説明

遊技機

【課題】遊技者の遊技に対する興趣を十分に高めることができる遊技機の提供。
【解決手段】遊技実績制御部240は、遊技システムの会員による遊技、非会員による遊技に係わらず遊技実績に応じてJP用ポイント値を一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶して積算し、また、会員による遊技実績に応じて会員ポイント値を会員遊技履歴記憶領域290bに積算して記憶し、会員の遊技中に移行条件が成立した場合、積算されたJP用ポイント値を会員ポイント値に加算して記憶し、表示装置34は一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されたJP用ポイント値を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技ホールなどの遊技場に設置される遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、遊技機と携帯電話機とサーバとを備えた遊技システムが記載されている。遊技機は、遊技履歴から2次元コードを生成して表示し、遊技者は、表示された2次元コードを携帯電話機によって撮像してサーバへ転送する。サーバは、転送された2次元コードをポイントに交換し、会員番号に対応付けてポイントを蓄積すると共に、ポイントに基づくポイント交換要求に応じて遊技者に特典を与える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−61305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の遊技システムでは、遊技者は自己の遊技実績に基づいたポイントしか獲得できず、ポイントの獲得態様が画一的であるため、遊技者の遊技に対する興趣を十分に高めることができない。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、遊技者の遊技に対する興趣を十分に高めることができる遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の遊技機は、遊技制御手段と、第1ポイント値記憶手段と、第1ポイント値積算手段と、第2ポイント値記憶手段と、第2ポイント値積算手段と、表示手段と、ポイント値移行手段と、を備える。
【0007】
遊技制御手段は、電子的な内部抽選の当否判定の結果に応じた遊技処理を実行する。第1ポイント値積算手段は、遊技制御手段が実行する遊技処理が所定の第1加算条件を満たすか否かを判定し、第1加算条件を満たすと判定した場合に、遊技者が特典を享受するために使用可能な第1ポイント値を第1ポイント値記憶手段に積算して記憶する第1ポイント値積算処理を、遊技者からの第1ポイント値の積算要求の受け付けを開始条件として実行する。第2ポイント値積算手段は、遊技機の稼動中に所定の第2加算条件を満たすか否かを判定し、第2加算条件を満たすと判定した場合に、第2ポイント値を第2ポイント値記憶手段に積算して記憶する第2ポイント値積算処理を実行する。表示手段は、第2ポイント値記憶手段に記憶された第2ポイント値を遊技者が視認可能な状態で表示する。ポイント値移行手段は、第1ポイント値積算手段が第1ポイント値積算処理を実行したとき、遊技制御手段が実行する遊技処理が所定の移行条件を満たすか否かを判定し、移行条件を満たすと判定した場合に、第2ポイント値記憶手段に記憶された第2ポイント値の少なくとも一部を、第1ポイント値記憶手段に記憶された第1ポイント値に加算して記憶する。
【0008】
上記構成では、第2ポイント値積算手段は、第2加算条件を満たす場合に、第2ポイント値を第2ポイント値記憶手段に積算して記憶し、表示手段は、記憶された第2ポイント値を遊技者が視認可能な状態で表示し、ポイント値移行手段は、移行条件を満たすと判定した場合に、記憶された第2ポイント値の少なくとも一部を、第1ポイント値に加算して記憶する。このため、遊技者は、遊技制御手段が実行する遊技処理に基づいて積算された第1ポイント値とは別に遊技機に積算された第2ポイント値を視認することができ、また、移行条件が成立した場合は、この第2ポイント値の少なくとも一部を第1ポイント値として獲得することができる。したがって、ポイントの獲得態様が多様化するので、遊技者の遊技に対する興趣を十分に高めることができる。
【0009】
また、第2ポイント値積算手段は、所定の初期値から第2ポイント値を積算して記憶し、ポイント値移行手段は、第2ポイント値記憶手段に記憶された第2ポイント値の少なくとも一部を、第1ポイント値記憶手段に記憶された第1ポイント値に加算した場合、加算した第2ポイント値を第2ポイント値記憶手段に記憶された第2ポイント値から減算した値が初期値以上のときは、減算した値を第2ポイント値として該第2ポイント値記憶手段に記憶し、減算した値が初期値未満のときは、初期値を第2ポイント値として第2ポイント値記憶手段に記憶してもよい。
【0010】
上記構成では、第2ポイント値積算手段は、第2ポイント値記憶手段に記憶された第2ポイント値の少なくとも一部を、第1ポイント値記憶手段に記憶された第1ポイント値に加算した場合、加算した第2ポイント値を第2ポイント値記憶手段に記憶された第2ポイント値から減算した値又は初期値を第2ポイント値として記憶するので、第2ポイント値が大量に積算され難くすることができる。このため、大量に積算された第2ポイント値が第1ポイント値に加算されることによって生じる特典の価値の低下を防止することができる。また、初期値以上の第2ポイント値が記憶されている状態を常に維持できるので、第2ポイント値の少なくとも一部が第1ポイント値に加算された直後において第2ポイント値の極端な減少を防止し、遊技の興趣性を保つことができる。
【0011】
また、第2ポイント値積算手段は、遊技制御手段が実行する遊技処理に基づいて、第2加算条件を満たすか否かを判定してもよい。
【0012】
上記構成では、第2ポイント値積算手段は、遊技制御手段が実行する遊技処理に基づいて、第2加算条件を満たすか否かを判定し、満たす場合に、第2ポイント値を積算して記憶することができる。このため、遊技実績に応じた第2ポイント値を積算できる。
【0013】
また、本発明の遊技機は、遊技機の稼動開始からの経過時間を計時する計時手段を備え、第2ポイント値積算手段は、計時手段が計時した経過時間に基づいて、第2加算条件を満たすか否かを判定してもよい。
【0014】
上記構成では、第2ポイント値積算手段は、計時手段が計時した経過時間に基づいて、第2加算条件を満たすか否かを判定し、満たす場合に、第2ポイント値を積算して記憶することができる。このため、遊技実績に因らず、経過時間に応じた第2ポイント値を積算できる。
【0015】
また、第2ポイント値積算手段は、遊技者からの第2ポイント値の積算要求の受付を開始条件とせずに第2ポイント値積算処理を実行してもよい。
【0016】
上記構成では、第2ポイント値積算手段は、遊技者からの第2ポイント値の積算要求の有無に係わらず、第2ポイント値積算処理を実行することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、遊技者の遊技に対する興趣を十分に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態例に係る遊技システムの概略構成を示す模式図である。
【図2】図1のWEBアプリケーションサーバに設定される会員データベースの内容を説明するための図である。
【図3】図2の履歴の内容を説明するための図である。
【図4】図1のWEBアプリケーションサーバが実行するカスタマイズの条件を説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態例に係るパチンコ機の外観斜視図である。
【図6】図5に示すパチンコ機のガラス扉を開けた状態の外観斜視図である。
【図7】図5に示すパチンコ機の背面図である。
【図8】図5に示すパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示す変動パターン用乱数抽選部の詳細を示すブロック図である。
【図10】図8に示すコマンド参照テーブルの詳細を説明するための図である。
【図11】図8に示す演出制御処理部の詳細を説明するためのブロック図である。
【図12】図11に示す演出態様記憶部に記憶された大当たり用通常演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図13】図11に示す演出態様記憶部に記憶された大当たり用特典1演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図14】図11に示す演出態様記憶部に記憶された大当たり用特典2演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図15】図11に示す演出態様記憶部に記憶されたハズレ用通常演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図16】図11に示す演出態様記憶部に記憶されたハズレ用特典1演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図17】図11に示す演出態様記憶部に記憶されたハズレ用特典2演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図18】図11に示す演出態様記憶部に記憶されたジャックポット用通常演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図19】図11の遊技実績制御部が実行するジャックポット用ポイント値積算処理における加算条件を説明するための図である。
【図20】図11の遊技実績制御部が実行する会員ポイント値積算処理における加算条件を説明するための図である。
【図21】演出画像の一例を示す図であり、(a)は演出図柄の停止直後の演出実行画面を、(b)は演出図柄の停止時間が所定時間経過したときに演出実行画面から切り替わるメニュー移行案内画面をそれぞれ示す。
【図22】メニュー画面の一例を示す図である。
【図23】システムメニュー画面の一例を示す図である。
【図24】パスワード入力時の画像の一例を示す図であり、(a)はパスワードの入力画面を、(b)はパスワードの認証失敗時の認証失敗報知画面をそれぞれ示す。
【図25】新規登録画面の一例を示す図である。
【図26】第1の実施形態における図11の遊技態様決定部が実行する演出態様決定処理を示すフローチャートである。
【図27】第1の実施形態における図11の遊技実績制御部が実行するジャックポット用ポイント値積算処理と会員ポイント値積算処理を示すフローチャートである。
【図28】図11の遊技実績制御部が実行するジャックポット用ポイント値移行処理を示すフローチャートである。
【図29】第2の実施形態における図11の遊技実績制御部が実行するジャックポット用ポイント値積算処理と会員ポイント値積算処理を示すフローチャートである。
【図30】第3の実施形態における図11の遊技実績制御部が実行するジャックポット用ポイント値積算処理と会員ポイント値積算処理を示すフローチャートである。
【図31】第4の実施形態における図11に示す演出態様記憶部に記憶された大当たり用特典1演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図32】第4の実施形態における図11に示す演出態様記憶部に記憶された大当たり用特典2演出テーブルの一例を説明するための図である
【図33】第4の実施形態における図11に示す演出態様記憶部に記憶されたジャックポット用通常演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図34】第4の実施形態における図11に示す演出態様記憶部に記憶されたジャックポット用特典1演出テーブルの一例を説明するための図である。
【図35】第4の実施形態における図11に示す演出態様記憶部に記憶されたジャックポット用特典2演出テーブルの一例を説明するための図である
【図36】第4の実施形態における図11の演出態様決定部が実行する演出態様決定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、本形態例では、遊技盤の遊技領域に遊技球(遊技媒体)を発射して遊技するパチンコ機を例に挙げて説明するが、本発明は、メダルによって遊技を行う回胴式遊技機(スロットマシン)などの他の遊技機にも適用可能である。また、以下の説明おいて、左右方向は遊技機を前方(遊技者側)から視た左右方向に対応している。
【0020】
[遊技システムの概略構成]
図1に示すように、パチンコ機Pと他の機種のパチンコ機(図示省略)とは、遊技者が所持する携帯電話400と、パチンコ機Pの製造販売会社などによって提供されるWEBアプリケーションサーバ500とともに遊技システムを構成する。携帯電話機400とWEBアプリケーションサーバ500とは、インターネットなどの所定のネットワーク450を介して接続され、遊技システムは、遊技者が携帯電話400からWEBアプリケーションサーバ500に会員登録を行うことによって利用可能となる。WEBアプリケーションサーバ500は、携帯電話400から遊技実績に関する情報を受信することによって、登録された会員の遊技実績を管理する。なお、パチンコ機Pの遊技実績と他の機種のパチンコ機の遊技実績とは、同様の構成によってWEBアプリケーションサーバ500に送信されて管理されるため、以下ではパチンコ機Pについて説明し、他の機種のパチンコ機についての説明は省略する。
【0021】
[携帯電話の構成]
携帯電話400は、撮像部401と2次元コード復号部402と通信部403と表示部404とを有する。撮像部401は、パチンコ機Pが発行する2次元コード100を遊技者の操作に応じて撮像する。2次元コード100には、会員遊技履歴情報とWEBアプリケーションサーバ500が提供する所定のWEBサイトのURLが含まれている。会員遊技履歴情報には、後述する特別図柄の変動回数、大当たりの発生回数、大当たり発生時の変動パターンの種別、発生した大当たりの種別、連荘数、リーチ回数などのパスワードによってパチンコ機Pに認証された会員の遊技履歴(会員遊技履歴)に加えて、会員遊技履歴に応じてパチンコ機Pが付与する会員ポイント値(第1ポイント値)が含まれている。2次元コード復号部402は、撮像部401が撮像した2次元コード100を所定のアルゴリズムで復号する。通信部403は、復号したURLで指定されるWEBサイトにアクセスし、復号した会員遊技履歴情報を送信する。表示部404は、外部のWEBサーバ(WEBアプリケーションサーバを含む)から提供されるWEBページを表示する液晶表示装置である。
【0022】
[WEBアプリケーションサーバの構成]
WEBアプリケーションサーバ500は、WEBサーバ部501と、アプリケーション部502と、記憶部503とを有する。WEBサーバ部501は、会員登録の際に遊技者に種々の情報を入力させた後にパスワードを発行する新規会員登録ページや、記憶部503に記憶されている会員(遊技者)の情報(会員遊技履歴情報を含む)をその遊技者に提供する会員ページや、パチンコ機Pが実行する演出態様を遊技者がカスタマイズ(例えば、リーチ発生時の演出画像に特定のキャラクタが高い頻度で登場するように、演出実行時に参照する演出テーブルを通常のテーブルから特典テーブルに変更)し、そのカスタマイズ情報を暗号化してパスワードを発行するカスタマイズページや、会員からの要求に応じて会員遊技履歴情報を更新した後にパスワードを発行する情報更新ページなどのWEBページを作成し、ネットワーク450を介して携帯電話400に提供する。アプリケーション部502は、情報更新ページを介して送信された会員遊技履歴情報を所定の情報管理プログラムに従って記憶部503の会員データベースに更新して記憶する。
