遠隔品質管理システム
【課題】 作業に関わる人々の役割に応じた作業指示やチェックシートによる確認作業を、インターネットに接続された多機能型携帯電話やタブレット型多機能端末、カメラ機能付き携帯電話やパーソナルコンピュータによりリアルタイムに登録・確認が行え、情報共有出来る遠隔品質管理システムを提供する。
【解決手段】 遠隔品質管理システム1は、インターネットを通してサービスを提供する管理サーバ2と、管理サーバに接続されるパーソナルコンピュータ5と、携帯端末4で動作する専用ソフトウェアにより管理サーバ2に接続される携帯端末4と、管理サーバ2へのメール送受信を行う携帯電話3を使用した遠隔品質管理システムであって、作業に関わるそれぞれの役割6〜10に応じて品質を確保する各種チェックシート12〜14の確認状況や作業根拠写真11をリアルタイムに登録・収集し、関係者へのワークフローと共に情報共有するものとして機能する。
【解決手段】 遠隔品質管理システム1は、インターネットを通してサービスを提供する管理サーバ2と、管理サーバに接続されるパーソナルコンピュータ5と、携帯端末4で動作する専用ソフトウェアにより管理サーバ2に接続される携帯端末4と、管理サーバ2へのメール送受信を行う携帯電話3を使用した遠隔品質管理システムであって、作業に関わるそれぞれの役割6〜10に応じて品質を確保する各種チェックシート12〜14の確認状況や作業根拠写真11をリアルタイムに登録・収集し、関係者へのワークフローと共に情報共有するものとして機能する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業場所が広範囲及ぶ業種、例えば住宅建設業や保守保全業における作業内容の指示や作業後の確認行為を、作業に関わる人々の役割に応じた各種チェックシートを用いて、インターネットに接続された多機能型携帯電話(スマートフォン)やタブレット型多機能端末、カメラ機能付き携帯電話やパーソナルコンピュータによりリアルタイムに登録・確認が行え、関係者全員が情報共有出来る遠隔品質管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
広範囲に作業場所が点在する業種、例えば住宅建築現場などにおいて統一された一定の品質を確保するために各種チェックシート用いて確認作業が行われている。
【0003】
各種チェックシートには、作業者本人が作業の完了を報告する自主チェックシート(施工チェックシート)や、管理者(監督者)が確認を行う管理シート、有資格者が確認する検査(監理)シートなどが存在し、それぞれの役割や立場によって起票される。
【0004】
チェックシートは紙ベースで行われていて各作業場所で所定の用紙に記入し、報告書等が必要な場合はデジタルカメラなどで撮影した作業根拠写真と共にワープロソフトを用いて作成していた。
【0005】
役割や立場に応じた各種チェックシートの運用は、作業員への作業指示が明確に成らず、チェックを省く場合や作業終了後にまとめて起票する場合など統一性に欠け信憑性が疑われていた。特に下請け業者への指示や作業者本人(職方(職人))への指示など作業指示が煩雑となり運用されていないケースが多く見られた。
【0006】
作業場所での記入作業の軽減や検査項目の確認には「携帯端末を使用した品質管理システム」がある(例えば、特許文献1参照)。このシステムによれば、施行現場において施工管理者と現場監督とがそれぞれにお互いの品質管理に関する検査の結果を携帯端末により入力できるとともに、お互いの検査結果を携帯端末により確認できる。
【0007】
施工報告書の自動作成と現場からの施工画像登録の手法としては「住宅の施工管理システム」がある(例えば、特許文献2参照)。このシステムによれば、施工画像を携帯電話のメールに添付して管理サーバへ転送し、施工報告書の作成することができる。
【特許文献1】特開2007−87067
【特許文献2】特開2010−140103
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1では施工管理者と現場監督の限定された立場での施工現場に特化されたシステムであり、作業に関わるそれぞれの役割、住宅建築現場を例に挙げると工事の総責任者である「責任者」、組織を取りまとめる「課長」、法的資格を所有し監理する「工事監理者」、現場を管理する「現場管理者」、下請け企業として取り纏めを行う「工事主任(作業責任者)」、実際に作業にあたる作業者「職方(職人)」等に応じてのチェックシートを実施する運用に当てはまらない。
【0009】
また、チェックにより行われた指摘項目や回数を、作業者別・作業会社別に統計情報として出力し、品質向上に向けての防止策として教育実施へと繋げる方法に欠けている。
【0010】
特許文献2では一般的に使われている携帯電話のメール添付機能を使った現場からの施工画像の登録を行う手段であって、品質管理を行う上での仕組みを示すものではなく、運用としての実用性に欠けている。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、作業に関わるそれぞれの立場に応じて総合的に品質確保を実現する遠隔品質管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1記載の遠隔品質管理システムは、インターネットを通してサービスを提供する管理サーバと、管理サーバにブラウザを通して接続されるパーソナルコンピュータと、携帯端末にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアにより管理サーバに接続される携帯端末と、管理サーバへのメール送受信を行う携帯電話を使用した遠隔品質管理システムであって、前記サーバは組織毎の物件を管理・保存する手段と、利用者を組織単位に管理して組織毎の利用者として参照する作業物件を制御する手段と、利用者として「メールアドレスのみの利用者」と「アカウントとパスワードを発行する利用者」を管理・保存する手段と、利用者毎に「写真のみを登録する利用者」と「チェックシートを起票する」利用者と「チェックシートを確認する」利用者と「チェックシートを承認する利用者」とする権限を保存する手段と、目的別にチェックシートを階層化して保存する手段と、チェックシートの確認項目として測定値や可否判定結果などを組み合わせて定義・保存する手段と、定義されたチェック項目と共に確認ポイントとなるサンプル画像を保存する手段と、を備えている。
また、前記サーバはブラウザを通して接続するパーソナルコンピュータに対して管理する組織を表示・登録する手段と、組織毎の物件を表示・登録する手段と、利用者としてメールアドレスのみの利用者とアカウントとパスワードを発行する利用者を表示・登録する手段と、下請け業者毎に起票可能な作業物件を設定する手段と、利用者の権限別に起票できるチェックシートを設定する手段と、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示する手段と、目的別にチェックシートを階層化して表示する手段と、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示する手段と、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを登録する手段と、を備えている。
携帯端末はログインIDとパスワードによる認証手段と、インターネットを介して前期サーバより確認項目と確認ポイント用サンプル画像とチェックシートの確認結果と確認根拠写真を携帯端末内部の保存データとサーバーデータとの履歴を確認して更新分(差分)のみをダウンロードする手段と、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示する手段と、目的別にチェックシートを階層化して表示する手段と、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示する手段と、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを携帯端末内部へ保存する手段と、根拠写真をデータ伝送軽減の為画像サイズを縮小変換する手段と、インターネットを介して確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを前期サーバにアップロードする手段と、を備えていることを特徴としている。
【0013】
請求項2記載の遠隔品質管理システムは、チェックシートの確認項目として画像登録が必要な確認項目に対して携帯電話のメール添付機能を利用して写真撮影の作業を指示する作業指示書をメール起動用QRコード形式の中に作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を編集して一覧化し作業物件毎のチェックシート毎に出力する手段と、メール受付時に受信用メールアドレスにて作業物件を振り分ける手段と、メール受信時にタイトルにより作業場所毎のチェック項目へリンクする手段と、管理サーバへ送られてきた画像が規定のサイズ以上や既定のサイズ未満の場合に受付を拒否するメールを返信する手段と、送られてきた画像を既定のサイズに変換する手段と、既に送られてきている画像との間でチェックサムを用いた重複確認を行う手段と、画像に添付されている位置情報を保存する手段と、メール本文中の記号で挟まれた内側に記載されたコメント文を抽出して保存する手段と、正常に登録されたことを案内するメールの返信手段と、前記確認処理により受付が行われなかったこと案内するメール返信手段と、を備えていることを特徴としている。
また「写真のみ登録する利用者」がスマートフォン等の携帯端末を利用している場合を想定して携帯端末にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアには前記作業指示書に記載されている作業物件を管理する番号とメールアドレスのみで認証を行いシート毎に登録が必要な画像を撮影・登録する手段と、を備えていることを特徴としている。
また遠隔品質管理システムは、前記作業指示書にチェックシート毎の画像登録状況を確認メールとして受信する為のメール送信用QRコードを印刷する手段と、チェックシート毎に現時点で登録されている画像をHTML形式で一覧編集してメール返信する手段と、未登録の項目に対して前記確認メールの内容を選択することにより個々のQRコードにより起動した場合と同様の作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を表示して画像登録用メールを起動する手段と、を備えていることを特徴としている。
【0014】
請求項3記載の遠隔品質管理システムは、記入の終了したチェックシートの申請や確認・承認のワークフローをチェックシート毎に設定する手段と、ワークフローの状態を赤色・黄色・青色に分けて「利用者の操作待ち状態の物を赤色」で「他の利用者による操作待ち状態の物を黄色」で「全てのワークフローが終了している状態を青色」で表示する手段と、前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印を自動的に押印する手段と、事前に登録している印影を前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印刷する手段と、を備えていることを特徴としている。
【0015】
請求項4記載の遠隔品質管理システムは、携帯端末の電波が届いていない状態(オフライン状態)を表示する手段と、電波の届いている状態(オンライン状態)時に前記サーバよりダウンロードして携帯端末内部に保存した確認項目と確認ポイント用サンプル画像を元に電波の届いていない状態(オフライン状態)においても確認操作や写真撮影操作を端末内部に保存して操作を継続する手段と、電源が無くなった時点までの操作状態を携帯端末内部に保存する手段と、再度電波の届いている状態(オンライン状態)になった時に携帯端末内部に保存した前記サーバに送信していないデータが存在することを表示する手段と、前記サーバに同期されていない携帯端末内部に保存した内容を確認表示する手段と、携帯端末内部に保存した内容を前記サーバに自動的に同期してアップロードする手段と、を備えている。
