説明

運転中の携帯電話使用防止用の統合車両キーおよび携帯電話システム

車両内の無線通信を制御するためのシステムおよび方法について開示される。本システムは、車両(107)と通信するように構成される車両キー(102)を備える。車両キーコードは、車両(107)に対して、車両キー(102)を識別し、車両キー(102)を車両の特定のユーザと関連付けるように構成される。モバイルコンピューティングデバイス(110)は、車両キー(102)と無線で接続されるか、または車両キー(102)と物理的に統合可能であって、車両(107)が、車両キー(102)を使用して起動させられたときを識別するように構成される。モバイルコンピューティングデバイス(110)の選択されたデバイス特徴は、車両(107)が、車両キー(102)を使用して起動させられると制御される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
2007年、米国人口の約84%が、無線携帯電話サービスの形態に契約していることが統計によって示されている。自動車運転手のおよそ6%が、運転中の手持ち式携帯電話の使用を認めている。無線デバイスを使用する実際の運転者数は、はるかに上回る可能性が高い。研究者は、運転中の携帯電話の使用によって、衝突事故につながる可能性が4倍となり、衝突事故の危険性の上昇は、ハンズフリー携帯電話と手持ち式携帯電話で同様であることを示唆している。
【0002】
米国運輸省は、交通関連の死亡率および損傷率を減少させるために、多数の計画および戦略に着手している。多くの州は、運転中の手持ち式携帯電話による会話、テキストメッセージの送信、またはゲームの使用を明示的に禁止している。加えて、California州等のいくつかの州は、若年運転者(18歳未満)による運転中の携帯電話または他の種類のモバイルデバイスの使用を禁止または規制する法律を可決している。しかしながら、North Carolinaの最近の研究では、10代は、そのような規制を無視する傾向にあることが分かった。10代による運転中の無線デバイスの使用の禁止は、2007年春に成立した。25の高校において調査を行った10代の運転者のおよそ11%が、規制が成立される前の2ヶ月間にわたって、携帯電話を使用していた一方、10代の運転者の約12%が、規制の成立後5ヶ月間にわたって携帯電話を使用していたことが、研究によって分かった。
【0003】
運転中の携帯電話の使用をさらに防止するために、車または携帯電話の動作状態を検出するための2種類の解決策が提案されている。(1)埋込式機械/電子検出器が、車両内で使用可能である。この側面においては、検出器を導入し、車のイグニションスイッチまたはギアシフトレバーと関連付ける必要があり、次いで、「運転中/停止中」等の動作状態信号が、車内の携帯電話に無線で送信され、電話通信能力の使用を可能または使用不能にする。(2)代替として、または組み合わせて、埋込式GPSまたは携帯電話内の加速度計等の動作センサを使用して、走行および車両の進行を検出可能である。GPS位置データまたは他の種類の動作データは、携帯電話内の埋込式GPS受信機または動作センサから抽出され、携帯電話ユーザの動作状態を予測する。携帯電話の現在の走行速度が、所定の閾値を超えると、通信機能は一般的に使用不能にされる。
【0004】
第1の種類の解決策は、車内に付属品を搭載することによる、ハードウェアのインストールを必要とする。機械的および電子的な修正が、自動車の異なるモデル毎にカスタマイズされる必要があり、車内で使用される盗難防止デバイスのために多くのより新しい車の場合、困難であり得る。カスタマイズされたユーザ制御を伴わない場合、車両内またはその近傍における電話サービスはすべて阻止され得る。米国連邦通信委員会(FCC)は、緊急通信を阻止または干渉し得るため、携帯電話妨害装置の販売および使用を許可していない。
【0005】
また、GPSに基づくアプローチも、困難かつ限界を有する。スタンバイモードからの立ち上がり後、GPS受信機は、最初の数個のGPS位置サンプルを取得し、信頼可能な空間平均速度を計算するためには、ある程度の時間(10−30秒)を必要とする。したがって、GPSは、携帯電話が高速で進行している場合に、正確に予測しないときがある。加えて、公共バスまたは助手席に乗車している、運転中でない携帯電話ユ−ザは、高速度でユーザが運転している可能性を示されるので、動作検出システムを有する携帯電話を使用することができない。加えて、動作速度が遅い場合、GPSを使用して徒歩と運転モードとを区別することが困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
車両内の無線通信を制御するためのシステムおよび方法について開示される。本システムは、車両と通信するように構成される車両キーを備える。車両キーコードは、車両に対して、車両キーを識別し、車両キーを車両の特定のユーザと関連付けるように構成される。モバイルコンピューティングデバイスは、車両が、車両キーを使用して起動させられたときを識別するように構成される。モバイルコンピューティングデバイスの選択されたデバイス特徴は、車両が、車両キーを使用して起動させられると制御される。モバイルコンピューティングデバイスは、車両が、車両キーとのモバイルコンピューティングデバイスの直接通信を介して起動させられたときを識別するように構成可能である。代替として、モバイルコンピューティングデバイスは、車両との直接通信によって起動させられたときを識別するように構成可能である。一実施形態では、車両キーコードは、モバイルコンピューティングデバイスに直接統合可能である。次いで、モバイルコンピューティングデバイスを使用して、車両を直接起動可能である。次いで、車両は、モバイルコンピューティングデバイスと直接通信可能である。
【0007】
例えば、車両は、動作情報をモバイルコンピューティングデバイスに無線通信し、モバイルコンピューティングデバイスに、どの選択されたデバイス特徴が、動作情報に基づいて動作可能であるかを決定させるように構成可能である。動作情報は、時刻、車両速度、および車両位置等の情報を含むことが可能である。
【0008】
グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を使用して、モバイルコンピューティングデバイスと通信可能である。例えば、モバイルコンピューティングデバイスは、インターネットまたは別のコンピュータに接続可能である。GUIを使用して、どのモバイルデバイス特徴が、動作情報に基づいて動作可能となるかを制御可能である。動作情報に基づいて作動、停止、または変更可能な特徴は、発信電話、発信音声メッセージ、テキストメッセージ、ゲーム、電子メール、カレンダー機能、およびモバイルデバイスディスプレイの閲覧を行う能力を含む。
【0009】
車両が、車両キーシステムを使用して停止させられると、モバイルデバイス特徴すべてのフル制御が、モバイルデバイスに復帰可能となる。一実施形態では、フル制御は、車両が停止させられた直後に復帰可能である。代替として、フル制御は、30秒等の所定の期間後に復帰させられてもよい。モバイルコンピューティングデバイスは、キーコードが、5秒等の一定時間の間、モバイルコンピューティングデバイスに伝送されない場合、車両が停止させられたことを決定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の特徴および利点は、ともに、一例として、本発明の特徴を例示する、付随の図面に関連してなされる、以下の発明を実施するための形態から明白となるであろう。
【図1a】図1aは、本発明の実施形態による、車両内の無線通信を制御するためのシステムのブロック図である。
【図1b】図1bは、本発明の実施形態による、無線キーシステムを有する、車両内の無線通信を制御するためのシステムのブロック図である。
【図2】図2は、統合されたキーコードを有する、モバイルコンピューティングデバイスの例示的図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態による、車両キーを使用して、車のエンジンを始動後の電話の使用の対応を図示する工程図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態による、車のエンジンが停止させられた後の電話の使用を図示する工程図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態による、電話が作動された後の電話の使用を図示する工程図である。
【図6】図6aおよび6bは、本発明の実施形態による、車両キーを受容するように構成される、モバイルコンピューティングデバイスの例示的図である。
【図7】図7は、本発明の実施形態による、車両の動作状態を制御するために使用される、モバイルコンピューティングデバイス搭載架台の例示的図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態による、モバイルコンピューティングデバイスに、キーフォブと通信させるように構成される、ユーザID伝送ブリッジの例示的図である。
【0011】
次に、例示される例示的実施形態を参照するが、その説明のために、本明細書では、特殊言語が使用される。しかしながら、それによって、発明の範囲を制限することが意図されるものではないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0012】
一実施形態によると、ユーザが自動車を運転中の間、携帯電話の使用を制御するための方法について開示される。用語「携帯電話」は、本明細書を通して使用されるが、制限することを意図するものではない。用語「携帯電話」は、任意の種類の無線モバイルコンピューティングデバイスを含むことが可能である。
【0013】
一実施形態によると、走行車両内の無線通信を制御するための方法について開示される。車キーシステムおよび携帯電話は、携帯電話を車キーシステムと関連付けさせる、Bluetooth、無線自動識別装置(RFID)、またはデータケーブル等の通信手段を介して、通信するように構成可能である。
【0014】
一実施形態では、埋込式送信機が、従来の自動車キーに連結可能である。埋込式送信機は、ボタンスイッチまたは始動ボタンを含むことが可能である。一実施形態では、ボタンの作動は、キーを解放し、車のエンジンを始動させるか、または電気モータを使用可能にする等、自動車を起動するためにキーを使用可能にし得る。
【0015】
ボタンが作動されると、車キーシステム内の埋込式送信機が、車キーシステムの比較的短い距離内に設置される近傍の携帯電話に無線で接続可能となる。無線リンクは、BluetoothまたはRFID等の短距離無線通信プロトコルであることが可能である。そのような短距離無線プロトコルを使用して、車キーシステムと携帯電話との間で通信するために必要とされるバッテリ電力の量を制限することが可能である。
【0016】
キーシステムを使用して車のエンジンを停止後に、キーを使用してエンジンを始動したときに、接続が以前に確立されている場合、無線送信機は関連付けられた携帯電話との無線通信リンクを自動的に切断することが可能である。
【0017】
従来の物理的キーを使用する自動車のための拡張キーシステムは、従来のキーと、キーと携帯電話との間で通信するように構成される、キーに連結される無線通信送信機と、キーとの間で通信するために自動車に連結される受信機と、いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスとを備えることが可能である。従来のキーを有する代わりに、遠隔キーレスシステムを有する自動車の場合、無線キーフォブ送受信機は、セキュリティコードを自動車内の受信機に送信するように構成される。無線キーフォブ送受信機は、セキュリティコード等の信号をモバイルコンピューティングデバイスにも送信するように構成可能である。
【0018】
キーと、モバイルコンピューティングデバイスと、車両との間の通信は、Bluetooth、Zigbee等の低出力短距離通信手段を使用して、あるいは車両キーおよび/またはモバイルコンピューティングデバイス内に埋め込まれた無線自動識別(RFID)チップの使用を介して達成可能である。モバイルコンピューティングデバイスは、無線接続を使用して、電話システムと通信可能なデジタル電話通信システムを含むことが可能である。デバイスは、GSM/GPRS等の標準的接続、または携帯電話伝送のための別の規格を使用して通信し得る。
