説明

選択的に(111) 結晶配向を有するTiN バリヤー層の形成方法

【目的】 集積回路構造上に、(111) 結晶配向を有する窒化チタンバリヤー層を形成する方法を提供することにある。
【構成】 シリコン表面上に、(111) 結晶配向をもつ表面を有する窒化チタンバリヤー層を形成する方法であって、a)シリコン表面上に第一のチタン層を堆積する工程と、b)該第一のチタン層上に窒化チタン層を堆積する工程と、c)該窒化チタン層上に第二のチタン層を堆積する工程と、d)窒素−含有ガスの存在下でかつ酸素−含有ガスの不在下でかくして得られる構造体をアニールして、該第二のチタン層から(111) 結晶配向をもつ窒化チタンを形成する工程とを含み、該生成窒化チタンバリヤー層が(111) 結晶配向をもつ表面および充分な厚みを有していて、該窒化チタンバリヤー層上に後に形成されるアルミニウムによるスパイク現象から該下地シリコンを保護することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集積回路構造上に、(111) 結晶配向を有する窒化チタン(TiN) のバリヤー層を形成する方法に関する。
【0002】
【技術的背景】集積回路構造の形成においては、該集積回路構造を構成する活性および/または能動素子間の電気的接続または配線の形成のためにアルミニウムを使用する。従来は、このためにアルミニウムを使用し、該アルミニウムは該構造中の下地シリコンに電気的に接続されている。該アルミニウムとシリコンとは相互に電気的に接続されるが、該アルミニウムとシリコンとの間に介在する中間的な電気的に伝導性の層を使用して、該シリコンに対する良好な電気的接続を達成し、かつ該シリコンとアルミニウムとの間に物理的(冶金学的)バリヤーを設けて該シリコン内への該アルミニウムのスパイク現象、即ち下地シリコン中へのアルミニウム原子の移動を防止するのが通例であった。このスパイク現象は得られる集積回路構造の性能および信頼性を劣化する。従来、該中間的な導電性層の形成に使用されている1つの方法は、シリコン表面にチタンの層を堆積し、例えば該シリコンとの接触を形成し、次いで窒素の存在下で該チタン−被覆構造をアニールして、該露出シリコン上にチタンシリサイド層を形成して、該シリコンとの良好な電気的接点を形成し、かつ該窒素雰囲気と該チタン層とが反応するにつれて、該チタンシリサイド上に窒化チタンを形成することであった。
【0003】この方法は、チタンシリサイドの形成を通して該シリコンに対する良好な電気的接点の形成を可能とするが、往々にして該チタンシリサイド層上での満足な窒化チタン層の形成をもたらさない。というのは、同一のチタン層からの同時のチタンシリサイド層および窒化チタン層両者の形成は競合反応を生じ、該反応において、多くのチタンがシリコンと反応してしまうために、不十分な厚みの窒化チタン層を形成し、結果としてアルミニウムスパイク現象に対する所定のバリヤーとしての保護をもたらさないからである。この問題に対する従来の一解決策は、まずチタンシリサイドバリヤー層を形成し、次いで該チタンシリサイド層またはチタンシリサイド/窒化チタン層上に付随的な窒化チタン層をスパッタリングにより堆積することであった。このようにして、充分な厚みの窒化チタン層を形成することにより、所定のバリヤー層を形成できる。上記の方法は満足なチタンシリサイド接触層および該シリサイド層上に並びに後に堆積されるアルミニウムの下部に窒化チタンバリヤー層を形成するが、付随的な問題、即ち形成されるアルミニウム層が(111) 結晶配向をもたない場合に、最終的に形成される該集積回路構造の後の動作中に該アルミニウム層中のアルミニウム原子のエレクトロマイグレーションに関連する付随的な問題に遭遇することになる。かかるアルミニウム原子のエレクトロマイグレーションは該集積回路構造に開放回路を形成するので、このエレクトロマイグレーションを阻止または排除する必要がある。
