遊技用ベット装置
【課題】ベット用ボード上のある領域のチップの無線ICタグを読み取ろうとして、当該領域の周囲の領域のチップの無線ICタグも読み取ってしまうことを防止する。
【解決手段】ベットボードの各ベット部位3には遊技チップ71の無線ICタグを起電するための磁界を発生し、無線ICタグの情報を読取るアンテナ21が設けられている。中央のベット部位3に配置された“A”のアンテナ21を駆動して磁界を発生させるときは、その左右のベット部位3に配置された“B”、“C”のアンテナ21を短絡させる。
【解決手段】ベットボードの各ベット部位3には遊技チップ71の無線ICタグを起電するための磁界を発生し、無線ICタグの情報を読取るアンテナ21が設けられている。中央のベット部位3に配置された“A”のアンテナ21を駆動して磁界を発生させるときは、その左右のベット部位3に配置された“B”、“C”のアンテナ21を短絡させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーレット等の遊技において遊技者が遊技用のチップをベットするための遊技用ベット装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1,2には、X側送信アンテナ及びY側送信アンテナで電波を発信させると、XYのクロスポイントにおけるテーブルに垂直なフラックス(flux)により電波を発生させて、当該クロスポイント上のテーブルに載置されたチップに設けられた無線ICタグのIDを読み取り、この読取りはベット部ごとに順次行う技術について開示されている。
【特許文献1】2004‐105321号公報
【特許文献2】2004‐102953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
カジノなどで使用されるルーレット等のテーブルゲームのベット用ボードは、その上面に枠が表示されていて、当該枠により複数の領域(ベット部位)に区分けされている。そして、その上面に遊技者がチップを載せてベットする。その後、各ベット部位にベットされたチップの無線ICタグの情報の読取りを行なう。
【0004】
図13は、ベット用ボードの上面101の一部の平面図である。この上面101は枠102により区分けされた複数のベット部位103を備えている。同図はその複数のベット部位103の一部を示している。このようなベット用ボードにおいて、ベット用のチップに無線ICタグを設け、ベットされたチップの無線ICタグの情報を読み取るには次のようにする。
【0005】
すなわち、図14に示すように、ベット用ボードに無線ICタグを読み取るためのアンテナ(ループアンテナ)104を複数個設ける。各アンテナ104は、各ベット部位103に対応して設けられ、各ベット部位103の境界となる枠102に沿うように配置されている。図14のA1〜A6までのアンテナ104はそれぞれ図13の各ベット部位103に対応している。
【0006】
図15は、上面101に載置されたチップ105とアンテナ104との配置関係を示している。同図の例では、各チップ105の無線ICタグはそれぞれA1,A5,A6のベット部位のアンテナ104により読み取られる。すなわち、アンテナ104により磁界を発生させ、この磁界により無線ICタグが起電されて、当該無線ICタグは情報を送信する。この情報はアンテナ104又はアンテナ104とは別のアンテナにより読み取ることができる。また、通常、チップ105は積み重ねられて上面101に載置されるが、同一位置に複数枚積み重ねられたチップ105の無線ICタグも単一のアンテナ104により読み取ることができる。そして、複数のアンテナ104を順次切り替えて無線ICタグの読み取り動作を行うようにすれば、ベット用ボード上に載置されたすべてのチップ105の無線ICタグを読み取ることができる。
【0007】
しかしながら、アンテナ104から発生する磁界の磁力線は、同心円状のループを描いている。そして、磁力が強すぎる場合は、あるベット部位に対応しているアンテナ104により発生させた磁界により、当該ベット部位の周囲に配置されている他のベット部位上のチップ105の無線ICタグも誤って読み取ってしまう恐れがある。
【0008】
例えば、図15において、A5のベット部位のアンテナ104により、当該A5のベット部位に載置されているチップ105の無線ICタグを読み取ろうとして、A5に隣接するA6のベット部位に載置されているチップ105の無線ICタグまでも読み取ってしまう可能性がある。
【0009】
本発明の目的は、ベット用ボード上のある領域のチップの無線ICタグを読み取ろうとして、当該領域の周囲の領域のチップの無線ICタグも読み取ってしまうことを防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明は、ベット用ボードと、前記ベット用ボードの各領域にそれぞれ対応して複数個設けられ、前記ベット用ボードに載置される遊技用のチップを検出するためのアンテナと、前記各アンテナについて通電のオン、オフを行い、前記各領域について当該領域に対応している前記アンテナに通電を行うときには当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させる制御を行う制御手段と、を備えていることを特徴とする遊技用ベット装置である。
【0011】
(2)この場合に、前記制御手段は、前記各領域について当該領域に対応している前記アンテナに通電を行うときは、当該通電を開始する前に当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させ、当該通電を停止した後に当該短絡を解除する、ことを特徴とするようにしてもよい。
【0012】
(3)また、前記制御手段は、複数個の前記アンテナのうち互いに2つ以上の前記領域を挟んで離れているもの同士の通電を同時並行的にオンにする、ことを特徴とするようにしてもよい。
【0013】
(4)また、前記アンテナの短絡、当該短絡の解除を行なうスイッチング手段をさらに備え、前記制御手段は、前記スイッチング手段を用いて前記各領域について当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させる制御を行う、ことを特徴とするようにしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
(1)の発明によれば、目的の領域の上のチップを当該目的の領域に対応したアンテナで読み取るときには、その目的の領域の周囲の領域のアンテナを短絡させるので、目的の領域に対応したアンテナが発生する磁界の影響が周囲の領域のアンテナに及んだときは、その周囲の領域のアンテナには、目的の領域のアンテナが発生する磁界を打ち消すような誘導磁界が発生する。よって、目的の領域のチップを読み取ることにより、その周囲の領域上のチップを読み取ってしまうことを防止することができる。
【0015】
(2)の発明によれば、各領域について当該領域に対応しているアンテナに通電を行うときは、当該通電を開始する前に当該領域の周囲の領域に対応しているアンテナを短絡させ、当該通電を停止した後に短絡を解除するので、通電の開始と短絡の開始、通電の停止と短絡の解除を同時に行なう場合に比べて、目的の領域の周囲の領域のチップを読み取ってしまうことを防止することができる。
【0016】
(3)の発明によれば、複数のアンテナ同士の通電を同時並行的にオンにするので、各領域でチップを読み取る処理を早期に終了することができる。
【0017】
(4)の発明によれば、スイッチング手段を備えることで、アンテナの短絡、当該短絡の解除の切り替えを効率的に実行可能として、全領域のチップの迅速な読み取りの完了を可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1は、ルーレット盤の平面図である。図2は、遊技用ベット装置のベット用ボードの平面図である。図3は、ベット用ボードの一部拡大斜視図である。
【0020】
ルーレット盤51及び遊技用ベット装置1は、例えばカジノホテル内のカジノなどで使用される。すなわち、遊技者は、ルーレット盤51に投入されたルーレット球61の出目位置を予想し、遊技用ベット装置1を使用して当該出目位置に対応するベット部位3に遊技チップ71をベットする各種遊技を行なう。
【0021】
