説明

遊技機

【課題】可動体の停止時に、可動体に設けられたインデックスを検知する検知部がインデックスを検知している状態を確実に維持することができる。
【解決手段】遊技機Pは、可動する装飾体61と、装飾体61に設けられて装飾体61の可動方向に沿って所定の幅を有するスリット69と、少なくとも所定の停止位置で停止した装飾体61のスリット69を検知するインデックス検知部70と、装飾体61に連結されて装飾体61を駆動するステッピングモータ62と、装飾体61が停止位置から可動して停止位置で停止するように、ステッピングモータ62の駆動を制御する第1の駆動制御部241と、押し込みステップ数を記憶する押し込みステップ数記憶領域300と、を備える。第1の駆動制御部241は、装飾体61を停止させる際、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始してから押し込みステップ数だけステッピングモータ62を回転させて停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技ホールなどの遊技場に設置される遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、遊技盤上に移動可能に設けられ、発光したり、移動したりすることにより所定の演出を行う可動演出役物と、可動演出役物を移動させるために駆動回転する駆動部と、検出部と、駆動制御部と、を有するぱちんこ遊技機が記載されている。駆動部は、駆動モータと、駆動ギアと、従動ギアとからなる。駆動モータが駆動ギアを駆動回転させ、駆動ギアに歯合連結する従動ギヤが駆動ギアの回転力によって従動回転すると、可動演出役物が移動する。検出部は、従動ギヤに設けられたスリットを駆動部の原点位置として検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−142514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のぱちんこ遊技機のように可動体にスリット等のインデックスを設けた遊技機には、可動体を停止させる際に、遊技機に設けた検知部が可動中の可動体のインデックスを検知したときに可動体を停止させるように制御するものがある。
【0005】
しかし、このような遊技機において、検知部がインデックスを検知して可動体を停止させた後に、外部から遊技機に伝達される振動などが原因で可動体が移動し、検知部がインデックスを検知している状態を維持できない場合がある。このような場合、可動体の停止後に、検知部がインデックスを検知する位置に可動体を可動させる意図しない可動が発生してしまう可能性がある。
【0006】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、可動体の停止時に、可動体に設けられたインデックスを検知する検知部がインデックスを検知している状態を確実に維持することができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の遊技機は、可動体と、インデックスと、検知手段と、ステッピングモータと、第1の駆動手段と、記憶手段と、を備える。
【0008】
可動体は、遊技機本体に回転又は移動自在に支持されて可動する。インデックスは、可動体に設けられて可動体と一体的に可動し、可動体の可動方向に沿って所定の幅を有する。検知手段は、遊技機本体に固定され、少なくとも所定の停止位置で停止した可動体のインデックスを検知する。ステッピングモータは、ステップ数による回転制御が可能であり、可動体に連結されて可動体を駆動する。第1の駆動手段は、可動体が所定の停止位置から可動して所定の停止位置で停止するように、ステッピングモータの駆動を制御する。記憶手段は、押し込みステップ数を記憶する。また、第1の駆動制御手段は、可動体を所定の停止位置で停止させる際、検知手段がインデックスの検知を開始してから記憶された押し込みステップ数だけステッピングモータを回転させて停止する。
【0009】
上記構成では、インデックスは、可動体の可動方向に沿って所定の幅を有しており、可動体を所定の停止位置で停止させる際、第1の駆動制御手段は、検知手段がインデックスの検知を開始してから押し込みステップ数だけステッピングモータを回転させて停止する。すなわち、可動体は、検知手段がインデックスの検知を開始する回転位置から押し込みステップ数だけ回転して(押し込まれて)停止する。このため、外部から遊技機に伝達される振動などが原因で、停止中の可動体が可動方向の前後に可動した場合であっても、検知手段がインデックスを検知している状態を確実に維持することができる。
【0010】
また、上記遊技機は、第2の駆動制御手段と、カウント手段と、押し込みステップ数設定手段と、を備える。
【0011】
第2の駆動制御手段は、検知手段が前記インデックスを検知しない所定の開始位置と終了位置との間で可動体が所定の停止位置を1回通過するように、ステッピングモータの駆動を制御する。カウント手段は、第2の駆動制御手段の制御によって可動体が開始位置から終了位置まで可動するときに、検知手段がインデックスの検知を開始してから終了するまでの間のステッピングモータのステップ数をカウントする。押し込みステップ数設定手段は、カウント手段がカウントしたカウント数未満で且つ1以上の値に押し込みステップ数を設定する。また、上記記憶手段は、押し込みステップ数設定手段が設定した押し込みステップ数を記憶する。
【0012】
上記構成では、カウント手段は、検知手段がインデックスの検知を開始してから終了するまでの間のステッピングモータのステップ数をカウントし、押し込みステップ数設定手段は、カウント数未満で且つ1以上の値に押し込みステップ数を設定するので、インデックスの可動方向の幅や可動体と検知手段との相対的な位置などに遊技機毎の個体差がある場合であっても、設定された押し込みステップ数で押し込まれた可動体のインデックスを検知手段が検知できる範囲内で、押し込みステップ数を設定することができる。すなわち、可動体の停止時に検知手段がインデックスを検知している状態を確実に維持することができる停止位置に可動体を停止させる押し込みステップ数を設定することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、可動体の停止時に、可動体に設けられたインデックスを検知する検知部がインデックスを検知している状態を確実に維持することできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態例に係るパチンコ機の外観斜視図である。
【図2】図1に示すパチンコ機のガラス扉を開けた状態の外観斜視図である。
【図3】図1に示すパチンコ機の可動演出役物を示す(a)は正面図、(b)は(a)の可動演出役物の装飾体をB方向から視た側面図である。
【図4】図1に示すパチンコ機に固定された可動演出役物及びインデックス検知部の概略を示す図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図1に示すパチンコ機の背面図である。
【図6】図1に示すパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示す変動パターン用乱数抽選部の詳細を示すブロック図である。
【図8】図6に示すコマンド参照テーブルの詳細を説明するための図である。
【図9】図6に示す演出制御処理部の詳細を説明するためのブロック図である。
【図10】図9に示す演出態様記憶領域に記憶された大当たり用演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図11】図9に示す演出態様記憶領域に記憶されたハズレ用演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図12】装飾体の内筒部を示す要部拡大図であり、(a)はインデックス検知部がスリットの検知を開始したときの状態、(b)は第1の駆動制御部によって押し込みステップ数分回転したときの状態を示す。
【図13】受光部の出力信号と第2の駆動制御部の出力パルスとの関係を示すタイミングチャートである。
【図14】演出処理を示すフローチャートである。
【図15】原点復帰処理を示すフローチャートである。
【図16】押し込みステップ数算出処理を示すフローチャートである。
