遊技機
【課題】主制御基板における記憶容量を低減する。
【解決手段】テーブル選択条件がAの場合には、テーブル17aに基づいて変動パターンコマンドが決定され、テーブル選択条件がBの場合には、テーブル18aに基づいて変動パターンコマンドが決定される。テーブル18aには、207〜3961の乱数範囲については、テーブル17aと同じ変動パターンコマンドが割り振られ、3962〜4000の全てに1つの変動パターンコマンドが割り振られている。テーブル選択条件がA、Bのいずれの場合にも、先読み演出を行う際には、乱数値の割り振りがテーブル17aと同じ事前判定コマンド決定テーブルを参照して事前判定コマンドを決定する。テーブル選択条件がBの場合に、3962〜4000の乱数値が割り振られた事前判定コマンドが主制御基板から副制御基板に送信されると、副制御基板において変換処理がなされて先読み演出が行われる。
【解決手段】テーブル選択条件がAの場合には、テーブル17aに基づいて変動パターンコマンドが決定され、テーブル選択条件がBの場合には、テーブル18aに基づいて変動パターンコマンドが決定される。テーブル18aには、207〜3961の乱数範囲については、テーブル17aと同じ変動パターンコマンドが割り振られ、3962〜4000の全てに1つの変動パターンコマンドが割り振られている。テーブル選択条件がA、Bのいずれの場合にも、先読み演出を行う際には、乱数値の割り振りがテーブル17aと同じ事前判定コマンド決定テーブルを参照して事前判定コマンドを決定する。テーブル選択条件がBの場合に、3962〜4000の乱数値が割り振られた事前判定コマンドが主制御基板から副制御基板に送信されると、副制御基板において変換処理がなされて先読み演出が行われる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技の進行を制御する主制御手段と、主制御手段から送信されるコマンドに基づいて演出を制御する副制御手段と、を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、始動口に遊技球が入球すると乱数値が取得されるとともに、始動条件の成立により、取得した乱数値に基づく大当たりの抽選が行われ、この大当たりの抽選により大当たりに当選すると、多量の賞球を獲得可能な特別遊技が実行可能となる遊技機が知られている。こうした遊技機においては、主制御基板(主制御手段)において大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選によって導出された抽選結果に基づいて変動パターン(変動時間)が決定される。
【0003】
具体的に説明すると、主制御基板には、変動パターンコマンドに乱数値が対応付けられた複数の変動パターンコマンド決定テーブルが記憶されている。こうした変動パターンコマンド決定テーブルは、遊技状態に対応付けて多数設けられている。そして、変動演出を実行する際には、設定されている遊技状態に対応する変動パターンコマンド決定テーブルが選択され、当該選択された変動パターンコマンド決定テーブルに割り振られた乱数値と変動パターン乱数とに基づいて変動パターンコマンドが決定される。このようにして決定された変動パターンコマンドは、主制御基板から副制御基板に送信され、副制御基板において受信した変動パターンコマンドに基づく変動演出が実行されることとなる。
【0004】
また、近年では、特許文献1に示されるように、始動口に遊技球が入球して保留が留保されたときに、いずれの変動パターンコマンドが決定されるかを事前に判定することにより、大当たりの抽選結果や変動パターンを、変動演出の開始前に示唆する所謂「先読み演出」が広く採用されている。
【0005】
具体的には、主制御基板には、各変動パターンコマンド決定テーブルと同じ乱数値の割り振りがなされた事前判定コマンド決定テーブルが記憶されており、始動口に遊技球が入球して変動パターン乱数が取得されたときに、当該取得した変動パターン乱数と事前判定コマンド決定テーブルとに基づいて、変動開始時に決定されるはずの変動パターンに対応する事前判定コマンドを決定する。そして、事前判定コマンドを副制御基板に送信するとともに、副制御基板において、受信した事前判定コマンドに基づいて「先読み演出」を実行する。こうした「先読み演出」を実行することにより、遊技者に期待感や緊張感を長期にわたって付与することが可能となり、演出効果を向上して遊技の興趣を向上することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−15797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように「先読み演出」を実行する場合には、各変動パターンコマンド決定テーブルそれぞれに対応する事前判定コマンド決定テーブルを設けなければならない。したがって、演出効果を向上すべく、変動パターンコマンド決定テーブルを多数設けた場合には、これに伴って事前判定コマンド決定テーブルも多数設けなければならず、主制御基板における記憶容量が圧迫されてしまう。
【0008】
本発明は、所謂「先読み演出」を採用した場合に、主制御基板における記憶容量を低減することができる遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技の進行を制御する主制御手段、および、前記主制御手段から送信されるコマンドに基づいて演出を制御する副制御手段を有し、前記主制御手段は、所定条件の成立により、遊技者に遊技利益を付与するか否かを決定するための遊技利益乱数、および、前記遊技利益の付与の可否を報知する変動演出の態様を決定するための変動パターン乱数を取得して保留記憶手段に保留として記憶する乱数取得手段と、始動条件の成立により、前記保留記憶手段に記憶された遊技利益乱数を読み出して前記遊技利益を付与するか否かを決定する遊技利益決定手段と、前記遊技利益決定手段によって前記遊技利益を付与するか否かの決定がなされたとき、前記変動演出の態様が対応付けられた1または複数の変動パターンコマンドに乱数値が割り振られた複数の変動パターンコマンド決定テーブルの中から、予め設定されたテーブル選択条件にしたがって、いずれかの変動パターンコマンド決定テーブルを選択するとともに、当該選択した変動パターンコマンド決定テーブルに割り振られた乱数値と、前記保留記憶手段に記憶された変動パターン乱数とに基づいて変動パターンコマンドを決定する変動パターンコマンド決定手段と、前記保留記憶手段に前記変動パターン乱数が記憶されてから、当該変動パターン乱数に基づいて前記変動パターンコマンド決定手段により前記変動パターンコマンドが決定されるよりも前に、当該変動パターン乱数と、前記変動演出の態様が対応付けられた1または複数の事前判定コマンドに乱数値が割り振られた事前判定コマンド決定テーブルと、に基づいて事前判定コマンドを決定する事前判定コマンド決定手段と、前記変動パターンコマンド決定手段によって決定された変動パターンコマンド、および、前記事前判定コマンド決定手段によって決定された事前判定コマンドを前記副制御手段に送信するコマンド送信手段と、を備え、前記副制御手段は、前記主制御手段から送信された前記変動パターンコマンドに基づいて前記変動演出を実行する変動演出実行手段と、前記主制御手段から送信された前記事前判定コマンドに基づいて事前判定情報を記憶する事前判定情報記憶手段と、前記事前判定情報記憶手段に記憶された事前判定情報に基づいて、当該事前判定情報に対応する保留について実行される変動演出の態様、もしくは、当該事前判定情報に対応する保留に基づいて決定される遊技利益を示唆する予告演出を実行する予告演出実行手段と、を備えた遊技機であって、前記変動パターンコマンド決定テーブルには、第1のテーブル選択条件下で前記変動パターン決定手段によって選択される第1の変動パターンコマンド決定テーブル、および、第2のテーブル選択条件下で前記変動パターンコマンド決定手段によって選択される第2の変動パターンコマンド決定テーブルが含まれ、前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルは、特定範囲内の乱数値それぞれが1または複数の共通変動パターンコマンドに割り振られるとともに、前記特定範囲外の乱数値それぞれが複数の第1個別変動パターンコマンドに割り振られ、前記第2の変動パターンコマンド決定テーブルは、前記特定範囲内の乱数値それぞれが前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルと同じ前記共通変動パターンコマンドに割り振られるとともに、前記特定範囲外の乱数値全てが前記第1個別変動パターンコマンドと異なる変動パターンコマンドに割り振られ、前記事前判定コマンド決定手段は、前記第1のテーブル選択条件および前記第2のテーブル選択条件のいずれに設定されている場合にも、少なくとも前記特定範囲内の乱数値の割り振りおよび前記特定範囲外の一部の乱数値の割り振りが前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルと等しい共通事前判定コマンド決定テーブルに基づいて前記事前判定コマンドを決定し、前記事前判定情報記憶手段は、前記特定範囲内の乱数値が割り振られた事前判定コマンドを受信した場合には、当該事前判定コマンドに対応する事前判定情報を記憶するとともに、前記特定範囲外の乱数値が割り振られた事前判定コマンドを受信した場合には、前記第1のテーブル選択条件に設定されていれば、当該受信した事前判定コマンドに対応する事前判定情報を記憶し、前記第2のテーブル選択条件に設定されていれば、前記第1のテーブル選択条件に設定されているときと異なる事前判定情報を記憶することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】扉が開放された状態を示す遊技機の斜視図である。
【図2】遊技機の正面図である。
【図3】遊技機のブロック図である。
【図4】特別図柄判定テーブルを説明する図である。
【図5】図柄種別判定テーブルを説明する図である。
【図6】特別電動役物作動テーブルを説明する図である。
【図7】遊技状態設定テーブルを説明する図である。
【図8】変動パターンの決定条件を説明する図である。
【図9】(a)は、変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルを説明する図であり、(b)は、変動パターン選択用カウンタ値設定テーブルを説明する図である。
【図10】変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルを説明する図である。
【図11】発展前変動パターンコマンド決定テーブル選択用のテーブルを説明する図である。
【図12】発展前変動パターンコマンド決定テーブルの一例を示す図である。
【図13】発展前変動パターンコマンド決定テーブルの他の例を示す図である。
【図14】事前判定コマンド決定テーブルを説明する図である。
【図15】発展後変動パターンコマンド決定テーブルの一例を示す図である。
【図16】普通図柄判定テーブルを説明する図である。
【図17】(a)は普通図柄変動パターンコマンド決定テーブルを説明する図であり、(b)は第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。
【図18】主制御基板におけるメイン処理を示す図である。
【図19】主制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。
【図20】主制御基板における入力制御処理を示す図である。
【図21】主制御基板における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。
【図22】主制御基板における事前判定処理を示す図である。
【図23】主制御基板におけるゲート検出スイッチ入力処理を示す図である。
【図24】主制御基板における特図特電処理を示す図である。
【図25】主制御基板における特別図柄変動開始処理を示す図である。
【図26】主制御基板における変動パターン決定処理を示す図である。
【図27】主制御基板における特別図柄変動停止処理を示す図である。
【図28】主制御基板における停止後処理を示す図である。
【図29】主制御基板における変動パターン選択用カウンタ値更新処理を示す図である。
【図30】主制御基板における時短遊技状態設定処理を示す図である。
【図31】主制御基板にける高確率遊技状態設定処理を示す図である。
【図32】主制御基板における特別電動役物制御処理を示す図である。
【図33】主制御基板における特別遊技終了処理を示す図である。
【図34】主制御基板における普図普電処理を示す図である。
【図35】主制御基板における普通図柄変動開始処理を示す図である。
【図36】主制御基板における普通図柄変動停止処理を示す図である。
【図37】主制御基板における普通図柄停止後処理を示す図である。
【図38】主制御基板における普通電動役物制御処理を示す図である。
【図39】変動演出および予告演出を説明する図である。
【図40】「リーチなし演出」を説明する図である。
【図41】「リーチ演出」を説明する図である。
【図42】保留表示態様決定テーブルを説明する図である。
【図43】副制御基板におけるメイン処理を示す図である。
【図44】副制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。
【図45】副制御基板における事前判定コマンド受信処理を示す図である。
【図46】副制御基板における変動パターンコマンド受信処理を示す図である。
【図47】副制御基板における発展前演出決定処理を示す図である。
【図48】副制御基板における発展後演出決定処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0012】
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
【0013】
図1は、本実施形態の遊技機1の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機1は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、この外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、この中枠4と同様に、ヒンジ機構によって外枠2に開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
【0014】
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤8が保持されている。また、前枠6には、ガラス製または樹脂製の透過板10が保持されている。そして、これら中枠4および前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤8と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機1の正面側から、透過板10を介して遊技盤8が視認可能となる。
【0015】
図2は、遊技機1の正面図である。この図に示すように、前枠6の下部には、遊技機1の正面側に突出する操作ハンドル12が設けられている。この操作ハンドル12は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル12を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル12の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤8に設けられたレール14a、14b間を上昇して遊技領域16に導かれることとなる。
【0016】
遊技領域16は、操作ハンドル12の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域16aおよび第2遊技領域16bを備えている。第1遊技領域16aは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域16の左側に位置し、第2遊技領域16bは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域16の右側に位置している。レール14a、14bが遊技領域16の左側にあることから、操作ハンドル12によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域16aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域16bに進入することとなる。
【0017】
また、遊技領域16には、遊技球が入球可能な一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22が設けられており、これら一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0018】
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益(状態)が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
【0019】
また、第2始動口22は、可動片22bを開閉可能に備えており、この可動片22bの状態に応じて、第2始動口22への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片22bは、遊技盤8の裏面側から正面側へと出没自在に設けられており、可動片22bが遊技盤8の裏面側に没入した閉状態にあるときには、第2始動口22への遊技球の入球が不可能もしくは困難となっている。
【0020】
これに対して、遊技領域16に設けられたゲート24を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片22bが所定時間、遊技盤8の正面側に突出した開状態に制御される。このように、可動片22bが開状態になると、当該可動片22bが遊技球を第2始動口22に導く受け皿として機能し、第2始動口22への遊技球の入球が容易となる。
【0021】
さらに、第1始動口20および第2始動口22よりも下方にはアタッカー装置26が設けられている。このアタッカー装置26は、遊技球が入球可能な大入賞口28と、この大入賞口28を開閉する開閉扉28bと、を備えており、通常、開閉扉28bが大入賞口28を閉扉して、大入賞口28への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の特別遊技が実行されると、開閉扉28bが遊技盤8の裏面側に没入して、大入賞口28への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口28に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0022】
ここで、第1始動口20は、遊技領域16の下方寄りであって幅方向の中央に位置しており、第1遊技領域16aを流下する遊技球のみが入球可能であって、第2遊技領域16bを流下する遊技球は入球不可能となっている。一方で、第2始動口22は、第2遊技領域16bに位置しており、第2遊技領域16bを流下する遊技球のみが入球可能であって、第1遊技領域16aを流下する遊技球は入球不可能となっている。
【0023】
ただし、第1始動口20には、第2遊技領域16bを流下する遊技球が入球してもよく、また、第2始動口22には、第1遊技領域16aを流下する遊技球が入球してもよい。したがって、第1始動口20や第2始動口22の配置は一例にすぎず、具体的な盤面構成は特に限定されるものではない。
【0024】
なお、遊技領域16の最下部には、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域16から遊技盤8の背面側に排出する排出口30が設けられている。
【0025】
そして、遊技盤8には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、LED等のランプによるドット表示器からなる演出表示装置50と、可動装置からなる演出役物装置52とが設けられている。演出表示装置50は、画像を表示する演出表示部50aを備えており、この演出表示部50aを、遊技盤8の略中央部分において、遊技機1の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部50aには、後述する演出図柄40a、40b、40c(図2においては不図示)が変動表示され、これら各演出図柄40a、40b、40cの停止表示態様によって大当たりの抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
【0026】
また、遊技盤8の裏面側には演出役物装置52が設けられている。この演出役物装置52は、通常、遊技盤8の裏面側に隠れており、遊技機1の正面側から視認することができないが、アクチュエータが作動すると、図示のように演出表示部50aの前面側に露出して遊技者が視認できるようになっている。この演出役物装置52は、上記の演出図柄40a、40b、40cの変動表示中などに可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
【0027】
また、遊技盤8には、点灯態様や発光色をさまざまに制御して演出を行うためのランプからなる演出照明装置54が設けられている。さらに、遊技機1の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板10よりも下方位置には、遊技者の押下操作を受け付けるボタンからなる演出操作装置56が設けられている。そして、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置には、遊技機1の正面側に向けられたスピーカからなる音声出力装置58が設けられている。
【0028】
なお、図中符号70は、遊技機1から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿70が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿72に導かれることとなる。また、この下皿72の底面には、当該下皿72から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ72aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ72aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿72の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
【0029】
また、遊技盤8には、遊技領域16の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が設けられている。これら各表示器80〜90は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
【0030】
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
【0031】
主制御基板100は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板100は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0032】
上記主制御基板100には、一般入賞口18に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口20に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口22に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ22a、ゲート24を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ24a、大入賞口28に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ28aが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板100に検出信号が入力されるようになっている。
【0033】
また、主制御基板100には、第2始動口22の可動片22bを作動する始動口開閉ソレノイド22cと、大入賞口28を開閉する開閉扉28bを作動する大入賞口開閉ソレノイド28cと、が接続されており、主制御基板100によって、第2始動口22および大入賞口28の開閉制御がなされるようになっている。
【0034】
さらに、主制御基板100には、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が接続されており、主制御基板100によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
【0035】
また、本実施形態の遊技機1は、主に第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入球によって開始される特別図柄遊技と、ゲート24を遊技球が通過することによって開始される普通図柄遊技とに大別される。そして、主制御基板100のメインROM100bには、特別図柄遊技および普通図柄遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
【0036】
また、主制御基板100には、払出制御基板120および副制御基板200が接続されている。
【0037】
払出制御基板120は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板120も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板100に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板120には遊技情報出力端子板110が接続されており、主制御基板100から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板120および遊技情報出力端子板110を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
【0038】
また、払出制御基板120には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ121が接続されている。払出制御基板120は、主制御基板100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ121を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ122によって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
【0039】
また、払出制御基板120には、下皿72の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ123が接続されている。この皿満タン検出スイッチ123は、賞球として払い出される遊技球を下皿72に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板120に入力されるようになっている。
【0040】
そして、下皿72に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿72に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ123から払出制御基板120に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板120は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿72が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
【0041】
また、払出制御基板120には、発射制御基板130が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板130は、払出制御基板120から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板130には、操作ハンドル12に設けられ、当該操作ハンドル12に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ12aと、操作ハンドル12の操作角度を検出する操作ボリューム12bと、が接続されている。そして、タッチセンサ12aおよび発射ボリューム12bから信号が入力されると、発射制御基板130において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド131を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
【0042】
副制御基板200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板200は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cを備えており、主制御基板100に対して、当該主制御基板100から副制御基板200への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU200aは、主制御基板100から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板210または電飾制御基板220に送信する。このとき、サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0043】
画像制御基板210は、上記演出表示部50aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板210のROMには、演出表示部50aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示部50aの画像表示を制御する。
【0044】
電飾制御基板220は、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置58から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板220は、副制御基板200から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置52を可動したり演出照明装置54を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置56が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ56aから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板200に送信する。
【0045】
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されている。この電源基板は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板100に出力するようになっている。
【0046】
次に、本実施形態の遊技機1における遊技について、メインROM100bに記憶されている各種テーブルを参照しながら説明する。
【0047】
前述したように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄遊技と普通図柄遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
【0048】
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口28が開放される特別遊技を実行する権利獲得の確率が低く(本実施形態では1/273)設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、特別遊技を実行する権利獲得の確率が高く(本実施形態では1/27.3)設定された遊技状態である。
【0049】
また、非時短遊技状態というのは、可動片22bが開状態になりにくく、第2始動口22に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片22bが開状態になりやすく、第2始動口22に遊技球が入球しやすい遊技状態である。
【0050】
遊技者が操作ハンドル12を操作して遊技領域16に遊技球を発射させるとともに、遊技領域16を流下する遊技球が第1始動口20または第2始動口22に入球すると、遊技者に付与される遊技利益が対応付けられた特別図柄の決定処理(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。この大当たりの抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口28が開放されるとともに当該大入賞口28への遊技球の入球が可能となる特別遊技が実行され、また、当該特別遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大当たりの抽選方法について説明する。
【0051】
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、大当たりの抽選に係る種々の乱数値(特別図柄乱数、大当たり乱数、第1変動パターン乱数、第2変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM100cの保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口20に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して第1保留とよび、第2始動口22に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して第2保留とよぶ。
【0052】
この保留記憶領域は、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域の2つの記憶領域を備えており、また、両保留記憶領域はそれぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口20に遊技球が入球して取得された乱数値は、4つを上限として第1保留記憶領域の第1〜4記憶部に第1保留として記憶され、第2始動口22に遊技球が入球して取得された乱数値は、4つを上限として第2保留記憶領域の第1〜4記憶部に第2保留として記憶される。
【0053】
したがって、第1保留記憶領域に4つの第1保留が記憶された状態で、第1始動口20に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に基づいて乱数値が記憶されることはなく、また、第2保留記憶領域に4つの第2保留が記憶された状態で、第2始動口22に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に基づいて乱数値が記憶されることはない。
【0054】
図4は、特別図柄判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜545の範囲内から1つの特別図柄乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動口と、大当たりの抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態と、に応じて特別図柄判定テーブルが選択され、当該選択された特別図柄判定テーブルと取得された特別図柄乱数とによって大当たりの判定が行われる。
【0055】
低確率遊技状態において、第1保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(a)に示す特別図柄判定テーブル1が参照される。この特別図柄判定テーブル1によれば、特別図柄乱数が7または107であった場合に大当たりと判定し、その他の特別図柄乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/273となる。
【0056】
また、高確率遊技状態において、第1保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(b)に示す特別図柄判定テーブル2が参照される。この特別図柄判定テーブル2によれば、特別図柄乱数が7、17、27、37、47、57、67、77、87、97、107、117、127、137、147、157、167、177、187、197であった場合に大当たりと判定し、その他の特別図柄乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/27.3となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。
【0057】
また、低確率遊技状態において、第2保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(c)に示す特別図柄判定テーブル3が参照される。この特別図柄判定テーブル3も、特別図柄判定テーブル1と同様に、特別図柄乱数が7または107であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/273となる。
【0058】
また、高確率遊技状態において、第2保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(d)に示す特別図柄判定テーブル4が参照される。この特別図柄判定テーブル4も、特別図柄判定テーブル2と同様に、特別図柄乱数が7、17、27、37、47、57、67、77、87、97、107、117、127、137、147、157、167、177、187、197であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/27.3となる。
【0059】
図5は、特別図柄の種別を決定するための図柄種別判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜299の範囲内から1つの大当たり乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動口と、上記の大当たりまたはハズレの判定結果と、に応じて図柄種別判定テーブルが選択され、当該選択された図柄種別判定テーブルと取得された大当たり乱数とによって特別図柄の種別が決定される。なお、大当たり乱数は、大当たりの判定結果が導出された場合に限らず、ハズレの判定結果が導出された場合にも、特別図柄の種別を決定する際に取得されるものである。以下では、大当たり乱数によって決定される特別図柄のうち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
【0060】
ここで、上記した特別図柄判定テーブルによって第1保留を判定した結果、大当たりの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル1が参照される。この図柄種別判定テーブル1によれば、図示のとおり、0〜299の各大当たり乱数に特別図柄A〜Lの12種類の特別図柄が対応付けられており、例えば、大当たり乱数が「0」であった場合には、特別図柄Aが決定されることとなる。
【0061】
また、上記した特別図柄判定テーブルによって第2保留を判定した結果、大当たりの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル2が参照される。この図柄種別判定テーブル2によれば、図示のとおり、0〜299の各大当たり乱数に特別図柄A〜Lの12種類の特別図柄が対応付けられている。なお、ここでは、図柄種別判定テーブル1、2で同種類の特別図柄が決定されることとしたが、両テーブル1、2で異なる種類の特別図柄が決定されることとしてもよい。
【0062】
また、上記した特別図柄判定テーブルによって第1保留または第2保留を判定した結果、ハズレの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル3が参照される。この図柄種別判定テーブル3によれば、第1保留についてハズレの判定結果が得られた場合には、特別図柄の種別として必ず特別図柄Xが決定され、第2保留についてハズレの判定結果が得られた場合には、特別図柄の種別として必ず特別図柄Yが決定される。
【0063】
図6は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するための特別電動役物作動テーブルを説明する図である。特別電動役物作動テーブルは、特別遊技の実行中に大入賞口開閉ソレノイド28cを通電制御するために参照されるものであり、本実施形態においては、特別電動役物作動テーブルとして、作動テーブル1、2が設けられている。
【0064】
そして、特別図柄A〜Iが決定されると、作動テーブル1を参照して特別遊技が実行される。この作動テーブル1によれば、大入賞口28が29秒開放すること、または、大入賞口28に8個の遊技球が入球する(カウントC=8)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が10回(R=10)実行される。なお、各ラウンド遊技中、大入賞口28は1回開放され、また、各ラウンド遊技間に設定される大入賞口28の閉鎖時間すなわちインターバル時間は、2.0秒に設定されている。
【0065】
また、特別図柄J、K、Lが決定されると、作動テーブル2を参照して特別遊技が実行される。この作動テーブル2によれば、大入賞口28が29秒開放すること、または、大入賞口28に8個の遊技球が入球する(カウントC=8)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が15回(R=15)実行される。なお、各ラウンド遊技中、大入賞口28は1回開放され、また、各ラウンド遊技間に設定される大入賞口28の閉鎖時間すなわちインターバル時間は、2.0秒に設定されている。
【0066】
図7は、上記のようにして特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。この遊技状態設定テーブルによれば、特別図柄A、B、Cが決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態として低確率遊技状態に設定され、特別図柄D〜Lが決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態として高確率遊技状態に設定される。なお、特別遊技の終了後の遊技状態として高確率遊技状態に設定される場合には、高確率遊技状態における大当たりの最大抽選可能回数(上限回数)である高確回数が10000回に設定される。本実施形態においては、高確率遊技状態における大当たりの当選確率が1/27.3であることから、実質的には、次回大当たりに当選するまで高確率遊技状態が継続することとなる。
【0067】
また、特別遊技の終了後には、上記の高確率遊技状態または低確率遊技状態に設定されるのと同時に、時短遊技状態または非時短遊技状態に設定される。この時短遊技状態および非時短遊技状態は、決定された特別図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態と、に基づいて図示のとおりに決定される。なお、大当たり当選時の遊技状態は、メインRAM100cの遊技状態バッファに記憶される。この遊技状態バッファには、大当たり当選時の遊技状態が、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれの遊技状態であるかと、非時短遊技状態および時短遊技状態のいずれの遊技状態であるかと、が記憶される。
【0068】
