運営サーバコンピュータ及び閲覧支援システム
【課題】既存の携帯電話と、既存のユーザ用コンピュータとを利用して物品関連サイトにアクセス可能にすることにより、光学読取式コードによる商品の販売促進や顧客満足度の向上に一定の限界があるという課題を緩和する。
【解決手段】携帯電話2から送信された転送用サイトのURLを受け取り、対応する転送用サイトの表示用データを送信するとともに、この転送用サイトを閲覧した携帯電話2に入力された転送先アドレスを受け取るWebサーバ301と、前記転送用サイトに対応させて前記物品に関連した物品関連サイトを特定・閲覧するための閲覧用データを転送先アドレスに送付するための電子メールを生成するメール生成用バックエンド302と、このメール生成用バックエンド302により生成された電子メールをユーザ用コンピュータ4が接続可能なメールサーバ5に送信するメール送信サーバ303とを具備する運営サーバコンピュータ3を用意する。
【解決手段】携帯電話2から送信された転送用サイトのURLを受け取り、対応する転送用サイトの表示用データを送信するとともに、この転送用サイトを閲覧した携帯電話2に入力された転送先アドレスを受け取るWebサーバ301と、前記転送用サイトに対応させて前記物品に関連した物品関連サイトを特定・閲覧するための閲覧用データを転送先アドレスに送付するための電子メールを生成するメール生成用バックエンド302と、このメール生成用バックエンド302により生成された電子メールをユーザ用コンピュータ4が接続可能なメールサーバ5に送信するメール送信サーバ303とを具備する運営サーバコンピュータ3を用意する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の情報をインターネットで閲覧するための運営サーバコンピュータ及び閲覧支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
物品に添付された二次元バーコード等の光学読取式コードを携帯電話で読み取り、この光学読取式コードに対応するサイトを携帯電話に表示するシステムが開発され普及している。すなわち、最近の携帯電話の多くには、カメラが標準搭載されているとともに、そのカメラにより撮影した光学読取式コードのデータを解読して対応するサイトのURLをハイパーリンク付きのデータとして表示するためのアプリケーションプログラムも標準装備されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
ところが、携帯電話の表示画面は、パーソナルコンピュータ等の表示画面と比較してサイズが小さく、サイトのデータ量が多い場合には、サイトの全体を閲覧するためにスクロールを多数回行わなければならない等、閲覧者が不便に感じることが多く、何らかの対策が望まれている。
【0004】
このような不具合は、パーソナルコンピュータ等、表示画面が大きな装置を利用して閲覧することにより解消されるが、通常のパーソナルコンピュータ等の装置にはカメラや上述したようなアプリケーションプログラムは標準的には搭載されていない。従って、二次元バーコードを直接読み取り商品等の情報を閲覧するためにパーソナルコンピュータを利用する者はほとんどいないというのが現状である。このため、このような二次元バーコードによる商品の販売促進や顧客満足度の向上には一定の限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−164684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前述した課題を緩和するのに役立つ運用サーバコンピュータ及び閲覧支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明に係る運営サーバコンピュータは、物品に添付された光学読取式コードを携帯電話で読み取り、この光学読取式コードに対応する転送用サイトを携帯電話に表示し、この転送用サイトの閲覧時に入力された転送先アドレスを前記携帯電話から運営サーバコンピュータに送信し、この運営サーバコンピュータから前記転送先アドレスに前記物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを電子メールにより送信し、前記転送先アドレスに到達した前記電子メールを参照可能なユーザ用コンピュータによって、前記電子メールに含まれる前記閲覧用データに対応する物品関連サイトをインターネットにより閲覧しうるようにした閲覧支援システムに用いられる運営サーバコンピュータであって、前記携帯電話からインターネットを介して送信された転送用サイトのURLを受け取り、受け取ったURLに対応する転送用サイトの表示用データを送信するとともに、この転送用サイトを閲覧している際に携帯電話に入力された転送先アドレスを受け取るWebサーバと、前記転送用サイトに対応させて前記物品に関連した物品関連サイトを特定し、その物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを前記Webサーバが受け取った転送先アドレスに送付するための電子メールを生成するメール生成用バックエンドと、このメール生成用バックエンドにより生成された電子メールを前記ユーザ用コンピュータが接続可能なメールサーバに送信するメール送信サーバとを具備してなることを特徴とする。
【0008】
ここで、「転送用サイト」とは、携帯電話で閲覧可能なサイトであって、少なくとも転送先アドレスを入力するためのページを含むサイトを意味する。また、「物品関連サイト」は、転送用サイトと同一のものであってもよいが、異なったものであってもよい。特に、物品に関して紹介すべき情報量が多い場合には、物品関連サイトを転送用サイトと異ならせておくのが望ましい。「閲覧用データ」は、物品関連サイトを閲覧するのに必要なものであれば、どのようなものであってもよく、URLやキーワードが含まれる。
【0009】
このような運営サーバコンピュータを採用すれば、携帯電話に入力された転送先アドレスを宛先として、転送用サイトに対応する物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データが電子メールにより転送先アドレスに送信されるので、携帯電話及びユーザ用コンピュータには特別な装置やアプリケーションソフトを追加することなく、ユーザ用コンピュータでも物品関連サイトを閲覧することができる。すなわち、多くの携帯電話端末に標準的に搭載された光学読取式コード読み取りアプリケーション及びWebブラウザを利用して前記閲覧用データをユーザ用コンピュータに送信し、多くのコンピュータに標準的に搭載された電子メールクライアント及びWebブラウザを利用して、ユーザ用コンピュータでも物品関連サイトを閲覧することができる。
【0010】
このような運営サーバコンピュータにおいて、ユーザに大きな負担をかけることなしに物品関連サイトに案内することを可能にするWebサーバの例として、転送用サイトに転送先アドレスを入力させるための入力フォームを表示させるためのプログラムを備えているものが挙げられる。
【0011】
このような運営サーバコンピュータのメール生成用バックエンドの好適な一例としては、転送用サイトを特定するためのサイト特定データと、この転送用サイトに対応する物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データとを相互に関連づけて記憶しているサイト情報記憶要素に接続され、前記Webサーバから受け取った前記サイト特定データを用いて前記サイト情報記憶要素にアクセスし、前記サイト特定データに関連づけられた前記閲覧用データを引き出す検索要素を備えたものが挙げられる。ここで、「サイト特定データ」は、転送用サイトを特定できるものであればどのようなものであってもよく、転送用サイトのURLや、転送用サイトの表題等が含まれる。
【0012】
また、このような運営サーバコンピュータにおいて、ユーザが携帯電話から転送用サイトに二回目以降のアクセスを行った際にフォームに転送先アドレスを入力する手間を省くことを可能にするメール生成用バックエンドの例として、前記Webサーバから携帯電話の個体識別番号を受け取り、その個体識別番号と前記転送先アドレスとを関連づけてユーザ情報記憶要素に記憶させる顧客情報管理要素と、前記Webサーバから前記個体識別番号を受けるごとに前記ユーザ情報記憶要素にアクセスし、前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在する場合には該当する転送先アドレスを引き出し、前記転送用サイトの前記転送先アドレスを入力するためのフォームに予め前記転送先アドレスが入力された状態の入力フォームページを生成してWebサーバに渡すアドレス入力支援要素とを有するものが挙げられる。
【0013】
一方、本発明に係る閲覧支援システムは、物品に添付され少なくとも転送用サイトのアドレス情報を含む光学読取式コードと、この光学読取式コードを付属カメラで読み取って前記アドレス情報を取得することにより前記転送用サイトをインターネットを介して閲覧可能な携帯電話と、この閲覧時に前記携帯電話に入力された転送先アドレスを受け取り、その転送先アドレスに前記物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを電子メールにより送信するプログラムを有した運営サーバコンピュータとを具備してなり、前記転送先アドレスに到達した前記電子メールを参照可能なユーザ用コンピュータによって、前記電子メールに含まれる前記閲覧用データに対応する物品関連サイトをインターネットにより閲覧しうるようにしたことを特徴とする。
【0014】
