説明

遊技機

【課題】制御デバイスへの不正行為を十分に抑制しつつ、制御基板の取り付け時に制御デバイスが故障するような不都合を回避する。
【解決手段】基板ボックス120は、遊技制御基板110を収納するための閉止空間Sを画成して合体している第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500)を備え、第2ケース部材300は、遊技制御基板110の端部との間に第1の間隙G11,G12を有した状態で当該遊技制御基板110の外周を囲繞可能な外周囲繞部(開口閉塞部310、基板支持部320)と、遊技制御基板110に実装された制御デバイス112との間に第2の間隙G21,G22を有した状態で当該制御デバイス112の周囲を囲繞可能な囲繞カバー部330と、を備え、第1の間隙G11,G12よりも第2の間隙G21,G22が大きくなるよう設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に遊技制御用の電子部品及び記憶されたプログラムに従って遊技の制御を行う制御デバイスが実装される略四角形状の制御基板と、当該制御基板を内部に収納するための基板ボックスと、を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技機、例えばパチンコ遊技機やスロットマシンなどにおいては、遊技プログラムに基づいて遊技を制御する制御装置を備えており、当該制御装置により各種の被制御装置を制御して遊技を行うよう構成されている。
【0003】
このような制御装置は、遊技プログラムが記憶された遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス)を含む各種電子部品を搭載した制御基板を、複数のケース部材で構成される基板ボックス内に収納し、不正防止の観点からケース部材同士の接合部分(重合部分)に設けられた封止手段(所謂かしめ)をワンウェイねじ等の固着部材により固着することで、封止手段を破壊しなければ基板ボックスを開封(開放)できないよう構成されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−253735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記した特許文献1記載の遊技機は、基板ボックスを構成するケース部材として、上方に開口する下蓋(ベース部材)と下方に開口する上蓋(収納部材)とを備えており、ベース部材と収納部材とを上下に重ねることによって制御基板を収納する構造となっている。
【0006】
しかしながら、制御基板への不正行為を十分に抑制できないという問題があった。
【0007】
本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、制御デバイスへの不正行為を十分に抑制しつつ、制御基板の取り付け時に制御デバイスが故障するような不都合を回避することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
表面に遊技制御用の電子部品及び記憶されたプログラムに従って遊技の制御を行う制御デバイスが実装される略四角形状の制御基板と、当該制御基板を内部に収納するための基板ボックスと、を備えた遊技機において、
前記基板ボックスは、
前記制御基板を収納するための閉止空間を画成することが可能な第1ケース部材及び第2ケース部材と、
前記閉止空間を画成して合体している前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを離反不能に結合することが可能な封止手段と、を備え、
前記第2ケース部材は、前記制御基板の表面を上に向けた状態で当該制御基板を下方から取り付けることが可能に構成され、
前記制御基板の端部との間に第1の間隙を有した状態で当該制御基板の外周を囲繞することが可能な外周囲繞部と、
前記制御基板に実装された前記制御デバイスとの間に第2の間隙を有した状態で当該制御デバイスの周囲を囲繞することが可能な囲繞カバー部と、を備え、
前記第1の間隙よりも前記第2の間隙が大きくなるよう設定したことを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、制御デバイスの周囲を囲繞することが可能な囲繞カバー部を備えたので、制御デバイスへの不正行為を十分に抑制することが可能となる。
また、第1の間隙よりも第2の間隙の方が大きいので、第2ケース部材に対する制御基板の取り付け時や取り付け後には、制御デバイスが囲繞カバー部に衝接する前に、制御基板が外周囲繞部に衝接することとなる。すなわち、第2ケース部材に対する制御基板の取り付け時や取り付け後における制御デバイスの囲繞カバー部への衝接を防止できるため、制御デバイスの破損や故障などの不都合を回避することが可能となる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記制御デバイスは、一方向に長尺な外形を呈してなり、
前記制御基板に実装される電子部品は、前記制御デバイスから離間させた状態で配置されてなり、
前記制御デバイスの長手方向に沿う一側部から電子部品までの離間幅の方が前記制御デバイスの長手方向に沿う他側部から電子部品までの離間幅よりも大きくなるように設定したことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、制御デバイスの長手方向に沿う一側部から電子部品までの離間幅の方が制御デバイスの長手方向に沿う他側部から電子部品までの離間幅よりも大きいので、制御デバイスの長手方向に沿う一側部に対応する一側面の方が、制御デバイスの長手方向に沿う他側部に対応する他側面よりも視認しやすい。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、
前記制御デバイスは、前記一側部に対応する一側面に識別情報が付されてなり、
前記制御デバイスの識別情報が付された一側面の最も近くに実装される電子部品は、当該制御デバイスよりも背低であることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、制御デバイスの長手方向に沿う一側部に対応する一側面に識別情報が付されてなり、制御デバイスの識別情報が付された一側面の最も近くに実装される電子部品は、当該制御デバイスよりも背低であるので、制御デバイスに付された識別情報が視認しやすい。
【0014】
本出願に係る他の発明は、
表面に遊技制御用の電子部品及びコネクタが実装される略四角形状の制御基板と、当該制御基板を内部に収納するための基板ボックスと、を備えた遊技機において、
前記基板ボックスは、
一側部に前記表面を上に向けた状態の前記制御基板を側方から挿入可能な挿入開口を有する凹室状の収納空間を画成する第1ケース部材と、
前記第1ケース部材と合体した状態で前記挿入開口の縁部と接合して当該挿入開口を閉塞することが可能な開口閉塞部を有するとともに、前記制御基板を取り付けることが可能な第2ケース部材と、
前記第1ケース部材の前記挿入開口を前記第2ケース部材の前記開口閉塞部で閉塞して前記収納空間を閉止する閉止状態を保持したまま、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを離反不能に結合することが可能な封止手段と、を備え、
前記制御基板は、前記第2ケース部材に取り付けられた状態で前記基板ボックスが前記閉止状態へ変換される際に前記挿入開口から前記収納空間内へとスライド挿入されて、前記閉止状態において前記収納空間内に配置されることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、制御基板を第2ケース部材に取り付けた状態で基板ボックスを閉止状態に変換するだけで、挿入開口を介して制御基板を収納空間部内へスライド挿入することができる。
また、制御基板が第1ケース部材の一側部に設けられた挿入開口から収納空間内に配置された状態で当該挿入開口が第2ケース部材の開口閉塞部で塞がれて収納空間が閉止される。すなわち、第1ケース部材と第2ケース部材との接合部分は、基板ボックスの一側部のみに形成されるので、基板ボックスが上方に開口する下蓋と下方に開口する上蓋とからなり基板ボックスの側部全域(四周)に亘って接合部分が形成される場合と比較して、接合部分を少なくすることができる。そのため、容易に隙間を生じさせることができなくなるので、接合部分に生じた隙間に薄板状の工具等が挿入されることで基板ボックスが不正にこじ開けられてしまったり、接合部分に生じた隙間から針金やピアノ線などが挿入されることで制御基板への不正アクセスが行われてしまったりする可能性が低くなる。
したがって、基板ボックスの組み付け作業を複雑にすることなく、制御基板への不正行為を十分に抑制することが可能となる。
【0016】
本出願に係る他の発明は、上記遊技機において、
前記制御基板は、その外形が矩形状を呈してなり、
前記第1ケース部材は、その外形が前記制御基板の外形に対応する直方体形状を呈してなるとともに、その長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に前記挿入開口が形成されていることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、第1ケース部材の短手方向に沿って第2ケース部材を収納空間内へとスライド挿入するだけで、閉止状態へと変換することができる。したがって、第1ケース部材の長手方向に沿って第2ケース部材をスライド挿入する場合に比べて、スライド量が少なくて済むので、基板ボックスを組み付ける際の作業性が向上する。
【0018】
本出願に係る他の発明は、上記遊技機において、
前記電子部品には、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行う遊技用マイクロコンピュータと、実装時の高さが当該遊技用マイクロコンピュータよりも低い面実装部品と、が含まれ、
前記第2ケース部材は、
前記制御基板を下方から取り付けることが可能であるとともに、当該第2ケース部材に前記制御基板を取り付けた状態において、当該制御基板との間に第1の間隙を有した状態で当該制御基板の外周を囲繞するとともに、前記面実装部品を上方に露出させることが可能な枠状を呈してなり、
前記遊技用マイクロコンピュータを下方から挿入することが可能であるとともに、当該第2ケース部材に前記制御基板を取り付けた状態において、当該制御基板に実装された前記遊技用マイクロコンピュータとの間に前記第1の間隙よりも大きな第2の間隙を有した状態で当該遊技用マイクロコンピュータの周囲を囲繞することが可能な囲繞カバー部を備えることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、第2ケース部材に制御基板を取り付けた状態において、第2ケース部材と制御基板との間に第1の間隙が形成されるとともに、第2ケース部材に制御基板を取り付けた状態において、囲繞カバー部と遊技用マイクロコンピュータとの間に第2の間隙が形成されるので、このような間隙が形成されない場合と比較して、第2ケース部材に対する制御基板の取り付けを容易化することができる。
【0020】
また、第1の間隙よりも第2の間隙の方が大きいので、第2ケース部材に対する制御基板の取り付け時や取り付け後に遊技用マイクロコンピュータが囲繞カバー部の内面に衝接して破損してしまったり故障してしまったりするといった不都合を回避することができる。また、第2ケース部材が制御基板の外周を囲繞するとともに面実装部品を上方に露出させることが可能な枠状を呈しているため、面実装部品の上方を覆う場合に比べて制御基板の厚み方向の幅を抑える事ができ、収納空間が形成される第1ケース部材の厚み方向の幅も抑えられる。
【0021】
本出願に係る他の発明は、上記遊技機において、
前記挿入開口は、前記第1ケース部材の長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの前記何れか一方となる側部から前記第1ケース部材の上部の一部にかけて開口し、
前記制御基板は、その長手方向に沿った一方の端部側に前記コネクタが実装されるとともに、当該コネクタが前記開口閉塞部側に位置するよう前記第2ケース部材に取り付けられ、
前記開口閉塞部は、
前記制御基板の前記表面と対向するとともに前記コネクタを前記基板ボックスの外部に露出させるためのコネクタ用開口を有し、前記挿入開口を上方から閉塞することが可能な上方閉塞部と、
前記挿入開口を側方から閉塞することが可能な側方閉塞部と、を備えることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、コネクタは、閉止状態において、開口閉塞部側に位置し、当該開口閉塞部が有するコネクタ用開口から外部に露出されており、第1ケース部材が画成する収納空間内に配置されていない。そのため、コネクタが収納空間内に配置される場合と比較して、第1ケース部材の厚みを抑制することができるので、基板ボックスの薄型化が可能となる。
【0023】
本出願に係る他の発明は、上記遊技機において、
前記上方閉塞部は、前記閉止状態において前記第1ケース部材の上壁のうちの前記挿入開口側の端部と当接する当接部を有し、
前記当接部には、前記第1ケース部材の上壁を下方から支持する下方支持部が設けられていることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、第1ケース部材の上壁を下方から支持する下方支持部が設けられており、第1ケース部材の上壁が下方へと変形してしまうことを抑制することができるので、第1ケース部材と第2ケース部材との間に隙間が生じてしまうことを抑制することができる。
【0025】
本出願に係る他の発明は、上記遊技機において、
前記当接部には、前記第1ケース部材の上壁を上方から支持する上方支持部が設けられていることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、第1ケース部材の上壁を上方から支持する上方支持部が設けられており、第1ケース部材の上壁が上方へと変形してしまうことを抑制することができるので、第1ケース部材と第2ケース部材との間に隙間が生じてしまうことを抑制することができる。
【0027】
本出願に係る他の発明は、上記遊技機において、
前記封止手段は、
前記第1ケース部材に設けられて、前記収納空間内に配置された前記制御基板の側方に位置する第1固着部と、
前記第1固着部に対応させて前記第2ケース部材に設けられて、前記収納空間内に配置された前記制御基板の側方に位置する第2固着部と、
前記第1固着部と前記第2固着部とに挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを固着するための固着部材と、を備え、
前記第1固着部及び前記第2固着部は、前記収納空間内に配置された前記制御基板の厚み方向に直交する方向に重合し、
前記固着部材は、前記第1固着部と前記第2固着部との重合方向に沿って挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを重合した状態で固着することを特徴とする。
【0028】
この発明によれば、第1固着部及び第2固着部は、収納空間内に配置された制御基板の厚み方向に直交する方向に重合しているので、第1固着部及び第2固着部が収納空間内に配置された制御基板の厚み方向に重合している場合と比較して、封止手段が基板ボックスの厚み方向に分厚くならない。そのため、基板ボックスの厚みを抑制することができるので、基板ボックスの薄型化が可能となる。
【0029】
また、第1固着部及び第2固着部は、収納空間内に配置された制御基板の厚み方向に直交する方向に重合しているので、第1固着部及び第2固着部が収納空間内に配置された制御基板の厚み方向に重合している場合と比較して、封止手段の破壊(すなわち、第1固着部と第2固着部とのうちの少なくとも何れか一方の破壊)に伴い基板ボックスの平面視外形が大きく変化する。そのため、封止手段の破壊による基板ボックスの不正開封を抑制できるとともに、封止手段の破壊による基板ボックスの不正開封を発見し易くすることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、制御デバイスへの不正行為を十分に抑制しつつ、制御基板の取り付け時に制御デバイスが故障するような不都合を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る遊技機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の遊技機の背面図である。
【図3】遊技制御装置の上面側から見た斜視図である。
【図4】遊技制御装置の上面側から見た分解斜視図である。
【図5】(a)第1ケース部材を上面側から見た斜視図、(b)第1ケース部材を下面側から見た斜視図である。
【図6】(a)第1ケース部材を上面側から見た断面図であり、右第1固着部及び右側の前第1固着部の近傍を拡大した図、(b)第1ケース部材を上面側から見た断面図であり、左第1固着部及び左側の前第1固着部の近傍を拡大した図である。
【図7】(a)第1ケース部材を上面側から見た斜視図であり、露出用切欠部の近傍を拡大した図、(b)第1ケース部材を後側面側から見た断面図であり、露出用切欠部の近傍を拡大した図である。
【図8】(a)第2ケース部材を上面側から見た斜視図、(b)第2ケース部材を下面側から見た斜視図である。
【図9】(a)第2ケース部材を上面側から見た断面図であり、右第2固着部及び右側の前第2固着部の近傍を拡大した図、(b)第2ケース部材を上面側から見た断面図であり、左第2固着部及び左側の前第2固着部の近傍を拡大した図である。
【図10】(a)第2ケース部材を上面側から見た斜視図であり、囲繞カバー部の近傍を拡大した図(b)第2ケース部材を後側面側から見た断面図であり、囲繞カバー部の近傍を拡大した図、(c)第2ケース部材を右側面側から見た断面図である。
【図11】(a)第2ケース部材を下面側から見た斜視図であり、コネクタ用開口の近傍を拡大した図、(b)第2ケース部材を右側面側から見た断面図であり、コネクタ用開口の近傍を拡大した図、(c)第2ケース部材を前側面側から見た断面図であり、コネクタ用開口の近傍を拡大した図である。
【図12】(a)保護カバー部材を左側面側から見た斜視図、(b)保護カバー部材を左側面側から見た断面斜視図である。
【図13】(a)電子タグシールを表面側から見た図、(b)電子タグシールを裏面側から見た図、(c)電子タグシールの分解斜視図である。
【図14】遊技制御基板を上面側から見た斜視図である。
【図15】(a)遊技制御基板を上面側右方から見た斜視図であり、制御デバイスの近傍を拡大した図、(b)遊技制御基板を上面側左方から見た斜視図であり、制御デバイスの近傍を拡大した図である。
【図16】(a)端子カバー部材を上面側から見た斜視図、(b)端子カバー部材を下面側から見た斜視図である。
【図17】(a)コネクタに対する端子カバー部材の取り付けを説明するための図、(b)コネクタに端子カバー部材を取り付けた状態を示す図である。
【図18】(a)第2ケース部材に対する遊技制御基板の取り付けを説明するための図、(b)第2ケース部材に遊技制御基板を取り付けた状態を示す図である。
【図19】(a)第2ケース部材に遊技制御基板を取り付けた状態を後側面側から見た断面図であり、コネクタの近傍を拡大した図、(b)第2ケース部材に遊技制御基板を取り付けた状態を後側面側から見た断面図であり、制御デバイスの近傍を拡大した図である。
【図20】第1ケース部材に対する第2ケース部材のスライド挿入と、第1ケース部材と第2ケース部材との結合と、を説明するための図である。
【図21】(a)遊技制御装置を上面側から見た斜視図であり、左側端封止手段及び右側端封止手段の近傍を拡大した図、(b)遊技制御装置を下面側から見た斜視図であり、右側端封止手段の近傍を拡大した図である。
【図22】(a)貼着領域に対する電子タグシールの貼着と、右側端封止手段に対する保護カバー部材の取り付けと、を説明するための図、(b)右側端封止手段に保護カバー部材を取り付けた状態を示す図である。
【図23】(a)遊技制御装置を右側面側から見た断面図、(b)遊技制御装置を後側面側から見た断面図であり、制御デバイスの近傍を拡大した図である。
【図24】(a)遊技制御装置を右側面側から見た断面図であり、コネクタ用開口の近傍を拡大した図、(b)遊技制御装置を右側面側から見た断面図であり、コネクタ用開口の近傍をさらに拡大した図である。
【図25】遊技制御装置を上面側から見た断面図であり、左側端封止手段及び右側端封止手段の近傍を拡大した図である。
【図26】(a)遊技制御装置を上面側から見た断面図であり、右側の挿入端封止手段の近傍を拡大した図、(b)遊技制御装置を上面側から見た断面図であり、左側の挿入端封止手段の近傍を拡大した図である。
【図27】第2実施形態において、(a)第1ケース部材を上面側から見た斜視図、(b)第1ケース部材を上面側から見た斜視図であり、左側の前第1固着部の近傍を拡大した図、(c)第1ケース部材を上面側から見た断面図であり、左側の前第1固着部の近傍を拡大した図である。
【図28】第2実施形態において、(a)第2ケース部材を上面側から見た斜視図、(b)第2ケース部材を上面側から見た斜視図であり、左側の前第2固着部の近傍を拡大した図である。
【図29】第2実施形態において、(a)前第1固着部と前第2固着部との固着を説明するための図、(b)前第1固着部と前第2固着部とが固着された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
【0033】
〔第1実施形態〕
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、当該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
【0034】
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
【0035】
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置54から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
【0036】
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置(図示省略)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
【0037】
図2には、遊技機10の裏面の構造が示されている。
前面枠12の裏面上部には、払出し前の遊技球を貯留する貯留タンク51と、外部への情報(例えば、図柄確定信号、大当り信号、確率変動信号、賞球信号、貸球信号等)を出力する外部情報端子板41と、が設けられている。また、貯留タンク51の底部には、緩やかな傾斜を有し遊技球を遊技機10の一側へ向けて誘導するシュート52が接続され、シュート52の終端には、遊技球の流下方向を水平方向から垂直方向へと変換する屈曲流路装置53が接続されている。そして、この屈曲流路装置53の下端に駆動源を有する球払出装置54が配設され、この球払出装置54によって所定数の遊技球を払出し可能に構成されている。
【0038】
さらに、前面枠12の裏面中央部には、表示装置(画像表示装置)における変動表示ゲームの演出の制御を行う演出制御装置80と、演出制御装置80等の各種装置を統括制御する遊技制御装置100と、等が配設されている。
また、前面枠12の裏面下部には、球払出装置54を制御する払出制御装置60と、遊技機10側とカードユニット側とで授受される信号を中継するカードユニット中継基板70と、遊技制御装置100等の各種制御装置に電源供給を行う電源装置90と、等が設けられている。
【0039】
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする遊技制御装置100(制御装置)について説明する。
遊技制御装置100は、例えば図3、図4に示すように、遊技機10の動作制御等を行うことで遊技の進行を統括的に制御する遊技制御基板110(制御基板)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を備えて構成される。
