説明

選択的NGF経路インヒビターとしてのヒト抗NGF中和抗体

【課題】NGFのような、疼痛の低分子のメディエーター(媒介因子)または悪化因子(exacerbator)を標的にすることによる、疼痛の新規な安全かつ有効な治療の必要性が存在する。
【解決手段】上記課題は、ヒト神経成長系(NGF)と相互作用するか、またはそれに結合して、それによって、NGFの機能を中和する抗体を提供することによって解決された。本発明はまた、このような抗体の薬学的組成物、および抗NGF抗体の薬学的に有効な量を投与することによってNGF機能を中和するため、そして特にNGF関連障害(例えば、慢性疼痛)を治療するための方法を提供する。抗NGF抗体を用いてサンプル中のNGFの量を決定する方法もまた提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
神経成長因子(NGF)に特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、該抗体は重鎖および軽鎖を含み、該重鎖は、配列番号79、配列番号81、配列番号83、配列番号85もしくは配列番号87またはその抗原結合フラグメントを含む重鎖可変領域を含み、該軽鎖は、配列番号80、配列番号82、配列番号84、配列番号86、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91もしくは配列番号131またはその抗原結合フラグメントを含む軽鎖可変領域を含む、抗体。
【請求項2】
請求項1に記載の抗体であって、前記重鎖は、配列番号81、配列番号83、配列番号85、配列番号87もしくは配列番号79またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、前記軽鎖は、配列番号80、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号82、配列番号84、配列番号86もしくは配列番号131またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗体。
【請求項3】
請求項1に記載の抗体であって、前記軽鎖が、以下:
(a)配列番号80またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも89%もしくは94%同一である;
(b)配列番号88またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも91%もしくは94%同一である;
(c)配列番号89またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも86%もしくは87%同一である;
(d)配列番号90またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも87%、91%もしくは94%同一である;
(e)配列番号91またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも86%、94%、96%もしくは99%同一である;
(f)配列番号82またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも91%、95%もしくは96%同一である;
(g)配列番号84またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも86%、94%、95%、98%もしくは99%同一である;
(h)配列番号86またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも86%、94%、95%、98%もしくは99%同一である;あるいは
(i)配列番号131またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも86%、89%、91%もしくは96%同一である
アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、抗体。
【請求項4】
神経成長因子(NGF)に特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、該抗体は重鎖および軽鎖を含み、該重鎖は、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号98、配列番号99、配列番号100、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号110、配列番号111、配列番号112、配列番号116、配列番号117もしくは配列番号118またはその抗原結合フラグメントを含み、そして、該軽鎖は、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号107、配列番号108、配列番号109、配列番号113、配列番号114、配列番号115もしくは配列番号119〜134のいずれかまたはその抗原結合フラグメントを含む、抗体。
【請求項5】
請求項4に記載の単離されたヒト抗体であって、以下:
(a)ヒト重鎖CDR2を含む重鎖であって、該重鎖CDR2が、配列番号99、配列番号106、配列番号117、配列番号111またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも80%同一であるアミノ酸配列である、重鎖;および
