説明

運転整理支援システムおよびその方法

【課題】
運転整理案の生成プロセスだけでなく、ユーザーによる運転整理案の良否確認プロセス
も含めて効率化して、運転整理業務の迅速化を図る。
【解決手段】
運転整理案の自動生成を実行する運転整理案生成部1110と、未来の列車運行シミュ
レーションを実行するダイヤ予測部と、運行計画と運転整理案をダイヤ図として表示する
ダイヤ表示部1120と、ユーザーからのパラメータ入力を受け付けるユーザー入力部を
有する運転整理支援システムにおいて、自動生成過程における運転整理案のスナップショ
ットを運転整理案生成部の出力するダイヤ変更履歴を元に復元するスナップショット復元
部1130と、ユーザー入力に応じたスナップショットをユーザーへと表示するスナップ
ショット表示入力部1140を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転整理業務において、運行乱れを復旧するための整理案自動生成を実行する運転整理支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
天候不良や車両故障などにより、列車運行に乱れが生じた時に、運行計画の復旧を行う運転整理業務は、列車走行速度や駅での退避設備等の物理条件の判断だけでなく、車両、乗務員の運用率や旅客サービスなど輸送システム全体を考えた多目的、大局的な判断を要する非常に複雑な計画業務であるため、業務を司る指令員の負担を軽減し、技量の高度化を推進するため運転整理の自動化に関する技術が開発されてきた(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−224113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この特許文献1に記載した技術においては、ユーザーは自動生成された運転整理案の最終結果しか見ることができないので、乗客の不満度という運転整理案全体の良否を示す評価指標で運転整理案の良否を確認することはできるが、運転整理案を生成するために積み重ねられているダイヤ変更個々の良否を確認することが難しく、また、大乱れ時などにおいて多数のダイヤ変更が実行されている場合、個々のダイヤ変更を確認するのに要する時間も増加してしまう。
【0005】
本発明の目的は、運転整理案の生成プロセスだけでなく、ユーザーによる運転整理案の良否確認プロセスも含めて効率化して、運転整理業務の迅速化を図ることができるシステムおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、運転整理案の自動生成を実行する運転整理案生成部と、未来の列車運行シミュレーションを実行するダイヤ予測部と、運行計画と運転整理案をダイヤ図として表示するダイヤ表示部と、ユーザーからのパラメータ入力を受け付けるユーザー入力部を有する運転整理支援システムにおいて、自動生成過程における運転整理案のスナップショットを運転整理案生成部の出力するダイヤ変更履歴を元に復元するスナップショット復元部と、ユーザー入力に応じたスナップショットをユーザーへと表示するスナップショット表示入力部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、計算機によって自動生成された運転整理案の確認プロセスを効率化することにより、運転整理案が実際の運行へと適用されるまでの時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】運転整理支援システムのシステム構成図である。
【図2】運転整理支援システムの処理フローを示す図である。
【図3】運行ダイヤテーブル1210のテーブル構成を示す図である。
【図4】運転整理部案ダイヤテーブル1220のテーブル構成を示す図である。
【図5】ダイヤ変更履歴テーブル1230のテーブル構成を示す図である。
【図6】ダイヤ図を示す図である。
【図7】スナップショット復元部1130の処理フローを示す図である。
【図8】スナップショットダイヤテーブル1240のテーブル構成を示す図である。
【図9】ダイヤ有向グラフを示す図である。
【図10】ダイヤ有向グラフを示す図である。