例えば、非時短遊技状態において特別図柄Aが決定された場合には、遊技状態バッファに非時短遊技状態に係る情報が記憶され、時短遊技状態において特別図柄Aが決定された場合には、遊技状態バッファに時短遊技状態に係る情報が記憶される。そして、遊技状態バッファに非時短遊技状態に係る情報が記憶されている場合、すなわち、非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Aが決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態として非時短遊技状態に設定される。一方、遊技状態バッファに時短遊技状態に係る情報が記憶されている場合、すなわち、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Aが決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態に設定される。
なお、特別図柄Aが決定されるとともに、特別遊技の終了後の遊技状態が時短遊技状態に設定される場合、当該時短遊技状態における大当たりの最大抽選可能回数(上限回数)である時短回数は50回に設定される。また、例えば、特別図柄Lが決定された場合には、当該特別図柄Lが決定されたときの遊技状態(遊技状態バッファに記憶されている情報)を問わず、必ず、時短遊技状態に設定され、このとき、時短回数として10000回が設定されることとなる。
【0069】
図8は、変動パターンの決定条件を説明する図である。上記のようにして大当たりの抽選が行われると、数字等からなる演出図柄40a、40b、40cが演出表示部50aにおいて変動表示される変動演出が実行される。ここで、変動演出というのは、演出表示部50aにおいて演出図柄40a、40b、40cがスクロール表示される等、さまざまな態様で表示された後に、所定時間停止表示されるものである。最終的な停止表示態様には大当たりの抽選結果が対応付けられていることから、変動演出によって大当たりの抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
【0070】
そして、変動パターンというのは、変動演出の開始から終了までの時間や、演出図柄40a、40b、40cの変動表示の態様が対応付けられたものであり、主制御基板100において変動パターンが決定されると、当該決定された変動パターンに基づいて、副制御基板200において変動演出のさらに詳細な態様が決定される。この変動パターンは、設定されている遊技状態、より詳細には、遊技状態に応じて副制御基板200で設定される表示モードに対応して決定されるが、本実施形態においては、変動パターン選択オフセット識別子および変動パターン選択用カウンタ値の2つのデータに基づいて変動パターンが決定される。
【0071】
メインROM100bには、複数の変動パターンコマンドが乱数値に対応付けて記憶された変動パターンコマンド決定テーブルが多数記憶されている。そして、変動パターンを決定する際には、変動パターン選択オフセット識別子と変動パターン選択用カウンタ値とに基づいて変動パターンコマンド決定テーブルが選択され、当該選択されたテーブルと、第1変動パターン乱数または第2変動パターン乱数とに基づいて、変動パターンが決定されることとなる。
【0072】
具体的には、遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されている場合には、変動パターン選択オフセット識別子が「0」または「1」に設定されている。そして、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「0」に設定されており、このとき、副制御基板200においては、表示モードが「通常モード(初期設定)」に設定されている。また、変動パターン選択オフセット識別子が「1」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「1」〜「50」に設定されており、このとき、副制御基板200において「示唆モード1」に設定される。
【0073】
なお、表示モードというのは、例えば、演出表示部50aの背景色や、演出図柄40a、40b、40cの表示態様等を定めるものであり、遊技者は、演出表示部50aを視認することで、いずれの表示モードに設定されているかを識別することが可能となっている。各表示モードには遊技状態が対応付けられていることから、現在、いずれの遊技状態に設定されているのかが、表示モードを通じて遊技者に報知もしくは示唆されることとなる。
【0074】
また、遊技状態が高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されている場合には、変動パターン選択オフセット識別子が「2」または「3」に設定されている。そして、変動パターン選択オフセット識別子が「2」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「1」〜「50」に設定され、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「0」に設定されている。このとき、変動パターン選択オフセット識別子が「2」に設定されている場合には、副制御基板200において「示唆モード2」に設定され、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、副制御基板200において「高確確定モード」に設定される。
【0075】
なお、ここでは説明の都合上、「示唆モード1」および「示唆モード2」を区別して説明したが、「示唆モード1」および「示唆モード2」は、同一条件下で変動演出が行われるものであり、実質的には同一の表示モードである。つまり、「示唆モード1」および「示唆モード2」に設定されている場合には、変動パターンを決定する際に、同一の変動パターンコマンド決定テーブルが選択される。これにより、変動パターン選択オフセット識別子が「1」および「2」のいずれに設定されているのか、すなわち、現在の遊技状態が低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれに設定されているのかを、遊技者が判別することができなくなっている。
【0076】
詳しくは後述するが、「1」および「2」の変動パターン選択オフセット識別子は、特別遊技の終了後に設定される。そして、変動パターン選択オフセット識別子=「1」に設定された後、特別図柄の変動表示が50回行われると、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に変更される。つまり、「示唆モード1」において大当たりの抽選が50回行われると、「通常モード」に表示モードが変更される。これにより、特別遊技の終了後、大当たりの抽選が50回行われるまでは、高確率遊技状態に設定されているのか、低確率遊技状態に設定されているのかを遊技者が判別不可能もしくは判別困難とし、大当たりの抽選が50回終了したところで、低確率遊技状態であることが遊技者に報知されることとなる。
【0077】
一方で、変動パターン選択オフセット識別子=「2」に設定された後、特別図柄の変動表示が50回行われると、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に変更される。つまり、「示唆モード2」において大当たりの抽選が50回行われると、「高確確定モード」に表示モードが変更される。これにより、特別遊技の終了後、大当たりの抽選が50回行われるまでは、高確率遊技状態に設定されているのか、低確率遊技状態に設定されているのかを遊技者が判別不可能もしくは判別困難とし、大当たりの抽選が50回終了したところで、高確率遊技状態であることが遊技者に報知されることとなる。
【0078】
また、遊技状態が低確率遊技状態および時短遊技状態に設定されている場合には、変動パターン選択オフセット識別子が「4」に設定され、変動パターン選択用カウンタ値が「1」〜「50」に設定されている。そして、この場合には、副制御基板200において「チャンスモード1」に設定される。
【0079】
また、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されている場合には、変動パターン選択オフセット識別子が「5」または「6」に設定されている。そして、変動パターン選択オフセット識別子が「5」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「1」〜「50」に設定され、変動パターン選択オフセット識別子が「6」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「0」に設定されている。このとき、変動パターン選択オフセット識別子が「5」に設定されている場合には、副制御基板200において「チャンスモード2」に設定され、変動パターン選択オフセット識別子が「6」に設定されている場合には、副制御基板200において「ラッシュモード」に設定される。
【0080】
なお、ここでは説明の都合上、「チャンスモード1」および「チャンスモード2」を区別して説明したが、「チャンスモード1」および「チャンスモード2」は、同一条件下で変動演出が行われるものであり、実質的には同一の表示モードである。これにより、変動パターン選択オフセット識別子が「4」および「5」のいずれに設定されているのか、すなわち、現在の遊技状態が低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれに設定されているのかを、遊技者が判別することができなくなっている。
【0081】
詳しくは後述するが、「4」および「5」の変動パターン選択オフセット識別子は、特別遊技の終了後に設定される。そして、変動パターン選択オフセット識別子=「4」に設定された後、特別図柄の変動表示が50回行われると、遊技状態が非時短遊技状態に変更され、これに伴って、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に変更される。つまり、「チャンスモード1」において大当たりの抽選が50回行われると、「通常モード」に表示モードが変更される。これにより、特別遊技の終了後、大当たりの抽選が50回行われるまでは、高確率遊技状態に設定されているのか、低確率遊技状態に設定されているのかを遊技者が判別不可能もしくは判別困難とし、大当たりの抽選が50回終了したところで、低確率遊技状態であることが遊技者に報知されることとなる。
【0082】
一方で、変動パターン選択オフセット識別子=「5」に設定された後、特別図柄の変動表示が50回行われると、高確率遊技状態および時短遊技状態に維持されたまま、変動パターン選択オフセット識別子が「6」に変更される。つまり、「チャンスモード2」において大当たりの抽選が50回行われると、「ラッシュモード」に表示モードが変更される。これにより、特別遊技の終了後、大当たりの抽選が50回行われるまでは、高確率遊技状態に設定されているのか、低確率遊技状態に設定されているのかを遊技者が判別不可能もしくは判別困難とし、大当たりの抽選が50回終了したところで、高確率遊技状態であることが遊技者に報知されることとなる。
【0083】
そして、変動パターンを決定する際には、設定されている変動パターン選択オフセット識別子および変動パターン選択用カウンタ値を参照して対応する変動パターンコマンド決定テーブルが読み出され、当該読み出されたテーブルに基づいて第1変動パターン乱数または第2変動パターン乱数を判定することにより、変動パターンが決定されることとなる。
【0084】
図9(a)は、変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルを説明する図であり、図9(b)は、変動パターン選択用カウンタ値設定テーブルを説明する図である。特別遊技が終了すると、図9(a)に示す変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルを参照して変動パターン選択オフセット識別子が設定される。この変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルによれば、各大当たり図柄(特別図柄A〜L)に対して、当該大当たり図柄が決定されたときの遊技状態ごとに変動パターン選択オフセット識別子が対応付けて記憶されている。
【0085】
この変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルによれば、例えば、特別図柄Aが決定されたときの遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態であった場合には、特別遊技の終了後に、変動パターン選択オフセット識別子が「1」に設定される。また、特別図柄Aが決定されたときの遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態であった場合には、特別遊技の終了後に、変動パターン選択オフセット識別子が「4」に設定される。
【0086】
なお、この変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルによって設定される変動パターン選択オフセット識別子は、図7に示す遊技状態設定テーブルによって設定される遊技状態と対応している。つまり、図8に示すように、変動パターン選択オフセット識別子は、各遊技状態に対応付けられていることから、変動パターン選択オフセット識別子の設定にあたっては、遊技状態設定テーブルによって設定される遊技状態に対応する変動パターン選択オフセット識別子のみが設定されることとなる。
【0087】
また、特別遊技の終了後には、変動パターン選択オフセット識別子とともに、変動パターン選択用カウンタ値が設定される。ここでは、設定される変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「4」、「5」の場合には、変動パターン選択用カウンタ値として「50」が設定され、変動パターン選択オフセット識別子が「6」の場合には、変動パターン選択用カウンタ値として「0」が設定される。なお、図9からも明らかなように、特別遊技の終了後には、変動パターン選択オフセット識別子として「1」、「2」、「4」、「5」、「6」のみが設定され、特別遊技の終了後に「0」または「3」が設定されることはない。
【0088】
上記のようにして設定された変動パターン選択用カウンタ値は、変動演出(主制御基板100において実行される特別図柄の変動表示)が終了するたびに、当該変動パターン選択用カウンタ値が0になるまで1ずつ減算されることとなる。
【0089】
図10は、変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルを説明する図である。上記のように、特別遊技の終了後には、変動パターン選択オフセット識別子および変動パターン選択用カウンタ値の設定が行われるが、その後、遊技の進行に伴って変動パターン選択用カウンタ値が「0」になると、変動パターン選択オフセット識別子の設定変更が行われる。
【0090】
具体的には、変動パターン選択オフセット識別子が「1」に設定されているときに、変動パターン選択用カウンタ値が「0」になると、変動パターン選択オフセット識別子が「1」から「0」に変更される。同様に、変動パターン選択オフセット識別子が「2」に設定されているときに、変動パターン選択用カウンタ値が「0」になると、変動パターン選択オフセット識別子が「2」から「3」に変更される。また、変動パターン選択オフセット識別子が「5」に設定されているときに、変動パターン選択用カウンタ値が「0」になると、変動パターン選択オフセット識別子が「5」から「6」に変更される。このように、変動パターン選択用カウンタ値は、特別遊技の終了後に設定される変動パターン選択オフセット識別子が変更されるまでの変動回数として捉えることができる。
【0091】
なお、詳しくは後述するが、変動パターン選択オフセット識別子が「4」または「6」に設定されている場合には、遊技状態が時短遊技状態に設定されている。この場合には、時短遊技状態において50回または10000回の変動が終了すると非時短遊技状態へと遊技状態が変更され、これに伴って、変動パターン選択オフセット識別子が「4」または「6」から「0」に変更される。つまり、変動パターン選択オフセット識別子が「4」または「6」に設定されている場合には、変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルを用いずに変動パターン選択オフセット識別子の設定変更が行われることとなる。
【0092】
また、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、遊技状態が高確率遊技状態に設定されている。この場合には、高確率遊技状態から低確率遊技状態へと遊技状態が変更されるのに伴って、変動パターン選択オフセット識別子が「3」から「0」に変更される。したがって、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合にも、変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルを用いずに変動パターン選択オフセット識別子の設定変更が行われることとなる。
【0093】
なお、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に設定されている場合には、「大当たり」に当選したことを条件として変動パターン選択オフセット識別子が変更されるため、上記と同様に、変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルを用いずに変動パターン選択オフセット識別子の設定変更が行われることとなる。
【0094】
図11は、発展前変動パターンコマンド決定テーブル選択用のテーブルを説明する図である。本実施形態においては、発展前変動パターンコマンドに基づく発展前変動演出(変動演出の前半)と、発展後変動パターンコマンドに基づく発展後変動演出(変動演出の後半)とによって1回の変動演出が実行される。主制御基板100においては、まず、発展前変動パターンコマンドが決定され、決定された発展前変動パターンコマンドに基づいて発展後変動パターンコマンドが決定されることとなる。発展前変動パターンコマンドは、発展前変動パターンコマンド決定テーブルと、特別図柄乱数等と同時に取得された第1変動パターン乱数とに基づいて決定され、発展後変動パターンコマンドは、発展後変動パターンコマンド決定テーブルと、特別図柄乱数等と同時に取得された第2変動パターン乱数とに基づいて決定される。
【0095】
発展前変動パターンコマンド決定テーブルは、始動口種別、特別図柄種別、変動パターン選択オフセット識別子、および、保留数が対応付けられたテーブルに分類されている。図11においては、第1始動口20に対応する発展前変動パターンコマンド決定テーブルとして、テーブル1〜20dの35種類の発展前変動パターンコマンド決定テーブルを示しているが、これと同様に、メインROM100bには、第2始動口22に対応する発展前変動パターンコマンド決定テーブルも多数記憶されている。
【0096】
メインCPU100aは、変動パターンを決定する際に、まず、発展前変動パターンコマンド決定テーブル選択用のテーブルを参照し、始動口種別、特別図柄種別、変動パターン選択オフセット識別子、および、保留数に対応する1の発展前変動パターンコマンド決定テーブルを選択する。
【0097】
図12は、発展前変動パターンコマンド決定テーブルの一例を示す図であり、図12(a)はテーブル17aを示し、図12(b)はテーブル17dを示している。テーブル17aは、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合において、第1保留によって「ハズレ」の抽選結果が導出され、このときの第1保留数が「1」であったときに選択されるテーブルである。また、テーブル17dは、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合において、第1保留によって「ハズレ」の抽選結果が導出され、このときの第1保留数が「4」であったときに選択されるテーブルである。
【0098】
各発展前変動パターンコマンド決定テーブルによれば、大当たりの抽選結果を報知する変動演出の態様(変動時間)が対応付けられた複数の変動パターンのそれぞれに、図示のとおりに乱数範囲(乱数値)が割り振られている。そして、発展前変動パターンコマンドを決定する際には、選択された発展前変動パターンコマンド決定テーブルに割り振られた乱数範囲(乱数値)と、保留が留保されたときに取得した第1変動パターン乱数とに基づいて、1の発展前変動パターンコマンドが決定されることとなる。
【0099】
本実施形態においては、0〜4000の範囲から第1変動パターン乱数が取得され、各発展前変動パターンコマンド決定テーブルにおいては、0〜4000の乱数範囲(乱数値)が発展前変動パターンコマンドに割り振られている。例えば、図12(a)に示す発展前変動パターンコマンド決定テーブル(テーブル17a)によれば、取得した第1変動パターン乱数が0〜9のときに、「ガセ0」の発展前変動パターンコマンドが決定され、取得した第1変動パターン乱数が207〜3856のときに、「通常変動系(固定値)」が決定されることとなる。
【0100】
ここで、図12(a)に示すテーブル17aと、図12(b)に示すテーブル17dとでは、取得した第1変動パターン乱数が207〜4000であった場合に、同一の発展前変動パターンコマンドが決定される。これに対して、例えば取得した第1変動パターン乱数が138であった場合に、テーブル17aによれば「リーチ疑似0」が決定され、テーブル17dによれば「ガセ0」が決定される。このように、取得した第1変動パターン乱数が0〜206であった場合には、テーブル17a、17dで、異なる発展前変動パターンコマンドが決定され得る。
【0101】
つまり、0〜206の第1変動パターン乱数は、特別図柄の変動表示の開始時における保留数に応じて、異なる発展前変動パターンコマンドが決定され得る乱数値であり、207〜4000の第1変動パターン乱数は、保留数とは無関係に同一の発展前変動パターンコマンドが決定される乱数値となる。以下では、0〜206の第1変動パターン乱数を、保留数に応じて決定される変動パターンコマンドが変化し得る(変動パターンコマンドが不定である)ことから「不定値」とよび、207〜4000の第1変動パターン乱数を、保留数とは無関係に一の変動パターンコマンドが決定される(変動パターンコマンドが固定である)ことから「固定値」とよぶ。
【0102】
なお、ここでは、テーブル17a、17dについて説明したが、テーブル17b、17cにおいても、各固定値にはテーブル17a、17dと同じ発展前変動パターンコマンドが割り振られており、各不定値には、テーブル17aに示す「ガセ0〜2」、「リーチ疑似0〜3」、「リーチ煽りF」のいずれかが割り振られている。詳しい説明は省略するが、保留数が多い場合の方が、保留数が少ない場合よりも、変動時間が短い発展前変動パターンコマンドが決定されやすくなるように、テーブル17a〜17dにおいて発展前変動パターンコマンドの割り振りがなされている。
【0103】
図13は、発展前変動パターンコマンド決定テーブルの他の例を示す図であり、図13(a)はテーブル18aを示し、図13(b)はテーブル18dを示している。テーブル18aは、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合において、第1保留によって「ハズレ」の抽選結果が導出され、このときの第1保留数が「1」であったときに選択されるテーブルである。また、テーブル18dは、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合において、第1保留によって「ハズレ」の抽選結果が導出され、このときの第1保留数が「4」であったときに選択されるテーブルである。
【0104】
図13(a)に示すテーブル18aと、図13(b)に示すテーブル18dとでは、上記のテーブル17a、17dと同様に、取得した第1変動パターン乱数が207〜4000であった場合に、同一の発展前変動パターンコマンドが決定され、取得した第1変動パターン乱数が0〜206であった場合には、テーブル18a、18dで、異なる発展前変動パターンコマンドが決定され得る。したがって、テーブル18a、18dにおいても、0〜206の第1変動パターン乱数が「不定値」となり、207〜4000の第1変動パターン乱数が「固定値」となる。
【0105】
なお、ここでは、テーブル18a、18dについて説明したが、テーブル18b、18cにおいても、各固定値にはテーブル18a、18dと同じ発展前変動パターンコマンドが割り振られており、各不定値には、テーブル18aに示す「ガセ0〜2」、「通常変動系」のいずれかが割り振られている。詳しい説明は省略するが、保留数が多い場合の方が、保留数が少ない場合よりも、変動時間が短い発展前変動パターンコマンドが決定されやすくなるように、テーブル18a〜18dにおいて発展前変動パターンコマンドの割り振りがなされている。
【0106】
また、ここでは、変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「3」に設定されている場合において、「ハズレ」の抽選結果が導出されたときに選択されるテーブルについて説明したが、他の変動パターン選択オフセット識別子に設定されている場合も上記と同様に、不定値および固定値が設けられており、不定値については、保留数に応じて異なる発展前変動パターンコマンドが決定されるように乱数値の割り振りがなされている。ただし、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、保留数とは無関係に発展前変動パターンコマンド決定テーブルが選択される(図11参照)。したがって、「大当たり」に当選したときに選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブルにおいては、発展前変動パターンコマンドに割り振られる乱数値の全てが固定値ということができる。
【0107】
そして、本実施形態においては、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合に選択されるテーブル17a〜17dと、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合に選択されるテーブル18a〜18dとで、次の点において、乱数範囲(乱数値)の割り振りを共通化させている。
【0108】
すなわち、図12および図13に示すように、テーブル17a〜17dおよびテーブル18a〜18dのいずれにおいても、0〜206の第1変動パターン乱数が不定値となっており、207〜4000の第1変動パターン乱数が固定値となっている。また、固定値が割り振られた発展前変動パターンコマンドのうち、「通常変動系(固定値)」、「ガセ0(固定値)」、「ガセ1(固定値)」、「ガセ2(固定値)」は、テーブル17a〜17dおよびテーブル18a〜18dのいずれのテーブルにおいても選択可能に設けられている。そして、テーブル17a〜17dおよびテーブル18a〜18dの全てにおいて、207〜3856に「通常変動系(固定値)」が割り振られ、3857〜3861に「ガセ0(固定値)」が割り振られ、3862〜3951に「ガセ1(固定値)」が割り振られ、3952〜3961に「ガセ2(固定値)」が割り振られている。
【0109】
また、図12に示すように、固定値が割り振られた発展前変動パターンコマンドのうち、「弱リーチ疑似0(固定値)」、「弱リーチ疑似1(固定値)」、「弱リーチ疑似2(固定値)」、「弱リーチ疑似3(固定値)」、「弱リーチ煽りF(固定値)」、「強リーチ疑似0(固定値)」、「強リーチ疑似1(固定値)」、「強リーチ疑似2(固定値)」、「強リーチ疑似3(固定値)」、「強リーチ煽りF(固定値)」は、テーブル17a〜17dには選択可能に設けられているが、テーブル18a〜18dには設けられていない。
【0110】
このように、テーブル17a〜17dにおいては、テーブル18a〜18dに設けられていない発展前変動パターンコマンドのそれぞれに、3962〜4000の範囲内の固定値が割り振られている。これに対して、テーブル18a〜18dにおいては、3962〜4000の乱数範囲(乱数値)に、「通常変動系(固定値)」のみが割り振られている。
【0111】
上記したように、発展前変動パターンコマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に、発展前変動パターンコマンド決定テーブルに基づいて決定される。一方で、本実施形態においては、保留が留保されたときに、当該保留に基づく特別図柄の変動表示の開始時に決定されるであろう発展前変動パターンコマンドを事前判定し、その判定結果に基づいて、事前判定コマンドを副制御基板200に送信している。そして、副制御基板200においては、受信した事前判定コマンドに基づいて、変動パターンや大当たりの抽選結果等を示唆する予告演出(所謂「先読み演出」)が実行される。
【0112】
図14は、事前判定コマンド決定テーブルを説明する図であり、図14(a)は、事前判定コマンド決定テーブル選択用のテーブルを示し、図14(b)は、事前判定コマンド決定テーブルの一例を示している。説明の便宜上、本実施形態においては、非時短遊技状態に設定されている場合に留保された第1保留についてのみ予告演出を実行することとするが、予告演出を実行する遊技状態や、予告演出の実行対象である保留種別は特に限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
【0113】
第1始動口20に遊技球が入球して第1保留が留保されると、まず、現在の遊技状態に対応する特別図柄判定テーブルおよび図柄種別判定テーブルを参照して、特別図柄乱数および大当たり乱数の仮判定がなされ、当該第1保留によって決定されると考えられる特別図柄の種別が導出される。そして、図14(a)に示すように、導出された特別図柄が大当たり図柄(特別図柄A〜L)であった場合において、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に設定されていればテーブル100が選択され、変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「3」に設定されていればテーブル101が選択される。また、導出された特別図柄がハズレ図柄(特別図柄X)であった場合において、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に設定されていればテーブル102が選択され、変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「3」に設定されていればテーブル103が選択される。
【0114】
上記したように、ハズレ図柄(特別図柄X)が導出されたときに、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合には、発展前変動パターンコマンド決定テーブルとしてテーブル17a〜17dが選択され、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、発展前変動パターンコマンド決定テーブルとしてテーブル18a〜18dが選択される。つまり、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合と、「3」に設定されている場合とでは、異なる発展前変動パターンコマンド決定テーブルが選択され、よって、異なる発展前変動パターンコマンドが決定され得る。
【0115】
しかしながら、第1保留が留保されたときに選択される事前判定コマンド決定テーブルについては、変動パターン選択オフセット識別子が、「1」または「2」に設定されている場合と、「3」に設定されている場合とで、共通の事前判定コマンド決定テーブルが選択されることとなる。
【0116】
図14(b)は、特別図柄乱数および大当たり乱数の仮判定により、ハズレ図柄(特別図柄X)が導出された場合であって、変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「3」に設定されているときに選択される事前判定コマンド決定テーブル(テーブル103)を説明する図である。事前判定コマンド決定テーブルには、事前判定コマンドに乱数範囲(乱数値)が割り振られて記憶されており、発展前変動パターンコマンド決定テーブルと同様に、取得された第1変動パターン乱数に対応する事前判定コマンドが決定される。
【0117】
そして、テーブル103においては、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合に選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブル(テーブル17a〜17d)における固定値と同じ割り振りがなされており、各固定値に事前判定コマンドが対応付けられている。したがって、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときに、例えば、取得した第1変動パターン乱数が4000であった場合には、第1保留の留保時に、事前判定コマンドとして「強リーチ煽りF(固定値)」に対応する「EF15H」が決定され、変動開始時に、発展前変動パターンコマンドとして「強リーチ煽りF(固定値)」に対応する「AA15H」が決定されることとなる。
【0118】
一方で、テーブル103においては、第1変動パターン乱数が、テーブル17a〜17dにおける不定値に相当する0〜206であった場合には、不定値であることを示す事前判定コマンド「EF00H」が決定されることとなる。
【0119】
なお、本実施形態においては、特別図柄Xが導出される場合には、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときと、「3」に設定されているときとの双方で、共通の事前判定コマンド決定テーブル(テーブル103)が用いられる。このとき、テーブル103は、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときに選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブル(テーブル17a〜17d)と、固定値の割り振りが共通化されているものの、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されているときに選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブル(テーブル18a〜18d)とは、固定値の割り振りが共通化されていない。
【0120】
そのため、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合において、例えば、取得した第1変動パターン乱数が4000であった場合には、特別図柄の変動表示の開始時に「通常変動系(固定値)」の発展前変動パターンコマンドが決定されるにも関わらず、第1保留が留保された時点では、「強リーチ煽りF(固定値)」の事前判定コマンドが決定されてしまう。つまり、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、特別図柄の変動表示の開始時に決定される発展前変動パターンコマンドと、第1保留が留保されたときに決定される事前判定コマンドとが、対応しないものとなっている。
【0121】
そこで、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、副制御基板200において、受信した事前判定コマンドに基づいて変換処理が行われ、変換後の情報に基づいて予告演出を実行することとしている。このように、予告演出に必要となる処理を、演出を制御する副制御基板200に行われることにより、遊技の進行を制御する主制御基板100におけるメインROM100bの記憶容量を軽減することとしているが、副制御基板200における具体的な処理については後述する。
【0122】
図15は、発展後変動パターンコマンド決定テーブルの一例を示す図である。発展後変動パターンコマンド決定テーブルは、例えば、決定され得る特別図柄の種別、変動パターン選択オフセット識別子、決定され得る発展前変動パターンコマンドごとに多数設けられている。そして、各発展後変動パターンコマンド決定テーブルにおいては、発展後変動パターンコマンドに乱数範囲(乱数値)が割り振られており、取得した第2変動パターン乱数と、各テーブルに割り振られた乱数範囲とによって発展後変動パターンコマンドが決定されることとなる。
【0123】
例えば、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときに第1保留によって特別図柄Xが決定され、このとき「通常変動系」の発展前変動パターンコマンドが決定された場合には、図15(a)に示すテーブルが選択される。このテーブルにおいては、第1保留数によってテーブル種別がさらに細分化されており、例えば、第1保留数が「1」のときに選択されるテーブルAによれば、全ての第2変動パターン乱数(0〜999)について、「通常ハズレ1(12秒)」の発展後変動パターンコマンドが決定される。
【0124】
また、例えば、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときに第1保留によって特別図柄Xが決定され、このとき「弱リーチ疑似0」の発展前変動パターンコマンドが決定された場合には、図15(b)に示すテーブルが選択される。このテーブルにおいては、第2変動パターン乱数が0〜199のとき「ガセ疑似ハズレ」の発展後変動パターンコマンドが決定される。同様に、第2変動パターン乱数が200〜399のとき「すべりハズレ」、第2変動パターン乱数が400〜599のとき「SP発展ハズレ1」、第2変動パターン乱数が600〜799のとき「SP発展ハズレ2」、第2変動パターン乱数が800〜999のとき「SP発展ハズレ3」が決定される。
【0125】
このようにして決定された発展前変動パターンコマンドおよび発展後変動パターンコマンドが副制御基板200に送信されると、当該副制御基板200において、まず、発展前変動パターンコマンドに対応する変動演出(発展前変動演出)を実行制御し、その後、発展後変動パターンコマンドに対応する変動演出(発展後変動演出)を実行制御することとなる。
【0126】
なお、以上の説明からも明らかなように、本実施形態においては、遊技状態に対応付けられた変動パターン選択オフセット識別子を参照して変動パターンコマンド決定テーブルが決定される。つまり、変動パターン選択オフセット識別子は、いずれの変動パターンコマンド決定テーブルを選択するか、すなわち、テーブル選択条件を定義するものということができる。また、本実施形態においては、図8に示すように、同一の遊技状態に対して、複数(本実施形態では2つ)の変動パターン選択オフセット識別子が設けられており、それぞれが副制御基板200で設定される表示モードに対応付けられている。したがって、変動パターン選択オフセット識別子は、現在設定されている遊技状態を示唆する表示モードを定義するものともいえる。
【0127】
図16は、普通図柄判定テーブルを説明する図である。遊技領域16を流下する遊技球がゲート24を通過すると、第2始動口22の可動片22bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の決定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
【0128】
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート24を通過すると、0〜19の範囲内から1つの普通図柄乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM100cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。したがって、普図保留記憶領域に4つの乱数値が記憶された状態で、遊技球がゲート24を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて乱数値が記憶されることはない。以下では、ゲート24を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された乱数値(普通図柄乱数)を普図保留とよぶ。
【0129】
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図16(a)に示す普通図柄判定テーブル1が参照される。この普通図柄判定テーブル1によれば、普通図柄乱数が0であった場合に当選と判定し、普通図柄乱数が1〜19あった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は1/20となる。
【0130】
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図16(b)に示す普通図柄判定テーブル2が参照される。この普通図柄判定テーブル2によれば、普通図柄乱数が0〜18であった場合に当選と判定し、普通図柄乱数が19であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は19/20となる。なお、普図抽選によって当選の判定結果が得られた場合には当たり図柄が決定され、ハズレの判定結果が得られた場合にはハズレ図柄が決定される。
【0131】
図17(a)は、普通図柄変動パターンコマンド決定テーブルを説明する図であり、図17(b)は、第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動パターンが決定される。ここでは、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が20秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器88が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が消灯する。
【0132】
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器88が点灯した場合には、第2始動口22の可動片22bが、普図抽選が行われたときの遊技状態に応じて図17(b)に示すように通電制御される。
【0133】
すなわち、非時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが0.1秒×1回=0.1秒のみ通電され、第2始動口22の可動片22bが0.1秒のみ開放する。また、時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが2.9秒×2回=5.8秒通電され、第2始動口22の可動片22bが合計で5.8秒開放する。
【0134】
このように、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口22に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート24を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口22が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大当たりの抽選を行うことが可能となる。
【0135】
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
【0136】
(主制御基板のメイン処理)
図18を用いて、主制御基板100のメイン処理を説明する。
【0137】
電源基板より電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のメイン処理を行う。
【0138】
(ステップS1)
メインCPU100aは、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM100cに記憶されるフラグ等を初期化したり、副制御基板200に送信する各種のコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。
【0139】
(ステップS2)
次に、メインCPU100aは、変動パターン乱数(第1変動パターン乱数、第2変動パターン乱数)を更新する変動パターン乱数更新処理を行う。
【0140】
(ステップS3)
次に、メインCPU100aは、特別図柄乱数および大当たり乱数を更新する際に参照される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS2とステップS3との処理を繰り返し行う。
【0141】
(主制御基板のタイマ割込処理)
図19を用いて、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
