説明

運転操作支援装置及び方法

【課題】 運転操作の改善にあたり考慮すべき走行環境を検出し、当該走行環境に対応した運源メッセージを提供する。
【解決手段】 操作履歴生成部12において、車両の運転操作量を示す運転操作情報と、車両の走行経路における走行環境を示す走行環境情報を取得するとともに、運転操作情報と走行環境情報を対応付けて記憶する。対象操作選定部40は、走行環境情報の組合せ毎に運転操作量の評価値を算出し、この評価値に基づいて運転評価の対象とすべき運転操作量のタイプを示す対象操作情報を抽出する。環境要因推定部44は、対象操作情報に対応する走行環境情報の組合せの中から、運転操作量の発現確率分布に基づき、運転評価の対象とすべき環境要因情報を抽出する。メッセージ抽出部46は、対象操作情報と環境要因情報に基づき、メッセージDB48を参照して運転メッセージを抽出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の運転動作を支援する装置に関し、特に、運転手に対して車両の運転に関するメッセージを提供する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
安全運転を促すための各種アドバイスを提供する安全運転促進装置として、例えば、特許文献1に記載の安全運転促進装置では、アクセル操作やハンドル操作等の診断項目ごとに運転診断値を算出するとともに、走行場所、時期、天候等の走行環境毎に重み係数を示す重み係数マップを備えており、走行環境に応じた重み係数を用いて運転診断値に対する補正演算を行うことで、アドバイスを最も必要とする診断項目(例えば、カーブ中のブレーキ踏み増し)と、重み係数が最大値を示す走行環境(例えば、雪の山間部)の情報を抽出し、これらを組み合わせて運転メッセージを出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−97480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置では、ある特定の環境下における運転操作の改善という観点からの運転メッセージ提供については何ら考慮されておらず、根本的な運転操作の改善に至らない場合がある。
【0005】
例えば、ある運転手について、上り坂という特定の走行環境において急加速を行う傾向があったとしても、重み係数マップにおいて上り坂に対する重み係数として小さい値が設定されている場合には、この要素は運転メッセージの提供にあたり選択されることがなく、重み係数が高い別の走行環境(例えば、高速道路)が抽出される場合が多い。すなわち、高速道路での追い越しをめったに行わず、上り坂で急加速してしまう運転手に対しても、「高速道路での追い抜きを控えましょう」等のメッセージが出力されるため、運転操作の改善に必要なメッセージを出力することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、運転操作の改善にあたり考慮すべき走行環境を検出し、当該走行環境に対応する運転メッセージを提供することができる運転操作支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の運転操作支援装置は、車両の運転操作量を示す運転操作情報と、前記車両の走行経路における走行環境を示す走行環境情報を取得するとともに、前記運転操作情報と前記走行環境情報を対応付けて記憶する運転操作履歴生成部と、前記走行環境情報に基づいて前記運転操作量の評価値を算出するとともに、前記評価値に基づいて運転評価の対象とすべき前記運転操作量のタイプを示す対象操作情報を抽出する対象操作選定部と、前記対象操作情報に対応する前記走行環境情報の中から、運転評価の対象とすべき環境要因情報を抽出する環境要因推定部と、前記対象操作情報と前記環境要因情報に基づき、運転メッセージを抽出するメッセージ抽出部とを備えた構成を有する。
【0008】
この構成により、運転評価の対象とすべき運転操作量のタイプの情報と、考慮すべき走行環境の情報とを抽出し、これら運転操作量及び走行環境の情報に基づいて運転メッセージを抽出することができるから、走行環境を考慮した運転メッセージを提供することができる。
【0009】
本発明の運転操作支援装置において、前記運転操作履歴生成部は、前記運転操作情報を取得するとともに、前記運転操作情報に基づき前記車両の走行状態を分類する操作情報取得部と、前記分類された個々の走行状態ごとに、前記走行環境情報の代表値を抽出することで当該走行状態における走行環境を推定する走行環境推定部と、前記走行環境情報の代表値と前記運転操作情報とを対応付けて記憶する記憶部とを備えた構成を有する。この構成により、走行環境情報を効率よく取得することができ、処理すべきデータの削減を図ることができる。
【0010】
本発明の運転操作支援装置において、前記操作情報取得部は、前記車両の走行状態が一定時間変動しない場合には、別の走行状態として分類する。これにより、一定速度で走行している場合のように、車両の走行状態に大きな変動がない場合でも、走行環境情報を効果的に取得することができる。
【0011】
