遊技機
【課題】優れた発光演出効果を期待し得る遊技機を提供する。
【解決手段】
発光部102と、駆動手段107の駆動により発光部102の周囲を回転し、該発光部102の光を回転軸線Rと交差する方向へ反射する回転リフレクタ110と、回転リフレクタ110の回転軸線Rに直交する基準線Lの一方側に、該回転リフレクタ110の回転領域の外側に位置するよう配置され、当該回転リフレクタ110で反射された反射光を当該基準線Lの他方側へ向けて反射する固定リフレクタ115とを発光演出手段100に設ける。ここで、固定リフレクタ115は、回転リフレクタ110の回転軸線Rと平行で基準線Lに直交する基準面Mに対し、傾斜角度が異なる反射面117を回転リフレクタ110の周方向に複数備えると共に、回転リフレクタ110の周方向に隣り合う反射面117の基準面Mに対する傾斜角度が異なるよう構成されたことを要旨とする。
【解決手段】
発光部102と、駆動手段107の駆動により発光部102の周囲を回転し、該発光部102の光を回転軸線Rと交差する方向へ反射する回転リフレクタ110と、回転リフレクタ110の回転軸線Rに直交する基準線Lの一方側に、該回転リフレクタ110の回転領域の外側に位置するよう配置され、当該回転リフレクタ110で反射された反射光を当該基準線Lの他方側へ向けて反射する固定リフレクタ115とを発光演出手段100に設ける。ここで、固定リフレクタ115は、回転リフレクタ110の回転軸線Rと平行で基準線Lに直交する基準面Mに対し、傾斜角度が異なる反射面117を回転リフレクタ110の周方向に複数備えると共に、回転リフレクタ110の周方向に隣り合う反射面117の基準面Mに対する傾斜角度が異なるよう構成されたことを要旨とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、更に詳細には、回転する光反射部材に光を照射して反射光の照射方向を回転変位させる発光演出装置を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技盤の盤面に画成した遊技領域の略中央位置に枠状装飾部材(所謂センター役物)が配設されており、この装飾部材の開口部を介して複数の図柄を変動表示して図柄変動演出を行なう液晶式やドラム式等の図柄表示装置を後方から臨ませると共に、該遊技盤における装飾部材の下方位置に、パチンコ球(遊技球)の入賞により図柄表示装置での変動を開始させる始動入賞装置や大当り時等に開放する特別入賞装置を配設するよう構成されたものが多数提案されている。このようなパチンコ機では、前記遊技領域に打ち出されたパチンコ球が遊技領域内に植設された遊技釘等との接触により跳ね返りながら次第に自重により流下し、該遊技領域を流下する過程で前記始動入賞装置に入賞することにより、前記図柄表示装置で図柄変動ゲームに伴うリーチ演出等の各種の遊技演出がなされ、該図柄表示装置に図柄が所定の組み合わせで停止することにより所謂大当りが発生し、遊技盤に設けられた特別入賞装置が開放して多数の賞球を獲得し得るよう構成される。
【0003】
また、前述したパチンコ機には、ランプやLED等の発光体を設けた発光演出装置が前記装飾部材や遊技盤の盤面等に配設されており、前記図柄表示装置での図柄変動演出に合わせて発光体を適宜に点灯(点滅)・消灯させて発光演出することにより、遊技の臨場感や迫力を高めて遊技の興趣を向上するよう構成されている。このような前記発光演出装置として、発光体の周囲を回転移動する光反射部材を備え、該光反射部材の回転に伴って発光体からの光の反射方向を回転変位させるものが知られており(例えば、特許文献1参照)、経時的に反射光の照射方向が変化することで、所定位置で発光体を点灯・消灯させる発光演出とは異なる演出効果を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−73325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、回転する光反射部材に光を照射して反射光の反射方向を変化させる従来の発光演出装置では、光反射部材が単純な曲面形状に形成されているため、発光体からの光が前面側だけでなく広範囲に拡散していた。このため、光反射部材を回転させた際に、遊技者側に照射される光量が低下して光の照射位置の変化が曖昧になる欠点が指摘される。
【0006】
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、優れた発光演出効果を期待し得る遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、
発光演出を行う発光演出手段(100)を備えた遊技機であって、
前記発光演出手段(100)は、
発光部(102)と、
駆動手段(107)の駆動により前記発光部(102)の周囲を回転し、該発光部(102)の光を回転軸線(R)と交差する方向へ反射する回転リフレクタ(110)と、
前記回転リフレクタ(110)の回転軸線(R)に直交する基準線(L)の一方側に、該回転リフレクタ(110)の回転領域の外側に位置するよう配置され、当該回転リフレクタ(110)で反射された反射光を当該基準線(L)の他方側へ向けて反射する固定リフレクタ(115)とを備え、
前記固定リフレクタ(115)は、前記回転リフレクタ(110)の回転軸線(R)と平行で基準線(L)に直交する基準面(M)に対し、傾斜角度が異なる反射面(117)を回転リフレクタ(110)の周方向に複数備えると共に、回転リフレクタ(110)の周方向に隣り合う反射面(117)の基準面(M)に対する傾斜角度が異なるよう構成されたことを要旨とする。
このように、固定リフレクタに対して回転リフレクタの周方向に複数設けた反射面を、基準線から離間するにつれて基準面に対する各反射面の傾斜角度が大きくなるよう設定することで、回転リフレクタで反射された反射光を各反射面において基準線の他方側へ向けて反射させ得るから、反射光が広範囲に拡散されるのを抑制できる。
【0008】
請求項2に係る発明は、
前記固定リフレクタ(115)は、前記回転リフレクタ(110)の回転軸線方向に連続して前記反射面(117)を複数備えると共に、該回転軸線(R)方向に隣接する反射面(117)は、当該回転軸線(R)における前記発光部(102)の配置端部側に位置する反射面(117)から離間するにつれて、回転軸線(R)に対する傾斜角度が大きくなるよう形成されることを要旨とする。
このように、回転リフレクタの回転軸線方向に連続して設けられた反射面を、当該回転軸線における発光部の配置側端部に位置する反射面から離間するにつれて、当該回転軸線に対する傾斜角度が大きくなるよう設定することで、固定リフレクタで反射された光が広範囲に拡散するのを抑制できる。
【0009】
請求項3に係る発明は、
前記固定リフレクタ(115)は、前記回転リフレクタ(110)の周方向に離間する前記反射面(117)としての第1の反射面(117)の間に第2の反射面(119)が形成されると共に、前記基準面(M)に対する第2の反射面(119)の傾斜角度は、隣接する前記反射面(117)が基準面(M)に対して傾斜する傾斜角度よりも小さくなるよう設定されていることを要旨とする。
このように、固定リフレクタに設けた第2の反射面の基準面に対する傾斜角度を、隣接する第1の反射面が基準面に対して傾斜する傾斜角度よりも大きくなるよう設定することで、第2の反射面で反射された光を外側に位置する第1の反射面側に反射することができ、回転リフレクタから離れて位置する第1の反射面に照射される光量が低下するのを防止できる。
【0010】
請求項4に係る発明は、
前記回転リフレクタ(110)の周方向端部には、該回転リフレクタ(110)の周方向に延在する光透過部(112)が形成されて、当該回転リフレクタ(110)の回転に伴って、該光透過部(112)を介して前記固定リフレクタ(115)の反射方向前方に発光部(102)が露出するよう構成されたことを要旨とする。
このように、回転リフレクタに対して回転軸線における発光部の配置側端部に光透過部を形成することで、回転リフレクタの回転に伴って発光部が光透過部を介して露出する状態と、該発光部が回転リフレクタで遮蔽される状態とに変化する。これにより、回転リフレクタの回転に伴って回転リフレクタの反射面が固定リフレクタ側を向くに従い光量を徐々に低下させることができると共に、当該回転リフレクタの反射面が固定リフレクタと反対側を向くに従い光量を徐々に増加させることができ、発光による演出効果が向上する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る遊技機によれば、発光体の光を集中させて、発光演出効果の向上を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】実施例に係る遊技盤の正面図である。
【図3】実施例に係る遊技盤の背面図である。
【図4】実施例に係る遊技盤と設置部材とを分解した状態を示す斜視図であって、遊技盤を背面側から示すと共に設置部材を正面側から示す。
【図5】実施例に係る設置部材および可動演出体の分解図であって、設置部材を正面側から示し、可動演出体を背面側から示す。
【図6】実施例に係る可動演出体の正面図であって、(a)は揺動カバー体が被覆位置にある状態を示し、(b)は揺動カバー体が開放位置にある状態を示す。
【図7】実施例に係る可動演出体を揺動カバー体が被覆位置にある状態で縦断した側断面図である。
【図8】実施例に係る可動演出体を揺動カバー体が開放位置にある状態で縦断した側断面図である。
【図9】実施例に係る回転発光演出部を示す正面図であって、光透過カバーを省略して示す。
【図10】実施例に係る回転発光演出部を示す分解斜視図であって、光透過カバーを省略して示す。
【図11】実施例に係る固定リフレクタを示す斜視図である。
【図12】図9のA−A線断面図であって、回転リフレクタが正面を向いた姿勢を示す。
【図13】(a)は図9のB−B線断面図であり、(b)はC−C線断面図である。
【図14】(a)は図9のA−A線断面図において回転リフレクタが斜め後方を向いた姿勢を示し、(b)は(a)の状態での回転リフレクタのスリット形成位置を拡大して示す正面図である。
【図15】実施例に係る回転リフレクタと固定リフレクタとの光反射関係を示す説明図であって、(a)は回転リフレクタ側方を向いた状態を示し、(b)は回転リフレクタが斜め後方を向いた姿勢を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機10を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
【実施例】
【0014】
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置40,45の始動入賞口41,46へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄を変動表示させて図柄変動演出を行う図柄表示装置18が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓部13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
【0015】
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル17が設けられている。前記操作ハンドル17は、左回転方向に付勢された操作レバー17aを備えており、該操作レバー17aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー17aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー17aの回動量を操作することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に調整し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置18としては、ドットマトリックス式の表示装置が採用されているがこれに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置18や液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。そして、実施例に係る図柄表示装置18には、前記飾図を変動表示可能な図柄表示部(図示せず)が横並び状に3列設けられており、図柄変動演出の開始に伴い各列の飾図が予め定められた変動方向(例えば縦スクロール、横スクロール等)へ変動表示し、所定のタイミングで各列の飾図が全て停止表示されることで、1回の図柄変動演出が終了するようになっている。
【0016】
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2〜図4に示すように、各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート(図示せず)等を表面に貼付けて装飾した略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に配設された設置部材60に、前記図柄表示装置18が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面(盤面)には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、ルーター加工等の孔空け加工により前後に貫通する複数の装着口22が開設されており(図4参照)、各装着口22に対して各種の遊技盤20設置部品(例えば、後述する枠状装飾体30、始動入賞装置40、特別入賞装置50、普通入賞装置27等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口23が設けられている。なお、前記装着口22の形成数や形成位置は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤20設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
【0017】
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図4に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口22に、前後に開口する表示窓口30aが形成された枠状装飾体30が取り付けられている。ここで、前記枠状装飾体30が取り付けられる装着口22は、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの大部分で開口する大型の開口とされ、該装着口22に取り付けられた枠状装飾体30の表示窓口30aを介して前記図柄表示装置18および後述する第1の可動演出装置70が遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘24が設けられると共に、枠状装飾体30の左側方に、遊技領域20aを流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内部材25が回転自在に支持されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘24や回転案内部材25に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。
【0018】
また、前記遊技盤20において前記枠状装飾体30の下方には、図4に示すように、遊技領域20aの左右幅方向の略中央に装着口22が開設されており、該装着口22に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口41を有する第1始動入賞装置40が取り付けられている。そして、前記遊技盤20において枠状装飾体30の右下方に開設された装着口22に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な特別入賞口を有する特別入賞装置50が取り付けられている。このように、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞装置41および特別入賞装置50は異なる装着口22に取り付けられている。すなわち、遊技状態に応じて遊技者が操作ハンドル17を操作してパチンコ球の打ち出し位置を変更することで、第1始動入賞装置40または特別入賞装置50にパチンコ球を入賞させ得るよう構成されている。また、前記遊技盤20には、前記特別入賞装置50の上方位置に、前記遊技盤20を流下するパチンコ球が通過可能なゲート部材28が設置される装着口22が開設されており、該ゲート部材28に設けられたゲートセンサ28aによるパチンコ球の検出に基づいて、前記枠状装飾体30に設けられた後述する第2始動入賞装置45の開閉部材47が開閉するよう構成される。また、前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な普通入賞装置27を取り付ける装着口22が適宜位置に形成されている(実施例では3箇所)。
【0019】
(枠状装飾体30について)