【図17】第3の実施形態における押し込みステップ数算出処理を示すフローチャートである。
【図18】算出ステップ数確認処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の第1実施形態を図面を参照して説明する。なお、本形態例では、遊技盤の遊技領域に遊技球(遊技媒体)を発射して遊技するパチンコ機を例に挙げて説明するが、本発明は、メダルによって遊技を行う回胴式遊技機(スロットマシン)などの他の遊技機にも適用可能である。また、以下の説明おいて、左右方向は遊技機を前方(遊技者側)から視た左右方向に対応している。
【0016】
[遊技機の概略構成]
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るパチンコ機P(弾球遊技機)は、遊技ホールの島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた前面枠2と、前面枠2の内側に収容された遊技盤3と、前面枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部8が形成されたガラス扉4と、このガラス扉4の開口部8に取り付けられた透明なガラス板10と、前面枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、前面枠2の下部に設けられた発射装置9と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7等を具備している。パチンコ機Pの筐体15は、機枠1と前面枠2とガラス扉4とによって構成される。ガラス扉4の上部にはスピーカ20が左右に1個ずつ取り付けられており、遊技に関する様々な効果音を発している。
【0017】
[遊技機の前面側の構成]
図1及び図2に示すように、遊技盤3は、その前面(遊技者に対向する面)に遊技領域31を有し、前面枠2に遊技盤3を装着すると、ガラス板10から遊技領域31を観察することができるようになっている。遊技領域31は、遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形状となるように区画形成されており、発射装置9によって打ち出された遊技球はこの遊技領域31内を流下する。また、遊技領域31内には、特別図柄表示装置17と、表示装置34と、スルーチャッカ21と、普通図柄表示装置22と、電動チューリップ49と、ステージ36と、始動入賞口37と、一般入賞口38と、アウト口39と、可動演出役物60と、インデックス検知部70と、遊技釘(図示省略)と、風車(図示省略)と、アタッカー装置41と、が設けられている。
【0018】
表示装置34は、遊技盤3の略中央部に設けられる液晶表示装置である。表示装置34は、始動入賞口37に遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出画像を表示する。なお、この表示装置34には、保留球乱数が保留球乱数記憶部115(図6参照)に記憶された場合に保留表示(保留球乱数が記憶された旨の表示)を行うための表示領域が区画形成されている。つまり、この表示領域の部分が保留球表示領域34aとなっているのである。
【0019】
また、特別図柄表示装置17は、始動入賞口37に遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果を表示するためのものであって、より具体的には、抽選結果を、特別図柄(数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示するものである。この特別図柄表示装置17は、本実施形態では7セグメント表示器が用いられており、表示装置34を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤3の右下部分に離れて設けられている。
【0020】
スルーチャッカ21は、遊技球が通過可能なゲート構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのスルーチャッカ検知センサ46(図6参照)が内蔵されている。また、このスルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置22が、特別図柄表示装置17の隣に設けられている。この普通図柄表示装置22は、本実施形態では、二つのLEDランプで構成されており、普通図柄当たりのときには一方のLEDランプが点灯し、ハズレのときには他方のLEDランプが点灯するようになっている。
【0021】
電動チューリップ49は、始動入賞口37の入口に設けられ、遊技盤3の面に直交する軸を中心に回動する一対の羽根部材を備えており、ソレノイドに通電がなされると一対の羽根部材が互いに離れる方向に回動して、始動入賞口37の入口を拡大するようになっている。ステージ36は、表示装置34の下方に配置されており、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ36の中央には溝が形成されており、この溝の真下の位置には始動入賞口37が配されている。そのため、溝から落下した遊技球は、高い確率で始動入賞口37へと導かれる。
【0022】
アタッカー装置41は、始動入賞口37に遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果、大当たりとなって大当たり遊技に移行した場合に所定回数開放される装置である。このアタッカー装置41が開放すると、大入賞口42が露呈し、そこに遊技球が入賞することで多くの賞球が獲得できるようになっている。また、一般入賞口38に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、始動入賞口37や一般入賞口38に入らなかった遊技球は、アウト口39から回収される。なお、始動入賞口37、一般入賞口38、大入賞口42の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検知するためのセンサ43〜45(図6参照)が設けられている。
【0023】
可動演出役物60は、図2に示すように、遊技領域31の右側で且つ上下方向の略中央部に設けられている。可動演出役物60は、図3及び図4に示すように装飾体61と、ステッピングモータ62からなる。ステッピングモータ62は、遊技盤3の裏面にブラケット(図示省略)を介して固定されるモータ本体63とモータ本体63の略中央部から左方へ突出するモータ軸部64とを有する。ステッピングモータ62は、後述する可動演出役物制御部240から出力されるパルスを受信する毎に1ステップずつ駆動する。すなわち遊技機Pの左方向から視てモータ軸部64が1ステップ分時計周りに回転する。モータ軸部64は、200ステップ駆動することによって1回転する。すなわち、1ステップにつき1.8度(基本ステップ角)回転する。
【0024】
装飾体61は、外筒部65と、側面部66と、内筒部67と、モータ軸受孔形成部68と、を有し、これらは一体的に形成されている。外筒部65は、左右方向に延びる大径の円筒状体である。外筒部65の外周面には、「CHANCE」という文字列が装飾体61の回転方向に直交する方向に並んで表記されている。外筒部65の一部は、遊技領域31の右側で且つ上下方向の略中央部に設けられている略矩形上の表示窓35から露出し、遊技者から視認可能となっている。側面部66は、外筒部65の左端の内縁から内側に延びる円板状体である。内筒部67は、外筒部65の内側で側面部66の内面66aから右方に延びる円筒状体である。内筒部67は、外筒部65よりも小径に形成されている。モータ軸受孔形成部68は、内筒部67の内側で側面部66の内面66aの略中央部から右方へ延びる円柱状体である。モータ軸受孔形成部68は、内側にモータ軸受孔68aを有する。モータ軸受孔68aにモータ軸部64が挿入されると装飾体61はステッピングモータ62を介して遊技盤3の裏面に回転自在に支持される。内筒部67には、装飾体61の回転方向に沿って所定の幅を有するスリット69(インデックス)が形成されている。スリット69は、外筒部65の外周面の文字列が表記されている部分(文字列表記部分)が表示窓35を介して露出しない位置、例えば、文字列表記部分が外筒部65の下端部に位置するときの装飾体61の回転位置(所定の停止位置)において、内筒部67の上端部に位置するように形成されている。装飾体61が回転すると、内筒部67に形成されているスリット69の位置が遷移する。なお、図3中の下方向の矢印は、ステッピングモータ62の回転に従動して回転する装飾体61の回転方向を示している。
