基づき、対応する回転リール23が停止基準位置に停止するまでの滑りコマ数を、回転リール23毎に規定した停止テーブルが格納されている。
本実施形態では、当選フラグに対応した停止テーブル(例えば、「赤セブン当選フラグ」に対応する「赤セブン停止テーブル」など)が、遊技制御装置100のROMに記憶されている。これらの停止テーブルは、当選フラグに係る当選役が入賞し得るように且つその他の当選役が入賞しないように、各回転リール23の滑りコマ数が規定されている。
また、遊技制御装置100のROMには、「ボーナス当選フラグ」及び「小役当選フラグ」を同時にRAMの所定領域に有する場合に用いる停止テーブル(例えば、「赤セブン当選フラグ」及び「スイカ当選フラグ」を同時にRAMの所定領域に保有する場合に用いる「赤7・スイカ停止テーブル」など)が格納されている。これらの停止テーブルは、「ボーナス当選フラグ」に係る当選役が「小役当選フラグ」に係る当選役よりも優先的に入賞し得るように、且つその他の当選役が入賞しないように、各回転リール23の滑りコマ数が規定されている。
【0068】
また、遊技制御装置100のROMには、何れの当選フラグにも対応しない「ハズレ停止テーブル」が格納されている。「ハズレ停止テーブル」は、何れの当選役の図柄の組み合わせも有効ライン60に揃わないように、各回転リール23の滑りコマ数が規定されている。
【0069】
停止制御手段160は、すべてのインデックスセンサー27がインデックスを検出したことを契機に、遊技制御装置100のRAMの当選フラグに応じた停止テーブルを選択する。このとき、遊技制御装置100のRAMに何れの当選フラグも保有していない場合には、ハズレ停止テーブルを選択する。そして、各ストップスイッチ54の操作の受付を開始する。これにより、各ストップスイッチ54の操作が有効となる。
【0070】
また、ストップスイッチ54の操作を契機に、選択した停止テーブルを参照して、ストップスイッチ54の操作時の回転位置に基づき滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分の停止基準位置が図柄表示窓31を通過した後に、最初に表示される停止基準位置に当該回転リール23が停止するように、ステッピングモータ26の回転駆動を制御する。
【0071】
<入賞判定手段170>
入賞判定手段170は、すべての回転リール23の回転が停止したことを契機に、複数の当選役の何れに入賞か又は入賞なしかの判定を行うものである。特別遊技制御手段120は、入賞判定手段170による判定結果に応じて特別遊技へ移行する。
【0072】
具体的には、入賞判定手段170は、例えば、すべての回転リール23が停止基準位置に停止した場合に、「7(赤色)」の図柄が有効ライン60に3個揃っているときには、「赤セブン当選役の入賞」と判定する。
【0073】
また、入賞判定手段170は、例えば、すべての回転リール23が停止基準位置に停止した場合に、どの当選役に係る図柄の組み合わせも有効ライン60に揃っていないときには、「入賞なし」と判定する。
【0074】
何れかの当選役に入賞したと判定すると、入賞判定手段170は、当該入賞に対応した「入賞フラグ」を遊技制御装置100のRAMの所定領域に設定する。「入賞フラグ」は、入賞した当選役に関連づけされた変数であり、制御装置10に入賞判定手段170の判定結果を記憶させるためのものである。本実施形態には、上述した各当選役に対応する入賞フラグ(例えば、「赤セブン当選役」に対応する「BBフラグ」など)がある。また、これらの入賞フラグは、「小役入賞フラグ」と「ボーナス入賞フラグ」とに分類される。
【0075】
「ボーナス入賞フラグ」は、上述の終了条件(BBでは320枚を超えるメダルの支払い、RBでは当選役に8回入賞または12ゲームの終了)が成立するまでの期間中は継続して保有され、終了条件の成立によって消去されるフラグである。これに対し、「小役入賞フラグ」は、1回のゲーム毎に都度消去されるフラグである。
【0076】
入賞フラグを保有している場合、何れの当選役に入賞しているかを示す「入賞信号」が、後述するメイン制御コマンドとして遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。入賞判定手段170による判定結果(入賞フラグの保有)に応じて特別遊技へ移行するため、「入賞信号」は、遊技制御装置100が生起している特別遊技を示す特別遊技データとなる。例えば、特別遊技として「BB」を実行中の場合、BB中であることを示す「入賞信号」が送信され、「RB」を実行中の場合、RB中であることを示す「入賞信号」が送信される。
【0077】
また、「ボーナス当選フラグ」を保有した状態において入賞判定手段170による入賞判定の結果が「入賞なし」の場合、設定されている当選フラグの種別を示す「内部当選信号」が、後述するメイン制御コマンドとして遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。「内部当選信号」は、当選抽選手段130の当選判定によって既に所定の当選役に当選しているが、その当選役に対応する図柄が所定の有効ライン60で所定の態様で未だ並んで停止していない内部当選状態(いわゆる「内部中」)を示す内部当選データである。
【0078】
<支払制御手段190>
支払制御手段190は、入賞の特典としてメダルを支払う当選役について入賞判定手段170が入賞と判定したことを契機に、メダルを支払う制御を行うものである。メダルの支払いは、当選役に係る図柄の組み合わせの揃った有効ライン60毎に行われる。
【0079】
なお、「メダルを支払う制御」は、「ホッパー5にメダルを払い出させる制御」を行ってもよいし、「クレジット数を増加させる制御」を行ってもよい。本実施形態では、支払制御手段190は、クレジット数が上限の「50」に達する前は、クレジット数を増加させる制御を行う。また、支払制御手段190は、クレジット数が上限の「50」に達した後は、ホッパー5にメダルを払い出させる制御を行う。
