遊技機
【課題】球送り装置から送られる遊技球が球発射装置により遊技盤の遊技領域に向けて発射されても、当該遊技球が遊技領域に達しない場合をも含めて、発射球の計数を制御して、消費球数の管理を正確に管理する遊技機を提供する。
【解決手段】計数管理装置90において、発射球センサS2の検出が、遊技球に対する所定の発射周期内にて設定した球発射期間及び球戻り期間の少なくとも一方の期間内にてなされたか否かについて判定され、発射球センサS2の検出が上記所定の発射周期のうち上記球発射期間内でなされたと判定されたとき、現段階の持ち球を球発射期間内での遊技球の上記検出の数だけ減算する。
【解決手段】計数管理装置90において、発射球センサS2の検出が、遊技球に対する所定の発射周期内にて設定した球発射期間及び球戻り期間の少なくとも一方の期間内にてなされたか否かについて判定され、発射球センサS2の検出が上記所定の発射周期のうち上記球発射期間内でなされたと判定されたとき、現段階の持ち球を球発射期間内での遊技球の上記検出の数だけ減算する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機においては、例えば、下記特許文献1に記載の遊技機が提案されている。当該遊技機においては、発射手段は、発射ハンドルが操作されたときに、発射駆動手段により打撃槌を打撃方向に間欠的に駆動することにより、発射レールの発射待機位置上に送られた遊技球を発射レールに沿って発射するようになっている。
【0003】
また、当該遊技機においては、球送り手段は、球送り通路からの遊技球を、発射手段の発射動作に同期して、発射レール上に1個ずつ送るようになっている。
【0004】
ここで、当該遊技機においては、上述のように発射された遊技球が遊技領域に達しない場合には、当該遊技球が、後続の発射球の障害にはなりにくいように、ファウル球返却手段によりファウル球として排出されるようにする構成が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−284281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した遊技機では、遊技球は、遊技領域に打ち出されることで、消費されることとなるため、発射球数は、遊技者、ホール経営者の損得に直接かかわる数値情報として、瞬時にかつ正確に管理することが不可欠である。
【0007】
ここで、上述のように発射された遊技球が、遊技領域に達する場合には、遊技者にとっては、消費されたことになるが、当該遊技球が、遊技領域に達することなく、ファウル球或いは戻り球となる場合には、当該遊技球は、遊技者の立場からすると、消費されたことにはならない。
【0008】
従って、当該遊技機において、発射された遊技球が消費されているかいないかについて、正しく管理されないと、結果として、遊技者が消費可能な遊技数の管理が不正確になるという不具合を招くおそれが生ずる。
【0009】
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、球送り装置から送られる遊技球が球発射装置により遊技盤の遊技領域に向けて発射されても、当該遊技球が遊技領域に達しない場合をも含めて、発射球の計数を制御して、消費球数の管理を正確に管理するようにした遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題の解決にあたり、本発明に係る遊技機は、請求項1の記載によれば、遊技球を遊技盤(20)に沿いその遊技領域(21)に向けて発射する球発射装置(50)を備えてなるものである。
【0011】
当該遊技機において、
球発射装置による遊技球の発射数に基づき持ち球を計数管理する計数管理装置(90)と、
球発射装置により発射された遊技球を検出する発射球センサ(S2)と、
発射球センサの検出結果に基づき計数管理装置を制御する計数管理制御手段(260)とを備えることを特徴とする。
【0012】
これによれば、計数管理装置が発射球センサの検出結果に基づき制御されるので、遊技者の持ち球の数に対する計数管理装置による計数管理が正しくなされ得る。
【0013】
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の遊技機において、
発射球センサの検出が、遊技球に対する所定の発射周期(T)内にて設定した先行期間(Ta)及びその後続期間(Tb)の少なくとも一方の期間内にてなされたか否かについて判定する判定手段(250a、250k)を備えて、
発射球センサの検出が上記所定の発射周期のうち上記先行期間内でなされたと判定手段により判定されたとき、計数管理制御手段が、上記現段階の持ち球を上記先行期間内での遊技球の上記検出の数だけ減算するように計数管理装置を制御することを特徴とする。
【0014】
これによれば、発射球センサの検出が先行期間内でなされたと判定されたときに、計数管理装置が現段階の持ち球を先行期間内での遊技球の上記検出の数だけ減算するように制御されるので、遊技者の持ち球が消費された場合の当該持ち球の数に対する計数管理が正しくなされ得る。
【0015】
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項1に記載の遊技機において、
発射球センサの検出が、遊技球に対する所定の発射周期(T)内にて設定した先行期間(Ta)及びその後続期間(Tb)の少なくとも一方の期間内にてなされたか否かについて判定する判定手段(250a、250k)を備えて、
発射球センサの検出が上記後続期間内にてなされたと判定手段により判定されたとき、計数管理制御手段は、上記現段階の持ち球の数を上記後続期間内での遊技球の上記検出の数だけ加算するように計数管理装置を制御することを特徴とする。
【0016】
これによれば、発射球センサの検出が上記後続期間内にてなされたと判定されたときに、計数管理装置が、現段階の持ち球の数を後続期間内での遊技球の上記検出の数だけ加算するように制御されるので、遊技者の持ち球が戻り球を根拠に消費されない場合の当該持ち球の数に対する計数管理が正しくなされ得る。
【0017】
また、本発明は、請求項4の記載によれば、請求項1〜3のいずれか1つに記載の遊技機において、
球発射装置により発射された遊技球がファウル球となったときこのファウル球を検出するファウル球センサ(S3)を具備して、
球発射装置により発射された遊技球がファウル球センサによりファウル球として検出されたとき、計数管理制御手段は、上記現段階の持ち球の数を上記ファウル球の上記検出の数だけ加算するように計数管理装置を制御することを特徴とする。
【0018】
これによれば、球発射装置により発射された遊技球がファウル球として検出されたとき、計数管理装置が、現段階の持ち球の数をファウル球の上記検出の数だけ加算するように制御されるので、遊技者の持ち球がファウル球を根拠に消費されない場合の当該持ち球の数に対する計数管理が正しくなされ得る。
【0019】
なお、請求項1〜4のいずれかに記載の発明に係る遊技機は、球発射装置により発射された遊技球を球送り装置を介し球発射装置へ戻すように循環させる遊技機であってもよい。これにより、当該遊技機においても、請求項1〜4のいずれかに記載の発明と同様の作用効果を達成することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、計数管理装置が発射球センサの検出結果に基づき制御されることで、遊技者の持ち球の数に対する計数管理装置による計数管理が正しくなされ得る。
【0021】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明が適用される循環式パチンコ遊技機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の循環式パチンコ遊技機を前扉の開状態にて示す斜視図である。
【図3】図2の循環式パチンコ遊技機の遊技機本体の下部を示す拡大斜視図である。
【図4】図3の循環式パチンコ遊技機の遊技機本体の下部を、球送り装置を省略した状態に示す斜視図である。
【図5】図1の循環式パチンコ遊技機の遊技機本体の下部をその背面側から示す拡大斜視図である。
【図6】図4の球発射装置の正面図である。
【図7】上記実施形態における球回収皿及び循環通路の拡大斜視図である。
【図8】図7の球回収皿及び循環通路を上側から見た状態で示す平面図である。
【図9】上記実施形態における電子制御回路構成を示すブロック回路図である。
【図10】図9の計数管理装置がマイクロコンピュータとして実行するコンピュータプログラムを表すフローチャートである。
【図11】図10のカード初期処理ルーチンを表す詳細フローチャートである。
【図12】図10の初期球送り制御処理ルーチンを表す詳細フローチャートである。
【図13】図10の発射球数処理ルーチンを表す詳細フローチャートの一部である。
【図14】図10の発射球数処理ルーチンを表す詳細フローチャートの一部である。
【図15】図10の発射球数処理ルーチンを表す詳細フローチャートの一部である。
【図16】図10の後続球送り制御処理ルーチン表す詳細フローチャートの一部である。
【図17】図10の後続球送り制御処理ルーチン表す詳細フローチャートの一部である。
【図18】発射後の遊技球が遊技領域内に達した後に次の遊技球が発射レールに送られる場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図19】発射後の遊技球が遊技領域内に達することなく発射レール上に戻る場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図20】発射後の遊技球が遊技領域内に達することなくファウル口内にファウル球として落下する場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図21】発射後の2個の遊技球うち、1個の遊技球が遊技領域内に達し、他の1個の遊技球が遊技領域内に達することなくファウル口内にファウル球として落下する場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図22】発射後の2個の遊技球のうち、1個の遊技球が遊技領域内に達することなくファウル口内にファウル球として落下し、他の1個の遊技球が遊技領域内に達することなく発射レール上に戻る場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図23】発射後の2個の遊技球が、共に、遊技領域内に達することなく発射レール上に戻る場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図24】発射後の2個の遊技球が、共に遊技領域内に達することなくファウル口内にファウル球として落下する場合の説明のためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態を図面により説明する。
【0024】
図1は、本発明に係るパチンコ遊技機の一種である循環式パチンコ遊技機Pの一実施形態を示しており、このパチンコ遊技機Pは、ホールの島設備に組み付けて用いられる。なお、図1において、図示斜め前側右方及び図示斜め後側左方は、当該パチンコ遊技機Pの前方及び後方に対応し、図示斜め前側左方及び図示斜め後側右方は、当該パチンコ遊技機Pの左方及び右方に対応し、図示上下方向は、当該パチンコ遊技機Pの上下方向に対応する。
【0025】
当該パチンコ遊技機Pは、図1にて示すごとく、上記島設備に立設される機枠Pfと、遊技機本体Pbと、前扉Fdとにより構成されている。なお、図1或いは図2において、符号Cは、機枠Pf及び遊技機本体Pbのカバーを示している。
【0026】
遊技機本体Pbは、図2にて示すごとく、本体枠10と、この本体枠10にその前面側から嵌装してなる遊技盤20とにより構成されており、本体枠10は、その左縁部にて、機枠Pfの左縁部に前後方向へ回動可能に支持されている。
【0027】
また、遊技機本体Pbは、図2〜図4のいずれかにて示すごとく、案内レール30、球送り装置40及び球発射装置50を備えている。案内レール30は、図3或いは図4にて示すごとく、遊技盤20の盤面に沿い設けられている。当該案内レール30は、内側レール部31及び外側レール部32を有しており、これら内側レール部31及び外側レール部32は、遊技盤20の盤面の外周部に沿い円弧状に組み付けられて、その内周側において、遊技盤20の盤面上に遊技領域21を形成している。
【0028】
また、内側レール部31は、外側レール部32の内周側に位置しており、当該内側レール部31の左側部位と外側レール部32の左側部位との間には、案内通路33が、球発射装置50(後述する)により発射レール50b(図4参照)に沿い発射される遊技球を遊技領域21に向け案内するように形成されている。
【0029】
当該遊技機本体Pbは、多数の遊技釘(図示しない)、大入賞口装置や始動入賞口装置など遊技者に有利な遊技状態を与えるための入賞口装置その他の各種の盤面部品(図示しない)を有しており、これら盤面部品は、遊技盤20の盤面に設けられている。なお、上記多数の遊技釘は、遊技盤20の盤面に遊技領域21内にて分散して打ち込まれている。
【0030】
また、当該遊技機本体Pbは、図3及び図4にて示すごとく、アウト口34及びファウル口35を有しており、アウト口34は、案内レール30の内側レール部31の下端部の直上にて、遊技盤20にその盤面側から後方に向け貫通状に形成されている。これにより、後述のように発射レール50bから案内レール30の案内通路33に向けて発射された遊技球が、当該案内通路33を通り遊技盤20の遊技領域21内に案内された後、遊技盤20の盤面に沿い転動して入賞装置等に入賞することなく落下すると、当該遊技球は、アウト口34に進入する。なお、このようにアウト口34に進入した遊技球は、アウト球として、遊技盤20の後側から下方へ落下する。
【0031】
ファウル口35は、遊技機本体Pbのうちの案内レール30の直下に位置する左右方向部位から前方へ突出する突出壁36(図3参照)に、案内レール30の案内通路33の下端部の直下にて、開口形成されており、当該ファウル口35は、下方に向けて開口している。
【0032】
これにより、後述のように発射レール50bから案内レール30の案内通路33内に発射された遊技球が、遊技領域21に達することなく、かつ、再び案内通路33を戻り発射レール50bに達することなく、案内通路33の下端部から外側レール部32の下端部に沿い落下すると、当該遊技球は、ファウル口35内に進入する。なお、このようにファウル口35に進入した遊技球は、ファウル球として、当該ファウル口35を通り落下する。
【0033】
球送り装置40は、そのケーシング41(図3参照)にて、球発射装置50にその前側から組み付けられており、この球送り装置40は、ケーシング41の前壁41a(図3参照)の下部に形成した球導入口部41bからケーシング41内に順次導入される遊技球を、ケーシング41の後壁(図示しない)の下部に形成した球送り穴部(図示しない)から発射レール50b上に順次送るように構成されている。
【0034】
ここで、球送り装置40は、電磁式傾動機構42(図9参照)を有しており、この電磁式傾動機構42は、ケーシング41内にて、球送り制御装置40a(図9参照)による制御のもと、傾動機構用ばね部材(図示しない)を介し傾動可能となるように組み付けられている。
【0035】
しかして、当該球送り装置40は、上記傾動機構用ばね部材の弾力に基づく傾動機構42の一方向への傾動ごとに、球導入口部41bを通して遊技球を導入し、上記傾動機構用ばね部材の弾力に抗した傾動機構42の他方向への傾動ごとに、球導入口部41bからの遊技球を1個ずつ上記球送り穴部から発射レール50b上に送るようになっている。
【0036】
球発射装置50は、球送り装置40と遊技盤20の下部との間にて当該下部に組み付けられており、当該球発射装置50は、図4にて示すごとく、発射装置本体50aと、発射レール50bとを備えている。発射装置本体50aは、図4或いは図5にて示すごとく、基板51を有しており、この基板51は、その外周部にて、遊技機本体Pbの本体枠10の下部に形成してなる開口部11(図5参照)の外周部にその前面側から装着されている。
【0037】
また、当該発射装置本体50aは、図4〜図6のいずれかにて示すごとく、ロータリーソレノイド52、ケーシング部材53及び長手状の槌54を備えている。
【0038】
ロータリーソレノイド52は、図5にて示すごとく、基板51の右側部にその後側から組み付けられており、当該ロータリーソレノイド52は、その回動軸52a(図6参照)にて、基板51の右側部に形成した貫通穴部(図示しない)を通り前方へ延出している。ケーシング部材53は、図4或いは図6にて示すごとく、基板51にその前側から取り付けられており、このケーシング部材53は、基板51のうちケーシング部材53に対する対応部位とともに、槌54を収容するケーシングを構成している。
【0039】
槌54は、図6にて示すごとく、上記ケーシング内に収容されて、その基端部54aにて、ロータリーソレノイド52の回動軸52aに同軸的に支持されており、当該槌54は、その基端部54aから、ロータリーソレノイド52の径方向外方に向け延出している。
【0040】
しかして、当該ロータリーソレノイド52は、後述する操作ハンドルHa(図1参照)の回動操作に伴い、球発射制御装置50c(図9参照)による制御のもと、槌54を、その後退回動位置からその打撃回動位置に向け、槌用ばね部材(図示しない)の弾力に抗して回動させ、或いは、当該槌用ばね部材の弾力のもと、当該打撃回動位置から上記後退回動位置に向けて瞬時に回動させる。なお、ロータリーソレノイド52は、球発射制御装置50cによる制御のもと、槌54を、操作ハンドルHaの回動操作角度に比例する強さにて遊技球を打つように、回動させる。
【0041】
ここで、槌54がその打撃回動位置に達したとき、当該槌54は、その槌部54b(図6参照)により、上記ケーシングの開口部53a(図4参照)を介し、発射レール50bの球発射基端部55(後述する)に対向して、球発射基端部55上の遊技球を、発射レール50bに沿いに打つ。なお、開口部53aは、上記ケーシングにおいて、発射レール50bの球発射基端部55(図6参照)に対向するように形成されている(図4参照)。
【0042】
発射レール50bは、支持壁51a(図6参照)にその下縁部から前方へ延出するように支持されている。ここで、支持壁51aは、上記ケーシングの開口部53aから案内レール30の案内通路33に向けて基板51の前面に沿い左側上方へ傾斜状に延出されている。これに伴い、発射レール50bは、支持壁51aの下縁部に沿い上記ケーシングの開口部53aから案内レール30の案内通路33に向けて左側上方へ傾斜状に延出されている。
【0043】
ここで、当該発射レール50bは、その球発射基端部55にて、槌54の槌部54bに対向し得るように、上記ケーシングの開口部53aから案内レール30の案内通路33に向けて基板51の下縁部に沿い左側上方へ傾斜状に延出されている。
【0044】
しかして、当該発射レール50bの球発射基端部55上に位置する遊技球が槌54の槌部54bにより打たれたとき、当該遊技球は、発射レール50bに沿い案内レール30の案内通路33に向けて発射される。これに伴い、このように発射された遊技球は、案内通路33に沿い内側レール部31及び外側レール部32により遊技領域21の左側上部に向け案内される。
【0045】
当該遊技機本体Pbは、図5或いは図7にて示すごとく、球回収皿60を備えており、この球回収皿60は、遊技盤20の直下に位置するように遊技機本体Pbに支持されている。
【0046】
当該球回収皿60は、左右方向に長手状に形成されており、この球回収皿60は、上端開口部61にて、アウト口34にその下方から対向するように上方に向けて開口している。しかして、上述のようにアウト口34に進入する遊技球は、球回収皿60内にその上端開口部61を介し落下して、アウト球として回収される。なお、上記入賞装置に入賞した遊技球も、遊技盤20の下方に向けて落下して球回収皿60内にその上端開口部61を介し落下して賞球として回収される。
【0047】
また、当該球回収皿60は、中央開口部62(図7参照)を有しており、この中央開口部62は、下方に向けて開口するように、球回収皿60の底壁中央部に貫通状に形成されている。これにより、上述のように球回収皿60内にその上端開口部61から回収された遊技球(アウト球や賞球)は、中央開口部62に進入した後、後述のごとく循環通路70に向けて落下する。
【0048】
また、当該遊技機本体Pbは、図3或いは図5にて示すごとく、循環通路70を備えている。この循環通路70は、球回収皿60の中央開口部62の直下から球送り装置40の前側にかけて、左側へコ字通路状に延出するように形成されて、遊技機本体Pbに支持されている。
【0049】
当該循環通路70は、図7にて示すごとく、3つの通路部71〜73を有している。通路部71は、右側部位71a、中側部位71b及び左側部位71cでもって、左右方向に長手状に構成されており、当該通路部71は、右側部位71aから左側部位71cにかけ下方に向け緩やかに傾斜している。これにより、遊技球は、右側部位71aから左側部位71cにかけ円滑に移動し得る。
【0050】
ここで、右側部位71aは、図7及び図8から分かるごとく、上方に向け開口するように横断面コ字状に形成されており、当該右側部位71aは、その開口右端部にて、球回収皿60の中央開口部62に対向するように上方に向け開口している。
【0051】
中側部位71bは、その上面にて、右側部位71aの底面から左側へ延出するように、右側部位71aと一体的になっている。ここで、当該中側部位71bの上面は、右側部位71aの底面と共に、左側下方に向け緩やかに傾斜し、かつ右側部位71aの底面に対し下方へ階段状に低くなるように形成されている。
【0052】
左側部位71cは、上方に向け開口するように横断面コ字状に形成されており、当該左側部位71cは、その底面にて、中側部位71bの上面から左方へ延出するように、当該中側部位71bと一体的となっている。ここで、当該左側部位71cの底面は、中側部位71bの上面と共に、左側下方に向け緩やかに傾斜している。
【0053】
また、当該左側部位71cは、ファウル球導入部71dを有しており、当該ファウル球導入部71dは、上方に向け開口するように横断面コ字状に形成されている。ここで、ファウル球導入部71dは、左側部位71cの前壁部の左右方向中間部位に形成した導入口部71eから前方へ延出している。当該ファウル球導入部71dは、導入口部71eを介し左側部位71c内に開口しており、当該ファウル球導入部71dは、その上端開口部にて、遊技機本体Pbのファウル口35に対向するように、上方に向け開口している。なお、左側部位71cは、上記前壁部、後壁部及び底壁部でもって、横断面コ字状に形成されている。
【0054】
しかして、このように形成した通路部71においては、球回収皿60の中央開口部62からの遊技球(アウト球や賞球)は、右側部位71a内にその上端開口部から落下するとともに、遊技機本体Pbのファウル口35からの遊技球(ファウル球)は、ファウル球導入部71d内にその上端開口部から落下する。
【0055】
上述のように右側部位71a内に落下した遊技球は、当該右側部位71aの底面に沿い左方へ転動して中側部位71bの上面を通り左側部位71cに向けて転動し、また、ファウル球導入部71d内に落下した遊技球は、ファウル球導入部71dから左側部位71c内に向け転動する。
【0056】
そして、上述のように左側部位71c内に向けて転動する各遊技球は、左側部位71c内にて合流して当該左側部位71cの底面に沿い通路部72に向け転動する。なお、このような遊技球の転動は、上述した通路部71における緩やかな傾斜構成のもとに、円滑になされ得る。
【0057】
通路部72は、図7或いは図8から分かるように、通路部71の左側部位71cの左端部から前方に向けL字状に折れ曲がって延出されており、当該通路部72は、上方に向け横断面コ字状に形成されて、上方に向け開口している。なお、通路部72の底面は、前方に向け下方へ緩やかに傾斜している。これにより、遊技球は、通路部72の底面に沿いその前方へ緩やかに移動し得る。
【0058】
しかして、当該通路部72は、上記構成のもと、通路部71の左側部位71c内に転動する遊技球を通路部73に向けて円滑に案内する。
【0059】
通路部73は、通路部72の前端部から右方へL字状に折れ曲がるように延出されて、両通路部71及び72と共に、循環通路70を上述のごとくコ字状に構成する。また、当該通路部73は、その後壁部の右端部に形成した開口部73aにて、球送り装置40の球導入口部41b内に連通している。なお、通路部73の底面は、右方に向けて下方へ緩やかに傾斜している。これにより、遊技球は、通路部73の底面に沿い、右方へ円滑に移動し得る。
【0060】
しかして、通路部73は、上記構成のもと、その底面に沿い、通路部72からの遊技球を円滑に案内して、開口部73aから球送り装置40の球導入口部41b内に供給する。なお、通路部73は、前壁部、上記後壁部及び底壁部でもって、横断面コ字状に形成されている。
【0061】
前扉Fdは、図1にて示すごとく、前枠Fda、透明の窓ガラスFdb及び操作ハンドルHaを備えており、前枠Fdaは、その左縁部にて、遊技機本体Pbの左縁部を介し、機枠Pfの左縁部に前後方向に回動可能に支持されている。なお、前枠Fdaは、その下側隆起部に形成した窓部を通して球回収皿60の上端開口部を視認可能に構成されている。
【0062】
窓ガラスFdbは、前枠Fdaにその中空部に対応するように後面側から組み付けられており、当該窓ガラスFdbは、その前側から遊技盤20を透視可能となっている。操作ハンドルHaは、後述するハンドル装置H(図9参照)の一構成部材をなすもので、当該操作ハンドルHaは、図1或いは図3にて示すごとく、前枠Fdaの右下側隅角部にその前面側から回動操作可能に支持されている。
【0063】
当該パチンコ遊技機Pは、図1にて示すごとく、カード装置80を備えており、当該カード装置80は、遊技機本体Pbの左側下部にその前側から嵌装されている。このカード装置80は、その各カード挿入口部81にて、前方へ開口している。しかして、当該カード装置80において、プリペイドカードが、カード挿入口部81に挿入されたとき、当該プリペイドカードに書き込まれている持ち球の数を出力可能に、かつ、賞球の数を当該プリペイドカードに書き込み可能に構成されている。
【0064】
次に、当該パチンコ遊技機Pの電子制御回路構成について説明すると、このパチンコ遊技機Pは、図9にて示すごとく、計数管理装置90を備えている。
【0065】
この計数管理装置90は、マイクロコンピュータからなるもので、当該計数管理装置90は、図10〜図17にて示すフローチャートに従い、コンピュータプログラムを実行し、この実行中において、タッチセンサS1、ハンドル装置H、発射球センサS2或いはファウル球センサS3の出力に基づき、球送り制御装置40a、球発射制御装置50c、カード装置80或いは持ち球数表示装置100を駆動制御するための演算処理を行う。なお、上記コンピュータプログラムは、計数管理装置90であるマイクロコンピュータに内蔵のROM(図示しない)に予め読み出し可能に記憶されている。
【0066】
タッチセンサS1は、操作ハンドルHaに設けられており、このタッチセンサS1は、操作ハンドルHaに対する遊技者の手の接触を検出してタッチ検出信号を発生して計数管理装置90に出力する。
【0067】
発射球センサS2は、フォトインタラプターからなるもので、この発射球センサS2は、球発射装置50の発射レール50bの長手方向中間部位に設けられている。ここで、当該フォトインタラプターである発射球センサS2は、受光素子と発光素子とを有しており、これら受光素子と発光素子とは、互いに受発光可能に、発射レール50bの幅方向に向け所定の間隔(遊技球の通過可能な間隔)をおいて対向している。
【0068】
しかして、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射される遊技球が、当該発射球センサS2の受光素子と発光素子との間を通過するとき、当該発射球センサS2は、当該遊技球を検出し発射球検出信号を発生して計数管理装置90に出力する。また、上述のように発射された遊技球が、遊技盤20の遊技領域21に達することなく発射レール50bに沿い逆戻りして発射球センサS2の受光素子と発光素子との間を通過するとき、当該発射球センサS2は、当該遊技球を戻り球として検出し、戻り球検出信号を発生して計数管理装置90に出力する。このことは、本実施形態では、発射球センサS2が、戻り球センサをも兼用することを意味する。
【0069】
ファウル球センサS3は、磁気センサからなるもので、当該ファウル球センサS3は、遊技機本体Pbにファウル口35の直下にて設けられている。しかして、当該ファウル球センサS3は、ファウル口35を通り落下するファウル球を磁気的に検出し、ファウル球検出信号を発生して計数管理装置90に出力する。
【0070】
ハンドル装置Hは、操作ハンドルHaを一構成部材として有するもので、当該ハンドル装置Hは、前扉Fdの前枠Fdaの右側下部に設けられている。しかして、操作ハンドルHaが遊技者の手により把持されて回動されると、当該ハンドル装置Hは、操作ハンドルHaの回動角を表す回動信号を発生して計数管理装置90に出力する。
【0071】
球送り制御装置40aは、計数管理装置90による制御のもと、球送り装置40に球送り作動させるように傾動機構42を傾動制御する。球発射制御装置50cは、計数管理装置90による制御のもと、球発射装置50に遊技球を発射させるようにロータリーソレノイド52を回動制御する。
【0072】
カード装置80は、そのカード挿入口部81へのプリペイドカード(以下、プリペイドカードPrcともいう)の挿入に基づき、計数管理装置90による制御のもと、当該プリペイドカードPrcに書き込まれている持ち球の数を持ち球データとして計数管理装置90に出力し、また、この計数管理装置90により計数される持ち球の数をデータとして入力されて、書き込み済みの持ち球の数を更新する。
【0073】
持ち球数表示装置100は、計数管理装置90による制御のもと、プリペイドカードPrcの持ち球データに基づき、現段階における持ち球の数を表示する。
【0074】
以上のように構成した本実施形態において、当該パチンコ遊技機Pが、遊技者による遊技の可能状態にあるものとする。なお、現段階では、遊技者が操作ハンドルHaを操作していないことから、球発射装置50は、槌54を上記後退回動位置に位置させて、停止した状態にある。
【0075】
このような状態において、プリペイドカードPrcが、カード装置80のカード挿入口部81に挿入されていなければ、計数管理装置90は、図10のフローチャートに従い、上記コンピュータプログラムをスタートステップにて実行開始後、ステップ200において、NOとの判定を繰り返す。
【0076】
しかして、遊技者がその所有に係るプリペイドカードPrcをカード装置80のカード挿入口部81に挿入すると、カード装置80が、そのカード挿入口部81に対するプリペイドカードPrcの挿入を挿入信号(図18にて符号K1参照)として計数管理装置90に出力する。これに伴い、図10のステップ200において、YESとの判定がなされる。
【0077】
ついで、ステップ201において、初期フラグがFs=0とセットされる。この初期フラグは、Fs=0のとき、遊技者による初期遊技の状態を表し、また、Fs=1のとき、遊技者による初期遊技後の遊技状態を表す。
【0078】
しかして、ステップ201における処理後、上記コンピュータプログラムは、次のカード初期処理ルーチン210(図10及び図11参照)に進む。すると、ステップ211(図11参照)において、遊技者の持ち球の有無が、プリペイドカードPrcからの持ち球データに基づき判定される。
【0079】
ここで、当該持ち球データが、遊技者の持ち球の数が零であることを表していれば、ステップ211における判定はNOとなり、次のステップ212において、個人情報が登録済みか否かにつき判定される。現段階において、上記持ち球データが、プリペイドカードPrcの所有者である遊技者の個人情報がプリペイドカードPrcに登録済みであることを表しておれば、ステップ212において、YESと判定され、然る後、ステップ212aにおけるカード排出処理において、プリペイドカードPrcが、カード装置80により、計数管理装置90による制御のもと、カード挿入口部81から排出される。これにより、プリペイドカードPrcはその所有者である遊技者に戻る。
【0080】
一方、ステップ212における判定がNOとなる場合には、ステップ212bにおけるカード回収処理において、プリペイドカードPrcは、カード装置80により、計数管理装置90による制御のもと、当該パチンコ遊技機P内に回収される。なお、ステップ212a或いは212bの処理後、上記コンピュータプログラムの実行は終了する。
【0081】
また、上記コンピュータプログラムがステップ211に達したとき、遊技者の持ち球の数がプリペイドカードPrcに書き込み済みであれば、ステップ211において、プリペイドカードPrcからの持ち球データに基づきYESと判定される。これに伴い、次のステップ213における持ち球数セット処理において、プリペイドカードPrcからの電子データの持ち球数が、セットされる。
【0082】
然る後、次のステップ214における持ち球数表示処理において、ステップ213にてセットされた持ち球数が、表示データとして持ち球数表示装置100に出力される。これに伴い、持ち球数表示装置100は、上記表示データに基づき、遊技者の現段階における持ち球である遊技球の数を表示する。このため、遊技者は、持ち球数表示装置100により表示内容を視認することで、自己の現段階における持ち球数を認識することができる。
【0083】
以下、遊技球が球発射装置50により発射されたとき、当該遊技球の発射後の状態の相違毎に、計数管理装置90の処理を説明する。
1.発射後の遊技球が遊技領域21内に達した後に次の遊技球が発射レール50bに送られる場合(図18のタイミングチャート参照)
上述のようにしてカード初期処理ルーチン210の処理が終了すると、次のステップ220(図10参照)において、Fs=0か否かが判定される。現段階では、ステップ201にて初期フラグFs=0とセットされていることから、ステップ220における判定は、YESとなる。これに伴い、ステップ221において、初期フラグがFs=1とセットされて、上記コンピュータプログラムが、ステップ221から次の初期球送り制御処理ルーチン230(図10及び図12参照)に進む。
【0084】
すると、ステップ231(図12参照)において、タッチ検出信号の発生か否かが判定される。現段階において、遊技者がその手によりハンドルHaを把持していなければ、ハンドルHaはタッチされていないことから、タッチセンサS1は、タッチ検出信号を発生していない。このため、ステップ231においてNOとの判定が繰り返される。
【0085】
このような状態において、遊技者が遊技を開始すべく右手によりハンドルHaを把持すると、タッチセンサS1がタッチ検出信号(図18にて符号K2参照)を発生して計数管理装置90に出力する。すると、ステップ231における判定がYESになる。なお、遊技者がハンドルHaを把持している間、タッチセンサS1からのタッチ検出信号の発生が維持される(図18にて符号K2参照)。
【0086】
ついで、ステップ232において、タッチフラグが、Ft=1とセットされ、その後、ステップ233において、ハンドルの回動操作の開始か否かが判定される。本実施形態において、タッチフラグFt=1は、遊技者の手によるハンドルHaに対する接触(タッチ)の状態を表し、タッチフラグFt=0は、遊技者の手によるハンドルHaに対する非接触の状態を表す。
【0087】
現段階において、遊技者がいまだハンドルHaを把持したままで回動操作を開始していなければ、ハンドル装置Hが回動信号を発生していないため、ステップ233における判定はNOとなる。
【0088】
しかして、遊技者がハンドルHaの回動操作を開始すると、ハンドル装置Hが、ハンドルHaの現実の回動角度を表す回動信号を発生して計数管理装置90に出力する。従って、ステップ233において、当該回動信号に基づき、YESと判定される。
【0089】
このようにステップ233における判定がYESになると、次のステップ233aにおける球送り信号の出力処理において、計数管理装置90が球送り信号(図18にて符号K3参照)を球送り制御装置40aに出力する。このことは、計数管理装置90が、タッチセンサS1からのタッチ検出信号の発生、換言すれば、ステップ233におけるYESとの判定に応答して、球送り信号を球送り制御装置40aに出力することを意味する。
【0090】
ステップ233aの処理に伴い、次のステップ234において、球送り動作期間の経過か否かが判定される。現段階では、ステップ233aの処理直後であることから、上記タイマーの計時時間のもとに、ステップ234においてNOとの判定が繰り返される。ここで、上記球送り動作期間は、球送り装置40の傾動機構42の傾動により、球送り装置40の球導入口部41bに導入した遊技球を球送り装置40の上記球送り穴部を通して発射レール50b上に送るに要する所定時間に設定されて、計数管理装置90の上記ROMに予め記憶されている。
【0091】
しかして、上述したステップ234におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、計数管理装置90からの球送り信号K3に基づき球送り制御装置40aにより制御されて、傾動機構42を傾動させる。これにより、球送り装置40は、循環通路70の開口部73aから球導入口部41bを通して導入する遊技球を、傾動機構42の傾動に伴い、上記球送り穴部を通して発射レール50bの球発射基端部55上に送る。その後、傾動機構42は、逆方向に傾動する。
【0092】
然る後、ステップ234における判定がYESになると、上記コンピュータプログラムは、初期球送り処理ルーチン230から球発射制御処理ルーチン240(図10参照)に進む。
【0093】
すると、当該球発射制御処理ルーチン240において、計数管理装置90が、球発射信号(図18にて符号K4参照)を球発射制御装置50cに出力する。ここで、当該球発射信号のレベルは、上述したハンドル装置Hからの回動信号により特定されるハンドルHaの操作回動角度に対応する。
