説明

避難誘導システム,車載機器,および路側機

【課題】閉鎖的な道路やトンネル等において緊急事態が生じた場合に、乗員を安全に誘導し避難させることを目的とする避難誘導システム,車載機器,および路側機を提供する。
【解決手段】非常用設備の位置を含む非常用設備情報を車両に送信する送信手段を備える路側機と、非常用設備情報を受信する受信手段と、受信した非常用設備情報を記憶する車載機器用記憶手段と、車両の位置を検出する位置検出手段と、避難誘導情報の検索を指示する検索指示手段と、検索指示および車両の位置に基づいて非常用設備情報から非常用設備を検索する検索手段と、検索された非常用設備の位置を報知する報知手段とを備える車載機器とを含む避難誘導システムとして提供可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路利用者の避難のためや安全を確保するために必要な情報を提供する避難誘導システム,車載機器,および路側機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高速道路などの有料道路で走行中に車両が故障したり、緊急事態になった場合には、非常用電話の位置が看板等で示されており、その非常用電話を探して連絡しなければならない。非常用電話は、周囲の走行車両に注意して徒歩で探す以外に方法はなく、特に夜間や高速道路等ではより一層の注意が必要である。
【0003】
近年、高速道路などの有料道路が増えるとともに、長距離のトンネルも増えている。道路トンネルの管理者は、火災発生を火災検知器や非常用電話で把握すると、風速、煙、温度、ガス濃度等のセンサ情報と監視用テレビカメラの映像等で火災の状況を確かめ、情報表示板、ラジオ放送およびトンネル内拡声放送等を通じて道路利用者に避難に関する情報を提供していた。言い換えれば、道路利用者は情報表示版、ラジオ放送および拡声放送等の簡潔なメッセージに頼って避難するしかなかった。
【0004】
例えばトンネル内での火災等で避難する場合には、自車位置から最も近い非常口を示した誘導灯を頼りに避難しなければならないが、車載用ナビゲーション装置により道路トンネル内において自車位置を確認できたとしても、煙等で誘導灯が見辛かったり、火災や非常口との位置関係を知ることができない場合もあり、適切な避難行動をとることは難しい。
【0005】
そこで、渋滞や交通規制区間に関する適切な情報を提供することにより、車両の乗員が状況に応じた渋滞等を避ける方法を採ることができる車両用外部情報報知装置または車両用経路誘導装置が考案されている(特許文献1参照)。
【0006】
また、的確な避難誘導を能動的に行うことができるトンネル内避難誘導装置および避難誘導システムが考案されている(特許文献2,3参照)。
【0007】
また、道路トンネルの火災時に道路利用者の避難や緊急車両による消火救急活動の迅速性と安全性を確保するために必要な情報をタイミングよく適確かつ簡潔に提供する道路トンネル火災時情報提供装置が考案されている(特許文献4参照)。
【0008】
また、鉄道車両がトンネル内を走行中、該トンネル内で突発的に火災が発生したとき、乗客の安全な避難誘導と火災の延焼の抑制を的確に避難支援することができるようにするための鉄道火災事故の避難支援方法及びシステムが考案されている(特許文献5参照)。
【0009】
また、既存のトンネル内の電光型標識を電光的に切替えることによって避難誘導を行うようにしたトンネル内表示装置が考案されている(特許文献6参照)。
【0010】
【特許文献1】特開平07−085395号公報
【特許文献2】特開平10−179774号公報
【特許文献3】特開平10−188156号公報
【特許文献4】特開2002−288783号公報
【特許文献5】特開2004−074858号公報
【特許文献6】特開2005−211279号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1の例は、車載用ナビゲーション装置を用いて渋滞や交通規制時における渋滞回避を行うこと目的としたもので、非常口および非常電話位置を案内するものではない。
【0012】
特許文献2の例は、トンネル内にすでに設置されている非常設備に、避難誘導装置を組み付けることにより非常口を案内するものである。また、特許文献3の例は、特許文献2の例に火災区画が特定された場合にそれに対応する避難パターンを参照して避難方向を指示する機能を加えたものである。しかし、これら両者とも車載用ナビゲーション装置を用いたものではない。
【0013】
特許文献4の例は、トンネル内に設置されている広帯域通信装置から発信される情報を、ユーザが車載用ナビゲーション装置とは別の携帯型情報装置を使用して受信し、自分の位置と非常口位置情報を把握し誘導するシステムであり、車載用ナビゲーション装置の自車位置情報を使用して案内するものではない。また、トンネル内のみでのシステムであり、トンネル外の道路上で使用できる構成とはなっていない。また、特許文献1の例と組み合わせた構成とした場合にも、トンネル内に設置された広帯域通信装置を使用して避難の誘導をしているため、有料道路等のトンネル内以外の道路上では避難誘導することはできない。
【0014】