【0080】
<ゲーム更新手段200>
ゲーム更新手段200は、次のゲームに持ち越す必要のないRAMのデータをクリアするゲーム更新処理を行うものである。具体的には、ゲーム更新手段200が遊技制御装置100のRAMの所定領域をクリアすることにより、小役当選フラグの消去、入賞済みのボーナス当選フラグの消去、ベット数記憶手段180のベット数のクリア等がなされる。
【0081】
<メイン制御コマンド送信手段210>
メイン制御コマンド送信手段210は、メイン制御コマンドを生成し、所定のタイミングで演出制御装置300へ送信する。メイン制御コマンドは、スロットマシンSが実行する演出に関連する演出関連データを適宜含む。本実施形態の演出関連データは、役抽選で当選した当選役の構成図柄(当選役に対応する図柄)を示す「当選図柄データ(当選図柄信号)」、入賞した当選役を示す「特別遊技データ(入賞信号)」、未入賞で保有中の当選フラグの種別を示す「内部当選データ(内部当選信号)」である。なお、演出関連データとして、各回転リール23の回転の開始を通常よりも所定時間遅らせる演出、いわゆる「フリーズ」の開始及び終了を示す「フリーズデータ(フリーズ開始信号、フリーズ終了信号)」、及びAT(アシストタイム)中の押し順を示す「ナビデータ(AT信号)」を含んでもよい。
【0082】
本実施形態では、メイン制御コマンド送信手段210がメイン制御コマンドを送信するタイミングとして、スタートスイッチ53の操作時(レバー操作時)と、レバー操作時から所定のウェイト時間(4.1秒)が経過した時(ウェイト時間経過時)と、1つめのストップスイッチ54の操作時(1停止時)と、2つめのストップスイッチ54の操作時(2停止時)と、3つめのストップスイッチ54の操作時(3停止時)と、3つめのストップスイッチ54の操作解除時(3離し時)の6つのタイミングが少なくとも設定されている。なお、ウェイト時間とは、ゲームの進行速度の短縮化を規制するために、ストップスイッチ54が押下されてもリール23を停止せずにリール23の回転を継続するレバー操作時からの最小時間である。
【0083】
演出制御装置300は、メイン制御コマンドを受信することによって、遊技の進行状態(レバー操作時、ウェイト時間経過時、1停止時、2停止時、3停止時及び3離し時の何れであるか)と、遊技制御装置100が実行する演出に関連する制御の内容とを認識することができる。
【0084】
なお、演出関連データは、上記に限定されるものではなく、他のデータ(例えば、レバー操作時に画像表示装置33の画面に特定の画像を挿入して表示する「カットイン演出」を実行するか否かを遊技制御装置100が決定する場合、カットイン演出の実行を示すデータなど)であってもよい。
【0085】
<演出制御装置300>
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信したメイン制御コマンドに基づいて、演出実行装置500の作動を制御し、所定の演出を行わせるためのものであり、演出制御装置300が備える各手段について説明する。なお、演出制御装置300は、下記以外の手段を有していても構わない。
【0086】
<演出態様決定手段310>
演出態様決定手段310は、実行すべき演出を抽選により決定するためのものであり、演出抽選テーブル331を有している。演出抽選テーブル331は、受信するメイン制御コマンドに対応する演出制御コマンドを複数の演出制御コマンドの中から選択可能なように、複数のメイン制御コマンドの各々に対して複数の演出制御コマンドが予め関連付けて設定されるものである。演出抽選テーブル331は、メイン制御コマンドが含む演出関連データに対応した複数のテーブルであり、演出制御装置300のROMに予め設定されている。各演出抽選テーブル331には、乱数発生手段が発生する各乱数の値に対して演出管理データが割り振られている。各演出管理データは、演出実行装置500に送信する演出制御コマンドをそれぞれ含んでいる。演出態様決定手段310は、レバー操作時のメイン制御コマンドの受信を契機に、乱数発生手段が発生する乱数から1つの数値を抽出し、演出乱数データとする。そして、抽出した演出乱数データに対応する演出管理データ(演出制御コマンド)を、受信したメイン制御コマンドが含む演出関連データに応じて選択した演出抽選テーブル331から抽出し、送信前コマンド記憶手段320に更新して記憶する。
【0087】
本実施形態の演出管理データは、以下の形体を有する。
【0088】
T_SAMPLE_DATA{ }={AAABBBCCCDDDEEEFFF}
AAAはレバー操作時の処理情報、BBBはウェイト時間経過時の処理情報、CCCは1停止時の処理情報、DDDは2停止時の処理情報、EEEは3停止時の処理情報、FFFは3離し時の処理情報である。AAA〜FFFは、画像表示装置33やスピーカ34,45や電飾デバイス70などの演出実行装置550へ送信する演出制御コマンドと、該演出制御コマンドの送信先のデバイス(電飾デバイス70を含む)を特定する情報(電飾デバイス70の各LED基板が有するシリアル−パラレル変換回路のアドレスを示すデータを含む)とを個別に有している。
【0089】
<演出制御コマンド送信手段330>
演出制御コマンド送信手段330は、演出制御コマンドを演出用デバイス制御装置400に送信するためのものであり、送信前コマンド記憶手段320に記憶された演出制御コマンドを所定のタイミングで演出用デバイス制御装置400に送信する。例えば、レバー操作時のメイン制御コマンドの受信に応じてAAAの演出制御コマンドを送信し、ウェイト時間経過時のメイン制御コマンドの受信に応じてBBBの演出制御コマンドを送信し、1停止時のメイン制御コマンドの受信に応じてCCCの演出制御コマンドを送信し、2停止時のメイン制御コマンドの受信に応じてDDDの演出制御コマンドを送信し、3停止時のメイン制御コマンドの受信に応じてEEEの演出制御コマンドを送信し、3離し時のメイン制御コマンドの受信に応じてFFFの演出制御コマンドを送信する。