【0004】チタンの窒化による窒化チタンの形成は、(111) 結晶配向を有する窒化チタン層の形成をもたらす。しかし、上記の如く、シリコン上に堆積されたチタンからかかる窒化チタンを形成すると、充分な厚みの窒化チタンバリヤー層を形成しない。逆に、窒化チタンのスパッタリングによる堆積は所定の厚みの窒化チタンバリヤー層を形成するが、該スパッタリングにより堆積された窒化チタンの結晶配向は通常(200) または多結晶の何れかである。従って、(111) 結晶配向を有する窒化チタン表面を有するシリコン表面上に窒化チタンバリヤー層を形成して、かかる窒化チタン層を介してアルミニウムのスパイク現象を阻止もしくは排除し、しかも下地の窒化チタン表面の(111) 結晶配向により与えられる核形成サイトによりアルミニウムの(111) 結晶配向の形成を促進することが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一般には上記の如き従来法の諸欠点を解決することにあり、より特定的には集積回路構造上に、(111) 結晶配向を有する窒化チタン(TiN) のバリヤー層を形成する方法に関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は(111) 結晶配向表面を有する窒化チタンバリヤー層をシリコン表面に形成する方法に関連し、該方法はシリコン表面に第一のチタン層を堆積し、該第一のチタン層上に窒化チタン層をスパッタリングにより堆積し、該スパッタリングにより堆積した窒化チタン層上に第二のチタン層を堆積し、得られたこの構造体を、窒素−含有ガスの存在下、かつ酸素−含有ガスの不在下でアニールして、(111) 結晶配向表面および充分な厚みを有する所定の窒化チタン層を形成し、後に該窒化チタンバリヤー層上に形成されるアルミニウムによるスパイク現象から下地のシリコンを保護することを特徴とする。該アニール中、該第一のチタン層は該下地のシリコンと反応して所定のチタンシリサイド電気接続を形成し、一方で該第二のチタン層は該窒素−含有雰囲気と反応して、(111) 結晶配向を有する窒化チタンを形成する。スパッタリングにより堆積された中間層としての窒化チタン層は所定のバリヤー層を形成し、かつ該アニール工程中これら2種のチタン層を分離するのに役立ち、結果として各チタンシリサイドと(111) 結晶配向窒化チタン構造とをそれぞれのチタン層と下地シリコンおよび窒素−含有雰囲気との各反応により特立に形成することを可能とする。
【0007】後に該(111) 配向の窒化チタン表面上に形成されるアルミニウム層は、かくして同一の(111) 結晶配向を有し、その結果アルミニウム層はエレクトロマイグレーションに対する高い抵抗性を獲得するものと推定される。本発明はシリコン表面上に窒化チタンバリヤー層を形成する方法を含み、この窒化チタン層は後に該窒化チタン層上に堆積されるアルミニウム層からのスパイク現象を防止することを可能とし、かつ該窒化チタンバリヤー層は(111) 結晶配向の表面を有し、結果として該窒化チタン層はまた後にその上に形成される(111) 結晶配向を有するアルミニウム層に対する核形成層としても機能する。図1を参照すると、シリコン材料を含む集積回路構造が参照番号10で示され、その上にシリコン表面20を有している。図示されたシリコン集積回路構造は、例えば内部に形成された能動素子を含むシリコンウエハを含み、該ウエハにおいて該シリコン表面20は該シリコンウエハ中に形成されたMOS デバイスのソースおよびドレイン領域の上部表面または該シリコンウエハ中に形成されたバイポーラデバイスのコレクタまたはベース領域の上部表面を含むことができる。また、シリコン構造体10(およびその上のシリコン表面20)は、例えば該集積回路構造の他の層上に形成されたポリシリコン接点を含み、能動デバイスに対する電気的接触を与えることができ、もしくはシリコン構造10は或る他の型のポリシリコン相互接続構造を含むことができる。
【0008】図示した態様において、酸化物層30はシリコン表面20上に形成されるものとして図示され、そこに形成された開口34を有し、電気的接点または後に該酸化物層30上に形成されるであろうアルミニウム層もしくは構造を介する電気的接点の形成を可能とする。しかし、かかる酸化物層の有無は本発明の実施とは無関係であることを理解すべきである。図1に示したように、第一のチタン層40は、公知の堆積法、例えばCVD またはPVD 法(スパッタリングによる堆積)により、約50〜約1000Å、好ましくは約100 〜約500 Åの範囲、および典型的には約200 Åの厚みで該構造体全体に渡り形成される。チタン層40の形成後、窒化チタン層50を該チタン層40上にスパッタリングにより形成し、図2に示したような構造体を形成する。スパッタリングにより堆積されたこの窒化チタン層50は、シリコン表面20と後に形成されるアルミニウム層との間でバリヤー層として機能し、アルミニウムによるシリコン構造体10に対するスパイク現象を防止するのに充分な厚みをもつ必要がある。従って、スパッタリングにより形成された窒化チタン層50は約500 〜約1500Å、好ましくは約700 〜約1000Åの範囲内、および典型的には約800 Åの厚みで形成される。