本発明の運転操作支援装置は、前記車両の予定走行経路における前記走行環境情報を取得する走行環境予測部を備え、前記対象操作選定部は、前記予定走行経路に含まれる前記走行環境情報に対して、前記運転操作量の評価値を算出して前記対象操作情報を抽出する構成を有する。この構成により、運転手がこれから走行する予定の経路に対して、走行環境を考慮した運転メッセージを出力することができ、運転操作の更なる改善を図ることができる。
【0012】
本発明の運転操作支援装置は、複数の予定走行経路を示す走行経路情報を取得する走行経路予測部と、予定走行経路の各々に対応する前記走行環境情報とを取得する走行環境予測部と、個々の前記予定走行経路に対する前記運転操作の評価値を算出するとともに、前記予定走行経路の前記評価値に基づいて予定走行経路を選択する経路パターン候補選定部を備えた構成を有する。この構成により、複数の走行経路の中から、走行環境を考慮して適切な走行経路を選択することができる。
【0013】
本発明の運転操作支援装置は、前記走行経路を示す地図情報が記憶された地図情報記憶部と、前記走行経路を含む地図画像と、前記運転メッセージとを重ねて出力表示する出力部とを備えた構成を有する。この構成により、地図画像と運転メッセージを同時に出力表示することができ、例えば走行経路上の特定の道路区間と運転メッセージを対応付けて表示することで、運転メッセージを効果的に出力表示することができる。
【0014】
本発明の運転操作支援方法は、車両の運転操作量を示す運転操作情報と、前記車両の走行経路における走行環境を示す走行環境情報を取得するとともに、前記運転操作情報と前記走行環境情報を対応付けて記憶する運転操作履歴生成ステップと、前記走行環境情報に基づいて前記運転操作量の評価値を算出するとともに、前記評価値に基づいて運転評価の対象とすべき前記運転操作量のタイプを示す対象操作情報を抽出する対象操作選定ステップと、前記対象操作情報に対応する前記走行環境情報の中から、運転評価の対象とすべき環境要因情報を抽出する環境要因推定ステップと、前記対象操作情報と前記環境要因情報に基づき、運転メッセージを抽出するメッセージ抽出ステップとを備えた構成を有する。この構成によっても、上記と同様に、運転評価の対象とすべき運転操作量のタイプの情報と、考慮すべき走行環境の情報とを抽出し、これら運転操作量及び走行環境の情報に基づいて運転メッセージを抽出することができるから、走行環境を考慮した運転メッセージを提供することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、運転評価の対象とすべき運転操作量と、走行環境の情報とに基づいて運転メッセージを抽出することにより、走行環境を考慮した運転メッセージを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態に係る運転操作支援装置の構成を示すブロック図
【図2】走行状態及び対応する操作量情報の一例を示す説明図
【図3】ある走行区間における走行環境情報を抽出する手順を示す説明図
【図4】運転操作履歴DBに記憶された情報の一例を示す説明図
【図5】走行環境毎に運転操作量の確率分布を生成した様子を示す説明図
【図6】(a)は、ある走行環境における平均加速度の操作量の確率分布を示す説明図 (b)は、診断モデルDBに記憶される評価値情報の一例を示す説明図
【図7】個々の走行環境毎に算出された平均加速度の確率分布の一例を示す説明図
【図8】走行環境要因と操作量情報に基づいて運転メッセージを抽出する手順を示す説明図
【図9】運転メッセージを抽出する処理の手順を示すフローチャート
【図10】本発明の第2実施形態に係る運転操作支援装置の構成を示すブロック図
【図11】地図画像と運転メッセージとが重ねて表示された例を示す図
【図12】本発明の第3実施形態に係る運転操作支援装置の構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る運転操作支援装置の構成を示すブロック図である。運転操作支援装置10は、例えば車両に搭載されており、操作履歴生成部12とメッセージ生成部14とを備える。操作履歴生成部12には、交通情報を入力する通信部16と、車両の走行情報を入力する車両情報検出部18と、経路情報を入力するナビゲーション装置20が接続されている。また、メッセージ生成部14には、メッセージ生成指示を入力するための入力部22と、生成されたメッセージを出力するメッセージ出力部24が接続されている。
【0019】
通信部16は、例えば電波ビーコンや光ビーコンに対応可能な無線通信モジュールであり、VICS(Vehicle Information and Communication System)センターより、渋滞情報等の交通情報を受信し、操作履歴生成部12に出力する。この交通情報は、例えば一定区間の道路に対する「渋滞」「混雑」「順調」の3タイプの情報を含む。
【0020】
車両情報検出部18は、例えば車両に備えられた速度センサ、加速度センサ、アクセル開度センサ、イグニッションセンサであり、車両の速度(車速度)、加速度、アクセル開度、イグニッションのオン/オフの情報を取得して、操作履歴生成部12に出力する。また、車両情報検出部18として、車両の鉛直方向の傾きを検出して道路の勾配情報を取得する傾きセンサと、車両の水平方向の傾きを検出してカーブの有無を検知する傾きセンサを備えても良い。