そして、遊技制御装置100においては、予め記憶された固有の識別情報を発信可能な電子タグ131を有する電子タグシール130や、当該遊技制御装置100の管理番号等が印字された管理番号シール140、当該遊技制御装置100を備える遊技機10の機種等が印字された機種シール150などが、基板ボックス120(具体的には、基板ボックス120が備える第1ケース部材200(後述)等)に貼着されている。
【0040】
遊技制御装置100は、遊技盤30の背面に取り付けられて当該遊技盤30が前面枠12に取り付けられることによって、例えば図2に示すように、遊技機10の背面側から視認可能に配されている。したがって、以下の説明では、遊技機10の背面側に配された遊技制御装置100を遊技機10の背面側から見た場合(図2参照)に、遊技機10の背面側から視認可能な側を上側、遊技盤30に取り付けられた側を下側とし、上になる側を後側、下になる側を前側とし、左になる側を左側、右になる側を右側とする。
【0041】
遊技制御基板110は、例えば図4、図14、図15(a),(b)に示すように、その外形が矩形状を呈してなる面実装タイプの基板である。すなわち、遊技制御基板110は、一方向(左右方向)に長尺な基板であり、当該遊技制御基板110の表面110aに、遊技制御用の電子部品111,111,…及びコネクタ(コネクタ端子)116,116,…が面実装されている。
なお、図面では、遊技機10の出荷前における遊技制御装置100の検査時に使用される検査用端子117がコネクタの一種として遊技制御基板110に実装されているが、当該検査用端子117は、遊技機10の出荷時には遊技制御基板110から取り外される。したがって、本実施形態において、コネクタ116は、検査用端子117以外のコネクタを指すものとする。
【0042】
遊技制御基板110においては、例えば図14に示すように、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部にコネクタ116が実装されており、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部以外の部分(前後方向中央部及び前部)に電子部品111が実装されている。
すなわち、遊技制御基板110は、当該遊技制御基板110の長手方向(左右方向)に沿った一方の端部(後端部)側に、他の装置と接続するためのコネクタ116が実装されている。
また、遊技制御基板110は、当該遊技制御基板110の長手方向に沿った他方の端部(前端部)側に、遊技機10の動作に関する電気的制御を実行するための電子部品111が実装されている。
【0043】
電子部品111には、例えば図14に示すように、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行う制御デバイス112(遊技用マイクロコンピュータ)と、実装時の高さが当該制御デバイス112よりも低いその他の電子部品111と、が含まれている。
制御デバイス112には、CPU、ROM、RAM等を1チップ化したアミューズチップが内蔵されており、側面に当該制御デバイス112を識別するための識別情報が付されたZIP(Zigzag Inline Package)タイプの電子部品である。そのため、制御デバイス112は、面実装部品であるその他の電子部品111とは異なり、遊技制御基板110に立設されている。したがって、遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112は、遊技制御基板110に実装されているその他の電子部品111よりも高さが高く、上方に突出している。
【0044】
また、制御デバイス112は、一方向に長尺な電子部品であり、遊技制御基板110の短手方向(すなわち、第1ケース部材200に対する第2ケース部材300のスライド方向(後述))に沿って、遊技制御基板110に実装されている。そして、制御デバイス112が遊技制御基板110に実装された状態において、当該制御デバイス112の印字面112a(すなわち、当該制御デバイス112を識別するための識別情報等が印字された面)は、遊技制御基板110の短手方向に沿った互いに対向する側方のうちの何れか一方(本実施形態では右側方)を向いている。
【0045】
ここで、本実施形態では、制御デバイス112の近傍に、その他の電子部品111を実装しないよう構成されている。
すなわち、遊技制御基板110の表面110aにおいては、制御デバイス112が実装された領域の周囲に、何れの電子部品111も実装されていない非実装領域が設けられている。
そして、例えば図14に示すように、非実装領域のうちの右側(すなわち、制御デバイス112の印字面112a側)の幅(左右方向の長さ)L12は、左側の幅L11よりも大きくなるよう設定されている。
【0046】
コネクタ116には、例えば図14に示すように、遊技者に付与する遊技価値に影響を及ぼす信号(具体的には、遊技の結果に関する信号等)を入出力する端子の他に、遊技制御装置100を電源装置90と接続するための電源用端子118や、遊技機10の出荷後における遊技制御装置100の検査時に使用される外部通信端子119が含まれている。
ここで、本実施形態では、複数のコネクタ116のうちの外部通信端子119が最も上方に突出するよう構成されている。
【0047】
また、本実施形態では、例えば図14に示すように、遊技制御基板110のうちの、最も左側に実装されたコネクタ116(本実施形態では外部通信端子119)よりも外側の位置と、最も右側に実装されたコネクタ116(本実施形態では電源用端子118)よりも外側の位置と、のそれぞれに、なべネジ170(図18(a)参照)の軸部が上下方向に挿通可能なネジ孔110bが設けられている。
【0048】
基板ボックス120は、例えば図3、図4に示すように、遊技制御基板110を収納するための閉止空間Sを画成する第1ケース部材200及び第2ケース部材300と、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを合体させて閉止空間Sを画成する閉止状態を保持したまま、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500、挿入端封止手段600)と、電子タグシール130を貼着するための貼着領域R(図22(a)において網掛けされた領域)と、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130を保護するための保護カバー部材700と、を備えて構成される。
【0049】
第1ケース部材200は、例えば図4、図20に示すように、一側部(後側部)に挿入開口200aを有する凹室状の収納空間Sを画成している。
第2ケース部材300は、例えば図4、図20に示すように、遊技制御基板110を収納空間S内に配置した状態で第1ケース部材200と合体することが可能であるとともに、当該合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能となるよう構成されている。具体的には、第2ケース部材300は、遊技制御基板110を取り付けることが可能となるよう構成されている。また、第2ケース部材300は、収納空間Sを閉止する閉止状態への変換時に挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入されて、閉止状態において挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することにより第1ケース部材200とともに閉止空間S(閉止された収納空間S)を画成することが可能となるよう構成されている。
【0050】
すなわち、例えば図20に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態で、第2ケース部材300を、挿入開口200aから第1ケース部材200の内部(収納空間S内)へと、第1ケース部材200の短手方向(前後方向)に沿って前向きにスライド挿入して、例えば図3に示すように、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを合体させると、第1ケース部材200の挿入開口200aが第2ケース部材300(具体的には、第2ケース部材300の開口閉塞部310(後述))で閉塞されて、収納空間Sが閉止された閉止状態(閉止空間Sが画成された状態)となる。
【0051】
遊技制御基板110は、閉止状態への変換時には、当該遊技制御基板110が取り付けられた第2ケース部材300とともに挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入され、閉止状態においては、閉止空間S(閉止された収納空間S)内に配置されることになる。閉止状態においては、遊技制御基板110が基板ボックス120に完全に内包された状態となるので、当該閉止状態を保持したまま、封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500、挿入端封止手段600)によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合すると、大当りの抽選や遊技の進行制御などの遊技に関する種々の処理を実行する遊技制御基板110に対する不正行為等を回避することが可能となる。
また、第1ケース部材200や第2ケース部材300は、例えば透光性の合成樹脂で形成されており、基板ボックス120に内包された遊技制御基板110を遊技制御装置100の外部から視認できるようになっている。
【0052】
まず、基板ボックス120が備える第1ケース部材200について説明する。
第1ケース部材200は、例えば図4、図5(a),(b)に示すように、その外形が遊技制御基板110の外形に対応する一方向(左右方向)に長尺な直方体形状を呈してなる部材であり、当該第1ケース部材200の長手方向(左右方向)に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方(後側部)に挿入開口200aが形成されている。
【0053】
具体的には、第1ケース部材200は、例えば図5(a),(b)に示すように、遊技制御装置100の下面をなす左右方向に長尺な矩形状の下壁210と、遊技制御装置100の上面の一部(前後方向中央部及び前部)をなす左右方向に長尺な矩形状の上壁220と、遊技制御装置100の左側面の一部(前後方向中央部及び前部)をなし、上壁220の左端部全域から下側に向けて突設されて上壁220の左端部と下壁210の左端部とを連結する左側壁230と、遊技制御装置100の右側面の一部(前後方向中央部及び前部)をなし、上壁220の右端部全域から下側に向けて突設されて上壁220の右端部と下壁210の右端部とを連結する右側壁240と、遊技制御装置100の前側面をなし、上壁220の前端部全域から下側に向けて突設されて上壁220の前端部と下壁210の前端部とを連結する前側壁250と、により構成されている。
【0054】
ここで、下壁210の短手方向(前後方向)の長さは、遊技制御基板110の短手方向の長さよりも若干長くなるよう設定されているとともに、下壁210の長手方向(左右方向)の長さは、遊技制御基板110の長手方向の長さよりも若干長くなるよう設定されている。
また、上壁220の長手方向(左右方向)の長さは、下壁210(具体的には、下壁210の前後方向中央部及び前部)の長手方向の長さと同一となるよう設定されており、上壁220の短手方向(前後方向)の長さは、下壁210の短手方向の長さよりも短くなるよう設定されている。
また、左側壁230及び右側壁240の前後方向の長さは、上壁220の短手方向の長さと同一となるよう設定されている。
すなわち、挿入開口200aは、第1ケース部材200の側部(具体的には、左側部の一部(後部)、後側部及び右側部の一部(後部))から第1ケース部材200の上部の一部(後部)にかけて開口している。
【0055】
また、上壁220の長手方向の長さは、下壁210(具体的には、下壁210の前後方向中央部及び前部)の長手方向の長さと同一であるとともに、上壁220の短手方向の長さは、下壁210の短手方向の長さよりも短いので、閉止空間Sに遊技制御基板110を収納した状態(収納空間S内に遊技制御基板110を配置した状態)において、下壁210は、当該遊技制御基板110の裏面(下面)全体を被覆可能であるのに対し、上壁220は、当該遊技制御基板110の表面110a(上面)のうちの前後方向中央部及び前部(すなわち、電子部品111,111,…が実装された部分)のみを被覆して、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部(すなわち、コネクタ116,116,…が実装された部分)は被覆しないよう構成されている。すなわち、閉止空間Sに遊技制御基板110を収納した状態において、当該遊技制御基板110の前後方向中央部及び前部は収納空間S内に配置され、当該遊技制御基板110の後部は収納空間S内に配置されないよう構成されている。
【0056】
また、下壁210は、例えば図5(a),(b)に示すように、当該下壁210の後部(すなわち、当該下壁210のうちの上壁220と対向しない部分)の長手方向の長さが、当該下壁210の後部以外の部分(すなわち、当該下壁210の前後方向中央部及び前部であり、当該下壁210のうちの上壁220と対向する部分)の長手方向の長さよりも短くなるよう形成されている。
【0057】
また、下壁210には、例えば図5(b)に示すように、第1ケース部材200(特に下壁210)を補強するための補強リブ211が設けられている。
なお、本実施形態では、補強リブ211を、下壁210の下面のうちの左端部分全域に設けられたリブと、下壁210の下面のうちの右端部分全域に設けられたリブと、下壁210の下面のうちの後端部分左側に設けられて左端部分全域のリブと連結するリブと、下壁210の下面のうちの後端部分右側に設けられて右端部分全域のリブと連結するリブと、下壁210の下面のうちの前端部分中央部に設けられたリブと、後端部分左側のリブと前端部分中央部のリブとを連結するリブと、後端部分右側のリブと前端部分中央部のリブとを連結するリブと、により構成したが、これに限ることはなく、補強リブ211によって第1ケース部材200(特に下壁210)を補強できるのであれば、補強リブ211の構成は任意である。
【0058】
上壁220は、例えば図5(a)、図7(a)に示すように、閉止状態において第2ケース部材300の囲繞カバー本体部331(後述)に対応する位置に、当該上壁220の挿入開口200a側の端部(後端部)から前端部までに亘って、収納空間Sの奥行き方向(前後方向)に沿って設けられた露出用切欠部221を有している。
また、上壁220は、例えば図5(a)、図7(a)に示すように、当該上壁220のうちの露出用切欠部221の左右の縁部に収納空間Sの奥行き方向(前後方向)に延設されたスライドガイド溝部222を有している。具体的には、スライドガイド溝部222は、上壁220のうちの露出用切欠部221を挟む左右両側の所定幅の領域それぞれが折曲されて、下方及び後方に開口するよう形成されており、閉止状態への変換時及び閉止状態時に第2ケース部材300のスライドガイド壁332a(後述)と係合可能となっている。そして、上壁220には、例えば図7(a),(b)に示すように、右側のスライドガイド溝部222の形成に伴って上壁220の外面(上面)に形成された左右の角部のうちの左側の角部が面取りされて面取り部222aが形成されている。
【0059】
また、上壁220には、例えば図5(a)、図7(a)に示すように、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の部分を閉塞する侵入防止壁223が設けられている。
また、右側壁240には、例えば図5(a)に示すように、当該右側壁240の上端部のうちの後端から前後方向中央よりも前側の所定位置までに亘って、右側端封止手段500に取り付けられた保護カバー部材700の位置ズレを規制するためのストッパー241が設けられている。
また、挿入開口200aに対向する前側壁250(奥側壁)は、例えば図6(a),(b)、図7(b)に示すように、左右方向中央よりも左側の所定位置と右側の所定位置とのそれぞれに、前第2固着部620(後述)を挿通可能な挿通口251を有している。
【0060】
次に、基板ボックス120が備える第2ケース部材300について説明する。
第2ケース部材300は、例えば図4、図8(a),(b)に示すように、遊技制御基板110を下方から取り付けることが可能であるとともに、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110の外周を囲繞することが可能な枠状を呈してなる部材である。
【0061】
具体的には、第2ケース部材300は、第1ケース部材200と合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能な開口閉塞部310と、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持することが可能な基板支持部(挿入部)320と、当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の周囲を囲繞することが可能な囲繞カバー部330と、を備えて構成される。
そして、第2ケース部材300においては、例えば図25に示すように、開口閉塞部310(具体的には、開口閉塞部310の側方閉塞部316(後述))と、基板支持部(挿入部)320と、によって当該第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110の外周を囲繞するよう構成されている。
【0062】
ここで、本実施形態において挿入開口200aの縁部とは、第1ケース部材200において、下壁210の後端部と、下壁210の左端部のうちの後部と、左側壁230の後端部と、上壁220の後端部と、右側壁240の後端部と、下壁210の右端部のうちの後部と、よりなる一続きの部分である。そして、閉止状態において、第1ケース部材200における当該一続きの部分と、第2ケース部材300と、の重合境界が、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分になる。
【0063】
第2ケース部材300の左右方向の長さは、収納空間Sの左右方向の長さと略同一となるよう設定されている。
また、第2ケース部材300の前後方向中央部及び前部をなす基板支持部(挿入部)320の前後方向の長さは、収納空間Sの前後方向の長さと略同一となるよう設定されているとともに、基板支持部(挿入部)320の上下方向の長さは、収納空間Sの上下方向の長さと略同一となるよう設定されている。すなわち、第2ケース部材300のうちの基板支持部(挿入部)320のみが、閉止状態において収納空間S内に配置されるよう構成されている。
また、第2ケース部材300の後部をなす開口閉塞部310の前後方向の長さは、下壁210の後部の前後方向の長さよりも若干長くなるよう設定されている。具体的には、閉止状態において、開口閉塞部310(具体的には、開口閉塞部310の当接部311a(後述))が、第1ケース部材200を構成する上壁220の後端部に対して後側から当接するとともに、開口閉塞部310(具体的には、開口閉塞部310の側方閉塞部316(後述)を構成する後側壁部)が、第1ケース部材200を構成する下壁210の後端部に対して後側から当接するよう構成されている。
【0064】
開口閉塞部310は、例えば図8(a),(b)に示すように、挿入開口200aを第1ケース部材200の上部の一部側(後部側)から閉塞することが可能な上方閉塞部311と、遊技制御装置100の左側面の一部(後部)と後面と右側面の一部(後部)とをなし、挿入開口200aを第1ケース部材200の側部側(具体的には、左側部の一部(後部)側、後側部側及び右側部の一部(後部)側)から閉塞することが可能な側方閉塞部316と、により構成されている。
ここで、遊技制御基板110は、例えば図4に示すように、当該遊技制御基板110に実装されているコネクタ116が開口閉塞部310側に位置し、かつ、当該遊技制御基板110の表面110aが当該開口閉塞部310(具体的には、当該開口閉塞部310の下面)に対向するよう第2ケース部材300に取り付けられる。すなわち、開口閉塞部310は、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該開口閉塞部310の下面が、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの後部に対向するよう構成されている。
【0065】
上方閉塞部311は、例えば図8(a),(b)に示すように、左右方向に長尺な矩形状を呈してなり、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されているコネクタ116,116,…に対応する位置に、閉止状態において当該コネクタ116,116,…を基板ボックス120の外部に露出させるためのコネクタ用開口312,312,…を有している。
また、上方閉塞部311は、例えば図8(b)に示すように、当該上方閉塞部311の下面のうちのコネクタ用開口312の縁部の周囲に、端子カバー部材160(後述)を囲繞するための端子カバー囲繞壁313を有している。
【0066】
ここで、本実施形態では、基板ボックス120は、例えば図17(a)に示すように、コネクタ116の脚部(端子部)116a,116a,…を保護することが可能な端子カバー部材160を備えており、例えば図17(b)、図18(a),(b)に示すように、コネクタ116に端子カバー部材160を装着した状態で、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付けるよう構成されている。
これにより、脚部116aの破損や脚部116aへの不正アクセスなどを回避することが可能となる。すなわち、本実施形態では、コネクタ116,116,…が遊技制御基板110に面実装されているので、例えば図17(a)に示すように、コネクタ116の脚部116a,116a,…は、当該コネクタ116本体部の下端部から側方に突設されており、遊技制御基板110の表面110aから突出している。そのため、このままでは、脚部116aの破損や脚部116aへの不正アクセスなどの不都合が発生し易いが、本実施形態では、独立した各端子カバー部材160により脚部116a,116a,…を保護しているので、当該不都合を回避することができる。
【0067】
なお、本実施形態では、例えば図14、図18(a)に示すように、遊技者に付与する遊技価値に影響を及ぼす信号を入出力するコネクタ116(具体的には、電源用端子118や外部通信端子119以外のコネクタ116)の脚部116aのみが表面110aから突出しており、脚部116aが表面110aから突出しているコネクタ116に端子カバー部材160を装着するよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、脚部116aが表面110aから突出しているコネクタ116のうちの特定のコネクタ116のみに端子カバー部材160を装着するよう構成しても良いし、脚部116aが表面110aから突出しているか否かにかかわらず全てのコネクタ116に端子カバー部材160を装着するよう構成しても良い。
【0068】
端子カバー部材160は、例えば図16(a),(b)に示すように、第2ケース部材300の開口閉塞部310と遊技制御基板110との間に挟持されてコネクタ116の脚部116a,116a,…を保護するための端子カバー本体部161と、端子カバー本体部161の上面に立設された起立壁部162と、により構成されている。
【0069】