【0009】窒化チタン層50は、該チタン層40を堆積するのに使用したものと同一のチャンバー内で、あるいは同一のもしくは異なる装置のスパッタリングチャンバー内で形成できる。しかし、該チタン層40は、チタン層40とシリコン表面20との間に反応を生じてその上に所定のチタンシリサイドを形成するアニール処理に未だ付されていないので、該チタン層40が酸素−含有雰囲気と接触しないようにすることが重要である。かくして、該シリコン構造体10を、その上にチタン層40を堆積した後、或るチャンバーまたは装置から他のものに移す必要がある場合、該構造体10のかかる全ての移動を酸素を含まない条件下で実施することが重要である。窒化チタンバリヤー層50の形成後、図3に示した如く該窒化チタン層50上に第二のチタン層60を堆積する。第二のチタン層60は約100 〜約500 Å、好ましくは約300 〜約400 Åの範囲の厚みで堆積する。第二のチタン層60は、上で第一のチタン層40に関連して記載した方法と同様な方法で窒化チタン層50上に堆積することができる。好ましくは、窒化チタン層50は、酸素−含有ガスに対する暴露に関連して、チタン層40と同様に処理される。即ち、窒化チタン層50を、該第一のチタン層40上に堆積した後、および窒化チタン層50上に第二のチタン層を堆積する前に酸素−含有ガスに暴露しないことが好ましい。
【0010】第二のチタン層60の堆積後、この構造体を窒素−含有雰囲気下でアニールし、第一チタン層40と下地のシリコンとを反応させてシリコン表面20と窒化チタン層50との間にチタンシリサイド接続44を形成し、かつ第二チタン層60と窒素とを反応させて、図4の構造に示すように、(111) 結晶配向を有する窒化チタン表面70を形成する。第一のチタン層40に関連して既に述べたように、該アニール工程前にチタン層60をあらゆる酸素−含有ガスに対する暴露から保護するための適当な方策を講じて、酸化チタンの形成を防止する必要がある。次いで、この構造体を初期アニール温度、約300 〜約900 °C好ましくは約500 〜約800 °C、典型的には約700 °Cの温度にてアニール処理することが好ましい。このアニール処理は迅速アニール条件下で実施することが好ましく、該アニール処理において該ウエハは約5°C/秒〜約 150°C/秒、好ましくは約30°C/秒〜約80°C/秒の速度で該アニール温度まで昇温し、かつ該アニールを約5〜約180 秒間、好ましくは約20〜約60秒間実施する。
【0011】本発明によれば、該構造体は窒素−含有雰囲気、例えば窒素と不活性ガス、例えばアルゴンまたはヘリウムとを含有するガス混合物中で、かつチタン層60と反応して所定の該アニール雰囲気中の窒素とチタン層60との反応による(111) 結晶配向を有する所定の窒化チタン層の形成を妨害するであろう酸化チタンを形成する恐れのある酸素または酸素−含有ガスの不在下でアニール処理される。このような窒素−含有雰囲気は、(真空ポンプの容量に依存して)約500 〜約10,000sccmの範囲の流量で1種以上の窒素含有ガスをアニールチャンバーに流し、一方で該アニールチャンバー内の圧力を約100 ミリトール〜約800 トールの範囲内に維持することにより得ることができる。このアニールは、また2段階で実施してもよく、ここで第一段階のアニール温度は約695 °Cを越えず、次いで該構造体は約800 〜約900 °Cの温度にて約5〜約180 秒間、好ましくは約20〜約60秒間実施される第二のアニール処理にかけられる。これにより、当業者には周知である如く、該第二のアニール工程中に形成された不安定なC49 相のチタンシリサイドをより安定なC54 相に転化する。このような2段階アニール法は本発明と同一の譲渡人に譲渡された1990年4月16日付け出願の継続中の特許出願第07/510,307号に記載されている。