遊技用ベット装置1は、その上面にルーレット盤51の出目位置に対応する複数のベット部位3(例えば、0,00,1,2,…,35,36の数字で区分けされた各スポット)が割り当てられた、遊技チップ71をベットするためのベット用ボード4を備えている。ベット用ボード4上の各ベット部位3は、枠5によって区切られたベット用ボード4の上面の各領域である。各遊技チップ71には、当該遊技チップ71に関する情報が記録された無線ICタグ72が設けられている。ルーレット盤51には、当該ルーレット盤51上におけるルーレット球61の出目位置や出目種類を検出する出目検出装置52が設けられている。また、ベット用ボード4には、ベット部位3に遊技チップ71がベットされた際に、無線ICタグ72に記録された遊技チップ71に関する情報を読み取ることによって当該遊技チップ71のベット位置及び掛け金の価値を検出するベット情報検出装置11(後述)を備えている。さらに、図示は省略するが、カジノ内にはルーレット盤51上におけるルーレット球61の位置と遊技チップ71のベット位置及び価値とに基づいて、当該遊技(ルーレットゲーム)の配当金を算出する配当金算出システム(後述)が用意されている。
【0022】
無線ICタグ72に記録された遊技チップ71に関する情報には、当該遊技チップ71を特定する固有番号(遊技チップ71を識別する番号)、価値(1ドル、5ドル、10ドル等)や色、当該遊技チップ71を使用可能な場所(当該遊技チップ71が使用されるカジノを識別する情報)等の情報が含まれる。また、当該遊技チップ71には固有番号のみを記録し、他の情報はカジノ内のサーバ装置に固有番号と関連付けて記憶しておき、無線ICタグ72から読取った固有番号に基づいて当該情報を検索するようにしても良い。
【0023】
出目検出装置52は、ID読取装置から構成されている(詳細は図示せず)。このID読取装置は、X側スキャンドライバから互いに平行に延出したX側送信アンテナ及びX側受信アンテナと、Y側スキャンドライバから互いに平行に延出したY側送信アンテナ及びY側受信アンテナとを直交配置して構成されている。このID読取装置によれば、X側送信アンテナ及びY側送信アンテナからスキャン電波を発信させると、アンテナ相互のクロスポイント付近に読取用電波が立ち上がる。この読取用電波は、X側受信アンテナ及びY側受信アンテナで受信されるが、クロスポイント付近にルーレット球61あると、ルーレット球61の誘電体化に伴うインピーダンスの変化によって、受信状態に変化が生じる。この変化状態を検出することによって、ルーレット61の有無が判断される。
【0024】
より詳細に説明すると、ルーレット盤51は、円形の回転体構造を成しており、その中心軸53に対して同心円状に合計38個のポケット54(図では一部のみを示す)が形成されている。各ポケット54には、ベット用ボード4に割り当てられた複数のベット部位3に対応した数字(例えば、0,00,1,2,…,35,36)が表示されている。ID読取装置のクロスポイントは、38個のポケット54にそれぞれ配置されており、ポケット54にルーレット球61が入ったとき、そのルーレット球61はいずれかのクロスポイント上に位置付けられる。上述した読取用電波は、遊技中は常時立ち上がった状態にあるため、あるクロスポイント上にルーレット球61が位置付けられると、そのポケット54の受信状態のみが変化する。この結果、ルーレット盤51の何処の位置(何処のポケット54)にルーレット球61が入ったのかを検出することができる。このとき検出されたデータは、カジノホテル内のPTS(プレーヤートラッキングシステム)サーバ(図示せず)に送られ、その履歴が一括管理される。
【0025】
なお、ルーレット球61には、当該ルーレット球61を識別するルーレット球識別情報が記録された無線ICタグ(図示せず)が設けられている。この無線ICタグはルーレット球61に埋め込まれており、ルーレット球識別情報には、当該ルーレット球61の出所や使用可能な場所(当該ルーレット球61が使用可能なカジノ)、球の種類等の情報が含まれている。ルーレット球識別情報記録手段に記録されたルーレット球識別情報は、出目検出装置52のID読取装置によって読み取ることができる。そして、読み取られた情報に基づいて、使用できるルーレット球61と、そうでないものとの判別を行うことができる。このため、偽造されたルーレット球61を持ち込んで使用するといった不正行為や侵害行為などの発生を防止することが可能となる。
【0026】
このような遊技システムにおいて、ルーレット盤51での遊技を希望する者は、証明カードを持ってカジノに入場する。この証明カードは、カジノホテルにチェックインした客に対しホテルフロントのカード発券機によって発行されるカードである。証明カードは、その客を特定するためのカードであり、その発行以降は、お客は当該カジノホテル内において当該証明カードを提示してチェックを受けることにより全ての施設の利用が可能となる。例えば、ホテル内のレストランやバーのレジでは、証明カードがカードリーダで読み取られることによって支払請求金額が当該カジノホテルのホテルサーバに当該客の識別情報と関連付けて蓄積され、客がカジノホテルをチェックアウトする際には全ての支払請求金額がホテルのフロントの端末に表示される。即ち、証明カードは、カジノホテル内でのさまざまな決済に使用するクレジットカードとしての機能を有している。
【0027】
そして、客が証明カードを持ってカジノに入場した際、遊技チップ発行/精算機で所望枚数の遊技チップ71を入手し、ベット用ボード4に設けられた証明カード読み取り用の読取装置(図示せず)に証明カードをセットする。このとき、読取装置が証明カードの内容を読み取って、その客を特定し、遊技の参加者として認識する。読取装置による認識データは、前述のPTSサーバに送られ、現在のゲームにおける参加者として登録される。なお、証明カードの読取方式は、証明カードの記録方式(磁気記録、光記録)に応じて任意に設定(磁気的な読取方式、光学的な読取方式)することが可能である。
【0028】
ルーレットゲームにおいては、まず、ディーラーがルーレット盤51を廻してルーレット球71をルーレット盤51内に投入する。この間、遊技の参加者は、手持ちの遊技チップ71をベット用ボード4の所望のベット部位3にベットする。図2の例では、ある参加者はコーナー(4,5,7,8)にベットし、別の参加者がストレート(9)にベットし、別の参加者がコラム(2to1)にベットしている。このとき、ベット情報検出装置11によって各参加者のベット位置と掛け金の価値(1ドル、5ドル、10ドル等の掛け金の金額)とが検出され、その検出結果がPTSサーバに送られ、その履歴が一括管理される。
【0029】
その後、ルーレット盤51の回転が緩やかになって、ルーレット球61が入ったポケット54の出目が例えば「8」である場合、出目検出装置52によってルーレット球61の出目位置「8」が検出され、その検出結果がPTSサーバに送られ、その履歴が一括管理される。なお、このPTSサーバは、当該ルーレット盤51以外のルーレット盤や、スロットマシンなどの他の遊技機に関して履歴や様々なデータを一括管理するようにしてもよい。
【0030】
カジノホテル内の集計・分析サーバ(図示せず)には、配当金算出システムが構築されており、ルーレット盤51上におけるルーレット球61の位置(前述の例では出目「8」)と遊技チップ71のベット位置及び掛け金の価値とに基づいて、当該遊技(ルーレットゲーム)の配当金が算出される。
【0031】
次に、遊技用ベット装置1のベット情報検出装置11について詳細に説明する。
【0032】
図4は、ベット情報検出装置11の読取装置12、制御装置14及び無線ICタグ72の電気的な接続のブロック図である。
【0033】
制御装置14は、読取装置12に対して、磁界を発生させて無線ICタグ72に起電させるように、また、無線ICタグ72の記録している情報を読み取って当該データを送信するように命令する。
【0034】
読取装置12は、複数のアンテナ(ループアンテナ)21と、送受信部22と、切替部23と、制御部24とを備えている。
【0035】
制御部24は、制御装置14からの命令を受け取り、これに応じて送受信部22と切替部23とを駆動する。
【0036】
送受信部22は、アンテナ21に通電して無線ICタグ72において起電させるための磁界を発生させる。すなわち、各アンテナ21を順次切替え、各アンテナ21について順番に磁界を発生させる。この磁界の発生と同時に、切替部23は、負荷変調された電波信号を送受信部22で復調することにより、無線ICタグ72の情報を読取る。