【図11】スナップショット復元部1130の処理の一部ダイヤ変更影響範囲計測の処理フローを示す図である。
【図12】スナップショット表示位置入力部1140である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る一実施形態を、図1から図12を用いて説明する。なお、本実施形態では、鉄道運行システムにおける運転整理支援システムを適用対象として説明するものとする。
【0010】
先ず、図1を用いて本発明の一実施形態に係る運転整理支援システムのシステム構成について説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施形態に係る運転整理支援システムのシステム構成図である。本実施形態の運転整理システムは計算機システムとしての構成をとるもので、プログラムを実行する中央処理装置1100 、データを蓄積するデータベース1200、ユーザーからの入力を受け付ける入力装置1300、ダイヤ図をはじめとする各種GUIを表示するGUI表示部1400からなる。尚、データベース1200は、ハードディスクなどの記憶装置上に構築される。
【0012】
中央処理装置1100では、列車ダイヤの乱れを回復するための運転整理案を自動生成する運転整理案生成部1110 、列車ダイヤをグラフィカル表示するダイヤ図表示部1120、運転整理案生成部1110による運転整理案自動生成過程における運転整理案のスナップショットを復元するスナップショット復元部1130、ダイヤ図表示部1120へダイヤ図として表示するスナップショット指定入力を受け付けるスナップショット表示位置入力部1140をプログラムとして実行する。
【0013】
データベース1200では、計画通りの運行ダイヤに走行済み実績を反映した運行計画のダイヤデータを保存する運行ダイヤテーブル1210、運転整理案生成部1110が生成した運転整理案のダイヤデータを保存する運転整理案ダイヤテーブル1220、運転整理案生成において実行したダイヤ変更履歴を保存するダイヤ変更履歴テーブル1230、スナップショット復元部1130により復元したスナップショットのダイヤデータを保存するスナップショットダイヤテーブル1240を保有する。
【0014】
入力装置1300はマウスやキーボードなど汎用的な計算機への入力デバイスである。
【0015】
表示装置1400はディスプレイなどの計算機で用いられる出力デバイスである。
【0016】
次に、本運転整理支援システムにおける処理の流れについて説明する。ユーザーからの運転整理案自動生成要求を受け付けると運転整理案生成部1110は運行ダイヤテーブル1210に格納されたダイヤデータを元に運転整理案を自動生成し、運転整理案ダイヤテーブル1220へ生成した運転整理案を保存し、運転整理案生成において実行したダイヤ変更内容をダイヤ変更履歴テーブル1230へと保存する。
【0017】
図3は運行ダイヤテーブル1210のテーブル構成を示す図である。運行ダイヤテーブル1210は1本の列車を1レコードとして管理しており、レコード内の項目は列車の固有IDを示す列車番号3100のほか、列車が走行する駅の名称や着発時刻に関する項目を持つ駅情報部を保有する。駅情報部は1駅分の情報(以下駅情報)を1つのブロックとして管理し、駅情報を走行順に並べて保有している。従って、駅情報部の最初にある駅情報は始発駅に関する駅情報、最後にある駅情報は終着駅に関する駅情報となる。駅情報の構成は、駅の名前を示す駅名3210、計画時における使用番線、出発順序、出発時刻、到着時刻を示す計画番線3220、計画出発順序3230、計画到着時刻3240、計画出発時刻3250、運行実績における使用番線、出発順序、出発時刻、到着時刻を示す実績番線3260、実績出発順序3270、実績到着時刻3280、実績出発時刻3290の項目をもつ。
【0018】
図4は運転整理案ダイヤテーブル1220のテーブル構成を示す図である。運転整理案ダイヤテーブル1220は図1の運行ダイヤテーブル1210と同様に1本の列車を1レコードとして管理しており、レコード内の項目は列車の固有IDを示す列車番号4100のほか、駅情報を保有する。駅情報は運行ダイヤテーブル1210と同様に駅名4210、計画番線4220、計画出発順序4230、計画到着時刻4240、計画出発時刻4250の項目を保有し、また、運転整理案ダイヤテーブル独自の項目として、運転整理案における使用番線、出発順序を示す運転整理番線4260と運転整理出発順序4270、運転整理案に対するダイヤ予測結果の到着時刻、出発時刻を示す運転整理到着時刻4280、運転整理出発時刻4290を保有する。