【0019】
ある人物固有の車両キーを、その人物の携帯電話設備と通信させ、その人物が運転中の間、その人物の携帯電話の使用を制御する一方で、その人物が運転中ではないときには、走行車両内でのその人物の携帯電話の使用を可能にする。電話の使用は、不快なユーザ経験につながる、携帯電話サービスの誤った途絶をもたらし得る遅延または不確かなGPSデータまたは信頼できないモード認識結果に基づいて阻止されない。
【0020】
一実施形態では、本発明は、車両キー送受信機104とモバイルコンピューティングデバイス送受信機105との間で伝送される信号に基づいて、自動車の使用状態を監視するための方法を提供する。車両キー102は、図1aに例示されるように、無線送受信機104と、電源ボタン106と、を含むことが可能である。図1に例示されるキーでは、電源ボタンは、キー本体108から機械的キー113の駆出を引き起こし、車両内に挿入させるために使用される、機械的ボタンであってもよい。機械的キーが、キー本体108から駆出されると、短距離無線信号が、無線送受信機104からモバイルコンピューティングデバイス110上の送受信機105に送信可能となる。信号は、機械的キー113が、車両内に挿入され、車両を動作可能にする位置に置かれたことを示すことが可能である。キーが、本位置にあるとき、モバイルコンピューティングデバイス送受信機105に送信される信号を使用して、モバイルコンピューティングデバイス110の機能および能力を制限し得る、運転モード等の選択されたモードに、モバイルコンピューティングデバイス110を置くことが可能である。ソフトウェア監視モジュール120は、モバイルコンピューティングデバイス上にインストールされ、車両キー102から、または車両を起動するために、車両キーが使用されていることを示す車両から送信された信号を解釈するために必要とされる機能性を提供可能である。また、ソフトウェア監視モジュール120を使用して、モバイルコンピューティングデバイス110の機能性を制御可能である。
【0021】
例えば、モバイルコンピューティングデバイス110から発信される無線通信は、使用不能または制限可能である。制限は、発信電話、発信音声メッセージ、テキストメッセージ、ゲーム、電子メール、カレンダー機能、およびモバイルデバイスディスプレイに関する制限を含むことが可能である。モバイルコンピューティングデバイスの機能性に関する他の制限は、所望に応じて制限可能である。着信電話またはモバイルコンピューティングデバイスへのメールに対して、自動応答を有効にすることが可能である。一実施形態では、着信電話は、モバイルコンピューティングデバイスの所有者が、現在運転中であって、都合がつき次第、電話に対応する旨のメッセージによって応答されてもよい。発呼者は、メッセージを残すか、または後でかけ直すことを選択可能である。選択的に、制限は、ハンズフリーデバイスが使用されているかどうかと、ハンズフリー使用と関連付けられたリスクレベルにするユーザまたは責任当事者(例えば、両親、保険業者等)の評価に応じて、調整(増加または軽減)可能である。
【0022】
図1bに例示される別の実施形態では、車両送受信機103と車両キー送受信機104とは、無線で通信してもよい。実際に、車両を動作可能にするために、キー102と車両107との間で機械的接続が使用されなくてもよい。この場合、特殊コードを、車両キー送受信機104から車両送受信機103に送信可能である。本コードは、車両を動作可能にするために送信可能である。適切なコードを含有する車両キーが、車両内または車両の所定の距離内に存在する場合、車両は、起動可能となる。例えば、車両の起動は、車両上の「始動ボタン」を押下することによって、車両を始動させるステップを含むことが可能である。始動ボタンが押下されると、車両送受信機103は、クエリをキー送受信機104に送信可能となる。キー送受信機は、特殊コードを車両送受信機103に送信し、車両107を起動させることによって、応答信号をクエリに送信可能である。車両は、キーと連続通信状態のままであることが可能である。エンジンが停止させられ、車両キー102が、エンジンをかけずに、車両内でラジオを聞く等、車両の電力を起動するためにのみ使用される場合、モバイルコンピューティングデバイス110と車両送受信機103またはキー送受信機104との間のリンクは、バッテリ電力を節約するために、切断可能である。代替として、車両は、キーの接続確認を行ってもよい。接続確認は、1秒に1回等、所定の頻度で、そのコードを尋ねるためのメッセージをキーに送信するステップから構成可能である。
【0023】
また、キー送受信機104から車両送受信機103に送信される信号は、モバイルコンピューティングデバイス送受信機105によっても受信可能である。信号が、モバイルコンピューティングデバイス110で受信されると、モバイルコンピューティングデバイスの機能性は、上述のように、制御可能となる。
【0024】
別の実施形態では、車両キー送受信機104は、車両送受信機103と通信可能である。次いで、車両送受信機103を使用して、モバイルコンピューティングデバイス送受信機105と直接通信可能である。車両107を使用して、モバイルコンピューティングデバイス110と通信することによって、車両キー102からのエネルギー出力量が、最小となり、それによって、車両キーバッテリ寿命を延長することが可能である。さらに、付加的情報が、車両107からモバイルコンピューティングデバイス110に通信されてもよい。
【0025】
車両107が、作動または停止状態であるかどうかを単に識別するだけではなく、車両速度、時刻、および車両位置等の付加的情報が、車両からモバイルコンピューティングデバイスに通信可能である。車両速度情報を使用して、モバイルコンピューティングデバイスに課される制限を変更可能である。例えば、車両速度がゼロであるとき、実質的に全制限が解除され、コンピューティングデバイスを通常通り動作可能にしてもよい。毎時10マイル(MPH)未満の速度等の低速では、発信電話は許可される一方、メールの打込およびゲームは阻止されてもよい。これによって、ユーザは、交通渋滞に巻き込まれている間、通信可能となる。
