遠隔操作システム、遠隔操作サーバ、およびこれらの動作方法
【課題】操作対象となる電気製品側と遠隔操作側とで別々の人物がいるようなケースでの遠隔操作の従来技術では、両者が別途電話やチャットなどでコミュニケーションしながら遠隔操作を行う場合、その参照する画面が異なり表示される項目名が異なるため意思の疎通に齟齬が生じるなどの可能性がある、という課題がある。
【解決手段】以上の課題を解決するために、本発明は、遠隔操作側にて共通形式のオペレーション画面でありながら、その操作項目名称を遠隔操作対象の電子機器におけるものと合致させた画面を生成する機能を備える遠隔操作システムを提供する。
【解決手段】以上の課題を解決するために、本発明は、遠隔操作側にて共通形式のオペレーション画面でありながら、その操作項目名称を遠隔操作対象の電子機器におけるものと合致させた画面を生成する機能を備える遠隔操作システムを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気製品を好適に遠隔操作するためオペレーション画面の生成技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットなどのネットワーク網を介して、遠隔地にある電気製品を操作するための技術が様々提供されている。例えば、遠隔操作対象となる電気製品の操作画面を遠隔操作用の端末装置にそのまま送信し、さらに操作に応じた画面変化や操作結果画面なども遠隔操作端末側で表示する技術が挙げられる。これによってユーザは、例えば自宅の電気製品を外出先から自宅で操作するのと同じような感覚で遠隔操作をすることができる。
【0003】
また例えば電気製品が故障などした場合に、上記技術を利用して所有ユーザの替わりにサポートセンターにいる専門のオペレータが遠隔操作によって電気製品を操作診断し、故障の原因特定や設定調整などを行うことを可能とする技術も開示されている(特許文献1など)。しかし特許文献1の技術では、専門オペレータは、それぞれ操作画面などが異なる様々な電気製品を遠隔操作する必要が生じてしまう。そのためオペレータは、全ての操作画面における操作体系をマスターしなければ満足なサポートを行うことができない。
【0004】
そこでこのようなケースにおいては、遠隔操作側に統一的な操作画面(オペレーション画面)が用意されていることが多い。これによりオペレータは、遠隔操作対象の違いを意識せずに、使い慣れたオペレーション画面で電気製品を遠隔操作し、十分なサポートを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−195062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし上記の故障サポートなどのケースのように、操作対象となる電気製品側と遠隔操作側とで別々の人物がおり、両者が別途電話やチャットなどでコミュニケーションしながら遠隔操作を行う場合、その参照するオペレーション画面が異なるため意思の疎通に齟齬が生じるなどの可能性がある、という課題がある。
【0007】
具体的に、電気製品の操作画面では「ブライトネス変更」となっている操作項目が、遠隔操作側のオペレーション画面では「明るさ調節」と表記されている、といった具合である。もちろん上記例では両項目が同一であるとの類推は容易であるが、例えば一般名称ではなくオリジナルの名称を用いた項目名などの場合、その類推は容易なものではない。そのため、例えば所有ユーザが確認してもらいたい操作項目を画面に表示されている項目名を参照してオペレータに伝えても、オペレータ側では統一的なオペレーション画面を参照してもどの項目のことなのか分かりにくい、といった事態が起こり得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するために、本発明は、遠隔操作側にて共通形式のオペレーション画面でありながら、その操作項目名称を遠隔操作対象の電子機器におけるものと合致させた画面を生成する機能を備える遠隔操作システムを提供する。
【0009】
具体的に、異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に対して、共通形式のオペレーション画面を備えた遠隔操作サーバを介してオペレータがユーザに代わって遠隔操作サービスを行うための遠隔操作システムであって、前記電気製品は、各被操作機能を表示する操作項目名称を保持する操作項目名称保持部と、前記保持されている操作項目名称を送信する操作項目名称送信部と、を有し、前記遠隔操作サーバは、前記電気製品から送信される操作項目名称を受信する操作項目名称受信部と、受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための前記共通形式のオペレーション画面を生成するオペレーション画面生成部と、を有する遠隔操作システムを提供する。
【0010】
また、上記構成を備え、さらに前記遠隔操作サーバのオペレーション画面生成部が、デフォルト操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するため共通形式のデフォルトオペレーション画面を生成するデフォルトオペレーション画面生成手段と、前記受信した操作項目名称のうちデフォルト操作項目名称に含まれていない操作項目名称である機種別操作項目名称で被操作機能を表示して遠隔操作するために、前記デフォルトオペレーション画面に機種別操作項目名称を追加し、又は/及び機種別操作項目名称にデフォルトオペレーション画面のデフォルト操作項目名称を変更する追加変更手段と、する追加変更手段と、を有する遠隔操作システムも提供する。
【0011】
また、上記構成を備え、さらに前記遠隔操作サーバのオペレーション画面生成部が、被操作機能が電気製品において操作を禁じられている機能である場合には、共通形式のオペレーション画面にて対応する操作項目名称の表示を操作禁止状態であることが分かる表示となるようにオペレーション画面を生成する操作禁止オペレーション画面生成手段を有する遠隔操作システムも提供する。
【0012】
また、上記システムにおける遠隔操作サーバや、上記遠隔操作システムの動作法方法、遠隔操作サーバの動作方法なども提供する。
【発明の効果】
【0013】
以上のような構成をとる本発明によって、共通形式のオペレーション画面であり、かつその操作項目名称を遠隔操作対象の電子機器におけるものと合致させた画面を生成することができる。したがって、遠隔操作を行う遠隔操作者(オペレータなど)は、遠隔操作対象の電気製品の操作画面などの違いを意識することなく、かつ電気製品側と遠隔操作側とで別々の人物がいる場合に、合致された操作項目名を共通認識として円滑にコミュニケーションをして遠隔操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1の遠隔操作システムにおける電気製品の操作画面と遠隔操作サーバのオペレーション画面の一例を表す図
【図2】実施例1の遠隔操作システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図3】実施例1の電気製品の操作項目名称保持部での操作項目名称の保持の一例を説明するための図
【図4】実施例1の電気製品における操作項目名称を含む操作画面の一例を表す図
【図5】実施例1の電気製品から遠隔操作サーバに対して送信されるデータの一例を表す図
【図6】実施例1の遠隔操作サーバにおいて生成されるオペレーション画面の一例を表す図
【図7】実施例1の遠隔操作サーバにおいて生成されるオペレーション画面の共通形式の一例を説明するための図
【図8】実施例1の電気製品におけるハードウェア構成の一例を表す図
【図9】実施例1の遠隔操作サーバにおけるハードウェア構成の一例を表す図
【図10】実施例1の遠隔操作システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図11】実施例2の遠隔操作システムにおける遠隔操作用のオペレーション画面の一例を表す図
【図12】実施例2の遠隔操作システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図13】実施例2の遠隔操作システムにおけるオペレーション画面生成の一例を説明するための図
【図14】実施例2の遠隔操作システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、実施例1は、主に請求項1,2,4,5,6について説明する。また、実施例2は、主に請求項3について説明する。
【0016】
≪実施例1≫
<概要>
図1は、本実施例の遠隔操作システムにおける電気製品の操作画面と遠隔操作サーバのオペレーション画面の一例を表す図である。ここで、例えばユーザAの所有するテレビ装置に不具合が生じ、ユーザAはサポートセンターに連絡を入れる。するとサポートセンターのオペレータがセンターにある端末からネットワークを介して当該テレビ装置にアクセスし、遠隔操作サーバにて生成されるオペレーション画面を端末に表示し参照しながら遠隔操作を行う。
【0017】
その際に、この図1(a)にあるように、当該テレビ装置の画質設定画面には、操作項目として「高速フレーム駆動」などの名称が表示されている。これに対して遠隔操作サーバで生成されるオペレーション画面にも同じように「高速フレーム駆動」が表示され、同項目のパラメータを変更するとテレビ装置でも同様のパラメータ変更を行うことができる。
【0018】
また、今度は別のユーザBがテレビ装置の不具合に際してオペレーションセンターに連絡を入れる。そして図1(b)に示すように、当該テレビ装置は新型でありユーザAのものとは内蔵ソフトウェアなどが異なっているために、その画質設定画面のレイアウトなどの構成が異なっている。また「高速フレーム駆動」の名称に変えて「なめらか映像240」などの操作項目が表示されている。すると遠隔操作側のオペレーション画面としては、そのレイアウトなどは図1(a)の場合と同じでありながら、「高速フレーム駆動」の替わりに「なめらか映像240」をその操作項目名称に含むオペレーション画面が生成され、オペレータはそのオペレーション画面によってテレビ装置を遠隔操作することができる、という具合である。
【0019】
以上のようにして、オペレータなどはレイアウトなどが共通のオペレーション画面によって遠隔操作対象の電気製品の操作画面などの違いを意識することなく異なる電気装置を遠隔操作することができ、かつそれぞれのユーザとの間で、その操作項目名を共通認識として円滑にコミュニケーションをして遠隔操作を行うことができる。
【0020】
<機能的構成>
