説明

運転支援装置

【課題】ヒヤリ・ハット事象の発生地点(ヒヤリ・ハット地点)の判別性能を向上し、飛び出しや出会い頭の衝突の可能性が高い有用なヒヤリ・ハット地点を判別して有用な地点のみの記録や表示を可能にする。
【解決手段】制御処理部41により、自車1の衝突回避の挙動変化を検出し、自車1の現在の走行環境が衝突予測の困難な状況か否かを判断し、この判断に基づき、自車1の現在の走行環境が衝突予測の困難な状況であれば前記挙動変化が真のヒヤリ・ハット事象によるものであるとして、前記挙動変化が真のヒヤリ・ハット事象によるものか否かを判別することにより、衝突予測の困難な状況の地点であって、車両や歩行者の飛び出しや出会い頭の衝突が発生しそうなな真のヒヤリ・ハット地点のみを判別して記録や表示を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ヒヤリ・ハット事象の発生地点を判別してその発生地点の記録や表示を可能にする運転支援装置に関し、詳しくは、ヒヤリ・ハット事象の発生地点の判別の向上に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路における、自動車や自転車、歩行者等の飛び出しが発生する地点や、見通しが悪い地点などにおいては、同じようなヒヤリ・ハット事象が繰り返し発生する。なお、ヒヤリ・ハット事象とは、衝突には至らなかったが、急な加減速や操舵により飛び出しや出会い頭の衝突を免れた事象であって、衝突に直結してもおかしくはない一歩手前の事象である。
【0003】
そして、タクシー、トラック等の業務車両においては、ドライブレコーダを搭載し、衝突や前記のヒヤリ・ハット事象が発生したときに、自車の衝突回避の急な挙動変化(具体的には急な加減速や操舵)による一定以上の加速度の発生をトリガとして、トリガ前後の10秒間程度の一定時間内の前方の撮影画像や位置情報等をメモリカードやHDD等の記憶媒体に自動的に記録しておき、その後、記録内容を運行管理所等のパソコン等で再生することにより、前記記録が、事故の再現や、事故調査、ヒヤリ・ハット体験による安全運転指導等に用いられるようになっている。そして、ヒヤリ・ハット事象が発生した地点(ヒヤリ・ハット地点)を画面表示する際には、同じ地点についてはプロットを1つだけ表示するようにして画面を見易くすることが提案されている(例えば、特許文献1(段落[0002]−[0009]、[0071]−[0072]、図4、図23等参照))。
【0004】
図3は従来のドライブレコーダの一例の概略の構成を示し、自車10のマイクロコンピュータ構成の制御処理部11は、GPS受信部12の受信位置情報から自車10の時々刻々の位置を把握する。また、カラーまたはモノクロのCCD単眼カメラ等からなる前方監視カメラ13により自車10の前方を常時撮影し、前方監視カメラ13の撮影画像の情報が制御処理部11に取り込まれる。さらに、Gセンサ(加速度センサ)14により自車10の前後、左右の加速度が検出され、この検出出力も制御処理部11に取り込まれる。
【0005】
そして、急な加減速や操舵により、Gセンサ14が閾値(例えば0.4G)より大きな加速度を検出すると、制御処理部11は、衝突やヒヤリ・ハット事象の発生と判断して、前方監視カメラ13のその前後の一定時間の撮影画像を位置情報等とともにメモリカードやハードディスク等の記憶媒体15に逐次記録して蓄積する。
【0006】
しかしながら、前記ドライブデコーダは撮影画像等の情報を記憶媒体15に記録するに留まり、その記録が自車10のドライバの運転支援として直接には利用されていないのが現状である。
【0007】
そこで、撮影画像等の情報を記録するだけでなく、ヒヤリ・ハット事象が発生した地点(位置)を例えば自車10のカーナビゲーション装置(図示せず)の地図画面上にプロットして表示し、ドライバに注意喚起を促したりして直接的な運転支援を行なうことが提案されている(例えば、特許文献2(段落[0014]−[0016]、[0034]−[0025]、図1、図7等参照))。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−3657号公報