【0037】
無線ICタグ72は、いわゆる磁界型の無線ICタグであり、メモリ73と、制御部74と、送受信部75と、アンテナ76とを備えている。メモリ73は、遊技チップ71を特定する固有番号(遊技チップ71を識別する番号)を記憶している記憶装置である。また、前述のとおり、価値(1ドル、5ドル、10ドル等)や色、当該遊技チップ71を使用可能な場所(当該遊技チップ71が使用されるカジノを識別する情報)等の情報を記憶していてもよい。制御部74は、読取装置12から受信したコマンド、リクエスト、命令などを解釈し、これに応答する動作を実行する。送受信部75は、変調部(図示せず)、復調部(図示せず)を有しており、読取装置12と交信を行うために信号の変調/復調を行う。アンテナ76は読取装置12からの磁界により送受信部75に給電すると共に、送受信部75からの変調された変調波を受け取り、これを読取装置12に受信させるよう、空中に放射する。
【0038】
このように、ベット情報検出装置11は、無線ICタグ72の起電と、無線ICタグ72の情報の読み取りとを読取装置12のアンテナ21で行うようにしているが、これらを別々のアンテナで行なうようにしても良い。
【0039】
次に、充電装置12の切替部23について説明する。
【0040】
図5〜図7は、切替部23の構成を説明する回路図である。切替部23は、X側スキャンドライバ41とY側スキャンドライバ42とを備えている。X側スキャンドライバ41からは互いに平行な複数本のX側送信ライン43が延びている。また、Y側スキャンドライバ42からは互いに平行な複数本のY側送信ライン44が延びている。この複数本のX側送信ライン43と複数本のY側送信ライン44とは一方が縦方向、他方が横方向に延びて各所で交差している。そして、この各クロスポイントにはリレー回路45(又は49)が設けられている。各リレー回路45(49)は、そのコイル46の一端側がX側送信ライン43、他端側がY側送信ライン44に接続されている。コイル46のX側送信ライン43側にはダイオード48がX側送信ライン43側をカソード側、コイル46側をアノード側として介装されている。通常、各リレー回路45(49)をオフにしておく場合は、各X側送信ライン43をHレベルに維持しておき、各Y側送信ライン44をLレベルに維持しておく。そして、いずれかのリレー回路45(49)のスイッチ47をオンにしたいときは、所望のリレー回路45(49)がそのクロスポイントにおいて接続されているX側送信ライン43をLレベルに切り替え、同様にそのクロスポイントにおいて接続されているY側送信ライン44をHレベルに切り替える。これによりコイル46に通電してスイッチ47が閉じる。
【0041】
このような各リレー回路45(49)は、図7に示すように、各アンテナ21にリレー回路45が1つ、リレー回路49が1つ、それぞれ設けられている。
【0042】
すなわち、各アンテナ21において、1つのアンテナ21は1つのリレー回路45と直列に接続されていて、あるリレー回路45がオフであれば当該リレー回路45と直列接続されたアンテナ21は駆動せず、リレー回路45がオンになれば当該リレー回路45と直列接続されたアンテナ21が駆動する。このようなリレー回路45は高周波リレーである。
【0043】
また、各アンテナ21において、アンテナ21の両端にリレー回路49のスイッチ47が接続されていて、リレー回路49をオンにすると、スイッチ47が閉じて、アンテナ21を短絡させる。スイッチ47を開けばアンテナ21の短絡は解除される。このように、リレー回路49は、アンテナ21のオープン/ショート切替を行う。
【0044】
次に、各アンテナ21の配置について説明する。図8は、ベット用ボード4における各アンテナ21の配置の一例を示す平面図である。(11)番、(12)番、(13)番、…のように番号が付されているのは各ベット部位3である。この例では、各ベット部位3に1又は複数個のアンテナ21がそれぞれ対応して配置されている。そして、(11)番、(12)番、(13)番、…のベット部位3の順番に全ベット部位3の各アンテナ21を1つずつ順々に駆動させて当該ベット部位3上に配置されている遊技チップ71の無線ICタグ72を順次読み取っていく。
【0045】
図9は、ベット用ボード4における各アンテナ21の配置の他の例を示す平面図である。この例では、(11)番、(12)番、(13)番、…と番号が付されている縦長の領域91と、(51)番、(52)番、(53)番、…と番号が付されている横長の領域92とが存在し、縦長の各領域91と横長の各領域92とは互いに交差していて、その互いに交差している矩形の各領域が各ベット部位3となる。縦長の各領域91に沿って1又は複数個のアンテナ21がそれぞれ対応して配置され、また、横長の各領域92に沿って1又は複数個のアンテナ21がそれぞれ対応して配置されている。よって、ある領域91のアンテナ21を駆動することにより、当該領域91上に配置されている遊技チップ71の無線ICタグ72を読み取ることができ、ある領域92のアンテナ21を駆動することにより、当該領域92上に配置されている遊技チップ71の無線ICタグ72を読み取ることができる。
【0046】
この例では、例えば、最初に(11)番、(12)番、(13)番、…の順に縦長の領域91のアンテナ21を順次駆動し、次に、(51)番、(52)番、(53)番、…の順に横長の各領域92のアンテナ21を順次駆動する。例えば、(11)番の領域91に対応した複数のベット部位3に遊技チップ71が置かれているときは、ベット部位3を区別することなく領域91全体の遊技チップ71の無線ICタグ72を読み取ることになるが、後で(51)番、(52)番、(53)番、…のすべての横長の領域92についても同様の読み取り動作を行うので、縦長の領各域91の読み取り結果と横長の各領域92の読み取り結果とのアンドをとることにより、個々のベット部位3に置かれた遊技チップ71の無線ICタグ72の読み取り結果を明らかにすることができる。
【0047】
次に、図10のタイミングチャートを参照して、制御装置14の制御による充電装置12の切替部23におけるリレー回路45と49との駆動のタイミングについて説明する。例えば、あるベット部位3に対応しているアンテナ21をリレー回路45のオンにより駆動するときには、そのベット部位3の周囲に位置している当該ベット部位3に隣接した他のベット部位3のアンテナ21をリレー回路49のオンにより短絡させる。
【0048】
例えば、Antenna 16として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 16の周囲のAntenna 15、Antenna 17を短絡させている(close)。同様に、Antenna 17として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 17周囲のAntenna 16、Antenna 18を短絡させ(close)、Antenna 18て示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 18の周囲のAntenna 17、Antenna 19を短絡させている(close)。
【0049】
図11は、あるベット部位3に対応しているアンテナ21をリレー回路45のオンにより駆動するときに発生する磁界について説明する説明図である。ここでは、中央のベット部位3に配置された“A”のアンテナ21をリレー回路45のオンにより駆動しており、左右のベット部位3に配置された“B”、“C”のアンテナ21のリレー回路45はオフのままである。
【0050】
このとき、アンテナ21から発生する磁界を示す磁力線を符号mで示している。このとき、矢印で示すような上向き磁界m1により中央のベット部位3に置かれた遊技チップ71の無線ICタグ72が起電され、アンテナ21により無線ICタグ72が送信する情報を読み取ることができる。
【0051】
この場合に、磁力線mは同心円状のループを描いている。そして、このループを描いている磁力線mの下向き磁界m2は無線ICタグ72の読み取りを行っている中央のベット部位3に隣接する左右のベット部位3にも及んでいる。
【0052】
