道案内システム、道案内方法、経路探索装置、及び端末装置
【課題】電子タグを用いてユーザを目的地まで誘導する道案内方法において、道案内が分かりやすく、かつ低コストで実現できる道案内システムを提供する。
【解決手段】目的地までの経路探索を行うサーバ10と、探索された経路の情報に基づいて目的地までの道案内情報を提供する携帯端末11を備え、サーバ10は、地図上のある地点についての、少なくとも位置情報と表示情報を含む電子タグを記憶する電子タグ記憶部1012と、携帯端末11の現在地から目的地までの経路を探索し、探索した経路上に位置する電子タグの中から選別した電子タグを取得し、取得した電子タグを経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する電子タグリスト作成部1021と、現在地に基づいて、携帯端末11に表示する電子タグを選択する表示電子タグ選択部1022とを備え、携帯端末11は、現実世界の撮像に電子タグ画像とを重畳表示する。
【解決手段】目的地までの経路探索を行うサーバ10と、探索された経路の情報に基づいて目的地までの道案内情報を提供する携帯端末11を備え、サーバ10は、地図上のある地点についての、少なくとも位置情報と表示情報を含む電子タグを記憶する電子タグ記憶部1012と、携帯端末11の現在地から目的地までの経路を探索し、探索した経路上に位置する電子タグの中から選別した電子タグを取得し、取得した電子タグを経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する電子タグリスト作成部1021と、現在地に基づいて、携帯端末11に表示する電子タグを選択する表示電子タグ選択部1022とを備え、携帯端末11は、現実世界の撮像に電子タグ画像とを重畳表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道案内システム、道案内方法、経路探索装置、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在地から目的地への経路をユーザに案内する道案内システムとして様々な方式が考えられている。ユーザの端末等に地図を表示して経路を示す方式が広く普及しているが、この場合ユーザは端末上の地図と現実世界の風景とを対応付ける必要がある。ここでいう対応付けとは、地図上の目印と現実世界の目印との対応付けを意味する。例えば、地図に記載されている建物が現実世界のどの建物なのかを確認する必要がある。もし間違った対応付けを行うと、地図上での現在地を誤認したり、提示された案内方向とは異なる方向に進んだりしてしまう。また、現実世界の変化(例えば、書店の代わりにコンビニが新しくできた場合)に合わせて地図上の目印の変更も必要となる。この変更作業に伴う修正コストは大きく、手間を要する。
【0003】
一方、道案内に電子タグを用いる方式が知られている。電子タグは経路上の目印となる物体の近くに設置されており、目的地までの経路上に位置する物体の電子タグを端末に順次表示することにより、ユーザを目的地まで誘導することができる。
【0004】
電子タグを用いる方式の例として特許文献1には、ユーザの現在位置を検出する位置判定手段と、検出された現在位置からユーザが見える範囲を算出する可視領域算出手段と、出発地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、可視領域と経路から進行方向を算出する進行方向算出手段と、可視領域から案内すべき道標を抽出する道標抽出手段と、求めた経路の経路案内文を生成する経路案内文生成手段とから構成される経路案内装置において、経路上にあるタグの列を生成して経路案内に用いることが記載されている(実施の形態6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2002/023128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の電子タグを用いる方式では、電子タグを現実世界の経路上に設置する必要があり、大きなコストを要していた。また、経路上に設置された電子タグの数が多すぎると、道案内としてはかえって分かりにくくなる場合がある。特許文献1に記載の経路案内装置では、このような事態を回避することはできない。
【0007】
そこで本発明の目的は、地図を用いずに目印となる物体を示すことによりユーザを目的地まで誘導する道案内方法において、道案内が分かりやすく、かつ低コストで実現できる道案内システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る道案内システムは、目的地までの経路探索を行う経路探索装置と、前記経路探索装置と通信回線を介して接続され、探索された経路の情報に基づいて前記目的地までの道案内情報を提供する端末装置を備え、前記経路探索装置は、経路探索に用いる地図を記憶する地図記憶部と、前記地図上のある地点についての、少なくとも位置情報と表示情報を含む仮想電子タグを記憶する電子タグ記憶部と、前記地図を用いて前記端末装置の現在地から前記目的地までの経路を探索し、前記電子タグ記憶部から、探索した経路上に位置する地点に対応する仮想電子タグを取得し、取得した仮想電子タグを探索した経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する電子タグリスト作成部と、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグを選択する表示電子タグ選択部と、を備え、前記端末装置は、前記経路探索装置に前記電子タグリストの送信を要求し、取得した前記電子タグリストを電子タグリスト記憶部に記憶する電子タグリスト要求部と、前記経路探索装置に、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグの送信を要求する電子タグ要求部と、前記表示電子タグ選択部が選択した仮想電子タグを受信し、受信した仮想電子タグに対して、前記電子タグリストに含まれる仮想電子タグか否かが区別できるように電子タグ画像を作成するとともに、現在地からの距離が一定以下の地点に対応する仮想電子タグを前記電子タグリスト記憶部から削除する画像作成部と、前記現在地における現実世界を撮像した画像を取得する撮像入力部と、現実世界を撮像した画像に重ねて表示する道案内情報を作成する案内作成部と、前記現実世界を撮像した画像と、前記電子タグ画像と、前記道案内情報を合成する合成部と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、地図を用いずに目印となる物体を示すことによりユーザを目的地まで誘導する方法で、道案内を分かりやすくかつ低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態1による道案内システムの機能構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態1による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態2による道案内システムの機能構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態2による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態3による道案内システムの機能構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態3による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施例1による道案内システムの構成を示すブロック図である。
【図12】地図記憶領域に記憶されている地図の例を示す図である。
【図13】道案内情報の例を示す図である。
【図14】現実世界の撮像と電子タグ画像と道案内情報を重畳した映像の例を示す図である。
【図15】本発明の実施例2による道案内システムの構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施例3による道案内システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による道案内システム1の機能構成を示すブロック図である。
図に示すように、道案内システム1は、サーバ(経路探索装置)10と、サーバ10とネットワーク(通信回線)4を介して接続された携帯端末(端末装置)11を備えている。
【0012】
サーバ10は、記憶装置101、データ処理装置102、通信装置103を備えている。
記憶装置101はメモリ、ハードディスク等であり、地図記憶領域1011と電子タグ記憶領域1012を備えている。
【0013】
地図記憶領域1011には、道案内用の経路探索に用いる地図のデータが記憶されている。電子タグ記憶領域1012には、電子タグ(仮想電子タグ)が記憶されている。
【0014】
電子タグには、地図上のある地点についての表示情報と位置情報が含まれる。本発明において電子タグとは、地図上のある地点に位置する目印(建物、交差点など)に関する表示情報(名称等)に属性情報(位置情報等)を付加した電子データであり、仮想的なタグである。
【0015】
データ処理装置102はCPU等であり、電子タグリスト作成部1021と表示電子タグ選択部1022を備えている。電子タグリスト作成部1021、表示電子タグ選択部1022は、プログラムに従ってCPU等が行う動作のモジュールを表している。
【0016】
電子タグリスト作成部1021は、地図記憶領域1011に記憶された地図を用いて現在地から目的地までの経路を探索し、電子タグ記憶領域1012から、探索した経路上に位置する地点に対応する電子タグの中から選別した電子タグを取得し、取得した電子タグを探索した経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する。
【0017】
表示電子タグ選択部1022は、現在地に基づいて、携帯端末11に表示する電子タグを選択する。
【0018】
通信装置103は、通信インタフェースであり、ネットワーク4を介して携帯端末11と通信を行う機能を有する。
【0019】
携帯端末11は、記憶装置111、データ処理装置112、通信装置113、入力装置114、現在地取得装置115、撮像入力装置116、表示装置117を備えている。
【0020】
記憶装置111はメモリ、ハードディスク等であり、電子タグリスト記憶領域1111を備えている。電子タグリスト記憶領域1111は、サーバ10から取得した電子タグリストを記憶する。
【0021】
データ処理装置112はCPU等であり、電子タグリスト要求部1121、電子タグ要求部1122、画像作成部1123、案内作成部1124、合成部1125を備えている。電子タグリスト要求部1121、電子タグ要求部1122、画像作成部1123、案内作成部1124、合成部1125は、プログラムに従ってCPU等が行う動作のモジュールを表している。
【0022】
電子タグリスト要求部1121は、サーバ10に電子タグリストの送信を要求し、取得した電子タグリストを電子タグリスト記憶領域1111に記憶する。
電子タグ要求部1122は、サーバ10に、表示する電子タグの送信を要求する。
【0023】
画像作成部1123は、表示電子タグ選択部1022が選択した電子タグを受信し、受信した全ての電子タグに対して、現在地と電子タグリストを参照して電子タグ画像を作成するとともに、現在地からの距離が一定以下の地点に対応する電子タグを電子タグリスト記憶領域1111から削除する。
【0024】
案内作成部1124は、現実世界を撮像した画像に重ねて表示する道案内情報を作成する。
合成部1125は、現実世界を撮像した画像と、電子タグ画像と、道案内情報を合成する。
【0025】
通信装置113は通信インタフェースであり、ネットワーク4を介してサーバ10と通信を行う機能を有する。
【0026】
入力装置114はキーボード、タッチパネル等であり、目的地の入力を受け付け、入力された目的地を電子タグリスト要求部1121に送信する。
【0027】
現在地取得装置115はGPS(Global Positioning System)等であり、携帯端末11の現在地を取得し、取得した現在地を電子タグリスト要求部1121や電子タグ要求部1122に送信する。
【0028】
撮像入力装置116はカメラ等であり、現実世界の撮像を取得し、取得した撮像を合成部1125に送信する。
【0029】
表示装置117は液晶パネル等であり、合成部1125によって合成された映像を表示する。
【0030】
次に、本実施形態による道案内システム1の動作について図2〜6のフローチャートを用いて説明する。
ユーザが携帯端末11の入力装置114を用いて目的地を入力すると、電子タグリスト要求部1121は入力された目的地を受信する(図2:ステップA1)。
【0031】
次に、現在地取得装置115が携帯端末11の現在地を取得する(ステップA2)。
次に、通信装置113が目的地と現在地をサーバ10の通信装置103を介して電子タグリスト作成部1021に送信する(ステップA3)。
【0032】
サーバ10の電子タグリスト作成部1021は、携帯端末11から現在地と目的地を受信する(ステップB1)。
次に、電子タグリスト作成部1021は、地図記憶領域1011に記憶されている地図に基づいて現在地から目的地までの経路を探索する(ステップB2)。なお、経路探索は従来の方法と同様に実施することができる。
【0033】
次に、電子タグリスト作成部1021は、電子タグ記憶領域1012から、探索した経路上に位置する電子タグの中から選別した1個以上の電子タグを道案内電子タグとして取得する(ステップB3)。例えば、電子タグリスト作成部1021は、電子タグ記憶領域1012から電子タグを取得する際、探索した経路上の直進の通過地点に対応する電子タグを除外する。さらに、電子タグリスト作成部1021は、経路上、一定距離以内に複数の電子タグが存在する場合には、それらの電子タグの中から1つの電子タグを選別する。
【0034】
次に、電子タグリスト作成部1021は、取得した道案内電子タグを経路順に並べてリスト化した電子タグリストを作成する(ステップB4)。
【0035】
次に、電子タグリスト作成部1021は、作成した電子タグリストを通信装置103を介して携帯端末11の電子タグリスト要求部1121に送信する(ステップB5)。
【0036】
携帯端末11の電子タグリスト要求部1121は、電子タグリスト作成部1021から電子タグリストを受信すると(ステップA4:YES)、電子タグリスト記憶領域1111に電子タグリストを記憶する(ステップA5)。
【0037】
次に、ユーザが携帯端末11の撮像入力装置116を用いて現実世界の撮像を取得すると、合成部1125は、撮像入力装置116から撮像を受信する(図3:ステップC1)。
【0038】
次に、合成部1125は、現在地取得装置115を介して携帯端末11の現在地を取得する(ステップC2)。
次に、合成部1125は、取得した現在地を電子タグ要求部1122に送信する(ステップC3)。
【0039】
電子タグ要求部1122は、合成部1125から現在地を受信すると(図4:ステップD1)、受信した現在地を通信装置113を介してサーバ10の表示電子タグ選択部1022に送信する(ステップD2)。
【0040】
サーバ10の表示電子タグ選択部1022は、携帯端末11から現在地を受信すると(ステップE1)、電子タグ記憶領域1012から現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する電子タグを選択する(ステップE2)。
【0041】
次に、表示電子タグ選択部1022は、選択した電子タグから構成される電子タグ集合を生成し(ステップE3)、電子タグ集合を電子タグ通信装置103を介して携帯端末11の電子タグ要求部1122に送信する(ステップE4)。
【0042】
携帯端末11の電子タグ要求部1122は、表示電子タグ選択部1022から電子タグ集合を受信すると(ステップD3:YES)、電子タグ集合を合成部1125に送信する(ステップD4)。
【0043】
合成部1125は、電子タグ要求部1122から電子タグ集合を受信すると(ステップC4:YES)、現在地と電子タグ集合を画像作成部1123に送信する(ステップC5)。
【0044】
画像作成部1123は、合成部1125から現在地と電子タグ集合を受信すると(図5:ステップF1)、電子タグ集合を構成する各電子タグに対して、電子タグに含まれる表示内容(表示情報)と表示属性(位置情報)と、電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに基づき、各電子タグが電子タグリストに含まれる電子タグか否かが区別できるように電子タグ画像を作成する(ステップF2)。例えば、電子タグが電子タグリストに含まれる場合は太い枠で黄色の外観にし、含まれない場合は細い枠で青色の外観としてもよい。これにより、現在地から近くに位置するが目的地までの経路上には無い地点の電子タグ画像が表示されていても、ユーザが経路を間違える心配がなくなる。