端子カバー本体部161は、その外形が直方体形状を呈してなり、その内部に下部に開口を有する凹室状の空間が形成されている。また、端子カバー本体部161は、当該端子カバー本体部161を構成する上壁部に、対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形と同一形状のコネクタ挿入口を有している。そして、端子カバー本体部161は、例えば図24(a),(b)に示すように、端子カバー部材160をコネクタ116に装着した状態(すなわち、端子カバー本体部161の下端部が遊技制御基板110の表面110aに接した状態)において、コネクタ116の脚部116aに接することなく、端子カバー本体部161の内部(凹室状の空間内)に、当該コネクタ116の脚部116a,116a,…を収納可能となるよう構成されている。
【0070】
起立壁部162は、端子カバー本体部161を構成する上壁部の上面のうちのコネクタ挿入口の縁部から上側に向けて突設されている。
ここで、本実施形態では、例えば図19(a)、図24(a),(b)に示すように、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等に対応できるよう、コネクタ用開口312のサイズが、対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形よりも大きく設定されており、コネクタ用開口312の端面と、コネクタ116本体部の外側面と、の間には隙間が生じている。また、端子カバー本体部161のコネクタ挿入口の形状は対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形と同一であり、起立壁部162は当該コネクタ挿入口の縁部から突設されているので、端子カバー部材160をコネクタ116に装着した状態において、起立壁部162は、コネクタ用開口312の端面と、当該コネクタ116本体部の外側面と、の間に生じている隙間に配置された状態で、当該起立壁部162の内面が当該コネクタ116本体部の外側面と当接している。
このように、起立壁部162を設けることにより、コネクタ116に端子カバー部材160を的確に取り付けることが可能となる。
また、端子カバー本体部161が有するコネクタ挿入口は、対応するコネクタ116(コネクタ116本体部)の上面視外形と同一形状であり、端子カバー部材160をコネクタ116に装着した状態において、当該コネクタ挿入口の端面と、当該コネクタ116本体部の外側面と、は当接している。そのため、当該コネクタ挿入口から針金やピアノ線などを挿入することは困難であるが、さらに本実施形態では、起立壁部162を設けることによって、当該コネクタ挿入口からの針金やピアノ線などの挿入を一層困難にしているので、脚部116aへの不正アクセス等を十分に回避することが可能となる。
【0071】
また、起立壁部162には、例えば図16(a),(b)に示すように、当該起立壁部162の上端部のうちの外側の角部が面取りされてテーパ部162aが形成されている。
すなわち、起立壁部162の上端部には、外側に向けて下り傾斜するテーパ部162aが設けられているので、端子カバー部材160が装着されたコネクタ116を、コネクタ用開口312の下方から挿入し易くなり、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付ける際の作業性が向上する。
【0072】
端子カバー囲繞壁313は、例えば図19(a)、図24(a),(b)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該端子カバー囲繞壁313の先端部(下端部)が当該遊技制御基板110の表面110aと当接し、かつ、上方閉塞部311の下面(具体的には、上方閉塞部311の下面のうちのコネクタ用開口312の縁部)が端子カバー部材160の端子カバー本体部161の上面と当接するよう、上方閉塞部311の下面のうちのコネクタ用開口312の縁部の周囲から下側に向けて突設されている。
これにより、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。すなわち、本実施形態では、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等に対応できるよう、コネクタ用開口312のサイズが、対応するコネクタ116に装着される端子カバー部材160の起立壁部162の上面視外形よりも若干大きく設定されており、コネクタ用開口312の端面と、起立壁部162の外側面と、の間に隙間が生じているので、当該隙間から針金やピアノ線などが挿入される虞れがある。本実施形態では、上方閉塞部311の下面と端子カバー本体部161の上面とが当接しているので、当該隙間から挿入された針金やピアノ線などが基板ボックス120の内部(閉止空間S内)へと侵入することは困難であるが、さらに本実施形態では、先端部が遊技制御基板110の表面110aと当接する端子カバー囲繞壁313でコネクタ用開口312の周囲を囲むことによって、当該侵入を一層困難にしているので、遊技制御基板110への不正アクセス等を十分に回避することが可能となる。
【0073】
また、端子カバー囲繞壁313は、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該端子カバー囲繞壁313の内側面が、端子カバー部材160の端子カバー本体部161の外側面と当接しない位置に設けられている。
これにより、基板に対するコネクタ116の取り付けガタ等に十分に対応することが可能となる。すなわち、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、端子カバー囲繞壁313の内側面と、端子カバー本体部161の外側面と、が当接するように端子カバー囲繞壁313が設けられている場合、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付ける際に、取り付けガタ等の影響で、端子カバー部材160が装着されたコネクタ116をコネクタ用開口312に的確に挿入できない等の虞れがある。これに対し、本実施形態では、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、端子カバー囲繞壁313の内側面と、端子カバー本体部161の外側面と、が当接しないように端子カバー囲繞壁313を設けているので、取り付けガタ等が生じていても、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付ける際に、端子カバー部材160が装着されたコネクタ116をコネクタ用開口312に的確に挿入することができることとなって、当該取り付けガタ等に十分に対応することが可能となる。
【0074】
なお、本実施形態では、例えば図8(b)、図11(a),(b),(c)、図19(a)に示すように、隣接するコネクタ用開口312同士の間隔が所定の閾値以下であり、かつ、当該コネクタ用開口312同士の前後方向の長さが略同一であれば、端子カバー囲繞壁313で当該コネクタ用開口312同士を一緒に囲むことによって端子カバー囲繞壁313がシンプルなものとなるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、各コネクタ用開口312を端子カバー囲繞壁313で一つずつ囲むよう構成しても良いし、コネクタ用開口312同士の間隔や前後方向の長さにかかわらず複数のコネクタ用開口312を端子カバー囲繞壁313で一緒に囲むことによって端子カバー囲繞壁313が一層シンプルなものとなるよう構成しても良い。
【0075】
また、本実施形態では、端子カバー部材160が装着されるコネクタ116(図4参照)に対応するコネクタ用開口312の周囲のみに端子カバー囲繞壁313を設けるよう構成したが、これに限ることはなく、例えば、端子カバー部材160が装着されるコネクタ116に対応するコネクタ用開口312のうちの特定のコネクタ用開口312の周囲のみに端子カバー囲繞壁313を設けるよう構成しても良いし、端子カバー部材160が装着されるコネクタ116に対応するか否かにかかわらず全てのコネクタ用開口312の周囲に端子カバー囲繞壁313を設けるよう構成しても良い。
【0076】
また、上方閉塞部311は、例えば図8(a),(b)、図18(a),(b)に示すように、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220のうちの挿入開口200a側の端部(すなわち、上壁220の後端部)と当接する当接部311aを有している。
当接部311aは、閉止状態において、当該当接部311aの上端部が第1ケース部材200の上壁220の外面(上面)よりも上方に突出するよう、上方閉塞部311の前端部から上側に向けて突設されている。すなわち、第2ケース部材300は、当接部311aによって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、上壁220の後端部)と接合するよう構成されている。
そして、例えば図8(a),(b)、図18(a),(b)に示すように、当接部311aの前面には、閉止状態において、第1ケース部材200の上壁220を下方から支持する下方支持部311bと、上壁220を上方から支持する上方支持部311cと、が設けられている。
【0077】
なお、本実施形態では、下方支持部311b及び上方支持部311cを、互いに対向しない位置に設けるよう構成したが、これに限ることはなく、下方支持部311bによって上壁220の下方への変形を抑制できるとともに、上方支持部311cによって上壁220の上方への変形を抑制でき、かつ、下方支持部311b及び上方支持部311cによって第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分(具体的には、上壁220と当接部311aとの接合部分)に生じる隙間を閉塞できるのであれば、下方支持部311b及び上方支持部311cを設ける位置は任意であり、例えば、下方支持部311bを、当接部311aの前面のうちの下端部分全域に亘って設けるとともに、上方支持部311cを、当接部311aの前面のうちの上端部分全域に亘って設けるよう構成しても良い。
【0078】
また、例えば図8(a),(b)、図18(a)に示すように、上方閉塞部311のうちの、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において当該遊技制御基板110に設けられた左右のネジ孔110bのそれぞれに対応する位置には、なべネジ170(図18(a)参照)用のネジ受部として、上方閉塞部311に開口を有するネジ受部311dが設けられている。
【0079】
側方閉塞部316は、例えば図8(a),(b)に示すように、上面視略コ字形状を呈してなり、上方閉塞部311が有する当接部311aとともに、上方閉塞部311を取り囲んでいる。
また、側方閉塞部316は、例えば図8(b)に示すように、上方閉塞部311の下面よりも下方に突出しており、閉止状態において当該側方閉塞部316の下端部が第1ケース部材200の補強リブ211の下端部と略面一となるよう設定されている。すなわち、第2ケース部材300は、側方閉塞部316によって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、下壁210の後端部、下壁210の左端部のうちの後部及び下壁210の右端部のうちの後部)と接合するよう構成されている。
【0080】
さらに、開口閉塞部310には、例えば図8(a),(b)、図18(a),(b)に示すように、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されているコネクタ116の破損を防止することが可能なコネクタ破損防止壁310a,310aが設けられている。
【0081】
なお、本実施形態では、コネクタ破損防止壁310aを、上方閉塞部311が有する当接部311aの上端部のうちの左側部分と、側方閉塞部316を構成する左側壁部の上端部と、側方閉塞部316を構成する後側壁部の上端部のうちの左側部分と、よりなる上面視コ字形状の部分から上側に向けて突設するとともに、上方閉塞部311が有する当接部311aの上端部のうちの右側部分と、側方閉塞部316を構成する右側壁部の上端部と、側方閉塞部316を構成する後側壁部の上端部のうちの右側部分と、よりなる上面視コ字形状の部分から上側に向けて突設するよう構成したが、これに限ることはなく、コネクタ破損防止壁310aを設ける位置は任意である。
また、本実施形態では、コネクタ破損防止壁310aを、外側に向かうにつれて徐々に上方に突出するよう構成するとともに、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該コネクタ破損防止壁310aのうちの最も上方に突出した部分(すなわち、当該コネクタ破損防止壁310aのうちの側方閉塞部316を構成する左側壁部や右側壁部から突出している部分)の高さが、当該遊技制御基板110に実装されているコネクタ116のうちの最も上方に突出しているコネクタ116(本実施形態では外部通信端子119)の高さと同等になるよう構成したが、これに限ることはなく、コネクタ破損防止壁310aの構成は任意である。
すなわち、遊技制御装置100を床に落としたり、遊技制御装置100に物がぶつかったりしても、コネクタ破損防止壁310aによって、コネクタ116と床や物との直接衝突を回避できるのであれば、コネクタ破損防止壁310aを設ける位置やコネクタ破損防止壁310aの構成は任意である。
【0082】
基板支持部(挿入部)320は、例えば図8(a),(b)、図18(a),(b)に示すように、上面視略コ字形状を呈してなり、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、開口閉塞部310を構成する側方閉塞部316のうちの下方に突出した部分(具体的には、側方閉塞部316のうちの上方閉塞部311の下面よりも下方に突出した部分)とともに、当該遊技制御基板110の外周を囲繞するよう構成されている。
【0083】
そして、基板支持部(挿入部)320の内面には、例えば図8(a),(b)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110を下方から支持する基板下方支持部320aと、当該遊技制御基板110を上方から支持する基板上方支持部320bと、が設けられている。
これにより、基板支持部(挿入部)320は、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持可能となっている。
【0084】
なお、本実施形態では、基板下方支持部320a及び基板上方支持部320bを、互いに対向しない位置に設けるよう構成したが、これに限ることはなく、基板下方支持部320a及び基板上方支持部320bによって第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110を支持できるのであれば、基板下方支持部320a及び基板上方支持部320bを設ける位置は任意であり、例えば、基板下方支持部320aを、本実施形態のように基板支持部(挿入部)320の内面(具体的には、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323の内面(後面))のうちの下端部分左側の所定位置と下端部分右側の所定位置とのそれぞれに設けるとともに、基板上方支持部320bを、基板支持部(挿入部)320の内面(具体的には、基板支持部(挿入部)320を構成する左側部321の内面(右面)、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323の内面(後面)及び基板支持部(挿入部)320を構成する右側部322の内面(左面))のうちの上端部分全域に亘って設けるよう構成しても良い。
【0085】
囲繞カバー部330は、例えば図8(a),(b)、図10(a),(b),(c)、図23(a),(b)に示すように、開口閉塞部310と、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323と、の間に懸架されており、第2ケース部材300に取り付けられた遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112を囲繞するための囲繞カバー本体部331と、囲繞カバー本体部331を支持するための囲繞カバー本体支持部332と、により構成されている。
【0086】
囲繞カバー部330は、閉止状態において、囲繞カバー本体部331が収納空間Sの内部から露出用切欠部221を介して収納空間Sの外部に突出した状態で、囲繞カバー本体支持部332が露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。すなわち、第1ケース部材200の上壁220は、囲繞カバー部330の上部よりも遊技制御基板110寄りに配置されているので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、囲繞カバー部330は、開口閉塞部310と、基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323と、の間に懸架されているので、囲繞カバー部330によって、フレーム状の第2ケース部材300(特に基板支持部(挿入部)320)を補強することが可能となる。
【0087】
また、制御デバイス112は、例えば図23(a),(b)に示すように、ZIPタイプのデバイスであり、制御デバイス112の脚部(端子部)が制御デバイス112(制御デバイス112本体部)の下面から突出している。したがって、制御デバイス112は、制御デバイス112本体部が遊技制御基板110の表面110aから離間した状態で、遊技制御基板110に実装されている。そして、囲繞カバー部330は、例えば図23(b)に示すように、当該囲繞カバー部330の下面(具体的には、囲繞カバー本体部331の下面及び囲繞カバー本体支持部332の下面)が、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接するよう形成されている。
【0088】
囲繞カバー本体部331は、その外形が略直方体形状を呈してなるとともに、その下部に制御デバイス112を挿入可能なデバイス挿入口331aを有する凹室状の空間が内部に形成されており、当該凹室状の空間内に制御デバイス112を収納することが可能となるよう構成されている。すなわち、囲繞カバー本体部331は、制御デバイス112を下方から挿入することが可能となるよう構成されている。
なお、囲繞カバー本体部331には、当該囲繞カバー本体部331の内部の熱を外部に放出するための放熱フィン(例えば、金属片等)が、例えば当該囲繞カバー本体部331の内面から外面に亘って設けられていても良い。この場合には、制御デバイス112の識別情報等が印字された面と対向する囲繞カバー本体部331の側壁以外の側壁に設けられていることが望ましく、このようにすることで制御デバイス112の識別情報の視認性を確保できる。
【0089】
囲繞カバー本体支持部332は、囲繞カバー本体部331の外面のうちの下端部分から外側に向けて突設されており、例えば図10(a)に示すように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110の表面110aのうちの、制御デバイス112が実装されている領域の周囲に設けられた非実装領域に対応する位置に、開口閉塞部310の当接部311aから基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323までに亘って形成されている。そして、囲繞カバー本体支持部332は、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220に下方から重合して露出用切欠部221を塞ぐよう構成されている。
【0090】
ここで、前述したように、非実装領域のうちの、制御デバイス112の印字面112a側(本実施形態では右側)の幅L12は、制御デバイス112の印字面112a側とは反対側(本実施形態では左側)の幅L11よりも大きくなるよう設定されている。そして、それに対応して、本実施形態では、例えば図10(b)、図23(b)に示すように、囲繞カバー本体支持部332の右部(具体的には、囲繞カバー本体支持部332のうちの囲繞カバー本体部331よりも右側の部分)の幅L22は、囲繞カバー本体支持部332の左部(具体的には、囲繞カバー本体支持部332のうちの囲繞カバー本体部331よりも左側の部分)の幅L21よりも大きくなるよう設定されている。すなわち、デバイス挿入口331aは、囲繞カバー本体支持部332のうちの左右方向中央よりも左側の位置に配置されている。
【0091】
なお、本実施形態では、例えば図8(b)に示すように、デバイス挿入口331aの後端が囲繞カバー本体支持部332の後端と略一致するとともに、デバイス挿入口331aの前端が囲繞カバー本体支持部332の前端よりも後側に位置するよう構成し、かつ、例えば図8(a)に示すように、囲繞カバー本体部331を構成する後側壁部の外面(後面)と開口閉塞部310の当接部311aの後面とが略面一となるとともに、囲繞カバー本体部331を構成する前側壁部の外面(前面)が基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323よりも後側に位置するよう構成したが、これに限ることはなく、囲繞カバー本体部331によって制御デバイス112を囲繞することができるのであれば、囲繞カバー本体支持部332に対する囲繞カバー本体部331の前後方向の位置は任意である。
【0092】
ここで、本実施形態では、囲繞カバー本体部331を構成する後側壁部の外面(後面)と開口閉塞部310の当接部311aの後面とが略面一であるのに対し、囲繞カバー本体部331を構成する前側壁部の外面(前面)が基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323よりも後側に位置している。したがって、閉止状態において、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側の端部は、囲繞カバー本体部331や当接部311aで閉塞されるが、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の端部は、閉塞されない。そのため、このままでは、遊技制御基板110への不正アクセス等のために、露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の端部から針金やピアノ線などが挿入されるといった不都合が発生し易いが、本実施形態では、前述したように、侵入防止壁223を設けて露出用切欠部221のうちの挿入開口200a側とは反対側の端部を含む部分を閉塞しているので、当該不都合を回避することができる。
【0093】
また、囲繞カバー本体支持部332は、例えば図8(a)、図20に示すように、閉止状態への変換時に第1ケース部材200のスライドガイド溝部222にスライド係合することが可能なスライドガイド壁332aを有している。
具体的には、スライドガイド壁332aは、囲繞カバー本体支持部332の上面のうちの左端部分全域及び右端部分全域のそれぞれから上側に向けて突設されている。すなわち、スライドガイド壁332aは、収納空間Sの奥行き方向(前後方向)に延設されている。
これにより、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。すなわち、露出用切欠部221の左側の縁部や右側の縁部から針金やピアノ線などが挿入されても、スライドガイド壁332aが、当該縁部から挿入された針金やピアノ線などの基板ボックス120の内部(閉止空間S内)への侵入を防止する返し構造になっているので、遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。
【0094】
なお、本実施形態では、スライドガイド壁332aを、囲繞カバー本体支持部332の上面のうちの左端部分全域及び右端部分全域のそれぞれから上側に向けて突設するよう構成したが、これに限ることはなく、スライドガイド壁332aがスライドガイド溝部222にスライド可能に係合することによって、第1ケース部材200に対する第2ケース部材300のスライド挿入を的確に行うことができるのであれば、スライドガイド壁332aを設ける位置やスライドガイド壁332aの構成は任意である。
【0095】
