説明

遊技者管理装置

【課題】遊技者の熱中度を効率良く特定可能な遊技者管理装置を提供する。
【解決手段】管理装置(遊技者管理装置)は、遊技機において遊技を行っている遊技者の画像を撮像し、その撮像結果から遊技者の視線が変化している度合に対応した情報である視線変化率(視線変化情報)を特定し、予め定められた基準期間における遊技者の視線変化率である基本視線変化率(基準視線変化情報)を遊技者に対応付けて管理し、基本視線変化率とその遊技者が遊技を行っている場合の視線変化率との乖離度合を示す視線乖離度合)を管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の遊技機が設置された遊技場に来場した遊技者を管理する遊技者管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機等の遊技機を設置している遊技場では、遊技機の人気度合を特定することが望まれている。例えば、特許文献1では、遊技機の稼動率を特定する技術が提案されている。稼動率が高い遊技機は遊技者に人気があり、稼動率が低い遊技機は遊技者の人気が低い遊技機であると特定できる。
ここで、遊技機の稼動率は、遊技者の遊技への熱中度によって変化することが考えられる。例えば、熱中度の高い遊技機であれば、遊技の興趣が高い可能性があり、仮に現在の稼動率が低くとも稼動率が今後高くなる可能性がある。一方、熱中度の低い遊技機であれば、仮に現在の稼動率が高くとも稼動率が今後低くなる可能性がある。また、遊技の中途にて熱中度が下がった場合、遊技者が遊技を終了することが考えられる。そのため、遊技機への熱中度を特定することは、有意である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−271675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した特許文献1のような構成では、遊技機の稼動率を特定できたとしても、遊技者の熱中度を特定することはできなかった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技者の熱中度を効率良く特定可能な遊技者管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載した発明は、複数の遊技機が設置された遊技場に来場した遊技者を管理する遊技者管理装置において、前記遊技機において遊技を行っている遊技者を連続又は断続して撮像する撮像手段と、遊技者が所定方向を向いている状況において前記撮像手段が撮像した場合に抽出可能な情報であり、且つ、遊技者を識別可能な情報である識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、遊技者の前記識別情報と、その遊技者が遊技を行った遊技機とを対応付けた個人データを記憶する個人データ記憶手段と、遊技者が遊技を行っている状況において前記撮像手段の撮像結果から前記識別情報抽出手段が前記識別情報を抽出できた度合を、遊技者の視線が変化している度合に対応した情報である視線変化情報として特定する視線変化情報特定手段と、前記視線変化情報を管理する視線変化情報管理手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載した発明は、複数の遊技機が設置された遊技場に来場した遊技者を管理する遊技者管理装置において、前記遊技機において遊技を行っている遊技者を撮像する撮像手段と、前記撮像手段の撮像結果から遊技者の視線を特定する視線特定手段と、前記視線特定手段の特定結果から遊技者の視線が変化している度合を示す情報である視線変化情報を特定する視線変化情報特定手段と、前記視線変化情報を管理する視線変化情報管理手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載した発明は、前記視線変化情報管理手段は、遊技機、又は遊技機の種類の情報である遊技機情報と対応付けて前記視線変化情報を管理することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、遊技者が遊技を終了したことを特定する遊技終了特定手段を備え、前記視線変化情報管理手段は、遊技者が遊技を終了する所定期間前における前記視線変化情報を管理することを特徴とする。
【0008】
請求項5に記載した発明は、前記視線変化情報管理手段は、予め定められた基準期間における遊技者の前記視線変化情報である基準視線変化情報を管理し、遊技者が遊技を終了する所定期間前における前記視線変化情報と、その遊技者の基準視線変化情報との乖離度合を管理することを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、遊技者が遊技を行っている状況下において前記視線変化情報が過去に遊技を終了した頻度が高いものとなった場合に、当該遊技者に対して特別報知を実行する報知手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載した発明によれば、遊技者の視線が変化した度合を管理する。遊技者の視線が変化している度合が高い場合、遊技者の意識が周辺例えば他の遊技機に向いており、遊技に熱中していないことが考えられる。