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過酸および/または過酸化物の濃度の速度論的定量法
説明

過酸および/または過酸化物の濃度の速度論的定量法

【課題】過酸濃度および過酸化水素の濃度を簡便に測定できるという方法およびシステムを提供する。
【解決手段】使用組成物モニターは、カイネティックアッセイ手法を使用して、使用組成物中の過酸および/または過酸化物の濃度を測定する。使用組成物、希釈剤および少なくとも1種の試薬の試料を含む試料混合物は、たとえば、光学検出器を使用して調整され、分析される。検出器により取得された応答データは、時間の関数としての試料混合物の光学吸光度を示す。演算処理装置は応答データを分析し、関連する最も適合する線形関係を決定する。試料混合物の初期の吸光度は、使用組成物中の過酸の濃度を示し、一方、最も適合する等式の傾きは、使用組成物中の過酸化物の濃度を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用組成物中の過酸および過酸化水素の濃度を測定するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
硬いもしくは柔らかい表面上の、または水溜まりもしくは水流中の微生物もしくはウイルスの個体数を減少させるために、抗菌性の組成物は、多様な自動処理および洗浄用途で使用されている。たとえば、抗菌性組成物は、台所、浴室、工場および歯科医院を含む様々な用途で使用されている。また、低温もしくは高温無菌包装などの、フードサービスもしくは食品加工産業における容器、加工施設もしくは設備を洗浄する際もしくは衛生的にする際、抗菌性組成物は有用である。また、定置洗浄システム(CIP)、取り外し洗浄システム(COP)、洗濯機−浄化装置、殺菌装置、繊維洗濯機、ろ過システムを含む(しかし、それらに限定されない)他のたくさんの用途で、抗菌性組成物は使用される。
【0003】
どのような用途でも、抗菌性、すなわち「使用」組成物は、所望の抗菌特性を示す1種もしくは2種以上の、所定の最小濃度の活性成分を含む組成物である。活性抗菌成分の上記カテゴリーの1つは、ペルオキシカルボン酸(過酸)、ペルオキシ酸、ペルオキシ酢酸、ペル酢酸、ペルオクタン酸、ペルオキシオクタン酸などの過酸である。
【0004】
使用組成物中の活性成分の濃度は、必要なレベルの抗菌活性度に達するように選択される。1種もしくは2種以上の過酸が活性成分である使用組成物の中で、そして、再循環処理の例で、過酸化水素の濃度は時間とともに増加する傾向にあり、一方、過酸の濃度は減少する。しかし、必要なレベルの抗菌活性度を維持するために、使用組成物中の過酸の量を所定の最低濃度で維持しなくてはならない。さらに、一度、使用組成物中の過酸化水素の量が、所定の最大濃度レベルに達すると、使用組成物は、ボトルを十分すすいだ溶液中の過酸化水素の最大濃度を超える可能性がある。残留過酸化水素の許容量は、FDAの要求量であり、フィラーのタイプおよび製造業者によって決まる。一度、過酸化水素濃度が最大濃度を超えると、使い尽くされた使用組成物は捨てられ、新しい使用組成物が作製される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−294694号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】DAVIS D.M., Determination of peracids in the presence of a large excess of hydrogen peroxide using a rapid and convenient spectrophotometric metho, ANALYTICA CHIMICA ACTA, 1988年,113/9,1477-1479
【非特許文献2】Pettas I.A., Simultaneous spectra-kinetic determination of paracetic acid and hydrogen peroxide in a brewery cleaning-in-place disinfection process, ANALYTICA CHIMICA ACTA,2004年,522, 275-280
【非特許文献3】HARMS D., Rapid and selective determination of peroxyacetic acid in disinfections using flow injection analysis, ANALYTICA CHIMICA ACTA, 1999年, 389, 233-238
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
過酸の量がある最小濃度以上に維持されていることを確実にするために、ならびに、過酸化水素の量が最大濃度に達したか、もしくは超えた時を特定するために、使用組成物中の過酸(複数可)および過酸化水素の濃度を測定する必要がある。従来、使用組成物中の過酸の濃度および過酸化水素の濃度の両方を測定するために、多くの時間を費やす手作業の滴定法、様々な異なる試薬および比較的大量の使用組成物が必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
全体として、本開示は、使用組成物中の過酸および/または過酸化水素の濃度を測定するための装置および方法に関する。本装置および/または方法は、カイネティックアッセイ手法を使用して使用組成物の試料中の過酸の濃度および/または過酸化水素の濃度を測定する。
【0009】
一態様では、本発明は、決定すべき濃度の過酸および決定すべき濃度の過酸化物を有する使用組成物を含む試料混合物を作るステップ、時間の関数として前記試料混合物の吸光度を示す応答データを収集するステップ、ならびに前記応答データに基づいて、前記使用組成物中の前記過酸の濃度および前記過酸化物の濃度を決定するステップを含む方法に向けられる。
【0010】
別の態様では、本発明は、使用組成物中の過酸の濃度および過酸化物の濃度を示す応答データを取得する検出器、ならびに前記応答データに基づいて前記使用組成物中の前記過酸の濃度および前記過酸化物の濃度を決定する演算処理装置を含むシステムに向けられる。
【0011】
本発明の1つもしくは2つ以上の態様の詳細は、以下の図面および明細書と一緒に説明される。本発明の他の特徴は、明細書および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、使用組成物モニター200の実例態様を説明する概略図を示す。
【図2】図2は、応答データを収集し、使用組成物中のペルオキシ酢酸および/または過酸化水素の濃度を測定するために、使用組成物モニター200によって実行されるシーケンス(240)を説明するフローチャートである。
【図3A】図3Aは、ヨウ化物溶液試料について、吸光度対時間のプロットを示す。
【図3B】図3Bは、ヨウ化物溶液試料について、吸光度対過酸化物の濃度のプロットを示す。
【図3C】図3Cは、ヨウ化物溶液試料について、吸光度対過酸の濃度のプロットを示す。
【図3D】図3Dは、ヨウ化物溶液試料について、吸光度の変化速度対過酸化物の濃度のプロットを示す。
【図4】図4は、演算処理装置が応答データから過酸および過酸化水素の濃度を決定する手順を説明するフローチャートである。
【図5】図5は、コントローラーが、使用組成物中の過酸および/または過酸化水素の濃度を監視および/または制御する処理を説明するフローチャートである。
【図6】図6は、温度調整流量光学センサーの分解図を説明する概略図である。
【図7A】図7Aは、内部混合機を有するガラスセルを説明する概略図である。
【図7B】図7Bは、2つの入力ポートと内部混合機を有するガラスセルとを有する温度調整フローセルの分解図を説明する概略図である。
【図8】図8は、単一の入力ポートを有する光学セルホルダーの断面右側面図を説明する略図である。