【0026】
また、制限は、時刻、位置、または運転者の種類等の他の条件に基づいても調節可能である。例えば、携帯電話が、10代の初心者の運転者、老齢の両親、または法的責任を最小にすることを望んでいる雇用者によって使用される場合、モバイルコンピューティングデバイス110から発信される通信は、車両107が走行中は常に停止させられ、運転者が、車両を操作するために最大限の注意を払うように促進してもよい。制限は、交通渋滞の間、車両が停止した後でも、30秒等の一定の時間期間の間、延長され、発信電話およびメール打込を妨害してもよい。
【0027】
一実施形態では、車両107、車両キー102、およびモバイルコンピューティングデバイス110のうちの少なくとも1つは、モバイルコンピューティングデバイスと車両キーとの間の無線リンク、または車両とモバイルコンピューティングデバイスとの間のリンクを使用不能にすることを困難にする、安全プロトコルを含むことが可能である。例えば、若年運転者が、運転するための最初の車が与えられる場合、両親または保護者は、ソフトウェア監視モジュール120が、その若者のモバイルコンピューティングデバイス110上にインストールされ、モバイルコンピューティングデバイスが、その若者の車両キーと確実にペアリングされるようにすることが可能である。ペアリングがオフにされ、それによって、デバイスとの間の接続を無効にする場合、ソフトウェア監視モジュールは、テキスト等の情報を両親、保護者、または雇用者等の所定の場所に伝送し、ペアリングがオフであることを通知するように構成可能である。加えて、車両キーモジュール102は、車両が作動および停止させられる度に、無線接続通信状態を記録するためのデータメモリを具備し、それによって、伝送されたデータの監視者に、車両が、無線通信リンクを伴わずに動作しているかどうかを決定させることが可能である。
【0028】
一実施形態では、モバイルコンピューティングデバイス110内のソフトウェア監視モジュール120は、内蔵の加速度計132と通信して、モバイルコンピューティングデバイスの動作状態を検出し、故に、車両キー102または車両107との無線接続リンクを接続および切断可能である。例えば、モバイルコンピューティングデバイスが、長時間、例えば、10分間、実質的に不動のままである場合、モバイルコンピューティングデバイスは、Bluetooth通信チャネルを自動的に切断し、バッテリ使用量を節約可能である。所定の電話操作量が、加速度計によって感知されると、無線通信が復帰され、リンクが再確立可能となる。そうすることによって、監視ソフトウェアモジュール120がインストールされたモバイルコンピューティングデバイスは、バッテリ電力の使用が少なく、それによって、バッテリを充電する頻度を減らすことが可能である。
【0029】
別の実施形態では、モバイルコンピューティングデバイス110上のソフトウェア監視モジュール120は、車両が、関連付けられた車両キーによって駆動された時間のログをとるように構成可能である。ソフトウェア監視モジュールは、無線リンクが、一定の長時間(例えば、1週間)の間、接続されている場合、両親または監督者の携帯電話等の所望の場所に警告メッセージを伝送するように構成可能である。別の実施形態では、モバイルコンピューティングデバイス上のソフトウェア監視モジュールは、ユーザが、ソフトウェアパッケージのアンインストールを試行する場合、警告メッセージを伝送するように構成可能である。加えて、両親または監督者は、その子供または従業員に対して、月間運転時間の概算を提供可能である。ペアリングキーおよびモバイルコンピューティングデバイスが併用されていない、または適切に作動していない場合、ログがとられた運転時間は、ソフトウェア監視モジュールにおける平均を大幅に下回るであろう。この場合、警告メッセージが、両親または監督者に送信され、問題を補正させることが可能である。上述の接続確認規則は、以下の潜在的な問題を検出するために使用可能である。(1)キーを長時間曝露し、バッテリを消耗させ、ユーザの携帯電話デバイスへの制限を回避する場合、(2)ユーザが、別の人物の携帯電話を使用している場合、および(3)ユーザが別のキーを使用して、ユーザの携帯電話への制限を回避する場合。
【0030】
一実施形態では、無線コンピューティングデバイス110の機能を制限することによって、使用規則を厳密に実施するのではなく、デバイス使用量が、デバイス内に記憶されてもよい。使用情報は、無線接続を介して、無線コンピューティングデバイスから、図1bに示されるように、使用情報を監視するように構成される遠隔データサーバ114に送信可能である。許容スケジュールおよび場所等の車使用制限が、携帯電話に入力可能である。受信信号が、車両を動作させるために車両キーが使用され、以前に入力された車使用制限が、予め規定された制限に違反することを示す場合、違反記録のログがとられ、遠隔データサーバあるいは両親または監督者の携帯電話に伝送可能である。さらに、運転データおよび安全違反データは、収集されたデータに基づいて保険率を調節するか、および/または割引するか、使用ベースの保険システムにおいて使用可能ある。一実施形態では、情報は、所定の限度を上回る電話の使用等、予め規定された制限が違反された場合にのみ送信されてもよい。例えば、運転者が、毎時25マイルより高速で運転中、携帯電話を使用している場合、情報が、上述のように、外部源へと送信されてもよい。
【0031】
別の実施形態では、電子車両キーが、モバイルコンピューティングデバイスに直接組み込まれ、それによって、ユーザが携帯する必要がある電子デバイスの数を減少させることが可能である。例えば、2004年、Nokia Mobile RFID Kitが、 Nokia 5140携帯電話と組み合わせられ、RFID読取能力を備えた最初のGSM電話統合製品が製造された。RFID技術は、多くの都市型大量輸送システムにおいて使用されており、乗客は、電子的に支払いを行っている。別の実施例では、図2に例示されるように、無線電話ネットワークプロバイダであるNTT DoCoMoおよび電子機器メーカーであるSharpは、自動車のためのインテリジェントイグニッションキーとして用いる、プロトタイプ携帯電話200を開発した。本システムは、別個のキーを必要とせずに、車両のドアまたはエンジンを始動可能な双方向無線通信を使用する、統合インテリジェントキーを提供する。本実施例では、携帯電話は、車両と直接通信可能である。ユーザは、電話200の面上に設置されたボタン202を使用して、ドアの施錠および解錠可能である。電話は、上述のように、車両を始動させる電子IDを通信することが可能である。車両は、統合電話キーシステムに信号を伝送可能である。車両が起動させられると、上述のように、種々の制限を携帯電話200に適用可能である。