【0142】
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒、以下「2ms」という)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
【0143】
(ステップS100)
まず、メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
【0144】
(ステップS200)
次に、メインCPU100aは、特別図柄乱数、大当たり乱数、普通図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、それぞれの乱数カウンタを1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
【0145】
(ステップS300)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口検出スイッチ22a、ゲート検出スイッチ24a、大入賞口検出スイッチ28aに入力があったか否か判定する入力制御処理を行う。
【0146】
(ステップS400)
次に、メインCPU100aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電処理を行う。
【0147】
(ステップS500)
次に、メインCPU100aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電処理を行う。
【0148】
(ステップS600)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28に遊技球が入球したか否かを確認するとともに、遊技球の入球があった場合には、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板120に送信する。
【0149】
(ステップS700)
次に、メインCPU100aは、外部情報データ、第2始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、各表示器80、82、84、86、88,90の表示データを作成する処理を行う。
【0150】
(ステップS800)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS700で作成した各データの信号を出力させるポート出力処理、および、上記各ステップでメインRAM100cの演出用伝送データ格納領域にセットされたコマンドを送信するコマンド送信処理を行う。
【0151】
以下に、上記したタイマ割込処理のうち、ステップS300の入力制御処理、ステップS400の特図特電処理、ステップS500の普図普電処理について、詳細に説明する。
【0152】
図20は、上記ステップS300の入力制御処理を説明するフローチャートである。
【0153】
(ステップS310)
まず、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口18に入球したか否かを判定する。メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力された場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
【0154】
(ステップS320)
次に、メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が大入賞口28に入球したか否かを判定する。メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力された場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口28に入球した遊技球を計数するための大入賞口入球カウンタを加算して更新する。
【0155】
(ステップS330)
次に、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口20に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図21を用いて後述する。
【0156】
(ステップS340)
次に、メインCPU100aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口22に入球したか否かを判定する。なお、この第2始動口検出スイッチ入力処理は、各種データを異にする点と、後述する事前判定処理が実行されない点を除いて、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理と同じである。
【0157】
(ステップS350)
次に、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから信号が入力されたか、すなわち、遊技球がゲート24を通過したか否かを判定する。このゲート検出スイッチ入力処理については、図23を用いて後述する。
【0158】
図21は、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0159】
(ステップS330−1)
まず、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS330−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0160】
(ステップS330−2)
上記ステップS330−1において、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、賞球のために用いる賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
【0161】
(ステップS330−3)
次に、メインCPU100aは、保留記憶領域に記憶されている第1保留数(X1)が4未満であるか否かを判定する。その結果、第1保留数(X1)<4と判定した場合にはステップS330−4に処理を移し、第1保留数(X1)≧4と判定した場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0162】
(ステップS330−4)
上記ステップS330−3において、第1保留数(X1)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留数(X1)に「1」加算した値を新たな第1保留数(X1)として記憶する。
【0163】
(ステップS330−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された特別図柄乱数を取得して、第1保留記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部まで順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した特別図柄乱数を記憶する。
【0164】
(ステップS330−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された大当たり乱数を取得するとともに、当該取得した大当たり乱数を、上記ステップS330−5で特別図柄乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0165】
(ステップS330−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新された変動パターン乱数(第1変動パターン乱数、第2変動パターン乱数)を取得するとともに、上記ステップS330−5およびステップS330−6で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0166】
(ステップS331)
次に、メインCPU100aは、事前判定処理を行って当該第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。この事前判定処理について、図22を用いて説明する。
【0167】
図22は、上記ステップS331の事前判定処理を説明するフローチャートである。
【0168】
(ステップS331−1)
まず、メインCPU100aは、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるかを判定する。その結果、現在の遊技状態が非時短遊技状態であると判定した場合にはステップS331−2に処理を移し、現在の遊技状態は非時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS331−7に処理を移す。
【0169】
(ステップS331−2)
上記ステップS331−1において、遊技状態が非時短遊技状態であると判定した場合には、メインCPU100aは、現在設定されている遊技状態に対応する特別図柄判定テーブルと、上記ステップS330−5で取得した特別図柄乱数とに基づいて大当たりの可否を仮判定する。
【0170】
(ステップS331−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS331−2の判定結果に基づいて図柄種別判定テーブルを選択し、当該選択した図柄種別判定テーブルと、上記ステップS330−6で取得した大当たり乱数とに基づいて特別図柄を仮判定する。
【0171】
(ステップS331−4)
次に、メインCPU100aは、図14(a)に示すテーブルを参照し、上記ステップS331−3の仮判定によって導出された特別図柄の種別、および、設定されている変動パターン選択オフセット識別子に基づいて、事前判定コマンド決定テーブルを選択する。
【0172】
(ステップS331−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS331−4で選択した事前判定コマンド決定テーブルと、上記ステップS330−7で取得した第1変動パターン乱数とに基づいて、事前判定コマンドを決定する。
【0173】
(ステップS331−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS331−5で決定した事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0174】
(ステップS331−7)
次に、メインCPU100aは、第1保留が留保されたことを示す始動入賞コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、事前判定処理(第1始動口検出スイッチ入力処理)を終了する。
【0175】
図23は、上記ステップS350のゲート検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0176】
(ステップS350−1)
まず、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたか否かを判定する。その結果、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS350−2に処理を移し、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
【0177】
(ステップS350−2)
上記ステップS350−1において、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が4未満であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)<4と判定した場合にはステップS350−3に処理を移し、普図保留数(Y)≧4と判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
【0178】
(ステップS350−3)
上記ステップS350−2において、普図保留数(Y)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)に「1」加算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
【0179】
(ステップS350−4)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された普通図柄乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶して、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。なお、普図保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部の4つの記憶部を有しており、普通図柄乱数が取得されると、第1記憶部から順に普通図柄乱数が記憶されていない空きの記憶部が検索され、空いている記憶部のうちもっとも番号(序数)の小さい記憶部に、取得した普通図柄乱数が記憶される。以下では、普図保留記憶領域の記憶部に記憶された普通図柄乱数を普図保留とよぶ。
【0180】
次に、図24〜図33を用いて、主制御基板100において実行される上記の特別図柄遊技に係る処理について説明する。
【0181】
図24は、上記ステップS400の特図特電処理を説明するフローチャートである。
【0182】
(ステップS410)
まず、メインCPU100aは、特図特電データの値をロードする。この特図特電データとしては、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、停止後処理の実行を示すデータ「02」と、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ「03」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、が設けられている。
【0183】
そして、メインCPU100aは、上記ステップS410でロードした特図特電データの値に基づいて、特別図柄変動開始処理(ステップS420)、特別図柄変動停止処理(ステップS430)、停止後処理(ステップS440)、特別電動役物制御処理(ステップS450)、特別遊技終了処理(ステップS460)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
【0184】
図25は、上記ステップS420の特別図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動開始処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=00であると判定した場合に実行される。
【0185】
(ステップS420−1)
メインCPU100aは、第2保留記憶領域に第2保留が記憶されているか(第2保留数(X2)≧1)を判定する。その結果、第2保留が記憶されていると判定した場合にはステップS420−2に処理を移し、第2保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS420−3に処理を移す。
【0186】
(ステップS420−2)
上記ステップS420−1において、第2保留記憶領域に第2保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、第2保留記憶領域に記憶されている第2保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている各乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第2記憶部〜第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留は、留保された順に処理領域に書き込まれることとなる。したがって、記憶部に記憶された第2保留は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、大当たりの抽選を行う際の判定に用いられることとなる。また、このとき、第2保留数(X2)から「1」減算した値を新たな第2保留数(X2)として記憶する。
【0187】
(ステップS420−3)
また、上記ステップS420−1において、第2保留記憶領域に第2保留は記憶されていないと判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留記憶領域に第1保留が記憶されているか(第1保留数(X1)≧1)を判定する。その結果、第1保留が記憶されていると判定した場合にはステップS420−4に処理を移し、第1保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS420−10に処理を移す。
【0188】
(ステップS420−4)
上記ステップS420−3において、第1保留記憶領域に第1保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留記憶領域に記憶されている第1保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている各乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第2記憶部〜第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留は、留保された順に処理領域に書き込まれることとなる。したがって、記憶部に記憶された第1保留は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、大当たりの抽選を行う際の判定に用いられることとなる。また、このとき、第1保留数(X1)から「1」減算した値を新たな第1保留数(X1)として記憶する。
【0189】
(ステップS420−5)
次に、メインCPU100aは、特別図柄判定テーブル(図4参照)のうち、現在の遊技状態に対応するテーブルを選択し、当該選択したテーブルと、上記ステップS420−2または上記ステップS420−4において処理領域に複写された特別図柄乱数とに基づいて大当たりの抽選結果を導出する。そして、導出した抽選結果に応じて図柄種別判定テーブル(図5参照)を選択するとともに、当該選択したテーブルと、上記ステップS420−2または上記ステップS420−4において処理領域に複写された大当たり乱数とに基づいて特別図柄を決定する。そして、当該決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM100cの所定の領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現在の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定したときの遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
【0190】
このように、この特別図柄変動開始処理によれば、第1保留および第2保留の双方が記憶されている場合には、第2保留に基づいて特別図柄決定処理がなされる。つまり、ここでは、第2保留が第1保留に優先して処理されることとなる。
【0191】
(ステップS420−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−5で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板200に伝送されることとなる。
【0192】
(ステップS421)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−2または上記ステップS420−4において処理領域に上書きされた変動パターン乱数を、発展前変動パターンコマンド決定テーブルおよび発展後変動パターンコマンド決定テーブルに基づいて判定することにより変動パターンを決定する。この変動パターン決定処理については、図26を用いて後述する。
【0193】
(ステップS420−7)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82において、特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示器80が点滅表示を開始するとともに、第2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示器82が点滅表示を開始する。なお、ここで制御される点滅表示とは、各表示器80、82において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。また、第1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1保留が1つ減ることを示すように、第1特別図柄保留表示器84が表示制御され、第2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2保留が1つ減ることを示すように、第2特別図柄保留表示器86が表示制御される。
【0194】
(ステップS420−8)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421で導出した合計変動時間を変動時間カウンタにセットする。
【0195】
(ステップS420−9)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、特図特電データに「01」をセットし、当該特別図柄変動開始処理を終了する。
【0196】
(ステップS420−10)
また、上記ステップS420−3において、第1保留は記憶されていないと判定した場合には、メインCPU100aは、デモ判定処理を実行する。このデモ判定処理において、メインCPU100aは、特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、所定時間にわたって特別図柄の変動表示が行われない場合には、演出表示部50aにデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
【0197】
図26は、上記ステップS421の変動パターン決定処理を説明するフローチャートである。
【0198】
(ステップS421−1)
まず、メインCPU100aは、発展前変動パターンコマンド決定テーブル選択用のテーブル(図11参照)を参照し、始動口種別(第1始動口または第2始動口)、特別図柄決定処理によって決定された特別図柄の種別、変動パターン選択オフセット識別子、保留数(第1保留数または第2保留数)に基づいてテーブル種別を選択する。
【0199】
(ステップS421−2)
次に、メインCPU100aは、処理領域に記憶された第1変動パターン乱数と、上記ステップS421−1で選択した発展前変動パターンコマンド決定テーブルとに基づいて発展前変動パターンコマンドを決定する。
【0200】
(ステップS421−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−2で決定された発展前変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0201】
(ステップS421−4)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−2で決定された発展前変動パターン、決定された特別図柄種別、始動口種別、変動パターン選択オフセット識別子、保留数等に基づいて、発展後変動パターンコマンド決定テーブルを選択する(図15参照)。
【0202】
(ステップS421−5)
次に、メインCPU100aは、処理領域に記憶された第2変動パターン乱数と、上記ステップS421−4で選択した発展後変動パターンコマンド決定テーブルとに基づいて発展後変動パターンコマンドを決定する。
【0203】
(ステップS421−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−5で決定された発展後変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0204】
(ステップS421−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−2で決定された発展前変動パターンコマンドに対応付けられた変動時間と、上記ステップS421−5で決定された発展後変動パターンの変動時間とから、合計変動時間を演算して当該変動パターン決定処理を終了する。
【0205】
図27は、上記ステップS430の特別図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動停止処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=01であると判定した場合に実行される。
【0206】
(ステップS430−1)
メインCPU100aは、変動時間(ステップS420−8でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、変動時間が経過したと判定した場合にはステップS430−2に処理を移し、変動時間は経過していないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0207】
(ステップS430−2)
上記ステップS430−1において、変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS420−5で決定、記憶された特別図柄を、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に停止表示するための停止表示データをセットする。
【0208】
(ステップS430−3)
次に、メインCPU100aは、図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0209】
(ステップS430−4)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
【0210】
(ステップS430−5)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において停止後処理が実行されるように、特図特電データに「02」をセットし、当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0211】
図28は、上記ステップS440の停止後処理を説明するフローチャートである。この停止後処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=02であると判定した場合に実行される。
【0212】
(ステップS440−1)
メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS430−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS440−2に処理を移す。
【0213】
(ステップS440−2)
上記ステップS440−1において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、現在設定されている遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。
【0214】
(ステップS441)
次に、メインCPU100aは、変動パターン選択用カウンタ値更新処理を行う。この変動パターン選択用カウンタ値更新処理については、図29を用いて後述する。
【0215】
(ステップS442)
次に、メインCPU100aは、時短遊技状態設定処理を行う。この時短遊技状態設定処理については、図30を用いて後述する。
【0216】
(ステップS443)
次に、メインCPU100aは、高確率遊技状態設定処理を行う。この高確率遊技状態設定処理については、図31を用いて後述する。
【0217】
(ステップS440−3)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS440−4に処理を移し、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合にはステップS440−5に処理を移す。
【0218】
(ステップS440−4)
上記ステップS440−3において、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該停止後処理を終了する。これにより、次の特別図柄の変動表示が開始可能となる。
【0219】
(ステップS440−5)
一方、上記ステップS440−3において、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、変動開始時の遊技状態を遊技状態バッファに記憶した後、遊技状態(高確遊技フラグ、時短遊技フラグ)をリセットする処理を行う。
【0220】
(ステップS440−6)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別電動役物制御処理が実行されるように、特図特電データに「03」をセットする。これにより、大当たり図柄が停止表示した後に特別遊技が開始されることとなる。
【0221】
(ステップS440−7)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして当該停止後処理を終了する。なお、この遊技状態コマンドには、現在の遊技状態に係る情報に加えて、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子に係る情報も含まれている。
【0222】
図29は、上記ステップS441の変動パターン選択用カウンタ値更新処理を説明するフローチャートである。
【0223】
(ステップS441−1)
まず、メインCPU100aは、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいか、換言すれば、「0」以外であるかを判定する。その結果、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいと判定した場合にはステップS441−2に処理を移し、変動パターン選択用カウンタ値は「0」よりも大きくない(変動パターン選択用カウンタ値=0)と判定した場合には、当該変動パターン選択用カウンタ値更新処理を終了する。
【0224】
(ステップS441−2)
上記ステップS441−1において、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいと判定した場合には、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶されている変動パターン選択用カウンタ値から「1」減算した値を新たな変動パターン選択用カウンタ値として記憶する。
【0225】
(ステップS441−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS441−2において更新した変動パターン選択用カウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、変動パターン選択用カウンタ値が「0」であると判定した場合にはステップS441−4に処理を移し、変動パターン選択用カウンタ値は「0」ではないと判定した場合には当該変動パターン選択用カウンタ値更新処理を終了する。
【0226】
(ステップS441−4)
上記ステップS441−3において、変動パターン選択用カウンタ値が「0」であると判定した場合には、メインCPU100aは、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「5」のいずれかであるかを判定する。その結果、現在、変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「5」のいずれかに設定されていると判定した場合にはステップS441−5に処理を移し、変動パターン選択オフセット識別子は「1」、「2」、「5」のいずれでもないと判定した場合には当該変動パターン選択用カウンタ値更新処理を終了する。
【0227】
(ステップS441−5)
上記ステップS441−4において、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「5」のいずれかであると判定した場合には、メインCPU100aは、変動パターン選択オフセット識別子を変更する処理を行う。ここでは、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子を参照するとともに、図10に示す変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルにしたがって、変動パターン選択オフセット識別子を変更する。具体的には、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子が「1」の場合には、変動パターン選択オフセット識別子を「0」に変更し、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子が「2」の場合には、変動パターン選択オフセット識別子を「3」に変更し、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子が「5」の場合には、変動パターン選択オフセット識別子を「6」に変更する。
【0228】
図30は、上記ステップS442の時短遊技状態設定処理を説明するフローチャートである。
【0229】
(ステップS442−1)
まず、メインCPU100aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンしているかを判定する。その結果、時短遊技フラグがオンしていると判定した場合にはステップS442−2に処理を移し、時短遊技フラグはオンしていないと判定した場合には当該時短遊技状態設定処理を終了する。
【0230】
(ステップS442−2)
上記ステップS442−1において、時短遊技フラグがオンしていると判定した場合には、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶されている時短回数から「1」減算した値を新たな時短回数としてメインRAM100cに記憶する。
【0231】
(ステップS442−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS442−2において更新した時短回数が「0」であるかを判定する。その結果、時短回数が「0」であると判定した場合にはステップS442−4に処理を移し、時短回数は「0」ではない(時短回数>0)と判定した場合には当該時短遊技状態設定処理を終了する。
【0232】
(ステップS442−4)
上記ステップS442−3において、時短回数は「0」であると判定した場合には、メインCPU100aは時短遊技フラグをオフする。
【0233】
(ステップS442−5)
次に、メインCPU100aは、変動パターン選択オフセット識別子を「0」に変更する。
【0234】
ここで、上記ステップS442−3において、時短回数が「0」であると判定される場合というのは、特別遊技の終了後に、時短遊技状態に設定されるとともに、時短回数が「50」もしくは「10000」に設定された後(図7参照)、大当たりに当選することなく、50回目もしくは10000回目の特別図柄の変動表示が終了した場合である。したがって、特別遊技の終了後に時短回数が「50」または「10000」に設定されていた場合には、時短遊技状態の終了とともに、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に変更される。
【0235】
図31は、上記ステップS443の高確率遊技状態設定処理を説明するフローチャートである。
【0236】
(ステップS443−1)
まず、メインCPU100aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンしているかを判定する。その結果、高確遊技フラグがオンしていると判定した場合にはステップS443−2に処理を移し、高確遊技フラグはオンしていないと判定した場合には当該高確遊技状態設定処理を終了する。
【0237】
(ステップS443−2)
上記ステップS443−1において、高確遊技フラグがオンしていると判定した場合には、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶されている高確回数から「1」減算した値を新たな高確回数としてメインRAM100cに記憶する。
【0238】
(ステップS443−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS443−2において更新した高確回数が「0」であるかを判定する。その結果、高確回数が「0」であると判定した場合にはステップS443−4に処理を移し、高確回数は「0」ではない(高確回数>0)と判定した場合には当該高確率遊技状態設定処理を終了する。
【0239】
(ステップS443−4)
上記ステップS443−3において、高確回数は「0」であると判定した場合には、メインCPU100aは高確遊技フラグをオフする。
【0240】
(ステップS443−5)
次に、メインCPU100aは、変動パターン選択オフセット識別子を「0」に変更する。なお、本実施形態においては、高確率遊技状態に設定された場合に、同時に時短遊技状態に設定されていた場合には、上記ステップS442−5において、既に変動パターン選択オフセット識別子が「0」に変更されている。したがって、ここでは、変動パターン選択オフセット識別子が既に「0」に変更されている場合には、特段の処理を行うことなく、そのまま次の処理に移されることとなる。
【0241】
図32は、上記ステップS450の特別電動役物制御処理を説明するフローチャートである。この特別電動役物制御処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=03であると判定した場合に実行される。
【0242】
(ステップS450−1)
メインCPU100aは、まず、特別遊技を開始するにあたってオープニング開始処理を実行する。メインCPU100aは、特別遊技の開始にあたって、まずオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、予め設定されたオープニング時間が経過するまで待機することとなる。なお、すでにオープニングコマンドが送信されている場合には、そのままステップS450−2に処理を移すこととなる。
【0243】
(ステップS450−2)
次に、メインCPU100aは、現在、オープニング中であるか、すなわち、オープニング時間が経過したかを判定する。その結果、オープニング時間が経過していると判定した場合にはステップS450−3に処理を移し、オープニング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0244】
(ステップS450−3)
上記ステップS450−2において、オープニング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、特別遊技実行処理を行う。ここでは、停止表示されている特別図柄の種別に応じて、作動テーブル1、2のいずれかをセットするとともに、当該セットしたテーブルを参照して、大入賞口開閉ソレノイド28cの通電制御が行われることとなる。
【0245】
(ステップS450−4)
次に、メインCPU100aは、大入賞口28の全開閉が終了したかを判定する。その結果、大入賞口28の全ての開閉が終了したと判定した場合にはステップS450−5に処理を移し、大入賞口28の全ての開閉が終了していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0246】
(ステップS450−5)
上記ステップS450−4において、大入賞口28の全開閉が終了したと判定した場合には、メインCPU100aは、エンディング開始処理を実行する。ここでは、エンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットするとともに、所定のエンディング時間が経過するまで待機する。
【0247】
(ステップS450−6)
次に、メインCPU100aは、エンディング時間が経過したか否かを判定する。その結果、エンディング時間が経過したと判定した場合にはステップS450−7に処理を移し、エンディング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0248】
(ステップS450−7)
上記ステップS450−6において、エンディング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、特図特電処理において特別遊技終了処理が実行されるように、特図特電データに「04」をセットし、当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0249】
図33は、上記ステップS460の特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。この特別遊技終了処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=04であると判定した場合に実行される。
【0250】
(ステップS460−1)
まず、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶された特別図柄データ、および、遊技状態バッファに記憶された大当たり当選時の遊技状態に係るデータをロードする。そして、図7に示す遊技状態設定テーブルを参照し、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、高確遊技フラグ、高確回数、時短遊技フラグ、時短回数を設定する。
【0251】
(ステップS460−2)
次に、メインCPU100aは、図9(a)に示す変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルにしたがって、メインRAM100cに記憶された特別図柄データ、および、遊技状態バッファに記憶された大当たり当選時の遊技状態に係るデータに基づき、変動パターン選択オフセット識別子を設定する。
【0252】
(ステップS460−3)
次に、メインCPU100aは、図9(b)に示す変動パターン選択用カウンタ値設定テーブルにしたがって、メインRAM100cに記憶された特別図柄データ、および、遊技状態バッファに記憶された大当たり当選時の遊技状態に係るデータに基づき、変動パターン選択用カウンタ値を設定する。
【0253】
(ステップS460−4)
次に、メインCPU100aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドは、上記ステップS460−1で設定された高確遊技フラグ、高確回数、時短遊技フラグ、時短回数、特別遊技の実行契機となった大当たり図柄の種別、および、変動パターン選択オフセット識別子に係る情報を有している。
【0254】
(ステップS460−5)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該特別遊技終了処理を終了する。
【0255】
次に、図34〜図38を用いて、主制御基板100において実行される上記の普通図柄遊技に係る処理について説明する。
【0256】
図34は、上記ステップS500の普図普電処理を説明するフローチャートである。
【0257】
(ステップS510)
まず、メインCPU100aは、普図普電データの値をロードする。この普図普電データは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」と、が設けられている。
【0258】
次に、メインCPU100aは、普通図柄変動開始処理(ステップS520)、普通図柄変動停止処理(ステップS530)、普通図柄停止後処理(ステップS540)、普通電動役物制御処理(ステップS550)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
【0259】
図35は、上記ステップS520の普通図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