ここで、「携帯電話」は、カメラと、カメラで撮影した光学式コードを転送用サイトの表示に必要なURL等に変換するためのアプリケーションプログラムと、転送用サイトを閲覧するためのWebブラウザとを標準装備したものである。「ユーザ用コンピュータ」は、電子メールを受信し閲覧するための電子メールクライアントと、物品関連サイトを閲覧するためのWebブラウザとを標準装備したものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の運営サーバコンピュータ及び閲覧支援システムによれば、既存の携帯電話で光学読取式コードを読み取るという簡便な手段を経て、ユーザ用コンピュータを利用して物品関連サイトにアクセスするようにすることができる。従って、光学読取式コードによる商品の販売促進や顧客満足度の向上に一定の限界があるという課題を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る閲覧支援システムの全体構成を示す図。
【図2】同実施形態に係る光学読取式コードの付与態様を示す図。
【図3】同実施形態に係る運営サーバコンピュータのハードウェア資源構成図。
【図4】同実施形態に係る運営サーバコンピュータの機能ブロック図。
【図5】同実施形態に係る転送用サイトの表示例を示す図。
【図6】同実施形態に係る運営サーバコンピュータから送信されるhttpレスポンスの例を示す図。
【図7】同実施形態に係る運営サーバコンピュータが受信するhttpリクエストに含まれるデータの例を示す図。
【図8】同実施形態に係る運営サーバコンピュータのサイト情報記憶要素を模式的に示す図。
【図9】同実施形態に係る運営サーバコンピュータで実行する処理の手順を示すフローチャート。
【図10】同実施形態に係る運営サーバコンピュータから送信される電子メールの例を示す図。
【図11】本発明の他の実施形態に係る転送用サイトの表示例を示す図。
【図12】同実施形態に係る転送用サイトの表示例を示す図。
【図13】本発明の他の実施形態に係る転送用サイトの表示例を示す図。
【図14】同実施形態に係る転送用サイトの表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図10を参照して説明する。
【0018】
本実施形態に係る閲覧支援システムは、図1に示すように、ユーザの使用する携帯電話2と、同じくユーザの使用するパーソナルコンピュータ等のユーザ用コンピュータ4と、これら携帯電話2及びユーザ用コンピュータ4とそれぞれインターネットNを介して通信可能な運営サーバコンピュータ3とを具備する。
【0019】
また、この閲覧支援システムは、物品1に添付された光学読取式コード1aを携帯電話2で読み取り、この光学読取式コード1aに対応する転送用サイト2aを携帯電話2に表示し、この転送用サイト2aの閲覧時に入力された転送先アドレスを前記携帯電話2から運営サーバコンピュータ3に送信し、この運営サーバコンピュータ3から前記転送先アドレスに前記物品1に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを電子メールにより送信し、前記転送先アドレスに到達した前記電子メールを参照可能なユーザ用コンピュータ4によって、前記電子メールに含まれる前記閲覧用データに対応する物品関連サイトを閲覧しうるようにしたものである。
【0020】
本実施形態における物品1は、図1及び図2に示すように、毛糸を束ねてなるロール体1bと、このロール体1bの外周に巻き付けてなる帯札1cとを備えたもので、前記帯札1cに光学読取式コード1aを印刷するようにしている。
【0021】
転送用サイト2aは、図5に示すように、毛糸の紹介及び編み方等の使用方法の文字による概略的説明と、毛糸によって作られる手袋等の製品の静止画と、転送先アドレスを入力するための入力フォーム2bと、送信ボタン2cとを備えたトップページを少なくとも有する。一方、物品関連サイトは、図示は省略するが、毛糸の紹介及び編み方等の使用方法の文字によるより詳細な説明や、動画や、静止画を備えたページを有する。
【0022】
携帯電話2は、物品1に添付された図2に示すようなQRコード(登録商標)に代表される二次元コード等の光学読取式コード1aを付属カメラで読み取ってURL等に変換するためのアプリケーションプログラムと、読み取ったURL等に対応するサイトである転送用サイト2aをインターネットNを介して閲覧するためのWebブラウザとを備え、通常の携帯電話として周知のものである。
【0023】
ユーザ用コンピュータ4は、電子メールを受信し閲覧するための電子メールクライアントと、受信した電子メールに含まれる閲覧用データに対応する物品関連サイトをインターネットNを介して閲覧するためのWebブラウザとを備え、通常のパーソナルコンピュータとして周知のものである。Webメールを利用する場合には、Webブラウザが電子メールクライアントとしての機能を兼ねる。
【0024】
運営サーバコンピュータ3は、例えば、図3に示すように、CPU3a、メインメモリ3b、外部記憶装置3c、入出力インタフェース3d等のハードウェア資源を備えるとともに、前記入出力インタフェース3dに、入力装置3e、出力装置3f、通信装置3gを少なくとも接続してなる。外部記憶装置3cは、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、光ディスクドライブ、その他である。入力装置3eは、手指で操作可能な押下ボタン、キーボードや、マウス、トラックパッド、タッチパネル等のポインティングデバイスである。出力装置3fは、ディスプレイ、プリンタ等である。通信装置3gは、モデム等、信号を通信回線上で利用可能な形式に変換する装置である。
【0025】
通常、CPU3aによって実行されるべきプログラムが外部記憶装置3cに格納されており、このプログラムが外部記憶装置3cからメインメモリ3bに読み込まれ、CPU3aによって実行されるようにしている。本実施形態では、既知のOS(Operating System)プログラムやこれに付帯する各種デバイスドライバプログラムが予めインストールされ、他のプログラムによる上記ハードウェア資源の利用を仲介する。並びに、Webサーバプログラムや、メール生成用バックエンドプログラムや、メール送信サーバプログラムが予めインストールされている。そして、CPU3aがこれらプログラムを実行することにより、この運営サーバコンピュータ3の前記各ハードウェア資源が、図4に示すように、Webサーバ301、メール生成用バックエンド302及びメール送信サーバ303としての機能を発揮する。
【0026】
Webサーバ301は、携帯電話2から送信されたhttpリクエストを受信し、httpリクエストに対応するhtml文書等のデータをコンテンツ記憶要素6から取得してhttpレスポンスを携帯電話2に送信するものであり、Webサーバとして従来周知の機能を有する。ここで、コンテンツ記憶要素6は、外部記憶装置3cの所定領域を利用して、URLとhtml文書等のデータとを関連づけて記憶している。また、本実施形態では、このWebサーバ301が転送用サイト2aのトップページを表示するためのhttpリクエストを受信した際には、Webサーバ301は、転送用サイト2aに転送先アドレスを入力させるための入力フォームを含む図5に示すようなトップページを表示させるべく、該当するトップページを表示させるためのhtml文書等の表示用データをコンテンツ記憶要素6から取得して、図6に概略的に示すようなhttpレスポンスを携帯電話2に送信する。その結果、携帯電話2にトップページが表示される。ユーザがトップページの入力フォーム2bに転送先アドレスを入力し、送信ボタン2cを押すと、携帯電話2からこの運営サーバコンピュータ3にhttpリクエストが送信される。このhttpリクエストには、図7に示すようなデータが含まれている。
【0027】
メール生成用バックエンド302は、転送用サイト2aを特定するためのサイト特定データ及びこの転送用サイト2aに対応する物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データたる物品関連サイトのURLを相互に関連づけて記憶しているサイト情報記憶要素7に接続され、前記Webサーバ301から受け取ったサイト特定データを用いてサイト情報記憶要素7にアクセスし、前記サイト特定データに関連づけられた前記物品関連サイトのURLを引き出す検索要素302aと、検索要素302aが引き出した物品関連サイトのURLを含み、Webサーバ301が受け取った転送先アドレスを宛先とする電子メールを生成するメール生成要素302bとを備えている。本実施形態では、サイト情報記憶要素7は、外部記憶装置3cの所定領域を利用して、図8に概略的に示すように、サイト特定データと、物品関連サイトのURLとを関連付けて記憶しているものである。
【0028】
メール送信サーバ303は、前記メール生成用バックエンド302が生成した電子メールを受け取り、転送先アドレスに対応するメールサーバ5に向けて送信する。ここで、メールサーバ5は、転送先アドレスのドメインに対応するもので、インターネットNに接続された通常の構成を有するものである。また、本実施形態では、メールサーバ5からメールを受信したことを示す受信確認信号を受け取った際に、Webサーバ301から携帯電話2に向けて送信終了ページを表示させるためのhtml文書を含むhttpレスポンスを送信させるべく、Webサーバ301に向けて受信確認信号を発する機能を有する。さらに本実施形態では、メールサーバ5からメールの受信に失敗したことを示すエラー信号を受信した際に、Webサーバ301から携帯電話2に向けてエラーページを表示させるためのhtml文書を含むhttpレスポンスを送信させるべく、Webサーバ301に向けてエラー信号を発する機能を有する。
【0029】
以下、本実施形態の作用を説明する。
【0030】
携帯電話2を使用するユーザが、物品1に添付された光学読取式コード1aを携帯電話2のカメラで撮影すると、物品1に添付された光学読取式コード1aを読み取るためのアプリケーションプログラムすなわちQRコード(登録商標)アプリが実行される。その結果、この光学読取式コード1aに対応する転送用サイト2aのURLが表示される。ユーザがこのURLのリンクに対して選択動作を行うと、Webブラウザが実行され、転送用サイト2aのトップページが表示される。ユーザがユーザ用コンピュータ4を用いて物品1に関連するより詳細な情報を含む物品関連サイトの閲覧を希望する場合には、物品関連サイトのURLを送信させるべく、入力フォーム2bに転送先アドレスを入力し、送信ボタン2cを押す。すると、転送先アドレスを含むhttpリクエストが運営サーバコンピュータ3に送信される。その後、送信が完了すると、送信終了ページが表示される。一方、送信に失敗した場合には、エラーページが表示される。
