説明

遠隔機器管理システム

【課題】OA機器に蓄積した文書等のファイル情報を出力でき、その使用の利便性とセキュリティの確保を共に実現する。
【解決手段】OA機器20にファイル情報蓄積し、ユーザ認証情報を入力するとそれを通信アダプタ21へ送信し、そこで認証されるかさらに管理装置であるセンタシステム1に認証要求してそこで認証され、アクセス制限情報を含む認証結果情報をOA機器20が通信アダプタ21から受信し、その認証結果を表示する。その後、出力するファイル情報が選択されると、その出力情報を通信アダプタ21を介してセンタシステム1へ送り、そこでの認証結果を通信アダプタ21を介してOA機器20が受信し、その認証結果が認証成功の場合には選択されたファイル情報を出力し、認証失敗の場合は出力しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、管理装置により通信装置を介して複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等のOA機器を遠隔管理する遠隔機器管理システムに関し、特にそのOA機器による文書等のファイル情報の出力を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からOA機器の遠隔機器管理システムとしては、例えば特許文献1に見られるように、ユーザ(顧客)のオフィス等に設置されたOA機器である複写機等の画像形成装置を、通信装置であるデータ通信装置および公衆回線等の通信回線を介してサービスセンタ等に設置された中央管理装置によって接続した画像形成装置管理システムが一般に知られている。
【0003】
このような遠隔機器管理システムにおいて、各顧客先の画像形成装置は、それぞれ自己診断機能を備えており、故障等の異常が発生したり、メンテナンス時期又は消耗品の補充時期に到達すると、その旨を示すサービスマンコール(SC)情報を通信装置および通信回線を介して管理装置へ送信する。
【0004】
管理装置は、いずれかの顧客先の画像形成装置からSC情報を受信すると、その情報をその送信元の画像形成装置の異常修復、メンテナンス又はサプライ補充等の作業を担当するサービスマンが使用しているモバイル端末(例えばノート型のパーソナルコンピュータ)等の端末装置へ送信して、その表示画面に表示させる。
サービスマンは、端末装置の表示画面の表示内容を見て、SC情報の送信元の画像形成装置が設置されている顧客先に出向き、その画像形成装置の異常修復やメンテナンス又はサプライ補充等の作業を行う。
【0005】
また、例えば特許文献2に見られるように、ネットワークを介する通信装置によりジョブを受信して処理する画像形成装置等の周辺装置を、その周辺機器を管理するサーバとそのネットワークに接続したパーソナルコンピュータ等の情報処理装置を利用して、
ユーザが所持するICカードをその情報処理装置に挿着して、そのICカードの情報によってユーザ認証や使用枚数の管理などを行うようにしたものもある。
【0006】
さらに、画像形成装置等のOA機器には、文書等のファイル情報を内蔵のハードディスク装置(HDD)等の記憶手段に蓄積でき、その蓄積したファイル情報を必要なときに操作パネル等から任意に選択指定して出力(印刷や表示など)できるものもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来の遠隔機器管理システムでは、顧客のOA機器の保守や故障の回復、あるいはサプライ補充等には極めて有効であるが、ユーザ個人ごとのOA機器使用の可否や使用状態の管理まではできないという問題があった。
また、特許文献2に記載されているようなシステムでは、ネットワークに接続されたOA機器の使用の可否や使用状態の管理をすることはできるが、OA機器を管理するサーバとは別にICカードの読み書きを行うためのPC等の情報処理装置が必要であり、ユーザはOA機器を使用する際に、毎回離れたところに設置されている情報処理装置にICカードを挿着しなければならないという不便があった。
【0008】
OA機器に蓄積した文書等のファイル情報をだれでも必要なときに操作パネル等から任意に選択指定して出力できるようにしたシステムでは、ユーザ管理等の使用権限認証の管理が行われないため、機密文書や個人的情報などの資産が流出する恐れがあり、セキュリティ上問題があった。
【0009】
この発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、遠隔機器管理システムにおいて、OA機器に蓄積した文書等のファイル情報を出力でき、且つユーザ各個人ごとの使用制限などの管理を専用の情報処理装置などを設けることなく一括してできるようにし、使用の利便性とセキュリティの確保を共に実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、管理装置と複数のOA機器とが通信装置を介して通信可能であり、管理装置が通信装置を介してOA機器を遠隔管理する遠隔機器管理システムにおいて、上記の目的を達成するため、上記OA機器、通信装置、および管理装置をそれぞれ次のように構成したことを特徴とする。
【0011】
上記OA機器には次の各手段を設ける。
ファイル情報を蓄積するファイル情報蓄積手段、
ユーザ認証情報を入力する認証情報入力手段、
その認証情報入力手段によって入力されたユーザ認証情報を通信装置へ送信する認証情報送信手段、
その送信後に、通信装置からアクセス制限情報を含む認証結果情報を受信してその認証結果を表示する認証結果表示手段、
その表示後に、上記ファイル情報蓄積手段に蓄積されたファイル情報の中から出力するファイル情報が選択されると、その選択されたファイル情報に関する出力情報を通信装置へ送信する出力情報送信手段、