【0260】
(ステップS520−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=10と判定した場合にはステップS520−2に処理を移し、普図普電データ=10ではないと判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0261】
(ステップS520−2)
上記ステップS520−1において、普図普電データ=10と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が1以上であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)≧1と判定した場合にはステップS520−3に処理を移し、普図保留数(Y)<1と判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0262】
(ステップS520−3)
上記ステップS520−2において、普図保留数(Y)≧1と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)から「1」減算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
【0263】
(ステップS520−4)
次に、メインCPU100aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第3記憶部および第4記憶部に乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された普図保留は、記憶された順に処理領域に書き込まれることとなる。つまり、普図保留記憶領域に記憶された乱数は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、当選判定処理に用いられることとなる。
【0264】
(ステップS520−5)
次に、メインCPU100aは、処理領域に複写された普通図柄乱数の当選判定処理を行う。具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、図16(a)に示す普通図柄判定テーブル1を参照して、処理領域に複写された普通図柄乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、図16(b)に示す普通図柄判定テーブル2を参照して、処理領域に複写された普通図柄乱数を判定する。
【0265】
(ステップS520−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS520−5の当選判定処理の結果が当選であるか否かを判定する。その結果、当選の判定結果が得られた場合にはステップS520−7に処理を移し、当選ではなくハズレの判定結果が得られた場合にはステップS520−8に処理を移す。
【0266】
(ステップS520−7)
上記ステップS520−6において、判定結果が当選であると判定した場合には、メインCPU100aは、当たり図柄データをメインRAM100cの所定の領域に記憶する。
【0267】
(ステップS520−8)
一方、上記ステップS520−6において、判定結果がハズレであると判定した場合には、メインCPU100aは、ハズレ図柄データをメインRAM100cの所定の領域に記憶する。
【0268】
(ステップS520−9)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、現在の遊技状態に応じて普図変動時間をセットする。具体的には、図17(a)に示すように、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに20秒をセットし、時短遊技状態である場合には普図変動時間カウンタに1秒をセットする。
【0269】
(ステップS520−10)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示器88が点滅表示を開始する。また、普通図柄の変動表示が開始するのと同時に、普図保留が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示器90が表示制御される。
【0270】
(ステップS520−11)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
【0271】
(ステップS520−12)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図普電データに「11」をセットし、当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0272】
図36は、上記ステップS530の普通図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
【0273】
(ステップS530−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=11と判定した場合にはステップS530−2に処理を移し、普図普電データ=11ではないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0274】
(ステップS530−2)
上記ステップS530−1において、普図普電データ=11と判定した場合には、メインCPU100aは、普図変動時間(ステップS520−9でセット)が経過したかを判定する。その結果、普図変動時間が経過したと判定した場合にはステップS530−3に処理を移し、普図変動時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0275】
(ステップS530−3)
上記ステップS530−2において、普図変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄表示器88に普通図柄を停止表示するための停止表示データをセットする。
【0276】
(ステップS530−4)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして普通図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
【0277】
(ステップS530−5)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図普電データに「12」をセットし、当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0278】
図37は、上記ステップS540の普通図柄停止後処理を説明するフローチャートである。
【0279】
(ステップS540−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=12と判定した場合にはステップS540−2に処理を移し、普図普電データ=12ではないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0280】
(ステップS540−2)
上記ステップS540−1において、普図普電データ=12と判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS530−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS540−3に処理を移す。
【0281】
(ステップS540−3)
上記ステップS540−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS540−5に処理を移し、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合にはステップS540−4に処理を移す。
【0282】
(ステップS540−4)
上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通電動役物制御処理が実行されるように、普図普電データに「13」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0283】
(ステップS540−5)
一方、上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄ではない(ハズレ図柄である)と判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0284】
図38は、上記ステップS550の普通電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
【0285】
(ステップS550−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=13と判定した場合にはステップS550−2に処理を移し、普図普電データ=13ではないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
【0286】
(ステップS550−2)
上記ステップS550−1において、普図普電データ=13と判定した場合には、メインCPU100aは、普通電動役物が制御中であるか、すなわち、すでに始動口開閉ソレノイド22cが通電制御中であるかを判定する。その結果、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、ステップS550−5に処理を移し、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合にはステップS550−3に処理を移す。
【0287】
(ステップS550−3)
上記ステップS550−2において、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれであったかを判定する。
【0288】
(ステップS550−4)
次に、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電制御を開始すべく、上記ステップS550−3において確認した遊技状態に応じて通電制御データをセットする。具体的には、普通図柄の変動開始時の遊技状態が非時短遊技状態であった場合には始動口開閉ソレノイド22cの通電制御データとして、開放回数=1回、1回の開放時間=0.1秒となる通電制御データをセットする。また、普通図柄の変動開始時の遊技状態が時短遊技状態であった場合には、開放回数=2回、1回の開放時間=2.9秒となる通電制御データをセットする。
【0289】
(ステップS550−5)
また、上記ステップS550−2において、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS550−4でセットされた通電時間を経過したかを判定する。その結果、通電時間を経過したと判定した場合にはステップS550−6に処理を移し、通電時間は経過していないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
【0290】
(ステップS550−6)
上記ステップS550−5において、通電時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電を停止する処理を行う。
【0291】
(ステップS550−7)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0292】
以上のように、主制御基板100において各種の処理が実行されることにより、特別図柄遊技および普通図柄遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板100から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板200において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、非時短遊技状態に設定されているときに副制御基板200において決定、制御され、特別図柄の変動表示中に演出表示部50aに表示される変動演出および予告演出について、具体的に説明する。
【0293】
図39は、変動演出を説明する図である。この図に示すように、非時短遊技状態においては、演出表示部50aに表示される3つの演出図柄40a、40b、40cの組み合わせによって、大当たりの抽選結果を遊技者に報知するようにしている。
【0294】
演出図柄40a、40b、40cのそれぞれは、例えば1〜8の数字が記された8種類の図柄から構成されている。そして、特別図柄の変動表示中には、演出図柄40a、40b、40cのそれぞれが、8種類の図柄を縦方向にスクロール表示(変動表示)する。なお、図39(b)における矢印は、演出図柄40a、40b、40cが変動表示中(縦方向のスクロール表示中)であることを示している。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、演出表示部50aに、全ての演出図柄40a、40b、40cが停止表示される。
【0295】
そして、停止表示された演出図柄40a、40b、40cの組み合わせにより、大当たりの抽選結果が遊技者に報知される。ここでは、「大当たり」の抽選結果が導出された場合には、演出図柄40a、40b、40cが全て同一図柄で停止表示され、「ハズレ」の抽選結果が導出された場合には、演出図柄40a、40b、40cの少なくとも1つが、他の図柄と異なる図柄で停止表示される。
【0296】
また、本実施形態においては、変動演出の態様が「リーチなし演出」と「リーチ演出」とに大別される。「リーチなし演出」は、「ガセ0〜2」、「ガセ0〜2(固定値)」、「通常変動系」の発展前変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動演出である。一方、「リーチ演出」は、上記以外の発展前変動パターンコマンド、すなわち、図12において「リーチ」という文言が記されている発展前変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動演出である。「リーチ演出」は、「大当たり」の抽選結果が導出された場合、および、「ハズレ」の抽選結果が導出された場合の双方で実行されるが、「リーチなし演出」は、「ハズレ」の抽選結果が導出された場合にのみ実行される。
【0297】
なお、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合においては、「ハズレ」の抽選結果が導出されたときに「リーチ演出」が実行されることはなく、「大当たり」の抽選結果が導出されたときのみ「リーチ演出」が実行されるようにしている。したがって、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合、すなわち、「高確確定モード」においては、「リーチ演出」が実行されることによって、「大当たり」の抽選結果が報知されることとなる。
【0298】
図40は、「リーチなし演出」を説明する図である。「リーチなし演出」においては、演出図柄40a、40b、40cが変動表示を開始してから所定時間経過後に、まず、図40(a)に示すように、演出図柄40aが停止表示する。その後、さらに所定時間経過後に、図40(b)に示すように、演出図柄40cが演出図柄40aと異なる図柄で停止表示し、その後、さらに所定時間が経過したところで、図40(c)に示すように、最後に演出図柄40bが停止表示する。このとき、演出図柄40a、40b、40cの全てが同一の図柄で停止表示することはなく、これによって大当たりの抽選結果がハズレであったことが遊技者に報知される。なお、各演出図柄40a、40b、40cが停止するまでの時間や、停止するまでの表示態様は、受信する変動パターンコマンドに応じて異なるものとなっている。
【0299】
図41は、「リーチ演出」を説明する図である。「リーチ演出」においては、演出図柄40a、40b、40cが変動表示を開始してから所定時間経過後に、まず、図41(a)に示すように、演出図柄40aが停止表示される。その後、さらに所定時間経過後に、図41(b)に示すように、演出図柄40cが演出図柄40aと同じ図柄で停止表示される。そして、演出表示部50aにおいて、「リーチ」という文字が表示されるとともに、演出表示部50aにおいて種々の表示がなされた後に、図41(c)に示すように、演出図柄40a、40b、40cが停止表示する。この「リーチ演出」は、「リーチなし演出」よりも変動時間が長くなっており、本実施形態においては、例えば、20秒〜60秒程度で構成されている。
【0300】
なお、「リーチ演出」において、演出表示部50aに「リーチ」という文字が表示されるまでの各演出図柄40a、40b、40cの表示態様が、発展前変動パターンコマンドに対応付けられている。また、「リーチ」という文字が表示された後の演出表示部50aの表示態様が、発展後変動パターンコマンドに対応付けられている。そして、各演出図柄40a、40b、40cがリーチ態様となるまでの時間や表示態様、および、最終的に停止表示されるまでの時間や表示態様が、受信する変動パターンコマンドに応じて異なるものとなっている。
【0301】
そして、大当たり当選時とハズレ時とで、演出図柄40a、40b、40cの表示態様が出現する確率を適宜設定することにより、各変動パターン(変動演出の態様)における大当たり当選の期待度が設定されることとなる。このように、変動演出によって大当たりの期待度を示唆することで、演出効果を向上して遊技の興趣を向上することとしているが、本実施形態においては、上記の変動演出に加えて、さらに予告演出によっても大当たりの期待度を示唆することとしている。以下に、予告演出について説明する。
【0302】
図39(a)に示すように、演出表示部50aの下部には、保留表示部41(41a〜41d)、42(42a〜42d)が設けられている。保留表示部41は、第1保留数を示すものであり、保留表示部42は、第2保留数を示すものである。具体的には、第1保留数が「1」である場合には保留表示部41aが点灯し、第1保留数が「2」である場合には保留表示部41a、41bが点灯し、第1保留数が「3」である場合には保留表示部41a、41b、41cが点灯し、第1保留数が「4」である場合には保留表示部41a、41b、41c、41dが点灯する。また、保留表示部42も、上記と同様に、各保留表示部42a〜42dの点灯状況により、第2保留数が報知されることとなる。
【0303】
ここで、本実施形態においては、保留表示部41の点灯態様が複数パターン設けられており、この保留表示部41の点灯態様によって、当該第1保留についての変動パターン、すなわち、大当たりの期待度を示唆することとしている。
【0304】
図42は、保留表示態様決定テーブルを説明する図である。本実施形態においては、保留表示部41の表示態様として、通常表示、特殊表示1、特殊表示2の3つの表示態様が設けられており、そのいずれの態様によって保留表示部41を表示するかが保留表示態様決定テーブルによって決定される。
【0305】
すでに説明したように、非時短遊技状態において第1保留が留保されると、主制御基板100から副制御基板200に始動入賞コマンドおよび事前判定コマンドが送信される。副制御基板200においては、始動入賞コマンドの受信に伴い、保留表示部41を通常表示する処理が行われるが、このとき、同時に事前判定コマンドを受信した場合には、当該受信した事前判定コマンドの受信に伴い、0〜99の範囲内から保留表示決定用乱数が1つ取得され、当該取得した保留表示決定用乱数と、保留表示態様決定テーブルとに基づいて、保留表示部41の表示態様が決定される。
【0306】
この保留表示態様決定テーブルによれば、「不定値」の事前判定コマンドを受信した場合には、保留表示決定用乱数がいずれの値であったとしても、必ず、「通常表示」が決定される。また、「通常変動系(固定値)」の事前判定コマンドを受信した場合には、保留表示決定用乱数が0〜94のときに「通常表示」が決定され、保留表示決定用乱数が95〜99のときに「特殊表示1」が決定される。また、「ガセ0〜2(固定値)」の事前判定コマンドを受信した場合には、保留表示決定用乱数が0〜89のときに「通常表示」が決定され、保留表示決定用乱数が90〜99のときに「特殊表示1」が決定される。また、「弱リーチ疑似0〜3(固定値)」および「弱リーチ煽りF(固定値)」の事前判定コマンドを受信した場合には、保留表示決定用乱数が0〜79のときに「通常表示」が決定され、保留表示決定用乱数が80〜99のときに「特殊表示1」が決定される。また、「強リーチ疑似0〜3(固定値)」および「強リーチ煽りF(固定値)」の事前判定コマンドを受信した場合には、保留表示決定用乱数が0〜59のときに「通常表示」が決定され、保留表示決定用乱数が60〜89のときに「特殊表示1」が決定され、保留表示決定用乱数が90〜99のときに「特殊表示2」が決定される。
【0307】
なお、ここでは、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合に受信する事前判定コマンドについて説明したが、「大当たり」に当選した場合にも、上記のようにして、「通常表示」、「特殊表示1」、「特殊表示2」のいずれかに保留の表示態様が決定される。このとき、「大当たり」に当選した場合には、「ハズレ」であった場合よりも、「特殊表示1」、「特殊表示2」が高確率で決定されるようになっている。したがって、保留表示部41が「通常表示」以外の態様で表示された場合には、当該保留についての変動演出が開始されるよりも前から、長期にわたって遊技者に期待感を与えることが可能となる。
【0308】
次に、上記の変動演出および予告演出を実行するための副制御基板200の処理について、図43〜図48を用いて簡単に説明する。
【0309】
(副制御基板200のメイン処理)
図43は、副制御基板200のメイン処理を説明するフローチャートである。
【0310】
(ステップS1000)
サブCPU200aは、電源投入に応じて、サブROM200bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM200cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
【0311】
(ステップS1001)
次に、サブCPU200aは、各演出乱数(第1演出乱数、第2演出乱数、保留表示決定用乱数)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1001の処理を繰り返し行う。
【0312】
(副制御基板200のタイマ割込処理)
図44は、副制御基板200のタイマ割込処理を説明するフローチャートである。副制御基板200には、所定の周期(2ms)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU200aはタイマ割込処理プログラムを読み込んで当該タイマ割込処理を開始する。
【0313】
(ステップS1100)
まず、サブCPU200aは、副制御基板200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
【0314】
(ステップS1200)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板200においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
【0315】
(ステップS1300)
次に、サブCPU200aは、実行中の演出進行状況に応じて、演出操作装置56の操作の受け付け可否を判定するとともに、演出操作装置検出スイッチ56aの信号のチェックを行う。そして、演出操作装置検出スイッチ56aから操作信号が入力されたときに、演出操作装置56の操作受け付け中であった場合には、演出操作装置56が操作されたことを画像制御基板210に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。
【0316】
(ステップS1400)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板210や電飾制御基板220へ送信し、タイマ割込処理を終了する。
【0317】
図45は、上記コマンド解析処理のうち、事前判定コマンドを受信した場合に実行される事前判定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この事前判定コマンドは、主制御基板100において、事前判定処理(図22参照)のうち、ステップS331―6でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(図19参照)によって副制御基板200に送信される。
【0318】
(ステップS1210−1)
事前判定コマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU200aは、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されているかを判定する。その結果、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されていると判定した場合にはステップS1210−2に処理を移し、変動パターン選択オフセット識別子は「3」に設定されていないと判定した場合にはステップS1210−3に処理を移す。
【0319】
なお、上記したように、遊技状態コマンド(図28のステップS440−7参照)および遊技状態指定コマンド(図33のステップS460−4)には、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子に係る情報が付加されている。副制御基板200においては、遊技状態コマンドおよび遊技状態指定コマンドを受信すると、当該受信したコマンドに基づいて、サブRAM200cに、主制御基板100において設定されている変動パターン選択オフセット識別子に係る情報が記憶される。これにより、主制御基板100において設定されている変動パターン選択オフセット識別子を、副制御基板200において管理するようにしている。
【0320】
(ステップS1210−2)
上記ステップS1210−1において、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されていると判定した場合には、サブCPU200aは、コマンド変換処理を行う。すでに説明したとおり、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合と、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合とでは、同じ事前判定コマンド決定テーブルに基づいて事前判定コマンドが決定されている。そして、このとき用いられる事前判定コマンド決定テーブルは、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合に選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブルに対応しているものの、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合に選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブルには対応していない。
【0321】
そこで、このステップS1210−2においては、受信した事前判定コマンドが、「弱リーチ疑似0〜3(固定値)」、「弱リーチ煽りF(固定値)」、「強リーチ疑似0〜3(固定値)」、「強リーチ煽りF(固定値)」に係るものであった場合には、受信した事前判定コマンドを「通常変動系(固定値)」に係る事前判定コマンドに変換する処理を行うこととなる。なお、受信した事前判定コマンドがその他のコマンドであった場合には、特段の処理を行うことなく、次のステップに処理が移される。
【0322】
(ステップS1210−3)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1210−2で変換された事前判定コマンド、または、変動パターン選択オフセット識別子が「3」以外の場合には受信した事前判定コマンドに対応する事前判定情報をサブRAM200cに記憶する。
【0323】
(ステップS1210−4)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1001(図43参照)で更新された保留表示決定用乱数を取得する。
【0324】
(ステップS1210−5)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1210−4で取得した保留表示決定用乱数と、保留表示態様決定テーブル(図42参照)とに基づいて、保留表示部41の表示態様を決定する。
【0325】
(ステップS1210−6)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1210−5で決定した表示態様に対応する保留表示コマンドをセットし、当該事前判定コマンド受信処理を終了する。ここでセットされた保留表示コマンドは、画像制御基板210に送信されるとともに、画像制御基板210において、受信した保留表示コマンドに対応する表示制御がなされることとなる。
【0326】
図46は、上記コマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この変動パターンコマンドは、主制御基板100において、変動パターン決定処理(図26参照)のうち、ステップS421−3およびステップS421−6でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(図19参照)によって副制御基板200に送信される。
【0327】
(ステップS1220)
変動パターンコマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU200aは、発展前演出決定処理を行う。この発展前演出決定処理については、図47を用いて後述する。
【0328】
(ステップS1230)
次に、サブCPU200aは、発展後演出決定処理を行う。この発展後演出決定処理については、図48を用いて後述する。
【0329】
(ステップS1240)
次に、サブCPU200aは、保留表示更新処理を行う。ここでは、保留が1つ減少するのに伴い、演出表示部50aの保留表示部41、42の表示をシフトするための処理が行われる。
【0330】
図47は、発展前演出決定処理を説明するフローチャートである。
【0331】
(ステップS1220−1)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS1001で更新された第1演出乱数を取得する。
【0332】
(ステップS1220−2)
次に、サブCPU200aは、受信した発展前変動パターンコマンドを解析する。
【0333】
(ステップS1220−3)
次に、サブCPU200aは、受信した発展前変動パターンコマンドの種別、現在の遊技状態、変動パターン選択オフセット識別子等に基づいて、1の発展前演出決定テーブルを選択する。この発展前演出決定テーブルは、発展前変動パターンコマンドの種別ごとに、また、遊技状態や変動パターン選択オフセット識別子ごとに多数設けられており、受信した発展前変動パターンコマンドの種別、現在の遊技状態や変動パターン選択オフセット識別子等に基づいて、対応する1の発展前演出決定テーブルが選択されることとなる。なお、発展前演出決定テーブルは、演出表示部50aに表示する画像の内容や、演出役物装置52の可動態様、演出照明装置54の点灯態様、音声出力装置58の音声出力態様等が演出乱数に対応付けて記憶されたものである。
【0334】
(ステップS1220−4)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1220−3で選択された発展前演出決定テーブルと、上記ステップS1220−1で取得した第1演出乱数とに基づいて、発展前演出パターンを決定する。
【0335】
(ステップS1220−5)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1220−4で決定された発展前演出パターンに対応する発展前演出実行コマンドをサブRAM200cの所定領域にセットする。ここでセットされた発展前演出実行コマンドは、画像制御基板210および電飾制御基板220に送信され、画像制御基板210および電飾制御基板220において、受信したコマンドに基づく各種の演出が実行制御されることとなる。
【0336】
図48は、発展後演出決定処理を説明するフローチャートである。
【0337】
(ステップS1230−1)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS1001で更新された第2演出乱数を取得する。
【0338】
(ステップS1230−2)
次に、サブCPU200aは、受信した発展後変動パターンコマンドを解析する。
【0339】
(ステップS1230−3)
次に、サブCPU200aは、受信した発展後変動パターンコマンドの種別、現在の遊技状態や変動パターン選択オフセット識別子等に基づいて、1の発展後演出決定テーブルを選択する。この発展後演出決定テーブルは、発展後変動パターンコマンドの種別ごとに、また、遊技状態や変動パターン選択オフセット識別子ごとに多数設けられており、受信した発展後変動パターンコマンドの種別、現在の遊技状態や変動パターン選択オフセット識別子等に基づいて、対応する1の発展後演出決定テーブルが選択されることとなる。なお、発展後演出決定テーブルは、演出表示部50aに表示する画像の内容や、演出役物装置52の可動態様、演出照明装置54の点灯態様、音声出力装置58の音声出力態様等が演出乱数に対応付けて記憶されたものである。
【0340】
(ステップS1230−4)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1230−3で選択された発展後演出決定テーブルと、上記ステップS1230−1で取得した第2演出乱数とに基づいて、発展後演出パターンを決定する。
【0341】
(ステップS1230−5)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1230−4で決定された発展後演出パターンに対応する発展後演出実行コマンドをサブRAM200cの所定領域にセットする。ここでセットされた発展後演出実行コマンドは、画像制御基板210および電飾制御基板220に送信され、画像制御基板210および電飾制御基板220において、受信したコマンドに基づく各種の演出が実行制御されることとなる。
【0342】
以上のように、主制御基板100および副制御基板200の処理によって実行される変動演出および予告演出により、大当たりの期待度が示唆されることとなり、演出効果が向上して遊技の興趣を向上することができる。また、本実施形態においては、変動パターン選択オフセット識別子が、「1」または「2」に設定されているときと「3」に設定されているときとで、異なる発展前変動パターンコマンドが選択される一方で、予告演出を実行する際に必要となる事前判定コマンド決定テーブルを共通化している。これにより、予告演出を実行する場合に必要となる事前判定コマンド決定テーブルを削減することが可能となり、遊技の進行を制御する主制御基板100の記憶容量の圧迫を低減することができる。
【0343】
なお、本実施形態においては、変動パターンコマンド決定テーブルを選択する際に、変動パターン選択オフセット識別子を参照することとしたが、変動パターンコマンド決定テーブルの選択条件(テーブル選択条件)はこれに限らない。例えば、遊技の進行条件を異にする複数の遊技状態が設けられる場合に、遊技状態に応じて変動パターンコマンド決定テーブルを選択することとしてもよく、この場合には、遊技状態ごとにテーブル選択条件が定められることとなる。
【0344】
また、本実施形態においては、発展前変動パターンコマンドと発展後変動パターンコマンドとに基づいて、1回の変動パターンが構成されることとしたが、1回の変動パターンを1の変動パターンコマンドによって決定してもよいし、3以上の変動パターンコマンドによって決定してもよい。
【0345】
さらには、本実施形態においては、予告演出を実行するために決定される事前判定コマンドを、発展前変動パターンコマンドに対応付けることとしたが、例えば、発展後変動パターンコマンドに事前判定コマンドを対応付けることとしてもよい。つまり、予告演出によって発展後変動パターンを示唆するようにしても構わない。また、発展前変動パターンコマンドと発展後変動パターンコマンドとの組み合わせによって予告演出を実行することとしてもよい。
【0346】
なお、本実施形態における主制御基板100が主制御手段に相当し、副制御基板200が副制御手段に相当する。
また、本実施形態における特別図柄乱数が遊技利益乱数に相当し、メインRAM100cのうち、第1保留および第2保留を記憶する記憶領域が保留記憶手段に相当する。
また、本実施形態において、図21のステップS330−5およびステップS330−7の処理を実行するメインCPU100aが乱数取得手段に相当する。なお、本実施形態においては、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球することを所定の条件として各乱数を取得することとしたが、各乱数を取得する条件はこれに限らない。いずれにしても、予め設定された条件が成立した場合に、遊技利益乱数および変動パターン乱数を取得することとすればよい
【0347】
また、本実施形態において、図25のステップS420−5に示す処理を実行するメインCPU100aが遊技利益決定手段に相当する。
また、本実施形態における発展前変動パターンコマンド決定テーブルおよび発展後変動パターンコマンド決定テーブルが変動パターンコマンド決定テーブルに相当する。
また、本実施形態において、図26に示す変動パターン決定処理を実行するメインCPU100aが変動パターン決定手段に相当する。
【0348】
また、本実施形態において、図22に示す事前判定処理を実行するメインCPU100aが事前判定コマンド決定手段に相当する。なお、本実施形態においては、変動パターン乱数が記憶されたときに事前判定コマンドを決定することとしたが、事前判定コマンドの決定タイミングはこれに限らない。いずれにしても、変動パターン乱数が記憶されてから、当該変動パターン乱数に基づいて変動パターンコマンドが決定されるよりも前のいずれかのタイミングで事前判定コマンドを決定するものであればよい。
また、本実施形態において、図19のステップS800に示す処理を実行するメインCPU100aがコマンド送信手段に相当する。
【0349】
また、本実施形態において、図46〜図48に示す処理を実行するサブCPU200aが変動演出実行手段に相当する。
また、本実施形態において、図45のステップS1210−3に示す処理を実行するサブCPU200aが事前判定情報記憶手段に相当する。
また、本実施形態において、図45に示す処理を実行するサブCPU200aが予告演出実行手段に相当する。
【0350】
また、本実施形態において、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときのテーブル選択条件が第1のテーブル選択条件に相当し、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されているときのテーブル選択条件が第2のテーブル選択条件に相当する。
また、本実施形態において、図12に示すテーブル17a、17dが第1の変動パターンコマンド決定テーブルに相当し、図13に示すテーブル18a、18dが第2の変動パターンコマンド決定テーブルに相当する。
【0351】
また、本実施形態において、第1変動パターン乱数の固定値に相当する乱数範囲において、207〜3961が「特定範囲内の乱数値」に相当し、3962〜4000が「特定範囲外の乱数値」に相当する。
また、本実施形態において、「通常変動系(固定値)」および「ガセ0〜2(固定値)」に対応する発展前変動パターンコマンドが共通変動パターンコマンドに相当し、「弱リーチ疑似0〜3(固定値)」、「弱リーチ煽りF(固定値)」、「強リーチ疑似0〜3(固定値)」、「強リーチ煽りF(固定値)」に対応する発展前変動パターンコマンドが第1個別変動パターンコマンドに相当する。なお、本実施形態では、共通変動パターンコマンドを複数設けることとしたが、共通変動パターンコマンドは1つのみ設けることとしてもよい。
また、本実施形態において、図14(b)に示すテーブル103が共通事前判定コマンド決定テーブルに相当する。
【0352】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0353】
1 遊技機
100 主制御基板
100a メインCPU
100b メインROM
100c メインRAM
200 副制御基板
200a サブCPU
200b サブROM
200c サブRAM
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技の進行を制御する主制御手段と、主制御手段から送信されるコマンドに基づいて演出を制御する副制御手段と、を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、始動口に遊技球が入球すると乱数値が取得されるとともに、始動条件の成立により、取得した乱数値に基づく大当たりの抽選が行われ、この大当たりの抽選により大当たりに当選すると、多量の賞球を獲得可能な特別遊技が実行可能となる遊技機が知られている。こうした遊技機においては、主制御基板(主制御手段)において大当たりの抽選が行われるとともに、大当たりの抽選によって導出された抽選結果に基づいて変動パターン(変動時間)が決定される。
【0003】
具体的に説明すると、主制御基板には、変動パターンコマンドに乱数値が対応付けられた複数の変動パターンコマンド決定テーブルが記憶されている。こうした変動パターンコマンド決定テーブルは、遊技状態に対応付けて多数設けられている。そして、変動演出を実行する際には、設定されている遊技状態に対応する変動パターンコマンド決定テーブルが選択され、当該選択された変動パターンコマンド決定テーブルに割り振られた乱数値と変動パターン乱数とに基づいて変動パターンコマンドが決定される。このようにして決定された変動パターンコマンドは、主制御基板から副制御基板に送信され、副制御基板において受信した変動パターンコマンドに基づく変動演出が実行されることとなる。
【0004】
また、近年では、特許文献1に示されるように、始動口に遊技球が入球して保留が留保されたときに、いずれの変動パターンコマンドが決定されるかを事前に判定することにより、大当たりの抽選結果や変動パターンを、変動演出の開始前に示唆する所謂「先読み演出」が広く採用されている。
【0005】
具体的には、主制御基板には、各変動パターンコマンド決定テーブルと同じ乱数値の割り振りがなされた事前判定コマンド決定テーブルが記憶されており、始動口に遊技球が入球して変動パターン乱数が取得されたときに、当該取得した変動パターン乱数と事前判定コマンド決定テーブルとに基づいて、変動開始時に決定されるはずの変動パターンに対応する事前判定コマンドを決定する。そして、事前判定コマンドを副制御基板に送信するとともに、副制御基板において、受信した事前判定コマンドに基づいて「先読み演出」を実行する。こうした「先読み演出」を実行することにより、遊技者に期待感や緊張感を長期にわたって付与することが可能となり、演出効果を向上して遊技の興趣を向上することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−15797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように「先読み演出」を実行する場合には、各変動パターンコマンド決定テーブルそれぞれに対応する事前判定コマンド決定テーブルを設けなければならない。したがって、演出効果を向上すべく、変動パターンコマンド決定テーブルを多数設けた場合には、これに伴って事前判定コマンド決定テーブルも多数設けなければならず、主制御基板における記憶容量が圧迫されてしまう。
【0008】