【0045】
次に、画像作成部1123は、現在地との距離が一定距離以下となる地点に対応する電子タグを電子タグリストから削除する(ステップF3)。
【0046】
次に、画像作成部1123は、作成した各電子タグの電子タグ画像から構成される電子タグ画像集合を作成し(ステップF4)、合成部1125に送信する(ステップF5)。
【0047】
合成部1125は、画像作成部1123から電子タグ画像集合を受信すると(ステップC6:YES)、案内作成部1124に現在地を送信する(ステップC7)。
【0048】
案内作成部1124は、合成部1125から現在地を受信すると(図6:ステップG1)、受信した現在地と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストを参照して道案内情報を作成し(ステップG2)、道案内情報を合成部1125に送信する(ステップG3)。道案内情報は、現在地から電子タグリストの先頭の電子タグに対応する地点までの経路に関する情報である。
【0049】
合成部1125は、案内作成部1124から道案内情報を受信すると(ステップC8:YES)、現実世界の撮像と、電子タグ画像集合を構成する各電子タグ画像と、道案内情報を重畳した映像を作成し(ステップC9)、表示装置117を用いて表示する(ステップC10)。
【0050】
以上のように、本実施形態によれば、探索した目的地までの経路上の地点に対応する電子タグを経路順に並べた電子タグリストを用いて、現実世界の撮像に電子タグ画像を重畳表示することによって道案内を行うようにしたので、ユーザは地図と現実世界との対応付けを行う必要がない。このため、間違った対応付けを行って地図上での現在地を誤認したり、提示された案内方向とは異なる方向に進んだりしてしまう心配がない。
【0051】
また、電子タグは、地図上の目印のように現実世界の変更に伴って修正しなければならないものとは異なり、現実世界が変更された場合でも修正する必要がないので、システムの修正コストを小さくすることができる。
【0052】
また、電子タグリストを作成する際、探索した経路上に位置する電子タグの中から選別した電子タグを用いているので、余分な電子タグが電子タグリストに含まれず、目的地までの経路がより分かりやすくなる。
【0053】
また、道案内に用いる電子タグは、現実世界に物理的に設置するものではなく、位置情報と表示情報を含む電子データであるため、電子タグの設置コストがかからない。
【0054】
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2による道案内システム2の機能構成を示すブロック図である。図1と同一の符号は同一の構成要素を示している。実施の形態2では、サーバ20のデータ処理装置202が電子タグ作成部2023をさらに備えている。
電子タグ作成部2023は、電子タグリスト作成部2021から探索した経路を受信し、受信した経路上の地点に対応する電子タグを作成し、作成した電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶する。
【0055】
次に、本実施形態による道案内システム2の動作について図8のフローチャートを用いて説明する。なお、実施の形態2では、電子タグ作成部2023と電子タグリスト作成部2021以外の動作は実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
【0056】
電子タグリスト作成部2021は、電子タグリスト要求部1121から現在地と目的地を受信すると(ステップH1)、携帯端末11に記憶されている地図に基づいて目的地までの経路を探索し(ステップH2)、経路を電子タグ作成部2023に送信する(ステップH3)。
【0057】
電子タグ作成部2023は、電子タグリスト作成部2021から経路を受信すると(ステップI1)、1個以上の経路上の地点に対応する道案内電子タグを作成する(ステップI2)。
【0058】
次に、作成した道案内電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶し(ステップI3)、作成完了信号を電子タグリスト作成部2021に送信する(ステップI4)。
【0059】
電子タグリスト作成部2021は、電子タグ作成部2023から作成完了信号を受信すると(ステップH4:YES)、経路上の1個以上の電子タグを道案内電子タグとして電子タグ記憶領域1012から取得し(ステップH5)、取得した道案内電子タグを経路順に並べてリスト化した電子タグリストを作成し(ステップH6)、電子タグリストを通信装置103を介して電子タグリスト要求部1121に送信する(ステップH7)。
【0060】
以上のように、実施の形態2によれば、実施の形態1の効果に加え、道案内に用いる要素である電子タグを作成することができるため、道案内に最適な電子タグを確実に用意することができる。
【0061】
実施の形態3.
図9は、本発明の実施の形態3による道案内システム3の機能構成を示すブロック図である。図1と同一の符号は同一の構成要素を示している。実施の形態3では、サーバ30の記憶装置301が嗜好記憶領域3013をさらに備えている。嗜好記憶領域3013は、ユーザを特定する識別子と、識別子に対応付けられた広告種別を記憶する。また、実施の形態3では、電子タグ作成部3023が、電子タグリスト作成部3021からから探索した経路と識別子を受信し、嗜好記憶領域3013から、受信した識別子と組となる広告種別を取得し、取得した広告種別に関する広告を表示情報として含む電子タグを(経路上に)作成し、作成した電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶する。
【0062】
次に、本実施形態による道案内システム3の動作について図10のフローチャートを用いて説明する。なお、実施の形態3では、電子タグ作成部3023と電子タグリスト作成部3021、及び電子タグリスト要求部3121以外の動作は実施の形態2と同様なので、説明を省略する。
【0063】
電子タグリスト要求部3121は、入力装置114を介して目的地を受信し(ステップJ1)、現在地取得装置115を介して携帯端末31の現在地を取得する(ステップJ2)。次に、目的地と現在地と識別子を、通信装置113を介してサーバ30の電子タグリスト作成部3021に送信する(ステップJ3)。
【0064】
電子タグリスト作成部3021は、電子タグリスト要求部3121から現在地と目的地と識別子を受信すると(ステップK1)、地図記憶領域1011に記憶されている地図に基づいて経路を探索し(ステップK2)、経路と識別子を電子タグ作成部3023に送信する(ステップK3)。
【0065】
電子タグ作成部3023は、電子タグリスト作成部3021から経路と識別子を受信すると(ステップL1)、嗜好記憶領域3013から、受信した識別子と組となる広告種別を取得し(ステップL2)、取得した広告種別に関する広告を表示内容に含む1個以上の道案内電子タグを経路上に作成する(ステップL3)。
【0066】
次に、電子タグ作成部3023は、作成した道案内電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶し(ステップL4)、作成完了信号を電子タグリスト作成部3021に送信する(ステップL5)。
【0067】
電子タグリスト作成部3021は、電子タグ作成部3023から作成完了信号を受信すると(ステップK4:YES)、経路上の1個以上の電子タグを道案内電子タグとして電子タグ記憶領域1012から取得し(ステップK5)、取得した道案内電子タグを経路順に並べてリスト化した電子タグリストを作成する(ステップK6)。
【0068】
次に、電子タグ作成部3023は、電子タグリストを通信装置103を介して携帯端末31の電子タグリスト要求部3121に送信する(ステップK7)。
【0069】
電子タグリスト要求部3121は、電子タグリスト作成部3023から電子タグリストを受信すると(ステップJ4:YES)、電子タグリスト記憶領域1111に電子タグリストを記憶する(ステップJ5)。
【0070】
以上のように、実施の形態3によれば、実施の形態1,2の効果に加え、識別子と対応付けられる広告種別に関する広告を表示内容に含む道案内電子タグを作成するので、ユーザが電子タグを目印に移動する際、電子タグに表示される広告を必ず見ることになる。そのため、ユーザに対する高い広告効果を見込むことができる。
【実施例】
【0071】
実施例1.
次に、本発明の実施例1について図面を参照して説明する。実施例1は本発明の実施の形態1に対応するものである。
【0072】
図11は、本発明の実施例1による道案内システムの構成を示すブロック図である。図1と同一の符号は同一の構成要素を表している。
図に示すように、サーバ10はPC(Personal Computer)であり、記憶装置101はHDD(Hard Disk Drive)、データ処理装置102はCPU(Central Processing Unit)、通信装置103はTCP/IPモジュールである。
【0073】
また、携帯端末11は携帯電話であり、記憶装置111はフラッシュメモリ、データ処理装置112はCPU、通信装置113はTCP/IPモジュール、入力装置114はテンキー、現在地取得装置115はGPS(Global Positioning System)と電子コンパス、撮像入力装置116はカメラ、表示装置117はディスプレイである。PC10と携帯電話11はWAN(Wide Area Network)4を介して接続されている。
【0074】
電子タグ記憶領域1012には、携帯電話11のディスプレイ117への表示内容と表示属性として、位置情報を含む電子タグが記憶されている。ここでは、例として以下の5つの電子タグが記憶されている。
【0075】
電子タグ1:{表示内容1、{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.5秒}}
電子タグ2:{表示内容2、{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.5秒}}
電子タグ3:{表示内容3、{東経135度55分25.5秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ4:{表示内容4、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ5:{表示内容5、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分32.0秒}}
【0076】
地図記憶領域1011には、図12に示す地図が記憶されている。また、地図と電子タグの位置関係は図12に示す通りである。
【0077】
画像作成部1123の作成する電子タグ画像は、矩形の枠内に描画され、電子タグに含まれる表示内容をその枠内に描画する。また、電子タグが電子タグリストに含まれる場合は太い枠で黄色の外観、含まれない場合は細い枠で青色の外観としてもよい。
【0078】
また、現在地との距離が0.1秒距離以下の電子タグは電子タグリストから削除される。
【0079】
表示電子タグ選択部1022は、携帯電話11の位置を中心に中心角120度、半径0.5秒距離の扇形に含まれる電子タグを選択する。
【0080】
合成部1125は、現在地としてGPSや電子コンパスから携帯電話11の位置情報と方向情報を取得する。
【0081】
案内作成部1124は、合成部1125から受信する携帯電話11の位置情報と方向情報と電子タグリストの先頭の電子タグに含まれる位置情報を基に、電子タグリストの先頭の電子タグまでの距離と方向を含む図13に示すような道案内情報を作成する。
【0082】
ここで、携帯電話のユーザの現在地は{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}(図12の現在地1)とし、電子タグリスト記憶領域1111には何も記憶されていないものとする。また、ユーザが目的地として{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}(図12の目的地)を携帯電話11のテンキー114を用いて入力したものとする。
【0083】
電子タグリスト要求部1121は、テンキー114を介して入力された目的地{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}を受信すると、GPS115から携帯電話11の現在地として{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}を取得し、現在地と目的地をTCP/IPモジュール113を介してPC10の電子タグリスト作成部1021に送信する。
【0084】
電子タグリスト作成部1021は、電子タグリスト要求部1121から現在地と目的地を受信すると、地図記憶領域1011に記憶されている地図に基づいて現在地から目的地までの経路を探索する。
【0085】
また、電子タグリスト作成部1021は、探索した経路上の道案内電子タグとして、電子タグ記憶領域1012から電子タグ1、電子タグ4、電子タグ5を取得する。ここで電子タグ3は、経路上、直進の通過点に過ぎないため、選別により道案内電子タグから除外される。
【0086】
次に、電子タグリスト作成部1021は、道案内電子タグを経路順で並べた電子タグリスト<電子タグ1→電子タグ4→電子タグ5>を作成し、TCP/IPモジュール103を用いて電子タグリスト要求部1121に送信する。
【0087】
電子タグリスト要求部1121は、電子タグリストを受信すると、電子タグリスト記憶領域1111に電子タグリストを記憶する。
【0088】
次に、携帯電話11のユーザがカメラ116を用いて現実世界の撮像を取得すると、合成部1125は、カメラ116から撮像を受信し、GPSと電子コンパスから携帯電話11の現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}、及び撮像された方角{北向き}を取得する。さらに、取得した携帯電話11の現在地を電子タグ要求部1122に送信する。
【0089】
電子タグ要求部1122は、合成部1125から現在地を取得すると、TCP/IPモジュール113を介して、現在地を表示電子タグ選択部1012に送信する。
【0090】
表示電子タグ選択部1022は、電子タグ要求部1122から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分24.3秒、北緯35度10分30.4秒}及び撮像の方角{北向き}に基づいて、電子タグ記憶領域1012から現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する電子タグを選択する。
【0091】
具体的には、表示電子タグ選択部1022は、現在地から北向きに0.5秒距離以下の電子タグとして電子タグ1を選択する。そして、電子タグ1から構成される電子タグ集合{電子タグ1}をTCP/IPモジュール103を介して電子タグ要求部1122に送信する。
【0092】
電子タグ要求部1122は、表示電子タグ選択部1022から電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を合成部1125に送信する。
【0093】
合成部1125は、電子タグ要求部1122から電子タグ集合を受信すると、現在地と電子タグ集合を画像作成部1123に送信する。
【0094】
画像作成部1123は、合成部1125から現在地と電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を構成する電子タグ1の電子タグ画像1を作成する。ここで、電子タグ1は電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれるため、黄色の矩形の太い枠内に、表示内容1を描画した電子タグ画像となる。
【0095】
さらに、現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}と方角{北向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれる電子タグとの距離が0.1秒距離以下である電子タグ1を電子タグリストから削除する。そして、作成した電子タグ画像から構成される電子タグ画像集合{電子タグ画像1}を作成し、合成部1125に送信する。
