遊技用ベット装置
【課題】ベット用ボード上のチップの読み取りを、本構成を備えない場合に比べて短時間で行えるようにする。
【解決手段】各アンテナ21は2つの大グループの何れにも属している。各大グループは何れも複数の小グループにさらに分類されている。2つの大グループでは、互いに各小グループの分類が異なっている。ベット領域の並びの縦列及び横列のうち少なくとも1列の中には、同一の列中に同一の大グループに含まれている小グループが複数含まれているものがある。
【解決手段】各アンテナ21は2つの大グループの何れにも属している。各大グループは何れも複数の小グループにさらに分類されている。2つの大グループでは、互いに各小グループの分類が異なっている。ベット領域の並びの縦列及び横列のうち少なくとも1列の中には、同一の列中に同一の大グループに含まれている小グループが複数含まれているものがある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技用ベット装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1,2には、X側送信アンテナ及びY側送信アンテナで電波を発信させると、XYのクロスポイントにおけるテーブルに垂直なフラックス(flux)により電波を発生させて、当該クロスポイント上のテーブルに載置されたチップに設けられた無線ICタグのIDを読み取り、この読取りはベット領域ごとに順次行う技術について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】2004‐105321号公報
【特許文献2】2004‐102953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1,2に開示の技術においては、テーブル上のチップの読み取りをベット領域ごとに順次行うため、テーブル上の全てのチップの読み取りを行うためには、ベット領域の数と同じ回数の読み取りを行なわねばならず、テーブル上の全てのチップの読み取りを行うために長時間を要するという不具合がある。
【0005】
そこで、テーブル上の各ベット領域の配列において、各縦列、各横列にそれぞれ対応して、チップの読み取り用のアンテナを設けることも考えられる。すなわち、縦列の第1列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナ、縦列の第2列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナ、…、縦列の最終列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナを設ける。同様に、横列の第1列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナ、横列の第2列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナ、…、横列の最終列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナを設ける。そして、ある縦列のアンテナとある横列のアンテナとの読み取り結果のアンドをとれば、その縦横のアンテナの交差領域にあるベット領域上のチップを特定することができる。
【0006】
しかし、このように縦横のアンテナを設ける場合においても、縦列のアンテナと横列のアンテナの合計数と同じ回数の読み取りを行なわねばならず、未だテーブル上の全てのチップの読み取りを行うために長時間を要するという不具合がある。
【0007】
本発明の目的は、ベット用ボード上のチップの読み取りを、本構成を備えない場合に比べて短時間で行えるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ベット領域が複数配列されたベット用ボードと、前記複数のベット領域のそれぞれに対応した複数個のアンテナを有し、前記各アンテナは複数設定された大グループの何れにも属していて、前記各大グループは何れも複数の小グループにさらに分類され、前記大グループ間では互いに前記各小グループの分類が異なっていて、前記ベット領域の配列の縦列及び横列のうち少なくとも1列では同一の前記大グループにおける異なる前記小グループに属する前記アンテナが存在しているアンテナ群と、前記小グループごとに順次に、同一の小グループに属する複数の前記アンテナを並行して駆動し前記ベット用ボード上の遊技用のチップを検出する検出手段と、前記チップの検出結果について前記大グループ間でアンドをとることにより前記チップが配置された前記ベット領域を特定する特定手段と、を備えている遊技用ベット装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ベット用ボード上のチップの読み取りを、本構成を備えない場合に比べて短時間で行える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施の形態におけるルーレット盤の平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態における遊技用ベット装置のベット用ボードの平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるベット用ボードの一部拡大斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態における遊技用ベット装置のベット情報検出装置の読取装置、制御装置及び無線ICタグの電気的な接続のブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるベット用ボードのベット領域及びアンテナの実際の配置を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態におけるベット用ボードのベット領域及びアンテナの論理的な配置を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態における読取装置の切換部の回路構成を示す図である。
【図8】本発明の一実施の形態におけるリレーの切換を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態における切換部の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】本発明の一実施の形態に対する比較例となる遊技用ベット装置の説明図である。
【図11】本発明の一実施の形態におけるアンテナ(ベット領域)の論理的な配置は3次元のマトリックスを構成している例について説明する説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態における具体例を示す説明図である。
【図13】本発明の一実施の形態における具体例を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態における具体例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
【0012】
図1は、ルーレット盤の平面図である。図2は、遊技用ベット装置のベット用ボードの平面図である。図3は、ベット用ボードの一部拡大斜視図である。
【0013】
ルーレット盤51及び遊技用ベット装置1は、例えばカジノホテル内のカジノなどで使用される。すなわち、遊技者は、ルーレット盤51に投入されたルーレット球61の出目位置を予想し、遊技用ベット装置1を使用して当該出目位置に対応するベット領域3に遊技チップ71をベットする各種遊技を行なう。
【0014】
