説明

遊技用椅子

【課題】 遊技者にとって最適と感じられる椅子の高さを円滑に設定し、利用者の負担軽減と利便性の向上を図る。
【解決手段】 遊技機30によって遊技を行う際に利用する高さ調整可能な遊技用椅子10aであって、遊技用椅子10aを利用したときの椅子の高さ情報を、その遊技用椅子10aを利用した遊技者の会員IDに対応付けて遊技履歴管理テーブルとして記憶しておき、台間機40の会員カード挿入口41に挿入された遊技者の会員IDをカードリーダ403が読取り、読み取った遊技者の会員IDに対応付けて記憶されている椅子の高さ情報を遊技履歴管理テーブルから取得し、取得した椅子の高さ情報にもとづき、遊技用椅子10aの高さを調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場の遊技機ごとに設置された遊技用の椅子に関し、特に、椅子の高さを利用者ごとに最適かつ円滑に調整することができる遊技用椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機で遊技を行う際、遊技者は、遊技機ごとに設置された椅子(以下、遊技用椅子という。)に座って遊技を行う。
このような遊技用椅子は、身長や座高などの体格が一定しない多数の遊技者によって共用されるため、多くの遊技者は、遊技に先立ち、又は、遊技中に、自らの操作により最適と感じられる高さに調整を行う。
しかしながら、遊技のたびに椅子の高さ調整を行うのは面倒であり、遊技だけに集中したいという遊技者の要求も潜在することも考えられる。
このため、使用者別に椅子の高さを自動調整することができる使用者別家具制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−298943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような使用者別家具制御装置によれば、利用者の身長や座高などの体格に合わせて椅子の高さ調整を自動的に実施できるようになっているが、利用者自らが最適と感じた高さを椅子の高さ調整に反映するようにはなっていない。
すなわち、体格に合わせて椅子の高さを変更することは一般的には有効とされていても、現実には、体格に拘わらず人それぞれが感じる好みの高さがある。
このため、前述の使用者別家具制御装置を遊技用椅子に適用したとしても各遊技者は遊技のたびに椅子の高さを変更せざるを得なくなることは明らかであり、依然問題の解消には至っていなかった。
【0005】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、利用者が過去に利用したときの椅子の高さを利用者ごとに記憶し、その後の利用の際に記憶された椅子の高さにもとづき椅子の高さ調整を行う遊技用椅子の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の遊技用椅子は、所定の遊技機において遊技を行う際に利用する高さ調整可能な遊技用椅子であって、前記遊技用椅子を利用したときの椅子の高さ情報を、少なくともその遊技用椅子を利用した遊技者の識別情報に対応付けて記憶する高さ情報記憶手段と、遊技を行う際に遊技者の識別情報を入力する遊技者情報入力手段と、入力した遊技者の識別情報に対応付けて記憶されている椅子の高さ情報を取得する高さ情報取得手段と、取得した椅子の高さ情報にもとづき、前記遊技用椅子の高さを調整する高さ調整手段と、を備えた構成としてある。
【発明の効果】
【0007】
本発明の遊技用椅子によれば、遊技者にとって最適と感じられる椅子の高さを円滑に設定することができ、利用者の負担軽減と利便性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る椅子高さ調整システムの概略構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る椅子高さ調整システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】遊技機情報テーブルの一例を示すテーブル図である。
【図4】遊技履歴管理テーブルの一例を示すテーブル図である。
【図5】高さ調整装置(高さ調整部)の機器構成を示す概略断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る椅子高さ調整方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る遊技用椅子10aの好ましい実施形態について、各図を参照して説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施形態に係る椅子高さ調整システムの概略構成を示す概略構成図である。
また、図2は、本発明の実施形態に係る椅子高さ調整システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の遊技用椅子10aは、遊技機30が設置された遊技場において、遊技機一台ごとに配置され、通常、遊技者はこの遊技用椅子10aに着座した状態で遊技を行う。
また、同図に示すように、遊技場には、遊技機30、台間機40、遊技ランプ50、ホールコンピュータ60及び会員データ管理装置70などの遊技場装置が設置されており、各遊技場装置がLAN90を介して通信可能に接続されることによって遊技に関する種々のデータを集計管理し得る遊技システムを構成している。