【0023】
会員データベースでは、図2に示すように、携帯電話400がWEBアプリケーションサーバ500にアクセスする際に送信する携帯電話400の固体識別番号に会員遊技履歴情報が対応付けられて記憶される。すなわち、個々の会員は、WEBアプリケーションサーバ500にアクセスする携帯電話400の固体識別番号によって特定される。各会員の会員遊技履歴情報は、会員ポイント値とパチンコ機の機種毎の会員遊技履歴とを含む。会員遊技履歴は、図3に示すように、遊技日(更新登録日)、大当たりの発生回数、特別図柄の変動回数、大当たり発生時の変動パターン種別、大当たり種別、連荘数、リーチ回数などの情報を含む。なお、パチンコ機とスロットマシンとを共通の会員データベースで管理してもよい。
【0024】
会員ポイント値とは、後述する特典を享受するために使用されるポイントであり、遊技を行ったパチンコ機の機種によって区別することなく遊技者(携帯電話400の個体識別番号)に対応付けて記憶される。会員遊技履歴情報のうち特別図柄の変動回数などの会員遊技履歴については、1回の遊技毎(更新登録毎)に蓄積して記憶され、会員ポイント値については、積算して記憶される。新規に登録された会員の場合、会員ポイント値には所定値(例えば0)が記憶される。
【0025】
カスタマイズページは、パチンコ機の機種毎に用意され、会員が所望の機種のカスタマイズページにおいて所定の入力を行うと(例えば、パチンコ機Pに関連する特典付与要求をWEBアプリケーションサーバ500が携帯電話400から受信すると)、アプリケーション部502は、遊技者の遊技実績がカスタマイズの条件を満たすか否かを遊技者の会員データベースの会員遊技履歴情報を参照して判定し、条件を満たす場合、遊技者の入力内容(選択内容)に応じたカスタマイズ情報(特典情報)を生成する。
【0026】
図4に示すように、パチンコ機Pに関連したカスタマイズは、パチンコ機Pの演出において登場するキャラクタ「X」、「Y」及び「Z」に関するカスタマイズを含み、これらのキャラクタに関するカスタマイズは、キャラ「X」カスタムmini、キャラ「Y」カスタムmini、及びキャラ「Z」カスタムminiと、キャラ「X」カスタムDX、キャラ「Y」カスタムDX及びキャラ「Z」カスタムDXである。キャラ「X」カスタムmini、キャラ「Y」カスタムmini及びキャラ「Z」カスタムminiのカスタマイズ情報は、会員ポイント値が「1000」以上であることを条件に生成され提供される。キャラ「X」カスタムDX、キャラ「Y」カスタムDX及びキャラ「Z」カスタムDXのカスタマイズ情報は、会員ポイント値が「3000」以上であることを条件に生成され提供される。
【0027】
アプリケーション部502は、新規会員を登録したとき、カスタマイズ情報を生成したとき、及び会員遊技履歴情報を更新したときに、会員データベースに記憶された会員遊技履歴情報を所定のパスワード発行プログラムに従って暗号化してパスワードを発行し、WEBサーバ部501に提供する。カスタマイズが行われた場合の暗号化の対象となる会員遊技履歴情報には、カスタマイズ情報が含まれる。WEBサーバ部501は、発行されたパスワードを携帯電話400に送信する。なお、アプリケーション部502は、生成したカスタマイズ情報を会員遊技履歴情報と同様に個体識別番号に関連付けて記憶部503に記憶してもよい。
【0028】
また、アプリケーション部502は、カスタマイズ情報を生成してパスワードを発行した場合、会員ポイント値については、カスタム条件として設定されたポイント値を特典付与要求の受信時(カスタマイズ情報を生成する前)のポイント値から減算した値に変更して会員データベースに記憶する。例えば、獲得している会員ポイント値が「5000」の会員に対してキャラ「X」カスタムminiのカスタマイズ情報を生成した場合には、ポイント値は「5000」から「1000」が減算されて「4000」となる。また、上記会員に対してキャラ「X」カスタムDXのカスタマイズ情報を生成した場合には、ポイント値は「5000」から「3000」が減算されて「2000」となる。
【0029】
[遊技システムの概要]
この遊技システムを初めて利用する遊技者は、携帯電話400を用いてWEBサイトにアクセスし、新規会員登録を行ってパスワードを取得する。遊技システムの会員となり、パスワードを取得した遊技者は、遊技を開始する際に、取得したパスワードをパチンコ機Pに入力する。パチンコ機Pは、入力されたパスワードを認証し、認証に成功した場合、会員遊技履歴情報の記憶処理を開始する。
【0030】
遊技を終了する場合、遊技者は、携帯電話400を用いて、遊技終了時の会員遊技履歴情報(2次元コード100)をパチンコ機Pから取得し、WEBサイトにアクセスして自己の会員遊技履歴情報を更新し、WEBサイトから発行(携帯電話400の表示部404に表示)されたパスワードを、携帯電話400の記憶部(図示省略)などに記憶しておく。なお、会員遊技履歴情報を提供したパチンコ機Pは、記憶していた会員遊技履歴情報を全て消去する。
【0031】
会員遊技履歴情報を更新してパスワードを取得した遊技者は、次に遊技を開始する際に、上記と同様に、取得したパスワードをパチンコ機Pに入力し、遊技終了時にWEBサイトにアクセスしてパスワードを取得する。このように、遊技の開始時及び終了時に所定の処理を実行することにより、遊技者が所有する会員ポイント値(遊技者の携帯電話400の個体識別番号に対応してWEBアプリケーションサーバ500の会員データベースに記憶された会員ポイント値)が増加する。
【0032】
この遊技システムが会員に提供する特徴的なサービス(特典)の1つは、上述したように、会員(遊技者)による演出態様のカスタマイズである。カスタマイズは、上記カスタム条件を満たす会員にのみ提供されるサービスである。条件を満たす会員は、遊技を開始する前に、携帯電話400からWEBサイトのカスタマイズページにアクセスして所定の入力を行う。WEBサイトは、会員が選択したカスタマイズに対応したカスタマイズ情報を暗号化してパスワードを発行し、遊技者は、発行されたパスワードをパチンコ機Pに入力する。パチンコ機Pは、入力されたパスワードを復号(デコード)し、通常(デフォルト)の演出態様を、復号によって得られたカスタマイズ情報に対応する演出態様に変更する。これにより、遊技者は、通常とは異なる特別な演出態様を愉しむことが可能となる。
【0033】
[遊技機の概略構成]
本実施形態に係わるパチンコ機P(弾球遊技機)は、遊技システムが会員に提供する上述の特典(演出態様のカスタマイズ)に関連するジャックポット(以下、JPと略称する)特典を会員に付与する。JP特典とは、本実施形態では、会員による遊技、非会員による遊技に係わらず遊技実績に応じてパチンコ機Pに積算されたJP用ポイント値(第2ポイント値)を、会員の遊技中に後述するJPリーチが発生した場合、会員ポイント値(第1ポイント値)に加算する特典をいう。
【0034】
図5及び図6に示すように、パチンコ機Pは、遊技ホールの島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた前面枠2と、前面枠2の内側に収容された遊技盤3と、前面枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられ、中央に大きく開口部8が形成されたガラス扉4と、このガラス扉4の開口部8に取り付けられた透明なガラス板10と、前面枠2の下側に開閉自在に配設され、遊技球を収容する受皿5を有する前面ボード6と、前面枠2の下部に設けられた発射装置9と、前面ボード6に取り付けられたハンドル7等を具備している。パチンコ機Pの筐体15は、機枠1と前面枠2とガラス扉4とによって構成される。ガラス扉4の上部にはスピーカ20が左右に1個ずつ取り付けられており、遊技に関する様々な効果音を発している。
【0035】
[遊技機の前面側の構成]
図5及び図6に示すように、遊技盤3は、その盤面に遊技領域31を有し、前面枠2に遊技盤3を装着すると、ガラス板10から遊技領域31を観察することができるようになっている。遊技領域31は、遊技球を滑走させるガイドレール32と遊技球規制レール33によって略円形状となるように区画形成されており、発射装置9によって打ち出された遊技球はこの遊技領域31内を流下する。また、遊技領域31内には、特別図柄表示装置17と、表示装置(表示手段)34と、スルーチャッカ21と、普通図柄表示装置22と、電動チューリップ49と、ステージ36と、始動入賞口37と、一般入賞口38と、アウト口39と、遊技釘(図示省略)と、風車(図示省略)と、アタッカー装置41と、が設けられている。
【0036】
表示装置34は、遊技盤3の略中央部に設けられる液晶表示装置である。表示装置34は、始動入賞口37に遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果に基づいて所定の演出画像を表示する。また、表示装置34は、遊技者の入力操作部60の操作に応じてメニュー画面(図22参照)などを表示し、また、遊技が行われていない待機状態では遊技の内容を紹介する動画などのデモンストレーション映像(デモ画面)を表示する。なお、この表示装置34には、保留球乱数が保留球乱数記憶部115(図8参照)に記憶された場合に保留表示(保留球乱数が記憶された旨の表示)を行うための表示領域が区画形成されている。つまり、この表示領域の部分が保留球表示領域34aとなっているのである。
【0037】
また、特別図柄表示装置17は、始動入賞口37に遊技球が入賞することを契機に行われた特別図柄に係る電子抽選の結果を表示するためのものであって、より具体的には、抽選結果を、特別図柄(数字や絵柄)を変動させた後に停止させるといった態様で表示するものである。この特別図柄表示装置17は、本実施形態では7セグメント表示器が用いられており、表示装置34を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤3の右下部分に離れて設けられている。
【0038】
スルーチャッカ21は、遊技球が通過可能なゲート構造を成しており、その内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプのスルーチャッカ検知センサ46(図8参照)が内蔵されている。また、このスルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄に係る電子抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置22が、特別図柄表示装置17の隣に設けられている。この普通図柄表示装置22は、本実施形態では、二つのLEDランプで構成されており、普通図柄当たりのときには一方のLEDランプが点灯し、ハズレのときには他方のLEDランプが点灯するようになっている。
【0039】
電動チューリップ49は、始動入賞口37の入口に設けられ、遊技盤3の面に直交する軸を中心に回動する一対の羽根部材を備えており、ソレノイドに通電がなされると一対の羽根部材が互いに離れる方向に回動して、始動入賞口37の入口を拡大するようになっている。ステージ36は、表示装置34の下方に配置されており、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ36の中央には溝が形成されており、この溝の真下の位置には始動入賞口37が配されている。そのため、溝から落下した遊技球は、高い確率で始動入賞口37へと導かれる。
【0040】
アタッカー装置41は、始動入賞口37に遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果、大当たりとなって大当たり遊技に移行した場合に所定回数開放される装置である。このアタッカー装置41が開放すると、大入賞口42が露呈し、そこに遊技球が入賞することで多くの賞球が獲得できるようになっている。また、一般入賞口38に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。そして、始動入賞口37や一般入賞口38に入らなかった遊技球は、アウト口39から回収される。なお、始動入賞口37、一般入賞口38、大入賞口42の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検知するためのセンサ43〜45(図8参照)が設けられている。
【0041】
前面ボード6には遊技球を収容するとともに、外部に排出可能な受皿5が取り付けられている。この受皿5は、遊技者が投入した遊技球を収容するだけでなく、球払出装置14(図7及び図8参照)から払い出された遊技球も収容可能となっている。球払出装置14又は球払出装置14から受皿5への遊技球の払出通路には、払い出した遊技球を検知するための遊技球払出センサ47(図8参照)が設けられている。また、遊技球を遊技領域31に向けて発射するための発射装置9が前面枠2の下部に取り付けられており、受皿5に収容されている遊技球がこの発射装置9に1個ずつ供給される。そして、前面ボード6の右下に取り付けられたハンドル7を回動させると、その回動量に応じた発射強度で発射装置9が遊技球を遊技領域31へと発射することができるようになっている。発射装置9又は発射装置9から遊技領域31への遊技球の発射通路には、発射された遊技球を検知するための球発射検知センサ48(図8参照)が設けられている。
【0042】
図5に示すように、受皿5の前縁の略中央部には前方に突出する突出面部5aが形成され、突出面部5aの上面には、遊技者が操作する入力操作部(パスワード入力手段、操作入力手段)60が設けられている。入力操作部60は、有蓋円筒状の押しボタンスイッチ61と、円環状のジョグダイヤル62とを有する。押しボタンスイッチ61は、ばね付勢された出没自在な円形の押下部材を備える部材で、その周囲に環状のジョグダイヤル62が360度回転自在に設けられている。また、押しボタンスイッチ61の押下部は透過部を有する中空部材であり、その内部には、LEDが内蔵されており、押しボタンスイッチ61を押すことによって、何らかの処理が実行可能な場合に点灯し、何の処理も行われない場合に消灯するようになっている。また、押しボタンスイッチ61は、押すことによりオンになり、手を離すとばね付勢により元に戻るようになっている。ジョグダイヤル62は、左右に360度回転可能、かつ回転量及び回転方向を検出可能で、この検出に基づいて、表示装置34に表示される後述の各種画面上におけるカーソルの移動を行うためのものである。入力操作部60は、押しボタンスイッチ61が押下操作されると押下操作信号を演出制御処理部12aに送信し、ジョグダイヤル62が回転操作されると、その回転量及び回転方向を示す回転操作信号を演出制御処理部12aに送信する。
【0043】
[遊技機の背面側の構成]
図7に示すように、パチンコ機Pは、その背面側に、主制御処理部(遊技制御手段)11と、副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fと、発射制御処理部13と、球払出装置14等を備えている。
【0044】
[主制御処理部]
図7に示すように、主制御処理部11は、遊技盤3(図6参照)の裏面に支持部材等を介して設けられている。この主制御装置11は、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶及び記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等とにより構成されている。このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理(遊技処理)が行われる。