【0016】
請求項5記載の遠隔品質管理システムは、チェックシート毎に確認項目毎の合否や指摘回数を指定期間内の統計情報として累計して一覧出力する手段と、チェックシートに関わった関係者毎(根拠写真を登録した利用者と所属業者、確認・承認を行った利用者)に確認項目の合否件数や指摘回数を表示する手段と、を備えている。
【発明の効果】
【0017】
本発明の請求項1の遠隔品質管理システムによれば、管理サーバは組織毎の物件を管理・保存し、利用者を組織単位に管理して組織毎の利用者として参照する作業物件を制御し、利用者として「メールアドレスのみの利用者」と「アカウントとパスワードを発行する利用者」を管理・保存し、利用者毎に「写真のみを登録する利用者」と「チェックシートを起票する利用者」と「チェックシートを確認する利用者」と「チェックシートを承認する利用者」とする権限を保存し、目的別にチェックシートを階層化して保存し、チェックシートの確認項目として測定値や可否判定結果などを組み合わせて定義・保存し、定義されたチェック項目と共に確認ポイントとなるサンプル画像を保存するものとして機能する。
また、前記サーバはブラウザを通して接続するパーソナルコンピュータに対して管理する組織を表示・登録し、組織毎の物件を表示・登録し、利用者としてメールアドレスのみの利用者とアカウントとパスワードを発行する利用者を表示・登録し、下請け業者毎に起票可能な作業物件を設定し、利用者の権限別に起票できるチェックシートを設定し、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示し、目的別にチェックシートを階層化して表示し、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示し、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを登録するものとして機能する。
携帯端末はログインIDとパスワードによる認証を行い、インターネットを介して前期サーバより確認項目と確認ポイント用サンプル画像とチェックシートの確認結果と確認根拠写真を携帯端末内部の保存データとサーバーデータとの履歴を確認して更新分(差分)のみをダウンロードし、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示し、目的別にチェックシートを階層化して表示し、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示し、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを携帯端末内部へ保存し、根拠写真をデータ伝送軽減の為画像サイズを縮小変換し、インターネットを介して確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを前期サーバにアップロードするものとして機能するため、利用者の権限に合わせてそれぞれの人が作業項目の確認状況をリアルタイムに確認できる。
【0018】
請求項2の遠隔品質管理システムによれば、チェックシートの確認項目として画像登録が必要な確認項目に対して携帯電話のメール添付機能を利用して写真撮影の作業を指示する作業指示書をメール起動用QRコード形式の中に作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を編集して一覧化し作業物件毎のチェックシート毎に出力し、メール受付時に受信用メールアドレスにて作業物件を振り分けし、メール受信時にタイトルにより作業場所毎のチェック項目へリンクし、管理サーバへ送られてきた画像が規定のサイズ以上や既定のサイズ未満の場合に受付を拒否するメールを返信し、送られてきた画像を既定のサイズに変換し、既に送られてきている画像との間でチェックサムを用いた重複確認を行い、画像に添付されている位置情報を保存し、メール本文中の記号で挟まれた内側に記載されたコメント文を抽出して保存し、正常に登録されたことを案内するメールを返信し、前記確認処理により受付が行われなかったこと案内するメールを返信するものとして機能する。
また「写真のみ登録する利用者」がスマートフォン等の携帯端末を利用している場合を想定して携帯端末にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアには前記作業指示書に記載されている作業物件を管理する番号とメールアドレスのみで認証を行いシート毎に登録が必要な画像を撮影・登録するものとして機能する。
また遠隔品質管理システムは、前記作業指示書にチェックシート毎の画像登録状況を確認メールとして受信する為のメール送信用QRコードを印刷し、チェックシート毎に現時点で登録されている画像をHTML形式で一覧編集してメール返信し、未登録の項目に対して前記確認メールの内容を選択することにより個々のQRコードにより起動した場合と同様の作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を表示して画像登録用メールを起動するものとして機能するため、ID・パスワードを持たない利用者にも手軽に作業根拠写真を登録することが出来る。
【0019】
請求項3の遠隔品質管理システムによれば、記入の終了したチェックシートの申請や確認・承認のワークフローをチェックシート毎に設定し、ワークフローの状態を赤色・黄色・青色に分けて「利用者の操作待ち状態の物を赤色」で「他の利用者による操作待ち状態の物を黄色」で「全てのワークフローが終了している状態を青色」で表示し、前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印を自動的に押印し、事前に登録している印影を前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印刷するものとして機能するため、利用者はワークフローの遷移状態を確認しながら操作に迷うことなく運用することが出来る。
【0020】
請求項4の遠隔品質管理システムによれば、携帯端末の電波が届いていない状態(オフライン状態)を表示し、電波の届いている状態(オンライン状態)時に前記サーバよりダウンロードして携帯端末内部に保存した確認項目と確認ポイント用サンプル画像を元に電波の届いていない状態(オフライン状態)においても確認操作や写真撮影操作を端末内部に保存して操作を継続し、また電源が無くなった時点までの操作状態を携帯端末内部に保存し、再度電波の届いている状態(オンライン状態)になった時に携帯端末内部に保存した前記サーバに送信していないデータが存在することを表示し、前記サーバに同期されていない携帯端末内部に保存した内容を確認表示し、携帯端末内部に保存した内容を前記サーバに自動的に同期してアップロードするものとして機能するため、作業場所を選ばず確認作業を行うことが出来る。
【0021】
請求項5の遠隔品質管理システムによれば、チェックシート毎に確認項目毎の合否や指摘回数を指定期間内の統計情報として累計して一覧出力し、チェックシートに関わった関係者毎(根拠写真を登録した利用者と所属業者、確認・承認を行った利用者)に確認項目の合否件数や指摘回数を表示するものとして機能するため、品質レベルの低い職種や該当の作業関係者を特定することが可能となり今後の防止策として教育の実施などへ繋げることが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態に係る遠隔品質管理システムについて図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る遠隔品質管理システム1の概略構成を示すものである。本遠隔品質管理システム1は、図示するように、インターネット等15のLAN(Local Area Network)を通してサービスを提供する管理サーバ2と、管理サーバ2にブラウザを通して接続されるパーソナルコンピュータ5と、携帯端末4にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアにより管理サーバ2に接続される携帯端末4と、管理サーバ2へのメール送受信を行う携帯電話3を使用して運用される。
【0023】
管理サーバ2は図2に示すように利用者を管理する利用者管理機構部と、作業物件及びチェックシート項目を管理する作業項目管理機構部、携帯端末への情報連携を行う携帯端末連携機構部、メール受信送信を行うメール送受信管理機構部、また既存システムとの連携により作業物件情報の取得やチェックシートの確認結果の登録を行う外部連携機構部で構成されている。
携帯端末は管理サーバとの同期を行う管理サーバ機構部と、作業物件及びチェックシート項目を管理する作業項目管理機構部で構成されている。
【0024】
管理サーバ内の利用者管理機構部は、利用者を2種類の利用者を管理する。ID/パスワードを発行して携帯端末4及びパーソナルコンピュータ5を使いブラウザを通して接続可能な利用者と、メールアドレスのみの登録でメールによる根拠写真の登録やチェックシートの根拠写真登録状況を確認することのみが操作可能な利用者である。図3で示すように利用者は一覧で管理され、パスワード認証を所定の回数以上間違えるなどして本システムを利用停止にすることも出来る。利用者に付随する情報として図4に示すように下請け業者に関する情報(業者名、住所等)を登録することで、作業項目管理機構部で管理される参照・登録可能な物件への選択範囲として業者を使用する。利用者は図5に示すように役割や立場に応じた利用権限を登録することによりチェックシートの申請・確認・承認などのワークフロー対象者となる。また工事主任(作業責任者)権限を持つ利用者には自主チェックシートが起票可能になるなど権限に合わせた起票可能なチェックシートが定められる。
【0025】
管理サーバ内の作業項目管理機構部は、チェックシートが適用される作業物件と、作成されるチェックシートの項目と項目に関する確認結果と確認に伴う各種計測値入力する項目を定義する。図6に示すように作業場所を管轄する利用者(現場管理者権限を有する利用者)はチェックを行う作業物件情報(氏名、氏名カナ、住所、電話番号、携帯番号、建設地(作業場所)、建設地を示すマップコード、など)を登録する。
【0026】
また図7で示すような作業物件毎にチェック対象となるチェックシートを予め登録されているチェックシート一覧の中から選択し、図8で示すように下請け業者がチェックする自主チェックシートに関して前記利用者管理機構部で登録した業者単位に作成可能な業者を割り当てる。これにより下請け業者に属する利用者が携帯端末4や管理サーバ2にログインした際に登録可能となる作業物件が一覧となって現れる。
これら機能は管理サーバ2にブラウザを通して接続されるパーソナルコンピュータ5を通して操作することが出来る。
【0027】
管理サーバ内のメール送受信管理機構部は、作業物件毎に専用のメールアドレスの割り当てを行う。カメラ機能付き携帯電話を使用してのメール操作を基本とするチェックシート毎のQRコードが印刷される作業指示書は、図9に示すように作業物件のシート一覧から「QR印刷」ボタン17をクリックすることにより図10で示すように「作業指示書」がPDF形式でダウンロードされる。前記作業指示書のQR読み込みを利用して職方(職人)などの「メールアドレスのみの利用者」からメール添付で送られてくる作業根拠写真に対して、送信者が送信対象物件を管轄する組織に登録されている利用者か確認を行う。また送信されてくるメールタイトルに含まれる項目を示す番号形式が所定の形式(チェックシートの種類と確認項目を番号)と一致しているか確認を行う。メールを正常に受け付けた場合は受付完了メールを返信する。上記確認にて何らかの不備が確認された場合は受付不良メールを送信する。画像登録状況を確認メールとして受信する為のメール送信用QRコード18の読み込みにより送信されるメールに対しても前記同様の確認処理を行う。
