説明

遠心成形用金型及び無端成形体の製造方法

【課題】無端成形基体を所望のように離型することのできる遠心成形用金型、及び、無端成形体を高い生産性で製造することのできる無端成形体の製造方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも一端が開口した開口端部23と内周面に成形材料を展開する内周面成形領域22とを有する中空金型本体20、及び、開口端部23に着脱可能に装着される、内周面成形領域22と面一となる成形領域延長部41を有する成形領域延長部材30を備えた遠心成形用金型10、並びに、遠心成形用金型10における中空金型本体20の内周面成形領域22と成形領域延長部材30の成形領域延長部41とで形成される成形領域15に無端成形基体を遠心成形する成形工程と、成形領域延長部材30を中空金型本体20から取り外し、内周面成形領域22から突出する無端成形基体突出端部を把持して無端成形基体を中空金型本体20から離型する離型工程とを有する無端成形体の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遠心成形用金型及び無端成形体の製造方法に関し、さらに詳しくは、無端成形基体を所望のように離型することのできる遠心成形用金型及び無端成形体を高い生産性で製造することのできる無端成形体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種装置、例えば、プーリ、駆動装置、無限軌道装置等に、無端成形体、例えば、無端ベルト等が使用されている。その一例を挙げると、例えば、画像形成装置には、金属製ドラム体又は弾性ローラに代えて、又は、これらに加えて、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂等によって形成された無端成形体が、例えば、転写ベルト、中間転写ベルト、転写搬送ベルト、搬送ベルト、定着ベルト及び現像ベルト等として、用いられている。
【0003】
このような無端成形体は、通常、遠心成形法によって製造される。遠心成形法としては、例えば、遠心成形用の筒状金型を加熱すると共に回転させ、この筒状金型の内部に流動性の成形材料を注入して筒状金型の内周面に成形材料を展開させ、展開させた成形材料を架橋又は硬化等させた後、筒状金型を冷却して、成形された無端成形基体を筒状金型から取り出し、無端成形基体を所望の長さに切断等して、無端成形体を製造する方法が挙げられる。
【0004】
このような無端成形体の製造方法においては、従来、無端成形基体は、筒状金型の内周面全域又は内周面の一部に成形されていた。
【0005】
筒状金型の内周面全域に無端成形基体を成形する方法として、具体的には、図8に示されるように、両端に開口端部を有する筒状金型6と、筒状金型6の開口端部に着脱可能に装着される蓋部材7とを備えた遠心成形用金型5を用いて、筒状金型6の内周面に成形材料を注入し、筒状金型6の内周面全域に成形材料を展開させて、無端成形基体8を筒状金型6の内周面全域に成形する方法が一般に行われている。また、この方法の変形例として、堰型を備えた遠心成形用金型を用いる方法が挙げられる(特許文献1参照。)。
【0006】
筒状金型の内周面の一部に無端成形基体を成形する方法として、具体的には、筒状金型の内周面に成形領域と非成形領域とを区画し、これら領域の境界にリング堰を嵌め合せた遠心成形用金型を用いて、成形領域に成形材料を注入し、この領域に、成形材料を展開させて、無端成形基体を成形する方法が挙げられる(特許文献2参照。)。
【0007】
このような従来の無端成形体の製造方法において、成形される無端成形基体の端部は、筒状金型の端部又は成形領域の端部と高精度に面一になる。それ故、筒状金型と無端成形基体とにおける熱膨張率の差によって無端成形基体が筒状金型から離型しやすい場合でも、無端成形基体を筒状金型から離型するときに、無端成形基体、特にその端部が変形、破損及び損傷等することがあり、加えて、無端成形基体が変形、破損及び損傷等することなく、無端成形基体を筒状金型から離型するには、細心の注意及び熟練した技能等が要求される。その結果、無端成形体の製造方法における生産性が低下することがあった。
【0008】
ところで、近年、画像形成装置は、小型軽量化が図られると共に、画像の高精細化及び印刷速度の高速化等が急速に向上し、これに伴って、画像形成装置に装着される無端成形体には、薄型化及び/又は大口径化等が要求されている。薄型化及び/又は大口径化された無端成形体を従来の無端成形体の製造方法により製造すると、無端成形基体の離型工程において、無端成形基体が容易に変形、破損及び損傷等し、又は、無端成形基体の変形、破損及び損傷等を防止することができても生産性が著しく低下することがあった。
【0009】
【特許文献1】特開2002−307461号公報
