説明

過酸化水素及び疎水化二酸化ケイ素を含有する粉体状混合物

過酸化水素及び疎水化した、熱分解的に製造された二酸化ケイ素粉体を含有する粉体状混合物であって、その際疎水化二酸化ケイ素粉体は、少なくとも40のメタノール湿潤性を有し、かつ総質量に基づいて9質量%より少ない程度で存在し、かつ過酸化水素の含量は総質量に基づいて10〜50質量%である。これは、40より大きいメタノール湿潤性を有する疎水化二酸化ケイ素粉体を、70℃以下の温度において、過酸化水素水溶液で処理する方法によって製造される。これは、洗剤、清浄用組成物、及び、皮膚及び毛髪処置用組成物において使用されてよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過酸化水素及び疎水化二酸化ケイ素を含有する粉体状混合物、及びその製造及びその使用を提供する。
【0002】
DE−A−2013763から、過酸化水素水溶液及び疎水化した、熱分解的に製造された二酸化ケイ素を含有する粉体状混合物を製造することが公知である。
【0003】
過酸化水素溶液及び疎水化二酸化ケイ素の総質量に基づいた疎水化二酸化ケイ素の含量は、前記混合物中において少なくとも9質量%でなくてはならない。
【0004】
前記混合物の十分な流動性を保証するために、疎水化二酸化ケイ素の含量は、有利には10〜35質量%でなくてはならない。使用される疎水性二酸化ケイ素は、ジメチルジクロロシラン又は8〜26つの炭素原子を有する脂肪アルコールで疎水化されているものである。
前記混合物の不利な点は、疎水性二酸化ケイ素を有する混合物中における、過酸化水素の不十分な安定性である。これは、DE−A2013763には良好であると記載されていて、過酸化水素のための公知の安定剤によって更に上昇させられてよい。しかし、多くの使用のために、例えば清浄用組成物に対する添加剤としての使用のために必要な長期安定性は存在しない。更なる不利な点は、疎水性二酸化ケイ素の比較的高い含量である。
【0005】
本発明の対象は、公知技術による長期安定性よりも高い長期安定性を有する、二酸化ケイ素粉体と過酸化水素との混合物を提供することである。経済的な配慮に基づいて、前記混合物は更に、二酸化ケイ素の可能な限り最も低い含量を有することが望ましい。
【0006】
前記対象は、過酸化水素及び疎水化した、熱分解的に製造された二酸化ケイ素粉体を含有する粉体状混合物であって、前記疎水化二酸化ケイ素粉体は、少なくとも40のメタノール湿潤性を有し、かつ総質量に基づいて9質量%より少ない程度で前記混合物中に存在し、かつ過酸化水素の含量は総質量に基づいて10〜50質量%であることを特徴とする、粉体状混合物によって達成される。
【0007】
メタノール湿潤性は、二酸化ケイ素粉体の疎水性の程度を示す。この目的のために、二酸化ケイ素粉体のある量を水中に量り取る。二酸化ケイ素粉体はこの場合表面に留まる。前記粉体を濡らすために必要なメタノールの濃度は、このように決定される。メタノール湿潤性は、疎水化二酸化ケイ素の50%が沈降する、メタノール−水混合物の、体積%におけるメタノール含量である。
【0008】
40より大きいメタノール湿潤性を有する疎水化二酸化ケイ素粉体が、過酸化水素を有する、特に貯蔵安定な混合物を生じ、前記混合物は10〜50質量%の過酸化水素含量を有することが見出された。更に、総質量に基づいて9質量%よりも少ない、前記疎水化二酸化ケイ素粉体の含量でも、自由流動性粉体の形成を生じる。
【0009】
本発明は、40より大きいメタノール湿潤性を有する疎水化二酸化ケイ素粉体を、70℃以下の温度において、過酸化水素水溶液で処理することを特徴とする、本発明による粉体状混合物の製造方法をも提供する。
【0010】
疎水化二酸化ケイ素と過酸化水素水溶液との系中に十分にエネルギーを導入する全ての混合ユニットが、液体を小さな液滴(次にすぐに疎水化二酸化ケイ素粉体によって取り囲まれる)へと素早く分割することを保証するために、この目的のために適している。
【0011】
使用される疎水化二酸化ケイ素粉体は、これらが少なくとも40のメタノール湿潤性を有する限りは、限定されない。オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリジメチルシロキサン、オクチルシラン及び/又はヘキサメチルジシラザンで疎水化した二酸化ケイ素粉体が有利には使用されてよい。
【0012】
使用する前記疎水化二酸化ケイ素粉体の比表面積も限定されない。有利には、10〜400、殊に有利には80〜300m/gの比表面積を有するものが使用されてよい。
【0013】
そのような疎水化二酸化ケイ素粉体の例は、表1に見出される。
【0014】
表1:本発明による粉体混合物の製造に適した疎水化二酸化ケイ素粉体
【0015】
【表1】

