説明

過コハク酸エステル含有組成物の製造方法

【課題】経済性に優れた低臭気、高殺菌性、長期間安定な過コハク酸エステル含有組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】(1)(a)コハク酸および/または無水コハク酸、(b)アルコール、ならびに(c)酸触媒を混合しコハク酸エステルを生成する工程、(2)前記コハク酸エステル含有溶液と過酸化水素を混合し過コハク酸エステルを生成する工程、および(3)前記過コハク酸エステル含有溶液のpHを調整する工程を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に消毒に用いられる過コハク酸エステルを含有する低臭気組成物の安価な製造方法に関する。本発明の過コハク酸エステル含有組成物は、更に漂白、洗浄、エポキシ化剤、合成原料、除草剤等の用途に適用することができる。
【背景技術】
【0002】
過カルボン酸組成物は過酸化水素よりも強力な酸化力を有することから、産業上有用な物質として用いられている。また、殺菌力も強く消毒薬や除草剤としても有効に使用可能であることが知られている。過酢酸が最も広く利用されているが、強い刺激臭を有することから、用途によって使用が制限されている。この問題を解決するために、低臭気の過カルボン酸組成物が提案されており、例えば過グルタル酸濃厚液(特許文献1参照)、過グルタル酸、過コハク酸及び過アジピン酸を含む過ジカルボン酸組成物(特許文献2参照)がある。しかしながら、過グルタル酸は易水溶性であるが高価であり、過コハク酸、過アジピン酸は溶解度が小さいという欠点を有していた。また、これらのジカルボン酸の過酸は過酢酸等のモノカルボン酸の過酸と比較して殺菌力が弱いという欠点もあった。
【0003】
これらの欠点を解決するため、過ジカルボン酸モノエステルを含む組成物(特許文献3参照)が提案されている。しかしながら、特許文献3で開示されている組成物は高価なジカルボン酸モノエステルやジカルボン酸ジエステルを原料としており、経済的に有利な組成物とは成り得なかった。
また、当該組成物は長期の保存によってエステルの加水分解が進行し、不溶性のジカルボン酸が析出してくる恐れがあるため、品質管理の観点から大きな問題があった。この問題を解決するための手段としてポリカルボン酸を原料とするペルオキシカルボン酸モノエステル水溶液の製造方法(特許文献4参照)が提案されている。しかしながら、この方法で製造したペルオキシカルボン酸モノエステル水溶液における過酸化物の安定性は低いという欠点があった。また、特許文献3や4に記載されている組成物は日本国内では消防法危険物5類に該当するものもあり、安全な組成物とは言い難かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭53−81619号公報
【特許文献2】特開平08−67667号公報
【特許文献3】特許第4202413号公報
【特許文献4】特表2002−518476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、経済性に優れた低臭気、高殺菌性、長期間安定な過コハク酸エステル含有組成物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明者らは上記について鋭意研究を重ねた結果、コハク酸及び/又は無水コハク酸とアルコールと酸触媒を混合させた後、過酸化水素を混合し、次いでpHを調整する製造方法を採用することで得られた過コハク酸エステル含有組成物は、高殺菌性を有し、かつ消防法危険物にも非該当となること、長期間安定化させられることを見出し本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下に示す工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする過コハク酸エステル含有組成物の製造方法に関する。
(1)(a)コハク酸および/または無水コハク酸、(b)アルコール、ならびに(c)酸触媒を混合しコハク酸エステルを生成する工程、
(2)前記コハク酸エステル含有溶液と過酸化水素を混合し過コハク酸エステルを生成する工程、および
(3)前記過コハク酸エステル含有溶液のpHを調整する工程。
【発明の効果】
【0008】
本発明の過コハク酸エステル含有組成物の製造方法によれば、低臭気で殺菌消毒性、安定性に優れ、かつ消防法危険物に非該当で安全な過カルボン酸エステル含有組成物を効率よく安価に得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、コハク酸及び/又は無水コハク酸とアルコールとの間のエステル生成平衡、ならびにコハク酸モノエステルと過酸化水素との間の過酸生成平衡の2つの平衡を利用した製造方法である。これらの平衡の一般反応式を以下に示す。
【0010】
HOOC(CH2)2COOH + ROH ⇔ ROOC(CH2)2COOH + H2
ROOC(CH2)2COOH + ROH ⇔ ROOC(CH2)2COOR + H2
ROOC(CH2)2COOH + H22 ⇔ ROOC(CH2)2COOOH + H2
ここで、上式におけるRは例えばメチル基やエチル基を表す。
【0011】
