説明

遠心分離装置、及び遠心分離装置の制御方法

【課題】回収されるスラッジの水分率を低下させ、減容化及び軽量化させることが可能な遠心分離装置、及び遠心分離装置の制御方法の提供を課題とする。
【解決手段】遠心分離装置1は、ボウル状の回転体3と、回転体3の内空間10に遠心力を発生させるメインモータ11を有する回転機構部12と、懸濁液Lを吐出する懸濁液吐出部13と、堆積したスラッジ15を除去するスクレーパ5を有するスクレーパ変位機構部16とを主に具備する。スクレーパ変位機構部16は、回転体3の内壁面4に対するスクレーパ5のスクレーパ角度を調整可能な角度調整部31を有している。さらに、制御方法2は、スラッジ15を回収する際に予めスラッジ15に含まれる水分を除去する脱水工程と、回転体3の内空間10に滞留する滞留水を除去する滞留水除去工程とを含んで構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心分離装置、及び遠心分離装置の制御方法に関するものであり、特に、堆積したスラッジをスクレーパを利用して除去する遠心分離装置、及び遠心分離装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、使用済クーラント等の工場廃液、その他各種の液体状物質を処理するための装置として、遠心分離装置が多く用いられている。遠心分離装置は、横型または縦型の略ドラム状の回転体と、当該回転体を軸周りに高速で回転させる回転機構と、回転体の内側の空間に処理対象となる液体(懸濁液)を吐出する吐出機構等を含んで主に構成されている。これにより、比重の異なる複数の成分からなる液体を回転体の内側の空間で発生させた遠心力を利用して、比重の違いに基づいて各成分毎に分離することができる。なお、各成分毎に分離された後は、資源として再利用されたり、新たな用途に使用することができる。
【0003】
上記遠心分離装置は、その他手法によって工場廃液等を処理する装置と比較し、大量の工場廃液等を高速、かつ高効率で分離処理することができ、さらに低コストでの処理が可能となる点において非常に優れた分離装置の一つであることが知られている。なお、本願出願人等によって、比重の異なる複数の成分からなる懸濁液に対し、遠心力を発生させる回転体の回転数を一定にした状態で、効率的に各成分毎に分離処理することの可能な遠心分離装置に関する技術が既に提案されている(特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遠心分離装置は、下記に示す問題点を生じることがあった。すなわち、縦型遠心分離装置の場合、一般的なバッチ型の横型遠心分離装置と比較して、懸濁液を回転体の内部に連続的に供給し、効率的な分離処理を行うことができる有利な点を備えていた。係る縦型遠心分離装置の場合、回転体の上方位置に当該回転体を高速で回転させるための回転機構が設けられ、一方、回転体の下方位置には懸濁液を回転体の内部に吐出するための懸濁液の吐出機構が設けられていた。ここで、遠心分離作用によって各成分毎に分離した懸濁液は、比重の大きな成分(主に、固体成分)が回転体の外側方向(回転体の内壁面側)に移動し、内壁面で徐々にスラッジとして堆積することがあった。ここで、縦型遠心分離装置の場合、前述のように回転体の内部に連続的に懸濁液が供給されるため、係る処理によって内壁面に徐々にスラッジが堆積し、次第に層状の堆積層が形成されていた。係る堆積層が過剰に厚くなり過ぎると、遠心分離作用が低下し、懸濁液の分離効率が落ちるため、堆積したスラッジ(堆積層)をスクレーパ等を利用して除去するスラッジ除去処理が行われていた。したがって、回転体の下方位置には、上記吐出機構に加え、回転体の内壁面からスラッジを掻落とすためのスクレーパや当該スクレーパを所定の位置まで変位させる変位機構、及び掻落とされたスラッジを回収する回収機構等の構成が備えられ、大部分のスラッジを回収することができた。しかしながら、スラッジの一部が内壁面に残存し、完全に取り除くことができないことがあり、係る場合、作業員が回転体の下方に潜り込むようにして無理な姿勢で清掃作業を行う必要があった。さらに、スクレーパを利用してスラッジを掻取る際に、回転体の内壁面に対するスクレーパの角度(スクレーパ角度)を調整する必要があった。すなわち、スクレーパ角度の調整を図ることにより、回転体の内壁面からスラッジのみを確実に掻取ることができた。
【0005】
