説明

運転室用空気調和装置

【課題】バイレベルモードのときに、頭寒足熱の空調状態が確保される運転室用空調装置を提供することにある。
【解決手段】運転室用空調装置は、空調ケース(10)内に配置され、空気導入口から流入した空気流を冷却するための蒸発器と、空調ケース(10)内に配置され、蒸発器の下流に位置し且つ空調ケース(10)内に自身を迂回するバイパス流路(22)を規定するヒータコア(20)と、バイパス流路(22)の一部を開閉するためのバイパスダンパを少なくとも含み、空調ケース(10)内における空気流の通路を切り換えるダンパ群とを備える。バイパスダンパは、フェイス吹出口及びフット吹出口(24)の双方から空気流を流出させるときに、バイパス流路(22)の一部を閉じ且つ自身に沿ってヒータコア(20)を通過した空気流をフット吹出口(24)に案内する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転室用空気調和装置に関し、特に建設機械に搭載するのに好適な運転室用空気調和装置に係わる。
【背景技術】
【0002】
車両の車室や建設機械の操縦室等(以下、これらを単に運転室という)に用いられている運転室用空気調和装置は、運転室内に配置される空調ケースを有する。空調ケースの内部には、運転室に調和空気を吹出させるための空気通路が規定されている(例えば特許文献1参照)。
より詳しくは、空調ケースには、その空気取入口から1つ又は複数の空気吹出口に向かう空気流を生成するブロワファン及び空気流を冷却するための蒸発器(冷却用熱交換器)が収容されている。また、蒸発器の下流には、冷却された空気流の一部又は全部を加熱するためのヒータコア(加熱用熱交換器)が収容されている。ヒータコアのすぐ側には、ヒータコアを迂回し、冷却された空気の一部又は全部をそのまま通過させるバイパス流路が区画されている。
【0003】
各空気吹出口の近傍にはダンパが設けられ、各ダンパは対応する空気吹出口を開閉する。また、ヒータコアの直上流には、エアミックスダンパが配置され、エアミックスダンパの開度によって、バイパス流路を通過する空気の量が調整される。
ダンパは、例えばモードリンク機構によって位置が変更され、ダンパの位置に応じて吹き出しモードが切り換えられる。これにより、特定の空気吹出口を経て運転室内に調和空気が吹き出す。例えば、空気吹出口には、フェイス用吹出口及びフット用吹出口があり、フェイス用吹出口のみを経て吹き出すフェイスモードや、フット用吹出口からのみ吹出すフットモード、更には、フェイス用吹出口及びフット用吹出口の2つの吹出口を経て吹き出すバイレベルモードがある。
【特許文献1】特開2003―231410号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の自動車用空調装置においては、車両幅方向の占有長さを小さくすべく、ブロワファンの上方にエバポレータ及びヒータコアが配置され、ヒータコアよりも上方に、フェイス吹出口及びフット吹出口が設けられている。この構成では、フェイス吹出口とフット吹出口の両方から空気流を流出させるバイレベルモードのときに、冷風と温風とが空調ケースの内部で混合されてから流出する。このため、フェイス吹出口から吹き出す空気流の温度とフット吹出口から吹き出す空気流の温度とが略同一となってしまい、乗員にとって運転若しくは作業するのに快適な頭寒足熱の空調状態が実現されない。
【0005】
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、バイレベルモードのときに、頭寒足熱の空調状態が確保される運転室用空調装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明によれば、空気流を流入させるための空気導入口、乗員の上半身に空気流を送るためのフェイス吹出口及び乗員の足元に空気流を送るためのフット吹出口を有する空調ケースと、前記空調ケース内に配置され、前記空気導入口から流入した空気流を冷却するための冷却用熱交換器と、前記空調ケース内に配置され、前記冷却用熱交換器の下流に位置し且つ前記空調ケース内に自身を迂回するバイパス流路を規定する加熱用熱交換器と、前記バイパス流路の一部を開閉するためのバイパスダンパを少なくとも含み、前記空調ケース内における空気流の通路を切り換えるダンパ群とを備え、前記バイパスダンパは、前記フェイス吹出口及びフット吹出口の双方から空気流を流出させるときに、前記バイパス流路の一部を閉じ且つ自身に沿って前記加熱用熱交換器を通過した空気流を前記フット吹出口に案内することを特徴とする運転室用空気調和装置が提供される(請求項1)。