【0032】
一実施形態では、キーによって伝送される特殊キーコードは、特定のユーザと関連付け可能である。例えば、車両所有者は、1つは子供に、1つは各両親にと、複数のキーを有することが可能である。商業的場面では、各従業員は、自身のキーを割り当てられることが可能である。各キーは、一意的キーコードを有し、それによって、キーを使用する運転者を識別可能である。異なる制限が、車両の異なるユーザに適用可能であってもよい。ユーザが、車両を運転中ではない場合、そのモバイルコンピューティングデバイスは、キー、車両、および/またはモバイルコンピューティングデバイスとの間のリンクが存在しないため、依然として動作可能であるだろう。これは、携帯電話が、ある速度率で進行しているときの測定を望む他のシステムより大きな利点を提供する。速度を使用して、ユーザが運転中であるときを決定するシステムは、選択された速度率を上回って走行している場合、常に、ユーザによるその電話の使用を不能にするという結果をもたらし得る。したがって、車、バス、または電車内の乗客である場合も、制限されてしまう可能性がある。
【0033】
図1bに戻ると、コンピュータプログラムが、両親によって使用され、車両を操作中の携帯電話使用の制限を設定することが可能である。車両所有者は、グラフィカルユーザインターフェース130を使用して、選択されたモバイルコンピューティングデバイス110のどの特徴が、車両107が起動中に操作されてもよいかを選択可能である。例えば、車両所有者は、所有者の子供の電話の機能を実質的に制限可能である。子供の電話は、子供の車両のキーと関連付け可能である。子供のキーを使用して、車両を動作させると、信号が、子供のキーおよび車両のうちの少なくとも1つから子供の電話(すなわち、モバイルコンピューティングデバイス)に送信され、所定の制限を適用可能である。代替として、子供の電話は、子供のキーおよび/または車両からの信号が、子供が車両を操作していることを示す場合、所定の制限を適用するように設定可能なソフトウェアを含むことが可能である。同様に、所有者は、それぞれ、車両を操作するために使用される、別個の電子または物理的キーと関連付け可能である、所有者のモバイルコンピューティングデバイスおよび所有者の配偶者のモバイルコンピューティングデバイスに選択された制限を適用可能である。また、同一プロセスは、従業員所有車両を操作する場合、雇用者および従業員によっても使用可能である。
【0034】
モバイルコンピューティングデバイスに適用される制限は、普遍的であるか、または時間およびユーザに基づいて選択可能である。例えば、10代の携帯電話は、昼間の運転中の使用を最小にするように設定可能である。これは、特に、10代が学校または昼食への途上において、他の10代を車に乗せている可能性がある場合、10代の運転への注意を最大にし得る。しかしながら、選択数の電話番号への発信電話は、仕事または家への走行中の緊急時に、10代が電話をかけることを可能にするために、夜の時間帯も許容される。
【0035】
加えて、911等の選択された緊急番号、ならびに警察および消防署の電話番号等の緊急救援電話番号は、運転条件にかかわらず、許容可能である。したがって、運転者が、高速で運転中であっても、モバイルコンピューティングデバイス110は、依然として、緊急電話をかけるために使用可能である。緊急電話はすべてログがとられ、両親または監督者は、直ぐに通知されることが可能である。
【0036】
車両キー送受信機104または車両送受信機103からの信号を使用することによって、モバイルコンピューティングデバイス110は、デバイス110が、運転中に使用されているときを決定するために、全地球測位衛星(GPS)受信機および加速度計等の付加的構成要素を含む必要はない。これは、比較的に単純な携帯電話等の安価なモバイルコンピューティングデバイスを発呼制限と併用し、運転者の安全を向上させ、選択されたユーザの制御を可能にする。使用情報は、両親、保険会社等による使用のために、モバイルコンピューティングデバイス上でログをとることが可能である。次いで、本情報は、ダウンロードされるか、または上述のように、その意図された受信者に伝送可能である。
【0037】
図3は、キーを使用して、車を起動後の電話の使用の対応のための工程図を提供する。車両キーを使用して、車のエンジンを始動させ、次いで、「運転」信号が、Bluetooth等の短距離通信プロトコルを介して、キーから指定の近傍モバイルコンピューティングデバイスに無線で送信される。モバイルコンピューティングデバイスが、「運転」信号を受信すると、モバイルコンピューティングデバイスに統合された携帯電話のアクティビティモードが、運転モードに設定される。本モードでは、動的電話対応モジュールが、ユーザの電話の受信または発信、メッセージの打込、またはゲームを許可あるいは却下することが可能である。着信電話の場合、「ユーザが運転中である」メッセージが、発呼者に送信されてもよい。発呼者の予め規定された優先度に応じて、コンピューティングデバイスユーザが、車を脇に寄せて電話を受信する必要があるか、または現在の電話を無視し、ユーザがその目的地に到着後、電話をかけ直すかどうかを決定可能なように、携帯電話ユーザは、異なる発呼者に対して異なる鳴音によって通知される。また、動的電話対応モジュールは、サーバから受信した使用許可データに基づいて、携帯電話が、モバイルコンピューティングデバイスの使用を可能であるかどうかを決定する。車使用が、予め規定された制限に違反する場合、違反記録のログがとられ、データサーバまたは両親/監督者のモバイルコンピューティングデバイス等の遠隔コンピューティングデバイスに伝送可能である。さらに、運転データおよび安全違反データは、使用ベースの保険システムで使用可能である。