および、その送信後に通信装置から認証結果を受信し、その認証結果が認証成功の場合には前記選択されたファイル情報を出力し、その認証結果が認証失敗であった場合には出力しないファイル情報出力手段、
【0012】
上記通信装置には次の各手段を設ける。
上記OA機器からユーザ認証情報を受信した場合に、そのユーザ認証情報を記憶しているアクセス制限情報を含むユーザ認証情報と照合して認証し、認証できない場合は上記管理装置にそのユーザ認証情報の認証を要求する認証および認証要求手段、
上記ユーザ認証情報の認証ができた場合又は上記管理装置から認証情報を受信した場合に、上記アクセス制限情報を含む認証結果情報を上記OA機器に送信する認証結果情報送信手段、
その送信後に、上記OA機器から出力するファイル情報に関する出力情報を受信すると、それを上記管理装置に送信する出力情報送信手段、
および、その送信後に上記管理装置から認証結果を受信すると、それを上記OA機器へ送信する認証結果送信手段、
【0013】
上記管理装置には次の各手段を設ける。
ユーザ認証情報およびファイル情報別のアクセス制限情報報を管理情報として蓄積する管理情報蓄積手段、
上記通信装置から上記ユーザ認証情報の認証を要求された場合に、上記管理情報を利用して上記ユーザ認証情報に対してアクセス制限情報報を含む認証を行う認証手段と、
その認証手段による認証結果により、最新の認証情報を生成して上前記通信装置は送信する認証情報送信手段、
その送信後に、上記通信装置から上記出力情報を受信すると、その出力情報を受け付けて上記管理情報蓄積手段に蓄積する出力情報蓄積手段、
その受け付けた出力情報へのアクセス制限を認証し、その認証結果を上記通信装置に送信する認証結果送信手段、
【0014】
上記遠隔機器管理システムにおいて、さらに、上記OA機器、通信装置、および管理装置のそれぞれ次の各手段を追加するとなおよい。
上記OA機器のファイル情報出力手段が、ファイル情報を出力する際に識別子情報を付加する識別子情報付加手段を有し、そのOA機器に、上記出力したファイル情報に付加した識別子情報を上記通信装置に送信する識別子情報送信手段を設ける。
上記通信装置に、上記OA機器から上記識別子情報を受信した場合に、その識別子情報を上記管理装置に送信する識別子情報送信手段を設ける。
そして、上記管理装置に、上記通信装置から上記識別子情報を受信すると、その出力したファイル情報に付加された識別子情報を受け付けて、上記管理情報蓄積手段に蓄積する識別子情報蓄積手段を設ける。
【0015】
上記識別子情報付加手段は、上記ファイル情報が出力される媒体に含まれたICチップに上記識別子情報を書き込む手段であってもよい。あるいは、上記ファイル情報が出力される媒体にバーコードで上記識別子情報を印刷する手段であってもよい。
【0016】
この発明による遠隔機器管理システムはまた、上記OA機器、通信装置、および管理装置をそれぞれ次のように変更してもよい。
前記OA機器において、上記出力情報送信手段とファイル情報出力手段とに代えて、
セットされた出力済みファイル情報から識別子情報を抽出し、その抽出した識別子情報を上記通信装置に送信する識別子情報抽出送信手段と、その送信後に、上記通信手段から出力機器情報を受信すると、その出力機器情報に含まれる出力機器名や出力日時などの情報を表示する出力機器情報表示手段とを設ける。
【0017】
上記通信装置において、上記出力情報送信手段と認証結果送信手段とに代えて、
上記OA機器から上記識別子情報を受信すると、それを上記管理装置に送信する識別子情報送信手段と、その送信後に、上記管理装置から上記識別子情報に対応する出力機器情報を受信すると、それを上記OA機器へ送信する出力機器情報送信手段とを設ける。
さらに、前記管理装置において、上記出力情報蓄積手段と認証結果送信手段とに代えて、上記通信装置から上記識別子情報を受信すると、その識別子情報を受け付けて、上記管理情報蓄積手段に蓄積されている上記管理情報から上記識別子情報に対応する出力機器情報を検索する出力機器情報検索手段と、その検索結果により、上記識別子情報に対応する出力機器情報を上記通信装置に送信する出力機器情報送信手段とを設ける。
【0018】
また、上記管理装置における上記認証結果送信手段が、上記出力情報蓄積手段が受け付けた出力情報を上記管理情報蓄積手段に蓄積した後、その出力情報に対応するファイルの通知先情報を検索し、通知先がある場合は、その通知先に対して出力情報が出力されることをメールで通知する通知先情報検索・通知手段を有することもできる。
【0019】
これらの各遠隔機器管理システムにおいて、上記通信装置が、任意のタイミングでユーザ認証情報の送信を上記管理装置へ要求し、その管理装置から最新のユーザ認証情報を取得して、自己が保持するユーザ認証情報を更新するユーザ認証情報更新手段を有しているのが望ましい。
【発明の効果】
【0020】
この発明の遠隔機器管理システムによれば、OA機器に蓄積した文書等のファイル情報を出力でき、且つユーザ各個人ごとの使用制限などの管理を専用の情報処理装置などを設けることなく、OA機器を遠隔管理する管理装置によって一括してでき、ユーザは使用したいOA機器を操作するだけでよいので、使用の利便性とセキュリティの確保を共に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】この発明による遠隔機器管理システムの構成例を示すシステム構成図である。
【図2】図1のサーバ3aの構成例を示すブロック図である。
【図3】図1の通信アダプタ21の構成例を示すブロック図である。
【図4】図1の複写機13,23の制御系の構成例を示すブロック図である。