またメール送受信機構部は、チェックシート記入時に関連した作業根拠写真送信者を関係作業者として記憶し、ワークフロー上位者による指摘(修正指示)に対して指摘が出された旨を前記関係作業者に一斉にメール連絡を行う。
【0028】
管理サーバ内の携帯端末連携機構部は、携帯端末との間で操作が発生する全てのデータ送受信を行う。全てはAPI(Application Program Interface)として準備され以下のような処理を提供する、利用者のログイン認証を行う認証処理、チェックシート毎の作業確認項目を定義したマスタデータダウンロード処理、チェックシートの確認作業により携帯端末内部に保持されたデータと管理サーバとの間でデータ同期を行う同期データダウンロード処理、管理サーバに登録されているファイルを変更履歴のあるもののみダウンロードするファイルダウンロード処理、携帯端末からの指摘を行う指摘通知処理などが存在する。
【0029】
管理サーバ内の外部連携機構部は、本システムの作業物件を外部他システムより連携して登録する場合に機能する。連携用アドレスへのメール添付送信による連携方式や、FTPによるファイル転送連携方式がある。また作成されたチェックシートや情報共有された図面などの共有データを前記同様の方式で外部へ出力することが出来る。
【0030】
携帯端末内の管理サーバ連携機構部は、画面操作によるサーバ連携機能の全てのデータ送受信処理を行う。全てはAPI(Application Program Interface)として準備され以下のような処理を提供する、利用者のログイン認証を行う認証処理、チェックシート毎の作業確認項目を定義したマスタデータダウンロード処理、チェックシートの確認作業により携帯端末内部に保持されたデータと管理サーバとの間でデータ同期を行う同期データダウンロード処理、管理サーバに登録されているファイルを変更履歴のあるもののみダウンロードするファイルダウンロード処理、携帯端末からの指摘を行う指摘通知処理などが存在する。
また、電波が届いていない状態(オフライン状態)時に作業した内容に対して、再度電波の届いている状態(オンライン状態)になった時に自動的にサーバ同期可能の旨をメッセージ表示し、同期内容を確認した後に同期する。
【0031】
携帯端末内の作業項目管理機構部は、利用者が担当するチェックシートが適用される作業物件と、作成されるチェックシートの項目と項目に関する確認結果と確認に伴う各種計測値入力項目をマスタデータとしてダウンロードし管理する。またシート毎の登録状況や申請・確認・承認などのワークフローの状態を保持し管理サーバと同期しながら画面上にステータスアイコン(「利用者の操作待ち状態の物を赤色」で「他の利用者による操作待ち状態の物を黄色」で「全てのワークフローが終了している状態を青色」)を表示する。
【0032】
次に携帯端末4を使用してのチェックシート起票から承認までのワークフロー16(運用の流れ)を図1に示す自主チェックシート12・及び現場管理チェックシート13で説明する。
◆事前設定
管理サーバ内の作業項目管理機構部により、作成するチェックシートの項目と項目に関する確認結果と確認に伴う各種計測値入力項目を定義する。チェックシートは役割により起票権限を設定する(自主チェックシート=工事主任(作業責任者)、現場管理シート=現場管理者)。またチェックシートには図1に示すワークフロー16のように立場に応じて確認や承認を行うワークフローを設定する。
自主チェックシートのように下請け業者など工事主任(作業責任者)権限での起票を行う帳票に関しては図8に示す、自主チェックシート毎の作成業者を設定することによりログイン時に作業担当物件が登録可能となる。
【0033】
◆作業根拠写真の登録(図1の11)
職方(職人)などの作業者は、作業場所に配置された図10に示すような作業指示書をカメラ機能付き携帯電話でQRシート18を読み込ませてそのままの形式でメール送信することにより、図11に示すように現在の作業チェックシートでの画像登録状況をメールで確認する。メール内部の「画像追加」アンカー19を選択することにより図12で示すようにメール作成画面を起動し、添付欄にカメラ起動ボタン20を選択することにより作業根拠写真を添付してメール送信する。登録が受け付けられた場合は登録完了メールが返送される。
職方(職人)等の作業員がスマートフォン等の携帯端末を利用している場合、専用アプリをダウンロードして起動して図13で示すように「指示書専用認証」画面にて作業指示書記載の番号とメールアドレスで認証を行う。図14に示すように指示書専用機能(職方(職人)用)は画像登録のみに限定される。
【0034】
◆作業根拠写真の確認と自主チェックシートの起票・申請(図1の12)
工事主任(作業責任者)はスマートフォン等の携帯端末にダウンロードして起動する専用アプリにログインして現在利用者が関係しているワークフローに関するお知らせを確認する。「担当者一覧」ボタン21をタップすることにより現在自分の担当している(参照が許されている)作業物件の一覧を確認する。「作業場所」ボタン22をタップすることにより図17で示すように作業場所毎のメインメニューが表示される。「シート一覧」ボタン23をタップすることにより図18に示すようにカテゴリ一覧が表示される。カテゴリを選択するとカテゴリ別に作成が必要なチェックシート一覧が起票権限別に色分けされて一覧表示される。起票途中の物は赤色アイコン表示で表示されるため、「該当チェックシート」ボタン24を選択して図20に示すようにチェックシート項目を表示する。チェックシートの入力パターンは組み合わせにより事前定義される(入力パターン例:図21〜23)。図24に示すように職方(職人)による作業根拠写真の登録状況を確認する。また「サムネイル画像」ボタン25をタップすることにより拡大表示した画像を表示する。
工事主任(作業責任者)は登録されている作業根拠写真の確認と共にチェックシートに関する確認項目を作業現場と照らし合わせて記入する。全ての項目が記入されると図25に示すように「申請」ボタン26が表示されワークフローに沿って上位者に対しての申請が行えるようになる。
【0035】
◆自主チェックシートの承認(図1の12)
現場管理者には、自分宛に申請された作業物件に対して図26で示すように赤色アイコンでワークフローの作業を把握する。該当作業物件をタップしメインメニューを表示した場合にも図27〜29に示すようにワークフローで作業が求められている項目に対してアイコン表示が行われる。利用者はこの警告に従い作業を進める。現場管理者は図30で示すように該当のチェックシートの内容を確認して「承認」ボタン27にて承認を行う。上位者による承認行為が行われた旨が申請者のお知らせとしてトップメニュー画面(図15)に表示される。
【0036】
◆現場管理チェックシートの起票・指摘・申請(図1の13)
現場管理者は任意のタイミングで現場責任者としての現場管理チェックシートの記入を行う(通常時、自主チェックシートの承認を持って行う)。図29に示すように「現場管理チェックシート」ボタン28をタップすることによりチェック項目を表示し、作業現場を確認しながらチェック項目を記入する。チェック項目を確認中に不備を発見した場合は、図31〜32で示すように指摘箇所に対して根拠写真を添えて通知することが出来る。指摘が行われると自主チェックシート作成に携わった関係者全員に指摘が発行された旨のメール通知が行われる。
現場管理者は、指摘に対する確認依頼が職方(職人)、工事主任(作業責任者)から来ていることを図33〜34で示すようにワークフローの状態表示によって把握し、その内容を図35で示すように一覧形式や図36で示すように指摘前、指摘後を参照できる詳細形式で確認して、確認終了の旨を表す「指摘完了確認」ボタン29を選択する。指摘に携わった関係者全員に確認完了のメール通知が行われる。また、各作業者は指示書一覧ボタン30を長押しタップすることにより、図37で示すように指示書状況が帳票形式でリアルタイムに参照できる。
指摘完了をもって現場管理チェックシート全てを記入しワークフローに沿って上位者に対しての申請を行う。
【0037】
◆現場管理チェックシートの確認(図1の13)
工事監理者(有資格者)は、現場管理者(現場責任者)からの申請をもって、図38に示すようにワークフロー状態の指示(作業待ち赤色アイコン表示)に従いチェックシートを選択し、図39に示すように「確認」ボタン31をタップして確認を行う。
◆現場管理チェックシートの承認(図1の13)
責任者は、工事監理者(有資格者)からの確認をもって、図40に示すようにワークフロー状態の指示(作業待ち赤色アイコン表示)に従いチェックシートを選択し、図41に示すように「承認」ボタン32をタップして承認を行う。また、承認行為(ワークフローの終了)まで行われたチェックシートに関しては、図42で示すようにワークフローの終了を表す青色アイコンで状態が表示される。
【0038】
◆各チェックシートの参照
各作業者は「シート一覧」ボタン33を長押しタップすることにより、図43で示すように作成状況が帳票形式でリアルタイムに参照できる。この際ワークフロー上確認、又は承認を行った旨が帳票へ自動押印されて表示される。
【0039】
なお、本発明は現場施工を伴う上記住宅建築業に限定されるものではなく、本発明の特徴であるチェックシートレイアウトの変更やワークフローの変更、確認内容の変更や計測値項目の変更を用いて、広範囲に作業を行う様々な業種のサービスとして利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】 本発明の実施の形態に係る遠隔品質管理システムの構成例を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る遠隔品質管理システムの機構部を示す図である。
【図3】 ブラウザを通して表示された利用者一覧画面を示す図である。
【図4】 ブラウザを通して表示された業者・登録/修正画面を示す図である。
【図5】 ブラウザを通して表示された利用者権限設定画面を示す図である。
【図6】 ブラウザを通して表示された作業物件詳細画面を示す図である。
【図7】 ブラウザを通して表示されたチェックシート選択画面を示す図である。
【図8】 ブラウザを通して表示された作成シート業者割り当て画面を示す図である。
【図9】 ブラウザを通して表示されたシート一覧画面を示す図である。
【図10】 作業指示書例を示す図である。
【図11】 チェックシート別写真登録状況確認メール例を示す図である。
【図12】 作業指示書(または登録状況確認メール)からの写真登録用メール画面例を示す図である。
【図13】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる「メールアドレスのみの利用者」ログイン画面を示す図である。
【図14】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる「メールアドレスのみの利用者」写真登録画面を示す図である。
【図15】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるトップメニュー画面を示す図である。
【図16】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる担当物件一覧画面を示す図である。
【図17】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるメインメニュー画面を示す図である。