しかし、この左右のベット部位3に対応して配置されているアンテナ21はリレー回路49のオンにより短絡されている。そのため、この下向き磁界m2が当該アンテナ21に作用して誘導電流が流れ、この誘導電流が誘導磁界(矢印m3の向き)を発生させることになる。この誘導磁界は下向き磁界m2を打ち消すような上向き磁界m3となるため、下向き磁界m2は誘導磁界m3に打ち消され、下向き磁界m2により左右のベット部位3に置かれた遊技チップ71の無線ICタグ72まで読み取られてしまうことを防止することができる。
【0053】
この場合に、図8の例では、例えば、(33)番のベット部位3に対応したアンテナ21を駆動するのであれば、その周囲の(23)番、(32)番、(34)番、(43)番の各ベット部位3に対応した各アンテナ21を短絡させるようにする。
【0054】
また、図9の例では、例えば、(16)番の縦長の領域91に対応したアンテナ21を駆動するのであれば、その周囲の(15)番、(17)番の縦長の領域91に対応したアンテナ21を短絡させる。また、(23)番の横長の領域92に対応したアンテナ21を駆動するのであれば、その周囲の(22)番、(24)番の横長の領域92に対応したアンテナ21を短絡させる。
【0055】
これらの場合に、アンテナ21から発生される磁界が強く、アンテナ21を駆動するベット部位3に直近で隣接しているベット部位3のみならず、そのベット部位3のさらに外側に隣接しているベット部位3にも強く影響が及ぶときには、当該ベット部位3のアンテナ21を短絡させるようにすればよい。
【0056】
また、図10にあきらかなように、あるアンテナ21についてリレー回路45をオンにして駆動を開始するよりもわずかな時間だけ早く当該アンテナ21に対応しているベット部位3の周囲のベット部位3のアンテナ21を短絡させ、また、アンテナ21についてリレー回路45をオフにして駆動を終了するよりもわずかな時間だけ遅く当該アンテナ21に対応しているベット部位3の周囲のベット部位3のアンテナ21の短絡を解除するようにしている。
【0057】
すなわち、あるアンテナ21の駆動の開始や終了と、当該アンテナ21に対応しているベット部位3の周囲のベット部位3のアンテナ21の短絡や短絡の解除とを同時に行うように制御しようとすると、現実には両者のタイミングがわずかにずれて、周囲のベット部位3のアンテナ21が短絡されていないにもかかわらず、目的のベット部位3のアンテナ21が駆動されて、周囲のベット部位3の遊技チップ71の無線ICタグ72までも読み取ってしまう恐れがある。
【0058】
そこで、図10に示すように両者のタイミングをわずかにずらすようにすれば、目的のベット部位3の周囲のベット部位3の遊技チップ71を誤って読み取ってしまうことがない。
【0059】
なお、前述の例では2つ以上のベット部位3の各アンテナ21を同時に駆動することはしていないが、少なくとも2つ以上のベット部位3を挟んで離れている複数のベット部位3については、それらの複数のベット部位3の各アンテナ21を複数の読取装置12を用いて同時に駆動するようにしてもよい。
【0060】
図12は、この場合の各アンテナ21の動作のタイミングチャートである。例えば、Antenna
13として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 13の周囲のAntenna 12、Antenna 14を短絡させ(close)、同時に、Antenna 17として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 17の周囲のAntenna 16、Antenna 18を短絡させている(close)。この例で、各アンテナ21は同時にオンにする各ベット部位3にひとつずつ対応させて設けられており、同時に駆動するAntenna 13とAntenna 17との間にはベット部位3が3つ配置されている。同様に、Antenna 14として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 14の周囲のAntenna 13、Antenna 15を短絡させ(close)、同時に、Antenna 18として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 18の周囲のAntenna 17、Antenna 19を短絡させている(close)。
【0061】
この場合には、1つ1つのアンテナ21を順次駆動させる場合に比べて、ベット用ボード4全体の遊技チップ71の読み取りに要する時間を短縮することができる。
【0062】
そして、この場合には、同時に駆動する複数のベット部位3のアンテナ21は2つ以上のベット部位3を挟んで離れているので、当該駆動される複数のベット部位3の周囲のベット部位3のアンテナ21を短絡させて、前述の誘導磁界を発生させるのに不都合は発生しない。
【0063】
なお、以上の例では、ルーレット盤を使って遊技を行うために使用するベット用ボード4の例で説明したが、カジノなどで使用されるブラックジャック、ポーカーその他の遊技のために使用されるベット用ボードに本発明を適用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】ルーレット盤の平面図である。
【図2】遊技用ベット装置のベット用ボードの平面図である。
【図3】ベット用ボードの一部拡大斜視図である。
【図4】ベット情報検出装置の読取装置、制御装置及び無線ICタグの電気的な接続のブロック図である。
【図5】切替部の構成を説明する回路図である。
【図6】切替部の構成を説明する回路図である。
【図7】切替部の構成を説明する回路図である。
【図8】ベット用ボードにおける各アンテナの配置の一例を示す平面図である。
【図9】ベット用ボードにおける各アンテナの配置の一例を示す平面図である。
【図10】制御装置の制御による充電装置の切替部におけるリレー回路の駆動のタイミングについて説明するタイミングチャートである。
【図11】アンテナからの磁界の発生について説明する説明図である。
【図12】制御装置の制御による充電装置の切替部におけるリレー回路の駆動のタイミングについて説明するタイミングチャートである。
【図13】ベット用ボード上の遊技用チップの配置例の説明図である。
【図14】ベット用ボード上の遊技用チップの配置例の説明図である。
【図15】ベット用ボードのアンテナ配置の平面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 遊技用ベット装置
2 ベット用ボード
3 ベット部位
4 ベット用ボード
12 読取装置
21 アンテナ
71 遊技チップ
72 無線ICタグ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーレット等の遊技において遊技者が遊技用のチップをベットするための遊技用ベット装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1,2には、X側送信アンテナ及びY側送信アンテナで電波を発信させると、XYのクロスポイントにおけるテーブルに垂直なフラックス(flux)により電波を発生させて、当該クロスポイント上のテーブルに載置されたチップに設けられた無線ICタグのIDを読み取り、この読取りはベット部ごとに順次行う技術について開示されている。
【特許文献1】2004‐105321号公報
【特許文献2】2004‐102953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
カジノなどで使用されるルーレット等のテーブルゲームのベット用ボードは、その上面に枠が表示されていて、当該枠により複数の領域(ベット部位)に区分けされている。そして、その上面に遊技者がチップを載せてベットする。その後、各ベット部位にベットされたチップの無線ICタグの情報の読取りを行なう。
【0004】
図13は、ベット用ボードの上面101の一部の平面図である。この上面101は枠102により区分けされた複数のベット部位103を備えている。同図はその複数のベット部位103の一部を示している。このようなベット用ボードにおいて、ベット用のチップに無線ICタグを設け、ベットされたチップの無線ICタグの情報を読み取るには次のようにする。
【0005】