【図9】図9は、2つの入力ポートを有する光学セルホルダーの断面右側面図を説明する略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、使用組成物中の過酸および/または過酸化水素の濃度を測定するための装置および/または方法に関する。その装置および/または方法は、カイネティックアッセイ(kinetic assay)手法を使用して、使用組成物の試料中の過酸の濃度および/または過酸化水素(以下、単に「過酸化物」またはH22と呼ぶ)の濃度を測定する。
【0014】
図1は、使用組成物モニター200および光学コントローラー100の実例態様を説明する概略図を示す。使用組成物モニター200は、選択された任意の分析物の含有量を測定するために使用組成物を監視することができる。本明細書で検討されるように、使用組成物モニター200は、使用組成物中の過酸および/または過酸化水素の濃度を測定する。たとえば、過酸の濃度が、少なくとも最小しきい濃度を満たすことを確実にするために、使用組成物を監視することができる。また、過酸化水素の濃度が最大しきい濃度を超える時を特定するために、使用組成物を監視することができる。
【0015】
本明細書で使用されるように、用語「過酸」とは、水酸基(−OH)がペルオキシ基(−OOH)で置換されたいずれの酸をいう。過酸(複数可)は、C2(過酢酸)およびC8(過オクタン酸)などのC2〜C18の過酸(複数可)であってもよい。本発明の装置および/または方法は、試料が1種もしくは2種以上の異なる過酸を含む場合であっても、試料中の全ての過酸を合わせた存在を検出してもよいこと、および、本発明はこの点に限定されないことが理解されるであろう。
【0016】
ペルオキシカルボン酸は、一般に化学式R(CO3H)nを有する。ある態様では、Rは、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、芳香族もしくは複素環式基であり、nは、1もしくは2であってもよい。
【0017】
本発明で有用なペルオキシカルボン酸には、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシヘプタン酸、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオキシデカン酸、ペルオキシ乳酸、ペルオキシマレイン酸、ペルオキシアスコルビン酸、ペルオキシグリコール酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシマロン酸、ペルオキシコハク酸、ペルオキシグルタル酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシピメリン酸およびペルオキシスベリン酸ならびにそれらの混合物ならびに当業者に知られている他のものが挙げられる。
【0018】
たとえば、既定の範囲内で使用組成物中の過酸の濃度を維持するための、および/または、過酸化水素の濃度が最大過酸化物しきい濃度を超える時に使用組成物容器を空にして新しい使用組成物を作製させるためのコントローラー100へのフィードバックとして、使用組成物モニター200によって測定された過酸および/または過酸化物の濃度を使用することができる。もし、たとえば、使用組成物中の過酸の濃度が既定のレベルよりも低下する場合、濃縮された過酸組成物を使用組成物に添加することによって使用組成物を補充することができる。別の例のように、もし、使用組成物中の過酸化物の濃度が既定のレベルを超える場合、使用組成物容器から使用済み使用組成物を取り出し、新しい使用組成物を作製することによって、使用組成物を補充することができる。
【0019】
図1に示される態様では、使用組成物モニター200は、演算処理装置212の制御の下のシーケンシャルインジェクション(sequential injection)分析(SIA)マニホールドを含む。SIAマニホールドは、シリンジポンプ214、保持コイル216、マルチポジション(マルチポート)バルブ218、静止混合機220および検出器222を有する。SIAマニホールドは、手作業の湿式化学分析手法の自動化を可能とする装置である。他の態様では、他の光学ベースのもしくは電気化学的な検出器もまた使用することができ、本発明はこの点で限定されない。
【0020】
特定の用途で、必要に応じて、試料、試薬もしくはキャリヤーを取り入れる(補給する)、もしくは排出(分配)するために、1つもしくは2つ以上のポートの選択を可能にする、コンピューターで制御されたバルブを使用して、マルチポートバルブ218を実行させることができる。マルチポートバルブ218は、ライン219A、219B、219Cおよび219Dにそれぞれしたがって使用組成物の試料、少なくとも1つのキャリヤーおよび少なくとも1つの試薬を受け取るために接続されている。また、マルチポートバルブは、廃棄ライン219Eと接続されている。試料、試薬およびキャリヤーを含む結果として生じる流れは、システムを通って動き、適切な管を通って検出器222に入る。その管は、たとえば、0.5mm〜2mmの内径(ID)を有する狭い内径の管であってもよい。好適なマルチポートバルブには、テキサス州ヒューストンのVICI Valco Instruments Co.Inc.,から入手可能である、4、6、8および10のポジションをそれぞれ有するCheminertバルブのモデルC25−3184、C25−3186、C25−3188もしくはC25−3180のマルチポートバルブがある。好適なバルブの別の例は、ワシントン州オークハーバーのUpchurch Scientificから入手可能であるM−470 6−Way Medium Pressure Selection Valveがある。
【0021】
図1に示す態様では、演算処理装置212で実行しているソフトウエアはシステムプロトコルを制御し、その結果、試料、試薬(複数可)およびキャリヤーが吸い込まれ、分析のための検出器222へ輸送される。また、演算処理装置212で実行しているソフトウエアは、検出器222から受信した応答データを分析し、応答データに基づいて使用組成物中の過酸および過酸化物の濃度を決定する。
【0022】
シリンジポンプ214は、好ましくは、コンピューターによる制御が可能であり、(たとえば、5〜10μlしかない)小容積の測定が高い精度で可能である2方向ポンプである。溶液は保持コイル216の中に引き込まれるだけで、シリンジの中には引き込まれないので、シリンジポンプは汚染されない。好適なシリンジポンプの例は、ワシントン州ベルビューのFIA lab Instrumentsから入手可能であるMicro CSP−3000である。他の好適なポンプに例は、テキサス州ヒューストンのVICI Valco Instruments Co.Inc.,から入手可能であるM6もしくはM50 syringe−free pumpである。しかし、本発明の範囲から逸脱しない限り、いずれの好適なポンプを使用することができること、およびこの点で本発明は制限されないことが理解されるであろう。
【0023】
シリンジポンプ214によって引き込まれた後、保持コイル216は、連続した測定を通して様々な時間で、試料、キャリヤーおよび/または試薬(複数可)を一時的に保持する。好適な長さの管から切って好適な保持コイルを作ってもよい。たとえば、0.030”IDの220cmの管を使用して1mlの保持コイルを作製してもよい。しかし、本発明の範囲から逸脱しない限り、いずれの好適な保持コイルも使用できること、および本発明はこの点で限定されないことが理解されるであろう。
【0024】
シリンジポンプの流れが反対にされた場合、保持コイル216に一時的に蓄えられていた流動体量が保持コイル216から流れ、マルチポートバルブ218を通って静止混合機220に入る。静止混合機は、試料、試薬およびキャリヤーの混合を通して、検出器222によって測定された応答データにより、使用組成物中の過酸および過酸化物の濃度の決定が正確になることを確実にする。2種もしくは3種以上の流動体を速く一緒に混合するように設計された従来の装置のいずれかを使用して静止混合機220を実施することができる。たとえば、静止混合機220は、内部にじゃま板を有する1本の管であってもよく、それにより、流動体の流れを逆転させ、その結果、速く混合する。また、結節反応器、反応コイル、サーペンタイン(serpentine)もしくは当該技術分野で知られている他の流動体混合装置を使用して、静止混合機220を実施するようにしてもよい。じゃま板型の静止混合機の例は、ニュージャージー州ロビンスヴィルのTAH Industries Incから入手可能であるSeries 120 Individual Mixing Elementsである。しかし、本発明の範囲を逸脱しない限り、いずれの好適な混合機も使用できること、および本発明はこの点で限定されないことが理解されるであろう。
