説明

遊技機

【課題】遊技中に健康意識を高めることができ、遊技の興趣も高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームの演出制御を行う演出制御手段を備えた遊技機において、前記演出制御手段は、遊技者の身体情報を入力する身体情報入力手段と、生体インピーダンスを測定する生体インピーダンス測定手段と、遊技者の身体情報と生体インピーダンスに基づいて体脂肪率を測定する体脂肪率測定手段と、を備え、該体脂肪率測定手段により測定した体脂肪率に基づいて前記変動表示ゲームにかかわる演出態様を設定することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、始動口に遊技球が入賞することによって変動表示ゲームを実行する遊技機に関し、特に、変動表示ゲームの演出態様を遊技者に応じて設定可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技機としてパチンコ機においては、始動口への遊技球の入賞に基づき、識別図柄を変動表示する変動表示ゲームを行い、当該変動表示ゲームの結果によって、遊技者に利益を与えるものが知られている。このような遊技機では、変動表示ゲームの演出態様を、ゲーム結果や遊技者情報に応じて変化させたり、遊技機に遊技者が操作可能な操作手段を設けて当該操作手段の操作に応じて変化させたりするものがある。
【0003】
例えば、遊技者の心理的な変化を確認することが可能な生体情報(心拍数、体温、血圧、発汗量など)を定期的に測定することで基準値を設定し、当該基準値と最後に測定された測定値との比較結果から、変動表示ゲームの演出態様(変動パターン)を設定するものがある。測定値を比較した結果、遊技者が心理的に落胆状態であればスーパーリーチ変動パターンに、逆に興奮状態であればリーチ変動パターンに、変動パターンを差し替えることができる遊技機がある(特許文献1参照)。
【0004】
また、遊技者の生体情報を遊技に用いる例として、体脂肪測定機能と運動量測定機能を備えることによりフィットネスマシンとして利用可能なゲーム機がある。このようなゲーム機では、操作パネルを操作して遊技者の生体情報(性別、年齢、身長、体重)を入力し、操作パネルに取り付けた電極を介して人体インピーダンスを測定することで遊技者の体脂肪率と基礎代謝量を算出する。そして、ゲームにおける遊技者の運動量と算出される基礎代謝量に基づいて消費カロリーを計算することでゲーム機をフィットネスマシンとして有効利用している(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−350909号公報
【特許文献2】特開2002−113142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年メタボリックシンドロームが提唱され、世間では健康に対する意識が高まっている。しかし、遊技を行うにあたって、遊技者は基本的に座っている時間が長く、動くことが極端に少ないため運動不足になりがちである。
【0007】
特許文献1では遊技者の生体情報を測定することができる遊技機が提案されているが、測定結果に応じて変動パターンの差し替えが行われるだけであり、生体情報自体を演出に用いるものではない。また、測定する生体情報は遊技者の心理状態と関連して変化する可能性が高いものであり、遊技者自身の健康状態と直接関連付けられるものではない。
【0008】
また、運動不足解消のために特許文献2のような専用の機器を備えることも考えられるが、遊技機での遊技中は使用できないことから時間の面で遊技者の負担となる虞がある。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑み、遊技中に健康意識を高めることができ、遊技の興趣も高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームの演出制御を行う演出制御手段を備えた遊技機において、前記演出制御手段は、遊技者の身体情報を入力する身体情報入力手段と、生体インピーダンスを測定する生体インピーダンス測定手段と、遊技者の身体情報と生体インピーダンスに基づいて体脂肪率を測定する体脂肪率測定手段と、を備え、該体脂肪率測定手段により測定した体脂肪率に基づいて前記変動表示ゲームにかかわる演出態様を設定することを特徴とする。
【0011】
ここで、遊技者の身体情報とは、当該遊技者の身長、体重、年齢、性別などの情報を含む。遊技者の身体情報は、当該遊技者の体脂肪率の測定や測定結果のレベル振り分けに用いられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、遊技者個人の体脂肪率に基づいて演出態様が設定されるので、遊技を通して遊技者に健康状態を認識させることができる。よって、遊技者は健康意識を高めることができ、遊技の興趣も高まる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施の形態の遊技機の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の遊技機に備えられる遊技盤の正面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置の構成を示すブロック図である。
【図4A】本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置によって実行されるメイン処理の前半部のフローチャートである。
【図4B】本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置によって実行されるメイン処理の後半部のフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態のタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態の特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態の始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態の特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態の特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施の形態の特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施の形態の特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第1の実施の形態の後半変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第1の実施の形態の変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第1の実施の形態の変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図15A】本発明の第1の実施の形態の特図表示中処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。
【図15B】本発明の第1の実施の形態の特図表示中処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第1の実施の形態の演出制御装置の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の第1の実施の形態の演出制御装置の主制御用マイコンによって実行されるメイン処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第1の実施の形態の体脂肪率測定処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第1の実施の形態の1stシーン制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】本発明の第1の実施の形態の客待ち処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】本発明の第1の実施の形態の占い表示設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第1の実施の形態の変動中処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第1の実施の形態の変動パターン情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図24】本発明の第1の実施の形態の高体脂肪率変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第1の実施の形態の標準体脂肪率変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図26】本発明の第1の実施の形態の各体脂肪率演出クリア処理の手順を示すフローチャートである。
【図27】本発明の第1の実施の形態の操作ボタン入力処理の手順を示すフローチャートである。
【図28】本発明の第1の実施の形態の高体脂肪率演出処理の手順を示すフローチャートである。
【図29】本発明の第1の実施の形態のタッチセンサ入力処理の手順を示すフローチャートである。
【図30】本発明の第1の実施の形態の演出制御装置の映像制御用マイコンによって実行されるメイン処理の手順を示すフローチャートである。
【図31】本発明の第1の実施の形態の通常ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
【図32】本発明の第1の実施の形態の体脂肪率測定方法を説明する図である。
【図33】本発明の第1の実施の形態の表示装置に表示される体脂肪率測定の画面遷移である。
【図34】本発明の第1の実施の形態の表示装置に表示される体脂肪率占いの画面遷移である。
【図35】本発明の第1の実施の形態の表示装置に表示される高体脂肪率用変動パターン演出における連打演出の画面遷移である。
【図36】本発明の第1の実施の形態の表示装置に表示される高体脂肪率用変動パターン演出におけるタッチセンサ演出の画面遷移である。
【図37】本発明の第1の実施の形態の表示装置に表示される低体脂肪率用変動パターン演出の画面遷移である。
【図38】本発明の第2の実施の形態の変動パターン情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図39】本発明の第2の実施の形態の標準体脂肪率変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図40】本発明の第2の実施の形態の図柄変動変更処理の手順を示すフローチャートである。
【図41】本発明の第2の実施の形態の役物可動変更処理の手順を示すフローチャートである。
【図42】本発明の第2の実施の形態の表示装置に表示される図柄変動の画面表示である。
【図43】本発明の第2の実施の形態の役物の可動態様について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の斜視図である。
【0016】
遊技機1は、島設備に固定される本体枠(外枠)2にヒンジ4を介して一側部が開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠(遊技枠)3及びガラス枠(前枠)18によって構成される。
【0017】
前面枠3には、遊技領域10aを有する遊技盤10(図2参照)が、裏面に取り付けられた収納フレーム(図示省略)に収装される。また、前面枠3には、遊技盤10の前面を覆うカバーガラス(透明部材)18aを備えたガラス枠18が取り付けられる。前面枠3及びガラス枠18は、それぞれ個別に開放することが可能であり、例えば、ガラス枠18のみを開放して遊技盤10の遊技領域10a(図2参照)にアクセスすることができる。また、前面枠3をガラス枠18が開放されていない状態で開放することによって、遊技盤10の裏側に配置された遊技制御装置500(図3参照)などにアクセスすることができる。
【0018】
ガラス枠18のカバーガラス18aの周囲には、装飾光を発光する装飾部材9が備えられている。装飾部材9の内部にはランプやLED等によって構成された枠装飾装置18d(図16参照)が備えられている。枠装飾装置18dを所定の発光態様によって発光させることによって、装飾部材9が所定の発光態様によって発光する。
【0019】
ガラス枠18の上方中央部には、照明ユニット11が備えられる。照明ユニット11の内部には、LEDやランプなどの発光部材が備えられる。
【0020】
照明ユニット11の左側には第1可動式照明13が、右側には第2可動式照明14が備えられる。第1可動式照明13及び第2可動式照明14は、上スピーカー30aの上方に配置されている。第1可動式照明13及び第2可動式照明14には、LEDなどの照明部材の他に、照明駆動モータ(枠演出装置18f)がそれぞれ備えられており、演出内容に応じて動作(例えば、回転)するように制御される。
【0021】
また、遊技機1には、音響(効果音、警報音、報知音等)を発するスピーカー30が備えられる。スピーカー30には、上スピーカー30a及び下スピーカー30bが含まれる。上スピーカー30aはガラス枠18の上方に配置され、下スピーカー30bは後述する上皿21の下方に配置される。
【0022】
第1可動式照明13の右側には、遊技機1において異常が発生したことなどを報知するための遊技状態LED29が備えられている。遊技機1において異常が発生した場合には、さらに、スピーカー30から異常を報知するための報知音が出力される。
【0023】
遊技機1で発生する異常には、遊技機1の故障及び不正行為の実施などが含まれる。不正行為は、例えば、磁石によって発射された遊技球の軌道を不正に操作する行為や、遊技機1を振動させる行為などである。これらの不正行為は、磁気センサスイッチ(SW)39a(図3参照)によって磁気を検出したり、振動センサスイッチ(SW)39b(図3参照)によって振動を検出したりすることによって検知される。また、不正に開閉枠を開放する行為も不正行為に含まれる。このとき、枠開放センサスイッチ(前面枠開放検出スイッチ3b、ガラス枠開放検出スイッチ18b、図3参照)によって営業時間中に前面枠3やガラス枠18の開閉枠が開放されたことが検出される。以上のような不正行為が検出されると、遊技状態LED29やスピーカー30などによって異常が報知されるようになっている。
【0024】
ガラス枠18のカバーガラス18aの下方には、上皿21などを含む上皿ユニットが備えられる。上皿21は、図示しない打球発射装置に遊技球(遊技媒体)を供給する。上皿ユニットには、操作ボタン31や枠表示装置32を備えた上皿カバーユニット20が含まれている。
【0025】
さらに、ガラス枠18の下方位置であって前面枠3に固定される固定パネル22には、下皿23及び打球発射装置の操作ハンドル24等が備えられる。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、打球発射装置は、上皿21から供給される遊技球を遊技盤10の遊技領域10a(図2参照)に発射する。発射される遊技球の勢い(発射勢)は、操作ハンドル24の回動具合により調整できる。
【0026】
下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出するための下皿球抜き機構16が備えられる。前面枠3の下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
【0027】
また、上皿ユニットのうち上皿21の手前側には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作ボタンスイッチ(SW)31a(図16参照)を内蔵する操作ボタン31が備えられている。遊技者は、操作ボタン31を操作することによって、表示装置48(図2参照)における変動表示ゲームにおいて遊技者の操作を介入させた演出を行うことが可能となる。例えば、演出内容を選択させることができる。なお、変動表示ゲームには、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームが含まれ、本明細書では、単に変動表示ゲームとした場合には、特図変動表示ゲームを指すものとする。
【0028】
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、通常遊技状態で遊技者が操作ボタン31を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。なお、通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば、後述する特定遊技状態(普電サポート状態または時短状態)や変動表示ゲームにおいて特別結果(大当り)の発生確率が高い状態(確変状態)や大当り状態(特別遊技状態)である。
【0029】
また、変動表示ゲームが開始された後、操作ボタン31の操作を促進するための操作促進演出が実行され、操作促進演出が実行されている間に操作ボタン31を操作することによって、始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果を事前に予告する予告演出などを実行することができる。
【0030】
さらに、本発明では、前述の操作ボタン31及び操作ハンドル24を用いて生体インピーダンス法で遊技者の体脂肪率を測定する。ここでは、遊技者の片方の手が操作ボタン31に設けられる操作ボタン電極31b(第2導電接触部)に、他方の手が操作ハンドル24に設けられる操作ハンドル電極24b(第1導電接触部)に接触するときに通電して微弱な電流を人体に流すことで生体インピーダンスが測定される。また、操作ボタン31の右隣には、枠表示装置32が備えられ、測定された体脂肪率が表示されたりする。
【0031】
上皿21の右上部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、図示しないカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。また、球貸ボタン26と排出ボタン27との間には、プリペイドカードなどの残高を表示する残高表示部28が設けられる。
【0032】
図2は、本発明の実施の形態の遊技機1に備えられる遊技盤10の正面図である。
【0033】
遊技盤10は、各種部材の取り付けベースとなる平板状の遊技盤本体10b(木製又は合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体10bの前面にガイドレール35で囲まれた遊技領域10aを有している。また、遊技盤本体10bの前面であってガイドレール35の外側には、前面構成部材(サイドケース)33が取り付けられている。さらに、遊技領域10aの右下側の前面構成部材33は、前面の中央部が黒色透明の証紙プレート36で覆われている。そして、このガイドレール35で囲まれた遊技領域10a内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うようになっている。遊技領域10aには、打球方向変換部材としての風車45や多数の障害釘(図示略)などが配設されており、発射された遊技球はこれらの打球方向変換部材により転動方向を変えながら遊技領域10aを流下する。
【0034】
遊技領域10aの略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース46が取り付けられている。センターケース46に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する変動表示ゲームの演出を実行可能な演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置48が配置されている。表示装置48は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース46の窓部を介して遊技盤10の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置48は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
【0035】
表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
【0036】
また、センターケース46の窓部下方には、ステージ部46aが設けられる。センターケース46のステージ部46aには、遊技領域10aを流下する遊技球を受け入れられるように遊技領域10aに向けて開口し、センターケース46の内部に配置されたワープ通路(図示省略)を通過した遊技球が排出される。センターケース46のステージ部46aは、第1始動入賞口37及び第2始動入賞口38の上方に配置されているため、ステージ部46a上で転動した遊技球が第1始動入賞口37及び第2始動入賞口38上に流下しやすいように構成されている。第1始動入賞口37及び第2始動入賞口38についての詳細は後述する。
【0037】
遊技領域10aのセンターケース46の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられている。そして、遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
【0038】
さらに、センターケース46の左下側には、三つの一般入賞口44が配置され、センターケース46の右下側には、一つの一般入賞口44が配置されている。また、一般入賞口44への遊技球の入賞は、一般入賞口44に備えられた入賞口スイッチ(SW)44a〜44n(図3参照)によって検出される。
【0039】
また、センターケース46の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える第1始動入賞口(第1始動入賞領域)37が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材38aを備えるとともに内部に第2始動入賞口(第2始動入賞領域)38が配設されている。そして、遊技球が第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
【0040】
また、センターケース46の窓部上方には、豚のキャラクタの可動役物61が設けられる。同様に、センターケース46の窓部右下方にも、鳥のキャラクタの可動役物62が設けられる。これらの可動役物は、演出効果を高める盤演出装置10f(図16参照)の一種であり、盤演出モータ/SOL制御回路10e(図16参照)により駆動制御される。
【0041】
第2始動入賞口38の一対の可動部材38aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、第2始動入賞口38の上方には、第1始動入賞口37が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないように構成されている。
【0042】
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド38b(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて第2始動入賞口38に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態、入賞容易状態)に変化させられるように構成されている。
【0043】
なお、可動部材38aは、後述する遊技制御装置によって制御される。遊技制御装置は、入賞容易状態の発生頻度を高めたり、入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前述の特定遊技状態(普電サポート状態、時短状態)を発生させる。
【0044】
さらに、遊技領域10aの第2始動入賞口38の下方には、大入賞口ソレノイド42b(図3参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉42aを有する大入賞口を備えた特別変動入賞装置42が設けられている。特別変動入賞装置42は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態、特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてカウントスイッチ42d(図3参照)が配設されている。
【0045】
一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38、及び特別変動入賞装置42の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置580(図3参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から前面枠3の上皿21又は下皿23に排出するように制御する。また、特別変動入賞装置42の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口43が設けられている。
【0046】
また、遊技領域10aの外側(例えば、遊技盤10の右下部)には、表示装置48における特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)、及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。さらに、一括表示装置50には、現在の遊技状態などの情報を表示する表示部51〜60が設けられている。
【0047】
ここで、一括表示装置50について説明する。一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)を備える。
【0048】
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)60、遊技機1の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示器58、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置42の開閉回数)を表示するラウンド表示部59が設けられている。
【0049】
ここで、本発明の第1の実施の形態の遊技機1における遊技の流れ、及び変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)の詳細について説明する。
【0050】
前述のように、本発明の第1の実施の形態の遊技機1では、図示しない打球発射装置から遊技領域10aに向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域10a内の各所に配置された障害釘や風車45等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域10aを流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38、特別変動入賞装置42に入賞するか、遊技領域10aの最下部に設けられたアウト口43へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口44、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38、又は特別変動入賞装置42に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置580によって制御される払出ユニットから、前面枠3の上皿21又は下皿23に排出される。
