説明

遊技機

【課題】入力装置の操作入力受付期間を遊技者に表示器において告知しない機能を備えた遊技機において、遊技者の稼働の向上に貢献する所定の利益を付与することができる遊技機を提供する。
【解決手段】本発明の遊技機は、入力装置による入力を受けつけている期間において入力装置の入力の受付をしていることを液晶表示装置によって報知しない場合に、入力装置に対する入力があった場合には価値量を付与し、付与した価値量に基づいて所定の利益を遊技者に提供するので、遊技者の稼働の向上に貢献できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技システムにおいて、特に、遊技者が操作し得る操作手段を具備した遊技機に関する。
【0002】
従来の遊技機では、遊技機の表示器に遊技機に備えられた入力装置の操作表示が表示され、遊技者が操作指示に従って入力装置の入力操作をすることで演出の発生や変化を行い、遊技性の向上をはかっている。
【0003】
また、操作指示の表示を行わず、入力装置の操作入力を受け付ける期間を敢えて告知しないことで、操作入力が受付けられている期間を遊技者が探す遊技性を付加し、操作入力を受け付けられている期間内に遊技者による操作入力があった場合には、特定の演出の発生や変化を行う遊技機が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−129984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に係る発明では、遊技者が操作入力を受け付けている期間を探しあて、その期間内に入力の操作をした場合でも、特定の演出の発生や変化が行われるのみであり、遊技者が得ることができる実益がないため、遊技者が上記入力の操作を積極的に実施することが少なく、稼働の向上に貢献していなかった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、入力装置の操作入力受付期間を遊技者に表示器において告知しない機能を備え、上記期間に操作入力があった場合に、遊技者の稼働の向上に貢献する所定の利益を遊技者に付与することが可能な遊技機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、遊技者が入力する操作部(入力装置35)と、前記操作部に対する入力の検知が可能な操作検知手段(検出スイッチ35a)と、前記操作検知手段の前記入力の検知を許可する入力検知許可手段(サブCPU120a)と、特定演出画像を含む演出画像を表示装置に表示させる演出制御手段(サブCPU120a)と、前記入力検知許可手段による前記入力の許可を前記表示装置において遊技者に報知する入力許可報知手段(演出制御基板120)と、遊技媒体を用いた遊技の履歴に関する情報の記録指示を受け付ける指示受付手段(検出スイッチ35a)と、前記指示受付手段によって前記記録指示を受け付けてから行った前記遊技において、前記入力許可手段により前記入力の検知の許可がされ、かつ、前記入力許可報知手段が前記入力の許可を報知しないときにおける前記操作検知手段による前記入力の検知に基づいて価値量を計量する価値量計量手段(価値量制御部209)と、前記価値量計量手段により計量された前記価値量を含むコード情報を生成するコード情報生成手段(コード情報生成部207)と、前記コード情報生成手段により生成した前記コード情報の表示制御を行うコード情報表示制御手段(演出制御基板120)と、を備え、
前記演出制御手段は、前記操作検知許可手段が前記入力の検知を許可しているとき、かつ、前記入力許可報知手段が前記入力の許可を報知しないときに、前記操作検知手段による入力の検知があると、前記入力の検知に基づいて前記価値量計量手段により計量された前記価値量と対応づけられた前記特定演出画像を表示させることを特徴とする遊技機である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、所定の抽選実行条件に基づいて通常遊技状態より遊技者に有利な遊技状態である特定遊技状態への移行に当選であるか否かの抽選を行う特定遊技抽選手段を(メインCPU110a)備え、前記価値量計量手段は、前記特定遊技抽選手段による前記抽選が当選である場合の前記価値量が、前記抽選が非当選である場合の前記価値量よりも大きくなるように前記価値量を計量することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の遊技機において、前記演出制御手段は、前記指示受付手段が前記記録指示を受け付けなかった場合には、前記特定演出画像に代えて、前記特定遊技状態への移行を示唆する前記演出画像を表示することを特徴とする
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、入力装置の操作入力受付期間を遊技者に表示器において告知しない機能を備え、上記期間に操作入力があった場合に、遊技者の稼働の向上に貢献する所定の利益を遊技者に付与することが可能な遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】遊技機の正面図である。
【図2】ガラス枠を開放させた状態の遊技機の斜視図である。
【図3】遊技機の裏面側の斜視図である。
【図4】遊技機全体のブロック図である。
【図5】画像制御基板のブロック図である。
【図6】大当たり判定テーブル及び当たり判定テーブルを示す図である。
【図7】図柄決定テーブルを示す図である。
【図8】特別図柄の変動パターン決定テーブルを示す図である。
【図9】主制御基板におけるメイン処理を示す図である。
【図10】主制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。
【図11】主制御基板における入力制御処理を示す図である。
【図12】主制御基板における特図特電制御処理を示す図である。
【図13】主制御基板における特別図柄記憶判定処理を示す図である。
【図14】主制御基板から演出制御基板に送信されるコマンドの種別を示す図である。
【図15】変動演出パターン決定テーブルを示す図である。
【図16】演出制御基板におけるメイン処理を示す図である。
【図17】演出制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。
【図18】演出制御基板におけるコマンド解析処理1を示す図である。
【図19】演出制御基板におけるコマンド解析処理2を示す図である。
【図20】演出制御基板における当たり開始パターン決定処理を示す図である。
【図21】画像制御基板におけるメイン処理を示す図である。
【図22】遊技機を用いて構成した遊技システムの全体構成を示す図である。
【図23】情報処理サーバと、情報端末と、遊技機とにおけるログインログアウト処理の詳細な処理遷移を示す図である。
【図24】情報端末と情報処理サーバとのログイン処理の詳細な処理遷移を示す図である。
【図25】遊技機の情報制御部のブロック図である。
【図26】情報処理サーバのブロック図である。
【図27】遊技機において行われる処理の流れを示す図である。
【図28】遊技機において行われるデモ演出制御処理を示す図である。
【図29】遊技機において行われる価値量に基づく大当たり演出制御処理を示す図である。
【図30】遊技機において行われる価値量に基づく入力制御処理を示す図である。
【図31】価値量に基づく入力制御処理を実行したときの画面の一例を示すである。
【図32】デモ演出制御処理を実行したときの画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】
(遊技機の構成)
まず、図1〜図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の遊技機1の正面図であり、図2は本発明のガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図であり、図3は遊技機1の裏面側の斜視図である。
【0014】
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図3参照)。また、外枠60には、遊技球200が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン等によって構成される入力装置35とが設けられている。
【0015】
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球200を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向に遊技球200が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ1個ずつ送り出される。そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球200は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
【0016】
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3aが、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知して、発射用ソレノイド4aの通電を許可する。さらに、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している可変抵抗器からなる発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bが発射制御基板160に供給する電圧を可変させる。
【0017】
発射制御基板160(図4参照)は、発射ボリューム3bにより可変された電圧に基づいて、ロータリーソレノイドからなる発射用ソレノイド4aを通電する。発射用ソレノイド4aが通電されると、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転し、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球が発射されることとなる。
【0018】
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
【0019】
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口12が設けられている。これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
【0020】
また、遊技領域6には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口14と第2始動口15とが設けられ、遊技球が入球可能な第1大入賞口16と第2大入賞口17とが設けられている。
【0021】
この第2始動口15は、一対の可動片15bを有しており、これら一対の可動片15bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片15bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。なお、第2始動口15が上記第1の態様に制御されているときには、当該第2始動口15の真上に位置する第2大入賞口17の入賞部材が障害物となって、遊技球の受入れを不可能としている。一方で、第2始動口15が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、第1の態様にあるときには、遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
【0022】
ここで、第1始動口14には、遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には、遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。また、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
【0023】
また、第2大入賞口17は、遊技盤2に形成された開口部から構成されている。この第2大入賞口17の下部には、遊技盤面側からガラス板52側に立設可能な第2大入賞口開閉扉17bを有しており、この第2大入賞口開閉扉17bが遊技盤面側に立設する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御される。そして、第2大入賞口開閉扉17bが遊技盤面に立設していると、遊技球を第2大入賞口17内に導く受け皿として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。この第2大入賞口17には第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられており、この第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
【0024】
さらに、遊技領域6には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13と、遊技球が入球可能な第1大入賞口16とが設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、普通図柄ゲート13と第1大入賞口16とには遊技球が、通過または入賞しないように構成されている。特に、後述する時短遊技状態に移行したとしても、遊技領域の左側に遊技球を流下させてしまうと、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しないことから、第2始動口15にある一対の可動片15bが開状態とならず、第2始動口15に遊技球が入賞することが困難になるように構成されている。
【0025】
この普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられており、このゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出すると、後述する「普通図柄の抽選」が行われる。
【0026】
第1大入賞口16は、通常は第1大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。第1大入賞口16には、第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
【0027】
さらには、遊技領域6の最下部には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
【0028】
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなる液晶表示装置31が設けられており、この液晶表示装置31の上方には、ベルトの形をした演出用駆動装置33が設けられている。
【0029】
この液晶表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、後述する大当りの抽選結果を報知するための3個の演出図柄36が表示され、特定の演出図柄36の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当りの抽選結果として大当りが報知される。
より具体的には、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、3個の演出図柄36をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、演出図柄36を停止表示するものである。また、この演出図柄36の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもしている。
【0030】
上記演出用駆動装置33は、その動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。演出用駆動装置33は、例えば、ベルトが下方に移動したり、ベルト中央部の回転部材が回転したりする動作を行う。これら演出用駆動装置33の動作態様によって、遊技者にさまざまな期待感を与えるようにしている。
【0031】
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行い、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。
【0032】
また、演出ボタンおよび十字キー等により構成される入力装置35は、上記液晶表示装置31に当該演出ボタンおよび十字キーを操作するようなメッセージ等が表示されたときに有効となる用い方をされるのが大半であるが、一部の演出には上記メッセージ等を液晶表示装置31に行わない場合もある。入力装置35には、検出スイッチ35aが設けられている。本実施の形態においては、入力装置35が操作部を構成し、検出スイッチ35aが操作検知手段を構成する。
【0033】
遊技領域6の右下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。
【0034】
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置20に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
【0035】
ここで、「大当たりの抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示装置20において特別図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。
【0036】
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を計15回行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の総開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能な遊技である。
【0037】
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、第2の態様に制御される。
【0038】
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