【図5】図1に示した遠隔機器管理システムを簡略化して示すシステム構成図である。
【0022】
【図6】この発明による遠隔機器管理システムを構成するOA機器と通信アダプタとセンタシステムによるこの発明の第1実施例の制御の流れを示すフローチャートである。
【図7】この発明による遠隔機器管理システムを構成するOA機器と通信アダプタとセンタシステムによるこの発明の第2実施例の制御の流れを示す図6と同様なフローチャートである。
【図8】この発明による遠隔機器管理システムを構成するOA機器と通信アダプタとセンタシステムによるこの発明の第3実施例の制御の流れを示す図6と同様なフローチャートである。
【図9】この発明による遠隔機器管理システムを構成するOA機器と通信アダプタとセンタシステムによるこの発明の第4実施例の制御の流れを示す図6と同様なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明による遠隔機器管理システムの構成例を示すシステム構成図である。
この遠隔機器管理システムは、サービスセンタに設置されている管理装置であるセンタシステム1と、各ユーザ側の顧客サイトA,Bにそれぞれ設置されている通信装置である通信アダプタとOA機器群とによって構成されている。
【0024】
管理装置センタシステム1は、ルータ2と、複数のサーバ3a,3bと、それらを相互に通信可能に接続するLANやイーサネット(登録商標)等のネットワーク4とによって構成されている。
顧客サイトAの電子機器群は、ルータ11と、そのルータ11およびインタネット5を介してセンタシステム1と通信可能に接続する通信装置である通信アダプタ12と、複写機13、プリンタ14等のOA機器(この例では画像形成装置)と、それらのOA機器、ルータ11および通信アダプタ12を相互に通信可能に接続するためのLANやイーサネット等のネットワーク15とによって、ネットワークセグメントを構成している。
【0025】
顧客サイトBの電子機器群は、公衆通信回線網6およびアクセスポイント7を介してセンタシステム1と通信可能に接続する通信装置である通信アダプタ21と、ファクシミリ(FAX)装置22、複写機23、プリンタ24等のOA機器と、通信アダプタ21、複写機23およびプリンタ24を相互に通信可能に接続するためのLANやイーサネット等のネットワーク25と、通信アダプタ21とファクシミリ装置22とを通信可能に接続するための有線による専用I/F26とによって、ネットワークセグメントを構成している。
実際には多数の顧客サイトのネットワークセグメントが構成されているが、ここではセンタシステム1とインタネット5を介して接続される顧客サイトAと、公衆通信回線網6を介して接続される顧客サイトBとを代表して示している。
【0026】
図2は、図1のサーバ3aの構成例を示すブロック図である。
サーバ3aは、CPU31、リアルタイムクロック回路32、ROM33、RAM34、ハードディスク装置(以下「HDD」と略称する)37を接続した外部メモリ制御ユニット35、およびネットワークI/Fユニット36等が、CPUバスによって互いに接続されて構成されている。なお、サーバ3bもサーバ3aと同様の構成なので、ネットワークI/Fユニット36だけを示し、それ以外の各部の図示および説明は省略する。
【0027】
CPU31は、ROM33内の制御プログラムによってサーバ3a全体を統括的に制御する中央処理装置である。リアルタイムクロック回路32は、時刻情報を発生するものであり、CPU31がそれを読み込むことによって現在の時刻を知ることができる。
ROM33は、CPU31が使用する制御プログラムを含む各種固定データを格納している読み出し専用メモリである。RAM34は、CPU31がデータ処理を行う際に使用するワークメモリ等として使用する読み書き可能なメモリである。
【0028】
外部メモリ制御ユニット35は、HDD37とのインタフェース制御を行う。ネットワークI/Fユニット36は、ネットワーク4に接続されている他のサーバ3bやルータ2等とのインタフェース制御を行う。
HDD37は、図1の顧客サイトA,B内の各OA機器毎のユーザ認証情報およびアクセス可否を示すファイルアクセス情報を含む管理情報や、ファイル情報等の各種情報をデータベース(DB)として記憶する記憶手段である。よって、このHDD37が、後述する管理情報蓄積手段と、出力情報蓄積手段および識別子情報蓄積手段の蓄積部としての機能を果たす。なお、サーバ3aに不揮発性メモリを備えれば、それにも各種情報を保存記憶することができる。
【0029】
なお、ユーザ認証情報としては、ユーザ情報やアクセス権限情報等がある。ユーザ情報とは、ユーザを識別するユーザID等の識別情報のことである。アクセス権限情報とは、OA機器へログイン(アクセス)できる権限の有無を示す情報のことである。
ファイルアクセス情報としては、ファイル属性やファイルアクセス権限情報等がある。ファイル属性とは、Word(登録商標)ファイルやExcel(登録商標)ファイル等のアプリ属性のことである。ファイルアクセス権限情報とは、OA機器に保持されている各画像ファイルに対してそれぞれアクセスできる(リード/ライトを行える)権限の有無を示す情報のことである。画像ファイルとは、OA機器で出力する対象となる画像データ(文書)のファイルのことである。
【0030】
ここで、サーバ3a,3bのCPU31が、ROM33内の制御プログラムに従って動作し、RAM34、外部メモリ制御ユニット35、ネットワークI/Fユニット36等を制御することにより、この発明に関わる各種機能である認証手段、認証情報送信手段、出力情報蓄積手段、認証結果送信手段、出力機器情報検索手段、出力機器情報送信手段、通知先情報検索・通知手段等の機能を実現することができる。