このため、例えば遊技を開始した後に視線が変化している度合が高くなったことが特定された場合、遊技者の遊技への熱中度が低下してきており、遊技者が遊技を終了してしまうことが考えられる。さて、撮像手段の撮像結果から識別情報を抽出できた場合には、遊技者が所定方向即ち自身が遊技している遊技機の方向を向いており、識別情報が抽出できなかった場合には、遊技者が所定方向とは異なる方向を向いていることになる。つまり、識別情報の抽出結果(識別情報を抽出できた度合)によって、遊技者の視線が変化している度合を特定することができる。これにより、遊技者の個人データを記憶するために遊技者を撮像した撮像結果から、遊技者の視線が変化している度合を特定することができる。したがって、遊技者の感情即ち遊技への熱中度合を特定することができる。
【0010】
請求項2に記載した発明によれば、遊技者の視線が変化した度合を管理する。遊技者の視線が変化している度合が高い場合、遊技者の意識が周辺例えば他の遊技機に向いており、遊技に熱中していないことが考えられる。このため、例えば遊技を開始した後に視線が変化している度合が高くなったことが特定された場合、遊技者の遊技への熱中度が低下してきており、遊技者が遊技を終了してしまうことが考えられる。つまり、遊技者の視線が変化している度合を特定することによって、遊技者が遊技を終了しようと考えていることを事前に把握することができる。
【0011】
請求項3に記載した発明によれば、視線が変化している度合が高い遊技機であることを特定した場合、その遊技機は興趣が低いことが考えられることから、その遊技機の調整の必要性や遊技機を交換する必要性があること等を把握することが可能となる。つまり、視線の変化の度合を特定することで、遊技機の調整や交換候補とする遊技機を決定することができる。
請求項4に記載した発明によれば、遊技者が遊技を終了する場合の視線変化情報を特定するので、遊技を終了しそうな遊技者を前もって特定することができ、遊技場側において適切な対応を実施することが可能となる。
【0012】
請求項5に記載した発明によれば、基準視線変化情報を管理し、遊技者が遊技を終了する所定期間前における視線変化情報と、その遊技者の基準視線変化情報との乖離度合を管理する。新しい種類の遊技機にて遊技を開始した場合等には、遊技機の特性を把握しようと同じ種対である他の遊技機にも注意を払って遊技を行うことが考えられる。この場合、遊技を開始した当初から視線が変化する度合が高くなることが予想される。また、落ち着きがない遊技者の場合、常に視線が変化する度合が高くなってしまう。これらに対して、遊技者毎に基準となる視線の変化の度合を特定し、基準から視線変化の度合が乖離した場合に遊技者の熱中度が変化したものと考えれば、どのような遊技者であっても好適に遊技者の遊技への熱中度を特定することができる。
請求項6に記載した発明によれば、視線変化情報が過去に遊技を終了した頻度が高いものとなった場合に、当該遊技者に対して特別報知を実行する。この場合、特別報知としては、例えば遊技者に対してメッセージを表示すること等が考えられる。これにより、遊技者に対して遊技を続行するよう促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態の管理装置を含む遊技場用システムの全体を概略的に示す図
【図2】管理装置の機能ブロック図
【図3】管理装置が実行する第1視線変化率特定処理のフローチャート
【図4】管理装置が記憶する個人データの一例を示す図
【図5】管理装置が実行する第2視線変化率特定処理のフローチャート
【図6】管理装置が管理する機種別の視線乖離度合を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態による遊技者管理装置について図1から図6を参照しながら説明する。
図1は、遊技者管理装置を採用した遊技場用システム1の全体構成を概略的に示している。遊技場内には、複数台の遊技機2が設置されており、各遊技機2に対応して貸出装置3が設置されている。本実施形態では遊技機2として所謂パチンコ遊技機を想定しており、遊技媒体として玉(所謂パチンコ玉)を想定している。これら遊技機2及び貸出装置3は、2台ずつ中継装置4に接続している。遊技機2や貸出装置3等から出力される後述する遊技信号は、中継装置4を介して管理装置5(遊技者管理装置に相当する)に送信される。
この管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、LAN6を介して各中継装置4に接続しているとともに、出力手段としてのモニタ7や図示しないプリンタ等に接続している。尚、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機2が管理装置5の管理対象となっている。また、遊技場用システム1は、遊技場内に設けられている図示しないスロットマシンや計数装置或いはPOS端末等も備えている。
【0015】