【0021】
ナビゲーション装置20は、ナビゲーション機能を実現するための経路情報を生成するナビECU20aと、地図情報を記憶する地図データベース20bとを備えており、車両の位置情報(経度/緯度情報)、現在位置を含む一定範囲の道路情報、走行方位情報等の情報を、操作履歴生成部12に出力する。
【0022】
操作履歴生成部12は、操作情報取得部30、走行環境取得部32、走行環境推定部34、運転操作履歴DB36を備えており、通信部16、車両情報検出部18、ナビゲーション装置20から入力される各種情報に基づいて、走行環境毎の運転操作量の履歴を示す運転操作履歴を生成する。
【0023】
操作情報取得部30は、車両情報検出部18からの各種情報を受けて、車速度、平均速度、加速度、アクセル開度、イグニッションオン/オフといった運転操作に関する情報(運転操作情報)を取得するとともに、これら運転操作情報から車両の走行状態を検出し、当該走行状態における運転操作量の情報を生成する。
【0024】
操作情報取得部30において取得される情報の一例を、図2に示す。図2においては、説明の簡略化のため、時間T1からT2の間は車両が停止しており、時間T2からT3の間に加速し、時間T3からT5の間はほぼ一定速度で走行し、時間T5からT6の間に減速し、時間T6に車両が停止した場合を例にして説明する。
【0025】
操作情報取得部30は、例えば、以下の条件に基づいて、車両の走行状態を、「停止」「加速」「定常」「減速」の中から決定する。なお、以下の条件はあくまで一例であり、また、本発明はこれら4つの走行状態に限定されるものではない。
停止:車速度0km/h
加速:加速度0.5m/s2以上
定常:車速度30km/h以上、かつ、加速度0.5m/s2未満
減速:アクセル開度0%(車速度0km/hを除く)
【0026】
前述した走行例に即して説明すると、操作情報取得部30は、時間T1からT2の間は、車速度0km/h(停止中)であるため、走行状態を「停止」と定める。時間T2において、車両の加速度が0.5m/s2以上であることを検出すると、別の走行状態となるまで、車両の走行状態を「加速」と定める。そして、時間T3において、車両の加速度が0.5m/s2未満となり、かつ、車速度30km/h以上であることが検出されるので、操作情報取得部30は、走行状態を「定常」と定める。そして、時間T5において、アクセル開度が0%であることが検出されると、操作情報取得部30は、走行状態を「減速」と定める。これにより、車両の走行状態を区分けすることができる。
【0027】
なお、例えば信号のない道路(高速道路など)での走行中は、「定常」状態に該当する時間が長時間にわたってしまうことから、操作情報取得部30は、同じ走行状態が一定時間継続した時点で走行状態を区分けする。すなわち、図2の走行例では、時間T1、T2、T3、T4、T5、T6の各時点を基準として、「停止」「加速」「定常」「定常」「減速」と、走行状態が区分けされる。
【0028】
そして、操作情報取得部30は、車両情報検出部18より入力される各種情報に基づき、区分けされた各走行状態における運転操作量の情報(操作量情報)を取得する。例えば、「停止」状態では、イグニッションがオンとなっている時間、及び、アクセル開度の積算値を算出し、操作量情報として出力する。また、「加速」状態では、平均加速度を算出し、これを操作量情報として出力する。また、「定常」状態では、平均車速度及び加速度の偏差を算出し、これらを操作量情報として出力する。さらに、「減速」状態では、アクセル開度が0となっている時間(すなわち、アクセルがOFFとなっている時間)を計測し、これを操作量情報として出力する。なお、各走行状態において抽出される操作量情報の種別は、あくまで一例であり、本実施形態に記載の操作量情報に限定されることはない。
【0029】
操作情報取得部30は、上記方法により得られた走行状態情報及び操作量情報を、走行環境推定部34に出力する。
【0030】
走行環境取得部32は、通信部16、車両情報検出部18、ナビゲーション装置20から入力される各種情報に基づき、現在走行中の道路の状況を示す走行環境情報を生成する。この走行環境情報は、例えば、道路種別(高速、細街路、その他)、道路勾配(上り、下り、平坦)、カーブの有無、交差点の有無、渋滞状況(渋滞、混雑、定常)、走行中の道路を識別するリンクIDの情報が含まれる。なお、これら走行環境情報はあくまで一例であり、本実施形態に記載の走行環境情報に限定されることはない。
【0031】
ここで、道路種別、道路勾配、カーブ/交差点の有無の情報は、ナビゲーション装置20からの道路情報に基づき取得することができる。すなわち、ナビゲーション装置20に設けられたGPS等の位置検出手段により、現在走行中の位置情報(経度・緯度)を取得するとともに、地図DB20bを参照して対応する道路情報を取得することで、道路種別、道路勾配、リンクIDの情報を取得することができる。また、走行環境取得部32は、現在走行中の位置を基準とした一定範囲の地図データを読み出すことで、走行中の道路がカーブであるか否か、付近(例えば50メートル以内)に交差点が存在するか否かを検出することができる。
【0032】