前記枠状装飾体30は、前記遊技盤20に開設された装着口22に沿って延在する環状に形成され、該装着口22に内挿される枠状本体31と、該枠状本体31の前側端部に遊技盤20の表面に当接するよう設けられた固定板32と、当該枠状本体31の前面側に設けられて遊技盤20の前面より前方に突出する庇状部33とを備えている(図2、図4参照)。そして、前記固定板32を遊技盤20の表面に当接させた状態で、固定板32の前側からビス等の固定手段を用いて遊技盤20に固定される。すなわち、前記遊技領域20aに発射されたパチンコ球は、前記枠状装飾体30の庇状部33に沿って左右側部へ案内されることで、該パチンコ球が表示窓口30aを横切って流下するのを規制している。すなわち、実施例のパチンコ機10は、前記操作ハンドル17の操作レバー17aの操作に応じて、操作ハンドル17の操作レバー17aの回動操作量を可変することで、前記枠状装飾体30の左側部をパチンコ球が流下する所謂「左打ち」と、該枠状装飾体30の右側部をパチンコ球が流下する所謂「右打ち」とを打ち分け得るよう構成されており、右打ちされた際にパチンコ球が流下する経路中に前記特別入賞装置50およびゲート部材28が配設されている。なお、前記庇状部33は、前記枠状本体31の左側部から上部を経て右側部に至る形態で形成されている。
【0020】
前記枠状装飾体30には、図4に示すように、前記表示窓口30aの内側の左右側部および上部に、発光演出装置34が取り付けられると共に、該枠状装飾体30の下部(開口下縁部)に、パチンコ球が左右に転動可能なステージ35が設けられている。なお、前記枠状装飾体30におけるステージ35の後端部には、前記表示窓口30aの内側へ延出する透明な規制壁30b(図2、図4参照)が設けられており、該ステージ35上を転動するパチンコ球が後方(遊技盤20の裏側)へ移動するのを防止している。また、前記枠状装飾体30には、前記ステージ35の右側方に、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口46を有する第2始動入賞装置45が配設されている。
【0021】
(第1始動入賞装置40について)
図2に示すように、前記第1始動入賞装置40は、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口41が設けられている。ここで、前記第1始動入賞口41は、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が一定の確率で入賞し得るようになっている。そして、前記第1始動入賞口41に入賞したパチンコ球は、制御装置に配線接続された第1始動入賞球検出センサ42(図4、図5参照)で検出されるよう構成されており、該センサ42の検出を契機として所定数の賞球が払い出されると共に大当り抽選が行われて、該大当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置18における各図柄表示部の飾図を変動表示して図柄変動演出が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置18での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置18の各図柄表示部に所定の組み合わせ(例えば同一図柄の3つ揃い等)で飾図が停止表示されることで所謂大当りが発生し、大当りの発生に伴って前記特別入賞装置50を所定の開放条件で開放して多数の賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。ここで、実施例の第1始動入賞球検出センサ42は、前記設置部材60に設けられた第1始動入賞口41に入賞したパチンコ球の排出通路67(図4、図5参照)に設けられている。
【0022】
(第2始動入賞装置45について)
前記第2始動入賞装置45は、図2に示すように、前記枠状装飾体30の右下部位置に配設されて、該枠状装飾体30の右側方に開口して遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口46を備えている。また、前記第2始動入賞装置45は、前記第2始動入賞口46の右側部に、駆動手段としてのソレノイド48(図4参照)の駆動に伴って揺動する開閉部材47を備えており、該ソレノイド48の駆動に伴って開閉部材47が第2始動入賞口46を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に揺動変位するよう構成されている。すなわち、前記第1始動入賞口41は、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が一定の確率で入賞し得るよう構成されると共に、第2始動入賞口46は、開閉部材47の開閉によりパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。なお、前記第2始動入賞装置45のソレノイド48は、パチンコ機10の裏側に配設された制御装置(図示せず)に配線接続されており、前記ゲートセンサ28aによるパチンコ球の検出に基づいて所定の開閉条件に従って駆動制御されるようになっている。そして、前記第2始動入賞口46に入賞したパチンコ球は、制御装置に配線接続された第2始動入賞球検出センサ49(図4、図5参照)で検出されるよう構成されており、該センサ49の検出を契機として所定数の賞球が払い出されると共に大当り抽選が行われて、該大当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置18における各図柄表示部の飾図を変動表示して図柄変動演出が実行されるようになっている。実施例の第2始動入賞球検出センサ49は、前記設置部材60に設けられた第2始動入賞口46に入賞したパチンコ球の排出通路67(図4、図5参照)に設けられている。
【0023】
(特別入賞装置50について)
前記特別入賞装置50は、図2、図4に示すように、遊技領域20aに開口する特別入賞口(図示せず)を開閉自在に閉成する開閉扉53(開閉部材47)を備えており、駆動手段としての図示しない特別入賞ソレノイド52(図4参照)の駆動に伴って開閉扉53が揺動変位することで特別入賞口が開閉するようよう構成されている。なお図2では、前記開閉扉53により特別入賞口が閉鎖された状態を示している。そして、前記特別入賞口に入賞したパチンコ球は、制御装置に配線接続された図示しない特別入賞球検出センサで検出されるよう構成されており、該特別入賞球検出センサから制御装置への入賞検出信号の入力に伴って所定数の賞球が払い出されるようになっている。なお、実施例のパチンコ機10では、特別入賞球検出センサは前記特別入賞装置50に設けられている。
【0024】
(設置部材60について)
次に、前記設置部材60に関して説明する。前記設置部材60は、図4,図5に示すように、前記遊技盤20に対向する対向面部61と、該対向面部61の外周縁部から前方に突出する外周壁部62とから前方に開口する箱状に形成されている。また、前記設置部材60には、前記外周壁部62の前端部に、外方へ延出する取付片63が形成されると共に、該取付片63に前後に貫通する貫通孔63aが形成されている。そして、前記取付片63(すなわち外周壁部62の開口前端部)を遊技盤20の裏面に当接させた状態で、貫通孔63aに後方から挿通したネジ64(図3参照)を遊技盤20に螺挿することで、設置部材60が遊技盤20に固定されるようになっている。そして、前記設置部材60における前記遊技盤20との間に画成される設置空間60aに、各種演出装置や発光装置等の遊技部品が設置されて、設置部材60を基材とする単一のユニットとして扱い得るようになっている。なお、前記取付片63は、前記外周壁部62の全周に設けてもよく、また外周壁部62の適宜位置に形成するようにしてもよい。実施例では、前記設置部材60の左右側面をなす外周壁部62から外方へ延出するよう取付片63が複数箇所形成されている。
【0025】
ここで、前記設置部材60は、前記遊技盤20に形成された各装着口22が前記設置空間60aの内側で開口する大きさに形成されると共に、該遊技盤20に取り付けられた前記枠状装飾体30の表示窓口30aに後方から臨む位置に、前記遊技部品としての第1の可動演出装置70が配設されている(図4参照)。また、前記設置部材60には、前記遊技盤20に取り付けられた各入賞装置27,40,45,50と対応する位置に球排出通路67が設けられており、各入賞装置27,40,45,50に入賞したパチンコ球を対応の排出通路67を介して遊技盤20の下方へ排出案内するよう構成されている。また、前記設置部材60には、図4に示すように、前記枠状装飾体30に設けられた前記規制壁30bの後方に対向する位置に、前記図柄表示装置18が設置部材60の開口前端部に位置するよう配設されて、該図柄表示装置18で行われる図柄変動演出を、該規制壁30bを介して遊技盤20の前側から視認し得るようになっている。
【0026】
(第1の可動演出装置70について)
前記第1の可動演出装置70は、前記枠状装飾体30の表示窓口30aに後方から臨むと共に、該表示窓口30aを略全体的に覆う可動演出体71と、該可動演出体71を動作させる駆動モータ(駆動手段)72とから構成されている(図2〜図4、図5参照)。なお、以下の説明では、前記可動演出体71を作動する駆動モータを第1駆動モータ72と指称する。ここで、前記第1の可動演出装置70の第1駆動モータ72は、前記設置部材60の対向面部61の上部位置に、駆動軸(図5参照)を前記設置空間60a内へ突出させた姿勢で取り付けられると共に、該駆動軸に対して径方向へ延在するよう作動アーム73が取り付けられている。
【0027】
また、前記可動演出体71には、背面側の左右中央下部位置に、後方へ突出する揺動軸71aが設けられ、前記設置部材60の対向面部61に形成された軸孔61aに、該揺動軸71aが揺動自在に枢支されている。そして、前記可動演出体71における背面側の左右中央上部位置に、上下にスライド移動自在な連結軸71dが設けられており、前記第1駆動モータ72の駆動軸72aに取り付けられた前記作動アーム73が連結軸71dに回転可能に連結されている。すなわち、前記第1駆動モータ72の駆動に伴い前記作動アーム73を回転することで、前記可動演出体71が揺動軸71aを中心として揺動するようになっている。また、前記可動演出体71が初期位置にある状態では、前記作動アーム73が上下方向に延在して前記連結軸71dと揺動軸71aとが鉛直線上で整列するようになっている。このとき、前記可動演出体71の荷重が揺動軸71aに対して鉛直線方向から作用するよう構成されており、当該可動演出体71の荷重による可動演出体71の揺動を防止している。
【0028】
また、前記可動演出体71の背面側には、該可動演出体71の左右側部位置に後方へ突出する支持軸71b,71bが夫々設けられると共に、前記設置部材60には、当該支持軸71b,71bと対応する位置に、前記揺動軸71aを中心とする円弧状に延在するガイド孔61b,61bが夫々形成されており、各支持軸71b,71bがガイド孔61b,61bに沿って摺動し得るよう挿通されている。ここで、前記可動演出体71が初期位置にある状態では、前記各支持軸71b,71bが対応のガイド孔61b,61bの延在長の中間位置に位置するよう構成されており、前記第1駆動モータ72の駆動に伴い各支持軸71b,71bがガイド孔61b,61bの端部に至る範囲で可動演出体71が初期位置から左右に揺動し得るようになっている。なお、前記各支持軸71b,71bの後端部には、前記ガイド孔61b,61bからの脱落を防止する抜止め部材71c(図3参照)が取り付けられている。
【0029】
また、図4、図5に示すように、前記設置部材60には、前方へ開口する半球状の装飾部材65が設置空間60a内に取り付けられており、前記可動演出体71の後方および側方を装飾部材65で囲繞するよう構成されている。前記装飾部材65の前端部には、径方向延出する鍔状部65aが設けられており、前記設置部材60を遊技盤20に固定した際に、前記枠状装飾体30の枠状本体31の後端部に鍔状部65aが当接するよう構成されている。すなわち、前記設置部材60を遊技盤20に固定した状態では、前記可動演出体71を囲繞する前記装飾部材65により設置空間60a内部を遊技盤20の前側から視認不能に塞ぐことで、遊技盤20の装飾性を損なわないようになっている。なお、実施例の装飾部材65は、左右の半体から構成されて、各半体を前記設置部材60の対向面部61に固定するようになっている。
【0030】
(可動演出体71について)
次に、前記第1の可動演出装置70における可動演出体71の構成について具体的に説明する。前記可動演出体71は、図5〜図8に示すように、前記設置部材60に支持される支持ベース75と、該支持ベース75の前側に配設され、支持ベース75との間に収容空間81a,81bを画成する装飾カバー体85と、当該収容空間81a,81bに配設された回転発光演出部(発光演出手段)100とを備えている。そして、前記装飾カバー体85は、前記支持ベース75および回転発光部102の前側を覆って可動演出体71の前面をなすよう構成されており、前記枠状装飾体30の表示窓口30aを介して装飾カバー体85が遊技盤20の前面に露出するようになっている。また、前記支持ベース75は、前記設置部材60の対向面部に対向する上下の支持ベース76,77と、該上下の支持ベース76,77の間に設けられ、前記収容空間81a,81bを上下に区切る設置ベース80とから構成されており、下側支持ベース77に前記揺動軸が設けられると共に、上側支持ベース76に前記支持軸が設けられている。なお、前記上下の支持ベース76,77および設置ベース80の夫々は、平板状に形成されている。また、前記設置ベース80は、前記可動演出体71が初期位置にある状態で、略水平に延在するよう構成されており、以下の説明において「上」、「下」、「左」、「右」は、前記可動演出体71が初期位置にある状態を基準として指称するものとする。なお、前記上側支持ベース76は、前記設置ベース80の後端縁から上方へ延在するよう取り付けられると共に、前記下側支持ベース77は、設置ベース80の後端縁より前側に偏倚した位置から下方へ延在するよう取り付けられている。
【0031】
(下側支持ベース77について)
前記下側支持ベース77には、左右方向の略中央位置に、下側支持ベース77の前方へ開口する収容室78が画成されると共に、該収容室78内に位置検出センサ79が設置されており、前記回転発光演出部100における後述する回転リフレクタ110の原位置を位置検出センサ79で検出するよう構成されている(図5、図7参照)。また、前記下側支持ベース77の裏面には、側部(図5では右側部)に偏倚した位置に、前記装飾カバー体85の揺動カバー体85c(後述)を作動させる駆動モータ(駆動手段)88が設置されている。なお、以下の説明では、揺動カバー体85cを作動する駆動モータを第2駆動モータ88と指称する。
【0032】
前記第2駆動モータ88は、駆動軸を収容室78側に指向させた姿勢で配設されると共に、該駆動軸に径方向へ延出する第1揺動アーム90が取り付けられている。そして、前記第1揺動アーム90の延出端部側に、第2揺動アーム91が揺動自在に連結されている。ここで、前記第2揺動アーム91は、前記第1揺動アーム90の連結軸が挿入される第1連結孔92aが形成された連結アーム92と、該連結アーム92の一方端部からL字状に屈曲した屈曲アーム93とからなり、当該連結アーム92の他方端部に形成された第2連結孔92b(図7参照)に前記収容室78の側面に設けた軸部(図示せず)が挿通されると共に、該屈曲アーム93の端部に前記揺動カバー体85cが揺動自在に枢支されている(図7、図8参照)。これにより、前記第2駆動モータ88の駆動に伴い前記第1揺動アーム90が回転変位することで、第1揺動アーム90の連結軸と収容室78の軸部との相対的な位置変化に伴って前記第2揺動アーム91が揺動し、揺動カバー体85cが前記被覆位置および開放位置に移動するようになっている。なお、前記第1連結孔92aおよび第2連結孔92bは、連結アーム92の延在方向に沿って所定長さ延在する長孔であって、前記第1揺動アーム90の連結軸と収容室78の軸部との相対的な位置変化を許容し得るよう構成されている。
【0033】
また、図10に示すように、前記下側支持ベース77の裏面には、LED83aが実装された第1のLED基板83が取り付けられると共に、各LED83aと対応する位置に貫通孔77aが形成されている。すなわち、前記貫通孔77aを介してLED83aの光を前方(下部収容空間81b側)へ照射し得るようになっている。ここで、前記第1のLED基板83には、前記回転発光演出部100の回転リフレクタ110を挟む左右側部に位置するよう複数のLED83a(実施例では回転リフレクタ110を挟む左右側部の夫々に2個)が実装されると共に、該回転発光演出部100の固定リフレクタ115の外周縁に沿って位置するよう複数のLED83a(実施例では4個)が実装されている。
【0034】
(装飾カバー体85について)
前記装飾カバー体85は、図7、図8に示すように、前記上側支持ベース76および設置ベース80の端縁部に整合すると共に前側に膨出する曲面形状に形成された固定カバー体85aを備えており、該上側支持ベース76、設置ベース80および固定カバー体85aで囲まれた収容空間81a,81b(上部収容空間81a)に、第2の可動演出装置86が収容設置されている。すなわち、前記第1の可動演出装置70に対して別の可動演出装置86が設置されている。なお、前記固定カバー体85aには、前記上部収容空間81aを前方に開口する開口部85bが開設されており、該開口部85bを介して前記第2の可動演出装置86を構成する可動体86aが枠状装飾体30の表示窓口30a内に露出するよう構成されている(図6参照)。
【0035】