また、従来型の遠心分離装置の場合、装置による遠心分離処理の開始及び停止の判断、或いは、スクレーパによるスラッジ除去操作の判断が作業者の主観的要素に基づいて決定されることがあった。そのため、遠心分離装置の稼動効率及びスクレーパによるスラッジの除去操作の効率が不均衡となり、全体として遠心分離装置の効率を低下させることがあった。加えて、従来の遠心分離装置の場合、遠心力の作用によって分離された主に固形成分からなる堆積層(スラッジ)は、分離直後は懸濁液中に含まれる低比重成分(水成分等)を多く包含していた。したがって、水分比率の高い状態のスラッジをそのまま回収することとなり、乾燥時に比べて重量増となり搬送コストを増加させたり、搬送時に種々のトラブルを引き起こす可能性があった。さらに、回収されたスラッジを資源として再利用する場合であっても、当該水成分を乾燥し除去する処理が必要となることあり、資源リサイクルの際のコストもアップすることがあった。そのため、回収されるスラッジに含まれる水成分の比率をできるだけ低く抑え、搬送コストの低減やその後の処理を簡略化することができた。
【0006】
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、回転体の内壁面に堆積したスラッジの除去を効率的に行うとともに、スクレーパによる除去のタイミングを制御し回収されるスラッジの水分率を低下させ、スラッジの減容化及び軽量化を図ることが可能な遠心分離装置、及び遠心分離装置の制御方法の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の遠心分離装置は、「開口部を下方に向けたボウル状の回転体と、前記回転体に連結された回転軸及び前記回転軸に従って前記回転体を回転させ、前記回転体の内空間に遠心力を発生させる駆動用モータを有する回転機構部と、遠心分離の対象となる異なる複数の比重成分の混在した懸濁液を送出する懸濁液送出手段、前記懸濁液送出手段によって送出される前記懸濁液を前記内空間まで導入する懸濁液供給管、及び前記懸濁液供給管の管端に設けられ、前記内空間に前記懸濁液を吐出する吐出ノズルを有する懸濁液吐出部と、前記回転機構部及び前記懸濁液吐出部によって前記懸濁液が遠心分離され前記内壁面に堆積したスラッジに残存する低比重成分を除去する低比重除去機構部と、前記回転体の内壁面の形状に合わせて形成されたスクレーパ刃を有し前記スラッジを掻取るスクレーパと、前記スクレーパを前記内空間に収容した状態で支持するスクレーパアームと、前記内壁面に前記スクレーパ刃を近接させた剥離位置及び前記内壁面から離間した離間位置の間で前記スクレーパアームに支持された前記スクレーパを変位させるスクレーパ変位部と、前記内壁面に対する前記剥離位置の前記スクレーパ刃のスクレーパ角度を前記低比重除去機構部によって前記低比重成分の除去された前記スラッジに合わせて調整する角度調整部と」を具備して主に構成されている。
【0008】
ここで、ボウル状の回転体とは、開口部を下方に向けた状態で設置される円錐形、截頭円錐形、或いはすり鉢形のような態様で形成されるものであり、内側の空間(内空間)で遠心力を利用して遠心分離の対象となる懸濁液を比重の違いを利用して分離することが可能なものである。なお、開口部から回転体の外周方向に向けて回転体中央部が若干膨出した形状となっている。そして、開口部を下方に向けた状態(すなわち、設置面に対して開口部を対向させた状態)で回転軸に従って高速で回転させる回転機構部を備えている。このとき、回転体の回転速度(回転数)は、遠心分離の対象となる懸濁液の性状(粘度、成分等)、及び分離効率に応じて適宜設定することが可能であり、例えば、回転体を5500rpmの回転数で回転させることにより、回転体の内空間に6000Gの遠心力を発生させることも可能である。また、回転機構部は、回転体に連結した回転軸及び当該回転軸を回転させる駆動用モータ以外に、回転軸及び係る回転軸を支持する軸受部を包含する軸カバー部や、駆動用モータの回転を回転軸に伝達するための回転伝達機構部等を有して構成されている。
【0009】
一方、スクレーパとは、回転体の内壁面に堆積した堆積層(スラッジ)を物理的に掻落とし、回転体の内空間から除去するものであり、回転体の内壁面の形状に略一致するように形成されたスクレーパ刃を有するスクレーパを有している。そして、スクレーパを回転体の内空間に支持するスクレーパアーム、及び、スクレーパ(スクレーパアーム)を変位させるスクレーパ変位部によってスクレーパ刃を回転体の内壁面に近接しスラッジの剥離可能な剥離位置及び回転体の内空間の中央付近の離間位置の間で変位させることが可能となる。これにより、スクレーパ(スクレーパ刃)の位置を所定範囲に任意に設定することができる。
【0010】
さらに、低比重除去機構部とは、遠心分離処理によって分離され回転体の内壁面に堆積する比重の比較的高いスラッジに含まれる低比重成分(主に水成分等の液体成分)の比率を低下させるものである。係る低比重成分がスラッジに混入することにより、スラッジの粘性等の性状が大きくなり、次工程のスクレーパによる掻取の条件が大きく相違する場合がある。そのため、低比重成分を除去する工程(≒脱水工程に相当)によって水分率(低比重成分率)をある程度まで抑えることで、スクレーパによるスラッジの掻取り処理を安定して行うことが可能となる。