【0025】
検出器222は、使用組成物中の過酸および/または過酸化水素の濃度を示す試料混合物の少なくとも1つの特性を測定する。検出器222によって得られた測定値を本明細書では「応答データ」と呼ぶ。演算処理装置212は、応答データに基づいて使用組成物中の過酸および/または過酸化物の濃度を決定する。一態様では、検出器222は、試料の透過率および/または吸光度を測定する光学検出器である。その態様では、応答データは、時間の関数としての試料の光学透過率データもしくは光学吸光度データであってもよい。他の態様では、検出器222は、蛍光、pH、酸化−還元電位、伝導度、質量スペクトルおよび/またはそれらの組み合わせなどの、過酸および/または過酸化物の濃度を示す他の特性を測定してもよい。それらの態様では、応答データを、適切な時点での対応する測定された特性としてもよい。例の検出器222には、可視、紫外もしくは赤外波長域で作動する光度測定検出器があるが、本発明の範囲から逸脱しない限り、他のルミネセンス検出技法もまた使用することができる。DH−2000を使用して、フロリダ州ダニーディンのOcean Optics Inc.,から全て入手可能であるジュウテリウム−タングステン−ハロゲン光源、FIA−Z−SMAフローセルおよびUSB4000小型ファイバー光学分光計を使用して好適な市販の光度測定の検出器の一例を組み立てることができる。図6〜10について、好適な光学検出器の実例態様もまた本明細書に記載されている。しかし、本発明の範囲を逸脱しない限り、いずれの好適な光学検出器も使用できること、および本発明はこの点で限定されないことが理解されるであろう。
【0026】
光学検出器の場合、検出器の電圧応答は、試料混合物を透過した光量に対応する。したがって、検出器222は、時間の関数としての検出器222内の試料溶液の色の変化(吸光度または透過率)を本質的に測定する。一度、試料の透過率が測定されると、ベール−ランベルトの法則を使用して、試料の吸光度(A)を計算することができる。透過率は、試料に入射する光の強度(I0)に対する試料から出てくる光の強度(I)の比率である(T=I/I0)。吸光度(A)は、透過率の対数関数であり、ベール−ランベルトの法則(A=−log10T=−log10I/I0=εbC)を通じて測定された化学種の濃度に関連する。式中、εは特定の波長における分析物のモル吸光係数、bは光路長、Cは分析物の濃度である。以下、さらに詳細に検討するように、試料の初期吸光度(A0)は、使用組成物中の過酸の濃度を示し、時間を経た試料の吸光度は、使用組成物中の過酸化水素の濃度を示す。
【0027】
再現性よく正確な応答データを生成する分析試験を提供するために、試薬(複数可)およびキャリヤーを選択することができる。一態様では、試薬は、緩衝ヨウ化物溶液を含んでもよい。複数の試薬システムなどの他の態様では、試薬は、アルカリ範囲に調整されたpHを有するヨウ化カリウムなどのヨウ化物溶液、および反応化学種のpHを約6.5未満のpHに調整するための酢酸などの希酸を含んでもよい。キャリヤーには、水、脱イオン水もしくは他の適切なキャリヤーがある。しかし、本発明の範囲を逸脱しない限り、他の好適な試薬およびキャリヤーもまた使用できること、および本発明はこの点で限定されないことが理解されるであろう。
【0028】
期待される使用組成物中の過酸および過酸化物の濃度に基づいて、試薬(複数可)のモル濃度を決めるようにしてもよい。たとえば、約1500〜約2000ppmの範囲内の使用組成物中のペル酢酸濃度の場合、過酸のモル濃度を約0.0197〜約0.0263の範囲内としてもよい。
【0029】
図2は、反応データを収集し、使用組成物中のペルオキシ酢酸および/または過酸化水素の濃度を決定するために、使用組成物モニター200によって実行される測定シーケンス(240)を説明するフローチャートである。一態様では、過ヨウ素成分に基づいて過酸および過酸化水素の濃度を決定するように使用組成物モニター200をプログラムするようにしてもよい。本明細書では、監視装置200が使用組成物中の過酸および過酸化水素の濃度を決定する頻度を「監視頻度」と呼ぶ。たとえば、15分ごと、30分ごと、1時間ごと、2時間ごと、1日ごと、もしくは他の適切な時間ごとに使用組成物中の過酸および過酸化水素の濃度を監視するように監視装置200をプログラムするようにしてもよい。とりわけ、使用組成物が向けられる特定の用途および対応する、過酸および過酸化水素のしきい濃度に基づいて、監視頻度/間隔を変えるようにしてもよい。
【0030】
それぞれの測定シーケンスのスタート(242)では、演算処理装置212は、試薬ブランクの作製を実行し(244)、試薬ブランクでの検出器の電圧応答を収集する(246)。試薬ブランクは、キャリヤーおよび試薬(複数可)のみを含む容量である。すなわち、試薬ブランクは使用組成物を少しも含まない。試料混合物の透過率に影響を与え、それゆえ、結果として得られる検出器の電圧応答に影響を与えるかもしれない色の変動もしくは他の変動などの、試薬もしくはキャリヤーにおける任意の変動について、試薬ブランクによりシステムを補償する。その後、試料混合物の吸光度を計算する間、参照電圧として、試薬ブランクを使用して測定された検出器の電圧応答を使用することができる。
【0031】
演算処理装置212は、キャリヤー、試薬、希酸(もし、使用する場合)および使用組成物試料を引き込んでそれらを分取し、静止混合機を通して検出器に入れるシーケンスを実行して試料混合物を作製する(248)。一度、検出器222が試料混合物を受け取ると、演算処理装置212は、検出器222から応答データを収集する(260)。光学検出器の場合、応答データは、時間を経た、検出器の光学応答の測定された変化である。一態様では、検出器222内の試料溶液の色(たとえば、吸光度もしくは透過率)の時間を関数とした変化を測定することによって、検出器222は応答データを測定する。言い換えると、時間の関数としての検出器222の電圧応答は、試料混合物を透過した光量に対応し、それゆえ、化学反応の進行に従う試料混合物の色に対応する。応答データは、使用組成物中の過酸および過酸化水素の濃度を示す。
【0032】
演算処理装置212が検出器222から応答データを収集している間の時間フレームは、本明細書では「測定間隔」と呼ぶ。演算処理装置212が検出器222の測定を収集する頻度は、本明細書では「測定速度」と呼ぶ。応答データは、測定間隔の間に検出器222から演算処理装置212により得られた複数の測定である。測定間隔は、概して、たとえば、約10秒と約4分との間でもよい。測定速度は、概して、1秒あたり、1回と100回もしくはそれよりも多い測定との間でもよい。一実例態様では、測定間隔は約2分であり、測定速度は1秒あたり2測定である。とりわけ、使用組成物が向けられる特定の用途および対応する、使用組成物中の過酸および過酸化水素のしきい濃度に基づいて、測定間隔および測定速度が変わるようにしてもよい。また、測定速度は、電子工学の分解能に影響を受けるようにしてもよい。
【0033】
一度、演算処理装置212が応答データを収集すると、演算処理装置212は、応答データに基づいて使用組成物中の過酸および/または過酸化水素の濃度を決定する(252)。この処理は、本明細書に、図3A〜3Dおよび図4に関連させてより詳細に記載されている。その後、測定シーケンスは完了する(254)。さらにまた、演算処理装置212は、次の監視間隔もしくはユーザの要求を待って、使用組成物の新しい試料についてシーケンス240を繰り返すようにしてもよい。
【0034】
検出器222が応答データを収集した後、使用組成物モニター200は、すすがれ、次の監視間隔のための準備がされるようにしてもよい(不図示)。これは、使用組成物中の過酸および過酸化水素の濃度の決定と同時にもしくは決定の後に行われるようにしてもよい。また、使用組成物モニター200の十分なすすぎを確実にするために、ブランク試料の作製の前に、すすぎが行われるようにしてもよい。また、最も新しい使用組成物を使用して測定が行われるのを確実にし、現時点の使用組成物中の過酸および/または過酸化物の濃度を正確に反映した結果を確実にするのを助けるために、短時間もしくは試料混合物の作製の直前に、試料ライン219Aを組成物で洗い流すようにしてもよい。