また、前記装飾カバー体85は、図6〜図8に示すように、前記下側支持ベース77の前側を被覆可能な曲面形状に形成された揺動カバー体85cを備えている。前記揺動カバー体85cは、前記固定カバー体85aの左右両下端部に側方へ突出するよう形成された軸部に枢支されており、後述する第2駆動モータ88の駆動に伴って揺動カバー体85cの装飾面が正面側を向いて前記下側支持ベース77の前側を被覆する被覆位置と、当該揺動カバー体85cの装飾面が下側を向いて下側支持ベース77の前側を露出する開放位置とに変位し得るよう構成されている。すなわち、前記揺動カバー体85cが被覆位置にある状態で、前記下側支持ベース77、設置ベース80および揺動カバー体85cで囲まれた下部収容空間81bが画成されるようになっている。ここで、前記下部収容空間81bには、前記回転発光演出部100の回転リフレクタ110、固定リフレクタ115および光透過カバー121(何れも後述)が設置されており、前記揺動カバー体85cの開放位置への揺動に伴って該回転発光演出部100が枠状装飾体30の表示窓口30aに露出するよう構成されている(図6参照)。また、前記揺動カバー体85cには、左右方向の略中央位置に光を透過可能な光透過部85dが設けられており、前記被覆位置にある状態で前記第1のLED基板83のLED83aと前後に重なるように位置している。すなわち、前記揺動カバー体85cが被覆位置にある状態で第1のLED基板83のLED83aを発光させることで、前記光透過カバー121および光透過部85dを透過した光が遊技盤20の前方へ照射されて、発光演出を行ない得るようになっている。
【0036】
(回転発光演出部100について)
次に、前記回転発光演出部100について説明する。図7〜図10に示すように、前記回転発光演出部100は、制御装置の制御に基づき発光する発光部102と、制御装置の制御に基づき駆動される駆動モータ(駆動手段)107と、該駆動モータ107の駆動により発光部102の周囲を回転し、該発光部102の光を回転軸線Rと交差する方向へ反射する回転リフレクタ110と、回転リフレクタ110の後方側(回転軸線Rに直交する基準線Lの一方側)に、当該回転リフレクタ110の回転領域の外側に位置するよう配置された固定リフレクタ115とを備えている。ここで、実施例の回転発光演出部100は、前記可動演出体71の下側支持ベース77または設置ベース80に取り付けられており、該下側支持ベース77および設置ベース80が前記回転発光演出部100の取付基材とされている。なお、以下の説明では、前記回転リフレクタ110を作動する駆動モータを第3駆動モータ107と指称する。すなわち、前記回転リフレクタ110は、前記発光部102の光を回転リフレクタ110の径方向外方へ反射すると共に、前記第3駆動モータ107の駆動に伴い発光部102の周囲を回転することで、反射光の照射方向が回転移動させるように構成される。
【0037】
また、前記回転発光演出部100は、前記回転リフレクタ110および固定リフレクタ115の前方(回転軸線Rに直交する基準線Lの他方側)に光透過カバー121が設けられている。この光透過カバー121は、光透過性の合成樹脂により後方および上方に開口する球面形状に形成されており、前記設置ベース80で上方開口を塞ぐと共に、前記下側支持ベース77で後方開口を塞ぐよう設置ベース80の下面に取り付けられている。すなわち、前記回転リフレクタ110および固定リフレクタ115の夫々が前記光透過カバー121の内部に収容され、回転リフレクタ110で反射された光や、固定リフレクタ115で反射された光が光透過カバー121に照射されるようになっている。ここで、実施例の回転リフレクタ110は、回転軸線Rが上下方向に延在する姿勢で設置されており、回転リフレクタ110の回転軸線Rを通って前後方向に伸びる仮想的な線を回転軸線Rに直交する基準線Lとしている(図13参照)。すなわち、前記回転リフレクタ110の回転軸線Rに対して直交し、かつ回転発光演出部100における光照射対象物の設置側(すなわち光透過カバー121側)に延在する線が基準線Lとされている。また、前記基準線Lの一方側および他方側は、前記回転軸線R(発光部102)を基準にした方向であって、実施例では、基準線Lの一方側が回転軸線Rの後方側を指し、基準線Lの他方側が回転軸線Rの前方側を指している。
【0038】
前記第3駆動モータ107は、図10に示すように、前記設置ベース80の左右方向の略中央位置から前記上側支持ベース76よりも後方側へ延出するよう形成されたモータ設置部80aに設置されている。また、前記設置ベース80には、前記下側支持ベース77よりも前側で上下に貫通する設置開口部80bが開設されており、該設置開口部80bの開設位置に対応する位置に、前記第3駆動モータ107に連繋接続した作動歯車95が設置されている。前記作動歯車95は、前記設置開口部80bよりも大径の歯車に形成されており、第3駆動モータ107の駆動に伴って設置ベース80の上面に摺接した状態で回転するよう構成されている。そして、前記作動歯車95における設置開口部80bに臨む下面側に、前記回転リフレクタ110が取り付けられており、該作動歯車95と回転リフレクタ110が一体的に回転するようになっている。なお、前記第3駆動モータ107および作動歯車95は、複数の歯車96,96を介して連繋接続されている。また、前記作動歯車95には、該作動歯車95の回転中心位置(すなわち回転リフレクタ110の回転軸線R上)に、上下に貫通する取付孔95aが形成されており、前記発光部102のレンズ部材104(後述)が上下に貫通するよう取付孔95aに嵌挿されている。
【0039】
(発光部102について)
前記発光部102は、図10、図13に示すように、LED基板103(以下、第2のLED基板という)に実装されたLED(発光体)103aと、該LED103aの光照射方向前側に配置されたレンズ部材104とから構成れている。ここで、前記第2のLED基板103は、下方へ向けて光を照射する姿勢で前記LED103aが前記作動歯車95の取付孔95aに臨むよう前記設置ベース80の上面側に配設されており、該第2のLED基板103のLED103aを発光した際に、取付孔95aを介して下側収容空間81bに光が照射されるようになっている。なお、実施例では、前記設置ベース80の上面側に配設された第2の可動演出装置86用のソレノイド86aの取付ベース86b(図13参照)に対して前記第2のLED基板103を取り付けてある。
【0040】
前記レンズ部材104は、図13に示すように、略円柱状に形成された光透過性の部材であって、該レンズ部材104の軸線上に前記第2のLED基板103のLED103aが位置するよう配置されており、該LED103aを発光した際にレンズ部材104を透過した光が下側収容空間81bに照射されるよう構成されている。また、前記レンズ部材104は、軸線方向の中間位置に、外周面から径方向外方へ延出するフランジ部104aが形成されており、該レンズ部材104における円柱状の本体を前記作動歯車95の取付孔95aに上方から嵌合させた際に、フランジ部104aが作動歯車95の開口縁部に当接することで、前記第2のLED基板103のLED103aの直下に取り付けられるようになっている。なお、前記レンズ部の軸線は、前記回転リフレクタ110の回転軸線Rと略一致するようになっている。
【0041】
前記レンズ部材104は、図13に示すように、前記LED103aに対向する上端面が凹面状に窪むよう形成されており、指向性の高いLED103aからの光を拡散して光の照射範囲を拡大するよう構成されている。また、前記レンズ部材104の下端部は、前記設置ベース80の下面側(下部収容空間81b)側に突出するよう構成されると共に、該レンズ部材104の下端面には、凹面状に窪む凹面反射部105が形成されている。これにより、前記ンズ部材に照射された光をレンズ部材104の下方へ透過させつつ、当該レンズ部材104を透過する光の一部を、凹面反射部105でレンズ部材104の径方向へ反射させるようになっている。ここで、前記レンズ部材104の凹面反射部105は、前記下部収容空間81b内に位置して前記光透過カバー121の後方に位置するよう形成されており、該凹面反射部105でレンズ部材104の径方向へ反射させた光を光透過カバー121に照射し得るよう構成される(図13参照)。
【0042】
(回転リフレクタ110について)
前記回転リフレクタ110は、図9、図10、図13に示すように、前記取付孔95a(レンズ部材104)よりも外側に位置するよう前記作動歯車95の外周縁側に取り付けられると共に、該作動歯車95に対する取付端部から下方へ離間するにつれて作動歯車95の中心側(回転軸線R側)に変位する湾曲形状に形成されている。また、前記回転リフレクタ110には、回転軸線R側に向く反射面(以下回転反射面111という)が凹面状に形成されて、前記発光部102のレンズ部材104に回転反射面111が対向するようになっている。すなわち、前記発光部102からの光が回転反射面111に照射されることで、回転軸線Rに交差する回転リフレクタ110の径方向へ反射するようになっている。なお、前記回転リフレクタ110(回転反射面111)の下端部は、前記回転軸線R上に臨むよう構成されて、前記発光部102のレンズ部材104を直下方へ透過した光を回転反射面111で反射し得るよう形成されている。なお、前記回転反射面111は、金属メッキ加工等の光反射加工が施されており、光の反射率を高めてある。
【0043】
ここで、前記作動歯車95には、前記設置開口部80bを介して前記下側収容空間81b内に臨むと共に、径方向外方へ延出する位置検出片95bが形成されており、作動歯車95の回転に伴って前記収容室78に配設された位置検出センサ79により検出され得るようになっている。すなわち、前記位置検出片95bを位置検出センサ79で検出することで、前記回転リフレクタ110の原位置が検出される。なお、実施例では、回転リフレクタ110における回転反射面111がパチンコ機10の正面を向いた状態で、前記位置検出片95bが回転リフレクタ110の後方に位置して、前記位置検出センサ79で検出されるようになっている。
【0044】
また、前記回転リフレクタ110には、前記作動歯車95に固定される端部側(回転軸線Rにおける発光部102の配置端部側)に、該回転リフレクタ110の周方向に延在するスリット(光透過部)112,112が形成されている。前記スリット112,112は、前記回転リフレクタ110における周方向の両端部に、対応する端部外方および径方向(原位置での前後方向)に開口するよう形成されている。また、前記スリット112,112は、前記レンズ部材104に形成された前記凹面反射部105と前後方向に整列し得る高さ位置に形成されており、前記回転リフレクタ110の回転に伴って、凹面反射部105がスリット112,112を介して前面側に露出するようになっている。すなわち、前記回転リフレクタ110における前記凹面反射部105と前後方向に整列し得る高さ位置には、該凹面反射部105を前面側に露出させ得る一対のスリット112,112と、両スリット112,112の間に形成されて凹面反射部105を遮蔽する基部113(図13(b)参照)とを備えており、回転リフレクタ110の回転に伴って、レンズ部材104の下端部(凹面反射部105)がスリット112,112を介して露出したり、回転リフレクタ110で遮蔽されたりするようになっている。
【0045】
ここで、前記スリット112,112は、前記回転リフレクタ110の回転反射面111が前記原位置から90°以上回転して、該反射面が斜め後方を向いた際に、該スリット112,112を介して凹面反射部105が前面側に臨むよう構成されている。例えば実施例では、前記回転リフレクタ110の前記原位置からの回転角度θが、90〜120°および240〜270°の範囲の場合に、スリット112,112を介して凹面反射部105が前面側に全体的に露出し、150〜210°の範囲の場合に、回転リフレクタ110の基材部分により凹面反射部105が完全に遮蔽されるようになっている。また、前記回転リフレクタ110の前記原位置からの回転角度が120〜150°の範囲では、前記回転リフレクタ110の基材部分により凹面反射部105が徐々に遮蔽されてスリット112,112を介して前面側に露出する割合が減少するようになり、反対に原位置からの回転角度が210〜240°の範囲ではスリット112,112を介して凹面反射部105が徐々に露出するようになっている。
【0046】
(固定リフレクタ115について)
前記固定リフレクタ115は、図9〜図12、図15に示すように、前記回転リフレクタ110の後方において最も後方に退避し、左右側方(回転リフレクタ110の周方向)に向かうにつれて前方へ傾斜した凹状に形成されて、該回転リフレクタ110に対向する面側に平面状の反射面117,119(以下固定反射面という)が複数設けられている。具体的には、前記固定リフレクタ115における回転リフレクタ110との対向面は、前記回転リフレクタ110の回転軸線Rと平行で前記基準線Lに直交する基準面Mに対して、傾斜角度が異なる固定反射面117,119により形成されている。ここで、前記基準線Lは、前述のように前後に延在する直線としたことから、実施例では前記遊技盤20の盤面に平行な面が基準面Mとされる。実施例では、前記下側支持ベース77の前面を基準面Mとする。なお、前記固定リフレクタ115は、左右対称な形状に形成されているので、該固定リフレクタ115の左側部分を基準にして固定リフレクタ115の具体的形状を説明する。
【0047】
図11、図12に示すように、前記固定リフレクタ115は、前記回転軸線R方向に連続するよう屈曲形成され、前記回転リフレクタ110からの光を前方へ向けて反射する複数の第1の固定反射面117からなる第1反射列116と、回転軸線R方向に連続するよう屈曲形成され、回転リフレクタ110からの光を当該回転リフレクタ110から離間する側方へ向けて反射する複数の第2の固定反射面119からなる第2反射列118とが設けられており、該第1反射列116と第2反射列118とが回転リフレクタ110の周方向に交互に設けられている。すなわち、前記第1反射列116は、上下に複数段の第1の固定反射面117が連続する形状に形成され、同様に前記第2反射列118は、上下に複数段の第2の固定反射面119が連続する形状に形成されている。なお、ここで、回転リフレクタ110からの光を前方へ向けて反射するとは、照射された光の全てを前方へ向けて反射するものではなく、回転リフレクタ110から離間する側方よりも前方へ向けて光が反射され易い状態である。また同様に、回転リフレクタ110からの光を当該回転リフレクタ110から離間する側方へ反射するとは、照射された光の全てを回転リフレクタ110から離間する側方へ反射するものではなく、前方よりも回転リフレクタ110から離間する側方へ向けて光が反射され易い状態である。そして、前記固定リフレクタ115における最も後方に退避した位置(基準線Lに最も近い位置)に、第1反射列116が位置するよう構成されている。
【0048】
また、前記第1の固定反射面117および第2の固定反射面119の夫々は、上下の幅寸法が略同じ寸法に設定されており、第1の固定反射および第2の固定反射面119が横方向に整列した状態で形成されている。以下の説明では、前記設置ベース80に近い第1および第2の固定反射面119の横並び列を1段目とし、回転軸線R方向に並ぶ下方側に隣接する反射面を順に2段目、3段目・・・という場合がある。また、各第1および第2反射列118において、前記設置ベース80に近接する側の第1および第2の固定反射面119を上段側と指称し、設置ベース80から離間する方向に隣接する第1の固定反射面117を下段側と指称する。
【0049】
(第1の固定反射面117について)
ここで、同じ段に位置する第1の固定反射面117は、前記基準線Lから離間するにつれて前側に変位するよう配置されると共に、前記基準面Mに対する傾斜角度が大きくなるよう設定されて、固定リフレクタ115の横断面において同一段の第1の固定反射面117が前記回転軸線R方向を向く姿勢で円弧状に配置されている(図12、図15参照)。言い換えると、前記基準線Lに近い第1反射列116における第1の固定反射面117の基準面Mに対する傾斜角度よりも、該基準線Lから離間する側に隣接する第1反射列116における第1の固定反射面117の基準面Mに対する傾斜角度の方が大きくなるよう設定されている。
【0050】
また、前記第1反射列116において前記回転リフレクタ110の回転軸線R方向に隣接する第1の固定反射面117は、当該回転軸線Rにおける前記発光部102の配置側端部に位置する反射面(最上段に位置する第1の固定反射面117)から離間するにつれて、当該回転軸線Rに対する傾斜角度が大きくなるよう形成されている(図13参照)。具体的には、第1の反射列において1段目に位置する第1の固定反射面117は、前記設置ベース80に対して略直交する(回転軸線Rに対して略平行)になるよう形成されて、当該回転軸線Rに対する傾斜角度が極めて小さくなるよう形成されている。そして、第1の反射列において2段目に位置する第1の固定反射面117は、1段目に位置する第1の固定反射面117との連設端部から離間するにつれて前方へ変位するよう傾斜して、回転軸線Rに対する傾斜角度が大きくなるよう形成されている。言い換えると、第1反射列116において上段側に位置する第1の固定反射面117の回転軸線Rに対する傾斜角度よりも、下段側に位置する第1の固定反射面117の回転軸線Rに対する傾斜角度の方が大きくなるよう設定され、第1反射列116の第1の固定反射面117で反射された光が光透過カバー121の所定範囲に集中するようになっている。
【0051】
(第2の固定反射面119について)