【0031】
一方、運営サーバコンピュータ3は、次のように動作する。以下、運営サーバコンピュータ3が行う処理の手順の概要を、フローチャートである図9を参照しつつ示す。
【0032】
Webサーバ301が携帯電話2からサイト特定データ及び転送先アドレスを含むhttpリクエストを受け取ると(ステップS1)、このhttpリクエストによりcgiプログラムが呼び出され実行される。すなわち、メール生成用バックエンド302の検索要素302aがhttpリクエストに含まれるサイト特定データをキーとして該サイト特定データに関連付けられた物品関連サイトのURLをサイト情報記憶要素7内から検索する(ステップS2)。
【0033】
続いて、メール生成用バックエンド302のメール生成要素302bは、Webサーバ301が受け取ったhttpリクエストが示す転送先アドレスを宛先とし、ステップS3の検索結果である物品関連サイトのURLを含む図10に示すような電子メールを生成する(ステップS3)。メール送信サーバ303は、メール生成要素302bが生成した電子メールをメールサーバ5に向け送信する(ステップS4)。その後、メール送信サーバ303からWebサーバ301に受信確認信号が発せられると(ステップS5)、Webサーバ301は、送信終了ページのhtml文書をコンテンツ記憶要素6から取得し(ステップS6)、携帯電話2に送信終了ページのhtml文書を含むhttpレスポンスを送信する(ステップS7)。一方、メール送信サーバ303からWebサーバ301にエラー信号が発せられると(ステップS8)、Webサーバ301は、エラーページのhtml文書をコンテンツ記憶要素6から取得し(ステップS9)、携帯電話2にエラーページのhtml文書を含むhttpレスポンスを送信する(ステップS10)。なお、図示は省略するが、送信終了ページのhtml文書は、電子メールの送信を終了したことを示すメッセージを表示させるためのデータと、転送用サイト2aのトップページを再度表示させるためのハイパーリンクを表示させるためのデータとを含む。一方、エラーページのhtml文書は、電子メールの送信に失敗したことを示すエラーメッセージを表示させるためのデータと、転送用サイト2aのトップページを再度表示させるためのハイパーリンクを表示させるためのデータとを含む。
【0034】
そして、ユーザ用コンピュータ4により物品関連サイトを閲覧するには、次のような操作を行う。ユーザは、ユーザ用コンピュータ4の電子メールクライアントを起動させる。その結果、ユーザ用コンピュータ4からメールサーバ5に向けてメール転送要求信号が発せられる。これを受けて、メールサーバ5から前述した図10に示す電子メールがユーザ用コンピュータ4に転送され、電子メール内の物品関連サイトのハイパーリンク付きのURLが表示される。このハイパーリンクをクリックすると、Webブラウザが起動し、前述した物品関連サイトが表示される。
【0035】
以上に述べたように、本実施形態に係る運営サーバコンピュータ3、及びこの運営サーバコンピュータ3を利用した閲覧支援システムによれば、携帯電話2に入力された転送先アドレスを宛先として、転送用サイト2aに対応する物品関連サイトのURLを電子メールにより送信することができる。そのため、ユーザ用コンピュータ4には特別な装置やアプリケーションソフトを追加することなく、多くの携帯電話2に標準的に搭載された光学読取式コード読み取り用アプリケーションプログラム及びWebブラウザを利用して物品関連サイトのURLを含む電子メールをユーザ用コンピュータ4が受信できる。従って、多くのユーザ用コンピュータ4に標準的に搭載された電子メールクライアント及びWebブラウザを利用して、物品関連サイトを閲覧することができる。
【0036】
また、転送用サイト2aのトップページには、転送先アドレスを入力させるための入力フォーム2bが含まれているので、ユーザに無理なく転送先アドレスを入力させるように導くことができる。そのため、ユーザに大きな負担をかけることなしに物品関連サイトに案内することが可能になる。
【0037】
さらに、メール生成用バックエンド302が、前述した検索要素302aと、メール生成要素302bとを備えているので、汎用的なWebサーバ301を利用して、このような運営サーバコンピュータ3、及びこのような運営サーバコンピュータ3を備える閲覧支援システムを実現できる。特に、検索要素302aの検索対象であるサイト情報記憶要素7には、サイト特定データと物品関連サイトのURLとを関連づけて記憶しているので、物品関連サイトのURLが変更された場合であっても、サイト情報記憶要素7の記憶内容を変更することにより容易に対応できる。
【0038】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
【0039】
例えば、携帯電話からWebサーバに送信されるサイト特定データが閲覧用データを含むものであってもよい。この閲覧用データは、転送先アドレスを送信する際に転送先アドレスとともにWebサーバに送信させるようにすべくhttp文書内に含めてもよい。また、光学読取式コードを読み取る際に閲覧用データを含むデータを読み込むようにし、転送用サイトのトップページを表示させる際のhttpリクエストにこの閲覧用データを含め、この閲覧用データを携帯電話の内部メモリ等に一時的に記憶させ、転送先アドレスを送信する際に記憶させておいた閲覧用データを転送先アドレスとともにWebサーバに送信させるようにしてもよい。但し、前述したように、メール生成用バックエンドに検索要素を備え、検索要素の検索対象であるサイト情報記憶要素にサイト特定データと閲覧用データとを関連づけて記憶させるようにすれば、物品関連サイトのURLが変更された場合の対応をより容易に行うことができる。
【0040】
転送用サイトを、上述した実施形態に係るものに代えて、二次元コードに対応するURLにアクセスした場合に表示される図11に示すようなトップページ2a1と、転送先アドレスを入力させるための入力フォーム2b及び送信ボタン2cを有する図12に示すような入力フォームページ2a2とを有するものにしてもよい。この場合、トップページ2a1に入力フォームページ2a2へ移動するためのボタン2yを設けておき、ユーザ用コンピュータ4により物品関連サイトを閲覧したい場合にはこのボタン2yを押すことにより入力フォームページ2a2に移動させるようにするとよい。そして、ユーザが入力フォームページ2a2の入力フォーム2bに転送先アドレスを入力し、送信ボタン2cを押すことで、運営サーバコンピュータ3に、図7を参照しつつ前述したようなデータを含むhttpリクエストが送信される。httpリクエストを受信した運営サーバコンピュータ3は、上述した実施形態に係るものと同様の処理を行う。
【0041】
また、複数の物品で同一の転送用サイトを共用するようにしてもよい。この場合、図13及び図14に示すように、各物品1にそれぞれ対応付けられた選択ボタン2y1〜2y6を設けておき、いずれかの選択ボタン2y1〜2y6に対して選択操作を行うことにより対応する物品1用の入力フォームページ2a2に移動させるようにする態様が考えられる。ここで、各物品1用の入力フォームページ2a2は、図12を参照しつつ前述したようなものと同様の構成を有し、送信ボタン2cが押された場合には、転送先アドレスとともに物品1に対応するサイト特定データを含むhttpリクエストが運営サーバコンピュータに送信される。このようなものであれば、複数種類の物品1に同一の光学読取式コード1aを付したラベル等を付すことができ、物品ごとに異なる光学読取式コード1aを付したラベル等を付す場合と比較してコストダウンを図ることができる。
【0042】
複数の物品で同一の転送用サイトを共用する場合、入力フォームページも共用してもよい。この場合、物品にそれぞれ対応する複数の送信ボタンを入力フォームページに備えさせ、送信ボタンが押された際には、サイト特定データとともに前記送信ボタンに対応する物品を示す物品データを含むhttpリクエストを携帯電話から運営サーバコンピュータに送信するようにするとよい。この態様では、サイト特定データと物品データとの組に関連付けて閲覧用データをサイト情報記憶要素に記憶させておくようにするとともに、Webサーバからメール生成用バックエンドの検索要素がサイト特定データと物品データとの組をキーとして閲覧用データを引き出すようにするとよい。
【0043】
さらに、前記メール生成用バックエンドが、上述した実施形態における検索要素及びメール生成要素に加えて、前記Webサーバから携帯電話の個体識別番号を受け取り、その個体識別番号と前記転送先アドレスとを関連づけてユーザ情報記憶要素に記憶させる顧客情報管理要素と、前記Webサーバから前記個体識別番号を受けるごとに前記ユーザ情報記憶要素にアクセスし、前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在する場合には該当する転送先アドレスを引き出し、前記転送用サイトの前記転送先アドレスを入力するためのフォームに予め前記転送先アドレスが入力された状態の入力フォームページを生成してWebサーバに渡すアドレス入力支援要素とを有する態様も考えられる。この態様では、ユーザ情報記憶要素は、運営サーバコンピュータの外部記憶装置の所定領域を利用して、個体識別番号と前記転送先アドレスとを関連づけて記憶している。
【0044】