【0031】
あるいは、フレキシブルディスク装置あるいは光ディスク装置等のディスク装置をサーバ3a,3bに内蔵あるいは外付けし、そのディスク装置によって、挿着された記録媒体(フレキシブルディスクや光ディスク等のディスク)に記録されている制御プログラムを読み込んで、内蔵のHDDあるいはRAMにインストールし、その制御プログラムに従って動作することにより、上記各種機能を実現することもできる。
【0032】
図3は、図1の通信アダプタ21の構成例を示すブロック図である。なお、通信アダプタ12も同様の構成なので、その図示および説明は省略する。但し、通信アダプタ12はルータ11と通信する点が通信アダプタ21と異なる。
通信アダプタ21において、公衆通信回線網6からのデータは、まず回線切替回路41に入力される。ここでは、公衆通信回線網6側からの通信が通信アダプタ21に接続されているファクシミリ装置22宛のものであれば、公衆通信回線網6側をファクシミリ装置22に接続し、センタシステム1からの通信であれば、公衆通信回線網6側をモデム42に接続する。
【0033】
また、ネットワークI/Fユニット43によってネットワーク25を介して複写機23等のOA機器側との通信を行う。
これらの制御・処理は、ROM45内の制御プログラム(ファームウェアを含むソフトウェア)に従ってCPU44を中心に行われる。ROM45は、そのCPU44が使用する制御プログラムを含む各種固定データを格納している。
【0034】
RAM46は、この通信アダプタ21の電源がオフになってもバックアップ用の電池(バッテリ)47によって給電される不揮発性記憶手段である。そして、顧客サイトA内の各OA機器を管理対象機器としてその各機器情報を記憶保持すると共に、各OA機器へのアクセス権限を持つユーザのユーザ認証情報(ユーザ情報,アクセス権限等)を含む各種情報を記憶する。したがって、このRAM46がユーザ認証情報を記憶する手段としての機能を果す。
スイッチ48は、各種モードを選択的に設定したり、各種指示等の情報を入力するためのものである。表示部49は、各種情報を表示するものである。
この通信アダプタ21は、自己に接続されている各OA機器に対して、絶えず周期的に、且つこれらに付与されたデバイスアドレス順にポーリング動作を行う。
【0035】
ここで、通信アダプタ21のCPU44が、ROM45内の制御プログラムに従って動作し、ネットワークI/Fユニット43、RAM46、および表示部49等を制御することにより、この発明に関わる各種機能である認証および認証要求手段、認証結果情報送信手段、出力情報送信手段、認証結果送信手段、識別子情報送信手段、出力機器情報送信手段等の機能を実現することができる。
【0036】
あるいは、フレキシブルディスク装置あるいは光ディスク装置等のディスク装置を通信アダプタ21に内蔵あるいは外付けし、そのディスク装置によって、挿着された記録媒体(フレキシブルディスクや光ディスク等のディスク)に記録されている制御プログラムを読み込んで、内蔵のRAMにインストールし、その制御プログラムに従って動作することにより、上記各種機能を実現することもできる。
【0037】
図4は、図1の複写機13,23の制御系の構成例を示すブロック図である。
複写機13と23の制御系の構成は同じなので、まとめて説明する。複写機13,23制御は、CPU101を中心としてROM102に記憶されている制御プログラムやデータに基づいて行われる。また、処理の中間結果や各種設定値,装置の状態,画像ファイル情報(画像ファイルの名称等を示す情報)などを蓄えるためにRAM103を使用する。このRAM103は、図示はしていないが電池によってバックアップされた不揮発性RAMとする。このRAM103に複数の文書ファイルや画像ファイル等のファイル情報を格納することができ、ファイル情報蓄積手段としての機能を果たす。なお、RAM103とは別に、不揮発性メモリ又はHDD等の不揮発性記憶媒体を設け、それにファイル情報蓄積手段としての機能を果たさせるようにしてもよい。
【0038】
A/Dコンバータ104は、露光ランプへの供給電圧、Pセンサの発光電圧と受光電圧、電位センサの出力、ADSセンサの出力、露光ランプの光量を検出するランプ光量センサの出力、感光体ドラムに流れる電流を検出するドラム電流センサの出力、定着ユニット内のサーミスタ電圧等を入力して、それぞれデジタル化するために使用する。
光学系制御ユニット105は、露光ランプを制御する。高圧電源ユニット106は、帯電チャージャ、分離チャージャ、転写チャージャ、転写前チャージャにそれぞれ印加する高電圧、および現像ユニット内の現像ローラに印加する現像バイアス電圧を供給する。
【0039】
モータ制御ユニット107は、感光体ドラムおよび各給紙ユニットや搬送部のローラ等を駆動するメインモータのコントロールを行う。
ヒータ制御ユニット108は、定着ユニットの定着ローラを加熱する定着ヒータへの通電を制御して、定着ローラの表面温度を所定範囲に保持する。
センサ制御ユニット109は、ランプ光量センサの受光ゲイン、ADSセンサの受光ゲイン、Pセンサの受光ゲイン、PセンサのLEDの発光電圧等を可変するために使用する。
【0040】
ネットワークI/Fユニット110は、通信アダプタ12又は21との通信を行うユニットである。
操作部111は、各種情報を表示する表示部と、ユーザ認証情報等の各種情報を入力するスイッチ部(操作キーやタッチパネル)とを有する操作・表示パネルである。なお、複写機13,23にカードリーダが備え、そのカードリーダによってユーザ認証情報を入力することも可能である。
【0041】