図2は、本実施例の遠隔操作システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。なお、以下に記載する本装置やシステムの機能ブロックは、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザ・インターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。あるいは本システムの機能ブロックは専用ハードウェアによって実現されてもよい。
【0021】
また、この発明はシステムやそれを構成する装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0022】
本実施例の遠隔操作システムは、異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に対して、共通形式のオペレーション画面を備えた遠隔操作サーバを介してオペレータがユーザに代わって遠隔操作サービスを行うためのシステムであり、図2にあるように、「電気製品」(0200)と、「遠隔操作サーバ」(0210)と、からなる。なお、「同じ用途」とは、その電気製品に関する普通名称が同一または類似するものをいい、例えばテレビジョン装置やテレビと称されるものは同じ用途の電気製品となる。あるいは電気製品によって主に実現される機能が同じや類似しているものも同じ用途といえ、例えば前述のテレビジョン装置は、画像の表示を主たる機能としており、その点でモニタ装置と同じ用途と言える。
また「異なる機種」とは、前記同じ用途の電気製品群の中で新発売や製造メーカーの違いなどで装置を構成するハードウェア部品が異なるといった態様のほか、ハードウェア部品が同じであっても装置の基本制御用ソフトウェア(いわゆるファームウェア)やその他ドライバソフトウェアなどのバージョンや仕様が異なる(例えばソフトウェアアップデートやOEMなど)といった態様も含まれる。
また「オペレーション画面」とは、遠隔操作者が遠隔操作のために利用するGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)の画面をいい、その画面内には、被操作機能に応じた操作項目について、画面内にボタンやスライダーバー、チェックボックスなどの操作部品が配置されている。具体的には、例えばテレビ装置に関するオペレーション画面として、図6に示すように、画面内真ん中に色温度を調節する操作項目(操作項目名称「色温度」)についてスライダーバーが配置され、画面下部には映像の表示周期を調節する操作項目(操作項目名称「120ヘルツHigh」、「なめらか映像240」など)に関してチェックボックスが横に並べて配置されている、という具合である。そして遠隔操作者は、その画面内にある操作部品をポインタやタッチなどで指定し操作入力を行うよう構成されている。
このようにオペレーション画面においてはポインタやタッチなどで画面内の位置を指定し操作を行うため、操作項目の配置レイアウトが逐一変化すると操作者にとっては非常に操作しにくいことになる。そこで本願のオペレーション画面は、遠隔操作の対象が同じ用途で異なる機種の電気製品群であれば、操作項目の配置レイアウトを共通形式とする。このようにして、遠隔操作者は、同じ用途で異なる機種の電気製品を遠隔操作する場合でも、それぞれの電気製品について共通形式で使い慣れたオペレーション画面での操作を行うことができる。
またオペレーション画面を、その画面内の操作項目の配置レイアウトを共通とする形式に加えて、例えばスライダーバーなどの操作部品の色使いや、操作部品の種類(チェックボックスやスライダーバー、直接数値入力のボックスなど)などが、同じ用途であれば異なる機種のものであっても同じようにしても良い。もちろん上記例は一例であり、遠隔操作者が操作対象の違いに関わらず違和感なく統一的な操作が行える範囲であれば、後述するように操作部品の配置レイアウトが若干異なっていたり、その色使いが異なっていたりしても良い。
【0023】
また「電気製品」とは、ユーザによる操作信号の入力で操作が可能な電気製品であれば特に限定せず、例えばテレビ装置や録画装置、ラジオ装置、エアコン装置、電子レンジ、洗濯機、冷蔵庫、セキュリティ装置、給湯装置を含む浴室ユニット装置、便所ユニット装置、食器洗浄機、電気掃除機、電動式カーテン引き装置、カメラ、映写機、電話機、ファクシミリ、乗物用ナビゲーション装置、方向探知機、レーダー機械器具、スピーカ、コンパクトディスクプレーヤー、ジュークボックス、テープレコーダー、レコードプレーヤー、録音装置、テレビゲーム機、電子式身体測定器具、照明装置、衣類乾燥装置、布団乾燥機、計時装置、印刷装置、あるいはそれらを集中管理する家庭内装置管理システムのサーバ装置などが挙げられる。そしてこの「電気製品」(0200)は、「操作項目名称保持部」(0201)と、「操作項目名称送信部」(0202)と、を有する。
【0024】
「操作項目名称保持部」(0201)は、各被操作機能を表示する操作項目名称を保持する機能を有し、例えばHDD(ハードディスク・ドライブ)や不揮発性メモリなどの各種記録媒体によって実現することができる。なお「被操作機能」とは、この電気製品に関してユーザの操作信号入力によって操作実行される機能をいい、電気製品の用途に応じて様々な機能が設定されていて良い。具体的にテレビジョン装置であれば、表示画像の色相の調節、彩度の調節、明度の調節、色温度の調節、表示駆動周期の調節、コントラスト調節、画像の加工表示モードの設定、ガンマ値の調節、黒を基準とする階調度の調節、ノイズリダクション機能の強度の調節などが被操作機能として挙げられる。
また「操作項目名称」は、上記のような被操作機能を表示する名称であるが、被操作機能で実現される設定や調節の内容に応じて上記例のような被操作機能が細分化され、その細分化された各被操作機能ごとに操作項目名称が表示されるように構成されても良い。つまり、例えば被操作機能の「表示駆動周期の設定」について、図4に示すように「モーション設定」という操作項目名称が表示される。そして、さらにそこで設定可能な表示駆動周期の駆動ヘルツに応じて、例えば「60ヘルツ駆動」であれば「OFF」との操作項目名称が表示され、「120ヘルツ駆動(+画質調整)」であれば「120ヘルツHigh」との操作項目名称が表示され、「120ヘルツ駆動のみ」であれば「120ヘルツLow」との操作項目名称が表示され、「240ヘルツ駆動(+画質調整)」であれば「なめらか映像240」との操作項目名称が表示される、という具合である。
【0025】
図3は、例えばテレビ装置における操作項目名称保持部での操作項目名称の保持の一例を説明するための図である。この図にあるように、上記細分化も含む機能IDや操作の種類などが関連付けられた操作項目テーブルデータの1つのレコードとして操作項目名称(図中の名称)が保持されている。そして、このように保持されている操作項目テーブルデータを参照した電気製品(テレビ)の演算装置の演算処理によって、図4に示すように、機能ID:qs/000〜qs/004を利用した表示駆動周期の設定画面として、「モーション設定」、「なめらか映像240」、「120ヘルツHigh」、「120ヘルツLow」、「OFF」などの操作項目名称を含む操作画面が生成されディスプレイなどに表示される。そして、例えばカーソル選択にて「なめらか映像240」選択することで、テレビの秒間表示単位(駆動ヘルツ)を240Hzに設定することができる、という具合である。
【0026】
なお操作項目名称は、上記のようにソフトウェア処理によってディスプレイに表示される操作画面の項目名称に限らず、物理的な操作パネルの操作項目名称などであっても良い。その場合でも、本実施例の電気製品は図3のような操作項目テーブルデータを保持し、物理的な操作パネルに対する操作入力によって、それに関連付けられた操作信号を出力する構成とすると良い。
【0027】
「操作項目名称送信部」(0202)は、前記保持されている操作項目名称を送信する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置やネットワーク回線への接続回路、操作項目名称送信プログラムなどによって実現することができる。
【0028】
具体的には、次に説明する遠隔操作サーバからのアクセスおよびGetリクエストに応じて、操作項目名称や、その操作項目名称で示される操作項目の現在設定値などをそれら情報を保持する不揮発性メモリなどから取得し、遠隔操作サーバ装置に返信する、という具合である。
【0029】
図5は、ここで遠隔操作サーバに対して送信されるデータの一例を表す図である。ここで、遠隔操作サーバからの機能ID:qsの項目名称などの送信要求(GETリクエスト)を受信する。すると、操作項目名称送信部では、この図にあるように、例えば「name」にて操作機能の識別情報(qs)を示し、「qs」にて当該操作項目の現在の設定値(5)を示し、「qs:title」にてその機能名称を示し、「qs:option_choose」でその機能において設定可能なオプションの名称やその設定値を示すデータを生成する、という具合である。なお前述の通り、この例では、機能名称(図中のモーション設定)も操作項目名称であり、またその機能において選択される細分化された内容を示すオプション名称(なめらか映像240や120ヘルツHighなど)も操作項目名称である。
また、遠隔操作サーバからのGETリクエストは機能ID単位ではなく、一括で全ての項目名称などの送信を要求するものであっても良いし、リクエストに応じてではなく電気製品側から遠隔操作サーバにこのデータを送信する構成としても良い。
【0030】
そして、このようにして送信されてきた操作項目名称を含むデータを参照し、遠隔操作サーバでは共通形式でかつ操作名称項目を操作対象の電気製品のそれと合致させたオペレーション画面を生成することを特徴とする。つづいて、そのような遠隔操作サーバについて、図2に戻り説明する。
【0031】
「遠隔操作サーバ」(0210)は、図2にあるように「操作項目名称受信部」(0211)と、「オペレーション画面生成部」(0212)と、を有する。
【0032】
「操作項目名称受信部」(0211)は、前記電気製品から送信される操作項目名称を受信する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置やネットワーク回線への接続回路、操作項目名称受信プログラムなどによって実現することができる。具体的には、遠隔操作サーバが、例えば電気製品のMACアドレスやIPアドレスなどを指定してインターネットプロトコルに従って電気製品にアクセスし、GETリクエストを送信する。すると電気製品から、GETリクエストのレスポンスとして図5に示すような操作項目名称を含むデータがインターネットなどのネットワーク回線を介して返信されてくるので、それをこの操作項目名称受信部にて受信する、という具合である。
【0033】
「オペレーション画面生成部」(0212)は、受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための前記共通形式のオペレーション画面を生成する機能を有し、例えばCPUやオペレーション画面生成プログラムなどによって実現することができる。