特許文献5の例は、鉄道に適用したもので車載用ナビゲーション装置を使用したシステムではない。また、このシステムでは避難支援処理をするための、避難支援モデルパターンを使用し列車の乗客を誘導するシステムであり、車両で使用することを目的としたものではなく、トンネル内での避難誘導と限定されており、道路上での避難誘導機能はない。
【0015】
特許文献6の例は、トンネル内で災害が発生した場合に、トンネル内の電光型標識を使用して避難誘導するものであり、車載用ナビゲーション装置を使用して自車位置からの避難路を案内するものではない。また、特許文献2および3と組み合わせた構成とした場合でも、トンネル内の設備を使用したものであることには変わりなく、位置情報を車内で即座に入手することはできず、非常口の位置情報を知りたい場合には、避難者がトンネル内に設置されている標識および誘導装置を見つけなければならない。
【0016】
上記問題を背景として、本発明の課題は、閉鎖的な道路やトンネル等において緊急事態が生じた場合に、乗員を安全に誘導し避難させることを目的とする避難誘導システム,車載機器,および路側機を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0017】
上記課題を解決するための避難誘導システムは、道路沿いに設置された路側機と車両に搭載された車載機器とを含む避難誘導システムであって、路側機は、非常用設備の位置を含む非常用設備情報を車両に送信する送信手段を備え、車載機器は、非常用設備情報を受信する受信手段と、受信した非常用設備情報を記憶する車載機器用記憶手段と、車両の位置を検出する位置検出手段と、避難誘導情報の検索を指示する検索指示手段と、検索指示および車両の位置に基づいて非常用設備情報から非常用設備を検索する検索手段と、検索された非常用設備の位置を避難誘導情報として報知する報知手段と、を備えることを特徴として構成される。
【0018】
上記構成によって、車両の乗員は道路沿いに設置された非常用設備情報を受信可能となる。また、これら非常用設備情報は車両が走行している道路についてのみ受信する構成であるため、車載機器用記憶手段の記憶容量は小容量で済むという利点もある。さらに、上記構成では、走行中の道路の非常用設備情報をリアルタイムで受信可能となり、走行経路を事前の予定から変更してもその道路の非常用設備情報を受信できるため、事前に走行する予定の道路における非常用設備情報について調べておく必要はなく、地理不案内の土地で折悪しく避難せざるを得ない状況に遭遇しても、落ち着いて避難することができる。また、車両の現在位置からの非常用設備の位置を報知するため、煙その他で周囲の見通しが悪くても非常用設備まで到達することが可能となる。
【0019】
また、本発明の避難誘導システムにおける路側機は、当該道路沿いに隣接する他の路側機との間に設置された非常用設備についての非常用設備情報を記憶する路側機用記憶手段を備えるように構成することもできる。
【0020】
道路に設置された路側機が一律にその道路に設置された全ての非常用設備情報を記憶することは、単に路側機用記憶手段の記憶容量を増大させるだけである。また、既に通過した区間の非常用設備情報を受信しても、車両の乗員に何のメリットも生じない。車両の乗員が必要とするのは、その路側機から前方にある非常用設備に関する非常用設備情報である。上記構成によって、必要最低限の非常用設備情報のデータを記憶できればよいので、路側機用記憶手段の記憶容量は小容量で済むという利点がある。また、路側機から車両へ送信する非常用設備情報のデータ量を低減することが可能となり、路側機からの非常用設備情報を受信し終える前に当該路側機との通信可能範囲から離れてしまうという事態も発生しない。さらに、車両の乗員は必要かつ最小限の非常用設備情報をリアルタイムで受信可能となる。
【0021】
また、本発明の避難誘導システムにおける車載機器は車両の進行方向を検出する進行方向検出手段を備え、検索手段は車両の進行方向にあって車両に最も近い非常用設備を検索するように構成することもできる。
【0022】
例えば、道路上で停止して車外に出ざるを得ない状況となって、前方の状況を確認しながら後続車両や対向車両に注意して非常用設備へ向かう場合、車両の進行方向へ向かう方がよいときもある。上記構成によって、車両の乗員は安全な方向にある非常用設備へ向かうことが可能となる
【0023】
また、本発明の避難誘導システムにおける車載機器は車両の進行方向を検出する進行方向検出手段を備え、検索手段は車両の進行方向と逆方向にあって車両に最も近い非常用設備を検索するように構成することもできる。
【0024】
例えば、道路上で停止して車外に出ざるを得ない状況となって、煙等で前方の視界が確保できない場合、煙に巻き込まれないためにも車両の進行方向と逆方向へ向かう方がよい。上記構成によって、車両の乗員は安全な方向にある非常用設備へ向かうことが可能となる。また、車両の進行方向の非常用設備と進行方向とは逆方向の非常用設備とを報知すれば、車両の乗員は現場の状況に応じてより安全な方向にある非常用設備へ向かうことが可能となる。
【0025】
また、本発明の避難誘導システムにおける非常用設備は、非常通報装置および/または非常口であるように構成することもできる。