【0051】
前述のように、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。普図始動ゲート34は、例えば、非接触型のスイッチである。遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、普図変動表示ゲームが実行される。
【0052】
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって第2始動入賞口38が開放状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。
【0053】
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
【0054】
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
【0055】
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成してもよい。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、第2始動入賞口38の一対の開閉部材38aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される開放状態となる。これにより、第2始動入賞口38に遊技球が入賞し易くなり、特図2変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
【0056】
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、第2始動入賞口38は、内蔵されている普電ソレノイド38b(図3参照)が駆動されることにより、開閉部材38aが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、第2始動入賞口38への遊技球の入賞が許容される。
【0057】
第1始動入賞口37への入賞球及び第2始動入賞口38への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ37d(図3参照)と始動口2スイッチ38d(図3参照)によって検出される。第1始動入賞口37に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶されるとともに、第2始動入賞口38に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶される。
【0058】
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置500(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース46の表示装置48においても表示される。
【0059】
遊技制御装置500は、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38への入賞、若しくは各始動記憶に基づいて、特図表示器(表示装置48、特図1表示器51又は特図2表示器52)で特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームを行う。
【0060】
特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームは、複数の識別情報を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置48にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0061】
表示装置48における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置48では、特図入賞記憶の記憶数に対応する飾り特別図柄による飾り特図変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
【0062】
さらに、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の大当り乱数値が大当り値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当り状態(特別遊技状態)となる。また、これに対応して表示装置48の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字のいずれか)となる。
【0063】
このとき、特別変動入賞装置42は、大入賞口ソレノイド42b(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、特別変動入賞装置42に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
【0064】
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でもよいし同一の表示器でもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。また、表示装置48における飾り特図変動表示ゲームについても、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。
【0065】
また、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があり、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は、特図2変動表示ゲームが実行される。
【0066】
また、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、かつ、始動記憶数が0の状態で、第1始動入賞口37(第2始動入賞口38)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶される。このとき、始動記憶数が1加算されるとともに、直ちに始動記憶に基づいて、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
【0067】
一方、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口37(第2始動入賞口38)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶される。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が開始される。
【0068】
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
【0069】
なお、特に限定されるわけではないが、前述した第1始動入賞口37内の始動口1スイッチ37d、第2始動入賞口38内の始動口2スイッチ38d、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウントスイッチ42dには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。前面枠3に前面枠開放検出スイッチ3bやガラス枠18に設けられたガラス枠開放検出スイッチ18bには、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
【0070】
以下、図3から図15を参照して、本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置の構成及び制御について説明する。
【0071】
図3は、本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置500の構成を示すブロック図である。
【0072】
遊技機1は遊技制御装置500を備え、遊技制御装置500は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)511を有するCPU部510と、入力ポートを有する入力部520と、出力ポートやドライバなどを有する出力部530、CPU部510と入力部520と出力部530との間を接続するデータバス540などからなる。
【0073】
CPU部510は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン511と、入力部520内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)521からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン511に入力させるインバータなどからなる反転回路512と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)513などを有する。遊技制御装置500及び該遊技制御装置500によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置300で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能に構成される。
【0074】
電源装置300は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部310と、遊技用マイコン511の内部のRAM511cに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部320と、停電監視回路や初期化スイッチを有し、遊技制御装置500に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部330などを備える。
【0075】
この実施の形態では、電源装置300は、遊技制御装置500と別個に構成されているが、バックアップ電源部320及び制御信号生成部330は、別個の基板上あるいは遊技制御装置500と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤10及び遊技制御装置500は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置300若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部320及び制御信号生成部330を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
【0076】
バックアップ電源部320は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置500の遊技用マイコン511(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM511cに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部330は、例えば通常電源部310で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。遊技制御装置500は、停電復旧後、RAM511cに保持された遊技データに基づいて、停電前の遊技状態に復旧させる。なお、バックアップ電源部320は、遊技データを2〜3日以上保持させることが可能となっている。
【0077】
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン511内のRAM511c及び払出制御装置580内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン511が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
【0078】
遊技用マイコン511は、CPU(中央処理ユニット、マイクロプロセッサ)511a、データを書き換え不能に記憶する(読出し専用の)ROM(リードオンメモリ、不揮発性記憶手段)511b及びデータを書き換え可能に記憶する(随時読出し書込み可能な)RAM(ランダムアクセスメモリ、揮発性記憶手段)511cを備える。
【0079】
ROM511bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に(書き換え不能に)記憶し、RAM511cは、遊技制御時にCPU511aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM511b又はRAM511cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
【0080】
また、ROM511bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターン振り分け情報を記憶している。
【0081】
変動パターン振り分け情報とは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU511aが参照して変動パターンを決定するための振り分け情報である。また、変動パターン振り分け情報には、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターン振り分け情報、結果が16R大当りや9R大当りとなる場合に選択される大当り変動パターン振り分け情報等が含まれる。例えば、特図変動表示ゲームがリーチなしの変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてノーマル(N)リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてスペシャル(SP)1リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてスペシャル(SP)2リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、大当りとなる特図変動表示ゲームにてプレミアムリーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報等がある。
【0082】
さらに、これらのパターン振り分け情報には、後半変動パターン振り分け情報、前半変動パターン振り分け情報が含まれている。
【0083】
ここで、ROM511bは、特図変動表示ゲームにおける実行時間の設定に係る変動振り分け情報を複数記憶した変動振り分け情報記憶手段を構成している。
【0084】
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機1において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態(例えば、最後に停止する識別情報を除く複数の識別情報が特別遊技状態となる特別結果を発生可能な識別情報で停止し、最後に停止する識別情報が変動表示している状態)をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
【0085】
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置48における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
【0086】
また、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル(SP)1リーチ、スペシャル(SP)2リーチ、スペシャル(SP)3リーチ、プレミアムリーチ等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアムリーチの順に高くなるようになっている(リーチ演出によって特別結果態様が導出される確率が異なる)。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定される場合(はずれとなる場合)における変動表示態様が含まれることもある。
【0087】
ここで、信頼度の高低は、特別結果態様が導出されるときの演出選択及び特別結果態様が導出されないときの演出選択の割合によって算出することができる。
【0088】
例えば、特別結果態様が導出される変動表示ゲームでは、上記SP1リーチは10%の割合で選択され、上記SP3リーチは40%の割合で選択されるとする。一方、特別結果態様が導出されない変動表示ゲームでは、上記SP1リーチは5%の割合で選択され、上記SP3リーチは1%の割合で選択されるとする。このような選択割合が設定されていることで、SP1リーチの期待度はSP3リーチの期待度よりも低いということが言える。
【0089】
本発明においても、このようなリーチ演出(もしくは特定の演出)に対して選択割合を異ならせているため、上記のような、信頼度の高い演出、信頼度の低い演出の比較が可能となっている。
【0090】
CPU511aは、ROM511b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置580や演出制御装置550に対する制御信号(コマンド)を生成したり、ソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力したりして遊技機1全体の制御を行う。
【0091】
また、図示しないが、遊技用マイコン511は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路を備えている。さらに、水晶発振器513からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU511aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
【0092】
また、CPU511aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(S601)や特図普段処理(S609)にて、ROM511bに記憶されている複数の変動パターン振り分け情報の中から、何れか一の変動パターン振り分け情報を取得する。具体的には、CPU511aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態又は高確率状態)、現在の遊技状態としての第2始動入賞口38の動作状態(通常動作状態又は時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターン振り分け情報の中から、何れか一の変動パターン振り分け情報を選択して取得する。
【0093】
払出制御装置580は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置500からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置580は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置580が遊技球の発射許可信号を出すことで、発射制御装置581が発射可能状態になる。
【0094】
遊技制御装置500の入力部520には、第1始動入賞口37内の始動口1スイッチ37d、第2始動入賞口38内の始動口2スイッチ38d、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウントスイッチ42dに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)521が設けられている。近接I/F521は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常が検知された場合には異常検知信号を出力するように構成されている。このとき、異常検知信号は、入力ポート523に入力される。
【0095】
近接I/F521に入力された信号の出力はすべて入力ポート522に供給され、データバス540を介して遊技用マイコン511に読み込まれるとともに、遊技制御装置(主基板)500から中継基板591を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F521の出力のうち始動口1スイッチ37dと始動口2スイッチ38dの検出信号は、入力ポート522の他、反転回路512を介して遊技用マイコン511へ入力されるように構成されている。反転回路512を設けているのは、遊技用マイコン511の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、すなわち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
【0096】
したがって、始動口1スイッチ37dと始動口2スイッチ38dとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路512を設けずに遊技用マイコン511に検出信号を直接入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ37dと始動口2スイッチ38dからの負論理の信号を遊技用マイコン511に直接入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。前述のように近接I/F521は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F521には、電源装置300から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
【0097】
また、入力部520には、遊技機1の前面枠3等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ39a及び振動センサスイッチ39bからの信号及び近接I/F521により変換された第1始動入賞口37内の始動口1スイッチ37d、第2始動入賞口38内の始動口2スイッチ38d、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウントスイッチ42dからの信号を取り込んでデータバス540を介して遊技用マイコン511に供給する入力ポート522が設けられている。入力ポート522が保持しているデータは、遊技用マイコン511が入力ポート522に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
【0098】
さらに、入力部520には、遊技機1の前面枠3に設けられた前面枠開放検出スイッチ3b及びガラス枠18に設けられたガラス枠開放検出スイッチ18bからの信号、及び払出制御装置580からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス540を介して遊技用マイコン511に供給する入力ポート523が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
【0099】
また、入力部520には、電源装置300からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン511等に入力するためのシュミットトリガ回路524が設けられており、シュミットトリガ回路524はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置300からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦、入力ポート523に入力され、データバス540を介して遊技用マイコン511に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン511に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
【0100】
一方、シュミットトリガ回路524によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン511に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部530の各出力ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部530を介さずに中継基板591に直接出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板591のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板591を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部520の各入力ポート(522,523)には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン511によって出力部530の各出力ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部520の各入力ポート(522,523)から遊技用マイコン511が読み込んだデータは、遊技用マイコン511のリセットによって廃棄されるためである。
【0101】
遊技制御装置500の出力部530は、データバス540に接続され払出制御装置580へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置550へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート531aと、演出制御装置550へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート531bとを備える。遊技制御装置500から払出制御装置580及び演出制御装置550へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部530には、演出制御装置550の側から遊技制御装置500へ信号を入力できないようにするため、すなわち、片方向通信を担保するために第1出力ポート531aからのデータストローブ信号SSTB及び第2出力ポート531bからの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ532aが設けられている。なお、第1出力ポート531aから払出制御装置580へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
【0102】
さらに、出力部530には、データバス540に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板591を介して出力するバッファ532bが実装可能に構成されている。このバッファ532bは遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F521から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ532bを通さずに中継基板591を介して試射試験装置へ供給される。