走行環境取得部32は、上記の走行環境情報を所定時間間隔で取得するとともに、得られた走行環境情報を走行環境推定部34に出力する。走行環境推定部34は、操作情報取得部30で区分けされた運転状態の区間ごとに、走行環境取得部32からの複数の走行環境情報の中から、最も頻度が高いものを抽出し、当該区間における走行環境として決定する。
【0033】
図3は、走行環境推定部34において、走行環境の最頻情報を抽出する処理を示す説明図であり、ここでは、図2の時間T3からT4の間(定常状態)における処理について示している。図3の上側の表は、時間T3からT4の間に、走行環境取得部32から送られてきた走行環境情報の一例を示したものであり、走行環境推定部34は、走行環境情報の項目ごとに最頻のデータを代表パラメータとして抽出する。
【0034】
例えば、走行環境「種別」では、「通常」を示すデータの数が最も多いことを検出し、走行環境「勾配」では、「下り」を示すデータの数が最も多いと検出する。このようにして他の走行環境についても代表パラメータを抽出することで、例えば、時間T3からT4の間における走行環境情報(代表パラメータの組み合わせ)として、「種別:通常」、「勾配:下り」、「カーブ:有り」、「交差点:なし」、「渋滞:混雑」、「リンクID:L1」の各種情報を抽出する。
【0035】
そして、走行環境推定部34は、上述のようにして抽出された走行環境情報と、操作情報取得部30から入力された各走行状態における操作量情報とを対応付けて、運転操作履歴情報として、運転操作履歴DB36に記憶する。
【0036】
図4は、運転操作履歴DB36に記憶された運転操作履歴情報の一例を示したものである。例えば、時間T3からT4の間において、上述した各種の走行環境情報と、走行状態(「定常」)と対応する操作量情報(加速度偏差、平均車速度)とが、対応付けて記憶される。これにより、各走行状態における走行環境情報と操作量情報とを、対応付けて記憶することができる。
【0037】
メッセージ生成部14は、対象操作選定部40、診断モデルDB42、環境要因推定部44、メッセージ抽出部46及びメッセージDB48を備え、入力部22及びメッセージ出力部24が接続されている。
【0038】
入力部22は、例えば操作ボタンやタッチパネルが用いられ、運転操作に関するメッセージ情報の生成する指令を入力するために設けられる。車両の運転手によってメッセージ生成指示がなされると、メッセージ生成部14は、運転操作履歴DB36に記憶された運転操作履歴情報を読み出し、アドバイスを提供すべき運転操作の種別と、走行環境の情報を抽出し、これら情報に基づき、運転操作に関するメッセージを生成する。
【0039】
対象操作選定部40は、運転操作履歴DB36に記憶された運転操作履歴情報に基づき、運転メッセージの対象とすべき運転操作を選択する。まず、対象操作選定部40は、運転操作履歴DB36に記憶された運転操作履歴情報から、走行環境が共通するデータ(「種別」「勾配」「交差点」「渋滞」「カーブ」の内容が同一であるデータ)を読み出すとともに、当該走行環境の組合せに対して、運転操作量の確率分布を示すヒストグラムを生成する。
【0040】
図5は、対象操作選定部40において生成される運転操作量のヒストグラムの一例を示したものである。例えば、対象操作選定部40は、「種別:高速」「勾配:上り」(「交差点」「渋滞」「カーブ」の走行環境情報については、説明の簡略化のため省略する)の組合せに対し、平均加速度(走行状態が「加速」の場合)の全てのデータを抽出し、その確率分布を生成する。同様にして、同じ走行環境の組合せに対する、積算アクセル開度、IGオン時間(「停止」状態の場合)、加速度偏差、平均車速度(「定常」状態の場合)、アクセルオフ時間(「減速」状態の場合)について、その確率分布が生成される。なお、図5においては、図面の簡略化のため、「平均加速度」以外の運転操作量に対する確率分布を省略している。
【0041】
そして、対象操作選定部40は、各走行環境情報において、確率値が最大値を示す運転操作量の値を検出するとともに、当該運転操作量に対応する評価値を、診断モデルDB42を参照して抽出する。そして、対象操作選定部40は、評価値が最も低い運転操作量に対応する特定の走行環境を抽出する。
【0042】
図6は、対象操作選定部40において、平均加速度を例にして評価値を抽出する手順を示す説明図であり、図6(a)は、「種別:高速」「勾配:上り」(「交差点」「渋滞」「カーブ」の走行環境情報については、説明の簡略化のため省略する)の走行環境における平均加速度の確率分布であり、図6(b)は、診断モデルDB42に記憶された運転操作診断モデルの一例を示すものである。
【0043】
診断モデルDB42は、ある運転操作量(図6では平均加速度)に対する評価値のデータが、走行環境情報の組合せごとに設けられている。例えば、「種別:高速」「勾配:平坦」(「交差点」「渋滞」「カーブ」の走行環境情報については、説明の簡略化のため省略する)の組合せに対して、運転操作量としての平均加速度が、例えば、「0.8」の場合は100点、「1.5」の場合は20点、「2.0」の場合は0点となるように、定められている。
【0044】
図6の例では、「種別:高速」「勾配:上り」の環境情報において、確率が最大値をとる平均加速度が2.0m/s2となっており、対象操作選定部40は、走行環境の組合せに対応する操作量評価値の列を参照し、平均加速度「2.0」に対応する評価値として、「0」を抽出する。