(b)ヒト軽鎖CDR1およびヒト軽鎖CDR3を含む軽鎖であって、該軽鎖CDR1が、配列番号101、配列番号95、配列番号119、配列番号122、配列番号125、配列番号107、配列番号113またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも85%同一であり、該軽鎖CDR3が、配列番号103、配列番号97、配列番号121、配列番号127、配列番号130、配列番号109、配列番号115、配列番号134またはその抗原結合フラグメントに対して少なくとも85%同一である、軽鎖
を含む、抗体。
【請求項6】
神経成長因子(NGF)に特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、該抗体は重鎖またはCDR3を含む重鎖のフラグメントを含み、該CDR3は、配列番号94、配列番号97、配列番号100、配列番号103、配列番号106、配列番号109、配列番号112、配列番号115、配列番号118、配列番号121、配列番号124、配列番号127、配列番号130もしくは配列番号134またはその改変体であり、該改変体は1つ以下のアミノ酸の置換、挿入もしくは欠失を含む、抗体。
【請求項7】
神経成長因子(NGF)に特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、該抗体は、以下:
(a)配列番号79またはその抗原結合フラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖および配列番号80またはその抗原結合フラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
(b)配列番号81またはその抗原結合フラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖および配列番号82またはその抗原結合フラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
(c)配列番号83またはその抗原結合フラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖および配列番号84またはその抗原結合フラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;または
(d)配列番号86またはその抗原結合フラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖および配列番号87またはその抗原結合フラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖
を含む、抗体。
【請求項8】
前記重鎖および軽鎖が、フレキシブルなリンカーによって接続されて単鎖抗体を形成する、請求項1〜7のいずれかに記載の抗体。
【請求項9】
単鎖Fv抗体である、請求項8に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体が、
(a)Fab抗体;
(b)Fab’抗体;または
(c)(Fab’)抗体
である、請求項1〜7のいずれかに記載の抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項11】
完全ヒト抗体である、請求項1〜7のいずれかに記載の抗体。
【請求項12】
前記抗体がNGFシグナル伝達を阻害する、請求項1〜7のいずれかに記載の抗体。
【請求項13】
薬学的に受容可能なキャリアと、治療有効量の請求項12に記載の抗体とを含む、薬学的組成物。
【請求項14】
生物学的サンプルにおいて神経成長因子(NGF)を検出するための方法であって、以下:
(a)該サンプルを、請求項1〜7のいずれかに記載の抗体と、該抗体のNGFへの結合を可能にする条件下で接触させる工程;および
(b)該サンプル中の結合した抗体のレベルを測定する工程
を包含する、方法。
【請求項15】
請求項1〜7のいずれかに記載の抗体をコードする、核酸分子。
【請求項16】
請求項15に記載の核酸分子を含む、宿主細胞。
【請求項17】
請求項1〜7のいずれかに記載の抗体を産生する、単離された細胞株。
【請求項18】
NGFの発現の増大またはNGFに対する感受性の増大に関連する障害または状態を処置するために適切な医薬の製造のための、請求項12に記載の抗体の薬学的に有効な量の使用。
【請求項19】
前記抗体が、1×10−9M〜約1×10−11MのKでヒトNGFポリペプチドから解離し、そして、標準的なインビトロアッセイにおいて約1×10−8M〜約0.2×10−9MのIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
前記抗体が、約1×10−10M〜約1×10−11MのKでヒトNGFポリペプチドから解離し、そして、標準的なインビトロアッセイにおいて1×10−8M〜約1×10−9MのIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項18に記載の使用。
【請求項21】