遊技用椅子10aに設置された高さ調整装置10は、このLAN90を介して遊技システムに接続されており、これにより遊技用椅子10aの高さ調整を円滑に調整できる椅子高さ調整システム1を構成している。
以下、本実施形態に係る椅子高さ調整システム1について構成部ごとに説明する。
【0011】
[遊技機]
遊技機30は、遊技媒体となる遊技球やメダルを使用して遊技を行う所定の遊技装置であって、代表的なものにパチンコ機やスロットマシンなどがある。
図2に示すように、遊技機30からは、制御部302による制御にもとづき所定の遊技信号が通信部301を介して出力される。
例えば、パチンコ機の場合、大当り状態を示す大当り信号、遊技球の払出数を示すセーフ信号、遊技球の投入数を示すアウト信号等が出力され、スロットマシンの場合、メダルの投入枚数を示すメダル投入信号、メダルの払出枚数を示すメダル払出信号、ボーナス状態を示すボーナス信号等が出力される。
遊技機30の通信部301から出力されたこれらの信号は、LAN90を介しホールコンピュータ60へ送信される。
また、大当たり信号やボーナス信号は遊技ランプ50に出力され、遊技ランプ50は、大当たりやボーナスの発生を発光表示する。
【0012】
[台間機]
台間機40は、遊技機30ごとに設置されており、現金を投入して遊技媒体を貸出す機能や、遊技者を特定可能な会員ID等の識別情報が記録された会員カード(ICカード等)を挿入して、当該遊技者が予め遊技場に預け入れた貯玉(貯留遊技媒体)を引出す機能を備えた遊技媒体貸出装置である。
このため、会員である遊技者は、遊技を行うに当たり予め会員カードを挿入し、遊技が終わると会員カードを取り出すようにしている。
【0013】
会員カード挿入口41は、図1に示すように、会員カードを挿入する開口であって、内部には、挿入された会員カードに記録された、遊技者を特定可能な情報である会員IDなどのデータを読み取るカードリーダ403が設けられており(遊技者情報入力手段)、制御部404は、読み取られたデータを、記憶部402に記憶させる。
なお、会員カード挿入口41に挿入された会員カードは、非図示の会員カード返却ボタンを押下することで返却される。
【0014】
通信部401は、LAN90と接続され、ホールコンピュータ60に対し必要なデータ(会員ID等)を送信する。
記憶部402は、例えば、ROM、RAM、HDDなどで構成することができ、台間機40の有する各種機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する。
記憶部402が予め記憶しているデータとしては、台間機40ごとに付された台番号がある。
制御部404は、例えば、CPUにより構成することができ、記憶部402に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、台間機40の構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、台間機40の有する各種機能を実行・制御する。
【0015】
以下、本実施形態の台間機40における制御動作について説明する。
まず、制御部404は、会員カードの挿入・返却に応じて会員カードが挿入されているか否かを示す会員カード状態情報を出力し、記憶部402にこの情報を一時的に記憶させる。
具体的には、会員カード挿入口41に会員カードが挿入された場合には、「ON」を示す会員カード状態情報をセットし、これを会員IDに対応付けて記憶させる。
また、会員カード挿入口41から会員カードが返却された場合には、「OFF」を示す会員カード状態情報をセットし、これを会員IDに対応付けて記憶させる。なお、この場合、記憶していた「ON」の情報を「OFF」に変更するようにしても良い。
そして、制御部404は、会員カードの挿入・返却のタイミングに合わせ、読み取られた会員ID、会員カード状態情報、及び、記憶部402から取り出された台番号を、通信部401を介してホールコンピュータ60に送信する。
【0016】
[ホールコンピュータ]
ホールコンピュータ60は、遊技機30で行われた遊技に関する種々のデータを集計管理するコンピュータである。
通信部601は、LAN90と接続され、遊技機30、台間機40及び会員データ管理装置70との間で必要なデータの送受信を行う。例えば、遊技機30からは、アウト信号やメダル投入信号など、遊技に関するデータを受信し、台間機40からは、会員ID、会員カード状態情報、台番号を受信する。
記憶部602は、例えば、ROM、RAM、HDDなどで構成することができ、ホールコンピュータ60の有する各種機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する。
記憶部602が予め記憶しているデータとしては、遊技に関する種々のデータの他、遊技機情報テーブルがある。
図3は、遊技機情報テーブルの一例を示すテーブル図である。
遊技機情報テーブルは、図3に示すように、各台間機40の「台番号」と、遊技機30の機種を識別可能な「機種情報」と、各遊技用椅子10aに取り付けられる高さ調整装置10を識別可能な「装置番号」とを対応付けて生成され、記憶部602に記憶される(高さ情報記憶手段)。
【0017】