【0025】
インデックス検知部70は、図4に示すように、発光部71と受光部74とを備えるフォトセンサからなる。発光部71は左右方向に延びる板状の発光部本体72と発光素子73とを有する。発光部本体72の右端は、遊技盤の裏面に固定されているインデックス検知部ブラケット77に固定されている。発光部本体72の左端は、外筒部65の内周面と内筒部67の外周面とによって区画される空間内に配置される。発光部本体72の左端の下面には、発光素子73が光を下方に発するように固定されている。受光部74は左右方向に延び、発光部本体72の下方で発光部本体72と対向する板状の受光部本体75と受光素子76とを有する。受光部本体75の右端は、インデックス検知部ブラケット77に固定されている。受光部本体75の左端は内筒部67の内周面によって区画される空間内に配置される。受光部本体75の左端の上面には、発光素子73と対向する位置に受光素子76が固定されている。インデックス検知部70の発光部71と受光部74とは、装飾体61が停止中又は回転中に上記所定の停止位置にあるときに、スリット69が発光部71と受光部74との間に介在し、発光部71が発した光がスリット69を透過して受光部74が受光できるように配置されている。したがって、受光部74はスリット69が発光部71と受光部74との間に介在しているときは、発光部71が発した光を受光してインデックスを検知する。一方、スリット69が発光部71と受光部74との間に介在していないときは、発光部71が発した光は内筒部67に遮られるため、受光部74はこの光を受光しないのでインデックスを検知しない。発光部71は、遊技機Pの稼動中において常に発光する。受光部74は、発光部71が発した光を受光している(インデックスを検知している)間はハイ信号を、また、発光部71が発した光を受光していない間はロー信号を、後述する演出制御処理部12aに出力する。
【0026】
前面ボード6には遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿5が取り付けられている。この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、球払出装置14(図2及び図5参照)から払い出された遊技球も収容可能となっている。球払出装置14又は球払出装置14から受皿5への遊技球の払出通路には、払い出した遊技球を検知するための遊技球払出センサ47(図6参照)が設けられている。また、遊技球を遊技領域31に向けて発射するための発射装置9が前面枠2の下部に取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置9に1個ずつ供給される。そして、前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動させると、その回動量に応じた発射強度で発射装置9が遊技球を遊技領域31へと発射することができるようになっている。発射装置9又は発射装置9から遊技領域31への遊技球の発射通路には、発射された遊技球を検知するための球発射検知センサ48(図6参照)が設けられている。また、図1に示すように、受皿5の側部には、遊技者が押下操作するタッチボタン60が設けられている。
【0027】
[遊技機の背面側の構成]
図5に示すように、パチンコ機Pは、その背面側に、主制御処理部(遊技処理実行手段)11と、副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fと、発射制御処理部13と、球払出装置14等を備えている。
【0028】
[主制御処理部]
図6に示すように、主制御処理部11は、遊技盤3(図11参照)の裏面に支持部材等を介して設けられている。この主制御装置11は、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶及び記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等とにより構成されている。このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理(遊技処理)が行われる。
【0029】
具体的には、図6に示すように、始動入賞口37に遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う特別図柄抽選部(抽選判定手段)110と、この特別図柄抽選部110が判定した抽選結果に応じて特別図柄を決定する特別図柄決定部120と、遊技コマンドである変動パターンコマンドを決定するための変動パターンコマンド決定部140と、特別図柄抽選部110による抽選結果の判定が大当たりとなった場合にアタッカー装置41のソレノイドを作動させて大当たり遊技に移行する大当たり遊技制御部160と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選部170と、電動チューリップ49の作動を制御する電動チューリップ作動制御部180と、を備えて主制御処理部11は構成されている。
【0030】
特別図柄抽選部110は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する特別図柄用乱数発生部111と、始動入賞口37に遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する特別図柄用乱数取得部112と、この特別図柄用乱数取得部112が取得した乱数が大当たりであるか否かを特別図柄判定テーブル114を参照して決定する特別図柄当否判定部113と、特別図柄用乱数取得部112が乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を4個(所定個数)の上限まで保留球乱数として記憶する保留球乱数記憶部115と、を備えている。
【0031】
変動パターンコマンド決定部140は、演出態様を決定するためのコマンドである変動パターンコマンドの決定に用いられる変動パターン用乱数の抽選処理を行う変動パターン用乱数抽選部130と、変動パターン用乱数と変動パターンコマンドのパターンNo.(遊技コマンド)とが対応づけられたテーブルが複数記憶されたコマンド参照テーブル135と、を備えている。この変動パターン用乱数抽選部130は、図7に示すように、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(0〜63まで)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する変動パターン用乱数発生部131と、始動入賞口37に遊技球が入賞したことに基づいて(始動入賞口検知センサ43からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する変動パターン用乱数取得部132と、この変動パターン用乱数取得部132が取得した乱数を記憶する変動パターン用乱数記憶部134と、を備えている。
【0032】
また、コマンド参照テーブル135は、図8に示すように、取得した特別図柄用乱数が大当たり乱数である場合に参照される大当たり時参照テーブル135aと、ハズレの場合に参照されるハズレ時参照テーブル135bとを有しており、これらのテーブル135a、135bを参照して、変動パターンコマンド決定部140は、変動パターンNo.を決定している。
【0033】
より具体的に説明すると、大当たり時参照テーブル135aには、遊技コマンドである変動パターンNo.1〜64までが割り当てられ、ハズレ用時参照テーブル135bには遊技コマンドである変動パターンNo.65〜127までが割り当てられている。そして、特別図柄用乱数取得部112が取得した乱数が大当たり乱数である場合には、変動パターンコマンド決定部140は変動パターンNo.1〜64の中から変動パターン用乱数に基づいて1つのパターンを選択して、そのパターンを変動パターンコマンドとして演出制御処理部12aに送信している。
【0034】