この場合、転送用サイトの入力フォームを含むページを表示するためのhttpリクエストが携帯電話から運営サーバコンピュータに送信されると、運営サーバコンピュータは以下のような処理を行う。すなわち、Webサーバはhttpリクエストを受け付ける。アドレス入力支援要素は、前記Webサーバからhttpリクエストを受け取り、このhttpリクエストに含まれる携帯電話の個体識別番号をキーとしてユーザ情報記憶要素にアクセスし、前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在する場合には該当する転送先アドレスを引き出す。それから、アドレス入力支援要素は、Webサーバから受け取ったhttpリクエストに含まれるcgiプログラムを実行することにより、以下の処理を行う。まず、コンテンツ記憶要素から入力フォームを表示するためのデータを含むhtml文書を取得する。前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在する場合には、このhtml文書を入力フォームに予め前記転送先アドレスが入力された状態のものに変更し、Webサーバに渡す。一方、前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在しない場合には、このhtml文書を入力フォームに予め前記転送先アドレスが入力されていない状態のまま、Webサーバに渡す。そして、Webサーバは、前記アドレス入力支援要素から渡されたhtml文書を含むhttpレスポンスを携帯電話に送信する。
【0045】
また、運営サーバコンピュータが携帯電話からサイト特定データ、転送先アドレス及び個体識別番号を含むhttpリクエストを受信した際には、運営サーバコンピュータは、例えば上述した実施形態に係るステップS2の処理に先立ち、以下のようにして顧客情報管理要素を機能させる処理を行うようにしてもよい。すなわち、顧客情報管理要素はまずWebサーバが受け取ったhttpリクエストが示す個体識別番号をキーとして転送先アドレスをユーザ情報記憶要素内から検索する。次いで、該当する転送先アドレスが存在しない場合及び検索結果とhttpリクエスト中の転送先アドレスとが異なる場合は、個体識別番号とWebサーバ301が受け取ったhttpリクエスト中の転送先アドレスとを関連づけてユーザ情報記憶要素に記憶させる処理を行う。
【0046】
このような態様を採用すれば、ユーザが同一の携帯電話から二回目以降に転送用サイトにアクセスした場合、前記転送先アドレスを入力するための入力フォームに予め前記転送先アドレスが入力された状態の入力フォームページが表示される。従って、転送先アドレスが変更されていない限り、改めて入力フォームに転送先アドレスを入力する操作を行う必要はなく、ユーザの手間を省くことができる。
【0047】
また、この態様では、ユーザが初めて転送用サイトにアクセスした際、又は転送先アドレスの変更があった際に顧客情報管理要素が個体識別番号と転送先アドレスとを関連づけてユーザ情報記憶要素に記憶させるので、個体識別番号と転送先アドレスとを関連づける処理を自動的に行うことができる。
【0048】
上述した実施形態では運営サーバコンピュータとして単一のサーバコンピュータを用いているが、単一のサーバコンピュータでなく、複数のサーバコンピュータを通信回線により接続したものを運営サーバコンピュータとして用いてもよい。
【0049】
ユーザ用コンピュータは、パーソナルコンピュータに限らず、電子メールクライアント及びWebブラウザを備えたテレビ等であってもよい。
【0050】
上述した実施形態では毛糸等の糸体を束ねてなるロール体の外周に巻き付けてなる帯札に光学読取式コードを印刷するようにしているが、この帯札の巻き付け状態を維持しうるようにするためのラベル等の巻付状態維持部材に光学読取式コードを印刷するようにしてもよい。
【0051】
物品は、毛糸以外のものであってももちろんよい。また、物品は、製品と、製品を梱包するための梱包材とを備えたものであってもよい。この場合、梱包材に光学読取式コードを印刷するようにするとよい。さらに、物品は、製品に直接光学読取式コードを印刷したものであってもよい。
【0052】
上述した実施形態では、「光学読取式コード」として、QRコード(登録商標)に代表される二次元コードを採用しているが、これに限らず、データを光学的に読み取り可能な形態で表示しうるものであればどのようなものであってもよい。
【0053】
転送用サイトと、物品関連サイトとは、同一のものであってもよい。この場合、携帯電話専用のページと、パソコン専用のページとを備えたものにしておくことが望ましい。
【0054】
物品関連サイトの内容は、物品自体の説明に限らず、物品の使用方法や組立方法の説明や、物品に関連する他の物品の説明等であってもよい。説明の態様としては、文字によるものや、静止画によるものや、動画によるもの等が挙げられる。特に、説明すべき内容が多い場合には、大きなサイズの静止画や、動画等が望ましい。
【0055】
上述した実施形態では、メール送信サーバ303からWebサーバ301に受信確認信号又はエラー信号が発せられると、Webサーバ301が送信終了ページ又はエラーページのhtml文書をコンテンツ記憶要素6からそれぞれ取得し、携帯電話に送信終了ページ又はエラーページのhtml文書を含むhttpレスポンスをそれぞれ送信するようにしているが、他の方法で送信終了ページ又はエラーページを携帯電話に表示させるようにしても良い。例えば、携帯電話から送信されたhttpリクエストをWebサーバが受信した際に実行されるcgiプログラムにより、メールサーバ5からメール送信サーバ303に受信確認信号又はエラー信号が発せられた際にメール生成用バックエンドが送信終了ページ又はエラーページを表示させるためのhtml文書を生成し、Webサーバは生成されたhtml文書を含むhttpレスポンスを携帯電話に送信するようにしてもよい。
【0056】
ユーザ用コンピュータの電子メールクライアントがハイパーリンク機能を有しない場合であっても、電子メールに物品関連サイトのURLが含まれていれば、ユーザがWebブラウザ内のURL入力欄に物品関連サイトのURLを入力することにより、物品関連サイトを表示させることができる。
【0057】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
【符号の説明】
【0058】
1…物品
1a…光学読取式コード
2…携帯電話
2a…転送用サイト
2b…入力フォーム
3…運営サーバ
301…Webサーバ
302…メール生成用バックエンド
302a…検索手段
303…メール送信サーバ
4…ユーザ用コンピュータ
5…メールサーバ
7…サイト情報記憶要素
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の情報をインターネットで閲覧するための運営サーバコンピュータ及び閲覧支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
物品に添付された二次元バーコード等の光学読取式コードを携帯電話で読み取り、この光学読取式コードに対応するサイトを携帯電話に表示するシステムが開発され普及している。すなわち、最近の携帯電話の多くには、カメラが標準搭載されているとともに、そのカメラにより撮影した光学読取式コードのデータを解読して対応するサイトのURLをハイパーリンク付きのデータとして表示するためのアプリケーションプログラムも標準装備されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
ところが、携帯電話の表示画面は、パーソナルコンピュータ等の表示画面と比較してサイズが小さく、サイトのデータ量が多い場合には、サイトの全体を閲覧するためにスクロールを多数回行わなければならない等、閲覧者が不便に感じることが多く、何らかの対策が望まれている。
【0004】
このような不具合は、パーソナルコンピュータ等、表示画面が大きな装置を利用して閲覧することにより解消されるが、通常のパーソナルコンピュータ等の装置にはカメラや上述したようなアプリケーションプログラムは標準的には搭載されていない。従って、二次元バーコードを直接読み取り商品等の情報を閲覧するためにパーソナルコンピュータを利用する者はほとんどいないというのが現状である。このため、このような二次元バーコードによる商品の販売促進や顧客満足度の向上には一定の限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−164684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前述した課題を緩和するのに役立つ運用サーバコンピュータ及び閲覧支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明に係る運営サーバコンピュータは、物品に添付された光学読取式コードを携帯電話で読み取り、この光学読取式コードに対応する転送用サイトを携帯電話に表示し、この転送用サイトの閲覧時に入力された転送先アドレスを前記携帯電話から運営サーバコンピュータに送信し、この運営サーバコンピュータから前記転送先アドレスに前記物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを電子メールにより送信し、前記転送先アドレスに到達した前記電子メールを参照可能なユーザ用コンピュータによって、前記電子メールに含まれる前記閲覧用データに対応する物品関連サイトをインターネットにより閲覧しうるようにした閲覧支援システムに用いられる運営サーバコンピュータであって、前記携帯電話からインターネットを介して送信された転送用サイトのURLを受け取り、受け取ったURLに対応する転送用サイトの表示用データを送信するとともに、この転送用サイトを閲覧している際に携帯電話に入力された転送先アドレスを受け取るWebサーバと、前記転送用サイトに対応させて前記物品に関連した物品関連サイトを特定し、その物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを前記Webサーバが受け取った転送先アドレスに送付するための電子メールを生成するメール生成用バックエンドと、このメール生成用バックエンドにより生成された電子メールを前記ユーザ用コンピュータが接続可能なメールサーバに送信するメール送信サーバとを具備してなることを特徴とする。