制御部603は、例えば、CPUにより構成することができ、記憶部602に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、ホールコンピュータ60の構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、ホールコンピュータ60の有する各種機能を実行・制御する。
例えば、制御部603は、台間機40から会員ID、会員カード状態情報、及び、台番号を受信すると、このうちの台番号にもとづき、対応する遊技機30の機種情報と高さ調整装置10の装置番号とを遊技機情報として遊技機情報テーブルから取得する。
そして、制御部603は、台間機40から受信した会員ID及び会員カード状態情報と、取得した遊技機情報とを、通信部601を介して会員データ管理装置70に送信する。
【0018】
[会員データ管理装置]
会員データ管理装置70は、会員に関する種々の情報を記憶・管理するものであり、例えば、会員である遊技者の氏名等の属性データ、会員IDなどを記憶し、管理する。
通信部701は、LAN90と接続され、ホールコンピュータ60及び高さ調整装置10との間で必要なデータの送受信を行う。例えば、ホールコンピュータ60からは、会員ID、会員カード状態情報、遊技機情報(機種情報及び装置番号)を受信し、高さ調整装置10に対しては所定の椅子高さ情報を送信する。また、高さ調整装置10に対し遊技用椅子10aに関する椅子の高さ情報を要求する信号を送信し、この要求に応じた椅子高さ情報を高さ調整装置10から受信する。
記憶部702は、例えば、ROM、RAM、HDDなどで構成することができ、会員データ管理装置70の有する各種機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する。
【0019】
記憶部702が記憶するデータとしては、会員に関する属性データ等の他、遊技履歴管理テーブルがある。
図4は、遊技履歴管理テーブルの一例を示すテーブル図である。
遊技履歴管理テーブルは、図4に示すように、「会員ID」、「機種情報」、「椅子高さ情報」及び「優先度」を対応付けて構成される。
具体的には、その「会員ID」の遊技者が、前回遊技した遊技機30の「機種情報」とその際に使用した遊技用椅子10aの「高さ情報」を対応させ、さらに、これにデータの新しさを示す「優先度」を対応付けて記憶したものである。なお、遊技履歴管理テーブルの生成方法については後述する。
【0020】
制御部703は、例えば、CPUにより構成することができ、記憶部702に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、会員データ管理装置70の構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、会員データ管理装置70の有する各種機能を実行・制御する。
制御部703は、ホールコンピュータ60から受信した会員カード状態情報の状態(ON/OFF)に応じ、以下の動作制御を行う。
【0021】
[会員カード状態情報(ON)を検出した場合]
会員カードが挿入されると、会員データ管理装置70では、「ON」の会員カード状態情報を台間機40及びホールコンピュータ60を介して取得する。
この場合、制御部703は、所定の椅子高さ情報を取得して該当する高さ調整装置10に送信する処理を行う。
すなわち、会員データ管理装置70では、会員カード状態情報(ON)を検出した場合、遊技者はいずれかの遊技機30において遊技を開始するものと判断し、遊技者が利用する遊技用椅子10aに取り付けられた高さ調整装置10に椅子高さ情報を送信する処理を行う。
【0022】
ここで「椅子高さ情報」は、制御部703が、ホールコンピュータ60から受信した会員ID及び機種情報にもとづき、遊技履歴管理テーブルから取得した椅子高さ情報を用いる(高さ情報取得手段)。
例えば、図4の例において、ホールコンピュータ60から会員ID「00538」及び機種情報「bbb」を受信した場合には、この組み合わせデータを検索することにより遊技履歴管理テーブルから「42cm」の椅子高さ情報を取得することができる。
【0023】
ただし、その機種情報(すなわち遊技を開始した遊技機30の機種情報)に対応する椅子高さ情報が取得できない場合には、他の機種情報に対応する椅子高さ情報であって、直前に記憶した椅子高さ情報を取得する。
例えば、図4の例において、ホールコンピュータ60から会員ID「02913」及び機種情報「aaa」を受信した場合、この組み合わせデータを検索しても該当する椅子高さ情報は取得できないため、会員ID「02913」に対応する他の機種情報に対応する椅子高さ情報の中から最も「優先度」が高い椅子高さ情報「35cm」を取得する。
制御部703は、このようにして取得した「椅子高さ情報」を、該当する高さ調整装置10(ホールコンピュータ60から受信した装置番号の高さ調整装置10)に送信する。
【0024】
また、他の機種情報に対応した椅子高さ情報を取得できない場合(すなわち、遊技者がその遊技場で初めて遊技する場合等)には、「椅子高さ情報が登録されていない旨」のデータを高さ調整装置10に送信する。
例えば、図4の例において、ホールコンピュータ60から会員ID「01602」に関する機種情報を受信した場合が該当する。