【0034】
図6は、生成されるオペレーション画面の一例を表す図である。ここで、例えばオペレーション画面の雛形データとして、操作項目のIDとその配置位置や操作部品、その表示色などを特定する情報を保持、あるいは外部の記録装置から取得する。そして操作項目名称受信部で受信した図5に示すようなデータを参照し、雛形データの空いている(操作項目名称が割当てられていない)操作項目IDの部分に、当該IDで識別される操作項目名称を追加埋め込みし、図6に示すようなオペレーション画面を生成する。あるいは、操作項目IDが一致する雛形の操作項目名称(デフォルト操作項目名称)と、受信データで示される操作項目名称(機種別操作項目名称)を比較し、その文字列が一致しないものに関して雛形データ内のデフォルト操作項目名称を機種別操作項目名称に置き換えて(変更して)、図6に示すようなオペレーション画面を生成する、という具合である。
【0035】
そして上記処理を行うために、この遠隔操作サーバのオペレーション画面生成部は、「デフォルトオペレーション画面生成手段」と、「追加変更手段」と、を有していても良い。「デフォルトオペレーション画面生成手段」は、デフォルト操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するため共通形式のデフォルトオペレーション画面を、例えば前述のような雛形データを利用し、演算装置の演算処理によって生成する。そして、「追加変更手段」は受信した操作項目名称のうちデフォルト操作項目名称に含まれていない操作項目名称である機種別操作項目名称を演算装置の比較演算処理によって特定する。そして、その特定した機種別操作項目名称で被操作機能を表示して遠隔操作するために、前記デフォルトオペレーション画面に機種別操作項目名称を追加あるいは変更する処理を行う。
【0036】
このようにして、操作項目のレイアウトなどが略同じ共通形式でありながら、その操作項目の名称が操作対象の電気製品によって異なるようにオペレーション画面を生成することを本願の第二の特徴とする。
【0037】
なおオペレーション画面におけるレイアウトなどは、前述のように完全に共通である必要は無い。例えば操作項目名称の数などに応じ、操作項目の表示領域の大きさや配置位置を操作感覚の共通性を損なわない程度に適宜替えるよう構成しても良い。具体的には、図7(a)にあるように、電気製品αに関するオペレーション画面には操作項目(選択項目)としてOFF,120ヘルツHigh,120ヘルツLow,なめらか映像240のチェックボックスが所定の表示領域に横方向に並べて配置されている。一方で、操作項目120ヘルツHighとLowが120ヘルツにまとめられている電気製品αに関しては、これら3つの操作項目の配置位置を、図7(b)にあるように表示領域中で横方向に均等に分割して配置する、という具合である。
【0038】
そして、このように生成されたオペレーション画面が、オペレータなどの遠隔操作者の利用する端末装置などに表示され遠隔操作が行われる、という具合である。
【0039】
なお、遠隔操作サーバによる遠隔操作実行時には、電気製品は、自身の操作パネルやリモコンによる通常操作入力を受付けないよう構成しても良い。具体的に、例えば遠隔操作サーバからロック信号が送信され、あるいはアクセス信号を電気製品がロック信号と解釈し、それにしたがって電気製品は遠隔操作サーバ以外からの通常の操作信号に応じた処理を実行しない、という具合である。
【0040】
あるいは逆に、遠隔操作時でも電気製品は自身の操作パネルやリモコンによる操作入力を受付けるよう構成しても良い。その場合には、電気製品はその通常操作入力による切替えや変更の結果を遠隔操作サーバに送信し、その送信情報がペレーション画面にて反映される(例えばある設定項目のパラメータが変更されたら、変更されたことを通知するメッセージやBEEP音などの出力とともに、オペレーション画面内の当該パラメータ値を変更する)といった処理を行う、という具合である。
【0041】
<ハードウェア構成>
図8、9は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、電気製品と遠隔操作サーバにおける構成の一例を表す概略図である。この図を利用してオペレーション画面の生成処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0042】
図8は、本実施例の電気製品のハードウェア構成の一例を表す図である。この図にあるように、電気製品は「CPU」(0801)と、「主メモリ」(0802)を備えており、「主メモリ」にプログラムやデータが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照し、プログラムで示される手順に従いデータに対する各種演算処理を実行する。また電気製品は、操作項目名称保持部である「フラッシュメモリ」(0803)や、操作項目名称送信部である「インターネット通信回路」(0804)も備えている。さらに電気製品がテレビ装置であれば、図示しない「画質調整回路」や「VRAM」、「表示画面」など電気製品の用途に必要な各種ハードウェア構成を備えていると良い。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0043】
ここで、遠隔操作サーバからアクセスがあり、例えばインターネットプロトコルに従ったGETリクエストを「インターネット通信回路」にて受信する。すると、「CPU」は操作項目名称送信プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって「フラッシュメモリ」に保持されている図3に示すような操作項目データテーブルから操作項目IDや操作項目名称、現在設定値などを読み出し、「主メモリ」に格納する。そして、その読み出したデータを元に「CPU」の演算処理により図5に示すような送信データを生成し、「インターネット通信回路」からGETリクエストの送信元の遠隔操作サーバのIPアドレスなどを宛先として当該データを送信する、という具合である。
【0044】
またこの電気製品では、読み出したデータを利用して図4に示すような操作画面を生成し、「ディスプレイ」などの表示画面に生成した操作画面を表示しても良い。そして、このように表示される操作画面と、次に説明する遠隔操作サーバが生成するオペレーション画面において表示される操作項目が一致することで、電気製品側にいるユーザと遠隔操作側の操作者(オペレータなど)との間で前述のように円滑にコミュニケーションをして遠隔操作を行うことができる。なお、もちろん遠隔操作サーバで電気製品を遠隔操作中に、電気製品側では操作画面を表示させることは必須ではない。例えば、当該電気製品の説明書などに記載されている操作項目名称も、その操作画面で表示される名称に準拠したものであるはずであり、そのような説明書を用いて電気製品側のユーザと遠隔操作サーバ側のオペレータがコミュニケーションする場合も同様の効果を奏し得るからである。
【0045】
図9は、本実施例の遠隔操作サーバのハードウェア構成の一例を表す図である。この図にあるように、遠隔操作サーバは、「CPU」(0901)と、「主メモリ」(0902)を備えており、「主メモリ」にプログラムやデータが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照し、プログラムで示される手順に従いデータに対する各種演算処理を実行する。これによりオペレーション画面生成部の機能やその他構成要件の演算処理に係る機能が実現される。また遠隔操作サーバは、各種データを保持する「HDD」(0903)や、操作項目名称受信部である「インターネット通信回路」(0904)も備えている。また、この遠隔操作サーバを直接遠隔操作用の端末とするのであれば、図示しない操作入力用の「入力デバイス」や「ディスプレイ」を備えていても良い。あるいは、遠隔操作者の所持する遠隔操作用端末にオペレーション画面を(インターネットプロトコル以外で)送信するための「通信回路」を備えていても良い。
【0046】
ここで、例えば電気製品の所有者からの連絡などに応じて、前述のように遠隔操作サーバは電気製品にアクセスし、「入力デバイス」の入力操作に応じてGETリクエストを「インターネット通信回路」から送信する。そして、そのリクエストに応じて上記のように返信されてきたデータを「インターネット通信回路」にて受信する。すると、「CPU」はオペレーション画面生成プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって受信データを「主メモリ」に格納する。
【0047】
つづいて、「CPU」は例えば「HDD」に保持されているオペレーション画面の雛形データを読み出す。つづいて、その雛形データの操作項目IDと、受信データの操作項目IDをキーとして、雛形データで空データとなっている操作項目名称に埋め込むべき操作項目名称を演算処理によって特定する。そして特定した操作項目名称を雛形データの所定位置に埋め込み、共通形式のオペレーション画面を生成する。また、その際に、雛形データでは存在するものの受信データには無い操作項目がある場合など、前述のようにその操作項目の配置位置を適宜変更するよう「CPU」が演算処理を行っても良い。
【0048】
そしてこのように生成されたオペレーション画面が、サーバ自身に接続されたディスプレイや、遠隔操作者が利用する遠隔操作用端末に送信されその端末のディスプレイに表示されることで、遠隔操作者は、電気製品の所有者との間で合致された操作項目名を共通認識として円滑にコミュニケーションをして遠隔操作を行うことができる。また、その画面はそのレイアウトなどが共通形式となっているので、遠隔操作対象の電気製品の操作画面などの違いを意識することなく操作することができる。
【0049】
<処理の流れ>
図10は、本実施例の遠隔操作システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。この図にあるように、まず、異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に含まれる電気製品において、各被操作機能を表示する操作項目名称を保持するために記録する(ステップS1001)。その後、遠隔操作サーバからの遠隔操作のためのアクセスやGETリクエストの受信に応じて、その保持されている操作項目名称を遠隔操作サーバに対して送信する(ステップS1002)。
【0050】
すると遠隔操作サーバでは、ステップS1002にて電気製品から送信される操作項目名称を受信し(ステップS1011)、受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための共通形式のオペレーション画面を生成する(ステップS1012)。そして、その生成したオペレーション画面を遠隔操作者の利用する端末に送信、表示させる、という具合である。