【0103】
一方、磁気センサスイッチ39aや振動センサスイッチ39bのようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦、遊技用マイコン511に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工される。例えば、遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス540からバッファ532b、中継基板591を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板591には、バッファ532bから出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板591上のポートには、遊技用マイコン511から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
【0104】
また、出力部530には、データバス540に接続され特別変動入賞装置42を開閉させるソレノイド(大入賞口ソレノイド42b)や第2始動入賞口38の可動部材38aを開閉させるソレノイド(普電ソレノイド38b)の開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート531c、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート531d、大当り情報など遊技機1に関する情報を外部情報端子508へ出力するための第5出力ポート531eが設けられている。外部情報端子508から出力された遊技機1に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
【0105】
さらに、出力部530には、第1ドライバ(駆動回路)533a、第2ドライバ533b、第3ドライバ533c、及び第4ドライバ533dが設けられている。第1ドライバ533aは、第3出力ポート531cから出力される大入賞口ソレノイド42bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する。また、普電ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する。第2ドライバ533bは、第3出力ポート531cから出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する。第3ドライバ533cは、第4出力ポート531dから出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する。第4ドライバ533dは、第5出力ポート531eから管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子508へ出力する。
【0106】
第1ドライバ533aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置300から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ533cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ533bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ533cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ533bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子508へ出力する第4ドライバ533dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ532bや第3出力ポート531c、第1ドライバ533a等は、遊技制御装置500の出力部530、すなわち、主基板ではなく、中継基板591側に設けるようにしてもよい。
【0107】
さらに、出力部530には、外部の検査装置592へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ534が設けられている。フォトカプラ534は、遊技用マイコン511が検査装置592との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン511が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート522のようなポートは設けられていない。
【0108】
次に、これらの制御回路によって行われる遊技制御について説明する。
【0109】
遊技制御装置500のCPU511aは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aを通過した遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM511bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する。そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド38bを動作させ、第2始動入賞口38の可動部材38aを所定時間開放する制御を行う。
【0110】
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合には、CPU511aは、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
【0111】
また、遊技制御装置500のCPU511aは、第1始動入賞口37に備えられた始動口1スイッチ37dからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶する。そして、この始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM511bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
【0112】
また、遊技制御装置500のCPU511aは、第2始動入賞口38に備えられた始動口2スイッチ38dからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶する。そして、この始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM511bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
【0113】
そして、遊技制御装置500のCPU511aは、上記の特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置550に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
【0114】
そして、遊技制御装置500のCPU511aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
【0115】
特別遊技状態を発生させる処理においては、遊技制御装置500のCPU511aは、例えば、大入賞口ソレノイド42bにより特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
【0116】
そして、大入賞口に所定個数(例えば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は1.6秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、16回又は9回)継続する(繰り返す)制御(ラウンド遊技)を行う。
【0117】
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
【0118】
以下、遊技制御装置500による制御について具体的な処理を説明する。
【0119】
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、遊技制御装置500による制御のうちメイン処理について説明する。図4Aは、本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置によって実行されるメイン処理の前半部のフローチャートである。図4Bは、本発明の第1の実施の形態の遊技制御装置によって実行されるメイン処理の後半部のフローチャートである。
【0120】
メイン処理は、遊技機1の電源投入時に実行される。例えば、遊技場で営業を開始するために遊技機の電源を投入する場合や停電から復帰した場合に実行される。
【0121】
遊技制御装置500は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込み禁止する(S401)。次いで、割込みが発生した場合に実行されるジャンプ先を示すベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理を実行する(S402)。さらに、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定する(S403)。さらに、割込み処理のモードを設定する(S404)。
【0122】
次に、遊技制御装置500は、払出制御装置(払出基板)580のプログラムが正常に起動するまで待機する(S405)。例えば、4ミリ秒間待機する。このように制御することによって、電源投入の際に、遊技制御装置500が先に起動してしまい、払出制御装置580の起動が完了する前に、コマンドを当該払出制御装置580に送信してしまい、払出制御装置580が送信されたコマンドを取りこぼすのを回避することができる。
【0123】
その後、遊技制御装置500は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)に対するアクセスを許可する(S406)。さらに、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(S407)。また、遊技用マイコン511に予め搭載されているシリアルポートを使用しない状態に設定する(S408)。本実施形態では、払出制御装置580や演出制御装置550とパラレル通信を行っているため、シリアルポートを使用しないためである。
【0124】
続いて、遊技制御装置500は、電源装置300内の初期化スイッチ信号がオンに設定されているか否か判定する(S409)。初期化スイッチ信号は、遊技機1に電源が投入された場合に、初期化された状態で遊技を開始するか否かを設定するための信号である。例えば、閉店時などに正常に電源が切断され、翌日の開店時に電源が投入された場合には、初期化された状態で遊技が開始されるように、初期化スイッチ信号がオンに設定される。一方、停電発生後に再度電源が投入された場合には、遊技を可能な限り停電前の遊技状態に近い状態で再開するために、遊技機が初期化されないように、初期化スイッチ信号がオフに設定される。
【0125】
遊技制御装置500は、初期化スイッチ信号がオフに設定されている場合には(S409の結果が「N」)、RWM内の停電検査領域のデータが正常であるか否かをチェックする(S410〜S413)。さらに詳しく説明すると、停電検査領域には、停電検査領域1及び停電検査領域2が含まれている。そして、停電検査領域1には停電検査領域チェックデータ1、停電検査領域2には停電検査領域チェックデータ2が記憶される。S410及びS411の処理では停電検査領域1に記憶された停電検査領域チェックデータ1が正常であるか否かをチェックする。同様に、S412及びS413の処理では停電検査領域2に記憶された停電検査領域チェックデータ2が正常であるか否かをチェックする。
【0126】
遊技制御装置500は、RWM内の停電検査領域の停電検査領域チェックデータが正常であると判定された場合には(S413の結果が「Y」)、チェックサムと呼ばれる検証用データを算出するチェックサム算出処理を実行する(S414)。
【0127】
そして、遊技制御装置500は、チェックサム算出処理で算出されたチェックサムの値と、電源切断時に算出されたチェックサムの値とを比較し(S415)、これらの値が一致するか否かを判定する(S416)。
【0128】
一方、遊技制御装置500は、初期化スイッチ信号がオンに設定されている場合(S409の結果が「Y」)、停電検査領域の値が正常でない場合(S411又はS413の結果が「N」)、電源切断時のチェックサムの値とS414の処理で算出されたチェックサムの値とが一致しない場合には(S416の結果が「N」)、図4BのS441〜S445の初期化処理を実行する。初期化処理の詳細については後述する。
【0129】
遊技制御装置500は、算出されたチェックサムの値と電源切断時のチェックサムの値とが一致する場合には(S416の結果が「Y」)、停電処理が正常に実行されたため、停電前の状態に復旧させるための処理を実行する(図4BのS417〜S423)。まず、停電時の情報が正常に記憶されていたか否かを判定するための情報が記憶されていた、RWM(リードライトメモリ:実施例ではRAM)内の領域をクリア(初期化)する。具体的には、すべての停電検査領域をクリアし(S417)、チェックサムが記憶されていた領域をクリアする(S418)。さらに、エラー関連の情報、及び不正行為を監視するための情報を記憶する領域をリセットする(S419)。
【0130】
次に、遊技制御装置500は、RWM内の遊技状態を記憶する領域から停電発生時の遊技状態が高確率状態であったか否かを判定する(S420)。高確率でないと判定された場合には(S420の結果が「N」)、S423以降の処理を実行する。
【0131】
また、遊技制御装置500は、停電発生時の遊技状態が高確率状態であったと判定された場合には(S420の結果が「Y」)、高確率報知フラグをオンに設定して高確率報知フラグ領域にセーブ(保存)する(S421)。続いて、一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器58)をオン(点灯)に設定する(S422)。
【0132】
さらに、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置550に送信する(S423)。特図ゲーム処理番号は、特図ゲームの状態を示す番号であり、停電発生時にRWMの所定の領域に記憶されている。このように、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置550に送信することによって、可能な限り停電発生前に近い状態で遊技を再開することができるのである。
【0133】
ここで、初期化処理を実行する場合について説明する。前述のように、初期化処理は、正常に電源が切断された遊技機を起動する場合や停電発生前の状態に復帰できない場合に実行される。
【0134】
遊技制御装置500は、初期化処理において、まず、アクセス禁止領域よりも前の全作業領域をクリアする(S441)。さらに、アクセス禁止領域よりも後の全スタック領域をクリアする(S442)。そして、初期化すべき領域に電源投入時用の初期値をセーブ(保存)する(S443)。
【0135】
続いて、遊技制御装置500は、RWMクリアに関する外部情報(セキュリティ信号)を出力する出力タイマ初期値をセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする(S444)。そして、初期化処理の最後に電源投入時のコマンドを演出制御装置550に送信し(S445)、S424以降の処理を実行する。
【0136】
遊技制御装置500は、S423又はS445の処理が終了すると、遊技用マイコン511(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動させる(S424)。
【0137】
なお、CTC回路は、遊技用マイコン511内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器513からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、前述したCTC回路とを備えている。タイマ割込み信号は、分周された信号に基づいてCPU511aに所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込みを発生させるための信号である。乱数更新トリガ信号(CTC)は、分周された信号に基づいて乱数生成回路に供給され、乱数生成回路が乱数を更新するトリガとなる。
【0138】
遊技制御装置500は、CTC回路を起動すると、乱数生成回路の起動設定を行う(S425)。具体的には、CPU511aが乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)を設定するなどの処理を実行する。さらに、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブする(S426)。その後、遊技制御装置500は、割込みを許可する(S427)。
【0139】
なお、本実施形態のCPU511a内の乱数生成回路では、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変更されるように構成されており、ソフト乱数レジスタの初期値に基づいて各種初期値乱数の初期値(スタート値)を設定することによって、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことが可能となり、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。各種初期値乱数には、例えば、大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図変動表示ゲームの当りを決定する乱数(当り乱数)が含まれる。
【0140】
続いて、遊技制御装置500は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(S428)。また、本実施形態では、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。すなわち、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。なお、各種乱数の発生源は前述の態様に限定されるわけではなく、大当り乱数がソフトウェア乱数であってもよいし、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数がハードウェア乱数であってもよい。
【0141】
さらに、初期値乱数更新処理が実行された後、遊技制御装置500は、電源装置300から入力され、ポート及びデータバスを介して読み込まれる停電監視信号をチェックする回数を設定する(S429)。チェック回数には、通常、2以上の値が設定される。停電監視信号をチェックすることによって停電が発生したか否かを判定することができる。遊技制御装置500は、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(S430)。停電監視信号がオンでない場合、すなわち、停電していない場合には(S430の結果が「N」)、S428の初期値乱数更新処理を再び実行し、S428からS430までの処理を繰り返し実行する(ループ処理)。
【0142】
また、初期値乱数更新処理(S428)の前に割り込みを許可(S427)することによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生した場合に、割込み処理を優先して実行することが可能となる。したがって、初期値乱数更新処理の実行が完了するまでタイマ割込み処理を実行できないために、割込み処理に含まれる各種処理を実行する時間が不足してしまうことを回避できる。
【0143】
なお、初期値乱数更新処理(S428)は、メイン処理の他に、タイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行してもよい。ただし、タイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行する場合には、両方の処理で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため、メイン処理における初期値乱数更新処理の実行時に割込みを禁止し、初期値乱数を更新後に割込みを解除する必要がある。しかし、本実施形態のようにタイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行せず、メイン処理でのみ初期値乱数更新処理を実行すれば、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても問題が生じることはなく、さらに、メイン処理が簡素化されるという利点がある。
【0144】
一方、遊技制御装置500は、停電監視信号がオンに設定されている場合には(S430の結果が「Y」)、停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がS429の処理で設定したチェック回数に到達したか否かを判定する(S431)。停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がチェック回数に到達していない場合には(S431の結果が「N」)、再度、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(S430)。すなわち、停電監視信号がオンである場合にはチェック回数分だけ停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
【0145】
遊技制御装置500は、停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がチェック回数に到達した場合には(S431の結果が「Y」)、停電が発生したものと見なして停電発生時の処理を実行する(S432〜S438)。
【0146】
遊技制御装置500は、割込みを禁止し(S432)、全出力ポートをオフに設定する(S433)。その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(S434)、さらに、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(S435)。
【0147】
さらに、遊技制御装置500は、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(S436)、算出されたチェックサムの値をRWMのチェックサム領域にセーブ(保存)する(S437)。最後に、RWMの内容が変更されないように、RWMへのアクセスを禁止し(S438)、遊技機1の電源が遮断されるまで待機する。このように、停電復旧検査領域にチェック用のデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出して記憶させることで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することが可能となる。
【0148】
〔タイマ割込み処理(遊技制御装置)〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態のタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。
【0149】
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路によって生成される周期的(例えば、1ミリ秒周期)なタイマ割込み信号がCPU511aに入力されることによって開始される。
【0150】
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置500は、まず、所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すことによってレジスタを退避させる(S501)。なお、本実施形態では遊技用マイコンとしてZ80系のマイコンを使用している。Z80系のマイコンには、表レジスタと裏レジスタが備えられており、表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避させることでS501の処理を実装することが可能である。
【0151】
次に、遊技制御装置500は、入力部520を介して入力される各種センサやスイッチなどからの入力信号を取り込み、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(S502)。各種センサには、始動口1スイッチ37d、始動口2スイッチ38d、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ42dなどが含まれる。また、入力処理では、入力信号にチャタリング除去等を行って入力情報を確定させる。
【0152】
さらに、遊技制御装置500は、各種処理でセットされた遊技制御に関する出力データを、演出制御装置550及び払出制御装置580に送信するための出力処理を実行する(S503)。出力データは、ソレノイド等のアクチュエータの駆動制御などを行うための情報であり、制御対象となるソレノイドには、例えば、大入賞口ソレノイド(SOL)42b、普電ソレノイド(SOL)38bが含まれる。また、出力処理では、遊技機における遊技データを収集する情報収集端末装置(図示せず)に遊技データを出力するも含まれる。
【0153】
次に、遊技制御装置500は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置550や払出制御装置580等に送信(出力)するコマンド送信処理を実行する(S504)。具体的には、特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、及び停電から復旧した場合に演出制御装置550に停電復旧処理を実行させる停電復旧コマンドを演出制御装置550に送信したり、払出装置から払い出す賞球数を指定する賞球コマンドを払出制御装置580に送信したりする。
【0154】
さらに、遊技制御装置500は、大当り図柄乱数1及び大当り図柄乱数2を更新する乱数更新処理1を実行し(S505)、続いて特図変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新処理2を実行する(S506)。乱数更新処理1及び乱数更新処理2では、各種乱数にランダム性を付与するために、各種乱数に対応するカウンタ(大当り乱数カウンタ、当り乱数カウンタ、演出決定用乱数カウンタなど)の値を1ずつ加算する。
【0155】
その後、遊技制御装置500は、各種入賞口スイッチなどを監視したり、枠の不正な開放などのエラーを監視したりする入賞口スイッチ/エラー監視処理が実行される(S507)。各種入賞口スイッチには、例えば、始動口1スイッチ37d、始動口2スイッチ38d、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ44a〜44n、カウントスイッチ42dが含まれる。入賞口スイッチ/エラー監視処理では、これらのスイッチから正常な信号が入力されているか否かを監視したりする。エラーの監視としては、前面枠3やガラス枠18が不正に開放されていないかなどを対象としている。