【0012】チタン相60と該アニール雰囲気中の窒素との反応による(111) 結晶配向した窒化チタンの形成は表面70およびその近傍に所定の結晶配向を有する窒化チタンの形成をもたらすが、予めスパッタリングにより形成した下地の窒化チタン層50の全本体中に及ぶ必要はないことを理解すべきである。しかし、該窒化チタンの表面70および該表面70の下方数Åに及ぶ領域のみが、後のアルミニウムの堆積に対する核形成サイトとして機能し、(111) 結晶配向したアルミニウムを形成することを可能とするので、主としてバリヤー層として機能すべく存在する下地の窒化チタン全体がこのような結晶配向を有する必要はない。この観点から、図4に記載の構造は参照番号50で示した単一の窒化チタン層を有するように示されており、一方層50の表面は参照番号70で示されている。該表面70における該窒化チタンの(111) 結晶配向はチタン層60の元の厚みにほぼ等しい距離だけ窒化チタン層50内に広がっているものと理解すべきであり、この(111) 結晶配向を有するかかる窒化チタンは鮮明な境界線をもつことなく徐々に該下地窒化チタン内に入り込んで消失する。
【0013】(111) 結晶配向をもつ窒化チタン表面70の形成後、所定の(111) 結晶配向をもつアルミニウム層80を該表面70上に、公知の方法、例えばCVD またはPVD 法により形成、例えば図5に示した如く約0.1 〜約1.5 μのアルミニウム層を該構造体全体上に形成することができる。得られるアルミニウム層を、次いで公知の方法でパターン化して、所定の最終的な配線または構造を生成する。かくして、本発明は集積回路構造上に窒化チタンを形成する方法を提供し、該方法ではシリコン表面およびアルミニウム層を相互に電気的に接続でき、一方でこれらを充分な厚みのバリヤー層として機能する窒化チタンで分離して、該窒化チタンを介してのアルミニウムの該下地シリコンに対するスパイク現象を阻止することができ、また該窒化チタン上に(111) 結晶配向表面を有していて、この結晶配向が後にその上に形成されるアルミニウムがかかる(111) 結晶配向をもつことを促進する。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリコン表面上への第一のチタン層の堆積に関わる本発明の方法の第一の工程の垂直部分断面図である。
【図2】該第一のチタン層上にスパッタリングにより堆積された窒化チタンの層を示す、本発明の方法の第二の工程の垂直部分断面図である。
【図3】該スパッタリングにより堆積された窒化チタン層上への第二のチタン層の堆積を示す、本発明の方法の第三工程を説明するための垂直部分断面図である。
【図4】アニール工程中の、シリコンと該第一のチタン層との反応による、該シリコン表面上でのチタンシリサイド層の形成、およびこれと同時の該アニール工程中の該第二のチタン層と窒素−含有ガスとのあらゆる酸素−含有ガスの不在下での反応による、該スパッタリングにより堆積された窒化チタン層上での(111) 結晶配向を有する窒化チタンの形成を示す、本発明の方法の第四の工程を説明するための垂直部分断面図である。
【図5】該(111) 結晶配向を有する窒化チタン表面上に形成されるものとして図示した(111) 結晶配向を有するアルミニウム層をもつ図4の構造体を示す図である。
【図6】本発明の方法を説明するためのフローシートである。
【符号の説明】
10・・・・シリコン構造
20・・・・シリコン表面
30・・・・酸化物層
34・・・・開口
40・・・・第一のチタン層
44・・・・チタンシリサイド接続
50・・・・窒化チタン層
60・・・・第二のチタン層
70・・・・窒化チタン表面

【特許請求の範囲】
【請求項1】 (111) 結晶配向表面を有する窒化チタンバリヤー層をシリコン表面上に形成する方法であって、a) シリコン表面上に第一のチタン層を堆積する工程、b) 該第一のチタン層上に窒化チタン層を堆積する工程、c) 該窒化チタン層上に第二のチタン層を堆積する工程、d) 得られた構造体を、窒素−含有ガスの存在下、かつ酸素−含有ガスの不在下でアニールして、該第二のチタン層から(111) 結晶配向表面を有する窒化チタン層を形成する工程、を含み、該生成する窒化チタンバリヤー層が(111) 結晶配向表面および充分な厚みを有していて、後に該窒化チタンバリヤー層上に形成されるアルミニウムによるスパイク現象から下地のシリコンを保護することを特徴とする、上記窒化チタンバリヤー層の形成方法。