【0096】
合成部1125は、画像作成部1123から電子タグ画像集合を受信すると、現在地を案内作成部1124に送信する。
【0097】
案内作成部1124は、合成部1125から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}と方角{北向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストの先頭要素である電子タグ1の位置情報{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.5秒}を基に、距離は0.1秒距離をメートル換算した距離、方向は北を含む道案内情報を作成する。
【0098】
案内作成部1124は、作成した道案内情報を合成部1125に送信する。合成部1125は、案内作成部1124から道案内情報を受信すると、撮像と電子タグ画像1と道案内情報を重畳した映像(図14)を作成し、ディスプレイ117に表示する。
【0099】
次に携帯電話11のユーザが移動し、現在地が{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分31.0秒}(図12の現在地2)、方角が北向きの現実世界の撮像をカメラ116を用いて取得したとする。
【0100】
合成部1125は、カメラ116から撮像を受信すると、GPSと電子コンパスから携帯電話の現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{北向き}を取得する。そして、合成部1125は、取得した現在地を電子タグ要求部1122に送信する。
【0101】
電子タグ要求部1122は、合成部1125から現在地を取得すると、TCP/IPモジュール113を用いて取得した現在地を表示電子タグ選択部1022に送信する。表示電子タグ選択部1022は、電子タグ要求部1122から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{北向き}に基づいて、電子タグ記憶領域1012から、現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する電子タグを選択する。具体的には、現在地から北向きに0.5秒距離以下の電子タグとして電子タグ2を選択する。
【0102】
そして、電子タグ2から構成される電子タグ集合{電子タグ2}をTCP/IPモジュール103を介して電子タグ要求部1122に送信する。
【0103】
電子タグ要求部1122は、表示電子タグ選択部1022から電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を合成部1125に送信する。合成部1125は、電子タグ要求部1122から電子タグ集合を受信すると、現在地と電子タグ集合を画像作成部1123に送信する。
【0104】
画像作成部1123は、合成部1125から現在地と電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を構成する電子タグ2の電子タグ画像2を作成する。電子タグ2は電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれないため、青色の矩形の細い枠内に表示内容2を描画した電子タグ画像となる。
【0105】
ここで、現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{北向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれる電子タグとの距離が0.1秒距離以下である電子タグは存在しないため、電子タグリストから削除する電子タグは存在しない。
【0106】
次に、画像作成部1123は、作成した電子タグ画像から構成される電子タグ画像集合{電子タグ画像2}を作成し、合成部1125に送信する。
【0107】
合成部1125は画像作成部1123から電子タグ画像集合を受信すると、現在地を案内作成部1124に送信する。
【0108】
案内作成部1124は、合成部1125から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{北向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストの先頭要素である電子タグ4の位置情報{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分31.0秒}を基に、距離は1.5秒距離、方向は東を含む道案内情報を作成する。そして、作成した道案内情報を合成部1125に送信する。
【0109】
合成部1125は、案内作成部1124から道案内情報を受信すると、撮像と電子タグ画像2と道案内情報を重畳した映像を作成し、ディスプレイ117に表示する。
【0110】
次に携帯電話11のユーザが移動し、現在地が{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.0秒}(図12の現在地3)、方角東向きで現実世界の撮像をカメラ116を用いて取得したとする。
【0111】
合成部1125は、カメラ117から撮像を受信すると、GPSと電子コンパスを介して携帯電話11の現在地{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{東向き}を取得する。そして、取得した携帯電話11の現在地を電子タグ要求部1122に送信する。電子タグ要求部1122は、合成部1125から現在地を取得すると、TCP/IPモジュール113を介して取得した現在地を表示電子タグ選択部1022に送信する。
【0112】
表示電子タグ選択部1022は、電子タグ要求部1122から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{東向き}に基づいて電子タグ記憶領域1012から、現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する電子タグを選択する。ここでは、現在地から東向きに0.5秒距離以下の電子タグとして電子タグ3を選択する。そして、電子タグ3から構成される電子タグ集合{電子タグ3}をTCP/IPモジュール103を介して電子タグ要求部1122に送信する。
【0113】
電子タグ要求部1122は、表示電子タグ選択部1022から電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を合成部1125に送信する。合成部1125は、電子タグ要求部1122から電子タグ集合を受信すると、現在地と電子タグ集合を画像作成部1123に送信する。
【0114】
画像作成部1123は合成部1125から現在地と電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を構成する電子タグ3の電子タグ画像3を作成する。ここで、電子タグ3は電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれていないため、青色の矩形の細い枠内に表示内容3を描画した電子タグ画像となる。
【0115】
ここで、現在地{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.0秒}、方角[東向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれる電子タグとの距離が0.1秒距離以下である電子タグは存在しないため、電子タグリストから削除する電子タグは存在しない。そこで、画像作成部1123は、作成した電子タグ画像から構成される電子タグ画像集合{電子タグ画像3}を作成し、合成部1125に送信する。
【0116】
合成部1125は、画像作成部1123から電子タグ画像集合を受信すると、現在地を案内作成部1124に送信する。案内作成部1124は、合成部1125から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.0秒}、方角[東向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストの先頭要素である電子タグ4の位置情報{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分31.0秒}を基に、距離は1.0秒距離、方向は東を含む道案内情報を作成する。そして、作成した道案内情報を合成部1125に送信する。
【0117】
合成部1125は、案内作成部1124から道案内情報を受信すると、撮像と電子タグ画像3と道案内情報を重畳した映像を作成し、ディスプレイ117に表示する。
【0118】
このように。携帯電話11のユーザが移動し、現実世界の撮像をカメラ117を用いて取得し、上記の手順を繰り返すことで、目的地近辺の電子タグ5までの道案内をユーザに提示できる。
【0119】
なお、実施例1において電子タグ画像の外観は矩形であったが、他の外観でもよい。
また、実施例1において画像作成部1123が電子タグリストから削除する電子タグは、現在地からの距離が0.1秒距離以下であったが、他の基準で電子タグリストから電子タグを削除してもよい。さらに、電子タグリストの先頭でない電子タグを削除する場合、先頭からその電子タグまでの全ての電子タグを削除してもよい。これは道案内において、近道などの理由により経路から外れて移動し、案内すべき電子タグをスキップした場合に相当する。
【0120】
また、実施例1において電子タグリストに含まれる電子タグは太い枠で黄色の矩形の外観、含まれない電子タグは細い枠で青色の矩形の外観であったが、任意の色、任意の枠の太さでもよい。
【0121】
また、実施例1において表示電子タグ選択部1022は扇形の範囲内の電子タグを取得するようにしたが、他の形状(例えば、ユーザを中心とする円、ユーザを中心とする矩形など)の範囲内の電子タグを取得してもよい。
【0122】
また、実施例1において電子タグリスト作成部1021は、直進の通過点に過ぎない電子タグ3を道案内電子タグから除外したが、他の選別理由により電子タグを選別しても良い。例えば、距離が近い電子タグが複数存在する場合、それらの電子タグの中から1つの電子タグのみを選別してもよい。
【0123】
また、実施例1において位置情報は東経、北緯、向きの情報を含んでいたが、高度などの他の情報を位置情報として含んでもよい。また、実施例1では携帯電話11、PC10がそれぞれ1台であるが、携帯電話やPCは複数存在してもかまわない。
【0124】
実施例2.
次に、本発明の実施例2について図面を参照して説明する。実施例2は本発明の実施の形態2に対応するものである。
【0125】
図15は、本発明の実施例2による道案内システムの構成を示すブロック図である。図7と同一の符号は同一の構成要素を表している。
図に示すように、サーバ20はPCであり、記憶装置101はHDD、データ処理装置202はCPU、通信装置103はTCP/IPモジュールである。
【0126】
また、携帯端末11は携帯電話であり、記憶装置111はフラッシュメモリ、データ処理装置112はCPU、通信装置113はTCP/IPモジュール、入力装置114はテンキー、現在地取得装置115はGPSと電子コンパス、撮像入力装置116はカメラ、表示装置117はディスプレイである。PC20と携帯電話11はWAN4を介して接続されている。
【0127】
電子タグ記憶領域1012には、携帯電話11のディスプレイ117への表示内容と表示属性として、位置情報を含む電子タグが記憶されている。ここでは、初期状態で空であるとする。地図記憶領域1011には、図12に示す地図が記憶されている。また、地図と電子タグの位置関係は図12に示す通りである。
【0128】
画像作成部1123の作成する電子タグ画像は、矩形の枠内に描画され、電子タグに含まれる表示内容をその枠内に描画する。また、電子タグが電子タグリストに含まれる場合は太い枠で黄色の外観、含まれない場合は細い枠で青色の外観としてもよい。また、現在地との距離が0.1秒距離以下の電子タグは電子タグリストから削除される。
【0129】
表示電子タグ選択部1022は、携帯電話11の位置を中心に中心角120度、半径0.5秒距離の扇形に含まれる電子タグを選択する。
【0130】
合成部1125は、現在地としてGPSや電子コンパスから携帯電話11の位置情報と方向情報を取得する。
【0131】
案内作成部1124は、合成部1125から受信する携帯電話11の位置情報と方向情報と電子タグリストの先頭の電子タグに含まれる位置情報を基に、電子タグリストの先頭の電子タグまでの距離と方向を含む図13に示すような道案内情報を作成する。
【0132】
ここで、携帯電話のユーザの現在地は{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}(図12の現在地1)とし、電子タグリスト記憶領域1111には何も記憶されていないものとする。また、ユーザが目的地として{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}(図12の目的地)を携帯電話11のテンキー114を用いて入力したものとする。
【0133】
電子タグリスト要求部1121は、テンキー114を介して入力された目的地{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}を受信すると、GPS115から携帯電話11の現在地として{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}を取得し、現在地と目的地をTCP/IPモジュール113を介してPC20の電子タグリスト作成部2021に送信する。
【0134】
電子タグリスト作成部2021は、電子タグリスト要求部1121から現在地と目的地を受信すると、地図記憶領域1011に記憶されている地図に基づいて現在地から目的地までの経路を探索し、探索した経路を電子タグ作成部2023に送信する。
【0135】
電子タグ作成部2023は、電子タグリスト作成部2021から経路を受信すると、以下の道案内電子タグを経路上に作成する。
電子タグ1:{表示内容1、{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.5秒}}
電子タグ3:{表示内容3、{東経135度55分25.5秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ4:{表示内容4、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ5:{表示内容5、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分32.0秒}}
【0136】
電子タグ作成部2023は、作成した道案内電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶し、作成完了信号を電子タグリスト作成部2021に送信する。
【0137】
電子タグリスト作成部2021は、電子タグ作成部2023から作成完了信号を受信すると、経路上の道案内電子タグとして電子タグ1、電子タグ3、電子タグ4、電子タグ5を電子タグ記憶領域1012から取得し、取得した道案内電子タグを経路順に並べてリスト化した電子タグリスト<電子タグ1→電子タグ3→電子タグ4→電子タグ5>を作成し、TCP/IPモジュール103を介して電子タグリスト要求部1121に送信する。
【0138】
電子タグリスト要求部1121は、電子タグリストを受信すると、電子タグリスト記憶領域1111に電子タグリストを記憶する。
【0139】
携帯電話11のユーザが現実世界の撮像をカメラ117を用いて取得した後の動作は実施例1と同様であるため省略する。
【0140】
なお、実施例2において電子タグ画像の外観は矩形であったが、他の外観でもよい。
また、実施例2において電子タグリストに含まれる電子タグは太い枠で黄色の矩形の外観、含まれない電子タグは細い枠で青色の矩形の外観であったが、任意の色、任意の枠の太さでもよい。
【0141】
また、実施例2において表示電子タグ選択部1022は扇形の範囲内の電子タグを取得するようにしたが、他の形状(例えば、ユーザを中心とする円、ユーザを中心とする矩形など)の範囲内の電子タグを取得してもよい。
【0142】
また、実施例2において位置情報は東経、北緯、向きの情報を含んでいたが、高度などの他の情報を位置情報として含んでもよい。また、実施例2では携帯電話11、PC20がそれぞれ1台であるが、携帯電話やPCは複数存在してもかまわない。
【0143】
実施例3.