請求項18に記載の使用であって、前記障害または状態が、急性疼痛、歯痛、外傷による疼痛、外科的疼痛、切断もしくは膿瘍から生じる疼痛、カウザルギー、膠原血管病、脱髄疾患、三叉神経痛、癌、慢性アルコール中毒症、脳卒中、視床痛症候群、糖尿病、後天性免疫不全症候群(「AIDS」)、毒素、化学療法、一般的頭痛、片頭痛、群発性頭痛、混合脈管性症候群または非脈管性症候群、緊張性頭痛、一般的炎症、関節炎、リウマチ性疾患、狼瘡、変形性関節症、線維筋痛症、炎症性腸障害、過敏性腸症候群、炎症性眼障害、炎症性膀胱障害もしくは不安定膀胱障害、乾癬、炎症性成分による皮膚愁訴、日焼け、心臓炎、皮膚炎、筋炎、神経炎、膠原血管病、慢性炎症性状態、炎症性疼痛および関連の痛覚過敏および異痛症、神経因性疼痛および関連の痛覚過敏もしくは異痛症、糖尿病性神経障害性疼痛、カウザルギー、交感神経的に維持される疼痛、求心路遮断症候群、喘息、上皮組織損傷もしくは上皮組織機能障害、単純疱疹、呼吸系領域、尿生殖器領域、胃腸系領域もしくは血管領域の内蔵運動障害、創傷、熱傷、アレルギー性皮膚反応、掻痒、白斑、一般的胃腸障害、大腸炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、血管運動神経性鼻炎もしくはアレルギー性鼻炎、または気管支障害、月経困難症、消化不良、胃食道逆流、膵炎、または臓器痛からなる群より選択される、使用。
【請求項22】
配列番号79〜130の少なくとも1つを含む、神経成長因子(NGF)特異的結合因子であって、該特異的結合因子がNGFに結合し得る、特異的結合因子。
【請求項23】
薬学的に受容可能なキャリアと、治療有効量の請求項22に記載の特異的結合因子とを含む、薬学的組成物。
【請求項24】
患者におけるNGFの発現の増大またはNGFに対する感受性の増大によって引き起こされる状態を処置するための薬学的組成物の製造のための、請求項22に記載の特異的結合因子の使用。
【請求項25】
請求項22に記載の特異的結合因子をコードする、核酸分子。
【請求項26】
請求項25に記載の核酸分子を含む、宿主細胞。
【請求項27】
請求項22に記載の特異的結合因子を産生する、単離された細胞株。
【請求項28】
請求項24に記載の使用であって、前記状態が、急性疼痛、歯痛、外傷による疼痛、外科的疼痛、切断もしくは膿瘍から生じる疼痛、カウザルギー、膠原血管病、脱髄疾患、三叉神経痛、癌、慢性アルコール中毒症、脳卒中、視床痛症候群、糖尿病、後天性免疫不全症候群(「AIDS」)、毒素、化学療法、一般的頭痛、片頭痛、群発性頭痛、混合脈管性症候群または非脈管性症候群、緊張性頭痛、一般的炎症、関節炎、リウマチ性疾患、狼瘡、変形性関節症、線維筋痛症、炎症性腸障害、過敏性腸症候群、炎症性眼障害、炎症性膀胱障害もしくは不安定膀胱障害、乾癬、炎症性成分による皮膚愁訴、日焼け、心臓炎、皮膚炎、筋炎、神経炎、膠原血管病、慢性炎症性状態、炎症性疼痛および関連の痛覚過敏および異痛症、神経因性疼痛および関連の痛覚過敏もしくは異痛症、糖尿病性神経障害性疼痛、カウザルギー、交感神経的に維持される疼痛、求心路遮断症候群、喘息、上皮組織損傷もしくは上皮組織機能障害、単純疱疹、呼吸系領域、尿生殖器領域、胃腸系領域もしくは血管領域の内蔵運動障害、創傷、熱傷、アレルギー性皮膚反応、掻痒、白斑、一般的胃腸障害、大腸炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、血管運動神経性鼻炎もしくはアレルギー性鼻炎、または気管支障害、月経困難症、消化不良、胃食道逆流、膵炎、または臓器痛である、使用。
【請求項29】
生物学的サンプルにおいて神経成長因子(NGF)を検出するための方法であって、以下:
(a)該サンプルを、請求項22に記載の特異的結合因子と、該特異的結合因子のNGFへの結合を可能にする条件下で接触させる工程;および
(b)該サンプル中の結合した特異的結合因子のレベルを測定する工程
を包含する、方法。
【請求項30】
請求項79〜134のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列を含む、単離された核酸分子。
【請求項31】
神経成長因子(NGF)に特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合フラグメントであって、該抗体またはフラグメントは、以下:
以下の式:

のアミノ酸配列を含むCDR1領域であって、ここで:
が、極性親水性アミノ酸残基であり;
が、芳香族アミノ酸残基であり;
が、脂肪族、極性疎水性、芳香族アミノ酸残基であり;
が、中性疎水性または脂肪族アミノ酸残基であり;かつ
が、脂肪族または極性親水性アミノ酸残基である
CDR1領域と;
以下の式:
1011121314151617
のアミノ酸配列を含むCDR2領域であって、ここで:
が、脂肪族、極性疎水性または芳香族アミノ酸残基であり;
が、脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
が、極性親水性または芳香族アミノ酸残基であり;
が、極性親水性、疎水性または芳香族アミノ酸残基であり;
〜bが、独立して、極性親水性または脂肪族アミノ酸残基であり;
10が、極性親水性、芳香族または脂肪族アミノ酸残基であり;
11が、芳香族または疎水性アミノ酸残基であり;
12が、脂肪族疎水性または極性親水性アミノ酸残基であり;
13が、脂肪族、疎水性または極性親水性アミノ酸残基であり;
14およびb16が、独立して、極性親水性アミノ酸残基であり;
15が、脂肪族または芳香族疎水性アミノ酸残基であり;かつ
17が、脂肪族酸性アミノ酸残基である
CDR2領域と;