【請求項2】 該シリコン表面に第一のチタン層を堆積する上記工程が、該シリコン表面上に約50〜約1000Åの厚みでチタンを堆積する工程を含む請求項1記載の方法。
【請求項3】 該シリコン表面上に第一のチタン層を堆積する上記工程が、該シリコン表面上に約100 〜約500 Åの厚みでチタンを堆積する工程を含む請求項2記載の方法。
【請求項4】 該第一のチタン層上に窒化チタン層を形成する上記工程が、該第一のチタン層上に約500 〜約1500Åの厚みで窒化チタンをスパッタリングする工程を含む請求項2記載の方法。
【請求項5】 該第一のチタン層上に窒化チタン層を形成する上記工程が、該第一のチタン層上に約700 〜約1000Åの厚みで窒化チタンをスパッタリングする工程を含む請求項4記載の方法。
【請求項6】 該窒化チタン層上に第二のチタン層を堆積する上記工程が、該窒化チタン層上に約100 〜約500 Åの厚みで第二のチタン層を堆積する工程を含む請求項4記載の方法。
【請求項7】 該シリコン表面上に第一のチタン層を堆積する上記工程が、該シリコン表面上に約300 〜約400 Åの厚みでチタン層を堆積する工程を含む請求項6記載の方法。
【請求項8】 更に、該第一のチタン層と該下地シリコン表面との間の反応によりチタンシリサイドを形成して、該シリコン表面と該窒化チタンとの間にチタンシリサイド電気接触を形成する請求項6記載の方法。
【請求項9】 更に、該(111) 配向した窒化チタン表面上にアルミニウム層を形成する工程を含み、かくして該アルミニウム層はその下部の窒化チタン表面の該(111) 結晶配向をもち、該アルミニウム層が改良されたエレクトロマイグレーションに対する抵抗性を得る、請求項8記載の方法。
【請求項10】 該構造体をアニールする上記工程が、約300 °C〜約900 °Cの範囲の温度にてアニールする工程を含む請求項1記載の方法。
【請求項11】 該構造体をアニールする上記工程が、約100 ミリトール〜約800 トールの範囲の圧力に維持されたアニールチャンバー内で該構造体をアニールする工程を含む請求項1記載の方法。
【請求項12】 該アニール工程が、1種以上の窒素−含有ガスを約500 〜約10,000sccmの範囲の流量でアニールチャンバーに流動させつつ該アニールチャンバー内で実施する請求項1記載の方法。
【請求項13】 該構造体の上記アニール工程が、更に該構造体を迅速アニール条件下でアニールする工程を含み、該アニール処理において、該構造体を約5〜約 150°C/秒の速度にて、約300 〜約900 °Cの範囲のアニール温度まで昇温し、次いで該構造体を該温度にて約5〜約180 秒間維持する請求項12記載の方法。
【請求項14】 該構造体の上記アニール工程が、該構造体を迅速アニール条件下でアニールする工程を含み、該アニール処理において、該構造体を約30〜約80°C/秒の速度にて、約500 〜約800 °Cの範囲のアニール温度まで昇温し、次いで該構造体を該温度にて約20〜約60秒間維持する請求項12記載の方法。
【請求項15】 上記アニール工程がa) 該構造体を迅速アニール条件下でアニールし、該アニール処理において、該構造体を約5〜約 150°C/秒の速度にて、約300 〜約695 °Cの範囲のアニール温度まで昇温し、次いで該構造体を該温度にて約5〜約180 秒間維持する第一のアニール工程と、b) 該第一のアニール工程の後、該アニール温度を、約5〜180 秒間の付随的期間に渡り、約800 〜約900 °Cに昇温して、該第一のアニール工程で形成されたより安定性の低いチタンシリサイドをより安定性の高い相に転化する工程、を含む請求項12記載の方法。
【請求項16】 該第二のチタン層の堆積後、その堆積工程と該アニール工程との間に該第二のチタン層を酸素−含有ガスに暴露することなしに該アニール工程を実施する請求項1記載の方法。