【特許文献2】特開2002−307462号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
この発明は、無端成形基体を所望のように離型することのできる遠心成形用金型、及び、この遠心成形用金型を利用して、無端成形体を高い生産性で製造することのできる無端成形体の製造方法を提供することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、少なくとも一端が開口した開口端部と内周面に成形材料を展開する内周面成形領域とを有する中空金型本体、及び、前記開口端部に着脱可能に装着される、前記内周面成形領域と面一となる成形領域延長部を有する成形領域延長部材を備えた遠心成形用金型であり、
請求項2は、前記成形領域延長部材は、前記成形領域延長部の終端部に、成形材料の流出を防止する堰止部を有する請求項1に記載の遠心成形用金型であり、
請求項3は、成形材料の流出を防止する堰止部材を備えた請求項1に記載の遠心成形用金型であり、
請求項4は、前記成形領域延長部は、軸線方向の長さが、前記内周面成形領域と前記成形領域延長部との合計長さに対して0.5〜5%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の遠心成形用金型であり、
請求項5は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の遠心成形用金型における前記中空金型本体の前記内周面成形領域と前記成形領域延長部材の前記成形領域延長部とで形成される成形領域に、無端成形基体を遠心成形する成形工程と、前記成形領域延長部材を前記中空金型本体から取り外し、前記内周面成形領域から突出する無端成形基体突出端部を把持して、前記無端成形基体を前記中空金型本体から離型する離型工程とを有する無端成形体の製造方法である。
【発明の効果】
【0012】
この発明に係る遠心成形用金型は、内周面成形領域と成形領域延長部とからなる成形領域を有するから、無端成形基体を成形後に成形領域延長部材を中空金型本体から取り外した場合に、無端成形基体における中空金型本体からの離型性を大幅に向上させる無端成形基体の端部が中空金型本体から突出するように、構成されている。したがって、この発明によれば、無端成形基体を所望のように離型することのできる遠心成形用金型を提供することができる。
【0013】
また、この発明に係る無端成形体の製造方法は、中空金型本体の内周面成形領域から突出した無端成形基体突出端部を把持して無端成形基体を前記中空金型本体から所望のように離型することができる。したがって、この発明によれば、無端成形体を高い生産性で製造することのできる無端成形体の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
この発明に係る遠心成形用金型を図面に基づいて説明する。この発明における一実施例である遠心成形用金型10は、図1に示されるように、両端に開口端部23と内周面に成形材料を展開する内周面成形領域22とを有する中空金型本体20、及び、中空金型本体20の開口端部23に着脱可能に装着される成形領域延長部材30とを備え、無端成形基体又は無端成形体を成形する遠心成形法に用いられる。ここで、無端成形基体は、遠心成形法によって遠心成形用金型の成形領域15に成形された無端状の成形体であり、無端成形体は、所望により、無端成形基体に、所望の寸法に切断する切断工程、研磨等の表面処理工程等の後処理を施してなる無端状の成形体、又は、前記後処理が不要である場合には、遠心成形用金型から取り出した無端成形基体そのものをいう。
【0015】
前記中空金型本体20は、遠心成形装置(例えば、図4参照。)によって回転可能で、中空金型本体20の軸線方向に貫通する、無端成形基体を成形可能な貫通中空部25を備えた筒状体に形成されていればよい。中空金型本体20は、具体的には、図1に示されるように、内周面全域に成形材料を展開し、展開された成形材料を成形可能な内周面成形領域22を有する円筒体に形成されている。この中空金型本体20は、軸線方向(一端から他端に向かう方向)にわたって均一な外径及び内径を有し、すなわち、軸線方向にわたって均一な厚さを有する。中空金型本体20の厚さは、遠心成形時における高速回転に耐えうる機械的強度等を有する厚さに調整されればよく、例えば、5〜20mm程度に調整される。中空金型本体20の大きさ、外径及び内径は、無端成形基体又は無端成形体の寸法等に応じて、所望のように調整される。
【0016】
中空金型本体20における外周面及び内周面成形領域22の表面状態は、特定の表面状態に調整されなくてもよいが、内周面成形領域22は、無端成形基体及び無端成形体に要求される表面状態に応じて、鏡面処理等により鏡面にされるのがよい。また、内周面成形領域22はフッ素樹脂及びシリコーン樹脂等の離型剤により離型処理されていてもよい。