【0008】
ここで、「転送用サイト」とは、携帯電話で閲覧可能なサイトであって、少なくとも転送先アドレスを入力するためのページを含むサイトを意味する。また、「物品関連サイト」は、転送用サイトと同一のものであってもよいが、異なったものであってもよい。特に、物品に関して紹介すべき情報量が多い場合には、物品関連サイトを転送用サイトと異ならせておくのが望ましい。「閲覧用データ」は、物品関連サイトを閲覧するのに必要なものであれば、どのようなものであってもよく、URLやキーワードが含まれる。
【0009】
このような運営サーバコンピュータを採用すれば、携帯電話に入力された転送先アドレスを宛先として、転送用サイトに対応する物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データが電子メールにより転送先アドレスに送信されるので、携帯電話及びユーザ用コンピュータには特別な装置やアプリケーションソフトを追加することなく、ユーザ用コンピュータでも物品関連サイトを閲覧することができる。すなわち、多くの携帯電話端末に標準的に搭載された光学読取式コード読み取りアプリケーション及びWebブラウザを利用して前記閲覧用データをユーザ用コンピュータに送信し、多くのコンピュータに標準的に搭載された電子メールクライアント及びWebブラウザを利用して、ユーザ用コンピュータでも物品関連サイトを閲覧することができる。
【0010】
このような運営サーバコンピュータにおいて、ユーザに大きな負担をかけることなしに物品関連サイトに案内することを可能にするWebサーバの例として、転送用サイトに転送先アドレスを入力させるための入力フォームを表示させるためのプログラムを備えているものが挙げられる。
【0011】
このような運営サーバコンピュータのメール生成用バックエンドの好適な一例としては、転送用サイトを特定するためのサイト特定データと、この転送用サイトに対応する物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データとを相互に関連づけて記憶しているサイト情報記憶要素に接続され、前記Webサーバから受け取った前記サイト特定データを用いて前記サイト情報記憶要素にアクセスし、前記サイト特定データに関連づけられた前記閲覧用データを引き出す検索要素を備えたものが挙げられる。ここで、「サイト特定データ」は、転送用サイトを特定できるものであればどのようなものであってもよく、転送用サイトのURLや、転送用サイトの表題等が含まれる。
【0012】
また、このような運営サーバコンピュータにおいて、ユーザが携帯電話から転送用サイトに二回目以降のアクセスを行った際にフォームに転送先アドレスを入力する手間を省くことを可能にするメール生成用バックエンドの例として、前記Webサーバから携帯電話の個体識別番号を受け取り、その個体識別番号と前記転送先アドレスとを関連づけてユーザ情報記憶要素に記憶させる顧客情報管理要素と、前記Webサーバから前記個体識別番号を受けるごとに前記ユーザ情報記憶要素にアクセスし、前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在する場合には該当する転送先アドレスを引き出し、前記転送用サイトの前記転送先アドレスを入力するためのフォームに予め前記転送先アドレスが入力された状態の入力フォームページを生成してWebサーバに渡すアドレス入力支援要素とを有するものが挙げられる。
【0013】
一方、本発明に係る閲覧支援システムは、物品に添付され少なくとも転送用サイトのアドレス情報を含む光学読取式コードと、この光学読取式コードを付属カメラで読み取って前記アドレス情報を取得することにより前記転送用サイトをインターネットを介して閲覧可能な携帯電話と、この閲覧時に前記携帯電話に入力された転送先アドレスを受け取り、その転送先アドレスに前記物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを電子メールにより送信するプログラムを有した運営サーバコンピュータとを具備してなり、前記転送先アドレスに到達した前記電子メールを参照可能なユーザ用コンピュータによって、前記電子メールに含まれる前記閲覧用データに対応する物品関連サイトをインターネットにより閲覧しうるようにしたことを特徴とする。
【0014】
ここで、「携帯電話」は、カメラと、カメラで撮影した光学式コードを転送用サイトの表示に必要なURL等に変換するためのアプリケーションプログラムと、転送用サイトを閲覧するためのWebブラウザとを標準装備したものである。「ユーザ用コンピュータ」は、電子メールを受信し閲覧するための電子メールクライアントと、物品関連サイトを閲覧するためのWebブラウザとを標準装備したものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の運営サーバコンピュータ及び閲覧支援システムによれば、既存の携帯電話で光学読取式コードを読み取るという簡便な手段を経て、ユーザ用コンピュータを利用して物品関連サイトにアクセスするようにすることができる。従って、光学読取式コードによる商品の販売促進や顧客満足度の向上に一定の限界があるという課題を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る閲覧支援システムの全体構成を示す図。
【図2】同実施形態に係る光学読取式コードの付与態様を示す図。
【図3】同実施形態に係る運営サーバコンピュータのハードウェア資源構成図。
【図4】同実施形態に係る運営サーバコンピュータの機能ブロック図。
【図5】同実施形態に係る転送用サイトの表示例を示す図。
【図6】同実施形態に係る運営サーバコンピュータから送信されるhttpレスポンスの例を示す図。
【図7】同実施形態に係る運営サーバコンピュータが受信するhttpリクエストに含まれるデータの例を示す図。
【図8】同実施形態に係る運営サーバコンピュータのサイト情報記憶要素を模式的に示す図。
【図9】同実施形態に係る運営サーバコンピュータで実行する処理の手順を示すフローチャート。
【図10】同実施形態に係る運営サーバコンピュータから送信される電子メールの例を示す図。
【図11】本発明の他の実施形態に係る転送用サイトの表示例を示す図。
【図12】同実施形態に係る転送用サイトの表示例を示す図。
【図13】本発明の他の実施形態に係る転送用サイトの表示例を示す図。
【図14】同実施形態に係る転送用サイトの表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図10を参照して説明する。
【0018】
本実施形態に係る閲覧支援システムは、図1に示すように、ユーザの使用する携帯電話2と、同じくユーザの使用するパーソナルコンピュータ等のユーザ用コンピュータ4と、これら携帯電話2及びユーザ用コンピュータ4とそれぞれインターネットNを介して通信可能な運営サーバコンピュータ3とを具備する。
【0019】
また、この閲覧支援システムは、物品1に添付された光学読取式コード1aを携帯電話2で読み取り、この光学読取式コード1aに対応する転送用サイト2aを携帯電話2に表示し、この転送用サイト2aの閲覧時に入力された転送先アドレスを前記携帯電話2から運営サーバコンピュータ3に送信し、この運営サーバコンピュータ3から前記転送先アドレスに前記物品1に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを電子メールにより送信し、前記転送先アドレスに到達した前記電子メールを参照可能なユーザ用コンピュータ4によって、前記電子メールに含まれる前記閲覧用データに対応する物品関連サイトを閲覧しうるようにしたものである。
【0020】
本実施形態における物品1は、図1及び図2に示すように、毛糸を束ねてなるロール体1bと、このロール体1bの外周に巻き付けてなる帯札1cとを備えたもので、前記帯札1cに光学読取式コード1aを印刷するようにしている。
【0021】
転送用サイト2aは、図5に示すように、毛糸の紹介及び編み方等の使用方法の文字による概略的説明と、毛糸によって作られる手袋等の製品の静止画と、転送先アドレスを入力するための入力フォーム2bと、送信ボタン2cとを備えたトップページを少なくとも有する。一方、物品関連サイトは、図示は省略するが、毛糸の紹介及び編み方等の使用方法の文字によるより詳細な説明や、動画や、静止画を備えたページを有する。
【0022】
携帯電話2は、物品1に添付された図2に示すようなQRコード(登録商標)に代表される二次元コード等の光学読取式コード1aを付属カメラで読み取ってURL等に変換するためのアプリケーションプログラムと、読み取ったURL等に対応するサイトである転送用サイト2aをインターネットNを介して閲覧するためのWebブラウザとを備え、通常の携帯電話として周知のものである。
【0023】
ユーザ用コンピュータ4は、電子メールを受信し閲覧するための電子メールクライアントと、受信した電子メールに含まれる閲覧用データに対応する物品関連サイトをインターネットNを介して閲覧するためのWebブラウザとを備え、通常のパーソナルコンピュータとして周知のものである。Webメールを利用する場合には、Webブラウザが電子メールクライアントとしての機能を兼ねる。
【0024】
運営サーバコンピュータ3は、例えば、図3に示すように、CPU3a、メインメモリ3b、外部記憶装置3c、入出力インタフェース3d等のハードウェア資源を備えるとともに、前記入出力インタフェース3dに、入力装置3e、出力装置3f、通信装置3gを少なくとも接続してなる。外部記憶装置3cは、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、光ディスクドライブ、その他である。入力装置3eは、手指で操作可能な押下ボタン、キーボードや、マウス、トラックパッド、タッチパネル等のポインティングデバイスである。出力装置3fは、ディスプレイ、プリンタ等である。通信装置3gは、モデム等、信号を通信回線上で利用可能な形式に変換する装置である。