【0026】
上記構成によって、受信した非常用設備情報および車両の現在位置に基づき適切な方向へ避難できるとともに、通報を行ったり非常口を使ってより安全な場所まで避難可能となる。
【0027】
また、上記課題を解決するための車載機器は、非常用設備情報を受信する受信手段と、受信した非常用設備情報を記憶する車載機器用記憶手段と、車両の位置を検出する位置検出手段と、避難誘導情報の検索を指示する検索指示手段と、検索指示および車両の位置に基づいて非常用設備情報から非常用設備を検索する検索手段と、検索された非常用設備の位置を避難誘導情報として報知する報知手段と、を備えることを特徴として構成される。
【0028】
上記構成によって、走行中の道路の非常用設備情報をリアルタイムで受信可能となり、走行経路を事前の予定から変更してもその道路の非常用設備情報を受信できるため、事前に走行する予定の道路における非常用設備情報について調べておく必要はなく、地理不案内の土地で折悪しく避難せざるを得ない状況に遭遇しても、落ち着いて避難することができる。また、車両の現在位置からの非常用設備の位置を報知するため、煙その他で周囲の見通しが悪くても非常用設備まで到達することが可能となる。
【0029】
また、本発明の車載機器は、車両の進行方向を検出する進行方向検出手段を備え、検索手段は車両の進行方向にあって車両に最も近い非常用設備を検索するように構成することもできる。
【0030】
例えば、道路上で停止して車外に出ざるを得ない状況となって、前方の状況を確認しながら後続車両や対向車両に注意して非常用設備へ向かう場合、車両の進行方向へ向かう方がよいときもある。上記構成によって、車両の乗員は安全な方向にある非常用設備へ向かうことが可能となる
【0031】
また、本発明の車載機器は、車両の進行方向を検出する進行方向検出手段を備え、検索手段は車両の進行方向と逆方向にあって車両に最も近い非常用設備を検索するように構成することもできる。
【0032】
例えば、道路上で停止して車外に出ざるを得ない状況となって、煙等で前方の視界が確保できない場合、煙に巻き込まれないためにも車両の進行方向と逆方向へ向かう方がよい。上記構成によって、車両の乗員は安全な方向にある非常用設備へ向かうことが可能となる。また、車両の進行方向の非常用設備と進行方向と逆方向の非常用設備とを報知すれば、車両の乗員は現場の状況に応じてより安全な方向にある非常用設備へ向かうことが可能となる。
【0033】
また、本発明の車載機器における非常用設備は、非常通報装置および/または非常口であるように構成することもできる。
【0034】
上記構成によって、受信した非常用設備情報および車両の現在位置に基づき適切な方向へ避難できるとともに、通報を行ったり非常口を使ってより安全な場所まで避難可能となる。
【0035】
また、上記課題を解決するための路側機は、道路沿いに設置され、非常用設備の位置を含む非常用設備情報を送信する送信手段を備えることを特徴として構成される。
【0036】
上記構成によって、道路を走行する車両に対して、その道路沿いに設置された非常用設備情報をリアルタイムに送信可能となる。
【0037】
また、本発明の路側機は、当該道路沿いに隣接する他の路側機との間に設置された非常用設備についての非常用設備情報を記憶する路側機用記憶手段を備えるように構成することもできる。
【0038】
道路に設置された路側機が一律にその道路に設置された全ての非常用設備情報を記憶することは、単に路側機用記憶手段の記憶容量を増大させるだけである。また、既に通過した区間の非常用設備情報を受信しても、車両の乗員に何のメリットも生じない。非常用設備情報を受信する側が必要とするのは、その路側機から前方にある非常用設備に関する非常用設備情報である。上記構成によって、必要最低限の非常用設備情報のデータを記憶できればよいので、路側機用記憶手段の記憶容量は小容量で済むという利点がある。また、路側機から送信する非常用設備情報のデータ量を低減することが可能となり、路側機からの非常用設備情報を送信し終える前に車両等の受信対象が当該路側機との通信可能範囲から離れてしまうという事態も回避できる。
【0039】
また、本発明の路側機における非常用設備は、非常通報装置および/または非常口であるように構成することもできる。
【0040】
上記構成によって、非常用設備情報を受信した側は、当該道路上から避難をせざるを得ない状況に遭遇した場合でも、戸惑うことなくその非常用設備情報に基づいて非常用設備へ向かい、通報を行ったり非常口を使ってより安全な場所まで避難可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
閉鎖的な道路やトンネル等において緊急事態が生じた場合に、乗員を安全に誘導し避難させることを目的とする避難誘導システム,車載機器,および路側機を、非常用設備の位置を含む非常用設備情報を車両に送信する路側機と、路側機から受信した非常用設備情報を用いて非常用設備を検索し、その検索された非常用設備の位置を報知する構成により実現した。
【実施例】