本発明の過コハク酸エステル含有組成物の製造方法は、工程(1)〜(3)をワンポット(一つの反応容器)で行なうことが経済的に好適であり、即ち、(a)コハク酸および/または無水コハク酸(無水コハク酸を原料とする場合はコハク酸換算とする)5〜30重量部、好ましくは10〜20重量部、(b)アルコール10〜50重量部、好ましくは10〜40重量部、最も好ましくは15〜30重量部、ならびに(c)酸触媒0.05〜0.2重量部、好ましくは0.05〜0.1重量部を混合しコハク酸エステルを生成させた後、過酸化水素3〜7重量部、好ましくは4〜6重量部、および過酸化物安定剤を混合して過コハク酸モノエステルを生成させ、さらに残部(全量を100重量部とする)のバランス水を添加し、pH調整を行なって製品とすることが好ましい。過酸化物安定剤を用いる場合の添加量は、好ましくは0.01〜0.5重量部、より好ましくは0.1〜0.3重量部である。前記工程(1)及び(2)は室温で行っても良いが、より短時間で平衡に達するように30〜60℃に加温して行なうことが好ましい。これより低いと反応速度が低下し、これより高いと系中の過酸化物の分解量が多くなる。
【0012】
コハク酸エステルを生成する工程(1)では、コハク酸及び/又は無水コハク酸を酸触媒を含有するアルコール中で攪拌し、コハク酸エステルを生成させることができる。この時必ずしもコハク酸が系中で完全溶解している必要はない。本発明に用いられるコハク酸及び/又は無水コハク酸としては、工業用、食品添加用が好適であり、価格の観点から工業用コハク酸が最良であるが、得られる組成物の安定性を高めるため、再結晶法等により高度に精製されたものを用いることが好ましい。
【0013】
本発明に用いられるアルコールはメタノールやエタノールが好適に用いられる。メタノールを用いて得られる過コハク酸モノメチル含有組成物の方が安定性は高いが、人体への危険性の観点から過コハク酸モノエチル含有組成物が好ましい。
【0014】
本発明に用いられる酸触媒としては、硫酸、リン酸、縮合リン酸類、ホスホン酸類、メタンスルホン酸等が挙げられる。これらのうち、硫酸又はリン酸が好適に用いられる。
【0015】
次いで過コハク酸エステルを生成する工程(2)では、コハク酸エステル含有溶液と過酸化水素及び必要に応じて過酸化物安定剤を混合し、過コハク酸エステルを生成させることができる。過酸化水素は、広く使われている工業用過酸化水素や半導体洗浄の分野で使用される高度に精製された超純過酸化水素が適用可能であり、過酸化水素水溶液が好ましく用いられる。安全性及び輸送費低減の観点から、25〜45重量%過酸化水素水溶液が好ましく、より好ましくは30〜45重量%過酸化水素水溶液である。
【0016】
本発明に用いられる過酸化物安定剤は必要に応じて添加することができる。過酸化物安定剤としては、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、ホスホン酸、ジピコリン酸および1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸から選ばれる少なくとも1種が好適である。
【0017】
次いで、過コハク酸エステル含有溶液のpHを調整する。本発明の過コハク酸エステル含有組成物のpHは硫酸、リン酸、ホスホン酸等の添加量の制御、或いはアルカリ剤によってpH2〜3とすることが望ましい。過カルボン酸溶液では低pHほど高殺菌性となるが、pHが2より小さいとOECD(経済協力開発機構)の定める皮膚刺激性に該当し、3より高いpHでは過酸化物安定性及び殺菌力が低下する。また、本発明においては、前記特許文献3で行なわれているような過剰の酸触媒を添加した後に水酸化ナトリウム等のアルカリを添加してpHを調整する方法は好ましくない。なぜなら、例えばジカルボン酸のナトリウム塩のアルコール類に対する溶解度は小さく、本発明の組成物中では低溶解性のナトリウム塩が析出する恐れがあるからである。
【0018】
アルカリ剤としては、一般的に使われるアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アンモニア等が使用可能であるが、好ましくは、安価で容易に入手可能な水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、及びアンモニアから選ばれる一種以上が好適に使用される。本発明に用いられる水は、純水やイオン交換水を用いることができ、好ましくは超純水である。
【0019】
過酸化水素のコハク酸及び無水コハク酸に対するモル比は好ましくは0.3〜5であり、より好ましくは0.7〜2.1である。この比が小さすぎるとコハク酸の転化率が低下し、経済性が悪化する。また、この比が大きすぎると過酸濃度が低下する。
【0020】
本発明における過酸化物(以下、全過酸化物ということがある)とは、本発明の方法で製造される過コハク酸エステル含有組成物における過コハク酸エステルと過酸化水素のことをいい、それぞれの濃度(mol/L)の和を過酸化物濃度(以下、全過酸化物濃度ということがある)という。本発明の方法で製造される過コハク酸エステル含有組成物における過酸化物濃度は0.7〜2.5mol/Lであることが望ましい。これより低い濃度では、平衡により生成する過コハク酸エステルの濃度が低くなり過ぎて殺菌力が低下し、これより高い濃度では皮膚刺激性、或いは粘膜刺激性の増加など、人体への影響が強くなり、消防法危険物の5類に該当する恐れも生じる。