ここで、複写機13,23のCPU101が、ROM102内の制御プログラムに従って動作し、操作部111(又はカードリーダ)からの各種指示等の情報を入力したり、RAM103,ネットワークI/Fユニット110、および操作部111等を制御することにより、この発明に関わる各種機能である認証情報入力手段,認証情報送信手段,認証結果表示手段、出力情報送信手段、ファイル情報送信手段、識別子情報付加手段、識別子情報送信手段、識別子情報抽出送信手段、確認機器情報表示手段等の機能を実現することができる。
【0042】
以上、複写機13,23の制御系について説明したが、プリンタ14,24等の他のOA機器も、これとほぼ同様な制御系を備えているので、それらの図示および説明は省略する。
【0043】
以下、上述したように構成された遠隔機器管理システムにおけるこの発明に係わる各制御の実施例について、図5〜図17の各図面も参照して具体的に説明する。
図5は図1に示した遠隔機器管理システムを簡略化して示すシステム構成図であり、センタシステム1は図2に示したサーバ3a,3b内のHDD37に各種情報を蓄積記憶するデータベース(DB)38のみを示している。
【0044】
顧客サイトA,B内のネットワーク15,25にはいずれもイーサネットを使用としている。また、顧客サイトAには、OA機器として複写機113とプリンタ14を2台ずつネットワーク15に接続しており、図1に示したルータ11は図示を省略している。顧客サイトBにおいては、図1に示したファクシミリ装置22は図示を省略している。
以後の説明では、顧客サイトBに設置されている複写機23やプリンタ24をOA機器20とし、通信装置である通信アダプタ21とOA機器20との間の通信制御、およびその通信アダプタ21と管理装置であるセンタシステム1内の図2に示したサーバ3aとの間の通信制御を例に説明する。
【0045】
〔第1実施例〕
まず、第1実施例について図5及び図6によって説明する。図6は、この発明による遠隔機器管理システムを構成するOA機器と通信アダプタとセンタシステムによるこの発明の第1実施例の制御の流れを示すフローチャートである。なお、図6における処理の記載ではOA機器を単に「機器」と、センタシステムを単に「システム」とそれぞれ略記している。
【0046】
この例では、通信装置である通信アダプタ21は図5に示すように顧客サイトBに設置されており、複写機23やプリンタ24等の複数のOA機器20とともにネットワークセグメントを構築している。そして、図3に示したRAM46に、顧客サイトBの顧客に対応するユーザ認証情報(図6においては単に「認証情報」と略記している)を記憶保持している。
【0047】
この通信アダプタ21は、任意のタイミング、例えば「1日1回 AM0:00」にセンタシステム1にアクセスし、最新のユーザ認証情報を取得してRAM46に記憶しているユーザ認証情報を書き換えて更新する。この更新タイミングは任意に変更することができる。これがユーザ認証情報更新手段としての機能である。
そのユーザ認証情報には管理対象とするOA機器毎に予め設定されたアクセス制限情報であるアクセス制限レベルが含まれている。それは例えば、個人のみアクセス可能なレベル1、グループメンバーがアクセス可能なレベル2、誰でもアクセス可能なレベル3などである。
【0048】
ネットワークセグメントに接続されたOA機器20は、ユーザによって使用される際に、操作部やカードリーダ等のユーザインタフェース(UI)からユーザ認証情報が入力される。これが認識情報入力手段の機能である。すると、図6に示すように、OA機器20はそのUIから入力されたユーザ認証情報を通信アダプタ21へ送信する。この送信には、例えばソフトウエア同士がメッセージを交換するためのプロトコルであるSOAP(Simple Object Access Protocol)による通信のセキュリティを向上させるためのHTTPS通信等のネットワーク通信を用いる。これが、認証情報送信手段の機能である。
【0049】
通信アダプタ21は、OA機器からユーザ認証情報を受信すると、そのユーザ認証情報をRAM46に保持しているユーザ認証情報を用いて認証し、認証できればその認証結果をOA機器20に送信するが、認証できなければセンタシステム1に認証を要求する。これが、認証および認証要求手段の機能である。
センタセステム1が通信アダプタ21からユーザ認証情報の認証要求を受信すると、サーバ3aがデータベース38上のユーザ認証情報と照合して認証し、その認証の結果、アクセス制限レべルを含む最新のユーザ認識情報を生成し、それを通信アダプタ21に送信する。これらが認証手段と認証情報送信手段の機能である。
通信アダプタ21は、その認証結果の情報をOA機器に送信する。これが認証結果情報送信手段の機能である。
【0050】
OA機器20は、受信したユーザ認証情報により、操作部の表示パネル等のUIに認証結、例えばアクセス制限レベルに基づくユーザが使用できる機能を表示する。これが認証結果表示手段の機能である。
そして、ユーザがOA機器20で出力するファイル情報を選択すると、OA機器20はその選択されたファイル情報の出力情報(ファイル名やファイルID等)を通信アダプタに送信する。これが出力情報送信手段の機能である。
センタシステム1では、その出力情報を受け付けて管理情報蓄積手段であるデータベース38に蓄積する。これが出力情報蓄積手段の機能である。
【0051】
また、センタシステム1は出力情報へのアクセス制限等を認証し、そのアクセス認証結果を通信アダプタ21に送信する。これが認証結果送信手段の機能である。
通信アダプタ21はセンタシステム1から受信したアクセス認証結果をOA機器20に送信する。これが認証結果送信手段の機能である。
【0052】
