説明

遮熱コーティング被覆物品及びその製造方法

【課題】 遮熱コーティング被覆物品及びその製造方法の提供。
【解決手段】 本被覆物品は、基材とその上に配設された多層遮熱コーティングとを含んでおり、多層遮熱コーティングは、熱伝導率1W/m°K未満の第1のセラミック組成物を含む第1の層と、イットリウムとジルコニアの合計重量を基準にした百分率で稠密縦割れ8%イットリウム安定化ジルコニアと同等以上の耐エロージョン性を有する第2のセラミック組成物を含む第2の層と、第1のセラミック組成物又は第2のセラミック組成物を含む第3の層とを少なくとも含んでいて、第1の層、第2の層及び第3の層は、第1のセラミック組成物と第2のセラミック組成物とが交互に層をなすように配設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して遮熱コーティング被覆物品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属は、高温(約1300℃以上)及び酸化性環境に暴露されると、酸化、腐食及び脆化するおそれがある。これらの環境は、発電用途に用いられるタービンで生じる。遮熱コーティング(TBC)をタービンのような金属部品に施工すると、金属部品に対する高温及び腐食性・酸化性環境の影響を低減させることができる。
【0003】
こうした遮熱コーティングは通例金属基材に直接堆積したセラミック材料又は付着性を高めるため金属基材上のボンドコート層に堆積したセラミック材料を含む。イットリア(Y)、マグネシア(MgO)その他の酸化物で部分的又は完全に安定化したジルコニア(ZrO)のような金属酸化物がセラミック材料として広く用いられている。セラミック材料は通例、大気プラズマ溶射法(APS)、減圧プラズマ溶射法(LPPS)又は電子ビーム物理気相成長(EB−PVD)のような物理気相成長法(PVD)で堆積され、EB−PVD法では耐歪み性柱状結晶粒組織が形成される。ボンドコート層には、アルミニウム、クロム、アルミニウム合金及びクロム合金のような耐酸化性保護材料を含むものがある。
【0004】
こうした遮熱コーティングが、それによって保護された部品の予定製品寿命を通して有効性を保ち続けるには、低い熱伝導率を保持することが重要である。近年、遮熱コーティングの熱伝導率の低下の点で進歩がみられる。しかし、こうした進歩にもかかわらず、イットリアで部分的又は完全に安定化したジルコニアと比較すると、これらの材料は室温粒子エロージョン耐性が低いという短所があり、破壊靭性にも劣ることがある。
【特許文献1】米国特許第4116723号明細書
【特許文献2】米国特許第5399313号明細書
【特許文献3】米国特許第6812176号明細書
【特許文献4】米国特許第6485590号明細書
【特許文献5】米国特許第6558814号明細書
【特許文献6】米国特許第6887595号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、優れた耐粒子衝突エロージョン性と低い熱伝導率とを併せもつ遮熱コーティングに対するニーズが存在し続けている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書では、遮熱コーティング被覆物品及びその製造方法について開示する。一実施形態では、被覆物品は基材とその上に配設された多層遮熱コーティングとを含んでおり、多層遮熱コーティングは、熱伝導率1W/m°K未満の第1のセラミック組成物を含む第1の層と、イットリウムとジルコニアの合計重量を基準にした百分率で稠密縦割れ8%イットリウム安定化ジルコニアと同等以上の耐エロージョン性を有する第2のセラミック組成物を含む第2の層と、第1のセラミック組成物又は第2のセラミック組成物を含む第3の層とを少なくとも含んでいて、第1の層、第2の層及び第3の層は、第1のセラミック組成物と第2のセラミック組成物とが交互に層をなすように配設される。
【0007】