【0021】
本発明の方法で製造される過コハク酸エステル含有組成物のアルコール濃度は10〜40重量%であることが望ましく、更に好ましくは15〜30重量%である。これより低い濃度では、長期の保存においてエステルの加水分解が進行しコハク酸が析出する恐れがあり、これより高い濃度では、殺菌力が低下する。
【0022】
本発明の過コハク酸エステル含有組成物にさらに、過カルボン酸の安定剤として知られているジピコリン酸や1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ピロリン酸等の化合物も添加することも可能である。また、本発明の過カルボン酸エステル含有組成物の安定性を向上させる目的で、各原料に重金属不純物が少ない高純度品を用いて調製することやイオン交換樹脂等に接触させることにより精製することが好ましい。
【0023】
本発明の方法で製造された過コハク酸エステル含有組成物は、殺菌消毒剤として用いることができる。殺菌消毒剤には、必要に応じて一般的な殺菌、消毒用薬剤等に使用される添加剤、例えば界面活性剤、増粘剤、香料、着色剤等が適宜配合されていてもよい。
【0024】
本発明の方法で製造された過コハク酸エステル含有組成物を用いて殺菌消毒する方法としては、被殺菌消毒物に過コハク酸エステル含有組成物を原液のまま、または水で希釈して接触させることにより消毒することができる。被殺菌消毒物としては、内視鏡、人工透析器、手術用具、食品容器、リネン等が挙げられる。
【実施例】
【0025】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何らの制限を受けるものではない。
【0026】
<過酸化水素および過カルボン酸濃度の定量>
本発明の組成物に対して、過カルボン酸組成物の定量方法として知られている過マンガン酸カリウム−ヨードメトリー法を適用すると、共存するアルコールの影響で過酸化水素の定量に正の誤差が生じる。しかし、次いで行なうヨードメトリー法では、過コハク酸モノエステル濃度の真値が得られるため、以下の実施例では、当該定量方法を採用した。
<過酸化水素の定量(正の誤差を含む)>
試料を約0.1g精秤した後、滴定中に過酸化水素と過カルボン酸の平衡が変化しないように、氷を加え試料を0℃付近に保った。40重量%の硫酸5mLと適量の水を加え、1/10規定過マンガン酸カリウム溶液で滴定した。過マンガン酸カリウムの赤紫色が消えなくなる点を仮の終点とした。これを[滴定量1]とした。
<過コハク酸モノエステルの定量>
次いで、ヨウ化カリウム約2g、モリブデン酸アンモニウムの飽和水溶液を2〜3滴を加え、1/40規定チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定した。ヨウ素の黄色が薄くなったところで、デンプン指示薬を加え、紫色が消えたところを終点とした。これを[滴定量2]とした。
【0027】
過酸化水素濃度は次式により求めた。
過酸化水素濃度(重量%)=[滴定量1](mL)×0.1×f1/2/1000×34.02/試料(g)×100
なお、上式のf1は滴定に用いた過マンガン酸カリウム溶液のファクターを表す。
【0028】
過コハク酸エステル濃度は次式により求めた。
過コハク酸エステル濃度(重量%)=[滴定量2](mL)×0.025×f2/2/1000×FW/試料(g)×100
なお、上式のf2はチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター、FWは過コハク酸エステルの式量を表す。エステルにはモノエステル体とジエステル体があるが、以下では便宜的にモノエステル体換算で表記した。
【0029】
全過酸化物濃度(mol/L)は、以下のように求めた。
全過酸化物濃度(mol/L)=[滴定量1](mL)×0.1×f1/2/1000/試料(mL)×1000+[滴定量2](mL)×0.025×f2/2/1000/試料(mL)×1000
【0030】
実施例1〜7
<溶液の調製>
以下の手順に従い各成分を混合した。各成分の仕込み重量は表1に示した。
(1)100mLネジ口サンプル瓶にコハク酸(林純薬工業製食品添加物グレード)、エタノール(和光純薬製電子工業用)、硫酸(和光純薬製電子工業用)を仕込み、60℃恒温水槽中で7時間振蕩させた[溶液A]。
(2)前記[溶液A]に31%過酸化水素水溶液(三菱ガス化学製ELグレード)、ジピコリン酸(ACROS製試薬)を加え、60℃恒温水槽中で7時間振蕩させた[溶液B]。
(3)前記[溶液B]に残部(全量を100重量部とする)のバランス水(超純水)を加えつつ、水酸化ナトリウム(小宗化学製特級試薬)の50%水溶液にてpH2に調製し、50℃恒温水槽中に5日間静置した[溶液C]。
(4)前記[溶液C]の組成を前記滴定方法により求め、結果を表2に示した。さらに50℃恒温水槽中に14日間静置した。
(5)前記滴定方法により組成を求め、全過酸化物の分解率を求めた。結果を表3に示した。
【0031】
比較例1〜7
実施例1〜7の溶液の調製(1)〜(2)の代わりに、各成分を一括して仕込み60℃恒温水槽中で14時間振蕩させた以外は、実施例1〜7と同様に実験を行なった。
【0032】
【表1】