【0035】
表1は、図2に示す測定シーケンスの一例の実施を示す。しかし、表1は、多くの可能性のある測定シーケンスのうちの一例しか示していないこと、および本発明がこの特定の実施に限定されないことが理解されるであろう。
【0036】
【表1】

【0037】
使用組成物モニター200は、カイネティックアッセイ手法を使用して、使用組成物中の過酸および/または過酸化水素の濃度を測定する。これらの分析物化合物の両方が使用組成物中に存在するときに、たとえば、過酸の濃度と過酸化水素の濃度との差異を顕在化させる緩衝ヨウ化物試薬を使用する場合に、過酸と過酸化水素との間の反応速度の差を利用することによりこれは達成される。また、使用組成物モニター200は、酸味料、1種もしくは2種以上の安定剤、非イオン界面活性剤、半極性非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性もしくは両性電解界面活性剤、補助剤、溶媒、追加の抗菌性試薬または使用組成物中に存在できる他の成分などの他の追加の成分が存在する過酸および/または過酸化水素の濃度を測定することができる。
【0038】
ペルオキシ酢酸および過酸化水素の両方により酸化され、トリヨードイオンを形成するので、過酸化水素およびペルオキシ酢酸などの過酸を含む使用組成物の中では、緩衝ヨウ化物が色を変える。しかし、以下の等式で示されるように、使用組成物中のペルオキシ酢酸および過酸化水素は、利用可能なヨウ化物イオンを得るために競争しているので、過酸化水素との反応に比べてペルオキシ酢酸との反応は速い速度で進行する。
2CH3COOOH+(過剰)I- → I3-+2CH3COOH より速い
22+(過剰)I-+2H+ → I3-+2H2O より遅い
【0039】
これらの分析物化合物の両方が使用組成物中に存在する場合、反応速度におけるこの差異を利用して過酸の濃度と過酸化水素の濃度との差異を顕著にすることができる。例となる反応を以下に記載し、その結果を図3A〜3Dで説明する。しかし、以下の例は説明の目的のみのためであること、本発明は、以下の例に記載されている特定の化学的反応に限定されないこと、および本発明はこの点で限定されないことが理解されるであろう。
【実施例】
【0040】
0.489gのKIを50mlの2%KHP(フタル酸カリウム)に添加し、脱イオン水で100mlに希釈することにより緩衝ヨウ化カリウムイオン試薬を作製した。また、他の好適な緩衝剤も適切な緩衝を提供することができる。おおよそ、5.0〜6.5のpHに試薬を緩衝させるために、たとえば、リン酸二水素カリウムおよびリン酸水素二ナトリウムから作製されたリン酸塩ベースの緩衝剤を使用することができる。ヨウ化物溶液は、0.025モル〜0.075モルのヨウ化物の濃度にわたり試験された。当業者に理解されているように、溶液中の過酸および過酸化物内の酸の濃度に基づいて、他の緩衝溶液もしくは緩衝ヨウ化物溶液もまた使用できることが理解されるであろう。
【0041】
室温で試料の試験を行い、0秒から114秒に及ぶ時間を経過させて365nmにおける吸光度を測定した。これらの実験では、Cary 100 Bio 100 UV−可視走査分光光度計(カルフォルニア州パロアルトのVarian,Inc.製)を使用して吸光度データを得た。結果を表2に示し、図3A〜3Dにプロットした。
【0042】
【表2】

【0043】
図3Aにプロットされた吸光度対時間は、直線的な増加を実質的に示し、それは、試料中の過酸化水素が試薬KI溶液により供給されたヨウ化物イオンと反応することに起因した。図3Bに示すように、t=0における吸光度(A0)は、試料中の過酸化物の濃度が増加しても一定の状態のままであった。一方、図3のA0対POAAの濃度は直線的な関係を示し、それは、POAAの濃度に比例し、明らかに過酸化水素の濃度に依存しないことを示唆している。図3Dに言及すると、吸光度(At)の変化速度対時間の曲線の傾きは、試料中の過酸化物の濃度に比例し、試料中のPOAAの濃度に明らかに依存しない。
【0044】
この例は、室温では、時間=0秒で測定された三ヨウ化物複合物の365nmにおける初期吸光度であるA0は、使用組成物中の過酸化水素の濃度に依存しないということを説明する。時間>0秒の場合、三ヨウ化物複合物の吸光度であるAtが変化する速度は、過酸化水素の濃度を示す。さらに、過酸化水素の濃度が増加すると、三ヨウ化物複合物の吸光度であるAtの増加速度が増加する。この関係は、(1)初期吸光度A0は、ペルオキシ酢酸の濃度に依存し、過酸化水素の濃度に依存しないこと、および(2)吸光度が増加する速度であるAtは、過酸化水素の濃度に依存し、ペルオキシ酢酸の濃度に依存しないことを説明する。三ヨウ化物複合物との関連および競合反応は、カイネティックアッセイ手法を使用して、使用組成物の試料中のペルオキシ酢酸の濃度および過酸化水素の濃度を同時に測定することが可能であることを説明する。
【0045】
図4は、演算処理装置212が検出器222により得られた応答データから過酸および過酸化水素の濃度を決定する手順を説明するフローチャートである。上記で検討したように、吸光度対時間としてプロットされた場合、応答データは、t=0における吸光度(A0)が使用組成物中の過酸の濃度に比例することを明らかにする。さらに、吸光度対時間の変化速度(傾き)は、試料中の過酸化物の濃度に比例する。
【0046】
以下の等式により、それぞれの時点での吸光度値であるAtを決定する。
t=−log10t/V0
式中、Vtは検出器の電圧応答であり、V0は、試薬ブランクを使用して測定された検出器の電圧応答である。
【0047】
応答データが収集され、時間の関数としての吸光度値が計算された場合、演算処理装置212は応答データを分析し、応答データに最も適合する関係を決定する(302)。たとえば、演算処理装置212は、最も適合する等式を決定するために応答データに基づいて多項回帰を実行してもよい。多項回帰は、一次式(線形回帰)でもよく、もしくは、より高い次元の等式(一般に、非線形、しかし、それは、ある測定間隔にわたり直線的な関係にほぼ等しくなることができる。)であってもよい。
【0048】
当業者に知られているように、線形回帰は、観察されたデータに一次式を適合させることにより2つの変数の関係を作り出すことを試みる。線形関係は、式、y=mx+bにより決まる。式中、mは傾きであり、bはy切片である。しかし、本発明の範囲から逸脱しない限り、必要な場合は、より高い次元の等式もまた使用することができることが理解されるであろう。より高い次元の等式の場合、結果として得られた等式が線形関係とほぼ同じになるように測定間隔を調整し、傾きが近似されるようにしてもよい。
【0049】
ある態様では、応答データが収集されるのと同時に回帰分析を実行してもよい。他の態様では、応答データが収集された後に、回帰分析を実行してもよい。
【0050】
一度、回帰分析が行われ、最も適合したライン(もしくは、より高い次元の等式)が見つかる(302)と、傾きおよびy切片が決定される(304)。一態様では、試薬が希釈された試料と静止混合機222で混合される時と、試料/キャリヤー/試薬混合物が検出器の中に実際に到達する時(図2の258参照)との間で起こる可能性のあるタイムラグ(tlag)を説明するために、外挿してy切片を推定する(306)。過酸と試薬(複数可)との間の反応は速く起こるので(たとえば、1秒以内)、試料混合物が検出器に到達する時間までには、その反応はすでに完了している。したがって、試料混合物が検出器に到達する時間(時間t0)と、過酸の反応が起こる時間(時間t0−tlag)との間の遅延が存在する可能性がある。図1の態様では、時間tlagはおよそ3秒であるが、概して約0.5秒から約15秒である。吸光度と時間との間の線形関係がわかっているので、使用組成物中の過酸の濃度に比例する、調整されたy切片値(badj)を決定するために、tlagに等しい量の時間を外挿してy切片を推定することができる。
【0051】