OA機器20は、受信した認証情報を元に、認証成功の場合は出力情報すなわちファイル情報を出力する。認証失敗の場合は出力しない。ここで、ファイル情報を出力するとは、一般的には印刷することであるが、ディスプレイに表示したり、着脱可能な記憶媒体に格納したり、指定の送信先に送信したりすることも含む。これがファイル情報出力手段の機能である。
なお、図6には記載していないが、センタシステム1は、インタネットに接続されたパーソナルコンピュータ(PC)等によるWebブラウザを用いた出力履歴の閲覧要求に対して、ユーザごとの出力情報の履歴を表示する。
【0053】
この実施例によれば、OA機器のユーザはOA機器を操作するだけで、自分がアクセス可能なファイル情報を容易に出力させることができて便利であり、ユーザごとにOA機器のアクセス権限を設定することにより、ユーザに応じた機器の操作を提供でき、業務の効率の向上も図れる。また、アクセス権限のないユーザによって重要な文書や個人情報などのファイル情報が出力されて流失する恐れもなくなり、セキュリティの向上も図れる。
【0054】
〔第2実施例〕
次に、第2実施例について図5及び図7によって説明する。図7はこの発明による遠隔機器管理システムを構成するOA機器と通信アダプタとセンタシステムによるこの発明の第2実施例の制御の流れを示す図6と同様なフローチャートである。
この第2実施例におけるOA機器と通信アダプタとセンタシステムによる制御処理は、図6に示した第1実施例における全ての制御処理のうち、OA機器20の4段目の制御処理だけが異なり、さらに図7の最後の段に示す各制御処理を追加した点が第1実施例と異なる。
【0055】
すなわち、図7に示すOA機器20は、通信アダプタ21から認証結果を受信すると、受信したユーザ認証情報を元に、認証成功の場合は識別子情報を付加して出力情報すなわちファイル情報の出力を行う。この識別子情報の付加は、出力紙等のファイル情報が出力される媒体に埋め込みなどによって含まれたICチップに識別子情報を書き込んだり、ファイル情報が出力される媒体に識別子情報のバーコードを印刷することなどによって行う。認証失敗の場合は出力しない。これが識別子情報付加手段を有するファイル情報出力手段の機能である。
【0056】
そして、識別子情報を付加して出力情報の出力を行った場合には、その識別子情報を通信アダプタ21へ送信する。これがOA機器20の識別子情報送信手段の機能である。
通信アダプタ21は受信したOA機器出力情報の識別子情報をセンタシステム1に通信する。これも通信アダプタ21の識別子情報送信手段の機能である。
センタシステム1では、その出力情報の識別子情報を受け付けて、管理情報蓄積手段であるデータベース38に蓄積する。これが識別子情報蓄積手段の機能である。
【0057】
なお、図7には記載していないが、センタシステム1は、インタネットに接続されたパーソナルコンピュータ(PC)等によるWebブラウザを用いた出力履歴の閲覧要求に対して、ユーザごとの出力情報の履歴を表示する。また、識別子情報に基づく要求に対しては、その識別子情報が書き込まれた出力情報の出力日時や出力機器等の情報を提供する。 この実施例によれば、前述した第1実施例と同じ効果に加えて、出力情報の一意性を保障でき、例えば公的機関での契約書等の出力における原本保証を行うことができる。
【0058】
〔第3実施例〕
次に、第3実施例について図5及び図8によって説明する。図8はこの発明による遠隔機器管理システムを構成するOA機器と通信アダプタとセンタシステムによるこの発明の第3実施例の制御の流れを示す図6と同様なフローチャートである。
この第3実施例におけるOA機器と通信アダプタとセンタシステムによる制御処理は、図8における1段目と2段目は図6に示した第1実施例の制御処理と同じことを行う。そして、3段目と4段目の各制御処理が第1実施例と異なる。
【0059】
OA機器20は、通信アダプタ21から受信した認証結果、すなわちアクセス制限レベルを含むユーザ認証情報により、操作パネル等のUIにその認証結果のアクセス権限に基づき、ユーザが使用できる機能を表示するまでは、図6に示した第1実施例と同じである。この第3実施例ではその後、OA機器20では、ユーザが紙等の媒体に出力されたファイル情報(出力済みファイル情報)をセットすると、それに埋め込まれたICチップの情報をICチップリーダで読み取ったり、印刷されているバーコードをスキャンしてその情報を読み取ったりして識別子情報を抽出し、その抽出した識別子情報を通信アダプタに送信する。これが識別子情報抽出送信手段としての機能である。
【0060】
通信アダプタ21は、OA機器20から受信した識別子情報をセンタシステム1に送信する。これが識別子情報送信手段の機能である。
センタシステム1では、その識別子情報を受け付けて、その識別子情報に対応する出力機器情報をデータベース38の蓄積情報を検索して抽出する。そして、その検索結果により、抽出した識別子情報に対応する出力機器情報(出力機器名、出力日時など)を通信アダプタに送信する。これらが出力機器情報検索手段と出力機器情報送信手段の機能である。
【0061】
通信アダプタ21は、センタシステム1から受信した出力機器情報をOA機器20に送信する。これが通信アダプタ21における出力機器情報送信手段の機能である。
OA機器20は、その出力機器情報を受信してその出力機器情報の出力機器名、出力日時などをユーザインタフェース(UI)に表示する。出力機器情報には、出力場所や、原本か否かなどの情報も含められる。これが出力機器情報表示手段の機能である。
【0062】