【0156】
さらに、遊技制御装置500は、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行する(S508)。なお、特図ゲーム処理の詳細については、図6にて後述する。続いて、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(S509)。
【0157】
次に、遊技制御装置500は、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDの表示内容を制御するセグメントLED編集処理を実行する(S510)。具体的には、特図変動表示ゲーム及び普図変動表示ゲームの結果をセグメントLED(例えば、一括表示装置50)に出力するためのパラメータを編集する。
【0158】
遊技制御装置500は、磁気センサスイッチ39aや振動センサスイッチ39bからの検出信号をチェックし、異常があるか否かを判定する磁気エラー監視処理を実行する(S511)。異常の発生を検出した場合には、スピーカー30から報知音を出力したり、遊技状態LED32を点灯させたりするなどして外部に報知する。
【0159】
次に、遊技制御装置500は、外部情報端子508から出力する各種信号を編集する外部情報編集処理を実行する(S512)。
【0160】
そして、遊技制御装置500は、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する(S513)。その後、S501の処理で一時退避されていたレジスタを復帰させ(S514)、禁止設定されていた外部機器による割込み及びタイマ割込みを許可し(S515)、タイマ割込み処理を終了し、メイン処理に復帰する。
【0161】
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述したタイマ割込み処理(図5)における特図ゲーム処理(S508)の詳細について説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態の特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
【0162】
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ37d及び始動口2スイッチ38dによる入力信号の監視、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図(識別図柄、識別情報)の表示の設定を行う。
【0163】
特図ゲーム処理が開始されると、遊技制御装置500は、まず、始動口1スイッチ37d及び始動口2スイッチ38dの入賞を監視する始動スイッチ監視処理を実行する(S601)。
【0164】
始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口37、第2始動入賞口38に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理の詳細については、図7にて後述する。
【0165】
次に、遊技制御装置500は、カウントスイッチ監視処理を実行する(S602)。カウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置42内に設けられたカウントスイッチ42dによって当該特別変動入賞装置42に入賞した遊技球を検出し、入賞した遊技球の数を監視する。
【0166】
次に、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理タイマが既にタイムアップしているか、又は、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した結果、当該特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックする(S603)。なお、特図ゲーム処理タイマは、後述する特図ゲーム処理番号に応じて分岐させる各処理(S609〜S615)を実行するときに初期値がセットされ、S603の処理で当該特図ゲーム処理タイマの値を1減じる。この初期値としてセットされる値は、当該特図ゲーム処理番号に応じた処理を終了させるまでの時間値であり、例えば、特図普段処理(S609;特図ゲーム処理番号「0」)においてセットされる値は、特図変動表示ゲームにおいて特別図柄が変動表示されている時間値がセットされる。そして、特図ゲーム処理タイマの値が0になると、タイムアップしたと判断される。
【0167】
遊技制御装置500は、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない場合には(S604の結果が「N」)、S616以降の処理を実行する。
【0168】
一方、遊技制御装置500は、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした場合には(S604の結果が「Y」)、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(S605)。さらに、当該テーブルに基づいて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(S606)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(S607)、ゲーム処理番号に応じて処理を分岐させる(S608)。
【0169】
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「0」の場合には(S608の結果が「0」)、特図普段処理を実行する(S609)。特図普段処理は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定、特図変動中処理を実行するために必要な情報の設定等を行う。
【0170】
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「1」の場合には(S608の結果が「1」)、特図変動中処理を実行する(S610)。特図変動中処理は、特図変動表示ゲームにおける識別情報の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
【0171】
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「2」の場合には(S608の結果が「2」)、特図表示中処理を実行する(S611)。特図表示中処理は、特図変動表示ゲームの結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間を設定したり、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行ったりする。
【0172】
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「3」の場合には(S608の結果が「3」)、ファンファーレ/インターバル中処理を実行する(S612)。ファンファーレ/インターバル中処理は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
【0173】
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「4」の場合には(S608の結果が「4」)、大入賞口開放中処理を実行する(S613)。大入賞口開放中処理は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定したり、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報を設定したりする。
【0174】
また、大入賞口開放中処理は、特図変動表示ゲームの結果が特別結果になった場合に大入賞口の開放時間に基づいて特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放して遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生させるものであるため、遊技制御装置500が特別遊技状態制御手段をなす。
【0175】
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「5」の場合には(S608の結果が「5」)、大入賞口残存球処理を実行する(S614)。大入賞口残存球処理は、大当りラウンドが最終ラウンドの場合に大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定したり、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行ったりする。
【0176】
大入賞口残存球処理では、特別図柄の処理タイマの更新とファンファーレ/インターバル中処理、又は大当り終了処理を行うために必要な情報を設定する。また、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数(所定数)だけ入賞したかを判定し、いずれかの条件が成立した場合に開閉扉42aを閉鎖する。これが所定ラウンド数繰り返し実行された後、特図ゲーム処理番号を6に設定する。
【0177】
遊技制御装置500は、ゲーム処理番号が「6」の場合には(S608の結果が「6」)、大当り終了処理を実行する(S615)。大当り終了処理は、S609の特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
【0178】
その後、遊技制御装置500は、特図1表示器51における図柄の変動を制御するためのテーブルを準備する(S616)。続いて、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(S617)。
【0179】
さらに、遊技制御装置500は、特図2表示器52における図柄の変動を制御するためのテーブルを準備する(S618)。続いて、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(S619)。
【0180】
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、前述した特図ゲーム処理(図6)における始動口スイッチ監視処理(S601)の詳細について説明する。図7は、本発明の第1の実施の形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートである。
【0181】
始動口スイッチ監視処理が開始されると、遊技制御装置500は、まず、第1始動入賞口37に遊技球が入賞したことによる保留の情報を設定するテーブルを準備する(S701)。
【0182】
続いて、遊技制御装置500は、第1始動入賞口37又は第2始動入賞口38に遊技球が入賞した場合に共通して実行される特図始動口スイッチ共通処理を実行する(S702)。なお、特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、図8にて後述する。
【0183】
次に、遊技制御装置500は、普通電動役物(第2始動入賞口38の可動部材38a)が作動中である、すなわち、第2始動入賞口38の可動部材38aが遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックする(S703)。普通電動役物が作動中である場合には(S703の結果が「Y」)、S706以降の処理を実行する。
【0184】
一方、普通電動役物が作動中でない場合には(S703の結果が「N」)、遊技制御装置500は、第2始動入賞口38への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックし(S704)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(S705)。
【0185】
不正入賞について具体的に説明すると、第2始動入賞口38は、可動部材38aが閉状態の場合には遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合には何らかの異常や不正が発生した可能性が高く、閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数している。そして、S704及びS705の処理において、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかを判定する。
【0186】
不正入賞数が不正判定個数以上の場合には(S705の結果が「Y」)、遊技制御装置500は、第2始動入賞口38への遊技球の入賞と無効として特図変動表示ゲームに関する処理を実行せずに、始動口スイッチ監視処理を終了する。
【0187】
一方、不正入賞数が不正判定個数未満の場合には(S705の結果が「N」)、遊技制御装置500は、第2始動入賞口38による保留の情報を設定するテーブルを準備し(S706)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(S707)。その後、始動口スイッチ監視処理を終了する。
【0188】
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
続いて、前述した始動口スイッチ監視処理(図7)における特図始動口スイッチ共通処理(S702、S707)の詳細について説明する。図8は、本発明の第1の実施の形態の特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。
【0189】
特図始動口スイッチ共通処理は、第1始動入賞口37や第2始動入賞口38に遊技球が入賞したことによって始動口1スイッチ37dや始動口2スイッチ38dから信号入力があった場合に共通して実行される処理である。
【0190】
遊技制御装置500は、まず、始動口1スイッチ37d及び始動口2スイッチ38dのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ37d)から信号が入力されたか否かをチェックする(S801、S802)。監視対象の始動口スイッチから信号が入力されていない場合には(S802の結果が「N」)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
【0191】
一方、遊技制御装置500は、監視対象の始動口スイッチから信号が入力された場合には(S802の結果が「Y」)、当該監視対象の始動口スイッチに対応する始動口入賞フラグをRWMの所定の領域にセーブする(S803)。さらに、監視対象始動口スイッチに対応するハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、以降の処理で使用するための準備を行う(S804)。
【0192】
続いて、遊技制御装置500は、監視対象の始動口スイッチに対応する始動入賞口への入賞の回数に関する情報が、遊技機1の外部の管理装置に対して出力された回数である始動口信号出力回数をロードする(S805)。そして、ロードした始動口信号出力回数に1加算して更新し、オーバーフローするか否かをチェックする(S806、S807)。
【0193】
そして、遊技制御装置500は、始動口信号出力回数がオーバーフローしない場合には(S807の結果が「N」)、更新後の始動口信号出力回数の値を、RWMの始動口信号出力回数領域にセーブする(S808)。
【0194】
遊技制御装置500は、S808の処理が終了した後、又は、始動口信号出力回数がオーバーフローする場合には(S807の結果が「Y」)、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックする(S809、S810)。
【0195】
遊技制御装置500は、特図保留数が上限値未満の場合には(S810の結果が「Y」)、始動口スイッチによって検出された入賞に対応する情報を設定する。具体的には、まず、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数)に1加算して更新する(S811)。
【0196】
続いて、遊技制御装置500は、飾り特図保留数コマンドを準備する。飾り特図保留数コマンドは、MODE部とACTION部によって構成される。具体的に説明すると、遊技制御装置500は、まず、監視対象の始動口スイッチの飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備し(S812)、さらに、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備する(S813)。そして、準備された飾り特図保留数コマンドの送信を設定するためのコマンド設定処理を実行する(S814)。
【0197】
次に、遊技制御装置500は、更新対象の始動口及び更新された特図保留数に対応する保留記憶領域に含まれる乱数セーブ領域のアドレスを算出する(S815)。
【0198】
遊技制御装置500は、算出されたアドレスに基づいて、大当り乱数を大当り乱数セーブ領域にセーブする(S816)。さらに、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備する(S817)。そして、準備した大当り図柄乱数を大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(S818)。
【0199】
続いて、遊技制御装置500は、対応する変動パターン乱数1を抽出し、変動パターン乱数1セーブ領域にセーブする(S819)。変動パターン乱数1は、後半の変動パターンのリーチ系統を決定するための乱数である。
【0200】
同様に、遊技制御装置500は、対応する変動パターン乱数2を抽出し、変動パターン乱数2セーブ領域にセーブする(S820)。変動パターン乱数2は、変動パターン乱数1によって特定される後半変動のリーチ系統から詳細な変動パターンを決定するための乱数である。
【0201】
さらに、遊技制御装置500は、対応する変動パターン乱数3を抽出し、変動パターン乱数3セーブ領域にセーブする(S821)。変動パターン乱数3は、前半の変動パターンを決定するための乱数である。
【0202】
ここで、特図変動表示ゲーム(特図1又は特図2)における変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数(変動パターン1〜3)は、大当り図柄乱数のように乱数生成回路のソフトウェアによって更新されるものとは異なり、遊技制御用プログラムによって更新されるものである。なお、変動パターン乱数の更新は遊技制御用プログラムによって更新することに限らず、乱数生成回路のハードウェア又はソフトウェアで更新するようにしてもよい。
【0203】
そして、遊技制御装置500は、乱数セーブ領域にセーブされた乱数に基づいて事前(先読み)判定を行う特図保留情報判定処理を実行し(S822)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
【0204】
一方、遊技制御装置500は、特図保留数が上限値未満でない場合には(S810の結果が「N」)、監視対象の始動口スイッチが始動口1スイッチ37dであるか否かをチェックする(S830、S831)。監視対象が始動口1スイッチ37dでない場合には(S831の結果が「N」)、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(S832)、コマンド設定処理を実行する(S833)。
【0205】
一方、遊技制御装置500は、監視対象が始動口1スイッチ37dの場合(S831の結果が「N」)、又は、S833のコマンド設定処理が終了した場合には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
【0206】
〔特図普段処理〕
次に、前述した特図ゲーム処理(図6)における特図普段処理(S609)の詳細について説明する。図9は、本発明の実施の形態の特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
【0207】
遊技制御装置500は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(S901、S902)。
【0208】
遊技制御装置500は、特図2保留数が0の場合には(S902の結果が「Y」)、第1始動記憶数(特図1保留数)が0であるか否かをチェックする(S903、S904)。このように、特図2保留数のチェック(S901)を、特図1保留数のチェック(S903)よりも先に行うことによって、特図1変動表示ゲームよりも遊技者にとって有利な特図2変動表示ゲームを優先して実行するようにしている。
【0209】
さらに、遊技制御装置500は、特図1保留数が0の場合には(S904の結果が「Y」)、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックする(S905、S906)。客待ちデモを開始していない、すなわち、開始済みでない場合には(S906の結果が「N」)、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグを設定する(S907)。続いて、客待ちデモコマンドを準備し(S908)、コマンド設定処理を実行する(S909)。
【0210】
一方、遊技制御装置500は、既に客待ちデモが開始されている場合には(S906の結果が「Y」)、既に客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグが設定済みであり、客待ちデモコマンドが演出制御装置550に送信済みであるため、S910以降の処理を実行する。
【0211】
次に、遊技制御装置500は、特図普段処理に移行するためのテーブルを準備する特図普段処理移行設定処理1を実行する(S910)。具体的には、当該テーブルに、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を実行する。その後、特図普段処理を終了する。
【0212】
一方、遊技制御装置500は、特図1保留数が0でない場合(S904の結果が「N」)、すなわち特図1変動表示ゲームが実行される場合には、特図1変動開始処理1を実行する(S911)。そして、特図変動中処理に移行するためのテーブルを準備する特図変動中処理移行設定処理(特図1)を実行する(S912)。具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る特図ゲーム処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、変動中に係る試験信号、特図表示器における特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図表示器の変動中に係るフラグ、特図表示器の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を実行する。その後、特図普段処理を終了する。なお、S911における特図1変動開始処理1の詳細については、図10にて後述する。
【0213】
同様に、遊技制御装置500は、特図2保留数が0でない場合(S902の結果が「N」)、すなわち特図2変動表示ゲームが実行される場合には、特図2変動開始処理1を実行する(S913)。そして、特図変動中処理に移行するためのテーブルを準備する特図変動中処理移行設定処理(特図2)を実行する(S914)。なお、S913における特図2変動開始処理1の詳細については、図11にて後述する。
【0214】
〔特図1変動開始処理1〕
次に、前述した特図普段処理(図9)における特図1変動開始処理1(S911)の詳細について説明する。図10は、本発明の実施の形態の特図1変動開始処理1の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始処理1は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
【0215】
遊技制御装置500は、まず、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1に、はずれ情報又は大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(S1001)。
【0216】
次に、遊技制御装置500は、特図1変動表示ゲームにおける特図1停止図柄の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(S1002)。
【0217】
その後、遊技制御装置500は、特図1停止図柄番号(特図1停止図柄)に対応する試験信号をセーブする(S1003)。続いて、特図1停止図柄設定処理によって設定された停止図柄パターン情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(S1004)。
【0218】
次に、遊技制御装置500は、特図1変動フラグ(変動中フラグ)を設定して準備し(S1005)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(S1006)。
【0219】
続いて、遊技制御装置500は、変動パターンに関する情報を設定するテーブル(特図1用)を準備し(S1007)、変動パターンを決定するための各種パラメータ(特図情報)を設定する特図情報設定処理を実行する(S1008)。続いて、特図1変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理を実行する(S1009)。さらに、S1008で設定されたパラメータ及びS1009で設定された後半変動パターンに基づいて、前半変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(S1010)。なお、後半変動パターン設定処理及び変動パターン設定処理の詳細については、図12及び図13にて後述する。
【0220】
その後、遊技制御装置500は、特図1変動表示ゲームを開始するための情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(S1011)、特図1変動開始処理1を終了する。なお、変動開始情報設定処理の詳細については、図14にて後述する。
【0221】
〔特図2変動開始処理1〕
続いて、前述した特図普段処理(図9)における特図2変動開始処理1(S913)の詳細について説明する。図11は、本発明の実施の形態の特図2変動開始処理1の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始処理1は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
【0222】
特図2変動開始処理1は、前述した特図1動開始処理1と同様の手順で実行される。
【0223】