【0051】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例の遠隔操作システムでは、共通形式のオペレーション画面であり、かつその操作項目名称を遠隔操作対象の電子機器におけるものと合致させた画面を生成することができる。したがって、遠隔操作を行う遠隔操作者(オペレータなど)は、遠隔操作対象の電気製品の操作画面などの違いを意識することなく、かつ電気製品側と遠隔操作側とで別々の人物がいる場合に、合致された操作項目名を共通認識として円滑にコミュニケーションをして遠隔操作を行うことができる。
≪その他の実施例≫
また本実施例の遠隔操作システムでは、上記を基本として、さらに以下のようにオペレーション画面を生成するよう構成しても良い。すなわち、例えば電気製品が過去機種などで、共通形式のオペレーション画面として設定されている操作項目自体が電気製品に存在していないなどの場合がある。そのような場合には、例えば遠隔操作サーバからの個別項目に係るGetリクエストに対して、そのリクエストに対応する操作項目が無いことを示すレスポンスを電気製品が送信すると、あるいは一括のGetリクエストに対して電気製品から返信されたレスポンスに当該操作項目のIDが含まれていないと、それに応じて当該操作項目名称をオペレーション画面から消去する、あるいは名称を表示しなかったりデフォルトの名称としたりしたままその操作項目をグレーアウト表示などとし操作不可とする、という具合である。
【0052】
≪実施例2≫
<概要>
図11は、本実施例の遠隔操作システムにおいて生成される遠隔操作用のオペレーション画面の一例を表す図である。ここで、遠隔操作対象の電気製品において、例えば項目としては存在するものの、工場出荷時などにのみ調整可能で出荷後には変更できない操作項目や、あるいは電源OFFなど遠隔操作時にのみ変更できない操作項目などがある。すると、この図11にあるように、遠隔操作サーバにて生成されたオペレーション画面内にある操作項目のうち、上記のように変更不可である操作項目Aコントラストに関してその表示領域がグレーアウト表示となっている。
【0053】
このようにして遠隔操作者は、オペレーション画面を参照して遠隔操作できない項目について容易に把握することができる。
【0054】
<機能的構成>
図12は、本実施例の遠隔操作システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の遠隔操作システムは、「電気製品」(1200)と、「遠隔操作サーバ」(1210)と、からなる。なお「電気製品」の構成要件については、上記実施例での記載と同様であるのでその説明は省略する。そして「遠隔操作サーバ」は、実施例1を基本として、「操作項目名称受信部」(1211)と、「オペレーション画面生成部」(1212)と、を有する。そして本実施例の遠隔操作サーバは、そのオペレーション画面生成部が、「操作禁止オペレーション画面生成手段」(1213)をさらに有することを特徴とする。
【0055】
「操作禁止オペレーション画面生成手段」(1213)は、被操作機能が電気製品において操作を禁じられている機能である場合には、共通形式のオペレーション画面にて対応する操作項目名称の表示を操作禁止状態であることが分かる表示となるようにオペレーション画面を生成する機能を有する。
【0056】
図13は、本実施例の遠隔操作システムにおけるオペレーション画面生成の一例を説明するための図である。この図13にあるように、例えば受信した操作項目名称「Aコントラスト」の操作項目について、「変更不可フラグ(Change_Flagの値が0)」が付与されている。すると遠隔操作サーバではCPUの演算処理によってそのフラグの有無を判断し、変更不可とされている操作項目については、例えば図11に示すようにグレーアウトとするオペレーション画面を生成する、という具合である。
また、操作を禁じられている機能を示す情報(例えばChange_Flagタグなど)は、前述の通り細分化された各被操作項目について個別に付加されていても良い。例えば図5の「モーション設定(qs)」で示される被操作項目のみならず、「qs:Option_choose」で細分化設定されている「なめらか映像240」などについても、個別にChange_Flagタグなどが付加されていても良い。
あるいは、電気製品のIDと、当該電気製品にて遠隔操作が禁止されている被操作機能とを関連付けたテーブルを遠隔操作サーバにて保持しておき、電気製品から送信されたIDをキーに演算装置の演算処理によって操作禁止の被操作機能を特定することで、被操作機能が電気製品において操作を禁じられている機能か判断するよう構成しても良い。あるいは、例えば深夜帯であれば音量のアップ変更を禁止する、という具合に時間帯別に禁止されている被操作機能を示すテーブルを保持していても良い。その場合には、内蔵/外部時計を利用して現在時刻情報を取得し、それをキーとする演算装置の演算処理によって操作禁止の被操作機能を特定する、という具合である。
【0057】
なお、「操作禁止状態であることが分かる表示」とは、上記のような該当項目のグレーアウト表示には限定されず、例えば操作禁止アイコンの表示や、赤いバツ印の重畳表示、あるいはそもそも該当項目の表示自体行わない、などの表示形態が挙げられる。
【0058】
<処理の流れ>
図14は、本実施例の遠隔操作システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。この図にあるように、まず、異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に含まれる電気製品において、各被操作機能を表示する操作項目名称を保持するために記録する(ステップS1401)。その後、遠隔操作サーバからの遠隔操作のためのアクセスやGETリクエストの受信に応じて、その保持されている操作項目名称を、変更不可を示す情報と関連付けて遠隔操作サーバに対して送信する(ステップS1402)。
【0059】
すると遠隔操作サーバでは、ステップS1402にて電気製品から送信される操作項目名称を受信し(ステップS1411)、受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための共通形式のオペレーション画面を、変更不可とされている操作項目についてはグレーアウト表示など操作禁止状態であることが分かる表示形態となるよう生成する(ステップS1412)。そして、そのように生成したオペレーション画面を遠隔操作者の利用する端末に送信、表示させる、という具合である。
【0060】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例の遠隔操作システムでは、遠隔操作対象の電気製品において遠隔操作できない項目については、操作禁止状態であることが分かる表示形態でオペレーション画面が生成される。したがって、遠隔操作者は、オペレーション画面を参照して遠隔操作できない項目について容易に把握することができる。
【符号の説明】
【0061】
0200 電気製品
0201 操作項目名称保持部
0202 操作項目名称送信部
0210 遠隔操作サーバ
0211 操作項目名称受信部
0212 オペレーション画面生成部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気製品を好適に遠隔操作するためオペレーション画面の生成技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットなどのネットワーク網を介して、遠隔地にある電気製品を操作するための技術が様々提供されている。例えば、遠隔操作対象となる電気製品の操作画面を遠隔操作用の端末装置にそのまま送信し、さらに操作に応じた画面変化や操作結果画面なども遠隔操作端末側で表示する技術が挙げられる。これによってユーザは、例えば自宅の電気製品を外出先から自宅で操作するのと同じような感覚で遠隔操作をすることができる。
【0003】
また例えば電気製品が故障などした場合に、上記技術を利用して所有ユーザの替わりにサポートセンターにいる専門のオペレータが遠隔操作によって電気製品を操作診断し、故障の原因特定や設定調整などを行うことを可能とする技術も開示されている(特許文献1など)。しかし特許文献1の技術では、専門オペレータは、それぞれ操作画面などが異なる様々な電気製品を遠隔操作する必要が生じてしまう。そのためオペレータは、全ての操作画面における操作体系をマスターしなければ満足なサポートを行うことができない。
【0004】
そこでこのようなケースにおいては、遠隔操作側に統一的な操作画面(オペレーション画面)が用意されていることが多い。これによりオペレータは、遠隔操作対象の違いを意識せずに、使い慣れたオペレーション画面で電気製品を遠隔操作し、十分なサポートを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−195062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし上記の故障サポートなどのケースのように、操作対象となる電気製品側と遠隔操作側とで別々の人物がおり、両者が別途電話やチャットなどでコミュニケーションしながら遠隔操作を行う場合、その参照するオペレーション画面が異なるため意思の疎通に齟齬が生じるなどの可能性がある、という課題がある。
【0007】
具体的に、電気製品の操作画面では「ブライトネス変更」となっている操作項目が、遠隔操作側のオペレーション画面では「明るさ調節」と表記されている、といった具合である。もちろん上記例では両項目が同一であるとの類推は容易であるが、例えば一般名称ではなくオリジナルの名称を用いた項目名などの場合、その類推は容易なものではない。そのため、例えば所有ユーザが確認してもらいたい操作項目を画面に表示されている項目名を参照してオペレータに伝えても、オペレータ側では統一的なオペレーション画面を参照してもどの項目のことなのか分かりにくい、といった事態が起こり得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するために、本発明は、遠隔操作側にて共通形式のオペレーション画面でありながら、その操作項目名称を遠隔操作対象の電子機器におけるものと合致させた画面を生成する機能を備える遠隔操作システムを提供する。
【0009】
具体的に、異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に対して、共通形式のオペレーション画面を備えた遠隔操作サーバを介してオペレータがユーザに代わって遠隔操作サービスを行うための遠隔操作システムであって、前記電気製品は、各被操作機能を表示する操作項目名称を保持する操作項目名称保持部と、前記保持されている操作項目名称を送信する操作項目名称送信部と、を有し、前記遠隔操作サーバは、前記電気製品から送信される操作項目名称を受信する操作項目名称受信部と、受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための前記共通形式のオペレーション画面を生成するオペレーション画面生成部と、を有する遠隔操作システムを提供する。