本発明は、所謂「先読み演出」を採用した場合に、主制御基板における記憶容量を低減することができる遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技の進行を制御する主制御手段、および、前記主制御手段から送信されるコマンドに基づいて演出を制御する副制御手段を有し、前記主制御手段は、所定条件の成立により、遊技者に遊技利益を付与するか否かを決定するための遊技利益乱数、および、前記遊技利益の付与の可否を報知する変動演出の態様を決定するための変動パターン乱数を取得して保留記憶手段に保留として記憶する乱数取得手段と、始動条件の成立により、前記保留記憶手段に記憶された遊技利益乱数を読み出して前記遊技利益を付与するか否かを決定する遊技利益決定手段と、前記遊技利益決定手段によって前記遊技利益を付与するか否かの決定がなされたとき、前記変動演出の態様が対応付けられた1または複数の変動パターンコマンドに乱数値が割り振られた複数の変動パターンコマンド決定テーブルの中から、予め設定されたテーブル選択条件にしたがって、いずれかの変動パターンコマンド決定テーブルを選択するとともに、当該選択した変動パターンコマンド決定テーブルに割り振られた乱数値と、前記保留記憶手段に記憶された変動パターン乱数とに基づいて変動パターンコマンドを決定する変動パターンコマンド決定手段と、前記保留記憶手段に前記変動パターン乱数が記憶されてから、当該変動パターン乱数に基づいて前記変動パターンコマンド決定手段により前記変動パターンコマンドが決定されるよりも前に、当該変動パターン乱数と、前記変動演出の態様が対応付けられた1または複数の事前判定コマンドに乱数値が割り振られた事前判定コマンド決定テーブルと、に基づいて事前判定コマンドを決定する事前判定コマンド決定手段と、前記変動パターンコマンド決定手段によって決定された変動パターンコマンド、および、前記事前判定コマンド決定手段によって決定された事前判定コマンドを前記副制御手段に送信するコマンド送信手段と、を備え、前記副制御手段は、前記主制御手段から送信された前記変動パターンコマンドに基づいて前記変動演出を実行する変動演出実行手段と、前記主制御手段から送信された前記事前判定コマンドに基づいて事前判定情報を記憶する事前判定情報記憶手段と、前記事前判定情報記憶手段に記憶された事前判定情報に基づいて、当該事前判定情報に対応する保留について実行される変動演出の態様、もしくは、当該事前判定情報に対応する保留に基づいて決定される遊技利益を示唆する予告演出を実行する予告演出実行手段と、を備えた遊技機であって、前記変動パターンコマンド決定テーブルには、第1のテーブル選択条件下で前記変動パターン決定手段によって選択される第1の変動パターンコマンド決定テーブル、および、第2のテーブル選択条件下で前記変動パターンコマンド決定手段によって選択される第2の変動パターンコマンド決定テーブルが含まれ、前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルは、特定範囲内の乱数値それぞれが1または複数の共通変動パターンコマンドに割り振られるとともに、前記特定範囲外の乱数値それぞれが複数の第1個別変動パターンコマンドに割り振られ、前記第2の変動パターンコマンド決定テーブルは、前記特定範囲内の乱数値それぞれが前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルと同じ前記共通変動パターンコマンドに割り振られるとともに、前記特定範囲外の乱数値全てが前記第1個別変動パターンコマンドと異なる変動パターンコマンドに割り振られ、前記事前判定コマンド決定手段は、前記第1のテーブル選択条件および前記第2のテーブル選択条件のいずれに設定されている場合にも、少なくとも前記特定範囲内の乱数値の割り振りおよび前記特定範囲外の一部の乱数値の割り振りが前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルと等しい共通事前判定コマンド決定テーブルに基づいて前記事前判定コマンドを決定し、前記事前判定情報記憶手段は、前記特定範囲内の乱数値が割り振られた事前判定コマンドを受信した場合には、当該事前判定コマンドに対応する事前判定情報を記憶するとともに、前記特定範囲外の乱数値が割り振られた事前判定コマンドを受信した場合には、前記第1のテーブル選択条件に設定されていれば、当該受信した事前判定コマンドに対応する事前判定情報を記憶し、前記第2のテーブル選択条件に設定されていれば、前記第1のテーブル選択条件に設定されているときと異なる事前判定情報を記憶することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】扉が開放された状態を示す遊技機の斜視図である。
【図2】遊技機の正面図である。
【図3】遊技機のブロック図である。
【図4】特別図柄判定テーブルを説明する図である。
【図5】図柄種別判定テーブルを説明する図である。
【図6】特別電動役物作動テーブルを説明する図である。
【図7】遊技状態設定テーブルを説明する図である。
【図8】変動パターンの決定条件を説明する図である。
【図9】(a)は、変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルを説明する図であり、(b)は、変動パターン選択用カウンタ値設定テーブルを説明する図である。
【図10】変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルを説明する図である。
【図11】発展前変動パターンコマンド決定テーブル選択用のテーブルを説明する図である。
【図12】発展前変動パターンコマンド決定テーブルの一例を示す図である。
【図13】発展前変動パターンコマンド決定テーブルの他の例を示す図である。
【図14】事前判定コマンド決定テーブルを説明する図である。
【図15】発展後変動パターンコマンド決定テーブルの一例を示す図である。
【図16】普通図柄判定テーブルを説明する図である。
【図17】(a)は普通図柄変動パターンコマンド決定テーブルを説明する図であり、(b)は第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。
【図18】主制御基板におけるメイン処理を示す図である。
【図19】主制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。
【図20】主制御基板における入力制御処理を示す図である。
【図21】主制御基板における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。
【図22】主制御基板における事前判定処理を示す図である。
【図23】主制御基板におけるゲート検出スイッチ入力処理を示す図である。
【図24】主制御基板における特図特電処理を示す図である。
【図25】主制御基板における特別図柄変動開始処理を示す図である。
【図26】主制御基板における変動パターン決定処理を示す図である。
【図27】主制御基板における特別図柄変動停止処理を示す図である。
【図28】主制御基板における停止後処理を示す図である。
【図29】主制御基板における変動パターン選択用カウンタ値更新処理を示す図である。
【図30】主制御基板における時短遊技状態設定処理を示す図である。
【図31】主制御基板にける高確率遊技状態設定処理を示す図である。
【図32】主制御基板における特別電動役物制御処理を示す図である。
【図33】主制御基板における特別遊技終了処理を示す図である。
【図34】主制御基板における普図普電処理を示す図である。
【図35】主制御基板における普通図柄変動開始処理を示す図である。
【図36】主制御基板における普通図柄変動停止処理を示す図である。
【図37】主制御基板における普通図柄停止後処理を示す図である。
【図38】主制御基板における普通電動役物制御処理を示す図である。
【図39】変動演出および予告演出を説明する図である。
【図40】「リーチなし演出」を説明する図である。
【図41】「リーチ演出」を説明する図である。
【図42】保留表示態様決定テーブルを説明する図である。
【図43】副制御基板におけるメイン処理を示す図である。
【図44】副制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。
【図45】副制御基板における事前判定コマンド受信処理を示す図である。
【図46】副制御基板における変動パターンコマンド受信処理を示す図である。
【図47】副制御基板における発展前演出決定処理を示す図である。
【図48】副制御基板における発展後演出決定処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0012】
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
【0013】
図1は、本実施形態の遊技機1の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機1は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、この外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、この中枠4と同様に、ヒンジ機構によって外枠2に開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
【0014】
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤8が保持されている。また、前枠6には、ガラス製または樹脂製の透過板10が保持されている。そして、これら中枠4および前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤8と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機1の正面側から、透過板10を介して遊技盤8が視認可能となる。
【0015】
図2は、遊技機1の正面図である。この図に示すように、前枠6の下部には、遊技機1の正面側に突出する操作ハンドル12が設けられている。この操作ハンドル12は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル12を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル12の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤8に設けられたレール14a、14b間を上昇して遊技領域16に導かれることとなる。
【0016】
遊技領域16は、操作ハンドル12の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域16aおよび第2遊技領域16bを備えている。第1遊技領域16aは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域16の左側に位置し、第2遊技領域16bは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域16の右側に位置している。レール14a、14bが遊技領域16の左側にあることから、操作ハンドル12によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域16aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域16bに進入することとなる。
【0017】
また、遊技領域16には、遊技球が入球可能な一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22が設けられており、これら一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0018】
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益(状態)が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
【0019】
また、第2始動口22は、可動片22bを開閉可能に備えており、この可動片22bの状態に応じて、第2始動口22への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片22bは、遊技盤8の裏面側から正面側へと出没自在に設けられており、可動片22bが遊技盤8の裏面側に没入した閉状態にあるときには、第2始動口22への遊技球の入球が不可能もしくは困難となっている。
【0020】
これに対して、遊技領域16に設けられたゲート24を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片22bが所定時間、遊技盤8の正面側に突出した開状態に制御される。このように、可動片22bが開状態になると、当該可動片22bが遊技球を第2始動口22に導く受け皿として機能し、第2始動口22への遊技球の入球が容易となる。
【0021】
さらに、第1始動口20および第2始動口22よりも下方にはアタッカー装置26が設けられている。このアタッカー装置26は、遊技球が入球可能な大入賞口28と、この大入賞口28を開閉する開閉扉28bと、を備えており、通常、開閉扉28bが大入賞口28を閉扉して、大入賞口28への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の特別遊技が実行されると、開閉扉28bが遊技盤8の裏面側に没入して、大入賞口28への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口28に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0022】
ここで、第1始動口20は、遊技領域16の下方寄りであって幅方向の中央に位置しており、第1遊技領域16aを流下する遊技球のみが入球可能であって、第2遊技領域16bを流下する遊技球は入球不可能となっている。一方で、第2始動口22は、第2遊技領域16bに位置しており、第2遊技領域16bを流下する遊技球のみが入球可能であって、第1遊技領域16aを流下する遊技球は入球不可能となっている。
【0023】
ただし、第1始動口20には、第2遊技領域16bを流下する遊技球が入球してもよく、また、第2始動口22には、第1遊技領域16aを流下する遊技球が入球してもよい。したがって、第1始動口20や第2始動口22の配置は一例にすぎず、具体的な盤面構成は特に限定されるものではない。
【0024】
なお、遊技領域16の最下部には、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域16から遊技盤8の背面側に排出する排出口30が設けられている。
【0025】
そして、遊技盤8には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、LED等のランプによるドット表示器からなる演出表示装置50と、可動装置からなる演出役物装置52とが設けられている。演出表示装置50は、画像を表示する演出表示部50aを備えており、この演出表示部50aを、遊技盤8の略中央部分において、遊技機1の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部50aには、後述する演出図柄40a、40b、40c(図2においては不図示)が変動表示され、これら各演出図柄40a、40b、40cの停止表示態様によって大当たりの抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
【0026】
また、遊技盤8の裏面側には演出役物装置52が設けられている。この演出役物装置52は、通常、遊技盤8の裏面側に隠れており、遊技機1の正面側から視認することができないが、アクチュエータが作動すると、図示のように演出表示部50aの前面側に露出して遊技者が視認できるようになっている。この演出役物装置52は、上記の演出図柄40a、40b、40cの変動表示中などに可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
【0027】
また、遊技盤8には、点灯態様や発光色をさまざまに制御して演出を行うためのランプからなる演出照明装置54が設けられている。さらに、遊技機1の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板10よりも下方位置には、遊技者の押下操作を受け付けるボタンからなる演出操作装置56が設けられている。そして、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置には、遊技機1の正面側に向けられたスピーカからなる音声出力装置58が設けられている。
【0028】
なお、図中符号70は、遊技機1から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿70が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿72に導かれることとなる。また、この下皿72の底面には、当該下皿72から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ72aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ72aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿72の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
【0029】
また、遊技盤8には、遊技領域16の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が設けられている。これら各表示器80〜90は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
【0030】
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
【0031】
主制御基板100は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板100は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0032】
上記主制御基板100には、一般入賞口18に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口20に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口22に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ22a、ゲート24を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ24a、大入賞口28に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ28aが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板100に検出信号が入力されるようになっている。
【0033】
また、主制御基板100には、第2始動口22の可動片22bを作動する始動口開閉ソレノイド22cと、大入賞口28を開閉する開閉扉28bを作動する大入賞口開閉ソレノイド28cと、が接続されており、主制御基板100によって、第2始動口22および大入賞口28の開閉制御がなされるようになっている。
【0034】
さらに、主制御基板100には、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が接続されており、主制御基板100によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
【0035】
また、本実施形態の遊技機1は、主に第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入球によって開始される特別図柄遊技と、ゲート24を遊技球が通過することによって開始される普通図柄遊技とに大別される。そして、主制御基板100のメインROM100bには、特別図柄遊技および普通図柄遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
【0036】
また、主制御基板100には、払出制御基板120および副制御基板200が接続されている。
【0037】
払出制御基板120は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板120も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板100に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板120には遊技情報出力端子板110が接続されており、主制御基板100から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板120および遊技情報出力端子板110を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
【0038】
また、払出制御基板120には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ121が接続されている。払出制御基板120は、主制御基板100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ121を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ122によって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
【0039】
また、払出制御基板120には、下皿72の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ123が接続されている。この皿満タン検出スイッチ123は、賞球として払い出される遊技球を下皿72に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板120に入力されるようになっている。
【0040】
そして、下皿72に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿72に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ123から払出制御基板120に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板120は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿72が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
【0041】
また、払出制御基板120には、発射制御基板130が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板130は、払出制御基板120から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板130には、操作ハンドル12に設けられ、当該操作ハンドル12に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ12aと、操作ハンドル12の操作角度を検出する操作ボリューム12bと、が接続されている。そして、タッチセンサ12aおよび発射ボリューム12bから信号が入力されると、発射制御基板130において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド131を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
【0042】
副制御基板200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板200は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cを備えており、主制御基板100に対して、当該主制御基板100から副制御基板200への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU200aは、主制御基板100から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板210または電飾制御基板220に送信する。このとき、サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0043】
画像制御基板210は、上記演出表示部50aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板210のROMには、演出表示部50aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示部50aの画像表示を制御する。
【0044】
電飾制御基板220は、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置58から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板220は、副制御基板200から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置52を可動したり演出照明装置54を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置56が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ56aから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板200に送信する。
【0045】
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されている。この電源基板は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板100に出力するようになっている。
【0046】
次に、本実施形態の遊技機1における遊技について、メインROM100bに記憶されている各種テーブルを参照しながら説明する。
【0047】
前述したように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄遊技と普通図柄遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
【0048】
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口28が開放される特別遊技を実行する権利獲得の確率が低く(本実施形態では1/273)設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、特別遊技を実行する権利獲得の確率が高く(本実施形態では1/27.3)設定された遊技状態である。
【0049】
また、非時短遊技状態というのは、可動片22bが開状態になりにくく、第2始動口22に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片22bが開状態になりやすく、第2始動口22に遊技球が入球しやすい遊技状態である。
【0050】
遊技者が操作ハンドル12を操作して遊技領域16に遊技球を発射させるとともに、遊技領域16を流下する遊技球が第1始動口20または第2始動口22に入球すると、遊技者に付与される遊技利益が対応付けられた特別図柄の決定処理(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。この大当たりの抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口28が開放されるとともに当該大入賞口28への遊技球の入球が可能となる特別遊技が実行され、また、当該特別遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大当たりの抽選方法について説明する。
【0051】
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、大当たりの抽選に係る種々の乱数値(特別図柄乱数、大当たり乱数、第1変動パターン乱数、第2変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM100cの保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口20に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して第1保留とよび、第2始動口22に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して第2保留とよぶ。
【0052】
この保留記憶領域は、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域の2つの記憶領域を備えており、また、両保留記憶領域はそれぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口20に遊技球が入球して取得された乱数値は、4つを上限として第1保留記憶領域の第1〜4記憶部に第1保留として記憶され、第2始動口22に遊技球が入球して取得された乱数値は、4つを上限として第2保留記憶領域の第1〜4記憶部に第2保留として記憶される。
【0053】
したがって、第1保留記憶領域に4つの第1保留が記憶された状態で、第1始動口20に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に基づいて乱数値が記憶されることはなく、また、第2保留記憶領域に4つの第2保留が記憶された状態で、第2始動口22に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の入球に基づいて乱数値が記憶されることはない。
【0054】
図4は、特別図柄判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜545の範囲内から1つの特別図柄乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動口と、大当たりの抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態と、に応じて特別図柄判定テーブルが選択され、当該選択された特別図柄判定テーブルと取得された特別図柄乱数とによって大当たりの判定が行われる。
【0055】
低確率遊技状態において、第1保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(a)に示す特別図柄判定テーブル1が参照される。この特別図柄判定テーブル1によれば、特別図柄乱数が7または107であった場合に大当たりと判定し、その他の特別図柄乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/273となる。
【0056】
また、高確率遊技状態において、第1保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(b)に示す特別図柄判定テーブル2が参照される。この特別図柄判定テーブル2によれば、特別図柄乱数が7、17、27、37、47、57、67、77、87、97、107、117、127、137、147、157、167、177、187、197であった場合に大当たりと判定し、その他の特別図柄乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/27.3となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。
【0057】
また、低確率遊技状態において、第2保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(c)に示す特別図柄判定テーブル3が参照される。この特別図柄判定テーブル3も、特別図柄判定テーブル1と同様に、特別図柄乱数が7または107であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/273となる。
【0058】
また、高確率遊技状態において、第2保留に基づいて大当たりの抽選を開始する場合には、図4(d)に示す特別図柄判定テーブル4が参照される。この特別図柄判定テーブル4も、特別図柄判定テーブル2と同様に、特別図柄乱数が7、17、27、37、47、57、67、77、87、97、107、117、127、137、147、157、167、177、187、197であった場合に大当たりと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は1/27.3となる。
【0059】
図5は、特別図柄の種別を決定するための図柄種別判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜299の範囲内から1つの大当たり乱数が取得される。そして、遊技球が入球した始動口と、上記の大当たりまたはハズレの判定結果と、に応じて図柄種別判定テーブルが選択され、当該選択された図柄種別判定テーブルと取得された大当たり乱数とによって特別図柄の種別が決定される。なお、大当たり乱数は、大当たりの判定結果が導出された場合に限らず、ハズレの判定結果が導出された場合にも、特別図柄の種別を決定する際に取得されるものである。以下では、大当たり乱数によって決定される特別図柄のうち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
【0060】
ここで、上記した特別図柄判定テーブルによって第1保留を判定した結果、大当たりの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル1が参照される。この図柄種別判定テーブル1によれば、図示のとおり、0〜299の各大当たり乱数に特別図柄A〜Lの12種類の特別図柄が対応付けられており、例えば、大当たり乱数が「0」であった場合には、特別図柄Aが決定されることとなる。
【0061】
また、上記した特別図柄判定テーブルによって第2保留を判定した結果、大当たりの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル2が参照される。この図柄種別判定テーブル2によれば、図示のとおり、0〜299の各大当たり乱数に特別図柄A〜Lの12種類の特別図柄が対応付けられている。なお、ここでは、図柄種別判定テーブル1、2で同種類の特別図柄が決定されることとしたが、両テーブル1、2で異なる種類の特別図柄が決定されることとしてもよい。
【0062】
また、上記した特別図柄判定テーブルによって第1保留または第2保留を判定した結果、ハズレの判定結果が得られた場合には、図柄種別判定テーブル3が参照される。この図柄種別判定テーブル3によれば、第1保留についてハズレの判定結果が得られた場合には、特別図柄の種別として必ず特別図柄Xが決定され、第2保留についてハズレの判定結果が得られた場合には、特別図柄の種別として必ず特別図柄Yが決定される。
【0063】
図6は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するための特別電動役物作動テーブルを説明する図である。特別電動役物作動テーブルは、特別遊技の実行中に大入賞口開閉ソレノイド28cを通電制御するために参照されるものであり、本実施形態においては、特別電動役物作動テーブルとして、作動テーブル1、2が設けられている。
【0064】
そして、特別図柄A〜Iが決定されると、作動テーブル1を参照して特別遊技が実行される。この作動テーブル1によれば、大入賞口28が29秒開放すること、または、大入賞口28に8個の遊技球が入球する(カウントC=8)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が10回(R=10)実行される。なお、各ラウンド遊技中、大入賞口28は1回開放され、また、各ラウンド遊技間に設定される大入賞口28の閉鎖時間すなわちインターバル時間は、2.0秒に設定されている。
【0065】
また、特別図柄J、K、Lが決定されると、作動テーブル2を参照して特別遊技が実行される。この作動テーブル2によれば、大入賞口28が29秒開放すること、または、大入賞口28に8個の遊技球が入球する(カウントC=8)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が15回(R=15)実行される。なお、各ラウンド遊技中、大入賞口28は1回開放され、また、各ラウンド遊技間に設定される大入賞口28の閉鎖時間すなわちインターバル時間は、2.0秒に設定されている。
【0066】
図7は、上記のようにして特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。この遊技状態設定テーブルによれば、特別図柄A、B、Cが決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態として低確率遊技状態に設定され、特別図柄D〜Lが決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態として高確率遊技状態に設定される。なお、特別遊技の終了後の遊技状態として高確率遊技状態に設定される場合には、高確率遊技状態における大当たりの最大抽選可能回数(上限回数)である高確回数が10000回に設定される。本実施形態においては、高確率遊技状態における大当たりの当選確率が1/27.3であることから、実質的には、次回大当たりに当選するまで高確率遊技状態が継続することとなる。
【0067】
また、特別遊技の終了後には、上記の高確率遊技状態または低確率遊技状態に設定されるのと同時に、時短遊技状態または非時短遊技状態に設定される。この時短遊技状態および非時短遊技状態は、決定された特別図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態と、に基づいて図示のとおりに決定される。なお、大当たり当選時の遊技状態は、メインRAM100cの遊技状態バッファに記憶される。この遊技状態バッファには、大当たり当選時の遊技状態が、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれの遊技状態であるかと、非時短遊技状態および時短遊技状態のいずれの遊技状態であるかと、が記憶される。
【0068】
例えば、非時短遊技状態において特別図柄Aが決定された場合には、遊技状態バッファに非時短遊技状態に係る情報が記憶され、時短遊技状態において特別図柄Aが決定された場合には、遊技状態バッファに時短遊技状態に係る情報が記憶される。そして、遊技状態バッファに非時短遊技状態に係る情報が記憶されている場合、すなわち、非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Aが決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態として非時短遊技状態に設定される。一方、遊技状態バッファに時短遊技状態に係る情報が記憶されている場合、すなわち、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Aが決定された場合には、特別遊技の終了後の遊技状態として時短遊技状態に設定される。
なお、特別図柄Aが決定されるとともに、特別遊技の終了後の遊技状態が時短遊技状態に設定される場合、当該時短遊技状態における大当たりの最大抽選可能回数(上限回数)である時短回数は50回に設定される。また、例えば、特別図柄Lが決定された場合には、当該特別図柄Lが決定されたときの遊技状態(遊技状態バッファに記憶されている情報)を問わず、必ず、時短遊技状態に設定され、このとき、時短回数として10000回が設定されることとなる。
【0069】
図8は、変動パターンの決定条件を説明する図である。上記のようにして大当たりの抽選が行われると、数字等からなる演出図柄40a、40b、40cが演出表示部50aにおいて変動表示される変動演出が実行される。ここで、変動演出というのは、演出表示部50aにおいて演出図柄40a、40b、40cがスクロール表示される等、さまざまな態様で表示された後に、所定時間停止表示されるものである。最終的な停止表示態様には大当たりの抽選結果が対応付けられていることから、変動演出によって大当たりの抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
【0070】
そして、変動パターンというのは、変動演出の開始から終了までの時間や、演出図柄40a、40b、40cの変動表示の態様が対応付けられたものであり、主制御基板100において変動パターンが決定されると、当該決定された変動パターンに基づいて、副制御基板200において変動演出のさらに詳細な態様が決定される。この変動パターンは、設定されている遊技状態、より詳細には、遊技状態に応じて副制御基板200で設定される表示モードに対応して決定されるが、本実施形態においては、変動パターン選択オフセット識別子および変動パターン選択用カウンタ値の2つのデータに基づいて変動パターンが決定される。
【0071】
メインROM100bには、複数の変動パターンコマンドが乱数値に対応付けて記憶された変動パターンコマンド決定テーブルが多数記憶されている。そして、変動パターンを決定する際には、変動パターン選択オフセット識別子と変動パターン選択用カウンタ値とに基づいて変動パターンコマンド決定テーブルが選択され、当該選択されたテーブルと、第1変動パターン乱数または第2変動パターン乱数とに基づいて、変動パターンが決定されることとなる。
【0072】
具体的には、遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されている場合には、変動パターン選択オフセット識別子が「0」または「1」に設定されている。そして、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「0」に設定されており、このとき、副制御基板200においては、表示モードが「通常モード(初期設定)」に設定されている。また、変動パターン選択オフセット識別子が「1」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「1」〜「50」に設定されており、このとき、副制御基板200において「示唆モード1」に設定される。
【0073】
なお、表示モードというのは、例えば、演出表示部50aの背景色や、演出図柄40a、40b、40cの表示態様等を定めるものであり、遊技者は、演出表示部50aを視認することで、いずれの表示モードに設定されているかを識別することが可能となっている。各表示モードには遊技状態が対応付けられていることから、現在、いずれの遊技状態に設定されているのかが、表示モードを通じて遊技者に報知もしくは示唆されることとなる。
【0074】
また、遊技状態が高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されている場合には、変動パターン選択オフセット識別子が「2」または「3」に設定されている。そして、変動パターン選択オフセット識別子が「2」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「1」〜「50」に設定され、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「0」に設定されている。このとき、変動パターン選択オフセット識別子が「2」に設定されている場合には、副制御基板200において「示唆モード2」に設定され、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、副制御基板200において「高確確定モード」に設定される。
【0075】
なお、ここでは説明の都合上、「示唆モード1」および「示唆モード2」を区別して説明したが、「示唆モード1」および「示唆モード2」は、同一条件下で変動演出が行われるものであり、実質的には同一の表示モードである。つまり、「示唆モード1」および「示唆モード2」に設定されている場合には、変動パターンを決定する際に、同一の変動パターンコマンド決定テーブルが選択される。これにより、変動パターン選択オフセット識別子が「1」および「2」のいずれに設定されているのか、すなわち、現在の遊技状態が低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれに設定されているのかを、遊技者が判別することができなくなっている。