その後、演算処理装置212は、過酸の実際の濃度および/または使用組成物中の過酸化水素の濃度を決定する(308)。y切片および傾きは、過酸の濃度および過酸化水素の濃度にそれぞれ比例するので、応答データに最も適合する線形関係のy切片および傾きの知識に基づく濃度の計算を可能にする変換要素を決定することができる。一態様では、演算処理装置212は、y切片および傾きを既定の変換要素でかけ算して使用組成物中の実際の過酸および過酸化水素の濃度をそれぞれ計算する。既知の標準過酸および過酸化水素試料について傾きおよび切片を計算し、結果として得られた関係を使用して比例定数を計算することにより、変換要素を決定する。
【0052】
一態様では、調整されたy切片であるbadjを過酸の実際の濃度へ変換するための過酸の変換要素は、1cm光学セルを使用する場合、吸光度単位あたり3.39ppm過酸である。傾きであるmを過酸化水素の実際の濃度に変換するための過酸化物の変換要素は、1cmセルを使用した場合、吸光度単位あたり、秒あたり6692ppmである。使用組成物中の過酸の実際の濃度および/または過酸化水素の濃度を決定するために、変換要素を使用することができ、以下の等式を使用する。

ppmの過酸=At=0×(過酸の変換要素)=At=0×3.39
ppmの過酸化物=傾き×(過酸化物の変換要素)=傾き×6692

式中、At=0および傾きは、365nmで得られた吸光度対時間のデータの多項回帰から決定される。多項回帰は、たとえば、1次元(線形)等式であってもよい。また、多項回帰をより高い次元(非線形)等式であってもよい。上記の変換要素は、例示的な目的のみのためであること、ならびに、反応混合物の中に導入される試料の体積と機器内における混合処理の間の試料の希釈の程度とに基づいて他の適切な変換要素を使用することができること、ならびに本発明はこの点で限定されないことが理解されるであろう。
【0053】
別の態様では、参照用テーブルを使用して使用組成物中の実際の過酸の濃度および/または過酸化水素の濃度を決定することができる。その態様では、複数の可能性のあるy切片に係るテーブル項目は、使用組成物中の過酸の濃度に対応し、複数の可能性のある傾きに係るテーブル項目は、使用組成物中の過酸化水素の濃度に対応する。別の態様では、キャリブレーション曲線もしくは当業者に知られている他の方法を使用して、使用組成物中の過酸の実際の濃度および/または過酸化水素の濃度を決定することができる。
【0054】
使用組成物中の過酸の濃度を制御するためのフィードバックとして、使用組成物中の過酸の濃度および/または過酸化水素の濃度を使用することができる。たとえば、適切な殺菌を確実にするため、および/または政府の規制を満たすために、過酸の濃度をある範囲内で一般に維持しなくてはならない、もしくは少なくとも最小しきい濃度(最小過酸しきい濃度)を満たさなくてはならない。別の例のように、最大しきい濃度(最大過酸化物しきい濃度)よりも低く過酸化水素の濃度を保持しなくてはならない。再利用システムにおける最大過酸化物濃度はフィラー製造業者によって設定される。この値は、ボトルをすすぐことができた溶液中の過酸化物の最大レベルによって決まり、ボトル中の残留過酸化水素未満よりも大きく、FDAの要求値である。一度、濃度が過酸化物しきい濃度を超えると、使用組成物は処分され、新しい使用組成物が作成される。
【0055】
いく通りかの方法のいずれかで過酸および/または過酸化物の濃度を使用することができる。通知、レポート、警報および/または助言情報をフィールドサービスプロバイダー(field service provider)、ローカル(local)もしくは現場(on−site)の監視サイト(monitoring site)、または集中ローカル(centralized local)もしくは遠隔マネージメント(remote management)のシステムへ供給するネットワーク助言システムへの入力として過酸および/または過酸化物の濃度を使用することができる。様々な時点でのもしくは様々な時点にわたる、使用組成物における過酸および/または過酸化物の濃度に関するレポートを作成するために、濃度情報を使用することができる。過酸の下方しきい濃度もしくは過酸化物の上方しきい濃度のどちらかを示す通知、警報および/またはレポートを作成するために、濃度情報を使用することができる。そのような通知、警報および/またはレポートには、可聴警報、視覚警報、もしくは電子的に生成された警報、電子メール、文書、テキストメッセージ、携帯電話通信、手書きなどを挙げることができる。遠隔監視サイト(remote monitoring site)、現場監視コンピューター(on−site monitoring computer)、技術者および/またはフィールドサービスプロバイダーに、警報および/またはレポートを送ることができる。通知、レポートおよび/または警報は、監視されている設備でメンテナンス、サービスもしくは修理をすべきであるという情報を提供することができ、また、技術者もしくはフィールドサービスプロバイダーを助けるために立案されたメンテナンスもしくはサービスのタイプ、修理履歴および/または助言情報についての情報を提供することができる。別の例のように、使用組成物生成装置もしくは最終使用用途の動作(たとえば、運転停止)制御するために、過酸および/または過酸化物の濃度を使用することができる。また、過酸および/または過酸化物の濃度の他の用途を使用することができる。
【0056】
図1に示すように、使用組成物モニター200によって決定された使用組成物中の過酸の濃度および/または過酸化水素の濃度は、コントローラー100にフィードバックされる。その後、コントローラー100はこの濃度情報を使用して、使用組成物中の過酸の濃度を制御し、かつ、使用組成物中の過酸化水素の濃度を監視して、過酸化物の最大しきい濃度を確実に超えないようにすることができる。
【0057】
図5は、コントローラー100が、使用組成物中の過酸および/または過酸化水素の濃度を監視および/または制御する処理(330)を説明するフローチャートである。コントローラー100は、過酸および/または過酸化水素の濃度を受け取る(332)。コントローラー100は、受け取った過酸化水素の濃度を過酸化物のしきい濃度と比較する(334)。もし、測定した過酸化水素の濃度が過酸化物のしきい濃度を超える場合、コントローラー100により、使用組成物容器から使用済み使用組成物を取り出す(336)。次に、コントローラー100は、使用組成物容器(不図示)の中に入るように過酸および希釈剤の流れを制御し、新しい使用組成物を作製する(338)。その後、コントローラー100は、最も近い時間で測定された過酸および/または過酸化水素の濃度を使用組成物モニター200から受け取る時点である次の監視間隔を待つ(344)。
【0058】
もし、過酸化水素の濃度が過酸化物のしきい濃度を超えない場合(334)、コントローラー100は、使用組成物中の過酸の(使用組成物モニター200によって測定された)濃度を過酸のしきい濃度と比較する(340)。もし、使用組成物中の過酸の濃度が過酸のしきい濃度よりも低い場合、コントローラー100は、過酸の濃度が過酸しきい濃度を満たすまで、使用組成物中の過酸の濃度を調整することができる(342)。これをするために、コントローラー100は、過酸および/または希釈剤の所与の量が使用組成物容器中の使用組成物に加えられるように、過酸濃度保持タンクおよび/または希釈剤収容タンクのバルブを制御することができ、これにより、結果として使用組成物中の過酸の濃度が増加する。
【0059】
図6は、温度調整流量光学センサー400の分解図を説明する概略図である。光学センサー400は、図1の検出器222として使用することができる光学センサーの一例である。しかし、上記で述べたように、本発明の範囲から逸脱しない限り、他の光学センサー/検出器もまた使用することができることが理解されるであろう。さらに、本発明の範囲内で、pHセンサー、ORPセンサー、伝導度センサーもしくは他のセンサーなどの他の検出器を使用することができる。
【0060】
セルホルダー401は光学センサー400の中心部にある。用いられるセルホルダー401は光学セル402を含む。使用組成物、試薬(複数可)およびキャリヤーの試料が光学セル402の中に引き込まれ、その中で、比色検出が実施される。この態様では、光学セル402はガラスで作製されている。しかし、また、石英、サファイア、光学セラミックおよび当業者に知られている他の例などの、光学的比色分析を実施するのに適切な任意の他の材料で光学セル402を作製するようにしてもよい。