すなわち、図14に示すように、ベット用ボードに無線ICタグを読み取るためのアンテナ(ループアンテナ)104を複数個設ける。各アンテナ104は、各ベット部位103に対応して設けられ、各ベット部位103の境界となる枠102に沿うように配置されている。図14のA1〜A6までのアンテナ104はそれぞれ図13の各ベット部位103に対応している。
【0006】
図15は、上面101に載置されたチップ105とアンテナ104との配置関係を示している。同図の例では、各チップ105の無線ICタグはそれぞれA1,A5,A6のベット部位のアンテナ104により読み取られる。すなわち、アンテナ104により磁界を発生させ、この磁界により無線ICタグが起電されて、当該無線ICタグは情報を送信する。この情報はアンテナ104又はアンテナ104とは別のアンテナにより読み取ることができる。また、通常、チップ105は積み重ねられて上面101に載置されるが、同一位置に複数枚積み重ねられたチップ105の無線ICタグも単一のアンテナ104により読み取ることができる。そして、複数のアンテナ104を順次切り替えて無線ICタグの読み取り動作を行うようにすれば、ベット用ボード上に載置されたすべてのチップ105の無線ICタグを読み取ることができる。
【0007】
しかしながら、アンテナ104から発生する磁界の磁力線は、同心円状のループを描いている。そして、磁力が強すぎる場合は、あるベット部位に対応しているアンテナ104により発生させた磁界により、当該ベット部位の周囲に配置されている他のベット部位上のチップ105の無線ICタグも誤って読み取ってしまう恐れがある。
【0008】
例えば、図15において、A5のベット部位のアンテナ104により、当該A5のベット部位に載置されているチップ105の無線ICタグを読み取ろうとして、A5に隣接するA6のベット部位に載置されているチップ105の無線ICタグまでも読み取ってしまう可能性がある。
【0009】
本発明の目的は、ベット用ボード上のある領域のチップの無線ICタグを読み取ろうとして、当該領域の周囲の領域のチップの無線ICタグも読み取ってしまうことを防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明は、ベット用ボードと、前記ベット用ボードの各領域にそれぞれ対応して複数個設けられ、前記ベット用ボードに載置される遊技用のチップを検出するためのアンテナと、前記各アンテナについて通電のオン、オフを行い、前記各領域について当該領域に対応している前記アンテナに通電を行うときには当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させる制御を行う制御手段と、を備えていることを特徴とする遊技用ベット装置である。
【0011】
(2)この場合に、前記制御手段は、前記各領域について当該領域に対応している前記アンテナに通電を行うときは、当該通電を開始する前に当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させ、当該通電を停止した後に当該短絡を解除する、ことを特徴とするようにしてもよい。
【0012】
(3)また、前記制御手段は、複数個の前記アンテナのうち互いに2つ以上の前記領域を挟んで離れているもの同士の通電を同時並行的にオンにする、ことを特徴とするようにしてもよい。
【0013】
(4)また、前記アンテナの短絡、当該短絡の解除を行なうスイッチング手段をさらに備え、前記制御手段は、前記スイッチング手段を用いて前記各領域について当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させる制御を行う、ことを特徴とするようにしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
(1)の発明によれば、目的の領域の上のチップを当該目的の領域に対応したアンテナで読み取るときには、その目的の領域の周囲の領域のアンテナを短絡させるので、目的の領域に対応したアンテナが発生する磁界の影響が周囲の領域のアンテナに及んだときは、その周囲の領域のアンテナには、目的の領域のアンテナが発生する磁界を打ち消すような誘導磁界が発生する。よって、目的の領域のチップを読み取ることにより、その周囲の領域上のチップを読み取ってしまうことを防止することができる。
【0015】
(2)の発明によれば、各領域について当該領域に対応しているアンテナに通電を行うときは、当該通電を開始する前に当該領域の周囲の領域に対応しているアンテナを短絡させ、当該通電を停止した後に短絡を解除するので、通電の開始と短絡の開始、通電の停止と短絡の解除を同時に行なう場合に比べて、目的の領域の周囲の領域のチップを読み取ってしまうことを防止することができる。
【0016】
(3)の発明によれば、複数のアンテナ同士の通電を同時並行的にオンにするので、各領域でチップを読み取る処理を早期に終了することができる。
【0017】
(4)の発明によれば、スイッチング手段を備えることで、アンテナの短絡、当該短絡の解除の切り替えを効率的に実行可能として、全領域のチップの迅速な読み取りの完了を可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1は、ルーレット盤の平面図である。図2は、遊技用ベット装置のベット用ボードの平面図である。図3は、ベット用ボードの一部拡大斜視図である。
【0020】
ルーレット盤51及び遊技用ベット装置1は、例えばカジノホテル内のカジノなどで使用される。すなわち、遊技者は、ルーレット盤51に投入されたルーレット球61の出目位置を予想し、遊技用ベット装置1を使用して当該出目位置に対応するベット部位3に遊技チップ71をベットする各種遊技を行なう。
【0021】
遊技用ベット装置1は、その上面にルーレット盤51の出目位置に対応する複数のベット部位3(例えば、0,00,1,2,…,35,36の数字で区分けされた各スポット)が割り当てられた、遊技チップ71をベットするためのベット用ボード4を備えている。ベット用ボード4上の各ベット部位3は、枠5によって区切られたベット用ボード4の上面の各領域である。各遊技チップ71には、当該遊技チップ71に関する情報が記録された無線ICタグ72が設けられている。ルーレット盤51には、当該ルーレット盤51上におけるルーレット球61の出目位置や出目種類を検出する出目検出装置52が設けられている。また、ベット用ボード4には、ベット部位3に遊技チップ71がベットされた際に、無線ICタグ72に記録された遊技チップ71に関する情報を読み取ることによって当該遊技チップ71のベット位置及び掛け金の価値を検出するベット情報検出装置11(後述)を備えている。さらに、図示は省略するが、カジノ内にはルーレット盤51上におけるルーレット球61の位置と遊技チップ71のベット位置及び価値とに基づいて、当該遊技(ルーレットゲーム)の配当金を算出する配当金算出システム(後述)が用意されている。
【0022】
無線ICタグ72に記録された遊技チップ71に関する情報には、当該遊技チップ71を特定する固有番号(遊技チップ71を識別する番号)、価値(1ドル、5ドル、10ドル等)や色、当該遊技チップ71を使用可能な場所(当該遊技チップ71が使用されるカジノを識別する情報)等の情報が含まれる。また、当該遊技チップ71には固有番号のみを記録し、他の情報はカジノ内のサーバ装置に固有番号と関連付けて記憶しておき、無線ICタグ72から読取った固有番号に基づいて当該情報を検索するようにしても良い。
【0023】
出目検出装置52は、ID読取装置から構成されている(詳細は図示せず)。このID読取装置は、X側スキャンドライバから互いに平行に延出したX側送信アンテナ及びX側受信アンテナと、Y側スキャンドライバから互いに平行に延出したY側送信アンテナ及びY側受信アンテナとを直交配置して構成されている。このID読取装置によれば、X側送信アンテナ及びY側送信アンテナからスキャン電波を発信させると、アンテナ相互のクロスポイント付近に読取用電波が立ち上がる。この読取用電波は、X側受信アンテナ及びY側受信アンテナで受信されるが、クロスポイント付近にルーレット球61あると、ルーレット球61の誘電体化に伴うインピーダンスの変化によって、受信状態に変化が生じる。この変化状態を検出することによって、ルーレット61の有無が判断される。
【0024】