【0094】
ついで、球発射装置50は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4に基づき球発射制御装置50cにより制御されて、ロータリーソレノイド52を駆動する。このとき、ロータリーソレノイド52は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4のレベルに比例して球発射制御装置50cにより回動される。これに伴い、球発射装置50において、槌54が、上記後退回動位置から上記打撃回動位置に向けて、上述したロータリーソレノイド52の回動に対応した回動力にて瞬時に回動する。
【0095】
これに伴い、槌54が上記打撃回動位置に達すると、当該槌54は、その槌部54aにより、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られている遊技球を打つ。このとき、当該遊技球は、上述したロータリーソレノイド52の回動に対応した回動力でもって、槌54により打たれて、発射レール50bに沿い、案内レール30の案内通路33に向けて発射される。
【0096】
上述のように球発射制御処理ルーチン240の処理が終了すると、上記コンピュータプログラムは、発射球数処理ルーチン250(図10、図13〜図15参照)に進む。すると、図13のステップ251において、各変数データが、それぞれ、A=0、B=0及びL=0とクリアされる。
【0097】
本実施形態において、変数データAは、発射球の数を表す。ここで、当該発射球は、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された遊技球をいう。
【0098】
変数データBは戻り球の数を表す。ここで、当該戻り球は、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された後、遊技領域21に達することなく、発射レール50bに戻り、発射球センサS2により再度検出されて発射レール50bの球発射基端部55上に戻り球として残存する遊技球をいう。
【0099】
また、変数データLは、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された後、遊技領域21に達することなくかつ発射レール50bに戻ることなく、ファウル球センサS3によりファウル球として検出された遊技球をいう。
【0100】
ステップ251の処理後、ステップ251aにおいて、各検出フラグが、FA1=0、FA2=0、FB1=0、FB2=0、FC=1、FC2=0、FL1=0及びFL2=0とリセットされる。
【0101】
ここで、検出フラグFA1=0は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち最初の遊技球(1個目の遊技球)が発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として未だ検出されていないことを表す。また、検出フラグFA1=1は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち最初の遊技球(1個目の遊技球)が発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として検出されたことを表す。
【0102】
また、検出フラグFA2=0は、上述のように球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち2個目の遊技球が発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として未だ検出されていないことを表す。また、検出フラグFA2=1は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち2個目の遊技球が発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として検出されたことを表す。
【0103】
また、検出フラグFB1=0は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として検出された遊技球が戻り球判定期間Tb(後述する)内に未だ1個目の戻り球として発射球センサS2により検出されていないことを表す。また、検出フラグFB1=1は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として検出された遊技球が戻り球判定期間Tb(後述する)内に1個目の戻り球として発射球センサS2により検出されたことを表す。
【0104】
また、検出フラグFB2=0は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として検出された遊技球が未だ2個目の戻り球として発射球センサS2により検出されていないことを表す。また、検出フラグFB2=1は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として検出された遊技球が戻り球判定期間Tb(後述する)内に2個目の戻り球として発射球センサS2により検出されたことを表す。
【0105】
また、検出フラグFC1=0は、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2によって発射球として検出されていないことを表す。また、検出フラグFC1=1は、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2によって発射球として検出されたことを表す。
【0106】
また、検出フラグFC2=0は、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2により戻り球として検出されていないことを表す。また、検出フラグFC2=1は、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2により戻り球として検出されたことを表す。
【0107】
また、検出フラグFL1=0は、球発射装置50により発射された遊技球が発射球判定期間Ta内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されていないことを表す。また、検出フラグFL1=1は、球発射装置50により発射された遊技球が発射球判定期間Ta内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されたことを表す。
【0108】
また、検出フラグFL2=0は、球発射装置50により発射された遊技球が戻り球判定期間Tb内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されていないことを表す。また、検出フラグFL2=1は、球発射装置50により発射された遊技球が戻り球判定期間Tb内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されたことを表す。
【0109】
ステップ251aの処理後、次のステップ250aにおいて発射球判定期間Ta内か否かが判定される。
【0110】
本実施形態では、当該発射球判定期間Taは、次のように設定されている。当該パチンコ遊技機Pにおいては、遊技球を発射するに要する所定の発射サイクルという概念が導入されている。この所定の発射サイクルは、所定の発射周期T(図18参照)に相当する。
【0111】
上記所定の発射サイクル、換言すれば、所定の発射周期Tは、計数管理装置90から連続して発生される2つの球発射信号の各発生タイミングの間の所定の時間的間隔、換言すれば、球発射装置50により連続して発射される2個の遊技球の間の所定の時間的発射間隔をいう。
【0112】
また、当該球発射期間Taは、後述する球戻り期間Tbとともに、上述の所定の発射周期Tに含まれている。球発射期間Taは、球発射装置50の槌54の遊技球に対する打撃時点(球発射装置50による遊技球の発射時点)から発射球センサS2による遊技球の検出時点までの所定の期間に相当し、発射レール50bの発射球センサS2とは反対側端部(球発射基端部55のうち上記ケーシングの開口部53a側端部)から発射球センサS2の検出位置(上記受光素子と上記発光素子との間の位置)までの距離に対応する。ここで、遊技球が球発射装置50の槌54により打たれる時点は、所定の発射周期Tの起点(計数管理装置90からの球発射信号の発生タイミング)に対応する。
【0113】
球戻り期間Tbは、発射球センサS2により球発射期間Ta内に発射球として検出された遊技球が遊技領域21に達することなく案内通路33を通り発射レール50bに戻り戻り球として球戻り期間Tb内に発射球センサS2により検出されるまでの時間に対応する。
【0114】
ここで、当該球戻り期間Tbは、所定の発射周期T内において球発射期間Taを先行期間としこれに後続する後続期間として定められた所定の期間に相当し、発射球センサS2の検出位置から案内通路33の先端部までの距離の2倍に対応する。なお、球戻り期間Tbは、球発射期間Taの終点を起点とし、次に説明する次回球送り判定期間Tcの起点を終点とする期間である。
【0115】
上述した次回球送り判定期間Tcは、戻り球判定期間Tbの終点を起点とし所定の発射周期Tの終点を終点とするもので、当該次回球送り判定期間Tcは、遊技球を発射レール50bに送るに要する期間を表す。なお、発射球判定期間Ta、戻り球判定期間Tb及び次回球送り判定期間Tcは、計数管理装置90のROMに予め読み出し可能に記憶されている。
【0116】
しかして、現段階において、計数管理装置90からの球発射信号K4の立ち上がり後発射球判定期間Taを経過していなければ、発射球判定期間Ta内であることから、ステップ250aにおいてYESと判定される。但し、本実施形態では、発射球判定期間Ta、戻り球判定期間Tb及び次回球送り判定期間Tcの経過は、それぞれ、計数管理装置90に内蔵のタイマー(図示しない)の計時時間に基づき判定される。なお、当該タイマーは上記コンピュータプログラムの実行開始に伴いリセットスタートされて計時を開始する。
【0117】
ついで、ステップ250xにおいて、FL1=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにおいて検出フラグFL1=0とリセットされているため、球発射装置50により発射された遊技球が発射球判定期間Ta内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されていないことから、当該ステップ250xにおける判定はYESとなる。
【0118】
これに伴い、次のステップ250bにおいて、ファウル球の検出か否かが判定される。現段階において、発射レール50bに沿い発射された遊技球が未だ発射球判定期間Ta内にてファウル球センサS3により検出されていなければ、ステップ250bにおける判定はNOとなる。
【0119】
然る後、ステップ250cにおいて検出フラグFC1=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにおいてFC1=0とリセット済みであるため、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2によって発射球として検出されていないことから、ステップ250cにおける判定はYESとなる。これに伴い、次のステップ250fにおいて、発射球の検出か否かが判定される。ここで、上述のごとく、発射球は、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された遊技球であることから、現段階において、遊技球が発射球センサS2により検出されていなければ、ステップ250fにおいてNOと判定される。
【0120】
しかして、各ステップ250a、250x、250b、250c及び250fを通る演算処理の繰り返し中において、上述のように球発射装置50により発射レール50bに沿い発射された遊技球が発射球として発射球センサS2により検出されると、当該発射球センサS2は、発射球検出信号(図18に符号K5参照)を発生し、計数管理装置90に出力する。従って、上記コンピュータプログラムがステップ250fに達したときに、当該ステップ250fにおいて、発射球センサS2からの発射球検出信号K5に基づき、YESと判定される。
【0121】
すると、次のステップ252において、検出フラグFC1=1とセットされる。このことは、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2によって発射球として検出されたことを意味する。
【0122】
ついで、ステップ250g(図14参照)において1個目の発射球の検出か否かが判定される。現段階において、ステップ250fにてYESとの判定の対象となった発射球の検出(発射球検出信号K5としての発射球の検出)が、1個目の発射球の検出でなければ、ステップ250gにおける判定はNOとなる。
【0123】
然る後、ステップ250hにおいて、2個目の発射球の検出か否かが判定される。ここで、上述のごとくステップ250fにてYESとの判定の対象となった発射球の検出(発射球検出信号K5としての発射球の検出)が、2個目の発射球の検出でなければ、ステップ250hにおいて、NOと判定される。
【0124】
このような判定の後、次のステップ250iにおいて、発射球判定期間Taの経過か否かが判定される。現段階において、発射球判定期間Taが未だ経過していなければ、ステップ250iにおいてNOと判定される。なお、この判定は、上述したタイマーの現段階における計時時間に基づきなされる。
【0125】
しかして、このようなステップ250iにおけるNOとの判定のもと、上記コンピュータプログラムが、ファウル球を検出することなく、各ステップ250a、250x及びステップ250bを通りステップ250cに進むと、当該ステップ250cにおいて、ステップ252にてセット済みの検出フラグFC1=1に基づき、NOと判定される。
【0126】
ついで、ステップ250dにおいて、検出フラグFA1=0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、ステップ251aにおいて、検出フラグFA1=0とリセット済みであるため、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち最初の遊技球(1個目の遊技球)が発射球として未だ検出されていないものとなっていることから、当該ステップ250dにおいて、YESと判定される。
【0127】
これに伴い、次のステップ250eにおいて、検出フラグFA2=0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、ステップ251aにおいて、検出フラグFA2=0とリセット済みであるため、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち2個目の遊技球が発射球として未だ検出されていないものとなっていることから、ステップ250eにおける判定はYESとなる。
【0128】
然る後、ステップ250g(図14参照)において、1個目の発射球か否かが判定される。ここで、上述のようにステップ250fにてYESとの判定の対象となった発射球(発射球検出信号K5に対応する発射球)が、発射球判定期間Ta内にて発射球センサS2により最初に検出された遊技球であれば、ステップ250gにおける判定はYESとなる(図18参照)。
【0129】
これに伴い、ステップ253において、検出フラグFA1=1とセットされ、ついで、ステップ253aにおいて、変数データAが、ステップ251aにおけるA=0に基づき、A−1=−1と減算される。
【0130】
然る後、2個目の発射球の検出がなされることなく、ステップ250h及びステップ250iにて順次NOと判定された後、各ステップ250a、250xにおけるYESとの判定のもと、各ステップ250b、250cにおいて順次NOと判定されると、次のステップ250dにおいて、ステップ253においてセット済みのFA1=1に基づき、NOと判定される。
【0131】
これに伴い、ステップ250j(図14参照)においてFA2=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにおいてFA2=0とリセット済みのままであることから、ステップ250jにおける判定はYESとなる。
【0132】
ついで、2個目の発射球の検出がなされることなく、発射球判定期間Taが経過すると、ステップ250hにおけるNOとの判定後上記タイマーの現段階における計時時間に基づきステップ250iにおいてYESと判定される。これに伴い、上記コンピュータプログラムは次のステップ250k(図15参照)に進む。
【0133】
すると、当該ステップ250kにおいて、戻り球判定期間Tb内か否かが判定される。
【0134】
本実施形態では、戻り球判定期間Tbが、所定の発射周期T内において、発射球判定期間Taに後続するように定められており、しかも、ステップ250iにおけるYESとの判定のもとに、発射球判定期間Taが経過していることから、現段階では、戻り球判定期間Tb内であることが明らかである。このため、ステップ250kにおいてYESと判定される。
【0135】
すると、次のステップ250yにおいて、FL2=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにて検出フラグFL2=0とリセット済みであるため、球発射装置50により発射された遊技球が戻り球判定期間Tb内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されていないことから、当該ステップ250yにおける判定はYESとなる。
【0136】
ついで、次のステップ250mにおいてファウル球の検出か否かが判定される。ここで、ステップ250bにおける判定と同様に、NOと判定されると、次のステップ250qにおいて、検出フラグFC2=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにおいて検出フラグFC2=0とリセット済みであるため、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2により戻り球として検出されていないことから、ステップ250qにおいてYESと判定される。
【0137】
これに伴い、ステップ250rにおいて戻り球の検出か否かが判定される。ここで、上述のごとく、戻り球は、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された後遊技領域21に達することなく発射レール50bに戻り発射球センサS2により検出される遊技球であることから、現段階において戻り球が発射球センサS2により検出されていなければ、ステップ250rにおける判定はNOとなる。
【0138】
然る後、各ステップ250k、250y、250m、250q及び250rを通りなされる繰り返し処理において、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として検出された遊技球が、戻り球として発射球センサS2により検出されることなく、ステップ250rにおいてNOと判定された後、戻り球判定期間Tbが経過すると、上記タイマーの現段階における計時時間に基づき、ステップ250kにおいてNOと判定される。これにより、現段階における発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0139】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−1、変数データB=0及び変数データL=0である。即ち、図18のタイミングチャートから分かる通り、発射球が1個、戻り球及びファウル球が共に零個である。このことは、後述のように、遊技者の持ち球が1個消費されていることを意味する。
【0140】
上述のような発射球数処理ルーチン250の処理の終了に伴い、上記コンピュータプログラムがステップ220(図10参照)に戻る。すると、現段階では、ステップ221において、上述のごとく、初期フラグFs=1とセット済みであることから、ステップ220においてNOと判定される。このことは、初期球送り処理ルーチン230が終了済みであることを意味する。このため、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260に進む(図10、図16及び図17参照)。
【0141】
すると、ステップ261(図16参照)において、所定の発射周期Tのうちの次回球送り判定期間Tc内か否かが判定される。現段階では、ステップ250kにおいてNOと判定した直後であるから、上記タイマーの現段階における計時時間に基づきステップ261においてYESとの判定なされる。
【0142】
これに伴い、ステップ262において、変数データ組み合わせ判定がなされる。現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−1、B=0及びL=0となっていることから、これらA=−1、B=0及びL=0が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0143】
すると、上記コンピュータプログラムは、ステップ262からステップ263に進み、当該ステップ263において、加算処理がなされる。この加算処理では、下記加算式(1)を用いて加算処理される。この加算式において、Dは、変数加算値を表す。
【0144】
D=A+B+C・・・・・・(1)
しかして、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−1、B=0及びL=0に基づき、加算処理される。その結果、変数加算値は、D=−1+0+0=−1として得られる。ここで、D=−1は、遊技者の現段階における持ち球が1個減少したことを表す。
【0145】
このようなステップ263における加算処理の後、ステップ264における持ち球数更新処理において、遊技者の持ち球数が次の更新式(2)に基づき更新処理される。なお、この更新式(2)において、Dpは、先回持ち球数を表し、Dfは今回持ち球数を表す。
【0146】
Df=Dp+D・・・・・(2)
しかして、更新式(2)を用いて、変数加算値D=−1に基づき今回持ち球数Dfを算出すると、Df=Dp−1となる。このことは、遊技者の持ち球数が1個減算更新されたことを意味する。これにより、遊技者の持ち球が1個消費されたことになる。なお、現段階における先回持ち球数Dpは、上述したプリペイドカードPrcに初期的に書き込まれていた値Dpoに相当する。従って、Df=Dp−1=Dpo−1である。なお、更新式(2)は、加算式(1)と共に、計数管理装置90のROMに予め読み出し可能に記憶されている。
【0147】
このような更新処理後、次のステップ264aにおいて、ステップ264で得られた今回持ち球数Dfが先回持ち球数Dpと更新されて、先回持ち球数Dp=Dpo−1となる。
【0148】
然る後、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理において、プリペイドカードPrcの持ち球数データが、計数管理装置90による制御のもと、カード装置80により、1個分だけ減算するように書き込み処理される。
【0149】
さらに、ステップ264cにおける持ち球数表示処理において、ステップ264aにおいて更新された先回持ち球数Dp(現段階における持ち球数)を表す表示データとして持ち球数表示装置100に出力される。
【0150】
これに伴い、持ち球数表示装置100は、上記表示データに基づき、遊技者の現段階における持ち球である遊技球の数を表示する。このため、遊技者は、持ち球数表示装置100による表示内容を視認することで、自己の現段階における持ち球数の更新内容(持ち球1個を消費したこと)を認識することができる。
【0151】
上述のようにステップ264cにて処理された後、ステップ265(図17参照)において、D<0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、変数加算値D=−1であることから、ステップ265における判定がYESとなる。
【0152】
これに伴い、次のステップ265aにおいて、B≦0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、変数データB=0であることから、当該ステップ265aにおける判定は、YESとなる。従って、遊技者の現段階における持ち球が1個消費されており、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しないこととなる。このことは、次の球送りを行う前提条件が成立していることを意味する。
【0153】
しかして、ステップ265aにおけるYESとの判定に伴い、ステップ265bにおいてタッチ検出信号の発生か否かが判定される。現段階において、タッチセンサS1がタッチ検出信号を発生していれば、ステップ265bにおいてYESと判定され、ステップ265dにおいてタッチフラグFt=1とセットされる。
【0154】
但し、ステップ265bにおける判定がNOとなる場合には、遊技者のハンドルHaに対するタッチが解除されているから、ステップ265cにおいてタッチフラグFt=0とリセットされる。これに伴い、各ステップ265、265a及び265bを通る循環処理中において、タッチセンサS1がタッチ検出信号を発生すれば、ステップ265bにおける判定はYESとなり、上述と同様にステップ265dにおいて、Ft=1とセットされる。
【0155】
上述したごとく、ステップ265dにおいてタッチフラグFt=1とセットされると、次のステップ266においてハンドルの回動操作か否かが判定される。現段階では、遊技者は遊技中であることからハンドルHaが回動操作されているとすれば、ハンドル装置Hが、ハンドルHaの現実の回動角度を表す回動信号を発生して計数管理装置90に出力している。このため、ステップ266における判定はYESとなる。
【0156】
これに伴い、ステップ266aにおいて球送り信号の出力処理がなされる。この出力処理においては、計数管理装置90が球送り信号(図18にて符号K3a参照)を球送り制御装置40aに出力する。ついで、ステップ267において球送り動作期間の経過か否かが判定される。現段階では、ステップ266aの処理直後であることから、ステップ267においてNOとの判定が繰り返される。なお、上記球送り動作期間の経過は、上述したタイマー(図示しない)の計時時間に基づき判定される。
【0157】
しかして、このようなステップ267におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、計数管理装置90からの球送り信号K3aに基づき球送り制御装置40aにより制御されて、傾動機構42を傾動して次の球送りを行う。これにより、球送り装置40は、循環通路70の開口部73aから球導入口部41bを通して導入する次の遊技球を、傾動機構42の傾動に伴い、上記球送り穴部を通して発射レール50bの球発射基端部55上に送る。その後、傾動機構42は、逆方向に傾動する。
【0158】
然る後、上記球送り動作期間が経過すると、ステップ267における判定がYESとなる。このことは、球送り装置40の次の遊技球に対する球送り動作が終了したことを意味する。
【0159】
ついで、ステップ267aにおいて、上記タイマーの現段階における計時時間に基づき、次回球送り判定期間Tcの経過か否かが判定される。ここで、ステップ267aにおけるNOとの判定後、当該ステップ267aにおけるNOとの判定の繰り返し中において、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、当該ステップ267aにおいて、YESと判定されると、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。なお、ステップ261においてNOと判定される場合には、ステップ262以降の処理を行うことなく、後続球送り制御処理ルーチン260の処理が終了する。
【0160】
このようにして後続球送り制御処理ルーチン260の処理が終了すると、上記コンピュータプログラムは、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)に再び進む。すると、当該球発射制御処理ルーチン240において、計数管理装置90が、球発射信号(図18にて符号K4a参照)を球発射制御装置50cに出力する。ここで、当該球発射信号K4aのレベルは、現段階におけるハンドルHaの操作回動角度に対応する。
【0161】
しかして、球発射装置50が、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4aに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、ロータリーソレノイド52を駆動する。このとき、ロータリーソレノイド52は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4aのレベルに比例して球発射制御装置50cにより回動される。これに伴い、球発射装置50において、槌54が、上記後退回動位置から上記打撃回動位置に向けて、上述したロータリーソレノイド52の回動に対応した回動力にて瞬時に回動する。
【0162】
しかして、槌54が上記打撃回動位置に達すると、当該槌54は、その槌部54aにより、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られている次の遊技球を打つ。換言すれば、球発射装置50が次の遊技球を発射レール50bに沿い発射する。このとき、当該次の遊技球は、上述したロータリーソレノイド52の回動に対応した回動力でもって、槌54により打たれて、発射レール50bに沿い、案内レール30の案内通路33に向けて発射される。これにより、現段階における球発射制御処理ルーチン240の処理が終了する。
【0163】
すると、上記コンピュータプログラムは、次の発射球数処理ルーチン250(図10及び図13〜図15参照)に進む。しかして、ステップ251(図13参照)において各変数データが、A=0、B=0及びL=0と改めてクリアされ、ついで、ステップ251aにおいて、各検出フラグが、FA1=0、FA2=0、FB1=0、FB2=0、FC1=0、FC2=0、FL1=0及びFL2=0と改めてリセットされる。ついで、次のステップ250aにおいて発射球判定期間Ta内か否かが判定される。
【0164】
現段階において、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4aの立ち上がり後発射球判定期間Taを経過していなければ、発射球判定期間Ta内であることから、ステップ250aにおいてYESと判定される。この判定は、上記タイマーの現段階における計時時間に基づきなされる。
【0165】
然る後、上述のごとく検出フラグFL1=0のもとファウル球の検出がなければ、ステップ250xにおいてYESと判定され、ついで、ステップ250bにおいてNOと判定される。この判定に伴い、検出フラグFC1=0のもと、各ステップ250b及び250cを通り、ステップ250fにおいて発射球の検出か否かが判定される。ここで、発射球は、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された次の遊技球であることから、現段階において、当該次の遊技球が発射球センサS2により検出されていなければ、ステップ250fにおいてNOと判定される。
【0166】
しかして、各ステップ250a、250x、250b、250c及び250fを通る演算処理を繰り返している間に、上述のように球発射装置50により発射レール50bに沿い発射された次の遊技球が発射球センサS2により検出されると、当該発射球センサS2は、発射球検出信号(図5にて符号K5a参照)を発生して計数管理装置90に出力する。このため、上記コンピュータプログラムがステップ250fに達したとき、当該ステップ250fにおいて、発射球検出信号K5aに基づきYESと判定される。
【0167】
ついで、ステップ252において、再度、検出フラグFC1=1とセットされる。そして、上述と同様に、1個目及び2個目の発射球の検出がなければ、ステップ250g及びステップ250hにおいて順次NOと判定される。
【0168】
ステップ250iにおけるNOとの判定後、ステップ250fにてYESとの判定の対象となった発射球の検出(発射球検出信号K5aとしての発射球の検出)が、1個目の発射球の検出であれば、ステップ250gにおいてYESと判定される。すると、次のステップ253において、検出フラグFA1=1とセットされる。ついで、ステップ253aにおいて、変数データAが、ステップ251aにおけるA=0に基づき、A−1=−1と減算される。
【0169】
然る後、上述と同様に、2個目の発射球の検出なく、ステップ250iにおけるNOとの判定後、ステップ250cにおけるFC1=1、ステップ253におけるFA1=1、ステップ251aにおけるFA2=0のもとに発射球判定期間Taが経過すると、上記コンピュータプログラムは、各ステップ250a、250x、250b、250c、250d、250j、250h及び250iを通りステップ250k(図15参照)に進む。
【0170】
しかして、上述と同様に、戻り球判定期間Tbが、FL2=0、FB1=0、FB2=0及びFC2=0のもと、ファウル球の検出及び戻り球の検出もなく、経過すると、上記コンピュータプログラムは、各ステップ250k、250y、250m、250q及び250rを通り、ステップ250kにおいてNOと判定される。これにより、現段階における発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0171】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−1、変数データB=0及び変数データL=0である。即ち、図18のタイミングチャートから分かる通り、発射球が1個、戻り球及びファウル球が共に零個である。
【0172】
然る後、上述と同様に、初期フラグFs=1のもとに、ステップ220(図10参照)においてNOとされる。このため、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260に進む(図10、図16及び図17参照)。
【0173】
すると、当該後続球送り処理ルーチン260のステップ262において上述と同様に変数データ組み合わせ判定がなされる。ここでは、上述したごとく、各変数データは、A=−1、B=0及びL=0となっていることから、これらA=−1、B=0及びL=0が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0174】
ついで、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−1、B=0及びL=0に基づき、加算処理される。その結果、変数加算値は、D=−1として得られる。
【0175】
これに伴い、ステップ264における持ち球更新処理において、今回持ち球数Dfが、更新式(2)を用いて、ステップ264aにて更新済みの先回持ち球数Dp及び現段階における変数加算値D=−1に基づき算出される。この算出結果によれば、今回持ち球数Dfは、Df=Dp−1=Dpo−2となる。このことは、遊技者の持ち球数がさらに1個減算更新されたことを意味する。これにより、遊技者の持ち球がさらに1個消費されたことになる。
【0176】
しかして、ステップ264aにおいて、ステップ264で得られた今回持ち球数Df=Dpo−2が先回持ち球数Dpと更新され、然る後、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理において、プリペイドカードPrcの持ち球数データが、計数管理装置90による制御のもと、カード装置80により、さらに1個分だけ減算するように書き込み処理される。
【0177】
ついで、ステップ264cにおける持ち球数表示処理において、ステップ264aにおいて更新された先回持ち球数Dp=Dpo−2が、現段階における持ち球数を表す表示データとして持ち球数表示装置100に出力される。
【0178】
これに伴い、持ち球数表示装置100は、上記表示データに基づき、遊技者の現段階における持ち球である遊技球の数を表示する。このため、遊技者は、持ち球数表示装置100により表示内容を視認することで、自己の現段階における持ち球数の更新内容(さらに持ち球1個を消費したこと)を認識することができる。
【0179】
ステップ264cの処理後、ステップ265において、D<0か否かが判定される。しかして、当該ステップ265において、今回のステップ263での加算処理で得られたD=−1に基づき、YESと判定される。さらに、次のステップ265aにおいて、B≦0か否かが判定される。ここでも、上述と同様に変数データB=0であることから、当該ステップ265aにおける判定はYESとなる。従って、上述と同様に、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しない。このことは、さらに次の球送りを行う前提条件が成立していることを意味する。
【0180】
しかして、上述と同様に、タッチセンサS1によるタッチ検出信号の発生及びハンドルHaの回動操作のもと、ステップ266aにおいて球送り信号の出力処理がなされる。これに伴い、計数管理装置90が球送り信号(図18にて符号K3b参照)を球送り制御装置40aに出力する。
【0181】
然る後、ステップ267におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、上述と同様に、計数管理装置90からの球送り信号K3bに基づき球送り制御装置40aにより制御されて、次の球送りをするように傾動機構42を傾動する。
【0182】