【0061】
試料は、入力管405Aを通って、静止混合機220(図1)から光学センサー400の中へ導かれ、出力管405Bを通って光学センサー400から出て行く。2セットの光学ファイバーである入力ファイバー408A,408Bおよび対応する出力ファイバー408C,408Dにより、光学センサーが、多波長を使用した試料の光学分析を実施することが可能になる。たとえば、2つの波長を使用して応答データを得ることができ、これにより、より融通のきく、および/または、しっかりしたシステムになる。波長の選択は、三ヨウ化物複合物のスペクトル応答により決まり、たとえば、350〜450ナノメーターの範囲内となり得る。一態様では、2波長システムは、たとえば、375ナノメーターと405ナノメーターとの波長を利用する。
【0062】
セルホルダー401はチャンネル403を有し、それを通して光学セル402は挿入され、光学センサー400の組み立ての後に設けられる。また、セルホルダー401は、入力光学ファイバー408A,408Bの接続のために、第1のおよび第2の光学入力ポート404A,404Bを有する。また、セルホルダーは、出力光学ファイバー408C,408Dの接続のために、第1のおよび第2の光学出力ポート404C,404D(図6に不図示)を含む。また、この態様では、セルホルダー401は、セルホルダー401の穴403Aに対応する穴403Bをそれぞれ有する入力カバー409Aおよび出力カバー409Bを含む。
【0063】
光学センサー400は、温度制御されている。すなわち、光学センサー400は、(室温に比べて)比較的低温に維持するために、セルホルダー401内の温度を制御し、その温度で使用組成物試料の光学分析が行われる。いくつかの理由のために、使用組成物試料の分析が低温で行われる。化学反応の速度は温度に左右される。反応速度測定が行われる温度の制御により、温度参照テーブルが必要なくなる。さらに、温度が上がるにしたがって反応速度は速くなる。ヨウ化物と過酸化水素との間の反応は、過酸とヨウ化物との間の反応に比べて遅く、この結果は、より低い温度で高められる。本発明に、より低い温度が必要であるということでは決してないが、周囲以下の温度は、反応速度の差異を高めることができる。したがって、ある態様では、試料混合物を使用して周囲温度(一般に、約20℃と25℃との間)で測定を行ってもよい。他の態様では、周囲以下の温度(たとえば、25℃未満)を使用してもよい。測定が行われる位置の温度に基づいて、水が凍る温度に近い温度(たとえば、約5℃しかない温度)に試料混合物を冷却することができる。一般に、測定が行われる温度は、5〜25℃の範囲内、もしくはより狭い10〜18℃の範囲内であってもよい。
【0064】
試料混合物の温度を測定するために、光学センサー400は、セルホルダー401のスロット407内に設けられた温度センサー406を含む。温度センサー406は、光学セル402の表面で、もしくは、表面の非常に近くで温度を感知するために、スロット407内に配置され、その結果、光学セル402内に含まれる使用組成物試料の温度を比較的正確に読み取ることができる。第1の断熱板411は、セルホルダー401、セルホルダー401の第1および第2の入力ポート404A,404Bに対応する第1および第2の入力ポート404C,404D、およびセルホルダー401のチャンネル403Aに対応するチャンネル403Cを実質的に収容する大きさである切抜き穴410を含む。
【0065】
少なくとも1つの熱電モジュール412(この例では2つ、熱電モジュール412A,412B)は、試料混合物の冷却された温度を維持するために、光学センサー400の内部温度を制御する。この態様では、熱電モジュール412A,412Bは、第2の断熱板413の対応する切り抜き穴416A,416Bに合わせられている。第3の断熱板414は、光学セル402をさらに断熱する。支持板415は、光学センサー400のための外壁を提供する。
【0066】
使用組成物の試料の光学分析が行われる光学セル402で、もしくは、光学セル402の近くで、比較的一定の内部温度に維持するために、ヒートシンク417およびファン418は、セルホルダー401から熱を取り出して放出する。第3の断熱板414は、さらに光学セル402を断熱する。支持板415は光学センサー400のための外壁を提供する。
【0067】
図6A〜6Dの態様では、使用組成物、試薬およびキャリヤーの試料が、図1に示す静止混合機222内で混合される。上記で検討したように、過酸の濃度は、調整されたy切片であるbadjに比例する。ここでbadjは、試料混合物についての吸光度と時間との間の既知の線形関係を使用して、試料混合物が検出器に到達する時間(時間t0)から反応が起こる時間(時間t0−tlag)までを外挿して推定される。
【0068】
別の態様では、試料混合物が検出器に到達した時(時間t0)と、反応が起こる時間(t0−tlag)との間の時間tlagを減少させるために、光学センサー400は、光学セル402の内部に設けられた内部混合機を含む。そのような態様の一例を図7A,7Bに示す。
【0069】
図7Aは、内部混合機421を有する光学セル420を説明し、図7Bは、2つの入力ポートを有する光学センサー430の分解図を説明する概略図であり、図7Aの内部混合機を有する光学セル420を組み込んでいる。希釈された使用溶液および試薬(複数可)が混合される時間と、結果として得られた試料混合物が分析のために光学セル中に導入される時間との間の時間を短くするために、光学セル420は、静止混合機421を収納する大きさの混合機空洞422を有するように作製される。静止混合機は、矢印424の示す方向へ、混合機空洞422の中に挿入される。また、光学セル420は、分析チャンネル423を含み、その中で、試料混合物は分析される。この態様では、光学セル420をガラスで作製するが、石英、サファイアもしくは光学セラミックなどの光学分析を行うのに適切な他の任意の材料で作製してもよい。
【0070】
内部混合機421を有する光学セル420を収容するために、静止混合機220を含まないように図1に示す態様を変える。その代わりに、希釈された使用溶液および試薬(複数可)が同時に分取され、検出器222に直接入れられ、この場合、それは、図7Bに示すような態様の光学センサー430を使用して実装されるであろう。
【0071】
希釈された使用溶液および試薬(複数可)は同時に分取され、使用溶液入力管405Cおよび試薬溶液入力管405Dを通って、直接光学センサー430に入る。2つの入力ポート425A,425B(425Bは図7Bでは見えない)を含むように、図6のカバー309Aからカバー422に変えてもよい。その後、希釈された使用溶液および試薬(複数可)は同時に分取され、直接、静止混合機421の中に入れられる。希釈された使用溶液および試薬(複数可)は分取され、静止混合機421を通り、分析チャンネル423に入るので、それらは混合され、反応が開始する。光学セルにおいて分析チャンネル423と非常に近接になるように混合機を組み入れることにより、タイムラグ(tlag)を少なくすることができ、その結果、使用溶液流の過酸濃度の測定がより正確になる。
【0072】
図8は、図6および図7Bに示す例のセルホルダー401の正面断面図を説明する。上記で検討したように、セルホルダー401は、光学セルが中に収納されるチャンネル406、温度センサー406が収納されるスロット407、第1および第2の光学入力ポート404A,404Bならびに第1および第2の光学出力ポート404C,404Dを含む。チャンネル406の直径は、少なくとも一部は、行われる測定の所望の測定感度に基づいて決まる。たとえば、チャンネル406は、約6mmの直径を有することができ、光学セルの内部チャンネルは、約1mmから約3mmの直径を有することができる。
【0073】