【0016】
過酸化水素は水溶液として、有利には5〜70質量%の過酸化水素含量を有する水溶液として使用される。35〜50質量%のH含量を有する溶液が、通常は使用される。
【0017】
前記溶液は、有利には分解に対して安定化されている。1つ又は複数の安定剤の種類及び量は第一に、水溶液中の過酸化水素の含量に依存する。
【0018】
本発明による粉体混合物の製造のために、安定化されていない溶液を使用することも可能である。その場合には、前記粉体のより低い安定性を予想しなくてはならない。適した安定剤は、スタンナート、ホスファート、ピロホスファート、硝酸塩、マグネシウム塩、ホスホン酸、アミノホスホン酸、EDTA、ゼラチン、及びこれらの混合物であって、これらは0.01〜1質量%の量において添加されてよい。
【0019】
本発明は、洗剤、清浄用組成物、及び、毛髪及び皮膚処置用組成物における本発明による粉体混合物の使用をも提供する。
【0020】
本発明による粉体混合物は、洗剤において漂白成分として使用されてよい。相応する洗剤は、無機過酸素化合物(inorganic peroxygen compounds)、例えば、過ホウ酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムペルヒドラート(perhydrate)を用いた公知技術から当業者に公知である。洗剤及び清浄用組成物における本発明による使用において、無機過酸素化合物は有利には、完全に又は部分的に、本発明による粉体混合物により置き換えられてよい。
【0021】
本発明による粉体混合物は、清浄用組成物における漂白成分又は殺菌成分として使用されてよい。有利には、本発明による粉体混合物は、水の添加なしで清浄のために使用される、清浄用組成物において使用される。そのような清浄用組成物の例は、テキスタイル、室内装飾材料、カーペット、及びカーペットフローリングのしみ抜き剤であり、これらは水の添加なしで、例えば粉体の状態において使用される。無機過酸素化合物、例えば過ホウ酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムペルヒドラートとは対照的に、本発明による粉体混合物は、その漂白作用及び殺菌作用を、水の添加なしで、前記清浄用組成物において実現することが可能である。
【0022】
本発明による粉体混合物は、毛髪のブリーチのための毛髪処置用組成物におけるブリーチ成分として使用されてよい。本発明による粉体混合物は、有利には20〜80質量%の量において前記毛髪ブリーチ用組成物に添加される。毛髪ブリーチ用組成物は更に、少なくとも1つのアルカリ性成分、有利にはアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、及びケイ酸塩から選択された少なくとも1つのアルカリ性成分を含有する。毛髪ブリーチ用組成物は有利には、10〜40質量%の量においてアルカリ性成分を含有する。毛髪ブリーチ用組成物は有利には1つ又は複数の界面活性剤をも含有し、これは非イオン性の界面活性剤も、及びアニオン性、カチオン性、又は両イオン性の界面活性剤も適している。毛髪ブリーチ用組成物は更に、また更なる補助剤、例えば、非イオン性、アニオン性又はカチオン性のポリマー、増粘剤、タンパク質加水分解産物、リン脂質、金属錯化剤、染料及び香油を含有してよい。
【0023】
相応する毛髪ブリーチ用組成物は、ブリーチ成分としてペルオキソジスルファート又はその他の無機過酸化物を用いた公知技術から、例えばWO01/45658から当業者に公知である。毛髪ブリーチ用組成物における本発明による使用において、ペルオキソジスルファートは有利には、完全に又は部分的に、本発明による粉体混合物により置き換えられてよい。
【0024】
本発明による粉体混合物は更に、酸化染料での毛髪の永久的なカラーリングのための、毛髪処置用組成物において酸化剤として使用されてよい。この場合、毛髪カラーリング用組成物の使用の直前に、本発明による粉体混合物は、デベロッパー(developer)成分の前駆体と酸化染料のためのカップリング成分とを含有する調合物と混合される。これを背景にして、本発明による粉体混合物は、染料前駆体の前記調合物と直接的に混合されるか、又は前もって水溶液又はエマルション中に分散されていてよい。使用される染料前駆体の調合物は有利には水性エマルションであって、これは、染料の形成のためのデベロッパー成分及びカップリング成分に加えて、1つ又は複数の液体の非極性成分及び場合によって更なる補助剤と同様に、1つ又は複数の乳化剤をも含有してよい。染料前駆体の相応する調合物は、液体の過酸化水素調合物との使用のための公知技術から、例えばDE19901886から当業者に公知である。毛髪カラーリング用組成物における本発明による使用において、液体の過酸化水素は有利には、完全に又は部分的に、本発明による粉体混合物により置き換えられてよい
本発明による粉体混合物は更に、美容の目的のために、例えば皮膚を明るくするため、及び色素斑及びそばかすを取り除くために、皮膚処置用組成物中で酸化剤として使用されてよい。相応する皮膚処置用組成物は、無機過酸化物、例えば過酸化亜鉛又は過酸化尿素、有機過酸化物、ヒドロキノン又は塩基性ビスマス塩を活性化合物として有する公知技術から当業者に公知である。皮膚処置用組成物における本発明による使用において、本発明による粉体混合物が、前記活性化合物の代わりに、又は1つ又は複数の前記活性化合物に加えて使用される。
【0025】
本発明による粉体混合物は更に、皮膚の消毒のための組成物、及び、ざ瘡及び乾癬の治療のための組成物の製造のために使用されてよい。ざ瘡又は乾癬の治療のための相応する組成物は、活性化合物として有機過酸化物、例えば、過酸化ベンゾイルを有する公知技術から当業者に公知である。ざ瘡又は乾癬の治療のための組成物の製造のための本発明による使用において、本発明による粉体混合物は、有機過酸化物の代わりに使用される。
【0026】
最後に、本発明による粉体混合物は、遊離基によって硬化されてよい調合物の硬化のための、硬化剤として使用されてもよい。遊離基によって硬化されてよい前記調合物の例は、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂又は架橋可能なシリコーンに基づいた、樹脂、塗料、及び接着剤である。遊離基によって硬化されてよい相応する調合物は、有機過酸化物で硬化するための公知技術から当業者に公知である。遊離基によって硬化されてよい調合物の硬化のための、本発明による使用において、本発明による粉体混合物は、有機過酸化物の代わりに使用されてよい。有機過酸化物の代わりの、本発明による粉体混合物の使用は、硬化した生成物の特性が、有機過酸化物の開裂生成物によって不利に影響されない、例えば匂いの発生又は前記生成物の変色によって不利に影響されないという利点を有する。
【0027】
実施例
分析方法
メタノール湿潤性の決定:
それぞれの場合において、疎水性二酸化ケイ素粉体0.2g(±0.005g)を、透明な遠心管チューブに量り取った。それぞれの場合において、メタノール10、20、30、40、50、60、70及び80vol.%を有するメタノール/水混合物8.0mlを、それぞれの秤量分に添加した。密封したチューブを30秒間振盪し、次に2500min−1で5分間遠心した。沈降体積を読み取り、パーセントに変換し、メタノール含量(vol.%)に対してグラフ上にプロットした。カーブの変曲点は、メタノール湿潤性に相応する。
【0028】
過酸化水素含量の決定:
過酸化水素を、硫酸溶液中で、硫酸鉄(II)によって還元した。過剰な硫酸鉄(II)を、過マンガン酸カリウム溶液で逆滴定した。滴定をMetrohmからの試料交換機を有するTitroprocessor682によって制御した。
【0029】
手順:
過酸化水素及び疎水化二酸化ケイ素の粉体混合物約0.6500〜0.7000gを25%硫酸25mlで酸性化した。硫酸鉄(II)溶液(硫酸鉄(II)七水和物69.5g/l)10mlを次にピペットでいれ、その後で完全に脱塩した水50mlを添加した。前記混合物をプロペラスターラーで15分間完全に混合し、引き続きKMnO溶液(0.05モーラー)で滴定した。滴定の終点を電位差測定的に決定した。使用された硫酸鉄(II)の量のためのKMnO溶液の消費は、ブランク値と呼ばれる。
計算:
【0030】
【数1】