【0011】
さらに、角度調整部によって、内壁面に対するスクレーパ刃の角度(スクレーパ角度)の調整が可能となっている。ここで、内壁面に対してスクレーパ(スクレーパ刃)を直角若しくは鋭角となるようにセットした場合、掻取時の抵抗が著しく大となったり、掻取られたスラッジが回転体の内壁面とスクレーパの間に挟み込まれ、スムースな掻取りが困難となる。そのため、内壁面に対して鈍角となるように、スクレーパを寝かせた状態にセットすることで、掻取り時の抵抗を小さくし、かつ掻取り後のスラッジをスクレーパの後方に流すことによりスムースな掻取りを容易にすることができる。
【0012】
したがって、本発明の遠心分離装置によれば、比重の異なる成分からなる懸濁液を高速で回転する回転体の内空間に供給し、内空間で発生する遠心力の作用によって懸濁液を比重差の違いを利用して分離することが可能となる。このとき、比重の大きな成分は遠心力の作用によって回転体の外側方向に移動する力が働き回転体の内壁面に押付けられるようなる。その結果、回転体の内壁面に徐々に堆積し、堆積層(スラッジ)が形成される。このとき、スラッジに残存する低比重成分(水分等)を回転体を高速回転すること等によりさらに除去することで、低比重成分の比率を所定の基準以下に低下させることができる。その後、スクレーパ変位機構部によってスクレーパを剥離位置にセットすることにより、内壁面からのスラッジの掻取が行われる。このとき、スクレーパのスクレーパ刃と内壁面との間のスクレーパ角度の調整が角度調整部によって行われる。すなわち、遠心分離の対象となる懸濁液の性状、或いはスラッジとして堆積する成分の組成、粘度等に応じて、剥離位置におけるスクレーパ刃の角度を調整することにより、最適な条件下でのスラッジの除去を行うことが可能となる。さらに、スラッジの低比重成分率を一定以下にすることで、スクレーパによるスラッジの除去をより安定したものとすることができる。
【0013】
さらに、本発明の遠心分離装置は、上記構成に加え、「前記角度調整部は、前記スクレーパ変位部に脱着可能に形成されたスクレーパアームのアーム形状または前記スクレーパに脱着可能に形成された前記スクレーパ刃の刃形状によって調整する」ものであっても構わない。
【0014】
したがって、本発明の遠心分離装置によれば、スクレーパ変位部に脱着可能に設けられた種々のアーム形状のスクレーパアームの中から適宜選択するものや、スクレーパの先端に取付けられるスクレーパ刃の刃形状によって調整する角度調整部を有している。これにより、スクレーパ角度を任意に設定することができる。なお、アーム形状を変化させて角度調整を行うものは、スクレーパ及びスクレーパアームの全体でスクレーパ角度を一定に維持することができるため、スクレーパ角度を安定的に保持することができる利点を有している。一方、スクレーパ刃の刃形状によるものは、スクレーパアームの交換作業よりも簡易に行うことができ、かつ角度毎に異なる複数のスクレーパ刃を用意することで、スクレーパ角度の微調整が可能となる。なお、スクレーパアームのアーム形状及びスクレーパ刃の刃形状の双方でスクレーパ角度を調整するものであってもよい。
【0015】
さらに、本発明の遠心分離装置は、上記構成に加え、「前記角度調整部は、前記スクレーパ角度を100°以上、150°以下の角度範囲に調整する」ものであっても構わない。
【0016】
したがって、本発明の遠心分離装置によれば、角度調整部によってスクレーパ角度が回転体の内壁面に対して100°から150°の範囲になるようにスクレーパ刃の角度が調整される。これにより、回転体の回転体に伴って内壁面に堆積した堆積層とスクレーパの先端のスクレーパ刃が上記角度によって当接する。その結果、スクレーパ刃に係る力を必要最小限とし、スクレーパの破損等の可能性を減少し、かつ回転体の内壁面に堆積した堆積層を確実に除去することが可能となる。
【0017】
一方、本発明の遠心分離装置の制御方法は、「請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の遠心分離装置の制御方法であって、前記遠心分離装置の回転機構部及び懸濁液吐出部を連動し、回転する回転体の内空間に懸濁液を吐出し、前記懸濁液を遠心分離する遠心分離工程と、前記回転体の回転及び前記懸濁液の吐出をそれぞれ停止し、前記遠心分離工程によって前記懸濁液から遠心分離され前記回転体の前記内空間に滞留する滞留成分を自重に従って落下させ、前記回転体から除去する滞留成分除去工程と、前記回転機構部によって前記遠心分離工程よりも高速で前記回転体の回転させ、前記回転体の内壁面に堆積したスラッジに含まれる低比重成分を除去する低比重成分除去工程と」を具備するものであっても構わない。