【0090】
<演出用デバイス制御装置400>
演出用デバイス制御装置400は、演出制御装置300から演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに応じて演出実行装置500を制御するためのものであり、上述のように、演出用デバイス制御装置400のCPUは、画像表示制御手段440、音声出力制御手段450、ランプ点灯制御手段460、計時手段470、などとして機能し、ROMは、演出データ記憶手段410として機能する。また、不揮発性のRAMは、順序情報記憶手段420として機能し、RAMは、周期コマンド記憶手段430として機能する。また、RAMは、演出用デバイス制御装置400が実行する各種処理において、ROMや不揮発性のRAMから読み出したデータやテーブルなどを一時的に記憶する一時記憶領域としても機能する。なお、演出用デバイス制御装置400は、下記以外の手段を有していても構わない。
【0091】
<計時手段470>
計時手段470は、後述するランプ点灯制御手段460が実行するランプ点灯制御処理における各点灯制御コマンド送信処理を開始してからの経過時間を計測するソフトウェアタイマである。なお、スロットマシンSに日時を計時する集積回路であるリアルタイムクロック(RTC)を設け、計時手段470はRTCから出力される時間情報に基づいて上記経過時間を計測してもよい。
【0092】
<演出データ記憶手段410>
演出データ記憶手段410は、画像表示装置33に表示させる画像に関するデータ(画像データ)、スピーカ34,45に出力させる音声に関するデータ(音声データ)並びに各電飾デバイス70の点灯パターンに関するデータ(点灯パターンデータ)を記憶する。画像データ、音声データ及び点灯パターンデータは、ROMに格納されており、必要に応じてCPUに出力される。
【0093】
<順序情報記憶手段420>
順序情報記憶手段420は、後述するランプ点灯制御手段460が実行するランプ点灯制御処理における各点灯制御コマンド送信処理中に参照される図7に示すような送信順序テーブル(デバイス順序情報)を記憶する。送信順序テーブルは、点灯制御コマンド送信処理において、中央トップランプ35、左トップランプ36、右トップランプ37、左パネルLEDユニット38及び右パネルLEDユニット39のいずれの電飾デバイス70から先に点灯制御コマンドを送信するかを規定する情報、すなわち送信順序を規定する。送信順序テーブルは、送信順序を示す1〜5の値が設定される送信順序列と、電飾デバイス70を識別可能な情報、例えば、各電飾デバイス70のLED基板が有するシリアル−パラレル変換回路のアドレスが設定される送信先デバイス列とからなる。本実施形態における電源投入直後のデフォルト状態の上記送信順序は、図7(a)に示すように、中央トップランプ35、左トップランプ36、右トップランプ37、左パネルLEDユニット38、右パネルLEDユニット39の順で制御信号が送信されるように規定されている。なお、デフォルト状態の送信順序は上記に限定されることはなく、適宜規定可能である。また、図における送信先デバイス列には、説明を簡単にするために各電飾デバイス70の名称を表示しているが、上述のようにアドレスなど各電飾デバイス70を識別可能な情報が設定されている。
【0094】
<周期コマンド記憶手段430>
周期コマンド記憶手段430は、後述するランプ点灯制御手段460が実行するランプ点灯制御処理における各点灯制御コマンド送信処理において生成され、各電飾デバイス70に対して送信される1周期分の点灯制御コマンドを記憶する。
【0095】
<画像表示制御手段440>
画像表示制御手段440は、演出データ記憶手段410が記憶する画像データに基づいて、画像表示装置33の画像の表示を制御するものである。すなわち、画像表示制御手段440は、演出制御装置300からの演出制御コマンドに基づき、演出データ記憶手段410の記憶する画像データを選択し、この画像データに従って画像表示装置33に画像を表示させる。
【0096】
<音声出力制御手段450>
音声出力制御手段450は、演出データ記憶手段410が記憶する音声データに基づいて、スピーカ34,45の音声の出力を制御するものである。すなわち、音声出力制御手段450は、演出制御装置300からの演出制御コマンドに基づき、演出データ記憶手段410の記憶する音声データを選択し、この音声データに従ってスピーカ34,45にBGMや効果音を発生させる。
【0097】
<ランプ点灯制御手段460>
ランプ点灯制御手段460は、電飾デバイス70の点灯を制御するものであり、演出制御装置300からの演出制御コマンドに基づき、演出データ記憶手段410に記憶されている各電飾デバイス70についての複数の点灯パターンデータからそれぞれ1つを選択し、この点灯パターンデータに従って各電飾デバイス70を点灯させるランプ点灯制御処理を実行する。ランプ点灯制御処理において、ランプ点灯制御手段460は、送信順序テーブルに従って、中央トップランプ35、左トップランプ36、右トップランプ37、左パネルLEDユニット38及び右パネルLEDユニット39の中から送信先の電飾デバイス70を特定し、特定した送信先の電飾デバイス70に対して点灯制御コマンドを送信する点灯制御コマンド送信処理を、所定の出力周期で、本実施形態では6ミリ秒毎に、繰り返して実行する。すなわち、ランプ点灯制御手段460は、送信順序テーブルに従って、各電飾デバイス一つずつ順々に、点灯制御コマンドを送信する点灯制御コマンド送信処理を6ミリ秒毎に繰り返して実行する。
【0098】