【0031】
実施例1:
10%過酸化水素溶液93g(従来の市販の方法において安定化した)を、Multimixer(Braun社、MX32型)中で、Aerosil 812S 7gと混合し、最高レベルで45秒間混合した。ミキサーの高い剪断力は、前記液体を小さい液滴に分割し、前記液滴は疎水性Aerosilによって取り囲まれている。形成された混合物は自由流動性分粉体である。
【0032】
実施例2〜4は、同様に実施され、本発明による粉体を生じた。
【0033】
実施例5〜7は比較例である。
【0034】
過酸化水素及び疎水化二酸化ケイ素を有する粉体混合物の出発材料及び特性は表2に挙げられている。
【0035】
実施例1〜4は、少なくとも40のメタノール湿潤性を有する疎水化二酸化ケイ素粉体が使用された場合に、高い安定性を有する自由流動性粉体が、7及び5質量%の非常に低い含量によってでも得られることを示す。
実施例6及び7は、40より少ないメタノール湿潤性を有する疎水化二酸化ケイ素粉体が使用される場合に、自由流動性粉体が得られないことを示す。
【0036】
実施例5では、40より少ないメタノール湿潤性を有する疎水化した二酸化ケイ素でもやはり自由流動性粉体が得られるが、ここでは過酸化水素のより低い安定性を示す。
【0037】
表2:過酸化水素及び疎水化二酸化ケイ素粉体を含有する粉体の開始材料及び特性
【0038】
【表2】