遊技用ベット装置1は、その上面にルーレット盤51の出目位置に対応する複数のベット領域3(例えば、0,00,1,2,…,35,36の数字で区分けされた各スポット)が割り当てられた、遊技チップ71をベットするためのベット用ボード4を備えている。ベット用ボード4上の各ベット領域3は、枠5によって区切られたベット用ボード4の上面の各領域である。各遊技チップ71には、当該遊技チップ71に関する情報が記録された無線ICタグ72が設けられている。ルーレット盤51には、当該ルーレット盤51上におけるルーレット球61の出目位置や出目種類を検出する出目検出装置52が設けられている。また、ベット用ボード4には、ベット領域3に遊技チップ71がベットされた際に、無線ICタグ72に記録された遊技チップ71に関する情報を読み取ることによって当該遊技チップ71のベット位置及び掛け金の価値を検出するベット情報検出装置11(後述)を備えている。さらに、図示は省略するが、カジノ内にはルーレット盤51上におけるルーレット球61の位置と遊技チップ71のベット位置及び価値とに基づいて、当該遊技(ルーレットゲーム)の配当金を算出する配当金算出システム(後述)が用意されている。
【0015】
無線ICタグ72に記録された遊技チップ71に関する情報には、当該遊技チップ71を特定する固有番号(遊技チップ71を識別する番号)、価値(1ドル、5ドル、10ドル等)や色、当該遊技チップ71を使用可能な場所(当該遊技チップ71が使用されるカジノを識別する情報)等の情報が含まれる。また、当該遊技チップ71には固有番号のみを記録し、他の情報はカジノ内のサーバ装置に固有番号と関連付けて記憶しておき、無線ICタグ72から読取った固有番号に基づいて当該情報を検索するようにしても良い。
【0016】
出目検出装置52は、ID読取装置から構成されている(詳細は図示せず)。このID読取装置は、X側スキャンドライバから互いに平行に延出したX側送信アンテナ及びX側受信アンテナと、Y側スキャンドライバから互いに平行に延出したY側送信アンテナ及びY側受信アンテナとを直交配置して構成されている。このID読取装置によれば、X側送信アンテナ及びY側送信アンテナからスキャン電波を発信させると、アンテナ相互のクロスポイント付近に読取用電波が立ち上がる。この読取用電波は、X側受信アンテナ及びY側受信アンテナで受信されるが、クロスポイント付近にルーレット球61があると、ルーレット球61の誘電体化に伴うインピーダンスの変化によって、受信状態に変化が生じる。この変化状態を検出することによって、ルーレット61の有無が判断される。
【0017】
より詳細に説明すると、ルーレット盤51は、円形の回転体構造を成しており、その中心軸53に対して同心円状に合計38個のポケット54(図では一部のみを示す)が形成されている。各ポケット54には、ベット用ボード4に割り当てられた複数のベット領域3に対応した数字(例えば、0,00,1,2,…,35,36)が表示されている。ID読取装置のクロスポイントは、38個のポケット54にそれぞれ配置されており、ポケット54にルーレット球61が入ったとき、そのルーレット球61はいずれかのクロスポイント上に位置付けられる。上述した読取用電波は、遊技中は常時立ち上がった状態にあるため、あるクロスポイント上にルーレット球61が位置付けられると、そのポケット54の受信状態のみが変化する。この結果、ルーレット盤51の何処の位置(何処のポケット54)にルーレット球61が入ったのかを検出することができる。このとき検出されたデータは、カジノホテル内のPTS(プレーヤートラッキングシステム)サーバ(図示せず)に送られ、その履歴が一括管理される。
【0018】
なお、ルーレット球61には、当該ルーレット球61を識別するルーレット球識別情報が記録された無線ICタグ(図示せず)が設けられている。この無線ICタグはルーレット球61に埋め込まれており、ルーレット球識別情報には、当該ルーレット球61の出所や使用可能な場所(当該ルーレット球61が使用可能なカジノ)、球の種類等の情報が含まれている。ルーレット球識別情報記録手段に記録されたルーレット球識別情報は、出目検出装置52のID読取装置によって読み取ることができる。そして、読み取られた情報に基づいて、使用できるルーレット球61と、そうでないものとの判別を行うことができる。このため、偽造されたルーレット球61を持ち込んで使用するといった不正行為や侵害行為などの発生を防止することが可能となる。
【0019】
このような遊技システムにおいて、ルーレット盤51での遊技を希望する者は、証明カードを持ってカジノに入場する。この証明カードは、カジノホテルにチェックインした客に対しホテルフロントのカード発券機によって発行されるカードである。証明カードは、その客を特定するためのカードであり、その発行以降は、お客は当該カジノホテル内において当該証明カードを提示してチェックを受けることにより全ての施設の利用が可能となる。例えば、ホテル内のレストランやバーのレジでは、証明カードがカードリーダで読み取られることによって支払請求金額が当該カジノホテルのホテルサーバに当該客の識別情報と関連付けて蓄積され、客がカジノホテルをチェックアウトする際には全ての支払請求金額がホテルのフロントの端末に表示される。即ち、証明カードは、カジノホテル内でのさまざまな決済に使用するクレジットカードとしての機能を有している。
【0020】
そして、客が証明カードを持ってカジノに入場した際、遊技チップ発行/精算機で所望枚数の遊技チップ71を入手し、ベット用ボード4に設けられた証明カード読み取り用の読取装置(図示せず)に証明カードをセットする。このとき、読取装置が証明カードの内容を読み取って、その客を特定し、遊技の参加者として認識する。読取装置による認識データは、前述のPTSサーバに送られ、現在のゲームにおける参加者として登録される。なお、証明カードの読取方式は、証明カードの記録方式(磁気記録、光記録)に応じて任意に設定(磁気的な読取方式、光学的な読取方式)することが可能である。
【0021】
ルーレットゲームにおいては、まず、ディーラーがルーレット盤51を廻してルーレット球71をルーレット盤51内に投入する。この間、遊技の参加者は、手持ちの遊技チップ71をベット用ボード4の所望のベット領域3にベットする。図2の例では、ある参加者はコーナー(4,5,7,8)にベットし、別の参加者がストレート(9)にベットし、別の参加者がコラム(2to1)にベットしている。このとき、ベット情報検出装置11によって各参加者のベット位置と掛け金の価値(1ドル、5ドル、10ドル等の掛け金の金額)とが検出され、その検出結果がPTSサーバに送られ、その履歴が一括管理される。
【0022】
その後、ルーレット盤51の回転が緩やかになって、ルーレット球61が入ったポケット54の出目が例えば「8」である場合、出目検出装置52によってルーレット球61の出目位置「8」が検出され、その検出結果がPTSサーバに送られ、その履歴が一括管理される。なお、このPTSサーバは、当該ルーレット盤51以外のルーレット盤や、スロットマシンなどの他の遊技機に関して履歴や様々なデータを一括管理するようにしてもよい。
【0023】
カジノホテル内の集計・分析サーバ(図示せず)には、配当金算出システムが構築されており、ルーレット盤51上におけるルーレット球61の位置(前述の例では出目「8」)と遊技チップ71のベット位置及び掛け金の価値とに基づいて、当該遊技(ルーレットゲーム)の配当金が算出される。
【0024】
図4は、遊技用ベット装置1のベット情報検出装置11の読取装置12、制御装置14及び無線ICタグ72の電気的な接続のブロック図である。
【0025】
制御装置14は、読取装置12に対して、磁界を発生させて無線ICタグ72に起電させるように、また、無線ICタグ72の記録している情報を読み取って当該データを送信するように命令する。
