説明

遠心力式推進・浮揚モーター。

【課題】従来の推進力や浮揚力発生装置や技術とは別に、遠心力応用により、従来とは全く違う乗り物を開発できる遠心力推進・浮揚モータを提供する。
【解決手段】遠心力を横方向(回転軸に対して90°)の力から、縦方向(回転軸に対して0°<X°<90°)の牽引力に変換する。 すなわち、円筒1の内部の底に、一端が固定された引きバネ3又は引きバネと同等の効果を発揮する油圧式等のものを介して、球状重り2がフレキシブルに接続されている部品が、円錐形のローター6の内部側面に回転軸5に対して縦方向に固定されている装置。前記のローターが回転する事により、前記円筒内部の重りに生ずる遠心力は前記円筒により、横方向から縦方向の牽引力に変換される。結果として、本装置に推進力又は浮揚力を発生せしめる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は推進力や浮揚力についての発生装置に関するもの。
【背景技術】
【0002】
従来の推進力や浮揚力発生装置はベルヌイの定理や電磁力を応用したもの。又は作用反作用を利用したもの等が主流であった。
【0003】
従来の装置や技術では、大気中でなければ概ね効果を発揮しないものや、宇宙空間では莫大な資金を要するものであった。
【0004】
従来の技術や装置を利用したものとしては、自動車、船舶、鉄道、航空機、ロケット等々がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上に述べた従来の推進力や浮揚力装置では、自動車について述べれば、車輪を介して結果的に推進力を得ていた。航空機については翼や回転翼が必要であり、いずれも大気中でないと効果を発揮出来なかった。船舶はアルキメデスの原理に縛られ、ロケットは莫大な費用を必要とした。
【0006】
本発明は、このような従来の推進力や浮揚力発生装置や技術とは別に、遠心力応用により、従来とは全く違う乗り物等を開発出来る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして本発明は上記目的を達成するために、遠心力を横方向(回転軸に対して90°)の力から縦方向(0°<X°<90°)の牽引力に変換する装置。すなわち、円筒内部の底に、一端が固定された引きバネ又は引きバネと同等の効果を発揮する油圧式などのものを介して、球状重りがフレキシブルに接続されている部品が、円錐形のローター内部側面に回転軸に対して縦方向に固定されている装置。
前述ローターが回転する事により、前記円筒内部の重りに生ずる遠心力は前記円筒により横方向の力から縦方向の牽引力に変換される。結果として本装置に推進力又は浮揚力を発生せしめる。
【0008】
又、本装置を既存の電動モーター内部の回転軸に一体的に設置する事により、小型化、軽量化が計れるものである。
【0009】
上記課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、推進力や浮揚力を必要とする全ての装置に本発明は対応出来、大気中、宇宙を問わず応用出来るものである。
【発明の効果】
【0010】
上述したように本発明の遠心力式推進・浮揚モーターは推進力及び浮揚力に関して、従来の乗り物等にない原理応用である為、全く新しい乗り物等が開発出来る事となる。従って産業の発展に大きく貢献出来る。
【0011】
又、本発明は推進力や浮揚力を得る為の装置としては構造が簡単な為、故障も少なく製造コストも安価に出来る利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。
【0013】
図1及び図2においては、1は円筒で6の円錐形のローターに固定されている。2は重りで、3は引きバネである。1の円筒内部の底に、一端が固定された3の引きバネを介して、2の球状重りがフレキシブルに接続されている。6は円錐形のローターで、5は円錐形のローターの回転軸である。
【0014】
図3は本発明である装置を既存の電動モーター内部の回転軸に一体的に設置したものである。11は電動モーター及び本装置の回転軸である。10は永久磁石で、9は電磁コイルである。
尚、9、10は電動モーターの部品である。
【0015】
以下、上記構成の動作を説明する。
まず、6の円錐形のローターが回転すると、前記ローターに固定された1の円筒本体も5の円錐形のローターの回転軸を中心に回転する。従って1の円筒内部の2の重りに遠心力が働く事になる。1の円筒の角度X°が5の回転軸に対して0°<X°<90°なので必然的に2の球状重りは1の円筒内部に沿って、(5の回転軸に対して縦方向に)移動しようとする。すなわち、牽引力が発生する。結果として推進力や浮揚力が生じる。
【0016】
又、6の円錐形のローターの回転数を制御する事により、発生させる牽引力をコントロール出来る為、コンピューター制御により、精緻な動作を可能に出来る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 本発明の実施形態を示す本装置の側面図
【図2】 同装置の断面図
【図3】 同装置の既存電動モーター内部回転軸への一体的設置図
【符号の説明】
【0018】
1 円筒
2 球状重り
3 引きバネ
4 自在(フレキシブル)接手
5 円錐形のローター回転軸
6 円錐形のローター
7 電動モーター外殻
8 本発明の装置本体
9 電磁コイル※電動モーターの部品
10 永久磁石※電動モーターの部品
11 電動モーター軸兼本装置の回転軸
12 X°※円錐形のローターの円錐角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠心力を横方向(回転軸に対して90°)の力から縦方向(回転軸に対して0°<X°<90°)の牽引力に変換する装置。※X°は円錐形ローターの円錐角度。
すなわち、円筒内部の底に、一端が固定された引きバネ又は引きバネと同等の効果を発揮する油圧式等のものを介して、球状重りがフレキシブルに接続されている部品が、円錐形のローター内部側面に回転軸に対して縦方向に固定されている装置。
前記円錐形のローターが回転する事により、前記円筒内部の重りに生ずる遠心力は前記円筒により、横方向の力から縦方向の牽引力に変換される。結果として本装置に推進力又は浮揚力を発生せしめる。遠心力式推進・浮揚モーター。
【請求項2】
前記遠心力式推進・浮揚モーター本体を、既存電動モーター内部の回転軸に一体的に設置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2007−77974(P2007−77974A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−298131(P2005−298131)
【出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(504460485)