【0038】
図4は、車のエンジンが停止させられた後の電話の使用のための工程図を図示する。車両キーが使用され、車のエンジンを停止すると、「停止」信号が、短距離通信プロトコルを介して指定の近傍携帯電話に無線で送信される。携帯電話が、「停止」信号を受信すると、携帯電話のアクティビティモードが、通信モードに設定され、次いで、携帯電話は、車両キーシステムと以前に確立された無線接続を切断する。通信モードでは、携帯電話の通信能力すべてが有効となる。通信能力の有効化は、30秒等の設定時間によって遅延させられ、停止標識および交通渋滞中のモバイルコンピューティングデバイスの使用を制限してもよい。
【0039】
図5は、携帯電話の電源が入れられた後の電話の使用のための工程図を提供する。図5に示される手順は、以下の特殊状況に対応するように設計される。車両キーが使用され、車両エンジンを作動させる場合、指定携帯電話は、その時点で電源が切られてもよい。ユーザは、運転プロセスの途中で電話の電源を入れようと試みる場合がある。携帯電話の電源が入れられると、上述のように、BluetoothまたはZigbee等の短距離無線通信プロトコルを使用して、近傍の指定車両キーを検索するように構成可能である。接続が確立可能である場合、携帯電話は、車両キーが、現在、運転のために使用されているかどうかを確認するであろう。キーが、運転のために使用されている場合、上述の動的電話対応プロセスが起動させられる。そうでなければ、携帯電話の通信能力はすべて、有効となる。
【0040】
モバイルコンピューティングデバイスを有効にし、ある人物の一意的な車両キーと通信することは、拡張安全特徴を伴う車キーシステムを配備し、運転中の携帯電話の使用を制御するためのより経済的方法を提供することが可能である。車両のキーに無線通信インターフェースを追加することは、一般的には、車両内のハードウェア構成要素を修正するよりも簡単かつ安価である。加えて、埋込式GPSおよび加速度計センサを伴わない携帯電話もまた、制御可能である。
【0041】
無線通信構成要素は、車キーシステム内で駆動可能である。英国に拠点を置くチップメーカーであるCSRは、最初の超低電力Bluetoothチップを例示している。以前はWibreeとして知られていた技術は、最大10年の待機バッテリ寿命を伴う、一般的には、腕時計内に使用されるボタンサイズのバッテリによって駆動される小型デバイスからの無線データ通信を可能にすることが期待される。能動的RFIDは、タグ内の内部電源(バッテリ)を使用して、タグおよびそのRF通信回路を継続的に駆動させるのに対して、受動的RFIDは、タグを駆動させるために、読取装置からタグに転送されるRFエネルギーに依存する。受動的RFIDは、任意のバッテリを必要としない。RFID通信が使用される場合、Bluetoothを使用せずに、携帯電話に短距離通信能力を装備するために、Nokia製Mobile RFID Kitを利用可能である。
【0042】
別の実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、車両キーを受容するように構成可能である。例えば、図6aは、物理的キー604を受容するように構成される、モバイルコンピューティングデバイス602を示す。車両キーは、プラスチックカードまたは無線自動識別(RFID)チップ等の他の形状に形成されてもよい。キーが、モバイルコンピューティングデバイス602に示されるように、モバイルコンピューティングデバイス上に搭載されると、デバイスは、フル機能性を有することが可能である。キーが、図6bに示されるように、モバイルコンピューティングデバイス606から除去されると、モバイルコンピューティングデバイスの選択された特徴は、上述のように、制限または不能にすることが可能である。
【0043】
別の実施形態では、接続架台702が、図7に示されるように、車両に連結可能である。接続架台は、運転者のモバイルコンピューティングデバイスが、接続架台に設置されるまで車両を始動不可能であるように、車両イグニッションシステムまたは電気システムに接続可能である。一実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスは、車両キーおよび/または車両と通信し、接続架台に接続されている運転者の携帯電話であることを検証可能である。運転者の携帯電話が、接続架台に設置されると、選択されたデバイス特徴は、上述のように、制限または不能にすることが可能である。
【0044】
図8の一実施例に例示される別の実施形態では、ユーザID伝送ブリッジ804が、車両807と通信可能である。伝送ブリッジは、車両キー802と車両807との間の通信を、運転者のモバイルコンピューティングデバイス810と車両との間の通信とブリッジさせるように構成される。これによって、車両キーとモバイルコンピューティングデバイスとは、ユーザID伝送ブリッジを介して通信可能となる。例えば、車両807は、無線キーフォブ802を使用して車両を始動または起動してもよい。無線キーフォブは、一般的には、車両と通信する、キーフォブ内のRFIDチップ等の無線リンクを介して車両と通信するように構成される。加えて、車両は、車両とモバイルコンピューティングデバイスとの間のBluetooth接続等の短距離無線接続を介して、1つ以上のモバイルコンピューティングデバイス810と通信するように構成可能である。ユーザID伝送ブリッジは、運転者の車両キーと運転者のモバイルコンピューティングデバイスとをリンクさせるように、車両とキーおよび車両とモバイルコンピューティングデバイスとの間の2つの通信ストリームを統合可能であって、それによって運転者が車両を操作しているとき、モバイルコンピューティングデバイスの選択されたデバイス特徴を制御可能にする。
【0045】