【0019】
図5はダイヤ変更履歴テーブル1230のテーブル構成を示す図である。ダイヤ変更履歴テーブル1230は、図1の運転整理案生成部1110が運転整理案を生成するのに実行したダイヤ変更内容を保有するテーブルであり、ダイヤ変更内容の固有IDを示すID5100と、ダイヤや変更内容を示すダイヤ変更内容5200の項目を保有する。
【0020】
図2に戻り処理の説明を続ける。運転整理案生成部1110にて運転整理案の自動生成が完了すると、運転整理案の表示と、自動生成過程における運転整理案のスナップショット復元をダイヤ図表示部1120及びスナップショット復元部1130によりそれぞれ実行する。
【0021】
図6はダイヤ図表示部1120がユーザーへと表示する画面レイアウトの図である。ダイヤ図を表示するダイヤ図表示エリア6010に表示するダイヤ図は縦軸6100に列車の走行する駅、横軸6200に時間をとり、列車ダイヤを2次元のグラフとして表示するものである。グラフ上に斜線で表示される箇所は列車が駅間を走行していることを示し、水平線として示す箇所は列車が駅において停車していることを示す。また、図中の太線は遅延が生じていることを示している。
【0022】
図7はスナップショット復元部1130の処理フローを示す図である。ステップ7100では運行ダイヤに対するダイヤ予測を実行し、運行実績が存在しない未来部分の予測着発時刻を算出する。ステップ7200ではダイヤ予測結果を図1のスナップショットダイヤテーブル1240へと登録する。
【0023】
図8はスナップショットダイヤテーブル1240のテーブル構成を示す図である。スナップショットダイヤテーブル1240はスナップショット管理情報部とダイヤデータ部に分かれており、スナップショット管理情報部はスナップショットダイヤデータの固有IDを示すスナップショットID8100と、図1のダイヤ変更履歴テーブル1230に格納されたダイヤ変更内容のなかで、スナップショットに反映されているダイヤ変更内容のIDを示すダイヤ変更ID8110の項目を持つ。ダイヤデータ部は図1の運行ダイヤテーブル1210、運転整理案ダイヤテーブル1220と同様に1本の列車を1レコードとして管理しており、レコード内の項目は列車の固有IDを示す列車番号8200のほか、駅情報を保有する。駅情報は運行ダイヤテーブル1210等と同様に駅名8310、計画番線8320、計画出発順序8330、計画到着時刻8340、計画出発時刻8350の項目を保有し、また、スナップショットダイヤテーブル独自の項目として、運転整理案のスナップショットにおける使用番線、出発順序を示すスナップショット番線8360、スナップショット出発順序8370、スナップショットに対するダイヤ予測結果の到着時刻、出発時刻を示すスナップショット到着時刻8380、スナップショット出発時刻8390を保有する。なお、最初に登録するスナップショットはダイヤ変更が1つも反映されていない運行ダイヤデータそのものであるので、スナップショットID8100は1、ダイヤ変更ID8110は無効値、運行ダイヤに対するダイヤ予測結果がスナップショットダイヤデータとして登録される。
【0024】
図7に戻りスナップショット復元部1130の処理フローの説明を続ける。ステップ7300は、スナップショットダイヤテーブル1240に登録したダイヤデータとその予測結果を有向グラフで表現したダイヤ有向グラフを生成する。
【0025】