【0045】
具体的には、図8に示すように、始動入賞口37に遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行う特別図柄抽選部(抽選判定手段)110と、この特別図柄抽選部110が判定した抽選結果に応じて特別図柄を決定する特別図柄決定部120と、遊技コマンドである変動パターンコマンドを決定するための変動パターンコマンド決定部140と、特別図柄抽選部110による抽選結果の判定が大当たりとなった場合にアタッカー装置41のソレノイドを作動させて大当たり遊技に移行する大当たり遊技制御部160と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選を行う普通図柄抽選部170と、電動チューリップ49の作動を制御する電動チューリップ作動制御部180と、を備えて主制御処理部11は構成されている。
【0046】
特別図柄抽選部110は、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する特別図柄用乱数発生部111と、始動入賞口37に遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口検知センサ43からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する特別図柄用乱数取得部112と、この特別図柄用乱数取得部112が取得した乱数が大当たりであるか否かを特別図柄判定テーブル114を参照して決定する特別図柄当否判定部113と、特別図柄用乱数取得部112が乱数を取得したときに特別図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を4個(所定個数)の上限まで保留球乱数として記憶する保留球乱数記憶部115と、を備えている。
【0047】
変動パターンコマンド決定部140は、演出態様を決定するためのコマンドである変動パターンコマンドの決定に用いられる変動パターン用乱数の抽選処理を行う変動パターン用乱数抽選部130と、変動パターン用乱数と変動パターンコマンドのパターンNo.(遊技コマンド)とが対応づけられたテーブルが複数記憶されたコマンド参照テーブル135と、を備えている。この変動パターン用乱数抽選部130は、図9に示すように、周期的(例えば2ミリ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(0〜63まで)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数を生成する変動パターン用乱数発生部131と、始動入賞口37に遊技球が入賞したことに基づいて(始動入賞口検知センサ43からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する変動パターン用乱数取得部132と、この変動パターン用乱数取得部132が取得した乱数を記憶する変動パターン用乱数記憶部134と、を備えている。
【0048】
また、コマンド参照テーブル135は、図10に示すように、取得した特別図柄用乱数が大当たり乱数である場合に参照される大当たり時参照テーブル135aと、ハズレの場合に参照されるハズレ時参照テーブル135bとを有しており、これらのテーブル135a、135bを参照して、変動パターンコマンド決定部140は、変動パターンNo.を決定している。
【0049】
より具体的に説明すると、大当たり時参照テーブル135aには、遊技コマンドである変動パターンNo.1〜64までが割り当てられ、ハズレ用時参照テーブル135bには遊技コマンドである変動パターンNo.65〜127までが割り当てられている。そして、特別図柄用乱数取得部112が取得した乱数が大当たり乱数である場合には、変動パターンコマンド決定部140は変動パターンNo.1〜64の中から変動パターン用乱数に基づいて1つのパターンを選択して、そのパターンを変動パターンコマンドとして演出制御処理部12aに送信している。
【0050】
同様に、ハズレの場合には、変動パターンコマンド決定部140は、変動パターンNo.65〜127の中から変動パターン用乱数に基づいて1つのパターンを選択して演出制御処理部12aにそのコマンドを送信している。なお、変動パターンNo.1〜64までは、変動パターンNo.65〜127に比べて全体的に特別図柄の変動時間が長い変動パターンコマンドとなっており、変動時間が長い演出態様が表示されると、遊技者は大当たりの可能性が高いのではないかと予測することができるようになっている。
【0051】
次に、大当たり遊技制御部160は、大当たりの種類に応じて所定のラウンド数だけアタッカー装置41の開閉を行うように制御している。本形態例のパチンコ機Pでは、大当たりの種類として、15ラウンド確変大当たり(15R確変)、5ラウンド確変大当たり(5R確変)、2ラウンド確変大当たり(2R確変)、15ラウンド通常大当たり(15通常)、5ラウンド通常大当たり(5R通常)、及び突然確変(突確)が設定されている。ラウンドの数値は、大当たり遊技時のアタッカー装置41の開放回数を示し、例えば15R確変の場合、アタッカー装置41が15回開放される。確変大当たりとは、大当たり遊技終了後に確変遊技状態へ移行する大当たりであり、確変遊技状態の特別図柄当否判定部113は、特別図柄判定テーブル114に代えて当選確率の高い高確テーブルを参照して当否判定を行う。突確とは、大当たり遊技中のアタッカー装置41の開放回数が少なく且つ開放時間が極めて短い大当たりであり、大当たり遊技終了後に確変遊技状態へ移行する。
【0052】
また、普通図柄抽選部170は、特別図柄用乱数発生手段111が発生させる乱数の数より少ないが同様の構成からなる普通図柄用乱数発生部と、スルーチャッカ21を遊技球が通過したことを契機に(スルーチャッカ検知センサ46からの検知信号が主制御処理部11に入力されたタイミングで)乱数を1つ取得(ラッチ)する普通図柄用乱数取得部と、この普通図柄用乱数取得部が取得した乱数が普通図柄当たりであるか否かを普通図柄判定テーブルを参照して決定する普通図柄当否判定部と、普通図柄用乱数取得部が乱数を取得したときに普通図柄が変動中である場合に、この取得した乱数を普通図柄用保留球乱数として記憶する普通図柄用保留球乱数記憶部と、を備えている。また、電動チューリップ作動制御部180は、普通図柄抽選部170による電子抽選で普通図柄当たりに当選したコマンドに基づいて、電動チューリップ49のソレノイドに通電して開閉するよう制御している。また、所定の大当たりの場合、大当たり遊技後に時短遊技状態へ移行する。時短遊技状態の普通図柄当否判定部は、通常時の普通図柄判定テーブルに代えて当選確率の高い高確テーブルを参照して普通図柄の当否判定を行う。なお、時短遊技状態では、電動チューリップ49の開放頻度が高く、始動入賞口37への入賞が電動チューリップ49によってサポートされるため、この状態をサポありと称し、反対に通常状態をサポなしと称する。
【0053】
[副制御処理部]
続いて、主制御処理部11からの指令(コマンド)を受けて各種装置を制御する副制御処理部について説明する。副制御処理部を構成する演出制御処理部12a、特別図柄表示制御部12b、ランプ制御処理部12c、払出制御処理部12e、および普通図柄表示制御部12fは、遊技盤3の裏面に支持部材等を介して設けられており、主制御処理部11が生成した処理情報に従って、表示装置34やスピーカ20、その他の演出装置(LED装置など)などの制御を行っている。副制御処理部も、主制御装置11と同様に、CPUと、予め定められた制御プログラムを格納するROMと、生成された処理情報の一時記憶及び記憶した情報の削除を行うRAM等とにより構成され、CPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、所定の処理が行われる。
【0054】
演出制御処理部12aは、図11に示すように、処理部として演出態様決定部210と表示制御部220と音声制御部230と遊技実績制御部(第1ポイント値積算手段、第2ポイント値積算手段、ポイント値移行手段)240とを備え、記憶部には演出態様記憶領域260と画像データ記憶領域270と音声データ記憶領域280と履歴情報記憶領域290とフラグ設定領域300とが設定されている。演出態様記憶領域260、画像データ記憶領域270及び音声データ記憶領域280は、ROMに設定され、履歴情報記憶領域290及びフラグ設定領域300は、RAMに設定される。
【0055】
演出態様記憶領域260には、大当たり用通常演出テーブル260a、大当たり用特典1演出テーブル260b、大当たり用特典2演出テーブル260c、ハズレ用通常演出テーブル260d、ハズレ用特典1演出テーブル260e、ハズレ用特典2演出テーブル260f、JP用通常演出テーブル260gが記憶されている。演出態様決定部210は、主制御処理部11から受信した変動パターンコマンドに基づいて、演出態様記憶部260に記憶されている演出テーブル260a〜260gの1つを参照して、遊技に用いる演出を決定する。演出態様決定部210が決定した演出態様に基づいて、後述するように表示制御部220は演出画像(遊技実行画面)を表示装置34に表示し、また、音声制御部230はスピーカ20から音声を発生させる。
【0056】
大当たり用通常演出テーブル260aは、図12に示すように、変動パターンNo.1〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。例えば、変動パターンNo.1には「ロングリーチA(X)」が、変動パターンNo.2には「ロングリーチA(Y)」が、変動パターンNo.3には「ロングリーチA(Z)」が、変動パターンNo.4には「ロングリーチB(X)」が、変動パターンNo.5には「ロングリーチB(Y)」が、変動パターンNo.6には「ロングリーチB(Z)」が、変動パターンNo.31には「超スーパーリーチA(X)」が、変動パターンNo.59は「プレミアリーチA(X)」がそれぞれ割り当てられている。これらの演出態様は全てリーチ(複数の演出図柄のうち変動中の演出図柄を一つ残して、その他の演出図柄が全て同一図柄で停止した状態の演出態様のこと)を含んでおり、リーチを含まない演出に比べて長時間の演出が行われる態様となっている。ロングリーチA(X)とロングリーチA(Y)とロングリーチA(Z)とは、展開するストーリーなどの演出内容は共通するが、画面に登場するキャラクタが異なる(ロングリーチA(X)ではキャラクタ「X」が、ロングリーチA(Y)ではキャラクタ「Y」が、ロングリーチA(Z)ではキャラクタ「Z」がそれぞれ登場する)ように設定される。ロングリーチB、スーパーリーチA、スーパーリーチB、超スーパーリーチA、超スーパーリーチB、プレミアリーチA及びプレミアリーチBについても同様である。
【0057】
大当たり用特典1演出テーブル260bは、第1カスタマイズ情報が暗号化されたパスワードを遊技者がパチンコ機Pに入力した場合にのみ、大当たり用通常演出テーブル260aに代えて使用される第1カスタマイズ用の特典演出テーブルである。第1カスタマイズ情報は、上述のように、キャラ「X」カスタムmini、キャラ「Y」カスタムmini、又はキャラ「Z」カスタムminiのカスタマイズ情報であり、キャラ「X」カスタムminiの場合の大当たり用特典1演出テーブル260b(キャラクタ「X」用の大当たり用特典1演出テーブル260b)の例を図13に示す。図13に示すように、大当たり用特典1演出テーブル260bにも、大当たり用通常演出テーブル260aと同様に変動パターンNo.1〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。大当たり用特典1演出テーブル260bは、遊技者がカスタマイズで選択した特定のキャラクタ(図13の例ではキャラクタ「X」)の登場頻度が大当たり用通常演出テーブル260aよりも高くなるように設定されおり、特定のキャラクタを嗜好する遊技者は、本カスタマイズを行うことによって好みのキャラクタが登場する機会を増やすことができる。例えば、各演出画像に登場するキャラクタ「X」、「Y」及び「Z」のうち、大当たり変動パターンテーブル260aではキャラクタ「X」、「Y」及び「Z」が同じ頻度で登場するが、特典1大当たり演出テーブル260bでは選択したキャラクタ「X」が他のキャラクタ「Y」及び「Z」よりも高い頻度で登場するように設定される。このため、キャラクタ「X」を嗜好する遊技者は、キャラ「X」カスタムminiによってキャラクタ「X」が登場する機会を増やすことができる。なお、大当たり用通常演出テーブル260aと大当たり用特典1演出テーブル260bとは、変動パターンNo.1〜No.59までの同じ変動パターンコマンドに対応する演出態様の基本構成(演出時間やストーリーなど)は共通する。例えば、変動パターンNo.36にそれぞれ割り当てられた超スーパーリーチB(Z)と超スーパーリーチB(X)とは、その演出時間やストーリーは同じである。一方、変動パターンNo.59〜No.64までの変動パターンコマンドに対応する演出態様は、大当たり用通常演出テーブル260aと大当たり用特典1演出テーブル260bとで相違する。大当たり用特典1演出テーブル260bでは、上記演出態様として、プレミアリーチに代えてJPリーチが割り当てられている。JPリーチは、演出の終了時に、遊技者にJP特典が付与される旨が認識可能なように、表示制御部220によって表示装置34に表示される演出画像においてその旨を明示し、音声制御部230によってその旨の音声を発生させる演出態様である。また、演出画像に合わせて音声制御部230が発生させる音声についても、大当たり用通常演出テーブル260aを参照した場合と大当たり用特典1演出テーブル260bを参照した場合では相違する。また、図13のキャラクタ「X」用の大当たり用特典1演出テーブル260bは何れの変動パターンNo.が選択された場合であっても、キャラクタ「Y」及び「Z」は登場せず、大当たり用通常演出テーブル260aにおいてキャラクタ「Y」及び「Z」が登場する演出の全てに対してキャラクタ「Y」及び「Z」に代えてキャラクタ「X」が登場するように設定されている。同様に、キャラクタ「Y」用の大当たり用特典1演出テーブル260b(図示省略)においては演出の全てにキャラクタ「Y」が登場するように設定され、キャラクタ「Z」用の大当たり用特典1演出テーブル260b(図示省略)においては演出の全てにキャラクタ「Z」が登場するように設定されている。
【0058】