【0045】
対象操作選定部40は、同様にして、他の走行環境及び運転操作量における操作量評価値を、診断モデルDB42を参照することで抽出し、操作量評価値が最も低い値をとる走行環境及び走行状態の組み合わせを抽出する。図6の例では、「種別:高速」「勾配:上り」(他の走行環境情報は省略する)「走行状態:加速」の組み合わせにおいて、評価値が最も低い値をとることが検出される。検出された走行環境の組合せ及び運転操作量(平均加速度:2.0)の情報は、環境要因推定部44へ出力される。なお、運転操作量の情報は、診断モデルDB42に記憶された理想値(評価値100に対応する値)との大小(過小/過大)を示す情報とともに、環境要因推定部44に出力される。
【0046】
環境要因推定部44は、対象操作選定部40から入力された走行環境の組み合わせを構成する各走行環境に対して、対象操作選定部40から入力された運転操作量に対する確率分布を生成するとともに、当該運転操作量を示す確率が最も大きい走行環境情報を、運転メッセージを提供すべき走行環境(走行環境要因)として特定する。
【0047】
図7は、環境要因推定部44において生成された、各走行環境に対応する平均加速度の確率分布を示すものである。環境要因推定部44には、例えば「上り」「高速」「カーブ有」「交差点なし」「混雑」の各走行環境の情報と、「平均加速度:2.0」の運転操作量の情報が入力される。そして、環境要因推定部44は、運転操作履歴DB36から、当該「上り」「高速」「カーブ有」「交差点なし」「混雑」の各走行環境と、平均加速度の情報を含む走行履歴情報を抽出し、個々の走行環境に対する平均加速度の確率分布を生成する。
【0048】
環境要因推定部44は、生成された確率分布に基づき、「平均加速度:2.0」が発生する確率が最も大きい走行環境を、アドバイスを提供すべき走行環境(走行環境要因)として特定する。図7の例では、「平均加速度:2.0」が発生する確率の高い走行環境情報として、「上り」が抽出される。すなわち、上り坂という走行環境において、運転手が急加速する傾向が最も顕著であることが検出される。環境要因推定部44は、検出された走行環境要因と運転操作量の情報(過小、過大の情報を含む)を、メッセージ抽出部46に出力する。
【0049】
メッセージ抽出部46は、環境要因推定部44からの走行環境要因と運転操作量の情報を受けて、メッセージDB48から対応するメッセージ情報を抽出し、メッセージ出力部48に出力する。
【0050】
図8に示すように、メッセージDB48には、運転操作量及び走行環境要因毎に、出力すべきメッセージの内容が記憶されており、メッセージ抽出部46は、走行環境要因と運転操作量の情報をキーとして、所望のメッセージ情報を抽出する。例えば、走行環境要因として「上り」、運転操作量として「加速度:過大」の情報が入力されると、メッセージ抽出部46は、メッセージDB48から「上り坂での無理な追い越しを控えましょう」とのメッセージ情報を抽出する。
【0051】
メッセージ出力部24は、例えば、運転席付近に設置された液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、ナビゲーション用のディスプレイを適用することができる。メッセージ出力部24は、メッセージ抽出部46によって抽出された運転操作メッセージを出力表示する。また、メッセージ出力部24として、車内に設置されたスピーカを適用することができ、この場合は、メッセージ抽出部46によって抽出された運転操作メッセージを音声出力する。
【0052】
以下、上記構成による運転操作支援装置の動作について説明する。運転操作支援装置10は、例えば、図示しない電源が投入された際に動作が開始し、操作履歴生成部12において、運転操作履歴情報を継続的に生成する。すなわち、操作情報取得部30において、車両情報検出部18より車速度、加速度、アクセル開度等の操作量情報が入力される。これと同時に、走行環境取得部32において、通信部16,車両情報検出部18及びナビゲーション装置20から入力される各種情報に基づき、車両の走行環境情報を検出する(S11)。
【0053】
次に、操作情報取得部30は、車両情報検出部18より入力される車速度、加速度等の情報に基づき、車両の走行状態(「停止」「加速」「定常」「減速」)が変化したか否かを検出する(S12)。そして、車両の走行状態が変化していない場合(ステップS12において「N」)、再びステップS11に戻り、走行環境情報及び操作量情報を取得する。
【0054】
一方、車両の走行状態が変化した場合(ステップS12において「Y」)、操作情報取得部30は、変化前の走行状態における操作量情報(例えば、「加速」の場合は平均加速度の情報)を算出し、走行状態を示す情報とともに走行環境推定部34に出力する。そして、走行環境推定部34は、走行環境情報を構成する各パラメータ(勾配、種別等の情報)につき、最も頻度の高いものを、代表パラメータとして抽出する(S13)。さらに、走行環境推定部34は、抽出された代表パラメータと、操作情報取得部30から入力された操作量情報及び走行状態情報を対応付けて、運転操作履歴DB36に記憶する(S14)。これにより、当該車両における運転操作履歴が運転操作履歴DB36に記憶される。