これにより、球送り装置40は、循環通路70の開口部73aから球導入口部41bを通して導入するさらなる次の遊技球を、傾動機構42の傾動に伴い、上記球送り穴部を通して発射レール50bの球発射基端部55上に送る。なお、球送り動作期間が経過すると、ステップ267における判定がYESとなる。このことは、球送り装置40によるさらなる次の遊技球に対する球送り動作が終了したことを意味する。
【0183】
然る後、上述と同様に次回球送り判定期間Tcの経過に伴いステップ267aにおいてYESと判定されると、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)の処理が再びなされる。すると、計数管理装置90が、球発射信号(図18にて符号K4b参照)を球発射制御装置50cに出力する。これに伴い、球発射装置50が、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4bに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られたさらなる次の遊技球を発射する。
【0184】
以上によれば、球発射装置50により発射された遊技球が発射球センサS2により最初の発射球として発射球判定期間Ta内に検出されて遊技盤20の遊技領域21に達した場合には、遊技者の持ち球が1個消費されたことになる。
【0185】
このように遊技者の持ち球が1個消費されたことは、各ステップ263〜264cの処理に基づき、プリペイドカードPrcの書き込みデータの更新がなされる。従って、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0186】
また、上述のように遊技者の持ち球が1個消費されたことで、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しなくなるため、次の遊技球が上述のように発射レール50b上に送られる。これにより、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
2.発射後の遊技球が遊技領域21内に達することなく発射レール50上に戻る場合(図19のタイミングチャート参照)
図18に基づいて述べたように、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)において、計数管理装置90が、球発射信号K4a(図18及び図19参照)を球発射制御装置50cに出力すると、球発射装置50は、球送り装置40により上述のように球送り信号K3aに基づき送られた次の遊技球を、計数管理装置90からの球発射信号K4aに基づく球発射制御装置50cによる制御のもと、発射レール50bに沿い、案内レール30の案内通路33に向けて発射する。これにより、球発射制御処理ルーチン240の処理が終了する。
【0187】
すると、上記コンピュータプログラムが次の発射球数処理ルーチン250(図10及び図13〜図15参照)に進む。しかして、ステップ251(図13参照)におけるA=B=L=0とのクリア及びステップ251aにおけるFA1=FA2=FB1=FB2=FC1=FC2=FL1=FL2=0とのリセットの後、ステップ250aにおいて発射球判定期間Ta内か否かが判定される。
【0188】
現段階において、上述と同様に発射球判定期間Ta内であれば、ステップ250aにおいてYESと判定される。ついで、上述と同様に、ステップ250xにおけるYESとの判定後250bにおけるNOとの判定がなされる。ついで、検出フラグFC1=0に基づきステップ250cにおいてYESと判定されると、次のステップ250fにおいて、発射球の検出か否かが判定される。
【0189】
ここで、遊技球が発射球として発射球センサS2により検出されていなければ、ステップ250fにおいてNOと判定される。然る後、上述のように発射された遊技球が、発射球センサS2により、上述のごとく、発射球検出信号K5aとして検出されると、当該発射球検出信号K5aは、発射球センサS2により計数管理装置90に出力される。また、当該発射球検出信号K5aに基づき、ステップ250fにおいてYESと判定される。
【0190】
ついで、ステップ252において、検出フラグFC1=1とセットされる。然る後、発射球判定期間Taの経過前において、上述と同様に、上述の発射球検出信号K5aとしての発射球の検出が、1個目の発射球の検出であれば、ステップ250gにおいてYESと判定される。
【0191】
これに伴い、上述と同様にステップ253において検出フラグFA1=1とセットされる。このことは、上述した発射球センサS2の発射球検出信号K5aとしての検出が発射球判定期間Ta内になされたことを意味する。ついで、ステップ253aにおいて変数データAが、上述と同様に、A=A−1=−1と減算される。
【0192】
然る後、上述と同様に、2個目の発射球の検出なく発射球判定期間Taの経過のもとにステップ250iにおける判定がYESになると、ステップ250k(図15参照)にて戻り球判定期間Tb内か否かが判定される。現段階では、上述と同様に戻り球判定期間Tb内であれば、ステップ250kにおける判定がYESとなる。
【0193】
然る後、各ステップ250k、250y、250m、250q及び250rを通る演算処理を繰り返している間に、遊技球が、上述のように、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により発射球として検出された後、発射レール50bに戻り、戻り球として発射球センサS2により検出されると、発射球センサS2は、戻り球検出信号(図19にて符号K5b参照)を発生し計数管理装置90に出力する。従って、上記コンピュータプログラムがステップ250rに達したときに、当該ステップ250rにおいて、発射球センサS2からの戻り球検出信号K5bに基づきYESと判定される。
【0194】
これに伴い、ステップ255において、検出フラグFC2=1とセットされる。このことは、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2により戻り球として検出されたことを意味する。ついで、ステップ250sにおいて、1個目の戻り球の検出か否かが判定される。現段階においてステップ250rにてYESとの判定の対象となった戻り球の検出(戻り球検出信号K5bとしての検出)が、1個目の戻り球の検出でなければ、ステップ250sにおける判定がNOとなる。
【0195】
然る後、ステップ250tにおいて、2個目の戻り球の検出か否かが判定される。ここで、ステップ250rにてYESとの判定の対象となった戻り球の検出(戻り球検出信号K5bとしての検出)が、2個目の戻り球の検出でなければ、ステップ250tにおいてNOと判定される。
【0196】
このような判定の後、次のステップ250uにおいて、戻り球判定期間Tbの経過か否かが判定される。現段階において、戻り球判定期間Tbが経過していなければ、上記タイマーの現段階における計時時間に基づきステップ250uにおける判定がNOとなる。
【0197】
しかして、このようなステップ250uにおけるNOとの判定のもと、上記コンピュータプログラムが、ファウル球を検出することなく、ステップ250k、ステップ250y及びステップ250mを通りステップ250qに進むと、当該ステップ250qにおいて、ステップ255にてセット済みのFC2=1に基づき、NOと判定される。
【0198】
ついで、ステップ250vにおいて、検出フラグFB1=0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、ステップ251aにおいて、FB1=0とリセット済みであるため、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として検出された遊技球が戻り球判定期間Tb内に未だ1個目の戻り球として発射球センサS2により検出されていないままにあることから、ステップ250vにおいてYESと判定される。
【0199】
すると、次のステップ250wにおいて、検出フラグFB2=0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、ステップ251aにおいて、FB2=0とリセット済みであるため、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として検出された遊技球が未だ2個目の戻り球として発射球センサS2により検出されていないままにあることから、ステップ250wにおける判定はYESとなる。
【0200】
然る後、ステップ250s(図15参照)において、1個目の戻り球か否かが判定される。ここで、上述のようにステップ250rにてYESとの判定の対象となった戻り球(戻り球検出信号K5bに対応する戻り球)が、戻り球判定期間Tb内にて発射球センサS2により最初に検出された遊技球であれば、ステップ250sにおける判定はYESになる(図19参照)。
【0201】
これに伴い、ステップ256において、検出フラグFB1が、FB1=1とセットされ、ついで、ステップ256aにおいて、変数データBが、ステップ251aにおけるB=0に基づき、B=B+1=+1と加算される。
【0202】
然る後、2個目の戻り球の検出がなされることなく戻り球判定期間Tbが経過すると、ステップ250tにおけるNOとの判定後ステップ250uにおいて上記タイマーの現段階における計時時間に基づきYESと判定される。これにより、現段階における発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0203】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−1、変数データB=+1及び変数データL=0である。即ち、図19のタイミングチャートから分かる通り、発射球が1個、戻り球が1個及びファウル球が零個である。このことは、B=+1を前提として、現段階における遊技者の持ち球の数が後述のごとく不変であることを意味する。
【0204】
上述のような発射球数処理ルーチン250の処理の終了に伴い、上記コンピュータプログラムがステップ220(図10参照)に戻る。すると、現段階では、上述のごとくステップ221において初期フラグFs=1とセット済みであることから、ステップ220においてNOと判定される。このため、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260に進む(図10、図16及び図17参照)。
【0205】
すると、ステップ261(図16参照)において、次回球送り判定期間Tc内か否かが判定される。現段階では、ステップ250uにおいてYESと判定した直後であることから、上記タイマーの現段階における計時時間に基づきステップ261における判定はYESとなる。
【0206】
これに伴い、ステップ262において、変数データ組み合わせ判定がなされる。現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−1、B=+1及びL=0となっていることから、これらA=−1、B=+1及びL=0が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0207】
ついで、ステップ263における加算処理において、上記加算式(1)を用いて、A=−1、B=+1及びL=0に基づき、加算処理される。その結果、変数加算値は、D=0として得られる。ここで、D=0は、B=+1を前提として、遊技者の現段階における持ち球が増減なく不変であることを表す。
【0208】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=0に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1+0=Dpo−1が得られる。このことは、遊技者の現段階における持ち球の数は、戻り球1個を前提として、そのまま維持されて、不変であることを意味する。
【0209】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−1が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−1となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、書き込み更新されることはない。また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数は、そのまま維持される。
【0210】
然る後、ステップ265において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=0であることから、当該ステップ265においてNOと判定される。ついで、ステップ268において、L>0か否かが判定される。ここで、上述のごとく、変数データL=0であることから、当該ステップ268における判定はNOとなる。ついで、ステップ268aにおいて、B≦0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、変数データB=+1であるから、当該ステップ268aにおいて、NOと判定される。
【0211】
換言すれば、現段階において、変数加算値D=0を特定するA=−1、B=+1及びL=0において、B=+1は、発射レール50bの球発射基端部55上に戻り球が1個残存していることを表す。このことは、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることを意味する。従って、ステップ265においてNOと判定することで、ステップ265b〜ステップ266aへの処理に移行することなく、ステップ269において、タッチ検出信号の発生か否かが判定される。
【0212】
現段階において、タッチセンサS1がタッチ検出信号を発生していれば、ステップ269においてYESと判定され、ステップ269aにおいてタッチフラグFt=1とセットされる。なお、ステップ269における判定がNOとなる場合には、遊技者のハンドルHaに対するタッチが解除されていることから、ステップ268bにおいてタッチフラグFt=0とリセットされて、ステップ265における判定が再びなされる。
【0213】
上述したごとく、ステップ269aにおいてタッチフラグFt=1とセットされると、次のステップ269bにおいてハンドルの回動操作か否かが判定される。現段階では、遊技者は遊技中であることからハンドルHaが回動操作されているとすれば、ハンドル装置Hが、ハンドルHaの現実の回動角度を表す回動信号を発生して計数管理装置90に出力している。このため、ステップ269bにおける判定はYESとなる。
【0214】
このようにステップ269bにおける判定がYESになると、次のステップ267aにおいて、上記タイマーの計時時間に基づき次回球送り判定期間Tcの経過か否かが判定される。現段階において、ステップ267aにおけるNOとの判定が繰り返されている間に、当該ステップ267aにおける判定がYESになると、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0215】
換言すれば、各ステップ265、268及び268aにおいて順次NOと判定される場合には、上述のごとく、戻り球が発射レール50bの球発射基端部55上に1個残存しているため、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることから、ステップ266aにおける球送り信号の出力処理を行うことなく、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。なお、ステップ261における判定がNOとなる場合にも、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0216】
上述のようにステップ267aにおけるYESとの判定に基づき後続球送り処理ルーチン260の処理が終了すると、上記コンピュータプログラムは、球発射処理ルーチン240に進む。
【0217】
すると、この球発射処理ルーチン240において、計数管理装置90が、上述したステップ267aにおけるYESとの判定、換言すれば、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、球発射信号(図19にて符号K4b参照)を球発射制御装置50cに出力する。
【0218】
これに伴い、球発射装置50は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4bに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に残存する戻り球としての遊技球を、上述と同様に、発射レール50bに沿い案内通路33に向けて発射する。
【0219】
以上によれば、球発射装置50により発射された遊技球が発射球センサS2により発射球判定期間Ta内に発射球として検出されても、当該発射球が、遊技盤20の遊技領域21に達することなく、再び、発射レール50bに戻って発射球センサS2により最初の戻り球として検出された場合には、遊技者の持ち球が増減することなくそのまま不変に維持されることになる。
【0220】
このように戻り球を前提に遊技者の持ち球が消費されることなく維持されることは、各ステップ263〜264cの処理のもと、プリペイドカードPrcの書き込みデータの更新がなされない。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0221】
また、上述のように戻り球としての遊技球が、1個、発射レール50b上に残存することとなるため、球送り装置40による発射レール50b上への次の遊技球の球送りを行うことなく、発射レール50bの発射基端部55上に残存する遊技球が、球発射装置50により発射される。
【0222】
これにより、遊技球が発射レール50上に1個残存する場合には、当該遊技球を次の発射対象の遊技球として有効に活用することで、余分な球送りを行わないように球送り装置40による球送り動作を制御しつつ、当該パチンコ遊技機における遊技球の球送り及び発射を円滑に行うことができる。
3.発射後の遊技球が遊技領域21内に達することなくファウル口35内にファウル球として落下する場合(図20のタイミングチャート参照)
上述のように発射球数処理ルーチン250(図13〜図15参照)のステップ250aにおいてYESと判定されると、次のステップ250xにおいて、FL1=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251a(図13参照)にて検出フラグFL1=0とリセット済みであるため、球発射装置50により発射された遊技球がファウル球センサS3によりファウル球として検出されていないままにあることから、当該ステップ250xにおける判定はYESとなる。
【0223】
ついで、ステップ250bにおいてファウル球の検出か否かが判定される。現段階においてファウル球センサS3がファウル球を検出していなければ、当該ステップ250bにおいてNOと判定される。
【0224】
然る後、上述と同様に検出フラグFC1=0のもとになされるステップ250cにおけるYESとの判定に伴いステップ250f(図13参照)において発射球の検出か否かが判定される。ここで、発射球センサS2による遊技球の発射球としての検出がなければ、ステップ250fにおいて、NOと判定される。
【0225】
しかして、各ステップ250a、250x、250b、250c及び250fを通る演算処理を繰り返している状態において、ファウル球の検出なく、上述のように、発射球検出信号K5a(図18及び図20参照)としての検出が発射球センサS2によりなされると、当該発射球検出信号K5aは、発射球センサS2により計数管理装置90に出力される。また、上記コンピュータプログラムがステップ250fに達したとき、当該ステップ250fにおいて、発射球センサS2からの発射球検出信号K5aに基づき、YESと判定される。
【0226】
ついで、ステップ252における検出フラグFC1=1とのセット後、発射球判定期間Taの経過前において、上述と同様にして、上述の発射球検出信号K5aとしての発射球の検出が、1個目の発射球の検出であれば、ステップ250gにおいてYESと判定される。これに伴い、上述と同様にステップ253において検出フラグFA1=1とセットされ、ステップ253aにおいて、変数データAが、上述と同様に、A=A−1=−1と減算される。
【0227】
然る後、上述と同様にして、2個目の発射球の検出なく発射球判定期間Taの経過のもとにステップ250iにおける判定がYESになると、ステップ250k(図15参照)にて戻り球判定期間Tb内か否かが判定される。現段階では、上述と同様に戻り球判定期間Tb内であれば、ステップ250kにおける判定がYESとなる。
【0228】
これに伴い、次のステップ250yにおいてFL2=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにおいて検出フラグFL2=0とリセット済みであることから、当該ステップ250yにおける判定はYESとなる。
【0229】
すると、次のステップ250mにおいて、ファウル球の検出か否かが判定される。現段階において、ファウル球センサS3による遊技球のファウル球としての検出がなければ、ファウル球センサS3から計数管理装置90への検出出力がないことから、ステップ250mにおける判定がNOとなる。
【0230】
然る後、各ステップ250r、250k、250y、250m及び250qを通る演算処理を繰り返している間に、遊技球が、上述のように、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により発射球として検出された後において、当該発射球が、遊技盤20の遊技領域21に達することなく、かつ、発射レール50bに戻ることなく、案内通路33の下端部から外側レール部32の下端部に沿いファウル口35内に落下して、ファウル球センサS3によりファウル球として検出されると、ファウル球センサS3は、ファウル球検出信号(図20にて符号K6参照)を発生して計数管理装置90に出力する。
【0231】
従って、上記コンピュータプログラムがステップ250mに達したとき、当該ステップ250mにおいて、ファウル球センサS3からのファウル球検出信号K6に基づき、YESと判定される。
【0232】
これに伴い、次のステップ259(図15参照)において検出フラグFL2=1とセットされた後、次のステップ259aにおいて、変数データLが、ステップ251(図13参照)におけるL=0に基づき、L=L+1=+1と加算される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球(発射球)が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となったことを意味する。
【0233】
然る後、上述と同様にして、戻り判定期間Tbの経過により、ステップ250kにおけるNOとの判定或いはステップ250uにおけるYESとの判定がなされると、発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0234】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−1、変数データB=0及び変数データL=+1である。即ち、図20のタイミングチャートから分かる通り、発射球が1個、戻り球が零、及びファウル球が1個である。
【0235】
然る後、上述と同様に初期フラグFs=1に基づくステップ220におけるNOとの判定のもとに、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260(図10、図16及び図17参照)に進む。
【0236】
すると、当該後続球送り処理ルーチン260のステップ261(図16参照)において、上述と同様にステップ250kにおいてNOと判定した直後であることから、YESと判定される。
【0237】
ついで、ステップ262における変数データ組み合わせ判定において、現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−1、B=0及びL=+1となっていることから、これらA=−1、B=0及びL=+1が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0238】
然る後、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−1、B=0及びL=+1に基づき、加算処理され、D=0として得られる。ここで、D=0は、L=+1を前提として、遊技者の現段階における持ち球が増減なく不変であることを表す。
【0239】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=0に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1+0=Dpo−1が得られる。このことは、遊技者の現段階における持ち球の数は、ファウル球1個を前提として、そのまま維持されて、不変であることを意味する。
【0240】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−1が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−1となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、書き込み更新されることはない。また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数は、そのまま維持される。
【0241】
然る後、上述と同様に、ステップ265において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=0であることから、当該ステップ265においてNOと判定される。ついで、ステップ268において、L>0か否かが判定される。ここで、上述のごとく、変数データL=+1であることから、当該ステップ268における判定はYESとなる。ついで、ステップ265aにおいて、変数データB=0に基づきYESと判定される。
【0242】
換言すれば、現段階では、変数加算値D=0を特定するA=−1、B=0及びL=+1において、L=+1は、遊技者の持ち球の消費ではないが、発射レール50bの球発射基端部55上に残存する遊技球はないことを表す。このことは、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが必要であることを意味する。
【0243】
従って、上述のように各ステップ268、265aにおいて順次YESと判定された後は、上述と同様に、ステップ265b〜ステップ267の処理がなされる。即ち、現段階において、ステップ265bにおける判定がYESとなれば、ステップ265dにおいて、タッチフラグFt=1とセットされる。然る後、ステップ266におけるYESとの判定のもと、次のステップ266aにおける球送り信号の出力処理において、計数管理装置90が球送り信号(図20にて符号K3c参照)を球送り制御装置40aに出力する。
【0244】
然る後、ステップ267におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、上述と同様に、計数管理装置90からの球送り信号K3cに基づき球送り制御装置40aにより制御されて、次の遊技球を発射レール50bの球発射基端部55上に送る。
【0245】
しかして、上述と同様に次回球送り判定期間Tcの経過に伴いステップ267aにおいてYESと判定されると、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)の処理が再びなされる。すると、計数管理装置90が、球発射信号(図20にて符号K4c参照)を球発射制御装置50cに出力する。これに伴い、球発射装置50が、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4cに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られたさらなる次の遊技球を発射する。
【0246】
一方、上述のように戻り球判定期間Tb内においてファウル球の検出に基づきステップ250mにてYESと判定されるのではなく、上述のようにステップ250fにおけるYESとの判定、ステップ252におけるFC1=1とのセット、ステップ250gにおけるYESとの判定、ステップ253におけるFA1=1とのセット及びステップ253aにおけるA=A−1との減算処理のもと、発射球判定期間Taの経過前に基づきステップ250iにおけるNOとの判定を繰り返している状態において、ファウル球センサS3がファウル球検出信号を発生すれば、上記コンピュータプログラムがステップ250bに達したとき、当該ステップ250bにおいてYESと判定される。
【0247】
これに伴い、ステップ258において、検出フラグFL1=1とセットされ、ついで、ステップ258aにおいて、ステップ251aにおける検出フラグFL1=0に基づき、変数データLがL=L+1=+1と算出される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球(発射球)が発射球判定期間Ta内においてファウル球となったことを意味する。
【0248】
これにより、上述のように発射球が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となった場合と同様に、A=+1、B=0及びL=+1となる場合には、上述した発射球判定期間Ta内における球送りと同様の球送りがなされる。
【0249】
以上によれば、球発射装置50により発射された遊技球が、発射球センサS2により最初の発射球として発射球判定期間Ta内に検出された後、戻り球判定期間Tb内或いは発射球判定期間Ta内においてファウル球センサS3によりファウル球として検出された場合には、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しないが、遊技者の持ち球が消費されてはいない。
【0250】
このようにファウル球を前提に遊技者の持ち球が消費されることなく維持されることは、各ステップ263〜264cの処理のもち、プリペイドカードPrcの書き込みデータの更新がなされない。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0251】
また、上述のように遊技者の持ち球が消費されてはいないが、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しなくなることで、次の遊技球が上述のように発射レール50b上に送られる。これにより、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
4.発射後の2個の遊技球うち、1個の遊技球が遊技領域21内に達し、他の1個の遊技球が遊技領域21内に達することなくファウル口35内にファウル球として落下する場合(図21のタイミングチャート)
上述のように、球発射装置50が、計数管理装置90からの球発射信号K4aに基づき球発射制御装置50cにより制御されて発射レール50bに沿い遊技球を発射すると、当該遊技球は、発射レール50bに沿い案内通路33に向けて発射される。ここで、このように発射される遊技球は、発射レール50bの発射基端部55上に存在する2個の遊技球であるものとする。
【0252】
しかして、上述したように発射球数処理ルーチン250の各ステップ250a、250x、250b、250c及び250fを通る演算処理を繰り返している状態において、ファウル球の検出なく、上述のように発射された遊技球のうちの1個の遊技球が発射球検出信号K5a(図20及び図21参照)として発射球センサS2により検出されると、当該発射球検出信号K5aは、発射球センサS2により計数管理装置90に出力される。また、上記コンピュータプログラムがステップ250fに達したとき、当該ステップ250fにおいて、発射球センサS2からの発射球検出信号K5aに基づき、YESと判定される。
【0253】
ついで、ステップ252における検出フラグFC1=1とのセット後、発射球判定期間Taの経過前において、上述と同様にして、上述の発射球検出信号K5aとしての発射球の検出が、1個目の発射球の検出であれば、ステップ250gにおいてYESと判定される。これに伴い、上述と同様にステップ253において検出フラグFA1=1とセットされ、ステップ253aにおいて、変数データAが、上述と同様に、A=A−1=−1と減算される。
【0254】
然る後、上述と同様にして、2個目の発射球の検出なく各ステップ250h、250iにてNOとの判定をする。ついで、上記コンピュータプログラムが各ステップ250a、250y、250b、250c及び250dを通り250jに達したとき、当該ステップ250jにおいて上述と同様にYESと判定される。
【0255】
ここで、上述のように発射された遊技球のうちの他の1個の遊技球が発射球検出信号K5c(図21参照)として発射球センサS2により検出されると、当該発射球検出信号K5bは、発射球センサS2により計数管理装置90に出力される。
【0256】
従って、上述の発射球検出信号K5cとしての発射球の検出が、2個目の発射球の検出であれば、次のステップ250hにおいて、YESと判定される。これに伴い、次のステップ254において、検出フラグFA2=1とセットされ、ステップ254aにおいて、変数データAが、A=A−1と減算される。
【0257】
然るに、現段階では、上述のごとく、ステップ253aにおいて、変数データAが、既に、A=A−1=−1と減算されていることから、上述したステップ254aにおいては、変数データAが、A=A−1=−2と減算される。
【0258】
このような減算後、発射球判定期間Taの経過のもとにステップ250iにおける判定がYESになると、ステップ250k(図15参照)にて戻り球判定期間Tb内か否かが判定される。現段階では、上述と同様に戻り球判定期間Tb内であれば、ステップ250kにおける判定がYESとなる。
【0259】
ついで、上述と同様に、ステップ250yにおいて検出フラグFL2=0に基づきYESと判定された後各ステップ250r、250k、250y、250m及び250qを通る演算処理を繰り返している間に、上述のように発射球判定期間Ta内にて発射球として検出された2個の遊技球のうちの1個の遊技球が、遊消費球として遊技領域21に達し、一方、他の1個の遊技球が、遊技盤20の遊技領域21に達することなく、かつ、発射レール50bに戻ることなく、案内通路33の下端部から外側レール部32の下端部に沿いファウル口35内に落下すると、当該遊技球は、ファウル球センサS3によりファウル球として検出される。すると、ファウル球センサS3は、ファウル球検出信号(図21にて符号K6a参照)を発生して計数管理装置90に出力する。
【0260】
従って、上記コンピュータプログラムがステップ250mに達したとき、当該ステップ250mにおいて、ファウル球センサS3からのファウル球検出信号K6aに基づき、YESと判定される。これに伴い、次のステップ259(図15参照)において検出フラグFL2=1とセットされた後、次のステップ259aにおいて、変数データLが、ステップ251(図13参照)におけるL=0に基づき、L=L+1=+1と加算される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球(発射球)が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となったことを意味する。
【0261】
然る後、上述と同様にして、戻り判定期間Tbの経過により、ステップ250kにおけるNOとの判定或いはステップ250uにおけるYESとの判定がなされると、発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0262】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−2、変数データB=0及び変数データL=+1である。即ち、図21のタイミングチャートから分かる通り、発射球が2個、戻り球が零、及びファウル球が1個である。
【0263】
然る後、上述と同様に初期フラグFs=1に基づくステップ220におけるNOとの判定のもとに、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260(図10、図16及び図17参照)に進む。
【0264】
ついで、ステップ261(図16参照)において上述と同様にYESと判定されると、次のステップ262における変数データ組み合わせ判定において、現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−2、B=0及びL=+1となっていることから、これらA=−2、B=0及びL=+1が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0265】
然る後、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−2、B=0及びL=+1に基づき、加算処理され、D=−1として得られる。ここで、D=−1は、A=−2、B=0及びL=+1を前提として、遊技者の現段階における持ち球が1個減少したことを表す。
【0266】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=−1に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1−1=Dpo−2が得られる。このことは、遊技者の現段階における持ち球の数は、消費球及びファウル球をそれぞれ1個とする前提において、1個減少したことを意味する。
【0267】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−2が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−2となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、遊技者の持ち球の数が1個減少するように書き込み更新される。また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数は、1個減少する。