大当たり用特典2演出テーブル260cは、第2カスタマイズ情報が暗号化されたパスワードを遊技者がパチンコ機Pに入力した場合にのみ、大当たり用通常演出テーブル260aに代えて使用される第2カスタマイズ用の特典演出テーブルである。第2カスタマイズ情報は、上述のように、キャラ「X」カスタムDX、キャラ「Y」カスタムDX、又はキャラ「Z」カスタムDXのカスタマイズ情報であり、キャラ「X」カスタムDXの場合の大当たり用特典2演出テーブル260c(キャラクタ「X」用の大当たり用特典2演出テーブル260c)の例を図14に示す。図14に示すように、大当たり用特典2演出テーブル260cにも、大当たり用通常演出テーブル260a及び大当たり用特典1演出テーブル260bと同様に変動パターンNo.1〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。また、変動パターンNo.59〜No.64までの変動パターンコマンドに対応する演出態様は、大当たり用特典1演出テーブル260bと同様に、プレミアリーチに代えてJPリーチが割り当てられている。大当たり用特典2演出テーブル260cは、遊技者がカスタマイズで選択した特定のキャラクタ(図14の例ではキャラクタ「X」)の登場頻度が大当たり用通常演出テーブル260aよりも高く、且つ大当たり用通常演出テーブル260aや大当たり用特典1演出テーブル260bでは設定されていない特定のキャラクタによる特別な演出が実行されるように設定されており、特定のキャラクタを嗜好する遊技者は、本カスタマイズを行うことによって好みのキャラクタが登場する機会を増やすとともに、通常演出や他のカスタマイズの演出では実行されない特定のキャラクタによる特別な演出を愉しむことができる。例えば、各演出画像に登場するキャラクタ「X」、「Y」及び「Z」のうち、大当たり変動パターンテーブル260aではキャラクタ「X」、「Y」及び「Z」が同じ頻度で登場するが、大当たり用特典2演出テーブル260cでは選択したキャラクタ「X」が他のキャラクタ「Y」及び「Z」よりも高い頻度(大当たり用特典1演出テーブル260bと同等以上の頻度)で登場するように設定される。このため、キャラクタ「X」を嗜好する遊技者は、キャラ「X」カスタムDXによってキャラクタ「X」が登場する機会を増やすことができる。また、大当たり用特典1演出テーブル260bとは異なり、キャラクタ「X」による特別な演出であるロングリーチSP1(X)、ロングリーチSP2(X)、スーパーリーチSP1(X)、スーパーリーチSP2(X)、超スーパーリーチSP1(X)、超スーパーリーチSP2(X)、JPリーチSP1(X)及びJPリーチSP2(X)が設定されているので、キャラクタ「X」を嗜好する遊技者は、キャラ「X」カスタムDXによってキャラクタ「X」による特別な演出を愉しむことができる。なお、大当たり用通常演出テーブル260aと大当たり用特典2演出テーブル260cとは、同じ変動パターンコマンドに対応する演出態様の演出時間は共通する。例えば、変動パターンNo.36にそれぞれ割り当てられた超スーパーリーチB(Z)と超スーパーリーチSP2(X)とは、その演出時間は同じである。また、演出画像に合わせて音声制御部230が発生させる音声についても、大当たり用通常演出テーブル260a又は大当たり用特典1演出テーブル260bを参照した場合と大当たり特典2演出テーブル260cを参照した場合では相違する。また、図14のキャラクタ「X」用の大当たり用特典2演出テーブル260cは、何れの変動パターンNo.が選択された場合であっても、キャラクタ「Y」及び「Z」は登場せず、大当たり用特典1演出テーブル260bの一部の内容が特別な演出(SP1,SP2)に置き換えられている。同様に、キャラクタ「Y」用の大当たり用特典2演出テーブル260c(図示省略)においては演出の全てにキャラクタ「Y」が登場するように設定され、キャラクタ「Z」用の大当たり用特典2演出テーブル260b(図示省略)においては演出の全てにキャラクタ「Z」が登場するように設定され、また、各大当たり用特典2演出テーブル260cには、特別な演出(SP1,SP2)が設定されている。
【0059】
ハズレ用通常演出テーブル260dは、図15に示すように、変動パターンNo.65〜No.127までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。例えば、変動パターンNo.65には「リーチなしA」が、変動パターンNo.66には「リーチなしB」が、変動パターンNo.81には「ノーマルリーチA」が、変動パターンNo.85には「ロングリーチA(X)」が、変動パターンNo.127には「超スーパーリーチB(Z)」がそれぞれ割り当てられている。このように、このハズレ用通常演出テーブル260dは、リーチなしの演出が多数含まれた構成となっている。
【0060】
ハズレ用特典1演出テーブル260eは、第1カスタマイズ情報が暗号化されたパスワードを遊技者がパチンコ機Pに入力した場合にのみ、ハズレ用通常演出テーブル260dに代えて使用されるカスタマイズ用の特典演出テーブルであり、キャラ「X」カスタムminiの場合のハズレ用特典1演出テーブル260eの例を図16に示す。また、ハズレ用特典2演出テーブル260fは、第2カスタマイズ情報が暗号化されたパスワードを遊技者がパチンコ機Pに入力した場合にのみ、ハズレ用通常演出テーブル260dに代えて使用されるカスタマイズ用の特典演出テーブルであり、キャラ「X」カスタムDXの場合のハズレ用特典2演出テーブル260fの例を図17に示す。ハズレ用特典1演出テーブル260e及びハズレ用特典2演出テーブル260fは、大当たり用特典1テーブル260b及び大当たり用特典2演出テーブル260cと同様に、特定のキャラクタの登場頻度がハズレ用通常演出テーブル260dよりも高くなるように設定されている。また、ハズレ用特典2演出テーブル260fは、大当たり用特典2演出テーブル260cと同様に、特定のキャラクタによる特別な演出が実行されるように設定されている。
【0061】
JP用通常演出テーブル260gは、遊技者がパチンコ機Pに入力したパスワードに第1カスタマイズ情報及び第2カスタマイズ情報のいずれもが含まれていなかった場合で、主制御処理部11から送信された変動パターンNo.59〜No.64の変動パターンコマンドを演出態様決定部210が受信したときにのみ、大当たり用通常演出テーブル260aに代えて使用される演出テーブルである。図18に示すように、JP用通常演出テーブル260gには、変動パターンNo.59〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するようにJPリーチの演出態様が割り当てられている。
【0062】
なお、本形態例では、1人のキャラクタに対して特典1演出テーブル(大当たり用特典1演出テーブル及びハズレ用特典1演出テーブル)と特典2演出テーブル(大当たり用特典2演出テーブル及びハズレ用特典2演出テーブル)とをそれぞれ1種類ずつ設けているが、複数種類の特典1演出テーブル及び特典2演出テーブルを設けてもよい。この場合、WEBサイトにおいて、遊技者が1人のキャラクタを選択し且つそのキャラクタに対して複数用意されたカスタマイズのうちの1つを選択し、選択されたカスタマイズに応じたパスワード(使用する特典1演出テーブル又は特典2演出テーブルを特定するカスタマイズ情報を含むパスワード)をWEBアプリケーションサーバ500が発行すればよい。
【0063】
履歴情報記憶領域290には、一般遊技履歴情報を記憶する一般遊技履歴情報記憶領域(第2ポイント記憶手段)290aと会員遊技履歴情報を記憶する会員遊技履歴情報記憶領域(第1ポイント記憶手段)290bとが設定されている。一般遊技履歴情報には、パチンコ機Pの稼動中の遊技履歴情報、例えば、特別図柄の変動回数や、大当たりの発生回数や、大当たり発生時の変動パターンの種別、連荘数、リーチ回数、後述するJP用ポイント値など含まれ、会員による遊技、非会員による遊技に係わらず、遊技の進行に従って(遊技実績に応じて)遊技実績制御部240によって逐次一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶される。なお、パチンコ機Pの記憶部にバックアップ機能を持たせ、パチンコ機Pの稼動終了時に一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されている一般遊技履歴情報をパチンコ機Pの停止中に保持してもよい。会員遊技履歴情報には、例えば、特別図柄の変動回数や、大当たりの発生回数や、大当たり発生時の変動パターンの種別、連荘数、リーチ回数、会員ポイント値などが含まれ、遊技開始時に会員の遊技者による正規パスワードの入力の受け付けを開始条件として、会員の遊技の進行に従って遊技実績制御部240によって逐次記憶される。
【0064】
フラグ設定領域300には、通常演出フラグFG1、特典1演出フラグFG2、特典2演出フラグFG3、会員遊技モードフラグFG4及び移行条件フラグFG5のオン/オフを記憶する領域が個別に設けられている。通常演出フラグFG1、特典1演出フラグFG2及び特典2演出フラグFG3とは、使用する演出テーブルを特定するためのフラグであり、通常演出フラグFG1は大当たり用通常演出テーブル260a及びハズレ用通常演出テーブル260dに対応し、特典1演出フラグFG2は大当たり用特典1演出テーブル260b及びハズレ用特典1演出テーブル260eに対応し、特典2演出フラグFG3は大当たり用特典2演出テーブル260c及びハズレ用特典2演出テーブル260fに対応する。特典1演出フラグFG2及び特典2演出フラグFG3は、キャラクタ「X」、「Y」及び「Z」毎に個別に設定される。すなわち、特典1演出フラグFG2の記憶領域には、キャラ「X」カスタムminiに対応するフラグFG2(X)、キャラ「Y」カスタムminiに対応するフラグFG2(Y)、及びキャラ「Z」カスタムminiに対応するフラグFG2(Z)のオン/オフを記憶する領域が個別に設けられ、特典2演出フラグFG3の記憶領域には、キャラ「X」カスタムDXに対応するフラグFG3(X)、キャラ「Y」カスタムDXに対応するフラグFG3(Y)、及びキャラ「Z」カスタムDXに対応するフラグFG3(Z)のオン/オフを記憶する領域が個別に設けられている。会員遊技モードフラグFG4とは、パチンコ機Pの状態が後述する会員遊技履歴情報記憶処理及び会員ポイント値積算処理を実行しない通常遊技モードからこれらの処理を実行する会員遊技モードに遷移したことを示すフラグであり、後述するように、遊技者によってパチンコ機Pに入力された入力パスワードの認証が成功し、正規パスワードであると表示制御部220が判定したときにオンに設定される。移行条件フラグFG5とは、JP特典を会員に付与する条件が成立したことを示すフラグであり、本実施形態においては、後述するように演出態様決定部210が演出をJPリーチに決定したときにオンに設定される。なお、電源投入後のデフォルトの状態では、通常演出フラグFG1はオンに設定され、他のフラグ(特典1演出フラグFG2、特典2演出フラグFG3、会員遊技モードフラグFG4及び移行条件フラグFG5)はオフに設定される。また、遊技者が遊技を終了したとき(パチンコ機Pが2次元コード100を生成して表示したとき)も、デフォルトの状態と同様に、通常演出フラグFG1はオンに設定され、他のフラグはオフに設定される。
【0065】
画像データ記憶領域270には、メニュー画像データや変動演出画像データや背景画像データやキャラクタ画像データや各種のボタン画像データなどが予め記憶されている。これらの画像データは、表示制御部220が演出画像やメニュー画面を生成する際に読み出されて用いられる。
【0066】
演出態様決定部210は、上述のように、主制御処理部11から受信した変動パターンコマンドに基づいて、演出態様記憶部260に記憶されている演出テーブル260a〜260gの1つを参照して、遊技に用いる演出を決定する演出態様決定処理を実行する。演出態様決定部210は、演出態様決定処理において、フラグ設定領域300の通常演出フラグFG1、特典1演出フラグFG2、特典2演出フラグFG3及び会員遊技モードフラグFG4に基づいて、演出を決定する際に参照する演出テーブルとして演出テーブル260a〜260gの1つを選択する。具体的には、変動パターンコマンドが示す変動パターンが変動パターンNo.1〜No.64の場合で、特典1演出フラグFG2又は特典2演出フラグFG3のいずれかがオンに設定されている場合は、オンに設定されているフラグに対応する大当たり用演出テーブル(大当たり用特典1演出テーブル260b又は大当たり用特典2演出テーブル260c)を選択し、演出を決定する。同様に、変動パターンコマンドが示す変動パターンが変動パターンNo.1〜No.64の場合で、通常演出フラグFG1がオンに設定され、且つ、会員遊技モードフラグFG4がオフに設定されている場合は、通常演出テーブル260aを参照して演出を決定する。また、通常演出フラグFG1及び会員遊技モードフラグFG4がオンに設定されている場合で、且つ、変動パターンNo.1〜No.58の場合は、通常演出テーブル260aを参照して演出を決定する。通常演出フラグFG1及び会員遊技モードフラグFG4がオンに設定されている場合で、且つ、変動パターンNo.59〜No.64の場合は、JP用通常演出テーブル260gを参照して演出を決定する。変動パターンコマンドが示す変動パターンが変動パターンNo.65〜No.127の場合、演出態様決定部210は、ハズレ用演出テーブル260d〜260fのうち、フラグ設定領域300の通常演出フラグFG1、特典1演出フラグFG2又は特典2演出フラグFG3の中でオンに設定されたフラグに対応するハズレ用演出テーブルを参照して演出を決定する。演出態様決定部210は、変動パターンが変動パターンNO.59〜NO.64で、大当たり用特典1演出テーブル260b、大当たり用特典2演出テーブル260c又はJP用通常演出テーブル260gのいずれかの演出テーブルを用いて演出を決定しとき、すなわち遊技に用いる演出をJPリーチに決定したとき、フラグ設定領域300の移行条件フラグFG5をオンに設定する。すなわち本実施形態における移行条件は、演出態様決定部210が遊技に用いる演出としてJPリーチに決定したこと(JPリーチの発生)である。なお、移行条件は、本例に限定されず、例えば、主制御処理部11から所定の変動パターンコマンドを演出制御処理部12aが受信したことや会員による遊技の遊技実績において連荘数が所定の回数に達したことなど、種々の態様が考えられ、また、複数の移行条件を併用してもよい。
【0067】
遊技実績制御部240は、特別図柄の変動停止時に、遊技実績に応じて一般遊技履歴情報記憶領域290aの一般遊技履歴情報を記憶又は更新して記憶する一般遊技履歴情報記憶処理を実行する。また、会員の遊技者による正規パスワードの入力の受け付けを開始条件として、特別図柄の変動停止時に、会員の遊技実績に応じて会員遊技履歴情報記憶領域290bに会員遊技履歴情報を記憶又は更新して記憶する。具体的には、変動停止時に、フラグ設定領域300における正規パスワードの入力によりオンに設定される会員遊技モードフラグFG4を参照し、会員遊技モードフラグFG4がオンに設定されている場合は、会員遊技履歴情報記憶領域290bに会員遊技履歴情報を記憶又は更新して記憶する。なお、遊技実績制御部240は、主制御処理部11の特別図柄決定部120が決定した特別図柄のコマンドと、変動パターンコマンド決定部140が決定した変動パターンコマンドに基づき、特別図柄の変動停止を検知する。
【0068】
また、遊技実績制御部240は、所定時間毎、本実施形態では特別図柄の変動停止時にJP用ポイント値積算処理を実行する。具体的には、特別図柄の変動停止時に、一般遊技履歴情報記憶領域290aの一般遊技履歴情報を参照し、予め設定された所定の一般ポイント換算プログラムに従ってJP用ポイント値加算条件(第2加算条件)を満たすか否かを判定し、満たす場合は加算するJP用ポイント値を決定し、決定したJP用ポイント値を所定の初期値、例えば「500」に加算して積算(記憶)する。図19に、JP用ポイント値加算条件及び加算条件が成立したときに加算するJP用ポイント値を示す。例えば、特別図柄の変動に関し、サポなしの1変動(特別図柄の1回の変動)毎に「0.5」が、500回以上大当たりが継続して発生していない場合、サポなしの1変動毎に「1」が、10000回以上大当たりが継続して発生していない場合、サポなしの1変動毎に「1.5」が、サポ中の1変動毎に「0.5」が、時短遊技状態が終了してから50回変動するまでの間のサポなしの1変動毎に「1」がそれぞれ加算される。したがって、500回以上大当たりが継続して発生していない場合にサポなしの変動が生じた場合、演技実績制御部は、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイント値に「1」を加算して、JP用ポイント値を積算する。すなわち、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイント値が初期値「500」のときは、JP用ポイント値が「501」となる。