また、同じ段に位置する第2の固定反射面119は、前記基準線Lから離間するにつれて前側に変位するよう配置されると共に、前記基準面Mに対する傾斜角度が大きくなるよう設定されて、固定リフレクタ115の横断面において同一段の第2の固定反射面119が円弧状に配置されている(図12参照)。また、図15に示すように、前記各第2の固定反射面119は、その延長線が概ね前記発光部102側を向くよう形成されると共に、該延長線よりも前方に発光部102が位置するよう配置されている。そして、前記基準面Mに対する第2の固定反射面119の傾斜角度は、隣接する前記第1の固定反射面117が基準面Mに対して傾斜する傾斜角度よりも小さくなるよう設定されて、前記発光部102から回転リフレクタ110で反射された光を、外側に位置する第1の固定反射面117側に反射して、回転リフレクタ110から離れて位置する第1の固定反射面117に照射される光量の低下を防止している。
【0052】
また、前記第2反射列118において前記回転リフレクタ110の回転軸線R方向に隣接する第2の固定反射面119は、当該回転軸線Rにおける前記発光部102の配置端部側に位置する反射面(最上段に位置する第2の固定反射面119)から離間するにつれて、当該回転軸線Rに対する傾斜角度が大きくなるよう形成されている(図13(b)参照)。具体的には、第2の反射列において1段目に位置する第2の固定反射面119は、前記設置ベース80に対して略直交する(回転軸線Rに対して略平行)になるよう形成されて、当該回転軸線Rに対する傾斜角度を極めて小さく形成されている。そして、第2の反射列において2段目に位置する第2の固定反射面119は、1段目に位置する第2の固定反射面119との連設端部から離間するにつれて前方へ傾斜するよう形成されて、回転軸線Rに対する傾斜角度が大きくなるよう形成されている。言い換えると、第2反射列118において上段側に位置する第2の固定反射面119の回転軸線Rに対する傾斜角度よりも、下段側に位置する第2の固定反射面119の回転軸線Rに対する傾斜角度の方が大きくなるよう設定され、前記回転リフレクタ110で反射された光を外側方に隣接する第1の固定反射面117側に反射するようになっている(図15参照)。
【0053】
(固定リフレクタ115の孔部120について)
また、前記固定リフレクタ115には、図11、図12に示すように、前記回転リフレクタ110と前記基準線L方向(前後方向)で重なる回転リフレクタ110の後方位置に、当該回転リフレクタ110の反射光を反射不能な非光反射部120が形成されている。実施例では、前記固定リフレクタ115における回転リフレクタ110の後方位置に、前後に開口する孔部120が開設されている。すなわち、前記回転リフレクタ110の回転に伴って回転反射面111が固定リフレクタ115の孔部120側を向くのに従って、前記固定リフレクタ115で反射される光が低下し、該回転反射面111の反射光の全てが孔部120に向けて反射される姿勢を向くことで、回転発光演出部100が消灯するようになっている。ここで、図14に示すように、前記発光部102の光が回転リフレクタ110により固定リフレクタ115の孔部120側へ向けて反射される姿勢で、該回転リフレクタ110のスリット112,112を介して発光部102が前方へ臨むようになっており、固定リフレクタ115からの反射光が低下した状態で発光部102からの直接的な光を際立たせ得るよう構成されている。
【0054】
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
【0055】
前記中枠12の前面側に設けられた前記操作ハンドル17を遊技者が回転操作すると、打球発射装置から発射されたパチンコ球が前記遊技盤20に設けた案内レール21により画成された遊技領域20a内に打ち出されて、遊技釘24等に接触して流下方向を変更しながら遊技領域20a内を流下する。そして、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が前記第1始動入賞装置40または第2始動入賞装置45の始動入賞口に入賞することで、前記図柄表示装置18での図柄変動演出が開始され、図柄変動演出の結果、図柄表示装置18に所定の図柄組み合わせで飾図が表示されると大当りが発生し、大当りが発生する図柄の組み合わせに応じて、前記遊技盤20に設けられた特別入賞装置50が開放されると共に、図柄表示装置18において大当り演出が行われる。
【0056】
そして、前記第1始動入賞装置40または第2始動入賞装置45の始動入賞口に入賞した際に、前記制御装置が所定の制御条件に基づいて前記第1の可動演出装置70の第1駆動モータ72を作動すると、該第1の可動演出装置70の可動演出体71が揺動軸71aを中心に左右に揺動する。このとき、前記第1のLED基板83のLED83aを発光させるよう前記制御装置による前記第1のLED基板83のLED83aの発光制御に基づいて当該LEDが発光すると、該第1のLED基板83のLED83aからの光が光透過カバー121を透過して揺動カバー体85cの光透過部85dを透過した光が遊技盤20前方へ照射されて、発光演出が行われる。
【0057】
また、前記制御装置が所定の制御条件に基づいて前記回転発光演出部100を作動させる場合には、前記第2駆動モータ88の駆動に伴い前記第1揺動アーム90および第2揺動アーム91を介して前記揺動カバー体85cを被覆位置から開放位置に揺動変位させ、前記回転発光演出部100(光透過カバー121)を遊技盤20の前方へ露出させる。そして、前記揺動カバー体85cが開放位置に変位すると、前記第2のLED基板103のLEDが発光されると共に、前記第3駆動モータ107が駆動されて、回転発光演出部100の発光部102に回転反射面111を向けた姿勢で回転リフレクタ110が発光部102の周囲を回転する。従って、前記発光部102からの光は、前記回転リフレクタ110の回転反射面111で径方向へ反射され、該回転リフレクタ110の回転向きに応じて当該回転リフレクタ110の光が光透過カバー121に照射される。
【0058】
ここで、前記固定リフレクタ115は、回転リフレクタ110の周方向に平板状に形成された第1の固定反射面117が複数設けられている。この第1の固定反射面117は、前記基準線Lから離間するにつれて基準面Mに対する傾斜角度が大きくなるよう設定されており、回転リフレクタ110で反射されて各第1の固定反射面117に照射された反射光は、各第1の固定反射面117毎に光透過カバー121の略同じ位置を照射するよう前側へ向けて反射させることができる。これにより、固定リフレクタ115の第1の固定反射面117で反射された反射光が広範囲に拡散されるのを抑制できる。従って、回転リフレクタ110の回転に伴う光の照射位置の変化を明瞭にすることができる。
【0059】
また、前記固定リフレクタ115において、前記回転リフレクタ110の回転軸線R方向に連続して設けられた第1の固定反射面117は、当該回転軸線Rにおける発光部102の配置端部側に位置する反射面から離間するにつれて、当該回転軸線Rに対する傾斜角度が大きくなるよう設定されている。これにより、各第1反射列116の第1の固定反射面117で反射された反射光が光透過カバー121の一定箇所に集中して照射されやすくなり、回転リフレクタ110の回転に伴う光の照射位置の変化を明瞭にすることができる。
【0060】
更に、前記固定リフレクタ115には、前記第1反射列116と第2反射列118とが回転リフレクタ110の周方向に交互に位置するよう設けられると共に、該第2反射列118を構成する第2の固定反射面119が基準面Mに対して傾斜する傾斜角度を、同じ段位置で隣接する第1の固定反射面117が基準面Mに対して傾斜する傾斜角度よりも大きくなるよう設定し、該第1の固定反射面117に較べて第2の固定反射面119をより基準面Mと平行な関係に近くなるよう構成してある。従って、前記回転リフレクタ110の回転反射面111から第2の固定反射面119に照射された光は、該第2の固定反射面119に対して外側に隣接位置する第1の反射面側へ向けて反射されるから、回転リフレクタ110から離れて位置する第1の固定反射面117に照射される光量が低下するのを防止できる。すなわち、前記各第1の固定反射面117により前方へ光を反射させるようにしても、回転リフレクタ110から離れた位置の第1の固定反射面117に対して充分な光を照射することが可能となり、回転リフレクタ110の回転に伴う光の照射位置の変化を明瞭にすることができる。
【0061】
ところで、回転発光演出部100では、前記発光部102を発光させた状態で回転リフレクタ110の回転反射面111が正面側を向く原位置の姿勢では、該回転反射面111の反射光が光透過カバー121に直接照射されて、光透過カバー121の照射位置が最も強く明輝される。この状態から回転リフレクタ110が回転することで、光透過カバー121において回転反射面111の反射光が照射される光照射位置が側方へ移動する。されに、前記回転リフレクタ110の回転反射面111が後側(固定リフレクタ115側)を向くにつれて固定リフレクタ115における第1の固定反射面117および第2の固定反射面119で反射された光の照射位置が左右の中心側へ移動する。このとき、回転リフレクタ110の回転に伴って該回転リフレクタ110からの反射光が固定リフレクタ115に開設された孔部120に次第に照射されるようになると、固定リフレクタ115から光透過カバー121へ反射される反射光が徐々に低下し、回転リフレクタ110の回転反射面111が後方を向いて該回転リフレクタ110からの反射光が固定リフレクタ115の孔部120に完全に照射される状態になると、光透過カバー121が消灯する。更に回転リフレクタ110が回転すると、該回転リフレクタ110から固定リフレクタ115の第1の固定反射面117および第2の固定反射面119に照射される反射光が次第に増大することで、固定リフレクタ115から光透過カバー121へ反射される反射光が徐々に増大する。このように、前記固定リフレクタ115に孔部120を形成することで、回転リフレクタ110の回転に伴って光透過カバー121に照射される光の強弱変化をでき、自然な回転発光演出を実現でき、発光による演出効果を高め得る。
【0062】
また前記回転リフレクタ110には、回転軸線Rにおける発光部102の配置側端部にスリット112,112を形成し、回転リフレクタ110の回転に伴って発光部102がスリット112,112を介して露出する状態と、該発光部102が回転リフレクタ110で遮蔽される状態とに変化するよう構成されている。すなわち、固定リフレクタ115に孔部120を設けて、発光部102の光が回転リフレクタ110により孔部120へ向けて反射される姿勢において発光部102がスリット112,112を介して臨むようにすることで、固定リフレクタ115からの反射光が低下した状態で発光部102からの直接的な光を光透過カバー121に照射することができる。すなわち、発光の中心となる発光部102を際立たせることができ、発光による演出効果が向上する。また、前記発光部102は、前記回転リフレクタ110の回転に伴って当該回転リフレクタ110により徐々に遮蔽され、また一旦遮蔽された後は同様に回転に伴って前記スリット112,112から徐々に露出する。これにより、前記発光部102の自然な点灯・消灯を実現でき、発光による演出効果を高め得る。
【0063】
(変更例)
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能である。以下にその一例を示す。
【0064】
(1) 実施例では、発光部をLEDとレンズ部材とから構成したが、これに限られるものではなく、LEDやランプ等の発光体のみから発光部を構成してもよく、回転リフレクタに対して光を照射し得るものであれば従来公知の発光手段を発光部として採用し得る。
(2) 発光部を構成するレンズ部材の形状は、実施例に示したものに限られるものではない。例えば、レンズ部材における回転リフレクタに対向する端部を凸レンズ状に形成するようにしてもよく、また回転リフレクタに対向する端部に複数の凸レンズ部または凹レンズ部を形成することができる。また、レンズ部材における発光体に対向する端部側の形態も同様に、凸レンズ状に形成するようにしてもよく、また回転リフレクタに対向する端部に複数の凸レンズ部または凹レンズ部を形成することが可能である。
(3) 回転リフレクタの形状・構成は、実施例に示したものに限定されるものではなく、発光部から光を回転軸線と交差する方向へ反射可能な形状・構成であれば、任意に変更することが可能である。
(4) 実施例では、固定リフレクタに第1の固定反射面(反射面)と第2の固定反射面(第2の反射面)を形成するようにしたが、これに限られるものではなく、回転リフレクタから離間する側方よりも前方へ向けて光を反射し易い形状に形成された第1の固定反射面のみを形成するようにしてもよい。
(5) 実施例の固定リフレクタに形成される第1および第2の固定反射面は、平面部分が矩形状を呈する形状に形成れているが、これに限定されるものではなく、平面部分を円形状に形成したり、三角形や五角形等の多角形状に形成することもできる。また、実施例では、第1の固定反射面の左右幅寸法を、第2の固定反射面の左右幅寸法より大きく形成したが、同等程度にするようにしてもよい。
(6) 実施例では、回転リフレクタの周方向端部にスリットを形成するようにしたが、これに限らず、光を透過し得る光透過部を設けるようにすれば、実施例のスリットと同様の作用効果を期待し得る。例えば、回転リフレクタを光透過性の合成樹脂材等で形成して、実施例におけるスリットの形成位置以外に、光反射加工を施して回転反射面を形成するようにしてもよく、また実施例のスリットの形成位置に光透過性の部材を嵌合するようにしてもよい。
(7) 実施例では、固定リフレクタに非光反射部として孔部を形成するようにしたが、これに限られるものではない。例えば、固定リフレクタに対して光を吸収する光吸収部材を取り付けたり、光の反射率の低い色で着色するようにして非光反射部を形成するようにすることができる。
(8) 実施例では、可動演出装置に発光演出手段(回転発光演出部)を設けるようにしたが、これに限られるものではなく、該発光演出手段を固定的に配設するようにしてもよい。
(9) 実施例の発光演出手段では、回転リフレクタおよび固定リフレクタの反射光を遊技盤の前方へ照射するようにしたが、これに限られるものではなく、上方、下方あるいは左右側方へ向けて回転リフレクタおよび固定リフレクタの反射光が照射されるよう構成することもできる。例えば、枠状装飾体の表示窓口の開口内側に位置するよう発光演出手段を設置すると共に、該表示窓口の開口内面を形成するよう光透過カバーを配設して、該表示窓口の開口内側に向けて回転リフレクタおよび固定リフレクタの反射光が照射されるようすることが可能である。
(10) 実施例では、遊技盤を合板で形成したが、これに限られるものではなく、遊技盤を合成樹脂材から透明または不透明に形成するようにしてもよい。
(11) 実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機等の各種遊技機を採用し得る。
【0065】
また、実施例からは以下の技術的思想を把握可能である。
請求項4記載の発明に関し、前記固定リフレクタ(115)には、前記回転リフレクタ(110)と前記基準線(L)方向で重なる位置に非光反射部(120)が設けられ、前記発光部(102)の光が回転リフレクタ(110)により非光反射部側へ向けて反射される姿勢で、前記スリット(112)を介して発光部(102)が前方へ臨むよう構成されたことを要旨とする。
このように、固定リフレクタに非光反射部を設けて、発光部の光が回転リフレクタにより非光反射部側へ向けて反射される姿勢で、スリットを介して発光部が臨むようにすることで、固定リフレクタからの反射光が低下した状態で発光部からの直接的な光を際立たせることができ、発光による演出効果が向上する。
【符号の説明】
【0066】
100 回転発光演出部(発光演出手段)
102 発光部
107 第3駆動モータ(駆動手段)
110 回転リフレクタ
112 スリット
115 固定リフレクタ
117 第1の固定反射面(反射面)
119 第2の固定反射面(第2の反射面)
L 基準線
M 基準面
R 回転軸線
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、更に詳細には、回転する光反射部材に光を照射して反射光の照射方向を回転変位させる発光演出装置を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技盤の盤面に画成した遊技領域の略中央位置に枠状装飾部材(所謂センター役物)が配設されており、この装飾部材の開口部を介して複数の図柄を変動表示して図柄変動演出を行なう液晶式やドラム式等の図柄表示装置を後方から臨ませると共に、該遊技盤における装飾部材の下方位置に、パチンコ球(遊技球)の入賞により図柄表示装置での変動を開始させる始動入賞装置や大当り時等に開放する特別入賞装置を配設するよう構成されたものが多数提案されている。このようなパチンコ機では、前記遊技領域に打ち出されたパチンコ球が遊技領域内に植設された遊技釘等との接触により跳ね返りながら次第に自重により流下し、該遊技領域を流下する過程で前記始動入賞装置に入賞することにより、前記図柄表示装置で図柄変動ゲームに伴うリーチ演出等の各種の遊技演出がなされ、該図柄表示装置に図柄が所定の組み合わせで停止することにより所謂大当りが発生し、遊技盤に設けられた特別入賞装置が開放して多数の賞球を獲得し得るよう構成される。
【0003】