【図18】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシートカテゴリ一覧を示す図である。
【図19】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシート一覧を示す図である。
【図20】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシートチェック入力画面を示す図である。
【図21】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるチェック入力パターンを示す図である。
【図22】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるチェック入力パターンを示す図である。
【図23】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるチェック入力パターンを示す図である。
【図24】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシートチェック入力画面(写真撮影後)を示す図である。
【図25】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる自主(施工)チェックシートの申請画面を示す図である。
【図26】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる担当物件一覧を示す図である。
【図27】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるメインメニュー画面を示す図である。
【図28】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシートカテゴリ一覧画面を示す図である。
【図29】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシート一覧画面を示す図である。
【図30】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる自主(施工)チェックシートの承認画面を示す図である。
【図31】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる現場管理チェックシート画面を示す図である。
【図32】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる指摘コメント記入画面を示す図である。
【図33】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるメインメニュー画面(指摘有り状態)を示す図である。
【図34】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる指示書一覧画面を示す図である。
【図35】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる指示項目一覧画面を示す図である。
【図36】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる指摘完了写真登録画面を示す図である。
【図37】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる施工指示書を示す図である。
【図38】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシート一覧画面(現場管理者、管理シートワークフロー記入)を示す図である。
【図39】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる現場管理シートの確認画面を示す図である。
【図40】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシート一覧画面(責任者、管理シートワークフロー承認)を示す図である。
【図41】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる現場管理シートの承認画面を示す図である。
【図42】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシート一覧画面(ワークフロー完了)を示す図である。
【図43】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる現場管理シートを示す図である。
【符号の説明】
【0041】
1 遠隔品質管理システム
2 管理サーバ
3 カメラ機能付き携帯電話
4 多機能型携帯電話、タブレット型多機能端末
5 パーソナルコンピュータ
6 職方(職人)
7 下請け業者、工事主任(作業責任者)
8 現場管理者(現場責任者)
9 工事監理者(有資格者)
10 責任者
11 作業根拠写真
12 自主チェックシート(起票・申請)
13 現場管理チェックシート(起票・申請)
14 工事監理チェックシート(起票・申請)
15 インターネット
16 ワークフロー
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業場所が広範囲及ぶ業種、例えば住宅建設業や保守保全業における作業内容の指示や作業後の確認行為を、作業に関わる人々の役割に応じた各種チェックシートを用いて、インターネットに接続された多機能型携帯電話(スマートフォン)やタブレット型多機能端末、カメラ機能付き携帯電話やパーソナルコンピュータによりリアルタイムに登録・確認が行え、関係者全員が情報共有出来る遠隔品質管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
広範囲に作業場所が点在する業種、例えば住宅建築現場などにおいて統一された一定の品質を確保するために各種チェックシート用いて確認作業が行われている。
【0003】
各種チェックシートには、作業者本人が作業の完了を報告する自主チェックシート(施工チェックシート)や、管理者(監督者)が確認を行う管理シート、有資格者が確認する検査(監理)シートなどが存在し、それぞれの役割や立場によって起票される。
【0004】
チェックシートは紙ベースで行われていて各作業場所で所定の用紙に記入し、報告書等が必要な場合はデジタルカメラなどで撮影した作業根拠写真と共にワープロソフトを用いて作成していた。
【0005】
役割や立場に応じた各種チェックシートの運用は、作業員への作業指示が明確に成らず、チェックを省く場合や作業終了後にまとめて起票する場合など統一性に欠け信憑性が疑われていた。特に下請け業者への指示や作業者本人(職方(職人))への指示など作業指示が煩雑となり運用されていないケースが多く見られた。
【0006】
作業場所での記入作業の軽減や検査項目の確認には「携帯端末を使用した品質管理システム」がある(例えば、特許文献1参照)。このシステムによれば、施行現場において施工管理者と現場監督とがそれぞれにお互いの品質管理に関する検査の結果を携帯端末により入力できるとともに、お互いの検査結果を携帯端末により確認できる。
【0007】
施工報告書の自動作成と現場からの施工画像登録の手法としては「住宅の施工管理システム」がある(例えば、特許文献2参照)。このシステムによれば、施工画像を携帯電話のメールに添付して管理サーバへ転送し、施工報告書の作成することができる。
【特許文献1】特開2007−87067
【特許文献2】特開2010−140103
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1では施工管理者と現場監督の限定された立場での施工現場に特化されたシステムであり、作業に関わるそれぞれの役割、住宅建築現場を例に挙げると工事の総責任者である「責任者」、組織を取りまとめる「課長」、法的資格を所有し監理する「工事監理者」、現場を管理する「現場管理者」、下請け企業として取り纏めを行う「工事主任(作業責任者)」、実際に作業にあたる作業者「職方(職人)」等に応じてのチェックシートを実施する運用に当てはまらない。
【0009】
また、チェックにより行われた指摘項目や回数を、作業者別・作業会社別に統計情報として出力し、品質向上に向けての防止策として教育実施へと繋げる方法に欠けている。
【0010】
特許文献2では一般的に使われている携帯電話のメール添付機能を使った現場からの施工画像の登録を行う手段であって、品質管理を行う上での仕組みを示すものではなく、運用としての実用性に欠けている。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、作業に関わるそれぞれの立場に応じて総合的に品質確保を実現する遠隔品質管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1記載の遠隔品質管理システムは、インターネットを通してサービスを提供する管理サーバと、管理サーバにブラウザを通して接続されるパーソナルコンピュータと、携帯端末にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアにより管理サーバに接続される携帯端末と、管理サーバへのメール送受信を行う携帯電話を使用した遠隔品質管理システムであって、前記サーバは組織毎の物件を管理・保存する手段と、利用者を組織単位に管理して組織毎の利用者として参照する作業物件を制御する手段と、利用者として「メールアドレスのみの利用者」と「アカウントとパスワードを発行する利用者」を管理・保存する手段と、利用者毎に「写真のみを登録する利用者」と「チェックシートを起票する」利用者と「チェックシートを確認する」利用者と「チェックシートを承認する利用者」とする権限を保存する手段と、目的別にチェックシートを階層化して保存する手段と、チェックシートの確認項目として測定値や可否判定結果などを組み合わせて定義・保存する手段と、定義されたチェック項目と共に確認ポイントとなるサンプル画像を保存する手段と、を備えている。
また、前記サーバはブラウザを通して接続するパーソナルコンピュータに対して管理する組織を表示・登録する手段と、組織毎の物件を表示・登録する手段と、利用者としてメールアドレスのみの利用者とアカウントとパスワードを発行する利用者を表示・登録する手段と、下請け業者毎に起票可能な作業物件を設定する手段と、利用者の権限別に起票できるチェックシートを設定する手段と、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示する手段と、目的別にチェックシートを階層化して表示する手段と、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示する手段と、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを登録する手段と、を備えている。
携帯端末はログインIDとパスワードによる認証手段と、インターネットを介して前期サーバより確認項目と確認ポイント用サンプル画像とチェックシートの確認結果と確認根拠写真を携帯端末内部の保存データとサーバーデータとの履歴を確認して更新分(差分)のみをダウンロードする手段と、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示する手段と、目的別にチェックシートを階層化して表示する手段と、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示する手段と、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを携帯端末内部へ保存する手段と、根拠写真をデータ伝送軽減の為画像サイズを縮小変換する手段と、インターネットを介して確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを前期サーバにアップロードする手段と、を備えていることを特徴としている。