【特許文献2】特開2007−47914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記従来のドライブレコーダ等は、ヒヤリ・ハット地点の判定が基本的にGセンサ14の加速度の検出により行なわれ、Gセンサ14が閾値より大きな加速度を検出すると、その地点をヒヤリ・ハット地点として検出している。そのため、先行車等の自車の前方車両が停止したのを見落として急ブレーキになった地点や、交差点での赤信号の見落としによって急ブレーキになった地点のように、自車10の走行環境の状況に起因するのでなく、ドライバ自身の不注意等によってGセンサ14が閾値より大きな加速度を検出した地点についてもヒヤリ・ハット地点として検出することになる。
【0010】
したがって、自車10の走行環境に起因して衝突予測が困難で注意喚起等に有用な地点以外の多数の地点についても、ヒヤリ・ハット地点として、記憶媒体15に記録され、さらには、カーナビゲーション装置の地図画面上に表示される。そのため、記憶媒体15に記録するデータ量が膨大になって装置が高価になるとともに、地図画面上に表示されるヒヤリ・ハット地点が極めて多く、見苦しくなり、注意喚起効果等が却って低下する問題がある。
【0011】
本発明は、ヒヤリ・ハット事象の発生地点(ヒヤリ・ハット地点)の判別性能を向上し、飛び出しや出会い頭の衝突の可能性が高い有用なヒヤリ・ハット地点を判別してそれらの有用な地点のみの記録や表示を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した目的を達成するために、本発明の運転支援装置は、自車の衝突回避の挙動変化を検出する検出手段と、自車の現在の走行環境が衝突予測の困難な状況か否かを判断する状況判断手段と、前記状況判断手段の判断に基づき、自車の現在の走行環境が衝突予測の困難な状況であれば前記挙動変化が真のヒヤリ・ハット事象によるものであるとして、前記挙動変化が真のヒヤリ・ハット事象によるものか否かを判別する挙動判別手段とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
【0013】
また、本発明の運転支援装置は、前方車両と自車との走行状態の関連を認識する車両関連認識手段をさらに備え、前記車両関連認識手段の認識に基づき、前記状況判断手段は、少なくとも自車が前方車両の制動減速の影響を受けることがないことを条件に、前記衝突予測の困難な状況であると判断することを特徴としている(請求項2)。
【0014】
さらに、本発明の運転支援装置は、停止すべきか否かを状態変化で指示する停止指示の設置地点の情報を含む地図情報手段及び、自車の現在の位置情報を取得する位置情報手段をさらに備え、前記状況判断手段は、前記地図情報手段の地図情報及び前記位置情報手段が取得した自車の現在の位置情報に基づき、少なくとも自車の現在の位置が前記設置地点の一定範囲内にないことを条件に、前記衝突予測の困難な状況であると判断することを特徴としている(請求項3)。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明の場合、Gセンサ等の検出手段が自車の衝突回避の挙動変化を検出し、かつ、状況判断手段が自車の現在の走行環境を衝突予測の困難な状況と判断することを条件に、挙動判別手段がその挙動変化を真のヒヤリ・ハット事象によるものであるとして、ヒヤリ・ハット地点として判別する。この場合、判別された地点は、衝突予測の困難な状況の地点であって、車両や歩行者の飛び出しや出会い頭の衝突になりそうな真のヒヤリ・ハット地点であり、真のヒヤリ・ハット地点のみを判別して記録や表示を可能にすることができる。
【0016】
また、請求項2の発明の場合、車両関連認識手段により先行車等の前方車両と自車との走行状態の関連を認識する。そして、自車が前方車両に追従して走行している間に検出手段が自車の衝突回避の挙動変化を検出するのは、先行車等の前方車両の制動減速を自車のドライバが見落とす等して急ブレーキをかけたような場合であるので、このような場合はヒヤリ・ハット地点を判別しなくてよい。そして、自車が前方車両の制動減速の影響を受けることがないことを条件にすることで、自車が前方車両に追従して走行している場合を除いて衝突予測の困難な状況であると判断し、一層的確に真のヒヤリ・ハット地点のみを判別して記録や表示を可能にすることができる。