例えば、2人の人物が、車両807を操作してもよい。各人物は、それぞれのキーフォブ802およびそれぞれのモバイルコンピューティングデバイス810および812を有する。各人物は、そのモバイルコンピューティングデバイスと車両との間にBluetoothリンクを成立可能である。また、その個々のキーフォブを車両とリンクさせ、キーフォブをそのモバイルコンピューティングデバイスとリンクさせることも可能である。これは、車両内または車両外に設置される、電気インターフェースあるいはグラフィカルユーザインターフェースを使用して行われてもよい。車両は、車両とBluetoothリンクを有するモバイルコンピューティングデバイスが車両内に設置され、関連付けられたキーフォブを使用して、車両を起動させられたときを監視するように構成されるソフトウェア監視モジュール820を含むことが可能である。これが生じると、モバイルコンピューティングデバイス810の選択されたデバイス特徴は、上述のように、制御可能となる。モバイルコンピューティングデバイス812が、車両内に設置されるが、車両を起動するために使用されるキーフォブとリンクされない場合、同乗者のモバイルコンピューティングデバイス812は、完全に操作可能なままであり得る。これは、システムが、運転者の携帯電話と同乗者の携帯電話とを区別不可能である、GPS等の移動ベースの検出システムを使用する携帯電話の使用制御よりも大きな利点である。
【0046】
上述の実施例は、1つ以上の特定の用途における本発明の原理の例示であるが、形態、使用、および実装の詳細における多数の修正が、発明力を行使することなく、かつ本発明の原理および概念から逸脱することなく、成され得ることは、当業者には明白となるであろう。故に、本発明は、以下に記載される請求項による場合を除き、制限されることが意図されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内の無線通信を制御するシステムであって、
該車両と通信するように構成される車両キーと、
該車両キーを該車両の特定のユーザと関連付けるように構成される車両キーコードと、
該車両が該車両キーを使用して起動させられるときを識別するように構成されるモバイルコンピューティングデバイスであって、該モバイルコンピューティングデバイスの選択されたデバイス特徴は、該車両が該車両キーを使用して起動させられると制御される、モバイルコンピューティングデバイスと
を備える、システム。
【請求項2】
前記モバイルコンピューティングデバイスは、前記車両が、前記車両キーとの通信を介して起動させられたときを識別するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記モバイルコンピューティングデバイスは、前記車両が、該車両との通信を介して起動させられたときを識別するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記車両は、前記モバイルコンピューティングデバイスに動作情報を無線通信することにより、該モバイルコンピューティングデバイスが、どの前記選択されたデバイス特徴が、該動作情報に基づいて動作可能であるかを決定することを可能にするように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記動作情報は、前記車両の駆動状態、時刻、車両速度、および車両位置から成る群から選択される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記モバイルコンピューティングデバイスと通信するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)をさらに備え、該GUIは、前記車両が前記車両キーを使用して起動させられると、使用に対して利用可能である該モバイルコンピューティングデバイス上のデバイス特徴のうちのどれかをユーザが選択することを可能にするように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
制御される前記モバイルコンピューティングデバイス上の特徴は、発信電話、発信音声メッセージ、テキストメッセージ、ゲーム、電子メール、カレンダー機能、およびモバイルデバイスディスプレイから成る群から選択される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記GUIは、前記車両が、時刻、前記キーコードと関連付けられたユーザ、および該車両の速度のうちの少なくとも1つに基づいて、走行中であるときをユーザが選択することを可能にするようにさらに構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記車両キーコードは、前記モバイルコンピューティングデバイス内に組み込まれることにより、該モバイルコンピューティングデバイスが前記車両のための前記車両キーとして使用されることを可能にする、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記モバイルコンピューティングデバイスは、前記車両が、前記車両キーを使用して作動された後に、所定の時間、前記選択された特徴のすべてへのフルアクセスを得るようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記モバイルコンピューティングデバイスと、前記車両キーおよび前記車両のうちの少なくとも1つとの間のデータリンクは、該モバイルコンピューティングデバイス内の加速度計が、該モバイルコンピューティングデバイスが所定の時間の間、実質的に不動のままであることを感知すると、不活性化される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記モバイルコンピューティングデバイスは、前記車両キーを受容するように構成され、該車両キーが、該モバイルコンピューティングデバイスによって担持されるときにのみ、完全に機能し、該車両キーは、RFIDタグ、プラスチックカード、および物理的キーのうちの少なくとも1つから構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記車両に連結される接続架台をさらに備え、該車両は、前記モバイルコンピューティングデバイスを受容するように構成され、該車両は、該モバイルコンピューティングデバイスが、該接続架台内に設置されるときにのみ始動可能であり、該モバイルコンピューティングデバイスが、該接続架台内に設置されると、前記選択されたデバイス特徴を使用不能にする、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記車両と通信するユーザID伝送ブリッジをさらに備え、該ユーザID伝送ブリッジは、前記車両キーと該車両との間の通信を、前記モバイルコンピューティングデバイスと該車両との間の通信とブリッジされることを可能にするように動作可能であることにより、該車両キーおよび該モバイルコンピューティングデバイスに該ユーザID伝送ブリッジを介して通信することを可能にする、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記モバイルコンピューティングデバイス上で動作可能であるソフトウェア監視モジュールをさらに備え、該ソフトウェア監視モジュールは、前記車両が前記車両キーによって起動させられるときを監視し、次の条件のうちの少なくとも1つが満たされると、所定の場所に警告メッセージを伝送するように構成され、該条件は、