ここで、第2ケース部材300は、例えば図19(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110との間に第1の間隙G11,G12を有した状態で当該遊技制御基板110の外周を囲繞している。
【0096】
具体的には、例えば図8(b)に示すように、開口閉塞部310の側方閉塞部316を構成する左側壁部の内面(右面)と、基板支持部(挿入部)320を構成する左側部321の内面(右面)と、は略面一となっており、第2ケース部材300は、例えば図19(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、これら内面と、当該遊技制御基板110の左端部と、の間に第1の間隙G11(左側用)が形成されるよう構成されている。
また、例えば図8(b)に示すように、開口閉塞部310の側方閉塞部316を構成する右側壁部の内面(左面)と、基板支持部(挿入部)320を構成する右側部322の内面(左面)と、は略面一となっており、第2ケース部材300は、例えば図19(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、これら内面と、当該遊技制御基板110の右端部と、の間に第1の間隙G12(右側用)が形成されるよう構成されている。
【0097】
一方、第2ケース部材300の囲繞カバー部330は、例えば図19(b)に示すように、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112との間に第1の間隙G11,G12よりも大きな第2の間隙G21,G22を有した状態で当該制御デバイス112の周囲を囲繞している。
【0098】
具体的には、第2ケース部材300の囲繞カバー部330は、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部の内面(右面)と、当該遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の左面と、の間に左側用の第1の間隙G11よりも大きな第2の間隙G21(左側用)が形成されるよう構成されている。
また、第2ケース部材300の囲繞カバー部330は、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部の内面(左面)と、当該遊技制御基板110に実装されている制御デバイス112の右面(本実施形態では印字面112a)と、の間に右側用の第1の間隙G12よりも大きな第2の間隙G22(右側用)が形成されるよう構成されている。
【0099】
このように、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、第1の間隙G11,G12や第2の間隙G21,G22が形成されるので、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付ける際の作業性が向上する。
また、第1の間隙G11,G12よりも第2の間隙G21,G22の方が大きいので、第2ケース部材300に対する遊技制御基板110の取り付け時や取り付け後には、制御デバイス112が囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331に衝接する前に、遊技制御基板110の端部が基板支持部(挿入部)320に衝接することとなる。すなわち、第2ケース部材300に対する遊技制御基板110の取り付け時や取り付け後における制御デバイス112の囲繞カバー本体部331への衝接を防止できるため、制御デバイス112の破損や故障などの不都合を回避することが可能となる。
【0100】
なお、左側用の第2の間隙G21が左側用の第1の間隙G11よりも大きく、右側用の第2の間隙G22が右側用の第1の間隙G12よりも大きいのであれば、第1の間隙G11,G12や第2の間隙G21,G22の大きさは任意であり、左側用の第1の間隙G11と右側用の第1の間隙G12とは同一であっても異なっていても良いし、左側用の第2の間隙G21と右側用の第2の間隙G22とは同一であっても異なっていても良い。
【0101】
また、前述したように、囲繞カバー部330の囲繞カバー本体支持部332のうちの右部の幅L22は、左部の幅L21よりも大きくなるよう設定されている。そのため、囲繞カバー部330の囲繞カバー本体部331は、例えば図23(b)に示すように、当該囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が、当該囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部よりも第1ケース部材200から離間しており、第1ケース部材200の上壁220と、当該囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部と、の間には遊技制御装置100側に向けて窪んだ視認段部Dが形成されている。これにより、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
すなわち、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が、当該囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部と同程度に第1ケース部材200と近接している場合には、上壁220が邪魔になって、制御デバイス112の印字面112a全体(特に印字面112aの下部)が視認し難い。これに対し、本実施形態では、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が、当該囲繞カバー本体部331を構成する左側壁部よりも第1ケース部材200から離間しており、視認段部Dが形成されているので、上壁220が邪魔になることなく、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
【0102】
また、本実施形態では、前述したように、第1ケース部材200の上壁220のうちの、制御デバイス112の印字面112aに対向する部分(すなわち、印字面112aに対向する視認段部Dに落ち込む角部)に、面取り部222aが形成されている。これにより、制御デバイス112の印字面112a全体が視認し易くなっている。
すなわち、上壁220のうちの、制御デバイス112の印字面112aに対向する部分に、面取り部222aが形成されていない場合には、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が第1ケース部材200から離間して視認段部Dが形成されていても、上壁220のうちの視認段部Dに落ち込む角部が邪魔になって、制御デバイス112の印字面112a全体(特に印字面112aの下部)が視認し難い。これに対し、本実施形態では、上壁220のうちの制御デバイス112の印字面112aに対向する部分に面取り部222aが形成されているので、視認段部Dに落ち込む角部が邪魔になることなく、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
【0103】
さらに、本実施形態では、前述したように、囲繞カバー部330の下面(具体的には、囲繞カバー本体部331の下面及び囲繞カバー本体支持部332の下面)が、制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接している。これにより、制御デバイス112の印字面112a全体が視認し易くなるとともに、制御デバイス112の脚部近傍に不正な部品等が取り付け難くなっている。
すなわち、囲繞カバー部330の下面が制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接していない場合には、囲繞カバー本体部331を構成する右側壁部が第1ケース部材200から離間して視認段部Dが形成されていても、囲繞カバー本体支持部332が邪魔になって、制御デバイス112の印字面112a全体(特に印字面112aの下部)が視認し難い。これに対し、本実施形態では、囲繞カバー部330の下面が制御デバイス112本体部の下面よりも遊技制御基板110に近接しているので、囲繞カバー本体支持部332が邪魔になることなく、遊技制御装置100の外部から制御デバイス112の印字面112a全体を視認することが可能となっている。
【0104】
次に、基板ボックス120が備える封止手段について説明する。
遊技制御装置100は、例えば図3、図4に示すように、封止手段として、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の左側端に設けられた左側端封止手段400と、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の右側端に設けられた右側端封止手段500と、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の前側端に設けられた挿入端封止手段600,600と、を備えている。
【0105】
封止手段のうちの左側端封止手段400は、例えば図4に示すように、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の左側方に位置する左第1固着部410と、左第1固着部410に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の左側方に位置する左第2固着部420と、左第1固着部410と左第2固着部420とに挿通されて、当該左第1固着部410と当該左第2固着部420とを固着するための左固着部材430,430と、を備えて構成される。
ここで、左固着部材430は、一方向(螺合方向)にしか廻せないワンウェイねじであり、一旦螺合すると取り外すことができないよう構成されている。すなわち、左固着部材430は、左第1固着部410と左第2固着部420とをかしめるよう構成されている。
【0106】
左第1固着部410は、例えば図5(a),(b)、図6(b)、図7(a)に示すように、第1ケース部材200の左側壁230の外面(左面)から外側(左側)に向けて突設されている。
具体的には、左第1固着部410は、第1ケース部材200に直接設けられた左第1内側固着部411と、左第1内側固着部411に設けられて、当該左第1内側固着部411よりも外側(左側)に位置する左第1外側固着部412と、左第1内側固着部411と左第1外側固着部412とを分離可能に連結する左第1脆弱部413と、を備えている。すなわち、左第1内側固着部411及び左第1外側固着部412は、左第1脆弱部413を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
【0107】
左第2固着部420は、例えば図8(a),(b)、図9(b)に示すように、閉止状態において左第1固着部410と重合するよう、第2ケース部材300の側方閉塞部316を構成する左側壁部の外面(左面)から外側(左側)に向けて突設されている。
具体的には、左第2固着部420は、第2ケース部材300に直接設けられた左第2内側固着部421と、左第2内側固着部421に設けられて、当該左第2内側固着部421よりも外側(左側)に位置する左第2外側固着部422と、左第2内側固着部421と左第2外側固着部422とを分離可能に連結する左第2脆弱部423と、を備えている。すなわち、左第2内側固着部421及び左第2外側固着部422は、左第2脆弱部423を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
【0108】
本実施形態では、左第2固着部420の前後方向の長さは、第2ケース部材300の開口閉塞部310の前後方向の長さの約半分となるよう設定されている。また、左第1固着部410の前後方向の長さは、左第2固着部420の前後方向の長さと略同一となるよう設定されている。
そして、例えば図5(a)に示すように、左第1固着部410の後端部(後端面)は、第1ケース部材200の左側壁230の後端部と面一となるよう設定されている。また、例えば図8(b)に示すように、左第2固着部420の前端部(前端面)は、第2ケース部材300の当接部311aの前面と面一となるよう設定されている。すなわち、閉止状態において、左第1固着部410の後端面と、左第2固着部420の前端面と、は当接(重合)するよう構成されている。
【0109】
また、本実施形態では、例えば図21(a)に示すように、左第1固着部410の外面及び左第2固着部420の外面は、閉止状態において互いに面一となるよう設定されている。
したがって、前述したように、第2ケース部材300の左右方向の長さは収納空間Sの左右方向の長さと略同一となるよう設定されているので、第2ケース部材300の左右方向の長さは第1ケース部材200(具体的には、第1ケース部材200の前後方向中央部及び前部)の左右方向の長さよりも短いが、その分だけ、左第2固着部420の左右方向の長さが、左第1固着部410の左右方向の長さよりも長くなっている。すなわち、第2ケース部材300は、当該第2ケース部材300に設けられた左第2固着部420によって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、第1ケース部材200の左側壁230の後端部)と接合するよう構成されている。
【0110】
左第1内側固着部411には、例えば図6(b)に示すように、左固着部材430を螺合するねじ止め部が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第1内側固着部411は、開放端部が第1ケース部材200に接続された略コ字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(左第2内側固着部421)と重合する側)は閉口している。そして、左第1内側固着部411の内部には、当該左第1内側固着部411の後端部に左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能な開口を有する左固着部材430用のねじ止め部が形成されている。
左第2内側固着部421には、例えば図9(b)に示すように、左固着部材430を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第2内側固着部421は、開放端部が第2ケース部材300に接続された略コ字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(左第1内側固着部411)と重合する側)は閉口している。そして、左第2内側固着部421の内部には、左第2内側固着部421の内面と第2ケース部材300の外面とによって左固着部材430が挿通可能な空間が形成されており、左第2内側固着部421の前端部には、左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能なねじ孔が形成されている。
【0111】
左第1外側固着部412には、例えば図6(b)に示すように、左固着部材430を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第1外側固着部412は、平面部が左第1内側固着部411に対向する略D字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(左第2外側固着部422)と重合する側)は閉口している。そして、左第1外側固着部412の内部には、左固着部材430が挿通可能な空間が形成されており、左第1外側固着部412の後端部には、左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能なねじ孔が形成されている。
左第2外側固着部422には、例えば図9(b)に示すように、左固着部材430を螺合するねじ止め部が前後方向に沿って形成されている。具体的には、左第2外側固着部422は、平面部が左第2内側固着部421に対向する略D字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(左第1外側固着部412)と重合する側)は閉口している。そして、左第2外側固着部422の内部には、当該左第2外側固着部422の前端部に左固着部材430の頭部は通過不能で左固着部材430の軸部は通過可能な開口を有する左固着部材430用のねじ止め部が形成されている。
【0112】
そして、例えば図25に示すように、閉止状態において、左第1外側固着部412と左第2外側固着部422とは、当該左第1外側固着部412が有するねじ孔と、当該左第2外側固着部422が有するねじ止め部の開口と、が対向する状態で重合し、左第1外側固着部412の開口した前端部から当該左第1外側固着部412の内部(貫通孔)に挿通した左固着部材430の先端部分を、左第2外側固着部422が有するねじ止め部に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
【0113】
また、閉止状態において、左第1内側固着部411と左第2内側固着部421とは、当該左第1内側固着部411が有するねじ止め部の開口と、当該左第2内側固着部421が有するねじ孔と、が対向する状態で重合し、左第2内側固着部421の開口した後端部から当該左第2内側固着部421の内部(貫通孔)に挿通した左固着部材430の先端部分を、左第1内側固着部411が有するねじ止め部に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
ここで、本実施形態において、左第1内側固着部411及び左第2内側固着部421は、副固着部(後述)であるので、例えば図25に示すように、主固着部(後述)である左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とが結合されている際は、左第2内側固着部421の内部(貫通孔)を挿通した左固着部材430の先端部分は、左第1内側固着部411が有するねじ止め部には螺合(本締め)されず、当該ねじ止め部の開口や左第2内側固着部421が有するねじ孔などに仮締めされた状態となっている。
【0114】
すなわち、左第1固着部410及び左第2固着部420は、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(前後方向)に重合するよう構成されている。
そして、左固着部材430は、左第1固着部410と左第2固着部420との重合方向、すなわち左第1固着部410と左第2固着部420との重合面に直交する方向(前後方向)に沿って挿通されて、当該左第1固着部410と当該左第2固着部420とを重合した状態で固着するよう構成されている。
【0115】
封止手段のうちの右側端封止手段500は、例えば図4に示すように、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の右側方に位置する右第1固着部510と、右第1固着部510に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の右側方に位置する右第2固着部520と、右第1固着部510と右第2固着部520とに挿通されて、当該右第1固着部510と当該右第2固着部520とを固着するための右固着部材530,530と、を備えて構成される。
ここで、右固着部材530は、左固着部材430と同様、一方向(螺合方向)にしか廻せないワンウェイねじであり、一旦螺合すると取り外すことができないよう構成されている。すなわち、右固着部材530は、右第1固着部510と右第2固着部520とをかしめるよう構成されている。
【0116】
右第1固着部510は、例えば図5(a),(b)、図6(a)に示すように、第1ケース部材200の右側壁240の外面(右面)から外側(右側)に向けて突設されている。
具体的には、右第1固着部510は、第1ケース部材200に直接設けられた右第1内側固着部511と、右第1内側固着部511に設けられて、当該右第1内側固着部511よりも外側(右側)に位置する右第1外側固着部512と、右第1内側固着部511と右第1外側固着部512とを分離可能に連結する右第1脆弱部513と、を備えている。すなわち、右第1内側固着部511及び右第1外側固着部512は、右第1脆弱部513を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
【0117】
右第2固着部520は、例えば図8(a),(b)、図9(a)に示すように、閉止状態において右第1固着部510と重合するよう、第2ケース部材300の側方閉塞部316を構成する右側壁部の外面(右面)から外側(右側)に向けて突設されている。
具体的には、右第2固着部520は、第2ケース部材300に直接設けられた右第2内側固着部521と、右第2内側固着部521に設けられて、当該右第2内側固着部521よりも外側(右側)に位置する右第2外側固着部522と、右第2内側固着部521と右第2外側固着部522とを分離可能に連結する右第2脆弱部523と、を備えている。すなわち、右第2内側固着部521及び右第2外側固着部522は、右第2脆弱部523を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
【0118】
本実施形態では、右側端封止手段500の前後方向の長さは、当該右側端封止手段500の外面に電子タグシール130を貼着できるよう、左側端封止手段400の前後方向の長さよりも長くなるよう設定されている。
具体的には、右第2内側固着部521の前後方向の長さは、第2ケース部材300の開口閉塞部310の前後方向の長さの約半分となるよう設定されており、右第2外側固着部522は、当該右第2外側固着部522の前後方向の長さが、右第2内側固着部521の前後方向の長さよりも長くなるよう設定されているとともに、当該右第2外側固着部522のうちの後端部分が右第2脆弱部523を介して右第2内側固着部521に連結されている。また、右第1内側固着部511の前後方向の長さは、右第2外側固着部522の前後方向の長さと同一となるよう設定されており、右第1外側固着部512は、当該右第1外側固着部512の前後方向の長さが、右第2内側固着部521の前後方向の長さと同一となるよう設定されているとともに、右第1脆弱部513を介して右第1内側固着部511のうちの前端部分に連結されている。
そして、例えば図5(a)に示すように、右第1内側固着部511の後端部(後端面)は、第1ケース部材200の右側壁240の後端部と面一となるよう設定されている。また、例えば図8(a)に示すように、右第2内側固着部521の前端部(前端面)は、第2ケース部材300の当接部311aの前面と面一となるよう設定されている。
【0119】
ここで、閉止状態において、右第1固着部510の後端面と、右第2固着部520の前端面と、は当接(重合)するよう構成されているが、外側固着部の重合境界(具体的には、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522との重合境界)の前後方向の位置と、内側固着部の重合境界(具体的には、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521との重合境界)の前後方向の位置と、が一致しない状態で、右第1固着部510の後端面と、右第2固着部520の前端面と、は当接(重合)している。
【0120】
すなわち、例えば図21(a)、図25に示すように、左側端封止手段400においては、外側固着部の重合境界(具体的には、左第1外側固着部412と左第2外側固着部422との重合境界)の位置と、内側固着部の重合境界(具体的には、左第1内側固着部411と左第2内側固着部421との重合境界)の位置と、は重合方向(前後方向)に一致している。それに対し、右側端封止手段500においては、外側固着部の重合境界(具体的には、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522との重合境界)の位置と、内側固着部の重合境界(具体的には、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521との重合境界)の位置と、は重合方向(前後方向)にずれており、外側固着部の重合境界は、内側固着部の重合境界よりも前側に位置している。