【0042】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1に本発明の避難誘導システムの構成を示す。図1のように、避難誘導システムは、車両110に搭載される車載用ナビゲーション装置(図2参照、以下、ナビゲーション装置と略称)100と路側機(101等)を含んで構成される(管理センタ108については後述)。また、道路には非常電話106,107のような非常通報装置が設置されている。なお、ナビゲーション装置100が本発明の車載機器に相当するが、車載機器をナビゲーション装置100とは独立した機器として構成してもよい。
【0043】
図2のように、ナビゲーション装置100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行う音声合成回路24およびスピーカ15,不揮発メモリ9,表示器10,送受信機13,ハードディスク装置(HDD)21,LAN(Local Area Network) I/F(インターフェース)26,これらの接続された制御回路8,およびリモコン端末12等を備えている。
【0044】
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,車両110の回転角速度を検出するジャイロスコープ3,車両110の走行距離を検出する距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両110の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。なお、位置検出器1が本発明の位置検出手段に相当する。また、ジャイロスコープ3が本発明の進行方向検出手段に相当する。
【0045】
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になったタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネル22は、表示器10の画面上にガラス基盤と透明なフィルムにスペーサと呼ばれる隙間を介してX軸方向、Y軸方向に電気回路が配線され、フィルム上をユーザがタッチすると、押された部分の配線がショートして電圧値が変わるため、これを2次元座標値(X,Y)として検出する、いわゆる抵抗膜方式が広く用いられる。その他に、いわゆる静電容量方式を用いてもよい。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。
【0046】
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力する構成としてもよい。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行い、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,およびマイク31によって、種々の指示を入力することが可能である。
【0047】
緊急ボタン28は、説明の都合上ナビゲーション装置100から独立したものとして表記されているが、操作スイッチ群7あるいはタッチパネル22に含まれている。また、マイク31に対して「緊急」あるいは「避難」と発声すると、緊急ボタン28を押下することと同等の操作コマンドに変換される構成でもよい。また、緊急ボタン28は、例えばセンターパネルのような運転者以外の乗員も押下しやすい位置に設置してもよい。なお、緊急ボタン28が本発明の検索指示手段に相当する。
【0048】
送受信機13は、例えば道路に沿って設けられた送信機(図示せず)から出力される光ビーコン、または電波ビーコンによってVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)センタ14から道路交通情報あるいはFM多重放送を受信するための装置である。
【0049】
また、ETC(Electronic Toll Collection:自動料金収受システム)車載器16と通信することにより、ETC車載器16がETC路上器(図示せず)から受信した料金情報などをナビゲーション装置100に取り込むことができる。また、ETC車載器16によって外部ネットワークと接続し、VICSセンタ14等との通信を行う構成をとってもよい。
【0050】
制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,描画部87およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行う。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行なわれる。また、ROM82に、HDD21が故障した場合にナビゲーション機能のうちで必要最低限の動作を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。なお、制御回路8が本発明の検索手段に相当する。
【0051】
A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
【0052】
描画部87は、HDD21等に記憶された地図データ21m(後述),表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるための表示画面データを生成する。