【0017】
中空金型本体20を形成する材料は、熱伝導性、熱サイクルに対する耐熱性、遠心成形時における高速回転に耐えうる機械的強度、並びに、高速回転及び繰り返される熱サイクルに対する寸法安定性等を有する材料であればよく、例えば、銅、銅合金、黄銅、青銅、アルミニウム、アルミニウム合金、鋼、各種めっき鉄、鉄合金、ステンレス鋼等の金属等が挙げられ、中空金型本体20の形状及び構造、並びに、成形材料の成形条件等に応じて、所望の材料が選択される。中空金型本体20は、例えば、プリハードン鋼、アズ・ロールド鋼、焼入れ焼き戻し鋼、時効処理鋼等の特殊鋼によって形成されるのが好ましい。
【0018】
前記成形領域延長部材30は、中空金型本体20の内周面成形領域22をその軸線方向に延長又は拡張することができればよく、具体的には、図1に示されるように、内部に成形領域延長部41を有し、前記中空金型本体20の開口端部23に着脱自在に装着可能な有底円筒体とされている。より具体的には、成形領域延長部材30は、図1に示されるように、成形材料を注入可能な貫通孔44を有する円盤状底部42と、円盤状底部42の外縁から円盤状底部42の軸線方向に延在する環状の周側壁43と、円盤状底部42の底面及び周側壁43の内周面に接し、円盤状底部42の軸線方向に周側壁43の軸線方向の長さよりも短く延在する環状の成形領域延長部41とを備えている。換言すると、成形領域延長部材30は、成形材料を注入可能な同心の貫通孔44を有する円盤状底部42と、円盤状底部42の外縁から円盤状底部42の軸線方向に延在する、成形領域延長部41及び成形領域延長部41よりも拡径された周側壁43とを備え、環状の成形領域延長部41及び周側壁43とが階段状に形成されている。この成形領域延長部材30は、図1に示されるように、成形領域延長部41、円盤状底部42、周側壁43及び貫通孔44は同心を共有している。
【0019】
前記成形領域延長部41は、中空金型本体20の内周面成形領域22をその軸線方向に延長又は拡張する。したがって、成形領域延長部41の表面状態は、特定の表面状態に調整されなくてもよいが、前記内周面成形領域22と同様に、無端成形基体及び無端成形体に要求される表面状態に応じて、鏡面処理等により鏡面にされるのがよい。また、成形領域延長部41はフッ素樹脂及びシリコーン樹脂等の離型剤により離型処理されていてもよい。
【0020】
前記成形領域延長部41の内径は、中空金型本体20の内径と同一に調整されている。すなわち、成形領域延長部41の内周面は内周面成形領域22の内周面と面一となるように調整されている。このようにして、成形領域延長部41は内周面成形領域22をその軸線方向に延長又は拡張し、内周面成形領域22と成形領域延長部41とにより、同一径を有する成形領域15が形成される。成形領域延長部41における軸線方向の長さ、つまり、内周面成形領域22の延長長さは、無端成形基体を中空金型本体20から取り出すことができる長さであればよく、例えば、内周面成形領域22と成形領域延長部41との合計長さに対して、0.5〜5%であるのが好ましく、0.5〜3%であるのが特に好ましい。成形領域延長部41における軸線方向の長さが前記範囲に調整されていると、無端成形基体を確実に把持して、無端成形基体を中空金型本体20から所望のように取り出すことができる。なお、前記成形領域延長部41における軸線方向の長さは、各開口端部23に装着される成形領域延長部41それぞれの長さである。
【0021】
前記円盤状底部42の外径及び厚さは適宜調整される。円盤状底部42に形成された貫通孔44は、成形領域延長部41の内径よりも小さな径を有し、したがって、成形領域延長部材30は、円盤状底部42が成形領域延長部41よりも中心方向に突出した堰止部45、すなわち、成形領域延長部41の終端部に形成された堰止部45を有している。成形領域延長部材30が堰止部45を有していると、成形領域に注入された成形材料が遠心成形用金型10から流出することを防止することができる。
【0022】
前記周側壁43の内径は、中空金型本体20に強固に装着することができる点で、中空金型本体20の外径と略同一であるのがよく、周側壁43における軸線方向の長さ及び外径は適宜調整される。
【0023】
遠心成形用金型10は、図1に示されるように、中空金型本体20の開口端部23に成形領域延長部材30が装着されている。遠心成形用金型10は、中空金型本体20の外径と成形領域延長部材30における周側壁43の内径とが略同一に形成されているから、中空金型本体20の開口端部23に成形領域延長部材30を挿入又は圧入することにより、中空金型本体20と成形領域延長部材30とが固定され、後述する遠心成形装置により一体となって回転される。なお、中空金型本体20と成形領域延長部材30との固定手段は、この手段に代えて、又は、この手段に加えて、公知の固定手段、例えば、ボルト及びナット、周側壁43の内周面又は中空金型本体20の外周面に形成された係止部、例えば、係止片と中空金型本体20の外周面又は周側壁43の内周面に形成された係止部、例えば、係止溝との組み合わせ等を採用することができる。