【0013】
請求項2記載の遠隔品質管理システムは、チェックシートの確認項目として画像登録が必要な確認項目に対して携帯電話のメール添付機能を利用して写真撮影の作業を指示する作業指示書をメール起動用QRコード形式の中に作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を編集して一覧化し作業物件毎のチェックシート毎に出力する手段と、メール受付時に受信用メールアドレスにて作業物件を振り分ける手段と、メール受信時にタイトルにより作業場所毎のチェック項目へリンクする手段と、管理サーバへ送られてきた画像が規定のサイズ以上や既定のサイズ未満の場合に受付を拒否するメールを返信する手段と、送られてきた画像を既定のサイズに変換する手段と、既に送られてきている画像との間でチェックサムを用いた重複確認を行う手段と、画像に添付されている位置情報を保存する手段と、メール本文中の記号で挟まれた内側に記載されたコメント文を抽出して保存する手段と、正常に登録されたことを案内するメールの返信手段と、前記確認処理により受付が行われなかったこと案内するメール返信手段と、を備えていることを特徴としている。
また「写真のみ登録する利用者」がスマートフォン等の携帯端末を利用している場合を想定して携帯端末にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアには前記作業指示書に記載されている作業物件を管理する番号とメールアドレスのみで認証を行いシート毎に登録が必要な画像を撮影・登録する手段と、を備えていることを特徴としている。
また遠隔品質管理システムは、前記作業指示書にチェックシート毎の画像登録状況を確認メールとして受信する為のメール送信用QRコードを印刷する手段と、チェックシート毎に現時点で登録されている画像をHTML形式で一覧編集してメール返信する手段と、未登録の項目に対して前記確認メールの内容を選択することにより個々のQRコードにより起動した場合と同様の作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を表示して画像登録用メールを起動する手段と、を備えていることを特徴としている。
【0014】
請求項3記載の遠隔品質管理システムは、記入の終了したチェックシートの申請や確認・承認のワークフローをチェックシート毎に設定する手段と、ワークフローの状態を赤色・黄色・青色に分けて「利用者の操作待ち状態の物を赤色」で「他の利用者による操作待ち状態の物を黄色」で「全てのワークフローが終了している状態を青色」で表示する手段と、前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印を自動的に押印する手段と、事前に登録している印影を前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印刷する手段と、を備えていることを特徴としている。
【0015】
請求項4記載の遠隔品質管理システムは、携帯端末の電波が届いていない状態(オフライン状態)を表示する手段と、電波の届いている状態(オンライン状態)時に前記サーバよりダウンロードして携帯端末内部に保存した確認項目と確認ポイント用サンプル画像を元に電波の届いていない状態(オフライン状態)においても確認操作や写真撮影操作を端末内部に保存して操作を継続する手段と、電源が無くなった時点までの操作状態を携帯端末内部に保存する手段と、再度電波の届いている状態(オンライン状態)になった時に携帯端末内部に保存した前記サーバに送信していないデータが存在することを表示する手段と、前記サーバに同期されていない携帯端末内部に保存した内容を確認表示する手段と、携帯端末内部に保存した内容を前記サーバに自動的に同期してアップロードする手段と、を備えている。
【0016】
請求項5記載の遠隔品質管理システムは、チェックシート毎に確認項目毎の合否や指摘回数を指定期間内の統計情報として累計して一覧出力する手段と、チェックシートに関わった関係者毎(根拠写真を登録した利用者と所属業者、確認・承認を行った利用者)に確認項目の合否件数や指摘回数を表示する手段と、を備えている。
【発明の効果】
【0017】
本発明の請求項1の遠隔品質管理システムによれば、管理サーバは組織毎の物件を管理・保存し、利用者を組織単位に管理して組織毎の利用者として参照する作業物件を制御し、利用者として「メールアドレスのみの利用者」と「アカウントとパスワードを発行する利用者」を管理・保存し、利用者毎に「写真のみを登録する利用者」と「チェックシートを起票する利用者」と「チェックシートを確認する利用者」と「チェックシートを承認する利用者」とする権限を保存し、目的別にチェックシートを階層化して保存し、チェックシートの確認項目として測定値や可否判定結果などを組み合わせて定義・保存し、定義されたチェック項目と共に確認ポイントとなるサンプル画像を保存するものとして機能する。
また、前記サーバはブラウザを通して接続するパーソナルコンピュータに対して管理する組織を表示・登録し、組織毎の物件を表示・登録し、利用者としてメールアドレスのみの利用者とアカウントとパスワードを発行する利用者を表示・登録し、下請け業者毎に起票可能な作業物件を設定し、利用者の権限別に起票できるチェックシートを設定し、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示し、目的別にチェックシートを階層化して表示し、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示し、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを登録するものとして機能する。
携帯端末はログインIDとパスワードによる認証を行い、インターネットを介して前期サーバより確認項目と確認ポイント用サンプル画像とチェックシートの確認結果と確認根拠写真を携帯端末内部の保存データとサーバーデータとの履歴を確認して更新分(差分)のみをダウンロードし、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示し、目的別にチェックシートを階層化して表示し、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示し、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを携帯端末内部へ保存し、根拠写真をデータ伝送軽減の為画像サイズを縮小変換し、インターネットを介して確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを前期サーバにアップロードするものとして機能するため、利用者の権限に合わせてそれぞれの人が作業項目の確認状況をリアルタイムに確認できる。
【0018】
請求項2の遠隔品質管理システムによれば、チェックシートの確認項目として画像登録が必要な確認項目に対して携帯電話のメール添付機能を利用して写真撮影の作業を指示する作業指示書をメール起動用QRコード形式の中に作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を編集して一覧化し作業物件毎のチェックシート毎に出力し、メール受付時に受信用メールアドレスにて作業物件を振り分けし、メール受信時にタイトルにより作業場所毎のチェック項目へリンクし、管理サーバへ送られてきた画像が規定のサイズ以上や既定のサイズ未満の場合に受付を拒否するメールを返信し、送られてきた画像を既定のサイズに変換し、既に送られてきている画像との間でチェックサムを用いた重複確認を行い、画像に添付されている位置情報を保存し、メール本文中の記号で挟まれた内側に記載されたコメント文を抽出して保存し、正常に登録されたことを案内するメールを返信し、前記確認処理により受付が行われなかったこと案内するメールを返信するものとして機能する。
また「写真のみ登録する利用者」がスマートフォン等の携帯端末を利用している場合を想定して携帯端末にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアには前記作業指示書に記載されている作業物件を管理する番号とメールアドレスのみで認証を行いシート毎に登録が必要な画像を撮影・登録するものとして機能する。
また遠隔品質管理システムは、前記作業指示書にチェックシート毎の画像登録状況を確認メールとして受信する為のメール送信用QRコードを印刷し、チェックシート毎に現時点で登録されている画像をHTML形式で一覧編集してメール返信し、未登録の項目に対して前記確認メールの内容を選択することにより個々のQRコードにより起動した場合と同様の作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を表示して画像登録用メールを起動するものとして機能するため、ID・パスワードを持たない利用者にも手軽に作業根拠写真を登録することが出来る。
【0019】
請求項3の遠隔品質管理システムによれば、記入の終了したチェックシートの申請や確認・承認のワークフローをチェックシート毎に設定し、ワークフローの状態を赤色・黄色・青色に分けて「利用者の操作待ち状態の物を赤色」で「他の利用者による操作待ち状態の物を黄色」で「全てのワークフローが終了している状態を青色」で表示し、前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印を自動的に押印し、事前に登録している印影を前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印刷するものとして機能するため、利用者はワークフローの遷移状態を確認しながら操作に迷うことなく運用することが出来る。
【0020】
請求項4の遠隔品質管理システムによれば、携帯端末の電波が届いていない状態(オフライン状態)を表示し、電波の届いている状態(オンライン状態)時に前記サーバよりダウンロードして携帯端末内部に保存した確認項目と確認ポイント用サンプル画像を元に電波の届いていない状態(オフライン状態)においても確認操作や写真撮影操作を端末内部に保存して操作を継続し、また電源が無くなった時点までの操作状態を携帯端末内部に保存し、再度電波の届いている状態(オンライン状態)になった時に携帯端末内部に保存した前記サーバに送信していないデータが存在することを表示し、前記サーバに同期されていない携帯端末内部に保存した内容を確認表示し、携帯端末内部に保存した内容を前記サーバに自動的に同期してアップロードするものとして機能するため、作業場所を選ばず確認作業を行うことが出来る。
【0021】
請求項5の遠隔品質管理システムによれば、チェックシート毎に確認項目毎の合否や指摘回数を指定期間内の統計情報として累計して一覧出力し、チェックシートに関わった関係者毎(根拠写真を登録した利用者と所属業者、確認・承認を行った利用者)に確認項目の合否件数や指摘回数を表示するものとして機能するため、品質レベルの低い職種や該当の作業関係者を特定することが可能となり今後の防止策として教育の実施などへ繋げることが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態に係る遠隔品質管理システムについて図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る遠隔品質管理システム1の概略構成を示すものである。本遠隔品質管理システム1は、図示するように、インターネット等15のLAN(Local Area Network)を通してサービスを提供する管理サーバ2と、管理サーバ2にブラウザを通して接続されるパーソナルコンピュータ5と、携帯端末4にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアにより管理サーバ2に接続される携帯端末4と、管理サーバ2へのメール送受信を行う携帯電話3を使用して運用される。