具体的には、S1101の処理で大当りフラグ2設定処理が実行される。また、S1102の処理で特図2停止図柄設定処理が実行される。そして、S1103の処理で特図1停止図柄番号(S1003)が特図2停止図柄番号に、S1105及びS1106の処理で特図1変動フラグ(S1005及びS1006)が特図2変動フラグとなる。さらに、S1107の処理で特図1用のテーブル(S1007)が特図2用のテーブルとなる。S1104、S1108〜S1111の処理は、S1004、S1008〜S1011の処理と同じである。
【0224】
〔後半変動パターン設定処理〕
次に、前述した特図1変動開始処理1(図10)及び特図2変動開始処理2(図11)における後半変動パターン設定処理(S1009、S1109)の詳細について説明する。図12は、本発明の第1の実施の形態の後半変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
【0225】
遊技制御装置500は、前述の特図情報設定処理(S1008、S1108)で生成される変動グループ選択テーブルポインタに対応する変動グループ選択テーブルのアドレスを算出し、準備する(S1201)。そして、作業用の図柄情報がはずれ図柄情報か否かチェックする(S1202、S1203)。
【0226】
遊技制御装置500は、図柄情報がはずれ図柄情報である場合には(S1203の結果が「Y」)、対象の後半変動グループ情報領域から後半変動グループ情報をロードする(S1204)。また、はずれの場合は特図保留数に応じてテーブルを変えるので、後半変動グループ情報に対応するアドレスを追加算出し、変動グループ選択テーブルとして準備する(S1205)。
【0227】
一方、遊技制御装置500は、図柄情報がはずれ図柄情報でない場合には(S1203の結果が「N」)、S1206以降の処理へ進む。
【0228】
そして、遊技制御装置500は、対象の乱数セーブ領域から変動パターン乱数1をロードし、準備する(S1206)。次に、2バイトで表される変動パターン乱数1の振り分け値を決める2バイト振り分け処理を実行する(S1207)。そして、振り分けた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備する(S1208)。これにより、後半の変動のリーチ系統が決まる。
【0229】
続いて、遊技制御装置500は、対象の乱数セーブ領域から変動パターン乱数2をロードし、準備する(S1209)。また、後半の変動のリーチ系統における詳細な演出を表す変動パターン乱数2の振り分け値を決める振り分け処理を実行する(S1210)。そして、振り分けた結果得られた後半変動番号を取得し(S1211)、後半変動番号を対象の後半変動番号領域にセーブして(S1212)、後半変動パターン設定処理を終了する。
【0230】
〔変動パターン設定処理〕
続いて、特図1変動開始処理1(図10)及び特図2変動開始処理2(図11)における変動パターン設定処理(S1010、S1110)の詳細について説明する。図13は、本発明の第1の実施の形態の変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
【0231】
まず、遊技制御装置500は、対象の前半変動グループ情報領域から前半変動グループ情報をロードし(S1301)、前半変動グループ情報に対応する前半変動グループテーブルのアドレスを算出する(S1302)。
【0232】
次に、遊技制御装置500は、対象の後半変動番号領域から後半変動番号をロードする(S1303)。そして、S1302で算出した算出後の前半変動グループテーブルを用いて、後半変動番号に対応する前半変動パターン選択アドレステーブルのアドレスを算出する(S1304)。
【0233】
そして、遊技制御装置500は、後半変動番号がリーチなし変動の番号か否かをチェックする(S1305、S1306)。
【0234】
遊技制御装置500は、後半変動番号がリーチなし変動の番号の場合には(S1306の結果が「Y」)、対象の前半変動情報1領域から前半変動情報1をロードする(S1307)。
【0235】
一方、遊技制御装置500は、後半変動番号がリーチなし変動の番号でない場合には(S1306の結果が「N」)、対象の前半変動情報2領域から前半変動情報2をロードする(S1308)。
【0236】
そして、遊技制御装置500は、算出後の前半変動グループテーブルを用い、前半変動情報に対応するアドレスを算出する(S1309)。次に、算出後のアドレスから前半変動選択テーブルのアドレスを取得し、準備する(S1310)。
【0237】
続いて、遊技制御装置500は、対象の乱数セーブ領域から変動パターン乱数3をロードし、準備する(S1311)。そして、前半の変動パターンを表す変動パターン乱数3の振り分け値を決める振り分け処理を実行する(S1312)。そして、振り分けた結果得られた前半変動番号を取得し、準備して(S1313)、変動パターン設定処理を終了する。
【0238】
このように、後半変動パターン設定処理(図12)及び変動パターン設定処理(図13)は、識別情報の変動態様を示す複数の変動パターンから一つの変動パターンを選択する処理であり、特図変動表示ゲームはこれらの処理によって選択された変動パターンに基づいて実行される。
【0239】
〔変動開始情報設定処理〕
次に、前述した特図1変動開始処理1(図10)及び特図2変動開始処理2(図11)における変動開始情報設定処理(S1011、S1111)の詳細について説明する。図14は、本発明の第1の実施の形態の変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。変動開始情報設定処理では、決定された変動パターンに基づいて、時間値の設定などの処理を実行する。
【0240】
遊技制御装置500は、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数セーブ領域を0クリアする(S1401)。
【0241】
続いて、遊技制御装置500は、前半変動時間値テーブルを設定し(S1402)、変動パターン設定処理(図13)のS1313の処理で取得された前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(S1403)。
【0242】
同様に、遊技制御装置500は、後半変動時間値テーブルを設定し(S1404)、後半変動パターン設定処理(図12)のS1211の処理で取得された後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(S1405)。
【0243】
そして、遊技制御装置500は、S1403の処理で取得された前半変動時間値と、S1405の処理で取得された後半変動時間値とを加算し(S1406)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(S1407)。
【0244】
さらに、遊技制御装置500は、演出制御装置550に変動パターンコマンドを送信する処理を実行する。具体的には、まず、前半変動番号に対応する変動パターンコマンドのMODE部を算出し、準備する(S1408)。さらに、後半変動番号に対応する変動パターンコマンドのACTION部を算出し、準備し(S1409)、変動パターンコマンドを送信バッファに設定するためにコマンド設定処理を実行する(S1410)。
【0245】
続いて、遊技制御装置500は、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンド(図柄情報コマンド)をロードし、準備して(S1411)、飾り特図コマンドを送信バッファに設定するためにコマンド設定処理を実行する(S1412)。
【0246】
そして、遊技制御装置500は、演出制御装置550に特図保留数コマンドを送信する処理を実行する。具体的には、まず、変動図柄判別フラグに対応する飾り特図保留数コマンドのMODE部を準備する(S1413)。
【0247】
次に、遊技制御装置500は、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域のアドレスを設定し(S1414)、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を1減算して更新する(S1415)。さらに、特図保留数に対応する特図保留数コマンドのACTION部を準備して(S1416)、特図保留数コマンドを送信バッファに設定するためにコマンド設定処理を実行する(S1417)。
【0248】
最後に、遊技制御装置500は、変動図柄判別フラグに対応する乱数セーブ領域をシフトし(S1418)、シフト後の空き領域を0クリアする(S1419)。その後、変動開始情報設定処理を終了する。
【0249】
〔特図表示中処理〕
続いて、前述した特図ゲーム処理(図6)における特図表示中処理(S611)の詳細について説明する。図15Aは、本発明の第1の実施の形態の特図表示中処理の前半部分の手順を示すフローチャートである。図15Bは、本発明の第1の実施の形態の特図表示中処理の後半部分の手順を示すフローチャートである。
【0250】
遊技制御装置500は、まず、特図2変動表示ゲームが大当りになる場合にRWMの大当りフラグ2領域に設定される大当りフラグ2をロードし(S1501)、大当りフラグ2領域をクリアする(S1502)。
【0251】
次に、遊技制御装置500は、ロードされた大当りフラグ2をチェックし(S1503)、大当りであるか否かを判定する(S1504)。そして、大当りと判定された場合には(S1504の結果が「Y」)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(S1510)。さらに、特図2変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(S1511)。特図2大当りの開始に関する信号には、条件装置作動中信号をONにしたり、役物連続作動装置作動中信号をONにしたり、特別図柄2当り信号をONにしたりすることが含まれる。
【0252】
一方、遊技制御装置500は、大当りフラグ2をチェックして大当りでないと判定された場合には(S1504の結果が「N」)、RWMの大当りフラグ1領域に設定された大当りフラグ1をロードする(S1505)。大当りフラグ1領域に大当りフラグ1が設定されている場合には、特図1変動表示ゲームが大当りになる。さらに、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(S1506)。
【0253】
続いて、遊技制御装置500は、ロードされた大当りフラグ1をチェックし(S1507)、大当りであるか否かを判定する(S1508)。そして、大当りと判定された場合には(S1508の結果が「Y」)、特図1変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブする(S1509)。特図1大当りの開始に関する信号には、特図2大当りの場合と同様に、条件装置作動中信号をONにしたり、役物連続作動装置作動中信号をONにしたり、特別図柄1当り信号をONにしたりすることが含まれる。
【0254】
そして、遊技制御装置500は、特図1大当りに関する試験信号をセーブする処理(S1509)、又は、特図2大当りに関する試験信号をセーブする処理(S1511)が完了すると、ラウンド数上限値テーブルを設定する(S1512)。
【0255】
次に、遊技制御装置500は、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得し、当該ラウンド数上限値をRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(S1513)。続いて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、当該ラウンドLEDポインタをRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(S1514)。
【0256】
このように、ラウンド数上限値テーブル上には、ラウンド数上限値及びラウンドLEDポインタが定義される。
【0257】
次に、遊技制御装置500は、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率(低確率)とする情報に対応する確率情報コマンドを準備し(S1515)、コマンド設定処理を実行する(S1516)。
【0258】
続いて、遊技制御装置500は、実行中の特図変動表示ゲームの停止図柄を示す図柄情報をRWMからロードし、当該図柄情報に対応するファンファーレコマンドを準備し(S1517)、コマンド設定処理を実行する(S1518)。出力されるファンファーレは、大当りの種類(例えば、16R確変大当りと2R確変大当り)によって異なるため、対応するファンファーレコマンドを演出制御装置550に送信するように設定する。
【0259】
その後、遊技制御装置500は、表示装置48で表示される飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄情報に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(S1519)、当該飾り特図コマンドに対するコマンド設定処理を実行する(S1520)。
【0260】
次に、遊技制御装置500は、大入賞口開放情報をロードし、当該大入賞口開放情報に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブするとともに、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号もRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(S1521)。
【0261】
さらに、遊技制御装置500は、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を設定し(S1522)、当該大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(S1523)。
【0262】
その後、遊技制御装置500は、大入賞口への不正入賞数をセーブしている大入賞口不正入賞数領域をリセットし(S1524)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(S1525)。
【0263】
そして、遊技制御装置500は、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を実行し(S1526)、特図表示中処理を終了する。ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、特図ゲーム処理においてファンファーレ/インターバル中処理に対応する処理番号「3」を設定し、各種状態を示す情報を設定したり、変動パターン振り分け情報領域にセーブされた変動パターン振り分け情報をクリア(0クリア)したりする。
【0264】
ここで、各種状態を示す情報としては、例えば、外部情報端子に出力用の遊技状態が特別遊技状態(大当り状態)であることを示す信号、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(低確率状態)であることを示す試験信号、大入賞口不正監視期間における大入賞口への入賞数のクリアに係る情報、特別遊技状態のラウンド数のクリアに係る情報、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(エラー表示器)を消灯させる情報、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報、停電復旧時に点灯した高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(エラー表示器58)を消灯させる情報、特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報や、停電復旧時に演出制御装置550に出力される、普図変動表示ゲームや特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(低確率状態)であることを示す情報や、大当り後の残り時間短縮変動回数のクリアに係る情報など)等が挙げられる。
【0265】
一方、遊技制御装置500は、大当りフラグ1をチェックして大当りでないと判定された場合には(S1508の結果が「N」)、遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(S1530)。遊技状態が時短状態の場合には、所定のゲーム回数を消化すると、他の遊技状態に遷移するため、ゲームの消化回数を管理するための処理を行う必要がある。
【0266】
遊技制御装置500は、遊技状態が時短状態の場合には(S1530の結果が「Y」)、結果がはずれとなる特図変動表示ゲームが1回分終了したため、時間短縮変動回数を1減算して更新する(S1531)。
【0267】
そして、遊技制御装置500は、S1531の処理で更新された時間短縮変動回数が0であるか否かを判定する(S1532)。時間短縮変動回数が0の場合には(S1532の結果が「Y」)、今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了することになるので、時間短縮終了時の確率情報コマンドを準備し(S1533)、コマンド設定処理を実行する(S1534)。そして、普電サポート状態は非入賞容易状態(普電サポートなし)になるので、遊技状態を通常状態に移行して特図普段処理を実行するために特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を実行し(S1535)、特図表示中処理を終了する。特図普段処理移行設定処理2では、遊技状態を時短状態から通常状態に移行させるために必要な各種フラグやパラメータを設定する。
【0268】
一方、遊技状態が時短状態でない、すなわち、遊技状態が確変状態又は通常状態である場合(S1530の結果が「N」)、もしくは、次回の特図変動表示ゲームも時短状態である場合(S1532の結果が「N」)には、遊技状態を遷移せずに特図普段処理を実行するために特図普段処理移行設定処理1を実行し(S1536)、特図表示中処理を終了する。
【0269】
次に、図16から図31を参照して、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置の構成及び制御について説明する。
【0270】
図16は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置550の構成を示すブロック図である。
【0271】
演出制御装置550は、遊技用マイコン511と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)551と、該主制御用マイコン551の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)554と、該映像制御用マイコン554からのコマンドやデータに従って表示装置48への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)558と、各種のメロディや効果音などをスピーカー30(30a,30b)から再生させるため音の出力を制御する音源LSI560を備えている。
【0272】
主制御用マイコン(1stCPU)551と映像制御用マイコン(2ndCPU)554には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM553、555がそれぞれ接続され、VDP558にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM557が接続され、音源LSI560には音声データが記憶された音声ROM561が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技用マイコン511からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン554へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)551と映像制御用マイコン(2ndCPU)554の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
【0273】
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)551と映像制御用マイコン(2ndCPU)554との間、主制御用マイコン(1stCPU)551と音源LSI560との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。また、主制御用マイコン(1stCPU)551とVDP558との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアル方式の場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP558には、画像ROM557から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)558aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ558b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置48や枠表示装置32へ送信する映像信号を生成する信号変換回路558cなどが設けられている。
【0274】
VDP558から主制御用マイコン551へは表示装置48の映像と前面枠3や遊技盤10に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP558から映像制御用マイコン554へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン554からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン554から主制御用マイコン551へは、映像制御用マイコン554が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン551と音源LSI560との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
【0275】
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)554には、主制御用マイコン(1stCPU)551よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)551とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)554を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)551のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置48に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)554と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
【0276】
また、演出制御装置550には、遊技制御装置500から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)552が設けられている。このコマンドI/F552を介して、遊技制御装置500から演出制御装置550へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置500の遊技用マイコン511はDC5Vで動作し、演出制御装置550の主制御用マイコン(1stCPU)551はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F552には信号のレベル変換の機能が設けられている。
【0277】
また、演出制御装置550には、遊技盤10(センターケース46を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置10dを制御する盤装飾LED制御回路10c、前面枠3に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置18dを制御する枠装飾LED制御回路18c、遊技盤10(センターケース46を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置48における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物61、62等)10fを駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路10e、前面枠3に設けられている枠演出装置(例えば前述した第1可動式照明13、第2可動式照明14を動作させるモータ等)18fを駆動制御する枠演出モータ制御回路18eが設けられている。
【0278】
さらに、本発明では、演出制御装置550には、打球発射装置の操作ハンドル24に設けられる操作ハンドル電極24b及び上皿ユニットに設けられる操作ボタン31に設けられる操作ボタン電極31bから遊技者の生体内に流れる微弱な電流から生体インピーダンスを算出し、当該遊技者の体脂肪率を測定する体脂肪率測定制御回路600が設けられている。
【0279】
なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御する制御回路(10c、18c、10e、18e)や体脂肪率測定制御回路600は、アドレス/データバス559を介して主制御用マイコン(1stCPU)551と接続されている。
【0280】
さらに、演出制御装置550には、遊技機1の前面に設けられた操作ボタン31に内蔵されているスイッチ31a、盤演出装置10f内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態、前面枠3に設けられているタッチセンサ63のスイッチ63aを検出して主制御用マイコン(1stCPU)551へ検出信号を入力するスイッチ入力回路570、前面枠3に設けられた上スピーカー30aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路562a、前面枠3に設けられた下スピーカー30bを駆動するアンプ回路562bが設けられている。
【0281】
電源装置300の通常電源部310は、前述のような構成を有する演出制御装置550やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、複数種類の電圧を生成可能に構成されている。具体的には、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネル等からなる表示装置48を駆動するためのDC12V、コマンドI/F552の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカーを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成することが可能となっている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)551や映像制御用マイコン(2ndCPU)554として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置550に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部310に設けるようにしてもよい。