【0268】
然る後、上述と同様に、ステップ265において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=−1であることから、当該ステップ265においてYESと判定される。ついで、ステップ265aにおいて、B≦0か否かが判定される。現段階では上述のごとく変数データB=0であることから、ステップ265aにおいてYESと判定される。
【0269】
換言すれば、現段階では、変数加算値D=−1を特定するA=−2、B=0及びL=+1において、A=−2のうち、A=−1に対応する発射球は、ファウル球に対応し、残りのA=−1に対応する発射球は、消費球に対応する。このことは、発射レール50bの球発射基端部55上に残存する遊技球がなく、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが必要であることを意味する。
【0270】
従って、上述のようにステップ265aにおいてYESと判定された後は、上述と同様に、ステップ265b〜ステップ267の処理がなされる。即ち、現段階において、ステップ265bにおける判定がYESとなれば、ステップ265dにおいて、タッチフラグFt=1とセットされる。然る後、ステップ266におけるYESとの判定のもと、次のステップ266aにおける球送り信号の出力処理において、計数管理装置90が球送り信号(図21にて符号K3d参照)を球送り制御装置40aに出力する。
【0271】
然る後、ステップ267におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、上述と同様に、計数管理装置90からの球送り信号K3dに基づき球送り制御装置40aにより制御されて、次の遊技球を発射レール50bの球発射基端部55上に送る。
【0272】
しかして、上述と同様に次回球送り判定期間Tcの経過に伴いステップ267aにおいてYESと判定されると、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)の処理が再びなされる。すると、計数管理装置90が、球発射信号(図21にて符号K4d参照)を球発射制御装置50cに出力する。これに伴い、球発射装置50が、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4dに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られたさらなる次の遊技球を発射する。
【0273】
以上によれば、球発射装置50により発射された2個の遊技球が発射球センサS2により1個目及び2個目の発射球として順次発射球判定期間Ta内に検出された後、1個の発射球が消費球として遊技領域21に達し、一方、他の1個の発射球が、戻り球判定期間Tb内においてファウル球センサS3によりファウル球として検出された場合には、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しなくなる。
【0274】
このように消費球1個及びファウル球1個を前提に遊技者の持ち球が1個消費されることは、各ステップ263〜264cの処理に基づき、プリペイドカードPrcの書き込みデータが1個減少するように更新される。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0275】
また、上述のように消費球1個及びファウル球1個を前提に発射レール50b上に残存する遊技球が存在しなくなることで、次の遊技球が上述のように発射レール50b上に送られる。これにより、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
5.発射後の2個の遊技球のうち、1個の遊技球が遊技領域21内に達することなくファウル口35内にファウル球として落下し、他の1個の遊技球が遊技領域21内に達することなく発射レール50b上に戻る場合(図22のタイミングチャート参照)
図21に基づき説明したようにステップ250y(図15参照)において検出フラグFL2=0に基づきYESと判定された後各ステップ250r、250k、250y、250m及び250qを通る演算処理を繰り返している間に、上述のように発射球判定期間Ta内にて発射球として検出された2個の遊技球のうちの1個の遊技球が、ファウル球センサS3によりファウル球として検出されると、ファウル球センサS3は、上述のごとくファウル球検出信号K6a(図21及び図22参照)を発生して計数管理装置90に出力する。
【0276】
従って、上記コンピュータプログラムがステップ250mに達したとき、当該ステップ250mにおいて、ファウル球センサS3からのファウル球検出信号K6aに基づき、YESと判定される。これに伴い、次のステップ259(図15参照)において検出フラグFL2=1とセットされた後、次のステップ259aにおいて、変数データLが、ステップ251(図13参照)におけるL=0に基づき、L=L+1=+1と加算される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球(発射球)が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となったことを意味する。
【0277】
然る後、ステップ250kにおけるYESとの判定のもと、ステップ259における検出フラグFL2=1に基づきステップ250yにおいてNOと判定されると、次のステップ250qにおいて、ステップ251aにおける検出フラグFC2=0に基づき、YESと判定される。
【0278】
これに伴い、次のステップ250rにおいて戻り球の検出か否かが判定される。現段階において、上述のように発射球判定期間Ta内にて発射球として検出された2個の遊技球のうちの他の1個の遊技球が、発射レール50b上に戻り発射球センサS2により戻り球として検出されると、発射球センサS2は、戻り球検出信号(図22に符号K5d参照)を発生し計数管理装置90に出力する。
【0279】
すると、上記コンピュータプログラムがステップ250rに達したとき、当該ステップ250rにおいて、発射球センサS2からの戻り球検出信号K5dに基づき、YESと判定される。ついで、ステップ255において、検出フラグFC2=1とセットされた後、ステップ250sにおいて、1個目の戻り球の検出か否かが判定される。ここで、上述した発射球センサS2からの戻り球検出信号K5dとしての検出が1個目の検出であれば、ステップ250sにおける判定はYESとなる。
【0280】
ついで、ステップ256において、検出フラグFB1=1とセットされ、さらに、ステップ256aにおいて、ステップ251におけるB=0に基づき、変数データBが、B=B+1=+1と加算される。
【0281】
然る後、各ステップ250t、250uにおけるNOとの判定後、各ステップ250q、250vにおけるNOとの判定のもと、ステップ251aにおける検出フラグFB2=0に基づき、ステップ250zにおいてYESと判定される。そして、2個目の戻り球の検出なく、ステップ250tにおいてNOと判定された後、戻り球判定期間Tbの経過によりステップ250uにおいてYESと判定されると、発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0282】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−2、変数データB=+1及び変数データL=+1である。即ち、図22のタイミングチャートから分かる通り、発射球が2個、戻り球が1個、及びファウル球が1個である。
【0283】
然る後、上述と同様に初期フラグFs=1に基づくステップ220におけるNOとの判定のもとに、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260(図10、図16及び図17参照)に進む。
【0284】
しかして、ステップ261(図16参照)において上述と同様にYESと判定されると、次のステップ262における変数データ組み合わせ判定において、現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−2、B=+1及びL=+1となっていることから、これらA=−2、B=+1及びL=+1が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0285】
然る後、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−2、B=+1及びL=+1に基づき、加算処理され、D=0として得られる。
【0286】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=0に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1−0=Dpo−1が得られる。
【0287】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−1が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−1となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、戻り球1個及びファウル球1個を前提に、遊技者の持ち球の数が書き込み更新されることなくそのまま維持され、また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数はそのままである。
【0288】
上述のようにステップ264cにて処理した後、次のステップ265(図17参照)において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=0であることから、当該ステップ265においてNOと判定される。すると、変数データL=+1に基づき、次のステップ268において、YESと判定される。その後、変数データB=+1に基づき、次のステップ265aにおいて、NOと判定される。
【0289】
換言すれば、現段階では、変数加算値D=0を特定するA=−2、B=+1及びL=+1において、L=+1は、遊技者の持ち球の消費ではないが、B=+1であることから、遊技球が、1個、発射レール50bの球発射基端部55上に残存する。このことは、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることを意味する。
【0290】
従って、ステップ265b〜ステップ266aへの処理に移行することなく、ステップ269において、タッチ検出信号の発生か否かが判定される。現段階において、タッチセンサS1がタッチ検出信号を発生していれば、ステップ269においてYESと判定され、ステップ269aにおいてタッチフラグFt=1とセットされる。
【0291】
然る後、上述と同様に、ハンドルHaの回動操作のもとにステップ269bにおいてYESと判定され、次回球送り判定期間Tcの経過により、ステップ267aにおいてYESと判定されると、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0292】
換言すれば、上記コンピュータプログラムが各ステップ265、268、265a、269、269aを順次通る場合には、上述のごとく、戻り球が発射レール50bの球発射基端部55上に1個残存しているため、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることから、ステップ266aにおける球送り信号の出力処理を行うことなく、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0293】
すると、次の球発射処理ルーチン240において、計数管理装置90が、上述したステップ267aにおけるYESとの判定、換言すれば、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、球発射信号(図22にて符号K4e参照)を球発射制御装置50cに出力する。
【0294】
これに伴い、球発射装置50は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4eに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に残存する戻り球としての遊技球を、上述と同様に、発射レール50bに沿い案内通路33に向けて発射する。
【0295】
以上によれば、球発射装置50により発射された2個の遊技球が発射球センサS2により1個目及び2個目の発射球として順次発射球判定期間Ta内に検出された後、1個の発射球が、戻り球判定期間Tb内においてファウル球センサS3によりファウル球として検出され、一方、他の1個の発射球が戻り球判定期間Tb内において発射球センサS2により戻り球として検出された場合には、遊技球が発射レール50b上に1個残存する。
【0296】
このため、球送り装置40により次の球送りを行うことなく、発射レール50b上に残存する遊技球が上述のように発射レール50b上に送られる。これにより、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
【0297】
また、上述のように戻り球1個及びファウル球1個を前提に球送り装置40による次の球送りがなされても、遊技者の持ち球が消費されることなく維持されることは、各ステップ263〜264cの処理のもと、プリペイドカードPrcの書き込みデータが更新処理されることなくそのまま維持されることで達成され得る。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
6.発射後の2個の遊技球が、共に、遊技領域21内に達することなく発射レール50b上に戻る場合(図23のタイミングチャート参照)
上述のごとく、図22に基づく説明に伴いステップ250h(図14参照)において、発射球検出信号K5cとしての発射球の検出が、2個目の発射球の検出であるとして、YESと判定された後、次のステップ254における検出フラグFA2=1とのセットのもと、ステップ254aにおいて、変数データAが、A=A−1と減算されると、ステップ250iにおいて、発射球判定期間Taの経過か否かが判定される。
【0298】
ここで、上述と同様に発射球判定期間Taの経過のもとにステップ250iにおける判定がYESになると、ステップ250k(図15参照)にて戻り球判定期間Tb内か否かが判定される。当該ステップ250kにおいて上述と同様にYESと判定された後、上記コンピュータプログラムが各ステップ250y、250m及び250qを順次通りステップ250rに達すると、当該ステップ250rにおいて戻り球の検出か否かが判定される。
【0299】
現段階において、上述した発射球検出信号K5cとしての発射球が、発射レール50bに戻り発射球センサS2により戻り球として検出されると、発射球センサS2は、戻り球検出信号(図23にて符号K5e参照)を発生し計数管理装置90に出力する。これに伴い、上述のステップ250rにおいて、戻り球検出信号K5eに基づきYESと判定される。
【0300】
ついで、ステップ255において検出フラグFC2=1とセットされる。そして、上述した戻り球検出信号K5eとしての検出が1個目の戻り球としての検出であれば、ステップ250sにおいてYESと判定される。これに伴い、ステップ256において検出フラグFB1=1とセットされ、ステップ256aにおいて、ステップ251における変数データB=0に基づき、変数データBは、B=B+1=+1と加算処理される。
【0301】
しかして、各ステップ250t、250uにおけるNOとの判定後、上記コンピュータプログラムが各ステップ250k、250y、250m及び250qを順次通りステップ250vに達すると、ステップ256におけるFB1=1に基づき、当該ステップ250vにおいてNOと判定される。
【0302】
ついで、ステップ250zにおいて、ステップ251aにおけるFB2=0に基づきYESと判定されると、次のステップ250tにおいて2個目の戻り球の検出か否かが判定される。
【0303】
ここで、上述のように発射されて発射球センサS2により検出された遊技球のうちの2個目の遊技球が、発射レール50bに戻り発射球センサS2により戻り球として検出されると、発射球センサS2は、戻り球検出信号(図23にて符号K5f参照)を発生して計数管理装置90に出力する。これに伴い、ステップ250tにおいて、戻り球検出信号K5fに基づきYESと判定される。
【0304】
すると、次のステップ257において、検出フラグFB2=1とセットされ、ついで、ステップ257aにおいて、変数データBの加算処理がなされる。現段階では、変数データBが、既に、ステップ256aにおいて、B=+1と加算処理されていることから、ステップ257aにおいては、変数データBが、B=B+1=+2と加算処理される。
【0305】
然る後、ステップ250uにおけるNOとの判定後、上記コンピュータプログラムが、上述と同様にステップ250zに達したとき、当該ステップ250zにおいて、ステップ257におけるFB2=1に基づき、NOと判定される。そして、ステップ250uにおいて上述と同様にYESと判定されると、発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0306】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−2、変数データB=+2及び変数データL=0である。即ち、図23のタイミングチャートから分かる通り、発射球が2個、戻り球が2個、及びファウル球が零個である。
【0307】
ついで、ステップ261(図16参照)において上述と同様にYESと判定されると、次のステップ262における変数データ組み合わせ判定において、現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−2、B=+2及びL=0となっていることから、これらA=−2、B=+2及びL=0が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0308】
然る後、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−2、B=+2及びL=0に基づき、加算処理され、D=0として得られる。
【0309】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=0に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1−0=Dpo−1が得られる。
【0310】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−1が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−1となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、戻り球1個及びファウル球1個を前提に、遊技者の持ち球の数が書き込み更新されることなくそのまま維持され、また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数はそのままである。
【0311】
上述のようにステップ264cにて処理した後、次のステップ265において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=0であることから、当該ステップ265においてNOと判定される。すると、変数データL=0に基づき、次のステップ268において、NOと判定される。その後、変数データB=+2に基づき、次のステップ268aにおいて、NOと判定される。
【0312】
換言すれば、現段階において、変数加算値D=0を特定するA=−2、B=+2及びL=0において、B=+2は、発射レール50bの球発射基端部55上に戻り球が2個残存していることを表す。このことは、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることを意味する。従って、各ステップ265、268において順次NOと判定することで、ステップ265b〜ステップ266aへの処理に移行することなく、ステップ269において、タッチ検出信号の発生か否かが判定される。
【0313】
現段階において、タッチセンサS1がタッチ検出信号を発生していれば、ステップ269においてYESと判定され、ステップ269aにおいてタッチフラグFt=1とセットされる。ついで、次のステップ269bにおいて、ハンドルHaが回動操作されていることを前提にYESと判定されると、次のステップ267aにおいて、次回球送り判定期間Tcの経過か否かが判定される。現段階において、ステップ267aにおけるNOとの判定が繰り返されている間に、当該ステップ267aにおける判定がYESになると、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0314】
換言すれば、各ステップ265、268及び268aにおいて順次NOと判定される場合には、上述のごとく、戻り球が発射レール50bの球発射基端部55上に2個残存していても、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることから、ステップ266aにおける球送り信号の出力処理を行うことなく、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0315】
然る後、球発射処理ルーチン240において、計数管理装置90が、上述したステップ267aにおけるYESとの判定、換言すれば、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、球発射信号(図23にて符号K4f参照)を球発射制御装置50cに出力する。
【0316】
これに伴い、球発射装置50は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4fに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に残存する戻り球としての遊技球を、上述と同様に、発射レール50bに沿い案内通路33に向けて発射する。
【0317】
以上によれば、球発射装置50により発射された2個の遊技球が発射球センサS2により1個目及び2個目の発射球として順次発射球判定期間Ta内に検出された後、当該2個の発射球が、戻り球判定期間Tb内において発射球センサS2により戻り球として順次検出された場合には、2個の遊技球が発射レール50b上に残存する。
【0318】
このように戻り球2個を前提に球発射装置50が2個の戻り球を共に発射しても、遊技者の持ち球が消費されないことで、、プリペイドカードPrcの書き込みデータが、各ステップ263〜264cの処理のもと更新されることなく、そのまま維持され得る。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0319】
また、上述のように戻り球2個を前提に球発射装置50が2個の戻り球を共に発射しても、遊技者の持ち球が消費されないことで、次の遊技球が上述のように発射レール50b上に送られることなく、発射レール50b上に残存する2個の遊技球が発射される。
【0320】
これにより、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
7.発射後の2個の遊技球が、共に遊技領域21内に達することなくファウル口35内にファウル球として落下する場合(図24のタイミングチャート参照)
図21に基づき説明したようにステップ250y(図15参照)において検出フラグFL2=0に基づきYESと判定された後各ステップ250r、250k、250y、250m及び250qを通る演算処理を繰り返している間に、上述のように発射球判定期間Ta内にて発射球として検出された2個の遊技球のうちの1個の遊技球が、ファウル球センサS3によりファウル球として検出されると、ファウル球センサS3は、上述のごとくファウル球検出信号K6a(図21及び図24参照)を発生して計数管理装置90に出力する。
【0321】
従って、上記コンピュータプログラムがステップ250mに達したとき、当該ステップ250mにおいて、ファウル球センサS3からのファウル球検出信号K6aに基づき、YESと判定される。これに伴い、次のステップ259(図15参照)において検出フラグFL2=1とセットされた後、次のステップ259aにおいて、変数データLが、ステップ251(図13参照)におけるL=0に基づき、L=L+1=+1と加算される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された1個目の遊技球(発射球)が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となったことを意味する。
【0322】
然る後、ステップ250kにおけるYESとの判定のもと、ステップ259における検出フラグFL2=1に基づきステップ250yにおいてNOと判定されると、次のステップ250qにおいて、ステップ251aにおける検出フラグFC2=0に基づき、YESと判定される。
【0323】
これに伴い、次のステップ250rにおいて戻り球の検出か否かが判定される。現段階において、戻り球の検出がなければ、当該ステップ250rにおける判定はNOとなる。然る後、各ステップ250k、250y、250m、250q及び250rを通る循環処理中において、上述のように発射球判定期間Ta内にて発射球として検出された2個の遊技球のうちの他の遊技球が、ファウル球センサS3によりファウル球として検出されると、ファウル球センサS3は、ファウル球検出信号K6b(図24参照)を発生して計数管理装置90に出力する。
【0324】
すると、上記コンピュータプログラムがステップ250mに達したときに、当該ステップ250mにおいて、ファウル球検出信号K6bに基づきYESと判定される。ついで、ステップ259において検出フラグFL2=1とセットされ、次のステップ259aにおいて、変数データLの加算処理がなされる。
【0325】
ここで、先回の当該ステップ259aの加算処理において、変数データL=+1と加算処理済みであることから、ステップ259aにおいては、変数データLは、L=L+1=+2と加算処理される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された2個の遊技球のうちの2個目の遊技球が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となったことを意味する。
【0326】
然る後、戻り球の検出なく戻り球判定期間Tbが経過すると、ステップ250mにおけるNOとの判定及びステップ250uにおけるYESとの判定のもとに、発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0327】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−2、変数データB=0及び変数データL=+2である。即ち、図24のタイミングチャートから分かる通り、発射球が2個、戻り球が零個、及びファウル球が2個である。
【0328】
しかして、上述と同様に初期フラグFs=1に基づくステップ220におけるNOとの判定のもとに、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260(図10、図16及び図17参照)に進む。
【0329】
すると、ステップ261(図16参照)において上述と同様にYESと判定されると、次のステップ262における変数データ組み合わせ判定において、現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−2、B=0及びL=+2となっていることから、これらA=−2、B=0及びL=+2が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0330】
然る後、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−2、B=0及びL=+2に基づき、加算処理され、D=0として得られる。
【0331】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=0に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1−0=Dpo−1が得られる。
【0332】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−1が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−1となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、ファウル球2個を前提に、遊技者の持ち球の数が書き込み更新されることなくそのまま維持され、また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数はそのままである。
【0333】
上述のようにステップ264cにて処理した後、次のステップ265において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=0であることから、当該ステップ265においてNOと判定される。すると、変数データL=+2に基づき、次のステップ268において、YESと判定される。その後、変数データB=0に基づき、次のステップ265aにおいて、YESと判定される。
【0334】
換言すれば、現段階では、変数加算値D=0を特定するA=−2、B=0及びL=+2において、L=+2は、遊技者の持ち球の消費ではないが、B=0であることから、遊技球は、発射レール50bの球発射基端部55上に残存していない。このことは、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが必要であることを意味する。
【0335】
従って、上述のように各ステップ268、265aにおいて順次YESと判定された後は、上述と同様に、ステップ265b〜ステップ267の処理がなされる。即ち、現段階において、ステップ265bにおける判定がYESとなれば、ステップ265dにおいて、タッチフラグFt=1とセットされる。然る後、ステップ266におけるYESとの判定のもと、次のステップ266aにおける球送り信号の出力処理において、計数管理装置90が球送り信号(図24にて符号K3e参照)を球送り制御装置40aに出力する。
【0336】
然る後、ステップ267におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、上述と同様に、計数管理装置90からの球送り信号K3eに基づき球送り制御装置40aにより制御されて、次の遊技球を発射レール50bの球発射基端部55上に送る。
【0337】
しかして、上述と同様に次回球送り判定期間Tcの経過に伴いステップ267aにおいてYESと判定されると、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)の処理が再びなされる。すると、計数管理装置90が、球発射信号(図23にて符号K4g参照)を球発射制御装置50cに出力する。これに伴い、球発射装置50が、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4gに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られたさらなる次の遊技球を発射する。
【0338】
以上によれば、球発射装置50により発射された2個の遊技球が発射球センサS2により1個目及び2個目の発射球として順次発射球判定期間Ta内に検出された後、当該2個の発射球が、戻り球判定期間Tb内においてファウル球センサS3によりファウル球として順次検出された場合には、遊技球は、発射レール50b上に残存していない。このため、次の遊技球が上述のように発射レール50b上に送られて発射される。
【0339】
このようにファウル球2個を前提に球送り装置40による次の球送りがなされても、遊技者の持ち球が消費されることなくそのまま維持されることは、各ステップ263〜264cの処理のもと、プリペイドカードPrcの書き込みデータが更新されることなくそのまま維持されることで達成され得る。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0340】
また、上述のようにファウル球2個を前提に球送り装置40による次の球送りがなされることで、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
【0341】
以上説明したように、本実施形態によれば、球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球が消費球として遊技領域21に達する場合には、遊技者の持ち球の数が1個減少し、また、当該遊技球が遊技領域21に達することなく発射レール50bに戻り球として戻る場合及び当該遊技球がファウル球としてファウル口35内に落下する場合には、遊技者の持ち球の数が減少することなくそのまま維持されるよういに、各ステップ263〜264cの処理に基づき、プリペイドカードPrcの書き込みデータの処理がなされる。従って、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0342】
また、上述のように球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球が消費球として遊技領域21に達する場合には、球送り装置40が次の球送りをするように制御され、当該遊技球が遊技領域21に達することなく発射レール50bに戻り球として戻る場合には、球送り装置40が次の球送りをしないように制御され、また、当該遊技球がファウル球としてファウル口35内に落下する場合には、球送り装置40が次の球送りをするように制御される。
【0343】
ここで、球発射装置50により発射された遊技球の検出及びこの遊技球の戻り球としての検出は、それぞれ、上述した発射球判定期間Ta及び戻り球判定期間Tb内での判定の各対象となる検出であり、ファウル球としての検出は、発射球判定期間Ta及び戻り球判定期間Tb内のいずれかでの判定の対象となる検出である。
【0344】
これにより、次の球送りの際に遊技球が発射レール50b上に存在しない場合には、球送り装置40による次の球送りがなされ、また、次の球送りの際に遊技球が発射レール50b上に既に存在する場合には、球送り装置40による次の球送りがなされない。これにより、球送り装置40による球送り動作が、過不足なく円滑に行われる。
【0345】
また、このような球送り装置40の動作によれば、次の球送りの際に遊技球が発射レール50b上に存在しないときに球送り装置40により発射レール50b上に送られる遊技球が球発射装置50により発射され、また、次の球送りの際に遊技球が発射レール50b上に既に存在するときには球送り装置40による球送り動作なくして、上述のように既に存在する遊技球が球発射装置50により発射される。これにより、上述した球送り装置による過不足のない球送り動作と相俟って、球発射装置50による遊技球の発射毎に、発射の対象となる遊技球を確保しつつ円滑に遊技球の発射動作がなされ得る。
【0346】
なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べた図9にて示す構成において、カード装置80は、上記実施形態とは異なり、パチンコホールのホール設備に備えるようにしてもよい。
【0347】
また、本発明の実施にあたり、球発射装置50が、上記実施形態とは異なり、発射レール50bを有さない球発射装置であってもよい。
【0348】
また、本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べた遊技球を封入循環させるように構成してなるパチンコ遊技機に限ることなく、各種の遊技機に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0349】
20…遊技盤、21…遊技領域、40…球送り装置、50…球発射装置、
90…計数管理装置、40a…球送り制御装置、
250a、250k…ステップ、S2…発射球センサ、
S3…ファウル球センサ、T…所定の発射周期、Ta…球発射期間、
Tb…球戻り期間。
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機においては、例えば、下記特許文献1に記載の遊技機が提案されている。当該遊技機においては、発射手段は、発射ハンドルが操作されたときに、発射駆動手段により打撃槌を打撃方向に間欠的に駆動することにより、発射レールの発射待機位置上に送られた遊技球を発射レールに沿って発射するようになっている。
【0003】
また、当該遊技機においては、球送り手段は、球送り通路からの遊技球を、発射手段の発射動作に同期して、発射レール上に1個ずつ送るようになっている。
【0004】
ここで、当該遊技機においては、上述のように発射された遊技球が遊技領域に達しない場合には、当該遊技球が、後続の発射球の障害にはなりにくいように、ファウル球返却手段によりファウル球として排出されるようにする構成が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−284281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した遊技機では、遊技球は、遊技領域に打ち出されることで、消費されることとなるため、発射球数は、遊技者、ホール経営者の損得に直接かかわる数値情報として、瞬時にかつ正確に管理することが不可欠である。