【0039】
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たりの抽選の権利が保留される。より詳細には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として記憶する。
これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
【0040】
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
【0041】
またガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤を含む外枠60の内側部分を開放することができる。ガラス枠50の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
【0042】
遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30などが設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
【0043】
(制御手段の内部構成)
次に、図4の遊技機1全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
【0044】
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
【0045】
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と少なくとも備えている。
【0046】
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
【0047】
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の一対の可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉扉17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
【0048】
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。本実施の形態においては、メインCPU110aが特定遊技抽選手段を構成する。
【0049】
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、大当たり抽選に参照される大当り判定テーブル(図6参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図7参照)、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル(図8参照)等がメインROM110bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
【0050】
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM110cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数カウンタ、時短回数カウンタ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
【0051】
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
【0052】
電源基板170は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
【0053】
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
また、この演出制御基板120は、情報制御部200を具備しており、検出スイッチ35aから入力された情報等を用いて情報制御を行う。この情報制御部200の詳細な構成については、図25を用いて後述する。本実施の形態においては、演出制御基板120がコード情報表示制御手段、入力許可報知手段を構成する。
【0054】
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、上記検出スイッチ35a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0055】
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34に所定の演出を実行させるためのデータを生成し、かかるデータを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
本実施の形態においては、サブCPU120aが入力検知許可手段、演出制御手段を構成する。
【0056】
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄36の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
【0057】
演出制御基板120のサブRAM120cは、複数の記憶領域を有している。
サブRAM120cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、計数カウンタ、発射操作情報記憶領域、連続大当たり数記憶領域、特定演出表示終了フラグ記憶領域等が設けられている。
【0058】
連続大当たり数領域とは、特定の条件下で発生する大当たりを、連続している大当たりと見なし、その連続大当たりが発生した数(以下、「連続大当たり数」という)を記憶する領域である。具体的には、連続大当たり数は、後述する非時短遊技状態において最初の確率変動を伴う大当たり発生時に1となる。
その後、連続大当たり数は、後述する「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」の場合、または、「低確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」の場合に、確率変動を伴う大当たりに当選する度に1ずつ加算されていく。そして、連続大当たり数は、時短遊技状態が終了した時に0となる。確率変動を伴う大当たりとは、大当たり遊技終了後に「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」となる大当たりをいう。なお、この連続大当たり数は、後述する第2特定大当たり演出パターンに基づく大当たりの演出の実行条件を判定する際に参照される。
【0059】
また、特定演出表示終了フラグ記憶領域とは、後述する特別な大当たり演出を行ったか否かを記憶するためのフラグ(以下、「特定演出表示終了フラグ」という)を記憶する領域である。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
【0060】
払出制御基板130は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ131を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0061】
ランプ制御基板140は、演出制御基板120から送信されたデータに基づき、遊技盤に設けられた演出用照明装置34を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、演出用駆動装置33を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板140は、演出制御基板120に接続されており、演出制御基板120から送信されたデータに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
【0062】
画像制御基板150は、上記液晶表示装置31および音声出力装置32と接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、液晶表示装置31における画像の表示制御、音声出力装置32における音声の出力制御を行う。
画像制御基板150の詳細は、図5の画像制御基板のブロック図を用いて説明する。
【0063】
発射制御基板160は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板160は、入力側にタッチセンサ3aおよび発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4aおよび玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御基板160は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
【0064】
タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成され、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御基板160(図4参照)に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。
【0065】
発射ボリューム3bは、可変抵抗器から構成され、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板160に供給する。
【0066】
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cにより遊技球200が発射されることとなる。
【0067】
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
【0068】
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出す。
【0069】
次に、図5に画像制御基板150のブロック図を示し、画像制御基板150の構成および画像表示制御について、説明する。
【0070】
画像制御基板150は、液晶表示装置31の画像表示制御を行うための画像CPU150a、制御RAM150b、制御ROM150c、CGROM151、水晶発振器152、VRAM153、VDP(Video Display Processor)154、音制御回路155を備えている。
【0071】
画像CPU150aは、演出制御基板120から受信したコマンドに基づいて、VDP154を制御して、CGROM151に記憶されている画像データを液晶表示装置31に表示させる。この画像CPU150aのVDP154の制御は、図示しないVDP154の制御レジスタにおけるデータの設定、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストの出力によって行われる。また、画像CPU150aは、VDP154からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
さらに、画像CPU150aは、音制御回路155を制御して、演出制御基板120から受信したコマンドに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力させる。
【0072】
制御RAM150bは、画像CPU150aに内蔵されており、画像CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
【0073】
また、制御ROM150cは、画像CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法等などの情報を記憶している。
【0074】
CGROM151は、演出図柄36や背景等の画像データを多数格納している。また、CGROM151は、キャラクタ等の画像データを複数の階層ごとに記憶している。
【0075】
水晶発振器152は、パルス信号をVDP154に出力し、このパルス信号を分周することで、図示しないVDP154のクロック生成回路によってVDP154が制御を行うためのシステムクロック、液晶表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
【0076】
VRAM153は、画像データの書き込みおよび読み出しが高速なSRAMで構成され、画像表示用の一時記憶領域として使用される。また、VRAM153は、画像CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、CGROM151に記憶された画像データを伸長したデータ等を記憶する展開記憶領域、画像を描画または表示するための第1フレームバッファ、第2フレームバッファを有している。
【0077】
この第1フレームバッファおよび第2フレームバッファは、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とで、描画の開始毎に切り替えられるようになっている。
【0078】
VDP154は、画像CPU150aに制御される画像プロセッサである。VDP154は、CGROM151に格納された所定の画像データをVRAM153に展開させ、描画用フレームバッファに画像データの描画を行う。また、VDP154は、VRAM153の表示用フレームバッファから描画した画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成し、液晶表示装置31に出力するものである。
【0079】
音制御回路155は、音声出力制御を行う音声CPU156、ワークエリアとして機能する音声RAM157、所定のプログラムおよび音声データが多数格納されている音声ROM158を備えている。音制御回路155は、音声CPU156により、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて、音声ROM158から所定のプログラムを読み出すとともに、読み出した所定のプログラムを実行し、音声出力装置32における音声出力制御を行う。
【0080】
次に、図6から図8を参照して、メインROM101bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
【0081】
(大当たり判定テーブル)
図6(a−1)、図6(a−2)は、「大当たりの抽選」に用いられる大当り判定テーブルを示す図である。図6(a−1)は、第1特別図柄表示装置20において参照される大当り判定テーブルであり、図6(a−2)は、第2特別図柄表示装置21において参照される大当り判定テーブルである。図6(a−1)と図6(a−2)とのテーブルでは、小当たりの当選確率が相違しているものの、大当たり確率は同一である。
【0082】
具体的には、大当り判定テーブルは、確率遊技状態と取得された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」かを判定するものである。
例えば、図6(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」〜「26」の20個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。
また、図6(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても、特別図柄判定用乱数値が「50」、「100」、「150」、「200」の4個の特別図柄判定用乱数値であった場合に「小当たり」と判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜598であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/299.5であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は10倍アップして1/29.9である。また、第1特別図柄表示装置においては、小当たりと判定される確率は、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても1/149.75となる。
【0083】
(当たり判定テーブル)
図6(b)は、「普通図柄の抽選」に用いられる当り判定テーブルを示す図である。
具体的には、当たり判定テーブルは、遊技状態と取得された普通図柄判定用乱数値に基づいて、「当たり」か「ハズレ」かを判定するものである。
例えば、図6(b)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」〜「65534」の65535個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜65535であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/65536であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は65535/65536=1/1.00002である。
【0084】
(図柄決定テーブル)
図7は、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。
図7(a)は、大当たりのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルであり、図7(b)は、小当たりのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルであり、図7(c)は、ハズレのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルである。
【0085】
具体的には、図柄決定テーブルによれば、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値または小当たり図柄用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止図柄データ)が決定される。