遊技機2は、パチンコ遊技機として周知の構成であり、玉(遊技価値)を盤面に発射するためのハンドル2a、玉を入賞させるための普図入賞口2b及び始動口2c、玉の入賞に応じて表示図柄(役物)が変動する表示部2d、大当たり時に開放する大入賞口2e、受皿2f、保留数表示部2g、受皿2fから溢れた玉を一時的に貯留する下玉受皿2h、下玉受皿2hからの玉を受ける可動玉受皿2i、及び案内腕2j等を備えている。遊技機2は、始動口2cへの玉の入賞(始動入賞)に応じて予め設定されている当選確率(大当たり確率)で大当たり抽選を行い、その抽選結果に基づき所謂特別図柄(特図)による図柄変動(単位遊技)を表示部2dにて実行する。そして、表示部2dに停止表示された図柄が大当たり図柄の場合に大当たり状態を発生させる。尚、始動口2cは、普図入賞口2bへの入賞に伴って行われる普図抽選の抽選結果により入賞率が変動する所謂電チュータイプの入賞口である。
【0016】
また、遊技機2は、図柄変動中に発生した始動入賞に対応する図柄変動を、予め設定された上限値(例えば4個)まで保留可能に構成されている。保留された図柄変動は、その保留数が保留数表示部2gに表示されるとともに、実行中の図柄変動の終了後に順次実行される。遊技機2は、大当たり当選となり大当たり状態が発生すると、対応するラウンド数に応じた回数分だけ大入賞口2eを開放する。この場合、大当たり状態の終了後に所謂確率変動状態や時短状態になる構成であっても良い。大当たり時に払い出された玉は、受皿2fから溢れると下玉受皿2hに一旦貯留される。そして、遊技者の操作により可動玉受皿2iに導かれる。可動玉受皿2iに導かれた玉は、案内腕2jを経由して貸出装置3に送られる。尚、案内腕2jは、旋回可能に設けられている。
【0017】
貸出装置3は、遊技情報等を表示する液晶表示部3a(報知手段に相当する)、遊技機2に玉を払い出す玉払出口3b、貨幣投入口3c、顔認証用カメラ3d、カード挿入口3e、計数部3f、発行釦3g及び再遊技釦3h等を備えている。液晶表示部3aには、遊技者の操作を入力するための操作手段としてのタッチパネルが設けられている。貸出装置3は、遊技者の遊技の進行に伴って、図柄変動回数(スタート回数)や大当たり確率等の周知の遊技情報を液晶表示部3aに表示する。また、液晶表示部3aは、詳細は後述するが、遊技者に対する特別報知を実行する。この貸出装置3は、遊技者が貨幣投入口3cに貨幣(対価)を投入すると(玉貸出操作が有ると)、投入した貨幣に応じた数の玉を玉払出口3bから遊技機2の受皿2fに払い出す。
【0018】
このような構成の遊技機2及びその周辺機器(以下、遊技機2側の機器と称する)は、遊技者による玉の打ち込みや始動入賞の発生等の遊技の進行に伴って、例えば、遊技者が遊技に使用した玉数を特定可能なアウト信号、入賞や所謂大当たり等に伴って遊技機2から遊技者に付与された玉数を特定可能なセーフ信号、始動口2cへの入賞(始動入賞)を特定可能な始動入賞信号、玉貸出操作に応じて遊技者に貸し出した玉数を特定可能な売上信号等の各種の遊技信号を出力する。尚、アウト信号やセーフ信号は、遊技機2の稼動状態を特定する稼動信号としても参照される。
【0019】
貸出装置3の顔認証用カメラ3d(遊技者特定手段に相当する)は、例えば周知のCMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子を有しており、遊技者を撮像する。つまり、顔認証用カメラ3dは、貸出装置3が設けられている遊技機2を遊技している遊技者を撮像し、当該遊技者の顔画像を取得する。顔認証用カメラ3dで撮像された遊技者の顔画像は、管理装置5に送信される。尚、顔認証用カメラ3dは、遊技者の存在・不在に関わらず、概ね数秒毎に撮像を繰り返している。
カード挿入口3eは、その内部に図示しない読出装置が設けられており、会員カード8が挿入されると、会員カード8に記録されている会員情報等の情報を取得する。そのため、貸出装置3は、会員カード8が挿入されると、その会員カード8を所有する遊技者毎に集計された遊技情報の表示や他の遊技機2の遊技情報の表示等が可能になる。尚、会員カード8が挿入されない場合であって、一部の操作や表示が可能な構成としても良い。
【0020】
計数部3fは、貸出装置3の下部に設けられており、案内腕2jを経由して貸出装置3に導かれた玉を計数する。貸出装置3は、遊技者により発行釦3gが操作されると、玉数が記録されたカード等の記録媒体或いは玉数が印字されたレシート等を発行する一方、遊技者による再遊技釦3hの操作に応じて、計数部3fで計数した球数の範囲内で玉払出口3bから遊技機2の受皿2fに玉を払い出す。このとき、払い出された玉数は、計数された球数から減算される。
中継装置4は、遊技機2側の機器から出力された上記した遊技信号を管理装置5に送信するとともに、管理装置5から出力された遊技情報等を遊技機2側の機器に送信する。つまり、中継装置4は、遊技機2側の機器と管理装置5との間で情報を中継する。
【0021】
管理装置5(遊技者管理装置に相当する)は、図2に示すように、CPU5a、ROM5bやRAM5c及び各種の情報の送受信を行う入出力手段としての入出力部5d等を備えたコンピュータにより構成されている。管理装置5は、例えばROM5b等に記憶されているコンピュータプログラムに従って作動し、入出力部5dに入力される遊技機2側の機器からの遊技信号に基づいて、遊技機2の稼動状態の特定、遊技機2毎及び遊技機2の機種(「遊技機の種類」に相当する)毎にデータを算出及び集計し、遊技情報として管理する。例えば、管理装置5は、遊技情報として、アウト、セーフ、差玉、スタート回数、特賞回数(大当たり回数)、出玉率或いは売上等の遊技情報を遊技機2毎に算出及び集計して管理する。尚、管理装置5が管理する遊技情報は上記にて例示したものに限定されない。