【0023】
管理サーバ2は図2に示すように利用者を管理する利用者管理機構部と、作業物件及びチェックシート項目を管理する作業項目管理機構部、携帯端末への情報連携を行う携帯端末連携機構部、メール受信送信を行うメール送受信管理機構部、また既存システムとの連携により作業物件情報の取得やチェックシートの確認結果の登録を行う外部連携機構部で構成されている。
携帯端末は管理サーバとの同期を行う管理サーバ機構部と、作業物件及びチェックシート項目を管理する作業項目管理機構部で構成されている。
【0024】
管理サーバ内の利用者管理機構部は、利用者を2種類の利用者を管理する。ID/パスワードを発行して携帯端末4及びパーソナルコンピュータ5を使いブラウザを通して接続可能な利用者と、メールアドレスのみの登録でメールによる根拠写真の登録やチェックシートの根拠写真登録状況を確認することのみが操作可能な利用者である。図3で示すように利用者は一覧で管理され、パスワード認証を所定の回数以上間違えるなどして本システムを利用停止にすることも出来る。利用者に付随する情報として図4に示すように下請け業者に関する情報(業者名、住所等)を登録することで、作業項目管理機構部で管理される参照・登録可能な物件への選択範囲として業者を使用する。利用者は図5に示すように役割や立場に応じた利用権限を登録することによりチェックシートの申請・確認・承認などのワークフロー対象者となる。また工事主任(作業責任者)権限を持つ利用者には自主チェックシートが起票可能になるなど権限に合わせた起票可能なチェックシートが定められる。
【0025】
管理サーバ内の作業項目管理機構部は、チェックシートが適用される作業物件と、作成されるチェックシートの項目と項目に関する確認結果と確認に伴う各種計測値入力する項目を定義する。図6に示すように作業場所を管轄する利用者(現場管理者権限を有する利用者)はチェックを行う作業物件情報(氏名、氏名カナ、住所、電話番号、携帯番号、建設地(作業場所)、建設地を示すマップコード、など)を登録する。
【0026】
また図7で示すような作業物件毎にチェック対象となるチェックシートを予め登録されているチェックシート一覧の中から選択し、図8で示すように下請け業者がチェックする自主チェックシートに関して前記利用者管理機構部で登録した業者単位に作成可能な業者を割り当てる。これにより下請け業者に属する利用者が携帯端末4や管理サーバ2にログインした際に登録可能となる作業物件が一覧となって現れる。
これら機能は管理サーバ2にブラウザを通して接続されるパーソナルコンピュータ5を通して操作することが出来る。
【0027】
管理サーバ内のメール送受信管理機構部は、作業物件毎に専用のメールアドレスの割り当てを行う。カメラ機能付き携帯電話を使用してのメール操作を基本とするチェックシート毎のQRコードが印刷される作業指示書は、図9に示すように作業物件のシート一覧から「QR印刷」ボタン17をクリックすることにより図10で示すように「作業指示書」がPDF形式でダウンロードされる。前記作業指示書のQR読み込みを利用して職方(職人)などの「メールアドレスのみの利用者」からメール添付で送られてくる作業根拠写真に対して、送信者が送信対象物件を管轄する組織に登録されている利用者か確認を行う。また送信されてくるメールタイトルに含まれる項目を示す番号形式が所定の形式(チェックシートの種類と確認項目を番号)と一致しているか確認を行う。メールを正常に受け付けた場合は受付完了メールを返信する。上記確認にて何らかの不備が確認された場合は受付不良メールを送信する。画像登録状況を確認メールとして受信する為のメール送信用QRコード18の読み込みにより送信されるメールに対しても前記同様の確認処理を行う。
またメール送受信機構部は、チェックシート記入時に関連した作業根拠写真送信者を関係作業者として記憶し、ワークフロー上位者による指摘(修正指示)に対して指摘が出された旨を前記関係作業者に一斉にメール連絡を行う。
【0028】
管理サーバ内の携帯端末連携機構部は、携帯端末との間で操作が発生する全てのデータ送受信を行う。全てはAPI(Application Program Interface)として準備され以下のような処理を提供する、利用者のログイン認証を行う認証処理、チェックシート毎の作業確認項目を定義したマスタデータダウンロード処理、チェックシートの確認作業により携帯端末内部に保持されたデータと管理サーバとの間でデータ同期を行う同期データダウンロード処理、管理サーバに登録されているファイルを変更履歴のあるもののみダウンロードするファイルダウンロード処理、携帯端末からの指摘を行う指摘通知処理などが存在する。
【0029】
管理サーバ内の外部連携機構部は、本システムの作業物件を外部他システムより連携して登録する場合に機能する。連携用アドレスへのメール添付送信による連携方式や、FTPによるファイル転送連携方式がある。また作成されたチェックシートや情報共有された図面などの共有データを前記同様の方式で外部へ出力することが出来る。
【0030】
携帯端末内の管理サーバ連携機構部は、画面操作によるサーバ連携機能の全てのデータ送受信処理を行う。全てはAPI(Application Program Interface)として準備され以下のような処理を提供する、利用者のログイン認証を行う認証処理、チェックシート毎の作業確認項目を定義したマスタデータダウンロード処理、チェックシートの確認作業により携帯端末内部に保持されたデータと管理サーバとの間でデータ同期を行う同期データダウンロード処理、管理サーバに登録されているファイルを変更履歴のあるもののみダウンロードするファイルダウンロード処理、携帯端末からの指摘を行う指摘通知処理などが存在する。
また、電波が届いていない状態(オフライン状態)時に作業した内容に対して、再度電波の届いている状態(オンライン状態)になった時に自動的にサーバ同期可能の旨をメッセージ表示し、同期内容を確認した後に同期する。
【0031】
携帯端末内の作業項目管理機構部は、利用者が担当するチェックシートが適用される作業物件と、作成されるチェックシートの項目と項目に関する確認結果と確認に伴う各種計測値入力項目をマスタデータとしてダウンロードし管理する。またシート毎の登録状況や申請・確認・承認などのワークフローの状態を保持し管理サーバと同期しながら画面上にステータスアイコン(「利用者の操作待ち状態の物を赤色」で「他の利用者による操作待ち状態の物を黄色」で「全てのワークフローが終了している状態を青色」)を表示する。
【0032】
次に携帯端末4を使用してのチェックシート起票から承認までのワークフロー16(運用の流れ)を図1に示す自主チェックシート12・及び現場管理チェックシート13で説明する。
◆事前設定
管理サーバ内の作業項目管理機構部により、作成するチェックシートの項目と項目に関する確認結果と確認に伴う各種計測値入力項目を定義する。チェックシートは役割により起票権限を設定する(自主チェックシート=工事主任(作業責任者)、現場管理シート=現場管理者)。またチェックシートには図1に示すワークフロー16のように立場に応じて確認や承認を行うワークフローを設定する。
自主チェックシートのように下請け業者など工事主任(作業責任者)権限での起票を行う帳票に関しては図8に示す、自主チェックシート毎の作成業者を設定することによりログイン時に作業担当物件が登録可能となる。
【0033】
◆作業根拠写真の登録(図1の11)
職方(職人)などの作業者は、作業場所に配置された図10に示すような作業指示書をカメラ機能付き携帯電話でQRシート18を読み込ませてそのままの形式でメール送信することにより、図11に示すように現在の作業チェックシートでの画像登録状況をメールで確認する。メール内部の「画像追加」アンカー19を選択することにより図12で示すようにメール作成画面を起動し、添付欄にカメラ起動ボタン20を選択することにより作業根拠写真を添付してメール送信する。登録が受け付けられた場合は登録完了メールが返送される。
職方(職人)等の作業員がスマートフォン等の携帯端末を利用している場合、専用アプリをダウンロードして起動して図13で示すように「指示書専用認証」画面にて作業指示書記載の番号とメールアドレスで認証を行う。図14に示すように指示書専用機能(職方(職人)用)は画像登録のみに限定される。
【0034】
◆作業根拠写真の確認と自主チェックシートの起票・申請(図1の12)
工事主任(作業責任者)はスマートフォン等の携帯端末にダウンロードして起動する専用アプリにログインして現在利用者が関係しているワークフローに関するお知らせを確認する。「担当者一覧」ボタン21をタップすることにより現在自分の担当している(参照が許されている)作業物件の一覧を確認する。「作業場所」ボタン22をタップすることにより図17で示すように作業場所毎のメインメニューが表示される。「シート一覧」ボタン23をタップすることにより図18に示すようにカテゴリ一覧が表示される。カテゴリを選択するとカテゴリ別に作成が必要なチェックシート一覧が起票権限別に色分けされて一覧表示される。起票途中の物は赤色アイコン表示で表示されるため、「該当チェックシート」ボタン24を選択して図20に示すようにチェックシート項目を表示する。チェックシートの入力パターンは組み合わせにより事前定義される(入力パターン例:図21〜23)。図24に示すように職方(職人)による作業根拠写真の登録状況を確認する。また「サムネイル画像」ボタン25をタップすることにより拡大表示した画像を表示する。
工事主任(作業責任者)は登録されている作業根拠写真の確認と共にチェックシートに関する確認項目を作業現場と照らし合わせて記入する。全ての項目が記入されると図25に示すように「申請」ボタン26が表示されワークフローに沿って上位者に対しての申請が行えるようになる。
【0035】
◆自主チェックシートの承認(図1の12)
現場管理者には、自分宛に申請された作業物件に対して図26で示すように赤色アイコンでワークフローの作業を把握する。該当作業物件をタップしメインメニューを表示した場合にも図27〜29に示すようにワークフローで作業が求められている項目に対してアイコン表示が行われる。利用者はこの警告に従い作業を進める。現場管理者は図30で示すように該当のチェックシートの内容を確認して「承認」ボタン27にて承認を行う。上位者による承認行為が行われた旨が申請者のお知らせとしてトップメニュー画面(図15)に表示される。
【0036】
◆現場管理チェックシートの起票・指摘・申請(図1の13)
現場管理者は任意のタイミングで現場責任者としての現場管理チェックシートの記入を行う(通常時、自主チェックシートの承認を持って行う)。図29に示すように「現場管理チェックシート」ボタン28をタップすることによりチェック項目を表示し、作業現場を確認しながらチェック項目を記入する。チェック項目を確認中に不備を発見した場合は、図31〜32で示すように指摘箇所に対して根拠写真を添えて通知することが出来る。指摘が行われると自主チェックシート作成に携わった関係者全員に指摘が発行された旨のメール通知が行われる。
現場管理者は、指摘に対する確認依頼が職方(職人)、工事主任(作業責任者)から来ていることを図33〜34で示すようにワークフローの状態表示によって把握し、その内容を図35で示すように一覧形式や図36で示すように指摘前、指摘後を参照できる詳細形式で確認して、確認終了の旨を表す「指摘完了確認」ボタン29を選択する。指摘に携わった関係者全員に確認完了のメール通知が行われる。また、各作業者は指示書一覧ボタン30を長押しタップすることにより、図37で示すように指示書状況が帳票形式でリアルタイムに参照できる。