【0010】
また、上記構成を備え、さらに前記遠隔操作サーバのオペレーション画面生成部が、デフォルト操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するため共通形式のデフォルトオペレーション画面を生成するデフォルトオペレーション画面生成手段と、前記受信した操作項目名称のうちデフォルト操作項目名称に含まれていない操作項目名称である機種別操作項目名称で被操作機能を表示して遠隔操作するために、前記デフォルトオペレーション画面に機種別操作項目名称を追加し、又は/及び機種別操作項目名称にデフォルトオペレーション画面のデフォルト操作項目名称を変更する追加変更手段と、する追加変更手段と、を有する遠隔操作システムも提供する。
【0011】
また、上記構成を備え、さらに前記遠隔操作サーバのオペレーション画面生成部が、被操作機能が電気製品において操作を禁じられている機能である場合には、共通形式のオペレーション画面にて対応する操作項目名称の表示を操作禁止状態であることが分かる表示となるようにオペレーション画面を生成する操作禁止オペレーション画面生成手段を有する遠隔操作システムも提供する。
【0012】
また、上記システムにおける遠隔操作サーバや、上記遠隔操作システムの動作法方法、遠隔操作サーバの動作方法なども提供する。
【発明の効果】
【0013】
以上のような構成をとる本発明によって、共通形式のオペレーション画面であり、かつその操作項目名称を遠隔操作対象の電子機器におけるものと合致させた画面を生成することができる。したがって、遠隔操作を行う遠隔操作者(オペレータなど)は、遠隔操作対象の電気製品の操作画面などの違いを意識することなく、かつ電気製品側と遠隔操作側とで別々の人物がいる場合に、合致された操作項目名を共通認識として円滑にコミュニケーションをして遠隔操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施例1の遠隔操作システムにおける電気製品の操作画面と遠隔操作サーバのオペレーション画面の一例を表す図
【図2】実施例1の遠隔操作システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図3】実施例1の電気製品の操作項目名称保持部での操作項目名称の保持の一例を説明するための図
【図4】実施例1の電気製品における操作項目名称を含む操作画面の一例を表す図
【図5】実施例1の電気製品から遠隔操作サーバに対して送信されるデータの一例を表す図
【図6】実施例1の遠隔操作サーバにおいて生成されるオペレーション画面の一例を表す図
【図7】実施例1の遠隔操作サーバにおいて生成されるオペレーション画面の共通形式の一例を説明するための図
【図8】実施例1の電気製品におけるハードウェア構成の一例を表す図
【図9】実施例1の遠隔操作サーバにおけるハードウェア構成の一例を表す図
【図10】実施例1の遠隔操作システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【図11】実施例2の遠隔操作システムにおける遠隔操作用のオペレーション画面の一例を表す図
【図12】実施例2の遠隔操作システムにおける機能ブロックの一例を表す図
【図13】実施例2の遠隔操作システムにおけるオペレーション画面生成の一例を説明するための図
【図14】実施例2の遠隔操作システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、実施例1は、主に請求項1,2,4,5,6について説明する。また、実施例2は、主に請求項3について説明する。
【0016】
≪実施例1≫
<概要>
図1は、本実施例の遠隔操作システムにおける電気製品の操作画面と遠隔操作サーバのオペレーション画面の一例を表す図である。ここで、例えばユーザAの所有するテレビ装置に不具合が生じ、ユーザAはサポートセンターに連絡を入れる。するとサポートセンターのオペレータがセンターにある端末からネットワークを介して当該テレビ装置にアクセスし、遠隔操作サーバにて生成されるオペレーション画面を端末に表示し参照しながら遠隔操作を行う。
【0017】
その際に、この図1(a)にあるように、当該テレビ装置の画質設定画面には、操作項目として「高速フレーム駆動」などの名称が表示されている。これに対して遠隔操作サーバで生成されるオペレーション画面にも同じように「高速フレーム駆動」が表示され、同項目のパラメータを変更するとテレビ装置でも同様のパラメータ変更を行うことができる。
【0018】
また、今度は別のユーザBがテレビ装置の不具合に際してオペレーションセンターに連絡を入れる。そして図1(b)に示すように、当該テレビ装置は新型でありユーザAのものとは内蔵ソフトウェアなどが異なっているために、その画質設定画面のレイアウトなどの構成が異なっている。また「高速フレーム駆動」の名称に変えて「なめらか映像240」などの操作項目が表示されている。すると遠隔操作側のオペレーション画面としては、そのレイアウトなどは図1(a)の場合と同じでありながら、「高速フレーム駆動」の替わりに「なめらか映像240」をその操作項目名称に含むオペレーション画面が生成され、オペレータはそのオペレーション画面によってテレビ装置を遠隔操作することができる、という具合である。
【0019】
以上のようにして、オペレータなどはレイアウトなどが共通のオペレーション画面によって遠隔操作対象の電気製品の操作画面などの違いを意識することなく異なる電気装置を遠隔操作することができ、かつそれぞれのユーザとの間で、その操作項目名を共通認識として円滑にコミュニケーションをして遠隔操作を行うことができる。
【0020】
<機能的構成>
図2は、本実施例の遠隔操作システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。なお、以下に記載する本装置やシステムの機能ブロックは、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザ・インターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。あるいは本システムの機能ブロックは専用ハードウェアによって実現されてもよい。
【0021】
また、この発明はシステムやそれを構成する装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0022】
本実施例の遠隔操作システムは、異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に対して、共通形式のオペレーション画面を備えた遠隔操作サーバを介してオペレータがユーザに代わって遠隔操作サービスを行うためのシステムであり、図2にあるように、「電気製品」(0200)と、「遠隔操作サーバ」(0210)と、からなる。なお、「同じ用途」とは、その電気製品に関する普通名称が同一または類似するものをいい、例えばテレビジョン装置やテレビと称されるものは同じ用途の電気製品となる。あるいは電気製品によって主に実現される機能が同じや類似しているものも同じ用途といえ、例えば前述のテレビジョン装置は、画像の表示を主たる機能としており、その点でモニタ装置と同じ用途と言える。
また「異なる機種」とは、前記同じ用途の電気製品群の中で新発売や製造メーカーの違いなどで装置を構成するハードウェア部品が異なるといった態様のほか、ハードウェア部品が同じであっても装置の基本制御用ソフトウェア(いわゆるファームウェア)やその他ドライバソフトウェアなどのバージョンや仕様が異なる(例えばソフトウェアアップデートやOEMなど)といった態様も含まれる。
また「オペレーション画面」とは、遠隔操作者が遠隔操作のために利用するGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)の画面をいい、その画面内には、被操作機能に応じた操作項目について、画面内にボタンやスライダーバー、チェックボックスなどの操作部品が配置されている。具体的には、例えばテレビ装置に関するオペレーション画面として、図6に示すように、画面内真ん中に色温度を調節する操作項目(操作項目名称「色温度」)についてスライダーバーが配置され、画面下部には映像の表示周期を調節する操作項目(操作項目名称「120ヘルツHigh」、「なめらか映像240」など)に関してチェックボックスが横に並べて配置されている、という具合である。そして遠隔操作者は、その画面内にある操作部品をポインタやタッチなどで指定し操作入力を行うよう構成されている。
このようにオペレーション画面においてはポインタやタッチなどで画面内の位置を指定し操作を行うため、操作項目の配置レイアウトが逐一変化すると操作者にとっては非常に操作しにくいことになる。そこで本願のオペレーション画面は、遠隔操作の対象が同じ用途で異なる機種の電気製品群であれば、操作項目の配置レイアウトを共通形式とする。このようにして、遠隔操作者は、同じ用途で異なる機種の電気製品を遠隔操作する場合でも、それぞれの電気製品について共通形式で使い慣れたオペレーション画面での操作を行うことができる。
またオペレーション画面を、その画面内の操作項目の配置レイアウトを共通とする形式に加えて、例えばスライダーバーなどの操作部品の色使いや、操作部品の種類(チェックボックスやスライダーバー、直接数値入力のボックスなど)などが、同じ用途であれば異なる機種のものであっても同じようにしても良い。もちろん上記例は一例であり、遠隔操作者が操作対象の違いに関わらず違和感なく統一的な操作が行える範囲であれば、後述するように操作部品の配置レイアウトが若干異なっていたり、その色使いが異なっていたりしても良い。
【0023】
また「電気製品」とは、ユーザによる操作信号の入力で操作が可能な電気製品であれば特に限定せず、例えばテレビ装置や録画装置、ラジオ装置、エアコン装置、電子レンジ、洗濯機、冷蔵庫、セキュリティ装置、給湯装置を含む浴室ユニット装置、便所ユニット装置、食器洗浄機、電気掃除機、電動式カーテン引き装置、カメラ、映写機、電話機、ファクシミリ、乗物用ナビゲーション装置、方向探知機、レーダー機械器具、スピーカ、コンパクトディスクプレーヤー、ジュークボックス、テープレコーダー、レコードプレーヤー、録音装置、テレビゲーム機、電子式身体測定器具、照明装置、衣類乾燥装置、布団乾燥機、計時装置、印刷装置、あるいはそれらを集中管理する家庭内装置管理システムのサーバ装置などが挙げられる。そしてこの「電気製品」(0200)は、「操作項目名称保持部」(0201)と、「操作項目名称送信部」(0202)と、を有する。