【0026】
読取装置12は、複数のアンテナ(ループアンテナ)21と、送受信部22と、切換部23と、制御部24とを備えている。
【0027】
制御部24は、制御装置14からの命令を受け取り、これに応じて送受信部22と切換部23とを駆動する。
【0028】
送受信部22は、アンテナ21に通電して無線ICタグ72において起電させるための磁界(電磁界)を発生させる。すなわち、各アンテナ21を順次切換え、各アンテナ21について順番に磁界を発生させる。この磁界の発生と同時に、切換部23は、負荷変調された電波信号を送受信部22で復調することにより、無線ICタグ72の情報を読取る。
【0029】
無線ICタグ72は、いわゆる磁界型の無線ICタグであり、メモリ73と、制御部74と、送受信部75と、アンテナ76とを備えている。メモリ73は、遊技チップ71を特定する固有番号(遊技チップ71を識別する番号)を記憶している記憶装置である。また、前述のとおり、価値(1ドル、5ドル、10ドル等)や色、当該遊技チップ71を使用可能な場所(当該遊技チップ71が使用されるカジノを識別する情報)等の情報を記憶していてもよい。制御部74は、読取装置12から受信したコマンド、リクエスト、命令などを解釈し、これに応答する動作を実行する。送受信部75は、変調部(図示せず)、復調部(図示せず)を有しており、読取装置12と交信を行うために信号の変調/復調を行う。アンテナ76は読取装置12からの磁界により送受信部75に給電すると共に、送受信部75からの変調された変調波を受け取り、これを読取装置12に受信させるよう、空中に放射する。
【0030】
このように、ベット情報検出装置11は、無線ICタグ72の起電と、無線ICタグ72の情報の読み取りとを読取装置12のアンテナ21で行うようにしているが、これらを別々のアンテナで行なうようにしても良い。
【0031】
次に、アンテナ21の配置及びその駆動について説明する。
【0032】
図5は、ベット用ボード4におけるベット領域3及びアンテナ21の実際の配置を示す説明図である。
【0033】
ここに示すベット用ボード4は、図2に示す実際のものではなく、説明の便宜上のもので、縦12列、横2列、合計24個のベット領域3が設けられている。アンテナ21は、各ベット領域3に1対1で対応して設けられている。すなわち、各ベット領域3にそれぞれ1個のアンテナが対応している。図5においては、合計24個のベット領域3にそれぞれ1番〜24番の番号を付している。
【0034】
図6は、ベット用ボード4におけるベット領域3及びアンテナ21の論理的な配置を示す説明図である。
【0035】
各アンテナ21は、何れもグループ分けがなされている。まず、複数、この例では2つの大グループa,bが用意されていて、各アンテナ21は大グループa,bの何れにも属している。すなわち、大グループaには、1番〜24番のすべてのアンテナ21が属し、大グループbにも、1番〜24番のすべてのアンテナ21が属している。
【0036】
各大グループa,bは何れも複数の小グループにさらに分類されている。そして、大グループaとbとでは、互いに各小グループの分類が異なっている。
【0037】
まず、大グループaは、小グループA〜Fに分類されている。すなわち、小グループAには1番、7番、13番、19番のアンテナ21が属し、小グループBには2番、8番、14番、20番のアンテナ21が属し、小グループCには3番、9番、15番、21番のアンテナ21が属し、小グループDには4番、10番、16番、22番のアンテナ21が属し、小グループEには5番、11番、17番、23番のアンテナ21が属し、小グループFには6番、12番、18番、24番のアンテナ21が属している。
【0038】
一方、大グループbは、小グループ(ア)〜(エ)に分類されている。すなわち、小グループ(ア)には1番〜6番のアンテナ21が属し、小グループ(イ)には7番〜12番のアンテナ21が属し、小グループ(ウ)には13番〜18番のアンテナ21が属し、小グループ(エ)には19番〜24番のアンテナ21が属している。
【0039】
大グループaのいずれか1つの小グループと大グループbのいずれか1つの小グループとでは、同じ番号のアンテナ21が1つ存在するが、2つ以上は存在しないように、各小グループはグループ分けされている。
【0040】
そして、図5の縦列及び横列のうち少なくとも1列の中には、同一の列中に同一の大グループに含まれている小グループが複数含まれているものがある。すなわち、図5の横列の上から1番目の列には、小グループ(ア)に属する1番〜6番のアンテナ21が含まれ、また、小グループ(イ)に属する7番〜12番のアンテナ21が含まれている。同様に、図5の横列の上から2番目の列には、小グループ(ウ)に属する13番〜18番のアンテナ21が含まれ、また、小グループ(エ)に属する19番〜24番のアンテナ21が含まれている。
【0041】
図7は、読取装置12の切換部23の回路構成を示す図である。
【0042】
切換部23には、アンテナ21ごとに設けられた複数のリレー31と、それぞれが複数個のリレー31と接続されたインピーダンス整合器32(32‐1〜32‐4)、33(33‐1〜32‐6)と、切換器34とが設けられている。
【0043】
インピーダンス整合器32−1〜32−4は、それぞれ小グループ(ア)〜(エ)に属するアンテナ21を切り替えるリレー31に接続さされていて、インピーダンス整合器33‐1〜33‐6は、それぞれ小グループA〜Fに属するアンテナ21を切り替えるリレー31に接続さされている(インピーダンス整合器33‐3〜32‐6からリレー31への配線は便宜上図示省略)。各インピーダンス整合器32,33は送受信部22とアンテナ21とのインピーダンスマッチングを行う。
【0044】
図8は、リレー31の切換を示す説明図である。
【0045】
各リレー31は、(a)のように上段側に切り替えると、各小グループ(ア)〜(エ)に属するアンテナ21を、それぞれ対応している各インピーダンス整合器32‐1〜32‐4に接続し、(c)のように下段側に切り替えると、各小グループA〜Fに属するアンテナ21を、それぞれ対応している各インピーダンス整合器33‐1〜33‐6に接続する。また、(b)のように上段側、下段側のいずれにも切り替えないときは、アンテナ21はインピーダンス整合器32‐1〜32‐4,33‐1〜32‐6のいずれとも接続されない。
【0046】
個々のリレー31の切換は制御部24から切換器34を介してリレー制御信号を所望のリレー31に出力して行い、送受信部22から出力した読取信号(RF信号)は切換器34を介して所望のインピーダンス整合器32又は33に対して出力する。
【0047】
例えば、小グループ(ア)に属する各アンテナ21を駆動する場合は、小グループ(ア)に属する各アンテナ21を切り替えるリレー31を上段側に切り替え、他のリレー31は上段側、下段側のいずれにも切り替えない。そして、インピーダンス整合器32−1に対してのみRF信号を出力する。これにより、小グループ(ア)に属する全てのアンテナ21を同時並行して駆動し、小グループ(ア)に属する全てのアンテナ21に対応している全てのベット領域3で遊技チップ71の読み取りが同時並行して行われる。このように、アンテナ21の駆動は小グループごとに複数のアンテナ21間で同時並行して行われる。
【0048】
図9は、切換部23の動作を示すタイミングチャートである。
【0049】
同図において、「切換器制御」はRF信号を出力するインピーダンス整合器を選択するための切り替え信号である。「RF信号出力」はRF信号の出力を示している。「リレー制御」の「Ant−1」,「Ant−2」,…は、1番のアンテナ21のリレー31、2番のアンテナ21のリレー31、…を示していて(14番のアンテナ21以下は図示を省略)、該当するリレー31の切りON、OFFを示している。