【0024】
この発明における別の一実施例である遠心成形用金型11は、図2に示されるように、両端に開口端部23と内周面に成形材料を展開する内周面成形領域22とを有する中空金型本体20、及び、開口端部23に着脱可能に装着される成形領域延長部材31を備え、無端成形基体及び無端成形体を成形する遠心成形法に用いられる。
【0025】
前記中空金型本体20は、遠心成形用金型10の中空金型本体20と基本的に同様に形成されている。
【0026】
前記成形領域延長部材31は、図2に示されるように、中空金型本体20の内周面成形領域22の内径と同一の径に調整された貫通孔44を有し、図1に示される堰止部45を有していない点で、成形領域延長部材30と異なる以外は、成形領域延長部材30と基本的に同様に形成されている。すなわち、成形領域延長部材31は、内部に成形領域延長部41を有し、前記中空金型本体20の開口端部23に着脱自在に装着可能な円筒体であり、具体的には、成形領域延長部材31は、図2に示されるように、両端が開口した周側壁43と、周側壁43の内周面に、周側壁43の一端から周側壁43の軸線方向に周側壁43の軸線方向の長さよりも短く延在する環状の成形領域延長部41とを備えている。この成形領域延長部材31は、図2に示されるように、成形領域延長部41及び周側壁43が同心を共有している。
【0027】
この発明におけるまた別の一実施例である遠心成形用金型12は、図3に示されるように、両端に開口端部23と、内周面に成形材料を展開する内周面成形領域22と、両端の外周面に、周方向全体にわたって外側方向に張り出した鍔24、すなわち、外向きフランジとを有する中空金型本体21、中空金型本体21の開口端部23に着脱可能に装着される成形領域延長部材32、及び、成形領域延長部材32に着脱可能に装着される堰止部材50を備え、無端成形基体及び無端成形体を成形する遠心成形法に用いられる。
【0028】
前記中空金型本体21は、両端に鍔24を有する以外は、遠心成形用金型10の中空金型本体20と基本的に同様に形成されている。鍔24の突出長さは、鍔24と、後述する成形領域延長部材32の鍔46とを固定することのできる長さであればよい。
【0029】
前記成形領域延長部材32は、図3に示されるように、一端に、周方向全体にわたって外側方向に張り出した鍔46、すなわち、外向きフランジと、両端に開口端部とを有する円筒体とされている以外は、成形領域延長部材30と基本的に同様に形成されている。すなわち、成形領域延長部41は、鏡面にされるのがよく、離型処理されていてもよい。また、成形領域延長部41の内径は中空金型本体21の内径と同一に調整され、成形領域延長部41における軸線方向の長さは、例えば、内周面成形領域22と成形領域延長部41との合計長さに対して、0.5〜5%であるのが好ましく、0.5〜3%であるのが特に好ましい。
【0030】
前記堰止部材50は、成形領域15に注入された成形材料が遠心成形用金型10から流出することを防止する、例えば、蓋状部材であればよく、具体的には、図3に示されるように、縁から軸線方向に延在する環状凸部52と、軸線を共有し、成形材料を注入可能な貫通孔51とを有する円盤体とされている。環状凸部52の内径は、成形領域延長部材32の外径と略同一に形成されている。
【0031】
中空金型本体21と成形領域延長部材32とは、鍔24及び鍔46とを図示しない公知の固定手段、例えば、ボルト及びナット、クリップ、又は、鍔24若しくは鍔46に形成された係止部、例えば、係止片と鍔46若しくは鍔24に形成された係止部、例えば、係止溝との組み合わせ等によって、固定される。
【0032】
成形領域延長部材32と堰止部材50とは、図3に示されるように、成形領域延長部材32の外径と堰止部材50における環状凸部52の内径とが略同一に形成されているから、成形領域延長部材32の一端に環状凸部52を挿入又は圧入することにより、固定される。なお、成形領域延長部材32と堰止部材50との固定手段は、この手段に代えて、又は、この手段に加えて、公知の固定手段、例えば、ボルト及びナット、環状凸部52の内周面又は成形領域延長部材32の外周面に形成された係止部、例えば、係止片と成形領域延長部材32の外周面又は環状凸部52の内周面に形成された係止部、例えば、係止溝との組み合わせ等を採用することができる。
【0033】