同様に、ハズレの場合には、変動パターンコマンド決定部140は、変動パターンNo.65〜127の中から変動パターン用乱数に基づいて1つのパターンを選択して演出制御処理部12aにそのコマンドを送信している。なお、変動パターンNo.1〜64までは、変動パターンNo.65〜127に比べて全体的に特別図柄の変動時間が長い変動パターンコマンドとなっており、変動時間が長い演出態様が表示されると、遊技者は大当たりの可能性が高いのではないかと予測することができるようになっている。
【0035】
次に、大当たり遊技制御部160は、大当たりの種類に応じて所定のラウンド数だけアタッカー装置41の開閉を行うように制御している。
【0036】
また、普通図柄抽選部170は、特別図柄用乱数発生手段111が発生させる乱数の数より少ないが同様の構成からなる普通図柄用乱数発生部と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に(スルーチャッカ検知センサ46からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する普通図柄用乱数取得部と、この普通図柄用乱数取得部が取得した乱数が普通図柄当たりであるか否かを普通図柄判定テーブルを参照して決定する普通図柄当否判定部と、普通図柄用乱数取得部が乱数を取得したときに普通図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を普通図柄用保留球乱数として記憶する普通図柄用保留球乱数記憶部と、を備えている。また、電動チューリップ作動制御部180は、普通図柄抽選部170による電子抽選で普通図柄当たりに当選したコマンドに基づいて、電動チューリップ49のソレノイドに通電して開閉するよう制御している。
【0037】
[副制御処理部]
続いて、主制御処理部11からの指令(コマンド)を受けて各種装置を制御する副制御処理部について説明する。副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fは、遊技盤3の裏面に支持部材等を介して設けられており、主制御処理部11が生成した処理情報に従って、表示装置34やスピーカ20や可動演出役物60やその他の演出装置(LED装置など)などの制御を行っている。副制御処理部も、主制御装置11と同様に、CPUと、予め定められた制御プログラムを格納するROMと、生成された処理情報の一時記憶及び記憶した情報の削除を行うRAM等とにより構成され、CPUがROMに格納された各種プログラム(押し込み処理及び押し込みステップ数設定処理のためのプログラムを含む)やデータを読み込んで実行することにより、所定の処理が行われる。
【0038】
演出制御処理部12aは、図9に示すように、処理部として演出態様決定部210と表示制御部220と音声制御部230と可動演出役物制御部240とを備え、特別図柄の変動中に主制御処理部部11から受信した変動パターンコマンドに基づいた様々な態様の演出を行う。記憶部には演出態様記憶領域260と画像データ記憶領域270と音声データ記憶領域280と駆動データ記憶領域290と押し込みステップ数記憶領域300が設定されている。演出態様記憶領域260、画像データ記憶領域270、音声データ記憶領域280、駆動データ記憶領域290は、ROMに設定され、押し込みステップ数記憶領域300は、RAMに設定される。
【0039】
演出態様記憶領域260には、大当り用演出テーブル260aとハズレ用演出テーブル260bとが記憶されている。演出態様決定部210は、主制御処理部11から受信した変動パターンコマンドに基づいて、演出態様記憶領域260に記憶されている演出テーブル260a〜260bの1つを参照して、遊技に用いる演出を決定する。
【0040】
大当たり用演出テーブル260aは、図10に示すように、変動パターンNo.1〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。例えば、変動パターンNo.1には「ロングリーチA」が、変動パターンNo.2には「ロングリーチB」が、変動パターンNo.30には「超スーパーリーチA」が、変動パターンNo.64には「プレミアリーチC」が割り当てられている。これらの演出態様は全てリーチ(複数の演出図柄のうち変動中の演出図柄を一つ残して、その他の演出図柄が全て同一図柄で停止した状態の演出態様のこと)を含んでおり、リーチを含まない演出に比べて長時間の演出が行われる態様となっている。
【0041】
ハズレ用演出テーブル260bは、図11に示すように、変動パターンNo.65〜No.127までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。例えば、変動パターンNo.65には「リーチなしA」が、変動パターンNo.66には「リーチなしB」が、変動パターンNo.80には「ノーマルリーチA」が、変動パターンNo.85には「ロングリーチA」が、変動パターンNo.127には「超スーパーリーチC」が割り当てられている。このように、このハズレ用演出テーブル260cは、リーチなしの演出が多数含まれた構成となっている。
【0042】
画像データ記憶領域270には、メニュー画像データや変動演出画像データや背景画像データやキャラクター画像データや各種のボタン画像データなどが予め記憶されている。これらの画像データは、表示制御部220が演出画像やメニュー画面などを生成する際に読み出されて用いられる。
【0043】
音声データ記憶領域280には、キャラクターの音声や効果音や背景音などの音声データが予め記憶されている。これらの音声データは、音声制御部230によって読み出され、スピーカー20から発生される。
【0044】
駆動データ記憶領域290には、後述する演出態様決定部210が決定する演出態様に対応する可動演出役物60の駆動データが記憶されている。
【0045】
押し込みステップ数記憶領域300には、後述する演出処理及び原点復帰処理において、第1の駆動制御部241によって参照される押し込みステップ数が予め記憶されている。例えば、押し込みステップ数記憶領域300には、押し込みステップ数として「4」が予め記憶されている。
【0046】
演出態様決定部210は、上述のように、主制御処理部11から受信した変動パターンコマンドに基づいて、演出態様記憶領域260に記憶されている演出テーブル260a〜260bの1つを参照して、遊技に用いる演出を決定する。変動パターンコマンドが示す変動パターンが変動パターンNo.1〜No.64の場合、演出態様決定部210は、大当り用演出テーブル260aを参照して演出を決定する。同様に、変動パターンコマンドが示す変動パターンが変動パターンNo.65〜No.127の場合、演出態様決定部210は、ハズレ用演出テーブル260bを参照して演出を決定する。
【0047】
表示制御部220は、演出態様決定部210が決定した演出態様に基づいて、画像データ記憶領域270から画像データを読み出して演出画像を生成し、表示装置34に表示する。演出画像は、特別図柄表示装置17に変動表示される特別図柄と同期をとって変動するダミー図柄(演出図柄)を含む。演出図柄は、各演出の終了時(1回の特別図柄抽選によって生起される演出の終了時)に、確定演出図柄として停止表示される。
【0048】
音声制御部230は、演出態様決定部210が決定した演出態様に基づいて、音声データ記憶領域280からキャラクターの音声や効果音や背景音を読み出してスピーカ20から発生させる。
【0049】
可動演出役物制御部240は、演出処理及び原点復帰処理を実行する。演出処理は特別図柄の変動中に演出態様決定部210が決定した演出態様に基づいて実行される。原点復帰処理は、特別図柄の変動終了時(又は上記確定演出図柄の表示時)にインデックス検知部70がスリット69を検知していないときに実行される。可動演出制御部240は、演出処理及び原点復帰処理において、第1の駆動制御部(第1の駆動制御手段)241として機能する。
【0050】