【0050】
図9の例で、例えば、小グループ(ア)を選択するときは、「切換器制御」でインピーダンス整合器32‐1を選択してRF信号を出力し、小グループ(ア)に対応する1番〜6番のアンテナ21のリレー31を、インピーダンス整合器32‐1と1番〜6番のアンテナ21とを接続するようにリレー31を上段に切り換える。
【0051】
同様に、小グループAを選択するときは、「切換器制御」でインピーダンス整合器33‐1を選択してRF信号を出力し、小グループAに対応する1番、7番、13番、19番のアンテナ21に対応するリレー31を、インピーダンス整合器33‐1と、1番、7番、13番、19番のアンテナ21とを接続するようにリレー31を下段に切り換える。
【0052】
このようにして、小グループごとに同一の小グループに属する複数のアンテナ21を同時並行的に駆動する動作を、全ての小グループについて順次行う。これによって、全てのベット領域3上に存在する遊技チップ71について読取が行われる。そして、大グループaの各小グループと、大グループbの各小グループとで遊技チップ71の読取結果のアンドをとることで、いずれの遊技チップ71がどのベット領域3上に存在しているかを判断することができる。例えば、小グループAと小グループ(ア)とのアンドをとると、ある遊技チップ71を識別する番号が小グループAでも小グループ(ア)でも読み取られた場合は、小グループAにも小グループ(ア)にも属するのは1番のアンテナ21なので、1番のアンテナ21に対応するベット領域3上に当該識別番号の遊技チップ71が存在していると判断することができる。
【0053】
ここで、全ての小グループは合計10個あり、これに対してアンテナ21の数は24個であるため、一つ一つのアンテナ21で順次読み取り動作を行った場合は24回の読取動作を行わねばならないのに対して、前述した本実施の形態の例では10回の読取動作で済むため、アンテナ21の切り換え回数が少なく、ベット用ボード4上の遊技チップ71の読取動作を高速化できることがわかる。すなわち、読取動作において時間を要するのは、アンテナ21の切り換え動作であり、アンテナ21の切り換え回数が少なくすることにより、全体の読取動作を高速化できることがわかる。
【0054】
図10は、比較例となる遊技用ベット装置1の説明図である。
【0055】
この遊技用ベット装置1では、ベット領域3の縦横の並びごとにアンテナ21を設けている。すなわち、12個の縦列A〜L、2個の横列ア、イの各々に当該列に含まれる全てのベット領域3に対応したアンテナ21を各ひとつ設けている。そして、各アンテナ21で順次遊技チップ71の読み取り動作を行い、12個の縦列A〜Lと2個の横列ア、イとで読取結果のアンドをとれば、各ベット領域3の遊技チップ71を特定することができる。この比較例では、アンテナ21は14個であるため読取動作は14回であり、やはり前述の本実施に形態の場合の方がアンテナ21の切り換え回数が少なく、遊技チップ71の読取動作を高速化できることがわかる。
【0056】
前述の実施の形態では、大グループがa,bの2つで、アンテナ21(ベット領域3)の論理的な配置は12×2の2次元のマトリックスを構成していた。本発明はこれに限定されるものではなく、アンテナ21(ベット領域3)の論理的な配置は3次元以上のマトリックスを構成していてもよい。
【0057】
次に、アンテナ21(ベット領域3)の論理的な配置は3次元のマトリックスを構成している例について説明する。
【0058】
図11は、アンテナ21(ベット領域3)の論理的な配置は3次元のマトリックスを構成している例について説明する説明図である。
【0059】
ここでは、大グループがa,b,cの3つ存在し、大グループaは小グループA〜Cに分類され、大グループb小グループア〜ウに分類され、大グループc小グループ1〜3に分類されている。
【0060】
小グループAには1番〜9番のアンテナ21が属し、小グループBには10番〜18番のアンテナ21が属し、小グループCには19番〜24番のアンテナ21が属している。
【0061】
また、小グループ(ア)には1番〜3番、10番〜12番、19番〜21番のアンテナ21が属し、小グループ(イ)には4番〜6番、13番〜15番、22番〜24番のアンテナ21が属し、小グループ(ウ)には7番〜9番、16番〜18番のアンテナ21が属している。
【0062】
さらに、小グループ1には1番、4番、7番、10番、13番、16番、19番、22番のアンテナ21が属し、小グループ2には2番、5番、8番、11番、14番、17番、20番、23番のアンテナ21が属し、小グループ3には3番、6番、9番、12番、15番、18番、21番、24番のアンテナ21が属している。
【0063】
この例では、小グループの数が9個であり、よって、アンテナ21による読取動作の切り換え回数を十分に少なくして、遊技チップ71の読取動作を高速化できることがわかる。
【0064】
以下では具体例を示して、本発明を適用することにより、遊技チップ71の読取動作をどの程度高速化できるのかについて説明する。
【0065】
ここでは、縦列9列横列3列のベット領域3が配列された遊技用ベット装置1の例で、アンテナ21の切り換えに要する時間が0.5秒、遊技チップ71の1枚の読取に要する時間を0.05秒とした場合の例を示している。
【0066】
図12は、例1、例2の各例における読取単位を示している。
【0067】
すなわち、例1は9×3の論理マトリックスであるので、読取単位、すなわち、何回読取動作を行うかの回数は12となる。同様に、例1は3×3×3の論理マトリックスであるので、読取単位は9となる。
【0068】
図13は、例1、例2の各例における読取時間を示している。
【0069】
「標準」とあるのは、従来のように各ベット領域3について一つ一つ読取動作を行う場合の例である。「遊技チップ数が以下の場合の読取時間」とは、示されている枚数の遊技チップ71を読み取る場合の遊技チップ71の読取だけに要する時間を示している。「アンテナ切換と読み取り時間の合計時間」とあるのは、「遊技チップ数が以下の場合の読取時間」にアンテナ21の切り換えに要する時間を合計した時間を示している。
【0070】
図14は、図13の結果のグラフである。
【0071】
このグラフは遊技チップ71の読取枚数を横軸、遊技チップ71の読取時間を縦軸にとったグラフであり、(IC)とあるのは、遊技チップ71の読取だけに要する読取時間を示し、(全体)とあるのは、遊技チップ71の読取だけに要する読取時間にアンテナ21の切り換えに要する時間を合計した読取時間であることを示している。
【0072】
図14に明らかなように、遊技チップ71の読取枚数により異なるものの、おおむね「標準」の場合より「例1」「例2」の場合の方が、読取時間を短縮できることがわかる。
【0073】
そして、読取時間の短縮のためには、各大グループ間で、大グループに属する小グループの数が互いに同じ数、あるいは同じ数に近いことが効果的である。
【符号の説明】
【0074】
1 遊技用ベット装置
3 ベット領域
21 アンテナ
71 遊技チップ
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技用ベット装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1,2には、X側送信アンテナ及びY側送信アンテナで電波を発信させると、XYのクロスポイントにおけるテーブルに垂直なフラックス(flux)により電波を発生させて、当該クロスポイント上のテーブルに載置されたチップに設けられた無線ICタグのIDを読み取り、この読取りはベット領域ごとに順次行う技術について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】2004‐105321号公報