次に、本発明の実施例3について図面を参照して説明する。実施例3は本発明の実施の形態3に対応するものである。
【0144】
図16は、本発明の実施例3による道案内システムの構成を示すブロック図である。図9と同一の符号は同一の構成要素を表している。
図に示すように、サーバ30はPCであり、記憶装置301はHDD、データ処理装置302はCPU、通信装置103はTCP/IPモジュールである。
【0145】
また、携帯端末31は携帯電話であり、記憶装置111はフラッシュメモリ、データ処理装置312はCPU、通信装置113はTCP/IPモジュール、入力装置114はテンキー、現在地取得装置115はGPSと電子コンパス、撮像入力装置116はカメラ、表示装置117はディスプレイである。PC30と携帯電話31はWAN4を介して接続されている。
【0146】
電子タグ記憶領域1012には、携帯電話11のディスプレイ117への表示内容と表示属性として、位置情報を含む電子タグが記憶されている。ここでは、初期状態で空であるとする。
携帯電話31は識別子としてユーザIDを持つとする。
嗜好記憶領域3013には、ユーザIDと、ユーザIDに対応する広告種別が記憶されている。ここでは、広告種別として「旅行」と「時計」の組が記憶されている。
【0147】
地図記憶領域1011には、図12に示す地図が記憶されている。また、地図と電子タグの位置関係は図12に示す通りである。
【0148】
画像作成部1123の作成する電子タグ画像は、矩形の枠内に描画され、電子タグに含まれる表示内容をその枠内に描画する。また、電子タグが電子タグリストに含まれる場合は太い枠で黄色の外観、含まれない場合は細い枠で青色の外観としてもよい。また、現在地との距離が0.1秒距離以下の電子タグは電子タグリストから削除される。
【0149】
表示電子タグ選択部1022は、携帯電話31の位置を中心に中心角120度、半径0.5秒距離の扇形に含まれる電子タグを選択する。
【0150】
合成部1125は、現在地としてGPSや電子コンパスから携帯電話31の位置情報と方向情報を取得する。
【0151】
案内作成部1124は、合成部1125から受信する携帯電話31の位置情報と方向情報と電子タグリストの先頭の電子タグに含まれる位置情報を基に、電子タグリストの先頭の電子タグまでの距離と方向を含む図13に示すような道案内情報を作成する。
【0152】
ここで、携帯電話のユーザの現在地は{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}(図12の現在地1)とし、電子タグリスト記憶領域1111には何も記憶されていないものとする。また、ユーザが目的地として{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}(図12の目的地)を携帯電話11のテンキー114を用いて入力したものとする。
【0153】
電子タグリスト要求部3121は、テンキー114を介して入力された目的地{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}を受信すると、GPS115から携帯電話11の現在地として{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}を取得し、現在地と目的地とユーザIDをTCP/IPモジュール113を介してPC30の電子タグリスト作成部3021に送信する。
【0154】
電子タグリスト作成部3021は、電子タグリスト要求部3121から現在地と目的地とユーザIDを受信すると、地図記憶領域1011に記憶されている地図に基づいて現在地から目的地までの経路を探索し、探索した経路とユーザIDを電子タグ作成部3023に送信する。
【0155】
電子タグ作成部3023は、電子タグリスト作成部3021から経路とユーザIDを受信すると、ユーザIDと組となる広告種別を嗜好記憶領域3013から取得する。今、広告種別として旅行と時計を取得する。そして、以下の道案内電子タグを経路上に作成する。ここで各道案内電子タグの表示内容は、広告種別である旅行と時計に関する広告を含む。
【0156】
電子タグ1:{表示内容1、{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.5秒}}
電子タグ3:{表示内容3、{東経135度55分25.5秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ4:{表示内容4、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ5:{表示内容5、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分32.0秒}}
【0157】
そして、作成した道案内電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶し、作成完了信号を電子タグリスト作成部3021に送信する。
【0158】
電子タグリスト作成部3021は、電子タグ作成部3023から作成完了信号を受信すると、経路上の道案内電子タグとして電子タグ1、電子タグ3、電子タグ4、電子タグ5を電子タグ記憶領域1012から取得し、取得した道案内電子タグを経路順に並べてリスト化した電子タグリスト<電子タグ1→電子タグ3→電子タグ4→電子タグ5>を作成し、TCP/IPモジュール103を介して電子タグリスト要求部3121に送信する。
【0159】
電子タグリスト要求部3121は、電子タグリストを受信すると、電子タグリスト記憶領域1111に電子タグリストを記憶する。
【0160】
携帯電話31のユーザが現実世界の撮像をカメラ117を用いて取得した後の動作は実施例1、2と同様であるため省略する。
【0161】
なお、実施例3において電子タグ画像の外観は矩形であったが、他の外観でもよい。
また、実施例3において電子タグリストに含まれる電子タグは太い枠で黄色の矩形の外観、含まれない電子タグは細い枠で青色の矩形の外観であったが、任意の色、任意の枠の太さでもよい。
【0162】
また、実施例3において表示電子タグ選択部1022は扇形の範囲内の電子タグを取得するようにしたが、他の形状(例えば、ユーザを中心とする円、ユーザを中心とする矩形など)の範囲内の電子タグを取得してもよい。
【0163】
また、実施例3では電子タグ記憶領域1012の初期状態が空であったため電子タグ作成部3023で作成した電子タグのみを道案内電子タグとして用いたが、電子タグ記憶領域1012にあらかじめ記憶されている電子タグも道案内電子タグとして用いてもよい。
【0164】
また、実施例3において位置情報は東経、北緯、向きの情報を含んでいたが、高度などの他の情報を位置情報として含んでもよい。また、実施例3では携帯電話31、PC30がそれぞれ1台であるが、携帯電話やPCは複数存在してもかまわない。
【符号の説明】
【0165】
1,2 道案内システム、4 ネットワーク、10,20,30 サーバ、11,31 携帯端末、101,301 記憶装置、102,202,302 データ処理装置、103 通信装置、111 記憶装置、112,312 データ処理装置、113 通信装置
114 入力装置、115 現在地取得装置、116 撮像入力装置、117 表示装置、1011 地図記憶領域、1012 電子タグ記憶領域、1021,2021,3021 電子タグリスト作成部、1022 表示電子タグ選択部、1111 電子タグリスト記憶領域、1121,3121 電子タグリスト要求部、1122 電子タグ要求部、1123 画像作成部、1124 案内作成部、1125 合成部、2023,3023 電子タグ作成部、3013 嗜好記憶領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、道案内システム、道案内方法、経路探索装置、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在地から目的地への経路をユーザに案内する道案内システムとして様々な方式が考えられている。ユーザの端末等に地図を表示して経路を示す方式が広く普及しているが、この場合ユーザは端末上の地図と現実世界の風景とを対応付ける必要がある。ここでいう対応付けとは、地図上の目印と現実世界の目印との対応付けを意味する。例えば、地図に記載されている建物が現実世界のどの建物なのかを確認する必要がある。もし間違った対応付けを行うと、地図上での現在地を誤認したり、提示された案内方向とは異なる方向に進んだりしてしまう。また、現実世界の変化(例えば、書店の代わりにコンビニが新しくできた場合)に合わせて地図上の目印の変更も必要となる。この変更作業に伴う修正コストは大きく、手間を要する。
【0003】
一方、道案内に電子タグを用いる方式が知られている。電子タグは経路上の目印となる物体の近くに設置されており、目的地までの経路上に位置する物体の電子タグを端末に順次表示することにより、ユーザを目的地まで誘導することができる。
【0004】
電子タグを用いる方式の例として特許文献1には、ユーザの現在位置を検出する位置判定手段と、検出された現在位置からユーザが見える範囲を算出する可視領域算出手段と、出発地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、可視領域と経路から進行方向を算出する進行方向算出手段と、可視領域から案内すべき道標を抽出する道標抽出手段と、求めた経路の経路案内文を生成する経路案内文生成手段とから構成される経路案内装置において、経路上にあるタグの列を生成して経路案内に用いることが記載されている(実施の形態6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2002/023128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の電子タグを用いる方式では、電子タグを現実世界の経路上に設置する必要があり、大きなコストを要していた。また、経路上に設置された電子タグの数が多すぎると、道案内としてはかえって分かりにくくなる場合がある。特許文献1に記載の経路案内装置では、このような事態を回避することはできない。
【0007】
そこで本発明の目的は、地図を用いずに目印となる物体を示すことによりユーザを目的地まで誘導する道案内方法において、道案内が分かりやすく、かつ低コストで実現できる道案内システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る道案内システムは、目的地までの経路探索を行う経路探索装置と、前記経路探索装置と通信回線を介して接続され、探索された経路の情報に基づいて前記目的地までの道案内情報を提供する端末装置を備え、前記経路探索装置は、経路探索に用いる地図を記憶する地図記憶部と、前記地図上のある地点についての、少なくとも位置情報と表示情報を含む仮想電子タグを記憶する電子タグ記憶部と、前記地図を用いて前記端末装置の現在地から前記目的地までの経路を探索し、前記電子タグ記憶部から、探索した経路上に位置する地点に対応する仮想電子タグを取得し、取得した仮想電子タグを探索した経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する電子タグリスト作成部と、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグを選択する表示電子タグ選択部と、を備え、前記端末装置は、前記経路探索装置に前記電子タグリストの送信を要求し、取得した前記電子タグリストを電子タグリスト記憶部に記憶する電子タグリスト要求部と、前記経路探索装置に、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグの送信を要求する電子タグ要求部と、前記表示電子タグ選択部が選択した仮想電子タグを受信し、受信した仮想電子タグに対して、前記電子タグリストに含まれる仮想電子タグか否かが区別できるように電子タグ画像を作成するとともに、現在地からの距離が一定以下の地点に対応する仮想電子タグを前記電子タグリスト記憶部から削除する画像作成部と、前記現在地における現実世界を撮像した画像を取得する撮像入力部と、現実世界を撮像した画像に重ねて表示する道案内情報を作成する案内作成部と、前記現実世界を撮像した画像と、前記電子タグ画像と、前記道案内情報を合成する合成部と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、地図を用いずに目印となる物体を示すことによりユーザを目的地まで誘導する方法で、道案内を分かりやすくかつ低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態1による道案内システムの機能構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態1による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態2による道案内システムの機能構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態2による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態3による道案内システムの機能構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態3による道案内システムの動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施例1による道案内システムの構成を示すブロック図である。
【図12】地図記憶領域に記憶されている地図の例を示す図である。
【図13】道案内情報の例を示す図である。
【図14】現実世界の撮像と電子タグ画像と道案内情報を重畳した映像の例を示す図である。
【図15】本発明の実施例2による道案内システムの構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施例3による道案内システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による道案内システム1の機能構成を示すブロック図である。
図に示すように、道案内システム1は、サーバ(経路探索装置)10と、サーバ10とネットワーク(通信回線)4を介して接続された携帯端末(端末装置)11を備えている。
【0012】
サーバ10は、記憶装置101、データ処理装置102、通信装置103を備えている。
記憶装置101はメモリ、ハードディスク等であり、地図記憶領域1011と電子タグ記憶領域1012を備えている。
【0013】
地図記憶領域1011には、道案内用の経路探索に用いる地図のデータが記憶されている。電子タグ記憶領域1012には、電子タグ(仮想電子タグ)が記憶されている。
【0014】
電子タグには、地図上のある地点についての表示情報と位置情報が含まれる。本発明において電子タグとは、地図上のある地点に位置する目印(建物、交差点など)に関する表示情報(名称等)に属性情報(位置情報等)を付加した電子データであり、仮想的なタグである。
【0015】
データ処理装置102はCPU等であり、電子タグリスト作成部1021と表示電子タグ選択部1022を備えている。電子タグリスト作成部1021、表示電子タグ選択部1022は、プログラムに従ってCPU等が行う動作のモジュールを表している。
【0016】
電子タグリスト作成部1021は、地図記憶領域1011に記憶された地図を用いて現在地から目的地までの経路を探索し、電子タグ記憶領域1012から、探索した経路上に位置する地点に対応する電子タグの中から選別した電子タグを取得し、取得した電子タグを探索した経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する。
