説明

運転支援装置

【課題】車両の揺れの原因に応じて運転者の取るべき行動を決定して指示する運転支援装置を提供すること。
【解決手段】車両の揺れを検知した場合に運転者が取るべき行動を決定して指示する運転支援装置100は、地震、横風、路面状態、又は、タイヤの空気圧等、車両の揺れの原因に関する情報を取得する原因情報取得手段10と、原因情報取得手段10が取得した原因情報に基づいて車両の揺れに対する各原因の影響度を算出する影響度算出手段11と、影響度算出手段11が算出した各原因の影響度に基づいて運転者が取るべき行動を決定して指示する推奨行動指示手段12と、を備える。推奨行動指示手段12は、例えば、影響度が最も大きい原因に基づいて運転者が取るべき行動を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の揺れを検知した場合に運転者が取るべき行動を決定して指示する運転支援装置に関し、特に、車両の揺れの原因に応じて運転者が取るべき行動を決定して指示する運転支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地震による車両の揺れと走行に伴う車両の揺れとを識別しながら地震時に警報を出力するようにした車両用地震警報装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この車両用地震警報装置は、車両の前後左右に配置された複数の加速度検出素子の出力信号を受け、加速度の大きさ及び振動周期を計測すると共にそれら加速度検出素子の出力信号の位相を比較し、加速度の大きさが所定値以上で、かつ、位相差が存在しない場合に限り、地震が発生したとして警報を出力する。
【特許文献1】特開平7−84061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の車両用地震警報装置は、地震が発生したときの車両の揺れを地震によるものであるとして運転者に通知するが、地震が発生したときの車両の揺れに含まれる、或いは、地震が発生していないときの車両の揺れに含まれる、走行に伴う車両の揺れの原因を特定しておらず、地震以外の揺れの原因を運転者に通知することができない。その結果、運転者は、地震以外の揺れの原因に対する情報を得ることができず、揺れの原因に応じた適切な行動を取ることができない。
【0005】
上述の点に鑑み、本発明は、車両の揺れの原因に応じて運転者の取るべき行動を決定して指示する運転支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、第一の発明に係る運転支援装置は、車両の揺れを検知した場合に運転者が取るべき行動を決定して指示する運転支援装置であって、地震、横風、路面状態、又は、タイヤの空気圧等、車両の揺れの原因に関する原因情報を取得する原因情報取得手段と、前記原因情報取得手段が取得した原因情報に基づいて車両の揺れに対する各原因の影響度を算出する影響度算出手段と、前記影響度算出手段が算出した各原因の影響度に基づいて運転者が取るべき行動を決定して指示する推奨行動指示手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、第二の発明は、第一の発明に係る運転支援装置であって、前記推奨行動指示手段は、影響度が最も大きい原因に基づいて運転者が取るべき行動を決定することを特徴とする。
【0008】
また、第三の発明は、第一又は第二の発明に係る運転支援装置であって、前記推奨行動指示手段は、運転者が取るべき行動を音声又は視覚情報を用いて指示することを特徴とする。
【0009】
また、第四の発明は、第一又は第二の発明に係る運転支援装置であって、前記推奨行動指示手段は、ナビゲーション装置を用いて車両を推奨位置まで誘導することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
上述の手段により、本発明は、車両の揺れの原因に応じて運転者の取るべき行動を決定して指示する運転支援装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【実施例】
【0012】
図1は、本発明に係る運転支援装置の構成例を示すブロック図であり、運転支援装置100は、車両の揺れの原因に応じて運転者が取るべき行動を決定して指示する車載装置であって、制御装置1、加速度センサ2、移動体通信装置3、ナビゲーション装置4、空気圧センサ5、路車間通信装置6、表示装置7及び音声出力装置8を含む。