【0007】
好ましくは、前記バイパスダンパは、切欠きを有する板ドアである(請求項2)。
好ましくは、前記空調ケースのフット吹出口の一部を閉塞するように固定され、前記バイパスダンパの切欠きの形状に対応した形状を有する閉塞部材を更に備え、前記バイパスダンパは、前記ダンパ群が前記フット吹出口を閉塞すべきときに、前記閉塞部材と協働して前記フット吹出口を閉塞する(請求項3)。
【0008】
好ましくは、前記フェイス吹出口は、前記バイパス流路の延長線上にあり、前記加熱用熱交換器及びフット吹出口は、前記バイパス流路又は前記バイパス流路の延長線を挟んで相互に離間している(請求項4)。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1の運転室用空調装置によれば、フェイス吹出口及びフット吹出口の双方から空気流を流出させるとき、即ちバイレベルモードのときに、バイパスダンパがバイパス流路の一部を閉塞するとともに、加熱用熱交換器を通過した空気流を自身に沿ってフット吹出口に案内する。
このバイレベルモードで暖房運転したとき、バイパス流路の閉塞されていない部分を通過した空気流を、そのままフェイス吹出口から流出させることにより、フェイス吹出口からは相対的に低温の空気流が乗員の上半身に向けて送られる。
【0010】
一方、バイパスダンパは、バイパスダンパの背面側においてバイパス流路を通過してきた空気流の周囲が低圧になることを利用し、加熱用熱交換器を通過した空気流を自身に沿ってフット吹出口に案内する。つまり、加熱用熱交換器を通過した空気流は、バイパス流路を通過した空気流の周囲に形成される低圧の領域を通過させられ、フット吹出口に向かう。これによって、加熱用熱交換器を通過した空気流とバイパス流路を通過した空気流との混合が抑制され、フット吹出口からは、相対的に高温の空気流が乗員の足元に向けて送られる。
【0011】
そしてこれらの結果、この運転室用空調装置によれば、バイレベルモードで暖房運転したとき、乗員が作業をするのに快適な頭寒足熱の空調状態が確実に実現される。
請求項2の運転室用空調装置は、バイパスダンパが切欠きを有する板ドアであることによって、簡単な構成を有する。
請求項3の運転室用空調装置は、バイパスダンパが、閉塞部材と協働してフット吹出口を閉塞することによりフット吹出口を閉塞するダンパを兼ねており、より簡単な構成を有する。
【0012】
請求項4の運転室用空調装置では、加熱用熱交換器及びフット吹出口が、バイパス流路又はバイパス流路の延長線を挟んで相互に離間していても、加熱用熱交換器を通過した空気流が、バイパス流路を通過した空気流の周囲を通って、フット吹出口に向けて流れる。このため、運転室用空調装置の小形化を図るべく、ブロワファンの上方に冷却用熱交換器及び加熱用熱交換器を配置したとしても、バイレベルモードでの暖房運転時に頭寒足熱の空調状態が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の一実施形態の運転室用空調装置について図面を参照して説明する。
図1は、運転室用空調装置の概略を示す正面図である。運転室用空調装置は、運転室に配置されて運転室内の空調を行う。なお、運転室には、車両の車室や建設機械の操縦室等が含まれる。
運転室用空調装置は空調ケース10を有し、空調ケース10の内部には、運転室に調和空気を送り出すための空気通路が規定されている。空調ケース10内の最下部の中央にはモータ12が配置され、モータ12の両側には2つのブロワファン14,14が配置されている。ブロワファン14,14は、運転室の幅方向に並んでおり、空調ケース10の側壁にて開口した空気導入口を有する。ブロワファン14,14は、モータ12によって同時に駆動されると、内外気切換ユニット16から空調ケース10内に空気を取り込む。
【0014】