なお、この場合、椅子の高さは初期値(最頂位置)のままとなる。
【0025】
[会員カード状態情報(OFF)を検出した場合]
会員カードが返却されると、会員データ管理装置70では、「OFF」の会員カード状態情報を台間機40及びホールコンピュータ60を介して取得する。
すなわち、会員カード状態情報が「ON」から「OFF」に遷移しており、この時点において遊技者は遊技を終了したものと判断することができる。
この場合、制御部703は、該当する高さ調整装置10から椅子高さ情報を取得して遊技履歴管理テーブルを生成し、これを記憶部702に記憶させる。
具体的には、それまで遊技していた遊技機30の機種情報と、遊技中に利用していた遊技用椅子10aの椅子高さ情報とを、遊技者の会員IDに対応付けて記憶させる。
なお、同一の会員IDの同一機種についての椅子高さ情報が遊技履歴管理テーブルの中に既に構成されている場合には、新たに受信した椅子高さ情報に更新する。
【0026】
また、制御部703は、遊技履歴管理テーブルを構成する対応付けを生成し又は更新するたびに、対応付けごとに「優先度」を設定する。この優先度は、データの新しさを示すものであり、より直前に記憶され、又は、更新された椅子高さ情報の優先度を高く設定するようにしている。
例えば、図4に示す遊技履歴情報が存在する状況において、その後、会員ID「00538」の遊技者が機種情報「ccc」の遊技機30において遊技を行った場合には、現在設定されている優先度を「2」から「1」に更新する。
また、このとき、機種情報「aaa」について現在設定されている優先度を「1」から「2」に更新し、機種情報「bbb」に現在設定されている優先度を「3」のまま更新する。
【0027】
このように、会員データ管理装置70では、遊技者が過去に遊技した際に利用した遊技用椅子10aの椅子高さ情報を、その際に遊技した遊技機30の機種ごと記憶するようにしている。この椅子高さ情報は、遊技者が直前に遊技した際の情報であって、かつ、遊技者が自ら調整した椅子の高さが反映された情報である。
このため、求めた椅子高さ情報を高さ調整装置10に送信して椅子の高さを調整することにより、遊技用椅子10aの高さを、遊技者にとってより最適な高さに調整することが可能となる。
また、遊技を開始する遊技機の機種に対応した椅子高さ情報が存在しない場合であっても、直前に利用した他の機種に対応した椅子高さ情報や初期値を設定するためのデータを高さ調整装置10に送るようにしているため、遊技者が新たな機種の遊技機で遊技する場合や遊技者がその遊技場で初めて遊技する場合であっても適切に椅子の高さを調整することができる。
【0028】
[高さ調整装置]
高さ調整装置10は、遊技開始時には、会員データ管理装置70から受信した椅子高さ情報にもとづき、その高さ調整装置10が取り付けられている遊技用椅子10aの高さを調整する(高さ調整手段)。
また、高さ調整装置10は、遊技終了時には、会員データ管理装置70からの要求にもとづき、その高さ調整装置10が取り付けられている遊技用椅子10aの椅子高さ情報を取得し、これを会員データ管理装置70に送信する。
【0029】
通信部101は、LAN90と接続され、会員データ管理装置70との間で必要なデータの送受信を行う。例えば、会員データ管理装置70からは、遊技用椅子10aの高さ調整に必要な椅子高さ情報や椅子高さ情報を要求する信号を受信し、この要求に応じた椅子高さ情報を会員データ管理装置70に送信する。
記憶部102は、例えば、ROM、RAM、HDDなどで構成することができ、高さ調整装置10の有する各種機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する。
記憶部102が予め記憶するデータとしては、椅子高さ情報対電圧対応テーブル(非図示)がある。
椅子高さ情報対電圧対応テーブルは、後述するポテンショメータ15における「出力電圧値」と「椅子高さ情報」とを対応付けたものである。
高さ調整部103は、制御部104の制御のもと、遊技用椅子10aの座面27の高さを機構的に調整するものである。
【0030】
ここで、高さ調整装置10(高さ調整部103)の各機構及びその動作について詳細に説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る高さ調整装置(高さ調整部)の機器構成を示す概略断面図である。
図5に示すように、本実施形態に係る高さ調整装置10は、遊技用椅子10aの脚部と一体となって構成されている。具体的には、シリンダー(ガスシリンダー)11の上端には遊技用椅子10aの座席27が設けてあり、下端からは非図示のピストンが付設されたロッド12が出入動自在に挿設してある。
ロッド12下端の段付き部は、軸受22を介在させて脚部フレーム(a)13の取付け孔の上方から挿入させ、その取付け孔に対しブッシュ25を挿入させてナット26で締め付けて固定している。
このようにすることで、ロッド12はシリンダー11と一体となって脚部フレーム(a)13上に回転自在に立設される。
なお、このシリンダー11や周辺部品は、標準的な汎用品を用いることができる。
また、ガスシリンダーに限らず、ネジ棒式シリンダー等、別の伸縮動手段を用いることもできる。
【0031】