例えば、第1特別図柄表示装置においては、大当たりのときには大当たり図柄用乱数値を参照し、大当たり図柄用乱数値が「55」であれば、停止図柄データとして「03」(特別図柄3(第1確変短当たり2))を決定する。また、第1特別図柄表示装置においては、小当たりのときには小当たり図柄用乱数値を参照し、小当たり図柄用乱数値が「50」であれば、停止図柄データとして「08」(特別図柄B(小当たりB))を決定する。さらに、ハズレのときには、いずれの乱数値も参照せずに、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ))を決定する。
なお、後述するように、特別図柄の種類(停止図柄データ)によって、大当たり終了後の遊技状態、大当たり態様が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり終了後の遊技状態と大当たり態様を決定するものといえる。
【0086】
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図8は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
【0087】
具体的には、図8に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルによって、作動する特別図柄表示装置(遊技球が入賞した始動口の種別)、大当たりの判定結果、停止する特別図柄、時短遊技状態の有無、特別図柄保留数、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンが決定される。そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動時間が決定されるとともに、演出制御基板120に特別図柄の情報を送信する特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成される。従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果及び特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりまたは小当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりまたは小当たりのときにはリーチ判定用乱数値を参照しないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値は、乱数範囲が100個(0〜99)に設定されている。
【0088】
また、この図8に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルの特徴として、大当たりの判定結果がハズレの場合に時短遊技状態であるときには、特別図柄の変動時間が短くなるように設定されている。例えば、大当たりの判定結果がハズレの場合に保留球数が2のときには、時短遊技状態であればリーチ判定用乱数値に基づいて95%の確率で変動時間が3000msの変動パターン9(短縮変動)が決定されるが、非時短遊技状態であれば変動時間が3000msを超える変動パターンが決定される。このように、時短遊技状態になると変動時間が短くなるように設定されている。
【0089】
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たりの抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する一対の可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たりの抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と一対の可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)「低確率遊技状態」であって「時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」である場合と、
(3)「高確率遊技状態」であって「時短遊技状態」である場合と、
(4)「高確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」である場合と、を設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
【0090】
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たりの当選確率が1/299.5に設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、上記大当たりの当選確率が1/29.95に設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいこととなる。なお、この高確率遊技状態のときには、後述する高確率遊技フラグがセットされており、低確率遊技状態のときには、高確率遊技フラグがオフになっている。
また、低確率遊技状態から高確率遊技状態に変更するのは、後述する大当たり遊技を終了した後である。
【0091】
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の変動時間が29秒と長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放制御時間が0.2秒と短く設定された遊技状態をいう。つまり、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから29秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が約0.2秒間、第2の態様に制御される。
【0092】
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の変動時間が3秒と、「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放制御時間が3.5秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄の抽選において当たりに当選する確率が1/65536に設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄の抽選において当たりに当選する確率が65535/65536に設定される。なお、この時短遊技状態のときには、後述する時短遊技フラグがセットされており、非時短遊技状態のときには、時短遊技フラグがオフになっている。
【0093】
したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過する限りにおいて、第2始動口15が第2の態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者が遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
【0094】
また、普通図柄ゲート13が遊技領域6の右側に設けられていることから、「時短遊技状態」のときには、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い発射強度で遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。
よって、遊技者は、現在の遊技状態が「時短遊技状態」であるか、「非時短遊技状態」であるかを認識して、操作ハンドル3を操作することで遊技球の発射強度の調整を行う必要がある。
【0095】
(大当たりの種類の説明)
本実施形態においては、第1大入賞口16を長い開放時間で開放させる「長当たり」と第2大入賞口17を短い開放時間で開放させる「短当たり」との2種類の「大当たり」と、1種類の「小当たり」とが設けられている。なお、本実施形態においては、「大当たり」と上記「小当たり」とを総称して「特別遊技」という。
【0096】
本実施形態において「長当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当りに当選し、長大当たりに対応する特別図柄が決定されたときに実行される遊技をいう。
「長当たり」においては、第1大入賞口16が開放されるラウンド遊技を合計15回行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16の最大開放時間は最大29.5秒に設定されており、この間に第1大入賞口16に規定個数(9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「長当たり」は、第1大入賞口16に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能な特別遊技である。また、第1大入賞口16は、遊技領域6の右側のみからなる専用領域に設けられていることから、「長当たり」のときには、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い発射強度で遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。
【0097】
本実施形態において「短当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当りに当選し、短当たりに対応する特別図柄が決定されたときに実行される遊技をいう。
「短当たり」においては、第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を合計15回行う。各ラウンド遊技における第2大入賞口17の最大開放時間は、最大0.052秒に設定されており、1個の遊技球が発射される発射時間(約0.6秒)よりも短くなっている。この間に第2大入賞口17に規定個数(9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となるが、上記のとおり第2大入賞口17の開放時間が極めて短いため、遊技球が入球することが長当たりと比べ困難となる。つまり、「短当たり」は、「長当たり」とは異なり、賞球の獲得が長当たりと比べて困難な特別遊技である。
【0098】
本実施形態において「小当たり」というのは、第1始動口14もしくは第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、小当たり遊技を実行する権利を獲得した場合に実行される遊技をいう。
「小当たり」においても、上記「短当たり」と同様、第2大入賞口17が15回開放される。このときの第2大入賞口17の開放時間、開閉タイミング、開閉態様は、上記「短当たり」と同じか、または、遊技者が「小当たり」と「短当たり」との判別を不能もしくは困難な程度に近似するように設定している。
本実施形態では、「非時短遊技状態」または「長当たり」が制御されているときが第1の遊技状態を構成し、「非時短遊技状態」または「長当たり」が制御されていないときが第2の遊技状態を構成する。
【0099】
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
【0100】
(主制御基板のメイン処理)
図9を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
【0101】
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
【0102】
まず、ステップS10において、メインCPU110aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
【0103】
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値の更新を行う演出用乱数値更新処理を行う。
【0104】
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
【0105】
(主制御基板のタイマ割込処理)
図10を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
【0106】
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
【0107】
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
【0108】
ステップS110において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから1を減算する処理を行う。
【0109】
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
【0110】
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
【0111】
ステップS200において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。
この処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする入力制御処理を行う。詳しくは、図11を用いて後述する。
【0112】
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たりの抽選、特別電動役物、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図12を用いて後述する。
【0113】
ステップS400において、メインCPU110aは、普通図柄の抽選、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う。
具体的には、まず普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普図普電制御処理を終了する。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
そして、図6(b)に示す当たり判定テーブルを参照し、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。その後、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行って、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄の抽選の結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。そして、参照した普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させ、第2始動口15を所定の開放時間、第2の態様に制御する。
ここで、非時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を29秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を0.2秒間、第2の態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を0.2秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を3.5秒間、第2の態様に制御する。
【0114】
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、ぞれぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
【0115】
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
【0116】
ステップS700において、メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。なお、演出制御基板120に送信される各種コマンドの種別については、図14を用いて後述する。
【0117】
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、タイマ割込処理を終了する。
【0118】
(主制御基板の入力制御処理)
図11を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。
【0119】
ステップS210において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
【0120】
ステップS220において、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この大入賞口検出スイッチ入力処理では、第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
【0121】
ステップS230において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。
この第1始動口検出スイッチ入力処理は、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第1始動口検出スイッチ14aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力した場合には、まず第1始動口用の賞球カウンタに所定のデータを加算する。そして、第1始動口入賞指定コマンドを生成し、生成した第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第1特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶した後、次のステップに処理を移す。
【0122】
ステップS240において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。
この第2始動口検出スイッチ入力処理は、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第2始動口検出スイッチ15aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力した場合には、まず第2始動口用の賞球カウンタに所定のデータを加算する。そして、第2始動口入賞指定コマンドを生成し、生成した第2始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第2特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶した後、次のステップに処理を移す。