【0018】
したがって、本発明の遠心分離装置の制御方法によれば、遠心分離工程によって回転体の内壁面に堆積した堆積層(スラッジ)に含まれる低比重成分を除去する低比重成分除去工程の前に、回転体の回転及び懸濁液の吐出を停止し、滞留成分を除去する処理が行われる。ここで、高速で回転する回転体の内空間には遠心力が発生し、比重の大きな成分は回転体の内壁面の方向に押付けられ、一方、比重の小さな成分は回転体の内空間の中心付近に集まる傾向がある。内空間に滞留した滞留成分(例えば、水成分)は、吐出され遠心分離の作用を受けることにより、霧状等の態様で内空間を滞留している。このとき、高速で回転する回転体の遠心力によって、水平方向に作用する遠心力と自重によって落下しようとする重力とが均衡し、滞留成分が内空間に保持されることがある。係る状況で懸濁液の吐出を停止し、回転体の回転のみを継続した状態で低比重成分の除去を行ったとしても内空間に滞留する滞留成分によって除去効率が低下するおそれがある。そこで、低比重成分除去工程の前に回転体の回転及び懸濁液の吐出を停止する。これにより、遠心力と重力とが均衡状態にあった回転体の内空間から滞留成分が自重に従って落下し、回転体から除去される。その後、回転体の回転を再開することで、内壁面に堆積したスラッジの低比重成分の比率をさらに低下させることができる。このとき、遠心分離工程による回転体の回転よりも高速で回転体を回転させることにより、より低比重成分の除去(≒脱水)が容易に可能となる。これにより、上記処理後のスラッジは低比重成分の比率が小さい、すなわち、ほぼ乾燥した状態となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の効果として、回転体の内壁面に対するスクレーパのスクレーパ角度を調整することにより、スラッジの掻取を安定させることが可能となる。さらに、角度調整されたスクレーパによって除去されるスラッジに残存する低比重成分を予め脱水等によって除去することで、スクレーパによる掻取がより安定的なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態の遠心分離装置の概略構成を示す模式断面図である。
【図2】回転体の内壁面に対するスクレーパのスクレーパ角度の(a)スクレーパ刃による角度調整、及び(b)スクレーパアームのアーム形状による角度調整のそれぞれの一例を示す説明図である。
【図3】遠心分離装置におけるメインモータ、及びスクレーパ等の各構成における運転状況の状態、及び“濾過”、“脱水”、“清掃”、“洗浄”の各運転時間の稼動状態を示すタイミングチャートの一例を示す説明図である。
【図4】遠心分離装置の制御方法の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態である遠心分離装置1、及び遠心分離装置の制御方法2(以下、単に「制御方法2」と称す)について、図1乃至図4に基づいて主に説明する。ここで、図1は本実施形態の遠心分離装置1の概略構成を示す模式断面図であり、図2は回転体3の内壁面4に対するスクレーパ5のスクレーパ角度θの(a)スクレーパ刃6による角度調整、及び(b)スクレーパアーム7のアーム形状による角度調整のそれぞれの一例を示す説明図であり、図3は遠心分離装置におけるメインモータ11、及びスクレーパ5等の各構成における運転状況の状態、及び“濾過”、“脱水”、“清掃”、“洗浄”の各運転時間の稼動状態を示すタイミングチャート8の一例を示す説明図であり、図4は制御方法2の流れの一例を示すフローチャートである。ここで、図1及び図2等において、図示を簡略化するため、一部構成についての図示を省略している。
【0022】
本実施形態の遠心分離装置1は、主に工場から排出される使用済クーラントなどの工場廃液を処理するものであり、切削加工によって発生した金属粉(固体成分)やクーラントを構成する水等の液体成分などの各成分が混在した懸濁液Lを処理対象とするものである。ここで、本実施形態において、低比重成分は水成分(水分)が相当し、低比重成分除去工程は脱水工程に相当するものとする。なお、たとえば、無洗米を製造する精米工場から排出される「米のとぎ汁」のようなものを懸濁液Lとして使用するものであっても構わない。懸濁液Lに含まれる各成分は比重の違いがあり、遠心力の作用によって各成分毎に分離されるものである。
【0023】