【0017】
さらに、請求項3の発明の場合、停止すべきか否かを状態変化で指示する停止指示の設置地点は、具体的には例えば信号機が設置された交差点等の地点であり、このような地点は多くのドライバがブレーキをかけて停車するので、状況判断手段は、衝突予測の困難な状況の地点から外す。一方、信号機が設置されていない交差点等では多くのドライバが減速はするものの停止しないで進み、他の車両や歩行者の飛び出しや出会い頭の衝突になりそうになると急ブレーキをかける傾向にあるので、状況判断手段は、信号機が設置されていない交差点等を衝突予測の困難な状況の地点とする。このようにすることで、交差点等についても的確に真のヒヤリ・ハット地点のみを判別して記録や表示を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態のブロック図である。
【図2】図1の動作説明用のフローチャートである。
【図3】従来のドライブレコーダのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、一実施形態について、図1及び図2を参照して詳述する。
【0020】
図1は自車1が備える本実施形態の運転支援装置の構成を示し、自車1は例えばACC(Adaptive Cruise Control)の車両走行支援システムを搭載する。このACCの車両走行支援システムは、図3の前方監視カメラ13と同様の前方監視カメラ2により自車1の前方を撮影し、レーザレーダ等の測距レーダ3により前方を探査して先行車等の前方車両と自車1との車間距離を測距する。そして、図示省略したACC制御部において、前方監視カメラ2の撮影画像の画像処理と測距レーダ3の測距結果とに基づく周知のセンサフュージョンにより前方車両を捕捉し、前方車両が存在すれば車間距離(または車間時間)一定の走行制御を行なう。
【0021】
また、自車1はカーナビゲーション装置4を備える。該装置4はマイクロコンピュータ構成の制御処理部(ナビ・コントローラ)41と、液晶ディスプレイ等の画面の表示部42と、地図データ等を保持したHDD等の記憶部43とを備える。そして、制御処理部41は図3のGPS受信部12と同様のGPS受信部5の受信位置情報から自車1の時々刻々の位置を把握し、該当する地図データを記憶部43から読み出し、読み出した地図データの地図画面を表示部42に表示するとともに、地図画面上の受信位置情報に対応する位置に自車1の現在の位置や走行軌跡を重ねて表示する。
【0022】
そして、本実施形態の運転支援装置は、前記ACCの前方監視カメラ2の撮影画像、測距レーダ3の測距結果及び、カーナビゲーション装置4等を利用して形成される。具体的には、まず、制御処理部41のソフトウェア処理により、本発明の検出手段、状況判断手段、挙動判別手段及び車両関連認識手段が形成される。また、記憶部43により本発明の地図情報手段が形成され、GPS受信部5により本発明の位置情報手段が形成される。さらに、本実施形態の場合、記憶部43が図3の記憶媒体15と同様にヒヤリ・ハット地点の撮影画像や位置情報等を記録し、表示部42にヒヤリ・ハット地点がプロットされて表示される。
【0023】
前記検出手段は、自車1が走行制御等のために備えるGセンサ6や舵角センサ7、ヨーレートセンサ8等の検出結果から自車1の衝突回避の挙動変化を検出し、急な加減速や操舵による所定の閾値(例えば0.4G)を超える加速度(Gは重力加速度)を自車1の衝突回避の挙動変化として検出する。
【0024】
前記状況判断手段は、真のヒヤリ・ハット地点のみを判別して記録、表示するため、前方監視カメラ2の撮影画像、測距レーダ3の測距結果により、前方車両である先行車あるいは割り込み車両等が存在するか否かを検出し、前記ACC制御部の制御情報等から自車1がACCの制御で前方車両に追従して走行しているか否かを判断する。また、表示部42にナビゲーションの地図画面を表示するために記憶部43から読み出された自車1の現在位置の周辺の地図データにより自車1の前方の交差点の有無やその信号機の有無を判断する。さらに、これらの判断に基づき総合的に自車1の現在の走行環境が衝突予測の困難な状況か否かを判断する。