指摘完了をもって現場管理チェックシート全てを記入しワークフローに沿って上位者に対しての申請を行う。
【0037】
◆現場管理チェックシートの確認(図1の13)
工事監理者(有資格者)は、現場管理者(現場責任者)からの申請をもって、図38に示すようにワークフロー状態の指示(作業待ち赤色アイコン表示)に従いチェックシートを選択し、図39に示すように「確認」ボタン31をタップして確認を行う。
◆現場管理チェックシートの承認(図1の13)
責任者は、工事監理者(有資格者)からの確認をもって、図40に示すようにワークフロー状態の指示(作業待ち赤色アイコン表示)に従いチェックシートを選択し、図41に示すように「承認」ボタン32をタップして承認を行う。また、承認行為(ワークフローの終了)まで行われたチェックシートに関しては、図42で示すようにワークフローの終了を表す青色アイコンで状態が表示される。
【0038】
◆各チェックシートの参照
各作業者は「シート一覧」ボタン33を長押しタップすることにより、図43で示すように作成状況が帳票形式でリアルタイムに参照できる。この際ワークフロー上確認、又は承認を行った旨が帳票へ自動押印されて表示される。
【0039】
なお、本発明は現場施工を伴う上記住宅建築業に限定されるものではなく、本発明の特徴であるチェックシートレイアウトの変更やワークフローの変更、確認内容の変更や計測値項目の変更を用いて、広範囲に作業を行う様々な業種のサービスとして利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】 本発明の実施の形態に係る遠隔品質管理システムの構成例を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る遠隔品質管理システムの機構部を示す図である。
【図3】 ブラウザを通して表示された利用者一覧画面を示す図である。
【図4】 ブラウザを通して表示された業者・登録/修正画面を示す図である。
【図5】 ブラウザを通して表示された利用者権限設定画面を示す図である。
【図6】 ブラウザを通して表示された作業物件詳細画面を示す図である。
【図7】 ブラウザを通して表示されたチェックシート選択画面を示す図である。
【図8】 ブラウザを通して表示された作成シート業者割り当て画面を示す図である。
【図9】 ブラウザを通して表示されたシート一覧画面を示す図である。
【図10】 作業指示書例を示す図である。
【図11】 チェックシート別写真登録状況確認メール例を示す図である。
【図12】 作業指示書(または登録状況確認メール)からの写真登録用メール画面例を示す図である。
【図13】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる「メールアドレスのみの利用者」ログイン画面を示す図である。
【図14】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる「メールアドレスのみの利用者」写真登録画面を示す図である。
【図15】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるトップメニュー画面を示す図である。
【図16】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる担当物件一覧画面を示す図である。
【図17】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるメインメニュー画面を示す図である。
【図18】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシートカテゴリ一覧を示す図である。
【図19】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシート一覧を示す図である。
【図20】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシートチェック入力画面を示す図である。
【図21】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるチェック入力パターンを示す図である。
【図22】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるチェック入力パターンを示す図である。
【図23】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるチェック入力パターンを示す図である。
【図24】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシートチェック入力画面(写真撮影後)を示す図である。
【図25】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる自主(施工)チェックシートの申請画面を示す図である。
【図26】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる担当物件一覧を示す図である。
【図27】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるメインメニュー画面を示す図である。
【図28】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシートカテゴリ一覧画面を示す図である。
【図29】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシート一覧画面を示す図である。
【図30】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる自主(施工)チェックシートの承認画面を示す図である。
【図31】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる現場管理チェックシート画面を示す図である。
【図32】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる指摘コメント記入画面を示す図である。
【図33】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるメインメニュー画面(指摘有り状態)を示す図である。
【図34】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる指示書一覧画面を示す図である。
【図35】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる指示項目一覧画面を示す図である。
【図36】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる指摘完了写真登録画面を示す図である。
【図37】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる施工指示書を示す図である。
【図38】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシート一覧画面(現場管理者、管理シートワークフロー記入)を示す図である。
【図39】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる現場管理シートの確認画面を示す図である。
【図40】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシート一覧画面(責任者、管理シートワークフロー承認)を示す図である。
【図41】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる現場管理シートの承認画面を示す図である。
【図42】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによるシート一覧画面(ワークフロー完了)を示す図である。
【図43】 携帯端末(携帯電話)で表示された専用アプリによる現場管理シートを示す図である。
【符号の説明】
【0041】
1 遠隔品質管理システム
2 管理サーバ
3 カメラ機能付き携帯電話
4 多機能型携帯電話、タブレット型多機能端末
5 パーソナルコンピュータ
6 職方(職人)
7 下請け業者、工事主任(作業責任者)
8 現場管理者(現場責任者)
9 工事監理者(有資格者)
10 責任者
11 作業根拠写真
12 自主チェックシート(起票・申請)
13 現場管理チェックシート(起票・申請)
14 工事監理チェックシート(起票・申請)
15 インターネット
16 ワークフロー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットを通してサービスを提供する管理サーバと、管理サーバにブラウザを通して接続されるパーソナルコンピュータと、携帯端末にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアにより管理サーバに接続される携帯端末と、管理サーバへのメール送受信を行う携帯電話を使用した遠隔品質管理システムであって、前記サーバは組織毎の物件を管理・保存する手段と、利用者を組織単位に管理して組織毎の利用者として参照する作業物件を制御する手段と、利用者として「メールアドレスのみの利用者」と「アカウントとパスワードを発行する利用者」を管理・保存する手段と、利用者毎に「写真のみを登録する利用者」と「チェックシートを起票する利用者」と「チェックシートを確認する利用者」と「チェックシートを承認する利用者」とする権限を保存する手段と、目的別にチェックシートを階層化して保存する手段と、チェックシートの確認項目として測定値や可否判定結果などを組み合わせて定義・保存する手段と、定義されたチェック項目と共に確認ポイントとなるサンプル画像を保存する手段と、を備え、
前記サーバはブラウザを通して接続するパーソナルコンピュータに対して管理する組織を表示・登録する手段と、組織毎の物件を表示・登録する手段と、利用者としてメールアドレスのみの利用者とアカウントとパスワードを発行する利用者を表示・登録する手段と、下請け業者毎に起票可能な作業物件を設定する手段と、利用者の権限別に起票できるチェックシートを設定する手段と、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示する手段と、目的別にチェックシートを階層化して表示する手段と、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示する手段と、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを登録する手段と、を備え、
携帯端末はログインIDとパスワードによる認証手段と、インターネットを介して前期サーバより確認項目と確認ポイント用サンプル画像とチェックシートの確認結果と確認根拠写真を携帯端末内部の保存データとサーバーデータとの履歴を確認して更新分(差分)のみをダウンロードする手段と、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示する手段と、目的別にチェックシートを階層化して表示する手段と、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示する手段と、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを携帯端末内部へ保存する手段と、根拠写真をデータ伝送軽減の為画像サイズを縮小変換する手段と、インターネットを介して確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを前期サーバにアップロードする手段と、を備えていることを特徴とする遠隔品質管理システム。