本実施形態の遠心分離装置1は、図1乃至図4に示すように、略ボウル状の回転体3と、回転体3の回転体上面部23と軸端9aが連結された長軸棒状の回転軸9及び該回転軸9の軸方向に従って高速で回転させることにより回転体3の内部の内空間10に遠心力を発生させるためのメインモータ11(駆動用モータに相当)を有する回転機構部12と、回転体3の内空間10に処理対象の懸濁液Lを吐出する懸濁液吐出部13と、遠心作用によって分離した懸濁液Lに含まれる固体成分が回転体3の内壁面4に堆積したスラッジ15の堆積層を掻取るスクレーパ5を備えるスクレーパ変位機構部16とを主に具備して構成されている。ここで、回転体3は、その周りを囲むようにして形成され、内部に構築された回転体収容空間17を有し、断面L字形状の基本筐体部18に収容されている。ここで、スクレーパ変位機構部16は、本発明におけるスクレーパ5、スクレーパアーム7、スクレーパ変位部30、及び角度調整部31を含んで構成されている。なお、低比重除去機構部は、本実施形態において回転機構部12及び後述の稼動制御部36に含まれるものとし、ここでは図示を省略するものとする。
【0024】
さらに詳細に説明すると、本実施形態の遠心分離装置1に利用される回転体3は、下方に開口した開口部19を有し、該開口部19から斜め上方の外周方向(図1等参照)に向かって側斜壁部20が拡開するように形成され、開口部19の開口径に対して中央及び上端付近が膨らんだ截頭円錐形状を呈して構成されている。さらに、側斜壁部20の上端からは、設置床面(図示しない)に対して略垂直方向(図1における紙面上下方向に相当)に曲折された垂壁部21を有し、該垂壁部21の上端から回転体3の内周側に略水平方向に曲折された曲折部22を有し、係る曲折部22によって回転体上面部23が形成されている。これにより、回転体3の上面が閉塞され、内空間10が下方にのみ開口している状態が創成される。さらに、回転体上面部23は回転軸9の軸端9aと連結している。その結果、回転体3及び回転機構部12が連結されている。
【0025】
一方、回転機構部12は、その基本的構成として、前述の回転体3と連結された回転軸9と、回転軸9の軸方向を鉛直方向に一致させた状態で回転可能に軸支する軸受部24と、回転軸9のほぼ全体を被覆する軸ケース部25と、回転体3を回転軸9に沿って高速で回転させるための回転力を発生させるメインモータ11と、回転軸9の軸周の一部に取設された回転軸側歯付きプーリ(図示しない)及びメインモータ11のモータ軸26に取設されたモータ側歯付きプーリ(図示しない)の間を連結し、メインモータ11の回転力を回転軸9に伝達するための各歯付きプーリと噛号可能に形成された歯付きベルト27とを具備して主に構成されている。
【0026】
さらに、懸濁液吐出部13は、懸濁液Lを回転体3の内空間10に吐出するためのものであり、遠心分離の対象となる懸濁液Lを予め貯留する懸濁液貯留タンク(図示しない)及び該懸濁液Lを回転体3の内空間10まで圧送するための送液ポンプ(図示しない)と接続し、回転体3の開口部19を介して下方から回転体3の内空間10に挿入された懸濁液供給管28と、懸濁液供給管28の先端に設けられ懸濁液Lを回転体3の内壁面4に向かって吐出する吐出ノズル29とを具備して主に構成されている。ここで、吐出ノズル29は、例えば、二方向の回転体3の内壁面4に向かって吐出可能なように、先端の二箇所にノズル穴(図示しない)が設けられているものであっても構わない。
【0027】
一方、スクレーパ変位機構部16は、回転体3の側斜壁部20及び垂壁部21によって構成される回転体3の内壁面4の形状に略一致するように形成されたスクレーパ刃6を有し、内壁面4に堆積したスラッジ15を物理的に掻取るためのスクレーパ5と、スクレーパ5を回転体3の内空間10に収容した状態で支持するアーム状のスクレーパアーム7と、スクレーパアーム7に取設されたスクレーパ5を内壁面4に近接させた剥離位置SP及び内空間10の中央付近で内壁面4から離間した離間位置LPの間で変位させるスクレーパ変位部30と、剥離位置SPにおけるスクレーパ5(スクレーパ刃6)の回転体3の内壁面4に対する角度(スクレーパ角度θ)を調整する角度調整部31とを具備して主に構成されている。
【0028】
ここで、スクレーパ変位機構部16における角度調整部31は、例えば、図2(a)に示されるように、上方視で回転体3の中心から内壁面4に向かって直角方向に曲折されたスクレーパアーム7と、スクレーパアーム7に取設されたスクレーパ5とを有し、スクレーパ5のスクレーパ刃6が内壁面4に対して斜め方向に変形するように構成されている。すなわち、スクレーパアーム7の内空間10における相対的位置関係については変更せず、スクレーパ5の先端のスクレーパ刃6の刃形状を変化させることでスクレーパ角度θの調整を行っている。なお、本実施形態の遠心分離装置1では、内壁面4に対するスクレーパ角度θは、100°以上、150°以下、さらに好ましくは、115°以上、125°以下の鈍角になるように設定されている。