図2及び図3は、図1のII-II線及びIII-III線にそれぞれ沿う概略的な断面図であり、空調ケース10内には、モータ12及びブロワファン14の上方に位置して、冷却用熱交換器としての蒸発器18が配置されている。蒸発器18は、前後方向に対して傾斜しているけれども、空調ケース10の前後方向及び上下方向の全域に渡っている。従って、蒸発器18は、空調ケース10の流路断面積の全域に亘っており、ブロワファン14からの空気流は全て蒸発器18を通過する。
【0015】
また、空調ケース10内には、蒸発器18の上方に位置して、加熱用熱交換器としてのヒータコア20が配置されている。ヒータコア20は水平に配置され、空調ケース10の幅方向全域に亘っている。ただしヒータコア20は、空調ケース10の前後方向でみて、空調ケース10よりも短く、空調ケース10の前壁側に配置されている。これにより、ヒータコア20と空調ケース10の後壁との間には、バイパス流路22が形成されている。
【0016】
ここで、空調ケース10の後壁の上部は、オーバーハング状に傾斜しており、この上部にフット吹出口24が形成されている。フット吹出口24は、乗員の足元に向けて調和空気を送るための吹出口であり、斜め下方を向いている。また、フット吹出口24は、空調ケース10の幅方向全域に渡っており、フット吹出口24及びヒータコア20は、バイパス流路22を挟んで前後方向に相互に離間している。
【0017】
一方、空調ケース10の天井壁には、バイパス流路22の上方、換言すれば、バイパス流路22の延長線上に位置してフェイス吹出口26が形成されている。フェイス吹出口26は、乗員の上半身に向けて調和空気を送るための吹出口であり、斜め上方に向けて開口している。フェイス吹出口26は、空調ケース10の幅方向全域に渡っており、天井壁の残部は、所定の間隔を存してヒータコア20の上面と対向している。
【0018】
空調ケース10内には、空気通路(吹き出しモード)を切り換えるべく、ダンパ群が配置されている。なお、ダンパ群は、図示しないモードリンク機構やモータによって駆動される。
ダンパ群は、ヒータコア20の直下に配置されるエアミックスダンパ28を含み、エアミックスダンパ28は、ヒータコア20への空気流の流れを遮断する閉位置、バイパス流路22への空気流の流れを遮断する開位置、並びに、ヒータコア20及びバイパス流路22の双方への空気の流れを許容する中間位置を有する。図2及び図3では、エアミックスダンパ28は中間位置に位置づけられている。
【0019】
また、ダンパ群は、フェイス吹出口26を開閉するフェイスダンパ30を含み、フェイスダンパ30は、中央に回転軸を有する板ドアによって構成されている。フェイスダンパ30は、フェイス吹出口26を閉じる閉位置、フェイス吹出口26を全開にする開位置、並びに、フェイス吹出口26を半開にする中間位置を有する。
更にダンパ群は、フット吹出口24を開閉するフットダンパ32を含み、フットダンパ32は、フット吹出口24を開いている開位置と、フット吹出口24を閉じている閉位置とを有する。そしてフットダンパ32は、開位置にあるとき、バイパス流路22の一部を閉じ、ヒータコア20を通過した空気流を自身に沿ってフット吹出口24に案内する。
【0020】
より詳しくは、図4及び図5に拡大して示したように、フットダンパ32も板ドアからなり、板部34、及び、板部34の片側に取り付けられて板部34を回転自在に支持する回転軸36によって構成されている。板部34の中央には、四角形の切欠き38が形成されており、板部34は、フット吹出口24と略等しい大きさの長方形から切欠き38を切り取って得られる形状をなす。
【0021】
フットダンパ32が開位置に位置づけられたときに、板部34の先端はヒータコア20の近傍に位置づけられる。この配置では、板部34はバイパス流路22を部分的に閉塞し、板部34の切欠き38は、空気流の通過を許容する。
一方、フットダンパ32が閉位置に位置づけられたとき、フットダンパ32は、閉塞部材40と協働してフット吹出口24を閉塞する。
【0022】
具体的には、閉塞部材40は、フット吹出口24に固定され、フット吹出口24の一部を閉塞している。閉塞部材40の形状及び位置は、閉位置に位置づけられたフットダンパ32の切欠き38の形状及び位置に略合致しており、板部34がフット吹出口24の残部を閉塞可能である。