【0017】
表示電子タグ選択部1022は、現在地に基づいて、携帯端末11に表示する電子タグを選択する。
【0018】
通信装置103は、通信インタフェースであり、ネットワーク4を介して携帯端末11と通信を行う機能を有する。
【0019】
携帯端末11は、記憶装置111、データ処理装置112、通信装置113、入力装置114、現在地取得装置115、撮像入力装置116、表示装置117を備えている。
【0020】
記憶装置111はメモリ、ハードディスク等であり、電子タグリスト記憶領域1111を備えている。電子タグリスト記憶領域1111は、サーバ10から取得した電子タグリストを記憶する。
【0021】
データ処理装置112はCPU等であり、電子タグリスト要求部1121、電子タグ要求部1122、画像作成部1123、案内作成部1124、合成部1125を備えている。電子タグリスト要求部1121、電子タグ要求部1122、画像作成部1123、案内作成部1124、合成部1125は、プログラムに従ってCPU等が行う動作のモジュールを表している。
【0022】
電子タグリスト要求部1121は、サーバ10に電子タグリストの送信を要求し、取得した電子タグリストを電子タグリスト記憶領域1111に記憶する。
電子タグ要求部1122は、サーバ10に、表示する電子タグの送信を要求する。
【0023】
画像作成部1123は、表示電子タグ選択部1022が選択した電子タグを受信し、受信した全ての電子タグに対して、現在地と電子タグリストを参照して電子タグ画像を作成するとともに、現在地からの距離が一定以下の地点に対応する電子タグを電子タグリスト記憶領域1111から削除する。
【0024】
案内作成部1124は、現実世界を撮像した画像に重ねて表示する道案内情報を作成する。
合成部1125は、現実世界を撮像した画像と、電子タグ画像と、道案内情報を合成する。
【0025】
通信装置113は通信インタフェースであり、ネットワーク4を介してサーバ10と通信を行う機能を有する。
【0026】
入力装置114はキーボード、タッチパネル等であり、目的地の入力を受け付け、入力された目的地を電子タグリスト要求部1121に送信する。
【0027】
現在地取得装置115はGPS(Global Positioning System)等であり、携帯端末11の現在地を取得し、取得した現在地を電子タグリスト要求部1121や電子タグ要求部1122に送信する。
【0028】
撮像入力装置116はカメラ等であり、現実世界の撮像を取得し、取得した撮像を合成部1125に送信する。
【0029】
表示装置117は液晶パネル等であり、合成部1125によって合成された映像を表示する。
【0030】
次に、本実施形態による道案内システム1の動作について図2〜6のフローチャートを用いて説明する。
ユーザが携帯端末11の入力装置114を用いて目的地を入力すると、電子タグリスト要求部1121は入力された目的地を受信する(図2:ステップA1)。
【0031】
次に、現在地取得装置115が携帯端末11の現在地を取得する(ステップA2)。
次に、通信装置113が目的地と現在地をサーバ10の通信装置103を介して電子タグリスト作成部1021に送信する(ステップA3)。
【0032】
サーバ10の電子タグリスト作成部1021は、携帯端末11から現在地と目的地を受信する(ステップB1)。
次に、電子タグリスト作成部1021は、地図記憶領域1011に記憶されている地図に基づいて現在地から目的地までの経路を探索する(ステップB2)。なお、経路探索は従来の方法と同様に実施することができる。
【0033】
次に、電子タグリスト作成部1021は、電子タグ記憶領域1012から、探索した経路上に位置する電子タグの中から選別した1個以上の電子タグを道案内電子タグとして取得する(ステップB3)。例えば、電子タグリスト作成部1021は、電子タグ記憶領域1012から電子タグを取得する際、探索した経路上の直進の通過地点に対応する電子タグを除外する。さらに、電子タグリスト作成部1021は、経路上、一定距離以内に複数の電子タグが存在する場合には、それらの電子タグの中から1つの電子タグを選別する。
【0034】
次に、電子タグリスト作成部1021は、取得した道案内電子タグを経路順に並べてリスト化した電子タグリストを作成する(ステップB4)。
【0035】
次に、電子タグリスト作成部1021は、作成した電子タグリストを通信装置103を介して携帯端末11の電子タグリスト要求部1121に送信する(ステップB5)。
【0036】
携帯端末11の電子タグリスト要求部1121は、電子タグリスト作成部1021から電子タグリストを受信すると(ステップA4:YES)、電子タグリスト記憶領域1111に電子タグリストを記憶する(ステップA5)。
【0037】
次に、ユーザが携帯端末11の撮像入力装置116を用いて現実世界の撮像を取得すると、合成部1125は、撮像入力装置116から撮像を受信する(図3:ステップC1)。
【0038】
次に、合成部1125は、現在地取得装置115を介して携帯端末11の現在地を取得する(ステップC2)。
次に、合成部1125は、取得した現在地を電子タグ要求部1122に送信する(ステップC3)。
【0039】
電子タグ要求部1122は、合成部1125から現在地を受信すると(図4:ステップD1)、受信した現在地を通信装置113を介してサーバ10の表示電子タグ選択部1022に送信する(ステップD2)。
【0040】
サーバ10の表示電子タグ選択部1022は、携帯端末11から現在地を受信すると(ステップE1)、電子タグ記憶領域1012から現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する電子タグを選択する(ステップE2)。
【0041】
次に、表示電子タグ選択部1022は、選択した電子タグから構成される電子タグ集合を生成し(ステップE3)、電子タグ集合を電子タグ通信装置103を介して携帯端末11の電子タグ要求部1122に送信する(ステップE4)。
【0042】
携帯端末11の電子タグ要求部1122は、表示電子タグ選択部1022から電子タグ集合を受信すると(ステップD3:YES)、電子タグ集合を合成部1125に送信する(ステップD4)。
【0043】
合成部1125は、電子タグ要求部1122から電子タグ集合を受信すると(ステップC4:YES)、現在地と電子タグ集合を画像作成部1123に送信する(ステップC5)。
【0044】
画像作成部1123は、合成部1125から現在地と電子タグ集合を受信すると(図5:ステップF1)、電子タグ集合を構成する各電子タグに対して、電子タグに含まれる表示内容(表示情報)と表示属性(位置情報)と、電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに基づき、各電子タグが電子タグリストに含まれる電子タグか否かが区別できるように電子タグ画像を作成する(ステップF2)。例えば、電子タグが電子タグリストに含まれる場合は太い枠で黄色の外観にし、含まれない場合は細い枠で青色の外観としてもよい。これにより、現在地から近くに位置するが目的地までの経路上には無い地点の電子タグ画像が表示されていても、ユーザが経路を間違える心配がなくなる。
【0045】
次に、画像作成部1123は、現在地との距離が一定距離以下となる地点に対応する電子タグを電子タグリストから削除する(ステップF3)。
【0046】
次に、画像作成部1123は、作成した各電子タグの電子タグ画像から構成される電子タグ画像集合を作成し(ステップF4)、合成部1125に送信する(ステップF5)。
【0047】
合成部1125は、画像作成部1123から電子タグ画像集合を受信すると(ステップC6:YES)、案内作成部1124に現在地を送信する(ステップC7)。
【0048】
案内作成部1124は、合成部1125から現在地を受信すると(図6:ステップG1)、受信した現在地と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストを参照して道案内情報を作成し(ステップG2)、道案内情報を合成部1125に送信する(ステップG3)。道案内情報は、現在地から電子タグリストの先頭の電子タグに対応する地点までの経路に関する情報である。
【0049】
合成部1125は、案内作成部1124から道案内情報を受信すると(ステップC8:YES)、現実世界の撮像と、電子タグ画像集合を構成する各電子タグ画像と、道案内情報を重畳した映像を作成し(ステップC9)、表示装置117を用いて表示する(ステップC10)。
【0050】
以上のように、本実施形態によれば、探索した目的地までの経路上の地点に対応する電子タグを経路順に並べた電子タグリストを用いて、現実世界の撮像に電子タグ画像を重畳表示することによって道案内を行うようにしたので、ユーザは地図と現実世界との対応付けを行う必要がない。このため、間違った対応付けを行って地図上での現在地を誤認したり、提示された案内方向とは異なる方向に進んだりしてしまう心配がない。
【0051】
また、電子タグは、地図上の目印のように現実世界の変更に伴って修正しなければならないものとは異なり、現実世界が変更された場合でも修正する必要がないので、システムの修正コストを小さくすることができる。
【0052】
また、電子タグリストを作成する際、探索した経路上に位置する電子タグの中から選別した電子タグを用いているので、余分な電子タグが電子タグリストに含まれず、目的地までの経路がより分かりやすくなる。
【0053】
また、道案内に用いる電子タグは、現実世界に物理的に設置するものではなく、位置情報と表示情報を含む電子データであるため、電子タグの設置コストがかからない。
【0054】
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2による道案内システム2の機能構成を示すブロック図である。図1と同一の符号は同一の構成要素を示している。実施の形態2では、サーバ20のデータ処理装置202が電子タグ作成部2023をさらに備えている。
電子タグ作成部2023は、電子タグリスト作成部2021から探索した経路を受信し、受信した経路上の地点に対応する電子タグを作成し、作成した電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶する。
【0055】
次に、本実施形態による道案内システム2の動作について図8のフローチャートを用いて説明する。なお、実施の形態2では、電子タグ作成部2023と電子タグリスト作成部2021以外の動作は実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
【0056】
電子タグリスト作成部2021は、電子タグリスト要求部1121から現在地と目的地を受信すると(ステップH1)、携帯端末11に記憶されている地図に基づいて目的地までの経路を探索し(ステップH2)、経路を電子タグ作成部2023に送信する(ステップH3)。
【0057】
電子タグ作成部2023は、電子タグリスト作成部2021から経路を受信すると(ステップI1)、1個以上の経路上の地点に対応する道案内電子タグを作成する(ステップI2)。
【0058】
次に、作成した道案内電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶し(ステップI3)、作成完了信号を電子タグリスト作成部2021に送信する(ステップI4)。
【0059】
電子タグリスト作成部2021は、電子タグ作成部2023から作成完了信号を受信すると(ステップH4:YES)、経路上の1個以上の電子タグを道案内電子タグとして電子タグ記憶領域1012から取得し(ステップH5)、取得した道案内電子タグを経路順に並べてリスト化した電子タグリストを作成し(ステップH6)、電子タグリストを通信装置103を介して電子タグリスト要求部1121に送信する(ステップH7)。
【0060】
以上のように、実施の形態2によれば、実施の形態1の効果に加え、道案内に用いる要素である電子タグを作成することができるため、道案内に最適な電子タグを確実に用意することができる。
【0061】
実施の形態3.
図9は、本発明の実施の形態3による道案内システム3の機能構成を示すブロック図である。図1と同一の符号は同一の構成要素を示している。実施の形態3では、サーバ30の記憶装置301が嗜好記憶領域3013をさらに備えている。嗜好記憶領域3013は、ユーザを特定する識別子と、識別子に対応付けられた広告種別を記憶する。また、実施の形態3では、電子タグ作成部3023が、電子タグリスト作成部3021からから探索した経路と識別子を受信し、嗜好記憶領域3013から、受信した識別子と組となる広告種別を取得し、取得した広告種別に関する広告を表示情報として含む電子タグを(経路上に)作成し、作成した電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶する。
【0062】
次に、本実施形態による道案内システム3の動作について図10のフローチャートを用いて説明する。なお、実施の形態3では、電子タグ作成部3023と電子タグリスト作成部3021、及び電子タグリスト要求部3121以外の動作は実施の形態2と同様なので、説明を省略する。
【0063】
電子タグリスト要求部3121は、入力装置114を介して目的地を受信し(ステップJ1)、現在地取得装置115を介して携帯端末31の現在地を取得する(ステップJ2)。次に、目的地と現在地と識別子を、通信装置113を介してサーバ30の電子タグリスト作成部3021に送信する(ステップJ3)。
【0064】
電子タグリスト作成部3021は、電子タグリスト要求部3121から現在地と目的地と識別子を受信すると(ステップK1)、地図記憶領域1011に記憶されている地図に基づいて経路を探索し(ステップK2)、経路と識別子を電子タグ作成部3023に送信する(ステップK3)。
【0065】
電子タグ作成部3023は、電子タグリスト作成部3021から経路と識別子を受信すると(ステップL1)、嗜好記憶領域3013から、受信した識別子と組となる広告種別を取得し(ステップL2)、取得した広告種別に関する広告を表示内容に含む1個以上の道案内電子タグを経路上に作成する(ステップL3)。
【0066】
次に、電子タグ作成部3023は、作成した道案内電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶し(ステップL4)、作成完了信号を電子タグリスト作成部3021に送信する(ステップL5)。
【0067】
電子タグリスト作成部3021は、電子タグ作成部3023から作成完了信号を受信すると(ステップK4:YES)、経路上の1個以上の電子タグを道案内電子タグとして電子タグ記憶領域1012から取得し(ステップK5)、取得した道案内電子タグを経路順に並べてリスト化した電子タグリストを作成する(ステップK6)。
【0068】
次に、電子タグ作成部3023は、電子タグリストを通信装置103を介して携帯端末31の電子タグリスト要求部3121に送信する(ステップK7)。
【0069】
電子タグリスト要求部3121は、電子タグリスト作成部3023から電子タグリストを受信すると(ステップJ4:YES)、電子タグリスト記憶領域1111に電子タグリストを記憶する(ステップJ5)。
【0070】
以上のように、実施の形態3によれば、実施の形態1,2の効果に加え、識別子と対応付けられる広告種別に関する広告を表示内容に含む道案内電子タグを作成するので、ユーザが電子タグを目印に移動する際、電子タグに表示される広告を必ず見ることになる。そのため、ユーザに対する高い広告効果を見込むことができる。
【実施例】
【0071】
実施例1.