この実施例によれば、出力情報の真偽の確認を容易に行うことができる。そして、前述した第2実施例とこの第3実施例とを踏み合わせて実施すれば、ファイル情報を出力する際に識別子情報を付加し、後日その出力済みファイル情報から識別子情報を抽出して、その出力機器名や出力日時、原本か否かなどを確認することが可能になる。
このようにして、OA機器によるファイル情報の出力に関して、原本の管理,出力元の保障等が行われるようにすれば、公的文書の原本等の管理,保証に関する作業コストの低減、システムによる人為ミスの排除による信頼性の向上などを図ることも可能になる。
【0063】
〔第4実施例〕
次に、第4実施例について図5及び図9によって説明する。図9はこの発明による遠隔機器管理システムを構成するOA機器と通信アダプタとセンタシステムによるこの発明の第4実施例の制御の流れを示す図6と同様なフローチャートである。
この第4実施例におけるOA機器と通信アダプタとセンタシステムによる制御処理は、図6におけるセンタシステム1の最後の段の制御処理だけが第1実施例と異なる。
【0064】
この第4実施例では、センタシステム1が通信アダプタ21から受信した出力情報をデータベース38に蓄積した後、その出力情報に対応するファイル情報の通知先情報を検索し、通知先がある場合は、その通知先に対して出力情報が出力されることをメールで通知する。これが通知先情報検索・通知手段の機能である。また、センタシステム1は出力情報へのアクセス制限等を認証し、そのアクセス認証結果を通信アダプタ21に送信する点は、第1実施例の場合と同じである。
その後の通信アダプタ21およびOA機器20による制御処理も、第1実施例の場合と同じである。
【0065】
この実施例によれば、前述した第1実施例の効果に加えて、出力するファイル情報の通知先にそれが出力されることをメールで通知することにより、出力情報についても管理できるため、セキュリティの一層の向上を図れる。
【0066】
なお、この発明による遠隔機器管理システムは上述した各実施例に限るものではなく、種々に変更および応用することができることは勿論である。
たとえば、特許文献1に記載されている遠隔機器管理システムのように、各顧客サイトの各OA機器(画像形成装置等)にそれぞれ自己診断機能を備え、センタセステムの管理装置がその各診断結果や機器の状態の情報を収集する機能を備えて、故障等の異常を判断してその回復を迅速に行えるようにしたり、メンテナンスや消耗品の補充を適時に行えるようにすることも可能である。
このような遠隔機器管理システムにおいて、
【産業上の利用可能性】
【0067】
この発明による遠隔機器管理システムは、管理装置により通信装置を介して複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等種々のOA機器を遠隔管理する遠隔機器管理システムに利用でき、特にそのOA機器による文書等のファイル情報の出力を管理するのに適している。
【符号の説明】
【0068】
1:センタシステム(管理装置) 2,11:ルータ 3a,3b:サーバ
4,15,25:ネットワーク 5:インタネット 6:公衆通信回線網
7:アクセスポイント 12,21:通信アダプタ
13,23:複写機 14,24:プリンタ 22:ファクシミリ装置
26:専用I/F 30:CPUバス 31,44,101:CPU
32:リアルタイムクロック回路 35:外部メモリ制御ユニット
36,43,110:ネットワークI/Fユニット
37:ハードディスク装置(HDD) 38:データベース(DB)
41:回線切替回路 42:モデム 47:電池 49:表示部
51:カードリーダ 111:操作部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0069】
【特許文献1】特開2000―29354号公報
【特許文献2】特開2006―243903号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理装置と複数のOA機器とが通信装置を介して通信可能であり、前記管理装置が前記通信装置を介して前記OA機器を遠隔管理する遠隔機器管理システムにおいて、
前記OA機器に、
ファイル情報を蓄積するファイル情報蓄積手段と、
ユーザ認証情報を入力する認証情報入力手段と、
該認証情報入力手段によって入力されたユーザ認証情報を前記通信装置へ送信する認証情報送信手段と、
その送信後に該通信装置からアクセス制限情報を含む認証結果情報を受信してその認証結果を表示する認証結果表示手段と、
その表示後に前記ファイル情報蓄積手段に蓄積されたファイル情報の中から出力するファイル情報が選択されると、その選択されたファイル情報に関する出力情報を前記通信装置へ送信する出力情報送信手段と、
その送信後に該通信装置から認証結果を受信し、該認証結果が認証成功の場合には前記選択されたファイル情報を出力し、該認証結果が認証失敗であった場合には出力しないファイル情報出力手段とを設け、
前記通信装置に、
前記OA機器からユーザ認証情報を受信した場合に、該ユーザ認証情報を記憶しているアクセス制限情報を含むユーザ認証情報と照合して認証し、認証できない場合は前記管理装置に前記ユーザ認証情報の認証を要求する認証および認証要求手段と、
前記ユーザ認証情報の認証ができた場合又は前記管理装置から認証情報を受信した場合に、前記アクセス制限情報を含む認証結果情報を前記OA機器に送信する認証結果情報送信手段と、
その送信後に、前記OA機器から出力するファイル情報に関する出力情報を受信すると、それを前記管理装置に送信する出力情報送信手段と、
その送信後に前記管理装置から認証結果を受信すると、それを前記OA機器へ送信する認証結果送信手段とを設け、
前記管理装置に、
ユーザ認証情報およびファイル情報別のアクセス制限情報報を管理情報として蓄積する管理情報蓄積手段と、