以下の式:
1011121314151617
のアミノ酸配列を含むCDR3領域であって、ここで:
が、存在しないか、または脂肪族アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または極性親水性もしくは芳香族疎水性アミノ酸残基であり;
およびcが、独立して、存在しないか、または極性親水性、芳香族疎水性もしくは脂肪族アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または極性親水性、脂肪族もしくは芳香族アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または極性親水性もしくは脂肪族アミノ酸残基であり;
が、極性親水性または脂肪族アミノ酸残基であり;
が、極性親水性、疎水性または芳香族アミノ酸残基であり;
が、極性親水性、脂肪族または芳香族疎水性アミノ酸残基であり;
10が、極性親水性、芳香族疎水性または脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
11〜c13が、独立して、極性親水性または芳香族疎水性アミノ酸残基であり;
14が、脂肪族または芳香族疎水性アミノ酸残基であり;
15が、極性親水性または中性疎水性アミノ酸残基であり;
16が、存在しないか、または極性親水性アミノ酸残基であり;かつ
17が、芳香族疎水性または脂肪族疎水性アミノ酸残基である、
CDR3領域と;
を含む重鎖可変領域を含み、ここで、該抗体またはフラグメントは、約1×10−10M〜約1×10−11MのKでヒトNGFポリペプチドから解離し、そして、標準的なインビトロアッセイにおいて1×10−8M〜約1×10−9MのIC50でヒトNGF生物活性を中和する、抗体またはフラグメント。
【請求項32】
請求項31に記載の抗体またはフラグメントであって、ここで:
が、極性親水性アミノ酸残基であり;
が、芳香族疎水性アミノ酸残基であり;
が、脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
が、中性疎水性アミノ酸残基であり;
が、極性親水性アミノ酸残基であり;
が、脂肪族または芳香族アミノ酸残基であり;
が、Ileであり;
が、極性親水性アミノ酸残基であり;
が、極性親水性または芳香族アミノ酸残基であり;
〜bが、独立して、極性親水性または脂肪族アミノ酸残基であり;
10が、脂肪族アミノ酸残基であり;
11が、Tyrであり;
12が、脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
13が、脂肪族または極性親水性アミノ酸残基であり;
14およびb16が、独立して、極性親水性アミノ酸残基であり;かつ
15が、脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
17が、脂肪族酸性アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または脂肪族アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または極性親水性もしくは芳香族疎水性アミノ酸残基であり;
およびcが、独立して、存在しないか、または極性親水性、芳香族疎水性もしくは脂肪族アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または極性親水性アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または極性親水性もしくは脂肪族アミノ酸残基であり;
が、極性親水性または脂肪族アミノ酸残基であり;
が、極性親水性、疎水性または芳香族アミノ酸残基であり;
が、極性親水性、脂肪族または芳香族疎水性アミノ酸残基であり;
10が、極性親水性、芳香族疎水性または脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
11〜c13が、独立して、極性親水性または芳香族疎水性アミノ酸残基であり;
14が、脂肪族または芳香族疎水性アミノ酸残基であり;
15が、極性親水性または中性疎水性アミノ酸残基であり;
16が、存在しないか、または極性親水性アミノ酸残基であり;かつ
17が、芳香族疎水性または脂肪族疎水性アミノ酸残基である、
抗体またはフラグメント。
【請求項33】
請求項31に記載の抗体またはフラグメントであって、ここで:
が、Ser、AspまたはThrであり;
が、Tyrであり;
が、Ala、Ser、TrpまたはGlyであり;
が、MetまたはIleであり;
が、His、GlyまたはAsnであり;
が、Tyr、Gly、IleまたはAspであり;
が、Ileであり;
が、Ser、Thr、TyrまたはAsnであり;
が、Trp、ArgまたはProであり;
が、Ser、AsnまたはGlyであり;
が、Ser、Arg、AspまたはGlyであり;
が、Ser、HisまたはGlyであり;
が、Ser、Ile、AspまたはThrであり;
が、Leu、IleまたはThrであり;
10が、Gly、LysまたはPheであり;
11が、Tyrであり;
12が、AlaまたはSerであり;
13が、Asp、GlyまたはProであり;
14が、Serであり;
15が、ValまたはPheであり;
16が、LysまたはGlnであり;
17が、Glyであり;