次に、本発明の実施例1について図面を参照して説明する。実施例1は本発明の実施の形態1に対応するものである。
【0072】
図11は、本発明の実施例1による道案内システムの構成を示すブロック図である。図1と同一の符号は同一の構成要素を表している。
図に示すように、サーバ10はPC(Personal Computer)であり、記憶装置101はHDD(Hard Disk Drive)、データ処理装置102はCPU(Central Processing Unit)、通信装置103はTCP/IPモジュールである。
【0073】
また、携帯端末11は携帯電話であり、記憶装置111はフラッシュメモリ、データ処理装置112はCPU、通信装置113はTCP/IPモジュール、入力装置114はテンキー、現在地取得装置115はGPS(Global Positioning System)と電子コンパス、撮像入力装置116はカメラ、表示装置117はディスプレイである。PC10と携帯電話11はWAN(Wide Area Network)4を介して接続されている。
【0074】
電子タグ記憶領域1012には、携帯電話11のディスプレイ117への表示内容と表示属性として、位置情報を含む電子タグが記憶されている。ここでは、例として以下の5つの電子タグが記憶されている。
【0075】
電子タグ1:{表示内容1、{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.5秒}}
電子タグ2:{表示内容2、{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.5秒}}
電子タグ3:{表示内容3、{東経135度55分25.5秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ4:{表示内容4、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ5:{表示内容5、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分32.0秒}}
【0076】
地図記憶領域1011には、図12に示す地図が記憶されている。また、地図と電子タグの位置関係は図12に示す通りである。
【0077】
画像作成部1123の作成する電子タグ画像は、矩形の枠内に描画され、電子タグに含まれる表示内容をその枠内に描画する。また、電子タグが電子タグリストに含まれる場合は太い枠で黄色の外観、含まれない場合は細い枠で青色の外観としてもよい。
【0078】
また、現在地との距離が0.1秒距離以下の電子タグは電子タグリストから削除される。
【0079】
表示電子タグ選択部1022は、携帯電話11の位置を中心に中心角120度、半径0.5秒距離の扇形に含まれる電子タグを選択する。
【0080】
合成部1125は、現在地としてGPSや電子コンパスから携帯電話11の位置情報と方向情報を取得する。
【0081】
案内作成部1124は、合成部1125から受信する携帯電話11の位置情報と方向情報と電子タグリストの先頭の電子タグに含まれる位置情報を基に、電子タグリストの先頭の電子タグまでの距離と方向を含む図13に示すような道案内情報を作成する。
【0082】
ここで、携帯電話のユーザの現在地は{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}(図12の現在地1)とし、電子タグリスト記憶領域1111には何も記憶されていないものとする。また、ユーザが目的地として{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}(図12の目的地)を携帯電話11のテンキー114を用いて入力したものとする。
【0083】
電子タグリスト要求部1121は、テンキー114を介して入力された目的地{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}を受信すると、GPS115から携帯電話11の現在地として{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}を取得し、現在地と目的地をTCP/IPモジュール113を介してPC10の電子タグリスト作成部1021に送信する。
【0084】
電子タグリスト作成部1021は、電子タグリスト要求部1121から現在地と目的地を受信すると、地図記憶領域1011に記憶されている地図に基づいて現在地から目的地までの経路を探索する。
【0085】
また、電子タグリスト作成部1021は、探索した経路上の道案内電子タグとして、電子タグ記憶領域1012から電子タグ1、電子タグ4、電子タグ5を取得する。ここで電子タグ3は、経路上、直進の通過点に過ぎないため、選別により道案内電子タグから除外される。
【0086】
次に、電子タグリスト作成部1021は、道案内電子タグを経路順で並べた電子タグリスト<電子タグ1→電子タグ4→電子タグ5>を作成し、TCP/IPモジュール103を用いて電子タグリスト要求部1121に送信する。
【0087】
電子タグリスト要求部1121は、電子タグリストを受信すると、電子タグリスト記憶領域1111に電子タグリストを記憶する。
【0088】
次に、携帯電話11のユーザがカメラ116を用いて現実世界の撮像を取得すると、合成部1125は、カメラ116から撮像を受信し、GPSと電子コンパスから携帯電話11の現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}、及び撮像された方角{北向き}を取得する。さらに、取得した携帯電話11の現在地を電子タグ要求部1122に送信する。
【0089】
電子タグ要求部1122は、合成部1125から現在地を取得すると、TCP/IPモジュール113を介して、現在地を表示電子タグ選択部1012に送信する。
【0090】
表示電子タグ選択部1022は、電子タグ要求部1122から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分24.3秒、北緯35度10分30.4秒}及び撮像の方角{北向き}に基づいて、電子タグ記憶領域1012から現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する電子タグを選択する。
【0091】
具体的には、表示電子タグ選択部1022は、現在地から北向きに0.5秒距離以下の電子タグとして電子タグ1を選択する。そして、電子タグ1から構成される電子タグ集合{電子タグ1}をTCP/IPモジュール103を介して電子タグ要求部1122に送信する。
【0092】
電子タグ要求部1122は、表示電子タグ選択部1022から電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を合成部1125に送信する。
【0093】
合成部1125は、電子タグ要求部1122から電子タグ集合を受信すると、現在地と電子タグ集合を画像作成部1123に送信する。
【0094】
画像作成部1123は、合成部1125から現在地と電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を構成する電子タグ1の電子タグ画像1を作成する。ここで、電子タグ1は電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれるため、黄色の矩形の太い枠内に、表示内容1を描画した電子タグ画像となる。
【0095】
さらに、現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}と方角{北向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれる電子タグとの距離が0.1秒距離以下である電子タグ1を電子タグリストから削除する。そして、作成した電子タグ画像から構成される電子タグ画像集合{電子タグ画像1}を作成し、合成部1125に送信する。
【0096】
合成部1125は、画像作成部1123から電子タグ画像集合を受信すると、現在地を案内作成部1124に送信する。
【0097】
案内作成部1124は、合成部1125から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}と方角{北向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストの先頭要素である電子タグ1の位置情報{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.5秒}を基に、距離は0.1秒距離をメートル換算した距離、方向は北を含む道案内情報を作成する。
【0098】
案内作成部1124は、作成した道案内情報を合成部1125に送信する。合成部1125は、案内作成部1124から道案内情報を受信すると、撮像と電子タグ画像1と道案内情報を重畳した映像(図14)を作成し、ディスプレイ117に表示する。
【0099】
次に携帯電話11のユーザが移動し、現在地が{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分31.0秒}(図12の現在地2)、方角が北向きの現実世界の撮像をカメラ116を用いて取得したとする。
【0100】
合成部1125は、カメラ116から撮像を受信すると、GPSと電子コンパスから携帯電話の現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{北向き}を取得する。そして、合成部1125は、取得した現在地を電子タグ要求部1122に送信する。
【0101】
電子タグ要求部1122は、合成部1125から現在地を取得すると、TCP/IPモジュール113を用いて取得した現在地を表示電子タグ選択部1022に送信する。表示電子タグ選択部1022は、電子タグ要求部1122から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{北向き}に基づいて、電子タグ記憶領域1012から、現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する電子タグを選択する。具体的には、現在地から北向きに0.5秒距離以下の電子タグとして電子タグ2を選択する。
【0102】
そして、電子タグ2から構成される電子タグ集合{電子タグ2}をTCP/IPモジュール103を介して電子タグ要求部1122に送信する。
【0103】
電子タグ要求部1122は、表示電子タグ選択部1022から電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を合成部1125に送信する。合成部1125は、電子タグ要求部1122から電子タグ集合を受信すると、現在地と電子タグ集合を画像作成部1123に送信する。
【0104】
画像作成部1123は、合成部1125から現在地と電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を構成する電子タグ2の電子タグ画像2を作成する。電子タグ2は電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれないため、青色の矩形の細い枠内に表示内容2を描画した電子タグ画像となる。
【0105】
ここで、現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{北向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれる電子タグとの距離が0.1秒距離以下である電子タグは存在しないため、電子タグリストから削除する電子タグは存在しない。
【0106】
次に、画像作成部1123は、作成した電子タグ画像から構成される電子タグ画像集合{電子タグ画像2}を作成し、合成部1125に送信する。
【0107】
合成部1125は画像作成部1123から電子タグ画像集合を受信すると、現在地を案内作成部1124に送信する。
【0108】
案内作成部1124は、合成部1125から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{北向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストの先頭要素である電子タグ4の位置情報{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分31.0秒}を基に、距離は1.5秒距離、方向は東を含む道案内情報を作成する。そして、作成した道案内情報を合成部1125に送信する。
【0109】
合成部1125は、案内作成部1124から道案内情報を受信すると、撮像と電子タグ画像2と道案内情報を重畳した映像を作成し、ディスプレイ117に表示する。
【0110】
次に携帯電話11のユーザが移動し、現在地が{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.0秒}(図12の現在地3)、方角東向きで現実世界の撮像をカメラ116を用いて取得したとする。
【0111】
合成部1125は、カメラ117から撮像を受信すると、GPSと電子コンパスを介して携帯電話11の現在地{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{東向き}を取得する。そして、取得した携帯電話11の現在地を電子タグ要求部1122に送信する。電子タグ要求部1122は、合成部1125から現在地を取得すると、TCP/IPモジュール113を介して取得した現在地を表示電子タグ選択部1022に送信する。
【0112】
表示電子タグ選択部1022は、電子タグ要求部1122から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.0秒}、方角{東向き}に基づいて電子タグ記憶領域1012から、現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する電子タグを選択する。ここでは、現在地から東向きに0.5秒距離以下の電子タグとして電子タグ3を選択する。そして、電子タグ3から構成される電子タグ集合{電子タグ3}をTCP/IPモジュール103を介して電子タグ要求部1122に送信する。
【0113】
電子タグ要求部1122は、表示電子タグ選択部1022から電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を合成部1125に送信する。合成部1125は、電子タグ要求部1122から電子タグ集合を受信すると、現在地と電子タグ集合を画像作成部1123に送信する。
【0114】
画像作成部1123は合成部1125から現在地と電子タグ集合を受信すると、電子タグ集合を構成する電子タグ3の電子タグ画像3を作成する。ここで、電子タグ3は電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれていないため、青色の矩形の細い枠内に表示内容3を描画した電子タグ画像となる。
【0115】
ここで、現在地{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.0秒}、方角[東向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストに含まれる電子タグとの距離が0.1秒距離以下である電子タグは存在しないため、電子タグリストから削除する電子タグは存在しない。そこで、画像作成部1123は、作成した電子タグ画像から構成される電子タグ画像集合{電子タグ画像3}を作成し、合成部1125に送信する。
【0116】
合成部1125は、画像作成部1123から電子タグ画像集合を受信すると、現在地を案内作成部1124に送信する。案内作成部1124は、合成部1125から現在地を受信すると、現在地{東経135度55分25.0秒、北緯35度10分31.0秒}、方角[東向き}と電子タグリスト記憶領域1111に記憶されている電子タグリストの先頭要素である電子タグ4の位置情報{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分31.0秒}を基に、距離は1.0秒距離、方向は東を含む道案内情報を作成する。そして、作成した道案内情報を合成部1125に送信する。
【0117】
合成部1125は、案内作成部1124から道案内情報を受信すると、撮像と電子タグ画像3と道案内情報を重畳した映像を作成し、ディスプレイ117に表示する。
【0118】
このように。携帯電話11のユーザが移動し、現実世界の撮像をカメラ117を用いて取得し、上記の手順を繰り返すことで、目的地近辺の電子タグ5までの道案内をユーザに提示できる。
【0119】
なお、実施例1において電子タグ画像の外観は矩形であったが、他の外観でもよい。
また、実施例1において画像作成部1123が電子タグリストから削除する電子タグは、現在地からの距離が0.1秒距離以下であったが、他の基準で電子タグリストから電子タグを削除してもよい。さらに、電子タグリストの先頭でない電子タグを削除する場合、先頭からその電子タグまでの全ての電子タグを削除してもよい。これは道案内において、近道などの理由により経路から外れて移動し、案内すべき電子タグをスキップした場合に相当する。
【0120】
また、実施例1において電子タグリストに含まれる電子タグは太い枠で黄色の矩形の外観、含まれない電子タグは細い枠で青色の矩形の外観であったが、任意の色、任意の枠の太さでもよい。
【0121】
また、実施例1において表示電子タグ選択部1022は扇形の範囲内の電子タグを取得するようにしたが、他の形状(例えば、ユーザを中心とする円、ユーザを中心とする矩形など)の範囲内の電子タグを取得してもよい。
【0122】
また、実施例1において電子タグリスト作成部1021は、直進の通過点に過ぎない電子タグ3を道案内電子タグから除外したが、他の選別理由により電子タグを選別しても良い。例えば、距離が近い電子タグが複数存在する場合、それらの電子タグの中から1つの電子タグのみを選別してもよい。
【0123】
また、実施例1において位置情報は東経、北緯、向きの情報を含んでいたが、高度などの他の情報を位置情報として含んでもよい。また、実施例1では携帯電話11、PC10がそれぞれ1台であるが、携帯電話やPCは複数存在してもかまわない。
【0124】
実施例2.