以下、上述した運転室用空調装置の暖房運転について説明する。
【0023】
図3及び図4では、ダンパ群の配置がバイレベルモードに設定されている。バイレベルモードでは、エアミックスダンパ28及びフェイスダンパ30はそれぞれ中間位置に位置づけられ、フットダンパ32は開位置に位置づけられている。
この配置では、蒸発器18を通過した空気流の一部が、フットダンパ32の切欠き38を通過し、そして、フェイス吹出口26を通過して乗員の上半身へ向かう。一方、蒸発器18を通過した空気流の残部は、ヒータコア20を通過して加熱されて温風になる。温風の一部は、フットダンパ32の切欠き38を通過した空気流とともにフェイス吹出口26を通過して乗員の上半身へ向かうが、温風の大半は、フットダンパ32の板部34に沿ってフット吹出口24に案内され、乗員の足元へ向かう。
【0024】
図6では、ダンパ群の配置がフェイスモードに設定されている。フェイスモードでは、エアミックスダンパ28は中間位置に位置づけられ、フェイスダンパ30は開位置に位置づけられ、そして、フットダンパ32は閉位置に位置づけられている。
この配置では、蒸発器18を通過した空気流は、一部がバイパス流路22を通過し、残部がヒータコア20を通過するものの、フット吹出口24は、フットダンパ32及び閉塞部材40によって閉塞されているため、全てフェイス吹出口26を通過して乗員の上半身へと向かう。
【0025】
図7では、ダンパ群の配置がフットモードに設定されている。フットモードでは、エアミックスダンパ28は中間位置に位置づけられ、フェイスダンパ30は閉位置に位置づけられ、そして、フットダンパ32は開位置に位置づけられている。
この配置では、蒸発器18を通過した空気流は、一部がフットダンパ32の切欠き38を通過し、残部がヒータコア20を通過するものの、フェイス吹出口26はフェイスダンパ30によって閉塞されているため、全てフット吹出口24を通過して乗員の足元へと向かう。
【0026】
上述した運転室用空調装置によれば、バイレベルモードで暖房運転したとき、バイパス流路22の閉塞されていない部分を通過した空気流を、そのままフェイス吹出口26から流出させることにより、相対的に低温の空気流が乗員の上半身に向けて送られる。
一方、フットダンパ32は、フットダンパ32の背面側においてバイパス流路22を通過してきた空気流の周囲が低圧になることを利用し、ヒータコア20を通過した空気流を自身に沿ってフット吹出口24に案内する。つまり、ヒータコア20を通過した空気流は、バイパス流路22を通過した空気流の周囲に形成される低圧の領域を通過させられ、フット吹出口24に向かう。これによって、ヒータコア20を通過した空気流とバイパス流路22を通過した空気流との混合が抑制され、フット吹出口24からは、相対的に高温の空気流が乗員の足元に向けて送られる。
【0027】
そしてこれらの結果、この運転室用空調装置によれば、バイレベルモードで暖房運転したとき、乗員が運転や機械の操作等の作業をするのに快適な頭寒足熱の空調状態が確実に実現される。
特に、上述した運転室用空調装置では、ヒータコア20及びフット吹出口24が、バイパス流路22又はバイパス流路22の延長線を挟んで相互に離間していても、ヒータコア20を通過した空気流が、バイパス流路22を通過した空気流の周囲を通って、フット吹出口24に向けて流れる。このため、運転室用空調装置の小形化を図るべく、ブロワファン14の上方に蒸発器18及びヒータコア20を配置したとしても、バイレベルモードでの暖房運転時に頭寒足熱の空調状態が実現される。
【0028】
また、上述した運転室用空調装置は、フットダンパ32が切欠き38を有する板ドアによって構成されることによって、簡単な構成を有する。
更に、上述した運転室用空調装置は、フットダンパ32が、閉塞部材40と協働してフット吹出口24を閉塞することにより、バイパス流路22を部分的に閉塞可能なバイパスダンパを兼ねており、より簡単な構成を有する。
【0029】
本発明は上述した一実施形態に限定されることはなく、種々の変形が可能である。