具体的には、ランプ点灯制御手段460は、演出制御装置300から演出制御コマンドを受信するとランプ点灯制御処理を実行する。ランプ点灯制御処理において、受信した演出制御コマンドに基づき、各電飾デバイスについて演出データ記憶手段410が記憶する複数の点灯パターンデータからそれぞれ1つを選択する。次に、ランプ点灯制御手段460は、点灯制御コマンド送信処理を開始し、選択した点灯パターンデータに基づき、各電飾デバイス70に対する1周期(本実施形態では上述のとおり6ミリ秒)分の点灯制御コマンドを生成して、周期コマンド記憶手段430にそれぞれ記憶する。本実施形態における点灯制御コマンドは、3バイト(24ビット)で構成され、各電飾デバイス70のLED基板が有するシリアル−パラレル変換回路の7ビットのアドレスデータと、書き込み(Write)要求、すなわち送信先の電飾デバイス70にデータの受信を要求することを示す1ビットのデータと、ON(点灯)又はオフ(消灯)或いはPWM(Pulse Width Modulation)による点灯制御を内容とする16ビットの点灯パターンデータと、を含む。
【0099】
ランプ点灯制御手段460は、点灯制御コマンドを生成して周期コマンド記憶手段430に記憶した後、順序情報記憶手段420の送信順序テーブルをRAMの一時記憶領域に読み出して参照し、送信順序テーブルによって規定されている送信順序に従って、先頭の電飾デバイス70から順に、周期コマンド記憶手段430に記憶した点灯制御コマンドを送信する。
【0100】
点灯制御コマンド送信処理において電飾デバイス70に点灯制御コマンドを送信する際、ランプ点灯制御手段460は、クロック線SCLの信号レベルをHIGHに維持したまま、データ線SDAの信号レベルをHIGHからLOWに変化させることによって、スタート条件を示す信号(Start Condition)を送信し、これからデータを送信することを各電飾デバイス70に通知する。
【0101】
次に、ランプ点灯制御手段460は、点灯制御コマンドにおける制御対象となる電飾デバイス70の7ビットのアドレスデータと書き込み要求であることを示す1ビットのデータを送信する。そして、ランプ点灯制御手段460は、クロック線SCLの信号レベルが9回目にHIGHになるときに、送信したデータを正しく受信できたことを示すACK信号を応答信号として送信先の電飾デバイス70から正常に受信した場合は、点灯制御コマンドにおける16ビットの点灯パターンデータの先頭8ビットを送信する。点灯パターンデータの先頭8ビットを送信後、送信先の電飾デバイス70からACK信号を正常に受信するのを待ち、ACK信号を受信すると、残りの8ビットの点灯パターンデータを送信する。点灯パターンデータの最後のビットのデータを送信した後、ランプ点灯制御手段460は、送信先の電飾デバイス70からACK信号を正常に受信するのを待って、クロック線SCLをLOWにしてクロックを停止する。その後、ランプ点灯制御手段460は、クロック線SCLをHIGHにし、クロックSCLをHIGHの状態に維持したままデータ線SDAをLOWからHIGHにすることでストップ条件を示す信号(Stop Condition)を送信し、点灯制御コマンドの送信を終了する。
【0102】
また、ランプ点灯制御手段460は、送信先の電飾デバイス70からACK信号を正常に受信できなかった場合、例えば、スロットマシンSの稼動中における信号線の断線やハーネス抜けの発生などが原因で所定時間経過しても送信先の電飾デバイス70からACK信号を受信できなかった場合や、送信したデータを正しく受信できなかったことを示す応答信号であるNACK信号を送信先の電飾デバイス70から受信した場合や、クロックストレッチ、すなわちランプ点灯制御手段460が1バイト分のデータを送信し、2バイト目を送る前に、送信先の電飾デバイス70側が1バイト目を受け取った直後にクロック線SCLをLOWにすることで、2バイト目の受信を留保すること、が発生した場合、送信先の電飾デバイス70が異常状態であると検知する。
【0103】
送信先の電飾デバイス70が異常状態であると検知したランプ点灯制御手段460は、送信順序テーブルにおける次順の電飾デバイス70に点灯制御コマンドを送信する前に、異常状態が検知された電飾デバイス70に対して再送信処理とリセット信号送信処理とを含むエラー復帰処理(復帰処理)を実行する。再送信処理とは、データ線SDAを介して、点灯制御コマンドにおけるアドレス及び書き込み要求であることを示すデータを再送信し、ACK信号を確認しながら、もう一度、点灯制御コマンドにおける点灯パターンデータを送信する処理である。リセット信号送信処理とは、送信先の電飾デバイス70が正常状態、例えばスロットマシンSの電源投入直後の状態と同様の状態になるように、所定の初期化処理の実行を指示するリセット信号を送信先の電飾デバイス70に送信する処理である。なお、再送信処理は省略してもよい。
【0104】
エラー復帰処理を実行したランプ点灯制御手段460は、異常状態が検知された電飾デバイス70について、点灯制御コマンドの送信順序が最後尾となるように順序情報記憶手段の送信順序テーブルを更新して記憶する。例えば、上述のように、デフォルト状態の点灯制御コマンドの送信順序が図7(a)に示す送信順序テーブルで規定されていた場合で、ランプ点灯制御手段460によって中央トップランプ35の異常状態が検知されたときは、ランプ点灯制御手段460は、図7(b)に示すように、中央トップランプ35の上記送信順序が最後尾になるように順序情報記憶手段420が記憶する送信順序テーブルを更新して記憶する。なお、一回の点灯制御コマンド送信処理中に、ランプ点灯制御手段460が、2つ以上の電飾デバイス70の異常状態を検知した場合は、異常状態を検知する毎に、送信順序テーブルで規定されている上記送信順序が最後尾となるように更新して記憶されるので、例えば、デフォルト状態の上記送信順序が図7(a)に示す送信順序テーブルで規定されていた場合で、一回の点灯制御コマンド送信処理中に、ランプ点灯制御手段460が、中央トップランプ35、左パネルLEDユニット38の順で電飾デバイス70の異常状態を検知したときは、更新記憶後の送信順序テーブルで規定される上記送信順序は、図7(c)に示すように、先頭から左トップランプ36、右トップランプ37、右パネルLEDユニット39、中央トップランプ35、左パネルLEDユニット38の順となる。
【0105】