第1の駆動制御部241は、演出処理において、演出態様決定部210が決定した演出態様に基づいて、可動演出役物60の可動を制御する。具体的には、第1の駆動制御部241は、演出態様決定部210が決定した演出態様に対応する駆動データ記憶領域290に記憶されている駆動データを参照し、この駆動データに従って、可動演出役物60のステッピングモータ62に演出のためのパルスを出力し、ステッピングモータ62を回転させて装飾体61を回転させる。例えば、演出態様がロングリーチAで、且つロングリーチAの演出時間が90秒の場合、可動演出役物制御部240は、演出開始から30秒間は可動演出役物60の装飾体61を1秒間に2回転させて、演出開始から30秒経過後88秒までは文字列表記部分が表示窓35から露出する回転位置で装飾体61を停止させるようにパルスをステッピングモータ62に出力する。具体的には、第1の駆動制御部241は、演出開始から30秒間に12000パルスを2.5ms毎に1パルスずつステッピングモータ62に出力し、ステッピングモータ62を60回転させ、30秒経過後に、150パルスを出力し、ステッピングモータ62を3/4回転させて停止する。これによって、ステッピングモータ62に従動する装飾体61は、演出開始から30秒間は1秒間に2回転し、30秒経過後に3/4回転して文字列表記部分が表示窓35から露出する回転位置で装飾体61を停止し、演出開始から88秒までは同位置で停止する。
【0051】
第1の駆動制御部241は、駆動データに基づく演出終了時において、装飾体61が上記所定の停止位置で停止するようにステッピングモータ61を駆動させる。具体的には、上記例では演出開始から88秒〜90秒までの間に装飾体61が、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始するまでパルスを出力してステッピングモータ62を回転させ、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始すると、押し込みステップ記憶領域300に記憶されている押し込みステップ数を参照し、この押し込みステップ数分のパルスを出力してステッピングモータ62を回転させて停止する。インデックス検知部70がスリット69の検知を開始したか否かは、演出制御処理部12aが受光部74から受信している信号に基づいて判定する。すなわち、受信する信号がロー信号からハイ信号へ切り替わるタイミング、つまり電圧レベルがローレベルからハイレベルへ立ち上がる立ち上がりエッジを検出した場合に第1の駆動制御部241はインデックス検知部70がスリット69の検知を開始したと判定する。したがって、押し込みステップ数が「4」のときは、第1の駆動制御部241は、インデックス検知部70がスリット69を検知した後、ステッピングモータ62に4パルスを出力し、ステッピングモータ62を4ステップ分(7.2度)回転させ停止する。すなわち、ステッピングモータ62の回転に従動する装飾体61を、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始したときの回転位置から4ステップ分回転方向の前方へ押し込む。図12(a)はインデックス検知部がスリット69の検知を開始したときの状態の装飾体61の内筒部67を示し、(b)は第1の駆動制御部241によって押し込みステップ数分回転したときの状態の内筒部67を示している。なお、図12中の破線は、インデックス検知部70がスリット69を検知する位置、すなわち発光部73が発する光の光線を示している。また、矢印は、装飾体61の回転方向を示している。
【0052】
また、第1の駆動制御部241は、原点復帰処理において、特別図柄の変動終了時(又は上記確定演出図柄の表示時)に、装飾体61が上記所定の停止位置にないとき、装飾体61を上記所定の停止位置に停止させるようにステッピングモータ61を駆動する。具体的には、インデックス検知部70がスリット69を検知しているか否かを演出制御処理部12aが受光部74から受信している信号に基づいて判定する。受信している信号がロー信号である場合、インデックス検知部70がスリット69を検知していないと判定する。スリット69を検知していない場合、第1の駆動制御部241は、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始するまでステッピングモータ62に1パルスずつ出力し、ステッピングモータ62を回転させる。上記と同様に演出処理制御部12aが受光部74から受信する信号に基づいてインデックス検知部70がスリット69の検知を開始したか否かを判定し、検知を開始した後は、押し込みステップ記憶領域290に記憶されている押し込みステップ数分のパルスをステッピングモータ62に出力し、ステッピングモータ62を押し込みステップ数分回転させて停止する。
【0053】
特別図柄表示制御部12bは、主制御処理部11の特別図柄決定部120が決定した特別図柄のコマンドと、変動パターンコマンド決定部140が決定した変動パターンコマンドに基づき、特別図柄表示装置17に特別図柄を所定の時間だけ変動させた後に確定特別図柄として停止させる態様で特別図柄決定部120が決定した特別図柄を表示する。一方、普通図柄表示制御部12fは、普通図柄抽選部170による普通図柄に係る抽選結果のコマンドを受け、そのコマンドに基づいて普通図柄表示装置22に普通図柄を変動させた後に停止させる態様で表示するよう制御している。なお、普通図柄表示制御部12fは、上記した特別図柄表示制御部12bによる表示制御と比べて表示する図柄の対象が相違するものの、表示制御の基本構成はほぼ同じである。また、ランプ制御処理部12cは、主制御処理部11からコマンドを受けて各種ランプや電飾の点灯制御を行うものである。
【0054】
払出制御処理部12eは、CRユニット(図示省略)からの信号を受けて遊技球を遊技者に貸し出すように球払出装置14を制御する他、主制御処理部11からの払出指令を受けて、所定個数の賞球を遊技者に対して払い出すように球払出装置14を制御する。この球払出装置14は、遊技球を1個ずつ保持する切欠きが形成されたスプロケット(図示省略)と、このスプロケットを回転させるモータ(図示省略)とを備えて構成されている。そして、モータの回転を制御することにより、必要な数だけ賞球を払い出すことができるようになっている。具体的には、始動入賞口検知センサ43、一般入賞口検知センサ44、大入賞口検知センサ45等が遊技球の通過を検知したら、球払出装置14は主制御処理部11を経由して受けたコマンドに基づき遊技球を払い出す。
【0055】
発射制御処理部13は、ハンドル7の回動量に応じて、発射装置9に対する作動の制御を行う装置である。より具体的に言うと、発射装置9に対して通電させたり、通電を停止したり、あるいは、通電電流を変化させるといった制御処理を行う。
【0056】
[演出処理及び原点復帰処理]
次に、可動役物制御部240が実行する演出処理及び原点復帰処理について、図14〜図15のフローチャートを参照して説明する。
【0057】
[演出処理]
可動役物制御部240が本処理を開始すると、図14に示すように、第1の駆動制御部241は、演出態様決定部210が決定した演出態様に対応する駆動データ記憶領域290に記憶されている駆動データを参照し、この駆動データに従って、可動演出役物60のステッピングモータ62に演出のためのパルスを出力し、ステッピングモータ62を回転させる(ステップS1)。
【0058】
次に、ステップS2において、第1の駆動制御部241は、駆動データに基づく演出終了時にインデックス検知部70がスリット69の検知を開始したか否かを判定する。検知を開始していない(検知していない)場合(ステップS2:NO)は、ステップS3に移行し、ステッピングモータ62に1パルスを出力し、ステッピングモータ62を1ステップ分回転させて、ステップS2に移行する。一方、検知を開始した場合(ステップS2:YES)は、ステップS4に移行し、押し込みステップ記憶領域300に記憶されている押し込みステップ数を参照し、この押し込みステップ数分のパルスをステッピングモータ62に出力してステッピングモータ62を回転させて停止し、本処理を終了する。
【0059】
[原点復帰処理]
可動役物制御部240が本処理を開始すると、図15に示すように、ステップS11において、第1の駆動制御部241は、インデックス検知部70がスリット69の検知をしているか否かを判定する。検知している場合(ステップS11:YES)は、本処理を終了する。一方、検知していない場合(ステップS11:NO)は、ステップS12に移行する。
【0060】
ステップS12において、第1の駆動制御部241は、ステッピングモータ62に1パルスを出力し、ステッピングモータ62を1ステップ分回転させて、ステップS13に移行する。
【0061】