また、前述したパチンコ機には、ランプやLED等の発光体を設けた発光演出装置が前記装飾部材や遊技盤の盤面等に配設されており、前記図柄表示装置での図柄変動演出に合わせて発光体を適宜に点灯(点滅)・消灯させて発光演出することにより、遊技の臨場感や迫力を高めて遊技の興趣を向上するよう構成されている。このような前記発光演出装置として、発光体の周囲を回転移動する光反射部材を備え、該光反射部材の回転に伴って発光体からの光の反射方向を回転変位させるものが知られており(例えば、特許文献1参照)、経時的に反射光の照射方向が変化することで、所定位置で発光体を点灯・消灯させる発光演出とは異なる演出効果を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−73325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、回転する光反射部材に光を照射して反射光の反射方向を変化させる従来の発光演出装置では、光反射部材が単純な曲面形状に形成されているため、発光体からの光が前面側だけでなく広範囲に拡散していた。このため、光反射部材を回転させた際に、遊技者側に照射される光量が低下して光の照射位置の変化が曖昧になる欠点が指摘される。
【0006】
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、優れた発光演出効果を期待し得る遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、
発光演出を行う発光演出手段(100)を備えた遊技機であって、
前記発光演出手段(100)は、
発光部(102)と、
駆動手段(107)の駆動により前記発光部(102)の周囲を回転し、該発光部(102)の光を回転軸線(R)と交差する方向へ反射する回転リフレクタ(110)と、
前記回転リフレクタ(110)の回転軸線(R)に直交する基準線(L)の一方側に、該回転リフレクタ(110)の回転領域の外側に位置するよう配置され、当該回転リフレクタ(110)で反射された反射光を当該基準線(L)の他方側へ向けて反射する固定リフレクタ(115)とを備え、
前記固定リフレクタ(115)は、前記回転リフレクタ(110)の回転軸線(R)と平行で基準線(L)に直交する基準面(M)に対し、傾斜角度が異なる反射面(117)を回転リフレクタ(110)の周方向に複数備えると共に、回転リフレクタ(110)の周方向に隣り合う反射面(117)の基準面(M)に対する傾斜角度が異なるよう構成されたことを要旨とする。
このように、固定リフレクタに対して回転リフレクタの周方向に複数設けた反射面を、基準線から離間するにつれて基準面に対する各反射面の傾斜角度が大きくなるよう設定することで、回転リフレクタで反射された反射光を各反射面において基準線の他方側へ向けて反射させ得るから、反射光が広範囲に拡散されるのを抑制できる。
【0008】
請求項2に係る発明は、
前記固定リフレクタ(115)は、前記回転リフレクタ(110)の回転軸線方向に連続して前記反射面(117)を複数備えると共に、該回転軸線(R)方向に隣接する反射面(117)は、当該回転軸線(R)における前記発光部(102)の配置端部側に位置する反射面(117)から離間するにつれて、回転軸線(R)に対する傾斜角度が大きくなるよう形成されることを要旨とする。
このように、回転リフレクタの回転軸線方向に連続して設けられた反射面を、当該回転軸線における発光部の配置側端部に位置する反射面から離間するにつれて、当該回転軸線に対する傾斜角度が大きくなるよう設定することで、固定リフレクタで反射された光が広範囲に拡散するのを抑制できる。
【0009】
請求項3に係る発明は、
前記固定リフレクタ(115)は、前記回転リフレクタ(110)の周方向に離間する前記反射面(117)としての第1の反射面(117)の間に第2の反射面(119)が形成されると共に、前記基準面(M)に対する第2の反射面(119)の傾斜角度は、隣接する前記反射面(117)が基準面(M)に対して傾斜する傾斜角度よりも小さくなるよう設定されていることを要旨とする。
このように、固定リフレクタに設けた第2の反射面の基準面に対する傾斜角度を、隣接する第1の反射面が基準面に対して傾斜する傾斜角度よりも大きくなるよう設定することで、第2の反射面で反射された光を外側に位置する第1の反射面側に反射することができ、回転リフレクタから離れて位置する第1の反射面に照射される光量が低下するのを防止できる。
【0010】
請求項4に係る発明は、
前記回転リフレクタ(110)の周方向端部には、該回転リフレクタ(110)の周方向に延在する光透過部(112)が形成されて、当該回転リフレクタ(110)の回転に伴って、該光透過部(112)を介して前記固定リフレクタ(115)の反射方向前方に発光部(102)が露出するよう構成されたことを要旨とする。
このように、回転リフレクタに対して回転軸線における発光部の配置側端部に光透過部を形成することで、回転リフレクタの回転に伴って発光部が光透過部を介して露出する状態と、該発光部が回転リフレクタで遮蔽される状態とに変化する。これにより、回転リフレクタの回転に伴って回転リフレクタの反射面が固定リフレクタ側を向くに従い光量を徐々に低下させることができると共に、当該回転リフレクタの反射面が固定リフレクタと反対側を向くに従い光量を徐々に増加させることができ、発光による演出効果が向上する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る遊技機によれば、発光体の光を集中させて、発光演出効果の向上を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】実施例に係る遊技盤の正面図である。
【図3】実施例に係る遊技盤の背面図である。
【図4】実施例に係る遊技盤と設置部材とを分解した状態を示す斜視図であって、遊技盤を背面側から示すと共に設置部材を正面側から示す。
【図5】実施例に係る設置部材および可動演出体の分解図であって、設置部材を正面側から示し、可動演出体を背面側から示す。
【図6】実施例に係る可動演出体の正面図であって、(a)は揺動カバー体が被覆位置にある状態を示し、(b)は揺動カバー体が開放位置にある状態を示す。
【図7】実施例に係る可動演出体を揺動カバー体が被覆位置にある状態で縦断した側断面図である。
【図8】実施例に係る可動演出体を揺動カバー体が開放位置にある状態で縦断した側断面図である。
【図9】実施例に係る回転発光演出部を示す正面図であって、光透過カバーを省略して示す。
【図10】実施例に係る回転発光演出部を示す分解斜視図であって、光透過カバーを省略して示す。
【図11】実施例に係る固定リフレクタを示す斜視図である。
【図12】図9のA−A線断面図であって、回転リフレクタが正面を向いた姿勢を示す。
【図13】(a)は図9のB−B線断面図であり、(b)はC−C線断面図である。
【図14】(a)は図9のA−A線断面図において回転リフレクタが斜め後方を向いた姿勢を示し、(b)は(a)の状態での回転リフレクタのスリット形成位置を拡大して示す正面図である。
【図15】実施例に係る回転リフレクタと固定リフレクタとの光反射関係を示す説明図であって、(a)は回転リフレクタ側方を向いた状態を示し、(b)は回転リフレクタが斜め後方を向いた姿勢を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機10を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
【実施例】
【0014】
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞装置40,45の始動入賞口41,46へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄を変動表示させて図柄変動演出を行う図柄表示装置18が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓部13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
【0015】
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル17が設けられている。前記操作ハンドル17は、左回転方向に付勢された操作レバー17aを備えており、該操作レバー17aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー17aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー17aの回動量を操作することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に調整し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置18としては、ドットマトリックス式の表示装置が採用されているがこれに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置18や液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。そして、実施例に係る図柄表示装置18には、前記飾図を変動表示可能な図柄表示部(図示せず)が横並び状に3列設けられており、図柄変動演出の開始に伴い各列の飾図が予め定められた変動方向(例えば縦スクロール、横スクロール等)へ変動表示し、所定のタイミングで各列の飾図が全て停止表示されることで、1回の図柄変動演出が終了するようになっている。
【0016】
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2〜図4に示すように、各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート(図示せず)等を表面に貼付けて装飾した略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に配設された設置部材60に、前記図柄表示装置18が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面(盤面)には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、ルーター加工等の孔空け加工により前後に貫通する複数の装着口22が開設されており(図4参照)、各装着口22に対して各種の遊技盤20設置部品(例えば、後述する枠状装飾体30、始動入賞装置40、特別入賞装置50、普通入賞装置27等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口23が設けられている。なお、前記装着口22の形成数や形成位置は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤20設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
【0017】
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図4に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口22に、前後に開口する表示窓口30aが形成された枠状装飾体30が取り付けられている。ここで、前記枠状装飾体30が取り付けられる装着口22は、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの大部分で開口する大型の開口とされ、該装着口22に取り付けられた枠状装飾体30の表示窓口30aを介して前記図柄表示装置18および後述する第1の可動演出装置70が遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘24が設けられると共に、枠状装飾体30の左側方に、遊技領域20aを流下するパチンコ球の接触に伴って回転する所謂「風車」とも称される回転案内部材25が回転自在に支持されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘24や回転案内部材25に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。
【0018】
また、前記遊技盤20において前記枠状装飾体30の下方には、図4に示すように、遊技領域20aの左右幅方向の略中央に装着口22が開設されており、該装着口22に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口41を有する第1始動入賞装置40が取り付けられている。そして、前記遊技盤20において枠状装飾体30の右下方に開設された装着口22に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な特別入賞口を有する特別入賞装置50が取り付けられている。このように、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞装置41および特別入賞装置50は異なる装着口22に取り付けられている。すなわち、遊技状態に応じて遊技者が操作ハンドル17を操作してパチンコ球の打ち出し位置を変更することで、第1始動入賞装置40または特別入賞装置50にパチンコ球を入賞させ得るよう構成されている。また、前記遊技盤20には、前記特別入賞装置50の上方位置に、前記遊技盤20を流下するパチンコ球が通過可能なゲート部材28が設置される装着口22が開設されており、該ゲート部材28に設けられたゲートセンサ28aによるパチンコ球の検出に基づいて、前記枠状装飾体30に設けられた後述する第2始動入賞装置45の開閉部材47が開閉するよう構成される。また、前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な普通入賞装置27を取り付ける装着口22が適宜位置に形成されている(実施例では3箇所)。
【0019】
(枠状装飾体30について)
前記枠状装飾体30は、前記遊技盤20に開設された装着口22に沿って延在する環状に形成され、該装着口22に内挿される枠状本体31と、該枠状本体31の前側端部に遊技盤20の表面に当接するよう設けられた固定板32と、当該枠状本体31の前面側に設けられて遊技盤20の前面より前方に突出する庇状部33とを備えている(図2、図4参照)。そして、前記固定板32を遊技盤20の表面に当接させた状態で、固定板32の前側からビス等の固定手段を用いて遊技盤20に固定される。すなわち、前記遊技領域20aに発射されたパチンコ球は、前記枠状装飾体30の庇状部33に沿って左右側部へ案内されることで、該パチンコ球が表示窓口30aを横切って流下するのを規制している。すなわち、実施例のパチンコ機10は、前記操作ハンドル17の操作レバー17aの操作に応じて、操作ハンドル17の操作レバー17aの回動操作量を可変することで、前記枠状装飾体30の左側部をパチンコ球が流下する所謂「左打ち」と、該枠状装飾体30の右側部をパチンコ球が流下する所謂「右打ち」とを打ち分け得るよう構成されており、右打ちされた際にパチンコ球が流下する経路中に前記特別入賞装置50およびゲート部材28が配設されている。なお、前記庇状部33は、前記枠状本体31の左側部から上部を経て右側部に至る形態で形成されている。
【0020】
前記枠状装飾体30には、図4に示すように、前記表示窓口30aの内側の左右側部および上部に、発光演出装置34が取り付けられると共に、該枠状装飾体30の下部(開口下縁部)に、パチンコ球が左右に転動可能なステージ35が設けられている。なお、前記枠状装飾体30におけるステージ35の後端部には、前記表示窓口30aの内側へ延出する透明な規制壁30b(図2、図4参照)が設けられており、該ステージ35上を転動するパチンコ球が後方(遊技盤20の裏側)へ移動するのを防止している。また、前記枠状装飾体30には、前記ステージ35の右側方に、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口46を有する第2始動入賞装置45が配設されている。
【0021】
(第1始動入賞装置40について)
図2に示すように、前記第1始動入賞装置40は、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口41が設けられている。ここで、前記第1始動入賞口41は、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が一定の確率で入賞し得るようになっている。そして、前記第1始動入賞口41に入賞したパチンコ球は、制御装置に配線接続された第1始動入賞球検出センサ42(図4、図5参照)で検出されるよう構成されており、該センサ42の検出を契機として所定数の賞球が払い出されると共に大当り抽選が行われて、該大当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置18における各図柄表示部の飾図を変動表示して図柄変動演出が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置18での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置18の各図柄表示部に所定の組み合わせ(例えば同一図柄の3つ揃い等)で飾図が停止表示されることで所謂大当りが発生し、大当りの発生に伴って前記特別入賞装置50を所定の開放条件で開放して多数の賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。ここで、実施例の第1始動入賞球検出センサ42は、前記設置部材60に設けられた第1始動入賞口41に入賞したパチンコ球の排出通路67(図4、図5参照)に設けられている。