【特許文献2】2004‐102953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1,2に開示の技術においては、テーブル上のチップの読み取りをベット領域ごとに順次行うため、テーブル上の全てのチップの読み取りを行うためには、ベット領域の数と同じ回数の読み取りを行なわねばならず、テーブル上の全てのチップの読み取りを行うために長時間を要するという不具合がある。
【0005】
そこで、テーブル上の各ベット領域の配列において、各縦列、各横列にそれぞれ対応して、チップの読み取り用のアンテナを設けることも考えられる。すなわち、縦列の第1列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナ、縦列の第2列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナ、…、縦列の最終列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナを設ける。同様に、横列の第1列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナ、横列の第2列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナ、…、横列の最終列に含まれる全ベット領域を一度に読み取るアンテナを設ける。そして、ある縦列のアンテナとある横列のアンテナとの読み取り結果のアンドをとれば、その縦横のアンテナの交差領域にあるベット領域上のチップを特定することができる。
【0006】
しかし、このように縦横のアンテナを設ける場合においても、縦列のアンテナと横列のアンテナの合計数と同じ回数の読み取りを行なわねばならず、未だテーブル上の全てのチップの読み取りを行うために長時間を要するという不具合がある。
【0007】
本発明の目的は、ベット用ボード上のチップの読み取りを、本構成を備えない場合に比べて短時間で行えるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ベット領域が複数配列されたベット用ボードと、前記複数のベット領域のそれぞれに対応した複数個のアンテナを有し、前記各アンテナは複数設定された大グループの何れにも属していて、前記各大グループは何れも複数の小グループにさらに分類され、前記大グループ間では互いに前記各小グループの分類が異なっていて、前記ベット領域の配列の縦列及び横列のうち少なくとも1列では同一の前記大グループにおける異なる前記小グループに属する前記アンテナが存在しているアンテナ群と、前記小グループごとに順次に、同一の小グループに属する複数の前記アンテナを並行して駆動し前記ベット用ボード上の遊技用のチップを検出する検出手段と、前記チップの検出結果について前記大グループ間でアンドをとることにより前記チップが配置された前記ベット領域を特定する特定手段と、を備えている遊技用ベット装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ベット用ボード上のチップの読み取りを、本構成を備えない場合に比べて短時間で行える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施の形態におけるルーレット盤の平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態における遊技用ベット装置のベット用ボードの平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるベット用ボードの一部拡大斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態における遊技用ベット装置のベット情報検出装置の読取装置、制御装置及び無線ICタグの電気的な接続のブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるベット用ボードのベット領域及びアンテナの実際の配置を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態におけるベット用ボードのベット領域及びアンテナの論理的な配置を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態における読取装置の切換部の回路構成を示す図である。
【図8】本発明の一実施の形態におけるリレーの切換を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態における切換部の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】本発明の一実施の形態に対する比較例となる遊技用ベット装置の説明図である。
【図11】本発明の一実施の形態におけるアンテナ(ベット領域)の論理的な配置は3次元のマトリックスを構成している例について説明する説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態における具体例を示す説明図である。
【図13】本発明の一実施の形態における具体例を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態における具体例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
【0012】
図1は、ルーレット盤の平面図である。図2は、遊技用ベット装置のベット用ボードの平面図である。図3は、ベット用ボードの一部拡大斜視図である。
【0013】
ルーレット盤51及び遊技用ベット装置1は、例えばカジノホテル内のカジノなどで使用される。すなわち、遊技者は、ルーレット盤51に投入されたルーレット球61の出目位置を予想し、遊技用ベット装置1を使用して当該出目位置に対応するベット領域3に遊技チップ71をベットする各種遊技を行なう。
【0014】
遊技用ベット装置1は、その上面にルーレット盤51の出目位置に対応する複数のベット領域3(例えば、0,00,1,2,…,35,36の数字で区分けされた各スポット)が割り当てられた、遊技チップ71をベットするためのベット用ボード4を備えている。ベット用ボード4上の各ベット領域3は、枠5によって区切られたベット用ボード4の上面の各領域である。各遊技チップ71には、当該遊技チップ71に関する情報が記録された無線ICタグ72が設けられている。ルーレット盤51には、当該ルーレット盤51上におけるルーレット球61の出目位置や出目種類を検出する出目検出装置52が設けられている。また、ベット用ボード4には、ベット領域3に遊技チップ71がベットされた際に、無線ICタグ72に記録された遊技チップ71に関する情報を読み取ることによって当該遊技チップ71のベット位置及び掛け金の価値を検出するベット情報検出装置11(後述)を備えている。さらに、図示は省略するが、カジノ内にはルーレット盤51上におけるルーレット球61の位置と遊技チップ71のベット位置及び価値とに基づいて、当該遊技(ルーレットゲーム)の配当金を算出する配当金算出システム(後述)が用意されている。
【0015】
無線ICタグ72に記録された遊技チップ71に関する情報には、当該遊技チップ71を特定する固有番号(遊技チップ71を識別する番号)、価値(1ドル、5ドル、10ドル等)や色、当該遊技チップ71を使用可能な場所(当該遊技チップ71が使用されるカジノを識別する情報)等の情報が含まれる。また、当該遊技チップ71には固有番号のみを記録し、他の情報はカジノ内のサーバ装置に固有番号と関連付けて記憶しておき、無線ICタグ72から読取った固有番号に基づいて当該情報を検索するようにしても良い。