ポテンショメータ15は、脚部フレーム(a)13上に取り付けられ、そのセンサ軸にはリール16が固着されており、内部のバネ(非図示)によってセンサ軸を中心としたリール16の一方向に回転力が付勢されている。このリール16にはワイヤー17の一端が巻き付けられており、その他端はシリンダー11の所定高さ位置にほぼ垂直になるように固定され、リール16の巻き取り力(回転力)によりワイヤー17には常に張力が付与されている。
そして、シリンダー11とロッド12との相対的な変位があるとリール16の回転角度でポテンショメータ15の出力電圧値が変化するようになっている。すなわち、ポテンショメータ15は、遊技用椅子10aの座席(座面)27の高さ位置に応じて異なる電圧値を出力するようになっている。
なお、ポテンショメータ15とコントローラー104とは電気的に接続されており、ポテンショメータ15からの出力電圧をコントローラー(制御部)104が検出できるようになっている。
【0032】
解除ボタン21は棒状に形成され、その一端がロッド12の軸芯孔(非図示)に挿入してピストン(非図示)に付設された開閉弁(非図示)に達し、他端がロッド12の先端から若干突出するようにしている。この状態においてシリンダー11内部には一定のガス圧が保たれており、解除ボタン21を押し込むことによって開閉弁が開き、ガス圧が開放される。したがって、シリンダー11に一定の加重をかけつつ解除ボタン21が押し込まれたり、解除ボタン21を押し込んだ後にシリンダー11に加重をかけると、シリンダー11が下方に移動する構造となっている。
操作レバー19は、中央部を脚部フレーム(b)14上に回動可能に取り付けることにより、シーソー動作を可能としている。なお、操作レバー19の一端は切欠き溝が施され、他端は解除ボタン21に接触させてある。
【0033】
ソレノイド24は、脚部フレーム(b)14に取り付けられ、作動軸を操作レバー19の切欠き溝に挿入して抜け止め固定している。このようにすると、作動軸の押引動作に応じた操作レバー19のシーソー動作によって、解除ボタン21の押し込み又は解除が可能となる。
コントローラー104は、会員データ管理装置70からのデータ受信に応じソレノイド24を通電制御する。具体的には、会員データ管理装置70から受信した椅子高さ情報に対応した電圧値がポテンショメータ15から出力されたことを検出したときにソレノイド24を通電し作動させる。これにより、操作レバー19が動作し解除ボタン21が押し込まれる。
【0034】
フックレバー20は、中央部を脚部フレーム(b)14に回動可能に取付けることにより、シーソー動作を可能としている。そして、フックレバー20の一端を踏み込むことにより他端が操作レバー19の他端を介して解除ボタン21を押し込むようにしている。
このようにフックレバー20を設けることによって、初期設定は勿論、非会員の遊技者であっても遊技用椅子10aの高さを調整できるようにしている。
【0035】
なお、カバー18は、ポテンショメータ15やコントローラー104などに対する外部からの塵やほこりの侵入を防ぎ、ロッド12を接触による損傷から守るようにしている。また、防塵ブーツ23は、ロッド12に装添して一端をシリンダー11に固定し、外部からの塵やほこりの侵入からロッド12を守るようにしている。
【0036】
コントローラー(制御部)104は、例えば、CPUにより構成することができ、記憶部102に記憶されているプログラムを読み込んで実行することにより、高さ調整部103の構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、遊技用椅子10aの高さ調整を行う。
ここで、コントローラー104が、会員データ管理装置70から受信した椅子高さ情報にもとづいて遊技用椅子10aの高さを調整する処理について説明する。
なお、高さ調整装置10の初期状態としては、シリンダー11がロッド12に対して伸張し、座席27が一番高い位置(最頂位置)でロックされた状態となっているものとする。このとき、ソレノイド24は非励磁の状態にあり、また、シリンダー11内のガス圧は一定に保たれた状態にあるものとする。
【0037】
まず、コントローラー104は、会員データ管理装置70から椅子高さ情報を受信すると、ソレノイド24を通電により励磁させ、これにより解除ボタン21が押し込まれシリンダー11内のガス圧が開放される。このため、この状態で遊技者が座席27に着座するとその体重により座面27が下降する。座面27の下降に応じ、ワイヤー17がリール16により巻き取られ、ポテンショメータ15からの出力電圧値もそのリール16の回転角度に応じて変化する。
座面27の下降中、コントローラー104は、受信した椅子高さ情報に対応する電圧値を椅子高さ情報対電圧対応テーブルから取得し、ポテンショメータ15の出力電圧が、この電圧値に達すると、ソレノイド24への通電を止め励磁を解く。これにより解除ボタン21が元に戻り、ガス圧の開放が止まりシリンダー11の下降が停止する。
【0038】
この結果、遊技用椅子10aは、座面27の高さが固定され、椅子高さ情報に応じた椅子高さに調整される。
このようにすると、遊技者が手動で遊技用椅子10aの高さを調整する手間を軽減し、かつ、遊技者にとって最適な椅子の高さに調整することができるようになる。
なお、コントローラー104は、会員データ管理装置70から「椅子高さ情報が登録されていない旨」のデータを受信した場合には、ソレノイド24に対する通電を行わない。つまり、この場合、シリンダー11のガス圧は保持されたままであり、座席27が最頂位置(初期状態)にある。したがって、この場合には、遊技者はフックレバー20を操作して椅子の高さを調整するようにしている。