例えば、一実施形態では、フットダンパ32が、バイパスダンパを兼ねていたけれども、バイパスダンパとフットダンパとを別々に設けてもよい。つまり、ダンパ群は、バイレベルモードのときにバイパス流路22を部分的に閉塞可能なバイパスダンパを含んでいればよい。そして、バイパスダンパとフットダンパとを別体にした場合、バイパスダンパは、板ドアに限定されず、フィルムドア、ロータリドア又はスライドドアであってもよい。
【0030】
一実施形態では、切欠き38の形状が四角形であったけれども、切欠きの形状は特に限定されない。また、バイパスダンパにおける切欠きの位置や数も特には限定されない。更に、切欠きの大きさも特には限定されないが、切欠きの大きさは、フェイス吹出口26から吹き出す空気流の温度と、フット吹出口24から吹き出す空気流の温度との差が適当になるように設定される。
【0031】
一実施形態では、吹出口がフェイス吹出口26及びフット吹出口24の2つであったけれども、デフロスト吹出口を加えて3つ以上であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】一実施形態の運転室用空調装置の概略を示す正面図である。
【図2】図1中のII-II線に沿う概略的な断面図である。
【図3】図1中のIII-III線に沿う概略的な断面図である。
【図4】図1の運転室用空調装置において、フットダンパが開位置にあるときのバイパス流路周辺を、空調ケースを切り欠いて側方斜め上からみた概略的な斜視図である。
【図5】図1の運転室用空調装置において、フットダンパが閉位置にあるときのバイパス流路周辺を、空調ケースを切り欠いて側方斜め上からみた概略的な斜視図である。
【図6】図1中のVI-VI線に沿う概略的な断面図である。
【図7】図1中のVII-VII線に沿う概略的な断面図である。
【符号の説明】
【0033】
10 空調ケース
20 ヒータコア(加熱用熱交換器)
22 バイパス流路
24 フット吹出口
32 フットダンパ(バイパスダンパ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気流を流入させるための空気導入口、乗員の上半身に空気流を送るためのフェイス吹出口及び乗員の足元に空気流を送るためのフット吹出口を有する空調ケースと、
前記空調ケース内に配置され、前記空気導入口から流入した空気流を冷却するための冷却用熱交換器と、
前記空調ケース内に配置され、前記冷却用熱交換器の下流に位置し且つ前記空調ケース内に自身を迂回するバイパス流路を規定する加熱用熱交換器と、
前記バイパス流路の一部を開閉するためのバイパスダンパを少なくとも含み、前記空調ケース内における空気流の通路を切り換えるダンパ群と
を備え、
前記バイパスダンパは、前記フェイス吹出口及びフット吹出口の双方から空気流を流出させるときに、前記バイパス流路の一部を閉じ且つ自身に沿って前記加熱用熱交換器を通過した空気流を前記フット吹出口に案内する
ことを特徴とする運転室用空気調和装置。
【請求項2】
前記バイパスダンパは、切欠きを有する板ドアであることを特徴とする請求項1に記載の運転室用空気調和装置。
【請求項3】
前記空調ケースのフット吹出口の一部を閉塞するように固定され、前記バイパスダンパの切欠きの形状に対応した形状を有する閉塞部材を更に備え、
前記バイパスダンパは、前記ダンパ群が前記フット吹出口を閉塞すべきときに、前記閉塞部材と協働して前記フット吹出口を閉塞する
ことを特徴とする請求項2に記載の運転室用空気調和装置。
【請求項4】
前記フェイス吹出口は、前記バイパス流路の延長線上にあり、
前記加熱用熱交換器及びフット吹出口は、前記バイパス流路又は前記バイパス流路の延長線を挟んで相互に離間している
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の運転室用空気調和装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−196398(P2009−196398A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−37272(P2008−37272)
【出願日】平成20年2月19日(2008.2.19)
【出願人】(000001845)サンデン株式会社 (1,791)
【Fターム(参考)】