【0053】
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路データを含む地図データ21mが記憶される。地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標、距離、所要時間、道幅、車線数、制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標、右左折車線数、接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。
【0054】
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。これらのユーザデータ21uは、操作スイッチ群7,タッチパネル22およびリモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって内容の書き換えが可能である。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報をデータベース21dとして記憶してもよい。なお、HDD21が本発明の車載機器用記憶手段に相当する。
【0055】
また、ナビプログラム21p,地図データ21m,ユーザデータ21u,およびデータベース21dは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行うことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。
【0056】
不揮発メモリ9はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能な半導体メモリによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、不揮発メモリ9は、車両110のアクセサリスイッチがオフ状態すなわち、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても、記憶内容が保持されるようになっている。また、不揮発メモリ9の代わりにナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをHDD21に記憶してもよい。さらに、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータを不揮発メモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
【0057】
表示器10は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示器10として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。なお、表示器10が本発明の報知手段に相当する。
【0058】
スピーカ15は周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によって不揮発メモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路24においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき必要に応じて繋ぎあわせる録音編集方式、入力あるいは記憶された文字情報からそれに対応する音声を合成するテキスト合成方式などがある。
【0059】
車速センサ23は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路8に送るものである。制御回路8では、その車輪の回転数を車両110の速度に換算して、車両110の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両110の走行区間毎の平均車速を算出する。
【0060】
通信ユニット25は、路側機101等とのデータの送受信を行うための送信部,受信部およびアンテナを含んで構成される。送信部,受信部およびアンテナは周知の無線通信装置と同様の構成であるため詳細な説明は割愛する。なお、通信ユニット25が本発明の受信手段に相当する。
【0061】
LAN I/F26は車内LAN27を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F26を介して車速センサ23からのデータ取り込み、あるいはETC車載器16との接続を行ってもよい。
【0062】
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニューから目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
【0063】
すなわち、ユーザが地図上の任意の地点あるいは施設検索や住所検索、ユーザが設定した登録地などから地点を選択して目的地として設定すると、位置検出器1により車両110の現在位置が求められ、該現在位置を出発地として目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行う。