が、存在しないか、または脂肪族アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、またはTyrであり;
およびcが、独立して、存在しないか、Tyr、Asn、ValまたはGluであり;
が、存在しないか、Ser、GlyまたはTrpであり;
が、存在しないか、Ser、Gly、GluまたはLeuであり;
が、Gly、ArgまたはAspであり;
が、Trp、Pro、SerまたはThrであり;
が、His、GlyまたはTyrであり;
10が、Val、TyrまたはArgであり;
11〜c13が、独立して、Ser、Phe、Tyr、AspまたはAsnであり;
14が、Phe、ValまたはGlyであり;
15が、MetまたはAspであり;
16が、存在しないか、AspまたはAsnであり;かつ
17が、TyrまたはValである、
抗体またはフラグメント。
【請求項34】
請求項31に記載の抗体またはフラグメントであって、ここで:
が、SerまたはAspであり;
が、Tyrであり;
が、AlaまたはSerであり;
が、MetまたはIleであり;
が、HisまたはAsnであり;
が、TyrまたはGlyであり;
が、Ileであり;
が、Ser、Thr、TyrまたはAsnであり;
が、Trp、ArgまたはProであり;
が、SerまたはAsnであり;
が、SerまたはArgであり;
が、HisまたはGlyであり;
が、IleまたはThrであり;
が、Leu、IleまたはThrであり;
10が、GlyまたはPheであり;
11が、Tyrであり;
12が、AlaまたはSerであり;
13が、AspまたはGlyであり;
14が、Serであり;
15が、ValまたはPheであり;
16が、LysまたはGlnであり;
17が、Glyであり;
が、存在しないか、またはGlyであり;
が、存在しないか、またはTyrであり;
およびcが、独立して、存在しないか、Tyr、GlyまたはValであり;
が、存在しないか、またはSerであり;
が、SerまたはGlyであり;
が、GlyまたはArgであり;
が、TrpまたはProであり;
が、His、GlyまたはTyrであり;
10が、ValまたはTyrであり;
11〜c13が、独立して、Ser、Tyr、PheまたはAspであり;
14が、PheまたはValであり;
15が、MetまたはAspであり;
16が、存在しないか、またはAspであり;かつ
17が、TyrまたはValである、
抗体またはフラグメント。
【請求項35】
請求項31に記載の抗体であって、ここで:
(a)前記重鎖CDR1が配列番号22であり、前記重鎖CDR2が配列番号18であり、そして、前記重鎖CDR3が配列番号14である;
(b)前記重鎖CDR1が配列番号92であり、前記重鎖CDR2が配列番号93であり、そして、前記重鎖CDR3が配列番号94である;
(c)前記重鎖CDR1が配列番号98であり、前記重鎖CDR2が配列番号99であり、そして、前記重鎖CDR3が配列番号100である;
(d)前記重鎖CDR1が配列番号104であり、前記重鎖CDR2が配列番号105であり、そして、前記重鎖CDR3が配列番号106である;
(e)前記重鎖CDR1が配列番号110であり、前記重鎖CDR2が配列番号111であり、そして、前記重鎖CDR3が配列番号112である;または
(f)前記重鎖CDR1が配列番号116であり、前記重鎖CDR2が配列番号117であり、そして、前記重鎖CDR3が配列番号118である、
抗体。
【請求項36】
神経成長因子(NGF)に特異的に結合する単離されたヒト抗体またはその抗原結合フラグメントであって、該抗体またはフラグメントは、以下:
以下の式:
101112
のアミノ酸配列を含むCDR1領域であって、ここで:
が、極性親水性アミノ酸残基であり;
、a11およびa12が、独立して、脂肪族または疎水性アミノ酸残基であり;
、a、aおよびaが、独立して、脂肪族、極性親水性または疎水性アミノ酸残基であり;
が、極性親水性アミノ酸残基であり;
が、脂肪族または疎水性アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または脂肪族もしくは極性親水性アミノ酸残基であり;かつ
10が、脂肪族、芳香族または疎水性アミノ酸残基である、
CDR1領域と;
以下の式:

のアミノ酸配列を含むCDR2領域であって、ここで:
が、脂肪族、極性疎水性または疎水性アミノ酸残基であり;
が、脂肪族または疎水性アミノ酸残基であり;
およびbが、独立して、極性親水性、脂肪族または疎水性アミノ酸残基であり;
が、極性親水性または脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
が、極性親水性または脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;かつ
が、極性親水性アミノ酸残基である、
CDR2領域と;
以下の式:
1011121314151617
のアミノ酸配列を含むCDR3領域であって、ここで:
およびcが、独立して、極性親水性アミノ酸残基であり;
が、極性親水性、脂肪族または疎水性アミノ酸残基であり;
、cおよびcが、独立して、脂肪族、極性親水性または疎水性アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または極性親水性もしくは脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