【0123】
ステップS250において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。
このゲート検出スイッチ入力処理は、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。ゲート検出スイッチ13aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、ゲート通過指定コマンドを生成し、生成したゲート通過指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算し、普通図柄判定用乱数値を取得して、取得した普通図柄判定用乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶した後、入力制御処理を終了する。
【0124】
(主制御基板の特図特電制御処理)
図12を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。
【0125】
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当り遊技終了処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば小当り遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
【0126】
ステップS310の特別図柄記憶判定処理においては、メインCPU110aは、大当たりの判定、停止表示する特別図柄の決定をする処理を行う。特別図柄記憶判定処理の詳細は、図13を用いて後述する。
【0127】
ステップS320の特別図柄変動処理においては、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する処理を行う。
具体的には、ステップS314で決定された特別図柄の変動時間が経過した(特別図柄時間カウンタ=0)か否かを判定し、変動時間が経過していないと判定した場合には、特図特電処理データ=1を保持したまま、今回の特別図柄変動処理を終了する。なお、上記ステップS314でセットされた特別図柄の変動時間のカウンタは、上記ステップS110において減算処理されていく。
変動時間が経過したと判定すれば、上記ステップS313で決定された特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させる。これにより、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることとなる。
また、時短回数>0のときには時短回数カウンタから1を減算して更新し、時短回数=0となれば、時短遊技フラグをクリアし、高確率遊技回数>0のときには高確率遊技回数カウンタから1を減算して更新し、高確率遊技回数=0となれば、高確率遊技フラグをクリアする。
最後に、特図特電処理データ=1から特図特電処理データ=2にセットして、特別図柄停止処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄変動処理を終了する。
【0128】
ステップS330の特別図柄停止処理においては、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄が「大当たり図柄」であるか、「小当たり図柄」であるか、「ハズレ図柄」であるかを判定する処理を行う。
そして、大当たり図柄と判定された場合には、遊技状態記憶領域に記憶されているデータをクリアするとともに、特図特電処理データ=2から特図特電処理データ=3にセットして、大当たり遊技処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄停止処理を終了する。
また、小当たり図柄と判定された場合には、遊技状態記憶領域に記憶されているデータはクリアせずに、特図特電処理データ=2から特図特電処理データ=5にセットして、小当たり遊技処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄停止処理を終了する。
一方、ハズレ図柄と判定された場合には、特図特電処理データ=2から特図特電処理データ=0にセットして、特別図柄記憶判定処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄停止処理を終了する。
【0129】
ステップS340の大当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、上記長当たりまたは短当たりのいずれの大当たりを実行させるかを決定し、決定した大当たりを制御する処理を行う。
具体的には、上記ステップS313で決定された大当たり図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、大当たりの開放態様を決定する。
次に、決定した大当たりの開放態様を実行させるために、大当たりの種類に応じた開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットするとともに、第1大入賞口開閉ソレノイド16c(または第2大入賞口開閉ソレノイド17c)の駆動データを出力して第1大入賞口開閉扉16b(または第2大入賞口開閉扉17b)を開放させる。このとき、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に1を加算する。
この開放中に規定個数の遊技球が入球するか、大入賞口の開放時間が経過すると(大入賞口入球数(C)=9または特別遊技タイマカウンタ=0である)と、第1大入賞口開閉ソレノイド16c(または第2大入賞口開閉ソレノイド17c)の駆動データの出力を停止して第1大入賞口開閉扉16b(または第2大入賞口開閉扉17b)を閉鎖させる。これにより、1回のラウンド遊技が終了する。このラウンド遊技の制御を繰り返し15回行う。
15回のラウンド遊技が終了すると(ラウンド遊技回数(R)=15)、ラウンド遊技回数(R)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域に記憶されているデータをクリアするとともに、特図特電処理データ=3から特図特電処理データ=4にセットして、大当り遊技終了処理のサブルーチンに移す準備を行い、大当たり遊技処理を終了する。
【0130】
ステップS350の大当り遊技終了処理においては、メインCPU110aは、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定するとともに、時短遊技状態または非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。
具体的には、上記ステップS313で決定された大当たり図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、高確率遊技フラグの設定、高確率遊技回数の設定、時短遊技フラグの設定、時短回数の設定が行われる。
その後、特図特電処理データ=4から特図特電処理データ=0にセットして、特別図柄記憶判定処理のサブルーチンに移す準備を行い、大当り遊技終了処理を終了する。
【0131】
ステップS360の小当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、上記ステップS313で決定された小当たり図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、小当たりの開放態様を決定する。
次に、決定した小当たりの開放態様を実行させるために、小当たりの開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットするとともに、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの駆動データを出力して第2大入賞口開閉扉17bを開放させる。このとき、開放回数(K)記憶領域に1を加算する。
小当たりの開放時間が経過する(特別遊技タイマカウンタ=0)と、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの駆動データの出力を停止して第2大入賞口開閉扉17bを閉鎖させる。この第2大入賞口開閉扉17bの開閉制御を繰り返し15回行う。
そして、第2大入賞口開閉扉17bの開閉制御が15回行われるか、第2大入賞口17に規定個数の遊技球が入球する(開放回数(K)=15または大入賞口入球数(C)=9である)と、小当たり遊技を終了させるため、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの駆動データの出力を停止させ、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域に記憶されているデータをクリアするとともに、特図特電処理データ=5から特図特電処理データ=0にセットして、特別図柄記憶判定処理のサブルーチンに移す準備を行い、小当たり遊技処理を終了した後、特図特電制御処理を終了する。
【0132】
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図13を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理における特別図柄記憶判定処理を説明する。
【0133】
まず、ステップS311において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定する。
そして、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域のいずれの記憶領域にも1以上のデータがセットされていなければ、特図特電処理データ=0を保持したまま、今回の特別図柄変動処理を終了する。
一方、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、ステップS312に処理を移す。
【0134】
ステップS312において、メインCPU110aは、大当たり判定処理を行う。
具体的には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第2特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、図6(a−2)に示す大当たり判定テーブルを参照して、第2特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
また、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされておらず、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このときにも、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、図6(a−1)に示す大当たり判定テーブルを参照して、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
【0135】
ステップS313において、メインCPU110aは、停止表示する特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定処理を行う。
この特別図柄決定処理では、上記大当り判定処理(ステップS312)において「大当たり」と判定された場合には、図7(a)に示す図柄決定テーブルを参照して、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された大当たり図柄用乱数値に基づいて大当たり図柄(特別図柄1〜特別図柄6)を決定する。また、上記大当り判定処理(ステップS312)において「小当たり」と判定された場合には、図7(b)に示す図柄決定テーブルを参照して、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された小当たり図柄用乱数値に基づいて小当たり図柄(特別図柄A、特別図柄B)を決定する。また、上記大当り判定処理(ステップS312)において「ハズレ」と判定された場合には、図7(c)に示す図柄決定テーブルを参照して、ハズレ図柄(特別図柄0)を決定する。
そして、決定した特別図柄に対応する停止図柄データを停止図柄データ記憶領域に記憶する。
【0136】
ステップS314において、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間決定処理を行う。
具体的には、図8に示す変動パターン決定テーブルを参照して、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶されたリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。その後、決定した特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した特別図柄の変動時間に対応するカウンタを特別図柄時間カウンタにセットする処理を行う。
【0137】
ステップS315において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
【0138】
ステップS316において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=0から特図特電処理データ=1にセットして、特別図柄変動処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄記憶判定処理を終了する。
【0139】
(コマンドの説明)
上述の主制御基板110におけるフローチャートでは説明を省略した主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドの種別について、図14を用いて説明する。
【0140】
主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEの情報と、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAの情報とから構成されている。
【0141】
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。なお、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別や高確率遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、遊技状態を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS313において各種の特別図柄が決定され、上記ステップS315において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0142】
「第1特別図柄記憶指定コマンド」は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E1H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄記憶指定コマンドは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS312において第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1が減算されるときに、減算された後の保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0143】
「第2特別図柄記憶指定コマンド」は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E2H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄記憶指定コマンドは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS312において第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1が減算されるときに、減算された後の保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄記憶指定コマンド」と「第2特別図柄記憶指定コマンド」とをまとめて「特別図柄記憶指定コマンド」という。
【0144】
「図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この図柄確定コマンドは、特別図柄が停止表示されているときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS320において特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるときに、図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0145】
「電源投入時指定コマンド」は、遊技機1の電源が投入されたことを示すものであり、「MODE」が「E4H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この電源投入時指定コマンドは、遊技機1の電源が投入されたときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS10において遊技機の電源が投入されたときに、電源投入時指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている電源投入時指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0146】
「RAMクリア指定コマンド」は、メインRAM110cに記憶された情報がクリアされたことを示すものであり、「MODE」が「E4H」で設定され、「DATA」が「01H」に設定されている。
ここで、遊技機1の裏側には図示しないRAMクリアボタンが設けられており、RAMクリアボタンを押圧しながら、遊技機1の電源を投入すると、上記ステップS10においてメインRAM110cに記憶された情報がクリアされる。