該車両キーと該車両との間の無線リンクが、所定の時間期間を超えて接続されている場合と、
ユーザが、該モバイルコンピューティングデバイスから該ソフトウェア監視モジュールのアンインストールを試行する場合と、
該車両キーと該車両との間の無線リンクが、所定の時間期間上の少なくとも選択された数分間接続されていない場合であって、該車両キーおよび該モバイルコンピューティングデバイスのうちの少なくとも1つが、能動的に併用されていない可能性があることを示す、場合とである、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
走行中の車両内の無線通信を制御する方法であって、
車両と、特定のコードを有する車両キーとを備える車両キーシステムを監視することであって、該特定のコードは、該車両が、該車両キーを使用して起動させられるときを決定する、ことと、
該車両の動作状態をモバイルコンピューティングデバイスに通信することと、
該車両の動作状態が、該車両が走行中であることを示すと、該車両キーの該特定のコードに基づいて、該モバイルコンピューティングデバイスにおける選択されたデバイス特徴の使用を制御することと
を含む、方法。
【請求項17】
コンピュータサーバに、前記モバイルコンピューティングデバイスの使用を通信することをさらに備え、該コンピュータサーバは、使用記録を記憶することにより、該使用記録が所望の第三者によってアクセスされることを可能にするように構成される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記車両の動作状態を通信することは、前記車両キーから前記モバイルコンピューティングデバイスに該車両の動作状態を通信することをさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記車両の動作状態を通信することは、該車両から前記モバイルコンピューティングデバイスに該車両の動作状態を通信することをさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記車両から前記モバイルコンピューティングデバイスに該車両の動作状態を通信することをさらに備え、該動作状態は、該車両の駆動状態、時刻、車両速度、および車両位置から成る群から選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記モバイルコンピューティングデバイスのうちの選択された特徴を制御することをさらに含み、該制御は、グラフィカルユーザインターフェースを使用することによって、前記車両の動作状態に基づいて動作可能である、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記モバイルコンピューティングデバイスにおける選択されたデバイス特徴の使用を制御することは、選択されたデバイス特徴の使用を制御することをさらに備え、該選択されたデバイス特徴は、発信電話、発信音声メッセージ、テキストメッセージ、ゲーム、電子メール、カレンダー機能、およびモバイルデバイスディスプレイから成る群から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記GUIを使用して、前記モバイルコンピューティングデバイスにおける選択されたデバイス特徴の使用を制御することをさらに備え、該GUIは、時刻、前記キーコードと関連付けられた特定のユーザ、および前記車両の速度のうちの少なくとも1つに基づいている、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
車両と、特定のコードを有する車両キーとを備える車両キーシステムを監視することであって、該監視することは、車両と、特定のコードを有する車両キーとを備える車両キーシステムを監視し、該特定のコードを有する該車両キーは、前記モバイルコンピューティングデバイス内に統合されることにより、該車両と該モバイルコンピューティングデバイスとの間の通信を可能にして、該車両が、該統合されたキーを使用して起動させられたときを決定する、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
前記車両が、前記車両キーシステムを使用して停止させられた後の所定の時間期間、前記モバイルコンピューティングデバイスにおける前記選択された特徴の制御を復帰させることをさらに備える、請求項16に記載の方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−507954(P2012−507954A)
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−534812(P2011−534812)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/062788
【国際公開番号】WO2010/051455
【国際公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.ZIGBEE
3.GSM
【出願人】(506051429)ユニバーシティ オブ ユタ リサーチ ファウンデーション (25)
【Fターム(参考)】