図9はダイヤ有向グラフを説明する図である。ダイヤ有向グラフはダイヤデータの出発時刻、到着時刻をノード、ダイヤ予測結果の着発時刻をノードの値、ノード間に存在する時刻算出に関わる制約条件を枝、枝で結ばれたノード間の時刻の間で確保せねばならない時間差を枝のラベル、時刻の早いノードから遅いノードへ向かう方向を枝の方向としてダイヤデータを表現した有向グラフである。図中四角枠がノード9010、四角枠の中に書かれた文字がノードの属性9020、四角の外に書かれた時刻がノードの値9030、矢印が枝9040、矢印の横に書かれた数字がラベル9050を表している。枝には同一列車、同一駅における着発時刻を示すノードの間に張られる停車時分制約枝9100、同一列車の出発時刻ノードと進行方向次駅の到着時刻ノードの間に張られる駅間走行時分制約枝9200、同一駅で連続して出発する列車の出発時刻ノードの間に張られる出発続行時隔制約枝9300、同一番線を使用する2列車の到着時刻ノードと出発時刻ノードの間に張られる番線競合制約枝9400がある。また、図中には記載していないが同一方向同一駅へ到着する2列車の到着時刻ノードの間に張られる到着続行時隔枝、平面交差を走行する2列車の着発時刻ノードの間に張られる交差支障制約枝、折返しを行う列2車間の終着時刻ノードと始発時刻ノードの間に張られる折返し時分制約枝が存在する。各枝とも異なるラベルの値を持っており、例えば停車時分制約枝9100ではラベルは最小停車時分を示す45であり、駅間走行時分制約枝9200ではラベルは最小走行時分を示す360となる。また、枝の中で、枝元のノードの値と枝のラベルを加算した値が枝先のノード値と同一となる枝を制約伝播枝とし、枝9200などのように図中太線で表現される。
【0026】
図7に戻りスナップショット復元部1130の処理フローの説明を続ける。ステップ7400では、図1に示すダイヤ変更履歴テーブル1230に登録されているダイヤ変更の中で、ダイヤ有向グラフに反映していないダイヤ変更内容が存在するかを判定し、全てのダイヤ変更が反映されていればスナップショット復元部1130の処理を終了とし、反映されていないダイヤ変更が存在するのであればステップ7500へと処理を進める。ステップ7500ではダイヤ変更履歴に記載されたダイヤ変更内容を運転整理生成過程の順に従って1レコード分抽出し、ダイヤ変更内容に基づくダイヤ有向グラフの変形を行う。以降の説明では例として、図5のレコード5310で示す「C駅において、bレの出発順序をaレの先発に変更」のダイヤ変更内容をステップ7500にて抽出したとして説明を続ける。
【0027】
図10はステップ7500の処理に基づき変形したダイヤ有向グラフを示す図である。なお、変形前のダイヤ有向グラフは図9であり、変形の基となったダイヤ変更は先述した「C駅において、bレの出発順序をaレの先発に変更」である。変形前のダイヤ有向グラフ図9においてaレ、C駅の出発時刻を示すノード9500を枝元、bレ、C駅の出発時刻を示すノード9600を枝先としていたaレ、bレの出発順序制約を示す出発続行時隔制約枝9300が変形され、変形後のダイヤ有向グラフ図10ではbレ、C駅の出発時刻を示すノード10100を枝元、aレ、C駅の出発時刻を示すノード10200を枝先となるようにaレ、bレの出発順序制約を示す枝10300の向きが逆転する。なお、図7のステップ7500の時点では、枝の変形だけを行い、ノードの値の変更は実行しないので制約を示す枝とノード値との関係には不整合が生じた状態が一時的に保たれる。
【0028】
図7に戻りスナップショット復元部1130の処理フローの説明を続ける。ステップ7600ではステップ7500におけるダイヤ有向グラフの変形によって値に変更が生じるノード数より、ダイヤ変更の影響範囲計測を行う。
【0029】
図11はダイヤ変更影響範囲計測の処理フローを示す図である。ステップ11100では図7のステップ7500によって実行したグラフ変形により、枝先としてつながっている枝の本数が変形前と比べて減少したノードを取得し、処理対象ノードNに設定する。図10においてはノード10100に対して枝先として張られた枝数がグラフ変形前の図9と比べて2本から1本へと変化しているのでノード10100がノードNとなる。ステップ11200ではノードNの値を計算する。ノードNの値は以下の数式(a)により計算する。
【0030】
【数1】

【0031】
図10のダイヤ有向グラフにおいては、ノードNとなるノード10100に枝先として張られている枝は枝10400だけであるので、ノードNの値は枝10400のラベル値45(秒)と、枝元となるノード(10500)の値(14:58:00)を加算した14:58:45として算出される。
【0032】