そして、RAMクリア指定コマンドは、RAMクリアボタンを押圧しながら遊技機1の電源が投入されたときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS10においてRAMクリアボタンを押圧しながら遊技機の電源が投入されたときに、RAMクリア指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているRAMクリア指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0147】
「デモ指定コマンド」は、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21が作動していないことを示すものであり、「MODE」が「E5H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
このデモ指定コマンドは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の特別図柄の保留記憶がないときに、演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS311において第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域のいずれの記憶領域にも1以上のデータがセットされていないときに、デモ指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているデモ指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0148】
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E6H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS314において特別図柄の変動パターンが決定され、上記ステップS315において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0149】
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示装置21における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E7H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS314において特別図柄の変動パターンが決定され、上記ステップS315において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」という。
【0150】
「大入賞口開放指定コマンド」は、各種大当りの種別に合わせた大当たりのラウンド数を示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、大当たりのラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この大入賞口開放指定コマンドは、大当りラウンドが開始されるときに、開始されたラウンド数に対応する大入賞口開放指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS340において第1大入賞口開閉扉16b(または第2大入賞口開閉扉17b)を開放させるときに、開放させるときのラウンド数に対応する大入賞口開放指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている大入賞口開放指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0151】
「オープニング指定コマンド」は、各種の大当りが開始することを示すものであり、「MODE」が「EBH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このオープニング指定コマンドは、各種の大当りが開始するときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS340の大当たり遊技処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0152】
「エンディング指定コマンド」は、各種の大当りが終了したことを示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このエンディング指定コマンドは、各種の大当りが終了するときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS350の大当り遊技終了処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0153】
「遊技状態指定コマンド」は、時短遊技状態である場合に送信する「時短作動用遊技状態指定コマンド」と、非時短遊技状態である場合に送信する「時短未作動用遊技状態指定コマンド」とからなり、「MODE」が「EEH」で設定され、非時短遊技状態であれば「DATA」が「00H」に設定され、時短遊技状態であれば「DATA」が「01H」に設定されている。
【0154】
この遊技状態指定コマンドは、特別図柄の変動表示が開始されるときと、特別図柄が停止表示されているときに、遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS315において特別図柄の変動表示が開始されるときと、上記ステップS320において特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるときに、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
【0155】
(変動演出パターン決定テーブル)
図15は、液晶表示装置31等においての演出図柄36の変動態様を決定するための変動演出パターン決定テーブルを示す図である。
【0156】
サブCPU120aは、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドおよび演出用乱数値1に基づいて、変動演出パターン決定テーブルを参照し、変動演出パターンを決定する。ここで、同じ特別図柄の変動パターン指定コマンドであっても演出用乱数値1に基づいて、異なる変動演出パターンが決定可能に構成されていることから、特別図柄の変動パターン指定コマンドの数を減少させて、主制御基板110における記憶容量の削減を図っている。
【0157】
なお、「変動演出パターン」とは、特別図柄36の変動中に行われる演出手段(液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34)における具体的な演出態様をいう。例えば、液晶表示装置31においては、変動演出パターンによって表示される背景の表示態様、キャラクタの表示態様、演出図柄36の変動態様が決定される。
【0158】
また、本実施形態でいう「リーチ」とは、特別遊技に移行することを報知する演出図柄36の組み合わせの一部が停止表示され、他の演出図柄36が変動表示を行っている状態をいう。
【0159】
サブCPU120aは、変動演出パターンを決定すると、決定した変動演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の画像CPU150aに送信する。
具体的には、演出パターン指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。また、変動演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドとしては、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動パターンに基づく変動演出パターンのときには、「MODE」が「A1H」で設定され、第2特別図柄表示装置21における特別図柄の変動パターンに基づく変動演出パターンのときには、「MODE」が「B1H」で設定され、変動演出パターンの識別番号に合わせて「DATA」が設定される。
【0160】
図示は省略するが、演出パターン指定コマンドは、変動演出パターンに対応するもの以外にも、MODEの設定値を変化させて、「デモ演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=01H)」、「当たり開始演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=02H)」、「大当り演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=03H)」、「当たり終了演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド(MODE=04H)」等の各種の演出パターン指定コマンドを画像制御基板150に送信する。
【0161】
また、サブCPU120aは、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドおよび演出用乱数値1に基づいて、図15に示す変動演出パターン決定テーブルを参照し、変動演出パターンを決定するとともに、変動演出パターンの変動時間を決定する。
【0162】
次に、演出制御基板120におけるサブCPU120aにより実行される処理について説明する。
【0163】
(演出制御基板のメイン処理)
図16を用いて、演出制御基板120のメイン処理を説明する。
【0164】
ステップS1000において、サブCPU120aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1400に処理を移す。
【0165】
ステップS1100において、サブCPU120aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される乱数(演出用乱数値、演出図柄決定用乱数値、演出モード決定用乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
【0166】
(演出制御基板のタイマ割込処理)
図17を用いて、演出制御基板120のタイマ割込処理を説明する。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
【0167】
まず、ステップS1400において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
【0168】
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
【0169】
ステップS1600において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図18および図19を用いて後述する。
【0170】
ステップS1700において、サブCPU120aは、入力装置35に関する演出入力制御処理を行う。
【0171】
詳細は後述するが、検出スイッチ35aは、遊技者の入力装置35の操作によって入力されたパスワードを検知する。遊技者は、入力装置35を操作することにより液晶表示装置31に表示されている文字や記号等を選択および決定することで、パスワードを入力する。このパスワードとは、後述する情報端末が情報処理サーバより受信するパスワードである。
【0172】
また、検出スイッチ35aは、遊技者が遊技中に入力装置35に対して行った操作入力を検出する。この検出に基づき、液晶表示装置31に表示する演出を発生させることや、表示されている演出を変化させることで、現在の抽選によって大当たりに当選する可能性を示唆すること等を行い、遊技性を高めている。
【0173】
さらに、前述のパスワードを入力してから遊技を行った場合において、操作指示が液晶表示装置31に表示されていない場合に、遊技者が適切なタイミングで入力装置35を操作すると、検出スイッチ35aの検出に応じて、情報制御部200によって後述する価値量が決定される。価値量の積算値に応じて、例えば特別の演出画像が表示可能となることや、液晶表示装置31に表示される画面構成等のカスタマイズが可能になる等の所定の利益が遊技者に付与される。
【0174】
さらに、検出スイッチ35aは、デモ中に選択可能なメニューの選択入力に関する入力を検出する。詳細は後述するが、遊技開始前のデモ画面において、遊技者は複数のメニューから1つを選択し、実行できる。
さらに、前述のように、演出制御基板120は、情報制御部200を具備しており、検出スイッチ35aが検出したパスワードに関する情報を用いて情報制御を行う。情報制御部200の詳細な構成については、図25を用いて後述する。
【0175】
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種データをランプ制御基板140や画像制御基板150へ送信する。
【0176】
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1810で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させ、タイマ割込み処理を終了する。
【0177】
(演出制御基板のコマンド解析処理)
図18および図19を用いて、演出制御基板120のタイマ割込処理におけるコマンド解析処理を説明する。なお、図19のコマンド解析処理2は、図18のコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
【0178】
ステップS1601において、サブCPU120aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければコマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1610に処理を移す。
【0179】
ステップS1610において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば、ステップS1611に処理を移し、デモ指定コマンドでなければステップS1620に処理を移す。
【0180】
ステップS1611において、サブCPU120aは、デモ演出パターンを決定するデモ演出パターン決定処理を行う。
具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
【0181】
ステップS1620において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであれば、ステップS1621に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでなければステップS1630に処理を移す。
【0182】
ステップS1621において、サブCPU120aは、特別図柄記憶指定コマンドを解析して、液晶表示装置31における保留表示の保留表示態様を決定するとともに、決定した保留表示態様に対応する保留表示データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する保留表示態様決定処理を行う。
【0183】
ステップS1630において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1631に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1640に処理を移す。
【0184】
ステップS1631において、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、液晶表示装置31に停止表示させる演出図柄36を決定する演出図柄決定処理を行う。
具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄36の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、演出図柄データ示す情報をサブRAM120cの送信バッファにセットする。
【0185】
ステップS1632において、サブCPU120aは、上記ステップ1100において更新されている演出モード決定用乱数値から1つの乱数値を取得し、取得した演出モード決定用乱数値と受信した演出図柄指定コマンドに基づいて、複数の演出モード(例えば、ノーマル演出モードやチャンス演出モード)の中から1つの演出モードを決定する演出モード決定処理を行う。また、決定した演出モードは、演出モード記憶領域にセットされる。
【0186】
ステップS1640において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1641に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1650に処理を移す。
【0187】
ステップS1641において、サブCPU120aは、変動演出パターン決定処理を行う
【0188】
具体的には、ノーマル演出モードであれば、取得した演出用乱数値に基づいて1つの変動演出パターンを決定し、決定した変動演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した変動演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した変動演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。その後、かかる演出パターンに基づいて、演出表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34が制御されることになる。なお、ここで決定した変動演出パターンに基づいて、演出図柄36の変動態様が決定されることとなる。
【0189】
ステップS1650において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1651に処理を移し、図柄確定コマンドでなければステップS1660に処理を移す。
【0190】