【0022】
(第2始動入賞装置45について)
前記第2始動入賞装置45は、図2に示すように、前記枠状装飾体30の右下部位置に配設されて、該枠状装飾体30の右側方に開口して遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口46を備えている。また、前記第2始動入賞装置45は、前記第2始動入賞口46の右側部に、駆動手段としてのソレノイド48(図4参照)の駆動に伴って揺動する開閉部材47を備えており、該ソレノイド48の駆動に伴って開閉部材47が第2始動入賞口46を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に揺動変位するよう構成されている。すなわち、前記第1始動入賞口41は、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が一定の確率で入賞し得るよう構成されると共に、第2始動入賞口46は、開閉部材47の開閉によりパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。なお、前記第2始動入賞装置45のソレノイド48は、パチンコ機10の裏側に配設された制御装置(図示せず)に配線接続されており、前記ゲートセンサ28aによるパチンコ球の検出に基づいて所定の開閉条件に従って駆動制御されるようになっている。そして、前記第2始動入賞口46に入賞したパチンコ球は、制御装置に配線接続された第2始動入賞球検出センサ49(図4、図5参照)で検出されるよう構成されており、該センサ49の検出を契機として所定数の賞球が払い出されると共に大当り抽選が行われて、該大当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置18における各図柄表示部の飾図を変動表示して図柄変動演出が実行されるようになっている。実施例の第2始動入賞球検出センサ49は、前記設置部材60に設けられた第2始動入賞口46に入賞したパチンコ球の排出通路67(図4、図5参照)に設けられている。
【0023】
(特別入賞装置50について)
前記特別入賞装置50は、図2、図4に示すように、遊技領域20aに開口する特別入賞口(図示せず)を開閉自在に閉成する開閉扉53(開閉部材47)を備えており、駆動手段としての図示しない特別入賞ソレノイド52(図4参照)の駆動に伴って開閉扉53が揺動変位することで特別入賞口が開閉するようよう構成されている。なお図2では、前記開閉扉53により特別入賞口が閉鎖された状態を示している。そして、前記特別入賞口に入賞したパチンコ球は、制御装置に配線接続された図示しない特別入賞球検出センサで検出されるよう構成されており、該特別入賞球検出センサから制御装置への入賞検出信号の入力に伴って所定数の賞球が払い出されるようになっている。なお、実施例のパチンコ機10では、特別入賞球検出センサは前記特別入賞装置50に設けられている。
【0024】
(設置部材60について)
次に、前記設置部材60に関して説明する。前記設置部材60は、図4,図5に示すように、前記遊技盤20に対向する対向面部61と、該対向面部61の外周縁部から前方に突出する外周壁部62とから前方に開口する箱状に形成されている。また、前記設置部材60には、前記外周壁部62の前端部に、外方へ延出する取付片63が形成されると共に、該取付片63に前後に貫通する貫通孔63aが形成されている。そして、前記取付片63(すなわち外周壁部62の開口前端部)を遊技盤20の裏面に当接させた状態で、貫通孔63aに後方から挿通したネジ64(図3参照)を遊技盤20に螺挿することで、設置部材60が遊技盤20に固定されるようになっている。そして、前記設置部材60における前記遊技盤20との間に画成される設置空間60aに、各種演出装置や発光装置等の遊技部品が設置されて、設置部材60を基材とする単一のユニットとして扱い得るようになっている。なお、前記取付片63は、前記外周壁部62の全周に設けてもよく、また外周壁部62の適宜位置に形成するようにしてもよい。実施例では、前記設置部材60の左右側面をなす外周壁部62から外方へ延出するよう取付片63が複数箇所形成されている。
【0025】
ここで、前記設置部材60は、前記遊技盤20に形成された各装着口22が前記設置空間60aの内側で開口する大きさに形成されると共に、該遊技盤20に取り付けられた前記枠状装飾体30の表示窓口30aに後方から臨む位置に、前記遊技部品としての第1の可動演出装置70が配設されている(図4参照)。また、前記設置部材60には、前記遊技盤20に取り付けられた各入賞装置27,40,45,50と対応する位置に球排出通路67が設けられており、各入賞装置27,40,45,50に入賞したパチンコ球を対応の排出通路67を介して遊技盤20の下方へ排出案内するよう構成されている。また、前記設置部材60には、図4に示すように、前記枠状装飾体30に設けられた前記規制壁30bの後方に対向する位置に、前記図柄表示装置18が設置部材60の開口前端部に位置するよう配設されて、該図柄表示装置18で行われる図柄変動演出を、該規制壁30bを介して遊技盤20の前側から視認し得るようになっている。
【0026】
(第1の可動演出装置70について)
前記第1の可動演出装置70は、前記枠状装飾体30の表示窓口30aに後方から臨むと共に、該表示窓口30aを略全体的に覆う可動演出体71と、該可動演出体71を動作させる駆動モータ(駆動手段)72とから構成されている(図2〜図4、図5参照)。なお、以下の説明では、前記可動演出体71を作動する駆動モータを第1駆動モータ72と指称する。ここで、前記第1の可動演出装置70の第1駆動モータ72は、前記設置部材60の対向面部61の上部位置に、駆動軸(図5参照)を前記設置空間60a内へ突出させた姿勢で取り付けられると共に、該駆動軸に対して径方向へ延在するよう作動アーム73が取り付けられている。
【0027】
また、前記可動演出体71には、背面側の左右中央下部位置に、後方へ突出する揺動軸71aが設けられ、前記設置部材60の対向面部61に形成された軸孔61aに、該揺動軸71aが揺動自在に枢支されている。そして、前記可動演出体71における背面側の左右中央上部位置に、上下にスライド移動自在な連結軸71dが設けられており、前記第1駆動モータ72の駆動軸72aに取り付けられた前記作動アーム73が連結軸71dに回転可能に連結されている。すなわち、前記第1駆動モータ72の駆動に伴い前記作動アーム73を回転することで、前記可動演出体71が揺動軸71aを中心として揺動するようになっている。また、前記可動演出体71が初期位置にある状態では、前記作動アーム73が上下方向に延在して前記連結軸71dと揺動軸71aとが鉛直線上で整列するようになっている。このとき、前記可動演出体71の荷重が揺動軸71aに対して鉛直線方向から作用するよう構成されており、当該可動演出体71の荷重による可動演出体71の揺動を防止している。
【0028】
また、前記可動演出体71の背面側には、該可動演出体71の左右側部位置に後方へ突出する支持軸71b,71bが夫々設けられると共に、前記設置部材60には、当該支持軸71b,71bと対応する位置に、前記揺動軸71aを中心とする円弧状に延在するガイド孔61b,61bが夫々形成されており、各支持軸71b,71bがガイド孔61b,61bに沿って摺動し得るよう挿通されている。ここで、前記可動演出体71が初期位置にある状態では、前記各支持軸71b,71bが対応のガイド孔61b,61bの延在長の中間位置に位置するよう構成されており、前記第1駆動モータ72の駆動に伴い各支持軸71b,71bがガイド孔61b,61bの端部に至る範囲で可動演出体71が初期位置から左右に揺動し得るようになっている。なお、前記各支持軸71b,71bの後端部には、前記ガイド孔61b,61bからの脱落を防止する抜止め部材71c(図3参照)が取り付けられている。
【0029】
また、図4、図5に示すように、前記設置部材60には、前方へ開口する半球状の装飾部材65が設置空間60a内に取り付けられており、前記可動演出体71の後方および側方を装飾部材65で囲繞するよう構成されている。前記装飾部材65の前端部には、径方向延出する鍔状部65aが設けられており、前記設置部材60を遊技盤20に固定した際に、前記枠状装飾体30の枠状本体31の後端部に鍔状部65aが当接するよう構成されている。すなわち、前記設置部材60を遊技盤20に固定した状態では、前記可動演出体71を囲繞する前記装飾部材65により設置空間60a内部を遊技盤20の前側から視認不能に塞ぐことで、遊技盤20の装飾性を損なわないようになっている。なお、実施例の装飾部材65は、左右の半体から構成されて、各半体を前記設置部材60の対向面部61に固定するようになっている。
【0030】
(可動演出体71について)
次に、前記第1の可動演出装置70における可動演出体71の構成について具体的に説明する。前記可動演出体71は、図5〜図8に示すように、前記設置部材60に支持される支持ベース75と、該支持ベース75の前側に配設され、支持ベース75との間に収容空間81a,81bを画成する装飾カバー体85と、当該収容空間81a,81bに配設された回転発光演出部(発光演出手段)100とを備えている。そして、前記装飾カバー体85は、前記支持ベース75および回転発光部102の前側を覆って可動演出体71の前面をなすよう構成されており、前記枠状装飾体30の表示窓口30aを介して装飾カバー体85が遊技盤20の前面に露出するようになっている。また、前記支持ベース75は、前記設置部材60の対向面部に対向する上下の支持ベース76,77と、該上下の支持ベース76,77の間に設けられ、前記収容空間81a,81bを上下に区切る設置ベース80とから構成されており、下側支持ベース77に前記揺動軸が設けられると共に、上側支持ベース76に前記支持軸が設けられている。なお、前記上下の支持ベース76,77および設置ベース80の夫々は、平板状に形成されている。また、前記設置ベース80は、前記可動演出体71が初期位置にある状態で、略水平に延在するよう構成されており、以下の説明において「上」、「下」、「左」、「右」は、前記可動演出体71が初期位置にある状態を基準として指称するものとする。なお、前記上側支持ベース76は、前記設置ベース80の後端縁から上方へ延在するよう取り付けられると共に、前記下側支持ベース77は、設置ベース80の後端縁より前側に偏倚した位置から下方へ延在するよう取り付けられている。
【0031】
(下側支持ベース77について)
前記下側支持ベース77には、左右方向の略中央位置に、下側支持ベース77の前方へ開口する収容室78が画成されると共に、該収容室78内に位置検出センサ79が設置されており、前記回転発光演出部100における後述する回転リフレクタ110の原位置を位置検出センサ79で検出するよう構成されている(図5、図7参照)。また、前記下側支持ベース77の裏面には、側部(図5では右側部)に偏倚した位置に、前記装飾カバー体85の揺動カバー体85c(後述)を作動させる駆動モータ(駆動手段)88が設置されている。なお、以下の説明では、揺動カバー体85cを作動する駆動モータを第2駆動モータ88と指称する。
【0032】
前記第2駆動モータ88は、駆動軸を収容室78側に指向させた姿勢で配設されると共に、該駆動軸に径方向へ延出する第1揺動アーム90が取り付けられている。そして、前記第1揺動アーム90の延出端部側に、第2揺動アーム91が揺動自在に連結されている。ここで、前記第2揺動アーム91は、前記第1揺動アーム90の連結軸が挿入される第1連結孔92aが形成された連結アーム92と、該連結アーム92の一方端部からL字状に屈曲した屈曲アーム93とからなり、当該連結アーム92の他方端部に形成された第2連結孔92b(図7参照)に前記収容室78の側面に設けた軸部(図示せず)が挿通されると共に、該屈曲アーム93の端部に前記揺動カバー体85cが揺動自在に枢支されている(図7、図8参照)。これにより、前記第2駆動モータ88の駆動に伴い前記第1揺動アーム90が回転変位することで、第1揺動アーム90の連結軸と収容室78の軸部との相対的な位置変化に伴って前記第2揺動アーム91が揺動し、揺動カバー体85cが前記被覆位置および開放位置に移動するようになっている。なお、前記第1連結孔92aおよび第2連結孔92bは、連結アーム92の延在方向に沿って所定長さ延在する長孔であって、前記第1揺動アーム90の連結軸と収容室78の軸部との相対的な位置変化を許容し得るよう構成されている。
【0033】
また、図10に示すように、前記下側支持ベース77の裏面には、LED83aが実装された第1のLED基板83が取り付けられると共に、各LED83aと対応する位置に貫通孔77aが形成されている。すなわち、前記貫通孔77aを介してLED83aの光を前方(下部収容空間81b側)へ照射し得るようになっている。ここで、前記第1のLED基板83には、前記回転発光演出部100の回転リフレクタ110を挟む左右側部に位置するよう複数のLED83a(実施例では回転リフレクタ110を挟む左右側部の夫々に2個)が実装されると共に、該回転発光演出部100の固定リフレクタ115の外周縁に沿って位置するよう複数のLED83a(実施例では4個)が実装されている。
【0034】
(装飾カバー体85について)
前記装飾カバー体85は、図7、図8に示すように、前記上側支持ベース76および設置ベース80の端縁部に整合すると共に前側に膨出する曲面形状に形成された固定カバー体85aを備えており、該上側支持ベース76、設置ベース80および固定カバー体85aで囲まれた収容空間81a,81b(上部収容空間81a)に、第2の可動演出装置86が収容設置されている。すなわち、前記第1の可動演出装置70に対して別の可動演出装置86が設置されている。なお、前記固定カバー体85aには、前記上部収容空間81aを前方に開口する開口部85bが開設されており、該開口部85bを介して前記第2の可動演出装置86を構成する可動体86aが枠状装飾体30の表示窓口30a内に露出するよう構成されている(図6参照)。
【0035】
また、前記装飾カバー体85は、図6〜図8に示すように、前記下側支持ベース77の前側を被覆可能な曲面形状に形成された揺動カバー体85cを備えている。前記揺動カバー体85cは、前記固定カバー体85aの左右両下端部に側方へ突出するよう形成された軸部に枢支されており、後述する第2駆動モータ88の駆動に伴って揺動カバー体85cの装飾面が正面側を向いて前記下側支持ベース77の前側を被覆する被覆位置と、当該揺動カバー体85cの装飾面が下側を向いて下側支持ベース77の前側を露出する開放位置とに変位し得るよう構成されている。すなわち、前記揺動カバー体85cが被覆位置にある状態で、前記下側支持ベース77、設置ベース80および揺動カバー体85cで囲まれた下部収容空間81bが画成されるようになっている。ここで、前記下部収容空間81bには、前記回転発光演出部100の回転リフレクタ110、固定リフレクタ115および光透過カバー121(何れも後述)が設置されており、前記揺動カバー体85cの開放位置への揺動に伴って該回転発光演出部100が枠状装飾体30の表示窓口30aに露出するよう構成されている(図6参照)。また、前記揺動カバー体85cには、左右方向の略中央位置に光を透過可能な光透過部85dが設けられており、前記被覆位置にある状態で前記第1のLED基板83のLED83aと前後に重なるように位置している。すなわち、前記揺動カバー体85cが被覆位置にある状態で第1のLED基板83のLED83aを発光させることで、前記光透過カバー121および光透過部85dを透過した光が遊技盤20の前方へ照射されて、発光演出を行ない得るようになっている。
【0036】
(回転発光演出部100について)
次に、前記回転発光演出部100について説明する。図7〜図10に示すように、前記回転発光演出部100は、制御装置の制御に基づき発光する発光部102と、制御装置の制御に基づき駆動される駆動モータ(駆動手段)107と、該駆動モータ107の駆動により発光部102の周囲を回転し、該発光部102の光を回転軸線Rと交差する方向へ反射する回転リフレクタ110と、回転リフレクタ110の後方側(回転軸線Rに直交する基準線Lの一方側)に、当該回転リフレクタ110の回転領域の外側に位置するよう配置された固定リフレクタ115とを備えている。ここで、実施例の回転発光演出部100は、前記可動演出体71の下側支持ベース77または設置ベース80に取り付けられており、該下側支持ベース77および設置ベース80が前記回転発光演出部100の取付基材とされている。なお、以下の説明では、前記回転リフレクタ110を作動する駆動モータを第3駆動モータ107と指称する。すなわち、前記回転リフレクタ110は、前記発光部102の光を回転リフレクタ110の径方向外方へ反射すると共に、前記第3駆動モータ107の駆動に伴い発光部102の周囲を回転することで、反射光の照射方向が回転移動させるように構成される。
【0037】