【0069】
さらに、JP用ポイント値の加算条件は、特別図柄の1回毎の変動実行時において、最低値「0.5」を加算する必要条件の1つを満たさせるとともに、以下の遊技状態における達成状況に応じて最低値「0.5」以上の加算値を増加させるようにしてもよい。
(1)特定図柄の変動実行時における抽選確率の変動状態の種類(例えば、特別図柄の低確率変動状態又は高確率変動状態、普通図柄の低確率変動状態又は高確率変動状態)
(2)演出態様決定部210が決定した演出態様(変動パターン)の種類(例えば、リーチ態様(ノーマル、ロング、プレミア、JP等)の種類、擬似的に変動を停止及び開始させる疑似連変動の種類など)
(3)特別図柄抽選部110にて決定された特別図柄の種類(例えば、偶数当たり、奇数当たり、2R当たり、15R当たり、小当たりなどの当たりの種類)
(4)当たりを導出するに至った演出態様(変動パターン)の種類(例えば、プレミアリーチ経由やJPリーチ経由で当選した場合など)
(5)大当たり後に特定状態(例えば、確変状態、何れの状態へ移行したかを報知しない潜伏状態、又は時短状態)に移行させることによって連続的に大当たりを発生させた場合の大当たり継続回数
(6)予め複数の特定画像(例えば、キャラクタ)を設定しておき、特別図柄抽選の結果に応じて実行する予告抽選によって1つの特定画像を決定し、特別図柄の変動開始から変動終了までの間に、大当たりを示唆する予告表示タイミングにて上記決定した特定図柄を出現させる場合の当該特定画像の種類
(7)特定の遊技状態(例えば、サポなし変動状態、潜伏状態、又は大当たり後の予め定められた区間(期間)内の状態など)における特別図柄変動の継続回数、又は普通図柄変動の継続回数、或いはその双方の変動を合計した継続回数
また、遊技実績制御部240は、会員の遊技者による正規パスワードの入力の受け付けを開始条件として、所定時間毎に、本実施形態では特別図柄の変動停止時に、会員ポイント値積算処理を実行する。具体的には、特別図柄の変動停止時に、フラグ設定領域300における正規パスワードの入力によりオンに設定される会員遊技モードフラグFG4を参照し、会員遊技モードフラグFG4がオンに設定されている場合は、会員遊技履歴情報記憶領域290bの会員遊技履歴情報を参照し、予め設定された所定の会員ポイント値換算プログラムに従って会員ポイント値加算条件(第1加算条件)を満たすか否かを判定し、満たす場合は加算する会員ポイント値を決定し、決定した会員ポイント値を会員遊技履歴情報記憶領域290bに加算して積算(記憶)する。図20に、会員ポイント値加算条件を示す。本実施形態における会員ポイント値の加算条件は、上記JP用ポイント値の加算条件と同様であるが、各加算条件成立時に加算される会員ポイント値は、JP用ポイント値の2倍の値となっている。すなわち、例えば、特別図柄の変動に関し、サポなしの1変動(特別図柄の1回の変動)毎に「1」が、500回以上大当たりが継続して発生していない場合、サポなしの1変動毎に「2」が、10000回以上大当たりが継続して発生していない場合、サポなしの1変動毎に「3」が、サポ中の1変動毎に「1」が、時短遊技状態が終了してから50回変動するまでの間のサポなしの1変動毎に「2」がそれぞれ加算される。さらに、会員ポイント値の加算条件は、JP用ポイント値の加算条件と同様に、特別図柄の1回毎の変動実行時において、最低値「1」を加算する必要条件の1つを満たさせるとともに、上記(1)〜(7)の遊技状態における達成状況に応じて最低値「1」以上の加算値を増加させるようにしてもよい。
【0070】
このように、遊技実績制御部240は、会員の遊技者による正規パスワードの入力の受け付けを開始条件せず、JP用ポイント値積算処理を実行し、一方、正規パスワードの入力の受け付けを開始条件として会員ポイント値積算処理を実行するので、JP用ポイント値は、会員による遊技(会員遊技モードでの遊技)、非会員による遊技(通常遊技モードでの遊技)に係わらず、遊技の進行に従って、遊技実績に応じて積算され、一方、会員ポイント値は、会員による遊技の進行に従って、遊技実績に応じて積算される。なお、本実施形態では、上述のように、会員による遊技、非会員による遊技に係わらず遊技実績に応じて積算されるJP用ポイント値が早期に大量に積算されることを防止するために、JP用ポイント値の加算条件を、同様の遊技履歴に基づいて積算される会員ポイント値と比較して少ない量(半分)のJP用ポイント値が積算されるようにしているが、JP用ポイント値の加算条件と会員ポイント値の加算条件を一致させてもよい。また、積算されるJP用ポイント値に上限値(例えば、「10000」)を設け、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイント値が上限値に達した場合、遊技実績制御部240は、加算条件が成立しても、加算条件に応じたJP用ポイント値の加算を行わず、記憶されているJP用ポイント値を上限値に維持してもよい。
【0071】
また、遊技実績制御部240は、特別図柄の変動停止時に、移行条件を満たすか否かを判定し、満たすと判定した場合は、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイントを会員遊技履歴情報記憶領域290bに記憶されている会員ポイント値に加算して記憶するJP用ポイント値移行処理を実行する。具体的には、遊技実績制御部240は、特別図柄の変動が停止し、且つ、上記JP用ポイント値積算処理及び会員ポイント値積算処理を実行した後に、フラグ設定領域300を参照し、移行条件フラグFG5がオンであるか否かを判定し、オンである場合は、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイント値を会員遊技履歴情報記憶領域290bに記憶されている会員ポイント値に加算して記憶する。例えば、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイントが「2000」で会員遊技履歴情報記憶領域290bに記憶されている会員ポイント値が「3000」のとき、遊技実績制御部240は、会員ポイント値「3000」にJP用ポイント値「2000」を加算した値「5000」を会員ポイント値として会員遊技履歴情報記憶領域290bに記憶する。会員ポイント値にJP用ポイント値を加算した場合、遊技実績制御部240は、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されていたJP用ポイント値をクリアし初期値の「500」をJP用ポイント値として一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶する。また、フラグ設定領域300の移行条件フラグFG5をオフに設定する。
【0072】
表示制御部220は、演出態様決定部210が決定した演出態様に基づいて、画像データ記憶領域270から画像データを読み出して演出画像を生成し、表示装置34に遊技実行画面として表示する。
【0073】
演出画像(遊技実行画面)は、図21(a)に示すように、特別図柄表示装置17に変動表示、及び変動停止表示される特別図柄と同期をとって変動するダミー図柄DM1,DM2,DM3(演出図柄)を含む。演出図柄DM1,DM2,DM3は、各演出の終了時(1回の特別図柄抽選によって生起される演出の終了時)に、特別図柄の停止結果と同期をとって確定演出図柄として停止表示される。
【0074】
本実施形態では、リーチ演出の開始によって複数の演出図柄DM1,DM2,DM3の表示領域を縮小し、所定のキャラクタによるアニメーション変動をメイン表示とし、縮小した演出図柄表示領域を当該アニメーション変動の終了後に元の大きさに戻して、停止した演出図柄DM1,DM2,DM3の組み合わせによって大当たり抽選の結果(大当たりであるかハズレであるか)を報知している。
【0075】
なお、表示制御部220は、遊技実行画面以外の何れの画面を表示している場合であっても、主制御処理部11から受信した変動パターンコマンドに基づいて演出を開始するときには、遊技実行画面に切り替えて演出図柄の変動停止を含む演出画像を表示する。
【0076】
表示制御部220は、遊技実行画面の所定位置にJP用ポイント値表示領域620を設定し、このJP用ポイント値表示領域620に、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されたJP用ポイント値を表示する。また、表示制御部220は、会員遊技モードフラグFG4がオンの場合、遊技実行画面の所定位置、例えば、一般ポイント表示領域620の下方に会員ポイント値表示領域621を設定し、この会員ポイント値表示領域621に、現在の会員ポイント値(会員遊技履歴情報記憶領域290bに記憶された会員ポイント値)を表示する。
【0077】
表示制御部220は、確定演出図柄の表示開始(特別図柄の停止)からの経過時間が所定時間に達したときに、メニュー移行案内画面(図21(b)参照)を表示する。メニュー移行案内画面では、表示中の演出画像の下方に入力操作部60の画像を重ねて表示するとともに、メニュー画面の表示方法の説明文を表示する。また、所定位置にJP用ポイント値表示領域620を設定し、このJP用ポイント値表示領域620に、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されたJP用ポイント値を表示する。さらに、表示制御部220は、メニュー移行案内画面の表示開始からの経過時間を計時し、入力操作部60から回転操作信号及び押下操作信号のいずれも受信せず、且つ変動パターンコマンドを受信しないまま、この経過時間が所定時間(例えば2分)を超えたとき、メニュー移行案内画面をデモ画面に切り替えて表示する。表示制御部220は、上記遊技実行画面及びメニュー移行案内画面と同様に、デモ画面上の所定位置にJP用ポイント値表示領域を設定し、このJP用ポイント値表示領域に、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されたJP用ポイント値を表示する。メニュー移行案内画面又はデモ画面の表示中に演出制御処理部12aが入力操作部60(押しボタンスイッチ61)から押下操作信号を受信すると、表示制御部220は、メニュー画面(図22参照)を生成して表示装置34に表示する。
【0078】
図22に示すように、メニュー画面の略中央には、「履歴表示」と表示された履歴表示ボタン601が配置され、また、履歴表示ボタン601の下方には、「システムメニュー」と表示されたシステムメニュー表示ボタン602が配置される。こられのボタン601,602は、遊技者の入力操作部60(ジョグダイヤル62)の回転操作によって移動するカーソルによって選択される。具体的には、表示制御部220は、カーソルをボタンの外周を囲む枠として表示し、例えば、入力操作部60が右回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を演出制御処理部12aが受信するとカーソルを下方に移動させ、左回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を受信するとカーソルを上方に移動させる。カーソルによる選択は、遊技者の入力操作部60の押下操作による押下操作信号の受信によって確定する。
【0079】
メニュー画面の履歴表示ボタン601が遊技者によって選択された場合、表示制御部220は、一般遊技履歴情報記憶領域290aを参照して、記憶されている一般遊技履歴情報に基づいて履歴表示画面を表示する。
【0080】
また、メニュー画面のシステムメニュー表示ボタン602が遊技者によって選択された場合、システムメニュー画面を生成して表示する。図23に示すように、システムメニュー画面には、「パスワード入力」と表示されたパスワード入力画面表示ボタン603と、「新規登録」と表示された新規登録ボタン604と、「2次元コード発行」と表示された2次元コード発行ボタン605と、「戻る」と表示された復帰ボタン606とが、画面の上方から下方に向けて順に配置されている。こられのボタン603〜606は、上述のメニュー画面におけるボタン601,602の選択と同様に遊技者の入力操作部60の回転操作によって移動するカーソルによって選択され、遊技者の入力操作部60の押下操作によって選択が確定する。
【0081】
表示制御部220は、システムメニュー画面のパスワード入力画面表示ボタン603が遊技者によって選択された場合、パスワード入力画面を生成して表示する。
【0082】
図24(a)に示すように、パスワード入力画面の略中央には、52個のキーからなるソフトウェアキーボード607が配置されている。各キーは大文字又は小文字のアルファベットのいずれか1文字に対応しており、各キーには対応しているアルファベットが表示されている。また、キーは13個ずつ4段に分かれて配列されており、左側からアルファベット順に配列されている。すなわち、1段目には大文字のA〜M、2段目には大文字のN〜Z、3段目には小文字のa〜m、4段目には小文字のn〜zが表示されているキーが配列されている。
【0083】
パスワード入力画面の上方には、遊技者がソフトウェアキーボード607を用いて入力したアルファベットをパスワードの文字数分、本実施形態では8文字分表示する入力文字欄が配置されている。入力文字欄には、遊技者によって入力されたアルファベットが左側から入力順に表示される。下方には、「消去」と表示された消去ボタン608と、「完了」と表示された完了ボタン609と、「戻る」と表示された復帰ボタン610と、が左側から順に配置されている。ソフトウェアキーボード607のキー及び上記ボタンは、遊技者の入力操作部60の回転操作によって移動するカーソルによって選択される。具体的には、表示制御部220は、カーソルをキー及びボタンの外周を囲む枠として表示し、例えば、入力操作部60が右回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を演出制御処理部12aが受信するとカーソルを右に移動させ、左回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を受信するとカーソルを左に移動させる。遊技者の入力操作部60の押下操作によって押下操作信号を受信すると選択が確定する。なお、パスワード入力画面の最右側に配置されたキーにカーソルが位置しているとき、入力操作部60が右回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を受信すると、表示制御部220は、カーソルを現在位置よりも下方で且つ最左側に配置されているキーにカーソルを移動させる(カーソルが「z」に対応するキーに位置するときは消去ボタン608に移動させる)。また、パスワード入力画面の最左側に配置されたキー又は消去ボタン608にカーソルが位置しているとき、入力操作部60が左回りに回転操作されたことを示す回転操作信号を受信すると、表示制御部220は、カーソルを現在位置よりも上方で且つ最右側に配置されているキーにカーソルを移動させる。
【0084】
ソフトウェアキーボード607の各キーが遊技者によって選択されると、選択されたキーに対応するアルファベットが入力文字欄に表示される。消去ボタン608が選択されると、入力文字欄に表示されているアルファベットを入力文字欄の最右側に表示されているアルファベット(直近に入力されたアルファベット)が消去される。
【0085】