【0039】
また、コントローラー104は、このような椅子の高さ調整のみならず、遊技終了時には椅子の高さ情報を取得して、会員データ管理装置70に通知する処理も行う。
具体的には、会員カードの返却に応じ、会員データ管理装置70から椅子高さ情報の要求を受けると、その時のポテンショメータ15の出力電圧値を検出し、この電圧値に対応する椅子高さ情報を椅子高さ情報対電圧対応テーブルから取得して会員データ管理装置70に送信する。
なお、これに応じ、会員データ管理装置70は、受信した椅子高さ情報にもとづき前述の遊技履歴管理テーブルを生成する。
【0040】
[椅子高さ調整方法]
つぎに、本実施形態に係る椅子高さ調整方法について説明する。
図6は、本実施形態に係る椅子高さ調整方法を説明するための説明図である。
【0041】
図6に示すように、遊技者は、会員カードを台間機40の会員カード挿入口41に挿入する(S100)。これに伴い、台間機40は、遊技媒体の貸出し処理を行う。なお、所定の場合には貯玉に応じた遊技媒体が貸出される。
会員カードが挿入されると、会員カード挿入口41の内部に設置されたカードリーダ403が会員IDを読取り(S101)、台間機40の制御部404は、会員カード状態情報を「ON」にセットする(S102)。この会員カード状態情報(ON)は、記憶部402に一時的に記憶される。
次いで、台間機40の制御部404は、会員ID、会員カード状態情報(ON)、及び、台番号をホールコンピュータ60に送信する(S103)。
【0042】
ホールコンピュータ60は、通信部601が、会員ID、会員カード状態情報(ON)、及び、台番号を台間機40から受信すると(S104)、制御部603が、その台番号にもとづき遊技機情報テーブルから遊技機30の機種情報と高さ調整装置10の装置番号とを、遊技機情報として取得する(S105)。
続いて、ホールコンピュータ60の制御部603は、会員ID、会員カード状態情報(ON)、及び、取得した遊技機情報を会員データ管理装置70に送信する(S106)。
【0043】
会員データ管理装置70は、通信部701が、会員ID、会員カード状態情報(ON)、及び、遊技機情報(機種情報及び装置番号)をホールコンピュータ60から受信すると(S107)、制御部703が、その会員カード状態情報のON/OFF判定を行う(S108)。
ここでは、会員カードが挿入された状態であるため(S100)、会員カード状態情報は「ON」と判定される(S108:ON)。
これを受け、会員データ管理装置70の制御部703は、会員ID及び遊技機情報(機種情報)にもとづき遊技履歴管理テーブルから対応する機種(すなわち、遊技中の機種)の椅子高さ情報の取得を試みる(S109)。
【0044】
ここで、遊技中の機種の椅子高さ情報が遊技履歴管理テーブルから取得できた場合(S110:YES)、制御部703は、取得した椅子高さ情報を、該当する高さ調整装置10(ホールコンピュータ60から受信した装置番号の高さ調整装置10)に送信する(S111)。
遊技中の機種の椅子高さ情報が遊技履歴管理テーブルから取得できなかった場合(S110:NO)、制御部703は、遊技中の機種以外の他の機種に対応する椅子高さ情報であって、前回遊技した機種に係る椅子高さ情報の取得を試みる(S112)。
この結果、他の機種の椅子高さ情報が遊技履歴管理テーブルから取得できた場合(S112:YES)、制御部703は、取得した椅子高さ情報を、該当する高さ調整装置10に送信する(S113)。
一方、他の機種の椅子高さ情報が遊技履歴管理テーブルから取得できなかった場合(S112:NO)、制御部703は、初期値を設定するためのデータ(「椅子高さ情報が登録されていない旨」のデータ)を該当する高さ調整装置10に送信する(S114)。
【0045】
高さ調整装置10の通信部101は、会員データ管理装置70から椅子高さ情報を受信すると(S115)、遊技者の着座に伴い(S117)、制御部104が、この椅子高さ情報にもとづき遊技用椅子10aの高さを調整する(S116)。
すなわち、既に遊技者が着座状態のときには即座に、あるいは、その後の着座時に遊技用椅子10aの高さ調整が行われる。
具体的には、遊技者の着座に伴ってシリンダー11が下降し、その後、ポテンショメータ15から出力される電圧値が、受信した椅子高さ情報に対応する電圧値に達した時点で、ソレノイド24の励磁が解かれ、シリンダー11の下降が停止する。
この結果、遊技用椅子10aの高さが椅子高さ情報にもとづいて調整されたこととなる。
なお、遊技者は、その後、遊技を開始し、又は、継続する(S118)。
【0046】
ここで、台間機40の制御部404は、会員カードが挿入中か否かを、遊技が行われている間、すなわち、その会員カードが返却されるまで監視する(S119:YES)。
台間機40の制御部404は、会員カードが返却されたことを検知すると(S119:NO)、会員カード状態情報を「OFF」にセットする(S120)。この会員カード状態情報(OFF)は記憶部402に一時的に記憶される。
次いで、台間機40の制御部404は、会員ID、会員カード状態情報(OFF)及び台番号をホールコンピュータ60に送信する(S103)。
【0047】