【0016】
出目検出装置52は、ID読取装置から構成されている(詳細は図示せず)。このID読取装置は、X側スキャンドライバから互いに平行に延出したX側送信アンテナ及びX側受信アンテナと、Y側スキャンドライバから互いに平行に延出したY側送信アンテナ及びY側受信アンテナとを直交配置して構成されている。このID読取装置によれば、X側送信アンテナ及びY側送信アンテナからスキャン電波を発信させると、アンテナ相互のクロスポイント付近に読取用電波が立ち上がる。この読取用電波は、X側受信アンテナ及びY側受信アンテナで受信されるが、クロスポイント付近にルーレット球61があると、ルーレット球61の誘電体化に伴うインピーダンスの変化によって、受信状態に変化が生じる。この変化状態を検出することによって、ルーレット61の有無が判断される。
【0017】
より詳細に説明すると、ルーレット盤51は、円形の回転体構造を成しており、その中心軸53に対して同心円状に合計38個のポケット54(図では一部のみを示す)が形成されている。各ポケット54には、ベット用ボード4に割り当てられた複数のベット領域3に対応した数字(例えば、0,00,1,2,…,35,36)が表示されている。ID読取装置のクロスポイントは、38個のポケット54にそれぞれ配置されており、ポケット54にルーレット球61が入ったとき、そのルーレット球61はいずれかのクロスポイント上に位置付けられる。上述した読取用電波は、遊技中は常時立ち上がった状態にあるため、あるクロスポイント上にルーレット球61が位置付けられると、そのポケット54の受信状態のみが変化する。この結果、ルーレット盤51の何処の位置(何処のポケット54)にルーレット球61が入ったのかを検出することができる。このとき検出されたデータは、カジノホテル内のPTS(プレーヤートラッキングシステム)サーバ(図示せず)に送られ、その履歴が一括管理される。
【0018】
なお、ルーレット球61には、当該ルーレット球61を識別するルーレット球識別情報が記録された無線ICタグ(図示せず)が設けられている。この無線ICタグはルーレット球61に埋め込まれており、ルーレット球識別情報には、当該ルーレット球61の出所や使用可能な場所(当該ルーレット球61が使用可能なカジノ)、球の種類等の情報が含まれている。ルーレット球識別情報記録手段に記録されたルーレット球識別情報は、出目検出装置52のID読取装置によって読み取ることができる。そして、読み取られた情報に基づいて、使用できるルーレット球61と、そうでないものとの判別を行うことができる。このため、偽造されたルーレット球61を持ち込んで使用するといった不正行為や侵害行為などの発生を防止することが可能となる。
【0019】
このような遊技システムにおいて、ルーレット盤51での遊技を希望する者は、証明カードを持ってカジノに入場する。この証明カードは、カジノホテルにチェックインした客に対しホテルフロントのカード発券機によって発行されるカードである。証明カードは、その客を特定するためのカードであり、その発行以降は、お客は当該カジノホテル内において当該証明カードを提示してチェックを受けることにより全ての施設の利用が可能となる。例えば、ホテル内のレストランやバーのレジでは、証明カードがカードリーダで読み取られることによって支払請求金額が当該カジノホテルのホテルサーバに当該客の識別情報と関連付けて蓄積され、客がカジノホテルをチェックアウトする際には全ての支払請求金額がホテルのフロントの端末に表示される。即ち、証明カードは、カジノホテル内でのさまざまな決済に使用するクレジットカードとしての機能を有している。
【0020】
そして、客が証明カードを持ってカジノに入場した際、遊技チップ発行/精算機で所望枚数の遊技チップ71を入手し、ベット用ボード4に設けられた証明カード読み取り用の読取装置(図示せず)に証明カードをセットする。このとき、読取装置が証明カードの内容を読み取って、その客を特定し、遊技の参加者として認識する。読取装置による認識データは、前述のPTSサーバに送られ、現在のゲームにおける参加者として登録される。なお、証明カードの読取方式は、証明カードの記録方式(磁気記録、光記録)に応じて任意に設定(磁気的な読取方式、光学的な読取方式)することが可能である。
【0021】
ルーレットゲームにおいては、まず、ディーラーがルーレット盤51を廻してルーレット球71をルーレット盤51内に投入する。この間、遊技の参加者は、手持ちの遊技チップ71をベット用ボード4の所望のベット領域3にベットする。図2の例では、ある参加者はコーナー(4,5,7,8)にベットし、別の参加者がストレート(9)にベットし、別の参加者がコラム(2to1)にベットしている。このとき、ベット情報検出装置11によって各参加者のベット位置と掛け金の価値(1ドル、5ドル、10ドル等の掛け金の金額)とが検出され、その検出結果がPTSサーバに送られ、その履歴が一括管理される。
【0022】
その後、ルーレット盤51の回転が緩やかになって、ルーレット球61が入ったポケット54の出目が例えば「8」である場合、出目検出装置52によってルーレット球61の出目位置「8」が検出され、その検出結果がPTSサーバに送られ、その履歴が一括管理される。なお、このPTSサーバは、当該ルーレット盤51以外のルーレット盤や、スロットマシンなどの他の遊技機に関して履歴や様々なデータを一括管理するようにしてもよい。
【0023】
カジノホテル内の集計・分析サーバ(図示せず)には、配当金算出システムが構築されており、ルーレット盤51上におけるルーレット球61の位置(前述の例では出目「8」)と遊技チップ71のベット位置及び掛け金の価値とに基づいて、当該遊技(ルーレットゲーム)の配当金が算出される。
【0024】
図4は、遊技用ベット装置1のベット情報検出装置11の読取装置12、制御装置14及び無線ICタグ72の電気的な接続のブロック図である。
【0025】
制御装置14は、読取装置12に対して、磁界を発生させて無線ICタグ72に起電させるように、また、無線ICタグ72の記録している情報を読み取って当該データを送信するように命令する。
【0026】
読取装置12は、複数のアンテナ(ループアンテナ)21と、送受信部22と、切換部23と、制御部24とを備えている。
【0027】
制御部24は、制御装置14からの命令を受け取り、これに応じて送受信部22と切換部23とを駆動する。
【0028】
送受信部22は、アンテナ21に通電して無線ICタグ72において起電させるための磁界(電磁界)を発生させる。すなわち、各アンテナ21を順次切換え、各アンテナ21について順番に磁界を発生させる。この磁界の発生と同時に、切換部23は、負荷変調された電波信号を送受信部22で復調することにより、無線ICタグ72の情報を読取る。
【0029】
無線ICタグ72は、いわゆる磁界型の無線ICタグであり、メモリ73と、制御部74と、送受信部75と、アンテナ76とを備えている。メモリ73は、遊技チップ71を特定する固有番号(遊技チップ71を識別する番号)を記憶している記憶装置である。また、前述のとおり、価値(1ドル、5ドル、10ドル等)や色、当該遊技チップ71を使用可能な場所(当該遊技チップ71が使用されるカジノを識別する情報)等の情報を記憶していてもよい。制御部74は、読取装置12から受信したコマンド、リクエスト、命令などを解釈し、これに応答する動作を実行する。送受信部75は、変調部(図示せず)、復調部(図示せず)を有しており、読取装置12と交信を行うために信号の変調/復調を行う。アンテナ76は読取装置12からの磁界により送受信部75に給電すると共に、送受信部75からの変調された変調波を受け取り、これを読取装置12に受信させるよう、空中に放射する。
【0030】