【0013】
なお、「車両の揺れ」は、地震による車両の縦揺れや横揺れ、横風による車両の揺動、タイヤの空気圧の過不足による車両の振動、路面の凹凸による車両の縦揺れや横揺れを含む概念である。
【0014】
制御装置1は、加速度センサ2、移動体通信装置3、ナビゲーション装置4、空気圧センサ5及び路車間通信装置6が出力する情報に基づいて各種演算を実行し、演算結果に基づく制御信号を表示装置7及び音声出力装置8に出力する。
【0015】
また、制御装置1は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータであって、例えば、原因情報取得手段10、影響度算出手段11及び推奨行動指示手段12のそれぞれに対応するプログラムをROMに記憶し、各手段に対応するプログラムをRAMに展開しながら各種演算をCPUに実行させる。
【0016】
また、制御装置1は、交差点、インターチェンジ等のノード位置、リンク(ノード間を接続する要素)の距離、リンクコスト(リンクを通過するために要する時間、費用等の度合いをいう。)、リンクの路面状態(例えば、凹凸の有無、轍の有無、舗装の傷みの有無等を考慮して、良好、標準、粗悪の三段階で評価される。)、施設位置(緯度、経度、高度)、施設名称等を体系的に記憶する地図情報データベース15(以下、「地図情報DB15」とする。)、及び、車両の揺れの原因とその原因により車両の揺れが発生した場合における運転者に対する指示との間の関係を記憶する指示内容テーブル16をROMに記憶する。なお、地図情報DB15、指示内容テーブル16は、ハードディスクやDVD等の記憶装置に記憶されてもよい。
【0017】
図2は、指示内容テーブル16の概要を説明するための表であり、指示内容テーブル16が、「揺れの原因」欄、「指示内容」欄及び「ナビゲーション装置による誘導内容」欄から構成されることを示す。
【0018】
実際には、指示内容テーブル16は、「揺れの原因」欄に車両の揺れの原因となる事象を表す識別番号を記憶し、「指示内容」欄に表示装置7又は音声出力装置8で出力させるテキストデータ又は音声データ(その音声データへのポインタであってもよい。)を記憶し、「ナビゲーション装置による誘導内容」欄にナビゲーション装置4に対する命令文を記憶する。
【0019】
例えば、揺れの原因が地震である場合、運転支援装置100は、路肩への停車を指示するテキストメッセージを表示装置7に表示させ、対応する音声メッセージを音声出力装置8で出力させるようにする。
【0020】
また、揺れの原因が風である場合であって、車両が高速道路を走行しているとき(ナビゲーション装置4の出力に基づいて判定される。)、運転支援装置100は、高速道路を降りるようテキストメッセージ及び音声メッセージを出力させ、かつ、これまでに設定されていた高速道路を含む推奨ルートに代え、一般道路のみから構成される推奨ルートをナビゲーション装置4に再探索させるようにする。
【0021】
また、揺れの原因が風である場合であって、車両が一般道路を走行しているとき、運転支援装置100は、揺れの原因が地震である場合と同様、路肩への停車を指示するテキストメッセージを表示装置7に表示させ、対応する音声メッセージを音声出力装置8で出力させるようにする。
【0022】
また、揺れの原因が路面の凹凸である場合、運転支援装置100は、凸凹の少ない道路を走行するようテキストメッセージ及び音声メッセージを出力させ、かつ、これまでに設定されていた推奨ルートに代え、路面状態の良好な道路から構成される推奨ルートをナビゲーション装置4に再探索させるようにする。
【0023】
更に、揺れの原因がタイヤの空気圧の過不足である場合、運転支援装置100は、空気圧を補充或いは調整するようテキストメッセージ及び音声メッセージを出力させ、かつ、これまでに設定されていた推奨ルートを一時的にキャンセルして最寄りのガソリンスタンドへの最短ルートをナビゲーション装置4に再探索させるようにする。
【0024】
加速度センサ2は、車両における加速度を測定するためのセンサであり、例えば、半導体ひずみゲージを用いたセンサであって、車両の前後方向、上下方向、左右方向の3軸方向の加速度を測定する。
【0025】
移動体通信装置3は、車両と外部固定施設との間の通信を制御するための装置であり、例えば、携帯電話周波数やPHS(Personal Handy-phone System)周波数を用いて、地震情報を管理する通信センタと車両との間の通信を制御する。
【0026】