また、前記回転発光演出部100は、前記回転リフレクタ110および固定リフレクタ115の前方(回転軸線Rに直交する基準線Lの他方側)に光透過カバー121が設けられている。この光透過カバー121は、光透過性の合成樹脂により後方および上方に開口する球面形状に形成されており、前記設置ベース80で上方開口を塞ぐと共に、前記下側支持ベース77で後方開口を塞ぐよう設置ベース80の下面に取り付けられている。すなわち、前記回転リフレクタ110および固定リフレクタ115の夫々が前記光透過カバー121の内部に収容され、回転リフレクタ110で反射された光や、固定リフレクタ115で反射された光が光透過カバー121に照射されるようになっている。ここで、実施例の回転リフレクタ110は、回転軸線Rが上下方向に延在する姿勢で設置されており、回転リフレクタ110の回転軸線Rを通って前後方向に伸びる仮想的な線を回転軸線Rに直交する基準線Lとしている(図13参照)。すなわち、前記回転リフレクタ110の回転軸線Rに対して直交し、かつ回転発光演出部100における光照射対象物の設置側(すなわち光透過カバー121側)に延在する線が基準線Lとされている。また、前記基準線Lの一方側および他方側は、前記回転軸線R(発光部102)を基準にした方向であって、実施例では、基準線Lの一方側が回転軸線Rの後方側を指し、基準線Lの他方側が回転軸線Rの前方側を指している。
【0038】
前記第3駆動モータ107は、図10に示すように、前記設置ベース80の左右方向の略中央位置から前記上側支持ベース76よりも後方側へ延出するよう形成されたモータ設置部80aに設置されている。また、前記設置ベース80には、前記下側支持ベース77よりも前側で上下に貫通する設置開口部80bが開設されており、該設置開口部80bの開設位置に対応する位置に、前記第3駆動モータ107に連繋接続した作動歯車95が設置されている。前記作動歯車95は、前記設置開口部80bよりも大径の歯車に形成されており、第3駆動モータ107の駆動に伴って設置ベース80の上面に摺接した状態で回転するよう構成されている。そして、前記作動歯車95における設置開口部80bに臨む下面側に、前記回転リフレクタ110が取り付けられており、該作動歯車95と回転リフレクタ110が一体的に回転するようになっている。なお、前記第3駆動モータ107および作動歯車95は、複数の歯車96,96を介して連繋接続されている。また、前記作動歯車95には、該作動歯車95の回転中心位置(すなわち回転リフレクタ110の回転軸線R上)に、上下に貫通する取付孔95aが形成されており、前記発光部102のレンズ部材104(後述)が上下に貫通するよう取付孔95aに嵌挿されている。
【0039】
(発光部102について)
前記発光部102は、図10、図13に示すように、LED基板103(以下、第2のLED基板という)に実装されたLED(発光体)103aと、該LED103aの光照射方向前側に配置されたレンズ部材104とから構成れている。ここで、前記第2のLED基板103は、下方へ向けて光を照射する姿勢で前記LED103aが前記作動歯車95の取付孔95aに臨むよう前記設置ベース80の上面側に配設されており、該第2のLED基板103のLED103aを発光した際に、取付孔95aを介して下側収容空間81bに光が照射されるようになっている。なお、実施例では、前記設置ベース80の上面側に配設された第2の可動演出装置86用のソレノイド86aの取付ベース86b(図13参照)に対して前記第2のLED基板103を取り付けてある。
【0040】
前記レンズ部材104は、図13に示すように、略円柱状に形成された光透過性の部材であって、該レンズ部材104の軸線上に前記第2のLED基板103のLED103aが位置するよう配置されており、該LED103aを発光した際にレンズ部材104を透過した光が下側収容空間81bに照射されるよう構成されている。また、前記レンズ部材104は、軸線方向の中間位置に、外周面から径方向外方へ延出するフランジ部104aが形成されており、該レンズ部材104における円柱状の本体を前記作動歯車95の取付孔95aに上方から嵌合させた際に、フランジ部104aが作動歯車95の開口縁部に当接することで、前記第2のLED基板103のLED103aの直下に取り付けられるようになっている。なお、前記レンズ部の軸線は、前記回転リフレクタ110の回転軸線Rと略一致するようになっている。
【0041】
前記レンズ部材104は、図13に示すように、前記LED103aに対向する上端面が凹面状に窪むよう形成されており、指向性の高いLED103aからの光を拡散して光の照射範囲を拡大するよう構成されている。また、前記レンズ部材104の下端部は、前記設置ベース80の下面側(下部収容空間81b)側に突出するよう構成されると共に、該レンズ部材104の下端面には、凹面状に窪む凹面反射部105が形成されている。これにより、前記ンズ部材に照射された光をレンズ部材104の下方へ透過させつつ、当該レンズ部材104を透過する光の一部を、凹面反射部105でレンズ部材104の径方向へ反射させるようになっている。ここで、前記レンズ部材104の凹面反射部105は、前記下部収容空間81b内に位置して前記光透過カバー121の後方に位置するよう形成されており、該凹面反射部105でレンズ部材104の径方向へ反射させた光を光透過カバー121に照射し得るよう構成される(図13参照)。
【0042】
(回転リフレクタ110について)
前記回転リフレクタ110は、図9、図10、図13に示すように、前記取付孔95a(レンズ部材104)よりも外側に位置するよう前記作動歯車95の外周縁側に取り付けられると共に、該作動歯車95に対する取付端部から下方へ離間するにつれて作動歯車95の中心側(回転軸線R側)に変位する湾曲形状に形成されている。また、前記回転リフレクタ110には、回転軸線R側に向く反射面(以下回転反射面111という)が凹面状に形成されて、前記発光部102のレンズ部材104に回転反射面111が対向するようになっている。すなわち、前記発光部102からの光が回転反射面111に照射されることで、回転軸線Rに交差する回転リフレクタ110の径方向へ反射するようになっている。なお、前記回転リフレクタ110(回転反射面111)の下端部は、前記回転軸線R上に臨むよう構成されて、前記発光部102のレンズ部材104を直下方へ透過した光を回転反射面111で反射し得るよう形成されている。なお、前記回転反射面111は、金属メッキ加工等の光反射加工が施されており、光の反射率を高めてある。
【0043】
ここで、前記作動歯車95には、前記設置開口部80bを介して前記下側収容空間81b内に臨むと共に、径方向外方へ延出する位置検出片95bが形成されており、作動歯車95の回転に伴って前記収容室78に配設された位置検出センサ79により検出され得るようになっている。すなわち、前記位置検出片95bを位置検出センサ79で検出することで、前記回転リフレクタ110の原位置が検出される。なお、実施例では、回転リフレクタ110における回転反射面111がパチンコ機10の正面を向いた状態で、前記位置検出片95bが回転リフレクタ110の後方に位置して、前記位置検出センサ79で検出されるようになっている。
【0044】
また、前記回転リフレクタ110には、前記作動歯車95に固定される端部側(回転軸線Rにおける発光部102の配置端部側)に、該回転リフレクタ110の周方向に延在するスリット(光透過部)112,112が形成されている。前記スリット112,112は、前記回転リフレクタ110における周方向の両端部に、対応する端部外方および径方向(原位置での前後方向)に開口するよう形成されている。また、前記スリット112,112は、前記レンズ部材104に形成された前記凹面反射部105と前後方向に整列し得る高さ位置に形成されており、前記回転リフレクタ110の回転に伴って、凹面反射部105がスリット112,112を介して前面側に露出するようになっている。すなわち、前記回転リフレクタ110における前記凹面反射部105と前後方向に整列し得る高さ位置には、該凹面反射部105を前面側に露出させ得る一対のスリット112,112と、両スリット112,112の間に形成されて凹面反射部105を遮蔽する基部113(図13(b)参照)とを備えており、回転リフレクタ110の回転に伴って、レンズ部材104の下端部(凹面反射部105)がスリット112,112を介して露出したり、回転リフレクタ110で遮蔽されたりするようになっている。
【0045】
ここで、前記スリット112,112は、前記回転リフレクタ110の回転反射面111が前記原位置から90°以上回転して、該反射面が斜め後方を向いた際に、該スリット112,112を介して凹面反射部105が前面側に臨むよう構成されている。例えば実施例では、前記回転リフレクタ110の前記原位置からの回転角度θが、90〜120°および240〜270°の範囲の場合に、スリット112,112を介して凹面反射部105が前面側に全体的に露出し、150〜210°の範囲の場合に、回転リフレクタ110の基材部分により凹面反射部105が完全に遮蔽されるようになっている。また、前記回転リフレクタ110の前記原位置からの回転角度が120〜150°の範囲では、前記回転リフレクタ110の基材部分により凹面反射部105が徐々に遮蔽されてスリット112,112を介して前面側に露出する割合が減少するようになり、反対に原位置からの回転角度が210〜240°の範囲ではスリット112,112を介して凹面反射部105が徐々に露出するようになっている。
【0046】
(固定リフレクタ115について)
前記固定リフレクタ115は、図9〜図12、図15に示すように、前記回転リフレクタ110の後方において最も後方に退避し、左右側方(回転リフレクタ110の周方向)に向かうにつれて前方へ傾斜した凹状に形成されて、該回転リフレクタ110に対向する面側に平面状の反射面117,119(以下固定反射面という)が複数設けられている。具体的には、前記固定リフレクタ115における回転リフレクタ110との対向面は、前記回転リフレクタ110の回転軸線Rと平行で前記基準線Lに直交する基準面Mに対して、傾斜角度が異なる固定反射面117,119により形成されている。ここで、前記基準線Lは、前述のように前後に延在する直線としたことから、実施例では前記遊技盤20の盤面に平行な面が基準面Mとされる。実施例では、前記下側支持ベース77の前面を基準面Mとする。なお、前記固定リフレクタ115は、左右対称な形状に形成されているので、該固定リフレクタ115の左側部分を基準にして固定リフレクタ115の具体的形状を説明する。
【0047】
図11、図12に示すように、前記固定リフレクタ115は、前記回転軸線R方向に連続するよう屈曲形成され、前記回転リフレクタ110からの光を前方へ向けて反射する複数の第1の固定反射面117からなる第1反射列116と、回転軸線R方向に連続するよう屈曲形成され、回転リフレクタ110からの光を当該回転リフレクタ110から離間する側方へ向けて反射する複数の第2の固定反射面119からなる第2反射列118とが設けられており、該第1反射列116と第2反射列118とが回転リフレクタ110の周方向に交互に設けられている。すなわち、前記第1反射列116は、上下に複数段の第1の固定反射面117が連続する形状に形成され、同様に前記第2反射列118は、上下に複数段の第2の固定反射面119が連続する形状に形成されている。なお、ここで、回転リフレクタ110からの光を前方へ向けて反射するとは、照射された光の全てを前方へ向けて反射するものではなく、回転リフレクタ110から離間する側方よりも前方へ向けて光が反射され易い状態である。また同様に、回転リフレクタ110からの光を当該回転リフレクタ110から離間する側方へ反射するとは、照射された光の全てを回転リフレクタ110から離間する側方へ反射するものではなく、前方よりも回転リフレクタ110から離間する側方へ向けて光が反射され易い状態である。そして、前記固定リフレクタ115における最も後方に退避した位置(基準線Lに最も近い位置)に、第1反射列116が位置するよう構成されている。
【0048】
また、前記第1の固定反射面117および第2の固定反射面119の夫々は、上下の幅寸法が略同じ寸法に設定されており、第1の固定反射および第2の固定反射面119が横方向に整列した状態で形成されている。以下の説明では、前記設置ベース80に近い第1および第2の固定反射面119の横並び列を1段目とし、回転軸線R方向に並ぶ下方側に隣接する反射面を順に2段目、3段目・・・という場合がある。また、各第1および第2反射列118において、前記設置ベース80に近接する側の第1および第2の固定反射面119を上段側と指称し、設置ベース80から離間する方向に隣接する第1の固定反射面117を下段側と指称する。
【0049】
(第1の固定反射面117について)
ここで、同じ段に位置する第1の固定反射面117は、前記基準線Lから離間するにつれて前側に変位するよう配置されると共に、前記基準面Mに対する傾斜角度が大きくなるよう設定されて、固定リフレクタ115の横断面において同一段の第1の固定反射面117が前記回転軸線R方向を向く姿勢で円弧状に配置されている(図12、図15参照)。言い換えると、前記基準線Lに近い第1反射列116における第1の固定反射面117の基準面Mに対する傾斜角度よりも、該基準線Lから離間する側に隣接する第1反射列116における第1の固定反射面117の基準面Mに対する傾斜角度の方が大きくなるよう設定されている。
【0050】
また、前記第1反射列116において前記回転リフレクタ110の回転軸線R方向に隣接する第1の固定反射面117は、当該回転軸線Rにおける前記発光部102の配置側端部に位置する反射面(最上段に位置する第1の固定反射面117)から離間するにつれて、当該回転軸線Rに対する傾斜角度が大きくなるよう形成されている(図13参照)。具体的には、第1の反射列において1段目に位置する第1の固定反射面117は、前記設置ベース80に対して略直交する(回転軸線Rに対して略平行)になるよう形成されて、当該回転軸線Rに対する傾斜角度が極めて小さくなるよう形成されている。そして、第1の反射列において2段目に位置する第1の固定反射面117は、1段目に位置する第1の固定反射面117との連設端部から離間するにつれて前方へ変位するよう傾斜して、回転軸線Rに対する傾斜角度が大きくなるよう形成されている。言い換えると、第1反射列116において上段側に位置する第1の固定反射面117の回転軸線Rに対する傾斜角度よりも、下段側に位置する第1の固定反射面117の回転軸線Rに対する傾斜角度の方が大きくなるよう設定され、第1反射列116の第1の固定反射面117で反射された光が光透過カバー121の所定範囲に集中するようになっている。
【0051】
(第2の固定反射面119について)
また、同じ段に位置する第2の固定反射面119は、前記基準線Lから離間するにつれて前側に変位するよう配置されると共に、前記基準面Mに対する傾斜角度が大きくなるよう設定されて、固定リフレクタ115の横断面において同一段の第2の固定反射面119が円弧状に配置されている(図12参照)。また、図15に示すように、前記各第2の固定反射面119は、その延長線が概ね前記発光部102側を向くよう形成されると共に、該延長線よりも前方に発光部102が位置するよう配置されている。そして、前記基準面Mに対する第2の固定反射面119の傾斜角度は、隣接する前記第1の固定反射面117が基準面Mに対して傾斜する傾斜角度よりも小さくなるよう設定されて、前記発光部102から回転リフレクタ110で反射された光を、外側に位置する第1の固定反射面117側に反射して、回転リフレクタ110から離れて位置する第1の固定反射面117に照射される光量の低下を防止している。
【0052】
また、前記第2反射列118において前記回転リフレクタ110の回転軸線R方向に隣接する第2の固定反射面119は、当該回転軸線Rにおける前記発光部102の配置端部側に位置する反射面(最上段に位置する第2の固定反射面119)から離間するにつれて、当該回転軸線Rに対する傾斜角度が大きくなるよう形成されている(図13(b)参照)。具体的には、第2の反射列において1段目に位置する第2の固定反射面119は、前記設置ベース80に対して略直交する(回転軸線Rに対して略平行)になるよう形成されて、当該回転軸線Rに対する傾斜角度を極めて小さく形成されている。そして、第2の反射列において2段目に位置する第2の固定反射面119は、1段目に位置する第2の固定反射面119との連設端部から離間するにつれて前方へ傾斜するよう形成されて、回転軸線Rに対する傾斜角度が大きくなるよう形成されている。言い換えると、第2反射列118において上段側に位置する第2の固定反射面119の回転軸線Rに対する傾斜角度よりも、下段側に位置する第2の固定反射面119の回転軸線Rに対する傾斜角度の方が大きくなるよう設定され、前記回転リフレクタ110で反射された光を外側方に隣接する第1の固定反射面117側に反射するようになっている(図15参照)。
【0053】
(固定リフレクタ115の孔部120について)
また、前記固定リフレクタ115には、図11、図12に示すように、前記回転リフレクタ110と前記基準線L方向(前後方向)で重なる回転リフレクタ110の後方位置に、当該回転リフレクタ110の反射光を反射不能な非光反射部120が形成されている。実施例では、前記固定リフレクタ115における回転リフレクタ110の後方位置に、前後に開口する孔部120が開設されている。すなわち、前記回転リフレクタ110の回転に伴って回転反射面111が固定リフレクタ115の孔部120側を向くのに従って、前記固定リフレクタ115で反射される光が低下し、該回転反射面111の反射光の全てが孔部120に向けて反射される姿勢を向くことで、回転発光演出部100が消灯するようになっている。ここで、図14に示すように、前記発光部102の光が回転リフレクタ110により固定リフレクタ115の孔部120側へ向けて反射される姿勢で、該回転リフレクタ110のスリット112,112を介して発光部102が前方へ臨むようになっており、固定リフレクタ115からの反射光が低下した状態で発光部102からの直接的な光を際立たせ得るよう構成されている。