ステップS1651において、サブCPU120aは、演出図柄36を停止表示させるために、上記ステップS1641で決定された演出図柄データに基づくデータと、演出図柄を停止表示させるための停止指示データをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止表示処理を行う。
【0191】
ステップS1660において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1661に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1670に処理を移す。
【0192】
ステップS1661において、サブCPU120aは、遊技状態設定処理を実行する。
具体的には、サブCPU120aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域にセットし、サブRAM120cに記憶されている連続大当たり数が1以上の場合において、受信した遊技状態指定コマンドが時短未作動用遊技状態指定コマンド、かつ、現在の遊技状態が時短遊技状態の場合には、連続大当たり数を0とする。
【0193】
ステップS1670において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであればステップS1671に処理を移し、オープニングコマンドでなければステップS1680に処理を移す。
【0194】
ステップS1671において、サブCPU120aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う。ここで一旦図20を用いて、当たり開始演出パターンの詳細について説明する。
【0195】
図20は、演出制御基板120における当たり開始演出パターン決定処理を示す図である。図20の説明を行う前に、当たり演出中、特に大当たり演出中の演出表示について説明する。
【0196】
当たり開始演出パターンは、オープニング指定コマンドに基づいて決定される。なお、大当たり中の演出には、通常大当たり演出と、第1特定大当たり演出と、第2特定大当たり演出とがある。
【0197】
通常大当たり演出とは、オープニング指定コマンドにより決定される演出と、大入賞口開放指定コマンドにより決定されるラウンドごとの演出と、エンディング指定コマンドによって決定される演出とからなる演出である。通常大当たり演出パターンを表示する場合において、連続大当たり数が1から4や、6から9の場合(5の倍数を除く場合)には、各大当たりの終了後に特定のキャラクタが登場する。そして連続大当たり数が5の倍数の場合の大当たり(第2特定大当たり)では、例えば、連続大当たり数が5の場合には、連続大当たり数が1から4の大当たり終了後に登場したキャラクタが表示される演出が表示される。
【0198】
第1特定大当たり演出パターンとは、詳しくは後述するが、情報制御部200によって計量される価値量に基づいて実行される大当たり演出である。なお、第1特定大当たり演出パターンと、第2特定大当たり演出パターンとのいずれの条件も満たしている場合には、第2大当たり演出パターンが優先して実行される。
【0199】
第2特定大当たり演出パターンとは、連続大当たり数に基づいて決定される大当たり演出パターンであり、連続大当たり数が5の倍数の場合の大当たり中に表示される大当たり演出である。連続大当たり数が5の倍数のときにオープニング指定コマンドを受信すると、オープニング、各大当たりラウンド、およびエンディングに表示する各大当たり演出が決定される。よって、各大当たりラウンド時と、エンディング時の大当たり演出は、オープニングコマンド受信時に決定された第2特定大当たり演出パターンに基づいて表示される。なお、第2特定大当たり演出で表示する演出を、オープニングコマンド受信時に一括して決定するのではなく、各コマンド受信時に決定しても構わない。
【0200】
下記の図20で示す当たり開始演出パターン決定処理について説明する。
ステップS1672において、サブCPU120aは、受信したオープニングコマンドが確変用長当たりオープニングコマンドか、確変・通常用長当たりオープニングコマンドであるか否かについて判断する。受信したオープニングコマンドが確変用長当たりオープニングコマンドか、確変・通常用長当たりオープニングコマンドである場合には、ステップS1673に処理を移し、受信したオープニングコマンドが確変用長当たりオープニングコマンドと、確変・通常用長当たりオープニングコマンドとのいずれでない場合には、ステップS1675に処理を移す。
【0201】
ステップS1673において、サブCPU120aは、サブRAM120bに記憶されている連続大当たり数を参照し、連続大当たり数が5の倍数であるか否かについて判断する。連続大当たり数が5の倍数の場合には、ステップS1674に処理を移し、連続大当たり数が5の倍数でない場合には、ステップS1675に処理を移す。
【0202】
ステップS1674において、サブCPU120aは、受信したオープニング指定コマンドと、連続大当たり数と、図示はしない所定の第2特定大当たり演出決定テーブルとに基づき、第2特定大当たり演出パターンを決定する。
また、サブCPU120aは、上記演出パターンの決定後、サブRAM120cに記憶されて連続大当たり数の値を1加算する。
【0203】
一方、ステップS1675において、サブCPU120aは、オープニング指定コマンドに基づいて当たり演出パターンを決定する。
【0204】
ステップS1676において、サブCPU120aは、決定した演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
【0205】
ここで再び図19を用いて、コマンド解析処理の説明に戻る。
【0206】
ステップS1680において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであればステップS1681に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければステップS1690に処理を移す。
【0207】
ステップS1681において、サブCPU120aは、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う。具体的には、第1特定演出大当たり演出パターンまたは第2特定大当たり演出パターンを表示しない場合には、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
【0208】
第1特定大当たり演出パターンに基づく演出を実行する場合には、後述する情報制御部200による価値量に基づく大当たり演出制御処理が実行される。第2特定大当たり演出パターンに基づく演出を実行する場合には、当たり開始演出パターンで決定された第2特定大当たり演出パターンに基づいて、決定した第2大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
【0209】
ステップS1690において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであればステップS1691に処理を移し、エンディングコマンドでなければ、コマンド解析処理を終了する。
【0210】
ステップS1691において、サブCPU120aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う。
具体的には、エンディング指定コマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づくデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
【0211】
(画像制御基板のメイン処理)
図21を用いて、画像制御基板150のメイン処理を説明する。
電源基板170により電源が供給されると、画像CPU150aにシステムリセットが発生し、画像CPU150aは、以下のメイン処理を行う。
【0212】
ステップS1710において、画像CPU150aは、初期化処理を行う。この処理において、画像CPU150aは、電源投入に応じて、制御ROM150cからメイン処理プログラムを読み込むとともに、画像CPU150aの各種モジュールやVDP154の初期設定を指示する。
ここで、画像CPU150aは、VDP154の初期設定の指示として、映像信号作成の指示をしたり、初期値画像データ(「電源投入中」という文字画像等)を描画させるため、初期値ディスプレイリストを出力したりする。
【0213】
ステップS1720において、画像CPU150aは、描画実行開始処理を行う。この処理において、既に出力したディスプレイリストに対する描画の実行をVDP154に指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットする。
すなわち、電源投入開始時には上記ステップS1710で出力された初期値ディスプレイリストに対する描画の実行が指示され、通常のルーチン処理時には後述するS1750で出力されたディスプレイリストに対する描画の実行が指示されることになる。
【0214】
ステップS1730において、画像CPU150aは、演出制御基板120から送信された演出指示コマンド(制御RAM150bの受信バッファに格納されているコマンド)を解析する演出指示コマンド解析制御処理を行う。
なお、画像制御基板150は、演出制御基板120から送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板150のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1730において受信したコマンドの解析処理が行われる。
【0215】
すなわち、演出指示コマンドとは、例えば、上記演出制御基板120のコマンド解析処理において、サブRAM120cの受信バッファにコマンドがあった場合に、サブCPU120aによってそのコマンドが解析され、解析結果によりサブRAM120cの送信バッファにセットされ、演出制御基板120から画像制御基板150に送信された所定のコマンドである。
【0216】
演出指示コマンド解析制御処理は、受信バッファに演出指示コマンドが記憶されているか否かを確認する。受信バッファに演出指示コマンドが記憶されていなければ、そのままステップS1740に処理を移す。
受信バッファに演出指示コマンドが記憶されていれば、新たな演出指示コマンドを読み込み、読み込んだ演出指示コマンドに基づいて、実行する1つまたは複数のアニメグループを決定するとともに、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。そして、アニメパターンを決定すると、読み込んだ演出指示コマンドを送信バッファから消去する。
【0217】
ステップS1740において、画像CPU150aは、アニメーション制御処理を行う。この処理において、所定の情報に基づいて各種アニメシーンのアドレスを更新する。
【0218】
ステップS1750において、画像CPU150aは、演出画像生成処理を行う。演出画像生成処理の詳細については後述するが、例えば、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)にしたがって、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から、ディスプレイリストを生成する。そして、ディスプレイリストの生成が完了すると、画像CPU150aはディスプレイリストをVDP154に出力する。
なお、ここで出力されたディスプレイリストは、VDP154におけるインタフェース(以下、VDP_I/Fという)を介して、VRAM153のディスプレイリスト記憶領域に記憶される。
【0219】
ステップS1760において、画像CPU150aは、FB切換フラグ=01であるか否かを判定する。
ここで、FB切換フラグは、1/60秒(約16.6ms)毎のVブランク割込みにおいて、前回のディスプレイリストの描画が完了していれば、FB切換フラグ=01になる。すなわち、ステップS1760では、前回の描画が完了したか否かを判定することになる。
画像CPU150aは、FB切換フラグ=01であれば、ステップS1770に処理を移し、FB切換フラグ=00であれば、FB切換フラグ=01になるまで待機する。
【0220】
ステップS1770において、画像CPU150aは、FB切換フラグ=00をセットして(FB切換フラグをオフにして)、ステップS2020に処理を移す。
以降は、所定の割り込みが発生するまで、ステップS1720からステップS1770の処理を繰り返し行う。
【0221】
図22は、本発明の実施の形態における遊技機を用いて構成した遊技システムの全体構成を示す図である。
図22において、遊技システムは、図1から図4に示すような構成からなる遊技機1が複数(遊技機1−1、遊技機1−2、・・・、遊技機1−N)設けられた構成と、遊技機1に表示されるコード情報を読み取るコード情報読み取り機能を有する情報端末300と、情報端末300によって読み取ったコード情報に含まれる情報を元に処理を行う情報処理サーバ(情報管理装置)400と、情報端末300と情報処理サーバ400との通信を制御する通信制御装置500とを少なくとも有する構成である。
図22に示す例では、店舗Aおよびその店舗Aとは異なる店舗Bに設置された遊技機1をそれぞれ示している。
【0222】
情報端末300は、遊技機1に表示されたコード情報を読み取るために撮像する撮像装置(以下、「カメラ」という)と、表示器301とを搭載し、このカメラを用いてコード情報を撮像する。撮像したコード情報に基づいて情報処理サーバ400へと通信制御装置500を介して遊技者に関する情報(以下、「遊技者情報」という)、例えば遊技者IDや遊技者の遊技履歴情報などの取得要求を行う。
【0223】
情報処理サーバ400は、情報端末300からの遊技者情報の要求に対する応答を行う。なお、この通信制御装置500は、一般的に通信に用いる回線等を提供するキャリアにおける処理制御装置であって、通信制御を行う。
【0224】
図23を用いて、図22に示す遊技システムを構成する情報処理サーバ400(情報管理装置)と、情報端末300と、遊技機1とにおけるログインログアウト処理の詳細な処理遷移を説明する。図23は、本発明の実施の形態における遊技システムにおいて行われるログインログアウト処理の詳細な処理遷移を示すシーケンス図である。
【0225】
まず、情報端末300から情報処理サーバ400に対し、パスワードの発行処理の要求を行う(S2201)。ここで一旦図24を用いて、パスワード発行処理における処理遷移を説明する。
【0226】
図24は、パスワード発行処理における情報処理サーバ400(情報管理装置)と、情報端末300とにおけるパスワード発行処理の詳細な処理遷移を示すシーケンス図である。
【0227】
まず、遊技者が情報端末300を操作することによってその情報端末300の表示器301に遊技利用開始画面を表示する。この利用開始画面は、遊技者の認証開始時に表示される画面であって、必要な場合には遊技者に関する情報を入力することができる画面であり、遊技者に関する情報が入力されない場合には情報端末の端末ID等を用いて遊技者の認証処理(ログイン処理)を行う。
【0228】
この利用開始画面が表示された状態で、遊技者が情報端末300を操作することでログイン処理の指示操作が行われると、情報端末300は、情報処理サーバ400へとログイン処理要求(認証要求)を行う(S2231)。情報処理サーバ400は、認証要求をした情報端末に関する遊技者情報を管理していない場合にはその旨を応答し、一例として、遊技者に遊技者に関する情報の登録を促す画像を情報端末300の表示器301に表示させる等の処理を行う。
【0229】
情報端末300からのログイン処理要求を受信した情報処理サーバ400は、そのログイン処理要求に含まれる情報端末300の端末ID等の遊技者に関する情報を元に、情報処理サーバ400において管理している遊技者情報を特定してその遊技者情報を読み出し、情報端末300に対してログインを許可する(S2232)。
【0230】
ログインを許可後、情報処理サーバ400は、読み出した遊技者情報を情報端末300に送信する(S2233)。情報端末300は、情報処理サーバ400から送信された遊技者情報を受信し(S2234)、受信した遊技者情報を表示器301に表示する(S2235)。
【0231】
情報端末300は、遊技者の操作によるパスワード発行処理の入力を検知すると、情報処理サーバ400に対してパスワードの発行処理要求を行う(S2236)。
【0232】
情報処理サーバ400は、情報端末300からのパスワード発行処理要求を受信すると、読み出した遊技者情報を用いてパスワードを作成する(S2237)。情報処理サーバ400は、作成したパスワードを、所定の記憶領域に記憶し(S2238)、作成したパスワードを情報端末300へと送信する(S2239)。
【0233】
情報端末300は、情報処理サーバ400からパスワードの応答を受け付けると、受け付けたパスワードを情報端末300の表示器301に表示する(S2240)。また、情報端末300は、このパスワードを情報端末300の記憶領域に記憶する。このようにして記憶領域に記憶したパスワードは、遊技者の操作によって読み出すことができる。なお、上記ログイン処理を、パスワードの代わりに、QRコード(登録商標)等のコード情報を用いて行っても良い。
【0234】
再び、図23に示す情報処理サーバ400と、情報端末300と、遊技機1とにおけるログインログアウト処理の処理遷移の説明に戻る。
【0235】
パスワード発行処理(S2201)後、遊技者情報を含むパスワードが情報端末300の表示器301に表示された状態、または、記憶したパスワードを読み出して情報端末300の表示器301に表示した状態にあるとき、遊技者が、遊技機1の操作ボタン等を用いて、そのパスワードを遊技機1に入力する操作を行うことによって遊技機1へのログイン処理が行われた状態となる(S2202)。
これによって、遊技機1では、パスワードに含まれる遊技者情報が指定された状態となり、この遊技者情報により特定される遊技者による遊技が、遊技機1において行われることになる。
【0236】
このログイン処理が行われて以降、遊技機1では、遊技者による操作によって行われた遊技に関する履歴情報を「遊技履歴情報」として記録していく(S2203)。なお、この遊技履歴情報の記録は、後述するログアウト処理を行うまで行われる。
【0237】
情報処理サーバ400は、ログアウト処理後に行われる情報端末300からのコード情報の認証に成功した場合には、情報端末300から送信されたコード情報等に基づいて遊技履歴情報を更新する。