【0024】
「操作項目名称保持部」(0201)は、各被操作機能を表示する操作項目名称を保持する機能を有し、例えばHDD(ハードディスク・ドライブ)や不揮発性メモリなどの各種記録媒体によって実現することができる。なお「被操作機能」とは、この電気製品に関してユーザの操作信号入力によって操作実行される機能をいい、電気製品の用途に応じて様々な機能が設定されていて良い。具体的にテレビジョン装置であれば、表示画像の色相の調節、彩度の調節、明度の調節、色温度の調節、表示駆動周期の調節、コントラスト調節、画像の加工表示モードの設定、ガンマ値の調節、黒を基準とする階調度の調節、ノイズリダクション機能の強度の調節などが被操作機能として挙げられる。
また「操作項目名称」は、上記のような被操作機能を表示する名称であるが、被操作機能で実現される設定や調節の内容に応じて上記例のような被操作機能が細分化され、その細分化された各被操作機能ごとに操作項目名称が表示されるように構成されても良い。つまり、例えば被操作機能の「表示駆動周期の設定」について、図4に示すように「モーション設定」という操作項目名称が表示される。そして、さらにそこで設定可能な表示駆動周期の駆動ヘルツに応じて、例えば「60ヘルツ駆動」であれば「OFF」との操作項目名称が表示され、「120ヘルツ駆動(+画質調整)」であれば「120ヘルツHigh」との操作項目名称が表示され、「120ヘルツ駆動のみ」であれば「120ヘルツLow」との操作項目名称が表示され、「240ヘルツ駆動(+画質調整)」であれば「なめらか映像240」との操作項目名称が表示される、という具合である。
【0025】
図3は、例えばテレビ装置における操作項目名称保持部での操作項目名称の保持の一例を説明するための図である。この図にあるように、上記細分化も含む機能IDや操作の種類などが関連付けられた操作項目テーブルデータの1つのレコードとして操作項目名称(図中の名称)が保持されている。そして、このように保持されている操作項目テーブルデータを参照した電気製品(テレビ)の演算装置の演算処理によって、図4に示すように、機能ID:qs/000〜qs/004を利用した表示駆動周期の設定画面として、「モーション設定」、「なめらか映像240」、「120ヘルツHigh」、「120ヘルツLow」、「OFF」などの操作項目名称を含む操作画面が生成されディスプレイなどに表示される。そして、例えばカーソル選択にて「なめらか映像240」選択することで、テレビの秒間表示単位(駆動ヘルツ)を240Hzに設定することができる、という具合である。
【0026】
なお操作項目名称は、上記のようにソフトウェア処理によってディスプレイに表示される操作画面の項目名称に限らず、物理的な操作パネルの操作項目名称などであっても良い。その場合でも、本実施例の電気製品は図3のような操作項目テーブルデータを保持し、物理的な操作パネルに対する操作入力によって、それに関連付けられた操作信号を出力する構成とすると良い。
【0027】
「操作項目名称送信部」(0202)は、前記保持されている操作項目名称を送信する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置やネットワーク回線への接続回路、操作項目名称送信プログラムなどによって実現することができる。
【0028】
具体的には、次に説明する遠隔操作サーバからのアクセスおよびGetリクエストに応じて、操作項目名称や、その操作項目名称で示される操作項目の現在設定値などをそれら情報を保持する不揮発性メモリなどから取得し、遠隔操作サーバ装置に返信する、という具合である。
【0029】
図5は、ここで遠隔操作サーバに対して送信されるデータの一例を表す図である。ここで、遠隔操作サーバからの機能ID:qsの項目名称などの送信要求(GETリクエスト)を受信する。すると、操作項目名称送信部では、この図にあるように、例えば「name」にて操作機能の識別情報(qs)を示し、「qs」にて当該操作項目の現在の設定値(5)を示し、「qs:title」にてその機能名称を示し、「qs:option_choose」でその機能において設定可能なオプションの名称やその設定値を示すデータを生成する、という具合である。なお前述の通り、この例では、機能名称(図中のモーション設定)も操作項目名称であり、またその機能において選択される細分化された内容を示すオプション名称(なめらか映像240や120ヘルツHighなど)も操作項目名称である。
また、遠隔操作サーバからのGETリクエストは機能ID単位ではなく、一括で全ての項目名称などの送信を要求するものであっても良いし、リクエストに応じてではなく電気製品側から遠隔操作サーバにこのデータを送信する構成としても良い。
【0030】
そして、このようにして送信されてきた操作項目名称を含むデータを参照し、遠隔操作サーバでは共通形式でかつ操作名称項目を操作対象の電気製品のそれと合致させたオペレーション画面を生成することを特徴とする。つづいて、そのような遠隔操作サーバについて、図2に戻り説明する。
【0031】
「遠隔操作サーバ」(0210)は、図2にあるように「操作項目名称受信部」(0211)と、「オペレーション画面生成部」(0212)と、を有する。
【0032】
「操作項目名称受信部」(0211)は、前記電気製品から送信される操作項目名称を受信する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置やネットワーク回線への接続回路、操作項目名称受信プログラムなどによって実現することができる。具体的には、遠隔操作サーバが、例えば電気製品のMACアドレスやIPアドレスなどを指定してインターネットプロトコルに従って電気製品にアクセスし、GETリクエストを送信する。すると電気製品から、GETリクエストのレスポンスとして図5に示すような操作項目名称を含むデータがインターネットなどのネットワーク回線を介して返信されてくるので、それをこの操作項目名称受信部にて受信する、という具合である。
【0033】
「オペレーション画面生成部」(0212)は、受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための前記共通形式のオペレーション画面を生成する機能を有し、例えばCPUやオペレーション画面生成プログラムなどによって実現することができる。
【0034】
図6は、生成されるオペレーション画面の一例を表す図である。ここで、例えばオペレーション画面の雛形データとして、操作項目のIDとその配置位置や操作部品、その表示色などを特定する情報を保持、あるいは外部の記録装置から取得する。そして操作項目名称受信部で受信した図5に示すようなデータを参照し、雛形データの空いている(操作項目名称が割当てられていない)操作項目IDの部分に、当該IDで識別される操作項目名称を追加埋め込みし、図6に示すようなオペレーション画面を生成する。あるいは、操作項目IDが一致する雛形の操作項目名称(デフォルト操作項目名称)と、受信データで示される操作項目名称(機種別操作項目名称)を比較し、その文字列が一致しないものに関して雛形データ内のデフォルト操作項目名称を機種別操作項目名称に置き換えて(変更して)、図6に示すようなオペレーション画面を生成する、という具合である。
【0035】
そして上記処理を行うために、この遠隔操作サーバのオペレーション画面生成部は、「デフォルトオペレーション画面生成手段」と、「追加変更手段」と、を有していても良い。「デフォルトオペレーション画面生成手段」は、デフォルト操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するため共通形式のデフォルトオペレーション画面を、例えば前述のような雛形データを利用し、演算装置の演算処理によって生成する。そして、「追加変更手段」は受信した操作項目名称のうちデフォルト操作項目名称に含まれていない操作項目名称である機種別操作項目名称を演算装置の比較演算処理によって特定する。そして、その特定した機種別操作項目名称で被操作機能を表示して遠隔操作するために、前記デフォルトオペレーション画面に機種別操作項目名称を追加あるいは変更する処理を行う。
【0036】
このようにして、操作項目のレイアウトなどが略同じ共通形式でありながら、その操作項目の名称が操作対象の電気製品によって異なるようにオペレーション画面を生成することを本願の第二の特徴とする。
【0037】
なおオペレーション画面におけるレイアウトなどは、前述のように完全に共通である必要は無い。例えば操作項目名称の数などに応じ、操作項目の表示領域の大きさや配置位置を操作感覚の共通性を損なわない程度に適宜替えるよう構成しても良い。具体的には、図7(a)にあるように、電気製品αに関するオペレーション画面には操作項目(選択項目)としてOFF,120ヘルツHigh,120ヘルツLow,なめらか映像240のチェックボックスが所定の表示領域に横方向に並べて配置されている。一方で、操作項目120ヘルツHighとLowが120ヘルツにまとめられている電気製品αに関しては、これら3つの操作項目の配置位置を、図7(b)にあるように表示領域中で横方向に均等に分割して配置する、という具合である。
【0038】
そして、このように生成されたオペレーション画面が、オペレータなどの遠隔操作者の利用する端末装置などに表示され遠隔操作が行われる、という具合である。
【0039】
なお、遠隔操作サーバによる遠隔操作実行時には、電気製品は、自身の操作パネルやリモコンによる通常操作入力を受付けないよう構成しても良い。具体的に、例えば遠隔操作サーバからロック信号が送信され、あるいはアクセス信号を電気製品がロック信号と解釈し、それにしたがって電気製品は遠隔操作サーバ以外からの通常の操作信号に応じた処理を実行しない、という具合である。
【0040】
あるいは逆に、遠隔操作時でも電気製品は自身の操作パネルやリモコンによる操作入力を受付けるよう構成しても良い。その場合には、電気製品はその通常操作入力による切替えや変更の結果を遠隔操作サーバに送信し、その送信情報がペレーション画面にて反映される(例えばある設定項目のパラメータが変更されたら、変更されたことを通知するメッセージやBEEP音などの出力とともに、オペレーション画面内の当該パラメータ値を変更する)といった処理を行う、という具合である。
【0041】
<ハードウェア構成>
図8、9は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、電気製品と遠隔操作サーバにおける構成の一例を表す概略図である。この図を利用してオペレーション画面の生成処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0042】