【0282】
電源装置300の制御信号生成部330により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン551、映像制御用マイコン554、VDP558、音源LSI560、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路(10c〜18e)、体脂肪率測定制御回路600、スピーカーを駆動するアンプ回路562a、562bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン554の有する汎用のポートを利用して、VDP558に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン554とVDP558の動作の連携性を向上させることができる。
【0283】
次に、これらの制御回路によって行われる演出制御について説明する。
【0284】
演出制御装置550は、遊技制御装置500からの制御信号に基づき、表示装置48で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、遊技制御装置500からの制御信号に基づき、スピーカー30(30a,30b)からの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。
【0285】
また、演出制御装置550は、遊技者からの操作入力に基づき、表示装置48における飾り特図変動表示ゲームの演出態様を変化させる処理、体脂肪率を測定する処理、測定された体脂肪率に基づいた演出を制御する処理等を行う。
【0286】
〔1stCPUメイン処理(演出制御装置)〕
次に、演出制御装置550によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図17は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置550の主制御用マイコン(1stCPU)551によって実行されるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機1に電源が投入されると実行される。
【0287】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(S1701)。次に作業領域であるRAM551aを0クリアする(S1702)。そしてCPU初期化処理を実行する(S1703)。その後、各種処理の実行に必要な初期値をRAM551aに設定し(S1704)、乱数初期化処理を実行する(S1705)。続いて所定のタイミング(例えば、1ミリ秒)で割込みを発生させるための各種割込みタイマを起動させる(S1706)。そして割込みを許可する(S1707)。
【0288】
ここで、主制御用マイコン(1stCPU)551は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(S1708)。WDTは、上述したCPU初期化処理(S1703)で起動され、CPUが正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPUがリセットされる。
【0289】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技者による操作ボタン31の操作信号を検出し、検出した信号に応じた演出の設定を行う操作ボタン入力処理を実行する(S1709)。次に、遊技者によるタッチセンサ63の操作信号を検出し、検出した信号に応じた演出の設定を行うタッチセンサ入力処理を実行する(S1710)。なお、操作ボタン入力処理及びタッチセンサ入力処理についての詳細は、それぞれ図27、図29にて後述する。
【0290】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技制御装置500から受信した遊技制御コマンドを特定する遊技制御コマンド解析処理を実行する(S1711)。遊技制御コマンド解析処理は、割込みで遊技制御装置500のバッファ532aにセットされた情報を正しく受信できたか否かを判断し、受信できた場合に後のシーン制御処理のためのコマンド区分けなどを行う。
【0291】
次に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、テストモード処理を実行する(S1712)。テストモード処理は、工場出荷時の検査の際に検査用のコマンドを受信して表示や役物の動作等を検査する。そして、表示や音、LEDの点灯等が必要な場合は後述するS1719〜S1721の処理において制御され、検査が終了して電源が落とされると処理が終了する。テストモード処理は、工場出荷時にCPUを検査するときに実行される。
【0292】
続いて、主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技制御コマンド解析処理(S1711)において解析された制御コマンドに基づき、表示装置48及び枠表示装置32に表示させるシーン(表示内容)を制御する1stシーン制御処理を実行する(S1713)。なお、1stシーン制御処理についての詳細は、図19にて後述する。
【0293】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技者の体脂肪率を測定する体脂肪率測定処理を実行する(S1714)。なお、体脂肪率測定処理についての詳細は、図18にて後述する。そして、測定された体脂肪率に基づいて表示装置48で変動表示される飾り特別図柄(識別情報)の速度を設定する図柄変動変更処理を実行する(S1715)。また、測定された体脂肪率に基づいて枠演出装置18fの可動役物61、62の可動速度を設定する役物可動変更処理を実行する(S1716)。なお、図柄変動変更処理及び役物可動変更処理についての詳細は、それぞれ図40、図41(第2の実施の形態)にて説明する。
【0294】
さらに、主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技機1における異常の発生を監視する遊技機エラー監視処理を実行する(S1717)。演出制御装置550に関わる異常の他に、遊技制御装置500からエラー報知を指示するコマンドを受信した場合などに、警報音の報知を行う情報の設定など所定の処理を実行する。ここで、実際に状態報知LED29を点灯したり、スピーカー30から警報音を発する制御は、後述するS1719〜S1721の処理において行われる。
【0295】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、映像制御用マイコン(2ndCPU)554に送信するコマンドを編集する演出コマンド編集処理を実行する(S1718)。演出コマンド編集処理においてレジスタに書き込まれたコマンドは、映像制御用マイコン(2ndCPU)554に出力される。
【0296】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、スピーカー30から出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(S1719)。また、LED等の装飾装置(盤装飾装置10d、枠装飾装置18d)を制御する装飾制御処理を実行し(S1720)、さらにモータ及びソレノイドで駆動される役物や可動式照明などの演出装置(盤演出装置10f、枠演出装置18f)を制御するモータ/SOL制御処理を実行する(S1721)。
【0297】
最後に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、乱数を更新するための乱数更新処理を実行して(S1722)、S1708の処理に戻る。以降、S1708からS1722までの処理を繰り返す。
【0298】
〔体脂肪率測定処理〕
続いて、前述したメイン処理(図17)における体脂肪率測定処理(S1714)の詳細について説明する。図18は、本発明の第1の実施の形態の体脂肪率測定処理の手順を示すフローチャートである。
【0299】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、体脂肪率を測定可能な状態であるかをチェックして判定する(S1801、S1802)。測定可能な状態とは、作業領域であるRAM551aに測定値がない状態かつ測定に必要な遊技者の生体情報が入力されている状態である。ここで、RAM551aに記憶される測定値は、操作ハンドル24の操作が所定時間行われない場合にリセットされるようにしてもよいし、遊技者によるリセットを可能としてもよい。また、定期的に測定が行われるように所定のタイミングでリセットされるようにしてもよい。
【0300】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、測定可能な状態である場合には(S1802の結果が「Y」)、遊技者による測定操作があるかをチェックして判定する(S1803、S1804)。遊技者による測定操作とは、遊技者の手が操作ハンドル24の電極24b及び操作ボタン31の電極31bに触れていることをいう。
【0301】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、測定操作もある場合には(S1804の結果が「Y」)、体脂肪率測定タイマをセットし(S1805)、体脂肪率の測定を開始する(S1806)。体脂肪率測定タイマは、体脂肪率の測定に必要な時間を十分に超える所定時間がセットされる。
【0302】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、体脂肪率の測定が完了したか否かを判定する(S1807)。測定の完了は、遊技者による測定操作に基づいて体脂肪率の測定値が算出されたことを意味する。
【0303】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、測定が完了していない場合には(S1807の結果が「N」)、体脂肪率測定タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S1816)。そして、タイムアップしていない場合には(S1816の結果が「N」)、再びS1807の処理に戻り、測定が完了するまで繰り返される。一方、測定が完了していないのにタイムアップした場合には(S1816の結果が「Y」)、測定を中止し(S1817)、体脂肪率測定処理を終了する。
【0304】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、測定が完了した場合には(S1807の結果が「Y」)、算出された測定値をRAM551aに記憶する(S1808)。続いて、体脂肪率判定テーブルを取得し(S1809)、当該体脂肪率判定テーブルに基づいて測定値を分類する(S1810)。体脂肪率判定テーブルとは、性別や年代に応じて体脂肪率(測定値)の標準範囲が設定されたテーブルである。測定値が第1閾値と第2閾値の間であれば「標準体脂肪率」に分類される。また、測定値が第1閾値以下であれば「低体脂肪率」に分類され、第2閾値以上であれば「高体脂肪率」に分類される。
【0305】
次に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、体脂肪率の測定値が標準範囲内であるか否かを判定する(S1811)。測定値が標準範囲内の場合には(S1811の結果が「Y」)、体脂肪率測定情報として標準体脂肪率情報を設定して(S1812)、体脂肪率測定処理を終了する。
【0306】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、測定値が標準範囲以上であるか否か、すなわち第2閾値以上か否かを判定する(S1813)。そして、測定値が第2閾値以上の場合には(S1813の結果が「Y」)、体脂肪率測定情報として高体脂肪率情報を設定して(S1814)、体脂肪率測定処理を終了する。また、測定値が第2閾値未満の場合には(S1813の結果が「N」)、すなわち測定値は第1閾値以下となるので、体脂肪率測定情報として低体脂肪率情報を設定して(S1815)、体脂肪率測定処理を終了する。
【0307】
〔1stシーン制御処理(1stCPU)〕
次に、前述したメイン処理(図17)における1stシーン制御処理(S1713)の詳細について説明する。図19は、本発明の第1の実施の形態の1stシーン制御処理の手順を示すフローチャートである。
【0308】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、テストモード中であるか否かを判定する(S1901)。テストモードは、工場出荷時などCPUを検査するときに実行されるモードである。
【0309】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、テストモード中である場合には(S1901の結果が「Y」)、1stシーン制御処理を終了する。
【0310】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、テストモード中でない場合には(S1901の結果が「N」)、表示装置48に表示させるシーン(表示内容全て)を変更するシーン変更コマンドを受信したか否かを判定し(S1902)、シーン変更コマンドを受信していない場合には(S1902の結果が「N」)、S1903〜S1906の処理を実行せずにS1907の処理に移行する。シーン変更コマンドとは、後述するS1908〜S1915の処理実行に対応するコマンドのことであり、例えば、電源投入コマンド、停電復旧コマンド等を示す。
【0311】
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、シーン変更コマンドを受信した場合には(S1902の結果が「Y」)、更新する遊技状態、すなわち、現在の遊技状態を取得する(S1903)。そして、受信したシーン変更コマンドが、遊技制御装置500から送信され、前述した遊技制御コマンド解析処理(S1711)において解析された現在の遊技状態に対応した有効なコマンドであるか否かを判定する(S1904)。
【0312】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、受信したシーン変更コマンドが有効である場合には(S1904の結果が「Y」)、作業領域であるRAM551aに受信したシーン変更コマンドをセーブする(S1905)。そして、シーン(表示内容)を変更するタイミングであることを示す演出リクエストフラグをセットする(S1906)。
【0313】
なお、主制御用マイコン(1stCPU)551は、受信したシーン変更コマンドが有効でない場合には(S1904の結果が「N」)、S1905及びS1906の処理を実行せずにS1907の処理に移行する。
【0314】
次に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、前述した遊技制御コマンド解析処理(S1711)において解析されたコマンド識別子に対応する処理に分岐する(S1907)。
【0315】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「電源投入コマンド」に設定されている場合には、電源投入処理を実行する(S1908)。
【0316】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「停電復旧コマンド」に設定されている場合には、後述する客待ち処理以外の停電復旧処理を実行する(S1909)。
【0317】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「客待ちデモコマンド」に設定されている場合には、客待ち処理を実行する(S1910)。なお、客待ち処理の詳細については、図20にて後述する。
【0318】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「変動パターンコマンド」に設定されている場合には、変動中処理を実行する(S1911)。変動中処理では、設定された変動パターンに応じたシーンを表示するために必要な情報を取得し、設定された変動パターンに対応した演出制御を行う。なお、変動中処理の詳細については、図22にて後述する。
【0319】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「ファンファーレコマンド」に設定されている場合には、ファンファーレ処理を実行する(S1912)。
【0320】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「大入開放n回目コマンド」に設定されている場合には、ラウンド中処理を実行する(S1913)。ラウンド中処理は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定するために必要な情報を設定したりする。
【0321】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「インターバルコマンド」に設定されている場合には、インターバル処理を実行する(S1914)。
【0322】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、コマンド識別子が「エンディングコマンド」に設定されている場合には、エンディング処理を実行する(S1915)。
【0323】
その後、主制御用マイコン(1stCPU)551は、変動開始時に変動パターンコマンドより先に遊技制御装置500から送信される飾り特図コマンドを受信する図柄コマンド受信処理を実行する(S1916)。また、始動入賞時及び変動開始時に遊技制御装置500から送信される保留数コマンドを受信して、当該保留数コマンドにより始動記憶の保留数の更新を行う保留数コマンド受信処理を実行する(S1917)。続いて、変動表示ゲームが大当りとなるか否かの図柄情報コマンドや実行される変動パターンを特定可能な変動パターン乱数コマンドを含む事前演出コマンドにより保留表示の演出等を設定する先読みコマンド受信処理を実行する(S1918)。さらに、受信した確率情報コマンドに応じた値を内部設定するとともに背景コマンドを2ndCPUに送信する確率情報コマンド受信処理(S1919)を順に実行して、1stシーン制御処理を終了する。
【0324】
〔客待ち処理〕
次に、前述した1stシーン制御処理(図19)における客待ち処理(S1910)の詳細について説明する。図20は、本発明の第1の実施の形態の客待ち処理の手順を示すフローチャートである。
【0325】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、客待ち開始フラグがセットされているか否かを判定する(S2001)。客待ち開始フラグは、後述するS2004にてセットされる。
【0326】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、客待ち開始フラグがセットされている場合には(S2001の結果が「Y」)、次にS2005の処理に移行する。
【0327】
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、客待ち開始フラグがセットされていない場合には(S2001の結果が「N」)、遊技制御装置500から送信される客待ちデモコマンドを受信したか否かを判定する(S2002)。そして、客待ちデモコマンドを受信していない場合には(S2002の結果が「N」)、S2009の処理に移行する。また、客待ちデモコマンドを受信している場合には(S2002の結果が「Y」)、客待ち開始タイマ(例えば、30秒)をセットし(S2003)、さらに客待ち開始フラグをセットする(S2004)。
【0328】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、客待ち開始タイマを減算更新し(S2005)、更新した結果、客待ち開始タイマが0になったか否かを判定する(S2006)。客待ち開始タイマが0でない場合、すなわち、セットした時間(30秒)が経過していない場合には(S2006の結果が「N」)、S2009の処理に移行する。
【0329】
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、客待ち開始タイマが0である場合、すなわち、セットした時間(30秒)が経過した場合には(S2006の結果が「Y」)、表示装置48で表示するために客待ちデモ表示をセットして(S2007)、客待ち開始フラグをリセットする(S2008)。
【0330】
続いて、主制御用マイコン(1stCPU)551は、占い演出が可能な状態かをチェックし、判定する(S2009、S2010)。占い演出が可能な状態とは、前述のS2007の処理で表示装置48に表示設定される「体脂肪率占い」の開始画面(図34(A)参照)において遊技者が「占う」を選択した状態をいう。そして、占い演出が可能な状態でない場合には(S2010の結果が「N」)、客待ち処理を終了する。
【0331】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、占い演出が可能な状態である場合には(S2010の結果が「Y」)、体脂肪率測定情報があるか否かを判定する(S2011)。体脂肪率測定情報がすでにある場合には(S2011の結果が「Y」)、占い表示設定処理を実行して(S2012)、客待ち処理を終了する。なお、占い表示設定処理についての詳細は、図21にて後述する。
【0332】
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、体脂肪率測定情報がない場合には(S2011の結果が「N」)、体脂肪率測定可能情報を表示対象としてセットする(S2013)。これにより、表示装置48には、体脂肪率の測定を促す画面(図34(E)参照)が表示される。その後、客待ち処理を終了する。
【0333】
〔占い表示設定処理〕
次に、前述した客待ち処理(図20)における占い表示設定処理(S2012)の詳細について説明する。図21は、本発明の第1の実施の形態の占い表示設定処理の手順を示すフローチャートである。
【0334】
占い表示設定処理では、遊技者の体脂肪率が本日のラッキー体脂肪率又はワースト体脂肪率に一致するか否かの抽選を行い、抽選結果に応じた画面表示が設定される。
【0335】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、本日の当選値である抽選値を設定するか否かを判定する(S2101)。抽選値の設定は、電源投入時に行われるが、本処理の実行毎に行われるようにしてもよい。
【0336】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、抽選値を設定しない場合、すなわち抽選値がすでに設定されている場合には(S2101の結果が「N」)、S2105の処理に移行する。
【0337】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、抽選値を設定する場合には(S2101の結果が「Y])、今日の当選値となるラッキー体脂肪率の抽選値1を取得し(S2102)、さらにワースト体脂肪率の抽選値2を取得する(S2103)。そして、抽選値1及び抽選値2を抽選値表示情報としてセットする(S2104)。
【0338】
次に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、前述の体脂肪率測定処理(図18)で測定した測定値を取得する(S2105)。そして、測定値を測定値表示情報としてセットする(S2106)。その後、抽選値を参照して、測定値と抽選値を比較し(S2107)、比較結果に基づいた結果表示パターンを設定し(S2108)、さらに比較結果表示パターン情報をセットする(S2109)。
【0339】
続いて、主制御用マイコン(1stCPU)551は、測定値が抽選値1と一致するか否かを判定し(S2110)、一致する場合には(S2110の結果が「Y」)、ラッキー特典付与情報をセットする(S2111)。また、測定値が抽選値1と一致しない場合には(S2110の結果が「N」)、測定値が抽選値2と一致するか否かを判定する(S2112)。そして、測定値が抽選値2と一致する場合には(S2112の結果が「Y」)、ワースト特典付与情報をセットする(S2113)。また、測定値が抽選値2とも一致しない場合には(S2112の結果が「N」)、特にセットする情報はない。
【0340】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、S2109、S2111、又はS2113の処理で設定される各種のセット情報に基づく客待ちデモ表示の開始をセットして(S2114)、占い表示設定処理を終了する。なお、これらセット情報に基づいて表示装置48に表示される画面表示については、図34にて後述する。
【0341】
〔変動中処理〕
次に、前述した1stシーン制御処理(図19)における変動中処理(S1911)の詳細について説明する。図22は、本発明の第1の実施の形態の変動中処理の手順を示すフローチャートである。
【0342】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(S2201)。演出リクエストフラグは、前述したように、1stシーン制御処理のS1906で、主制御用マイコン(1stCPU)551が受信したシーン変更コマンドが有効なコマンドである場合にセットされる。したがって、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出リクエストフラグがない場合には(S2201の結果が「N」)、表示装置48に表示される表示内容は一連の表示演出の一部であるので、更新タイマが0か否かに応じて表示内容を変更するか判定する(S2202)。
【0343】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、更新タイマが0の場合には(S2202の結果が「Y」)、次のシーンに移行するためにシーケンステーブルに設定された次のシーンのデータを設定し(S2203)、さらに最終シーンか否かを判定する(S2204)。そして、最終シーンの場合には(S2204の結果が「Y」)、各体脂肪率演出クリア処理を実行して(S2205)、変動表示ゲームの終了を設定して(S2206)、変動中処理を終了する。なお、各体脂肪率演出クリア処理についての詳細は、図26にて後述する。
【0344】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、更新タイマが0でない場合には(S2202の結果が「N」)、現在の表示を継続するので、変動中処理を終了する。また、次のシーンへの移行タイミングであっても最終シーンでない場合には(S2204の結果が「N」)、S2203の処理のみを実行して変動中処理を終了する。
【0345】
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出リクエストフラグがある場合には(S2201の結果が「Y」)、表示装置48に表示される表示内容全体を切り替えるタイミングなので、受信したシーン変更コマンドに応じて各種処理を実行する。