ステップS13において、第1の駆動制御部241は、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始したか否かを判定する。検知を開始していない場合(ステップS13:NO)は、ステップS12に移行する。一方、検知を開始した場合(ステップS13:YES)は、ステップS14に移行する。
【0062】
ステップS14において、第1の駆動制御部241は、押し込みステップ記憶領域300に記憶されている押し込みステップ数を参照し、この押し込みステップ数分のパルスをステッピングモータ62に出力してステッピングモータ62を回転させて停止し、本処理を終了する。
【0063】
このように、第1の実施形態では、スリット69は、装飾体61の回転方向に沿って所定の幅を有しており、装飾体61を上記所定の停止位置で停止させる際、第1の駆動制御部241は、インデックス検知部60がスリット69の検知を開始してから押し込みステップ数記憶領域300が記憶する押し込みステップ数だけステッピングモータ62を回転させて停止するので、装飾体61は、インデックス検知部60がスリット69の検知を開始する回転位置から押し込みステップ数だけ回転して(押し込まれて)停止する。このため、外部から遊技機Pに伝達される振動などが原因で、停止中の装飾体61が回転方向の前後に回転した場合であっても、インデックス検知部70がスリット69を検知している状態を確実に維持することができる。
【0064】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、可動演出役物制御部240が演出処理及び原点復帰処理において参照される押し込みステップ数を算出する押し込みステップ数算出処理を実行する点が、第1の実施形態とは異なる。以下の第2の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分については、その説明を省略する。
【0065】
押し込みステップ数算出処理は電源投入による遊技機Pの起動時に実行される。可動演出制御部240は、押し込みステップ数算出処理において、第2の駆動制御部(第2の駆動制御手段)242、カウント部(カウント手段)243、押し込みステップ数設定部(押し込みステップ数設定手段)244として機能する。
【0066】
第2の駆動制御部242は、押し込みステップ数算出処理において、インデックス検知部70が装飾体61のスリット69を検知しない開始位置と終了位置との間で装飾体61が上記所定の停止位置を1回通過するように、ステッピングモータ62の駆動を制御する。具体的には、まず、第2の駆動制御部242は、インデックス検知部70がスリット69を検知しているか否かを、演出制御処理部12aが受光部74から受信している信号に基づいて判定する。受信している信号がロー信号である場合、インデックス検知部70がスリット69を検知していないと判定する。一方、受信している信号がハイ信号である場合は、スリット69を検知していると判定する。スリット69を検知していない場合、第2の駆動制御部242は、上記判定時の装飾体61の位置を開始位置とし、また、終了位置を同位置として、装飾体61を360度回転(1回転)させるようにステッピングモータ62に200パルスを出力する。一方、インデックス検知部70がスリット69を検知している場合は、インデックス検知部70がスリット69を検知しない位置にスリット69を遷移させるために、第2の駆動制御部241は所定数のパルス、例えば100パルスをステッピングモータ62に出力して、ステッピングモータ62を回転させて装飾体61を180度回転(半回転)させる。次に、第2の駆動制御部242は、回転後の装飾体61の位置を開始位置とし、また、終了位置を同位置として、装飾体61が360度回転(1回転)するようにステッピングモータ62に200パルスを出力する。なお、インデックス検知部70がスリット69を検知しない位置にスリット69を遷移させるための装飾体61の回転角度は180度に限らず、確実にインデックス検知部70がスリット69を検知しない範囲で任意に設定可能である。例えば、装飾体61を90度回転(1/4回転)させてもよい。この場合、第2の駆動制御部242は、ステッピングモータ62に50パルスを出力する。
【0067】
カウント部243は、押し込みステップ数設定処理において、第2の駆動制御部242のステッピングモータ62の駆動の制御によって、装飾体61が上記開始位置から終了位置まで回転しているときにおいて、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始してから終了するまでの間に第2の駆動制御部242がステッピングモータ62に出力するパルス数をステッピングモータ62のステップ数としてカウントする。具体的には、カウント部243は、演出制御処理部12aが受光部74から受信する信号を監視し、受信する信号がロー信号からハイ信号へ切り替わるタイミング、すなわち電圧レベルがローレベルからハイレベルへ立ち上がる立ち上がりエッジを検出した場合はインデックス検知部70がスリット69の検知を開始したと判定する。また、ハイ信号からロー信号への切り替わるタイミング、すなわち電圧レベルがハイレベルからローレベルへ立ち下がる立ち下りエッジを検出した場合は、インデックス検知部70がスリット69の検知を終了したと判定する。カウント部243は、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始してから終了するまでの間、すなわち受光部74から受信する信号の立ち上がりエッジを検出してから立ち下がりエッジを検出するまでの間において、第2の駆動制御部242がステッピングモータ62に出力するパルスの電圧レベルがローレベルからハイレベルへ立ち上がる立ち上がりエッジを検出し、検出する毎に積算してこのパルスの立ち上がりエッジの検出数をカウントする。したがって、図13に示すように、受光部74から受信する信号の立ち上がりエッジを検出してから立ち下がりエッジを検出するまでの間(スリット検出期間)において、第2の駆動制御部242がステッピングモータ62に出力するパルスの立ち上がりエッジが6回検出される場合、パルスの立ち上がりエッジの検出数のカウント数は「6」となる。
【0068】
押し込みステップ数設定部244は、押し込みステップ数設定処理において、カウント部243がカウントしたカウント数(パルスの立ち上がりエッジの検出数)未満で1以上の押し込みステップ数を設定する。具体的には、カウント数を2で割った値を押し込みステップ数として算出し、算出した押し込みステップ数を記憶部の押し込みステップ数記憶領域に記憶する。押し込みステップ数記憶領域に、予め記憶されている押し込みステップ数(初期値)や前回の押し込みステップ数設定処理によって設定された押し込みステップ数が記憶されているときは、新たに算出した押し込みステップ数を上書きする。したがって、図13に示すように、パルスの立ち上がりエッジの検出数のカウント数が「6」の場合、押し込みステップ数設定部244が設定する押し込みステップ数は「3」となる。なお、カウント数が2で割り切れない場合、小数点以下を四捨五入して整数化することで得られる値を押し込みステップ数として算出する。
【0069】
次に、第2の実施形態の可動演出役物制御部240が実行する押し込みステップ数算出処理について図16フローチャートを参照して説明する。
【0070】
[押し込みステップ数算出処理]
可動役物制御部240が本処理を開始すると、図16に示すように、第2の駆動制御部242は、インデックス検知部70がスリット69を検知しているか否か判定する(ステップS21)。インデックス検知部70がスリット69を検知していない場合(ステップS21:NO)、ステップS23に移行する。一方、スリット69を検知している場合(ステップS21:YES)、ステップS22に移行する。ステップS22において、インデックス検知部70がスリット69を検知しない位置にスリット69を遷移させるために、第2の駆動制御部241は100パルスをステッピングモータ62に出力して、ステッピングモータ62を回転させて装飾体61を180度回転(半回転)させ、ステップS23に移行する。
【0071】
次に、ステップS23において、第2の駆動制御部242は、ステッピングモータ62へ、装飾体61を360度回転(1回転)させるためのパルスの出力を開始し、ステップS24に移行する。
【0072】