【0022】
また、管理装置5は、記憶部5e(個人データ記憶手段に相当する)、識別情報抽出部5f(識別情報抽出手段に相当する)、視線変化情報特定部5g(視線変化情報特定手段に相当する)、視線特定部5h(視線特定手段に相当する)、視線変化情報管理部5i(視線変化情報管理手段に相当する)及び遊技終了特定部5j(遊技終了特定手段に相当する)を備えている。このうち、識別情報抽出部5f、視線変化情報特定部5g、視線特定部5h、視線変化情報管理部5i及び遊技終了特定部5jは、本実施形態ではCPU5aにより実行されるコンピュータプログラムによってソフトウェア的に実現されている。
記憶部5eは、管理装置5を制御するためのコンピュータプログラムや、顔認証用カメラ3dで撮像した遊技者の顔画像、後述する識別情報、当該識別情報と遊技機2とを対応付けた個人データ等を記憶する。尚、記憶部5eには、管理装置5が集計及び管理する遊技情報も記憶される。
【0023】
識別情報抽出部5fは、顔認証用カメラ3dで撮像した場合に抽出可能な情報であり、且つ、遊技者を識別可能な情報である識別情報を抽出する。具体的には、識別情報抽出部5fは、顔認証用カメラ3dで撮像した顔画像から、目、鼻、口等の位置や大きさ、顔の輪郭等の各パーツのデータを、予め記憶されている遊技者毎のデータベースと照合することで遊技者を識別可能な情報である識別情報として抽出する。尚、識別情報を抽出する手法、及び遊技者を識別(顔認証)する手法は、公知或いは周知のものを採用すればよいので、詳細な説明は省略する。
視線変化情報特定部5gは、遊技者が遊技を行っている状況において顔認証用カメラ3dの撮像結果から識別情報抽出部5fが識別情報を抽出できた度合を、遊技者の視線が変化している度合に対応した情報である視線変化情報(後述する視線変化率)として特定する。本実施形態の場合、顔認証用カメラ3dで同じ遊技者を所定時間(例えば4秒間隔)で複数回撮像した顔画像において、上記した各パーツのうち遊技者の目を抽出できた状態を、識別情報が抽出できた状態(顔認証に成功した状態)として特定している。そして、視線変化情報特定部5gは、識別情報が抽出できた度合に基づいて、視線の変化度合を視線変化情報として特定する。
【0024】
例えば遊技者が遊技中の遊技機2の方向(即ち、正面。所定方向に相当する)を向いている場合には、遊技者の両目が識別情報として抽出可能であると考えられる。一方、遊技者が他台の方向を向いている場合(例えば横を向いている場合等)には、遊技者の片目しか抽出できないと考えられる。そこで、視線変化情報特定部5gは、複数回撮像した顔画像において遊技者の両目を撮像できた度合(顔認証の成功率)が例えば85%であった場合、残りの15%(=100%−85%)を、遊技者が正面を向いていない状態と特定する。これにより、視線変化情報即ち視線の変化度合は、15%と特定される。
尚、本実施形態では、上記したように遊技者の目を抽出できた状態に基づいて視線変化率を特定するものの、視線特定部5hを設けて遊技者の視線そのものを特定し、その視線の変化を視線変化率として特定しても良い。
【0025】
視線変化情報管理部5iは、上記したように特定した視線変化情報を、遊技機2又は遊技機2の種類の情報である遊技機情報(遊技機2の機種等。遊技情報を含めても良い)と対応付けて管理する。また、視線変化情報管理部5iは、詳細は後述するが、遊技者が遊技を終了する所定期間(本実施形態では10分)前の視線変化情報、予め定められた基準期間(本実施形態では10分間)における遊技者の視線変化情報である基準視線変化情報(後述する基本視線変化率)、並びに、遊技者が遊技を終了する所定期間前における視線変化情報とその遊技者の基準視線変化情報との乖離度合を管理する。
遊技終了特定部5jは、遊技者の遊技の終了(客交代)を特定する。具体的には、遊技終了特定部5jは、非稼動状態であると判定している遊技機2から上記した例えばアウト信号の入力が開始された時点を遊技の開始と特定し(稼動状態になったと判定し)、稼動状態にある遊技機2からのアウト信号の入力が中断されてから作動を開始する稼動タイマがタイムアップした時点を客交代として特定する。この稼動タイマは、遊技者がトイレ等で短時間の離席を誤って客交代と判定しないために、例えば15分に設定されている。
【0026】
次に、上記した構成の管理装置5の作用について説明する。
管理装置5は、上記したように、遊技の進行に応じて、遊技情報を集計すると共に、顔認証用カメラ3dで撮像した遊技者の顔画像に基づいて遊技者の視線変化の度合(以下、視線変化率と称する)を特定している。この場合、管理装置5は、図3に示す第1視線変化率特定処理及び図5に示す第2視線変化率特定処理を並列して実行しているものの、説明の簡略化のため、各処理を個別に説明する。
管理装置5は、まず、遊技者の視線変化の度合の基準値となる基本視線変化率(基準視線変化情報に相当する)を遊技者毎に特定している。
管理装置5は、図3に示す第1視線変化率特定処理において、視線変化率の集計中であるかを判定しており(A1)、視線変化率の集計中でない場合には(A1:NO)、遊技開始を特定したかを判定し(A2)、遊技開始を特定していなければ(A2:NO)、リターンする。つまり、管理装置5は、視線変化率を集計しておらず、遊技機2が稼動状態でもない場合には、実質的な処理を行うことなくリターンする。