【0025】
通常、CPU3aによって実行されるべきプログラムが外部記憶装置3cに格納されており、このプログラムが外部記憶装置3cからメインメモリ3bに読み込まれ、CPU3aによって実行されるようにしている。本実施形態では、既知のOS(Operating System)プログラムやこれに付帯する各種デバイスドライバプログラムが予めインストールされ、他のプログラムによる上記ハードウェア資源の利用を仲介する。並びに、Webサーバプログラムや、メール生成用バックエンドプログラムや、メール送信サーバプログラムが予めインストールされている。そして、CPU3aがこれらプログラムを実行することにより、この運営サーバコンピュータ3の前記各ハードウェア資源が、図4に示すように、Webサーバ301、メール生成用バックエンド302及びメール送信サーバ303としての機能を発揮する。
【0026】
Webサーバ301は、携帯電話2から送信されたhttpリクエストを受信し、httpリクエストに対応するhtml文書等のデータをコンテンツ記憶要素6から取得してhttpレスポンスを携帯電話2に送信するものであり、Webサーバとして従来周知の機能を有する。ここで、コンテンツ記憶要素6は、外部記憶装置3cの所定領域を利用して、URLとhtml文書等のデータとを関連づけて記憶している。また、本実施形態では、このWebサーバ301が転送用サイト2aのトップページを表示するためのhttpリクエストを受信した際には、Webサーバ301は、転送用サイト2aに転送先アドレスを入力させるための入力フォームを含む図5に示すようなトップページを表示させるべく、該当するトップページを表示させるためのhtml文書等の表示用データをコンテンツ記憶要素6から取得して、図6に概略的に示すようなhttpレスポンスを携帯電話2に送信する。その結果、携帯電話2にトップページが表示される。ユーザがトップページの入力フォーム2bに転送先アドレスを入力し、送信ボタン2cを押すと、携帯電話2からこの運営サーバコンピュータ3にhttpリクエストが送信される。このhttpリクエストには、図7に示すようなデータが含まれている。
【0027】
メール生成用バックエンド302は、転送用サイト2aを特定するためのサイト特定データ及びこの転送用サイト2aに対応する物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データたる物品関連サイトのURLを相互に関連づけて記憶しているサイト情報記憶要素7に接続され、前記Webサーバ301から受け取ったサイト特定データを用いてサイト情報記憶要素7にアクセスし、前記サイト特定データに関連づけられた前記物品関連サイトのURLを引き出す検索要素302aと、検索要素302aが引き出した物品関連サイトのURLを含み、Webサーバ301が受け取った転送先アドレスを宛先とする電子メールを生成するメール生成要素302bとを備えている。本実施形態では、サイト情報記憶要素7は、外部記憶装置3cの所定領域を利用して、図8に概略的に示すように、サイト特定データと、物品関連サイトのURLとを関連付けて記憶しているものである。
【0028】
メール送信サーバ303は、前記メール生成用バックエンド302が生成した電子メールを受け取り、転送先アドレスに対応するメールサーバ5に向けて送信する。ここで、メールサーバ5は、転送先アドレスのドメインに対応するもので、インターネットNに接続された通常の構成を有するものである。また、本実施形態では、メールサーバ5からメールを受信したことを示す受信確認信号を受け取った際に、Webサーバ301から携帯電話2に向けて送信終了ページを表示させるためのhtml文書を含むhttpレスポンスを送信させるべく、Webサーバ301に向けて受信確認信号を発する機能を有する。さらに本実施形態では、メールサーバ5からメールの受信に失敗したことを示すエラー信号を受信した際に、Webサーバ301から携帯電話2に向けてエラーページを表示させるためのhtml文書を含むhttpレスポンスを送信させるべく、Webサーバ301に向けてエラー信号を発する機能を有する。
【0029】
以下、本実施形態の作用を説明する。
【0030】
携帯電話2を使用するユーザが、物品1に添付された光学読取式コード1aを携帯電話2のカメラで撮影すると、物品1に添付された光学読取式コード1aを読み取るためのアプリケーションプログラムすなわちQRコード(登録商標)アプリが実行される。その結果、この光学読取式コード1aに対応する転送用サイト2aのURLが表示される。ユーザがこのURLのリンクに対して選択動作を行うと、Webブラウザが実行され、転送用サイト2aのトップページが表示される。ユーザがユーザ用コンピュータ4を用いて物品1に関連するより詳細な情報を含む物品関連サイトの閲覧を希望する場合には、物品関連サイトのURLを送信させるべく、入力フォーム2bに転送先アドレスを入力し、送信ボタン2cを押す。すると、転送先アドレスを含むhttpリクエストが運営サーバコンピュータ3に送信される。その後、送信が完了すると、送信終了ページが表示される。一方、送信に失敗した場合には、エラーページが表示される。
【0031】
一方、運営サーバコンピュータ3は、次のように動作する。以下、運営サーバコンピュータ3が行う処理の手順の概要を、フローチャートである図9を参照しつつ示す。
【0032】
Webサーバ301が携帯電話2からサイト特定データ及び転送先アドレスを含むhttpリクエストを受け取ると(ステップS1)、このhttpリクエストによりcgiプログラムが呼び出され実行される。すなわち、メール生成用バックエンド302の検索要素302aがhttpリクエストに含まれるサイト特定データをキーとして該サイト特定データに関連付けられた物品関連サイトのURLをサイト情報記憶要素7内から検索する(ステップS2)。
【0033】
続いて、メール生成用バックエンド302のメール生成要素302bは、Webサーバ301が受け取ったhttpリクエストが示す転送先アドレスを宛先とし、ステップS3の検索結果である物品関連サイトのURLを含む図10に示すような電子メールを生成する(ステップS3)。メール送信サーバ303は、メール生成要素302bが生成した電子メールをメールサーバ5に向け送信する(ステップS4)。その後、メール送信サーバ303からWebサーバ301に受信確認信号が発せられると(ステップS5)、Webサーバ301は、送信終了ページのhtml文書をコンテンツ記憶要素6から取得し(ステップS6)、携帯電話2に送信終了ページのhtml文書を含むhttpレスポンスを送信する(ステップS7)。一方、メール送信サーバ303からWebサーバ301にエラー信号が発せられると(ステップS8)、Webサーバ301は、エラーページのhtml文書をコンテンツ記憶要素6から取得し(ステップS9)、携帯電話2にエラーページのhtml文書を含むhttpレスポンスを送信する(ステップS10)。なお、図示は省略するが、送信終了ページのhtml文書は、電子メールの送信を終了したことを示すメッセージを表示させるためのデータと、転送用サイト2aのトップページを再度表示させるためのハイパーリンクを表示させるためのデータとを含む。一方、エラーページのhtml文書は、電子メールの送信に失敗したことを示すエラーメッセージを表示させるためのデータと、転送用サイト2aのトップページを再度表示させるためのハイパーリンクを表示させるためのデータとを含む。
【0034】
そして、ユーザ用コンピュータ4により物品関連サイトを閲覧するには、次のような操作を行う。ユーザは、ユーザ用コンピュータ4の電子メールクライアントを起動させる。その結果、ユーザ用コンピュータ4からメールサーバ5に向けてメール転送要求信号が発せられる。これを受けて、メールサーバ5から前述した図10に示す電子メールがユーザ用コンピュータ4に転送され、電子メール内の物品関連サイトのハイパーリンク付きのURLが表示される。このハイパーリンクをクリックすると、Webブラウザが起動し、前述した物品関連サイトが表示される。
【0035】
以上に述べたように、本実施形態に係る運営サーバコンピュータ3、及びこの運営サーバコンピュータ3を利用した閲覧支援システムによれば、携帯電話2に入力された転送先アドレスを宛先として、転送用サイト2aに対応する物品関連サイトのURLを電子メールにより送信することができる。そのため、ユーザ用コンピュータ4には特別な装置やアプリケーションソフトを追加することなく、多くの携帯電話2に標準的に搭載された光学読取式コード読み取り用アプリケーションプログラム及びWebブラウザを利用して物品関連サイトのURLを含む電子メールをユーザ用コンピュータ4が受信できる。従って、多くのユーザ用コンピュータ4に標準的に搭載された電子メールクライアント及びWebブラウザを利用して、物品関連サイトを閲覧することができる。
【0036】
また、転送用サイト2aのトップページには、転送先アドレスを入力させるための入力フォーム2bが含まれているので、ユーザに無理なく転送先アドレスを入力させるように導くことができる。そのため、ユーザに大きな負担をかけることなしに物品関連サイトに案内することが可能になる。
【0037】
さらに、メール生成用バックエンド302が、前述した検索要素302aと、メール生成要素302bとを備えているので、汎用的なWebサーバ301を利用して、このような運営サーバコンピュータ3、及びこのような運営サーバコンピュータ3を備える閲覧支援システムを実現できる。特に、検索要素302aの検索対象であるサイト情報記憶要素7には、サイト特定データと物品関連サイトのURLとを関連づけて記憶しているので、物品関連サイトのURLが変更された場合であっても、サイト情報記憶要素7の記憶内容を変更することにより容易に対応できる。
【0038】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