ナビゲーション装置4は、GPS(Global Positioning System)により取得される車両の位置情報(緯度、経度、高度)と、制御装置1のROMに記憶された地図情報DB15とに基づいて目的地までの経路を探索し、車両をその目的地まで誘導するためのシステムである。
【0027】
また、ナビゲーション装置4は、制御装置1が出力する命令文に応じて、目的地や探索条件(例えば、特定の道路の利用の可否である。)を変更し、目的地までの経路を再探索するようにしてもよい。
【0028】
空気圧センサ5は、タイヤの空気圧を測定するためのセンサであり、例えば、タイヤ内部に設置されタイヤ内の空気圧を直接的に検出する圧力センサであってもよく、タイヤ外部に設置され各車輪の回転速度の差に基づいてタイヤ内の空気圧を間接的に検出する車輪速センサであってもよい。
【0029】
路車間通信装置6は、道路脇に設置されたセンサが発信する情報を取得するための装置であり、例えば、路肩に設置された風向及び風速を測定するセンサが発信する信号を受信する。
【0030】
表示装置7は、各種情報を表示するための装置であり、例えば、ナビゲーション装置4に付属の液晶ディスプレイであって、ナビゲーション装置4が探索した目的地までの経路を地図上に強調表示し、或いは、制御装置1が出力する制御信号に応じて、車両の揺れの原因やその揺れに対して運転者が取るべき行動に関する情報(以下、「指示情報」とする。)を表示する。
【0031】
音声出力装置8は、各種情報を音声出力するための装置であり、例えば、車載スピーカであって、ナビゲーション装置4が探索した目的地までの経路を案内するための音声メッセージを出力し、或いは、制御装置1が出力する制御信号に応じて指示情報を音声出力する。
【0032】
次に、制御装置1が有する各種手段について説明する。
【0033】
原因情報取得手段10は、車両の揺れの原因に関する原因情報を取得するための手段であり、例えば、移動体通信装置3を用いて通信センタが配信する地震情報を受信し、或いは、通信センタが配信する地震情報を未だ受信していない場合には、通信センタに対して地震情報要求信号を送信し、通信センタが返信する地震情報を受信するようにして、車両の揺れの原因に地震の影響が含まれるか否かを判断できるようにする。なお、「地震情報」は、各地の震度、震源地(地名、緯度、経度)、発生時刻等を含むものとする。
【0034】
原因情報取得手段10は、通信センタに地震情報要求信号を送信する場合にはナビゲーション装置4が出力する自車両の位置情報を併せて送信し、自車両の現在位置における震度を取得するようにしてもよい。この場合、通信センタは、自車両の現在位置に最も近い観測点における震度を返信するようにし、通信センタが地震を検知していない場合には、震度ゼロを返信するようにする。
【0035】
また、原因情報取得手段10は、ナビゲーション装置4が出力する自車両の位置情報と地図情報DB15とに基づいて自車両が現在走行する道路(リンク)の路面状態に関する情報を取得し、車両の揺れの原因に路面状態の影響が含まれるか否かを判断できるようにしてもよい。
【0036】
また、原因情報取得手段10は、空気圧センサ5の出力に基づいてタイヤの空気圧に関する情報を取得し、車両の揺れの原因に空気圧の過不足の影響が含まれるか否かを判断できるようにしてもよい。
【0037】
更に、原因情報取得手段10は、路車間通信装置6を介して風向及び風速に関する情報を取得し、車両の揺れの原因に風の影響が含まれるか否かを判断できるようにしてもよい。
【0038】
影響度算出手段11は、車両の揺れの各原因のその揺れに対する影響度を算出するための手段であり、例えば、原因情報取得手段10が取得した、地震、路面状態、タイヤの空気圧又は風等の揺れの原因に関する情報に基づいて各原因の影響度を算出する。
【0039】
例えば、影響度算出手段11は、自車両の現在位置における震度を表す値に定数αを乗ずることで地震による影響度を算出し、路面状態を表す値(例えば、良好が値「0」に相当し、標準及び粗悪がそれぞれ、値「1」、「2」に相当する。)に定数βを乗ずることで路面状態による影響度を算出する。
【0040】
同様に、影響度算出手段11は、タイヤの空気圧を表す値(例えば、標準圧との圧力差で表される。)に定数γを乗ずることでタイヤの空気圧の過不足による影響度を算出し、風速を表す値(例えば、自車両の横風となる風速成分であってもよい。)に定数δを乗ずることで風による影響度を算出する。
【0041】