図11に戻りダイヤ変更影響範囲計測の処理フローの説明を続ける。ステップ11300ではステップ11200で計算したノードの値と計算前のノードの値を比較し、ノードの値に変更があればステップ11400へ、変更がなければステップ11700へと処理を進める。本例においてはノードNの計算前の値が図10より15:03:00、ステップ11200により計算した値が14:58:45であるのでノードNの値に変更有りとして、ステップ11400へと処理を進める。
【0033】
ステップ11400ではダイヤ変更の影響を受けたノードとして、ノードNを時刻変更対象リストLへと保存する。ステップ11500ではノードNを枝元とする制約伝播枝が存在するかを判定し、存在するのであれば処理をステップ11600へと進め、存在しない場合はステップ11700へと処理を進める。本例では図10にてノード10100を枝元とする枝10600が太線で表記された制約伝播枝であるので、ステップ11500では制約伝播枝があると判定し、図11におけるステップ11600へと処理を進める。ステップ11600ではステップ11500で存在を確認した制約伝播枝の枝先となるノードをノードNとして設定し、ステップ11200の処理へと戻る。本例では図10におけるノード10700がノードNとなり図11のステップ11200へと処理が進む。以後、処理を進めることにより図10におけるノード10710、10720、10730がそれぞれノードNとなり、図11のステップ11400にて時刻変更対象リストLへと保存され、ノード10730に対するステップ11500の処理が実行された後に、ステップ11700へと進む。ステップ11700では時刻変更対象リストLに保存されたノード数が規定値以上であるかを判定し、規定値以上であれば処理をステップ11800へと進め、規定値未満であれば処理をステップ11900へと進める。ここで規定値とはユーザーが任意に設定できる値とする。ステップ11800ではスナップショット登録実行が必要と判断してダイヤ変更影響範囲計測処理を終了し、ステップ11900ではスナップショット登録は不要として処理を終了する。
【0034】
図7に戻りスナップショット復元部1130の処理フローの説明を続ける。ステップ7700ではステップ7600の処理においてスナップショット登録が必要となったか不要となったかを判断し、必要となったのであれば処理をステップ7800へと進め、スナップショット登録が不要となった場合にはステップ7500に処理を進める。ステップ7800ではステップ7500で抽出したダイヤ変更を加味した運行ダイヤに対するダイヤ予測を実行し、ステップ7200へと処理を進める。本例では図5のレコード5310のダイヤ変更を運行ダイヤに反映したダイヤデータに対してダイヤ予測を実行する。スナップショット登録が不要な場合には、ステップ7500へと処理を進め、ステップ7500では図5のレコード5320で示すダイヤ変更を抽出し、レコード5310のダイヤ変更を反映した有向グラフに対して、レコード5320のダイヤ変更を追加して反映するように有向グラフを変形し、ステップ7600へと処理を進める。
【0035】
図2に戻り処理の説明を続ける。ユーザーがスナップショット表示位置入力部1120に対する入力操作を実行すると、入力内容に応じたスナップショットをダイヤ図としてダイヤ図表示部1120へと表示する。
【0036】
図12はスナップショット表示位置入力部1140のGUIを示す図である。表示中のスナップショットから過去方向にあるスナップショットの表示を指示する巻き戻しボタン12100と、未来方向にあるスナップショットの表示を指示する早送りボタン12200と、全スナップショット数を100としたときのパーセンテージ指定により表示対象とするスナップショットを指示するプログレスバー12300が存在する。表示中のスナップショットのIDと入力内容により図1のスナップショットダイヤテーブル1240に格納されたスナップショットデータより、表示対象とするスナップショットIDを持つスナップショットのダイヤデータを取得し、図1のダイヤ図表示部1120にてスナップショットを表示する。
【0037】
以上の処理にて本実施形態における一連の流れが終了する。
【符号の説明】
【0038】