【0064】
路側機101(他の路側機102等も同様)には図3のような制御機器120が含まれる。制御機器120は、送信部121,受信部122,アンテナ123,記憶部124,制御部125,および外部機器接続部126等を含んで構成される。送信部121はナビゲーション装置100へ非常用設備情報を送信するためのもので、受信部122は管理センタ108からのデータを受信するものである(詳細は後述)。送信部121,受信部122およびアンテナ123は周知の無線通信装置と同様の構成であるため詳細な説明は割愛する。なお、送信部121が本発明の送信手段に相当する。
【0065】
図4のように、記憶部124には、隣接する路側機との間に設置されている非常用設備の名称および設置位置を含む非常用設備情報が記憶されている。非常用設備には非常電話および非常口が含まれている。これらの他に、消火栓,誘導灯,火災報知機,および非常駐車帯等(図7参照)を非常用設備に含めてもよい。例えば、図1において路側機101の場合は、路側機102との間にある非常電話106についての情報が記憶され、路側機102の場合は、路側機101との間にある非常電話106についての情報および路側機103との間にある非常電話107についての情報が記憶されている。なお、記憶部124が本発明の路側機用記憶手段に相当する。
【0066】
制御部125は周知のCPU125a,ROM125b,RAM125c,および図示しない入出力回路やバスライン等を含んで構成され、ROM125bに記憶された図示しない制御プログラムをCPU125aで実行することにより制御機器120全体の動作制御を行う。
【0067】
外部機器接続部126は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報端末を接続するためのUSB(Universal Serial Bus:ユニバーサルシリアルバス)等を用いたインターフェース回路である。外部機器接続部126を介して記憶部124に記憶される非常用設備情報の更新や読み出しを行うことができる。また、図示しないキーまたはスイッチ等を含む操作部によって非常用設備情報の更新や読み出しを行ってもよい。
【0068】
図1および図5を用いて、ナビゲーション装置100における非常用設備情報受信処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、ナビプログラム21pの他の処理とともに実行される。まず、図1において、車両110が路側機101からの電波を受信可能な地点Aを走行中に、路側機101から非常用設備情報を受信する(S1)。受信した非常用設備情報はHDD21のデータベース21dあるいは不揮発メモリ9の所定の領域に保存される(S2)。記憶内容は図4と同様である。同様に、車両110が路側機102からの電波を受信可能な地点Bを走行中には、路側機102から非常用設備情報を受信し、その非常用設備情報を保存する。
【0069】
路側機102から非常用設備情報を受信したら、路側機101から受信した非常用設備情報は不要となるので削除してもよい。こうすることで、ナビゲーション装置100における非常用設備情報の記憶容量を低減することができる。
【0070】
図6から図9を用いて、ナビゲーション装置100における避難誘導処理について説明する。なお、本処理はナビプログラム21pに含まれ、ナビプログラム21pの他の処理とともに実行される。まず、図6において、車両110がトンネル115の入口付近の地点Cにさしかかった場合、上記で説明したように、トンネル115の入口近傍に設置されている路側機104から非常用設備情報を受信し、その非常用設備情報(つまり、トンネル115内の非常用設備情報)を保存する。そして、トンネル115を通過して出口付近の地点Dにさしかかると、路側機105からの非常用設備情報を受信してその内容を保存する。
【0071】
例えば、図7のようにトンネル115内の車両110の走行している車線の対向車線でトラック111に乗用車112が追突し、トラック111が対向車線(すなわち、車両110の走行している車線)を塞ぐように停止し乗用車112が炎上している事故に遭遇した場合、車両110は事故現場の手前で停車し、運転者である道路利用者Pは、まず、緊急ボタン28を押下する。
【0072】
緊急ボタン28が押下されると、位置検出器1により車両110の現在位置を検出する。位置検出器1はGPS受信機5の他に、ジャイロスコープ3で検出される車両110の進行方向(前進,後進,曲がった方向等)と、車速センサ23で検出される車速情報とから車両110の現在位置を検出する、いわゆる自立航法ユニットを含んでいるので、GPS信号の受信が困難なトンネル115の中でも現在位置を検出することが可能である。
【0073】
また、車両110の現在位置の履歴をHDD21等に記憶しておき、その履歴から車両110の進行方向を検出してもよい。
【0074】