【請求項17】 該第一のチタン層の堆積後に、該窒化チタン層を該チタンの第一の層上に堆積する前に該チタンの第一層を酸素−含有ガスに暴露することなしに該窒化チタンの堆積工程を実施する請求項1記載の方法。
【請求項18】 該窒化チタン層上に該第二のチタン層を堆積する上記工程を、該窒化チタン層上に該第二のチタン層を堆積する前に、該窒化チタン層を酸素−含有ガスに暴露することなく実施する請求項1記載の方法。
【請求項19】 (111) 結晶配向表面を有する窒化チタンバリヤー層をシリコン表面上に形成する方法であって、a) シリコン表面に約50〜約1000Åの第一のチタン層を堆積する工程、b) 該第一のチタン層上に約500 〜約1500Åの窒化チタン層をスパッタリングにより堆積する工程、c) 該窒化チタン層上に約100 〜約500 Åの第二のチタン層を堆積する工程、d) 得られた構造体を、窒素−含有ガスの存在下、かつ酸素−含有ガスの不在下でアニールして、該シリコン表面上に該第一のチタン層からチタンシリサイドを形成し、かつ該第二のチタン層から(111) 結晶配向を有する表面をもつ窒化チタンを形成する工程、を含み、該生成する窒化チタンバリヤー層が(111) 結晶配向表面および充分な厚みを有していて、後に該窒化チタンバリヤー層上に形成されるアルミニウムによるスパイク現象から下地のシリコンを保護することを特徴とする、上記窒化チタンバリヤー層の形成方法。
【請求項20】 該構造体の上記アニール工程が、該構造体を迅速アニール条件下で、約100 ミリトール〜約800 トールの圧力に維持されたアニールチャンバー中でアニールする工程を含み、該アニール処理で、該構造体を約5〜約 150°C/秒の速度にて、約300 〜約900 °Cの範囲のアニール温度まで昇温し、次いで該構造体を該温度にて約5〜約180 秒間維持する請求項19記載の方法。
【請求項21】 該(111) 配向した窒化チタン表面上にアルミニウム層を形成する工程を含み、かくして該アルミニウム層はその下部の窒化チタン表面の該(111) 結晶配向をもち、該アルミニウム層が改良されたエレクトロマイグレーションに対する抵抗性を得る、請求項19記載の方法。
【請求項22】 (111) 結晶配向表面を有する窒化チタンバリヤー層をシリコン表面に形成する方法であって、a) シリコン表面に約50〜約1000Åの第一のチタン層を堆積する工程、b) 該第一のチタン層上に約500 〜約1500Åの窒化チタン層をスパッタリングにより堆積する工程、c) 該窒化チタン層上に約100 〜約500 Åの第二のチタン層を堆積する工程、d) 得られた構造体を、窒素−含有ガスの存在下、かつ酸素−含有ガスの不在下で約100 ミリトール〜約800 トールの圧力に維持したアニールチャンバー中でアニールして、該シリコン表面上に該第一のチタン層からチタンシリサイドを形成し、かつ該第二のチタン層から(111) 結晶配向を有する表面をもつ窒化チタンを形成する工程、を含み、上記アニール工程がi) 該構造体を迅速アニール条件下でアニールし、該アニール処理において、該構造体を約5〜約 150°C/秒の速度にて、約600 〜約695 °Cの範囲のアニール温度まで昇温し、ii) 該構造体を該温度にて約5〜約180 秒間維持し、iii) 該第一のアニール処理の後、該アニール温度を約800 〜約900 °Cに昇温し、iv) 該構造体を更に約5〜180 秒間に渡り該温度に維持して、該第一のアニール工程で形成されたより安定性の低いチタンシリサイドをより安定性の高い相に転化する工程を含み、該生成する窒化チタンバリヤー層が(111) 結晶配向表面および充分な厚みを有していて、後に該窒化チタンバリヤー層上に形成されるアルミニウムによるスパイク現象から下地のシリコンを保護することを特徴とする、上記窒化チタンバリヤー層の形成方法。
【請求項23】 該(111) 配向した窒化チタン表面上にアルミニウム層を形成する工程を更に含み、かくして該アルミニウム層はその下部の窒化チタン表面の該(111) 結晶配向をもち、該アルミニウム層が改良されたエレクトロマイグレーションに対する抵抗性を得る、請求項22記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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