【0007】
ここで、上述のように発射された遊技球が、遊技領域に達する場合には、遊技者にとっては、消費されたことになるが、当該遊技球が、遊技領域に達することなく、ファウル球或いは戻り球となる場合には、当該遊技球は、遊技者の立場からすると、消費されたことにはならない。
【0008】
従って、当該遊技機において、発射された遊技球が消費されているかいないかについて、正しく管理されないと、結果として、遊技者が消費可能な遊技数の管理が不正確になるという不具合を招くおそれが生ずる。
【0009】
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、球送り装置から送られる遊技球が球発射装置により遊技盤の遊技領域に向けて発射されても、当該遊技球が遊技領域に達しない場合をも含めて、発射球の計数を制御して、消費球数の管理を正確に管理するようにした遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題の解決にあたり、本発明に係る遊技機は、請求項1の記載によれば、遊技球を遊技盤(20)に沿いその遊技領域(21)に向けて発射する球発射装置(50)を備えてなるものである。
【0011】
当該遊技機において、
球発射装置による遊技球の発射数に基づき持ち球を計数管理する計数管理装置(90)と、
球発射装置により発射された遊技球を検出する発射球センサ(S2)と、
発射球センサの検出結果に基づき計数管理装置を制御する計数管理制御手段(260)とを備えることを特徴とする。
【0012】
これによれば、計数管理装置が発射球センサの検出結果に基づき制御されるので、遊技者の持ち球の数に対する計数管理装置による計数管理が正しくなされ得る。
【0013】
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の遊技機において、
発射球センサの検出が、遊技球に対する所定の発射周期(T)内にて設定した先行期間(Ta)及びその後続期間(Tb)の少なくとも一方の期間内にてなされたか否かについて判定する判定手段(250a、250k)を備えて、
発射球センサの検出が上記所定の発射周期のうち上記先行期間内でなされたと判定手段により判定されたとき、計数管理制御手段が、上記現段階の持ち球を上記先行期間内での遊技球の上記検出の数だけ減算するように計数管理装置を制御することを特徴とする。
【0014】
これによれば、発射球センサの検出が先行期間内でなされたと判定されたときに、計数管理装置が現段階の持ち球を先行期間内での遊技球の上記検出の数だけ減算するように制御されるので、遊技者の持ち球が消費された場合の当該持ち球の数に対する計数管理が正しくなされ得る。
【0015】
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項1に記載の遊技機において、
発射球センサの検出が、遊技球に対する所定の発射周期(T)内にて設定した先行期間(Ta)及びその後続期間(Tb)の少なくとも一方の期間内にてなされたか否かについて判定する判定手段(250a、250k)を備えて、
発射球センサの検出が上記後続期間内にてなされたと判定手段により判定されたとき、計数管理制御手段は、上記現段階の持ち球の数を上記後続期間内での遊技球の上記検出の数だけ加算するように計数管理装置を制御することを特徴とする。
【0016】
これによれば、発射球センサの検出が上記後続期間内にてなされたと判定されたときに、計数管理装置が、現段階の持ち球の数を後続期間内での遊技球の上記検出の数だけ加算するように制御されるので、遊技者の持ち球が戻り球を根拠に消費されない場合の当該持ち球の数に対する計数管理が正しくなされ得る。
【0017】
また、本発明は、請求項4の記載によれば、請求項1〜3のいずれか1つに記載の遊技機において、
球発射装置により発射された遊技球がファウル球となったときこのファウル球を検出するファウル球センサ(S3)を具備して、
球発射装置により発射された遊技球がファウル球センサによりファウル球として検出されたとき、計数管理制御手段は、上記現段階の持ち球の数を上記ファウル球の上記検出の数だけ加算するように計数管理装置を制御することを特徴とする。
【0018】
これによれば、球発射装置により発射された遊技球がファウル球として検出されたとき、計数管理装置が、現段階の持ち球の数をファウル球の上記検出の数だけ加算するように制御されるので、遊技者の持ち球がファウル球を根拠に消費されない場合の当該持ち球の数に対する計数管理が正しくなされ得る。
【0019】
なお、請求項1〜4のいずれかに記載の発明に係る遊技機は、球発射装置により発射された遊技球を球送り装置を介し球発射装置へ戻すように循環させる遊技機であってもよい。これにより、当該遊技機においても、請求項1〜4のいずれかに記載の発明と同様の作用効果を達成することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、計数管理装置が発射球センサの検出結果に基づき制御されることで、遊技者の持ち球の数に対する計数管理装置による計数管理が正しくなされ得る。
【0021】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明が適用される循環式パチンコ遊技機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の循環式パチンコ遊技機を前扉の開状態にて示す斜視図である。
【図3】図2の循環式パチンコ遊技機の遊技機本体の下部を示す拡大斜視図である。
【図4】図3の循環式パチンコ遊技機の遊技機本体の下部を、球送り装置を省略した状態に示す斜視図である。
【図5】図1の循環式パチンコ遊技機の遊技機本体の下部をその背面側から示す拡大斜視図である。
【図6】図4の球発射装置の正面図である。
【図7】上記実施形態における球回収皿及び循環通路の拡大斜視図である。
【図8】図7の球回収皿及び循環通路を上側から見た状態で示す平面図である。
【図9】上記実施形態における電子制御回路構成を示すブロック回路図である。
【図10】図9の計数管理装置がマイクロコンピュータとして実行するコンピュータプログラムを表すフローチャートである。
【図11】図10のカード初期処理ルーチンを表す詳細フローチャートである。
【図12】図10の初期球送り制御処理ルーチンを表す詳細フローチャートである。
【図13】図10の発射球数処理ルーチンを表す詳細フローチャートの一部である。
【図14】図10の発射球数処理ルーチンを表す詳細フローチャートの一部である。
【図15】図10の発射球数処理ルーチンを表す詳細フローチャートの一部である。
【図16】図10の後続球送り制御処理ルーチン表す詳細フローチャートの一部である。
【図17】図10の後続球送り制御処理ルーチン表す詳細フローチャートの一部である。
【図18】発射後の遊技球が遊技領域内に達した後に次の遊技球が発射レールに送られる場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図19】発射後の遊技球が遊技領域内に達することなく発射レール上に戻る場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図20】発射後の遊技球が遊技領域内に達することなくファウル口内にファウル球として落下する場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図21】発射後の2個の遊技球うち、1個の遊技球が遊技領域内に達し、他の1個の遊技球が遊技領域内に達することなくファウル口内にファウル球として落下する場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図22】発射後の2個の遊技球のうち、1個の遊技球が遊技領域内に達することなくファウル口内にファウル球として落下し、他の1個の遊技球が遊技領域内に達することなく発射レール上に戻る場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図23】発射後の2個の遊技球が、共に、遊技領域内に達することなく発射レール上に戻る場合の説明のためのタイミングチャートである。
【図24】発射後の2個の遊技球が、共に遊技領域内に達することなくファウル口内にファウル球として落下する場合の説明のためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態を図面により説明する。
【0024】
図1は、本発明に係るパチンコ遊技機の一種である循環式パチンコ遊技機Pの一実施形態を示しており、このパチンコ遊技機Pは、ホールの島設備に組み付けて用いられる。なお、図1において、図示斜め前側右方及び図示斜め後側左方は、当該パチンコ遊技機Pの前方及び後方に対応し、図示斜め前側左方及び図示斜め後側右方は、当該パチンコ遊技機Pの左方及び右方に対応し、図示上下方向は、当該パチンコ遊技機Pの上下方向に対応する。
【0025】
当該パチンコ遊技機Pは、図1にて示すごとく、上記島設備に立設される機枠Pfと、遊技機本体Pbと、前扉Fdとにより構成されている。なお、図1或いは図2において、符号Cは、機枠Pf及び遊技機本体Pbのカバーを示している。
【0026】
遊技機本体Pbは、図2にて示すごとく、本体枠10と、この本体枠10にその前面側から嵌装してなる遊技盤20とにより構成されており、本体枠10は、その左縁部にて、機枠Pfの左縁部に前後方向へ回動可能に支持されている。
【0027】
また、遊技機本体Pbは、図2〜図4のいずれかにて示すごとく、案内レール30、球送り装置40及び球発射装置50を備えている。案内レール30は、図3或いは図4にて示すごとく、遊技盤20の盤面に沿い設けられている。当該案内レール30は、内側レール部31及び外側レール部32を有しており、これら内側レール部31及び外側レール部32は、遊技盤20の盤面の外周部に沿い円弧状に組み付けられて、その内周側において、遊技盤20の盤面上に遊技領域21を形成している。
【0028】
また、内側レール部31は、外側レール部32の内周側に位置しており、当該内側レール部31の左側部位と外側レール部32の左側部位との間には、案内通路33が、球発射装置50(後述する)により発射レール50b(図4参照)に沿い発射される遊技球を遊技領域21に向け案内するように形成されている。
【0029】
当該遊技機本体Pbは、多数の遊技釘(図示しない)、大入賞口装置や始動入賞口装置など遊技者に有利な遊技状態を与えるための入賞口装置その他の各種の盤面部品(図示しない)を有しており、これら盤面部品は、遊技盤20の盤面に設けられている。なお、上記多数の遊技釘は、遊技盤20の盤面に遊技領域21内にて分散して打ち込まれている。
【0030】
また、当該遊技機本体Pbは、図3及び図4にて示すごとく、アウト口34及びファウル口35を有しており、アウト口34は、案内レール30の内側レール部31の下端部の直上にて、遊技盤20にその盤面側から後方に向け貫通状に形成されている。これにより、後述のように発射レール50bから案内レール30の案内通路33に向けて発射された遊技球が、当該案内通路33を通り遊技盤20の遊技領域21内に案内された後、遊技盤20の盤面に沿い転動して入賞装置等に入賞することなく落下すると、当該遊技球は、アウト口34に進入する。なお、このようにアウト口34に進入した遊技球は、アウト球として、遊技盤20の後側から下方へ落下する。
【0031】
ファウル口35は、遊技機本体Pbのうちの案内レール30の直下に位置する左右方向部位から前方へ突出する突出壁36(図3参照)に、案内レール30の案内通路33の下端部の直下にて、開口形成されており、当該ファウル口35は、下方に向けて開口している。
【0032】
これにより、後述のように発射レール50bから案内レール30の案内通路33内に発射された遊技球が、遊技領域21に達することなく、かつ、再び案内通路33を戻り発射レール50bに達することなく、案内通路33の下端部から外側レール部32の下端部に沿い落下すると、当該遊技球は、ファウル口35内に進入する。なお、このようにファウル口35に進入した遊技球は、ファウル球として、当該ファウル口35を通り落下する。
【0033】
球送り装置40は、そのケーシング41(図3参照)にて、球発射装置50にその前側から組み付けられており、この球送り装置40は、ケーシング41の前壁41a(図3参照)の下部に形成した球導入口部41bからケーシング41内に順次導入される遊技球を、ケーシング41の後壁(図示しない)の下部に形成した球送り穴部(図示しない)から発射レール50b上に順次送るように構成されている。
【0034】
ここで、球送り装置40は、電磁式傾動機構42(図9参照)を有しており、この電磁式傾動機構42は、ケーシング41内にて、球送り制御装置40a(図9参照)による制御のもと、傾動機構用ばね部材(図示しない)を介し傾動可能となるように組み付けられている。
【0035】
しかして、当該球送り装置40は、上記傾動機構用ばね部材の弾力に基づく傾動機構42の一方向への傾動ごとに、球導入口部41bを通して遊技球を導入し、上記傾動機構用ばね部材の弾力に抗した傾動機構42の他方向への傾動ごとに、球導入口部41bからの遊技球を1個ずつ上記球送り穴部から発射レール50b上に送るようになっている。
【0036】
球発射装置50は、球送り装置40と遊技盤20の下部との間にて当該下部に組み付けられており、当該球発射装置50は、図4にて示すごとく、発射装置本体50aと、発射レール50bとを備えている。発射装置本体50aは、図4或いは図5にて示すごとく、基板51を有しており、この基板51は、その外周部にて、遊技機本体Pbの本体枠10の下部に形成してなる開口部11(図5参照)の外周部にその前面側から装着されている。
【0037】
また、当該発射装置本体50aは、図4〜図6のいずれかにて示すごとく、ロータリーソレノイド52、ケーシング部材53及び長手状の槌54を備えている。
【0038】
ロータリーソレノイド52は、図5にて示すごとく、基板51の右側部にその後側から組み付けられており、当該ロータリーソレノイド52は、その回動軸52a(図6参照)にて、基板51の右側部に形成した貫通穴部(図示しない)を通り前方へ延出している。ケーシング部材53は、図4或いは図6にて示すごとく、基板51にその前側から取り付けられており、このケーシング部材53は、基板51のうちケーシング部材53に対する対応部位とともに、槌54を収容するケーシングを構成している。
【0039】
槌54は、図6にて示すごとく、上記ケーシング内に収容されて、その基端部54aにて、ロータリーソレノイド52の回動軸52aに同軸的に支持されており、当該槌54は、その基端部54aから、ロータリーソレノイド52の径方向外方に向け延出している。
【0040】
しかして、当該ロータリーソレノイド52は、後述する操作ハンドルHa(図1参照)の回動操作に伴い、球発射制御装置50c(図9参照)による制御のもと、槌54を、その後退回動位置からその打撃回動位置に向け、槌用ばね部材(図示しない)の弾力に抗して回動させ、或いは、当該槌用ばね部材の弾力のもと、当該打撃回動位置から上記後退回動位置に向けて瞬時に回動させる。なお、ロータリーソレノイド52は、球発射制御装置50cによる制御のもと、槌54を、操作ハンドルHaの回動操作角度に比例する強さにて遊技球を打つように、回動させる。
【0041】
ここで、槌54がその打撃回動位置に達したとき、当該槌54は、その槌部54b(図6参照)により、上記ケーシングの開口部53a(図4参照)を介し、発射レール50bの球発射基端部55(後述する)に対向して、球発射基端部55上の遊技球を、発射レール50bに沿いに打つ。なお、開口部53aは、上記ケーシングにおいて、発射レール50bの球発射基端部55(図6参照)に対向するように形成されている(図4参照)。
【0042】
発射レール50bは、支持壁51a(図6参照)にその下縁部から前方へ延出するように支持されている。ここで、支持壁51aは、上記ケーシングの開口部53aから案内レール30の案内通路33に向けて基板51の前面に沿い左側上方へ傾斜状に延出されている。これに伴い、発射レール50bは、支持壁51aの下縁部に沿い上記ケーシングの開口部53aから案内レール30の案内通路33に向けて左側上方へ傾斜状に延出されている。
【0043】
ここで、当該発射レール50bは、その球発射基端部55にて、槌54の槌部54bに対向し得るように、上記ケーシングの開口部53aから案内レール30の案内通路33に向けて基板51の下縁部に沿い左側上方へ傾斜状に延出されている。
【0044】
しかして、当該発射レール50bの球発射基端部55上に位置する遊技球が槌54の槌部54bにより打たれたとき、当該遊技球は、発射レール50bに沿い案内レール30の案内通路33に向けて発射される。これに伴い、このように発射された遊技球は、案内通路33に沿い内側レール部31及び外側レール部32により遊技領域21の左側上部に向け案内される。
【0045】
当該遊技機本体Pbは、図5或いは図7にて示すごとく、球回収皿60を備えており、この球回収皿60は、遊技盤20の直下に位置するように遊技機本体Pbに支持されている。
【0046】
当該球回収皿60は、左右方向に長手状に形成されており、この球回収皿60は、上端開口部61にて、アウト口34にその下方から対向するように上方に向けて開口している。しかして、上述のようにアウト口34に進入する遊技球は、球回収皿60内にその上端開口部61を介し落下して、アウト球として回収される。なお、上記入賞装置に入賞した遊技球も、遊技盤20の下方に向けて落下して球回収皿60内にその上端開口部61を介し落下して賞球として回収される。
【0047】
また、当該球回収皿60は、中央開口部62(図7参照)を有しており、この中央開口部62は、下方に向けて開口するように、球回収皿60の底壁中央部に貫通状に形成されている。これにより、上述のように球回収皿60内にその上端開口部61から回収された遊技球(アウト球や賞球)は、中央開口部62に進入した後、後述のごとく循環通路70に向けて落下する。
【0048】
また、当該遊技機本体Pbは、図3或いは図5にて示すごとく、循環通路70を備えている。この循環通路70は、球回収皿60の中央開口部62の直下から球送り装置40の前側にかけて、左側へコ字通路状に延出するように形成されて、遊技機本体Pbに支持されている。
【0049】
当該循環通路70は、図7にて示すごとく、3つの通路部71〜73を有している。通路部71は、右側部位71a、中側部位71b及び左側部位71cでもって、左右方向に長手状に構成されており、当該通路部71は、右側部位71aから左側部位71cにかけ下方に向け緩やかに傾斜している。これにより、遊技球は、右側部位71aから左側部位71cにかけ円滑に移動し得る。
【0050】
ここで、右側部位71aは、図7及び図8から分かるごとく、上方に向け開口するように横断面コ字状に形成されており、当該右側部位71aは、その開口右端部にて、球回収皿60の中央開口部62に対向するように上方に向け開口している。
【0051】
中側部位71bは、その上面にて、右側部位71aの底面から左側へ延出するように、右側部位71aと一体的になっている。ここで、当該中側部位71bの上面は、右側部位71aの底面と共に、左側下方に向け緩やかに傾斜し、かつ右側部位71aの底面に対し下方へ階段状に低くなるように形成されている。
【0052】
左側部位71cは、上方に向け開口するように横断面コ字状に形成されており、当該左側部位71cは、その底面にて、中側部位71bの上面から左方へ延出するように、当該中側部位71bと一体的となっている。ここで、当該左側部位71cの底面は、中側部位71bの上面と共に、左側下方に向け緩やかに傾斜している。
【0053】
また、当該左側部位71cは、ファウル球導入部71dを有しており、当該ファウル球導入部71dは、上方に向け開口するように横断面コ字状に形成されている。ここで、ファウル球導入部71dは、左側部位71cの前壁部の左右方向中間部位に形成した導入口部71eから前方へ延出している。当該ファウル球導入部71dは、導入口部71eを介し左側部位71c内に開口しており、当該ファウル球導入部71dは、その上端開口部にて、遊技機本体Pbのファウル口35に対向するように、上方に向け開口している。なお、左側部位71cは、上記前壁部、後壁部及び底壁部でもって、横断面コ字状に形成されている。
【0054】
しかして、このように形成した通路部71においては、球回収皿60の中央開口部62からの遊技球(アウト球や賞球)は、右側部位71a内にその上端開口部から落下するとともに、遊技機本体Pbのファウル口35からの遊技球(ファウル球)は、ファウル球導入部71d内にその上端開口部から落下する。
【0055】
上述のように右側部位71a内に落下した遊技球は、当該右側部位71aの底面に沿い左方へ転動して中側部位71bの上面を通り左側部位71cに向けて転動し、また、ファウル球導入部71d内に落下した遊技球は、ファウル球導入部71dから左側部位71c内に向け転動する。
【0056】
そして、上述のように左側部位71c内に向けて転動する各遊技球は、左側部位71c内にて合流して当該左側部位71cの底面に沿い通路部72に向け転動する。なお、このような遊技球の転動は、上述した通路部71における緩やかな傾斜構成のもとに、円滑になされ得る。
【0057】
通路部72は、図7或いは図8から分かるように、通路部71の左側部位71cの左端部から前方に向けL字状に折れ曲がって延出されており、当該通路部72は、上方に向け横断面コ字状に形成されて、上方に向け開口している。なお、通路部72の底面は、前方に向け下方へ緩やかに傾斜している。これにより、遊技球は、通路部72の底面に沿いその前方へ緩やかに移動し得る。
【0058】
しかして、当該通路部72は、上記構成のもと、通路部71の左側部位71c内に転動する遊技球を通路部73に向けて円滑に案内する。
【0059】
通路部73は、通路部72の前端部から右方へL字状に折れ曲がるように延出されて、両通路部71及び72と共に、循環通路70を上述のごとくコ字状に構成する。また、当該通路部73は、その後壁部の右端部に形成した開口部73aにて、球送り装置40の球導入口部41b内に連通している。なお、通路部73の底面は、右方に向けて下方へ緩やかに傾斜している。これにより、遊技球は、通路部73の底面に沿い、右方へ円滑に移動し得る。
【0060】
しかして、通路部73は、上記構成のもと、その底面に沿い、通路部72からの遊技球を円滑に案内して、開口部73aから球送り装置40の球導入口部41b内に供給する。なお、通路部73は、前壁部、上記後壁部及び底壁部でもって、横断面コ字状に形成されている。
【0061】
前扉Fdは、図1にて示すごとく、前枠Fda、透明の窓ガラスFdb及び操作ハンドルHaを備えており、前枠Fdaは、その左縁部にて、遊技機本体Pbの左縁部を介し、機枠Pfの左縁部に前後方向に回動可能に支持されている。なお、前枠Fdaは、その下側隆起部に形成した窓部を通して球回収皿60の上端開口部を視認可能に構成されている。
【0062】
窓ガラスFdbは、前枠Fdaにその中空部に対応するように後面側から組み付けられており、当該窓ガラスFdbは、その前側から遊技盤20を透視可能となっている。操作ハンドルHaは、後述するハンドル装置H(図9参照)の一構成部材をなすもので、当該操作ハンドルHaは、図1或いは図3にて示すごとく、前枠Fdaの右下側隅角部にその前面側から回動操作可能に支持されている。
【0063】
当該パチンコ遊技機Pは、図1にて示すごとく、カード装置80を備えており、当該カード装置80は、遊技機本体Pbの左側下部にその前側から嵌装されている。このカード装置80は、その各カード挿入口部81にて、前方へ開口している。しかして、当該カード装置80において、プリペイドカードが、カード挿入口部81に挿入されたとき、当該プリペイドカードに書き込まれている持ち球の数を出力可能に、かつ、賞球の数を当該プリペイドカードに書き込み可能に構成されている。
【0064】
次に、当該パチンコ遊技機Pの電子制御回路構成について説明すると、このパチンコ遊技機Pは、図9にて示すごとく、計数管理装置90を備えている。
【0065】
この計数管理装置90は、マイクロコンピュータからなるもので、当該計数管理装置90は、図10〜図17にて示すフローチャートに従い、コンピュータプログラムを実行し、この実行中において、タッチセンサS1、ハンドル装置H、発射球センサS2或いはファウル球センサS3の出力に基づき、球送り制御装置40a、球発射制御装置50c、カード装置80或いは持ち球数表示装置100を駆動制御するための演算処理を行う。なお、上記コンピュータプログラムは、計数管理装置90であるマイクロコンピュータに内蔵のROM(図示しない)に予め読み出し可能に記憶されている。
【0066】
タッチセンサS1は、操作ハンドルHaに設けられており、このタッチセンサS1は、操作ハンドルHaに対する遊技者の手の接触を検出してタッチ検出信号を発生して計数管理装置90に出力する。
【0067】
発射球センサS2は、フォトインタラプターからなるもので、この発射球センサS2は、球発射装置50の発射レール50bの長手方向中間部位に設けられている。ここで、当該フォトインタラプターである発射球センサS2は、受光素子と発光素子とを有しており、これら受光素子と発光素子とは、互いに受発光可能に、発射レール50bの幅方向に向け所定の間隔(遊技球の通過可能な間隔)をおいて対向している。
【0068】
しかして、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射される遊技球が、当該発射球センサS2の受光素子と発光素子との間を通過するとき、当該発射球センサS2は、当該遊技球を検出し発射球検出信号を発生して計数管理装置90に出力する。また、上述のように発射された遊技球が、遊技盤20の遊技領域21に達することなく発射レール50bに沿い逆戻りして発射球センサS2の受光素子と発光素子との間を通過するとき、当該発射球センサS2は、当該遊技球を戻り球として検出し、戻り球検出信号を発生して計数管理装置90に出力する。このことは、本実施形態では、発射球センサS2が、戻り球センサをも兼用することを意味する。
【0069】
ファウル球センサS3は、磁気センサからなるもので、当該ファウル球センサS3は、遊技機本体Pbにファウル口35の直下にて設けられている。しかして、当該ファウル球センサS3は、ファウル口35を通り落下するファウル球を磁気的に検出し、ファウル球検出信号を発生して計数管理装置90に出力する。
【0070】
ハンドル装置Hは、操作ハンドルHaを一構成部材として有するもので、当該ハンドル装置Hは、前扉Fdの前枠Fdaの右側下部に設けられている。しかして、操作ハンドルHaが遊技者の手により把持されて回動されると、当該ハンドル装置Hは、操作ハンドルHaの回動角を表す回動信号を発生して計数管理装置90に出力する。
【0071】
球送り制御装置40aは、計数管理装置90による制御のもと、球送り装置40に球送り作動させるように傾動機構42を傾動制御する。球発射制御装置50cは、計数管理装置90による制御のもと、球発射装置50に遊技球を発射させるようにロータリーソレノイド52を回動制御する。
【0072】
カード装置80は、そのカード挿入口部81へのプリペイドカード(以下、プリペイドカードPrcともいう)の挿入に基づき、計数管理装置90による制御のもと、当該プリペイドカードPrcに書き込まれている持ち球の数を持ち球データとして計数管理装置90に出力し、また、この計数管理装置90により計数される持ち球の数をデータとして入力されて、書き込み済みの持ち球の数を更新する。
【0073】
持ち球数表示装置100は、計数管理装置90による制御のもと、プリペイドカードPrcの持ち球データに基づき、現段階における持ち球の数を表示する。
【0074】
以上のように構成した本実施形態において、当該パチンコ遊技機Pが、遊技者による遊技の可能状態にあるものとする。なお、現段階では、遊技者が操作ハンドルHaを操作していないことから、球発射装置50は、槌54を上記後退回動位置に位置させて、停止した状態にある。
【0075】
このような状態において、プリペイドカードPrcが、カード装置80のカード挿入口部81に挿入されていなければ、計数管理装置90は、図10のフローチャートに従い、上記コンピュータプログラムをスタートステップにて実行開始後、ステップ200において、NOとの判定を繰り返す。
【0076】
しかして、遊技者がその所有に係るプリペイドカードPrcをカード装置80のカード挿入口部81に挿入すると、カード装置80が、そのカード挿入口部81に対するプリペイドカードPrcの挿入を挿入信号(図18にて符号K1参照)として計数管理装置90に出力する。これに伴い、図10のステップ200において、YESとの判定がなされる。
【0077】
ついで、ステップ201において、初期フラグがFs=0とセットされる。この初期フラグは、Fs=0のとき、遊技者による初期遊技の状態を表し、また、Fs=1のとき、遊技者による初期遊技後の遊技状態を表す。
【0078】
しかして、ステップ201における処理後、上記コンピュータプログラムは、次のカード初期処理ルーチン210(図10及び図11参照)に進む。すると、ステップ211(図11参照)において、遊技者の持ち球の有無が、プリペイドカードPrcからの持ち球データに基づき判定される。
【0079】
ここで、当該持ち球データが、遊技者の持ち球の数が零であることを表していれば、ステップ211における判定はNOとなり、次のステップ212において、個人情報が登録済みか否かにつき判定される。現段階において、上記持ち球データが、プリペイドカードPrcの所有者である遊技者の個人情報がプリペイドカードPrcに登録済みであることを表しておれば、ステップ212において、YESと判定され、然る後、ステップ212aにおけるカード排出処理において、プリペイドカードPrcが、カード装置80により、計数管理装置90による制御のもと、カード挿入口部81から排出される。これにより、プリペイドカードPrcはその所有者である遊技者に戻る。
【0080】
一方、ステップ212における判定がNOとなる場合には、ステップ212bにおけるカード回収処理において、プリペイドカードPrcは、カード装置80により、計数管理装置90による制御のもと、当該パチンコ遊技機P内に回収される。なお、ステップ212a或いは212bの処理後、上記コンピュータプログラムの実行は終了する。
【0081】
また、上記コンピュータプログラムがステップ211に達したとき、遊技者の持ち球の数がプリペイドカードPrcに書き込み済みであれば、ステップ211において、プリペイドカードPrcからの持ち球データに基づきYESと判定される。これに伴い、次のステップ213における持ち球数セット処理において、プリペイドカードPrcからの電子データの持ち球数が、セットされる。
【0082】
然る後、次のステップ214における持ち球数表示処理において、ステップ213にてセットされた持ち球数が、表示データとして持ち球数表示装置100に出力される。これに伴い、持ち球数表示装置100は、上記表示データに基づき、遊技者の現段階における持ち球である遊技球の数を表示する。このため、遊技者は、持ち球数表示装置100により表示内容を視認することで、自己の現段階における持ち球数を認識することができる。
【0083】
以下、遊技球が球発射装置50により発射されたとき、当該遊技球の発射後の状態の相違毎に、計数管理装置90の処理を説明する。
1.発射後の遊技球が遊技領域21内に達した後に次の遊技球が発射レール50bに送られる場合(図18のタイミングチャート参照)
上述のようにしてカード初期処理ルーチン210の処理が終了すると、次のステップ220(図10参照)において、Fs=0か否かが判定される。現段階では、ステップ201にて初期フラグFs=0とセットされていることから、ステップ220における判定は、YESとなる。これに伴い、ステップ221において、初期フラグがFs=1とセットされて、上記コンピュータプログラムが、ステップ221から次の初期球送り制御処理ルーチン230(図10及び図12参照)に進む。
【0084】
すると、ステップ231(図12参照)において、タッチ検出信号の発生か否かが判定される。現段階において、遊技者がその手によりハンドルHaを把持していなければ、ハンドルHaはタッチされていないことから、タッチセンサS1は、タッチ検出信号を発生していない。このため、ステップ231においてNOとの判定が繰り返される。
【0085】
このような状態において、遊技者が遊技を開始すべく右手によりハンドルHaを把持すると、タッチセンサS1がタッチ検出信号(図18にて符号K2参照)を発生して計数管理装置90に出力する。すると、ステップ231における判定がYESになる。なお、遊技者がハンドルHaを把持している間、タッチセンサS1からのタッチ検出信号の発生が維持される(図18にて符号K2参照)。
【0086】
ついで、ステップ232において、タッチフラグが、Ft=1とセットされ、その後、ステップ233において、ハンドルの回動操作の開始か否かが判定される。本実施形態において、タッチフラグFt=1は、遊技者の手によるハンドルHaに対する接触(タッチ)の状態を表し、タッチフラグFt=0は、遊技者の手によるハンドルHaに対する非接触の状態を表す。
【0087】
現段階において、遊技者がいまだハンドルHaを把持したままで回動操作を開始していなければ、ハンドル装置Hが回動信号を発生していないため、ステップ233における判定はNOとなる。
【0088】
しかして、遊技者がハンドルHaの回動操作を開始すると、ハンドル装置Hが、ハンドルHaの現実の回動角度を表す回動信号を発生して計数管理装置90に出力する。従って、ステップ233において、当該回動信号に基づき、YESと判定される。
【0089】
このようにステップ233における判定がYESになると、次のステップ233aにおける球送り信号の出力処理において、計数管理装置90が球送り信号(図18にて符号K3参照)を球送り制御装置40aに出力する。このことは、計数管理装置90が、タッチセンサS1からのタッチ検出信号の発生、換言すれば、ステップ233におけるYESとの判定に応答して、球送り信号を球送り制御装置40aに出力することを意味する。
【0090】
ステップ233aの処理に伴い、次のステップ234において、球送り動作期間の経過か否かが判定される。現段階では、ステップ233aの処理直後であることから、上記タイマーの計時時間のもとに、ステップ234においてNOとの判定が繰り返される。ここで、上記球送り動作期間は、球送り装置40の傾動機構42の傾動により、球送り装置40の球導入口部41bに導入した遊技球を球送り装置40の上記球送り穴部を通して発射レール50b上に送るに要する所定時間に設定されて、計数管理装置90の上記ROMに予め記憶されている。
【0091】
しかして、上述したステップ234におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、計数管理装置90からの球送り信号K3に基づき球送り制御装置40aにより制御されて、傾動機構42を傾動させる。これにより、球送り装置40は、循環通路70の開口部73aから球導入口部41bを通して導入する遊技球を、傾動機構42の傾動に伴い、上記球送り穴部を通して発射レール50bの球発射基端部55上に送る。その後、傾動機構42は、逆方向に傾動する。
【0092】
然る後、ステップ234における判定がYESになると、上記コンピュータプログラムは、初期球送り処理ルーチン230から球発射制御処理ルーチン240(図10参照)に進む。
【0093】
すると、当該球発射制御処理ルーチン240において、計数管理装置90が、球発射信号(図18にて符号K4参照)を球発射制御装置50cに出力する。ここで、当該球発射信号のレベルは、上述したハンドル装置Hからの回動信号により特定されるハンドルHaの操作回動角度に対応する。
【0094】
ついで、球発射装置50は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4に基づき球発射制御装置50cにより制御されて、ロータリーソレノイド52を駆動する。このとき、ロータリーソレノイド52は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4のレベルに比例して球発射制御装置50cにより回動される。これに伴い、球発射装置50において、槌54が、上記後退回動位置から上記打撃回動位置に向けて、上述したロータリーソレノイド52の回動に対応した回動力にて瞬時に回動する。
【0095】
これに伴い、槌54が上記打撃回動位置に達すると、当該槌54は、その槌部54aにより、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られている遊技球を打つ。このとき、当該遊技球は、上述したロータリーソレノイド52の回動に対応した回動力でもって、槌54により打たれて、発射レール50bに沿い、案内レール30の案内通路33に向けて発射される。
【0096】
上述のように球発射制御処理ルーチン240の処理が終了すると、上記コンピュータプログラムは、発射球数処理ルーチン250(図10、図13〜図15参照)に進む。すると、図13のステップ251において、各変数データが、それぞれ、A=0、B=0及びL=0とクリアされる。
【0097】
本実施形態において、変数データAは、発射球の数を表す。ここで、当該発射球は、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された遊技球をいう。
【0098】
変数データBは戻り球の数を表す。ここで、当該戻り球は、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された後、遊技領域21に達することなく、発射レール50bに戻り、発射球センサS2により再度検出されて発射レール50bの球発射基端部55上に戻り球として残存する遊技球をいう。
【0099】
また、変数データLは、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された後、遊技領域21に達することなくかつ発射レール50bに戻ることなく、ファウル球センサS3によりファウル球として検出された遊技球をいう。