【0039】
例えば、携帯電話からWebサーバに送信されるサイト特定データが閲覧用データを含むものであってもよい。この閲覧用データは、転送先アドレスを送信する際に転送先アドレスとともにWebサーバに送信させるようにすべくhttp文書内に含めてもよい。また、光学読取式コードを読み取る際に閲覧用データを含むデータを読み込むようにし、転送用サイトのトップページを表示させる際のhttpリクエストにこの閲覧用データを含め、この閲覧用データを携帯電話の内部メモリ等に一時的に記憶させ、転送先アドレスを送信する際に記憶させておいた閲覧用データを転送先アドレスとともにWebサーバに送信させるようにしてもよい。但し、前述したように、メール生成用バックエンドに検索要素を備え、検索要素の検索対象であるサイト情報記憶要素にサイト特定データと閲覧用データとを関連づけて記憶させるようにすれば、物品関連サイトのURLが変更された場合の対応をより容易に行うことができる。
【0040】
転送用サイトを、上述した実施形態に係るものに代えて、二次元コードに対応するURLにアクセスした場合に表示される図11に示すようなトップページ2a1と、転送先アドレスを入力させるための入力フォーム2b及び送信ボタン2cを有する図12に示すような入力フォームページ2a2とを有するものにしてもよい。この場合、トップページ2a1に入力フォームページ2a2へ移動するためのボタン2yを設けておき、ユーザ用コンピュータ4により物品関連サイトを閲覧したい場合にはこのボタン2yを押すことにより入力フォームページ2a2に移動させるようにするとよい。そして、ユーザが入力フォームページ2a2の入力フォーム2bに転送先アドレスを入力し、送信ボタン2cを押すことで、運営サーバコンピュータ3に、図7を参照しつつ前述したようなデータを含むhttpリクエストが送信される。httpリクエストを受信した運営サーバコンピュータ3は、上述した実施形態に係るものと同様の処理を行う。
【0041】
また、複数の物品で同一の転送用サイトを共用するようにしてもよい。この場合、図13及び図14に示すように、各物品1にそれぞれ対応付けられた選択ボタン2y1〜2y6を設けておき、いずれかの選択ボタン2y1〜2y6に対して選択操作を行うことにより対応する物品1用の入力フォームページ2a2に移動させるようにする態様が考えられる。ここで、各物品1用の入力フォームページ2a2は、図12を参照しつつ前述したようなものと同様の構成を有し、送信ボタン2cが押された場合には、転送先アドレスとともに物品1に対応するサイト特定データを含むhttpリクエストが運営サーバコンピュータに送信される。このようなものであれば、複数種類の物品1に同一の光学読取式コード1aを付したラベル等を付すことができ、物品ごとに異なる光学読取式コード1aを付したラベル等を付す場合と比較してコストダウンを図ることができる。
【0042】
複数の物品で同一の転送用サイトを共用する場合、入力フォームページも共用してもよい。この場合、物品にそれぞれ対応する複数の送信ボタンを入力フォームページに備えさせ、送信ボタンが押された際には、サイト特定データとともに前記送信ボタンに対応する物品を示す物品データを含むhttpリクエストを携帯電話から運営サーバコンピュータに送信するようにするとよい。この態様では、サイト特定データと物品データとの組に関連付けて閲覧用データをサイト情報記憶要素に記憶させておくようにするとともに、Webサーバからメール生成用バックエンドの検索要素がサイト特定データと物品データとの組をキーとして閲覧用データを引き出すようにするとよい。
【0043】
さらに、前記メール生成用バックエンドが、上述した実施形態における検索要素及びメール生成要素に加えて、前記Webサーバから携帯電話の個体識別番号を受け取り、その個体識別番号と前記転送先アドレスとを関連づけてユーザ情報記憶要素に記憶させる顧客情報管理要素と、前記Webサーバから前記個体識別番号を受けるごとに前記ユーザ情報記憶要素にアクセスし、前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在する場合には該当する転送先アドレスを引き出し、前記転送用サイトの前記転送先アドレスを入力するためのフォームに予め前記転送先アドレスが入力された状態の入力フォームページを生成してWebサーバに渡すアドレス入力支援要素とを有する態様も考えられる。この態様では、ユーザ情報記憶要素は、運営サーバコンピュータの外部記憶装置の所定領域を利用して、個体識別番号と前記転送先アドレスとを関連づけて記憶している。
【0044】
この場合、転送用サイトの入力フォームを含むページを表示するためのhttpリクエストが携帯電話から運営サーバコンピュータに送信されると、運営サーバコンピュータは以下のような処理を行う。すなわち、Webサーバはhttpリクエストを受け付ける。アドレス入力支援要素は、前記Webサーバからhttpリクエストを受け取り、このhttpリクエストに含まれる携帯電話の個体識別番号をキーとしてユーザ情報記憶要素にアクセスし、前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在する場合には該当する転送先アドレスを引き出す。それから、アドレス入力支援要素は、Webサーバから受け取ったhttpリクエストに含まれるcgiプログラムを実行することにより、以下の処理を行う。まず、コンテンツ記憶要素から入力フォームを表示するためのデータを含むhtml文書を取得する。前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在する場合には、このhtml文書を入力フォームに予め前記転送先アドレスが入力された状態のものに変更し、Webサーバに渡す。一方、前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在しない場合には、このhtml文書を入力フォームに予め前記転送先アドレスが入力されていない状態のまま、Webサーバに渡す。そして、Webサーバは、前記アドレス入力支援要素から渡されたhtml文書を含むhttpレスポンスを携帯電話に送信する。
【0045】
また、運営サーバコンピュータが携帯電話からサイト特定データ、転送先アドレス及び個体識別番号を含むhttpリクエストを受信した際には、運営サーバコンピュータは、例えば上述した実施形態に係るステップS2の処理に先立ち、以下のようにして顧客情報管理要素を機能させる処理を行うようにしてもよい。すなわち、顧客情報管理要素はまずWebサーバが受け取ったhttpリクエストが示す個体識別番号をキーとして転送先アドレスをユーザ情報記憶要素内から検索する。次いで、該当する転送先アドレスが存在しない場合及び検索結果とhttpリクエスト中の転送先アドレスとが異なる場合は、個体識別番号とWebサーバ301が受け取ったhttpリクエスト中の転送先アドレスとを関連づけてユーザ情報記憶要素に記憶させる処理を行う。
【0046】
このような態様を採用すれば、ユーザが同一の携帯電話から二回目以降に転送用サイトにアクセスした場合、前記転送先アドレスを入力するための入力フォームに予め前記転送先アドレスが入力された状態の入力フォームページが表示される。従って、転送先アドレスが変更されていない限り、改めて入力フォームに転送先アドレスを入力する操作を行う必要はなく、ユーザの手間を省くことができる。
【0047】
また、この態様では、ユーザが初めて転送用サイトにアクセスした際、又は転送先アドレスの変更があった際に顧客情報管理要素が個体識別番号と転送先アドレスとを関連づけてユーザ情報記憶要素に記憶させるので、個体識別番号と転送先アドレスとを関連づける処理を自動的に行うことができる。
【0048】
上述した実施形態では運営サーバコンピュータとして単一のサーバコンピュータを用いているが、単一のサーバコンピュータでなく、複数のサーバコンピュータを通信回線により接続したものを運営サーバコンピュータとして用いてもよい。
【0049】
ユーザ用コンピュータは、パーソナルコンピュータに限らず、電子メールクライアント及びWebブラウザを備えたテレビ等であってもよい。
【0050】
上述した実施形態では毛糸等の糸体を束ねてなるロール体の外周に巻き付けてなる帯札に光学読取式コードを印刷するようにしているが、この帯札の巻き付け状態を維持しうるようにするためのラベル等の巻付状態維持部材に光学読取式コードを印刷するようにしてもよい。
【0051】
物品は、毛糸以外のものであってももちろんよい。また、物品は、製品と、製品を梱包するための梱包材とを備えたものであってもよい。この場合、梱包材に光学読取式コードを印刷するようにするとよい。さらに、物品は、製品に直接光学読取式コードを印刷したものであってもよい。
【0052】
上述した実施形態では、「光学読取式コード」として、QRコード(登録商標)に代表される二次元コードを採用しているが、これに限らず、データを光学的に読み取り可能な形態で表示しうるものであればどのようなものであってもよい。
【0053】
転送用サイトと、物品関連サイトとは、同一のものであってもよい。この場合、携帯電話専用のページと、パソコン専用のページとを備えたものにしておくことが望ましい。
【0054】
物品関連サイトの内容は、物品自体の説明に限らず、物品の使用方法や組立方法の説明や、物品に関連する他の物品の説明等であってもよい。説明の態様としては、文字によるものや、静止画によるものや、動画によるもの等が挙げられる。特に、説明すべき内容が多い場合には、大きなサイズの静止画や、動画等が望ましい。
【0055】