【0033】
【表2】

【0034】
【表3】

実施例1〜7の過コハク酸モノエステル含有組成物は、刺激臭は認められず、過酸化物の安定性に優れており何れも消防法危険物5類に非該当であった。
【0035】
実施例8、9、比較例8
実施例8、9は、実施例3、6の溶液Cをそれぞれ被検液とし、比較例8は実施例7の溶液Cを被検液として、過コハク酸エステル含有組成物の殺菌力を調べるため、以下の方法で殺菌試験を実施した。結果を表4に示した。
【0036】
<枯草菌芽胞殺菌試験方法>
使用した枯草菌芽胞、培地、殺菌方法は以下の通りである。
枯草菌芽胞:ATCC6633
培養用培地:SCDLP寒天培地(メルク社製 製品番号107324−P)
殺菌方法:
(1)被験液0.9mLに芽胞分散液(10cfu/mL)0.1mLを加えた[溶液D]。
(2)前記[溶液D]を5分間放置し、1%チオ硫酸ナトリウム9mLを加えた[溶液E]。
(3)前記[溶液E]の0.54mLをSCDLP寒天培地に展開した[培地F]。
(4)前記[培地F]を35℃にて48時間以上培養した。
(5)コロニーが発生しなければ殺菌されたと判定し、「−」と表記した。
(6)コロニーが発生した場合は「+」と表記した。
注)ブランクでは被検液の替わりに超純水を用いた。
【0037】
【表4】

実施例8、9の過コハク酸エステル含有組成物は、何れもコロニーの発生は認められず、殺菌力に優れることが分かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下に示す工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする過コハク酸エステル含有組成物の製造方法。
(1)(a)コハク酸および/または無水コハク酸、(b)アルコール、ならびに(c)酸触媒を混合しコハク酸エステルを生成する工程、
(2)前記コハク酸エステル含有溶液と過酸化水素を混合し過コハク酸エステルを生成する工程、および
(3)前記過コハク酸エステル含有溶液のpHを調整する工程。
【請求項2】
前記工程(2)が、さらに過酸化物安定剤を混合する請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
pHを2〜3に調整する請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
アルコールがメタノールおよび/またはエタノールである、請求項1〜3の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
過酸化物安定剤が、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、ホスホン酸、ジピコリン酸および1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸から選ばれる少なくとも1種である、請求項2〜4の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
過酸化水素のコハク酸及び無水コハク酸に対するモル比が0.3〜5であり、過コハク酸エステル含有組成物がアルコール含有量15〜30重量%および過酸化物濃度0.7〜2.5mol/Lである、請求項1〜5の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記工程(1)が、(a)コハク酸および/または無水コハク酸(無水コハク酸はコハク酸換算)5〜30重量部、(b)アルコール10〜50重量部、ならびに(c)酸触媒0.05〜0.2重量部を混合しコハク酸エステルを生成する工程であり、前記工程(2)が、コハク酸エステル含有溶液と過酸化水素3〜7重量部および過酸化物安定剤を混合し過コハク酸エステルを生成する工程であり、前記工程(3)が、さらに残部の水を添加する工程を含む、請求項1〜5の何れか一項に記載の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか1項に記載の方法で製造された過コハク酸エステル含有組成物を被殺菌消毒物に、原液のまま又は希釈して接触させる消毒方法。

【公開番号】特開2010−184869(P2010−184869A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−28205(P2009−28205)
【出願日】平成21年2月10日(2009.2.10)
【出願人】(000004466)三菱瓦斯化学株式会社 (1,281)
【Fターム(参考)】