ランプ点灯制御手段460は、各電飾デバイス70に対して点灯制御コマンドを送信する毎に、計時手段470の計測に基づいて、点灯制御コマンド送信処理を開始してから6ミリ秒経過したか否かを判定する。
【0106】
点灯制御コマンド送信処理を開始してから6ミリ秒経過していない場合は、ランプ点灯制御手段460は、RAMに読み出した送信順序テーブルを参照し、テーブルにおいて次順にいずれかの電飾デバイス70が規定されているか否かに基づいて全電飾デバイス70に点灯制御コマンドを送信したか否かを判定する。次順にいずれかの電飾デバイス70が設定されていた場合は、点灯制御コマンドを送信していない電飾デバイス70があると判定し、この次順の電飾デバイス70に対して周期コマンド記憶手段430に記憶されている点灯制御コマンドを送信する。例えば、RAMの一時記憶領域に読み出した送信順序テーブルが図7(a)に示すような場合で、送信順序が1番の中央トップランプ35に点灯制御コマンドを送信したとき、送信順序テーブルには、次順(2番)の左トップランプ36が規定されているので、ランプ点灯制御手段460は左トップランプ36に点灯制御コマンドを送信する。
【0107】
一方、点灯制御コマンド送信処理を開始してから6ミリ秒経過していた場合及びRAMの一時記憶領域に読み出した送信順序テーブルにおいて次順にいずれの電飾デバイス70も規定されておらず全電飾デバイス70に点灯制御コマンドを送信したとランプ点灯制御手段460が判定した場合、ランプ点灯制御手段460は、点灯制御コマンド送信処理を終了する。例えば、RAMの一時記憶領域に読み出した送信順序テーブルが図7(a)に示すような場合で、送信順序が5番の右パネルLEDユニットに点灯制御コマンドを送信したとき、送信順序テーブルには、次順(6番)が規定されておらず、すなわち次順にいずれの電飾デバイス70も規定されていないので、ランプ点灯制御手段460は、全電飾デバイス70に点灯制御コマンドを送信したと判定し、点灯制御コマンド送信処理を終了する。なお、6ミリ秒経過していた場合は、周期コマンド記憶手段430に記憶した点灯制御コマンドを送信していない電飾デバイス70があっても実行中の点灯制御コマンド送信処理を途中で終了する。例えば、図7(a)に示すような送信順序テーブルで1回目の点灯制御コマンド送信処理を実行した場合で、中央トップランプ35の異常状態が検知され、図7(b)に示すように、中央トップランプ35に対する制御コマンドの送信順序が最後尾になるように送信順序テーブルが更新記憶された場合における次の(2回目の)点灯制御コマンド送信処理において、送信順序が4番目の右パネルLEDユニット39に異常が発生し、エラー復帰処理を実行したため、中央トップランプ35に点灯制御コマンドを送信する前に、2回目の点灯制御コマンド送信処理を開始してから6ミリ秒が経過してしまったときは、中央トップランプ35に点灯制御コマンドを送信しないで2回目の点灯制御コマンド送信処理を終了する。この場合、中央トップランプ35は、エラーが発生している、又はエラー復帰処理で異常が正常状態に戻っていたとしても一度エラーが発生しているので再度エラーが発生する可能性が高い電飾デバイス70と考えられるので、中央トップランプ35に点灯制御コマンドを送信しないで2回目の点灯制御コマンド送信処理を終了することによる不都合は生じ難く、後述のように次の(3回目の)点灯制御コマンド送信処理を開始して正常な電飾デバイス70に優先して転倒制御コマンドを送信することで高い演出効果が期待できる。
【0108】
点灯制御コマンド送信処理を終了した後、ランプ点灯制御手段460は、所定の終了条件(例えば、演出制御装置300から受信した演出制御コマンドに基づいて演出を開始してから所定時間経過したことや、演出制御装置300からの新たな演出コマンドを受信したことや、演出制御装置300からの演出終了を指示するコマンドを受信したこと)の成否に基づいて、演出を終了するか否かを判定し、終了すると判定した場合はランプ点灯制御処理を終了し、一方、終了しないと判定した場合は、次の点灯制御コマンド送信処理を開始し、上記各電飾デバイス70に対する次周期分の点灯制御コマンドを生成して周期コマンド記憶手段430に更新記憶し、上記と同様に順序情報記憶手段420に記憶された送信順序テーブルで規定されている送信順序に従って、周期コマンド記憶手段430に更新記憶した点灯制御コマンドを送信する。すなわち所定の終了条件が成立するまで、所定の出力周期、すなわち6ミリ秒毎に点灯制御コマンド送信処理を繰り返し実行する。
【0109】
<電飾デバイス70>
各電飾デバイス70のLED基板は、上述のように、図示しないシリアル−パラレル変換回路と、LED駆動回路と、複数のLEDを有している。演出デバイス制御装置400のランプ点灯制御手段460からStart Conditionが送信された後に送信される点灯制御コマンドにおけるアドレスを示すデータが自己のシリアル−パラレル変換回路のアドレスと一致する電飾デバイス70は、ランプ点灯制御手段460に対してACK信号を送信する。例えば、点灯制御コマンドにおけるアドレスが中央トップランプ35のシリアル−パラレル変換回路のアドレスを示すデータだった場合、中央トップランプ35がACK信号を送信する。
【0110】
その後は、ACK信号を送信した電飾デバイス70とランプ点灯制御手段460との通信が演出デバイス制御装置400がStop Conditionを送信するまで継続する。すなわち、ACK信号を送信した電飾デバイス70のみが、演出デバイス制御装置400から送信される点灯制御コマンドの点灯パターンデータを受信する。点灯パターンデータを受信した電飾デバイス70は、ACK信号をランプ点灯制御手段460に送信する。
【0111】
電飾デバイス70が点灯制御コマンドの点灯パターンデータを受信するとシリアル−パラレル変換回路は、受信した点灯制御コマンドをパラレル信号に変換して、LED駆動回路に転送する。LED駆動回路は、転送された点灯制御コマンドに基づいて、LEDを点灯するための駆動信号を生成して、LEDに転送してLEDを点灯駆動する。