ホールコンピュータ60は、通信部601が、会員ID、会員カード状態情報(OFF)、及び、台番号を台間機40から受信すると(S104)、制御部603が、その台番号にもとづき遊技機情報テーブルから遊技機30の機種情報と高さ調整装置10の装置番号とを、遊技機情報として取得する(S105)。
続いて、ホールコンピュータ60の制御部603は、会員ID、会員カード状態情報(OFF)、及び、取得した遊技機情報を会員データ管理装置70に送信する(S106)。
【0048】
会員データ管理装置70は、通信部701が、会員ID、会員カード状態情報(OFF)、及び、遊技機情報(機種情報及び装置番号)をホールコンピュータ60から受信すると(S107)、制御部703が、その会員カード状態情報のON/OFF判定を行う(S108)。
ここでは、会員カードが挿入された状態であるため(S119:NO)、会員カード状態情報はOFFと判定される(S108:OFF)。
これを受け、制御部703は、遊技が終了した機種の椅子高さ情報を、ホールコンピュータ60から受信した装置番号の高さ調整装置10に要求する(S121)。
【0049】
会員データ管理装置70から椅子高さ情報の要求を受けた高さ調整装置10は、コントローラー104が、遊技用椅子10aのその時点における椅子の高さ情報を取得する(S122)。具体的には、ポテンショメータ15の出力電圧値に対応した椅子高さ情報を椅子高さ情報対電圧対応テーブルから取得する。
次いで、コントローラー104は、取得した椅子高さ情報を会員データ管理装置70に送信する(S123)。
【0050】
会員データ管理装置70は、通信部701が、高さ調整装置10から椅子高さ情報を受信すると(S124)、この椅子高さ情報を記憶する(S125)。
具体的には、この椅子高さ情報を、ホールコンピュータ60から受信した会員ID及び機種情報に対応付けて遊技履歴管理テーブルを生成し、記憶部702に記憶させる。
なお、既に同一の会員IDの同一機種についての椅子高さ情報がある場合には、新たに受信した椅子高さ情報に置き換えて遊技履歴管理テーブルを更新する。
【0051】
[遊技用椅子単体の場合]
ところで、これまでは、各遊技場装置から構成される遊技システムを用いて本発明の遊技用椅子を実現する態様について説明したが、遊技用の椅子に、高さ調整装置、カード読取装置(カードリーダ等)、会員ID毎に椅子高さ情報等を記憶する記憶部、入出力データに対し必要な制御処理及び実行処理を可能とするコントローラー等を備えることにより、遊技用椅子単体(ユニット椅子)で本発明を実現することができる。
この場合、椅子の高さ情報を、会員カードに記憶させることもできる。このようにすると、会員カードの読取りと同時に椅子高さ情報を設定し、高さ調整を行うことができる。つまり、必要なデータの通信処理や入出力処理を必要としないため、より円滑に椅子の高さ調整ができるようになる。
【0052】
[ネジ棒式シリンダー(モーター駆動)を用いる場合]
また、高さ調整装置10におけるガスシリンダーに代えてねじ棒式シリンダー(モーター駆動)を採用することができる。
これは、ガスシリンダーを用いる前述の高さ調整装置10では、遊技者の体重によって椅子の高さを調整していたのに対し、ねじ棒式シリンダー(モーター駆動)を用いた構成では、椅子の高さをすべて高さ調整装置10が自動的に調整することができる点で異なる。このようにすると、遊技者による操作をほぼ必要としなくなるため、利便性の高い遊技用椅子10aを提供することが可能となる。
また、座席を下方向だけでなく上方向にも移動させることができるようになるため、前述の高さ調整装置10に比べ、柔軟かつ円滑に椅子の高さを調整することができる。
例えば、椅子の初期高さを最頂位置に固定する必要はなく、例えば、機種ごとに求めた標準値(例えば、その機種について過去に遊技を行った際に取得し記憶しておいた椅子の高さ情報の平均値、中央値、最頻値など)とすることもできる。
このようにすると、椅子の調整幅が少なくて済むため、短時間で椅子の高さ調整を完了することができる。
【0053】
このように、本発明の実施形態に係る椅子高さ調整システム1によれば、遊技時に使用する椅子の高さを各遊技者が自分の使い勝手の良い好みの高さに任意に設定することができ、再遊技時にはその設定の高さに調整することができる。
このため、体格や老若男女を問わず、自らが最適と感じられる椅子の高さに容易に設定し、調整することが可能となる。
また、シリンダー11その他の機器や部品等を標準的な製品を組み合わせて構成しているため、安価に本発明を実現することができる。
【0054】
以上、本発明の椅子高さ調整システム1の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る椅子高さ調整システム1は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
具体的には、会員データ管理装置70において、機種ごとに椅子高さ情報の標準値(例えば、前述の平均値など)を予め設定し、これを記憶部702に記憶させておき(標準値記憶手段)、遊技中の遊技機30の機種に対応する椅子高さ情報が検出されない場合には、他の機種の標準値とその機種に対応した直前の椅子高さ情報との差分を求め、この差分と遊技中の機種の標準値とを用いた演算によって調整すべき椅子高さ情報を求めることもできる。