より詳細に説明すると、ルーレット盤51は、円形の回転体構造を成しており、その中心軸53に対して同心円状に合計38個のポケット54(図では一部のみを示す)が形成されている。各ポケット54には、ベット用ボード4に割り当てられた複数のベット部位3に対応した数字(例えば、0,00,1,2,…,35,36)が表示されている。ID読取装置のクロスポイントは、38個のポケット54にそれぞれ配置されており、ポケット54にルーレット球61が入ったとき、そのルーレット球61はいずれかのクロスポイント上に位置付けられる。上述した読取用電波は、遊技中は常時立ち上がった状態にあるため、あるクロスポイント上にルーレット球61が位置付けられると、そのポケット54の受信状態のみが変化する。この結果、ルーレット盤51の何処の位置(何処のポケット54)にルーレット球61が入ったのかを検出することができる。このとき検出されたデータは、カジノホテル内のPTS(プレーヤートラッキングシステム)サーバ(図示せず)に送られ、その履歴が一括管理される。
【0025】
なお、ルーレット球61には、当該ルーレット球61を識別するルーレット球識別情報が記録された無線ICタグ(図示せず)が設けられている。この無線ICタグはルーレット球61に埋め込まれており、ルーレット球識別情報には、当該ルーレット球61の出所や使用可能な場所(当該ルーレット球61が使用可能なカジノ)、球の種類等の情報が含まれている。ルーレット球識別情報記録手段に記録されたルーレット球識別情報は、出目検出装置52のID読取装置によって読み取ることができる。そして、読み取られた情報に基づいて、使用できるルーレット球61と、そうでないものとの判別を行うことができる。このため、偽造されたルーレット球61を持ち込んで使用するといった不正行為や侵害行為などの発生を防止することが可能となる。
【0026】
このような遊技システムにおいて、ルーレット盤51での遊技を希望する者は、証明カードを持ってカジノに入場する。この証明カードは、カジノホテルにチェックインした客に対しホテルフロントのカード発券機によって発行されるカードである。証明カードは、その客を特定するためのカードであり、その発行以降は、お客は当該カジノホテル内において当該証明カードを提示してチェックを受けることにより全ての施設の利用が可能となる。例えば、ホテル内のレストランやバーのレジでは、証明カードがカードリーダで読み取られることによって支払請求金額が当該カジノホテルのホテルサーバに当該客の識別情報と関連付けて蓄積され、客がカジノホテルをチェックアウトする際には全ての支払請求金額がホテルのフロントの端末に表示される。即ち、証明カードは、カジノホテル内でのさまざまな決済に使用するクレジットカードとしての機能を有している。
【0027】
そして、客が証明カードを持ってカジノに入場した際、遊技チップ発行/精算機で所望枚数の遊技チップ71を入手し、ベット用ボード4に設けられた証明カード読み取り用の読取装置(図示せず)に証明カードをセットする。このとき、読取装置が証明カードの内容を読み取って、その客を特定し、遊技の参加者として認識する。読取装置による認識データは、前述のPTSサーバに送られ、現在のゲームにおける参加者として登録される。なお、証明カードの読取方式は、証明カードの記録方式(磁気記録、光記録)に応じて任意に設定(磁気的な読取方式、光学的な読取方式)することが可能である。
【0028】
ルーレットゲームにおいては、まず、ディーラーがルーレット盤51を廻してルーレット球71をルーレット盤51内に投入する。この間、遊技の参加者は、手持ちの遊技チップ71をベット用ボード4の所望のベット部位3にベットする。図2の例では、ある参加者はコーナー(4,5,7,8)にベットし、別の参加者がストレート(9)にベットし、別の参加者がコラム(2to1)にベットしている。このとき、ベット情報検出装置11によって各参加者のベット位置と掛け金の価値(1ドル、5ドル、10ドル等の掛け金の金額)とが検出され、その検出結果がPTSサーバに送られ、その履歴が一括管理される。
【0029】
その後、ルーレット盤51の回転が緩やかになって、ルーレット球61が入ったポケット54の出目が例えば「8」である場合、出目検出装置52によってルーレット球61の出目位置「8」が検出され、その検出結果がPTSサーバに送られ、その履歴が一括管理される。なお、このPTSサーバは、当該ルーレット盤51以外のルーレット盤や、スロットマシンなどの他の遊技機に関して履歴や様々なデータを一括管理するようにしてもよい。
【0030】
カジノホテル内の集計・分析サーバ(図示せず)には、配当金算出システムが構築されており、ルーレット盤51上におけるルーレット球61の位置(前述の例では出目「8」)と遊技チップ71のベット位置及び掛け金の価値とに基づいて、当該遊技(ルーレットゲーム)の配当金が算出される。
【0031】
次に、遊技用ベット装置1のベット情報検出装置11について詳細に説明する。
【0032】
図4は、ベット情報検出装置11の読取装置12、制御装置14及び無線ICタグ72の電気的な接続のブロック図である。
【0033】
制御装置14は、読取装置12に対して、磁界を発生させて無線ICタグ72に起電させるように、また、無線ICタグ72の記録している情報を読み取って当該データを送信するように命令する。
【0034】
読取装置12は、複数のアンテナ(ループアンテナ)21と、送受信部22と、切替部23と、制御部24とを備えている。
【0035】
制御部24は、制御装置14からの命令を受け取り、これに応じて送受信部22と切替部23とを駆動する。
【0036】
送受信部22は、アンテナ21に通電して無線ICタグ72において起電させるための磁界を発生させる。すなわち、各アンテナ21を順次切替え、各アンテナ21について順番に磁界を発生させる。この磁界の発生と同時に、切替部23は、負荷変調された電波信号を送受信部22で復調することにより、無線ICタグ72の情報を読取る。
【0037】
無線ICタグ72は、いわゆる磁界型の無線ICタグであり、メモリ73と、制御部74と、送受信部75と、アンテナ76とを備えている。メモリ73は、遊技チップ71を特定する固有番号(遊技チップ71を識別する番号)を記憶している記憶装置である。また、前述のとおり、価値(1ドル、5ドル、10ドル等)や色、当該遊技チップ71を使用可能な場所(当該遊技チップ71が使用されるカジノを識別する情報)等の情報を記憶していてもよい。制御部74は、読取装置12から受信したコマンド、リクエスト、命令などを解釈し、これに応答する動作を実行する。送受信部75は、変調部(図示せず)、復調部(図示せず)を有しており、読取装置12と交信を行うために信号の変調/復調を行う。アンテナ76は読取装置12からの磁界により送受信部75に給電すると共に、送受信部75からの変調された変調波を受け取り、これを読取装置12に受信させるよう、空中に放射する。
【0038】
このように、ベット情報検出装置11は、無線ICタグ72の起電と、無線ICタグ72の情報の読み取りとを読取装置12のアンテナ21で行うようにしているが、これらを別々のアンテナで行なうようにしても良い。
【0039】
次に、充電装置12の切替部23について説明する。
【0040】
図5〜図7は、切替部23の構成を説明する回路図である。切替部23は、X側スキャンドライバ41とY側スキャンドライバ42とを備えている。X側スキャンドライバ41からは互いに平行な複数本のX側送信ライン43が延びている。また、Y側スキャンドライバ42からは互いに平行な複数本のY側送信ライン44が延びている。この複数本のX側送信ライン43と複数本のY側送信ライン44とは一方が縦方向、他方が横方向に延びて各所で交差している。そして、この各クロスポイントにはリレー回路45(又は49)が設けられている。各リレー回路45(49)は、そのコイル46の一端側がX側送信ライン43、他端側がY側送信ライン44に接続されている。コイル46のX側送信ライン43側にはダイオード48がX側送信ライン43側をカソード側、コイル46側をアノード側として介装されている。通常、各リレー回路45(49)をオフにしておく場合は、各X側送信ライン43をHレベルに維持しておき、各Y側送信ライン44をLレベルに維持しておく。そして、いずれかのリレー回路45(49)のスイッチ47をオンにしたいときは、所望のリレー回路45(49)がそのクロスポイントにおいて接続されているX側送信ライン43をLレベルに切り替え、同様にそのクロスポイントにおいて接続されているY側送信ライン44をHレベルに切り替える。これによりコイル46に通電してスイッチ47が閉じる。