これにより、スクレーパ5’を利用してスラッジ15を内壁面4から剥離し除去する際に、スクレーパ5に過大な負荷がかかることがない。したがって、剥離位置SPにセットした状態のスクレーパ5を利用して、スラッジ15を抵抗なく掻取ることができ、かつ回転体3等の遠心分離装置1の構成を損傷することがない。なお、図2(b)に示すように、スクレーパ刃6’及びスクレーパ5’を通常の形状として構築し、スクレーパアーム7’の形状を変化させることで、スクレーパ刃6’を倒した状態でスクレーパ角度θの調整を図る角度調整部31を構築するものであっても構わない。なお、図2(a),(b)において説明を簡略化するため、吐出ノズル29等の一部構成については図示を省略している。
【0029】
さらに、本実施形態の遠心分離装置1は、回転体3、スクレーパ5等の各構成の動作を電気的に制御する機能を備えている。具体的に説明すると、回転機構部12及び懸濁液吐出部13によって回転体3の内空間10で懸濁液Lが遠心分離される稼動時間(遠心分離時間)を計測する稼動時間計測部32と、稼動時間計測部32によって計測された稼動時間にしたがって、予め規定された時間間隔毎に回転機構部12及び懸濁液吐出部13を制御し、内壁面4に堆積したスラッジ15を除去する清掃運転モードにスクレーパ変位機構部16をセットし、スクレーパ5を剥離位置SPに変位させるとともに、清掃運転モードの完了後、再び離間位置LPに変位させるスラッジ除去時間制御部33とを具備している。ここで、遠心分離装置1は、各構成の稼動を電気的に制御するために操作スイッチ類を含む稼動制御部36を有している。係る稼動制御部36の機能的構成について説明すると、図1に示すように、回転機構部12のメインモータ11等の稼動を制御するメインモータ制御部37、懸濁液吐出部13によって懸濁液Lを吐出するための送液用のポンプの圧力等を制御するポンプ制御部38、スクレーパ5の稼動を位置を制御するスクレーパ制御部39、スクレーパ5によって掻落とされたスラッジ15を回収する回収容器35の上方位置に設けられたシャッター34の開閉を制御するシャッター制御部40等を具備している。なお、前述の稼動時間計測部32及びスラッジ除去時間制御部33も同様に係る稼動制御部36の一部として組込まれている。これにより、遠心分離装置1を電気的に接続された各制御部に基づいて各運転モードで制御することができる。
【0030】
次に、本実施形態の遠心分離装置1を利用して、懸濁液Lを遠心分離処理する場合の遠心分離装置1の制御方法2について、図3及び図4に基づいて主に説明する。ここで、図3は制御方法2によって制御される遠心分離装置1のメインモータ11、汚水送水ポンプ(図示しない)、ギアモータ、スクレーパ5、シャッタ34の各構成における運転状況の状態、及び“濾過”、“脱水”、“清掃”、“洗浄”の各運転時間(運転モード)の稼動状態を示すタイミングチャート8であり、図4は制御方法2の流れの一例を示すフローチャートである。
【0031】
まず、遠心分離装置1を稼動状態とし、回転機構部12及び懸濁液吐出部13を連動しさせて制御する。これにより、遠心分離装置1の回転体3が回転軸9に従って回転する(回転制御工程S1)。さらに、懸濁液吐出部13によって回転体3の内空間10に向けて懸濁液Lが吐出させる(懸濁液吐出工程S2)。ここで、回転制御工程S1及び懸濁液吐出工程S2が本発明における遠心分離工程に相当する。なお、回転体3の回転開始及び懸濁液Lの吐出開始のタイミングを検知し、稼動時間計測部32によって稼動時間の計測を開始する処理も行われる(稼動時間計測工程S3)。上記操作は、遠心分離装置1の稼動制御部36に基づいて行われる。これにより、予め設定した回転数及び吐出量で遠心分離処理が行われる。また、稼動時間計測部32によって、上記遠心分離処理の稼動開始時間がカウントされる。
【0032】
そして、予め設定した稼動時間の経過を判定する(稼動時間判定工程S4)。ここで、予め設定した稼動時間を経過している場合(稼動時間判定工程S4におけるYES)、既に十分な量の懸濁液Lが回転体3の内空間10に吐出され、遠心分離作用によって回転体3の内壁面4に多量のスラッジ15が堆積層として形成されていると想定され、懸濁液吐出部13を制御して懸濁液Lの吐出を停止する(懸濁液吐出停止S5)。一方、稼動時間を経過していない場合(稼動時間判定工程S4におけるNO)、スラッジ15の堆積が少ないと判断し、上記回転制御工程S1及び懸濁液吐出工程S2を継続する。
【0033】