別の実施形態では、被覆物品は基材とその上に配設された多層遮熱コーティングとを含む。基材は、金属、金属合金又はこれらの1種以上の組合せを含む。多層遮熱コーティングは、安定化イットリウム・ガドリニウム・イッテルビウムからなる第1のセラミック組成物を含む第1の層と、ジルコニアとイットリアの合計重量を基準にして8重量%のイットリアで部分的に安定化したジルコニアからなる第2のセラミック組成物を含む第2の層と、第1のセラミック組成物又は第2のセラミック組成物を含む第3の層とを含んでいて、第1の層、第2の層及び第3の層は、第1のセラミック組成物と第2のセラミック組成物とが交互に層をなすように配設される。
【0008】
一実施形態では、被覆物品の製造方法は基材上に多層遮熱コーティングを配設する段階を含んでおり、多層遮熱コーティングは、熱伝導率1W/m°K未満の第1のセラミック組成物を含む第1の層と、イットリウムとジルコニアの合計重量を基準にした百分率で稠密縦割れ8%イットリウム安定化ジルコニアと同等以上の耐エロージョン性を有する第2のセラミック組成物を含む第2の層と、第1のセラミック組成物又は第2のセラミック組成物を含む第3の層とを少なくとも含んでいて、第1の層、第2の層及び第3の層は、第1のセラミック組成物と第2のセラミック組成物とが交互に層をなすように配設される。
【0009】
上記その他の特徴を、添付の図面及び以下の詳細な説明によって例示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
例示的な図面を参照するが、類似の構成要素には類似の参照符号を付した。
【0011】
本明細書では、遮熱コーティング被覆物品及びその製造方法について開示する。以下詳細に説明する通り、遮熱コーティングは、第1のセラミック組成物と第2のセラミック組成物との交互層を含む多層皮膜である。多層皮膜が第1のセラミック組成物又は第2のセラミック組成物を含む2以上の層を含んでいると、材料特性に相乗効果を得ることができるという予想外の知見が得られた。第1のセラミック組成物は多層皮膜に低い熱伝導率を与えるように選択され、第2のセラミック組成物は多層皮膜に優れた耐粒子衝突エロージョン性を与えるように選択される。
【0012】
本明細書で用いる「低い熱伝導率」という用語は、1ワット/ケルビンメートル(W/m°K)未満の熱伝導率をいう。
【0013】
本明細書における「第1」、「第2」などの用語は順序、数量又は重要性を意味するものではなく、ある構成要素を他の構成要素から区別するために用いられる。単数形で記載したものであっても、数を限定するものではなく、そのものが少なくとも1つ存在することを意味する。数量に用いられる「約」という修飾語は、記載の数値を含み、文脈毎に決まる意味をもつ(例えば、特定の数量の測定に付随する誤差範囲を含む)。本明細書に開示した範囲はすべてその上下限を含み、独立に結合可能である(例えば、「約25重量%以下、具体的には約5〜約20重量%」という範囲は、「約5〜25重量%」の上下限とその範囲内のすべての中間値を含む)。
【0014】
本発明の遮熱コーティングは、超合金を始めとする様々な金属及び金属合金からなる金属基材のような基材で形成された多種多様なタービンエンジン(例えばガスタービンエンジン)部材及び部品に有用である。様々な実施形態では、これらの部材及び部品は高温(約1300℃以上)で作動されるか、或いはかかる高温に暴露される。これらのタービンエンジン部材及び部品としては、動翼及び静翼のようなタービン翼形部、タービンシュラウド、タービンノズル、ライナやデフレクタのような燃焼器部品、ガスタービンエンジンのオーグメンタハードウエアなどが挙げられる。遮熱コーティングは基材の一部又は全体を被覆することができる。例えば、動翼のような翼形部に関しては、遮熱コーティングは、翼形部の基材全体ではなくその一部を保護、被覆又はオーバレイするように用いることができ、例えば、遮熱コーティングは、翼形部の前縁及び後縁その他の表面を被覆するが、その取付け部は被覆しない。なお、遮熱コーティングに関する以下の説明は、タービンエンジン部材及び部品の金属基材に関してなされるが、遮熱コーティングは、高温で作動又は高温に暴露されるその他の物品の基材にも有用である。
【0015】