このように、ベット情報検出装置11は、無線ICタグ72の起電と、無線ICタグ72の情報の読み取りとを読取装置12のアンテナ21で行うようにしているが、これらを別々のアンテナで行なうようにしても良い。
【0031】
次に、アンテナ21の配置及びその駆動について説明する。
【0032】
図5は、ベット用ボード4におけるベット領域3及びアンテナ21の実際の配置を示す説明図である。
【0033】
ここに示すベット用ボード4は、図2に示す実際のものではなく、説明の便宜上のもので、縦12列、横2列、合計24個のベット領域3が設けられている。アンテナ21は、各ベット領域3に1対1で対応して設けられている。すなわち、各ベット領域3にそれぞれ1個のアンテナが対応している。図5においては、合計24個のベット領域3にそれぞれ1番〜24番の番号を付している。
【0034】
図6は、ベット用ボード4におけるベット領域3及びアンテナ21の論理的な配置を示す説明図である。
【0035】
各アンテナ21は、何れもグループ分けがなされている。まず、複数、この例では2つの大グループa,bが用意されていて、各アンテナ21は大グループa,bの何れにも属している。すなわち、大グループaには、1番〜24番のすべてのアンテナ21が属し、大グループbにも、1番〜24番のすべてのアンテナ21が属している。
【0036】
各大グループa,bは何れも複数の小グループにさらに分類されている。そして、大グループaとbとでは、互いに各小グループの分類が異なっている。
【0037】
まず、大グループaは、小グループA〜Fに分類されている。すなわち、小グループAには1番、7番、13番、19番のアンテナ21が属し、小グループBには2番、8番、14番、20番のアンテナ21が属し、小グループCには3番、9番、15番、21番のアンテナ21が属し、小グループDには4番、10番、16番、22番のアンテナ21が属し、小グループEには5番、11番、17番、23番のアンテナ21が属し、小グループFには6番、12番、18番、24番のアンテナ21が属している。
【0038】
一方、大グループbは、小グループ(ア)〜(エ)に分類されている。すなわち、小グループ(ア)には1番〜6番のアンテナ21が属し、小グループ(イ)には7番〜12番のアンテナ21が属し、小グループ(ウ)には13番〜18番のアンテナ21が属し、小グループ(エ)には19番〜24番のアンテナ21が属している。
【0039】
大グループaのいずれか1つの小グループと大グループbのいずれか1つの小グループとでは、同じ番号のアンテナ21が1つ存在するが、2つ以上は存在しないように、各小グループはグループ分けされている。
【0040】
そして、図5の縦列及び横列のうち少なくとも1列の中には、同一の列中に同一の大グループに含まれている小グループが複数含まれているものがある。すなわち、図5の横列の上から1番目の列には、小グループ(ア)に属する1番〜6番のアンテナ21が含まれ、また、小グループ(イ)に属する7番〜12番のアンテナ21が含まれている。同様に、図5の横列の上から2番目の列には、小グループ(ウ)に属する13番〜18番のアンテナ21が含まれ、また、小グループ(エ)に属する19番〜24番のアンテナ21が含まれている。
【0041】
図7は、読取装置12の切換部23の回路構成を示す図である。
【0042】
切換部23には、アンテナ21ごとに設けられた複数のリレー31と、それぞれが複数個のリレー31と接続されたインピーダンス整合器32(32‐1〜32‐4)、33(33‐1〜32‐6)と、切換器34とが設けられている。
【0043】
インピーダンス整合器32−1〜32−4は、それぞれ小グループ(ア)〜(エ)に属するアンテナ21を切り替えるリレー31に接続さされていて、インピーダンス整合器33‐1〜33‐6は、それぞれ小グループA〜Fに属するアンテナ21を切り替えるリレー31に接続さされている(インピーダンス整合器33‐3〜32‐6からリレー31への配線は便宜上図示省略)。各インピーダンス整合器32,33は送受信部22とアンテナ21とのインピーダンスマッチングを行う。
【0044】
図8は、リレー31の切換を示す説明図である。
【0045】
各リレー31は、(a)のように上段側に切り替えると、各小グループ(ア)〜(エ)に属するアンテナ21を、それぞれ対応している各インピーダンス整合器32‐1〜32‐4に接続し、(c)のように下段側に切り替えると、各小グループA〜Fに属するアンテナ21を、それぞれ対応している各インピーダンス整合器33‐1〜33‐6に接続する。また、(b)のように上段側、下段側のいずれにも切り替えないときは、アンテナ21はインピーダンス整合器32‐1〜32‐4,33‐1〜32‐6のいずれとも接続されない。
【0046】
個々のリレー31の切換は制御部24から切換器34を介してリレー制御信号を所望のリレー31に出力して行い、送受信部22から出力した読取信号(RF信号)は切換器34を介して所望のインピーダンス整合器32又は33に対して出力する。
【0047】
例えば、小グループ(ア)に属する各アンテナ21を駆動する場合は、小グループ(ア)に属する各アンテナ21を切り替えるリレー31を上段側に切り替え、他のリレー31は上段側、下段側のいずれにも切り替えない。そして、インピーダンス整合器32−1に対してのみRF信号を出力する。これにより、小グループ(ア)に属する全てのアンテナ21を同時並行して駆動し、小グループ(ア)に属する全てのアンテナ21に対応している全てのベット領域3で遊技チップ71の読み取りが同時並行して行われる。このように、アンテナ21の駆動は小グループごとに複数のアンテナ21間で同時並行して行われる。
【0048】
図9は、切換部23の動作を示すタイミングチャートである。
【0049】
同図において、「切換器制御」はRF信号を出力するインピーダンス整合器を選択するための切り替え信号である。「RF信号出力」はRF信号の出力を示している。「リレー制御」の「Ant−1」,「Ant−2」,…は、1番のアンテナ21のリレー31、2番のアンテナ21のリレー31、…を示していて(14番のアンテナ21以下は図示を省略)、該当するリレー31の切りON、OFFを示している。
【0050】
図9の例で、例えば、小グループ(ア)を選択するときは、「切換器制御」でインピーダンス整合器32‐1を選択してRF信号を出力し、小グループ(ア)に対応する1番〜6番のアンテナ21のリレー31を、インピーダンス整合器32‐1と1番〜6番のアンテナ21とを接続するようにリレー31を上段に切り換える。
【0051】
同様に、小グループAを選択するときは、「切換器制御」でインピーダンス整合器33‐1を選択してRF信号を出力し、小グループAに対応する1番、7番、13番、19番のアンテナ21に対応するリレー31を、インピーダンス整合器33‐1と、1番、7番、13番、19番のアンテナ21とを接続するようにリレー31を下段に切り換える。
【0052】
このようにして、小グループごとに同一の小グループに属する複数のアンテナ21を同時並行的に駆動する動作を、全ての小グループについて順次行う。これによって、全てのベット領域3上に存在する遊技チップ71について読取が行われる。そして、大グループaの各小グループと、大グループbの各小グループとで遊技チップ71の読取結果のアンドをとることで、いずれの遊技チップ71がどのベット領域3上に存在しているかを判断することができる。例えば、小グループAと小グループ(ア)とのアンドをとると、ある遊技チップ71を識別する番号が小グループAでも小グループ(ア)でも読み取られた場合は、小グループAにも小グループ(ア)にも属するのは1番のアンテナ21なので、1番のアンテナ21に対応するベット領域3上に当該識別番号の遊技チップ71が存在していると判断することができる。
【0053】