【0112】
なお、電飾デバイス70は、送信したデータを正しく受信できなかった場合、応答信号としてNACK信号をランプ点灯制御手段460に送信する。また、電飾デバイス70は、ランプ点灯制御手段460から1バイト分のデータを受信した後、内部処理に時間がかかるような場合に、2バイト目の受信を留保する上述のクロックストレッチを発生させる。
【0113】
<スロットマシンSの動作>
次に、本実施形態に係るスロットマシンSにおける遊技の制御の概略について、図8に示したフローチャートを用いて説明する。
【0114】
ステップS101では、再遊技であるか否かの判断が行われる。そして、再遊技であると判断した場合には、ステップS102に進む。再遊技でないと判断した場合には、ステップS103に進む。
【0115】
ステップS102では、再遊技ベット処理が行われる。具体的には、前回のゲームでベットされたメダルの枚数、つまり「3」をベット数記憶手段180のベット数に加算する更新が行われる。そして、ステップS104に進む。
【0116】
ステップS103では、ベット処理が行われる。具体的には、メダルのベットの受け付けを開始し、投入センサー47がメダルを検出すると、ベット数記憶手段180のベット数に「1」を加算する更新が行われる。または、ベットスイッチ51が操作されると、クレジット数を減じるとともに、ベット数記憶手段180のベット数に加算する更新が行われる。そして、メダルのベットの受付を終了して、ステップS104に進む。
【0117】
ステップS104では、スタートスイッチ53の操作の受け付けを開始して、スタートスイッチ53が操作されたか否かの判断が行われる。そして、スタートスイッチ53が操作されたと判断したときには、スタートスイッチ53の操作の受け付けを終了して、ステップS105に進む。スタートスイッチ53が操作されていないと判断したときには、ステップS104に戻る。
【0118】
ステップS105では、当選抽選手段130による当選抽選処理が行われる。つまり、複数の当選役の何れに当選かまたはハズレかの抽選が行われる。そして、ステップS106に進む。
【0119】
ステップS106では、回転制御手段140の制御により各回転リール23が回転を開始して、一定の回転速度まで加速する。そして、ステップS107に進む。
【0120】
ステップS107において、停止制御手段160による停止制御処理が行われる。そして、ステップS108に進む。
【0121】
ステップS108では、入賞判定手段170による入賞判定処理が行われる。つまり、複数の当選役の何れに入賞か又は入賞なしかの判定が行われる。そして、ステップS109に進む。
【0122】
ステップS109では、支払制御手段190による支払制御処理が行われる。つまり、入賞の特典としてメダルを支払う当選役について入賞と判定された場合に、当選役に応じた枚数のメダルを支払う制御が行われる。そして、ステップS111に進む。
【0123】
ステップS110では、遊技移行処理が行われる。例えば、通常遊技において「赤セブン当選役の入賞」と判定された場合には、通常遊技からBBへ移行する。また、BB中に320枚を超えるメダルの支払いが行われると、BBから通常遊技へ移行する。そして、ステップS111に進む。
【0124】
ステップS111では、ゲーム更新手段200によるゲーム更新処理が行われ、ゲームを終了する。
【0125】
<電飾演出処理>
次に、演出制御装置300及び演出用デバイス制御装置400が実行する電飾演出処理について、図9に示したフローチャートを用いて説明する。
【0126】
本処理は、遊技制御装置100からのメイン制御コマンドの受信、本実施形態では、レバー操作時のメイン制御コマンドの受信を契機として開始される。
【0127】
まず、ステップS201では、演出制御装置300の演出態様決定手段311は、演出管理データ(演出制御コマンド)を、受信したメイン制御コマンドが含む演出関連データに応じて選択した演出抽選テーブル331から抽出し、送信前コマンド記憶手段320に更新して記憶し、ステップS201に移行する。
【0128】
ステップS202では、演出制御装置300の演出制御コマンド送信手段330は、送信前コマンド記憶手段320に記憶された演出制御コマンドを所定のタイミングで演出用デバイス制御装置400に送信し、ステップS203に移行する。
【0129】
ステップS203では、演出制御コマンドを受信した演出用デバイス制御装置400のランプ点灯制御手段460は、ランプ点灯制御処理を開始する。ランプ点灯制御処理において、ランプ点灯制御手段460は、受信した演出制御コマンドに基づき、各電飾デバイス70について演出データ記憶手段410が記憶する複数の点灯パターンデータからそれぞれ1つを選択し、ステップS204に移行する。
【0130】
ステップS204では、ランプ点灯制御手段460は、点灯制御コマンド送信処理を開始し、選択した点灯パターンデータに基づき、各電飾デバイス70それぞれに対する1周期分の点灯制御コマンドを生成して、周期コマンド記憶手段430に記憶し、ステップS205に移行する。
【0131】
ステップ205では、ランプ点灯制御手段460は、順序情報記憶手段420が記憶する送信順序テーブルをRAMの一時記憶領域に読み出して参照し、テーブルによって規定されている送信順序における先頭のデバイスに対して点灯制御コマンドを送信し、ステップS206に移行する。
【0132】
ステップS206では、ランプ点灯制御手段460は、計時手段470の計測に基づいて、点灯制御コマンド送信処理を開始してから6ミリ秒が経過したか否かを判定し、経過していない場合(ステップS206:NO)は、ステップS207に移行し、全電飾デバイス70に点灯制御コマンドを送信したか否かを判定し、点灯制御コマンドを送信していない電飾デバイス70がある場合(ステップS207:NO)は、ステップS208に移行し、RAMの一時記憶領域に読み出した送信順序テーブルで規定された次順の電飾デバイス70に対して周期コマンド記憶手段430が記憶する点灯制御コマンドを送信して、ステップS206に移行する。