前記通信装置から前記ユーザ認証情報の認証を要求された場合に、前記管理情報を利用して前記ユーザ認証情報に対してアクセス制限情報を含む認証を行う認証手段と、
該認証手段による認証結果により最新の認証情報を生成して前記通信装置は送信する認証情報送信手段と、
その送信後に前記通信装置から前記出力情報を受信すると、その出力情報を受け付けて前記管理情報蓄積手段に蓄積する出力情報蓄積手段と、
該受け付けた出力情報へのアクセス制限を認証し、その認証結果を前記通信装置に送信する認証結果送信手段とを設けた
ことを特徴とする遠隔機器管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の遠隔機器管理システムにおいて、
前記OA機器のファイル情報出力手段が、ファイル情報を出力する際に識別子情報を付加する識別子情報付加手段を有し、
該OA機器に、前記出力したファイル情報に付加した識別子情報を前記通信装置に送信する識別子情報送信手段を設け、
前記通信装置に、前記OA機器から前記識別子情報を受信した場合に、該識別子情報を前記管理装置に送信する識別子情報送信手段を設け、
前記管理装置に、前記通信装置から前記識別子情報を受信すると、該出力したファイル情報に付加された識別子情報を受け付けて、前記管理情報蓄積手段に蓄積する識別子情報蓄積手段を設けた
ことを特徴とする遠隔機器管理システム。
【請求項3】
前記識別子情報付加手段は、前記ファイル情報が出力される媒体に含まれたICチップに前記識別子情報を書き込む手段であることを特徴とする遠隔機器管理システム。
【請求項4】
前記識別子情報付加手段は、前記ファイル情報が出力される媒体にバーコードで前記識別子情報を印刷する手段であることを特徴とする遠隔機器管理システム。
【請求項5】
管理装置と複数のOA機器とが通信装置を介して通信可能であり、前記管理装置が前記通信装置を介して前記OA機器を遠隔管理する遠隔機器管理システムにおいて、
前記OA機器に、
ファイル情報を蓄積するファイル情報蓄積手段と、
ユーザ認証情報を入力する認証情報入力手段と、
該認証情報入力手段によって入力されたユーザ認証情報を前記通信装置へ送信する認証情報送信手段と、
その送信後に該通信装置からアクセス制限情報を含む認証結果情報を受信してその認証結果を表示する認証結果表示手段と、
その表示後にセットされた出力済みファイル情報から識別子情報を抽出し、その抽出した識別子情報を前記通信装置に送信する識別子情報抽出送信手段と、
その送信後に、前記通信手段から出力機器情報を受信すると、その出力機器情報に含まれる出力機器名や出力日時などの情報を表示する出力機器情報表示手段とを設け、
前記通信装置に、
前記OA機器からユーザ認証情報を受信した場合に、該ユーザ認証情報を記憶しているアクセス制限情報を含むユーザ認証情報と照合して認証し、認証できない場合は前記管理装置に前記ユーザ認証情報の認証を要求する認証および認証要求手段と、
前記ユーザ認証情報の認証ができた場合又は前記管理装置から認証情報を受信した場合に、前記アクセス制限情報を含む認証結果情報を前記OA機器に送信する認証結果情報送信手段と、
その送信後に、前記OA機器から前記識別子情報を受信すると、それを前記管理装置に送信する識別子情報送信手段と、
その送信後に前記管理装置から前記識別子情報に対応する出力機器情報を受信すると、それを前記OA機器へ送信する出力機器情報送信手段とを設け、
前記管理装置に、
ユーザ認証情報およびファイル情報別のアクセス制限情報を管理情報として蓄積する管理情報蓄積手段と、
前記通信装置から前記ユーザ認証情報の認証を要求された場合に、前記管理情報を利用して前記ユーザ認証情報に対してアクセス制限情報を含む認証を行う認証手段と、
該認証手段による認証結果により最新の認証情報を生成して前記通信装置は送信する認証情報送信手段と、
その送信後に前記通信装置から前記識別子情報を受信すると、その識別子情報を受け付けて、前記管理情報蓄積手段に蓄積されている前記管理情報から前記識別子情報に対応する出力機器情報を検索する出力機器情報検索手段と、
その検索結果により、前記識別子情報に対応する出力機器情報を前記通信装置に送信する出力機器情報送信手段とを設けた
ことを特徴とする遠隔機器管理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の遠隔機器管理システムにおいて、
前記管理装置における前記認証結果送信手段が、前記出力情報蓄積手段が受け付けた前記出力情報を前記管理情報蓄積手段に蓄積した後、該出力情報に対応するファイルの通知先情報を検索し、通知先がある場合は、その通知先に対して出力情報が出力されることをメールで通知する通知先情報検索・通知手段を有することを特徴とする遠隔機器管理システム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の遠隔機器管理システムにおいて、
前記通信装置が、任意のタイミングでユーザ認証情報の送信を前記管理装置へ要求し、該管理装置から最新のユーザ認証情報を取得して、自己が保持するユーザ認証情報を更新するユーザ認証情報更新手段を有していることを特徴とする遠隔機器管理システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−219854(P2010−219854A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−63964(P2009−63964)
【出願日】平成21年3月17日(2009.3.17)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】