なお、定数α〜δは、実験に基づいて設定される実験値であってもよく、過去のデータに基づいて設定される経験値であってもよいが、震度、路面状態、タイヤの空気圧及び風速のそれぞれの値と乗ずることで、各原因の車両の揺れに対する影響度を同次元で扱うことができるようにする。
【0042】
また、影響度算出手段11は、各原因の車両の揺れに対する影響度を揺れ全体に占める比率で表すようにしてもよい。
【0043】
推奨行動指示手段12は、揺れの原因に応じて運転者が取るべき行動を決定して指示するための手段であり、例えば、影響度算出手段11が算出した各原因の影響度のうち最も大きい値を有する原因を支配的な原因として指示内容テーブル16を参照しながら、その支配的な原因に対する指示をテキストメッセージ又は音声メッセージを介して運転者に通知させ、或いは、ナビゲーション装置4を介して適切な場所(推奨位置)に自車両を誘導させるようにして、その支配的な原因に対する適切な行動を運転者に実行させるようにする。
【0044】
また、推奨行動指示手段12は、最も大きい影響度の値が所定値(例えば、揺れ全体の70%)を下回る場合には、二番目に大きい影響度を有する原因に対する指示を併せて出力するようにしてもよく、更には、複数の原因による影響度の合計がその所定値を上回るまで、影響度の大きさが三番目以降の原因に対する指示をも併せて出力するようにしてもよい。
【0045】
また、推奨行動指示手段12は、指示を出力するレベルを原因毎に設定するようにしてもよく、例えば、地震が原因の場合には影響度が30%以上で指示を出力させるようにするが、路面状態が原因の場合には影響度が60%以上の場合に限り指示を出力させるようにしてもよい。運転者は、地震が原因となる場合より路面状態が原因となる場合の方が、車両の揺れの原因を推測し易いからである。
【0046】
また、推奨行動指示手段12は、影響度の値が所定値(例えば30%)を上回る全ての原因に対する指示を出力するようにしてもよい。
【0047】
なお、推奨行動指示手段12は、複数の原因に対する指示を音声出力する場合、影響度の大きい順に指示を音声出力するが、テキストメッセージに関しては、全てのテキストメッセージを同時に表示させてもよく、その場合、テキストの色を変えたり、フォントサイズを変えたりして影響度の大きさの違いを表現するようにしてもよい。
【0048】
以上の構成により、運転支援装置100は、地震、路面状態、風、タイヤの空気圧といった車両の揺れの原因となる要素を同列に扱えるようにしながら各原因の車両の揺れに対する影響度を算出し、影響度の大きな原因に対して運転者が取るべき行動を迅速且つ適切に決定して指示するので、運転者、特に、車両の揺れの発生により冷静さを無くした運転者に適切な行動を取らせることができる。
【0049】
次に、図3を参照しながら、運転支援装置100が車両の揺れを検出した場合に運転者の取るべき行動を決定して指示する処理(以下、「推奨行動指示処理」とする。)について説明する。なお、図3は、推奨行動指示処理の流れを示すフローチャートであり、運転支援装置100は、加速度センサ2の出力に基づいて所定の大きさの揺れを検知した場合に、推奨行動指示処理を実行することとする。
【0050】
大きな車両の揺れによって運転者が冷静さを失う場合があるからであり、車両の揺れの原因が分からず運転者に不安を抱かせたまま運転を継続させることがないようにするためである。また、所定の大きさの揺れに限定するのは、小さな揺れに対して逐一指示を出力し運転者に煩わしさを感じさせてしまうことがないようにするためである。
【0051】
最初に、運転支援装置100の制御装置1は、原因情報取得手段10により、地震情報を取得し(ステップS1)、影響度算出手段11により、原因情報取得手段10が取得した地震情報に基づいて車両の揺れに対する地震の影響度を算出する(ステップS2)。
【0052】
続いて、制御装置1は、原因情報取得手段10により、ナビゲーション装置4が出力する自車両の位置情報と地図情報DB15に記憶された路面状態に関する情報とに基づいて自車両が走行する道路の路面状態に関する情報を取得し(ステップS3)、影響度算出手段11により、路面状態に関する状態に基づいて車両の揺れに対する路面状態の影響度を算出する(ステップS4)。
【0053】
続いて、制御装置1は、原因情報取得手段10により、空気圧センサ5が出力するタイヤの空気圧の値に基づいてタイヤの空気圧における過不足に関する情報を取得し(ステップS5)、影響度算出手段11により、空気圧の過不足に関する情報に基づいて車両の揺れに対する空気圧の過不足の影響度を算出する(ステップS6)。