【0133】
一方、点灯制御コマンド送信処理を開始してから6ミリ秒経過していた場合(ステップS206:YES)及び全電飾デバイス70に点灯制御コマンドを送信した場合(ステップS:207:YES)は、ステップS209に移行する。
【0134】
ステップS209では、ランプ点灯制御手段460は、所定の終了条件成立したか否かに基づき、演出を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合(ステップS209:NO)は、ステップS204に移行し、次の制御コマンド送信処理を開始し、上記各電飾デバイス70に対する次周期分の点灯制御コマンドを生成する。一方、終了すると判定した場合(ステップS209:YES)はランプ点灯制御手段460はランプ点灯制御処理を終了し、電飾演出処理を終了する。
【0135】
次に、点灯制御コマンド送信処理において電飾デバイス70に点灯制御コマンドを送信する際のランプ点灯制御手段460の動作について、図10に示したフローチャートを用いて説明する。
【0136】
ステップS301では、ランプ点灯制御手段460は、スタート条件を示す信号(Start Condition)を送信する。
【0137】
ステップS302では、ランプ点灯制御手段460は、点灯制御コマンドにおける制御対象となる電飾デバイス70の7ビットのアドレスデータと書き込み要求であることを示す1ビットのデータを送信し、ステップS303に移行する。
【0138】
ステップS303では、ランプ点灯制御手段460は、送信先の電飾デバイス70からACK信号を正常に受信したか否かを判定し、ACK信号を正常に受信した場合(ステップS303:YES)は、点灯制御コマンドにおける16ビットの点灯パターンデータの先頭8ビットを送信し(ステップS304)、ステップS305に移行する。
【0139】
ステップS305では、送信先の電飾デバイス70からACK信号を正常に受信したか否かを判定し、ACK信号を正常に受信した場合(ステップS305:YES)は、ステップS306に移行して点灯制御コマンドの送信を完了したか否かを判定し、点灯制御コマンドの送信を完了した場合(ステップS306:YES)は、ステップS307に移行し、点灯制御コマンドの送信を完了していない場合(ステップS306:NO)は、ステップS304に移行して点灯制御コマンドにおける残りの8ビットの点灯パターンデータを出力する。
【0140】
ステップS307では、ランプ点灯制御手段460は、ストップ条件を示す信号(Stop Condition)を送信し、点灯制御コマンドの送信を終了する。
【0141】
送信先の電飾デバイス70からACK信号を正常に受信できなかった場合(ステップS303:NO,ステップS305:NO)は、ステップS308に移行し、ランプ点灯制御手段460は、送信先の電飾デバイス70の異常状態を検知し、ステップS309に移行する。
【0142】
ステップS309では、ランプ点灯制御手段460は、エラー復帰処理を実行し、ステップS310に移行する。
【0143】
ステップS310では、ランプ点灯制御手段460は、エラー復帰処理の実行対象の電飾デバイス70について点灯制御コマンドの送信順序が最後尾となるように順序情報記憶手段が記憶する送信順序テーブルを更新して記憶し、点灯制御コマンドの送信を終了する。
【0144】
以上のように、本実施形態によれば、ランプ点灯制御手段460は、送信先の電飾デバイス70からACK信号を正常に受信できなかった場合や、NACK信号を送信先の電飾デバイス70から受信した場合や、クロックストレッチが発生した場合、送信先の電飾デバイス70が異常状態であると検知し、異常状態が検知された電飾デバイス70について、点灯制御コマンド送信処理における点灯制御コマンドの送信順序が最後尾となるように順序情報記憶手段の送信順序テーブルを更新して記憶する。
【0145】
このため、更新記憶された送信順序テーブルによって規定される点灯制御コマンドの送信順序は、異常が検知された電飾デバイス70よりも異常が検知されなかった電飾デバイス70に優先的に制御信号が送信されるように変更される。したがって、ランプ点灯制御手段460が実行する次の点灯制御コマンド送信処理において、ランプ点灯制御手段460は、順序情報記憶手段の更新記憶された送信順序テーブルに従って、異常が検知されなかった電飾デバイス70に優先的に点灯制御コマンドを送信する。したがって、異常が発生していない電飾デバイス70に確実に点灯制御コマンドを送信することができる。
【0146】
また、ランプ点灯制御手段460は、点灯制御コマンド送信処理を開始してから6ミリ秒経過していた場合、すなわち、実行中の点灯制御コマンド送信処理における送信先の電飾デバイス70に異常が発生していることが原因で、処理を6ミリ秒内に終了できなかった場合は、周期コマンド記憶手段430に記憶した点灯制御コマンドを送信していない電飾デバイス70があっても実行中の点灯制御コマンド送信処理を途中で終了するので次の点灯制御コマンド送信処理の開始が遅延してしまうことを防止することができる。また、以前に異常が検知された電飾デバイス70に対して点灯制御コマンドを送信する順番が、ランプ点灯制御手段460によって送信順序テーブルが更新記憶されて、異常検知手段が異常を検知しなかったデバイスに対して制御信号を送信する順番よりも後に変更されていた場合、実行中の点灯制御コマンド送信処理を途中で終了することによって、点灯制御コマンドが送信されない電飾デバイス70は、この異常が検知されたデバイスである可能性が高いので、実行中の点灯制御コマンド送信処理を途中で終了することによる不都合は生じ難い。
【0147】
また、送信先の電飾デバイス70が異常状態であると検知したランプ点灯制御手段460は、点灯制御コマンド送信処理中にエラー復帰処理を実行するので、点灯制御コマンド送信処理中に電飾デバイス70を正常状態に復帰させることができる。
