説明

遷移金属イオン錯体、該遷移金属イオン錯体の製造方法、三量化用触媒、1−ヘキセンの製造方法

【課題】エチレンの三量化反応により1−ヘキセンを効率的に、選択性よく製造することが可能な触媒となる遷移金属イオン錯体を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1−1)等で例示される遷移金属イオン錯体。一般式(1−1)


[式中、Mは元素周期律表の第4族の遷移金属原子を表し、Aは対アニオンを表し、R−R10はH等、X,Xはハロゲン等を表す]


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される遷移金属イオン錯体。
一般式(1−1)

一般式(1−2)

一般式(1−3)

[式中、Mは元素周期律表の第4族の遷移金属原子を表し、Aは対アニオンをを表し、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、X及びXは、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、
−Si(R22(3つのR22部分はそれぞれ独立に、水素原子、ハイドロカルビル基またはハロゲン化ハイドロカルビル基を表し、3つのR22部分にある炭素原子数の合計が1〜20である。)で示される置換シリル基、
または−N(R23(2つのR23部分はそれぞれ独立にハイドロカルビル基またはハロゲン化ハイドロカルビル基を表し、2つのR23部分にある炭素原子数の合計が2〜20である。)で示される2置換アミノ基を表し、
、R、R及びRのうち少なくとも一つは、ハロゲン原子、該アルキル基、該アルコキシ基、該アリール基、該アリールオキシ基、該アラルキル基、該アラルキルオキシ基、該置換シリル基または該2置換アミノ基であり、
10、R11は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、
−Si(R22(3つのR22部分はそれぞれ独立に、水素原子、ハイドロカルビル基またはハロゲン化ハイドロカルビル基を表し、3つのR22部分にある炭素原子数の合計が1〜20である。)で示される置換シリル基、
または−N(R23(2つのR23部分はそれぞれ独立にハイドロカルビル基またはハロゲン化ハイドロカルビル基を表し、2つのR23部分にある炭素原子数の合計が2〜20である。)で示される2置換アミノ基を表し、
、R、R及びRのうち、隣接した2つの炭素原子に結合する2つの基は結合して、該2つの基が結合している2つの炭素原子と一緒になって環を形成していてもよく、R、R、R、R及びRのうち、隣接した2つの炭素原子に結合する2つの基は結合して、該2つの基が結合している2つの炭素原子と一緒になって環を形成していてもよく、R12、R13、R14、R15及びR16のうち、隣接した2つの炭素原子に結合する2つの基は結合して、該2つの基が結合している2つの炭素原子と一緒になって環を形成していてもよく、R17、R18、R19、R20及びR21のうち、隣接した2つの炭素原子に結合する2つの基は結合して、該2つの基が結合している2つの炭素原子と一緒になって環を形成していてもよく、R10及びR11は結合してそれらが結合しているケイ素原子と一緒になって環を形成していてもよい。]
【請求項2】
Mがチタン原子である請求項1に記載の一般式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される遷移金属イオン錯体。
【請求項3】
、R、R及びRがそれぞれメチル基である請求項1または2に記載の一般式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される遷移金属イオン錯体。
【請求項4】
Aがホウ素化合物のアニオンである請求項1〜3のいずれかに記載の一般式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される遷移金属イオン錯体。
【請求項5】
Aがテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである請求項1〜4のいずれかに記載の一般式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される遷移金属イオン錯体。
【請求項6】
、R、R13、R15、R18及びR20は、それぞれ独立に、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基
または、−Si(R22(3つのR22部分はそれぞれ独立に、水素原子、ハイドロカルビル基またはハロゲン化ハイドロカルビル基を表し、3つのR22部分にある炭素原子数の合計が1〜20である。)で示される置換シリル基
である、
請求項1〜5のいずれかに記載の一般式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される遷移金属イオン錯体。
【請求項7】
一般式(2−1)

[式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、X及びXは前記と同義であり、

ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、または
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
を表す。]
で示される遷移金属錯体と下記化合物(D1)、(D2)および(D3)からなる化合物群から選ばれる1種以上の化合物とを反応させる工程を有する、請求項1に記載の一般式(1−1)で表される遷移金属イオン錯体の製造方法。
(D1):一般式 DQで表される化合物
(D2):一般式T(DQで表される化合物
(D3):一般式(L−H)(DQで表される化合物
[式中、Dは3価の原子価状態のホウ素原子またはアルミニウム原子を表し、Q、Q、QおよびQは、それぞれ同一または相異なり、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20のハイドロカルビルシリル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数2〜20のジハイドロカルビルアミノ基を表し、Tは無機または有機のカチオンを表し、(L−H)はブレンステッド酸を表す。]
【請求項8】
一般式(2−2)

[式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R11、R12、R13、R14、R15、R16、X及びXは前記と同義であり、

ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、または
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
を表す。]
で示される遷移金属錯体と下記化合物(D1)、(D2)および(D3)からなる化合物群から選ばれる1種以上の化合物とを反応させる工程を有する、請求項1に記載の一般式(1−2)で表される遷移金属イオン錯体の製造方法。
(D1):一般式 DQで表される化合物
(D2):一般式T(DQで表される化合物
(D3):一般式(L−H)(DQで表される化合物
[式中、Dは3価の原子価状態のホウ素原子またはアルミニウム原子を表し、Q、Q、QおよびQは、それぞれ同一または相異なり、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20のハイドロカルビルシリル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数2〜20のジハイドロカルビルアミノ基を表し、Tは無機または有機のカチオンを表し、(L−H)はブレンステッド酸を表す。]
【請求項9】
一般式(2−3)

[式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、X及びXは前記と同義であり、

ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、または
ハロゲン原子を置換基として有していてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、
を表す。]
で示される遷移金属錯体と下記化合物(D1)、(D2)および(D3)からなる化合物群から選ばれる1種以上の化合物とを反応させる工程を有する、請求項1に記載の一般式(1−3)で表される遷移金属イオン錯体の製造方法。
(D1):一般式 DQで表される化合物
(D2):一般式T(DQで表される化合物
(D3):一般式(L−H)(DQで表される化合物
[式中、Dは3価の原子価状態のホウ素原子またはアルミニウム原子を表し、Q、Q、QおよびQは、それぞれ同一または相異なり、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基、炭素原子数1〜20のハイドロカルビルシリル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基または炭素原子数2〜20のジハイドロカルビルアミノ基を表し、Tは無機または有機のカチオンを表し、(L−H)はブレンステッド酸を表す。]
【請求項10】
請求項1〜6のいずれかに記載の遷移金属イオン錯体からなる三量化用触媒。
【請求項11】
請求項10に記載される三量化用触媒の存在下、エチレンを三量化させる1−ヘキセンの製造方法。
【請求項12】
請求項10に記載される三量化用触媒および下記化合物(A)の存在下、エチレンを三量化させる1−ヘキセンの製造方法。
化合物(A):一般式 (EAl(G)3−aで表される有機アルミニウム化合物
(式中、Eは、炭素原子数1〜8のハイドロカルビル基を表し、Gは、水素原子またはハロゲン原子を表し、aは1〜3の整数を表す。Eが複数ある場合、複数のE部分は互いに同じであっても異なっていてもよい。Gが複数ある場合、複数のG部分は互いに同じであっても異なっていてもよい。)

【公開番号】特開2012−214460(P2012−214460A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−71302(P2012−71302)
【出願日】平成24年3月27日(2012.3.27)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】