前記遠心成形用金型10〜12は、内周面成形領域22と成形領域延長部41とからなる成形領域15を有するから、無端成形基体を成形後に、成形領域延長部材30〜32を中空金型本体20及び21から取り外した場合に、無端成形基体における中空金型本体20及び21からの離型性を大幅に向上させる無端成形基体の端部が中空金型本体20及び21から突出するように、構成されている。したがって、無端成形基体が大口径化及び/又は薄型化された場合にも、無端成形基体を所望のように中空金型本体20及び21から離型することができる。また、遠心成形用金型10〜12によれば、無端成形基体を、変形、破損及び損傷等させることなく、中空金型本体20及び21から離型することができるから、例えば、高品質の画像を形成することに貢献する無端ベルトとしての無端成形体を高い生産性で製造することができる。
【0034】
この発明に係る遠心成形用金型について一実施例を挙げて説明したが、この発明においては、前記した実施例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更及び改良が可能である。例えば、遠心成形用金型10〜12は、中空金型本体20及び21の両開口端部23に成形領域延長部材30〜32を備えているが、この発明において、遠心成形用金型は、中空金型本体の一端に成形領域延長部材を備えていてもよい。
【0035】
また、遠心成形用金型10〜12は、中空金型本体20及び21の両開口端部23にそれぞれ1個の成形領域延長部材30〜32を備えているが、この発明において、中空金型本体の両開口端部それぞれに装着される成形領域延長部材は複数であってもよい。
【0036】
中空金型本体20及び21は、両端に開口端部23を有しているが、この発明において、中空金型本体は、少なくとも一端に開口端部を有する有底筒状体とされてもよい。
【0037】
成形領域延長部材30及び31は、周側壁43を有しているが、この発明において、中空金型本体と成形領域延長部材とを固定することができる限り、周側壁を有さない円筒体又は円盤状体等であってもよい。
【0038】
遠心成形用金型12は、鍔24を有する中空金型本体21、鍔46を有する成形領域延長部材32、及び、環状凸部52を有する堰止部材50を備えているが、この発明において、遠心成形用金型は、中空金型本体と成形領域延長部材と堰止部材とを固定することができる限り、鍔を有さない中空金型本体、鍔を有さない円筒体又は円盤状体等の成形領域延長部材32、及び、環状凸部を有さない円盤状体等の堰止部材50を備えていてもよい。
【0039】
遠心成形用金型10〜12はいずれも円筒体に形成されているが、この発明において、遠心成形用金型は完全な円筒体に形成される必要はなく、例えば、楕円筒体等に形成されてもよい。
【0040】
中空金型本体20及び21はいずれも外周面が平滑に形成されているが、この発明において、中空金型本体の外周面に、後述する遠心成形用金型回転部に備えられた駆動ローラの変位を規制する環状突起が形成されてもよい。
【0041】
中空金型本体20及び21はいずれも中実の周側壁を有する円筒体に形成されているが、この発明において、中空金型本体は、周側壁の内部に、オイル、ヒータ、電熱器、熱媒体等の加熱手段を有する筒状体に形成されてもよい。
【0042】
次いで、この発明に係る無端成形体の製造方法を図面に基づいて参照して説明する。ここでは、遠心成形用金型として前記遠心成形用金型10を用いて、無端成形体として画像形成装置等に配設される無端ベルト1(図7参照。)を製造する方法を説明する。
【0043】
この発明に係る無端成形体の製造方法は、遠心成形用金型10における中空金型本体20の内周面成形領域22と成形領域延長部材30の成形領域延長部41とで形成される成形領域15に無端成形基体8を遠心成形する成形工程と、成形領域延長部材30を中空金型本体20から取り外し、内周面成形領域22から突出する無端成形基体突出端部9を把持して、無端成形基体8を中空金型本体20から離型する離型工程とを有し、所望により、前記成形工程及び前記離型工程に加えて他の工程、例えば、後述する切断工程等が実施されてもよい。
【0044】
図7に示されるように、無端ベルト1は、成形材料、例えば、樹脂組成物で環状に形成されて成る。無端ベルト1は、画像形成装置において、張架される複数のローラ間隔等に応じて、所望の内径及び外径並びに所望の幅となるように、形成される。無端ベルト1は、図7に示されるように、単層構造とされているが、二以上の層を積層した多層構造とされてもよい。無端ベルト1の厚さは、特に限定されず、通常、例えば、0.03〜1.5mm程度であるが、この発明に係る無端成形体の製造方法によれば、無端ベルト1を薄型化しても、無端成形基体が容易に変形、破損及び損傷等し、生産性が著しく低下することを回避し、この発明の目的を十分に達成することができる点で、無端ベルト1の厚さは、0.03〜0.12mmに調整されることができる。また、無端ベルト1の周長(口径)は、特に限定されず、通常、例えば、25π〜125πmm程度であるが、この発明に係る無端成形体の製造方法によれば、無端ベルト1を大口径化しても、無端成形基体が容易に変形、破損及び損傷等し、生産性が著しく低下することを回避し、この発明の目的を十分に達成することができる点で、無端ベルト1の周長は、150πmm以上に調整されることができる。