【0238】
遊技を終了する際には、遊技機1において記憶している遊技者情報を用いてログアウト処理を行う(S2204)。このログアウト処理は、ログイン処理において指定した遊技者情報の指定を解除するものであって、ログアウト処理が行われると、遊技機1は、ログイン処理をした時からログアウト処理を行うまでに記録した遊技履歴情報と、指定解除された遊技者情報と、ログイン時に入力したパスワード情報と、特定演出表示終了フラグと、後述する価値量等を含むコード情報を作成して遊技機1の表示器に表示する(S2205)。
【0239】
そして、遊技者の情報端末300の操作により、遊技機の表示器に表示されたコード情報が情報端末300に入力されると(S2206)、情報端末300は、入力されたコード情報を情報処理サーバ400に送信する(S2207)。
【0240】
情報端末300からコード情報を受信した情報処理サーバ400は、受信したコード情報の認証を行い、認証に成功した場合にはコード情報に含まれる遊技者情報と遊技履歴情報とを、情報処理サーバ400で管理している遊技履歴情報に新たに追加して登録する(S2208)。
【0241】
図25は、本発明の実施の形態における遊技システムを構成する遊技機1の演出制御基板120における情報制御部200の詳細な構成を示すブロック図である。
【0242】
図25において、情報制御部200は、受信制御部201、状態保持部202、情報管理制御部203、情報保持部204、遊技履歴情報記憶部205、情報読出し制御部206、コード情報生成部207、処理要求部208、価値量制御部209、価値量演出制御部210、および、大当たり映像制御部211aとデモ映像制御部211bとを有する映像制御部211により構成されている。
【0243】
受信制御部201は、遊技者の入力を検知する検出スイッチ35aが検出する信号を受信する。受信制御部201は、受信した信号が情報処理サーバ400から情報端末300へと送信されたパスワードである場合には、このパスワードを情報管理制御部203へと送信し、パスワードを受信した状態である内容を含む情報を状態保持部202に送信し、遊技中に検出された信号の場合には、情報管理制御部203、コード情報生成部207、価値量制御部209、および、映像制御部211に信号を送信する。
【0244】
また、受信制御部201は、主制御基板110からの信号や、サブRAM120bに記憶されている各種パラメータを受信し、情報管理制御部203、コード情報生成部207、価値量制御部209、映像制御部211に送信する。
【0245】
状態保持部202は、受信制御部201から送信された情報を受信し、パスワードを受信した状態を保持する。
【0246】
情報管理制御部203は、受信制御部201からパスワードを受信すると、記憶されているパスワードの消去および遊技履歴情報を初期化し、受信したパスワードを遊技履歴情報記憶部205に記憶させるとともに、遊技履歴情報を記憶する記憶領域を遊技履歴情報記憶部205に確保させる。また、情報管理制御部203は、パスワードに含まれる遊技者IDを特定し、情報保持部204に送信する。
【0247】
さらに、情報管理制御部203は、後述する価値量制御部209が計量する価値量に関する情報が、パスワードの中の遊技履歴情報に含まれている場合には、その価値量を総価値量として遊技履歴情報記憶部205に記憶させる。なお、総価値量は、コード情報を用いて情報端末300により情報処理サーバ400に送信され、パスワードを用いて情報処理サーバ400から情報端末300に送信されるものである。
すなわち、前回の遊技終了後の総価値量は、上記の処理を行うことで次回の遊技に継続されるため、次回の遊技においては、前回の総価値量を用いて遊技することができる。なお、情報管理制御部203は、図4に示すサブCPU120aにおいて実現されるような構成であっても良い。
【0248】
情報保持部204は、情報管理制御部203から受信したパスワードに含まれる遊技者IDを登録する。
【0249】
遊技履歴情報記憶部205は、受信制御部201が受信したパスワードを記憶するとともに、状態保持部202がパスワードを受信した状態を保持してからの遊技履歴情報を記憶する。また、遊技履歴情報記憶部205は、価値量制御部207が計量した価値量の累積値を総価値量として記憶する。なお、遊技履歴情報記憶部205は、図4に示すサブRAM120cにおいて実現されるような構成であっても良い。
【0250】
すなわち、情報制御部200が設けられた図4に示す演出制御基板120が図4に示す主制御基板110から遊技における演出指示を受信することによって、サブROM120bやサブRAM120cに記憶された情報に基づいてサブCPU120aが演出を行うとともに、情報制御部200の受信制御部201では、演出指示を受信してその演出指示の内容を情報管理制御部203、価値量計量部制御部209、映像制御部211等に送出し、情報管理制御部203は、その遊技の遊技履歴情報を遊技履歴情報記憶部205へと記憶していく。
【0251】
情報読出し制御部206は、遊技者からのコード情報作成指示入力を受信制御部201が受信した場合には、遊技履歴情報記憶部205で記憶している遊技履歴情報、総価値量、および、パスワードを読み出すとともに、受信制御部201が主制御基板110から受信した遊技に関する情報(大当たり回数、抽選回数等)、サブRAM120bに記憶されている特定演出表示終了フラグ等の情報を読み出し、それらの情報をコード情報生成部207へと送出する。
【0252】
コード情報生成部207は、情報読出制御部206から受信した遊技履歴情報、総価値量、パスワード、大当たり回数、および、抽選回数等を含むコード情報を作成して処理要求部208へと送出する。本実施の形態においては、コード情報生成部207がコード情報生成手段を構成する。
【0253】
処理要求部208は、コード情報生成部207から送出されてきたコード情報を、画像制御基板150を介して液晶表示装置31に表示する。
【0254】
価値量制御部209は、状態保持部202がパスワードを受信した状態を保持してから(以下、「ログイン中」とする)の遊技履歴情報に基づき、価値量を計量する。上記の遊技履歴情報とは、受信制御部201から受信したログイン中の大当たり回数、抽選回数、遊技時間、検出スイッチ35a、その他の遊技に関する情報である。
【0255】
具体的には、価値量制御部209は、ログイン中の遊技中において、液晶表示装置31に表示される演出表示により入力装置35への入力が可能であることを遊技者に示唆していないときに、検出スイッチ35aからの信号があった場合には、演出表示の内容その他の遊技に関する情報に基づき価値量を計量し、その計量した価値量を、遊技履歴情報記憶部205に記憶されている総価値量に加算し、その新たな総価値量を遊技履歴情報記憶部205に記憶させる。
【0256】
また、上記新たな総価値量が所定の値を超えている場合には、特定の演出表示を行うことが可能とする。例えば、詳しくは後述するが、価値量が500を超えている場合には、大当たり演出で表示する演出として、第1特定大当たり演出が選択される。
【0257】
また、価値量の値に応じて遊技機1のカスタマイズが可能になる。具体的には、図28および図32を用いて後述するデモ演出制御処理において、「実機カスタマイズ」が選択された場合には、総価値量の値に応じて遊技で使用するBGM、SE,背景画像、ゲーム性(大当たりや演出の発生頻度や、発生内容、発生タイミング等)を、遊技者が選択可能となる。本実施の形態においては、価値量制御部209が価値量計量手段を構成する。
【0258】
価値量演出制御部210は、ログイン中の遊技中において、ログイン中の遊技中において、液晶表示装置31に表示される演出表示により入力装置35への入力が可能であることを遊技者に示唆していないときに、価値量計量部209が価値量を計量したときは、その計量した価値量に対応づけられた演出画像を液晶表示装置31に表示させる。
詳細は図31を用いて後述するが、価値量演出制御部210は、上記の場合において価値量に対応づけられた数字を付した画像を液晶表示装置31に表示させる。
【0259】
大当たり映像制御部211aは、総価値量が所定の値(本実施例の場合には500とする)を超えた場合であって、特定演出表示終了フラグの値が0の場合には、大当たり演出として第1大当たり演出パターンに基づく演出を液晶表示装置31に表示させる。
【0260】
デモ映像制御部211bは、遊技開始前であるデモ画面表示中における遊技者が選択できるメニューの制御を行う。詳細は、図28および図32を用いて後述するが、デモ映像制御部211bは、総価値量が500の場合、かつ、特定演出表示終了フラグが0の場合には、遊技者の入力操作によって第1大当たり演出パターンに基づく演出をデモ中に表示させることや、総価値量の値に応じて遊技機1のカスタマイズ、例えば、遊技中に用いるBGM、SE,背景画像等の変更を、遊技者の操作入力に応じて変更する。
【0261】
図26は、本発明の実施の形態における遊技システムを構成する情報処理サーバ400の詳細な構成を示すブロック図である。
【0262】
図26に示すように、情報処理サーバ400は、情報送受信制御部401、情報処理制御部402、情報記憶部403、情報作成制御部404、および、情報作成部405により構成される。
【0263】
情報送受信制御部401は、情報端末300との通信インターフェースであって、情報端末300からの情報を受け付ける。情報端末300より受信する遊技者に関する情報として、例えば、情報端末300の端末ID等を受け付けると、情報送受信制御部401は、情報処理制御部402にこの遊技者に関する情報を送信する。また、情報送受信制御部401は、情報端末300からの要求に応じて、情報作成部405が作成したパスワードを情報端末300へと送信する。
【0264】
情報処理制御部402は、情報送受信制御部401から受信した情報が、遊技者に関する情報であると判断した場合、情報作成制御部404にその情報に基づく遊技者情報の作成指示を行う。
【0265】
さらに、情報処理制御部402は、情報送受信制御部401が受信した情報が、情報端末300から送信された遊技機1に表示されたコード情報であると判断した場合には、そのコード情報を読み出し、そのコード情報を認証する。情報処理制御部402は、コード情報の認証に成功した場合には、情報記憶部403に対して、コード情報に含まれる遊技履歴情報を情報記憶部403に記憶されている遊技履歴情報に追加登録させる。
【0266】
情報記憶部403は、遊技者に関する情報を記憶する。記憶される遊技者に関する情報は、遊技履歴情報が含まれる。
【0267】
情報作成制御部404は、情報記憶部403で記憶している遊技者に関する情報をもとに遊技者識別情報等の遊技者情報を作成して情報処理制御部402へと送信する。
【0268】
情報作成部405は、情報記憶部403に記憶されている遊技履歴情報と、情報処理制御部402から受信した遊技者情報とを含むパスワードを作成し、作成したパスワードを情報送受信制御部401に送信する。
【0269】
次に、図27を用いて遊技機1の遊技の流れを説明する。なお、図27を用いて説明する遊技機1の内容は、図1から図21までに示した遊技機1の処理内容を補足するものであり、主に情報端末300から受信した情報に基づいて行われる遊技機1の処理についての遊技の流れである。
【0270】
ステップS2401において、受信制御部201は検出スイッチ35aから遊技者情報が入力されたか否かについて判断する。遊技者情報が入力された場合には、ステップS2402に処理を移し、遊技者情報が入力されていない場合には、ステップS2404に処理を移す。
【0271】
ステップS2402において、情報管理制御部203は、入力された遊技者情報を、情報保持部204と遊技履歴情報記憶部に登録する。
【0272】
ステップS2403において、情報管理制御部203は、記録されている遊技履歴情報を初期化する。具体的には、情報管理制御部203は、受信制御部201から遊技者情報を受信すると、記憶されている遊技者情報の消去および遊技履歴情報を初期化し、受信した遊技者情報を遊技履歴情報記憶部205に記憶させるとともに、遊技履歴情報を記憶する記憶領域を遊技履歴情報記憶部205に確保させる。遊技履歴情報記憶部205に記憶される遊技者情報には、総価値量と特定演出表示終了フラグが含まれる。
【0273】
ステップS2404において、デモ映像制御部211bは、遊技開始前のデモ表示中において、記憶されている総価値量に基づいてメニュー画面の表示や各メニュー実行処理を行う。詳細は図28を用いて後述する。
【0274】
ステップS2405において、受信制御部201は、図4に示す発射制御基板160によって遊技媒体の発射を検知すること等の情報を受信することにより、遊技が開始されたか否かを判断する。遊技が開始されたと判断された場合には、ステップS2406に処理を移し、遊技が開始されていないと判断された場合には、ステップS2401に処理を移す。
【0275】
ステップS2406において、大当たり映像制御部211aは、価値量に基づく大当たり演出制御処理を実行する。詳細は、図29を用いて後述する。
【0276】
ステップS2407において、価値量制御部209および価値量演出制御部210は、価値量に基づく入力制御処理を実行する。詳細は、図30を用いて後述する。
【0277】
ステップS2408において、情報管理制御部203は、行われた遊技内容を遊技履歴情報として記録する。ただし、記録するのは、ステップS2401において遊技者情報が登録されている場合に限られる。
【0278】
ステップS2409において、受信制御部201は、検出スイッチ35aによる検出に基づき、遊技終了の指示があったか否かについて判断する。この場合の遊技の終了とは、遊技者によるコード情報作成指示の入力があったか否の判断である。遊技者によるコード情報作成指示の入力があった場合には、ステップS2410に処理を移し、遊技者によるコード情報作成指示がなかった場合には、ステップS2404に処理を移す。
【0279】
ステップS2410において、コード情報生成部207は、遊技履歴情報記憶部205に記憶されている、遊技履歴情報、遊技者情報、特定演出表示終了フラグ、総価値量等の情報を含むコード情報を生成し、処理要求部208に送信する。
【0280】
ステップS2411において、処理要求部208は生成したコード情報を画像制御基板150に送信し、コード情報生成部207が生成したコード情報を液晶表示装置31に表示させる。
【0281】
次に、図28を用いてデモ演出制御処理について説明する。
【0282】
ステップS2501において、受信制御部201は、検出スイッチ35aによる検出によりデモメニューが選択されたか否かについて判断する。デモメニューが選択された場合には、ステップS2502に処理を移し、デモメニューが表示されていない場合には、ステップS2509に処理を移す。
【0283】
ステップS2502において、情報管理制御部203は、遊技者情報が登録されている(ログイン処理が行われているか)か否かについて判断する。遊技者情報が登録されている場合には、ステップS2503に処理を移し、遊技者情報が登録されていない場合には、ステップS2506に処理を移す。
【0284】
ステップS2503において、情報管理制御部203bは、遊技履歴情報記憶部205に記憶されている総価値量が500以上であるか否かについて判断する。総価値量が500以上の場合には、ステップS2504に処理を移し、総価値量が500以上でない場合には、ステップS2506に処理を移す。
【0285】
ステップS2504において、情報管理制御部203は、サブRAM120bに記憶されている特定演出表示終了フラグが1であるか否かについて判断する。特定演出表示終了フラグが1の場合には、ステップS2505に処理を移し、特定演出表示終了フラグが1でない場合には、ステップS2506に処理を移す。
【0286】
ステップS2505において、デモ映像制御部211bは、液晶表示装置31にデモメニューAの表示を行うための情報を、処理要求部208から画像制御基板150へと送信する。
一方、ステップS2506において、デモ映像制御部211bは、液晶表示装置31にデモメニューBの表示を行うための情報を、処理要求部208から画像制御基板150へと送信する。
ここで、一旦図32を用いて、デモメニュー画面Aおよびデモメニュー画面Bについての詳細を説明する。
【0287】
図32(a)は、デモメニュー画面Bを示す図である。デモメニュー画面Bは、前述のように、総価値量が500未満の時に表示されるメニュー画面である。
液晶表示装置31の上方には、「メニューを選択してください」という文字が付された画像510が表示されている。その下方には、上から順番に、「ログイン」という文字が付された画像511、「実機カスタマイズ」という文字が付された画像512、「パチンコ講座」という文字が付された画像513、および、「戻る」という文字が付された画像514が表示されている。
【0288】
「ログイン」という文字を、遊技者が入力装置35を操作して選択および実行すると、パスワードを入力する画面が表示される。このパスワードとは、前述の情報端末300が、情報処理サーバ400から受信した情報であり、遊技履歴情報、遊技者情報、特定演出表示終了フラグ、総価値量が含まれる情報である。
【0289】
「実機カスタマイズ」という文字を、遊技者が入力装置35を操作して選択および実行すると、遊技機1のBGM,SE,背景画像、演出の発生頻度、発生させる演出の内容、演出の表示方法等を、遊技者が選択することができる。ただし、遊技履歴情報記憶部205に記憶されている総価値量の値に応じて、選択および実行できるメニューの内容は変化する。総価値量の値が多いほど、選択および実行できるメニューの数は増加する。
【0290】
上記の変更できる内容の一例を下記に示す。
選択できるBGMとは、例えば連続大当たり数に応じて表示される第2特定大当たり演出で用いられるBGMや、上記カスタマイズを行わないと出力されないBGM等である。
演出の発生頻度とは、演出自体の発生頻度の高低の調整や、特定の演出の発生頻度の高低の調整等である。
【0291】
「パチンコ講座」という文字を、遊技者が入力装置35を操作して選択および実行すると、パチンコの遊技を行う際に必要な基本的な内容に関して説明を行う画像や動画が表示される。なお、この動画は数分程度の動画であり、入力装置35を操作することにより、動画の再生を中止させ、メニュー画面に戻ることができる。
【0292】
「戻る」という文字を、遊技者が入力装置35を操作して選択および実行すると、メニュー画面Bからデモ画面へと表示が変更される。
【0293】