ステップS24において、カウント部243は、インデックス部70がスリット69を検知したか否かを判定する。インデックス部70がスリット69を検知していない場合(ステップS24:NO)、所定時間毎にステップS24を繰り返す。一方、インデックス部70がスリット69の検知を開始した場合(ステップS24:YES)は、ステップS25に移行する。ステップS25において、カウント部243は、第2の駆動制御部242がステッピングモータ62に出力するパルスの立ち上がりエッジの検出を開始し、検出する毎に積算してこのパルスの立ち上がりエッジの検出数をカウントし、ステップS26に移行する。ステップS26において、インデックス部70がスリット69の検知を終了したか否かを判定する。インデックス部70がスリット69を検知している場合(ステップS26:NO)、所定時間毎にステップS26を繰り返す。一方、インデックス部70がスリット69の検知を終了した場合(ステップS26:YES)は、ステップS27に移行する。ステップS27において、カウント部243は、パルスの立ち上がりエッジの検出数のカウントを終了し、ステップS28に移行する。
【0073】
ステップS28において、押し込みステップ数設定部244は、カウント部243がカウントしたカウント数を2で割った値を押し込みステップ数として算出し、ステップS29に移行する。ステップS29において、押し込みステップ数設定部244は、算出した押し込みステップ数を記憶部の押し込みステップ数記憶領域に記憶し、ステップS30に移行する。
【0074】
ステップS30において、第2の駆動制御部242は、装飾体61が360度回転(1回転)したとき、ステッピングモータ62へのパルスの出力を終了し、本処理を終了する。
【0075】
このように、第2の実施形態では、カウント部243は、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始してから終了するまでの間の第2の駆動制御部242がステッピングモータ62に出力するパルスの立ち上がりエッジをステッピングモータ62のステップ数としてカウントし、押し込みステップ数設定部244は、カウント数を2で割った値を押し込みステップ数として算出するので、スリット69の回転方向の幅やインデックス検知部70と装飾体61との相対的な位置などに遊技機毎の個体差がある場合であっても、設定された押し込みステップ数分押し込まれた装飾体61のスリット69をインデックス検知部70が検知できる範囲内で、押し込みステップ数を設定することができる。すなわち、装飾体61の停止時に、インデックス検知部70がスリット69を検知している状態を確実に維持することができる停止位置に装飾体61を停止させる押し込みステップ数を設定することができる。
【0076】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、可動演出役物制御部240が実行する押し込みステップ数算出処理において、算出した押し込みステップ数を仮設定する点及び仮設定後、ステッピングモータ62を駆動し、仮設定した押し込みステップ数を用いてステッピングモータ62を停止して、インデックス検知部70が停止した装飾体61のスリット69を検知するか否かを判定する算出ステップ数確認処理を実行する点が、第1及び第2の実施形態とは異なる。なお、第3の実施形態において、第1及び第2の実施形態と共通する部分については、その説明を省略する。
【0077】
第3の実施形態における押し込みステップ数記憶領域300には、ステップ数仮設定領域300aと、ステップ数設定領域300bとが設定されている。ステップ数仮設定領域300aには、後述する算出ステップ数確認処理において参照される押し込みステップ数(仮設定ステップ数)が記憶される。ステップ数設定領域300bには、演出処理及び原点復帰処理において参照される押し込みステップ数が記憶される。遊技機Pの起動時におけるステップ数設定領域300bには、例えば、予め設定されている押し込みステップ数(初期値)として「4」が記憶されている。
【0078】
第3の実施形態における画像データ記憶領域270には、算出ステップ数確認処理において、表示制御部220によって生成されて演出表示装置34に表示されるエラー表示画面の生成用画像データが記憶されている。
【0079】
第3の実施形態の第2の駆動制御処理部242は、算出ステップ数確認処理において、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始するまで、ステッピングモータ62にパルスを出力し、スリット69の検知後は、ステップ数仮設定領域300aに記憶されている押し込みステップ数(仮設定ステップ数)分のパルスをステッピングモータ62に出力して、ステッピングモータを仮設定ステップ数分回転させ停止する。
【0080】
第3の実施形態の押し込みステップ数設定部244は、上記押し込みステップ数算出処理によって算出された押し込みステップ数を仮設定ステップ数として設定、すなわち記憶部のステップ数仮設定領域300aに記憶する。
【0081】
また、押し込みステップ数設定部244は、インデックス検知部70が仮設定ステップ数分回転して停止したステッピングモータ62に従動して停止した装飾体61のスリット69を検知しているか否かを判定し、スリット69を検知している場合は、この仮設定ステップ数をステップ数設定領域300bに記憶する。すなわち、この仮設定ステップ数を演出処理及び原点復帰処理において参照される押し込みステップ数として設定する。また、押し込みステップ数設定部244は、押し込みステップ数算出処理によって算出された押し込みステップ数がステップ数仮設定領域300aに仮設定ステップ数として記憶されていた場合で、この仮設定ステップ数を参照してステッピングモータ62を停止した場合に、インデックス検知部70がスリット69を検知しないときは、ステップ数設定領域300bに記憶されている初期値を参照し、この初期値を仮設定ステップ数として設定、すなわちステップ数仮設定領域300aに記憶する。
【0082】
第3の実施形態の表示制御部220は、算出ステップ数確認処理において、押し込みステップ数設定部244が初期値を仮設定ステップ数として設定した場合で、この仮設定ステップ数を参照してステッピングモータ62を停止した場合に、インデックス検知部70がスリット69を検知しないときは、演出表示装置34に可動演出役物60にエラーが発生している旨の表示画面(図示省略)を表示する。
【0083】
次に、第3の実施形態の可動演出役物制御部240が実行する押し込みステップ数算出処理及び算出ステップ数確認処理について図17及び図18のフローチャートを参照して説明する。なお、第3の実施形態の押し込みステップ算出処理は、第2の実施形態の押し込みステップ数算出処理と同様に電源投入による遊技機Pの起動時に実行される。また、算出ステップ数確認処理は、電源投入による遊技機Pの起動時で、且つ押し込みステップ数算出処理の直後に実行される。
【0084】
[押し込みステップ数算出処理]
図17に示すように第2の実施形態の押し込みステップ数算出処理のステップS41〜ステップS48及びステップS50については、第1実施形態の押し込みステップ数算出処理におけるステップS21〜ステップS28及びステップS30と同様のため説明を省略する。
【0085】
ステップS49において、ステップ数設定部244は、算出した押し込みステップ数を記憶部のステップ数仮設定領域300aに記憶し、ステップS50に移行する。
【0086】
[算出ステップ数確認処理]
図18に示すように、第2の駆動制御処理部242は、ステッピングモータ62に1パルスを出力し(ステップS61)、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始したか否かを判定する(ステップS62)。スリット69の検知を開始した場合(ステップS62:YES)は、ステップ数仮設定領域300aに記憶されている仮設定ステップ数(ステップ数算出処理によって算出されたステップ数)分のパルスをステッピングモータ62に出力して、ステッピングモータを仮設定ステップ数分回転させ停止し、ステップS64に移行する(ステップS63)。一方、スリット69の検知を開始していない場合(ステップS62:NO)は、ステップS61に移行する。
【0087】