【0045】
このような無端ベルト1の製造に使用される遠心成形装置は、公知の装置を特に限定されることなく使用することができる。遠心成形装置の一例を示すと、遠心成形装置60は、図4及び図5に示されるように、遠心成形用金型10を水平に積載する駆動ローラ61が、遠心成形用金型10の両側に、かつ遠心成形用金型10の軸線方向に直列に配置された遠心成形用金型回転部、及び、遠心成形用金型10の軸線方向に対して前後進可能に構成された材料供給部62、例えば、スタティックミキサと、無端ベルト1を形成する成形材料、例えば、樹脂組成物を貯蔵する材料貯蔵部63とを有する材料供給装置64を備えている。
【0046】
無端ベルト1の製造方法においては、まず、図1に示されるように、中空金型本体20の両開口端部23に成形領域延長部材30を挿入又は圧入して、遠心成形用金型10を組み立てる。次いで、図4及び図5に示されるように、遠心成形用金型10を、遠心成形用金型回転部の駆動ローラ61上に水平に積載し、駆動ローラ61によって所定の回転速度で回転させる。このとき、中空金型本体20と成形領域延長部材30とは一体になって回転する。遠心成形用金型10は回転しつつ、所定の成形温度に加熱される。遠心成形用金型10を加熱する加熱手段は、特に限定されることなく、例えば、遠心成形用金型回転部の近傍にヒータ等の加熱器を配置してもよく、遠心成形用金型回転部を包囲する空間に過熱水蒸気を噴射してもよく、また、中空金型本体20に内蔵された加熱手段を起動させてもよい。
【0047】
次いで、無端ベルト基体8A(無端成形基体8に相当する。)を成形する。すなわち、遠心成形用金型10が所定の成形温度に到達した後、材料供給部62を前進させて、その先端を成形領域延長部材30の貫通孔44を介して、内周面成形領域22と成形領域延長部41とからなる成形領域15内に配置する。次いで、材料供給装置64の材料貯蔵部63に貯蔵された成形材料の所定量を、材料供給部62から成形領域15に注入する。そうすると、高速で回転する遠心成形用金型10の成形領域15に注入された成形材料は、遠心力により、成形領域15に均一に展開され、成形領域15に成形材料の層が形成される。このとき、成形領域延長部41は内周面成形領域22と面一になっているから、成形領域15の成形領域延長部41に展開される成形材料の層と成形領域15の内周面成形領域22に展開される成形材料の層とは同一の物性、例えば、厚さ等を有する。次いで、遠心成形用金型10の回転及び加熱を所定時間維持して、成形領域15に展開された成形材料を加熱硬化する。加熱硬化されて成る無端ベルト基体8Aは、その軸線方向にわたって均一な物性、例えば、径、厚さ及び表面状態を有する。遠心成形用金型10の回転速度及び成形材料の加熱条件等は、成形材料の種類及び無端ベルト基体8Aに要求される物性等に応じて任意に調整される。
【0048】
次いで、無端ベルト基体8Aを遠心成形用金型10から離型する。すなわち、遠心成形用金型10の回転を停止し、室温程度まで冷却する。次いで、中空金型本体20から成形領域延長部材30を取り外す。そうすると、図6に示されるように、中空金型本体20の両端開口部23、換言すると、内周面成形領域22から無端ベルト基体突出端部9(無端成形基体突出端部に相当する。)が突出する。このとき、両端開口部23から突出する無端ベルト基体突出端部9はそれぞれ、軸線方向に、無端ベルト基体8Aの軸線方向長さに対して約0.5〜5%突出しているのが好ましく、約0.5〜3%突出しているのが特に好ましい。次いで、無端ベルト基体突出端部9を把持して、無端ベルト基体8Aを中空金型本体20から引き出し、離型する。このとき、無端ベルト基体突出端部9は内周面成形領域22から前記範囲で突出しているから、公知の手段、例えば、作業者の手、クランプ等で容易かつ確実に把持することができると共に、無端ベルト基体突出端部9及び無端ベルト基体8Aを変形、破損及び損傷等させることなく、把持することができ、また、中空金型本体20から離型することができる。なお、無端ベルト基体突出端部9は、把持する代わりに、握持又は挟持してもよい。
【0049】
次いで、所望により、中空金型本体20から離型した無端ベルト基体8Aを切断する。無端ベルト基体8Aは、無端ベルト基体突出端部9を切断して、幅広の無端ベルト1としてもよく、また、無端ベルト基体突出端部9を切断した無端ベルト基体8Aをさらに切断して、所望の幅を有する無端ベルト1としてもよい。無端ベルト基体8Aの切断は、公知の方法、例えば、切断機、裁断機及び手作業による切断等を採用することができる。なお、無端ベルト基体突出端部9は、変形、破損及び損傷等することはないから、無端ベルト1の一部として使用することができる。