【0055】
例えば、予め、機種情報「aaa」の標準値が「35cm」、機種情報「ccc」の標準値が「45cm」と設定され、また、図4に示す遊技履歴管理テーブルが記憶されている状況において、会員ID「02913」の遊技者が機種情報「aaa」の遊技機30において遊技した場合について説明する。
この場合、まず、優先度「1」の機種情報「ccc」の履歴値である椅子高さ情報「35cm」とその標準値「45cm」とを取り出す。次いで、この標準値「45cm」から履歴値「35cm」を減算してその差分(10cm)を求める。そして、求めた差分(10cm)を遊技中の機種「aaa」の標準値「35cm」から減算し、この減算値(25cm)を調整すべき椅子高さ情報とする。
このようにすると、遊技者が新たな機種で遊技するケースなど、該当する機種の椅子高さ情報が記憶されていない場合であっても、適切に遊技用椅子10aの高さ調整を行うことができる。
【0056】
また、上記実施形態においては、高さ調整装置10における座面27の高さ検知のためにポテンショメータ15を使用しているが、シリンダー11とロッド12の相対的な変位を検知可能で、この変位量を出力可能な装置であればよく、特にポテンショメータ15に限るものではない。例えば、エンコーダにより読み取る回転角度を直線変位量に変換することも可能である。
また、シリンダー11とロッド12を天地逆向きに配置し、各機構及び手動レバー等を座席27の下部に設けても良い。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機において遊技を行う際に利用される遊技用椅子に好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 椅子高さ調整システム
10 高さ調整装置
10a 遊技用椅子
30 遊技機
40 台間機
60 ホールコンピュータ
70 会員データ管理装置
90 LAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の遊技機によって遊技を行う際に利用する高さ調整可能な遊技用椅子であって、
前記遊技用椅子を利用したときの椅子の高さ情報を、その遊技用椅子を利用した遊技者を特定可能な識別情報に対応付けて記憶する高さ情報記憶手段と、
遊技を行う際に前記識別情報を入力する遊技者情報入力手段と、
入力した前記識別情報に対応付けて記憶されている椅子の高さ情報を取得する高さ情報取得手段と、
取得した椅子の高さ情報にもとづき、前記遊技用椅子の高さを調整する高さ調整手段と、を備える
ことを特徴とする遊技用椅子。
【請求項2】
前記高さ情報記憶手段は、
前記遊技用椅子を利用したときの椅子の高さ情報を、その遊技用椅子を利用した遊技者の前記識別情報及びそのときに遊技した遊技機の機種情報に対応付けて記憶し、
前記遊技者情報入力手段は、
遊技を行う際に遊技者の識別情報及び遊技機の機種情報を入力し、
前記高さ情報取得手段は、
入力した遊技者の識別情報及び遊技機の機種情報に対応付けて記憶されている椅子の高さ情報を取得する
ことを特徴とする請求項1記載の遊技用椅子。
【請求項3】
前記高さ情報記憶手段は、
前記遊技用椅子を利用したときの椅子の高さ情報を、その遊技用椅子を利用した遊技者の前記識別情報及びそのときに遊技した遊技機の機種情報に対応付け、さらに、各対応付けごとに遊技の時系列を識別できる優先度を付して記憶し、
前記高さ情報取得手段は、
入力した遊技者の識別情報及び遊技機の機種情報に対応した椅子の高さ情報が記憶されていない場合には、この遊技者の識別情報及びこの遊技機の機種以外の他の遊技機の機種情報に対応付けて記憶されている椅子の高さ情報であって、直前に遊技されたことを示す優先度が付してある椅子の高さ情報を取得する
ことを特徴とする請求項2記載の遊技用椅子。
【請求項4】
予め機種情報と椅子高さ情報に関する所定の標準値とを対応付けて記憶する標準値記憶手段を備え、
前記高さ情報取得手段は、
入力した遊技者の識別情報及び遊技機の機種情報に対応した椅子の高さ情報が記憶されていない場合には、この遊技者の識別情報のこの遊技機の機種以外の他の遊技機の機種情報に対応付けて記憶されている椅子の高さ情報と、当該他の遊技機の機種情報に対応付けて記憶されてある標準値との差分を求め、この差分と前記入力した機種情報に対応付けて記憶されてある標準値とを用いた所定の演算処理によって椅子高さ情報を取得する
ことを特徴とする請求項2記載の遊技用椅子。
【請求項5】
前記高さ情報記憶手段は、
遊技の終了を示す所定の識別情報を検出した場合に、前記遊技用椅子を利用したときの椅子の高さ情報を、少なくともその遊技用椅子を利用した遊技者の識別情報に対応付けて記憶する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の遊技用椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−120588(P2012−120588A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271807(P2010−271807)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(591142507)株式会社北電子 (348)
【Fターム(参考)】