【0054】
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
【0055】
前記中枠12の前面側に設けられた前記操作ハンドル17を遊技者が回転操作すると、打球発射装置から発射されたパチンコ球が前記遊技盤20に設けた案内レール21により画成された遊技領域20a内に打ち出されて、遊技釘24等に接触して流下方向を変更しながら遊技領域20a内を流下する。そして、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が前記第1始動入賞装置40または第2始動入賞装置45の始動入賞口に入賞することで、前記図柄表示装置18での図柄変動演出が開始され、図柄変動演出の結果、図柄表示装置18に所定の図柄組み合わせで飾図が表示されると大当りが発生し、大当りが発生する図柄の組み合わせに応じて、前記遊技盤20に設けられた特別入賞装置50が開放されると共に、図柄表示装置18において大当り演出が行われる。
【0056】
そして、前記第1始動入賞装置40または第2始動入賞装置45の始動入賞口に入賞した際に、前記制御装置が所定の制御条件に基づいて前記第1の可動演出装置70の第1駆動モータ72を作動すると、該第1の可動演出装置70の可動演出体71が揺動軸71aを中心に左右に揺動する。このとき、前記第1のLED基板83のLED83aを発光させるよう前記制御装置による前記第1のLED基板83のLED83aの発光制御に基づいて当該LEDが発光すると、該第1のLED基板83のLED83aからの光が光透過カバー121を透過して揺動カバー体85cの光透過部85dを透過した光が遊技盤20前方へ照射されて、発光演出が行われる。
【0057】
また、前記制御装置が所定の制御条件に基づいて前記回転発光演出部100を作動させる場合には、前記第2駆動モータ88の駆動に伴い前記第1揺動アーム90および第2揺動アーム91を介して前記揺動カバー体85cを被覆位置から開放位置に揺動変位させ、前記回転発光演出部100(光透過カバー121)を遊技盤20の前方へ露出させる。そして、前記揺動カバー体85cが開放位置に変位すると、前記第2のLED基板103のLEDが発光されると共に、前記第3駆動モータ107が駆動されて、回転発光演出部100の発光部102に回転反射面111を向けた姿勢で回転リフレクタ110が発光部102の周囲を回転する。従って、前記発光部102からの光は、前記回転リフレクタ110の回転反射面111で径方向へ反射され、該回転リフレクタ110の回転向きに応じて当該回転リフレクタ110の光が光透過カバー121に照射される。
【0058】
ここで、前記固定リフレクタ115は、回転リフレクタ110の周方向に平板状に形成された第1の固定反射面117が複数設けられている。この第1の固定反射面117は、前記基準線Lから離間するにつれて基準面Mに対する傾斜角度が大きくなるよう設定されており、回転リフレクタ110で反射されて各第1の固定反射面117に照射された反射光は、各第1の固定反射面117毎に光透過カバー121の略同じ位置を照射するよう前側へ向けて反射させることができる。これにより、固定リフレクタ115の第1の固定反射面117で反射された反射光が広範囲に拡散されるのを抑制できる。従って、回転リフレクタ110の回転に伴う光の照射位置の変化を明瞭にすることができる。
【0059】
また、前記固定リフレクタ115において、前記回転リフレクタ110の回転軸線R方向に連続して設けられた第1の固定反射面117は、当該回転軸線Rにおける発光部102の配置端部側に位置する反射面から離間するにつれて、当該回転軸線Rに対する傾斜角度が大きくなるよう設定されている。これにより、各第1反射列116の第1の固定反射面117で反射された反射光が光透過カバー121の一定箇所に集中して照射されやすくなり、回転リフレクタ110の回転に伴う光の照射位置の変化を明瞭にすることができる。
【0060】
更に、前記固定リフレクタ115には、前記第1反射列116と第2反射列118とが回転リフレクタ110の周方向に交互に位置するよう設けられると共に、該第2反射列118を構成する第2の固定反射面119が基準面Mに対して傾斜する傾斜角度を、同じ段位置で隣接する第1の固定反射面117が基準面Mに対して傾斜する傾斜角度よりも大きくなるよう設定し、該第1の固定反射面117に較べて第2の固定反射面119をより基準面Mと平行な関係に近くなるよう構成してある。従って、前記回転リフレクタ110の回転反射面111から第2の固定反射面119に照射された光は、該第2の固定反射面119に対して外側に隣接位置する第1の反射面側へ向けて反射されるから、回転リフレクタ110から離れて位置する第1の固定反射面117に照射される光量が低下するのを防止できる。すなわち、前記各第1の固定反射面117により前方へ光を反射させるようにしても、回転リフレクタ110から離れた位置の第1の固定反射面117に対して充分な光を照射することが可能となり、回転リフレクタ110の回転に伴う光の照射位置の変化を明瞭にすることができる。
【0061】
ところで、回転発光演出部100では、前記発光部102を発光させた状態で回転リフレクタ110の回転反射面111が正面側を向く原位置の姿勢では、該回転反射面111の反射光が光透過カバー121に直接照射されて、光透過カバー121の照射位置が最も強く明輝される。この状態から回転リフレクタ110が回転することで、光透過カバー121において回転反射面111の反射光が照射される光照射位置が側方へ移動する。されに、前記回転リフレクタ110の回転反射面111が後側(固定リフレクタ115側)を向くにつれて固定リフレクタ115における第1の固定反射面117および第2の固定反射面119で反射された光の照射位置が左右の中心側へ移動する。このとき、回転リフレクタ110の回転に伴って該回転リフレクタ110からの反射光が固定リフレクタ115に開設された孔部120に次第に照射されるようになると、固定リフレクタ115から光透過カバー121へ反射される反射光が徐々に低下し、回転リフレクタ110の回転反射面111が後方を向いて該回転リフレクタ110からの反射光が固定リフレクタ115の孔部120に完全に照射される状態になると、光透過カバー121が消灯する。更に回転リフレクタ110が回転すると、該回転リフレクタ110から固定リフレクタ115の第1の固定反射面117および第2の固定反射面119に照射される反射光が次第に増大することで、固定リフレクタ115から光透過カバー121へ反射される反射光が徐々に増大する。このように、前記固定リフレクタ115に孔部120を形成することで、回転リフレクタ110の回転に伴って光透過カバー121に照射される光の強弱変化をでき、自然な回転発光演出を実現でき、発光による演出効果を高め得る。
【0062】
また前記回転リフレクタ110には、回転軸線Rにおける発光部102の配置側端部にスリット112,112を形成し、回転リフレクタ110の回転に伴って発光部102がスリット112,112を介して露出する状態と、該発光部102が回転リフレクタ110で遮蔽される状態とに変化するよう構成されている。すなわち、固定リフレクタ115に孔部120を設けて、発光部102の光が回転リフレクタ110により孔部120へ向けて反射される姿勢において発光部102がスリット112,112を介して臨むようにすることで、固定リフレクタ115からの反射光が低下した状態で発光部102からの直接的な光を光透過カバー121に照射することができる。すなわち、発光の中心となる発光部102を際立たせることができ、発光による演出効果が向上する。また、前記発光部102は、前記回転リフレクタ110の回転に伴って当該回転リフレクタ110により徐々に遮蔽され、また一旦遮蔽された後は同様に回転に伴って前記スリット112,112から徐々に露出する。これにより、前記発光部102の自然な点灯・消灯を実現でき、発光による演出効果を高め得る。
【0063】
(変更例)
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能である。以下にその一例を示す。
【0064】
(1) 実施例では、発光部をLEDとレンズ部材とから構成したが、これに限られるものではなく、LEDやランプ等の発光体のみから発光部を構成してもよく、回転リフレクタに対して光を照射し得るものであれば従来公知の発光手段を発光部として採用し得る。
(2) 発光部を構成するレンズ部材の形状は、実施例に示したものに限られるものではない。例えば、レンズ部材における回転リフレクタに対向する端部を凸レンズ状に形成するようにしてもよく、また回転リフレクタに対向する端部に複数の凸レンズ部または凹レンズ部を形成することができる。また、レンズ部材における発光体に対向する端部側の形態も同様に、凸レンズ状に形成するようにしてもよく、また回転リフレクタに対向する端部に複数の凸レンズ部または凹レンズ部を形成することが可能である。
(3) 回転リフレクタの形状・構成は、実施例に示したものに限定されるものではなく、発光部から光を回転軸線と交差する方向へ反射可能な形状・構成であれば、任意に変更することが可能である。
(4) 実施例では、固定リフレクタに第1の固定反射面(反射面)と第2の固定反射面(第2の反射面)を形成するようにしたが、これに限られるものではなく、回転リフレクタから離間する側方よりも前方へ向けて光を反射し易い形状に形成された第1の固定反射面のみを形成するようにしてもよい。
(5) 実施例の固定リフレクタに形成される第1および第2の固定反射面は、平面部分が矩形状を呈する形状に形成れているが、これに限定されるものではなく、平面部分を円形状に形成したり、三角形や五角形等の多角形状に形成することもできる。また、実施例では、第1の固定反射面の左右幅寸法を、第2の固定反射面の左右幅寸法より大きく形成したが、同等程度にするようにしてもよい。
(6) 実施例では、回転リフレクタの周方向端部にスリットを形成するようにしたが、これに限らず、光を透過し得る光透過部を設けるようにすれば、実施例のスリットと同様の作用効果を期待し得る。例えば、回転リフレクタを光透過性の合成樹脂材等で形成して、実施例におけるスリットの形成位置以外に、光反射加工を施して回転反射面を形成するようにしてもよく、また実施例のスリットの形成位置に光透過性の部材を嵌合するようにしてもよい。
(7) 実施例では、固定リフレクタに非光反射部として孔部を形成するようにしたが、これに限られるものではない。例えば、固定リフレクタに対して光を吸収する光吸収部材を取り付けたり、光の反射率の低い色で着色するようにして非光反射部を形成するようにすることができる。
(8) 実施例では、可動演出装置に発光演出手段(回転発光演出部)を設けるようにしたが、これに限られるものではなく、該発光演出手段を固定的に配設するようにしてもよい。
(9) 実施例の発光演出手段では、回転リフレクタおよび固定リフレクタの反射光を遊技盤の前方へ照射するようにしたが、これに限られるものではなく、上方、下方あるいは左右側方へ向けて回転リフレクタおよび固定リフレクタの反射光が照射されるよう構成することもできる。例えば、枠状装飾体の表示窓口の開口内側に位置するよう発光演出手段を設置すると共に、該表示窓口の開口内面を形成するよう光透過カバーを配設して、該表示窓口の開口内側に向けて回転リフレクタおよび固定リフレクタの反射光が照射されるようすることが可能である。
(10) 実施例では、遊技盤を合板で形成したが、これに限られるものではなく、遊技盤を合成樹脂材から透明または不透明に形成するようにしてもよい。
(11) 実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機、スロットマシン機等の各種遊技機を採用し得る。
【0065】
また、実施例からは以下の技術的思想を把握可能である。
請求項4記載の発明に関し、前記固定リフレクタ(115)には、前記回転リフレクタ(110)と前記基準線(L)方向で重なる位置に非光反射部(120)が設けられ、前記発光部(102)の光が回転リフレクタ(110)により非光反射部側へ向けて反射される姿勢で、前記スリット(112)を介して発光部(102)が前方へ臨むよう構成されたことを要旨とする。
このように、固定リフレクタに非光反射部を設けて、発光部の光が回転リフレクタにより非光反射部側へ向けて反射される姿勢で、スリットを介して発光部が臨むようにすることで、固定リフレクタからの反射光が低下した状態で発光部からの直接的な光を際立たせることができ、発光による演出効果が向上する。
【符号の説明】
【0066】
100 回転発光演出部(発光演出手段)
102 発光部
107 第3駆動モータ(駆動手段)
110 回転リフレクタ
112 スリット
115 固定リフレクタ
117 第1の固定反射面(反射面)
119 第2の固定反射面(第2の反射面)
L 基準線
M 基準面
R 回転軸線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光演出を行う発光演出手段を備えた遊技機であって、
前記発光演出手段は、
発光部と、
駆動手段の駆動により前記発光部の周囲を回転し、該発光部の光を回転軸線と交差する方向へ反射する回転リフレクタと、
前記回転リフレクタの回転軸線に直交する基準線の一方側に、該回転リフレクタの回転領域の外側に位置するよう配置され、当該回転リフレクタで反射された反射光を当該基準線の他方側へ向けて反射する固定リフレクタとを備え、
前記固定リフレクタは、前記回転リフレクタの回転軸線と平行で基準線に直交する基準面に対し、傾斜角度が異なる反射面を回転リフレクタの周方向に複数備えると共に、回転リフレクタの周方向に隣り合う反射面の基準面に対する傾斜角度が異なるよう構成された
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記固定リフレクタは、前記回転リフレクタの回転軸線方向に連続して前記反射面を複数備えると共に、該回転軸線方向に隣接する反射面は、当該回転軸線における前記発光部の配置端部側に位置する反射面から離間するにつれて、回転軸線に対する傾斜角度が大きくなるよう形成される請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記固定リフレクタは、前記回転リフレクタの周方向に離間する前記反射面としての第1の反射面の間に第2の反射面が形成されると共に、前記基準面に対する第2の反射面の傾斜角度は、隣接する前記反射面が基準面に対して傾斜する傾斜角度よりも小さくなるよう設定されている請求項1または2記載の遊技機。
【請求項4】
前記回転リフレクタの周方向端部には、該回転リフレクタの周方向に延在する光透過部が形成されて、当該回転リフレクタの回転に伴って、該光透過部を介して前記固定リフレクタの反射方向前方に発光部が露出するよう構成された請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
【請求項1】
発光演出を行う発光演出手段を備えた遊技機であって、
前記発光演出手段は、
発光部と、
駆動手段の駆動により前記発光部の周囲を回転し、該発光部の光を回転軸線と交差する方向へ反射する回転リフレクタと、
前記回転リフレクタの回転軸線に直交する基準線の一方側に、該回転リフレクタの回転領域の外側に位置するよう配置され、当該回転リフレクタで反射された反射光を当該基準線の他方側へ向けて反射する固定リフレクタとを備え、
前記固定リフレクタは、前記回転リフレクタの回転軸線と平行で基準線に直交する基準面に対し、傾斜角度が異なる反射面を回転リフレクタの周方向に複数備えると共に、回転リフレクタの周方向に隣り合う反射面の基準面に対する傾斜角度が異なるよう構成された
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記固定リフレクタは、前記回転リフレクタの回転軸線方向に連続して前記反射面を複数備えると共に、該回転軸線方向に隣接する反射面は、当該回転軸線における前記発光部の配置端部側に位置する反射面から離間するにつれて、回転軸線に対する傾斜角度が大きくなるよう形成される請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記固定リフレクタは、前記回転リフレクタの周方向に離間する前記反射面としての第1の反射面の間に第2の反射面が形成されると共に、前記基準面に対する第2の反射面の傾斜角度は、隣接する前記反射面が基準面に対して傾斜する傾斜角度よりも小さくなるよう設定されている請求項1または2記載の遊技機。
【請求項4】
前記回転リフレクタの周方向端部には、該回転リフレクタの周方向に延在する光透過部が形成されて、当該回転リフレクタの回転に伴って、該光透過部を介して前記固定リフレクタの反射方向前方に発光部が露出するよう構成された請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−81719(P2013−81719A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225376(P2011−225376)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000135210)株式会社ニューギン (1,935)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000135210)株式会社ニューギン (1,935)
【Fターム(参考)】
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