【0027】
さて、遊技者が遊技を開始すると、上記したように遊技機2側から稼動信号が送信される。そのため、管理装置5は、視線変化率を集計していない状態で(A1:NO)、稼動信号を受信して遊技機2が稼動状態になったと判定した場合、即ち、遊技開始を特定した場合には(A2:YES)、遊技者を特定する(A3)。この場合、遊技者の特定は、顔認証用カメラ3dによる人物認証、或いは会員カード8の受付により行われる。
【0028】
遊技者を特定すると、管理装置5は、遊技を開始したのは新規の遊技者であるかを判定し(A4)、新規の遊技者である場合には(A4:YES)、遊技者レコードを新規に作成する(A5)。新規の遊技者とは、当該遊技機2を直前まで遊技していた遊技者ではない場合も含んでいる。この遊技者レコードは、図4(a)に示すように、遊技者の個人データが記憶されているレコードである。この遊技者レコードには、遊技者の顔画像M1、遊技者情報M2、遊技情報及び視線変化情報が対応付けられていた履歴データM3が記憶されている。図4(a)の場合、遊技者IDが777であり、機種Aの遊技機2において10時00分に遊技を開始したことが記憶されている。ここで、図4(a)に示す「差」は、差玉(セーフ−アウト)を示している。また、顔画像M1は、新規の遊技者の場合、ステップA3で遊技者を特定した時点で撮像された顔画像が記憶される。尚、会員カード8により遊技者を特定した場合には、例えば会員登録時などに遊技者の顔画像を撮像していればその顔画像を記憶させても良い。
【0029】
続いて、管理装置5は、図3に示す第1視線変化率特定処理において、基本視線変化率の集計を開始する(A6)。尚、新規の遊技者ではない場合には(A4:NO)、既に記憶されている遊技者レコードに追加する形で個人データを更新することから、ステップA6に移行して基本視線変化率の集計を開始する。
【0030】
基本視線変化率の集計を開始すると、管理装置5は、視線変化率(基本視線変化率も含む)の集計中であり(A1:YES)、且つ、ステップA6において基本視線変化率の集計を開始したことから(A7:YES)、基本視線変化率の集計開始から10分経過したかを判定する(A8)。このとき、10分経過していなければ(A8:NO)、そのままリターンすることで、視線変化率及び基本視線変化率の集計を継続する。そして、遊技者により遊技が継続され、基本視線変化率の集計開始から10分経過すると(A8:YES)、10分間に集計した視線変化率の平均を、基本視線変化率として登録する(A9)。このとき、図4(b)に示すように、遊技者レコードには視線変化率情報M4が追加され、基本視線変化率(80%)が記憶される。また、履歴データM3が更新され、10時10分における視線変化率が15%、視線変化率と基本視線変化率と乖離度合を示す視線乖離度合が0%であることが記憶される。この視線乖離度合は、例えば10分毎の視線変化率の平均値に基づいて、(平均視線変化率−基本視線変化率)÷基本視線変化率として算出される。尚、基本視線変化率が0%である場合には、視線乖離度合=視線変化率として算出する。
【0031】
基本視線変化率を登録すると、管理装置5は、図3に示す第1視線変化率特定処理において、基本視線変化率の集計を終了し(A10)、視線乖離度合の集計を開始する(A11)。この視線乖離度合の集計も、視線変化率の集計に含まれる。そのため、管理装置5は、視線乖離度合を含めた視線変化率の集計を開始した状態では(A1:YES、A7:NO)、第1視線変化率特定処理では実質的な処理を行わないままリターンする。尚、視線変化率の集計及び遊技情報の集計は行われているので、図4に示す遊技者レコードの個人データは遊技の進行に応じて随時更新されていく。
【0032】
このように、管理装置5は、基本視線変化率の集計開始から、即ち、遊技の開始から10分間における視線変化率の平均から基本視線変化率を特定する。これにより、遊技者の感情を推定するための基準値となる基準視線変化情報が、遊技者毎に特定される。つまり、管理装置5は、遊技者毎に異なる基準値にて、乖離度合を特定することができるようになる。これにより、もともと視線の動きが多い遊技者や視線の動きの少ない遊技者であっても、個別に基準値が設けられるので、視線変化の推移を特定し易くなる。そして、管理装置5は、遊技者が遊技中には、視線変化率を基本視線変化率と比較することで、視線乖離度合を集計している。
【0033】
この状態で遊技が継続されると、管理装置5は、図5に示す第2視線変化率特定処理において、遊技中であることから(B1:YES)、遊技終了を特定したか否かを判定する(B2)。そして、遊技が継続されている状態、即ち、遊技終了を特定していない場合には(B2:NO)、現在の視線乖離度合が終了10分前に対応しているかを判定する(B8)。ここで、「終了10分前」とは、詳細は後述するが、終了10分前における視線乖離度合のことであり、後述する「終了10分前視線乖離度合」に相当する。この「終了10分前視線乖離度合」は、遊技終了を特定した後に特定されるものである。そのため、終了の終了を特定していない現時点では、現在の視線乖離度合が終了10分前に対応していない(より厳密には、終了10分前視線乖離度合が特定されていないため比較できない)ことから(B8:NO)、そのままリターンする。