図8は、本実施例の電気製品のハードウェア構成の一例を表す図である。この図にあるように、電気製品は「CPU」(0801)と、「主メモリ」(0802)を備えており、「主メモリ」にプログラムやデータが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照し、プログラムで示される手順に従いデータに対する各種演算処理を実行する。また電気製品は、操作項目名称保持部である「フラッシュメモリ」(0803)や、操作項目名称送信部である「インターネット通信回路」(0804)も備えている。さらに電気製品がテレビ装置であれば、図示しない「画質調整回路」や「VRAM」、「表示画面」など電気製品の用途に必要な各種ハードウェア構成を備えていると良い。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0043】
ここで、遠隔操作サーバからアクセスがあり、例えばインターネットプロトコルに従ったGETリクエストを「インターネット通信回路」にて受信する。すると、「CPU」は操作項目名称送信プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって「フラッシュメモリ」に保持されている図3に示すような操作項目データテーブルから操作項目IDや操作項目名称、現在設定値などを読み出し、「主メモリ」に格納する。そして、その読み出したデータを元に「CPU」の演算処理により図5に示すような送信データを生成し、「インターネット通信回路」からGETリクエストの送信元の遠隔操作サーバのIPアドレスなどを宛先として当該データを送信する、という具合である。
【0044】
またこの電気製品では、読み出したデータを利用して図4に示すような操作画面を生成し、「ディスプレイ」などの表示画面に生成した操作画面を表示しても良い。そして、このように表示される操作画面と、次に説明する遠隔操作サーバが生成するオペレーション画面において表示される操作項目が一致することで、電気製品側にいるユーザと遠隔操作側の操作者(オペレータなど)との間で前述のように円滑にコミュニケーションをして遠隔操作を行うことができる。なお、もちろん遠隔操作サーバで電気製品を遠隔操作中に、電気製品側では操作画面を表示させることは必須ではない。例えば、当該電気製品の説明書などに記載されている操作項目名称も、その操作画面で表示される名称に準拠したものであるはずであり、そのような説明書を用いて電気製品側のユーザと遠隔操作サーバ側のオペレータがコミュニケーションする場合も同様の効果を奏し得るからである。
【0045】
図9は、本実施例の遠隔操作サーバのハードウェア構成の一例を表す図である。この図にあるように、遠隔操作サーバは、「CPU」(0901)と、「主メモリ」(0902)を備えており、「主メモリ」にプログラムやデータが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照し、プログラムで示される手順に従いデータに対する各種演算処理を実行する。これによりオペレーション画面生成部の機能やその他構成要件の演算処理に係る機能が実現される。また遠隔操作サーバは、各種データを保持する「HDD」(0903)や、操作項目名称受信部である「インターネット通信回路」(0904)も備えている。また、この遠隔操作サーバを直接遠隔操作用の端末とするのであれば、図示しない操作入力用の「入力デバイス」や「ディスプレイ」を備えていても良い。あるいは、遠隔操作者の所持する遠隔操作用端末にオペレーション画面を(インターネットプロトコル以外で)送信するための「通信回路」を備えていても良い。
【0046】
ここで、例えば電気製品の所有者からの連絡などに応じて、前述のように遠隔操作サーバは電気製品にアクセスし、「入力デバイス」の入力操作に応じてGETリクエストを「インターネット通信回路」から送信する。そして、そのリクエストに応じて上記のように返信されてきたデータを「インターネット通信回路」にて受信する。すると、「CPU」はオペレーション画面生成プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがって受信データを「主メモリ」に格納する。
【0047】
つづいて、「CPU」は例えば「HDD」に保持されているオペレーション画面の雛形データを読み出す。つづいて、その雛形データの操作項目IDと、受信データの操作項目IDをキーとして、雛形データで空データとなっている操作項目名称に埋め込むべき操作項目名称を演算処理によって特定する。そして特定した操作項目名称を雛形データの所定位置に埋め込み、共通形式のオペレーション画面を生成する。また、その際に、雛形データでは存在するものの受信データには無い操作項目がある場合など、前述のようにその操作項目の配置位置を適宜変更するよう「CPU」が演算処理を行っても良い。
【0048】
そしてこのように生成されたオペレーション画面が、サーバ自身に接続されたディスプレイや、遠隔操作者が利用する遠隔操作用端末に送信されその端末のディスプレイに表示されることで、遠隔操作者は、電気製品の所有者との間で合致された操作項目名を共通認識として円滑にコミュニケーションをして遠隔操作を行うことができる。また、その画面はそのレイアウトなどが共通形式となっているので、遠隔操作対象の電気製品の操作画面などの違いを意識することなく操作することができる。
【0049】
<処理の流れ>
図10は、本実施例の遠隔操作システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。この図にあるように、まず、異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に含まれる電気製品において、各被操作機能を表示する操作項目名称を保持するために記録する(ステップS1001)。その後、遠隔操作サーバからの遠隔操作のためのアクセスやGETリクエストの受信に応じて、その保持されている操作項目名称を遠隔操作サーバに対して送信する(ステップS1002)。
【0050】
すると遠隔操作サーバでは、ステップS1002にて電気製品から送信される操作項目名称を受信し(ステップS1011)、受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための共通形式のオペレーション画面を生成する(ステップS1012)。そして、その生成したオペレーション画面を遠隔操作者の利用する端末に送信、表示させる、という具合である。
【0051】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例の遠隔操作システムでは、共通形式のオペレーション画面であり、かつその操作項目名称を遠隔操作対象の電子機器におけるものと合致させた画面を生成することができる。したがって、遠隔操作を行う遠隔操作者(オペレータなど)は、遠隔操作対象の電気製品の操作画面などの違いを意識することなく、かつ電気製品側と遠隔操作側とで別々の人物がいる場合に、合致された操作項目名を共通認識として円滑にコミュニケーションをして遠隔操作を行うことができる。
≪その他の実施例≫
また本実施例の遠隔操作システムでは、上記を基本として、さらに以下のようにオペレーション画面を生成するよう構成しても良い。すなわち、例えば電気製品が過去機種などで、共通形式のオペレーション画面として設定されている操作項目自体が電気製品に存在していないなどの場合がある。そのような場合には、例えば遠隔操作サーバからの個別項目に係るGetリクエストに対して、そのリクエストに対応する操作項目が無いことを示すレスポンスを電気製品が送信すると、あるいは一括のGetリクエストに対して電気製品から返信されたレスポンスに当該操作項目のIDが含まれていないと、それに応じて当該操作項目名称をオペレーション画面から消去する、あるいは名称を表示しなかったりデフォルトの名称としたりしたままその操作項目をグレーアウト表示などとし操作不可とする、という具合である。
【0052】
≪実施例2≫
<概要>
図11は、本実施例の遠隔操作システムにおいて生成される遠隔操作用のオペレーション画面の一例を表す図である。ここで、遠隔操作対象の電気製品において、例えば項目としては存在するものの、工場出荷時などにのみ調整可能で出荷後には変更できない操作項目や、あるいは電源OFFなど遠隔操作時にのみ変更できない操作項目などがある。すると、この図11にあるように、遠隔操作サーバにて生成されたオペレーション画面内にある操作項目のうち、上記のように変更不可である操作項目Aコントラストに関してその表示領域がグレーアウト表示となっている。
【0053】
このようにして遠隔操作者は、オペレーション画面を参照して遠隔操作できない項目について容易に把握することができる。
【0054】
<機能的構成>
図12は、本実施例の遠隔操作システムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の遠隔操作システムは、「電気製品」(1200)と、「遠隔操作サーバ」(1210)と、からなる。なお「電気製品」の構成要件については、上記実施例での記載と同様であるのでその説明は省略する。そして「遠隔操作サーバ」は、実施例1を基本として、「操作項目名称受信部」(1211)と、「オペレーション画面生成部」(1212)と、を有する。そして本実施例の遠隔操作サーバは、そのオペレーション画面生成部が、「操作禁止オペレーション画面生成手段」(1213)をさらに有することを特徴とする。
【0055】
「操作禁止オペレーション画面生成手段」(1213)は、被操作機能が電気製品において操作を禁じられている機能である場合には、共通形式のオペレーション画面にて対応する操作項目名称の表示を操作禁止状態であることが分かる表示となるようにオペレーション画面を生成する機能を有する。
【0056】
図13は、本実施例の遠隔操作システムにおけるオペレーション画面生成の一例を説明するための図である。この図13にあるように、例えば受信した操作項目名称「Aコントラスト」の操作項目について、「変更不可フラグ(Change_Flagの値が0)」が付与されている。すると遠隔操作サーバではCPUの演算処理によってそのフラグの有無を判断し、変更不可とされている操作項目については、例えば図11に示すようにグレーアウトとするオペレーション画面を生成する、という具合である。
また、操作を禁じられている機能を示す情報(例えばChange_Flagタグなど)は、前述の通り細分化された各被操作項目について個別に付加されていても良い。例えば図5の「モーション設定(qs)」で示される被操作項目のみならず、「qs:Option_choose」で細分化設定されている「なめらか映像240」などについても、個別にChange_Flagタグなどが付加されていても良い。