【0055】
メッセージ生成部14の対象操作選定部40は、運転メッセージ作成を指示する命令が、入力部22を介して入力されたか否かを検出する(S15)。そして、運転メッセージ作成を指示する命令が入力されていない場合は、再びステップS11に戻り、走行環境情報及び操作量情報を取得する。
【0056】
運転メッセージ作成を指示する命令が入力されたことを検出すると(ステップS15において「Y」)、対象操作選定部40は、走行環境情報の組合せ毎に、運転操作量の確率分布情報を生成するとともに、診断モデルDB42を参照して、発生確率が最も高い運転操作量の値に対する評価値を抽出する(S16)。そして、対象操作選定部40は、評価値の最も低い走行環境の組み合わせ及び対応する運転操作量の情報を抽出する(S17)。これにより、運転操作の改善において考慮すべき運転操作の種別と、走行環境の組み合わせを特定することができる。
【0057】
次に、環境要因推定部44は、対象操作選定部40において特定された走行環境情報の組合せを構成する個々の操作環境情報について、対象操作選定部40において特定された運転操作種別に対する確率分布を生成する。そして、環境要因推定部44は、当該運転操作種別に対応する運転操作量が発現する確率が最も高い走行環境を抽出し、これを走行環境要因として特定する(S18)。
【0058】
そして、メッセージ抽出部46は、環境要因推定部44から入力された走行環境要因の情報と、改善を促すべき運転操作種別の情報に基づき、メッセージDB48を参照して、出力すべきメッセージを抽出し、これをメッセージ出力部24に出力する(S19)。メッセージ出力部24は、抽出された運転メッセージを表示出力し、あるいは音声出力する。これにより、改善を促すべき運転操作の情報とともに、運転操作に気をつけるべき走行環境の情報を、運転手に通知することが可能となる。
【0059】
上記実施形態では、入力部22を介した指令に応じて運転メッセージを生成しているが、本発明はこれに限定されることはなく、例えばイグニッションがオンとなったタイミングで、運転メッセージの生成を行っても良い。これにより、前回の運転時における運転操作履歴に基づく運転メッセージを運転手に通知することができる。
【0060】
また、上記実施形態では、評価値が最も低い操作量情報に基づき、運転メッセージを生成しているが、本発明はこれに限定されることはなく、評価値が最も高い操作量情報に基づき、運転操作を賞賛する運転メッセージを生成しても良い。これにより、特に優れている運転操作を確認することができるとともに、運転操作を賞賛する運転メッセージを出力することで、さらなる運転操作の向上を促すことができる。
【0061】
(第2実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態に係る運転操作支援装置の構成を示すブロック図である。この形態に係る運転操作支援装置では、車両が走行予定の経路情報と、当該経路に対応する走行環境を抽出し、走行予定の経路上における運転メッセージを出力するものである。なお、上記の第1実施形態において説明したのと同一の構成部材については、同一の符番を付して詳細な説明を省略する。
【0062】
図10において、運転操作支援装置50は、走行経路予測部51と走行環境予測部52をさらに備える。走行経路予測部51は、ナビゲーション装置20に接続され、運転手によって選択された目的地情報と現在地情報に基づき、目的地までの走行経路を抽出する。この走行経路の情報は、例えば、一定区間の道路を識別するリンクID及び走行方向の組み合わせとして構成することができる。また、走行環境予測部52は、走行経路予測部51からの走行経路情報と、ナビゲーション装置20からの道路情報に基づいて、抽出された走行経路に対応する走行環境情報の組合せを取得し、これをメッセージ生成部54の対象操作選定部56に出力する。
【0063】
対象操作選定部56は、走行環境予測部52から入力される走行環境情報の組合せに関してのみ、運転操作量の情報を運転操作履歴DB36から読み出し、前記第1の実施形態と同様にして評価値を算出する。そして、対象操作選定部56は、評価値が最も低い走行環境情報の組合せ、対応するリンクIDと、操作量の情報を検出する。検出された各種情報は環境要因推定部44に入力され、前記第1の実施形態と同様にして、評価値が最も低い走行環境情報の組合せの中から、特定の走行環境情報を、走行環境要因として推定する。そして、アドバイス抽出部46において、走行環境要因(例えば「上り」)と操作量(例えば「平均加速度」)の情報に基づき、運転メッセージを抽出する。そして、アドバイス出力部において、例えば「選択されたルートには上り坂がありますので、無理な追い越しをしないように気をつけましょう」といった運転メッセージが出力される。
【0064】
また、メッセージ出力部24として、ナビゲーション装置20のディスプレイが用いられる場合には、メッセージ出力部24において、評価値が最も低いと判定されたリンクIDに対応する区間を含む一定範囲の地図データを地図DB20bより読み出して、ディスプレイに表示しても良い。
【0065】