【0034】
さて、遊技中の遊技者が遊技を終了すると、遊技機2側の機器から稼動信号が送信されなくなる。その場合、管理装置5は、図5に示す第2視線変化率特定処理において、まだ遊技中であると判定しているものの(B1:YES)、稼動信号を受信しなくなったこと、即ち、遊技終了を特定すると(B2:YES)、機種対応視線変化率を集計し(B3)、機種対応視線乖離度合を集計する(B4)。この機種対応視線変化率及び機種対応視線乖離度合は、遊技開始から遊技終了までの期間における視線変化率及び視線乖離度合の平均値を機種毎に集計したデータである。
機種対応視線変化率及び機種対応視線乖離度合は、遊技場全体で集計され、例えば図6に示すように、機種毎に、当該機種の遊技機2の数、当該機種を遊技した遊技人数、視線変化率の平均値及び視線乖離度合の平均値が集計される。尚、視線乖離度合のマイナスは、視線変化率の平均値が基本視線変化率よりも低いことを示している。つまり、通常、視線変化率は遊技を開始してから時間が経過すると、遊技者の集中力が落ちてくるため視線変化率は高くなるものの、マイナスであれば、集中力が落ちにくい(或いは上がっている)ことを示している。
【0035】
この図6からは、機種Aと比較した場合、機種Bは、視線変化率及び視線乖離度合が機種Aより高く、機種Aよりも熱中度が低いことが推測される。また、機種Cは、視線変化率は同程度であるものの、視線乖離度合が低いことから、機種Aよりも熱中度が高いことが推測される。また、機種A〜Cは、視線変化率が高いと視線乖離度合も高くなる傾向を示している。この場合、機種A〜Cは、遊技人数(サンプル数)が多いことからデータの信頼性が高いと推測できる。
これに対して、機種Dは、機種Aに比べて一見視線変化率が高いものの視線乖離度合が低いため、機種Aよりも遊技者の熱中度が高いと推測される。つまり、機種Dは、固定客が付いているか、稼動率が今後高くなる可能性が大きいと判断できる。尚、機種Dは遊技人数が少ないことから、たまたま視線変化率が高くなっている可能性もある。また、機種Eは、機種Aに比べて一見視線変化率が低いもものの、視線乖離度合が高いため、遊技者の熱中度が機種Aよりも低いことが推測される。つまり、機種Eは、稼動率が今後高くなる可能性が低い(現状の稼動率が高ければ、今後稼動率が低くなる可能性が高い)ことが推測される。尚、機種Eも、遊技人数が少ないことから、たまたま視線変化率が低くなっている可能性もある。
【0036】
さて、機種対応視線変化率及び機種対応視線乖離度合を集計すると、管理装置5は、続いて、終了10分前視線乖離度合を特定する(B5)。ここで、終了10分前視線乖離度合とは、遊技終了を特定した10分前(「遊技者が遊技を終了する所定期間前」に相当する)における視線乖離度合である。つまり、終了10分前視線乖離度合は、遊技者がそろそろ遊技を終了しようと判断したときの視線乖離度合に対応するものである。
続いて、管理装置5は、視線変化率の集計を終了し(B6)、視線乖離度合の集計を終了して(B7)、リターンする。この時点における遊技者レコードには、図4(c)に示すように、終了10分前即ち10時20分における差玉が−1000玉(つまり、遊技者が負けている)、終了10分の視線変化率が30%(遊技者のよそ見が多くなっている)、終了10分の視線乖離度合が100%((30%−15%)÷15%で算出)であることが記憶されている。そして、視線変化率情報M4には、終了視線乖離度合(終了10分前視線乖離度合)として、100%が記憶される。
【0037】
この終了10分前視線乖離度合は、以下のように利用される。
機種Aでの遊技を終了した遊技者が、機種Bに台移動した場合、上記したように遊技者レコードの更新(個人データの更新)、視線変化率及び視線乖離度合の集計が行われる。このとき、図4(d)に示すように、10時30分から機種Bにて遊技を開始し、10時50分における視線変化率が33%、視線乖離度合が120%と特定できたとする。この場合、遊技を開始してから20分経過した時点で、遊技者の視線乖離度合が、機種Aにて特定した終了10分前視線乖離度合を下回ったことが示されている。つまり、遊技者の視線変化率が過去に遊技を終了した頻度が高いものとなった状態となり、機種Bでの遊技をそろそろ終了しようと考えている可能性があることが推測される。尚、詳細な説明は省略するが、図4(d)の基本視線変化率は、機種Bにて遊技を開始した時点で新たに特定されており、新たに機種Bでの遊技を開始したことから機種Bに集中したことで15%になっている(結果的に、図4(b)と同じ値になっている)。
【0038】
そこで、管理装置5は、図5に示す第2視線変化率特定処理において、遊技中であり(B1:YES)、現在の視線乖離度合(120%)が、先にステップB5にて特定した終了10分前視線乖離度合(100%)を超えたことから(B8:YES)、遊技者に対してメッセージ(特別報知に相当する)を例えば貸出装置3の液晶表示部3aに表示する(B9)。つまり、管理装置5は、遊技者が遊技を行っている状況下において視線変化情報(現在の視線変化率)が過去に遊技を終了した頻度が高いもの(終了10分前視線乖離度合)となった場合(超えた場合)に、特別報知としてのメッセージを表示している。この場合、メッセージとしては、例えば『もう少しがんばろう!』のように遊技者に遊技を促すようなものを表示することが考えられる。このとき、図4(d)の遊技者レコードには、対応するレコードに特別報知を実行したことを示す星マーク(★)が記憶される。