あるいは、電気製品のIDと、当該電気製品にて遠隔操作が禁止されている被操作機能とを関連付けたテーブルを遠隔操作サーバにて保持しておき、電気製品から送信されたIDをキーに演算装置の演算処理によって操作禁止の被操作機能を特定することで、被操作機能が電気製品において操作を禁じられている機能か判断するよう構成しても良い。あるいは、例えば深夜帯であれば音量のアップ変更を禁止する、という具合に時間帯別に禁止されている被操作機能を示すテーブルを保持していても良い。その場合には、内蔵/外部時計を利用して現在時刻情報を取得し、それをキーとする演算装置の演算処理によって操作禁止の被操作機能を特定する、という具合である。
【0057】
なお、「操作禁止状態であることが分かる表示」とは、上記のような該当項目のグレーアウト表示には限定されず、例えば操作禁止アイコンの表示や、赤いバツ印の重畳表示、あるいはそもそも該当項目の表示自体行わない、などの表示形態が挙げられる。
【0058】
<処理の流れ>
図14は、本実施例の遠隔操作システムにおける処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。この図にあるように、まず、異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に含まれる電気製品において、各被操作機能を表示する操作項目名称を保持するために記録する(ステップS1401)。その後、遠隔操作サーバからの遠隔操作のためのアクセスやGETリクエストの受信に応じて、その保持されている操作項目名称を、変更不可を示す情報と関連付けて遠隔操作サーバに対して送信する(ステップS1402)。
【0059】
すると遠隔操作サーバでは、ステップS1402にて電気製品から送信される操作項目名称を受信し(ステップS1411)、受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための共通形式のオペレーション画面を、変更不可とされている操作項目についてはグレーアウト表示など操作禁止状態であることが分かる表示形態となるよう生成する(ステップS1412)。そして、そのように生成したオペレーション画面を遠隔操作者の利用する端末に送信、表示させる、という具合である。
【0060】
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例の遠隔操作システムでは、遠隔操作対象の電気製品において遠隔操作できない項目については、操作禁止状態であることが分かる表示形態でオペレーション画面が生成される。したがって、遠隔操作者は、オペレーション画面を参照して遠隔操作できない項目について容易に把握することができる。
【符号の説明】
【0061】
0200 電気製品
0201 操作項目名称保持部
0202 操作項目名称送信部
0210 遠隔操作サーバ
0211 操作項目名称受信部
0212 オペレーション画面生成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に対して、共通形式のオペレーション画面を備えた遠隔操作サーバを介してオペレータがユーザに代わって遠隔操作サービスを行うための遠隔操作システムであって、
前記電気製品は、
各被操作機能を表示する操作項目名称を保持する操作項目名称保持部と、
前記保持されている操作項目名称を送信する操作項目名称送信部と、を有し、
前記遠隔操作サーバは、
前記電気製品から送信される操作項目名称を受信する操作項目名称受信部と、
受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための前記共通形式のオペレーション画面を生成するオペレーション画面生成部と、を有する
遠隔操作システム。
【請求項2】
前記遠隔操作サーバのオペレーション画面生成部は、
デフォルト操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するため共通形式のデフォルトオペレーション画面を生成するデフォルトオペレーション画面生成手段と、
前記受信した操作項目名称のうちデフォルト操作項目名称に含まれていない操作項目名称である機種別操作項目名称で被操作機能を表示して遠隔操作するために、前記デフォルトオペレーション画面に機種別操作項目名称を追加し、又は/及び機種別操作項目名称にデフォルトオペレーション画面のデフォルト操作項目名称を変更する追加変更手段と、を有する請求項1に記載の遠隔操作システム。
【請求項3】
前記遠隔操作サーバのオペレーション画面生成部は、
被操作機能が電気製品において操作を禁じられている機能である場合には、共通形式のオペレーション画面にて対応する操作項目名称の表示を操作禁止状態であることが分かる表示となるようにオペレーション画面を生成する操作禁止オペレーション画面生成手段を有する請求項1又は2に記載の遠隔操作システム。
【請求項4】
異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に属する電気製品から送信される操作項目名称を受信する操作項目名称受信部と、
受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して異なる機種にまたがって遠隔操作するための共通形式のオペレーション画面を生成するオペレーション画面生成部と、を有する遠隔操作サーバ。
【請求項5】
異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に対して、共通形式のオペレーション画面を備えた遠隔操作サーバを介してオペレータがユーザに代わって遠隔操作サービスを行うための遠隔操作システムの動作方法であって、
各被操作機能を表示する操作項目名称を保持する操作項目名称保持部を有する前記電気製品にて、
前記保持されている操作項目名称を送信する操作項目名称送信ステップを実行させ、
前記遠隔操作サーバにて
前記電気製品から送信される操作項目名称を受信する操作項目名称受信ステップと、
受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための前記共通形式のオペレーション画面を生成するオペレーション画面生成ステップと、を実行させる
遠隔操作システムの動作方法。
【請求項6】
異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に属する電気製品から送信される操作項目名称を受信する操作項目名称受信ステップと、
受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して異なる機種にまたがって遠隔操作するための共通形式のオペレーション画面を生成するオペレーション画面生成ステップと、を実行させる遠隔操作サーバの動作方法。
【請求項1】
異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に対して、共通形式のオペレーション画面を備えた遠隔操作サーバを介してオペレータがユーザに代わって遠隔操作サービスを行うための遠隔操作システムであって、
前記電気製品は、
各被操作機能を表示する操作項目名称を保持する操作項目名称保持部と、
前記保持されている操作項目名称を送信する操作項目名称送信部と、を有し、
前記遠隔操作サーバは、
前記電気製品から送信される操作項目名称を受信する操作項目名称受信部と、
受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための前記共通形式のオペレーション画面を生成するオペレーション画面生成部と、を有する
遠隔操作システム。
【請求項2】
前記遠隔操作サーバのオペレーション画面生成部は、
デフォルト操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するため共通形式のデフォルトオペレーション画面を生成するデフォルトオペレーション画面生成手段と、
前記受信した操作項目名称のうちデフォルト操作項目名称に含まれていない操作項目名称である機種別操作項目名称で被操作機能を表示して遠隔操作するために、前記デフォルトオペレーション画面に機種別操作項目名称を追加し、又は/及び機種別操作項目名称にデフォルトオペレーション画面のデフォルト操作項目名称を変更する追加変更手段と、を有する請求項1に記載の遠隔操作システム。
【請求項3】
前記遠隔操作サーバのオペレーション画面生成部は、
被操作機能が電気製品において操作を禁じられている機能である場合には、共通形式のオペレーション画面にて対応する操作項目名称の表示を操作禁止状態であることが分かる表示となるようにオペレーション画面を生成する操作禁止オペレーション画面生成手段を有する請求項1又は2に記載の遠隔操作システム。
【請求項4】
異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に属する電気製品から送信される操作項目名称を受信する操作項目名称受信部と、
受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して異なる機種にまたがって遠隔操作するための共通形式のオペレーション画面を生成するオペレーション画面生成部と、を有する遠隔操作サーバ。
【請求項5】
異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に対して、共通形式のオペレーション画面を備えた遠隔操作サーバを介してオペレータがユーザに代わって遠隔操作サービスを行うための遠隔操作システムの動作方法であって、
各被操作機能を表示する操作項目名称を保持する操作項目名称保持部を有する前記電気製品にて、
前記保持されている操作項目名称を送信する操作項目名称送信ステップを実行させ、
前記遠隔操作サーバにて
前記電気製品から送信される操作項目名称を受信する操作項目名称受信ステップと、
受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して遠隔操作するための前記共通形式のオペレーション画面を生成するオペレーション画面生成ステップと、を実行させる
遠隔操作システムの動作方法。
【請求項6】
異なる機種間で同一の被操作機能が異なる操作項目名称で表示される同じ用途の電気製品群に属する電気製品から送信される操作項目名称を受信する操作項目名称受信ステップと、
受信した操作項目名称で対応する被操作機能を表示して異なる機種にまたがって遠隔操作するための共通形式のオペレーション画面を生成するオペレーション画面生成ステップと、を実行させる遠隔操作サーバの動作方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−38487(P2013−38487A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170787(P2011−170787)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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