【0039】
実施例8及び9:
毛髪のブリーチのための毛髪処置用組成物における使用
表3:質量%における、毛髪ブリーチ用粉体及び関連する過酸化水素デベロッパー溶液の組成
【0040】
【表3】

【0041】
毛髪ブリーチ用粉体の構成要素を表3に示した量の割合において、1000mlのガラス容器に量り取った(全バッチ:500g)。ガラス容器を密封した後、前記構成要素をfree−fall mixer (Turbula、Bachofen)中で、42rpmで10分間緩やかに混合した。デベロッパー溶液(全量、やはり500g)を、ガラス棒で撹拌しながら、表3の量の割合において、清浄なガラス容器中に最初に水を導入し、過酸化水素、リン酸及びアセトアニリドを添加することで製造した。
【0042】
毛髪ブリーチ用粉体及びデベロッパーを1:1の割合において混合した。それぞれの場合において、前記混合物2gを、ダークブロンドの毛髪の束(Fischbach+Miller、6923番)0.5gに適用した。30分間の反応時間の後に、混合物を前記毛髪の束から洗い流し、毛髪を乾燥棚において40℃で2h乾燥させ、次に視覚的に評価した。実施例8からの混合物でブリーチされた毛髪は、比較例9からの混合物で処置された毛髪よりも著しく明るかった。
【0043】
実施例10及び11:
毛髪のカラーリングのための毛髪処置組成物における使用。
【0044】
カラーリングクリームを製造するために、脱イオン水395.0g及び25質量%アンモニア水溶液35.0gを、最初に3l Stephan mixer (Stephan UMC 5 electronic、A. Stephan und Shne GmbH&Co.、Hameln、Germany)中に導入した。全ての更なる構成要素を表4の量の割合において添加し、ゆっくりと混入した。混合物を次に10分間、1000rpmで、均一なクリームが形成されるように均質化し、これを次に、ねじぶたを有する十分に清浄な1lガラス瓶に移した。デベロッパーエマルションを製造するために、水442.5gを清浄なStephan mixer中に最初に導入し、全ての更なる構成要素を、ゆっくりと攪拌しながら表4の量の割合において添加した。前記混合物を次に、50rpmで15分間、均質な、わずかに粘性のある材料が形成されるまで混合したこれを再度、ねじぶたを有する十分に清浄な1lガラス瓶に移した。
【0045】
カラーリングクリーム及びデベロッパーエマルションを、1:1の割合において、使用の直前に混入した。それぞれの場合において、前記混合物2.0gを、ダークブロンドの毛髪の束(Fischbach+Miller、6923番)0.5gに適用した。25分間の反応時間の後、前記混合物を洗い流し、毛髪を乾燥棚において40℃で2h乾燥させ、次に視覚的に評価した。両方の混合物は、明るいコッパーの色合いを生じ、実施例10からの混合物はより鮮やかな色合いを生じた。更にこれは粘性が著しくより高く、従って比較例11からのものよりも適用することがより易しい。
【0046】
表4:カラーリングクリーム及び関連したデベロッパーエマルションの質量%における組成
【0047】
【表4】