すなわち、自車1がACCの制御で前方車両に追従して走行している場合は、自車1の衝突回避の挙動変化は、前方車両の制動減速を自車1のドライバが見落とす等して急ブレーキをかけたような場合に生じ、これは走行環境の状況に起因して生じたものではないので、少なくとも自車1が前方車両の制動減速の影響を受けることがないことを条件にして、自車1が前方車両に追従して走行している間は衝突予測の困難な状況でないとして除く。また、種々の観察結果等から、信号機のような停止すべきか否かを状態変化で指示する停止指示が設置されている地点では大半のドライバがその手前で減速する傾向がある。このような地点でドライバが急ブレーキをかけるのも赤信号の見逃しのような人為的な原因からであり、走行環境の状況に起因して生じることはほとんどないので、少なくとも自車1の現在の位置が信号機等の設置地点の一定範囲内にないことを条件とし、自車1の現在の位置が信号機が設置されている交差点の手前(直前)や、その交差点内の場合も衝突予測の困難な状況でないとして除く。その結果、前記状況判断手段は、車両や歩行者の飛び出しや出会い頭の衝突が発生しそうな地点の条件として、「自車1が前方車両に追従走行しておらず、かつ、信号機のある交差点内及びその直前でない」ことを条件とし、そのような条件に該当する場合に限り、自車1の現在の走行環境を衝突予測の困難な状況と判断する。
【0025】
前記挙動判別手段は、前記状況判断手段の判断に基づき、自車1の現在の走行環境が衝突予測の困難な状況であるときに限り、前記検出手段が自車1の衝突回避の挙動変化を検出すると、その挙動変化が真のヒヤリ・ハット事象によるものであると推測して判別し、前記挙動変化が真のヒヤリ・ハット事象によるものか否かを判別する。この判別に基づき、真のヒヤリ・ハット事象による挙動変化の生じた地点(ヒヤリ・ハット地点)についてのみ、制御処理部41の記録処理手段により、前後の一定時間の撮影画像や位置情報等を記憶部43に記録する。
【0026】
図2は制御処理部41の前記検出手段、前記状況判断手段、前記挙動判別手段及び、前記記録処理手段の処理手順例を示し、前記状況判断手段が、前方車両に追従走行していない(ステップS1)、信号機のある交差点直前ではない(ステップS2)、信号機のある交差点内ではない(ステップS3)ことを検出し、自車1の走行地点が車両や歩行者の飛び出しや出会い頭の衝突が発生しそうな地点であると判断する場合に限り、自車1が衝突回避の挙動変化を示し、Gセンサ6の検出加速度が閾値より大きくなると(ステップS4)、前記検出手段のその検出に基づき、当該地点を真のヒヤリ・ハット地点として、前記記録処理手段が、一定時間の撮影画像や位置情報等を記憶部43に記録する(ステップS5)。
【0027】
一方、制御処理部41のナビ画面の表示制御手段が、記憶部43から自車1の地点付近の地図データを読み出して地図画面を表示部42に表示すると同時に、記憶部43に記録された同地点付近の真のヒヤリ・ハット地点の表示に必要な位置情報等のデータを記憶部43から読み出して表示部42の地図画面上に適当なマーク等で重ねて表示し、ドライバに真のヒヤリ・ハット地点のみを注意喚起等する。
【0028】
したがって、前記実施形態の場合、ヒヤリ・ハット地点の判別性能が向上し、飛び出しや出会い頭の衝突の可能性が高い有用な真のヒヤリ・ハット地点を判別し、真のヒヤリ・ハット地点についてのみ、撮影画像や位置情報等を記憶部43に記録して表示部42に表示することができ、記憶部43に記録するデータ量が少なく装置が安価になるとともに、地図画面上に真のヒヤリ・ハット地点のみが表示されて注意喚起効果等が向上する。
【0029】
なお、自車1が同じルートを繰り返し通ることにより、頻繁に通る真のヒヤリ・ハット地点は繰り返し判別されて検出される。このとき、検出された真のヒヤリ・ハット地点を表示部42に小さな丸印でプロットして表示するとすれば、検出回数が多くなるにしたがってプロットする位置が微妙にずれて表示される丸印の面積が大きくなり、頻繁に通るルートの真のヒヤリ・ハット地点が通る回数等に応じて強調して表示され、注意喚起効果等が一層大きくなる利点がある。
【0030】