図9は、別の態様のセルホルダー430の正面断面図を説明する。この態様では、セルホルダー430は、別個の光学セルの挿入を必要とすることなく、直接試料混合物を収容するように設計される。この態様では、ステンレススチール、たとえば、不動態化ステンレススチール316、もしくは光学セラミックなどの好適な任意の材料から、セルホルダー430を製造するようにしてのよい。セルホルダー430は、チャンネル432、温度センサー406を収納するスロット407、第1および第2の光学入力ポート404A,404Bならびに第1および第2の光学出力ポート404C,404Dを含む。セルホルダー430のチャンネル432の内側部分は、複数のサブチャンネルをさらに含み、それぞれのチャンネルは異なる直径を有する。混合機サブチャンネル433は、図6,7A,7Bに関して、上で記載されたのと同じ方法で静止混合機を収納する大きさである。第1の分析サブチャンネル434は、第1の光学入力ポート404Bおよび第1の光学出力ポート404Dにより作り出される光路の中に配置される。第2の分析サブチャンネル435は、第2の光学入力ポート404Bおよび第2の光学出力ポート404Dにより作り出される光路の中に配置される。第1および第2のサブチャンネル434,435の異なる直径により、吸光度測定の感度が異なる。たとえば、一態様では、たとえば、サブチャンネル434は3mmの直径を有することができ、サブチャンネル435は1mmの直径を有することができる。
【0074】
家庭もしくは産業の様々な用途のために、たとえば、表面もしくは物体上、または水溜まりもしくは水流中の微生物もしくはウイルスの個体数を減少させるために、本明細書に記載されている組成物を使用することができる。台所、浴室、工場、病院、歯科医院、および食品プラントを含む様々な領域で組成物を適用することができ、平滑な、不規則な、もしくは多孔質の表面形態を有する硬いもしくは柔らかい、様々な表面に適用することができる。好適な硬い表面には、たとえば、建築物の表面(たとえば、床、壁、窓、流し、テーブル、カウンターおよび看板)、食事用具、硬質表面の医療用もしくは外科手術用の計器および装置、ならびに硬質表面包装がある。たとえば、セラミック、金属、ガラス、木材もしくは硬質プラスチックを含む様々な材料から、そのような硬い表面を作ることができる。好適な柔らかい表面には、たとえば、ろ過媒体、病院用および外科手術用のリンネルおよび衣服、軟質表面の医療用もしくは外科手術用の計器および装置、ならびに軟質表面包装がある。たとえば、紙、ファイバー、織布、不織布、軟質プラスチックおよびエラストマーを含む様々な材料から、そのような柔らかい表面を作ることができる。また、食品および皮膚(たとえば、手)などの柔らかい表面に、本組成物を適用することができる。泡状もしくは非泡状の環境消毒剤もしくは殺菌剤として使用組成物を採用することができる。
【0075】
本組成物の製品には、消毒液、消毒剤、殺菌剤、保存剤、脱臭剤、防腐剤、殺カビ剤、殺菌剤、殺胞子剤、抗ウイルス剤、清浄剤、漂白剤、硬質表面洗浄剤、ハンドソープ、水のいらない手の殺菌剤および手術前もしくは手術後用スクラブがあり得る。
【0076】
また、ほ乳類用スキントリートメントなどの獣医学の製品、または動物の囲いを衛生的にする、もしくは消毒するための製品、追込畜舎、ウォーターステーション、ならびに検査テーブルおよび手術室などの獣医学の処置領域で、本組成物を使用することができる。家畜用もしくは人用抗菌性のフットバスで本組成物を利用することができる。
【0077】
人間、動物などの病原体などの病原微生物の個体数を減少させるために、本組成物を使用することができる。本組成物は、菌類、カビ、バクテリア、胞子およびウイルス、たとえば、黄色ブドウ球菌、大腸菌、連鎖球菌、レジオネラ菌、緑膿菌、マイクロバクテリア、結核、ファージなどを含む病原体に対して活性であることを示すことができる。そのような病原体は、乳腺炎もしくは他のほ乳類の搾乳の病気、結核などを含む様々な病気および不調の原因となり得る。本組成物は、動物の、皮膚、または他の外部のもしくは粘膜の表面の上の微生物の個体数を減少させることができる。さらに、本組成物は、水、空気、もしくは基体表面による移動を通して広がる病原微生物を殺すことができる。皮膚、他の外部もしくは粘膜の表面、水、空気、または表面に対して本組成物のみを適用する必要がある。
【0078】
また、表面微生物個体数を減少させるために、食品および植物種に本組成物を使用することができる。すなわち、上記食品および植物種を取り扱う、製造もしくは処理サイトで使用することができ、または、上記サイトの周りでプロセス水を扱うために使用することができる。たとえば、食品輸送ライン(たとえば、ベルトスプレー)、長靴および手洗いディップパン(dip−pan)、食糧貯蔵施設、防腐空気循環システム、冷凍およびクーラー装置、飲料冷蔵装置および加温装置、ブランチャー(blancher)、カッティングボード、サードシンク(third sink)領域、および肉用冷却装置、またはスカルディングデバイス(scalding device)で、本組成物を使用することができる。パイプ輸送、カッター、スライサー、ブランチャー(blancher)、レトルト(retort)システム、洗濯機などの水路で見られるものなどの製造され輸送される水を扱うために、本組成物を使用することができる。特に、組成物を使用して取り扱う食材には、卵、肉、種子、葉、果物および野菜がある。特定の植物の表面には、葉、根、種子、表皮もしくは殻、幹、茎、管、球茎、果実などの、収穫され、および成長したものの両方がある。また、動物を治療して発病させる微生物のレベルおよび発病させない微生物のレベルの両方を減少させるために本組成物を使用することができる。
【0079】
フードサービスもしくは食品加工産業の容器、加工施設もしくは設備を洗浄もしくは衛生的にする際、本組成物は有用であり得る。低温もしくは高温の無菌包装用を含めて、食品包装材料および設備に、本組成物を使用することができる。本組成物を採用することができる加工工場の例には、ミルクライン乳製品製造所、連続醸造システム、ポンプくみ上げ可能な食品システムなどの食品加工ラインおよび飲料ラインなどがある。本組成物を使用して、フードサービス商品を消毒することができる。たとえば、商品洗濯装置、食器類、ビン洗い機、ビン冷却装置、加温装置、サードシンクワッシャー(third sink washer)、切断領域(たとえば、ウォーターナイフ(water knife)、スライサー(slicer)、カッター(cutter)およびソー(saw))および卵洗い機上にもしくは中に、本組成物をまた使用することができる。特定の処理可能な表面には、紙箱、ビン、フィルムおよび樹脂などの包装材料と、グラス、皿、台所用具、つぼおよび平なべなどの食器類と、商品洗濯装置と、流し、カウンター、テーブル、床および壁などの露出した食品調理領域表面と、タンク、大おけ、ライン、ポンプおよびホースなどの加工機器(たとえば、ミルク、チーズ、アイスクリームおよび他の乳製品を加工するための乳製品製造加工機器)と、輸送車両とがある。容器には、ガラスビンと、PVCもしくはポリオレフィンフィルム袋と、缶と、ポリエステル、PENもしくはPETの様々な容積(100mlから2リットルなど)のボトルと、1ガロン牛乳用容器と、板紙のジュースもしくは牛乳の容器等とがある。
【0080】
また、加熱器、冷却塔、ボイラー、レトルト水、洗浄水、無菌包装材料洗い水などの、他の産業機器上もしくは中に、および他の産業の工程の流れの中で、本組成物を使用することができる。プール、温泉、レクレーション用人工水路および水滑り台、噴水などの中にあるレクレーション用の水の微生物およびにおいを処理するために、本組成物を使用することができる。
【0081】
組成物を含むフィルターは、空気中もしくは液体中の微生物の個体数を減少させることができる。そのようなフィルターは、レジオネラなどの水中および空気中に浮遊する病原菌を除去することができる。
【0082】
排水溝もしくは他の表面における微生物、ショウジョウバエ、他の昆虫の幼虫の個体数を減少させるために、本組成物を採用することができる。
【0083】
また、食品加工機器を使用溶液の中にちょっと浸すことによって、衛生的になるのに十分な時間その装置を浸すことによって、および余分な溶液をその装置から拭き取るもしくは排水することによって、本組成物を採用することができる。使用溶液を使用して食品加工表面に吹きかける、もしくは拭くことによって、その表面が衛生的になるのに十分な時間、その表面を湿らせた状態にすることによって、および拭き取り、垂直的な排水、電気掃除機による掃除などにより、余分の溶液を除去することによって、本組成物をさらに採用することができる。
【0084】