【0148】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。
【0149】
例えば、本実施形態では、ランプ点灯制御手段460は、クロックストレッチが発生したことに基づいて点灯制御コマンドの送信先の電飾デバイス70の異常状態を検知したが、これに代えて、計時手段470によってクロックストレッチが発生してからの経過時間を計測し、ランプ点灯制御手段460は、上記経過時間が所定の時間を超えたときに異常状態を検知してもよい。
【0150】
また、本実施形態では、遊技者がスロットマシンSで遊技中に、演出制御装置300が遊技制御装置100から制御コマンドを受信し、演出用デバイス制御装置400が演出制御装置300から演出制御コマンドを受信したことを契機として、ランプ点灯制御手段460がランプ点灯制御処理を実行する態様を説明したが、ランプ点灯制御処理の実行タイミングは、これに限定されない。例えば、スロットマシンSの電源投入直後におけるスロットマシンSの各種デバイスの状態を検知する初期動作時に、演出制御装置300が遊技制御装置100からメイン制御コマンドを受信し、演出用デバイス制御装置400が演出制御装置300から演出制御コマンドを受信したことを契機として、ランプ点灯制御手段460が上記ランプ点灯制御処理を実行してもよい。また、ランプ点灯制御手段460は、演出制御装置300が遊技制御装置100からメイン制御コマンドを受信することを要せず、初期動作時においてランプ点灯制御処理を実行してもよい。この場合、ランプ点灯制御手段460は、初期動作用の点灯制御コマンドを生成する。
【0151】
また、本実施形態では、演出用デバイス制御装置400が電飾デバイス70を制御する態様を説明したが、他のデバイス、例えば、画像表示装置33やスピーカー34,35を制御する際にも本発明は適用可能である。
【0152】
また、本実施形態では、演出制御装置300と演出用デバイス制御装置400とを分けた構成で説明したが、演出用デバイス制御装置400は、演出制御装置300に含まれて構成されてもよい。
【0153】
また、本実施形態では、演出用デバイス制御装置400と、電飾デバイス70とが、ICバス方式で信号を送受信する態様を説明したが、他のアドレス指定型の双方向通信を採用した場合にも本発明は適用可能である。
【0154】
また、本実施形態では、スロットマシンSを例に挙げて説明したが、遊技盤の遊技領域に遊技球(遊技媒体)を発射して遊技する弾球遊技機(パチンコ機)など他の遊技機にも本発明は適用可能である。
【0155】
すなわち、これらの実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
【符号の説明】
【0156】
10…制御装置、100…遊技制御装置(主制御部)、300…演出制御装置(副制御部)、400…演出用デバイス制御装置(副制御部)、410…演出データ記憶手段、420…順序情報記憶手段、430…周期コマンド記憶手段、460…ランプ点灯制御手段(制御信号送信手段、異常検知手段、順序情報変更手段、復帰実行手段)、470…計時手段、500…演出実行装置、S…スロットマシン(遊技機)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子的な内部抽選の当否判定の結果に応じた遊技処理を実行する主制御部と、
前記主制御部が実行する遊技処理に応じて制御信号を送信する副制御部と、
前記副制御部に双方向通信可能に接続され、該副制御部からの制御信号の受信に応じて応答するとともに、受信した制御信号に基づいて動作する複数のデバイスと、を備え、
前記副制御部は、
前記複数のデバイスのうち何れのデバイスから先に制御信号を送信するかを規定するデバイス順序情報を記憶する順序情報記憶手段と、
前記デバイス順序情報に従って前記複数のデバイスの中から送信先のデバイスを特定し、特定した送信先のデバイスに対して制御信号を送信する制御信号送信処理を、所定の出力周期で繰り返して実行する制御信号送信手段と、
前記制御信号送信手段が前記送信先のデバイスに対して制御信号を送信したとき、該送信先のデバイスの応答に基づいて、該デバイスの異常を検知する異常検知手段と、
前記異常検知手段がデバイスの異常を検知した場合、前記異常検知手段が異常を検知したデバイスに対して制御信号を送信する順番が、前記異常検知手段が異常を検知しなかったデバイスに対して制御信号を送信する順番よりも後になるように、前記順序情報記憶手段に記憶された前記デバイス順序情報を変更する順序情報変更手段と、を備えた
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記制御信号送信手段は、実行中の制御信号送信処理が前記出力周期を超過する場合、実行中の制御信号送信処理を途中で終了して次の制御信号送信処理を開始する
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の遊技機であって、
前記副制御部は、前記異常検知手段がデバイスの異常を検知したとき、該デバイスを正常状態に復帰させるための復帰処理を実行する復帰実行手段と、を備え、
前記制御信号送信手段は、前記異常検知手段がデバイスの異常を検知したとき、前記復帰実行手段が復帰処理を実行した後に、前記デバイス順序情報が規定する次のデバイスに対して制御信号を送信する
ことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−111279(P2013−111279A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260740(P2011−260740)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(390031772)株式会社オリンピア (2,719)
【Fターム(参考)】