図11は、ディスプレイとしてのメッセージ出力部24に、地図画像と運転メッセージの表示態様の一例を示したものである。地図画像70には、道路地図、施設情報(図示せず)の他に、車両の現在位置を示すアイコン72と、ナビゲーション装置20によって選択された走行経路74と、メッセージ生成部54によって生成された運転メッセージ76とが、表示されている。この運転メッセージ76は、走行経路74において、走行環境要因(例えば「上り」)と同じ走行環境を含む道路(リンク)に対応する領域に表示される。これにより、運転操作を留意すべき走行区間を、運転手に確実に伝達することができる。
【0066】
なお、上記第2実施形態に係る運転操作支援装置において、メッセージ生成部54の動作を開始するトリガとして、入力部24を介した外部操作の他に、イグニッションがONされたとき、一定数のノードに対応する道路を走行したとき、あるいは、一定距離(例えば500m)を走行した毎に、運転メッセージを生成するようにしても良い。
【0067】
また、上記第2実施形態に係る運転操作支援装置では、走行予定の経路に関する運転メッセージを生成しているが、本発明はこれに限られることはなく、例えば、過去に走行済み(例えば直近に走行した)経路に関する運転メッセージを生成するようにしても良い。
【0068】
(第3実施形態)
図12は、本発明の第3実施形態に係る運転操作支援装置の構成を示すブロック図である。この運転操作支援装置では、複数の走行経路の中から、運転操作を留意すべき走行環境を多く含む走行経路や、留意すべき走行環境が少ない走行経路を抽出するものである。なお、上記の第1実施形態において説明したのと同一の構成部材については、同一の符番を付して詳細な説明を省略する。
【0069】
図12において、運転操作支援装置60は、走行経路予測部61と走行環境予測部62をさらに備える。走行経路予測部61は、ナビゲーション装置20に接続され、運転手によって選択された目的地情報と現在地情報に基づき、目的地までの複数の走行経路の情報(リンクID及び方向情報の組合せ)を抽出する。また、走行環境予測部62は、走行経路予測部61によって抽出された個々の走行経路について、ナビゲーション装置20より道路情報を取得し、走行環境情報を抽出する。これら走行経路情報及び走行環境情報は、メッセージ生成部64に設けられた経路パターン候補選定部66に出力される。
【0070】
経路パターン候補選定部66は、走行環境予測部62から入力される走行経路及び走行環境情報に対して、運転操作履歴DB36を参照して確率分布を生成し、各リンクに対する評価値を算出する。そして、経路パターン候補選定部66は、走行経路を構成する全リンクに対する評価値を加算することで、ある走行経路の候補に対する評価値(総合評価値)を算出する。さらに、経路パターン候補選定部66は、複数の走行経路のうち、総合評価値が最も高い走行経路に対応するリンクIDの情報と、当該走行経路における評価値の最も低いリンクに対する走行環境及び操作量情報を抽出する。
【0071】
そして、環境要因推定部44は、抽出された走行経路に対して、上記第1の実施形態と同様にして、運転改善にあたり考慮すべき走行環境(走行環境要因)を推定し、当該走行環境要因及び操作量の情報を、メッセージ抽出部46に送る。メッセージ抽出部46は、走行環境要因及び操作量情報に基づき、運転メッセージ情報を抽出し、メッセージ出力部24に出力する。メッセージ出力部24は、抽出された走行経路に対応するリンクIDに基づき、経路情報を出力表示するとともに、抽出された運転メッセージを併せて出力表示する。これにより、運転手が考慮すべき環境要因の少ない運転経路を提示することができる。
【0072】
上記実施形態では、総合評価値の最も高い走行経路を抽出することで、考慮すべき環境要因の少ない運転経路を提示しているが、これとは逆に、総合評価値の最も低い走行経路を抽出しても良い。これにより、運転手が考慮すべき走行環境要因を多く含む走行経路が提示されるので、運転手に対して運転操作の改善を促すことが可能となる。
【0073】
上記実施形態では、いずれも、運転操作支援装置は車両に搭載されたものとして説明しているが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、本発明の運転操作支援装置を外部サーバに設け、無線通信手段を介して接続された車両に対して運転メッセージ等の情報を送受信するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0074】
以上説明したように、本発明によれば、留意すべき走行環境及び運転操作の情報を運転手に提示することができ、例えば車載用ナビゲーション装置や、トラック、タクシーなどの運行管理を行う運行管理装置とともに用いられる運転操作支援装置として有用である。
【符号の説明】
【0075】
10,50,60 運転操作支援装置
12 操作履歴生成部
14,54,64 メッセージ生成部
16 通信部
18 車両情報検出部
20 ナビゲーション装置
22 入力部
24 メッセージ出力部
30 操作情報取得部
32 走行環境取得部
34 走行環境推定部
36 運転操作履歴DB
40,56 対象操作選定部
42 診断モデルDB
44 環境要因推定部
46 メッセージ抽出部
48 メッセージDB