車両110の現在位置が検出されると、図8のフロー図のように、データベース21dあるいは不揮発メモリ9の所定の領域に保存されている非常用設備情報を、RAM83の図示しないワークエリア等の所定の領域に読み出し(S11)、車両110の現在位置と進行方向とに基づいて、進行方向において最も近い非常電話,非常口等の非常用設備と、進行方向と逆方向において最も近い非常用設備とを検索する(S12)。
【0075】
進行方向と、進行方向と逆方向のいずれの方向の非常用設備を検索するかは、ユーザによって設定可能としてもよい。設定方法は、操作スイッチ群7,タッチパネル22、リモコン端末12の操作あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示される図示しないメニューから非常用設備検索に関するメニュー画面(図示せず)を表示させ、非常用設備の検索内容として方向(進行方向のみ,進行方向と逆方向のみ,進行方向と進行方向と逆方向との両方)を選択して設定する。設定内容はHDD21あるいは不揮発メモリ9に記憶される。
【0076】
そして、検索された結果を表示器10の画面に表示する(S13)。図9に表示の一例を示す。図7の例において、非常用設備は、車両110の進行方向(図9では前方と表記)については誘導灯134,非常口135,非常電話136が検索され、車両110の進行方向と逆方向(図9では後方と表記)については誘導灯134,非常口133,非常電話132が検索されている。このように、近いものから3箇所程度の所定の数の非常用設備を検索・表示してもよい。また、非常用設備の種別毎に1箇所ずつ最寄のものを検索・表示してもよい。また、検索された結果に基づいて音声合成回路24において音声メッセージを作成し、その音声メッセージをスピーカ15から送出してもよい。
【0077】
非常用設備に、非常駐車帯142,消火栓(131等),および図示しない火災報知機等を含めてもよい。
【0078】
また、管理センタ108(図1参照)を設けて非常用設備情報を一元管理して、路側機101等に配信する構成としてもよい。また、管理センタ108は単独の構成とせずにVICSセンタ14の機能の一部として構成してもよい。
【0079】
図10のように、管理センタ108にはサーバ109が設置されている。サーバ109は、CPU51,ROM52,RAM53および入出力インターフェースであるI/O54を有し、これらがバスライン55により送受信可能に接続されたコンピュータ本体50を備え、これに周辺機器として、キーボード56あるいはマウス57等の入力装置,CD−ROMドライブ58あるいはFDD59等の記録媒体読取装置,HDD(ハードディスクドライブ)60,モニタ制御部61を介して接続されるモニタ62,プリンタ63,およびインターネットや公衆回線等の外部ネットワークにつながる送受信装置66との通信を行うネットワーク制御部64等が接続されたコンピュータシステムとして全体が構築されている。
【0080】
HDD60には、オペレーティングシステムプログラム(以下、OSという)60a及びサーバプログラム60bが格納されている。サーバプログラム60bは、サーバ109としての機能を実現するため、OS60a上でRAM53に確保されるサーバワークメモリ53bを作業領域とする形で作動するものである。これは、例えばCD−ROM65等にコンピュータで読み取り可能な状態で記憶され、HDD60上の所定の記憶領域にインストールされるものである。外部ネットワークからサーバプログラム60bあるいはデータをダウンロードする構成を用いてもよい。また、RAM53には、OS60aのワークメモリ53aも形成される。
【0081】
また、HDD60には、データベース60cが構築されている。データベース60cには、例えば図11のような非常用設備情報が路側機毎に記憶されている。例えば、路側機104の記憶内容は、路側機105と反対側に隣接する図示しない路側機(例えば103)との間の非常用設備情報(図示せず)と、路側機105との間にあるトンネル115内の非常用設備情報とが記憶されている。トンネル115内の非常用設備情報には、非常電話(132,136等),非常口(133,135等),消火栓(131,137等),誘導灯(134等)が含まれ、これらの位置データも記憶される。なお、非常用設備情報は、キーボード56,マウス57による入力,CD−ROMドライブ58,FDD59を用いた外部記憶媒体からのデータ読み取り,外部ネットワークからのデータダウンロード等により随時更新される。
【0082】
管理センタ108から路側機101等に非常用設備情報が一定周期あるいは非常用設備情報更新時等の所定のタイミングで送られ、路側機101等の記憶部124に記憶される。また、路側機101等では非常用設備情報を記憶せずに、受信部122で受信した非常用設備情報をそのまま送信部121で送信する中継動作のみを行ってもよい。
【0083】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】避難誘導システムの構成を示すブロック図。
【図2】車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。
【図3】路側機に含まれる制御機器の構成を示すブロック図。
【図4】路側機に記憶される非常用設備情報の一例を示す図。