【0346】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、変動表示ゲームの終了間際などに遊技者によって押された操作ボタン31などPB情報(履歴)をクリアする(S2207)。これにより、前回の変動表示ゲームにおける操作が今回の変動表示ゲームに影響しない。そして、可動体(可動役物61、62)の作動リクエストをセットして初期化する(S2208)。
【0347】
次に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、時間短縮変動回数などを管理するために変動回数管理処理を実行する(S2209)。続いて、遊技制御装置500から送信される変動パターン情報、遊技状態、及び、演出制御装置550の演出情報に基づいてシーン変更コマンドに対応する変動パターンを決定し、当該変動パターンの情報を設定する変動パターン情報設定処理を実行する(S2210)。なお、変動パターン情報設定処理についての詳細は、図23にて後述する。
【0348】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出のかたよりが生じないように演出情報を決定する乱数の種値を初期化する乱数シード初期化処理を実行する(S2211)。
【0349】
続いて、主制御用マイコン(1stCPU)551は、S2210で設定された変動パターンに対応して、表示装置48で実行される飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや表示時間を管理するシーンシーケンステーブルを設定する(S2212)。飾り特図変動表示ゲームは、設定されたシーンシーケンステーブルに従って実行される。
【0350】
さらに、主制御用マイコン(1stCPU)551は、シーンの更新タイマの更新タイミングを判断するために変動時間を設定する変動時間設定処理を実行する(S2213)。
【0351】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、シーン変更コマンドに対応した設定が終了したので演出リクエストフラグをクリアし(S2214)、変動中処理を終了する。
【0352】
〔変動パターン情報設定処理〕
次に、前述した変動中処理(図22)における変動パターン情報設定処理(S2210)の詳細について説明する。図23は、本発明の第1の実施の形態の変動パターン情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
【0353】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、停止図柄情報を取得して(S2301)、保留情報をセーブする(S2302)。また、遊技状態を取得して(S2303)、停止図柄を決定する(S2304)。そして、保留記憶領域に記憶されている演出情報を取得して(S2305)、演出情報に特定演出対象情報、すなわち体脂肪率測定情報が設定されているか否かを判定する(S2306)。
【0354】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、特定演出対象情報が設定されている場合には(S2306の結果が「Y」)、体脂肪率測定情報を取得し(S2307)、当該体脂肪率測定情報が標準体脂肪率情報であるか否かを判定する(S2308)。
【0355】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、体脂肪率測定情報が標準体脂肪率情報でない場合には(S2308の結果が「N」)、高体脂肪率情報であるか否かを判定する(S2309)。そして、高体脂肪率情報でもない場合には(S2309の結果が「N」)、変動パターンとして低体脂肪率用の変動パターンを設定し(S2310)、低体脂肪率演出フラグをセットして(S2311)、変動パターン情報設定処理を終了する。
【0356】
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、体脂肪率測定情報が高体脂肪率情報である場合には(S2309の結果が「Y」)、高脂肪率変動パターン設定処理を実行して(S2312)、変動パターン情報設定処理を終了する。なお、高体脂肪率変動パターン設定処理についての詳細は、図24にて後述する。
【0357】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、体脂肪率測定情報が標準体脂肪率情報である場合には(S2308の結果が「Y」)、標準体脂肪率変動パターン設定処理を実行して(S2313)、変動パターン情報設定処理を終了する。なお、標準体脂肪率変動パターン設定処理についての詳細は、図25にて後述する。
【0358】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出情報に特定演出対象情報が設定されていない場合には(S2306の結果が「N」)、S2303の処理で取得した遊技情報と当該演出情報をもとにコマンドに対応する変動パターンを決定して(S2314)、変動パターン情報設定処理を終了する。
【0359】
〔高体脂肪率変動パターン設定処理〕
次に、前述した変動パターン情報設定処理(図23)における高体脂肪率変動パターン設定処理(S2312)の詳細について説明する。図24は、本発明の第1の実施の形態の高体脂肪率変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
【0360】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、高体脂肪率用の変動パターンを設定する(S2401)。そして、変動パターンが操作ボタン31を用いる連打演出対象変動かをチェックして判定する(S2402、S2403)。
【0361】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、変動パターンが連打演出対象変動である場合には(S2403の結果が「Y」)、連打演出フラグをセットして(S2404)、高体脂肪率変動パターン設定処理を終了する。
【0362】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、変動パターンが連打演出対象変動でない場合には(S2403の結果が「N」)、タッチセンサ63を用いる演出を行うためタッチセンサ演出フラグをセットする(S2405)。また、タッチセンサ演出回数カウンタをセットして(S2406)、さらに正解回数カウンタをセットして(S2407)、高体脂肪率変動パターン設定処理を終了する。
【0363】
〔標準体脂肪率変動パターン設定処理〕
続いて、前述した変動パターン情報設定処理(図23)における標準体脂肪率変動パターン設定処理(S2313)の詳細について説明する。図25は、本発明の第1の実施の形態の標準体脂肪率変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
【0364】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、低体脂肪率用の変動パターン、連打演出を行う高体脂肪率用の変動パターン、又は、タッチセンサ演出を行う高体脂肪率用の変動パターンのいずれかの設定に振り分けられる(S2501)。振り分けは、乱数に応じて行ってもよいし、リーチの種類に応じて行ってもよい。
【0365】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、振り分けの結果が「タッチセンサ演出」である場合には、高体脂肪率用の変動パターンを設定し(S2502)、タッチセンサ演出フラグをセットする(S2503)。また、タッチセンサ演出回数カウンタをセットして(S2504)、さらに正解回数カウンタをセットして(S2505)、標準体脂肪率変動パターン設定処理を終了する。
【0366】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、振り分けの結果が「連打演出」である場合には、高体脂肪用の変動パターンを設定し(S2506)、連打演出フラグをセットして(S2507)、標準体脂肪率変動パターン設定処理を終了する。
【0367】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、振り分けの結果が「低体脂肪率演出」である場合には、低体脂肪率用の変動パターンを設定し(S2508)、低体脂肪率演出フラグをセットして(S2509)、標準体脂肪率変動パターン設定処理を終了する。
【0368】
〔各体脂肪率演出クリア処理〕
次に、前述した変動中処理(図22)における各体脂肪率演出クリア処理(S2205)の詳細について説明する。図26は、本発明の第1の実施の形態の各体脂肪率演出クリア処理の手順を示すフローチャートである。
【0369】
各体脂肪率演出クリア処理では、前述の変動中処理(図22)における変動パターン情報設定処理で体脂肪率測定情報を用いた演出が設定された場合に、当該演出が今回の変動においてのみ行われるようにするため最終シーンで当該演出の設定をリセットする処理が実行される。
【0370】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、変動パターンに連打演出が含まれていたか否かを判定し(S2601)、連打演出が含まれていた場合には(S2601の結果が「Y」)、連打回数カウンタをクリアし(S2602)、連打演出フラグをクリアする(S2603)。
【0371】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、変動パターンに連打演出が含まれていない場合(S2601の結果が「N」)、又は、前述のS2603の処理を終えた場合には、タッチセンサ演出フラグがあるか否かを判定する(S2604)。そして、タッチセンサ演出フラグがある場合には(S2604の結果が「Y」)、タッチセンサ演出フラグをクリアする(S2605)。
【0372】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、タッチセンサ演出フラグがない場合(S2604の結果が「N」)、又は、前述のS2605の処理を終えた場合には、低体脂肪率演出フラグがあるか否かを判定する(S2606)。そして、低体脂肪率演出フラグがある場合には(S2606の結果が「Y」)、低体脂肪率演出フラグをクリアする(S2607)。
【0373】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、低体脂肪率演出フラグがない場合(S2606の結果が「N」)、又は、前述のS2607の処理を終えた場合には、図柄の動作態様変更があるか否かを判定する(S2608)。そして、図柄の動作態様変更がある場合には(S2608の結果が「Y」)、図柄の動作態様を元に戻す(S2609)。
【0374】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、図柄の動作態様変更がない場合(S2608の結果が「N」)、又は、前述のS2609の処理を終えた場合には、役物(可動役物61、62)の動作態様変更があるか否かを判定する(S2610)。そして、役物の動作態様変更がある場合には(S2610の結果が「Y」)、役物の動作態様を元に戻し(S2611)、各体脂肪率演出クリア処理を終了する。また、役物の動作態様変更がない場合には(S2610の結果が「N」)、各体脂肪率演出クリア処理を終了する。
【0375】
〔操作ボタン入力処理〕
次に、前述した1stメイン処理(図17)における操作ボタン入力処理(S1709)の詳細について説明する。図27は、本発明の第1の実施の形態の操作ボタン入力処理の手順を示すフローチャートである。
【0376】
操作ボタン入力処理では、遊技者が操作ボタン31を操作したときに、そのときの変動パターンに応じた演出が実行されるように設定する処理が実行される。
【0377】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、操作ボタン31の操作が有効期間であるかをチェックして判定する(S2701、S2702)。操作有効期間でない場合には(S2702の結果が「N」)、操作ボタン入力処理を終了する。
【0378】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、操作有効期間である場合には(S2702の結果が「Y」)、操作入力があるかをチェックし判定する(S2703、S2704)。操作入力がない場合には(S2704の結果が「N」)、操作ボタン入力処理を終了する。
【0379】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、操作入力がある場合には(S2704の結果が「Y」)、連打演出フラグがあるか否かを判定する(S2705)。そして、連打演出フラグがない場合には(S2705の結果が「N」)、低体脂肪率演出フラグがあるか否かを判定する(S2706)。そして、低体脂肪率演出フラグがない場合には(S2706の結果が「N」)、対応する状態に基づくボタン操作の演出設定処理を実行し(S2707)、操作ボタン入力処理を終了する。
【0380】
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、低体脂肪率演出フラグがある場合には(S2706の結果が「Y」)、操作ボタン31の操作により低体脂肪率演出を表示し(S2708)、低体脂肪率演出フラグをクリアして(S2709)、操作ボタン入力処理を終了する。低体脂肪率演出では、表示装置48に美容や健康に関する情報が表示される。このときの表示装置48の画面表示の一例は、図37にて後述する。
【0381】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、連打演出フラグがある場合には(S2705の結果が「Y」)、高体脂肪率用演出処理を実行して(S2710)、操作ボタン入力処理を終了する。なお、高体脂肪率用演出処理についての詳細は、図28にて後述する。
【0382】
〔高体脂肪率用演出処理〕
続いて、前述した操作ボタン入力処理(図27)における高体脂肪率用演出処理(S2710)の詳細について説明する。図28は、本発明の第1の実施の形態の高体脂肪率用演出処理の手順を示すフローチャートである。
【0383】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、連打演出中であるかチェックして判定する(S2801、S2802)。連打演出フラグがあれば連打演出中である。そして、連打演出中でない場合には(S2802の結果が「N」)、連打回数カウンタをリセットする(S2803)。連打演出中である場合には(S2802の結果が「Y」)、S2804の処理に移行する。
【0384】
次に、主制御用マイコン(1stCPU)551は、連打回数カウンタを1加算更新する(S2804)。そして、連打回数カウンタの値に基づいた消費カロリー情報を取得し(S2805)、表示装置48に表示するために消費カロリー情報をセットする(S2806)。その後、高体脂肪率用演出処理を終了する。連打演出において表示装置48では、連打数に応じた消費カロリーが表示される。連打数に応じた消費カロリー値は予め設定される。表示装置48の画面表示の一例は、図35にて後述する。
【0385】
〔タッチセンサ入力処理〕
次に、前述した1stメイン処理(図17)におけるタッチセンサ入力処理(S1710)の詳細について説明する。図29は、本発明の第1の実施の形態のタッチセンサ入力処理の手順を示すフローチャートである。
【0386】
タッチセンサ入力処理では、遊技者がタッチセンサ63を操作したときに、そのときの変動パターンに応じた演出が実行されるように設定する処理が実行される。
【0387】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、タッチセンサ操作が有効な期間であるかをチェックし判定する(S2901、S2902)。操作有効期間でない場合には(S2902の結果が「N」)、タッチセンサ入力処理を終了する。
【0388】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、操作有効期間である場合には(S2902の結果が「Y」)、操作入力があるかをチェックして判定する(S2903、S2904)。操作入力がない場合には(S2904の結果が「N」)、タッチセンサ入力処理を終了する。
【0389】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、操作入力がある場合には(S2904の結果が「Y」)、タッチセンサ演出フラグがあるかチェックして判定する(S2905、S2906)。そして、タッチセンサ演出フラグがない場合には(S2906の結果が「N」)、対応する状態に基づくタッチセンサ操作演出設定処理を実行して(S2916)、タッチセンサ入力処理を終了する。
【0390】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、タッチセンサ演出フラグがある場合には(S2906の結果が「Y」)、操作入力が複数のタッチセンサ63のうちの指定のセンサへの入力であるかをチェックして判定する(S2907、S2908)。そして、指定のセンサへの入力である場合には(S2908の結果が「Y」)、正解回数カウンタを1加算更新する(S2909)。また、指定のセンサへの入力でない場合には(S2908の結果が「N」)、S2910の処理に移行する。
【0391】
続いて、主制御用マイコン(1stCPU)551は、タッチセンサ演出回数カウンタを1加算更新した後(S2910)、タッチセンサ演出回数カウンタは所定数に到達したか否かを判定する(S2911)。そして、タッチセンサ演出回数カウンタが所定数に到達していない場合には(S2911の結果が「N」)、タッチセンサ入力処理を終了する。
【0392】
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、タッチセンサ演出回数カウンタが所定数に到達した場合には(S2911の結果が「Y」)、タッチセンサ演出フラグをクリアする(S2912)。そして、正解回数カウンタを参照して正解率を算出し(S2913)、表示装置48で算出した正解率に基づく演出表示を実行する(S2914)。その後、正解回数カウンタをクリアして(S2915)、タッチセンサ入力処理を終了する。タッチセンサ演出において表示装置48では、指定されたタッチセンサへの入力回数(正解回数)に応じた演出が表示される。表示装置48の画面表示の一例は、図36にて後述する。
【0393】
〔2ndCPUメイン処理(演出制御装置)〕
続いて、演出制御装置550によって実行されるもう一方のメイン処理の詳細を説明する。図30は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置550の映像制御用マイコン(2ndCPU)554によって実行されるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機1に電源が投入されると実行される。
【0394】
映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、メイン処理の実行が開始されると、まず、CPU初期化処理を実行する(S3001)。そして、作業領域であるRAM554aを0クリアして(S3002)、各種処理の実行に必要な初期値をRAM554aに設定する(S3003)。そして、画像処理を行うグラフィックプロセッサを初期化するVDP初期化処理を実行する(S3004)。次に、Vブランク割込みなどの各種割込みを許可する(S3005)。
【0395】
さらに、映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、各種制御処理の初期化処理を実行する(S3006)。各種制御処理の初期化処理では、後述する通常ゲーム処理(S3011)で実行される各制御処理で使用される変数の初期化などが行われる。例えば、表示装置48に表示される映像の背景を初期化したり、図柄の配列を初期化したりする。そして、表示装置48の画面描画を許可する(S3007)。
【0396】
その後、映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、システム周期待ちフラグをクリア(初期化)して(S3008)、システム周期待ちフラグが1になるまで待機する(S3009)。システム周期待ちフラグは、説明を省略するが、Vブランク割込み処理で所定の処理が完了すると1に設定される。
【0397】
映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、システム周期待ちフラグが1になったら(S3009の結果が「Y」)、映像制御用マイコン(2ndCPU)554が正常に動作しているかを判定するためのWDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(S3010)。WDTがクリアされずに所定の時間経過すると、映像制御用マイコン(2ndCPU)554がリセットされる。そして、表示装置48で飾り特図変動表示ゲームを実行したり、様々な画像を表示したりする通常ゲーム処理を実行し(S3011)、S3008の処理に戻る。以降、S3008からS3011までの処理を繰り返す。
【0398】
〔通常ゲーム処理(2ndCPU)〕
次に、前述したメイン処理(図30)における通常ゲーム処理(S3011)の詳細について説明する。図31は、本発明の第1の実施の形態の通常ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
【0399】
映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、まず、主制御用マイコン(1stCPU)551で受信したコマンドをチェックする受信コマンドチェック処理を実行する(S3101)。
【0400】
そして、映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、主制御用マイコン(1stCPU)551で実行されるメイン処理の1stシーン制御処理(S1713)におけるシーンの描画を準備する2ndシーン制御処理を実行する(S3102)。ここで2ndシーン制御処理は、後述する背景処理(S3103)が静止画像の描画に対して実行されるのに対して、演出の中で動きのある画像の描画に対して実行される。その後、表示装置48に表示される画像のうち、演出において静止画で動きのない背景の描画を準備する背景処理を実行する(S3103)。
【0401】
次に、映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、表示装置48に表示される画像のうち、変動表示する飾り特別図柄の描画を準備するリール制御/表示処理を実行する(S3104)。さらに、表示装置48に表示される画像のうち、各変動表示ゲームの始動記憶を表示する保留表示の描画を準備する保留表示処理を実行する(S3105)。
【0402】
また、映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、始動記憶数が無い場合や変動表示ゲームが所定時間なされない場合などは、表示装置48に客待ちデモ画面を表示するように客待ちデモ処理を実行する(S3106)。
【0403】
続いて、映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、表示装置48に実際に画像を表示させるための表示システム処理を実行する(S3107)。そして本処理を終了して、メイン処理のS3008に戻る。
【0404】
〔体脂肪率測定方法〕
ここで、本発明における体脂肪率の測定方法について説明する。図32は、本発明の第1の実施の形態の体脂肪率測定方法を説明する図である。
【0405】
本発明では、人体に微弱な電流を流して体成分を測定することにより体脂肪率を測定する生体インピーダンス法を用いる。生体インピーダンス法は、組織の生物学的特性による電気伝導性の差異を利用して身体構成を予測する方法である。電気伝導性は水分と電解質量に比例し、細胞の形が円形に近いほど低い。人体の脂肪組織は、筋肉や他の組織に比べて水分が相対的に少なく、円形の細胞から成り立っているので、身体に微弱な電流が流れたときに電流を流れにくくする抵抗として働くことになる。このような性質を利用して電気抵抗を計ることによって体脂肪量を推測することができる。
【0406】
ここでは、生体インピーダンスの測定に用いる電極を遊技者の手が接触可能な操作ハンドル24及び操作ボタン31にそれぞれ2箇所ずつ設けている。
【0407】
図32(A)は、操作ハンドル24に設けられる電極24b(第1導電接触部)について説明する図である。枠図に示す操作ハンドル24には、遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ(図中黒塗り部分)が設けられている。電極24bは、操作ハンドル24のタッチセンサの付近もしくはタッチセンサ、あるいは遊技者の指がかかる部分に2つ設けられ、遊技者が操作ハンドル24に触れると電極24bにも接触することができる。
【0408】
図32(B)は、操作ボタン31に設けられる電極31b(第2導電接触部)について説明する図である。電極31bは、操作ボタン31の表面中央に2つ設けられ、遊技者が操作ボタン31に触れると電極31bにも接触することができる。
【0409】
なお、本発明では操作ハンドル24及び操作ボタン31にそれぞれ2つの電極を設けたが、電極数は2つに限らない。また、操作ハンドル24の電極24bと操作ボタン31の電極31bとは、測定に必要な所定間隔離れて設けられる。
【0410】
図32(C)は、体脂肪率測定中の様子を示す図である。遊技者が操作ハンドル24及び操作ボタン31に手を置くだけで各電極24b及び電極31bに接触するので、体脂肪率を測定することが可能となる。
【0411】
〔体脂肪率測定の画面遷移〕
図33は、本発明の第1の実施の形態の表示装置に表示される体脂肪率測定の画面遷移である。これらの画面表示は、前述した体脂肪率測定処理(図18)に対応して表示される。
【0412】
図33(A)は、体脂肪率を測定するために必要な遊技者の個人情報の設定を行う初期画面表示である。この画面表示は、前述した客待ち処理(図20)における客待ちデモ設定処理(S2007)で設定される。ここで、遊技者は、性別、年齢、身長、及び体重を入力する。遊技者による入力が完了すると体脂肪率が測定可能となるので、前述した体脂肪率測定処理(図18)におけるS1802の処理の結果が「Y」となり、次の図33(B)の画面表示に切り替わる。
【0413】
図33(B)は、体脂肪率を測定するために遊技者に電極への接触を促す画面表示である。本発明では、操作ハンドル24及び操作ボタン31にそれぞれ電極24b、31bを設けているので、画面中央には「ハンドルとボタンに触れて下さい」とメッセージが表示される。そして、前述の図32(C)に示すように遊技者が操作ハンドル24及び操作ボタン31に触れると体脂肪率の測定を開始する準備が整うので、前述した体脂肪率測定処理(図18)におけるS1804の処理の結果が「Y」となり、S1805の処理で体脂肪率の測定タイマがセットされる。その後、S1806の処理で体脂肪率の測定が開始され、このとき次の図33(C)の画面表示に切り替わる。