【0121】
また、本実施形態では、例えば図21(a),(b)に示すように、右第1固着部510の外面及び右第2固着部520の外面は、閉止状態において互いに面一となるよう設定されている。
したがって、前述したように、第2ケース部材300の左右方向の長さは収納空間Sの左右方向の長さと略同一となるよう設定されているので、第2ケース部材300の左右方向の長さは第1ケース部材200(具体的には、第1ケース部材200の前後方向中央部及び前部)の左右方向の長さよりも短いが、その分だけ、右第2固着部520の左右方向の長さが、右第1固着部510の左右方向の長さよりも長くなっている。すなわち、第2ケース部材300は、当該第2ケース部材300に設けられた右第2固着部520によって、閉止状態において挿入開口200aの縁部(具体的には、第1ケース部材200の右側壁240の後端部)と接合するよう構成されている。
【0122】
右第1内側固着部511には、例えば図6(a)に示すように、右固着部材530を螺合するねじ止め部が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第1内側固着部511は、開放端部が第1ケース部材200に接続された略コ字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(右第2内側固着部521)と重合する側)は閉口している。そして、右第1内側固着部511の内部には、当該右第1内側固着部511の後端部に右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能な開口を有する右固着部材530用のねじ止め部が形成されている。
右第2内側固着部521には、例えば図9(a)に示すように、右固着部材530を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第2内側固着部521は、開放端部が第2ケース部材300に接続された略コ字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(右第1内側固着部511)と重合する側)は閉口している。そして、右第2内側固着部521の内部には、右第2内側固着部521の内面と第2ケース部材300の外面とによって右固着部材530が挿通可能な空間が形成されており、右第2内側固着部521の前端部には、右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能なねじ孔が形成されている。
【0123】
右第1外側固着部512には、例えば図6(a)に示すように、右固着部材530を螺合するねじ止め部が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第1外側固着部512は、平面部が右第1内側固着部511に対向する略D字形状を呈してなり、前端部は開口しているが、後端部(他方(右第2外側固着部522)と重合する側)は閉口している。そして、右第1外側固着部512の内部には、当該右第1外側固着部512の後端部に右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能な開口を有する右固着部材530用のねじ止め部が形成されている。
右第2外側固着部522には、例えば図9(a)に示すように、右固着部材530を挿通可能な貫通孔が前後方向に沿って形成されている。具体的には、右第2外側固着部522は、平面部が右第2内側固着部521に対向する略D字形状を呈してなり、後端部は開口しているが、前端部(他方(右第1外側固着部512)と重合する側)は閉口している。そして、右第2外側固着部522の内部には、右固着部材530が挿通可能な空間が形成されており、右第2外側固着部522の前端部には、右固着部材530の頭部は通過不能で右固着部材530の軸部は通過可能なねじ孔が形成されている。
【0124】
すなわち、左側端封止手段400の外側固着部においては、第1固着部側(すなわち、左第1外側固着部412)に固着部材を挿通可能な貫通孔が形成されて、第2固着部側(すなわち、左第2外側固着部422)に当該固着部材を螺合するねじ止め部が形成されているのに対し、右側端封止手段500の外側固着部においては、第2固着部側(すなわち、右第2外側固着部522)に固着部材を挿通可能な貫通孔が形成されて、第1固着部側(すなわち、右第1外側固着部512)に当該固着部材を螺合するねじ止め部が形成されている。
このように、左側端封止手段400と右側端封止手段500とで固着部材(ワンウェイねじ)の挿通の向きを異ならせることによって、固着部材の取り外しが一層困難になるので、基板ボックス120の不正開封等を十分に回避することが可能となる。
【0125】
そして、例えば図25に示すように、閉止状態において、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522とは、当該右第1外側固着部512が有するねじ止め部の開口と、当該右第2外側固着部522が有するねじ孔と、が対向する状態で重合し、右第2外側固着部522の開口した後端部から当該右第2外側固着部522の内部(貫通孔)に挿通した右固着部材530の先端部分を、右第1外側固着部512が有するねじ止め部に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
【0126】
また、閉止状態において、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521とは、当該右第1内側固着部511が有するねじ止め部の開口と、当該右第2内側固着部521が有するねじ孔と、が対向する状態で重合し、右第2内側固着部521の開口した後端部から当該右第2内側固着部521の内部(貫通孔)に挿通した右固着部材530の先端部分を、右第1内側固着部511が有するねじ止め部に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
ここで、本実施形態において、右第1内側固着部511及び右第2内側固着部521は、副固着部(後述)であるので、例えば図25に示すように、主固着部(後述)である右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とが結合されている際は、右第2内側固着部521の内部(貫通孔)を挿通した右固着部材530の先端部分は、右第1内側固着部511が有するねじ止め部には螺合(本締め)されず、当該ねじ止め部の開口や右第2内側固着部521が有するねじ孔などに仮締めされた状態となっている。
【0127】
すなわち、右第1固着部510及び右第2固着部520は、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(前後方向)に重合するよう構成されている。
そして、右固着部材530は、右第1固着部510と右第2固着部520との重合方向、すなわち右第1固着部510と右第2固着部520との重合面に直交する方向(前後方向)に沿って挿通されて、当該右第1固着部510と当該右第2固着部520とを重合した状態で固着するよう構成されている。
【0128】
ここで、本実施形態では、外側固着部(左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422、右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)が、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部となっており、内側固着部(左第1内側固着部411及び左第2内側固着部421、右第1内側固着部511及び右第2内側固着部521)が、主固着部による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着部となっている。
すなわち、本実施形態では、まず、外側固着部(主固着部)によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合する。
そして、当該結合を解除する場合は、内側固着部(副固着部)から外側固着部(主固着部)を切り離すように脆弱部(左第1脆弱部413及び左第2脆弱部423、右第1脆弱部513及び右第2脆弱部523)を切断する。すなわち、固着部材(ワンウェイねじ)によって一度固着された第1固着部(左第1外側固着部412、右第1外側固着部512)と第2固着部(左第2外側固着部422、右第2外側固着部522)との固着は容易に解除できないため、外側固着部(主固着部)による結合を解除して基板ボックス120を開封するためには、外側固着部(主固着部)を内側固着部(副固着部)から切り離し、左側端封止手段400や右側端封止手段500を不可逆的に破壊する必要がある。これにより、基板ボックス120の開封を困難にすることができるとともに、基板ボックス120が開封されても当該開封の履歴が残るので、基板ボックス120の不正開封等を十分に回避することが可能となる。
さらに、外側固着部(主固着部)による結合の解除後に再び第1ケース部材200と第2ケース部材300とを結合する場合は、内側固着部(副固着部)によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合する。
【0129】
なお、本実施形態では、左第1脆弱部413を、左第1内側固着部411の上下方向中央よりも上側の所定位置と左第1外側固着部412のうちの当該上側の所定位置に対向する位置とを連結する前後方向に長尺な連結板と、左第1内側固着部411の上下方向中央よりも下側の所定位置と左第1外側固着部412のうちの当該下側の所定位置に対向する位置とを連結する前後方向に長尺な連結板と、によって構成したが、これに限ることはなく、左第1脆弱部413の位置で分離可能となるよう左第1内側固着部411と左第1外側固着部412とを連結できるのであれば、左第1脆弱部413の構成は任意である。
その他の脆弱部(すなわち、左第2脆弱部423、右第1脆弱部513及び右第2脆弱部523)についても同様に、その構成は任意である。
【0130】
封止手段のうちの挿入端封止手段600は、例えば図4に示すように、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の前側端の左右二箇所に設けられており、それぞれ、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の前側方に位置する前第1固着部610と、前第1固着部610に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の前側方に位置する前第2固着部620と、前第1固着部610と前第2固着部620とに挿通されて、当該前第1固着部610と当該前第2固着部620とを固着するための前固着部材630と、を備えて構成される。
ここで、前固着部材630は、左固着部材430や右固着部材530と同様、一方向(螺合方向)にしか廻せないワンウェイねじであり、一旦螺合すると取り外すことができないよう構成されている。すなわち、前固着部材630は、前第1固着部610と前第2固着部620とをかしめるよう構成されている。
【0131】
前第2固着部620は、例えば図8(a),(b)、図9(a),(b)に示すように、閉止状態において前第1固着部610と重合するよう、第2ケース部材300の基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323の外面(前面)から外側(前側)に向けて突設されている。
前述したように、基板支持部(挿入部)320の前後方向の長さは、収納空間Sの前後方向の長さと略同一となるよう設定されているので、第2ケース部材300は、閉止状態への変換時に挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入されて、閉止状態において前側部323(挿入先端部)が第1ケース部材200を構成する前側壁250(奥側壁)と隣接するようになっている。前第2固着部620は、当該前側部323の外面のうちの、第1ケース部材200が有する挿通口251に対応する位置に突設されており、閉止状態において挿通口251から収納空間Sの外部に突出するよう構成されている。そして、前第2固着部620のうちの、閉止状態において収納空間Sの外部に突出する部分には、前固着部材630の軸部を挿通可能なねじ孔が左右方向に沿って形成されている。
【0132】
前第1固着部610は、例えば図5(a),(b)、図6(a),(b)に示すように、第1ケース部材200の前側壁250の外面(前面)から外側(前側)に向けて突設されている。
具体的には、前第1固着部610は、第1ケース部材200を構成する前側壁250の外面のうちの挿通口251に対応する位置に設けられており、閉止状態において当該挿通口251から突出した前第2固着部620を内包するよう構成されている。
【0133】
前第1固着部610は、例えば図6(a),(b)に示すように、内部に挿通口251から突出した前第2固着部620を収容可能な空間が形成された収容部610aと、内部に前固着部材630を挿通可能な貫通孔が左右方向に沿って形成された筒状部610bと、内部に前固着部材630を螺合するねじ止め部が左右方向に沿って形成されたねじ受部610cと、を有しており、当該前第1固着部610と第1ケース部材200とを分離可能に連結する前第1脆弱部611を介して、第1ケース部材200に直接設けられている。
【0134】
ここで、前第1固着部610は、前第1脆弱部611を介して第1ケース部材200に設けられているので、前第1固着部610を破壊する(すなわち、前第1固着部610を第1ケース部材200から切り離す)ことは容易である。しかしながら、閉止状態においては前第1固着部610が前第2固着部620を内包した状態で前固着部材630が挿通しているので、基板ボックス120を開封するためには前第1固着部610と前第2固着部620との両方を切断する必要がある。
また、前第1固着部610と前第2固着部620との両方が切断されたとしても、挿通口251は、前第2固着部620のうちの切断されなかった残りの部分(すなわち、前第2固着部620のうちの挿通口251内に配置されている部分)により塞がれている。そのため、前第1固着部610と前第2固着部620との両方が切断されたとしても、挿通口251から針金やピアノ線などを挿入することはできないので、副固着部により基板ボックス120を封止した際に挿通口251を介した遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。
【0135】
筒状部610bは、収容部610aよりも外側(左側の前第1固着部610の場合は収容部610aの左側、右側の前第1固着部610の場合は収容部610aの右側)に位置している。そして、筒状部610bの内部には、前固着部材630が挿通可能な空間が形成されており、当該空間は、前固着部材630の頭部は通過不能で前固着部材630の軸部は通過可能なねじ孔を介して収容部610aの内部(前第2固着部620を収容可能な空間)と連通されている。
また、ねじ受部610cは、収容部610aよりも内側(左側の前第1固着部610の場合は収容部610aの右側、右側の前第1固着部610の場合は収容部610aの左側)に位置している。そして、ねじ受部610cの内部には、前固着部材630の頭部は通過不能で前固着部材630の軸部は通過可能な開口を有する前固着部材630用のねじ止め部が形成されており、当該ねじ止め部は、当該ねじ止め部の開口を介して収容部610aの内部(前第2固着部620を収容可能な空間)と連通されている。
【0136】
そして、例えば図26(a),(b)に示すように、閉止状態において、前第1固着部610と前第2固着部620とは、当該前第1固着部610が有するねじ孔及びねじ止め部の開口と、当該前第2固着部620が有するねじ孔と、が対向する状態で重合し、前第1固着部610を構成する筒状部610bの開口した端部(左側の前第1固着部610の場合は筒状部610bの開口した左端部、右側の前第1固着部610の場合は筒状部610bの開口した右端部)から当該筒状部610bの内部(貫通孔)及び前第2固着部620が有するねじ孔に挿通した前固着部材630の先端部分を、前第1固着部610を構成するねじ受部610cが有するねじ止め部に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
すなわち、前第2固着部620は、閉止状態において挿通口251から収納空間Sの外部に突出して、前第1固着部610と重合(当接)するよう構成されている。
また、前固着部材630は、閉止状態において収納空間S内に配置された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)と、第2ケース部材300のスライド方向(前後方向)と、の双方に直交する方向(左右方向)に沿って、収納空間Sの外部で重合した前第1固着部610と前第2固着部620とに挿通されて、当該前第1固着部610と当該前第2固着部620とを重合した状態で固着するよう構成されている。
【0137】
なお、本実施形態では、前第1脆弱部611を、筒状部610bの上下方向中央よりも上側の所定位置と第1ケース部材200のうちの当該上側の所定位置に対向する位置とを連結する左右方向に長尺な連結板と、筒状部610bの上下方向中央よりも下側の所定位置と第1ケース部材200のうちの当該下側の所定位置に対向する位置とを連結する左右方向に長尺な連結板と、収容部610aの基端部と、によって構成したが、これに限ることはなく、前第1脆弱部611の位置で分離可能となるよう前第1固着部610と第1ケース部材200とを連結できるのであれば、前第1脆弱部611の構成は任意である。
【0138】
次に、基板ボックス120が備える貼着領域Rと、当該貼着領域Rに貼着される電子タグシール130と、について説明する。
【0139】
貼着領域Rは、例えば図22(a)に示すように、右側端封止手段500の第1固着部(右第1固着部510)と第2固着部(右第2固着部520)とに跨って形成されている。
具体的には、前述したように、右第1固着部510の外面及び右第2固着部520の外面は、閉止状態において互いに面一となるよう設定されており、貼着領域Rは、当該右第1固着部510の外面(具体的には、右第1内側固着部511の外面及び右第1外側固着部512の外面)と、当該右第2固着部520の外面(具体的には、右第2内側固着部521の外面及び右第2外側固着部522の外面)と、に跨って形成されている。すなわち、貼着領域Rは、右側端封止手段500において、主固着部(右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)と、副固着部(右第1内側固着部511及び右第2内側固着部521)と、に跨って形成されている。
したがって、右第1固着部510と右第2固着部520との重合境界と、脆弱部(右第1脆弱部513及び右第2脆弱部523)と、の双方が貼着領域Rを横断している。
【0140】
電子タグシール130は、遊技機10が設置された遊技場の店員等が、所定の読取装置を用いて当該電子タグシール130が有する電子タグ131から当該電子タグシール130が貼着された遊技制御装置100を識別するための識別情報を読み取って、遊技制御装置100の不正交換等を確認するためのものである。
具体的には、電子タグシール130は、例えば図13(a),(b),(c)に示すように、長尺状に形成されたRFICタグ等の電子タグ131と、矩形状に形成されたベースシール132と、により構成されている。
【0141】
ベースシール132は、一方の面が粘着面になっており、他方の面に「開封禁止」の文字等が印字されている。
【0142】
電子タグ131は、ベースシール132の粘着面のうちの一方の対角線上に貼り付けられており、遊技制御装置100固有の識別情報を記憶するチップ部131aと、当該チップ部131aが記憶する識別情報を発信可能なアンテナ部131b,131bと、当該チップ部131aと当該アンテナ部131b,131bとを支持するタグシート131cと、を有している。
タグシート131cは、例えば図13(b)に示すように、長尺状に形成されており、当該タグシート131cの中央部にチップ部131aが配設されているとともに、チップ部131aの両端から突出した線状のアンテナ部131b,131bが当該タグシート131cの長手方向に沿って配設されている。
【0143】
ここで、電子タグ131がベースシール132の対角線上に貼り付けられているので、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130においては、第1固着部と第2固着部との重合境界(具体的には、右第1内側固着部511と右第2内側固着部521との重合境界、右第1外側固着部512と右第2外側固着部522との重合境界)と、電子タグ131と、が交差している。これにより、基板ボックス120を開封するために第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、当該重合部分(重合境界)で電子タグ131が破損することになるので、基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、電子タグ131がベースシール132の対角線上に貼り付けられているので、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130においては、脆弱部(具体的には、右第1脆弱部513、右第2脆弱部523)と、電子タグ131と、が交差している。これにより、基板ボックス120を開封するために脆弱部を破壊して外側固着部を内側固着部から切り離すと、当該脆弱部で電子タグ131が破損することになるので、基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
なお、電子タグ131には、第1固着部と第2固着部との重合解除や、脆弱部の破壊などに伴って破損し易くなるよう、脆弱部(例えば、切れ込み部)が設けられていても良い。
【0144】
次に、基板ボックス120が備える保護カバー部材700について説明する。
保護カバー部材700は、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130を保護するとともに、右側端封止手段500を保護するための部材であり、右側端封止手段500(右第1固着部510と右第2固着部520)に取り付けられて、保護カバー部材700の内部に右側端封止手段500を収納した状態で電子タグシール130を被覆するよう構成されている。
【0145】
具体的には、保護カバー部材700は、例えば図12(a),(b)に示すように、その前面視(或いは後面視)外形が略D字形状を呈してなり、一側部(平面部(左側部))に開口を有する凹室状の空間が当該保護カバー部材700の内部に形成されている。
そして、保護カバー部材700は、例えば透光性の合成樹脂で形成されており、当該保護カバー部材700の内部に収納された右側端封止手段500や当該保護カバー部材700で被覆された電子タグシール130を遊技制御装置100の外部から視認できるようになっているとともに、電子タグシール130からの電波(具体的には、電子タグ131から発信された識別情報)を通すことができるようになっている。
【0146】
保護カバー部材700は、当該保護カバー部材700の内部(凹室状の空間)の前後方向の長さが、右側端封止手段500の前後方向の長さと略同一又はそれよりも若干長くなるよう設定されているとともに、当該保護カバー部材700の内部(凹室状の空間)の左右方向の長さが、右側端封止手段500の左右方向の長さと略同一又はそれよりも若干長くなるよう設定されている。
具体的には、保護カバー部材700は、例えば図22(b)に示すように、閉止状態において、当該保護カバー部材700の左端部略全域が、第1ケース部材200(具体的には、補強リブ211のうちの右端部分全域のリブの右面、右側壁240の外面(右面)、ストッパー241の右面等)及び第2ケース部材300(具体的には、側方閉塞部316を構成する右側壁部の外面(右面)等)に当接し、かつ、当該保護カバー部材700の内面に設けられた突起部701a,702a(後述)が、第1ケース部材200に設けられた右第1外側固着部512の開口した前端部や第2ケース部材300に設けられた右第2外側固着部522の開口した後端部に嵌まるよう形成されている。