次に、本発明の実施例2について図面を参照して説明する。実施例2は本発明の実施の形態2に対応するものである。
【0125】
図15は、本発明の実施例2による道案内システムの構成を示すブロック図である。図7と同一の符号は同一の構成要素を表している。
図に示すように、サーバ20はPCであり、記憶装置101はHDD、データ処理装置202はCPU、通信装置103はTCP/IPモジュールである。
【0126】
また、携帯端末11は携帯電話であり、記憶装置111はフラッシュメモリ、データ処理装置112はCPU、通信装置113はTCP/IPモジュール、入力装置114はテンキー、現在地取得装置115はGPSと電子コンパス、撮像入力装置116はカメラ、表示装置117はディスプレイである。PC20と携帯電話11はWAN4を介して接続されている。
【0127】
電子タグ記憶領域1012には、携帯電話11のディスプレイ117への表示内容と表示属性として、位置情報を含む電子タグが記憶されている。ここでは、初期状態で空であるとする。地図記憶領域1011には、図12に示す地図が記憶されている。また、地図と電子タグの位置関係は図12に示す通りである。
【0128】
画像作成部1123の作成する電子タグ画像は、矩形の枠内に描画され、電子タグに含まれる表示内容をその枠内に描画する。また、電子タグが電子タグリストに含まれる場合は太い枠で黄色の外観、含まれない場合は細い枠で青色の外観としてもよい。また、現在地との距離が0.1秒距離以下の電子タグは電子タグリストから削除される。
【0129】
表示電子タグ選択部1022は、携帯電話11の位置を中心に中心角120度、半径0.5秒距離の扇形に含まれる電子タグを選択する。
【0130】
合成部1125は、現在地としてGPSや電子コンパスから携帯電話11の位置情報と方向情報を取得する。
【0131】
案内作成部1124は、合成部1125から受信する携帯電話11の位置情報と方向情報と電子タグリストの先頭の電子タグに含まれる位置情報を基に、電子タグリストの先頭の電子タグまでの距離と方向を含む図13に示すような道案内情報を作成する。
【0132】
ここで、携帯電話のユーザの現在地は{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}(図12の現在地1)とし、電子タグリスト記憶領域1111には何も記憶されていないものとする。また、ユーザが目的地として{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}(図12の目的地)を携帯電話11のテンキー114を用いて入力したものとする。
【0133】
電子タグリスト要求部1121は、テンキー114を介して入力された目的地{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}を受信すると、GPS115から携帯電話11の現在地として{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}を取得し、現在地と目的地をTCP/IPモジュール113を介してPC20の電子タグリスト作成部2021に送信する。
【0134】
電子タグリスト作成部2021は、電子タグリスト要求部1121から現在地と目的地を受信すると、地図記憶領域1011に記憶されている地図に基づいて現在地から目的地までの経路を探索し、探索した経路を電子タグ作成部2023に送信する。
【0135】
電子タグ作成部2023は、電子タグリスト作成部2021から経路を受信すると、以下の道案内電子タグを経路上に作成する。
電子タグ1:{表示内容1、{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.5秒}}
電子タグ3:{表示内容3、{東経135度55分25.5秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ4:{表示内容4、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ5:{表示内容5、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分32.0秒}}
【0136】
電子タグ作成部2023は、作成した道案内電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶し、作成完了信号を電子タグリスト作成部2021に送信する。
【0137】
電子タグリスト作成部2021は、電子タグ作成部2023から作成完了信号を受信すると、経路上の道案内電子タグとして電子タグ1、電子タグ3、電子タグ4、電子タグ5を電子タグ記憶領域1012から取得し、取得した道案内電子タグを経路順に並べてリスト化した電子タグリスト<電子タグ1→電子タグ3→電子タグ4→電子タグ5>を作成し、TCP/IPモジュール103を介して電子タグリスト要求部1121に送信する。
【0138】
電子タグリスト要求部1121は、電子タグリストを受信すると、電子タグリスト記憶領域1111に電子タグリストを記憶する。
【0139】
携帯電話11のユーザが現実世界の撮像をカメラ117を用いて取得した後の動作は実施例1と同様であるため省略する。
【0140】
なお、実施例2において電子タグ画像の外観は矩形であったが、他の外観でもよい。
また、実施例2において電子タグリストに含まれる電子タグは太い枠で黄色の矩形の外観、含まれない電子タグは細い枠で青色の矩形の外観であったが、任意の色、任意の枠の太さでもよい。
【0141】
また、実施例2において表示電子タグ選択部1022は扇形の範囲内の電子タグを取得するようにしたが、他の形状(例えば、ユーザを中心とする円、ユーザを中心とする矩形など)の範囲内の電子タグを取得してもよい。
【0142】
また、実施例2において位置情報は東経、北緯、向きの情報を含んでいたが、高度などの他の情報を位置情報として含んでもよい。また、実施例2では携帯電話11、PC20がそれぞれ1台であるが、携帯電話やPCは複数存在してもかまわない。
【0143】
実施例3.
次に、本発明の実施例3について図面を参照して説明する。実施例3は本発明の実施の形態3に対応するものである。
【0144】
図16は、本発明の実施例3による道案内システムの構成を示すブロック図である。図9と同一の符号は同一の構成要素を表している。
図に示すように、サーバ30はPCであり、記憶装置301はHDD、データ処理装置302はCPU、通信装置103はTCP/IPモジュールである。
【0145】
また、携帯端末31は携帯電話であり、記憶装置111はフラッシュメモリ、データ処理装置312はCPU、通信装置113はTCP/IPモジュール、入力装置114はテンキー、現在地取得装置115はGPSと電子コンパス、撮像入力装置116はカメラ、表示装置117はディスプレイである。PC30と携帯電話31はWAN4を介して接続されている。
【0146】
電子タグ記憶領域1012には、携帯電話11のディスプレイ117への表示内容と表示属性として、位置情報を含む電子タグが記憶されている。ここでは、初期状態で空であるとする。
携帯電話31は識別子としてユーザIDを持つとする。
嗜好記憶領域3013には、ユーザIDと、ユーザIDに対応する広告種別が記憶されている。ここでは、広告種別として「旅行」と「時計」の組が記憶されている。
【0147】
地図記憶領域1011には、図12に示す地図が記憶されている。また、地図と電子タグの位置関係は図12に示す通りである。
【0148】
画像作成部1123の作成する電子タグ画像は、矩形の枠内に描画され、電子タグに含まれる表示内容をその枠内に描画する。また、電子タグが電子タグリストに含まれる場合は太い枠で黄色の外観、含まれない場合は細い枠で青色の外観としてもよい。また、現在地との距離が0.1秒距離以下の電子タグは電子タグリストから削除される。
【0149】
表示電子タグ選択部1022は、携帯電話31の位置を中心に中心角120度、半径0.5秒距離の扇形に含まれる電子タグを選択する。
【0150】
合成部1125は、現在地としてGPSや電子コンパスから携帯電話31の位置情報と方向情報を取得する。
【0151】
案内作成部1124は、合成部1125から受信する携帯電話31の位置情報と方向情報と電子タグリストの先頭の電子タグに含まれる位置情報を基に、電子タグリストの先頭の電子タグまでの距離と方向を含む図13に示すような道案内情報を作成する。
【0152】
ここで、携帯電話のユーザの現在地は{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}(図12の現在地1)とし、電子タグリスト記憶領域1111には何も記憶されていないものとする。また、ユーザが目的地として{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}(図12の目的地)を携帯電話11のテンキー114を用いて入力したものとする。
【0153】
電子タグリスト要求部3121は、テンキー114を介して入力された目的地{東経135度55分26.1秒、北緯35度10分32.0秒}を受信すると、GPS115から携帯電話11の現在地として{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.4秒}を取得し、現在地と目的地とユーザIDをTCP/IPモジュール113を介してPC30の電子タグリスト作成部3021に送信する。
【0154】
電子タグリスト作成部3021は、電子タグリスト要求部3121から現在地と目的地とユーザIDを受信すると、地図記憶領域1011に記憶されている地図に基づいて現在地から目的地までの経路を探索し、探索した経路とユーザIDを電子タグ作成部3023に送信する。
【0155】
電子タグ作成部3023は、電子タグリスト作成部3021から経路とユーザIDを受信すると、ユーザIDと組となる広告種別を嗜好記憶領域3013から取得する。今、広告種別として旅行と時計を取得する。そして、以下の道案内電子タグを経路上に作成する。ここで各道案内電子タグの表示内容は、広告種別である旅行と時計に関する広告を含む。
【0156】
電子タグ1:{表示内容1、{東経135度55分24.5秒、北緯35度10分30.5秒}}
電子タグ3:{表示内容3、{東経135度55分25.5秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ4:{表示内容4、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分31.0秒}}
電子タグ5:{表示内容5、{東経135度55分26.0秒、北緯35度10分32.0秒}}
【0157】
そして、作成した道案内電子タグを電子タグ記憶領域1012に記憶し、作成完了信号を電子タグリスト作成部3021に送信する。
【0158】
電子タグリスト作成部3021は、電子タグ作成部3023から作成完了信号を受信すると、経路上の道案内電子タグとして電子タグ1、電子タグ3、電子タグ4、電子タグ5を電子タグ記憶領域1012から取得し、取得した道案内電子タグを経路順に並べてリスト化した電子タグリスト<電子タグ1→電子タグ3→電子タグ4→電子タグ5>を作成し、TCP/IPモジュール103を介して電子タグリスト要求部3121に送信する。
【0159】
電子タグリスト要求部3121は、電子タグリストを受信すると、電子タグリスト記憶領域1111に電子タグリストを記憶する。
【0160】
携帯電話31のユーザが現実世界の撮像をカメラ117を用いて取得した後の動作は実施例1、2と同様であるため省略する。
【0161】
なお、実施例3において電子タグ画像の外観は矩形であったが、他の外観でもよい。
また、実施例3において電子タグリストに含まれる電子タグは太い枠で黄色の矩形の外観、含まれない電子タグは細い枠で青色の矩形の外観であったが、任意の色、任意の枠の太さでもよい。
【0162】
また、実施例3において表示電子タグ選択部1022は扇形の範囲内の電子タグを取得するようにしたが、他の形状(例えば、ユーザを中心とする円、ユーザを中心とする矩形など)の範囲内の電子タグを取得してもよい。
【0163】
また、実施例3では電子タグ記憶領域1012の初期状態が空であったため電子タグ作成部3023で作成した電子タグのみを道案内電子タグとして用いたが、電子タグ記憶領域1012にあらかじめ記憶されている電子タグも道案内電子タグとして用いてもよい。
【0164】
また、実施例3において位置情報は東経、北緯、向きの情報を含んでいたが、高度などの他の情報を位置情報として含んでもよい。また、実施例3では携帯電話31、PC30がそれぞれ1台であるが、携帯電話やPCは複数存在してもかまわない。
【符号の説明】
【0165】
1,2 道案内システム、4 ネットワーク、10,20,30 サーバ、11,31 携帯端末、101,301 記憶装置、102,202,302 データ処理装置、103 通信装置、111 記憶装置、112,312 データ処理装置、113 通信装置
114 入力装置、115 現在地取得装置、116 撮像入力装置、117 表示装置、1011 地図記憶領域、1012 電子タグ記憶領域、1021,2021,3021 電子タグリスト作成部、1022 表示電子タグ選択部、1111 電子タグリスト記憶領域、1121,3121 電子タグリスト要求部、1122 電子タグ要求部、1123 画像作成部、1124 案内作成部、1125 合成部、2023,3023 電子タグ作成部、3013 嗜好記憶領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地までの経路探索を行う経路探索装置と、前記経路探索装置と通信回線を介して接続され、探索された経路の情報に基づいて前記目的地までの道案内情報を提供する端末装置を備え、
前記経路探索装置は、
経路探索に用いる地図を記憶する地図記憶部と、
前記地図上のある地点についての、少なくとも位置情報と表示情報を含む仮想電子タグを記憶する電子タグ記憶部と、
前記地図を用いて前記端末装置の現在地から前記目的地までの経路を探索し、前記電子タグ記憶部から、探索した経路上に位置する地点に対応する仮想電子タグを取得し、取得した仮想電子タグを探索した経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する電子タグリスト作成部と、
前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグを選択する表示電子タグ選択部と、を備え、
前記端末装置は、
前記経路探索装置に前記電子タグリストの送信を要求し、取得した前記電子タグリストを電子タグリスト記憶部に記憶する電子タグリスト要求部と、
前記経路探索装置に、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグの送信を要求する電子タグ要求部と、
前記表示電子タグ選択部が選択した仮想電子タグを受信し、受信した仮想電子タグに対して、前記電子タグリストに含まれる仮想電子タグか否かが区別できるように電子タグ画像を作成するとともに、現在地からの距離が一定以下の地点に対応する仮想電子タグを前記電子タグリスト記憶部から削除する画像作成部と、
前記現在地における現実世界を撮像した画像を取得する撮像入力部と、
現実世界を撮像した画像に重ねて表示する道案内情報を作成する案内作成部と、
前記現実世界を撮像した画像と、前記電子タグ画像と、前記道案内情報を合成する合成部と、を備えたことを特徴とする道案内システム。
【請求項2】
前記電子タグリスト作成部は、
前記電子タグ記憶部から仮想電子タグを取得する際、前記経路上の直進の通過地点に対応する仮想電子タグを除外することを特徴とする請求項1に記載の道案内システム。
【請求項3】
前記電子タグリスト作成部は、
前記電子タグ記憶部から仮想電子タグを取得する際、前記経路上において一定距離以内の複数の地点に対応する仮想電子タグが存在する場合には、それらの仮想電子タグの中から1つの仮想電子タグを選別することを特徴とする請求項1に記載の道案内システム。