上述した実施形態では、メール送信サーバ303からWebサーバ301に受信確認信号又はエラー信号が発せられると、Webサーバ301が送信終了ページ又はエラーページのhtml文書をコンテンツ記憶要素6からそれぞれ取得し、携帯電話に送信終了ページ又はエラーページのhtml文書を含むhttpレスポンスをそれぞれ送信するようにしているが、他の方法で送信終了ページ又はエラーページを携帯電話に表示させるようにしても良い。例えば、携帯電話から送信されたhttpリクエストをWebサーバが受信した際に実行されるcgiプログラムにより、メールサーバ5からメール送信サーバ303に受信確認信号又はエラー信号が発せられた際にメール生成用バックエンドが送信終了ページ又はエラーページを表示させるためのhtml文書を生成し、Webサーバは生成されたhtml文書を含むhttpレスポンスを携帯電話に送信するようにしてもよい。
【0056】
ユーザ用コンピュータの電子メールクライアントがハイパーリンク機能を有しない場合であっても、電子メールに物品関連サイトのURLが含まれていれば、ユーザがWebブラウザ内のURL入力欄に物品関連サイトのURLを入力することにより、物品関連サイトを表示させることができる。
【0057】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
【符号の説明】
【0058】
1…物品
1a…光学読取式コード
2…携帯電話
2a…転送用サイト
2b…入力フォーム
3…運営サーバ
301…Webサーバ
302…メール生成用バックエンド
302a…検索手段
303…メール送信サーバ
4…ユーザ用コンピュータ
5…メールサーバ
7…サイト情報記憶要素
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に添付された光学読取式コードを携帯電話で読み取り、この光学読取式コードに対応する転送用サイトを携帯電話に表示し、この転送用サイトの閲覧時に入力された転送先アドレスを前記携帯電話から運営サーバコンピュータに送信し、この運営サーバコンピュータから前記転送先アドレスに前記物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを電子メールにより送信し、前記転送先アドレスに到達した前記電子メールを参照可能なユーザ用コンピュータによって、前記電子メールに含まれる前記閲覧用データに対応する物品関連サイトをインターネットにより閲覧しうるようにした閲覧支援システムに用いられる運営サーバコンピュータであって、
前記携帯電話からインターネットを介して送信された転送用サイトのURLを受け取り、受け取ったURLに対応する転送用サイトの表示用データを送信するとともに、この転送用サイトを閲覧している際に携帯電話に入力された転送先アドレスを受け取るWebサーバと、
前記転送用サイトに対応させて前記物品に関連した物品関連サイトを特定し、その物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを前記Webサーバが受け取った転送先アドレスに送付するための電子メールを生成するメール生成用バックエンドと、
このメール生成用バックエンドにより生成された電子メールを前記ユーザ用コンピュータが接続可能なメールサーバに送信するメール送信サーバと
を具備してなることを特徴とする運営サーバコンピュータ。
【請求項2】
前記Webサーバが、転送用サイトに転送先アドレスを入力させるための入力フォームを表示させるためのプログラムを備えている請求項1記載の運営サーバコンピュータ。
【請求項3】
前記メール生成用バックエンドが、転送用サイトを特定するためのサイト特定データと、この転送用サイトに対応する物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データとを相互に関連づけて記憶しているサイト情報記憶要素に接続され、前記Webサーバから受け取った前記サイト特定データを用いて前記サイト情報記憶要素にアクセスし、前記サイト特定データに関連づけられた前記閲覧用データを引き出す検索要素を備えたものである請求項1又は2記載の運営サーバコンピュータ。
【請求項4】
前記メール生成用バックエンドが、前記Webサーバから携帯電話の個体識別番号を受け取り、その個体識別番号と前記転送先アドレスとを関連づけてユーザ情報記憶要素に記憶させる顧客情報管理要素と、前記Webサーバから前記個体識別番号を受けるごとに前記ユーザ情報記憶要素にアクセスし、前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在する場合には該当する転送先アドレスを引き出し、前記転送用サイトの前記転送先アドレスを入力するためのフォームに予め前記転送先アドレスが入力された状態の入力フォームページを生成してWebサーバに渡すアドレス入力支援要素とを有する請求項1、2又は3記載の運営サーバコンピュータ。
【請求項5】
物品に添付され少なくとも転送用サイトのアドレス情報を含む光学読取式コードと、
この光学読取式コードを付属カメラで読み取って前記アドレス情報を取得することにより前記転送用サイトをインターネットを介して閲覧可能な携帯電話と、
この閲覧時に前記携帯電話に入力された転送先アドレスを受け取り、その転送先アドレスに前記物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを電子メールにより送信するプログラムを有した運営サーバコンピュータと
を具備してなり、
前記転送先アドレスに到達した前記電子メールを参照可能なユーザ用コンピュータによって、前記電子メールに含まれる前記閲覧用データに対応する物品関連サイトをインターネットにより閲覧しうるようにしたことを特徴とする閲覧支援システム。
【請求項1】
物品に添付された光学読取式コードを携帯電話で読み取り、この光学読取式コードに対応する転送用サイトを携帯電話に表示し、この転送用サイトの閲覧時に入力された転送先アドレスを前記携帯電話から運営サーバコンピュータに送信し、この運営サーバコンピュータから前記転送先アドレスに前記物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを電子メールにより送信し、前記転送先アドレスに到達した前記電子メールを参照可能なユーザ用コンピュータによって、前記電子メールに含まれる前記閲覧用データに対応する物品関連サイトをインターネットにより閲覧しうるようにした閲覧支援システムに用いられる運営サーバコンピュータであって、
前記携帯電話からインターネットを介して送信された転送用サイトのURLを受け取り、受け取ったURLに対応する転送用サイトの表示用データを送信するとともに、この転送用サイトを閲覧している際に携帯電話に入力された転送先アドレスを受け取るWebサーバと、
前記転送用サイトに対応させて前記物品に関連した物品関連サイトを特定し、その物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを前記Webサーバが受け取った転送先アドレスに送付するための電子メールを生成するメール生成用バックエンドと、
このメール生成用バックエンドにより生成された電子メールを前記ユーザ用コンピュータが接続可能なメールサーバに送信するメール送信サーバと
を具備してなることを特徴とする運営サーバコンピュータ。
【請求項2】
前記Webサーバが、転送用サイトに転送先アドレスを入力させるための入力フォームを表示させるためのプログラムを備えている請求項1記載の運営サーバコンピュータ。
【請求項3】
前記メール生成用バックエンドが、転送用サイトを特定するためのサイト特定データと、この転送用サイトに対応する物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データとを相互に関連づけて記憶しているサイト情報記憶要素に接続され、前記Webサーバから受け取った前記サイト特定データを用いて前記サイト情報記憶要素にアクセスし、前記サイト特定データに関連づけられた前記閲覧用データを引き出す検索要素を備えたものである請求項1又は2記載の運営サーバコンピュータ。
【請求項4】
前記メール生成用バックエンドが、前記Webサーバから携帯電話の個体識別番号を受け取り、その個体識別番号と前記転送先アドレスとを関連づけてユーザ情報記憶要素に記憶させる顧客情報管理要素と、前記Webサーバから前記個体識別番号を受けるごとに前記ユーザ情報記憶要素にアクセスし、前記個体識別番号に関連づけられた前記転送先アドレスが存在する場合には該当する転送先アドレスを引き出し、前記転送用サイトの前記転送先アドレスを入力するためのフォームに予め前記転送先アドレスが入力された状態の入力フォームページを生成してWebサーバに渡すアドレス入力支援要素とを有する請求項1、2又は3記載の運営サーバコンピュータ。
【請求項5】
物品に添付され少なくとも転送用サイトのアドレス情報を含む光学読取式コードと、
この光学読取式コードを付属カメラで読み取って前記アドレス情報を取得することにより前記転送用サイトをインターネットを介して閲覧可能な携帯電話と、
この閲覧時に前記携帯電話に入力された転送先アドレスを受け取り、その転送先アドレスに前記物品に関連した物品関連サイトを閲覧するための閲覧用データを電子メールにより送信するプログラムを有した運営サーバコンピュータと
を具備してなり、
前記転送先アドレスに到達した前記電子メールを参照可能なユーザ用コンピュータによって、前記電子メールに含まれる前記閲覧用データに対応する物品関連サイトをインターネットにより閲覧しうるようにしたことを特徴とする閲覧支援システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−204073(P2011−204073A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−71602(P2010−71602)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(500313949)山崎倉庫株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(500313949)山崎倉庫株式会社 (1)
【Fターム(参考)】
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