図1を参照すると、全体を符号10で表す遮熱コーティング被覆物品の一実施形態を示す。物品10は基材12を含む。基材12は、金属、金属合金及びこれらの1種以上の組合せを含むものでよい。一実施形態では、基材12は、ニッケル基、コバルト基及び/又は鉄基金属合金を含む。例えば、基材12は高温耐熱性合金、例えば超合金を含むものでよい。好適な高温合金としては、特に限定されないが、米国特許第4116723号及び同第5399313号に開示された合金が挙げられる。上述の通り、基材12の種類は用途に応じて種々異なるが、代表的には、翼形部(例えば、動翼)又はタービンシュラウドのようなタービン部品又は部品の形態のものである。
【0016】
物品10は、基材12と隣接層として物理的に接したボンドコート層14を適宜含んでいてもよい。ボンドコート層14は、その下の基材12を保護するとともに遮熱コーティング16と基材12との付着性を高めることができる耐酸化性金属材料で形成される。ボンドコート層14に適した材料としては、特に限定されないが、MCrAlY合金粉末(式中、Mは鉄、ニッケル、白金又はコバルトのような金属を表す。)又はNiAl(Zr)組成物、並びに白金アルミナイドのような各種の貴金属拡散アルミナイド及び単純アルミナイド(貴金属なしで形成したアルミナイド)が挙げられる。ボンドコート層14は、電子ビーム気相成長(EB−PVD)を始めとする物理気相成長法(PVD)、大気プラズマ溶射(APS)及び真空プラズマ溶射(VPS)を始めとするプラズマ溶射法、その他高速フレーム溶射(HVOF)、爆発溶射又は溶線式溶射のような溶射堆積法、化学気相成長法(CVD)、パックセメンテーション法、並びに金属拡散アルミナイドの場合の気相アルミナイド法のような様々な好適な方法のいずれかで基材12上に施工、堆積その他の形態で形成できる。一実施形態では、ボンドコート層14の堆積にはプラズマ溶射又は拡散法を用いる。ボンドコート層14の厚さは用途に応じて異なるが、一般に約25〜500μm、特に50〜350μmの厚さを有する。
【0017】
遮熱コーティング16は基材12上に配設される。ボンドコート層14を用いる場合、遮熱コーティング16は、ボンドコート層14と物理的に接するように設けられる。遮熱コーティング16は複数の層からなる。層の数は用途に応じて異なるが、遮熱コーティングは少なくとも3層からなる。遮熱コーティング16の各層の厚さ及び全体の厚さも用途に応じて異なる。一般に、遮熱コーティング16はその下の基材12を保護するのに十分な厚さを有する。例えば、遮熱コーティング16全体の厚さは約25〜約2500μmである。この範囲内で、遮熱コーティング16の厚さは75μm以上、特に300μm以上とすることができる。同じく上記範囲内で、遮熱コーティング16の厚さは1500μm以下、特に1000μm以下とすることができる。
【0018】
一実施形態では、遮熱コーティング16は第1のTBC層18、第2のTBC層20、第3のTBC層22及び第4のTBC層24を含む。第1のTBC層18は、ボンドコート層14上にボンドコート層14と物理的に接するように設けられる。第1のTBC層18上に第1のTBC層18と物理的に接するように設けられるのは、第2のTBC層20である。第3のTBC層22は、第2のTBC層20と第4のTBC層24の間に配設される。一実施形態では、第3のTBC層22は、第2のTBC層20及び第4のTBC層24の各々と物理的に接するように設けられる。第4のTBC層24は、第3のTBC層22上に第3のTBC層22と物理的に接するように設けられる。
【0019】
第1のTBC層18及び第3のTBC層22は、遮熱コーティング16に低い熱伝導率を与えるように選択された第1のセラミック組成物からなる。第2のTBC層20及び第4のTBC層24は、遮熱コーティング16に優れた耐粒子衝突エロージョン性を与えるように選択された第2のセラミック組成物からなる。換言すれば、遮熱コーティング16は、第1のセラミック組成物と第2のセラミック組成物の層を交互に含む。
【0020】