完了ボタン609が選択されると、表示制御部220は、入力文字欄に表示されているアルファベットの文字列を入力パスワードとして認識し、認識した入力パスワードを所定の復号化処理によって復号し、復号したパスワードに対する所定の認証処理を実行することによって、認識した入力パスワードが適正に生成された正規パスワードであるか否かを判定する。表示制御部220は、入力パスワードが正規パスワードであると判定した場合、認証成功と判定し、会員遊技モードフラグFG4をオンに設定する。また、認証成功の場合であって、復号したパスワードがカスタマイズ情報を含む場合、演出態様決定部210は、カスタマイズ情報に対応した演出のカスタマイズを行う。例えば、パスワードがキャラ「X」カスタムminiのカスタマイズ情報を含む場合、演出態様決定部210は、通常演出フラグFG1をオフに設定し、特典1演出フラグFG2(X)をオンに設定する。また、パスワードがキャラ「X」カスタムDXのカスタマイズ情報を含む場合、通常演出フラグFG1をオフに設定し、特典2演出フラグFG3(X)をオンに設定する。認証成功の場合、表示制御部220は、パスワード入力画面の略中央に「パスワードの認証が成功しました」というメッセージを所定時間重ねた認証成功報知画面(図示省略)を所定時間表示した後、メニュー移行案内画面を表示する。一方、表示制御部220は、入力パスワードを正規パスワードでないと判定した場合、認証失敗と判定する。認証失敗の場合、図24(b)に示すように、パスワード入力画面の略中央に「パスワードが正しくありません」というエラーメッセージを重ねた認証失敗報知画面を所定時間表示した後、パスワード入力画面を再度表示する。
【0086】
パスワード入力画面の復帰ボタン610が遊技者によって選択された場合、表示制御部220は、システムメニュー画面を表示する。
【0087】
システムメニュー画面に説明を戻すと、システムメニュー画面の新規登録ボタン604が遊技者によって選択された場合、表示制御部220は、新規登録画面を表示する。図25に示すように、新規登録画面の略中央には、画像データ記憶領域270に予め記憶されている所定の新規登録の2次元コード100が表示される。新規登録の場合の2次元コード100は、新規会員登録用ページのURLの情報と、会員遊技履歴情報についての所定の初期情報とを含む。
【0088】
システムメニュー画面の2次元コード発行ボタン605が遊技者によって選択された場合、表示制御部220は、会員遊技履歴情報記憶領域290bに記憶された会員遊技履歴情報とパチンコ機Pの機種を特定する機種識別情報と会員ページのURLの情報とを含む2次元コード100を生成し、生成した2次元コード100を略中央に配置した2次元コード発行画面を表示する。2次元コード化する会員遊技履歴情報は、WEBアプリケーションサーバ500の会員データベースの各登録項目に対応する情報である。2次元コード発行画面を表示後、表示制御部220は、会員遊技履歴情報記憶領域290bの会員遊技履歴情報をクリアする。また、表示制御部220は、フラグ設定領域300の通常演出フラグFG1はオンに設定し、他のフラグはオフに設定する。
【0089】
システムメニュー画面の復帰ボタン606が遊技者によって選択された場合、表示制御部220は、メニュー画面を表示する。
【0090】
図8に説明を戻すと、音声制御部230は、演出態様決定部210が決定した演出態様に基づいて、音声データ記憶領域280からキャラクタの音声や効果音や背景音を読み出してスピーカ20から発生させる。
【0091】
特別図柄表示制御部12bは、主制御処理部11の特別図柄決定部120が決定した特別図柄のコマンドと、変動パターンコマンド決定部140が決定した変動パターンコマンドに基づき、特別図柄表示装置17に特別図柄を所定の時間だけ変動させた後に確定特別図柄として停止させる態様で特別図柄決定部120が決定した特別図柄を表示する。一方、普通図柄表示制御部12fは、普通図柄抽選部170による普通図柄に係る抽選結果のコマンドを受け、そのコマンドに基づいて普通図柄表示装置22に普通図柄を変動させた後に停止させる態様で表示するよう制御している。なお、普通図柄表示制御部12fは、上記した特別図柄表示制御部12bによる表示制御と比べて表示する図柄の対象が相違するものの、表示制御の基本構成はほぼ同じである。
【0092】
払出制御処理部12eは、CRユニット(図示省略)からの信号を受けて遊技球を遊技者に貸し出すように球払出装置14を制御する他、主制御処理部11からの払出指令を受けて、所定個数の賞球を遊技者に対して払い出すように球払出装置14を制御する。この球払出装置14は、遊技球を1個ずつ保持する切欠きが形成されたスプロケット(図示省略)と、このスプロケットを回転させるモータ(図示省略)とを備えて構成されている。そして、モータの回転を制御することにより、必要な数だけ賞球を払い出すことができるようになっている。具体的には、始動入賞口検知センサ43、一般入賞口検知センサ44、大入賞口検知センサ45等が遊技球の通過を検知したら、球払出装置14は主制御処理部11を経由して受けたコマンドに基づき遊技球を払い出す。
【0093】
発射制御処理部13は、ハンドル7の回動量に応じて、発射装置9に対する作動の制御を行う装置である。より具体的に言うと、発射装置9に対して通電させたり、通電を停止したり、あるいは、通電電流を変化させるといった制御処理を行う。
【0094】
次に、本実施形態における演出態様決定部210が実行する演出態様決定処理について図26のフローチャートを参照して説明する。本処理は、演出制御処理部12aが主制御処理部11から変動パターンコマンドを受信すると実行される。
【0095】
本処理が実行されると、演出態様決定部210は、ステップS1において、フラグ設定領域300を参照し、通常演出フラグFG1がオンであるか否かを判定する。オンである場合(ステップS1:YES)は、ステップS2に移行し、受信した変動パターンコマンドが変動パターンNO.59〜NO.64であるか否かを判定する。変動パターンNO.59〜NO.64である場合(ステップS2:YES)は、ステップS3に移行し、フラグ設定領域300を参照し、会員遊技モードフラグFG4がオンであるか否かを判定する。オンである場合(ステップS3:YES)は、ステップS4に移行し、JP用通常演出テーブル290gを用いて、受信した変動パターンコマンドに応じた演出を決定し、ステップS10に移行する。
【0096】
上記ステップS2において、変動パターンNO.59〜NO.64でない場合(ステップS2:NO)、また、上記ステップS3において、会員遊技モードフラグFG4がオフである場合(ステップS3:NO)は、ステップS5に移行し、大当たり用通常演出テーブル260a又はハズレ用通常演出テーブル260dを用いて受信した変動コマンドに応じた演出を決定し、本処理を終了する。
【0097】
また、上記ステップS1において、通常演出フラグFG1がオフである場合(ステップS1:NO)は、ステップS6に移行し、特典1演出フラグFG2がオンであるか否かを判定する。オンである場合(ステップS6:YES)は、ステップS7に移行し、オンに設定されている特典1演出フラグFG2(フラグFG2(X)、フラグFG2(Y)、フラグFG3(Z)のいずれか)に対応する大当たり用特定1演出テーブル260b又はハズレ用特典1演出テーブル260eを用いて、受信した変動パターンコマンドに応じた演出を決定し、ステップS9に移行する。
【0098】
上記ステップS6において、特典1演出フラグFG2がオフである場合(ステップS6:NO)は、ステップS8に移行し、オンに設定されている特典2演出フラグFG3(フラグFG3(X)、フラグFG3(Y)、フラグFG3(Z)のいずれか)に対応する大当たり用特典2演出テーブル260c又はハズレ用特典2演出テーブル260fを用いて、受信した変動パターンコマンドに応じた演出を決定し、ステップS9に移行する。
【0099】
ステップS9において、決定した演出がJPリーチか否かを判定し、JPリーチである場合(ステップS9:YES)は、ステップS10に移行し、JPリーチでない場合(ステップS9:NO)は本処理を終了する。
【0100】
ステップS10において、フラグ設定領域300の移行条件フラグFG5をオンに設定し、本処理を終了する。
【0101】
次に、本実施形態における遊技実績制御部240が実行するJP用ポイント値積算処理及び会員ポイント値積算処理について、図27のフローチャートを参照して説明する。両処理は、特別図柄の変動停止時に実行される。なお、本実施形態においては、JP用ポイント値積算処理と会員ポイント値積算処理とが連続して実行される態様で説明するが、両処理(ステップS11〜ステップS13がJP用ポイント値積算処理に相当し、ステップS14〜ステップS17が会員ポイント値積算処理に相当する)を並列的に実行してもよい。
【0102】
遊技実績制御部240は、ステップS11において、JP用ポイント値加算条件を満たすか否かを判定し、満たす場合(ステップS11:YES)は、ステップS12に移行する。満たさない場合(ステップS11:NO)は、ステップS14に移行する。
【0103】
ステップS12において、満たすと判定されたJP用ポイント値加算条件に応じたJP用ポイント値を加算するJP用ポイント値として決定し、ステップS13に移行する。
【0104】
ステップS13において、決定した加算するJP用ポイント値を一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイント値に加算して積算し、ステップS14に移行する。
【0105】
ステップS14において、フラグ設定領域300の会員遊技モードフラグFG4を参照し、フラグがオンに設定されている場合(ステップS14:YES)は、ステップS15に移行する。一方、会員遊技モードフラグFG4がオフに設定されている場合(ステップS14:NO)は、本処理を終了する。
【0106】
ステップS15において、会員ポイント値加算条件を満たすか否かを判定し、満たす場合(ステップS15:YES)は、ステップS16に移行する。満たさない場合(ステップS15:NO)は、本処理を終了する。
【0107】
ステップS16において、満たすと判定された会員ポイント値加算条件に応じた会員ポイント値を加算する会員ポイント値として決定し、ステップS17に移行する。
【0108】
ステップS17において、決定した加算する会員ポイント値を会員遊技履歴情報記憶領域290bに記憶されている会員ポイント値に加算して積算し、本処理を終了する。
【0109】
次に、本実施形態における遊技実績制御部240が実行するJP用ポイント値移行処理について、図28のフローチャートを参照して説明する。本処理は、特別図柄の変動停止後で、且つ、上記JP用ポイント値積算処理及び会員ポイント値積算処理の終了後に実行される。
【0110】
遊技実績制御部は、ステップS21において、フラグ設定領域300の移行条件フラグFG5がオンであるか否かを判定し、オンである場合(ステップS21:YES)は、ステップS22に移行する。一方、移行条件フラグFG5がオフである場合(ステップS21:NO)は、本処理を終了する。
【0111】
ステップS22において、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイント値を会員遊技履歴情報記憶領域290bに記憶されている会員ポイント値に加算して記憶し、ステップS23に移行する。
【0112】
ステップS23において、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されていたJP用ポイント値をクリアして初期値の「500」をJP用ポイント値として一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶し、ステップS24に移行する。
【0113】
ステップS24において、フラグ設定領域300の移行条件フラグFG5をオフに設定し、本処理を終了する。
【0114】
上記遊技システムにおいて、会員として未登録の遊技者が遊技を行うと、遊技実績制御部240は、主制御処理部11が実行する遊技処理に基づく遊技実績に応じて、一般遊技履歴情報を記憶し、また、遊技実績制御部240は、JP用ポイント値積算処理を実行して一般遊技履歴情報に基づいて、JP用ポイント値をパチンコ機Pの一般遊技履歴情報記憶領域290aに積算する。表示制御部220は、積算されたJP用ポイント値を遊技実行画面、メニュー移行案内画面及びデモ画面上のJP用ポイント値表示領域620に表示する。
【0115】
また、会員として未登録の遊技者が会員登録を行う場合は、遊技者はパチンコ機Pの入力操作部60を操作し、表示装置34にメニュー画面を表示させ、システムメニュー画面に移行して新規登録ボタン604を選択して押下操作する。新規登録ボタン604の押下操作に応じて、新規登録の2次元コード100を含む新規登録画面が表示され、遊技者は、自己が所有する携帯電話400によって2次元コード100を撮像し、WEBアプリケーションサーバ500へアクセスして新規会員登録を行う。新規会員登録が完了すると、WEBアプリケーションサーバ500から携帯電話400にパスワードが送信され、遊技者は、入力操作部60を操作してシステムメニュー画面を表示させ、パスワード入力ボタン603を選択して押下操作し、パスワード入力画面を表示させ、受信(取得)したパスワードを入力する。
【0116】
また、既に会員として登録済であり、パチンコ機Pでの前回の遊技実績をWEBアプリケーションサーバ500で更新してパスワードを取得している遊技者は、取得したパスワードを入力する。
【0117】
さらに、既に会員として登録済であり、パチンコ機Pで演出態様をカスタマイズしたい遊技者は、WEBアプリケーションサーバ500にアクセスして自己の会員ポイント値に応じたカスタマイズを行い、パスワードを取得し、取得したパスワードを入力する。
【0118】
正規パスワードが入力され、パチンコ機Pによって復号されたパスワードがカスタマイズ情報を含む場合、演出態様決定部210は、カスタマイズ情報に対応した演出のカスタマイズを行う。
【0119】
パスワードを入力した遊技者(遊技システムの会員の遊技者)が遊技を行うと、遊技実績制御部240は、主制御処理部11が実行する遊技処理に基づく遊技実績に応じて、一般遊技履歴情報を記憶し、また、会員遊技履歴情報を記憶する。また、遊技実績制御部240は、一般遊技履歴情報及び会員遊技履歴情報に基づいてJP用ポイント値積算処理及び会員ポイント値積算処理を実行する。表示制御部220は、積算されたJP用ポイント値を遊技実行画面、メニュー案内移行画面及びデモ画面上のJP用ポイント値表示領域620に表示し、また、会員ポイント値を遊技実行画面上の会員ポイント値表示領域621に表示する。
【0120】
また、会員の遊技者が遊技中に、JPリーチが発生した場合、遊技実績制御部240は、積算されたJP用ポイント値を会員ポイント値に加算するJP特典を遊技者に付与する。
【0121】
会員の遊技者が遊技を終了する場合、入力操作部60を操作してシステムメニュー画面を表示させ、2次元コード発行ボタン605を選択して押下操作する。2次元コード発行ボタン605の押下操作に応じて、2次元コード100を含む2次元コード発行画面が表示され、遊技者は、自己が所有する携帯電話400によって2次元コード100を撮像し、WEBアプリケーションサーバ500へアクセスして遊技実績(会員ポイント値を含む会員遊技履歴情報)の更新登録(データ更新)を行う。
【0122】
本実施形態では、パチンコ機Pが、遊技システムの会員による正規パスワードの入力を要することなく、すなわち遊技システムの会員による遊技、非会員による遊技に係わらず遊技実績に応じてパチンコ機Pの一般遊技履歴情報記憶領域290aに積算されるJP用ポイント値を会員ポイント値に加算するJP特典を、会員の遊技中にJPリーチが発生した場合に、会員に付与する。このため、会員の遊技者は、JP特典が付与された場合、自己及び他者の遊技実績に基づく会員ポイント値を取得できる。したがって、ポイントの獲得態様が多様化するので、遊技者の遊技に対する興趣を十分に高めることができる。