つぎに、本実施形態においては、自車1のACCの前方監視カメラ2や測距レーダ3及びカーナビゲーション装置4を利用(共用)して本発明の運転支援装置を形成したため、新たな部品の追加は略不要であり、カーナビゲーション装置4の制御処理部41に所要のソフトウェア(プログラム)を追加するのみでよく、極めて安価かつ小型に装置を構築できる利点がある。なお、自車1がACCのシステムやカーナビゲーション装置4を備えていない場合には、自車1の前方を撮影する前方を前方監視カメラ及び位置情報を取得するためのGPS受信部を備え、制御処理部41、表示部42、記憶部43に相当する制御処理部、表示部、記憶部等を設けて運転支援装置を新規に形成すればよい。その際、記憶部は図3の記憶媒体15と同様のメモリカードやHDD等の適当な容量の種々の記憶媒体で形成することができる。
【0031】
そして、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、例えば、前記実施形態においては、表示部42の地図画面上に真のヒヤリ・ハット地点を表示するに留めたが、さらに進んで、表示されたヒヤリ・ハット地点を通らない迂回路を検索し、例えば推奨ルートとして前記迂回路を表示部42に画面表示するようにしてもよく、また、この画面表示の迂回路にしたがって自車1の走行を自動制御するようにしてもよい。
【0032】
つぎに、ヒヤリ・ハット事象の対象はいわゆる自動車に限るものではなく、オートバイ等の2輪車や歩行者等を対象に含めてもよい。
【0033】
つぎに、停止すべきか否かを状態変化で指示する停止指示の設置地点は、信号機の設置地点に限るものではなく、信号機のように進め/停止を表示色の変化や点等/点滅の変化等て動的に表示する種々の停止指示の機器の設置地点であってよい。
【0034】
つぎに、前記停止指示の設置地点は交差点に限るものではなく、例えば道路に出入りする駐車場の出入り口付近の地点等であってもよい。なお、交差点は、十字路、T字路、Y字路や五叉路、六叉路、…、ロータリー交差点
等の種々の構造のものであってよいのは勿論である。
【0035】
そして、本発明は、種々の車両のこの種の運転支援装置に適用すことができ、その際、前記したようにACCシステムを搭載していなくてもよく、カーナビゲーション装置4を備えていなくてもよいのは勿論である。
【符号の説明】
【0036】
1 自車
2 前方監視カメラ
3 測距レーダ
4 カーナビゲーション装置
5 GPS受信部
6 Gセンサ
41 制御処理部
42 表示部
43 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車の衝突回避の挙動変化を検出する検出手段と、
自車の現在の走行環境が衝突予測の困難な状況か否かを判断する状況判断手段と、
前記状況判断手段の判断に基づき、自車の現在の走行環境が衝突予測の困難な状況であれば前記挙動変化が真のヒヤリ・ハット事象によるものであるとして、前記挙動変化が真のヒヤリ・ハット事象によるものか否かを判別する挙動判別手段とを備えたことを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の運転支援装置において、
前方車両と自車との走行状態の関連を認識する車両関連認識手段をさらに備え、
前記車両関連認識手段の認識に基づき、前記状況判断手段は、少なくとも自車が前方車両の制動減速の影響を受けることがないことを条件に、前記衝突予測の困難な状況であると判断することを特徴とする運転支援装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の運転支援装置において、
停止すべきか否かを状態変化で指示する停止指示の設置地点の情報を含む地図情報手段及び、自車の現在の位置情報を取得する位置情報手段をさらに備え、
前記状況判断手段は、前記地図情報手段の地図情報及び前記位置情報が取得した自車の現在の位置情報に基づき、少なくとも自車の現在の位置が前記設置地点の一定範囲内にないことを条件に、前記衝突予測の困難な状況であると判断することを特徴とする運転支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−28415(P2011−28415A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−171776(P2009−171776)
【出願日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】