【0041】
このような各リレー回路45(49)は、図7に示すように、各アンテナ21にリレー回路45が1つ、リレー回路49が1つ、それぞれ設けられている。
【0042】
すなわち、各アンテナ21において、1つのアンテナ21は1つのリレー回路45と直列に接続されていて、あるリレー回路45がオフであれば当該リレー回路45と直列接続されたアンテナ21は駆動せず、リレー回路45がオンになれば当該リレー回路45と直列接続されたアンテナ21が駆動する。このようなリレー回路45は高周波リレーである。
【0043】
また、各アンテナ21において、アンテナ21の両端にリレー回路49のスイッチ47が接続されていて、リレー回路49をオンにすると、スイッチ47が閉じて、アンテナ21を短絡させる。スイッチ47を開けばアンテナ21の短絡は解除される。このように、リレー回路49は、アンテナ21のオープン/ショート切替を行う。
【0044】
次に、各アンテナ21の配置について説明する。図8は、ベット用ボード4における各アンテナ21の配置の一例を示す平面図である。(11)番、(12)番、(13)番、…のように番号が付されているのは各ベット部位3である。この例では、各ベット部位3に1又は複数個のアンテナ21がそれぞれ対応して配置されている。そして、(11)番、(12)番、(13)番、…のベット部位3の順番に全ベット部位3の各アンテナ21を1つずつ順々に駆動させて当該ベット部位3上に配置されている遊技チップ71の無線ICタグ72を順次読み取っていく。
【0045】
図9は、ベット用ボード4における各アンテナ21の配置の他の例を示す平面図である。この例では、(11)番、(12)番、(13)番、…と番号が付されている縦長の領域91と、(51)番、(52)番、(53)番、…と番号が付されている横長の領域92とが存在し、縦長の各領域91と横長の各領域92とは互いに交差していて、その互いに交差している矩形の各領域が各ベット部位3となる。縦長の各領域91に沿って1又は複数個のアンテナ21がそれぞれ対応して配置され、また、横長の各領域92に沿って1又は複数個のアンテナ21がそれぞれ対応して配置されている。よって、ある領域91のアンテナ21を駆動することにより、当該領域91上に配置されている遊技チップ71の無線ICタグ72を読み取ることができ、ある領域92のアンテナ21を駆動することにより、当該領域92上に配置されている遊技チップ71の無線ICタグ72を読み取ることができる。
【0046】
この例では、例えば、最初に(11)番、(12)番、(13)番、…の順に縦長の領域91のアンテナ21を順次駆動し、次に、(51)番、(52)番、(53)番、…の順に横長の各領域92のアンテナ21を順次駆動する。例えば、(11)番の領域91に対応した複数のベット部位3に遊技チップ71が置かれているときは、ベット部位3を区別することなく領域91全体の遊技チップ71の無線ICタグ72を読み取ることになるが、後で(51)番、(52)番、(53)番、…のすべての横長の領域92についても同様の読み取り動作を行うので、縦長の領各域91の読み取り結果と横長の各領域92の読み取り結果とのアンドをとることにより、個々のベット部位3に置かれた遊技チップ71の無線ICタグ72の読み取り結果を明らかにすることができる。
【0047】
次に、図10のタイミングチャートを参照して、制御装置14の制御による充電装置12の切替部23におけるリレー回路45と49との駆動のタイミングについて説明する。例えば、あるベット部位3に対応しているアンテナ21をリレー回路45のオンにより駆動するときには、そのベット部位3の周囲に位置している当該ベット部位3に隣接した他のベット部位3のアンテナ21をリレー回路49のオンにより短絡させる。
【0048】
例えば、Antenna 16として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 16の周囲のAntenna 15、Antenna 17を短絡させている(close)。同様に、Antenna 17として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 17周囲のAntenna 16、Antenna 18を短絡させ(close)、Antenna 18て示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 18の周囲のAntenna 17、Antenna 19を短絡させている(close)。
【0049】
図11は、あるベット部位3に対応しているアンテナ21をリレー回路45のオンにより駆動するときに発生する磁界について説明する説明図である。ここでは、中央のベット部位3に配置された“A”のアンテナ21をリレー回路45のオンにより駆動しており、左右のベット部位3に配置された“B”、“C”のアンテナ21のリレー回路45はオフのままである。
【0050】
このとき、アンテナ21から発生する磁界を示す磁力線を符号mで示している。このとき、矢印で示すような上向き磁界m1により中央のベット部位3に置かれた遊技チップ71の無線ICタグ72が起電され、アンテナ21により無線ICタグ72が送信する情報を読み取ることができる。
【0051】
この場合に、磁力線mは同心円状のループを描いている。そして、このループを描いている磁力線mの下向き磁界m2は無線ICタグ72の読み取りを行っている中央のベット部位3に隣接する左右のベット部位3にも及んでいる。
【0052】
しかし、この左右のベット部位3に対応して配置されているアンテナ21はリレー回路49のオンにより短絡されている。そのため、この下向き磁界m2が当該アンテナ21に作用して誘導電流が流れ、この誘導電流が誘導磁界(矢印m3の向き)を発生させることになる。この誘導磁界は下向き磁界m2を打ち消すような上向き磁界m3となるため、下向き磁界m2は誘導磁界m3に打ち消され、下向き磁界m2により左右のベット部位3に置かれた遊技チップ71の無線ICタグ72まで読み取られてしまうことを防止することができる。
【0053】
この場合に、図8の例では、例えば、(33)番のベット部位3に対応したアンテナ21を駆動するのであれば、その周囲の(23)番、(32)番、(34)番、(43)番の各ベット部位3に対応した各アンテナ21を短絡させるようにする。
【0054】
また、図9の例では、例えば、(16)番の縦長の領域91に対応したアンテナ21を駆動するのであれば、その周囲の(15)番、(17)番の縦長の領域91に対応したアンテナ21を短絡させる。また、(23)番の横長の領域92に対応したアンテナ21を駆動するのであれば、その周囲の(22)番、(24)番の横長の領域92に対応したアンテナ21を短絡させる。
【0055】
これらの場合に、アンテナ21から発生される磁界が強く、アンテナ21を駆動するベット部位3に直近で隣接しているベット部位3のみならず、そのベット部位3のさらに外側に隣接しているベット部位3にも強く影響が及ぶときには、当該ベット部位3のアンテナ21を短絡させるようにすればよい。
【0056】
また、図10にあきらかなように、あるアンテナ21についてリレー回路45をオンにして駆動を開始するよりもわずかな時間だけ早く当該アンテナ21に対応しているベット部位3の周囲のベット部位3のアンテナ21を短絡させ、また、アンテナ21についてリレー回路45をオフにして駆動を終了するよりもわずかな時間だけ遅く当該アンテナ21に対応しているベット部位3の周囲のベット部位3のアンテナ21の短絡を解除するようにしている。
【0057】
すなわち、あるアンテナ21の駆動の開始や終了と、当該アンテナ21に対応しているベット部位3の周囲のベット部位3のアンテナ21の短絡や短絡の解除とを同時に行うように制御しようとすると、現実には両者のタイミングがわずかにずれて、周囲のベット部位3のアンテナ21が短絡されていないにもかかわらず、目的のベット部位3のアンテナ21が駆動されて、周囲のベット部位3の遊技チップ71の無線ICタグ72までも読み取ってしまう恐れがある。
【0058】
そこで、図10に示すように両者のタイミングをわずかにずらすようにすれば、目的のベット部位3の周囲のベット部位3の遊技チップ71を誤って読み取ってしまうことがない。