【請求項2】
チェックシートの確認項目として画像登録が必要な確認項目に対して携帯電話のメール添付機能を利用して写真撮影の作業を指示する作業指示書をメール起動用QRコード形式の中に作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を編集して一覧化し作業物件毎のチェックシート毎に出力する手段と、メール受付時に受信用メールアドレスにて作業物件を振り分ける手段と、メール受信時にタイトルにより作業場所毎のチェック項目へリンクする手段と、管理サーバへ送られてきた画像が規定のサイズ以上や既定のサイズ未満の場合に受付を拒否するメールを返信する手段と、送られてきた画像を既定のサイズに変換する手段と、既に送られてきている画像との間でチェックサムを用いた重複確認を行う手段と、画像に添付されている位置情報を保存する手段と、メール本文中の記号で挟まれた内側に記載されたコメント文を抽出して保存する手段と、正常に登録されたことを案内するメールの返信手段と、前記確認処理により受付が行われなかったこと案内するメール返信手段とを備え、
「写真のみ登録する利用者」がスマートフォン等の携帯端末を利用している場合を想定して携帯端末にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアには前記作業指示書に記載されている作業物件を管理する番号とメールアドレスのみで認証を行いシート毎に登録が必要な画像を撮影・登録する手段と、を備え、
前記作業指示書にチェックシート毎の画像登録状況を確認メールとして受信する為のメール送信用QRコードを印刷する手段と、チェックシート毎に現時点で登録されている画像をHTML形式で一覧編集してメール返信する手段と、未登録の項目に対して前記確認メールの内容を選択することにより個々のQRコードにより起動した場合と同様の作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を表示して画像登録用メールを起動する手段と、を備えていることを特徴とする遠隔品質管理システム。
【請求項3】
記入の終了したチェックシートの申請や確認・承認のワークフローをチェックシート毎に設定する手段と、ワークフローの状態を赤色・黄色・青色に分けて「利用者の操作待ち状態の物を赤色」で「他の利用者による操作待ち状態の物を黄色」で「全てのワークフローが終了している状態を青色」で表示する手段と、前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印を自動的に押印する手段と、事前に登録している印影を前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印刷する手段と、を備えていることを特徴とする遠隔品質管理システム。
【請求項4】
携帯端末の電波が届いていない状態(オフライン状態)を表示する手段と、電波の届いている状態(オンライン状態)時に前記サーバよりダウンロードして携帯端末内部に保存した確認項目と確認ポイント用サンプル画像を元に電波の届いていない状態(オフライン状態)においても確認操作や写真撮影操作を端末内部に保存して操作を継続する手段と、電源が無くなった時点までの操作状態を携帯端末内部に保存する手段と、再度電波の届いている状態(オンライン状態)になった時に携帯端末内部に保存した前記サーバに送信していないデータが存在することを表示する手段と、前記サーバに同期されていない携帯端末内部に保存した内容を確認表示する手段と、携帯端末内部に保存した内容を前記サーバに自動的に同期してアップロードする手段と、を備えていることを特徴とする遠隔品質管理システム。
【請求項5】
チェックシート毎に確認項目毎の合否や指摘回数を指定期間内の統計情報として累計して一覧出力する手段と、チェックシートに関わった関係者毎(根拠写真を登録した利用者と所属業者、確認・承認を行った利用者)に確認項目の合否件数や指摘回数を表示する手段と、を備えていることを特徴とする遠隔管理システム。
【請求項1】
インターネットを通してサービスを提供する管理サーバと、管理サーバにブラウザを通して接続されるパーソナルコンピュータと、携帯端末にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアにより管理サーバに接続される携帯端末と、管理サーバへのメール送受信を行う携帯電話を使用した遠隔品質管理システムであって、前記サーバは組織毎の物件を管理・保存する手段と、利用者を組織単位に管理して組織毎の利用者として参照する作業物件を制御する手段と、利用者として「メールアドレスのみの利用者」と「アカウントとパスワードを発行する利用者」を管理・保存する手段と、利用者毎に「写真のみを登録する利用者」と「チェックシートを起票する利用者」と「チェックシートを確認する利用者」と「チェックシートを承認する利用者」とする権限を保存する手段と、目的別にチェックシートを階層化して保存する手段と、チェックシートの確認項目として測定値や可否判定結果などを組み合わせて定義・保存する手段と、定義されたチェック項目と共に確認ポイントとなるサンプル画像を保存する手段と、を備え、
前記サーバはブラウザを通して接続するパーソナルコンピュータに対して管理する組織を表示・登録する手段と、組織毎の物件を表示・登録する手段と、利用者としてメールアドレスのみの利用者とアカウントとパスワードを発行する利用者を表示・登録する手段と、下請け業者毎に起票可能な作業物件を設定する手段と、利用者の権限別に起票できるチェックシートを設定する手段と、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示する手段と、目的別にチェックシートを階層化して表示する手段と、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示する手段と、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを登録する手段と、を備え、
携帯端末はログインIDとパスワードによる認証手段と、インターネットを介して前期サーバより確認項目と確認ポイント用サンプル画像とチェックシートの確認結果と確認根拠写真を携帯端末内部の保存データとサーバーデータとの履歴を確認して更新分(差分)のみをダウンロードする手段と、ログインした利用者に設定されている起票可能な作業物件を表示する手段と、目的別にチェックシートを階層化して表示する手段と、起票可能なチェックシート毎の確認項目を表示する手段と、確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを携帯端末内部へ保存する手段と、根拠写真をデータ伝送軽減の為画像サイズを縮小変換する手段と、インターネットを介して確認結果を測定値や判定結果と共に根拠写真データを前期サーバにアップロードする手段と、を備えていることを特徴とする遠隔品質管理システム。
【請求項2】
チェックシートの確認項目として画像登録が必要な確認項目に対して携帯電話のメール添付機能を利用して写真撮影の作業を指示する作業指示書をメール起動用QRコード形式の中に作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を編集して一覧化し作業物件毎のチェックシート毎に出力する手段と、メール受付時に受信用メールアドレスにて作業物件を振り分ける手段と、メール受信時にタイトルにより作業場所毎のチェック項目へリンクする手段と、管理サーバへ送られてきた画像が規定のサイズ以上や既定のサイズ未満の場合に受付を拒否するメールを返信する手段と、送られてきた画像を既定のサイズに変換する手段と、既に送られてきている画像との間でチェックサムを用いた重複確認を行う手段と、画像に添付されている位置情報を保存する手段と、メール本文中の記号で挟まれた内側に記載されたコメント文を抽出して保存する手段と、正常に登録されたことを案内するメールの返信手段と、前記確認処理により受付が行われなかったこと案内するメール返信手段とを備え、
「写真のみ登録する利用者」がスマートフォン等の携帯端末を利用している場合を想定して携帯端末にダウンロードされ動作する専用ソフトウェアには前記作業指示書に記載されている作業物件を管理する番号とメールアドレスのみで認証を行いシート毎に登録が必要な画像を撮影・登録する手段と、を備え、
前記作業指示書にチェックシート毎の画像登録状況を確認メールとして受信する為のメール送信用QRコードを印刷する手段と、チェックシート毎に現時点で登録されている画像をHTML形式で一覧編集してメール返信する手段と、未登録の項目に対して前記確認メールの内容を選択することにより個々のQRコードにより起動した場合と同様の作業物件毎の送信先アドレスとチェックシートの種類と確認項目を番号で示すメールタイトルと操作方法を示す本文を表示して画像登録用メールを起動する手段と、を備えていることを特徴とする遠隔品質管理システム。
【請求項3】
記入の終了したチェックシートの申請や確認・承認のワークフローをチェックシート毎に設定する手段と、ワークフローの状態を赤色・黄色・青色に分けて「利用者の操作待ち状態の物を赤色」で「他の利用者による操作待ち状態の物を黄色」で「全てのワークフローが終了している状態を青色」で表示する手段と、前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印を自動的に押印する手段と、事前に登録している印影を前記確認・承認行為毎にチェックシート上に印刷する手段と、を備えていることを特徴とする遠隔品質管理システム。
【請求項4】
携帯端末の電波が届いていない状態(オフライン状態)を表示する手段と、電波の届いている状態(オンライン状態)時に前記サーバよりダウンロードして携帯端末内部に保存した確認項目と確認ポイント用サンプル画像を元に電波の届いていない状態(オフライン状態)においても確認操作や写真撮影操作を端末内部に保存して操作を継続する手段と、電源が無くなった時点までの操作状態を携帯端末内部に保存する手段と、再度電波の届いている状態(オンライン状態)になった時に携帯端末内部に保存した前記サーバに送信していないデータが存在することを表示する手段と、前記サーバに同期されていない携帯端末内部に保存した内容を確認表示する手段と、携帯端末内部に保存した内容を前記サーバに自動的に同期してアップロードする手段と、を備えていることを特徴とする遠隔品質管理システム。
【請求項5】
チェックシート毎に確認項目毎の合否や指摘回数を指定期間内の統計情報として累計して一覧出力する手段と、チェックシートに関わった関係者毎(根拠写真を登録した利用者と所属業者、確認・承認を行った利用者)に確認項目の合否件数や指摘回数を表示する手段と、を備えていることを特徴とする遠隔管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【公開番号】特開2013−109740(P2013−109740A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−269441(P2011−269441)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(511300145)株式会社穴吹カレッジサービス (1)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(511300145)株式会社穴吹カレッジサービス (1)
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