このように、管理装置5は、遊技者毎に視線乖離度合を算出する基準値である基本視線変化率を特定し、その基本視線変化率に基づいて視線乖離度合を特定している。
【0039】
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果を奏する。
遊技者の画像を撮像し、遊技者の顔画像から遊技者の表情を数値化した情報である表情情報として視線変化率を特定し、例えば遊技開始から10分間の予め定められた基準期間における遊技者の視線変化率の平均である基本視線変化率を遊技者に対応付けて管理し、基本視線変化率とその遊技者が遊技を行っている場合の視線変化率との乖離度合を示す視線乖離度合を特定するので、もともと視線の変化が多い遊技者等であっても、その視線が変化している度合を適切に特定することができる。そして、視線が変化している度合である視線変化率は、遊技者の意識の方向、即ち、遊技者の熱中度に相関すると考えられることから、遊技者の感情即ち遊技への熱中度合を特定することができる。
【0040】
視線変化率を識別情報の抽出結果(識別情報を抽出できた度合)によって特定しているので、遊技者の個人データを記憶するために遊技者の顔画像を撮像することで、遊技者の視線が変化している度合を特定することができるようになる。尚、たとえ遊技者個人を識別できなかったとしても、視線変化率は継続して特定することができるので、熱中度を特定することができる。
遊技者の視線が変化した度合である視線乖離度合を管理するので、視線乖離度合が高くなったことを特定した場合には、遊技者の遊技への熱中度が低下してきて遊技者が遊技を終了してしまうおそれがあることを把握することができる。
【0041】
この場合、図4に示すように個人データと対応付けて管理することで、例えば、遊技開始からわずかな時間で視線乖離度合が高くなった遊技機2は趣が低いことが考えられることから、視線の変化の度合を特定することによって、その遊技機2の調整の必要性や遊技機2を交換する必要性があること等を把握することができる。
また、遊技者が遊技を終了する10分前の視線乖離度合である終了10分前視線乖離度合を特定するので、遊技を終了しそうな遊技者を、実際に遊技が終了されてしまう前に特定することができ、遊技場側において適切な対応を実施することが可能となる。
【0042】
この場合、例えば、当該遊技者に対してメッセージを表示する特別報知を行うことで、遊技者が遊技を終了してしまう前に、遊技者に対して遊技を続行するよう促すことができ、稼動率が低下するおそれを低減することができる。
視線乖離度合を遊技者レコードの個人データに対応付けて管理するので、どのような遊技結果になると遊技者の感情が起伏するのかを特定することができる。
基本視線変化率として、遊技者が遊技を開始してから10分間の所定期間が経過するまでの視線変化率の平均値を用いるので、遊技者毎の基本視線変化率を予め記憶しておく必要が無くなる。これにより、遊技場に初めて来場した遊技者や個人を識別できなかった遊技者であっても、視線変化率の変化即ち感情変化を好適に特定することができる。
【0043】
(その他の実施形態)
本発明は、上記した各実施形態にて例示したものに限定されることなく、次のように変形又は拡張することができる。
一実施形態では顔認証用カメラ3dを貸出装置3に設けた構成を例示したが、例えば中継装置4に設ける等、他の場所に設けても良い。即ち、顔認証用カメラ3dは、遊技者の顔画像を撮像でき、その遊技者が遊技している遊技機2を特定できる位置であれば、どのような位置に設けても良い。但し、遊技者が遊技機2の方向(即ち、正面)を向いていることを特定するためのものであるので、正面側に設けることが望ましい。
【0044】
一実施形態では遊技者の目を撮像できたかによって視線変化率及び視線乖離度合を特定したが、顔の向きを判定することによって視線変化率及び視線乖離度合を特定しても良い。また、一実施形態では利用しなかったが、視線特定部5hで視線そのものを特定しても良い。尚、一実施形態では視線特定部5hを利用していないため、視線特定部5hを備えていない構成としても良いことはいうまでもない。いずれにしろ、遊技者の視線が変化したことを特定できれば、遊技者毎に基準となる基本視線変化率を特定でき、その基本視線変化率からの視線変化の度合である視線乖離度合を特定できるので、好適に遊技者の遊技への熱中度を特定することができる。
【0045】
一実施形態では視線乖離度合にて遊技者の熱中度を特定するようにしたが、視線乖離度合を算出せずに、視線変化率から熱中度を特定しても良い。
一実施形態では視線変化率及び視線乖離度合に対応付ける遊技情報として遊技機2の機種、差玉を例示したが、大当り回数、収支、持玉等、他の遊技情報を対応付けても良い。また、差玉が−1000であっても、投資金額が1000円の場合と1万円の場合とで視線変化率が異なることも考えられるため、例えば投資金額に応じて視線変化率の特定処理の内容を変更する等、遊技情報を視線変化率の特定処理にフィードバックすることにより、視線変化率を特定する精度を向上させることができるようにもなる。