稼動時間判定工程S4によって懸濁液Lの吐出を停止すると同時に、回転機構部12による回転体3の回転も停止する(滞留水除去工程S6(本発明における滞留成分除去工程に相当)。 回転体3の停止により遠心力の作用で内空間10に留まっていた滞留水Wは、自重に従って落下する。これにより、回転体3の内空間10から滞留水が除去される。なお、滞留水除去工程S6において回転体3を停止する時間は、滞留水Wが遠心力の作用を失って自重によって落下するまでであればよく、数秒から5秒程度であればよい。
【0034】
その後、回転機構部12による回転体3の回転を再開する。これにより、回転体3の内空間10には再び遠心力が発生する。このとき、上述した遠心分離工程S1における回転速度よりもさらに高速度で回転体3を回転させるように回転機構部12を制御する。その結果、回転体3の内壁面4に堆積した堆積層(スラッジ15)に含まれる低比重の水成分がスラッジ15から分離し、回転体3の内空間10の回転軸芯方向に向かって移動する。これにより、固体状のスラッジ15からの脱水処理が行われる(脱水工程S7(本発明における低比重成分除去工程に相当))。その後、回転体3の回転を停止することにより、分離した水成分が回転体3から除去される。なお、必要に応じて、上記滞留水除去工程S6及び脱水工程S7を繰り返し行うものであっても構わない。
【0035】
上記処理によって、スラッジ15に含まれる水成分(低比重成分)をほぼ完全に除去することができる。その後、スクレーパ変位機構部16を作動させ、スクレーパ5を離間位置LPから剥離位置SPに変位させ、内壁面4に堆積したスラッジ15を掻落とす(スラッジ除去工程S8)。このとき、回転体3は回転機構部12によって低速で回転するように制御されている。したがって、剥離位置SPにセットされたスクレーパ5に対し、回転する回転体3に伴ってスラッジ15が近接し、最終的にスクレーパ5によって掻落とされる。なお、スクレーパ5の掻落とし後は、回転体3の内壁面4に対して洗浄液(或いは懸濁液L)等を噴射し、残ったスラッジ15を洗い流す処理を行ってもよい(洗浄工程S9)。このとき、洗浄工程S9は、懸濁液吐出部13の機構を利用し、回転体3の内壁面4に対して所定の圧力で洗浄液を噴射することで行うことができる。その後、再び、遠心分離工程に戻り、同様の処理を繰り返す。すなわち、本実施形態の制御方法2によれば、予め規定されたタイミングで各処理(遠心分離、脱水、清掃、洗浄)のモードを実施することができ、懸濁液Lの遠心分離(濾過)処理を連続的に行うことができる。その結果、必要以上に遠心分離装置1の稼動を停止する時間を最小限に抑えることができ、遠心分離効率を向上させることができる。上記回転制御工程S1乃至洗浄工程S9のサイクルを所定回数繰り返した後、遠心分離装置1による遠心分離処理を終了する。
【0036】
さらに、本実施形態の遠心分離装置1は、スクレーパ5と回転体3の内壁面4との間のスクレーパ角度θを調整可能な角度調整部を有するため、遠心分離対象の懸濁液Lの状態(固液成分比、含有する成分の種類等)に応じて最適な状態に調整することが出来る。特に、スクレーパ刃6の角度或いはスクレーパアーム7の形状(図2参照)に応じて簡易に設定を変更することができる。
【0037】
また、本実施形態の制御方法2によれば、稼動時間計測部32等の構成によって、遠心分離装置1の稼動開始からの稼動時間を計測し、遠心分離、脱水、清掃、及び洗浄の各モードを客観的な条件に基づいて実施することができる。これにより、懸濁液Lの処理効率を安定化させることができる。特に、遠心分離処理によってスラッジ15の堆積層がある程度の厚さで形成された段階で、懸濁液Lの吐出を停止し、脱水処理を行う段階において、回転体3の回転を一時的に停止し、遠心力及び重力の作用が均衡し内空間10に滞留したままの状態の滞留水Wを落下させ、内空間10から排除することにより、スラッジ15に含まれる水分率を大幅に低下させることができる。これにより、水分率の多いスラッジ15を回収し処理する際の手間やコストを大幅に削減することができる。
【0038】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0039】
すなわち、本実施形態の遠心分離装置1及び制御方法2において、懸濁液Lとして使用済クーラント等の主に工場廃液等から構成されるものを対象として遠心分離処理を行うものを示したが、これに限定されるものではなく、比重の異なる成分を複数含むその他の処理液を対象とするものであっても構わない。さらに、図3において、各モードのタイミングの一例を示したが、これに限定されるものではなく、各モードの長さ(稼動時間)はそれぞれの懸濁液Lの性状に合わせて任意に設定することができる。
【0040】