【0147】
例えば図12(a),(b)に示すように、保護カバー部材700を構成する前側壁部701及び後側壁部702において、当該前側壁部701のうちの左側部分及び当該後側壁部702のうちの左側部分は、保護カバー部材700を構成する湾曲壁部703に連結されているのに対し、当該前側壁部701のうちの右側部分及び当該後側壁部702のうちの右側部分は、湾曲壁部703に連結されていない。そのため、前側壁部701のうちの右側部分及び後側壁部702のうちの右側部分は、左側部分を支点として、前後方向に弾性変形可能となっている。
【0148】
前側壁部701は、当該前側壁部701の内面(後面)のうちの右側部分に、保護カバー部材700を右側端封止手段500に取り付けた状態において、当該右側端封止手段500を構成する右第1固着部510の外側固着部(すなわち、右第1外側固着部512)の開口した前端部に嵌合可能な突起部701aを有している。
また、同様に、後側壁部702は、当該後側壁部702の内面(前面)のうちの右側部分に、保護カバー部材700を右側端封止手段500に取り付けた状態において、当該右側端封止手段500を構成する右第2固着部520の外側固着部(すなわち、右第2外側固着部522)の開口した後端部に嵌合可能な突起部702aを有している。
すなわち、保護カバー部材700は、突起部701aが右第1外側固着部512の開口した前端部に嵌まることによって、及び/又は、突起部702aが右第2外側固着部522の開口した後端部に嵌まることによって、右側端封止手段500に固定されるよう構成されている。
【0149】
突起部701a,702aのうちの右側部分は、その端部が、前側壁部701や後側壁部702の内面に対して垂直に起立しているのに対し、突起部701a,702aのうちの左側部分は、内側(左側)に向かうにつれて徐々に突出度合いが小さくなる傾斜面となっている。
このように、保護カバー部材700は、右側端封止手段500に容易に取り付けることができるよう構成されているとともに、一旦右側端封止手段500に取り付けられると、当該右側端封止手段500から容易に取り外すことができないよう構成されている。
【0150】
具体的には、保護カバー部材700を右側端封止手段500に取り付ける際には、前側壁部701のうちの右側部分や後側壁部702のうちの右側部分を外側(具体的には、前側壁部701の場合は前側、後側壁部702の場合は後側)に向けて変形させるよう、右側端封止手段500が、突起部701a,702aの傾斜面に沿って、前側壁部701のうちの右側部分と後側壁部702のうちの右側部分との間隔を押し広げていく。そのため、突起部701a,702aが邪魔になることがなく、保護カバー部材700を右側端封止手段500に容易に取り付けることが可能となる。
そして、保護カバー部材700が右側端封止手段500に取り付けられると、前側壁部701のうちの右側部分及び後側壁部702のうちの右側部分が元の状態に復帰して、当該前側壁部701が有する突起部701aが、当該右側端封止手段500を構成する右第1外側固着部512の開口した前端部に嵌まるとともに、当該後側壁部702が有する突起部702aが、当該右側端封止手段500を構成する右第2外側固着部522の開口した後端部に嵌まる。これにより、保護カバー部材700を右側端封止手段500に固定することが可能となる。
一方、保護カバー部材700を右側端封止手段500から取り外す際には、突起部701a,702aのうちの右側部分の端部(すなわち、前側壁部701や後側壁部702の内面に対して垂直に起立している部分)が、右第1外側固着部512や右第2外側固着部522の内面に引っかかる。そのため、突起部701a,702aが邪魔になって、保護カバー部材700を右側端封止手段500から取り外すことが困難となる。
【0151】
すなわち、固着部材(右固着部材530)を第1固着部(右第1外側固着部512)と第2固着部(右第2外側固着部522)とに挿通する際に当該固着部材が通る貫通孔(右第2外側固着部522の内部)によって係合受部が構成されているとともに、保護カバー部材700の内面に形成されて、貫通孔(右第2外側固着部522の内部)に嵌まる突起部702aによって係合部が構成されている。そして、保護カバー部材700は、係合部が係合受部に係合することで第1固着部(右第1外側固着部512)及び第2固着部(右第2外側固着部522)に取り付けられるよう構成されている。
【0152】
また、突起部701a,702aは、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部、すなわち副固着部よりも先に破壊される主固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)のみに係合するので、主固着部が破壊されると、保護カバー部材700を取り付けることができなくなる。そのため、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除(すなわち、主固着部の破壊)による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除(すなわち、主固着部の破壊)による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0153】
次に、遊技制御装置100の組み立て方の一例について説明する。
まず、例えば図18(a)に示すように、遊技制御基板110に実装されている複数のコネクタ116のうちの該当するコネクタ116に端子カバー部材160を装着する。
次いで、例えば図18(b)に示すように、遊技制御基板110を第2ケース部材300に取り付けて、なべネジ170で固定する。
次いで、例えば図20に示すように、第2ケース部材300を挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入して、当該収納空間Sを閉止する。具体的には、第2ケース部材300のスライドガイド壁332a,332aの挿入先端側の端部(前端部)を、第1ケース部材200のスライドガイド溝部222,222の挿入開口200a側の端部(後端部)に挿入し、その状態のまま、第2ケース部材300を第1ケース部材200に対して前方向へと移動させて、挿入開口200aを当該第2ケース部材300で閉塞する。
【0154】
次いで、例えば図25に示すように、左側端封止手段400の外側固着部(左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422)を左固着部材430で固着(本締め)するとともに、右側端封止手段500の外側固着部(右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)を右固着部材530で固着(本締め)する。そして、左第1外側固着部412の開口した前端部から封印キャップCを挿入し、超音波溶着等によって当該封印キャップCを左第1外側固着部412の内面に溶着するとともに、右第2外側固着部522の開口した後端部から封印キャップCを挿入し、超音波溶着等によって当該封印キャップCを右第2外側固着部522の内面に溶着する。
また、例えば図25に示すように、左側端封止手段400の内側固着部(左第2内側固着部421)に左固着部材430を挿入して仮締めするとともに、右側端封止手段500の内側固着部(右第2内側固着部521)に右固着部材530を挿入して仮締めする。
また、例えば図26(a),(b)に示すように、挿入端封止手段600の固着部(前第1固着部610及び前第2固着部620)を前固着部材630で固着(本締め)する。そして、前第1固着部610の筒状部610bの開口した端部から封印キャップCを挿入し、超音波溶着等によって当該封印キャップCを筒状部610bの内面に溶着する。
このように、封印キャップCによって本締めされた固着部材を封印しているので、本締めされた固着部材が直接いじられることを回避することができる。
【0155】
次いで、例えば図22(a)に示すように、右側端封止手段500の貼着領域Rに電子タグシール130を貼着する。
最後に、例えば図22(b)に示すように、右側端封止手段500に保護カバー部材700を取り付けることによって、遊技制御装置100を組み立てることができる。
そして、組み立てられた遊技制御装置100を遊技機10に搭載する際には、例えば、基板ボックス120の側面に設けられた取付部(図示省略)が有するネジ孔になべネジ(図示省略)を挿通して、当該なべネジによって遊技盤30の背面に設けられる取付ベース等に固定する。
【0156】
以上説明した第1実施形態の遊技機10によれば、第1ケース部材200は、一側部に表面を上に向けた状態の制御基板110を側方から挿入可能な挿入開口200aを有する凹室状の収納空間Sを画成し、第2ケース部材300は、第1ケース部材200と合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能な開口閉塞部310を有するとともに、制御基板110を取り付け可能であり、挿入開口200aを介して第2ケース部材300に取り付けられた制御基板110を収納空間S内に臨ませて基板ボックス120を閉止状態へ変換すると、挿入開口200aが開口閉塞部310で閉塞されることにより収納空間Sが閉止されて閉止空間Sが画成されるよう構成されている。
【0157】
具体的には、表面110aに遊技制御用の電子部品111及びコネクタ116が実装される遊技制御基板110と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を備えた遊技機10において、基板ボックス120は、一側部に表面を上に向けた状態の遊技制御基板110を側方から挿入可能な挿入開口200aを有する凹室状の収納空間Sを画成する第1ケース部材200と、第1ケース部材200と合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能な開口閉塞部310を有するとともに、遊技制御基板110を取り付けることが可能な第2ケース部材300と、第1ケース部材200の挿入開口200aを第2ケース部材300の開口閉塞部310で閉塞して収納空間Sを閉止する閉止状態を保持したまま、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500)と、を備え、遊技制御基板110は、第2ケース部材300に取り付けられた状態で基板ボックス120が閉止状態へ変換される際に挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入されて、閉止状態において収納空間S内に配置されるよう構成されている。
【0158】
すなわち、制御基板110を第2ケース部材300に取り付けた状態で基板ボックス120を閉止状態に変換するだけで、制御基板110を挿入開口200aを介して収納空間部S内へスライド挿入することができる。
また、制御基板110が第1ケース部材200の一側部に設けられた挿入開口200aから収納空間S内に配置された状態で当該挿入開口200aが第2ケース部材300の開口閉塞部で塞がれて収納空間Sが閉止される。すなわち、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分は、基板ボックス120の一側部のみに形成されるので、基板ボックスが上方に開口する下蓋と下方に開口する上蓋とからなり基板ボックスの側部全域(四周)に亘って接合部分が形成される場合と比較して、接合部分を少なくすることができる。そのため、容易に隙間を生じさせることができなくなるので、接合部分に生じた隙間に薄板状の工具等が挿入されることで基板ボックス120が不正にこじ開けられてしまったり、接合部分に生じた隙間から針金やピアノ線などが挿入されることで遊技制御基板110への不正アクセスが行われてしまったりする可能性が低くなる。
したがって、基板ボックス120の組み付け作業を複雑にすることなく、遊技制御基板110への不正行為を十分に抑制することが可能となる。
【0159】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、制御基板(遊技制御基板110)は、その外形が矩形状を呈してなり、第1ケース部材200は、その外形が遊技制御基板110の外形に対応する直方体形状を呈してなるとともに、その長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に挿入開口200aが形成されている。
【0160】
すなわち、第1ケース部材200の短手方向に沿って第2ケース部材300を収納空間S内へとスライド挿入するだけで、閉止状態へと変換することができる。したがって、第1ケース部材の長手方向に沿って第2ケース部材をスライド挿入する場合に比べて、スライド量が少なくて済むので、基板ボックス120を組み付ける際の作業性が向上する。
【0161】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、電子部品111には、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行う遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス112)と、実装時の高さが当該制御デバイス112よりも低い面実装部品(その他の電子部品111)と、が含まれ、第2ケース部材300は、制御基板(遊技制御基板110)を下方から取り付けることが可能であるとともに、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110との間に第1の間隙G11,G12を有した状態で当該遊技制御基板110の外周を囲繞するとともに、前記面実装部品を上方に露出させることが可能な枠状を呈してなり、制御デバイス112を下方から挿入することが可能であるとともに、当該第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、当該遊技制御基板110に実装された制御デバイス112との間に第1の間隙G11,G12よりも大きな第2の間隙G21,G22を有した状態で当該制御デバイス112の周囲を囲繞することが可能な囲繞カバー部330を備えるよう構成されている。
【0162】
したがって、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、第2ケース部材300と遊技制御基板110との間に第1の間隙G11,G12が形成されるとともに、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けた状態において、囲繞カバー部330と制御デバイス112との間に第2の間隙G21,G22が形成されるので、このような間隙が形成されない場合と比較して、第2ケース部材300に対する遊技制御基板110の取り付けを容易化することができる。
また、第1の間隙G11,G12よりも第2の間隙G21,G22の方が大きいので、第2ケース部材300に対する遊技制御基板110の取り付け時や取り付け後に制御デバイス112が囲繞カバー部330の内面に衝接して破損してしまったり故障してしまったりするといった不都合を回避することができる。また、第2ケース部材が制御基板の外周を囲繞するとともに面実装部品を上方に露出させることが可能な枠状を呈しているため、面実装部品の上方を覆う場合に比べて制御基板の厚み方向の幅を抑える事ができ、収納空間が形成される第1ケース部材の厚み方向の幅も抑えられる。
【0163】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、挿入開口200aは、第1ケース部材200の長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの前記何れか一方となる側部から第1ケース部材200の上部の一部にかけて開口し、制御基板(遊技制御基板110)は、その長手方向に沿った一方の端部側にコネクタ116が実装されるとともに、当該コネクタ116が開口閉塞部310側に位置し、かつ、当該遊技制御基板110の表面110aが当該開口閉塞部310に対向するよう第2ケース部材300に取り付けられ、開口閉塞部310は、制御基板110の表面110aと対向するとともにコネクタ116を基板ボックス120の外部に露出させるためのコネクタ用開口312を有し、挿入開口200aを上方から閉塞することが可能な上方閉塞部311と、挿入開口200aを側方から閉塞することが可能な側方閉塞部316と、を備えるよう構成されている。
【0164】
したがって、コネクタ116は、閉止状態において、開口閉塞部310側に位置し、当該開口閉塞部310が有するコネクタ用開口312から外部に露出されており、第1ケース部材200が画成する収納空間S内に配置されていない。そのため、コネクタが収納空間内に配置される場合と比較して、第1ケース部材200の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
【0165】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、上方閉塞部311は、閉止状態において第1ケース部材200の上壁220のうちの挿入開口200a側の端部と当接する当接部311aを有し、当接部311aには、第1ケース部材200の上壁220を下方から支持する下方支持部311bが設けられている。
【0166】
したがって、第1ケース部材200の上壁220を下方から支持する下方支持部311bが設けられており、第1ケース部材200の上壁220が下方へと変形してしまうことを抑制することができるので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との間に隙間が生じてしまうことを抑制することができる。
【0167】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、当接部311aには、第1ケース部材200の上壁220を上方から支持する上方支持部311cが設けられている。
【0168】
したがって、第1ケース部材200の上壁220を上方から支持する上方支持部311cが設けられており、第1ケース部材200の上壁220が上方へと変形してしまうことを抑制することができるので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との間に隙間が生じてしまうことを抑制することができる。
【0169】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技制御用の電子部品111及びコネクタ116が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を備えた遊技機10において、基板ボックス120は、遊技制御基板110を収納するための閉止空間Sを画成する第1ケース部材200及び第2ケース部材300と、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを合体させて閉止空間Sを画成する閉止状態を保持したまま、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500)と、を備え、封止手段は、第1ケース部材200に設けられて、閉止空間Sに収納された(収納空間S内に配置された)遊技制御基板110の側方に位置する第1固着部(左第1固着部410、右第1固着部510)と、第1固着部に対応させて第2ケース部材300に設けられて、閉止空間Sに収納された(収納空間S内に配置された)遊技制御基板110の側方に位置する第2固着部(左第2固着部420、右第2固着部520)と、第1固着部と第2固着部とに挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを固着するための固着部材(左固着部材430、右固着部材530)と、を備え、第1固着部及び第2固着部は、閉止空間Sに収納された(収納空間S内に配置された)遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に重合し、固着部材は、第1固着部と第2固着部との重合方向に沿って挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを重合した状態で固着するよう構成されている。
【0170】
したがって、第1固着部及び第2固着部は、閉止空間Sに収納された(収納空間S内に配置された)遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に重合しているので、第1固着部及び第2固着部が閉止空間に収納された(収納空間内に配置された)遊技制御基板の厚み方向に重合している場合と比較して、封止手段が基板ボックス120の厚み方向に分厚くならない。そのため、基板ボックス120の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、第1固着部及び第2固着部は、閉止空間Sに収納された(収納空間S内に配置された)遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に重合しているので、第1固着部及び第2固着部が閉止空間に収納された(収納空間内に配置された)遊技制御基板の厚み方向に重合している場合と比較して、封止手段の破壊(すなわち、第1固着部と第2固着部とのうちの少なくとも何れか一方の破壊)に伴い基板ボックス120の平面視(上面視)外形が大きく変化する。そのため、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0171】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、予め記憶された固有の識別情報を発信可能な電子タグ131を有する電子タグシール130を備え、第1固着部(左第1固着部410、右第1固着部510)は、第1ケース部材200から外側に向けて突設され、第2固着部(左第2固着部420、右第2固着部520)は、閉止状態において第1固着部と重合するよう第2ケース部材300から外側に向けて突設され、固着部材(左固着部材430、右固着部材530)は、第1固着部と第2固着部とを重合した状態で固着し、基板ボックス120は、電子タグシール130を貼着するための貼着領域Rを備え、貼着領域Rは、第1固着部(右第1固着部510)と第2固着部(右第2固着部520)とに跨って形成されている。
【0172】
したがって、貼着領域Rが第1固着部と第2固着部とに跨って形成されており、貼着領域Rを専用に確保する必要がないので、効率よく基板ボックス120に電子タグシール130を貼着することができる。
また、貼着領域Rが第1固着部と第2固着部とに跨って形成されているので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との結合を解除(すなわち、基板ボックス120を開封)するために第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、当該重合部分(重合境界)で電子タグシール130が破損することになる。そのため、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0173】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、第1固着部(右第1固着部510)の外面及び第2固着部(右第2固着部520)の外面は、閉止状態において互いに面一となるよう設定され、貼着領域Rは、第1固着部の外面と第2固着部の外面とに跨って形成されている。
【0174】