【0076】
詳しくは後述するが、「1」および「2」の変動パターン選択オフセット識別子は、特別遊技の終了後に設定される。そして、変動パターン選択オフセット識別子=「1」に設定された後、特別図柄の変動表示が50回行われると、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に変更される。つまり、「示唆モード1」において大当たりの抽選が50回行われると、「通常モード」に表示モードが変更される。これにより、特別遊技の終了後、大当たりの抽選が50回行われるまでは、高確率遊技状態に設定されているのか、低確率遊技状態に設定されているのかを遊技者が判別不可能もしくは判別困難とし、大当たりの抽選が50回終了したところで、低確率遊技状態であることが遊技者に報知されることとなる。
【0077】
一方で、変動パターン選択オフセット識別子=「2」に設定された後、特別図柄の変動表示が50回行われると、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に変更される。つまり、「示唆モード2」において大当たりの抽選が50回行われると、「高確確定モード」に表示モードが変更される。これにより、特別遊技の終了後、大当たりの抽選が50回行われるまでは、高確率遊技状態に設定されているのか、低確率遊技状態に設定されているのかを遊技者が判別不可能もしくは判別困難とし、大当たりの抽選が50回終了したところで、高確率遊技状態であることが遊技者に報知されることとなる。
【0078】
また、遊技状態が低確率遊技状態および時短遊技状態に設定されている場合には、変動パターン選択オフセット識別子が「4」に設定され、変動パターン選択用カウンタ値が「1」〜「50」に設定されている。そして、この場合には、副制御基板200において「チャンスモード1」に設定される。
【0079】
また、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されている場合には、変動パターン選択オフセット識別子が「5」または「6」に設定されている。そして、変動パターン選択オフセット識別子が「5」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「1」〜「50」に設定され、変動パターン選択オフセット識別子が「6」に設定されている場合には、変動パターン選択用カウンタ値が「0」に設定されている。このとき、変動パターン選択オフセット識別子が「5」に設定されている場合には、副制御基板200において「チャンスモード2」に設定され、変動パターン選択オフセット識別子が「6」に設定されている場合には、副制御基板200において「ラッシュモード」に設定される。
【0080】
なお、ここでは説明の都合上、「チャンスモード1」および「チャンスモード2」を区別して説明したが、「チャンスモード1」および「チャンスモード2」は、同一条件下で変動演出が行われるものであり、実質的には同一の表示モードである。これにより、変動パターン選択オフセット識別子が「4」および「5」のいずれに設定されているのか、すなわち、現在の遊技状態が低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれに設定されているのかを、遊技者が判別することができなくなっている。
【0081】
詳しくは後述するが、「4」および「5」の変動パターン選択オフセット識別子は、特別遊技の終了後に設定される。そして、変動パターン選択オフセット識別子=「4」に設定された後、特別図柄の変動表示が50回行われると、遊技状態が非時短遊技状態に変更され、これに伴って、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に変更される。つまり、「チャンスモード1」において大当たりの抽選が50回行われると、「通常モード」に表示モードが変更される。これにより、特別遊技の終了後、大当たりの抽選が50回行われるまでは、高確率遊技状態に設定されているのか、低確率遊技状態に設定されているのかを遊技者が判別不可能もしくは判別困難とし、大当たりの抽選が50回終了したところで、低確率遊技状態であることが遊技者に報知されることとなる。
【0082】
一方で、変動パターン選択オフセット識別子=「5」に設定された後、特別図柄の変動表示が50回行われると、高確率遊技状態および時短遊技状態に維持されたまま、変動パターン選択オフセット識別子が「6」に変更される。つまり、「チャンスモード2」において大当たりの抽選が50回行われると、「ラッシュモード」に表示モードが変更される。これにより、特別遊技の終了後、大当たりの抽選が50回行われるまでは、高確率遊技状態に設定されているのか、低確率遊技状態に設定されているのかを遊技者が判別不可能もしくは判別困難とし、大当たりの抽選が50回終了したところで、高確率遊技状態であることが遊技者に報知されることとなる。
【0083】
そして、変動パターンを決定する際には、設定されている変動パターン選択オフセット識別子および変動パターン選択用カウンタ値を参照して対応する変動パターンコマンド決定テーブルが読み出され、当該読み出されたテーブルに基づいて第1変動パターン乱数または第2変動パターン乱数を判定することにより、変動パターンが決定されることとなる。
【0084】
図9(a)は、変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルを説明する図であり、図9(b)は、変動パターン選択用カウンタ値設定テーブルを説明する図である。特別遊技が終了すると、図9(a)に示す変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルを参照して変動パターン選択オフセット識別子が設定される。この変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルによれば、各大当たり図柄(特別図柄A〜L)に対して、当該大当たり図柄が決定されたときの遊技状態ごとに変動パターン選択オフセット識別子が対応付けて記憶されている。
【0085】
この変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルによれば、例えば、特別図柄Aが決定されたときの遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態であった場合には、特別遊技の終了後に、変動パターン選択オフセット識別子が「1」に設定される。また、特別図柄Aが決定されたときの遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態であった場合には、特別遊技の終了後に、変動パターン選択オフセット識別子が「4」に設定される。
【0086】
なお、この変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルによって設定される変動パターン選択オフセット識別子は、図7に示す遊技状態設定テーブルによって設定される遊技状態と対応している。つまり、図8に示すように、変動パターン選択オフセット識別子は、各遊技状態に対応付けられていることから、変動パターン選択オフセット識別子の設定にあたっては、遊技状態設定テーブルによって設定される遊技状態に対応する変動パターン選択オフセット識別子のみが設定されることとなる。
【0087】
また、特別遊技の終了後には、変動パターン選択オフセット識別子とともに、変動パターン選択用カウンタ値が設定される。ここでは、設定される変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「4」、「5」の場合には、変動パターン選択用カウンタ値として「50」が設定され、変動パターン選択オフセット識別子が「6」の場合には、変動パターン選択用カウンタ値として「0」が設定される。なお、図9からも明らかなように、特別遊技の終了後には、変動パターン選択オフセット識別子として「1」、「2」、「4」、「5」、「6」のみが設定され、特別遊技の終了後に「0」または「3」が設定されることはない。
【0088】
上記のようにして設定された変動パターン選択用カウンタ値は、変動演出(主制御基板100において実行される特別図柄の変動表示)が終了するたびに、当該変動パターン選択用カウンタ値が0になるまで1ずつ減算されることとなる。
【0089】
図10は、変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルを説明する図である。上記のように、特別遊技の終了後には、変動パターン選択オフセット識別子および変動パターン選択用カウンタ値の設定が行われるが、その後、遊技の進行に伴って変動パターン選択用カウンタ値が「0」になると、変動パターン選択オフセット識別子の設定変更が行われる。
【0090】
具体的には、変動パターン選択オフセット識別子が「1」に設定されているときに、変動パターン選択用カウンタ値が「0」になると、変動パターン選択オフセット識別子が「1」から「0」に変更される。同様に、変動パターン選択オフセット識別子が「2」に設定されているときに、変動パターン選択用カウンタ値が「0」になると、変動パターン選択オフセット識別子が「2」から「3」に変更される。また、変動パターン選択オフセット識別子が「5」に設定されているときに、変動パターン選択用カウンタ値が「0」になると、変動パターン選択オフセット識別子が「5」から「6」に変更される。このように、変動パターン選択用カウンタ値は、特別遊技の終了後に設定される変動パターン選択オフセット識別子が変更されるまでの変動回数として捉えることができる。
【0091】
なお、詳しくは後述するが、変動パターン選択オフセット識別子が「4」または「6」に設定されている場合には、遊技状態が時短遊技状態に設定されている。この場合には、時短遊技状態において50回または10000回の変動が終了すると非時短遊技状態へと遊技状態が変更され、これに伴って、変動パターン選択オフセット識別子が「4」または「6」から「0」に変更される。つまり、変動パターン選択オフセット識別子が「4」または「6」に設定されている場合には、変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルを用いずに変動パターン選択オフセット識別子の設定変更が行われることとなる。
【0092】
また、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、遊技状態が高確率遊技状態に設定されている。この場合には、高確率遊技状態から低確率遊技状態へと遊技状態が変更されるのに伴って、変動パターン選択オフセット識別子が「3」から「0」に変更される。したがって、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合にも、変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルを用いずに変動パターン選択オフセット識別子の設定変更が行われることとなる。
【0093】
なお、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に設定されている場合には、「大当たり」に当選したことを条件として変動パターン選択オフセット識別子が変更されるため、上記と同様に、変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルを用いずに変動パターン選択オフセット識別子の設定変更が行われることとなる。
【0094】
図11は、発展前変動パターンコマンド決定テーブル選択用のテーブルを説明する図である。本実施形態においては、発展前変動パターンコマンドに基づく発展前変動演出(変動演出の前半)と、発展後変動パターンコマンドに基づく発展後変動演出(変動演出の後半)とによって1回の変動演出が実行される。主制御基板100においては、まず、発展前変動パターンコマンドが決定され、決定された発展前変動パターンコマンドに基づいて発展後変動パターンコマンドが決定されることとなる。発展前変動パターンコマンドは、発展前変動パターンコマンド決定テーブルと、特別図柄乱数等と同時に取得された第1変動パターン乱数とに基づいて決定され、発展後変動パターンコマンドは、発展後変動パターンコマンド決定テーブルと、特別図柄乱数等と同時に取得された第2変動パターン乱数とに基づいて決定される。
【0095】
発展前変動パターンコマンド決定テーブルは、始動口種別、特別図柄種別、変動パターン選択オフセット識別子、および、保留数が対応付けられたテーブルに分類されている。図11においては、第1始動口20に対応する発展前変動パターンコマンド決定テーブルとして、テーブル1〜20dの35種類の発展前変動パターンコマンド決定テーブルを示しているが、これと同様に、メインROM100bには、第2始動口22に対応する発展前変動パターンコマンド決定テーブルも多数記憶されている。
【0096】
メインCPU100aは、変動パターンを決定する際に、まず、発展前変動パターンコマンド決定テーブル選択用のテーブルを参照し、始動口種別、特別図柄種別、変動パターン選択オフセット識別子、および、保留数に対応する1の発展前変動パターンコマンド決定テーブルを選択する。
【0097】
図12は、発展前変動パターンコマンド決定テーブルの一例を示す図であり、図12(a)はテーブル17aを示し、図12(b)はテーブル17dを示している。テーブル17aは、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合において、第1保留によって「ハズレ」の抽選結果が導出され、このときの第1保留数が「1」であったときに選択されるテーブルである。また、テーブル17dは、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合において、第1保留によって「ハズレ」の抽選結果が導出され、このときの第1保留数が「4」であったときに選択されるテーブルである。
【0098】
各発展前変動パターンコマンド決定テーブルによれば、大当たりの抽選結果を報知する変動演出の態様(変動時間)が対応付けられた複数の変動パターンのそれぞれに、図示のとおりに乱数範囲(乱数値)が割り振られている。そして、発展前変動パターンコマンドを決定する際には、選択された発展前変動パターンコマンド決定テーブルに割り振られた乱数範囲(乱数値)と、保留が留保されたときに取得した第1変動パターン乱数とに基づいて、1の発展前変動パターンコマンドが決定されることとなる。
【0099】
本実施形態においては、0〜4000の範囲から第1変動パターン乱数が取得され、各発展前変動パターンコマンド決定テーブルにおいては、0〜4000の乱数範囲(乱数値)が発展前変動パターンコマンドに割り振られている。例えば、図12(a)に示す発展前変動パターンコマンド決定テーブル(テーブル17a)によれば、取得した第1変動パターン乱数が0〜9のときに、「ガセ0」の発展前変動パターンコマンドが決定され、取得した第1変動パターン乱数が207〜3856のときに、「通常変動系(固定値)」が決定されることとなる。
【0100】
ここで、図12(a)に示すテーブル17aと、図12(b)に示すテーブル17dとでは、取得した第1変動パターン乱数が207〜4000であった場合に、同一の発展前変動パターンコマンドが決定される。これに対して、例えば取得した第1変動パターン乱数が138であった場合に、テーブル17aによれば「リーチ疑似0」が決定され、テーブル17dによれば「ガセ0」が決定される。このように、取得した第1変動パターン乱数が0〜206であった場合には、テーブル17a、17dで、異なる発展前変動パターンコマンドが決定され得る。
【0101】
つまり、0〜206の第1変動パターン乱数は、特別図柄の変動表示の開始時における保留数に応じて、異なる発展前変動パターンコマンドが決定され得る乱数値であり、207〜4000の第1変動パターン乱数は、保留数とは無関係に同一の発展前変動パターンコマンドが決定される乱数値となる。以下では、0〜206の第1変動パターン乱数を、保留数に応じて決定される変動パターンコマンドが変化し得る(変動パターンコマンドが不定である)ことから「不定値」とよび、207〜4000の第1変動パターン乱数を、保留数とは無関係に一の変動パターンコマンドが決定される(変動パターンコマンドが固定である)ことから「固定値」とよぶ。
【0102】
なお、ここでは、テーブル17a、17dについて説明したが、テーブル17b、17cにおいても、各固定値にはテーブル17a、17dと同じ発展前変動パターンコマンドが割り振られており、各不定値には、テーブル17aに示す「ガセ0〜2」、「リーチ疑似0〜3」、「リーチ煽りF」のいずれかが割り振られている。詳しい説明は省略するが、保留数が多い場合の方が、保留数が少ない場合よりも、変動時間が短い発展前変動パターンコマンドが決定されやすくなるように、テーブル17a〜17dにおいて発展前変動パターンコマンドの割り振りがなされている。
【0103】
図13は、発展前変動パターンコマンド決定テーブルの他の例を示す図であり、図13(a)はテーブル18aを示し、図13(b)はテーブル18dを示している。テーブル18aは、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合において、第1保留によって「ハズレ」の抽選結果が導出され、このときの第1保留数が「1」であったときに選択されるテーブルである。また、テーブル18dは、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合において、第1保留によって「ハズレ」の抽選結果が導出され、このときの第1保留数が「4」であったときに選択されるテーブルである。
【0104】
図13(a)に示すテーブル18aと、図13(b)に示すテーブル18dとでは、上記のテーブル17a、17dと同様に、取得した第1変動パターン乱数が207〜4000であった場合に、同一の発展前変動パターンコマンドが決定され、取得した第1変動パターン乱数が0〜206であった場合には、テーブル18a、18dで、異なる発展前変動パターンコマンドが決定され得る。したがって、テーブル18a、18dにおいても、0〜206の第1変動パターン乱数が「不定値」となり、207〜4000の第1変動パターン乱数が「固定値」となる。
【0105】
なお、ここでは、テーブル18a、18dについて説明したが、テーブル18b、18cにおいても、各固定値にはテーブル18a、18dと同じ発展前変動パターンコマンドが割り振られており、各不定値には、テーブル18aに示す「ガセ0〜2」、「通常変動系」のいずれかが割り振られている。詳しい説明は省略するが、保留数が多い場合の方が、保留数が少ない場合よりも、変動時間が短い発展前変動パターンコマンドが決定されやすくなるように、テーブル18a〜18dにおいて発展前変動パターンコマンドの割り振りがなされている。
【0106】
また、ここでは、変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「3」に設定されている場合において、「ハズレ」の抽選結果が導出されたときに選択されるテーブルについて説明したが、他の変動パターン選択オフセット識別子に設定されている場合も上記と同様に、不定値および固定値が設けられており、不定値については、保留数に応じて異なる発展前変動パターンコマンドが決定されるように乱数値の割り振りがなされている。ただし、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、保留数とは無関係に発展前変動パターンコマンド決定テーブルが選択される(図11参照)。したがって、「大当たり」に当選したときに選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブルにおいては、発展前変動パターンコマンドに割り振られる乱数値の全てが固定値ということができる。
【0107】
そして、本実施形態においては、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合に選択されるテーブル17a〜17dと、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合に選択されるテーブル18a〜18dとで、次の点において、乱数範囲(乱数値)の割り振りを共通化させている。
【0108】
すなわち、図12および図13に示すように、テーブル17a〜17dおよびテーブル18a〜18dのいずれにおいても、0〜206の第1変動パターン乱数が不定値となっており、207〜4000の第1変動パターン乱数が固定値となっている。また、固定値が割り振られた発展前変動パターンコマンドのうち、「通常変動系(固定値)」、「ガセ0(固定値)」、「ガセ1(固定値)」、「ガセ2(固定値)」は、テーブル17a〜17dおよびテーブル18a〜18dのいずれのテーブルにおいても選択可能に設けられている。そして、テーブル17a〜17dおよびテーブル18a〜18dの全てにおいて、207〜3856に「通常変動系(固定値)」が割り振られ、3857〜3861に「ガセ0(固定値)」が割り振られ、3862〜3951に「ガセ1(固定値)」が割り振られ、3952〜3961に「ガセ2(固定値)」が割り振られている。
【0109】
また、図12に示すように、固定値が割り振られた発展前変動パターンコマンドのうち、「弱リーチ疑似0(固定値)」、「弱リーチ疑似1(固定値)」、「弱リーチ疑似2(固定値)」、「弱リーチ疑似3(固定値)」、「弱リーチ煽りF(固定値)」、「強リーチ疑似0(固定値)」、「強リーチ疑似1(固定値)」、「強リーチ疑似2(固定値)」、「強リーチ疑似3(固定値)」、「強リーチ煽りF(固定値)」は、テーブル17a〜17dには選択可能に設けられているが、テーブル18a〜18dには設けられていない。
【0110】
このように、テーブル17a〜17dにおいては、テーブル18a〜18dに設けられていない発展前変動パターンコマンドのそれぞれに、3962〜4000の範囲内の固定値が割り振られている。これに対して、テーブル18a〜18dにおいては、3962〜4000の乱数範囲(乱数値)に、「通常変動系(固定値)」のみが割り振られている。
【0111】
上記したように、発展前変動パターンコマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に、発展前変動パターンコマンド決定テーブルに基づいて決定される。一方で、本実施形態においては、保留が留保されたときに、当該保留に基づく特別図柄の変動表示の開始時に決定されるであろう発展前変動パターンコマンドを事前判定し、その判定結果に基づいて、事前判定コマンドを副制御基板200に送信している。そして、副制御基板200においては、受信した事前判定コマンドに基づいて、変動パターンや大当たりの抽選結果等を示唆する予告演出(所謂「先読み演出」)が実行される。
【0112】
図14は、事前判定コマンド決定テーブルを説明する図であり、図14(a)は、事前判定コマンド決定テーブル選択用のテーブルを示し、図14(b)は、事前判定コマンド決定テーブルの一例を示している。説明の便宜上、本実施形態においては、非時短遊技状態に設定されている場合に留保された第1保留についてのみ予告演出を実行することとするが、予告演出を実行する遊技状態や、予告演出の実行対象である保留種別は特に限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
【0113】
第1始動口20に遊技球が入球して第1保留が留保されると、まず、現在の遊技状態に対応する特別図柄判定テーブルおよび図柄種別判定テーブルを参照して、特別図柄乱数および大当たり乱数の仮判定がなされ、当該第1保留によって決定されると考えられる特別図柄の種別が導出される。そして、図14(a)に示すように、導出された特別図柄が大当たり図柄(特別図柄A〜L)であった場合において、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に設定されていればテーブル100が選択され、変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「3」に設定されていればテーブル101が選択される。また、導出された特別図柄がハズレ図柄(特別図柄X)であった場合において、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に設定されていればテーブル102が選択され、変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「3」に設定されていればテーブル103が選択される。
【0114】
上記したように、ハズレ図柄(特別図柄X)が導出されたときに、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合には、発展前変動パターンコマンド決定テーブルとしてテーブル17a〜17dが選択され、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、発展前変動パターンコマンド決定テーブルとしてテーブル18a〜18dが選択される。つまり、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合と、「3」に設定されている場合とでは、異なる発展前変動パターンコマンド決定テーブルが選択され、よって、異なる発展前変動パターンコマンドが決定され得る。
【0115】
しかしながら、第1保留が留保されたときに選択される事前判定コマンド決定テーブルについては、変動パターン選択オフセット識別子が、「1」または「2」に設定されている場合と、「3」に設定されている場合とで、共通の事前判定コマンド決定テーブルが選択されることとなる。
【0116】
図14(b)は、特別図柄乱数および大当たり乱数の仮判定により、ハズレ図柄(特別図柄X)が導出された場合であって、変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「3」に設定されているときに選択される事前判定コマンド決定テーブル(テーブル103)を説明する図である。事前判定コマンド決定テーブルには、事前判定コマンドに乱数範囲(乱数値)が割り振られて記憶されており、発展前変動パターンコマンド決定テーブルと同様に、取得された第1変動パターン乱数に対応する事前判定コマンドが決定される。
【0117】
そして、テーブル103においては、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合に選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブル(テーブル17a〜17d)における固定値と同じ割り振りがなされており、各固定値に事前判定コマンドが対応付けられている。したがって、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときに、例えば、取得した第1変動パターン乱数が4000であった場合には、第1保留の留保時に、事前判定コマンドとして「強リーチ煽りF(固定値)」に対応する「EF15H」が決定され、変動開始時に、発展前変動パターンコマンドとして「強リーチ煽りF(固定値)」に対応する「AA15H」が決定されることとなる。
【0118】
一方で、テーブル103においては、第1変動パターン乱数が、テーブル17a〜17dにおける不定値に相当する0〜206であった場合には、不定値であることを示す事前判定コマンド「EF00H」が決定されることとなる。
【0119】
なお、本実施形態においては、特別図柄Xが導出される場合には、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときと、「3」に設定されているときとの双方で、共通の事前判定コマンド決定テーブル(テーブル103)が用いられる。このとき、テーブル103は、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときに選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブル(テーブル17a〜17d)と、固定値の割り振りが共通化されているものの、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されているときに選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブル(テーブル18a〜18d)とは、固定値の割り振りが共通化されていない。
【0120】
そのため、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合において、例えば、取得した第1変動パターン乱数が4000であった場合には、特別図柄の変動表示の開始時に「通常変動系(固定値)」の発展前変動パターンコマンドが決定されるにも関わらず、第1保留が留保された時点では、「強リーチ煽りF(固定値)」の事前判定コマンドが決定されてしまう。つまり、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、特別図柄の変動表示の開始時に決定される発展前変動パターンコマンドと、第1保留が留保されたときに決定される事前判定コマンドとが、対応しないものとなっている。
【0121】
そこで、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合には、副制御基板200において、受信した事前判定コマンドに基づいて変換処理が行われ、変換後の情報に基づいて予告演出を実行することとしている。このように、予告演出に必要となる処理を、演出を制御する副制御基板200に行われることにより、遊技の進行を制御する主制御基板100におけるメインROM100bの記憶容量を軽減することとしているが、副制御基板200における具体的な処理については後述する。
【0122】
図15は、発展後変動パターンコマンド決定テーブルの一例を示す図である。発展後変動パターンコマンド決定テーブルは、例えば、決定され得る特別図柄の種別、変動パターン選択オフセット識別子、決定され得る発展前変動パターンコマンドごとに多数設けられている。そして、各発展後変動パターンコマンド決定テーブルにおいては、発展後変動パターンコマンドに乱数範囲(乱数値)が割り振られており、取得した第2変動パターン乱数と、各テーブルに割り振られた乱数範囲とによって発展後変動パターンコマンドが決定されることとなる。
【0123】
例えば、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときに第1保留によって特別図柄Xが決定され、このとき「通常変動系」の発展前変動パターンコマンドが決定された場合には、図15(a)に示すテーブルが選択される。このテーブルにおいては、第1保留数によってテーブル種別がさらに細分化されており、例えば、第1保留数が「1」のときに選択されるテーブルAによれば、全ての第2変動パターン乱数(0〜999)について、「通常ハズレ1(12秒)」の発展後変動パターンコマンドが決定される。
【0124】
また、例えば、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときに第1保留によって特別図柄Xが決定され、このとき「弱リーチ疑似0」の発展前変動パターンコマンドが決定された場合には、図15(b)に示すテーブルが選択される。このテーブルにおいては、第2変動パターン乱数が0〜199のとき「ガセ疑似ハズレ」の発展後変動パターンコマンドが決定される。同様に、第2変動パターン乱数が200〜399のとき「すべりハズレ」、第2変動パターン乱数が400〜599のとき「SP発展ハズレ1」、第2変動パターン乱数が600〜799のとき「SP発展ハズレ2」、第2変動パターン乱数が800〜999のとき「SP発展ハズレ3」が決定される。
【0125】
このようにして決定された発展前変動パターンコマンドおよび発展後変動パターンコマンドが副制御基板200に送信されると、当該副制御基板200において、まず、発展前変動パターンコマンドに対応する変動演出(発展前変動演出)を実行制御し、その後、発展後変動パターンコマンドに対応する変動演出(発展後変動演出)を実行制御することとなる。
【0126】
なお、以上の説明からも明らかなように、本実施形態においては、遊技状態に対応付けられた変動パターン選択オフセット識別子を参照して変動パターンコマンド決定テーブルが決定される。つまり、変動パターン選択オフセット識別子は、いずれの変動パターンコマンド決定テーブルを選択するか、すなわち、テーブル選択条件を定義するものということができる。また、本実施形態においては、図8に示すように、同一の遊技状態に対して、複数(本実施形態では2つ)の変動パターン選択オフセット識別子が設けられており、それぞれが副制御基板200で設定される表示モードに対応付けられている。したがって、変動パターン選択オフセット識別子は、現在設定されている遊技状態を示唆する表示モードを定義するものともいえる。
【0127】
図16は、普通図柄判定テーブルを説明する図である。遊技領域16を流下する遊技球がゲート24を通過すると、第2始動口22の可動片22bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の決定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
【0128】
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート24を通過すると、0〜19の範囲内から1つの普通図柄乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM100cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。したがって、普図保留記憶領域に4つの乱数値が記憶された状態で、遊技球がゲート24を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて乱数値が記憶されることはない。以下では、ゲート24を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された乱数値(普通図柄乱数)を普図保留とよぶ。
【0129】
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図16(a)に示す普通図柄判定テーブル1が参照される。この普通図柄判定テーブル1によれば、普通図柄乱数が0であった場合に当選と判定し、普通図柄乱数が1〜19あった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は1/20となる。
【0130】
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図16(b)に示す普通図柄判定テーブル2が参照される。この普通図柄判定テーブル2によれば、普通図柄乱数が0〜18であった場合に当選と判定し、普通図柄乱数が19であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は19/20となる。なお、普図抽選によって当選の判定結果が得られた場合には当たり図柄が決定され、ハズレの判定結果が得られた場合にはハズレ図柄が決定される。
【0131】
図17(a)は、普通図柄変動パターンコマンド決定テーブルを説明する図であり、図17(b)は、第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動パターンが決定される。ここでは、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が20秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器88が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が消灯する。
【0132】
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器88が点灯した場合には、第2始動口22の可動片22bが、普図抽選が行われたときの遊技状態に応じて図17(b)に示すように通電制御される。
【0133】
すなわち、非時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが0.1秒×1回=0.1秒のみ通電され、第2始動口22の可動片22bが0.1秒のみ開放する。また、時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが2.9秒×2回=5.8秒通電され、第2始動口22の可動片22bが合計で5.8秒開放する。
【0134】
このように、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口22に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート24を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口22が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大当たりの抽選を行うことが可能となる。
【0135】
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
【0136】
(主制御基板のメイン処理)
図18を用いて、主制御基板100のメイン処理を説明する。
【0137】
電源基板より電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のメイン処理を行う。
【0138】
(ステップS1)
メインCPU100aは、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM100cに記憶されるフラグ等を初期化したり、副制御基板200に送信する各種のコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。
【0139】
(ステップS2)
次に、メインCPU100aは、変動パターン乱数(第1変動パターン乱数、第2変動パターン乱数)を更新する変動パターン乱数更新処理を行う。
【0140】
(ステップS3)
次に、メインCPU100aは、特別図柄乱数および大当たり乱数を更新する際に参照される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS2とステップS3との処理を繰り返し行う。
【0141】
(主制御基板のタイマ割込処理)
図19を用いて、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
【0142】
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒、以下「2ms」という)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
【0143】
(ステップS100)
まず、メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
【0144】
(ステップS200)
次に、メインCPU100aは、特別図柄乱数、大当たり乱数、普通図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、それぞれの乱数カウンタを1加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期値乱数の値から乱数を更新する。
【0145】
(ステップS300)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口検出スイッチ22a、ゲート検出スイッチ24a、大入賞口検出スイッチ28aに入力があったか否か判定する入力制御処理を行う。
【0146】
(ステップS400)
次に、メインCPU100aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電処理を行う。
【0147】
(ステップS500)
次に、メインCPU100aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電処理を行う。
【0148】
(ステップS600)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28に遊技球が入球したか否かを確認するとともに、遊技球の入球があった場合には、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板120に送信する。
【0149】
(ステップS700)
次に、メインCPU100aは、外部情報データ、第2始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、各表示器80、82、84、86、88,90の表示データを作成する処理を行う。
【0150】
(ステップS800)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS700で作成した各データの信号を出力させるポート出力処理、および、上記各ステップでメインRAM100cの演出用伝送データ格納領域にセットされたコマンドを送信するコマンド送信処理を行う。
【0151】
以下に、上記したタイマ割込処理のうち、ステップS300の入力制御処理、ステップS400の特図特電処理、ステップS500の普図普電処理について、詳細に説明する。
【0152】
図20は、上記ステップS300の入力制御処理を説明するフローチャートである。
【0153】
(ステップS310)
まず、メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口18に入球したか否かを判定する。メインCPU100aは、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号が入力された場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
【0154】
(ステップS320)
次に、メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が大入賞口28に入球したか否かを判定する。メインCPU100aは、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力された場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口28に入球した遊技球を計数するための大入賞口入球カウンタを加算して更新する。
【0155】
(ステップS330)
次に、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口20に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図21を用いて後述する。
【0156】
(ステップS340)
次に、メインCPU100aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口22に入球したか否かを判定する。なお、この第2始動口検出スイッチ入力処理は、各種データを異にする点と、後述する事前判定処理が実行されない点を除いて、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理と同じである。
【0157】
(ステップS350)
次に、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから信号が入力されたか、すなわち、遊技球がゲート24を通過したか否かを判定する。このゲート検出スイッチ入力処理については、図23を用いて後述する。
【0158】
図21は、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0159】
(ステップS330−1)
まず、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS330−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0160】