【0123】
また、演出態様決定部210がJPリーチに演出を決定した場合に、JP特典が遊技者に付与されるので、遊技者は、遊技中にJPリーチに基づいてJP特典が付与された旨を認識することができる。
【0124】
また、デモ画面上の所定位置に設定されたJP用ポイント値表示領域にJP用ポイント値を表示することで、JP特典の享受を目的とした遊技を遊技者に促すことができる。
【0125】
また、遊技実績制御部240がJP用ポイント値移行処理を実行したとき、積算されたJP用ポイント値をクリアし、初期値をJP用ポイント値として記憶するので、JP用ポイント値が大量に積算され難くすることができる。このため、大量に積算されたJP用ポイント値が会員ポイント値に加算されることによる遊技者に付与される特典の価値の低下を防止することができる。また、初期値以上のJP用ポイント値が記憶されている状態を常に維持できるので、JP用ポイント値移行処理が実行された直後において記憶されているJP用ポイント値の極端な減少を防止し、遊技の興趣性を保つことができる。
【0126】
また、遊技システムの会員の遊技者は、パチンコ機Pに対して遊技開始時にパスワードを入力し、遊技終了時に2次元コードの発行指示を入力し、2次元コードを携帯電話400で撮像してWEBアプリケーションサーバ500にアクセスすることによって、WEBアプリケーションサーバ500が管理する自己の会員ポイント値を更新することができる。
【0127】
また、WEBアプリケーションサーバ500は、携帯電話400から取得した会員遊技履歴情報を更新して記憶したときに、会員遊技履歴情報をコード化してパスワードを生成し、生成したパスワードを携帯端末に送信するので、遊技者は、遊技終了時のデータ更新時に、次回の遊技時に入力するパスワードを取得することができる。
【0128】
また、自己の会員ポイント値に応じてお気に入りのキャラクタのカスタムmini又はカスタムDXのカスタム情報を取得した遊技者は、そのキャラクタによるカスタムmini又はカスタムDXでの演出を愉しむことができる。
【0129】
なお、本実施形態では、遊技実績制御部240は、JP用ポイント値移行処理において、一般遊技履歴情報記憶領域290aに積算されている全JP用ポイント値を会員ポイント値に加算し、積算されているJP用ポイント値をクリアし、初期値をJP用ポイント値として記憶する態様を説明したが、主制御処理部11から演出制御処理部12aが受信する変動パターンコマンドに応じて移行するJP用ポイント値の量を変えてもよい。例えば、変動パターンNo.59,62を受信したときは、一般遊技履歴情報記憶領域290aに積算されているJP用ポイント値の半分をJP用ポイント値移行処理において会員ポイント値に加算し、変動パターンNo.60,61,63,64を受信したときは積算されている全JP用ポイント値を会員ポイント値に加算する。全JP用ポイント値を会員ポイント値に加算したときは、一般遊技履歴情報記憶領域290aに積算されているJP用ポイント値をクリアし、初期値をJP用ポイント値として記憶する。一方、変動パターンNo.59,62を受信したときは、一般遊技履歴情報記憶領域290aに積算されているJP用ポイント値から加算したJP用ポイント値分減算した値(すなわち積算されているJP用ポイント値の半分の値)をJP用ポイント値として記憶する。なお、減算した値が初期値の「500」に満たない場合は、初期値をJP用ポイント値として記憶する。
【0130】
次に本発明の第2の実施形態を図11及び図29を参照して説明する。第1の実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。本実施形態では、遊技実績制御部240が、遊技システムの会員による遊技の遊技実績(パチンコ機Pの状態が会員遊技モードの場合の遊技実績)のみに応じてJP用ポイント値が積算される点が第1の実施形態と異なる。
【0131】
本実施形態における遊技実績制御部240は、特別図柄の変動停止時に、フラグ設定領域300の会員遊技モードフラグFG4を参照し、会員遊技モードフラグFG4がオンに設定されている場合にのみ、JP用ポイント値を積算するJP用ポイント値積算処理及び会員ポイント値を積算する会員ポイント値積算処理を実行する。
【0132】
次に、本実施形態における遊技実績制御部240が実行するJP用ポイント値積算処理及び会員ポイント値積算処理について、図29のフローチャートを参照して説明する。両処理は、特別図柄の変動停止時に実行される。なお、本実施形態においては、JP用ポイント値積算処理と会員ポイント値積算処理とが連続して実行される態様で説明するが、両処理(ステップS31〜ステップS34がJP用ポイント値積算処理に相当し、ステップS31及びステップS35〜ステップS37が会員ポイント値積算処理に相当する)を並列的に実行してもよい。
【0133】
遊技実績制御部240は、ステップS31において、フラグ設定領域300の会員遊技モードフラグFG4を参照し、会員遊技モードフラグFG4がオンに設定されている場合(ステップS31:YES)は、ステップS32に移行する。一方、会員遊技モードフラグFG4がオフに設定されている場合(ステップS31:NO)は、本処理を終了する。
【0134】
ステップS32において、JP用ポイント値加算条件を満たすか否かを判定し、満たす場合(ステップS32:YES)は、ステップS33に移行する。満たさない場合(ステップS32:NO)は、ステップS35に移行する。
【0135】
ステップS33において、満たすと判定されたJP用ポイント値加算条件に応じたJP用ポイント値を加算するJP用ポイント値として決定し、ステップS34に移行する。
【0136】
ステップS34において、決定した加算するJP用ポイント値を一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイント値に加算して積算し、ステップS35に移行する。
【0137】
ステップS35において、会員ポイント値加算条件を満たすか否かを判定し、満たす場合(ステップS35:YES)は、ステップS36に移行する。満たさない場合(ステップS35:NO)は、本処理を終了する。
【0138】
ステップS36において、満たすと判定された会員ポイント値加算条件に応じた会員ポイント値を加算する会員ポイント値として決定し、ステップS37に移行する。
【0139】
ステップS37において、決定した加算する会員ポイント値を会員遊技履歴情報記憶領域290bに記憶されている会員ポイント値に加算して積算し、本処理を終了する。
【0140】
本実施形態では、遊技実績制御部240は、会員の遊技者による正規パスワードの入力の受け付けを開始条件として、JP用ポイント値積算処理を実行する。すなわち、遊技システムの会員によって遊技が行われている場合(パチンコ機Pの状態が会員遊技モードの場合)の遊技実績のみに応じてJP用ポイント値が積算される。このため、JP用ポイント値が積算される機会が制限され、大量のJP用ポイント値が早期に積算されてしまうことを防止することができる。したがって、大量のJP用ポイント値が会員ポイント値に移行され、遊技システムの特典、例えば上記カスタマイズの価値が低下することを防止することができる。
【0141】
次に本発明の第3の実施形態を図11及び図30を参照して説明する。上記実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。本実施形態では、遊技実績制御部240が、遊技システムの非会員による遊技の遊技実績(パチンコ機Pの状態が通常遊技モードの場合の遊技実績)のみに応じてJP用ポイント値が積算される点が上記第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる。
【0142】
本実施形態における遊技実績制御部240は、特別図柄の変動停止時に、フラグ設定領域300の会員遊技モードフラグFG4を参照し、会員遊技モードフラグFG4がオンに設定されている場合にのみ、会員ポイント値を積算する会員ポイント値積算処理を実行する。また、遊技実績制御部240は、会員遊技モードフラグFG4がオフに設定されている場合にのみ、JP用ポイント値を積算するJP用ポイント値積算処理を実行する。
【0143】
次に、本実施形態における遊技実績制御部240が実行するJP用ポイント値積算処理及び会員ポイント値積算処理について、図30のフローチャートを参照して説明する。両処理は、特別図柄の変動停止時に実行される。なお、本実施形態においては、JP用ポイント値積算処理と会員ポイント値積算処理とが連続して実行される態様で説明するが、両処理(ステップS41〜ステップS44がJP用ポイント値積算処理に相当し、ステップS41及びステップS45〜ステップS47が会員ポイント値積算処理に相当する)を並列的に実行してもよい。
【0144】
遊技実績制御部240は、ステップS41において、フラグ設定領域300の会員遊技モードフラグFG4を参照し、会員遊技モードフラグFG4がオンに設定されている場合(ステップS41:YES)は、ステップS45に移行する。一方、会員遊技モードフラグFG4がオフに設定されている場合(ステップS41:NO)は、ステップS42に移行する。
【0145】
ステップS42において、JP用ポイント値加算条件を満たすか否かを判定し、満たす場合(ステップS42:YES)は、ステップS43に移行する。満たさない場合(ステップS42:NO)は、本処理を終了する。
【0146】
ステップS43において、満たすと判定されたJP用ポイント値加算条件に応じたJP用ポイント値を加算するJP用ポイント値として決定し、ステップS44に移行する。
【0147】
ステップS44において、決定した加算するJP用ポイント値を一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイント値に加算して積算し、本処理を終了する。
【0148】
ステップS45において、会員ポイント値加算条件を満たすか否かを判定し、満たす場合(ステップS45:YES)は、ステップS46に移行する。満たさない場合(ステップS45:NO)は、本処理を終了する。
【0149】
ステップS46において、満たすと判定された会員ポイント値加算条件に応じた会員ポイント値を加算する会員ポイント値として決定し、ステップS47に移行する。
【0150】
ステップS47において、決定した加算する会員ポイント値を会員遊技履歴情報記憶領域290bに記憶されている会員ポイント値に加算して積算し、本処理を終了する。
【0151】
本実施形態では、遊技実績制御部240は、遊技者による正規パスワードの入力を受け付けた場合、JP用ポイント値積算処理を実行しない。すなわち、遊技システムの非会員によって遊技が行われている場合(パチンコ機Pの状態が通常遊技モードの場合)の遊技実績のみに応じてJP用ポイント値が積算される。このため、JP用ポイント値が積算される機会が制限され、大量のJP用ポイント値が早期に積算されてしまうことを防止することができる。
【0152】
次に本発明の第4の実施形態を図11、図31〜図36を参照して説明する。上記実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。本実施形態では、会員による遊技の遊技実績における連荘数が所定の回数、例えば15回に達した場合に、演出態様決定部210が演出態様をJPリーチに決定する点が上記実施形態と異なる。
【0153】
本実施形態における演出態様記憶領域260には、図11に示すように、大当たり用通常演出テーブル260a、大当たり用特典1演出テーブル260b、大当たり用特典2演出テーブル260c、ハズレ用通常演出テーブル260d、ハズレ用特典1演出テーブル260e、ハズレ用特典2演出テーブル260f、JP用通常演出テーブル260gに加えて、図11中二点鎖線で示すJP用特典1演出テーブル260h及びJP用特典2演出テーブルiが記憶されている。演出態様決定部210は、主制御処理部11から受信した変動パターンコマンドに基づいて、演出態様記憶部260に記憶されている演出テーブル260a〜260iの1つを参照して、遊技に用いる演出を決定する。
【0154】
本実施形態における大当たり用特典1演出テーブル260bと大当たり用特典2演出テーブルの一例として、キャラ「X」カスタムminiの場合の大当たり用特典1演出テーブル260b(キャラクタ「X」用の大当たり用特典1演出テーブル260b)とキャラ「X」カスタムDXの場合の大当たり用特典2演出テーブル(キャラクタ「X」用の大当たり用特典2演出テーブル260c)を図31及び図32に示す。図31及び図32に示すように、大当たり用特典1演出テーブル260b及び大当たり用特典2演出テーブルにおける変動パターンNo.59〜No.64には、演出態様として大当たり通常演出テーブル260aと同様にプレミアムリーチが設定されている。なお、大当たり用特典1演出テーブル260bは、プレミアムリーチにおいても、遊技者がカスタマイズで選択した特定のキャラクタ(図31の例ではキャラクタ「X」)が他のキャラクタ「Y」及び「Z」よりも高い頻度で登場するように設定されており、また、図32に示す大当たり用特典2演出テーブル260cでは選択したキャラクタ「X」が他のキャラクタ「Y」及び「Z」よりも高い頻度(大当たり用特典1演出テーブル260bと同等以上の頻度)で登場するように設定され、また、大当たり用特典1演出テーブル260bとは異なり、キャラクタ「X」による特別な演出であるプレミアムリーチSP1(X)及びプレミアムリーチSP2(X)が設定されている。また、図示は省略するが、演出態様記憶領域260には、上記実施形態と同様にキャラクタ「Y」及び「Z」用の大当たり用特典1演出テーブル260b及び大当たり用特典2演出テーブル260cが記憶されている。
【0155】
本実施形態におけるJP用通常演出テーブル260gは、図33に示すように、大当たり用通常演出テーブル260aと同様に変動パターンNo.1〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。JP用演出テーブル260gにおいて割り当てられている演出態様は、演出の終了時に、遊技者にJP特典が付与される旨が認識可能なように、表示制御部220によって表示装置34に表示される演出画像においてその旨を明示し、音声制御部230によってその旨の音声を発生させる演出態様であるJPリーチである。なお、大当たり用通常演出テーブル260aとJP用演出テーブル260gとは、同じ変動パターンコマンドに対応する演出態様の演出時間は共通する。
【0156】
JP用特典1演出テーブル260hは、第1カスタマイズ情報が暗号化されたパスワードを会員の遊技者がパチンコ機Pに入力した場合で、且つ、会員による遊技の遊技実績における連荘数が所定の回数に達した場合に、大当たり用通常演出テーブル260aに代えて使用される第1カスタマイズ用のJP用演出テーブルである。キャラ「X」カスタムminiの場合のJP用特典1演出テーブル260h(キャラクタ「X」用のJP用演出テーブルh)の例を図34に示す。JP用特典2演出テーブル260iは、第2カスタマイズ情報が暗号化されたパスワードを会員の遊技者がパチンコ機Pに入力した場合で、且つ、会員による遊技の遊技実績における連荘数が所定の回数に達した場合に、大当たり用通常演出テーブル260aに代えて使用される第2カスタマイズ用のJP用演出テーブルである。キャラ「X」カスタムDXの場合のJP用特典2演出テーブル(キャラクタ「X」用のJP用特典2演出テーブル)の例を図35に示す。JP用特典1演出テーブル260h及びJP用特典2演出テーブル260iは、JP用演出テーブル260gと同様に、変動パターンNo.1〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するようJPリーチが演出態様として割り当てられている。なお、JP用特典1演出テーブル260hは、遊技者がカスタマイズで選択した特定のキャラクタ(図34の例ではキャラクタ「X」)が他のキャラクタ「Y」及び「Z」よりも高い頻度で登場するように設定されており、また、図35に示す大当たり用特典2演出テーブル260cでは選択したキャラクタ「X」が他のキャラクタ「Y」及び「Z」よりも高い頻度(大当たり用特典1演出テーブル260bと同等以上の頻度)で登場するように設定され、また、キャラクタ「X」による特別な演出であるプレミアムJPリーチSP1(X)及びプレミアムJPリーチSP2(X)が設定されている。また、図示は省略するが、演出態様記憶領域260には、上記実施形態と同様にキャラクタ「Y」及び「Z」用のJP用特典1演出テーブル及びJP用特典2演出テーブルが記憶されている。