【0048】
実施例12及び13
ざ瘡の美容的な処置のための皮膚処置用組成物における使用
実施例12からざ瘡用ゲルを製造するために、エタノールを最初にStephan mixer中に導入した。その他の構成要素を、ゆっくりと攪拌しながら、表5に示した量の割合において(全バッチ:500g)添加し、次に前記混合物を50rpmで15分間緩やかに均質化した。
【0049】
表5:質量%における、ゲル状皮膚処置用組成物の組成
【0050】
【表5】

【0051】
実施例13のざ瘡用クリームを、親油性クリームベース(DeutscherArzneimittelkodex、Neues Rezeptur−Formularium 1999 [GermanPharmaceuticals Codex、New Recipe Formularium 1999]、supplement 16、NRF 11.104、Govi−Verlag、Deutscher Apotheker−Verlag)(これは最初にStephan mixer中に導入されている)に、ゆっくりと攪拌しながら、表6に示した量の割合において全ての更なる構成要素(全バッチ:500g)を添加することで製造し、生じる混合物を次に50rpmで、15分間緩やかに均質化した。
【0052】
表6:質量%における、クリーム状皮膚処置用組成物の組成
【0053】
【表6】

【0054】
実施例14:
粉体状洗剤における使用。
表7:質量%における粉体状洗剤の組成
【0055】
【表7】

【0056】
実施例15:
不飽和ポリエステル樹脂の硬化のための使用
熱分解シリカ(AEROSIL 200)1.7質量部を、Palatal A 410−01(不飽和ポリエステル樹脂)62質量部に添加した。スチレン18質量部を次に添加した。その後に、BYK−A 555 0.5質量部を脱気添加剤として混入した。最後に、架橋のために、実施例2からの本発明による粉体混合物1質量部を添加した。その後で、前記混合物は、変色なしに完全に硬化した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
過酸化水素及び疎水化した、熱分解的に製造された二酸化ケイ素粉体を含有する粉体状混合物であって、前記疎水化二酸化ケイ素粉体は、少なくとも40のメタノール湿潤性を有し、かつ総質量に基づいて9質量%より少ない程度で存在し、かつ過酸化水素の含量は総質量に基づいて10〜50質量%であることを特徴とする、粉体状混合物。
【請求項2】
40より大きいメタノール湿潤性を有する疎水化二酸化ケイ素粉体を、70℃以下の温度において、過酸化水素水溶液で処理することを特徴とする、請求項1記載の粉体状混合物の製造方法。
【請求項3】
オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリジメチルシロキサン、オクチルシラン及び/又はヘキサメチルジシラザンで疎水化した二酸化ケイ素粉体を、疎水化二酸化ケイ素粉体として使用することを特徴とする、請求項2記載の方法。
【請求項4】
比表面積が90〜400m/gであることを特徴とする、請求項2又は3記載の方法。
【請求項5】
過酸化水素水溶液は、5〜70質量%の過酸化水素含量を有することを特徴とする、請求項2から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
過酸化水素水溶液が安定化されていることを特徴とする、請求項5記載の方法。
【請求項7】
洗剤、清浄用組成物、及び、皮膚及び毛髪処置用組成物における、請求項1記載の粉体状混合物の使用。
【請求項8】
ざ瘡の治療のための組成物の製造のための、請求項1記載の粉体状混合物の使用。
【請求項9】
遊離基によって硬化されてよい調合物の硬化のための、殊にビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂又は架橋可能なシリコーンの硬化のための、硬化剤としての請求項1記載の粉体状混合物の使用。

【公表番号】特表2007−509036(P2007−509036A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−529831(P2006−529831)
【出願日】平成16年5月14日(2004.5.14)
【国際出願番号】PCT/EP2004/005220
【国際公開番号】WO2004/104154
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(501073862)デグサ アクチエンゲゼルシャフト (837)
【氏名又は名称原語表記】Degussa AG
【住所又は居所原語表記】Bennigsenplatz 1, D−40474 Duesseldorf, Germany
【Fターム(参考)】