また、施設によく見かけるタイプの設備、台所用具、皿、ヘルスケア設備もしくは道具、ならびに他の硬質表面などの硬い表面を衛生的にする方法で、本組成物を使用することができる。また、汚れる衣料品部材もしくは布地を衛生的にする際、本組成物を採用することができる。表面もしくは部材を衛生的にする、消毒する、もしくは殺菌するのに十分な時間、約4℃〜60℃の範囲内の使用温度で汚れた表面もしくは部材のいずれかと本組成物を接触させる。たとえば、洗濯装置の洗いもしくは洗浄の水の中に、本組成物を注入して、布地が衛生的になるのに十分な時間、汚れた布地と接触させることができる。布地を洗浄もしくは遠心分離機で脱水することにより、余分な組成物を除去することができる。
【0085】
様々な方法を使用して、微生物、または汚れたもしくは洗浄された表面に、その生物を適用することができる。対象物、表面、溜まりもしくは流れが組成物と接触することにより、これらの方法は、対象物上、表面、または水もしくはガスの溜まっている中もしくは流れの中で働く。接触することは、組成物を吹きかけること、組成物の中に対象物を浸すこと、組成物で対象物を処理する泡もしくはゲル、またはそれらの組み合わせなどの、組成物を塗布するためのたくさんの方法のいずれかを含む。
【0086】
パルプを漂白するために組成物を採用することができる。廃棄物の処理のために、本組成物を採用することができる。そのような組成物は、添加された漂白剤を含むことができる。
【0087】
本組成物について他の硬質表面洗浄用途には、定置洗浄システム(CIP)、取り外し洗浄システム(COP)、洗濯機−汚染除去装置、殺菌装置、繊維洗濯装置、限外ろ過およびナノろ過システムならびに室内空気ろ過装置がある。COPシステムは、洗浄タンク、浸漬容器、モップバケツ、汚物集合タンク、掃除用流し、車パーツ洗濯機、非連続バッチ洗濯機およびシステムなどを含む容易に利用しやすいシステムを含むことができる。
【0088】
ディスペンサーシステムの特定の態様を示す、および記載してきたが、本発明の範囲から逸脱しない限り、その代わりに他の態様を用いることができることが理解されるであろう。本発明の様々な態様を記載してきた。これら、および他の態様は、以下の請求の請求項の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
決定すべき濃度の過酸および決定すべき濃度の過酸化物を有する使用組成物から成る試料を含む試料混合物を作製するステップ、
時間の関数として前記試料混合物の吸光度を示す応答データを収集するステップ、ならびに
前記応答データに基づいて、前記使用組成物中の前記過酸の濃度および前記過酸化物の濃度を決定するステップを含む方法。
【請求項2】
前記使用組成物中の前記過酸の濃度および前記過酸化物の濃度を計算することが、前記応答データに関連して最も適合する多項式関係を決定することを含む請求項1の方法。
【請求項3】
前記使用組成物中の前記過酸の濃度および前記過酸化物の濃度を計算することが、前記応答データに関連して最も適合する1次式を決定することを含む請求項1の方法。
【請求項4】
前記使用組成物中の前記過酸の濃度および前記過酸化物の濃度を計算することが、前記応答データに関連して最も適合する、より高次の等式を決定することを含む請求項1の方法。
【請求項5】
前記使用組成物中の前記過酸の濃度および前記過酸化物の濃度を計算することが、前記応答データに関連して最も適合する線形関係を決定することを含み、
前記最も適合する線形関係が傾きおよびy切片を含み、
前記y切片に基づいて前記過酸の濃度を計算すること、および
前記傾きに基づいて前記過酸化物の濃度を計算することを含む請求項1の方法。
【請求項6】
前記過酸の濃度を計算することが、前記y切片に過酸の変換要素をかけ算することを含む請求項5の方法。
【請求項7】
前記過酸化物の濃度を計算することが、前記傾きに過酸化物の変換要素をかけ算することを含む請求項5の方法。
【請求項8】
前記最も適合する線形関係を決定する前記ステップが、前記応答データに基づいて線形回帰分析を行うことを含む請求項5の方法。
【請求項9】
前記試料混合物を作製する前記ステップが、前記使用組成物の試料および少なくとも1種の試薬を一緒にすることを含む請求項1の方法。
【請求項10】
前記試料混合物を作製する前記ステップが、前記使用組成物の試料、試薬および希酸を一緒にすることを含む請求項1の方法。
【請求項11】
時間の関数として前記試料混合物の吸光度を示す応答データを収集する前記ステップが、測定間隔の間、光学検出器の電圧応答を測定することを含む請求項1の方法。
【請求項12】
試薬ブランクを作製するステップ、
前記試薬ブランクの吸光度を示す応答データを収集するステップ、ならびに
前記試料混合物の応答データおよび前記試薬ブランクの応答データに基づいて、前記過酸の濃度および前記過酸化物の濃度を決定するステップをさらに含む請求項1の方法。
【請求項13】
前記過酸の濃度が過酸の最小しきい濃度よりも小さいと判定された場合、過酸濃縮組成物を前記使用組成物に加えるステップをさらに含む請求項1の方法。
【請求項14】
前記過酸化物の濃度が過酸化物の最大しきい濃度を超えていると判定された場合、新しい使用組成物を作製するステップをさらに含む請求項1の方法。
【請求項15】
使用組成物中の過酸の濃度および過酸化物の濃度を示す応答データを取得する検出器、ならびに
前記応答データに基づいて前記使用組成物中の前記過酸の濃度および前記過酸化物の濃度を決定する演算処理装置を含むシステム。
【請求項16】
前記過酸が、ペルオキシ基(−OOH)で置換された水酸基(−OH)を有する酸を含む請求項15のシステム。
【請求項17】
前記過酸が、ペルオキシカルボン酸、ペルオキシ酸、ペルオキシ酢酸、C2(ペル酢酸)、C8(ペルオクタン)酸、ペルオキシオクタン酸、C6過酸、C9過酸、C10過酸、C11過酸およびC12過酸のうちの少なくとも1種を含む請求項15のシステム。
【請求項18】
前記使用組成物、希釈剤および少なくとも1種の試薬の試料を含む試料混合物を作製する連続注入マニホールドをさらに含む請求項15のシステム。
【請求項19】
前記検出器が、前記使用組成物および少なくとも1種の試薬の試料を含む試料混合物から前記応答データを取得する請求項15のシステム。
【請求項20】
前記少なくとも1種の試薬が、アルカリの範囲に調整されたpHを有するヨウ化物溶液を含む請求項19のシステム。
【請求項21】
前記少なくとも1種の試薬がヨウ化カリウムを含む請求項19のシステム。
【請求項22】
前記検出器が、前記使用組成物、少なくとも1種の試薬および希酸の試料を含む試料混合物から前記応答データを取得する請求項15のシステム。
【請求項23】
前記希酸が酢酸を含む請求項22のシステム。
【請求項24】
前記演算処理装置が、時間の関数として、前記試料混合物の吸光度をさらに計算し、関連する最も適合する線形関係を決定する請求項15のシステム。
【請求項25】
前記演算処理装置が1次の多項回帰を行い、前記最も適合する線形関係を決定する請求項24のシステム。
【請求項26】
前記検出器が、25℃の温度よりも低く維持された試料混合物から前記応答データを取得する請求項20のシステム。
【請求項27】
前記検出器が、350ナノメートルと450ナノメートルとの間の少なくとも1種の波長のところで応答データを取得する光学検出器である請求項15のシステム。
【請求項28】
前記検出器が、375ナノメートルと405ナノメートルとの波長のところで応答データを取得する光学検出器である請求項15のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−92526(P2013−92526A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−250988(P2012−250988)
【出願日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【分割の表示】特願2010−510918(P2010−510918)の分割
【原出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【出願人】(500320453)イーコラブ インコーポレイティド (120)
【Fターム(参考)】