【0054】
更に、制御装置1は、原因情報取得手段10により、路車間通信装置6を用いて自車両周辺の風向及び風速に関する情報を取得し(ステップS7)、影響度算出手段11により、風向及び風速に関する情報に基づいて車両の揺れに対する風の影響度を算出する(ステップS8)。
【0055】
なお、運転支援装置100は、車両の揺れの他の原因についても同様に各種車載装置を用いてその原因情報を取得し、取得した原因情報を既登録の計算式に代入して、他の原因と比較可能な値である影響度を算出するようにする。
【0056】
その後、制御装置1は、推奨行動指示手段12により、原因毎に算出した影響度を比較して影響度が最も大きい原因を特定し(ステップS9)、指示内容テーブル16を参照してその影響度が最も大きい原因に対して運転者が取るべき行動を指示するためのテキストデータ及び音声データを選択し、選択したテキストデータ及び音声データを表示装置7及び音声出力装置8を介して出力させる(ステップS10)。
【0057】
このように、運転支援装置100は、車両の揺れの支配的な原因を運転者に通知できるので、車両の揺れの原因をあれこれ運転者に考えさせることなく、運転者の意識を運転に集中させることができる。
【0058】
また、運転支援装置100は、運転者が取るべき行動を迅速に決定して指示するので、次に何をすべきかを運転者に考えさせることなく、運転者の意識を運転に集中させることができる。
【0059】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0060】
例えば、上述の実施例において、運転支援装置100は、各原因に応じた既登録の定数α〜δを各原因の代表値に乗ずることで影響度を算出するが、原因毎に用意されたルックアップテーブルを用いて影響度を取得するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係る運転支援装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】指示内容テーブルの概要を説明するための表である。
【図3】推奨行動指示処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
1 制御装置
2 加速度センサ
3 移動体通信装置
4 ナビゲーション装置
5 空気圧センサ
6 路車間通信装置
7 表示装置
8 音声出力装置
10 原因情報取得手段
11 影響度算出手段
12 推奨行動指示手段
15 地図情報データベース
16 指示内容テーブル
100 運転支援装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の揺れを検知した場合に運転者が取るべき行動を決定して指示する運転支援装置であって、
地震、横風、路面状態、又は、タイヤの空気圧等、車両の揺れの原因に関する原因情報を取得する原因情報取得手段と、
前記原因情報取得手段が取得した原因情報に基づいて車両の揺れに対する各原因の影響度を算出する影響度算出手段と、
前記影響度算出手段が算出した各原因の影響度に基づいて運転者が取るべき行動を決定して指示する推奨行動指示手段と、
を備えることを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
前記推奨行動指示手段は、影響度が最も大きい原因に基づいて運転者が取るべき行動を決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記推奨行動指示手段は、運転者が取るべき行動を音声又は視覚情報を用いて指示する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記推奨行動指示手段は、ナビゲーション装置を用いて車両を推奨位置まで誘導する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の運転支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−143353(P2009−143353A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−321997(P2007−321997)
【出願日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】