【0100】
ステップ251の処理後、ステップ251aにおいて、各検出フラグが、FA1=0、FA2=0、FB1=0、FB2=0、FC=1、FC2=0、FL1=0及びFL2=0とリセットされる。
【0101】
ここで、検出フラグFA1=0は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち最初の遊技球(1個目の遊技球)が発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として未だ検出されていないことを表す。また、検出フラグFA1=1は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち最初の遊技球(1個目の遊技球)が発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として検出されたことを表す。
【0102】
また、検出フラグFA2=0は、上述のように球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち2個目の遊技球が発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として未だ検出されていないことを表す。また、検出フラグFA2=1は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち2個目の遊技球が発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として検出されたことを表す。
【0103】
また、検出フラグFB1=0は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として検出された遊技球が戻り球判定期間Tb(後述する)内に未だ1個目の戻り球として発射球センサS2により検出されていないことを表す。また、検出フラグFB1=1は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として検出された遊技球が戻り球判定期間Tb(後述する)内に1個目の戻り球として発射球センサS2により検出されたことを表す。
【0104】
また、検出フラグFB2=0は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球判定期間Ta(後述する)内に発射球として検出された遊技球が未だ2個目の戻り球として発射球センサS2により検出されていないことを表す。また、検出フラグFB2=1は、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として検出された遊技球が戻り球判定期間Tb(後述する)内に2個目の戻り球として発射球センサS2により検出されたことを表す。
【0105】
また、検出フラグFC1=0は、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2によって発射球として検出されていないことを表す。また、検出フラグFC1=1は、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2によって発射球として検出されたことを表す。
【0106】
また、検出フラグFC2=0は、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2により戻り球として検出されていないことを表す。また、検出フラグFC2=1は、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2により戻り球として検出されたことを表す。
【0107】
また、検出フラグFL1=0は、球発射装置50により発射された遊技球が発射球判定期間Ta内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されていないことを表す。また、検出フラグFL1=1は、球発射装置50により発射された遊技球が発射球判定期間Ta内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されたことを表す。
【0108】
また、検出フラグFL2=0は、球発射装置50により発射された遊技球が戻り球判定期間Tb内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されていないことを表す。また、検出フラグFL2=1は、球発射装置50により発射された遊技球が戻り球判定期間Tb内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されたことを表す。
【0109】
ステップ251aの処理後、次のステップ250aにおいて発射球判定期間Ta内か否かが判定される。
【0110】
本実施形態では、当該発射球判定期間Taは、次のように設定されている。当該パチンコ遊技機Pにおいては、遊技球を発射するに要する所定の発射サイクルという概念が導入されている。この所定の発射サイクルは、所定の発射周期T(図18参照)に相当する。
【0111】
上記所定の発射サイクル、換言すれば、所定の発射周期Tは、計数管理装置90から連続して発生される2つの球発射信号の各発生タイミングの間の所定の時間的間隔、換言すれば、球発射装置50により連続して発射される2個の遊技球の間の所定の時間的発射間隔をいう。
【0112】
また、当該球発射期間Taは、後述する球戻り期間Tbとともに、上述の所定の発射周期Tに含まれている。球発射期間Taは、球発射装置50の槌54の遊技球に対する打撃時点(球発射装置50による遊技球の発射時点)から発射球センサS2による遊技球の検出時点までの所定の期間に相当し、発射レール50bの発射球センサS2とは反対側端部(球発射基端部55のうち上記ケーシングの開口部53a側端部)から発射球センサS2の検出位置(上記受光素子と上記発光素子との間の位置)までの距離に対応する。ここで、遊技球が球発射装置50の槌54により打たれる時点は、所定の発射周期Tの起点(計数管理装置90からの球発射信号の発生タイミング)に対応する。
【0113】
球戻り期間Tbは、発射球センサS2により球発射期間Ta内に発射球として検出された遊技球が遊技領域21に達することなく案内通路33を通り発射レール50bに戻り戻り球として球戻り期間Tb内に発射球センサS2により検出されるまでの時間に対応する。
【0114】
ここで、当該球戻り期間Tbは、所定の発射周期T内において球発射期間Taを先行期間としこれに後続する後続期間として定められた所定の期間に相当し、発射球センサS2の検出位置から案内通路33の先端部までの距離の2倍に対応する。なお、球戻り期間Tbは、球発射期間Taの終点を起点とし、次に説明する次回球送り判定期間Tcの起点を終点とする期間である。
【0115】
上述した次回球送り判定期間Tcは、戻り球判定期間Tbの終点を起点とし所定の発射周期Tの終点を終点とするもので、当該次回球送り判定期間Tcは、遊技球を発射レール50bに送るに要する期間を表す。なお、発射球判定期間Ta、戻り球判定期間Tb及び次回球送り判定期間Tcは、計数管理装置90のROMに予め読み出し可能に記憶されている。
【0116】
しかして、現段階において、計数管理装置90からの球発射信号K4の立ち上がり後発射球判定期間Taを経過していなければ、発射球判定期間Ta内であることから、ステップ250aにおいてYESと判定される。但し、本実施形態では、発射球判定期間Ta、戻り球判定期間Tb及び次回球送り判定期間Tcの経過は、それぞれ、計数管理装置90に内蔵のタイマー(図示しない)の計時時間に基づき判定される。なお、当該タイマーは上記コンピュータプログラムの実行開始に伴いリセットスタートされて計時を開始する。
【0117】
ついで、ステップ250xにおいて、FL1=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにおいて検出フラグFL1=0とリセットされているため、球発射装置50により発射された遊技球が発射球判定期間Ta内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されていないことから、当該ステップ250xにおける判定はYESとなる。
【0118】
これに伴い、次のステップ250bにおいて、ファウル球の検出か否かが判定される。現段階において、発射レール50bに沿い発射された遊技球が未だ発射球判定期間Ta内にてファウル球センサS3により検出されていなければ、ステップ250bにおける判定はNOとなる。
【0119】
然る後、ステップ250cにおいて検出フラグFC1=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにおいてFC1=0とリセット済みであるため、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2によって発射球として検出されていないことから、ステップ250cにおける判定はYESとなる。これに伴い、次のステップ250fにおいて、発射球の検出か否かが判定される。ここで、上述のごとく、発射球は、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された遊技球であることから、現段階において、遊技球が発射球センサS2により検出されていなければ、ステップ250fにおいてNOと判定される。
【0120】
しかして、各ステップ250a、250x、250b、250c及び250fを通る演算処理の繰り返し中において、上述のように球発射装置50により発射レール50bに沿い発射された遊技球が発射球として発射球センサS2により検出されると、当該発射球センサS2は、発射球検出信号(図18に符号K5参照)を発生し、計数管理装置90に出力する。従って、上記コンピュータプログラムがステップ250fに達したときに、当該ステップ250fにおいて、発射球センサS2からの発射球検出信号K5に基づき、YESと判定される。
【0121】
すると、次のステップ252において、検出フラグFC1=1とセットされる。このことは、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2によって発射球として検出されたことを意味する。
【0122】
ついで、ステップ250g(図14参照)において1個目の発射球の検出か否かが判定される。現段階において、ステップ250fにてYESとの判定の対象となった発射球の検出(発射球検出信号K5としての発射球の検出)が、1個目の発射球の検出でなければ、ステップ250gにおける判定はNOとなる。
【0123】
然る後、ステップ250hにおいて、2個目の発射球の検出か否かが判定される。ここで、上述のごとくステップ250fにてYESとの判定の対象となった発射球の検出(発射球検出信号K5としての発射球の検出)が、2個目の発射球の検出でなければ、ステップ250hにおいて、NOと判定される。
【0124】
このような判定の後、次のステップ250iにおいて、発射球判定期間Taの経過か否かが判定される。現段階において、発射球判定期間Taが未だ経過していなければ、ステップ250iにおいてNOと判定される。なお、この判定は、上述したタイマーの現段階における計時時間に基づきなされる。
【0125】
しかして、このようなステップ250iにおけるNOとの判定のもと、上記コンピュータプログラムが、ファウル球を検出することなく、各ステップ250a、250x及びステップ250bを通りステップ250cに進むと、当該ステップ250cにおいて、ステップ252にてセット済みの検出フラグFC1=1に基づき、NOと判定される。
【0126】
ついで、ステップ250dにおいて、検出フラグFA1=0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、ステップ251aにおいて、検出フラグFA1=0とリセット済みであるため、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち最初の遊技球(1個目の遊技球)が発射球として未だ検出されていないものとなっていることから、当該ステップ250dにおいて、YESと判定される。
【0127】
これに伴い、次のステップ250eにおいて、検出フラグFA2=0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、ステップ251aにおいて、検出フラグFA2=0とリセット済みであるため、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として順次検出される各遊技球のうち2個目の遊技球が発射球として未だ検出されていないものとなっていることから、ステップ250eにおける判定はYESとなる。
【0128】
然る後、ステップ250g(図14参照)において、1個目の発射球か否かが判定される。ここで、上述のようにステップ250fにてYESとの判定の対象となった発射球(発射球検出信号K5に対応する発射球)が、発射球判定期間Ta内にて発射球センサS2により最初に検出された遊技球であれば、ステップ250gにおける判定はYESとなる(図18参照)。
【0129】
これに伴い、ステップ253において、検出フラグFA1=1とセットされ、ついで、ステップ253aにおいて、変数データAが、ステップ251aにおけるA=0に基づき、A−1=−1と減算される。
【0130】
然る後、2個目の発射球の検出がなされることなく、ステップ250h及びステップ250iにて順次NOと判定された後、各ステップ250a、250xにおけるYESとの判定のもと、各ステップ250b、250cにおいて順次NOと判定されると、次のステップ250dにおいて、ステップ253においてセット済みのFA1=1に基づき、NOと判定される。
【0131】
これに伴い、ステップ250j(図14参照)においてFA2=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにおいてFA2=0とリセット済みのままであることから、ステップ250jにおける判定はYESとなる。
【0132】
ついで、2個目の発射球の検出がなされることなく、発射球判定期間Taが経過すると、ステップ250hにおけるNOとの判定後上記タイマーの現段階における計時時間に基づきステップ250iにおいてYESと判定される。これに伴い、上記コンピュータプログラムは次のステップ250k(図15参照)に進む。
【0133】
すると、当該ステップ250kにおいて、戻り球判定期間Tb内か否かが判定される。
【0134】
本実施形態では、戻り球判定期間Tbが、所定の発射周期T内において、発射球判定期間Taに後続するように定められており、しかも、ステップ250iにおけるYESとの判定のもとに、発射球判定期間Taが経過していることから、現段階では、戻り球判定期間Tb内であることが明らかである。このため、ステップ250kにおいてYESと判定される。
【0135】
すると、次のステップ250yにおいて、FL2=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにて検出フラグFL2=0とリセット済みであるため、球発射装置50により発射された遊技球が戻り球判定期間Tb内にファウル球センサS3によりファウル球として検出されていないことから、当該ステップ250yにおける判定はYESとなる。
【0136】
ついで、次のステップ250mにおいてファウル球の検出か否かが判定される。ここで、ステップ250bにおける判定と同様に、NOと判定されると、次のステップ250qにおいて、検出フラグFC2=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにおいて検出フラグFC2=0とリセット済みであるため、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2により戻り球として検出されていないことから、ステップ250qにおいてYESと判定される。
【0137】
これに伴い、ステップ250rにおいて戻り球の検出か否かが判定される。ここで、上述のごとく、戻り球は、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された後遊技領域21に達することなく発射レール50bに戻り発射球センサS2により検出される遊技球であることから、現段階において戻り球が発射球センサS2により検出されていなければ、ステップ250rにおける判定はNOとなる。
【0138】
然る後、各ステップ250k、250y、250m、250q及び250rを通りなされる繰り返し処理において、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として検出された遊技球が、戻り球として発射球センサS2により検出されることなく、ステップ250rにおいてNOと判定された後、戻り球判定期間Tbが経過すると、上記タイマーの現段階における計時時間に基づき、ステップ250kにおいてNOと判定される。これにより、現段階における発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0139】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−1、変数データB=0及び変数データL=0である。即ち、図18のタイミングチャートから分かる通り、発射球が1個、戻り球及びファウル球が共に零個である。このことは、後述のように、遊技者の持ち球が1個消費されていることを意味する。
【0140】
上述のような発射球数処理ルーチン250の処理の終了に伴い、上記コンピュータプログラムがステップ220(図10参照)に戻る。すると、現段階では、ステップ221において、上述のごとく、初期フラグFs=1とセット済みであることから、ステップ220においてNOと判定される。このことは、初期球送り処理ルーチン230が終了済みであることを意味する。このため、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260に進む(図10、図16及び図17参照)。
【0141】
すると、ステップ261(図16参照)において、所定の発射周期Tのうちの次回球送り判定期間Tc内か否かが判定される。現段階では、ステップ250kにおいてNOと判定した直後であるから、上記タイマーの現段階における計時時間に基づきステップ261においてYESとの判定なされる。
【0142】
これに伴い、ステップ262において、変数データ組み合わせ判定がなされる。現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−1、B=0及びL=0となっていることから、これらA=−1、B=0及びL=0が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0143】
すると、上記コンピュータプログラムは、ステップ262からステップ263に進み、当該ステップ263において、加算処理がなされる。この加算処理では、下記加算式(1)を用いて加算処理される。この加算式において、Dは、変数加算値を表す。
【0144】
D=A+B+C・・・・・・(1)
しかして、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−1、B=0及びL=0に基づき、加算処理される。その結果、変数加算値は、D=−1+0+0=−1として得られる。ここで、D=−1は、遊技者の現段階における持ち球が1個減少したことを表す。
【0145】
このようなステップ263における加算処理の後、ステップ264における持ち球数更新処理において、遊技者の持ち球数が次の更新式(2)に基づき更新処理される。なお、この更新式(2)において、Dpは、先回持ち球数を表し、Dfは今回持ち球数を表す。
【0146】
Df=Dp+D・・・・・(2)
しかして、更新式(2)を用いて、変数加算値D=−1に基づき今回持ち球数Dfを算出すると、Df=Dp−1となる。このことは、遊技者の持ち球数が1個減算更新されたことを意味する。これにより、遊技者の持ち球が1個消費されたことになる。なお、現段階における先回持ち球数Dpは、上述したプリペイドカードPrcに初期的に書き込まれていた値Dpoに相当する。従って、Df=Dp−1=Dpo−1である。なお、更新式(2)は、加算式(1)と共に、計数管理装置90のROMに予め読み出し可能に記憶されている。
【0147】
このような更新処理後、次のステップ264aにおいて、ステップ264で得られた今回持ち球数Dfが先回持ち球数Dpと更新されて、先回持ち球数Dp=Dpo−1となる。
【0148】
然る後、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理において、プリペイドカードPrcの持ち球数データが、計数管理装置90による制御のもと、カード装置80により、1個分だけ減算するように書き込み処理される。
【0149】
さらに、ステップ264cにおける持ち球数表示処理において、ステップ264aにおいて更新された先回持ち球数Dp(現段階における持ち球数)を表す表示データとして持ち球数表示装置100に出力される。
【0150】
これに伴い、持ち球数表示装置100は、上記表示データに基づき、遊技者の現段階における持ち球である遊技球の数を表示する。このため、遊技者は、持ち球数表示装置100による表示内容を視認することで、自己の現段階における持ち球数の更新内容(持ち球1個を消費したこと)を認識することができる。
【0151】
上述のようにステップ264cにて処理された後、ステップ265(図17参照)において、D<0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、変数加算値D=−1であることから、ステップ265における判定がYESとなる。
【0152】
これに伴い、次のステップ265aにおいて、B≦0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、変数データB=0であることから、当該ステップ265aにおける判定は、YESとなる。従って、遊技者の現段階における持ち球が1個消費されており、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しないこととなる。このことは、次の球送りを行う前提条件が成立していることを意味する。
【0153】
しかして、ステップ265aにおけるYESとの判定に伴い、ステップ265bにおいてタッチ検出信号の発生か否かが判定される。現段階において、タッチセンサS1がタッチ検出信号を発生していれば、ステップ265bにおいてYESと判定され、ステップ265dにおいてタッチフラグFt=1とセットされる。
【0154】
但し、ステップ265bにおける判定がNOとなる場合には、遊技者のハンドルHaに対するタッチが解除されているから、ステップ265cにおいてタッチフラグFt=0とリセットされる。これに伴い、各ステップ265、265a及び265bを通る循環処理中において、タッチセンサS1がタッチ検出信号を発生すれば、ステップ265bにおける判定はYESとなり、上述と同様にステップ265dにおいて、Ft=1とセットされる。
【0155】
上述したごとく、ステップ265dにおいてタッチフラグFt=1とセットされると、次のステップ266においてハンドルの回動操作か否かが判定される。現段階では、遊技者は遊技中であることからハンドルHaが回動操作されているとすれば、ハンドル装置Hが、ハンドルHaの現実の回動角度を表す回動信号を発生して計数管理装置90に出力している。このため、ステップ266における判定はYESとなる。
【0156】
これに伴い、ステップ266aにおいて球送り信号の出力処理がなされる。この出力処理においては、計数管理装置90が球送り信号(図18にて符号K3a参照)を球送り制御装置40aに出力する。ついで、ステップ267において球送り動作期間の経過か否かが判定される。現段階では、ステップ266aの処理直後であることから、ステップ267においてNOとの判定が繰り返される。なお、上記球送り動作期間の経過は、上述したタイマー(図示しない)の計時時間に基づき判定される。
【0157】
しかして、このようなステップ267におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、計数管理装置90からの球送り信号K3aに基づき球送り制御装置40aにより制御されて、傾動機構42を傾動して次の球送りを行う。これにより、球送り装置40は、循環通路70の開口部73aから球導入口部41bを通して導入する次の遊技球を、傾動機構42の傾動に伴い、上記球送り穴部を通して発射レール50bの球発射基端部55上に送る。その後、傾動機構42は、逆方向に傾動する。
【0158】
然る後、上記球送り動作期間が経過すると、ステップ267における判定がYESとなる。このことは、球送り装置40の次の遊技球に対する球送り動作が終了したことを意味する。
【0159】
ついで、ステップ267aにおいて、上記タイマーの現段階における計時時間に基づき、次回球送り判定期間Tcの経過か否かが判定される。ここで、ステップ267aにおけるNOとの判定後、当該ステップ267aにおけるNOとの判定の繰り返し中において、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、当該ステップ267aにおいて、YESと判定されると、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。なお、ステップ261においてNOと判定される場合には、ステップ262以降の処理を行うことなく、後続球送り制御処理ルーチン260の処理が終了する。
【0160】
このようにして後続球送り制御処理ルーチン260の処理が終了すると、上記コンピュータプログラムは、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)に再び進む。すると、当該球発射制御処理ルーチン240において、計数管理装置90が、球発射信号(図18にて符号K4a参照)を球発射制御装置50cに出力する。ここで、当該球発射信号K4aのレベルは、現段階におけるハンドルHaの操作回動角度に対応する。
【0161】
しかして、球発射装置50が、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4aに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、ロータリーソレノイド52を駆動する。このとき、ロータリーソレノイド52は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4aのレベルに比例して球発射制御装置50cにより回動される。これに伴い、球発射装置50において、槌54が、上記後退回動位置から上記打撃回動位置に向けて、上述したロータリーソレノイド52の回動に対応した回動力にて瞬時に回動する。
【0162】
しかして、槌54が上記打撃回動位置に達すると、当該槌54は、その槌部54aにより、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られている次の遊技球を打つ。換言すれば、球発射装置50が次の遊技球を発射レール50bに沿い発射する。このとき、当該次の遊技球は、上述したロータリーソレノイド52の回動に対応した回動力でもって、槌54により打たれて、発射レール50bに沿い、案内レール30の案内通路33に向けて発射される。これにより、現段階における球発射制御処理ルーチン240の処理が終了する。
【0163】
すると、上記コンピュータプログラムは、次の発射球数処理ルーチン250(図10及び図13〜図15参照)に進む。しかして、ステップ251(図13参照)において各変数データが、A=0、B=0及びL=0と改めてクリアされ、ついで、ステップ251aにおいて、各検出フラグが、FA1=0、FA2=0、FB1=0、FB2=0、FC1=0、FC2=0、FL1=0及びFL2=0と改めてリセットされる。ついで、次のステップ250aにおいて発射球判定期間Ta内か否かが判定される。
【0164】
現段階において、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4aの立ち上がり後発射球判定期間Taを経過していなければ、発射球判定期間Ta内であることから、ステップ250aにおいてYESと判定される。この判定は、上記タイマーの現段階における計時時間に基づきなされる。
【0165】
然る後、上述のごとく検出フラグFL1=0のもとファウル球の検出がなければ、ステップ250xにおいてYESと判定され、ついで、ステップ250bにおいてNOと判定される。この判定に伴い、検出フラグFC1=0のもと、各ステップ250b及び250cを通り、ステップ250fにおいて発射球の検出か否かが判定される。ここで、発射球は、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により検出された次の遊技球であることから、現段階において、当該次の遊技球が発射球センサS2により検出されていなければ、ステップ250fにおいてNOと判定される。
【0166】
しかして、各ステップ250a、250x、250b、250c及び250fを通る演算処理を繰り返している間に、上述のように球発射装置50により発射レール50bに沿い発射された次の遊技球が発射球センサS2により検出されると、当該発射球センサS2は、発射球検出信号(図5にて符号K5a参照)を発生して計数管理装置90に出力する。このため、上記コンピュータプログラムがステップ250fに達したとき、当該ステップ250fにおいて、発射球検出信号K5aに基づきYESと判定される。
【0167】
ついで、ステップ252において、再度、検出フラグFC1=1とセットされる。そして、上述と同様に、1個目及び2個目の発射球の検出がなければ、ステップ250g及びステップ250hにおいて順次NOと判定される。
【0168】
ステップ250iにおけるNOとの判定後、ステップ250fにてYESとの判定の対象となった発射球の検出(発射球検出信号K5aとしての発射球の検出)が、1個目の発射球の検出であれば、ステップ250gにおいてYESと判定される。すると、次のステップ253において、検出フラグFA1=1とセットされる。ついで、ステップ253aにおいて、変数データAが、ステップ251aにおけるA=0に基づき、A−1=−1と減算される。
【0169】
然る後、上述と同様に、2個目の発射球の検出なく、ステップ250iにおけるNOとの判定後、ステップ250cにおけるFC1=1、ステップ253におけるFA1=1、ステップ251aにおけるFA2=0のもとに発射球判定期間Taが経過すると、上記コンピュータプログラムは、各ステップ250a、250x、250b、250c、250d、250j、250h及び250iを通りステップ250k(図15参照)に進む。
【0170】
しかして、上述と同様に、戻り球判定期間Tbが、FL2=0、FB1=0、FB2=0及びFC2=0のもと、ファウル球の検出及び戻り球の検出もなく、経過すると、上記コンピュータプログラムは、各ステップ250k、250y、250m、250q及び250rを通り、ステップ250kにおいてNOと判定される。これにより、現段階における発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0171】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−1、変数データB=0及び変数データL=0である。即ち、図18のタイミングチャートから分かる通り、発射球が1個、戻り球及びファウル球が共に零個である。
【0172】
然る後、上述と同様に、初期フラグFs=1のもとに、ステップ220(図10参照)においてNOとされる。このため、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260に進む(図10、図16及び図17参照)。
【0173】
すると、当該後続球送り処理ルーチン260のステップ262において上述と同様に変数データ組み合わせ判定がなされる。ここでは、上述したごとく、各変数データは、A=−1、B=0及びL=0となっていることから、これらA=−1、B=0及びL=0が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0174】
ついで、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−1、B=0及びL=0に基づき、加算処理される。その結果、変数加算値は、D=−1として得られる。
【0175】
これに伴い、ステップ264における持ち球更新処理において、今回持ち球数Dfが、更新式(2)を用いて、ステップ264aにて更新済みの先回持ち球数Dp及び現段階における変数加算値D=−1に基づき算出される。この算出結果によれば、今回持ち球数Dfは、Df=Dp−1=Dpo−2となる。このことは、遊技者の持ち球数がさらに1個減算更新されたことを意味する。これにより、遊技者の持ち球がさらに1個消費されたことになる。
【0176】
しかして、ステップ264aにおいて、ステップ264で得られた今回持ち球数Df=Dpo−2が先回持ち球数Dpと更新され、然る後、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理において、プリペイドカードPrcの持ち球数データが、計数管理装置90による制御のもと、カード装置80により、さらに1個分だけ減算するように書き込み処理される。
【0177】
ついで、ステップ264cにおける持ち球数表示処理において、ステップ264aにおいて更新された先回持ち球数Dp=Dpo−2が、現段階における持ち球数を表す表示データとして持ち球数表示装置100に出力される。
【0178】
これに伴い、持ち球数表示装置100は、上記表示データに基づき、遊技者の現段階における持ち球である遊技球の数を表示する。このため、遊技者は、持ち球数表示装置100により表示内容を視認することで、自己の現段階における持ち球数の更新内容(さらに持ち球1個を消費したこと)を認識することができる。
【0179】
ステップ264cの処理後、ステップ265において、D<0か否かが判定される。しかして、当該ステップ265において、今回のステップ263での加算処理で得られたD=−1に基づき、YESと判定される。さらに、次のステップ265aにおいて、B≦0か否かが判定される。ここでも、上述と同様に変数データB=0であることから、当該ステップ265aにおける判定はYESとなる。従って、上述と同様に、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しない。このことは、さらに次の球送りを行う前提条件が成立していることを意味する。
【0180】
しかして、上述と同様に、タッチセンサS1によるタッチ検出信号の発生及びハンドルHaの回動操作のもと、ステップ266aにおいて球送り信号の出力処理がなされる。これに伴い、計数管理装置90が球送り信号(図18にて符号K3b参照)を球送り制御装置40aに出力する。
【0181】
然る後、ステップ267におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、上述と同様に、計数管理装置90からの球送り信号K3bに基づき球送り制御装置40aにより制御されて、次の球送りをするように傾動機構42を傾動する。
【0182】
これにより、球送り装置40は、循環通路70の開口部73aから球導入口部41bを通して導入するさらなる次の遊技球を、傾動機構42の傾動に伴い、上記球送り穴部を通して発射レール50bの球発射基端部55上に送る。なお、球送り動作期間が経過すると、ステップ267における判定がYESとなる。このことは、球送り装置40によるさらなる次の遊技球に対する球送り動作が終了したことを意味する。
【0183】
然る後、上述と同様に次回球送り判定期間Tcの経過に伴いステップ267aにおいてYESと判定されると、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)の処理が再びなされる。すると、計数管理装置90が、球発射信号(図18にて符号K4b参照)を球発射制御装置50cに出力する。これに伴い、球発射装置50が、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4bに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られたさらなる次の遊技球を発射する。
【0184】
以上によれば、球発射装置50により発射された遊技球が発射球センサS2により最初の発射球として発射球判定期間Ta内に検出されて遊技盤20の遊技領域21に達した場合には、遊技者の持ち球が1個消費されたことになる。
【0185】
このように遊技者の持ち球が1個消費されたことは、各ステップ263〜264cの処理に基づき、プリペイドカードPrcの書き込みデータの更新がなされる。従って、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0186】
また、上述のように遊技者の持ち球が1個消費されたことで、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しなくなるため、次の遊技球が上述のように発射レール50b上に送られる。これにより、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
2.発射後の遊技球が遊技領域21内に達することなく発射レール50上に戻る場合(図19のタイミングチャート参照)
図18に基づいて述べたように、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)において、計数管理装置90が、球発射信号K4a(図18及び図19参照)を球発射制御装置50cに出力すると、球発射装置50は、球送り装置40により上述のように球送り信号K3aに基づき送られた次の遊技球を、計数管理装置90からの球発射信号K4aに基づく球発射制御装置50cによる制御のもと、発射レール50bに沿い、案内レール30の案内通路33に向けて発射する。これにより、球発射制御処理ルーチン240の処理が終了する。