さらに、本実施形態の制御方法2において、図3に示したタイミングチャート8に基づくものを示したがこれに限定されるものではない。例えば、脱水モード後の清掃モード及び洗浄モードにおいて、スクレーパ5のシリンダ駆動を“出”及び“戻”に断続的に切換えるものを示したがこれに限定されるものではなく、例えば、清掃モード(清掃運転)の際にスクレーパ5を“出”の状態に保持するものであっても構わない。或いは、洗浄モード(洗浄運転)の際に同様にスクレーパ5を“出”の状態、または、“戻”の状態のいずれか一方に保持するものであっても構わない。これにより、堆積したスラッジ15の状況に応じた清掃及び洗浄を行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0041】
1 遠心分離装置
2 制御方法(遠心分離装置の制御方法)
3 回転体
4 内壁面
5,5’ スクレーパ
6,6’ スクレーパ刃
7,7’ スクレーパアーム
8 タイミングチャート
9 回転軸
9a 軸端
10 内空間
11 メインモータ(駆動用モータ)
12 回転機構部
13 懸濁液吐出部
15 スラッジ
16 スクレーパ変位機構部
19 開口部
30 スクレーパ変位部
31 角度調整部
32 稼動時間計測部
33 スラッジ除去時間制御部
L 懸濁液
LP 離間位置
SP 剥離位置
S1 回転制御工程(遠心分離工程)
S2 懸濁液吐出工程(遠心分離工程)
S3 稼動時間計測工程
S6 滞留水除去工程(滞留成分除去工程)
S7 脱水工程(低比重成分除去工程)
W 滞留水(滞留成分)
θ スクレーパ角度
【先行技術文献】
【特許文献】
【0042】
【特許文献1】特開2005−349371号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を下方に向けたボウル状の回転体と、
前記回転体に連結された回転軸及び前記回転軸に従って前記回転体を回転させ、前記回転体の内空間に遠心力を発生させる駆動用モータを有する回転機構部と、
遠心分離の対象となる異なる複数の比重成分の混在した懸濁液を送出する懸濁液送出手段、前記懸濁液送出手段によって送出される前記懸濁液を前記内空間まで導入する懸濁液供給管、及び前記懸濁液供給管の管端に設けられ、前記内空間に前記懸濁液を吐出する吐出ノズルを有する懸濁液吐出部と、
前記回転機構部及び前記懸濁液吐出部によって前記懸濁液が遠心分離され前記内壁面に堆積したスラッジに残存する低比重成分を除去する低比重除去機構部と、
前記回転体の内壁面の形状に合わせて形成されたスクレーパ刃を有し前記スラッジを掻取るスクレーパと、
前記スクレーパを前記内空間に収容した状態で支持するスクレーパアームと、
前記内壁面に前記スクレーパ刃を近接させた剥離位置及び前記内壁面から離間した離間位置の間で前記スクレーパアームに支持された前記スクレーパを変位させるスクレーパ変位部と、
前記内壁面に対する前記剥離位置の前記スクレーパ刃のスクレーパ角度を前記低比重除去機構部によって前記低比重成分の除去された前記スラッジに合わせて調整する角度調整部と
を具備することを特徴とする遠心分離装置。
【請求項2】
前記角度調整部は、
前記スクレーパ変位部に脱着可能に形成されたスクレーパアームのアーム形状または前記スクレーパに脱着可能に形成された前記スクレーパ刃の刃形状によって調整することを特徴とする請求項1に記載の遠心分離装置。
【請求項3】
前記角度調整部は、
前記スクレーパ角度を100°以上、150°以下の角度範囲に調整することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遠心分離装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の遠心分離装置の制御方法であって、
前記遠心分離装置の回転機構部及び懸濁液吐出部を連動し、回転する回転体の内空間に懸濁液を吐出し、前記懸濁液を遠心分離する遠心分離工程と、
前記回転体の回転及び前記懸濁液の吐出をそれぞれ停止し、前記遠心分離工程によって前記懸濁液から遠心分離され前記回転体の前記内空間に滞留する滞留成分を自重に従って落下させ、前記回転体から除去する滞留成分除去工程と、
前記回転機構部によって前記遠心分離工程よりも高速で前記回転体の回転させ、前記回転体の内壁面に堆積したスラッジに含まれる低比重成分を除去する低比重成分除去工程と
を具備することを特徴とする遠心分離装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−94746(P2013−94746A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241232(P2011−241232)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(301035172)ジー・フォースジャパン株式会社 (6)
【Fターム(参考)】