【0157】
本実施形態の演出態様決定部210は、後述するように会員による遊技の遊技実績における連荘数が15回に達した場合に、遊技に用いる演出をJPリーチに決定する演出態様決定処理を実行する。
【0158】
次に、本実施形態の演出態様決定部210が実行する演出態様決定処理について図36のフローチャートを参照し、説明する。本処理は、演出制御処理部12aが主制御処理部11から変動パターンコマンドを受信すると実行される。
【0159】
ステップS51において、演出態様決定部210は、フラグ設定領域300を参照し、会員遊技モードフラグFG4がオンであるか否かを判定し、オンである場合(ステップS51:YES)は、ステップS52に移行する。一方、オフである場合(ステップS51:NO)は、ステップS60に移行する。
【0160】
ステップS52において、受信した変動パターンコマンドと会員遊技履歴情報記憶領域290bの会員遊技履歴情報に基づいて、連荘数が15回に達したか否かを判定する。具体的には、受信した変動パターンコマンドが変動パターンNo.1〜No.64であり、且つ、会員遊技履歴情報における連荘数が14回の場合、すなわち今回の大当たりと合わせて連荘数が15回になる場合、連荘数が15回に達したと判定し(ステップS52:YES)、ステップS53に移行する。
【0161】
ステップS53において、フラグ設定領域300を参照し、通常演出フラグFG1がオンであるか否かを判定し、オンである場合(ステップS53:YES)は、ステップS54に移行する。
【0162】
ステップS54において、JP用通常演出テーブル260gを用いて、受信した変動パターンコマンドに応じたJPリーチに演出を決定し、ステップS58に移行する。
【0163】
ステップS53において、通常演出フラグFG1がオフである場合(ステップS53:NO)は、ステップS55に移行し、フラグ設定領域300を参照し、特典1演出フラグFG2がオンであるか否かを判定し、オンである場合(ステップS55:YES)は、ステップS56に移行する。
【0164】
ステップS56において、オンに設定されている特典1演出フラグFG2(フラグFG2(X)、フラグFG2(Y)、フラグFG2(Z)のいずれか)に対応するJP用特典1演出テーブル260hを用いて、受信した変動パターンコマンドに応じたJPリーチに演出を決定し、ステップS58に移行する。
【0165】
ステップS55において、特典1演出フラグFG2がオフである場合(ステップS55:NO)は、ステップS57に移行し、オンに設定されている特典2演出フラグFG3(フラグFG3(X)、フラグFG3(Y)、フラグFG3(Z)のいずれか)に対応するJP用特典2演出テーブル260iを用いて、受信した変動パターンコマンドに応じたJPリーチに演出を決定し、ステップS58に移行する。
【0166】
ステップS58において、フラグ設定領域300の移行条件フラグFG5をオンに設定し、本処理を終了する。
【0167】
ステップS52において、連荘数が15回を超えない場合、すなわち受信した変動パターンコマンドが変動パターンNo.65〜No.128の場合、又は、会員遊技履歴情報記憶領域290bの会員遊技履歴情報における連荘数が14回未満の場合(ステップS52:NO)、ステップS59に移行し、フラグ設定領域300を参照し、通常演出フラグFG1がオンであるか否かを判定し、オンである場合(ステップS59:YES)は、ステップS60に移行する。一方、オフである場合(ステップS59:NO)は、ステップS61に移行する。
【0168】
ステップS60において、大当たり用通常演出テーブル260a又はハズレ用通常演出テーブル260dを用いて、受信した変動パターンコマンドに応じた演出を決定し、本処理を終了する。
【0169】
ステップS61において、フラグ設定領域300を参照し、特典1演出フラグFG2がオンであるか否かを判定し、オンである場合(ステップS61:YES)は、ステップS62に移行する。オフの場合(ステップS61:NO)は、ステップS63に移行する。
【0170】
ステップS62において、オンに設定されている特典1演出フラグFG2(フラグFG2(X)、フラグFG2(Y)、フラグFG2(Z)のいずれか)に対応する大当たり用特典演出テーブル260b又はハズレ用特典1演出テーブル260eを用いて、受信した変動パターンコマンドに応じた演出を決定し、本処理を終了する。
【0171】
ステップS63において、オンに設定されている特典2演出フラグFG3(フラグFG3(X)、フラグFG3(Y)、フラグFG3(Z)のいずれか)に対応する大当たり用特典演出テーブル260c又はハズレ用特典1演出テーブル260fを用いて、受信した変動パターンコマンドに応じた演出を決定し、本処理を終了する。
【0172】
本実施形態では、会員による遊技の遊技実績における連荘数が15回に達した場合に、演出態様決定部210が演出態様をJPリーチに決定することができる。なお、演出態様決定部210は、演出態様決定処理において、遊技実績における連荘数が15回に達したと判定したとき、移行条件フラグFG5をオンに設定してもよい。この場合、移行条件は、遊技実績における連荘数が15回に達したこととなる。また、本実施形態におけるJP用ポイント値の積算態様は、上記第1〜第3の実施形態において説明した積算態様のいずれであってもよい。
【0173】
次に本発明の第5の実施形態について、図11を参照して説明する。上記実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。本実施形態では、演出制御処理部12aに図11中に二点鎖線で示す計時部(計時手段)310を設け、遊技実績制御部240は、計時部310が計時するパチンコ機Pの稼動開始からの経過時間に応じてJP用ポイント値を積算する点が上記実施形態とは異なる。
【0174】
本実施形態における演出制御処理部は、図11に示すように計時部310を有する。計時部310は、パチンコ機Pの稼動開始からの経過時間を計測するソフトウェアタイマである。なお、パチンコ機Pに日時を計時する集積回路であるリアルタイムクロック(RTC)を設け、計時部310はRTCから出力される時間情報に基づいてパチンコ機Pの稼動開始からの経過時間を計測してもよい。
【0175】
遊技実績制御部240は、計時部310が計時したパチンコ機Pの稼動開始からの経過時間に応じてJP用ポイント値加算条件を満たすか否かを判定し、満たす場合は、加算するJP用ポイント値を決定し、一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイント値に加算して積算するJP用ポイント値積算処理を実行する。具体的には、本処理において、遊技実績制御部240は、パチンコ機Pの稼動開始から1秒経過する毎に、加算条件が成立したと判定し、「0.1」のJP用ポイント値を一般遊技履歴情報記憶領域290aに記憶されているJP用ポイント値に加算して積算する。すなわち本実施形態におけるJP用ポイント値加算条件は、パチンコ機P稼動中における所定時間(1秒)の経過である。本実施形態におけるJP用ポイント値積算処理と会員ポイント値積算処理は、上記実施形態と異なり、別々のタイミング、具体的には、JP用ポイント値積算処理は所定時間毎、会員ポイント値積算処理は特別図柄の変動停止毎に実行される。
【0176】
本実施形態では、遊技実績制御部240は、計時部310が計時するパチンコ機Pの稼動開始からの経過時間に応じてJP用ポイント値を積算することができる。なお、所定時間は、1秒に限定されず、また、JP用ポイント加算条件成立時に加算するJP用ポイント値として決定されるJP用ポイント値も「0.1」に限定されない。例えば、1分経過毎に「1」のJP用ポイント値を加算してもよい。また、遊技実績制御部240は、本実施形態の稼動開始からの時間経過に基づくJP用ポイント値加算条件と上記第1〜第3の実施形態における遊技者の遊技実績に基づくJP用ポイント値加算条件とを併用して、JP用ポイント値積算処理を実行してもよい。
【0177】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。
【0178】
例えば、複数の条件に基づいて、遊技に用いる演出をJPリーチに決定する演出態様決定部210を設けてもよい。例えば、第1の実施形態のように遊技者によって入力された正規パスワードの認証が成功し、且つ、変動パターンNo.59〜No.64の変動パターンコマンドを受信した場合に演出をJPリーチに決定し、また、第4の実施形態のように連荘数が15回に達した場合に演出をJPリーチに決定する演出態様決定処理を実行する演出態様決定部210を設けてもよい。また、この場合、遊技実績制御部240は、各条件の発生頻度に応じて、JP用ポイント値移行処理におけるJP用ポイント値から会員ポイント値に移行するJP用ポイント値(移行ポイント値)の量を変更してもよい。例えば、連荘数が15回に達した場合の移行ポイント値を、上記他の場合に比べて多くしてもよい(連荘数15回に達した場合の移行ポイント値は積算されている全JP用ポイント値を移行ポイント値とし、他の場合は、その半分を移行ポイント値としてもよい)。
【0179】
また、パチンコ機Pは、2次元コードに代えて、会員遊技実績情報を暗号化(コード化)したパスワードを生成して表示してもよい。この場合、遊技者は、WEBアプリケーションサーバ500にアクセスした際に、パスワードを入力し、WEBアプリケーションサーバ500は、入力されたパスワードをデコードすればよい。
【0180】
また、遊技システムが提供するパチンコ機Pに関連する特典は、演出のカスタマイズに限定されず、例えばキャラクタの特別な画像の提供など他の特典であってもよい。
【0181】
また、上記実施形態では、パチンコ機P及び携帯電話400がネットワーク450を介してWEBアプリケーションサーバ500に接続されて構成する遊技システムにおいて、遊技者が会員ポイント値に基づく特典を享受する態様を説明したが、パチンコ機Pのみによって遊技者に特典を付与してもよい。例えば、遊技終了時に、パチンコ機Pに積算された会員ポイント値に基づいて、特別な特典動画を表示装置34に表示してもよい。
【0182】
また、演出実績制御部240は、一般遊技履歴情報記憶処理、会員遊技履歴情報記憶処理、JP用ポイント値積算処理、会員ポイント値積算処理及びJP用ポイント値移行処理を特別図柄の変動停止時に代えて演出図柄の変動停止時に実行してもよい。
【0183】
すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
【符号の説明】
【0184】
11…主制御処理部(遊技制御手段)、12a…演出制御処理部、31…遊技領域、34…表示装置(表示手段)、37…始動入賞口、60…入力操作部、210…演出態様決定部、220…表示制御部、240…遊技実績制御部(第1ポイント値積算手段、第2ポイント値積算手段、ポイント値移行手段)、290…履歴情報記憶領域、290a…一般遊技履歴情報記憶領域(第2ポイント値記憶手段)、290b(第1ポイント値記憶手段)…会員遊技履歴情報記憶領域、400…携帯電話、450…ネットワーク、500…WEBアプリケーションサーバ、P…パチンコ機(遊技機)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子的な内部抽選の当否判定の結果に応じた遊技処理を実行する遊技制御手段と、
第1ポイント値記憶手段と、
前記遊技制御手段が実行する遊技処理が所定の第1加算条件を満たすか否かを判定し、該第1加算条件を満たすと判定した場合に、遊技者が特典を享受するために使用可能な第1ポイント値を前記第1ポイント値記憶手段に積算して記憶する第1ポイント値積算処理を、遊技者からの第1ポイント値の積算要求の受け付けを開始条件として実行する第1ポイント値積算手段と、
第2ポイント値記憶手段と、
前記遊技機の稼動中に所定の第2加算条件を満たすか否かを判定し、該第2加算条件を満たすと判定した場合に、第2ポイント値を前記第2ポイント値記憶手段に積算して記憶する第2ポイント値積算処理を実行する第2ポイント値積算手段と、
前記第2ポイント値記憶手段に記憶された第2ポイント値を遊技者が視認可能な状態で表示する表示手段と、
前記第1ポイント値積算手段が前記第1ポイント値積算処理を実行したとき、前記遊技制御手段が実行する遊技処理が所定の移行条件を満たすか否かを判定し、該移行条件を満たすと判定した場合に、前記第2ポイント値記憶手段に記憶された第2ポイント値の少なくとも一部を、前記第1ポイント値記憶手段に記憶された第1ポイント値に加算して記憶するポイント値移行手段と、を備えた
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記第2ポイント値積算手段は、所定の初期値から第2ポイント値を積算して記憶し、
前記ポイント値移行手段は、前記第2ポイント値記憶手段に記憶された第2ポイント値の少なくとも一部を、前記第1ポイント値記憶手段に記憶された第1ポイント値に加算した場合、該加算した第2ポイント値を前記第2ポイント値記憶手段に記憶された第2ポイント値から減算した値が前記初期値以上のときは、該減算した値を第2ポイント値として該第2ポイント値記憶手段に記憶し、該減算した値が初期値未満のときは、該初期値を第2ポイント値として第2ポイント値記憶手段に記憶する
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の遊技機であって、
前記第2ポイント値積算手段は、前記遊技制御手段が実行する遊技処理に基づいて、前記第2加算条件を満たすか否かを判定する
ことを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の遊技機であって、
前記遊技機の稼動開始からの経過時間を計時する計時手段を備え、
前記第2ポイント値積算手段は、前記計時手段が計時した経過時間に基づいて、前記第2加算条件を満たすか否かを判定する
ことを特徴とする遊技機。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の遊技機であって、
前記第2ポイント値積算手段は、遊技者からの第2ポイント値の積算要求の受付を開始条件とせずに前記第2ポイント値積算処理を実行する
ことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2013−75053(P2013−75053A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217132(P2011−217132)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】