66 経路パターン候補選定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の運転操作量を示す運転操作情報と、前記車両の走行経路における走行環境を示す走行環境情報を取得するとともに、前記運転操作情報と前記走行環境情報を対応付けて記憶する運転操作履歴生成部と、
前記走行環境情報に基づいて前記運転操作量の評価値を算出するとともに、前記評価値に基づいて運転評価の対象とすべき前記運転操作量のタイプを示す対象操作情報を抽出する対象操作選定部と、
前記対象操作情報に対応する前記走行環境情報の中から、運転評価の対象とすべき環境要因情報を抽出する環境要因推定部と、
前記対象操作情報と前記環境要因情報に基づき、運転メッセージを抽出するメッセージ抽出部とを備えたことを特徴とする運転操作支援装置。
【請求項2】
前記対象操作選定部は、前記評価値に基づき、前記対象操作情報とともに、運転評価の対象とすべき前記走行環境情報を抽出し、
前記環境要因推定部は、前記走行環境情報を構成する個々の走行環境について、前記対象操作情報が示す運転操作量が発生する確率分布に基づいて、前記環境要因情報を抽出することを特徴とする請求項1記載の運転操作支援装置。
【請求項3】
前記対象操作選定部は、前記走行環境情報による走行環境について、前記運転操作情報が示す運転操作量が発生する確率分布を生成し、発生確率が最も高い運転操作量に対する前記評価値を算出することを特徴とする、請求項1又は2記載の運転操作支援装置。
【請求項4】
前記運転操作履歴生成部は、
前記運転操作情報を取得するとともに、前記運転操作情報に基づき前記車両の走行状態を分類する操作情報取得部と、
前記分類された個々の走行状態ごとに、前記走行環境情報の代表値を抽出することで当該走行状態における走行環境を推定する走行環境推定部と、
前記走行環境情報の代表値と前記運転操作情報とを対応付けて記憶する記憶部とを備えたことを特徴とする、請求項1記載の運転操作支援装置。
【請求項5】
操作情報取得部は、前記車両の走行状態が一定時間変動しない場合には、別の走行状態として分類することを特徴とする請求項4記載の運転操作支援装置。
【請求項6】
前記車両の予定走行経路における前記走行環境情報を取得する走行環境予測部を備え、
前記対象操作選定部は、前記予定走行経路に含まれる前記走行環境情報に対して、前記運転操作量の評価値を算出して前記対象操作情報を抽出することを特徴とする、請求項1記載の運転操作支援装置。
【請求項7】
複数の予定走行経路を示す走行経路情報を取得する走行経路予測部と、
前記予定走行経路の各々に対応する前記走行環境情報とを取得する走行環境予測部と、
個々の前記予定走行経路に対する前記運転操作の評価値を算出するとともに、前記予定走行経路の前記評価値に基づいて予定走行経路を選択する経路パターン候補選定部を備えたことを特徴とする、請求項1記載の運転操作支援装置。
【請求項8】
前記走行経路を示す地図情報が記憶された地図情報記憶部と、
前記走行経路を含む地図画像と、前記運転メッセージとを重ねて出力表示する出力部とを備えたことを特徴とする請求項6または7記載の運転操作支援装置。
【請求項9】
車両の運転操作量を示す運転操作情報と、前記車両の走行経路における走行環境を示す走行環境情報を取得するとともに、前記運転操作情報と前記走行環境情報を対応付けて記憶する運転操作履歴生成部と、
前記走行環境情報の組合せ毎に前記運転操作量の評価値を算出するとともに、前記評価値に基づいて運転評価の対象とすべき前記運転操作量のタイプを示す対象操作情報を抽出する対象操作選定部と、
前記対象操作情報に対応する前記走行環境情報の組合せの中から、運転評価の対象とすべき環境要因情報を抽出する環境要因推定部と、
前記対象操作情報と前記環境要因情報に基づき、運転メッセージを抽出するメッセージ抽出部とを備えたことを特徴とする運転操作支援装置。
【請求項10】
車両の運転操作量を示す運転操作情報と、前記車両の走行経路における走行環境を示す走行環境情報を取得するとともに、前記運転操作情報と前記走行環境情報を対応付けて記憶する運転操作履歴生成ステップと、
前記走行環境情報に基づいて前記運転操作量の評価値を算出するとともに、前記評価値に基づいて運転評価の対象とすべき前記運転操作量のタイプを示す対象操作情報を抽出する対象操作選定ステップと、
前記対象操作情報に対応する前記走行環境情報の中から、運転評価の対象とすべき環境要因情報を抽出する環境要因推定ステップと、
前記対象操作情報と前記環境要因情報に基づき、運転メッセージを抽出するメッセージ抽出ステップとを備えたことを特徴とする運転操作支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−212303(P2012−212303A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77432(P2011−77432)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(502324066)株式会社デンソーアイティーラボラトリ (332)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】