【0050】
このようにして、無端ベルト1が製造される。この無端ベルト1の製造方法は、中空金型本体20の内周面成形領域22から突出した無端ベルト基体突出端部9を把持して無端ベルト基体8Aを中空金型本体20から所望のように離型することができる。したがって、この無端ベルト1の製造方法によれば、無端ベルト1、特に、大口径化及び/又は薄型化された無端ベルト1であっても、無端ベルト1を高い生産性で製造することができる。また、この無端ベルト1の製造方法によれば、無端ベルト基体8Aを、変形、破損及び損傷等させることなく、遠心成形用金型10、すなわち、中空金型本体20から離型することができるから、高品質の画像を形成することに貢献する無端ベルト1を高い生産性で製造することができる。さらに、無端ベルト基体突出端部9は無端ベルト1の一部として使用することができるから、無端ベルト基体8Aの全体を効率よく無端ベルト1に使用することができ、生産性の向上及びコストの低減に有利である。
【0051】
この発明に係る無端成形体の製造方法は、前記した無端ベルト1の製造方法に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更及び改良が可能である。例えば、無端ベルト1の製造方法において、遠心成形用金型10を冷却した後に、成形領域延長部材30を中空金型本体20から取り外しているが、この発明に係る無端成形体の製造方法においては、成形領域延長部材を中空金型本体から取り外した後に、中空金型本体を冷却してもよい。
【0052】
また、無端ベルト1の製造方法において、遠心成形用金型10を加熱してから成形材料を成形領域15に注入しているが、この発明に係る無端成形体の製造方法においては、成形領域15に成形材料を注入した後に、遠心成形用金型10を加熱してもよい。
【0053】
この発明に係る無端成形体の製造方法に使用される成形材料は、無端成形体を形成することのできる材料であればよく、無端成形体の用途及び性質等に応じて適宜選択される。成形材料として、例えば、樹脂組成物又はゴム組成物等が挙げられる。
【0054】
無端成形体として無端ベルト1を製造する前記方法に使用される成形材料としては、樹脂組成物であるのがよく、ある程度の強度を有し、繰返し変形に耐える可撓性に富む樹脂単体又は複数種類の樹脂を含有してなる樹脂組成物であるのが特によい。このような樹脂組成物に含有される樹脂としては、例えば、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、架橋型ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂が好ましく、ポリアミドイミド樹脂がより好ましく、特に、芳香族ポリアミドイミド樹脂が、強度、可撓性、寸法安定性及び耐熱性等の機械的特性がバランスよく優れている点で、好ましい。前記芳香族ポリアミドイミド樹脂は、トリカルボン酸無水物とジイソシアネート化合物とを反応させるジイソシアネート法により製造することができ、原料の入手、反応性及び副生成物が少ない等の点で優れている。この他にも、芳香族ポリアミドイミド樹脂は、ジイソシアネート化合物に代えてジアミン化合物を用いて製造することもできる。ジアミン化合物を用いて得られる芳香族ポリアミドイミド樹脂は、ヤング率が高く、無端ベルト1を形成する樹脂組成物に含まれる樹脂として好適である。芳香族ポリアミドイミド樹脂を合成する重縮合反応に使用される溶媒としては、溶解性の点で極性溶媒が好ましく、反応性を考慮すると非プロトン性極性溶媒が特に好ましい。前記トリカルボン酸無水物としては芳香族トリカルボン酸無水物が好ましく、前記ジイソシアネート化合物としては芳香族ジイソシアネート化合物を好ましい。
【0055】
また、トリカルボン酸無水物の一部をテトラカルボン酸二無水物に代えてイミド結合を増加させた芳香族ポリアミドイミド樹脂は、耐湿性に優れている。芳香族ポリアミドイミド樹脂は、適宜の溶媒中で、常圧下、及び、常温下又は加熱下で反応させることにより、容易に合成することができる。テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
【0056】
無端ベルト1に導電性が要求される場合には、樹脂組成物に導電性付与剤が添加され、導電性樹脂組成物とされる。導電性付与剤としては、各種カーボンブラック、黒鉛粉末、金属又は合金等の粉末等が挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが、粒径、導電性及び樹脂との親和性等がバランスよく優れている点で、好ましい。導電性付与剤の添加量は、導電性付与剤の導電性及び粒径、並びに、無端ベルト1に要求される導電性等により、適宜調整すればよいが、通常、導電性樹脂組成物と溶媒との合計100質量%に対して、1〜25質量%であるのが好ましい。