が、極性親水性または疎水性アミノ酸残基であり;かつ
が、極性親水性アミノ酸残基である、
CDR3可変領域と;
を含む軽鎖可変領域を含み、ここで、該抗体またはフラグメントは、1×10−9M〜約1×10−11MのKでヒトNGFポリペプチドから解離し、そして、標準的なインビトロアッセイにおいて約1×10−8M〜約0.2×10−9MのIC50でヒトNGF生物活性を中和する、抗体またはフラグメント。
【請求項37】
請求項36に記載の抗体またはフラグメントであって、ここで:
、a、a、aおよびaが、独立して、極性親水性アミノ酸残基であり;
、a、a11およびa12が、独立して、脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
が、極性親水性または脂肪族アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または脂肪族もしくは極性親水性アミノ酸残基であり;
10が、脂肪族または芳香族アミノ酸残基であり;
が、脂肪族、極性疎水性または疎水性アミノ酸残基であり;
が、脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
、bおよびbが、独立して、極性親水性アミノ酸残基であり;
およびbが、独立して、極性親水性または脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
およびcが、独立して、極性親水性アミノ酸残基であり;
が、極性親水性、脂肪族または疎水性アミノ酸残基であり;
、cおよびcが、独立して、脂肪族、極性親水性または疎水性アミノ酸残基であり;
が、存在しないか、または脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
が、疎水性アミノ酸残基であり;かつ
が、極性親水性アミノ酸残基である、
抗体またはフラグメント。
【請求項38】
請求項37に記載の抗体またはフラグメントであって、ここで:
、a、aおよびaが、それぞれArg、Ser、GlnおよびSerであり;
が、Alaであり;
が、GlyまたはSerであり;
が、SerまたはIleであり;
が、存在しないか、SerまたはGlyであり;
10が、Ala、Tyr、TrpまたはPheであり;
が、Asp、Gly、AlaまたはValであり;
およびbが、それぞれAlaおよびSerであり;
が、SerまたはAsnであり;
が、LeuまたはArgであり;
が、Glu、AlaまたはGlnであり;
が、SerまたはThrであり;
およびcがGlnであり;
が、Phe、Tyr、ArgまたはAlaであり;
が、Asn、GlyまたはSerであり;
が、SerまたはAsnであり;
が、Tyr、Ser、TrpまたはPheであり;
が、存在しないか、ProまたはHisであり;
が、Leu、Trp、TyrまたはArgであり;かつ
が、Thrである、
抗体またはフラグメント。
【請求項39】
請求項36に記載の抗体またはフラグメントであって、ここで:
、a、a、aおよびaが、それぞれ、Arg、Ala、Ser、GlnおよびSerであり;
が、GlyまたはSerであり;
が、SerまたはIleであり;
が、存在しないか、SerまたはGlyであり;
10が、AlaまたはTyrであり;
が、AspまたはGlyであり;
およびbが、それぞれAlaおよびSerであり;
が、SerまたはAsnであり;
が、LeuまたはArgであり;
が、Glu、AlaまたはGlnであり;
が、SerまたはThrであり;
およびcが、Glnであり;
が、Phe、Tyr、ArgまたはAlaであり;
が、Asn、GlyまたはSerであり;
が、SerまたはAsnであり;
が、Tyr、Ser、TrpまたはPheであり;
が、存在しないか、ProまたはHisであり;
が、Leu、Trp、TyrまたはArgであり;かつ
が、Thrである、
抗体またはフラグメント。
【請求項40】
請求項36に記載の抗体であって、ここで:
(a)前記軽鎖CDR1が配列番号24であり、前記軽鎖CDR2が配列番号20であり、そして前記軽鎖CDR3が配列番号16である;
(b)前記軽鎖CDR1が配列番号95であり、前記軽鎖CDR2が配列番号96であり、そして前記軽鎖CDR3が配列番号97である;
(c)前記軽鎖CDR1が配列番号101であり、前記軽鎖CDR2が配列番号102であり、そして前記軽鎖CDR3が配列番号103である;
(d)前記軽鎖CDR1が配列番号107であり、前記軽鎖CDR2が配列番号108であり、そして前記軽鎖CDR3が配列番号109である;
(e)前記軽鎖CDR1が配列番号113であり、前記軽鎖CDR2が配列番号114であり、そして前記軽鎖CDR3が配列番号115である;
(f)前記軽鎖CDR1が配列番号119であり、前記軽鎖CDR2が配列番号120であり、そして前記軽鎖CDR3が配列番号121である;
(g)前記軽鎖CDR1が配列番号122であり、前記軽鎖CDR2が配列番号123であり、そして前記軽鎖CDR3が配列番号124である;
(h)前記軽鎖CDR1が配列番号125であり、前記軽鎖CDR2が配列番号126であり、そして前記軽鎖CDR3が配列番号127である;
(i)前記軽鎖CDR1が配列番号128であり、前記軽鎖CDR2が配列番号129であり、そして前記軽鎖CDR3が配列番号130である;または