ステップS64において、押し込みステップ数設定部244は、仮設定ステップ数分回転して停止したステッピングモータ62に従動して停止した装飾体61のスリット69をインデックス検知部70が検知しているか否かを判定し、スリット69を検知している場合(ステップS64:YES)は、この仮設定ステップ数をステップ数設定領域300bに記憶し、本処理を終了する。一方、検知していない場合(ステップS64:NO)、初期値を仮設定ステップ数としてステップ数仮設定領域300aに記憶し(ステップS65)、ステップS66に移行する。
【0088】
ステップS66において、第2の駆動制御処理部242は、ステッピングモータ62に1パルスを出力し、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始したか否かを判定する(ステップS67)。スリット69の検知を開始した場合(ステップS67:YES)は、ステップ数仮設定領域300aに記憶されている仮設定ステップ数(初期値)分のパルスをステッピングモータ62に出力して、ステッピングモータを仮設定ステップ数分回転させ停止し、ステップS69に移行する(ステップS68)。一方、スリット69の検知を開始していない場合(ステップS67:NO)は、ステップS66に移行する。
【0089】
ステップS69において、押し込みステップ数設定部244は、仮設定ステップ数分回転して停止したステッピングモータ62に従動して停止した装飾体61のスリット69をインデックス検知部70が検知しているか否かを判定し、スリット69を検知している場合(ステップS69:YES)は、この仮設定ステップ数をステップ数設定領域300bに記憶し、本処理を終了する。一方、検知していない場合(ステップS69:NO)、ステップS70に移行する。
【0090】
ステップS70において、表示制御部220は、演出表示装置34に可動演出役物60にエラーが発生している旨の表示画面を表示し、本処理を終了する。
【0091】
このように、第3の実施形態では、ステッピングモータ62の脱調などの原因によって、押し込みステップ数算出処理によって算出した押し込みステップ数が、この押し込みステップ数分ステッピングモータ62が回転して停止した際に、装飾体61のスリット69がインデックス検知部70に検知されないような不適切な値のときに、この押し込みステップ数が演出処理及び原点復帰処理において参照される押し込みステップ数として設定されることを防止することできる。
【0092】
また、算出した押し込みステップ数及び初期値のいずれを用いた場合であっても、停止後の装飾体61のスリット69をインデックス検知部70が検知できなかった場合は、表示制御部220は、演出表示装置34に可動演出役物60にエラーが発生している旨の表示画面を表示するので、ホールの従業員や遊技者に可動演出役物60にエラーが発生している旨を報知することができる。
【0093】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。例えば、第1〜第3の実施形態においては、本発明を回転する装飾体61を備えた可動演出役物60を有する遊技機Pに適用した態様を説明したが、遊技領域31を上下方向又は左右方向に移動する装飾体を備えた可動演出役物を有する遊技機に本発明を適用してもよい。
【0094】
また、第2及び第3の実施形態において可動役物制御部240が押し込みステップ数算出処理を実行後、算出した押し込みステップ数を演出処理及び原点復帰処理において参照される押し込みステップ数として即座に設定する態様を説明したが、遊技機Pの起動時に予め記憶されている押し込みステップ数(初期値)で、演出処理又は原点復帰処理を実行した場合に、スリット69がインデックス検知部70に検知されなかったことを可動演出役物制御部240が検出したときに、算出した押し込みステップ数を演出処理及び原点復帰処理において参照される押し込みステップ数として設定してもよい。
【0095】
また、第2及び第3の実施形態において、可動役物制御部240が押し込みステップ数算出処理を遊技機Pの起動時に実行する態様を説明したが、遊技機Pの起動時に予め記憶されている押し込みステップ数(初期値)で、演出処理又は原点復帰処理を実行した場合に、スリット69がインデックス検知部70に検知されなかったことを可動役物制御部240が検出したときに、押し込みステップ数算出処理を実行してもよい。
【0096】
また、第1の実施形態において、演出終了時に押し込みステップ数を参照し、押し込みステップ数分ステッピングモータ62を回転させて停止する態様を説明したが、演出中に装飾体61を所望の停止位置で停止するように押し込みステップ数を用いてステッピングモータ62の駆動を制御してもよい。この場合、例えば、装飾体61の文字列表記部分が表示窓35から露出する回転位置に装飾体61があるときに、インデックス検知部70がスリット69を検知するように、スリット69とインデックス検知部70とを配置する。装飾体61の文字列表記部分が表示窓35から露出する回転位置での停止と回転を演出期間中に繰り返す演出を実行中、装飾体61の文字列表記部分が表示窓35から露出する回転位置で装飾体61を停止させる際に、第1の駆動制御部241は押し込みステップ数を参照し、インデックス検知部70がスリット69の検知を開始してから、押し込みステップ数分ステッピングモータ62を回転させて停止する。
【0097】
すなわち、これらの実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
【符号の説明】
【0098】
11…主制御処理部、12a…演出制御処理部、34…表示装置、60…可動演出役物、61…装飾体(可動体)、62…ステッピングモータ、69…スリット(インデックス)、70…インデックス検知部(検知手段)、71…発光部、74…受光部、110…特別図柄抽選部、220…表示制御部、240…可動役物制御部、241…第1の駆動制御部(第1の駆動制御手段)、242…第2の駆動制御部(第2の駆動制御手段)、243…カウント部(カウント手段)、244…押し込みステップ数設定部(押し込みステップ数設定手段)、290…駆動データ記憶領域、300…押し込みステップ数記憶領域(記憶手段)、P…パチンコ機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機本体に回転又は移動自在に支持されて可動する可動体と、
前記可動体に設けられて該可動体と一体的に可動し、該可動体の可動方向に沿って所定の幅を有するインデックスと、
前記遊技機本体に固定され、少なくとも所定の停止位置で停止した前記可動体の前記インデックスを検知する検知手段と、
ステップ数による回転制御が可能であり、前記可動体に連結されて該可動体を駆動するステッピングモータと、
前記可動体が前記所定の停止位置から可動して該停止位置で停止するように、前記ステッピングモータの駆動を制御する第1の駆動制御手段と、
押し込みステップ数を記憶する記憶手段と、を備え、
前記第1の駆動制御手段は、前記可動体を前記所定の停止位置で停止させる際、前記検知手段が前記インデックスの検知を開始してから前記記憶された押し込みステップ数だけ前記ステッピングモータを回転させて停止する
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記検知手段が前記インデックスを検知しない所定の開始位置と終了位置との間で前記可動体が前記所定の停止位置を1回通過するように、前記ステッピングモータの駆動を制御する第2の駆動制御手段と、
前記第2の駆動制御手段の制御によって前記可動体が前記開始位置から前記終了位置まで可動するときに、前記検知手段が前記インデックスの検知を開始してから終了するまでの間の前記ステッピングモータのステップ数をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段がカウントしたカウント数未満で且つ1以上の値に押し込みステップ数を設定する押し込みステップ数設定手段と、を備え、
前記記憶手段は、前記押し込みステップ数設定手段が設定した押し込みステップ数を記憶する
ことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−42860(P2013−42860A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181651(P2011−181651)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】