【0057】
樹脂組成物及び導電性樹脂組成物は、前記樹脂又は前記樹脂及び前記導電性付与剤に加えて、例えば、シリコーン系化合物、フッ素系有機化合物、カップリング剤、滑剤、酸化防止剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤、老化防止剤、補強性充填材、反応助剤、反応抑制剤等の各種添加剤、他の樹脂及び溶媒等を含有してもよい。
【0058】
樹脂組成物及び導電性樹脂組成物は、成形時の粘度が50,000mPa・s以下に調整されるのが好ましい。粘度が50,000mPa・sを超えると、厚さの均一な無端ベルト1を製造するのが困難になることがある。樹脂組成物の粘度の下限については、特に限定されるものではないが、10mPa・s以上であるのが好ましい。樹脂組成物の粘度は、前記溶媒等により調整することができる。
【0059】
樹脂組成物及び導電性樹脂組成物は、例えば、ミキシングロール、加圧式ニーダー、押出機、三本ロール、ホモジナイザー、ボールミル及びビーズミル等を用いて調製することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、この発明における一実施例である遠心成形用金型の概略断面図である。
【図2】図2は、この発明における別の一実施例である遠心成形用金型の概略断面図である。
【図3】図3は、この発明におけるまた別の一実施例である遠心成形用金型の概略断面図である。
【図4】図4は、無端ベルトの製造に使用される遠心成形装置を示す概略正面図である。
【図5】図5は、遠心成形用金型回転部の駆動ローラ上に遠心成形用金型を積載した状態を示す、遠心成形装置の概略左側面図である。
【図6】図6は、成形工程終了後に、成形領域延長部材を中空金型本体から取り外した状態を示す概略断面図である。
【図7】図7は、無端ベルトを示す概略斜視図である。
【図8】図8は、従来の遠心成形用金型における、無端成形基体を成形した状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0061】
1 無端ベルト
5、10、11、12 遠心成形用金型
6 筒状金型
7 蓋部材
8 無端成形基体
8A 無端ベルト基体
9 無端ベルト基体突出端部
15 成形領域
20、21 中空金型本体
22 内周面成形領域
23 開口端部
24、46 鍔
25 貫通中空部
30、31、32 成形領域延長部材
41 成形領域延長部
42 円盤状底部
43 周側壁
44、51 貫通孔
45 堰止部
50 堰止部材
52 環状凸部
60 遠心成形装置
61 駆動ローラ
62 材料供給部
63 材料貯蔵部
64 材料供給装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一端が開口した開口端部と内周面に成形材料を展開する内周面成形領域とを有する中空金型本体、及び、前記開口端部に着脱可能に装着される、前記内周面成形領域と面一となる成形領域延長部を有する成形領域延長部材を備えた遠心成形用金型。
【請求項2】
前記成形領域延長部材は、前記成形領域延長部の終端部に、成形材料の流出を防止する堰止部を有する請求項1に記載の遠心成形用金型。
【請求項3】
成形材料の流出を防止する堰止部材を備えた請求項1に記載の遠心成形用金型。
【請求項4】
前記成形領域延長部は、軸線方向の長さが、前記内周面成形領域と前記成形領域延長部との合計長さに対して0.5〜5%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の遠心成形用金型。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の遠心成形用金型における前記中空金型本体の前記内周面成形領域と前記成形領域延長部材の前記成形領域延長部とで形成される成形領域に、無端成形基体を遠心成形する成形工程と、
前記成形領域延長部材を前記中空金型本体から取り外し、前記内周面成形領域から突出する無端成形基体突出端部を把持して、前記無端成形基体を前記中空金型本体から離型する離型工程とを有する無端成形体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−44323(P2008−44323A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−224514(P2006−224514)
【出願日】平成18年8月21日(2006.8.21)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】