ここで、全ての小グループは合計10個あり、これに対してアンテナ21の数は24個であるため、一つ一つのアンテナ21で順次読み取り動作を行った場合は24回の読取動作を行わねばならないのに対して、前述した本実施の形態の例では10回の読取動作で済むため、アンテナ21の切り換え回数が少なく、ベット用ボード4上の遊技チップ71の読取動作を高速化できることがわかる。すなわち、読取動作において時間を要するのは、アンテナ21の切り換え動作であり、アンテナ21の切り換え回数が少なくすることにより、全体の読取動作を高速化できることがわかる。
【0054】
図10は、比較例となる遊技用ベット装置1の説明図である。
【0055】
この遊技用ベット装置1では、ベット領域3の縦横の並びごとにアンテナ21を設けている。すなわち、12個の縦列A〜L、2個の横列ア、イの各々に当該列に含まれる全てのベット領域3に対応したアンテナ21を各ひとつ設けている。そして、各アンテナ21で順次遊技チップ71の読み取り動作を行い、12個の縦列A〜Lと2個の横列ア、イとで読取結果のアンドをとれば、各ベット領域3の遊技チップ71を特定することができる。この比較例では、アンテナ21は14個であるため読取動作は14回であり、やはり前述の本実施に形態の場合の方がアンテナ21の切り換え回数が少なく、遊技チップ71の読取動作を高速化できることがわかる。
【0056】
前述の実施の形態では、大グループがa,bの2つで、アンテナ21(ベット領域3)の論理的な配置は12×2の2次元のマトリックスを構成していた。本発明はこれに限定されるものではなく、アンテナ21(ベット領域3)の論理的な配置は3次元以上のマトリックスを構成していてもよい。
【0057】
次に、アンテナ21(ベット領域3)の論理的な配置は3次元のマトリックスを構成している例について説明する。
【0058】
図11は、アンテナ21(ベット領域3)の論理的な配置は3次元のマトリックスを構成している例について説明する説明図である。
【0059】
ここでは、大グループがa,b,cの3つ存在し、大グループaは小グループA〜Cに分類され、大グループb小グループア〜ウに分類され、大グループc小グループ1〜3に分類されている。
【0060】
小グループAには1番〜9番のアンテナ21が属し、小グループBには10番〜18番のアンテナ21が属し、小グループCには19番〜24番のアンテナ21が属している。
【0061】
また、小グループ(ア)には1番〜3番、10番〜12番、19番〜21番のアンテナ21が属し、小グループ(イ)には4番〜6番、13番〜15番、22番〜24番のアンテナ21が属し、小グループ(ウ)には7番〜9番、16番〜18番のアンテナ21が属している。
【0062】
さらに、小グループ1には1番、4番、7番、10番、13番、16番、19番、22番のアンテナ21が属し、小グループ2には2番、5番、8番、11番、14番、17番、20番、23番のアンテナ21が属し、小グループ3には3番、6番、9番、12番、15番、18番、21番、24番のアンテナ21が属している。
【0063】
この例では、小グループの数が9個であり、よって、アンテナ21による読取動作の切り換え回数を十分に少なくして、遊技チップ71の読取動作を高速化できることがわかる。
【0064】
以下では具体例を示して、本発明を適用することにより、遊技チップ71の読取動作をどの程度高速化できるのかについて説明する。
【0065】
ここでは、縦列9列横列3列のベット領域3が配列された遊技用ベット装置1の例で、アンテナ21の切り換えに要する時間が0.5秒、遊技チップ71の1枚の読取に要する時間を0.05秒とした場合の例を示している。
【0066】
図12は、例1、例2の各例における読取単位を示している。
【0067】
すなわち、例1は9×3の論理マトリックスであるので、読取単位、すなわち、何回読取動作を行うかの回数は12となる。同様に、例1は3×3×3の論理マトリックスであるので、読取単位は9となる。
【0068】
図13は、例1、例2の各例における読取時間を示している。
【0069】
「標準」とあるのは、従来のように各ベット領域3について一つ一つ読取動作を行う場合の例である。「遊技チップ数が以下の場合の読取時間」とは、示されている枚数の遊技チップ71を読み取る場合の遊技チップ71の読取だけに要する時間を示している。「アンテナ切換と読み取り時間の合計時間」とあるのは、「遊技チップ数が以下の場合の読取時間」にアンテナ21の切り換えに要する時間を合計した時間を示している。
【0070】
図14は、図13の結果のグラフである。
【0071】
このグラフは遊技チップ71の読取枚数を横軸、遊技チップ71の読取時間を縦軸にとったグラフであり、(IC)とあるのは、遊技チップ71の読取だけに要する読取時間を示し、(全体)とあるのは、遊技チップ71の読取だけに要する読取時間にアンテナ21の切り換えに要する時間を合計した読取時間であることを示している。
【0072】
図14に明らかなように、遊技チップ71の読取枚数により異なるものの、おおむね「標準」の場合より「例1」「例2」の場合の方が、読取時間を短縮できることがわかる。
【0073】
そして、読取時間の短縮のためには、各大グループ間で、大グループに属する小グループの数が互いに同じ数、あるいは同じ数に近いことが効果的である。
【符号の説明】
【0074】
1 遊技用ベット装置
3 ベット領域
21 アンテナ
71 遊技チップ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベット領域が複数配列されたベット用ボードと、
前記複数のベット領域のそれぞれに対応した複数個のアンテナを有し、前記各アンテナは複数設定された大グループの何れにも属していて、前記各大グループは何れも複数の小グループにさらに分類され、前記大グループ間では互いに前記各小グループの分類が異なっていて、前記ベット領域の配列の縦列及び横列のうち少なくとも1列では同一の前記大グループにおける異なる前記小グループに属する前記アンテナが存在しているアンテナ群と、
前記小グループごとに順次に、同一の小グループに属する複数の前記アンテナを並行して駆動し前記ベット用ボード上の遊技用のチップを検出する検出手段と、
前記チップの検出結果について前記大グループ間でアンドをとることにより前記チップが配置された前記ベット領域を特定する特定手段と、
を備えている遊技用ベット装置。
【請求項1】
ベット領域が複数配列されたベット用ボードと、
前記複数のベット領域のそれぞれに対応した複数個のアンテナを有し、前記各アンテナは複数設定された大グループの何れにも属していて、前記各大グループは何れも複数の小グループにさらに分類され、前記大グループ間では互いに前記各小グループの分類が異なっていて、前記ベット領域の配列の縦列及び横列のうち少なくとも1列では同一の前記大グループにおける異なる前記小グループに属する前記アンテナが存在しているアンテナ群と、
前記小グループごとに順次に、同一の小グループに属する複数の前記アンテナを並行して駆動し前記ベット用ボード上の遊技用のチップを検出する検出手段と、
前記チップの検出結果について前記大グループ間でアンドをとることにより前記チップが配置された前記ベット領域を特定する特定手段と、
を備えている遊技用ベット装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−19742(P2011−19742A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−167593(P2009−167593)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
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