【0414】
図33(C)は、体脂肪率を測定していることを報知する画面表示である。このため、画面中央には「ハンドルとボタンから手を離さないで下さい」とメッセージが表示される。この間に、遊技者に電極24b、31bを通じて微弱な電流が流れ、体脂肪率が測定される。そして、測定タイマがタイムアップする前に測定が完了すると、前述した体脂肪率測定処理(図18)におけるS1807の処理の結果が「Y」となり、S1808〜S1815の測定値を報知する処理が実行される。そして、測定結果を報知する画面表示の設定処理として、測定値に応じてS1812、S1814、又はS1815の処理が実行される。
【0415】
その後、遊技者に測定結果が報知される。ここでは、体脂肪率の測定結果報知手段として、遊技者に表示装置48に表示される二次元コードを読み取らせる手段(図33(D1)(D2)参照)及び枠表示装置32に表示する手段(図33(E)参照)をとる。
【0416】
図33(D1)は、測定結果報知のため遊技者に二次元コードの読み取りを促す画面表示である。表示装置48に遊技者の個人情報である体脂肪率の測定値を表示して他人からも視認可能な状態にするのは当該遊技者に不快な思いをさせる虞があるため、本発明では測定結果を携帯電話(端末装置)に表示する。このとき表示装置48には、二次元コード及び「携帯電話で読み取って下さい」とメッセージが表示される。
【0417】
図33(D2)は、遊技者が二次元コードを読み取った結果、読み取った携帯電話(端末装置)の画面に表示される報知画面表示である。携帯電話の画面には、測定結果の体脂肪率とともに、当該体脂肪率が遊技者の性別、年齢に対して標準体脂肪率であるか、それとも高体脂肪率又は低体脂肪率であるかが表示される。そして対応する体脂肪率レベル(標準/高/低)に応じたワンポイントアドバイスも表示される。
【0418】
図33(E)は、枠表示装置32に表示される報知画面表示である。枠表示装置32は遊技機1の操作ボタン31の右隣に設けられており、手で覆い隠せるサイズであるため、他人から見られる心配がない。枠表示器32には、測定結果の体脂肪率と体脂肪率レベルが表示される。なお、枠表示器32における表示は、操作ボタン31を操作することで表示/非表示に切り替え可能にしてもよい。
【0419】
〔体脂肪率占いの画面遷移〕
図34は、本発明の第1の実施の形態の表示装置に表示される体脂肪率占いの画面遷移である。これらの画面表示は、客待ちデモ中に前述した客待ち処理(図20)及び占い表示設定処理(図21)で設定される情報に基づいて表示される。
【0420】
図34(A)は、体脂肪率占いの初期画面表示である。この画面表示はメニュー一覧からの「体脂肪率占い」の選択により表示される。ここで、遊技者は「占う」又は「戻る」を選択可能である。そして、遊技者が「占う」を選択すると、前述した客待ち処理(図20)におけるS2010の処理の結果が「Y」となる。続いてS2011の処理で体脂肪率測定情報がある場合には処理の結果が「Y」となり、S2012の占い表示設定処理(図21)の実行により、表示装置48には、図34(B)〜図34(D)のいずれかの画面表示が表示される。また、S2011の処理で体脂肪率測定情報がない場合には処理の結果が「N」となり、S2013の処理でセットされる情報に基づいて図34(E)の画面表示が表示される。なお、遊技者が「戻る」を選択した場合には、図34(A)の一つ前の画面表示に戻る。
【0421】
図34(B)〜(D)は、占い結果を報知する画面表示である。図34(B)は、占い抽選に当選し、ラッキー特典が付与されるときの画面表示である。図34(C)は、占い抽選に当選し、ワースト特典が付与されるときの画面表示である。図34(D)は、占い抽選に当選しなかったときの画面表示である。これらの画面表示は、前述の占い表示設定処理(図21)のS2109の処理でセットされる情報に基づいて表示される。具体的には、画面に今日の当選値であるラッキー体脂肪率とワースト体脂肪率、及び遊技者の体脂肪率が表示され、また、当該遊技者の体脂肪率と今日の当選値との比較結果に応じた表示が成される。さらに、遊技者の体脂肪率が今日のラッキー体脂肪率又はワースト体脂肪率と一致する場合には(図34(B)、図34(C))、画像や音声等の特典が付与される。これの特典は、S2111又はS2113の処理で設定される。
【0422】
図34(E)は、占いに用いる測定結果がない場合の画面表示である。この画面表示は、遊技者が「体脂肪率占い」を「占う」と選択したにもかかわらず体脂肪率が測定されておらず占いが実行できない場合に表示される。そこで、遊技者に測定結果がない旨を報知し、体脂肪率の測定を促す画面表示が成される。
【0423】
なお、遊技者の体脂肪率は表示装置48には表示されないようにしてもよい。枠表示器32に表示されるようにしてもよいし、自身の体脂肪率は測定時に報知済みであることから数値は表示せずに今日の当選値との比較結果に応じた演出表示にしてもよい。
【0424】
〔連打演出の画面遷移〕
図35は、本発明の第1の実施の形態の表示装置に表示される高体脂肪率用変動パターン演出における連打演出の画面遷移である。高体脂肪率用変動パターン演出における連打演出では、操作ボタン31の連打による消費カロリーが報知される。消費カロリーは、前述の高体脂肪率用演出処理(図28)におけるS2806で表示設定される。
【0425】
図35(A)は、遊技者に操作ボタン31を連打するように促す画面表示である。画面中央には操作ボタン31の画像と「連打!」のメッセージが表示される。また、連打演出は特図変動表示ゲームにおける演出として実行されるので、画面右上には識別情報が変動表示される。このとき3つ全ての識別情報が変動中である。そして、遊技者が操作ボタン31を連打し始めると、次の図35(B)の画面表示に切り替わる。
【0426】
図35(B)は、操作ボタン31の連打回数に基づいた消費カロリーを報知する画面表示である。画面中央には子ブタのキャラクタが踊りながら操作ボタンを押す態様が表示され、遊技者に連打操作を頑張るよう促すメッセージが表示される。また、画面右下には連打演出開始からの連打回数に基づいた消費カロリーが表示される。このとき画面右上に表示される識別情報は、特図変動表示ゲームの進行に伴い左端の識別情報のみの停止態様が特定された状態である。そして、さらに特図変動表示ゲームの進行が進んで右端の識別情報も停止態様が特定され、操作ボタン31の連打回数が増えると、図35(C)の画面表示に切り替わる。
【0427】
図35(C)は、図35(B)の状態からさらに操作ボタン31の連打回数が増えた場合に消費カロリーを報知する画面表示である。このときは連打操作をこの調子で行うよう促すメッセージに変わる。
【0428】
〔タッチセンサ演出の画面遷移〕
図36は、本発明の第1の実施の形態の表示装置に表示される高体脂肪率用変動パターン演出におけるタッチセンサ演出の画面遷移である。高体脂肪率用変動パターン演出におけるタッチセンサ演出では、複数設けられたタッチセンサ63のうち指定されたタッチセンサに遊技者が反応してタッチすることができると正解とし、所定のタッチセンサ演出回数に対する正解回数(正解率)が報知され、正解率に基づく演出が表示される。これらの演出は、前述のタッチセンサ入力処理(図29)におけるS2914で表示設定される。
【0429】
図36(A)は、指定されたタッチセンサ63へのタッチを促す画面表示を含む遊技機1の簡易正面図である。遊技機1にはタッチセンサ63が正面視で遊技盤10を囲むように7個設けられている。そして、指定されるタッチセンサ63は光る等して遊技者に認知される。そして、遊技者が指定されたタッチセンサ63に触れると正解となり、前述のタッチセンサ入力処理(図29)におけるS2909及びS2910の処理でそれぞれ正解回数カウンタ及びタッチセンサ演出回数カウンタが1更新される。なお、指定されたタッチセンサ63とは異なるタッチセンサに触れた場合には、タッチセンサ演出回数カウンタのみが1更新される。その後、タッチセンサ演出回数カウンタが所定数になるとS2911の処理の結果が「Y」となり、S2914の処理で正解率に基づく演出表示が実行される。図36(B)及び(C)は、正解率に基づく演出表示の一例である。
【0430】
図36(B)は、タッチセンサ演出の正解率が低い場合の画面表示である。画面右下に正解率を表すGOOD数が表示され、ここではタッチセンサ演出回数8回に対して1回しか正解していないことが表示されている。画面中央には、子ブタのキャラクタがリズムについていくのが大変そうに踊る態様が表示される。このとき識別情報は画面右上に表示される。
【0431】
図36(C)は、タッチセンサ演出の正解率が高い場合の画面表示である。タッチセンサ演出回数8回に対して7回正解している場合は、画面中央に表示されるキャラクタが余裕をもって踊る態様となる。
【0432】
このように、タッチセンサ演出では、遊技者がタッチセンサ63に触れようと伸び上がったり縮んだりする動作を繰り返すことになるので、身体を動かすことができ運動効果が得られる。
【0433】
〔低体脂肪率演出の画面遷移〕
図37は、本発明の第1の実施の形態の表示装置に表示される低体脂肪率用変動パターン演出の画面遷移である。低体脂肪率用変動パターン演出(低体脂肪率演出)は、前述した操作ボタン入力処理(図27)におけるS2708の処理で実行される。
【0434】
図37(A)は、遊技者に操作ボタン31を押すよう促す画面表示である。このとき画面中央に操作ボタン31の画像と「ボタンを押して!」とのメッセージが表示される。また、識別情報は画面右上に表示される。そして、遊技者が操作ボタン31を押すと図37(B)の画面表示に切り替わる。
【0435】
図37(B)は、低体脂肪率用変動パターン演出の画面表示である。ここでは、半身浴が美容に良いことを伝える画像が表示される。なお、美容や健康に良い情報に限らず、普段は見ることができない演出としてもよい。
【0436】
(第1の実施の形態の効果)
本発明の第1の実施の形態によれば、遊技者個人の体脂肪率に基づいて演出態様が設定されるので、遊技を通して遊技者に健康状態を認識させることができる。よって、遊技者は健康意識を高めることができ、遊技の興趣も高まる。
【0437】
また、体脂肪率の測定結果に応じて操作演出態様を変えるので、興趣の高い遊技となる。そして、測定結果が高体脂肪率である場合には、連打演出で操作ボタン31を操作させたり、タッチセンサ演出で指定されたタッチセンサ63に触れさせたりと遊技者の操作回数が多い演出が実行される。このため、高体脂肪率と判断された遊技者は、遊技中に身体を動かすことができるので僅かながらも運動効果が得られるとともに、遊技者の健康意識(運動の必要性)を高めることができる。
【0438】
また、遊技者の体脂肪率は、通常の遊技において遊技者が接触する操作ハンドル24と操作ボタン31とに遊技者が触れることで測定可能である。このため、遊技中であっても体脂肪率を測定することができる。また、体脂肪率の測定には既存の操作ハンドル24及び操作ボタン31を用いるので別途特別な装置を設ける必要がなく、体脂肪率の測定機能追加によるコストを抑えることができる。
【0439】
(第2の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態では、体脂肪率測定情報に基づく演出として操作ボタン31やタッチセンサ63を用いた演出が実行された。これに対し、第2の実施の形態では、体脂肪率測定情報に基づく演出として表示装置48に表示される飾り特別図柄(識別情報)の変動速度や可動役物61、62の動作速度に関連した演出が実行される。
【0440】
以下、本発明の第2の実施の形態について図38〜図43を参照して説明する。
【0441】
〔変動パターン情報設定処理〕
図38は、本発明の第2の実施の形態の変動パターン情報設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と共通の処理については、図23と同じ符号を割り当てて説明を省略する。
【0442】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、体脂肪率測定情報が低体脂肪率情報である場合には(S2309の結果が「N」)、第1の実施の形態のS2310の処理で設定する低体脂肪率用の変動パターンと異なる変動パターンを設定する(S3801)。また、体脂肪率測定情報が高体脂肪率情報である場合には(S2309の結果が「Y」)、第1の実施の形態のS2312の処理で実行する高体脂肪率変動パターン設定処理ではなく、高体脂肪率用の変動パターンを設定する(S3802)。
【0443】
第2の実施の形態における低体脂肪率用及び高体脂肪率用の変動パターンでは、飾り特別図柄や可動役物の動作態様が変更される。飾り特別図柄や可動役物の動作態様は、それぞれ前述の1stメイン処理(図17)における図柄変動変更処理(S1715)、役物可動変更処理(S1716)で設定される。なお、図柄変動変更処理及び役物可動変更処理についての詳細は、図40及び図41にて後述する。S3801又はS3802で設定された低体脂肪率用又は高体脂肪率用の変動パターンは、後述する図柄変動変更処理(図40)及び役物可動変更処理(図41)で用いられる。
【0444】
さらに、主制御用マイコン(1stCPU)551は、体脂肪率測定情報が標準体脂肪率である場合には(S2308の結果が「Y」)、第1の実施の形態のS2313の処理とは内容が異なる標準体脂肪率変動パターン設定処理を実行する(S3803)。標準体脂肪率変動パターン設定処理についての詳細は、図39にて後述する。
【0445】
〔標準体脂肪率変動パターン設定処理〕
図39は、本発明の第2の実施の形態の標準体脂肪率変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
【0446】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、高体脂肪率用変動パターン、又は、低体脂肪率用変動パターンのいずれかの体脂肪率別演出に振り分けられる(S3901)。振り分けは、乱数に応じて行ってもよいし、リーチの種類に応じて行ってもよい。
【0447】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、振り分けの結果が「高体脂肪率」である場合には、高体脂肪率用変動パターンをセットする(S3902)。また、振り分けの結果が「低体脂肪率」である場合には、低体脂肪率用変動パターンをセットする(S3903)。そして、いずれかの変動パターンをセットした後、標準体脂肪率変動パターン設定処理を終了する。
【0448】
〔図柄変動変更処理〕
次に、前述した1stメイン処理(図17)における図柄変動変更処理(S1715)の詳細について説明する。図40は、本発明の第2の実施の形態の図柄変動変更処理の手順を示すフローチャートである。
【0449】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、図柄変動変更があるかチェックして判定する(S4001、S4002)。図柄変動変更は、演出情報に特定演出対象情報、すなわち体脂肪率測定情報が設定されている場合に行われる。
【0450】
そして、主制御用マイコン(1stCPU)551は、図柄変動変更がある場合には(S4002の結果が「Y」)、体脂肪率別変動パターンによって分岐され振り分けられる(S4003)。
【0451】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、振り分けの結果が「高体脂肪率」である場合には、飾り特別図柄の変動は縦方向であるか否かを判定する(S4004)。そして、変動が縦方向である場合には(S4004の結果が「Y」)、図柄変動速度を速くして(S4005)、図柄変動変更処理を終了する。一方、変動が縦方向でない場合には(S4004の結果が「N」)、図柄変動速度を遅くして(S4006)、図柄変動変更処理を終了する。
【0452】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、振り分けの結果が「低体脂肪率」である場合には、飾り特別図柄の変動が縦方向であるか否かを判定する(S4007)。そして、変動が縦方向である場合には(S4007の結果が「Y」)、図柄を吹き飛ばす態様にして(S4008)、図柄変動変更処理を終了する。一方、変動が縦方向でない場合には(S4007の結果が「N」)、図柄変動速度を速くして(S4008)、図柄変動変更処理を終了する。
【0453】
また、主制御用マイコン(1stCPU)551は、図柄変動変更がない場合には(S4002の結果が「N」)、図柄変動速度、動作態様ともに標準にして(S4010)、図柄変動変更処理を終了する。なお、図柄変動速度の標準とは、図柄変動速度を速くするときの速度と遅くするときの速度の中間速度である。また、動作態様の標準とは、図柄が垂直又は水平に変動する動作態様である。
【0454】
〔役物可動変更処理〕
続いて、前述した1stメイン処理(図17)における役物可動変更処理(S1716)の詳細について説明する。図41は、本発明の第2の実施の形態の役物可動変更処理の手順を示すフローチャートである。
【0455】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、役物可動変更があるかチェックして判定する(S4101、S4102)。役物可動変更は、演出情報に特定演出対象情報、すなわち体脂肪率測定情報が設定されている場合に行われる。そして、役物可動変更がない場合には(S4102の結果が「N」)、役物可動変更処理を終了する。
【0456】
一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、役物可動変更がある場合には(S4102の結果が「Y」)、体脂肪率別変動パターンによって分岐され振り分けられる(S4103)。
【0457】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、振り分けの結果が「高体脂肪率」である場合には、表示装置48の上部に設けられる可動役物61の落下速度を速くし、上昇速度を遅くして(S4104)、役物可動変更処理を終了する。
【0458】
主制御用マイコン(1stCPU)551は、振り分けの結果が「低体脂肪率」である場合には、表示装置48の下部に設けられる可動役物62の上昇速度を速くし、落下速度を遅くして(S4105)、役物可動変更処理を終了する。
【0459】
〔図柄変動の画面表示〕
図42は、本発明の第2の実施の形態の表示装置に表示される図柄変動の画面表示である。
【0460】
図42(A)は、低体脂肪率用変動パターンの場合における図柄(飾り特別図柄、識別情報)の変動態様を示す図である。左図は、図柄が縦方向に変動する場合の変動態様を示している。右図は、図柄が横方向に変動する場合の変動態様を示している。低体脂肪率の場合はイメージが「軽い」ので、重力方向(縦方向)への変動では浮遊したり吹き飛んでしまったりと重力方向への動きに時間を要する(変動速度が遅い)変動態様となり、左右方向(横方向)への変動では短時間に素早く動く(変動速度が速い)変動態様となる。
【0461】
図42(B)は、高体脂肪率用変動パターンの場合における図柄の変動態様を示す図である。左図は、図柄が縦方向に変動する場合の変動態様を示している。右図は、図柄が横方向に変動する場合の変動態様を示している。高体脂肪率の場合はイメージが「重い」ので、重力方向(縦方向)への変動では短時間に素早く落ちる(変動速度が速い)変動態様となり、左右方向(横方向)への変動ではノロノロと動きに時間を要する(変動速度が遅い)変動態様となる。
【0462】
このように低体脂肪率用変動パターン及び高体脂肪率用変動パターンでは図柄が遊技者の体脂肪レベルを反映した態様で変動するので、遊技者は視覚的に自身の体脂肪レベルをイメージしやすく、演出の興趣が高まる。
【0463】
〔役物の可動態様〕
図43は、本発明の第2の実施の形態の役物の可動態様について説明する図である。
【0464】
図43(A)は、低体脂肪用変動パターンの場合における役物の変動態様を示す図である。この場合に用いられる役物は可動役物62である。左図は、可動役物62が上昇する動作態様を示している。右図は、可動役物62が下降する動作態様を示している。低体脂肪率の場合はイメージが「軽い」ので、上昇方向への動きは素早い(動作速度が速い)態様で、下降方向への動きはフワフワとしてなかなか下りない(動作速度が遅い)態様となる。
【0465】
図43(B)は、高体脂肪用変動パターンの場合における役物の変動態様を示す図である。この場合に用いられる役物は可動役物61である。左図は、可動役物61が上昇する動作態様を示している。右図は、可動役物61が下降する動作態様を示している。高体脂肪率の場合はイメージが「重い」ので、上昇方向への動きはノロノロと鈍い(動作速度が遅い)態様で、下降方向への動きは重みで素早く落ちる(動作速度が速い)態様となる。
【0466】
このように低体脂肪率用変動パターン及び高体脂肪率用変動パターンでは役物が遊技者の体脂肪レベルを反映した態様で動くので、遊技者は視覚的に自身の体脂肪レベルをイメージしやすく、演出の興趣が高まる。また、図43(A)右図及び図43(B)左図のように役物の動作速度が遅くなる場合には、遊技者は図柄の停止態様を認識しづらくなる。これにより遊技者は図柄の停止態様(特図変動表示ゲームの結果)に対して期待感を募らせるので、演出の興趣が高まる。
【0467】
なお、第2の実施の形態では、図柄及び役物は実際の重力方向(遊技場の床方向)に下降する動作態様であるので、高体脂肪率用変動パターンでは動作速度を速める方向を重力方向としたが、これに限らない。図柄及び役物の重力方向を仮想して、高体脂肪率用変動パターンの場合に仮想重力方向への動作速度を速くして、低体脂肪率用変動パターンの場合に仮想重力方向と反対方向への動作速度を遅くしてもよい。例えば、表示装置48の画面右方向を仮想重力方向とする場合には、高体脂肪率用変動パターンのときの画面右方向への動作速度を速くして、低体脂肪率用変動パターンのときの画面左方向への動作速度を遅くする。
【0468】
(第2の実施の形態の効果)
本発明の第2の実施の形態によれば、測定された遊技者の体脂肪率に基づいて低体脂肪率用変動パターン又は高体脂肪率用変動パターンが設定される。そして、低体脂肪率用変動パターン及び高体脂肪率用変動パターンにおける特図変動表示ゲームの飾り特別図柄や可動役物の動作態様には、遊技者の体脂肪率の測定結果が反映される。このため、遊技者は飾り特別図柄や可動役物の動作態様から自身の体脂肪レベルをイメージしやすく、視覚的に分かりやすい。よって、興趣の高い演出が可能となる。
【0469】
なお、遊技者の体脂肪率に基づく演出態様として、第2の実施の形態における飾り特別図柄や可動役物の動作速度の変更だけでなく、第1の実施の形態における連打演出及びタッチセンサ演出も合わせて実行するようにしてもよい。
【0470】
これにより、体脂肪率に基づく演出態様が多岐にわたり、さらに興趣の高い遊技を提供することができるとともに、遊技中において遊技者に健康認識させる機会がさらに増える。
【0471】
なお、今回開示した実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0472】
1 遊技機
2 本体枠(外枠)
3 前面枠(遊技枠)
10 遊技盤
10a 遊技領域
10b 遊技盤本体
18 ガラス枠(前枠)
24 操作ハンドル
24b 電極(第1導電接触部)
31 操作ボタン(操作部)
31b 電極(第2導電接触部)
32 枠表示装置
34 普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)
37 第1始動入賞口(始動入賞領域)
38 第2始動入賞口(始動入賞領域)
38a 可動部材
42 特別変動入賞装置
46 センターケース
48 表示装置(変動表示装置)
50 一括表示装置
61、62 可動役物
63 タッチセンサ(操作部)
300 電源装置
500 遊技制御装置(主基板)
550 演出制御装置
580 払出制御装置(払出基板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームの演出制御を行う演出制御手段を備えた遊技機において、
前記演出制御手段は、
遊技者の身体情報を入力する身体情報入力手段と、生体インピーダンスを測定する生体インピーダンス測定手段と、
遊技者の身体情報と生体インピーダンスに基づいて体脂肪率を測定する体脂肪率測定手段と、を備え、
該体脂肪率測定手段により測定した体脂肪率に基づいて前記変動表示ゲームにかかわる演出態様を設定することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前面枠に、人体に微弱な電流を流す第1導電接触部と第2導電接触部とを備え、
前記生体インピーダンス測定手段は、遊技者の両手のうち一方が前記第1導電接触部に、他方が前記第2導電接触部に接触されたときに通電して生体インピーダンスを測定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記第1導電接触部は、遊技領域への遊技球の発射勢を調整する操作ハンドルに設けられ、
前記第2導電接触部は、前記操作ハンドルと所定間隔離れた位置にあり、遊技者が操作可能な操作ボタンに設けられることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記演出制御手段は、前記体脂肪率測定手段による体脂肪率の測定結果に応じて前記変動表示ゲームに伴う飾り特別図柄あるいは可動役物の動作態様を変更することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
前記体脂肪率の測定結果は、遊技者の年齢及び性別に応じて設定される第1閾値及び該第1閾値よりも大きい第2閾値に基づいて、高体脂肪率、低体脂肪率、又は標準体脂肪率のいずれかに判断され、
前記演出制御手段は、
前記体脂肪率の測定結果が前記第2閾値以上であって高体脂肪率と判断された場合には、前記飾り特別図柄あるいは前記可動役物の仮想重力方向への動作速度を速めるとともに反対方向への動作速度を遅くする動作態様を選択し、
前記体脂肪率の測定結果が前記第1閾値以下であって低体脂肪率と判断された場合には、前記飾り特別図柄あるいは前記可動役物の仮想重力方向への動作速度を遅くするとともに反対方向への動作速度を速くする動作態様を選択し、
前記体脂肪率の測定結果が前記第1閾値と前記第2閾値の間であって標準体脂肪率と判断された場合には、前記高体脂肪率の場合と前記低体脂肪率の場合とのいずれか一方の動作態様を選択することを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
【請求項6】
前記演出制御手段は、
遊技者が操作可能な演出用の操作部が操作されることで、前記変動表示ゲームに伴う表示演出態様が変化する演出を実行し、
前記体脂肪率の測定結果が前記高体脂肪率と判断された場合は、前記低体脂肪率と判断された場合と比較して前記操作部の操作回数の多い演出を頻出させることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公開番号】特開2013−42909(P2013−42909A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182370(P2011−182370)
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】