したがって、貼着領域Rが互いに面一の第1固着部の外面と第2固着部の外面とに跨って形成されているので、封止手段(右側端封止手段500)の破壊(すなわち、第1固着部と第2固着部とのうちの少なくとも何れか一方の破壊)に伴い、電子タグシール130が破損し易くなる。そのため、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0175】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、基板ボックス120は、貼着領域Rに貼着された電子タグシール130を保護するための保護カバー部材700を備え、保護カバー部材700は、第1固着部(右第1固着部510)及び第2固着部(右第2固着部520)に取り付けられている。
【0176】
したがって、保護カバー部材700を第1固着部及び第2固着部に取り付ける構成となっているので、封止手段(右側端封止手段500)を破壊して基板ボックス120を開封した後は、保護カバー部材700を適正に再装着できなくなる。そのため、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、電子タグシール130を保護するための保護カバー部材700を備えているので、電子タグシール130の不意の破損を防止することができる。
【0177】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、保護カバー部材700は、その内部空間に封止手段(右側端封止手段500)を収納した状態で電子タグシール130を被覆するよう構成されている。
具体的には、保護カバー部材700は、一側部に開口を有する凹室状の内部空間が形成されてなり、第1固着部(右第1固着部510)及び第2固着部(右第2固着部520)に取り付けられると、当該保護カバー部材700の内部空間に封止手段(右側端封止手段500)を収納した状態で電子タグシール130を被覆するよう構成されている。
【0178】
したがって、封止手段は、保護カバー部材700の内部空間に収納されており、外部から認識し難いので、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できる。
【0179】
また、本実施形態の遊技機10によれば、保護カバー部材700と、第1固着部(右第1固着部510)及び第2固着部(右第2固着部520)と、のうちの何れか一方には、係合部が形成されているとともに、何れか他方には、当該係合部が係合する係合受部が形成されており、保護カバー部材700は、係合部が係合受部に係合することで第1固着部及び第2固着部に取り付けられるよう構成されている。
具体的には、固着部材(左固着部材430、右固着部材530)は、第1固着部(左第1固着部410、右第1固着部510)と第2固着部(左第2固着部420、右第2固着部520)とに挿通されて、当該第1固着部と当該第2固着部とを重合した状態で固着し、第1固着部と第2固着部とのうちの何れか一方には、固着部材を第1固着部と第2固着部とに挿通する際に当該固着部材が通る貫通孔が形成されており、係合受部は、当該貫通孔(右第2外側固着部522の内部)によって構成されており、係合部は、保護カバー部材700の内面に形成されて、当該貫通孔に嵌まる突起部(突起部702a)によって構成されている。
【0180】
したがって、保護カバー部材と、第1固着部及び第2固着部と、のうちの何れか一方に係合部が形成されているとともに、何れか他方に係合受部が形成されており、保護カバー部材700を取り付けるための専用の取り付け部材を備える必要がないので、部品点数を少なくすることができる。
また、固着部材が通る貫通孔によって係合受部が構成されているとともに、当該貫通孔に嵌まる突起部702aによって係合受部が構成されているので、第1固着部及び第2固着部に保護カバー部材700を被せるだけで、保護カバー部材700を取り付けることができる。したがって、保護カバー部材700の取り付け構造が簡易なので、基板ボックス120の構成を簡素化することができるとともに、基板ボックス120を組み付ける際の作業性を向上させることができる。
【0181】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、第1固着部(左第1固着部410、右第1固着部510)及び第2固着部(左第2固着部420、右第2固着部520)は、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部(左第1外側固着部412、右第1外側固着部512、左第2外側固着部422、右第2外側固着部522)と、主固着部による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着部(左第1内側固着部411、右第1内側固着部511、左第2内側固着部421、右第2内側固着部521)と、をそれぞれ備え、主固着部及び副固着部は、閉止空間Sに収納された制御基板(遊技制御基板110)の厚み方向に直交する方向に並んで配設されている。
【0182】
したがって、主固着部及び副固着部は、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に並んで配設されているので、主固着部及び副固着部といったように複数対の固着部を設けた場合であっても、封止手段(左側端封止手段400、右側端封止手段500)が基板ボックス120の厚み方向に分厚くならない。そのため、基板ボックス120の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、複数対の固着部(主固着部及び副固着部)は、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に並んで配設されているので、複数対の固着部が閉止空間に収納された遊技制御基板からの距離がほぼ一定となるように並んで配設されている場合(すなわち、前後方向に並んで配設されている場合)と比較して、一対の固着部(主固着部又は副固着部)の破壊に伴い基板ボックス120の平面視外形が大きく変化する。そのため、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0183】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、第1固着部(左第1固着部410、右第1固着部510)及び第2固着部(左第2固着部420、右第2固着部520)は、主固着部(左第1外側固着部412、右第1外側固着部512、左第2外側固着部422、右第2外側固着部522)と副固着部(左第1内側固着部411、右第1内側固着部511、左第2内側固着部421、右第2内側固着部521)とを分離可能に連結する脆弱部(左第1脆弱部413、右第1脆弱部513、左第2脆弱部423、右第2脆弱部523)をそれぞれ備え、副固着部を閉止空間S寄りに配設するとともに、主固着部を脆弱部を介して前記副固着部の外側に配設した。
【0184】
したがって、第1固着部及び第2固着部は、主固着部と副固着部とを分離可能に連結する脆弱部を備えているので、主固着部である外側固着部が分離し易くなって、主固着部による結合を解除して基板ボックス120の検査開封する際の作業性が向上する。
また、主固着部は脆弱部を介して副固着部の外側に設けられているので、副固着部を切断すると主固着部も第1ケース部材200及び第2ケース部材300から取れてしまう。したがって、誤って副固着部を切断してしまうと、副固着部による封止だけでなく、主固着部による封止も不可能となる。そのため、副固着部の切断による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、副固着部の切断による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0185】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、貼着領域Rは、主固着部(左第1外側固着部412、右第2外側固着部522)と副固着部(右第1内側固着部511、右第2内側固着部521)とに跨って形成されている。
【0186】
したがって、貼着領域Rが主固着部と副固着部とに跨って形成されているので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合を解除するために主固着部を破壊すると、電子タグシール130も破損することになる。そのため、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1ケース部材200と第2ケース部材300との最初の結合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0187】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、電子タグシール130は、脆弱部(右第1脆弱部513、右第2脆弱部523)と電子タグ131とが交差する状態で貼着領域Rに貼着されている。
【0188】
したがって、電子タグ131が脆弱部と交差しているので、脆弱部を破壊して外側固着部(右第1外側固着部512、右第2外側固着部522)を内側固着部(右第1内側固着部511、右第2内側固着部521)から切り離すと、当該脆弱部で電子タグ131が破損することになる。電子タグ131が破損すると、通信状態が悪くなり、識別情報が発信され難くなったり発信されなくなったりするため、所定の読取装置を電子タグシール130にかざすだけで、電子タグ131が破損しているか否か(すなわち、基板ボックス120が不正開封されたか否か)を検査することができる。そのため、脆弱部の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、脆弱部の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0189】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、電子タグ131は、識別情報を記憶するチップ部131aと、当該チップ部131aが記憶する識別情報を発信可能なアンテナ部131bと、を有する長尺状に形成され、電子タグシール130は、第1固着部(右第1固着部510)と第2固着部(右第2固着部520)との重合境界と、電子タグ131と、が交差する状態で貼着領域Rに貼着されている。
【0190】
したがって、電子タグ131が第1固着部と第2固着部との重合境界と交差しているので、第1ケース部材200と第2ケース部材300との結合を解除(すなわち、基板ボックス120を開封)するために第1固着部と第2固着部との重合を解除すると、当該重合部分(重合境界)で電子タグ131が破損することになる。電子タグ131が破損すると、通信状態が悪くなり、識別情報が発信され難くなったり発信されなくなったりするため、所定の読取装置を電子タグシール130にかざすだけで、電子タグ131が破損しているか否か(すなわち、基板ボックス120が不正開封されたか否か)を検査することができる。そのため、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第1固着部と第2固着部との重合解除による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0191】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、表面110aに遊技制御用の電子部品111及びコネクタ116が実装される制御基板(遊技制御基板110)と、当該遊技制御基板110を内部に収納するための基板ボックス120と、を備えた遊技機10において、基板ボックス120は、一側部に挿入開口200aを有する凹室状の収納空間Sを画成する第1ケース部材200と、遊技制御基板110を収納空間S内に配置した状態で第1ケース部材200と合体することが可能であるとともに、当該合体した状態で挿入開口200aの縁部と接合して当該挿入開口200aを閉塞することが可能な第2ケース部材300と、第1ケース部材200の挿入開口200aを第2ケース部材300で閉塞して収納空間Sを閉止する閉止状態を保持したまま、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合することが可能な封止手段(挿入端封止手段600)と、を備え、第1ケース部材200は、挿入開口200aに対向する凹室奥側壁(前側壁250)に挿通口251を有し、第2ケース部材300は、閉止状態への変換時に挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入される挿入部と、該挿入部及び制御基板が収納空間内に配置された状態で挿入開口を閉塞する開口閉塞部とを備え、閉止状態において挿入部(基板支持部(挿入部)320)の挿入先端部(前側部323)が前側壁250と隣接し、挿入端封止手段600は、前側壁250の外面のうちの挿通口251に対応する位置に設けられた第1固着部(前第1固着部610)と、挿入先端部のうちの挿通口に対応する位置に設けられた第2固着部(前第2固着部620)と、前第1固着部610と前第2固着部620とに挿通されて、当該前第1固着部610と当該前第2固着部620とを固着するための固着部材(前固着部材630)と、を備え、前第2固着部620は、閉止状態において挿通口251から収納空間Sの外部に突出して前第1固着部610と重合し、前固着部材630は、収納空間Sの外部で重合した前第1固着部610と前第2固着部620とに挿通されて、当該前第1固着部610と当該前第2固着部620とを重合した状態で固着するよう構成されている。
【0192】
したがって、従来の封止手段によるセキュリティ機能を損ねることなく、新規な構造により基板ボックス120を封止することが可能となる。
【0193】
また、第1ケース部材200の一側部に設けられた挿入開口200aに第2ケース部材300の挿入部(基板支持部(挿入部)320)をスライド挿入することによって、当該挿入開口200aが第2ケース部材300の開口閉塞部310で塞がれて収納空間Sが閉止されるとともに、第2固着部が挿通口を介して収納空間部の外部に突出して第1固着部に重合するので、第1固着部と第2固着部との位置合わせが必要なくなる。また、第1ケース部材と第2ケース部材との接合部分に封止手段を設けなくて良いため、封止手段の配置の自由度が向上するし、接合部分の構造を必要以上に複雑にしないで済む。
したがって、基板ボックス120の組み付け作業を複雑にすることなく、遊技制御基板110への不正行為を十分に抑制することが可能となる。
【0194】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、第1固着部(前第1固着部610)は、挿通口251を覆うとともに、当該挿通口251から突出した第2固着部(前第2固着部620)を内包するよう構成されている。
【0195】
したがって、挿通口251が前第1固着部610によって覆われており、挿通口251から針金やピアノ線などを挿入することができないので、挿通口251を介した遊技制御基板110への不正アクセスを防止することができる。
また、閉止状態において前第1固着部610が前第2固着部620を内包するので、基板ボックス120を開封するためには前第1固着部610と前第2固着部620との両方を切断する必要がある。そのため、第1固着部と第2固着部とのうちの何れか一方のみを切断すれば良い場合と比較して、切断に伴い基板ボックス120の平面視外形が大きく変化するので、封止手段(挿入端封止手段600)の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、封止手段(挿入端封止手段600)の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
また、閉止状態において前第1固着部610が前第2固着部620を内包するので、基板ボックス120を開封するために、前第1固着部610と前第2固着部620との両方が切断されたとしても、挿通口251は前第2固着部620のうちの切断されなかった残りの部分(すなわち、前第2固着部620のうちの挿通口251内に配置されている部分)により塞がれる。そのため、前第1固着部610と前第2固着部620との両方が切断されたとしても、挿通口251から針金やピアノ線などを挿入することができないので、挿通口251を介した遊技制御基板110への不正アクセスを防止することができる。
【0196】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、固着部材(前固着部材630)は、収納空間S内に配置された制御基板(遊技制御基板110)の厚み方向と、第2ケース部材300のスライド方向と、の双方に直交する方向に沿って、第1固着部(前第1固着部610)と第2固着部(前第2固着部620)とに挿通されている。
【0197】
したがって、前固着部材630が収納空間S内に配置された遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に沿って挿通されるので、固着部材が収納空間内に配置された遊技制御基板の厚み方向に沿って挿通される場合と比較して、封止手段が基板ボックスの厚み方向に分厚くならない。そのため、基板ボックス120の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
【0198】
また、前固着部材630が第2ケース部材300のスライド方向に直交する方向に沿って挿通されるので、固着部材が第2ケース部材のスライド方向に沿って挿通される場合と比較して、基板ボックス120の不正開封を抑制することができる。
すなわち、第2ケース部材300を無理やり引き抜いて基板ボックス120を不正に開封しようとする際、第2ケース部材のスライド方向に沿って挿通された固着部材のみを備えている場合は、固着部材とねじ止め部との螺合力によってスライド方向への力に対して抵抗するので、固着部材とねじ止め部との螺合が緩んでしまう虞れがある。これに対し、第2ケース部材300のスライド方向に直交する方向に沿って挿通された固着部材(前固着部材630)を備えている場合は、固着部材自身でスライド方向への力に対して抵抗するので、固着部材とねじ止め部との螺合が緩んでしまうことがない。したがって、第2ケース部材300の引き抜きによる基板ボックス120の不正開封を抑制することができる。
【0199】
また、第1実施形態の遊技機10によれば、電子部品111には、記憶された遊技プログラムに従って遊技の制御を行う遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス112)と、実装時の高さが当該制御デバイス112よりも低い面実装部品(その他の電子部品111)と、が含まれている。
【0200】
すなわち、遊技用マイクロコンピュータ(制御デバイス112)以外のその他の電子部品111が面実装部品である。そのため、基板ボックス120の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
【0201】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の遊技機10について説明する。
なお、第2実施形態においては、遊技制御装置100が備える挿入端封止手段800の構成が、第1実施形態の挿入端封止手段600と異なる。したがって、以下、第1実施形態と同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0202】
第2実施形態の挿入端封止手段800は、例えば図27(a)、図28(a)、図29(a),(b)に示すように、第1ケース部材200及び第2ケース部材300の前側端の左右二箇所に設けられており、それぞれ、第1ケース部材200に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の前側方に位置する前第1固着部810と、前第1固着部810に対応させて第2ケース部材300に設けられて、収納空間S内に配置された(閉止空間Sに収納された)遊技制御基板110の前側方に位置する前第2固着部820と、前第1固着部810と前第2固着部820とに挿通されて、当該前第1固着部810と当該前第2固着部820とを固着するための前固着部材830,830と、を備えて構成される。
ここで、前固着部材830は、左固着部材430や右固着部材530と同様、一方向(螺合方向)にしか廻せないワンウェイねじであり、一旦螺合すると取り外すことができないよう構成されている。すなわち、前固着部材830は、前第1固着部810と前第2固着部820とをかしめるよう構成されている。
【0203】
前第2固着部820は、例えば図28(a)に示すように、閉止状態において前第1固着部810と重合するよう、第2ケース部材300の基板支持部(挿入部)320を構成する前側部323の外面(前面)から外側(前側)に向けて突設されている。
前述したように、基板支持部(挿入部)320の前後方向の長さは、収納空間Sの前後方向の長さと略同一となるよう設定されているので、第2ケース部材300は、閉止状態への変換時に挿入開口200aから収納空間S内へとスライド挿入されて、閉止状態において前側部323(挿入先端部)が第1ケース部材200を構成する前側壁250(凹室奥側壁)と隣接するようになっている。前第2固着部820は、当該前側部323の外面のうちの、第1ケース部材200が有する挿通口251に対応する位置に突設されており、閉止状態において挿通口251から収納空間Sの外部に突出するよう構成されている。
【0204】
具体的には、前第2固着部820は、例えば図28(b)に示すように、第2ケース部材300に直接設けられた前第2内側固着部821と、前第2内側固着部821に設けられて、当該前第2内側固着部821よりも外側(前側)に位置する前第2外側固着部822と、前第2内側固着部821と前第2外側固着部822とを分離可能に連結する前第2脆弱部823と、を備えている。すなわち、前第2内側固着部821及び前第2外側固着部822は、前第2脆弱部823を介して、閉止空間Sに収納された(収納空間S内に配置された)遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(前後方向)に並んで配設されている。
そして、前第2内側固着部821のうちの閉止状態において収納空間Sの外部に突出する部分と、前第2外側固着部822と、にはそれぞれ、前固着部材830の軸部を挿通可能なねじ孔が左右方向に沿って形成されている。すなわち、前第2固着部820には、前後方向に並ぶ二つのねじ孔が設けられている。
【0205】
また、前第2固着部820は、分離可能に第2ケース部材300の前側部323に設けられている。
具体的には、例えば図28(b)に示すように、第2ケース部材300の前側部323(基板上方支持部320bも含む)の左右二箇所それぞれには、所定の間隔をあけて二つの挿入側脆弱部W,Wが設けられており、当該二つの挿入側脆弱部W,Wの間に、前第2固着部820が設けられている。
なお、本実施形態では、一つの前第2固着部820につき二つの挿入側脆弱部Wを設けるよう構成したが、これに限ることはなく、前第2固着部820を第2ケース部材300から分離可能とすることができるのであれば、挿入側脆弱部Wの個数は任意である。
【0206】
前第1固着部810は、例えば図27(a)に示すように、第1ケース部材200の前側壁250の外面(前面)から外側(前側)に向けて突設されている。
具体的には、前第1固着部810は、第1ケース部材200を構成する前側壁250の外面のうちの挿通口251に対応する位置に設けられており、閉止状態において当該挿通口251から突出した前第2固着部820を内包するよう構成されている。
【0207】
前第1固着部810は、例えば図27(a),(b),(c)に示すように、第1ケース部材200に直接設けられた前第1内側固着部811と、前第1内側固着部811に設けられて、当該前第1内側固着部811よりも外側(前側)に位置する前第1外側固着部812と、第1ケース部材200と前第1内側固着部811とを分離可能に連結する前第1内側脆弱部813と、前第1内側固着部811と前第1外側固着部812とを分離可能に連結する前第1外側脆弱部814と、を備えている。すなわち、前第1内側固着部811及び前第1外側固着部812は、前第1外側脆弱部814を介して、閉止空間Sに収納された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)に直交する方向(左右方向)に並んで配設されている。