(ステップS330−2)
上記ステップS330−1において、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、賞球のために用いる賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
【0161】
(ステップS330−3)
次に、メインCPU100aは、保留記憶領域に記憶されている第1保留数(X1)が4未満であるか否かを判定する。その結果、第1保留数(X1)<4と判定した場合にはステップS330−4に処理を移し、第1保留数(X1)≧4と判定した場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0162】
(ステップS330−4)
上記ステップS330−3において、第1保留数(X1)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留数(X1)に「1」加算した値を新たな第1保留数(X1)として記憶する。
【0163】
(ステップS330−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された特別図柄乱数を取得して、第1保留記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部まで順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した特別図柄乱数を記憶する。
【0164】
(ステップS330−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された大当たり乱数を取得するとともに、当該取得した大当たり乱数を、上記ステップS330−5で特別図柄乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0165】
(ステップS330−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新された変動パターン乱数(第1変動パターン乱数、第2変動パターン乱数)を取得するとともに、上記ステップS330−5およびステップS330−6で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0166】
(ステップS331)
次に、メインCPU100aは、事前判定処理を行って当該第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。この事前判定処理について、図22を用いて説明する。
【0167】
図22は、上記ステップS331の事前判定処理を説明するフローチャートである。
【0168】
(ステップS331−1)
まず、メインCPU100aは、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるかを判定する。その結果、現在の遊技状態が非時短遊技状態であると判定した場合にはステップS331−2に処理を移し、現在の遊技状態は非時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS331−7に処理を移す。
【0169】
(ステップS331−2)
上記ステップS331−1において、遊技状態が非時短遊技状態であると判定した場合には、メインCPU100aは、現在設定されている遊技状態に対応する特別図柄判定テーブルと、上記ステップS330−5で取得した特別図柄乱数とに基づいて大当たりの可否を仮判定する。
【0170】
(ステップS331−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS331−2の判定結果に基づいて図柄種別判定テーブルを選択し、当該選択した図柄種別判定テーブルと、上記ステップS330−6で取得した大当たり乱数とに基づいて特別図柄を仮判定する。
【0171】
(ステップS331−4)
次に、メインCPU100aは、図14(a)に示すテーブルを参照し、上記ステップS331−3の仮判定によって導出された特別図柄の種別、および、設定されている変動パターン選択オフセット識別子に基づいて、事前判定コマンド決定テーブルを選択する。
【0172】
(ステップS331−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS331−4で選択した事前判定コマンド決定テーブルと、上記ステップS330−7で取得した第1変動パターン乱数とに基づいて、事前判定コマンドを決定する。
【0173】
(ステップS331−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS331−5で決定した事前判定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0174】
(ステップS331−7)
次に、メインCPU100aは、第1保留が留保されたことを示す始動入賞コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、事前判定処理(第1始動口検出スイッチ入力処理)を終了する。
【0175】
図23は、上記ステップS350のゲート検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0176】
(ステップS350−1)
まず、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたか否かを判定する。その結果、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS350−2に処理を移し、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
【0177】
(ステップS350−2)
上記ステップS350−1において、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が4未満であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)<4と判定した場合にはステップS350−3に処理を移し、普図保留数(Y)≧4と判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
【0178】
(ステップS350−3)
上記ステップS350−2において、普図保留数(Y)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)に「1」加算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
【0179】
(ステップS350−4)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された普通図柄乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶して、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。なお、普図保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部の4つの記憶部を有しており、普通図柄乱数が取得されると、第1記憶部から順に普通図柄乱数が記憶されていない空きの記憶部が検索され、空いている記憶部のうちもっとも番号(序数)の小さい記憶部に、取得した普通図柄乱数が記憶される。以下では、普図保留記憶領域の記憶部に記憶された普通図柄乱数を普図保留とよぶ。
【0180】
次に、図24〜図33を用いて、主制御基板100において実行される上記の特別図柄遊技に係る処理について説明する。
【0181】
図24は、上記ステップS400の特図特電処理を説明するフローチャートである。
【0182】
(ステップS410)
まず、メインCPU100aは、特図特電データの値をロードする。この特図特電データとしては、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、停止後処理の実行を示すデータ「02」と、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ「03」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、が設けられている。
【0183】
そして、メインCPU100aは、上記ステップS410でロードした特図特電データの値に基づいて、特別図柄変動開始処理(ステップS420)、特別図柄変動停止処理(ステップS430)、停止後処理(ステップS440)、特別電動役物制御処理(ステップS450)、特別遊技終了処理(ステップS460)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
【0184】
図25は、上記ステップS420の特別図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動開始処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=00であると判定した場合に実行される。
【0185】
(ステップS420−1)
メインCPU100aは、第2保留記憶領域に第2保留が記憶されているか(第2保留数(X2)≧1)を判定する。その結果、第2保留が記憶されていると判定した場合にはステップS420−2に処理を移し、第2保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS420−3に処理を移す。
【0186】
(ステップS420−2)
上記ステップS420−1において、第2保留記憶領域に第2保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、第2保留記憶領域に記憶されている第2保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている各乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第2記憶部〜第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第2保留は、留保された順に処理領域に書き込まれることとなる。したがって、記憶部に記憶された第2保留は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、大当たりの抽選を行う際の判定に用いられることとなる。また、このとき、第2保留数(X2)から「1」減算した値を新たな第2保留数(X2)として記憶する。
【0187】
(ステップS420−3)
また、上記ステップS420−1において、第2保留記憶領域に第2保留は記憶されていないと判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留記憶領域に第1保留が記憶されているか(第1保留数(X1)≧1)を判定する。その結果、第1保留が記憶されていると判定した場合にはステップS420−4に処理を移し、第1保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS420−10に処理を移す。
【0188】
(ステップS420−4)
上記ステップS420−3において、第1保留記憶領域に第1保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留記憶領域に記憶されている第1保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている各乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第2記憶部〜第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留は、留保された順に処理領域に書き込まれることとなる。したがって、記憶部に記憶された第1保留は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、大当たりの抽選を行う際の判定に用いられることとなる。また、このとき、第1保留数(X1)から「1」減算した値を新たな第1保留数(X1)として記憶する。
【0189】
(ステップS420−5)
次に、メインCPU100aは、特別図柄判定テーブル(図4参照)のうち、現在の遊技状態に対応するテーブルを選択し、当該選択したテーブルと、上記ステップS420−2または上記ステップS420−4において処理領域に複写された特別図柄乱数とに基づいて大当たりの抽選結果を導出する。そして、導出した抽選結果に応じて図柄種別判定テーブル(図5参照)を選択するとともに、当該選択したテーブルと、上記ステップS420−2または上記ステップS420−4において処理領域に複写された大当たり乱数とに基づいて特別図柄を決定する。そして、当該決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM100cの所定の領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現在の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定したときの遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
【0190】
このように、この特別図柄変動開始処理によれば、第1保留および第2保留の双方が記憶されている場合には、第2保留に基づいて特別図柄決定処理がなされる。つまり、ここでは、第2保留が第1保留に優先して処理されることとなる。
【0191】
(ステップS420−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−5で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板200に伝送されることとなる。
【0192】
(ステップS421)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−2または上記ステップS420−4において処理領域に上書きされた変動パターン乱数を、発展前変動パターンコマンド決定テーブルおよび発展後変動パターンコマンド決定テーブルに基づいて判定することにより変動パターンを決定する。この変動パターン決定処理については、図26を用いて後述する。
【0193】
(ステップS420−7)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82において、特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、第1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示器80が点滅表示を開始するとともに、第2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示器82が点滅表示を開始する。なお、ここで制御される点滅表示とは、各表示器80、82において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。また、第1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1保留が1つ減ることを示すように、第1特別図柄保留表示器84が表示制御され、第2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2保留が1つ減ることを示すように、第2特別図柄保留表示器86が表示制御される。
【0194】
(ステップS420−8)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421で導出した合計変動時間を変動時間カウンタにセットする。
【0195】
(ステップS420−9)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、特図特電データに「01」をセットし、当該特別図柄変動開始処理を終了する。
【0196】
(ステップS420−10)
また、上記ステップS420−3において、第1保留は記憶されていないと判定した場合には、メインCPU100aは、デモ判定処理を実行する。このデモ判定処理において、メインCPU100aは、特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、所定時間にわたって特別図柄の変動表示が行われない場合には、演出表示部50aにデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
【0197】
図26は、上記ステップS421の変動パターン決定処理を説明するフローチャートである。
【0198】
(ステップS421−1)
まず、メインCPU100aは、発展前変動パターンコマンド決定テーブル選択用のテーブル(図11参照)を参照し、始動口種別(第1始動口または第2始動口)、特別図柄決定処理によって決定された特別図柄の種別、変動パターン選択オフセット識別子、保留数(第1保留数または第2保留数)に基づいてテーブル種別を選択する。
【0199】
(ステップS421−2)
次に、メインCPU100aは、処理領域に記憶された第1変動パターン乱数と、上記ステップS421−1で選択した発展前変動パターンコマンド決定テーブルとに基づいて発展前変動パターンコマンドを決定する。
【0200】
(ステップS421−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−2で決定された発展前変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0201】
(ステップS421−4)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−2で決定された発展前変動パターン、決定された特別図柄種別、始動口種別、変動パターン選択オフセット識別子、保留数等に基づいて、発展後変動パターンコマンド決定テーブルを選択する(図15参照)。
【0202】
(ステップS421−5)
次に、メインCPU100aは、処理領域に記憶された第2変動パターン乱数と、上記ステップS421−4で選択した発展後変動パターンコマンド決定テーブルとに基づいて発展後変動パターンコマンドを決定する。
【0203】
(ステップS421−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−5で決定された発展後変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0204】
(ステップS421−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS421−2で決定された発展前変動パターンコマンドに対応付けられた変動時間と、上記ステップS421−5で決定された発展後変動パターンの変動時間とから、合計変動時間を演算して当該変動パターン決定処理を終了する。
【0205】
図27は、上記ステップS430の特別図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動停止処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=01であると判定した場合に実行される。
【0206】
(ステップS430−1)
メインCPU100aは、変動時間(ステップS420−8でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、変動時間が経過したと判定した場合にはステップS430−2に処理を移し、変動時間は経過していないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0207】
(ステップS430−2)
上記ステップS430−1において、変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS420−5で決定、記憶された特別図柄を、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に停止表示するための停止表示データをセットする。
【0208】
(ステップS430−3)
次に、メインCPU100aは、図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0209】
(ステップS430−4)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
【0210】
(ステップS430−5)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において停止後処理が実行されるように、特図特電データに「02」をセットし、当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0211】
図28は、上記ステップS440の停止後処理を説明するフローチャートである。この停止後処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=02であると判定した場合に実行される。
【0212】
(ステップS440−1)
メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS430−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS440−2に処理を移す。
【0213】
(ステップS440−2)
上記ステップS440−1において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、現在設定されている遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。
【0214】
(ステップS441)
次に、メインCPU100aは、変動パターン選択用カウンタ値更新処理を行う。この変動パターン選択用カウンタ値更新処理については、図29を用いて後述する。
【0215】
(ステップS442)
次に、メインCPU100aは、時短遊技状態設定処理を行う。この時短遊技状態設定処理については、図30を用いて後述する。
【0216】
(ステップS443)
次に、メインCPU100aは、高確率遊技状態設定処理を行う。この高確率遊技状態設定処理については、図31を用いて後述する。
【0217】
(ステップS440−3)
次に、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS440−4に処理を移し、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合にはステップS440−5に処理を移す。
【0218】
(ステップS440−4)
上記ステップS440−3において、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該停止後処理を終了する。これにより、次の特別図柄の変動表示が開始可能となる。
【0219】
(ステップS440−5)
一方、上記ステップS440−3において、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、変動開始時の遊技状態を遊技状態バッファに記憶した後、遊技状態(高確遊技フラグ、時短遊技フラグ)をリセットする処理を行う。
【0220】
(ステップS440−6)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別電動役物制御処理が実行されるように、特図特電データに「03」をセットする。これにより、大当たり図柄が停止表示した後に特別遊技が開始されることとなる。
【0221】
(ステップS440−7)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして当該停止後処理を終了する。なお、この遊技状態コマンドには、現在の遊技状態に係る情報に加えて、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子に係る情報も含まれている。
【0222】
図29は、上記ステップS441の変動パターン選択用カウンタ値更新処理を説明するフローチャートである。
【0223】
(ステップS441−1)
まず、メインCPU100aは、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいか、換言すれば、「0」以外であるかを判定する。その結果、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいと判定した場合にはステップS441−2に処理を移し、変動パターン選択用カウンタ値は「0」よりも大きくない(変動パターン選択用カウンタ値=0)と判定した場合には、当該変動パターン選択用カウンタ値更新処理を終了する。
【0224】
(ステップS441−2)
上記ステップS441−1において、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいと判定した場合には、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶されている変動パターン選択用カウンタ値から「1」減算した値を新たな変動パターン選択用カウンタ値として記憶する。
【0225】
(ステップS441−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS441−2において更新した変動パターン選択用カウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、変動パターン選択用カウンタ値が「0」であると判定した場合にはステップS441−4に処理を移し、変動パターン選択用カウンタ値は「0」ではないと判定した場合には当該変動パターン選択用カウンタ値更新処理を終了する。
【0226】
(ステップS441−4)
上記ステップS441−3において、変動パターン選択用カウンタ値が「0」であると判定した場合には、メインCPU100aは、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「5」のいずれかであるかを判定する。その結果、現在、変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「5」のいずれかに設定されていると判定した場合にはステップS441−5に処理を移し、変動パターン選択オフセット識別子は「1」、「2」、「5」のいずれでもないと判定した場合には当該変動パターン選択用カウンタ値更新処理を終了する。
【0227】
(ステップS441−5)
上記ステップS441−4において、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子が「1」、「2」、「5」のいずれかであると判定した場合には、メインCPU100aは、変動パターン選択オフセット識別子を変更する処理を行う。ここでは、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子を参照するとともに、図10に示す変動パターン選択オフセット識別子変更テーブルにしたがって、変動パターン選択オフセット識別子を変更する。具体的には、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子が「1」の場合には、変動パターン選択オフセット識別子を「0」に変更し、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子が「2」の場合には、変動パターン選択オフセット識別子を「3」に変更し、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子が「5」の場合には、変動パターン選択オフセット識別子を「6」に変更する。
【0228】
図30は、上記ステップS442の時短遊技状態設定処理を説明するフローチャートである。
【0229】
(ステップS442−1)
まず、メインCPU100aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンしているかを判定する。その結果、時短遊技フラグがオンしていると判定した場合にはステップS442−2に処理を移し、時短遊技フラグはオンしていないと判定した場合には当該時短遊技状態設定処理を終了する。
【0230】
(ステップS442−2)
上記ステップS442−1において、時短遊技フラグがオンしていると判定した場合には、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶されている時短回数から「1」減算した値を新たな時短回数としてメインRAM100cに記憶する。
【0231】
(ステップS442−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS442−2において更新した時短回数が「0」であるかを判定する。その結果、時短回数が「0」であると判定した場合にはステップS442−4に処理を移し、時短回数は「0」ではない(時短回数>0)と判定した場合には当該時短遊技状態設定処理を終了する。
【0232】
(ステップS442−4)
上記ステップS442−3において、時短回数は「0」であると判定した場合には、メインCPU100aは時短遊技フラグをオフする。
【0233】
(ステップS442−5)
次に、メインCPU100aは、変動パターン選択オフセット識別子を「0」に変更する。
【0234】
ここで、上記ステップS442−3において、時短回数が「0」であると判定される場合というのは、特別遊技の終了後に、時短遊技状態に設定されるとともに、時短回数が「50」もしくは「10000」に設定された後(図7参照)、大当たりに当選することなく、50回目もしくは10000回目の特別図柄の変動表示が終了した場合である。したがって、特別遊技の終了後に時短回数が「50」または「10000」に設定されていた場合には、時短遊技状態の終了とともに、変動パターン選択オフセット識別子が「0」に変更される。
【0235】
図31は、上記ステップS443の高確率遊技状態設定処理を説明するフローチャートである。
【0236】
(ステップS443−1)
まず、メインCPU100aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンしているかを判定する。その結果、高確遊技フラグがオンしていると判定した場合にはステップS443−2に処理を移し、高確遊技フラグはオンしていないと判定した場合には当該高確遊技状態設定処理を終了する。
【0237】
(ステップS443−2)
上記ステップS443−1において、高確遊技フラグがオンしていると判定した場合には、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶されている高確回数から「1」減算した値を新たな高確回数としてメインRAM100cに記憶する。
【0238】
(ステップS443−3)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS443−2において更新した高確回数が「0」であるかを判定する。その結果、高確回数が「0」であると判定した場合にはステップS443−4に処理を移し、高確回数は「0」ではない(高確回数>0)と判定した場合には当該高確率遊技状態設定処理を終了する。
【0239】
(ステップS443−4)
上記ステップS443−3において、高確回数は「0」であると判定した場合には、メインCPU100aは高確遊技フラグをオフする。
【0240】
(ステップS443−5)
次に、メインCPU100aは、変動パターン選択オフセット識別子を「0」に変更する。なお、本実施形態においては、高確率遊技状態に設定された場合に、同時に時短遊技状態に設定されていた場合には、上記ステップS442−5において、既に変動パターン選択オフセット識別子が「0」に変更されている。したがって、ここでは、変動パターン選択オフセット識別子が既に「0」に変更されている場合には、特段の処理を行うことなく、そのまま次の処理に移されることとなる。
【0241】
図32は、上記ステップS450の特別電動役物制御処理を説明するフローチャートである。この特別電動役物制御処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=03であると判定した場合に実行される。
【0242】
(ステップS450−1)
メインCPU100aは、まず、特別遊技を開始するにあたってオープニング開始処理を実行する。メインCPU100aは、特別遊技の開始にあたって、まずオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、予め設定されたオープニング時間が経過するまで待機することとなる。なお、すでにオープニングコマンドが送信されている場合には、そのままステップS450−2に処理を移すこととなる。
【0243】
(ステップS450−2)
次に、メインCPU100aは、現在、オープニング中であるか、すなわち、オープニング時間が経過したかを判定する。その結果、オープニング時間が経過していると判定した場合にはステップS450−3に処理を移し、オープニング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0244】
(ステップS450−3)
上記ステップS450−2において、オープニング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、特別遊技実行処理を行う。ここでは、停止表示されている特別図柄の種別に応じて、作動テーブル1、2のいずれかをセットするとともに、当該セットしたテーブルを参照して、大入賞口開閉ソレノイド28cの通電制御が行われることとなる。
【0245】
(ステップS450−4)
次に、メインCPU100aは、大入賞口28の全開閉が終了したかを判定する。その結果、大入賞口28の全ての開閉が終了したと判定した場合にはステップS450−5に処理を移し、大入賞口28の全ての開閉が終了していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0246】
(ステップS450−5)
上記ステップS450−4において、大入賞口28の全開閉が終了したと判定した場合には、メインCPU100aは、エンディング開始処理を実行する。ここでは、エンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットするとともに、所定のエンディング時間が経過するまで待機する。
【0247】
(ステップS450−6)
次に、メインCPU100aは、エンディング時間が経過したか否かを判定する。その結果、エンディング時間が経過したと判定した場合にはステップS450−7に処理を移し、エンディング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0248】
(ステップS450−7)
上記ステップS450−6において、エンディング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、特図特電処理において特別遊技終了処理が実行されるように、特図特電データに「04」をセットし、当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0249】
図33は、上記ステップS460の特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。この特別遊技終了処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=04であると判定した場合に実行される。
【0250】
(ステップS460−1)
まず、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶された特別図柄データ、および、遊技状態バッファに記憶された大当たり当選時の遊技状態に係るデータをロードする。そして、図7に示す遊技状態設定テーブルを参照し、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、高確遊技フラグ、高確回数、時短遊技フラグ、時短回数を設定する。
【0251】
(ステップS460−2)
次に、メインCPU100aは、図9(a)に示す変動パターン選択オフセット識別子設定テーブルにしたがって、メインRAM100cに記憶された特別図柄データ、および、遊技状態バッファに記憶された大当たり当選時の遊技状態に係るデータに基づき、変動パターン選択オフセット識別子を設定する。
【0252】
(ステップS460−3)
次に、メインCPU100aは、図9(b)に示す変動パターン選択用カウンタ値設定テーブルにしたがって、メインRAM100cに記憶された特別図柄データ、および、遊技状態バッファに記憶された大当たり当選時の遊技状態に係るデータに基づき、変動パターン選択用カウンタ値を設定する。
【0253】
(ステップS460−4)
次に、メインCPU100aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドは、上記ステップS460−1で設定された高確遊技フラグ、高確回数、時短遊技フラグ、時短回数、特別遊技の実行契機となった大当たり図柄の種別、および、変動パターン選択オフセット識別子に係る情報を有している。
【0254】
(ステップS460−5)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該特別遊技終了処理を終了する。
【0255】
次に、図34〜図38を用いて、主制御基板100において実行される上記の普通図柄遊技に係る処理について説明する。
【0256】
図34は、上記ステップS500の普図普電処理を説明するフローチャートである。
【0257】
(ステップS510)
まず、メインCPU100aは、普図普電データの値をロードする。この普図普電データは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」と、が設けられている。
【0258】
次に、メインCPU100aは、普通図柄変動開始処理(ステップS520)、普通図柄変動停止処理(ステップS530)、普通図柄停止後処理(ステップS540)、普通電動役物制御処理(ステップS550)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
【0259】
図35は、上記ステップS520の普通図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
【0260】
(ステップS520−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=10と判定した場合にはステップS520−2に処理を移し、普図普電データ=10ではないと判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0261】
(ステップS520−2)
上記ステップS520−1において、普図普電データ=10と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が1以上であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)≧1と判定した場合にはステップS520−3に処理を移し、普図保留数(Y)<1と判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0262】
(ステップS520−3)
上記ステップS520−2において、普図保留数(Y)≧1と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)から「1」減算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
【0263】
(ステップS520−4)
次に、メインCPU100aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第3記憶部および第4記憶部に乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された普図保留は、記憶された順に処理領域に書き込まれることとなる。つまり、普図保留記憶領域に記憶された乱数は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、当選判定処理に用いられることとなる。
【0264】
(ステップS520−5)
次に、メインCPU100aは、処理領域に複写された普通図柄乱数の当選判定処理を行う。具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、図16(a)に示す普通図柄判定テーブル1を参照して、処理領域に複写された普通図柄乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、図16(b)に示す普通図柄判定テーブル2を参照して、処理領域に複写された普通図柄乱数を判定する。
【0265】
(ステップS520−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS520−5の当選判定処理の結果が当選であるか否かを判定する。その結果、当選の判定結果が得られた場合にはステップS520−7に処理を移し、当選ではなくハズレの判定結果が得られた場合にはステップS520−8に処理を移す。
【0266】
(ステップS520−7)
上記ステップS520−6において、判定結果が当選であると判定した場合には、メインCPU100aは、当たり図柄データをメインRAM100cの所定の領域に記憶する。
【0267】
(ステップS520−8)
一方、上記ステップS520−6において、判定結果がハズレであると判定した場合には、メインCPU100aは、ハズレ図柄データをメインRAM100cの所定の領域に記憶する。
【0268】
(ステップS520−9)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、現在の遊技状態に応じて普図変動時間をセットする。具体的には、図17(a)に示すように、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに20秒をセットし、時短遊技状態である場合には普図変動時間カウンタに1秒をセットする。
【0269】
(ステップS520−10)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示器88が点滅表示を開始する。また、普通図柄の変動表示が開始するのと同時に、普図保留が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示器90が表示制御される。
【0270】
(ステップS520−11)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
【0271】
(ステップS520−12)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図普電データに「11」をセットし、当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0272】
図36は、上記ステップS530の普通図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
【0273】
(ステップS530−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=11と判定した場合にはステップS530−2に処理を移し、普図普電データ=11ではないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0274】
(ステップS530−2)
上記ステップS530−1において、普図普電データ=11と判定した場合には、メインCPU100aは、普図変動時間(ステップS520−9でセット)が経過したかを判定する。その結果、普図変動時間が経過したと判定した場合にはステップS530−3に処理を移し、普図変動時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0275】