【0059】
なお、前述の例では2つ以上のベット部位3の各アンテナ21を同時に駆動することはしていないが、少なくとも2つ以上のベット部位3を挟んで離れている複数のベット部位3については、それらの複数のベット部位3の各アンテナ21を複数の読取装置12を用いて同時に駆動するようにしてもよい。
【0060】
図12は、この場合の各アンテナ21の動作のタイミングチャートである。例えば、Antenna
13として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 13の周囲のAntenna 12、Antenna 14を短絡させ(close)、同時に、Antenna 17として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 17の周囲のAntenna 16、Antenna 18を短絡させている(close)。この例で、各アンテナ21は同時にオンにする各ベット部位3にひとつずつ対応させて設けられており、同時に駆動するAntenna 13とAntenna 17との間にはベット部位3が3つ配置されている。同様に、Antenna 14として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 14の周囲のAntenna 13、Antenna 15を短絡させ(close)、同時に、Antenna 18として示すアンテナ21をオンにしているときは(RF ON)、当該Antenna 18の周囲のAntenna 17、Antenna 19を短絡させている(close)。
【0061】
この場合には、1つ1つのアンテナ21を順次駆動させる場合に比べて、ベット用ボード4全体の遊技チップ71の読み取りに要する時間を短縮することができる。
【0062】
そして、この場合には、同時に駆動する複数のベット部位3のアンテナ21は2つ以上のベット部位3を挟んで離れているので、当該駆動される複数のベット部位3の周囲のベット部位3のアンテナ21を短絡させて、前述の誘導磁界を発生させるのに不都合は発生しない。
【0063】
なお、以上の例では、ルーレット盤を使って遊技を行うために使用するベット用ボード4の例で説明したが、カジノなどで使用されるブラックジャック、ポーカーその他の遊技のために使用されるベット用ボードに本発明を適用するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】ルーレット盤の平面図である。
【図2】遊技用ベット装置のベット用ボードの平面図である。
【図3】ベット用ボードの一部拡大斜視図である。
【図4】ベット情報検出装置の読取装置、制御装置及び無線ICタグの電気的な接続のブロック図である。
【図5】切替部の構成を説明する回路図である。
【図6】切替部の構成を説明する回路図である。
【図7】切替部の構成を説明する回路図である。
【図8】ベット用ボードにおける各アンテナの配置の一例を示す平面図である。
【図9】ベット用ボードにおける各アンテナの配置の一例を示す平面図である。
【図10】制御装置の制御による充電装置の切替部におけるリレー回路の駆動のタイミングについて説明するタイミングチャートである。
【図11】アンテナからの磁界の発生について説明する説明図である。
【図12】制御装置の制御による充電装置の切替部におけるリレー回路の駆動のタイミングについて説明するタイミングチャートである。
【図13】ベット用ボード上の遊技用チップの配置例の説明図である。
【図14】ベット用ボード上の遊技用チップの配置例の説明図である。
【図15】ベット用ボードのアンテナ配置の平面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 遊技用ベット装置
2 ベット用ボード
3 ベット部位
4 ベット用ボード
12 読取装置
21 アンテナ
71 遊技チップ
72 無線ICタグ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベット用ボードと、
前記ベット用ボードの各領域にそれぞれ対応して複数個設けられ、前記ベット用ボードに載置される遊技用のチップを検出するためのアンテナと、
前記各アンテナについて通電のオン、オフを行い、前記各領域について当該領域に対応している前記アンテナに通電を行うときには当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させる制御を行う制御手段と、
を備えていることを特徴とする遊技用ベット装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記各領域について当該領域に対応している前記アンテナに通電を行うときは、当該通電を開始する前に当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させ、当該通電を停止した後に当該短絡を解除する、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技用ベット装置。
【請求項3】
前記制御手段は、複数個の前記アンテナのうち互いに2つ以上の前記領域を挟んで離れているもの同士の通電を同時並行的にオンにする、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技用ベット装置。
【請求項4】
前記アンテナの短絡、当該短絡の解除を行なうスイッチング手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記スイッチング手段を用いて前記各領域について当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させる制御を行う、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかの一項に記載の遊技用ベット装置。
【請求項1】
ベット用ボードと、
前記ベット用ボードの各領域にそれぞれ対応して複数個設けられ、前記ベット用ボードに載置される遊技用のチップを検出するためのアンテナと、
前記各アンテナについて通電のオン、オフを行い、前記各領域について当該領域に対応している前記アンテナに通電を行うときには当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させる制御を行う制御手段と、
を備えていることを特徴とする遊技用ベット装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記各領域について当該領域に対応している前記アンテナに通電を行うときは、当該通電を開始する前に当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させ、当該通電を停止した後に当該短絡を解除する、ことを特徴とする請求項1に記載の遊技用ベット装置。
【請求項3】
前記制御手段は、複数個の前記アンテナのうち互いに2つ以上の前記領域を挟んで離れているもの同士の通電を同時並行的にオンにする、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技用ベット装置。
【請求項4】
前記アンテナの短絡、当該短絡の解除を行なうスイッチング手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記スイッチング手段を用いて前記各領域について当該領域の周囲の前記領域に対応している前記アンテナを短絡させる制御を行う、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかの一項に記載の遊技用ベット装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−213732(P2009−213732A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−61987(P2008−61987)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
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