【0208】
前第1固着部810は、例えば図27(c)に示すように、内部に挿通口251から突出した前第2固着部820を収容可能な空間が形成された収容部810aを有している。
また、前第1内側固着部811は、内部に前固着部材830を挿通可能な貫通孔が左右方向に沿って形成された筒状部811bと、内部に前固着部材830を螺合するねじ止め部が左右方向に沿って形成されたねじ受部811cと、を有している。
また、前第1外側固着部812は、内部に前固着部材830を挿通可能な貫通孔が左右方向に沿って形成された筒状部812bと、内部に前固着部材830を螺合するねじ止め部が左右方向に沿って形成されたねじ受部812cと、を有している。
【0209】
ここで、前第1固着部810(具体的には、前第1内側固着部811)は、前第1内側脆弱部813を介して第1ケース部材200に設けられているので、前第1内側固着部811を破壊する(すなわち、前第1内側固着部811を第1ケース部材200から切り離す)ことは容易である。しかしながら、閉止状態においては前第1固着部810が前第2固着部820を内包した状態で前固着部材830が挿通しているので、基板ボックス120を開封するためには前第1内側固着部811と前第2内側固着部821との両方を切断する必要がある。
また、前第1内側固着部811と前第2内側固着部821との両方が切断されたとしても、挿通口251は、前第2内側固着部821のうちの切断されなかった残りの部分(すなわち、前第2内側固着部821のうちの挿通口251内に配置されている部分)により塞がれている。そのため、前第1内側固着部811と前第2内側固着部821との両方が切断されたとしても、挿通口251から針金やピアノ線などを挿入することはできないので、挿通口251を介した遊技制御基板110への不正アクセス等を回避することが可能となる。
【0210】
筒状部811b,812bは、収容部810aよりも外側(左側の前第1固着部810の場合は収容部810aの左側、右側の前第1固着部810の場合は収容部810aの右側)に位置している。そして、筒状部811b,812bの内部には、前固着部材830が挿通可能な空間が形成されており、当該空間は、前固着部材830の頭部は通過不能で前固着部材830の軸部は通過可能なねじ孔を介して収容部810aの内部(前第2固着部820を収容可能な空間)と連通されている。
また、ねじ受部811c,812cは、収容部810aよりも内側(左側の前第1固着部810の場合は収容部810aの右側、右側の前第1固着部810の場合は収容部810aの左側)に位置している。そして、ねじ受部811c,812cの内部には、前固着部材830の頭部は通過不能で前固着部材830の軸部は通過可能な開口を有する前固着部材830用のねじ止め部が形成されており、当該ねじ止め部は、当該ねじ止め部の開口を介して収容部810aの内部(前第2固着部820を収容可能な空間)と連通されている。
【0211】
そして、例えば図29(a),(b)に示すように、閉止状態において、前第1外側固着部812と前第2外側固着部822とは、当該前第1外側固着部812が有するねじ孔及びねじ止め部の開口と、当該前第2外側固着部822が有するねじ孔と、が対向する状態で重合し、前第1外側固着部812を構成する筒状部812bの開口した端部(左側の前第1固着部810の場合は筒状部812bの開口した左端部、右側の前第1固着部810の場合は筒状部812bの開口した右端部)から当該筒状部812bの内部(貫通孔)及び前第2外側固着部822が有するねじ孔に挿通した前固着部材830の先端部分を、前第1外側固着部812を構成するねじ受部812cが有するねじ止め部に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
【0212】
また、閉止状態において、前第1内側固着部811と前第2内側固着部821とは、当該前第1内側固着部811が有するねじ孔及びねじ止め部の開口と、当該前第2内側固着部821が有するねじ孔と、が対向する状態で重合し、前第1内側固着部811を構成する筒状部811bの開口した端部(左側の前第1固着部810の場合は筒状部811bの開口した左端部、右側の前第1固着部810の場合は筒状部811bの開口した右端部)から当該筒状部811bの内部(貫通孔)及び前第2内側固着部821が有するねじ孔に挿通した前固着部材830の先端部分を、前第1内側固着部811を構成するねじ受部811cが有するねじ止め部に螺合することによって、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを離反不能に結合するよう構成されている。
ここで、本実施形態において、前第1内側固着部811及び前第2内側固着部821は、副固着部であるので、例えば図29(b)に示すように、主固着部である前第1外側固着部812及び前第2外側固着部822によって第1ケース部材200と第2ケース部材300とが結合されている際は、前第1内側固着部811を構成する筒状部811bの内部(貫通孔)及び前第2内側固着部821が有するねじ孔を挿通した前固着部材830の先端部分は、前第1内側固着部811を構成するねじ受部811cが有するねじ止め部には螺合(本締め)されず、前第1内側固着部811が有するねじ孔などに仮締めされた状態となっている。
【0213】
すなわち、前第2固着部820は、閉止状態において挿通口251から収納空間Sの外部に突出して、前第1固着部810と重合(当接)するよう構成されている。
また、前固着部材830は、閉止状態において収納空間S内に配置された遊技制御基板110の厚み方向(上下方向)と、第2ケース部材300のスライド方向(前後方向)と、の双方に直交する方向(左右方向)に沿って、収納空間Sの外部で重合した前第1固着部810と前第2固着部820とに挿通されて、当該前第1固着部810と当該前第2固着部820とを重合した状態で固着するよう構成されている。
【0214】
ここで、本実施形態では、外側固着部(前第1外側固着部812及び前第2外側固着部822、左第1外側固着部412及び左第2外側固着部422、右第1外側固着部512及び右第2外側固着部522)が、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部となっており、内側固着部(前第1内側固着部811及び前第2内側固着部821、左第1内側固着部411及び左第2内側固着部421、右第1内側固着部511及び右第2内側固着部521)が、主固着部による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着部となっている。
【0215】
なお、本実施形態では、前第1内側脆弱部813を、前第1内側固着部811を構成する筒状部811bの上下方向中央よりも上側の所定位置と第1ケース部材200のうちの当該上側の所定位置に対向する位置とを連結する左右方向に長尺な連結板と、前第1内側固着部811を構成する筒状部811bの上下方向中央よりも下側の所定位置と第1ケース部材200のうちの当該下側の所定位置に対向する位置とを連結する左右方向に長尺な連結板と、収容部810aの基端部と、によって構成したが、これに限ることはなく、前第1内側脆弱部813の位置で分離可能となるよう前第1内側固着部811と第1ケース部材200とを連結できるのであれば、前第1内側脆弱部813の構成は任意である。
前第1外側脆弱部814についても同様に、その構成は任意である。
【0216】
また、本実施形態では、前第2脆弱部823を、前第2固着部820のうちの、前第2内側固着部821と前第2外側固着部822との境界部分の上下をV字状に切り欠くことによって構成したが、これに限ることはなく、前第2脆弱部823の位置で分離可能となるよう前第2内側固着部821と前第2外側固着部822とを連結できるのであれば、前第2脆弱部823の構成は任意である。
【0217】
また、本実施形態では、挿入側脆弱部Wを、第2ケース部材300の基板支持部(挿入部)320に破線状の切れ込みを入れることによって構成したが、これに限ることはなく、前第2固着部820を分離可能に基板支持部(挿入部)320の前側部323に設けることができるのであれば、挿入側脆弱部Wの位置や構成は任意である。
【0218】
以上説明した第2実施形態の遊技機10によれば、第1固着部(前第1固着部810)及び第2固着部(前第2固着部820)は、第1ケース部材200と第2ケース部材300とを最初に結合するための主固着部(前第1外側固着部812、前第2外側固着部822)と、主固着部による結合の解除後に第1ケース部材200と第2ケース部材300とを再結合するための副固着部(前第1内側固着部811、前第2内側固着部821)と、をそれぞれ備え、主固着部及び副固着部は、収納空間S内に配置された制御基板(遊技制御基板110)の厚み方向に直交する方向に並んで配設されている。
【0219】
したがって、主固着部及び副固着部は、収納空間S内に配置された遊技制御基板110の厚み方向に直交する方向に並んで配設されているので、主固着部及び副固着部といったように複数対の固着部を設けた場合であっても、封止手段(挿入端封止手段800)が基板ボックス120の厚み方向に分厚くならない。そのため、基板ボックス120の厚みを抑制することができるので、基板ボックス120の薄型化が可能となる。
また、複数対の固着部(主固着部及び副固着部)は、収納空間S内に配置された遊技制御基板110から離間する外側方向に並んで配設されているので、収納空間内に配置された制御基板からの距離がほぼ一定となるように複数対の固着部が並んで配設されている場合(すなわち、左右方向に並んで配設されている場合)と比較して、一対の固着部(主固着部又は副固着部)の破壊に伴い基板ボックスの平面視外形が大きく変化する。そのため、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、封止手段の破壊による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0220】
また、第2実施形態の遊技機10によれば、第1固着部(前第1固着部810)及び第2固着部(前第2固着部820)は、主固着部(前第1外側固着部812、前第2外側固着部822)と副固着部(前第1内側固着部811、前第2内側固着部821)とを分離可能に連結する脆弱部(前第1外側脆弱部814、前第2脆弱部823)をそれぞれ備え、副固着部を閉止空間S寄りに配設するとともに、主固着部を脆弱部(前第1外側脆弱部814、前第2脆弱部823)を介して前記副固着部の外側に配設した。
【0221】
したがって、前第1固着部810及び前第2固着部820は、主固着部(前第1外側固着部812、前第2外側固着部822)と副固着部(前第1内側固着部811、前第2内側固着部821)とを分離可能に連結する脆弱部(前第1外側脆弱部814、前第2脆弱部823)を備えているので、主固着部である外側固着部が分離し易くなって、主固着部による結合を解除して基板ボックス120の検査開封する際の作業性が向上する。
また、主固着部は脆弱部(前第1外側脆弱部814、前第2脆弱部823)を介して副固着部の外側に設けられているので、副固着部を切断すると主固着部も第1ケース部材200及び第2ケース部材300から取れてしまう。したがって、誤って副固着部を切断してしまうと、副固着部による封止だけでなく、主固着部による封止も不可能となる。そのため、副固着部の切断による基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、副固着部の切断による基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0222】
また、第2実施形態の遊技機10によれば、第2ケース部材300は、遊技制御基板110を取り付けることが可能であるとともに、第2固着部(前第2固着部820)に対応させて挿入先端部(前側部323)に挿入側脆弱部Wが設けられ、第2固着部(前第2固着部820)は、挿入側脆弱部Wの破壊により挿入先端部(前側部323)から分離可能に構成されている。
【0223】
したがって、前第2固着部820は挿入端脆弱部Wの破壊により挿入先端部(前側部323)から分離可能に構成されているので、第2ケース部材300を無理やり引き抜いて基板ボックス120を不正に開封しようとすると、挿入側脆弱部Wが破壊されて前第2固着部820が第2ケース部材300から分離してしまう。そのため、第2ケース部材300を無理やり引き抜いて基板ボックス120を不正に開封すると、その後、第2ケース部材300に遊技制御基板110を適正に取り付けられなくなってしまう。そのため、第2ケース部材300の引き抜きによる基板ボックス120の不正開封を抑制できるとともに、第2ケース部材300の引き抜きによる基板ボックス120の不正開封を発見し易くすることができる。
【0224】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0225】
例えば、第1実施形態や第2実施形態では、遊技制御基板110の形状を矩形状としたが、これに限ることはなく、遊技制御基板110の形状は略四角形状であれば任意であり、例えば、正方形であっても良い。
【0226】
また、第1実施形態や第2実施形態では、第2ケース部材300に遊技制御基板110を取り付けるよう構成したが、これに限ることはなく、収納空間Sを画成する第1ケース部材200に遊技制御基板110を取り付けるよう構成しても良い。
【0227】
また、第1実施形態や第2実施形態では、挿入開口200aを第1ケース部材200の長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に設けて、第1ケース部材200に対して第2ケース部材300を着脱する際、第1ケース部材200の短手方向に沿って第2ケース部材300をスライドさせるよう構成したが、これに限ることはなく、挿入開口200aを第1ケース部材200の短手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に設けて、第1ケース部材200に対して第2ケース部材300を着脱する際、第1ケース部材200の長手方向に沿って第2ケース部材300をスライドさせるよう構成しても良い。この場合、挿入開口200aを第1ケース部材200の長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの何れか一方に設ける場合と比較して、第1ケース部材200と第2ケース部材300との接合部分が少なくなるので、遊技制御装置100への不正行為を一層回避することができる。
【0228】
また、第1実施形態や第2実施形態では、挿入開口200aを第1ケース部材200の側部(具体的には、左側部の一部(後部)、後側部及び右側部の一部(後部))から第1ケース部材200の上部の一部(後部)にかけて開口するよう構成したが、これに限ることはなく、挿入開口200aは、第1ケース部材200に対する第2ケース部材300のスライド挿入が可能となるよう、第1ケース部材200の少なくとも一側部に形成されていれば良く、例えば、第1ケース部材200の後側部(第1ケース部材200の長手方向に沿った互いに対向する側部のうちの前記何れか一方)から第1ケース部材200の上部の一部にかけて開口するものであっても(すなわち、左側壁230及び右側壁240の前後方向の長さが下壁210の前後方向の長さと略同一となるよう構成しても)良いし、第1ケース部材200の後側部のみに開口するものであっても(すなわち、上壁220、左側壁230及び右側壁240の前後方向の長さが下壁210の前後方向の長さと略同一となるよう構成しても)良い。
【0229】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、係合受部を貫通孔(右第2外側固着部522の内部)によって構成するとともに、係合部を保護カバー部材700の内面に形成されて当該貫通孔に嵌まる突起部(突起部702a)によって構成するようにしたが、これに限ることはなく、保護カバー部材700と、第1固着部及び第2固着部と、のうちの何れか一方に、係合部が形成されているとともに、何れか他方に、当該係合部が係合する係合受部が形成されており、係合部が係合受部に係合することで保護カバー部材700を当該第1固着部及び当該第2固着部に取り付けることができるのであれば、例えば、係合受部を保護カバー部材700側に形成するとともに、係合部を第1固着部及び/又は第2固着部側に形成するよう構成しても良い。
【0230】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、右側端封止手段500に貼着領域Rを形成するとともに、右側端封止手段500に保護カバー部材700を取り付けるよう構成したが、これに限ることはなく、左側端封止手段400を右側端封止手段500のように長尺状に形成して、左側端封止手段400に貼着領域Rを形成するとともに、左側端封止手段400に保護カバー部材700を取り付けるよう構成しても良い。この場合、右側端封止手段500は長尺状に形成しなくても良い。
また、第2実施形態では、左右の挿入端封止手段800のうちの何れか一方を右側端封止手段500のように長尺状に形成して、当該何れか一方に貼着領域Rを形成するとともに、当該何れか一方に保護カバー部材700を取り付けるよう構成しても良い。この場合、右側端封止手段500は長尺状に形成しなくても良い。また、この場合、左側端封止手段400及び/又は右側端封止手段500の少なくとも外側固着部は備えられていなくても良い。
【0231】
また、左固着部材430、右固着部材530、前固着部材630,830を螺合するねじ止め部が内部に形成されたねじ受部(具体的には、左第1内側固着部411、左第2外側固着部422、右第1内側固着部511、右第1外側固着部512、前第1固着部610,810のねじ受部610c,810c)に、ナットとなるインサートパイプを内蔵させるよう構成しても良い。この場合、左固着部材430、右固着部材530、前固着部材630,830による固着を一層強固なものとすることが可能となる。
また、左固着部材430、右固着部材530、前固着部材630,830をワンウェイねじではなく、リベットのようなピン状の締結部材により構成しても良い。
【0232】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、基板ボックス120を構成するケース部材として、第1ケース部材200と、当該第1ケース部材200にスライド挿入可能な第2ケース部材300と、を採用したが、これに限ることはなく、封止手段の構成が上記した構成の何れかであれば、ケース部材の構成は任意であり、例えば、基板ボックス120を構成するケース部材として、上方に開口する下蓋と、下方に開口する上蓋と、を採用しても良い。
【0233】
また、本発明の遊技機は、上記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限定されるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技機を使用する全ての遊技機に適用可能である。
【符号の説明】
【0234】
10 遊技機
100 遊技制御装置(制御装置)
110 遊技制御基板(制御基板)
110a 表面
111 電子部品
112 制御デバイス(遊技用マイクロコンピュータ)
116 コネクタ
120 基板ボックス
130 電子タグシール
131 電子タグ
131a チップ部
131b アンテナ部
200 第1ケース部材
200a 挿入開口
220 上壁
250 前側壁(奥側壁)
251 挿通口
300 第2ケース部材
310 開口閉塞部
311 上方閉塞部
311a 当接部
311b 下方支持部
311c 上方支持部
312 コネクタ用開口
316 側方閉塞部
323 前側部(挿入先端部)
330 囲繞カバー部
400 左側端封止手段(封止手段)
410 左第1固着部(第1固着部)
411 左第1内側固着部(内側固着部、副固着部)
412 左第1外側固着部(外側固着部、主固着部)
413 左第1脆弱部(脆弱部)
420 左第2固着部(第2固着部)
421 左第2内側固着部(内側固着部、副固着部)
422 左第2外側固着部(外側固着部、主固着部)
423 左第2脆弱部(脆弱部)
430 左固着部材(固着部材)
500 右側端封止手段(封止手段)
510 右第1固着部(第1固着部)
511 右第1内側固着部(内側固着部、副固着部)
512 右第1外側固着部(外側固着部、主固着部)
513 右第1脆弱部(脆弱部)
520 右第2固着部(第2固着部)
521 右第2内側固着部(内側固着部、副固着部)
522 右第2外側固着部(外側固着部、主固着部)
523 右第2脆弱部(脆弱部)
530 右固着部材(固着部材)
600 挿入端封止手段(封止手段)
610 前第1固着部(第1固着部)
620 前第2固着部(第2固着部)
630 前固着部材(固着部材)
700 保護カバー部材
702a 突起部(係合部)
800 挿入端封止手段(封止手段)
810 前第1固着部(第1固着部)
811 前第1内側固着部(内側固着部、副固着部)
812 前第1外側固着部(外側固着部、主固着部)
814 前第1外側脆弱部(脆弱部)
820 前第2固着部(第2固着部)
821 前第2内側固着部(内側固着部、副固着部)
822 前第2外側固着部(外側固着部、主固着部)
823 前第2脆弱部(脆弱部)
G11,G12 第1の間隙
G21,G22 第2の間隙
R 貼着領域
収納空間
S 閉止空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に遊技制御用の電子部品及び記憶されたプログラムに従って遊技の制御を行う制御デバイスが実装される略四角形状の制御基板と、当該制御基板を内部に収納するための基板ボックスと、を備えた遊技機において、
前記基板ボックスは、
前記制御基板を収納するための閉止空間を画成することが可能な第1ケース部材及び第2ケース部材と、
前記閉止空間を画成して合体している前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを離反不能に結合することが可能な封止手段と、を備え、
前記第2ケース部材は、前記制御基板の表面を上に向けた状態で当該制御基板を下方から取り付けることが可能に構成され、
前記制御基板の端部との間に第1の間隙を有した状態で当該制御基板の外周を囲繞することが可能な外周囲繞部と、
前記制御基板に実装された前記制御デバイスとの間に第2の間隙を有した状態で当該制御デバイスの周囲を囲繞することが可能な囲繞カバー部と、を備え、
前記第1の間隙よりも前記第2の間隙が大きくなるよう設定したことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記制御デバイスは、一方向に長尺な外形を呈してなり、
前記制御基板に実装される電子部品は、前記制御デバイスから離間させた状態で配置されてなり、
前記制御デバイスの長手方向に沿う一側部から電子部品までの離間幅の方が前記制御デバイスの長手方向に沿う他側部から電子部品までの離間幅よりも大きくなるように設定したことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記制御デバイスは、前記一側部に対応する一側面に識別情報が付されてなり、
前記制御デバイスの識別情報が付された一側面の最も近くに実装される電子部品は、当該制御デバイスよりも背低であることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2013−75197(P2013−75197A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−13009(P2013−13009)
【出願日】平成25年1月28日(2013.1.28)
【分割の表示】特願2010−217528(P2010−217528)の分割
【原出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【Fターム(参考)】