【0187】
すると、上記コンピュータプログラムが次の発射球数処理ルーチン250(図10及び図13〜図15参照)に進む。しかして、ステップ251(図13参照)におけるA=B=L=0とのクリア及びステップ251aにおけるFA1=FA2=FB1=FB2=FC1=FC2=FL1=FL2=0とのリセットの後、ステップ250aにおいて発射球判定期間Ta内か否かが判定される。
【0188】
現段階において、上述と同様に発射球判定期間Ta内であれば、ステップ250aにおいてYESと判定される。ついで、上述と同様に、ステップ250xにおけるYESとの判定後250bにおけるNOとの判定がなされる。ついで、検出フラグFC1=0に基づきステップ250cにおいてYESと判定されると、次のステップ250fにおいて、発射球の検出か否かが判定される。
【0189】
ここで、遊技球が発射球として発射球センサS2により検出されていなければ、ステップ250fにおいてNOと判定される。然る後、上述のように発射された遊技球が、発射球センサS2により、上述のごとく、発射球検出信号K5aとして検出されると、当該発射球検出信号K5aは、発射球センサS2により計数管理装置90に出力される。また、当該発射球検出信号K5aに基づき、ステップ250fにおいてYESと判定される。
【0190】
ついで、ステップ252において、検出フラグFC1=1とセットされる。然る後、発射球判定期間Taの経過前において、上述と同様に、上述の発射球検出信号K5aとしての発射球の検出が、1個目の発射球の検出であれば、ステップ250gにおいてYESと判定される。
【0191】
これに伴い、上述と同様にステップ253において検出フラグFA1=1とセットされる。このことは、上述した発射球センサS2の発射球検出信号K5aとしての検出が発射球判定期間Ta内になされたことを意味する。ついで、ステップ253aにおいて変数データAが、上述と同様に、A=A−1=−1と減算される。
【0192】
然る後、上述と同様に、2個目の発射球の検出なく発射球判定期間Taの経過のもとにステップ250iにおける判定がYESになると、ステップ250k(図15参照)にて戻り球判定期間Tb内か否かが判定される。現段階では、上述と同様に戻り球判定期間Tb内であれば、ステップ250kにおける判定がYESとなる。
【0193】
然る後、各ステップ250k、250y、250m、250q及び250rを通る演算処理を繰り返している間に、遊技球が、上述のように、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により発射球として検出された後、発射レール50bに戻り、戻り球として発射球センサS2により検出されると、発射球センサS2は、戻り球検出信号(図19にて符号K5b参照)を発生し計数管理装置90に出力する。従って、上記コンピュータプログラムがステップ250rに達したときに、当該ステップ250rにおいて、発射球センサS2からの戻り球検出信号K5bに基づきYESと判定される。
【0194】
これに伴い、ステップ255において、検出フラグFC2=1とセットされる。このことは、球発射装置50により発射された遊技球が、何個目の遊技球であるかを問わず、発射球センサS2により戻り球として検出されたことを意味する。ついで、ステップ250sにおいて、1個目の戻り球の検出か否かが判定される。現段階においてステップ250rにてYESとの判定の対象となった戻り球の検出(戻り球検出信号K5bとしての検出)が、1個目の戻り球の検出でなければ、ステップ250sにおける判定がNOとなる。
【0195】
然る後、ステップ250tにおいて、2個目の戻り球の検出か否かが判定される。ここで、ステップ250rにてYESとの判定の対象となった戻り球の検出(戻り球検出信号K5bとしての検出)が、2個目の戻り球の検出でなければ、ステップ250tにおいてNOと判定される。
【0196】
このような判定の後、次のステップ250uにおいて、戻り球判定期間Tbの経過か否かが判定される。現段階において、戻り球判定期間Tbが経過していなければ、上記タイマーの現段階における計時時間に基づきステップ250uにおける判定がNOとなる。
【0197】
しかして、このようなステップ250uにおけるNOとの判定のもと、上記コンピュータプログラムが、ファウル球を検出することなく、ステップ250k、ステップ250y及びステップ250mを通りステップ250qに進むと、当該ステップ250qにおいて、ステップ255にてセット済みのFC2=1に基づき、NOと判定される。
【0198】
ついで、ステップ250vにおいて、検出フラグFB1=0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、ステップ251aにおいて、FB1=0とリセット済みであるため、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として検出された遊技球が戻り球判定期間Tb内に未だ1個目の戻り球として発射球センサS2により検出されていないままにあることから、ステップ250vにおいてYESと判定される。
【0199】
すると、次のステップ250wにおいて、検出フラグFB2=0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、ステップ251aにおいて、FB2=0とリセット済みであるため、球発射装置50による発射のもとに発射球センサS2により発射球として検出された遊技球が未だ2個目の戻り球として発射球センサS2により検出されていないままにあることから、ステップ250wにおける判定はYESとなる。
【0200】
然る後、ステップ250s(図15参照)において、1個目の戻り球か否かが判定される。ここで、上述のようにステップ250rにてYESとの判定の対象となった戻り球(戻り球検出信号K5bに対応する戻り球)が、戻り球判定期間Tb内にて発射球センサS2により最初に検出された遊技球であれば、ステップ250sにおける判定はYESになる(図19参照)。
【0201】
これに伴い、ステップ256において、検出フラグFB1が、FB1=1とセットされ、ついで、ステップ256aにおいて、変数データBが、ステップ251aにおけるB=0に基づき、B=B+1=+1と加算される。
【0202】
然る後、2個目の戻り球の検出がなされることなく戻り球判定期間Tbが経過すると、ステップ250tにおけるNOとの判定後ステップ250uにおいて上記タイマーの現段階における計時時間に基づきYESと判定される。これにより、現段階における発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0203】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−1、変数データB=+1及び変数データL=0である。即ち、図19のタイミングチャートから分かる通り、発射球が1個、戻り球が1個及びファウル球が零個である。このことは、B=+1を前提として、現段階における遊技者の持ち球の数が後述のごとく不変であることを意味する。
【0204】
上述のような発射球数処理ルーチン250の処理の終了に伴い、上記コンピュータプログラムがステップ220(図10参照)に戻る。すると、現段階では、上述のごとくステップ221において初期フラグFs=1とセット済みであることから、ステップ220においてNOと判定される。このため、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260に進む(図10、図16及び図17参照)。
【0205】
すると、ステップ261(図16参照)において、次回球送り判定期間Tc内か否かが判定される。現段階では、ステップ250uにおいてYESと判定した直後であることから、上記タイマーの現段階における計時時間に基づきステップ261における判定はYESとなる。
【0206】
これに伴い、ステップ262において、変数データ組み合わせ判定がなされる。現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−1、B=+1及びL=0となっていることから、これらA=−1、B=+1及びL=0が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0207】
ついで、ステップ263における加算処理において、上記加算式(1)を用いて、A=−1、B=+1及びL=0に基づき、加算処理される。その結果、変数加算値は、D=0として得られる。ここで、D=0は、B=+1を前提として、遊技者の現段階における持ち球が増減なく不変であることを表す。
【0208】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=0に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1+0=Dpo−1が得られる。このことは、遊技者の現段階における持ち球の数は、戻り球1個を前提として、そのまま維持されて、不変であることを意味する。
【0209】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−1が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−1となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、書き込み更新されることはない。また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数は、そのまま維持される。
【0210】
然る後、ステップ265において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=0であることから、当該ステップ265においてNOと判定される。ついで、ステップ268において、L>0か否かが判定される。ここで、上述のごとく、変数データL=0であることから、当該ステップ268における判定はNOとなる。ついで、ステップ268aにおいて、B≦0か否かが判定される。現段階では、上述のごとく、変数データB=+1であるから、当該ステップ268aにおいて、NOと判定される。
【0211】
換言すれば、現段階において、変数加算値D=0を特定するA=−1、B=+1及びL=0において、B=+1は、発射レール50bの球発射基端部55上に戻り球が1個残存していることを表す。このことは、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることを意味する。従って、ステップ265においてNOと判定することで、ステップ265b〜ステップ266aへの処理に移行することなく、ステップ269において、タッチ検出信号の発生か否かが判定される。
【0212】
現段階において、タッチセンサS1がタッチ検出信号を発生していれば、ステップ269においてYESと判定され、ステップ269aにおいてタッチフラグFt=1とセットされる。なお、ステップ269における判定がNOとなる場合には、遊技者のハンドルHaに対するタッチが解除されていることから、ステップ268bにおいてタッチフラグFt=0とリセットされて、ステップ265における判定が再びなされる。
【0213】
上述したごとく、ステップ269aにおいてタッチフラグFt=1とセットされると、次のステップ269bにおいてハンドルの回動操作か否かが判定される。現段階では、遊技者は遊技中であることからハンドルHaが回動操作されているとすれば、ハンドル装置Hが、ハンドルHaの現実の回動角度を表す回動信号を発生して計数管理装置90に出力している。このため、ステップ269bにおける判定はYESとなる。
【0214】
このようにステップ269bにおける判定がYESになると、次のステップ267aにおいて、上記タイマーの計時時間に基づき次回球送り判定期間Tcの経過か否かが判定される。現段階において、ステップ267aにおけるNOとの判定が繰り返されている間に、当該ステップ267aにおける判定がYESになると、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0215】
換言すれば、各ステップ265、268及び268aにおいて順次NOと判定される場合には、上述のごとく、戻り球が発射レール50bの球発射基端部55上に1個残存しているため、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることから、ステップ266aにおける球送り信号の出力処理を行うことなく、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。なお、ステップ261における判定がNOとなる場合にも、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0216】
上述のようにステップ267aにおけるYESとの判定に基づき後続球送り処理ルーチン260の処理が終了すると、上記コンピュータプログラムは、球発射処理ルーチン240に進む。
【0217】
すると、この球発射処理ルーチン240において、計数管理装置90が、上述したステップ267aにおけるYESとの判定、換言すれば、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、球発射信号(図19にて符号K4b参照)を球発射制御装置50cに出力する。
【0218】
これに伴い、球発射装置50は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4bに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に残存する戻り球としての遊技球を、上述と同様に、発射レール50bに沿い案内通路33に向けて発射する。
【0219】
以上によれば、球発射装置50により発射された遊技球が発射球センサS2により発射球判定期間Ta内に発射球として検出されても、当該発射球が、遊技盤20の遊技領域21に達することなく、再び、発射レール50bに戻って発射球センサS2により最初の戻り球として検出された場合には、遊技者の持ち球が増減することなくそのまま不変に維持されることになる。
【0220】
このように戻り球を前提に遊技者の持ち球が消費されることなく維持されることは、各ステップ263〜264cの処理のもと、プリペイドカードPrcの書き込みデータの更新がなされない。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0221】
また、上述のように戻り球としての遊技球が、1個、発射レール50b上に残存することとなるため、球送り装置40による発射レール50b上への次の遊技球の球送りを行うことなく、発射レール50bの発射基端部55上に残存する遊技球が、球発射装置50により発射される。
【0222】
これにより、遊技球が発射レール50上に1個残存する場合には、当該遊技球を次の発射対象の遊技球として有効に活用することで、余分な球送りを行わないように球送り装置40による球送り動作を制御しつつ、当該パチンコ遊技機における遊技球の球送り及び発射を円滑に行うことができる。
3.発射後の遊技球が遊技領域21内に達することなくファウル口35内にファウル球として落下する場合(図20のタイミングチャート参照)
上述のように発射球数処理ルーチン250(図13〜図15参照)のステップ250aにおいてYESと判定されると、次のステップ250xにおいて、FL1=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251a(図13参照)にて検出フラグFL1=0とリセット済みであるため、球発射装置50により発射された遊技球がファウル球センサS3によりファウル球として検出されていないままにあることから、当該ステップ250xにおける判定はYESとなる。
【0223】
ついで、ステップ250bにおいてファウル球の検出か否かが判定される。現段階においてファウル球センサS3がファウル球を検出していなければ、当該ステップ250bにおいてNOと判定される。
【0224】
然る後、上述と同様に検出フラグFC1=0のもとになされるステップ250cにおけるYESとの判定に伴いステップ250f(図13参照)において発射球の検出か否かが判定される。ここで、発射球センサS2による遊技球の発射球としての検出がなければ、ステップ250fにおいて、NOと判定される。
【0225】
しかして、各ステップ250a、250x、250b、250c及び250fを通る演算処理を繰り返している状態において、ファウル球の検出なく、上述のように、発射球検出信号K5a(図18及び図20参照)としての検出が発射球センサS2によりなされると、当該発射球検出信号K5aは、発射球センサS2により計数管理装置90に出力される。また、上記コンピュータプログラムがステップ250fに達したとき、当該ステップ250fにおいて、発射球センサS2からの発射球検出信号K5aに基づき、YESと判定される。
【0226】
ついで、ステップ252における検出フラグFC1=1とのセット後、発射球判定期間Taの経過前において、上述と同様にして、上述の発射球検出信号K5aとしての発射球の検出が、1個目の発射球の検出であれば、ステップ250gにおいてYESと判定される。これに伴い、上述と同様にステップ253において検出フラグFA1=1とセットされ、ステップ253aにおいて、変数データAが、上述と同様に、A=A−1=−1と減算される。
【0227】
然る後、上述と同様にして、2個目の発射球の検出なく発射球判定期間Taの経過のもとにステップ250iにおける判定がYESになると、ステップ250k(図15参照)にて戻り球判定期間Tb内か否かが判定される。現段階では、上述と同様に戻り球判定期間Tb内であれば、ステップ250kにおける判定がYESとなる。
【0228】
これに伴い、次のステップ250yにおいてFL2=0か否かが判定される。現段階では、ステップ251aにおいて検出フラグFL2=0とリセット済みであることから、当該ステップ250yにおける判定はYESとなる。
【0229】
すると、次のステップ250mにおいて、ファウル球の検出か否かが判定される。現段階において、ファウル球センサS3による遊技球のファウル球としての検出がなければ、ファウル球センサS3から計数管理装置90への検出出力がないことから、ステップ250mにおける判定がNOとなる。
【0230】
然る後、各ステップ250r、250k、250y、250m及び250qを通る演算処理を繰り返している間に、遊技球が、上述のように、球発射装置50により発射レール50bに沿い発射されて発射球センサS2により発射球として検出された後において、当該発射球が、遊技盤20の遊技領域21に達することなく、かつ、発射レール50bに戻ることなく、案内通路33の下端部から外側レール部32の下端部に沿いファウル口35内に落下して、ファウル球センサS3によりファウル球として検出されると、ファウル球センサS3は、ファウル球検出信号(図20にて符号K6参照)を発生して計数管理装置90に出力する。
【0231】
従って、上記コンピュータプログラムがステップ250mに達したとき、当該ステップ250mにおいて、ファウル球センサS3からのファウル球検出信号K6に基づき、YESと判定される。
【0232】
これに伴い、次のステップ259(図15参照)において検出フラグFL2=1とセットされた後、次のステップ259aにおいて、変数データLが、ステップ251(図13参照)におけるL=0に基づき、L=L+1=+1と加算される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球(発射球)が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となったことを意味する。
【0233】
然る後、上述と同様にして、戻り判定期間Tbの経過により、ステップ250kにおけるNOとの判定或いはステップ250uにおけるYESとの判定がなされると、発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0234】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−1、変数データB=0及び変数データL=+1である。即ち、図20のタイミングチャートから分かる通り、発射球が1個、戻り球が零、及びファウル球が1個である。
【0235】
然る後、上述と同様に初期フラグFs=1に基づくステップ220におけるNOとの判定のもとに、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260(図10、図16及び図17参照)に進む。
【0236】
すると、当該後続球送り処理ルーチン260のステップ261(図16参照)において、上述と同様にステップ250kにおいてNOと判定した直後であることから、YESと判定される。
【0237】
ついで、ステップ262における変数データ組み合わせ判定において、現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−1、B=0及びL=+1となっていることから、これらA=−1、B=0及びL=+1が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0238】
然る後、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−1、B=0及びL=+1に基づき、加算処理され、D=0として得られる。ここで、D=0は、L=+1を前提として、遊技者の現段階における持ち球が増減なく不変であることを表す。
【0239】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=0に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1+0=Dpo−1が得られる。このことは、遊技者の現段階における持ち球の数は、ファウル球1個を前提として、そのまま維持されて、不変であることを意味する。
【0240】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−1が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−1となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、書き込み更新されることはない。また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数は、そのまま維持される。
【0241】
然る後、上述と同様に、ステップ265において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=0であることから、当該ステップ265においてNOと判定される。ついで、ステップ268において、L>0か否かが判定される。ここで、上述のごとく、変数データL=+1であることから、当該ステップ268における判定はYESとなる。ついで、ステップ265aにおいて、変数データB=0に基づきYESと判定される。
【0242】
換言すれば、現段階では、変数加算値D=0を特定するA=−1、B=0及びL=+1において、L=+1は、遊技者の持ち球の消費ではないが、発射レール50bの球発射基端部55上に残存する遊技球はないことを表す。このことは、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが必要であることを意味する。
【0243】
従って、上述のように各ステップ268、265aにおいて順次YESと判定された後は、上述と同様に、ステップ265b〜ステップ267の処理がなされる。即ち、現段階において、ステップ265bにおける判定がYESとなれば、ステップ265dにおいて、タッチフラグFt=1とセットされる。然る後、ステップ266におけるYESとの判定のもと、次のステップ266aにおける球送り信号の出力処理において、計数管理装置90が球送り信号(図20にて符号K3c参照)を球送り制御装置40aに出力する。
【0244】
然る後、ステップ267におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、上述と同様に、計数管理装置90からの球送り信号K3cに基づき球送り制御装置40aにより制御されて、次の遊技球を発射レール50bの球発射基端部55上に送る。
【0245】
しかして、上述と同様に次回球送り判定期間Tcの経過に伴いステップ267aにおいてYESと判定されると、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)の処理が再びなされる。すると、計数管理装置90が、球発射信号(図20にて符号K4c参照)を球発射制御装置50cに出力する。これに伴い、球発射装置50が、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4cに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られたさらなる次の遊技球を発射する。
【0246】
一方、上述のように戻り球判定期間Tb内においてファウル球の検出に基づきステップ250mにてYESと判定されるのではなく、上述のようにステップ250fにおけるYESとの判定、ステップ252におけるFC1=1とのセット、ステップ250gにおけるYESとの判定、ステップ253におけるFA1=1とのセット及びステップ253aにおけるA=A−1との減算処理のもと、発射球判定期間Taの経過前に基づきステップ250iにおけるNOとの判定を繰り返している状態において、ファウル球センサS3がファウル球検出信号を発生すれば、上記コンピュータプログラムがステップ250bに達したとき、当該ステップ250bにおいてYESと判定される。
【0247】
これに伴い、ステップ258において、検出フラグFL1=1とセットされ、ついで、ステップ258aにおいて、ステップ251aにおける検出フラグFL1=0に基づき、変数データLがL=L+1=+1と算出される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球(発射球)が発射球判定期間Ta内においてファウル球となったことを意味する。
【0248】
これにより、上述のように発射球が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となった場合と同様に、A=+1、B=0及びL=+1となる場合には、上述した発射球判定期間Ta内における球送りと同様の球送りがなされる。
【0249】
以上によれば、球発射装置50により発射された遊技球が、発射球センサS2により最初の発射球として発射球判定期間Ta内に検出された後、戻り球判定期間Tb内或いは発射球判定期間Ta内においてファウル球センサS3によりファウル球として検出された場合には、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しないが、遊技者の持ち球が消費されてはいない。
【0250】
このようにファウル球を前提に遊技者の持ち球が消費されることなく維持されることは、各ステップ263〜264cの処理のもち、プリペイドカードPrcの書き込みデータの更新がなされない。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0251】
また、上述のように遊技者の持ち球が消費されてはいないが、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しなくなることで、次の遊技球が上述のように発射レール50b上に送られる。これにより、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
4.発射後の2個の遊技球うち、1個の遊技球が遊技領域21内に達し、他の1個の遊技球が遊技領域21内に達することなくファウル口35内にファウル球として落下する場合(図21のタイミングチャート)
上述のように、球発射装置50が、計数管理装置90からの球発射信号K4aに基づき球発射制御装置50cにより制御されて発射レール50bに沿い遊技球を発射すると、当該遊技球は、発射レール50bに沿い案内通路33に向けて発射される。ここで、このように発射される遊技球は、発射レール50bの発射基端部55上に存在する2個の遊技球であるものとする。
【0252】
しかして、上述したように発射球数処理ルーチン250の各ステップ250a、250x、250b、250c及び250fを通る演算処理を繰り返している状態において、ファウル球の検出なく、上述のように発射された遊技球のうちの1個の遊技球が発射球検出信号K5a(図20及び図21参照)として発射球センサS2により検出されると、当該発射球検出信号K5aは、発射球センサS2により計数管理装置90に出力される。また、上記コンピュータプログラムがステップ250fに達したとき、当該ステップ250fにおいて、発射球センサS2からの発射球検出信号K5aに基づき、YESと判定される。
【0253】
ついで、ステップ252における検出フラグFC1=1とのセット後、発射球判定期間Taの経過前において、上述と同様にして、上述の発射球検出信号K5aとしての発射球の検出が、1個目の発射球の検出であれば、ステップ250gにおいてYESと判定される。これに伴い、上述と同様にステップ253において検出フラグFA1=1とセットされ、ステップ253aにおいて、変数データAが、上述と同様に、A=A−1=−1と減算される。
【0254】
然る後、上述と同様にして、2個目の発射球の検出なく各ステップ250h、250iにてNOとの判定をする。ついで、上記コンピュータプログラムが各ステップ250a、250y、250b、250c及び250dを通り250jに達したとき、当該ステップ250jにおいて上述と同様にYESと判定される。
【0255】
ここで、上述のように発射された遊技球のうちの他の1個の遊技球が発射球検出信号K5c(図21参照)として発射球センサS2により検出されると、当該発射球検出信号K5bは、発射球センサS2により計数管理装置90に出力される。
【0256】
従って、上述の発射球検出信号K5cとしての発射球の検出が、2個目の発射球の検出であれば、次のステップ250hにおいて、YESと判定される。これに伴い、次のステップ254において、検出フラグFA2=1とセットされ、ステップ254aにおいて、変数データAが、A=A−1と減算される。
【0257】
然るに、現段階では、上述のごとく、ステップ253aにおいて、変数データAが、既に、A=A−1=−1と減算されていることから、上述したステップ254aにおいては、変数データAが、A=A−1=−2と減算される。
【0258】
このような減算後、発射球判定期間Taの経過のもとにステップ250iにおける判定がYESになると、ステップ250k(図15参照)にて戻り球判定期間Tb内か否かが判定される。現段階では、上述と同様に戻り球判定期間Tb内であれば、ステップ250kにおける判定がYESとなる。
【0259】
ついで、上述と同様に、ステップ250yにおいて検出フラグFL2=0に基づきYESと判定された後各ステップ250r、250k、250y、250m及び250qを通る演算処理を繰り返している間に、上述のように発射球判定期間Ta内にて発射球として検出された2個の遊技球のうちの1個の遊技球が、遊消費球として遊技領域21に達し、一方、他の1個の遊技球が、遊技盤20の遊技領域21に達することなく、かつ、発射レール50bに戻ることなく、案内通路33の下端部から外側レール部32の下端部に沿いファウル口35内に落下すると、当該遊技球は、ファウル球センサS3によりファウル球として検出される。すると、ファウル球センサS3は、ファウル球検出信号(図21にて符号K6a参照)を発生して計数管理装置90に出力する。
【0260】
従って、上記コンピュータプログラムがステップ250mに達したとき、当該ステップ250mにおいて、ファウル球センサS3からのファウル球検出信号K6aに基づき、YESと判定される。これに伴い、次のステップ259(図15参照)において検出フラグFL2=1とセットされた後、次のステップ259aにおいて、変数データLが、ステップ251(図13参照)におけるL=0に基づき、L=L+1=+1と加算される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球(発射球)が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となったことを意味する。
【0261】
然る後、上述と同様にして、戻り判定期間Tbの経過により、ステップ250kにおけるNOとの判定或いはステップ250uにおけるYESとの判定がなされると、発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0262】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−2、変数データB=0及び変数データL=+1である。即ち、図21のタイミングチャートから分かる通り、発射球が2個、戻り球が零、及びファウル球が1個である。
【0263】
然る後、上述と同様に初期フラグFs=1に基づくステップ220におけるNOとの判定のもとに、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260(図10、図16及び図17参照)に進む。
【0264】
ついで、ステップ261(図16参照)において上述と同様にYESと判定されると、次のステップ262における変数データ組み合わせ判定において、現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−2、B=0及びL=+1となっていることから、これらA=−2、B=0及びL=+1が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0265】
然る後、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−2、B=0及びL=+1に基づき、加算処理され、D=−1として得られる。ここで、D=−1は、A=−2、B=0及びL=+1を前提として、遊技者の現段階における持ち球が1個減少したことを表す。
【0266】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=−1に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1−1=Dpo−2が得られる。このことは、遊技者の現段階における持ち球の数は、消費球及びファウル球をそれぞれ1個とする前提において、1個減少したことを意味する。
【0267】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−2が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−2となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、遊技者の持ち球の数が1個減少するように書き込み更新される。また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数は、1個減少する。
【0268】
然る後、上述と同様に、ステップ265において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=−1であることから、当該ステップ265においてYESと判定される。ついで、ステップ265aにおいて、B≦0か否かが判定される。現段階では上述のごとく変数データB=0であることから、ステップ265aにおいてYESと判定される。
【0269】
換言すれば、現段階では、変数加算値D=−1を特定するA=−2、B=0及びL=+1において、A=−2のうち、A=−1に対応する発射球は、ファウル球に対応し、残りのA=−1に対応する発射球は、消費球に対応する。このことは、発射レール50bの球発射基端部55上に残存する遊技球がなく、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが必要であることを意味する。
【0270】
従って、上述のようにステップ265aにおいてYESと判定された後は、上述と同様に、ステップ265b〜ステップ267の処理がなされる。即ち、現段階において、ステップ265bにおける判定がYESとなれば、ステップ265dにおいて、タッチフラグFt=1とセットされる。然る後、ステップ266におけるYESとの判定のもと、次のステップ266aにおける球送り信号の出力処理において、計数管理装置90が球送り信号(図21にて符号K3d参照)を球送り制御装置40aに出力する。
【0271】
然る後、ステップ267におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、上述と同様に、計数管理装置90からの球送り信号K3dに基づき球送り制御装置40aにより制御されて、次の遊技球を発射レール50bの球発射基端部55上に送る。
【0272】
しかして、上述と同様に次回球送り判定期間Tcの経過に伴いステップ267aにおいてYESと判定されると、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)の処理が再びなされる。すると、計数管理装置90が、球発射信号(図21にて符号K4d参照)を球発射制御装置50cに出力する。これに伴い、球発射装置50が、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4dに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られたさらなる次の遊技球を発射する。