第1のTBC層18及び第3のTBC層22の第1のセラミック組成物は、低い熱伝導率つまり1W/m°K未満の熱伝導率を有する。一実施形態では、熱伝導率は約0.25〜0.75W/m°K、特に約0.50〜0.75W/m°Kである。
【0021】
一実施形態では、第1のセラミック組成物は、約46〜97モル%のベース酸化物、約2〜25モル%の一次安定化剤、約0.25〜25モル%のグループAドーパント及び約0.25〜25モル%のグループBドーパントを含む。ベース酸化物は、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ハフニウム(HfO)又はこれらの1種以上の組合せを含む。一次安定化剤は、酸化スカンジウム(Sc)、酸化イッテルビウム(Yb)、ニッケル(II)酸化物(NiO)、クロム(III)酸化物(Cr)、コバルト(II)酸化物(CoO)、鉄(III)酸化物(Fe)、マグネシウム(II)酸化物(MgO)、チタン(IV)酸化物(TiO)、ルテニウム(IV)酸化物(RuO)、酸化タンタル(Ta)、酸化エルビウム(Er)、アルカリ土類金属酸化物、遷移金属酸化物又はこれらの1種以上の組合せを含む。グループBドーパントは、酸化ネオジム(Nd)、酸化ガドリニウム(Gd)、酸化サマリウム(Sm)、酸化ユーロピウム(Eu)又はこれらの1種以上の組合せを含む。一実施形態では、第1のセラミック組成物は、米国特許第6812176号に開示されたセラミック組成物のような安定化イットリウム・ガドリニウム・イッテルビウム組成物を含むが、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0022】
第2のセラミック組成物は、イットリウムとジルコニアの合計重量を基準にした百分率で稠密縦割れ8%イットリウム安定化ジルコニアと同等以上の耐エロージョン性を有する。
【0023】
第2のセラミック組成物に適した材料としては、特に限定されないが、相変化に耐性の正方晶ミクロ組織を与えるように、イットリア(Y)、マグネシア(MgO)又はセリア(CeO)で部分的(例えば6〜8重量%)又は完全(例えば15重量%以上)に安定化されたジルコニア(ZrO)が挙げられる。ジルコニアのその他の安定化剤としては、特に限定されないが、ハフニア(HfO)、ガドリニア(Gd)、ジスプロシア(Dy)、エルビア(Er)、ネオジミア(Nd)、酸化サマリウム(Sm)、イッテルビア(Yb)及びこれらの1種以上の組合せが挙げられる。
【0024】
一実施形態では、第2のセラミック組成物は、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、特にイットリアで部分的に安定化したジルコニアを含む。具体的には、イットリア安定化ジルコニアは、イットリアとジルコニアの合計重量を基準にして約4〜8重量%のイットリアを含む。
【0025】
遮熱コーティング16の各層は適当な方法で基材上に配設すればよい。適当な方法としては、特に限定されないが、電子ビーム物理気相成長(EB−PVD)を始めとする物理気相成長法(PVD)、大気プラズマ溶射(APS)及び真空プラズマ溶射(VPS)を始めとするプラズマ溶射法、その他高速フレーム溶射(HVOF)、爆発溶射又は溶線式溶射のような溶射堆積法、並びに化学気相成長法(CVD)が挙げられる。
【0026】
次に図2を参照すると、全体を符号30で表す遮熱コーティング被覆物品の別の実施形態を示す。物品30は、基材32を含む。基材32に適した材料としては、特に限定されないが、基材12に関して上述した材料が挙げられる。基材32上に遮熱コーティング44が配設される。遮熱コーティング44は、第1のTBC層34、第2のTBC層36、第3のTBC層38、第4のTBC層40及び第5のTBC層42を含む。第1のTBC層34は、基材32上に基材32と物理的に接するように設けられる。第1のTBC層34上に第1のTBC層34と物理的に接するように設けられるのは、第2のTBC層36である。第3のTBC層38は、第2のTBC層36及び第4のTBC層40の各々と物理的に接するように設けられる。第5のTBC層42は、第4のTBC層40と物理的に接するように設けられる。
【0027】