【請求項4】
前記経路探索装置は、
前記仮想電子タグを作成する電子タグ作成部を備え、
前記電子タグ作成部は、前記電子タグリスト作成部から前記探索した経路を受信し、受信した経路上の地点に対応する仮想電子タグを作成し、作成した仮想電子タグを前記電子タグ記憶部に記憶することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項5】
前記経路探索装置は、
利用者を特定する識別子と、前記識別子に対応付けられた広告種別を記憶する嗜好記憶部を備え、
前記電子タグ作成部は、
前記電子タグリスト作成部から前記探索した経路と前記識別子を受信し、前記嗜好記憶部から、受信した識別子に対応する広告種別を取得し、取得した広告種別に関する広告を前記表示情報として含む仮想電子タグを作成し、作成した仮想電子タグを前記電子タグ記憶部に記憶することを特徴とする請求項4に記載の道案内システム。
【請求項6】
前記表示電子タグ選択部は、
前記電子タグ要求部から現在地を受信し、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグを前記電子タグ記憶部から選択し、選択した仮想電子タグから構成される仮想電子タグ集合を前記電子タグ要求部に送信することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項7】
前記画像作成部は、
前記仮想電子タグを前記電子タグリスト記憶部から削除する際、削除する仮想電子タグが前記電子タグリストの先頭の仮想電子タグではない場合には、先頭の仮想電子タグから当該仮想電子タグまでの全ての仮想電子タグを削除することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項8】
前記画像作成部は、
前記電子タグ画像を作成する際、画像を作成する仮想電子タグが前記電子タグリスト記憶部に記憶されている電子タグリストに含まれるか否かに基づいて電子タグ画像の外観を変更することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項9】
前記案内作成部は、
現在地と前記電子タグリスト記憶部に記憶されている電子タグリストの先頭の仮想電子タグに含まれる位置情報に基づいて、前記道案内情報を作成することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項10】
前記道案内情報には、現在地と前記電子タグリスト記憶部に記憶されている電子タグリストの先頭の仮想電子タグに対応する地点との間の距離と方向に関する情報が含まれることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項11】
目的地までの経路探索を行う経路探索装置が、端末装置の現在地と目的地を取得する工程と、
前記経路探索装置が、前記現在地から前記目的地までの経路を探索する工程と、
前記経路探索装置が、地図上のある地点についての少なくとも位置情報と表示情報を含む仮想電子タグを記憶する電子タグ記憶部から、前記探索した経路上に位置する地点に対応する仮想電子タグを取得し、取得した仮想電子タグを探索した経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する工程と、
前記端末装置が、前記経路探索装置に前記電子タグリストの送信を要求し、取得した前記電子タグリストを電子タグリスト記憶部に記憶する工程と、
前記端末装置が、現実世界を撮像した画像を取得する工程と、
前記端末装置が、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグを前記経路探索装置から取得する工程と、
前記端末装置が、前記経路探索装置から受信した仮想電子タグに対して、前記電子タグリストに含まれる仮想電子タグか否かが区別できるように電子タグ画像を作成する工程と、
前記端末装置が、現在地からの距離が一定以下の地点に対応する仮想電子タグを前記電子タグリスト記憶部から削除する工程と、
前記端末装置が、現実世界を撮像した画像に重ねて表示する道案内情報を作成する工程と、
前記端末装置が、前記現実世界を撮像した画像と、前記電子タグ画像と、前記道案内情報を合成する工程と、
前記端末装置が、前記合成した画像を表示する工程と、を備えた道案内方法。
【請求項12】
目的地までの経路探索を行い、端末装置に前記目的地までの道案内情報を提供する経路探索装置であって、
経路探索に用いる地図を記憶する地図記憶部と、
前記地図上のある地点についての、少なくとも位置情報と表示情報を含む仮想電子タグを記憶する電子タグ記憶部と、
前記地図を用いて前記端末装置の現在地から前記目的地までの経路を探索し、前記電子タグ記憶部から、探索した経路上に位置する地点に対応する仮想電子タグを取得し、取得した仮想電子タグを探索した経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する電子タグリスト作成部と、
前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグを選択する表示電子タグ選択部と、を備えた経路探索装置。
【請求項13】
経路探索装置によって探索された目的地までの経路の情報に基づいて、前記目的地までの道案内情報を提供する端末装置であって、
前記経路探索装置に、探索した経路上に位置する地点についての、少なくとも位置情報と表示情報を含む仮想電子タグを経路に沿って順に並べた電子タグリストの送信を要求し、取得した前記電子タグリストを電子タグリスト記憶部に記憶する電子タグリスト要求部と、
前記経路探索装置に、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグの送信を要求する電子タグ要求部と、
前記経路探索装置から仮想電子タグを受信し、受信した仮想電子タグに対して前記電子タグリストに含まれる仮想電子タグか否かが区別できるように電子タグ画像を作成するとともに、現在地からの距離が一定以下の地点に対応する仮想電子タグを前記電子タグリスト記憶部から削除する画像作成部と、
前記現在地における現実世界を撮像した画像を取得する撮像入力部と、
現実世界を撮像した画像に重ねて表示する道案内情報を作成する案内作成部と、
前記現実世界を撮像した画像と、前記電子タグ画像と、前記道案内情報を合成する合成部と、を備えた端末装置。
【請求項1】
目的地までの経路探索を行う経路探索装置と、前記経路探索装置と通信回線を介して接続され、探索された経路の情報に基づいて前記目的地までの道案内情報を提供する端末装置を備え、
前記経路探索装置は、
経路探索に用いる地図を記憶する地図記憶部と、
前記地図上のある地点についての、少なくとも位置情報と表示情報を含む仮想電子タグを記憶する電子タグ記憶部と、
前記地図を用いて前記端末装置の現在地から前記目的地までの経路を探索し、前記電子タグ記憶部から、探索した経路上に位置する地点に対応する仮想電子タグを取得し、取得した仮想電子タグを探索した経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する電子タグリスト作成部と、
前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグを選択する表示電子タグ選択部と、を備え、
前記端末装置は、
前記経路探索装置に前記電子タグリストの送信を要求し、取得した前記電子タグリストを電子タグリスト記憶部に記憶する電子タグリスト要求部と、
前記経路探索装置に、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグの送信を要求する電子タグ要求部と、
前記表示電子タグ選択部が選択した仮想電子タグを受信し、受信した仮想電子タグに対して、前記電子タグリストに含まれる仮想電子タグか否かが区別できるように電子タグ画像を作成するとともに、現在地からの距離が一定以下の地点に対応する仮想電子タグを前記電子タグリスト記憶部から削除する画像作成部と、
前記現在地における現実世界を撮像した画像を取得する撮像入力部と、
現実世界を撮像した画像に重ねて表示する道案内情報を作成する案内作成部と、
前記現実世界を撮像した画像と、前記電子タグ画像と、前記道案内情報を合成する合成部と、を備えたことを特徴とする道案内システム。
【請求項2】
前記電子タグリスト作成部は、
前記電子タグ記憶部から仮想電子タグを取得する際、前記経路上の直進の通過地点に対応する仮想電子タグを除外することを特徴とする請求項1に記載の道案内システム。
【請求項3】
前記電子タグリスト作成部は、
前記電子タグ記憶部から仮想電子タグを取得する際、前記経路上において一定距離以内の複数の地点に対応する仮想電子タグが存在する場合には、それらの仮想電子タグの中から1つの仮想電子タグを選別することを特徴とする請求項1に記載の道案内システム。
【請求項4】
前記経路探索装置は、
前記仮想電子タグを作成する電子タグ作成部を備え、
前記電子タグ作成部は、前記電子タグリスト作成部から前記探索した経路を受信し、受信した経路上の地点に対応する仮想電子タグを作成し、作成した仮想電子タグを前記電子タグ記憶部に記憶することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項5】
前記経路探索装置は、
利用者を特定する識別子と、前記識別子に対応付けられた広告種別を記憶する嗜好記憶部を備え、
前記電子タグ作成部は、
前記電子タグリスト作成部から前記探索した経路と前記識別子を受信し、前記嗜好記憶部から、受信した識別子に対応する広告種別を取得し、取得した広告種別に関する広告を前記表示情報として含む仮想電子タグを作成し、作成した仮想電子タグを前記電子タグ記憶部に記憶することを特徴とする請求項4に記載の道案内システム。
【請求項6】
前記表示電子タグ選択部は、
前記電子タグ要求部から現在地を受信し、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグを前記電子タグ記憶部から選択し、選択した仮想電子タグから構成される仮想電子タグ集合を前記電子タグ要求部に送信することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項7】
前記画像作成部は、
前記仮想電子タグを前記電子タグリスト記憶部から削除する際、削除する仮想電子タグが前記電子タグリストの先頭の仮想電子タグではない場合には、先頭の仮想電子タグから当該仮想電子タグまでの全ての仮想電子タグを削除することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項8】
前記画像作成部は、
前記電子タグ画像を作成する際、画像を作成する仮想電子タグが前記電子タグリスト記憶部に記憶されている電子タグリストに含まれるか否かに基づいて電子タグ画像の外観を変更することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項9】
前記案内作成部は、
現在地と前記電子タグリスト記憶部に記憶されている電子タグリストの先頭の仮想電子タグに含まれる位置情報に基づいて、前記道案内情報を作成することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項10】
前記道案内情報には、現在地と前記電子タグリスト記憶部に記憶されている電子タグリストの先頭の仮想電子タグに対応する地点との間の距離と方向に関する情報が含まれることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の道案内システム。
【請求項11】
目的地までの経路探索を行う経路探索装置が、端末装置の現在地と目的地を取得する工程と、
前記経路探索装置が、前記現在地から前記目的地までの経路を探索する工程と、
前記経路探索装置が、地図上のある地点についての少なくとも位置情報と表示情報を含む仮想電子タグを記憶する電子タグ記憶部から、前記探索した経路上に位置する地点に対応する仮想電子タグを取得し、取得した仮想電子タグを探索した経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する工程と、
前記端末装置が、前記経路探索装置に前記電子タグリストの送信を要求し、取得した前記電子タグリストを電子タグリスト記憶部に記憶する工程と、
前記端末装置が、現実世界を撮像した画像を取得する工程と、
前記端末装置が、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグを前記経路探索装置から取得する工程と、
前記端末装置が、前記経路探索装置から受信した仮想電子タグに対して、前記電子タグリストに含まれる仮想電子タグか否かが区別できるように電子タグ画像を作成する工程と、
前記端末装置が、現在地からの距離が一定以下の地点に対応する仮想電子タグを前記電子タグリスト記憶部から削除する工程と、
前記端末装置が、現実世界を撮像した画像に重ねて表示する道案内情報を作成する工程と、
前記端末装置が、前記現実世界を撮像した画像と、前記電子タグ画像と、前記道案内情報を合成する工程と、
前記端末装置が、前記合成した画像を表示する工程と、を備えた道案内方法。
【請求項12】
目的地までの経路探索を行い、端末装置に前記目的地までの道案内情報を提供する経路探索装置であって、
経路探索に用いる地図を記憶する地図記憶部と、
前記地図上のある地点についての、少なくとも位置情報と表示情報を含む仮想電子タグを記憶する電子タグ記憶部と、
前記地図を用いて前記端末装置の現在地から前記目的地までの経路を探索し、前記電子タグ記憶部から、探索した経路上に位置する地点に対応する仮想電子タグを取得し、取得した仮想電子タグを探索した経路に沿って順に並べた電子タグリストを作成する電子タグリスト作成部と、
前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグを選択する表示電子タグ選択部と、を備えた経路探索装置。
【請求項13】
経路探索装置によって探索された目的地までの経路の情報に基づいて、前記目的地までの道案内情報を提供する端末装置であって、
前記経路探索装置に、探索した経路上に位置する地点についての、少なくとも位置情報と表示情報を含む仮想電子タグを経路に沿って順に並べた電子タグリストの送信を要求し、取得した前記電子タグリストを電子タグリスト記憶部に記憶する電子タグリスト要求部と、
前記経路探索装置に、前記現在地から一定範囲以内に位置する地点に対応する仮想電子タグの送信を要求する電子タグ要求部と、
前記経路探索装置から仮想電子タグを受信し、受信した仮想電子タグに対して前記電子タグリストに含まれる仮想電子タグか否かが区別できるように電子タグ画像を作成するとともに、現在地からの距離が一定以下の地点に対応する仮想電子タグを前記電子タグリスト記憶部から削除する画像作成部と、
前記現在地における現実世界を撮像した画像を取得する撮像入力部と、
現実世界を撮像した画像に重ねて表示する道案内情報を作成する案内作成部と、
前記現実世界を撮像した画像と、前記電子タグ画像と、前記道案内情報を合成する合成部と、を備えた端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図15】
【図16】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図15】
【図16】
【図14】
【公開番号】特開2011−95081(P2011−95081A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−248781(P2009−248781)
【出願日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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