【0273】
以上によれば、球発射装置50により発射された2個の遊技球が発射球センサS2により1個目及び2個目の発射球として順次発射球判定期間Ta内に検出された後、1個の発射球が消費球として遊技領域21に達し、一方、他の1個の発射球が、戻り球判定期間Tb内においてファウル球センサS3によりファウル球として検出された場合には、発射レール50b上に残存する遊技球は存在しなくなる。
【0274】
このように消費球1個及びファウル球1個を前提に遊技者の持ち球が1個消費されることは、各ステップ263〜264cの処理に基づき、プリペイドカードPrcの書き込みデータが1個減少するように更新される。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0275】
また、上述のように消費球1個及びファウル球1個を前提に発射レール50b上に残存する遊技球が存在しなくなることで、次の遊技球が上述のように発射レール50b上に送られる。これにより、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
5.発射後の2個の遊技球のうち、1個の遊技球が遊技領域21内に達することなくファウル口35内にファウル球として落下し、他の1個の遊技球が遊技領域21内に達することなく発射レール50b上に戻る場合(図22のタイミングチャート参照)
図21に基づき説明したようにステップ250y(図15参照)において検出フラグFL2=0に基づきYESと判定された後各ステップ250r、250k、250y、250m及び250qを通る演算処理を繰り返している間に、上述のように発射球判定期間Ta内にて発射球として検出された2個の遊技球のうちの1個の遊技球が、ファウル球センサS3によりファウル球として検出されると、ファウル球センサS3は、上述のごとくファウル球検出信号K6a(図21及び図22参照)を発生して計数管理装置90に出力する。
【0276】
従って、上記コンピュータプログラムがステップ250mに達したとき、当該ステップ250mにおいて、ファウル球センサS3からのファウル球検出信号K6aに基づき、YESと判定される。これに伴い、次のステップ259(図15参照)において検出フラグFL2=1とセットされた後、次のステップ259aにおいて、変数データLが、ステップ251(図13参照)におけるL=0に基づき、L=L+1=+1と加算される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球(発射球)が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となったことを意味する。
【0277】
然る後、ステップ250kにおけるYESとの判定のもと、ステップ259における検出フラグFL2=1に基づきステップ250yにおいてNOと判定されると、次のステップ250qにおいて、ステップ251aにおける検出フラグFC2=0に基づき、YESと判定される。
【0278】
これに伴い、次のステップ250rにおいて戻り球の検出か否かが判定される。現段階において、上述のように発射球判定期間Ta内にて発射球として検出された2個の遊技球のうちの他の1個の遊技球が、発射レール50b上に戻り発射球センサS2により戻り球として検出されると、発射球センサS2は、戻り球検出信号(図22に符号K5d参照)を発生し計数管理装置90に出力する。
【0279】
すると、上記コンピュータプログラムがステップ250rに達したとき、当該ステップ250rにおいて、発射球センサS2からの戻り球検出信号K5dに基づき、YESと判定される。ついで、ステップ255において、検出フラグFC2=1とセットされた後、ステップ250sにおいて、1個目の戻り球の検出か否かが判定される。ここで、上述した発射球センサS2からの戻り球検出信号K5dとしての検出が1個目の検出であれば、ステップ250sにおける判定はYESとなる。
【0280】
ついで、ステップ256において、検出フラグFB1=1とセットされ、さらに、ステップ256aにおいて、ステップ251におけるB=0に基づき、変数データBが、B=B+1=+1と加算される。
【0281】
然る後、各ステップ250t、250uにおけるNOとの判定後、各ステップ250q、250vにおけるNOとの判定のもと、ステップ251aにおける検出フラグFB2=0に基づき、ステップ250zにおいてYESと判定される。そして、2個目の戻り球の検出なく、ステップ250tにおいてNOと判定された後、戻り球判定期間Tbの経過によりステップ250uにおいてYESと判定されると、発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0282】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−2、変数データB=+1及び変数データL=+1である。即ち、図22のタイミングチャートから分かる通り、発射球が2個、戻り球が1個、及びファウル球が1個である。
【0283】
然る後、上述と同様に初期フラグFs=1に基づくステップ220におけるNOとの判定のもとに、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260(図10、図16及び図17参照)に進む。
【0284】
しかして、ステップ261(図16参照)において上述と同様にYESと判定されると、次のステップ262における変数データ組み合わせ判定において、現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−2、B=+1及びL=+1となっていることから、これらA=−2、B=+1及びL=+1が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0285】
然る後、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−2、B=+1及びL=+1に基づき、加算処理され、D=0として得られる。
【0286】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=0に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1−0=Dpo−1が得られる。
【0287】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−1が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−1となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、戻り球1個及びファウル球1個を前提に、遊技者の持ち球の数が書き込み更新されることなくそのまま維持され、また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数はそのままである。
【0288】
上述のようにステップ264cにて処理した後、次のステップ265(図17参照)において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=0であることから、当該ステップ265においてNOと判定される。すると、変数データL=+1に基づき、次のステップ268において、YESと判定される。その後、変数データB=+1に基づき、次のステップ265aにおいて、NOと判定される。
【0289】
換言すれば、現段階では、変数加算値D=0を特定するA=−2、B=+1及びL=+1において、L=+1は、遊技者の持ち球の消費ではないが、B=+1であることから、遊技球が、1個、発射レール50bの球発射基端部55上に残存する。このことは、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることを意味する。
【0290】
従って、ステップ265b〜ステップ266aへの処理に移行することなく、ステップ269において、タッチ検出信号の発生か否かが判定される。現段階において、タッチセンサS1がタッチ検出信号を発生していれば、ステップ269においてYESと判定され、ステップ269aにおいてタッチフラグFt=1とセットされる。
【0291】
然る後、上述と同様に、ハンドルHaの回動操作のもとにステップ269bにおいてYESと判定され、次回球送り判定期間Tcの経過により、ステップ267aにおいてYESと判定されると、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0292】
換言すれば、上記コンピュータプログラムが各ステップ265、268、265a、269、269aを順次通る場合には、上述のごとく、戻り球が発射レール50bの球発射基端部55上に1個残存しているため、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることから、ステップ266aにおける球送り信号の出力処理を行うことなく、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0293】
すると、次の球発射処理ルーチン240において、計数管理装置90が、上述したステップ267aにおけるYESとの判定、換言すれば、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、球発射信号(図22にて符号K4e参照)を球発射制御装置50cに出力する。
【0294】
これに伴い、球発射装置50は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4eに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に残存する戻り球としての遊技球を、上述と同様に、発射レール50bに沿い案内通路33に向けて発射する。
【0295】
以上によれば、球発射装置50により発射された2個の遊技球が発射球センサS2により1個目及び2個目の発射球として順次発射球判定期間Ta内に検出された後、1個の発射球が、戻り球判定期間Tb内においてファウル球センサS3によりファウル球として検出され、一方、他の1個の発射球が戻り球判定期間Tb内において発射球センサS2により戻り球として検出された場合には、遊技球が発射レール50b上に1個残存する。
【0296】
このため、球送り装置40により次の球送りを行うことなく、発射レール50b上に残存する遊技球が上述のように発射レール50b上に送られる。これにより、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
【0297】
また、上述のように戻り球1個及びファウル球1個を前提に球送り装置40による次の球送りがなされても、遊技者の持ち球が消費されることなく維持されることは、各ステップ263〜264cの処理のもと、プリペイドカードPrcの書き込みデータが更新処理されることなくそのまま維持されることで達成され得る。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
6.発射後の2個の遊技球が、共に、遊技領域21内に達することなく発射レール50b上に戻る場合(図23のタイミングチャート参照)
上述のごとく、図22に基づく説明に伴いステップ250h(図14参照)において、発射球検出信号K5cとしての発射球の検出が、2個目の発射球の検出であるとして、YESと判定された後、次のステップ254における検出フラグFA2=1とのセットのもと、ステップ254aにおいて、変数データAが、A=A−1と減算されると、ステップ250iにおいて、発射球判定期間Taの経過か否かが判定される。
【0298】
ここで、上述と同様に発射球判定期間Taの経過のもとにステップ250iにおける判定がYESになると、ステップ250k(図15参照)にて戻り球判定期間Tb内か否かが判定される。当該ステップ250kにおいて上述と同様にYESと判定された後、上記コンピュータプログラムが各ステップ250y、250m及び250qを順次通りステップ250rに達すると、当該ステップ250rにおいて戻り球の検出か否かが判定される。
【0299】
現段階において、上述した発射球検出信号K5cとしての発射球が、発射レール50bに戻り発射球センサS2により戻り球として検出されると、発射球センサS2は、戻り球検出信号(図23にて符号K5e参照)を発生し計数管理装置90に出力する。これに伴い、上述のステップ250rにおいて、戻り球検出信号K5eに基づきYESと判定される。
【0300】
ついで、ステップ255において検出フラグFC2=1とセットされる。そして、上述した戻り球検出信号K5eとしての検出が1個目の戻り球としての検出であれば、ステップ250sにおいてYESと判定される。これに伴い、ステップ256において検出フラグFB1=1とセットされ、ステップ256aにおいて、ステップ251における変数データB=0に基づき、変数データBは、B=B+1=+1と加算処理される。
【0301】
しかして、各ステップ250t、250uにおけるNOとの判定後、上記コンピュータプログラムが各ステップ250k、250y、250m及び250qを順次通りステップ250vに達すると、ステップ256におけるFB1=1に基づき、当該ステップ250vにおいてNOと判定される。
【0302】
ついで、ステップ250zにおいて、ステップ251aにおけるFB2=0に基づきYESと判定されると、次のステップ250tにおいて2個目の戻り球の検出か否かが判定される。
【0303】
ここで、上述のように発射されて発射球センサS2により検出された遊技球のうちの2個目の遊技球が、発射レール50bに戻り発射球センサS2により戻り球として検出されると、発射球センサS2は、戻り球検出信号(図23にて符号K5f参照)を発生して計数管理装置90に出力する。これに伴い、ステップ250tにおいて、戻り球検出信号K5fに基づきYESと判定される。
【0304】
すると、次のステップ257において、検出フラグFB2=1とセットされ、ついで、ステップ257aにおいて、変数データBの加算処理がなされる。現段階では、変数データBが、既に、ステップ256aにおいて、B=+1と加算処理されていることから、ステップ257aにおいては、変数データBが、B=B+1=+2と加算処理される。
【0305】
然る後、ステップ250uにおけるNOとの判定後、上記コンピュータプログラムが、上述と同様にステップ250zに達したとき、当該ステップ250zにおいて、ステップ257におけるFB2=1に基づき、NOと判定される。そして、ステップ250uにおいて上述と同様にYESと判定されると、発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0306】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−2、変数データB=+2及び変数データL=0である。即ち、図23のタイミングチャートから分かる通り、発射球が2個、戻り球が2個、及びファウル球が零個である。
【0307】
ついで、ステップ261(図16参照)において上述と同様にYESと判定されると、次のステップ262における変数データ組み合わせ判定において、現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−2、B=+2及びL=0となっていることから、これらA=−2、B=+2及びL=0が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0308】
然る後、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−2、B=+2及びL=0に基づき、加算処理され、D=0として得られる。
【0309】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=0に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1−0=Dpo−1が得られる。
【0310】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−1が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−1となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、戻り球1個及びファウル球1個を前提に、遊技者の持ち球の数が書き込み更新されることなくそのまま維持され、また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数はそのままである。
【0311】
上述のようにステップ264cにて処理した後、次のステップ265において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=0であることから、当該ステップ265においてNOと判定される。すると、変数データL=0に基づき、次のステップ268において、NOと判定される。その後、変数データB=+2に基づき、次のステップ268aにおいて、NOと判定される。
【0312】
換言すれば、現段階において、変数加算値D=0を特定するA=−2、B=+2及びL=0において、B=+2は、発射レール50bの球発射基端部55上に戻り球が2個残存していることを表す。このことは、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることを意味する。従って、各ステップ265、268において順次NOと判定することで、ステップ265b〜ステップ266aへの処理に移行することなく、ステップ269において、タッチ検出信号の発生か否かが判定される。
【0313】
現段階において、タッチセンサS1がタッチ検出信号を発生していれば、ステップ269においてYESと判定され、ステップ269aにおいてタッチフラグFt=1とセットされる。ついで、次のステップ269bにおいて、ハンドルHaが回動操作されていることを前提にYESと判定されると、次のステップ267aにおいて、次回球送り判定期間Tcの経過か否かが判定される。現段階において、ステップ267aにおけるNOとの判定が繰り返されている間に、当該ステップ267aにおける判定がYESになると、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0314】
換言すれば、各ステップ265、268及び268aにおいて順次NOと判定される場合には、上述のごとく、戻り球が発射レール50bの球発射基端部55上に2個残存していても、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが不要であることから、ステップ266aにおける球送り信号の出力処理を行うことなく、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、後続球送り処理ルーチン260の処理が終了する。
【0315】
然る後、球発射処理ルーチン240において、計数管理装置90が、上述したステップ267aにおけるYESとの判定、換言すれば、次回球送り判定期間Tcの経過に基づき、球発射信号(図23にて符号K4f参照)を球発射制御装置50cに出力する。
【0316】
これに伴い、球発射装置50は、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4fに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に残存する戻り球としての遊技球を、上述と同様に、発射レール50bに沿い案内通路33に向けて発射する。
【0317】
以上によれば、球発射装置50により発射された2個の遊技球が発射球センサS2により1個目及び2個目の発射球として順次発射球判定期間Ta内に検出された後、当該2個の発射球が、戻り球判定期間Tb内において発射球センサS2により戻り球として順次検出された場合には、2個の遊技球が発射レール50b上に残存する。
【0318】
このように戻り球2個を前提に球発射装置50が2個の戻り球を共に発射しても、遊技者の持ち球が消費されないことで、、プリペイドカードPrcの書き込みデータが、各ステップ263〜264cの処理のもと更新されることなく、そのまま維持され得る。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0319】
また、上述のように戻り球2個を前提に球発射装置50が2個の戻り球を共に発射しても、遊技者の持ち球が消費されないことで、次の遊技球が上述のように発射レール50b上に送られることなく、発射レール50b上に残存する2個の遊技球が発射される。
【0320】
これにより、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
7.発射後の2個の遊技球が、共に遊技領域21内に達することなくファウル口35内にファウル球として落下する場合(図24のタイミングチャート参照)
図21に基づき説明したようにステップ250y(図15参照)において検出フラグFL2=0に基づきYESと判定された後各ステップ250r、250k、250y、250m及び250qを通る演算処理を繰り返している間に、上述のように発射球判定期間Ta内にて発射球として検出された2個の遊技球のうちの1個の遊技球が、ファウル球センサS3によりファウル球として検出されると、ファウル球センサS3は、上述のごとくファウル球検出信号K6a(図21及び図24参照)を発生して計数管理装置90に出力する。
【0321】
従って、上記コンピュータプログラムがステップ250mに達したとき、当該ステップ250mにおいて、ファウル球センサS3からのファウル球検出信号K6aに基づき、YESと判定される。これに伴い、次のステップ259(図15参照)において検出フラグFL2=1とセットされた後、次のステップ259aにおいて、変数データLが、ステップ251(図13参照)におけるL=0に基づき、L=L+1=+1と加算される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された1個目の遊技球(発射球)が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となったことを意味する。
【0322】
然る後、ステップ250kにおけるYESとの判定のもと、ステップ259における検出フラグFL2=1に基づきステップ250yにおいてNOと判定されると、次のステップ250qにおいて、ステップ251aにおける検出フラグFC2=0に基づき、YESと判定される。
【0323】
これに伴い、次のステップ250rにおいて戻り球の検出か否かが判定される。現段階において、戻り球の検出がなければ、当該ステップ250rにおける判定はNOとなる。然る後、各ステップ250k、250y、250m、250q及び250rを通る循環処理中において、上述のように発射球判定期間Ta内にて発射球として検出された2個の遊技球のうちの他の遊技球が、ファウル球センサS3によりファウル球として検出されると、ファウル球センサS3は、ファウル球検出信号K6b(図24参照)を発生して計数管理装置90に出力する。
【0324】
すると、上記コンピュータプログラムがステップ250mに達したときに、当該ステップ250mにおいて、ファウル球検出信号K6bに基づきYESと判定される。ついで、ステップ259において検出フラグFL2=1とセットされ、次のステップ259aにおいて、変数データLの加算処理がなされる。
【0325】
ここで、先回の当該ステップ259aの加算処理において、変数データL=+1と加算処理済みであることから、ステップ259aにおいては、変数データLは、L=L+1=+2と加算処理される。このことは、発射球判定期間Ta内において球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された2個の遊技球のうちの2個目の遊技球が戻り球判定期間Tb内においてファウル球となったことを意味する。
【0326】
然る後、戻り球の検出なく戻り球判定期間Tbが経過すると、ステップ250mにおけるNOとの判定及びステップ250uにおけるYESとの判定のもとに、発射球数処理ルーチン250の処理が終了する。
【0327】
このように発射球数処理ルーチン250の処理が終了した段階では、変数データA=−2、変数データB=0及び変数データL=+2である。即ち、図24のタイミングチャートから分かる通り、発射球が2個、戻り球が零個、及びファウル球が2個である。
【0328】
しかして、上述と同様に初期フラグFs=1に基づくステップ220におけるNOとの判定のもとに、上記コンピュータプログラムが後続球送り処理ルーチン260(図10、図16及び図17参照)に進む。
【0329】
すると、ステップ261(図16参照)において上述と同様にYESと判定されると、次のステップ262における変数データ組み合わせ判定において、現段階では、上述したごとく、各変数データは、A=−2、B=0及びL=+2となっていることから、これらA=−2、B=0及びL=+2が、現段階における変数データの組み合わせであると判定される。
【0330】
然る後、ステップ263における加算処理において、現段階における変数加算値Dが、上記加算式(1)を用いて、A=−2、B=0及びL=+2に基づき、加算処理され、D=0として得られる。
【0331】
ステップ263における加算処理後、ステップ264における持ち球数更新処理において、上記更新式(2)を用いて、変数加算値D=0に基づき、今回持ち球数Dfを算出すると、現段階における先回持ち球数Dpが、Dp=Dpo−1であることから、今回持ち球数Dfは、Df=Dp+D=Dpo−1−0=Dpo−1が得られる。
【0332】
ついで、ステップ264aにおいて、今回持ち球数Df=Dpo−1が、先回持ち球数Dpとして更新される。即ち、Dp=Dpo−1となる。なお、ステップ264bにおけるプリペイドカード書き込み更新処理においては、ファウル球2個を前提に、遊技者の持ち球の数が書き込み更新されることなくそのまま維持され、また、ステップ264cにおける持ち球数表示処理により、持ち球数表示装置100に表示されている持ち球数はそのままである。
【0333】
上述のようにステップ264cにて処理した後、次のステップ265において、D<0か否かが判定される。現段階では、ステップ263における加算結果が、上述のごとく、D=0であることから、当該ステップ265においてNOと判定される。すると、変数データL=+2に基づき、次のステップ268において、YESと判定される。その後、変数データB=0に基づき、次のステップ265aにおいて、YESと判定される。
【0334】
換言すれば、現段階では、変数加算値D=0を特定するA=−2、B=0及びL=+2において、L=+2は、遊技者の持ち球の消費ではないが、B=0であることから、遊技球は、発射レール50bの球発射基端部55上に残存していない。このことは、球送り装置40から発射レール50bへの次の球送りが必要であることを意味する。
【0335】
従って、上述のように各ステップ268、265aにおいて順次YESと判定された後は、上述と同様に、ステップ265b〜ステップ267の処理がなされる。即ち、現段階において、ステップ265bにおける判定がYESとなれば、ステップ265dにおいて、タッチフラグFt=1とセットされる。然る後、ステップ266におけるYESとの判定のもと、次のステップ266aにおける球送り信号の出力処理において、計数管理装置90が球送り信号(図24にて符号K3e参照)を球送り制御装置40aに出力する。
【0336】
然る後、ステップ267におけるNOとの判定の繰り返し中において、球送り装置40が、上述と同様に、計数管理装置90からの球送り信号K3eに基づき球送り制御装置40aにより制御されて、次の遊技球を発射レール50bの球発射基端部55上に送る。
【0337】
しかして、上述と同様に次回球送り判定期間Tcの経過に伴いステップ267aにおいてYESと判定されると、球発射制御処理ルーチン240(図10参照)の処理が再びなされる。すると、計数管理装置90が、球発射信号(図23にて符号K4g参照)を球発射制御装置50cに出力する。これに伴い、球発射装置50が、上述した計数管理装置90からの球発射信号K4gに基づき球発射制御装置50cにより制御されて、上述のように発射レール50bの球発射基端部55上に送られたさらなる次の遊技球を発射する。
【0338】
以上によれば、球発射装置50により発射された2個の遊技球が発射球センサS2により1個目及び2個目の発射球として順次発射球判定期間Ta内に検出された後、当該2個の発射球が、戻り球判定期間Tb内においてファウル球センサS3によりファウル球として順次検出された場合には、遊技球は、発射レール50b上に残存していない。このため、次の遊技球が上述のように発射レール50b上に送られて発射される。
【0339】
このようにファウル球2個を前提に球送り装置40による次の球送りがなされても、遊技者の持ち球が消費されることなくそのまま維持されることは、各ステップ263〜264cの処理のもと、プリペイドカードPrcの書き込みデータが更新されることなくそのまま維持されることで達成され得る。これによっても、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0340】
また、上述のようにファウル球2個を前提に球送り装置40による次の球送りがなされることで、球送りを過不足なく円滑に正しく行うことができるのは勿論のこと、球発射装置50による発射の際に、発射すべき遊技球を必ず発射レール50bの発射基端部55上に確保しつつ円滑に遊技球を発射することができる。
【0341】
以上説明したように、本実施形態によれば、球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球が消費球として遊技領域21に達する場合には、遊技者の持ち球の数が1個減少し、また、当該遊技球が遊技領域21に達することなく発射レール50bに戻り球として戻る場合及び当該遊技球がファウル球としてファウル口35内に落下する場合には、遊技者の持ち球の数が減少することなくそのまま維持されるよういに、各ステップ263〜264cの処理に基づき、プリペイドカードPrcの書き込みデータの処理がなされる。従って、当該遊技者の現在の持ち球数が正しく管理され得る。
【0342】
また、上述のように球発射装置50により発射されて発射球センサS2により検出された遊技球が消費球として遊技領域21に達する場合には、球送り装置40が次の球送りをするように制御され、当該遊技球が遊技領域21に達することなく発射レール50bに戻り球として戻る場合には、球送り装置40が次の球送りをしないように制御され、また、当該遊技球がファウル球としてファウル口35内に落下する場合には、球送り装置40が次の球送りをするように制御される。
【0343】
ここで、球発射装置50により発射された遊技球の検出及びこの遊技球の戻り球としての検出は、それぞれ、上述した発射球判定期間Ta及び戻り球判定期間Tb内での判定の各対象となる検出であり、ファウル球としての検出は、発射球判定期間Ta及び戻り球判定期間Tb内のいずれかでの判定の対象となる検出である。
【0344】
これにより、次の球送りの際に遊技球が発射レール50b上に存在しない場合には、球送り装置40による次の球送りがなされ、また、次の球送りの際に遊技球が発射レール50b上に既に存在する場合には、球送り装置40による次の球送りがなされない。これにより、球送り装置40による球送り動作が、過不足なく円滑に行われる。
【0345】
また、このような球送り装置40の動作によれば、次の球送りの際に遊技球が発射レール50b上に存在しないときに球送り装置40により発射レール50b上に送られる遊技球が球発射装置50により発射され、また、次の球送りの際に遊技球が発射レール50b上に既に存在するときには球送り装置40による球送り動作なくして、上述のように既に存在する遊技球が球発射装置50により発射される。これにより、上述した球送り装置による過不足のない球送り動作と相俟って、球発射装置50による遊技球の発射毎に、発射の対象となる遊技球を確保しつつ円滑に遊技球の発射動作がなされ得る。
【0346】
なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べた図9にて示す構成において、カード装置80は、上記実施形態とは異なり、パチンコホールのホール設備に備えるようにしてもよい。
【0347】
また、本発明の実施にあたり、球発射装置50が、上記実施形態とは異なり、発射レール50bを有さない球発射装置であってもよい。
【0348】
また、本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べた遊技球を封入循環させるように構成してなるパチンコ遊技機に限ることなく、各種の遊技機に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0349】
20…遊技盤、21…遊技領域、40…球送り装置、50…球発射装置、
90…計数管理装置、40a…球送り制御装置、
250a、250k…ステップ、S2…発射球センサ、
S3…ファウル球センサ、T…所定の発射周期、Ta…球発射期間、
Tb…球戻り期間。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を遊技盤に沿いその遊技領域に向けて発射する球発射装置を備えてなる遊技機において、
前記球発射装置による遊技球の発射数に基づき持ち球を計数管理する計数管理装置と、
前記球発射装置により発射された遊技球を検出する発射球センサと、
前記発射球センサの検出結果に基づき前記計数管理装置を制御する計数管理制御手段とを備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記発射球センサの検出が、遊技球に対する所定の発射周期内にて設定した先行期間及びその後続期間の少なくとも一方の期間内にてなされたか否かについて判定する判定手段を備えて、
前記発射球センサの検出が前記所定の発射周期のうち前記先行期間内でなされたと前記判定手段により判定されたとき、前記計数管理制御手段が、前記現段階の持ち球を前記先行期間内での遊技球の前記検出の数だけ減算するように前記計数管理装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記発射球センサの検出が、遊技球に対する所定の発射周期内にて設定した先行期間及びその後続期間の少なくとも一方の期間内にてなされたか否かについて判定する判定手段を備えて、
前記発射球センサの検出が前記後続期間内にてなされたと前記判定手段により判定されたとき、前記計数管理制御手段は、前記現段階の持ち球の数を前記後続期間内での遊技球の前記検出の数だけ加算するように前記計数管理装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項4】
前記球発射装置により発射された遊技球がファウル球となったときこのファウル球を検出するファウル球センサを具備して、
前記球発射装置により発射された遊技球が前記ファウル球センサによりファウル球として検出されたとき、前記計数管理制御手段は、前記現段階の持ち球の数を前記ファウル球の前記検出の数だけ加算するように前記計数管理装置を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の遊技機。
【請求項1】
遊技球を遊技盤に沿いその遊技領域に向けて発射する球発射装置を備えてなる遊技機において、
前記球発射装置による遊技球の発射数に基づき持ち球を計数管理する計数管理装置と、
前記球発射装置により発射された遊技球を検出する発射球センサと、
前記発射球センサの検出結果に基づき前記計数管理装置を制御する計数管理制御手段とを備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記発射球センサの検出が、遊技球に対する所定の発射周期内にて設定した先行期間及びその後続期間の少なくとも一方の期間内にてなされたか否かについて判定する判定手段を備えて、
前記発射球センサの検出が前記所定の発射周期のうち前記先行期間内でなされたと前記判定手段により判定されたとき、前記計数管理制御手段が、前記現段階の持ち球を前記先行期間内での遊技球の前記検出の数だけ減算するように前記計数管理装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記発射球センサの検出が、遊技球に対する所定の発射周期内にて設定した先行期間及びその後続期間の少なくとも一方の期間内にてなされたか否かについて判定する判定手段を備えて、
前記発射球センサの検出が前記後続期間内にてなされたと前記判定手段により判定されたとき、前記計数管理制御手段は、前記現段階の持ち球の数を前記後続期間内での遊技球の前記検出の数だけ加算するように前記計数管理装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項4】
前記球発射装置により発射された遊技球がファウル球となったときこのファウル球を検出するファウル球センサを具備して、
前記球発射装置により発射された遊技球が前記ファウル球センサによりファウル球として検出されたとき、前記計数管理制御手段は、前記現段階の持ち球の数を前記ファウル球の前記検出の数だけ加算するように前記計数管理装置を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2013−52135(P2013−52135A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−192854(P2011−192854)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】
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