第1のTBC層34及び第4のTBC層40は各々上述の第1のセラミック材料からなり、第2のTBC層36及び第5のTBC層42は上述の第2のセラミック材料からなる。第3のTBC層38は、第1及び第2のセラミック組成物とは異なるセラミック組成物からなる。換言すれば、第1のセラミック材料又は第2のセラミック材料からなる層は互いに物理的に接していてもよいし、或いは接していなくてもよい。第1のセラミック材料かなる層(例えば第4のTBC層40)と第2のセラミック材料からなる層(例えば、第2のTBC層36)の間に、第3のTBC層38のような様々な追加の層を設けることができる。
【0028】
第3のTBC層38に適した材料としては、特に限定されないが、相変化に耐性の正方晶ミクロ組織を与えるように、イットリア(Y)、マグネシア(MgO)又はセリア(CeO)で部分的(例えば6〜8重量%)又は完全(例えば15重量%以上)に安定化されたジルコニア(ZrO)が挙げられる。ジルコニアのその他の安定化剤としては、特に限定されないが、ハフニア(HfO)、ガドリニア(Gd)、ジスプロシア(Dy)、エルビア(Er)、ネオジミア(Nd)、酸化サマリウム(Sm)、イッテルビア(Yb)及びこれらの1種以上の組合せが挙げられる。
【0029】
遮熱コーティング44の各層は適当な方法で基材32上に配設すればよい。適当な方法としては、特に限定されないが、電子ビーム物理気相成長(EB−PVD)を始めとする物理気相成長法(PVD)、大気プラズマ溶射(APS)及び真空プラズマ溶射(VPS)を始めとするプラズマ溶射法、その他高速フレーム溶射(HVOF)、爆発溶射又は溶線式溶射のような溶射堆積法、並びに化学気相成長法(CVD)が挙げられる。
【0030】
さらに、図1及び図2に関して上述した遮熱コーティングは、高温翼形部品に用いられるような遮熱コーティングのような稠密縦割れ(DVC)遮熱コーティングであってもよいし、或いは比較的低温(例えば約1300℃未満の温度)部品に用いられるもののような多孔質遮熱コーティングであってもよい。
【0031】
本明細書に開示した遮熱コーティングは、単層のみからなる遮熱コーティング又は第1のセラミック材料と第2のセラミック材料の交互層を含まない遮熱コーティングに比べて、熱伝導率及び耐衝突性が共に改善されているという利点をもつ。従って、本遮熱コーティングで被覆した物品は耐用年数が長い。
【0032】
例示的な実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明の技術的範囲内で本発明に様々な変更を加えることができ、本発明の構成要素を均等物で置き換えることができることは当業者には明らかであろう。さらに、本発明の技術的範囲内で特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるため数多くの変更を加えることもできる。従って、本発明は、本発明を実施するための最良の形態として開示した特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、特許請求の範囲に属するあらゆる実施形態を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】一実施形態に係る多層遮熱コーティング及び被覆物品の部分側面断面図。
【図2】別の実施形態に係る多層遮熱コーティング及び被覆物品の部分側面断面図。
【符号の説明】
【0034】
10 遮熱コーティング被覆物品
12 基材
14 ボンドコート層
16 遮熱コーティング
18 第1のTBC層
20 第2のTBC層
22 第3のTBC層
24 第4のTBC層
30 遮熱コーティング被覆物品
32 基材
34 第1のTBC層
36 第2のTBC層
38 第3のTBC層
40 第4のTBC層
42 第5のTBC層
44 遮熱コーティング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材(12)とその上に配設された多層遮熱コーティング(16)とを含む被覆物品(10)であって、多層遮熱コーティング(16)が、少なくとも、