(j)前記軽鎖CDR1が配列番号132に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号133に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号134に示されるアミノ酸配列を有する、
抗体。
【請求項41】
請求項31〜40のいずれかに記載の抗体またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項42】
請求項41に記載のポリヌクレオチドを含む、発現ベクター。
【請求項43】
請求項42に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項44】
前記細胞が真核細胞である、請求項43に記載の宿主細胞。
【請求項45】
前記細胞がCHO細胞である、請求項44に記載の宿主細胞。
【請求項46】
神経成長因子(NGF)の発現の増大またはNGFに対する感受性の増大に関連する障害または状態を処置するための医薬であって、該医薬は、薬学的に有効な量のモノクローナル抗体または該モノクローナル抗体の薬学的に受容可能な塩またはフラグメントと、薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤または賦形剤を含み、該モノクローナル抗体は、以下:
(a)ヒト重鎖フレームワーク領域、配列番号10のCDR1(配列番号22)、CDR2(配列番号18)およびCDR3(配列番号14)を含むヒト重鎖可変領域と;
(b)ヒト軽鎖フレームワーク領域、配列番号12のCDR1(配列番号24)、CDR2(配列番号20)およびCDR3(配列番号16)を含むヒト軽鎖可変領域と;
を含む、医薬。
【請求項47】
前記モノクローナル抗体が、以下:
(a)配列番号10またはその抗原結合フラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖および配列番号12またはその抗原結合フラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
(b)配列番号14またはその抗原結合フラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖および配列番号16またはその抗原結合フラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
(c)配列番号18またはその抗原結合フラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖および配列番号16またはその抗原結合フラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;あるいは
(d)配列番号20またはその抗原結合フラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖および配列番号16またはその抗原結合フラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖
を含む、請求項46に記載の医薬。
【請求項48】
神経成長因子(NGF)の発現の増大またはNGFに対する感受性の増大に関連する疼痛性の障害または状態を処置するための医薬であって、該医薬は、配列番号10に対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列、または配列番号12に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むモノクローナル抗体の薬学的に有効な量と、薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤または賦形剤とを含む、医薬。
【請求項49】
前記モノクローナル抗体が、約1×10−9M〜約1×10−11MのKでヒトNGFポリペプチドから解離し、そして、標準的なインビトロアッセイにおいて約1×10−8M〜約0.2×10−9MのIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項48に記載の医薬。
【請求項50】
前記モノクローナル抗体が、約1×10−10M〜約1×10−11MのKでヒトNGFポリペプチドから解離し、そして、標準的なインビトロアッセイにおいて1×10−8M〜約1×10−9MのIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項48に記載の医薬。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−161316(P2012−161316A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−54665(P2012−54665)
【出願日】平成24年3月12日(2012.3.12)
【分割の表示】特願2010−30722(P2010−30722)の分割
【原出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(500203709)アムジェン インコーポレイテッド (76)
【出願人】(506199879)メダレックス インコーポレーティッド (30)
【氏名又は名称原語表記】MEDAREX, INC.
【Fターム(参考)】