【0046】
一実施形態では特別報知としてメッセージの表示を例示したが、例えば遊技場の従業員による遊技者への話しかけ等であっても良い。
一実施形態では視線変化率及び視線乖離度合を機種毎及び遊技者毎に管理したが、機種毎のみ、或いは遊技者毎のみに管理しても良い。また、遊技機2毎或いは遊技場全体で管理しても良い。例えば遊技機2毎に管理すれば、遊技機2の調整に活用することができる等、細かなデータ管理を行うことができるようになる。遊技場全体で管理すれば、遊技場の運営というマクロ的な視点からデータ管理を行うことができるようになる。
【0047】
基準期間や所定期間は、一実施形態で例示した10分に限らず、遊技場の管理者等によって適切な値に変更することができる。また、一実施形態のように時間を基準とするのではなく、例えばゲーム数、アウト数やセーフ数、投資金額等、任意の基準を用いることができる。
一実施形態では視線乖離度合を割合(パーセント)にて管理したが、数値で管理するようにしても良い。例えば、基本視線変化率が15%の場合、直近10分の視線変化率が16%であれば、視線乖離度合を1として管理するようにしても良い。
一実施形態では基本視線変化率を遊技の開始を特定することに特定しているが、一度特定したら再び特定しないようにしても良いし、1日に1回例えば当日の最初の遊技開始時のみ特定するようにしても良い。
一実施形態では遊技機2としてパチンコ遊技機を想定したが、スロットマシン等であっても良い。また、例えば得点やクレジットを使用することで遊技が進行する所謂封入式のパチンコ遊技機にも適用することができる。尚、封入式のパチンコ遊技機の場合、得点やクレジット等の遊技価値を使用することで、玉を打ち出し遊技が進行するものが含まれる。
【符号の説明】
【0048】
図面中、2は遊技機、3dは顔認証用カメラ(撮像手段)、5は管理装置(遊技者管理装置)、5eは記憶部(個人データ記憶手段)、5fは識別情報抽出部(表情情報特定手段)、5gは視線変化情報特定部(表情情報管理手段)、5hは視線特定部(視線特定手段)、5iは視線変化情報管理部(視線変化情報管理手段)、5jは遊技終了特定部(遊技終了特定手段)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技機が設置された遊技場に来場した遊技者を管理する遊技者管理装置において、
前記遊技機において遊技を行っている遊技者を連続又は断続して撮像する撮像手段と、
遊技者が所定方向を向いている状況において前記撮像手段が撮像した場合に抽出可能な情報であり、且つ、遊技者を識別可能な情報である識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、
遊技者の前記識別情報と、その遊技者が遊技を行った遊技機とを対応付けた個人データを記憶する個人データ記憶手段と、
遊技者が遊技を行っている状況において前記撮像手段の撮像結果から前記識別情報抽出手段が前記識別情報を抽出できた度合を、遊技者の視線が変化している度合に対応した情報である視線変化情報として特定する視線変化情報特定手段と、
前記視線変化情報を管理する視線変化情報管理手段と、
を備えたことを特徴とする遊技者管理装置。
【請求項2】
複数の遊技機が設置された遊技場に来場した遊技者を管理する遊技者管理装置において、
前記遊技機において遊技を行っている遊技者を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像結果から遊技者の視線を特定する視線特定手段と、
前記視線特定手段の特定結果から遊技者の視線が変化している度合を示す情報である視線変化情報を特定する視線変化情報特定手段と、
前記視線変化情報を管理する視線変化情報管理手段と、
を備えたことを特徴とする遊技者管理装置。
【請求項3】
前記視線変化情報管理手段は、遊技機、又は遊技機の種類の情報である遊技機情報と対応付けて前記視線変化情報を管理することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技者管理装置。
【請求項4】
遊技者が遊技を終了したことを特定する遊技終了特定手段を備え、
前記視線変化情報管理手段は、遊技者が遊技を終了する所定期間前における前記視線変化情報を管理することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の遊技者管理装置。
【請求項5】
前記視線変化情報管理手段は、予め定められた基準期間における遊技者の前記視線変化情報である基準視線変化情報を管理し、遊技者が遊技を終了する所定期間前における前記視線変化情報と、その遊技者の基準視線変化情報との乖離度合を管理することを特徴とする請求項4に記載の遊技者管理装置。
【請求項6】
遊技者が遊技を行っている状況下において前記視線変化情報が過去に遊技を終了した頻度が高いものとなった場合に、当該遊技者に対して特別報知を実行する報知手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の遊技者管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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