熱伝導率1W/m°K未満の第1のセラミック組成物を含む第1の層(18)と、
イットリウムとジルコニアの合計重量を基準にした百分率で稠密縦割れ8%イットリウム安定化ジルコニアと同等以上の耐エロージョン性を有する第2のセラミック組成物を含む第2の層(20)と、
第1のセラミック組成物又は第2のセラミック組成物を含む第3の層(22)と
を含んでいて、第1の層(18)、第2の層(20)及び第3の層(22)が、第1のセラミック組成物と第2のセラミック組成物とが交互に層をなすように配設されている、被覆物品(10)。
【請求項2】
基材(12)上に基材(12)と物理的に接するように設けられたボンドコート層(14)をさらに含む、請求項1記載の被覆物品(10)。
【請求項3】
前記熱伝導率が約0.25〜0.75W/m°Kである、請求項1記載の被覆物品(10)。
【請求項4】
前記熱伝導率が約0.50〜0.75W/m°Kである、請求項1記載の被覆物品(10)。
【請求項5】
第1の層(18)が基材(12)と物理的に接しているとともに第2の層(20)とも物理的に接しており、第3の層(22)が第2の層(20)と物理的に接していて第1のセラミック組成物を含む、請求項1記載の被覆物品(10)。
【請求項6】
基材(12)が金属、金属合金又はこれらの1種以上の組合せを含む、請求項1記載の被覆物品(10)。
【請求項7】
第1のセラミック組成物が、
酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ハフニウム(HfO)又はこれらの1種以上の組合せを含むベース酸化物約46〜97モル%と、
酸化イットリウム(Y)、酸化ジスプロシウム(Dy)、酸化エルビウム(Er)又はこれらの1種以上の組合せを含む一次安定化剤約2〜25モル%と、
酸化スカンジウム(Sc)、酸化イッテルビウム(Yb)、ニッケル(II)酸化物(NiO)、クロム(III)酸化物(Cr)、コバルト(II)酸化物(CoO)、鉄(III)酸化物(Fe)、マグネシウム(II)酸化物(MgO)、チタン(IV)酸化物(TiO)、ルテニウム(IV)酸化物(RuO)、酸化タンタル(Ta)、酸化エルビウム(Er)、アルカリ土類金属酸化物、遷移金属酸化物又はこれらの1種以上の組合せを含むグループAドーパント約0.25〜25モル%と、
酸化ネオジム(Nd)、酸化ガドリニウム(Gd)、酸化サマリウム(Sm)、酸化ユーロピウム(Eu)又はこれらの1種以上の組合せを含むグループBドーパント約0.25〜25モル%と、
を含む、請求項1記載の被覆物品(10)。
【請求項8】
第1のセラミック組成物が、安定化イットリウム・ガドリニウム・イッテルビウムを含む、請求項1記載の被覆物品(10)。
【請求項9】
第2のセラミック組成物が、イットリア(Y)、マグネシア(MgO)又はセリア(CeO)で部分的又は完全に安定化されたジルコニア(ZrO)を含む、請求項1記載の被覆物品(10)。
【請求項10】
基材(12)上に多層遮熱コーティング(16)を配設することを含んでなる被覆物品(10)の製造方法であって、多層遮熱コーティング(16)が、少なくとも、
熱伝導率1W/m°K未満の第1のセラミック組成物を含む第1の層(18)と、
イットリウムとジルコニアの合計重量を基準にした百分率で稠密縦割れ8%イットリウム安定化ジルコニアと同等以上の耐エロージョン性を有する第2のセラミック組成物を含む第2の層(20)と、
第1のセラミック組成物又は第2のセラミック組成物を含む第3の層(22)と
を少なくとも含んでいて、第1の層(18)、第2の層(20)及び第3の層(22)が、第1のセラミック組成物と第2のセラミック組成物とが交互に層をなすように配設される、方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−211343(P2007−211343A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−1437(P2007−1437)
【出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】