(ステップS530−3)
上記ステップS530−2において、普図変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄表示器88に普通図柄を停止表示するための停止表示データをセットする。
【0276】
(ステップS530−4)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして普通図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
【0277】
(ステップS530−5)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図普電データに「12」をセットし、当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0278】
図37は、上記ステップS540の普通図柄停止後処理を説明するフローチャートである。
【0279】
(ステップS540−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=12と判定した場合にはステップS540−2に処理を移し、普図普電データ=12ではないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0280】
(ステップS540−2)
上記ステップS540−1において、普図普電データ=12と判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS530−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS540−3に処理を移す。
【0281】
(ステップS540−3)
上記ステップS540−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS540−5に処理を移し、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合にはステップS540−4に処理を移す。
【0282】
(ステップS540−4)
上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通電動役物制御処理が実行されるように、普図普電データに「13」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0283】
(ステップS540−5)
一方、上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄ではない(ハズレ図柄である)と判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0284】
図38は、上記ステップS550の普通電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
【0285】
(ステップS550−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=13と判定した場合にはステップS550−2に処理を移し、普図普電データ=13ではないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
【0286】
(ステップS550−2)
上記ステップS550−1において、普図普電データ=13と判定した場合には、メインCPU100aは、普通電動役物が制御中であるか、すなわち、すでに始動口開閉ソレノイド22cが通電制御中であるかを判定する。その結果、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、ステップS550−5に処理を移し、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合にはステップS550−3に処理を移す。
【0287】
(ステップS550−3)
上記ステップS550−2において、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれであったかを判定する。
【0288】
(ステップS550−4)
次に、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電制御を開始すべく、上記ステップS550−3において確認した遊技状態に応じて通電制御データをセットする。具体的には、普通図柄の変動開始時の遊技状態が非時短遊技状態であった場合には始動口開閉ソレノイド22cの通電制御データとして、開放回数=1回、1回の開放時間=0.1秒となる通電制御データをセットする。また、普通図柄の変動開始時の遊技状態が時短遊技状態であった場合には、開放回数=2回、1回の開放時間=2.9秒となる通電制御データをセットする。
【0289】
(ステップS550−5)
また、上記ステップS550−2において、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS550−4でセットされた通電時間を経過したかを判定する。その結果、通電時間を経過したと判定した場合にはステップS550−6に処理を移し、通電時間は経過していないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
【0290】
(ステップS550−6)
上記ステップS550−5において、通電時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電を停止する処理を行う。
【0291】
(ステップS550−7)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0292】
以上のように、主制御基板100において各種の処理が実行されることにより、特別図柄遊技および普通図柄遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板100から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板200において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、非時短遊技状態に設定されているときに副制御基板200において決定、制御され、特別図柄の変動表示中に演出表示部50aに表示される変動演出および予告演出について、具体的に説明する。
【0293】
図39は、変動演出を説明する図である。この図に示すように、非時短遊技状態においては、演出表示部50aに表示される3つの演出図柄40a、40b、40cの組み合わせによって、大当たりの抽選結果を遊技者に報知するようにしている。
【0294】
演出図柄40a、40b、40cのそれぞれは、例えば1〜8の数字が記された8種類の図柄から構成されている。そして、特別図柄の変動表示中には、演出図柄40a、40b、40cのそれぞれが、8種類の図柄を縦方向にスクロール表示(変動表示)する。なお、図39(b)における矢印は、演出図柄40a、40b、40cが変動表示中(縦方向のスクロール表示中)であることを示している。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、演出表示部50aに、全ての演出図柄40a、40b、40cが停止表示される。
【0295】
そして、停止表示された演出図柄40a、40b、40cの組み合わせにより、大当たりの抽選結果が遊技者に報知される。ここでは、「大当たり」の抽選結果が導出された場合には、演出図柄40a、40b、40cが全て同一図柄で停止表示され、「ハズレ」の抽選結果が導出された場合には、演出図柄40a、40b、40cの少なくとも1つが、他の図柄と異なる図柄で停止表示される。
【0296】
また、本実施形態においては、変動演出の態様が「リーチなし演出」と「リーチ演出」とに大別される。「リーチなし演出」は、「ガセ0〜2」、「ガセ0〜2(固定値)」、「通常変動系」の発展前変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動演出である。一方、「リーチ演出」は、上記以外の発展前変動パターンコマンド、すなわち、図12において「リーチ」という文言が記されている発展前変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動演出である。「リーチ演出」は、「大当たり」の抽選結果が導出された場合、および、「ハズレ」の抽選結果が導出された場合の双方で実行されるが、「リーチなし演出」は、「ハズレ」の抽選結果が導出された場合にのみ実行される。
【0297】
なお、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合においては、「ハズレ」の抽選結果が導出されたときに「リーチ演出」が実行されることはなく、「大当たり」の抽選結果が導出されたときのみ「リーチ演出」が実行されるようにしている。したがって、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合、すなわち、「高確確定モード」においては、「リーチ演出」が実行されることによって、「大当たり」の抽選結果が報知されることとなる。
【0298】
図40は、「リーチなし演出」を説明する図である。「リーチなし演出」においては、演出図柄40a、40b、40cが変動表示を開始してから所定時間経過後に、まず、図40(a)に示すように、演出図柄40aが停止表示する。その後、さらに所定時間経過後に、図40(b)に示すように、演出図柄40cが演出図柄40aと異なる図柄で停止表示し、その後、さらに所定時間が経過したところで、図40(c)に示すように、最後に演出図柄40bが停止表示する。このとき、演出図柄40a、40b、40cの全てが同一の図柄で停止表示することはなく、これによって大当たりの抽選結果がハズレであったことが遊技者に報知される。なお、各演出図柄40a、40b、40cが停止するまでの時間や、停止するまでの表示態様は、受信する変動パターンコマンドに応じて異なるものとなっている。
【0299】
図41は、「リーチ演出」を説明する図である。「リーチ演出」においては、演出図柄40a、40b、40cが変動表示を開始してから所定時間経過後に、まず、図41(a)に示すように、演出図柄40aが停止表示される。その後、さらに所定時間経過後に、図41(b)に示すように、演出図柄40cが演出図柄40aと同じ図柄で停止表示される。そして、演出表示部50aにおいて、「リーチ」という文字が表示されるとともに、演出表示部50aにおいて種々の表示がなされた後に、図41(c)に示すように、演出図柄40a、40b、40cが停止表示する。この「リーチ演出」は、「リーチなし演出」よりも変動時間が長くなっており、本実施形態においては、例えば、20秒〜60秒程度で構成されている。
【0300】
なお、「リーチ演出」において、演出表示部50aに「リーチ」という文字が表示されるまでの各演出図柄40a、40b、40cの表示態様が、発展前変動パターンコマンドに対応付けられている。また、「リーチ」という文字が表示された後の演出表示部50aの表示態様が、発展後変動パターンコマンドに対応付けられている。そして、各演出図柄40a、40b、40cがリーチ態様となるまでの時間や表示態様、および、最終的に停止表示されるまでの時間や表示態様が、受信する変動パターンコマンドに応じて異なるものとなっている。
【0301】
そして、大当たり当選時とハズレ時とで、演出図柄40a、40b、40cの表示態様が出現する確率を適宜設定することにより、各変動パターン(変動演出の態様)における大当たり当選の期待度が設定されることとなる。このように、変動演出によって大当たりの期待度を示唆することで、演出効果を向上して遊技の興趣を向上することとしているが、本実施形態においては、上記の変動演出に加えて、さらに予告演出によっても大当たりの期待度を示唆することとしている。以下に、予告演出について説明する。
【0302】
図39(a)に示すように、演出表示部50aの下部には、保留表示部41(41a〜41d)、42(42a〜42d)が設けられている。保留表示部41は、第1保留数を示すものであり、保留表示部42は、第2保留数を示すものである。具体的には、第1保留数が「1」である場合には保留表示部41aが点灯し、第1保留数が「2」である場合には保留表示部41a、41bが点灯し、第1保留数が「3」である場合には保留表示部41a、41b、41cが点灯し、第1保留数が「4」である場合には保留表示部41a、41b、41c、41dが点灯する。また、保留表示部42も、上記と同様に、各保留表示部42a〜42dの点灯状況により、第2保留数が報知されることとなる。
【0303】
ここで、本実施形態においては、保留表示部41の点灯態様が複数パターン設けられており、この保留表示部41の点灯態様によって、当該第1保留についての変動パターン、すなわち、大当たりの期待度を示唆することとしている。
【0304】
図42は、保留表示態様決定テーブルを説明する図である。本実施形態においては、保留表示部41の表示態様として、通常表示、特殊表示1、特殊表示2の3つの表示態様が設けられており、そのいずれの態様によって保留表示部41を表示するかが保留表示態様決定テーブルによって決定される。
【0305】
すでに説明したように、非時短遊技状態において第1保留が留保されると、主制御基板100から副制御基板200に始動入賞コマンドおよび事前判定コマンドが送信される。副制御基板200においては、始動入賞コマンドの受信に伴い、保留表示部41を通常表示する処理が行われるが、このとき、同時に事前判定コマンドを受信した場合には、当該受信した事前判定コマンドの受信に伴い、0〜99の範囲内から保留表示決定用乱数が1つ取得され、当該取得した保留表示決定用乱数と、保留表示態様決定テーブルとに基づいて、保留表示部41の表示態様が決定される。
【0306】
この保留表示態様決定テーブルによれば、「不定値」の事前判定コマンドを受信した場合には、保留表示決定用乱数がいずれの値であったとしても、必ず、「通常表示」が決定される。また、「通常変動系(固定値)」の事前判定コマンドを受信した場合には、保留表示決定用乱数が0〜94のときに「通常表示」が決定され、保留表示決定用乱数が95〜99のときに「特殊表示1」が決定される。また、「ガセ0〜2(固定値)」の事前判定コマンドを受信した場合には、保留表示決定用乱数が0〜89のときに「通常表示」が決定され、保留表示決定用乱数が90〜99のときに「特殊表示1」が決定される。また、「弱リーチ疑似0〜3(固定値)」および「弱リーチ煽りF(固定値)」の事前判定コマンドを受信した場合には、保留表示決定用乱数が0〜79のときに「通常表示」が決定され、保留表示決定用乱数が80〜99のときに「特殊表示1」が決定される。また、「強リーチ疑似0〜3(固定値)」および「強リーチ煽りF(固定値)」の事前判定コマンドを受信した場合には、保留表示決定用乱数が0〜59のときに「通常表示」が決定され、保留表示決定用乱数が60〜89のときに「特殊表示1」が決定され、保留表示決定用乱数が90〜99のときに「特殊表示2」が決定される。
【0307】
なお、ここでは、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合に受信する事前判定コマンドについて説明したが、「大当たり」に当選した場合にも、上記のようにして、「通常表示」、「特殊表示1」、「特殊表示2」のいずれかに保留の表示態様が決定される。このとき、「大当たり」に当選した場合には、「ハズレ」であった場合よりも、「特殊表示1」、「特殊表示2」が高確率で決定されるようになっている。したがって、保留表示部41が「通常表示」以外の態様で表示された場合には、当該保留についての変動演出が開始されるよりも前から、長期にわたって遊技者に期待感を与えることが可能となる。
【0308】
次に、上記の変動演出および予告演出を実行するための副制御基板200の処理について、図43〜図48を用いて簡単に説明する。
【0309】
(副制御基板200のメイン処理)
図43は、副制御基板200のメイン処理を説明するフローチャートである。
【0310】
(ステップS1000)
サブCPU200aは、電源投入に応じて、サブROM200bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM200cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
【0311】
(ステップS1001)
次に、サブCPU200aは、各演出乱数(第1演出乱数、第2演出乱数、保留表示決定用乱数)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1001の処理を繰り返し行う。
【0312】
(副制御基板200のタイマ割込処理)
図44は、副制御基板200のタイマ割込処理を説明するフローチャートである。副制御基板200には、所定の周期(2ms)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU200aはタイマ割込処理プログラムを読み込んで当該タイマ割込処理を開始する。
【0313】
(ステップS1100)
まず、サブCPU200aは、副制御基板200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
【0314】
(ステップS1200)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板200においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
【0315】
(ステップS1300)
次に、サブCPU200aは、実行中の演出進行状況に応じて、演出操作装置56の操作の受け付け可否を判定するとともに、演出操作装置検出スイッチ56aの信号のチェックを行う。そして、演出操作装置検出スイッチ56aから操作信号が入力されたときに、演出操作装置56の操作受け付け中であった場合には、演出操作装置56が操作されたことを画像制御基板210に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。
【0316】
(ステップS1400)
次に、サブCPU200aは、サブRAM200cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板210や電飾制御基板220へ送信し、タイマ割込処理を終了する。
【0317】
図45は、上記コマンド解析処理のうち、事前判定コマンドを受信した場合に実行される事前判定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この事前判定コマンドは、主制御基板100において、事前判定処理(図22参照)のうち、ステップS331―6でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(図19参照)によって副制御基板200に送信される。
【0318】
(ステップS1210−1)
事前判定コマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU200aは、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されているかを判定する。その結果、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されていると判定した場合にはステップS1210−2に処理を移し、変動パターン選択オフセット識別子は「3」に設定されていないと判定した場合にはステップS1210−3に処理を移す。
【0319】
なお、上記したように、遊技状態コマンド(図28のステップS440−7参照)および遊技状態指定コマンド(図33のステップS460−4)には、現在設定されている変動パターン選択オフセット識別子に係る情報が付加されている。副制御基板200においては、遊技状態コマンドおよび遊技状態指定コマンドを受信すると、当該受信したコマンドに基づいて、サブRAM200cに、主制御基板100において設定されている変動パターン選択オフセット識別子に係る情報が記憶される。これにより、主制御基板100において設定されている変動パターン選択オフセット識別子を、副制御基板200において管理するようにしている。
【0320】
(ステップS1210−2)
上記ステップS1210−1において、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されていると判定した場合には、サブCPU200aは、コマンド変換処理を行う。すでに説明したとおり、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合と、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合とでは、同じ事前判定コマンド決定テーブルに基づいて事前判定コマンドが決定されている。そして、このとき用いられる事前判定コマンド決定テーブルは、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されている場合に選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブルに対応しているものの、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されている場合に選択される発展前変動パターンコマンド決定テーブルには対応していない。
【0321】
そこで、このステップS1210−2においては、受信した事前判定コマンドが、「弱リーチ疑似0〜3(固定値)」、「弱リーチ煽りF(固定値)」、「強リーチ疑似0〜3(固定値)」、「強リーチ煽りF(固定値)」に係るものであった場合には、受信した事前判定コマンドを「通常変動系(固定値)」に係る事前判定コマンドに変換する処理を行うこととなる。なお、受信した事前判定コマンドがその他のコマンドであった場合には、特段の処理を行うことなく、次のステップに処理が移される。
【0322】
(ステップS1210−3)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1210−2で変換された事前判定コマンド、または、変動パターン選択オフセット識別子が「3」以外の場合には受信した事前判定コマンドに対応する事前判定情報をサブRAM200cに記憶する。
【0323】
(ステップS1210−4)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1001(図43参照)で更新された保留表示決定用乱数を取得する。
【0324】
(ステップS1210−5)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1210−4で取得した保留表示決定用乱数と、保留表示態様決定テーブル(図42参照)とに基づいて、保留表示部41の表示態様を決定する。
【0325】
(ステップS1210−6)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1210−5で決定した表示態様に対応する保留表示コマンドをセットし、当該事前判定コマンド受信処理を終了する。ここでセットされた保留表示コマンドは、画像制御基板210に送信されるとともに、画像制御基板210において、受信した保留表示コマンドに対応する表示制御がなされることとなる。
【0326】
図46は、上記コマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した場合に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この変動パターンコマンドは、主制御基板100において、変動パターン決定処理(図26参照)のうち、ステップS421−3およびステップS421−6でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(図19参照)によって副制御基板200に送信される。
【0327】
(ステップS1220)
変動パターンコマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU200aは、発展前演出決定処理を行う。この発展前演出決定処理については、図47を用いて後述する。
【0328】
(ステップS1230)
次に、サブCPU200aは、発展後演出決定処理を行う。この発展後演出決定処理については、図48を用いて後述する。
【0329】
(ステップS1240)
次に、サブCPU200aは、保留表示更新処理を行う。ここでは、保留が1つ減少するのに伴い、演出表示部50aの保留表示部41、42の表示をシフトするための処理が行われる。
【0330】
図47は、発展前演出決定処理を説明するフローチャートである。
【0331】
(ステップS1220−1)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS1001で更新された第1演出乱数を取得する。
【0332】
(ステップS1220−2)
次に、サブCPU200aは、受信した発展前変動パターンコマンドを解析する。
【0333】
(ステップS1220−3)
次に、サブCPU200aは、受信した発展前変動パターンコマンドの種別、現在の遊技状態、変動パターン選択オフセット識別子等に基づいて、1の発展前演出決定テーブルを選択する。この発展前演出決定テーブルは、発展前変動パターンコマンドの種別ごとに、また、遊技状態や変動パターン選択オフセット識別子ごとに多数設けられており、受信した発展前変動パターンコマンドの種別、現在の遊技状態や変動パターン選択オフセット識別子等に基づいて、対応する1の発展前演出決定テーブルが選択されることとなる。なお、発展前演出決定テーブルは、演出表示部50aに表示する画像の内容や、演出役物装置52の可動態様、演出照明装置54の点灯態様、音声出力装置58の音声出力態様等が演出乱数に対応付けて記憶されたものである。
【0334】
(ステップS1220−4)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1220−3で選択された発展前演出決定テーブルと、上記ステップS1220−1で取得した第1演出乱数とに基づいて、発展前演出パターンを決定する。
【0335】
(ステップS1220−5)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1220−4で決定された発展前演出パターンに対応する発展前演出実行コマンドをサブRAM200cの所定領域にセットする。ここでセットされた発展前演出実行コマンドは、画像制御基板210および電飾制御基板220に送信され、画像制御基板210および電飾制御基板220において、受信したコマンドに基づく各種の演出が実行制御されることとなる。
【0336】
図48は、発展後演出決定処理を説明するフローチャートである。
【0337】
(ステップS1230−1)
まず、サブCPU200aは、上記ステップS1001で更新された第2演出乱数を取得する。
【0338】
(ステップS1230−2)
次に、サブCPU200aは、受信した発展後変動パターンコマンドを解析する。
【0339】
(ステップS1230−3)
次に、サブCPU200aは、受信した発展後変動パターンコマンドの種別、現在の遊技状態や変動パターン選択オフセット識別子等に基づいて、1の発展後演出決定テーブルを選択する。この発展後演出決定テーブルは、発展後変動パターンコマンドの種別ごとに、また、遊技状態や変動パターン選択オフセット識別子ごとに多数設けられており、受信した発展後変動パターンコマンドの種別、現在の遊技状態や変動パターン選択オフセット識別子等に基づいて、対応する1の発展後演出決定テーブルが選択されることとなる。なお、発展後演出決定テーブルは、演出表示部50aに表示する画像の内容や、演出役物装置52の可動態様、演出照明装置54の点灯態様、音声出力装置58の音声出力態様等が演出乱数に対応付けて記憶されたものである。
【0340】
(ステップS1230−4)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1230−3で選択された発展後演出決定テーブルと、上記ステップS1230−1で取得した第2演出乱数とに基づいて、発展後演出パターンを決定する。
【0341】
(ステップS1230−5)
次に、サブCPU200aは、上記ステップS1230−4で決定された発展後演出パターンに対応する発展後演出実行コマンドをサブRAM200cの所定領域にセットする。ここでセットされた発展後演出実行コマンドは、画像制御基板210および電飾制御基板220に送信され、画像制御基板210および電飾制御基板220において、受信したコマンドに基づく各種の演出が実行制御されることとなる。
【0342】
以上のように、主制御基板100および副制御基板200の処理によって実行される変動演出および予告演出により、大当たりの期待度が示唆されることとなり、演出効果が向上して遊技の興趣を向上することができる。また、本実施形態においては、変動パターン選択オフセット識別子が、「1」または「2」に設定されているときと「3」に設定されているときとで、異なる発展前変動パターンコマンドが選択される一方で、予告演出を実行する際に必要となる事前判定コマンド決定テーブルを共通化している。これにより、予告演出を実行する場合に必要となる事前判定コマンド決定テーブルを削減することが可能となり、遊技の進行を制御する主制御基板100の記憶容量の圧迫を低減することができる。
【0343】
なお、本実施形態においては、変動パターンコマンド決定テーブルを選択する際に、変動パターン選択オフセット識別子を参照することとしたが、変動パターンコマンド決定テーブルの選択条件(テーブル選択条件)はこれに限らない。例えば、遊技の進行条件を異にする複数の遊技状態が設けられる場合に、遊技状態に応じて変動パターンコマンド決定テーブルを選択することとしてもよく、この場合には、遊技状態ごとにテーブル選択条件が定められることとなる。
【0344】
また、本実施形態においては、発展前変動パターンコマンドと発展後変動パターンコマンドとに基づいて、1回の変動パターンが構成されることとしたが、1回の変動パターンを1の変動パターンコマンドによって決定してもよいし、3以上の変動パターンコマンドによって決定してもよい。
【0345】
さらには、本実施形態においては、予告演出を実行するために決定される事前判定コマンドを、発展前変動パターンコマンドに対応付けることとしたが、例えば、発展後変動パターンコマンドに事前判定コマンドを対応付けることとしてもよい。つまり、予告演出によって発展後変動パターンを示唆するようにしても構わない。また、発展前変動パターンコマンドと発展後変動パターンコマンドとの組み合わせによって予告演出を実行することとしてもよい。
【0346】
なお、本実施形態における主制御基板100が主制御手段に相当し、副制御基板200が副制御手段に相当する。
また、本実施形態における特別図柄乱数が遊技利益乱数に相当し、メインRAM100cのうち、第1保留および第2保留を記憶する記憶領域が保留記憶手段に相当する。
また、本実施形態において、図21のステップS330−5およびステップS330−7の処理を実行するメインCPU100aが乱数取得手段に相当する。なお、本実施形態においては、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球することを所定の条件として各乱数を取得することとしたが、各乱数を取得する条件はこれに限らない。いずれにしても、予め設定された条件が成立した場合に、遊技利益乱数および変動パターン乱数を取得することとすればよい
【0347】
また、本実施形態において、図25のステップS420−5に示す処理を実行するメインCPU100aが遊技利益決定手段に相当する。
また、本実施形態における発展前変動パターンコマンド決定テーブルおよび発展後変動パターンコマンド決定テーブルが変動パターンコマンド決定テーブルに相当する。
また、本実施形態において、図26に示す変動パターン決定処理を実行するメインCPU100aが変動パターン決定手段に相当する。
【0348】
また、本実施形態において、図22に示す事前判定処理を実行するメインCPU100aが事前判定コマンド決定手段に相当する。なお、本実施形態においては、変動パターン乱数が記憶されたときに事前判定コマンドを決定することとしたが、事前判定コマンドの決定タイミングはこれに限らない。いずれにしても、変動パターン乱数が記憶されてから、当該変動パターン乱数に基づいて変動パターンコマンドが決定されるよりも前のいずれかのタイミングで事前判定コマンドを決定するものであればよい。
また、本実施形態において、図19のステップS800に示す処理を実行するメインCPU100aがコマンド送信手段に相当する。
【0349】
また、本実施形態において、図46〜図48に示す処理を実行するサブCPU200aが変動演出実行手段に相当する。
また、本実施形態において、図45のステップS1210−3に示す処理を実行するサブCPU200aが事前判定情報記憶手段に相当する。
また、本実施形態において、図45に示す処理を実行するサブCPU200aが予告演出実行手段に相当する。
【0350】
また、本実施形態において、変動パターン選択オフセット識別子が「1」または「2」に設定されているときのテーブル選択条件が第1のテーブル選択条件に相当し、変動パターン選択オフセット識別子が「3」に設定されているときのテーブル選択条件が第2のテーブル選択条件に相当する。
また、本実施形態において、図12に示すテーブル17a、17dが第1の変動パターンコマンド決定テーブルに相当し、図13に示すテーブル18a、18dが第2の変動パターンコマンド決定テーブルに相当する。
【0351】
また、本実施形態において、第1変動パターン乱数の固定値に相当する乱数範囲において、207〜3961が「特定範囲内の乱数値」に相当し、3962〜4000が「特定範囲外の乱数値」に相当する。
また、本実施形態において、「通常変動系(固定値)」および「ガセ0〜2(固定値)」に対応する発展前変動パターンコマンドが共通変動パターンコマンドに相当し、「弱リーチ疑似0〜3(固定値)」、「弱リーチ煽りF(固定値)」、「強リーチ疑似0〜3(固定値)」、「強リーチ煽りF(固定値)」に対応する発展前変動パターンコマンドが第1個別変動パターンコマンドに相当する。なお、本実施形態では、共通変動パターンコマンドを複数設けることとしたが、共通変動パターンコマンドは1つのみ設けることとしてもよい。
また、本実施形態において、図14(b)に示すテーブル103が共通事前判定コマンド決定テーブルに相当する。
【0352】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0353】
1 遊技機
100 主制御基板
100a メインCPU
100b メインROM
100c メインRAM
200 副制御基板
200a サブCPU
200b サブROM
200c サブRAM
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の進行を制御する主制御手段、および、前記主制御手段から送信されるコマンドに基づいて演出を制御する副制御手段を有し、
前記主制御手段は、
所定条件の成立により、遊技者に遊技利益を付与するか否かを決定するための遊技利益乱数、および、前記遊技利益の付与の可否を報知する変動演出の態様を決定するための変動パターン乱数を取得して保留記憶手段に保留として記憶する乱数取得手段と、
始動条件の成立により、前記保留記憶手段に記憶された遊技利益乱数を読み出して前記遊技利益を付与するか否かを決定する遊技利益決定手段と、
前記遊技利益決定手段によって前記遊技利益を付与するか否かの決定がなされたとき、前記変動演出の態様が対応付けられた1または複数の変動パターンコマンドに乱数値が割り振られた複数の変動パターンコマンド決定テーブルの中から、予め設定されたテーブル選択条件にしたがって、いずれかの変動パターンコマンド決定テーブルを選択するとともに、当該選択した変動パターンコマンド決定テーブルに割り振られた乱数値と、前記保留記憶手段に記憶された変動パターン乱数とに基づいて変動パターンコマンドを決定する変動パターンコマンド決定手段と、
前記保留記憶手段に前記変動パターン乱数が記憶されてから、当該変動パターン乱数に基づいて前記変動パターンコマンド決定手段により前記変動パターンコマンドが決定されるよりも前に、当該変動パターン乱数と、前記変動演出の態様が対応付けられた1または複数の事前判定コマンドに乱数値が割り振られた事前判定コマンド決定テーブルと、に基づいて事前判定コマンドを決定する事前判定コマンド決定手段と、
前記変動パターンコマンド決定手段によって決定された変動パターンコマンド、および、前記事前判定コマンド決定手段によって決定された事前判定コマンドを前記副制御手段に送信するコマンド送信手段と、を備え、
前記副制御手段は、
前記主制御手段から送信された前記変動パターンコマンドに基づいて前記変動演出を実行する変動演出実行手段と、
前記主制御手段から送信された前記事前判定コマンドに基づいて事前判定情報を記憶する事前判定情報記憶手段と、
前記事前判定情報記憶手段に記憶された事前判定情報に基づいて、当該事前判定情報に対応する保留について実行される変動演出の態様、もしくは、当該事前判定情報に対応する保留に基づいて決定される遊技利益を示唆する予告演出を実行する予告演出実行手段と、を備えた遊技機であって、
前記変動パターンコマンド決定テーブルには、
第1のテーブル選択条件下で前記変動パターン決定手段によって選択される第1の変動パターンコマンド決定テーブル、および、第2のテーブル選択条件下で前記変動パターンコマンド決定手段によって選択される第2の変動パターンコマンド決定テーブルが含まれ、
前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルは、
特定範囲内の乱数値それぞれが1または複数の共通変動パターンコマンドに割り振られるとともに、前記特定範囲外の乱数値それぞれが複数の第1個別変動パターンコマンドに割り振られ、
前記第2の変動パターンコマンド決定テーブルは、
前記特定範囲内の乱数値それぞれが前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルと同じ前記共通変動パターンコマンドに割り振られるとともに、前記特定範囲外の乱数値全てが前記第1個別変動パターンコマンドと異なる変動パターンコマンドに割り振られ、
前記事前判定コマンド決定手段は、
前記第1のテーブル選択条件および前記第2のテーブル選択条件のいずれに設定されている場合にも、少なくとも前記特定範囲内の乱数値の割り振りおよび前記特定範囲外の一部の乱数値の割り振りが前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルと等しい共通事前判定コマンド決定テーブルに基づいて前記事前判定コマンドを決定し、
前記事前判定情報記憶手段は、
前記特定範囲内の乱数値が割り振られた事前判定コマンドを受信した場合には、当該事前判定コマンドに対応する事前判定情報を記憶するとともに、前記特定範囲外の乱数値が割り振られた事前判定コマンドを受信した場合には、前記第1のテーブル選択条件に設定されていれば、当該受信した事前判定コマンドに対応する事前判定情報を記憶し、前記第2のテーブル選択条件に設定されていれば、前記第1のテーブル選択条件に設定されているときと異なる事前判定情報を記憶することを特徴とする遊技機。
【請求項1】
遊技の進行を制御する主制御手段、および、前記主制御手段から送信されるコマンドに基づいて演出を制御する副制御手段を有し、
前記主制御手段は、
所定条件の成立により、遊技者に遊技利益を付与するか否かを決定するための遊技利益乱数、および、前記遊技利益の付与の可否を報知する変動演出の態様を決定するための変動パターン乱数を取得して保留記憶手段に保留として記憶する乱数取得手段と、
始動条件の成立により、前記保留記憶手段に記憶された遊技利益乱数を読み出して前記遊技利益を付与するか否かを決定する遊技利益決定手段と、
前記遊技利益決定手段によって前記遊技利益を付与するか否かの決定がなされたとき、前記変動演出の態様が対応付けられた1または複数の変動パターンコマンドに乱数値が割り振られた複数の変動パターンコマンド決定テーブルの中から、予め設定されたテーブル選択条件にしたがって、いずれかの変動パターンコマンド決定テーブルを選択するとともに、当該選択した変動パターンコマンド決定テーブルに割り振られた乱数値と、前記保留記憶手段に記憶された変動パターン乱数とに基づいて変動パターンコマンドを決定する変動パターンコマンド決定手段と、
前記保留記憶手段に前記変動パターン乱数が記憶されてから、当該変動パターン乱数に基づいて前記変動パターンコマンド決定手段により前記変動パターンコマンドが決定されるよりも前に、当該変動パターン乱数と、前記変動演出の態様が対応付けられた1または複数の事前判定コマンドに乱数値が割り振られた事前判定コマンド決定テーブルと、に基づいて事前判定コマンドを決定する事前判定コマンド決定手段と、
前記変動パターンコマンド決定手段によって決定された変動パターンコマンド、および、前記事前判定コマンド決定手段によって決定された事前判定コマンドを前記副制御手段に送信するコマンド送信手段と、を備え、
前記副制御手段は、
前記主制御手段から送信された前記変動パターンコマンドに基づいて前記変動演出を実行する変動演出実行手段と、
前記主制御手段から送信された前記事前判定コマンドに基づいて事前判定情報を記憶する事前判定情報記憶手段と、
前記事前判定情報記憶手段に記憶された事前判定情報に基づいて、当該事前判定情報に対応する保留について実行される変動演出の態様、もしくは、当該事前判定情報に対応する保留に基づいて決定される遊技利益を示唆する予告演出を実行する予告演出実行手段と、を備えた遊技機であって、
前記変動パターンコマンド決定テーブルには、
第1のテーブル選択条件下で前記変動パターン決定手段によって選択される第1の変動パターンコマンド決定テーブル、および、第2のテーブル選択条件下で前記変動パターンコマンド決定手段によって選択される第2の変動パターンコマンド決定テーブルが含まれ、
前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルは、
特定範囲内の乱数値それぞれが1または複数の共通変動パターンコマンドに割り振られるとともに、前記特定範囲外の乱数値それぞれが複数の第1個別変動パターンコマンドに割り振られ、
前記第2の変動パターンコマンド決定テーブルは、
前記特定範囲内の乱数値それぞれが前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルと同じ前記共通変動パターンコマンドに割り振られるとともに、前記特定範囲外の乱数値全てが前記第1個別変動パターンコマンドと異なる変動パターンコマンドに割り振られ、
前記事前判定コマンド決定手段は、
前記第1のテーブル選択条件および前記第2のテーブル選択条件のいずれに設定されている場合にも、少なくとも前記特定範囲内の乱数値の割り振りおよび前記特定範囲外の一部の乱数値の割り振りが前記第1の変動パターンコマンド決定テーブルと等しい共通事前判定コマンド決定テーブルに基づいて前記事前判定コマンドを決定し、
前記事前判定情報記憶手段は、
前記特定範囲内の乱数値が割り振られた事前判定コマンドを受信した場合には、当該事前判定コマンドに対応する事前判定情報を記憶するとともに、前記特定範囲外の乱数値が割り振られた事前判定コマンドを受信した場合には、前記第1のテーブル選択条件に設定されていれば、当該受信した事前判定コマンドに対応する事前判定情報を記憶し、前記第2のテーブル選択条件に設定されていれば、前記第1のテーブル選択条件に設定されているときと異なる事前判定情報を記憶することを特徴とする遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【公開番号】特開2013−78537(P2013−78537A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221270(P2011−221270)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】
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