1100・・中央処理装置、1200・・データベース、1300・・入力装置、1400・・表示装置、1110・・運転整理案生成部、1120・・ダイヤ図表示部、1130・・スナップショット復元部、1140・・スナップショット表示位置入力部、1210・・運行ダイヤテーブル、1220・・運転整理案ダイヤテーブル、1230・・ダイヤ変更履歴テーブル、1240・・スナップショットダイヤテーブル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転整理案を自動生成する運転整理案生成部を備える処理装置と、
自動生成の途中経過である前記運転整理案のスナップショットを複数記憶する記憶装置と、
該複数のスナップショットから表示対象のスナップショットを指定できるスナップショット表示位置入力部を表示する表示装置とを備え、
前記処理装置は、前記表示装置上で指定された前記表示対象のスナップショットを復元するスナップショット復元部を更に備え、
前記表示装置は、復元された前記スナップショットを表示する運転整理支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の運転整理支援システムにおいて、
前記表示装置が表示する前記スナップショット表示位置入力部は、表示中のスナップショットから過去方向にあるスナップショットの表示を指示する巻き戻しボタンと、表示中のスナップショットから未来方向にあるスナップショットの表示を指示する早送りボタンと、
前記複数のスナップショットの数を100としたときのパーセンテージを指定するプログレスバーとを表示する運転整理支援システム。
【請求項3】
請求項1に記載の運転整理支援システムにおいて、
前記記憶装置は、ダイヤの変更履歴を更に記憶し、
前記スナップショット復元部は、運行ダイヤと前記変更履歴に基づいてダイヤ予測をし、
該予測結果をスナップショットとして前記記憶装置に記憶し、
更に予測されたダイヤに基づいてダイヤ予測を実行し、更に予測された予測結果をスナップショットとして前記記憶装置に記憶する運転整理支援システム。
【請求項4】
処理装置の運転整理案生成部が運転整理案を自動生成し、
前記運転整理案生成部が運転整理案を自動生成する際、記憶装置が自動生成の途中経過である前記運転整理案のスナップショットを複数記憶し、
表示装置が該複数のスナップショットから表示対象のスナップショットを指定できるスナップショット表示位置入力部を表示し、
前記処理装置のスナップショット復元部は、前記表示装置上で指定された前記表示対象のスナップショットを復元し、
前記表示装置が、復元された前記スナップショットを表示する運転整理支援方法。
【請求項5】
請求項4に記載の運転整理支援方法において、
前記表示装置が表示する前記スナップショット表示位置入力部は、表示中のスナップショットから過去方向にあるスナップショットの表示を指示する巻き戻しボタンと、表示中のスナップショットから未来方向にあるスナップショットの表示を指示する早送りボタンと、
前記複数のスナップショットの数を100としたときのパーセンテージを指定するプログレスバーとを表示する運転整理支援方法。
【請求項6】
請求項4に記載の運転整理支援方法において、
前記処理装置の運転整理案生成部が運転整理案を自動生成した際に、
前記記憶装置は、ダイヤの変更履歴を記憶し、
前記スナップショット復元部は、運行ダイヤと前記変更履歴に基づいてダイヤ予測をし、
該予測結果をスナップショットとして前記記憶装置に記憶し、
更に予測されたダイヤに基づいてダイヤ予測を実行し、更に予測された予測結果をスナップショットとして前記記憶装置に記憶する運転整理支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−224333(P2012−224333A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−156284(P2012−156284)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【分割の表示】特願2010−526491(P2010−526491)の分割
【原出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】