【図5】非常用設備情報受信処理を説明するフロー図。
【図6】トンネルが含まれる区間における避難誘導システムの構成を示す図。
【図7】トンネル内における避難誘導の一例を示す図。
【図8】避難誘導処理を説明するフロー図。
【図9】避難経路案内時の表示画面の一例を示す図。
【図10】管理センタに含まれるサーバの構成を示すブロック図。
【図11】サーバに記憶される非常用設備情報の一例を示す図。
【符号の説明】
【0085】
1 位置検出器(位置検出手段,進行方向検出手段)
7 操作スイッチ群
8 制御回路(検索手段)
10 表示器(報知手段)
12 リモコン端末
15 スピーカ
21 ハードディスク装置(HDD,車載機器用記憶手段)
22 タッチパネル
24 音声合成回路
25 通信ユニット(受信手段)
28 緊急ボタン(検索指示手段)
31 マイク
100 車載用ナビゲーション装置(車載機器)
101〜105 路側機
106,107 非常電話(非常通報装置)
108 管理センタ
109 サーバ
110 車両
120 制御機器
121 送信部(送信手段)
124 記憶部(路側機用記憶手段)
131他 消火栓
132他 非常電話(非常用設備,非常通報装置)
133他 非常口(非常用設備)
134他 誘導灯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路沿いに設置された路側機と車両に搭載された車載機器とを含む避難誘導システムであって、
前記路側機は、
非常用設備の位置を含む非常用設備情報を前記車両に送信する送信手段を備え、
前記車載機器は、
前記非常用設備情報を受信する受信手段と、
前記受信した非常用設備情報を記憶する車載機器用記憶手段と、
前記車両の位置を検出する位置検出手段と、
避難誘導情報の検索を指示する検索指示手段と、
前記検索指示および前記車両の位置に基づいて前記非常用設備情報から前記非常用設備を検索する検索手段と、
前記検索された非常用設備の位置を前記避難誘導情報として報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする避難誘導システム。
【請求項2】
前記路側機は、当該道路沿いに隣接する他の路側機との間に設置された前記非常用設備についての非常用設備情報を記憶する路側機用記憶手段を備える請求項1に記載の避難誘導システム。
【請求項3】
前記車載機器は前記車両の進行方向を検出する進行方向検出手段を備え、
前記検索手段は前記車両の進行方向にあって前記車両に最も近い非常用設備を検索する請求項1または2に記載の避難誘導システム。
【請求項4】
前記車載機器は前記車両の進行方向を検出する進行方向検出手段を備え、
前記検索手段は前記車両の進行方向と逆方向にあって前記車両に最も近い前記非常用設備を検索する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の避難誘導システム。
【請求項5】
前記非常用設備は、非常通報装置および/または非常口である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の避難誘導システム。
【請求項6】
非常用設備情報を受信する受信手段と、
前記受信した非常用設備情報を記憶する車載機器用記憶手段と、
車両の位置を検出する位置検出手段と、
避難誘導情報の検索を指示する検索指示手段と、
前記検索指示および前記車両の位置に基づいて前記非常用設備情報から前記非常用設備を検索する検索手段と、
前記検索された非常用設備の位置を前記避難誘導情報として報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする車載機器。
【請求項7】
前記車両の進行方向を検出する進行方向検出手段を備え、
前記検索手段は前記車両の進行方向にあって前記車両に最も近い非常用設備を検索する請求項6に記載の車載機器。
【請求項8】
前記車両の進行方向を検出する進行方向検出手段を備え、
前記検索手段は前記車両の進行方向と逆方向にあって前記車両に最も近い前記非常用設備を検索する請求項6または7に記載の車載機器。
【請求項9】
前記非常用設備は、非常通報装置および/または非常口である請求項6ないし8のいずれか1項に記載の車載機器。
【請求項10】
道路沿いに設置され、非常用設備の位置を含む非常用設備情報を送信する送信手段を備えることを特徴とする路側機。
【請求項11】
当該道路沿いに隣接する他の路側機との間に設置された前記非常用設備についての非常用設備情報を記憶する路側機用記憶手段を備える請求項10に記載の路側機。
【請求項12】
前記非常用設備は、非常通報装置および/または非常口である請求項10または11に記載の路側機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−193650(P2007−193650A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−12340(P2006−12340)
【出願日】平成18年1月20日(2006.1.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】