図32(b)は、デモメニュー画面Aを示す図である。デモメニュー画面Aは、総価値量が500以上の場合、かつ、特定演出表示終了フラグが1の場合に表示されるメニュー画面の一例である。
【0294】
液晶表示装置31の上方には、「メニューを選択してください」という文字が付された画像510が表示されている。その下方には、上から順番に、「ログイン」という文字が付された画像511、「実機カスタマイズ」という文字が付された画像512、「特別ムービーを見る!」という文字が付された画像515、および、「戻る」という文字が付された画像514が表示されている。
これらのメニューを遊技者が入力装置35を操作することにより選択および実行をすると、各メニューの処理が実行される。
【0295】
「メニューを選択してください」、「ログイン」、「実機カスタマイズ」、および、「戻る」についての説明は既に行っているため、下記に、「特別ムービーを見る!」という文字が付された画像515に関する処理の説明を行う。
【0296】
「特別ムービーを見る!」という文字を、遊技者が入力装置35を操作して選択および実行した場合には、デモ映像制御部211bは、第1特定大当たり演出パターンに基づく演出を液晶表示装置31に表示する。
具体的には、第1特定大当たり演出パターンに関する情報を、処理要求部208に送信し、処理要求部208は、画像制御基板150に送信する。
このように、価値量が500を超えている場合、かつ、特定演出表示終了フラグが1の場合においては、デモ中のメニュー画面は常にメニュー画面Aとなるようにし、「特別ムービーを見る!」を選択および実行することで、遊技者が何度でも第1特定大当たり演出パターンに基づく演出を見ることができるようにする。これは、価値量が500以上に達しており、一定時間以上の遊技を既に行っている遊技者に対しては、「特別ムービーを見る!」の代わりに「パチンコ講座」を再びメニューに設けることは有益ではないこと、および、遊技中に既に第1特定大当たり演出パターンに基づく演出を見た遊技者に対しては、その後も第1特定大当たり演出パターンに基づく演出を何度でも見ることができるという特典を設け、遊技者の遊技に対する達成感を満たしてあげるという理由に基づく。
【0297】
ここで再び図28に戻り、デモ演出制御処理についての説明を行う。
【0298】
ステップS2507において、受信制御部201は検出スイッチ35aによる検出に基づいて、メニューが選択されたか否かについて判断する。メニューが選択された場合には、ステップS2507に処理を移し、メニューが選択されていない場合には、デモ演出制御処理を終了する。
【0299】
ステップS2508において、デモ映像制御部211bは、選択されたメニューを実行するための情報を処理要求部208に送信し、処理要求部208は、サブCPU120aおよび画像制御基板150に対して受信した情報を送信する。
【0300】
一方、ステップS2509において、デモ映像制御部211bは、デモ画面の表示を実行するための情報を処理要求部208に送信し、処理要求部208は、サブCPU120aおよび画像制御基板150に対して受信した情報を送信する。
【0301】
次に図29を用いて、価値量に基づく大当たり演出制御処理について説明する。
【0302】
ステップS2601において、大当たり映像制御部211aは、受信制御部201が受信した情報に基づき大当たり演出を表示するか否かについて判断する。大当たり演出を表示する場合には、ステップS2602に処理を移し、大当たり演出を表示しない場合には、価値量に基づく大当たり演出制御処理を終了する。
【0303】
ステップS2602において、大当たり映像制御部211aは、受信制御部201が受信した情報に基づき、「連続大当たり数」が5の倍数であるか否かについて判断する。「連続大当たり数」が5の倍数である場合には、価値量に基づく大当たり演出制御処理を終了する。すなわち、第1特定大当たり演出パターンではなく、第2特定大当たり演出パターンに基づいて大当たり演出を実行する。「連続大当たり数」が5の倍数でない場合には、ステップS2603に処理を移す。
【0304】
ステップS2603において、大当たり映像制御部211aは、受信制御部201が受信した情報に基づき、総価値量が500以上であるか否かについて判断する。総価値量が500以上の場合には、ステップS2604に処理を移し、総価値量が500以上でない場合には、価値量に基づく大当たり演出制御処理を終了する。
【0305】
ステップS2604において、大当たり映像制御部211aは、受信制御部201が受信した情報に基づき、特定演出表示終了フラグが0であるか否かについて判断する。特定演出表示終了フラグが0である場合には、ステップS2605に処理を移し、特定演出表示終了フラグが0でない場合には、価値量に基づく大当たり演出制御処理を終了する。
【0306】
ステップS2605において、大当たり映像制御部211aは、第1特定大当たり演出パターンに基づく演出の処理を実行する。具体的には、第1特定大当たり演出パターンに関する情報を、処理要求部208に送信し、処理要求部208は、サブCPU120aおよび画像制御基板150に対して受信した情報を送信する。
【0307】
ステップS2606において、大当たり映像制御部211aは、処理要求部208に対しサブRAM120bに記憶されている特定演出表示終了フラグに1を代入するための情報を送信し、処理要求部208は、サブCPU120aに対して受信した情報を送信する。
【0308】
次に図30を用いて、価値量に基づく入力制御処理について説明をする。
【0309】
ステップS2701において、受信制御部201は、検出スイッチ35aによる検出があったか否かについて判断する。検出があった場合には、ステップS2702に処理を移し、検出がなかった場合には、ステップS2707に処理を移す。
【0310】
ステップS2702において、情報管理制御部203は、受信制御部201が受信した信号を解析する。
【0311】
ステップS2703において、情報管理制御部203は、受信制御部201が受信した情報に基づいて、入力装置35による入力を受け付いていることを遊技者に示唆する画像が、液晶表示装置31に表示されているか否かについて判断する。上記画像が表示されている場合には、ステップS2704に処理を移し、上記画像が表示されていない場合には、価値量に基づく入力制御処理を終了する。
【0312】
ステップS2704において、情報管理制御部203は、情報保持部202からの情報により、遊技者情報が登録されているか否かについて判断する。遊技者情報が登録されている場合には、ステップS2705に処理を移し、遊技者情報が登録されていない場合には、価値量に基づく入力制御処理を終了する。
【0313】
ステップS2705において、価値量制御部209は、受信制御部201が受信した情報に基づいて、価値量を計量する。計量される価値量は、検出スイッチ35aが検出したタイミング、現在行われている変動表示の演出の内容、大当たり抽選の有無等に基づいて決定される。
【0314】
計量される価値量は、現在行われている変動表示において、抽選結果が当たりの場合の値が、抽選結果がハズレの場合の値よりも大きい値となりやすく計量されるようになっている。よって、計量された価値量の値によって、現在の抽選結果が大当たりしやすいか否かの示唆を遊技者に行うことができる。また、詳細は後述するが計量された価値量の値は液晶表示装置31に表示される。
【0315】
ステップS2706において、価値量演出制御部210は、価値量制御部209が計量した価値量に対応した画像を液晶表示装置31に表示させるための情報を、処理要求部208に送信し、処理要求部208は、サブCPU120aおよび画像制御基板150に対して受信した情報を送信する。
詳しくは図31を用いて後述するが、検出スイッチ35aによる検出に基づいて、所定の演出画像(例えば、スズメ、ツバメ、小魚、大魚等の画像)が表示されるとともに、その表示位置の近傍に価値量を表す数字が付された画像、例えば、「1PT」や「10PT!」という数字が付された画像が表示される。遊技者は、上記の数字が付された画像を視認することで、得ることのできた価値量を確認できる。
【0316】
次に図31を用いて、価値量演出制御部210によって表示される価値量に基づく演出表示について説明する。
なお、図31(a)から図31(c)のいずれも、検出スイッチ35aによる検出に基づいて演出を発生させる場合、かつ、液晶表示装置31によって入力装置35による入力を受け付けている旨を遊技者に報知していない場合の画面例である。また、図31(a)と図31(b)は、ログイン中における画面例であり、図31(c)はログインしていないときの画面例である。
【0317】
図31(a)は、遊技者が入力受付を行っている期間に入力装置35による入力を行った時の画面例である。
【0318】
画像501は、演出図柄36が変動表示中であることを示している。画像502は、「1PT」という文字が付された画像であり、「1」は、今回計量した価値量の値を示している。画像503は、背景画像の一部の画像であり、池を模した画像である。画像504は、魚を模した画像であり、遊技者の入力装置35への入力に対応して表示される画像である。画像505は、総価値量を表す画像であり、「730」は現在の総価値量を示している。
【0319】
図31(b)は図31(a)同様に、遊技者が入力受付を行っている期間に入力装置35による入力が行われた時の画面例である。
【0320】
画像501、画像503、および、画像505は、図31(a)の場合と同様であるため説明を省略し、図31(a)と異なる部分について下記に説明する。
画像502は、「10PT」という文字が付された画像であり、「10」は、今回計量した価値量の値を示している。前述したように、価値量は、大当たりの期待度が高い場合ほど、高い数字を計量するため、図31(b)の場合は、図31(a)と比べて、大当たりの期待度が高いことを遊技者に示している。
【0321】
画像506はカッパを模した画像である。図31(a)の場合の魚の画像504と比べ、カッパの画像506は発生頻度が少なく、さらに大当たりの場合に表示されやすい画像となっている。よって、遊技者は価値量を表す画像502と、キャラクタを模した画像504や画像506とから、または、それらの組み合わせから、現在の抽選が大当たりであるか否かについて予想できる。
【0322】
なお、図31(a)と図31(b)では、2種類のキャラクタを模した画像を示したが、2種類である必要はなく2以上の種類であっても良いし、さらに同時に複数の画像を表示させても良いし、表示の方法や位置を変えても良い。
【0323】
図31(c)は図31(a)同様に、遊技者が入力受付を行っている期間に入力装置35による入力を行った時、かつ、ログインしていない場合の画面例である。ログインをしていない場合には、計量した価値量を表す画像502と、総価値量を表す画像505は表示されない。図31(c)の場合には図31(a)と同様に、魚画像504が表示されている。ログインしていない場合においても、キャラクタを模した画像は、ログイン中の場合と同様に現在の抽選結果に対応付けて選択されて表示されるため、表示されるキャラクタを模した画像の種類によって、遊技者は現在の抽選が大当たりであるか否かについて予想できる。
【0324】
なお、図31(a)と図31(b)と同様に図31(c)のようにログインをしていない場合においても、表示する画像は2種類である必要はなく2以上の種類であっても良いし、さらに同時に複数の画像を表示させても良いし、表示の方法や位置を変えても良い。
【0325】
以上のように、本実施の形態における遊技機1は、パスワードを用いて遊技機1にログインしてからの遊技の遊技履歴情報を記憶し、液晶表示装置31によって入力装置35による入力が許可されていることを遊技者に報知しない場合における有効な検出スイッチ35aにおける検出に基づいて情報制御部200が価値量を計量し、ログアウト時に記憶した遊技履歴情報と計量した価値量とに基づいてコード情報を作成するので、検出スイッチ35aの検出が有効な期間を遊技者が探し出す遊技性を備えるとともに、検出が有効な期間を遊技者が探し出して入力装置35を操作した場合には、所定の利益を遊技者に付与でき、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0326】
また、本実施の形態における遊技機1は、計量された価値量を液晶表示装置31に表示し、現在の変動表示における抽選結果が大当たりに当選している場合の方が大当たりに非当選の場合よりも大きくなるように価値量を計量し表示するので、価値量の表示によって大当たりに当選しているか否かを遊技者が予想でき、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0327】
さらに、本実施の形態における遊技機1は、ログインをせずに行っている遊技においても、価値量を表示する代わりに抽選結果に基づいて選択された画像を表示するので、表示された画像によって大当たりに当選しているか否かを遊技者が予想でき、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0328】
なお、本実施の形態における遊技機1は、計量した価値量に基づいて選択および表示するキャラクタを模した画像を2種類用いて、大当たりの期待度を示唆しているが、2以上の種類であっても良いし、同時に2以上の画像を表示させても良いし、その同時に表示する画像の組み合わせや、画像の大きさ、発生タイミング、表示方法を変化させることで大当たりの期待度を示唆しても良い。その場合でも、上述した遊技機1と同様の効果が得られる。
【0329】
また、本実施の形態における遊技機1は、演出図柄36の変動表示中に、液晶表示装置31によって入力装置35による入力が許可されていることを遊技者に報知しない場合における有効な検出スイッチ35aにおける検出に基づいて情報制御部200が価値量を計量しているが、大当たり中であっても良い。その場合でも、上述した遊技機1と同様の効果が得られる。
【0330】
以上説明したように、本発明に係る遊技機は、入力装置の操作入力受付期間を遊技者に表示器において告知しない機能を備え、上記期間に操作入力があった場合に、遊技者の稼働の向上に貢献する所定の利益を遊技者に付与することが可能な遊技機を提供することができるという効果を有し、遊技システムにおいて、特に、遊技者が操作し得る操作手段を具備した遊技機として有用である。
【符号の説明】
【0331】
1 遊技機
2 遊技盤
3 操作ハンドル
3b 発射ボリューム
4a 発射用ソレノイド
4c 打出部材
6 遊技領域
13 普通図柄ゲート
13a ゲート検出スイッチ
14 第1始動口
14a 第1始動口検出スイッチ
15 第2始動口
15a 第2始動口検出スイッチ
15b 可動片
16 第1大入賞口
16a 第1大入賞口検出スイッチ
16b 第1大入賞口開閉扉
17 第2大入賞口
17a 第2大入賞口検出スイッチ
17b 第2大入賞口開閉扉
31 液晶表示装置
32 音声出力装置
33 演出用駆動装置
34 演出用照明装置
35 入力装置
35a 検出スイッチ
36 演出図柄
110 主制御基板
110a メインCPU
110b メインROM
110c メインRAM
120 演出制御基板
120a サブCPU
120b サブROM
120c サブRAM
140 ランプ制御基板
160 発射制御基板
200 情報制御部
201 受信制御部
202 状態保持部
203 情報管理制御部
204 情報保持部
205 遊技履歴情報記憶部
206 情報読出し制御部
207 コード情報生成部
208 処理要求部
209 価値量制御部
210 価値量演出制御部
211 映像制御部
211a 大当たり映像制御部
211b デモ映像制御部
300 情報端末
301 表示器
400 情報処理サーバ
401 情報送受信制御部
402 情報処理制御部
403 情報記憶部
404 情報作成制御部
405 情報作成部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が入力する操作部と、
前記操作部に対する入力の検知が可能な操作検知手段と、
前記操作検知手段の前記入力の検知を許可する入力検知許可手段と、
特定演出画像を含む演出画像を表示装置に表示させる演出制御手段と、
前記入力検知許可手段による前記入力の許可を前記表示装置において遊技者に報知する入力許可報知手段と、
遊技媒体を用いた遊技の履歴に関する情報の記録指示を受け付ける指示受付手段と、
前記指示受付手段によって前記記録指示を受け付けてから行った前記遊技において、前記入力許可手段により前記入力の検知の許可がされ、かつ、前記入力許可報知手段が前記入力の許可を報知しないときにおける前記操作検知手段による前記入力の検知に基づいて価値量を計量する価値量計量手段と、
前記価値量計量手段により計量された前記価値量を含むコード情報を生成するコード情報生成手段と、
前記コード情報生成手段により生成した前記コード情報の表示制御を行うコード情報表示制御手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、前記操作検知許可手段が前記入力の検知を許可しているとき、かつ、前記入力許可報知手段が前記入力の許可を報知しないときに、前記操作検知手段による入力の検知があると、前記入力の検知に基づいて前記価値量計量手段により計量された前記価値量と対応づけられた前記特定演出画像を表示させることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
所定の抽選実行条件に基づいて通常遊技状態より遊技者に有利な遊技状態である特定遊技状態への移行に当選であるか否かの抽選を行う特定遊技抽選手段を備え、
前記価値量計量手段は、前記特定遊技抽選手段による前記抽選が当選である場合の前記価値量が、前記抽選が非当選である場合の前記価値量よりも大きくなるように前記価値量を計量することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記演出制御手段は、前記指示受付手段が前記記録指示を受け付けなかった場合には、前記特定演出画像に代えて、前記特定遊技状態への移行を示唆する前記演出画像を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2013−90753(P2013−90753A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234250(P2011−234250)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】